ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 薬事・食品衛生審議会(食品衛生分科会添加物部会) > 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会(2018年3月1日)




2018年3月1日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会

医薬・生活衛生局食品基準審査課

○日時

平成30年3月1日(木) 15:30〜17:30


○場所

中央合同庁舎第5号館 17階 専用第20会議室
(東京都千代田区霞が関1丁目2番2号)


○出席者

委員

若林部会長 小川委員 鎌田委員 佐藤委員
杉本委員 戸塚委員 中島委員 二村委員

事務局

関野食品基準審査課長 黒羽室長 中矢補佐
一戸主査 田中技官

○議題

(1) 硫酸アルミニウムアンモニウム及び硫酸アルミニウムカリウムの規格基準改正について
(2) 第9版食品添加物公定書について
(3) その他

○議事

○事務局 定刻となりましたので、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会を開催いたします。本日は、御多忙のところ御参集いただきまして誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
 始めに本日の委員の皆様の出席状況を報告します。石見先生、笹本先生、原先生、由田先生、吉成先生より御欠席との連絡を頂いております。現時点で、添加物部会委員、 13 名中8名に御出席を頂いておりますので、本日の部会は成立することを御報告いたします。それでは、議事の進行を若林部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○若林部会長 それではよろしくお願いします。最初に、配布資料の確認を事務局よりお願いします。

○事務局 お手元の資料の御確認をお願いします。議事次第、資料一覧、委員名簿、座席表、資料1−1「諮問書」、資料1−2「硫酸アルミニウムアンモニウム及び硫酸アルミニウムカリウムの規格基準の改正に関する部会報告書 ( ) 」、資料1−3「食品健康影響評価の結果の通知について」、資料2−1「諮問書」、資料2−2「第9版食品添加物公定書の作成に伴う、「食品、添加物等の規格基準」の改正 ( ) について」、資料2−3「新旧対照表」、資料2−4「第9版食品添加物公定書の作成に伴う、「食品、添加物等の規格基準」の改正に関する部会報告書 ( ) 」、資料2−5「食品健康影響評価の結果の通知について ( 回答 ) 」。本日お配りしている資料は以上です。不足や落丁等ありましたら、事務局までお申し出いただきますようお願いします。

○若林部会長 事務局から資料の御説明がありましたが、よろしいですか。お手元で何か不足しているものはないですね。事務局から本日の部会の審議品目に関する利益相反の確認結果について報告をお願いします。

○事務局 本日の審議におきまして、利益相反の確認対象はありません。

○若林部会長 早速、審議に入ります。審議事項<1>硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムカリウムの規格基準改正についてです。まずは事務局からは説明をお願いします。

