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2017年10月6日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会

医薬・生活衛生局食品基準審査課

○日時

平成29年10月6日(金) 10:00〜12:00


○場所

中央合同庁舎第5号館 17階 専用第21会議室
(東京都千代田区霞が関1丁目2番2号)


○出席者

委員

若林部会長 石見委員 小川委員 笹本委員
佐藤委員 杉本委員 戸塚委員 中島委員
原委員 由田委員 吉成委員

事務局

関野食品基準審査課長 黒羽室長 中矢補佐
一戸主査 田中技官

○議題

(1) プロピコナゾールの新規指定の可否等について
(2) その他

○議事

○事務局 「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会」を開催いたします。本日は御多忙のところ御参集いただき、誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 はじめに、本日の委員の皆様の出席状況を御報告いたします。本日、鎌田委員、二村委員より御欠席との連絡を頂いております。現時点で添加物部会委員13名中11名の委員に出席を頂いておりますので本日の部会は成立していることを御報告申し上げます。

 議事に入る前に、7月11日付けで部局の再編に伴い、部局名が変更となりました。その旨、御報告いたします。新しい部局名は「医薬・生活衛生局食品基準審査課」となりました。また、同日付けで事務局に人事異動があり、山本に代わり、食品基準審査課長に関野が着任いたしました。それでは、議事の進行を若林部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○若林部会長 皆さん、おはようございます。それでは、最初に配布資料の確認を事務局よりお願いいたします。

○事務局 まず、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会の議事次第が表にあり、その次に資料一覧、委員名簿、座席表とあります。

 その次に、資料1−1「プロピコナゾールの新規指定の可否等に関する薬事・食品衛生審議会への諮問について」、資料1−2「プロピコナゾールの食品添加物の指定に関する部会報告書案」、資料1−3「プロピコナゾールの食品添加物としての指定等に係る食品健康影響評価について」です。最後に、資料2「平成28年度マーケットバスケット方式による保存料及び着色料の摂取量調査の結果について」の資料があります。本日お手元にお配りしている資料は以上です。不足や落丁等がありましたら、事務局までお申出を頂きますようお願いいたします。

○若林部会長 資料の過不足等についてはよろしいですか。大丈夫ですね。それでは、事務局から本日の部会の審議品目に関する利益相反の確認結果について御報告をお願いします。

○事務局 本日の部会においては、審議対象のプロピコナゾールが利益相反確認品目となっております。当該品目について、本日の部会において退出の必要な委員、または議決には参加できない委員がいないことを確認しております。

○若林部会長 それでは早速、審議に入りたいと思います。議題1はプロピコナゾールの新規指定の可否等について、審議を行いたいと思います。事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 それでは事務局より御説明いたします。プロピコナゾールの新規指定の可否等については資料1−1の諮問書、1−2の部会報告書案、1−3の評価書となっております。資料1−2の部会報告書案に基づいて御説明いたします。

 まず、品目名、分子式及び分子量等については記載のとおりで、プロピコナゾールとなっており、C 15 17 Cl 342.22となっております。用途については防かび剤です。

 続いて、4.概要及び諸外国での使用状況等について御説明いたします。()の概要は、本品は、トリアゾール系の殺菌剤で、糸状菌の細胞膜のエルゴステロール生合成阻害により殺菌効果を示すものです。()諸外国での使用状況等についてです。コーデックス委員会による農薬残留基準では、収穫前及び収穫後の防かびの目的での使用による残留基準が設定されており、収穫後については、かんきつ類、もも、トマト、すももに対し、それぞれ9ppm、5ppm、3ppm0.6ppmでの使用が認められております。また、FAO/WHO合同残留農薬専門家会議、JMPRというものですが、こちらにおいては2004年に評価が行われており、一日摂取許容量、以下ADIと略しますが、こちらが0.07mgkg/日と設定されております。

 米国では、収穫前の農薬として、小麦などに使用されております。また、収穫後の防かびを目的として、かんきつ類、核果類、すもも等に対して、それぞれ8.0ppm4.0ppm0.6ppmの残留基準で使用が認められております。

 欧州連合(EU)では、収穫前の農薬として大麦等に使用され、収穫後の防かびを目的としては、かんきつ類に対し、6ppmの残留基準で使用が認められております。

 我が国では、平成2年に農薬登録が行われており、収穫前の農薬として小麦、大麦等に使用されております。他方、食品添加物としては指定されておりませんので、今般、事業者より収穫後の防かびを目的とした食品添加物としての指定要請がなされたということで、今回、御審議いただくものになります。

 続いて、2ページの中ほど、5.食品添加物としての有効性について御説明いたします。まず、活性の範囲です。本品は、単独又は他剤との併用により、子のう菌類、担子菌類及び不完全菌類に属する数多くの種類の糸状菌に対して高い防除活性を示し、白かび病、緑かび病などの種々の病害に効果を示すというものです。

 続いて、具体的な作物に対する有効性の結果について、以降()()の部分で御説明いたします。()かんきつ類における有効性です。有効性の確認にレモン及びオレンジを用いております。病害ごとにかいつまんで御説明いたします。<1>白かび病については、3ページ表1にあるような結果を得られており、プロピコナゾール処理区では、ある一定の防除効果が認められております。なお、表中に出てきている対照薬剤については、2ページ下部分に注釈として示しております。4ページ<2>緑かび病の結果については、4〜5ページにかけてある表2のとおりです。対照薬剤処理区、プロピコナゾール処理区ともに一定の防除効果が認められております。また、イマザリル耐性菌については、プロピコナゾール単独では十分な効果が認められなかったものの、フルジオキソニルとの混用により防除効果が認められております。

