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2018年3月23日 第34回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、平成29年度第13回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)議事録

健康局健康課

○日時

平成30年3月23日(金)15:00~17:00

 

○場所

厚生労働省 専用第22会議室

○議事

 

 

○事務局 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第34回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会及び平成29年度第13回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の合同会議を開催いたします。

 

 委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席いただきありがとうございます。

 

 初めに、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。副反応検討部会の倉根委員、安全対策調査会委員の遠藤委員、望月委員より御欠席の連絡をいただいております。

 

 現在、副反応検討部会委員8名のうち7名、安全対策調査会委員6名のうち4名の委員に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会並びに薬事・食品衛生審議会の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。

 

 なお、全ての委員において関係企業の役員、職員等でない旨を御申告いただいております。

 

 申しわけございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

 

報道関係者退室)

 

○事務局 本日の審議の前に、傍聴に関しまして留意事項を申し上げます。

 

 開催案内の「傍聴への留意事項」を必ず守っていただきますようお願いいたします。留意事項に反した場合は、退場していただきます。

 

 また、今回、座長及び事務局職員の指示に従わなかった方や、会議中に退場となった方につきましては、次回以降の当会議の傍聴は認められませんので御留意願います。

 

 本日の座長につきましては、桃井副反応検討部会長にお願いしたいと思います。

 

 それでは、ここからの進行をよろしくお願いいたします。

 

○桃井委員 それでは、会議を始めさせていただきます。年度末の大変お忙しい中、御出席賜りましてまことにありがとうございます。

 

 まず、事務局から審議参加に関する遵守事項につきまして御報告をお願いいたします。

 

○事務局 審議参加について御報告いたします。

 

 本日御出席をされた委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金、契約金などの受け取り状況について、これまでと同様に御申告いただきました。

 

 本日の議題において調査、審議される品目は、MR、麻しん、風しん、おたふくかぜ、水痘、A型肝炎、23価肺炎球菌、インフルエンザ、HPVワクチンの各ワクチンであり、その製造販売業者は、一般財団法人阪大微生物病研究会、北里第一三共ワクチン株式会社、武田薬品工業株式会社、一般財団法人化学及血清療法研究所、MSD株式会社、デンカ生研株式会社、グラクソ・スミスクライン株式会社であり、事前に各委員に御申告をいただいております。

 

 各委員からの申告内容については、机上に配付しておりますので御確認いただければと思います。

 

 本日の出席委員の寄附金等の受け取り状況から、柿崎委員が武田薬品株式会社及びMSD株式会社から、それぞれ50万円を超えて500万円以下の受け取りがあるため、柿崎委員はMR、麻しん、風しん、おたふくかぜ、23価肺炎球菌ワクチン及びHPVワクチンについて意見を述べることはできますが、議決に参加いただけませんことを御報告いたします。

 

 また、昨年1129日及び本年2月9日の合同部会にて御報告いたしました、関連企業からの寄附金、契約金などの受け取り状況につきまして訂正がございましたので御報告いたします。

 

 副反応検討部会の長谷川委員から、MSD株式会社からの寄附金、契約金等の受け取りなしという御申告をいただいておりましたが、正しくは平成29年度において講演料として50万円以下の受け取りがあった旨の訂正の申告がありました。こちらにつきましては、審議参加規程に照らしまして、議決に影響がないことを確認いたしましたので、あわせて御報告いたします。

 

 引き続き、委員におかれましては講演料等の受け取りについて通帳や源泉徴収票などの書類を御確認いただくことにより、正しい内容を御申告いただきますようお願いいたします。以上でございます。

 

○桃井委員 ありがとうございます。以上の御報告で、特に追加、御修正はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。

 

 それでは、次にいかせていただきます。まず、資料の御確認をお願いいたします。

 

○事務局 配付資料としましては、上から座席表、議事次第、委員名簿、配付資料一覧、資料が1~11及び委員の謝金等受け取りの申告状況です。

 

 また、委員限りの資料としまして、各社の出荷量と副作用の発現頻度という一枚紙、黄色いファイルで各ワクチンの添付文書をお配りしております。

 

 配付資料一覧を御確認いただき、不足の資料等がございましたら事務局にお申し出ください。以上です。

 

○桃井委員 ありがとうございます。配付資料はよろしいでしょうか。

 

 それでは、議題の1、「各ワクチンの安全性について」の審議会を開始いたします。

 

 まず、資料の1~4まで御説明ください。

 

○事務局 まず初めに、全体的な事項を御説明いたします。

 

 本合同会議での副反応が疑われる症例の報告につきましては、平成25年9月の合同会議において定期的に検討を行うワクチンを選定いたしまして、比較的同時接種が行われるワクチンと、そうでない比較的単独接種が行われるワクチンにグループを分けて報告することとしております。

 

 本日は、比較的単独接種が行われるワクチンについて、その副反応が疑われる症例の報告状況を御説明いたします。

 

