ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 医薬・生活衛生局が実施する検討会等> 高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ> 第1回高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ議事録(2017年9月1日)




2017年9月1日 第1回高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ議事録

医薬・生活衛生局

○日時

平成29年9月1日(金)18:00~20:00


○場所

AP新橋虎ノ門 会議室C・D


○議題

(1)開催趣旨及び検討課題について
(2)ガイドライン案作成の今後の進め方について
(3)ガイドラインの在り方について
(4)その他

○議事

○医薬安全対策課長 定刻の6時になりました。開会に先立ちまして、傍聴の皆様にお知らせいたします。傍聴に当たっては、既にお配りしております注意事項をお守りいただくよう、お願いいたします。

 本日の検討会は、従来の取り扱いと同様に公開で行うこととしてございます。カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、マスコミの方々におかれましては、御理解と御協力をよろしくお願いいたします。

 ただいまから、第1回高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループを開会いたします。

 御出席の構成員の先生方におかれましては、御多用かつ金曜日の遅い時間に足を運んでいただきまして御出席いただきまして、まことにありがとうございます。

 初めに、本検討会は第1回目の開催でございますので、構成員の先生方の御紹介をさせていただこうと思っております。お名前を五十音順で名簿に沿って読み上げさせていただきますので、一言御挨拶をいただければ幸いに存じます。

 では、五十音順でございますので、秋下雅弘構成員でございます。

○秋下構成員 日本老年医学会の秋下でございます。よろしくお願いいたします。

○医薬安全対策課長 池端幸彦構成員でございます。

○池端構成員 慢性期医療協会の池端でございます。きょうは、簡単なプレゼンをさせていただく予定です。よろしくお願いいたします。

○医薬安全対策課長 大木一正構成員でございます。

○大木構成員 東京都薬剤師会所属の大木です。品川区で開局しております薬剤師です。よろしくお願いします。

○医薬安全対策課長 大野能之構成員でございます。

○大野構成員 東大病院薬剤部の大野能之と申します。本日はよろしくお願いいたします。

○医薬安全対策課長 桑田美代子構成員でございます。

○桑田構成員 桑田でございます。青梅慶友病院看護部に所属しております。よろしくお願いいたします。

○医薬安全対策課長 清水恵一郎構成員でございます。

○清水構成員 開業医の代表として来たつもりでおります。今回は、病院からの逆紹介の患者さんの症例について、少し提示したいと思います。よろしくお願いします。

○医薬安全対策課長 仲井培雄構成員でございます。

○仲井構成員 こんにちは。地域包括ケア病棟協会の会長と芳珠記念病院の理事長をしております仲井と申します。よろしくお願いいたします。

○医薬安全対策課長 高瀬義昌構成員でございます。

○高瀬構成員 飛ばされたかと思って、ちょっとどきどきしました。

○医薬安全対策課長 申しわけございません。

○高瀬構成員 大田区で開業しておりまして、訪問診療を主にやっております。普段はもうちょっとましな格好で来るのですけれども、今度はシャツをきちんと着て来ようと思いますが、きょうは緊急往診の流れで来てしまったものですから、いつもの訪問診療の格好で参りました。大変申しわけありません。きょうは、よろしくお願いいたします。

○医薬安全対策課長 本日欠席でございますが、永井尚美構成員でございます。

 続きまして、浜田将太構成員でございます。

○浜田構成員 医療経済研究機構の浜田と申します。専門は、薬学と疫学です。よろしくお願いいたします。

○医薬安全対策課長 本日、遅れて御到着との御連絡をいただいております水上勝義構成員でございます。

 引き続きまして、溝神文博構成員でございます。

○溝神構成員 国立長寿医療研究センターの溝神でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○医薬安全対策課長 以上、12名の構成員の皆様方、どうぞよろしくお願いいたします。本日、現時点で12名中10名の御出席をもちまして検討会を開催させていただきます。

 続きまして、事務局を御紹介させていただきます。

 医薬・生活衛生局長の宮本でございます。

○医薬・生活衛生局長 宮本でございます。また、いろいろと先生方にお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。

○医薬安全対策課長 審議官の森でございます。

○審議官 森でございます。よろしくお願いいたします。

○医薬安全対策課長 総務課長の屋敷は、遅れて到着ということで伺っております。

 あと、安全使用推進室長の江野でございます。

○安全使用推進室長 安全使用推進室長の江野でございます。どうぞよろしくお願いします。

○医薬安全対策課長 最後に私、医薬安全対策課長の佐藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 紹介は以上でございます。

 引き続きまして、局長の宮本より一言御挨拶をさせていただきます。

○医薬・生活衛生局長 1回目のワーキンググループでございますので、一言御挨拶をさせていただきます。また、本日はお忙しい中、週末の遅い時間ということで、しかも少し小雨もぱらついているということで、お足元の悪い中、お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。日ごろから先生方には医薬行政に御尽力いただきまして、まことに感謝の念にたえないところでございます。

 さて、今般、高齢化の急速な進展により、高齢者への薬物療法に伴う問題がいろいろなところで顕在化してきているという状況でございます。多剤投与あるいはポリファーマシーと呼ばれておりますけれども、これに伴う薬物間相互作用の発現であるとか、服薬管理の必要性が高い患者さんなど、高齢者の皆さんにおける医薬品安全対策の必要性が高まっているということを認識しております。

 こういった状況を踏まえまして、今年の4月に高齢者医薬品適正使用検討会を立ち上げまして、7月には今後の検討課題や進め方につきまして、おまとめをいただいたところでございます。このワーキンググループは、このとりまとめを踏まえていただきまして、高齢者医薬品適正使用ガイドラインの案の作成につきまして御検討いただくためにお集まりいただいているものでございます。

 高齢者の薬物療法につきまして、学会におけるさまざまなガイドラインの作成あるいは各種研究班とか個別の医療機関や薬局での対応等、さまざまな取り組みがなされていると承知しております。こうした既存の知見あるいは取り組みを踏まえまして、現状を正確に把握した上で、実際の臨床現場で役に立つガイドライン(案)の作成に向けまして、高い見地から先生方の忌憚のない御意見をこの場でお伺いしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 開催に当たりまして、一言御挨拶させていただきました。

○医薬安全対策課長 宮本局長、ありがとうございました。

 続きまして、本検討会の開催要綱を簡単に御説明させていただきます。皆様、お手元の資料の本日の第1回ワーキンググループの議事次第、座席表の次に、「高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ」開催要綱、裏側に名簿がついている書類が1枚ございます。

 このワーキンググループでございますけれども、本年4月から開催しております「高齢者医薬品適正使用検討会」、今、局長からも御紹介ございましたけれども、このワーキングの親会に当たる部分でございますけれども、そちらの開催要綱に基づきまして、高齢者の薬物療法に関する安全対策を推進するための高齢者医薬品適正使用ガイドライン(案)の作成、作成に必要な情報の収集及び整理を行うことを目的として開催するという目的になってございます。

 検討事項、構成員、運営等は、この紙に記載しているとおりでございますけれども、この開催要綱で本ワーキンググループに主査を置き、検討会の座長が、本ワーキンググループの構成員から主査を指名する。主査は、本ワーキンググループの議事を整理することとすると定められてございます。

 高齢者医薬品適正使用検討会の印南座長から、秋下先生を主査に指名するとの旨を伺ってございますので、本会の主査につきましては秋下先生にお願いしたいと思っております。

 それでは、先生、よろしくお願いいたします。

○秋下主査 検討会の印南座長の御指名ですので、謹んで主査を務めさせていただきたいと思います。皆さん、改めましてよろしくお願いいたします。

 本ワーキングは、高齢者医薬品適正使用ガイドライン(案)の作成という大変重要な役割を担っておりますので、構成員の皆様方、どうかよろしく御検討くださいますようお願いいたします。きょうも、非常に多くの傍聴者がおられますので、関心の高いときだと思います。

○医薬安全対策課長 ありがとうございます。

 続きまして、副主査の指名についてでございます。開催要綱で、「主査に事故があるときは、あらかじめ主査の指名する構成員がその職務を代行することとする。」と定められてございます。主査におかれましては、副主査の御指名をお願いいたします。

○秋下主査 それでは、本日は御欠席ですが、副主査は永井先生にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

(異議なし)

○秋下主査 ありがとうございます。

 特に異論もないようですので、副主査は永井先生にお願いしたいと思います。

○医薬安全対策課長 それでは、副主査は永井先生にお願いしたいと思います。本日、永井先生は御欠席ですが、事前に御了解もいただいてございます。

 以降の議事進行につきましては、主査にお願いいたしたいと思います。

 カメラ撮りはここまでとさせていただきますので、御協力をよろしくお願いいたします。

(カメラ撮り終了)

○医薬安全対策課長 それでは、議事のほう、主査、よろしくお願いいたします。

○秋下主査 それでは、議事を進めてまいります。

 初めに、事務局から資料の確認をお願いいたします。

○課長補佐 事務局より配布資料の確認をさせていただきます。

 お手元にお配りしました資料、一番上に議事次第、配布資料一覧、開催要綱、裏面に構成員名簿、その下に座席表。

 その下から、資料1から資料2、資料3、資料4、資料5、資料6、資料7と資料が続きます。

 以下、構成員の机上配布のみとなりますが、参考資料としまして、厚労省の薬物療法に関する既存のガイドライン等を参考資料1から順に1、2、3、4、5、6と準備しておりますので、こちらを必要に応じてご覧ください。

 また、当日配布資料としまして、当日配布資料1、資料5の補遺、当日配布資料2、ガイドラインのあり方に対する構成員の御意見ということで配布させていただいております。

 本日の資料は以上です。不足等がございましたら、お申しつけください。

○秋下主査 それでは、議事次第に沿って議事を進めてまいります。

 議題1は「開催趣旨及び検討課題について」です。これにつきまして、事務局より説明をお願いいたします。

○医薬安全対策課長 ありがとうございます。事務局でございます。

 皆様、お手元の資料1をご覧いただければと思います。先ほども申しましたが、今回のワーキンググループの開催の趣旨ということでございまして、親会の高齢者医薬品適正使用検討会のほうで整理、とりまとめをいただきました検討課題と今後の進め方というものに沿いまして、本ワーキンググループでのガイドライン(案)の作成を行うこととされていると御紹介させていただいてございます。資料1が、その検討課題と今後の進め方というものでございます。

 1.高齢者の薬物療法の現状と分析というところでございますけれども、これまでに得られている調査研究等の範囲の中での薬物療法、高齢者の現状を整理したということで、60歳前後を境に服用する薬剤数が増える傾向があるとか、75歳以上でより多い傾向がある。その他、特に6剤以上で、薬剤関連の有害事象の発生頻度が高くなる傾向がある等々の状況が整理されてございます。

 一方で、こういった高齢者の医薬品適正使用を推進するために、その基礎となるようなエビデンスも十分ではないという御指摘もございまして、そういった検討の基礎となるようなエビデンスを、ここに挙げてございますような点に留意しながら、今後も収集・分析していく必要性というものも指摘されてございます。

 1ページおめくりいただきまして、2ページ目でございますけれども、2.高齢者の多剤服用(ポリファーマシー)対策のためのガイドライン等ということでございます。

 高齢者の薬物動態等を踏まえた投与量の調整、薬物相互作用による多剤服用時の副作用の発生による問題を防止するためということで、主として安全対策ということを主眼に置いた形のものでございますけれども、医薬関係者(医師、薬剤師、看護師等)がそれぞれの立場で参照できる医薬品の適正使用情報を充実するべきであるということをいただいております。

 これまで、さまざまな各専門領域の学会のほうでも診療ガイドライン等をおつくりいただいているところでございますけれども、そういった取り組みを包含した形で、国レベルでの包括的な高齢者の内服薬の多剤服用に関する適正使用ガイドラインを作成する必要があるということ。