 続いて、()核果類に対する有効性です。<1>白かび病については、6ページにある表3のとおりの結果となっております。対照薬剤処理区では防除効果が得られておりませんが、プロピコナゾール処理区では一定の防除効果が認められております。7ページの上部の<2>灰星病です。こちらについては、結果を7〜8ページにかけて表4に示しております。こちらの結果から対照薬剤処理区、プロピコナゾール処理区ともに一定の防除効果が認められております。8ページ下部<3>黒かび病、灰色かび病です。結果は、次の9〜11ページにある表5、6のとおりの結果です。これらについては、プロピコナゾール単剤の処理では安定した防除効果が得られなかったものの、フルジオキソニルとの混用により、防除効果が認められるという結果となっております。

 以上を踏まえ、12ページ、()作用特性と防除上の利点です。活性の範囲及びステロールの生合成阻害という作用機構から2点の利点が考えられております。1点目は、広範な病害を防除できるということで、特に、既存薬剤で防除困難であった白かび病に対し、防除効果を発揮するというようなことが挙げられます。2点目は、単剤では防除効果が認められない病害に対しても、フルジオキソニルとの混用により、防除効果が認められているという点があります。また、耐性菌マネジメントの観点から作用機構の異なる剤を組み合わせて使うことが推奨されると記載しております。

 続いて、()食品中での安定性です。作物残留試験の結果として提出されたものを記載しております。<1>かんきつ類に対する作物残留試験の結果です。オレンジ、グレープフルーツ、レモンに対し、収穫後に処理を行った結果、それぞれ5.6ppm1.44ppm3.19ppmの残存となっております。<2>核果類に対する残留試験の結果です。もも、すもも、おうとうに対し圃場及び収穫後に処理を行った結果、それぞれ2.35ppm0.22ppm1.00ppmの残存となっております。13ページ、()食品中の栄養成分に及ぼす影響です。こちらは食品中の栄養成分に影響を及ぼすとの報告はないとしております。

 続いて、6.食品安全委員会における評価結果です。平成281213日付けの食品安全委員会に対し、食品添加物の指定及び規格基準設定並びに農薬としての食品中の残留基準設定のため意見を求め、本年7月4日付けで結果通知がなされております。

 以下、報告書案に評価結果を抜粋しております。かいつまんでお話しますと、種々の毒性試験の結果を踏まえ議論が行われた結果、無毒性量のうち最小値は、イヌを用いた1年間慢性毒性試験の1.9mgkg体重/日ということで、これを安全係数100で除しました0.019mgkg体重/日がADIとして設定されているものです。

14ページは、7.摂取量の推計です。食品安全委員会の評価結果は表に示しているとおりで、国民平均、小児、妊婦、高齢者、それぞれ59.398.210343.9μg/人/日とされております。これらの値の食品安全委員会により設定されたADIに対し占める割合は、5.66%、31.3%、9.27%、4.12%となっております。なお、報告書案にも記載しておりますとおり、本推定摂取量の算定は、農薬として使用した部分は登録されている又は申請された使用方法からプロピコナゾールが最大の残留を示す使用条件で、全ての適用作物に使用され、加工・調理による増減が全くないとの仮定の下に行われ、畜産物については、各飼料の最大残留値を用いたとされております。

 以上を踏まえ、14ページの一番下、8.新規指定についてです。プロピコナゾールについては食品安全委員会における食品健康影響評価を踏まえ、食品衛生法(昭和22年法律第233)10条の規定に基づく添加物として指定することは差し支えないとしております。

 続いて、9.規格基準の設定についてです。()使用基準についてです。使用基準の設定の根拠としては、食品安全委員会における評価結果、基準値に基づく摂取量の推計結果、米国において防除に必要な量を処理した結果を基に設定された米国の残留基準を基にいたしまして、使用基準案を、プロピコナゾールは、あんず、おうとう、かんきつ類(みかんを除く。)、すもも、ネクタリン及びもも以外の食品に使用してはならない。プロピコナゾールは、プロピコナゾールとして、かんきつ類(みかんを除く)にあってはその1kgにつき0.008g、あんず、おうとう、ネクタリン及びももにあってはその1kgにつき0.004g、すももにあってはその1kgにつき0.0006gを、それぞれ超えて残存しないように使用しなければならないとしております。

 続いて、()成分規格についてです。成分規格案については、第9版食品添加物公定書()や国内における農薬規格、実測値等を踏まえ、別紙1、1719ページにありますような案としております。詳細な設定根拠については別紙2に記載のとおりとなっております。プロピコナゾールの新規指定についての説明は以上となります。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○若林部会長 それでは、審議に入る前にプロピコナゾールの食品安全委員会での評価結果について、遺伝毒性の部分を、戸塚委員に解説をお願いします。

○戸塚委員 それでは、お手元の資料1−3の57ページから、遺伝毒性試験についてのまとめの表が記載されております。これによりますと、 in vitro の試験や in vivo の試験、様々なものが行われておりますが、いずれも陰性という結果が出ております。また、59ページの方には、このプロピコナゾールの植物及び動物の代謝物についても同様に遺伝毒性試験を行っておりますが、こちらに関しても、全て陰性という結果になっておりますので、この結果を踏まえて、プロピコナゾールに遺伝毒性がないものと考えたと結論しております。以上です。

○若林部会長 続きまして、遺伝毒性以外の毒性部分について、小川委員より解説をお願いします。

○小川委員 引き続き同じ資料1−3の39ページから、一般の毒性について記載があります。一番下の所に、急性毒性がありまして、次のページから、急性毒性のラット、マウスの経口の試験と、経皮の試験等が記載されております。ラット、マウスとも500mgkg体重から1,500mgkg体重程度のLD 50 を示しているということと、観察された症状としては、急性毒性ですので、単回投与したときに、自発運動の低下等が見られているという状況です。

 代謝物については、43ページに記載があります。こちらについても、単回投与ですと、自発運動の低下、腹臥位、あるいは呼吸困難であるといった、神経毒性を示唆するような所見が急性毒性のときにも見られていたということになります。

