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2018年4月25日 第4回全国在宅医療会議

医政局

○日時

平成30年4月25日(水)13:30〜15:30


○場所

全国都市会館(大ホール)


○議事

○堤室長補佐 定刻になりましたので、ただいまから、第4回「全国在宅医療会議」を開催いたします。

 皆様、お忙しい中、御参集いただき、ありがとうございます。

初めに、構成員の交代がございますので、御紹介いたします。大久保構成員にかわりまして、小鹿野町保健課主席保健師の須藤構成員が、早坂構成員にかわりまして、日本医療社会福祉協会副会長の鈴木幸一構成員が、平原構成員にかわりまして、日本在宅医学会副代表理事の川越正平構成員が構成員となられました。よろしくお願いいたします。

また、本日は、五十嵐構成員、草場構成員、柴口構成員、原構成員から欠席との御連絡をいただいております。

なお、大島座長は所用により1520分に離席なさる予定です。議事進行によっては、新田座長代理に進行を交代する予定でございますことをあらかじめ御報告申し上げます。

 それでは、議事に入ります前に、お手元の資料の確認をさせていただきます。

議事次第、座席表、構成員名簿のほか、資料1−1から1−3、資料2、参考資料1から参考資料6−3までをお配りしております。不足がございましたら、事務局までお知らせください。

報道の方で、冒頭のカメラ撮り等をされておられる方がいらっしゃいましたら、ここまででお願いいたします。

それでは、以後の進行は大島座長にお願いいたします。

○大島座長 大島でございます。よろしくお願いいたします。

 それでは、早速議事に入らせていただきたいと思いますが、その前に、団体を代表して参加いただいている構成員の方が欠席の際には、代理で出席される方について事前に事務局を通じて座長の了解を得ること及び当日の会合において承認を得ることにより、参考人として参加し、発言いただくことを認めることとしています。

本日の会議につきまして、欠席の草場構成員の代理として、日本プライマリ・ケア連合学会理事の木村琢磨参考人の代理出席、柴口構成員の代理として、日本介護支援専門員協会副会長の濱田和則参考人の代理出席、原構成員の代理として、全国在宅療養支援歯科診療所連絡会理事の三木次郎参考人の代理出席をお認めいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○大島座長 ありがとうございます。

それでは、早速議題1に入りたいと思います。

最初は、全国在宅医療会議ワーキンググループからの報告について、ワーキンググループで議論した結果が資料1−1から1−3として提出されておりますので、まずは事務局から説明をお願いします。

○松岡在宅医療推進室長 それでは、事務局より説明をさせていただきます。在宅医療推進室長の松岡でございます。よろしくお願いいたします。

 資料の真ん中のほうに1−1という数字が入っていると思いますが、資料1−1と1−2、1−3を使いながらお話をさせていただきます。適宜必要に応じまして参考資料2−1、2−2を使わせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 まず、この全国在宅医療会議の第3回におきまして、重点分野に取り組むに当たりまして、中長期目標のようなものを定めてはいかがかということを御提案させていただき、皆様からはよいのではないかという御示唆をいただきました。それに基づきまして、前回の全国在宅医療会議ワーキンググループ、3月に行われたものでございますが、その中で議論を行ったところでございます。その議論の中で、中長期目標という言い方は、目標という名前がついているがゆえに、計画の達成とか、そういったものを非常に想起させるのではないかという御意見をいただくなど、中長期目標というような言い方はちょっと違うのではないかという議論を得たところでございます。

 そういったこともありまして、今回、資料1−1という形で、事務局、座長の先生方と御相談させていただくような形で、事務局のほうで今回の中長期目標にかわる形での取りまとめを提案させていただくところでございます。

 資料1−1の1番からお話をさせていただきます。「1.重点分野に関する取組の「7つの柱」の策定について」となっております。今後、高齢化の進展等々で、当然在宅医療の需要増加が見込まれるとされておりますが、2025年におきまして、重点分野に関する取り組みを進めていくに当たり、各団体が連携し、計画的に取り組む。その際の重点分野を具体化するために、各団体の現在の取り組みや課題を整理し、重点分野とひもづけるために集約した7つの柱というものを策定することにしたいとしております。

 この7つの柱は、具体的には1−2という資料がございます。横置きの「7つの柱」の策定(案)としているものでございますが、この絵がどのようにつくられたかという過程を少し御説明する必要がございますので、その話をさせていただきます。

 まず、年末から年始にかけまして、各団体より在宅医療の課題に対する既存の取り組みと新たに取り組む必要がある課題について意見を聴取したところでございます。皆様に資料としていただいたところでございます。

 その資料が、最後のほうにつけておるのでございますが、参考資料5−1と5−2でございまして、非常に大部のA3の資料になっているところでございます。これらを年始から1月、2月にかけまして、事務局で取りまとめて似たようなもの、それと重点分野との関係をひもづけるような形で課題を整理したものが真ん中の短冊のようになっておりますものでございます。20余りあると思います。一番上は「地域の病院と在宅医療との水平連携が不足している」、「かかりつけ医の在宅医療への参画等、在宅医療推進を支える体制が不十分である」などといった短冊が整理されました。皆様からいただいた課題をこのような形で整理し、それらを今度、重点分野とひもづけるに当たって、小見出しのような形で整理をするとどうなるかを考えたものが7つの柱でございます。

 つまり、皆様からいただきました課題、現在の取り組みなどを整理させていただき、7つの柱にひもづける。そのひもづけたものが重点分野とのかけ橋になるという形で作成をしたものでございます。このようなものをつくったわけでございますが、中長期目標と今までこの7つの柱を呼んでいたわけですけれども、先ほど申し上げましたように、目標という言い方は計画の達成、遂行などといった言葉を想起させることから、7つの柱のもとに集まるというような、もう少し各団体の取り組みを行うに当たって、もしくは今回、計画を立てるに当たって、このようなことに留意して活動を行っていただきたいという性格のものとして7つの柱を立てているわけでございます。

 今回、私どもが提示したい論点といたしましては、まず、7つの柱に分類いたしましたが、これらについて適切かどうかということ。7つの柱に対応していくための考え方として、今後、各団体が活動方針を定めるに当たって、7つの柱を踏まえた形で共通認識を持って取り組みを進めていってはどうか。また、各団体でその規模や特性に応じて取り組みを行ってはどうかということ。ただし、7つの柱に関する取り組みの進捗にむらができないように、全国在宅医療会議の場で意見交換等を行っていくということ。そのために、7つの柱への取り組み、成果に関する自己評価を、1年に1度をめどにこの在宅医療会議の場に報告してはどうかということ。その上で、取り組みが進んでいないもの、団体同士で連携して取り組めることについて検討していくことはどうであろうかというようなことを皆様に御提示したいわけでございます。

 前回、ワーキンググループの中で出てきたお話といたしまして、国民への普及・啓発を急がなければならないのではないかという御議論がございました。それにつきましては、各団体の取り組みなども見させていただいておりましたけれども、なかなか直接国民への取り組みは少なかったということもあり、団体の枠を超えて取り組むべき重要な課題でもあるため、国民への普及・啓発についてはワーキンググループの中に小グループを構成し、具体的な取り組みについて集中的に議論を行ってはどうかということで、今年度、小グループをつくって集中的に議論を行ってはどうかということを提議させていただきたいと思っております。

 7つの柱の案でございますが「在宅医療に関する医療連携モデルの構築」に4つ、「在宅医療に関する普及啓発モデルの構築」に2つ、「在宅医療に関するエビデンスの構築」に1つの柱が立っております。これらの取り扱いでございますけれども、後ろのページを見ていただければと思います。今後の進め方という形になっておりますが、大きく分けまして、在宅医療に関する私どもが持っている会議は2つございます。1つは全国在宅医療会議、もう一つは在宅医療及び医療・介護連携ワーキンググループというものがございます。在宅医療及び医療・介護連携ワーキンググループは、医療計画の達成、地域医療構想の推進に当たりまして必要なことを決めるということになっておりまして、在宅医療の整備の進捗状況の確認とか課題に対する検討ということで、どちらかというと量的充足に関する具体的な策を決めていくという会議体がございます。

 もう一つ、全国在宅医療会議がございますが、これらは3つの重点分野におきまして、きちんと進めていく。つまり、各団体が行っていく取り組みについて意見交換をしながら、国全体としてどのようなことを今後は進めていかないといけないかということを幅広に議論していただく場だと思いますが、その3つの柱がこの重点分野でございます。それらに対して具体的な課題等をつなぐリンクのようなものとして7つの柱を位置づけております。これらは当然モデルと2つ書いておりますので、モデルの場合には、当然2025年にはモデルが実現化していて、皆さんに普及・展開していなければならないものでございますので、モデルという考え方は、しばらくすれば消えるという言い方はおかしいのでございますけれども、解消するような話になろうかと思います。

 エビデンスの構築につきましては、エビデンスは常に得られ、求め続けられるものでございますので、これは消えることがなかなか難しいのかなと思っております。一定の期間を経て、7つの柱に基づいて行っていただいている皆様の取り組み、この場を通じて連携できるような取り組みについてまた見直しを図っていくようなことをやらないといけないという意味で、途中で少し切れているということになっております。

 このような形で、今後、7つの柱を皆様に活動の一つの軸として扱っていただきますれば、この会議に参加していただいている方々が共通の認識を持って事に当たるのではないかと私どもとしては考えている次第でございます。

 次に、全国在宅医療会議の進め方ということで、今年度の話になりますが、資料1−3をつけておりますので、見ていただければと思います。本日、7つの柱の案について御報告させていただいておりまして、意見を取りまとめるわけでございますが、もしこれを皆様に御承認いただいた場合には、それぞれの取り組みの見直しとか、新規に実施するような取り組みが検討できるのであるならば検討いただく。夏と秋に7つの柱に基づいた取り組みの例や新たに始めようとしているような計画などについて皆様に御報告をワーキングの場でいただき、年度内に各団体の具体的な取り組みの状況、7つの柱に基づく取り組みについて、自己評価などを行っていただいた上での意見交換などを行っていただくようなことになろうかと思います。

