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2017年9月13日 第147回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成29年9月13日(水)9:00〜12:00


○場所

ベルサール半蔵門 ホールA(2階)
東京都千代田区麹町1−6−4


○出席者

安部(有澤参考人)、井口、石田、石本、伊藤、稲葉、小原、小林、齋藤(訓)、齊藤(秀)、鈴木、瀬戸、高野、武久、田中、田部井、東、福田(福田(貢)参考人)、堀田、本多、松田(敬称略)

○議題

1.平成30年度介護報酬改定に向けて(事業者団体ヒアリング2)
2.その他

○議事

○鈴木老人保健課長 定刻になりましたので、第147回「社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席賜りまして、まことにありがとうございます。

 本日の委員の出席状況ですが、井上委員、大西委員、亀井委員、河村委員より御欠席の連絡をいただいております。また、安部好弘委員にかわり有澤賢二参考人、福田富一委員にかわり福田貢参考人に御出席いただいております。

 以上により、本日は19名の委員に御出席いただいておりますので、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することを御報告いたします。

 それでは、冒頭のカメラ撮影はここまでとさせていただきます。撤収の方、御協力をよろしくお願いいたします。

(カメラ退室)

○鈴木老人保健課長 では、以降の進行につきましては田中分科会長にお願いいたします。

○田中分科会長 皆さん、おはようございます。

 本日は、平成30年度介護報酬改定に向けた事業者団体ヒアリング第2回を行います。

 まず、事務局より資料の確認をお願いします。

○鈴木老人保健課長 お手元の資料の確認をさせていただきます。

 まず、議事次第と委員名簿がございます。

 その後ろに、資料1、24時間在宅ケア研究会からの提出資料。資料2、全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会からの提出資料。資料3、日本ホームヘルパー協会からの提出資料。資料4、全国ホームヘルパー協議会からの提出資料。資料5、日本認知症グループホーム協会からの提出資料。資料6、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会及び日本精神科病院協会からの提出資料。資料7、日本福祉用具・生活支援用具協会からの提出資料。資料8、日本福祉用具供給協会からの提出資料。参考資料1、伊藤委員からの提出資料。

 以上でございます。資料の不足等がございましたら、事務局までお申しつけいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 議題1の「事業者団体ヒアリング」について、本日は合計で11団体の方々にお越しいただいております。皆様方におかれましては、お忙しいところお越しいただきまして、ありがとうございます。平成30年度介護報酬改定に向けた検討の一環として、皆様から忌憚のない御意見を頂戴したいと存じます。どうぞよろしくお願いします。

 進め方ですが、前回と同様、審議を前半、後半に分け、それぞれヒアリングと質疑を行い、間に休憩を入れる予定でございます。

 また、審議時間が限られていますので、プレゼンテーションはあらかじめお伝えしている時間の範囲で厳守をお願いいたします。1分前にはチャイムが2回鳴り、時間が経過しましたらチャイムが1回鳴ります。その段階でプレゼンテーションは終了となりますので、御了承ください。

 まずは、前半にヒアリングを行う5団体について、事務局から紹介をお願いいたします。

○鈴木老人保健課長 それでは、御紹介をさせていただきます。

24時間在宅ケア研究会より冨永健司様。

 全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会より宮島渡様。

 日本ホームヘルパー協会より青木文江様。

 全国ホームヘルパー協議会より神谷洋美様。

 日本認知症グループホーム協会より河崎茂子様に御出席いただいております。

○田中分科会長 では、早速ですが、まず24時間在宅ケア研究会の冨永様より説明をお願いいたします。

○冨永意見陳述人 御紹介いただきました、一般社団法人24時間在宅ケア研究会理事長の冨永と申します。どうぞよろしくお願いいたします。私は、大分県中津市にございます九州キリスト教社会福祉事業団の理事長を務めさせていただいております。

 それでは、ページをあけていただきまして、一般社団法人24時間在宅ケア研究会の概要でございます。その目的は、介護保険事業の夜間対応型訪問介護事業及び24時間在宅ケアの推進ということでございますが、主に定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業の推進を図っておるところでございます。平成20年に発足いたしまして、会員数は170事業所。全体の23%程度の組織率となっております。

 3ページからはパンフレットのサービスの概要がございます。定期巡回・随時対応のサービスといいますのは、従来型の週に何回か訪問するというサービスの提供から、この定期巡回・随時対応は、1日2〜3回から5〜6回、あるいは緊急コールがあれば何回でも訪問をすることができます。地域住民の方にとっては非常に大切な、あるいは特養と同じようなケア、安心を提供できるサービスということでございます。

 5ページ、6ページ、パンフレットでございますので、後ほどごらんいただければと思います。

 7ページでございます。地域包括ケアシステムの推進には、24時間のヘルパーサービス、定期巡回・随時対応と小規模多機能居宅介護事業が必要不可欠だと私どもは考えております。定期巡回のさらなる普及や今日の人材不足対策に向けた要望といたしまして、次の3点をお願いいたします。

 1番、現在午後6時から午前8時まで認められているオペレーターの夜間の兼務要件につきまして、利用者の処遇に支障が出ない前提において、全時間帯において兼務を認めていただきたい。

 2番、オペレーターの資格要件というものがございますが、他のサービスに比べ資格要件が非常に厳しくなっておりまして、この資格要件を緩和していただきたい。

 3番、定期巡回・随時対応サービスでは、介護医療連携推進会議の実施が求められておりますけれども、サービスの性質上、定期的な開催は必ずしも有効とは考えにくいために、義務規定から努力規定への見直しをお願いしたいということでございます。

 8ページからその説明でございます。オペレーターは、現在兼務要件といたしまして、夜間帯には同一敷地内の特養などの施設職員、介護福祉士の方をオペレーターとして兼務させることができるということ。それから、夜間必要なときにはオペレーターが訪問サービスにも従事することができるというふうに今、認められておるわけでございますけれども、人材不足という観点からも、この下に表がございますが、昼間は夜間に比べて緊急コールの件数も非常に少ない、あるいはオペレーターもその事業所内で訪問介護員の事業を兼務しているのが大半でございますので、人材不足の観点からも、夜間だけではなく、全日兼務というふうに認めていただきたいということでございます。

 9ページは、資格要件でございます。現在オペレーターは、看護師、介護福祉士、医師、保健師、准看護師、社会福祉士または介護支援専門員となっております。しかしながら、24時間を通して常時1名以上の介護福祉士等の有資格者の配置を求めるサービスはございません。さらに、特養など施設サービスでは、夜勤体制にあっても必ずしも介護福祉士ではないということでございますし、また、小規模多機能居宅介護におきましても、介護福祉士や訪問介護員の資格等は必ずしも必要としないとなっておりますし、初任者研修修了者クラスのオペレーターの配置を可能にしていただきたいということでございます。

 時間の関係もありますので、飛ばさせていただきます。11ページ、介護医療連携推進会議の努力規定化につきまして、定期巡回・随時対応サービスは、利用者の居宅でサービスが提供されるために、個人情報保護の観点から開かれたサービスとすることについては非常に難しい問題がございます。また、次にサービスの確保につきましても、定期巡回・随時対応サービス事業所の計画作成責任者がサービスを提供する日時や具体的な内容を定めており、ケアマネジャーさんに対して適宜報告して、緊密な連携を図っておりますので、質の確保はできている。また、ケアマネジャーが開催するサービス担当者会議も行われており、連携推進会議の役割を果たしているということでございます。

12ページでございます。地域における介護及び医療に関する課題の関係者との情報共有につきましては、前回の報酬改定時に創設していただきました総合マネジメント体制強化加算をいただくことになりました。これが整備されておりますので、業務の一環として情報共有、連携が現在実施されているということでございまして、努力規定化されても問題はないと考えておるところでございます。

 以上、3点につきまして審議会の皆様の御審議をよろしくお願いをいたしたいということでございます。

 どうもありがとうございました。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 次に、全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会の宮島様より発表をお願いいたします。○宮島意見陳述人 ただいま御紹介いただきました特定非営利活動法人全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会の副代表を務めております宮島渡と申します。よろしくお願いいたします。

 1ページおめくりください。小規模多機能型居宅介護は平成18年に創設されまして、主に環境の変化にうまく順応することができない認知症高齢者の支援を中心とした新たなケアサービスとして誕生いたしました。私たちは、この11年間の振り返りをもって小規模多機能らしい実践というものを今後も積み上げていきたいと考えております。

 3ページをおめくりください。小規模多機能らしい実践とは、先ほど申しましたように、環境にうまく順応することができない認知症高齢者の進行に合わせた変化するニーズに対して、臨機応変に機能を提出することができるというところが強みであります。それは、設計当初から包括報酬であり、また、ケアマネジャーが内包され、柔軟なケアマネジメントができるからこそ実現できるのではないかと考えております。その強みを生かしていくということを今後も続けていく必要があるのだと考えております。

 次に、運営推進会議が設置されておりますが、運営推進会議を通じて、地域の人たちに認知症高齢者とかかわることや、地域が認知症の方たちを支えていく、排除しない地域づくりに取り組んでいくということを推進してまいりました。

 4ページをおめくりください。私たちは、この11年間の実践を通じて、登録をされている利用者個人を支えるだけではなく、結果的に世帯を支えているということを実感しております。その中で極めて復合化した課題を持っていらっしゃる方が非常に多いということに気づきました。

 昨年度の実態調査では、登録者以外の世帯からの相談が86.1%、地域からの相談が66.3%ということで、多くの方が登録者以外の方たちに対する相談を受けているということございました。

 次に、全国小規模多機事業者連絡会のみではなく、市町村や都道府県の中の地域連絡会が研修会等を開催し、また、医療機関との連携などを通じて積極的に横のつながりを模索し、小規模多機能事業者の質の向上に取り組んでいるところでございます。

 次をおめくりください。11年間の実践の中で登録者の重度化、ターミナルケアの実践がふえてまいりました。そこで、末期の利用者さんを地域で支える。また、6番の医療との連携、重度化することで在宅の生活を継続ということが非常に重要になっていることを意識しております。

 当初、動ける認知症の方が非常に多かったわけですが、重度化することで、24時間365日の連続したケア、そこで直接的な援助と間接的な援助をあわせ持った包括型のサービスが重要であるということがこの11年間でよくわかった次第でございます。

 6ページをおめくりください。今回の改定に向けての要望を5点申し上げたいと思います。1つは、私たちのこの11年間の実践、小規模多機能のよさというのが、実を言うと、後発的なサービスがゆえになかなか周知、理解されていないということがございます。そこで、まず小規模多機能型居宅介護の理解の促進を一層お願いしたいということが一つでございます。

 2つ目は人員配置についてでございます。現在の配置は、通いに対して3対1、訪問1、訪問体制強化加算で1ということになっておりますけれども、本来は自宅にいても、あるいは通いに来たとしてもトータルに登録者に対して3対1の人員配置が必要ではないかと考えておりますので、登録者に対しての3対の1の人員配置ということをお願いしたいと考えております。

 また、グループホームと小規模多機能が併設するというタイプのものもございます。そこで、グループホームと小規模多機能の計画作成担当者の兼務をお願いしたいと思います。特に過疎、離島、被災地など人材確保が厳しいケースがございます。特に小規模多機能型には問題ございませんが、グループホーム側が小規模多機能の計画作成担当者の兼務が今、不可になっておりますので、そこの規制緩和をお願いしたいということでございます。

 次をおめくりください。加算に関することでございます。平成27年度に訪問体制強化加算が創設されました。昨年度の実態調査では、1日当たりの訪問件数が平均で10.2。すなわち、1カ月当たり300件を超えているということが平均値になっております。現在、訪問体制は200になっておりますが、それを上回る300件が実績でございますので、その訪問体制強化加算をもう少し評価していただきたいなと考えております。

 次に、機能向上・リハビリ体制強化加算ということで、今、自立支援に向けた取り組みが重要視されております。そこで、小規模多機能においても運動機能の向上、口腔機能の向上、栄養改善の向上に向けて、理学療法士、作業療法士等のセラピストの配置、管理栄養士等の連携について評価をしていただきたいと考えております。

 4点目としましては、医療との連携でございます。先ほど申しましたように、ターミナル期に差しかかった方たちを支えていくことがケースとしてふえてきております。現在自宅ではなく、宿泊先で30日を超えてその方たちをサポートしても、実際には訪問診療が非常に困難な状態になっております。そこで、その辺についての緩和をお願いしたいということでございます。

 最後に、世帯や地域の課題を受けとめるということで、先ほども言いましたように、登録者本人だけではなくて、世帯単位で支えているということでございますと、どうしても複合的な問題を抱える世帯への支援が多くなってまいります。そこで、地域拠点、共生型のサービスについて、小規模多機能においても導入をしていただきたいと考えております。

 以上、5点が当会からの要望でございます。

 以下は昨年度の実態調査等の資料を添付させていただいておりますので、後ほどごらんいただければと思っております。

 以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 次に、日本ホームヘルパー協会の青木様より説明をお願いいたします。

○青木意見陳述人 日本ホームヘルパー協会会長の青木と申します。本日は、このような機会をいただき、ありがとうございます。

 日本ホームヘルパー協会は、利用者の尊厳の保持と自立支援を理念として設立され、45年活動してきている職能団体です。

 それでは、早速資料3の内容に基づいて、提示された5つの論点につきまして簡単に意見を述べさせていただきます。

 論点1の生活援助を中心に訪問介護を行う場合の人員基準及び報酬について申し上げます。結論は、訪問介護の社会的評価の低下を招くおそれがあるので、訪問介護員の研修要件の緩和、介護報酬の切り下げには強い懸念を持っていますので、慎重の上にも慎重を期してほしいとお願いいたします。仮に生活援助は誰でもできるので安い労働力で対応すればよいという考え方では、3級ヘルパーを廃止した意味がないと思います。時計の針の逆回りに見えます。

 日常生活の組み立てを支援する生活援助は、家の中の様子を見て日々の暮らしぶりを観察し、ちょっとした会話によるふだんの体調などの変化の気づきをもとに、意欲の維持・回復を支援し、セルフケア力を高めることが目的です。安易に基準を緩和し、介護報酬の引き下げを行うことは、訪問介護員のモチベーションの低下を招き、結果的に利用者の重度化を早めることにもなりかねません。また、研修時間を短くしても総合事業の訪問型サービスを担う人材が集まらない実態を見ると、訪問介護員の確保につながることは余り期待できません。

 論点2の生活援助のみ頻繁に利用していることをどう考えるかについて申し上げます。結論は、それぞれの事例には個別の理由があるので、一律に回数のみで評価し、単純に減算規定を設けるべきではないと考えます。例えば本来身体介護で算定すべきものが、保険者の理解不足や利用者負担額の軽減、サービス利用を支給限度額の範囲内におさめるための理由で無理やり生活援助に位置づけられている場合もあります。したがって、地域ケア会議などでその必要性や介護報酬区分の妥当性を検証した上で個別対応すべきものと考えています。

 論点3の集合住宅におけるサービス提供の適正化については、移動コストに見合う減算を行うことには異議がありません。

 論点4の前半にある身体介護を行う者と生活援助を行う者の役割分担を進めることについては、それが重要とは全く考えておりませんことをまず申し上げます。

 後段のサービス提供責任者の任用要件については、サービス提供責任者の担う業務の重要性を考えれば、国が標準的なサービス提供責任者養成研修カリキュラムを提示し、今後はその研修を修了した者でなければ、サービス提供責任者に従事できないような仕組みにすることを提案します。