 そういったことを受けて、こちらはトリアゾール系の殺菌剤で一般的に見られるような症候がこの剤には見られたということですが、急性の神経毒性について、43ページの下の()から記載があります。ラットを用いた試験で、3用量を投与しておりますが、44ページの表にあるように、歩行異常、あるいは活動量の低下ということで神経毒性があるということですが、100mgkg体重以上で所見が見られているということで、30mgkg体重が、急性参照用量ということで設定できております。

 またそれ以降に、眼・皮膚に対する軽度の刺激性はあるということです。44ページの10.の所から、亜急性毒性について記載があります。ラット、マウスの試験がずっと行われておりますが、肝細胞肥大等が見られています。

47ページの()90日間亜急性毒性のイヌの試験があります。こちらについては、イヌを用いた試験では、肝臓に対する影響ということよりも、リンパろ胞の増加等が少し見られているという所見でした。たくさん試験があるので、主に経口の試験について紹介しますと、49ページに、11.の所に、慢性毒性試験及び発がん性試験ということで、1年間のイヌの試験があります。こちらでは、雄雌ともに250ppmの濃度で十二指腸、あるいは雄では、胃、空腸、回腸においても、粘膜のうっ血があることから、NOAELが50ppmすなわち1.9mgkg体重が全体的にも一番低いNOAELということで、ADIの設定に用いられている値です。

 その後、ラットの2年間慢性毒性/発がん性の併合試験の結果が、49ページの下から50ページにかけてあります。こちらでは、幾つか試験がされており、ラットの1つ目の試験では、肝臓への影響はあるのですが、発がん性は見られていないという情報と、()におきましては、マウスの試験で、雄において肝細胞腺腫及び肝細胞がんの有意な増加が見られ、この試験においてのみ肝細胞がんまで見られています。雌においては、発がん性は認められないという結果になっております。

 続きまして、52ページにもう1つマウスの試験があります。こちらについては、肝細胞肥大までということで、腫瘍の発生は一応あるのですが、背景データの範囲内です。その他、生殖発生毒性等には大きな影響はないのですが、やはり、肝臓への影響が認められております。肝細胞がんがマウスの試験で見られたということで、その機序について60ページからその他の試験ということで、14.以降にあります。細胞を用いた試験では若干の細胞増殖活性が見られております。また、雄マウスにおける薬物代謝酵素を誘導する試験についても、酵素誘導が示されています。また、マウスにおきまして、肝細胞の増殖能が亢進するということがBrdU、あるいはPCNAの増加といったことから確認されております。

 もう1つ、64ページの()、ラットの中期肝発がん性試験があります。こちらの結果からはプロモーション活性が非常に目立つということが示されております。ホルモン影響といったものは特にないということが確認されておりまして、また、66ページの(10)に、 in vitro での発がん性を検討する試験として形質転換試験が行われておりますが、こちらについては陰性結果が示されております。

 マウスの雄で1つの試験においては発がん性があるということと、肝臓自体に毒性はありますが、見られた発がん性におきましては、先ほど戸塚委員からも遺伝毒性には関連しないであろうというお話がありましたが、細胞増殖活性等を上げるということが主な機序であると考えられます。短期間の投与では急性神経毒性が見られております。

69 ページにまとめてありますが、食品安全委員会では、ADIがイヌの1年間の試験から0.019mgkg体重/日、ARfDがラットの神経毒性から0.3mgkg体重と設定できるとあります。以上です。

○若林部会長 それでは、続きまして体内動態について、吉成委員より説明をお願いします。

○吉成委員 資料1−3を基に説明させていただきます。本剤は農薬等としても使用されていますので、非常に多くの試験が行われていますので、要約部分を用いて説明します。68ページを御覧ください。

 先に結論から申しますと、問題となるような体内動態であったり、代謝物は生じないということになります。68ページの2段落目、14C、3行目辺りに書かれてあるラットの試験では、尿中糞中、特に胆汁からの糞中排泄によって速やかに排泄されるということになります。代謝物については書いていないのですが、17ページの表5の下の辺りに、ラットの主要な代謝経路が出ております。ただ、親化合物の構造しかなく、代謝物の構造はありませんので、これを見てなかなかすぐには分からないと思いますが、出てくる代謝物としては、2行目にあるBであったり、3行目にあるKであったり、Jというのが主要な代謝物になります。プロピコナゾールのプロピル基が付いている資料1−2で言うと、下の方に、伸びている側鎖が幾つか酸化されて、その後、五員環のOが2つあるような五員環の部分が取れて、そこに水酸基であったり、あるいはケトンができるような代謝物がKであったり、Jであったりします。そういうものができます。

68ページに戻ります。畜産物の試験を3段落目で行われていますが、ほとんどが17ページにあるラットの代謝物と同じようなものができるということになります。その次の段落で、植物での代謝試験、生体内の運命試験が行われていますが、同じようにB、J、Kなどができるのですが、後でも少し触れますが、そこにVであったり、Yであったり代謝物ができます。これは植物の特異的な代謝物になります。そこにVとYの間にWがありますが、これはトリアゾールそのもので、これはプロピコナゾールだけではなく、全てのアゾールについて共通で生じる代謝物になります。これについては、資料1-3の後半の部分で、別途、評価が行われていますので、後ほど御紹介いたします。

 ラットと畜産動物と植物の結果から、ほぼ同じような体内動態を示すのですが、植物だけでVやYができるということになります。V、YはWから由来する植物の特異的な代謝でできるようなもので、トリアゾールに酢酸がついたり、グリシンが抱合したようなものができることになります。

