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2017年9月20日 薬事・食品衛生審議会 血液事業部会 議事録

○日時

平成29年9月20日(水)17:00〜


○場所

新橋8E会議室


○出席者

出席委員(17名)五十音順

 稲 田 英 一、 薄 井 紀 子、 大 平 勝 美、 岡 田 義 昭、
 鈴 木 邦 彦、 田野崎 隆 二、 長 村 登紀子、 花 井 十 伍、
○濱 口   功、 ◎半 田   誠、 前 野 一 雄、 益 子 邦 洋、 
 松 下    正、 溝 上 雅 史、 三 村 優美子、 室 井 一 男、
 山 口 照 英
(注)◎部会長 ○部会長代理

欠席委員(5名)五十音順

衞 藤     隆、 大 戸    斉、 小 幡 純 子、 倉 根 一 郎、 
千 堂 年 昭

日本赤十字社

佐竹経営会議委員、千葉経営企画部部長、前野経営企画部次長、
井上経営企画部次長、平技術部安全管理課長

行政機関出席者

一 瀬  篤(血液対策課長) 他

○議事

○一瀬血液対策課長 ただいまから平成29年度第2回薬事・食品衛生審議会血液事業部会を開会いたします。本日の会議は公開で開催いたします。本日は衛藤委員、大戸委員、小幡委員、倉根委員、千堂委員からご欠席との御連絡を頂いています。専門委員を除く委員21名中16名の出席をいただき、定足数に達しましたので薬事・食品衛生審議会令第9条により、本部会は成立しましたことを御報告申し上げます。

 また本日は日本赤十字社血液事業本部から佐竹正博血液事業経営会議委員、千葉広一経営企画部部長、前野節夫経営企画部次長、井上慎吾経営企画部次長、平力造技術部安全管理課長にお越しいただいています。本日の議題は利益相反に関係する審議事項はなく、報告事項のみです。

 続きまして事務局から報告があります。お手元の当日配布資料1、両面印刷の1枚紙の1ページ、6月29日付けのプレスリリースを御覧ください。薬事分科会の委員、臨時委員、専門委員については薬事分科会規程第11条に基づき、「在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」とされています。先頃、薬事分科会の部会に所属していた委員が、医療機器製造販売業の許可を取得している企業の役員に就任していたことが判明したため、当該委員には辞任いただいた上で、6月22日に本事案を公表し、同日に開催した薬事分科会に報告いたしました。

 続いて裏面、同じ資料の2ページ、7月31日付けプレスリリースを御覧ください。ただいま御説明した事案を踏まえ、薬事分科会の全ての委員を対象に、改めて薬事分科会規程への適合状況を確認いたしました。その結果、新たに臨時委員2名が薬事に関する企業から定期的に報酬を得る顧問に就任していたことが判明したため、当該委員2名には辞任いただいた上で、7月31日に本事案を公表しています。なお本部会におきましては、規程に抵触する委員はいらっしゃらなかったことを御報告いたします。委員の皆様方におかれましてはお忙しい中、確認作業への御協力をいただき感謝申し上げます。

 同様の事案の再発を防止するため、薬事分科会の委員等就任時及び会議開催時に薬事分科会規程や薬事分科会審議参加規程の適合状況を書面に御署名いただく形で御申告いただく方向で検討しています。具体的な方法等につきましては、改めて御連絡いたしますので、御協力をお願いいたします。また例えば、薬事に関すると企業とはどのような企業が該当するのかなどの寄付金・契約金等の申告に関する詳細なルールなど重要事項につきましては、事務局から改めて分かりやすく御説明、注意喚起を行い、薬事分科会の適切な運営に引き続き努めてまいります。委員の皆様には御負担をおかけすることになりますが、この機会に改めて規程を御認識いただきますとともに、規程の遵守に御協力いただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

 カメラの頭撮りはここまでといたします。後の進行につきましては、半田部会長にお願いいたします。

○半田部会長 皆様、こんばんは。それでは最初に事務局より資料の確認をお願いいたします。

○一瀬血液対策課長 資料の確認をいたします。議事次第が1枚ありまして、その後ろに座席表が2枚、その後に委員名簿があります。その後からが資料になります。議題1の関連として、資料1が一つ、議題2の関連として資料2-1、2-2、参考資料として参考資料2-1、2-2、2-3、議題3の関連として資料3、参考資料3-1、参考資料3-2、議題4の関連として資料4が一つ、議題5の関連として資料5が一つ、議題6の関連として資料6-1、6-2、6-3、6-4、6-5、6-6、参考資料6-1があります。不足等がありましたらお申し付けください。以上になります。

○半田部会長 それでは議題に入りたいと思います。最初は議題の1、「新たな原料血漿確保対策と原料血漿の貯留保管期間の短縮スケジュールについて」、議題2は「今後、必要となる血液量及び献血者数の予測について」。これはいずれも今後の血液の確保料に関連するものなので、まず、それぞれの資料の説明を受けてから、皆様方に御意見、御質問を受けたいと思います。最初に日本赤十字社より資料1について、続いて事務局より資料2-1、2-2の説明をお願いいたします。

○日本赤十字社千葉経営企画部部長 日本赤十字社血液事業本部経営企画部長の千葉でございます。どうぞよろしくお願いいたします。それでは資料1です。今、御紹介ありました新たな原料血漿確保対策と原料血漿の貯留保管期間の短縮スケジュールについて、御説明いたします。前回の部会で全体の概括について御報告いたしましたが、今回は少し具体的なスケジュールについて御報告させていただきます。よろしくお願いいたします。

 2ページのスライドです。これまでに日本赤十字社では、国が策定する需給計画に基づいて、毎年原料血漿確保に必要となる献血者を受け入れてまいりました。しかしながら、将来見込まれる原料血漿の必要量が増加する状況におきまして、安定的かつ効率的に事業を運営していくためには、新たな原料血漿確保策の段階的な導入と貯留保管在庫の取崩しを組み合わせまして、実行していくことで、現在大体1L13,800円等程度かかっている原料血漿の確保のための原価を11,000円程度まで下げることを目指してまいりたいと思っているところです。つきましては本日は日本赤十字社としまして考えております原料血漿及び献血者の確保に係るシミュレーションについて御説明いたしたいと思います。

 3ページです。最初に御説明しますのは、現在、我々が導入を検討しております新たな原料血漿確保方策についてです。一つ目は血小板採血の上限血漿採取量の見直しについてです。ご存じのとおり成分採血については血漿採血と血小板採血とがあります。血漿採血については、これまでも個々の献血者の循環血液量に応じて最大600ミリリットルまでの血漿を採取してまいりました。血小板採血については、400ミリリットルまでという基準でした。経緯等については後ほど詳細を御説明いたしますが、既に本年5月から北海道地域で試行的に男性の血小板献血の血漿採取量600ミリリットルまで引き上げております。将来的には全国に展開することで年間3万リットル程度の血漿量を増やすことが可能であると考えております

 二つ目です。自動遠心分離装置の導入についてです。献血頂きました200ミリリットル、400ミリリットルの全血献血については、遠心分離をして、赤血球と血漿に分けております。現在は遠心をする機械の工程、分離をする機械の工程が別々にございまして、別の工程になっておりますので、二つの工程を一つの工程として行える新たな機器を導入することを今検討しております。それを導入することにより若干ですが、現在より取り出せる血漿量が増加することが積算できております。それにより約1万L程度の増加を見込んでおります。機器の価格等の問題もまだございますので、今現在導入に向けて検討を行っています。

 次は4ページのスライドです。3つ目です。成分採血由来の血漿製剤を製造する工程での上限血漿の分離です。血漿献血については、循環血液量に応じて最大600ミリリットルまでは採血できることは先ほども御説明いたしましたが、輸血量の血漿製剤であるFFPLR480を製造するための採血は、もっと多く採血できるにもかかわらず、480500ミリリットル前後の採血しか行っていないというのが現状です。今後は循環血液量に応じて血漿の採取をさせていただき、血漿製剤の製品に必要な量は製品にて用いまして、残りの分を分離して原料血漿と活用させていただくことを検討しております。これにより約3万リットルの確保を見込んでおります。

 四つ目です。置換血小板製剤の導入です。現在日赤では血小板製剤を輸血した際の副作用の低減を目指しており、血小板を浮遊させている血漿を人工的な浮遊液に置き換える新たな血小板製剤である「置換血小板製剤」の導入を検討しております。こちらは輸血副作用を減らすために導入しますが、結果として浮遊液に置き換えた後の血漿については、原料血漿として用いることができますので、これにより12.6万リットル余りの原料血漿が得られると考えております。現実には装置の整備と採血時間の延長が多少要るということと製品中の凝塊、凝集塊の除去などの課題があり、導入には少し時間がまだかかる見込みです。

 以上四つの新たな原量血漿確保策を検討しておりますが、これらは輸血用血液製剤の需要や対応できる装置の開発によって確保できる量が増減することがありますので、御了承いただきたいと思います。後ほど導入スケジュールについても説明いたしたいと思います。

 次は5ページです。ここでは新たな確保策の1番目で御説明した血小板採血の上限血漿採取量の増量についての補足をいたします。献血における採血量は血液法第15条に基づいて厚生労働大臣から採血事業者に出されております指示書により定められております。血漿成分採血については、平成3年に成分採血が導入された当初から、循環血液量に応じて300ミリリットルから600ミリリットルの採取を行ってまいりました。これまで献血者の安全性については問題ないところです。このようにこれまで血漿成分採血で健康被害の発生がないことに鑑みまして、昨年1215日に開催された献血推進調査会において御議論いただきまして、血小板成分採血についても循環血液量に応じて最大600ミリリットルまでの採血をすることを御承認いただきました。参考として、資料の右側に体重別に成分献血の採取量の目安を示しております。この承認に基づいて、本年3月に国の指示書の改定を受け準備を進め、5月から試行的に北海道地域で600ミリリットルまでの血漿採取を行っており、今後とも献血者の安全性に十分配慮しながら、全国展開を進めてまいりたいと考えております。どうぞ御理解のほどお願いいたします。