 論点5の前半にある身体介護における自立生活支援のための見守り的援助について申し上げます。利用者の潜在能力を見出し、ICFで言うところの参画活動を促進するための意欲を利用者に持っていただくことが、まず自立支援の出発点になると考えています。調理や着がえなどは訪問介護員が代行したほうが短時間で終わりますが、それでは意欲もない、依存心が高まることになるので、手を出し過ぎない介護が重要です。しかし、論点2でも申し上げましたが、何らかの事情でこれがケアプラン上は生活援助の算定区分に位置づけられていることが多々あると聞いています。したがって、ローカルルールの是正が必要と考えています。

 後段のリハビリテーション専門職との連携については、利用者の居宅における訪問リハ、通所リハの専門職との連携に限定せずに、利用者にかかわっているリハ専門職が助言を求めた場合等、広く生活機能向上連携加算を算定できるようにしてはいかがでしょうか。

 以上で提示されている論点についての日本ホームヘルパー協会の意見といたします。

 なお、この後に意見を述べる全国ホームヘルパー協議会の要望事項については、当団体としても同様の考えでありますので、何とぞよろしくお願いします。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 次に、全国ホームヘルパー協議会の神谷様より説明をお願いいたします。

○神谷意見陳述人 よろしくお願いいたします。本日は、このような場でプレゼンができることをありがたいと思っています。よろしくお願いいたします。全国ホームヘルパー協議会の神谷と申します。よろしくお願いします。

 全国ホームヘルパー協議会は、昭和55年に結成されました。ホームヘルプサービスの発展・向上を期するために、全国的な連絡調整や、事業に関する調査、研究、協議を行い、かつその実践を図ることを目的としたホームヘルパー自身の組織であります。研修会や参考テキストの作成、普及を通してホームヘルプサービスの質を高める取り組みについて、私たち現場のヘルパーがやってきました。

 また、現場の課題を踏まえて提言活動等、ホームヘルパーの役割や専門性を伝えるパンフレットを作成しました。何よりもヘルパーが支援することによって、食事改善で体力を回復し、外出が可能になった事例、認知症がある人を地域の人たちとともに支えて、自立に向けた事例、施設から在宅に戻って、家族と暮らしを実現した事例を盛り込んであります。パンフレットを作成したことでホームヘルパーのイメージアップにも取り組んでいるところでございます。

 全国ホームヘルパー協議会は、全国各地で活動するホームヘルパーの道しるべをつくっている組織だと考えております。住みなれた地域で自分らしく人生の最後まで暮らし続けることができるよう、地域包括ケアシステムの構築、地域共生社会の実現、これらの体制の構築に当たっては、高齢者の生活に寄り添い、生活環境を整えながら、自立した生活を支援する専門職であるホームヘルパーの役割が非常に重要だと考えております。生活を支援する専門職といってもなかなか理解がしづらいところがあるかと思いますけれども、具体的には利用者と買い物の中で生活していく思いや考え、今後どうなりたいかなど、意欲を主観的に情報として把握し、専門的な視点で客観的に観察を行うことです。何げない会話の中で生活状況の観察から生活の課題が明確になり、利用者との信頼関係のもと、一人一人の状況、そして意向、暮らし方、そういったところを支援することを行っています。

 コミュニケーションスキルで利用者のやる気を引き出すことが私たちの強みだと思っています。

 そして、生活に寄り添うとは、単に家事を提供するのではなく、利用者の人権を尊重し、健康で生活が継続できるよう、希望や意見を確認しながら、時には前向きになれないことや、不安であふれる思い、そして不満などを含めた思いに沿って支援していくことだと思っています。

 介護給付分科会の論点に対する意見として、生活援助を中心に訪問介護を行う場合の人員基準の報酬については、生活援助の専門性を踏まえた慎重な検討が必要だと思います。生活援助中心のサービス提供では、認知症の高齢者や精神障害の方への支援も数多くあり、専門性が求められるのが実態です。生活援助は重度化予防につながっています。専門職による適切なアセスメントに基づいた支援が提供される体制を保つことが必要です。そのためにも専門性の高い人材の育成が重要だと思います。

 人員基準を緩和される議論に伴い、緩和された基準に応じた人材を養成する簡易な研修を実施することが想定されています。生活援助中心型に対応できるために、介護職の裾野を広げる必要性については理解できますが、総合事業へ移行した利用者に対しても、市町村における生活支援の担い手養成講座研修修了者が、実際には自立支援に向けての活動ができていない現状もあります。

 自立支援の視点が低い人材が増加することを非常に懸念しています。自立支援の視点が盛り込まれていない支援は、利用者の重度化を加速させるとともに、今まで培ってきたホームヘルパー全体の地位を低下させる危険性もあります。

 しかしながら、今までホームヘルパーの高齢化について、大きな課題として取り上げていることがありましたが、65歳以上の元気なホームヘルパーの活躍が今後はますます期待できると思います。自立支援が目的である介護保険事業で長く利用者を支援してきた強みもあります。対人スキルを身につけ、コミュニケーションを円滑にとり、どう声をかけたら利用者ができることがふえるか、地域にも発信していく力が十分あります。地域のマンパワーとして期待もできます。

 シルバー人材センター等、多様な担い手による支援が可能となる総合事業において、訪問型サービスでは利用者の状態の改善及び生活の課題の改善、それに向けた取り組みを専門職として行っていけると思います。

 今後、事業対象者がふえ、生活支援訪問サービスが利用できるように、介護人材の確保に向けて生産性向上、業務の効率化等、明確にしていくことが必要だと思います。

 本気で介護予防に取り組むことに当たり、65歳以上の元気なホームヘルパーの活動はとても有意義だと思います。訪問介護における支援は、生活援助と身体介護の知識を総合的に用いながら利用者の状況の観察と報告を行い、自立支援の視点を持ってサービスを提供することが重要だと思います。

 何かしらけがをしたり、病気をすることもあり、入院することもあるかと思いますが、支援を受けることによって困難な時期が過ぎて、元気になることを望みます。卒業という観点も必要だと思います。

 今後、簡易な研修で基準緩和の人材を養成するのではなく、介護職員初任者研修の受講生に対して助成を行うなど、高い専門性を持った人材の育成を推進することが必要だと考えます。

 さらに、ホームヘルパーの専門性の魅力や理解を深め、人材確保につなげることを目的に、研修時にホームヘルパーの同行訪問を盛り込むことが有効だと考えられます。現在は同行訪問が省かれていると思いますので、そこの同行訪問のところはぜひ考えてほしいと思います。

 ケアマネジャーとホームヘルパーの連携について。同じ方向を向いてサービスを提供することが利用者の介護度を下げるという自立支援の結果になっていくと思います。サービスを提供することだけではなく、今後はホームヘルパーが支援することで前向きな生活ができていくという成果を積み重ねていきます。成功事例をまとめてデータ化もしていけると思います。

 よろしくお願いします。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 では、お待たせしました。最後に、日本認知症グループホーム協会の河崎様より発表をお願いいたします。

○河崎意見陳述人 公益社団法人日本認知症グループホーム協会会長の河崎でございます。本日は、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。

 早速ですが、資料に沿って説明させていただきます。

 まず、スライド1ページをごらんください。我々は、創設約20年でございます。グループホームは、全国で約1万3,000カ所。そこに認知症の方193,000人が入居していらっしゃいます。認知症に特化した唯一の居住系サービスでございます。

 我々は、地域における認知症ケアの拠点としてのグループホーム、重度化や医療ニーズの増加の対応などに取り組んでまいりました。

 一方で、今後の認知症グループホームの方向性を考える上で、より積極的な地域展開、さらなる医療との連携、また、それらを推進するための経営課題の解決が重要になってきていると考えております。

 スライド2をごらんください。こうした背景を踏まえまして、我々は5つの要望を挙げさせていただきました。

 3ページでございます。1つ目、在宅支援機能の強化への評価ということでございます。それの説明として4ページでございます。グループホームが地域に根差し、認知症ケアの拠点として積極的に取り組むことは入居者、地域住民双方にとってメリットとなり、地域包括ケアの観点からもお互い様の関係、互助の体制づくりが重要であると考えます。

 一方で、そのためには、日ごろより地域住民、多様な関係者との連携コストが存在いたしますので、地域の認知症ケア支援に対する評価を希望いたします。

 5ページ、ショートステイの件でございます。ショートステイの活用を促進するために、現行の人員基準、一定の設備要件を前提に、1ユニット定員プラス1名の範囲内で利用可能になるように利用定員の見直しをお願いしたいと思います。

 次のページでございます。ショートステイの活用促進は、利用者、家族双方にとってメリットがあり、家族のバーンアウトを防ぎ、認知症の人ができるだけ長く在宅生活を送れるようにすることを支える効果があります。

 一方で、現行は定員の枠内での1名が限度となっており、必要なときに利用することができません。地域包括ケアの観点からも、プラス1名ということをぜひ考えていただきたいと思います。

 7ページでございます。2つ目の要望といたしましては、医療との連携の強化への評価ということでございます。早期退院を目指す上では、入院時から退院を見越した医療機関との連携を図ることが大切であり、入退院に伴う医療機関との連携について評価していただくことを要望したいです。具体には、入院時情報連携加算、退院時情報連携加算の新設を考えてくださればありがたいと思います。

 8ページでございます。認知症の人は入退院による環境の変化にとても弱く、医療との連携や情報提供を通じてスムーズな入退院に向けての取り組みが重要です。そうした取り組みは認知症の悪化を防止したり、早期退院に結びつく事例も報告されており、早期退院支援の取り組みや、入院中及び退院後の生活の質の向上に関する評価として、上記2つの加算をお願いいたします。

 9ページでございます。認知症高齢者の口腔衛生管理を適切に行うことを推進する上で、歯科医師、または歯科医師の指示を受けた歯科衛生士との連携について評価していただくことを要望したいと思います。具体的には口腔衛生管理体制加算の新設、個別口腔衛生管理加算の新設を要望いたします。

 その説明が10ページにございます。認知症が重度化するにつれ、歯周病・う蝕の進行、嚥下機能の低下が見られますが、歯科専門職ときちんと連携し、口腔衛生管理を行っているグループホームの利用者は、口腔内状態もよいとの調査結果が出ております。よろしくお願いいたします。

11ページ、3つ目の要望は、人材確保のための職員配置の弾力的運用ということでございます。人材確保のための取り組みの一層の推進を前提に、国策としてぜひ人材確保をお願いしたいということと、職員配置の弾力的運用と、これらを阻害する過度のローカルルールの是正についても御指導していただきたいと思います。

13ページ、4つ目の低所得者対策の充実でございます。これは経済的な理由でグループホームにいたくてもグループホームを退去せざるを得ないというケースがございます。より実効性のある低所得者対策を講ずるようお願いしたいと思います。

14ページでございます。当協会調査によりますと、グループホームの利用者負担の総額は平均で約十数万円になっており、介護保険施設など補足給付のある施設に比較すると割高になっております。平成24年度より地域支援事業の任意事業として家賃等の助成事業が位置づけられておりますが、ほとんど全国的には活用されていない状況です。認知症の人が経済状況にかかわらず、希望すれば適切な居住系サービスを自由に選択できるように、補足給付等の抜本的な改革をお願いしたいと思います。

15ページ、5つ目の経営の安定化ということでございます。我々のような小規模のグループホームではこの程度の収支差額、1カ月1ユニット139,000円ということでございますので、急なアクシデントとかいろんなことに対して対応することが極めて困難です。手厚い人員配置により認知症ケアの質の維持においても努力いたしておりますので、収支差率だけではなく、収支差額も考慮していただいて、そしてグループホームに入居しやすい体制の整備や、認知症グループホームのサテライトなど、よろしく御配慮くださいませ。

 最後になりますが、我々は設立いたしまして20年、19万人の認知症の方が入居していらっしゃいます。ぜひこの方々、そしてまた家族の皆様のためにも、こちらで働く我々の職員のためにもよろしく御配慮のほど、お願いいたします。

 ありがとうございました。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 では、ただいま発表がありました団体の皆様方の説明に対し御質問がありましたらお願いいたします。鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 それでは、最初の24時間在宅ケア研究会、冨永参考人に伺います。定期巡回・随時対応サービスへの対応が中心だということであり、今回も要件の緩和の要望とのことですが、どこまで要件を緩和したらこのサービスが普及するのかという気がいたします。このまま行けば通常と夜間対応の訪問介護で十分足りるのではないかという気もするのですが、鳴り物入りで登場した割には普及しないのはなぜなのか。そもそもたてつけに無理があるのではないか。外国のサービスをデンマークあたりから直輸入したような感じがしますので、元々に無理があるのではないかという気がするのですが、当事者としてどのようにお考えなのか、聞かせていただきたいと思います。

 次の全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会、宮島参考人ですが、小多機と略しますけれども、これは我が国のオリジナルのサービスですから、今後とも充実させていくべきだと考えています。御説明にはなかったのですが、資料の12ページを見ますと、一部の方が主張されている新型多機能サービスには反対ということで、当事者の団体が明確に反対と主張されているわけですが、なぜ新型多機能サービスに反対なのか、もう少し詳しく説明していただきたい。例えばそれは訪問介護の訪問とは違うのだとか、そういうお話もあったと思いますけれども、どういう意味でそういう御主張をされるのか。訪問がふえているから新型多機能が必要だという説明もあったわけですが、それに対して、では、どのように対応したらいいのか。そうしたことについても教えていただければと思います。

 その次の日本ホームヘルパー協会、全国ホームヘルパー協議会。似たような名前の似たような団体なので、どうして一緒にならないのかという気もするのですが、それは別にして、軽度者への生活援助の行く末ということが言われているわけですが、どちらの団体も資格要件を緩和して報酬を下げるという方向には反対とのことです。軽度者にも手厚いサービスが持続されれば一番望ましいのですが、それがなかなか難しい場合、例えば北欧などを見ても、軽度者へのサービスは、回数を減らしたりして効率化しています。そういう方向についてはどのようにお考えなのか、御意見を聞かせていただければと思います。

 以上、3点、4人、よろしくお願いします。

○田中分科会長 では、順にお答え願います。

○冨永意見陳述人 難しい質問でございましたが、まず直輸入という感覚を我々は持っておりませんで、協会の方が申し上げましたが、我々は平成2年からホームヘルパーのサービスをニーズの中で実施し、平成9年には訪問看護事業を始めました。そして、平成23年にモデル事業を始めましたが、18名でスタート。私の中津市は8万5,000ですが、大体1530分以内ということで、旧市内を対象、6万5,000人ぐらいの人口でございますけれども、モデル事業を平成23年にスタートしたとき18名。その翌年に正式に事業をスタートしましたが、1年後には34名。そして現在、御利用者は65名ということで、しっかりとニーズがあるなということは確信いたしておりますし、一般の方のアンケート等もお伺いすると、最期まで暮らせるならば自宅で暮らしたいということで、それを私たちは受けとめておるわけでございまして、特別養護老人ホームに入るのは最期の時点でということで、最期ぎりぎりまで自宅で暮らしていきたいという御希望に応えたい。

