概要版
魚類:胆のう毒
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有毒種 | コイ科魚類(コイ、ソウギョ、アオウオ、ハクレン、コクレンなど) |
有毒部位 | 胆のう。コイ科魚類の胆のうは、滋養強壮、眼精疲労の回復、咳止めなどの効果があるとして、中国、日本などのアジア地域で民間薬として古くから服用されている。 |
中毒発生状況 | ソウギョの胆のう(生または乾燥品)による中毒は中国をはじめとした東南アジアで多発。わが国では、コイの胆のうによる中毒が2、3件知られている。 |
中毒症状 | 胃腸障害(嘔吐、下痢、腹痛)の他に、肝機能障害(黄疸など)や急性腎不全(乏尿,浮腫など) |
毒成分 | 5α-キプリノールの硫酸エステル |
備考 | コイの筋肉の摂取により、嘔吐、めまい、歩行困難、言語障害、けいれん、麻痺などを伴う中毒が1976年5月〜1978年10月に九州で発生(件数:17件、患者数:108人)。原因毒は不明であるが、その後の中毒例はない。 |