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2017年10月20日 第4回全国在宅医療会議ワーキンググループ

医政局

○日時

平成29年10月20日(金)10:00〜12:00


○場所

主婦会館プラザエフ カトレア


○議事

○堤室長補佐 それでは定刻になりましたので、ただいまから第4回「全国在宅医療会議ワーキンググループ」を開催いたします。

 皆様、お忙しい中、また本日はお足元の悪い中、御参集いただきまして、ありがとうございます。

 始めに、構成員の交代がございますので御紹介いたします。西澤構成員にかわりまして、全日本病院協会の安藤高夫副会長。また、原口構成員にかわりまして、国立長寿医療研究センターの井原企画戦略局長。鷲見構成員にかわりまして、日本介護支援専門員協会の柴口会長。城構成員にかわりまして、横浜市の増住医療局長が新たに構成員となられました。よろしくお願いいたします。

 本日は、増住構成員から欠席の御連絡をいただいております。また、国立長寿医療研究センター在宅連携医療部部長の三浦久幸氏を参考人としてお呼びしております。

 議事に入ります前に、お手元の資料の確認をさせていただきます。議事次第、座席表、構成員名簿のほか、資料1−1〜2−2、参考資料1〜3をお配りしております。不足がございましたら、お知らせください。

 もし報道の方で冒頭カメラ撮りをしておられる方がおられましたら、ここまででお願いいたします。

 それでは、以降の議事の進行は新田座長にお願いいたします。

○新田座長 それでは、早速でございますが、議事に入りたいと思います。

 まず、事務局の資料とそれに関連する参考人提出資料に基づいて議論を行います。

 まず、事務局から資料1−1と1−2について説明をお願いいたします。

 よろしくお願いいたします。

○松岡在宅医療推進室長 おはようございます。

 在宅医療推進室長の松岡と申します。

 資料の1−1と1−2につきまして、松岡より御説明させていただきます。

 まず、資料1−1でございますが、重点分野に記載した具体的な取り組みの進捗確認等ということでございます。

 1つ目の○は、前回、全国在宅医療会議におきまして定められました重点分野をもう一度なぞっているものでございます。重点分野「(1)在宅医療に関する医療連携・普及啓発モデルの構築」を行うということ。(2)といたしまして「在宅医療に関するエビデンスの蓄積」を行うということが重点分野として2つ定められたところでございます。

 各団体が行う取り組みのうち、特に関係者の関心が高いもの、他団体との連携が必要なものなど、主要な取り組みにおきましては、事業の実効性を高めるため、本ワーキンググループにおいて事業の進捗報告を含めた上で取り組みの方向性等について意見交換をするということにしてはいかがかということでございます。ワーキンググループはまだこれから何度か開かれるわけでございますが、その中で幾つかの取り組みを各団体から御報告いただきまして、皆さんはそれに意見をいただくというようなことをしてはいかがかというお話でございます。

 最初のものといたしまして、今回は2つ用意させていただいております。1つは厚生労働省の取り組みとして資料1−2でございます。それからもう一つは、国立長寿医療研究センターの取り組みといたしまして、エビデンスのマッピングの話でございます。これは1−3になります。

 それでは、私のほうから1−2の資料に基づきまして、厚生労働省の現在の状況などについてお話をさせていただければと思います。

 1ページでございます。厚生労働省におきます「重点分野」に係る取り組みを幾つか挙げてみたならば、このページにあるような形になるのでございますが、現在進行しているもしくはある程度形がついたものといたしまして、今回は3つの取り組みについて御報告をさせていただきたいと思います。

 赤い線で引いております取り組みでございます。

 1つ目は「在宅医療の医療連携体制に係る事例収集を目的とした調査」。

 2つ目は「人生の最終段階における医療に関する基礎自治体の普及啓発の取り組み状況の把握を目的とした調査」。

 3つ目は「地域別データ集の掲載項目の拡充」でございます。

 それでは、1つ目の調査につきまして、現在の進捗状況を御報告したいと思います。2ページ以降になります。

 3ページでございます。この「在宅医療連携モデル構築のための実態調査事業」と申しますのは、各地域で有効に機能している在宅医療連携モデルは、※に付していますように「地域の複数の医療機関が、一定のルールのもとに連携・役割分担をし、地域の在宅医療患者の診療に対応しているモデル」と定義しておりますが、この実態を把握し、全国に情報提供をするということで、横展開を行う一助となればということでモデルを選定し、調べるという事業でございます。この調査対象は1015の連携モデルを予定しておりまして、現在、選定作業を行っている最中でございます。

 スケジュールといたしましては、現在、調査対象地域の選定を行っており、12月以降に調査の項目を定め、調査票の作成を行いたいと思っております。来年1月〜2月にかけて調査を行い、3月には報告書を作成したいという運びでございます。

 4ページに概念図と申しますか、シェーマを描いているわけでございますが、診療所や中小病院などといった地域で連携している連携の状況につきまして、オレンジの箱で囲っている項目について調査を行う。緑で囲っているものは、訪問看護・歯科医療・薬局・訪問介護などといった地域の在宅医療支援につきまして、連携の状況を調べる。それから、その地域における基礎情報といたしまして、青い箱に囲っておりますが、ここにつきまして全て調べるということを考えているところでございます。この調査項目につきましては、現在、事務局で考えているものでございまして、もし、この場で皆様から御意見がありますれば、追加などもあり得ると私は考えておりますので、御意見をいただきたいということで今回提出させていただいているものでございます。

 次に5ページでございます。「人生の最終段階における医療の普及・啓発等の取り組みに関する実態調査(自治体)について」でございます。

 これは各自治体、全都道府県と全市区町村の在宅医療の担当部局にアンケートを行いまして、人生の最終段階における医療をどのように広報や宣伝もしくは普及活動を行っているかということをアンケートしたものでございます。この調査は既に終わっておりまして、調査内容につきましては「人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会」9月29日に行ったもので報告されているものでございます。

 回収状況は、都道府県は約9割、市区町村は6割〜7割程度というところでございます。

 7ページでございます。「自治体における普及・啓発の取組(取り組み状況)」ということで、例えばパンフレットなどをつくっているかという問いでございますが、47都道府県のうち4分の1が「作成した」と。市区町村では約8%のところがつくっているという状況でございます。

 8ページには【参考】といたしまして、パンフレットのほか、何か取り組みをしているかということで、この数字につきましては、市区町村数でございますが、例えば講演などを行っているところは、全市区町村のうち377の市区町村で行われているという状況にあります。

 次のページには、資料、つまりパンフレットなどに記載されている内容はどのようなものかということを問うたものでございます。人生の最終段階を迎えたときの療養場所や治療の希望について、家族などと共有したりとか、何度も見直すことができるということの重要性を説明するということを7割ぐらいの市区町村で記載しているということでございます。

 また、在宅医療・介護サービスなどの説明を記載しているところは全体の約半分、47.7%のところが記載していると回答しております。

10ページでございます。これは自治体の担当者がこの取り組みを通じて感じていることということで、効果や課題、留意事項などについて記載していただいたものでございます。在宅療養、在宅医療・介護への理解が深まると考えている自治体もあることや、在宅での看取りの推進が行われているのではないかという実感を得ているということでございます。

11ページでございます。このページは先ほどのまとめたものの元データの一部を抜いているものでございまして、例えば高知県安芸市、左側のほうなのですけれども、真ん中にありますが「在宅医療に取り組んでいる医師が患者に説明するのに役立っていると聞いている。市民向け看取りフォーラムなどでも配布し、まず自分や家族が最期どうしたいのかを考えるための参考パンフレットになっている」などといった具体的な声が拾えているものでございます。

 その結果につきましては、先ほど申し上げましたように、9月29日に、12ページにあります検討会におきまして報告をさせていただいております。

13ページでございます。「地域別データ集について」でございます。

 「在宅医療にかかる地域別データ集」は行政が収集しております在宅医療に係る各種データを市区町村の別で公表するというもので、ホームページに掲載させていただいているものでございます。

 このデータ集につきましては、全国在宅医療会議におきましてもさまざまな意見がございまして、データ項目を追加したほうがいいのではないかなどといった意見をいただいております。

15ページでございますが、その意見といたしまして、例えばこれは点線で囲っておりますが「地域によって、病院中心で訪問診療を実施しているところなど地域性がある」という話や「病院や診療所からの訪問看護提供機関についても、データを発信してほしい」「在宅療養歯科診療所のデータを出してほしい」などといった意見をいただいているところでございます。

 これらに応える形で、今回新たに5つのデータを追加したところでございます。「訪問診療・看取りを実施している病院数及び実施件数」「往診を実施している診療所・病院数及び実施件数」「在宅患者訪問看護・指導(医療保険分)を実施している診療所・病院数」これは医療保険も介護保険もということでございます。

 それから「歯科訪問診療を実施している診療所・病院数及び実施件数」といったデータ項目も今回追加させていただきました。また、更新データにつきましては、例えば「在宅療養支援診療所・病院数」や「自宅死の割合、老人ホーム死の割合」などについてでございます。これらのデータの更新につきましては本日、この会議が終了したらアップされる予定になっております。

 次、16ページ以降でございます。(参考)といたしまして「在宅医療にかかる医療資源の現状」について少しだけお話をさせていただきます。

 「在宅医療の提供体制 〜1退院支援〜」ということで、17ページでございますが、退院調整支援担当者を配置する病院や担当者数についての経緯を書いております。実際、担当者の数もふえつつあるという状況にあります。

 また、訪問診療を行う医療機関数の推移が18ページ。

19ページは在宅療養支援診療所、支援病院の伸びにつきまして記載しております。

20ページは在宅で看取りを行っております医療機関数の推移といたしまして、診療所と病院について記載しております。

21ページは、在宅サービスの実施主体といたしまして、病院と診療所がどのような割になっているかというグラフを出しております。

 「在宅医療サービスを実施する診療所の属性」といたしまして、在支診と在支診以外に分けたデータが22ページでございます。半数ぐらいは在支診以外のところがやっているということも読めると思います。

23ページには「属性による在宅医療サービスの提供量の違い」について描かれたグラフでございます。訪問診療、在支診が8割6分からやっているのですけれども、往診につきましては4割、在宅看取りについては2割ぐらいが在支診以外が担当しているということが言えると思います。