 次に6ページです。こちらについては先ほどの新たな技術と新たに貯留保管の在庫の払出しということで、スケジュールを含めて御説明いたします。原料血漿は輸血用血液製剤の製造のための採血から得られるもの、棒グラフでいくと一番下の部分です。それから得られる量と始めから原料血漿確保を目的として、血漿採血から得られるもの、このグラフでは下から二つ目の部分です。グラフの平成29年を御覧いただくと、平成29年度は輸血用血液製剤の製造のための採血から得られる量は68.5万リットル、四角い箱の中にあります。それから血漿採血からはその上の箱になりますが、25万リットルを確保する見込みとなっております。さらに先ほど御説明申し上げた新たな原料血漿確保策を段階的に導入していくことで、御覧になっているグラフの平成30年度の部分ですが、下から3番目の箱の中、1.5万リットルとありますが、平成31年度は3.9万リットル、平成32年度、33年度においては7.3万リットル、平成24年度は13.6L。置換血小板を全面導入できる年度は平成35年度ですが、こちらについては19.9Lまで輸血用血液製剤からの確保量の上乗せを見込んでおります。新たな技術の導入については、その矢印のとおりです。昨年度9月の本委員会で御承認いただいた貯留保管在庫量を減少させるための在庫の取崩しです。こちらは棒グラフの一番上の黒い部分です。6ページです。その黒い部分の表の下から2番目に示した本年度、平成29年度は6万Lの在庫減少と考えております。平成30年度以降は8万リットル、7.5万リットルと2年続いて、その後が9.5万リットル。そして平成34年度には6リットル5万リットルを順次払出し、取崩ししていく計画をしております。

 今御説明いたしましたとおり、新たな確保方策と貯留在庫の払出し、取崩しを組み合わせて実行していくと、グラフの下から2番目にある血漿採血からの確保量と平成30年度から20万リットル、平成32年度については18.7万リットル。そして平成33年度からは17.9万リットル。その後平成35年度からは16.6万リットルということと、成分採血、血漿由来の成分採血を下げていくことができるということです。原料血漿の原価を引き上げる要因となっているのは、血漿採血の採血数によってコストは上がっていくわけですが、これを抑制することで価格を下げていくことを検討しております。今回お示ししている原料血漿の配分量ですが、我々日赤が独自に想定している量でして、仮にこれよりも多い原料血漿が必要となった場合は、貯留保管の在庫の取崩し等の調整もしくは成分採血の確保ということで対応していく必要が出てくると思っております。

 次は7ページです。原料血漿の在庫取崩量、払出量と期末在庫量の推移について御説明いたします。資料のグラフでは下の白い部分が原料配分量の2か月相当分を示しておりますので、下から二番目の分が2か月相当分を超える在庫量を示しております。平成28年度末現在では、61Lの在庫を保持しており、これは総保有量の7か月分以上に相当しております。これは先ほど資料でも御説明いたしましたが、徐々に在庫を取り崩していきまして、最終的には2か月相当量までの在庫量としていくことを今検討しております。もちろん配分量については適正な在庫量は変動しますので、そこについては年度の取崩量を調整していくことになりますが、いずれにしても採血本数とのバランスに鑑みながら在庫量は調整していきたいと考えております。基本的には今年度、昨年度から含めて平成34年度くらいまでに、段階的に献血者の御協力も安定的に調整しながら進めさせていただきたいと思っております。

 次は8ページ、最後になります。改めて申し上げます。日本赤十字社といたしまして、新たな原料血漿確保の対策の確保策の導入とそれから貯留在庫の取崩しを実行していくことで、原料血漿の確保原価をL当たり1万1,000円程度まで下げつつ、国内需給に必要な原料血漿を安定的に確保してまいりたいと考えております。是非とも委員の皆様には御理解をいただきたいと思っております。なお本日、御説明した以上の原料血漿、先ほども触れましたが、その量が必要となった場合については、成分血漿献血者数を増やさざるを得ないということになります。そのコストについては原料血漿価格に反映する必要が生じてくることになります。つきましては今後の原料血漿配分量の決定についても、国そして製造メーカーさんとも十分に協議をさせていただきながら、事業運営を行っていきたいと考えております。こちらについても御理解のほどよろしくお願いしたいと思います。以上、日本赤十字社からの説明を終了とさせていただきます。ありがとうございました。

○半田部会長 それでは引き続き資料2について、事務局より説明をよろしくお願いします。

○山本()血液対策課長補佐 議題2は、今後、必要となる血液量及び献血者数の予測についてです。資料の説明に入る前に背景を簡単に説明いたします。血液事業を安定的に運営するためには、今後、必要となる血液量、そしてその血液量を確保するために、どれぐらいの方に献血に御協力を頂かなくてはならないのか。こういうことを把握した上で、献血推進策というものを考えていく必要があると思っております。

 このため、本年の8月1日に開催いたしました献血推進調査会では、日本赤十字社が行った輸血用血液製剤の需要推計結果、本日配布の資料2-1に加え、事務局のほうで行った資料2-2、国内血漿分画製剤メーカー3社への輸出用原料血漿量の推移に関するヒアリング結果を示した上で、今後、必要となる血液量、献血者数、そして献血推進策について御議論いただきました。

 また、9月6日に開催した運営委員会では、先ほど日本赤十字社のほうからも御説明いただいた新たな原料血漿確保策と原量血漿の貯留保管期間の短縮スケジュールも踏まえて、原料血漿の確保量について、御議論を頂いたところです。

 いずれにおきましても、原料血漿の今後の必要量を見極めるに当たっては、まだ精査が必要だという御意見を頂いたところです。この御意見を踏まえ、原料血漿の今後の必要量につきましては、事務局のほうで精査を行うことを予定しておりますが、これまで献血推進調査会、また運営委員会において、提示させていただいた資料につきまして、当部会のほうでも説明をさせていただきます。

 それでは、資料2-1を御覧ください。日本赤十字社のほうで行いました輸血用血液製剤の需要推計結果です。日本赤十字社では、これまでも輸血用血液製剤の需要推計を行ってきました。下のほう、スライド2、「2.検討経過」を記載しております。ここには書いていないのですが、まず平成26年度にも行った需要推計結果があります。これは東京都の輸血状況調査に基づいて行われたものです。

 これは、輸血用血液製剤の使用者の85%が50歳以上の方だったという前提のものです。これをベースに直近5年間の輸血用血液製剤の供給実績の平均値を掛け合わせることで、50歳未満と50歳以上の年間使用量を算出し、更にこれに年齢階層別の将来推計人口を掛け合わせることで、将来の輸血用血液製剤の需要予測を行ったものです。全国の需要推計を行ったのですが、その根拠というか、ベースにあったものが東京都のデータだったということで、この調査結果についての信憑性はいかがなものかというようなご意見がありました。

 それを踏まえ、先ほどのスライド2の検討結果ですが、平成28年度に方法を改めて新たな推計を行ったところです。このときは全国のデータとしてDPCデータから、患者1人当たりの年間血液使用量を算出し、これに患者調査の患者数を掛け合わせることで、年間の血液使用量を算出し、更に将来推計人口を掛け合わせ将来需要を算出したところです。この調査の結果は、平成26年度の推計結果も平成28年度のものも、輸血用血液製剤の使用量は右肩上がりに伸びていくという結果です。

 次にスライド12を御覧ください。下の折れ線グラフです。一番顕著に結果が表れている赤血球製剤を例に説明します。青の折れ線グラフが平成28年度の使用量の推計の結果です。一方でオレンジ色の折れ線グラフの実線部分は供給実績です。青の使用量の推計は右肩上がりに伸びていくものの、オレンジの供給実績は、2011(平成23年度)をピークに微減という状況で、使用推計と供給実績が大きく乖離するという結果です。

 スライド2のほうにお戻りください。こういう結果が出たこともあり、今回の平成29年度は、過去のデータに基づく推計だけではなくて、医療技術の進歩など医療を取り巻く環境変化を捉えるために、需要推計のアプローチの方法を大きく変えました。輸血用血液製剤の使用量の多い全国の672の医療機関を抽出し、日赤の都道府県血液センターから血液製剤の種類別に5年後、10年後の使用動向に関するアンケート調査を実施するとともに、血液センターの所長が直接、病院長を訪問しヒアリングを実施しました。

 併せて配布してある参考資料2-1を御覧ください。日本赤十字社で行った医療機関へのアンケートの調査票です。次の2ページ以降にアンケート項目があります。こちらも赤血球製剤を例として説明いたします。血小板製剤も基本的には同じ構成です。5年後、10年後それぞれにつきまして使用動向を伺っています。直近のデータに加えて何%増加するか、変わらないか、減少するか、それともどうなるか分からないということを伺っております。

 併せて2〜4ページ、下の四角囲みで使用動向を予測するに当たっての要因も聞いております。上から順に、例えばですが、腹腔鏡下の内視鏡手術など、出血量を抑える手術の普及や進展、こういった医療技術の進歩、更には血液製剤の適正使用の推進に関する取組、加えて診療報酬や薬価制度などの医療制度、また地域医療構想などが要因として変動するのではないかと聞いています。

 これを672の医療機関の全てではありませんが、かなり高い率で回収し、それを積み上げた結果が、資料2-1、スライド9です。これは赤血球製剤の棒グラフが3本あります。一番左が直近の昨年度平成28年度の供給実績です。これを100%として、5年後の予測としては、全ての回答を積み上げた結果、直近のものと比べて101.56%、更に10年後は、今度は若干減ってくるということで98.69%という結果が出ました。

 次のスライド10、血漿製剤は供給実績100に対し、5年後は99.7%、10年後は96.39%、次ページ、血小板製剤は、5年後は103.04%、10年後は99.77%という結果が示されております。

 ここでもう一度、スライド12を御覧ください。オレンジ色の折れ線グラフの破線の部分が、今般の結果を踏まえたデータということになります。5年後は若干増えて、10年後には逆に若干減ってくるというデータが示されました。これまで示してきた使用推計と、やはり大きく乖離してくるという結果が出たところです。医療現場の声を聞く限りでは、この需要の推計は将来的には補正する必要性があるのではないかと思っています。資料2-1につきましては以上です。

