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2021年1月28日 第8回年金広報検討会

年金局

○日時

令和3年1月28日(木)14:30~16:00

 

○場所

東京都千代田区大手町1-2-1 Otemachi One
三井物産ビル4階 Room7、Room8(オンライン開催)

○出席者

足利 聖治(オブザーバー)      
上田 憲一郎(座長) 
太田 英利(構成員)
尾崎 俊雄(オブザーバー)
殿村 美樹(構成員)
野 口  尚(オブザーバー)          
原 佳奈子(構成員)
森 浩太郎(構成員)
森下 郁恵(構成員)   
山口 真一(構成員)
横尾 良笑(構成員)       
吉野 隆之(オブザーバー)
 

○議事

○上田座長 それでは、皆様、おそろいのようですし、定刻を過ぎましたので、ただいまより第8回「年金広報検討会」を開催いたします。
皆様、大変お忙しい中、御参加いただき、誠にありがとうございます。
今回も前回同様、オンライン開催とさせていただいております。
本日の出欠状況ですが、佐久間構成員から欠席の御連絡をいただいております。
なお、本日は、議題1の関係で株式会社博報堂の御担当者、議題2の関係で株式会社batonの御担当者、議題3の関係で佐伯印刷株式会社及び株式会社学研プラスの御担当者、議題4の関係で株式会社日本廣告社の御担当者に御出席いただいております。
それでは、議事に入る前に事務局から資料の確認をさせていただきます。
○古川年金広報企画室長 構成員の皆様には、事前に資料をメールで送らせていただいておりますので、そちらを御覧いただく、ないしは適宜、Zoomの画面で資料を共有させていただきながら進めていきたいと思いますので、そちらを御覧ください。
本日の資料ですが、
議事次第
資料1 被用者保険の適用拡大に関する広報
資料2-1 若年者を対象とした年金教育動画の制作
資料2-2 株式会社baton様の御紹介資料
資料3-1 小学生向け年金教育図書による効果的な広報
資料3-2 株式会社学研プラスさんにつくっていただいたマンガの御紹介
資料4 財政検証ホームページの更新及びリニューアル業務
です。
御不明な点がございましたら、事務局に御連絡ください。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、もしカメラ撮りの方がいらっしゃいましたら、ここで御退室をお願いいたします。
これより議事に入らせていただきます。
本日は、今、御説明ありましたように、「被用者保険の適用拡大に関する広報について」「若年者を対象とした年金教育動画の制作について」「小学生向け年金教育図書による効果的な広報について」「「いっしょに検証!公的年金」のリニューアルについて」の4つを議題といたします。
まず初めに、議題1「被用者保険の適用拡大に関する広報について」を事務局から御説明をお願いいたします。
○古川年金広報企画室長 御説明いたします。
本日、議題が多いということもありますが、こちらの資料1につきましては、皆様に事前に御説明させていただいた際に御覧いただいていると思いますので、私からの説明は割愛させていただき、皆様方から何か気になる点や、ここを直したほうがいいのではないかという点があれば、ぜひ御指摘いただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
○上田座長 それでは、皆様から御意見、御質問等をお受けしたいと思いますが、本日は1時間半というお時間の中で多くの議題を取り扱いますので、大変恐縮でございますが、御発言はできるだけ簡潔にお願いできればと思います。
また、資料1につきましては、皆様から今まで多くの御意見、御助言をいただきまして、大変いいものができ上がってきたかと思います。
皆様におかれましては、もう最終段階でございますので、特にこれは絶対言っておきたいとか、言い残しがあるということがございましたら、御発言をお願いできればと思います。
いかがでございましょうか。
特によろしゅうございますか。
かしこまりました。
私も拝見したのですが、大変見やすく、すっきりした、いいものができ上がってきたのではないかと思っております。
皆さま本当にいろいろありがとうございました。
事務局からは何か。
○古川年金広報企画室長 こちらの適用拡大特設サイトでございますが、今、オンラインでご出席いただいております博報堂のクリエーティブチームとともに制作を進めてまいりました。
現在、2月の中旬頃のリリースを目指して、最終的な作業を進めていきたいと思っております。
完成した暁には、皆様に御案内させていただきます。
これまで貴重な御意見をいただき、誠にありがとうございました。
私からは以上です。
○上田座長 ありがとうございます。
本日を含めて3回ほど御議論いただいてまいりましたが、大変よいものになったのではないかと思っております。
今後は、コロナの問題もいろいろありますので、広告のタイミングとか手法について御検討いただき、社会保険の適用拡大の周知がより効果的なものになるよう、御対応をお願いしたいと思っております。
それでは、続きまして、議題2「若年者対象とした年金教育動画の制作について」に入ります。
まずは、事業の概要を事務局から御説明いただき、続いて委託業者の皆さんから御説明をお願いしたいと思います。
○古川年金広報企画室長 説明に入る前に事務局からの事務連絡ですが、博報堂の皆様、どうもありがとうございました。
御退席いただくようお願いします。
では、資料2-1の説明に入らせていただきます。
今年度の最後の事業として、若者を対象とした年金教育動画を制作したいと考えています。
事業の目的ですが、年金広報企画室としましては、次世代を担っていただく若い世代とともに年金制度について考えていきたいというコンセプトで、様々な事業を展開してきているところですが、この年金教育動画につきましても、そういったコンセプトを踏襲しているものです。
多くの若い方々が公的年金について学ぶ、知るという機会を得ることによって、より一層、将来の年金がどうあるべきなのかということを考えていただくきっかけになればと考えているところです。
私からの御説明は以上でございます。
○上田座長 ありがとうございます。
それでは、続きまして、株式会社batonの御担当者の皆様、御説明をお願いいたします。
○株式会社baton ありがとうございます。
QuizKnockを運営している株式会社batonの衣川と申します。
資料に沿って説明させていただきます。
まず、QuizKnockのミッションですけれども、我々は楽しい!からはじまる学びをつくるということをミッションとして活動しております。
若い人たちはいろいろな教育を受けていますけれども、教わるだけじゃなくて、やらされるだけでもなくて、自分たちが楽しいと思いながら知識を得ていく。
そういうことに貢献できたらと思って活動している団体です。
次のページになります。
提供している価値。
