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2017年6月12日 第3回今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会

○議事

○堀岡医事課長補佐 定刻となりましたので、ただいまから第3回「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」を開催いたします。

 構成員の先生方におかれましては、本日は大変お忙しい中、御参集いただきましてまことにありがとうございます。

 押淵構成員は、本日、所用により御欠席との御連絡をいただいております。

 また、邉見構成員は、所用によりおくれて出席との御連絡をいただいております。

 また、尾身構成員は、所用により途中で退室されます。

 本日は参考人といたしまして、日本救急医学会から木村昭夫先生及び坂本哲也先生。

 日本外科学会から北川雄光先生及び北郷実先生。

 日本産婦人科学会から藤井知行先生及び佐藤豊実先生。

 日本小児科学会から高橋孝雄先生。

 日本整形外科学会から大川淳先生及び原田繁先生。

 日本精神神経学会から武田雅俊先生。

 日本麻酔科学会から稲田英一先生及び上村雄一先生に御参加いただいております。

 お忙しい中、来ていただき本当に感謝しております。ありがとうございます。

 以降の議事運営につきましては、座長にお願いいたします。遠藤先生、よろしくお願いいたします。

○遠藤座長 私からも、本日、各学会を代表して御参加いただきました参考人の皆様に一言、御礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございます。

 それでは、議事を進めさせていただきたいと思います。

 まず事務局から資料の説明をお願いいたします。

○堀岡医事課長補佐 資料の確認をお願いいたします。

 上から議事次第、座席表、そして各学会の先生方から御提出いただいた資料が1−1から1−7までございます。

 その後、資料2−1、2−2と続きまして、参考資料5までの資料がございます。

 また、机上配付資料といたしまして、資料1−4、日本小児科学会提出資料及び奈良県荒井知事からの「地域医療の確保等に関する意見」という資料が置かれております。

 これらのほか、構成員限りの机上配付資料が2部、机上に配付されております。この資料については公開前のものですので、会議後、回収させていただければと思っております。

 不足している資料などがございましたら事務局にお申しつけください。

 マスコミの方々の撮影は、ここまでとさせていただきます。

 それでは、遠藤座長、引き続きお願いいたします。

○遠藤座長 それでは、議事を進めてまいりたいと思います。

 本日の議題は第1に「新たな専門医の仕組みにおける地域医療への配慮に関する学会の取組み」、第2に「これまでの議論を踏まえた日本専門医機構の対応」、第3が「都道府県協議会に関する調査」の3点でございます。

 それでは、早速、地域医療への配慮に関する学会の取り組みについて、各学会より御説明をいただきたいと思います。

 本日は7学会においでいただいておりますので、前半と後半に分けたいと思います。

 最初に日本救急医学会、日本産科婦人科学会及び日本小児科学会より御説明をいただき、その後、構成員の皆様からそれらに関する御意見、御質問をいただきたいと思います。

 それでは、日本救急医学会より御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○坂本参考人 日本救急医学会より、研修プログラム委員会委員長の坂本から御説明させていただきます。

 資料1−1をごらんください。まず1枚目の下半分でございますけれども、我々救急科専門医というのは非常に新しい分野でございまして、基本的には病気、外傷、中毒など原因や罹患臓器の種類にかかわらず、全ての緊急性を要する疾患に対応するということ。初期診療及び根本治療、そして集中治療を行うということ。そして病院全員医療あるいは救急隊へのメディカルコントロール等も含めて、地域全体の救急医療の中核を担うということを専門医の目標としております。

 めくっていただいて救急科プログラムの特徴でございますけれども、本年度は救急科は御存じのようにプログラム制と現行制度、いわゆるカリキュラム制を併用して運用しております。今年度出されたプログラム制によるプログラムは190プログラムでございますけれども、うち大学病院本院からのプログラムは80プログラムですので、過半数は一般病院が基幹となったプログラムになっております。

 そもそも今まで救急が専門医を輩出してきたのは、大学病院ではなくて救命救急センターを有する県立病院、自治体病院、赤十字病院、済生会病院等々、地域の医療機関で救命救急センターを有しているところが主に多くの救急医を輩出してきたので、その延長上にこれがあると思います。そして、今回のプログラムに関しては、その専門医の質を高めるために現状と将来を見据えて、より救急医療が発展することを考えて作成してまいりました。5都府県に関しましては、これを初めとしてほかの都市部の定員を制限して、地方に関しては定員数に十分な配慮を行っております。

 次のスライドで示しますけれども、地方ごとの人口比と専門医の比率を見ますと、非常に大きな違いはないということになってございます。また、特徴の1つとして複数の基幹施設が地域の中核病院、これがいわゆる指導医のいる連携施設になります。それから、指導医のいないような中小病院、関連施設とネットワークを形成して、このような地域医療に配慮したプログラムを共有しております。

 下に行きましてスライド4ですけれども、地方別。これは日本の地方別で見たときに、プログラム制でトータル132名、現行制度でトータル78名というのが現在、学会が把握している今年度から救急科のトレーニングをスタートした医師数、合計210名になります。全国の人口比と専攻医比を出してみますと、最も多いところが近畿地方で1.34、一方で東北が一番少なくなっておりまして0.59となってございます。

 スライドを見ていただきまして、これは基幹施設の数ではなくて、専攻医の数の中で特にプログラム制を選択した専攻医の数と、救急医学会は今までプログラム制を敷いておりませんでしたので、いわゆる過去の専攻医数というものが参考として出せませんでしたので、現在、日本で存在している専門医4,584人の5都府県とそれ以外の比率を出しております。専門医の比率は5都府県が40.85%、それ以外の都府県に59.2%であるのに対して、今回、プログラム制で応募してきたものは5都府県は38.6%、それ以外は61.4%ですので、5都府県に関しては2.2ポイント逆に専門医の数全体の比率よりは下がっているということがわかります。また、カリキュラム制を専攻した者について言うと、これの下側になりますけれども、5都府県39名、それ以外39名でございますので、これに関しては少し5都府県に多く集まっている傾向がございます。

 スライド6で、全国で基幹施設が1つしかない県というものが赤字で1と書いてありました8県がございます。多くの県ではもともと専門医数が少なくて、昨年までの基準では基幹施設が2つどうしても出せなかったというところが多いというふうになっております。これに関しましては今年度、このうちの幾つかの県で複数の施設で基幹になれるように今、調整をしているということになっています。

 次のスライドを見ていただくと、これは先般の内科学会でも示されたように、病床の200床以上、100床ごとの区切りと基幹施設、連携施設の数ですけれども、基幹施設に関してはやはり300床以上、特に800床以上の大病院が多いということになりますが、連携施設に関しましては中小の病院も多く含まれております。また、これらの連携施設は1つの連携施設が複数の基幹施設にぶら下がって、多くの基幹施設から専攻医をローテーションさせるというような多数のネットワークを組んだ連携が多いことが特徴になっています。したがいまして、ここにある連携施設の164というのは、プログラムの中で出てくる延べ連携施設数に比べると、非常に少ない数となっております。

 その次ですけれども、医師の偏在と救急医というところで見ていただいて、救急医の数自体がそもそも絶対数が非常に不足しているということなので、偏在ということもございますけれども、まず都市部でも非常に不足しているという現実がございます。現在、救急科専門医は4,582名なのですけれども、我々が必要数というものを救命救急センター、告示病院、臨床研修病院等から試算すると大体1万人は必要であるということで、今、必要数の半分ぐらいしかいないということで、どうしてもどこかに救急医を配置すると、どこかが足りなくなるというような状況になっております。

 参考として米国の数が、役割が違うので一概には言えませんけれども、3万3,000名でございますので、これに対して人口比で見ても1万3,000人ぐらいはいるだろうということで、今後やはり救急科専門医に関しては我々は努力して、多数育成を頑張っていきますけれども、不足が当分続くと考えられております。

 救急医学会も調査をいたしまして、日本病院会の調査との比較調査をいたしました。詳細はこのプリントを見ていただきたいと思いますけれども、1枚めくっていただいてスライド11にある緑色のところですが、全国の医師数というのは特に地方かつ地方自治体病院及び公的医療機関というものが医師確保に苦戦をしているということが日本病院会の調査でもわかっているわけですけれども、その中で我々の学会で調査をして救急科専門医の数が多い病院というのは、このような地方かつ地方自治体病院もしくは公的病院であっても、逆に常勤医師が増加しているということで、病院の活性化のためには救急医を多くこういうところに配置するのは非常に重要ではないかと思っております。

 また、スライド12で見ていただくと、これは都道府県別の人口の変化率と総医師数の変化率ですけれども、人口がふえれば医師もふえる、人口が減れば医師が減るというのが医師全体総数の傾向でございますが、右のページ下側に行っていただいて、スライド14を見ていただきますと、救急科の医師だけに限って見ると人口のふえている県も減っている県もおおむね一様に少しずつ医師が増加しているということで、ニーズに合わせて医師が配置されていくので、比較的人口の減っているところでも救急医に関してはふえているということがわかります。

 したがいまして、次の15で見ていただいて、救急医に関しては今のところは比較的地域偏在が少ないと考えております。それから、スライド16でプログラム制とカリキュラム制でございますけれども、救急医というのはさまざまな専門医を取ってから救急医になるもの、あるいはいろいろな経験をしながら救急医になる者が多いので、今までずっとカリキュラム制でやってまいりました。今回プログラム制で臨床研修が終わった直後に関しては原則としてプログラム制を選択していただきますけれども、ただ、さまざまなキャリアパスで来る方への対応、特に女性に関しては出産、それから、もちろん介護等の対応、そして、他の専門医を取ってから救急科専門医を取りたいというダブルボードを目指す者、そして地域でなかなかこのような基幹病院、連携病院でやれなくても救急医療で頑張っていただいている先生方にぜひ救急専門医をとっていただきたいということで、現行のカリキュラム制を残していくということを考えております。

 最後に、救急専門医というのは地域医療を担うということを使命としておりますので、我々が少しでも多くの救急医を輩出することが、質の高い地域の医療の維持ということに関しては重要ではないかと思って、この使命を感じて育成していきたいと思っております。

 以上です。

○遠藤座長 どうもありがとうございました。

 引き続きまして、日本産科婦人科学会より御説明をお願いしたいと思います。

○佐藤参考人 産婦人科領域でこの問題の実務を担当させていただいています佐藤と申します。よろしくお願いいたします。

 それでは、説明をさせていただきます。

 まず1枚目の下ですが、新専門医制度の概要として、専門医の研修施設と研修期間について示させていただきました。専攻医は6カ月以上24カ月以内の期間、基幹施設で研修を行うこととなっておりまして、一応、最短で3年で専門医が取れますが、そのうち最低の場合、6カ月基幹施設にいればいい。また、連携施設1施設での研修も24カ月以内とすることで、大病院での3年間の囲い込みをずっとしていくことができないような条件をつくりました。

