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2017年11月24日 第109回社会保障審議会医療保険部会

○日時

平成29年11月24日(金)16:00〜17:27


○場所

厚生労働省2階講堂


○議題

1.次回の診療報酬改定に向けた検討
2.骨太2017、経済・財政再生計画改革工程表の指摘事項
3.後期高齢者医療の保険料の賦課限度額

○議事

○遠藤部会長

 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第109回「医療保険部会」を開催いたします。

 委員の皆様におかれましては、御多忙の折お集まりをいただきまして、どうもありがとうございます。

 まず、本日の委員の出欠状況について申し上げます。

 本日は岩村部会長代理、岡崎委員、福田委員、堀委員より御欠席の御連絡をいただいております。

 また、横尾委員からは少々おくれるとの御連絡をいただいております。

 続きまして、欠席委員のかわりに出席される方についてお諮りをいたします。

 福田委員の代理として小竹参考人の御出席につき、御承認をいただければと思いますが、よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 なお、平成2111月から当部会の委員として御尽力いただきました和田委員が1119日付で任期が満了とあわせて御退任されましたので、お知らせいたします。

 それでは、議事に移らせていただきます。

 本日は、次回の診療報酬改定に向けた検討、改革工程表の指摘事項、後期高齢者医療の保険料の賦課限度額、この3つを議題といたします。

 それでは、まず、「次回の診療報酬改定に向けた検討」を議題といたします。本日は、これまでの議論を踏まえ「平成30年度診療報酬改定の基本方針(骨子案)」を事務局から提出していただいております。

 それでは、事務局より、資料1−1、1−2について説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○黒田課長

 連携課長でございます。

 お手元の資料1−2、1−2に即しまして御説明を申し上げます。

 まず、資料1−1でございますが、こちらは今回、資料1−2で骨子案を文章として御用意しておりますが、その項目立てを1枚でごらんいただくためのものでございます。

 まず、一番上の「改定に当たっての基本認識」が3点ございます。100年時代を見据えた社会の実現、包括ケアシステムの構築、制度の安定性・持続可能性の確保と医療・介護現場の新たな働き方の推進の3点でございます。この3点につきましては、前回、10月4日の医療保険部会に資料としてお出しした内容と変わっておりません。

 その下に「改定の基本的視点と具体的方向性」といたしまして、1〜4に掲げます4点について資料を御用意しております。この項目についても前回と変更ございませんが、念のため申し上げますと、まず1点目といたしまして「地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進」、2点目といたしまして「新しいニーズにも対応でき、安心・安全で納得できる質の高い医療の実現・充実」、3点目といたしまして「医療従事者の負担軽減、働き方改革の推進」、4点目といたしまして「効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上」でございます。

 その下に掲げられております具体的方向性の例につきましては、基本的には前回の資料を踏襲しておりますが、部会でも御意見がございましたが、1つの項目が複数の項目に該当するケースがあるというお話もございましたので、再掲も含めまして、項目の整理をさせていただいているというのが全体の骨格でございます。

 それでは、資料1−2に基づきまして、骨子案について御説明を申し上げます。

 まず「1.改定に当たっての基本認識」でございます。この部分は前回の御議論、前回ごらんいただいた内容とおおむね変えておりません。字句修正程度でございます。

 1つ目で「人生100年時代を見据えた社会の実現」、2つ目に、真ん中のところにございますが「どこに住んでいても適切な医療・介護を安心して受けられる社会の実現(地域包括ケアシステムの構築)」、3点目といたしまして「制度の安定性・持続可能性の確保と医療・介護現場の新たな働き方の推進」ということで、1ページから2ページにかけて記載をしてございます。こちらは文言修正程度ですので、御確認いただければと存じます。

 2番以降は、前回の資料では箇条書きの形で提示させていただいておりましたが、それを文章化するという形で今回は資料を御用意しております。

 「2.改定の基本的視点と具体的方向性」でございます。

 「(1)地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進」でございます。この点は重点課題として位置づけております。

 まず基本的視点ですが、患者の状態等に応じて質の高い医療が適切に受けられるとともに、必要に応じて介護サービスと連携・協働するなど、切れ目のない医療・介護提供体制が確保されることが重要という点。

 その下に参りますと、このためには、医療機能の分化・強化、連携を進め、効果的・効率的で質の高い医療提供体制を構築するとともに、地域包括ケアシステムを構築していくことが必要であるという点。この2点を基本的視点として記載してございます。

 その下の具体的方向性の例ですが、○で項目を御用意しておりますが、1つ目が、地域包括ケアシステム構築のための取り組みの強化でございます。このには黒いポツでポイントが3つございまして、1つ目が、医療機関間の連携、医科歯科連携、病診薬連携、栄養指導等でございまして、患者・利用者の状態に応じて真に必要なサービスを適時適切に提供するため、地域の関係者間の多職種連携の取り組み等を推進するという点。

 その下の黒いポツですが、患者が安心・納得して入退院し、住みなれた地域での療養や生活を継続できるようにするための取り組みを推進するという点。

 その下に参りますと、介護施設入所者等に対する適切な医療提供など、適切な役割分担に基づく医療・介護サービスの提供を推進するという点を置かせていただいております。

 3ページ、1つ目の、その次ですが、かかりつけ医、かかりつけ歯科医、かかりつけ薬剤師・薬局の機能の評価でございます。この点は3点、黒いポツで置かせていただいております。まず1つ目のポツですが、複数の慢性疾患を有する患者に対し、療養上の指導、服薬管理、健康管理等の対応を継続的に実施するなど、患者の療養環境や希望に応じた診療が行われるようにかかりつけ医の機能を評価するという点。2つ目といたしまして、歯科医療機関を受診する患者像が多様化する中、地域の関係者との連携体制を確保しつつ、口腔疾患の重症化予防や口腔機能の維持・向上のため、継続的な口腔管理・指導が行われるよう、かかりつけ歯科医の機能を評価するという点。その下ですが、患者に対する薬物療法の有効性・安全性を確保するため、服薬情報の一元的・継続的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導が行われるよう、かかりつけ薬剤師・薬局の評価を推進するという点。その際、薬剤調製などの対物業務に係る評価や、いわゆる門前薬局・同一敷地内薬局の評価を適正化するという点を置かせていただいております。

 その次のですが、医療機能や患者の状態に応じた入院医療の評価ということで、人口構造や疾病構造の変化、入院医療ニーズの多様化の中で、地域における必要な入院医療が効果的・効率的に提供されるよう、医療機能や患者の状態に応じた評価を行い、医療機能の分化・強化、連携を推進するという点を置かせていただいております。

 その次の○ですが、外来医療の機能分化、重症化予防の取り組みの推進でございます。

 1つ目は、大病院と中小病院・診療所の機能分化を推進するという点。

 2つ目のポツは、ICTの有効活用等々も含めまして、重症化予防の取り組み、疾患の進展の措置や合併症の予防、早期治療の取り組みを推進するという点を置かせていただいております。

 3ページのその下に参りますと、質の高い在宅医療・訪問看護の確保の点でございます。この点につきましては、前回の28年改定の際の基本方針の記載をベースにいたしまして、次の4ページにかけまして、質の高い訪問診療、訪問看護、歯科訪問診療及び訪問薬剤管理等を評価するという点を置かせていただいております。

 (1)の最後の○ですが、国民の希望に応じた看取りの推進ということで、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」の普及を含め、患者本人の意思を尊重したサービスの提供のための取り組みを推進するという点を置かせていただいております。

 4ページの「(2)新しいニーズにも対応でき、安心・安全で納得できる質の高い医療の実現・充実」でございます。

 基本的視点といたしましては、国民の安心・安全を確保する観点から、今後の医療技術の進展や疾病構造の変化等を踏まえ、第三者による評価やアウトカム評価など客観的な評価を進めながら、適切な情報に基づき患者自身が納得して主体的に医療を選択できるようにし、また、新たなニーズにも対応できる医療を実現するとともに、我が国の医療の中で重点的な対応が求められる分野を時々の診療報酬改定において適切に評価していくことが重要と置かせていただいております。