私たちは、若い人たちの成長、知識への貢献をしたいと考えておりまして、QuizKnockならではの方法で、学校や社会で必要となることを楽しく届けていきたいと考えています。
例えば、学校で習う内容を、クイズを通して伝えたり、あるいは企業さん、今回で言うと年金に関して伝えたいメッセージを、QuizKnockの企画の力、YouTubeを通して若い人たちに届けていくということに挑戦しております。
QuizKnockの説明になります。
QuizKnockとは、知的好奇心の高い若者、18歳から35歳前後に向けて知識や考え方を届けるメディアを運営しております。
先ほど少しお話が挙がりましたが、今「東大王」等に出させていただいている伊沢拓司という東大卒のクイズ王がおりますが、彼が編集長として、ウェブあるいはYouTubeのほうで企画をつくったり、出演することで知識を届けたりしております。
ウェブのほうは、月間で言うと700万PV程度、YouTubeのほうですと、最近150万登録者数を超えて、ターゲットとしては18歳から35歳とお伝えしましたが、高校生とか大学生、中学生に非常によく見ていただいているような状況になります。
企業様とのタイアップの例としましては、下のほうに書いてある半導体機器製造メーカーの東京エレクトロン様と、ここは半導体を造る機械を造るメーカーさんということで、企業のことをなかなか知ってもらえないという悩みを抱えておられたのですけれども、これに対して、元素というものをテーマに、若い人たちにも化学に興味を持っていただくということを達成するための動画を制作しておりました。
QuizKnockはどういう人が見ているかをもう少し補足しますと、ユーザープロファイルの資料となります。
年齢としては、ウェブ、YouTubeを分けて書いていますが、ほとんどが30代未満になります。
YouTubeで言いますと、10代、20代がほぼ半数以上となるような形で若い人たちに見ていただいているようなメディアです。
男女比で言うと、スタートした当初は8対2ぐらいで男性が多かったのですけれども、今は男女比は半々という形で見られています。
メンバーの紹介です。
先ほどお伝えした伊沢拓司という者を筆頭に、東大博士課程で物理を学んでいるメンバーとか、物すごい数学が得意なメンバーとか、東大クイズ研究会に所属していたメンバーを中心として、今は主に動画に出ているメンバーが10名超。
ほか、ウェブのほうで記事を書いたりしている学生たちが30名以上、そのような組織で活動しております。
我々の強みとしては、難しいことを非常に分かりやすく伝えるられるということです。
もう一つ、YouTubeのタイアップ動画の事例をお伝えしますと、日本たばこ産業株式会社様、JT様です。
こちらの企業様が2020年1月頃、改正健康増進法ということで、たばこを吸える場所が変わりましたよといった、健康を意識した法律が新しく改正されたことを伝えたいということを御依頼いただきまして、それをただ法律が変わったよと伝えるだけでなくて、謎解きとかクイズといったものをツールとしながら、法改正が行われたということを伝えることを、動画を通じて実施しました。
ただ、ずっと説明するわけじゃなくて、ほとんどは若い人たちが笑いながら見られるような動画になっています。
ところどころで、こういった法律に関する情報を加えることで、楽しいと思いながら、途中でなるほどという知識を得てもらう仕組みにしております。
一旦飛ばしまして、企画概要、今回の年金をどうやって伝えるかという企画について紹介させていただきます。
我々としては、10分程度の動画になると思うのですけれども、年金について学んでいただくようなものをつくっても、若い人たちはどうしても避けてしまう。
授業と同じじゃないかと思ってしまう。
なので、クイズ番組の体裁で伝えることを企画しました。
タイトルとしては、「東大生が1週間かけて「ですが」の続きを予想してみた」という動画となります。
これは、以前、同様の動画を実施しておりまして、1週間かけると、「何々ですが」という問題であれば、予習すれば分かるだろうというお題を出して提供する動画です。
これを通じて、東大生でも未来のことが分からないけれども、調べると実際に年金のことが分かるのかというところをチャレンジしていく。
クイズの中で、全て年金のクイズにするというわけではないですけれども、幾つか年金に関するクイズを出して、そこを準備した上で答えられるかどうかというところをチャレンジすることで、若い人たちにも訴求していこうと考えております。
今回の動画で、実際年金について何を学んでもらうかと想定しているところは2つで、1つは、年金というものには3種類あるということ。
年金というと、老齢年金ばかりが見えやすいものです。
我々が大学生の参画者に聞いてみても老齢年金以外の認知度は物すごく低いです。
なので、年金というのは老齢年金だけじゃなくて、障害年金・遺族年金もあるということはしっかり伝えていきたいなと考えています。
2つ目は、未来について、しっかり予測された上での年金制度が設計されていること。
若い人からすると、自分たちは年金をもらえるのかとか、払ってももらえないのではないかということに対して、クイズとか解説を通して、年金というのは、実際は個人が払った保険料よりももらえるような仕組みになっているという気づきを得てもらうことを、この動画を通じて実現していきたいと考えております。
資料のポイントの部分を御紹介させていただきましたが、我々からの弊社の紹介及び企画概要の紹介とさせていただきます。
○上田座長 ありがとうございました。
こちらの項目は、今回新しく皆様に御議論いただく内容でございますので、ぜひ皆様から活発な御意見、御助言をいただければと思います。
いかがでしょうか。
御発言のある方は挙手をお願いします。
山口先生、どうぞ。
○山口構成員 御説明ありがとうございました。
国際大学の山口と申します。
コメントというよりは感想になってしまうかもしれないのですけれども、YouTubeを使っての広報というのは、外務省など、政府でも幾つかやられているところでありまして、話題になったものも少なくない。
さらに、若い世代にアプローチするには、私は大変よい手法なのかなと考えております。
また、今回御提案いただいておりますクリエーターに関して申しますと、QuizKnockさんはテレビにも出ている著名な方で、登録者数も多いということで、リーチ力にも期待できるのかなと感じました。
一方で、先ほど視聴者層という話も少しだけありましたが、小学生から高校生という青少年へのアプローチは、恐らくちょっと難しいというか、もちろん見ている方はいらっしゃるのですけれども、ほかのYouTuberの方に比べるとちょっと少なめであるというところなのかなと感じておりますので、こういった層に対しては、また別のソーシャルマーケティングを考える必要もあるのかなと思います。
もう一つ、構成として、1週間考えてみたという内容になるかと思うのですけれども、その中で、この検討会並びに年金広報に携わっていらっしゃる方は、年金のことは大変分かりやすく伝えていくことに頑張っているところだと思いますので、1週間たっても分からなかったみたいな表現というのは、うまく考えたほうがよいのかなと感じました。