 このような形で、今年度、7つの柱を立てて進めていくことができればよいのではないかと事務局としては思っているところでございます。

 参考資料2−1と2−2は、前回の在宅医療会議、在宅医療会議のワーキングで意見が出たものでございますので、その場におられなかった方々もいらっしゃると思いますので、これを参考にしながら皆様の御意見をいただければと思っております。

 私のほうからは、以上でございます。

○大島座長 ありがとうございます。

 それでは、ワーキンググループの新田座長から、何か追加で説明があったらよろしくお願いします。

○新田構成員 ワーキンググループの座長を務めさせていただきました新田でございます。

 今、松岡室長から、およその話はされたと思いますが、ワーキンググループにおいては、最初に各団体の取り組んでいる取り組みや課題を資料1−1と1−2のように整理したことについては、大体肯定的な意見でございました。一方、整理した内容をどのように表現していくのか、各団体が今後どのように活用していくのかについては、さまざまな意見が出されたところでございます。その中で、いただいた意見を含めてワーキング後に事務局と整理して、先ほど話がありましたが、中長期目標という表現はどのような形をイメージするのかということで、その言葉を改めて、具体的には重点分野をさらに具現化するために現状の課題と重点分野の橋渡しをするという、分類したものを7つの柱というところでまとめさせていただいたものであります。

 こういったもので各団体がそれぞれ具現化するところで、それだけでいいのかということが一方でもちろんあります。というのは、皆さん御存じのように、在宅医療の構築は全国の各区市町村が重要な役割を果たしています、各区市町村において医師会、行政等が一体になって、在宅医療の構築に対して努力されているところでございます。

 現在、先ほど話もありましたが、厚労省のもう一つの委員会において、地域医療構想、在宅医療の具体的な数値等が出されているところでありますが、我々としては、そういった委員会と連携しながら、具体的に各区市町村の取り組みは、それぞれ地域、地方、大都会でさまざまな取り組みの仕方が違うと思っていますので、そのような具体的な、最初の会議で皆さん記憶があるかはわかりませんが、それに応じた形をいかに作るかあるいは区市町村にとっての具体的な数値目標がどうあるべきか。看護ステーションがどの程度必要なのか、あるいは在宅医療を支援する医師、病院がどうあるべきかという具体的な推進目標と形の話は、地域医療構想の会議でも議論されていますが、ここでもそこと連携しながら、皆さんと共有化して新しい方向性を持っていければと私自身は考えています。さらに、ここでも協議していただければと考えます。

 もう一つ、国民への普及・啓発については、説明にもありましたが、それぞれの団体ごとに取り組んでいくことはなかなか難しく、また、各団体が個別に取り組んでいく段階ではないという意見もありました。そこで、今日の親会で意見を伺った上でございますが、了承をいただければワーキンググループの下に小グループを設けて、誰がどのような普及・啓発を行っていくことがよいか集中的に議論を行い、ワーキングや親会での議論に関連していければと考えています。

 私からは、以上でございます。

○大島座長 ありがとうございます。

 ワーキンググループの活動とか議論の集約を新田ワーキンググループ座長からお話しいただきました。事務局からの説明とあわせて、これから、御質問等を伺いたいと思います。何かあれば御自由にどうぞ。

○鈴木(邦)構成員 私は日本医師会の在宅医療担当としてだけではなくて、地元の地域医療構想調整会議などにもなるべく出るようにしているのですが、現場では、今回の同時改定で、地域包括ケアシステムの基本である医療と介護の連携がかなり報酬上進みましたので、それをこれからどう取り込んでいくかということと、それ以前に地域医療構想がかなり進んできております。二次医療圏単位の地域医療構想調整会議の議長である郡市区医師会長さんたちの意識もかなり進んでおりまして、これから地域医療構想調整会議の権限も強化されますので地域医療構想はこれからも進むと思うのです。

 先日、医療計画のワーキンググループが2つありますが、その地域医療構想と在宅医療、医療・介護連携の合同の会議がございましたけれども、そういうところで実質的な議論が進んでいるのではないかと思います。あるいは老健局で言えば、在宅医療・介護連携推進事業がありますが、これも29年度中に全ての市町村で全ての事業を始めるということですが、これもこれから実質的に機能していくかどうかについて、取り組んでいく必要があると思います。2025年を目指してた改革がずっと続いてきたわけですけれども、2018年の同時改定が一つのピークだと言われて来ましたが、それが終わったという意味は大きいのではないかと思うのです。これから後半は、いろいろなメニューは出そろっていて、それを地域ごとにどう落とし込んでいくか、実践していくかということが大きな課題になってくると思います、すでに現場は動いているということが実態であるということを強く感じています。

 地域医療構想調整会議や郡市区医師会の先生方もかなり意識改革が進んで、地域医療構想、地域包括ケアシステム、在宅医療ももちろん含むわけですが、現場ではかなり動き出してきていますので、それに対してこの会議は何ができるのかということが重要になってくると思うのです。私は現場を見た上で、実態として地域性に応じた形ですでに動き出しておりますので、余り細かい目標管理のようなことをしても、なかなか現場に伝わらないと思うのです。ですから、きょうお話のように7つの柱という形で大くくりにまとめていただいたのはよかったと思います。私はこの会議が役割を果たすとすれば、一つには普及・啓発の話とか、あるいはいろいろな関係者の意見をまとめた上で、偏りのないエビデンスの構築のようなことが重要ではないかと思うのです。私はこの7つの柱という言い方も、中間目標というと、目標に対して成果を出さなければいけないということになるのですが、現場からは、この会議は遠く離れておりますので、結局実態としては機能を果たすことができないと思います。そういう意味では、大くくりの柱を示すという現実的な路線に変わったということは、私はよかったと思っています。

 現場が動いていないのでしたらまだしも、動き出していることは間違いないので、そのときに新しい方向やあるべき方向に進めるように、その意味ではこの柱がどのぐらい進んでいるかという目安にはなると思います、そうした意味で活用していただければいいと思います。

○大島座長 ありがとうございました。

 地域医療構想については、各医師会、現場の医師会では相当に理解されて進んでいるという非常に力強いお話をいただきました。いかがでしょうか。

 どうぞ。

○苛原構成員 私も現場で20年間在宅医療をやっていますけれども、この20年間をずっと見ていますと、地域というものが非常に疲弊してきているということです。何かというと、老老とか認知症あるいはごみ屋敷、雑多な問題があって、もはや医療だけでは解決がつかない問題がものすごくあって、そういうものが毎週のごとく我々のようなところに、地域包括支援センターから来るという実態があるのです。

 その中で、医療だけでは解決がつかない問題が多くて、結局何かというと、地域包括ケアであり地域づくりだと思います。つまり、在宅医療を推進するのと同時に医療機関も地域づくりという視点を持っていかないと在宅医療は達成しないと思いますけれども、この7つの中にはそういう視点が少し足りないかなと思いました。

 以上です。

○大島座長 いかがでしょうか。これも非常に重要な指摘です。

 どうぞ。

○佐藤(保)構成員 ありがとうございます。まず、基本的に7つの柱という考え方については賛成するものであります。ただ、この柱を支える課題が何かという課題整理がこの図の左側のほうに幾つか書かれておりますが、これが常に柱を抽出する大きなポイントになってくるのだと思っていますので、今後、ワーキングを通じ、その下のいろいろな会議も通じながら、ここをブラッシュアップしていくということが重要になってくるのではないかと考えています。

 また、鈴木邦彦構成員からお話がございました市町村ごとに既に動いているということは、歯科医師会としても同様の認識でございます。そのためには、現場といかに乖離をさせないかということが重要です。歯科の中では、特に歯科医師会という組織の問題もそうですが、それが郡市区レベルでの組織化も含めて、本日、在宅療養支援歯科診療所連絡会のほうからも三木参考人が御出席ですが、そういう現場の方々と交流しながら、より課題整理が明確になっていくように努めてまいりたいということで、ここがポイントになってくるのだと考えております。

 以上です。

○大島座長 ありがとうございます。

 歯科のほうから見ても、着実にという言葉はあれですが、まず、確実に動き始めている手応えがあるというお話でした。いかがでしょうか。

 どうぞ。

○三木参考人 在宅療養支援歯科診療所連絡会の三木です。原会長のかわりに参りました。今、佐藤保先生からお話があったように、私たちの会はどちらかというと現場に近い会でして、啓発活動などを現場に近い視点で行っているのですけれども、少しずつ広がってきているような感じはあります。今後とも活動を継続してやっていくことによって、7つの課題に沿った活動ができていくのではないかと考えています。

○大島座長 ありがとうございます。

 どうぞ。

○蘆野構成員 日本ホスピス・在宅ケア研究会の蘆野です。この7つの柱に関しては、異存はありません。私たちの中では、左側の課題の「市民の力を活かせていない」というところで、今後の看取りを伴う在宅医療の実践には、恐らく地域のホスピスボランティアの活動が欠かせないということで、その研修の体制をどうつくるかというところで取り組んでおります。それが一つ。

 もう一つ、文言の問題なのですが「在宅医療に関わる関係者への普及・啓発」という文言と左のところがうまくあらわせていないような気がしていて「在宅医療に関わる関係者への育成・啓発」、「育成」という言葉がむしろ正しいのではないかという感じがするのですけれども、その裏側の「在宅医療に関する普及啓発モデルの構築」という大きなくくりからいくと、この構築をしたものを普及・啓発するという意味では、少し整合性があるのかなと。これはその辺を議論していると思うのですけれども、いかがなのでしょうか。

○大島座長 新田先生、何かありますか。

○新田構成員 今、言われた内容のそのとおりでございます。文面の解釈としてはそれで結構なので、文章をここでどのように、これで理解してそのままいくのか、あるいは多少文言を変えるか、そういう課題だと思います。

