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2017年12月26日 第5回社会保障審議会年金記録訂正分科会議事録

○日時

平成29年12月26日(火)10:30〜11:45


○場所

厚生労働省17階 専用第21会議室


○出席者

白波瀬分科会長、瀬川委員、石倉委員、神津委員、鈴木委員、山口委員

○議題

年金記録の訂正に関する事業状況(平成28年度事業状況及び平成29年度上期概況)

○議事

○中嶋年金記録審査室長 それでは、そろそろ定刻になりましたので、ただいまより、第5回「社会保障審議会年金記録訂正分科会」を開催させていただきます。
 私、年金記録審査室長の中嶋でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 委員の皆様方におかれましては、年末の御多忙の折、本日は御参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 それでは、審議に入ります前に、昨年12月開催の分科会以降、事務局に異動がございましたので、私のほうから紹介させていただきます。
 まず厚生労働省のほうでございますが、年金管理審議官の高橋でございます。

○高橋年金管理審議官 年金管理審議官の高橋でございます。
 今年の7月に着任しました。それ以来、今年は振替加算の支給漏れの事案ですとか、事務処理誤りの総点検ですとか、いろいろな課題の解消に取り組んでまいったところでございます。
 この記録訂正分科会の先生方におかれましては、総務省の第三者委員会から引き続き長く勉められている委員もたくさんいらっしゃるわけでございまして、この分科会の開催に当たりまして、昔の記録を読み返してみるにつけ、大変な物量の国家プロジェクトだったわけでございまして、当時の報告書を見ると、第三者委員会のDNAを新しい厚生労働省の訂正分科会に引き継ぎ、第三者という立場でジャッジをしていくことや今後の年金記録の訂正方針について御提言いただくということは、大変大事なことだと思っておりますので、今後とも御指導賜りますようによろしくお願い申し上げます。

○中嶋年金記録審査室長 続きまして、私どもの年金記録審査室の所管課でございます事業管理課でございますが、事業管理課長も竹林に異動しております。ただ、本日、急遽国会用務が入りまして、大変恐縮ではございますが、竹林は欠席させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、日本年金機構にも異動がございましたので紹介させていただきます。
 菅野事業推進統括部長でございます。

○菅野日本年金機構事業推進統括部長 日本年金機構の事業推進統括部長をしております菅野でございます。よろしくお願いします。
 本年の1月1日に転任いたしまして、実を申し上げますと、昨年の分科会にもこの席に座らせていただいておりまして、2年ぶりの復帰でございまして、引き続きよろしくお願いいたします。

○中嶋年金記録審査室長 ありがとうございます。
 それでは、本日の委員の出席状況でございますが、池田委員、大山委員、児島委員からは御欠席、そして、南委員からは、所用のため、遅れて御出席という御連絡をいただいております。
 これをもちまして、議事進行に関しまして白波瀬分科会長にお願いしたいと思いますが、本日御出席いただきました委員の方が3分の1を超えておりますので、会議は有効に成立しておりますことを御報告させていただきたいと思います。
 それでは、会長、よろしくお願いいたします。

○白波瀬分科会長 おはようございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、審議に入らせていただきます。説明の前に、資料の確認をさせていただきます。事務局からよろしくお願いいたします。

○中嶋年金記録審査室長 本日の資料でございますが、「年金記録の訂正に関する事業状況(平成28年度事業状況及び平成29年度上期概況)」という資料が1冊ございますが、皆様、お手元にございますでしょうか。
 よろしゅうございますか。

○白波瀬分科会長 それでは、議事次第に沿って進めてまいります。
 本日の議題は、「年金記録の訂正に関する事業状況」についてでございます。御存じのとおり、年金記録の訂正請求は、平成27年2月に当分科会で議論した内容を踏まえまして、厚生労働省が示した訂正に関する方針に基づき、平成27年3月から年金事務所での受付を開始し、平成27年4月から地方厚生局などにおいて訂正請求に関する事務処理を行ってきております。
 前回、平成2812月の分科会では、事務局から27年度の事業状況の報告を受けまして議論いただいたところでございますけれども、本分科会では、28年度及び29年度の上半期の事業状況について事務局から説明いただきまして、委員の皆様に御意見等をいただきたいと考えております。
 それでは、事務局から資料の説明をお願いいたします。