以上です。
○上田座長 ありがとうございます。
はい。
○古川年金広報企画室長 山口先生、ありがとうございました。
先生御指摘のとおりだと思っております。
当初は、小学校高学年から高校生あたりをメインターゲットとして取り組もうと考えていたのですけれども、QuizKnockと話をさせていただく中で、もう少し高い年齢層にアプローチしたいと考え、ターゲットの対象年齢を上げようかと思っているところでございます。
2点目の御指摘は、まさに私も同じ考えで、東大のクイズ王たちが1週間かけても年金制度が分からなかったとなると世の中の方が、「年金、超難しいじゃん!」と感じてしまうころを危惧しております。
これまで年金制度をよく知らなかったけれど、実はいろいろ調べてみると、とっつきやすい制度だったと感じていただけるような訴求ができればいいなと考えております。
ありがとうございました。
○上田座長 富永さん、どうぞ。
○富永構成員 御説明ありがとうございました。
年金というのは、なかなかに複雑なものだと私は思います。
その複雑な年金を伝えるということ、興味を持ってもらうということは非常に難しい中で、こういった著名な伊沢さんみたいな方を起用したクイズの形式というのは、とてもいいアイデアだと思います。
1つお願いしたいのは、私もこのQuizKnockのYouTubeが好きで、よく見るのですけれども、企画1本、10分ぐらいの動画を通して、年金のことをフル理解してもらうというのは難しいと思います。
そこで、厚労省の方とよく打合せをしていただいて、この1本1本の動画を見る前と後で、どういう認知変容が望ましいかということをしっかりと踏まえた上での問題の作成とか番組の編集ということをしていただけたらと思います。
厚労省の方も、この番組を通じて、どれぐらいの知識を伝達したいのかというのを1回考えていただくということをしないと、年金というすごくホリスティックな部分から、質問、質問みたいな感じで、豆知識の集合みたいになってしまう。
年金のうち、伝えたいことがこれとこれで、これによって、年金のこういう部分をちゃんと理解してもらえるようにしたいというオリエンテーションを、今後、QuizKnockさんにしていただくことをお願いしたいと思いました。
以上です。
○上田座長 ありがとうございます。
あと、横尾さん、どうぞ。
○横尾構成員 実利用者研究機構の横尾です。
私は、今やっている仕事の前に、天才児や秀才児を対象に学習塾で講師をしていた経験があり、東大に首席で入って首席で卒業する子たちが中心ではありますが、一般の普通の東大生もたくさん見てきました。
その経験から言わせて頂くと、もうちょっと本気でちゃんと調べてもらいたいなというのが個人的な感想です。
申し訳ないですけれども、ぱっと10分ぐらい調べて、上から見たぐらいの情報というのは不適切だと私は思います。
本当に見てみたら、年金はこんなふうになっていたのか!と驚くような、クイズにすべき内容は年金の中にたくさんあると思います。
例えば、今、GPIFさんもいらっしゃいますけれども、年金は運用していて、それが運用益がすごく出ていて、その運用成績がすごく高いということで、世界的な評価で毎年、最高の賞を取っているということとか。
年金が3つあるという内容は、小学生向けだったら良いと思うのですけれども、年齢層と内容がミスマッチ過ぎると思います。
東大生が本気で1時間調べたら、もうちょっといろいろなことが分かるはずです。
受け身じゃなくて、もうちょっと本気で調べてもらいたいです。
東大生レベルの検索能力があれば、こんなに薄い内容の企画になるはずがないと思うのです。
30分でもいいから伊沢さんに本気で調べてもらって、例えば「支払っている年金というのは、企業が半分出してくれるのもあるけれども、給付して掛金として掛けている金額に税金で半分補完してくれていて、普通の保険に比べて倍額納付しているのと同じような扱いになっている」とか、すごく興味も引くし、そうだったのか!ということもたくさんあると思うのです。
なので、もう少し調べてもらいたいというのがまず1点目。
2点目としては、私は内容については全部年金でもいいのかなという気がします。
というのは、年金を理解するための適切な教材はまだまだ少なくて、例えば桃太郎の動画もあるのですけれども、その桃太郎の動画は小学生にはいいかもしれないですけれども、情報量としては全然足りていない。
そこを補完するときに、QuizKnockさんのすばらしい動画があれば、そこから「こういうことだったのか!」といろいろ理解することにもつながるかと思うのです。
なので、年齢層的にももう少し知識の厚みがあってもよろしいかと思いますし、年金は本当にみんなが知らないけれども、いい情報がたくさんあるので、表面的な、年金がなくなるのではないか?ということだけじゃなくて、本気でもう一回調べてみて、おもしろいと思うところを再度ピックアップし直してもらいたいなというのが個人的な要望です。
ありがとうございました。
○株式会社baton ありがとうございます。
一言だけ。
私どもも一応調べていて、もちろんこれは年金局の皆さんに我々向けに一度説明もしていただいて、その後、こちらで調べた内容を基に質疑応答の場も設けさせていただきました。
一方で、我々、ウェブ等を持っていますので、学生向けにアンケートを行った結果、思った以上に理解度は低いなという問題を意識として持っております。
先ほど受けた指摘を基に、どこまで盛り込んでいくかとか、あるいは動画だけじゃなくて、ウェブやSNSを生かして、ほか、どういったサポートができるかというのを改めて考えてみたいと思いました。
ありがとうございます。
○古川年金広報企画室長 ありがとうございます。
御指摘はまさにそのとおりです。
今、衣川さんから御説明いただいたように、どういう内容を、どの程度、どのぐらいのレベルの深さで訴求するのかというところをQuizKnockとディスカッションさせていただいているところです。
もちろん、単に年金が3種類あるという浅い話にとどめるのではなく、そもそも年金が3種類あるということを知らない人が余りにも多いので、そこを導入として、年金の仕掛け、からくりをどんどん解きほぐしていくような作品になるように進めていきたいと考えております。
御指摘ありがとうございました。
○上田座長 続きまして、殿村さん、どうぞ。
○殿村構成員 PRプロデューサーの殿村と申します。
どうぞよろしくお願いします。
私も伊沢さんの大ファンで、委員会をご一緒させていただいたこともあるのですけれども、それだけに、伊沢さんが出演されるクイズ形式の動画は、波及力や効果があるだけに、もっと狙いを研ぎ澄ますべきではないか思います。
それは、18歳から35歳というのはとても幅があるので、受け取り手の知るタイミングを考えるのがベストと考えます。
年金を払い込むのは、国民年金は20歳からですね。