 その下の具体的方向性の例でございますが、1つ目のは、重点的な対応が求められる医療分野の充実ということで、緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価、認知症の方に対する適切な医療の評価、地域移行・地域生活支援の充実を含む質の高い精神医療の評価、難病患者に対する適切な医療の評価、小児医療、周産期医療、救急医療の充実、口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応、生活の質に配慮した歯科医療の推進、医薬品、医療機器、検査等におけるイノベーションを含む先進的な医療技術の適切な評価を置かせていただいております。この部分は前回改定の際の基本方針の記載を参考にして御用意をしているところでございます。

 その次の○ですが、ICT等の将来の医療を担う新たな技術の着実な導入、データの収集・利活用の推進でございます。遠隔診療の適切な活用、それから医療連携を含めたICT等の有効活用等々の記述を置かせていただいております。

 また、次の5ページに参りますと、アウトカムに着目した評価の推進ということで、質の高いリハビリテーションの評価を初めとして、アウトカムに着目した評価を推進するという記載を置かせていただいております。

 5ページの「(3)医療従事者の負担軽減、働き方改革の推進」でございます。

 基本的視点といたしましては、医療従事者の厳しい勤務環境が指摘されている中、医療の安全の確保や地域医療の確保にも留意しつつ、医療従事者の負担の軽減を図り、あわせて、おのおのの専門性を発揮でき、柔軟な働き方ができるよう、環境の整備、働き方改革を推進することが必要と置かせていただいております。

 その下の具体的方向性の例でございますが、まずはチーム医療等の推進などの勤務環境の改善でございます。

 その次に、業務の効率化・合理化。

 3点目といたしましては、この部分は再掲ですが、ICT等の将来の医療を担う新たな技術の着実な導入。

 次のも再掲ですが、地域包括ケアシステム構築のための多職種連携による取り組みの強化。

 5ページの最後から6ページにかけての部分も再掲ですが、外来医療の機能分化を置かせていたいだているところでございます。

 6ページ、「(4)効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上」でございます。

 基本的視点といたしましては、国民皆保険を維持するためには、制度の安定性・持続可能性を高める不断の取り組みが求められ、医療関係者が共同して、医療サービスの維持・向上と同時に、医療の効率化・適正化を図ることが必要だということを置かせていただいております。

 その下の具体的方向性の例ですが、薬価制度の抜本改革の推進、後発医薬品の使用促進、医療機能や患者の状態に応じた入院医療の評価、この部分は再掲でございます。

 また、その下の外来医療の機能分化、重症化予防の取り組みの推進、この部分も再掲でございます。

 その下に費用対効果の評価といたしまして、試行的導入の対象になっている医薬品・医療機器について、試行的な費用対効果評価の結果を踏まえた価格の設定等の記載を置かせていただいております。

 その下になりますが、医薬品の適正使用の推進、効率性等に応じた薬局の評価の推進、医薬品、医療機器、検査等の適正な評価に関する記述を置かせていただいております。

 7ページ、最後の「3.将来を見据えた課題」でございます。この部分はを4つ置かせていただいておりますが、まず1つ目のといたしまして、団塊の世代が全て75歳以上の高齢者になる2025年、団塊ジュニア世代が65歳以上の高齢者となる2040年といった節目を念頭に置きまして、こうした状況にも対応可能な総合的な取り組みを推進することが必要であるという点が1つ目でございます。

 2つ目のは、各論のところに出てまいりましたが、包括ケアシステムの構築に向けて、在宅医療・訪問看護の普及、ICTの利活用等々が求められるということ。

 3点目といたしまして、患者にとって安心・納得できる医療を提供していくために、受けた医療や診療報酬制度をわかりやすくしていくための取り組みを進めることが求められているという点。

 最後ですが、国民が主体的にサービスを選択し、活動することが可能となるような環境整備、予防・健康づくり、セルフメディケーション等の記載を置かせていただいているところでございます。

 なお、本件と同じ資料に基づきまして、きょうの午前中に社会保障審議会医療部会での審議もいただいたという点を触れさせていただきます。

 事務局からは以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、皆様、御意見を承りたいと思います。いかがでしょうか。

 原委員、どうぞ。

○原委員

 ありがとうございます。

 まず、総論的な話になりますけれども、地域包括ケアシステムの構築でございます。医療保険者にとりまして、生活習慣病の重症化予防や医療介護連携など、医療保険者としても積極的に取り組んでいくべき課題であるわけでございますけれども、特に国保の保険者は地域包括ケアシステム構築の実施主体である市町村という意味では同じでございますので、保健事業や被保険者の健康づくり、介護予防にこれまで以上に取り組むとともに、地域住民等による生活の支え合い、互助と呼んでおりますけれども、こういったことや、あるいは地域福祉、まちづくり、こういった他の事業とも連携を図っていくなど積極的に取り組んでいくべきではないかと考えております。

 そうした中で、診療報酬による効率的で効果的な支援が大変有効であり、関係者の期待も大変大きいと思います。また、来年、今回改定はトリプル改定ということでもございますから、前回改定に続きまして、地域包括ケアシステムの構築というテーマについて最優先かつ継続的に取り組んでいただきたいと、原案で第一に掲げておられますのもそういうことだろうと理解しておりますけれども、そのことをぜひお願いしたいということでございます。

 それから、個別事項として2点、改定基本方針の骨子案の原案を作成されました厚生労働省の事務局の考え方をお聞きしたいと思います。

 1点目は、診療報酬体系の簡素化についてでございます。前々回でも申し上げたことでありますけれども、厚生労働省と審査支払機関、私ども国保連と支払基金でございますけれども、現在、診療報酬の審査支払業務改革に取り組んでおりまして、現行診療報酬点数に係る審査基準の明確化ということが計画の中に書かれてございます。これは審査基準の地域差等の解消に向けて課題の一つとされているわけであります。

 また、診療報酬体系が複雑なことで審査システムが複雑になり、審査の事務コストも増大しているわけであります。こうした課題への対応の一つに、診療報酬点数表の平易化、簡素化という課題があろうかと思いますが、この点については4年前の改定の方針では明確に書かれてあったのですけれども、現在はこの言葉自体が落ちておりますが、これは当然のことであると。こういう理解をしておりまして、そういう意味で、骨子案の7ページの3つ目のです。患者にとって安心・納得できる医療を提供していくためには、受けた医療や診療報酬制度をわかりやすくしていくための取り組みを進めることが求められる。この表現の中にそうしたことが含まれていると理解したいと思いますけれども、その点をお聞きしたいということでございます。

 2点目が自殺対策でございます。平成10年以来長い間、3万人台を推移していた自殺者数は、平成22年から減り始め、平成28年には2万2,000人となり、平成6年の水準まで下がったところでありますが、40代から60代の父親世代が多いとか、あるいは欧米の先進国と比べますと、やはり我が国の自殺死亡率は相当高くなっておりまして、これで安心するのではなく、自殺者数は限りなくゼロを目指すのだと、こういった姿勢が必要だろうと思います。

 そのためには相談や生活困窮者対策など地域レベルで総合的に取り組んでいくことが今は大変重要になってきているわけでございますけれども、精神医療の果たす役割はやはり依然として大きいと考えております。この改定の基本方針の1ページ目の1の3つ目のの後段に、災害時の対応や自殺対策など、個々の政策課題への対応も求められているという認識が示されておりますけれども、個別具体的な事項としては、4ページ目の2の(2)の2つ目のの3つ目のポツです。地域移行・地域生活支援の充実を含む質の高い精神医療の評価、こういう中に自殺対策も含まれていると理解したいと思いますけれども、その点、原案作成者の方にお聞きしたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、事務局、よろしくお願いします。