 続いて資料2-2、輸血用血液製剤の需要推計は、今、説明したとおりですが、国内で製造販売される血漿分画製剤につきましても、国内献血由来の血漿から製造されていることを忘れてはいけないということです。今後に必要となる血液量、献血者数の議論を行っていくには、原料血漿についても把握しなければならないため、国内の製造販売業者3社に、今後の必要となる原料血漿量についてヒアリングを行い、各社が必要だと言った量を集計したものが、この資料です。

 上と下で分かれておりますが、下段が凝固因子製剤用の原料血漿、上段がその他の血漿分画製剤用の原料血漿についての必要量です。凝固因子製剤用につきましては、主に今は第VIII因子製剤の生産量を基に算出しているところですが、利便性の高い遺伝子組換製品の存在により、今後、増えることはなく、また新たな適応拡大も予定していないということで、必要量は現状のままか、漸減傾向になってくる見込みです。

 その他の分画製剤用につきましては、主にグロブリン製剤の生産量を基に算出しています。グロブリン製剤や、その他の製剤の適応拡大に向けた取組や、自社では製造していない製品の導入などにより、必要量は今後、増加していく見込みです。

 これらの結果ですが、必要となる原料血漿量は、来年度には3社合計で120万リットル、平成32年度には130万リットル、平成36年度には140万リットルに達する見込みです。これらが今回のデータから出てきたところです。

 これらの資料につきまして、先ほども言いましたとおり、献血推進調査会や運営委員会でご説明させていただいたところですが、輸血用血液製剤の需要予測につきまして、医療機関に対するアンケート調査を行うことについては、予測値を得る上で有益なものであったというご意見を頂いております。

 一方で原料血漿につきましては、国内のメーカーの希望量を合算させたものであり、例えば、今後の免疫グロブリンの市場動向を把握する必要性があるのではないかといったようなご意見や、輸血用血液製剤と同様に、分画製剤についても医療現場の使用状況を調査するべきではないかというご意見を頂いました。

 他方で、先ほどの日本赤十字社からの新たな原料確保策と、原料血漿の貯留保管期間の短縮を組み合わせることで、原料血漿の国内3社への配分の低減化を図る取組を進めていく資料が出てきたところです。今の配分価格は、1リットル当たり約1万1,000円ですが、これを維持していくためには、年間の原料血漿の配分量は105万リットルが限界であって、これ以上、血漿成分採血を行うことで原料血漿を確保するには、採血コストを配分価格に上乗せする必要性があるという課題も示されたというところです。

 これらのご意見やデータを踏まえて、事務局におきまして、今後、特に原料血漿の必要量、更には日本赤十字社の採血能力などを精査した上で、当部会において、今後必要となる血液量、献血者数を提示させていただいた上で、献血推進調査会におきまして必要となる献血者の確保策について、ご議論していただこうと思っています。議題2につきましては以上です。

○半田部会長 それでは議題1と2ですね。資料1と資料2-1と資料2-2について、全体を通して将来の原料血漿の確保という観点から、ご質問あるいはご意見等々よろしくお願いします。いかがでしょうか。

○稲田委員 資料1についての質問なのです。今後、効率的に原料血漿を得るということなのですが、資料1の4枚目のスライドの、この計算量というものが理解できなくて、最大600ミリリットルの血漿採血を行って、FFPLR480を製造したと。次のところの式がFFPLR480の確保数×175という数字が出ているのですが、ここの175はどこから出てくるのか、次の5ページのスライドを見ても、ちょっと分かりませんでしたので、そこの説明をお願いしたいと思います。

 それからもう一つ、今後、導入される機械についての諸外国などの実績があれば、お教えいただきたいと思います。以上です。

○半田部会長 日本赤十字社、いかがでしょうか。

○日本赤十字社千葉経営企画部部長 まず、FFPLR480175ミリリットルですけれども、もともとFFPLR480を製造するのは480の規格がありますので、そちらの規格量に合わせた数で製品化するのですが、600ミリリットルまで取りますと、逆に言うと175ミリリットルほど分割して、原料血漿のほうに回すことができるということです。製品化するときには、逆に175ミリリットルと少ない形で製品容量がありますので、それよりも600ミリリットルにすることで、多く採血できた分については原料血漿にお回しするという考え方です。

○半田部会長 もう一つについてはいかがですか。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 自動遠心分離器につきましては、外国ではなくて、日本初めてですので、我々が詳細なデータを取りました。この新しい機械ですと、これだけ余計に血漿が分離できるという、非常に分離の効率がいい、新しい機械ですので、我々が取ったデータから算出したものです。

○稲田委員 ありがとうございます。

○半田部会長 ほかにいかがでしょうか。

○山口委員 原料血漿の必要量というところに関しては、先ほど献血推進調査会のほうでしたか、実際に使われる医療現場というか、エンドユーザーの意見をきちんと入れるべきではないかという意見は、もちろんそのとおりなのかという気がいたします。その点を踏まえた上で、例えば第VIII因子などでも、かなり組換え製品で、しかも更に中和抗体出現が少ないようなものが、今、開発されつつあるというか、海外のほうでは、もう承認もされているような気もするのです。そのようなことについて、かなりエンドユーザー側から見たときに、ここの要求されるものが違ってくるのではないかというところが1点です。その辺の予測に関して、もう少し調査をされたほうがいいのではないかという気がいたします。

 それからもう一つは、原料血漿の確保策としていろいろ挙げていただいて、かなり詳細なデータを頂いているのですけれども、一つちょっと気になるのは、私が血液製剤のことをやり始めた20年ぐらい前は、多分600万ぐらいの献血だったと思うのですが、今は年間500万ぐらいですね。と言うのは、それだけ減ってきている。10年後に、今の献血数は維持できているのか、もちろん維持していただかないといけないし、あるいはそれよりも若年者をリクルートしていただかないといけないのですけれども、その辺のところは、やはりデータの中に入っているのでしょうか。

○半田部会長 日本赤十字社。

○日本赤十字社千葉経営企画部部長 今、二つのご質問がありましたので、後のほうの献血者のことですけれども、多いときに500万を超える献血をご協力いただいていました。現状は480万人ぐらいということでして、我々の必要量の推計でまいりますと、原料血漿の量にもよりますけれども、450万人ぐらいの献血者で十分に需要に対応できるのではないかという試算をしております。献血者が減っているというのは、献血にご協力いただく方が減っているというよりは、効率よい採血に向けて、今、事業を運営しておりますので、例えば400ミリリットルの推進も含めて行っておりますので、人数としては減っておりますけれども、量としては変わっていないというのが現状です。

○半田部会長 あとは将来予測の件ですけれども、もう少しエンドユーザーの意見を入れたらどうかというご質問ですが、いかがでしょうか。

○山口委員 多分これは事務局かと、ちょっと思ったのですが。

○山本()血液対策課長補佐 これまで、そういう御意見を頂いておりますので、では、どういう形で我々のほうも把握することができるかというのも含めて、今、検討しているところです。精査は必要だと思っておりますので、そこはどういう形ができるか、今、やっているところですので、その上でまた御報告できればと思っております。ありがとうございます。

○半田部会長 それでは大平委員、どうぞ。

○大平委員 資料1の一番最後に、「これ以上の原料血漿の確保量の増加は、献血者数を増加させる必要が生じ、原料血漿価格へのコストの反映が必要となります」ということなのですが、本来ここで原料血漿の日赤からの推計だと、平成36年で105万リットル、必要量としては141万リットルというのが、企業のほうからの聞き取りとかヒアリングで出てきていると、資料2-2で出てきているわけです。

 その乖離というのは、36万リットル足りないわけですね。それは今後どういう状況になっていくかというところはあると思うのですけれども、ただ、この国の危機管理としては原料血漿として、きちんと確保していく中では、今後もしかして献血者を増加させる必要が生じるということが考えられる場合もあるわけです。

 そういった場合に、この「コストへの反映が必要となります」という漠然と書かれているのですけれども、この根拠みたいなものというのは、何か献血者を集めるための費用なのか、それとも、きちんと装置として必要な機器を整備するということが必要なのか、その辺のことを教えていただきたいと思います。

○日本赤十字社千葉経営企画部部長 ありがとうございます。今、資料2-2で集計していただいています配分量ですけれども、これでいきますと、今、おっしゃっていただきましたように、141万リットルが最大と出ておりますが、そうしますと、105万リットルと36万リットル違うということは、成分献血者数でいきますと、約72万人ほど必要になってくるということです。

 輸血用血液製剤から得られる原料血漿については、輸血用血液製剤、赤血球等の需要が、先ほどの需要推計にもありましたとおり、若干5年後は増えて、10年後はまた減るという状況の中ですので、全体的には漸減傾向にあります。ですから、そこから得られる原料血漿は、増えていかないと見込んでいます。そうしますと、先ほど申し上げた成分の血漿から確保せざるを得ないという状況になります。

 最後のページに書いてあるとおり、今、我々が原料血漿の価格の原価計算をしているものは、国に示されている計算式に当てはめて算入しております。例えば、それに何万リットル必要だということで、献血者数を当て込んでいくと、その価格が上がっていくというのを、我々のほうでは積算しております。そういう意味からすると、どうしても献血者数、成分血漿採血を増やすということは、コストを今の算入式に当てはめると、上がっていくことが間違いなく出ております。ですから、それについては我々も意識しているところです。

 あとは、70数万人ほど必要になってきたときに、今の事業運営の仕方で確保していけるかどうかということがあります。基本的には先ほど申し上げた、500万人を超える献血に御協力いただいたということがあるので、事業としては、今は480万人ですから、20万人以上の献血者を御協力いただくことはできると思います。ただ、極端にそれ以上になってきますと、やはりそれ以外の施設整備なども考えていかざるを得ないことになりますので、来年度からすぐにやりますということには、なかなかできないとは思っております。

○半田部会長 ありがとうございます。それでは薄井委員。

○薄井委員 600ミリリットルの件ですけれども、これは70kgの方を対象にして、最大600ミリリットルまで取るということで、この計算が全部なされていると思うのです。ただ、スライドの5を見ますと、献血者の体重分布があって、75kgという人たちが、今後どのぐらい見込まれて、その計算がきちっと成り立つのかどうかというのが、ちょっと心配です。最近はメタボ対策などで、体重を下げるという傾向がみられると思いますけれども、600ミリリットルを採取できるような献血者の方たちが本当にきちんと増えていくのかどうか、ちょっと疑問に思いましたので、その辺の見込みはいかがでしょうか。