 研修期間が3年を超える場合、延長の期間の研修は基幹病院もしくは当該連携施設でそのまま行っていくことが可能なようにしております。また、東京23区及び政令指定都市以外による連携施設、または連携施設(地域医療)については後ほど説明しますが、そこで1カ月以上の研修を行うことを必須にしておりまして、地域医療を必ず経験していただきたいとしております。

 そして、ストレートに専門研修を修了しない場合、研修期間は1年ごとの延長としておりますが、専攻医は選考開始から9年間、9年以内に専門研修を修了し、10年以内に専門医の試験を受験することになります。そうしますと下に示しましたように基幹施設で重点的に研修を行いたい。3年間で終わりたいという場合は基幹施設重点のように基幹施設で2年間、24カ月、連携施設で1年間。連携施設で重点的にという場合には基幹施設で6カ月、連携施設で残りの期間。また、研修期間は5年でも6年でも7年でも延長することができて、最大で9年間をかけて目標を達成すればいいという形にしております。

 1枚めくっていただきまして、新専門医制度の概要2、修了要件でございます。この修了要件は現行のものと比べて経験症例数もしくは経験しなければいけない項目を大幅にふやしてございます。これは2つ目的がありまして、この機会を機に専門医の質を上げたいということが1つ。もう一つは、多くの患者さんを診療させていただく、経験を積むためには、やはり地域のほうが有利でありますので、その点も配慮してこのような修了要件に改めてございます。

 下に行っていただきまして、産婦人科研修管理システムというものがございます。これは今回の新専門医制度に向けて、ウエブ上で専攻医の研修の管理ができるというものでございます。どのようなものができるかといいますと、専攻医のプログラムへの登録、それから、何らかの事情によりプログラム間を移動する場合の移動も、このウエブ上で可能になっています。また、到達度自己評価、指導医の評価及びフィードバックの登録などもウエブ上でできます。専攻医による経験症例の登録と指導医の確認、また、学会発表、論文の管理、学会、講演会参加単位や講習の受講単位の管理などもできます。

 1枚めくっていただきまして、実際の画面でございますが、産婦人科研修管理システムがホームページにございまして、ここから専攻医も指導医もプログラム統括責任者も入っていくことになります。例えば到達度評価でありますと、このような画面が出てきまして、専攻医が自分で評価して指導医も評価して、必要であればコメントをつけるというような画面になっております。

 もう一枚めくっていただきますと、経験症例の登録と承認というスライドがあるかと思いますが、ここで専攻医たちは自分が経験した症例を内訳のところをクリックして登録していくことができます。また、指導医もこれを確認していく。自分がどのぐらい到達しているかということを確認することができるようになっているシステムでございます。プログラムを移動しましても、これはついて回る形になりますので、どこのプログラムに行っても今までの自分の経験等が失われることはございません。

 次に下に行きますと産婦人科領域の専門医取得者数の推移でございます。平成24年からになっておりまして、5都府県と5都府県以外が大体同じぐらいの数ずつで、専門医200名前後ずつで取得していることがおわかりいただけるかと思います。

 1枚めくっていただきまして、産婦人科の専門医研修に関する日米の比較でございます。まず米国ですけれども、米国は4年間で研修が修了して、1年目に経験すべきはこれ、2年目は何、3年目はどうして、4年目はこうしなければいけないという完全なプログラム制となっております。このおかげで専門医取得時の専門医の質というのは比較的均てん化されていると思います。ただ、別の言い方をすれば決まったことしか行わないということになりますので、高難度の医療に接する機会はなく、最初の研修は終えます。サブスペシャリティー領域に関しましては、またプログラム制を一から勉強していく。

 日本の場合は左上になりますけれども、産婦人科研修は3〜9年をかけて研修を修了すればいい。もともと産婦人科領域はカリキュラム制で行っておりましたので、今回プログラム制となりましたけれども、カリキュラム制を内包した柔軟なプログラム制という形をとっております。そのため、何年かけるかで研修の密度は若干違いますので、専門医取得時の到達レベルには多少の差が出てくるかもしれません。一方で高難易度の医療にも例えば婦人科の領域ですと広汎子宮全摘術というものが一番難しい手術になりますが、そこの第2助手などに入ることはできますので、高難度の手術、医療にも接する機会があるということになります。そして、サブスペシャリティー領域を行うときには、産婦人科専門研究中の症例はカウントできませんけれども、その経験を生かした研修をスタートできることになるかと思います。

 下のスライドに行かせていただきます。都道府県別の基幹施設数で、これは当初から複数の基幹施設があった都道府県でございますが、大学以外の施設が全ての県で少なくとも1つは基幹施設となっております。

 めくっていただきますと、今回、都道府県別の基幹施設が単数であった県が24あったのですが、今回、調整を行いまして山口県が候補探索中となっておりますけれども、ここも候補が見つかりましてプログラムの申請が出ましたので、ここもオーケーになります。

 山梨県に関しましては、今回の話が出る前から山梨県は統一プロトコルというものをとっておりまして、地域医療に関してもうまくいっているということで、山梨県の専門医制度に係る関係者連絡協議会からも、山梨県に関してはうまくいっているので統一プロトコルでやらしてほしいということで、基幹施設が1つになっております。

 大都市に専攻医が集中しないような配慮として私たちが行いましたのは、研修修了時点で要求する経験数、先ほどもお話したように、それを増加しております。例えば現時点では帝王切開の執刀が10であればいいというものを、執刀が30例、助手も20例務めなければならない。腹式単純子宮全摘は5例でよかったものを、10例行うというような変更を行っております。

 また、先ほどお話しましたように、原則として都道府県ごとに複数の基幹施設を置くという努力をいたしました。必要であれば認定基準を若干緩和しております。主な緩和基準は生殖医療でありまして、生殖を行っていないので基幹施設を申請できなかったというところが多いのですけれども、これに関してはプログラム内できちんと研修ができればよいと考えて基準を緩和しております。

 基幹施設になっておらず、かつ、東京23区及び政令指定都市以外にある施設で1カ月以上の研修を行うこと、先ほども申し述べましたが、地域の経験を必須としております。また、連携施設(地域医療)というものを設けました。連携施設(地域医療)は、指導医が在籍していなくても専門医が常勤として在籍している場合、その場合にはプログラム全体の指導医がきちんと質を担保するということにして、指導医がいなくてもそこで研修ができるというようなこと等をいたしました。また、基幹施設、連携施設、1施設での研修は24カ月以内ということにしまして、単施設で専攻医を囲い込んでしまうことがないような制度といたしております。産婦人科専門研修制度のほかのプログラムの基幹施設となっていない複数の連携施設がプログラムの中には必要ということにしまして、例えばA病院とB病院でお互いに基幹施設と連携施設になって行ったり来たりすることができないような形をとっております。

 最後に、出産、育児等の女性医師等への配慮でございます。専攻医は専門研修開始から9年以内、ですから出産や育児などで途中、中段することはあるかと思いますけれども、9年以内に研修を修了して、10年以内に専門医試験を受けていただければいいということにしております。また、専門研修修了後、専門医試験は5年間、受験可能でございます。出産に伴う6カ月以内の休暇または疾病での休暇は、6カ月までは研修にカウントできるということにしてございます。そして、週20時間以上の短時間雇用での形態での研修に関しても、3年間のうち6カ月までは認めるということにしてございます。このほかに育児短時間勤務制度を利用している場合は、常勤の定義を週4日以上で、かつ週30時間以上と緩和してございます。これは上のものとはダブらないで取ることができます。また、出産、育児、留学、地域枠等の合理的な理由がある場合、学会に申請した上で柔軟にプログラムの異動ができることにしてございます。

 産婦人科領域に関しては以上でございます。

○遠藤座長 どうもありがとうございました。

 続きまして、日本小児科学会より御説明をお願いしたいと思います。

○高橋参考人 小児科学会会長の高橋と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 資料1−4と、それに加えまして会議後、回収させていただく資料としてマル1、マル2を御用意いたしました。

 スライド2にございますように、これら4点について述べさせていただきますが、7分というお時間をいただいておりますので、1については資料は割愛させていただきました。すなわち義務化云々ということについて、それを必須とするものではないということについては、既に同意が得られていると理解しております。

 2の地域医療従事者、女性医師への配慮でございますけれども、スライド3になります。こちらにございますように、まず配慮が及ぶ範囲につきましては、指針に従いましてここに明記させていただきました。これは以前より行われていたことでございますけれども、修了判定、すなわち専門医の試験でございますけれども、通常3年で行われる研修が修了した時点で行われるのが通常ではございますが、その後、いろいろな事情がございますので、その事情を勘案して年齢制限を設定しないということでやっております。

 続きまして、これは具体的なものでございますけれども、その理由が妊娠ないし出産あるいは疾病によるものである場合には、6カ月以内であれば当初の予定の3年を含めて、3年修了時に修了判定を受けることができるということで、年限の上でデメリットにならないような配慮をしております。

 また、短時間雇用等、非常勤云々という話がありますけれども、このような勤務形態そのものが研修の要件にならないように配慮をしております。

 最後の部分が非常に重要と存じますけれども、この研修先が途中で変更になったり、一時中断になってまた再開していただくような専攻医の先生方いらっしゃると思うのですが、その方の御希望や御都合、そしてライフステージに合わせた研修が行えるように柔軟に対応する。そういったことを基本に据えまして、その上で研修委員会の承認を前提とするというように、赤字アンダーラインを引いたところは特に重要であると考えております。

 次に、小児科医の地域偏在に対する配慮で、とりわけ地域医療を支えていただいている市中病院への配慮に関する施策でございます。これは回収させていただく資料1、こちらは5都府県、大都市の代表である東京と神奈川の実情についてより深く理解していただくために、参考資料としておつけしました。ただ、実際の大学名や施設名が入っておりますので、回収資料とさせていただいております。

 先に回収資料の説明でございますけれども、左の欄外に赤の*あるいは指の印、♯がついておりますが、それぞれ意味合いについて資料の上のほうに書いてございますが、*は3つの施設がございます。東京都立小児総合医療、国立成育医療研究センター、横浜市立大学医学部小児科、これらについては非常に人気があるということで、ここに専攻医が集中している。大都市に専攻医が集中する1つの要因が、こういったプログラムの人気にあるということで、共通しているものは大都市において完結しているということです。すなわち地方の病院、遠隔地にある病院が連携施設に含まれていない、結果としてですけれども、そういったプログラムに人気が集中することがこれでおわかりいただけると存じます。

 指の印が出ておりますが、これは2施設ございまして、そこにございますように募集人数と採用人数が一致しております。すなわち満杯になったところで、これはある意味当然かと存じますが、これらの施設は来年度こそは募集定員をふやしてほしい。すなわち人気のあるところにはますます集中するという可能性がございまして、そういったことを問題と捉えまして対策を考えております。