○大島座長 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○折茂構成員 全老健の折茂です。先ほどどなたかがおっしゃったことに近いのですが、在宅医療という言葉は、対極的には病院医療となるのだと思うのですけれども、病院医療と違う一番の差は、生活の場で行う医療ということです。そこで、この7つの柱はいいと思うのですが、生活の中での医療、生活を支える医療という点が抜けているのでは…と思います。そういう面では、ここは医療という言葉が前面に出てきて、生活を支える介護だとか、生活ができなければ在宅医療は成り立ちませんので、そうした視点も少し入れた方がいいのではないかと思います。

○大島座長 どうぞ。

○鈴木(邦)構成員 今の先生の御意見に対してですが、7つの柱の一番上には「地域の病院と在宅医療との協働体制の構築」とありますように、今回は、在宅医療と入院医療を対立軸にしないということを前提にしております。そのように比較していくと、どんどん対立構造になっていくので、それはやめていこうということが前提になっていると私は理解しております。

○大島座長 どうぞ。

○折茂構成員 決して対立構造とは思っていないのです。生活があって初めて病院医療も成り立つわけですし、病院でも治療が終われば、またおうちに帰る。おうちでの生活という点を、つまり生活を支援する視点は欠かせないということです。例えばレスパイトも大切です。そうした視点がもうちょっとあってもいいのではないかということで、決して対立軸で話をしているつもりはございません。

○大島座長 これは非常に大切な議論だと思います。ほかにこれに関して何か御意見はいかがでしょうか。

 事務局から何かありますか。

○松岡在宅医療推進室長 皆様、重点分野について、おさらいではないのですけれども、もう一度思い返していただきたいと思いまして、参考資料1に重点分野の抜粋のペーパーがついております。そもそも先生方は生活を支えるという視点が抜けているのではないかというようなことをおっしゃっていて、この文面からは確かに、この文面というか、今回つくった7つの柱からは抜けているように見えます。

 しかしながら、この重点分野をつくるに当たって、前提条件として書かれているペーパーとして、「1.重点分野」の2行目なのですが「在宅医療は、患者の療養場所に関する希望や、疾病の状態等に応じて、入院医療や外来医療と相互に補完しながら生活を支える医療であり」というように、これでうたっていて、重点分野をみんなでやりましょうと言った瞬間に、生活を支える医療ですねという共通認識は多分、持っておられるのだろうと。その重点分野をやっていくに当たって、現場の課題と今回の重点分野という皆さんが掲げるものとの間をとるのに、たまたまこういう整理をしただけなので、この中にたとえ生活を支えるという言葉が入っていなかったとしても、ゴールとしては生活を支えることがゴールの一つになっているので、あえてここで絶対に書かないといけないかと言われると、私はそうでもないのかなというような思いはあります。

 ただ、もし課題の整理の中で、ちょっと足りないのではないかとか、7つの柱の中にそういうテイストがあるほうがいいのではないかというお話でしたら、それはそれで考えますが、皆さんここにおられる方々は重点分野を一応認めておられるということなので、そういった意味では、生活を支える医療をやるのですよということは御了解の上で座っておられると考えております。

○大島座長 どうぞ。

○新田構成員 今、松岡室長が言われたとおり、昨年、一昨年と在宅医療の概念を話したときに、治し、生活を支える医療を在宅医療といい、そのようなことで認識は一致したと思っておりますが、いかがでしょうか。

○大島座長 どうぞ。

○折茂構成員 そうした共通認識の上にこれがあるということで理解はできます。ありがとうございます。

○大島座長 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○山口構成員 山口でございます。参考資料1で、今、御説明があったように「2.重点分野への対応に向けた関係者の役割及び連携・協力」ということで「(1)国民の役割」を書いていただいて、私はずっと国民への普及・啓発が、とても時間がかかるし急がないといけないのではないかということを申し上げてまいりました。ワーキンググループで小グループをつくって検討してはどうかということになって、今の御説明では、親会で認められると動いていくということなのだと思います。

 資料1−3の全国在宅医療会議の進め方(案)を拝見いたしますと、この親会でその小グループが認められるとしたら、国民への普及・啓発について、団体の枠を越えて取り組む内容についての集中的な検討と書いてあって、それが今度、夏ごろに開催されるワーキンググループに提出されるのだと思うのですけれども、「集中的な」というのが、小さなグループで集中的に話し合うということなのか、この期間で集中的に話し合うということなのか。夏ごろのワーキンググループに持っていくのにどういった目標設定をされているのかということを確認したいと思います。お願いいたします。

○松岡在宅医療推進室長 「集中的」が時間なのか、人なのかみたいな話だと思いますけれども、7月ごろに開催するとされているワーキングに何かを持っていこうと思うと、5月、6月あたりでやらないといけないので、当然期間的には集中します。集中的な検討自体は、その母体は小グループでやろうと思っておりますので、そういう意味でも、人としても凝縮してというか、人数を限って検討させてもらいたいと思っています。それをワーキングに打ち込むというイメージです。

○大島座長 どうぞ。

○山口構成員 そうすると、普及・啓発の仕方について、こうしてはどうかという提案をワーキンググループにするための集中的な検討と考えればよろしいですか。

○松岡在宅医療推進室長 そのとおりです。

○山口構成員 わかりました。

○大島座長 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○川越(雅)構成員 2点、意見を述べさせていただきます。まず、1点目ですが、本日配布された資料の中で、今後最も重要となる資料が資料1−2であると思います。この資料は、左から右に展開されています。まず、課題を出されて、それを7つの柱にまとめ上げ、さらに3つの重点分野に整理をしたというものですが、これに、3つの重点分野が目指す目的に相当する言葉を一番右端に記載されるべきかと思います。目指す姿がまずあった上で、重点分野が3つあり、重点分野を達成するための具体的な柱が7つあり、これら7つの柱を具体的に展開するときの課題が記載されている。今後、恐らく、ここに挙げられている課題が改善されていっているのがモニタリングされていくことになると思います。思考過程のとしては左から右の順になりますが実際の活動状況やその効果をモニタリング・確認するとき確認するときには、右から左の順になるため、左側に記載されている課題が重要となると思います。

 2点目は、重点分野の1つ目の「在宅医療に関連する医療連携モデルの構築」という文言についてです。この表現だと在宅医療にかかわる人同士の連携という意味合いが少し強いのではないかと思います。在宅医療がコアではありますが,これに関係する周辺領域として,介護の領域がある。また,在宅医療・介護連携には市町村も大きくかかわることになる。そうなると、ここは在宅医療に関する周辺との連携を含めた、様々な連携モデルを作っていくというニュアンスをもっと出した言葉にした方がよいのではないかと思います。

○大島座長 いかがでしょうか。これも非常に重要な御指摘かと思います。

 どうぞ。

○鈴木(邦)構成員 地域包括ケアシステムを深化していきますと、法律上は高齢者だけがそうなのですが、それだけではなくて、障害者や子どもや若い方など、そうした人たちに対しても一緒に考えていくことが必要になっていきます。ですから、先ほどどなたかがおっしゃったように、地域づくりとかまちづくりになっていくのです。既に全世代全対象型地域包括ケアと言っているのですが、それ自体は厚労省的に言うと、きょうは医政局で在宅医療の話ですけれども、今度の改定は地域包括ケアシステムの基本である医療と介護の連携ですから、保険局と老健局というわけです。もともと地域包括ケアシステムは介護から始まっていますから老健局なのでしょうが、さらに対象が、全世代全対象型というと、前大臣が、職能団体を排除してつくった検討会で決めた地域共生社会という話になって、それが社会・援護局のことになっているのです。

 厚労省の中の縦割りが現場を混乱させていますので、絶対にやめてほしい。我々はそれとは関係なくやりたいと思っているので、厚労省の縦割りの組織が現場を邪魔しないでほしいと思います。

○大島座長 ちょっとえらい話になってきたところなのですが、川越雅弘構成員の指摘は、私なりのざっくばらんな解釈では、ゴールがはっきり言って見えないので、ゴールの姿があって初めてこういう具体的なテーマが、重点領域が出てくるわけだから、ゴールについて、一体どういう姿なのかということ。医療・介護と言っているのだけれども、これも介護の姿がどうも見えにくいではないかと。医療・介護と言っているからには、一体的に医療・介護を進めていくということが前提になるはずです。医療も介護も同じように重要であるということは、誰もがみんな認めているのですが、統一した見解がちょっと何か見えにくいのではないかという御指摘かと思うのですが、どなたかお答えあるいは御意見をどうぞ。

○新田構成員 今、川越雅弘構成員、鈴木邦彦構成員、先ほどの苛原構成員の話もありましたが、ゴールが見えないというのは、在宅医療を医療という概念の中で整理するとなかなか見えないということがある。これは地域づくりという大きなものがある、在宅医療は一つの大きな突破口であるけれども、医療の点のみ考えると、先ほどありましたように生活を支えるという問題があって、それをどう解決するか。生活のためには介護の問題があるということも含めて、そのためには、そこの地域における関係諸団体、行政との関係性という話になるので、例えば行政で言うと老健局、医政局、どこのマターなのかという話も含めて縦割りになってしまう。

 そこがなかなか見えないものにしているので、私は少なくとも今の話だと、最初に鈴木邦彦構成員から話があったように、各委員会がさまざまありますが、さまざまな委員会で出されるテーマをどこでも結構、できればこの会議で議論し、共通のゴール指標にするような形で行っていただきたい。7つの指標はオーケーですが、もう一つ何か見える化が必要かなと実は思っているのですが、そこは今後、どこでどうするかは、武田局長もいるし、考えていただければと思っている次第でございます。

○大島座長 どうぞ。

○鈴木(邦)構成員 これを在宅医療ということでくくるから問題だと私は思うのです。在宅医療は重要でありますが、地域包括ケアにおける一つのツールなのです。それでほかのものを全部くくるということ自体に混乱のもとがあると私は思いますので、その場合には、在宅医療ではなくて地域包括ケアとか地域ケアとか、そういう言い方にする必要があると思います。