 この植物の特異的なものを少しケアしなければいけないのですが、資料1−3は2冊付きになっていますが、後半の後ろから数枚目に、26ページがあります。この資料は、また途中から数字が新しくなっています。大きい束を後ろからめくって、4枚目ぐらいに26ページがあります。これが今言っていた代謝物のWに近いトリアゾールそのもので、アゾール系の薬物に共通の代謝物ですので、別途、食品安全委員会で評価が行われて、そのときに、関連した代謝物であるVやYも行われております。Vというのは、トリアゾール酢酸、Yがトリアゾールアラニンです。先ほどのグリシンと言いましたがアラニンです。これについて評価が行われて、結論から言いますと、2段落目の下から3行目辺りに書いてありますが、動物においても、これらは24時間以内に速やかに排泄されるということで、特段問題がないということが結論されております。以上の結果から、植物特異的な代謝物ができるものの、それらの動物試験も行われて問題がないということが示されておりますので、プロピコナゾールの体内動態、あるいは代謝物に関して特段となるものはないと考えられております。以上です。

○若林部会長 それでは、次に防かび剤の有効性、微生物等について非常に精通されている鎌田先生と中島先生がこの委員会にいらっしゃいますが、鎌田先生は今日御欠席ですので、コメントが届いております。それについて事務局から説明をしていただきます。お願いします。

○事務局 それでは鎌田先生からのコメントを紹介いたします。部会報告書案2ページ「5.食品添加物としての有効性」の記載から判断されるプロピコナゾールの防かび剤としての有効性は、総体として認められます。プロピコナゾールの有効性に関する項目5.で記載された内容について、不十分な部分、科学的証左に基づかない記述が散見されますので指摘いたします。

 項目()活性の範囲。活性の範囲として示されている各種の植物病について、以下の疾病に実験成績がありません。赤かび病、青かび病、うどんこ病、さび病、炭疽病、斑点病、葉枯病、雲形病、眼紋病、他主要病害。8ページには、プロピコナゾール単独では有効でなく、対照薬剤との混用で効果が認められる植物病(黒かび病、灰色かび病)が記載されています。()の文章を見る限り、プロピコナゾールが有効であると記載されていますが、単独では防除効果がないとのことですので、正確な表現ではありません。

 項目()かんきつ類(レモン及びオレンジ)における有効性。本申請で述べられている病原真菌の感染実験及び同感染を各種薬剤が防除できるかを見る実験システムが不明です。薬剤の効果を真菌培養系で評価するより、感染実験を行っている本申請実験の方が質的に高度です。前者の培養系では、薬剤の効果は、桁単位で評価します。真菌数が非処理群の10%程度になれば効果があるとし、1%以下になれば明確な効果を認め、優れた効果と表現するのは0.1%以下にまで防除効果がある場合です。

 効果の程度を表現する際に、発病率以外に、実験群のスケールや誘発される症状の強度などの所見が必要です。したがって、申請者が主張する<1>白かび病に対して、「優れた防除効果が認められた」の部分に根拠を見いだせません。また、用いた薬剤の濃度に統一性がなく、評価を難しくしている状況もあります。プロピコナゾールの防除効果が絶対的なのか、あるいは相対的なのかが不明です。以上から、「プロピコナゾールは、その程度は評価できる状況にないが、ある条件では一部の植物かび病に対して防除効果は認められる」と判断され、総体として有効であると結論します。<2>緑かび病には、「優れた防除効果」の評価がされています。

 項目()核果類(ネクタリン、すもも及びもも)における有効性。<1>白かび病、<2>灰星病には「優れた防除効果」が、<3>黒かび病及び灰かび病には「安定した防除効果が認められなかったものの」の評価があります。

 全体として、プロピコナゾールは各種植物病原かびに有効ですが、実験に用いた薬剤濃度に統一性がなく、未処理群の発病率もばらついており、実験のn数が不明で、症状の程度の記述もありませんので、防除効果の「程度」を評価できないが、防かび剤としての有効性は、総体として認められます。以上です。

 こちらについて、事務局より補足させていただきます。今、鎌田委員より頂いている事前コメントについて、項目()の前半部分、各種病原病につきます、各種植物病について実験成績がないという御指摘を頂いております。ここで示された活性は、収穫前農薬として使用された場合の効果も含んだものから、収穫後の使用については、試験成績が示されておりません。添加物としての指定等に当たりましては、ターゲットの菌種が定められるものではなく、必ずしも全ての菌種に対する有効性を示す必要はありません。今回のデータ、提出された試験では、白かび病等での効果に基づいて、添加物としての有効性が説明されているということです。

 項目()の後半について、鎌田先生と事前に相談いたしまして、お手元に配布している部会報告書案の表現については改めたものとなっております。()の中段についても同様です。以上、頂いたコメントを踏まえて、部会報告書案については修正させていただいております。また鎌田先生より、本剤の有効性は、総体として認められ、要請者に更に追加で資料を求め再審議する必要はないと、併せてコメントとして頂いております。以上です。

○若林部会長 それでは、引き続いて中島委員から、防かび剤の有効性について説明をお願いします。

○中島委員 よく効くかびと、そうでないかびとの差は若干認められますが、総体としてよく効く防かび剤だと考えていいと思います。植物の病原はいろいろありますが、今回はかんきつ類とももとか、これで収穫前、収穫後ということであると、これだけ全部調べる必要はなくて、今回の部会報告書案で、まあまあカバーされていると考えていいと思います。

 部会報告書の2ページの活性の範囲の中で、高い防除活性を示して、赤かび病、白かび病、緑かび病といろいろ書いてありますが、これはこの中でデータの出る白かび病、緑かび病、灰色かび病、灰星病に限った方がいいのではないかと。この実験の中では、黒かび病についてデータに触れておりますが、これは単独では効果がないということで除いているのかとも思うのですが、この活性の範囲の所を少しいじった方がいいと。

 1つ気になるのが、緑かび病というのはペニシリウム属のかびがテストされていますが、ペニシリウム属は一般に青かびと申しますので、確かに緑色をしているので、緑かび病ということもありますので、必ずしも間違いではないのですが、一般に青かびと申します。そうすると、緑かび病を青かび病と書いてあると、これは一体何を見たのかということは少々気になります。緑かび病は麹かびのことかなとも思いますが、その辺、正確には青かびと書くのが一般的ではないかと思いますので、御確認いただければと思います。