 我々はターミナルケアのほうも現在実施いたしております。我々もこれがなかなか普及しないという悩みを持っているわけでございますけれども、保険者の方に対して、先週も福岡県に行ってまいりましたし、各県で普及、周知の研修会を行っておりますが、保険者の方の理解が非常に低いという個人的な感想を持っております。もう少しきつく言えば、地域包括ケアシステムに取り組む責任感といいますか、簡単に言えば、やる気がもう少し何とかならないかなと思います。また、我々の研究会には社会福祉法人が半分ちょっと切るぐらいで、医療法人や企業の方が非常に熱心でございますけれども、そもそも福祉、介護の本家であるところの社会福祉法人さんにもう少し原点としての地域の取り組み、そして地域の福祉の向上という使命感の原点に返ったときに、積極的にこの事業に取り組んでいただくことを今後私たちは伝えていきたいと思いますし、こういう事業、施設に入らなくても自宅で暮らせるというシステム、サービスがあるということを国のほうでも厚労省のほうでも公報をお願いいたしたい。そういうことで全体的に進める中で、地域包括ケアシステムの推進には我々の定期巡回は必ずや必要だという実感としての感想を持っております。

 よろしいでしょうか。

○宮島意見陳述人 御質問ありがとうございました。

 1点目の12ページのところでございますけれども、鈴木委員からお話がありましたように、小規模多機能型居宅介護というのは、我が国オリジナルのサービスでありまして、その根拠としましては、先ほど申し上げましたとおり、在宅の認知症高齢者の支援を中心とした新しいサービスとして創設されております。

 小規模多機能というのは、1980年代に誕生した宅老所の実践や、あるいは介護保険直前につくられた在宅複合型サービスのサポートセンターとして実践をベースにつくられております。したがって、新型多機能サービスについては、一定のケア論とか利用者のニーズから生まれたものではなく、また、そのような実践から生まれたものではないということでございまして、そういう意味でも小規模多機能型居宅介護でそのニーズというのは十分対応できるのではないかなと思っております。

 定員規模の話が出ております。定員規模につきましては、既にサテライトを2つ持つことによって、291818ということでございますので、最大で65名までの登録が可能になっておりますので、利用定員の拡充という問題については、さほど問題がないのではないかなと思っています。

 また、29名の本体の登録に関してでございますが、昨年度の実態調査では登録定員の平均が19.4人ということでございまして、29名を大きく下回っているということでございますので、そこからも利用定員の拡充や利用定員の撤廃ということは今、必要ではないのではないかと考えております。

 そういう意味で、新型多機能を創設するというよりは、むしろ小規模多機能型居宅介護を根づかせて、広げて、育てていくというほうが重要ではないかということを考えまして、ホームページにおきましても7月25日に新型多機能サービスについては、本会としては反対であるということを表明しております。

 2点目、訪問と訪問介護の違いについてでございますが、あくまでも私たちの訪問は通いと泊まり、訪問という機能が一体化されることによって一つのサービスになっているということでございます。ですので、訪問介護とは違った、例えば人員配置基準であるとか資格要件とか、そういったことがないということでございますので、幾らか混同されるところがありますが、あくまでも自宅での生活ニーズに密着した支援というものが極めて個別的でありますので、3ページにございますように、老計10号や老振76号の適用外だからこそ、認知症の方が在宅の中で生活していく上で必要な本人のニーズに応えるケアができると考えておりますし、また、訪問と通いと泊まりが相乗的にお互いかけ合わさってそれが満たされるニーズというものもあるかなと考えておりますので、訪問と訪問介護、通いとデイサービス、泊まりとショートステイという組み合わせではないと私たちは認識しているところでございます。

 以上でございます。

○田中分科会長 青木様と神谷様、どうぞ。

○青木意見陳述人 最初の基準緩和というところでは、人材が不足している現状は、私どもも身にしみております。例えば元気な高齢者には、会社を退職したら介護の勉強をして、介護の分野で働いて、超高齢社会の支え手になってほしいという行政の願望もよく理解できます。一方、利用者の尊厳の保持と自立支援を目指す仕事に誇りを持って、かつ社会の評価を得ること、そしてそれに見合う労働対価を支払うことが訪問介護員の確保の基本要件であると考えています。

 人材確保の観点から研修時間を短縮しても、現状より報酬を引き下げることであれば、受講生が集まるとは思えません。身体介護に関する科目は学ばないにしても、自立支援に資する生活援助に必要な知識は学ぶわけであり、専門職として処遇すべきであるのに、生活援助の介護報酬を引き下げるべきではないと思っております。

 また、2つ目の諸外国においては効率化が図られている。確かに効率化を図ることは大変重要なことだと思います。しかし、日本においても、今、利用者とのコミュニケーションの時間をとることは利用者の生きがいにもつながって、大事なことだと思いますが、余りコミュニケーションをとれない、仕事を優先するという現状もあります。

 先日ドイツに行きましたところ、初めて介護保険の中に2〜3年前から改めて家事援助が導入された、新しく位置づけられたと聞きました。そこは、どういう意味で新たに入ってきたのかというところを考えると、家事援助も非常に重要な分野であるのかなと思います。効率化については、日本でもサービスにおいて実施していると考えております。

○神谷意見陳述人 今、シルバー人材センターとともに行いながら、軽度者の支援のほうも進めているのですけれども、なかなか視点が違うところが目立ちます。お世話するという観点がどうしても前面に出てしまい、自立支援というところがなかなか見えてこないのが現状であります。私たちがずっと大切にしてきたともに行う介護というところで、1回ヘルパーを利用することによって、ずっと継続していくというところには確かに疑問はあると思います。ケアマネジャー、包括が立てるケアプランが適切かどうかというところに対して、元気になったから卒業していくという観点をこちらから提供していくことによって軽度の支援者の回数は減っていくと思います。なので、入院やけがをしたり、病気で少し体調を崩されたときに支援が必要だということは今までと同じだと思いますけれども、それに卒業という観点をケアマネ等も一緒に考えていかないと、なかなか介護度が下がるというイメージにつながっていかないと思います。

 効率化については、生活援助に対してずっと時短のほうが進められており、ヘルパーが来ると忙しくなったねという利用者の声も聞くことがあります。寄り添うというところで、利用者の生活を点検するという観点から、ただ掃除をすればいいとか、食事づくりをすればいいという観点ではなく、利用者に寄り添って、利用者の生活、朝起きたときから夜寝るまでの生活を把握する上にはコミュニケーションスキルが十分だと思います。なので、今、現場では65歳、70歳のヘルパーさんが重度化している利用者のところにも訪問していっているわけですが、そういった方々の活用は今後軽度の人に向けていけばいいのかなということも思っております。

 以上です。

○田中分科会長 田部井委員、どうぞ。

○田部井委員 認知症の人と家族の会の田部井と申します。

 定期巡回・随時対応型について、前回のヒアリングでお話を伺ったのですけれども、そのときには、ケアマネさんでありますとか自治体のほうの理解が足りないというのが主な主張であったように記憶しているのですが、今回は基準緩和ということであれされたので、理解のほうはある程度行き渡ったのかなとあれしましたら、先ほどの話でそこもやはり課題としてあるのだということがわかりましたので、それはそれで、今回のような基準緩和によってどれくらい事業所数がふえるだろうと思われている、あるいはそもそも目的を達するためにどれくらいの事業所が全国に誕生したら目的が達せられると考えておられるのか、お伺いしたいと思います。

 もう一つは、ヘルパーさんがいらっしゃると思いますので、基準緩和でありますとか報酬の切り下げということについてどのように考えておられるか、伺いたいと思います。

 小規模の宮島さんには、2割負担が導入されましたが、それによって利用者の方に何らかの影響が出ているのではないかと私どもは推測しておりますけれども、その辺につきまして何かありましたら教えていただきたいと思います。

 小規模多機能は、この給付費分科会の中でも比較的順調に推移しているという認識であったような記憶があるのですが、苦戦しているということのあれがこういうことなのだということを短くバンと。余り長くなくて結構ですけれども、御説明いただければと思います。

 ヘルパーさんの2団体につきましては、基準の問題とか報酬の切り下げについて危惧されているとか、懸念を抱いているとか、非常にマイルドな表現であれされていて、私ども利用者は、認知症の人が月100回利用しているといっても、それは1日3回にすぎなくて、認知症の人がひとり暮らしで家で暮らしていくには当然必要なサービスだということであれして、財務省の資料などにまことに残念な思いをしてあれしたのですが、結果的にはそれはほとんど必要に応じて利用されているということで、絶対反対であるという声でもよかったのではないかと思うのですが、先ほどのお答えの中で切り下げるべきではないとはっきり言っていただきましたので、それはそれでありがたいと思います。

 それから、お二方に伺いたいのですけれども、訪問、要支援1、2の人のあれが総合事業に移りましたが、そのことによって利用者の方に何か影響が出ているとか、そういう話がありましたら教えていただければと思います。

 グループホームの河崎会長さんに対してですが、グループホームというのはある意味究極の入居型の形ではないかと考えて、そういう点では認識が共通だと思うのですけれども、最近の動きでは、認知症グループホームが私どもが期待しているような位置づけで尊重されているか、あるいは認知症デイが認知症に特化したデイとして機能していくということが重要なことだと認識されているかということについて、何か陰りがあるような気がしているのですけれども、そういう認識を協会のほうとしてお持ちでいらっしゃるかどうかお伺いしたい。

 2割負担が導入されたことで利用者の方に影響が出ているということがありましたら、教えていただきたいと思います。

○田中分科会長 それぞれ手短にお答えください。

○冨永意見陳述人 地域包括ケアシステムは、住みなれた地域で最期まで安心して暮らしていただくという観点におきまして、中学校区に1つぐらいは欲しいかなと思いますが、全国ではどのくらいかという数は、国のほうで把握しておられると思いますけれども、まだ定期巡回・随時対応の事業所がない市もあるという現実がございますので、今後、地域包括ケアシステムの2025年までにこれをどう展開していくかということについて、我々は真剣に取り組んでいきたいということで、このことに対する理解不足は先ほどちょっと申しましたが、やはり直接サービス提供のプランをつくるケアマネさんの理解というのがいま一つかなということで、このことにつきましてもさらに対応を研究していきたい、広めていきたいと考えております。

○宮島意見陳述人 1点目の質問、2割負担の導入につきましては、昨年、一昨年と全国各地を回って実際の事業者の方からお話を聞きました。また、昨年、一昨年の実態調査の中でも負担増に関する懸念とか要望についてはございませんでした。

 2点目ですが、6ページに書いてございますけれども、利用登録者あるいは地域、家族からは確かに好評であります。ただ、ヘビーユーザーが利用するサービスだとか、それから小規模多機能であれば何でも受けてくれるのだということが地域包括支援センターとか居宅のケアマネジャーさん、あるいは市町村の一部の方に持たれていて、そういう誤解があるということで、なかなかそれが広がらない、足かせになっているのではないかということから「苦戦」という表現をさせていただいたところでございます。

 以上です。

○青木意見陳述人 危惧している面というところですが、生活援助のみを必要とする利用者像というのは、主に掃除、調理、配膳、洗濯や買い物、薬の受け取りなどに支障がある。しかし、屋内移動とか排せつ、入浴などはまだ自分でできるというイメージの方です。

 そういう利用者の生活援助をしていく場合には、単なる機械的な家事代行をするわけではありません。重度化防止の視点と知識、アセスメント、コミュニケーション技術などが必要であり、一定の研修が必須です。少子高齢化の急速な流れの中で人材確保の観点からの提案であることは理解できますが、誰にでもできる仕事ではないと。きちんと資格を取っても利用者と向き合って利用者の生活を再建していくという仕事は、単に誰にでもできる仕事ではないということ、ここのところを評価していただきたいなと思います。

 以上です。

○神谷意見陳述人 では、総合事業のところの要支援1、2の利用者さんへの影響というところですけれども、その事業に移行していく中で、なかなか緩和のサービスを受けていられない状況でございます。緩和のサービスを受ける事業所そのものが少ないというところで、社会福祉協議会のヘルパー事業所のほうに全てが流れていってしまっているというところですが、では、社会福祉協議会のヘルパー事業所が全て緩和をやっているかというと、そうでもなく、やはり人がいない、人材不足というところで緩和の事業を受けるというところはなかなかできていません。そのところで市町村の理解がかなり乏しいと思います。緩和のサービスが受けられなければ安易に現行相当のサービスを使えばいいというところの視点があるので、利用者難民というところは、実際のところはそれほど出ていないかもしれないのですけれども、選べるサービスではない。利用者にとっては、緩和のサービスが始まったけれども、現行相当のサービスしか使えていないという状況があります。

 では、現行相当と緩和のところで何が違うのかというところになると、少しだけお手伝いが必要であれば緩和のサービスで十分だと思います。そこにはケアプランがあって、個別の支援計画があるかと思うのですが、ケアマネジャーや包括の職員さんたちの理解も薄いというところで、福祉用具を使っているから現行相当だよねというような、そういう線を出されると、こちらとしては緩和のサービスでもいい、少しだけお手伝いすればいいという観点がどうしても崩されていくというところがあります。

 利用者は、自分が要支援1、2というところと事業対象者という位置づけというところまでなかなか理解ができていないというところが現状だと思います。

○河崎意見陳述人 田部井先生にお答えいたします。

 我々は2点いただきました。認知症の方がどういうふうに陰りがあるかどうかという質問なのですけれども、陰りがないようにするために我々は頑張っておるのでございますけれども、認デイとか共用デイということをすることによりまして、地域住民の皆様のために、認知症になったらグループホームにお任せくださいということで、広く広く浸透していくことが陰りがないようにするための大きな努力だと思っております。

 2点目、2割負担はいかがかということでございますが、これは影響大でございます。と申しますのは、我々にとって、認知症の最後のとりでと自負を持って我々は努力しておるのでございますけれども、何せ補足給付がないということで、泣く泣く出ざるを得ないという入居者の方も多うございます中で、2割負担ということは、やはりそれに拍車をかけるものかなと今のところ考えておる次第でございます。

 以上でございます。

○田中分科会長 たくさん手が挙がりましたね。では、武久委員。

 順番に行きますので、皆さん、御安心ください。

○武久委員 6日ときょうといろいろ聞いておりまして、全般的に居宅サービスの種類がめちゃくちゃ多い。ちょっとずつしか違わないのに、昔の厚労省の老健課の人は何でこんなたくさん種類をつくったのかなと思って、疑問でおれないですね。ちょっとずつ違うのです。小規模多機能。

 だけど、24時間で巡回するというのは、家でいるのはいいのですけれども、では、そこで悪くなったらどうするのですかと。よその施設にしてもらう。だから、一緒にあるほうが便利ですね。小規模多機能のほうが確かに便利です。だけど、小規模多機能で建物を新築してやったら、大抵マイナスですね。

 一番古くからやっているのはグループホーム。1万以上あるそうですから、20万近く利用しているのだから、もうちょっと整理したらどうかと思うのです。在宅にいる人で使うのは訪問、通所、一時入所のショート、この3つですよ。在宅の居宅サービスの介護については、この3つをそれぞれ全部できるようにしたほうがいいと思うのです。それぞれのところがこの3つをクリアしてくれれば、本格入所に対しては入所施設がありますから。