○黒田課長

 ありがとうございます。2点御質問いただきました。

 まず1点目、診療報酬制度をわかりやすくしていくという点に関するお尋ねですが、この記載、今回御用意しておりますのは7ページ目の3番のところにございますが、前回の28年改定の基本方針の中にも同様の記載がございます。問題意識としては、先ほどお話がありましたように、こうした簡素化に向けての不断の努力が継続されるということが当然のことだろうというような認識でございます。この点が1点目でございます。

 2点目でございます。今回の原案の中にも自殺対策の話を記載させていただいております。個別の質の高い医療の実現という部分でいきますと、先ほど御指摘の精神医療の中に入ってくるということだろうと思いますので、詳細な各論はもちろん中医協等々でということになろうと思いますが、課題認識としてはこの部分でということで考えております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 原委員、よろしいですか。

 ほかにいかがでしょう。

 それでは、南部委員、遠藤秀樹委員の順番でお願いします。

○南部委員

 ありがとうございます。連合の南部と申します.よろしくお願いいたします。

 1つ質問と、そして御意見を述べさせていただきたいと思います。

 1つ目は、骨子の3ページにあるかかりつけ歯科医について、厚生労働省内での検討委員会があると聞いておりますが、その場でどのような議論がなされているか、経過等を教えていただけたらと思っております。

 また、先ほど原委員から御意見があった骨子7ページの3について、3つ目のの患者にとって安心・納得できる医療で、受けた医療や診療報酬制度をわかりやすくということが書かれてございますが、これについては以前も連合から意見を述べさせていただいたとおり、レセプト電子化のさらなる推進と全ての医療機関における診療明細書の無料発行の推進ということで、具体的な記載を盛り込むべきだと考えております。

 特にこの間、連合の調査結果を少し御紹介させていただきたいと思っております。

 まず、受け取った診療明細書を活用している人の年齢層を聞きましたところ、65歳から74歳では73.2%、75歳以上では65.9%という結果が出まして、高齢者のほうが受け取った明細を活用している。どういったことに活用しているかということにつきましては、病気の記録として保存としているということで、活用頻度も高まっております。また、発行義務免除についても、常勤医師が高齢の場合でも例外なく無料で発行すべきという御意見が48.4%あったということで、患者からは厳しい目線が向けられていることがわかりました。こうした事実も踏まえまして、患者本位の医療という観点から引き続き、先ほども申し上げましたとおり、レセプト電子化のさらなる推進と全ての医療機関における診療明細の無料発行の推進を盛り込んでいただきたいと思っております。これについては将来を見据えた課題だけではなくて、4ページにあります質の高い医療の実現、充実の項にも明記すべきだと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 事務局に対してのお尋ねもございましたね。それでは、事務局、コメントをお願いします。

○黒田課長

 詳細については、また医政局の検討の状況は先生のほうに資料等々をお届けしたいと思います。テーマとしては、この3ページの記載にもございますけれども、かかりつけ歯科医の取り組みが進められている中で、報酬上の評価もさまざまきめ細かく取り組まれるようになってきている中で、どんな成果が上がっているのかというお話。それから、その成果が患者さんのQOLの向上にどんな役に立っているのかというようなお話をデータも踏まえながら検討されているということで、詳細については、後ほど資料をお届けさせていただいた上で御説明させていただきたいと思います。ありがとうございます。

○遠藤部会長

 よろしくお願いします。

 それでは、遠藤英樹委員、お願いいたします。

○遠藤委員

 ちょっと内容について御意見申し上げたいのですけれども、その前に、今、かかりつけ歯科医の点についていろいろ話題がありましたので、かかりつけ歯科医につきましては、患者さんのライフステージに応じた継続的な管理をどうやっていくか。生涯を通した口腔機能を管理していくという形と、一方で地域における連携、これは介護を含めて介護施設との連携、医療機関との連携、またはさまざまな多職種との連携等をどう活用していくかといったことを検討して、さらにそれを進めていくというふうに検討しているものと思っております。

 意見ですけれども、3ページの質の高い在宅医療というところで、患者さんの状態、医療内容等に応じた効果的で効率的な質の高い訪問診療の提供という形になっております。ここは当然、患者さん、利用者御本人の利便性または質の高い医療ということでもありますけれども、在宅における患者さんというのは当然、介護している方もいらっしゃるわけで、介護家族の負担は相当なものがあると思います。そういった介護家族のQOLも含めて改善するような方向での検討をお願いしたい。といいますのは、どういった医療の提供の仕方をするのか、どういった場所で医療を提供するかといったことも、家族も含めた介護の中で全体の負担軽減を含めて質の高い医療提供をすることが必要ではないかと思っております。

 特に歯科のほうでたびたび意見を出しているのは、デイサービス等においての訪問診療の提供、これはルール上なかなか難しい点があるのは承知しておりますけれども、こういった点を考慮すれば、質の高い医療の提供も可能でありますし、かつ患者さん本人、また家族の方の負担軽減という点でも有効ではないかと考えておりますので、ぜひ御検討いただきたいと思っております。

 以上です。ありがとうございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 松原委員、どうぞ。

○松原委員

 3ページの4番目の○でございます。質の高い在宅医療。現在、現場で一番困っているのは、在宅にしろ介護施設にしろ、最期をみとるときにどのような対応をしていいのかというルールが十分とできておりません。現在、終末期、人生の最終段階における医療について議論しているところでございますけれども、長い人生の間でかかりつけの先生が診ていて、最後に施設に入られる、あるいは最後に在宅で看取られるというときに、今、在宅専門の診療所が大変増えております。これは一人の管理者がいて、あとは若い先生たちがバイトで雇われているわけですけれども、長い間診ていたわけではないので、人生の最後に全く見ず知らずのバイトの先生たちが電話だけで対応して3次救急に全部それを振り分ける。全体像がわかりませんから、そういった形でしか対応できないのは当然ですけれども、3次救急の先生たちがそのために大変疲弊しています。かなりのお年寄りの最後に3次救急に連れていかれるということ自体が、救急にとっても大変エネルギーを費やすことであります。

 そういったことから考えれば、今まで診ていたかかりつけの先生たちが連続して診られるような仕組みを構築しなければなりません。1つの医療機関から1人しか医師が対応できないとなれば、36524時間、1人の医師が対応すると、これはよほどのことでないとなかなか難しゅうございます。長い間診ている方ですから事情もわかりますし、その方の考え方もわかりますから、かかりつけ医が看取るのが一番幸せな終わり方ではないかと私どもは思いますが、36524時間を1人で対応するのは無理でございます。

 そこで、中医協でも今、議論しているところでありますけれども、やはり診診連携が非常に大事な要素であり、内科や外科と耳鼻科や泌尿器科と組み合わせて、チームをつくって、高齢の方をトータルで診ていくというやり方を制度上きちんとしていただきませんと、1つの医療機関で1人の医師が全て面倒を見なければならないという仕組みは行き詰まっております。今から2025年、2035年とお年寄りが増えて、施設も含めて在宅で診なければならない状態にありますので、ぜひそのところを施策として推進していただきたい。その中で2ページ目のの6番目の診診連携というのがこれからの在宅の質を高めるために一番大事なことであるということを申し上げます。

 2番目は、各病院でさまざまなトラブルが起き、患者さんの人権を無視したような手術の適用をしているということを考えますと、やはり内部だけではなくて必ず外部からも目を通すべきだと何度も主張しております。4ページ目の基本的指針の上から2番目のでございますけれども、第三者の評価をきちんと入れないと、内部だけで物事を決めてしまいますと必ずゆがみが出ます。そこのところをぜひ施策としてきっちりと第三者の目が入り得る、入らねばならない仕組みを構築していただきたい。これが私の2つ目の意見であります。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、森委員、どうぞ。