○事務局 資料1−2をご覧ください。硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムカリウムの規格基準の改正に関する部会報告書 ( ) です。今般の添加物としての規格基準の改正の検討については、昨年3月 10 日の添加物部会における検討、その後の食品安全委員会において食品健康影響評価がなされたことを踏まえて、本日、添加物部会において審議を行い、以下の報告を取りまとめるものです。
 対象品目は2つです。1ページの冒頭、1.品目名にある ( ) 硫酸アルミニウムアンモニウム、 ( ) の硫酸アルミニウムカリウムです。分子式及び分子量は御覧のとおりです。
 2ページ、この添加物の用途ですが、膨張剤、製造用剤として用いられます。
 4.概要及び諸外国での使用状況等です。 ( ) 概要、この文書にあるように、硫酸アルミニウムアンモニウムは昭和 23 年の指定。焼アンモニウムミョウバンは昭和 34 年、硫酸アルミニウムカリウムは昭和 23 年の指定と古い時代から使用されている添加物です。 ( ) 諸外国での使用状況等です。まず、コーデックス規格ですが、硫酸アルミニウムアンモニウムは膨張剤、保色剤、形状保持剤等として、蒸しパンや、漬物野菜等に使用が認められています。硫酸アルミニウムカリウムの方は収載されておりません。また、 JECFA は平成 23 年の評価で、暫定耐容週間摂取量、アルミニウムとして2 mg/kg 体重 / 週としています。米国は両方ともGRAS物質とし、GMPであれば必要量を使用することが認められております。EUにおきましては、硫酸アルミニウムカリウムアンモニウムは、硫酸アルミニウム塩類として使用基準が規定されておりまして、さくらんぼの砂糖漬けに使用が認められております。類似の添加物として、硫酸アルミニウムが液卵白に使用が認められております。我が国では、先ほど申し上げたとおり、添加物として指定されており、使用基準は「みそに使用してはならない」と規定されております。
 同じページ、5.の有効性ですが、これらの添加物は膨張剤等の用途で、我が国において使用されております。平成 25 年から平成 26 年にかけて使用実態の調査をいたしました。その調査結果については、昨年3月の添加物部会で報告したとおりです。有効な添加物ではありますが、今回の規格基準改正の 100mg/kg という使用基準案となっておりますが、その使用量であっても問題がない旨の報告を受けております。
 3ページ、6.食品安全委員会における評価結果を御覧ください。昨年、3月 21 日付けで、厚生労働省は食品安全委員会に対し意見を求め、評価結果が 12 19 日付けで返ってきております。その結果を簡単に御紹介します。
 「食品健康影響評価 ( 添加物評価書抜粋 ) 」を御覧ください。食品安全委員会は、この2つの添加物について食品等に由来するアルミニウム摂取量を勘案すると、アルミニウムイオンの添加物及び汚染物質由来の摂取量に関する上限値を特定することが必要としております。また、 JECFA EFSA はアルミニウムを併せて評価しており、評価指標として耐容週間摂取量 (TWI) を用いております。よって、食品安全委員会は、アルミニウムイオンとしての評価に当たり、添加物と汚染物質由来の摂取を考慮して評価すると。そして、国際的な動向や体内動態も考慮し、同じく TWI を用いるとしております。最終的な TWI としては、ラット発生毒性試験から得られた NOAEL 30mg/kg 体重 / 日を安全係数 100 で除し、1週間当たりに 2.1mg/kg 体重 / 週としております。
 7.摂取量の推計については、食品安全委員会の評価の結果、一番下の行ですが、小児では 1.2mg/kg 体重 / 週、国民全体だと 0.69mg/kg 体重 / 週としております。
 4ページ、8.規格基準の改正について、今般、規格基準については次のとおり改正することが適切としております。 ( ) 使用基準については、<1>硫酸アルミニウムアンモニウムについては、現行では「みそに使用してはならない」とあるところ、改正案としてそれに追加し、「パン又は菓子類にあってはその1 kg につき 0.1 g以下でなければならない」としております。硫酸アルミニウムカリウムについても同様です。この内容は、昨年3月 10 日に御検討いただいた内容と同一のものです。成分規格について変更はありません。議題<1>について、事務局からの説明は以上です。御議論、よろしくお願いします。

○若林部会長 審議に入る前に、硫酸アルミニウムアンモニウム及び硫酸アルミニウムカリウムの食品安全委員会での評価結果について、まず遺伝毒性の部分について、戸塚委員より解説をお願いします。

○戸塚委員 お手元の資料1−3の 35 ページからが遺伝毒性に関する記載がなされております。まず、表 20 は硫酸アルミニウムアンモニウムに関するもので、表 21 は硫酸アルミニウムカリウムに関するものです。表 22 以降が、その他のアルミニウム塩に関する遺伝毒性が、表 22 はDNA損傷を指標にしたものです。表 23 は遺伝子突然変異を指標にしたものです。 38 ページ、表 24 は染色体異常の in vitro の試験です。 39 ページは染色体異常の in vivo の試験です。 42 ページは参考資料として、ケイ酸アルミニウムカリウムを含む着色料の結果が記載されております。
 この結果を一つ一つ説明するのは大変ですのでかい摘んでお話しします。まず、硫酸アルミニウムアンモニウムと硫酸アルミニウムカリウム、 35 ページの表 20 21 ですが、 in vitro の復帰突然変異試験では両方とも陰性となっております。 in vivo の染色体異常では、若干陽性の結果が得られております。それ以降のアルミニウム塩に関するものでは、 in vitro in vivo を含みまして、幾つか陽性の結果が出ておりますが、この陽性というものの陽性となったメカニズムに関しては、アルミニウムの DNA の直接的な作用ではなく、例えば、活性酸素種が発生したりとか、タンパク質やクロマチン構造への影響、それ以外では、染色体を構成するタンパク質と DNA との架橋等による影響によりまして、こういった毒性が示されているものと結論しております。
 したがいまして、こういったことから、食品安全委員会では硫酸アルミニウムアンモニウム及び硫酸アルミニウムカリウムは生体にとって特段問題となる遺伝毒性はないと判断しております。以上です。