 白かびについては実験によって、表1のレモンに対しては非常によく効いていますが、表3のネクタリンについてはあまり効いていないようにも見えますが、これは濃度が全然違って、レモンと同じ濃度を使えば、これだったら効くのではないかと思いますが、その辺が鎌田先生の評価を難しくしているという表現になっているのかと思います。ではありますが、総体として、有効性のある防かび剤と考えてよろしいと考えます。以上です。

○若林部会長 何人かの先生方から御説明を頂きましたが、まず戸塚委員からの説明の遺伝毒性は特に問題ないと。小川委員からは、肝臓の発がん性に関しては非遺伝毒性的なものであるということです。あとトリアゾール骨格に特徴的な神経毒性が認められますが、かなり多量な量であるということが条件なので、非常に量が少なければ問題はないということです。吉成委員からは、特に植物特有の代謝物が問題になるということはありませんということです。中島委員と鎌田委員からの修正箇所のポイントがありました。中島委員からは、緑かび病の名称について、これは良いかどうかということですが。

○中島委員 一応、御確認いただければと。必ず直せというわけではないのですが、一般にはペニシリウムは青かびかと思いますので、御確認いただければそういう言い方もあるということであれば結構ですが、差し支えないなら青かびの方がと思います。

○事務局 資料を確認させていただいて、正確な表現に改めさせていただきます。また活性の範囲の所も、御指摘のとおりポストハーベストの活性範囲だけにするかどうか、また資料を精査して部会長と相談させていただきます。

○若林部会長 それから、鎌田委員がいろいろ指摘してくれたことに対して、事務局から修正箇所があるということですが、もう少し具体的にどこの所なのか説明していただけますか。

○事務局 御説明させていただきます。具体的な箇所としては、部会報告書の資料1-2の2ページになります。こちらの中で、<1>白かび病の一番下の所ですが、「プロピコナゾール処理区ではある一定の防除効果が認められた」と現状を記載させていただいております。こちらの部分については、優れた防除効果が認められたという記載になっておりましたので、その程度を評価ができないということで、「優れた」という表現を「一定の防除効果」と改めているものです。

 同様の修正を4ページの緑かび病の部分の「一定の防除効果」の所。また4ページの上部、「プロピコナゾール処理区ともに」の後、3行目になります。3行目の所で「対照薬剤処理区、プロピコナゾール処理区ともに一定の防除効果が認められた」という現状の記載となっておりますが、もともとこの「一定」の部分が「優れた」と。

○若林部会長 これは「優れた」となっていますが。

○事務局 すみません、記載については後ほど確認させていただきます。

○若林部会長 これは「優れた」というよりも「一定の」。

○事務局 「一定の」に修正することになるかと思いますが、後ほど御相談させていただきます。

○若林部会長 はい、分かりました。

○事務局 同様の修正を5ページの下部の所もしております。おそらく、現在と同じような状況になっているかと思います。

○若林部会長 5ページは直っていますね。

○事務局 はい。最後は12ページの中で、作用特性と防除上の利点の<1>の所です。「既存剤では防除が困難であった白かび病に対して」の所で、「効果を発揮する」という記載にしておりますが、従来、そこの所に「卓越した」という記載がありましたが、こちらについても程度が評価できていないということで削除しているものになります。

 追加で説明させていただきます。2ページの活性の範囲の所です。当初は、「プロピコナゾールは、子のう菌類」という形で記載があったのですが、鎌田委員から御指摘がありましたように、単剤での効果ではなく、他剤との併用によって効果を示しているということもありますので、「単独又は他剤との併用により」の記述を追記しております。以上です。

○若林部会長 ありがとうございます。それでは、委員からの御意見をお伺いしたいと思いますが、いかがですか。私から非常にマイナーなことで大変申し訳ないのですが、2ページの上の方ですが、コーデックスと欧州連合の方は、ppmの所が9や5とか、6ppmになっていますが、米国の所だけ8.04.0と小数点が書いてあるのですが、これは既に米国の方でこういうふうに書いてあるから、それをそのまま記載しているということで、特にこれは整合性は必要ないと思いますが、何かここだけ気になったのですが、ここの所はどうですか。

○事務局 御指摘のように、実際に各国や各機関で設定されている数値を基に記載しているものになります。

○若林部会長 分かりました。他に何かありますか。小川委員、トリアゾール骨格の神経毒性というのは、何か特異的に骨格が神経のある部分に作用するということは分かっているのですが、メカニズムについてはよく分かっていないのですか。

○小川委員 すみません、そこまでは存じ上げないのですが。今、吉成先生からご紹介のありましたトリアゾール共通代謝物の所にも、少し微妙に違うところではありますが、やはり急性神経毒性を示すような所見もあります。

○若林部会長 作用点については、きっとまだよく分かっていないのですね。

○小川委員 分かっていないと認識しております。

○若林部会長 吉成委員、何か分かりますか。その他に何かありますか。

○吉成委員 教えていただきたいのですが、12ページの下の8で、注釈が付いている所のDMI剤というのはどういうものですか。どこかに説明があるのですか。

○事務局 確認します。

○若林部会長 確認をお願いします。その他に何かありますか。

○戸塚委員 吉成先生にお伺いしたいのですが、今回、植物中での代謝物は特に毒性等問題ないので、評価書案には直接関係ないのですが、確認したいのですが、そういったものは植物のどこの部分でできてくると考えますか。例えば、可食部なのか、それとも皮の部分であれば、食べるときには実際問題はなくなると思いますが、そういった情報を何かお持ちであれば教えていただきたいと思います。

