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2017年9月13日 第2回労働政策審議会人材開発分科会議事録

○日時

平成29年9月13日(水)16:30〜18:30


○場所

中央労働委員会庁舎 講堂(7階)


○議題

(1)働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱について(報告)
(2)雇用保険法第60条の2第1項に規定する厚生労働大臣が指定する教育訓練の指定基準の一部を改正する告示案要綱について(諮問)  
(3)平成30年度予算概算要求の概要について 
(4)その他

○議事

○小杉分科会長 それでは、定刻若干前ですが、委員もおそろいになりましたので、ただいまから第2回労働政策審議会人材開発分科会を開催いたします。定足数には達しております。本日はお忙しい中、御参集いただきまして大変ありがとうございます。本日の出欠状況ですけれども、浅井委員、橋本委員、早川委員、三村委員、田口委員、松井委員、臼田委員、河本委員、小松委員、美野川委員が御欠席です。なお、河本委員の代理として、全日本空輸株式会社人材戦略室人事部、秋田グループキャリア支援室長に御出席いただいております。

 それでは議事に入ります。まず、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱について(報告)です。98日付けで働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱が、厚生労働大臣から労働政策審議会会長宛てに諮問がなされたところですが、そのうち雇用対策法の改正について、事務局より説明をお願いいたします。

○志村人材開発総務担当参事官 それでは、資料1について説明いたします。98日に労働政策審議会に働き方改革関連法案の要綱が諮問されております。本法案は労働基準法、パートタイム労働法、雇用対策法などの関係法律を改正するもので、それぞれ所管の分科会で御議論いただいているところです。

 このうち、雇用対策法については、職業安定分科会でも議論いただいているところです。雇用対策法は人材開発行政に関係する部分もあるため、本日は人材開発施策とも関係する部分について、これはA448枚の要綱案ですけれども、関係する部分だけ説明させていただきたいと考えております。

 それでは、資料1の別紙、18ページを御覧いただきたいと思います。2行目の「雇用対策法の一部改正」です。法律名の改正です。一の題名は、この法律が広く労働政策を扱うことになるため、法律名を「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」に改めるというものです。

 二は目的規定の関係です。二、目的等のところです。現在、国が雇用に関して総合的に施策を講じ、職業の安定等を図ることが規定されていますが、これを更に広く労働に関し、必要な施策を総合的に講じることにより、労働者の多様な事情に応じた雇用の安定及び職業生活の充実、労働生産性の向上等を促進して、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにし、その職業の安定等を図ると改正するものであります。

20ページの5行目、五、基本方針です。1、新たに閣議決定で、国は、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにするために、必要な労働に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針を定めなければならないとするものです。2、この基本方針に定める事項は、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにすることの意義に関する事項、国の施策に関する基本的事項等とするものであること。なお、ここには人材開発施策に係る事項も含まれることとなります。

 そして最後に施行日ですが、これは47ページの九、附則の1のただし書です。本分科会の関係する雇用対策法の改正については、第三の部分でありますので、施行日は公布の日ということになります。要綱の説明については以上です。

○小杉分科会長 ありがとうございます。それでは、ただいまの説明につきまして、皆様から御質問、御意見を伺いたいと思います。いかがでしょうか。

○高田委員 先ほど御説明のありました基本方針を国が定めるということについて、現行でも既に雇用政策基本方針などが存在していると認識しています。これ以外にも短時間労働者対策基本方針や、青少年雇用対策基本方針などがあると認識しております。その他のこういった基本方針、これらは厚生労働省告示だと思いますけれども、今回の改正案で提起されている基本方針との関係はどのようになっているのかお伺いしたいと思います。

○志村人材開発総務担当参事官 今回の法案につきましては、推進法の目的を達成するために必要な施策を総合的に講じていく上で、国の関係機関が共有すべき、基本的な考え方と進め方を明らかにするため、基本方針の策定について規定しているものです。

 基本方針について具体的に規定することを想定する事項といたしましては、働き方改革を進めていく上での基本的な考えとなるものとして、労働者の職業の安定及び職業生活の充実等を図ることの意義に関する事項や具体的な施策について今後の進め方を明らかにするものとして、第4条に規定される国の施策に関する基本的事項等について定めることを規定しているというものが、この本要綱の基本方針の内容です。

 一方、人材開発関係部局の関係法律、職業能力開発促進法ですとか、あるいは若者雇用促進法とあります。能開法の中にある職業能力開発基本計画は、職業能力開発促進法に基づき、職業訓練や職業能力検定等の総合的かつ計画的な推進を図るため、職業能力開発施策の基本的な方向性を定めるということ。

 あとは、若者雇用促進法に基づく指針は、同法に基づき、若者の雇用機会の確保等に関して、事業主等が講ずべき措置を定める点ということです。こちらの要綱の法律のほうが概念的には上位にあると解しており、当然のことですけれども、今回の基本方針と役割は、それぞれ住み分けているということで、重複があるものとは考えていないということであります。

○高田委員 上位に位置づけられる方針であると認識しておけばいいですか。

○志村人材開発総務担当参事官 はい。

○高田委員 承知いたしました。ありがとうございます。

○小杉分科会長 ほかにありますでしょうか。では、特にないようでしたら、この議題については、ここまでとさせていただきます。

 次の議題です。雇用保険法第60条の21項に規定する厚生労働大臣が指定する教育訓練の指定基準等の一部を改正する告示案要綱についてです。これは本日付けで厚生労働大臣から労働政策審議会会長宛てに諮問がなされたところであり、これを受けまして、本分科会において審議を行うものです。内容について、事務局から説明をお願いいたします。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 議題2に関して、お手元の資料2-1以下に基づき、御説明を申し上げます。まず、資料2-1です。厚生労働大臣が指定する教育訓練の指定基準等の一部を改正する告示案要綱及びこれに関わる諮問文です。

 適宜こちらも御参照いただきつつ、その具体的な内容に関しては、次の資料2-2に基づき、御説明申し上げたいと思います。本件は前回の第1回本分科会において御説明を申し上げました、第四次産業革命スキル習得講座の専門実践教育訓練への位置付け等に関わる前回の事務局からの報告、これに係る委員の皆様方の御審議、御指摘を踏まえ、整理をした内容です。

1ページ、これが告示改正案そのものの概要です。その主たる内容ですが、1の本則改正ということでお示ししております。現在、専門実践教育訓練として、5つの課程類型が位置付けられているわけですが、第四次産業革命スキル習得講座を、新たな課程類型として位置付けるということで、これを指定する際の基準を設定するというものです。

 更にその内容として、大きく2つあります。1つは専門実践教育訓練に係る教育訓練の内容、期間・時間に関する基準として、以下を追加するというものです。第四次産業革命スキル習得講座の認定に関する規定に基づき、経産大臣が当該講座として認定したものであって、かつ中長期的なキャリア形成に資するものとして、人材開発統括官が定める基準に該当するものであって、時間が30時間以上かつ期間が2年以内であるものということです。前回の審議会でも、この人材開発統括官が定める基準に関してお尋ねいただいているところです。

 その具体的な内容が、下の網掛けの部分です。教育訓練のレベルの高さ、ITSSレベル4相当以上であることを客観的に測定する指標・審査体制が整っていること。習得する知識・技術がいかなる業種・職種において、どのように活用可能かが明らかであること。更に、専ら企業からの送出しによるものを対象にする教育訓練、専ら起業人材の育成を目的とする教育訓練ではないことといった内容を予定しているところです。

 更に(2)として、いわゆる講座レベルの基準です。上記に該当する場合について、訓練修了後の就職等の状況の実績から、当該教育訓練に十分な効果があると認められるということで、これまでの5つの課程類型と同様に、受講者の就職・在職率80%以上という具体的な基準を設定したく考えているところです。

