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2017年8月31日 第2回 厚生科学審議会 臨床研究部会 議事録

医政局研究開発振興課

○日時

平成29年8月31日(木)
14:00〜17:00


○場所

労働委員会会館 講堂


○議事

○研究開発振興課長 定刻となりましたので、ただ今から「第2回厚生科学審議会臨床研究部会」を開催させていただきたいと思います。本日は、部会の定数14名に対し、13名の委員の方に御出席をいただいております。厚生科学審議会令第7条に定められております定足数に達していることを御報告申し上げます。

 続きまして、本日の会議資料の確認をお願いいたします。お手元にありますとおり、まず議事次第の1枚紙、座席表、委員の名簿、それから資料1-11-2です。資料2-12-2として、実施基準の利益相反とその他事項、1枚紙の資料2-3、研究を実施する前の届出について、資料3として認定臨床研究審査委員会の認定、資料4-1として「特定臨床研究」の範囲について、資料4-2として特定臨床研究の対象者等の同意、資料4-3として臨床研究に関する記録です。また、前回の資料につきましては、紙ファイルのほうにとじさせていただいております。適時、御利用いただきたいと思います。資料の過不足等ございましたら御連絡いただければと思いますが、よろしいでしょうか。

 それでは、円滑な議事進行のために、頭撮りはここまでとさせていただきますのでよろしくお願いいたします。以後の進行につきましては、部会長にお願いいたします、よろしくお願いします。

○楠岡部会長 議題も多いですので、早速議事に入らせていただきたいと思います。議事1)は臨床研究実施基準についてです、これは前回の御議論の続きということになります。御議論いただく事項が多いこともありますので、資料に沿って議論を進めたいと思います。時間の許す限り御議論をいただき、時間が足りない部分に関しては次回にさせていただくこともあるかと思います。本日は、進めるところまで御議論いただくということで進めていきたいと思っております。

 まず、前回いただきました御意見に対し、事務局より資料1-1及び資料1-2で御説明をお願いしたいと思います。

○治験推進室長 事務局から資料を説明させていただきます、資料1-1を御覧いただきたいと思います。1枚目、前回の検討部会では主に3つの御意見を賜ったと理解しております。1つ目、前回の資料、実施基準を資料7として御提示させていただきました。4ページ目、「研究責任者は、実施計画について認定臨床研究審査委員会の意見を聴こうとするときは、あらかじめ、実施計画等を実施医療機関の管理者に提出し、臨床研究の実施の承認を得なければならない」とありました。事前に病院長の許可を得てからという形になっておりましたが、実施医療機関の管理者にあらかじめ承認を取るのは難しいのではないかといった御意見をいただきました。

2つ目、分担研究者について規定をして、教育/研修、省令/実施計画の遵守、疾病等報告についての義務付け規定が必要ではないかという御意見をいただきました。

 最後に、統括責任者という名称については、誤解を招くので直したほうがいいのではないか。以上3つの御指摘をいただいたところです。

 次ページから順番にその対応方針等を御紹介していきたいと思います。まず、1つ目の御指摘についてですが、御指摘のとおり順番を入れ替えて、認定臨床研究審査委員会の意見を聴いた上で、実施医療機関の管理者の承認を得る手続ということで、具体的な見え消しにして案を提示させていただいています。最初に、管理者の意見を聴いてというところを改め、下の段にあるように臨床研究審査委員会に実施計画等を提出し、その意見を聴かなければならない。臨床研究審査委員会の意見を聴いた後、実施医療機関の管理者に当該臨床研究の実施の承認を得なければならない。このように改めたいと思います。

2つ目の「分担研究者」に関してです。分担研究者につきましても新たに規定を設け、分担研究者に対する教育/研修あるいは研究対象者への説明、疾病等報告に係る規定を入れる方向で案を整備していきたいと思います。

 具体的には、分担研究者につきましては、GCP省令等にも規定がございますので、ここにありますような規定を置いて下の教育/研修、それから遵守義務や適合性確認の義務を課すという形で規定を入れていきたいと思います。

 教育/研修につきましては、ここにありますように、分担研究者は、実施する臨床研究の対象となる疾患及び当該疾患に関連する分野について、十分な科学的知見並びに医療に関する経験及び知識を有していなければならず、臨床研究に関する倫理に配慮して当該臨床研究を適正に実施することができる十分な教育及び訓練を受けていなければならない。また、分担研究者は、この省令及び実施計画に基づき臨床研究を行わなければならない。疾病報告等につきましても、臨床研究の実施によるものと疑われる疾病、障害若しくは死亡若しくは感染症の発生を知ったとき又は臨床研究がこの省令若しくは実施計画に適合していないことを知ったときは、速やかに、研究責任者に報告しなければならないという規定を入れたいと考えております。

 最後、前回の資料で「統括責任者」と規定したところにつきましては、全ての研究責任者は同格であって、手続を代表/代行することから「代表責任者」という形に表現を改めたいと思います。イメージとしてはこちらにありますように、見え消しになっていますが、共同研究を行う研究責任者の中から代表責任者を選任しなければならないということで整理していきたいと思います。なお、2つ目の意見以外は次の資料1-2に全て溶け込ませて御紹介していきたいと思いますので、以降は資料1-2を御覧いただきたいと思います。

 資料1-2をお開きください。こちらにつきましては実施基準、第2項第1号から第6号までのうち1号から4号まで、前回御議論いただいた資料を修正させていただいた形で御提示しております。1ページ目は附帯決議ですので省略いたします。

2ページ目は1号関係です。こちらの修正については教育/訓練の所です。黄色で「統括責任者」と書いているところを全て「代表責任者」と記載整備をさせていただいております。こちらについては前回の資料のとおり、教育/訓練について十分な教育及び訓練を受けていなければいけないという規定になっております。

 研究者の責任関係も前回の資料のままです。改めたところは「統括責任者」を「代表責任者」に改めています。上から順番に被験者の生命、健康及び人権の尊重という規定を入れるという話、指針の遵守や計画書の作成については法定事項なのであえて作らない、また共同研究を実施する場合、逆に情報のシェアリングのお話、代表責任者の選任規定というものを置いていることになっております。また、情報共有の話であるとか必要な措置の適正な実施、あるいはその指示をしなければいけない規定を置いているところです。

 次のページ、委託するときの委託の管理規定も置いている。こちらについては資料の変更はございません。

 先ほど御報告しました実施計画の作成ですが、黄色でハイライトしておりますけれども、あらかじめ実施機関の長の承認を取るのではなく、臨床研究審査委員会の意見を聴いた後に管理者の承認を得なければならない規定に切り替えております。

 疾病等報告については前回と同じ状況になっております。ここについても統括責任者の規定を全て「代表責任者」に切り替え、記載を整備させていただいております。責任者については、疾病等発生したときには臨床研究審査委員会の意見を聴かなければいけない規定、代表責任者はその情報を知ったときには他の実施責任者に情報を共有しなければいけないこと、また臨床研究審査委員会の意見を聴いたときは、その結果についてほかの研究責任者にシェアしなければいけない規定、また研究に起因することが疑われる疾病等が発生したときの対応に関する手順書を作っておかなければいけないという規定の整備を求めているものです。全て、指針に条項があるものを省令化する形に整理させていただいております。

 下の段は、研究の適合性確認です。こちらにつきましても実施機関の管理者に報告しなければいけない、適合していないことを知ったときには、管理者に報告する。それから、前項の規定に基づいて他の実施研究機関の責任者にも情報をシェアする話、また研究責任者は適合していないことを知ったときにはその重大な不適合について臨床研究審査委員会の意見を聴かなければいけない。その結果については機関の長に報告しなければいけないとともに、他の研究機関の研究責任者にも情報をシェアするという規定にさせていただいております。

 実施医療機関との関係ですが、実施医療機関の管理者は、適正な実施を確保するため必要な措置をしなければいけないという管理規定を置いています。また、研究責任者は、病院長等の求めに応じ、必要な書類等を提出しなければいけない規定も補完させていただいているところです。ほかに資料の変更はございません。

 次のページは2号関係、こちらは施設の構造設備に関する事項です。救急医療の設備ということで、指針には具体的に明示されていなかったのですが、再生医療等の安全性の確保に関する法律との同様な規定を置くこととして、研究の内容に応じて、実施医療機関が救急医療に必要な施設又は設備の有することを確認しなければいけないという規定を置こうと考えているところです。

 次ページ、3号関係は、臨床研究の実施状況の確認に関する事項、モニタリング/監査のことを規定しているものです。基本的には指針と同じものと同様に規定を起こしております。一番上から順番に見ますと、モニタリングに関する手順書の作成、実施計画に定めるところによる監査の実施、モニタリングに従事する者と監査に従事する者についての指導/監督、3項目はモニタリングを実施する人については、当該者が直接担当する業務のモニタリングを行ってはならないというような禁止規定を置くことを考えております。

 次のページをお開きください。こちらは4号関係となります。こちらは健康被害が発生した場合の補償/医療の提供の事項です。指針にある規定について、右のように補償のための保険への加入、医療を提供する体制の確保その他の必要措置を講じなければならないという規定を起こそうと考えております。

 現在、補償保険というものを民間の保険会社、国内の3社が取り扱っておりますけれども、平成20年の指針を策定したときには重篤な入院医療/死亡障害一時金としての補償保険は完備されているのです。医療費/医療手当/障害一時金の3つのものを補償と呼んでいます。その2つの部分について、これまでの補償保険ではカバーできなかったということでしたが、現在、死亡一時金が出せないような疾患についても、何らかの補償が提供できる補償保険の整備を保険会社に求めているところです。これを整備することを前提に、原則的には保険に加入していただくことをお願いしていきたい。もちろん、それができない場合にはその理由を書いていただくようなことを通知等で考えているということです。

 足早でしたが、資料1-11-2の説明です。よろしくお願いします。

○楠岡部会長 ありがとうございました。かなり分量がありますので、順番にチェックをして、最後に全体にわたってまた御議論いただきたいと思います。資料1-2に基づき、まず2ページ目の教育/訓練に関して何か御質問はございますか、ここはよろしいでしょうか。

 次に進んで3ページ目、研究者の責任関係、ここが前回の「統括責任者」という名前に関し、今回「代表責任者」に変えたわけです。ここは前回、清水委員から意見があって、本日はお休みなのですが、これに関し何か清水委員から意見は出ていますでしょうか。

○治験推進室長 清水委員には経緯、あるいは薬機法の現状の規定等について御説明させていただいて、一応この内容で了解をいただいております。ただ、注意喚起として一点やってほしいことを承っております。研究を実際に支配している者は各医療機関の実施責任者というよりはむしろ、いわゆる重鎮のような方が全体の指揮/監督をしていることがある。研究とはそういうものなのだというお話の実態論から、この法律の規制する対象が若干ずれているのではないかという認識の下、実際には医師は医師法に基づいて医師の免許を持っていますし、医療機関は医療法に基づく許可を得て医療行為を行う場所として成立していることを考えると、臨床研究を実施している者は人から何を言われようとも医師の責任、医療機関の責任として医療を実施し、二次的目的として研究性を帯びているとしか整理できないので、それについては理解したとのことでした。

 ただし、実際にそういう認識を持たずに臨床研究を実施している人が現場にはいる可能性があるので、たとえ重鎮なり学会の大物から言われて、ただ単に言われるままに臨床試験に参画しているという認識があるとしたら、それは改めなければいけない。そういう研究者達に対して注意喚起をすることによって実際の責任者は誰なのか、臨床研究をやるのは実施責任者、実施医師や医療機関であるということをしっかりと周知してほしい。そういう御意見でした。

○楠岡部会長 ありがとうございます。この責任関係のところ、何か御意見はございますか。よろしいでしょうか。

 そうすると、次は4ページ、実施計画の作成、これは前回指摘したところに基づいて修正いただいたところです。何か追加して御意見はございますか。よろしいでしょうか。

 次が疾病等の報告関係です、この点はいかがでしょうか。よろしいでしょうか。次は研究の適合性確認です、この部分に関していかがでしょうか。よろしいですか。6ページ、実施医療機関との関係、この点に関してはいかがでしょうか。そうしたら、1号関係全体に関して何か特に御意見はありますか。

○羽鳥委員 資料1-13ページ目、分担研究者に関しての次の規定ということで教育/研修とあるのですが、この中に、「臨床研究に関する倫理に配慮して当該臨床研究を適正に実施することができる十分な教育及び訓練」という言葉が出ています。これは実質的に何と何と何の項目についてこれをクリアしろという、チェックリストみたいなものが明示されると考えてよろしいのでしょうか。

○研究開発振興課長 そこにつきましては、現在、研究を実施する方については倫理指針においても教育/研修を受けるということになっているのですが、先生のおっしゃるとおり具体的に中身が示されておりません。これについては、今後、現在臨床研究中核病院等でカリキュラムをある程度決めて実施されておりますが、それをもとに、これが施行されるまでの間にはこういうことを受けてほしいということで示す予定にしております。

○羽鳥委員 分かりました。例えば、私たち日本医師会だと一般の診療所の先生とか中小病院の先生も会員ですが、中核病院のトップレベルの臨床研究に習熟していないような方も多い。そうすると、例えば日本医師会でそういう研修とかをやりなさいということも将来は出てくる可能性がありますか。

○研究開発振興課長 はい。基本的にはいろいろなところで、特に医師会の治験センター等でもいろいろ配慮いただいて教育訓練等をやっていただいているところもあると思います。もちろん、そういう機会を活用してやっていただきたいと思いますし、どうしても差ができないような場合においてEラーニングを使えるような環境を作ったりということも考えていきたいと思っております。

○藤原委員 3点あります。1つは資料1-13ページ目の修正案、分担研究者のグロッサリーというか用語定義を見てみると医師又は歯科医師となっている。GCP省令ではそのように治験責任者や分担責任者はそのようになっているのですが、最近の臨床研究、未承認薬/適応外薬を使うものでも一部薬剤師さんとか分担研究者とかが入っている臨床研究や臨床試験もあるのです。ここは薬剤師さんや看護師さん、いわゆるメディカルスタッフという人たちは、この法律の対象の中に含められないという理解になるのですか。これが1つです。

○治験推進室長 まず1つ目、研究者というものについては、実際に患者さんに未承認/適応外薬、あるいは適応範囲内かもしれませんがそういった医薬品/医療機器等を投与/適用することを想定しておりましたので、研究責任者以外の診療に当たる医師/歯科医師、医業をなす者を想定しておりました。ただ、もちろん、臨床研究はそういう人たちだけで構成されているわけではないので、臨床研究に従事する者についても教育研修が必要だと考えております。前の段階では、研究責任者だけが法律規定になっておりましたので、省令レベルで更に枠を広げて分担研究者まで省令で規定し、その他の関係する者については通知等でも教育訓練をお願いしていきたいと思っております。

○藤原委員 そこはまた今後の議論になると思います。2つ目は資料1-25ページ、疾病等報告関係の所、これも今日の議論以降で多分もう一回議論していただければと思いますが、再生医療新法等でも重篤な有害事象というか、副作用、因果関係有りと研究責任者が判断したものが報告義務規定になっているところが、例えば現行の薬事法施行規則での報告規定の内容とちょっとずれている感がある。医学系研究に関する倫理指針は因果関係の有無は関係なく、いわゆる有害事象、副作用ではなく、有害事象を報告する規定になっている。ここの臨床研究の実施によるものと疑われる疾病等の発生をしたときという表現は、現行の運用との間にズレがあります。

 一方、ICH-GCPを見てみると、これは参議院の附帯決議にもありますけれども、国際的基準と合わせろとなると、ICH-GCPでは因果関係有り、英語で言うとADRですから日本語で言うと副作用を報告しなさいとなっていますので、どこかで一度整理していただいて、例えば医学系研究倫理指針の報告内容が広すぎるのであれば、もう少しICH-GCPにそろえて適正に変更するとか、様々な有害事象報告のレベルがいろいろな規定でバラバラなので、是非そろえていただきたいというのがお願いです。

3つ目、補償の話はいいのですか。さっき言及なさいましたよね、補償のところ。

○楠岡部会長 補償は後ほどなので。

○藤原委員 分かりました。

○楠岡部会長 まず1号関係だけに関して、ほかにございますか。

 私から、先ほど分担研究者のところですが、研究責任者の責務として分担研究者を定めた場合は研究機関の長に届け出るというような規定がないと、勝手に決めて、自分だけがリストを持っているのでは研究機関としてはガバナンスが及びませんので、届出規定のようなものを入れておいていただいたほうがいいかと思います。

○花井委員 今の意見と関連して、清水委員の意見とも関連します。やはり研究主体、誰がするという主語の部分と責任を持つということと携わっているところ、今その辺の議論だと思うのですが、患者からすると普通医師が1人いるわけですよね。多施設の場合は各所に責任の医師がいて、その下に薬剤師さんなどがいるときに、その中にも一義的、法律で規定されているのはリーダーの主体なのですが、そこに関わっているというか、それはもう既に研究している行為としてしている。

 そういう意味では、二次的主体性という概念になるのかも知れませんが、そこをすっきり、この人たちは私に対する研究を行っているというようなクリアカットがないと、先ほどの清水委員の意見もどう書くか難しいのですが、確かに研究をするという行為、行為そのものを定めている立て付けだと言っても、やはり何か全体として研究する人がいてという、受ける側にもフワッとしたものがあるので、今回そこをうまく整理して。先ほどの薬剤師さんの位置とか、その辺も含めて、改めて2ページの規則に概要で書いてあるところ、要するに臨床研究を実施する者とは、研究責任者であるということをもうちょっと明確に含意するような記述があったほうがいいかなと思いました。

 しかし、規則だからどうかと思うのですが、そこは混乱が議論の中でもあったと思うし、ましてや私らはもっと分からないという感じがあります。そこはちょっとクリアな感じになればいいなと思いました。

 もう一点は先ほど藤原委員がおっしゃった点です。結局副作用であって、因果関係を完全に否定し得ないものという概念、ほぼこれだと思います。ただ有害事象ではなく因果関係を否定し得ない、疑いがちょっとでもあればそれは挙げるということで大体カチッと分かればいいかなと思いました。以上です。