○吉成委員 すみません、確認していないのですが、多分、書いてあると思いますが。いろいろな所にできてくるのですが、例えば、資料1−3の小麦の例で言いますと、32ページにまとめが書いてあります。例えば表25の上の[tri-14C]から始まる段落では、植物体(地上部)で認められた残留放射能の主な成分は、未変化体であったということで、その次に、Wを処置すると、地上部で認めた残留放射体はWであり、Y及び配糖体が認められたことから、Wは速やかに代謝物Yに代謝され配糖体として地上部に移行すると。何というか、体の中で、植物体内で場所が移動していくかと思いますが、今回のVとYが具体的にどこで検出されているかというのは、私は確認しておりません。多分、そこまでなっているか。農薬部会では、残留試験の結果は個別のVを取って、多分あったと思いますが、VとYがどこに残っていたのか調べたような気がしますが、今、その資料が手元にないので。ありますか。

○関野食品基準審査課長 資料1−3の、後ろのほうですが、個別データ別紙5というのがありまして、108ページに核果類のデータで、V、W、Yに関して、ももの果実を使っている残留試験の結果が示されております。

○吉成委員 これは多分できる場所が違うと思いますが、私も理解を完全にしていないのですが、各植物で試験すべき部位というのが決まって、そこについて調べられているので、実際、表面にどれだけできているか調べているかどうかは分からないのかもしれません。

○戸塚委員 ありがとうございました。いずれにしても、可食部でできていたとしても、今回の場合は特に毒性等がないので問題はないと理解します。

○吉成委員 そうです。

○若林部会長 それ以外に何かありますか。

○事務局 先ほどのDMI剤の部分については、脱メチル化阻害剤ということです。以上です。

○若林部会長 12ページ、また非常にマイナーなポイントですが、()食品中での安定性に関して、Dip処理という言葉が何回もありますが、これは頻繁に用いられる言葉ですか。

○事務局 ポストハーベスト農薬の使用の際に使われる用語と考えております。

○若林部会長 よろしいですか。

○石見委員 15ページの「使用基準について」という所で教えていただきたいのですが、使用基準案という所で、かんきつ類(みかんを除く。)となっています。この意味としては、実際に試験を実施したのはオレンジとレモンということで、みかんでは実施していないからという意味なのか、その他の意味があるのかよく分からなくて。また、日本では、せとかとか清見とか、いろいろな種類のみかんがありますが、このみかんが温州みかんなのか、どの種類のみかんなのか分かりにくいかと思ったのですが、こういう書き振りにした理由を教えていただきたいのですが。

○若林部会長 事務局からお願いできますか。

○事務局 今、御指摘のありましたかんきつ類(みかんを除く。)という部分について、なぜみかんを除いているかという部分については、まず、みかんについては温州みかんを表しているものになります。特に、今回みかんに対して使用したいという要請がなされていないといったところで、みかんを除いているものになっております。その他、既に指定されている同様の添加物、フルジオキソニルやピリメタニル、アゾキシストロビンといったようなものも同様の告示上の記載となっております。

○若林部会長 石見委員からは、温州みかんが非常に多いのですが、みかんにもいろいろ種類があるのですが、これでやると、これで全部みかんで全てを含むと捉えてもよろしいのですかという質問がもう1つあったのですが。

○事務局 みかんであれば、全てのみかんが除かれるということになります。その他、みかん以外のかんきつ類で、試験成績を記載していないグレープフルーツやライムも、この使用基準には適合します。

○由田委員 おそらく、温州みかんなら温州みかんと書かないと、判断がつかないものが今たくさん出回って混乱するような気がするのですが。少なくとも、例えば、食品成分表で出されているレベルのものに書き分けないとよくないのではないかと思いますが、いかがですか。

○石見委員 私も同意見です。ただ、みかんと言われても、正式な分類の名称ではないと思いますし、いろいろな種類があると思いますので、そこをもう少し明確にしたらどうかと思います。

○事務局 プロピコナゾールについては、農薬としても使われております。農薬の基準値の設定の方法として、既に農作物の分類がありまして、その中にみかんというのもあります。これは一般に温州みかんと言われているものになりますので、後ほど農薬の部会でもプロピコナゾールの農薬としての基準値設定を行うことになっており、一般にみかんというのは温州みかんと、既に農薬の中では判断ができると考えておりますので、そこは問題はないと思います。

○若林部会長 よろしいですか。表示の問題は非常に大きな問題になると思うのですが、通常のこういう化合物では今までこういうふうに対処しているという御説明ですが。

○石見委員 今の御説明でも、ある特定の範囲の方たちが理解しているということですが、私たちも含め一般の方は、「みかん」と書いただけでは、どのようなみかんなのだろうという疑問が湧くと思うので、少なくとも「温州みかん」と書いていただけると分かりやすいかと思います。

○若林部会長 多分、温州みかんを含む全体のみかんに関して、要請がないから「みかんを除く。」というように書かれているのではないかと私は理解できたのですが、事務局の見解はいかがですか。

○事務局 補足しますと、この使用基準は、製造者、ポストハーベストの場合は、使用した食品を輸入する際の輸入者が守るべき使用方法ということになります。例えば温州みかんをプロピコナゾールで処理をして日本に運んでくると、輸入時に検疫所でプロピコナゾールはポストハーベストとしては温州みかんには使えないのに、使っているということで、そこで違反になるという仕組みになります。確かに一般の方がなかなかイメージしづらいということはありますが、使用者にとってはどういうものに使っていいかというのは、使用者はその道のプロの方ですので分かることになります。

○若林部会長 よろしいですか。

○原委員 すごい細かいことですが、基本的にそういうものは名前が決まっていて、あるものは何を示すみたいなルールみたいなものがあるという理解でいいのですか。

○事務局 はい、農作物の名前については、詳しく言うといろいろな名前が、みかんでもいろいろあると思いますので、そういうものについては、どういうものがどの食品の基準を用いるかというのは、一覧表みたいなものがあり、それで業者の方は判断しているということです。