 以上の内容について、下の段にありますように、次の指定期である平成3041日の適用を考えているところです。もう1つの附則の改正については、この後の別資料で、改めて御説明申し上げます。

 ただいま申し上げました本則の内容について、更に補足をした資料が、次の2ページです。前回の審議の中でも、この指定の前提となります経産大臣認定基準と厚労大臣指定の関係について、様々な角度から御指摘いただき、口頭では御説明申し上げたところですが、その後、経産省にも様々な確認等を行った上で、本日、このような形で資料として御説明申し上げるものです。

 まず、第四次産業革命スキル習得講座としての経産大臣としての認定ですが、上の囲みにありますように、この経産省におけるIT人材育成、ひいては産業界の活動振興等の観点から、産業界におけるニーズの高さ、レベルの高さ、職業実践性の高さ等の観点に則り、その下にありますレベル、講座修了時における学習到達度、教授方法の専門性、実践性等の観点からの基準に基づく、2段階での確認審査が行われるものです。

 これが基準を満たすものとして、経産大臣認定を受けた上で、更にその下にありますように、専門実践教育訓練として中長期キャリア形成に資するものであるかどうかという独自の観点から、厚生労働省として、改めて以下にありますような基準に基づき審査をし、それを満たすことを確認した上で指定をするというものが、その基本的な考え方です。

 その具体的な基準に関して、前のページとも一部重複をしているところですけれども、時間数、就職・在職率、レベル、あるいはいかなる業種・職種において習得する知識・技術が役立つものであるのか等々の観点から、厚生労働省に改めてこれらの内容を確認するための具体的な書類提出を求めた上で、確認をするという手順です。

 今ほど申し上げましたのは、どのようなものが指定対象になるかということですが、むしろ、どのようなものが経産大臣の認定を受けたとしても、厚労大臣指定を受けないことがあり得るのか御説明を申し上げたほうが具体的に分かりやすいのではということで、その右側に点線書きで具体的な例示、以下の教育訓練は指定対象外ということでお示ししております。

 まず、経産大臣認定の基準の中では、プログラムの時間数の下限は設定されておりません。したがって、30時間未満のプログラムは、指定対象外です。また、認定時点では、全く開講実績がないといったことも、特に認定の基準として排除されていないということで、開講実績がないもの、あるいは実績があったとしても、当該プログラムの就職・在職率が80%に満たない講座については、当然、厚労大臣指定対象外です。

 また、この専門実践教育訓練給付の対象とするという、そもそもの目的に鑑み、特定のグループ企業・法人等の社内スキルの習得を目的として設定された講座など、企業からの送出しによるものだけを対象とするような教育訓練に関しては、厚労大臣の指定対象外です。

 更にその内容、目的に鑑み、ここにありますように、マネジメント、コーチングといった点に重点を置いたものであるとか、あるいは受講者がその受講によっての具体的なキャリア形成上の効果が不透明な講座、更には雇用保険事業であるということの位置付けに鑑み、個人事業主など起業人材の育成を主な目的とするといった講座に関しては、厚労省への指定申請書類、必要に応じ経産省と連携をし、確認などを行うことにより、指定対象から除外をするといった考え方です。

 次のページは、前回、口頭で申し上げた第四次産業革命スキル習得講座の祖型となり得るということで、経産省から情報提供を受けたプログラムについて、私どもは幾つかのプロバイダーの協力を得てヒアリングを行い、その概要を前回、口頭で御説明申し上げたわけですけれども、今回、このような形で、AIIoT・ビッグデータあるいは高度情報セキュリティ分野等、本制度において対象として予定しております分野の代表的なプログラムの実態について、プログラムの開発体制、修了評価の方法、主な受講者層といったた観点から概要整理をしたものですので、適宜、御参照いただければと思います。

 次に附則に関して、4ページで御説明を申し上げたいと思います。点線囲みの下の最初の○の部分から、御覧いただければと思います。現在の指定基準、告示本則上、専門実践教育訓練の5つの課程類型に該当する教育訓練であって、専門実践教育訓練としての期間・時間数、あるいは就職・在職率等の要件を満たさないものは一般教育訓練としての要件を満たすものであったとしても、専門としてはもとより、一般教育訓練の指定対象外とするという基本的な考え方に立っております。

 その上で、告示の附則、経過措置として、適用日前に既に一般教育訓練として指定されていた教育訓練であって、ただいま申し上げたように、5課程類型該当、専門の基準は満たさないが、しかし一般の基準を満たすというものに関しては、本年度平成29年度末までの間は、一般教育訓練として指定することができるという取扱いです。その帰趨が本年度末に明らかになってくるということです。

 現時点で私ども、この適用対象となるものをカウントする中で、これが100余り存在するという状況です。これが本年度末時点で改めて専門実践の指定基準を満たすかどうかということは、その時点にならなければ最終的に判明しないわけですが、見込みとしては、今、申し上げた100超の講座のうち、相当数のものがそれに該当する可能性が高い。したがって、その場合、専門はもとより一般の対象にもならないということです。

 このように、多数の講座に係る経過措置が失効することによる影響、あるいはこれら講座について、今ほど申し上げたように、一般教育訓練の指定基準自体は満たしていることなどに鑑み、これらを一般での位置付け、給付の対象として取り扱う一定の合理性があるという考え方を私ども事務局として持っております。

 それと同時に、ただいま申し上げた、告示本則によって定めている事項について、制度創設当時、この分科会の場で具体的な御審議があったわけではありませんが、本則における、しかも個々の課程というよりは全体共通の考え方です。これまでも度々御指摘いただいておりますように、本年秋以降、この専門実践教育訓練制度の在り方について、3年後の見直しを御議論いただきたいと、私ども事務局として考えているところです。

 この3年後の見直しの中で、この一般訓練、専門訓練の関係の在り方も含めて御議論を頂いた上で、この取扱いについて改めてこの分科会で御判断いただくことが適切ではないかという考え方の下で、今ほど申し上げたような観点からの結論を得るまでの間という趣旨での「当分の間」、この経過措置の期限を延長する取扱いとさせていただきたいという内容です。

 以下の参考資料ですが、先ほど申し上げた第四次産業革命スキル習得講座の位置付けに関わり、今後、想定しているスケジュール、先ほど申し上げたように平成304月の指定適用を考えているわけです。経産大臣認定に関わる申請、認定審査が先行する形になるわけですけれども、それを受けての私どもへの申請に対し、先ほども申し上げたような観点から改めて厳格な審査を行い、必要に応じ経産省とも連携した上での対応を図っていきたいということです。

 その次の7ページ、8ページは、前回の分科会においてお示しした本認定制度の概要そのもの、そのときと同様の資料です。更に、その次のページに関しては、1月の能力開発分科会において御説明申し上げた、当面の専門実践教育訓練対象講座の拡充の考え方について、その後の措置状況を分かりやすく整理した資料ということで、これも御参照いただければと思います。以上が諮問内容そのものについての説明ですが、専門実践教育訓練について、他に2点、資料を添付しておりますので、恐縮ですが一括して御説明申し上げたいと思います。

 次の資料2-3です。専門職大学・専門職短期大学の制度化についてです。「日本再興戦略2015」の中では、その当時は新たな高等教育機関という言い方でしたが、新たな高等教育機関で行われる教育訓練プログラムについて、社会人の職業実践能力の形成に効果的なものであるかどうかの観点から、専門実践教育訓練への位置付けについての検討を行うということとされていたところです。