厚生年金は就職してからということになると思うので、18や22になって就職するタイミング、20歳になって国民年金に入るタイミングなど、この年金を知るタイミングに絞って、これから払い込む年金について、きちんと知りましょうと呼びかけをすることで、効果は全然変わってくるのではないかと思うのです。
せっかくいい動画なので、18から35歳まで幅広くというだけで、受け取り手が、ああ、伊沢さん、出ているわ、だけで終わるのでは、もったいないと思います。
横尾さんがおっしゃったように、年金は物すごく知識の幅があり過ぎて、それを短い動画の中で全部説明するのは東大生の方でも大変かもしれないと私は思うので、できたら、情報の需要と供給の関係を考えて構成していただくと、さらに効果的な動画になるのではないかと思います。
御検討いただければ幸いです。
○上田座長 ありがとうございました。
衣川さん、今のコメントに何かありますか。
○株式会社baton ありがとうございます。
指摘の点は理解できましたので、工夫して、どういうふうに伝えるかというのを改めて企画に盛り込んでいきたいなと考えました。
○上田座長 ありがとうございます。
続きまして、森下さん、挙手されましたか。
森下さん、どうぞ。
○森下構成員 宣伝会議の森下と言います。
いつもお世話になっております。
宣伝会議のほうでもQuizKnockさんと御一緒する機会が、イベントに出ていただいたりとかもありまして、私のほうでも、さっき資料にもありました企業さんとタイアップした動画の例なども、企業の担当の方が御講演されたことを聞いたりしたことがありまして、そのとき印象的だったのは、YouTuberの方の口から、しれっと社名が出てくるのがすごくよかったということをおっしゃっていたかと思います。
今回は年金なので、例えば特定のステークホルダーには知られているけれども、認知度はそんなにないかもしれないという会社のケースと違って年金は多分皆さんが当事者だったりすると思うのですね。
そういう場合のYouTube動画は、またちょっと見え方が違うのかなと思っています。
特に、こういう厚労省さんの年金絡みのことは、ちょっと批判的に見る方もいらっしゃると思います。
一方で、QuizKnockさん、伊沢さんをはじめ、皆さんはすごく好感度が高い方々なので、そこが融合したときに、我々としては年金を好意的に受け取ってもらいたいのですけれども、そこに融合のポイントとか、こういうふうに教えていくといいなと、今、戦略的に思っていらっしゃることがあれば、ぜひ聞きたいなと思っています。
以上です。
○株式会社baton ありがとうございます。
かく言う我々も、一度年金局の皆さんから説明を受ける前とか、十分に勉強していないときというのは、年金制度に対しても割と悲観的なイメージが強かったです。
でも、よくよく聞くと、その後調べてみると、合理的につくられているのだなということが非常によく分かりました。
ただ、今回、10分の動画という中で、誤解が多い、あるいは賛否両論あるようなものというのは、なるべく紛糾しないように、言動を注意しながらしなければいけないなというところは非常に強く考えています。
ただ、認識の相違があるけれども、説明を聞くとすぐ納得できるようなものは、しっかり確実に理解してもらうように濃淡を分けて伝える必要があるかなと考えております。
○上田座長 ありがとうございました。
ほか、いかがでしょうか。
太田さん、どうぞ。
○太田構成員 視聴者から見ると、スポンサード・バイ厚生労働省と分かるようなつくりになるのでしょうか。
よく記事広とかでもあるのですけれども、余りスポンサードが前面に出てしまうと、割と視聴者はしらけたりする。
それは、東京エレクトロンとかもスポンサード・バイだと思うのですけれども、そういうものが出ないようなコンテンツのつくり方になっているのか、それは結構出てしまうのか、どっちでしょうか。
○株式会社baton 基本的には出します。
今回も出す想定でいます。
ただ、我々の特徴としては、ほかのYouTubeをなりわいにしている方と比べて、
企業様とのタイアップの件数がやや多いです。
ゆえ我々としてもタイアップだからこそできる学びというものを届けていきたいので、ウィンウィンになるようなつくり方。
つまりは、あからさまな広告とならない見せ方を常に心がけていますので、そこはこれまでと同じように注意して、ちゃんと正しく伝えていくことができればと考えています。
○太田構成員 ありがとうございます。
よく分かりました。
○古川年金広報企画室長 私たちの内部の規定においては、少なくともどこかに厚労省の事業であることがわかるようにするという最低限のラインはあります。
厚生労働省の事業であるという見せ方については、訴求力のあるQuizKnockが全面に出るように工夫したいと思います。
○上田座長 ありがとうございました。
あと、横尾さん、どうぞ。
○横尾構成員 先ほど、いろいろ御回答ありがとうございました。
本気で調べていただけるということで、とても安心しました。
ということも踏まえてですけれども、もう既にコンテンツとして用意があるのかもしれないですけれども、海外では年金に入るかどうかという選択を迫られるときが20歳とか18のときに来るのです。
私は海外に暮らしていたことがあるので、それで、入ったらどうなるのか、入らなかったらどうなるのかというシミュレーションを学校でやったりして、入る選択をする人もいれば、しない人もいるという体験があって、私は日本国籍なので当然入らなかったのですけれども、そういう海外との比較の中で言うと、日本の年金がすぐれているところが多いなという風な感覚を持っています。
日本で日本の情報だけに接していると日本の取り組みが優れているかどうかを感じるのは、すごく難しいと思います。
今のコロナも、スウェーデンとかは50倍ぐらい人が死んでいるのですけれども、国民の政策に対する納得度や満足度がすごく高くて、日本と対照的なのですけれども、私は海外とのやりとりもあるので、その中でコロナを含めて日本の取組は優秀だなと感じるということが少なくありません。
皆さんの世代は、これからグローバルにやっていくということもありますし、昔より身近になっていると思います。
もちろん、海外との比較というのはすごく難しいかもしれないですけれども、皆さんの知力があれば、それをきっと簡単に、簡潔に、おもしろさだけ引っ張ってきて見せることができるのではないかと思うので、ぜひ1問ぐらい入れてくださったらと思い、意見でした。
ありがとうございました。
○上田座長 では、御要望ということで、よろしくお願いいたします。
ほか、いかがでしょうか。
はい。
○野口構成員 年金機構の野口と申します。
時間も限られておりますし、簡単に。
沖縄県が国民年金の納付率が低いものですから、若者の方がどうやって納付いただけるのかというアンケートをやったのですが、そこで意外に、制度は理解するのだけれども、手続するのが面倒くさいとか、忘れているとか、手続面でちょっとちゅうちょして一歩踏み出せないというところもあることが少し分かってきておりますので、国民年金に関しましては、御自分が手続して参加しないとその結果につながらないという、手続というのは非常に地味なところでありますけれども、その辺、そういうメッセージがもし可能ならば入れていただければと思っております。