○大島座長 ありがとうございます。

 この問題は相当大きな問題になっていて、しかし、どこから突き詰めていっても、多分、同じところへ戻るかと思うのです。先ほどからも出ていましたけれども、部分最適をどこまで追求しても、それは部分最適にしかならない。全体最適をどこかできちんと押さえておきながら、それが在宅という場所から、これからの医療のあり方の全体最適というような像を一定に出しながら在宅の役割をきちんと押さえていく。川越雅弘構成員の御指摘はそのような意味だろうと私は理解しました。

 そこがいろいろな縦割りだとか何とかを持ち出すと、結局今までと同じではないかという議論になりかねないので、何か御意見があったら御自由に、どうぞ。

○苛原構成員 結局そうなると、この重点分野のゴールは何かというと、最後まで安心して暮らせるまちづくりということではないでしょうか。そのようにしていけば、先ほど言ったような生活も見えてくるし、あるいは地域づくりも含まれてくるのではないですか。

○大島座長 そうすると、この会議は在宅医療の会議なのです。言われることはよくわかりますけれども。

 どうぞ。

○武久構成員 在宅医療も、地域によって全く違うのです。都会と過疎地、私は淡路島で病院を幾つかやっておりますけれども、老老家庭が多いわけです。急におなかが痛くなっても、おばあさんがおじいさんを担いで車で来られませんから、軽い下痢でも救急車を呼ぶのです。これは交通手段として必須なのです。通院もできないのです。だから、デイケアとかデイサービスによる診療が伴えば行けるけれども、在宅医療で地域の診療所の先生が往診に行ってくれるかというと、診療所の先生も年がいっている。もう動けない。こういう地域が全国に山ほどある。

 ここをどうするか。今の診療報酬改定を見ると、診療報酬は地域によって、日本中全部同じ診療報酬ですから、これは正しいと私は思うのですけれども、ただ、過疎地とか都会とか特殊な場合には、過疎地手当とか都市部手当とかいうものがないと、現実には動かないのです。過疎地で住むことができない。医療も受けられない。こういうときに、日本の中での在宅医療を考えるこの会議で、やはりこれはちゃんとできているところが対象ではないと思うのです。できていないところをどうするかという会議だと思うので、都会は都会でまた大変ですけれども、過疎地なり地方の現状、高齢者単独世帯が700万人近くになろうとしている。老老家庭がものすごくふえてくる。この状態で健康を維持するために、医療機関や介護のサービスを受けるために、交通の便というか、足もないですし、現実に困惑している地域が全国にいっぱいあるという現実を踏まえた上で御検討いただけたらと思います。

○大島座長 いかがでしょうか。地域によって本当に違うのだという御指摘です。それを一括してこうだということでなかなか説明できるものではないという御指摘ですけれども、いかがでしょうか。

 今、ここで答えを出せと求めること自体が無理かとも思いますが、いろいろな形で問題が非常にストレートな形で提出されてきているということは、ある意味でそこまでステージが上がってきたと理解できるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。もっとここが問題だということがあれば、ストレートにみんな出していただいて、こんなに日本の医療のレベルが上がってきたと。ちょっと皮肉な言い方ですけれども、そういう見方もできるのではないかと思います。

 ほかに御意見はよろしいでしょうか。

 どうぞ。

○佐藤(美)構成員 構成員の方から何度か意見が出たのですけれども、私はこの中で「市民の力を活かせていない」という項目が非常に目につきました。その結果が「国民への在宅医療に関する普及・啓発」となっているのですが、日常介護があって、あるいは自助とか互助があってこそ私たちの在宅医療とか看護が成り立つと思います。この辺の市民の力をどう生かすかみたいなことも、何か7つの柱の中に入れて、市民の力を発揮してもらうため、本人が持っている力を発揮してもらうために、私たちが本人たちの力を見つけて引き出す。そういうサポートとしての在宅医療・介護もあっていいのかなと思いますが、その辺は7つの柱の中には何とか盛り込めないのでしょうか。

○大島座長 事務局あるいは新田構成員のほうから何か御意見はありますか。 どうぞ。

○松岡在宅医療推進室長 今、お伺いしてそうなのだということは、問題意識として共有します。自助、互助とか、そういったものを引き出すというか、そういうことは非常に重要だと思います。

 私どもが「国民への在宅医療に関する普及・啓発」といったときに、在宅医療がよろしいですよとか、在宅医療がありますよという話だけでは終われなくて、そんなことをしても多分、余り意味がない。これは今後皆さんで検討していただかないといけないことだし、今、私が結論を言うのは早計だと思うのですけれども、ただ単にプロパガンダのように、わっと在宅医療をみんな受けましょうみたいな話をしても意味がないのだと思うのです。

 では、何を普及・啓発していくのか。在宅医療はこうしたら進むのではないかと、このようなことを言ったら進むのではないかということを我々はこれから考えないといけないので、その中で、もしかすると国民の自助、互助を喚起する中で、在宅医療を進めていく、もしくは在宅医療に気づいていただく、在宅医療を利用するということも選択肢の一つにあえて入れていただくようなことを言うというのも一つあるのかなと思いながら、私としてはコンテンツの一つとして受け取ったところがあって、柱に入るかと言われると、どうだろうということは少し思いました。済みません。

○大島座長 よろしいでしょうか。

 どうぞ。

○井原構成員 先ほどの7つの柱の最終的な目標は何かということで、地域包括ケアの構築等という話はありましたが、先ほど事務局から提示がありました参考資料1の「1.重点分野」の項目で、なぜこのような重点分野にしたのかというところを読んでいきますと、文章の中に出てくるのが、例えば「1.重点分野」の「(1)在宅医療に関する医療連携、普及啓発モデルの蓄積」のところは「国民が安心して在宅医療を選択できるよう」とあって、ほぼトートロジーなのですけれども、これが重点分野に対する目標として、大目標の間に来る小目標ではないか。

 「(2)在宅医療に関するエビデンスの蓄積」も「国民の主体的な選択に資するような」と、意識をされているのか、されていないのかわからないのですけれども、ある程度ここで、目的のようなことは書かれている。極めて実務的な目的設定でございますけれども、そういうことになるのではないかという印象を受けました。

 以上です。

○大島座長 ありがとうございます。

 参考資料によく目を通せば、それらの問題についても十分に触れられている。ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○齋藤構成員 私は、資料1-2のように課題が整理され、ここに集った各関連団体が7つの柱を共有し、それぞれが活動するということで各団体の活動に一つ横串を入れたと理解しており、よくまとまったなというのが率直な意見でございます。

 先ほど医療・介護・行政との関係性等について議論がなされたわけですが、そのいずれも7つの柱の中にはしっかりと位置づけられており、生活を支えるための在宅医療であり、介護なしではやっていけないということは当然の認識であり、7つの柱に「関係団体同士の連携」としっかりと入っているので、介護や行政が抜けている訳ではないとおもっていまます。

 武久構成員がお話しされた都会と僻地の議論についてですが、特に訪問看護や、介護系の事業における民間の参入はやはり都会に集中しているという現状もありますが、それについてはこの会議の片方に位置づいている「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」内で、地域ごとの資源状況を踏まえてどのような地域医療提供体制を作るのかということが検討されるのではないかと思っています。資料1-3の全国在宅医療会議の進め方に書いてありますように、この会議と「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」が情報共有をしながらどのように進んでいるのかということを各団体も認識しつつ、活動を進めていくべきなのではないかと考えます。

 以上です。

○大島座長 ありがとうございます。

 非常に貴重な御意見をいただきました。ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○大澤構成員 薬剤師の全国会の大澤でございます。大局的なお話ではないのですけれども、資料1−3の今後の流れを拝見していたのですが、各団体は規模とかいろいろな特性があって、多分、この7つの柱全部に取り組めないという団体も当然あるのではないかと。我々の会もそうなのですけれども、取り組めそうなテーマをこの7つの柱を参考にしながら、今までもやってきたと思うのですが、さらにブラッシュアップするとか、取り組み方を少し直すとかして、その計画みたいなものを7月までに出すような、こういう流れになっていくのでしょうか。期間が短過ぎて、3カ月ぐらいで何か新しく取り組んで結果を出すというのは無理だと思うのですけれども、進め方を教えていただければと思うのです。

○松岡在宅医療推進室長 非常に意欲的な、7月までにやるのでしょうかみたいなことを言われると、やってくださいと言いたいのですけれども、各団体いろいろと計画をつくる時期は決まっていて、例えば夏につくられる団体もあれば、秋とかそれ以降につくられるところもあろうかと思います。私どもがそれを一律に、いつの計画の段階からこれを意識してくださいということはなかなか言えないと思っていますので、各団体の皆さんが、例えばうまいこと夏のときに見直しがあればやっていただいたらいいと思いますし、もしそういう見直しがない場合には、今やっているものが7つにどうひもづくのかということをまずは見ていただきたいというのが夏あたりの話だと思います。

 皆様からの御報告をいただくというようになっていますけれども、もしひもづいて、うまいことうちはひもづいていますみたいなお話があれば、ワーキングの中でお話をいただいたり、もしくは新たにつくる計画を、7つに整理したものをつくりましたというお話をいただければ、秋とか夏とかに御報告をいただくことになる。

 最終的には、年度内に自己評価みたいなことをしていただくので、そのときに自己評価の中で、例えば新しくつくった計画はこのようにしました、ここはこのようにひもづいていますというようなことを御報告いただく。多分、ペーパーの形だと思うのですけれども、御報告いただくことになろうと思いますので、それぐらいまでにあればありがたい。正直な話としてはそういうことです。