 当該制度に関して、先の通常国会、学校教育法の一部を改正する法律により、この資料にあります、これは文科省作成資料ですが、専門職大学・専門職短期大学の制度化についての概要が確定しているということです。ここにあるように、高度な実践力と豊かな創造力を併せ持った人材育成を目的として、現行の大学・短大、また専門学校、それぞれの強みを組み合わせた新たな学校種として創設すること。受け入れる学生については、社会人、専門高校卒業生など多様な学生を受け入れること。修業年限については4年、2年、3年といった幾つかの類型を設定すること。修了者につきましては学士(専門職)等の学位を付与するといった内容になっております。

 以上が学校教育法一部改正の内容の概要ですけれども、今後のスケジュールとしては、下の囲みにありますように、つい先日、98日にこの制度に関わる設置基準、文科大臣告示が公布されたところです。今後、所要の手続を経て平成314月に本法施行・開学が予定されております。先ほども申し上げたように、この制度に関しての専門実践教育訓練制度の位置付けに関して、今後、文科省とも連携を図りながら、必要な資料の整備を図りつつ、できれば先ほども申し上げたように、今後に予定されている専門実践教育訓練、3年後見直し審議とタイミングを合わせる形で、この件についても御審議を頂ければと、現時点で事務局として考えているところです。

 更にもう一点だけ、資料2-4ですけれども、先般、私どものほうからプレスリリースをしております平成29101日付けの専門実践教育訓練の講座指定の状況、概要です。ここにあるように、この度、新規では176の講座が新たに指定されたところです。5課程類型の内訳をその下にお示ししております。絶対数としてはまだまだ少ないところですが、本分科会の審議を経て追加した、大学等の職業実践力育成プログラム、いわゆるBP、また、一定レベル以上のITに関する資格取得を目標とした課程などについて、順次新たな講座指定に至っているところです。関係省庁、関係団体とも連携を図りながら、こうした現行の仕組みについて、一層の浸透・活用促進を図り、本制度の趣旨に即した講座に関し、分野別また地域別等の観点から、より幅広く設定がされるような努力を、今後とも進めていきたいと考えているところです。以上、資料2に関わる説明です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○小杉分科会長 それでは、ただいまの説明に関して皆様から御質問、御意見を伺いたいと思います。いかがでしょうか。

○高田委員 2点お聞きします。まず1点目は、資料2-22ページの右下に「以下の教育訓練は、指定対象外」とあります。ここでは、経済産業大臣の認定を受けることができても、厚生労働大臣の指定を受けることができない講座がありえるということと、その事例を列挙していただいていると思うのですが、具体的にどのような講座が指定対象外となるのか、理解を深める上で、幾つか紹介できるものがあれば紹介していただきたいと思います。

2点目は、専門実践教育訓練の見直しについてです。専門実践教育訓練の創設等に係る経過措置に関する附則改正の御説明も頂きましたが、専門実践教育訓練制度の発足から3年後に行われる制度本体の見直しについては今後、審議されることになるとお聞きしました。どのような日程で見直し審議が行われるのか、スケジュールや時間軸をお聞かせ願いたいと思います。以上です。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 ただいま2点のお尋ねを頂戴いたしました。まず、1点目の経産大臣認定を受けたが、厚労大臣の指定を受けられない、より具体的な講座の事例、パターンということです。先ほどの説明を更に補足いたします。

 まず、1つ目の○に関しては、想定される受講者が置かれている状況。社会人は大変多忙であり、長時間の訓練や受講は非常に難しいという意図の下で、例えば、15時間、20時間、このプログラムの中でスペックを満たすということについては、当然、いろいろな工夫が必要ですが、そういうプログラムの設定も大いにあり得ますので、先ほども申し上げたように、そういうものは、そのことのみをもって経産大臣認定の基準から対象外という取扱いではありません。訓練時間が15時間、20時間という講座が厚労大臣指定の基準を満たさず対象外になるということが大いにあり得ると思っております。

また、この度、経産省における第四次産業革命スキル習得講座認定制度の創設により、全く新たにそれぞれの教育訓練プロバイダーが、講座を開発するということも大いにあり得るものと考えております。こうしたものは、当然、その時点では開校実績がないわけなので、厚労大臣の指定の対象にはならない。ただ、念のために申し上げると、最初に経産大臣認定を受け、経産大臣認定講座として一定の実績を積んだ上で、例えば、1年後に厚労大臣に対して指定申請がなされ、就職・在職率80%基準を満たした場合には、他の要件を満たせば指定対象になり得るということも併せて申し上げます。

また、開講実績があったとしても、現在、勤めていない方が受講者の相当数を占め、その方々が修了後も就職に至らなかった場合には、80%基準を満たさないということで、そういう講座についても対象にならないということもあり得ます。

 さらに、スキル習得講座の属性や目的に鑑みると、特定の企業・従業員の受講を専ら目的としたという開校形態も大いにあり得ると考えており、そういうものについても対象外となってくるわけです。これも念のために申し上げると、そうした企業からの送出しパターンの受講者と個人受講の方を両方受け入れるタイプのものに関しては、後者の方については、個人の要件を満たせば専門実績給付を活用可能ですので、こういうものについては、指定対象外とするという考えではなく、専ら企業からの送出しのみの講座が対象外ということです。

 もう一点、3年後の見直しのスケジュール感についても説明、補足いたします。もともと、能力開発分科会において、2610月の制度創設に向け御審議いただく中では、制度創設後3年後に本制度について見直しを行うということで、分科会資料の中でも様々な資格の在り方、就職・在職率の要件の把握の仕方等々、様々な観点から制度施行3年の施行状況や実績も見極めた上で審議を行うということで、私どもは分科会から既に宿題を頂いているところです。

 正にその「3年後」の10月が来月ということです。私どももでき得る限り早期に本分科会において、今、申し上げた趣旨に基づく、議論を開始していただきたいと思っております。他方、この審議をしていただくに当たり必要な御判断の材料を考えた場合、既に1年前に受給の状況等について、一定の報告を差し上げておりますが、修了者の就職状況が、重要な欠くべからざる1つの判断材料ではないかと考えており、これに関しては、まとまった修了者が初めて出てきたのが平成293月です。この方々の就職状況については、6か月後程度のタームでの見極めが必要であろうということで、私どもは現時点の計画として、今月の9月末時点、半年経過時点の専門実践教育指定講座修了者の就職状況についてのデータを、安定局雇用保険課等と連携しながら分析したいと考えております。

 こういうデータに関して、1011月ぐらいに素データとしてそろえ、それを私ども事務局として本分科会で御審議するに値する形で整理する期間等を考えた場合には、おおむね年内一杯ぐらい時間を要するのかと。最終的には分科会長とも御相談した上でスケジューリングを図っていきたいと考えております。事務局の見立てとしては、今、申し上げたような作業制約に鑑みて、年明け早々に具体的な御審議を頂くデータ等をお示しした上で、本格的な御議論を頂ければ有り難いと考えております。

○小杉分科会長 よろしいでしょうか。

○高田委員 理解が進みました。ありがとうございました。

○小杉分科会長 ほかに何かございますか。

○角島委員 今の伊藤さんの御回答に関してです。専ら企業からの送出しではなくて個人だというところで言うと、3ページの「典型的イメージ」の「主な受講者層」という所で、「ITベンダー、ユーザー企業のシステム部門の技術者等」と書いてあります。ここに既にプログラミングやネットワーク、システム管理等に係る相応の知識を持っている方、多分、こういうことで持っている方は現役で企業に入っている方が主だと思いますし、離職されていらっしゃる方で、これを申請する方は非常に限られるのかというところなのですが、その辺りは何かつかんでいらっしゃいますか。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 まず、私どもの認識は、第四次産業革命スキル習得講座に関して、もちろん、過去にIT分野の就業経験や一定のスキルを持ち、偶発的ないろいろな事情で、現在、求職活動中の方がキャリアアップを目指し受講するということも大いにあり得るわけです。ウエイト的には在職者が受けるケースのほうが、より多いのではないかという見立てをしているところです。