24ページは「訪問看護ステーション数の年次推移」でございます。平成23年から訪問看護ステーションと病院または診療所から行う訪問看護の事業所数はふえております。訪問看護ステーションはずっとふえている傾向にあるのですが、病院または診療所から行う事業所数につきましては減っている傾向にございます。

25ページでございます。「在宅療養支援診療所、在宅療養支援病院、訪問看護ステーションがない市区町村の状況」ということで、市内もしくは町内、村内などに全く在支診や在支病や訪問看護ステーションがない自治体数を今回示しております。対前年増加率などについてもデータを示しております。

 ○に書いておりますように、在支診、在支病のない自治体の割合というものはほぼ横ばいでございますが、訪看ステーションのない自治体の割合は減少傾向であるということが言えると思っております。

 最後の26ページでございます。「地域における在宅医療の実態」ということで、これはデータを5万と20万程度の市について拾ったものでございます。上のほうが5万人を超える程度の市のデータです。下のほうが20万人を切る市のデータでございます。

 5万人程度のところは、在支診、在支病以外の診療所、病院でも訪問診療が行われているということが傾向として見てとれるのでございますが、5万を超えているところですと、在支診、在支病が中心となっているということが言えます。ただ、これは連続データで見ているわけではないので、このような傾向が見られるというのはこのデータからは言えるということでございます。

 1−2については私からは以上なのでございますが、最後の資料といたしまして、参考資料3をつけております。これは「在宅医療の体制構築について」ということで、現在の在宅医療について、行政としてどのような状況にあるかということを少しお話をさせていただきたいと思います。多分、今まで皆さんが見たことのあるような資料が結構多いのではないかと思います。

 1ページ目は「在宅医療の体制について」ということで、在宅医療は退院支援から看取りまでの4つの機能を発揮していただく必要がございまして、それらを担う医療機関と連携を担う拠点が整備されているところでございます。

 2ページは「医療と介護の一体的な改革に係る主な取組のイメージ」ということで、現在、医療計画基本方針が既に示されており、計画策定の状況にある。真ん中の緑の矢印、29年の最後のほうの計画策定という状況にあると考えております。平成30年度からは第7次計画が走っていくということでございます。

 3ページは、地域医療構想に基づきまして、病床の機能分化・連携などを行っていったときに、2025年に整備しなければならない在宅医療の数ということでございますが、地域医療構想を推し進めていくことによりまして、30万人の在宅等の医療が必要である。高齢化の影響により、100万人の需要が見込まれるのではないかというグラフでございます。

 これらに対応するために、第7次医療計画におきまして、在宅のところも見直しがはかられております。一番大きな見直しといたしましては「実効的な整備目標の設定」ということで、都道府県と市町村が協議の場をもって整備目標の設定を行っていくということでございます。

 5ページでございます。数値目標につきましては「必ず記載いただくこと(原則)」と「可能な限り記載いただくこと」で分けておりまして、これらの項目につきまして、各都道府県が数値目標を設定することになっております。

 6ページはそのために必要な手順でございますが、市町村の介護保険と都道府県の医療計画が整合をもって詰められる必要がございますので、市町村と都道府県との間で協議の場を持ちながら、計画策定が行われているものと考えておりまして、皆様も地域でこのような策定に携わっていただいていると承知しているところでございます。

 私のほうからは、資料は以上でございます。

○新田座長 松岡室長、ありがとうございました。

 昨年、全国在宅医療会議において重点分野が決められたわけでございますが、その中で、厚労省における重点分野の取り組みということで、3点とそして参考資料等の説明をしていただきました。ありがとうございます。

 それで、まず、三浦参考人から資料説明をさらに受けて、その後議論に入りたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 それでは三浦参考人、よろしくお願いいたします。

○三浦参考人 国立長寿医療研究センターの三浦と申します。よろしくお願いします。

 私のほうは、本日、重点分野にかかわる取り組みの中で、在宅医療に関するエビデンスに関しての内容ですが、国内外の論文を中心に現在もですが、系統的レビューということで、専門家が関連する論文の読み合わせをして、その中で非常に質のいい論文を抽出して最終的にはガイドラインに結びつけるという活動をしています。

 この活動の中で上がってきた論文はどのような論文があるか、質のよい論文がどのような領域の論文があるかということをできるだけ見える化しようということで検索ウエブサイト構築というものを今、行っています。

 2ページになります。これまで論文収集といったものは行われています。2015年3月に東京大学の秋下教授が取りまとめられたのですが「在宅医療に関するエビデンス・系統的レビュー」これはもう終了しておりますが、ございます。また、現在進行中のものが日本老年医学会と日本在宅医学会合同で作成を進めている「在宅医療診療ガイドライン」でございまして、診療ガイドライン作成に当たって、こういった系統的レビューを行わなければいけないのですが、それが今、オンゴーイングで進行中です。

 こういったエビデンスというものを取りまとめるに当たって、現在ではクリニカルクエスチョン、臨床課題といいますか、この後CQと呼ばせていただくのですが、CQになかった論文をまとめるというような流れになっております。CQがマトリックス状に分類して、在宅療養の各領域におけるエビデンスの有無が見える化できるようにしようということで今、活動を行っております。

 3ページが既に発表されております「在宅医療に関するエビデンス・系統的レビュー」これが2015年3月に秋下教授によりとりまとめられたものです。ただ、このときは本来であればクリニカルクエスチョンを立てて、クリニカルクエスチョンに該当する論文だけを抽出するという過程になるはずなのですが、恐らく論文がそうはないであろうという見込みもあったので、まずはCQを立てずに下の12項目の疾患とか病態を対象として検索キーワードをつくって、検索キーワードで抽出された論文を見て、後出しでといいますか、CQを立てていこうという取りまとめになっております。ですから、もともとCQを立てなかったという特徴がございます。

 「疾患・病態の12項目」は以下の認知症、鬱病、脳血管障害から急性疾患まででございます。どのような介入方法を検索式に入れたかと言いますと、以下のように、主には訪問系の医療サービスなり介護サービスを入れております。アウトカムはどのような結果が得られた論文であるかという指標として救急外来受診とか入院とかという。あとは高齢者で検索はMedlineCochraneライブラリーと医中誌というメジャーなデータベースをもとにしております。

 エビデンスにはいろいろなレベルがございますが、これがMinds2007というものに準拠しております。4ページにMinds2007Mindsというのはエビデンスをつくるに当たってのガイドラインといいますか、そういったものにしたがっているわけですが、エビデンスレベル1から6までございまして、1のほうがよりレベルが高くて、質的にも高い。大体は2以上であればかなりレベル的には高い分類になっております。

 そういった系統的レビューは既に発表されておりますレビューでの採択論文数等が5ページに挙げてあります。最終的には531の採択論文が抽出されたという形です。

 6ページに既発表のものをマトリックス状にまとめ、見える化したものを挙げております。これは既にウエブサイトで閲覧可能なものに仕上げております。

 横軸が対象疾患で、縦軸が本当ならアウトカムにそろえられるとよかったのですが、そろえられなかったのでクリニカルクエスチョンのメーンテーマを縦軸のほうに挙げております。CQのメーンテーマがQOLであればそれが縦軸のQOLの項目に入るという形でマトリックスをつくっております。

 この表の数、1とか3とかありますが、ちょうど対象枠のところに論文が結構あって、3はCQが3つ立てられた形になります。ですから、空欄のところはCQを立てられなかった。平たく言いますと論文がなかった領域になります。

 この内容を示したものが7ページになります。マトリックスの上部半分ぐらいを拡大したものでございます。例えば赤字に反転しておりますが、そこは臓器不全の在宅医療介入がどのような効果があったかというようなCQをまとめているということです。7ページの6-2が訪問看護による管理は、高齢慢性心不全患者のQOLに有効であるかというところをクリックしたとしますと、8ページに画面が移行しまして「在宅の高齢慢性心不全患者に対する訪問看護による介入は、QOLやうつ症状の改善に有効である(レベル2)」ということでその内容が出てくることになっております。

 このもとになる論文を検索できるように、この文章をクリックすると引用文献にたどり着く流れになっております。各疾患のサマリーも9ページの左のように閲覧できるようになっておりますし、引用文献のほうも9ページ右のように閲覧できるようになっております。フリーでPDF等が入手できる場合は、ここをクリックするとフリーのPDFにアクセスできる仕組みにしております。

 このときに挙げられたエビデンスの中で、1011ページになるのですが、訪問系医療サービスだけのエビデンスをまとめております。

 認知症の場合には、例えば在宅医療のほうが抗精神病薬の使用も少ない(レベル2)であるとか、また、悪性腫瘍の場合は固形がん術後の在宅高齢者に対する訪問診療による介入は、生存率の改善に寄与する(レベル2)ですが、こういった高いレベルでのエビデンスも得られていると言えば得られているということになります。

11ページになりますと、エビデンスマイナスというのは訪問系医療サービスのエビデンスがない領域ということにいうことになります。ただ、最初の秋下教授がまとめられた系統的レビューにもある程度限界がございまして、訪問系医療サービスに限ったクリニカルクエスチョンではございませんでした。どちらかというと、在宅療養中の高齢者へのサービスがどうであったかということです。多くのクリニカルクエスチョンが訪問系医療サービス以外のものであったということになります。

 後付けでクリニカルクエスチョンを再構築したためのlimitationが生じてしまったのかということで、これから訪問系医療サービスのCQに当てはまる論文を中心に、もう一回抽出をし直す必要が生じたということと、系統的レビューの発表が既に2年以上たっておりますので、ここ数年で論文数がふえていることもあって、新たなレビューを開始しております。

13ページからが現在進行中のものでございます。これは名古屋大学の葛谷教授が取りまとめておられるものです。「在宅医療診療ガイドライン」という、最終的にはガイドラインまでまとめていこうという方向になっております。

 「トピックス」としましては、高齢者を対象に行うということなのですが、個々の疾患の治療方法にターゲットしたものではなく、在宅医療の中で行われる治療並びにさまざまな地域で展開されるサービスの効果について明らかにしたいという内容になっております。

14ページですが、今、ガイドラインを作成する組織を示しております。主には日本老年医学会と日本在宅医学会それから国立長寿医療研究センターが中心となって取りまとめをしております。

15ページになります。診療ガイドライン作成に当たっての重要課題を以下のように定めております。重要課題1〜6にございまして、慢性期医療に対する在宅医療、エンドオブライフケアに対する在宅医療などをまとめる形になっております。