○森委員

 ありがとうございます。

 今、松原先生から連携の話が出ましたので、2ページ目の一番下のところに病診薬連携というものがあります。

 その次に7ページを見ていただければと思いますけれども、一番上のの医薬品の適正使用の推進のところで、今、病院薬剤師も、例えば入院患者への持参薬の確認、管理等、また病棟での服薬管理・指導を通じて不適切な重複投薬、多剤投薬の削減に取り組んでいます。入院中に多剤投薬の削減を行っても、今、在院日数が短くなっている中で、削減した結果のフォローが外来に移ってから行われることになると思います。そのため、病院薬剤師と薬局薬剤師の連携をきちんとこれまで以上に進めなければいけないと思っています。

 また、入院前の薬物治療の経過や問題点なども私どもから病院薬剤師に伝える必要がありますので、そういうことができるようにお願いをしたいと思います。

 病院薬剤師に関しては、今、お話ししましたように、持参薬の確認、管理であったりハイリスク薬の管理、病棟での服薬管理、指導、こういうことを通してチーム医療へ貢献して医療安全の確保、医薬品の適正使用に貢献していますので、ぜひそういう仕事ができるような評価をお願いしたいと思っています。

 改めてですけれども、薬局薬剤師に関しては、国民が安心・安全で質が高く効率的・効果的な医療を受けられるようにするためには、個別最適化した調剤を実施することが重要になってきます。そのために服用薬の一元管理、継続管理、そしてそれに基づく薬学的管理指導ができるように、かかりつけ薬剤師・薬局の機能を評価していただけるようにお願いをしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 望月委員、お待たせしました。

○望月委員

 ありがとうございます。

 先般、改定に当たっての基本認識においては、経済・財政との調和というのをぜひ一つの柱立てにしていただきたいということを申し上げたのですけれども、反映されていないことについては残念に思っています。しかしながら、趣旨については最大限盛り込んでいただいたと受けとめております。一定の評価をしているということです。

 その上で、表現なのですけれども、2ページ目の1つ目の○、6行目です。「保険財政や国の財政に係る状況等に留意するとともに」という記載ですけれども、骨太の方針2017と平仄を合わせる観点からも、少し表現を強めていただいて、踏まえつつというふうにしていただきたいとお願いをしたいと思っています。

 2点目ですけれども、7ページ、8ページには、将来を見据えた課題というのが今回新たに示されておりますが、1つ目の○について申し上げますと、言うまでもなく、将来にわたって対応可能な医療提供体制の構築は、医療保険制度の持続可能性の確保と表裏一体だと思います。ぜひこの医療保険制度の持続可能性の確保にも最大限取り組んでいくという趣旨を盛り込んでいただきたいと考えています。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 今回提案されました基本方針骨子案につきましては、特に異存はございません。ただ、2点、要望を申し上げたいと思っております。

 1つは、ちょっと松原先生も言及されましたけれども、終末期医療といいますか、人生の最終段階における医療、これは超高齢社会においては非常に重要な課題と認識をしております。ただ、まだ検討中ということで、次回改定の中に織り込むには少し早いと思いますけれども、たしか18年の医療制度改革のときには後期高齢者の終末期の相談支援料のように、一定のパッケージをつくって制度に組み込んだ経緯があったかと思います。次の32年度改定のときには基本方針の中に織り込むと同時に、そういったパッケージで広い意味での高齢者に対する医療制度と診療報酬というのを少し御検討いただきたいというのが1つ目の要望でございます。

 2つ目は、これも毎回のように出るのですけれども、基本方針の議論をしながら、中医協ではかなり突っ込んだ議論が進められておりまして、基本方針ができるのは多分次の医療保険部会、医療部会ということになると思うのですが、そのときにはほとんど中医協で議論が終わっている。これは毎回のことで、毎回のように申し上げているのですけれども、この基本方針はやはり検討のペースを前倒ししないと、論理的にもおかしなことになる気がいたしますので、ぜひ10月、11月の中旬ぐらいまでには基本方針を固めるというぐらいのスケジュールを次回以降、お願いしたいということを要望いたします。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 その問題は18年度から基本方針を両部会でつくるようになってからずっと言われている議論でありますので、また改めて御検討を事務局でしていただければと思います。

 ほかにいかがでしょうか。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 今回提示いただいた骨子案については、大きく異論があるということではございませんが、現場の医師の方や地方の医療、国の医療としても非常に重要な観点で感じていることがありますので意見を申し上げ、少し改善をお願いできればと思っています。

 参考資料の中に「日本健康会議」が出ていますが、宣言が8つあって、その2つ目に生活習慣病のことが書かれています。端的に言えば糖尿病が一番典型だと思います。実際にその治療のために大変辛苦されている御本人や医師をはじめとした方々もおられますし、あるいは透析等についても重症化すると大変な医療費の支出、また本人の負担もかなりのものがあります。お会いしたあるドクターは、関東のエリアで開業されていますが、九州の私がいます佐賀県からも、あるいは東北からもわざわざセカンドオピニオンあるいはサードオピニオンとして来られ、その先生の指導を受けながら治療に専念するという方がいらっしゃるようです。

 詳しくお話を聞いて、どうして先生のような指導が全国的にできないのでしょうかとお尋ねしたときに、患者本人をその気にさせて、自らの生活習慣、食習慣、運動などを改善するというのはなかなか時間もかかる。意識を本気にさせるというのはとても大変なのだという話がありました。さらに伺うと、そのためには時間を要しますので、医師として医療機関の中で診療する時間の中で、患者一人ひとりに対し、かなりの時間を要することが評価されるかどうかということが結構影響があるということをいろいろ聞いたところでございました。ほかにもこういった気持ちの方がおられるように聞いています。

 そういったことを考えますと、本質的に重要な医療指導ということについても評価をすべきではないかと思っています。仮に本気になって生活習慣を正していって、体調を直していって健康を回復するとしたら、やはりそこそこの説明も必要でしょうし、いわゆるカウンセリング的な時間も必要と思いますが、これらの評価がほとんどなければ、なかなか医療機関としてそういう時間を割くことも難しい面もあるのではないかと思います。本来的には薬等に頼らず、自分自身の生活を変えながら、食生活を変えながら健康を回復していくのが一番いいかなと思われますので、ぜひこういった本質的に重要で、手間もかかるし暇もかかる。でも、そこの重要なことをちゃんとできるような指導をできる医療の支えのような、そういった評価ということもぜひ検討いただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 大体よろしゅうございますか。

 武久委員、どうぞ。

○武久委員

 我々、医療関係者は、厚生労働省がお決めになった基準で粛々と医療をやっておりますけれども、当然のことながら医療機関にも患者さんにもいい政策で決めていただいていると思っておりますが、実は3ページと7ページにありますかかりつけ薬局とか調剤薬局の件でございますが、私も前から、医療機関で非常に多くの薬剤が出されるということで、医薬分業になれば薬剤が減るのではないかということもありました。ただ、慢性期の病院は外来よりも入院患者さんのほうが多くて、入院患者さんは院内の薬剤師がつくることになりまして、薬剤師が特に減るというわけではありません。

 外来も高齢者の外来が多いわけですから、処方箋をもらって、老人車を押して交差点の向こう側に行くとか非常にリスクもありますし、本人たちが満足しているかどうかは別として、医薬分業では一つの方針としては非常にいいと思うのですけれども、まずお聞きしたいのは薬の量が減ったかということと、大学病院とか厚生連の病院の一部では全部院内調剤に変えたところもあると聞いております。我々のところのように外来が少ないところと、大学病院みたいに数が多いところとではちょっと違うと思いますけれども、この辺のところが我々の現場としては、入院の薬剤も調剤薬局でつくっていただけると非常にありがたい。薬剤師は病棟薬剤師として集中して薬剤を管理する側に回れるということもあります。そういうこともあって、どんどん医薬分業を進めなさいと、また、院外薬局を院内というか敷地内でもいいということで、今まで、ずっと推進になっておりますけれども、その辺が現場によってはどうしようかなと。我々は厚労省が決めたとおりにするべきだと思いますが、少し疑問がある点もあるということを御理解いただきたいと思います。