○中嶋年金記録審査室長 それでは、お手元の資料でございますが、「年金記録の訂正に関する事業状況」につきまして御説明させていただきます。
 恐縮でございますが、1ページめくっていただきますと、最初の1ページ目に「概況」ということで簡単にポイントを挙げております。後ほど資料に従いまして御説明をさせていただきたいと存じます。
 28年度の受付状況でございますが、まず、27年度と比較すると約2,000 の減少傾向にございます。これはお手元の資料に書いているような状況でございます。それで、訂正請求の受付件数でございますが、本日御参集の委員の皆様も御案内のとおり、総務省の第三者委員会時代に、平成22年にピークを迎えておりますが、それから減少の傾向に沿ったものと言えるのではないかと思っております。
 また、○の3点目でございますが、請求者の年齢別の状況で言うと、だんだんと、受給者から現役の被保険者層に移っている傾向が読み取れると存じます。
 あと、受付件数で申しますと、厚生年金が圧倒的に多い状況でございまして、その中で標準賞与額に関する訂正の件数が請求件数の7割ということでかなりの数に上っております。
 マル2は29年度の上期の受付状況でございますが、上期につきましては、前年度同期に比べますと、128件、若干の増加が見られます。これは、今年の上半期に厚生年金で、事業主がまとめて請求してくる一括請求というのがございますが、この件数が多かったのが1つあるのですが、それ以外には、御案内の25年から10年に年金の受給資格期間が短縮になりましたが、その関係もやはり何らかの影響を与えているのではないかと考えておりますが、ただ、まだ速報値で、上半期の段階なので、その辺につきましては今後ともしっかり見てまいりたいと思っております。
 では、恐縮でございますが、2ページ目から数字の資料でございます。こちらから具体的にお話をさせていただきたいと存じます。2ページ目は、27年度、28年度、29年度上期につきまして大きな制度全体の状況を示したものでございますが、受付件数につきましては、27年度は7,293件、28年度は5,292件ということで、29年度上期は2,746件でございます。この受付件数をご覧いただきますと、厚生年金が受付件数の9割方を占めておる状況でございます。
 続きまして処理件数のところをご覧いただきますと、処理件数の一番最初のところでございますが、27年度は5,779件で、28年度は5,703件となっております。28年度は受付件数に対してかなり処理件数が多いのですが、27年度は制度発足の年でございまして、皆様も御案内のとおり、どうしても私どもの訂正請求は昔の地方の第三者委員会に代わる地方の訂正審議会を立ち上げなければなりませんので、そういった審議会を立ち上げて、実際、事務を開始しているところもございまして、そういったことで、本格的に処分が開始される時期が若干遅れたことなどもありまして、27年度のいわゆる積み残し分を28年度でかなり処理しているという傾向もございます。
 それで、誠に恐縮でございますが、4ページ目をご覧いただきますと、委員の皆様方御案内のことなのですが、4ページ目の(1)のところをご覧いただきますと、27年度は若干特殊要因がございまして、27年につきましては受付を3月から開始しておりますので、27年度は13カ月の受付であったということと、あと、総務省の第三者委員会は27年の6月末でその業務を終えておりますが、総務省第三者委員会で終了しなかった760件を切替事案ということで地方厚生局が引き継いで処理しておりますので、実は27年度は、年度で言えば7,293件の受付でございますが、27年度の要処理件数は、この3つを足し合わせた8,516件でございます。ですので、27年度につきましては、立ち上がりの年であったということと、あとは引き継いだ事案があったというようなことで処理件数がかなり増えていたという状況でございます。28年度からは平年度になっておりますので、先ほどの資料のようになっております。
 それで、恐縮でございます。2ページにお戻りいただきますと、そういった状況で処理が進んでおります。
 あともう一つ、この表でご覧いただきたいのは、処理をする場合に、日本年金機構で記録訂正する場合と地方厚生局で処理する場合がございます。総務省第三者委員会の23年度以降、それ以前からもございましたが、いろいろな証拠があって、年金事務所の段階で記録回復ができるものは年金事務所で記録回復をして、それ以外の、基本的に直接的な証拠などが無い場合は地方厚生局で処理しておりますが、これをご覧いただきますと、地方厚生局で処理しているものと、日本年金機構で処理しているものですが、日本年金機構で処理しているほうが多いというような傾向が出ます。大体4対6くらいの割合で、日本年金機構が6割で、地方厚生局が4割というような傾向が見て取れるかと存じます。
 これが大きな枠組みでございまして、3ページ目は総務省第三者委員会の確認申立ての件数の推移を御参考までにつけております。総務省第三者委員会は、ピーク時には年間6万件受付がございました。そのころに比べますと、皆様方の御尽力のおかげもございまして、かなり受付件数は落ち着いてきているのかなと見ておるところでございます。
 4ページ目でございますが、先ほど申し上げた話が(1)ですが、(2)は地方厚生局別の受付件数でございます。基本的には大都市圏がやはり件数的には多いということがあります。
 あと、ここにもございますが、関東信越厚生局に限っては、千葉、東京、神奈川ということで分室があるのですが、これは総務省第三者委員会以来の枠組みで、やはり大都市で件数も多いのでこういう形になっておりますのを現在の地方厚生局も引き継いでおります。
 お手元の資料で、5ページ目でございます。これは処理事案について、いわゆる制度別の件数を挙げております。厚生年金、国民年金、脱退手当金ということで、先ほどの資料にありました処分を、大体制度別にはどうなっているのかということでございます。
 受付件数がどうしても多いので厚生年金がかなり多いのですが、これをご覧いただきますと、一括請求、いわゆる事業主が従業員から保険料を控除したのだけれども、保険料納付をしなかったという誤りを認めている事案ですが、どうしても一括事案は事業主が関与しておりますので、直接的な証拠もあるケースも多く、これをご覧いただきますと、日本年金機構が処理している事案は、この一括請求がかなり割合が高いということでございます。その反対に、日本年金機構で処理できずに地方厚生局に送られてくるものは、やはり一括ではないもの、個別請求と書いておりますが、個々の被保険者なりが出してくるものが多いという傾向はここに表れておると思います。
 5ページ目の数字につきましては、次の6ページ目、7ページ目におきましてグラフ化しております。グラフに表しますと大体こんな傾向になっております。例えば厚生年金で言いますと、個別と一括の割合が、若干一括のほうが多いですが、5対5くらいの割合であることと、あと処理事案別の件数で申しますと、日本年金機構の処理事案のほうが地方厚生局より多くて、28年度ですと6対4くらいの割合になっております。
 7ページ目は、先ほどの厚生年金、国民年金、脱退手当金を訂正されたものと不訂正のものについてグラフ化しております。厚生年金につきましては、後ほど申しますような賞与に係る請求事案とかいろいろまだありまして、かなり訂正決定が多いのですが、国民年金、脱退手当金では、かなり総務省第三者委員会当時も記録の訂正が進んでいますので、どうしても今の段階ですと不訂正が多いようでございます。
 大変恐縮でございます。8ページ目でございます。8ページは、いわゆる処理件数、処理されたもののうちどのくらいが記録の訂正に結びついているのかということで、記録の訂正に結びついたものを、日本年金機構が訂正した分も含めまして処理件数で割って、記録訂正率というものを出しておるのですが、総務省第三者委員会では処理が進むにつれて訂正率が上がっておりまして、24年から7割台になったのは、この23年度に総務省第三者委員会で包括意見というものを出しまして、いわゆる賞与とかそういったものについて直接的証拠があるものは日本年金機構で記録を回復することができるような意見をお示しになられましたので、そういったものによってかなり処理も進みまして、24年度からは大体7割台の訂正ということになっております。