 この点に関して、1つは、せっかく有用なプログラムが設定されたとしても、社会人の方々は、当然、業務を抱えているわけなので、そういう業務との兼ね合いで物理的に受講の機会が得られなければ、せっかくの講座が活きてこないという要素は大いにあり得ると思っております。

 そういう在職者の方々が置かれている環境も鑑みて、私どもは第四次産業革命スキル習得講座の具体的な曜日や時間の設定も、大変、重要なポイントであると考えているところです。これに関しても、それぞれのプロバイダーが実際の企業、従業員ニーズに鑑みて、むしろ集中的に受けるほうが受けやすいという考え方で、1週間程度の短期集中という開講形態、あるいは、在職者の方は業務優先ということで、土日に優先的にプログラムをはめ込むという形で、仕事とプログラム受講が両立可能なプログラム設定を計画、あるいは、祖型となる現在のプログラムの運用がなされているという、受講者側の立場も勘案した上のプログラムの設定の計画なり見込みがあると経産省から説明を受け、私どもはプロバイダーからも聞取りをしているところです。こうしたことも、第四次産業革命スキル習得講座が経産大臣認定講座として、また、同時に私どもの講座指定として有用に活用されるというのは、1つのポイントになると考えております。

 なお、こうした企業在職者が企業からの送出しによって、専らというものは先ほど申し上げたように指定対象外ですが、そういう講座に関しても、私ども人開部門で所管している人材開発助成金の対象としては、その企業が負担した受講料あるいは受講中の賃金について、もちろん、それぞれの企業が一定の要件を満たす必要があるわけですが、助成金の支援対象になり得るものであるということを、付け加えさせていただきたいと思います。

○角島委員 在職者個人を拒むわけではないということですか。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 もちろんです。

○小杉分科会長 ほかに何かございますか。

○大久保委員 幾つか基本的な確認をします。前回の分科会の議論でも、中長期的なキャリア形成に資するものを、どのようにかみ砕いていくのかというところが大変大事なポイントかということで申し上げました。もう一回、そこについてどのような理解なのかお聞きしたいのです。

 中長期的なというのは、どのように理解したらよろしいのでしょうか。中長期的なというのは、現在のキャリアではなくて、もう少し先のキャリア形成の話をしているのか、例えば、確定申告のときに現在の職についての個人の学習経費について費用を計上して控除できる制度があります。先々のキャリアのものはそうではないとなっていますが、そういうものと対応して中長期的なという考え方があるのか。もし、そうだとすると、この告示に書いてある、訓練修了時の就職等の状況の実績から見て、当該教育訓練に十分な効果があるというのは中長期なのかどうか、中長期という言葉をどういう意味合いで解釈すればいいのか分かりにくいので、教えていただきたいのです。

 同様に、キャリア形成に資するということについても分かりにくいです。就職、転就職が実現できるということを言っているのか、それとも、昇進や昇級が実現できるという話をしているのか。一般的にキャリア形成に資すると言ったら、当然、後者は入るのだと思います。その視点について、この講座に関連したルールの中のどこにもなくて、実際には、ここにあるKPI計数の指標について、就職・在職率80%しかないので、本来であれば、在職者を中心とした人が第四次産業革命に関するスキルの習得を目指すということは、先ほど言ったとおり、在職者が多くて、その人たちは次に自分のキャリア形成、例えば、プロジェクトリーダーになろうとか、ポジションや給与においてのキャリア形成を狙っているのだと思うのですが、そういう話と就職・在職率80%が余りかみ合わないので、本来、中長期のキャリア形成に資するという理念と、具体的に出てきているアイディアの間に少し距離があるような感じがしたので、その辺りについて教えていただきたいと思います。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 ただいま委員から関連する3つの点について御指摘いただきました。

 まず、この度の経産大臣認定の第四次産業革命スキル習得講座を全体として、中長期キャリア形成支援に資するものと捉えていく基本的な視点です。前回の分科会での私からの説明とも一部重複しますが、これまでの5課程類型と共通する部分と独自の部分があるので、必ずしも、これまでの5課程類型と全く同じ考え方をもって、中長期キャリア形成に資するという価値観を評価することは、なかなか難しい部分がある。

 そこの考え方を少しブレークダウンして、事務局の新たな課程類型案に関して、1つ目は、講座のレベル、習得をする知識や技能の水準が高度なものであるということをもって、中長期キャリア形成に資する市場価値を持つものであるということを、確認することができるのではないだろうか。これに関し具体的には、プログラムのレベルがITSSレベル4相当以上であるということを、経産省においてIPA等の専門機関の協力も得て専門的、技術的、総合的に審査するということで担保されるのではないか。

2つ目は、講座の職業実践性、教える中身、結果として習得される中身が職業実践的なものであるということです。現在、経産省において予定している認定基準の中に授業の形態、講師、修了要件に、今ほど申し上げた職業実践性という観点を加味し、具体的な審査を行うこととされているということです。これに関しても、この講座の職業実践性は、それらの点によって確保されるのではないか。

 さらに、それに加えて講座修了の労働市場価値に関して、前回、資料でもお示ししているように、この講座修了者を実際に活用する立場にあり、かつ、プログラムの開発や運用にも協力する立場にある関係業界団体から、当該プログラムの開発や運用に全面的に協力、あるいは、修了者について、従業員として高く評価するという見解が具体的に示されている。

 大きくはこの3点をもって、言わば合わせ技により、この講座、先ほど申し上げた認定、指定という2段階の基準をいずれも満たすという確認プロセスによって、中長期キャリア形成に資するという観点で、これまでの5課程類型よりも同等以上の価値があるとみなすことができるのではないかという考え方です。

 次に、中長期キャリア形成をどのように捉えるのかです。制度創設当時は、専門実践給付のインターバルが10年でした。これが先ほどの雇用保険法の改正により、3年に圧縮されております。そういうこともあり、非常に平たい言葉では、専門実践教育訓練の受講が修了し、更に資格等を取得した場合に、産業構造変化の中で10年食べていけるような教育訓練を対象にすべきではないかという議論がなされ、あるいは、いろいろな場面で説明申し上げていたということを、私自身、記憶しております。

 このように、中長期キャリア形成に資するということは、まずは、雇用保険法の位置付けに鑑みて、就職に資するということもあるわけですが、加えて、時間軸の中での「雇用の安定」確保の考え方から能力、処遇、様々な形態で表現されるキャリアアップに資することが期待されるような教育訓練であることが、この専門実践教育訓練に期待されているという基本認識です。

 その上で、それを確認するための具体的な基準として、今ほど委員から御指摘がありましたように、現状では、就職・在職率というショートタームでの評価基準にとどまっているということも事実です。これに関して、1つは、中長期キャリア形成に資するということを客観的、具体的な指標によって測定する場合のクライテリアの設定が技術的に難しいという側面と、仮に設定が可能であったとしても、それを観察するために23年を要するとなってしまうという側面。したがって、この専門実践について、少なくとも開講から34年程度の実績がない限りは指定の対象にならないという事情等も勘案した上で、当面の措置として、就職・在職率80%という基準が設定されたと事務局としては解しているところです。

 その上で、就職・在職率は短期的な成果の指標であると同時に、中長期的キャリア形成に貢献するかどうかという観点下の、言わば代理指標として設定されているという見方も可能なわけです。代理指標として有効に機能しているのかどうかという点に関しては、先ほども説明申し上げた3年後の見直しの中で、先ほどは就職状況の点だけを先に申し上げたわけですが、受講された方が、その後、雇用保険の被保険者として引き続き在籍しているのかどうかという分析、それから、キャリアアップという部分については、なかなか定量的な測定は難しい面があるわけです。