 実際に挙げましたクリニカルクエスチョンが16ページ以下、1618、3ページにわたってお示ししております。

 クリニカルクエスチョンは現在33個挙がっておりまして、例えば認知症患者であれば認知症患者に在宅医療、訪問診療、訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリ、通所介護、多職種介入は有効であるかというクエスチョンに関連する論文を検索してそれを抽出する流れになっております。18ページの33までやっております。

 「実施スケジュール(案)」なのですが、案の段階ではございますが、19ページに示しております。現在、一次スクリーニングと言いまして、キーワードだけでタイトルと要約だけを読み込んで、要約ではじいていくというのが一次スクリーニングの作業でございますが、それについては終わっております。現在、二次スクリーニングとアウトカムごとに内容をリストアップするという構造化抄録という作業でございますが、これもほぼ終わっておりまして、1119日に制作グループが集まって診療ガイドラインの草案を作成するという予定になっております。来年の1月〜2月に外部評価・パブコメを行って、4月に公開するという予定。また、6月に京都で日本老年医学会が開催されますが、そのときにこの内容を発表する流れになっております。

20ページに、今、オンゴーイングなのでまだ最終的な論文が抽出されていませんので、枠だけをつくっているような状態で。横軸が疾患で、縦軸がやはりトピックスという形で、まとめるとこういうことになるのですが、また、ほかのまとめ方がよいという御意見もあろうかと存じますので、また御意見をいただければと思います。

 最後に21ページになりますが、現在進行中のクリニカルクエスチョンの論文収集でございます。安定した時期というか、現在在宅医療を受けておられる患者に対する有効性とい感じなので、例えば先ほどの在宅医療の効果で、病院から在宅に移行する際の阻害要因であるとか、それに対する介入効果、あるいは避け得るべき緊急入院にはどのような対応が有効であったかというところがアウトカムとして抽出できるかどうかというのが多少微妙なところもございます。ということで、最終的に今回のガイドラインに当たっての論文の内容をまた確認いたしまして、このような移行に当たっての許容量をふやす形の介入についてもまた検討しなければいけないのではないかと思っております。

 以上でございます。

○新田座長 三浦参考人、ありがとうございました。

 それでは、ただいま厚労省からの資料の1−1〜1−2そして、今、三浦参考人の1−3を含めて何か質問、御意見がありましたら、挙手の上、発言いただければ。

 鈴木構成員。

○鈴木構成員 まず、1−2についてでございます。1つは在宅医療連携モデル構築のための実態調査事業を行うとのことですが、これと老健局で行われていて来年度には全市町村で実施されていることが決められている在宅医療・介護連携推進事業との関係を教えていただきたいと思います。

 それと、4ページを見ますと、医療機関以外のところで介護事業所等との連携状況を調べるとのことですが、介護サービスまで調べるのであれば、在宅医療だけでなく、在宅医療介護まで含めないと文言としては十分ではないと思います。その意味では、老健局は在宅医療・介護連携推進事業と言っておりますし、例えば、9ページを見ますと人生の最終段階におけるという検討会の中では、一番下のところに在宅医療・介護サービスということで、きちんと介護が入っています。介護は在宅医療の一部ではございませんので、そこは局の違いによる縦割りの影響かもしれませんけれども、介護まで見るのでしたらしっかり介護まで見るのだということを明らかにしないと、市町村が混乱するのではないかと思いますが、それについて事務局のお考えはいかがかというのが1つございます。

 それから、資料1−3についてでございますが、これは私どもは関与していない調査ですので、それについての扱いについても後で議論が必要だと思います。少なくともこれができましたので一方的に使ってくださいと言われても、我々は関与しておりませんので、その扱いに対する議論が必要だと思います。

 それと、今回、新たに在宅医療診療ガイドラインをつくるのだそうでございますけれども、このメンバーを見ても、在宅医学会等、在宅医療を中心に推進しようという方々が中心になっておつくりになっておりますので、どうしても在宅医療ありきという話になってしまうのではないかと思います。

 前回の会議ないしワーキンググループでも、そういうことではなく、在宅医療、入院医療、外来医療、地域の中で選択できるようにというような、中立的な文言で話が進んできたかと思うのです。それがまたちょっと戻っていくような気もしますので、その辺は注目していきたいと思います。

 その上で、例えばクリニカルクエスチョンのリストを見ましても、例えば16ページのCQ1、これには通所介護とか介護サービスも入っていますので、これは在宅医療だけではないということになりますし、CQ8、肺炎の治療は訪問診療による治療は入院治療に比較して有効かという非常に単純化された質問になっていますけれども、これも患者さんの状況や、家族の事情など、いろいろな場合によって全然こういう比較が簡単にできる話ではないと思うのです。単純化されると、結果がひとり歩きするおそれがあるのではないかと思います。

 例えば18ページのCQ32に、「在宅医療は入院医療、施設入所より医療費、費用負担削減に有効か?」という質問がありますけれども、在宅医療ですと入院や施設入所のスタッフのコストが入りませんからその分は安くなるわけですが、その代わり家族介護のコストがかかります。むしろ今、それが社会的な問題になっていて、介護離職がお起きているわけです。そうしたコストも含める話なのか、単純に医療の費用を比較しただけの話なのか、それによっても話が全然違ってまいりますので、余り単純化されますと、出てきた結果がひとり歩きしかねないということで、そういう誤った印象、誤解を与えるようなCQの設定そのものが問題だと思いますし、結果についても取り扱いに慎重な対応が必要だと思います。ぜひ、事前に御相談いただければ我々の考えもお伝えできるかと思いますので、アカデミアだけでつくるということは私は問題があるのではないかと考えております。

 以上です。

○新田座長 鈴木先生、ありがとうございました。

 それでは、まず最初の質問は、厚労省に対する質問として受け取ってよろしいですね。

○鈴木構成員 それと三浦先生もです。

○新田座長 三浦先生もですね。

 では、最初の質問をよろしくお願いします。

○松岡在宅医療推進室長 在宅医療・介護連携推進事業との違いというお話だったと思います。

 在宅医療・介護連携推進事業は介護保険の地域支援事業の1つとして行われているものでございまして、各市町村が介護保険の枠組みの中で医療と介護を連携するために必要な事業をメニューとして行うと。今、出されているメニューをやることによって在宅医療と介護の連携を行政として推進するという性質があると考えております。

 私どもの今回の実態調査は、そのような中で医師会と行政それから地域の診療所や病院などがどのような連携を図っているのかということについて、実態を調べたいということを考えて調査をしているものでございます。ですから、当然、在宅医療・介護連携推進事業の中の事業を拾うことはあり得ると思っていますし、もし、市町村が介護保険として行っている事業以外の事業として、もしいいものがあるならば、それはそれでまたいい連携が行われているのであれば、私どもとしては調査対象にしたいと思いますが、現状を把握したいということでこのような実態調査をしたいということでございます。

 それで、もう一つ、介護との連携について見るのであれば、名前の中に介護を入れるべきではないかという話でございました。在宅医療連携モデル、今回は3ページの※にもありますように医療機関が連携、役割分担を行って地域の在宅医療患者の診療に対応しているモデルを言っております。そのモデルを展開するに当たりましても、土壌としてその他サービスときちんと連携がとれていないとできないということでございます。今回、基礎情報と並べて書いておりますように、バックグラウンド情報としてとらないといけない情報だと思っておりますので、今回はこのような形で調査を行いたいというものでございます。

 以上です。

○新田座長 今の1−2に対する質問。

 どうぞ。

○鈴木構成員 老健局の事業は行政で、こちらは医療機関だ、医師会だとおっしゃるけれども、実際は在宅医療・介護連携推進事業も全て医師会等に委託することも可能だし、4割前後はそういう形になっています。行政と医師会は地域では一体なのです。高齢者医療と介護も一体化していきますから、やはり分けにくく、分けられなくなってきているのです。

 ですから、そこは私は例えば在宅ケアと言えば多分一緒になるのだろうと思うのですけれども、在宅医療にこだわるのであれば、在宅介護にこだわる方もいらっしゃるでしょうから、そうすると、その問題が現場でどっちなのだということになるし、同じようなことを同じような別なところから聞いてくるということにもなりかねませんので、ぜひ無駄がないようにしていただきたいと思います。

 地域はそうでなくても忙しいく、少ない人数でいろいろなことをやらなければならないので、どんどんおろして負担を余り重くしないでいただきたいと思います。要するに、在宅医療の調査なのだけれども、今回、バックグラウンドとして介護も一部調べるということですね。広範に調べるということになるとこれはまた話が別だと思いますが、そうではないということであれば、確かに地域包括支援センターなどを見ていると一部、小多機、看多機まで入っていたり、あるいは地域包括支援センターが一部入っているところもありますから、そういうことであればそのバックグラウンドということで了解、理解したいと思います。

○新田座長 とても重要な貴重な意見だと思って承っています。地域においては一体化として考えなければならないので、その点も含めて、言葉の問題も含めて考えるなかで、提案ということで受けとめてよろしいでしょうか。事務局、よろしくお願いいたします。

 それでは、1−3について。

 三浦参考人、どうぞ。

○三浦参考人 ありがとうございます。

 現在の系統的レビューとかガイドラインの作成に至る流れがございまして、多少言いわけになるのかもしれません。平成2526年度のときに長寿医療研究センターが受託いたしました厚生労働省科学研究費補助金で地域医療基盤開発推進事業というものがございました。この研究費を使って、できるだけ在宅医療のエビデンスを集めていこうということで、当時、そういうスキルを持っておられる東大の秋下教授にエビデンスの取りまとめをお願いいたしました。それが最初にお話をした系統的レビューというものでございます。

 それが日本老年医学会とのかかわりの中でということで行われたものですから、それを日本老年医学会の葛谷教授が引き継いだわけなのですが、老年医学会を中心に在宅医学会も入れてさらに新しい論文も入れてということで、いろいろCQ等を検討してきたという流れの中の現在でございます。ただ、今、CQをつくって論文検索を盛んにしているのですが、かかわる人間が非常におそれているのは、ガイドラインがつくれるほどの文献的なレビューが、本当に十分な量のものが集められるかというところがそもそも問題になっております。文献の系統的レビューまではどういう論文があるかということでいいと思うのですが、今の鈴木先生のお話、本当にそのとおりだと。