 それで、訂正請求で、27年度と28年度で、27年度に対して28年度は81.4%ということになっているのですが、これは実は日本年金機構の処理分が27年度から28年度にかけて300件ぐらい増加しているのが一つの要因ですが、ただ、先ほどの説明でも若干申し上げましたが、実は27年度の受付分をかなり28年度でも処理しておりますので、27年度、28年度をまとめて計算させていただきますと、77.8%くらいになります。したがいまして、総務省第三者委員会当時と大体同じくらいの訂正率で処理しているということでございます。
 9ページ目は請求の取下げの件数ということで、どうしても一定程度の取下げはありますので、こういった形になっております。
 前後いたしまして申し訳ございませんが、10ページ目が、先ほど来申し上げております27年度、28年度の処理状況でございます。お手元の資料の一番右端に参考ということで、27年度末合計を示しております。27年度は、マル1で受付件数の累計と書いておりますが、いわゆる処理しなければならない総件数8,516件に対して、処理中事案、すなわち、未処理の事案の件数が年度末で2,241件ということで、約3割ぐらいは翌年度に回すということになりましたのが、28年度におきましては、この1万3,808件に対して処理が終わってないものは1,327件ということで、約1割を切る状況にまで処理が進みました。そういった状況がございます。その理由は、先ほど申し上げましたとおり、27年度の立ち上がりにおけるいろいろな諸準備に時間を要したことも要因の一つとして挙げられると存じます。
 それで、実はその影響が11ページの標準処理期間にも見られるところでございます。いわゆる標準処理期間でございますが、(1)で厚生局処理事案ということで、標準処理期間は143日に設定しております。
 参考で、平成27年度の全制度平均が147.2日ですが、28年度につきましては158.9日ということで、少し標準処理期間を超えておりますが、これの要因は、先ほど来申し上げております、28年度は27年に受け付けた事案をかなり処理しておりますので、27年に受け付けたものは始まりが早いものですから、27年度の事案を28年度に処理するとどうしても標準処理期間を長く超過したようなものもたくさん入ってきますので、この辺の数字は伸びております。ただ、この期間は伸びておりますが、処理は進んだということが挙げられると存じます。
 ここまでが大きな事案の処理状況でございますが、12ページ目からは、請求なさった方の属性について若干の資料でございます。12ページをご覧いただきますと、請求者の区分でございますが、請求なさる方は、被保険者本人、厳密に申しますと、注2にございますとおり、今の現役の被保険者のほか、過去に被保険者であった、いわゆる年金受給者等も含んでおりますが、本人が請求するケースが圧倒的に多くて、被保険者の遺族が請求するような場合は数%というような傾向でございます。これは恐らく、総務省第三者委員会以来余り変わってない傾向だと存じます。
 13ページ目が被保険者の年齢階層別のデータでございます。これをご覧いただきますと、右下のほうに円グラフがございますが、60代以上のほうが5割を超えてはおるのですが、だんだんと40代、50代、まだ現役世代というのでしょうか、そちらのほうの割合が過去に比べると増えてきております。受付件数それ自体はどんどん減っておる状況ではございますが、その中でも処理を進めていく上で、被保険者層ですので、4050代、こっちのほうに比重が徐々に移ってきているのではないかと思います。
 その辺につきましては14ページの資料も傾向を示しておりまして、14ページの資料は被保険者の区分として裁定済み者。裁定済みなので、間違いなく年金受給者でございますが、あと、納付要件充足者、その他ということで、その他の中にいわゆる現役、現存の被保険者が入りますが、この割合をご覧いただきますと、裁定済み者となると4割の傾向でございます。昨年27年度は裁定済み者が45.1%だったので、28年度41.8%ということで、どちらかというと、裁定済み者、受給権者の割合がだんだん減ってきているのかなということでございます。急激な変化ではございませんが、現役が徐々に増えてきているということでございます。
 15ページ目は請求者の住所別ということで、どうしても大都市を抱えるところが多いようでございますが、こういった傾向にございます。
 16ページ目からは事案の中身について入らせていただきます。御案内のとおり、私どもが受け付ける訂正請求の事案は、お一人が1件出してくる中にも、例えばお一人1件の中で賞与のことしか言っていけないとか、国民年金であれば1カ所だけとか、そういう縛りはないので、皆さん、例えば厚生年金で申立てをなさる方の中には、賞与は10カ所とか、あと賞与にも不満があるけれども、この期間は勤めていたから被保険者期間にも疑問があるとか、一人で幾つもの、ここで請求期間と称しておりますが、そういったものがございます。それで、ここの資料以降は、請求期間、一つ一つ類型の違うものが複数一つの請求の中にある場合は、それを全部請求期間単位で挙げております。
 ですので、最初に申しておりますような処分件数とは数字が一致しないのは、どうしても、個々人がお出しになる中で一つの請求の中に幾つかの複数のものが入っているのでこういうことになっております。これをご覧いただきますと、27年度同様に、28年度も賞与が非常に件数的に、こうやってばらしてみても多いという傾向が見て取れます。賞与の次は標準報酬月額ということになっておりますが、かなり厚生年金の中では賞与が多く国民年金、脱退手当金では、27年度と同様に減少傾向がありますが、余り傾向に変化はございません。
 ここで申し上げました傾向が実は17ページの資料でもかなり明らかになっておるのですが、17ページは、各請求期間がいつ始まったのかという時期を捉えたものでございます。これを見ていただきますと、平成15年4月から平成25年3月、この10年間につきましては、厚生年金が1,398件と1,378件ということで、大体1,000件を超えている。これは、御案内のとおり、15年4月からボーナス、いわゆる賞与からも保険料徴収するように制度が始まりましたので、標準賞与に関する訂正請求が多いのがこの15年4月から25年3月の1,000件超えの傾向に表れていると存じます。さすがに25年4月からは件数がかなり減っておりますので、この制度立ち上げのときの大体10年間のものがこんな感じで上がってきております。
 18ページも、今申し上げましたことと同様の傾向が見て取れるのでございますが、賞与につきましては、例えば平成2010月1日の賞与がないというような感じで、点で示されるものなので、総務省第三者委員会当時から、賞与については、こういう統計をとる場合、1カ月の範疇に入れておりますので、1カ月がこの期間別を見ていただくと圧倒的に多いのは、これは賞与が影響しております。
 続きまして19ページでございますが、これは請求件数の、どのくらい訂正されて、どのくらい不訂正になっているのかということの数字を拾ったものでございます。これを見ますと、国民年金や脱退手当金、あと厚生年金も賞与以外はそんなに余り変動はないのですが、賞与につきまして訂正率が上がっておりますのは、28年度に、27年度より処理が進んだ中に恐らく賞与もかなりあったと思いますので、御案内のとおり、賞与はさすがに金額に関するものですので、何の資料もなくて賞与の訂正というのはないケースが多いので、賞与はものがあればかなり訂正に結びつく可能性も高いので、賞与の多く出てきている分は、28年度の訂正率も上がっているのかなと思っております。
 ここまでが、請求件数、請求期間についての大きな傾向でございます。
 20ページはまた細かい話になって恐縮でございますが、個々の請求事案につきまして、例えば賞与ですと1カ月ですが、被保険者期間だったら何カ月とか、いろいろございます。これを見ていただくと、訂正請求の厚生年金のマル2をご覧いただきますと、最大月数、マル2の被保険者に関する訂正請求では82カ月となっておりますが、やはり長いものもございます。これを全体の傾向を示すという意味で全部見てみたのがこの資料でございます。
 個々の事案によってそれぞれいろいろ違いはございますが、ただ、合計の欄を見ていただきますと、制度全体で見ていただきますと、訂正決定されるものは平均3.8月。これは多分に賞与が引っ張っている点もあるのですが、あと不訂正のほうは、26.3月が平均というふうに、どうしても期間が長いものは、いろいろ証拠と申しますか、それを裏付ける資料なども収集の困難な面もありますので、期間の長い請求のほうがなかなか訂正は難しいという傾向が見て取れるのではないかと思います。