 それから、グループホームは認知症の専門と言いながら、別に認知症でなくてもいいと思うのです。年をとったら多少の認知症がありますけれども、認知症以外は絶対入れませんというよりも、その地域に一つしかない場合には、そこを利用できるようにしたほうがいい。だから、症状を余り固定しないで、いろんなサービスをうまくやったらいいと思う。

 ヘルパーの事業所の協会も、鈴木先生がおっしゃったように、何で2つが出てきたのかわからぬし、もっとほかにもあるらしいのですけれども、派閥争いではないけれども、そんなにたくさんあってもしようがないのではないかと思うので、まとめていただいたほうが多分厚労省のほうも助かるのではないかと思います。

 やはり在宅でいるほうがいいのですよ。病院に入ったら、よくて4人部屋ですからね。家にいたら、補足給付が必要な方でもみんなひとり個室でおれますから、家ほどいいところはない。だから、家でおられるようなサポート体制をするのに、訪問、通所、ショートという3つが全部重なっているところをどんどんと推進する。ないところにはそういうものをつけ加えていかないと、個別で全部協会があって、その個別のサービスにまた複数の協会があって、もうややこしくて、多分鈴木課長はわからぬようになっているのではないかと思うのですが、ここをちょっと整理する時期が来ているかなと思います。家ほどいいものはないので、居宅サービスについては、今後ますます統一化して推進していただけたらと思います。

 以上です。

○田中分科会長 委員らしい意見でした。ありがとうございました。

 東委員から順番に回ってまいります。

○東委員 まず、日本ホームヘルパー協会に1つ質問でございます。資料3の2ページにある「3.集合住宅におけるサービス提供の適正化について、どう考えるか。」のところですが、当分科会の議論では、単に移動時間の長短ではなく、提供されるサービスの種類が単一化・集中化することが問題ではないかとの意見が多く出されております。そこについてどうお考えでしょうか。それから、「高齢者に特化した集合住宅にとどめる」と書いてありますが、ほかにどういうところが集合住宅としてあるのかお教えください。

 次に日本認知症グループホーム協会の資料で質問と御意見を述べさせていただきます。資料5の14ページ「低所得者への負担軽減」の要望について説明があります。これは厚労省にお聞きしたいのですが、グループホームが補足給付の対象になっていない理由をお聞かせください。

 資料5の7ページ、入院時情報連携加算および退院時情報連携加算の新設とあります。私もグループホームを運営しておりますが、グループホームに入所していらっしゃる方は、結構認知症の重度の方が多いです。そういう方が入院すると、入院側も受け入れ側も大変なのです。手術したりするとBPSDが出てきたりして大変なので、グループホームから入院機関へ、この人はこういうことがあるとBPSDがひどくなるという入院時情報の連携が必要だと思っております。退院時情報もあればいいのでしょうけれども、入院時情報は少なくとも要ると思っています。

 資料5の6ページです。これは日本認知症グループホーム協会にお聞きします。私もグループホームでのショートステイがもっと活用できればすばらしいなと思います。認知症の方を御家庭で見ておられて、一時的に困って、グループホームに預かってほしいというのはいいと思います。しかし、私のところのグループホームも9名1ユニットなのですけれども、いつも大体満床です。ショートを受けたいのですが、お部屋がないのです。今回の「1ユニット定員+1名」のご提案の「プラス1名」とは、お部屋が余分にあるところだけでも認めてほしいということなのか、具体的にお教えいただけたらと思います。

○田中分科会長 では、質問にお答えください。

○青木意見陳述人 日本ホームヘルパー協会からお答えします。

 論点3の集合住宅におけるサービス提供の適正化というところですが、私どもは移動に焦点を当てました。といいますのも、訪問介護は自宅に出向いて行うサービスです。集合住宅の居室とみなして、移動というところに焦点を当てましたので、そういうことになりました。

○田中分科会長 グループホーム。次に事務局からお答えください。

○河崎意見陳述人 東先生、お答えいたします。いろいろと御理解ありがとうございます。ショートステイの件でございますけれども、定員プラス1、この1のお部屋は、あるところだけというのでなくて、プライバシーの確保がきちっとできるところにおいてこういうことをぜひお認めいただきたいということでございます。ありがとうございます。

○田中分科会長 事務局にも質問がありました。

○橋本介護保険計画課長 介護保険計画課長でございます。

 御質問ございましたグループホームの補足給付の関係でございますけれども、認知症高齢者グループホームは居宅サービスという位置づけでございまして、在宅生活者との負担の公平性という観点から、制度創設当初から在宅の方と同様に保険給付の対象外といたしておりまして、補足給付の対象とはいたしてございません。

 以上です。

○田中分科会長 佐藤委員、どうぞ。

○佐藤委員 今回も皆様の御意見陳述、どうもありがとうございました。

 前回、今回のヒアリングの中で口腔・栄養関係の御意見が幾つかございました。1つは事務局に確認、1つは意見でございます。前回の中でも口腔・栄養に関して、口腔・栄養の機能の話が出てきたときに確認させていただいたのですが、平成27年の診療報酬の基本的な方針、特に中重度の要介護者、認知症高齢者に対する考え方として4点挙げられた中では、口腔・栄養管理に係る取り組みの充実となっていると理解しております。といいますのは、機能の充実ということになってくると、リハの問題であるとか、歯科医療の問題になってくる部分があって、介護における多職種の連携であれば、「口腔・栄養管理の取り組みの充実」という表現が正しいのではないかと前回の意見陳述で感じておりますので、その1点を確認させていただきたいと思います。

 もう一点は意見でございます。きょうはグループホームのほうから口腔管理の話が出ておりました。歯周病も含めて、認知症グループホームの方たちの中の口腔状況というのは、認知症という問題もあって、非常に難しいことは我々歯科医療者としても重々理解していることでございます。

 加えて、歯周病以外にもう一つ大事なポイントは、義歯の取り扱い、義歯の紛失とか手入れ、さまざまな問題が起こっているというのも重々理解しておりますので、そういう取り組みは、今後関係者としても連携を深めてまいりたいと思います。

 以上です。

○田中分科会長 質問は、どなたがお答えになりますか。

○鈴木老人保健課長 口腔の関係でございますが、先生おっしゃるとおり、介護におきましては、口腔衛生管理というものは、要介護者に対して非常に重要だと思っておるところでございます。

○田中分科会長 瀬戸委員、どうぞ。

○瀬戸委員 日本グループホーム協会の河崎先生にお伺いしたいのですけれども、先ほどショートステイの件が出ていましたので、5ページで、現行の人員基準で一定の設備要件で認めてほしいということですが、設備要件は、今、プライバシー配慮のことを聞いたのわかりましたが、現行の人員基準で利用者をプラス1名ということは、現行基準プラス1名でも対応できるというお考えなのかというのをお伺いしたいと思います。

○河崎意見陳述人 お答えいたします。対応できます。我々、当初国の指導のもとに古民家を改造したりということもございます。田舎のほうに参りますと、たくさんお部屋がありながら、そのまま使っていないというお部屋もございますということ。そしてまた、都市部に行きましても、共用デイだとかいたしておりますので、場所に余裕があるところはプライバシーの権利をきちっと守るということは、協会のほうで徹底したいと思いますので、できるということで、これは会員の皆様から、そしてまた共用デイの皆様からのことと、そして人員面におきましても、我々は1.4人に1人という手厚い介護をいたしておりますので、その表を見ていただきましても、参考資料20ページにございます。そういう人員面におきましても、ハード面におきましてもできるという確信のもとでの思いでございます。よろしくお願いいたします。

○田中分科会長 齋藤委員、どうぞ。

○齋藤(訓)委員 24時間在宅ケア研究会の資料では、オペレーターの兼務や資格要件の規制緩和を要望されていますが、そもそも定期巡回というのは、中重度の要介護者の支援ということで創設されたと私は認識しております。ですが、第一ラウンドの資料などでは要介護1、2の方々がほぼ半分ぐらいということと、実際には集合住宅への訪問が多いというデータが出ていたように思います。これから医療の提供体制の改革が始まっていくと、定期巡回のサービス利用者も非常に重度化してくるのではないかと推察しているのですが、そういった重度化していくような状況でもこのようなオペレーター要件を緩和していくというお考えをお持ちなのかどうなのか、お尋ねしたいと思います。

 全国小規模多機能型居宅介護連絡会の宮島先生には2点お伺いしたいことがあります。1つは資料の7ページの3-1、「訪問体制強化加算II」の御要望についてですが、この意味を教えていただきたいと思います。要件を緩和してとりやすくしてほしいということなのか、あるいは、今の加算の要件以上訪問しているので、新しい加算を作りたいということなのか。どちらなのかを教えていただきたいと思います。

 また、4ポツ目の医療との連携で要望されている「再考」を、宿泊時の訪問診療の対象拡大だと認識しているのですが、現行制度で非常に対応が難しい事例は具体的にどのような方々なのか、事例などを手短に教えていただければと思います。

 このようなニーズは通所のときにはないのかどうか。看護小規模多機能の事業者からは非常に重度の方を看ているので、「通所」のときも適切な医療があればよい、という御要望がありますので、これが小多機にはあるのかないのか、お伺いできればと思います。

 認知症グループホーム協会の河崎先生は医療との連携のところで、入院時に病院等と利用者に関する必要な情報提供に加算を要望されていますが、これからグループホームの利用者さんも重度化・高齢化が進み、看とりが増えてくるだろうと思われます。このような看とりに関しては、現行制度の医療連携体制加算のもとで十分できるというお考えなのかどうか、そこを教えてください。

○田中分科会長 では、順にお答えください。

○冨永意見陳述人 定期巡回・随時対応の御利用者の重度化の問題でございます。ターミナルケアも実際実施いたしておりまして、医療的な対応が非常に重視されるということで、医療との連携という取り組みを私たちも集中的にいたしておりますし、お医者さんとの個別的な連携、そしてまた往診してくださる先生との連携を強めているところでございます。

 あるいは市民病院の看護婦長さんたちが交代で我々の事業の見学・研修をしていただきまして、これならば預けられるのだという病院の婦長さんたちの感想をいただきまして、我々はそういったところとの連携を深めていくということを現在行っております。

 また、オペレーターの件でございますが、オペレーター、ICT、テレビ電話でつながっております。あるいは訪問する介護員は、携帯の資料を全部そこで見られるようになっておりまして、情報をそこでオペレーターも、あるいは訪問介護員も把握することができるようになっておりまして、あるいは2級くらいのヘルパーさんでも十分に対応できるということでございます。

 あるいは重度化すると、コールというのはだんだん少なくなってきて、定期訪問のほうが中心になってまいりますので、この面における訪問介護員の専門性の向上ということ、そして最初に申し上げました医療との連携をしっかりと図っていくという形で対応をいたしております。

○宮島意見陳述人 2点でございますが、1点目の加算についてでございますが、おっしゃるとおり、要件緩和ということでは、実態調査では、訪問体制強化加算については、調査対象で3割ぐらいしかとっていなかったということがあるのですが、その辺については、多分市町村の認識とか、加算を認可するということについて問題をクリアするのではないかなと思っておりますが、ただ、お答えいただいたところでは、平均で月に300回以上おりますので、今のところ200ということでございますが、300あるいは400以上回っているところもありますので、そこら辺については多く回るということですので、少し評価をしていただきたいなということでございます。

 2つ目の医療との連携は、介護保険の件についてお話しするこの場で申し上げることではないのかもしれませんが、実際現場の中から出てきていることの中に、例えば末期のがんのような方がターミナル期を迎えるに当たって、30日を超えて泊まりを利用する可能性が出てきます。その際に1カ月に1回自宅での訪問診療を受けるというふうに医療法が改正になっておりますので、一旦うちに戻るか、あるいは入院しなければならないということが起きますので、実態として訪問診療を受けるために1日だけ自宅に戻るというのは余り現実的ではないので、そういう意味では、泊まりの最中に訪問診療を受けられるようにしていただいたり、また、齋藤委員がおっしゃったように、通所の中でも訪問診療を受けられるようにしていただけると、御利用者さんの負担は少なくて済むのではないかということでございます。

 ただ、往診という形では両方とも受けることができますので、そういう対応はできるかと思いますが、訪問診療について、こちらのほうでは述べさせていただいたということでございます。

 以上です。

○田中分科会長 河崎さん、お願いします。

○河崎意見陳述人 齋藤先生、お答えいたします。

 我々、医療との連携強化ということで先ほど2つのことを申し上げました。そして、医療体制加算という今ついておるところは、8割方とっておるのですけれども、24時間365日訪問看護のところと提携しておりましても、今の点数では十二分にやれておれないという点数でございますので、我々のところには看護師さんがおるところもございますが、訪問看護の先生方と提携しているところも多うございます。これからの医療、介護両方にきちっと対処していくには、今の医療体制加算の点数ではなかなか難しいというところがございますので、ぜひそのこともお考えいただきたいと思います。

○田中分科会長 小原委員。

○小原委員 ありがとうございます。

 先ほど定期巡回とかの小規模多機能が促進されないのはケアマネジャーの理解ということをおっしゃっていましたけれども、当協会としてはそれだけとは思っておりません。

 そういった中で、小規模多機能型居宅介護とグループホームについて、3つ質問があります。まず、小規模多機能の計画作成担当についてですが、ケアマネジャーとして、ケアマネジメントの質の担保をどのように考えるのかということにもなるのですが、直接援助を行う職員との兼務が公正性や中立性が高いと言えるのかということも決して小さくない問題だと思っております。

 それを踏まえて、資料2の3ページの(1)の2つ目のに「ケアマネジャーが内包され柔軟なケアマネジメントができるから」という表現がございますが、この辺のケアマネジメントのスーパーバイズはどのようにされているのかということが1つ目の質問です。

 次に、人員配置についての質問です。6ページの2の2-2のところでグループホームと小多機の計画作成担当者の兼務を要望されていますが、これは一部の事例かもしれないのですが、計画作成担当者が介護業務に従事して、計画作成にかかる時間を十分にとれないという意見も当協会に寄せられております。人員配置の効率性はよくなると思うのですが、ケアマネジメントの質の担保とか、計画作成担当者の業務負担については問題ないのでしょうかということが2つ目の質問です。

 3つ目はグループホームのことです。計画作成担当のところは同様なのですが、そこのケアマネジメントの役割の明確化は図っていただきたいということと、これは一巡目のときも論点になっていますが、在宅サービスの生活の場であるということを鑑みて、福祉用具貸与については提供体制加算の提案があったと思います。その方に合った福祉用具を提供することが自立支援につながるという意見もありますが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

 以上、よろしくお願いいたします。

○宮島意見陳述人 幾つか御質問いただきましたが、1つはケアマネジャーが介護の現場に一緒に入ることによって公正中立が担保されるかということでございますが、基本的にサービスの中ではチームケアで行っております。ですので、単にケアマネジャーさんだけが公正中立を保つわけでなくて、外側からの人材とか、あるいは内側からの人材の中でいろんな意見を交わすことができる。そういう意味では、うちは運営推進会議というのを2カ月に一遍設けておりますし、また、運営推進会議を用いた評価事業も行っておりますので、外の目が入ることによって公正中立については担保されていると認識しております。