○研究開発振興課長 先ほど、一連の分担ですとか責任という話に関しては、私どももこのように文書で書いていますけれども、基本的にはそれぞれ実施する医療機関の中で実施体制というものを定めてもらわなければいけないと思っています。なので、研究責任者という人がその病院において、全体をまとめる方でしょうが、それに関わる方々がどういう人であって、どういうような役割を持って関わるのか。そういう実施体制をしっかり作っていただかなければいけないと思っています。「研究責任者」と「分担研究者」と書いておりますが、それ以外にも、研究に関わる人が一体この研究にどういう形で関わるのかをしっかり実施体制として関わらなければいけないと思っていますし、恐らくそれをちゃんと管理者に届けなければいけないというのを楠岡先生はおっしゃられたのだと思います。報告を求めるという形で提出する形をしておりましたが、求められなくても提出するということにするのか、そこは工夫させていただきたいと思っています。

○花井委員 ここにどう書くかというテクニカルな問題なのですが、結局最終的にはIC文書にどう書かれるかに尽きるので、そこでまた具体的にどういう記述が一番いいかを検討できたらと思います。

○山口委員 今、課長からお話のあった、こういうことを求めようと思っていますというのはどのように知らせていくことになるのでしょうか。ここには出てこない部分ですよね。

○研究開発振興課長 基本的にはプロトコールという形で作っていただきますが、その中に研究全体の実施体制を記載していただきます。その中に、当然研究責任者、研究分担者、そしてそれにどのように関わる人がいるのか、どういう役割を持っているかということを書いていただきます。その中から、インフォームド/コンセントの文書の中に通常は誰がこの研究を責任を持ってやります、こういう場合にはこういう人がこういうことに関わりますという形で書かれていると思いますが、そういうものを求めていくという形でやっていきたいと思います。それは省令ではなく通知という形にきっとなると思います。

○楠岡部会長 先ほど資料1-2、花井委員からありましたように、法律上の臨床研究を実施する者という法律の話と、実際に研究として行う場合には研究責任者がいて、分担研究者がいて、研究協力者がいる。今回、法律で定めた研究は医行為を伴うものになっているので、医行為を行わない薬剤師さんとか看護師さんは共同研究者の中で極めて重要な役割をしていて、場合によって、研究の種類によっては患者さんに直接タッチするところがあるけれども法律上は共同研究者ではないという、我々が持っている常識と法律の常識にかなりズレがある。そこが分かるように示していただかないと、多分、実際に施行されたときに非常に混乱が起こるのではないか。前回、清水委員から指摘されたことも、結局そこが大きなところだと思います。この辺は、ガイダンス等の一番最初のところなどに明示していたたがないと、解釈というか、理解にズレが出てしまうのではないかと危惧するところです。ほかに1号関係でございますか。

 そうしたら資料27ページ、2号関係、救急の設備に関していかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 次に8ページ、モニタリング監査に移ります。ちょっと確認なのですが、モニタリングとか監査の定義というのは法律のほうに書かれているのでしょうか。確認をしていなかったのですが。

○研究開発振興課長 そこはありません。

○楠岡部会長 そうすると、モニタリング監査の定義がどこにもないのではないですか。

○研究開発振興課長 そうですね、省令で置くことになると思います。

○楠岡部会長 指針や省令GCPもモニタリング監査の定義は用語定義の所に入っていますので。ほかにございますか。

○掛江委員 法律には書いていないことなので、これはリクエストというか、お願いできたらと思って発言させていただきます。「必要に応じ監査」というところの「必要に応じ」の解釈がブレるのではないかというところを危惧しております。どういう場合に監査を求めていくのが妥当であると考えるのか、例示でも構わないので是非教えていただけないかと思います。ただ、すみません、法律の話ではないので。

○研究開発振興課長 例示等については通知の中で書き込んでいきたいと思います。

○楠岡部会長 ほかにございますか、よろしいでしょうか。そうしたら9ページ、4号関係、補償のところで藤原委員、お願いします。

○藤原委員 先ほど室長がおっしゃったように、補償の3要件は医療費/医療手当/補償金で、今回の臨床研究法の施行に当たって医療費/医療手当という、治験であれば企業が持っているようなところまで臨床研究保険を新たに立ててやっていこうというお話を聞きました。そうすると、例えばPMDAで今補償している内容も、通常、治験保険などであれば医療費/医療手当は出ていなくて企業さんが出している。

 私どもの抗がん剤の分野というのは、長らく補償金の部分は治験保険で出されてきましたが、医療費/医療手当は企業さんが出してくるという流れであった。数年前にも、厚生労働省が抗がん剤あるいは免疫抑制剤を使った臨床研究や治験についての補償の在り方をどういうようにするかという議論をされました。がん関係で大きなところが3学会ありますが、そういうところの学会の関係者も呼ばれて議論しましたが、最終的に抗がん剤や免疫抑制剤の医療費/医療手当の部分の補償というのは見送られたはずです。 今日の1回だけで補償、規則の内容がこれでいいですねとなると、抗がん剤を使っている臨床試験、今だと臨床研究保険をやっている保険のメーカーによっても保険を引き受けたりとか引き受けていなかったりとか、あるいは値段も超安いものから超高いものまであったりと非常にバラ付いている。どこかで保険会社を呼ぶとか、あるいはもう少し詳細に補償保険の内容などを示していただかないと、臨床研究保険に入ることが原則ですと進んでしまうと、がんの臨床試験をやっている人たちはちょっと混乱するので、どこかでまとめ紙を見せていただきたいと思います。

○治験推進室長 御指摘のように補償保険については結構複雑なものなので、どこかで1度整理したものを御提示したいと思います。

 簡単に御説明しますと、今、藤原委員から御説明がありましたように障害一時金という形で、入院以上の重篤な障害や後遺障害があった場合には、年金型のものと一時金型のものがあるのですが、保険商品の関係上、今、全部一時金型にして補償保険というものを作ってあります。ただ、医療費/医療手当というようなものが付帯できないので、障害一時金みたいな死亡/重篤の非常に大きい後遺障害の人にはその保険商品に入ることで保護できるのです。しかし、逆に言うとOSが少し伸びるけれども一定期間内に全部お亡くなりになるとか、確実に死亡/重篤なものが期間内で発生する可能性が高い場合には保険商品としては成立しない。それが救済基金のところでも救済対象から外されているということで理解しています。そういったものに対しても、医療費/医療手当であれば少額だし、可能ではないかという御議論がいろいろな筋からございました。

 ただ、臨床研究の場合には、研究者がその都度お金を工面することは許されないというか、研究費の制度上受忍しないが、研究保険のような形で一括して必要経費として計上することは可能であるという経緯もあったものですから、保険商品としてそういったものもレパートリーというか、保護できるオプションとしてのパターンも用意してくださいと保険会社に検討をお願いしております。もともと、補償という概念にはそういった死亡/重篤あるいは後遺障害のための一時金、年金型のものと医療費/医療手当のもの、そういうものを全部含めて補償という概念が成立していたので、全てのものを具備できるとは限りません。しかし、そういった可能なものだけでも選択できるようなメニュー化というものを保険商品として作ってもらえないだろうかというものを今、実際に保険会社のほうにお願いをしています。実際には金融庁の認可あるいは届出が必要になりますので、金融庁の御指導の下で最終製品化されるとは思いますけれども、厚生労働省としてはこういった時代的推移やニーズがあるので御検討をお願いしているというところになります。

 また治験などのお話については、副作用については保険で診療できることになっていますが、実際には個人の3割負担等の負担金、患者負担金の部分を求償できるような形でという御要請が強かったものですから、そういったものも厚生労働省としてはどこまでできるか保険会社に検討を依頼しているという現状です。一応、現在お話をして説明できるのはここまでです。以上です。

○楠岡部会長 ほかにございますか。そうしたら、この資料1-11-2の全体に関して何か追加の御質問等ございますか。もしないようでしたら次の資料に移らせていただきたいと思います。次は、資料2-1につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。

○研究開発振興課長 資料2-1について御説明します。これは臨床研究実施基準の第3条第2項第5号の利益相反に関する部分です。これについては下に書いてあるように、利益相反管理の必要性ということで、臨床研究の公正性、信頼性を確保するためには、利害関係が想定される医薬品等製造販売業者等の関与について、適正に対応する必要がある。利益相反とは、外部との経済的な関係等によって、公正かつ適正な判断が損なわれる、又は損なわれるのではないかと第三者から懸念が表明されかねない事態をいうことで書いております。

 これまでに利益相反管理につきましては、厚生労働省から出されたもので、これをはっきり書いているものは、実は厚生科学課長通知で、厚生労働省の競争的資金を取る場合には、これと同じあれですが、ディオバン事件が起きた後に競争的資金を取る場合には、各研究機関に利益相反管理の委員会を置き、そこで開催して、利益相反管理について確認するということが出されております。

 今回、省令という形で、この利益相反をどういう形で確認していくのか、また、これに対して管理をしていく計画をどう立てるのかという、その流れを省令の中で決めるということで、この説明をさせていただきたいと思います。

 次のページを御覧ください。利益相反管理をどのような形で進めていくのか、その研究実施責任者の方が、どのような形で利益相反というものを管理するかということの流れになります。まず一番最初、研究責任者の方につきましては、利益相反管理計画というものを作成していただきます。当然この利益相反管理計画というものは、それぞれ自分の研究計画の中にあって、例えば執筆料や寄付金などを研究費として、対象となるお薬を作っている企業から、大体幾ら以上もらっている場合については、例えばデータの管理については、そういう方は入りませんとか、そういう形についてある程度決めた上で、所属の医療機関に対して利益相反、研究に参加される研究者お一人お一人の事実確認というものをしていきます。

 そして、所属機関のほうで事実確認と、それから所属機関の中に利益相反管理委員会があれば、その利益相反の事実確認とともに、この方についてはこういう公表の仕方がいいのではないかといったアドバイスがあれば、それも入れた上で利益相反管理報告書を作成していただきます。

 いわゆる利益相反管理報告書の作成とは、所属機関において、その方の利益相反管理状況の事実の確認をした部分と、それに応じた助言や勧告などを含めたものを利益相反管理報告書として作成していただき、それを研究責任者のほうに渡すということです。

 それで研究責任者は、その利益相反管理報告書をそれぞれの所属機関から受け取って、必要に応じて、もともと作成した利益相反管理計画書に、助言や勧告を受けた内容について、ではこのようにしますというものを付けた上で認定の臨床研究審査委員会に提出し、その審査を受けるという形で、利益相反管理を進めていってはどうかという御提案です。以上です。

○楠岡部会長 この点はいかがでしょうか。具体的に省令の記載としては、2ページ目の流れを文章化するという理解でよろしいのですか。

○研究開発振興課長 そういうことです。流れを省令として文章化した上で、具体的な、例えば幾ら以上とか、そういうことについては、おおよその目安というような様式で定まっていませんので、それについては通知なりQ&Aで出していこうと思っています。

○楠岡部会長 どうでしょうか。山口委員、いかがですか。

○山口委員 確認ですが、研究責任者の所で計画を作って、そしてそれぞれ研究する方の所属機関の中で、利益相反の事実確認をするということですけれども、利益相反委員会がある医療機関とない所とでは、管理体制にかなり違いがあると思うのです。その場合に、結果として出てきたものを責任を持って判断するというのは、研究責任者の下における、真ん中の下の矢印の2番目のところと考えてよろしいのでしょうか。例えばここは所属機関の中に利益相反委員会はないけれども、こういうルートをたどって出てきたものだから信用していいというような判断をどこでするのか。

○研究開発振興課長 状況の事実確認は、所属機関できちんとやっていただきたいと思っています。その上でその医施設に利益相反委員会がもしあれば、そこでその利益相反状況を見て、研究内容を見た上で、「先生、ここまで関わったほうがいい」とか「ここで公表したほうがいい」というようなアドバイスを頂けると思っています。

 それを受けた上で研究責任者は、研究における利益相反管理計画を見直す必要があると思えばそこで見直すし、そうではなくてそれに対してこういう対応をしたいと、逆にこういう形でやりたいということがあるのであれば、それを書いていただく。その意見を付した上で認定の臨床研究審査委員会に出していただくということを考えております。

○山口委員 流れは分かるのですが、委員会がある所は慣れているというか、きちんと管理できていると思うのですけれども、ない所の扱いというのが、ちょっと不安があるかなという気がしたものですから。

○研究開発振興課長 そこはあるのですけれども、実は今まで競争的資金をかなり取っている研究機関等であれば利益相反管理委員会がしっかりあって、かなりそこでの密な議論とかできると思うのです。そうではなく、例えばクリニックの先生など、かなり参加を募ってやっているような場合において、なかなかそこで利益相反管理委員会を開くというのはちょっと難しい部分があるだろうと思います。

 ですので、まずは事実確認だけを所属の所できちんとした上で、その事実の確認をもって、更にアドバイスや勧告などはちょっと難しいかもしれないですが、最終的なところは管理計画の中に盛り込んでやっていただくことになるかと思います。

○楠岡部会長 その場合、もしその機関にない場合には、結果的に事実確認したものだけを付けて、最終判断は認定臨床研究審査委員会に任せるというような形になるのですか。

○研究開発振興課長 そうなるとは思います。正直、全ての所に利益相反管理委員会があるとは思えませんので、事実確認だけが載った報告書というものが、それぞれの研究者に紐付いた形で出てくると思います。

○楠岡部会長 クリニックなどの場合では、研究責任者イコール機関の長みたいなになってしまうので、そうするとその場合は、そのまま認定臨床研究審査委員会にお任せせざるを得ないという形ですか。

○治験推進室長 この資料の大きな見方ですけれども、最終的なジャッジメントは認定臨床研究審査委員会に御判断いただく設計にしています。ただ実際に、このCOIというものは、例えば配偶者であるとか、生計を一にしている親族の収入であるとか、有価証券であるとか、かなりの機微情報を使うものになります。

 ですから、そういったもの全部を認定臨床研究審査委員会に原本を提出して評価されるというのは不合理だろうと、また実効性もないだろうということなので、そういった情報は所属機関が税金等の納税のこともあって、一元管理しているというのが現状です。そういう意味からすると、実施/所属機関で事実確認はできると認識しています。

 ですので、まず一番大事なのは認定臨床研究審査委員会が最終判断をするということ、実際にどういうお金の授受や収入状況があるのかというものは、実質的には研究者の所属機関が把握している情報に基づいて、正確に申告していただくことが限界であろうと思います。

 次に、そこにCOI管理委員会を置いているのであれば、ほとんどの厚生科学研究費等の公的研究資金を受けたことがある場合には、COI管理委員会が設置されているので、そういう実績からすると十二分に普及してあるだろうと考えられ、マジョリティについては既存の運用をもとに対応可能であると思います。

 一方、それ以外のものについて、おっしゃるように零細な医療機関等の場合には自分自身が機関の長であり研究責任者であったりすると、COI管理委員会まで常設するというのは不合理ということを考えれば、そこについては事実確認と、ある一定の基準に基づいて該当性の評価を自己申告で戻してもらう。そこでの基準については、我々のほうでも研究班等にも検討をお願いしている実績も含めて、何らかの基準のようなものが提示できればなと、そういう形で補完していきたいと思っております。

○藤原委員 ここのところは、認定臨床研究審査委員会に、個別の医療機関のCOIの報告書、個別のインベスゲータの報告書、全部、見させられているわけです。そうでなくても認定臨床研究審査委員会がパンクするのは容易に予想されている中で、そういう業務はやはり実施医療機関には、ちゃんとやっていただかないといけない。

 それに恐らく、特定臨床研究をやれるような機関というのは、やはりCOIの管理委員会がないような所は多分、無理だと思うのです。そこは是非お願いしたいのは、認定臨床研究審査委員会に、いろいろなCOIを審査させることだけは、やめてほしいというのが1つです。

 それからもう1つは、日本医学会連合さんがCOIのマネジメントなどで各学会をまとめて、今、いろいろなアクションをしているところですよね。この臨床研究法でのCOIの管理の運用が、日本医学会さんともバラバラです。あるいは全世界を見てみると、学会のレポートや論文を書くときには、ICMJE書式に従って、割とCOIの申告はされる所も多いですが、それも学術雑誌によってはバラバラなのです。是非、世界の動向と日本医学会連合の動向などと合わせていただきたいのです。

 我々が現場でやっていると、厚生労働省の基準、学会の基準、もうバラバラで、それに報告年限も年内なのか年度内なのか、それもバラバラで、一年中COIの報告書を書いているイメージになってしまうので、そこは先ほどの有害事象の報告と同じように、これを機にちゃんとそろえていただきたい。この臨床研究法だけ特別なCOI管理の仕方というのだけはやめてほしいというのがお願いです。

○研究開発振興課長 一応、私どもも、欧米での収賄管理がどうなっているかというのを調べた上でやっております。また、認定の臨床研究審査委員とは非常に負荷が掛かるということも十分に承知の上で、出来るだけそこの負荷を減らすためにある程度の目安を示すし、様式も示した上で、そこの認定臨床研究審査委員会の負荷が減るようにしたいと思っております。

○花井委員 COIの議論は、そもそもが治験とかこういう特定臨床研究の場合は、企業のお金でやっているわけですから、それ全体がある種、一定のバイアスというのは排除できないわけです。そうするとまず個人の話になって、薬事の場合は、あれはもう全員、公務員でやってもいいような話でCOIはやっている話だから、クライテリアを決めて、割とスパッと50500とかでいけるのですが。

 例えば現状で、絶対的足切りと考えてみてください。例えば個人でそこの株式をすごく持っていて、500万どころか、ほぼそういう人はもう、そもそもあなたのような人はこの研究に関わるなと、多分倫理委員会で臨機応変にやって、例えばこれ、金額ではなくて、やはりこの人は、まずいのではないかという感じでやるのはいいと思うのですが。先ほど藤原委員からも出ていましたし、倫理委員会が全部そう言うのも大変で、だから絶対的な足切りというのを、今、想定しているのでしょうか。それは考えていないか、どちらなのでしょうか。

○治験推進室長 おっしゃるように、今、非常に曖昧模糊としていて、判断基準も価値観もバラバラな世界で正にCOI委員会が管理をやっていただいています。COI委員会は勧告を出していただいたり、指導/助言を与えていただいている状況になっていると理解しています。正におっしゃるように、非常に株式の大多数を持っていて、正にあなたの会社でしょうみたいな形になりそうなときには、「あなたは当該研究に参加しないようにしなさい」というような勧告指導をしたものを、報告書として上げていただくことを想定しています。

 そういった事実関係とそのようにすべきだというアクションアイテムまで、認定臨床研究審査委員会に全てやらせるというのは、余りにもワークロードが大きいであろうという意味なので、設計としては事実確認と、左にありますように、それに基づく必要に応じて、必要がない場合もありますが、利益相反の管理方法に、「あなたは当該研究から外れたほうがいいのではないですか」あるいは「該当する企業から資金をもらうのをやめたほうがいいのではないですか」というような勧告の事実をレポートとして持ってきてもらう形で、修正を効かせる方法を考えています。