 また、そのガイドラインを作成する際には、薬効群の考え方とか薬剤数を調整する際の適切な対応の基本的な考え方。一方で、画一的に数等を当てはめるようなガイドラインは非常に困難であるということも踏まえながら御検討いただく必要があるだろう。

 あと、患者様が置かれているさまざまな医療環境、医療現場における対応ということで、急性期、回復期、入院、外来、在宅、それぞれの医療現場で考え方が違う部分もあるわけでございまして、そういった部分も踏まえた形。また、OTC医薬品とか栄養補助食品とか、その患者さんが置かれている全体を捉えながら対策を考える必要があるのではないかといったことで、ガイドラインの作成に関する御提案を親会からいただいているところでございます。

 また、3番、多様な医療現場の多職種連携の情報共有、管理という部分で、患者さんがいろいろな現場をまたがって受診されるという状況もございまして、そこでの職種間の情報共有というものが円滑に行われる必要があるだろう。

 3ページになりますけれども、共有される情報の内容とか情報共有の方向性。急性期病院から診療所、診療所から急性期病院といった流れも含めての部分。

 あと、(3)にございますけれども、複数の専門領域を調整する医師を含めた形での多職種による一元的な薬物療法適正化チームの形成を支援する仕組みを検討したらどうかといった御提言もいただいているところでございます。

 あと、4.高齢者の薬剤使用に関する医薬関係者及び高齢者自身の理解・意識の向上ということで、医薬関係者、また学生の段階からのさまざまな意識づけですとか、医薬関係者、医療関係者からの患者様に対する情報の伝え方の部分。

 また、4ページにわたってまいりますけれども、家族構成の変化も含めて、高齢者の生活環境が変化しているという、取り巻く状況の変化も考慮した上で、適切な服薬指導に取り組むような姿勢とか国民的な啓発も必要になってくるだろうということで、こういった部分を引き続き、親会でも御検討いただくことになっております。主としてガイドラインの作成ということで集中的な検討が必要ということで、本ワーキンググループを設置して御検討いただく運びになったという次第でございます。

 そういったところで、親会での検討課題と今後の進め方のまとめについて御紹介させていただきました。ありがとうございました。

○秋下主査 ありがとうございました。

 事務局から、本ワーキンググループの趣旨及び課題について説明していただきましたが、何か御意見、御質問等があればお願いいたします。よろしいでしょうか。

 では、また後ほど御意見をいただく機会がございますので、議題1についてはこれで終了とさせていただきます。

 では、議題2に移りまして、「ガイドライン作成にあたって」ということで、お願いいたします。このワーキングは、親委員会である高齢者医薬品適正使用検討会から、高齢者の医薬品適正使用ガイドライン(案)の作成を委託されているわけですが、今回は第1回ですので、実際のドラフティングをこれから行うに当たりまして、各構成員の先生方から、ポリファーマシーに関する現場での対応や考え方、どのようなことをガイドライン作成に期待するかというガイドラインのあり方について御意見を伺う機会としたいと考えています。それらの意見を踏まえて、今後のワーキンググループの進め方について検討するような進め方で本日は進めたいと思っていますが、その点はよろしいでしょうか。ありがとうございます。

 では、そのような観点で、資料2の「ガイドラインの作成にあたって(案)」について事務局より御説明をお願いします。

○課長補佐 資料2の「ガイドラインの作成にあたって(案)」について説明させていただきます。資料2をご覧ください。

 本ワーキングの検討内容ですが、先ほど説明しました資料1の今後の進め方、検討課題にありますとおり、大きく2つございます。1つ目は、高齢者における薬物療法に関する現状分析。2つ目は、高齢者の多剤服用に関する適正使用ガイドライン(案)の作成です。

 ガイドラインの作成にあたっては、新たに実施が必要な調査分析は、時間と費用がかかる一方で、高齢者の多剤服用につきましては、既に関連学会のガイドライン等で一定のコンセンサスが得られたものがあることも考慮して、以下のように、1年度目、2年度目と分けて2段階の作成としてはどうかという御提案でございます。1年度目、今年度は、包括的なガイドライン(案)を作成し、2年度目に専門領域別もしくは領域横断的な病院機能別のガイドライン、すなわち、もっと深く掘り下げて、新たに実施した調査分析の内容を踏まえた詳細なガイドラインを作成するという考え方はいかがかという提案でございます。

 作成に向けた進め方でございますが、本日、まずガイドライン(案)のあり方について各構成員の先生方の意見交換、御意見をいただきまして、その意見のとりまとめをし、その後、骨子案の作成、また、新たに実施が必要な調査等の洗い出しを行った上で骨子案に対する議論、さらにはガイドライン(案)の作成と進めて、最終的には、ここで作成いただいたガイドライン(案)について親検討会へ報告するという形で、この作業を2段階のガイドライン作成について、それぞれ実施するという形で行ってはどうかというものでございます。

 以上、資料につきまして説明です。

○秋下主査 ありがとうございました。事務局から、ワーキングでのガイドラインの作成に当たっての考え方の案について説明していただきました。

 ガイドライン作成について、1年目は包括的なものを、2年目は詳細な専門領域別のものをといった2段階で検討していくという方針ですが、これについてはいかがでしょうか。何か御意見、御質問等があればお願いいたします。

 浜田構成員。

○浜田構成員 包括的なガイドラインのイメージを確認したいのですけれども、今あるエビデンス、関連学会のコンセンサスが得られたものをまとめると、このような「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」に近いような形になってしまうかと思うのですが、今回、ポリファーマシーにフォーカスを当てているということで、例えば処方の見直しの実際のやり方ですとか、そういうものが中心となったほうがいいかなという気はしています。

○秋下主査 今の御意見について、事務局から。

○医薬安全対策課長 事務局でございます。御意見ありがとうございます。

 本日は、第1回目ということでございますので、今、浜田構成員から御紹介いただいたような意見も含めて、さまざまな構成員の先生方がどのような形のガイドラインを期待されるかということをお伺いした上で、先生方の意見を少し整理させていただいて、それからガイドラインのイメージづくりをドラフティングする過程で固めていこうということでございますので、本日は、今、いただいたような御意見をほかの構成員の先生方からもいろいろといただければと思っております。

○秋下主査 ありがとうございました。

 浜田構成員から出ましたような疑問というのは、私も抱くところでございまして、まさに本日はその点について御議論いただきたいということでございます。したがって、主査が余り意見を言うのもどうかと思いますが、専門領域別、早く現場で使えるという意味では、2段階目のものもほしいということになるかと思いますが、そこを拙速にやりますと、換骨奪胎というか、余りいいものができないのではないかということは考えられますので、私がこの老年医学会のガイドラインをつくったときの苦労を考えますと、総論がしっかりしていないと各論もいいものができないと思います。

 そういう意味では、少し時間をいただいて包括的なガイドラインをつくらせていただきたいという考え方から、このような構成になっているということも御理解いただければと思います。いかがでしょうか。

 清水構成員、お願いします。

○清水構成員 大もとに戻って申しわけないのですが、高齢者という3文字の抱くイメージというのは、それぞれの医療・疾患において、あるいはその医療を提供している場において違うと思うのです。一般的に言うと、65歳ぐらいから入ってきて、70歳、75歳で、80歳でと、いろいろな区切りがあるのですが、ここで言う高齢者というのはどの辺を基準とお考えなのでしょうか。

○秋下主査 事務局で考えがございましたら。

○医薬安全対策課長 ありがとうございます。

 先ほどの資料1の高齢者の薬物療法の現状と分析というところにもちょっと触れてございますけれども、これは薬物療法の安全対策というところを中心に考えていくということですので、高齢者の括りとしては、通常使っている65歳というのが一つの目安でございますけれども、特にここでも書いてございますように、75歳以上で、より安全対策において考慮しなければならないような現状があるということですので、65歳、高齢者という定義はありつつも、75歳とか、そういう方を比較的フォーカスを当てて御検討いただくのも一案かなと思っております。

○秋下主査 ありがとうございます。

 よろしいでしょうか。

○清水構成員 確かに、我々、外来で見ていても、何となく年齢の括りがあるような感じがして、あるところから急に虚弱になってきたり、あるいはいろいろな合併症が急に増えてきたりということから考えると、保険の意味の高齢者もありますし、いわゆる薬剤とか、いろいろな括りの高齢者の定義があると思います。

 それで考えると、我々、日常診療をやっている者としては、75歳ぐらいは、長く診ている方が弱ってきたなとか、それから薬が大分増えてきたな。疾病も、高血圧も含めて高脂血症、それに骨粗鬆症も含めて、いろいろな運動器のものが入ってくると、急に薬が増えてしまうということもありますので、何となく雰囲気として、フォーカスすると、75歳で合っているのかなという気が、私としてはしております。

○秋下主査 ありがとうございました。

75歳以上ぐらいを中心的な層として考えていくという御意見だと思いますが、このあたりはそのようなイメージでよろしいでしょうか。はい。明確にここで切るものではないので、ぼんやりとした言葉だと思いますが、中心的なイメージとしてはそういうところということで、また後ほど、その辺も含めて御議論いただく時間もあるかと思います。

 そのほかに、御意見、御質問等、ございませんでしょうか。

 それでは、先生方から御異議がなければ、事務局からの御提案に沿いまして、まずは本年度中に包括的ガイドライン(案)を作成できるように、本日、これからの議論を含めて取り組んでいくことでよいでしょうか。ありがとうございます。

 それでは、議題3に移りたいと思います。次の議題は「ガイドラインの在り方について」でございます。このワーキンググループでは、先ほど事務局から紹介されました親検討会の中間とりまとめを軸にガイドライン(案)の作成を進めてまいりますが、具体的な作業を始める前に、ガイドラインのあり方について各構成員の御意見を伺うこととしたいと思っています。

 まずは、本日、資料の提供をいただいた構成員の池端構成員、清水構成員、仲井構成員、大野構成員に、高齢者の薬物療法における現状や課題、対策について御紹介いただきたいと思っています。その後、資料の提供をされていない先生方の御意見も含めて、医療現場で使いやすいガイドライン(案)として、どのようなものを期待するのか議論したいと思います。

 4人の先生方から順に御発表いただきまして、その後にまとめて質疑を行いたいと思いますが、発表について特段の御意見、ここでぜひ聞いておきたいということがございましたら、各プレゼンテーションの合間に挙手をお願いいたします。

 まずは、池端構成員から「療養病床における薬剤使用に関するアンケート集計結果まとめ」について御説明いただきます。では、池端構成員、よろしくお願いします。

○池端構成員 このような機会をいただきまして、ありがとうございます。では、「療養病床における薬剤使用に関するアンケート集計結果まとめ」ということで、10分程度御報告させていただきます。なお、これは親会議で一度御報告させていただいた内容を検討して、さらにまとめて、少し加えたものをきょう、資料として出させていただきましたので、よろしくお願いいたします。

 この検討会のメンバーに私が入ったときに、まず資料が欲しい。現状、どうなのだろうか。特に、まさに65歳、75歳、85歳以上の高齢者が入院治療している療養病床を中心として、どういう現状かということで、ことしの5月に緊急アンケートをさせていただきました。対象は、慢性期医療協会会員1,024病院の薬剤部長あるいは科長さん宛てにさせていただきました。回収率は、病院単位で30%、病床単位で40%ぐらいを得ましたので、御報告させていただきます。

 まず、服用を必要最小限にするために努力をしているか。当然、これはするわけですし、療養病床は御存知のとおり包括的医療ですので、一定程度まで、薬は少しでも減らしていく努力をする病棟ということが言えるかと思いますが、積極的・消極的、あわせて65%ぐらいが努力している。どちらとも言えないというのが3割ぐらいいたという当然の結果が出ています。