 2つ目は、ケアマネジャーが直接援助に携わるという件でございますが、ケアマネジャーさんが直接援助に携わらなければならないということを義務づけているわけではないので、それはそれぞれの事業所の中でケアマネジャーさんが直接援助にかかわったり、あるいはそうでなかったりということを選択することができるのではないかと考えております。

 質の担保のことにつきましては、今、私が申し上げたとおりでございまして、外側からの目が入ることによって、ケアマネジャーさんのスーパービジョン的な機能が果たされていくのではないかと考えております。

 以上です。

○河崎意見陳述人 お答えいたします。我々は9人という小さなグループホームでございますので、そこにケアマネジャーの方、介護の方、いろいろと共同、本当に家庭のような生活でございますから、ケアマネジャーの方が生活支援を計画しながら、それをともに共有して、そして生活の機能が少しでも向上するために、ケアマネジャーの方が中心となって力をいただいておるということでございます。

 ありがとうございます。

○田中分科会長 稲葉委員、どうぞ。

○稲葉委員 ありがとうございます。

 日本ホームヘルパー協会さんと日本認知症グループホーム協会さんに1点ずつ質問させていただきます。

 まず、資料3の2ページ、4の(3)にありますサービス提供責任者の就任前研修の義務化を要望されていることに関してです。質を高めるためにこのような要望をされているのでしょうが、現実的な話として、コストがかかると思います。そういった負担についてどのようにお考えなのかということです。そして、事業所内の研修では不十分ということなのか、ということです。就任前研修を義務化することによって、サービス提供責任者や介護職に就こうとする方の障壁のようなものになりはしないか、その辺の心配についてどのようにお考えなのかも、お答えをいただきたいと思います。

 続きまして、日本認知症グループホーム協会さんに対してです。資料5の7ページから10ページあたりに記載されています医療との連携の強化に関する評価についてです。入退院支援の適切な取り組みに関する評価、そして口腔衛生管理に関する評価、共通して言えることだと思うのですが、グループホームに入居されている方は、御承知のように、御自分で状況の確認やコミュニケーションが難しい方々が多いと思います。グループホームに入居して、家庭的な雰囲気の中で職員との信頼関係ができ、そして日ごろの状況や本人の気持ちや痛みなどをおおよそ職員が把握しているからこそ、通院、訪問診療時の対応、あるいは入退院時の対応ができるのであり、それがないと成り立たないと思います。

 ところが、グループホームはもともと小規模の事業所ですので、職員が最大3名程度しか配置されてなく、ある職員が通院や訪問診療、入退院時の対応業務に当たってしまうと、たちまち他の職員に負担が発生してしまうということです。その場合でも質を落としてはいけないので、補うために相当な人員コストなどが発生してしまうのだろうと思います。

 医療や歯科医療などに対し前向きに連携しようとする事業所ほど負担がかかってしまうのではないのか、というふうに想像できます。したがって、入退院時における医療との連携加算や歯科医師や歯科衛生士との連携加算などを新設することは、事業所の質を確保するために必要であるという理解でよろしいのか、お答えをいただきたいと思います。

○青木意見陳述人 お答えいたします。サービス提供責任者は、利用者の生活の質に直接かかわる業務と認識しております。就任前研修につきましては、日本ホームヘルパー協会では厚労省のほうにも要望しております。といいますのも、訪問介護事業のかなめであるサービス提供責任者が、経験よりも資格があるというだけでその位置に位置づけされている場合が多々あります。サービス提供責任者は非常に負担になって、やめていくということが現実起きています。そのために、長くサービス提供責任者に従事していただく、人材不足の解消ということにおきましても、就任前にきちんとした研修を行って、確実に業務ができるようにすることが必要だろうと認識しています。

 以上です。

○河崎意見陳述人 稲葉先生、お答えいたします。

 おっしゃるとおりでございます。我々は、法的には3対1に関して、1.4人に1人という手厚い人員配置をしてございます。そうでなければ、今、申し上げましたような医療との連携、歯医者さんとの連携、認知症の人がグループホームにおられるからこそ穏やかに笑顔でもって生活できる。それが身体的に悪くなって病院にかかる。そのときに病院の先生方の御理解を得るためには、やはり日常の生活、この方はこういったときすごく興奮なさるのですよとか、その方に対するポイントを必ずきちっと申し上げることによって、入院中も穏やかに過ごせる。そのために、家族のかわりに我々の顔見知りの介護の人、ケアマネジャーの人が本人に付き添いながら、ポイントポイントで病院に行く、開業医さんのところに行くということもございます。

 歯科の先生におかれましても、診療のときに随分と興奮なさったりしますので、興奮を和らげながら、その方が平常心で診察台に上がっていただくということも必要でございます。我々のところに歯科医師の方がお見えになって、認知症に関するいろんな知見をそのドクターが地域で、そして皆様に御利用していただければ、本当に我々の仕事のしがいがあるというところでございまして、そのためには加配ということの人的も随分とやらせていただいているところでございますので、ぜひともそのあたりのところをお考えいただきまして、我々の職員が希望と夢を持って仕事ができる、笑顔ができる、また入居者の方にも笑顔でいただきたいというところをどうぞよろしく御理解いただければありがたいと思います。

 以上でございます。

○田中分科会長 伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員 では、24時間在宅ケア研究会と日本ホームヘルパー協会、全国ホームヘルパー協議会にお聞きしたいと思います。

 まず、資料1の7ページにございますオペレーターのところですけれども、1ポツのところに「利用者の処遇に支障が出ない前提において」とございますが、随時対応職員の兼務によって仕事が重なってしまうといったことに対して、支障が出ないということをどのように担保するかという点について、お聞かせいただきたいと思います。オペレーターの対応というのは、特に緊急性が高い場合に来ると思っておりますので、その辺の担保をどのように考えているかを教えてください。

 もう一つは、日本ホームヘルパー協会と全国ホームヘルパー協議会にお聞きしたいのですけれども、生活援助の人員基準と報酬の見直しの検討については、私たちにとっては、介護離職につながるのが一番心配しているところでありまして、きょうのお話でもその辺の懸念をお話しされていたということで、やはり心配だなと思ったところです。サービスの質への影響と、サービスそのものが提供されなくなるのではないかという心配をしているところです。新しい入門的研修とか、それに伴う報酬ということを考えると、誰が担い手になるのかというところなのです。

 私ごとですが、ボランティアの体験を2種類のサービスでやってみたのですけれども、ボランティアが参加しているという状況はそこまで普及していないなというのも実感したところであります。だから、政府はこれから新たな入門的研修を考えるということなのだとは思うのですが、誰が担い手になるのか。

 今のヘルパーが担うということになれば報酬基準が下がってしまい、ヘルパーの離職が進んでしまうのではないかということで、これだけ訪問介護が必要だと言われながら、誰が担っていけるのか。その点について、全国でも状況が違うと思いますが、現場でリアリティーのある人材確保の見通しをそれぞれお聞かせいただきたいと思います。

○冨永意見陳述人 オペレーターの兼務要件につきまして、夜は特養等の介護員、介護福祉士がかわりができる。あるいは夜間帯、訪問の緊急性が出た場合には訪問すると。そのときは、スマホで資料が全部出てまいりますので、資料の確認をしながら、緊急性の場合はそこでお医者さんに連絡をしたり、あるいは救急の場合には救急車を呼ぶことも可能ですし、オペレーターがそのときに状況の判断をして、どうするかを考えることができるということでございます。必ずしも夜間時においてこのことを兼務することによって処遇に支障が出るということはないと思っております。

○田中分科会長 どうぞ。

○青木意見陳述人 人材不足については私たちも非常に懸念しております。日本ホームヘルパー協会のみならず、国全体で考えていかなければ、本当に介護というものが崩壊してしまうのではないのかなと思えるぐらいに懸念をしております。

 研修面ですが、実際に研修をしても人が集まらない。それはなぜかというと、利用者のサービスを優先するからです。ということは、研修を行わなければ訪問介護員の質も自然と低下してきますし、悪循環になっているのかなと思っています。

 私たちも、現実にどういうふうに研修したら人が来るかということで、夜がいいのか。夜でしたら、夜の7時ぐらいから、訪問が終わってからなら来るだろうかと。ところが、24時間サービスというのがつきますね。それでなかなか集まらない。非常に頭を痛めているところなのです。私がお答えするというよりは、むしろ皆さんのお知恵をおかりしながら、全体で考えていかなければならない問題かなと懸念しております。

○神谷意見陳述人 人材確保の見通しというところは大きな問題だと思いますが、今ある人材に対しての研修、ヘルパーは1人で利用者のおうちを訪問して、利用者のことをしっかり見ていきますというところなのですけれども、求められるところは、気づきだったり、気づきに対して判断力、そうして支援したことをしっかり報告できる。ヘルパーとして経験の積み重ねと、それから新たに研修等をして知識を入れていかないとスキルにならないよということは、日々入っているヘルパーが感じていることだと思うので、研修の必要性というところは入っているヘルパーが一番感じていると思います。1人で利用者のうちに行って、もしかしたら緊急時に対応しなければいけない状況にもあるかと思うので、そういったところで医療的なことも踏まえて、スキルを上げるために知識が必要だよねというところで研修体制は行っていかなければならないということなのですけれども、人がないというところで、1日6本、7本の訪問をしていると、帰ってくるのが7時、8時。24時間の体制をとっているところは、それにも拍車をかけていくところで、では、日曜日に研修といっても、日曜日も活動していますということになると、難しいところがあります。

 ただ、誰が担い手になってやっていくのというと、職能団体である私たちホームヘルパー連絡協議会、日本ホームヘルパーのほうと一緒に行っていきたいと思っています。研修体制、研修の講師になることによって、自分たちももう一度見直すこともできると思うので、育てていく意味では職能団体がしっかりと行っていけばいいのかなと思っております。

○田中分科会長 時間が大分後ろに来ているので、手短にお願いします。

○石本委員 介護福祉士会の石本です。2点ございます。これは質問でなくて意見を申し上げます。

 まず、24時間在宅ケア、冨永先生の部分のオペレーターの資格要件の緩和については、オペレーターはフェース・トゥ・フェースの場面ではない場面で判断をしなければいけないという役割があればこそ、そこは資格の専門性というのが必要ではないかというのが私どもの意見でございます。

 訪問介護に関しては、私どもも介護福祉士会でございますので、関係がある団体のスタンスとして申し上げます。まず、地域生活の介護ニーズを支える上でヘルパーが重要であるというのはもう重々認識しておりますし、身体も生活援助も同じように、必要な方にとっては必要であり、そこに必要な専門性が存在するのも重々わかっております。

 ただ、財源と人手に限りがあるという中において、機能分化や支え方のスタイルを変えるというのは、一定避けられない部分があるというのが現状だろうと思っております。サ責の皆様をはじめ、現場が非常に業務過多になっている中で、有資格者の方とそうでない方が混在して同じ業務を担う現状のままでは、結果として介護の有資格者もしくは介護の価値がいつまでたっても上がらないのではないかと思います。

 本当に専門性が確保されている場面においては、しっかり評価されるべき。この意見書の中にもありますような看取りの場面であったり、多職種との連携の場面であったり、そういったところはしっかり評価されるべきと思いますし、仮に生活援助が緩和され、規制緩和が行われたとしても、そこのマネジメントを有資格者であるサ責がしっかりとグリップして、その質の管理を担保していく。そこをしっかりと評価するという考え方も一つあるのではないかと思います。

 現在、サ責の多くは介護福祉士が担っている状況にありますので、今後の方向性としては、サービス提供責任者は介護福祉士という方向に持っていくというのも一つの方法であろうと思っております。

 以上、意見でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 石田委員。最後にしましょう。

石田委員 手短に。それでは、ホームヘルパー協会、ホームヘルパー協議会のほうに質問です。御提出いただいた資料の3、4で実際に述べられているように、こういった形で知識や技術や経験を蓄積されたホームヘルパーが在宅に来ていただくということであれば、利用者としては安心ですし、こういった形の技術、スキルを評価していただくというのは大変重要だと思いますけれども、実際に御自身のほうからも御発言があったように、絶対的な人材の不足というのがございます。一方で、地域支援事業の中で住民互助型の、誰でもできる訪問、生活支援、家事援助のようなものを導入されて、今、実際に進んでいるわけです。その中で、それぞれの団体としては、こういった活動、この中で行われている住民互助型の訪問等、ボランタリーな助け合いの生活支援業務(の業務←削除)につきまして、非専門的なマンパワーと、両協会所属のような専門職ヘルパーとの関係について、どういったスタンスをとっていらっしゃるのか。あくまできっちり区別していくのか(全部分けるのか←削除)、それとも何かの形で連携していくのか。その辺のスタンスをお聞かせいただきたいと思います。(ければなということで、←削除)2つの協会のご意見を、よろしくお願いいたします。

○青木意見陳述人 日本ホームヘルパー協会としてもそのことは大変重要だと認識しておりますし、総合事業にはかなりかかわっています。依頼があれば、講師として行っています。私もつい2日ぐらい前に行ってきました。ところが、現実には人が集まりません。ということで、総合事業でこの先どうなるのかなと懸念しているような状況です。

 それから、受講に来ても登録をしない。ある市では80名ぐらいの方が受けに来たけれども、1名も登録しないという状況なのです。確かに人材不足ですし、物によっては、例えば買い物なども、その方が注文をしてとりに行くというケースは、地域の支え合いでも大丈夫だろうと思っています。そういうことであれば連携も必要かなと思うのですが、実際に連携というよりも人材不足、集まらない現状のほうが私たちの頭や心を痛めているような現状ですので、そのことだけを御報告しておきます。

○神谷意見陳述人 互助型というところで、地域のボランティアさん、傾聴ボラとか買い物の支援というところは、包括支援センターと連携をとってやるということと、あと、民生委員さんとの協力も必要だと思い、民生委員さんも研修等に参加していただいているところが現状であります。

 例えば独居の方とか高齢者世帯の方で、離れている家族が1週間に1回ぐらいは見てきてほしい、見守ってほしいというのも今まで要支援の方にも十分ありましたし、そういったところは傾聴ボラとか民生委員さんのほうにお願いしていけばいいのではないのというお話を、包括支援センターを踏まえて、地域の区長さんというところと連携を図っているところでございます。

 もう一つはシルバー人材センターと一緒に行っているところでありますけれども、シルバー人材センターのところでは、60歳以上の方たちが会員になって登録してサービスを行うというところで、自立支援に向けてというところはなかなか難しいということで、そこも一緒にやっていこうねという中で、この4月から何回か研修も重ねております。ただ、事例を出していかないと理解ができないところがありますので、成功事例も踏まえて、こういうやり方をしていると、失敗事例も含めて、事例提供のほうをお互い出し合ってやっていくというところが必要なのかなということで、そこにはかなりの時間を割いて行っていますけれども、現場のヘルパーさんたちにそこに参加してもらうというところは、今は難しい状況であります。

○田中分科会長 質疑ありがとうございました。

 では、手短にどうぞ。

○堀田委員 時間が押しているところを済みません。3点のつもりだったのですが、質問を1点にしまして、意見を1点にさせていただきたいと思います。

 質問は、共通する問題関心で、小規模多機能の宮島さんとグループホームの河崎さんにお願いしたいと思います。小規模多機能のほうでは、資料の7ページの5番の地域拠点としてというところ、グループホーム協会のほうでは、4ページの認知症ケアの拠点としてということをそれぞれお出しくださっていたと思います。このことについて、これをより進めていく、あるいはそのことを評価するということを考えたときに、登録者あるいは入居者、それを超えた世帯あるいは地域の多世代にとっての地域の拠点あるいは認知症のケアの拠点としての機能というものを、本日の資料ですと、それぞれ相談を受けているとか、研修事業とか認知症カフェをやっているといったアウトプットでまずは評価してはどうかというお考えではないかと推察したのですが、そういう理解でよろしいかということ。

