ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会薬価専門部会) > 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第137回議事録(2017年8月9日)




2017年8月9日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第137回議事録

○日時

平成29年8月9日(水)10:25〜11:34


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

中村洋部会長 野口晴子部会長代理 関ふ佐子委員 田辺国昭委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 宮近清文委員
松本純一委員 今村聡委員 遠藤秀樹委員 安部好弘委員
加茂谷佳明専門委員 吉村恭彰専門委員 上出厚志専門委員
<事務局>
鈴木保険局長 谷内審議官 濱谷審議官 迫井医療課長 古元医療課企画官
矢田貝保険医療企画調査室長 中山薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○薬価制度の抜本改革について
○薬価改定の経緯と薬剤費及び推定乖離率の年次推移について

○議事

○中村部会長

 ただいまより、第137回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 まずは本日の委員の出欠状況について報告します。

 本日は、全員が御出席です。

 次に、厚生労働省におきまして異動がございましたので、事務局より紹介をお願いいたします。

○迫井医療課長

 事務局より異動の御紹介をさせていただきます。

 保険局、古元重和医療課企画官でございます。

○古元医療課企画官

 どうぞよろしくお願いいたします。

○中村部会長

 ありがとうございました。

 なお、会議冒頭のカメラの頭撮りは、ここまでとさせていただきます。

(カメラ退室)

○中村部会長

 それでは、議事に入らせていただきます。

 今回は前回に引き続き、薬価制度の抜本改革について、これまでの議論のまとめを行いたいと思います。

 初めに事務局より提出資料の説明をしていただき、その後に専門委員より提出資料の説明を行ってもらいます。

 それでは、事務局より説明をお願いします。

○中山薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 資料の説明をさせていただきます。

 薬−1をごらんください。今回は「薬価制度の抜本改革について(その13)」ということで、前回に引き続きまして、これまでの議論のまとめ2ということでやらせていただきたいと思います。

 2コマ目をごらんいただきますと、今回は後半部分、後発医薬品、長期収載品、新薬創出等加算、イノベーションの議論のまとめをさせていただきたいと思っております。

 3コマ目、議論いただいた順番にやらせていただきたいと思います。

 まず後発医薬品の薬価ということで、薬価専門部会で示した論点についてでございます。これは既にお示しした資料でございますが、まず1つ目、後発医薬品につきましては新規後発医薬品の薬価のあり方、現在、主として0.5掛けという形でやっておりますけれども、そういった新規後発医薬品の薬価のあり方についてどう考えるかという点。さらに後発医薬品の価格帯は現在3価格帯ございますが、価格帯の集約についてどう考えるかという点。さらに中間年における薬価改定との関係ということで、3価格帯であるので、価格帯の中に存在する後発医薬品で改定がされるものされないものが存在し得る状況において、どう考えていくかということを論点として挙げさせていただいたということでございます。

 4コマ目、それに対しての主な委員の意見ということで、1号側委員からは価格帯集約によって引き上げ・引き下げになった品目数とその幅を示してほしい。さらに一時的に価格帯が現行の3価格帯よりふえる可能性があるが、次の改定で是正されるのであれば許容できるのではないかといった意見。さらに2価格帯、3価格帯となっているものが、どのような価格の動きをしているのかといったような御意見などをいただいております。

 2号側委員からは、後発品のアメリカ以外の外国との価格比較グラフを示してほしいといったような意見。それと4つ目の○ですけれども、3価格帯について一定期間経過し、安定供給についての信頼感が醸成されれば、1価格帯への集約を検討すべきといったような意見などをいただいております。

 専門委員からは、新規後発品の価格は過去3回引き下げられていることを踏まえれば、現在は適切な水準にあるという意見。あと、価格帯の集約について安定供給している後発医薬品の薬価が下がって、安価に供給している後発医薬品の薬価が上がるというようなモラルハザードにならないようにすべきという意見もいただきました。

 関係団体意見陳述では、2つ目ですけれども、中間年改定については対象を価格乖離の大きな品目に限定し、価格乖離の小さな品目と大きな品目とをひとまとめにしないなど、適切に実施すべきなどの意見をいただいております。

 次に5コマ目です。1号側から御指摘いただいた点に関してのお返しできる範囲のデータということですけれども、後発医薬品の薬価の推移ということで、代表的な4品目について例を挙げさせていただいております。平成26年に現在の3価格帯になったという状況でありまして、例えば右上を見ていただきますと、平成24年まではさまざまな価格がばらついていたところ、平成26年に上がるものもあり、下がるものもありということで3価格帯になり、さらに28年になりますと上の価格帯から下の価格帯に移行するようなものも出てきたという状況が見られます。ほかの場合もさまざまなケースがあるということで、全体として申し上げますと、後発医薬品の薬価の推移にもさまざまなパターンがあるということかと思っています。

 6コマ目、後発医薬品の価格の国際的な状況ということで、米国以外のところ、米国が前回お示ししたときにはダントツに高くて、ほかのデータが潰れているというような感じになっていましたので、こういったお示しの仕方をさせていただいております。代表的な9品目の例を挙げさせていただいておりますが、全般的に申し上げますと、イギリスの場合は全般的に低いということかと思います。ドイツは日本と同等か高目。フランスは日本と同等か低目というようなことが全般的に言えるのではないかという状況かと思っています。

 7コマ目は長期収載品の薬価ということです。ここでの論点といたしましては、長期収載品に依存しないモデルのための方策ということで、2つ目の○の1〜3に書いてあるとおりで、そうしたことを検討していくためには、1としては後発医薬品への置きかえが進まない既収載品の薬価のあり方。2としましては先発医薬品価格のうち、後発医薬品に係る保険給付額を超える部分の負担のあり方。さらには3つ目として、長期収載品から後発医薬品への置きかえを進めるための診療報酬のあり方という点を総合的に検討していく必要があるだろうと挙げさせていただいております。