 絶対的なものについて、これ以上駄目という閾値はなかなか難しいとは思うので、参考値等を、いろいろなところでも挙げられているものを挙げさせていただく形で、御判断いただくことになるかもしれないと、今のところそういう感じでおります。

○羽鳥委員 例えば糖尿病や高血圧、高脂血症のような生活習慣病を主治医とする場合は診療所の先生のほうがケースが多いので、メーカー主導研究においても診療所を主にリクルートしている場合もあります。

1つの診療所を狙うというよりも、例えば神奈川県内科学会にメーカーさんから申し出もあります。その場合、臨床研究中の倫理審査委員会、都道府県医師会の倫理審査委員会で承認を受けるということでよろしいでしょうか。

○研究開発振興課長 実は私どものほうでは、結局、この省令という形になりますと、最低基準で必ずやらないといけないものになります。先生のおっしゃるとおり実施施設にない場合に、例えばその県の中の医師会なりの中で作られているような利益相反管理委員会だとか、学会なりで作られている所で代替をして、そこでしっかり見てもらうというような、むしろ少し公的な部分を担うような所がサポートしていただけるというのであれば、それもいいのかもしれません。

 あるいは私どもが通知なり何なりで、実際は確かに最低ここはやらなければいけないけれども、例えばこういう場合はこのようにしたほうがいいとか、より望ましいという方向は示していきたいですし、今後、できればそのように向かっていただきたいということを書きたいと思っています。

○楠岡部会長 ほかにはいかがですか。

○掛江委員 すみません、ちょっと私が理解できていないのかもしれませんが、先ほど井本室長の御説明の中で、一番左の「所属機関」の○の2番目、「必要に応じ、利益相反の管理方法の助言/勧告」の御説明として、このプロトコールに関わらないほうがいいとか、そういう助言も何か含まれるような御説明だったかと思うのです。

 ここの文章から読み取るのは、そういう個々のプロトコール、今回であればこの研究責任者が取りまとめをして実施する共同研究の個別のプロトコールに対して、それに関わるであろう所属機関の共同研究者が、利益相反の観点から関わるべきではないとか、解析に加わるべきではないとか、そういった個別で具体的な助言をするという、そういう業務、役割を所属機関のほうでやるという整理であると理解で正しいのでしょうか。

○治験推進室長 そのとおりです。

○羽鳥委員 実際問題として、例えば院長先生、理事長先生が整形の先生などの場合、内科の先生、あるいはリウマチの先生がこういう研究をしたいからと言って、「君、これ、ちょっと利益相反に当たるよ」と他科の先生に対していう事が出来るでしょうか。○研究開発振興課長 実際幾つか私ども見させていただいておりますが、確かに研究内容の細部のところまでというのはあれでしょうけれども、例えばこの薬の研究といった場合に、この薬を作っている製薬会社からの執筆料幾ら以上という話とか、そういう事実を見た上で、「先生、ここは少し関わらないほうがいいのではないか」若しくは「データ解析などはほかの方にお願いしたほうがいいのではないか」とか、そういうことについて、結構、私ども議事録等を見させていただく中には、そういうアドバイスをされている機関もありますので、それは十分できるのではないかと思っております。

○掛江委員 今の森光課長の御説明、非常によく理解できるのですけれども、それは恐らくすごく優秀なCOI委員会がある施設に限られているのかなと思います。ちょっとそういった意味では、細かく今後、手順なり対応策なりを示していただけると思うのですけれども、この2枚目の図だけ見せていただくと、最初のほうで藤原委員が御指摘されたように、認定臨床研究審査委員会に、全部の責任というかCOIの審査までさせるのかとか、他の機関でのCOI管理の状況について、分かるわけがないのに実効性があるのかとか、すごく不安には思ってしまうので、その辺り、また具体的に対策を教えていただければと思います。

○楠岡部会長 よろしいですか。COIに関してはかなり広く知られるようになりましたが、そのマネジメントは余り十分に知られていません。先ほど花井委員がおっしゃられた薬事審議会の場合、これは薬の承認に関することなので、3段階あって、一切参加は駄目というのと、意見は言えるけれども審査には加われない、それと、そうではない、フリーというような3段階です。

 それからプロトコールによっては、どうしてもその方が責任医師をやらなければいけないので、効果安全性評価委員会を設け、有効性があるのか、安全性が十分なのか、第三者が確認するという方法もあります。その根本にあるのは透明性の確保ということで、COIに関わる情報を全部出しなさい、それを第三者で見てもらうという話になるので、その辺のマネジメントはまだ十分できる所、先ほど掛江委員がおっしゃられたように、できる委員会とできない委員会もまだあると思うので、そこのところはまた別途、COIに関する講習なども考えていかないといけないところかと思います。

 ほかに御意見ありますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、この資料2-1に関しては、一応、御提案のような形で省令に記載していただくということで、了解ということにさせていただきたいと思います。それでは次に、資料2-2につきまして御説明をお願いいたします。

○治験推進室長 それでは、資料2-2の説明をいたします。実施基準の第6号になります。下の○が4つありますが、1つ目です。実施する臨床研究に関する苦情/問合せを受け付ける窓口の設置、苦情の問合せ等の手順の作成、体制の整備ということを、ここの項目で規定していきたいと思います。また、臨床研究の対象者、被験者の負担やリスクの最小化、科学的文献その他の情報、又は十分な試験結果に基づく倫理的/科学的観点からの安全性/妥当性の十分な検討というものも、ここでうたわせていただきたいと思っております。

 また、次のページ以降で詳細に御説明いたしますが、公的データベースへの研究の登録ということもお願いしたいと思います。また別途、個人情報保護法については、指針にも委譲されていますけれども、その部分が移し替えられますので、こちらについても手当てをしたいと思います。

 次のページ、附帯決議の御紹介です。こちらにつきましては国会で審議いただくときに、研究過程の透明性を確保し、研究の進捗状況の把握や学術的解析化を可能にするためにも、実施基準において、研究の概要、進捗状況及び結果を公的データベースに登録する旨を規定する。また、その結果を含む情報の登録/公開要件等の拡充について検討するということを、附帯決議で御指示いただいているところです。

 現状ですが、現在の医学系指針については、侵襲/介入のある研究につきまして、国立大学附属病院長会議、あるいは一般財団法人日本医薬情報センター又は公益社団法人日本医師会が運営する公開データベースに研究登録をしていただくことを、指針で定めているところです。今回、法律の施行を契機に、法律の第5条で厚生労働大臣に研究の計画を届け出なければいけないとあります。

 次の資料2-3にイメージの図式がありますので、御覧いただくと分かると思うのですけれども、認定臨床研究審査委員会でプロトコールを御審議いただくと同時に、その結果に基づいて、研究登録をしなければいけないということで、厚生労働大臣に研究の登録を正式にすることになっています。指針では、こういった公益データベース3つのものに登録すればいいという運用ですが、今後は厚生労働大臣に研究の正式登録というものが義務付けられてきますので、そういった観点の変化があります。

 臨床研究の登録につきましては、御存じの方も多いと思いますが、WHOPrimary Registryという所の基準を満たすと、国際的な医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE)という所がありますけれども、そちらの基準と合致することになって、結果的に国際投稿論文、臨床研究系の主要論文への投稿が可能になるということになっています。現在、先ほどの3団体が運用している公開データベースは、保健医療科学院に、事実上、1つに統合化、一本化して、WHOPrimary Registryの基準を満たしている状況になっています。

 次のページを御覧ください。臨床研究の公的なデータベースにつきましては、この法5条における実施計画の届出の際に、次のページに実はWHO20項目といわれている具備すべき要件が記載されておりますが、ほとんどの臨床研究の内容や特徴といったものを明らかにする、グローバルスタンダードなものが要件化されています。

 ですから、こういったものは厚生労働大臣に届け出る実施計画の提出記載事項と重複しますので、それをうまく整理することによって、事実上、二度手間ではなくて、この厚生労働大臣への登録をすることで、自動的にWHOの国際基準を満たすPrimary Registryの要件を充足するような形にしていただいて、それを先ほどの公開データベースに出力するようなことを、現在、考えております。

 その際、次のページにもありますが、公用語は日本語ですけれども、WHOは英語を要求しておりますので、日本語と英語の併記したものを、基礎項目については御入力いただいて、それを運用することを想定しているところです。以上です。

○楠岡部会長 ありがとうございました。御質問ありますか。一番最初のところにある、2つの項目、その他の一番目の○の窓口の設置等は、研究責任者が個別にそれを設置することになるのでしょうか。それから、その後の安全性/妥当性の十分な検討、これは具体的にはどういうことを求めるのか、その2点に関してお願いしたいと思います。

○研究開発振興課長 まず、最初の実施、苦情の窓口ということなのですが、これは研究責任者の方が設けていただくことになります。当然これは同意説明文書等に、ここに何かあれば相談してくださいというような形で書いていただくという内容になります。

 それから、2番目の負担及び危険の最小化というのは、指針の中にも書かれておりますが、例えば、出来る限り必要最小限の負担、患者さんに対しての負担にならないようにということで、そういう配慮をこのようにしますというような形で書かれる文章になるかと思います。

○楠岡部会長 そうすると、2番目はどちらかというと、研究の内容に関することになりますか。

○研究開発振興課長 はい、なります。

○楠岡部会長 1番目の分ですけれども、確かに研究に参加した人、あるいはインフォームドコンセントを受けた方は、そのIC文書の中に問合せ先とかが入っているわけですけれども、そうではなくて、研究そのものをどこか、もちろんこのデータベースを見に行けばあるわけですけれども、それで見て、どうもこの研究に関して何か疑問があるというので、その責任医師へ連絡を取りたいという場合もありえるが、そこまで求めるのかどうか。

 そうしますと、研究者の問合せ窓口も、インターネット上のアドレスなり何なり、あるいはウェブ上の何かまで求めることになるのか。そこまでは求めないと言えば、探したら到達できる範囲であれば十分なのか、その辺りはいかがでしょうか。

○研究開発振興課長 実はこの後の届出の際に、少し説明を足そうかと思っていました。実施体制という形で届けていただく際に、要するに問合せの窓口、アドレスなどに関してもオープンにするような形にして、こういう臨床研究が届けられています、窓口としてはここになっていますというようなことについては、公開のデータベースのところに届出情報として出してもらって、それを公開のデータベースのほうに出そうと思っております。

○楠岡部会長 そうすると、この法に基づいて実施される研究は、全てそういう形で公開されていて、誰でもが問合せをできる状況を作るということですね。

○研究開発振興課長 はい、そうです。

○楠岡部会長 ほかにいかがでしょうか。

○藤原委員 この臨床研究実施基準において、その他臨床研究の実施に関して必要な事項というのは非常に大事なところだと思います。今の医学系指針を改定するときも、最初の第1条のところに、臨床研究というのはどういうことに配慮してやるべきかという、被験者さんの保護とかを含めて、アメリカなどで開発されてきた、今はペンシルベニア大学にいますエマニエルさんの8要件というものを、そのまま流用するような形で書いてあるのです。

 そこには、科学的合理性とかリスク&ベネフィットを考えるとか、研究倫理審査委員会をちゃんと経るとか、個人情報に配慮するとかという8要件があるので、それをここへそのまま流し込んでいただいたら、あらゆる研究の基本はそうですよというのは分かりやすいのです。新たに考えるのではなくて、医学系指針の8要件というのを、これに入れてでいただくと、読んでいる人は分かりやすいかなと思うので、御検討いただければと思います。

○楠岡部会長 ほかに御意見ありますか。

○花井委員 この窓口なのですが、後に倫理委員会のほうにも窓口があったりするのかなと思うのですけれども、苦情というのは参加している人が自分でというのがあるのですが、いわば患者申出療養などが走っているので、つまり患者から自分もこの臨床研究をしてみたいというのが、わさわさ掛かってくるみたいなこともあり得るのかなと思うのですが、その辺はそういうイメージでもいいのでしょうか。

 ある程度いろいろな所から、こんなことをやっているのですかみたいな、割と素朴な問合せが結構来て、それを受け得るという形にしてくださいと読むのでしょうか。結構大変なことではないかと思います。

○治験推進室長 そうですね、実は公開データベース、アメリカで言いますと、クリニカルトライアルズドットゴブ(ClinicalTrials.gov)とか、EUですと似たようなデータベースを管理しているわけなのですが、そちらでも最近、情報開示の動きは急速に強まっています。

 その中の1つの目的として、既存の療法ではどうしようもない患者さんに対して、御自身の意思で治療の選択肢を供するというような形で、クリニカルトライアルレギュレーション&リザーティングフォーメーションサブミッションというようなものも改正されております。

 そこでも明確にそういうものもうたわれておりますので、患者さんの自発行動として、御自身の治療の選択肢として治験/臨床研究を選ぶ時代ということも、ちょっと横目で見ていて、そういった選択するときのアクセスポイントという意味も開示要件の1つとして捉えているので、少しその負担はあるかもしれないのですが、逆に組入れが楽になるということもありますし、どっちもどっちなのかなということを想定しております。いずれにしても混乱のないような形で社会の潮流にも乗っていければいいなと思っております。

○花井委員 そういうドキュメンタリーを25年ぐらい前に、アメリカの患者が主体的にやっているのを見て、それができないかなという感じで思ったので、今回、是非そういう感じでお願いしたいと思います。以上です。

○楠岡部会長 よろしいでしょうか。そうしましたら、資料2-2に関しましては、ただいまの御意見を踏まえて、検討をお願いしたいと思います。

 それでは、次に移らせていただきまして、資料2-3につきまして御説明をお願いいたします。

○研究開発振興課長 資料2-3を御覧ください。実施計画と届出というところに関して、少し頭の整理をしていただいたほうがいいと思います。私どもも、これで整理をさせていただきたいと思っているのですが、研究を実施する前の届出と標題は書いてありますが、まず研究を実施しようと思う方が、どのような形で計画を作り、届出を出すかと。また、それがどういう項目に当たるのかということを整理したものです。

 まず、研究を実施するに当たっては、実施計画を作っていただくのですが、その計画に、基本的に記載を求める事項というのは、そこにありますように臨床研究実施体制、計画の背景と根拠、目的、デザイン、選択基準、治療、有効性の評価、安全性の評価、統計解析、臨床研究の品質管理及び品質保証、倫理、データの取扱い及び記録の保存、補償及び医療の提供、公表について、研究期間の項目について記載した実施計画を作っていただきたいと思っています。

 この項目は薬事の中の、GCP省令の中の、いわゆる治験をする企業のほうのデータ情報とか、そういうのを除いたもので、基本的には同じ項目について、記載をさせていただいていますが、そういう内容、この内容について含まれる実施計画を作っていただくことにしたいと。その上で、この作ったものを認定臨床研究審査委員会に掛けて、審査をしていただき、これに認定臨床研究審査委員会から出していただいた意見を足して、届出をしていただく。ただ、届出をしていただくに当たっては、当然ながら届出事項ということを考えますと、これは電子的に処理をしながらしていくこともあり、そのうちの必要事項のみの届出という形で、管理データベースの中に入れていきたいと思っています。

 先ほど言いましたように、研究実施体制というところについては、ここに詳細は書いてありませんが、先ほどの問合せ窓口ですとか、そういうものもしっかりここの中に記載していただいた上で、出していただく。それから、臨床研究の目的、デザイン、選択基準、安全性/有効性の評価、品質保証、倫理、補償、医療の提供、研究期間といったものに関して、少し絞った形で届出をしていただくことを考えています。

 このような流れで、研究の実施計画を作っていただき、審査をしていただき、そして届出をしていただくという流れについて、整理をしたものです。これについて、説明をさせていただきました。

○楠岡部会長 確認ですが、先ほどのデータベースとこの届出とは、どういう関係になりますか。

○研究開発振興課長 この項目、届出事項というものがデータベースの中に入っていきます。

○楠岡部会長 実際、厚生局なりに提出する場合は、データベースに登録しましたということを出せばいいのか、それとも届出という別のフォーマットみたいなものを必要とするのか、その辺りはどのようになるのですか。

○治験推進室長 今現在、詳細は設計中ですので、確定的なことは申し上げにくいところですが、実は先行事例として、再生医療製品に関する再生新法の厚生局の届出が、厚生局の窓口で登録事項を電子的に打ち込んで、それを打ち出すことによって申請書を作るというサポートシステムを完備させていただいております。

 こちらのものをうまく援用することによって、この登録事項を打ち込んで、それが厚生労働省の厚生局に登録する書式が自動的に出来るようなものであれば、そこで正にページを作っていただいて、その提出していただくものを作ると同時に、自動的に登録の準備ができてしまうということがうまく実現すれば、研究者の方の負担も軽減できるし、あるいは再生法とのシンクロもできるし、いろいろな意味での統一化ということがうまくできるのではないかと、そのようなものを今は考えていますが、具体的には製品設計等の縛りがありますので、どこまで近づけられるか分かりませんが、事務局としてはそういった形での負担軽減等、効率化を図る方向で検討を進めているところです。

○楠岡部会長 御意見はありますか。

○増田委員 プロトコールのほうは割と細かく書かれる部分があるのですが、やはり届出のほうになると、今後、未承認の場合だとか、そういうのがあると、知的財産に関わるところがあるので、そういうところは縮小して、必要な部分だけでいいということでよろしいですね。

○研究開発振興課長 すみません。そこは、いわゆる未承認薬においての部分とか、そういう話については、届出はしていただくのだけれども、一部、知財に関わる部分については公開しないとか、そういう配慮にさせていただきたいと思います。

 届出しなくていいという、そういう形ではなくて、届出してもらうのだけれども、そこは公開しないという形に持っていきたいという、原則はそういう形。

○増田委員 一応、届出しないとは思っていません。するのですが、公開をそのまま計画のほうから、プロトコールの概要でも割ときちんと書かれている先生もいるし、ざっとしか書かれていない先生もおられると。こういう場合、やはり知的財産という話を考えると、ある程度コンパクトにまとめて、知的財産を見ても分からないなという形でよろしいですよね、という確認です。

○治験推進室長 具体的な細かい規定になってきますと、省令ではちょっと書ききれないところがあります。例えば開発中のものであると、構造式も特定できていないとか、ここまでは分かっているけれど、これ以上については分からないとか、そういった未確定のものもありますし、当然ながらINNJAN、一般的名称も決まっていない。医療機器の場合には、既存の医療機器から改良/変更している状況からすると、現時点で完全なフィックスしたものとして特定する名称を持っていないということはあろうと思うのですが、少なくともどういったものであるかを届け出ていただかないと、そもそも届出の意味がないので、治験であったら治験成分記号というやり方をしていますが、何らかの形で使っているものを規制当局が把握できるような形は想定しています。