 これから、ガイドラインという話になると、次元の違う話になります。やはり日本医師会も含めた関係団体に推奨文なりもチェックしていただいた上での発表という形になるのではないかと思っています。この取りまとめが葛谷教授ですので、私の一存では何ともならないのですが、また戻って、1119日のときにも今日の御意見は皆に伝えていこうと思います。どうもありがとうございました。

○新田座長 どうぞ。

○鈴木構成員 前回、葛谷先生にもお話したと思いますけれども、対象の方がそもそも自宅で療養されている高齢者ですから、それはいろいろなサービスを足していけばいいに決まっているわけで、それはある意味、当たり前です。そうではなく、行っても効果を抽出するという意味はあるのかもしれませんけれども、何に比べていいとか、そういうことは余り単純には言えない話なので、それを単純化して対立構造にしないほうが在宅医療を推進するという意味でも私はいいのではないかと思います。

 私のところの患者さんを見ても、在宅医療を利用している方が入院されたり、外来に来られたりそのときによって使い分けながら、できるだけ地域の中で暮らしていくというのが地域包括ケアだと思いますので、そういう視点でつくっていただければと思います。御相談いただければ、我々の考え方もお伝えしたいと思います。

 以上です。

○新田座長 ありがとうございます。

 まず、ガイドラインのいわば取り扱いの議論はきちんとやらなければいけないのと、その内容のクリニカルクエスチョンの問題です。確かに肺炎患者が入院か在宅かという単純な設定ではあり得ないだろうなと思います。

○三浦参考人 そうなのです。単純化した形での。

○新田座長 それはそのとおりで当たり前の議論だと。

 飯島先生から追加の発言でございます。

○飯島構成員 東京大学の飯島です。

 まず、三浦先生の御発表に対して、関係者の一員として補足のコメントと、厚労省側に御質問というよりはコメントでございます。

 まず、今のガイドライン作成の件ですけれども、確かに最初からの経緯がありました。最初の系等的レビューをスタートする段階では、既存のエビデンス集積をしてみるなかでこれはまだまだ少ないのだろうと予想しながらも、進めていくなかで予想通りまだ少なく今後の課題も多いということが分かった訳です。その活動の次なるステップといたしまして、現在、ongoingで進行しているものが「ガイドライン」という名前で作成している現実があります。この名称に関しまして、実は作成班チームを立ち上げる際に、「現時点での状況を踏まえ、診療ガイドラインという名前をつけてしまっていいかどうか」ということに関して、事前にかなり議論させていただきました。従来の疾患別の診療ガイドライン(例えば高血圧管理、糖尿病管理など)のように、豊富なエビデンスから紐解いて管理・治療の方向性を示すものなのですが、それと比較をしますと、全く同じようには行かないということは明白であります。この診療ガイドラインという名前に関しては、従来のイメージもありますので、この作成チーム以外の方々からするとそのネーミング自体が恐らく引っかかってしまう部分ということは、我々も立ち上げ時期から慎重に行うということで認識共有しておりました。それこそ別名ですが系等的レビューもしくはエビデンス集のパート2のような名称ならば、多くの先生方にもっとすんなり受け入れて頂けたのかもしれません。

 鈴木先生もおっしゃるように、地域の中で患者さんは色々な病態や背景の移り変わり、により動いているわけであり、それがリアルにエビデンスとして出せるわけではないことは了解しております。本日の会議の後半で話題が取り上げられるように、「在宅医療に関する研究をどう推し進めるか」という視点の本当の最初のスタートラインに立つために、まずは一度振り返って今までのエビデンス(どこまでのことをすでに報告されているのか)を十分踏まえた上で改めてスタートしたいという趣旨です。現時点でどこまで何が言われているのか、どの視点がまだ弱いのか等、研究を進めていくに当たってのスタートラインに立つにあたり、最低限の情報を収集してみようという大きな目的で動いてきた訳です。そのような位置づけであると御理解いただければと思います。

○新田座長 鈴木先生。

○鈴木構成員 それでしたら名は体をあらわすと言いますから、名称も再検討されたらよろしいのではないでしょうか。

○飯島構成員 三浦先生と我々2人でもう一度持って帰らせていただきます。

 つ付きまして、厚労省の御発表1−2に対してのコメントです。鈴木先生が御質問された部分の一番初め、3ページからの在宅医療連携モデル構築のための実態調査ということで、これも地域の選別に関してすぐに着手しておられると思います。今からどうこう微修正して欲しいということではないですが、御確認させてください。3ページの真ん中に「在宅医療連携モデルとは」という部分ですが、抽象的なことが書いてあるだけであり、例えばどういう視点をクリアしている、もしくはちゃんとカバーされているとか、また違う視点を網羅できているところをモデルとするのかというのが分かりにくいのではないでしょうか。

 どういう選別をされているのかということを、本日のこの会議でお伝えしていただく必要はないですが、それも踏まえて、地域の複数の医療機関で一定のルールに基づいてと書いてあるので、その中に「かかりつけの先生方」が本当にうまい秩序・ルールの下に全員が過剰な負担を課せられるわけではなく、チームプレーとしてうまくやれているモデルもあるのではないかと思います。そして、そこに訪問介護を含めて多職種が連携し、さらに病院からの在宅療養のバックアップという形です。当然、在宅医療特化されているクリニックも地域に多々ある存在することも事実です。それらがうまく絡み合ったモデルも一つのモデルだと思いますし、かかりつけ医の先生方でうまく構築しているモデルというものも恐らくあると思う。従いまして、1015の地域選別の中にそのような視点も色濃く出して頂きたいと思います。しかも、先ほど別の資料で示されていたように、4つのフェーズ(すなわち、1退院支援、2通常の時期、3急変、4看取り)を意識した形で、一定のルールで上手にシステムが回っている先進事例もしっかりと見える化し、最終的な成果物での発信の仕方をお願いしたいです。それにより、まだ十分な進捗を見せることが出来ていない地域がどのようにエッセンスを拾いやすくなれるのかにつながりますので、それを意識した成果物の出し方をして頂きたいです。

 済みません、長くなりました。

○新田座長 それは先ほどのページ4の対象地域の基礎情報の中身だけではなく、全体の選択からもということでございますね。それはよろしいでしょうか。

 どうぞ。

○武田医政局長 医政局長に就任しました武田でございます。

 在宅医療会議ワーキンググループは初めての出席になります。どうぞよろしくお願いいたします。

 在宅医療会議は医政局で何年か前に始まりましたけれども、大変おもしろそうなことをやっているなと思っていまして、晴れて出られるようになりまして、大変ありがたく、また、皆さん方の御意見をいただきたいと思っております。

 ちょっと局長の立場を離れて、一言お話させていただければと思うのです。モデル事業につきましては、対象地域がまだ最終的に確定していないということなのですけれども、ちょっと歴史を振り返っていただきますと、平成23年に在宅医療連携拠点事業というものができて、24年に105カ所に拡大し、その後、これが老健局の市町村の総合事業に引き継がれて、平成30年度から全市町村実施という流れになってきております。そういう流れの中で、平成24年のころから在宅医療と介護と一体的に考えて地域包括ケアの推進を図るというふうな流れになってきております。ただし、市町村の総合事業で医療介護連携事業が全市町村実施をされれば、それで完全にいいのかというのはちょっとあると思っております。

 連携拠点事業のときの成果というのは、これも昔、三浦さんに大分まとめていただいたことがありますけれども、行政の関与が必要だというのは一つありまして、これが今の総合事業のほうに流れていくのですが、もう一つは医療機関単独では在宅医療は難しいということで、そこから主治医・副主治医の議論ですとか医療機関の連携ですとか、ネットワークそれから地域の資源マップという課題が出てきて、各地で取り組まれてきているということであります。今回、行政の取り組む医療介護連携というテーマは、老健局で引き続き推進及び実態把握をやっていただくことになると思いますけれども、在宅医療の観点、そういう意味ではネットワーキングとか連携とか分担とか、また主治医・副主治医制、きょうはたまたま資料としては夜間だけ診る診療所という絵になっていますが、そういうことだけではなく、在宅医療の工夫のやり方というのを改めて見るというのも大事かなと思います。

 鈴木先生がおっしゃった医療介護の全体像が最終的な姿だということはそのとおりであります。それを忘れることなく、在宅医療の観点でも1015カ所見ておきたいということでもありますし、その地域の選定に当たりましては、客観的な基準が現段階であるわけではありませんので、飯島先生がおっしゃるようにどういう基準なのと言われるとなかなか詳しくばさっと切っているわけではないのですが、私としては2324年の連携拠点事業のフォローアップも含めて、かつて先進的と言われた地域もできれば対象地域に含めて実態把握ができないかということでございます。

 それから、これも三浦先生にやっていただいている話なので、我々からコメントするのはややあれかもしれませんけれども、これも感想的に言いますと、飯島先生、鈴木先生のお話がありましたように、これをもってガイドラインという言い方になるかというと、恐らく私も認識としては飯島先生がおっしゃったように、まず、今あるものを整理をして、スタートライン。そして、本当の意味でのガイドライン、そのためには本当の意味でのエビデンス、本当の意味でのエビデンスのためには基礎となるデータ、レジストリーみたいなものがないと今あるものをもって完成形というわけにはいかないという気もしておりますので、先ほどの御意見はそのとおりと思って聞いておりました。

 本当は佐藤さんから御発言いただいたほうがいいのかもしれませんけれども、例えば褥瘡なんかもありましたが、できれば訪問歯科診療とかそれから訪問栄養指導とか、褥瘡の予防とか治療には栄養管理が大事という話もあります。訪問診療という言葉の中に歯科診療が入っているならいいのですけれども、視点としてはぜひそういうものも入れていったほうがいいかなと。余計なことで申しわけございません。

 感想的コメントでございます。ありがとうございました。

○新田座長 ありがとうございます。

 前回もそうでしたね。葛谷先生が最初に言われて、これは何なのだろうと議論になって、それできょうも三浦参考人が言われてどこへ進むのが良いのかと整理した点を今、局長がまとめていただいた感じがいたします。ありがとうございます。