 少なくとも、現在、指定されている講座からのヒアリング等を通じ、実際に受講を修了された方が、企業において役職、賃金、その他の観点でどのようなキャリアアップの成果が出ているのかという点について、既に、一部ヒアリングを行っている部分もありますが、先ほど申し上げたスケジュール感の下で、更に必要なヒアリング等を行い、そういう材料も、今後、3年後の見直しの議論の中でお示しすることによって、就職・在職率指標が中長期キャリア形成の代理指標としても、有効に機能し得るものなのかどうかという点について併せて御議論いただければと、現時点で事務局として考えております。

○大久保委員 中長期という言葉で表現している意味合いは、10年という単位で、そこで学習したり訓練を受けた技能に有効性があるというものが中長期なのだという御説明でよろしいですか。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 基本的には、今、委員が御指摘のとおりです。ただ、先ほど申し上げたように、その後、専門実践教育訓練給付制度の支給要件、いわゆるインターバル期間が10年から3年に短縮されているということに関しては、いかなる有用な教育訓練プログラムを受講したとしても、なかなかプログラム受講の成果だけで10年間、十全にキャリアアップを図って能力を発揮することが難しいということも大いにあり得るということを念頭に置いて、この期間が短縮されたという側面もあろうかと思います。そういう意味では、今日的には必ずしも10年と断言できないという点について一点補足いたします。

○大久保委員 もう1つの、キャリア形成に資するということです。考え方としては、多分、私が先ほど申し上げたところと齟齬はなくて、ただ、具体的にどういう形でそれを見ていくのかという指標の問題でいくと、なかなか難しいところがある。恐らく、今回、展開している専門実践教育訓練に関しては、第四次産業革命スキルの話ではなくて、当初の議論として、どういう形でそれを見るのかというときに、いわゆる就職や在職率で見ることについて限界があるということは議論されていたことだと思います。それは、3年後の見直しのところに向けての、ある種、継続課題というか、積み残し課題だと私は認識しております。

 今回、経済産業省の議論の中でも、この講座に関しては、受講者について修了時ではなくて継続的にデータを取って調査をしていくということについても議論していますし、やはり、在職者を中心とした講座で在職率を成果として見るというのは、本来は少し不十分なところがあると思いますので、そういうデータを経済産業省とも連絡を取りながら集積していき、あるいは、ほかの講座についても専門実践教育訓練についても同じことだと思うのですが、その体制を作った上で、より適切な指標を持って運営できるように次の段階のステップへ進んでいくことを、これから議論していくのだという理解でよろしいでしょうか。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 結論としては、今、委員が御指摘のとおりの事務局の理解です。御指摘のように経産省においても、継続してフォーロップをし、その成果も踏まえ認定の効力自体3年後ということで、一旦、認定されたらパーマネントということではありません。私どもの指定も3年というタームで行っていくということで、常に最新の実態を踏まえて、認定、指定の可否を判断する。個々の判断をすると同時に制度全体の在り方についても、今ほど申し上げたような形で入手したデータやその分析についても、でき得る限り工夫して反映していきたいと考えております。

○大久保委員 最後に簡単な確認の質問です。2ページの右下の点線で囲んである所の中に、「その他個人で受講することによる具体的なキャリア形成上の効果が不透明な講座」という表現があります。これは、ほかの基準とは別にここに書かれているのですが、訓練時間が何時間とか開校実績において80%以上ということとは別に、個人で受講することによる具体的なキャリア形成上の効果が不透明な講座というのは、具体的にどういうものを見て、これがそうであると判断するのでしょうか。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 経産大臣認定基準の考え方からして、率直に申し上げると、今、委員から御指摘があった下から2つ目の○に該当するものとして、「具体的にこういうものがある」というほど一般的に想定されるものは必ずしもありません。

 とは言え、先ほども申し上げた経産省は、あくまでも、産業界からの人材ニーズという観点で、ここにあるような観点からの審査、これに対し私どもは、中長期キャリア形成という概念に基づき明確化していく必要があるわけです。要は、習得する知識や技術を業種・業態・職種で、具体的にどのようにいかすことを企図したプログラムであるかどうかが、少なくてもプログラム目的上は明確でなければいけない。それがなければ、それを受講しようとする人も選択のしようがないという考え方です。

 この資料にもあるように、そういう考え方を厚労大臣申請時に改めて記載させ、それについて一般的な労働市場の実態に鑑みて、そういうニーズはほとんどないのではないか、プログラム内容と目指している業種・職種について、ほぼ整合性がない、といったことが仮に見受けられるとするならば、私どもから申請プロバイダーに対して必要な確認を行い、それが受講希望者等との関わりで、およそ説得性がなく合理性がないという場合には指定の対象にならないということがあり得るということです。

○大久保委員 一応、念のためにですが、ここに書いてある内容は、もし、そういう不透明な講座であるとしたら、少なくとも経済産業大臣認定にならないはずなので、経産省と厚労省との判断の基準の違いのところの話とは違うことが書かれているのかと。本来であれば、これは経済産業大臣認定の段階でクリアーされているはずの項目だと思う、少しそこが分かりにくいという気がいたしました。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 私どもも、一般的に考えればクリアーされることが期待される項目だと思っております。私どもは、この制度を適正に運営するためにしっかり入念的に厚労省自らとして確認していく。あくまでも、入念的な基準、入念的な運用ということで御理解いただければと思います。

○小杉分科会長 ほかに何かございますか。

○村上委員 幾つか意見があります。資料2-21ページ、今、御議論があったのは本則の改正についてですが、附則の改正について意見を述べます。先ほど御説明があったように、「経過措置の有効期間を当分の間、延長」ということなのですが、一般論として「当分の間」ということについては、かなり抵抗感を覚えます。「当分の間」が一体いつまでなのかが分からないということから、その年限を区切るべきではないかということが1点目です。

 そのこととの関連で、資料2-24ページには、専門実践教育訓練の制度がスタートしたのが2014年で、その際に3年後に見直すということになっていることが記載されています。すなわち、今年2017年から見直しの検討を開始するということですが、同じページの一番下に、「その結論を得るまでの間」との記載があります。いつ結論を得るということを見込んでいるのか。そこが明確になっていれば、「当分の間」のイメージも見えてくるのですが、いつまで検討するのか分からないで「当分の間」となっていると、ずっとこのままの状態が続いてしまうのではないかという懸念もあります。例えば、現行の有効期間が今年度末の2018331日までということですから、そこから向こう1年間の来年度末までとか、何かそういう区切り方をしていくということは、選択肢としてあり得るのではないかと思っております。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 先ほどの3年の見通しに係るスケジュール感の説明の部分でもいささか不十分で、大変、恐縮でございました。

 今の附則に係る御指摘も含めて、更にお答え申し上げます。先ほど、判断材料を整え分科会長とも御相談した上で、年明け早々にも御議論をスタートできるようにと申し上げたところです。その後のこの分科会での審議の期間や回数に関しては、当然、私どもから御提示する判断材料、あるいは、そこで改めて論点について御審議いただく中で決まってくる事項となってまいります。