○遠藤部会長

 御意見として承りました。

 大体よろしゅうございますか。

 では、森委員、関連でお願いいたします。

○森委員

 ありがとうございます。関連で1つですけれども、敷地内薬局を推進しているということではないと思います。医療機関と薬局の構造規制の見直しが行われ、一律にだめではないということでもあり、決して国は推進していないと思います。逆に言えば、閣議決定でかかりつけを進めることになっていますので、敷地内に関してはかかりつけと逆行するものになると思います。

○遠藤部会長

 補足をありがとうございます。

 大体よろしゅうございますか。ありがとうございます。

 それでは、いろいろと御意見を本日いただきました。事務局は、これを整理・検討いただきまして、次回の部会で取りまとめに向けた案を提示していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、次に、改革工程表の指摘事項を議題といたします。本日は、前回に引き続きまして、平成30年度までに検討が必要な事項について御議論をいただくということでございます。具体的には、薬剤の自己負担及び、前回時間の関係で十分に御議論いただけなかった金融資産の保有状況を考慮した負担のあり方、この2つの事項について、あわせて御議論をしていただければと思います。

 それでは、事務局より資料2−1について説明をお願いしたいと思います。お願いします。

○安藤課長

 保険課長でございます。資料2−1に基づいて御説明させていただきます。

 早速でございますけれども、ページをおめくりいただきまして、2ページをごらんいただきたいと思います。改革工程表でございます。薬剤一部負担の関係については、まず、赤でくくっているところの左の矢羽根がございますけれども、昨年度、スイッチOTC化された医療用医薬品に係る保険償還率のあり方について、一度御議論をいただいているところでございます。28年度は、スイッチOTC化された医療用医薬品といういわば限定的な課題だったわけでございますけれども、今回、新たに御議論いただくものについては、真ん中の矢羽根でございますが、より広範な観点から薬剤自己負担の引き上げについて市販品と医療用医薬品との間の価格のバランス、あるいは医薬品の適正使用の促進等の観点を踏まえつつ、対象範囲を含め、幅広い観点から当部会で検討を行い、その結果に基づき必要な措置を講ずるとされているものでございます。

 以下、まず関連データのほうから資料として添付させていただいておりますが、3ページをごらんください。まず、薬剤費比率の年次推移でございます。こちらは注書きにございますように、DPCを初めとする薬剤費が入院料に包括されて算定されているものの薬剤費は含んでございませんけれども、それ以外の薬剤費で見ますと、国民医療費のおおむね2割強、金額で申し上げますと10兆円規模に達する状況になってきているという状況でございます。

 続きまして、4ページをごらんください。こちらは年齢階級別1人当たりの調剤医療費の違いについて図示したものでございます。御案内のとおり、年齢階級別に見ますと、高齢になるほど高くなっているという状況が見てとれるところでございます。

 5ページでございますが、今度は投薬数について年齢階層別に見たものでございます。最初は投薬数が減少いたしまして、その後、横ばいがしばらく続きますけれども、65歳以降から高齢になるほど投薬数が増加して、80歳からは平均の約4倍を超える状況にあるということでございます。

 続きまして、6ページをごらんください。こちらは前回も出された資料でございますけれども、これも年齢階級別の1人当たりの内服薬投薬延べ日数について見たものでございます。75歳以上の投薬日数が全年齢平均の約3倍になっている状況が見てとれるところでございます。

 7ページをごらんください。続きまして、多剤投薬の実態について一部データを出してございます。7ページにつきましては、70歳以上の方を対象に、現在服用している医療用医薬品の種類数とそれに対する意識についてお伺いしたものでございます。70歳以上で見ますと、10種類以上内服する患者さんが全体の2割弱、約18%いらっしゃる。一方で、そういった医療用医薬品の数について減らしたいかという意識調査を見ますと、約6割の方が減らしたいと思うと御回答されているということでございます。

 続きまして、8ページをごらんください。今度はこの多剤投薬の実態といたしまして、1日当たりに使用している薬の種類について、その数を年齢階層別に見たものでございます。ごらんいただければおわかりになりますように、65歳以上では約4割、80歳以上では約6割の患者さんが7種類以上内服しているといった状況になっているということでございます。

 続きまして、9ページでございます。今度は後発医薬品の数量シェアの推移でございます。こちらにつきましては、平成32年9月までに80%という数値目標を政府として掲げているところでございますが、現状、足元で推計値でございますけれども、29年6月時点で約65%という状況でございまして、年々この数量シェア自体は増加しているという傾向にございます。

 続きまして、10ページも前回お出ししたものと同じでございますけれども、後発医薬品の使用割合について都道府県別あるいは制度別に見たものでございます。前回もちょっと御議論がございましたけれども、後期高齢者の後発医薬品の割合が制度別に見ますとほかの制度と比較して小さくなっている傾向がいずれの県でも見られる状況でございます。

 続きまして、11ページからは今の医療費の一部負担について、制度概況についてお示ししている資料でございます。まず11ページは、こちらで何度も出てきている資料ですけれども、今の医療費の一部負担割合について、制度全体について図示したものでございます。

 続きまして、12ページをごらんください。こちらは医療保険制度における自己負担の推移について年次で示したものでございますが、ごらんいただきたいのは、高齢者、若人両方でございますけれども、平成9年9月から薬剤の一部負担というものが導入されたという経過がございます。こちらの薬剤一部負担、平成9年から一旦は導入されたわけでございますけれども、当時から制度が複雑ではないか、あるいは二重負担ではないかといった御指摘がございまして、それらの御指摘を踏まえまして、老人と若人で入れられた時期、廃止の時期は異なりますけれども、まず高齢者の方々については平成13年1月から、若人の方については平成15年4月から、それぞれ薬剤に係る費用も含めて定率負担の設定あるいはその見直しを行う際に薬剤一部負担については廃止をするといった過去の経緯がございます。

13ページは、薬剤一部負担を入れられたときと廃止されたときの審議会あるいは与党での議論について簡単に経緯をまとめたものでございます。

14ページは、今、申し上げました平成9年に一度導入されました薬剤一部負担制度の概要でございます。この際に導入された薬剤一部負担につきましては、表にまとめておりますけれども、それぞれ内服薬、外用薬、あるいは頓服薬ごとに主として薬剤の種類数に応じて一定額の負担を求めるといった制度が導入されたところでございます。ただ、こちらの制度は、先ほども申し上げましたようにいろいろ御指摘がございまして、平成15年4月に最終的には廃止されるといった経緯がございます。

 続きまして、15ページをごらんください。こちらは薬剤給付の適正化の観点から、これまで診療報酬改定の中で給付対象を除外するといった対応でどういったことを行ってきたのかということについて一覧化したものでございます。24年度改定、26年度改定、直近の28年度改定とございますけれども、それぞれ単なる栄養補給目的のビタミン剤の投与、あるいは治療目的ではない場合のうがい薬だけの処方、直近の28年度改定の際には1処方につき合計70枚を超えて投薬する湿布薬等々について一定の見直しが診療報酬改定の中で行われてきているという経過でございます。

 続きまして、16ページをごらんください。こちらにつきましては、冒頭に申し上げました昨年度、28年度になりますけれども、スイッチOTC化された医療用医薬品に係る保険償還率のあり方という限定的なテーマではございましたが、その際に出された主な意見について整理したものでございます。

 このときに出された主な意見といたしましては、OTC化されたら給付率の変更ではなくて、そもそも適用から外すというのが本来あるべき姿ではないか。あるいはスイッチOTC医薬品の給付率を下げる、むしろ高薬価な医薬品へ処方がシフトすることが考えられて、安くて安全性が確立された医薬品が医療保険の中で使いにくくなるのではないかといった御意見。基本的に薬を保険でカバーするか否かというのは、薬の有効性ですとか必須性などの観点から決められるべきで、既にスイッチOTC医薬品があるか否かで議論すべきではないのではないか。14年の健保法等改正法附則における7割給付を維持するという観点から、慎重に検討する必要があるのではないか等々の御指摘をいただいているところでございます。