 21ページ目は時期別でございます。これは先ほどの資料と同じでございますが、どうしても平成15年から平成25年についての厚生年金の訂正決定が多い。これは賞与がかなり多いのだと存じます。
 22ページにつきましても、これは請求期間の月数別でございますが、これも賞与1カ月がかなりありますので、1カ月というものがかなり、二千数百件載っておりますが、多い状況でございます。
 続きまして、(4)ということで23ページ目で、厚生年金は、訂正を決定するに当たりまして、適用法、根拠法がいろいろございます。その中で、いわゆる年金給付に結びつくような形の訂正ができるものとして、厚生年金特例法、これは御案内の、事業主が保険料控除していたと認められると総務省第三者委員会、今ですと地方年金記録訂正審議会がそのように判断できるのだけれども、どうもちゃんと保険料が納まっていないと、記録がないと、そういった事案についての回復を図る法律案で、75条ただし書きというのは、事業主はちゃんと届出を出しているのだけれども、事務所で処理されなかった可能性があるというようなものの事案でございますが、合計のところを見ていただきますと、厚生年金の28年度の2,967件でも、2,640件、すなわち、事業主の届出誤りや届出漏れの結果によるものが9割を占めております。ですので、かなり厚年特例法による記録回復の件数が多うございます。そういった傾向を示しておるところでございます。
 大変駆け足になって恐縮でございますが、24ページ目からは若干また細かい話でございますが、積極的事情、消極的事情というのは、委員の皆様も御案内のとおり、言いかえれば、ある意味、積極的事情というのは訂正を認めた理由で、消極的のほうは不訂正の理由なのかもしれないですが、総務省第三者委員会以来、消極的事情と積極的事情という材料によって地方年金記録訂正審議会で総合的に判断してきたということがございますので、総務省第三者委員会の枠組みを踏襲しまして、こういった記述もしております。
 積極的事情というのは、訂正決定に結びつくような、どちらかというと本人の請求に有利な事情で、消極的事情は不訂正に結びつく可能性が高い、どちらかというと請求者の請求にそぐわないようなものが消極的なものでございます。これは件数を拾ってみたものでございますが、全体的傾向を見ますと、訂正決定は、合計をご覧いただきますと積極的事情が多くて、不訂正は消極的事情が多いというような傾向が表れております。
 これは合算したものなので、個々の事案について言えば必ずしもそうでないこともあるのですが、大きな傾向を見るとやはりこういうことになるのかなと思っております。
 今申し上げました傾向を請求件数1件当たりで出したものが25ページと26ページのグラフでございます。25ページのグラフをご覧いただきますと、青いのが積極的事情で、赤いのが消極的ですが、どうしても訂正決定されるものはやはり積極的事情が多くて、不訂正のものは消極的事情が多いという傾向が25ページに出ております。
 その点につきましては、26ページの国民年金、脱退手当金も同様の傾向が見て取れるかと存じます。
 続きまして27ページからは、積極的事情、消極的事情、訂正に結びつくような積極的なものと不訂正に結びつく可能性の高い消極的なもの、どんなものが大体挙がっているのかということでございます。
 厚生年金についてこういったものが挙がっているのですが、これをご覧いただきますと、標準賞与額、あるいは標準報酬月額、こういったものは金額に関する訴えで、何らかの額が分かるような資料がやはり必要でございますので、これは事情の多いものを多い順から機械的に拾っておるものでございますが、どうしても給与明細書とかそういったものが挙がってくるわけでございます。実はこれは全体の件数の中から多いものを拾っておりますので、賞与とか標準報酬につきましては、この5番目以下に、その他に賃金台帳とか、あるいは預貯金通帳とか、そういったものも、この下のほうにまだあるわけでございます。
 不訂正のほうは、どちらかといいますと、やはり関係資料や事情が分からないといったものがかなり多いようでございます。
 ここにございますが、賞与とか標準報酬月額というのは金額に関することなので、結構白黒つけやすくて、判断が簡単なのかなと思われることもあるのですが、この資料は地方厚生局に回ってきたものなので、実はいろいろな資料がございますので、金額に関するものでも、あながち簡単にはいかないといった事情はございます。
 28ページ目は国民年金と脱退手当金について拾ったものでございます。件数がかなり厚生年金よりは少なくなっておりますので、このような傾向になっております。
 29ページ目は日本年金機構の段階で訂正していただいているものの28年度の数字でございますが、これを見ますと、賞与に関するものが95%、3,443件ということで、かなり多いというような傾向が見て取れるところでございます。
 ここまでが私どもの訂正請求そのものについての内容でございますが、31ページ目からはその他ということで、いろいろ支える制度の活動状況等を示しております。
 31ページ目は地方年金記録訂正審議会、昔の地方第三者委員会に相当する有識者による審議会で、御案内のとおり、ここの諮問答申を経て処分が行われることになっておりますが、ここの部会の開催状況等を挙げております。お手元の資料のような回数で行われております。
 32ページ目は、ではどのくらい期間がかかっているのかということでございますが、平均で12.6日ということなので、大体その月内には終わっていることが多いかと思います。
 続きまして、33ページは審査請求でございます。地方厚生局で処分されたものについて不服のある方は、行政不服審査法に基づいて、私ども、本省のほうに審査請求をいただくわけですが、この審査請求の傾向でございます。27年度から28年度と若干減っておるのですが、29年度になりますと、この上期だけ見ますとかなり受付件数は減っておるような状況が見て取れます。
 あとは、28年度に、皆様御案内と存じますが、行政不服審査法の制度が変更になりまして、それまでですと、私ども、審査庁が一元的に処分しておったものを、公平性の確保ということで、審理員という新たな審理手続を設けまして、手続もその点慎重になりましたので、そういうことでなかなか処理件数が上がらないような点もあったのですが、最近は徐々に新制度の下での処理の仕方についての習熟度合いも増して処理の件数も増えてきているところでございます。
 34ページ目は審査請求をなさる方の属性ということで載せておるところでございますが、原処分、地方厚生局で行っている訂正請求に比べますと、この審査請求につきましては、裁定済み者、いわゆる高年齢層の割合が高うございまして、右側の円グラフで見ていただきますと、60歳代以上が85%くらいということで、審査請求はかなり受給者層が多いということでございます。
 それでは、35ページ目をご覧いただきますと、賞与に関する訂正請求はほとんどないのが現状で、どちらかというと被保険者期間とか、あと国民年金とか、そういったものの請求が多い状況でございます。
 恐縮でございます。36ページ目がいわゆる訴訟の傾向でございます。訴訟につきましては、平成29年9月30日、上半期末現在で、(1)にございますとおり、提訴件数は全て合わせますと22件でございます。(3)をご覧いただきますと、そのうち判決が確定したもの4件、取下げが1件なので、29年度上期末現在で17件が係争中ということになっております。
 これらにつきましては、(2)などで述べておりますとおり、私どもの審査請求を経たもの、あるいは経ないで直接訴えを起こされたもの、いろいろございます。これらにつきましてですが、判決結果としては、いずれも、請求人が求めていらっしゃる年金給付に結びつくような内容を認めた判決は一件もないということでございます。
 ここまでが訴訟の傾向で、37ページ以降は事務執行体制の資料を付けております。
 39ページ以降は参考資料ということで、訂正手続の概要、各月別の受付件数や処理件数について4043ページまで書いておりまして、あと参考条文をつけております。 大変駆け足で恐縮でございますが、以上のような内容でございます。