 そして、病床種別と病床数・入院患者数を見ると、療養病床の協会でも、医療療養、介護療養等ありますけれども、半分近くが医療療養であるということで御確認ください。

 そして、アンケートで、最も多く定期内服薬を服用した患者の薬剤数を単純に聞いてみました。最も多いのが111213ですけれども、外れ値で26種類飲んでいる方がいた。これは何とかしなきゃいけないということを考えながらも、こういう現状があるということです。

 次に、5月1日現在入院している患者さんの定期内服薬の種類数ごとの患者数はどうかというと、これはちょっと意外だったんですけれども、ゼロという方も16%あった。あとは、正規分布に近いようで、ちょうどポリファーマシーの基準になるような5、6種類をピークにして、こういう分布になっているということです。

 そして、平成29年2月から4月までの3カ月間の間、1カ月以上の入院を経て退院した全患者数の平均がどのぐらいの年齢かというと、95歳以上が8%、85歳以上が40%、75歳から8432%を合わせると、75歳以上で区切っても8割以上がこの病棟にいるということで、うちの協会の患者がまさに対象となるということだと思います。

 そして、定期内服薬の種類が、1カ月以上入院して退院した患者さんがどれくらい減っているか。全部を平均すると、5.6平均あったのが4.7になった。1種類ぐらいは減っているということが出ました。

 次に、定期内服薬の退院時の変化ということで、増えたのか、減ったのか、変わらないかということをとると、意外ですが、増えた人もある。療養病床も治療するために入院しているので、そこで新たな疾患が出ると、増えて退院する方も一定数はいらした。変更なしというのも3割いるけれども、増加も20%ぐらいいるということで、減ったのは4割ぐらいといった分布になっているということです。

 それから、5種類以下と6種類以上は、入院時はほぼ五分五分だったのが、退院時は5種類以下が6割で、若干増えているという結果が出ました。

 定期内服薬の入院時と退院時の比較をしますと、オレンジが退院時でブルーが入院時です。入院時でもゼロというのが8%ぐらいいましたけれども、退院時はゼロというのが倍ぐらい増えています。あとは、普通の分布、若干減っているという感じですけれども、分布としてはそんなに大きな変化はないような減り方で、それぞれの種類が少しずつ減っているという感じになっています。

 一方で、もう少し長期入院している方はどうだろうということで、平成2811月1日から30日までの1カ月間に入院して、平成29年5月1日時点でまだ入院している、6カ月以上入院している患者さんの入院時と、5月1日時点の内服薬がどのぐらい減ったかというのを見ると、これも5.6から5.2で、長期療養しているので、0.4種類減ってはいますけれども、それほど大きな減り方はしていないというデータが出ました。

 そして、平成2811月から30日までを比較すると、これも増加も一定数あります。変わらないが一定。大体同じような傾向で、増加も一定数はあるということです。だから、減らそうと思っても、療養病床だから、本当は薬をどんどん減らしたほうが、包括ですから経営的にはいいはずですけれども、増やさざるを得ないような現状もあるということです。

 あと、5種類以下と6種類以上を比べても、長期療養でも同じような傾向で、若干減ってはきているけれども、平均では1種類以上減らせないということ。

 これも同じような傾向ですね。入院時と6カ月入院した後。傾向としては増えていませんけれども、若干減っている傾向ということです。

 あと、自由記載欄に書いていただきました。300以上の病院の薬剤課長さん、部長さんが一生懸命書いていただいて、何と1,200以上の意見が出ました。これは、非常に関心が高いということの現れかと思います。親会議では全部の意見をざっと並べましたけれども、少しかいつまんで、多かった意見をちょっと並べました。

 まず、服用薬剤を必要最小限にするためにどのような努力をしていますかという質問に対しては、薬剤師自らが医師へ提案しているということが一番多かったです。

 それから、入院時の段階で持参薬の見直しを徹底的にしているという御意見。

 それから、同じような意見ですけれども、持参薬から院内処方に切り替える際に見直しをする。

 あと、患者さんに教育という言い方が正しいかどうかわかりませんけれども、患者さんに理解してもらって減らす。これがなかなか大変。かなりかぶっている薬があるけれども、特に療養病床に来る場合は急性期から来ているので、急性期にもらった薬は金科玉条、大切な薬だから1種類でも減らしたくない。逆に、ジェネに切り替えることさえ困ると言われることもある。この辺の患者さんの教育も必要だということを常に考えてやっているという御意見がたくさんありました。

 一方で、なかなか御理解いただけない先生方もいらっしゃる。特に、専門医の先生は、これが絶対必要だ。整形、循環器等々がおっしゃると、それを単純に足し算していっても10種類、15種類になってしまうので、いかにそれをみんなが共有するかという、ここへの教育、アプローチが非常に大事だということをおっしゃっている方が多かったです。

 2番目の質問として、ポリファーマシーなどの高齢者医薬品使用に関する御意見は何かありますかということですが、これも同じように、入院は減薬のチャンスである。外来ではなかなか減らせない。入院では常に病状が診られるので、ここがチャンスなので、一気に減らせるものは減らせるのではないかという御意見がありました。これを一つのチャンスとして捉えるべきだという御意見。

 それから、逆に、先ほど言ったように薬を求める患者さんも多いので、この患者さんの理解も必要だということも、上と同じような御意見ですが、多かった。

 それから、かかりつけ医とかかりつけ薬局の充実が非常に大事だ。

 当然、お薬手帳の利用促進。

 あと、これも前述とつながりますけれども、専門医処方に対する減薬の困難さを書かれている方も非常に多かったです。例えば、抗凝固剤が2種類3種類出ているものは、1種類減らしてもいいのではないかと言っても、専門医が出したものを減薬するのはなかなか難しい。ここにガイドラインが必要なのかなと思いますが、そういうことを書かれている方が非常に多かったです。

 そういう意味でも、総合診療医というのが正しいかどうかわかりませんけれども、全体を診るお医者さんが必要ではないかという御意見も複数ありました。

 次に、入退院の間で患者の薬剤数が増えた場合がある。どういう場合に増えますかというと、当然ながら感染症とか新たな疾患の場合。

 次に、他科受診した後に増えた場合。特に、循環系が多いです。脳卒中あるいは心臓病等々で一気に薬が増えます。これが多い。

 更に、疼痛、不眠の軽減のため。

 また、患者の不定愁訴。幾ら説明しても、とりあえずお薬を出しておくということで、とりあえずのお薬がどんどん増えてしまうということがあるという御意見をいただきました。

 最後に、入退院の間で患者の薬剤数が減ったのはなぜか。どうして減ったのかということだと、治療で病状がよくなった場合が当然ありますが、リハビリとか介護の介入によって、眠剤等、精神薬等も含めて減薬できた場合。こういう介入も減薬に非常に大事だという御意見。

 それから、同種同効の薬剤を減量したり、重複投与の整理で随分減った。それから、これを是とするか、余り意味がないとするかわかりませんけれども、合剤へ処方した。これがポリファーマシー対策につながるかどうか、ちょっと疑問のところもある。これは先生方の御意見を聞ければと思いますけれども、これで減らしたということもありました。

 こういったことを受けて、対策として何が考えられるかということを私なりに少し整理してみました。

 特に、医師と薬剤師の連携ということが非常に重要だろう。処方権を持っている医師と薬剤師さんの間での連携。処方権は医師のみとなっていますが、最近の薬剤師さんは本当に勉強して、医師がそれを全て把握することが不可能な状態になっているので、ここの連携が非常に大事だというポイントが1つあると思います。

 それから、情報一元化のまとめ役となる医師の必要性ということで、専門医とかかりつけ医。どちらかというとかかりつけ医の先生がまとめ役になるのがいいのだろう。そういうまとめ役になる医師の必要性、総合的な専門性とか気概ということが必要ではないかということを感じました。

 この辺に関しては、それぞれの感染症でどんどん足し算するわけにはいかないので、2年目の「専門領域別もしくは領域横断的な病院機能別のガイドライン案」ということになるかもしれませんけれども、こういうガイドラインが必要ではないかということを感じます。ガイドラインというものがあると非常に減薬しやすい。

 最後に、提言をこのようにまとめてみました。それを受けて、これは親会議でも少し提言させていただいたのですけれども、本当に(ポリファーマシー)対策への5つの提言ということで、何と言っても、利用者である患者さん、国民全体がポリファーマシーということの知識を持って、同じ方向、ベクトルを向かないことには、幾ら専門職がいろいろ言っても、それをなかなか理解していただけないということが非常に大事だろうということは感じました。

 次に、医療専門職、特に医師と薬剤師への教育とか研修ということも必要ではないか。もちろん、非常に造詣が深い先生方、本日はそういう先生方ばかりお集まりだと思いますけれども、その辺をどこまで一般の実地医家の先生方も含めて落とし込むかということが非常に大事なのではないかと感じました。

 それから、当然、医師、薬剤師だけではなくて、さらにセラピスト、介護職員、ケアマネジャーさんも含めて、多職種協働で取り組んでいくことが非常に大事ではないかということを感じました。その多職種協働ということで、現状、病院等でうまくいっているNSTというチームがありますから、それになぞらえて、私はPSTと勝手につけたのですけれども、ポリファーマシー対策のサポートチームを設置して多職種協働でやっていく。後で仲井先生から御発表いただけるNSTを使ったポリファーマシーのチームというのは、まさに同じことだと思います。別に名前はどうでもいいんですけれども、こういう考え方が必要だろう。

 1対1だと、専門職の先生とポリファーマシーはできないので、チームで理論立てて、ガイドラインも使いながらチームでアプローチする。そこは、患者さんも含めたチームというものが理想ではないかと思いますけれども、こういう取り組みがぜひ必要ではないかと感じます。

 そのために、こういう包括的なガイドラインの中には、1の国民的啓蒙とか医師への教育・研修。特に、多職種協働という考え方をぜひ入れていただくといいのではないかということを感じます。

 一方で、2年目の専門領域別・病院機能別ガイドラインになるかもしれませんけれども、職種別とか疾患カテゴリーというガイドラインも必要ではないか。そういう包括的ガイドラインと専門領域別・病院機能別のガイドラインの2本立てが私もいいのではないかと思っていまして、まさに本日事務局からお示しいただいたとおりだと思います。

 最後は、ここでお話しすべきことかわかりませんけれども、病院・診療所を含めて、ここを一気に進めるためにはある程度のインセンティブがあるといいと思いますので、最終的には診療報酬でのインセンティブもひょっとしたら必要になってくるのではないかということを感じましたので、5つの提言をまとめさせていただきました。

 以上です。ありがとうございました。

○秋下主査 ありがとうございました。

 続きまして、清水構成員から「地域医療連携におけるポリファーマシーの検討」について御説明いただきたいと思います。

○清水構成員 資料4をご覧ください。「地域医療連携におけるポリファーマシーの検討」ということですが、地域医療連携というのは病診連携、かつ逆紹介の患者さんの評価をしております。

 赤字で書いてあるように、ポリファーマシーは、潜在的に不適切な処方も多い。当然、薬が多いこともあります。同効薬の重複ということも入っていまして、その中の一部としては、疾患に対して必要な薬剤が処方されていないことも意味合いとしては入っていると考えております。

 目的として、一番最後のポツですが、日本臨床内科医会は、医療連携、逆紹介の患者さん、特に高齢者のポリファーマシーの実態を明らかにする。なかなかリアルワールドが出てこないのです。というのはなぜかといいますと、こういったデータはデータベースがないわけで、診療報酬からも出てこない。専門医療機関から、それぞれ地域の医療機関に逆紹介、この事例をとにかく集積して、リアルワールドがどうなっているのかということを解析したのが今回の報告でございます。

