6月の主要変更点(概観部分)
一般経済の動向
5月 月例 | 6月 月例 |
景気は、東日本大震災の影響により、このところ弱い動きとなっている。また、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。 ・生産は、東日本大震災の影響により、このところ生産活動が低下している。輸出は、東日本大震災の影響により、このところ減少している。 ・企業収益は、東日本大震災の影響により、下押しされている。設備投資は、東日本大震災の影響により、このところ弱い動きがみられる。 ・企業の業況判断は、慎重さがみられる。 ・雇用情勢は、依然として厳しいものの、持ち直しの動きがみられる。ただし、東日本大震災の影響により、一部に弱い動きもみられる。 ・個人消費は、東日本大震災の影響により、このところ弱い動きがみられる。 ・物価の動向を総合してみると、緩やかなデフレ状況にある。 先行きについては、当面は東日本大震災の影響から弱い動きが続くと見込まれる。その後、生産活動が回復していくのに伴い、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に、景気が持ち直していくことが期待されるが、電力供給の制約やサプライチェーン立て直しの遅れ、原子力災害及び原油価格上昇の影響等により、景気が下振れするリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である。 |
景気は、東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるなかで、このところ上向きの動きがみられる。 ・生産は、東日本大震災の影響により減少していたが、上向きの動きがみられる。輸出は、減少していたが、上向きの動きがみられる。 ・企業収益は、増勢が鈍化している。設備投資は、東日本大震災の影響により、このところ弱い動きがみられる。 ・企業の業況判断は、慎重さがみられる。 ・雇用情勢は、東日本大震災の影響により、このところ持ち直しの動きに足踏みがみられ、依然として厳しい。 ・個人消費は、引き続き弱さがみられるものの、下げ止まりつつある。 ・物価の動向を総合してみると、緩やかなデフレ状況にある。 先行きについては、サプライチェーン立て直しが進み、生産活動が回復していくのに伴い、海外経済の緩やかな回復や各種の政策効果などを背景に、景気が持ち直していくことが期待される。ただし、電力供給の制約や原子力災害及び原油高の影響に加え、海外経済の回復がさらに緩やかになること等により、景気が下振れするリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である。 |
個別項目の判断
5月月例 | 6月月例 | |
個人消費 | 東日本大震災の影響により、このところ弱い動きがみられる。 | 引き続き弱さがみられるものの、下げ止まりつつある。 |
輸出 | 東日本大震災の影響により、このところ減少している。 | 減少していたが、上向きの動きがみられる。 |
貿易・サービス収支 | 赤字に転じている。 | 赤字傾向で推移している。 |
生産 | 東日本大震災の影響により、このところ生産活動が低下している。 | 東日本大震災の影響により減少していたが、上向きの動きがみられる。 |
企業収益 | 東日本大震災の影響により、下押しされている。 | 増勢が鈍化している。 |
倒産件数 | おおむね横ばいとなっている。 | 緩やかな増加傾向にある。 |
雇用情勢 | 依然として厳しいものの、持ち直しの動きがみられる。ただし、東日本大震災の影響により、一部に弱い動きもみられる。 | 東日本大震災の影響により、このところ持ち直しの動きに足踏みがみられ、依然として厳しい。 |
国内企業物価 | 上昇している。 | このところ上昇テンポが鈍化している。 |
消費者物価 | 下落テンポが緩やかになっている。 | 前月比ではこのところ横ばいとなっているが、前年比では下落が続いている。 |
(注)下線部は、先月から変更した部分。