○半田部会長 日本赤十字社、どうぞ。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 見込みにつきましては、これは先ほどもありましたように、北海道の男性だけに、現在はトライアルとしてやっています。これを進めるに当たって一番注意しなければならないのは、これで血漿を取るようになって、VVRをはじめとする副作用がどのぐらい増えるかというところになります。ですから、まずはそのデータを取って、そして全国にこれを展開できるかどうかと考えていますので、今のところ、全国でどれだけと、すぐに言うことは、まだしないほうがいいかと思っています。

 ここに挙げてありますボリュームは、小川・藤田の式から出された循環血液量の12%よりもかなり少ない量で、この表には載せてあります。実際に12%としますと、これより少し多くなります。ですので、現在はなるべく大きな体格の男性から取るようにしていますが、その中で副作用を見て、これから実際にどれぐらい取れるかという値が出てくるかと思います。今の段階では、ちょっとそこまでは言えない状況です。

○半田部会長 それでは、あと2人で最後にします。まず益子委員、どうぞ。

○益子委員 日本赤十字社のアンケート調査ではなくて、実際に所長さんが現場に行って聞取り調査をされたのは、大変な努力だろうと思うので、これは本当に敬意を表するところです。その一方で、こういった聞取り調査の、いわば主観的な調査をしなくても、厚生労働省は客観的なデータとして、DPC病院のデータを全部握っているわけですから、近年ここ10年の医療の進歩によって、輸血製剤がどれぐらい削減してきたかということは、調べればすぐに分かることだと思うのです。

 例えば、くも膜下出血であれば、従来は開頭手術していたものが、今ではIVRでコイルを挿入して脳動脈瘤からの出血を制御する事が可能になり、出血はほとんどしません。また、胸腹部の大動脈瘤でも昔は大手術をしていたわけですが、今ではステント内挿術により、ほとんど出血させることなく治療することが可能です。肺癌、胃癌、大腸癌、これは非常に多い疾患であり、従来では数百ccの術中出血を来して輸血せざるを得なかった大手術なのですが、今日では鏡視下手術が普及して、輸血量が10ccに満たないのが当たり前となりました。

 ですから、外科手術症例の輸血量は年々減っていると感じています。胃癌なら胃癌、大腸癌なら大腸癌で、従来の開腹手術を行った群は平均何単位の輸血を使用し、腹腔鏡下手術ないしは内視鏡手術では何単位の輸血を必要としたかを見れば、今後、国全体としての輸血量がどれぐらいになるかは容易に推測できますから、是非そういった調査をやっていただきたいと思います。付け加えるならば、人口はこれから減少傾向を辿りますので、そのことも当然、加味する必要があると思います。

 それと日本赤十字社に1点だけお尋ねしますが、この調査はそれぞれの病院で血液製剤を多く使用している2診療科の責任医師の判断として、意見を求めているわけですけれども、約600以上の医療機関ですから、それぞれに2人いるとすると、1,200人以上の医師がいると思うのですが、回答医師の診療科の分布はどうなっていますでしょうか。

○半田部会長 いかがでしょうか。

○日本赤十字社井上経営企画部次長 御質問、ありがとうございます。診療科の分布につきましては、先ほどの資料2-1の中で5ページから7ページに診療科別の整理をさせていただいております。主には、血液内科、循環器、そして消化器がメインとなっております。

○益子委員 割合はどうなのですか。1,200人の内訳です。ドクターは1施設に2人ずつですね。ですから、そのドクターの内訳はどうなっていますかという質問です。

○日本赤十字社井上経営企画部次長 すみません、手元にドクターの内訳は持ち合わせておりませんので、また改めまして御報告させていただければと思います。

○半田部会長 ありがとうございました。それでは最後の質問。

○岡田委員 事務局にお答えしてほしいのですけれども、今は通常のグロブリン製剤は、9割以上が国内需給になっているのですが、これを100%にするためには、あとどの程度の原料血漿を確保すればいいのか。あとはアルブミン製剤ですが、今は50数%が国内需給で使います。これを100%にする場合には、どのぐらいの血漿が必要であるかというデータはお持ちでしょうか。

 今はこの分画メーカーが必要量ということで、恐らく積算したのだと思うのですが、それは分画メーカーは全て国内需給をしようと思っているかどうか、これはまた別だと思うので、その辺では、やはり目標とする国内需給を達成するためには、必要な血漿量はどの程度かということを明らかにしないと、日本赤十字社は実際にどの程度を集めたらいいかということが、具体的に分からないのではないかと思うのです。

 あともう一つ、今の必要量は恐らく現在のこのフラクションの回収率から計算していると思うのですが、具体的に原料血漿からグロブリンがどの程度、回収できているのかを私は知らないのです。例えば90%ぐらいの回収率があるとすれば、それを95%にすることはかなり至難の業ですが、例えば今の回収率が70%ぐらいであれば、それを10%ぐらい、80%ぐらいにアップするとか、アルブミンの回収率も現状よりもアップするという方向がもしあれば、原料血漿を増やすことも必要です。しかしメーカーとしても、やはり供給された血液から、いかに有効な成分を効率よく取るという方法も考えると、要求どおりにもっと少ない血漿量で、国内需給が可能ではないかと思うのです。

 今までこういう回収率などは余り必要ではなかったと思うのですが、やはり血液とは限られた資源なのです。その限られた資源をいかに有効に使うということで、やはり製造部門もそれなりの努力をする必要があると思うのです。ですから、もう限度いっぱいなのか、あとはまだかなり改善の見込みがあるのかと、そういうことも少し調査をしていただけるといいと思います。以上です。

○半田部会長 ありがとうございました。今の件で何か事務局からコメント等々ありますか。これは予測量で、その正確性はどの程度かというのは、多分これからだと思いますので、今のポイントはすごく重要だと思います。

 それでは、大分時間が過ぎてしまいましたので、ただいまの御意見をよく吟味していただいて、事務局と日本赤十字社におかれましては、今後の原料血漿の確保量を、より精査していただいて、必要血液量、それから必要献血者数の提示をよろしくお願いしたいと思います。

 それでは続いて、議題3に入りたいと思います。採血基準の改正について、事務局より説明をよろしくお願いします。

○山本()血液対策課長補佐 それでは、資料3を御覧ください。1として改正の趣旨を記載しています。血液法の関係ですが、血液法の第24条第2項において「採血が有害であるとされる採血不適格者は厚生労働省で定める」という、省令への委任規定が設けられておりまして、これを受けて、厚生労働省令である血液法の施行規則第14条第2項及び別表の第2におきまして、採血不適格者の範囲を定めています。今般は採血の実情を鑑みまして、この施行規則の改正を行うものです。

 2の改正の内容です。大きく二つあります。一つは、採血不適格者の基準に係る期間の起算日が「採血が行われた日」であることを明確にするものです。これは、法令上の特段の規定がなければ、民法の規定、初日不参入の原則があるわけですが、これが適用されることが判明したので、初日を参入する場合には法令において明確にする必要性があることになって、そこが分かったので、今般はそれを行うわけです。実際は初日を参入して計算していることになりますので、特に何かが大きく変わるわけではありません。実態に合わせて改正を行います。

 例えば、男性の方が今日、水曜日という曜日ですが、ここで400ミリリットルの全血採血を行ったとします。採血付委任状で言えば、12週間後の今日、つまり、12週間後の水曜日にまた採血が可能になるのですが、民法の初日不参入の原則が当てはまってしまいますと、今日からという考えではなくて、明日の木曜日からという考えになります。したがって、これを水曜日からできるようにするということで、そこの規定を明確にしたものを具体的に施行規則の中に書き込むわけです。

 具体的に書き込んだ内容については3ページです。第14条の第3項、上が改正案、下が現行の法律ですが、線を引いている部分、「別表第2の基準の欄による期間の計算は、採血を行った日から起算する」を具体的に書き込むものです。

 もう一つ、採血不適格者の要件である、総採血量及び総回数の算定の期間を、現在の、「過去1年間」という言い方をしているものを「過去52週」に改めます。これは、企業や学校での集団採血など、実際の現場ではスケジュール調整するという、例えばですが、今日、やはり水曜日に採血して、来年の今日、水曜日に次の機会を設けようというような運用がよく行われるわけです。実際、1年間は365日でして、52週(364日)プラス1日となります。今日採血をして、来年ということで、365日だと水曜日ではなくて、1日プラスの木曜日という形になって、1日ずれが生じてきて、これでは運用がしづらいので、52週とすれば、水曜日から来年の水曜日にできるという改正を行います。実際の施行規則の改正につきましては、3ページの別表第2の所ですが、同じように、「過去1年」を全て「過去52週」という言い方に改めます。

 8月1日に開催した献血推進調査会においてこの内容をお諮りしたところ、手続を進めるようにとのことでした。その結果、8月3日から9月1日までパブリックコメントを実施しました。パブリックコメントの結果については資料の5ページです。下段の所に表を示していますが、いずれの内容についても賛同するということで、御意見を1件ずつ頂いています。今日はこの部会におきまして、この内容を御了解いただければ、10月上旬には施行規則の改正を公布して、来年4月1日からの施行を予定しています。資料の説明については以上です。

○半田部会長 ありがとうございました。いかがでしょうか。採血基準の改正ということで、御意見、御質問等はありますか。よろしいでしょうか。それでは、事務局におかれては改正の手続を進めていただきたいと思います。