○上田座長 ありがとうございます。
では、御要望として、お受けいたしたいと思います。
最後、私から1点ですが、私も大学の先生をしておりますので、高校生とか大学生は意外に年金を知らないなというのを実感しております。
そういう意味では、動画とかクイズ形式は、彼らは非常に食いつきがいいので、こういう手法は非常に有効な手段だなと思っております。
1点、先ほど御指摘ありましたけれども、クイズのレベルをどの辺に持ってくるのか、この辺が1つ鍵かなと思っています。
あと、たまたま御提示いただいた資料がそうなのかもしれませんが、回答者の方が男性だけになっていたので、ぜひ女性の回答者も入れていただければよろしいかなと思っております。
「東大王」を見ると、女性の方も結構出ていらっしゃるので、ぜひ御検討をお願いできればと思っております。
それでは、事務局はよろしいですか。
はい。
それでは、株式会社batonの皆様におかれましては、本日の議論を踏まえまして、さらに御検討をお願いできればと思っております。
続きまして、議題3「小学生向け年金教育図書による効果的な広報について」に入りたいと思います。
まず、佐伯印刷の皆様から御説明をお願いいたします。
○古川年金広報企画室長 説明に入る前に事務局からの事務連絡ですが、QuizKnockの皆様、どうもありがとうございました。
御退席いただくようお願いします。
では、佐伯印刷さん、よろしくお願いいたします。
○佐伯印刷株式会社 それでは、全体のディレクションを担当しております、前回に引き続き学研の三家本と申しますが、よろしくお願いいたします。
では、早速。
前回、12月に開催されました広報検討会で、ストーリー構成案に対する各構成員の方々の御意見をいただいたかと思いますけれども、その構成案を調整いたしました。
その構成案を基にシナリオを作成させていただきまして、昨年末頃でしょうか、委員の皆様には展開していただいていると思っております。
その後、年金局様のほうに御意見を集約していただきまして、シナリオを仮で完成させたという仮定の下に作画の段階に入りまして、下書きを作成いたしました。
委員の皆様には、既に展開されている段階だと認識しております。
今日は、この下書きに対するお考えを伺った後に、さらに調整して仕上げの段階に入っていきたいと考えております。
よろしくお願いいたします。
私のほうからは以上になります。
○上田座長 ありがとうございました。
私もストーリー案を拝見したのですけれども、委員の皆様から大変多くの御意見や御助言をいただいて、ストーリーも大変分かりやすくなってきたのかなと個人的には感じております。
年金種類別にエピソードが分かれていて、入り方も非常に自然ですし、大変分かりやすくなってきたかなと思っております。
最終段階に近づいておりますので、また皆様のほうから追加でちょっとコメントしておきたいということがございましたら、お願いいたしたいと思いますが、いかがでしょうか。
原さん、どうぞ。
○原構成員 原でございます。
シナリオ、ありがとうございました。
一度見せていただいたので、細かい指摘はもうそこでしたのですけれども、最後まで気になっている箇所があるので、もう一ひねり考えていただきたい言葉の使い方、表現があるのですけれども、聞こえますでしょうか。
全体的には細かく見させていただいたのですけれども、どうしても1か所だけ、まだ気になっている部分がございまして、もう一ひねり、再度考えていただきたいところがございます。
最初の「職場見学へGO!」のプロローグですけれども、本当に始めの方なので、皆さんが見るところだと思います。
その中で、交通安全の最初の絵があって、おじいさんが「ははは!ぼくは時間がたっぷりあるからね。」というところで、「え?仕事してないんですか?」という表現です。
最初、「働いてないんですか?」というところから、私のほうでもコメントを入れさせていただいて「仕事してないんですか?」というように現在なっているのかもしれませんが、ここは非常に難しい表現だと思います。
その前にも「ぼくは時間がたっぷりあるからね」というセリフがありますが、この人は67歳で、「会社を退職したからね」というのが後で出てくると思うのですけれども、読み進めればだんだん事情が分かっていくと思うのですが、ボランティアが仕事かどうかというのは難しいと思うのですけれども、「時間がたっぷりあるからね。」ということに対して、割とズバっと言う主人公の子が「仕事してないんですか?」という言葉について、平日の昼間なのにとか、何か分からないですけれども、これで皆さん的にも大丈夫であればいいですが、この辺は非常に言葉選びが難しくて、地域の業務も仕事なのではないかと言う方もいらっしゃるかもしれないですし、「働いていないんですか」となると直球だったので、「仕事してないんですか」というほうがまだいいかなと思うのですが、平日の昼間ですよねというのも入れていいのか、私はぱっと浮かばないですが、最初のファーストコンタクトというのですか、初めに2人が出会う場面なので。
後々読んでいけば、会社を退職した人というのが分かってくるのですけれども、お友達の突っ込みがないところなので、ボランティアで交通安全で働いている人に対しての最初の一言について、このままでいいかもしれませんが、もうちょっと考えたほうがいいのかもしれないです。
御検討いただければと思います。
以上です。
○上田座長 ありがとうございます。
ほか、いかがでしょうか。
○佐伯印刷株式会社 大変参考になります。
改めまして、また年金局さんのほうと協議いたしまして、一番妥当な表現を改善できる部分は改善したいと思います。
どうもありがとうございます。
○上田座長 ありがとうございました。
ほかの皆さん、いかがでしょうか。
よろしいですか。
原さんの御指摘は、確かに重要な部分だと思いますので、それでは、事業者の皆様には、引き続き御検討をお願いいたしたいと思います。
こちらにつきましては、3月末に公開ということでございますので、最後の詰めをよろしくお願いいたします。
それでは、続きまして、議題4「いっしょに検証!公的年金」のリニューアルに入りたいと思います。
まず、資料4につきまして、事業の概要を事務局から御説明いただき、続きまして、委託事業者の皆様から御説明をお願いしたいと思います。
よろしくお願いいたします。
○佐藤数理調整管理官 年金局数理課の佐藤でございます。
よろしくお願いします。
数理課で行っている財政検証を解説するホームページとして「いっしょに検証!公的年金」というページをつくって、その中でマンガで財政検証の解説をしているわけですが、このリニューアルについて、この広報検討会に7月にお諮りしたかと思います。
その後、そのときに受けた御指摘などを踏まえて内容を見直して、事業者も決めて進めているところですので、進捗状況を御報告させていただければと考えております。