 1枚おあけください。ボランティアの先生方にお願いして、逆紹介の患者さんの報告書ということで、こういう形でお書きいただきました。ワープロで打ってくる先生もいらっしゃれば、手書きで読めない先生もいて、後から問い合わせするのがすごく大変で、診療中に電話をかけてくるなと言う先生もいて大変でしたけれども、事務局は非常に頑張っていただきました。

 下をご覧ください。逆紹介の患者処方報告という形できれいに整理して、それぞれの疾患、病名、年齢、性別、それぞれの科、連携の予定、減算ということがありますね。7剤以上、15剤ぐらいの方を引き受けて、我々が処方すると減算されてしまうのです。引き受けたのに減らされるという話もありまして、その辺も考慮しております。

 集積事例のデータベースは、このような形でやっております。

 内容としては、6番目になりますが、平成27年1月から29年4月30日までの間の患者さんに対して、とにかく早く出そうということで、6月1日から1カ月の間に皆さん、出してくださいということでお願いしました。

 報告事例が162例ございまして、不適切が10例。152例で今回、検討いたしました。男性が87名、女性が65名。平均年齢が、男性の場合が73.4プラスマイナス13、女性が78.3プラスマイナス13。まさに、先ほどおっしゃったざっくりと75歳近辺というのが、今回、ここで出ております。中央値としては、76歳、女性は82歳という患者さんがベースでございます。

 疾患総数として、1,109、1事例平均7.3、範囲としては1から15までございました。薬剤の話ですが、薬剤の総数が1,476でございました。1事例平均が9.7、範囲が5から18ということで、先ほどのデータとは多少違いますが、かなり数が多いということがわかります。

 次のページをご覧ください。地域医療連携の中で、病院の先生から「小康を得て、今後の経過観察・療養指導を依頼したい」ということで逆紹介をいただいています。この逆紹介の内容というのは、こちらからお願いした患者さんが帰ってくる例、全く関係なしに送られてくる例がございました。

 診療形態は、外来で129例。訪問診療をお願いしますという方がいらっしゃいました。

 向後の連携については、予定あり、予定なし、不明とありますが、紹介いただいたところと連携していくというのが基本です。

 紹介元の診療は、循環器、内科、神経内科、脳神経、あらゆる科にわたっております。それが今回の特徴かと思います。

 病名に関しましては、循環器、消化器、高血圧、脂質異常、筋骨、神経、糖尿病と、いろいろございますが、特に目立つのが循環器、消化器、高血圧、脂質異常。まさにメタボに関係するところ、それから高齢者に関係するところが上位に来ております。それぞれが組み合わされば、数が多いということになります。

 次のページをご覧ください。薬効コードについて、今回、記しております。薬効コードで整理しますと、血圧の降下剤が一番多い。次に、消化器、凝固剤、脂質異常症、高脂血症ですね。糖尿病。次に、緩下剤、眠剤、利尿ということで、かなりの数、出てきます。先ほどの疾患にあわせて、薬が高頻度に出ているということです。

 次に、循環器について見ております。心疾患、冠疾患、末梢等で183。重複はどのぐらいあるかということですが、3病名ぐらいが重複している例が多いということでした。循環器疾患は99例で65、重複の方が半数以上、病気を持っていらっしゃる。1つの病気で来ている方はいませんし、循環器がありますと、そこに高血圧も当然入ってくるような方たちが多いですね。

 次に、11をご覧ください。循環器について薬効別に見てみました。これは数ではないのですが、こういった番号が分類上、ついております。強心剤から、最後のその他の219までついておりまして、それぞれ数でみますと、循環器用薬は1,476剤ありましたが、その中の32%です。ですから、このお薬がかなり使われていることがよくわかります。

12番をご覧ください。血圧降下剤になります。高血圧がないという方もいらっしゃいます。高血圧は1剤でやることが多いのですが、その中に2剤以上の方もいらっしゃる。疾患によって複数使わなければいけない方もいらっしゃるので、60の事例で重複がございました。50%ぐらいは、高血圧という疾患がつくと重複のお薬が出てくるということになります。血圧を下げるお薬というのは、カテゴリーが違いますから、本当の意味の重複になるかどうかわかりません。

 次に、高脂血症になりますと、脂質異常症なしという方も半数ぐらいいらっしゃるのですが、大体1剤でいっております。ただ、複数、スタチン系、フィブラート系の方がいらっしゃるので、こういう形になっております。これは、結構少ないですね。18.8%で、脂質に関して重複はそれほど多くない。

 糖尿病となりますと、これは結構多くなりますね。糖尿病でも投薬なし。いわゆる2型糖尿病で運動療法を頑張って、食事療法で処方なしという方もいらっしゃるわけですが、1剤、2剤が同じぐらいでいらっしゃいます。ですから、50%ぐらい。糖尿病の方は、かなり複数のお薬を飲んでいらっしゃることがわかります。

 次の15番をご覧ください。高血圧と循環器疾患のバランスを見ております。高血圧と循環器疾患は非常に仲がよくて、「あり」と「あり」が81、それぞれ見ますと重複してきます。ですから、高血圧と循環器疾患ということは、それぞれのお薬がついてくるので、かなり増える事例がございます。そういう意味では、高血圧事例が119、重複が61.8%、循環器で81%ということで、疾患によって数が増えてくることになります。

 では、どうなっているのかということで、疾患重複とポリファーマシーの出現頻度を見ております。

 3疾患、高血圧、脂質異常、糖尿病。4疾患、これはまさにメタボと言われるようなものが入っているのですが、3疾患が結構多くて、いずれの疾患もなしから増えてきます。いずれか1が44、2が49、3疾患で39ということで、合併してくるのですね。

 4疾患の方になりますと、こういう形で増えてくるということで、先ほどの母集団の中の人たちが、結構複数の疾患があって、かつ薬が多いというのがよくわかります。

 血液凝固阻止剤についても、なしの方もいらっしゃるのですが、1剤、2剤ということで、37%が重複でお薬が出ております。

 これがH2BPPIの重複がどうだろうということですが、112例ございます。

 問題は、バイアスピリンです。これが出るとお薬がくっついてきてしまうのですね。ですから、血流改善を含めて、血小板のお薬の副作用に対して薬がついてくるので、これはペアになってきます。バイアスピリンとH2BPPIの方もいらっしゃいます。こういう胃潰瘍のような特殊な例がありまして、副作用をおさめるために薬がくっついてくる。これもポリファーマシーの1つかと思います。

 次、ご覧ください。催眠鎮静、下剤の話です。

 余り複数入りません。寝る前の薬は、いいものが1つだけということが一般的だと思います。

 ところが、緩下剤ですと複数入ってきます。それこそ酸化マグネシウムが入ったり、アローゼンが入ったり、お水の薬が入ったり、いろいろということで、これは恐らく療養病者の方もかなり苦労なさっている領域かと思います。

 1つの括りの中で、Stopp Criteria 2015に照会しました。もともとの疾患とお薬の区別と、我々日本のものと違うということがわかりまして、一生懸命やってみましたが、ちょっと解析できない。かつ、多分、事前に病院でやっているはずです。それで、逆紹介で我々が引き受けているわけで、そういう意味では、病院でこの薬、この数、出ているけれども、その処方箋を出した先生は御存じだろう。副作用のことも考えていらっしゃるのだろうということで、我々はごくんと飲み込んで、そのまま処方しているという状況です。

 それから、ポリファーマシーへの対応で先生方に御意見を聞きました。

 紹介処方のままでは、多剤投与減算規定に抵触します。処方料と薬剤料、院外処方であれば処方箋料が逓減されます。68点から40点に下がる。大変な患者さんを診て、副作用を考えて、頭を一生懸命使って処方すると点数が下がってしまうという非常に困った状況になります。

 ただ、そういう状況があっても、減算覚悟でそのままの処方を継続するというのが105例。ですから、これはある意味では専門家の先生が処方されたものを、我々開業医がいじれないという雰囲気があります。

 あと、ジェネリックへの変更、あるいは服用時の薬剤の括りの変更をする。17点ルール等で減算されないように工夫するということで、これは先ほど言われた保険上の問題であります。

 あとは、地域包括診療加算をやると7剤まで抵触しませんので、そういう形でたまたま減算されない方もいらっしゃいました。

 最終的に、症例は少ないですが、リアルワールドを反映していると思いまして、先ほどお話ししたように、集積152例、男性73歳、女性78歳、1事例平均7.3の病名、9.7のお薬ということ報告いたします。

 あと、ここに書きましたように、循環器、消化器、高血圧、脂質異常と筋骨、神経、糖尿病、その他の順番で多かったということです。

 書いてありますように、この方々は何かイベントがあって入院されて、さらに病院でいろいろ検査して病気が見つかって、それぞれ治療したという方なので、入院以前よりも数が当然増えております。

 あと、薬剤が最も多かった高血圧事例でも、循環器を合併される方が68.1%。一方、疾患数が最も多かった循環器を有する事例が81.8と、非常に相関があった。ですから、裏と表で、どちらから見ても多いということです。

 最後に、ポリファーマシーの回避をどうするかということを我々、ちょっと考えております。単に薬剤数を問題にするのではなくて、患者さん、あるいは高齢者の向後を見据えて、生き方等を勘案した全人的な医療の中でだんだん減らしていく。要するに、お薬の減量を含めて、最低限度の処方をすることを心がけることが大事であろうと我々開業医は考えております。

 以上です。

○秋下主査 ありがとうございました。

 続きまして、仲井構成員から「NSTコアメンバーを中核としたポリファーマシー対策」について御説明いただきます。よろしくお願いします。

○仲井構成員 では、よろしくお願いいたします。

 まず、第1部はポリファーマシーミーティングについて、お話しします。

 病院の概要とポリファーマシーの包括的取り組みです。

 病院は、200床の一般病床と120床の療養病床のあるケアミックス病院でして、その中にDPC対象の急性期が86床、地域包括ケア病棟が82床あります。関連の施設として、訪問、通所、入所等の事業所があります。

 こういった病院ですが、リハビリ・栄養・認知症・多剤投薬について包括的に取り組んでおります。その理由は、治す従来型医療から、治し、支える生活支援型医療に転換が進んでいるので、包括的に取り組まないと、なかなか対応できないということでやっております。

 各分野のチーム医療へのNSTのかかわりは非常に重要でありますが、NSTがかかわらないケースも存在します。そのため、NSTのコアメンバーが各分野のチーム医療に横串を入れるという形でやっております。

 薬剤師は、リハビリ単独以外の全てのチーム医療に参加しております。

 当院のNSTの歴史ですけれども、2000年には摂食嚥下サポートチーム、FSTと言っておりますが、これができまして、その次、褥瘡対策、その次、NST2008年にはNSTの稼働施設の認定を受けております。ということで、当院のNSTは、一般的なNSTだけではなくて、栄養とリハビリが深く関係し、重複する患者が多いために、各チームの独立性を保ちながら分野横断的な取り組みとなっております。

 回診を行って、多職種協働の提案型NSTを行っています。医師は、非常勤だけではなくて、常勤の医師ももちろん参加しています。

 急性期のラウンドというのを2010年から行いました。これは、NST活動を通じて、摂食不良の原因として、傾眠、食欲低下などの薬剤有害事象を無視できないということに気づきまして、やっております。NST活動を補完し、かつ、NSTのスクリーニングの対象にならない高齢者も診る目的で、急性期病棟における患者の病態と服用状況をチェックしていました。現在やっているポリファーマシーミーティングの前身の活動ですが、キーマンである老年内科とNSTを専門とする非常勤医の着任により実現しております。