 1と2については薬価専門部会での議論となりますし、3については診療報酬ということで総会での議論となるということでございます。1と2につきまして、それぞれ(2)と(3)でもう少しかみ砕いた形で論点を挙げさせていただいているということです。

 さらにもう一つ(4)としては、新薬創出・適応外薬解消等促進加算との関係という点も挙げさせていただきました。

 9コマ目、長期収載品の薬価ということで主な委員の意見ですが、1号側委員からは、5年の間に後発品への置きかえが進まない品目はどのような理由で、どのような割合であるのか、資料を御提出いただきたいという御指摘をいただきました。これについては後ほどお示しさせていただきたいと思います。さらに特許期間中の新薬の評価をしたいということであれば、後発品が上市された後には速やかに後発品に置きかえられるというのは当然であるということ。さらに3つ目ですけれども、Z2適用までの5年間の期間を見直すべきということ。さらにこれは1号側委員、2号側委員ほか全て共通している御意見だったと理解しておりますが、新薬創出等加算、長期収載品、後発医薬品についてはセットで議論すべきという意見をいただいております。選定療養で患者負担とすることというのは、取り入れるべきではないという御意見をいただきました。

 2号側委員からは、長期収載品や後発医薬品、オーソライズジェネリックの違いについてわかりやすく整理すべきといった点。先発品と後発品の差額を患者負担とするのは論外であり、選定療養にはなじまないという意見。あと、後発品の価格と全く同じにすることは長期収載品が寡占になるのではないかなど、さまざまな問題がある。長期収載品の薬価を下げていくが、スペインの事例も踏まえて慎重に対応すべきということ。あと、先発品メーカーが担っている情報提供や安定供給の取り組みを踏まえて、後発品に対して一定の価格差を認めればいいのではないかといった御意見もいただきました。ギリアド社のアクセスプログラムについて、どうなっているのかという御意見もいただいております。

10コマ目、専門委員からは3つ目を紹介させていただきますが、長期収載品については臨床試験から情報収集、分析などによる使用上の注意や効能追加への対応など、シェアがどんなに下がっても長期収載品を持っている企業に課せられている責務があるんだということ。さらにZ2については改定のたびに適用され得るものだということで、非常に過酷で厳しいルールである中、引き下げ率を2%からさらに下げると市場実勢価格を下回ることとなり、問題であるといった御意見もいただきました。

11コマ目、後発医薬品への置きかえが進まない品目の割合ということで、これは平成28年度薬価改定におきまして、いわゆるZ2というものの対象となったもの、対象とならなかったものという観点で割合を示したものでございます。全体で669成分の内訳、さらにそのうちで内用薬、外用薬、注射薬と分けた場合に、どのような傾向が見られるかといったデータを示しています。

 後発品への置きかえが進まない製剤上の理由としては、これは保険薬局調査の結果でございますけれども、後発医薬品を積極的に調剤していない・調剤しにくい医薬品の種類としては、精神神経用剤、抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤などが挙げられております。剤形としては外用剤が挙げられてございます。

 後発医薬品への置きかえが特に進まない品目についてはということで、1として変化することに対して不安が強い疾患領域ということで精神科領域等。あと、先発品から切りかえる場合には、血中濃度をシビアに見ていく必要がある薬剤。3としては製剤有意性のある薬剤ということでございます。

12コマ目は、もう少しこの中身を細かくデータとして見たものとしてお示しをさせていただいております。

13コマ目につきましては、医薬品の種類別に調剤しにくい主な理由を挙げさせていただいておりますが、先ほど挙げさせていただいたように、2の精神神経溶剤は精神科の患者は変化することに対して不安が強いといったようなこと。あるいは6の抗てんかん剤では、血中濃度をシビアに見ていく薬に関して変更しにくいといったようなことなどが挙げられている例としてお示しさせていただいております。

14コマ目、いわゆるオーソライズド・ジェネリックについてでございます。いわゆるAGとはということで、明確には定義されておりませんが、一般的には有効成分は当然同じですけれども、原薬製造、添加物、製法などが先発品と同一である後発品を言うということです。後発品メーカーが先発メーカーからの許諾を受けて製造販売するため、オーソライズド・ジェネリックと呼ばれているということです。

 真ん中に一般的な後発医薬品とAGに関する先発品との比較、一部は異なる場合が当然ございますが、あくまで一般的な例としてごらんいただければと思います。有効成分は当然共通ということですけれども、AGの場合は原薬製造、添加物、製法などが先発品と同じであるのに対して、一般的な後発品は異なる場合が多いということになろうかと思います。そこでいわゆるAGの特徴ということですけれども、先発品との共通点が多いということ、さらにはAGのメーカーにとっては、一般的な後発品より早く販売できる場合があるということが挙げられると思います。

 薬価制度上の位置づけについては、現行の薬価制度におきましては後発品は同一の有効成分を有する既収載品の再審査期間が切れていることですとか、当該先発品と製造販売業者が異なることにより定義されているという状況で、先発医薬品企業との契約関係とか原薬、添加物、製法等の異同は考慮していないということで、いわゆるAGは薬価制度上は一般的な後発品と同様に扱われているというのが状況です。

15コマ目、長期収載品についてですけれども、これについても明確に定義されていないが、一般的には後発品のある先発医薬品ということです。長期収載品と後発品の間に関しては、実質的にということですけれども、以下のような役割分担があるということです。長期収載品、後発品医薬品とも安定供給義務、情報提供義務は両方あるわけですけれども、一般的に、実質的にということで長期収載品については、安定供給につきましては医療機関から継続供給を求められる意見が強いことなどによりまして、安易に供給停止することができないということ。一般的な後発医薬品に関しては、これと比較してということですけれども、供給停止を行う場合のハードルは低いということが言えるかと思います。

 情報提供につきましては、長期収載品は研究開発段階からの品目に係る情報が蓄積されており、さらに医療機関からの問い合わせや医療機関への情報提供に対応することが比較的多いということが言えると思います。これに対して後発医薬品は比較的少ないということかと思います。