 私ども事務局から、予め「ここまでで」と端的に申し上げることは、当然、ふさわしくないわけです。ただ現時点で私ども事務局として考えている、もともと制度創設当時に分科会から頂戴している論点、また、その後、本分科会において専門実践教育訓練に関わって、例えば、子育て女性、非正規雇用の若者のキャリアアップにより資するような講座等、御指摘いただいている論点等々を踏まえるならば、これもまた分科会長とよく御相談した上で設定していく事項ですが、事務局の見立てとしては、おおむね来年夏までの間で一定の方向性をお示しいただければ、大変有り難い。これは、想定している論点等に鑑み、大体どのぐらいの回数の審議を要するのかという見立てプラス、できるならば、せっかくの審議を最短の指定基準に反映していきたいという考え方もあり、314月の指定に、この場での見直し議論を反映されるのであれば、今、専門実践教育訓練に寄せられている様々な期待にも一定応えていくことになるのではないかという、3年後の見直し議論についての、あくまでも現時点での事務局としてのスケジュール感です。

 したがって、今、御指摘の告示の附則に立ち返ると、今、申し上げたように事務局の立場で結論を頂く終期をあらかじめ特定することはできませんが、3年後の見直しについても、当然、一定期間で集中的に御審議いただくことによって、早期に結論を頂きたい。また、当分の間という措置についても、ずるずるということは望ましくないという考え方を我々は持っているところですので、もし、今、申し上げたようなスケジュール感で、一般、専門の関係性も含めて結論いただいた場合には、この取扱いについても、そこでフィニッシュをさせたいという考え方です。また、そういう考え方に関しては、関係者に対しても正確に伝えていきたいと考えております。

○小杉分科会長 よろしいでしょうか。ほかに何かございますか。

○村上委員 別の点です。資料2-3で、専門職大学院などの制度化についての御説明がありました。これは資料2-19ページ、今年1月に開催された第100回職業能力開発分科会の資料の中の一番下に「新たな高等教育機関に関する具体化を踏まえて、専門実践教育訓練給付の対象講座とすることを検討」とあります。1月の分科会の最後に、申し上げたと思うのですが、文部科学省でこういう制度が決まったからといって自動的に専門実践教育訓練給付の対象講座になるかどうかというのは、また別の話ではないかということを申し上げました。

 資料2-3を拝見すると、「社会人、専門高校卒業生など多様な学生の受入れ」とあり、大学ということで年限は4年ということが想定されているわけです。私どもとしては、専門実践教育訓練給付講座というのは、あくまでも雇用保険が財源になっているということを重々踏まえていただきたいと思っております。雇用保険制度は学び直しのための制度ではないと考えております。一定程度、学び直しなどを通じた職業能力開発について何か取り組んでいくということはあったとしても、やはり、求職者給付、本体給付とのバランスが重要だと思っております。

 現在、求職者給付に関して、自発的な離職者については、給付日数が90日で、かつ給付制限期間もあります。そういう中で、4年間もの長期間を給付の対象としていくということの公平性については、十分議論する必要があると思っております。また、どのような人でも対象になるのかということも議論すべき課題であると思っております。所得要件など、裕福な方でも対象になるということは、社会的な理解や雇用保険被保険者の理解は得られないのではないかと思っております。今後の検討に当たって、そういう点を十分に御考慮いただきたいと思っております。

○小杉分科会長 よろしいですか。では、今のことは重く受け止めていただけるということで。ほかに何ございますか。

○遠藤委員 ただ今、いろいろ御議論があり、ある程度の方向性が出ていて、その方向性に対して何ら異論を挟むものではないのですが、1点、この部分については、こだわっていきたいということがあります。一般であれ専門実践であれ、いずれも被保険者である当該本人が申請するので、先ほど来、講座、講習そのもののレベルをどのようにするのかということは大切ではあるのですが、当該本人がどのような学び方をしていくのか、その学び方次第によっては、中長期のキャリア形成に、当然、個人差が出てくるわけです。ある程度、客観的な指標が必要なのかもしれませんが、その指標があるがゆえに当該本人が申請をためらってしまうような状況を作り出すというのは、本末転倒ではないかと思っております。

 御議論、御指摘がありましたように、公的な給付であるということは大前提であり、どこまでカバーするのかということも、当然、吟味していかなければなりませんが、使い手は誰なのか、その方々の機会の均等をどこまで図っていくのかということについても、観点としては十分見据えておきたいと思っております。

○小杉分科会長 この件も受け止めていただけるということで、よろしいでしょうか。それでは、当分科会としては諮問された雇用保険法第60条の21項に規定する、厚生労働大臣が指定する教育訓練の指定基準の一部を改正する告示案要綱について、妥当と認める旨を私から労働政策審議会会長宛て御報告申し上げたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(異議なし)

○小杉分科会長 ありがとうございます。それでは、事務局から報告文()の配布をお願いします。

(報告文()配布)

○小杉分科会長 では、お手元に配布された報告文()により、労働政策審議会会長宛て報告することとしてよろしいでしょうか。

(異議なし)

○小杉分科会長 ありがとうございます。それでは、そのように報告させていただきます。

 では、議題3に入ります。次は、平成30年度予算概算要求の概要についてです。内容について事務局から説明をお願いします。

○志村人材開発総務担当参事官 資料3について説明いたします。資料の構成は、1ページ目は人材開発統括官の概算要求の総額を記載した総括表です。2ページ目は、主な施策を記載した概算要求の全体像のポンチ絵です。3ページ目以降は、施策の具体的な内容を記載したものです。以下、順を追って説明させていただきます。

 まず総括表です。これは会計ごとに整理されておりますが、総額の合計の所を御覧いただくと、平成30年度概算要求額の総額は2,507億円で、対前年度で459億円の増額です。内訳を会計別に見ていくと、一般会計の要求額は136億円で対前年度0.87億円の減額となっています。この主な要因としては、新卒者の就職環境の動向等を踏まえ、ジョブ・サポーター等の人数の見直しを行っているものです。なお、太線の四角囲みに「推進枠」とありますが、これは後ほど出てきたときに説明させていただきます。

 労働保険特別会計です。労災勘定は15億円で対前年度21億円の減額となっていますが、この減要因は、東京障害者職業能力開発校の建替え工事ということで積んでいましたが、そこの一段落減というものです。

 雇用勘定です。2,356億円で対前年度481億円の増額となっています。主な増要因は、離職者等の再就職に資する職業能力開発プログラムの推進の要対人員増による増額、あるいは人材開発支援助成金についても要対人員を増やしているので増額です。

2ページのポンチ絵の所です。主な施策について記載して、概算要求の全体像を示した資料です。人材開発統括官では働き方改革実行計画などを踏まえ、働き方改革の着実な実行や人材投資の強化等を通じた労働環境の整備、生産性の向上、女性、若者、障害者、高齢者等の多様な働き手の参画、人材育成を通じた国際協力の推進、この3つの柱として平成30年度概算要求をしたところです。個別に細かく書いていますが、割愛させていただきます。

3ページ目以降です。平成30年度人材開発統括官重点施策と概算要求の概要についてです。この3つの柱のうちの1つです。働き方改革の着実な実行や人材投資の強化等を通じた労働環境の整備、生産性の向上では858億円を計上しています。このうち、マル1の生産性向上に資する人材育成の強化では、ハロートレーニング等において、ITリテラシー取得メニューの新設。4ページ目に記載していますが、非正規雇用労働者等を対象として、国家資格の取得等を目指し、正社員就職を実現する長期の離職者訓練を推進するための経費や、マル3企業内の人材育成を支援するため人材開発支援助成金を活用した企業内訓練の推進や建設業については、離転職者、新卒者、未就職卒業者等について、座学・実習等の訓練から就職支援までをパッケージとして行い、建設業界の人手不足解消を支援するなどの経費として、締めて858億円を計上しているところです。

 また、新しい日本のための優先課題推進枠として、若者無業者が、企業で実際に働きながら基礎レベルから実習等の訓練を受け、専門分野の一人前として定着することを目指し、業界団体と連携して人材育成を支援する事業を新たに実施するための経費として、5.8億円を計上しています。