 次に、その登録していただいたものをどこまで開示するかということについては、各規制当局とも悩んでいるところなので、先ほど申し上げた患者さんの治療の選択肢の一助にするという側面と、一方で開発者の知財権の侵害を招かないようにするという、両方のものが検討されておりますので、そこの運用方法については、より一層、下位法令等の中での検討で整備していきたいとは思っています。

○増田委員 ありがとうございます。

○楠岡部会長 ほかにございますか。

○藤原委員 今日、この資料2-3にお示しいただいているのも、これで届出の内容がフィックスしたというわけではなくて、あくまで例示ですよね。

○研究開発振興課長 はい、そうです。

○藤原委員 WHOのプライマリーレジストリーの要件で、そのままやってしまえばいいような話で、これも手間をなるべく省けるように、ほかのものと統一していただきたいと思います。今載せていないのは研究のリソースなんて、本当は一番大事なのですが、それが入っていなかったりするので、それは後日、省令が決まったところで変わるという理解でよろしいですか。

○研究開発振興課長 はい。

○楠岡部会長 ほかにございますか。

○羽鳥委員 この実施計画と届出が微妙に違うのは、何か理由があるのでしょうか。というのは、例えば先ほどの未承認薬の話も出てくるとすると、倫理とかその辺は、やはり届出でも必要でしょうし、それからデータの取扱い記録、そしてこれからの統計解析が、やはりとても大事だと思うので、少なくとも手法はどう使うのか、単なるt検定で終わってしまうのか、その辺のことぐらいは何か書き込んでいただいたほうがいいような気もしますし、知財のことを言われてしまうと、確かにそうだなというのもあるので、難しいかもしれませんが、微妙に違うのは何か理由があるのかなと。

○治験推進室長 具体的には先生のおっしゃるように、全てプロトコールを丸ごと登録してもらえばいいという議論も1つあるのですが、データが非常に大部になるということが1つと、そのうち開示すべきところ、エッセンシャルな部分が冗長な文章になってしまう。ナラティブなものというのも、余り好ましくないので、やはり公開情報というのは視認性がよくて分かりやすい、サマライズしたものというのを1つは想定しつつ、一方で大部なデータ量のものを頂くと、それも大変。さらに言うと、登録したものについては変更手続というものが生じますので、例えば微細なプロトコールの直しまでも、全て登録事務が発生するとなると、研究がうっ滞しますので、そういう意味からすると、本来ピン止めすべき要点を簡潔にまとめていただいたものを、厚生労働省のほうに登録いただいて、当然ながらそれはプロトコールとシンクロしているものという理解ですが、そういう意味で、こういうものを抜き出す形のイメージで、図を示させていただいているところです。

○楠岡部会長 この資料の、実施計画の記載事項として、ずっと並んでいますが、研究責任者は実施計画を作ることというのは省令で定めていて、その実施計画書には、この内容を含まなければいけないというのは、更に追加される、省令の中で示される予定なのか、別途示される予定ですか。

○研究開発振興課長 法律の中に、こういう内容を含まなければいけない、実施計画を作成しなければいけない、こういうものを含まなければいけないということが書かれているのですが、法律に書かれているものは、ほとんどが管理する情報に近いものなのです。どちらかというとプロトコールの本質的な、本当に科学的な、なぜこの研究が必要で、こういう研究内容にしますというようなことは、ほとんど「その他」になっているのです。

 「その他」の中に、こういうものを基本的に入れていこうと思っていますが、中では省令に落とすものと、細部の通知に落とすものにはなると思いますが、最終的にはプロトコールとして大体このような、薬事におけるGCP省令とほぼ並ぶような形になるかと思います。

○治験推進室長 補足させていただきます。法律の第7条に、実施計画の遵守義務というのが入っていますので、登録いただいたものは遵守義務が掛かるというのは、自動的に法律のほうで手当て済みですので、ある意味、省令で起こさなくても、そこはできると考えています。

○楠岡部会長 ほかにございますか。

○新谷委員 こちらのほうに登録された研究に関しては、従来のデータベースには、二重登録をする必要はないという理解でよろしいですか。

○治験推進室長 今、医学系指針のほうで、先ほどの資料の1ページ目にあるような形で登録をお願いしていますが、今後、法律が施行されますと、今回の法律の対象範囲のものは、まず指針から除外されます。当然ながら法律が優先されるので、法律に従ってやっていただく。したがって、指針のほうで再度登録してくれということは言わない。

 一方で法律の施行においては、こちらに登録ということを義務づけますので、二重登録のものを示唆する痕跡は、臨床研究には存在しなくなるということなので、二重登録をすることを、アクセルを踏むものは何もないとは思っていますし、もしそういうことをしたいという人については、できるだけやめてくれと言いますが、基本的には、しろということは事実上、国からはないということになります。

○新谷委員 ありがとうございます。もう1点ですが、特定臨床研究以外の介入研究に関しては、今回の省令の内容は努力義務ということですが、それらの研究については、もうこちらのデータベースには入れてくれるなと、届出も全く必要はないと、従来のデータベースへの登録というところでよろしいですか。

○治験推進室長 いえ、違います。努力義務も守らなくていいというわけではなくて、強制化していないだけで、遵守はしてくださいと言っているので、承認の範囲内であって、企業からの研究資金を頂いていないもの、いわゆる臨床研究法で言う「その他の臨床研究」に当たりますが、これも一応、臨床研究法の対象範囲ですので、これも守ってくださいとお願いをしますので、基本的には登録していただくことを想定しています。

 要するに法律の対象としていますので、基本的には特定臨床研究も、その他の研究も、登録いただけるのだろうと。ただ、おっしゃるように厚生局への登録義務のところがないので、そこをどのようにするかというのは、差分として設計しなければいけないとは考えています。

○新谷委員 ありがとうございました。

○楠岡部会長 先ほどデータベースに登録したものは、そのまま保健科学院等の、今は3つがリンクされているのが、今度は4つ目としてリンクされるという理解でよろしいわけですね。

○治験推進室長 はい、簡単に言うとそのようになります。余り増やすのもどうかと思いますが、とにかく円滑な移行をしないといけませんので、少なくとも登録のフェーズと、あとは皆さんに見ていただくところのフェーズをうまく整合させるためには、今動いているものを最大限利用した上で、将来的なものは整理していきたいと思いますが、来年の4月から移行できるように準備をするとしたら、それが一番合理的かなと考えています。

○楠岡部会長 ほかにございますか。よろしいでしょうか。そうしましたら、この届出のところに関しては、これで了承とさせていただきたいと思います。

 それでは、次に議事の2)「認定臨床研究審査委員会の要件について」に移りたいと思います。資料の御説明をお願いします。

○治験推進室長 資料3について説明させていただきます。認定臨床研究審査委員会の認定(23条関係)についてです。臨床研究法において求められる、この委員会の役割というものを、1ページ目で簡単に整理させていただいて、2ページ目以降で具体的な要件等に移らせていただきます。

 既に法律等で求められている認定臨床研究審査委員会の業務ですが、研究開始前に計画書を審査すると。当然ながら臨床研究の実施基準に照らして審査を行っていただいて、実施の適否、実施に当たって留意すべき点を述べていただくと。また、疾病等報告の検討ということで、実施者から報告があった場合には、必要があるときには原因究明であったり、再発防止のための講ずべき措置等に意見を述べていただく。また、定期報告についても定められておりますので、報告があった場合には必要があるときに留意事項等、意見を述べていただく形になります。その他の検討として、必要があるときには基準に適合させるために改善すべき点、あるいはこうしなさいといったような措置についても意見を述べてもらう。こういう機能を全て具備していただくことを想定しています。

 役割を果たすに当たっての特に必要な事項として、今回、倫理的/科学的観点から審査を行うということを徹底していく観点から、実際には中立性、研究分野の専門家あるいは生物統計家、臨床薬理の専門家といった方々にも、試験の内容に応じて御参画いただく。要するに意見を聞いていただくようなものを入れていきたいと思っています。当然のことながら、中立/公正に審査を行う。これがCOI管理であるとか、透明性確保の根源になるわけです。

 また、運営に当たって求められる事項としては、審査内容を公開していただくということですので、運営に関する情報の提供という意味で、委員の名簿、あるいは運営規程、開催予定日等、そういったものも開示していただきますし、委員会の委員及び事務局等の教育、研修も実施していただく。対象者からの相談受付も、認定臨床研究審査委員会としても設置していただいて、自分たちが承認したもの、管理しているものがちゃんと動いているかも、そこでも見ていただくということも考えています。また、審査記録の保存義務、その他に必要なものを定めていきたいと考えています。

 次のページは、具体的な設置要件です。まず1つ目ですが、委員の構成です。こちらについては、ずっと原則的な話で恐縮ですが、医学系指針をテンプレートにしておりますので、基本的にはそこに書いてある構成要件は、この5つの項目、男女両性でできる、5名以上、一般の立場の者、生命倫理に関する識見を有する者又は法律に関する専門家、医学/医療の専門家といった者で構成するということ。

 また、今回新しく斜体字の部分については、追加規定として盛り込みたいと考えていますが、実際に専門的な審査を頂くためには、研究領域の専門家、プロトコールによって、認定臨床研究審査委員会の常設委員の専門分野と違うものを持ち込まれることも想定されますので、その審査対象となる研究領域の専門家を複数人、アサインしていただいて評価をしていただく。また、実際の研究のデザインによっては、生物統計的な観点での審査が必要になるものもありましょうし、また、ファーストインヒューマン等、特にリスクの高いものについては、薬物動態や薬理学的な観点からの安全性確保の専門家の意見も聞いていただくことを想定しています。また、その他の医療機器についても、臨床工学といった専門家の評価が必要な場合もあるのかもしれませんが、そういったものをここに盛り込んでいくことをイメージしています。

 それから、透明性の確保につきましては、同一医療機関に所属する者が半数未満に抑えられていること。委員会設置者の所属機関に所属しない者が複数含まれていること。事務局体制については、相当程度、この業務が精緻になりますので、4人を根拠規定として置くことによって、しっかりとしたワークリソースを確保したいと思っています。当然ながら審査件数において、増をしていただくことを想定しておりますが、最低限、これだけやるのは4人ぐらいかなと想定しています。

 次のページは開催要件ということですが、審査の受付に関して一番大事だと思っているのは、内外無差別の原則ということで、設置主体に関係なく平等に審査をしていただく。現状ですと、倫理審査委員会はIRB(Institutional Review Board)というのを母体にしてきた文化がありますので、ややもすると自施設の申請ばかりを優遇するという兆候が出てしまうといけませんので、申請された場合には平等に扱っていただくということを挙げさせていただきたいと思っています。

 開催頻度については、最低限、月に1回以上は開催していただくということ。委員の構成につきましては、先ほどのページの13ですから、実際には要件を満たしていることと、透明性確保というものは満たして開催してくださいと。2の部分につきましては、実際には評価書を頂くという形なので、フィジカルに参加するということだと、関係者が増えてしまうと開催ができなくなりますので、事前に意見書を頂く形でやっていただくことを想定しています。

 委員の利益相反管理につきまして、まず研究者に対する利益相反管理ですが、審査対象の研究の実施者である委員や技術専門委員については、審議又は意見の決定には参加しないと。また、審査対象の研究の実施者等と、過去に共同研究していた場合、何年前まで遡るかというのは考えなければいけませんが、そういった委員、又は技術専門委員については、参加を求められて意見を述べる場合を除き、審議又は意見の決定に参加しない。審査を依頼した研究責任者が所属する医療機関の管理者である委員、あるいは技術専門委員は、審議又は意見の決定に参加しない。また、製薬企業等に関する利益相反管理ですが、委員や技術専門委員が、審査対象の研究の被験薬の製薬企業等から資金提供を受けている場合については、その額に応じて参加の制限をするルールを設けてはどうかと考えています。

 次のページ、運営に関する情報の提供については、委員構成あるいは運営規程、議事録の内容を情報開示していただく。また、手数料についても事前に開示していただくとともに、開催日程、受付状況等の情報開示をお願いすることによって、申請者が自分の研究がいつから開始できるか、あるいは混み具合等も含めた実施ができるようになるという意味での開示をお願いしたいと思っています。

 専門的審査という観点では、先ほどお話しましたが、研究内容に応じて専門的な審査には、該当する技術専門委員からの評価書を確認していただくということを要件にしたいと思います。また、研究対象者からの相談受付窓口として、認定臨床研究審査委員会のほうでも、実際にOKを出した研究についての、参加者からの苦情なり御相談を受けていただく。それを、また審査に反映させていただくことも狙っていますが、そういったものもお願いしたいと思います。また、審査資料の保管というものも、最終的に研究が終了して、研究報告の終了届があった後から5年間は保存しておいてくださいということを規定したいと思います。また、委員会の委員及び事務局の教育/研修についても、最低で年に1回以上、教育/研修をしていただく。

 また、疾病等が発生した場合の、疾病内容に応じた手続の規程を設ける。あるいは、委員会の廃止に関する手続。これは、実際には1回審査をしていただいてOKを出した後は、引き続き同じ委員会で審査していただくことを想定しています。治験でもそうなっていますが、OKを取った認定臨床研究審査委員会と違う所に渡り歩いていってしまうと、経緯も分かりませんし、何を審査したか分からなくなってしまいますので、OKを出して、そこでGOサインをもらって管理していただいたものについては、継続的に同じ認定臨床研究審査委員会で見ていただくことを想定しておりますので、万が一、認定臨床研究審査委員会が廃止される場合にあっては、みなしごになってはいけませんので、ちゃんと引き継いでいただくということも規定していきたいと考えています。以上です。

○楠岡部会長 ありがとうございます。

○山口委員 これまでの倫理審査委員会がいろいろ問題になってきたように、世界に類を見ない多くの数の倫理審査委員会が実際あるということで、非常にレベルがばらばらという現状の問題があると思っています。それだけに、今回の認定臨床研究審査委員会というのは、これまで以上にしっかりした委員会を求めていかないといけないのではないかなと思っています。

 そういうことから、3つほど確認したいことがあります。まず2ページの委員の構成に、一般の立場の者とあるのですが、現状では一般の立場というのは、非常に拡大解釈をされていて、今、臨床をしていない元ドクターとか、あるいは定年退職した元看護部長とか、そういう方が一般の立場として入っていることが結構あるように感じています。そういうことから、省令には書き込まないと思うのですが、この一般の立場というのがどういう人なのかということを、もう少し明確にする必要があるのではないかということが1つです。

 それから、2ページの4番目の事務局体制。この事務局体制がしっかりしているかどうかというのが、委員会を運営していく上で非常に大きなキーになっていると思っているのですが、単に4人という人数だけしかここに書かれていないのですが、事務局体制の実態というか、どれぐらい機能しているかということを、どのような方法で確認するということを考えられているのか、1つお聞きしたいと思います。

 最後に4ページの所で、運営に関する情報の提供ということで、議事録の公表を求めるとあるのですが、議事録も概要だけ書かれたものから逐語まで、非常に様々になっていて、余りにも概要でまとめてしまうと、実際にどういう議論がなされているかということが確認できないのではないかと思っているのですが、ここで言う議事録というのは、どのレベルのものを求めるのか、その辺りを教えていただければと思います。

○研究開発振興課長 まず一般の立場の者ということですが、これは先生がおっしゃるとおり、やはり一般の立場というものが、どういうことを期待しているのかということを含めて、適切な人を選択するようにということで、おっしゃられたような例示も含めて、通知を出していきたいと思っています。

 それから、事務局体制の機能のところです。少し3番目の質問と被るかと思いますが、私ども、1つは確認という意味では、できるだけ議事の内容を広く公開することによって、質の担保というのを図っていきたいと。また、それを私ども厚生局ですとか、いろいろな形で確認することによって、きちんとした議論がなされているかということを確認していきたい。基本的には議事概要ではなく、正に審議の内容が分かるもの、できれば逐語に近い形で公開することを求めていきたいと思っています。

 確認をしていくという意味では、今現在、倫理審査委員会の適合性確認事業という形で、幾つか選択しながら、どういう議事をしているのか、どういう運営をしているのかということを確認するような事業があります。そういうのも合わせて、臨床研究法が動くと、合わせてそちらにシフト、そういうものを、認定臨床研究審査委員会もウォッチの対象とするような形をとって、そういう事業と合わせた形で、適切に動いているかどうかを確認していきたいと思っています。

○楠岡部会長 ほかにございますか。

○羽鳥委員 1ページ目、役割を果たすに当たって、特に必要な事項、1番のほうですが、倫理的及び科学的観点から審査を行うこととして、研究対象分野の専門家、そして中立/公正に審査を行うこととあるのですが、前回、私が1つの実例としてNOACDOACの例を出しましたが、この倫理審査をする場合に、専門家は日本中でも限られた先生になりますと、他の研究と馴合いの関係になってしまう事があると思います。抗がん剤も同じだと思うのですが、抗がん剤の専門家の先生といったら、やはりある程度限りがあると思うのです。

NOACDOACもやはり同じだと思うのです。そうすると研究者は、みんなお仲間になってしまうのです。そういう意味では、この倫理審査の趣旨から外れてくると思うので、先ほど山口先生がおっしゃったように、一般の人というのが、先ほど言ったドクターのOB、ナースのOBというのではなくて、例えば消費者団体でなければいけないとか、そういうことも一般の立場であればあるかもしれないし、ここの1ページ目の、研究対象分野の専門家ではなくて、逆にその分野でない人を入れないと、馴合いを防ぐという目的では倫理審査にならないのではないかと思います。

 要するにその分野で働いていらっしゃる先生ですと、その先生たちは別の薬のことでは、逆にその先生にお願いするようなバーター取引みたいなことに、ならない仕組みを作るというのが、この倫理審査の一番大事なところではないかと思うので、どうしてもこの薬の研究をしたときは、この先生たちが認定臨床研究審査委員会になる。でも、別の薬のときには、そちらの先生が主体となったら、こちらで主体となっていた先生が認定臨床研究審査委員会の立場になるということだけはやめてほしいと。だから、そういう意味では非専門家の先生も入れてほしい。

 確かにそうすると、集めるのは難しいと思います。先ほど言った、一般の立場の人というのでも、消費者団体の人を集めるというと、なかなかこれも大変だというのはよく分かります。ですから、例えば自分の組織のOBの人などを入れてしまうというのも、簡単ではあるのですが、それでは本来の意味とは違うと。認定臨床研究審査委員会の透明性を求めていくのだったら、もっとレベルの高いものを目指してほしいなと思います。