○白波瀬分科会長 ありがとうございました。
 それでは、委員の皆様から御質問、御意見をただいまの説明に対しまして頂戴したいと思います。どうぞ御自由に挙手ください。
 神津委員、どうぞ。

○神津委員 詳細な御報告、ありがとうございました。今後の当委員会の課題の一つに、こういう請求の未然防止ということが挙げられると思います。今、中嶋室長のお話を聞いていますと、多くの部分が賞与に係るものだと拝察されました。やはりそれは事業者の間違いによるものが多いと思いますので、その後、こういう事業者が賞与支給について社会保険料のミスをしないようなことが今後未然防止につながる一番の最良の手段かと思いますので、もし今現在とられている対策があったら御披露願いたいのと、今後はぜひそういう対策をとっていけば圧倒的に減っていくかなと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。

○白波瀬分科会長 ありがとうございます。いかがですか。

○菅野日本年金機構事業推進統括部長 賞与の事案が増えているということの御指摘ございますが、私ども、日本年金機構におきましては、あらかじめ、賞与の支払予定月のほうを登録いただいておるのですけれども、それでも賞与の支払届けが未提出という事業者がございましたら、支払予定月の大体2カ月後に文書でお届けいただくように勧奨を実施しております。
 さらに、それでも未提出だということであれば、事業所調査を個別にやっておりますので、事業所調査におきまして賞与の支払いが確認されれば、お届けをいただくということをしております。それでも、これは人任せみたいに聞こえてしまうかもしれませんけれども、ねんきん定期便というのがございますので、もちろんそういったことでお客様から賞与の支払い記録が無いというお申し出があれば、それに対して随時、事業所の調査等で、事業者に対して提出のほうを促すということもしていきたいと思っております。

○白波瀬分科会長 いかがですか。よろしいですか。
 特に何か変わったというか、改善というか、そういうのは現時点では、自然減しているので、とりあえずこの体制でいくということですか。

○菅野日本年金機構事業推進統括部長 そうですね。基本的には事業主の皆様方からお届けいただくということが基本でございますので、中には、お忙しくてお届けされていないという事業主さんもおられますので、その点については、制度の趣旨等、適切に早期にお届けいただくということを周知していくということを中心にしていきたいと思っております。