 次に、4ページの一番下の所で、職業能力の見える化の推進です。職業能力の見える化の観点から、技能検定やジョブ・カードの強化、活用促進を図るために、若者が技能検定を受検しやすい環境を整備し、各都道府県におけるものづくり分野を支える必要な人材の確保と育成を支援するため、受検料の減免を行う都道府県等に対し、国の支援を講じ、若者等を対象として実技試験受検料の減免措置を講ずる都道府県等を支援するとともに、ジョブ・カードを活用した雇用型訓練実施企業の開拓、当該企業へのジョブ・カードの作成、キャリア・コンサルティングの実施等に係る支援に取り組むための経費として、締めて46億円を計上しているところです。

5ページです。第2の大きな柱である女性、若者、障害者、高齢者等の多様な働き手の参画では、総額1,695億円を計上しています。このうち、1、女性の活躍促進に向けた職業能力開発の推進では、子育て女性のためのリカレント教育講座や、土日・夜間講座、eラーニング講座等、専門実践教育訓練対象講座の多様化、利便性の向上を図るための研究開発や、ハロートレーニングにおいて育児等による時間的制約がある方向けに、託児サービス支援の提供や、保育分野について求職者の特性・ニーズに合わせた訓練コースの設定のための経費として、427億円を計上しているところです。

5ページの真ん中辺りです。マル2若者や就職氷河期世代の活躍促進として、地元就活支援コラボプロジェクトの推進では、希望する地域で働ける勤務制度の導入等を促進するため、若者雇用促進法に基づく指針を改正し、社会的気運の醸成を図るとともに、文部科学省と連携し、より早期からの職業意識形成支援と就職ニーズの把握に取り組むことで、大学生等が望む働き方・地域での就職の実現を図るための経費として、84億円を計上しています。

6ページに移ります。(2)就職氷河期世代への支援では、いわゆる就職氷河期に就職時期を迎えた不安定就労者等に対し、職業訓練の実施や雇い入れた事業主に対する助成を行うとともに、担当者制によるきめ細かい就職支援等の実施や、地域若者サポートステーションにおいて、就職氷河期世代の無業者の自立に向けた総合的サポートのモデル実施に着手するための経費として、77億円を計上しています。

(3)在職中の若者の定着支援では、在職者の職場への定着支援や非正規雇用労働者のキャリアアップに関する相談に、専門性を有するキャリア・コンサルタントの育成・企業内外での活用促進を図るための経費として、1.2億円を計上しています。

(4)若者無業者等の社会的・職業的自立のための支援の推進では、地域若者サポートステーションと関係機関との連携強化による、高校中退者等をはじめとする若者無業者等に対する切れ目のない就労支援の推進に加え、就職氷河期世代の無業者の自立に向けた総合的サポートのモデル実施に係る経費として、424億円を計上しています。

6ページの下のほうです。(5)技能五輪国際大会の日本国内への招致では、技能五輪国際大会の日本国内への招致に向け招致活動、国内の青年技能者の競技力の向上、競技大会の活性化を図る経費として、5.7億円を計上しています。

 最後の7ページ目です。精神障害者など多様な障害特性に対応した就労支援の強化では、障害者職業能力開発校において、「職業訓練上特別な支援を要する障害者」に重点を置いた職業訓練の実施、能力開発の一般校において、精神障害者を対象とした職業訓練をモデル事業として実施し、精神障害者の受入強化を図るための経費として、65億円を計上しています。

4、ハロートレーニング等によるセーフティネットの確保では、地域ニーズに対応すること等により、より安定した就職の実現につなげるため、公共職業訓練及び求職者支援制度を実施する費用として、トータルなもので1,472億円を計上しており、対前年度から274億円の増額となっています。これに対する主な増額要因は、離職者等の再就職に資する総合的な職業能力開発プログラムの推進に係る要対人員は前年度は8,000人程度ですが、これを2.6万人に拡大しているという事情があり、288億円の増額となっております。

 第3の大きな柱の人材育成を通じた国際協力の推進では、36億円を計上しています。このうち、1の外国人技能実習制度の適正かつ円滑な運用では、技能実習法に基づき、外国人技能実習制度の適正かつ円滑な運用を図るための必要な経費として、35億円を計上しています。以上が、人材開発統括官の平成30年度概算要求の内容です。以上です。

○小杉分科会長 ただいまの説明について、皆様から御質問、御意見をお受けしたいと思います。いかがでしょうか。

○荘司委員 質問します。本日の資料3は「予算概算要求の概要」ということですので、具体的には、もっと詳しい計算根拠もあるのだと思いますし、方針というのもあるのだと思うのですが、その4ページの「マル2 若年無業者等の社会的・職業的自立のための支援の推進」という部分と、6ページでも同じような形として、若年無業者といった方々への対応ということが掲げられています。そこでは、「専門分野で一人前として定着することを目指し」という表現があるのですが、「一人前」というレベル感はどういうものなのでしょうか。ほかの人の手を煩わせないとか、足を引っ張らないという程度なのか、あるいは一本立ちするプロフェッショナルというところまでのことを考えているのか、この点をお伺いします。

 もう1つは5ページです。下の2の「(1) 地元就活支援コラボプロジェクトの推進」ということで、こちらも「大学生等が望む働き方・地域での就職の実現を図る」との表現があります。これは、いわゆる地域限定社員というようなイメージなのかなということも考えられるのですが、もしそうだということであれば、これまでも労使間での協議で、そういった地域限定社員が導入されているということも多くあります。そういったものを若者雇用促進法の指針改正などで、更にどういったものを目指そうとしているのか、そういったイメージについても確認したいと思います。よろしくお願いいたします。

○波積人材開発政策担当参事官 1点目の若年無業者等に対する事業ですが、こちらは基本的には業界団体と一体になって人づくりを進めるということで、3年程度の訓練を想定しています。そういう意味ではエントリーレベルだけではなく、実際に使える労働者まで育成するというのが基本的な考え方で、現在要求しているというものです。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 2点目の5ページの2(1)のお尋ねについてです。ここに書いている、希望する地域で働ける勤務制度導入に係る若者雇用促進法に基づく指針の改正ですが、この内容自体は働き方改革実行計画の中に盛り込まれているもので、同計画に基づく取組の一環ということで、次年度概算要求に、この希望する地域で働ける勤務制度の導入を含めての指針に関わる好事例の収集、その普及を図るための広報経費などを盛り込んでいるものです。これに向けて、私どもは職業安定局とも連携し、現在こうした仕組みを取り入れている企業からのヒアリング、別途有識者による議論の場なども設定しながら、現状、課題等、多面的な分析を進めているところです。

 そういった中で、いわゆる地域限定正社員も含めての希望する地域で働ける勤務制度の導入が、有意な地元人材の確保につながっているという側面もあると承知しております。同時に、限られた地域の中で必要なキャリアをどのように積ませていくのか、あるいはマクロで見た場合に、全国的な企業、支社等で、地域限定正社員を導入した場合の地元中小企業との人材確保の、ある種の競合的な状況をどのように考えていくのか等、幾つかの論点、課題といったものが、ただいまの議論の中でも示されていると考えています。

 概ね、本年末までに申し上げたような、幾つかの観点からの希望する地域で働ける勤務制度の導入に係る現状、課題等の一定の把握をした上で、この概算要求の資料にある若者雇用促進法に基づく指針の改正そのものについては、本分科会で御審議いただきたいと考えている事項です。働き方改革実行計画の中で、「年度内」ということが示されているところですので、年度内のいずれかのタイミングで、今、申し上げたような点も含め、この分科会において御報告をしたいと考えているところです。