 今回はこういった限定的なテーマでございましたけれども、昨年の御議論も踏まえまして、より広範な観点から薬剤自己負担の引き上げについて、冒頭申し上げましたような観点を踏まえながら御検討をしていただくというものでございます。この点についてどう考えるかという課題設定をさせていただいているところでございます。

 資料2−1についての御説明は以上でございまして、あと、先ほど部会長からもございましたけれども、資料2−2といたしまして、前回お配りしたものと全く同じでございますので説明は割愛させていただきますが、金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担のあり方について資料をお配りさせていただいておりますので、両方についての御議論をよろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、御意見を承りたいのですが、薬剤の自己負担、それと金融資産を考慮に入れた負担のあり方、どちらでも結構でございますので、御意見があれば承りたいと思います。

 藤井委員、どうぞ。

○藤井委員

 ありがとうございます。

 資料の16ページです。2つ目の○については、医療用医薬品を後発品に切りかえても、あるいはスイッチOTCに置きかえても患者の服薬量は減らないのですね。海外でやっていますけれども、軽度な疾病についてはOTCの配合剤を使えばそれで十分だというケースもございます。ぜひ検討していただきたい。それがなかなか進まないということであれば、場合によっては長く市販品として定着している医薬費や軽微な治療用の薬剤については、保険給付率の引き下げあるいは保険対象から外すということを考えてもいいのではないかと思います。

 また、薬剤自己負担の引き上げについては、経済・財政再生計画改革工程表で2018年度末までに方向性を決定することになっておりますが、医療保険財政に与える影響が非常に大きいテーマですので、議論を絞った上で、できるだけ早く具体的な検討を進めていただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 松原委員、どうぞ。

○松原委員

 薬剤の自己負担については何度もこの会で議論したところであります。ほとんど議論は尽くしていると思いますし、むしろ今、中医協で進めている薬備の抜本的改正、こちらのほうを主体として考えるべきだと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、樋口委員、どうぞ。

○樋口委員

 ありがとうございます。

 今、高齢者の多剤投薬というのでしょうか、ポリファーマシーについての検討会に私どもの会「NPO法人高齢社会をよくする女性の会」も高齢者の多い団体ですから、構成員に任命されまして、4回ほど出席したところでございますけれども、構成員のほとんどがお医者様と薬剤師の方ばかりです。日本の今の高齢者の特に在宅における服薬の状況とか環境がどんなものか、素人の手でございますけれども、私たちで少し自画像を描いてみようということで、この9、10月と調査に取り組みました。民間団体でございますから、政府がなさるような人口10万人に1人というようなサンプリングはできません。会員をたどる機縁法によるものですが、それにしてもほとんど47都道府県に会員がおりますので、5,000票以上を集めまして、ただいま集計中で、26日に単純集計が上がってくるということです。

 それを見ますと、今度はこちらのお話で申しますと、確かに70歳、80歳は、多剤投与を受けておりますし、この御説明の中で国保や健保に比べて後期高齢者医療制度の人はジェネリックへの移行が低いという御指摘もございました。自由回答その他で意見を聞きますと、余りお医者さんから御説明いただいていない様子もあり、ジェネリックに対する意見も、ある先生はほとんど同じですよと言ったし、別の先生は実は充填剤などが大分違いますよと言われたし。これだけ薬と関係の深い高齢期を生きるのですから、もう少し服薬する当事者に対する一定の情報提供とか正しい知識の教育ということをぜひしていただきたいと思ったところでございます。

 お医者さんの処方薬の数が多過ぎるという意見は今、一般に世の中に言われているのと同じことを当事者たちも考えているようでございますし、かかりつけ医、かかりつけ薬剤師なども、本当にどこまでシステマチックに制度をつくってもらえるのか心配だなどという声もございました。ぜひ当事者の声を聞いていただきたく、座長、厚生労働省に提出し、お許しがあればお配りさせていただきたいと思っております。よろしくお願いします。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 ほかにはどなたかどうでしょうか。

 それでは、安藤委員、どうぞ。

○安藤委員

 薬剤の自己負担につきまして意見を述べさせていただきたいと思います。

 これはずっと議論されている内容ということですけれども、OTC化されました医薬品につきましては、保険償還率を変更するのではなく、やはり保険適用から外すということについて検討していくべきであると考えます。これはドラッグストアにおいて購入可能な薬につきまして、病院で医療保険を使えば3割の負担で購入できるというモラルハザードをどう考えるかという問題でもあり、軽度な身体の不調であればみずから手当てをするというセルフメディケーションを推進していく観点からも、医療用医薬品からOTC医薬品への置きかえを検討していくべきであると考えています。ちょうど本年1月からセルフメディケーション税制も始まって、経済的にもOTC医薬品を使うインセンティブが強化されましたことから、この税制の適用条件を十分に精査して、有効性が認められるのであれば対象品目の拡大ということにも検討していただければと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、兼子委員、南部委員の順番でお願いします。

○兼子委員

 今、御発言がございましたけれども、例えば私たち高齢者、通常、売薬について言えば、一時的な対応ということで基本的にはやはりお医者さんの診療を経て、その一時的な対応が適切であったのかどうかということが結果的にわかる問題ですので、そういう意味では保険から外すということは、私は保険のあり方としてそれは逆行する対応ではないだろうかと思いますので、この点を踏まえていただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、南部委員、どうぞ。

○南部委員

 ありがとうございます。

 スイッチOTC化につきまして、16ページにも記載されていますように、2002年改正法の附則で将来にわたり7割給付を維持するとされたことを踏まえれば、保険から外すということについてはいささか疑問があります。具体的に範囲の拡大等々と書かれておりますが、これにつきましては、これからますます高齢化する中で、薬の飲み合わせや副作用の問題、そして服薬管理等々の問題があると思います。そういった問題が予想される中で安易な拡大はいかがなものかということで、できましたらもっと慎重に、2002年の改定を踏まえた拙速ではない形で議論をしていただきたいと思っております。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ほかにいかがでしょう。

 森委員、どうぞ。

○森委員

 ありがとうございます。

 私も松原先生と同じで、この話はもう尽きたのかと思っています。

 それで、今やるべきことといったら、後発品は80%が目標ですけれども、80%と言わず、推進していくことだと思います。

 実は先日、私も新しく出た後発品を高齢の患者さんにお勧めしたのですけれども、最終的に10分くらいお話しさせていただいて、私としては丁寧に説明したのですが、使いなれた薬だからということで、かえていただくことはできませんでした。ただ、以前、後発品の使用促進が始まったころは商品名での処方で、先生が出してくれた薬だからということで思いとどまる患者さんもいたのですけれども、一般名処方等が進んで、大分そういう所は変わってきたと思います。

 また、後発品の使用促進や残薬を極力ゼロに近づけること、それから、先ほどポリファーマシーということがありましたけれども、不適切な重複投薬や多剤投薬等の削減に努めて薬剤費用を下げていくということが、今、私たちがやるべきことではないかと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 今、森先生から、この問題は終わったとおっしゃいましたけれども、私は全然思っておりません。御存じのとおり、今、保険財政は非常に厳しい状況になって久しいわけでありまして、しかも医薬品についてはC型肝炎の薬とかオプジーボ等、非常に高額な薬剤が出てきて、医療財政、保険財政を圧迫しているわけです。これをどうするかという基本的なところは少し整理しなければいけないと思っております。我々はこういう高額だけれども非常に有効性の高い薬、これはやはり保険で適用していかないと、貧富の差によって使える、使えないなどということになったら公的保険の意味がありませんから、そういうものは保険を適用していくという理念を貫くべきだと思っております。

 ただ、これをやると財政がもたなくなりますから、その分、症状の軽い方に使う薬等については少し保険適用から外す等厳しくすることでバランスをとっていかないといけないのではないかと私どもは考えております。もちろん異論のある先生方もたくさんいらっしゃるでしょうから、こういう基本的なところはやはり議論していくべきだと思っております。