○研究開発振興課長 先生のおっしゃる点については、よく分かる部分はあるのですが、ここで研究対象分野の専門家と書かせていただいた経緯については、実はディオバン事件等のときに、倫理審査委員会が歯止めにならなかったという反省の中で、いわゆる研究の、正に何でこの研究が必要なのか。この領域において、この研究はどうして大事なのか。なぜ今やらなければいけないのかという議論等について、正にこの分野をよく知っている専門家、専門的な議論という、要するに専門家ではないから分からないというまま、倫理審査が進んでいったという反省があるので、ここについては正に専門分野として、必要な意見を言っていただける。なので、逆に構成メンバーというよりは、正にこの分野について、この研究が本当に必要な、要するに意義のあるものなのかということについて、専門的な意見を伺いたいという意味で、入らせていただいています。

 ただ、先生がおっしゃるとおり、倫理審査という意味においては、そうではなく、専門にかかわらず、ある意味、公平な意味で患者さんにとって適切な計画になっているかとか、いわゆる企業寄りになっていないかとか、恐らくそういう視点が必要なのだと思います。

 そういう意味では、上の委員の構成の所で、医学/医療の専門家という意味で、広くと書いておりますが、それは専門分野にかかわらず、広く医療というものを一般的に知っていらっしゃる方に参加していただく。ただ、先生がおっしゃるとおり、分野がいろいろ関わりがある場合については、後の運営規程の中で、関わっているのであれば、そこは外していただくとか、そういう形で倫理性については議論していただきたいなと思っているところです。

○渡部委員 すみません、技術専門委員についてお伺いしたいのですけれども。研究領域の専門家が複数人ということで、恐らく様々な領域の審査がなされると思うので、複数人としてしまうと、かなり大勢の専門委員を招へいしないといけないのではないかということが懸念されました。

 また、生物統計家とか臨床薬理学の専門家では、委員にそもそも含まれているような倫理委員会もあると思うのですが、それが含まれていると兼ねられるのかとか、そういったところも具体的に示していく必要があるのではないかなと感じました。

○治験推進室長 御指摘のとおりでございます。まず、1つ目の複数人というものは実際に常に常設というのはなかなか苦しいかもしれませんけれども、実際には委員の人数を増やしてしまいますと、機動性が悪くなるので、逆に言うと書面審査でもちゃんと意見を述べる形でも担保していただきたいというのが今回のお願い事項になりますので、最初から委員にその方を入れていただくということであれば、それよりも更に一歩進んだ形でその要件が具備されていますので、そういうのを兼任というのか分かりませんけれども、それができるのかなと思っています。ただ、利益相反管理が別途かかりますので、研究内容によってはその先生が外れてしまうことを考えると、必ずこういう先生のジャッジメントを評価として挙げてくださいということで考えております。

○楠岡部会長 今の渡部委員の御質問は、複数人から意見を聴取しないといけないのか、複数人いてその中の1人の意見でもいいのかという、その点もあるとは思うのですが。

○研究開発振興課長 それは私ども、最低1人だとは思っています。ただ、ものによって、それは委員会の判断で、この領域については2人というのであれば、2人だと思いますので、基本的には最低1人だと思います。

○楠岡部会長 では、花井委員。

○花井委員 すみません、まず1ページですが、これは先ほどちょっと議論したのですが、相談窓口受付と、4に運営に当たってまとめられると。倫理審査委員会は普通IC文書も審査するので、最後に、私たちが審査しましたよという、判子に、連絡先というか、IC文書にその認定臨床研究審査委員会が、どこがしたかというのを書いて、手順が逆になるので、通したところでうちがしたという形なのか、IC文書にそれが入っていってほしいというのが1点です。

 それから2番です。一般の者の話は今出ていて、事務部長というのがよくあるパターンですよね、病院のネームで。本当は、例えば山口委員とか、この委員会の一般の者的な感じでいると思うのですけれども、むしろここで想定したのは恐らく本当に一般の人ですよね。これはどこかに書いておいてほしいのですが、日本ではちょっと専門家に囲まれると、ちょっと発言しにくいというか、一般の素の感覚で、素人では分からないのですが、今の説明を教えてくださいみたいなことを言って、素人に分かるように教えてくださいということを、ちゃんと委員会で議論できるムードのことが大事で、結構欧米ではもう90年代から全然それは恥じることなく、知らなくて当たり前として、むしろ分かるように説明しなければ議論に参加できないみたいなことをやっておられるのですが、文化が違うというか、なかなか今でもそういうのが難しくて、使い勝手が素人みたいな感じになってくると、やはり何かおかしいと。

 それから、患者会については、今回ではちょっと時期尚早かと思いますが、既に議論になっているのは患者会の利益相反ですね。患者会になると、一定の疾病領域で、むしろ企業に近いということが現実にあります。だから本当は一般の者というのは患者会というよりも、本当に素の人というイメージだと思います。今後、そこはここでどう書くかは別として、まず、一般の者が倫理委員会の中で、役割はこうだからこう振る舞えるということがもう少し委員会なり委員も理解してほしいということが1つあります。

 それから構成要件と成立要件は多分一緒にされるということですが、そもそも1ページの「倫理的及び科学的観点から審査を行う」と書いていながら、倫理又は法律では、これは再生医療等法で上振れさせれば分かれていますよね。倫理と法律ですよね。法律の専門家というと、例えば普通の弁護士が来ると限りなく一般の者に近い感じです。倫理というと、今までのいわゆる研究計画の中に倫理の論点を書いているテキストを幾つか読んでいるのですが、倫理になっていないというか、何が倫理として議論、論点なのかということが、必ずしもいろいろなぶれがあるので、ある種の専門性というのはとても重要だと思うのです。特に、例えばインフォームドコンセントと言いますけれども、臨床研究におけるインフォームドコンセントと一般診療におけるインフォームドコンセントは実は微妙に違うという。そこの理路というか、そういうことも倫理と言うことがちゃんと分かっている人がいるとしまったものになっていいと思います。再生医療法で分かれているのだからということで、これはちょっと法律と倫理は分けるべきと思います。

 それから同じ意味で、特定再生医療と委員会は、男女両性は2名以上ですね。なので、この成立要件だと委員構成自体がどうせ複数になるとは思いますが、成立要件で、女性1人でいいのかということになるわけです。これもちょっと、実際に運用してそうはならないだろうとは思うのですが、だとすると2名と書いてもいいかなと思います。法に紐付いたのは、あっちは医療も管轄しているので必ずしも横並びではないことは承知して言っているのですが、それぞれ法律に紐付いたということから言えば、そこはちょっと揃えていたほうが、むしろいいのではないかと思います。

 それから最後の事務局体制4名で、これは専従/専任、エフォート、これです。意見としては当然専従4人にすべきだという私の意見ですけれども、そこまで厳しくするとかしないのかということを教えていただけたらと思います。

 あとちょっと細かいのですが、これもどうかと、最後の4ページの資料の保管で、10年にしろとか言おうかなと思ったのですが、例えば最低5年とか、「最低」と入れていただくと、基本的には今、デジタルベースである程度やるのだったらなるべく長く置いておこうというので、5年とすれば5年で一斉にそれで処分しようという感じにならずに、最低5年としていただければ、まあ、結構置いておかれるのではないかと。というのはディオバンのときは確か5年切れていましたよね。

○研究開発振興課長 倫理の専門家と法律の専門家を分けるという話ですけれども、再生のほうも1種、2種、3種の認定の委員会も正直構成が分かれているものとまとめているものがあるので、どっちに寄せるかという話があります。ただ、おっしゃるとおり、倫理的な面をしっかりと議論すると言っているにもかかわらず、生命倫理に関する見識を有する者がいなくても法律の専門家さえいれば成立してしまうということに関しては、ちょっと不安があるという話については、私も十分に理解するので、そこは少し検討させていただきたいと思います。法律の専門家については、生命倫理に関する識見を有する者でもOKかなというところが正直あります。

 それとあと、男女両性のお話は、今は5名の形にしているのを2名というように増やすと、設置はいいのですが、成立する、それぞれの1回ごとの運営のところは厳しいのかなと。いわゆる当然ちゃんとした安定的に月1回以上開催しようとすると、女性の方をできるだけ多く入れておかないと当然できないということになるのですが、それが更に2人という話になると余計厳しく、運営ができなくなる部分も出てくるのかなというのがありまして、そこは少しちゅうちょをしております。

  あと事務局体制の4名の話について、実はこれはもともと私どもがやはり質の高い審査をということで考えた場合に、最低でもちゃんといつでも常に研究者からの問い合わせに応対をし、それから相談窓口という形で新しく対応するということであれば、常に対応できる方がいるということを考えると、最低2人はかなり常駐をしていただかないといけないと思っています。だからその後の残りのところに関してどのように考えるかだと思っております。今の最初の認定事業、倫理審査委員会の事業をやったところでは、平均が専従8割の方が3.ちょっとという状況ですので、そこをどう捉えるかということで、今のところは最低でも2人は専従かなと思っております。

○花井委員 法律と倫理を兼ねるというのは構わないと思います。生命倫理学会でも法律がたくさん入っていて、そこの顔ぶれの先生方は割とそういうことをよく知っておられる先生というのはよくあるパターンですし、逆に倫理を知っているからといって、その思弁的な哲学の倫理の先生に来てもらってもそれはそれで困るという部分もありますから、実質の機能の部分なので、形式要件だから、それは実質この人はってできないのかな、何かそこがちょっと難しいところですけれども、実際にワークするために、倫理委員会で非常に大きいのは倫理的と書いているにもかかわらず、そこの機能が全くなくなる可能性があるというのはちょっとまずいと。

 それから後者の男女の、そうですか、今どき。女性で、もともと医学会はけっこうジェンタバランスがほかと比べて悪いことは知っていますけれども、今はもうそれは選ぶ時点で、むしろそこの女性が1人ではなくて2人というだけで、その意思決定の中で非常にプラスになると思うのです。なので、そんなに難しくないのではないかと。もちろんそれを再検討していただきたいと。もし先生方が女性2人にされたら、とてもではないけれども回せないという大合唱だったら、私もちょっとあれですが、さすがに今は大丈夫のような気がします。一応です。

○治験推進室長 すみません、補足させてください。一応、国内外の情勢等も含めて検討しているわけですが、アメリカ、いわゆるコモンルールにおいても最低5人以上というメンバーシップの規定は今も昔も動いておりますし、そのときにメンバーのダイバーシティーを出せということもあって、アメリカの場合には人種であるとか、ジェンダー、カルチャー、バックグラウンドみたいなもので規定されていますが、基本的にはバランスを見ろということで書いてあるのですが、具体的な人数規定で、この人何人ということまでは縛っていない。先生の御指摘のように2人が苦しいから、難しいから、ちょっと議論を俟たないところですけれども、実際に私どもも委員会をやるときに、なかなか委員で女性の委員を捜すのに苦労しているのは事実なので、きっと現場でも大変なのかなとは思っているのが1つございます。

 あと再生新法のお話が出ましたけれども、1種、2種については分けていて、先生の御指摘のとおりで、3種は分けていないと。こちらと同じなのですが、再生新法には医療も入っているという御指摘は踏まえていただいていますが、ポピュレーションからすると1種、2種のほうが圧倒的に少ないのです。かつ、再生新法については非常に新しい先進技術でリスクが高いものを、より集めたものという整理で作ってきたことがあるので、現時点で1種、2種並びのものをかなりブロードな臨床研究法にいきなり必須条件としてぶつけるのかというと、なかなか躊躇するものがあって、実際に移行できるのかというのが事務局としては心配がございます。もちろん望ましいとかそちらの方向にいざなうことについては検討できるのかなというのはお聞きして考えたのですが、今の指針の規定を一気にそこまで分けてしまうのかというのは、事務局としては躊躇するというのが実際です。

○楠岡部会長 今の男女両性の所ですけれども、現在の指針とか、GCPにあるのは男女両性という規定は入っておりませんし、倫理指針は構成要件には入っているのですが、成立要件には入ってないのです。今回はこれが成立要件に入ってくるので、その構成に女性が1人入っているけれども、その方が欠席して男性ばかりで審議しているというのは、実際よくあるパターンなのですが、今回は最低限1人、女性が参加していないと委員会が成立しないという、そういう意味では厳しくなっていています。また、女性委員1人が休んだら成立しないとなれば、当然構成員としては2人考えるであろうというようなこともあるかと思います。一応参考までというところで。

○掛江委員 私も花井委員と近い意見です。もともと指針があっても不祥事が生じたというところで、森光課長からも、だから研究領域の専門家というのを追加したという御説明があって、現状を踏まえていただいているというのは理解しているのですけれども、ただ基本が指針と同等という所に合わせているというのが若干引っ掛かるのです。私が特に引っ掛かっているのは、生物統計家の所で、倫理の立場からいろいろな所で研究審査させていただくときに、科学性が担保されていないプロトコールに被験者を参加させるというのは倫理的に許容できないという観点から、研究デザインの科学的な評価、解析計画の妥当性評価というのは非常に重要だと思っています。その点の評価「はやはり生物統計家であったり、専門の先生でないと分からない部分があると思うので、そうした専門家の先生方の評価というのを非常に重要視、私はさせていただいているのですね。

 そうした意味では技術専門委員の書きぶりが、例えば1ページ目の、役割を果たすに当たって、特に必要な事項の1の括弧の中の書きぶりだと、「適時求めること」ということで、常にいてほしいというわけではなくて、必要と認めたときにお願いをするという書き方だと思うのですね。そういう形で本当に大丈夫なのだろうかというところが引っ掛かっています。

 ちょっと最初の話に戻りますが、再生医療新法のほう、再生医療の認定再生医療等委員会のほうを参照するならば、「生物統計家、その他臨床研究に関する専門家」という文言で、科学性というか、研究デザインの評価ができる方を入れているように思うのですけれども、そうしたところを検討していただくことはできないかということ。もしそれが難しいとすれば、こういうプロトコールでは必ず生物統計家の意見を聞くようにするなどの対応をご検討いただけないかなと。つまり、この技術専門委員の臨床薬理学の専門家のところには、括弧で「未承認リスクを高める適用外使用の場合」という例示があって、こういうときには必ず入れなさいという意味ですよね。なので、であれば生物統計家のときにも、例えば第3相の場合とか、侵襲リスクの高い介入、これは介入研究だけですけれども、介入研究の場合には入れなさいというマストの記載をしていただくとか。委員会の要件を厳しくし過ぎないというところの御配慮だということは重々承知してはいるのですが、ただ、今までの指針の倫理委員会と余り変わらないものであるならば、この法律で規制する意味があるのだろうかと思いますので、そういう点では少し御検討いただけないかなと思っているところです。

○治験推進室長 すみません、私たちが申し上げているのは、手抜きをするとかではなくて、外形的要件とか、形式的な負担は余り無駄に増やしたくないという意図でして、実質的な精度というものを上げていきたいと思っています。そうした観点で、構成要件の、要するに人数さえ揃っていればいいのかとか、そのような頭数の問題に重きを置くよりも、実質論を取りたいと。そういう意味からすると、例えばそうした委員をどんどん増やせばいいという意見も中にはあるのですけれども、一方、委員が増えれば増えるほど成立要件は厳しくなって、日程調整が困難になることもまたリスクになるというようなこともあって、基本的には、実質担保にするためには、例えば検証試験みたいな第3相試験の場合には、当然ながら生物統計家の意見を聞かないとその検定方法が合っているかどうか、先ほど委員からもありましたけれども、その検定手法が合っているのかといった多重性の検定とかそういう議論は専門的になってくるので、そういう意見を聞くべきだというようなことの観点で技術専門委員。またファーストインヒューマンみたいなものであると、非臨床からのスケールアップ、あるいは単回投与から複数回投与、あるいはドーズアップのタイミングであるとか、そういうものについては薬理学、薬物動態の専門家に聞かないと被験者の安全は確保できないだろうと。そういう観点で、そういうものについては相対したものを例示した上で入れてくださいという意味で、実効担保を今回強化していきたいということです。

 また、先生がおっしゃったように生物統計家が有り余るほどいればいいですけれども、私たちは育成事業もやっていますが、生物統計家は、日本は非常に少なくて、ディオバン事件の以降、いろいろな協力をいただいて育成を努めているところではあるのですが、必置規定できるほどの余力はまず苦しい。また実効担保するのであれば技術専門委員みたいな形、かつ必要なときには確実にいてくれという形で示していきたいと思いますので、先生の御意見を踏まえると、そうした検証試験あるいは第3相試験みたいなものには入れてくださいという形でガイドしていければいいかなと思っております。

○楠岡部会長 それではまず、藤原委員。

○藤原委員 コメントが4つと質問3つあります。最初はコメントですけれども、私は実行上、運営する立場からこの認定臨床研究審査委員会をきちんと皆様方に考えてほしいと。来年の春から始まるのですから、実効性のあることにしないと、机上の空論に終わって、空回りして、日本の臨床研究が止まってしまうという実態だけは避けたいのですけれど。もし理想を追求するのであれば、やはりヨーロッパのイギリスとかフランスで既にローカルエシックスコミッティー入っているわけで、制度設計は非常に細かくしてありますし、予算もしっかり付けていますよね。

 今日は全然お金の話は出ていませんけれども、アメリカのことももし参考にするのだったら、アメリカはコマーシャルIRBと言って、金さえ出せばIRBにかかるような国で、あんなものは参考にはできないので、もう少し廉価な中でちゃんと大人の社会でやるのだったらヨーロッパを参考にするというようになると、例えば先ほど一般の立場のものの話をされていましたけれども、私はレイパーソンという、よくイギリスなどでは言っていますけれども、プロフェッショナルレイパーソンという感じで、一般の立場の方は、本当にその辺の一般の人が呼んで来て、はいどうぞと座らせているかというと、そんなことなくて、そこに入る前に、必ず臨床研究一般に関するいろいろな制度とか仕組みとか研究倫理とか、それをちゃんと教育する機会を必ず設けてあるはずです。

 アメリカは、ちょっと私は引用したくないけれど、多分FDAでコンシューマリプレゼンターと呼ぶ人いますけれど、その人になるためにはものすごい教育にFDAはリソースを割いてやっているのですね。だから本当に一般の立場の方をものすごく厳しい要件でやるなら、一般の立場の人を育てる仕組みを作ってからそういう議論をしてほしいと思います。そうしないと一般の立場の人はこんな人がいいですよといってやっていると必ず混乱するので、同時並行で、どのような一般の立場の人をつくればいいのかというところの同時で、今年、今8月末で予算要求終わっているならば、その予算要求をやっていないのに、余りこんな厳しい要件にしてしまうと来年の4月からスタックしてしまうので、それは気を付けてほしいということ。