○若林部会長 よろしいですか。続きまして、遺伝毒性部分以外の所、発がん性や in vivo の慢性毒性について、小川委員より説明をお願いします。

○小川委員 同じ資料の 44 ページからが一般毒性になります。始めに ( ) 急性毒性があります。そちらについては、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムカリウムについては、その剤そのものの急性毒性に関する知見はなかったということです。その他のアルミニウム塩については情報が少し載っております。いずれにしても、一番低い値としては、表 27 のアルミニウムとして 737mg/kg 体重という数字がありますが、LD 50 が一番低いものということです。あとは調べた中の件数、最高値でも死亡例がなかったという情報です。急性毒性については以上です。
 反復投与毒性については 45 ページからです。<1>硫酸アルミニウムアンモニウムに関しては反復投与に関する情報がないということです。<2>硫酸アルミニウムカリウムについては、幾つか実験が行われております。a.として、 13 週間の経口投与の試験がありますが、アルミニウムというのは、普通に水の中とか、いろいろな所にたくさんあるというものなので、特にダイエットの中にどれぐらい入っているかとか、そういう情報がないとなかなか評価がしにくいということもありまして、こちらからは NOAEL が算出できなかったということです。
 次に 46 ページのb.が 90 日間反復投与毒性試験です。こちらは厚生労働省の依頼を受けて、国立医薬品食品衛生研究所で実施した試験になります。こちらはF 344 ラットを用いて、表 30 −1の用量を混餌投与で行っております。基礎食中のアルミニウム濃度等も、換算して、アルミニウムとして表の濃度で投与した形になります。
 主に見られた毒性として、食品安全委員会で有意としているのが、最高用量で、体重の増加抑制が投与第1週以降にあったということで、こちらについては、はっきりとした毒性という形になっております。
 その他の所見が少し見られておりましたが、いずれにしても、あまり大きなものはなかったという形だと思います。毒性とはれていなかったのですが、 46 ページに膀胱粘膜上皮のびまん性単純性過形成等があったということですが、これは膀胱に結石というか、少しプレシピテーション様のものができて物理的な刺激で起こったと考えている所見です。
 47 ページの下の所に、食品安全委員会の見解として、グルコースの低値が最高用量の雄で見られていたのですが、絶食の有無が不明であり投与との因果関係は不明ということで、この辺の記載を我々がきちんとしなかったと反省しているところです。こちらは絶食して、群の順番にならないようにケージごとに順序を考慮して屠殺をしたデータとして低値は見られておりましたが、いずれにしても最高用量での変化のみということで、 NOAEL は雄で 1.33 %ということで、アルミニウムとしては 81.8mg/kg 体重 / 日、雌では最高用量まで異常はなかったということで 281.3mg/kg 体重 / 日と判断されております。
 その他のアルミニウム塩のデータが幾つか載っておりますが、判定に関連したものは 49 ページのc.の所にイヌの6か月の亜急性毒性試験が酸性リン酸アルミニウムナトリウムで見ていたというものがあります。こちらについては、 JECFA でも 1988 年の PTWI の設定に寄与しているものです。ただし、食安委の方では、飼料中のアルミニウムの濃度が不明であるということから、こちらのデータ自体から NOAEL は取ってはいないのですが、最高用量でも特段の変化がなかったということです。
 あと参考資料として幾つかデータはあるのですが、いずれも反復投与毒性の要件としては満たしていないということで、 NOAEL が取れていないデータがほとんどということです。
 58 ページ、発がん性の試験について記載があります。硫酸アルミニウムアンモニウムについては知見がないということです。硫酸アルミニウムカリウムについては、マウスで 20 か月の経口投与の試験が行われておりますが、体重の増加抑制等があるということはありますが、特段、発がん性は認められていないということで、発がん性はないものと考えられるということです。
 60 ページから生殖発生毒性の試験が非常にたくさんされておりますが、評価に関連するものとしては、a.のラットの二世代試験が行われております。こちらについても、 62 ページの最後の方に評価が記載されておりますが、特段の影響はなかったということが記載されております。この試験から得られる NOAEL は、最高用量の 5,000ppm ということですので、 60 ページの表 45 の数値を見ますと、 36.3 61.1 に相当する数字が、この試験の NOAEL になると考えます。その他の値としては、 63 ページからラットの二世代試験が、硫酸アルミニウムの試験で行われておりますが、こちらについても 65 ページの最後のほうにあるように、特段生殖毒性に係る所見は見られていないということです。こちらから得られる NOAEL 値としても 31.2 55.6 という値になります。
 65 ページのc.のラット発生毒性試験とされているのが、クエン酸アルミニウムを用いた試験ですが、 JECFA もこちらの試験の値を用いて 2012 年に PTWI を設定している試験になります。こちらについては、 66 ページの表 48 −2にある毒性所見が得られておりますが、特に腎臓への影響が 100 300 で見られています。こちらについては ( 尿管の閉塞 ( 結石の有無あり )) ということで、結石の形成等があって、水腎症あるいは腎臓の尿管の閉塞が起こったということから見られた所見になります。この所見を採りまして、 67 ページの下のほうにありますが、雄児動物の 100mg/kg 体重の腎臓への影響を考慮して、発生毒性に対するアルミニウムとしての NOAEL 30mg/kg 体重 / 日と考えたということで記載されております。
 その他、人における知見が 83 ページからずっとありますが、今までいろいろとアルツハイマーとの関連や、骨への影響、あるいは透析患者への影響といったものがディスカッションされておりますが、一貫性のないデータであるとされております。人の知見からはアルミニウム摂取量に関わる安全性に関する根拠はないということです。ですから、一番低い NOAEL が、先ほどのクエン酸アルミニウムに関するラットの発生毒性試験の NOAEL30 という数字で、これを1週間あたりの値とするということですので、7を掛けた数値に安全係数の 100 で除したというところで、 112 ページの所に食品健康影響評価のまとめがありますが、その数値を用いて 2.1mg/kg 体重 / 週という形で、アルミニウムの TWI を決めています。この値は硫酸アルミニウムカリウムに関するラットの 90 日試験で得られた数値よりも 1/40 でもありますので、特に硫酸アルミニウムアンモニウムや硫酸アルミニウムカリウムだと特段追加して考慮するような必要性はないと考えます。以上です。