 続きまして、議題4に入ります。議題4は「原料血漿の追加配分」についてです。資料4について、事務局より説明をお願いします。

○三浦需給専門官 資料4について御説明申し上げます。毎年度、翌年度の血液製剤の安定供給に関する需給計画を定めて、これを公表しています。平成29年度の需給計画についても公表していますが、今般、血液製剤の安定供給のために、血液製剤の製造販売業者等に配分する原料血漿の見込量について、変更することとしたため、これを公表するものです。改正の内容としましては、日本製薬株式会社に配分する原料血漿の見込量を32万Lから35万Lに変更するものです。変更点は配分量の変更のみになります。変更に至った経緯としましては、平成27年6月に判明した化血研問題、及び平成28年4月の熊本地震の影響により、国内製造販売業者に対して血液製剤の増産等を要請していました。これを受け、増産をしていただいていたのですが、日本製薬より、増産により中間体及び原料血漿が適正在庫を下回っている状況になっているということで、追加配分依頼がありました。この要請を受けまして、日本赤十字社と調整した結果、貯留在庫分から3万Lの追加配分が可能となりましたので、日本製薬に対し、その対応の原料血漿3万Lを追加配分することとし、これに伴い、平成29年度の需給計画を変更し、公示したいと考えております。なお、9月6日の第2回運営委員会で御審議いただいた結果では、日本製薬への原料血漿追加配分及び需給計画の変更について御了解を頂いております。

 今後の手続としましては、パブリックコメントを行い、次回の血液事業部会にパブリックコメントの結果を御報告するとともに、最終案を御審議いただきたいと考えております。血液事業部会で御了承いただければ、12月下旬に改正告示の公布を予定しております。以上でございます。

○半田部会長 議題4について、御意見、御質問等はございますか。よろしいでしょうか。それでは、今後の手続について御説明をお願いしたいと思います。

○三浦需給専門官 今後のスケジュールとしましては、パブリックコメントを行った上で、次回の事業部会において、パブリックコメントの結果を御報告するとともに御審議を頂いて、御了承いただければ12月下旬に改正告示の公布で進めていきたいと考えております。

○半田部会長 続きまして、議題5「血液製剤産業のあり方」についてです。資料5について、よろしく説明をお願いします。

○菓子野血液対策課長補佐 資料5の説明です。こちらは9月6日に開催された運営委員会において、血液製剤の産業の在り方について議論を行いました。その際には、お手元の資料、「ワクチン・血液製剤産業タスクフォース顧問からの提言を踏まえた具体策」ということで、事務局から提示させていただきました。本日は、事務局提示資料の説明と、運営委員会における議論の結果、意見について御報告します。

 資料5を御覧ください。資料の右下にページ番号があります。1ページです。まず、具体策の概要について説明します。最初に、内資系製薬企業3社による業務提携の推進を進めてまいります。内資系3社をメンバーとする検討会議を開催しまして、献血血液の有効利用、自給率の向上を目的に、3社の未利用の中間原料の相互利用の実現に向けて、具体的な検討を行います。ほかにも様々なアイディアが検討されると伺っておりますが、そもそもそのアイディアが実現の可能性があるのかどうかも検討されますので、事務局からは現時点で詳細を説明することは差し控えたいと思います。

 次に、輸出貿易管理令の緩和による輸出可能性の検討です。内資系血漿分画製剤メーカーからは、まずは国内自給の達成に向けて経営資源を振り向けるべきとの意見もありましたが、一方で、将来輸出可能性のある未利用原料の存在についても報告がありました。他方、外資系血漿分画製剤メーカーからは、国際間の在庫移動もできないとの声もあります。輸出貿易管理令の存在意義を改めて検証して、適切な体制を構築する必要があると、2ページ以降で詳細に説明したいと思います。

 続きまして、血液製剤産業関係企業によるコンプライアンス・プログラム・ガイドラインの策定を進めていきたいと考えております。タスクフォースの提言にもありますとおり、コンプライアンス、すなわち法令遵守を確立するためのガバナンス体制構築のために、各企業で何ができるかを議論する会議体が立ち上がる動きが出てきております。ガバナンスについては、既に会社法、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律、あるいは、医薬品医療機器法によって、監査役の設置、品質部門の設置、総括販売責任者等の設置が求められております。例えば、化血研の事案では理事会評議員がOBで占められていたなど、法律で各社の私的自治に任されている部分は当然あるのですが、そこで法令遵守が発揮されるような設計がされていなかった、そういったことが問題として指摘がありました。このように、法律による規制にならないソフトローの部分で、化血研の事案を対岸の火事とせずに、業界として議論を始めようということです。なお、既に製薬協様のほうで先行してガイドラインが策定なされておりますので、こういったものも参考にしながら議論を進めていきたいと考えているとのことです。

 続きまして2ページです。輸出貿易管理令について説明したいと思います。まず、現行の貿易管理令による規制について、政策的観点から仮に輸出を行った場合、血液法の理論と整合的であって、かつ製薬企業、献血者にとっても意義のある輸出の在り方というのは、こういうことがあるのではないかということで、事務局から考え方を提示させていただきました。

 順を追って説明します。まず、現状ですが、我が国は国内需給を基本理念としておりまして、今までの議題の議論でもあったとおり、免疫グロブリン製剤は自己免疫疾患に適応を広げているということで、医療需要の伸びが想定されると。当該疾患に適応を持つのは、実は国内献血由来の内資系メーカーが製造する免疫グロブリン製剤ですので、これについてはしっかりとした安定供給が必要なのだろうとのことです。また、アルブミン製剤については、平成27年の国内需給率が56.4%で、引き続き国内需給に取り組む必要があるのだと。

 続きまして、供給量を増やすとコストが増加する原料血漿の特異の構造があります。これは確保量にも配慮が必要であって、例えば、輸出によって原料血漿量が増大することで、分画構造全体のコストが増えることは好ましくないのではないかと考えています。つまりどういうことかと申しますと、次のパラグラフですが、原料血漿の確保量を決定する免疫グロブリン、これは今、国内需要を目一杯に作っているという状態です。更には、アルブミン以外の連産品による輸出が献血血液の有効利用であったり、この連産コストの構造の改善に寄与すると考えられます。輸出により、従来は十分に活用されていなかった血漿中の有効成分はこれによって利用されることになりますので、献血者の理解も得られるものと考えております。

 続きまして、倫理的観点からの輸出に対する考え方です。我が国は過去、大量にアルブミンを輸入して、世界中の血液を買っていたというような批判もあって、血液製剤を輸入することによって、輸入製剤の採血国において有償採血を助長するのではないか、あるいは、輸入製剤の採血国の国民が供血だけして、当該採血由来の製剤の利益を享受できないのではないかと、そういった問題視から国内需給を進めております。逆に、我が国が輸出することによって正にその立場は逆転することになるわけで、このことによって、我が国の倫理性や公平性が阻害されるのではないかという論点も提示されるのかと思います。これについてはまず、有償採血を助長するかどうか。我が国は血液法によって有償採血は完全に禁止されておりますので、有償採血が助長されるような問題は発生しないのではないかという点が一つ。第2に、更に申し上げれば、血液法に基づく需給計画で、国内の医療事情に応えるように、製造、供給計画はきちんと設計されておりますので、我が国での献血由来血液の供給に支障をきたすことはないのではないか。このことから、輸出先の国や我が国の倫理性、公平性を阻害することはないと。更に言えば、そもそも輸出先の国の分画能力が足りていない場合には、我が国の輸出は国際貢献に資するものではないかと考えております。

 続きまして、法制的観点からの輸出に対する考え方ということで、論点を提示しました。昭和41年に、国内需要確保のための輸出規制物資として統制がスタートしております。これは当時の採血業法が基本的にドナーさんの健康を守る法律でしたので、国内の血液製剤の需給調整について規程がなく、貿易管理令による水際規制で対応することになったわけです。輸出貿易管理令に規定している国内需要の確保は、当時売血、預血制度から献血に移行していて、当時の国会の議論でも、そもそも国民向けの血液が足りていないという状況だったわけですが、これは国内需給とはノットイコールなのではないかと考えております。つまり、国内需要の確保自体は、毎年の需給計画の策定で輸入分の血液製剤も含めて、国民への供給は担保されていると、更には、適正在庫も需給計画の中の内容にもなっておりますので、こういったことによって、国内需要はきちんと確保されているのではないか。つまり、安定供給の確保のための血液分画製剤の統制は、血液法に基づく需給計画によってなされているのではないかという問題意識です。具体的に、血液法による統制システムを紹介します。需給計画の策定時において、各企業の製造・輸入計画が計画段階でコントロールされると、更には、国内需給を定めた基本方針に基づいて、原料血漿の配分を国の責任で行いますので、そもそもアルブミンをべらぼうに輸出するような企業には原料血漿の配分がなされないのではないか。それを国の責任でやるわけです。

 実際に流通した段階の規制ですが、各企業には需給計画の尊重義務が発生しております。当該義務に反する企業には国による需給計画尊重のための勧告がなされますので、勧告に従わない場合には業務停止命令といった重い処分もやることができます。水際規制を行わなくても血液法の需給計画で十分統制ができるのではないかという問題意識です。検討の方向性としては、以上の考え方を踏まえたものを作ってもいいのではないかということで、外国血漿由来血漿分画製剤の在庫移動だったり、将来の課題としての、国内献血由来の血漿分画製剤の輸出円滑な実施に貢献するのではないかとのことです。

 欄外の※です。今まで御説明がありましたとおり、内資系製薬企業メーカーの原料血漿の予測需要と日赤さんの安定的かつ効率的な経営の下での原料血漿の供給余力とが逼迫している中で、内外を問わず第4の原料血漿の需要者が現れた場合には、原料血漿の配分ルールについて明確化する必要があるのではないかということで、事務局から資料を説明させていただきました。

 最後に、9月6日の運営委員会の議論を紹介しますと、まずは、役所の考え方は分かったと。ただ、運営委員会において、委員自らが関係企業から直接ヒアリングする必要があるのではないかというお話と、タスクフォースの提言に対する対応だけではなくて、血液製剤産業振興のための中期的な取組だったり、ただちに対応すべき取組だったりと、全体的なデザインを示す必要があるのではないかという御指摘がありました。説明は以上でございます。