 一方で♯、神奈川県の3大学でございますけれども、3つの大学合わせて1人ということでございます。これらの大学は同じ神奈川県でも具体的には横浜市以外の地域をカバーしているわけでございますが、たった1人ということで、これは募集人数が幾らあったかということではなく、結果として大学であってもこのように存続の危機に瀕している大学が存在するということも、こういったこともいわゆる大都市圏においても起こっているんだということは御理解いただけると思います。こういったことも地域の医師の偏在とか、あるいは地方の都市の、それも市中病院の御支援をしていく上で少し戦略的に考えていく部分だと考えております。

 通常資料の4番に戻りますけれども、そういったことを踏まえまして5都府県、東京、神奈川を含むわけですが、採用実績の平均値を超えないという原則を守ることになるわけですけれども、その中で具体的な施策としましては、これら5都府県の中で新たに基幹病院として手を挙げていただく場合には、その地域における募集定員にはキャッピングをかけて、その中で募集定員を事前に調整していただくということを、これは既に通達しております。

 その他の県、これはその他の都府県、道府県、それぞれの御都合あると思いますけれども、複数の基幹病院が設置できることを目指すということが非常に重要なことだと存じます。具体的には21の県でたった1つの基幹病院、それも全て大学という状況がございますけれども、後ほど述べさせていただきますが、そちらの研修施設の方々や道府県と現在、調整を行っているところでございます。

 5都府県に話は戻りますけれども、その翌年度の応募定数の削減といったようなことも考えておりまして、これは数年単位での施策になりますが、経時的に地域偏在を平準化していくという努力をしていこうと思っております。少し字が小さくなりますが、その下にございますように、過去5年間の実績を上回る募集定員ではなく応募者をやった場合には、事前に地域の協議会で基幹施設と例えば行政の方々と事前に審議、調整していただいて、何とか調整する。それでも採用実績が過去5年の実績を上回ってしまった場合には、地域貢献率の低いプログラムから、翌年度の募集定員そのものを削減させていただくというようなことを具体的に考えております。

 この地域貢献率といいますのは、先ほどの回収資料の右下にあるもので、これは既にデータが出そろっておりますが、それぞれの基幹病院が提供しているプログラムで連携病院の配置についてどれくらいの期間、何人が5都府県以外で研修を行うようになっているかというものの数値化でございます。東京の大学1つとりましても、これが50%を超える大学が複数ございます。一方でこれがゼロ%と、その地域だけで研修が行われ、一切、外に出ていかないというプログラムもございます。翌年度の定員を考える上で、こういったことも参考にしながら5大都市への専攻医の集中を何とか防ぐ。年次を追うごとにそれが改善していくような施策を考えております。

 続きまして5番のスライドでございますけれども、小児科学会は暫定制度ということで既に定員制で今年度スタートさせていただきましたが、実際に募集した人員と採用できた人員のデータでございます。右下、東京を例にとりましたが、193名募集したが、121名埋まったというように読んでいただけます。募集定員総数が1,135人であったところ、実際に小児科のプログラムを選ばれた方は542人でございますので、半分程度ということで、定員を決めるということと、実際に応募者があるということは別問題でございまして、大都市への集中問題あるいは地方の県への専攻医の配分を考えるときに、募集総数と実採用数を分けて考えるということが非常に重要だと存じます。

 次の6番でございますが、小児科は本年度、先に進んで暫定制度を始めさせていただいたわけでございますので、過去5年間と今年度の専攻医の採用実績がどういうことになったかというのは、ほかの学会の先生方にも大変重要なデータになると思い、あえて示させていただきました。こちらは5都府県、すなわち東京から福岡までの5都府県における過去5年間と、それから、一番右にあるオレンジ色がことしの採用実績でございます。5都府県総数で見ていただけるとわかりますように、右肩下がりになっております。東京もその傾向にあると思います。ただし、ここで気をつけていただきたいのは、2012年、2013年、2014年につきましては集計の方法が異なりまして、全ての病院から何人受け入れたかという数値を足しましたので、同じ1人の専攻医を複数の研修施設が二重にカウントしている可能性がございます。したがって、最初の3つのバーにつきましては、多少の過剰報告になっている可能性がございます。

 7ページでございますけれども、年度別のデータの見方の注意点は今、申し上げたとおりですが、東北6県をここに出しました。紙面が狭いという理由で東北を選ばせていただいたのと、東北6県はいずれも1県に1基幹施設しかないという特徴がございますので、貴重な資料と存じます。

 これで見ていただけるとわかりますように、まず大都市と違いましてもともとの採用人数が少ないので、年度別の上下が非常に大きいということで、単年度の採用実績から全体の傾向をつかむのは難しいということは、1つ読んでとれると思います。ただ、このグラフ一番右を特に見ていただくとわかりますように、暫定制度でこれらの県において1施設でありながら、そこに定員を課したということが少なくとも地域内の分布は別として、小児科医のこれらの東北の県への分布がダメージをこうむったということは、むしろ逆であるという印象を受けております。

 こちらでお示ししましたのは、東京を初めとする5都市と東北6県だけでしたので、8のスライドに全国的なデータを出させていただきました。先ほど述べましたように20122014は集計の仕方が多少異なりますので、より正確なデータは上の段の表だと存じます。すなわち20152016に比して定員を設けた2017年、それぞれ5都府県とそれ以外で小児科専攻医の数がどう変化したかということで、とりあえず今年度を見る限りは都市への集中に歯どめがかかったように私には見えます。また、過去5年間でとった場合、これも5都府県と5都府県以外では誤差は同じように発生しておりますので、比較には役立つと思うのですが、このように都市への集中を助長したという事実は恐らくないと理解しております。

 続きまして9でございますが、これは先ほど来、述べておりますように、小児科のプログラムの中には1県に1基幹施設しかないという問題点を抱えておりますので、それがこちらの表でございます。その実態をより深く理解していくために、まずは10のスライドを御用意いたしました。これも紙面の都合がありまして、東北6県プラス我々の区分で言う東北に含まれている新潟県を加えたものでございますけれども、これはほかの学会からも先ほど御説明がありましたように、大学1つといってもそれがプログラム上、支える連携施設の数は2桁のものが多い。岩手に至っては16の連携施設を支えておられる。そして、その全てが連携施設における研修が3カ月を超えるように設定されている。これは機構の御意向でもありますし、条件を満たすので当然でございます。一方で募集した定員に対して採用実績は右のようになっていて、県による差が多少あるということは御理解いただけるかと思います。

 この1県に1基幹施設しか、それも大学しかないということに対しまして、小児科学会としての取り組みをここで御報告させていただきます。

 1つは21の県、すなわち大学に全て書面を送りまして、大学以外に基幹施設となり得る施設を具体的に挙げるようにという指示を出しました。そして、その基幹施設がもしそうなった場合に何か問題になることがあればぜひ解決したいので、具体的に教えてほしいというお願いをしております。

 回答の概略は下にまとめたとおりでございますけれども、不安が出てくるということです。1つは基幹施設の第一候補は往々にして大きな市中病院で、県の中でも大きな市に存在し、その研修医がカバーする診療範囲が都市部に集中してしまう。すなわち県内の中にも存在するへき地の医療が崩壊する。非常に大きな意見でございまして、これが21施設中20から解決できないという意味ではなくて、注意してほしいという御意見でいただいております。

○遠藤座長 高橋参考人、ちょっと時間をオーバーしておりますので簡潔にお願いいたします。

○高橋参考人 失礼いたしました。申しわけありません。

 指導医の不足があるのではないかという危惧は、21県中16県から寄せられております。症例の不足なども同様でございます。これに対しましては、例えば基幹施設、これらの県で2施設目が手を挙げていただいたときには、内包型という言葉になるかとは存じますけれども、大学病院を連携病院にしていただいて、症例を確保するということも1つの施策だと考えております。また、基幹施設として今度手を挙げていただく大学病院以外の施設については、ぜひ県内のいわゆるへき地と言われる場所と手を組んでいただいて、連携施設に加えていただけるのではないか。こういったことで1県1基幹施設の問題を解決していけるのではないかと考えております。

 以上です。長くなって失礼しました。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 それでは、ただいま3学会から御説明をいただきました。これに関して何か御質問、御意見等あればいただきたいと思います。いかがでございましょうか。

 では新井一構成員、どうぞ。

○新井構成員 今、3つの学会から御発表を聞きまして、専門医の質を担保するということと同時に、地域医療に配慮するという非常に苦心されている様子がよくわかりまして、大変感銘を受けました。

 もう一つは、プログラム制、すなわち1つの基幹施設が複数の関連施設を持って研修のためのプログラムを形成する訳ですが、そこを若い医師が循環する、これがいわゆる循環型と呼ばれるもので循環型のもとでは医師が地域の病院を循環し、これがある意味、地域の医師偏在に対して、有効な対策になり得る可能性のあることも理解できました。

 以上でございます。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 それでは、加納構成員、渋谷構成員の順でお願いします。

○加納構成員 まず救急医学会にお聞きしたいのですが、今回、基幹施設になったのは、大学以外で言えばほとんどが3次急の施設であったかどうか、ということだけ確認したいのですが、3次急以外でなったところはあるのでしょうか。基本的には3次急ですか。

○坂本参考人 3次急が多いです。ただ、だけではございません。

○加納構成員 以外もあるということですか。

○坂本構成員 はい。

○加納構成員 ありがとうございます。

 もう一つ、産婦人科学会にお聞きしたいのですが、お手元の資料でいきますと後ろから2つ目のスライドで、基幹施設となっておらず、かつ、東京23区及び政令指定都市以外にある連携施設で、1カ月以上の研修を行うことが必須という形になっていますが、これは例えば県に1つしかないプログラムの中でやったら、そのプログラム以外のところのどこかでやるということですか。そうならば県外でもやるということですか。必ずそれはやるということは、必須ということですか。どういう意味か具体的に教えていただければと思います。

○佐藤参考人 わかりました。

 まずは政令指定都市とか東京23区の基幹施設に属している場合、それ以外のところに行って本当の地域医療を経験する必要がありますということです。それから、今、山梨県以外は全部2基幹施設以上ありますので、そういう意味では基幹施設が1つしかないところではというのは、現実には起きてこない問題かなと思っております。

○遠藤座長 では、渋谷構成員、お願いいたします。

○渋谷構成員 前回の議論を踏まえて、大学以外の基幹病院、市中病院でも基幹化ということで、救急医学会並びに産婦人科学会は非常に御尽力に本当に感謝しています。

 産婦人科学会に聞きたいのですけれども、例えば横に座っている立谷市長の相馬市でも大学に、具体的に申し上げますと福島県立医大にいなくても、例えば2年半ぐらいそこでカリキュラム制というのは最初から選択して、そこにいるということは可能なのでしょうか。

○藤井参考人 例えば連携施設に就職した形をとることも可能です。ただ、3年間というか、研修期間中、基幹施設で最低6カ月は高度なものは見てほしい。

○渋谷構成員 だからあくまでも循環というよりもフレキシブルに多様なチョイスを認める。実際にその一環として6カ月そこにいて、残りの2年半は例えば相馬市なら相馬市の病院で、そこが連携していればということですか。