 比較的単独接種が行われるワクチンのうち、インフルエンザ以外のワクチンは、前回は昨年1129日の合同会議において、昨年5月1日~8月末までの症例について御報告しております。本日は、昨年9月1日~12月末までの4カ月間に報告された症例について御説明させていただきます。

 

 インフルエンザワクチンにつきましては、昨年10月1日~12月末までの3カ月間に報告された症例について御説明させていただきます。

 

 それでは、資料1~4について御説明いたします。

 

 資料1をごらんください。MRワクチンです。具体的な製品名は、1ページの上段にございます商品名のところに記載をしております。

 

 1ページの中段に表がございますが、こちらには医療機関への納入数量をもとに推定した接種可能延べ人数、製造販売業者及び医療機関からの副反応が疑われる症例の報告件数を記載しております。

 

MRワクチンは今回の対象期間で接種可能延べ人数が約64万人であり、製造販売業者から4件、医療機関から13件、うち重篤なものが7件報告されております。報告頻度は、製造販売業者が0.0006%、医療機関が0.002%となっております。

 

 1ページの下段には、重篤症例の転機等の情報をまとめておりますが、今回の集計対象期間内に死亡症例が1件、製造販売業者より報告されております。

 

 2ページ目に移ります前に、本資料を含めまして各資料1ページ目の見方について補足で御説明させていただきます。

 

 重篤症例の報告数について、製造販売業者と医療機関の双方から報告された場合には、重複を排除するため、医療機関の報告として計上しております。

 

 また、中段の表の報告数のところですが、集計対象期間内に報告された症例を集計しているため、こちらの件数には接種日や発生日が対象期間以前の症例も含まれており、接種日が今回の対象期間内であったものについては括弧書きでその件数を記載しております。

 

 また、企業ごとの出荷量や発現頻度については、委員限りの資料として一枚紙を机上にお配りしているところです。

 

 2ページ目をごらんください。報告された症例を症状別に集計したものです。縦に見ていただきまして、表の左側が前回の合同会議までに報告された件数、右側が今回報告された件数となっております。

 

 次のページに移りまして、4ページ目には予防接種法の報告基準に定められた症状について集計した結果を記載しております。こちらも、左側が前回までの報告、右側が今回の集計対象期間に報告されたものとなっております。

 

 続きまして、5ページ目から7ページ目が報告された症例の一覧表となります。

 

 8ページ目をごらんください。後遺症症例になります。こちらの症例は、以前の合同会議で御報告済みの症例ですが、経過欄の下線部の情報が新たに得られましたので、再度評価を行いました。前回御報告した際には、症状名が網膜症とされておりましたが、臨床試験や検査所見にかかる情報が追加されまして、症状名が脈絡網膜炎に変更されました。

 

 専門家の意見といたしましては、因果関係は不明である。病院として、抗リカバリン抗体が関与している可能性が考えられる。

 

 他方、これらのワクチンとの関係については判断できない。因果関係は否定できないというのが現状ではないだろうかといった評価をいただいております。

 

 9ページ目をごらんください。アナフィラキシーとして報告された重篤症例の件数をまとめております。今回の対象期間については、表の一番下の行に記載しております。対象期間内にアナフィラキシーとして1件報告されましたが、専門家による評価の結果、ブライトン分類3以上とは評価されておりません。

 

 続きまして、11ページをごらんください。死亡症例についてです。おたふくかぜワクチン、MRワクチン、水痘ワクチンを同時接種した1歳の男児が接種後に死亡したという症例です。専門家による評価の結果、情報不足のため、ワクチン接種との因果関係は評価できないとされております。

 

12ページに、委員限りの資料として経過や専門家意見の詳細を添付しております。こちらの内容を御発言いただく際には、患者個人の特定につながらないよう御配慮いただきますようお願いいたします。

 

 資料1は、以上でございます。

 

 続いて、資料2をごらんください。麻しんワクチンになります。接種可能延べ人数が約2万人、製造販売業者から1件、医療機関からは非重篤の症例が1件報告されました。報告頻度は、製造販売業者、医療機関のいずれも0.006%となっております。

 

 1ページ下の転機ですが、今回の集計対象期間内に後遺症症例及び死亡症例はございませんでした。

 

 2ページ目が症状別の集計結果、3ページ目が予防接種法の報告基準に定められた症状の集計結果です。

 

 4ページから5ページが、個別症例の一覧となっております。

 

 6ページにアナフィラキシーとして報告された重篤症例の件数をまとめておりますが、今回の集計対象期間に該当する症例はございませんでした。

 

 資料2は、以上です。

 

 続いて、資料3をごらんください。風しんワクチンです。接種可能延べ人数が約6万人、製造販売業者から2件の報告がございました。報告頻度は、0.004%です。

 

 症例の詳細は、4ページ目に記載しております。

 

 5ページ目をごらんください。アナフィラキシーとして報告された重篤症例のまとめになりますが、今回の集計対象期間に該当する症例はございませんでした。

 

 資料3は、以上です。

 