○大澤構成員 わかりました。今、我々の会でも、こちらの資料のほうに提出させていただいた取り組みを3つぐらい出してあるのですけれども、3つともどこかには当然当てはまっていると思いますので、今後、役員会等で、これをもう一回見ながら、もしほかにも取り組めることがあるのかとか、今の取り組みはさらにこのようにしたらいいのではないかということを検討しまして、報告方法はどのようにして、何かあるのでしょうか。どこにとか、書式みたいなものです。

○松岡在宅医療推進室長 まだ様式とかは決めていませんけれども、年度末に向けてそういう様式はつくりたいと思っております。

○大澤構成員 わかりました。お知らせいただければ取り組みについて検討したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上です。

○大島座長 どうぞ。

○城谷構成員 日本在宅医療学会の城谷でございます。きょう、情報共有という話題で、ICTの話が余り出ていないのですが、現場レベルでは、かなりICTは個別の事業者のツールを利用して情報共有がなされているのです。今回、保険収載で一部オンライン診療を認めるという形になりますと、在宅医療の現場にいる我々には足かせになってしまって、地域での情報共有かえって進まない。もう少し地域全体で行政や地区医師会を入れて、地域での情報共有を、ICTを使ってどう進めるかという話をもう少し地域の中で議論する必要がある。個々のクリニックが情報共有をしますという話ではなくて、地域包括ケアをやるためには、そのICTのツールを用いて、その地域が全体として情報共有できるような仕組み、そういう方向に行かないと考えます。個別のクリニックのオンライン診療に診療報酬をつける話ではなくて、地区の医師会でこういうICTのツールを使ってその地域情報共有に診療報酬で地域加算をつけるような検討が、在宅医療ではあっていいのではないかと私は考えます。

○大島座長 これも大変な問題でして、これからの情報社会はICTなしにはやれないということは誰もが言うのですけれども、それがきちんと広がっていくというのか、業者がどの機械を使うかによって、その機械はその会社だけに特化してしまっているような話とか、いろいろな問題があって、地域とか日本という状況に、広範囲にきちんとやれるシステムを考えると、それだけでも非常に難しいところがあります。こういう問題は、これから必ず必要になってきますが、ここでそれを議論するのが適切かどうか。

 何か事務局のほうでありますか。

○松岡在宅医療推進室長 なかなか難しいなと思ってお話を聞いていました。オンライン診療は、確かに個々のクリニックが導入するシステムとか、そういったもので多分算定ができるのですけれども、地域において情報共有システムをつくっていくというのは、今までずっと営々とやられていて、医師会を中心にやっているところとか、もしくは市町村が中心になってやるところが結構あると思いますが、それと診療報酬をどう絡めるかといった話は、まだオンライン診療の数字をきちんと読み込んでいないので、どこまでできるのかどうかよくわからないところもあって、この場で即答できるような状況にはございません。ただ、先生がおっしゃった、オンライン診療が進むと在宅医療が進まなくなるというか、在宅医療で困るみたいなお話は、もう少し聞かせていただきたいと思うので、これが終わってからでもいいので、一度ゆっくりお話を聞かせていただいてよろしいですか。済みません。

○大島座長 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○山本構成員 この会議の場で話すのが適切かどうかわかりませんが、先ほど武久構成員が発言されたように、地域によってマンパワーの確保の面から、いろいろな形で苦慮しているところが多く、特に兵庫県は非常にエリアが広いため、日本海側のところから岡山県境の西播磨というところまで、過疎地域も多い中で、介護医療院という今回の新しい制度に私どもは非常に期待をかけたところがありました。医療療養病床から介護医療院になりたいといったものが、意外と大都会のど真ん中のところでも、例えば独居の高齢者ということでなかなか御自宅に一人で帰すわけにはいかないということで、今回の住まいという形で病院の中に、介護医療院をつくりたいという都会部の病院もあれば、一方、先ほど武久構成員がおっしゃったように、過疎地域において個々のご自宅へ在宅医療や訪問看護を提供ということでマンパワー上困難というところなど、さまざまなところから手が挙がってきている中で、介護療養病床から介護医療院というのは、同じ介護保険の中ですので問題なくスムーズにいくのですが、医療の療養病床から介護医療院となると、医療保険から介護保険ということで、想定外ということで、各市町村役場が拒絶をしている形になっているところが多いようです。

 そのために、私ども県のほうは介護医療院の制度が、在宅医療を推進していくときにも、重要なツールということもあるので、市町村対象に、あえてもう一度改めて制度に関する研修や会議みたいなものの開催だとか、あるいは通知文も出したほうがいいのではないかという議論を県庁の中でやっているのです。そういったことについての情報とか、あるいは事務局のほうでもある程度動いているものがあれば、少し教えていただけるとありがたいと思います。ちょっと会議の趣旨から外れるかもしれないのですが、ちょうど今、問題を抱えているもので、お聞き出来ればと思います。

○大島座長 どうぞ。

○鈴木(邦)構成員 医政局の方にお答えいただくわけにもいかないと思うのですけれども、私は介護保険担当で、介護報酬、介護給付費分科会でさんざんこの議論をいたしました。2年半にわたって検討会、特別部会です。結局医療療養、介護療養、転換型老健、それらのうち転換型老健は再転換になりますけれども、それらからの転換は総量規制の枠外ということで、市町村は拒めないことになっていますので、そこは事情を御理解いただかないといけないし、意向調査を定期的にしているはずです。

 ですから、急にどっとということもないのですが、幸いといいますか、厚労省が手をかけた転換策では、もしかしたら初めてうまくいくかもしれないと言われるぐらい前評判がよろしいようで、もう既に1日付で転換したところも幾つかあるわけですけれども、そこは市町村に御理解いただいて、3年後の新設の枠は裁量になりますが、厚労省老健局としては、医療療養、介護療養、転換型老健の3者については、総量規制の枠外なので、市町村は拒めないというのが公式見解になっています。

○大島座長 ありがとうございます。

 制度に持っていこうと思えばできるだけフェアに、公平に、均一化を目指すわけですけれども、これまでの医療は、これから目指そうとするものに比べると、比較的制度化しやすい状況にあったわけですね。今、向かおうとしているのは、それぞれが本当に分化していて、しかも地域ごとに全く違う。要するに、今は違いばかりが強調されて出てきているのですけれども、違うものを制度としてきちんとやっていこうとすれば、どうまとめていくのかという議論になるわけです。その辺の折り合いをどうやってつけていくのかということが、これから最大の問題になるのだろうと思います。しかし、これはやらないわけにはいかないというところで、恐らく皆さん、その点ではほとんどみんな一致していると思うのです。

 これを厚労省の審議官とか局長に振っていいのかわかりませんけれども、何かお話ししていただけますか。

○椎葉審議官 先ほど鈴木先生からお答えしたことと同じようなことだと思いますけれども、ただ、この会議の趣旨が、まずは在宅医療をいかに推進していくかということで、きょうのテーマが、まさに課題から抽出して浮かび上がらせた7つの柱について、これを各団体で共有してこれから進めていこうという会議でございますので、恐らく制度でいろいろな量的に足りない地域や制度的にいろいろ課題があるところは別の会議の中で議論を持ちますし、ここでは各団体で、在宅医療を進めていくためのいろいろな取り組み、好事例の横展開であるとか、逆にこことここはつながったほうがいいのではないかとか、せっかくの場なので、そういったことも利用していただければと。先ほどのいろいろな課題につきましては、私どもで受けとめて、それぞれの所管の部局にお伝えして、そこで検討していただきますので、そういう運営をさせていただければということでございます。

○大島座長 いかがでしょうか。よくわかりましたと皆さんに言っていただけるかどうかはちょっと置いて、今後の進め方としては、片一方では全体最適を常に考えながら、しかし、在宅という切り口で考えるわけですから、そこで考えられる一番いい道は何かというところから、スタートする。どこかでぶつかったら、ぶつかったところでどのように考えていくのか、ブレークスルーするところまでこの会が考えなければいけないのかどうかは別にして、何故ぶつかったのかということを明快にしていくことだろうと私は思っていますが、いかがでしょうか。

 時間も随分進んできましたので、次のほうに進めたいと思います。

 それでは、資料1−1から1−3については、いただいた御意見を踏まえて引き続きワーキングを中心に検討をしていただくことになるかと思いますが、新田先生、よろしくお願いいたします。

 続きまして、次の議題に移りたいと思います。人生の最終段階における医療の普及・啓発のあり方に関する検討会について、事務局から資料2について説明をお願いいたします。

○松岡在宅医療推進室長 それでは、資料2に基づきまして御説明をさせていただきます。ちなみにこの関係の参考資料といたしまして、参考資料6−1から6−3がございます。これも適宜お目通しいただければありがたいと思っておりますので、御容赦ください。

 資料2をおめくりいただきまして、1ページ目から説明をいたします。人生の最終段階における医療の普及・啓発のあり方に関する検討会を昨年8月に第1回目を開催し、先般、3月23日に第6回を終え、閉じることができました。この検討会は、一番上に書いておりますけれども、人生の最終段階における医療について、医療従事者から患者家族に適切な情報の提供と説明がなされた上で、患者本人による意思決定を基本として行われることが重要なのですが、その意思決定支援を図るためにも、国民に対する情報提供や普及・啓発のあり方について検討することが必要であるということで、今回、始まったものでございます。構成員は、岩田構成員から始まりまして横田構成員まで、さまざまな課題に参加していただき、行いました。

 この検討会で検討されたことは2つございます。1つは題名にありますように、人生の最終段階における医療の普及・啓発のあり方について検討したということ。もう一つは、この検討会の途中から新たな課題として出てきたのが、人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドラインを改訂しようということでございます。

 次のページで、改訂についてお話を少しさせていただきたいと思います。人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドラインといいますのは、富山県射水の市民病院で人工呼吸器の取り外し事件がございました。これはおよそ12年ほど前だと記憶しておりますけれども、その事件の後、平成19年に終末期医療の決定プロセスに関するガイドラインができました。これは人工呼吸器の取り外し事件を踏まえまして、最終段階における意思決定のプロセスを透明化するという目的でつくられたものでございます。このガイドラインは、ネーミング的には27年に人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドラインに変わっておるのですけれども、これが制定されてから10年が経過しております。