○佐藤参考人 一応、1つの連携施設、3年間のうちでは2年間までにしています。この意味は、要は大都市の大病院で2年半囲ってしまうことは避けたいということから、1つの連携施設では2年間までということには一応なっています。

○渋谷構成員 わかりました。ただ、今までのあれに比べればすごく前向きに。

○藤井参考人 基幹にはいわきの病院があるので。

○渋谷構成員 登録先というのは、例えばいわき。

○藤井参考人 例えば相馬と連携を組めば。

○渋谷構成員 大学には限らない。

○藤井参考人 相馬に2年いて、いわきに半年、1年いてもいいですけれども、それはできます。

○渋谷構成員 それに関連して小児科に伺いたいのですが、回収資料1で、例えば横浜で横浜市立医大は非常に多かったけれども、ほかの聖マリアンナ、北里、東海は1人しかいない。それは募集とあれをよく考えなければいけない。そもそも地域のニーズもちゃんと話し合わないで、大学単位で募集定員とかを決めている以上、需給ミスマッチが起こるのは当たり前なのではないでしょうか。

 そうした観点からすると今まで議論されたような、例えば医局を中心としたプログラム制の循環型というものの限界、要は地域のニーズを考えないでそうしたリソース配分もしない。そしてあくまでも大学医局を中心とした発想から、これは離れていないのではないか。今まで過去3回議論してきた方向性と少しまだそこから抜け出していないのではないかという印象があるのですが、ただ、21基幹施設が1個しかない、具体的には大学しかないものに関しては進めているとおっしゃっているのですが、具体的にはどのような形で、特に小児科というのは本当にニーズも変わってきていますし、かなり地域によってもニーズがすごく違うのだと思うのですけれども、あくまでも横浜の例を見ただけで需給ミスマッチがあるというのは、要は計画のミスマッチ、それから、リソースの把握の間違い、そしてさらに言うと大学を中心にした循環型というものの見直しが必要なのではないでしょうか。いかがでしょうか。

○遠藤座長 高橋参考人、どうぞ。

○高橋参考人 御意見ありがとうございます。

 この表で特に私が思ったのは、募集定員、これは大学それぞれ聖マリアンナ、北里、東海とございますけれども、募集人数は7人、8人、5人ということで、それなりに分配されております。大学にはそれなりの定員が与えられていたのですけれども、ふたを開けてみますとこれら3つの中で1人しか行かない。すなわち定員が与えられたからといって、そこに人が応募してくるとは限らない。そこのミスマッチがあると思います。

 同じような視点で見ますと、そのほか下にずっと表で並んでおります。これはいずれも地域医療を支える市中病院でございますし、募集人数はそれなりの数をとっておられますが、実際には1人、2人、4人、あとはゼロということで、プログラムを設定し、そこにある意味、十分な数の募集定員を設定したからといって、そこの応募者が少ないという問題が一番読み取れると思いました。

○渋谷構成員 でもそれは病状を見ているだけで、その原因というものがそもそもその設定あるいは大学の医局を中心とした循環型というものの前提を少し再検討する必要はないのでしょうか。

○高橋参考人 要は魅力的なプログラムでなかったから、人が集まらなかったという考えですか。

○渋谷構成員 あるいは地域のニーズに合っていないのか、あるいはそこのいろいろなリソースの問題なのか、それはまさに地域医療とかかわってくるのかもしれないのですが、小児科の場合、これからいろいろな人口構成もありますし変わってくると思う、その一番象徴的なものなので、しかも地域においてはまた違った総合診療とか、そうしたものも出てくる中で、どういうバリューを出して、本当にこのデータが単に募集とあれの違いなのか、それとももっと根本的なプログラムの問題なのか、その辺をもう少し深掘りしていただけると、単純に大学を中心とした循環型がいいという短絡的な結論にならないような気がするのです。

○高橋参考人 貴重な御意見として承ります。ありがとうございます。

○遠藤座長 立谷構成員、お願いします。

○立谷構成員 産婦人科、小児科ともに我々地域医療の担い手、市長たちの間では非常に深刻な問題なのです。かつ、重要な問題です。

 きょう話を聞いて非常によくやっていらっしゃったなと思ったのは産婦人科学会の皆さんで、努力に敬意を表したいと思います。地域のことを非常に考えていただいた。小児科学会もそういう形でお考えいただいていると思うのですけれども、問題は小児科なり産婦人科になろうというドクターが、若者が少ないのです。それが一番の問題です。たまたまそういう人がいたところで大都市の決まった病院でしか、大都市の中で完結するようなところしか行かないというところがさらに問題なのだと思うのです。ですからこれはそもそも論にのっとって考えないといけないと思います。

 この前、全国市長会の政策推進委員会でびっくりするような案が市長さんたちから出てきたのです。これは医師会としては当然否定なさっていることなのですが、地域別診療単価とか、診療科別診療単価を設けてはどうかという切実な話として出てきました。これは今後相当議論になってくると思います。ですから社会制度そのものに起因するような議論にもなってこようかと思うのですけれども、それぞれ地域医療の観点でいろいろ御努力をお願いしたい。

 もう一つ、このプログラム制とカリキュラム制の区別がだんだんとなくなってきているのです。この会が始まって議論している中で、プログラムだろうがカリキュラムだろうが、必要な症例数を研修することが大事だという考え方に変わってきたと思います。それを適切に指導して、さらに資格を与えるのに適切かどうかという方向に変わってきていると思うのです。

 ここで確認しながら全体のそもそもの議論になるのですが、この専攻医の登録は一体どこにするのでしょうか。彼らはどこに向かって研修の登録するのでしょうか。私はそれこそが専門医機構の一番の仕事ではないかと思うのです。この会が始まって出てきた話で、今日も若干出てきましたけれども、ネット上で、特にクラウドを使って登録して、本人のキャリアをそこに積み込んでいくという考え方が出てきました。だけれども、その胴元は一体どこにあるのだろうか。それは各学会になるのかもしれませんが、その各学会で胴元をやるにしても、胴元というか研修登録の受付をやるにしても、その基準とか全体のシステム構築は、私はそれこそ機構の仕事ではないかと思うのです。そこを確認しながら御提案していきたいと思います。

 それから、先ほどから地域の循環という考えが出てきています。この循環については地方の首長としての現実的な話なのですけれども、専門医のドクターが1人いると、例えば小児科が1人いる。そこに半年だけ専攻医が来ても余りありがたくないのです。やはり1年来ていただかないと、その専攻医が半年ごとに変わるのであればいいのですが、1カ月以上とかいろいろな定義がございますが、これはかつて3年のうち半年というような話で、それは困りますよということを我々は申し上げております。専攻医に来ていただく病院とすれば1年ごとでないと年間計画が組めないというか、1年単位で病院も自治体も動いていきますから、そこのところは1年間の少なくとも人がかかわってもいいけれども、継続ということが担保されないと、地域にとっては混乱が生じるだけではないかと思いますので、御提案申し上げます。

○遠藤座長 御意見として承りました。

 1つはあれですね。専攻医の登録をどうするかということの御確認ということですが、この場で確認をされたほうがよろしいですか。

○立谷構成員 はい。

○遠藤座長 そうであればお答えはどなたになりますか。専門医機構ですか、学会がお答えになりますか。ルールは決まっております。

○吉村構成員 受付は各学会で受け付けることになっております。

 学会の先生方、よろしいでしょうか。

○立谷構成員 先ほど病院で地方病院も登録することができるということですけれども、学会の延長の地方病院なのですか。それはいろいろ難しくなってくるような気がしますけれども、これは基本的な問題だと思うのです。学会が申請の相手になるのか。先ほど病院という話が出たので、そこのところです。

○藤井参考人 あくまで学会は窓口であります。この専門医制度は私たちが勝手に決めても、機構で却下されたら認められないので、両方で行う。ただ、今のところ窓口は学会となっています。でも制度はあくまでも両方で、要は機構と学会で連携してやるという制度になっていると私たちは認識しています。

○立谷構成員 このことは最初から大きな問題だったのです。機構の役割は何なのということなのですが、質のチェックだけではないと思うのです。後で外科学会の話を聞いてから私は申し上げようと思ったのですけれども、機構というのは機構の役割として良医を育てるという立場に立たないといけないと思うのです。専門医という質の高い名医を育てるだけではなくて、我々のように地域医療に携わっている者からすれば、地域医療に貢献し得るような良医をどう育てるかということが1つのポイントになるかと思います。

 前回は内科学会の話を聞きましたけれども、1年前と違いまして、私は大分内科学会の考えが変わってきたと思っている点は、できるだけ内科の専門医を取ってください。あなたも良医になってください。そういう姿勢が見えてきたのです。これは大変に評価できることと思っております。

 今日産婦人科学会の話を聞いて、その症例数を増やすとかハードルを高めたところはあるものの、いろいろな選択の自由を与えながらどうぞ産婦人科の資格を取ってください、専門医になってください、そういうふうにしないと日本の地域医療はもたないのですという意思が伝わってまりましたですからそういった意味で、私は大変評価できるなと思いましたし、小児科学会もそういう方向で地域のドクターを育てようという意図が見えますので、そういった意味では大変いいと思うのですが、もう一つ、機構の目的を私はそこに置くべきではないかと思うのです。それぞれの若い人たちが専門性を高める、それなりの素養を積むと同時に、地域医療を支えるための良医になることを考えた場合に、私はいたずらに難しくすることよりも、例えば小児科とか産婦人科とかは少ないので、できるだけそういうところに多くの方が入ってくれるように、そういう誘導をしていくことも必要だろう。そう思ったとき、そう考えたときに私は胴元という言葉は語弊がありますが、申請先はまずは機構が受け取っていただいて、これからの研究になるでしょうが、機構の中で例えばクラウドの技術を使って症例を積み上げるとか、そういう方向に行く必要がある。若い方々の資質の向上という意味では、もう少し機構に頑張っていただきたいなと思っておりますので、御提案申し上げたいと思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 ほかにございますか。それでは、山口構成員、どうぞ。

○山口構成員 小児科のお話を伺って、深刻だなということを思いまして、私も地域偏在が起こっていると言われる地域の医療機関なんかにお招きいただいて、講演に伺ったりすることがあって、実情を聞きますと、小児科の入院治療が閉鎖したままの病院が結構あるということを伺って、深刻な状況を聞いております。

 そんな中できょう御説明いただいて、21の県で基幹病院が1つしかない。今の御説明をお聞きすると、2つ目をつくったとしても県内での偏在が解消しないという現実があるんだということがよくわかりました。