○若林部会長 それでは、次は体内動態について、本日欠席の吉成委員より事前にコメントが届いておりますので、事務局から御説明をお願いします。

○事務局 私から吉成先生のコメントを紹介させていただきます。
 資料1−3「食品安全委員会の評価書」の 17 ページです。 17 ページから体内動態に関する評価結果が書かれております。今回の対象である硫酸アルミニウムアンモニウム及び硫酸アルミニウムカリウムは、体内でイオン化されて吸収されることから、この親化合物のみではなく、各イオンも含めて総合的に評価する必要があります。食品安全委員会でも硫酸イオン、アンモニウムイオン、カリウムイオン及びアルミニウムイオンに関する情報も含まれて評価を行っております。
 まずアンモニウムイオンについては、 18 ページの2段目にあるように、体内では肝臓の尿素サイクルで尿素に変換されること。そして、添加物として摂取するアンモニウムイオンの量は、食品の摂取に伴い、摂取するアンモニウムイオンの量に対して僅かであることから、評価を行うまでもなく問題ないとしています。
 硫酸イオン、カリウムイオンについては、同じ 18 ページの4段落目に評価結果が書かれています。表4に関しては、添加物、硫酸カリウムの評価書及び硫酸亜鉛の評価書で問題がないと判断されています。また、その後新しい知見も出ていません。したがって、表 4に関しても、特段体内動態で問題ないと評価されており、吉成委員も同意見です。

  硫酸アルミニウムアンモニウムに関して、 18 ページの下のほうから、体内動態に関する評価結果が載っています。まず、吸収について、この化合物に関してはラットの試験においてバイオアベイラビリティが 0.1 %以下と非常に低く、親化合物としてほとんど生体内に取り込まられないと考えられます。硫酸アルミニウムカリウムについては、 19 ページの ( ) 、体内動態の知見はないとのことです。その他のアルミニウムイオンについて、 20 ページの<2>から 25 ページの<14>にかけて、人やラットに投与した実験の結果が記載されております。クエン酸アルミニウム、水素酸化アルミニウムなど様々な塩が試験されていますが、結論として吸収率は1%以下と非常に低いことが示されております。その理由が 26 ページの<18>に記載されております。基本的にアルミニウムイオンは、小腸の中性付近のpHで、水酸化アルミニウムとして沈殿してしまうために吸収されないこと。クエン酸イオンなどの酸性イオンが存在すると、若干溶解性が上がり、吸収が増加することが分かっています。ただし、酸性イオンが存在しても、上の実験結果で示されているように、絶対的な吸収率は非常に低いことには変わりはありません。
 27 ページの<19>から分布について試験結果をまとめられております。動物実験の結果から、吸収されたアルミニウムイオンは、骨、腎臓、肝臓、脳に分布するようです。人においては、吸収されたアルミニウムイオンの大部分は、尿中に排泄されるようですが、骨や皮膚に分布したアルミニウムイオンは年単位の比較的長い半減期を示すようです。
 29 ページの図に体内動態分布のまとめが書かれております。骨や皮膚で非常に長い半減期を示すことが書かれております。ただし、その量は矢印の上や横に書かれている量の数字から分かるように、尿中に排泄される量に比べて非常に小さいです。 29 ページの ( ) では、投与経路などが異なり、評価の資料としては使用しないデータになります。
 33 ページの ( ) に、体内動態のまとめが書かれております。既に述べてきたように、硫酸イオン、アンモニウムイオン及びカリウムイオンについては懸念がないこと。アルミニウム塩については非常に吸収率が低いこと。ただしクエン酸塩の場合には、吸収率は増加すること。また骨や皮膚では、生物学半減期は非常に長いことが書かれております。
 以上のことから、食品安全委員会におけるアルミニウム化合物の体内動態評価として、毒性試験を評価するに当たっては、長期間の摂取による影響を考慮する必要があること。強制経口投与、飲水投与、混餌投与といった、経口投与の中での投与方法及び摂取源の違いによるアルミニウムの体内動態にはあまり差がないこと。このような結論が得られています。吉成委員もこの評価結果に賛同いただいております。
 以上です。