 対象は、直近1週間の急性期病棟入院患者で、75歳以上、7種類以上の服薬または3種類以上の精神神経用剤の服薬ということでありました。

 この老年内科医師と薬剤師1名による2時間の回診を週1回行って、薬剤の適正使用を主治医に提案しておりました。

 ところが、4年ほどたって実績を評価してみたところ、なかなか減らない。最大23剤、平均服薬剤数8.5剤ということでありました。

 そこで、このラウンドは、患者を拾い上げて提言するという仕組みをつくったのですが、ポリファーマシーの状況は継続しているということで、医師だけでなく、薬剤師も中心的役割を果たしたらいいのではないか。入院をよい機会と捉えて、複数の医師・医療機関からのポリファーマシーを整理して、退院支援としての処方提案を行うことを目指しました。

 こういったポリファーマシーの改善が、アウトカムに与える影響を検討するという計画を立て、最終的には地域一丸となってポリファーマシーを削減するという大きな目標を立てて、1512月からこのミーティングを始めました。

 構成メンバーは、医師・歯科医師各1名と薬剤師3名であります。

 位置づけですけれども、急性期一般病棟と地域包括ケア病棟から、ポリファーマシーミーティングで対象患者をリストアップします。これはマル1です。

 その次に、入院7日以内に病棟薬剤師から情報提供します。これがマル2になります。

 そして、14日未満にポリファーマシー是正の処方提案をする。これがマル3になります。

 「薬」と「疾患」を中心に検討しますが、必要に応じて生活支援の程度を加味した処方提案を実施いたします。

 一方、現場の病棟では院内多職種協働で、退院後を想定した生活に合わせたリハビリ、NST、認知症ケアとともに、提案された処方を参考に変更していくことになります。NSTラウンドや認知症ケアチームが、経過を見ながら処方を再評価しているというのが現状であります。

 詳しく一つ一つ見ていきますと、まず1番の患者のリストアップですが、ポリファーマシーミーティングの担当薬剤部係長が、前週に入院した方、下記対象患者を全館から抽出しまして、それを目視で確認して対象患者を抽出して、病棟担当薬剤師に連絡します。対象患者というのは、75歳以上で、自院他院を問わず、入院前から定期的に7種類以上処方されている方です。急性期一般病棟と地域包括ケア病棟に入院している方です。

 マル2の情報提供ですが、リストアップを受けた病棟担当薬剤師が、電子カルテ上、未完成の文書として情報を仮記載して一時保存するという文書であります。それを仮記載と呼んでおりますが、イメージとしては、持参薬の内容、検討内容、そして結果と書いてあります。これは、病棟担当薬剤師の個人的な意見です。

 マル3の処方提案では、これをもとに週1回、ポリファーマシーミーティングで確認・修正して文書保存しております。医師に院内メール等で情報提供しまして、病棟薬剤師は、この結果を自主的に見ています。ここに写っているのは、薬剤師3名と歯科医師と内科医師であります。

 実績も調査してみました。

 対象と方法ですが、201512月から2016年2月までに、急性期、地域包括ケア病棟へ入院した患者さんで、持参薬、定期服用薬を有する75歳以上の患者さん。延べ人数で160名いました。

 方法としては、ミーティングの対象患者数、ミーティングの実施患者数、そして変更された薬剤の薬効分類、薬剤数、一部薬剤をチェックしました。

 結果ですが、ミーティング対象患者は79名で、調査対象の約半分です。

10種類以上服用者は33名、調査対象の20.6%、最大22種類でした。

 ミーティングできた患者さんですけれども、68名で、調査対象の42.5%。ミーティング対象の86.1%でした。

 薬剤数の増減ですが、入院時平均10.5剤が、調査時平均9.9剤と、0.6剤減っておりました。減少は約40%、変化なしが37%、増加が24%ぐらいでした。

 用量を減量した症例や、より安全な他剤へ変更した症例など、ミーティング結果を採用していても薬剤数の増減には反映されないケースが2割程度存在することが判明いたしました。

 減薬された薬剤の薬効分類ですが、降圧剤等循環器、胃腸薬・下剤、ビタミン剤、抗不安剤、抗アレルギー剤、その他と続いております。

 ポリファーマシーミーティングでかかわった症例の入退院時の薬剤数ですが、ピンクの折れ線グラフが最終薬剤数で、青が入院時です。ピンクのものがより左に振れればいいわけですけれども、なかなか簡単にはいかないというのが、これを見ていただいてもわかると思います。

 処方提案を受け入れたと評価するためには、薬剤数だけを見ていても難しいということで、用量を減量した、より安全な他剤へ変更したということも大事です。

 それから、減薬された薬剤については、降圧剤等による過降圧は、安静やコンプライアンスの改善によって起こりやすいし、また確認しやすい。

 それから、胃腸薬・下剤は、水分摂取・排便が安定して減薬しやすい。

 それから、ビタミン剤は、効果が不明瞭であることや食事摂取の安定により、これも減薬しやすい。

 一方、抗不安剤とか眠剤は、転倒転落・傾眠が入院契機となっている可能性とか、入院中のADL、摂食機能低下を招く可能性が減薬につながりやすいということであります。

 ベンゾジアゼピン系薬剤などを長期に連用しているとか、大量の薬物治療が長期にわたり継続して、向精神薬や抗認知症薬による食欲不振、意欲の低下、QOLの低下を招いていることも考えられる症例が存在しまして、今後は、外来や慢性期病棟でももう少し積極的にやってはどうかという意見も出ております。

 また、患者・家族・住民への啓発、病病診、薬薬、医介連携といったことを通じて勉強会をして相互理解を深めることも大事だろう。

 薬剤部内の問題点としては、これは時短です。効率的にやらないと、余り時間をかけてもいけない。対象を7種類から8種類に増やしましたし、薬剤師1人当たり週に3症例以内を目安に実施しておりますが、4症例以上必要な場合には、他薬剤師のサポートをつけたりしております。

 また、個々の薬剤師で仮記載のばらつきがありましたので、統一用語集とか手引書をつくりました。

 当初、目標に挙げましたポリファーマシーの改善がアウトカムに与える影響は、まだ検討できておりませんので、こちらも大事だと思います。

 院内アンケートです。こちらは、常勤の医師と薬剤師に対して行いました。医師は、残念ながら6割弱しか答えてくれていません。

 アンケート結果は、ポリファーマシーの定義は、医師についてはかなりばらつきがありました。薬剤師は、6剤、7剤と言っております。

 減薬対応したことがあるかという問いに対して、医師は74%がしたことがあります。

 よくなったかどうかは、よくなった、変わらないが63%。ただ、無回答が3割近くあります。

 それから、ポリファーマシー対策への取り組みに参加したいかということで、イエスが53%でありました。

 医師によって結構ばらつきがあるというのと、ポリファーマシー対策に積極的に参加してくださらない方もいるなと思いながら、医師の感じる困難さを把握して解消できるようにしないといけないということも感じました。

 こちらは、製薬企業へアンケート調査しました。

 当院で採用している生活習慣病治療にかかわる薬剤34品目の先発医薬品メーカーにこのようなアンケートをいたしまして、24品目で答えていただきました。メーカーの重複はあります。

 まず、添付文書の文献があるかないかというところですけれども、ありが34品目中24品目ありました。その回答があった24品目中12品目で、90代、80代、70代にそれぞれの文献の最高齢があります。そして、文献や情報の有無及び可否ですけれども、24の添付文書の文献ありのうち、高齢関連の添付文書ありは23、そのうちアジア系高齢者は14、その情報提供の可否は23のうち22が可能ということでありました。

 その23のうち、予後データの有無は9があり。そして、今後の調査研究ですけれども、高齢者対象の研究は現在実施中が3、多剤併用高齢者対応は、実施中も予定も含めて全部なしでした。

 それで、アジア系高齢者に関する情報が少ない。ですから、日本も少ない。

 それから、後期高齢者向けも少ない。

 治療と長期使用時の生命予後との関連性がわかりにくい。単剤でも情報が少ないのに、多剤併用では研究の予定もないということでございました。

 後期高齢者の情報は多くはないということであります。

 各社の御協力に感謝して、ここではこれで終わります。

 まとめですけれども、多剤投薬の処方箋は、院内外の複数の医師から出されていまして、専門医が複数いるとガイドラインに沿った足し算になる。医師と薬剤師がミーティングすることは有用と思われます。「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標2016ガイドライン」のようなものがもっとあればいいなと我々は思っております。

 また、総合診療のマインドを持つ薬剤師、医師、歯科医師などが引き算の処方提案をしていくということで、総合診療の資格や研修を受ける機会を増やしたりしてはどうか。

 院内・地域内での調整が求められるため、なかなか進まない。そして、院内では、リハビリ・栄養・認知症対応・多剤投薬対策を包括的に実施する知識と調整力を身につける必要がある。

 特に、NSTラウンドとコアメンバーの横串は有効に機能していると考えられました。

 高齢者医療に関わる院内の他チームと連携していくことが大事ですし、職員への啓発。

 それから、地域内のさまざまなプレーヤーと顔の見える関係づくり、患者・家族・住民を巻き込んだ研修会、ルールづくりが必要になってくるのではないかと思いました。

 これは私見でございまして、ちょっと偏っているかもしれませんが、効能と有害事象は紙一重。

 ポリファーマシーは、エビデンスだけじゃなくて経験値も大事だし、多剤投薬対策を行う薬剤師には、今回の16年度の減薬調整に関する評価は、がん専門薬剤師に匹敵するような活躍の場を与えてくれたのではないかと思います。

 薬剤師の学生時代が6年間なのは、医師・歯科医師と同じです。

 「これはちょっと!」と感じる処方をどこまで処方提案できるか。

 処方医たちの向こうに見える患者を思う熱い気持ちと、胆力のある調整力・交渉力がこれから必要になるのではないかと感じております。

 これは、あくまで私見です。

 以上でございます。

○秋下主査 ありがとうございました。

 続きまして、大野構成員から「高齢者の腎機能低下時の薬物投与と薬物相互作用の考え方」について御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。

○大野構成員 よろしくお願いいたします。

 これはよくあるものですけれども、高齢者における薬物動態変化をまとめたものですが、薬は、吸収、分布、代謝、排泄という4つの段階があるわけですけれども、高齢者は排泄で腎機能が特に低下しやすくて、薬の腎クリアランスの低下の影響が大きくて、特に重要だと思っております。

 また、肝クリアランスもある程度落ちるのですけれども、ここで重要なのが、ポリファーマシー、多剤併用すると、この肝クリアランスに影響を与えるような相互作用が起こり得る。ここも結構重要になっているのではないかと思っております。

 薬のクリアランス、消失というのは、主に肝臓か腎臓ですけれども、ここで大事なのが、薬の血中の曝露量、AUCと専門的に言いますけれども、これは投与量とクリアランスに依存します。当然、投与量を上げれば曝露量は大きくなりますけれども、このクリアランスが低下してしまうことによって曝露量が上がって、薬の効果や副作用が増大しやすくなることが多いので、いかにこのクリアランスの低下度合いを評価するか、腎クリアランス、肝クリアランスの低下度合いをちゃんと評価してあげるかというのが大事になるかと思います。

 このクリアランスの変化の程度というのは、このような式であらわすことができます。例えば腎排泄であれば、その腎排泄がその薬はどれぐらいあって、その患者さんの腎機能がどれぐらい低下しているかということで決まってきます。肝代謝型であれば、例えばCYP3A4が全身クリアランスにどれぐらい寄与していて、併用する薬剤が3A4をどれぐらい強く阻害するか。こういった2つのパラメータに依存してきます。この辺をしっかり評価してあげて、クリアランスが減った分、薬の投与量をどれぐらいにしてあげようかと考えることが理論上大事ということになります。

 実際、こういった評価が添付文書などで求められております。例えば、プラザキサカプセル、ダビガトランで抗凝固薬ですけれども、添付文書上、本剤は主に腎排泄で、血中濃度が増大すると出血のリスクが高くなるため、透析患者さんを含む高度の腎機能障害患者さんは禁忌となっていまして、具体的にクレアチニンクリアランスが30未満の患者さんと書かれております。なので、ここをちゃんと評価してあげなきゃいけないわけですけれどもね。