 そこで2つお聞きしたいのが、先ほど定員と実際の採用者とは異なるという話があったのですけれども、そもそも定員ということが小児科医療を考えたときに必要を満たすために必要な人数ということなのか、それとも小児科医療で専門医を育てるためにこれだけ欲しいというようなことでの数なのか、そのあたりのところが定員をどう受けとめればいいのかがわかりませんでした。実際に必要な数よりも多目に定員が想定されているのか、やはりこれぐらいの数がないと必要数が満たされないということなのかをまず1つ目としてお答えください。そのうえで確認をしたいこととして、救急医学会と産婦人科学会ではプログラム制とカリキュラム制のお話があったのですけれども、小児科はそのお話がなかったものですから、そこのところを御説明いただければという2点、お願いいたします。

○遠藤座長 では高橋参考人、お願いいたします。

○高橋参考人 非常に示唆に富む重要な御指摘だと思います。

 非常に戦略的な話になると思いますが、すなわち募集定員と実際に採用できる数が大きく乖離している。それはなぜかということで、実際に必要な人数は一体何人だということでございますけれども、一番のポイントは、1つの施設をとっても毎年満杯になる施設は別として、年度ごとに大きなばらつきがございます。そのばらつきがまたある地域でも、あるときにはあるところに行って、あるときにはあるところに、別の施設に応募者がたくさん来るというようなことで、地域全体で見ても中で揺らいでいるような状態でございます。

 もし仮にその地域で100人必要だ。トータル100人の募集定員で、そこで採用も100人、100%のマッチ率となれば、これは全く戦略的に問題ないのですが、今、申し上げたとおり年度間のふらつきや地域内での施設における充足度の差がございますので、地域における小児医療を守っていこうとしますと、どうしても伸びしろが必要になるというのが正直なお答えでございます。すなわち戦略的に今のところこうせざるを得ない。

 小児科が非常に人気のプログラムで、卒後3年目の若いドクターがぜひ産婦人科あるいは小児科になろう、倍率が何倍という状況であれば、これは必要な人数、すなわち採用人数、すなわち募集定員でいけると思うのですが、残念ながら小児科も、これは一部ほかの科もそうだと思うのですが、それほど人気があるわけではないので、ある程度のアローワンスが必要になってくるという、これは現実でございます。ただ、こうあるべきだというのはおっしゃるとおりで、その地域あるいはその施設で必要とされる小児科医は一体何人だ。そこから採用を決め、その採用数イコール募集人数でなければいけないというふうには存じております。

○山口構成員 済みません、揺らぎがあるということについての分析というか、なぜなのかということの調査といいますか、分析はできているのでしょうか。

○高橋参考人 調査分析と言うほどのものではございませんけれども、1つ確実なのは、小児科が例えば内科や外科に比べると比較的小さな診療科で、それぞれの施設に来る応募者の数というのが、そもそも1桁か、せいぜい2桁の診療科だということでございます。先ほどの最近5年度を見ても、東京都でくくって一定の傾向はあるものの、東北に行きますともとの数字にあれだけばらつきが出てくるということで、1つの理由はそもそも少ないパイを奪い合う、表現は悪いですけれども、そういうところに問題があると存じております。

 先ほど御指摘あるいは御示唆いただいたように、小児科がもう少し人気のあるプログラムで、こちらが応募者の中から人を選べるような状況になると、今、御指摘いただいたような戦略が成り立つと思います。

 2つ目の質問、よろしいですか。

○山口構成員 カリキュラム制、プログラム制のことです。

○高橋参考人 その件でございますけれども、これは多少、言葉のあやもございますが、私はこれをカリキュラム制と呼んでもいいのではないかと存じます。すなわち我々は非常に柔軟なプログラム制の運用という言葉を使っておりますが、それが多くの方々がイメージするカリキュラム制だということであれば、それをカリキュラム制と呼ぶことにはいささか問題はないと思います。

 ただ、専攻生、研修を受ける立場にある若い先生方がそれを余り拡大解釈して、いつか取ればいいんだ、いつ、どこで、何をやっていてもいいんだ、やむを得ない理由で中断するのはいいけれども、その後も別に戻らない、いつか取れればいいやということになりますと、例えば小児科にとってはいつか実行部隊として地域で働いていただき、また、指導医として後輩を育てていく方がなかなか育たないので、そういう意味ではある程度の時間的な感覚が必要。時間的な感覚と定員を設けるというのがプログラム制の定義であれば、それは緩い形で維持されるべき概念だと存じます。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 では、山内構成員、どうぞ。

○山内構成員 非常に詳しい御説明をいただきまして、皆さんありがとうございます。

 女性医師ということに関して配慮をたくさんしていただいて、出産やいろいろな女性のライフイベントがあっても、継続して専攻医としてできるようなシステムを考えていただいているのですけれども、その中で経験症例数というものが例えば結婚や出産でプログラムを移らなければいけなかったりした場合に、経験症例数というものは自分についてきますので、それの登録というものが非常に重要だと思うのです。

 そういった意味で前回に内科でもJ-OSLERのシステムとか、今回、産婦人科の先生方も産婦人科の研修管理システムということを言っていただいて、今、救急と小児科では経験症例数の登録というものを1つはどのように考えていらっしゃるのか。今、小児科学会からもおっしゃっていただいたように、いたずらに時間ではかるものではないと思うのです。経験症例数ではかっていくものだと思うので、その登録をどのようにしていらっしゃるのかというのを各学会の先生方にお聞きしたいのと、もう一点は、先ほど立谷構成員がおっしゃったことにも関連するのですけれども、皆様のお手元にも参考資料5があると思うのですが、そこのスライド5に新たな専門医に関する仕組みについてということで、これが平成25年の検討会の資料になっておりますので、もう4年もたってしまっていると思うのですけれども、そもそも論だと思うのですが、本当に基本的な考え方としてなぜ専攻医という専門医の仕組みをつくろうかといったことで、国民の視点に立ったということで要するに診療の質を担保するということだと思うのです。

 ここにも専門医の認定は経験症例数などの活動実績を要件とすると書いてあることが1点で、経験症例数をきちんと管理できるシステムというものが非常に大事だということを強調したいのと、もう一つは先ほどの御指摘のように、今は学会の先生方がプログラムをつくっていかなければ、その科によってでわからないのですけれども、ここに書いてあるのは、中立的な第三者機関としての専門医機構というものが立ち上がってきたと思うのです。ですから最終的には専門医の登録とか管理とか、例えばプログラムを移ることに関してもこの前も申し上げたのですけれども、プログラムの中でだめだと言われても専門医機構がきちんとそれを認定すれば、その症例を持って移れるシステムとか、あとは理想的には産婦人科やJ-OSLERや外科のNCDのように、いろいろなそういう専攻医の登録のシステムというものが、それぞれの学会がつくってお金がかかるよりか、もしかしたら機構というものがそういったものを持っていくというようなものを目指していくことが必要なのではないかと思うのですけれども、それは吉村理事長、いかがでしょうかという2点になります。

○遠藤座長 いかがでしょうか。

○坂本参考人 救急科領域ですけれども、現在、我々が行っている現行の制度では、エクセルのファイルと印刷したものに対して実際に判こを押したものということで承認しております。

 今後、プログラム制につきましてはこれをシステム化したいのですけれども、資金面での大きな問題がございまして、症例登録のところまでは今まだすぐに来年、再来年に実現できるという状況ではないという状況です。ただ、基本的には御本人が症例を持って動いていただきますので、最終的には全ての症例を使えることになります。

○遠藤座長 あとは機構に対するお尋ねということで、今村構成員、お願いします。

○今村構成員 先ほどから機構がこうあるべきだという御意見があって、私もまさしく最終的なゴールはそこなのだと思うのですけれども、日本専門医制評価・認定機構というものから引き継いだとはいえ、全く新しく構築された組織ですので、マンパワーの問題や財政の問題というのはどうしてもあります。今の段階で全てを機構が担うべきだということは、現実的にはなかなか難しくて、今は学会と協力をしながらやっていくということでまずは始めた上で、そういったゴールを目指すということでないと、なかなか難しい。だからゴールは明確にしておいたほうがいいと思うのですけれども、現実的な手段としては、今のやり方でとりあえずは開始し、これは平成30年度に始めないと若い先生たちが大変心配されているので、今日のお話を伺ってもかなり皆さん学会も本当に努力していろいろな工夫をしていただいていると思いますので、そこは明確にしておきたい。

 私は機構の監事も務めておりますので、組織のあり方であるとか財政のあり方とかが非常に大きな問題でありますので、そこは御理解いただきたいと思っています。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 尾身構成員、お待たせしました。

○尾身構成員 本当にどうも各学会の人が地域医療に配慮していただくこと、ほかの委員の方と同様に私も大変感謝しております。

 その上で、きょう1つのテーマは、1つ議論があったのは、募集定員と実際に来る人のギャップです。実際にどういう根拠で決めているのかという話で、恐らく今までの学会のあれからすると、この数年の傾向を見てニーズがもっと高いのではないかという議論があったと思うのですけれども、実はそれも大事ですが、私はここはすぐにはできませんが、どのぐらいの数の要請が必要かというのは、ことし、来年すぐには決まりませんけれども、これは文字どおり日本の医療界、いろいろな人の知恵を集めて、4つのことを総合的に考慮して、ある程度の方向性は決める時期に来ていると思うのです。

 1つは当然のことながら人口動態です。子供がどのぐらい。もう一つはそれと人口動態に関係する疾病構造の変化。それから、今、特に産婦人科なんかは集約というような傾向にある。小児科もそういう医療体制の変化。それから、道路の事情、交通事情。この4つなんかを総合的にやるという根本的な議論をじっくりと、ここの機構ですぐにできるというわけではないし、これはオールジャパンで、もう来年始まるわけですから、今すぐには無理ですけれども、実際にこれをやっていくと同時に、そういう根本的な議論が実は日本でないので、ただ足りない、少ないというようなことでやっているので、これはじっくりと数年をかけてそういう議論を私は、きょうここの直接のテーマではないと思いますけれども、そういうことを少し頭に入れてじっくりやる時期に来たのだと思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 まだ御意見あるかと思いますけれども、少し時間が押しておりますので、話を先に進めさせていただきたいと思います。

 続きまして、日本外科学会、日本整形外科学会、日本精神神経学会及び日本麻酔科学会より御説明をいただきたいと思います。

 恐縮ですが、日本外科学会より御説明をお願いします。

○北川参考人 よろしくお願いします。日本外科学会の専門医制度委員会委員長の北川でございます。

 資料1−2を使って御説明を申し上げます。

 資料1−2のスライド2枚目、外科領域の現状でございます。これは専門医数ではなくて医師数でございますが、1994年時点と比較して外科領域は唯一、医師数の減少している領域ということを御理解いただきたいと思います。このために日本専門医機構の通達においても外科領域は5都市部での定員制限も免除されています。都市部の地域でも外科医が減少しているという現実がございます。

 ページをめくっていただきまして、外科領域プログラム整備基準、理念と使命、この中にも地域医療を担うことができる医師を養成することが明記され、外科領域としても地域医療の崩壊を回避することについてはこれからも十分配慮していく所存でございます。