○白波瀬分科会長 あといかがでしょうか。
 瀬川委員、どうぞお願いします。

○瀬川委員 今の御報告を承りまして、全体的にこの制度がまず順調に機能しているという印象を率直に受けました。
 と申しますのは、今の御質問にも少し関係するところですけれども、もともとは記録訂正の問題がゼロになることが理想でありまして、ゼロであるためには一体どうすればいいのかといったことをこれから厚生労働省や日本年金機構においても考えなければいけないし、一方、今度、事業主、あるいは年金を納める側、こういった方々との間でうまく啓発活動を通じてお互いのミスをできるだけなくすといったことが、どの程度実現するかという問題はあるかと思いますけれども、目指すべき方向性ではないかと、まずこのように思っております。
 そういう観点で言わせていただきますと、まず全体の申立件数が極めて減少してきている。これはとてもいい傾向だろうと感じております。私自身が総務省第三者委員会のときに、何でこんなのがこれだけたくさん出てきたのだろうかといった時代から考えてみますと、現在の状況というのは、極めて少なくなってきたという意味では、随所のいろいろな努力が多分実を結んできているのだろうなと思います。
 一方、納める側、あるいは事業者を通じて納める側、そういった方々に対する意識も相当程度いろいろな形で周知されるようになってきているのだろうと思いますけれども、ではそこまでやっていながらなぜゼロにならないのといったところ、さらに追加的に何かを御検討いただく余地はないのだろうかといったところが一つの印象であります。
 それから、もう一点気になっておりましたことは、申立てが少なくなったにせよ、今度は記録訂正の問題というのは、いかに迅速に適正にやるかといったことがその次の大きな目標でありまして、迅速性という観点から申し上げさせていただきますと、先ほど御報告いただいたとおり、かなり短い期間の中で処理ができるようになってきた。 1つは、窓口対応であります日本年金機構さんの働きによって、処理期間について極めて平均値も下げることができており、それから、地方審議会における審議件数についても、処理についても、従前と比べますとかなりショートな時間でやれるようになってきたという印象は持っております。総務省第三者委員会のときにはすごく長い案件がたくさんございまして、国会等からも、一体どれだけ時間をかけて処理しているのだと御批判めいたことも頂戴したことがあったように記憶に残っていますから、そういう観点からいくと随分迅速になっているという気はします。
 ただ、申し立てる側というのは、受ける対応側が随分短くなってきたのだから、やっていますよということで満足するとは必ずしも限らないのですね。いわば申立てをする側の心理としまして、申立てをして、一体いつまで何をしているのだという気持ちは常に出てくるわけでありまして、そういったところをさらに短縮するにはどうすればいいか。例えば回数なのか、それとも、総務省第三者委員会のときも苦労しましたけれども、調査にいろいろな資料の収集をする関係の中では、どうしても時間が必要なことは否定できない事実でありまして、そういったところをどのように効率よくやるのか。それぞれ公的な文書、あるいは記録を持っているところが、所管が違っている場合、行政同士、あるいはそういった機関同士のコミュニケーションをうまくとらないと、それは出せませんという話になってしまうと、これはなかなか収拾ができないということもありまして、そういったところなどを考えると、そのあたりをさらに改善する点があるのかないのか、これも見ていく必要があるという印象を受けております。
 ただ、数値的には随分、総務省第三者委員会のときから比べますと極めてスピーディに処理ができているという感じを受けます。
 それから、最後になりますけれども、何か総括的なことを言って申し訳ございません。今回の制度改正が行政訴訟にまで発展するという、システムが根本的に変わりましたです、その関係で、さっき御報告をいただきました訴訟の件数とその傾向、これをお聞きいたしますと、今のところ、それぞれの審査機関において審査した内容が間違っていた、あるいは覆っていたという結果が出ていないということ自体は、この制度がとても正しく機能している一つの証だろうという印象は持っております。
 審査請求のほうが1件、記録の中でございました。どういったことなのか、後で御説明いただくといいと思いますが、審査請求は、本来日本年金機構でやるか、あるいはまた審議会でやるか、それに対する内部的な不服申立てはありますので、それについて、残念なことだけれども、審査で誤りを認めましたという結果に1件なっているという記録が報告されていますので、それがどういう事情であったのかといったことについては御説明いただいたほうがよろしいのかなと。
 ただ、総じて不服申立件数がとても少ないということは極めて多くの方々が結果に対して満足しているということだろうと思いますので、それはとてもいいことなのだろうなという印象は持っております。
 私の質問は、さっき申し上げた、今後さらなる対策というのは何かお考えか否か、それからもう一点は、さっき申し上げました審査請求について、1件だけ、訂正をなさったといったところの背景事情について御説明願えればと思っています。

○白波瀬分科会長 ありがとうございます。では、2点につきまして、事務局、御回答、よろしくお願いいたします。

○菅野日本年金機構事業推進統括部長 日本年金機構でございます。
 まず、瀬川先生から御指摘ありましたように、なぜゼロにできないのかという点でいけば、私どものほうとしても、事業主の皆様方に正しいお届けをいただくということを基本に、特に算定基礎届をいただく時期を中心にそういった広報・啓発活動を続けておるのですが、やはりきちっと御理解いただけない事業主様がいらっしゃるという点は非常に残念なことであります。
 ただ、私ども、最終的には、事業所調査ということで行っておりまして、特に事務処理誤りが多いところですとか、そういった届け漏れが多いところは、今後重点的に調査をいたしまして、事業主の皆様方に直接的に御理解いただくという機会をしっかりつくっていきたいと思っております。
 それから、年金事務所での窓口処理の関係で御指摘ございましたけれども、資料にございますとおり、標準処理にかかる事案が処理期間が延びているという御指摘もございました。標準処理に関するものについては一括請求ということで、件数のボリューム感がございまして、なかなか進まないというような事情もございます。そうはいいましても、やはり瀬川先生も言われましたように、お待ちの方々がいらっしゃるわけですから、そこは迅速に対応していかなければならないと思っておりまして、私ども、内部的な事務でございますけれども、受付進捗管理システムというもので、拠点ごとに事務処理、訂正請求の処理状況等を確認しておりまして、その中で事務処理遅延というものが発生しないように内部的にも努めていきたいということで、万が一発生しているようなところがあれば、処理を行っております事務センターに情報提供して、迅速に処理するようにということで、引き続き、標準処理期間の厳守に向けて取り組んでいきたいと思っております。
 以上でございます。

○中嶋年金記録審査室長 大変申し訳ございません。先ほどの33ページの説明で1点抜けておりまして、審査請求で1件、瀬川先生から御指摘がございました認容でありますが、これにつきましては、地方厚生局の処分に誤りがあったということではなくて、実は審査請求の段階で新たな事情が私どもの調査で判明しまして、先生も御案内のとおり、事業主とか関係者から、最初の処分の段階で洗いざらいいろいろ言っていただければいいのですが、「そういえば」のような形で、後の照会でいろいろ証言される方もいらっしゃるのですが、実は審査請求の段階で、この会社の最後の事業主が、審査請求人が自分の会社に勤めていて、自分の部下であったといったかなり具体的な供述がありました。あともう一点は、御案内のとおり、当時は従業員は全員、社会保険加入といったような事情が判明すれば、それは総務省第三者委員会以来、あっせんの一つの理由になりますが、事業主からもその事業所の当時は社会保険に全員加入させる方針だったということの供述がとれたこともありまして、そういった供述を踏まえまして、地方厚生局における審議の段階では判明しなかった事実が新たに出たので、それによって認容いたしております。
 ちなみに、この事案は総務省第三者委員会に係ったものではなくて、この訂正請求に入ってからの事案でございます。
 簡単でございますが、以上でございます。