 続きまして、資料4をごらんください。おたふくかぜワクチンです。接種可能延べ人数が約39万人、報告数は製造販売業者から9件、医療機関から14件、うち重篤なものが11件でした。報告頻度は、製造販売業者が0.002%、医療機関が0.004%です。

 

 1ページ下の転機ですが、今回の集計対象期間内では死亡症例が1件、製造販売業者より報告されております。

 

 おめくりいただきまして、2ページ目から3ページ目が症状別の集計結果、4ページから6ページが個別症例の一覧表となっております。

 

 7ページ目をごらんください。対象期間内にアナフィラキシーとして報告された重篤な症例はございませんでした。

 

 続いて、8ページ目です。こちらは死亡症例になりますが、先ほどのMRワクチンの資料で御説明した症例と同じため、説明は省略させていただきます。

 

 資料4は、以上でございます。

 

 資料1~4の御説明は、以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

 

○桃井委員 ありがとうございます。

 

 それでは、御意見をよろしくお願いいたします。どうぞ。

 

○多屋委員 重複していると思うのですが、まず資料1の5ページにあるMRワクチン接種後の副反応報告ですが、特にNo.2の死亡と報告されている方です。発生日が不明、詳細不明ということですが、どうしてこの方が予防接種後の副反応疑い報告としてお届けされるに至ったのか、そういう経緯など、もしわかりましたらお教えいただけますでしょうか。

 

○事務局 こちらの症例については、医師が警察のほうから連絡を受けて、そちらの病院で接種をされたお子さんがその後亡くなったという情報を得て、それを企業に報告して、企業が副作用報告として挙げてきたというものになります。

 

 詳細がわかっていないということで、どういう状況で死亡されたのかがわからないということで、ワクチンとの因果関係が完全には否定できないということで、企業としては副作用報告として報告をしてきたという状況になります。

 

○桃井委員 そういうことだということですが。

 

○多屋委員 警察からの御報告というのは多分初めてだと思うのですが、それですとなかなかワクチンとの関連は難しい判断になりますね。

 

○事務局 今回、死亡症例として評価をするに当たりまして、報告していただいたお医者様のほうにも詳しい状況等を確認したのですけれども、追加の情報は得られなかったということで、評価としては情報不足で評価できないことになっております。

 

○桃井委員 接種をした病院では、それ以外の情報は警察からは当然得られないので、状況としてはやむを得ない状況だったかもしれません。

 

 ほかにおありでしょうか。よろしいでしょうか。

 

  それでは、資料1~4までまとめさせていただきます。全体として資料1、2、3、4、副反応疑いの報告頻度はこれまでと比べて特段高くはない。それから、死亡症例は今、御議論いただいた1例でございます。情報が全くないので評価できないという1例でございました。このようなまとめでよろしいでしょうか。

 

(委員 異議なし)

 

○桃井委員 それでは、この内容で現状の取り扱いを変更する必要があるかどうか、御意見を賜りたいと思いますが、いかがでしょうか。特におありにならないでしょうか。

 

 それでは、御審議いただいたワクチンについては、これまでの副反応報告によって、その安全性において重大な懸念は認められないという評価でよろしいでしょうか。

 

(委員 異議なし)

 

○桃井委員 ありがとうございます。

 

 それでは、次にいかせていただきます。次は、資料5~7まで御説明ください。

 

○事務局 資料5~7について御説明いたします。

 

 まず、資料5をごらんください。水痘ワクチンでございます。接種可能延べ人数が約68万人、報告数は製造販売業者から3件、医療機関から18件、うち重篤なものが9件でした。報告頻度は、製造販売業者が0.0004%、医療機関が0.003%です。

 

 1ページ下の転帰ですが、今回の集計対象期間内では死亡症例が1件、製造販売業者より報告されております。

 

 おめくりいただきまして、2ページ目から3ページ目が症状別の集計結果、4ページ目が予防接種法の報告基準に定められた症状の集計結果でございます。

 

 5ページ目から7ページ目が個別症例の一覧、8ページ目が重篤なアナフィラキシーのまとめでございますが、今回の集計対象期間内に該当する症例はございませんでした。

 

 9ページ目に死亡症例について記載をしておりますが、こちらは先ほど資料で御説明した症例と同じとなりますので詳細は省略させていただきます。

 

 資料5は、以上でございます。

 

 続いて、資料6をごらんください。A型肝炎ワクチンです。

 

 接種可能延べ人数が約4万人でしたが、対象期間に報告はゼロ件でしたので説明は省略させていただきます。

 

 続いて、資料7をごらんください。23価肺炎球菌ワクチンです。

 

 接種可能延べ人数が約121万人、製造販売業者から97件、医療機関から107件、うち重篤なものが31件報告されております。報告頻度は、製造販売業者が0.008%、医療機関が0.009%となっております。

 

 また、肺炎球菌ワクチンに関しましては、薬効欠如等、ワクチンの副反応ではないと考えられるような症状が報告されているということについて、これまでこちらの審議会で御指摘いただいており、内数として、肺炎球菌感染、肺炎等を除くということで、それらを除いた値もお示ししております。