 スライド4でございますが、外科領域プログラム整備基準の修練に必要な症例数を記載しております。術者として120例以上を含む350例以上の手術経験につきましては現在の基準と変わっておりません。

 そして、その内訳でございますが、ここにさまざまな領域の手術経験を求めております。これは地域の第一線の病院で経験する一般的な症例内訳を反映しています。一方で心臓大血管などの高難度の手術も少数含まれています。様々な症例を体験し、病態を理解しないと外科医としては十分な資質が備えられないということも御理解いただきたいと思っております。

 スライド5でございますが、ここにありますように、原則として3年以上の研修で外科専門医を取得するということでございますが、その下にさまざまな状況、女性医師や地域の医師あるいは特殊なな環境にある医師への配慮を記載しております。他の領域と同様に3年間で180日、6カ月の中断は許容されます。そして、それ以上に3年を超えた場合でも研修期間上限を設けておりませんので、中断の期間や再開に関しては全く自由になっています。また、転居や結婚などによるプログラムの移動も認められております。ということで現在、外科領域では専門医制度をプログラム制と呼んでおりますが、極めて柔軟なプログラム制で、これは先ほどありましたように、カリキュラム制とほぼ同等の自由度を持っていると考えております。

 次のページでございます。私どもが20166月に1次審査まで終了したところで延期が宣言されました。第一次審査で合格しましたのがその表に掲げました188プログラムです。外科領域としては従来のカリキュラム制と新しいプログラム制の試行を両方許容しましたので、このうち86プログラムが現在プログラム制の試行を行なっています。そして、20184月に向けまして、2018年度のプログラム募集をしましたところ、応募プログラム総数は204にふえました。これは主に広域かつ大型の大学プログラムが基幹施設を別に設けて分割されたことが影響しております。したがいまして、プログラム数は大学は半数弱、そして大学以外が半数強というところで、むしろ大学以外がふえております。定員数に関しましても大学以外が若干ふえたという傾向は同じでございます。

 さて、懸案となっておりますの1県1プログラムをスライド8にございまして、昨年募集時は20県、そして本年度は14県に減少いたしました。

 プログラム数あるいは募集定員数について御説明するのにスライド9をごらんください。外科領域では手術が研修教育の基盤になります。したがって外科領域の定員数の規定はNCD登録数、すなわち手術数と指導医数で規定しています。実際にここに挙げました棒グラフで示しましたプログラム数と折れ線で示しましたNCD、すなわち手術数はほぼ比例しています。手術症例数があることころには、それに見合うプログラム数があるということになっております。これは需給バランスがとれた体制で全体が構成されていることをある程度示していると思っています。

 その下に1県1プログラム都道府県、内情をお示しいたしました。それぞれ実はその県にあっても隣の県の大学以外のプログラムや、あるいは隣の県の大学のプログラムに連携している施設もございます。ということで、ある県に所在していると大学に所属しなければ研修ができないということではないということをご理解いただきたいと思います。

 地図を用いての御説明いたします。これは先ほど小児科学会の高橋会長が御説明になったのと全く同じ理論でございますが、島根県を例にとらせていただきますと、この星印の島根大学医学部が現在、1県1プログラムで遠隔の県の端の小さな施設も連携しております。もしもう一プログラムふやすということで、島根県の中心である出雲市や松江市にある大病院だけで、この青で書いたようなプログラムが組まれますと、ここに専攻医が集中してしまい、結果的に県の遠隔地に研修医が派遣できない。地域医療が破綻するということも懸念しております。今後、外科領域としては原則として1県複数プログラムを奨励してまいりますが、この点については十分留意していきたいと思っております。

 スライド12は、二次医療圏のカバー率でございますが、どうしても14医療圏につきましてはカバーできませんでした。これは手術を行っている病院がないということで、致し方ないと考えております。

 次に進ませていただきます。13ページ、NCDは先ほど山内構成員からも御指摘をいただきましたように、女性医師やさまざまなライフイベントを体験された方が一旦研修を中断されても、自分の診療経験はしっかりと残り、また再開できるために非常に重要なシステムです、専門医制度とリンクすることによって外科手術の95%以上がここに登録されております。現在、4000施設以上から年間170万件以上の外科手術症例がNCDに登録されております。当初、このシステムの構築のため複数学会が数億を投じましたが、今は参加施設からの会費をいただきまして、しっかりと運営しております。

 めくっていただきまして、これは基本領域だけでなく、その次のサブスペやその上位の外科系の専門医制度全てリンクしておりますので、生涯にわたってこのNCDに登録した症例を利用して、専門医を取得したり、あるいは医療の質を自分で検証する。すなわち自分が全国平均のどんなレベルにいるかを知って、医療の質を上げることにも貢献しております。その下にNCDを用いたさまざまな医療水準関係の英文論文等が発信されていることを示しました。

 最後のページ、スライド1718は今、述べましたようなことを記載しておりますが、要点だけ述べますと、外科領域ではこのNCDを活用してさまざまなライフイベントを迎えた専攻医が中断や再開に支障をきたさないように、不利益にならないように配慮しております。このNCDを用いて専門医の質の評価、さらには向上も行っていきたいと思っています。

 一方でプログラム制というものは、プログラム責任者が研修の内容を公表して、専攻医もそれを見てさまざまなプログラムから選択するといういい面も持っております。一方で、これを柔軟に運用することによって、皆様がカリキュラム制と呼ばれているものとほぼ同等の自由度を達成できるのではないかと思っております。

 以上でございます。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 続きまして、日本整形外科学会より御説明をお願いします。

○大川参考人 資料1−5をごらんください。日本整形外科学会専門医・専攻医管理委員会の担当理事の大川と申します。よろしくお願いいたします。

 2ページ目にありますように、最初に整形外科の今後の診療の方向性ということから御説明したいと思います詳しくは述べませんけれども、2012年に手術数の検査、患者動向について全国調査を行ったことがあります。それによりますと、整形外科新規患者数の9割が保存治療、1割のみが手術治療になることが判明しております。下の表にありますように、整形外科診療というのは必ずしも手術治療だけではないだろうという前提で、専門医制度を考えていく必要があると考えております。

 次のページをおめくりください。従来の専門研修では2年間の初期臨床研修の後、4年間の専門医研修を行いまして、その間、一般的には大学病院1年、ローテーションを3年行って、手術件数を中心として修練を積むという方向性でいたわけですけれども、先ほどのデータからしますと、決してその大学病院で手術だけ見ていればいいということではないというのが明らかになったわけです。

 一方、4番目のスライドに、この間の専門医資格取得者数の推移を示します。整形外科の志望者が多いというお話もありますが、ここ10年の傾向を見ておりますと、1回2012年で底を迎えた後は、おおむね横ばいという状況が続いております。2012年はちょうど初期臨床研修が始まった年の8年後ということでありまして、その当時、2年間初期臨床にとられた人たちが専門医取得をできなかったという学年です。この前後は少し底を迎えておりますが、必ずしも整形外科に多く人が集まっているわけではございません。

 その中で2017年におきましては、整形外科研修プログラムは暫定プログラム制と従来制の並列を行ったわけです。暫定プログラムというのは先ほど来お話がありましたように、ローテーション研修を基幹施設等を中心として行うということであります。その中で基幹施設の要件はここに書いてございますけれども、連携施設としましては指導医が1名以上あるいは症例数が100件以上が要件です。整形外科整備基準では、最初から特定機能病院あるいは大学病院の研修は6カ月以上義務づけておりましたけれども、一方で地域医療研修も3カ月以上、必ず回るようにということも義務づけておりました。また、その下にございますように、指導医不在の施設であっても3カ月間は地域医療研修としてこれを認めるということも要件として掲げております。研修の管理としましては、ウエブシステムを今年から構築しておりますが、後ほど詳細について御紹介いたします。

 その下でありますけれども、修了要件でありますが、研修期間の単位としまして1カ月を1単位として、大まかに脊椎、上肢、下肢、外傷という4分野に関しては半年ずつ、それ以外にスポーツ、リウマチ、リハビリ等々は3カ月以上行うことになっています。整形外科は非常に範囲が広くて、あるいは小児の疾患あるいは腫瘍の疾患も扱いますので、それぞれを含めて単位制をとっております。手術件数はこの数字、執刀80例、助手80例以上の160をデューティーとしまして、それ以外に疾患ごとにいろいろな経験を定めております。それが暫定プログラムでありますけれども、同時に2017年は、従来型の研修ということを認めております。従来型の研修は複数の認定研修施設で4年48カ月の研修を行うようにということでありまして、内容的にはプログラム制と同じということになっております。

 その次のページに、その差異を明示したものがございますけれども、基幹だけが少し暫定プログラム、プログラムできっちり回る分だけ少し短くするということのほかに、一方、暫定プログラムでは先ほど申し上げましたように、地域医療研修3カ月を必須とするということを掲げております。

 その下のウエブ管理システムと書かれているもので、実際はことしから管理をしております。研修医がどの施設を回ったか、あるいはどの研修内容を行ったか、教育講演を受講したか、それから、症例経験もここに埋め込むという形になっておりまして、右側にその例がありますけれども、これはこのページをコピーしてきたものであります。右上にまいりますと、その1人の名前をクリックしますと、このようなスケジュールで、どういう形で回ってきたか、それから、それぞれの単位、手術件数をどのように経験したかを記録して、一目でわかるというようなシステムを構築しております。

 このシステムは学会独自のものでございますけれども、本来は専門医機構でお願いしたかったということでありますが、専門医機構にそこまでの財政的あるいは人的余裕はないということで、やむを得ず整形外科で独立してつくったということでございます。

 こうした中でことしの応募状況でありますけれども、定員を実は最初から設定しておりまして、これまでの実績値の都市部は1.2倍、地域部は倍という形で、とりあえずの数字を並べてみました。そうしますと応募者は572名、その内訳は下の表に書いてありますように、いわゆる大学あるいは特定機能病院を中心とした応募者が541名、それから、基幹病院、一般病院を中心としたプログラムに対しての応募者が16名で、合わせて557名でございました。同時に従来型の研修施設として15名が応募されて、572名が総計の応募者でございます。この数字はですから先ほど申しましたように、決して今までよりも多いというものではございません。

 その中を分析します。実は整形外科の場合、都市部は5都府県に加えて兵庫県を加えておりましたけれども、これは専門医数の都道府県分布の中で5%以上の6都道府県を最初から都市部として定員制限をかけるということをやってまいりました。その結果、都市部分析でここでは兵庫県を抜かして、専門医機構からお話があった5都府県で行いましたけれども、一番右のカラムのように都市部でも地域部でも若干ふえていますが、地域部のふえがより多かった。この間に医学部の学生も徐々にふえており、決して整形外科がふえたということではございません。