○白波瀬分科会長 ありがとうございます。
 少し時間が押しておりますけれども、御意見よろしくお願いいたします。

○石倉委員 先ほど瀬川先生おっしゃっていたとおり、訂正というのは限りなくゼロに持っていくという理想を持ちながら業務は進めていかなければならないと、やはり思います。過去から見てくると、ほぼ請求については回復できているので、法律的な部分のカバーもできているということと、事務処理としてはしっかり進んできているという感は思っておりますが、どちらにしても、過去の案件についての権利を復活させているということになっておると思うのですね。つまり、過去の負債を返しているようなもので、これを今後どうしていくのがいいだろうか。つまり、平成15年から平成25年までのいわゆる賞与の案件が多いというお話がございました。
 そこで、1つは御質問ですけれども、一括請求に関しては日本年金機構さんのほうの処理が進んでいる。それから、個別請求については地方厚生局のほうの処理が進んでおるということですけれども、先ほど調査ということもございましたけれども、通常の総合調査等々ではここまでさかのぼった事業所調査は行われていない現実がある中で、事業所としての平成15年から25年までのこの一括請求についてはどういうところで指摘されているのかというところを教えていただきたいということと、それから現役については、ねんきん定期便等々がありますが、先ほどもお話ございましたが、そこで本人が気づいて個別の請求をしてくるのかどうかということ。
 今の2つは質問です。
 ちょうど年金の受給期間の短縮が始まりました。いわゆる10年年金です。これからは、もらえる可能性の高い人についても個別に書類が送られる時期になります。ということは、今後、大分減ってきた被保険者期間等々についての記録の回復等々についての申立てが増えてくるのではないかということも容易に予想されますので、今後、日本年金機構、年金の窓口ですね。窓口機能の強化であるとか、その辺で何か方策をお考えなのかどうかというのが3点目です。
 最後に確認事項、4点目ですが、厚生年金、基礎年金番号の問題も、マイナンバーとの関連は今後避けて通れない問題だろうと思います。ですので、今後、マイナンバーとの、紐付けと言ったら失礼ですけれども、関連性についての計画が明確にあれば教えていただきたいと思います。

○白波瀬分科会長 ありがとうございます。では、4点につきまして、お答えのほう、よろしくお願いいたします。2点は具体的な質問ですけれども、日本年金機構さんのほうですか。

○菅野日本年金機構事業推進統括部長 3点目、4点目は日本年金機構でよろしいでしょうか。

○白波瀬分科会長 はい。実態のほうの最初の2点目は事務局から。

○菅野日本年金機構事業推進統括部長 それでは3点目の、申立てが今後増えることに関して申し上げれば、少し話は戻るのですが、今年、25年から10年に受給資格期間が短縮され、受給資格を新たにお持ちになった方についてはターンアラウンドの請求書を65万件お送りいたしまして、7割方の方には年金をお支払いすることができたのですが、今月18日から、期間が10年に満たない方に関しましてもお手紙を差し上げまして、カラ期間ですとか、そういったものを加えると10年になる可能性が高いので、ぜひ年金事務所のほうに御相談いただきたいということをお伝えしております。
 ただ、どの程度これによって新たにお客様が来られるかということはまだ見通しが立っておりませんが、コールセンター等で受付をしておりますし、今の段階では、各年金事務所で今の体制の中ではありますが相談を受けておりますし、それから、10年以上の方へターンアラウンドの請求書をお送りした際も、お客様が増えれば臨時の相談ブースを作って対応したこと。それから、お電話いただいた方につきましては、できる限り予約で年金事務所に来ていただきたいと。それでじっくり御相談いただきたいというようなことで、年金事務所のほうの体制も、予約という方式を通じて体制を整備をしておりますので、今後も効率的にこれらについては対応していこうと考えております。

○白波瀬分科会長 ありがとうございます。

○向山日本年金機構年金記録企画部長 最後にマイナンバーとの関連ということでの御質問をいただきましたので。
 マイナンバーは、御存じのことですけれども、基礎年金番号を既に管理している方、当然、皆さんほとんどの方の基礎年金番号を管理していますけれども、その基礎年金番号にその人のマイナンバーを結び付けると。紐付けと言っておりますけれども、そういうことをやることによって、マイナンバー制度は昨年から本格的に実施されておりますけれども、年金の手続の簡素化等を行う効果があるというものでございまして、そのマイナンバーと記録問題との関連ということで言いますと、あくまで基礎年金番号との結び付けというものですから、例えば同じ人が基礎年金番号を複数持っているような場合も、場合によってはあり得るのですけれども、そういった方がマイナンバーと結び付けることによって、同じマイナンバーの人が複数の基礎年金番号と結び付いてしまったようなときには、きちんとそこは記録を整理するということの対策は行っているので、そういった意味では、記録問題との関連として効果はあると思います。
 ただ、そうではなくて、基礎年金番号に結び付いていない、いわゆる浮いた記録ですとか、日本年金機構の記録では確認できないような、まさに訂正請求での事案という問題になりますと、これはマイナンバーに基づいて何か調べるということは実際には無いので、そういう意味では、先ほど私が申し上げましたような効果としては、前に申し上げたような、基礎年金番号を複数持っている方の記録を整理する効果はあるかと思います。
 マイナンバーと紐付いているに基礎年金番号はできるだけ減らしていかなければいけないということで、来年度からは、事業主さんからの届出の省略ということも始まりますので、本年度の最後の追い込みということで紐付けを進めております。

○白波瀬分科会長 最初2点の質問については持ち帰りということでよろしいですか。

○中嶋年金記録審査室長 それでは、私のほうから記録訂正の関係で申しますと、さっき石倉先生のお尋ねの平成15年から25年の件でございますが、これは今この資料にも挙げてなくて恐縮ですが、いわゆる賞与の一括と個別の割合の数字を出しておりませんので、差し支えなければ、調べさせていただいて、後でまた御報告ということでもよろしゅうございますか。

○石倉委員 企業がどうやって気づくのかということなのですが。

○中嶋年金記録審査室長 その点でございますと、1つ考えられるのは、これは推測もかなりあるのですが、1つには、定期便が入って以降、平成21年以降は従業員からのというのもあったのかもしれないですけれども、過去の事例で言いますと、1つよくあるのは、例えば個別に個人の方が訂正請求、昔ですと総務省第三者委員会に申立てをされる。そうすると、総務省第三者委員会で、平成23年から包括的意見というものをお出しになった中で、賞与と転勤の事例につきましては、やはり同じ状況で、同じように間違っている人も多いはずだから、そういう人の場合は、1件あっせん事由があった場合には、およそ名簿の上から見て同じ時期ではないかと思われるような方にお知らせをしてくださいということを、総務省第三者委員会からの要請がございまして、それがきっかけになりまして、日本年金機構のほうで賞与の事案を見つけると、同僚とおぼしき人に、あなたの記録はどうですかとお知らせをなさっているのですが、私はそういったものがほかの個人に対しても影響していると思うのですけれども、そういうのは1つ事業主に対して、大きな会社はともかくですけれども、例えば中小の会社ですと、当時の事業主に何人かの元従業員が、実はこういうお知らせがあったのですがといった、そういう事業主に対する情報提供がきっかけになって、事業主が、それでは私のところで調べてまとめてやってみようかといったことはあるのかなと思われます。
 あとは、やはり事業主のほうでもいろいろなさっておる中で、これは少しおかしいなというのを気づかれて訂正される方もあるのかと思うのですが、ただ、ここから先は、恐縮でございますが、私のこれまでの総務省第三者委員会以来の事案を見た経験で言いますと、やはり個人の方が申し立てられたのをきっかけにして、あと、日本年金機構のお知らせ通知をきっかけにして賞与の場合は広がったのではないかと思います。
 ですので、さっき御説明が1つ漏れておったのですが、賞与事案が非常に広がりを見せるのは、1件申立てがあってあっせん訂正されると、それをきっかけに日本年金機構のほうで同僚とおぼしき人にお知らせという形で展開をされますので、そういったもので一括してできているのかなと。
 ある意味、総務省第三者委員会が当時お考えになった趣旨が今貫徹されて回復が進んでいるのかなと考えている次第でございます。 過去の経緯に基づいてで恐縮でございますが、そういったことではないかと考えております。