 もう1つ、イギリスなどで非常にIRB、ローカルエシックスコミッティのクオリティを維持するためには、モックの審査をさせています。全国にあるIRBに同じプロトコールをかけて、同じ結果が出るか同じ議論がされるかというのを定期的に見たりしているのですね。そうしないとIRBの質が担保できない。そこまでやって、IRBの質の担保をやっている中で、将来的にはそこを考えた制度設計も考えてほしいと。

 それから、ヨーロッパだとEUクリニカルトライアルレギュレーションという臨床研究が法制化されている中で、現場の人たちが一番困るのは、いつまでたっても結果が出ないとかというのが非常に困るので、この認定臨床研究審査委員会に審査をかけるのだったら、何日以内に結果を出すと。それで駄目かそうでないかというのを早く出してあげないと、現場はずうっと待たされて、多分、来年幾つ認定臨床研究審査委員会が設定されるか分かりませんけれども、120日以内とか180日以内に結論を出しなさいという要件をどこかで入れていないと、みんなが困るだろうなと思います。

 それから、臨床薬理の専門とか生物統計のお話に入っていましたけれども、これは技術専門委員というのは、投票権はないという理解でいいのですね。そうなると生物統計家はいいのですが、臨床薬理という言葉は日本では非常にまだまだ未成熟な領域で、確かに臨床薬理学会というのはありますけれども、大学に臨床薬理学の講座も少ないです。先ほど室長もおっしゃったように、多分、被験者リスクを高める未承認や適応外のものをいろいろ使うときには、実施の判断に必要な学問領域は、薬物動態であったり薬力学であったり、あるいは毒性学ですね、それを臨床薬理学の専門とすると、臨床薬理学会の人がその専門家というように誤解することがよくあるので、用語としては臨床薬理学という、クリニカルファーマコロジーというのはアメリカでは非常に認知されているけれども、日本ではまだ認知されていない領域ですから、それは内科学会の中に専門領域はありますし、反駁する人はいるかもしれませんけれども、もしここで技術専門委員として書くのだったら薬物動態、薬力学、あるいは毒性学というようなそういう専門家でやったほうが、私はいいかと思います。

 質問3つのうち、1個、投票権は済んだので、2つ目は、事務局体制4名というのはいいのですが、それを専従でやるとすると、現行のいろいろな大きな病院の研究倫理審査委員会はそうではなくても破綻しているところに、更に専従4人加えるとなると新たな雇用が発生しますが、その財源は、大半の急性期病院は今は赤と黒のぎりぎりやっている中で、どこから持ってくればいいのですかと。恐らく厚生労働省は、補助金は出しませんというようになると、我々が一番考えるのは手数料ですねと。そうすると何十万円という手数料を取らないと多分維持できなくなるのですね。それは皆さん方に覚悟してもらわないといけないのと、我々が覚悟しておけばいいというか、いいのですねというのを確認したいと。

 それからもう1つは細かいところですが、同一医療機関に所属する者が半数未満である所になると、東大であれば本郷と医科研はどうなのですかとか、あるいは大学であれば分院と本院はどうなのですか、私どものがんセンターであれば、中央病院と東病院では、それは同一の医療機関なのですか、どうなのですかと。あるいは最近の大学だと病院を法人化している所がありますから、医学部附属病院ではない、大学病院と医学部の本体とはどのように分けるのですかというのも、ちょっと、今日でなくていいのですが、実際にスタートするときにはきれいにしておかないとどこの大学もみんな困ると思うので、その辺を整理していただければと思います。

○研究開発振興課長 御質問に手数料の話が1つあったかと思います。基本的には私どもはこの話に関しては、確かに相談窓口を作ったりそれから綿密な審査をしてもらったりというようなことを考えますと、手数料は上がるだろうと思っています。そこは正直覚悟しておりますし、覚悟というか、私どもが覚悟するかどうかというのはちょっとまたいろいろあるのですが。あとは正直申し上げれば、臨床研究中核病院のような、正に地域において、その臨床研究を支えるという病院においてはしっかりやっていただきたいと思っています。補助金がその分上がるかどうかはまたこれからいろいろな予算の関係で考えていきたいと思っています。それと、上がる分に関して、ちゃんと手数料で取っていただきたいと、基本はそういう原則だろうと思っています。

 あともう1つ、設置者の関係については、まず、同一医療機関のところに関しては、医療機関ですので、病院内のところに関して半数未満というように判断します。あと設置者のところは、その設置の形態がいろいろありますけれども、いわゆる委員会の設置者として手を挙げられる所が、いろいろ大学もありますし病院やNPO法人などもあります。そういうどこの人が手を挙げるかによってその範囲が変わってくるだろうと思います。当然、詳細については、最終施行までにはきちんと整理をするということです。

○国忠委員 今の藤原先生の御質問と少しかぶるところがあるのですが、この認定臨床研究審査委員会というのは、この法律の肝だと思うので、よく作られた委員の構成であったり、内容だったりするとは思いますけれども、実際にこれは実現可能性という意味で、例えば4名の事務局とか、あるいは議事録の内容をナレーテブにしなさいとか、いろいろものすごく細かいことを挙げれば、非常にたくさんのことをやらなければいけない。ここにものすごい負荷がかかるというのがよく分かるのですね。それが実際に実現可能なのかどうかをお調べになられたのでしょうか。多分、ここに御出席の委員の皆さんのようなしっかりした施設であればこのぐらいできますと、先生方皆さんおっしゃるのではないかと思うのですけれども、将来的に50個の委員会を全国に散らばらせるようなことを考えた場合、本当にそういうことが可能かどうか、実現可能性というのが検証されたのでしょうか。

○研究開発振興課長 すみません、先生のおっしゃるとおり、正に臨床研究法において、臨床研究の質を担保するというところにおいては、この委員会の質に本当にかかっているところだと思っています。そういう意味で私どもこの法律の前に、例えば認定の臨床研究審査委員会、認定事業ということで、きちんと倫理指針を守って、質を高くやっているところということで認定してきておりますし、また臨床研究中核病院の審査においては、きちんと倫理審査をやっている、事務局体制をきちんと取っているということを要件として認めてきているということが1つあります。

 そういう病院においては基本の部分については、大体開催の要件とか、ただ、事務局専従のところは確かに4というのは今の平均値よりも少し足した、専従でいけば足したということになっていますけれども、専従でなければもう少し多いぐらいの人数のところが大体を占めているという状況ですので、それらを足し上げると50とはいきません、50に少し減るぐらいの数という状況です。私どもとしては、基本的に1,700ある倫理審査委員会をそのまま認めるというようなことでは、恐らく今の状況だと、せっかく法律ができても何の意味もないと思っておりますので、そういう意味では一定の質が担保された委員会で審査をしていただく。それがないとある意味法律を作った意味がないと思っております。

○増田委員 透明性の確保の点で1点お伺いしたいのですが、委員会の設置者の所属機関に所属する者でも半数未満でないといけないということでしょうか。2ページ目の透明性の確保で同一医療機関に所属する者が半数未満となっています。この同一医療機関というのは、委員会の設置者の所属機関であってもそうであるということでよろしいのでしょうか。

○研究開発振興課長 すみません、それは、委員会の設置者が例えば法人であって、法人が幾つもの病院を持っているということを想定した上での話ということですか。

○増田委員 いいえ。例を挙げるとちょっと不適切かもしれないのですが、A大学という所に委員会を設置しますと。そうすると、通常はA大学の先生方が大体、委員会のメンバーになられる。それ以外に医療機関に所属しない方が複数名入られるのですが、A大学の病院の先生であっても過半数を超えてはいけないということですか。

○研究開発振興課長 同一医療機関の方が半数を超えてはならないので、そのとおりです。

○新谷委員 先ほどディスカッションがありました医療統計家又は臨床薬理の専門家等の関与にいたしまして、私個人としては、やはり科学的妥当性、この認定倫理委員会のところでは倫理だけではなく科学的観点からということで、掛江先生の御意見にもありましたように、できるだけ多くの研究に意見書を出させていただきたいと。できれば全部、医療統計家が関わらせていただきたいと考えております。実現可能性を考えたところも、例えば委員会にかかってくる特定臨床研究の件数が年間800というようなお話がありましたが、それを50の委員会で割ったときに、それぞれが、全ては無理だと思いますので、例えば検証研究だけということになったときに、500600になったときに、それぞれの委員会で年間10から12ぐらいということになりますので、それを考えたときに、それでしたら十分対応できるかなと。仮に全部の研究となったときも、もう少し頑張れば対応可能と考えております。

 仮に今、全部は無理と。適宜となされた理由の1つに生物統計家が少ないということが理由であれば、今、生物統計家の人材育成事業も始まっておりますので、これから5年以内に5060人と増えてまいります。というところを考えましたら、将来的には、医療統計家が評価を行う研究の範囲ももう少し枠を広げるというような議論も考慮いただければと思います。ただ、スタート時点では、現場の負担も考えて「適時」という言葉を入れたいというところです。

 先ほど「第3相試験などの検証研究」という言葉が出たのですが、実は検証研究は第2相でも行われることが多いと思われます。論文化されたときには、相別では余り議論されません。2相でも3相でも有効性を見ていて、統計学的に有意差が出るということであれば、それが大きな、有名なジャーナルなどに載りますと、それが企業などの広告に使われたりというところがございます。ですので、第3相ということではなく、統計学的な検証を目的とすると。主目的のみだけではなく、副次的にもそういうことを目的とする研究には、できるだけ生物統計家の関与が推奨されるとしていただければと思います。ただ、各認定倫理委員会で特に統計家の評価を除く理由があるときには、どうして除くのかというところも踏まえ、議事録などに書いて公開していただくというようなことを考慮していただけないかと考えております。

 最後です。生物統計家と申しましても、いないとかき集めろということになりますと、資格を考慮せず、どういう人でも統計が語れればいいんだということになりますと困ります。どういう人をもって生物統計家と呼ぶのかというようなことも考えなければいけなくなってくると思います。ただ、中核などで認定要件とされている、例えば1年以上の実務経験のある人などというようなはっきりしたことを書いてしまうと、逆に実現可能性のほうが苦しくなってくるというところがあるので難しいところだとは理解しておりますが、ディオバン事件のことなどを考えると、例えば営利企業に所属する統計家は除くとか、その辺の最低限のガイドラインなどを設けていただければと考えております。

○研究開発振興課長 私も先ほど先生がおっしゃった将来的にという話については、これはスタート時ということですので、実際、臨床研究を取り巻く環境というのは本当に年々変わっていっていますので適時見直しは必要だと思いますので、それに応じた形はあると思います。ただ、おっしゃるとおり、どうしてもそのスタート時にそろえるというのはなかなか厳しいという状況なので、先生がおっしゃるとおり、検証研究とか、本当に必要な部分においてきちんと発揮してもらう、その評価をしていただくというのは必要だと思いません。そういう記載に関しては少し考えたいと思います。

 あと、企業に属するという所に関しては正直に申し上げて。営利企業に属すると言われても、逆にそこは、全然関係ない研究であればその能力を使いたいという所もある部分もあるかと思うので、そこを営利企業というだけでどうするかというのは、正直、私どもとしては、ちょっと難しいかなというのはあります。何らか、一応、全ての審査において利益相反というものはしっかり見るという、見た上で審査をするということになりますので、そういうことを考えれば所属もいろいろな形があって、パートタイマーのような形で所属されている方もいらっしゃるし、本当にフルで働いている方もいらっしゃるしというので、雇用形態も様々な中で、そういう形で規定するのもちょっとどうかなというのは、正直あるところです。

○羽鳥委員 先ほどの2ページ目の設置要件の所ですが。神奈川県医師会でこの倫理審査委員会を作ったときに、9名の委員会で、男女両性ということで女性を2人、A消費者団体、B消費者団体の会長、副会長の方ということで、実際に2人の女性の方を任命して、どちらか1人が出てくれればということだったのですが、実際には、毎回、両名とも出てくださったということもあるので、女性だから集まらないということはないのではないかと思います。ということが1つ。

 あともう1つ、4ページ目の資料の保管です。資料の保管は最低5年と花井先生は提示されましたが、紙資料は確かに、1部屋がいっぱいになってしまうようなこともあるでしょうから5年たって廃棄でも構わないと思いますが、電子資料になったら、フロッピーのストックとか、あるいはCDで保存するとか、いろいろな方法があるので、最低10年とか15年とか、もう少し長い保存期間が必要ではないでしょうか。というのは、やはりディオバンのことに関しても、裁判に入ってからもう5年以上たっているからどうこうとかというようなことも出てきているわけですし、あと、アスベストとかそういう、何十年前の職歴が問題になっているような事例もあるわけですので、当該医薬品とか、そういうものの影響を否定はできないので、やはり。それは、もちろん裁判になるからどうこうということではないですが、将来の医学の進歩のために電子媒体として資料として残しておくことも大事ではないかと思います。

 それから、ディオバンの生物統計の話ですが先ほど先生が御指摘されたようですが。一時的にはあの方だって大学に勤めて大学の講師であったということを主張しているわけですので、やはりその辺は精査して、駄目なものは駄目だとはっきり言ってしまったほうがいいと思います。企業に関する方は駄目とはっきり言ってほしいと思います。

○研究開発振興課長 まず、記録の保存の関係です。記録の保存の関係は、これは終了について報告された日ということです。実はその研究の、例えば登録終了とか、観察終了から更に、最終終了というところはかなりの時間を経た後の日になります。そこから5年ということですので、実質的には相当な期間になるかと思います。実際は最低5年ぐらいかなというのが正直なところです。要するに、保存についてはかなりの労力と負担が掛かるという部分と、どうしても紙媒体でなければいけない部分もあったりしますので、5年ぐらいかなというのは正直あります。

 それと、企業の関係は利益相反をしっかり見るという形で例示なり何なりをしていきたいと思いますが、全く所属してはいけないとか評価も求めてはいけないというような形になると良くないと思いますし、逆に、辞めて何年とか、そういうものを含めた形にするのかとか、そういう議論も出てきます。基本的には、ある程度の規定をきちんと作って利益相反を管理し、その方のどこから、ある意味、普通の大学の先生であっても、企業から委託を受けてそういう生物統計を検証されているとか、そういう方だっていらっしゃるので、そういう意味では。もちろん、所属という意味でかなり強い利益相反を持っていらっしゃる方ということで、その点の配慮はしっかりしていただくところはあるのですが、全く駄目というのはどうなのかなというのは、正直あります。

○山口委員 ちょっと前の話で、今の羽鳥委員のもう1つ前の御意見にちょっと意見があって、蒸し返すようですが。委員構成の中で専門家が仲間うちというようなことでちょっと懸念があるというお話があったのですが、私も幾つか倫理委員をさせていただいている中で、やはり、専門家の方でないと判断できないことが結構あるなと思うのです。今回、議事録などでみんなでしっかりと確認をしていくことができるとすれば、専門家であってこれを見落としていていいのかという緊張感があったほうが、むしろ専門的な観点からしっかりと意見を言っていただけるのではないかと思いますので、私はやはり、必要に応じた専門家の委員ということは大事ではないかなと思います。

○羽鳥委員 その専門家が必要であるというのはもちろん、私も当然認めますが、さっき言ったように、お仲間意識だけでやってしまう場合もあるので、非専門家の先生も交えてくださいという意味です。

○山口委員 もちろん非専門家も入っていらっしゃると思うのですが、やはり専門家がどのような意見をおっしゃっているかということをしっかり見ていくことが大事かなと改めて思いました。

○花井委員 これは行政判断だと思うのですが、割と広めに何とかやって少しずつ底上げするという考え方と、それから、今回、臨床研究でもかなり絞ったので、そこだけちょっとカッチリするところという感じで、既存の倫理委員会にもそれなりに働いてもらってという、この持っていきようによって誘導があると思うのですが。例えば、まず1つは質問なのですが、最初は特定臨床研究だけを優先するみたいなイメージも考えておられるかどうかですよね。それであれば、ある程度クオリティをちょっと寄せられるとか。最初から一応、努力規定があるのだから、全部受けなければいけないとなると、やはりある程度、実現可能性に触れた話になるかなと思うので、そこがどうかなと。

 私の意見は、やはり最初はちょっと、体制が整うまでは特定臨床研究を優先するということで、若干お断りしても仕方ないよねというような形でやるほうが、やはり余り妥協的なことはしたくないなという気がします。

 それから藤原委員が言ってくれた一般の者の教育の話ですが、実は委員が研修をするわけですよね。そのときにワークする倫理委員会というと、結局、ある程度の知識があれば真っ当な審査ができるに決まっていて、だから先生方も倫理は別に、やっているうちに学ぶので、要らないぐらい、よく分かっている研究者もたくさんおられるわけではないですか。そうすると、一般の者のような人たちはやはり、ある程度医学的な発想が全くないから、そこはちょっと強く、そこに座ってもある程度見渡せるような教育が必要だし。それから研究者の方々はやはり、人文的なとか、そういう、やはり倫理委員の教育で、それでそこで底上げすれば別に、だから法律でなくても、医師であってもそれなりの、そういう判断ができる人はたくさんいるわけだし。

 逆に言えば、人文系でも何かすごく、あなた、医者ですかみたいな人もいるわけではないですか。そういう形で実質の、やはり委員会に関わってくれている人たちをうまく底上げするにはこの教育が大事だと思うのです。今のシステムだと一律的になっていて、要するに、一応やっていますみたいな感じになっているので、そこがちょっと、今後。省令とかは関係ないのですがそこをちょっと工夫すれば、先ほどの一般の者の話とか、ある程度、ピアの話もあるのですが、だから、ピアレビューというのは一番素晴らしいとともに一番危険というのが今までの経験で、所詮、本当にそこの領域の人しか分からないことがやはりたくさんあるという事実と、実はそこはやはり一定のお仲間だという両義的なので、そこはやはりきちんと、そういうものだということを前提として。