 さらに、アウトプットレベルではなくて、地域全体の人の暮らし、地域の暮らしにとってのアウトカムというものを、地域の拠点あるいは認知症ケアの拠点としての機能が発揮された結果としてのアウトカムをどのように評価するかということについて、定性的あるいは定量的に何らか現状でアイデアをお持ちかということを教えていただきたいと思います。

 これはすぐに次に反映できるとは思っていないのですが、中長期的にそういうことが必要ではないかということで質問です。

 残り2つは質問のつもりでしたが、意見です。先ほどの武久委員の御指摘と私も同じ関心を持っておりまして、きょうのお話をお聞きしながらも、改めて予防、リハビリ、看護、介護、ケースマネジメントという機能が訪問、通い、泊まりというさまざまな形態でより柔軟に組み合わせられるようにと。そのうちのどの機能がどの形態で組み合わされて、そのアウトカムがどうなのかという視点からシンプルに整理していくことはできないかなと感じさせられました。

 実は訪問介護の生活援助についても、一昨年度の老健事業の中でも、今の生活援助の中に、大半はきょう御説明くださったような生活援助という見かけをとりながらも、御本人のアセスメントをしたり、重度化予防につなげたり、意欲を出したりということにしているということも十分に認識されましたし、他方で、一部は純粋な家事代行的なものも残されているのではないか。そのことが評価を高めることを阻害しているのではないかという議論も既にあったところだと思います。

 そうすると、もしかすると、生活援助、身体介護という区分けを超えて、今、御退席されようとしています石本さんの御指摘と同じように、一本化して暮らしを支えるということの専門性あるケアが行われていたと言えば評価をするという形にシンプル化するということもあり得るのではないかなと思わされました。2点目は意見です。

 1点目のほうでお二人にお答えを簡単にいただければと思います。

○田中分科会長 お願いします。

○宮島意見陳述人 今の御質問につきましては、8ページと9ページのパワーポイントのスライドが御説明の一つになるのではないかなと考えております。

 地域密着型サービスというのは、収容型ではなく拠点ということで、内包されている機能と外側にある資源とが融合することによって、相乗的な、例えば地域をつくっていくとか、地域の機能を高めていくとか、そういった効果があるのかなと考えております。ですので、私どもは、内包されている資源が一体何で、地域資源がどういうものがあって、どの組み合わせによってどのような効果が生まれるのか。先生がお話しのアウトプットの部分については、具体的には例えば運営推進会議においてのサービス評価とかそういったところでそれぞれの個別の事業所の中では話されているのではないかと思っております。もちろん、サービス評価の中にその項目があります。

 アウトカムにつきましては、毎年実態調査を全事業所に向けて行っていることと、先ほど申し上げましたサービス評価の項目の中でどのようなことが図られているのかということを定量的、定性的にアウトカムについて将来抽出して、拠点としての機能がどのように有効に機能しているのかということを評価することは今後やっていきたいなと思っております。ありがとうございました。

○河崎意見陳述人 堀田先生、お答えいたします。

 我々グループホームといたしましても、随分昔でなく、今は外に向かっていくということを大々的にやっておりますので、地域の中に入って、例えば相談支援。今、全国的にもモデル施設といたしましては、地域の大きなスーパーで、地域の人を対象に無料で相談支援をいたしております。そうすることによって、認知症というものに対する理解が。長生きすればみんなが通る道なのだなということ、認知症の理解度というものが随分と地域の方々にも広がってきたのではないかということも考えております。

 我々は、認知症の人を中心にまちづくりができればいいなという大きな夢も持っておりまして、サポーターの方、オレンジリングを持っていらっしゃる方も積極的に我々に協力していただき、そして認知症カフェをいたしておりますので、これは週に1回、例えば公民館とか自治体の公共の場所、それぞれの地域のスーパーなどで開いておりまして、週に一度したり、月に1回、2回のところもございます。そういうことを通じまして居場所づくりということ、そういうところを核にいたしまして地域の方の御理解と御賛同を得て、ともにまちづくりをしていく。そして高齢者になってでも、やはりよかったなという笑顔づくりの核になっていきたいという大きな望みを持ってやっておりますので、その辺のところのきっちりした結果はまだ数ではあらわせておりませんけれども、夢を持ってやっておるというところで、お答えになりますかどうか。どうぞよろしく。ありがとうございます。

○田中分科会長 よろしいですか。

 このペースでいくと、前半2時間かかっていますから、後半が進まなくなってしまうので、発表者は時間制限がありますけれども、質問するほうも要点をついた短い質問をお願いします。それと、報酬や政策の体系全体にかかわる質問を主にして、実務的なこと、後で団体に聞けばわかる質問は控えていただきます。武久委員のような全体にかかわる発言が優先されるべきだと考えますので、後半、御配慮の上、質問を御用意くださいませ。

 では、ここで10分まで休憩をいたします。

 ありがとうございました。

 

(休  憩)

 

○田中分科会長 ここから後半の審議に入ります。

 6団体の方々、お越しいただきましてありがとうございました。

 後半の6団体について、事務局から紹介をお願いします。

○鈴木老人保健課長 それでは、紹介させていただきます。

 全日本病院協会より安藤高朗様。

 日本病院会より松本隆利様。

 日本医療法人協会より加納繁照様。

 日本精神科病院協会より見元伊津子様。

 日本福祉用具・生活支援用具協会より木村憲司様。

 日本福祉用具供給協会より小野木孝二様に御出席いただいております。

○田中分科会長 まず、四病院団体協議会の皆様より説明をお願いいたします。

○加納意見陳述人 それでは、四病院団体協議会を代表しまして、日本医療法人協会の加納が申し上げたいと思います。

 そもそも四病院団体協議会ですが、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会という4つの団体からなりまして、およそ日本の病院の7割近くを占めております。今回の療養病床に関しましても、当事者として今日は発言させていただきたいと思います。

 それでは、資料6でございます。ただ順番に並んでいるのですが、わかりやすいように先に全体の説明をさせていただきたいと思います。

 通し番号で小さな真ん中の数字が9と書いてあるページ、「イメージ」と書いてあるところをあけていただきたいと思います。今、医療療養病床、介護療養病床がこういう形であって、医療療養病床も20対1、25対1、介護療養病床も6対1という形であるということであります。

10ページを見ていただくと、今回対応するべき療養病床の状況がわかります。療養病床というのは、基本的には単独型と併設型というのがございます。病院の中で、病院数でいきますと、赤丸で囲っているところですが、単独型は大体1516%。逆に、80数%は併設型で我々がよく使うケアミックスという形であります。病床数でいきますと、単独型は10%を切るというところで、多くところのケアミックスが療養病床の本体であるということになるかと思います。単独型に関しましては、その下のところに書いてありますように、割と小規模な200床以下の病床が多く、半分は100床以下であるという形であります。

 そういった概念と、最後の12ページを見ていただきますと、今回の対象になっているイメージがあるかと思います。一般病床でも届け出で8万8,000床が、一般であるが、慢性期であると認識している病床があるということも認識していただきたいと思います。

 それでは、2ページに戻っていただきます。今回の介護医療院でございますが、介護療養病床の医療機能を維持しながら、さらに生活施設としての機能を加えた施設という形で考えられております。

 次のページは介護医療院のあり方についてでございます。介護医療院に期待される機能についてということで、地域包括ケアシステムの5つの要素(医療、介護、生活支援、予防、住まい)のうち、介護療養型医療施設が既に医療、介護、生活支援があるわけですが、それにさらに「住まい」を加えていこうというのが今回のポイントであります。

 2つ目のです。今回、類型Iと類型IIをつくるということであります。類型Iは、療養機能強化型AB相当の類型と、もう一つは介護老人保健施設相当以上の類型であります。この2つをつくっていこうということであります。

 その下のでございます。もう一つは、長期療養を支える観点から、日中だけではなくて、夜間に必要な医療を提供できることが大事であると考えております。

 その下でございますが、1つの施設で介護医療院の類型III両方のサービスが提供可能である施設であるべきとも考えております。

 次のページを見ていただきますと、サービス提供の単位でございます。今まで介護療養医療施設に関しては病棟単位でありましたが、今回は病棟にかわる療養棟単位というサービスの単位になるかと思います。現行の形ではいろんな規模があります。先ほど申しましたように、単独型では、小規模な病院で、まず2病棟以下というところでは、今までの介護療養型医療施設においても同じような形で、療養棟単位でなくて、療養室単位でのサービスも可能ということにぜひともしていただきたいということであります。

 また、1つの療養病棟の中でもやっていたことなのですが、医療と介護を併用されて使うということをぜひとも今回の介護医療院、医療療養病床の詰め所が一つになるという、同じような形での展開をさせていただきたいということであります。

 5ページ、人員配置についてでございます。人員配置のIに関しましては、現行の介護療養病床(療養機能強化型)の人員配置を継承すべきということであります。

IIに関しては、夜間にも必要な医療を提供するという観点から、夜間の看護職員の配置を考えたいと思っております。介護療養型老人保健施設の配置を参考にすべきということでありますが、ただ、多くのところは併設型になるかと思うのですが、夜間の看護職員に関してはそれぞれ共通に使えるようにしていただきたいということであります。

 その下の、医師に関しましても、療養病床II、特に単独型のIIについては、老健等でありますようにオンコールでもよいという形にしていただきたいと思っております。また、先ほど詰め所の話もありますが、人員に関しましては、併設型の場合は共通的にお互い使えるようにカウントしていただきたいということであります。

 次に、療養環境についてです。療養環境については、個室やユニット型を理想としますが、多床室であってもプライバシーに配慮した療養環境さえあれば、そういう展開をさせていただきたいということであります。

 1室当たりの定員は4名以下、床面積は8平米以上とすべきということで考えておりますが、今回から転換する多くの施設に関しましては、大規模改修までは現行の6.4平米以上を可とすることでの経過措置をお願いしたいということであります。廊下幅等でも同じことをお願いしたいということであります。

 先ほど一般病床の中でも慢性期の報告をしているところがあるわけですが、今後そこからの転換も考えまして、一般病床からの転換に当たっては、大規模改修までは床面積6.4平米以上ということで、同様に考えたいということであります。

 次に、設備に関しましては、医療施設としての処置室、検査室またはレントゲン室、酸素等々の設備は、病院・診療所と同じと考えております。これはI型、II型も同じと考えております。

 次に、医療資源を効率的に活用する立場から、併設型については、設備の共用も可能とすべきということであります。

 また、介護医療院における調剤業務については施設内で行われるべきということで、現行どおり調剤所で行われることを考えております。

 次に、生活支援施設としての機能を追加する観点から、食堂、談話室、レクリエーション等の生活設備を設けるべきと考えておりますが、転換の場合は、レクリエーションルーム等に関しましては、食堂・談話室等の併用を認めていただきたいということであります。大規模改修まではそういう併用を認めていただきたいということであります。

 また、一般病床に関しましては食堂・談話室等もない病院もありますので、それに関しましては、スペース等の確保という意味では、今、介護療養等の食堂に関しましては、1人1平米等の単位がありますが、これのスペースの緩和。例えば0.5にしていただく。そのかわり、2クール半人員のこととかいろんなことがあり、使い方によっては平米数を緩和してもいいのではないかということでの御理解をいただきたいと思っております。

 最後に、その他でございますが、介護療養病床の重症化が進んでいるということもあって、先ほどのレクリエーション等の施設の運用もそこらの考慮が必要だとか、また、高額の薬剤が出てきておりますので、がん治療とかそういった形での高額薬剤に関しましては、包括以外で何とか対応を考えていく必要があるのではないかという意見も出ております。

 最後に、老人性認知症疾患療養病棟に関しましては、介護医療院を選択する場合は、ぜひとも認知症に対する専門的な対応も考えていただきたいということであります。

 以上、まとめたお話を先にさせていただきました。

 続けて、日精協のほうからお話をいただきます。

○見元意見陳述人 日本精神科病院協会で理事をしております見元と申します。

 今、加納会長からお話がございました介護医療院の中にも認知症の方々が一定数いらっしゃる、また認知症療養病棟から移行される方もいらっしゃるということもあり、いろいろな病棟や施設、また在宅の中で認知症の方がいらっしゃいます。

 実際にある介護保険の施設で今、行われている認知症高齢者へのアプローチの実例と簡単な資料を御報告したいと思います。その後、幾つか現状を改善していただきたい点がございますので、申し上げます。

 私は、認知症病棟や介護施設等で内科医や整形外科医や皮膚科医や歯科、歯科衛生士の方々やリハビリのセラピストと一緒に、精神科医として現場で働いている者でございます。

 本日は、介護保険の中で割と成果が出ている。成果が出ているというのは、介護度が軽くなっている。それと自宅に帰れている方々がいらっしゃる、そういう現場を例にとってアプローチの形として少しお時間をいただきました。よろしくお願いいたします。

 2ページに認知症高齢者受け入れ体制というのがございます。これは100床の施設です。2床がショートステイで、98床の半分が一般高齢者、半分が認知症高齢者という施設でございます。医師、看護職員、介護職員、リハビリ職員とここに書いてございますとおりで、基準よりもかなりの数、多く置いています。置いていますというのは、リハビリをして、それなりの成果が出て、介護度が上がったり、今までできなかったことができるようになったり、また笑顔がふえたり、意欲が出てきたり、そういうためにはかなりの数のスタッフが必要だということでございます。

 夜間の医療体制ももちろんですし、家族との情報及びリスク共有、そして医師やセラピストによる専門的なリハビリと、それを生活の流れに沿って、生活行為の中でいわゆる生活リハビリというもので生活能力向上につなげる。それは介護スタッフの皆さんがしていただけて、医師やセラピストと一緒にカンファレンスしながら展開するわけでございまして、このぐらいの数がないと難しいという現状がございます。

 下の円グラフは、認知症のきっかけとなった疾患分類でございます。

 3ページの左側のアセスメントから始まる帯は、入所前の環境の確認。初期プランまでのことが書いてありますが、これまでの間、何回も何回も御自宅や今いらっしゃる施設を訪問いたします。そして、もう省いておりますけれども、一定の成果が出てきたり、退所ということが出てきたときには、例えば御自宅を希望される場合には、自宅に何回も私どものスタッフが参ります。どういうところに帰るのか。例えばグループホームを希望されるのであれば、どういうグループホームに帰るのかということを、現実を想定しながら、そこで暮らせるようなリハビリの企画を立てて、そういう練習を入所中にするわけでございます。