 

 今回の対象期間では、企業から肺炎の症例が多数報告されており、これらを除きますと、企業の報告数は97から52に減りまして、報告頻度は0.008%から0.004%に減ります。

 

 1ページ下の転帰ですが、今回の集計対象期間内に死亡症例が7件、製造販売業者から報告されております。

 

 2ページ目から6ページ目が、症状別の集計結果になります。こちらの表で「★」印をつけている症状が、1ページ目で内数として集計する際に除外したものとなります。

 

 続きまして、7ページ目が予防接種法の報告基準に定められた症状の集計結果、8ページ目から18ページ目が個別症例の一覧になります。

 

19ページ目をごらんください。アナフィラキシーについてです。今回の集計対象期間内にアナフィラキシーの重篤症例として3件報告されましたが、専門家による評価の結果、ブライトン分類3以上と評価された症例はございませんでした。

 

 21ページ目からが、死亡症例の一覧となります。肺炎の症状で報告された症例と、それ以外の症状で報告された症例を、表を分けてお示しをしております。

 

 まず、1番の肺炎以外の症状で報告された症例について御説明いたします。

 

No.1の症例はファロー四微症、特発性血小板減少性紫斑病等の基礎疾患があり、ワクチン接種より以前に脾臓摘出等を行っていた13歳の男性で、ニューモバックスを接種して約2年後、朝から倦怠感を訴え、同日に死亡。剖検の結果、死因は脾臓摘出後、重症感染症とされた症例です。

 

 専門家による評価の結果、脾臓摘出後、重症感染症により死亡したと考えられた。ワクチン接種との因果関係は認められないと評価されております。

 

No.2の症例は75歳の男性で、ニューモバックスを接種して6日後に体調不良を訴え、その後、死亡したという症例です。

 

 専門家による評価の結果、情報不足のため、ワクチン接種との因果関係は判断できないと評価をされております。

 

 なお、こちらの症例は今回の集計対象期間内に報告された症例ですが、死亡症例はその重大性に鑑み、集計対象期間後も可能な範囲で情報収集に努めており、前回の1129日の合同会議で調査結果を報告済みの症例になります。

 

No.3はB型肝炎ウィルスキャリアの75歳の女性で、接種時期や発症時期等の情報は不明ですが、ニューモバックスの接種後に肝機能値の上昇が認められ、死亡したという症例です。

 

 こちらも、専門家による評価の結果は情報不足のため、ワクチン接種との因果関係は判断できないとされております。

 

 おめくりいただきましてNo.4の症例ですが、こちらは今回の集計対象期間後に報告された症例です。

 

76歳の男性が接種後に肺がんとなり、その後死亡したという症例です。現在、詳細な情報は調査中ですので、調査結果が得られ次第、改めて御報告をさせていただきます。

 

22ページのNo.5以降は、肺炎として報告された症例になります。

 

 対象期間内としてお示ししている症例は、いずれも前回、1129日の合同会議で調査結果を御報告済みです。

 

 患者さんの家族や知人から企業に情報が寄せられたもので、いずれも情報不足のため、ワクチン接種との因果関係は判断できないと評価をされております。

 

23ページ目のNo.9以降の症例は対象期間後に報告された症例で、詳細な情報を調査中です。調査結果が得られ次第、改めて御報告をさせていただきます。

 

25ページ目以降に、委員限りの資料といたしまして、経過や専門家意見の詳細等を添付しております。

 

 資料7の御説明は以上でございます。

 

 資料5~7の御説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

 

○桃井委員 ありがとうございます。

 

 それでは、御意見をお願いいたします。資料5~7まで、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。

 

 私から御質問してよろしいでしょうか。資料7で、例えば11ページの74番ですけれども、製造販売業者からの報告で、年齢が明記されていず、接種日もわからず、有害事象とだけ書いてあって、発症日もわからず、こういうのはどういう情報の集め方でここに挙がってくるのでしょうか。こういうものが多くあるのですが。

 

○事務局 74番の情報源は、今すぐ確認はしていないのですけれども、ニューモバックスでよくあるのが、企業のコールセンターのほうに患者さんとか、患者さんの御家族、また患者さんの知人の方から情報が寄せられていて、具体的な接種日ですとか、どういう事象が発症したということは情報がないですが、とにかく有害事象が発症したというような状況で企業としては情報を得て、まだあやふやな段階なのですが、薬機法の義務に基づき報告をしてきているというのが多いというのがこちらのワクチンの特徴になっております。

 

○桃井委員 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

 

 もう一つ、同じ資料7の18ページです。例えばですけれども、有害事象の症状名が急性疾患の症状名であるのに、報告日が接種から随分たっているのに未回復というふうになっているのは、本当のこの報告日に回復を確認してここに未回復と書いているのでしょうか。

 

 何例かありますが。

 