 長期収載品の承継ですけれども、医薬品の承継につきましては薬機法に基づきまして品目に係る資料等を譲り渡すとともに、医薬品の承認取得者としての地位を承継し、長期収載に係る責務が求められるということで、したがって、責務も含め全て承継するということですので、役割分担に変更が生じることなく、薬価制度においても承継に伴い薬価上の取り扱いは変更されないということになってございます。

16コマ目、ギリアド社のアクセスプログラムについてです。これはギリアド社の提供情報をもとに医政局経済課で作成されたものですけれども、2003年からHIVで開始し、その後、HCVに拡大したプログラムでHIVHCV罹患率が高く、国民平均所得が低い途上国を対象としております。ギリアド社自身が当該国政府から薬剤供給に必要な薬事承認等の許諾を受けた後、直接または技術移転を受けたインドの後発品会社を通じまして、当該国に薬剤を供給しているというものです。後発品会社はギリアド社との契約で指定された国のみ薬剤の供給が可能ということで、ギリアド社は後発品の流通を把握し、契約が遵守されているか管理を行ってございます。

 次に17コマ目でございますが、新薬創出等加算につきましては、まず論点といたしまして新薬創出等加算の妥当性、必要性について挙げさせていただいております。

 さらに18コマ目にありますとおり、新薬創出等加算の対象医薬品の範囲ということで、まず平均乖離率から見た考え方という点を論点として挙げさせていただきました。

19コマ目、医薬品の範囲の中でも今度は算定区分から見た考え方という点を論点として挙げさせていただきました。

20コマ目、新薬創出等加算の対象期間についてということ、さらには(4)といたしまして、新薬創出等加算の対象となる製薬企業の要件についても挙げさせていただいております。

22コマ目、今度は(5)新薬創出等加算適用品目が比較薬となる場合の価格の設定の仕方ということでの議論をさせていただいたところでございます。

 最後に23コマ目ですけれども、長期収載品との関係あるいは新薬創出等加算の名称についてという点も挙げさせていただきました。

 ここで24コマ目ですが、新薬創出等加算の主な委員の意見ということで、1号側委員からは2つ目ですが、対象医薬品の範囲について革新的な新薬を対象にすべきであり、類似薬効比較方式(2)ですとか、新医療用配合剤等については対象から外すべきという意見をいただきました。さらに4つ目ですけれども、企業要件としては新たな革新的な新薬の創出に取り組んでいるという点が重要であり、新薬開発投資比率等の指標を設けることや達成度合いに応じて差をつけることを検討することも妥当。さらに新薬創出等加算の適用を受けない品目について、新薬創出等加算の対象品目が比較薬となる場合、新薬創出等加算終了時に比較薬のこれまでの加算額の類型についても合算して後で引き下げるという考え方は妥当ではないかという意見をいただきました。

 これと関連してなのですけれども、先に2号側の3つ目の○を見ていただきますと、同じように新薬創出等加算の適用を受けない品目について、新薬創出等加算対象品目が比較薬となる場合ということですが、間接的に新薬創出等加算の対象となっており妥当ではない。また、このような場合特許期間・再審査期間が終了した後に薬価を引き下げることは、妥当性を欠くという意見も一方でいただいたということになります。

 1号側にまた戻っていただきますが、下から3つ目、対象医薬品が革新性のある医薬品に見直されるのであれば、新薬創出等加算部分も含めて比較薬の薬価と合わせるのは妥当という意見をいただきました。平均乖離率以外の指標をつくるべきである。さらに加算額と控除額、Z2による引き下げについては財政中立とすべきという意見もいただきました。

 2号側ですけれども、4つ目です。新薬創出等加算につきましては、未承認薬・適応外薬の解消に関しては大きな成果・実績があり、評価できる。今後は革新的新薬創出のための取り組みというものを重視する必要がある。あと、平均乖離率を指標とすることは、薬価の高どまりにつながっているので見直すべき。企業要件の指標として、国際共同治験における日本国内の治験症例数が重要ではないかという御意見をいただきました。

25コマ目、専門委員ですけれども、2つ目、類似薬効比較方式(2)であっても既存薬が安全性の面で使えなかった患者に対する使用が可能となるものですとか、薬剤耐性の問題で患者の治療に困難を生ずる場合などもあり、類似薬効比較方式(2)というくくりではなく、中身について丁寧に議論すべきではないかという意見をいただいております。

 関係団体意見陳述におきましては、未承認薬・適応外薬の解消も順調に推移し、新薬開発の活性化に顕著な効果がもたらされたということと、引き続きそういった新薬の特許期間中は、原則として薬価が維持される仕組みが引き続き必要である、範囲も縮小すべきではないという意見もいただいたということであります。

26コマ目、イノベーションの評価につきましてですけれども、新医薬品の3ページにおけるイノベーションの評価という点を新薬創出等加算以外という点で挙げさせていただきました。特に原価計算方式については、薬価全体に対して限定的な評価になっているといった指摘もあるといった点ですとか、あるいは製造経費等が明確とされた場合により評価できるような仕組みを設けて、これにより原価計算方式における正確性・透明性を向上させるといった点について、どう考えるかといった点を挙げさせていただいたということであります。

27コマ目、これに対して主な委員の意見としては、1号側委員からは革新性のある医薬品についてイノベーションを評価するのは、国民によりよい医薬品を早期に提供するために最も重要であるといったこと。あと、薬価制度全般を俯瞰してイノベーションが過不足なく評価されているか整理して議論するべきといった点。あと、原価計算方式について、透明性が図られていないものについて加算をつけるわけにはいかないのではないかという意見をいただきました。

 2号側からは、原価計算方式でのイノベーションの評価は類似薬効比較方式に比べてかなり限定的であり、透明性、革新性という要件を踏まえつつ、その評価のあり方について検討すべきという意見。さらに原価計算方式でのイノベーションの評価について製造経費、製造原価が明確でないものについては、今までどおりでよいのではないか。さらにイノベーションを公的医療保険財源で手当しなくても済むような国の支援については、今後の検討課題とすべきであるという意見をいただきました。