 次のページをごらんください。ただ、課題はやはりプログラムの数にかなり偏りがございまして、28県が単一プログラムでありました。この数の少なさは、プログラムを組むときに非常に管理の仕方が難しいということで、1年目ということでかなりの県あるいは大学地域で様子を見ていたというのが理由と考えています。ですので、この数だけがひとり歩きすることのないようにしていただければと思います。とは言ってもその対策案として下のほうに掲げていますように、都市部の定義を5都府県に変更して、定員はプログラムの実績値の5年平均以下とするというのが2018年度に向けての対策案でございます。ただし、余り小さいプログラムではローテーション等が組めませんので、この都府県の中での総和が平均より少ない場合は、小さいプログラムでも6人までの増員の定員を設定したいということであります。

 地域部の定員については特に上限は設けていませんが、数字上の目安としては実績値の1.5倍ぐらいをすればいいのではないかと考えております。

 同時に、当然ながら大学病院以外の基幹病院をふやすということを努力しておりまして、今、個別に各大学の先生方と話しているところです。整備基準として基幹施設を市中病院につくるということをうたいまして、臨むつもりということでございます。ただし、いろいろ聞いてみますと佐賀あるいは岩手というのは、1つの基幹病院として大学以外につくるというのが多分難しいだろうという予測です。1つの例として佐賀を挙げておりますが、指導医数は9となっておりまして、実際に専攻医を迎え入れて指導的な立場にいる人間が9人しかいないと、ここに1つ大学プログラムができてしまいますと、大学では全ての細かい分野について指導しなければいけませんので、残りの指導医はおのずから限られるという点で、なかなかもう一つの一般病院プログラムをつくるのは難しいかなというところであります。

 もう一点ですが、2018年の整備基準におきましては、研修カリキュラム制を明確化するということがございます。新しい機構の整備基準にもうたわれますように、こういった義務年限を有する大学の卒業生あるいは女性、ダブルボード、社会人大学院に関しては、年限を設けずに研修内容を満たせば、これまでどおり専門医試験を受けられるという形にしております。4年間以上ということにしておりまして、うち3年間は認定施設での研修が望ましいと考えております。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 続きまして、日本精神神経学会より御説明をお願いしたいと思います。

○武田参考人 精神神経学会理事長を務めております武田でございます。よろしくお願いいたします。

 精神科の医療について特徴的なことを申し上げて、それに引き続いてこのスライドを使いながら説明したいと思いますが、御承知のように精神科の医療というのがこれまでの病院中心の精神科医療から、地域中心の医療へと移行しているわけでございますけれども、現在なお30万以上の精神科病床がございます。精神科の特徴は、そのうちの4分の3が単科の精神科病院でございまして、多くの大学が4050の病床に対して、単科の精神科病院は200300400という病床の数においては、もともと大学中心ではなく単科の精神科病院中心という構造になってございました。

 そのようなことでございますので、精神科のこれまでの研修では、大学と総合病院精神科と単科の精神科病院をそれぞれ1年ずつ経験するという研修のスタイルがほぼ定着しておりまして、私ども学会で運営していた精神科の研修から、そのような特徴を引き継いだ形で新しい専門医機構のもとでの研修プログラムになったものと理解しております。

 もう一つの大きな精神科の特徴は、これは法律によって決まっておるのですけれども、大学以外に精神科の精神医療総合センターあるいはこころの健康センターというものを各都道府県に設置することが義務づけられておって、そういう都道府県には精神医療センターが公立のものとしてございます。

 そんなことを背景にして今、精神神経学会は新しい機構との共同作業で研修プログラムをつくっているわけでございますが、もう一点、私どもの学会の特徴として、精神神経学会は多くの機関の領域の中でも学会の専門医制度をつくるのに随分時間がかかりまして、まだ学会による専門医制度が10年ぐらいしかなりません。それで一番最後、去年の第8回の試験をやって、そのときには400人ぐらいの専門医を出した。そのように比較的学会専門医自体も新しくて、その内容を大きく変えることなく機構の専門医制度に移行していったという背景がございます。

 そんなことを精神科の特徴として御説明した後、現状についてこの資料を使いながら説明させていただきたいと思いますが、2番目、現在、新しい専門医制度では154のプログラムがございます。これは大学を中心とする84大学に加えまして、大学以外を基幹とする70のプログラムを合わせて154でございます。大学以外の基幹施設となるところの主なところというのは、国立病院機構の療養所系あるいは先ほど少し申し上げましたけれども、各都道府県に設置されているこころのセンターとか、いわゆる県立病院、そういうものが基幹となってくれて70のプログラムができてございます。

 スライドめくっていただきまして、スライド3に全国の154の分布を示しましたが、実は各都道府県から手を挙げていただいて154ができたわけでございますが、例えば下のグラフで見ていただきますと、東京には26のプログラム、大阪には11のプログラム、千葉には9つのプログラム、そういう複数のプログラムのあるところから、だんだんと右のほうに行きますと福島、岐阜、広島、山口と、当初は全県に1つのプログラムというところが20県ございました。その下のプログラムは連携施設を入れたグラフでございますので、説明は省略します。

 スライド5、それでこの20県について数カ月の間に調整をして、もう一つのプログラムがつくれるかつくれないかという調整を学会でさせていただきました。そうしたところ、15県につきましてはそれぞれ秋田県、福島県、富山県、岐阜県、ここに書いております県につきましては複数の新たな基幹施設をつくるということについて、内諾をしていただきました。しかしながら、私どものお願いに対して下の岩手、滋賀、三重、香川、長崎については、それぞれの県の事情によって複数のプログラムをつくることは現在では困難であるという返事をいただきました。この中には各県によっては当初から全県で1つのプログラムにするという強い指導でスタートしたというところもあるように聞きますが、それぞれの県の事情によって、この5つについては複数プログラムを設置することが困難だろうという状況でございます。

 スライド6、私どものところは当初のカリキュラムをプログラム制に大きく変えて、新しいプログラムをつくったわけでございますが、そのプログラムを可能な限り柔軟に運用するということで、カリキュラム制への対応も可能だろうと思って、この6番のスライドを出しました。このスライドは、当初のプログラム制の1〜15、このような項目で1年次、2年次、3年次に例えば第1項目は1年、2年、3年と初級、中級、状況とレベルを深めて研修してください。例えば6番目の後進の指導ができるということについては、3年目にしてほしい。7番目のことについては、2年目と3年目と、そのように読んでいただいたらいいのですが、1年目でも2年目でも3年目でも必要なところを自分のカリキュラムに合わせて対応するということができようかと思っております。

 スライド7、私どものところは当初、プログラム制に移行することが1つの大きな目玉だったわけでございますけれども、新しい機構から御提案いただいた新整備指針にのっとりまして、私どもの整備基準もこのようになっております。すなわちこの特別な事情が生じた場合には、精神科専門医制度委員会に申し出て、できるだけ柔軟に、フレキシブルに対応するということを整備基準にうたってございます。

 8番目、最後のスライドは私どもの学会でも、学会の責任でコンピューター上での登録システムを今、構築しておりまして、実際に来年初めからスタートするという準備をしております。それなりの費用をかけての学会の取り組みでございますが、こういうオンラインでの管理システムができますと、カリキュラム制への対応もできるようになりますし、それぞれの研修者がインターネットを介して登録をすることができて、研修中断によるカリキュラム制への対応も、このネットを使って対応しようと思っております。

 簡単でございますが、以上でございます。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 では最後に日本麻酔科学会より御説明をお願いします。

○稲田参考人 私、稲田から、日本麻酔学会が2015年度から導入しております専門研修プログラムの概要について、御説明申し上げます。資料1-7をごらんください。

 スライド2に移りますが、本学会の理念は術前・術中・術後管理という手術管理を中心としながら、救急医療や集中治療における生体管理、術後の急性痛、慢性痛、がん性疼痛など、全人的な痛みの治療にかかわり、国民の健康・福祉の増進に貢献することでございます。

 3ページ、4年のプログラム制としておりまして、各年次ごとの目標を定め、形成的な評価を行い、4年目後半に専門医試験を受験できるシステムとなっております。年度末に総括的評価を行って研修修了となります。専門医試験の詳細につきましては参考資料の1722をごらんください。この4年間のプログラムの中では比較的簡単な患者管理から順次より複雑なもの、より重症の患者の管理や心臓外科、脳神経外科、開胸手術、小児の外科手術、帝王切開など、特別な管理が必要な症例を経験し、主体性を持って患者管理ができるようにと設定しております。3年目以降には半年から1年単位でペインクリニック、集中治療など、麻酔科関連領域におけるトレーニングを受けられるようにしております。

 スライド4にお移りください。4年間のうちに経験すべき症例数は、全身麻酔のほか硬膜外麻酔や神経ブロックによるもの600症例としております。この600症例の中には6歳未満の小児の手術、心臓血管外科手術、開胸が必要な胸部外科手術、開頭が必要な脳神経外科手術、帝王切開などが含まれております。

 次のスライドをごらんください。この表は日本と米国の必須症例数の比較を示しております。左側の欄に日本、右側に米国のACGMEが定める必須症例数を示しております。無痛分娩は当学会では必須症例とはなっておりませんが、症例数という点では日米間で大きな差はございません。その結果として患者の安全性を示すデータとして、参考資料23に両国間で大きな麻酔関連の死亡率に差がないというデータをお示ししております。

 スライド6にお移りください。プログラムにおける研修病院は、基幹施設と連携施設A、連携施設Bから構成をされております。基幹施設は年間の麻酔科管理症例数が1,000例以上、また、症例1,000例に対して1名の専門研修指導医が必要です。少なくとも6カ月以上の研修が必要であり、先ほど述べた必須症例数を含め、多岐にわたる外科系手術の麻酔を担当することが条件となっております。

 連携施設AあるいはBになりますと症例数、複数外科系診療科の存在などについての条件が緩和されます。ただ、これらの病院では原則6カ月以上の研修をすることを求めております。

 スライド7をごらんください。左側に基幹病院、右側に連携病院の病床数分布を示しております。基幹病院は1,000床以上、また、600700床に2つのピークがございますが、200300床の病院も含まれております。連携施設は300400床にピークがございますが、200床未満の病院も一部含まれております。

 次のスライドにお移りください。これは各都道府県ごとの2017年度のプログラム数を示します。オレンジで示したのが1県1プログラムの県、全部で23県ございました。

 次のスライドをごらんください。本県はこれらの県に働きかけをして、かなりの県で1県1プログラムから複数プログラムへと変更ということで、残りは8県となっております。これらの8県におきましても、私どもと関係する病院群、また、都道府県協議会との協議、調整を現在、行っております。

 スライド10をごらんください。これは5都府県とそれ以外の地方の年次変化を示しています。本学会では2015年からプログラム制を導入しておりますが、都市部を占める割合は47%程度で推移をしております。2016年度から2017年度に関しましては、都市部の割合は0.5%、わずかではございますが、低下し、また、実数も都市部以外で増加度が大きくなっております。