 柴口さん、どうぞ。

○柴口構成員 介護支援専門員協会の柴口です。

 今、言われている資料1−2の4ページです。モデル事業の調査内容ということと、資料2の4ページ、ここに医療計画の見直しの概要があるのですけれども、先ほど鈴木先生もおっしゃいましたが、資料1−2の4ページの左側です。ここに診診連携、病診連携そして、訪問診療、往診という部分が入っていると思います。そして中心の患者さんです。あくまでも訪問診療というのは通院困難という部分が前提にあると思います。通院困難の状況を一番把握しているのは介護支援専門員だと思いますので、この利用者、患者さんの横に居宅介護支援事業所をつけていただくか、もしくは下のほう、連携の中の訪問看護、ここに居宅介護支援事業所をつけていただくのがベターかなと思いまして、ちょっと発言させていただきました。

 それと右側の医療機関以外の枠組みの中、ここに居宅を入れていただくか、そこをぜひ御検討していただけたらいいかなと思いまして、ちょっと発言させていただきました。以上です。

○新田座長 ありがとうございます。

 佐藤構成員。

○佐藤構成員 ありがとうございました。

 今ほど、局長からお話がございました、今回新しく追加したデータの中に前回お願い申し上げた点があったのですが、その文言がそのまま書かれているのが15ページでございます。

 ここで明確に示させていただいたのは、地域包括ケアシステムを推進していく上でというふうな取り組みを訪問歯科診療の中では大きく考えているという視点でございます。したがいまして、4ページにおきましても先ほど鈴木委員からお話があったように、医療と介護の部分という視点が当然伴っているというのが我々の基本的なスタンスでございます。したがいまして、こういう連携の中に加えていく場合、例えば、技術的なことを言えば、病院の議論も医療計画の中で幾つか議論があって、歯科がある病院と歯科のない病院では連携のあり方が違うところがありますので、モデル事業の中でも調べる際にはそこら辺がはっきりしてこないと、医療計画で議論されている部分が生かされないと思っております。よろしくお願いいたします。

○新田座長 ありがとうございました。

 どうぞ。

○山口構成員 資料1−2について幾つか意見と質問がございます。

 まず、4ページのところで、これは調査する項目が書いてあるわけですけれども、矢印の下のオレンジとかそれからブルーとか緑のところは割と数字であらわしやすいような項目がございますが、一番もとになっている連携モデルに関する調査項目、ここのところで今回1015の地域にかなり限定するということですので、どんな工夫をされていて、例えばうまくいった原動力になったことはどういうことなのかということを自由記載というか、具体的にわかるような聞き方をぜひしていただいて、具体的な内容、結果を出していただきたいというのが1つ要望です。

 2つ目が、7ページの「自治体における普及・啓発の取組(取組状況)」ということで、パンフレット等を作成したとあるのですけれども、これを見ますと無回答がとても多いなと思って、この数は何なのだろうと気になって詳しく見てみました。例えば、市町村であれば無回答が583あるとあります。1つページを戻りますと、どうやら配付した数から回収した数を引くと未回収の数がここに入っているのです。未回収が無回答になっている。そうすると、未回収というのは調査できていないわけですから、それをこの円グラフの中で割合を出すというのは、ちょっと割合としておかしなデータになっているのではないかと思いました。多分、回答してこないということは、つくっていない、配付していない可能性はあるとは思いますけれども、こういうグラフというのは視覚的にイメージが大きくなるので、無回答を外していただいて、実際に回収があった中で作成している、作成していないというものを出したほうがいいのではないかと思います。

 パンフレット以外にも、講演会とかその他の取り組みということをされているということなのですけれども、具体的な内容というのをもう少し明確に出していただきたいと思いました。と言いますのも、10ページのところに行きますと、いろいろと課題とか留意事項があって、2つ目の○のところに配付する時期やタイミングの見きわめが難しいとか、いろいろ書いてあるわけですけれども、実際にこれはどのような方法でどこに配付して、それが全住民に届くようなことだったのか、一部の方に配付しただけなのか。そういったことがわからなくて、こういったことの普及啓発というのは、結果として効果が出たのかどうかという内容でないと、単に配っただけで満足してしまうのは意味がないと思っています。

 次の11ページのところに、行政の方から何々という声を聞いていると、効果として書いてあるわけですけれども、それでは、そこまで具体的に検証したことにならないのではないかということで、一体どういう方法でどんな配付先というところまで調べられているのかどうか。実際に住民にどう伝わったのかという検証までできているのかということが、今の段階でももしわかっていれば教えていただきたいというのが質問です。

 最後に、15ページになりますけれども【今回、新たに追加したデータ】ということで、訪問診療・看取りを実施している病院数あるいは往診を実施している診療所・病院の数というのがあるのですが、これは頻度も求められるのでしょうか。というのは、月に1回しかやっていなくてもやっていることになっているデータが結構あって、月1回と月20回では取り組みとしては全然違うと思うのです。ですので、どれぐらいやっていればやっているという基準になるのか、例えばそれも分けて月1回レベルなのか、月10回なのか、30回以上なのか、そういったことで見ていくのかどうかということを確認したいと思いました。

 それと、よくこういうときに在宅支援診療所の届出数が出てくるのですけれども、届出イコール実働しているとは限らないと思うのです。これは実際に在宅支援診療所として機能しているかどうかということの数というものを見る指標があるのでしょうかということも質問に1つ加えたいと思います。

 以上です。

○新田座長 提案と質問がありました。

 質問のほうでよろしいでしょうか。

○松岡在宅医療推進室長 幾つか御提言、御質問がありました。

 1つは、実態調査につきましては、自由記載などをつくってほしいというのは確かにそうだと思います。私どももわからないところは聞き取りをしたりとか、そういった形で少し丁寧に対応したいと思っております。

 それから、人生の最終段階における調査なのですけれども、この調査は厚生労働科研でやっておりますので、調査者に相談いたしまして、グラフの取り扱いとか情報がどこまで出せているのかについてはもう一度確認したいと思います。やり方などについては聞いているはずなのですけれども、ここまで細かいことはまだまとめていないので、調査報告にどこまで書いているのかどうかということについて、もう一度私、戻って確認したいと思います。

 在宅をどれだけやっているかとか、そういうデータが出るかというお話でございましたが、これは診療報酬のデータからとっているので、特殊集計をすればもしかしたら出るのかもしれないと思いながらお話を聞いていたのです。

 今、あるデータで、既に出ているデータで、おっしゃったもので出るものというのは余りないのかなと思いながら、これからそのようなデータ、頻度等について出せるかどうかについて少し相談させていただきたいと思っております。

○新田座長 最後の話ですけれども、恐らく鈴木先生が中医協をやっているときに、在宅医療を行っている、あるいは行っていない診療所の数字が出ていまして、在宅支援診療所も届け出を出しながら在宅支援診療所の機能を果たしていない数字もありました。ちょうど中医協の委員だったので、鈴木先生から。

○鈴木構成員 当初は在支診かそうではないかだけで分けていましたけれども、在支診をとっていても余りやっていないところもあるし、在支診をとらなくても、往診や看取りをしているところがあり、全体の3割前後がそういう先生方がやっているというデータが出ています。

○新田座長 ただ、山口構成員が言われたことは貴重なのです。何件やっているからやっているかとか、数字で室を表すものではない話です。そういう話になるとまたこれは別でちゃんときちんと考えなければいけないということでございます。ありがとうございます。

 安藤構成員、よろしくお願いします。

○安藤構成員 私もきょうが初めてなので、幼稚な質問になってしまうかもしれません。

 三浦先生に御質問させていただきます。私もエビデンスに基づいたガイドラインというのはとても賛成だと思っています。今、結構世の中では内容に関しての賛否両論がありますけれども、急性期指標とか、慢性期指標というものが出ておりますが、最終的には在宅医療における、あるいは在宅医療・介護における指標をつくって、それを達成するためのガイドラインを作成する。その先は、先ほどアウトカムという話が出ましたけれども、在宅医療介護費機能評価まで連ねていくのかというところをちょっと教えていただければと思います。

○新田座長 三浦参考人、よろしくお願いします。

○三浦参考人 ありがとうございます。

 クリニカルクエスチョンの設定におけるアウトカム指標の中に、QOLといったものが含まれていまして、究極はやはりQOLとか看取りに関するQODといったところが中心的なアウトカムになるのではないかとは思うのです。しかしながら、余り両者の指標にしても確立されたものではないので、例えば臨床でよく言われるQuality Indicatorみたいなところまで確定したものが今回抽出されるかということについては、非常に難しいのではないかと個人的には思っておりますが、そういう方向で検討する会ではございます。

○新田座長 よろしいでしょうか。

 辻先生。

○辻構成員 質問というより意見なので、後で言おうかと思ったのですけれども、流れの関係で3点お願いをしたいと思います。

 実態調査で医療機関の業務実態を調査し、データを把握するかというところなのですけれども、局長から今までのいきさつの御説明があって、私もずっと拠点のときからいろいろな形で現場で勉強してまいりました。

 拠点のときというのはとにかく在宅医療という実態がまずいろいろなところで出ているので、実態を把握して、そこから行こうということだったのですが、その後、医療介護総合改革ということで、老健局の話ですけれども、在宅医療・介護連携推進事業というものが法制化されたわけです。市町村が医療介護の連携を推進することになった段階で、今や市町村はまず医師なくして在宅医療なしですから、医師会と市町村が基本的には基本合意をして、そしてかかりつけ医が多くは診療所にいらっしゃいますので、診療所のかかりつけ医が中心になって、しかも病院がバックアップをするという関係をシステムとしてつくっていくというように変わってきているわけです。

 そうなりますと、把握した連携モデルの各医療機関の業務実態を把握しデータ化するということなのですが、地区医師会がどういうかかわりを持っていて、地区医師会の方針のもとでどのような位置づけになっているのかということがしっかり入らないと、連携拠点事業のときからかなり政策的な立ち位置が変わってきているわけです。そこのところを私は、かたい話ではなく、調査項目の中には医師会の体制がどうなっているか、医師会との関係で医療機関がどうなっているかというところをぜひお調べいただきたいと思います。