 専門委員からは、流通に支障を来すため、製品製造原価を公開することは困難であるけれども、薬価算定組織に対して必要な数字は出してきており、正確性・透明性を上げることについてはできる限りの協力をしたいということ。原価計算方式におけるイノベーションの評価は限定的であり、改善を行うべきであるといったような点を挙げていただいております。

 最後に28コマ目、薬価制度におけるイノベーション評価の俯瞰図ということで現行ということでありまして、新薬算定時におきましては類似薬効比較方式におきましては画期性加算からさまざまな加算がある中、原価計算方式においてはそういった点を全て加味した上で、営業利益率の補正といった点で行っていることになります。

 あと、既収載品の改定時におきましても希少疾病、小児適用などの効能追加があれば加算するという仕組みもあるということでございます。

 現行では新薬の場合、全般的にということになりますけれども、改定時に薬価を維持するという形での新薬創出・適応外薬解消等促進加算という制度があるということでございます。

 あと、参考としては、それぞれの議論のときに基本的な資料として既におつけしたものの抜粋をおつけしている状況であります。

 私からは以上です。

○中村部会長

 どうもありがとうございました。

 続きまして、専門委員より提出資料の説明をお願いします。上出専門委員、よろしくお願いします。

○上出専門委員

 専門委員の上出でございます。

 資料の提出と説明の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。本日は、新薬創出等加算の適用品目を有します製薬企業の新薬創出に対する取り組み状況を中心に、今後の議論の参考としていただくことを目的に資料を準備してまいりました。

 スライドの2コマ目をごらんください。まず医薬品市場の状況でございます。このグラフは、各年度の国内医薬品市場におけます各カテゴリの内訳を数量ベースで見たものでございます。濃いブルーの長期収載品のシェアが大きく減少し、薄いブルーの後発品への置きかえが進んでいることが御確認いただけるかと思います。6月に閣議決定されました骨太方針2017におきまして、2020年9月までに後発品の数量シェアを80%とする目標が示されましたが、グラフの一番右に示しておりますように、後発品の数量シェア80%となりますと、国内で使用されます医薬品の半分が後発品という世界になるということでございます。

 5月の日薬連会長の意見陳述の際に、2015年度の医薬品市場が一時的に大きく伸びましたけれども、2016年度には全体としてマイナスになったといったデータを御紹介させていただいております。IMS社によりますと、2017年4-6月の3カ月におけます医薬品市場も、対前年比でマイナスといった状況でございます。

 グラフに戻りまして、長期収載品のシェアは今後ますます縮小していくという状況の中で、研究開発型企業、特に日本国内に基盤を持ちます企業は、特許期間中の新薬から開発原資を得ることができなければ、グローバルな競争に生き残れないという危機感を持っているところでございます。

 3コマ目をごらんください。このスライドは、医薬品産業の事業モデルの特殊性を他産業との比較で整理したものでございます。後段のところは字が小さくて申しわけございませんが、ポイントは囲みの中でございまして、自動車産業に代表されます一般的な製造業では、1つの製品が膨大な数の部品によって構成されておりますので、結果的に周辺産業との分業によって研究開発リスクは分散されております。しかしながら、原則として1つの物質特許がカバーする1化合物からなります医薬品の場合は、研究開発リスクの分散ができず、単独でこのリスクを負わざるを得ないという特性がございます。

 4コマ目をごらんください。医薬品の事業モデルのもう一つの特徴は、研究開発に要する時間の長さでございます。新規医薬品を生み出すためには基礎研究、非臨床試験、そして医療機関や患者さんの御協力を得て実施いたします臨床試験、さらには承認申請・審査というプロセスが必要であり、9年から16年という長い期間と膨大な費用がかかります。ここに示されております1,301億円という数字は、国内大手10社が1年間に投じた研究開発費の平均額でございます。

 このような投資をしても1つの会社が1年に上市できる新薬の数は0.87ということで、年に1つ新薬を出せるかどうかという状況であり、また、この数は年々低下している傾向でございます。

 5コマ目をごらんください。このような医薬品開発の特性から、医薬品製造業は国内の製造業の中でもとりわけ高い研究開発比率を維持してまいりました。

 6コマ目をごらんください。このグラフは日米欧の製薬企業8社の営業利益率を△のブルーの線で、そして研究開発比率を□の赤い線で示しております。米国並びに欧州製薬大手企業に比べまして売り上げ規模の小さい日本企業は、新薬開発のグローバル競争で遅れをとらないために、高い研究開発比率を維持しております。このことが我が国が米国に次ぐ新薬創出国となっている一因であると考えております。しかしながら、欧米企業はなおもって営業利益率が非常に高いという状況であり、長期にわたって膨大な費用を要する新薬の研究開発におきましては、安定的な財政基盤を形成する観点から依然、大きな格差があると言わざるを得ない状況でございます。

 7コマ目をごらんください。ここから製薬企業の国内におけます新薬創出への取り組み状況について御報告させていただきます。新薬創出等加算の目的は、欧米のように特許期間中の新薬の薬価を維持することによって得た原資を、革新的新薬の創出やドラッグ・ラグの解消に向けた取り組みに投資していくことと認識しております。このスライドでは、この取り組みを未承認薬・適応外薬の解消といった現在の課題に対する取り組みと、そしてドラッグ・ラグの未然防止等、未来に向けた取り組みというように整理をさせていただいております。

 8コマ目をごらんください。これらの取り組みに対します我が国での新薬創出加算対象品目を有する会社に対して行いました調査の結果でございます。調査は直近の決算期末日時点におけます開発品目数及びそれらにかかります1年間の開発費を調査しております。なお、同様の調査は2013年、2015年にも行っております。