○若林部会長 それでは、硫酸アルミニウムアンモニウム及び硫酸アルミニウムカリウムの規格基準改正について、委員の方々から御意見、コメントを頂ければと思います。よろしくお願いします。
 私のほうから。小川先生、アルミニウム化合物の 90 日間の反復投与試験を自分の研究室でやられたのですよね。

○小川委員 はい、そうです。

○若林部会長 当時、握力に影響を及ぼす神経毒性というようなことが言われて、脳内に蓄積するというようなことが言われていたのですが、実際にやられてみて、ほとんどそういう症状はなくて、むしろ腎臓への影響というようなものの方が強く認められたということでしょうか。

○小川委員 そうですね。その辺は考慮しながら実験を行いまして、特に行動の異常といったことは全くありませんでした。握力の測定については、エキスパートの方に依頼して検討したところ、少しだけ最高用量の雄で握力に違いが出たのですけれども、この群は体重がすごく下がっていて、投与に関連するといえばするのですけれども、アルミニウムによる神経毒性というよりは、体重増加抑制による変化というところで、懸念するような神経毒性を示唆するような所見といったものは見られておりません。

○若林部会長 ありがとうございます。その他に何かありますか。遺伝毒性については、エームス試験ですとか染色体試験ですか、確か小核もやられているのですかね、ダイレクトな陽性を示すようなものはなくて、二次的な影響で弱い遺伝毒性が認められているということですね。よろしいでしょうか。
 このアルミニウム化合物に関しては、以前から佐藤先生、いろいろマーケットバスケットで分析をされてきたと思いますけれども、何か追加するような意見とかコメントがあったらお願いできますか。

○佐藤委員 いえ、特に。

○若林部会長 よろしいですか。杉本委員から何かありますか。いいですか。鎌田委員、二村委員から何かありますか。いいですか。

○二村委員 報告そのものについての質問ではないのですけれども、使用の基準の改正がされた後のことで二点申し上げます。これまでにかなり幅広く使われているものですので、基準を変更したということの周知をしっかりしていただきたいというお願いと、その場合に猶予期間のようなものを設ける予定があるのか、その後の運用の部分について、教えていただければと思います。

○事務局 先生のおっしゃるとおり、今回の使用基準改正は、もともと使用量の制限がないものについて制限を設けるというもので、規制強化にあたります。そのために今まで売れていたものが売れなくなるという可能性はありますので、周知期間や経過措置期間を設ける必要があると考えております。

○二村委員 具体的に何か、何かこういう場合には、周知期間についての決まりのようなものはないのでしょうか。いろいろ実態を見て、これから判断されるということでしょうか。

○事務局 概ね告示をしてから、1年程度の経過措置期間になると考えています。

○若林部会長 よろしいですか。

○二村委員 はい、ありがとうございます。大手の事業者さんは、自主的な取組も進んでいると聞いていますので、今回の基準変更についても気にされているとは思うのですけれども、中小の事業者さんを含めて、しっかり周知をしていただければと思います。

○若林部会長 その他に何かありますか。よろしいですか。私の方から1つだけ教えてください。食品安全委員会の評価結果の抜粋のところですけれども、3ページの6.の食品健康影響評価 ( 添加物評価書抜粋 ) の上から3行目、アルミニウムに関しては「アルミニウムイオンの添加物及び汚染物質由来の摂取量」というのをわざわざ書いてあるのですね。他の添加物の場合は、このような汚染物質由来の摂取量というのは、それほどここには入れていない例のほうが多いと思うのですけれども、アルミニウムの場合、特にこれを加えている理由というのは、どのような要因によるのかということ。小川先生も毒性評価のときに少し述べられましたけれども、我々の環境中にたくさん分布しているから、このようなことを加えたのですか。そのことについて何か分かれば、説明をお願いできればと思ったのですが。