大きく見直したところについては、7月の段階では、キャラクターを見直さずにストーリーだけ見直しますという話をしたのですけれども、キャラクターも見直したほうがいいということですので、キャラクターを見直して、ストーリーも全面的に見直すという方向で考えております。
あと、長いマンガはなかなか読まれないのではないかという御意見もいただきましたが、財政検証は内容的になかなか難しいものを解説するものですし、しっかり勉強したい方に理解していただくことも大事にしたいなと思っていますので、長いマンガになるというのはやむを得ないかなと思っているところです。
ただ、なるべく読みやすいようにということで、プロローグを設けて、プロローグで疑問を投げかけて、それをマンガの中で解説していくという工夫もしてみたいなと考えているところです。
その結果大きな改修になりましたので、今年度はストーリーを考えてネームをつくるまでとしています。
キャラクターの設定は今年度考えないといけないと思いますけれども、来年度に具体的な絵をつくっていきたいと考えています。
また、必要ならば、来年度もストーリーを見直していきたいと考えているところであります。
では、内容について、日本廣告社さんのほうから御説明していただきます。
○日本廣告社 今回担当させていただいております日本廣告社と申します。
よろしくお願いいたします。
数理課の佐藤様の御説明と重複するところがございますが、御提案時の資料を基に、今回のマンガのリニューアルに関しまして、進捗の御報告とさせていただきたいと思います。
まず、今回の御提案内容としましては、若者をはじめとする国民により分かりやすく共感してもらえるようなマンガコンテンツをリニューアルするというものでして、既存のマンガが既に財政検証のページにはございますが、こちらの内容を変更するのみではなく、より内容が伝わるようにストーリーを一から考えさせていただいております。
リニューアルに対しまして、特に留意したのが、次のページに記載がございますが、3点ほどございます。
1つ目は、先ほど佐藤様から御説明いただきましたとおり、プロローグなどを設けまして、より分かりやすく伝えたいメッセージをまとめさせていただいております。
さらに、2番目としましては、読者に不快な思いを与えないというところに十分配慮した構成とワーディングというところに留意させていただいています。
さらに、マンガのコンテンツでございますので、マンガとしても読み応えがあり、制度の説明とのバランスが取れたコンテンツを設計することとさせていただいております。
以上を踏まえまして、我々のほうのマンガのストーリー作成に当たりましては、次のページをお願いいたします。
編集チームというものを設けさせていただきまして、様々な知見を持った皆様が集まってストーリーを開発させていただいております。
まず、正しい知識を専門的に監修していただく監修者といたしまして、大和総研の是枝氏を立てさせていただいております。
さらに、本広報検討会の委員であられます原さんのほうにも御協力、アドバイスをいただいている次第です。
さらに、ライターとして立っている人間が、マンガ編集の経験もあるような者を立てて、そちらが編集ライターとしてストーリーの作成に当たっております。
さらに、コンテンツの設計に当たりましては、主人公が全話共通で1人出てくるような形で考えております。
1話完結型で、毎回、主人公の周辺に多様な方々、登場人物を出しまして、こちらも様々な立場から複数の目線で物語を展開することとしました。
各話のテーマに合わせまして、先ほどのプロローグというところになるのですけれども、各回、疑問という形で、「Q」を、どういう形で何が疑問かというのを立てまして、そちらを解決していくような形で、最後、回答というので締めて、分かりやすくまとめております。
端的な内容、疑問に思うようなことを解決するというのが1回1回あることによって、より興味を持って、分かりやすい年金の理解に至るのではないかと考えております。
さらに、年金について解説していくのは、現在のマンガですと女性が出てくるのですけれども、その方が属性によって特別な意味合いを持つようなことを避けるために、動物を解説者として立てることでリスクヘッジをさせていただいております。
全話12話の設計に関しましては、今のところ主人公が社会人4年目で実家暮らしをしているという設定を考えております。
そこの人間関係で、いろいろな立場から疑問を持つようなストーリー設定としております。
主人公が猫を飼っている設定ということで、その猫が年金について解説していくような流れで考えております。
26歳の女性が自ら関心を持ちまして、様々な方々とのコミュニケーションの中で年金に関して関心を持つ、さらに知識を得ていくことによって成長していくようなストーリー設定を考えております。
女性の主人公のほかにも、家族とか友人も複数出していくことによって、現在のマンガですと家族を中心とした展開になっていると思うのですけれども、様々な年齢や性別の方々を出して多様性を持たせたいと思っております。
各回の構成要素に関しましては、次のページから、細かくて恐縮ですけれども、12回分、既に編集会議を経て、このような形で設定させていただいておりまして、登場人物はこういう形ということは決まっております。
最後に、ネームの納品のイメージは最終ページに記載がございますが、制作途中段階のものでして、最終的には言い回しなどをチェックして当たっていくところでございます。
以上、簡単でございますが、現在の進捗の御報告とさせていただきます。
○上田座長 ありがとうございました。
この案件につきましては、今年度中は検討と、いろいろ案を見るということでお聞きしおりまして、来年度にかけて、割と長いスパンでこれから取り組んでいくという事案でございます。
まず、最初の検討の段階でございますので、皆様にはぜひ御活発に多くの御意見、御助言をお出しいただければと思っております。
いかがでございましょうか。
では、口火を切らしていただきまして、私がぱっと拝見したときに感じましたのは、大学の授業ですと、まず最初に、公的年金の意義から入るのですけれども、関心を引きつけるという意味では、若い人たちが一番関心の深いところを冒頭に持ってくるようなお話の構成、そういう考えもあっていいかなと。
例えば、具体的に言うと、少子高齢化の影響、10話とか11話辺り、世代間格差が本当にあるのかとか。
この辺をばんとまず出して、その後で詳しく見ていきましょうという展開の仕方もあっていいかなと感じました。
感想ですけれども。
では、横尾さん、どうぞ。
○横尾構成員 ありがとうございます。
マンガが2つ続いて来まして、両方に共通して言えることでもあるのですけれども、今回御説明いただいたところで言うと、6ページの公的年金の仕組みというところにも関わってくるかと思うのですが、「社会全体で支える」という言い方を今までされてきているかと思います。
その表現についてなのですけれども、一般の働いている者からすると、「加入している人同士で加入している人を支える」というニュアンスのほうが、私は納得度が高いのではないかと思います。