 2点目の意識調査に関しましては、多々御指摘が出ていますが、私も現場でいろいろかかわってきています。パンフレット等を配っているかというところから入っているのですが、実際は各意見の中にもあったように、本当に地域のあの先生という先生が看取りの話をすると、ものすごく影響力があるということがわかっております。そういうこととか、予防政策なんかでやった寸劇というものですね。これは非常にクラシックですけれども、ものすごく影響力があるのです。例えば、滋賀県で医師会長と知事が壇上に上がって看取りの寸劇をやるのです。これは物すごく波及があります。そういうような手法につきまして、パンフレット等だけではなく、いい手法を掘り起こして、それを全国に紹介するという形での実態調査を補完的でやっていただけるとありがたいと思います。

 それから、ガイドライン論は、私は医師ではないのでそんなに大層なことは言えないのですが、基本的には在宅というのは医師が退院を認めたあるいは入院しないで家、生活の場にいたいと言われる方についての医療ですので、それこそイエス・オア・ノーみたいな診療ガイドライン的なものよりも概念が広いのだと思うのです。本人の生活の満足度とかだんだん看取りの時期が近づいてくると人生をいかに達成するかという意味での環境とか、そういうことで、ガイドラインの問題というのは従来の診療ガイドラインよりもっと幅のあるものとしてぜひ御議論いただきたいということは本当にお願いいたしたいと思います。

○新田座長 貴重な意見、ありがとうございました。

 まさに、在宅のガイドラインというのは、先ほど飯島先生も言われましたが、今までの診療ガイドラインではないだろうなと。それはそれで皆さん異議なしというふうに思っております。

 もう一つの議論がありますので、まだ御議論あると思いますが、次に移らせていただきます。事務局から資料2−1とそれに関連して齋藤構成員より資料2−2について説明をお願いします。

 まず、事務局から説明、よろしくお願いします。

○松岡在宅医療推進室長 それでは、資料2−1に基づきまして、少しだけお話をさせていただきたいと思います。

 第2回の全国在宅医療会議におきまして、構成員からは、各団体が重点分野に関する取り組みを進めていくことに関しまして下の3つのような意見をいただいております。

 1つは、同職種の中でも団体が複数存在し、在宅医療に関する取り組みについても別々の形で取り組みを進んでいるのではないかという話。

 もう一つは、エビデンスをどうするかなどの問題をある程度集約的に考えていく必要があるのではないかというお話。

 もう一つは、医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会を中心にその他の団体を加えてやっていくような仕組みもしくは体制をしっかりつくっていく必要があるのではないかというお話でございました。

 このような意見を踏まえまして、日本医師会を初めとする関係団体は特に積極的な役割が求められているわけでございますが、行政と車の両輪として在宅医療提供体制の構築に取り組んでいく必要がございます。各団体が重点分野に沿った取り組みを進めるに当たりまして、各団体が協働し、より効率的に事業を進めるための課題とか対策について整理する必要があるのではないかと事務局としても考えております。

 そこで、例えばということで2つ論点を事務局のほうから挙げさせていただきました。1つは、研修についてでございます。各団体がそれぞれ実施する在宅医療に関する研修につきまして、どういった能力が獲得できるのかなどの目標設定の違いが受講者にとって明確に理解できるような関係になっているのかどうか。これはたくさんの団体がいろいろな研修を展開されておりますけれども、これらの中で違いがわかりづらいとか、誰を対象にしているのかわかりづらいというような状況が生まれているのではないかという話です。

 もう一つはエビデンスの話でございます。在宅医療に関するエビデンスを蓄積していくに当たり、各団体がそれぞれの取り組みと、今後在宅医療を推進していく上で必要なエビデンスは何かということを整理する必要があるのではないかということでございます。

 そして、今回、1つ目の研修のことに関しまして、日本看護協会から現在の取り組み状況などについてお話いただきたいと思いまして、お願いをしているところでございます。

○新田座長 それでは齋藤構成員、よろしくお願いします。

○齋藤構成員 それでは資料2−2で御説明をさせていただきます。

 表紙をおめくりいただきまして、訪問看護師の研修等については、複数の団体で行っていますので、受講生にとってそれが本当にメリットなのかということのご指摘ですが、

 訪問看護に関しましては、私ども日本看護協会と公益財団法人日本訪問看護財団それから一般社団法人全国訪問看護事業協会という3つの関連団体がございます。地域包括ケアシステムの中で訪問看護がこれから非常に重要な役割を果たしていくことや、訪問看護の人材の確保が相当厳しいという状況がありまして、訪問看護の拡充が喫緊の課題であることから、私ども3団体が一致協力をして情報交換や協議を継続的に行いながら、人材の確保や訪問看護にかかわるいろいろな課題を解決していこうということで、平成20年5月13日に訪問看護推進連携会議というものを設立しております。

 各団体がどのような会員で構成されているのかと申し上げますと、財団のほうはいろいろな方々が入れるような状況になっておりますし、事業協会のほうは、管理者や事業者が会員・対象となっております。

 日本看護協会は、免許資格を持っている者が任意で加入するということになっておりまして、それぞれの団体に役割がございます。財団では人材の育成であるとか事業運営の支援を行っておりますし、事業協会のほうは事業所が会員・対象の団体ですので、特に管理的な要素を担って研修を企画しているような状況でございます。また、私ども日本看護協会は、政策提案や新たなモデルの構築などを団体として行っているところでございます。

 常に情報交換や協議を継続的に行うというような状況の中で、【活動内容】としては1〜4までございます。訪問看護推進連携会議を設立した翌年には「訪問看護10ヵ年戦略」というものを出して、各団体それぞれがこの戦略を共通認識して、それぞれ得意分野を生かした事業を行っていくようにしました。それから5年たった段階では、10カ年戦略を見直して、地域包括ケアシステムの概念を入れた、「訪問看護アクションプラン」というものを策定し、ある程度訪問看護に関しての理念が統一されている状況の中で3に基づいた事業の企画や実施を各団体で行っているところでございます。

 次のページにまいりますが、各団体で企画・実施している研修事業をピックアップしております。新人あるいは未経験者から中堅、熟練というように訪問看護のキャリアはずっと積み重なってまいりますが、新人あるいは未経験者に対する動機づけ研修としまして日本看護協会では「訪問看護入門プログラム」を作成いたしました。これをもとに日本訪問看護財団がeラーニングで訪問看護のステップアップ研修を行っているところでございます。集合研修となると、なかなか参加できないという状況がありますので、日本訪問看護財団が実施しているeラーニングでの研修は、病院のナースたちにとっても大変有効な形で進んでいるところでございます。

 それから中堅になってまいりますと、いろいろなトピックがございます。がんの看護であったり、認知症の看護であったりというものがありますので、そこは日本訪問看護財団と全国訪問看護事業協会がお互いに何をするかということを話し合いながら研修を実施している状況でございます。それから専門家養成となりますと、日本訪問看護財団と私ども日本看護協会が協力しながら訪問看護の認定看護師たちを養成しているという状況でございます。

 それから熟練になりますと、管理者養成が非常に重要になりますので、ここが全国訪問看護事業協会と日本看護協会とでそれぞれ行っているという状況でございます。それから新しい政策提言や人材定着策につきましては、日本看護協会が老健事業で、病院のナースたちが一定期間、病院に在籍しながら3カ月〜6カ月間訪問看護ステーションで働くことをモデル事業として行っております。病院で働いていても、訪問看護ステーションで働いていても、その地域の看護人材であることを念頭に、どこで働いていても訪問看護ができる人材を育成していこうということで始めている事業でございます。これにつきましても、全国訪問看護事業協会や日本訪問看護財団の方々にもご参加いただいて、話し合いながら進めているという状況でございます。

 複数団体があって、全く課題がないのかと言いますと、全くないわけではないのですが、ただ、今の時期は訪問看護師をいかに増やしていくかということが非常に重要な課題ですし、現在、都市部では訪問看護ステーションが乱立している状況でもございますので、質の担保が非常に懸念されております。これは先ほどの医療と介護の連携の会議、中医協や介護給付費分科会のメンバーが集まった議論の場でも、各委員から指摘をされたところでございます。質の担保には研修が重要でございますから、いろいろなナースたちにとってアクセスしやすいということをまず念頭に置いて研修事業を行っている状況でございます。

○新田座長 ありがとうございました。

 それでは、ただいま資料2−1と2−2の説明がありましたが、質問、意見等がありましたらよろしくお願いいたします。

 どうぞ。

○飯島構成員 東京大学の飯島です。

 資料2−1です。下のほうに「(考えられる具体的な論点の例)」ということで2つ挙がっております。まず1個目に研修というものがありまして、たしかに今、看護の齋藤先生のほうからも幅広い研修が、ある意味マトリックスのようになっていて、それを立体的にうまく統合しておられ、やはり我々医師も視野に入れた研修を構築してきた立場として、そのような整理も必要なのかなと思いました。

 どういうことかというと、今までにも様々な研修が存在し、それぞれに目的、狙い、特徴があるであろうと思います。それで、我々自身が構築してきたものは、まずは地域の各職能団体すべてを視野に入れながらも、やはり行政と医師会が二人三脚をしっかり組んだ上で、そこに多職種協働で同じ方向を向くということを最大の狙いとしてきました。さらに、そこに医師への動機づけも狙いとして重ね合わせているという特徴があります。それをずっと長年磨き上げてきたという経緯がございます。それと同時に、全国にも他の研修コンテンツが数多くあると思いますので、全体を一度まとめて整理してみるのも必要かもしれません。それにより、ここの部分の研修がまだ弱かったとか、ちょっと偏っている等、色々と見えてくるのではないかとテーマ1を見て感じました。

 2つ目としまして、「在宅医療に関するエビデンスを蓄積」というところに関しまして、これはコメント及びふっと思った提案なのですが、先ほどの前半の議論において、ガイドラインという名前を契機に様々なディスカッションがあり、我々も大きな宿題をいただきました。今までのエビデンスも不十分であり、これからの研究戦略もまだまだこれからの大きな課題だということは明白です。しかも、いろいろな病態・病気だけの縦割りの内容で決まる訳ではなく、それこそ生活の満足度から人生観、人生最期までの満足感などを複合的に評価をしていく前向きな戦略研究が必要であろうということは恐らく言うまでもないと思います。

 資料が飛んでしまいますが、参考資料1を見て頂ければと思います。これは半年前の本会議で作成された資料であり、各団体の役割を整理整頓したものです。各役割というところで、一番下に(4)学術団体と書いてあります。私自身は大学(アカデミア)ということと、日本老年医学会の代表ということで本会議に参画しておりますので、改めて見直すと、「在宅医療に関する研究成果の現状を常に整理し、課題を明確に見える化して、調整役としてうまく機能を発揮すること」という記載がございます。まさに本会議の冒頭からの議論にあった部分ですし、この役割を果たして、エビデンスの集積や評価も起爆剤にしながら、もっと膨らませていかなければならないのだろうと思います。