 残念ながら、この薬は発売5カ月後にブルーレター、安全性速報が出てしまいました。これは、重篤な出血事例、死亡例を含めて集積されてしまいまして、このブルーレターの注意書きの3つのうち1つに、必ず腎機能を確認してくださいということが含まれております。

 これは、その当時の市販直後調査の最終報告ですけれども、この重篤な出血例139例中76例は腎障害を有しておりました。さらに、その76例の腎障害のうち22例、全体の16%になりますが、こちらが禁忌に相当する腎機能であったことが報告されております。さらに、死亡例が6例と、この禁忌の腎機能が最も多かったことも報告されております。

 ここでさらに注意が必要なのは、クレアチニンクリアランスが30未満の患者さんの中には、eGFR値を見ると30を上回っている患者さんが結構いらっしゃいました。倍ぐらい変わってくることが結構あります。この患者さんはどういう患者さんかといいますと、高齢の方で低体重の患者さんです。

 なぜ、こんなことが起きてしまうかですけれども、これは日本腎臓学会が日本人向けにCKDのステージ分類のためにつくられたGFRを推測する式ですが、血清クレアチニンと年齢と性別のみから推測する式なので、患者さんの体格を個々に評価しているのではなくて、標準体格であった場合のGFRを推測する式です。

 一方、昔から使われてきていますダビガトランの添付文書でも使用していますCockcroft & Gault式に基づくクレアチニンクリアランスといいますのが、患者さんの体重を入れて推測する式で、患者さんのパーボディあたりのクリアチニンクリアランスを推測する式です。上の式と下の式は、GFRかクレアチニンクリアランスかという違いもあるのですが、根本的に体格を患者さん当たりにしているか、標準体格当たりにしているかという違いがありますので、先ほどのような値の齟齬が生じてくるということがありますので、こういったことを、特に低体重の患者さんではちゃんと考慮しながら腎機能を評価することが大事になります。

 さらに、血清クレアチニンですが、こちらは筋肉から産生されてくるものですので、筋肉量の影響を受けます。痩せた患者さんでは血清クレアチニンが低くなって、これに基づいて計算されるGFRあるいはクレアチニンクリアランスは、過大評価されやすいという欠点があります。したがって、シスタチンCというマーカーであれば、これに基づいて計算されるGFRでは筋肉量の影響を受けないために、筋肉量の低下した高齢の患者さんではこちらを使うことが勧められたりしております。

 患者さんの腎機能をちゃんと評価してあげた後は、使う薬の腎排泄がどれぐらいかということをちゃんと考えてあげることが大事で、それは理論上、全身のクリアランスに対して腎のクリアランスがどれぐらいか。これは、すなわち注射薬であれば基本的には尿中排泄率になります。ただ、経口薬の場合、投与量に対する尿中排泄率じゃなくて、大事なのが投与して吸収され、全身循環したバイオアベイラビリティに対する尿中排泄率というのが、このクリアランスに対する腎の割合ということになりますので、経口薬の場合は、そのデータが投与量に対する尿中排泄率の場合はバイオアベイラビリティをちゃんと考慮してあげることが大事になります。

 添付文書には、こういった薬物動態の情報があるのですが、特に古い薬は評価に少し注意が必要な事例があります。

 例えば、トリアゾラムですけれども、ここに尿中排泄型であり、総排泄率は尿中82%と書いております。

 これは、実は放射能のラベル体を投与して、出てきた放射能を測っていますので、未変化体じゃなくて、不活性になった代謝物を含んだ値になっています。実際大事なのは活性になるトリアゾラムとしての尿中排泄ですけれども、それは本来、ほとんどないことがわかっておりまして、こういった記載は誤解を招くので注意が必要になります。ちなみに、古い薬では腎障害の患者さんは何でも慎重投与になっていることがありまして、当時、エビデンスがないために慎重投与となっただけのことが多いですので、これが本来、肝代謝なのか腎排泄なのかということをちゃんと評価してあげることが求められます。

 一方で、隣のアテノロールですが、こちらは結論から言うと典型的な腎排泄の薬ですが、ここだけ見てしまうと、尿中、糞中から投与量のそれぞれ約50%が回収された。もうちょっとちゃんと読むと、約90%は未変化体とありますので、45%、おしっこから未変化体として出てきています。

 ちょっと気をつけなきゃいけないのが、この薬はそもそも飲んだうちの50%しか体に入らないのです。なので、消失における尿中の割合というのは、入った量が投与量の50%ですので、50分の45と考えて、この薬自身の腎排泄は90%と考えることが大事になります。こういったことにちょっと気をつけて、その薬が腎排泄か肝排泄かを評価する必要があるということになります。

 これは、そういったところをまとめたものになります。

 次は、腎機能が落ちていて使う薬が腎排泄であれば、投与量を調節することが必要になってくることがありますが、1回量を減らすのがわかりやすいんですけれども、ちょっと注意が必要なのが、抗菌薬などで腎排泄でも、速やかに治療効果を得たい場合は、蓄積して血中濃度が上がるために1回を減らしていますので、最初から速やかに濃度が立ち上がらないわけです。この辺は、この方法の欠点として少し注意が必要かなと思います。

 あとは、ピークが効果に関連するとか、トラフをしっかりと落とすことが大事だという薬は注射薬ではあるのですけれども、そういった薬はこの方法は適さなかったりすることもあります。

 一方で、1回量を変えないで投与間隔をあけるという調整方法もあるのですけれども、1日1回の薬でやると、患者さんは服薬方法が混乱したりすることがあると思います。病院の中でも、注射薬で隔日投与とすると指示間違いの原因になりかねません。ただ、薬によっては、こういった投与調節の方法がベターな薬もありますので、その辺は薬の特性とか患者さんの状況、あるいは医療現場の状況なども考えて投与量調節を検討することが重要かと思っています。

 次に、相互作用の話を簡単にさせていただきます。ちょっと古い報告で恐縮ですが、海外の報告であります。

 ほとんどの患者さんは複数の薬を処方されているのですが、そのうち6割の患者さんには相互作用の可能性がある組み合わせが含まれているという報告があります。ただ、6割の患者さんが相互作用で危ないというわけでは決してなくて、潜在的に相互作用が起こる可能性がある組み合わせがこれだけある。当然、この中の多くは、実際、必要だから注意深く使っているとか、降圧剤1つじゃ足りないから2剤にすると併用注意になりますので、そういったものが当然含まれております。

 ただ、中には非常に注意が必要な組み合わせも含まれているわけで、下のほうの報告ですが、そもそも有害事象が入院原因の6.5%という報告があって、このうちの2割弱は相互作用が原因で有害事象が起きて入院しているという報告もありますので、潜在的に相互作用が起こる可能性の中から、重大な相互作用が起こるところをちゃんと防いであげる、マネジメントするということが大事かと思います。

 どういった相互作用が実態として多いかということですけれども、1つは、薬力学的な作用が拮抗してしまうとか、同じような薬理作用で増強してしまう。これは、それなりに多いですが、薬物動態的には代謝ですね。その中でも、チトクロムP450という代謝酵素の阻害とか誘導に関する相互作用が多いのが現状です。

 添付文書でそういった相互作用の情報をちゃんと確認するというのは、もちろん大事ですけれども、どうしても限界があります。例えば、このボリコナゾールというのは、CYP3A4という代謝酵素を強く阻害するために、3A4でよく代謝を受けるトリアゾラムというのは併用すると危ないので併用禁忌に指定されております。

 また、スタチンもそういった理由から併用注意に指定されております。

 ただ、添付文書を見ても、この場合、相互作用試験をやっていませんので、どれぐらい血中濃度が上がるかという実際のデータはないです。さらに、トリアゾラムを使えなきゃ、眠剤をどれにしようかと考える場合に、そういった答えは当然書いてありません。

 あと、スタチンですけれども、一律にスタチン併用注意にしていますけれども、スタチンの中でも3A4でほとんど代謝されるスタチンもあれば、代謝に3A4がほとんど絡まないスタチンもありますので、この中でも比較的安全なものと非常に危ないものが含まれております。その辺をもし併用しなきゃいけないのであれば、ちゃんと評価しなきゃいけないということになります。

 理論上は、さっきのクリアランスの式と同じですけれども、相互作用の場合も、例えば3A4であれば、その薬が代謝にどれぐらい寄与しているか。あるいは、併用する薬が3A4をどれぐらい強く阻害するかということから、併用した場合、基質の血中濃度がどれぐらい上がるかというのは、理論上はこういう式であらわすことができます。

 この3A4の代謝を受ける薬あるいは阻害する薬というのは、寄与の程度、強さの程度があるわけでして、相互作用試験のデータから逆算して求めたものですけれども、こういった形で我々は評価しております。こうすることがなぜ大事かといいますと、左と右の組み合わせが基質と阻害薬なので相互作用を受けるわけですが、その程度というのは全部の試験で報告されているわけでは決してないわけです。このうち3分の1ぐらいの組み合わせしかデータはないです。その辺、データがなくても、ある程度はどれぐらい血中濃度が上がりそうかということを評価してあげることが大事かと思っています。

 それを基質と阻害薬で全部計算したグラフがこれですけれども、理論上はこれだけの組み合わせがあって、基質のAUC、血中濃度がどれぐらい上がるかというのは、こういう計算結果になります。三角をつけた組み合わせは、実際、相互作用試験をやっていてデータがあるところです。これが3分の1しかないんです。残り3分の2の組み合わせは、その程度の報告が相互作用試験をやっていないのでないので、そこは予測してある程度評価するしかないということになります。なので、さっきのような理論的な予測をして、ある程度相互作用のリスクをちゃんと考えてあげることが求められます。

 今の組み合わせは添付文書で、禁忌なのか、注意なのか、注意喚起されていないのか、研究した当時のものですけれども、色分けしたものです。血中濃度が5倍以上上がるような相互作用に関しても、注意喚起ができていない組み合わせが添付文書にあります。添付文書というのは、全ての理論上、起こり得るような組み合わせを注意喚起するスペースもないですし、エビデンスを重視する上で、そこはどうしても無理なところもありますので、こういうことが現実的にある。

 一方で、程度としては余り大きくない。かなり小さいと予測されるものでも併用注意になっているものもありますので、この辺、もうちょっとちゃんとリスクを評価してあげて処方に反映させることが大事かなと思っています。

 そんな理論をもうちょっと医療現場でわかりやすいものをつくりたいという観点から、その薬の3A4の寄与がどのぐらいなのかを数値ではなくて区分にして、あるいは阻害剤の阻害の強さがどの程度なのかというのも区分にして、基質、阻害がそれぞれどこに該当すれば、併用した場合、どれぐらい血中濃度が上がるかという平均値をますの中に入れています。そうすると、例えばスタチンであれば、10倍以上上がる組み合わせは禁忌と考えたほうがいいだろう。ベンゾジアゼピンだったら、5倍以上上がる組み合わせの場合は禁忌と考えたほうがいいだろうと、ある程度注意喚起のリスク評価というものを、こういうふうに理論立てて考えることができるかと思っております。

 さっきのボリコナゾール、スタチンは全部併用注意ですけれども、その中でもシンバスタチンは危ないだろうとか、アトルバスタチンは、もし併用しなきゃいけないんだったら減量したほうがいいだろう、慎重にモニターしたほうがいいだろう。プラバスタチンなら、相互作用的には安全だろうという評価が可能かと思います。