○事務局 こちらも企業からの報告なのですが、企業がこの日付に報告をしたときに未回復という情報をもって報告してきているというものになりますので、発症日も、例えば7番の症例とかですと、平成28年の10月に発生した。それで、平成291120日に企業が報告した時点で、企業が確認している転帰として未回復という情報をもって報告してきているというような内容になっております。

 

○桃井委員 わかりました。

 

○柿崎委員 資料7の肺炎球菌ワクチンですけれども、薬効欠如等、副反応と関係ないものを別に分けて分類しているわけですが、医療機関報告は、薬効欠如の報告がなくなって全て副反応によるものが報告されていて、製造販売業者の報告はまだ依然として薬効欠如が残っていますけれども、これは医療機関には何か通達でもしたのでしょうか。

 

○事務局 こちらのワクチンは、このような対応をする前から、企業からの報告のほうがもともと肺炎とか肺炎球菌感染の報告が多くて、このような対応を始めたような経緯があります。

 

 企業としては、生じた症状がワクチンとの因果関係が完全に否定できない限りは報告するという制度になっているので、現状でもまだ肺炎といった症状も報告してきているという状況です。

 

○事務局 1点補足をさせていただきますと、医療機関報告のほうは予防接種のほうで一定の方向基準を示させていただいていますので、余り本薬の薬効欠如に関係するものがその中に入っているわけではないので、医療機関報告のほうからそういう報告が上がりにくい格好にはなっているということでございます。

 

○桃井委員 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 

 それでは、ただいまの資料5~7をまとめさせていただきます。

 

 副反応疑いの報告頻度は、これまでと比べて特段高くはない。死亡症例は、水痘ワクチンを含む先ほど議論した1例でございますが、情報がほとんどないので評価できない1例、並びに資料7の肺炎球菌ワクチンに関しては死亡症例が7例報告されておりますが、ワクチン接種との因果関係が否定できないと評価された例はない。こういうまとめでよろしいでしょうか。

 

(委員 異議なし)

 

○桃井委員 それでは、この内容から現状の取り扱いを変更する必要があるかどうかについて、御意見を頂戴したいと思います。

 

 特におありではないでしょうか。

 

 それでは、御審議いただいたワクチンに関しては、これまでの副反応報告によって、その安全性において重大な懸念は認められないという評価でよろしいでしょうか。

 

(委員 異議なし)

 

○桃井委員 ありがとうございます。

 

 それでは、資料7まで終わらせていただきます。

 

 次に、資料8の御説明をお願いいたします。

 

○事務局 資料8をごらんください。インフルエンザワクチンでございます。こちらについては、今回は中間報告という位置づけで御報告させていただきます。

 

 昨年秋からの今シーズンのうち、昨年10月~12月末までのシーズン前半部分をまとめております。

 

 1ページ目をごらんください。資料の構成がほかのワクチンとやや異なっておりまして、接種可能延べ人数は表の下の注意点2つ目のところに記載しておりまして、約5,000万人となっております。報告数は表に記載しておりますが、1カ月ごとに集計をしております。合計の数値は表の一番下に記載していまして、製造販売業者から51件、医療機関から191件、うち重篤なものが6件報告されております。報告頻度は、製造販売業者が0.0001%、医療機関が0.0004%です。死亡症例は、医療機関から6件報告されております。

 

 おめくりいただきまして、2ページ目をごらんください。医療機関からの報告のうち、医療機関において関連があると評価したものと、そうでないものに分けた表でお示ししております。

 

 続いて3ページ目の上段、中段は患者の性別、年齢の内訳の集計となっております。

 

 下の段に参考として2016/2017年シーズン、2015/2016年シーズンの御報告の結果を記載しております。表が2つに分かれておりますが、上の表はそれぞれのシーズン全体の期間、下の表は昨シーズンの中間報告の報告数となっております。

 

 先ほど1ページ目で御説明した今回の報告頻度と比べて、特段高いという状況ではございませんでした。

 

 4ページ目から6ページ目が、症状別の集計でございます。

 

 7ページ目が、予防接種法の報告基準に定められた症状を集計した結果となっております。

 

 続いて、8ページから20ページが個別症例の一覧となっております。

 

21ページ目をごらんください。ギランバレー症候群、ADEMについてでございます。医療機関から3件、製造販売業者から2件報告があり、いずれもギランバレー症候群として報告されております。

 

  うち、1件につきまして専門家による評価の結果、ギランバレー症候群として否定できないと評価をされました。

 

 症例の詳細は、おめくりいただきまして22ページ目のNo.2をごらんください。基礎疾患のない13歳の女性が、インフルエンザワクチンの接種4日後に両下肢全体のむずむず感が出現し、力が入りにくくなり、7日後には歩行困難、ギランバレー症候群と診断されております。

 

 転機は、下肢のむずむず感は残るものの、生活に支障なく軽快とされております。

 

 専門家による評価の結果、ギランバレー症候群の可能性は否定できない。ワクチン接種との因果関係は否定できないとされております。

 