 時間の関係で調査方法の詳細は省略させていただきますが、個別の品目の開発費や詳細な開発状況といったものは、企業にとっては重要な機密情報でございます。個別企業や個別品目が特定できないようなまとめ方で公表することを条件に回答を得た調査であるということを御承知おきいただきたいと思います。

 9コマ目をごらんください。今回の調査で回答を得ました72社の集計結果でございます。上段1の表に国内開発品目の状況を、そして下段の2の表には開発費をお示ししております。開発品目数は813、そして、これらの品目の開発のために1年間に投じた開発費は3,500億円超となっております。

 表には各カテゴリごとの品目数等の数字が示されておりますが、次のスライド以降にこれらカテゴリごとの数字の年次推移をお示ししておりますので、そちらをごらんいただきたいと思います。

10コマ目をごらんください。開発品目数を2013年、2015年の調査結果とあわせてここではお示ししております。上段グラフ左からごらんいただきますと、まず開発品目数の総数は800強で、この3回の調査で大きな変化はございません。次に公募品目や開発要請品目といった要望対応品目は、着実に減少しております。これは当該企業の開発努力によって多くの製品が承認取得に至ったことや、世界同時開発などに代表されますドラッグ・ラグを生じさせないような取り組みが寄与しているものと理解しております。

 一方、下段に示しておりますようにアンメットニーズ対応品、また、新規作用機序品といったカテゴリの開発品目数は、着実に増加しているという状況でございます。

11コマ目をごらんください。このスライドは国内開発費の推移を示しております。先ほどのスライドで開発品目数に大きな変化がないことをお示しいたしましたが、一方で国内開発費は増加しているというのが現状でございます。

12コマ目をごらんください。ドラッグ・ラグの解消という観点での調査でございますが、世界同時開発品目は引き続き増大しておりまして、将来のドラッグ・ラグを未然に防ぐ取り組みも進んでいるものと理解をしております。

13コマ目をごらんください。回答企業72社を、加算額をベースに1億円未満、1億円以上10億円未満、10億円以上という3つのグループに分けて分析しております。上段の表はグループごとの開発品目数、下段のグラフはこれを1社平均で見たものでございます。下段の1社平均のグラフで見ていただくとわかりやすいのですが、開発品目総数はもちろん、特にアンメットニーズ対応品、新規作用機序品で加算額が多い企業において開発品目が多いという状況が確認できております。

14コマ目をごらんください。国内開発費につきまして、先ほどと同様の3グループに分けた分析を行った結果でございます。加算額が多い企業において開発費が多いという状況が確認できております。

15コマ目をごらんください。こちらは5月17日の日薬連意見陳述資料の抜粋でございます。本日御紹介した調査結果は、この3点目にございます研究開発型製薬企業は、新薬創出に向け積極的に取り組んでいるといったことを示す一例として御紹介させていただきました。新薬創出等加算の成果が確実に企業の取り組みとしてあらわれてきているということを、ぜひ御理解いただきたいと存じます。

 最後に16コマ目のスライドでございますが、これは5月17日の意見陳述におきまして、米国研究製薬工業協会(PhRMA)より米国価格につきまして、公的医療制度の償還価格の算定に用いられているASP及びNADACを参照することを検討する提案がなされました。当日もさまざまなやりとりがございましたが、改めてPhRMAより情報を整理していただいた内容でございます。本日は詳細は御紹介いたしませんが、今後の検討の参考となれば幸いでございます。

 以上でございます。ありがとうございました。

○中村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明に関しまして何か御質問等ございましたらお願いいたします。

 では松本委員、お願いいたします。

○松本純一委員

 質問をお願いいたします。薬−1の6枚目のスライドですけれども、後発品の価格帯の話なのですが、日本は1ないし3価格帯、諸外国は1価格帯であるということなのですけれども、例えばここに9つの品目があって、日本で3価格帯というと左下のアトルバスタチンとアムロジピンベシルの2つだと思うのですが、日本のいわゆるメーカー数といいますか企業数、例えば諸外国の企業数というのはわかりますか。

○中山薬剤管理官

 時間をいただければ国内は当然わかると思います。ただ、海外はなかなかわかりにくいかなという状況かと思います。

○松本純一委員

 というのは、日本はなぜ3価格帯あるのか。諸外国は後発品の価格帯が1つなのに、なぜ日本は3価格帯なのか。それは余りにも品数が多いからそうせざるを得ないのか。どうなのでしょう。

○中山薬剤管理官

 我が国につきましては御案内のとおりですけれども、それぞれの製品ごとに価格があった時代に、非常に価格の乖離が生じて、さまざまな価格のものがあったという状況があって、そこについて後発品の使用促進を進めるという観点では障壁になっていた部分があるので、一定程度、価格帯を集約していくことでやるべきではないかという議論があったと承知しています。そこで最終的には26年の段階で3価格帯という形で今、落ち着いているという状況かと思います。

 なお、細かいことですけれども、外国においても価格帯が2つなりある場合もあり得るということ。必ず1つではないということ。例えば真ん中にあるドネペジルの英国のところを見ていただくと2つ分かれているのがわかると思うのですけれども、そんな状況であることはつけ加えさせていただきます。

○松本純一委員

 わかりました。ただ、余りにも後発品のメーカー数が多いというのは問題ではないか。というのは15枚目のスライドを見ていただきますと、安定供給、品質、有効性、安全性について製薬企業として負うべき義務は、先発医薬品と後発医薬品で変わるものではないというものがありますけれども、ただ、ここにあります表の中の安定供給というところで、後発医薬品の一番最後にハードルは低いと書いてあるのですが、これはどういう意味ですか。

○中山薬剤管理官

 企業が供給停止を行いたいという場合には、御存じのとおりですけれども、医療界の方々に学会等を通してということになろうかと思いますが、それが受け入れられるかどうかといったような御意見も踏まえて、供給停止になる場合があり得るということでありますが、そういった点で見ますと、長期収載品については基本的には供給停止は安易にできないというような状況で、後発医薬品の場合は複数会社があってという場合に、供給停止という意味ではハードルが低い場合もあるというようなこととして理解いただければと思います。