○事務局 先生のおっしゃるとおり、複数のばく露源があるからということになります。資料1−3の 107 ページから 108 ページにかけての表に、摂取量推計のまとめがあります。それが分かりやすいかと思います。この表 73 ですが、全体のアルミニウムのばく露量を合わせたものです。<1>から<4>までは添加物に由来する摂取量、そして<5>は未加工食品、そして<6>に容器包装、そして<7>、水道水とあります。これら全てからアルミニウムにばく露する可能性があることから、総合的な摂取量を計算しております。そういった経緯がありますので、添加物のみならず食品中のばく露から全てのアルミニウムイオンの上限値の特定という結果になっています。また JECFA EFSA も同じような判断をしていると認識しております。

○若林部会長 よく分かりました。ありがとうございます。よろしいでしょうか。

○中島委員 今回の安全性試験と、それから使用基準案の改正について、特に異議があるわけではないのですが、現状で唯一ある制限として、「みそに使ってはならない」という、これはどういう経緯でこうなったのか、大昔のことだろうとは思うのですが、もし分かれば教えていただけると参考になるのですが。

○事務局 この使用基準は古い時代にできたものだと記録を読んでいますとあるのですが、その理由については、みょうばんはみそを発色や変色防止させる作用があり、そのような使用は、食品の品質、鮮度について消費者の判断を誤らせるおそれがあり、食品添加物本来の目的に反するものだから、と認識しております。

○中島委員 みそにこれを使ったお陰で、何か健康被害が発生したとか、そういうわけではなさそうなのですね。

○事務局 はい、そう認識しております。

○中島委員 ありがとうございます。

○小川委員 いろいろな種類のアルミニウムの化合物があるのですが、日本で使われている添加物としては、硫酸アルミニウムカリウムと硫酸アルミニウムアンモニウムが主だということですね。あとは着色料とかそういったものが、量的には一番多いという認識でよろしかったでしょうか。

○事務局 アルミニウムを含む添加物としては、今回の2剤以外でも、例えば食用タール色素をアルミニウムレーキしたもの等があります。今回、このミョウバンにだけ使用基準を検討している理由は、ミョウバンはパンや菓子類に膨張剤として使用され、アルミニウム摂取への寄与が最も大きく、その他の着色料や、容器、水道水等の寄与は少ないため、膨張剤としての使用量を抑えることによって、全体としてアルミニウムのばく露量を TWI 以下に抑えることができると考えられたからです。

○小川委員 ありがとうございます。

○若林部会長 よろしいでしょうか。それ以外にはよろしいですね。佐藤委員、よろしいですか。それでは一とおり御審議を頂いたようですので、硫酸アルミニウムアンモニウム及び硫酸アルミニウムカリウムの規格基準改正については、認めるということでよろしいでしょうか。
 それでは皆さん御賛同いただきましたので、部会報告書を取りまとめ分科会へ報告する手続を取りたいと思います。事務局からその他何かありますか。

○事務局 御審議ありがとうございます。今後ですが、もし細かい文言の変更等、軽微な修正が必要となった場合につきましては、その内容を部会長にお諮りいただきまして、特に問題がなければ手続を進めてもよろしいでしょうか。

○若林部会長 事務局からの提案につき、よろしいですね。では、よろしいということです。

○事務局 本品目につきましては、規格基準改正でありますため、分科会では、「その基原、製法、用途等からみて、慎重に審議する必要があるとの部会の意見に基づき、分科会長が決定するもの」を除き、分科会では審議事項ではなく、報告事項とされています。本件を報告事項として進めさせていただいてもよろしいでしょうか。

○若林部会長 報告事項で進めるということで御異議ありませんか。
    それで結構です。それでは今後のスケジュールについて、どのようになりますでしょうか。

○事務局 今回の審議結果につき、食品衛生分科会での報告の他、所定の事務手続を開始したいと思っております。

○若林部会長 それでは適切に手続を進めていただければと思います。
    それでは、審議事項<1>が終わりまして、次に<2>第9版食品添加物公定書について、審議を行いたいと思います。それでは、説明を事務局よりお願いいたします。