No.2以外の4例については、いずれも情報不足で評価できないとされておりますが、詳細な情報を調査中ですので、追加の情報が得られましたら再度評価を行いまして、前シーズンのまとめのときに改めて御報告させていただきます。

 

24ページ目をごらんください。アナフィラキシーについてでございますアナフィラキシーとして報告された症例数、ブライトン分類3以上と評価されたものの数、その報告頻度を企業ごと、ロットごとに集計をしております。特定のロットで報告が多いといった状況ではございませんでした。

 

 全体的な合計については、表の一番下に記載をしております。全体で17件報告があり、うちブライトン分類3以上と評価されたものが4件、報告頻度は10万接種当たり0.1となっております。

 

25ページ目が昨シーズンの結果でございますが、今シーズンと比較して全体の報告頻度として特段大きな違いはございませんでした。

 

26ページ目から29ページ目に、アナフィラキシーの個別の症例について記載をしております。説明は省略させていただきます。

 

30ページからが、死亡症例となります。

 

 まずNo.1の症例は、基礎疾患として肝硬変、肝細胞がん等があった88歳の女性で、接種30分後に下痢、嘔吐、接種2時間半後に血圧低下が認められ、その後、接種約10時間後に死亡。死因は、アナフィラキシーとされました。

 

 専門家による評価の結果、死因はアナフィラキシーと考えられた。ワクチン接種との因果関係は否定できないとされております。

 

 続いて31ページ目、No.2をごらんください。基礎疾患として悪性リンパ腫、腎盂腎炎等のあった80歳の女性で、接種2日後に発熱及び胸部不快感が認められ、接種4日後に尿量が減少、接種6日後に呼吸停止状態で発見され、死亡が確認されました。死因は悪性リンパ腫、急性腎盂腎炎とされました。

 

 専門家による評価の結果、死因は悪性リンパ腫及び腎盂腎炎とされたが、検査データが不足しており、確定できない。ワクチン接種との因果関係は不明とされております。

 

No.3の症例は、基礎疾患としてアルツハイマー型認知症等のあった85歳の女性で、接種翌日の早朝、浴槽内で顔面を水に漬けた状態で発見され、搬送先にて死亡を確認。死因は、溺水とされた症例です。

 

 専門家による評価の結果、溺水の原因に関する情報はなく、ワクチン接種との因果関係は不明とされております。

 

 おめくりいただきまして、32ページ目のNo.4をごらんください。基礎疾患等のない1歳の女児が接種翌日に心肺停止状態で発見され、死亡が確認。剖検の結果、死因は不明であり、乳幼児突然死症候群とされました。

 

 評価の結果、ワクチン接種との因果関係は不明とされております。

 

 続いてNo.5の症例ですが、卵アレルギー、牛乳アレルギーのあった7歳の女児が接種10日後に自宅で死亡している状態で発見された症例です。

 

 評価としては、情報不足のため、ワクチン接種との因果関係は評価できないとされております。

 

 続いて、No.6は基礎疾患としててんかん、けいれんのあった6歳の男児が接種翌日死亡したという症例です。

 

 資料には記載をしておりませんが、その後の調査で、死亡時画像診断及び剖検は実施されなかったということ、てんかんにおける原因不明の突然死とされたとの情報が得られております。今後、専門家による評価を行い、前シーズンのまとめの際に結果を御報告させていただきます。

 

No.7以降は、今回の集計対象期間後に報告された症例になります。

 

No7は、慢性肺気腫症等の基礎疾患のあった88歳の男性で、接種当日に息苦しいと訴え、接種翌日に入院。入院後、急性呼吸窮迫症候群と診断され、接種8日後に死亡した症例です。

 

 次のページ、No.8は81歳の女性で、接種2日後ごろから全身倦怠感等があり、接種35日後に肺炎を発症、42日後に胸水、腹水等が認められ、68日後に死亡したという症例です。調査中の症例につきましては、前シーズンの御報告の際に調査結果を御報告させていただきます。

 

34ページ以降に、委員限りの資料といたしまして、経過や専門家意見の詳細を添付しております。

 

 資料8の御説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

 

○桃井委員 ありがとうございます。

 

 それでは、御意見等をお願いいたします。いかがでしょうか。

 

 事務局にお伺いですが、ギランバレー症候群で記載が足りなくて評価できないというものが多く、ギランバレー症候群は非常に重要な疾患でもありますので、評価できないが多くありますと、全体としての頻度を見るときなどにも大きな問題が生じると思うのですが、このギランバレー症候群など、ある程度一定の診断基準があるような、あるいはすべき検査所見、ギランバレー症候群と確定診断できる検査所見が既に医学的にわかっているものについては、できるだけそういうデータを記載するというような要望をすることは難しいのでしょうか。

 

○事務局 今回の御報告については、昨年の10月~12月末時点までに得られた情報で評価をしています。ですので、企業としては情報が得られた段階で報告をしてくるので、今回はこれしかまだ情報がない状況で評価をしているのですが、追加で情報収集もしておりますので、また改めて追加の情報を踏まえて委員の評価を行った結果を、前シーズンのときに御報告させていただければと思っております。