○大久保委員 働き方改革の実行計画の中に、柱の1本として高齢者の就業促進があるのですが、高齢者の問題が気になっています。自社で行ったパネル調査で見たら、60歳を超えた就業希望者は、1年後になっても14%ぐらいしか就業できていないのです。大変に就業環境は厳しいと思っています。この予算の第2の「女性、若者、障害者、高齢者等の多様な働き手の参画」に出てきたきり高齢者の話が出てこないのですが、高齢者についての予算要求上の何かというのはあるのでしょうか。

○志村人材開発総務担当参事官 訓練関係の予算でことであって、確かにタイトルの引き方自体が、どこかを除いてというのは難しくて、高齢者に特化したものというよりは、訓練自体が年齢を限定しない訓練はそれをやっていただくということで、当面は理解、用意をしているということであります。確かに、この分類上、高齢者に特化した人材育成対策があるという形にはなっておりません。

○大久保委員 働き方改革実行計画の高齢者の就職促進に該当するものは、こちらにはないということでいいのでしょうか。

○志村人材開発総務担当参事官 職業安定局、能力開発と言えば専門部というか、雇用開発部のほうで、労働移動というか、そういった関係も含めて、高齢者対策をトータルに考えてやっているというような状況です。

○河本委員代理秋田氏 質問させていただきます。6ページの上の(2)にもありますが、就職氷河期世代への支援ですが、昨今の雇用環境、労働力不足等の環境の中で、就職氷河期世代の人たちを更に支援していく必要性は、データ的にもまだあるものなのかどうかが1つです。

 もう1つは意見で、大久保先生と一緒なのですが、高齢者の60歳以上の世代の人たちの働き方、働くニーズが、年金の支給の件なども含めて、女性などもこれから年金の支給が後ずさりしていくと、非常に働きの意欲が高まっている状況にあると思うので、そこについては、ここで今回は予算は付いていないということだと思うのですが、何かしらの対策が必要になってくると思います。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 就職氷河期の不安定就労者、無業者の実態ですが、ここで就職氷河期としている年代は、おおむね30代後半から40代前半層です。フリーター・ニートの定義は35歳未満で、フリーター・ニートに関しては、現下の経済環境を反映し、フリーターは明確に減少傾向で、ニートも少し減少の兆しが見えているところですが、就職氷河期世代の不安定就労者又は無業者に関しては、引き続き微増傾向にあるということです。学校卒業時の厳しい雇用環境の、ある種の履歴効果ということで、引き続き能力を十全に発揮できる形で就業に至っていない方が相当数います。この方々の安定した就業自立支援プラス、今ほど御指摘のあったような産業界において求められる人材育成、両面から、こうした層に対しても、これまで35歳未満に適用してきたような支援手法も必要に応じてモディファイしながら適用し、ここにあるような安定した就業自立のための総合的な支援拡充を図っていきたいという、概算要求の趣旨です。

○小杉分科会長 ほかにございますか。ないようでしたら、この議題はここまでとさせていただきます。

 続いて、「その他」として事務局から1つ報告があります。平成28年度キャリアコンサルタント登録制度の実施状況についてです。事務局から説明をお願いいたします。

○松瀬キャリア形成支援室長 この制度は昨年の4月からスタートしておりますので、平成28年度が制度の初年度ということです。参考14枚目を御覧ください。キャリアコンサルタント登録制度の概要から、おさらいで御説明いたします。中ほどの絵の一番左ですが、この制度は、登録試験機関がキャリアコンサルタント試験を行い、合格した者が指定登録機関に対して登録をします。一番右ですが、大臣指定の更新講習があります。この3つからなる制度です。これを頭に置いて、この資料の2枚目、別添の最初のページを御覧ください。

1です。キャリアコンサルタントは、昨年度には25,518名の方が登録されました。次のページで説明します。試験の合格者だけではなくて、※2にあるように、これまで厚労大臣が指定する試験に合格された方、我々は「標準レベルのキャリア・コンサルタント」と言いますが、こういった方々も経過措置期間の間は登録することができるというものですので、そういった方々が登録に入ってきているということです。

 次のページの(2)の試験結果の所です。網掛けの所が結果です。右から2番目が合格者数です。上の学科試験が4,574人、下の実技試験は4,540人、合格率はそれぞれ7割、6割といったところです。以上です。

○小杉分科会長 この件について、御質問や御意見はございますでしょうか。よろしいですか。ないようでしたら、この議題についても、ここまでとさせていただきます。

○上野委員 その他ですが、資料2-4についてお聞きしたい点があります。資料2-4101日付けの指定講座について、2点ほど意見を述べさせていただきます。1点目は、一番最後に都道府県別の状況が載せてありますが、秋田県については今回は新規指定講座数が7講座ということで、トータルで8講座になったということについては評価しております。ただし、滋賀県については今まで3講座あったのが2つ減って1つになっておりますし、これまでも奈良県についてもこういった減少があったということで、我々としては指定講座の地域偏在の問題について指摘をしてきました。今回、こうなった状況、地元での事情などについて、もし分かれば御説明を願いたいと思っています。以上です。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 資料2-4の最後のページに関わる都道府県別の指定状況に関して、私からお答えします。この専門実践訓練、ある種のユニバーサル・サービスということで、それぞれの地域ごとに必要な講座指定がなされるということが当然期待されるという旨、本分科会でも何度かの御指摘を頂き、それも踏まえた形で私ども各都道府県労働局はもとより、それぞれの地域ごとの教育訓練プロバイダー等の協力も得まして、現在の5課程類型に該当し得るそれぞれの教育訓練施設に関し、可能な限り漏れなく、この専門実践教育訓練制度についての周知、申請の働き掛けを行ってきたと。その結果、今、御指摘いただきましたように、秋田県のように具体的な指定数ということで、功を奏している部分もありますが、同様の取組はしているものの、残念ながら新たな十分な講座指定の開拓に至っていないという、若干のばらつきが出てきているというのが率直なところです。

 この点に関して可能性としては2つあり得ます。1つは、先ほども御審議いただいたような就職・在職率といった講座基準を満たすかどうかということに関しては、最終的には指定申請を頂かない限り、私どもとしても把握のしようがないわけですが、課程類型としては一定数のものが存在するのだけれども、講座指定の基準を満たさない所が大多数。したがって、もう相当程度の開拓は地方においては進んでいる、それが実際に指定基準を満たし得る所にばらつきがあるのだという可能性と、残念ながら、もしかしたら私どもの制度の手続面も含めてですが、十分に浸透していないという可能性も完全には否定しきれないというところです。したがいまして、私どもはこれまでは今申し上げたように、地域単位という形での働き掛けを進めてきたところですが、重層的に、現在専門実践の指定の多数を占めている、典型的に言えば看護等の分野ということになってくるわけですが、こういった代表的な分野ごとに、それぞれの業界団体あるいは教育訓練施設団体の協力を得て、それぞれのネットワークの中で、更にその分野に関わる独自の要件等の具体的な部分も更にきめ細かく説明することで掘り起こすといった、言わば縦糸と横糸的なアプローチを更に重ねることによって、指定講座数が少数にとどまっている所が、ポテンシャルがないのかどうかを見極めていくという、更なる働き掛けが必要であるという問題意識で、今のような取組を順次進めているという現状認識です。

○上野委員 是非、地元の声を吸い上げていただければと思います。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 承知しました。

○小杉分科会長 ほかにございますか。ないようでしたら、本日の議論は以上とさせていただきます。次回の日程については、改めて事務局から御連絡させていただきます。また、本日の議事録署名委員は、労働側は村上委員、使用者側は遠藤委員にお願いいたします。それでは、本日はこれで終了いたします。御協力ありがとうございました。


(了)

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