 スイッチOTCをどうするかとか、市販品類似薬をどうするかとか、国保の問題もあると思いますけれども、基本的なところはぜひこの医療保険部会で議論をしていただきたい。

 そのときに、法的に3割負担という上限があるではないかとか、いろいろありますけれども、場合によっては法改正を含めて議論をしていくべきだと思っておりますので、これで終わりだというふうには、この件については思わないでいただきたいと若干警鐘を鳴らせていただきます。

○遠藤部会長

 では、望月委員、どうぞ。

○望月委員

 白川委員とほぼ同意見なのですけれども、限られた財源の中で医療保険制度を持続可能なものとするために給付範囲の重点化が必要であるということだと思います。したがいまして、スイッチOTCのみならず、先ほども出ていますけれども、湿布だとかうがい薬など、長らく市販品として定着している市販類似薬については、保険償還率の引き下げあるいは保険給付の適用外とすることを引き続き検討すべきだと考えています。

 また、全世代型の社会保障制度の構築という観点から負担能力に応じた負担構造へと見直しをしていく必要があると考えています。こうした観点からも、高齢者の薬剤の自己負担のあり方についても広く見直していく必要があると考えています。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、菅原委員、どうぞ。

○菅原委員

 ありがとうございます。

10こま目の制度別の後発医薬品の図表を見てまいりますと、やはり系統的に後期高齢者の後発医薬品の割合がほぼ全都道府県で小さいということがわかります。もちろん高齢者特有の処方傾向をきちんと検証する必要があるとは思いますけれども、一般的には多剤投与というか、高齢者の方のほうが多くの薬剤が使われていまして、若年者より相対的に自己負担の総額は多分大きくなっているにもかかわらず、安い後発医薬品の使用割合が低いということは、一つの原因としては恐らく自己負担がある程度低く抑えられているという系統的な要因もあるのかなと考えております。かつてのいろいろな制度を考えますと、薬剤に対する自己負担を増やしたことによって、またいろいろな弊害が起きて、それを取りやめるということもありますので、なかなかここは難しいと思うのですけれども、先ほど樋口委員がおっしゃっていたとおり、後期高齢者に対する後発医薬品の普及啓発をより丁寧に行っていくような、後期高齢者に特に対応できるようなインセンティブを考えていくことが若干必要かなと感じます。

 それから、OTCの話ですけれども、基本的にはやはり私自身、以前に申し上げましたとおり、OTCの有無で保険適用の範囲を決めるというのは若干違和感がございます。OTCになっている調剤の中にも治療上必須なものもありましょうし、OTCが今なかったとしても、保険の中に入れておくのが適切かどうかというのを議論しなければいけないような薬剤もあるような気がいたしますので、ここの議論は先ほど白川委員もおっしゃったとおり、疾患や治療に対してこの薬剤が必須か否かという部分をより丁寧に検証して、負担割合を考えていくべきではないかと考えております。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 済みません。引き続いて申しわけないのですけれども、金融資産の保有状況を考慮に入れた負担のあり方のほうでございます。これも前回、前々回と議論をしたのですけれども、御存じのとおり金融資産の把握を正確にやる方法というのは現在ないわけです。ないと言ったら多少語弊がありますけれども、自己申告に頼らざるを得ないというのが現状ではないかと思います。しかも、医療保険は介護保険と違いまして、介護保険は行政が資産を調査するということで、法的にも問題ないかと思いますが、医療保険のほうは例えば健保組合が加入者の資産を調べるという話ですから、これは法改正してそういう権限を与えられたとしても、実行性はほとんどない。正直なところ、そのように考えております。

 それから、そういうテーマと、実際に適用されるのは介護保険と同じように入院時の食事の給付ぐらいが対象になると思いますから、財政効果も正直申し上げて大してないのではないかという気がしております。現時点での提案については、これ以上議論しても先に進めないのかなという感じがしております。

 ただ、これも前回申し上げたのですけれども、金融資産を例えば医療保険、健康保険料の算定に使うか使わないかとか、フランスのように第2所得税のような形で、CSGというのですか。そこにはたしか資産も項目には入っていますけれども、ああいう考え方をするのかどうかといった幅広い意味での議論をすることであれば、やぶさかではないといいますか、議論すべき項目ではないかなと。要するに、金融資産そのものを医療保険制度の中でどうとらまえるのだという意味での議論は意味があることではないかと考えております。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 金融資産について何か御意見ございますか。

○横尾委員

 金融ではないのですけれども。

○遠藤部会長

 それでも結構ですよ。横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 後期高齢者医療制度関係が出ていますので一言申し上げさせていただきます。前回も、自分なりの理解をしている高齢者の皆さんの薬剤に関する捉え方という認識をお話ししたところですが、資料の10ページのグラフに、後期高齢者の場合は国民健康保険、被用者保険に比べて66.4%にとどまっているという記述がございまして、もっと上げるべきだというニュアンスが十分伝わってくるところです。もしそうだとしたら、医学的にも科学的にも効果があるということですとか、先ほど樋口委員もおっしゃったような、先生からの若干の説明をもうちょっとしてほしいという希望があったりしますので、ぜひそういったものを政府広報とかいう形でちゃんとPRすることが重要と思います。今は健康志向の番組等もテレビでたくさん流れていますし、雑誌や新聞にも出ています。多くの方々はビデオを撮ってもう一回見たりしながら、家族の健康を思いつつ、みずからの健康をみんな思っているわけですので、ぜひそういったところに適切な情報を広報していくのが重要ではないかと思うところです。

 まして、先ほどの骨子案にも出ていたように、人生100年時代というのを政府でも捉えて一つの方向性として示されておりますので、かつて5060年使っていた体の部品を100年使う形になりますので、健康管理が極めて重要。そして、医療に必要な薬剤を活用するのも当然重要でありますが、その裏づけとなるものを厚生労働省のほうでしっかり考えていただくことが、先ほど樋口委員もおっしゃったような理解が進んだりすることにつながるのではないかという印象を強く持っています。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますか。よろしゅうございますか。

 それでは、大体御意見は出尽くしたということで、次の議題に移りたいと思います。次は、後期高齢者医療の保険料の賦課限度額でございます。

 事務局から資料の説明をお願いしたいと思います。

○泉課長

 高齢者医療課長です。資料3をごらんいただきたいと思います。「後期高齢者医療の保険料賦課限度額について」と題する資料でございます。

 めくっていただきまして、1ページ目「後期高齢者医療の保険料限度額について」というタイトルでございます。

 考え方としてございます。後期高齢者医療の保険料は均等割と所得割を半分ずつ賦課しておりますが、給付と保険料負担のバランスを失すれば被保険者の納付意識に悪影響を及ぼす等の理由から、年間保険料に賦課限度額を設けているということでございます。

 下の表をごらんいただきますと、後期高齢者の賦課限度額、平成20年度から29年度まで、表の一番上の行でございますが、50万円となっておりましたものが、今、平成29年は57万円まで引き上げられております。引き上げ幅は、国保の賦課限度額の引き上げ状況や保険料率の上昇などの見込みを踏まえまして、保険料の改定年、後期高齢者医療の場合は2年ごとになるわけですが、そのときに検討し、その都度上げているということでございます。

 次に、平成30年度の保険料の改定年ということになりますので、30年度、賦課限度額の超過被保険者の割合や国保の賦課限度額引き上げの状況等を考慮してどう考えるかということでございます。

 2ページ目をごらんいただきたいと思います。具体的に平成30年度、どうしたらよいかという案について作成をいたしました。

 まず1つ目の○のところ、医療費の伸びなどにより保険料負担の増加が見込まれる中、受益と負担の関連、被保険者の納付意識への影響、中間所得層の負担とのバランスを考慮して設定することが必要としてございます。