○原委員 分かりました。非常に細かいのですが、2ページは「アプリコット」と書いてあって、使用基準は「あんず」と書いてあるのですが、こういうのは別に統一しなくていいのですか。すみません、本当に細かいことなのですが。2ページの上のほうの核果類の所に「アプリコット、ネクタリン及びもも」と書いてあって、同じものを指すのは分かるとは思うのですが、何か使うルールがあるのだったら、統一したほうがいいのかと、細かいことで思ったのですが。

○事務局 こちらの記載については、海外における基準の記載に合わせているものです。

○中島委員 では、同じように「もも」と「おうとう」は同じものということでよろしいのですか。使用基準には「おうとう」になっていて、データを取る所では「もも」になっていますが。

○関野食品基準審査課長 先ほど部会長がおっしゃられたことと重複するかもしれませんが、今、御覧いただいている15ページの使用基準の書きぶりに関しては、案ということで書いてありますが、ある程度行政的な言い方をしますと告示になるということで、1つの制度の中のステータスを得ることになります。その表現ぶりに関しては、ある意味法制的な面で記載をしなければならないという制限があり、どうしても「みかん」であれば、これは温州みかんのことを意味するということで、こちらの表現に関しては、ある程度法制的なチェックが入って、こういう表現をせざるを得ないという部分があります。

 一方で、2ページにありました部分は、先ほどもppmの話もありましたが、ここはむしろ各国における事実を正確に書くという意味で、それぞれの原著をたどった中で、我々のほうであまり省略したり換えたりという解釈を入れてしまうと、それぞれの国の情報としての事実が変わってしまいますので、これもこれでやむを得ないかということがあります。

 ただ、今後、先生方に御議論いただく際に、参考にしたいと思いましたことは、こういった資料1−2のようなものは部会の報告書ですので、部会の報告書の中ではこういった事実に即した記載の不整合に対して、できるだけ混乱、誤解がないようにするためには、何らかの形で脚注を付けるとか、脚注の中で原著を少し和訳するとか、説明を加えて補うことは可能かと思っております。

○若林部会長 よろしいですか。それについて事務局にお任せをしたいと思いますが。

○杉本委員 先ほどの「みかん」のことで思い出したので。これは多分うろ覚えなのであれですが、「みかん」は普通の呼び名であって、本当の標準和名は「キンクネンボ」か「アマダイダイ」、そういう名前なので、標準和名をここに書いてしまうと、逆にこれが「みかん」と分からないのです。だから、ここの部分では普通の呼び名の「みかん」と書いておかないと、「キンクネンボ」と書いてしまうと、何のことか分からないのというのもあるかもしれないと思ったのですが。

○若林部会長 どうもありがとうございました。その他何かありますか。佐藤委員、今日は発言が何もありません。

○佐藤委員 「おうとう」というのは「さくらんぼ」のことですよね。それで、さくらんぼも今回対象になっていたという理解でよろしいですか。

○事務局 はい、「おうとう」は「さくらんぼ」、「チェリー」のことを指します。

○若林部会長 よろしいですか。その他に何かありますか。笹本委員、原委員、特にありませんか。いいですか。それでは、一とおり御審議いただいたので、プロピコナゾールについては、修正点が2か所ぐらい必要になったと思いますが、「優れた」というのが「一定に」とか、あと、「緑かび病」「青かび病」の表現をどのようにするかとかいうことがありますが、それらの語を修正した上で新規指定については認めるということで、皆さん、よろしいでしょうか。

                                   ( 異議なし)

○若林部会長 皆さんは認めるという御意見ですので、それでは部会報告書を取りまとめ、分科会へ報告する手続を取りたいと思いますが、事務局はその他何かありますか。

○事務局 今、部会長より御指摘がありました部分について、今後、修正の上、修正内容を部会長に御確認いただき、特に問題がなければ手続を進めるということでよろしいでしょうか。また、本品については、ポスターハーベストでして、別途、農薬・動物用医薬品部会でも審議される予定です。このため、残留農薬基準値案に変更があった場合、部会報告書の摂取量推計の修正が必要となります。この場合、修正内容を部会長に御確認いただき、特に問題がなければ手続を進めるといったことでよろしいでしょうか。その他、細かい文言の軽微な修正が必要となった場合についても、同様に修正内容を部会長に御確認いただき、特に問題がなければ手続を進めてよろしいでしょうか。

○若林部会長 事務局の説明がありましたように、これはポストハーベストですので、別途、農薬・動物用医薬品部会も近々開かれる予定ですかね。吉成委員はそれに入っています。そちらでも少し修正があったならば、また私から皆さんに御報告したいと思いますが、軽微な報告については、私と事務局とのやり取りで修正をしたいと思います。このような事務局の提案ですが、よろしいですか。

                                   ( 異議なし)

○若林部会長 ということですね。そのように進めていいということですが、事務局、その他ありますか。

○事務局 本品目については、新規添加物の指定であるため、分科会では審議事項とされておりますので、審議事項として進めさせていただくこととしております。

○若林部会長 これは次の分科会では審議事項としてなりますので、よろしくお願いします。こちらもよろしいですね。それでは、今後のスケジュールについて。

○事務局 今回の審議結について、食品衛生分科会での審議の他、所定の事務手続を開始したいと思っております。

○若林部会長 よろしくお願いします。本日の審議事項はこの1題ですので、次は報告事項に移りたいと思いますが、よろしいですか。報告事項は、「平成28年度マーケットバスケット方式による保存料及び着色料の摂取量調査の結果について」です。事務局から説明をお願いします。

○事務局 資料2を御覧ください。平成28年度マーケットバスケット方式による保存料及び着色料の摂取量調査の結果について、報告させていただきます。資料を順番に御説明いたします。目的です。平成28年度は、20歳以上の喫食量に基づき、保存料(10種類)及び着色料(16種類)の一日摂取量調査を行っております。具体的な対象物質は表1に示したとおりでして、これらについて加工食品群による摂取量調査を実施いたしております。