○松本純一委員

 たくさんあるから1つぐらいなくなってもいいというふうに聞こえるのだけれども、そういう理解でよろしいですか。

○中山薬剤管理官

 あくまでこちらがたくさんあるからいいよという話ではなくて、それを使っておられる方々の御意見も十分踏まえつつ、そういった意見も踏まえた上で供給停止という場合もあり得るということです。

○松本純一委員

 例えば10年以内に撤退した企業あるいは薬品ですけれども、薬の名前でもいいのですが、そういうものは把握できているのでしょうか。

○中村部会長

 経済課長、お願いします。

○三浦医政局経済課長

 手元にはありませんけれども、調べれば可能かと思います。

○松本純一委員

 なぜこんなことを聞いているかといいますと、かなり後発医薬品の置きかえは進んでいると思うのです。これ以上進むためには、こういうところが問題なのではないか。使う側としてはいつ供給停止になるかわからないという不安があって、なかなか使いづらいメーカーの医薬品もあるということが問題ではないかということで聞かせていただきましたが、できたらそういうパターン、10年以内で撤退していくような企業のパターンというものが何かあるのであれば、三浦課長は過去の例を調べていただいて、傾向を見つけていただきたいと思います。

○三浦医政局経済課長

 どのような工夫ができるか少し検討して、お示ししたいと思います。

○中村部会長

 今村委員、お願いします。

○今村委員

 申しわけありません。確認、お願い、意見がございますので、一つ一つしたいと思いますけれども、前回から参加させていただいているので、今まで中医協の中で真摯な議論がいろいろ行われて、今回の議論もまとめという形で出ているのだと思いますけれども、論点が挙げられておりますが、また秋からの議論の中で新たな論点が加わることがあってもよいという前提でよろしいでしょうか。それとも、この論点に従ってのみ議論をしてくださいということなのか。そのことだけまず1点、御確認をさせていただければと思います。

○中山薬剤管理官

 私どもとしては、基本的にはことしの1月11日から12回にわたってということになろうと思いますけれども、議論をさせていだたいたという中で、ひと通り考え得る論点は挙げさせていただいているということで考えておりますが、もちろん何か追加の議論があるということであれば、それはさせていただきたいと思います。

○今村委員

 ありがとうございました。

 続きまして、薬−1の17コマ目で新薬創出等加算の論点なのですけれども、確認なのですが、5つ○がありまして、一番下の○で後発医薬品の使用促進との関係。これは6月14日の資料ですから既に議論されていたら大変申しわけないのですけれども、もう一度教えていただきたいのですが、その1つ上のほうは新薬創出等加算があることによって財政影響、これは直接的な因果関係があるわけですけれども、一番下の○で後発医薬品の促進によって医療費適正効果額がこれだけありましたというのは、この中の一部が新薬創出等加算の影響だという理解でよろしいですか。つまり、この書き方だと負担の部分と効果の部分があたかも対比されているように書かれているのですが、必ずしも後発医薬品の置きかえというのは、この仕組みの話だけではないように思うのですけれども、その点は事務局いかがでしょうか。

○中山薬剤管理官

 新薬創出等加算を議論するに当たって、制度の導入当時に後発医薬品への置きかえという点も総合的に考えていく必要があるんだという論点があったということで、ここでは事実関係としてそれぞれ事実として挙げさせていただいているということでありまして、当然のことながら後発医薬品への置きかえという点では、新薬創出等加算の影響以外のものも多数いろいろとあるという認識ではございます。

○今村委員

 ありがとうございました。それを踏まえて推計でもいいのですけれども、新薬創出等加算によってどの程度財政的な効果があったかというのは、推計で出るものなのですか。

○中山薬剤管理官

 新薬創出等加算の影響という観点でいきますと、財政的な影響という意味でしょうか。

○今村委員

 プラスの効果ということです。ここにそのように書かれているので、25年から27年で3,900億円財政的に効果があったと書かれているので、それでは一体その新薬創出等加算の影響というのは、どの程度あるものなのかわかりますか。わからないならいいのですけれども。

○中山薬剤管理官

 そういう観点でいきますと、この3,900億円の中での新薬創出等加算の影響というのはそれぞれ独立でありますので、影響はわからないということであります。

○今村委員

 であれば、この書きぶり、これは出ている資料なので今さら申し上げることではないのですけれども、誤解を招くかなと思いました。これは感想です。

 それから、これは前回もお願いしたのですけれども、経済課長さんへのお願いでいいと思うのですが、秋以降の議論の中で税制の影響と補助金の金額を出していただければと。これは資料として前回、厚労省から出ておりますので、金額がわかればぜひお出しいただきたい。これはお願いです。

 上出専門委員に御質問をさせていただいてよろしいでしょうか。先ほど確かに医薬品産業というのは、他の産業と全く違うということは大変よく理解しております。それを踏まえて6ページにございます日本の企業と欧米の企業との違いということで、確かに日本の企業のほうが研究開発比率は若干高い数字には出ておりますけれども、そう大きな差ではないように見えるのですが、この営業利益率がこんなに大きく違うというのは、別に製薬に限らず日本の企業全般に言える資本の効率が悪いといいますか、非常に利益率が全般に低いというのはほかの企業も同様だと思いますけれども、特に製薬工業において差が出ている何か理由があるのかどうか。これは例えば海外の企業も日本法人をつくると、日本の税制あるいは補助金、診療報酬の新薬創出等加算の影響というのは受けるわけですね。日本企業は海外法人をつくっておられて、海外でも当然海外の税制や補助金というものがあって、それは日本の海外の企業が日本で受けている恩典と同じように、海外においても同じような効果をきちんと得られているのかどうか教えてください。