 右側の帯グラフは、上がドクターや専門リハビリがやる機能、リハビリのメニューでございまして、下がケアプランに織り込まれる。どちらもケアプランに入っておりますが、いわゆるケアスタッフやナースがやる生活リハビリでございます。在宅にいらっしゃる通所の方は、歩行訓練と筋トレというものがリハビリメニューではツートップで高いのですけれども、あと、歩行訓練といっても下が砂利とか、整っていない地面でも安定して歩けるということでやりますが、入所なさっている高齢者の方々には、ここにございますように残存機能の賦活、活動性の向上、感情の発散や、その他、基本動作訓練もございますが、そういうことを医療従事者がやりまして、ケアスタッフや介護福祉士やナースは、ボタンをとめたり、袖を通したり、トイレで自分でズボンをおろしたり、あとコップを握る、飲む。手伝えば早いけれども、やっていただく。やっていただくと、こぼす。いろんなことがありますけれども、あと、歯磨きを握る。歯磨きのチューブを絞る等々、どの場面も重要なリハビリの場面になります。

 4ページは、実際の要介護度の更新結果が書いてございます。上に一般高齢者がございまして、下に認知症高齢者がございます。一般の高齢者は、まだ自発的に動かれたり、こうなりたい、ああなりたい、今、これができないという認識がおありだったりするのですが、認知症の方々というのはそうではございません。自発的な動きが少ないので、どうしても使わない機能が出てきて、介護度が変わらないということも十分な改善だと思っておりまして、ただ低下していく、機能が変わらないで維持できているというところも改善だと思っております。一般高齢者では2ランク軽くなる方や1ランク軽くなる方、変わらない方がこれだけいらっしゃって、また、認知症の高齢者の方でも、1年で2ランクはないのですけれども、1ランク軽くなる方や変わらない方というのは一定量いらっしゃいます。

 御本人がこうなりたいという意欲や自主性を持たれることが難しい面がございますので、工夫と根気と時間が一般の倍以上必要になります。ですが、一般の方も同様ですが、毎日毎日の生活一こま一こまの積み重ねがこのような結果を生むわけでございまして、現在の週3日まで、最初の3カ月だけというのでは。もちろん、それ以上したらいかぬという禁止はされておりませんけれども、毎日毎日取り組むことがこのような結果を生んでいるというところでございます。

 5ページに行きまして、これはちょっと乱暴な資料になっているのですが、大体1年間の間に100名の定員の今の施設で、左側の御自宅と有料高齢者施設は自宅ですので、71名の方々がいわゆる自宅と言われるところに介護施設から帰っていかれます。在宅に復帰されていかれます。医療機関や関連病院や、これはもともとの病気が悪化される、あるいは骨折なさってということもございます。特養に行かれるケースもございますが、在宅から来た人よりも多くの人、在宅以外、病院から来た人、あるいはグループホームから来た方がリハビリの成果でもって御自宅に帰れるケースもあるのです。

 6ページには幾つか書いてございます。上の四角には、認知症の方々には落ちつける生活環境が必要で、日課の流れに沿って働きかけることが必要だということを書いております。真ん中の四角には、疾病や老化に伴い低下した心身機能の改善を医師や専門セラピストが担って、日常の生活行為を通して介護スタッフが繰り返し生活リハビリに努めることということです。

 一番最後の四角に3つありますが、認知症の症状というのは、介護度への反映が非常に乏しいと思っております。ヒアリングが中心ですので、御本人は認識が少ない方がいらっしゃるので、これをできますかと言うと、できると答えられるのです。御本人が困っているとか、不安だとか、できなくなったという嘆きが少ないので、御家族もそんなに困っていないと答えられることがございます。ですから、実際の生活能力の低下や支障が見逃されて、軽く評価されがちになりますので、この反映については見直しをいただきたいと思っています。

 また、再三途中で申し上げましたリハビリの評価や改善について1上げるというのは大変なことでございまして、できましたら段階的なことでお願いしたいと思います。

 あと、在宅への復帰についての評価をお願いいたします。

 以上です。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 次に、日本福祉用具・生活支援用具協会の木村様より説明をお願いいたします。

○木村意見陳述人 日本福祉用具・生活支援用具協会(JASPA)の会長の木村でございます。

 当協会の意見を申し上げます前に、当協会の概要を簡単に説明させていただきます。

JASPAは、福祉用具の製造事業者を中心に、輸入事業者、一部流通及びその他関連する事業者で構成されている協会で、平成15年4月に設立されました。

 当協会は、厚生労働省・経済産業省などと協力し、利用者にとって真に役立つ福祉用具を供給するため、標準化活動としての「福祉用具のJIS規格原案策定」を初め、福祉用具について、より安全安心な製品を開発・普及する仕組みづくりを構築するなどの活動を行っております。

 また、利用者や医療・介護従事者の方に対し、福祉用具における重大事故の情報提供や注意喚起、再発防止のための情報提供等をセミナー、ホームページ等を通じて行っております。

 それでは、次期の介護報酬の見直しに当たっての当協会の意見・要望を陳述させていただきます。

 福祉用具貸与価格の上限設定について。福祉用具貸与価格については、平成281219日、平成29年度予算の編成過程における大臣折衝において、「貸与価格に一定の上限を設けることが適当である」といった内容が盛り込まれ、貸与価格の上限設定を「全国平均貸与価格プラス1標準偏差」として、施行日については平成3010月となりました。

 貸与価格の上限設定を行うに当たり、その運用に当たって下記の点に留意していただきたいと考えております。

 平均価格と比べて著しく高価な価格請求を排し、貸与価格への信頼を向上させる仕組みを構築していただきたい。

 現在の福祉用具貸与価格は「自由価格」であり、既に競争が十分働いており、より利用者ニーズにマッチした製品が安価に提供される仕組みになっていると考えております。上限設定の目的は、自由価格を基本として、同一商品であっても平均的な価格と比べて著しく高価な価格請求が行われているケースをチェックし、解消することです。上限設定に当たっては、その目的に沿った合理的かつ公正な仕組みづくりと迅速な運用を行うことが必要と考えます。

 上限設定の見直しのサイクルについては適切な期間設定を行っていただきたい。

 上限設定の「見直しサイクル」は現時点では明確にされておりませんが、頻繁な見直しにより貸与価格が急激に変動するとすれば、安価ではあるが機能性や安全性などが軽視された福祉用具の増加を助長するだけでなく、機能・安全の向上を目指している福祉用具製造事業者、我々の開発意欲を減退することと懸念されます。また、福祉用具製造事業者にとって、近年運送費高騰や安全性向上への設備投資など、コスト面での環境は年々厳しくなってきております。したがいまして、新たな制度が定着し、その検証が行われる十分な期間を碓保しつつ、適切な見直しの期間の設定を行っていただきたいと考えております。

 商品コードの設定についてであります。現行において、介護給付費の請求に当たっては、明細書にTAISコード、JANコードまたはローマ字で商品コード等の記載をしておりますが、今後はTAISコード以外の記載についても、「5桁-6桁」(福祉用具届出コード)とすることが予定されています。

JASPAとしましては、会員に対し、福祉用具の詳細が明記されているTAISコードの取得を積極的に働きかけていきますが、製造及び輸入事業者がTAISコードを取得するに際し、手続、費用等について過重な負担とならないよう十分配慮いただきたいと思います。

 介護現場でのロボット・センサー等の活用についてであります。今年6月9日に閣議決定されました「未来投資戦略2017」におきまして、「介護ロボット・センサー等の技術を活用した介護の質・生産性の向上」として、介護現場でのロボット・センサー等の活用が打ち出され、厚生労働省においては、これらの方針に沿って介護ロボット・センサーの開発・普及に向けた取り組みを進めています。

JASPAにおいても「介護ロボット・センサー」の開発を行っている会員があり、介護施設等で業務効率化等に有効利用されている実績があります。今後の普及活用を促進するため、介護報酬における適切な評価を要望いたします。

 今後もJASPAでは、介護現場において有効かつ安全・安心に利用できる「介護ロボット・センサー」等の開発への普及啓発に取り組んでまいりますけれども、厚生労働省にもこれらの活用に対し、環境整備、啓発普及をぜひお願いしたいと思っております。

JASPAは、利用者の視点に立脚した利用者の自立促進と介護者の負担軽減に資する製品を開発し、安全・安心に御利用いただくことに日々注力しています。ぜひとも新たに開発された製品がスムーズに利用者の活用につながっていくような制度になることを切に要望いたします。

 以上、ありがとうございました。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 次に、日本福祉用具供給協会の小野木様より説明をお願いいたします。

○小野木意見陳述人 日本福祉用具供給協会の理事長の小野木でございます。今回はこのような機会を与えていただきまして、ありがとうございます。

 最初に、私どもの協会のほうのレンタル事業の部分につきまして、少し説明をさせていただければと思います。私どもは、1996年に設立いたしました、福祉用具のレンタル事業をなりわいとする企業が集まりました唯一の全国規模の社団法人でございます。皆さん御存じのとおり、要支援あるいは要介護認定を受けられますと、まず最初に検討いただきますのは我々の福祉用具ではないかなと思っております。そんな意味では、介護保険制度の基本となる商品だと思っております。

 現在、全居宅サービスの利用者の中で52.3%、過半数の方が我々の福祉用具のレンタルサービスを御利用いただいております。福祉用具は、御存じのとおり、他の人的なサービスと違いまして、御利用者が使いたいとき、24時間365日いつでも使えるサービスであります。また、離島であったり、あるいは限界集落というところで他の人的サービスが行き届きにくい、そういうところでも必ず御利用者が受けられるサービスであります。

 また、福祉用具の歩行器であったり、手すりであったり、そういうものを使って高齢者の残された能力を最大限に発揮していただき、御本人の自立支援を促進するとともに、家族の介護負担を軽減するサービスです。そしてまた、福祉用具を使用することにより、ヘルパーさん等の負担も軽減し、現在介護人材不足ということが言われておりますけれども、その介護人材不足を少しでも緩和する効果があると考えております。

 また、我々の福祉用具はレンタルサービスでありますので、御利用者の身体状況の変化に合わせて適切にその商品を変更できるサービスであります。

 最後に、先ほど52.3%の人が居宅サービスの中で御利用いただいているとお話をしましたが、その給付費は介護保険制度の全体の中で3.2%ということで、効率的なサービスでもあります。

 我々の福祉用具のレンタルは、介護保険制度の中で、本当に地味ではありますが、基本となるサービスであるということをぜひとも御理解いただければと思っております。

 私ども日福協は、福祉用具の貸与事業所並びに福祉用具専門相談員、そのような人材のレベルアップ、質の向上を図り、健全な業界となるよう、次のような取り組みを行っております。まず、福祉用具専門相談員として2年以上業務に携わった者につきまして、さらなる質的なレベルアップを図るために、5日間30時間の実習中心の研修を実施し、修了試験の合格をもって福祉用具選定士として認定をしております。2005年から始めておりますが、今までに2,442名の認定をいたしております。

 また、各地域でのさらなる多職種の連携として、我々の協会会員と地域のケアマネジャー様、理学療法士様、ソーシャルワーカー様等と一緒になって研修会を各地で開催いたしております。

 さらに、福祉用具の有効性や問題点等、さまざまな調査研究を実施しております。

 また、当協会として重要な事業といたしまして、災害時における福祉用具の提供・協力に関する協定を保険者の皆さん、あるいは指定権者である各県等と締結をさせていただいております。それにより、災害時において弱者であるお年寄りが適切なタイミングで、適切な福祉用具を避難所等で御利用いただけるよう、協定を結んでおります。現在98の市町村、2つの県と提携をいたしております。今後もこの提携先をふやしてまいりたいと思っております。

 さて、昨年の介護保険部会で福祉用具のレンタル価格で極端に高いレンタル価格が存在するということが議論されまして、そのような外れ値を排除するために、価格の上限制を設けるということとなりました。当協会といたしましては、自由競争が適切に働いている限り、このような極端な高い価格はあり得ないと思っておりましたけれども、より厳格に、また正確に制度を運営するためにも、上限価格の設定は当協会も必要であると考えました。

 つきましては、制度の円滑な施行に向けて、5点要望させていただきます。お手元の資料の6ページでございます。

 1点目として、福祉用具貸与事業所の貸与価格の修正には、我々レンタル業者といたしましては、カタログの改訂であったり、システムの改修など、2〜3カ月はかかるのではないかなと考えております。全国の平均貸与価格や上限価格の公表が来年の春から夏と聞いておりますけれども、できる限り早い時期に上限価格あるいは平均貸与価格を御公表いただければと考えております。

 2点目として、今回の上限制の設定の目的は、極端な外れ値を排除するということであります。その目的が達成できているか、価格の歯どめができているか、しっかりと検証いただきまして、内容につきましては、当協会にもぜひともお知らせいただきたいと思います。

 3点目としては、TAISコード、あるいはそれに準ずるコード、その商品の全国平均価格、上限額はセットとして、各企業も事務処理上、データの登録をしておく必要がございます。つきましては、たくさんのデータを正確に登録するためにも、また短期間で登録するためにも、データベース形式で公表していただければと思います。

 4点目としては、全国平均貸与価格や上限価格を正確に算出するためには、次の2点について御留意いただきたいと思います。

 1つは、最近の商品につきましては心配ないと思っておりますけれども、介護保険制度が始まったころの商品の中で、スロープ等で1メートル、2メートル、3メートルと、サイズが違いましてもTAISコードが同一ということがございました。それらの商品は今でも一部流通しております。ぜひともメーカー様のほうに御指導いただきまして、1商品1コードになるように御指導いただきたいと思います。

 もう一点は、我々レンタル業者もTAISコード番号は正確に記入するよう指導いたしますが、どうしても人間がやることですので、コード番号の謝った記入が起きる可能性があります。そのような誤った記入によるデータは、結果として外れ値を生んだり、あるいは正確な平均価格を算出するに当たり、障害となります。この点につきましても御留意いただければと存じます。

 5点目として、今回の制度の見直しにより、当協会としましても、会員に対して、福祉用具の貸与による適切な適合と適正な価格による貸与などのサービスの質の向上にしっかりと取り組んでまいる所存でございますけれども、制度の適正な運用のためにも、必要に応じて保険者の皆さん、あるいは県等の適正な行政指導が行われるように御指導いただければと思います。

 以上、5点につきまして要望させていただきます。よろしくお願いします。

 ありがとうございました。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 ここから皆さんの質問を受けますが、時間の都合で全員受けられないかもしれないことは御留意ください。では、鈴木委員、お願いします。

○鈴木委員 四病協の先生方に質問させていただきます。資料の6〜7ページに「一般病床からの転換」という文言がありますが、一般病床からの移行については、形態としては転換ですが、制度上は新設になるのではないかと考えられます。

 その上で、第7期の介護保険事業計画では、介護療養病床を最優先とした上で、療養病床のみの転換を認めるべきと言っておりますけれども、四病協としては、療養病床からの転換を優先させるということについてはどのようにお考えなのか。加納参考人からお答えいただきたい。

 もう一つは、大都市部は容積率の制約等から、なかなか建てかえ時に同じ面積が確保できないということもありますので、地域区分Iのようなところについては、さらなる要件緩和が必要ではないかという意見もあるのですが、それについて賛否両論があるようなのですけれども、それについてはどのようにお考えなのかをお願いしたいと思います。

 見元参考人については、見元参考人が発表された資料というのは、非常に質のいい老健の例ではないかと思うのですが、8ページの4つ目のの「認知症に対する専門的な対応も考慮するべきとの意見もあった」という文言と何が関係があるのかどうか、それについて見解を伺いたいと思います。