 これは、実際、当院であった事例ですけれども、ボリコナゾールの事例ですが、トリアゾラムを当時飲んでいた患者さんが入院されまして、ボリコナゾールが必要になりました。併用禁忌なので使えないということは、処方医もすぐ判断されて、ブロチゾラムは大丈夫ですかという質問が来たのです。添付文書上はブロチゾラムの添付文書、ボリコナゾールの添付文書も併用禁忌でも注意でもないのですね。だから、大丈夫ですよというわけじゃなくて、ブロチゾラムは3A4の寄与が大きい。実際、併用してしまうとかなり血中濃度が上がることが予測されますので、避けたほうがいいのではないか。

 それより、この薬が本当にいいかどうかはちゃんと個別に考えたほうがいいのですけれども、相互作用を回避するという観点からは、併用注意ですけれども、2分の1とかに減量して、注意深く、こっちを使ったほうが安全とは思いますといったリスクを定量的に評価した情報提供が可能になるかと思っています。

 あと、もちろん相互作用を回避することは大事ですけれども、そのために患者さんの治療の機会を奪ってしまうことになりますので、代わりにどうしたらいいか、ちゃんと考えてあげることも大事だと思います。その際、減量という方法もありますけれども、代替薬というのが一つの方法で、代わりの薬を使うのであれば、臨床効果は同等なのかとか、副作用に関して別の注意がないかとか、保険上の適用は大丈夫かとか、使用上の注意、逆にほかの問題が生じないかとか、いろいろ考えてあげた上で、ちゃんと代替薬を提案することが大事かと考えております。

 これは最後になりますけれども、2015年の論文ですが、私が印象に残っている論文を紹介させていただきます。

BMJですけれども、イギリスの臨床ガイドラインを調査した報告で、糖尿病とうつと心不全のガイドラインで推奨されているお薬が、ほかの疾患のガイドラインで推奨されている薬と、どの程度重篤な相互作用リスクがあるかを数えたものです。そうすると、ガイドライン同士で推奨されている薬同士で、潜在的に重篤な相互作用がかなり起こり得る組み合わせがかなりあるということが報告されております。

 この論文はもう一つ、疾患と薬物の関係が大丈夫かということも調べているのですが、この中で腎障害に関しましては、各ガイドラインで推奨されているお薬が問題になる。減量が必要だったり、禁忌であったりといったものがそれなりの数、含まれていることが報告されております。

 ですので、ガイドラインではそういったところもちゃんと考慮すべきであるということと、こういった深刻な相互作用を回避するためには、インタラクティブなアプローチを必要とするということが書いてありましたので、本検討会でもこういった考え方が重要ではないかと思いまして、紹介させていただきました。

 以上です。

○秋下主査 ありがとうございました。

 では、4名の構成員の方から御説明いただきましたので、これから御意見、御質問等をいただきたいと思います。その中には、今、いただいたプレゼンテーション以外にも、今後作成するガイドライン(案)に期待するようなこと、こうあるべきというあり方ということでしたので、そういったようなことも含めて御意見がありましたら、お願いしたいと思います。

 それから、当日配布資料としまして、事前に構成員の先生方からいただいた御意見も配布しておりますので、それについても適宜ご覧いただきたいと思います。これは、特に説明はなしでよろしいですか。今、配布したものがそうですか。

○課長補佐 それもそうですけれども、当日配布資料2に、先生方の御意見、仲井先生、永井先生、溝神先生からいただいている御意見と、今、お配りしていますのが大木先生からいただいた御意見でございます。こちらもご覧いただければと思います。

○秋下主査 いかがでしょうか。

 どうぞ、溝神構成員。

○溝神構成員 溝神でございます。

 仲井先生に少しお伺いしたいのですけれども、先生のところでやられているポリファーマシーのミーティングですけれども、当センターでも同じようにポリファーマシーの削減チームという形で、多職種でポリファーマシーの検討をさせていただいているのです。その中で私が普段業務に当たっている際に思うこととして、ポリファーマシーを削減するときに一番重要だなと思うのが、経過観察をどのようにしていくかということが非常に大切になるのではないかなと思っております。

 と言いますのも、ポリファーマシーとして削減した薬が本当に削減してよかったのか、悪かったのかというのは、経過観察の中でしか見出せないのではないかなと考えておりますので、そういったところを先生のチームではどのようにフォローされているのかというのを教えていただければと思います。

○仲井構成員 御質問ありがとうございます。

 最初にちらっと言いましたけれども、NSTコアメンバーを中核としたポリファーマシー対策というところで、主治医や病棟などにフィードバックした後は、病棟にいる薬剤師や看護師、NSTのコアメンバー、それから認知症ケアチームなどに入っている人たちが考えるということをメーンにしておりまして、その後、詳しくどうなったかというのは、ポリファーマシーミーティングのほうで、徹底的な追跡は、現在はまだしておりません。そういうことができていないというところが今、問題点に挙げているところでありまして、きちんとそういう情報を把握しながら、今後、評価していきたいと思っております。現場に投げかけて、そのまま終わっているという状況であります。

○溝神構成員 ありがとうございます。

 私たちのところでは、患者さんに対して、病棟の薬剤師なり担当の薬剤師がついて、必ずそこでフォローアップをしていただくような形でお願いをさせていただいております。

○秋下主査 ありがとうございました。

 では、池端構成員、お願いします。

○池端構成員 今のことと関連してですけれども、私も仲井先生にお伺いしたかったのは、私もチームでアプローチするのは非常に重要だと思っているのですけれども、そのチームの中にいる医師・薬剤師と現場の主治医の先生方とのミーティングとか、そこが一番大事ではないかと思います。NSTがぱぁっと回ってきて、こういう栄養提供をしてくださいと主治医抜きの別ルートで言って、患者さんがどっちの言うことを聞けばいいのか困ってしまうというのはよくあるパターンなので、その辺を押さえないとポリファーマシーの問題は非常に難しいと思います。その辺のお考えとか、現在取り組んでいらっしゃる流れとかがあったら教えていただきたいんですけれどもね。

○仲井構成員 ありがとうございます。

 じっくり話をする時間があればとてもいいと思うんですけれども、なかなか難しいというのが現状であります。よほどこれはと思うようなケースは別にいたしまして、通常のケースですと、そのままメッセージを出して、現場で解決していただくという形で今のミーティングは活動しております。

○池端構成員 ありがとうございます。

 うちはチームを組むほど大きな病院ではないのですけれども、基本的に新入院があると薬剤師が全部チェックして主治医に連絡して、これとこれは減らせるのではないですかというやりとりを結構します。けんか腰になることもありますけれども、そういうことが必要なのかなと感じました。

 ありがとうございました。

○仲井構成員 現場では、もちろん病棟担当の薬剤師もいますので、その人たちと話し合うこともあります。

 ありがとうございます。

○秋下主査 ありがとうございました。

 では、大木構成員、お願いします。

○大木構成員 私も仲井先生の中で、薬効や副作用に関しての統一用語等、その言葉を配布する、あるいは高頻度に使用される薬剤の手引等の統一の言葉ですけれども、実は私、最後にお配りした資料の中で、地域の薬剤師がいろいろな場面で、副作用については用語的なところが難しい場面がたくさんあります。そこで一番問題なのは、私の資料の2ページ目で在宅を選んでみると、在宅のチームとしては、医療の現場の部分だけではなくて、介護職あるいはケアマネ、ひいては患者さん自体もそういうメンバーに入ってくるので、今の副作用の言葉をどのように捉えるかというのは難しい点かなと。

 それと、高齢者のお宅に伺った時にその方の生活が中心となる考え方です、「食事・排泄・睡眠・運動・認知機能など」の生活に関する質問を患者に行い、患者の抱えている問題を把握することで「薬の副作用によりその方の暮らしに影響がでていないか」ということを確認ができるようになるので、このような考え方が今後の薬剤師には必要となってきます。そこの部分は、私たち開局者は適応疾患が何だということがわからず、処方箋から判断するケースが多いので、どうしても推測が多いのですけれども、今のように統一用語がある程度わかりやすい部分があれば、開局の立場としては非常に使いやすいのかなと思って、どのような形をとられるか、御参考までにと思いまして、御意見いただければと思います。

○仲井構成員 具体的な内容ですか。

○大木構成員 統一的にそういう言葉を使っていったほうがいいのか、あるいは誰もがわかる表現にしていったほうがいいのか。その辺は、開局では医療職だけではないので、副作用面、あるいは先ほどの大野先生のように、代謝・体重で、投薬量が本当にこれでいいのかという部分もあるので、その辺もこの検討会の中でも関与していくといいかなと思っております。

○秋下主査 今のは、どちらかというとコメントですね。

○大木構成員 コメントで結構です。

○秋下主査 ありがとうございます。

 そのほか。では、桑田構成員から。

○桑田構成員 質問というよりは意見ですけれども、今回、ここのメンバーは薬剤師と医師の方が大変多く、看護職は私1人ということで、大変緊張しております。

 何が言いたいかといいますと、処方して調剤されたお薬を飲んだ効用を観るのは、高齢者の一番そばにいる看護職・介護職ではないかと思っております。ですから、24時間そばにいる看護・介護職がどういった薬剤の効果・効用を観察してくるのか。そして、そのチームにどういう情報を提供するのか。つまり、処方された薬剤が何のために、どういった効果を期待して処方されているのかという情報を提供してもらわないと。

 私はチームを否定するつもりはないのですけれども、最近、チームが多過ぎてしまって、ある市民の会でお話をしたら、大変すばらしい方たちが来てくれるのはありがたいけれども、どのチームが自分のことを一番考えてくれるチームですか。桑田さん、どう思いますかと質問されまして、答えに大変困ったことがあります。だから、もしかしたら、それは我々医療職側の思いであって、当事者がどういうふうに受け取っているのか、当事者にとってどんなメリットがあるのかということを考えなければいけないのではないかなと思ったことがまず1点と。

 あとは、場によって違う。例えば、大野構成員の東大病院と、清水構成員、大木構成員の地域、そして池端構成員、私が実際勤務している看取りの場の療養病床の中では、薬剤員に対して期待する効果・効用が違うと思います。つまり、高齢者、75歳以上のどこにターゲットを当てるのか。必要な薬剤は処方されてしかるべきです。でも、不要なものはどういうふうに見ていくのかということも大事。どこにターゲットを当ててガイドラインを考えていくのかというのも、すごく大事ではないのかなと思った。

 それと、薬剤の効果・効用だけではなく、非薬物療法の効果・効用。つまりは、ケアの効果・効用ということもガイドラインの中に含めないと、とても片手落ちになってしまうんじゃないかと思ったということがあります。

 当院は、入院している患者さんの平均年齢は89歳です。実は、医師に、先生、その薬は患者さんには合っていないのではないですか、量が多いのではないですかと、代弁者として進言してもいいという、当たり前かもしれないですけれども、そういったことを組織として認めてくれています。ですから、専門医、医師、薬剤師の方たちは、大変知識も豊富ですけれども、もしかしたら、もっと広い意味で多職種チームということを考えて、本当の意味での意見交換ができるということも大事かなと思ったという意見を伝えさせていただきます。

○秋下主査 ありがとうございました。

 いただいた意見、いずれも大変重要なものだと思いますので、このガイドライン(案)を作成する際に、そういったポイントはきちんと押さえていくように考えたいと思います。

 ありがとうございました。

 高瀬構成員。

○高瀬構成員 大木先生と桑田先生の意見とほぼ重なるところですが、きょうは大変貴重なお話をいただきまして、私も大変勉強になりました。改めて厚く御礼申し上げます。

 日ごろの医療活動において、薬とケアの最適化というのを私のスローガンにしているのですけれども、今、桑田先生がおっしゃったことと非常に重なりますが、このガイドラインが、地域包括ケアシステムの現場を意識したガイドラインであってほしいということと。それから、その利用の仕方についても、ある程度現場に即した形で、かかりつけ医あるいは現場の看護師・介護者が使いやすいガイドラインであってほしいなということです。その前提となるようなポリファーマシーに対する行動規範とかアクションプランみたいなものが、ある程度現場に合わせて変えていけるような、カスタマイズできるようなものがあるといいなと思いました。