○上出専門委員

 御質問に対しての明確なお答えは残念ながら持ち合わせておりませんので、推測の域を超えませんけれども、1つは国内企業はやはりグローバル企業と言えども、マザーマーケットである日本市場の売り上げにおける比率が非常に高いという状況がございます。一方で、日本市場は恐らく今、世界の市場の中での十数%というところでございますので、欧米の企業の場合、恐らく日本市場の割合は低いのだろうと推察します。日本市場は御存じのように、薬価が定期的に引き下げられるという状況でございますけれども、欧米は基本的には薬価を定期的に下げる仕組みはございませんので、そういう意味では収益構造としては、海外は日本に比べればより収益を上げやすい環境なのかもしれないと考えております。

○今村委員

 私も日本企業にはぜひ頑張っていただきたいと思っている一人でありますけれども、新薬等創出加算のいわゆる効果というか金額ベースで言うと、日本の企業と外国の企業とどちらが大きな影響を受けている、プラスの効果を得ているのですか。

○上出専門委員

 恐らくほぼ同じぐらいの恩恵を得ているのではないかと推定をしております。

○今村委員

 数字は今まで出たことがあるのでしょうか。この中医協の場で日本の企業と外国の企業の新薬創出等加算のプラスの効果。

○中村部会長

 出ていますよね。

○中山薬剤管理官

 委員御指摘のプラスの効果という点をどういった点で見るかということかと思いますけれども、例えば新薬創出等加算、内資、外資という点でどう分けるかといった点はありますが、おおむね加算額といった点で見れば同程度と言えるかと思います。

○今村委員

 ありがとうございました。秋の議論だと思いますけれども、先ほどのプレゼンテーションをしていただいたように日本の企業が大変苦労しているというお話であれば、どういう形の支援がいいのかまた別途議論をしたほうがいいのかなと改めて思いました。

 以上です。

○中村部会長

 ほかはいかがでしょうか。宮近委員、お願いします。

○宮近委員

 専門委員が提出された資料について、その内容についてお伺いしたいのですけれども、9コマ目の内容で国内開発品に年間3,500億円を投資しているという表示があります。我々は、一般的に新聞等で研究開発費という言葉を目にします。例えば武田薬品工業のホームページで財務の内容を見ると、2017年の見込みで、3,100億円の研究開発費という記載があるのですが、ここで言うところの研究開発費と資料で出していただいているところの研究開発費、国内開発における年間3,500億というのは、どういう整理をして考えればいいのでしょうか。

○上出専門委員

 研究開発費と言ったときに、いろいろなくくりで数字が出てまいりますのでわかりにくいかと思いますが、先ほど宮近委員がおっしゃった数字は、グローバルな基礎研究から臨床研究まで全て含めた研究開発費の数字ではないかと考えます。

 一方、今回提出させていただきました資料は、このアンケートに回答いただいた品目、個別の品目を提出いただいておりますが、それらの品目にかかった、なおかつ国内での、さらに臨床開発にかかった費用ということでございますので、そういう意味では先ほどおっしゃった数字に比べますと、非常に限定された数字をここではお示しさせていただいていると御理解いただきたいと思います。

○宮近委員

 ありがとうございました。

○中村部会長

 ほかはいかがでしょうか。吉森委員、お願いします。

○吉森委員

 質問なのですけれども、薬−1の11コマ目、後発医薬品への置きかえが進まない品目の割合。これは前回からいろいろ申し上げて御苦労いただいて、お手数かけたデータでありますが、このデータのほかに時間軸で見て、最初の後発品が薬価収載されてから後発医薬品への置きかえ率が70%を超えるタイミング。今、5年でということになっていますけれども、70%を超えるタイミングが時間軸で1年、2年、3年、4年、5年、このあたりでどのような分布になっているのか、データをお持ちであれば出していただければありがたいと思います。お持ちでしょうか。

○中山薬剤管理官

 どういったデータが出せるかどうかも含め、検討させていただきたいと思います。

○吉森委員

 といいますのは、仮に多くの先発医薬品について、後発品が例えば2年で70%を超える率が多いのかどうかということから、そのようなことを見させていただければZ2の5年という基準が果たしてどうなのかという議論も深まるのだろうと考えておりますので、ぜひあればお出しいただけたらいいと思います。

○中村部会長

 平川委員、お願いします。

○平川委員

 最初に薬−1の12枚目から13枚目についてですけれども、後発医薬品を調剤しにくい主な理由でございますが、例えば9番目の血圧降下剤などは、患者が変更を嫌がるという理由が主な理由という形になっております。そのほかにも医師の意向であるとか、11番の鎮痛剤についても違いがあると言われるという形で記載されておりまして、調剤しにくい理由の要素がかなり多様だと思っています。

 そういった意味で、15ページ目には長期収載品や後発医薬品の違いの中に情報量の問題がありますが、調剤しにくい主な理由の多様な理由を1回整理して、それぞれに対して対策をとるべきだと思っておりますので、さらなる分析が必要だと思います。

 もう一つ、専門委員から出された資料を見ていますと、13枚目と14枚目のスライドを見ますと開発品目数が加算額の規模に応じて記載があります。これでいきますと、確かに加算額に応じて開発品目総数が比例的にふえているのがわかるのですが、個別的に加算額と開発費用額の相関関係がさらにもう少しわかるようなもの、例えばプロット図にして相関関係がわかるようなものがあれば、より見える化できるのではないかと思いました。

 それから、この調査はあくまでも日本製薬団体連合会の加盟企業だけだと思いますので、それ以外の企業はどうなっているかというのは厚労省に対してのお願いですけれども、もし今後わかるようなデータがありましたら示していただければと思います。

 いずれにしましても、イノベーションの評価というのは重要でありますので、より透明性の高い算定のあり方は重要かと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上です。

○中村部会長

 専門委員から何かありますか。加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

 今の御要望に対しまして可能な範囲で対応はしたいと思いますけれども、1つの例として加算額と当該企業の開発投資額をプロットするというお話がございました。6月14日の本会資料に個別企業の加算額が提示されていたかと思いますので、加算額をプロットしますとこの企業はどこだというのがわかってしまいます。個別企業の開発投資額はかなりナーバスなものであり、そこをストレートにお出しすることは、今回のアンケート調査にご協力いただく際の企業との約束からは外れてしまうといいましょうか、当該企業の了解が得られないということで、工夫させていただきたいと思いますけれども、御理解を賜ればと思います。