 2つ目の○でございますが、平成26年度以降の国保の賦課限度額の引き上げ幅などを考慮して、限度額を見直してはどうかとしておりまして、具体的には5万円引き上げて57万円を62万円としてはどうかということでございます。

 ここで御注意願いたいのは、被保険者の皆様から徴収する保険料の総額は変わらないということでございます。2ページ目のグラフにありますとおり、仮に賦課限度額を引き上げることになりましても、徴収すべき所得割の総額は変わっておりませんので、その分、保険料率を引き下げることができることになりますので、中間所得層の負担に配慮することができるということでございます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 今のような御提案でございますけれども、御意見、御質問等をいただきたいと思います。

 沈黙は承認ということですけれども、よろしゅうございますか。

 横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 後期高齢者医療制度がスタートして10年近くなりますが、当初のときに一番もめたのは名称のこと、つまり「後期」か「末期」か、印象が強いので名称が嫌だとか、天引きは嫌だとか、いろいろなことがございましたが、当初から厚生労働省のほうに全国後期高齢者医療広域連合協議会としても要望し、また現場の各広域連合でも非常に配慮をすることが必要だと思い、提案もその都度させていただいているのが低所得者の皆さんに対する必要な配慮・軽減措置といったことだと思います。それについて、ある程度スタート段階でも配慮をしていただきましたので、報道等では大変大きな混乱もございましたが、実質の運営面では大きな混乱に至らず、1年目、2年目、3年目と比較的落ちついた対応ができたのかなと、そういう推移があったと思っています。

 そういった意味では、資料に薄いグリーン着色で書いてありますように、7割、5割、2割という軽減措置をしていただいているわけですが、そういったスピリットといいますか価値観に基づく、高齢者の方々も、御家族のさまざまな病期の状況やお仕事の状況等によって大きく経済的に激変になったりもします。そういったことも十分に勘案して配慮ができるような制度であるべきだろうと思いますので、そういったことの勘案をお願いしたいと思うところです。

 賦課限度額に関しましては、高額療養費とも関係するところがあるかと私自身、個人的に思っていまして、医療保険の全体としては、やはり負担できる能力のある方は全体に負担能力に応じた負担をみんながしていかないと日本国全体としての保険もぎくしゃくとしてしまったり、行く行くは財政で困ってしまうと、全体の医療保険も危機に面するわけですので、そういったことを十分に勘案していただくことが重要と思います。そういったから、これがオーケーかというと、まだ皆さんの御意見も聞きたいという立場におりますので、そういった配慮ということをぜひ御勘案いただいて、今後の推移等もお願いをしたいと思っています。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 ほかにございますか。

 それでは、樋口委員、お願いいたします。

○樋口委員

 見渡したところ、後期高齢者医療制度に入っている方はこの委員会で私一人かごく少数と思いますので発言させていただきます。高齢者はお金持ちだということになっていますが、本当に生活にお金もかかるのですね。特に我々世代の高齢者は、今、本当に困ってしまっているのです。100年なんて生きる気は毛頭ない。私は80を過ぎましたけれども、80まで生きる気さえ毛頭なかったのに。今の若い50代、60代の方は今、人生100年時代と言い出しているから、覚悟を決めて生きていくと思うのです。私事ですが、ついに昨年は耐震性の問題からこの年で家を建て替え、延びる寿命に減る貯蓄ということを実感しております。

 ただし、私はここでいろいろ知識を授けていただきましたので、また、後期高齢者は若い人たちに大変な負担をかけている制度の中にいるということがよくわかってまいりまして、ここへ来るたびに本当に身が縮む思いがしております。

 ただし、繰り返し申し上げますように、高齢期になって医療費がかかるというのは生理的現象なのです。ある程度は自分の不摂生もあるかもしれませんけれども、基本的には人間が生まれ、老いていくという自然現象の中で医療を必要とするようになるので、若い者がみんなで老いたときの費用を支え合う。出産する人は多様な人たちが周産期に向けて赤ちゃんや母親を支えていく。

 先ほど藤井委員や白川委員がおっしゃいましたけれども、老いて一生を終わるときも、それと同じように家族のいなくなる社会ですからなおのこと、周産期学会に対応して周死期学会というのもつくっていただいて、そして老いと死に寄り添いながら、どんな死が果たして一番人間に、その人にふさわしいのだろうかということは、すぐ決まらないと思いますけれども、これはやはり繰り返しアドバルーンを上げて、合意形成をこういう場でやっていただきたいなと思うのです。

 話をもとへ戻しますと、そういうわけでございますから、高齢者もどこかで負担しているという今回のこのテーマは事務方に伺いたいのですけれども、結果として低所得者の人も含めて後期高齢者の負担を上げるというのだったら私は絶対に反対したと思います。本当にBBBG、貧乏じいさん、貧乏ばあさん決して豊かと言えない状況です。

 ですけれども、この場合はとにかく一定の所得のある高齢者にだけ適用するというのですから、きっとここのお話し合いでも、当事者の私もそういうことになるのだろうと思っております。しかし、これは何が目的ですか。つまり、このようにして後期高齢者の人も払える人はちゃんと払っているという、一種の若い世代への申し訳ということなのでしょうか。というのは、たった1.何%しかいない人が年間5万円上げたからといって後期高齢者医療の財政は大して変わらないと思うのですけれども、ある程度影響があるのでしょうか。何を目的としてなさるのでしょうか。多少は所得を得ている高齢者が、こういう厳しい財政状況だから一定の負担をしろということでしたら、それはそれで結構なのですが、実質的な利益があるのでしょうか。若い世代へのエクスキューズなのでしょうか。その目的というか、効果を伺いたいです。

○遠藤部会長

 では、事務局、お答えをお願いします。

○泉課長

 この保険料賦課限度額の性格でございますが、総額で被保険者の方にとっての保険料額の上限金額をいかにするかという問題です。もともと、そもそも保険料の決まり方でございますが、医療の給付に要する費用の1割ぐらいを保険料で頂戴することにしており、その保険料の総額をさらに半分に分けまして、均等割で50%、所得割で50%ということで分けることにしております。この賦課限度額というのは結局、所得割を負担していただいている方々の中での分担をどう考えるかということになろうかと思います。均等割と所得割、足して現行57万円であったものを62万円までに引き上げますと、2ページ目の図に戻りますが、広域連合におきましては、上限額が少し所得の高い方から余計に保険料をいただくことができる分、所得割の料率を少し安くすることができて、所得割を払っていらっしゃる方々の中でその上限額にかかっていらっしゃらない方の負担を少し下げることができるということでございます。

 若人への影響があるかというと、これはございませんで、あくまでも所得割の保険料を払っていらっしゃる方々の中での分担の問題ということになります。その中で、今、賦課上限にかかっていらっしゃる方は全体の1.45%ぐらいと推定しておりますけれども、人数としては少ないのですが、その方々からもちょっといただいて、その分を少し、所得割を払っていただける程度の方々の負担を少し軽くするという性格のものでございます。

○遠藤部会長

 樋口委員、よろしいでしょうか。納得されましたか。よろしゅうございますか。

 ほかに何か御意見があれば承りたいと思いますが、よろしゅうございますか。

 それでは、ほかに御意見はないようでございますので、本議題についてはこれまでとさせていただきたいと思います。

 事務局におかれましては、本日の議論を踏まえて適切な対応を図るようにお願いいたしたいと思います。

 本日の議題は以上でございますけれども、その他、事務局から連絡等があればお願いします。

○高木室長

 適正化室長でございます。

お手元に正誤表がございますが、前々回の都道府県ガバナンスの議論のときの資料で、第1期の医療費適正化計画の実績の関係でございますが、誤りがございましたので、おわびして訂正申し上げます。

○遠藤部会長

 よろしくお願いいたします。

 それでは、本日はこれまでとさせていただきます。次回の開催日につきましては、追って事務局より連絡をするようにお願いします。

 本日は御多忙の折お集まりいただきまして、どうもありがとうございました。


(了)

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