 以上です。

○田中分科会長 お願いします。

○加納意見陳述人 1つ目の一般病床の問題でございます。一般病床、資料の12ページをあけていただきますと、先ほど少し申し上げたのですが、現時点でも一般病床の中に8万8,000床なりの慢性期と自覚なさっている病床が出てきております。今回、機能報告等でございますが、高度急性期、急性期、回復期、慢性期等で各医療圏ごとにいろいろ考えていこうという中で、例えば急性期から一旦慢性期に移ってから介護医療院に行くとかいう話もあるかとは思うのですが、それすらできない地域が現実的にあるということであります。一般病床からいきなり介護医療院に行くなという話では、今まで役割を果たしてきたいろんな病院が今後いろんな形で地域に貢献していこうという中で、私はまだまだいろんな形で利用していただくのが本来のあり方ではないかと思っておりまして、一般病床からの介護医療院への移行をぜひとも進めていただきたい。これは、先生がおっしゃるように順位が必要であれば順位をある程度決めて、それが法律的にどうなのかとか、いろんな議論があるかと思うのですが、これも一つのあり方だと思っております。大事なことだと思っております。

 2つ目が、先生、例の大都市における医療介護の療養の基準の緩和という要望であります。これは、今後一番大きくふえるのが、厚労省等の資料でありますように、高齢者がふえる6割は大都市圏がターゲットであります。そこで例えば新設のものを考えると、全く土地のないところで転換をしなければいけないということになってきます。その中では例えば容積率を緩和していただくとか、いろんな方法で何とか療養環境、いろんなことを考慮しながら我々も転換していきたいなと思うのですが、そのためには配慮が必要ではないかということでのお願いでございます。

 また、その中で、一般病床におきましては、さらに4.3平米という現状がある病院もあります。その場合は、さすがに6.4平米までは療養環境を上げていただきたいというお願いと、ただ、レクリエーションルーム等に関しましては、考え方もいろいろあるかと思うのですが、療養型における1人1平米という基準の緩和、例えば0.5にしていただくとかそういう形も考慮にしていただけないかというお願いでございます。

 安藤先生、追加でお願いできますでしょうか。

○安藤意見陳述人 私は東京の慢性期医療協会の責任者をしておりますけれども、大都市部においては非常に厳しい状況で、都は療養病床等への転換に関しても非常に補助金を出しているにもかかわらず手が挙がらないということがあります。転換に際して、さまざまなトレーニングルームですとか、アメニティーのための面積が必要になってくるということですが、大都市部、特に23区は土地がない、土地が高い、新築移転もなかなかできないという状況が続いております。今、商業地域でも空間利用ということで、特に容積率の緩和が行われていますので、ぜひとも容積率、建蔽率の緩和というものを行っていただいて、スムーズに、無理がないように転換をさせていただければと思っております。

○加納意見陳述人 追加になりますが、今、考えられている、例えば2030年にピークを迎えるであろう需要等の中で、あと十数年間の間に我々の施設を最大限利用していただきたいし、我々もしっかりと頑張っていきたい。そういう意味での一般病床からの流れも考えていただきたいということであります。

○見元意見陳述人 介護医療院については、今からつくり上げられる施設でございますので、認知症リハビリの大変さと成果について申し上げました。認知症疾患療養病棟で実際私どもが取り組んできたリハビリでもあり、また、老健施設でやっているリハビリでもあり、それらが介護医療院の中に盛り込まれていく機能の一つであろうかと思いまして、認知症症状は問題行動ではなく、取り組むべき症状であるということで、大事にしていただきたく、これは実例でございましたので、このような取り組みがこのような成果を生むこともあることを参考までに申し上げたことでございます。

 以上です。

○田中分科会長 では、関連してですか。

 武久委員が先で、それから田部井委員、お願いします。

○武久委員 私は、加納陳述人のおっしゃることに賛成いたします。ここは介護給付費分科会ですので、一応慢性期及び介護に関係する日本医師会とか日本慢性期医療協会とか老健の代表が委員として参加していますけれども、日本病院会とか全日病等は、どちらかというと今まで急性期医療の協会かなと思っておりました。ところが、加納先生がおっしゃるように、急性期の中にいっぱい慢性期があるのだということをお示しいただいているわけですから、現実に一般病床は、療養病床で入院している入院費の倍以上かかるわけです。これから高齢者がふえて診療費がどんどん上がっていくときに、効率化するときに、担当の協会の加納先生が、一般病床から介護医療院へ行きたいというのをとめる必要は全くないのではないか。できるだけ病床から転換して介護医療院のほうに行くほうがトータルの費用としては絶対安くなる。介護保険の費用がふえるのであれば、そこは厚労省自身が対応すればトータルの予算は減るわけですから、ぜひ加納委員の要望のように、一般病床からも病床転換が来年からでもできるように。そうすることによって実質的に病床機能の分化というのがはっきりしてくると思うのです。ぜひお願いしたいと思います。

JASPAについてですけれども、介護をする人がどんどん減ってきますので、できるだけ機械化していただいて、ロボット化も含めて省力化できるような新しい機器をぜひ開発していただきたい。要望でございます。

 レンタル協会に関しましては、一部の悪徳業者がめちゃくちゃ高いレンタル費用を出していたという感じを私は持っているのですが、そこを自主規制していただいて適正にしていただくということは、非常にありがたいと思いますので、今後もぜひ頑張ってください。

 以上です。

○田中分科会長 田部井委員、どうぞ。

○田部井委員 認知症の人と家族の会と申します。

 医療の4協会の先生お一人ずつにお伺いしたいのですけれども、今、給付費分科会では、利用者の状態改善についてのインセンティブをどうするかということが一つの議論になっておりますが、前々回のときに隣の武久先生から、医療はもともとよくするということを目指してやってきて、よくなれば、みんなでよかったよかったと言って喜んでやってきたということで、まことに医は仁術といいますか、その原点の話を伺ったような気がしまして、感動いたしましたけれども、状態改善についてのインセンティブというのは、あったほうがよい、どちらとも言えない、なくてもよい、その3つで結構ですので、4先生がどう考えておられるか、簡単にお答えいただければと思います。

○安藤意見陳述人 大変いい御質問だと思います。私も武久先生がおっしゃっているように、治せる病気は早く治す。治せない病気に関しては、いかに満足してもらえるかということが重要だと思っています。

 そういう中で、インセンティブというものも大事だと思っています。今、患者様も高齢の方が多いものですから、病気とともに、ADLあるいは認知度というものがございます。インセンティブをやるのだったら、よく患者様たちを評価して、アセスメントしてからやることが必要ではないかなと思っています。大事なのは、その病院なり施設でどれぐらいよくなったかということを開示していく。開示した結果を見て、利用者の人たちが選んでいくという仕組みができると本当にすばらしいと思います。

○松本意見陳述人 日本病院会の松本でございます。

 アウトカム評価が病院のほうでは結構あるのですけれども、老健とか今回のものについてもまだ議論がありませんが、そういう評価はまだないかと思います。

 やったことに対する評価ということになっておりますけれども、今、非常にいいお話を聞きました。やったことに対してインセンティブ、いい結果が出て、それに対して評価していくというのは賛成です。ただ、介護医療院につきましては、かなり高齢者も多いことから、生活の支援的な部分もありますので、医療ほどきちっとその結果が出てくる方ばかりではないので、その辺も御理解いただいた上でインセンティブをつけていただくと非常にありがたいと考えています。

○加納意見陳述人 まず、医療人で治さなければという意思をもたない人はいないわけで、基本的には治したいというのが医療人であるかと思います。医師としてもそうですし、病院としてもそういう動きをしているわけですが、ただ、高齢者の方のいろんなことを考えると、例えばADL、また機能の改善に認められる方に対しては、我々も積極的に治療としてのいろんな面において最大限の努力をしていくというのが当たり前でありますし、それに対してまた評価していただくのはありがたいことだと思います。

 また、別の面で、人生の最後の時期をどういうふうにして迎えさせてあげるか、そういう面で見ますと、医療という行為の中でどういうことが役立つかどうか。これのインセンティブを上げるというのは、なかなか評価が難しいところかなと思いますので、それに対しては、違う意味でいろんな形のやりやすさとか現場のつくりとか、そういったものに対していろんなことを考えていただく必要があるかと思います。

 ともかく我々としては治っていただきたい。また、人生を最期まで満足できるような状況で過ごさせてあげたい。そういった方向に対しては全力を尽くしていきたいというのが医療人たるもの、どなたもそうだと思っております。

○見元意見陳述人 3名の先生方とほとんど同じ思いでおりますけれども、今後変われば別ですが、介護保険というのは介護度で報酬が決まっておりまして、介護度が軽くなれば介護報酬は下がります。在宅にいらっしゃる方は、通所という形なり在宅の介護サービスなりを受けられますけれども、在宅にいらっしゃる方が介護度が軽くなれば、たしかそれに通所サービスでは加算がついたのではないかと思います。入所中にいろいろな取り組みで介護度の改善があっても、入所の介護度の報酬は下がりますけれども、そこに加算はついていなかったと思います。

 こういうインセンティブをつけるときにデメリットも考えられます。例えば患者さん選びにつながったり、そういうデメリット対策を考える必要がありますけれども、サービス向上につながったり、高齢者と家族を取り巻く状況の改善につながる工夫や、あと客観的な評価を取り込む、そういう必要が前提となりますが、インセンティブというのは、現実的に配慮されてもいいのではないか。ただ、今、申し上げたような副作用への対策は必要だろうと考えます。

○田中分科会長 東委員、どうぞ。

○東委員 四病協(四病院団体協議会)からの資料は、「介護医療院について」という表題がついているのですが、資料6の13ページからの日精協(日本精神科病院協会)からの資料は、明らかに老健と思われる事例が示されています。介護医療院というのは、終の棲家、住まいということで整理されておりますし、老健とは機能が違うということをはっきりと申し上げたいと思います。介護医療院の資料の中に老健の事例が出てきたので、少し面食いましたが、これは老健のこのような機能に対して評価をしていただいているというエールと受け取っておきます。しかし、介護医療院と老健の機能は違うということをもう一度申し上げておきます。

 もう一つ、先ほど武久委員や加納意見陳述人からご意見がでておりましたが、私も一般病床から介護医療院への転換を否定するものではありません。しかし、介護医療院というのは、介護療養病床からの転換がなかなか進まない中でできたものというのを忘れてはなりません。そこが一番の目的なわけですから、一般病床からの転換が、仮に介護療養病床の転換に何か阻害要因になるようなことがあれば、これは本末転倒だと思います。ですので、介護療養病床の転換というものを優先的に進めていただくべきだと思います。

 以上です。

田中分科会長 伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員 ありがとうございます。

 では、四病院団体協議会にまずお聞きしますが、面積基準とか廊下幅といった施設基準についての経過措置とか配慮という御意見でございますが、最初のほうにも書いてありますように、今回は住まいの機能を持たせるということで、生活環境を重視する必要があると思っています。

 あと、介護保険を充てる以上、イコールフッティングという観点も必要だと思っていますが、御意見の中で幾つか出てくる大規模修繕までの間という点について、どれぐらいの期間をお考えなのかをお聞きしたいと思います。

 もう一つはJASPAさんなのですけれども、2ページ目の後ろのほうにロボット・センサーについて、介護報酬における適切な評価をという御意見があるのですけれども、1ページ目から2ページ目にわたる部分に「開発意欲を減退する」というくだりがあるのですが、保険償還することが、ロボット・センサーみたいな日進月歩の技術については、開発を阻害と言うと言い過ぎかもしれないですけれども、足かせになる可能性というのも逆にあり得るのではと思います。日進月歩の分野では、助成金という形で対応するということもあり得るのではないかと思うのですが、その辺についてお考えをもう一回お聞かせいただきたいと思います。

○加納意見陳述人 大規模改修に関しましては、今までもこの言葉は我々の業界で使われてきた範疇では、私自身は建てかえ等の大きな改修までという考えでおります。

○伊藤委員 済みません。具体的にどれぐらいの期間なのかということです。利用者のほうはそういうものをイメージしたいと思うものですから、何十年ということなのか、どれぐらいなのかというのが知りたいところです。

○加納意見陳述人 時間的な単位というのは、個々の状況によってかなり違うかなと思いますので、平均的な期間がどの位かということは、現段階では申し上げられない状況かなと考えております。

○木村意見陳述人 福祉用具メーカーの開発意欲は常に旺盛であります。

 ここに書いてありますのは、これから導入されようとしている上限価格の設定というシステムが始まった場合に、非常に頻繁に価格の変動が起こるということになると、なかなか開発というのは時間もマンパワーもかかりますし、そういう点で開発意欲を減退させるということを危惧しているということを申し上げました。

 ロボットについては、日本は物づくり大国で、技術力も非常に高い国なので、特に介護の分野でもロボット技術が発揮されるということが望ましいということで、今、厚生労働省を初め、いろいろな予算をいただいて介護ロボットの開発と普及ということが進んでおりますし、平成27年度の臨時予算では5,000カ所の介護施設にロボットが導入されたということでございまして、このアウトプット、効果がこれからよくわかってくると思っております。

○田中分科会長 では、瀬戸委員で最後にしましょうか。

○瀬戸委員 四病協さんに今後介護医療院の基準が議論になってきますので、それについて3つほど質問させていただきます。基本的に介護保険というのは、尊厳の保持と自立支援ですから、介護保険施設になるということは、在宅復帰も含めて念頭になければいけないと思うので、基準上それを明確に書くべきなのかというのをお伺いしたいと思います。

 2つ目は、これも介護保険施設ですので、運営の適正化のために、施設監査とか運営主体に関する監査を基準上明確に位置づけるべきだと思いますが、それについてどうお考えなのか。

 3つ目が、身体拘束に関して、原則できないということを基準上明確にして、特養だと、実施しない場合には減算等があるのですけれども、介護医療院についてもこの基準を明確にするべきなのか。

 この3つをお伺いしたいと思います。

○加納意見陳述人 まず、1点目、在宅復帰ということなのですが、我々としては、いわゆる目指すことが主目的でないということですが、診療報酬等で認識する場合は在宅復帰としてカウントしていただきたいということであります。

 2つ目の件に関しては安藤先生、お願いします。

○瀬戸委員 施設監査ですとか運営主体に関する監査を基準上明確に位置づけて、それをちゃんと受けるようにするということに関してです。

○安藤意見陳述人 それは当然なことだと思っております。

○瀬戸委員 3つ目が身体拘束禁止に関する基準はどうしたらいいのかという考え方。

○安藤意見陳述人 これも現在の介護保険における施設の基準と同じにするべきだと思います。

○田中分科会長 では、まだあるかと思いますが、質疑はここまでといたします。代表の方には申しわけありませんが、ここまでといたします。ありがとうございました。

 伊藤委員から意見書が提出されていますが、これはどうしましょう。時間がないので、読んでおくということでよろしいですか。

 事務局はこの意見書に基づいた対応、説明は後ほどお願いいたします。

 では、本日の審議はここまでといたします。

 皆様方におかれましては、貴重な御意見をいただき、どうもありがとうございました。

 次回の予定について、事務局よりお願いします。

○鈴木老人保健課長 本日はありがとうございました。

 次回の日程につきましては、また事務局から追って御連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日はこれで閉会といたします。

 お忙しい中、ありがとうございました。

○田中分科会長 どうもありがとうございました。


(了)

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