 

○桃井委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 

 ほかに御意見等、おありになりますでしょうか。よろしいでしょうか。

 

(委員 異議なし)

 

○桃井委員 それでは、インフルエンザワクチンについてまとめさせていただきます。

 

 半シーズンの結果でございますが、副反応疑い報告数、死亡数、アナフィラキシーの発生頻度等については昨シーズンのそれらとほぼ同等であり、大きな変化は認められないというまとめでよろしいでしょうか。まだ調査中の症例も多くございますが、このまとめでよろしいでしょうか。

 

(委員 異議なし)

 

○桃井委員 それでは、この内容を踏まえまして、現状の取り扱いを変更するかどうかについて御意見があれば承りたいと思います。特に御意見はおありにならないでしょうか。

 

 それでは、インフルエンザワクチンについてはこれまでの副反応報告によって、その安全性において重大な懸念は認められないという評価でよろしいでしょうか。

 

(委員 異議なし)

 

○桃井委員 ありがとうございます。

 

 続いて、資料9~11までお願いいたします。

 

○事務局 資料9をごらんください。グラクソ・スミスクライン株式会社のサーバリックスについてです。

 

 接種可能延べ人数が815人、製造販売業者から13件、医療機関からは重篤なものが2件報告されております。

 

 また、これらのうち、今回の対象期間内に接種が行われた症例の数をそれぞれ括弧書きで記載をしておりますが、今回の対象期間内に接種をしたという症例はございませんでした。

 

 これまでと同様、報告対象期間中の接種人数を分母に、報告された症例数を分子にとって頻度を計算しておりますが、製造販売業者から1.6%、医療機関から重篤なもので0.25%という数値を出しております。

 

 また、接種数が極めて少ない中で、過去の症例が報告されているという状況ですので、こちらの頻度の数字自体は余り意味のないものとなっております。

 

 なお、販売開始からの累計は参考としてその下に記載をしております。

 

 1ページの下段に転帰の情報をまとめておりますが、今回の集計対象期間内に後遺症、死亡症例はございませんでした。

 

 2ページ目から7ページ目が、症状別の集計結果になります。表の左側が前回の合同会議までの報告件数、右側が今回の報告件数となっております。

 

 8ページ目が、予防接種法の報告基準に定められた症状について集計をした結果です。こちらも、左側が前回までの報告数、右側が今回の集計期間に報告されたものとなりますが、今回の対象期間に該当する症例はございませんでした。

 

 9ページ目から11ページ目が、個別症例の一覧になります。

 

12ページ目に、接種後の迷走神経反射が疑われる副反応症例でのアナフィラキシーの可能性について検討した結果をお示ししております。下にございます表のとおり、迷走神経反射が疑われる症例は6例ございましたが、ブライトン分類3以上としてアナフィラキシーが疑われる症例はございませんでした。

 

13ページ目が、ギランバレー、ADEMの可能性のある症例のまとめです。今回は、どちらも報告はございませんでした。

 

 おめくりいただきまして、14ページ目をごらんください。後遺症症例になります。こちらは今回の対象期間よりも前に接種されたもので、既に症例一覧では御報告しておりますが、今回後遺症症例として初めて報告されたので、詳細について改めて御報告をするものです。

 

 後遺症の内容は、CFS検査異常の後遺症として頭痛とされておりますが、専門家の評価の結果、ワクチンとの関連は考えにくい。因果関係については、判断することは困難などとされております。

 

15ページ目が、これまでのアナフィラキシーの報告のまとめです。今回の対象期間に該当する報告はございませんでした。

 

 資料9は、以上でございます。

 

 続きまして、資料10をごらんください。MSD株式会社のガーダシルについてです。

 

 接種可能延べ人数は4,504人で、製造販売業者から3件、医療機関からは4件、うち重篤なものが2件報告されております。

 

 また、これらのうち、今回の対象期間内に接種が行われた症例の数を括弧書きで記載をしておりますが、今回そのような症例はございませんでした。

 

 報告頻度は、製造販売業者から0.07%、医療機関から0.09%となっておりますが、サーバリックスと同様、過去の症例を計算に用いておりますので、こちらの数値自体は余り意味のないものとなっております。

 

 次ページの下段に転帰の情報をまとめておりますが、死亡、後遺症症例の報告はございませんでした。

 

 2ページ目から5ページ目に、報告を症状別に集計した結果をお示ししております。

 

 6ページ目に、予防接種法の報告基準に定められた症状について集計した結果をお示ししておりますが、今回該当する報告はございませんでした。

 

 7ページから9ページが、個別症例の一覧表になります。

 

10ページが、接種後の迷走神経反射が疑われる副反応症例でのアナフィラキシーの可能性に関する資料でございます。

 