これは、炎上の専門家の方にも御意見いただけるといいところかと思うのですけれども。
加入していなかったら、障害者になっても、高齢者になってももらえないわけですから、「加入者同士で支える」というのはすごく納得性も高いですし、「加入してきたから、この人は支払われているのだ、払ってきたから支払われているのだ」というほうが、漫画のニュアンスの「暇になったし、何もやっていないから年金をもらっている」…じゃないですけれども、そういう方向性よりは納得度が高いのではないかと私は個人的に感じます。
実際にそういう方々と接する機会も多いので、たまたまいろいろな掛け違いによって、もらっていない方もいらっしゃるのです。
障害者になっても、もちろん加入していなければもらえない。
私どもが企業や学校等で講習をする際、それを知らなかったという方は、結構いたり、もらえていない方は、大体この制度の仕組みを知らなかったからそういうことに陥っているわけですけれども、全体のトーンを合わせていかないといけないところだと思うのです。
全員、絶対入っているのだという前提にどうしても立ちたいという気持ちがあるがために、社会で支えるという表現になっていると思うのですけれども、「国民は加入義務がある。加入者同士で支える制度である。この制度に国民は全員入ることができて、入ることによってスケールメリットを出すために、それは全員義務なのである。」という順序で言われたほうが、なるほどという感じがするのかなと思いますので、そういうことが感じ取れるような全体のトーンがあるといいのではないかというのが意見でございました。
ありがとうございます。
○上田座長 ありがとうございます。
あと、山口先生、挙手されていらっしゃいましたか。
どうぞ。
○山口構成員 国際大学の山口です。
御説明いただきまして、ありがとうございました。
今の炎上の話みたいなところも後ほどお話できればと思うのですけれども、まずはいただいた内容についてコメントさせていただきますと、年金マンガというテーマで言いますと、以前も炎上したことがあるというか、批判を受けたことがあるものであり、キャラクターを刷新するというのは、私はかなり賛成しているところです。
また、今回御提案いただいているネームとかを見ますと、詳しい人がいて、それをその人が教えていくという、いわゆる教育マンガというテイストが今までかなり強かったと思います。
恐らく、そういう教育的なところが強くなり過ぎると、若い人は余り読んでくれないのではないかということがあります。
そこから少し外れて、猫とのコミュニケーションから発展していくというのは、より読みやすく、おもしろくなるのではないかと考えております。
ここからがコメントですけれども、3点ほどあります。
どちらかというと、今回のネームというよりは、将来にわたってのところでのお話になるのですけれども、まず1点目が、現在の若い人はマンガをスマートフォンで読むのがかなり一般的になっています。
スワイプでページをめくるというUIがもう固まっているわけです。
これは、どんなときでもそうですけれども、例えば学生と授業をするときもそうですけれども、いつも使っているツールであると、すごく入ってきてくれるのです。
だから、YouTubeLiveには彼らはすごくなじみがあるけれども、一方でZoomというのは初めてで大変みたいなことがあったりする。
なので、将来の話として、普通のスマートフォンのマンガのようなUIにして、アプリなどでの仕様もしっかり考えるとともに、LINEマンガとか、そういったプラットフォームで提供するなどして、いつも自分たちがマンガを読んでいるプラットフォーム上で、同じように年金マンガが読めるみたいな状態になっていると、すごく効果があるのかなと感じました。
2点目が、モニター調査をされるというところがたしかあったと思うのですけれども、ぜひ対象年齢層を厚くする。
つまり、若い世代に聞くとか、あるいは性・年代別に割り付けするとかで適切な検証をしていく必要があるかなと考えております。
最後に、検証という意味で言いますと、今回、マンガをつくるわけですけれども、公開前後で定量的な調査をするなどして、マンガでどのように国民の間で認識が広まったかとか、効果があったのかという実証的な検証をすることも、将来的には重要なのかなと考えました。
先ほどの加入者同士で支え合うという表現につきましてですけれども、正直、加入者同士で支え合っているというほうが納得感はあるのかな。
なので、年金に不満を感じているような方たちにとってみれば、そうだねとすごく思うところはあるのかなと思います。
一方で、制度上は加入義務があるということになっているということ。
並びに、加入していない人は見捨てるのですかみたいなことを言う人が必ず現れてくるので、そういう批判があり得るということを認識した上で、そういう表現にしていくというのはありかなということで、もしそういう表現をするのであれば、さらに検討を重ねていって、例えばそういう批判が出たときにはこういうふうに対処しましょうみたいなことは考えておくといいのかなと感じました。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
ほか、いかがでしょうか。
富永さん、いかがですか。
○富永構成員 ちょっと細かい話ですけれども、後のほうのマンガで猫が教える部分があるのですけれども、今の御指摘があったとおり、とてもいいプログラムだと私は思います。
これが認識されるとか、期待されるみたいなことになって、このスキームの中でどんどん進んでいったらいいなと思います。
猫のキャラクター設定とか猫と登場人物の関係みたいな部分をちゃんと設計して、猫かわいいとか、こまっしゃくれているけれども、憎めないなとか、猫に対する感情移入が進むような丁寧な刷り込みができると、よりいいのかなと思いました。
以上です。
○上田座長 ありがとうございます。
ほかの皆様、いかがでしょうか。
殿村さん、いかがですか。
○殿村構成員 今日、聞き取りにくくて、全て分からなかったのですけれども、事前に資料を拝見している限りでは、キャラクターが今のトレンドを突いていらっしゃるなと思いました。
以前は、セクハラや、上から目線と言われてしまうようなイメージが拭えなかったように思いますが、今回キャラクターは、ジブリと「鬼滅の刃」の中間みたいなイメージで、今のトレンドをすごく突いていらっしゃると思います。
それに、猫が登場するのも今の傾向を捉えられて、イメージを高めておられることがよくわかりました。
その上で、せりふについてもトレンドを取り入れて一言で伝えるとか、全集中みたいな決めぜりふをつくる、といった工夫をされると、もっと伝わりやすいのではないかなと思います。
以上です。
○上田座長 ありがとうございます。
ほか、いかがでしょうか。
横尾さん、どうぞ。
○横尾構成員 何度も申し訳ございません。
これは、ほかのマンガもそうですけれども、そちらは事前に御指摘させていただいたのですが、今回、多様な人を描いていくというのはすごくいいことだと思います。