○半田部会長 ただいまの説明について、御意見、御質問等はありますでしょうか。既に運営委員会で議論をされたということですが、いかがでしょうか。

○大平委員 今、事務局からも説明がありましたが、運営委員会でもそういった議論がなされたわけですが、従前から貿易関連だけではなく国内需給の問題、これからの原料血漿の確保などを考えていく中では、国内資系の3社のきちんとした意見、また、どういう構想を持っているのかどうかも含めて、そこでグランド・デザインを作っていくことがまずは大事ではないかと言われていたわけです。そこが今後運営委員会できちんとなされるのかどうかということが、一番心配なのです。それがないと、貿易関連についても国内需給との整理が必要になってくると思います。国内需給と献血血液のこれからの将来性等も考えていくとなると、きちんとした内資系企業のこれからの考え方等を踏まえていただきたい。事務局というよりは国の国内需給に向けて、どのようにしっかり取り組んでいるのかどうか。これは私の感想ですが、最近、国内需給に向けての取組が、少しおろそかになっているのではないかと思っております。大切な献血血液をきちんと扱っていくとしたら、国は血液行政として献血血液を国民に最大限どう提供していくかを、まず考えないといけない。そこに血液対策課、国としても立っているのかどうかが問われる問題だと思うのです。そのことと、内資系企業の、献血血液をどのように有効利用していくか、どのように最大限に利用していくかがきちんと明示された中で、こういった議論は進められないといけないのではないかと思います。

○半田部会長 ありがとうございます。今の件で、事務局からコメント等はありますか。

○菓子野血液対策課長補佐 御指摘を踏まえて、運営委員会の運営について、また今後委員の皆様方に御相談をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○花井委員 今回、事務局から具体案が運営委員会で出されて、ここにも出されましたが、ここで一つ言っておくべきことは、最後に法制的観点からの考え方が出ています。これは非常にすばらしいと思いますが、血液法を作った2002年の段階で、このコンセプトは実は血液法で読み取れるようになっているにもかかわらず、そもそも配分が三者合意という怪しい文書合意において、2002年までずっとなされていたのです。その不透明さがあって、何とか制度的な整理が必要だというコンセプトもあったわけです。逆に言えば、ある種不透明な実態をそのまま延長できて、かつ法的にも整理できるようにという消極的な面が、当時の2002年法の成立時はあったということです。しかし、そういう意味では、このコンセプトの積極的側面は今回初めて明言されたと思うのです。

 正にこの血液法の需給計画を統制する制度というか、立て付けをきちんと機能させることが、国際的に日本の血液事業はどうなっているのかという説明ができるようになるということだと思うのです。国際的に説明できるということとともに、内資系の企業といえば、今まで三者合意とか、血液業界はそれまで、要するに15年前までは内々で何となくできたと。採血事業者は日本赤十字社1社であると。しかも、日本赤十字社は分配もやっていたということで、確かに法的立て付けは2002年に新しくしたのだけれど、そのコンセプトについては必ずしも積極的に、明示的に制度化されていなかったという側面があったのです。ですから、ここで申し上げたいのは、このように事務局から明確に法的コンセプトが明示されたということで、客観的に、外から見て透明性の高いような説明と議論を今後お願いしたいと思います。

○半田部会長 ありがとうございます。今の件について、何か御意見はありますか。

○長村委員 私も花井委員と全く同感です。やはり透明性の高い話ができる体制にすることが大事で、国内3社、日赤と厚労省だけで成り立っているということで、今回外資系の企業が外国の血漿由来分画製剤の在庫を移動できないという非合理的なところがあって、そこを明らかにした上で、前回も言いましたが、アクションとして早くできるところは早く動くべきだと思っております。倫理性うんぬんというところもありますが、逆に国内であっても海外であっても、貴重な人の血液であることには変わりない、血液由来のものであることには変わりないと考えると、アクションとして早く効率的に進めることが大事かと思います。

○半田部会長 よろしいでしょうか。大分時間が過ぎましたので、最後の質問をお願いします。

○室井委員 運営委員会でも議論になったと思いますが、輸出に対する具体的なことが規定されて、免疫グロブリン、アルブミン以外の連産品の流出ということがあるのです。これに対して、実際輸出した場合に、現在の国内のメーカーに関して、海外のユーザーが困らない形で継続的に、安定的に産生することは可能なのでしょうか。この連産品の製造に関することですが。

○菓子野血液対策課長補佐 企業機密に関わる部分でもありますので、具体的に申し上げることはできませんが、例えば血友病Bやインヒビターは国内マーケットが非常に小さいものです。当然、余っている中間原料が存在するので、その範疇で輸出をする、その範囲のお客様で輸出をするということになると思います。これは可能性としてですが、企業間連携のお話をさせていただきました。例えば、とある1社に輸出する能力があって、残りの2社が、その原料についてもしかしたら手元にペーストがあるかもしれないという可能性があります。それで技術的に相互共用が可能であれば、日赤が調達している100万L弱で輸出計画が作れるという可能性もあります。そこは企業は正に、その道のプロですから、お客さんとの関係、自分たちの製造能力との関係できちんとお約束をするということだと思います。

○室井委員 日本の体制でも十分対応できるようなものであると理解してよろしいですか。各メーカーはそう思っていると。

○菓子野血液対策課長補佐 そういった声も頂いております。当然、経済的な条件をクリアした上でということですが。

○半田部会長 よろしいですか。それでは、今後も運営委員会で引き続き検討していただきたいと思います。最後に一つ指摘させていただきたいのですが、タイムライン、デッドラインが必要ではないかと感じました。管理運営の廃止、血液法の基本方針の改定が来年ですから、それまでに間に合わせるとなると、年末までには最終案を決めていただかなければいけないので、運営委員会におかれましては、是非この辺りを考慮して、拙速はよくないと思いますが、しっかりと議論していただければと思います。

 それでは、議題6「平成29年度安全技術調査会の審議結果について」、資料の説明をお願いします。

○山本()血液対策課長補佐 安全技術調査会での報告をいたします。資料6-1ですが、こちらはHCV-RNAの国内標準品の力価の再評価に関する資料です。HCV-RNAの国内標準品は、1999年に策定され、国内でのNAT(核酸増幅検査)の制度管理に使用されております。NATの定量法の性能が向上したことから、今回、第1次国内標準品の力価を健康の第5次国際標準品に基づいて再評価しております。1ページの表に、現行の力価10IUに対して、再評価した結果が26IUと評価されたことが示されております。こちらを安全技術調査会で審議していただいた結果、特に問題はなく、この範囲でよいということで了承されております。こちらを使用している国内メーカーに聞いても、特に問題はないという範囲でした。

 資料6-2は、感染症安全対策体制整備事業についてです。こちらの事業は、ジカ、デング、チクングニア、ウェストナイルなどの新たな感染症が国内に移入した場合に備えて、感染症のリスク管理体制の構築を行う目的で行われております。昨年度はジカウイルスに対する高感度核酸増幅検査の開発を行いました。また、検査落ちとなった献体ですが、2,000人分に対してデング、チクングニアウイルスの核酸増幅検査を行い、全ての検査において陰性であることが確認されております。また、海外における献体の血液安全に関する情報収集及び意見の交換を行っております。

 今年度においては、デング、チクングニア、ジカウイルスに対するマルチプレックスの高感度核酸増幅検査法の開発、検査落ちとなった献血血液に対してデング、チクングニアウイルス、ジカウイルスに対する核酸増幅検査の実施、海外における血液安全に関する情報収集を継続していくという方針で行っていきたいと思っております。安全技術調査会においては、この報告を了承されるとともに、ジカウイルスに対する国内標準品の作成や原料プールの献体の保管等について、委員から御意見を頂いております。

 資料6-3は、NATコントロールサーベイ事業に関する実績報告です。こちらは血漿分画製剤の原料プールと輸血用血液のNATスクリーニングの試験法がマルチプレックス法に更新されたのに伴って、NATの検査の精度を確認するという事業です。今年度はHBV-NATの確認試験を行っております。3ページの表1に参加施設の一覧が示されております。こちらの参加施設に、表2のHBVの遺伝子パネルを配付し、通常どおりの検査を行っていただき、表3〜5に示すような結果が得られております。こちらの結果をもって、特に問題なく検査が行われ、精度においても問題がないことが確認されております。今年度はHIVに対するNATコントロールサーベイを行っていく予定です。安全技術調査会では、この結果が了承されております。以上です。

○半田部会長 資料6-1〜3について、何か御質問、御意見等はありますか。よろしいでしょうか。

 それでは、引き続き資料6-4〜6について説明をお願いします。

○山本()血液対策課長補佐 続いて、資料6-4「輸血用血液製剤等の遡及調査に関するガイドライン」の改定についてです。遡及調査については、供血者の検査結果から過去の供血血液に病原体の混入が疑われた場合に実施するものです。これに関しては厚生労働省の『血液製剤等の遡及調査ガイドライン』及び日本赤十字社の『輸血用血液等の遡及調査に関するガイドライン』に基づいて行われております。今回は、日本赤十字社より1の改定項目、遡及期間の設定方法等への改正と医療機関の情報提供の対象の見直しについて提案されております。

()遡及期間の設定方法等の改正ですが、こちらは日本赤十字社で行われているNATの検査、血液学的検査の精度の向上に伴って、現行の遡及調査期間を設定していたSchreiber論文から、現在の検査法を反映したKleinman論文に改定したいということです。具体的には2ページのマル1、マル2の表です。例えばHBVの場合は、現行はWP(Window Period)46日となっているところ、改正案では21日となります。遡及調査期間はウインドウ期の2倍としておりますので、HBVの場合は42日となります。HIVに関しては、感染性のPeriodを取って30日をプラスとしており、改正案の場合5日の2倍の10日プラス3040日という形になります。こちらに関しては、安全技術調査会で審議していただいた結果、現行の検査制度に合わせるのは特に問題ないということで、了承していただいております。