 また、どんどん研究を推し進めていかなければならないことは間違いないのですが、そこに我々アカデミアは率先して引率役になると同時に、各団体様に対しても最初の段階からしっかりお声をかけ、皆で二人三脚を組む形で進んでいくということもここに命じられています。従いまして、私自身も研究を推進していくことに一役買いたいと思いますので、そこは一番配慮しながら、今後も進めていきたいと思っています。

 そこで、最後に一言加えさせて頂きたいです。一つの御提案なのですが、在宅医療及び介護も含めた幅広い研究を推し進めるなかで、ある一つのベクトルの研究だけやればいい訳ではなく、様々な側面を網羅した研究が求められます。例えば、在宅の現場で頑張っていらっしゃるドクター及び訪問看護、そして様々な職種、さらには現場から見ての最大のパートナーである病院側、最後に我々学会(アカデミア)側という複数の関係者がうまくスクラムを組む研究構成チーム及び研究デザインみたいな形が必要なのかなと思っております。

 とはいえ、このワーキング会議も多くの人数で構成されており、しかも大きな組織の代表の先生方によって構成されているワーキングです。確かにこのワーキング会議が中心となって研究もさらに加速させることは非常に重要であると思います。そこで、もう一段階小さな単位での研究推進の小委員会のようなものを作ってみるのも良いのではないかと思います。具体的に、4〜6人くらいが良いのか、まだイメージがはっきり出来上がっておりませんが、現実性やフィージビリティーをどのように出す研究なのか、あとは何を狙った研究なのか、等、その小委員会で頻回に議論し、その結果をこのワーキング会議にフィードバックさせて頂きご助言をもらうという流れも良いのかもしれません。そのような小回りのきく小委員会を立ち上げた方が現実的に最初の一歩を踏み出しやすいのではないかと思い、発言させていただきました。

○新田座長 ありがとうございます。

 貴重な意見だと私は聞いておりました。

 もちろん、先ほど辻先生が言われました医療一体改革の後、市町村が行い、かかりつけ医、病院そして地域が一体化して、地域包括ケアシステムの中に組み入れているます。在宅医療という医療のみを限定した研究というのではなく、その人の意思決定支援も含めて、その人に適した最適な場所、病院も含めて、その全体像を考えないといけないという時代になっています。この会議の議論はそこにもう来ているのだろうと思っております。その意味で、飯島先生が今、提案されたのは貴重な意見だろうと私も思います。

 どうぞ。

○安藤構成員 私は経緯がわからないのですけれども、さまざまな団体が複数存在していて統一感がないというようなことが書いてあるのですが、病院団体も以前はそういうことがあって、私が所属している全日病とか日病とか医法協とか精神科病院協会が一緒になって四病協というものをつくりました。それにまた日本医師会との定期的な懇談会を進めています。

 もう一つは厚生労働省の主導でつくられたと言われているのですけれども、日病協というものがあって、これは公的病院も含めて十数病院、団体が一緒になっております。それは主に診療報酬の改定に関して統一した意見をしていこうという流れです。ですから、在宅に関係する団体も、特にいい在宅医療とか介護というのは安定した診療報酬や介護報酬の上に初めて成り立つもので、最近ではしょっちゅう診療報酬、介護報酬が変わりますし、ときどきははしごが外れてしまったりもしますので、そういうことを含めると、まず診療報酬や介護報酬を安定化していく、いろいろな予防をしていくというところから難題が集まっていくという切り口もあるのではないかと思っています。御提案です。

○新田座長 ありがとうございます。

 どうぞ。

○山口構成員 私も飯島構成員のお話を伺っていて、きょう、最後に意見を言おうかなと思っていたのです。

 この会議自体のスケジュールというか方向性というか、目標といいますか、とりあえずは2025年というところがあって、もう8年を切っているわけです。果たしてこれは間に合うのかというのが患者の立場としても非常に懸念しているところでもございます。

 前から申し上げていることなのですけれども、2025年に全国どこでも津々浦々在宅医療を望めば受けられるというのはできないと思っています。だとしたら、もう少し具体的にこの会議を進めていく必要があるのではないかと思っております。

 今の飯島構成員の具体化するためには必要かなと思う中に、先ほどの参考資料1の、これは3月に全国在宅医療会議でまとめた内容だと思いますけれども、これが重点分野ということでまとめられた中の2の(1)に国民の役割というものを明記していただいて、それも最初に入れてくださいました。これは一番時間がかかることだと思うのです。行政にしても医療関係団体にしても、今、既に動いていらっしゃって、行政が結果を出せば国民の役割を果たすことになるのかもしれないのですけれども、国民が理解するということは一番時間がかかって一番難しいことだと思いますので、これをどうやったら実現できるかということも先ほど辻構成員が有効な手段を考えるべきだとおっしゃったのと同じで、少し具体的に考えていかないと、会議はやっているが、本当に前に進むのだろうかと疑問を抱いております。特に国民の理解ということに関しては、非常に私、懸念しているところがございますので、そのあたり、もう少し目標設定とか、スケジュール感というものを出していただきたいと思います。

○新田座長 ありがとうございます。

 貴重な意見でございます。私たちは会議のための会議をやっているわけではなく、2025年を含めてきちんとやるための会議でございますので、よろしくお願いします。

 鈴木先生。

○鈴木構成員 以前から比べたら、地域での取り組みが格段に進んできておりまして、我々も地域包括ケアシステムを構築するには行政と医師会が車の両輪になる必要があると言っております。三浦先生がイギリスのGPの業務のうちの一つに多職種連携の司令塔があると話されておりますが、まさにこれはかかりつけ医、医師会が担うべき役割だろうとお話しております。

 皆さんがいろいろな研修をやるのはいいのですけれども、それらの整合性がとれるような形で地域の中で進んでいく必要があります。病院団体も中央では日病協とかいろいろございますけれども、安藤先生もこれから別なほうで忙しくなるかもしれませんので、ぜひ、地域では病院の先生も、中小病院の先生には参加して頂きながら、大病院には高度急性期医療を担って頂き後方で二次医療圏の最後の砦になっていただきたいと思います。地域ではどちらも会員として医師会に参加していただいておりますが、この話は中央の話ではなく、市区町村レベルの話なので、やはり医師会を中心に進めていくのが現実的ではないかと思いますしで、今それがどんどん広がってきております。多分、今度のモデル事業でも行政と医師会が連携が進んでいるところだと思うのです。そういう枠組みに皆さんの力をお貸しいただきながら進めていき、入院、外来、在宅を必要によって選びながら、在宅医療だけでなく、有床診療所、中小病院の入院機能や、介護施設のショートスティや入所機能も活用する必要があります。そうした既存資源を活用していかないと世界一の超高齢社会に対応する時間がないのです。せっかくそうした既存資源が日本にあるのですから、それを活用しながらやるということが重要だと考えております。

○新田座長 どうぞ。

○山口構成員 進んできている地域があるということはもちろん認識していますけれども、やはりそれはまだ全体かというとそうではないですし、非常に地域差のある問題だと思っています。地域によっての問題点というものもいろいろある中で、どういう地域がどういう工夫をすれば、その地域のニーズに応えられるのか。必ずしも在宅だけではないと思うのです。ですので、ぜひこういう地域はこういう工夫をするとうまくいったというものを明確にしていただきたい。

 住民はまだまだ理解できていなくて、2025年問題ということを聞いても、何のことですかという方が大半なのです。だから、そこをどうやって確実に情報を伝えていくのかということが今、喫緊の課題になってきていると思っています。

○新田座長 ありがとうございます。

 貴重な話でございます。確かに、私たちの役割は日本全国きちんと国民が安心する体制をつくる。格好いい話ではないですけれどもね。では、都会はたくさんいるから、数字だけ見ると進んでいるかというと、実はそうではないという現状もありますから、そういったことも含めて、先ほど飯島構成員の話がありましたけれども、本音でトークして煮詰めていかないといけないと思っております。よろしくお願いいたします。

 どうぞ。

○川越構成員 2点意見を述べさせていただきたいと思います。

 1点目は、実施内容についてです。配布資料の中で重点分野が挙げられ、資料説明の中で現在していること、今後実施したい事項の説明がありました。重点事項(1)の医療連携や住民啓発等に関しては、実施すべき事項と実施しようとしている内容がほぼ一致しているかと思います。しかしながら、重点事項(2)で行うとしている疾病の進行や患者が辿るプロセス等に関する調査、在宅医療に適した患者の状態像の検証などは実施内容として記載が不足しているかと思います。これら調査も並行して行うということをどこかに明記すべきかと思います。

 二点目は、地域別データの収集・開示方法についてです。今回、データのバージョンアップをされ、データが公開されることは非常に意義があることだと思っております。ただし、市町村担当者がこれらデータを在宅医療・介護連携推進事業等に活用していくということを最終的な目標にするのであれば、データ提供だけでは不十分かと思います。データ提供に加えて、データをどのように分析すればよいのか、これらデータがどのように活用できるのかといったイメージを市町村担当者が持てるような支援が必要かと思います。

 データの見せ方、分析の仕方、活用の仕方、活用することのメリットをあわせて示すとともに、具体的な分析サンプル例を示すなどが必要だと思います。

○新田座長 ありがとうございます。

 1に関しては、恐らく先ほども出た委員会等で含めて議論すべき点だろうなと思います。2に関しては、今度は厚労省の見せ方の問題ございますから、その点、よろしくお願いします。

 松岡室長、何かありますか。よろしいでしょうか。今は御意見を伺ったということで。

 どうぞ。

○辻構成員 今のデータに関してのことなのですが、まず、事務局の説明で資料2で今、皆さんもおっしゃった2025年、時間がないということを含めての資料2に関しての意見なのです。

 ここでかなり厚労省は在宅医療の必要数についての試算の仕方も提示されているわけです。少なくとも、今のトレンドでどれだけ要るか。それから、地域医療構想の影響というものを受けてどれだけ要るかというものを必ずきっちり出して。恐らくどの自治体でもこの作業をしているのだと思います。