 その間、この10年間の間に、高齢多死社会の進行に伴い、地域包括ケアシステムの構築に対応したものにする必要がある。つまり、在宅や老老家庭などといった今まで余り見てこなかった死の現場がどんどんふえてくるという状況。英米諸国を中心といたしまして、アドバンス・ケア・プランニングの概念が踏まえられた研究・取り組みが普及してきている。こういう状況を踏まえて改訂を行ったものでございます。

 改訂の概要はマル1からマル5まで5つに集約できると考えています。1つは病院による延命治療への対応を想定した内容だけではなく、在宅医療・介護の現場でも活用できるように次のような見直しをしたということで、まず、名称自体に医療・ケアという形で、医療以外の場でも使えるということを明示しております。また、医療・ケアチームの対象者には介護従事者が含まれることを明確化し、ここには書いておりませんけれども、今まで患者と表記しているものを、全て本人という形に書きかえております。

 心身の状態の変化に応じまして、本人の意思は変化し得るものであり、医療・ケアの方針や、どのような生き方を望むかについては、日ごろから繰り返し話し合うことが重要である。これはACPの取り組みの非常にコアになる部分だと思います。繰り返し話し合うことが重要であるということを述べております。

 本人がみずからの意思を伝えられない状態になる前に、本人の意思を推定する手段について、家族等の信頼できる者を前もって定めておくことが重要であるということを記載しています。

 今後、単身世帯がふえることを踏まえまして、信頼できる者が、今までは親族などを基本的には念頭に置いていたものでございますけれども、家族等ということで、親しい友人などにも拡大して解釈できるとしております。

 また、繰り返し話し合った内容をその都度文書にまとめておき、本人、家族等と医療・ケアチームで共有することが重要であるということを記載するものとなっております。

 それが皆様のお手元にある参考資料6−2と6−3で、ガイドライン、ガイドラインの解説編でございます。後ほどお目通しいただければ非常にありがたいと思っております。

 ちなみに参考という形で次の2ページにわたって書いておりますが、これは改訂前のガイドラインの内容であり、模式図でございます。これらが若干変わったということになっております。

 次に検討されたことが、普及・啓発のあり方についてということで、本筋のところについて検討がなされました。この検討の結果につきましては、参考資料6−1という形で報告書にまとめておりますが、報告書の概要につきましては、こちらのペーパー、資料2に書いているものでございます。普及・啓発の目的と必要性でございますが、人生の最終段階において、本人の意思に沿った医療・ケアが行われるようにするためには、人生の最終段階における医療・ケアについて繰り返し話し合う取り組み、ACPのような取り組みでございますけれども、これが医療・介護現場だけではなく、国民一人一人の生活の中に浸透し「生を全うする医療・ケアの質」を高めていくことが必要である。そのため、国民全体がこのような人生の最終段階における医療・ケアについて、ACP等の概念を盛り込んだ意思決定及びその支援の取り組みの重要性について、一層普及・啓発されることが必要ではないかということでございます。

 その内容及び方法でございますが、普及・啓発の対象は4つに分けております。1つは人生の最終段階における医療・ケアのあり方を自分事として考える時期にある方、つまり、本人でございます。2つ目は本人を身近で支える立場にある家族等でございます。3番目が本人や家族等を支える医療・ケアチームでございます。4番目が国民全体になります。

 本人もしくはその家族等に関しましては、きちんとした情報、例えば心身の状態に応じた医療ケアの内容に関する事項や本人の意思の共有に当たり留意すべき事項などといったものが医療・介護施設の医療・ケアチームによって、サービス提供の機会を通じて情報提供が随時行われるということが必要となります。

 一方、3番目の医療・ケアチームにつきましては、今回つくらせていただきました新しいガイドラインの内容について、きちんと我々が普及する必要がございますし、1と2の方々に対しまして、事実を伝えたりとか意思決定の支援をするに当たって留意すべき事項などについてお示しする必要があると考えております。これにつきましては、国や自治体、医療・介護関係団体などがガイドラインの普及や研修会の開催などをもってお手伝いいただければありがたいと考えているところでございます。

 一方、このような機運をつくるといいますか、そういったことも必要であろうということで、本人や身近な人のもしものときに備えまして、日ごろから考え、家族等の信頼できる人と繰り返し話し合いを行い、その内容を共有しておくことが重要であるということにつきまして、皆さんに知っていただくということをしたいと考えておりまして、例えば記念日の制定やポータルサイト、eラーニングサイトなどの開設、リーフレットの配布、民間団体におきましてはさまざまなライフイベントに応じた手続の機会を通じまして、リーフレットの配布やセミナーの開催などを行っていただき、教育機関におきましては、命の授業などでこのような話をしていただくということもあるのではないかと考えております。

 ただ、普及・啓発において留意すべき事項が幾つかあると考えています。1つは誰もが日常的に話し合える環境づくりを進めることが重要であるということであり、目的は一人一人が希望する人生の最終段階を迎えることができるようにするために行うものであるので、決して医療費削減とか営利目的のために行うべきものではないということは留意すべきであろうと。もう一つは、御本人にとりまして、知りたくない、考えたくない、文書にまとめたくないという方々も当然おられるので、そういった方々への配慮が十分される必要がある。主体的な取り組みであることを留意しなければいけないということ。それから、ACPは新しい言葉といいますか、比較的新しい言葉でございますけれども、これまで既に現場ではある程度行われてきていることでございまして、それをきちんとACPという形に位置づける。定義し直すということでございます。つまり、価値観や人生観も含めた十分なコミュニケーションを踏まえて医療・ケアの内容が決定されているという実態の延長線上にあるはずのものであるということを皆さんに留意していただきたい。全く新しいものをごろっと持ってきたようなものではないということを留意いただければと思っております。

 このようなことを私どもは6回の検討会を通じまして決定させていただき、皆さんに報告書などといった形でお示ししてまいりました。今後、報告書などに書いてありますように、ACPの考え方に基づくような取り組みにつきまして、国民への普及・啓発、関係者への普及などについてやっていきたいと思っておりますので、またここにおられる方々につきましても御協力いただければ非常に幸いだと思っているところでございます。

 以上です。

○大島座長 ありがとうございました。

 ただいまの説明について、御質問、御意見等がありましたら、いかがでしょうか。

 どうぞ。

○須藤構成員 私のところは高齢化の進んだ小さい自治体ですので、普段から人生の最終段階を考えることに近い人が多く、日常の健康づくりが自立支援という形になっております。普及・啓発の国民全体の地方自治体の部分で、特定健診等でリーフレットの活用や周知がありますが、それ以前に地域では健康づくりや地域づくりで、普及・啓発を行っています。

 具体的に自立支援は、筋力トレーニングとかを高齢者が一生懸命やっていますけれども、ただ転倒しないためにやっているのではなく、自分の生活を「いつまでも歩きたい」とか、「歩いてこういう生活したい」とか、最後のことを考えて一生懸命取り組んでいるので、ある意味、最終段階の入り口で自分の考えをもつという意識づけを自立支援、介護予防や保健の分野で取り組んでいることを報告します。

○大島座長 ありがとうございました。

 ほかに御意見は、どうぞ。

○前田構成員 日本在宅栄養管理学会理事長の前田ですけれども、認知症の方はどうなっているのですか。どのようにお考えでしょうか。結構在宅は多いのです。

○松岡在宅医療推進室長 これはあくまでも本人の希望なので、当然認知症の方でも、認知能力というか、いろいろな意識のステージの方々がおられますから、一概に認知症だからこれに入る、入らないということは言えないと私は思っておりますし、認知症の方であっても自分の意思がある程度表明できる、もしくは自分の意識がある方々は当然そういうことをかなえるために皆さんで支援する必要があると思います。

 また、認知症になっていくという段階の中で、結構早い段階で、早い時期に信頼できる方々とお話し合いをしていただいて、自分の意思を推定していただくということを進めることも非常に重要ではないかと思いますけれども、全くの認知症で、本当に何もよくわからないという感じの人がいきなりこのコースに入るというのはなかなか難しい話になるのだろうなと思っておって、御本人の選好という言い方がいいのかどうかよくわかりませんが、御本人がどうしたいということがわかる、それが表明できているということが前提に、このプロセスは成り立つのかなと思います。

○大島座長 どうぞ。

○新田構成員 今、認知症の場合は、老健局の検討事業で、認知症の方の日常決定のための意思決定支援というガイドラインがつくられて、今後、それがオープンにされると思います。事業でそういうことが行われております。ちょっと報告までです。

○前田構成員 ありがとうございます。

○大島座長 どうぞ。

○武久構成員 今、ここで言うのが適切かどうかわかりませんけれども、人生の最終段階ということで、要するに、看取りなのです。今度、制度として介護医療院ができまして、病院内で医師と看護師が居て医療機械があるから、ここで看取るが医師や看護師がほとんどいない特養で看取るよりは本人のためにいいかなと私は思うのですけれども、基本的に介護医療院の問題は、多分、医政局と老健局とのすり合わせが十分ではないのではないかと思うのです。昨年の医療保険部会のときに、国民健康保険の保険者を市町村から都道府県に変えると決まったのですが、そのときに私が、介護保険もそうしたほうがいいですよということを何回か言いました。

 というのは、3,000人ぐらいの小さな町で、病院が1つあって、そこの一つの病棟が医療療養から介護医療院にいきたいといったときに、その町の保険料が倍になるのです。こういうことが起こることは当然想定の範囲だったのですけれども、保険者はまだ市町村のままにするということを強く主張された委員の方もいらっしゃいましたが、たちまちこの4月から、介護医療療養から介護医療にいくのは介護保険同士だから何の問題もない。ただし、医療保険の療養病床から介護保険へ行くとなると、介護保険料が急騰する。そうなってくると、市町村はそういうことをやってもらっては困るという立場になってしまう。