多様な人が出てこなかったら、この「彼氏無し」というのもどうかなと…、結婚して養ってもらうという前提があるから、「貯金無し」と並んでくるわけですよね?そういうロジックが無意識の大前提にある人だけが登場するのであれば如何かなと思うのですけれども、そういう人もいていいし、そうじゃない人もいていいわけですね。
だから、多様性を出していくということはすごくいいことなので、できるだけいろいろな意味での多様性を持たせていただくといいと思います。
あとは、多様性の中で、障害者の話になったときに、なぜか皆さん、ほかの方に比べて、キャラクターのつくり込みが物すごく甘くなる傾向にあります。
もう一個のマンガも御覧になったかもしれないですけれども、午後4時ぐらいに小学生と一緒にパンを食べに公園に行っていいよと不動産屋さんが車椅子のサラリーマンに言ったりするのです。
そんな甘い会社があるのかどうかという気もしますし、なぜ不動産屋で働いているのか、障害者雇用じゃなさそうだなとか。
例えば、今回のケースにおいて私のイメージで妥当性のある人物像を考えていくと、「厚生年金で普通にサラリーマンとして働いてきて、途中で交通事故に遭って車椅子になったけれども、営業成績を落とすことなく営業が続けられる能力がある人だったので、継続雇用された人」というような例も考えられると思います。
ここまでつくり込んでいただきたいのです。
そうしないと、辻褄が合わない。
つまり、厚労省が国民生活を理解していないというイメージに繋がる可能性があると思います。
障害者雇用で作業所で月に2万円とか5000円ぐらいしか上げていないから、4時になって、ああ、いいよ、行ってきてみたいな自由な働き方というのは、もちろん全然あるのですね。
それは給与がものすごく安いから。
だけれども、本当に普通の社員として働いていたら、そんな甘いことは絶対ないのに、障害者が軽い感じで働いていて、みんな優しくして、サポートしてあげて、ほわんかするみたいなイメージでつくられていてしまうことが少なくないと感じています。
実際の具体例を知らないからどうしてもぼんやりしてしまうのだと思いますが、そのあたりは色々な方の力を借りて事例を聞くのも一つだと思います。
漫画で表現するという意味ではなく、描かなくても良いので、前提を作る側でしっかり設定しておくということです。
もちろん本気で考えてくださっていると思うのですけれども、特に「何の年金を何でもらっているのか」というところだけは、少なくともしっかりつくり込んでいただけたらなと思いました。
すごくいいと思います。
ありがとうございます。
○上田座長 ありがとうございました。
ほか、いかがでしょうか。
太田さん、何かコメントございますか。
○太田構成員 事前に拝見して、その前の子ども向けのマンガと違って、マンガという形態は取っていますけれども、内容的にはかなり大人を意識して難しいことをマンガを使ってうまく伝えようとしているという感じが伝わってくるので、当然難しいこともあるだろうけれども、認知がすごく設定されていて、必要だなという気がするような導入になっているかな。
非常にいいと思います。
これだったら、私も手に取ってみようかなとなると思います。
非常にいい試みだと思いました。
○上田座長 ありがとうございます。
ほかの皆様、いかがでしょうか。
森下さん、何かコメントございますか。
○森下構成員 多分、事前にいろいろ調査されて、またいろいろな御意見を取りつけて進められると思うので、大丈夫かなと思うのですけれども、一番勉強してほしい方が読んだときに、ちょっと耳が痛いと思われないかなという感じは少しありました。
多分、いろいろなパターンの女性が出てきて、読売さんがやっている大手小町みたいな世界、立場が違う女性たちが毎日やんややっているじゃないですか。
そういう人たちがぽんと出てきて、ライフスタイルに応じて話をされていくみたいな話なのかなと察したのですけれども、一方で、関心があるから、やんやすると思うので、いい関心に流れるように、よりいいものとして成立していくといいかなと思ったのが1つと。
あと、山口先生からマンガの読み方の話とかもありましたけれども、例えば、Twitterで短い4こまが写真として貼られて、みんなスクロールして、気づくとクリックして、何となく見るというのが私も普通にあるのですけれども、そういうカジュアルさで最初に接点を持って見られたりとか、そういうところで、いい形で話題になるようだったらいいと思うのですけれども、そういうふうにしてもらうとか。
接点のつくり方は変わっていると思うので、そこはつくられる方より、その先の広報の手法だと思いますけれども、広げていける可能性があるかなと思いました。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
ほか、皆さん、いかがでしょうか。
私が、個人的に感じましたのは、先ほど山口先生からも御指摘あったのですけれども、入らない人を見捨てるのかというのは、昔、学生無年金訴訟というものがありましたので、それをちょっと想起したのですけれども、その点については、一応対応を考えておく必要があるかなというのを感じました。
あと、各構成でいきますと、財政検証というのが非常に難しくて、ここを説明していくのが結構、ヤマになるかなという感じが個人的にしております。
本件は、まだ、初期の検討の段階でございますので、今日、皆様からいただいた御意見、御助言を踏まえて、さらに検討を重ねていただきまして、次の段階に進むときに、また改めて皆様から御意見を頂戴できればと思っております。
佐藤さん、特によろしいですか。
○佐藤数理調整管理官 皆さん、御意見どうもありがとうございました。
初めにいただいた、加入しているからきちんともらえるという話は、社会保険制度の根本原理でもありますので、うまいこと入れられるようだったら入れていきたいなと考えております。
ほかにもキャラの設定をしっかりしろとか、いろいろ御意見いただきました。
いただいた御意見をきちんと受け止めて進めていきたいと思います。
よろしくお願いします。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、以上で議題4を終了したいと思います。
このほか、構成員の皆様から何かございますでしょうか。
よろしいですか。
では、事務局からお願いいたします。
○古川年金広報企画室長 本日はどうもありがとうございました。
次回は3月11日を予定しております。
議題の1つとして、令和2年度の最終回ということもありますので、令和3年度の広報計画を議題にしたいと思っております。
オブザーバーで参加されております関係団体の皆様にも、それぞれ令和3年度の広報計画につきまして資料を提出いただき、御説明いただく予定ですので、御協力方よろしくお願いいたします。
私からは以上です。
ありがとうございました。
○上田座長 皆様ありがとうございました。
それでは、本日の会議はこれで終了いたしたいと思います。
御多忙の折、皆様、御参加ありがとうございました。

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