 それから、溝神先生がおっしゃったとおり、チェックを途中でやっていかなきゃいけないと思います。私の場合は、特に向精神薬の適正使用において看護師や介護者がチェックできるような、ここでは詳細な説明は省きますけれども、チーム・モニタリング・シートというのを使っておりまして、また論文発表しなければいけないなと思っております。

 あと、薬理学的に非常におもしろかったなと思うのは大野先生の御発表だったのですけれども、あれを現場で使うには、私の脳も大分退化しておりまして、何かああいうものが手軽に使えるような推奨処方AIナビみたいなものができないかなと、ずっと妄想しておりましたので、ぜひそれも御検討いただければという、ちょっと感想に近いですけれども。ありがとうございました。

○秋下主査 ありがとうございました。

 今、二人の構成員からいただいた意見の中で、特に現場の問題ということを挙げていただいたかと思います。それにつきましては、急性期、慢性期、それから在宅であったり、一般の外来というもので、受ける患者さんの期待しているものも違えば、副作用の出方とか期待される薬効といった、我々医療者側の考え方も受ける側の考え方も変わってくると思いますので、できたら包括的なガイドラインの中でそういったものを少し分けて、考え方を提示できればいいのかなと思っています。

 なかなか難しい作業になるかもしれませんが、そのような期待にはぜひ応えられるようにしたいと思いますし、余りにも形而上的なものではなくて、現場で使いやすいものという御意見も多くいただいていると思いますので、そのような視点は盛り込む必要があると思っています。

 そのほかいかがでしょうか。

 池端構成員、お願いします。

○池端構成員 済みません、今の桑田構成員のお話とも重なると思いますが、私もその視点がすごく大事だと思っていて。チームは2つあって、横串のいわゆるNSTのチームと、もう一つは、介護保険で言えばケアプランをつくるためのケア担当者会議という、利用者も患者さんも入った、そこにかかわっている多職種が集まって、そこに薬剤師も入っている、あるいは訪問薬剤師も入ってやるチーム、これが本当のチームであって、いろいろな横串の情報を得ながら、この患者さん、あるいはこの利用者がどう生きたいか、どう生き抜きたいかを踏まえた上での薬剤の調整ということもあり得ると思います。

 だから、2つのチームがクロスしてやっていくことが非常に大事で、これを混同すると非常におかしくなってしまうのではないかということを感じましたので、ちょっと意見として言わせていただきます。

 もう一点、減らしたときにどうフォローしていくか。私は高瀬先生ほど在宅医療をたくさんやってはいないので、在宅(医療)を少しかじっている人間として、外来を在宅でやっていって、薬を減らしたときにフォローするのは非常にどきどきします。それで、1週間、2週間の入院があったときに、これがチャンスなので、そのときに一気に数剤減らすことができる。フォローもできますし、血液データとか、いろいろな臨床データを見られるので、薬の洗浄みたいな感じで少し減らして、また帰す。また入院があったら、そこでまた見直すというあり方での療養病床とか地域包括ケア病床を使えるのではないかと思いましたので、これも意見です。

○秋下主査 ありがとうございました。

 確かに、急性期病院は余りにも在院日数が短過ぎて、減薬に余り使えないですね。その点、地域包括ケア病棟ですとか療養病床はかける時間がたっぷりあるかと思います。

 ありがとうございました。

 そのほか、いかがでしょうか。では。

○溝神構成員 済みません、ちょっとした意見ですけれども、ポリファーマシーを削減して経過観察というところも含められてくると思いますけれども、こういった検討する場面というのが1回ではなくて、複数回あってしかるべきかなと思っております。というのも、急性期から回復期に行ったり、そして在宅にという形で、その場面、場面で異なってくるので、患者さんのADLとか状態に合わせて、場面、場面で検討していかないと、急性期で薬がよくても、それが在宅に移行したときには合っていないといったところがあると思いますので、横断的に全体を見て、その場面ごとに検討を加えるということをしていきたいと私も思っております。

○秋下主査 ありがとうございました。

 はい。

○高瀬構成員 一言だけ。

 桑田先生がおっしゃったとおり、入院のときは薬剤調整あるいはチュージング・ワイズリーの考え方を反映する、いいチャンスだと思いますけれども、3つ4つの科を受けていらっしゃって在宅医療に来たときには、逆に私たちも薬剤を調整する、いいポジションにいて、いろいろな可能性がある。そのときにお薬を調整して、今、溝神先生が言われたように、そこをプラン・ドゥ・チェック・アクションでチームでモニタリングしていくというのは、やり方によっては病院以上におもしろい現場かなと思っています。

 例えば、簡単な例ですけれども、血圧が低いのに降圧剤が出ているとか、HbA1cが7ぐらいなのに糖尿病の薬が四つ五つ、下手すればインスリン注射の処方が出ている。その方が認知症の独居だったりすると、指示通りインスリンを打っていなくてよかったねみたいなことが割と日常茶飯事であって、私の症例でも5つぐらいはインスリンをやめられた例がございます。特に認知症の単身あるいは独居の方がこれからどんどん増える上では、在宅医療の場面での薬剤調整というのは非常に可能性があるのではないかと、僕らもしっかり頑張らないといけないと思っております。

○秋下主査 ありがとうございました。確かに、入院中は食事なども違いますので、普段の生活をしながら対応ができるという特徴はありますね。その辺もガイドラインの中で少し反映させたいと思います。

 最後に、水上構成員から、特に向精神薬等の問題も含めまして、この辺でガイドラインに何か。

○水上構成員 お話を伺っていて、睡眠薬の話は先ほど清水構成員からもありましたが、日中の抗不安薬についても、使用にかなり気をつけることとか減らし方を盛り込んでいく必要があると思います。さきほどケアの問題がありましたけれども、高齢者の場合は、向精神薬に対する効きが、例えばプラセボと実薬の差がなくなってきて、ケアを改善することによってかなり症状が改善することがありますので、薬を減らすと同時に非薬物的な対応についても目配りしていくことが必要になるだろうと思います。

 それから、多剤併用によって認知機能の悪化という部分もありますし、メンタルヘルス的な部分も多剤併用で影響を受けます。そうすると、認知機能が悪くなったから抗認知症薬を入れるとか、睡眠薬や抗不安薬が必要になるという話も出てきますので、そういう部分も含めた多剤併用のリスクも考えていかなければいけないのかなと。

 最後に清水構成員に伺いたかったのですが、このデータの中に睡眠薬のデータはあったのですけれども、日中の抗不安薬とかベンゾジアゼピンのデータはございますでしょうか。

○清水構成員 まだ解析はしていないですが、結構あります。

 それから、今おっしゃったように、割と偏った抗不安薬とかが使われていることもありまして、そのためにまたいろいろな病名をつけてしまうみたいなこともあるので、その辺の解析はこれから。とにかくリアルワールドとして、病院からの患者さんに複数の病名があって、かつたくさんの薬がついていて、開業の我々がそれに苦慮しているということをまずわかっていただくというのが基本で。これから、もう少し追っていきます。

 それから、今、症例数を増やしていますので、さらに追って、1年以内に御報告したいと思っております。こういう解析は今まで我々もしたことがなくて、委員会でずっと話をしている中で何とかしなければいけない。レセプトデータはどうだろうということでやってみたのですが、保険病名とか何かでわからなくて、結局、病院からですと、きちんと決まった形の病気と検査がついていまして、かつ、それに対して処方がついていますので、それを頼りにやってみようということがきっかけです。

 もう一つは、診療報酬で7剤以上処方が減算になってしまうんです。ですから、2次予防で出しているものは切れないですね。1次予防はいいかもしれませんけれども、その辺を全然考慮なしに、今、保険のほうの括りもできていますので、それも含めて、今、調査に入れているところです。また御報告いたします。

○水上構成員 それは非常に重要だと思います。ありがとうございます。

○秋下主査 ありがとうございました。

 それでは、ちょっと時間も押してまいりましたので、以上で質疑応答、御意見をいただく時間は、議題3については終了させていただきたいと思います。紙でいただいたものも含めまして、それから、今、先生方からいただいたコメントも含めまして、事務局でとりまとめた上で、このワーキンググループで共有して確認いただきたいと思いますので、事務局のほうでよろしくお願いいたします。

 では、議題3を終了いたしまして、最後に「その他」となっていますが、今後の進め方について事務局のほうから説明をお願いいたします。

○課長補佐 今後の進め方について(案)ということで、資料7をご覧ください。これは、親検討会のスケジュールも踏まえながら、今後のワーキングの具体的な進め方について、お示ししたものでございます。

 表の上段は、親検討会の開催時期を黒丸でお示ししています。

 下段のワーキングのほうをご覧ください。本日は9月1日、第1回ということで、先生方にガイドラインのあり方について、いろいろと御意見いただいたところでございます。これをまた事務局のほうで先生方の御意見をとりまとめさせていただきまして、実際の包括ガイドラインの骨子案の作成の作業に入ってまいります。

 それと同時並行的に、新たに2年度の詳細なガイドラインを見据えて、このあたりは調査分析が必要だとか、そういった課題を洗い出していただき、骨子案ができた段階で、大体12月を目途にしておりますが、中間報告という形で親検討会に上げて、さらに親検討会の意見を踏まえて、ガイドラインの中身の作成に入っていきたいと考えています。最終的には、今年度、平成30年3月を目途に包括ガイドライン(案)という形で親検討会に報告するという予定で考えております。

 第1回、第2回、第3回と、節目の部分にワーキングの開催を予定していると書いておりますが、このあたりは検討状況を鑑みて、必要に応じてワーキングを随時開催していくというものでございます。

 あと、今後の実際の骨子案やガイドライン作成の作業自体につきましては、主査のもとで、構成員や関係学会等の御協力を適宜いただきながら作業を進めていくという形で予定しております。

 また、その後、次年度ということで、赤い矢印で書かせていただきましたが、次年度につきましては、洗い出した調査を遂行しまして、その調査結果を踏まえて、さらに詳細なガイドライン作成を検討していく。最終的には、親検討会で最終ガイドラインのとりまとめを平成30年度末としておりますので、平成31年3月を目指して詳細ガイドラインの案をつくっていくというスケジュールでございます。

 以上になります。

○秋下主査 ありがとうございました。私が大変な宿題をいただいた感じでございます。

 今の進め方につきまして、何か御意見、御質問等ございましたら、いただけたらと思いますが、基本的にこのような方向でよろしいでしょうか。

 では、特に御異論もないようですので、この方向で進めさせていただきたいと思います。

 それでは、これで議題4を終了いたします。

 以上で、若干時間は過ぎてしまいましたが、本日予定していた議題は全て終了となります。

 最後に何かございましたら。よろしいでしょうか。

 それでは、以上で終了としますが、事務局から連絡事項等、ございますでしょうか。

○課長補佐 繰り返しになりますが、今後の予定としましては、本日、先生方にいただいた御意見をとりまとめさせていただきまして、その後、引き続き、先生方の御確認をいただいた後に、主査のもとでガイドラインの骨子案の作成の作業に入っていきたいと思います。詳細な作業等の御案内は、別途御連絡させていただきます。

 次回ワーキングとして、このような会議の開催は12月上旬を予定しております。また、次回の開催につきましては、後日、日程調整の上、改めて事務局より御連絡させていただきます。

 また、本日の議事録につきましては、後日送付させていただきますので、内容の御確認をお願いいたします。なお、御修正・御確認いただいた後は厚生労働省のホームページに掲載させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 事務局からは以上となります。本日はどうもありがとうございました。

○秋下主査 それでは、これで閉会といたします。どうもお疲れさまでした。ありがとうございました。


(了)

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