 ただ、これは私、現場でいろいろな議論をしていて思うことなのですけれども、在宅医療は基本的には訪問診療ですから、よく言われるのは、車で15分ぐらいの圏域で行えるものであるということです。現実に、今、山口さんがおっしゃったように、本当に住民は享受できるのかという意味では、在宅医療の必要量が地域におりてないとどれだけのものが必要かとお互いに認識できないわけです。

 私ども、東大でかかわっているのは、柏と福井の坂井地区なのですが、県全体の2025年の予測数を市町村段階に落とすようになっていると思います。市町村段階に落としてなおかつ市町村段階だけでなく、あとは地域ごとに地区医師会の存在がどうなっているかとか、いろいろな配慮事項が必要ですけれども、まず、需要見込み数を人口割りでブロック単位に落とすのです。どのくらいの需要があるのだということを地区単位で認識すれば、部外者がどなたの先生に在宅医療をやってくださいというようなことは言えないけれども地区医師会単位で自主的にクリニックや病院側が対応していきますので、そういうものをビジュアルに見ていく必要がある。

 例えば、後継者がいないのだという診療所の話がよくあります。ちょっと若先生に頑張ってもらわなくてはいけないというようなことが地域や医師会で話題になるとか、そういうリアリズムのある2025年に向けた予測数、きちんとした計算式を厚労省が示しておりますので、市町村の地区単位におろしていく。そうなると、訪問看護ステーションも地区単位で大丈夫かしらとか、そういう議論が、もちろんさまざまな職種訪問体制もということで、そのあたりのリアリズムがないと動かないのではないか。逆に言えば、厚労省が市町村を指導しないと、そこまで作業をやろうということにならないのではないかという気もいたしました。

 せっかく厚労省が立派な2025年に向けての数字というものを出すようにという展開をされておりますので、もう一歩踏み込んだ御指導を厚労省にいただいたらいいのではないか。川越先生のお話を敷衍してお話させていただきました。

○新田座長 ありがとうございます。

 先ほど、参考資料で地域医療計画等々のお話も含めて出ましたが、そこから含めた数字という、それをもう少し具体的に市町村にもうちょっと明確に落として、本当はこれから2025年、さらに先にどれくらい需要が必要なのか。それに対する対応がかかりつけ医、病院も含めて果たして今の体制でできるのかということを示していくということでよろしいでしょうか。

○辻構成員 ぜひ、お願いしたいと思います。

○新田座長 ありがとうございます。

 よろしいでしょうか。

 どうぞ。

○齋藤構成員 資料1の調査の件で、お願いがございます。

○新田座長 1−2ですか。

○齋藤構成員 資料1−2です。

 連携モデルの地域を選定するといった場合は、この図を見ますと、いろいろな病院や診療所が地域の中で在宅医療をしっかりやっていこうという意欲のある地域を選定されて、業務実態や、連携モデル構築のきっかけなど詳細なことが結果として出てくるのだろうと思っております。

 医療機関の業務実態に関する調査項目の中で、訪問診療のことは記載されているのですが、地域の中で私どもナースの67%ぐらいは病院で働いておりますので、在宅医療のイメージがないまま、入院時の情報を添付して地域にお戻ししてしまうと、結局、自宅での療養が病院で指導したこととは全く違う状況になります。結局、在宅療養が続けられなくてまた病院に戻ってしまいます。ですので、訪問看護にしっかりとつなげていただければそれはそれで問題ないし、一緒に退院指導などをすればいいのですが、訪問看護のほうも忙しくて病院に来られないといった状況があります。やる気のある地域の中には、恐らく病院のナースたちが退院指導や療養費は算定しないけれども、在宅患者の指導などで地域に出て行っているのではないかと思います。また、教育体制のあるステーションでは、病院のナースたちが、2日間なり3日間なりの研修に来るということが非常に多くなりました。ナースたちも地域を知ろうと努力が始まったところです。ぜひ、医療機関の業務実態のところに、院内にいるスタッフたちが地域とどのようにかかわろうとしているのかというあたりをぜひ盛り込んだ形での調査をお願いしたいと思っております。

○新田座長 わかりました。

 今も重要なところで、在宅医療の前に病院医療があって、病院は在宅へ帰すために何をしているかということも重要な話ですね。その中で病院で医療モデルから地域モデル、在宅モデルという。これはナースが大きな役割だし、そのあたりも含めると、すごい大きな議論になってしまうので、これは看護師が地域にきちんと入っていただくためにどう教育体制をつくるかというところをまず煮詰めながら、今の。もし、仮に小委員会が可能であれば、その辺の問題点を出してという、そういう話に持っていきたいと思っています。

 どうぞ。

○安藤構成員 病院の話が出たものですから。私も日本医師会の地域医療関連の委員会に出ております。鈴木先生も御一緒なのですけれども、結構、地方なんかでは、地方の高齢化が進んでいると。医師の高齢化も進んでいて、在宅にもしんどくて行けない。そういうエリアでは、ぜひ病院に在宅医療をしてほしいという声が非常に上がっているようです。病院の場合は、多職種連携のチームがあるので、そこが出ていくというような流れができれば非常にいいとは思います。そういう中で、病院団体としては、診療所と病院の在宅における診療報酬等のそこら辺が大分格差があるので、大分埋まってきましたけれども、そこら辺をまたうまく考慮していくともっと行きやすいのではないかという状況があります。

 私は都市部でもって医療機関をやっていますけれども、最近多いのは、おもしろい傾向で、救急専門医が在宅をやりたいという人が出てきているのです。そういう流れをうまく利用したらいいのではないかと思っています。私は病院団体だけではなく、東京都医師会の在宅の担当もしているのですけれども、さまざまなシミュレーションをすると、2040年にはオール東京においては医療区分のうちの70%が在宅等とか療養病床が在宅等とか一般病棟が長い人が在宅等とか行いますと、東京の場合は5万人ぐらいの自然増もありますので、2040年には在宅医が1,000人、訪問看護ステーションの看護師が3,000人必要というデータもあって、これは本当にアンビリーバブルな世界になってしまうので、それをどういうふうに現実問題に持っていくかというような、先ほど辻先生もおっしゃったところがもろに来ると思います。

 そういうことで、我々医療団体としても在宅医療塾とかそういうことも含めて、少しでも在宅医をふやしていく、あるいは訪問看護ステーションの団体さんとも連携をしながら訪問看護ステーションの看護師さんやなりたい方にさまざまなプログラムを一緒に御提案しようというようなこともさせていただいております。

○新田座長 ありがとうございます。

 皆さんの要求で、先ほどのモデル事業が1015で足りなくなるようなそんな感じがしないでもないのですけれども、それは必要ですね。選定の方法も含めてよろしくお願いいたします。

 どうぞ。

○飯島構成員 手短に、話題提供になります。。

 先ほど、齋藤構成員からの訪問看護のお話があり、病院看護スタッフが地域に出ていくという話でした。それを踏まえ思いついたのですけれども、実は、我々が一緒にやっているある自治体で、在宅医療介護連携の第2フェーズをどのようにテールアップしていこうかという会議をやっている中で、在宅医療をやってくださっている先生と訪問看護のチーム、そこに行政も加わって、いわゆる3職種のチームが市内の病院をローラー作戦のように訪問し、在宅医療の重要性と特徴を講演する活動が行われております。その場に病院側スタッフでの受講参加してくださる方々の6割は看護の方々であったとのことです。しかも、それをキッカケに病院看護メンバーと訪問看護メンバーとのいわゆる「看看セミナー・看看連携」がぐっと加速していったというお話をお聞きしました。よって、そのような活動の重要性も再認識した次第です。

○新田座長 ありがとうございます。

 どうぞ。

○齋藤構成員 今、病院で働いているナースは164万人弱、全体の67%が病院に勤務しているものですから、地域のことを知らないし、自分の職場のことしか知らない。ベッドの上で横たわっている患者しか知らない。これでお家に帰ってもらいましょうと言っても、家で何が起こるかわからないという、そういう状況でもあるのです。

 先ほども言いましたように、これから地域包括ケアシステムで、どこで働いていても看護がデリバリーできるということを考えていくと、もっともっと職場を超えて地域でいろいろな情報交換や定期的な会合などを実施してネットワークを構築していくことが必要だと考えまして、「地域にいる療養者を支えていくためには、看護職が一体何ができるのかという話し合いを定例的に持ってください」ということで、看看連携構築モデル事業を平成27年度から、日本看護協会でやっております。、毎年20地区支部ずつネットワークができ上がるわけですが、

 それが今、どんどん広がってきていまして、病院のナースたちがどのような情報を提供すれば在宅のほうではケアしやすいとか、訪問看護ステーションのナースたちもこのような情報が欲しい、といったお互いに必要とする情報についての話し合いや、あるいは人材交流も始まり、、そこが核になって今度は住民参加型のイベントを実施するときに、多職種協働が始まったり、しております。今、飯島先生がおっしゃったように、地域で職場を超えたネットワークを作れば、連携は加速していくという印象を持っております。

○新田座長 ありがとうございました。

 そろそろ時間になります。きょうは武田局長も出席いただきました、久しぶりのワーキングでありましたが、貴重な意見をありがとうございました。

 先ほど、飯島先生から提案があったことに対して、特に御異論はなかったように思います。それで、先ほど飯島先生の言葉を借りれば複合的な前向きの戦略研究、これを在宅等も含めてさらに進めなければいけないということで、小委員会をぜひつくりたいというふうに思います。それに対しても御異論がなかったようでございますので、その中身等に関しては飯島先生等も含めて。先ほど話しましたが、最初の段階から各団体も声をかけながらという言葉もありましたように、中を調整しながら進めていければというふうに思いますが、よろしいでしょうか。

(首肯する委員あり)

○新田座長 ありがとうございました。

 そしてさらに、きょうの議論を含めて、また私から全国在宅医療会議の親会にも今回のものを含めて報告したいと思います。

 最後に事務局から連絡事項をよろしくお願いします。

○堤室長補佐 座長からお話がありましたとおり、本日議論いただいた重点分野の進捗状況など、議論の内容を親会に報告させていただきます。活発な御議論、ありがとうございました。

 次回の日程につきましては、追って御連絡をさせていただきます。

○新田座長 よろしいでしょうか。

 では終了します。どうもありがとうございました。

 


(了)
<医政局>

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