 したがって、これが老健局マターかどうかは知りませんが、基本的なところは医政局が関係していると思うのですけれども、ここが在宅扱いになっているのです。在宅医療は、介護医療院で行う医療も在宅医療になるかどうかは別として、スムーズに厚労省全体としては医療と介護の総額の費用を少しずつ減らしていこうという、シフトとしては医療から介護医療院にいったほうが費用は少なくなるという大前提があるのですが、市町村でのその状態が、介護保険料の問題もあって非常に滞っているというのが現実である。市町村と都道府県と厚労省で、一体そこをどう調整するのかということも関係して、実は、私どものほうでも、介護医療院は、日本慢性期医療協会の中に日本介護医療院協会というものをこの間の4月2日につくりましたけれども、ここで看取りを行うほうがよいと思います。私はひとりの患者が亡くなるときには医師や看護師がちゃんとついて、お見送りするほうがいいと思う。

 幾らお年寄りでも、幾ら病状が重くても、治療して治る可能性があると医師が思えば、そこは治療しますからね。そこでこれは無理だなといったときにターミナル、最終段階になるのです。そのときに、病院の中に在宅があるというか、在宅扱いをするということですけれども、この辺のスムーズな移行ができるように、これは医政局が中心となってやっていただかないと、昨年の医療保険部会の中で、国保は都道府県が保険者になるといったときに、介護保険もそうしたらと言ったのに。100万人の都市もそうだし3,000の人の村も1つの保険者。ちょっとどう見ても無理です。この問題は大きな政策が動かないと、やはり3局が合同で動かして、人生の最終段階での医療を確立していくようにしていただけたらと思います。

○大島座長 制度を新しくするときの大きなジレンマというのか、それはずっと続いてきた制度を根底的に変えるようなときには必ず起こることだろうと思いますけれども、何かありますか。余り答えられないですね。非常に貴重な御意見として伺っておくと。

 ほかに御意見は、どうぞ。

○上野構成員 全国訪問看護事業協会の上野です。聞き漏らしたのかもしれないのですが、ガイドラインのイメージ図がありますね。26年のガイドラインのときにできたイメージ図なのでしょうか。今回もそれを活用できるものなのかどうか。

○大島座長 いかがですか。

○松岡在宅医療推進室長 今、イメージ図は、一生懸命自分たちでイメージをつくっています。またリリースすることができると思いますけれども、まだ間に合っていませんので、それは古い歴史的なものだと思って見ていてください。済みません。

○大島座長 どうぞ。

○山口構成員 資料2の最後のページに、普及・啓発における留意事項として「誰もが日常的に話し合える環境づくりを進めることが重要であること」とあります。本当にこれは重要だと思いますけれども、6回検討会が行われたという中で、これを本当に実行するのに有効な方法が、何か御意見が出てきたのでしょうか。といいますのも、例えばイベントの開催とかポータルサイト、eラーニング、こういったものを開設すると書いてありますが、イベントを開催しても参加する人しかそこは対象になりませんし、ポータルサイトもeラーニングもアプローチする人ということになると、非常に限定的になると思います。

 私たちCOMLでは、28年間、6万件近い電話相談をお聞きしてきた中で、情報が閉ざされていた時代と、今、情報があふれる時代になって、それでも、ずっと共通してできないというものが自己決定なのです。自分で決められないという方が本当に変わらず継続している中で「本人や身近な人のもしものときに備えて」とありますけれども、自分がどうしたいかをまずは考えて、それを意思表示するという能力を養っていくということをしない限りは、幾らやっても同じではないかと思うのです。

 確かに今、必要な人はいろいろサポートをしながらやっていく必要があると思うのですけれども、この問題は何十年先、何百年先もずっと継続していくことを考えると、子どものころからきちんと自分のことを考えて、それを意思表示するというような、厚労省が文科省と一緒になってかどうかはわかりませんけれども、教育というところともリンクして、今から準備しておく必要性みたいなことが、この検討会の中で出てきたのかどうか。もし出てきていないとしたら、ぜひそういうことも、今、取り組めばそれが30年先、40年先、例えば30歳、40歳になれば親のことについて、先ほどの認知症の方で言うと、支える世代がいろいろ結論を出していかないといけないというときに、それも決められないということでは困るわけですね。先行的な取り組みはぜひしていただきたいと思っていますので、それは質問と意見と両方です。

○大島座長 山口さん、それを言ってはおしまいだよというようなことまで触れましたけれども、はい。

○松岡在宅医療推進室長 おっしゃることはよくわかります。議論の中で、これは非常に抽象的な言い方になってしまって申しわけないのですけれども、ある委員が第一世代、第二世代という考え方があるだろうと。つまり、今、死に迫っている、もしくはここ10年とか20年とかの間で人生の最終段階に直面する人たちは非常に手取り足取りやらないといけない。多分、そういう世代なのだろうと。若いときからある程度こういう話が折に触れマスコミなどで出てきたりとか、もしくは教育の中に入ってきたりとかすることによって、こういうものがあることが普通になるという言い方はしていなかったかもしれませんけれども、そのような状況になったときには第二世代になる。

 第二世代になったときには、そんなに手取り足取りしなくてもいいのではないかと。そういうものをつくらないといけないのだということは、同じような問題意識でおっしゃっていたのだと思うのです。私どもも、今回、文部科学省のほうとかにお話ししながら、今、がん教育とか、いろいろな教育がどんどん文科省のほうに押しつけられているというか、お願いしていて、彼らも非常にあっぷあっぷしているところはあるのですが、その一つとしてこのようなお話は重要なので、入れてくださいというお話はしているところです。

 ただ、どこまで書き込めるかどうかは私どもも、全体のこま数が決まっているので、その中で彼らが判断するのだろうと思いながら、重要性についてはお話をしているという段階です。

○大島座長 どうぞ。

○山口構成員 がんが割と目立つので、よくがんの教育とかは率先してされるわけですけれども、根本的に、自分のことを考えて、それを決めるということは全てのことに共通することではないかと思いますので、まずはそういう根本的なところを柱にしていただきたいということが、ここで言うことではないかもしれませんけれども、思いではあります。

○大島座長 いかがでしょうか。

 どうぞ。

○太田構成員 在宅療養支援診療所連絡会の太田です。在宅を制度が応援してくれる前からやっていた医者たちは、終末期まで支えたわけですから、終末期という言葉は余りここでは使わないのかもしれませんけれども、ACPという概念のないときから、こういう作業を丁寧に繰り返して最後まで診たのです。最後まで診ただけではなくて、亡くなった後もいろいろな形で、グリーフケアという概念がない時代から家族のケアも開業医たちが丁寧にやってきたという歴史があるのです。

 このACPで、非常に重要なことは、患者さんたち、家族たちのデシジョンメーキングに適切な専門的な情報を提供するということが前提であります。適切な情報というところにまだまだそごがあるというとちょっと語弊があります。医療者によって考え方が大きく違っているという現状があることがとても重要です。具体的に言いますと、実際、これはがん患者の治療に関しての調査ですけれども、20%ぐらいの医者は、亡くなるそのときまで栄養管理をするべきである。そういう哲学というか倫理観を抱いています。しかし、人が亡くなるときは科学の力よりも文化的な要素を重視する場面が多く、積極的に治療を行わないほうがいいと考えている医者も結構いるわけです。

 したがいまして「医師等の医療従事者から適切な情報の提供と説明がなされ」という「適切な情報」。ここはエビデンスという問題になっていくと思いますけれども、本当に、私は周死期(しゅうしき)という言葉を個人的には気に入っていますが、そういう時期に適切な医療が何かということを、ちゃんとエビデンスを構築して情報を提供しない限り、ACPが実際的に活用されづらいのではないかと思っています。

○大島座長 いかがでしょうか。

 どうぞ。

○三木参考人 終末期に食べることに関して、食べたいけれども食べられないという場合と、あとは食べたくないから食べないという場合があると思うのです。その際に、家族は食べることは尊厳だと考えていますし、現場も食べさせることが仕事だと考えていて、どうしてもそこで食べさせることによる事故が結構起きているわけです。その中で、今、太田先生がおっしゃったように、専門家から成る話し合いの設置は非常に重要だと思います。食べるということは人々が一般的だと考えていることだけに、どこまで経口で食べさせていいのかは難しい問題だと思うのですが、食べない尊厳もあると思いますので、その辺の検討もしていただけたらと思います。

○大島座長 いかがでしょうか。

 どうぞ。

○宮田構成員 小児科学会ですが、小児科学会とは余り関係なく、先ほど太田構成員がおっしゃったとおりで、概念を形成するには非常に教育が必要なのですが、国民への教育という以前に医療者側の学生時代の教育、専門制度とか、その辺の盛り込みとか、この辺の倫理的な概念は、医者になってからというよりは、その前の学生時代からということが非常に重要だと私は考えていて、その辺の教育とのリンクも検討していただければと思っております。

○大島座長 どうぞ。

○新田構成員 3年前の日医のかかりつけ医機能研修の中で、倫理という項目を毎年入れていて、ACPDNARPOLST等の概念を入れながら、どのようにしてACPが必要なのかということも含めて、9,000人、日医のあれは約1万人がそういう講義を受けて、もう一つは恐らく文部科学省で、今年度以降の医学教育の中で、臨床倫理という項目が入ってくると思っていますので、今、教育は徐々に行われている。何よりも大切なのは、先ほど山口構成員が言われましたが、意思決定のために、いずれにしろ、脆弱な意思決定者ではないですか。そのことに対して適切な医療のことも含めて、コミュニケーションでどのような方向性を持っていくか、意思決定をどうやって支援するのかが必要です。単に決定してくださいと言っても、強引にはなかなかできないわけで、その支援するだけのノウハウ等々を、単に医師だけではなくて家族あるいは周辺の人たちとどうつくり上げるかが大切です。言いたいことは、国民啓発は大変なことだなと実は思っていて、全体の国民の意思をちゃんと盛り上げるのはどうすればいいのかということは、私もこれからの課題だなと思って聞いておりました。