○事務局 それでは、説明させていただきます。議題<2>の資料といたしまして、資料2−1から2−5までありまして、2−1が薬事・食品衛生審議会への諮問書、2−2が今回御審議いただく内容を取りまとめたもの、2−3が使用基準 ( ) の新旧対照表、2−4が添加物部会の部会報告書(案)、2−5が食品安全委員会の評価結果通知となっております。資料2−2に基づきまして御説明させていただきますので、お手元に資料2−2をは御用意いただければと思います。
 始めに、1.経緯です。第9版公定書作成に伴う、食品、添加物等の規格基準の改正につきましては、一昨年以来三度にわたり御審議いただきまして、昨年 11 30 日に告示されました。また本年2月1日に第9版食品添加物公定書を作成いたしました。今般、当該改正の際に成分規格が新たに設定されたβ - ガラクトシダーゼ及びフルクトシルトランスフェラーゼにつきまして、これらの添加物を販売する者から、現に販売等に供されているにもかかわらず、新たに設定された成分規格の定義中に、その基原生物が記されていないという旨の情報が寄せられまして、告示の改正というものが必要と考えられましたために、今回、添加物部会において御審議いただくというものです。
 2.改正内容です。裏面を御覧いただければと思います。まず ( ) です。β - ガラクトシダーゼにつきましては、 Cryptococcus laurentii という酵母由来のβ - ガラクトシダーゼが流通しているというものです。具体的には特定保健用食品、規格基準型のガラクトオリゴ糖 ( ) の中で指定されておりまして、また、事業者から提出された資料によりますと、平成2年度からの流通実態が確認されておりまして、昨年度の販売実績として 35 トンというものです。
 続きまして ( ) フルクトシルトランスフェラーゼについてです。 Aureobasidium 属という糸状菌由来のフルクトシルトランスフェラーゼが流通しているというもので、具体的には ( ) と同様ですけれども、特定保健用食品、規格基準型のフラクトオリゴ糖 ( ) の中で規定されております。また、事業者から提出された資料によると、昭和 63 年度からの流通が確認されておりまして、昨年度の販売実績として 314 トンということです。
 安全性に関する部分です。資料2−5にありますとおり、食品安全基本法第 11 条第1項第2号の人の健康に及ぼす悪影響の内容及び程度が明らかであるときに該当すると認められる旨、平成 30 年2月 27 日付けで結果通知がなされております。
 資料2−2の1ページにお戻りいただきまして、3.今後の予定です。告示の改正につきましては、今後、食品衛生分科会への報告等を行うこととしておりまして、告示の改正につきましては、昨年 11 30 日付けの告示の施行猶予期間が切れる本年 11 30 日までに行う予定としております。以上になります。御審議のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

○若林部会長 第9版食品添加物公定書の改正について、β - ガラクトシダーゼとフルクトシルトランスフェラーゼのことについてです。これについて何か御質問ありますでしょうか。事務局から説明を受けましたように、この2つのものについては、既に流通実態があるということで、そのことについても説明があって、安全性上、特に問題点はないというような御指摘がされているということで、特段何か問題になるような点はあまりないように思われますが、いかがでしょうか。

○中島委員 問題ないのだろうとは思いますが、どちらも割とマイナーの、食品の微生物としてはかなりマイナーなものなので、 Cryptococcus laurentii など、他にほとんどこの出番はないと思うのですが、これがどういう根拠で安全性については問題ないというように判定されたのか、そこを教えていただけると有り難いです。

○事務局 少し御説明させていただきます。今回のものは特定保健用食品というところで認められているものということで、特定保健用食品ということとなりますと、個別の安全性審査を受けることとなっております。そういったようなところで食品安全委員会設立以降につきましては、食品安全委員会での個別の審査、食品安全委員会の設立までにつきましては、薬事・食品衛生審議会の中で御審議いただき、安全性等について確認された上で、個別の特定保健用食品としての認可がなされております。
 また、それに加えまして、今回、規格基準型となっておりますけれども、この規格基準型といいますものは、個別の認可というものが許可実績が十分であるなど、科学的根拠が蓄積されているといったような場合について、規格基準型となっているものですので、そういったようなところからも、安全性というところについては問題はないのだろうと考えております。

○中島委員 特定保健用食品のところの審査はきっちりやっていると思うので、それでいいのだろうと思いますけれども、1つだけ知りたかったのは、 Cryptococcus laurentii にしてもこれにしても、安全性を認めた経緯のところに食経験が含まれていたかどうかだけ、そこが知りたかっただけなのですが。

○事務局 元々これらの酵素は、既存添加物として平成7年の既存添加物名簿のときから使われているもので、使用実態があります。それは、ただいま説明した資料2−2の裏面の国内における使用状況にあるとおりでありまして、食経験があるということも安全性を説明する材料の一つになっております。

○若林部会長 よろしいですか。その他に何か。

○鎌田委員 少し間接的なことになるかもしれないですが、特定保健用食品規格基準型に今、設置されているかなりレベルの高い、非常にたくさん流通しているという認識、多分、食経験もそこであると思うのですが、糸状菌のほうの Aureobasidium ですよね。属でとどまっているスピーシーズまで限定しないのは、何かあるのでしょうか。特保になっているぐらいですので、相当程度にしっかり生産しているわけで、品質管理しているでしょうから、スピーシーズまで出るように思うのですけれども、酵母の方はちゃんと出ていますよね。いかがでしょうか。ダイレクトにあるのか、関係ないのか。他の資料2−3のところのジーナンスのレベルでとどまっているものがありますので、慣習なり何なりは、そこにあるのかなと思ったりしますけれども、この場合、特定保健用食品と位置付けて、しっかり作っていて、かつ酵母の方ではスピーシーズが出ているのにというのは、もう少し書けるのではないかなという気がするのです。