 だから、倫理委員会がきちんとそこをやるとなると、どこの出自であろうとも委員は、ある種スペシャリスト的になっていってもらう教育というのをこれを機に、だから、患者向けプログラムが必ずあるとか、今の若い医学生は結構やっているのですが、昔、卒業された先生とかは全くやっていないという方もおられまして、すごい大先生なのだけれどもそっちは全くという場合もあります。やはり専門家というのは知識が偏っているということもありますので、そういう対応をすれば、結構ワークするものになるかと思うので、だから私も同意見です。ギリギリ形式論で手続を増やすことは望まないのですが、しかし、全く機能しないものが増えるのはもっと望まないので、そこはちょっと工夫をお願いしたいと思います。

 長くなってしまいますが、最初の質問はどうですか、どんな感じですか、最初は特定のみとか。

○研究開発振興課長 配慮いただき、ありがとうございます。私ども、正直言って、この臨床研究法が円滑に、来年4月に施行するに当たってこの認定臨床研究審査委員会が本当にそろってスタートしないといけないというのがまず基本なので、そうしたときに、ここに掛けなければいけない義務を背負っているのは特定臨床研究の枠に入ったものだけなのです。あとは努力義務ということになっています。そういう意味では、ちょっと申し訳ないのですが、努力義務ではあるのですが、どうしても特定臨床研究のほうを優先的に先に審査をしていただくということをお願いせざるを得ないというのは、正直、思っているところです。

○鹿野委員 2点、意見を述べさせてください。1点目は記録を見ていて気が付いたのですが、薬機法で、医薬品医療機器法のほうで対象となっている生物由来製品あるいは特定生物由来製品については、記録の保存が10年あるいは30年というのがあります。既承認のものの適応外使用であればそちらで記録はカバーされるのですが、未承認のものにもし生物由来製品に該当するものが用いられた場合、その記録が、恐らく臨床研究のほうの記録、後で資料4に出てきますが、そちらも5年になっていますので、記録はやはり残らないのではないかというのがちょっと気になりました。それと2ページ目の技術専門委員の件です。その点から言いますと、生物由来製品に該当するようなものを使った臨床研究の場合には、その専門家もいてもらってもいいのかなというのが1点です。

 それから、先ほど藤原委員が御指摘された臨床薬学の専門家の件です。これは未承認のものを動物のデータを基にヒトの用量を判定する専門家と、あるいは既にヒトのデータがたくさんある中で適応外の用量を決める専門家と、領域がかなり違うのです。どういう場合にどういう専門家が必要かというのは省令に入れるものではないと思いますので、恐らく、Q&Aとか、そういうレベルで、何かもうちょっと具体的に説明しないと、恐らく、その辺のことを御存じない事務局が手配するとせっかくの専門性が生きない形になるかと思うので、御検討ください。

○楠岡部会長 私からちょっと。委員の場合は、当然、認定申請のときに委員のリストを出していただいて、その委員が、それぞれ、それにふさわしいかがチェックの対象になる。技術専門委員の場合、例えば生物統計家とか、先ほどの臨床薬理の専門家という方の場合、これは結構、常に、仕事があるというとおかしいですが、関与されるので、それは届出を必要とするけれども、研究領域の専門家となると、それこそ内科、外科、耳鼻科、全部の科をそろえて申請するのか、こちらのほうは研究課題ごとに委嘱するというような形でいいのかという、そこが1点と。

 もう1点は、臨床薬理の専門家が必要であれば、当然のことながら再生医療とか、あるいは医用工学の専門家がいないと。例えば人工関節で整形外科の先生だけでやっても、それは確かに専門家だけれども、むしろ、材料とか、そういうことも必要なので、そういう意味での専門家というのも必要。臨床薬理学だけではちょっと片手落ちだと。先ほど生物学的製剤という話もありましたが、そこは片手落ちなのではないかというのが2点目です。

 あと3点目。事務局体制は4名なのですが、事務局業務というのが常に同じ業務量が毎日あるというわけではなくて、審査の開催日の直前とか直後はすごく忙しくて、間は受付業務のみとかで差がある。先ほど事務局でフルタイムの専従2名とそうでない、パートタイムとか、あるいは兼務の人でトータルで専従換算4名分あればということをおっしゃっていたと思うのですが、フルタイム、専従2名はやはり必要でしょうけれども、あとは、業務量が日々動いているときに全く仕事がない者が出てくるのも非効率ですし、逆に、集中時には4名体制といっても実際は6名体制、要するに、パートタイマーなども投入して6名体制というようなこともあり得ると思います。花井委員のおっしゃることも分かるのですが、フルタイム専従4名というのは、逆にがちがちになってしまうのではないかというのをコメントとして言わせていただきたいと思います。以上です。

○研究開発振興課長 専門委員の関係については、その都度に近いところになると思います。ただ、届出をしてもらうときには、何か数名は、こういう方には依頼しておりますというようなところは出していただきたいと思っています。

 それから、薬であればそういう話なのでしょうけれども、それ以外の機器の場合、そういう工学系という話についてはそのとおりだと思います。そういう頻度を高くするような場合についてはそういうものを求めていくということになるかと思います。

○楠岡部会長 ほかにございますか。よろしいでしょうか。それでは次の課題に移りたいと思います。次は、議事3)「その他臨床研究法の施行に向け検討が必要な事項」ということで、資料4-1の説明をお願いしたいと思います。

○研究開発振興課長 資料4-1ですが、前回、臨床研究法の臨床研究の定義についてお示しさせていただきました。今回お出しさせていただきますのは、うち、いわゆる実施基準など、特定臨床研究審査委員会に掛ける義務の生じている特定臨床研究の範囲ということです。法律の第2条第2項「この法律において、「特定臨床研究」とは、臨床研究のうち、次のいずれかに該当するものをいう」ということで「1.医薬品等製造販売業者又はその特殊関係者(医薬品等製造販売業者と1.厚生労働省令で定める特殊の関係のある者をいう)」と書いてあるのですが、この厚生労働省令で定める特殊の関係のある者というのは何かというのを省令で定めることになります。それを今回、子会社ということでどうでしょうかということです。これは会社法で定める子会社ということで、いわゆる、下に※で書いていますが、親会社や兄弟会社は特殊関係者に含めないと考えています。というのは、やはり子会社というのは親会社の判断が、いわゆる決定に直結するということがありますので、子会社については含めるということでどうでしょうかということです。

 次にその特殊関係者、要するに、企業等から研究資金等の提供を受けて実施する臨床研究なのですが、この研究資金等とは何かというところです、そこを2.で書いております。厚生労働省令で定める利益とは何かということで、「特定臨床研究の実施に係る人件費、実施医療機関の賃借料その他臨床研究の実施に必要な費用に充てられることが確実であると認められる資金」を指すということで、基本的にはお金です。そこの※にありますように、労務提供、物品提供のみの場合は、今回、臨床資金の提供には当たらないというように整理したいということです。

 その次のページですが、「特定臨床研究」の範囲です。この医薬品等製造販売業者から資金等の提供を受けて実施するという場合で、前回、若干御質問等がありましたが、いわゆる財団等との契約に基づいて製薬企業から自社製品の臨床研究に充てるための資金を財団に提供した場合、こういうものも当然含めるということで考えたいと思っております。ここに書いてありますように、いわゆる学会とか、いろいろな、広域で臨床研究をやる場合に、製薬企業から、例えば研究を管理する財団のほうに資金を提供されて、そこから資金をそれぞれの医療機関に配っているというような形もあります。そういう場合についても当然、これは特定臨床研究に入るということで整理したいと考えております。以上です。

○楠岡部会長 御質問はございますか。子会社でというところは業界としてはいかがですか。妥当な範囲ですか。

○国忠委員 企業としては子会社というように明確に分かっていれば、それで十分理解して運用できると思います。そこはいいのですが、その次の所がちょっと気になっているのです。特定臨床研究の中に、労務提供の場合は資金提供とみなさないから特定臨床研究ではないということですよね。ただ、この※だけを見ますと、労務提供は幾らしてもいいみたいに見えてしまうのです。これがそのままどこかに出てくることはないのでしょうけれども、何か労務提供はもう、製薬協としても随分注意しながら余り深入りできないようなことをしている中でこういう書き方をされると、ちょっとドキッとしてしまったのです。

○研究開発振興課長 御懸念は分かります。基本的に我々、労務提供をどんどんやってくださいとか、そういう話をしているわけではございませんで、今回、管理をする対象として資金の提供のところだけにするということで。ただ、労務提供、物品提供、何でもやってくださいという話ではなく、基本的にそこの部分に関しては、例えば研究の実施基準の中に、当然、利益相反というのがあります。その中で例えば、お薬でよくあるのは、お薬の提供を受けて実施するような場合というのは、当然、実施基準の中にお薬の提供をどこどこ会社からきちんともらっているというのを記載していただいた上で審査していただきますし、労務提供についても、こういう労務提供を受けているということを書いていただいた上で審査を受けるというようなことです。それでその際、そういう形で企業との関係についてきちんと管理した上で、要するに、一定の計画の中においた範囲でしっかりしていただくということです。

 そこは今の学会できちんと、今、自主ルールを決めて、労務提供ですから物品提供もしっかりやっていただいています、その管理を。それを決して否定するものではないし、是非やっていただきたいと思っております。そういう、確かに誤解を受ける表現であることについてはすみません。

○国忠委員 ありがとうございました。そうすると、実際に起こるかなと思うのは、共同研究みたいなことになった場合に、この部分はどちらが持ってこの部分はこちらが持つとか、そういうのもしっかりと契約段階でオープンになっていれば、そういうやり方で構わないということなのでしょうか。労務提供に関して、例えばプロトコールについて議論をするみたいな、そういうことが、労務提供に当たるかどうか分かりませんがそういうことも共同研究としてはあり得るのだろうと思うのです。それが契約書上で明文化される、あるいは透明性がしっかり担保されているのであれば、それでよろしいということでしょうか。

○治験推進室長 我々は、課長から申し上げたように、労務提供とか物品提供をバンバンやってくれと言っているのではなくて、ある意味で法律のミシン目を明確にせざるを得ないという中で、特定臨床研究においては、研究資金等、いわゆるお金でドライビングフォースとしてやるものをまず捉えようという考え方で整理しないといけないだろうという問題意識に立っています。

 ですから、今、御指摘のように労務提供とか物品提供をやるにおいて、当然ながら、財物を移転すれば、背任にならないためには、例えば契約書を結ぶ、あるいは知財権の設定でやるという議論はあり得ると思うので、それはそれで、ただ、民事的なものは存在するとは思いますが。ディオバン事件等のことを考えると、基本的な、周囲から、国民や患者さんから見たときに疑われるようなことはしないでくれというのがまずベースメントにあって、その上で、法律でどこをまずは特定臨床研究にするのかという議論があったと理解しています。

 これはいつも、講習とかで臨床研究法の話をしてくれと、経緯のことは要らないという人がいるのですが、あえて申し上げているのは、なぜこの臨床研究法が、ある意味で中途半端とそしりを受けるのかと。私はいつも中庸の美徳と言っておりますが、それはある意味で、厳しいGCPオンリーのものと指針あるいは規制がないというところの真ん中からいって段々レベルを上げていくと。バランスが重要というような議論がさんざんあった中で段階的にやっていただく。だから今日もいろいろな委員から、この規定が緩いとか、厳しすぎるとか、いろいろな議論を頂いていますが、正にそこで事務局も悩み、苦しんでおります。

 角を矯めて牛を殺すつもりは毛頭ないけれども、本来の実質的な審査、被験者の安全確保、そういったものも具現化するためにどうしたらいいかと。その中でのバランスを見た上で、どこで線を引きますかというところの一定の仕切り値だと理解しているので、今回は特定臨床研究の研究を可能にならしめる研究資金の提供という観点で法律を作った関係の中で、まず一定の仕切り、これから始めてはどうかと。もちろんここは、省令事項に落ちているものについては変更可能なわけなので、今後、情勢を見て、悪意がこの法律で禁じ得ないところであれば、そこの規制強化の議論は当然あり得ると思いますが、基本的には、省令事項の中での妥当性としては、バランスを見て、ここが適当ではないかと、そういう観点です。そういう意味からすると、疑われるようなことは厳に慎んでくれというのは位置付けたい、ということで整理できるのかなと思っています。

○楠岡部会長 ほかはよろしいでしょうか。

○藤原委員 幾つかありますが、質問です。ディオバン事案の調査の委員を私はやりましたが、あのときの一番の問題点は、奨学寄附金のあり方が一番問題だと思っていて、今回のこの特定臨床研究の範囲も、相変わらず奨学寄附金が何かグレーゾーンにしてあって、よく分からないのです。1つ、奨学寄附金に関係すると、先ほど製薬協の方から質問がありましたが、最近結構多いのは、採血の行為とかが伴って、患者さんからいただいた血液を基礎の研究者がトランスレーショナルリサーチとかという言葉で、遺伝子の解析をしたりとかするという研究が結構多いのです。それで共同研究契約を結んで、結構なお金を企業からもらって解析するというのが出てくるのです。臨床研究本体ではないですが、臨床研究に付随して、いろいろな採血を、採血量も結構な採血を頻回におこなったりしますので、そういうところはお金がものすごく今流れていると思うのですが、いわゆる共同研究契約に基づいて行われる付随研究のようなものは特定臨床研究として、この文言をそのまま読まざるを得ないのかなと。そうすると、特定臨床研究の範囲がガッと広がるし、それに対して大学の先生方で困るなという人たちの声がとても出てくるような気持がするので、奨学寄附金と付随研究とを絡めて、特定臨床研究の範囲をどのように考えたらいいのかというのを教えていただきたいのが1つ。

 今日の2枚目で、前回私は、臨床研究を支援する財団に企業からお金が入って、たくさん臨床試験をやられていますが、それに対してどう整理されますかという質問をさせていただいた中で、こういう結論が出てきたと思うのですが、この赤線が書いてある、製薬企業等から自社製品の臨床研究に当てるための資金を財団等に提供した場合と書いてありますが、多くの臨床研究支援をする財団に入っているお金は、見た目は紐づけではないのです。契約には多分そこまでは書いていないけれども、実際に蓋を開けてみたら、たくさんお金を入れている会社の臨床研究をそこの支援団体がやっているというのが大半なのですが、そこは放っておくという理解でいいのかというのが2つ目です。

 そして、最後はお願いです。ディオバン事案もそうなのですが、金と研究者との兼ね合いというのは永遠に付きまといます。今まで一番いじめられてきたのは製薬企業ですが、本当に金を出してたくさん患者さんに迷惑をかけているのは、例えば化粧品とか、美容とかです。あるいは健康食品もそうかもしれないです。やはり化粧品とか健康食品とか、特保などもそうですね。本当にエビデンスはあるのと思うけれども、特保に認定されている。そっちのほうがよほど悪いと思うので、将来は化粧品とか食品などもきちんと、これからはいろいろ研究されるわけだから、そこもこの特定臨床研究の範囲に入れるようなところが考えていただかないと、いつまでたってもイタチごっこになってしまうし、今回、医療機器が入ったのは非常に大きな進歩だとは思うのですが、次は化粧品、健康食品を考えてほしいなと思います。

○治験推進室長 何点か、御質問を頂きましたが、覚えている範囲内で順番にお答えします。まず、奨学寄附金は依然として野放しという御指摘を頂きましたがそれではなくて、そもそもそのために32条を置いていますので、基本的には製造販売業者が、またはその子会社が研究者にお金を渡すというときには、契約を結べというのがある意味で強烈な規定になっていますので、基本的にはお金を渡す行為自身は、契約に基づいてやる原則に置いていますので、原則奨学寄附金はないという整理になっています。要するに擬装する、擬態をする、うまく逃げおおせて、お金をうまく流しているけれども、実態はそうだったと分かれば、それは明らかに32条の違反であって、それは逆に本当に純粋に奨学寄附金として流すときには誤解のないような形でやっていただくのが望ましいし、基本的には業界の自主基準等でも、基本的には契約の原則にしていただいているところと理解しています。

 基本的には、自分の製品を研究していただくときには契約を結んでくださいということで、いろいろな検討会の結論を受けてやっていると理解しています。

2つ目の御質問だったと思いますが、余剰サンプルの研究の議論が付帯しているという御指摘だと思いますが、それは最初のプロトコールのときから余剰サンプルの使い道まで握ってお金をもらっているのであれば、そこまで言うならば、そもそも前相の分からお金が入ってしまっているので、特定臨床研究に含めると思うのですが、実際には細かい細則の評価になるとは思いますが、1回試験が終わってしまっていて、それ後も医療機関にいろいろな余剰サンプルが残っているので、これを利用して研究を別途すると言う場合。これは今で言う指針の観察研究的なもの、残余検体を持っている、残余検体を使った研究のほうのカテゴリーに入ると思いますので、プロトコールでどこまで一連の研究として位置付けて契約をするのか、お金の授受をするのかというふうなものにもよるのかなと。いずれにしてもこの手の臨床研究の分野は、先生がおっしゃっているように、いろいろなパターンの組み合わせでできておりますので、個別のものを全部事前に評価するのは難しいですが、いずれそういった形で評価はするのかなとは思います。

 財団についても基本的には、今いろいろ調べているところなので、確定的なことは申し上げられませんが、基本的には今言った契約の原則を旨としておりますので、団体から聞いている話によると、基本的にはもう全て個別に契約でやっていると。そうでない渡し方のときには、基本的にはこういうような形、これは契約を結ぶ形で教えていただいていますが、むしろ学会等でやらなければいけないというときには、窓口の学会に資金を提供して、目的とやり方とを決めて契約を結ぶし、それについては契約をするという指針で臨んでいると。要するに逃げおおせて隠れて、奨学寄附金みたいな形で研究資金を提供するという方針ではなくて、個別に契約を結ぶのが本来であるが個別で結んだら切りがなくて、なかなか難しいものについて、財団でとりまとめて契約するという形態を取る可能性はあるが、そういう場合であっても契約を結ぶと言っているのであって、契約を結ばないと言っているのではないのです、という方向性だと理解しています。

 したがって、本当に奨学寄附金かどうかというのは、様態を見ないとなかなか再度の判定は難しいのですが、少なくともひも付きになるようなことを疑わせるようなことにならないもので線を引きたい。ですから、逆にどこのところで、実際にお金は自由な形であげて、本当に自由な科学的な観点で平等に評価してグランテイングされるというところまで、どうやってえぐり出すのかというのは、実態調査と規定の仕方だと思っていますが、概念として野放しにするつもりはないということになろうかと思います。