○大島座長 いかがでしょうか。

 どうぞ。

○折茂構成員 今、老健などでは、日々看取りの方がいらして、ターミナルケアをどうするのかというところで話し合いをしているわけですけれども、先ほど太田先生がおっしゃったように、医者というのは結構主導権を持ってしまっているので、医者の発言は大きいのですが、医者の発言だけで決めるべきではないというのは当たり前になっていますね。やはり多職種でカンファレンスをして、本人、家族、本人は恐らく意思決定できない場面が多いのですけれども、家族が入って、多職種でしっかり議論するのが本質です。一方、たとえ医者にどんな教育をしても、死生観とか倫理観、宗教観とかは皆さん違うはずですので、多職種がしっかりカンファレンスをして、本人、家族の意向をしっかりと汲み取ることが大切なんです。ここに複数の専門家で構成する委員会と書いてありますが、そうしたところでフランクに話ができるというところが重要であって、一律に倫理観と言っても、そう簡単ではないのだろうと思います。

 それから、ほんの2日ぐらい前ですけれども、本人は絶対に延命措置をしないでくれと言っているのですが、その人が亡くなった後の葬儀を行う家族の方が、「先生、絶対に病院に搬送して延命処置をやってください」と主張したのです。本人と家族の思いが異なる…こんなことも多く、これが今の国民の現状なのです。本人を優先したくても、本人が死んでしまった後、また娘さんが何を言ってくるのだろうかというところもあったり、本当に現状の看取りについては大変まだまだ難しいところがあるというのが感想だと思います。

○大島座長 医療人、特に医者であれば、今議論されているような場面には当たり前というか、必ず遭遇するわけで、遭遇したときに、医療人として、あるいは医師としてどう対応するのかは、頭の中の整理としては、学生の時に一応教育されるわけです。そして医者になって体験しながら自分の中で整理し確立していくわけですね。実際にそうした終末期にぶつかったときにどうするのかということは、患者さんとの1対1の関係の中で最もいい選択をするということになるわけです。そういう人間対人間の基本的な関係が、なぜ制度のようなもので規定しならなければいけないのか。高齢者がふえてきて、その機会が圧倒的にふえてきたからというのは一つの大きな理由ですけれども、それにしても昔からそんなことはあったわけで、なぜ今、それを制度に落とし込まなければいけないのかというところをもう少し本当にきちんと考えないと、この問題に対してどう制度化したらいいのかとか、あるいはなぜ厚労省がこれほどまでに終末期の問題を国民全体の問題として扱って、医療人はこうしなさいというような答えまで出さなければいけないのかというところを考えないと、これに対する答えは出てこないのではないかという感じがしますね。いかがでしょうか。

 どうぞ。

○齋藤構成員 今、苛原構成員がおっしゃったことは非常に重要な御指摘と考えております。在宅医療であれ病院の中であれ、療養の場がどこであっても、介護職を含めたチームでケアを提供するというのが今は通常の姿です。チームの構成メンバーは療養者の状況に合わせて、必要な人たちが集まり構成されますが、それぞれに専門の職能があり、使命感あるいは教育背景が異なることによって、非常に葛藤しながらケアを提供しているという状況があります。看護の世界では、「倫理調整」と呼んでいますが、集まった構成員と療養者にとって何が一番いい姿なのかを考えていく過程で生まれる倫理的な葛藤を、非常に時間を掛けながら話し合い、調整し実践しているというのが実態だと思います。倫理的な感受性を高めていく取組が、基礎教育の中で行われることが必要ではないかと思っております。

 今回のガイドラインにつきましては、ACPの概念が入り、患者や家族・療養者を含めたチームの構成メンバーで話し合いを続けていくプロセスであるという趣旨がしっかりと明記をされておりますので、ガイドラインの中身、趣旨を理解して日々実践していくことが、豊かな在宅医療あるいは療養者の生活に繋がっていくという期待をかけて取り組んでいきたいと考えています。

 もちろん職能団体として、ガイドラインの普及・啓発に向けて様々な手段を講じていかなければならないと考えておりますし、ここに集っている各関係団体の方々にも普及・啓発の取り組みを、在宅医療の取り組みと兼ねて行っていだたけることを望みたいと思います。

○新田構成員 ありがとうございました。

 大島座長が退席なので、座長を交代させていただきます。

 そのほか、御意見等はありますでしょうか。

○城谷構成員 人生の最終段階の医療の決定プロセス、一つ定義としてこういうものを出したということは、非常に前向きに評価をしたいと私は思っているのです。と申しますのは、現場にいますと、特に、私は在宅医療をやっているのですが、急性期の病院の治療は治すことを前提にした治療なので、そこで治すということから外れた人たちは、ある日突然、あなたは緩和ケアに行きなさいということが、今の急性期病院と言ったら悪いのですが、私もいたわけですが、そういうことが日常的に行われている。それに誰も変だとは思わない。我々のところは治す医療をしているのだから、治らない人は在宅なり緩和ケアに行きなさいということは日常的に言われている。そういうところに対してこういうガイドラインを出すということは、一つの前向きな評価として捉えたいと考えております。

○新田構成員 ありがとうございました。

 そのほかに御意見等はありますでしょうか。よろしいでしょうか。

 どうぞ。

○濱田参考人 今回、診療報酬改定、介護報酬改定でかなり「ガイドラインを踏まえた対応」という言葉、文言が非常に出てまいります。そのようなことで、現場でケアチームに普及していく際に、具体的なガイドラインを踏まえた対応について、我々はもっと現場実例を発表して周知を図っていくことが重要だと考えます。

 以上でございます。

○新田構成員 ありがとうございます。

 どうぞ。

○増住構成員 人生の最終段階における医療については、在宅医療の中でこれをどう捉えるかという問題は非常に大きいと思うのですけれども、自治体の現場では、これから高齢者の方がますます長寿化する、増えていくという中で、高齢者の救急医療の観点からも非常に課題になっています。横浜市でもビッグデータ等を使って、現状に比べて2030年時点での救急医療がどうなるかということを見たときに、圧倒的に高齢者の方が占める割合が非常に高まるということと、現状に比べて救急の医療もそうですけれども、その前の救急の搬送自体も1.3倍を超える需要が見込まれるという中で、医療現場での対応とあわせて救急の搬送やそういう場面での患者さん本人の意思表示をどうしていただくかということについては、非常に課題があると考えています。

 一方で、あらかじめ御本人が御家族等とこういうことを普段から話していただくことは非常に大事だと思っていまして、というのは、人生の最終段階と申しましても、先ほどからお話があるように、高齢になったから最終段階というわけにもなりませんし、仮に重篤な状態になっても、それがきちんと治療で改善すれば別に最終段階ではないわけであり、それがいつ訪れるかはかなり幅があると思っておりまして、ついては本当に早い段階からそういうことについて話し合っていただくことが必要だと思っております。

 そうなると、フランクにとは申しませんけれども、当たり前のこととして、日常の中でこういうことについて話し合う機会を持っていただくためにハードルを下げる必要が非常にあると。余り深刻にこのことを捉えると、なかなか普及の仕方が難しいということがありまして、我々のほうでは、例えば逆に言うと、将来、高齢化することを前提にして、生きがい等を盛り込んだエンディングノートなどの中でこういうことを取り上げていただくとか、まだ検討段階ですが、今からやろうということで、例えば薬剤師会の方と相談して、お薬手帳にそうしたことを、意思表示につながるような問答みたいなものを入れて、そこであらかじめチェックしておいてもらうとか、なるべく早い段階でそうしたことを考える機会を提供するというように取り組もうとしているところです。

○新田構成員 ありがとうございました。

 どうぞ。

○鈴木(邦)構成員 私は介護報酬改定に参画させていただきましたが、この人生の最終段階における医療、ケアは後からつけ加わったようですけれども、そのガイドラインは介護の分野でも何回も当初から出てきていまして、ということは、診療報酬上も何回も出てきているのです。今回の同時改定の大きな役割は、地域包括ケアの基本である医療と介護の連携ですから、これを共通のツールにして、医療と介護の関係者が御本人や家族を交えてよく話し合ってください。そのためには、余り難しいものだとなかなか話が進まない場合もあるでしょうから、このようにある程度わかりやすいものにして、その中で個別性を重視していくということでできたので、これは共通のツールとして非常に有効ではないかと思います。

○新田構成員 ありがとうございます。

 先ほどの救急等に関しても、蘇生をして欲しくないという意思決定をされた人が救急で運ばれた場合にどうするのか、実際にそういった問題が現実には起きています。運ばれた救命救急センターでは、もちろんそこを重要視する点と、重要視しないでまずは救命をするということも現実には行われているわけでして、そういったことも含めて、これから大いに議論することだろうと思っております。

 先ほどの肯定的な意見も含めて、ここで感謝を申し上げますが、ほかに御意見はありますでしょうか。そろそろ時間になりますが、よろしいでしょうか。

 それでは、もしなければこの議論はここで終了させていただきます。本日の議論は以上になりますが、最後に事務局から何かあればお願いしたいと思います。

○堤室長補佐 先ほど座長からお話がありましたとおり、議題1に関する内容につきましては、ワーキンググループにて検討を重ね、改めて親会での議論をさせていただきたいと思います。本日は、活発な御議論をありがとうございました。

○新田構成員 ありがとうございます。

 最後に、事務局から連絡事項をお願いします。

○堤室長補佐 次回の日程につきましては、追って御連絡をさせていただきます。

○新田構成員 それでは、以上をもちまして、第4回「全国在宅医療会議」を終了いたしたいと思います。皆様、どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

医政局地域医療計画課 在宅医療推進室
TEL:03-5253-1111(内線2662)

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