 もう一つの項目は、医療機関への情報提供の対象の見直しです。別添1の11ページの表を御覧ください。現在、日本赤十字社は、血液製剤等の遡及調査ガイドラインに基づいて医療機関へ情報提供を行っております。その情報は、リスク1「ウイルス等の混入血液由来」、リスク2「ウインドウ期血液由来」、リスク3「ウインドウ期の可能性がある血液由来」と、日本赤十字社ではリスク4として「HBVの既往感染者であるHCV抗体陽性者」についても追加して情報提供を行っております。11ページのリスク評価の結果が、平成24年8月から平成28年7月のリスク報告と、輸血後感染事例のまとめとなっております。リスク3及びリスク4に関しては合計2万9,059件報告されており、輸血後感染事例はありませんでした。安全技術調査会では、リスク4についてはHCV抗体の判定基準の強化をしておりますし、そこを除外していること、また、個別NATを導入していることから、こちらの情報提供は終了することが日本赤十字社から提案され、了承されております。リスク3に関しても議論をされましたが、リスク3が「ウインドウ期に採血された可能性が否定できない血液」という表現であることと、こちらの表が平成24年8月から平成28年7月ということで、個別NATが平成26年に入っていることも考えて、もう数年様子を見た後にリスク3については考慮していくという結果となっております。

 資料6-5「輸血用血液製剤のHEV安全対策について」です。こちらは、平成28年の第1回安全技術調査会において、選択的なHEV検査導入について検討するよう、委員から日本赤十字社に提案されたことより、日本赤十字社から選択的なHEV検査の導入についての案が示されております。2ページの2、選択的検査の対象となる受血者ですが、()()まであって、臓器移植患者においては脳死移植で1万2,750本、生体移植では6,600本、()悪性腫瘍(白血病及び悪性リンパ腫)と血液・造血器系疾患の方で180万本程度が選択的な検査の対象となるということが示されております。こちらを合計すると、献血本数として約150万本が該当するという試算が出されております。

 現在、これを選択的にする場合に使われている試薬ですが、3の()現行の試薬としてはHEV単独の検出試薬を日本赤十字社では用いております。開発可能試薬というものが示されておりますが、こちらは現行のHBV/HCV/HIV同時検出試薬にHEV用の検査試薬も加えて、4価同時のウイルス検出試薬に関して、試薬メーカーから開発可能との回答を受けているという報告がされております。

 3ページの4ですが、現行の試薬で選択的検査を導入した場合の課題について示されております。現行の試薬で最低150万本を実施する必要があるというのが前提条件として示されており、その実施する場合の課題は、検査機器の増設、検査機器の台数の増加に伴うエリアの拡張、試薬の保管のための冷凍・冷蔵設備、職員の増加、試薬費用の増大、取り違い防止対策、血液事業情報システムの改修等が必要になるということです。

 それを踏まえて、5で今後の対策()が示されております。当面の間は、北海道で試行的に行っているHEV-NATで陰性となった輸血用血液製剤を、臓器移植患者を優先して供給することを検討することとしておりますが、対象患者の限定には医療機関、関連学会等への周知及び了解が必須となり、対象でない患者にはHEVの早期発見、早期治療の促進も必要である。また、選択的と同時に、4価ウイルスの同時検出開発試薬による全数検査についても、輸血用血液製剤の安全性や初期投資を含む費用的観点等から検討を進めたいという報告がなされました。

 この報告を安全技術調査会で議論した結果、まとめとして、北海道での試行的NATでHEV検査済みの輸血用血液製剤をリスクが高い患者、例えば臓器移植患者等に選択的に提供できるのであれば、その対応をお願いしたい。また、4価のNATについても同時平行で検討していただきたいということです。

 資料6-6「2016年のヘモビジランスの報告」です。2ページですが、非溶血性副作用が1,467例、溶血性副作用が21例、感染症疑いが80例報告されております。

 5ページの表ですが、TRALIとTACOの評価の結果です。こちらはTRALI又はTACOが疑われると報告された症例に加え、肺水腫等を呈した呼吸困難症例について、合わせて155例を評価しております。TRALIが疑われた141例のうち7例において、P-TRALIと評価されております。TACO疑いの85例のうち45例がTACOと評価されております。

11ページにあるように、TACOの報告は増加しておりますが、TACOの輸血用情報配付のために報告が増えているのではないかと考えられております。

16ページ、輸血後感染症の項目です。様々な安全対策が取られた結果、輸血後の感染症は減ってきております。個別NAT導入以降は、1例、HBVの感染例があります。9月6日の第2回運営委員会の感染症報告において、ウインドウ期と思われるHBVの感染例が1例報告されております。輸血後のE型肝炎の感染症例は本年も3例認められ、いずれもGenotype3でした。また、細菌症の感染では、血小板においてCitorobacter Koser感染例が1例認められております。以上です。

○半田部会長 安全技術調査会からの御報告ということですが、何かこの場で御意見、あるいは御質問等々ありますか。

○田野崎委員 一つ教えていただきたいのですが、資料6-6の日赤におけるヘモビジランス2016ということで、TRALI・TACOのような肺障害で亡くなられている症例は、欧米だと年間数例あるかと思いますが、日本ではいつも出ていなくて、これは収集の仕方によって完全に評価できているわけではないということによって違いがあると考えるのか、どういう説明になるのか教えていただければと思います。

○佐竹経営会議委員 もちろん、完全収集されていないという可能性もあるかと思います。ただ、輸血による副作用については、たとえ医療機関から我々にボランタリーな報告がなくても、死亡するような重症例は必ず全部機構を通して厚労省に伝えられて、厚労省から我々のほうにその照会が必ずありますので、そのような重症例が漏れていることは恐らくないのではないかと思います。ですので、現状として起こっていないと考えていいのではないかと考えております。

○半田部会長 よろしいでしょうか。今後も引き続き事務局で御検討お願いします。それでは、最後の議題に移ります。議題7、「化学及血清療法研究所からの報告事項について」です。参考人が出席されますので、事務局から御紹介、説明をお願いします。

○菓子野血液対策課長補佐 化学及血清療法研究所より、木下統晴理事長にお越しいただいております。また、事務局として、本日は血液対策課に加えて監視指導・麻薬対策課の監視指導室長の池上が出席しております。

 本日は、化学及血清療法研究所が新体制になって初めての血液事業部会であることから、現状と正常化に向けた今後の取組等について、理事長よりお話いただきます。それでは、よろしくお願いいたします。

○木下理事長 本日は、このような機会を与えていただき、誠に感謝申し上げます。非常にありがとうございます。2015年5月29日に明らかになった弊所の血漿分画製剤の不整合は、患者様、医療機関をはじめとして、多くの国民の皆様に多大な御迷惑をお掛けいたしまして、非常にお詫び申し上げます。

 また、その際、血液事業部会運営委員会におかれましては、委員会の皆様に多くの時間を費やしていただき、安全性と医療上の必要の面から御検討いただきました。6製品の例外的出荷という非常に難しい決断をしていただくということに至りました。御心労、御心配をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます。

 その御決断により、患者様へ必要な医薬品を届けることができました。また、不足する製品の供給についても、御対応いただいた企業様、あるいは、関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。化血研では、昨年の6月に私ども3名、外部からの理事3名が就任し、旧経営陣を刷新するとともに製品の安定供給と社会からの信頼を回復すべく、この1年様々な改革に取り組んでまいりました。そして、本年の5月30日に、私、木下統晴を理事長、副理事長として藤井隆、さらに6月には弁護士の野口敏夫を新理事に迎え新体制といたしました。現在、3名の体制で厚生労働省とも密接なコミュニケーションを取りながら、更なるガバナンス、コンプライアンスの強化を図り、健全化のプロセスを一歩一歩、着実に進めているところです。

 血漿分画製剤の不整合は、私も副委員長として加わりました第三者委員会の調査報告で指摘したように、長年にわたる閉鎖的な組織風土に起因するガバナンス並びにコンプライアンス体制に問題があったものと考えております。そのため、ガバナンス、コンプライアンス体制の抜本的な改革を目的とし、組織体制の見直し、信頼性保障体制の改善、強化、医薬品品質システムの構築、並びに企業風土の改革に向け、自らが先頭に立ち研究所一丸となって改善に努めてまいりました。

 これらの改善については、今月6日の血液事業部会運営委員会において、森審議官よりお話がありましたように、厚生労働省、機構、熊本県の立入調査にて問題を具体的に御指摘いただき、それに対する改善や改善プランを御指導いただきながら進めてまいっております。正常化まで、あと少しお時間を頂戴いたしたく存じます。最善を尽くしてまいりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。昨年1012月の2か月間は、311人という所を挙げて60万ページに上る資料の調査を実施し、その結果を昨年12月に厚生労働省に報告いたしました。

 血漿分画製剤のシングルサプライ品である血友病のバイパス製剤のバイクロットや、先天性プロテインC欠損症のアナクトCについては、現在、厚労省や機構の御指導を頂きながら、薬事的な対応を進めております。これら、2製品については、いまだ例外的出荷で患者様にお届せざるを得ない状況にありますが、これにつきましては、大変、申し訳なく存じております。

 厚生労働省大臣より、化血研が製造している血液製剤、ワクチンの中には国民の健康確保や医療に不可欠なものが含まれているため、事業譲渡を含めた組織体制の抜本的な見直しを検討するように指示を受けております。私どもも、この事業の重要性を考え、更に、これが発展につながる抜本的な組織体制の見直しは、積極的に行うべきであると考えております。

 私どもは、1,900人の従業員の雇用の維持、熊本の地で血漿分画製剤、人体用ワクチン、動物用ワクチンの三つの事業を行えること。そして、従業員が今後も夢や希望を持って仕事ができる事業を目指し、事業体の在り方を検討しているところです。現在、複数のお話を頂いておりますが、まだ検討中で具体的なことを申し上げる段階にはありませんが、弊所の三つの事業は国民の皆様にとって重要な事業と考えており、3事業の維持、発展を通じて国民の皆様の健康に寄与していきたいと考えております。

 理事就任以来、患者様、御使用の皆様を第一に確実な製産と供給を使命とする薬作りの魂を基本として、法令遵守、コンプライアンス重視、透明性の向上、現場主義を貫いております。一円融合、積小為大の精神のもと、新たな企業文化や風土を醸成してまいります。熊本の地を基盤としてその責務を果たすことで、大きく被災した熊本の復興にも貢献できるよう役職員、一丸となって取り組んでまいります。

 当所の全従業員が、懸命に努力している姿を是非見守っていただき、多面的な視点から御指導、御鞭撻を賜わりますればとても有り難いことと存じます。何とぞよろしくお願い申し上げます。本日は、このような機会をお与えいただき心より感謝申し上げます。どうもありがとうございました。