○事務局 御指摘の点、菌株が特定されていないといったようなところに関するお話かとは思うのですけれども、特定保健用食品の規格基準の中で、始めのガラクトシダーゼにつきましては、 Cryptococcus laurentii というところまで記載があるのですけれども、フルクトシルトランスフェラーゼのほうにつきましては、 Aureobasidium 属といったような形で規格基準の中で認められているといったようなことがありまして、そういったようなところの整合性も踏まえまして、今回、 Aureobasidium 属といったようなところで止めているというものになります。

○中島委員 多分、実際にこれを製造している微生物については、多分、菌株まできっちり決められていて、そいつで作っているのは間違いないだろうと思います。今の特許法ですと属名まで確定すれば特許を押さえられますので、多分そういうことで Aureobasidium 属となっていて、それより先の同定作業を行っていないか、あるいは同定すると、もしかすると新種になる可能性とかあったりして、揉めている可能性などもあってという事情ではないかなと思います。
 実際のところはこういう酵素ですから、それを生産するのは、例えば Cryptococcus laurentii なら何でもいいかというわけでは絶対になくて、その中の特定の株ということでやっているだろうと思いますし、また、先ほどの食経験というのも、多分この酵母とか Aureobasidium 属を直接食べていたという経験ではなくて、そこから製造した酵素には、元の菌が必要以上に入っていないとか、それから元の菌に毒性とは認められていないと、そういう基準をクリアして、それで特保だろうと思いますので、事情からすると今の説明でも、多分そういう事情なのだろうなと思いますけれども、多分それ以上のことは書いていないのでしょう。

○若林部会長 中島先生、ありがとうございました。その他に何かありますか。よろしいですか。杉本委員、佐藤委員、いいですか。二村委員、よろしいですか。それでは一とおり、この件についても御審議を頂いたということで、β - ガラクトシダーゼ及びフルクトシルトランスフェラーゼの規格基準の改正については、委員の方々は認めるということでよろしいでしょうか。
 それでは、部会報告書を取りまとめて、分科会へ報告する手続を取りたいと思います。事務局からその他何かありますでしょうか。

○事務局 今後の手続の過程で細かい文言の変更などの軽微な修正が必要となった場合につきましては、修正内容を部会長に御確認いただき、特に問題がなければ手続を進めるといったようなことでよろしいでしょうか。

○若林部会長 事務局からの提案、よろしいですね。その他に何か事務局の方からありますか。

○事務局 本品目につきましては、規格基準改正ということでありまして、「その基原、製法、用途などからみて慎重に審議する必要があるとの部会の意見に基づき、分科会長が決定するもの」を除き、分科会では審議事項ではなく報告事項とされております。報告事項として進めさせていただいてよろしいでしょうか。

○若林部会長 この件についても報告事項とさせていただければと思いますが、よろしいですね。
 こちらもよろしいですので、今後のスケジュールについてお願いします。

○事務局 今回の審議結果につきまして、食品衛生分科会での報告の他、所定の事務手続を開始したいと思っております。

○若林部会長 よろしくお願いいたします。それでは、審議事項の1番と2番が終わりました。それではその他の審議事項について、何か委員の先生方から追加するような御意見又はコメントありますでしょうか。事務局の方から何かありますか。

○事務局 1点報告させていただきます。昨年 11 月の添加物部会で報告させていただきました「第9版食品添加物公定書の作成に伴う、「食品、添加物等の規格基準の改正」」につきまして、本年2月1日付けで第9版食品添加物公定書として収載をいたしました。以上です。

○若林部会長 どうも御苦労様でした。ありがとうございます。この点について何か、二人の先生、いいですか。それでは、その他に何か御発言ですとかコメントありますか。よろしいでしょうか。それでは、次回の予定については、事務局から何か説明いただけますでしょうか。

○事務局 次回の添加物部会につきましては、先生方と日程調整をさせていただきます。日時、場所、議題につきましては改めて御案内をさせていただきます。

○若林部会長 それでは、本日の添加物部会は以上で終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

医薬・生活衛生局食品基準審査課

添加物係: 03-5253-1111(内線 2453,2459)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 薬事・食品衛生審議会(食品衛生分科会添加物部会) > 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会(2018年3月1日)

ページの先頭へ戻る