○白波瀬分科会長 よろしいですか。

○石倉委員 そういうことだろうと思うのですね。であるならば、いわゆる個人の年金の権利といいますか、お知らせ、つまり、今やられている定期便、これについて、それぞれ個人がもう少し確認しやすいというか、よく見ましょうというような何か啓蒙があってもいいのかなという気がしております。
 以上です。

○白波瀬分科会長 ありがとうございます。
 少し予定時間を過ぎていますけれども、鈴木委員、山口委員、いかがですか。

○鈴木委員 鈴木です。 この資料の32ページの諮問期間の状況の点ですけれども、大半が7日以内、もしくは14日以内に、諮問から答申までの期間、日数、短期で終わっているのですけれども、61日以上、もしくは91日以上というのも合計15件あるようですが、これはどういった理由に基づくのかお答えいただければと思います。

○白波瀬分科会長 よろしくお願いいたします。

○中嶋年金記録審査室長 今のお尋ねでございます。実は事案によっても、一つの請求の中で請求期間が多いものとか、あと、ものによっては、先生も御案内のとおり、いろいろ検討すべき課題があるような事案とかも、今、どれと具体的に御紹介できないのは申し訳ないのですが、どうしても委員の中でもう少し確認をとってはどうかといった事案もあるやに聞いておりますので、そういったものが、数は減ってきたとはいえ、やはりこういう形になって表れているのではないかと思っております。
 ついでに付け加えさせていただきますと、最近、この被保険者期間よりも金額に関する賞与とか標準報酬とかもあるのですが、金額に関するものなので、何も資料がないなら話は早いのですが、ただ、例えば鈴木先生も東京で総務省第三者委員会当時に部会長などをおやりになられていろいろ御経験おありだと思いますが、源泉徴収票とか預金通帳とか、いろいろなものが分散的にあったりすると、そこからどう保険料控除を推測するかと。そういう議論の中で、委員の中から、例えばもっとこういうのも要るのではないかとか、そういうのもあるやには聞いておるのですが、やはり事案によってはいろいろ、昔の総務省第三者委員会当時のような難しいものもまだちょっとあるということの一つの表れではないかと思っております。詳細はつかんでなくて申し訳ございませんが、そういった傾向がございます。

○白波瀬分科会長 ありがとうございます。
 山口さん、どうぞ。

○山口委員 皆様のお話を伺っていて納得してしまったのですけれども、最初に神津委員がおっしゃいました事業者の一括請求の事案について、事業者の方は、いろいろな手続に慣れているのではないかとこちらから見ると思ってしまうのですけれども、そういうところでの届出漏れとか誤りがあるということなので、やはり周知は念入りにやっていただく必要があると思います。
 今、適用拡大なども進めており、そういった制度が結構頻繁に変わる中で、制度の変わり目はやはり取扱件数が増えるということなので、そこは特に慎重にやっていただきたいという感想です。
 以上です。

○白波瀬分科会長 ありがとうございました。
 私のほうの時間管理ができてなくて、予定よりも10分ほど過ぎてしまいました。あとはいかがでしょうか。御質問、御意見ありますか。
 よろしいですか。
 ありがとうございます。今日、御報告を大変詳細にいただきまして、今までどうかということと、これから日進月歩で変わっていく状況がございます。対応についても、今後どのように結果的にゼロに近いような制度をつくるかというところの積極的なところで同時に展開していただくのが大変ありがたいと考えます。そういう意味で、厚生労働省のほうに戻ってきたのですけれども、きょう詳細に紹介していただきましたデータですが、データベースを経年的に、いろいろな角度から見えるように、データの積み上げを現時点から意識して作っていただきたい。それが今後の議論のベースになってくると思います。平均的には期間が短くなった御説明もあったのですけれども、恐らく今後、なかなか面倒で難しい問題になるのはそれ以外の分散のところであると考えます。
 ですから、一括請求以外の事案がどういう形で、審議が長引いているのかという実態については少し丁寧に挙げていただきまして、コスト面のこともありますけれども、制度の中でどのように展開し、今後の年金制度への信頼に結び付けるような効率的、かつ正確な年金記録の管理を進められるかというのは積極的に御議論、御検討いただいて、来年は少し御報告をいただけるとありがたいと思います。
 審議官、何かありますか。

○高橋年金管理審議官 事務処理をもっと簡単にできないかという議論と両輪の議論ですね。内閣府の行政手続部会でもいろいろ指摘があり、標準報酬や月額変更の仕組みとか、社会保険の届出が非常に事業者にとって負担になって数字を間違えてしまうのではないでしょうか。そういった中で、できるだけ標準報酬制度の根幹は変えませんけれども、もう少しシンプルにできないかという議論がありまして、何ができるかは今後の研究課題ですけれども、次の社会保険制度改正に向けた検討であったり、企業の情報システムとの連動が悪いのでもっと良くして欲しい、電子申請が非常にやりにくいので良くして欲しいという要望にはシステム改修を行ったり、そういった取組全体で、事業者の負担軽減、届出の正確化の観点も含めて取り組んでまいりたいと思っています。
 先ほどご意見のありました、訂正請求の審査期間が長い事案の分析も行いまして、来年には御報告できるようにしたいと思います。

○白波瀬分科会長 ありがとうございます。
 それでは、本日の議題等は全て終了いたしました。
 次回の日程につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

○中嶋年金記録審査室長 ありがとうございます。
 次回の日程につきましては、後日改めて日程調整などの御連絡を差し上げたいと存じます。
 以上でございます。

○白波瀬分科会長 それでは、本日の会議はこれで終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。


(了)

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