 調査に参加したのは、国立医薬品食品衛生研究所及び地方衛生研究所5機関において、それぞれ、マーケットバスケット方式調査用加工食品群として、1群(調味嗜好飲料)、2群(穀類)、3群(いも類・豆類・種実類)、4群(魚介類・肉類・卵類)、5群(油脂類・乳類)、6群(砂糖類・菓子類)、7群(果実類、野菜類、海藻類)ごとに、混合した試料(以下「混合群試料」という)を調製しました。上記6機関に広島県立総合技術研究所保健環境センターを加えた7機関で表1の調査対象物質について混合群試料ごとの含有量を測定し、個々の加工食品群の20歳以上の喫食量を乗じ、一日摂取量としております。これを「混合群推定一日摂取量」としています。

 これとは別に、購入した食品のうち調査対象とした食品添加物の表示がある食品については、食品ごとに試料(以下「表示群試料」という)を調製して分析を行い、個々の食品の喫食量を乗じて加工食品群ごとに集計し、得られた結果に基づく一日摂取量(以下「表示群推定一日摂取量」という)を算出し、混合群推定一日摂取量と比較しております。さらに、それらの含有量と年齢層別食品喫食量を用いて、年齢層別一日摂取量を算出しています。

 計算に用いた個々の食品の一日喫食量は、平成22年度の厚生労働省の委託事業によって得られた20歳以上の一日喫食量を参考としております。

 結果及び考察について御説明いたします。最初ですが、混合群又は表示群推定一日摂取量を3ページにあります表2に示しております。保存量の上半分の一日摂取量は、ソルビン酸の混合群推定一日摂取量が最も高く、4.407mg/人/日でした。着色量の一日摂取量は、食用黄色4号の表示群推定一日摂取量が最も高く、0.146mg/人/日でした。

 表示群推定一日摂取量と混合群推定一日摂取量を比較、検討いたしますと、保存料の安息香酸とプロピオン酸については、天然由来の食品成分として果実や乳製品などに含まれていることもありますので、表示群よりも混合群推定一日摂取量で高い値が示されました。また、亜硫酸塩類、カンタキサンチン、食用黄色5号及びビキシンについては、混合群では数字は出ませんでした。表示群推定一日摂取量だけで値が得られました。この理由は、亜硫酸塩類については分解しやすいため、カンタキサンチン、食用黄色5号及びビキシンは、定量限界未満まで混和希釈されるため、混合群試料では検出されなかったという考察です。その他の保存料及び着色料については、混合群推定一日摂取量と表示群推定一日摂取量で概ね一致しておりました。

 推定一日摂取量について、JECFA又は内閣府食品安全委員会において設定された一日摂取許容量(ADI)に対する割合(以下「対ADI比」という。)を表3に示しております。4ページの表3を御覧ください。対ADI比が最も高かった保存料は、安息香酸で0.41%でした。次いで亜硫酸塩類の0.40%でした。対ADI比が最も高かった着色料は、食用赤色3号、食用黄色4号及びノルビキシンで0.03%でした。

 さらに、混合群試料又は表示群試料中の含有量と年齢層別食品喫食量を用いて算出した年齢層別一日摂取量が、5ページにあります表4に、その対ADI比を求めたものが、6ページ、最後の表5にあります。今回の調査はあくまで20歳以上の喫食量から調製した資料を基に行っているため、1〜19歳までのデータは参考データですが、試算してみますと、表5にありますとおり、どの年齢層においても各添加物はADIを大きく下回っているという結果が得られており、今回の調査の結果を見る限り、これらの添加物については、安全性上の特段の問題はないと考えられたという結論となります。事務局からは以上です。

○若林部会長 どうもありがとうございました。マーケットバスケット方式で調べたところ、保存料及び着色料の摂取量調査に関しては、安全性上、特段の問題はないということで、ADI比としてもほとんど1%未満のものであるということです。何か追加すること、又は御意見、御質問がありましたら、お願いできますか。実際に佐藤委員、杉本委員から、何か御説明ですか、追加することがありましたら、お願いできますか。

○佐藤委員 カンタキサンチンは、使用基準の対象がかまぼこのみに限定されていますが、飼料添加物でもあります。今回、混合群では摂取量はなかったのですが、表示群では値が得られました。プリンとか、そういった卵を使った個別の食品から非常に濃度は少ないのですが、検出されています。これらの食品への使用は禁止されていますが、おそらく餌の中のカンタキサンチンが卵に移行して、こちらの食品の中から検出されたものと考えられます。

○若林部会長 ニワトリの飼料に由来。

○佐藤委員 そうです。

○若林部会長 実際に使われているのは、添加物としてはかまぼこだけであるということですが、少し見られたのは、多分そういう飼料由来のところからであろうというコメントです。杉本委員、何か追加することはありますか。

○杉本委員 ないです。

○若林部会長 よろしいですか。この点については、特に安全上、特段に問題になる値ではないかと思いますが、委員の先生方から何かよろしいですか。

○若林部会長 その他に何かありますか。よろしいですか。それでは、御意見がないということで、この報告事項は以上で終了します。部会の委員の方々から、その他何か追加発言等はありますか。よろしいですね。発言がないようですので、次回の予定について事務局からお願いします。

○事務局 次回の添加物部会については、先生方に日程調整をさせていただきます。日時、場所、議題について、決定いたしましたら、改めて御案内をさせていただきます。

○若林部会長 日程調整については、事務局から行きますので、よろしくお願いします。それでは、以上をもちまして本日の添加物部会を終了します。御協力ありがとうございました。


(了)
<照会先>

医薬・生活衛生局食品基準審査課

添加物係: 03-5253-1111(内線 2453,2459)

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