○中村部会長

 今村委員、お願いします。

○今村委員

 平川委員から先ほどあった後発医薬品への置きかえが進まないことについて、もう少しより細かい分析と検討を加えたほうがいい。別に検討を加えることについては何の異論もありません。このNも少ないのでもう少しふやしてもいいのかなと思いますが、実際に臨床の現場にいると、まさしく感覚は非常にぴったりだなと。つまり変えられるものは変えていて、変えにくいものは変えられない。特にここにありますようにいわゆる精神神経剤、催眠鎮静剤、抗不安剤は患者さんが神経質な方たちが多いので、薬が変わることによって自分の精神に対する影響を物すごく気にしている。それに比べて降圧薬などは5%ということですので、これは一般的に我々が御説明して、血圧の薬としての作用の差は余りありませんよと言うと、ほとんどの方が納得して変えていただいているということで、まさしくこれは本当に臨床の現場にぴったり合っているなという感覚です。これを限りなく例えば精神神経剤を全て後発医薬品にするとか、悪性腫瘍剤、免疫抑制剤を変えていくというのは現実的には難しくて、情報が十分に行っていないためにもう少し下げられないということであれば、それは何かの方策を考えたほうがいいのですけれども、全体としてはこういう感じが現状なのかなというのは、現場の感覚であるということは改めて申し上げたいと思います。

○中村部会長

 ほか御質問等ございますでしょうか。では幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 本日の議論はまさに、後発医薬品と長期収載品、新薬創出等加算の3点セットで議論をしようというものが整理されたので、今後もこの方向でさらに議論を深めていくべきだと思います。

6月9日に骨太の方針が閣議決定され、薬価に関しては「平成32年9月までに後発医薬品の使用割合を80%まで引き上げる」ということや、「バイオシミラーの品目数を倍増する」という提言がなされたほか、「革新的医薬品を評価しつつ、長期収載品の薬価をより引き下げることで、医薬品産業について長期収載品に依存するモデルから高い創薬力を持つ産業構造に転換する」という提言がなされています。先発のときに一定の利益を得て、特許が切れると速やかに後発品に道を譲るというのが、今後の我が国が目指す方向だと思われます。

 これを踏まえて私がこれからも主張していきたいと思っているのは、17ページの新薬創出等加算の財政影響についてです。新薬創出等加算による財政影響は、平成22年度には700億円分であったのが、28年度には1,000億円を超え、増加しています。これからも加算による財政影響は新薬が創出されるほど増加していくのではないかと思いますが、加算の終了に伴う控除額も増えていくと思います。そこで、今引き合いに出しました骨太の方針にあるように、特許が切れた後の引き下げ、つまりZ2による引き下げ幅を大きくし、それによって生まれた財源をもとに新薬創出等加算に充てるというような仕組みを構築することが必要ではないかと思いますので、財源の確保のあり方についても、今後の議論に加えていただきたいと思います。

 また、専門委員の提出資料の13ページについて、確認したいことがございます。真に医療の質の向上に貢献する医薬品【B】の中で○5のその他の新たな投与形態等の数が多いのですが、これは本当に医療の質の向上に貢献すると言えるものなのかを教えていただきたいと思います。

○中村部会長

 これは御質問ですね。加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

 今ここの「B、真の医療の質の向上に貢献する医薬品」のうちの「○5その他」について御質問をいただきました。企業から回答いただいた数字をそのまま反映しているということで、具体的な個別事例はなかなか確認できる状況ではございませんけれども、括弧の中の例示として「新たな投与形態」という記載があるとおり、例えば注射薬しかなかった成分に経口、いわゆる内用ができるような投与形態の変更を検討している、あるいは毎日服薬、投薬をしなければならなかったものを、例えば1週間に1回とか1カ月に1回に回数を減少させるようなものが、ここに入っていると認識しております。

 もちろんそれが○1から○4までの部分と認識を違えていくべきか否かという点について、私どもの集計段階では一定の限界を感じざるを得ないところではありますけれども、安全性に関してはかなり既存薬よりも高いものを開発しているという回答も多かったようであります。いずれにいたしましても、そのようなことも含めて服薬コンプライアンスと申しますか、アドヒアランスの向上が結果として医療の質の向上につながっているという判断で、当該企業はここにカウントしていると理解しているところでございます。

○幸野委員

 わかりました。私は、これから新薬創出等加算の対象企業を厳選していこうという中で、投与形態を変えた医薬品などが真に医療の質の向上に貢献しているのかどうかについては精査すべきだと思います。質問へご回答いただき、ありがとうございました。

○中村部会長

 ほかに御質問等ございますでしょうか。では、ありがとうございました。

 なお、次の薬価専門部会においては、関係業界からの意見聴取を行う予定としております。

 次に「薬価改定の経緯と薬剤費及び推定乖離率の年次推移について」を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。中山薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 薬−2をごらんください。表が薬価改定の経緯ということで、28年の薬価改定の改定率などが出ておりますが、これは1年前にもお示ししたものです。

 裏の2ページ目に行っていただきまして、薬剤費及び推定乖離率の年次推移ということで、今回26年度のデータが出たということで、毎年この時期に報告させていただいておりますが、薬剤費比率で21.9%ということでのデータをお示しさせていただいております。

 以上です。

○中村部会長

 ありがとうございました。

 では、ただいまの御説明に関して何か御質問等がありましたらお願いいたします。

 ありがとうございました。それでは、この議題についてはここまでとさせていただきます。

 本日予定された議題は以上になります。次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の薬価専門部会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

○古元医療課企画官

 ありがとうございました。

 続きまして総会でございますが、1140分から開催させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 


(了)
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