○半田部会長 木下理事長、ありがとうございました。せっかくですから、今の御説明に関して何か御質問、御意見等ございますか。いかがでしょうか。

○花井委員 化血研の現状について御紹介いただき、ありがとうございます。2015年以来、もう2017年になっていて、軌を一にして、現在、国内の分画をどのようなグランドデザインで描くのかという議論が並行して進んでおります。そういう意味では、重要なステークホルダーたる化血研の今後は非常に注目しているわけです。薬機法上の様々な問題点は、できるだけ速やかにやっていただくということなのですが、今、複数のという話をおっしゃられておりました。具体的なことはなかなか難しいのかもしれませんが、タイムスケジュール的には、いつ頃、ニュー化血研みたいな形になるイメージで考えておいたらよろしいのでしょうか。

 というのは、先ほど、年内にいろいろな議論をするということがあり、そういう意味では化血研の動向も無関係ではないので、スケジュール感みたいなものが分かれば、より良いかと思いました。

○木下理事長 ステークホルダーという、もう一つ我々が関与する、我々だけで決めるわけにはいかないというところがあり、いつ頃というのはなかなか難しいのです。これは、できるだけ早くということは考えております。できれば、そういう方向性を示すことが、皆様に御報告できるのは、例えば、今年中には、ある程度の方向性を示すようなことは言えるのではないかと思っております。

 また、実際に移行するには時間が掛かったりするので、その後になると思いますが、一応、我々のスピード感では年内を一つのポイントと思っております。

○半田部会長 ほかに何かございますか。

○前野委員 化血研の再生に向けた取組は国民も期待をしているところです。先月ですか、これは、直接、厚労省とは関係ありませんが、いわゆる動物用ワクチンでの遺伝子組換えの微生物の申請を怠ったというところで、また処分を受けましたね。その報道を見てまたかという、とてもがっかりしました。それについて、御説明をお聞きしたいと思います。

○木下理事長 先ほど申し上げたように、透明性を重視するという姿勢です。これが、多分、マスコミ報道であれば、またかというような表現になるかと思います。そういう、いろいろなものでも我々は正々堂々と出していくので、決して、隠蔽するというようなことはしないということですので、またかということを覚悟で、これは、我々はもうしっかり出していくと。

 いろいろなミスとか、あるいは、カルタヘナ法はかなり昔からやられており、それで、いろいろな省庁が関わるという、研究段階だと文科省、その後、農水省にいったり厚生労働省にいったりと、非常に複雑なところがあります。その段階が、例えば、文科省の段階でOKを取っているものを、そのまま試験法なのですが、産業段階であれば、それをまた農水省にお届けしなければいけないということがあります。今回は、他社において違反の報告があり、プレスリリースがあったものですから、すぐに我々も同じようなことがないかということを調べ、3日以内にその調査を済ませて農林水産省に報告して相談申し上げて、今、我々はこういうことが見付かりましたということも報告しました。

 我々の姿勢としては、決して、透明性を重視するということから隠蔽とか、これはまたかと言われても、我々の姿勢としてきちんとやるということで進めております。マスコミに載るときには、またかとかいろいろなことを言われますが、それはそれとして、我々が間違っていたところは間違っていたということをしっかり出していくと、そういう姿勢で我々は進めております。そういうことしか申し上げられませんが、よろしいでしょうか。

○大平委員 今日、新しい理事長からいろいろお話を伺うことができたので、これから期待するところです。これまで、やはり献血血液の有効利用の問題として、国内需給をきちんと履行していく中では、不祥事が起きてからのこの2年間ですかね、その間の期間に十分に供給されていない製剤が多々あり、また、貴重な製剤もたくさんあるという。そこで、これは患者にとって、大変、大きな損失でもあり、また、日本としても損失であろうと思います。

 そういう点から踏まえると、早く体制を立て直していただきたいということと、また、この体制の問題と並行する問題かもしれないのですが、今までは例外的に供給されている製剤について、今後、公認された製剤として供給されていくのかどうかという見通しは、あるのかどうかということを一つお聞きしたい。また、熊本の地でということでお話を伺っていたところですが、やはり、化血研は日本の献血者の献血血液を大切に使っていく中で、全国の視野を持ってきちんと経営に当たられること。また、透明性をきちんと高めた形で経営をしていくことを、今後の体制がどのように変わっていくのかというところもありますが、そこの根本的なところをきちんと押さえて経営に当たられて、新しい出発をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○木下理事長 ありがとうございます。例外的出荷が、まだ続いている所があります。これは、我々は最善の努力をするということで、当局の皆様とも相談しながら、また、御指導を受けながら進めております。私の感覚では、これは希望ですが、できるだけ早くそういうめどが付けられるのではないかと思っております。是非、よろしくお願いします。

 もう一つ、これからは熊本のローカルということだけではなく、もっと広い視野でという御指摘は、正しく、私もそう思っております。熊本のメリット、熊本のデメリットと両方あるとおもいます。メリットは、人員構成です。化血研の人員は1,900名おり、そのうち1,000名が正職員です。その1,000名は、大体、平均年齢が38歳ぐらい、そのうちの2030代が約50%おります。その人たちが、ほとんど熊本、九州大学やその近辺の、ローカルの九州地区の大学の方に非常に多く入ってきていただいています。非常に優秀な方が多いということで、将来性が非常に高い企業、私は余所から来たものですから見てびっくりしたのですが、非常に将来性の高い企業であると思っております。

 もう一つ、血漿分画製剤の中で化血研の位置付けというのは、献血の血漿という中から、最も多くの成分を分画して取っているということが、我々の技術であるし強みであろうと思っておりますので、それはしっかり持って、これからも新しいものを開発できるような形にしていきたいと思っております。

 幸い熊本には熊本大学がありますので、熊本大学との連携もしっかり組みながら、そういうところもメリットとして生かしていきたいと思っております。あと、分画製剤メーカーは、北海道、本州、九州という三つの場所にリスクが分散されており、何かあったときにもどこかが対応できるということも含めて、我々は熊本の地にあるという利点、それを広げていく人材、技術というところを基にして、新しい会社を作っていきたいと思っております。夢を持って作っていきたいと考えておりますので、今後とも、またよろしく御指導いただければと思っております。

○半田部会長 最後の質問をどうぞ。

○濱口部会長代理 今、御説明いただいて、これから変わるのだなということをひしひし感じました。私、外から見ていて思ったのは、お言葉の中の閉鎖性という言葉が非常にキーだったのかと思っております。閉鎖性について、どういうところが問題で、今、どのように改善したのかということを簡単に教えていただいて、それによって、多分、これから会社がしっかりしたものになるのだろうという期待を持ちたいと思います。簡単に御説明いただきたいと思います。

○木下理事長 簡単に言うと、みんなに笑われるようなことがあるのです。一つは、私が来たときにびっくりしたのは、昇格試験の制度が7段階あり、級が一つ上がるごとに試験があります。その試験の内容は、例えば、因数分解とか、そういうものを50代近くの人でも受けるという学校の延長上にあったようなところが一つの例としてあります。そういう人事制度というところも世間から外れているということが如実に表れていると思いました。

 そのほか、閉鎖性でいけば、熊本の地にあった、悪い言葉で言えば井の中の蛙的なところがあったのではないかということがあります。これは悪いところですが、今はその辺りのところを全部直しています。

 それから、先ほど透明性を上げると申し上げました。透明性を上げるということをしっかりやろうということで、実は、このようなことを言ってあれなのですけれど、小学校の先生と一緒なのですが、毎朝、私が玄関に立って皆さんに挨拶するということもやり始めております。できるだけコミュニケーションを多く取るということを含めてやっております。

 「週刊化血研便り」という広報が来ておりますが、そういうものを、毎週、従業員や評議員にも知らせる。今、化血研がどのように動いているのかということを具体的にしっかり見てもらうということをしております。もう一つは、できるだけ現場に入っていくということを進めておりますので、化血研にもうおいでいただいたかどうか分かりませんが、あそこの建物は、何でもしゃべってしまって申し訳ないのですけれど、天辺が天守閣みたいに立派な建物になっており、9階にあるのです。

 それから、前の方々は余り下りたがらなかったみたいですが、今は全部、現場にどんどん入って行こうではないかということを、管理職の我々も率先して進めているということで、段々、コミュニケーションを取りながら、いろいろなことができてきているという状況で、職員の皆さんが非常に明るく前向きで仕事に取り組み始めたという状況です。

 この2年間は、とても苦しかったのだろうと思いますが、職員も、やはり、これからものづくりは、薬作りの魂は本当に品質が大事で良いもの、いかに安全なものを作るのかということがポイントですので、それに向かって一歩ずつ歩き始めたと思っております。回答になったのか分かりませんが、そのようなことを。

○半田部会長 よろしいでしょうか。

○池上監視指導・麻薬対策課監視指導室長 一言だけ申し上げます。先ほど、出荷の正常化に向けての見通しという御質問がありました。我々としての考え方を少し説明いたします。今、理事長におっしゃっていただきましたが、何より、医薬品を安全で信頼できるものとして製造できる体制を確保していただくことが第一ですので、そこはきちんと拝見させていただきたいと思っております。

 したがって、時期については、まだ不明ですが、これまで改善を続けてきていただいた事項もあり、改善に向けて更に具体化が必要と思われるような項目もあります。今後も継続的に化血研の皆様とお話をして、状況を確認して指導もさせていただきながらしっかり対応していきたいと思います。

○半田部会長 ありがとうございました。それでは、化血研、事務局には、迅速な正常化をよろしくお願いしたいと思います。本日はありがとうございました。

○木下理事長 ありがとうございました。

○半田部会長 以上が用意した議題です。委員の方々から、ほかに何かございますか。特にございませんでしょうか。それでは、次回の日程等々については、後日、事務局から連絡をお願いします。薬事・食品衛生審議会薬事分科会平成29年度第2回血液事業部会を終了いたします。本日はどうもありがとうございました。


(了)

備考
本部会は、公開で開催された。

連絡先:医薬・生活衛生局 血液対策課 課長補佐 山本(2909)

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