 下の表にございますとおり、迷走神経反射が疑われる症例は3例ございましたが、そのうちブライトン分類3以上としてアナフィラキシーが疑われる症例はございませんでした。

 

11ページ目が、ギランバレー、ADEMの可能性のある症例のまとめです。今回は、いずれの報告もございませんでした。

 

 おめくりいただきまして、12ページ目をごらんください。アナフィラキシーとして報告された件数をまとめておりますが、今回の対象期間に該当する症例はございませんでした。

 

 資料10は、以上です。

 

 続きまして、資料11をごらんください。HPVワクチン接種後の失神関連の副反応が疑われる症例をまとめた資料のアップデートになります。

 

 2ページ目から5ページ目がサーバリックス、6ページ目から9ページ目がガーダシルのまとめでございます。

 

 2ページ目の「1.国内の発現状況」ですが、サーバリックスの販売開始から昨年12月末までの報告は983例、発生率が10万接種当たり14.04例、このうち意識消失があった症例は650例で、10万接種当たり9.28例でした。

 

 3ページ目に、意識消失までの時間をあらわしたグラフをお示ししておりますが、上の棒グラフは接種後30分までに発現した症例、下の表は接種後30分以降に発現した症例をまとめたものです。多くは、上のグラフにありますように30分以内に発現をしております。

 

 4ページ目から5ページ目に、意識消失があった症例の時期ごとの発現の傾向を示しております。

 

 5ページ目の表の下のほうが最近のものでございますが、ここ最近の事例として報告されたものはございませんでした。

 

 6ページ目以降が、ガーダシルの資料になります。

 

 6ページの「1.国内の発現状況」ですが、昨年12月末までの報告では失神に関連する副反応が388例あり、発生率は10万接種当たり20.0例でした。このうち、意識消失のあった症例は266例で、10万接種当たり13.7例でした。

 

 7ページ目に、サーバリックスと同様、それぞれ意識消失などの時間を示したグラフと表となっております。傾向は、サーバリックスと同様でございます。

 

 8ページ目から9ページ目に、意識消失のあった症例の期間ごとの発現の傾向を示した表をお示ししておりますが、サーバリックスと同様、ここ最近の事例として報告されたものはございませんでした。

 

 資料11の御説明は、以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

 

○桃井委員 ありがとうございます。

 

 それでは、以上の資料につきまして御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

 

 では、どうぞ。

 

○長谷川委員 資料10の7ページ目なのですけれども、No.3の症例でこの副反応として子宮頸部の腺がんというのが報告されていますが、パピローマのウイルスで起こるのは扁平上皮なのに、なぜここで腺がんというものが副反応として挙がってきているのかを教えていただきたいと思います。

 

○事務局 症例の報告書を確認させていただきますので、少々お時間をいただけますでしょうか。

 

 こちらの症例については、文献からの症例になるのですけれども、ワクチンの有効性について評価をした文献なのですが、その中で接種をした後に子宮頸部腺がんを発症した症例があったということで、副反応かどうかはわからないのですけれども、完全に因果関係が否定できないということで、企業としては報告をしてきたという状況です。

 

○桃井委員 症例が集積されているわけではないので、大勢に影響はないデータだとは思いますけれども、よりよいデータの集め方はないものかというような視点からも検討課題だろうと思います。ほかに、御意見はいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 

 それでは、まとめさせていただきます。資料9と10に関しましては、その期間内、報告期間内では報告例はいずれもゼロとなっております。それより以前の症例が報告されていて、ここに上っているとおりでございます。全体の傾向としては、これまでの報告と内容、ともに大きな変化はないということでよろしいでしょうか。

 

(委員 異議なし)

 

○桃井委員 それでは、このような内容を前提として、特に現状の取り扱いについて御意見はありますでしょうか。

 

 特段、御意見はありませんでしょうか。

 

 それでは、御審議いただいたワクチンにつきましては、今回までの副反応疑いによってはこれまでと同様の状態である。特段、新たなシグナルが検出されてはいないという評価でよろしいでしょうか。したがって、変更の必要性は現時点においてはないということでよろしいでしょうか。

 

(委員 異議なし)

 

○桃井委員 それでは、審議内容は以上で終了いたしました。

 

 用意した議案は以上で終了でございますが、事務局から何かおありでしょうか。

 

○事務局 本日は、長時間にわたり、活発に御議論いただきましてありがとうございました。机上に配付しております添付文書集の黄色いファイルは再利用させていただきたいと思いますので、机上に置いておいていただければと思います。もし書き込み等をされておりましたら、お名前を書いていただければ、次回以降も同じ資料をお配りいたします。

 

 次回の開催につきましては、日程調整の上、日時について御連絡差し上げます。

 

 また、傍聴者の皆様へお願いでございます。審議会委員が退室いたしますので、退室が終わりますまでそのままお待ちください。

 

 事務局からは、以上です。

 

○桃井委員 ありがとうございます。

 

 それでは、きょうの審議会は終わらせていただきます。本日は、まことにありがとうございました。

 

 

 

(了)

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