○楠岡部会長 よろしいですか。

○藤原委員 長くなるので次にします。

○楠岡部会長 ほかはございますか。

○新谷委員 すみません、もう一度、労務提供に関してなのですが、今回、特定臨床研究に値するということであれば、COIなどもきちんと開示をして、例えばこういう所に労務提供していますよというところを言った上でやっていただければ、という話だったのですが、この特定臨床研究になればそういうふうにできると思うのですが、労務提供のある研究が特定臨床研究に当たらないとなると、現行の、例えば千何百個ある倫理委員会でよしと言われれば、もうやってもいいのかというようなことになると、ちょっと野放しになる可能性もあるなと思いまして、努力義務ということが言われてはいるのですが、届けなくてもいいのだ、やっていいのだというような逃げに走ることも考えられますので、例えば労務提供、物品提供のみの場合は、特定臨床研究の範囲には入らないけれども、せめてデータベースに登録するようにするなど、何かちょっと現場の緊張感が残るような自主ルールを定めるなど、Q&Aレベルもいいので、サゼッションみたいなものを頂けないでしょうか。

○治験推進室長 基本的には繰り返し申し上げているのですが、特定臨床研究以外の臨床研究も臨床研究法の対象の範囲で、こちらについては努力義務という枠になっています。これについては何かをトレードオフで義務化できるかというクエスチョンであれば、それはノーです。法律の段階で義務化をさせない、義務化しない、特定臨床研究は義務化であって、その他の臨床研究については努力義務と位置付けられている以上、あくまでも努力義務であるとしか言いようがありません。ただ、それは法律を破っていいと言っているのではなくて、それは我々厚生労働省の管理、指導、助言の対象になりますので、我々としてはそこが適正化されるように、遵守されるように努力を払っていただけるような指導/監督をさせていただく形になりますので、逃げおおせていいという話には絶対にならないと理解しています。

 ただ、花井先生が御指摘のように、当分の間どちらを優先するのだと言われると、背に腹は代えられませんから、努力義務よりも義務のほうを優先して、法律の施行、運用に努めるということになるかもしれませんが、少なくとも最終的にはどちらも法律の対象である以上は、守っていただくように、助言なり指導なりをしていく形になろうかと思っておりますので、全然大丈夫というような話はないというふうに思っています。

○新谷委員 ただ、届出がなければ厚生労働省のほうで監督指導すると言っても分からないです。どういう研究が労務提供を受けているのだろうかというような情報は、どのようにして入手されるのでしょうか。

○治験推進室長 基本的には、この手の話はそうなのですが、悪意にはこの手の法律は直接的に対抗措置を持たないのです。ですから隠れていたらどうなんだ、偽装したらどうなんだといわれると、それは知るわけはないとしか言いようがなくて、ただそれを知った以上は許しませんと言わざるを得ません。しかも守ってくださいと言っている以上は、基本的には守ることをベースに考えるので、逆に守っているかどうかを厳重に監視するところまでやるとなると、ものすごい雁字搦めの制度となり、要するに偽装すら許さないようなシステムでない限りは、厚生労働省が知り得ない形になるので、それを是としないのであれば、本来やるべきことをやってくださいとしか言いようがありません。それが努力義務のものと法的義務との違いです。法的義務のものを破られたらどうしますかと言われることもありますが、破る人も確かにいるのかもしれませんが、そのために罰則が用意されている訳ですが、それでも破られることもあるといわれればその通りですが、そうした場合には更に法律が改正されて、罰則を強化することになるのではないでしょうか。それが法治国家の法運用の制度設計なので、御指摘のように完全無欠かと言われれば完全どころかぼろぼろかもしれません。ただ、それはグラディエーションとバランスと法律の構成と、遵法精神で成り立っているので、そこのバランスによってもし足らないのであれば、改正手続もあるのかなと。ただ、今任されている法律は、こういう設計になっている以上は、マストの部分はマストとして運用させていただき、努力義務のところは努力義務として遵守をお願いしていくと。そういうような形で守っていっていただくことによって、結果的に臨床研究の適正化推進を進めたいと。そういうものになっていると理解しています。

○新谷委員 ありがとうございます。例えば労務提供の中に、例えばデータに直接関与するような作業は除くですとか、そのような一文も入れることは無理というところですか。

○研究開発振興課長 これはですね、いわゆる特定臨床研究の定義の話を今させていただいているのです。ですから、労務提供自身に関しては、要するに今の臨時指針でも、いわゆる利益相反の中に当然そういうところは気を付けてやるとなっていますので、ここにそれを書く書かないというのは、ちょっと少しずれているかと思います。特定臨床研究という形に定義される場合にどうかということであるので、そこはちょっといわゆる利益相反管理をする際には、項目として労務提供というのは入ってきますし、その中のいろいろな労務提供の種類の中にいろいろなデータの解析は、ここは企業の人に触らないようにしてもらいましょうとか、しますとか、そういう話は出てきますが、ちょっと定義の話と、実際の運用上、どういうふうに守っていくかという話は別だと思っています。

○新谷委員 分かりました。ありがとうございます。今、議論のありますように、努力義務と言っても当てはまるのだというところを御説明いただければ有り難いです。ありがとうございました。

○楠岡部会長 ほかはございますか。よろしいでしょうか。時間の関係もありますので、次の資料4-2に移りたいと思いますが、よろしくお願いいたします。

○治験推進室長 資料4-2を御説明いたします。インフォームドコンセント、第9条関係になります。臨床研究法9条については、対象者の同意事項になります。特定臨床研究の対象者等の同意については、方法、内容、及び同意を取得する相手について、基本的に指針と同程度のものを、同様の内容を規定していきたいと思っております。

 次ページを見ていただきますと、さはさりながら、今回の話はできるだけ平易な表現で行うということと、文章における同意を義務付けたいということになりますので、基本的な口頭同意ではなくて、文書同意という形で臨床試験の形になりますので、お願いをしていきたいと思っています。

 次ページを見ていただいて、こちらは具体的な取得事項の内容です。今の医学系指針の規定とほぼ同様ということなので、基本的にはこの1.からずらっと並んでいますが、指針と同様なものを並べているという理解でいます。

 次ページの19.番については、先ほど御指摘がありましたが、インフォームドコンセントの中には、この臨床研究を御評価いただいた認定臨床研究審査委員会についての情報ということで、その委員会についての情報についてはここに書いていただくということを、追加で規定していきたいと思っているところです。基本的には医学系指針と同様の趣旨のものを同じように具備していただくことを念頭に置いていると、御理解いただければと思います。

 次のページですが、同意を取得する相手ですが、原則的には対象者と。同意を取ることが困難な場合には代諾者の同意を取得する場合があってと。その場合のものが書いてありますが、このような場合、※1のような場合、単独で説明を受けて、同意を得ることが困難な場合であるとか、対象者が16歳未満であるような場合には、代諾者として配偶者、親権を行う者、あるいは後見人、その他これに準ずる者、規定は大体こういう書き方をするのですが、こういった形の同意を取得する必要があるということ。また、16歳以上の未成年については、本人の同意及び代諾者の同意を取得する必要があるということ。また、特定臨床研究の対象者の同意を得ることが困難な場合であっても、アセントとして努力をして、理解に応じた平易な表現で説明して、理解を得るように努めていただきたいということをお願いしていきたいと思います。

 また、特定臨床研究の対象者の同意取得が不要な場合としては、下のような2つが考えられ、同意を得ることが困難であり、代諾者の同意を得ている場合であるとか、あるいは特定臨床研究の対象者に緊急かつ明白な生命の危機が迫っているような場合ということが考えられるというような例示も考えていきたいと思っています。

○楠岡部会長 これに関して、質問はございますか。

○掛江委員 2点確認させてください。1点目は3枚めくっていただいて、説明事項の19.の認定臨床研究審査委員会に関する事項の中に、今回新たに作ってくださったこの委員会に問い合わせ窓口ができるということも、ここに入るということですね。

○研究開発振興課長 はい。

○掛江委員 ありがとうございます。もう1点なのですが、もう1枚めくっていただいて、下から3ポツの所に、アセントに関する記載があると思うのですが、まずアセントという言葉をここで使わなかった、指針と横並びと1枚目に書いてありましたが、指針のほうではインフォームドアセントという言葉を使っておられると思うのですが、ここにお使いにならなかった理由があるのかというのが1点と。あと、これはちょっと今気がついたので確認をしているわけではないのですが、アセントの説明の中に平易な表現で説明し、理解を得るよう努める必要があるとあるのですが、これは研究ですので、必ずしも理解を得て従わせるのではなくて、御本人が理由なく嫌だったら嫌というところも、表明できていいはずなので、この同意能力のない方に理解をさせるというような説明のみだと、若干ニュアンスが違うのかなというところを感じたのですが、もしかしたら指針でそう説明されたのかもしれないなと思いながら、まだ確認していないので、ちょっと今、引っかかったので、その点をちょっと質問させていただきました。

○研究開発振興課長 よろしいでしょうか。そのインフォームドアセントに関して、ここでいわゆる省令というレベルで表現を新しい言葉として入れるかと。今まではどこにもありませんので、指針には当然ありますが、そうすると、その言葉の定義をきちんとして入れるということに関しては、まだ少し早いというか、もう少し広がってからかなという認識はあります。ただ、先生のおっしゃるとおり、実際、例え同意が得ることが困難な場合であっても、きちんと説明をする。要するにできるところまできちんと説明しますよというような部分については、しっかり入れるべきだろうということで、ここに入れさせていただきました。

 その解釈が理解を得るというところが、誘導的かどうかというところだと思うのですが、そこはもしもあり得れば若干、表現の部分に御相談させてもらいたいところはあると思いますが、恐らく先生の言っていらっしゃる意味に関して、表現できるかどうかはありますが、我々としては同意の上、きちんと説明をするのだという趣旨を、同意を得る相手でなくても、対象者であればきちんと説明をするのだというところを言いたかったということですので、表現ぶりについてはまた御相談させてもらってもいいかと思っています。

○掛江委員 ありがとうございました。

○渡部委員 倫理委員会の問い合わせに関するところで、追加で確認なのですが、13番のところには苦情及び問い合わせセンターに対する体制という、そこには恐らく連絡先等は書くことは必要と思うのですが、患者さんとしては13番の問い合わせ先と19番の問い合わせはどちらに掛ければいいのかとか、混乱されると思うのです。むしろ19番のほうは13番の問い合わせで何か対応が不十分だった場合はそちらのほうにですとか、少し場合分けをきちんと書き分ける必要があるかと思いますし、こちらに情報公開されているというのが分かれば、例えばホームページのような所で問い合わせ先というのが分かるようにしておけば、それはそれで良いのかなと思いましたので、もう少し具体的にどういうふうに書き込めばいいかというのは整理が必要かなと感じています。

○研究開発振興課長 それについては通知なりで書かせていただきたいと思います。ただ、余り場合分けというのをすると、正直、ここにこういう情報が載っていますよ、ここで相談できますよということは書くべきだとは思っていますが、こういう場合はこっち、こういう場合はこっちと、余りに整理するというのも、逆に患者さんの機会を奪うような、余り誘導するのもちょっとどうかなと思いますので、何の情報がここでは得られるのかということが分かるような書きぶりをしたほうがいいだろうというのは、そのとおりなので、通知なりで表現させていただければと思います。

○掛江委員 もう1つ、質問させていただくのを忘れていたので追加なのですが、16歳のラインを引いていただいている所の、16歳の根拠をお示しいただけると有り難いということと、指針上は16歳という記載だけではなくて、中学校等の課程を終了している、又は16歳以上の未成年者という記載になっているのですが、これを本資料上シンプルに記載しているという意味なのか、今回の省令ではもう16歳という年齢だけの表記にされる予定なのかというところを確認させてください。

○研究開発振興課長 ここは指針上に、確かに中学卒業のところがあるのですが、今回16歳というのは、再生医療でも16歳ということになっていて、そこはもう年齢で、一応いろいろな議論はあるとは思うのですが、そうさせていただきたいと思っています。指針の規定が入ったときの議事録も、私も確認させていただいたのですが、かなり正直言って、そこのところがどういうふうな経緯か、確か事務局から提案して入っていったというふうにありますが、その辺は正直申し上げて今、本当にそこまで学歴、中学校卒業以上というところで、わざわざ規定をここに入れるかというと、そこは逆に言うと、成人の年齢についてもいろいろ議論があるところなので、基本的にはもう一応ここは年齢で切らせていただきたいと思っています。

 ただ、実際、先ほど言いましたように、臨床研究を取り巻く環境の中で、特に変わっているのはこの同意の話ですとか、利益相反の考え方とかについても、日々変わってきているというところがありますので、全体として今回はスタートとしては年齢でまず切ってスタートというふうに考えていますが、その後、いろいろな情勢が変わってくる中で取り方、内容、取る相手、取り方についてもいろいろ変わってくると思うのです。それについては省令レベルについても、適宜検討していきたいと思っています。

○藤原委員 1点だけ、倫理指針の改定のときの一番の同意をめぐってのポイントは、20何項目が同意説明文書に入るということよりも、その前段の原則として20個全部書きなさいと。もし、それを省略する場合には、倫理審査委員会の同意を得て減らしなさいというところだったので、今回の省令の中では、この項目を書きなさいではなくて、原則全部書くのですよ。もし、それを省略するならば、研究倫理審査委員会、認定臨床研究審査会にかけるのですよというような記載ぶりは残るのでしょうか。

○治験推進室長 その予定です。

○楠岡部会長 1点だけ、立会人に関する記載で、省令GCPには立会人が決められて、指針のほうはガイダンスの中に立会人のことは書かれているので、立会人のことは、もしガイダンス等であるのであれば、そこに示していただければと思います。ほかにございますか。よろしいですか。ちょっと時間が過ぎますが、最後の1項目だけになりますので、資料4-3のほうへお願いしたいと思います。

○研究開発振興課長 資料4-3ですが、これは法律第12条の関係で、臨床研究に関する記録についてです。12条に書いてありますとおり、当該臨床研究対象者ごとに医薬品等を用いた日時及び場所その他厚生労働省で定める事項に関する記録を作成し厚生労働省令で定めたところにより、これを保存しなければならないということでして、いわゆる作成をすべき記録は何か、記録の保管の期間は何かということをここで、省令で定めたいというものです。

 そこにありますとおり、特定臨床研究を実施する者が作成すべき記録の内容は、以下のとおりであるということで、まずは、研究対象者に関する情報で、住所、氏名、性別、生年月日、医薬品等の投与を行った研究責任者又は分担研究者の氏名、実施計画、同意に係る文書、臨床研究審査委員会の意見書、研究報告書、それからモニタリング、監査その他臨床研究の管理に係る業務の記録、特定臨床研究を行うことにより得られたデータ。これはケースレポートといった内容になります。

 記録の保管期間ですが、記録の保管期間については、研究終了後5年であると考えております。また、※で書いてありますように、いわゆる努力義務の対象の研究については、いわゆる法第21条により努力義務となっています。

○楠岡部会長 何か御質問はございますか。研究の終了をどこに持って行くかというところで、もちろん薬等が投与されていて、いわゆる臨床試験が実施されているところ、及びその直後、データクリーニングされているところまでは非常にはっきりするのですが、その後最終的に論文投稿として本当に終了するまでというところが現実には線を引きにくい。期間としては短期間ではなくて数年にかかるような場合もあるが、その全部が終わったときの終了ということにすると、その間、定期報告とかとの関連も出てくると思うのですが、その終了のところはまた別途御議論はいただけるということでしょうか。

○研究開発振興課長 そこについてはいつを起点として、いつ終わりとするかということについてはまた議論していただきたいのですが、基本的には先ほど言ったように、最終報告を審査委員会に出したところだと考えています。

○楠岡部会長 ほかに、あと、法の本文のほうに医薬品等を用いた日時及び場所というのがあって、これはどの程度まで記録として残さなければいけないかというのを示していただけるということでよろしいですか。

○研究開発振興課長 はい、当然入院中ではなく御自宅で通院されているような場合にどうとか、働いていらっしゃるとか、そういうときになかなか書けない、ボワーとした書き方になるとは思いますが、そこら辺については詳細に通知なりで記載したいと思います。

○楠岡部会長 ほかにございますか。よろしいでしょうか。

○治験推進室長 資料を戻るのですが、藤原委員の御指摘について、事務局のほうでの認識の違いがあったので、一応正確にお話をしたいと思います。一応今回の指針についてはこれが列挙されていて、多めになっていて、再生とかGCPよりも細かめに書いてあることもあって、その場合にあっては原則書くのだけれども、倫理審査委員会と機関の長が許可した場合には、そこを許可に基づいて抜くという設計になっていて、GCPと再生、実はここまで細かく書いてはいないのですが、このような減免規定がないのです。ですから書きぶりとしては、我々としてはほかとの横並びにしたいといとは思っているのですが、細かく書くのだったら減免規定の抜くことも認定臨床研究審査委員会の付託事項になるし、荒く再生、GCP並びになると減免規定なしという形の想定で、多分、省令を起こすことになるのかなというイメージだったので、ちょっと私の回答が荒すぎたため、正確性に欠いたので訂正させてください。そこについて記載ぶり等も含めて検討したいと思いますが、趣旨はそういう意味です。

○楠岡部会長 ありがとうございました。本日の議題について、追加でコメント等はございますか。

○花井委員 保管する記録と、基本的に臨床でやっているので、薬機法上の記録とかロット、生物由来もありますが、これはこうで、住所、氏名があって、別途適用拡大とかする場合には、薬自体の記録とか管理とか、そういうものは病院の一般の、例えば生物由来であればロット番号がここにはなくても、住所、氏名、生年月日で、それは必ず追えるという整理になっているという理解でよろしいですか。

○治験推進室長 多分、先生の御指摘は、薬機法におけるトラッキングというか、特別生物由来と生物由来製品における記録の保存義務があると思うので、それは多分、承認を取られて正規に移しているものについては薬機法がかかっているので、流通についてはかかっていると理解しています。

○花井委員 前回も流通でも変なことになったりしたら、それはトラッキングを今議論していますが、それがたまたま臨床研究にかかわってしまって、変なものが、もののロジスティックスの話では、別途薬機のほうで整理してあって、こちらの記録は患者さんの属性が書いてあって、それは別途の立て付けでクリアすると。こういう理解でよろしいですね。

○治験推進室長 一応そういう理解でいますが、念のため担当部局には照会しておきます。

○花井委員 はい。

○楠岡部会長 ほかにございますか。そうしましたら、これで予定された議事が全て終了しましたので、事務局から何か追加等はございますか。

○研究開発振興課長 事務局ですが、次回は928日を予定しております。開催時間、場所等については改めて御連絡をさせていただきたいと思います。

○楠岡部会長 本日は3時間の予定を取って、それでもまだ7分を超過いたしましたが、御協力をありがとうございました。本日はこれで閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

 


(了)

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