 スライド11をごらんください。プログラム数では基幹施設が大学であるものが92プログラム、それ以外が71プログラムで全体の44%を占めていました。プログラムの規模は異なるため、採用者数は大学病院を基幹病院とするものが多くなっていますが、募集者数で割った充足率はどちらも50%程度となっております。

 続きまして、スライド12をごらんください。左側に示したグラフが大学と大学以外の専攻医採用数となっております。大学以外のプログラム専攻医数の割合は15%程度で推移をしております。しかし、数字、データが抜けておりますけれども、黄色の折れ線グラフでは専攻医受験をする5年後の割合を示しております。これを見ますと大学病院以外の施設からの受験者数は、2014年度が53%、2015年度が50%、2016年度が55%となっております。これは何を示唆するかといいますと、プログラムの初期では大学病院で基本的なトレーニングを受け、プログラム後半では連携施設である一般地域病院で研修をする機会が増加していることを意味していると考えています。

 次のスライドをごらんください。これは研修の中止と中断でございますが、後ほど参考資料のところで示しますように、当学会では女性医師の割合が大変高くなっております。そういったことも踏まえまして、出産や育児のために4年間で専門研修を修了することは難しい可能性がある場合には、これは研修の中断、2年までを認めることになっておりますし、地域コースなど卒業後に麻酔科以外の業務を果たすことが課せられた医師に対しては、2年以上の休止を認めるプログラムとなっております。

 スライド14、研修カリキュラム制でございますが、4年間で研修を終えることが難しい場合や義務年限があるものに関してのカリキュラム制も導入予定でございます。研修はプログラム構成病院で行い、複数プログラムをまたいでもよいこととして、研修年限は4年を超えること、その上限は設けないこととしております。総症例数につきましては年限の延長により、ある程度増加するようなものを計画しております。

 続きまして最後のスライド15をごらんください。症例数の蓄積、研修の達成については、現在も本学会で使用しています症例記録システムを使い、ウエブ管理を行う予定です。専攻生及びプログラム責任者がその症例に関して承認、閲覧できるものとして、最終症例数は個人情報を省いたものとして機構に報告するようにすることを計画しております。そのほか学会への参加、講義受講などの記録も、このマイページで行うことにしております。

 現在、途中までこれは進んでおりますが、2019年度においてウエブを用いての全面実施をする予定となっております。

 以上です。御清聴ありがとうございました。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 それでは、ただいま御説明ありました案件につきまして御意見、御質問があればいただきたいと思います。

 加納構成員、山口構成員の順でお願いします。

○加納構成員 整形外科学会の方にお聞きしたいのですが、ページ数でいきますと後ろからめくっていただいて2枚目のところに、2017年の暫定プログラムという形で28の県が単一のプログラムという形になっているわけなのです。次のページには大学病院以外の基幹病院をふやすということで、一応、改定目標が述べられておるのですが、以前この検討会、2つくらい前ですか、プログラム数における大学の割合はどの位かについて、各学会に宿題としてお願いしたいことを専門医機構にもお願いしたました。まだその回答を得ていないのですが、整形外科学会が今のところプログラムにおける大学の割合が非常に大き過ぎるのではないかと思います。そういう意味では整形外科の今回の基準がなかなかまだまだ厳しくて、そういう大学以外のところではできないのか。例えば大阪は5あるのですけれども、大阪は5大学ですから、これからすると大学以外つくっていないのかなということもありますし、そういう問題点が残っているのではないかということを懸念するのですが、どうでしょうか。

○大川参考人 基幹施設の要件につきましては、一応の目安として先ほどスライド5に記載してございますが、これは原則でして、それよりも複数プログラムをつくることを優先したいと考えております。ですので28県において1つのプログラムというのは我々も問題だと思っておりますので、今、個別に調整をしているところであります。

○加納構成員 ということは、来年からはもっとプログラム数における大学の比率がまず下がるのでしょうか。他の学会は非常に努力されていて、今もお聞きしていたらいろいろな意味で大学以外のところのプログラムを一生懸命御研究なさっていただいているような感じがするのですけれども、今の比率でいきますと整形外科学会は圧倒的に大学で占められているなという感じがするのですが、それはやはり改善されていく可能性があるということで理解していいのでしょうか。

 それは恐らく基準の問題とかいろいろな問題が実際にまだ残っているのではないかということではないかと思うのですが、どうでしょうか。

○大川参考人 今、申し上げましたように、結局、複数プログラムをつくるということを第一義にしまして、指定基準に関しては一応掲げてはありますが、それについては個別に判断したいと思っているところです。

○加納構成員 改善されるということでよろしいですか。

○大川参考人 もちろんそう思っております。

○遠藤座長 では山口構成員、お願いします。

○山口構成員 今の加納構成員の御質問とかなりかぶるところがあるのですけれども、私も整形外科学会、大学に結構偏っているということが気になったのですが、7番目のスライドを見ますと、プログラムの差異というところに従来型の研修と暫定プログラムというものがありまして、この暫定プログラムの中に大学病院等6カ月ということと、指導医5名以上ということが基幹施設の条件のように書いてあるのですけれども、指導医が5人以上ということになると、かなり市中病院での候補になるところが少なくなるのではないかという気がしたのですが、この5名以上ということの必要性はどういうところにあるのでしょうか。

○大川参考人 整形外科の領域は、かなり今サブスペシャリティーとして細分化しております。3番目のスライドを見ていただくとわかるのですけれども、これは従来の研修について簡単に御説明をしたものでありますが、今、整形外科というひとくくりでありますけれども、背骨であるとか膝とかは全く違う外科の手術になっておりますので、どうしても専攻医という若い先生方を指導する者としては、できる限りサブスペシャリティーの先生方が数多く、あるいは種類多くいる施設が望ましいと考えている次第です。ですから市中病院であっても、1人であれば連携施設としてある特定のサブスペシャリティーは研修できるわけですけれども、基幹施設ということであるならば、数の要件というのは連携施設と同じようには多分できないだろうと考えているところであります。

○原田参考人 追加でよろしいですか。整形外科のプログラム制度基準は改定予定なのですが、そこ1県複数のプログラム群を作成し各県に大学以外の基幹施設を作ること織り込んでいます。それから、指導医を5名以上を一律に緩和すると都市部にかえってプログラムができてしまいます。ですからまず各県に複数つくることを条件にして、それでも複数設置が難しいところは、そこだけに緩和条件を限定して指導医数を下げるという2段階方式をとる予定です

○遠藤座長 関連ということで邉見構成員、渋谷構成員の順番でお願いします。

○邉見構成員 2年に1回の役員改選の総会でおくれてきて失礼しました。

 整形外科学会の方々にお伺いしたいのですけれども、1年半前の四宮先生の説明と比べると随分とよくなっていると私は思います。ただ、佐賀県と岩手県ですけれども、佐賀県は好生館といいまして、今度、院長に麻酔科の児玉君がなったと思いますが、ちょっとローカルになりますけれども、種痘を日本で一番初めにやった鍋島藩以来の伝統ある病院です。私は佐賀で9人おる指導医であれば、佐賀医大から3人か4人出して5対4ぐらいでやるべきではないかと思います。

 それから、岩手県は歴代の知事が、きょうは荒井知事もおられますけれども、随分と地域医療に尽力されまして、物すごく多い20以上の県立病院と県立診療所があるわけです。だから岩手県立中央病院はそういうところにみんな指導医を出しているわけです。集めたら必ずできるわけですけれども、それをしないで地域医療のためにやっているのです。この検討会の神髄みたいなことを岩手県はやっているわけです。だからここも何か考えていただいて、学会から指導医を派遣してもいいのではないですか。東京にいっぱいおるのですから。

○原田参考人 佐賀県については、厚生病院は医師数が9人なのですけれども、指導医数が4人なのです。先ほどお話したように佐賀については複数つくることをお願いして、4名の指導医で先ほどの話のように緩和条件として認めれば認められるという形になりますので、多分できると思います。

○遠藤座長 渋谷構成員、どうぞ。

○渋谷構成員 まず整形外科のほうで研修カリキュラム制の明確化という方針に関しては本当に賛同いたしますし、本当にこうした大きな方針を明言していただいて感謝したいのですが、先ほどの話に戻って尾身先生が来年からやると明言していたのですけれども、それは決まっているのでしょうか。

 もう一つ、もし来年からやるとして、今さまざまな学会がカリキュラム制をきちんとして、あるいは柔軟な方針を出していますけれども、今から募集してカリキュラム制を本当に導入できるのか。もしできなくて、結局、医局回帰傾向が出た場合に、誰がそれをきちんと見て、そうした方向性がちゃんとカリキュラムとプログラムがバランスよくなっているのということを、誰がちゃんとそれを見て、そして、もしそれがうまくいっていない場合はどのように修正するのかということを誰に聞けばいいですか。専門医機構ですか、学会ですか。ちょっとわからないのですけれども、2つあって、1つは尾身先生が来年からと明言されていたけれども、本当にそうなのか。そのコンセンサスが私はないと思うのですが、もう一つ、もし来年からするとしたら、今おっしゃったようなことが確実に反映されるプロセス、時間が余りないですから、もしそれが反映されなかったらPDCAを回して、それを改定していくようなプロセスというのは誰が担うのかという、非常に漠としている質問で申しわけないのですけれども、多分専門医機構だと思います。

○遠藤座長 とりあえず今は御意見としてよろしいですね。誰かに回答を求めますか。

○渋谷構成員 いや、質問です。

○遠藤座長 基本的に機構と学会ですね。

○大川参考人 整形外科としては、先ほど申し上げたように管理システムできっちり登録しますので、実際にプログラムでどのくらいの人間が行って、カリキュラムでどのぐらいが行ってというのは、今までよりも恐らく正確に把握できるだろうと思っております。それを見てまたPDCAを回すということは賛同しております。

○渋谷構成員 来年度の募集においても、そうしたものは明言して、そしてプログラム制、カリキュラム制の柔軟な運用というのは希望者にはきちんと伝える。それに対して整備指針は後で話も出てくると思うのですけれども、学会としてもそうしたものはきちんと伝えていくという方針だと受け取ってよろしいわけですね。

○大川参考人 もちろんそう思っております。

○遠藤座長 立谷構成員、どうぞ。

○立谷構成員 そもそも論になるのですけれども、この協議会というか検討会が始まったのは、このまま進んでいいのかということに対しての疑念だったと思うのです。それで皆さんいろいろなところで解決策を出してきているのですが、それが全体で了解して初めてその専門医機構として細則をおつくりいただいて、それを了解して進むというのが私は筋だと思うのです。それができないときは各学会、今までやっているわけですから、やっているような形で進めていただくのが筋だろうと思う。これは専門医機構が仕切る、例えば同一の基準をつくって専門医という制度をつくるとしたら、それが議論が足りないのではないかということでこの委員会があったのだと思うのです。ですから、このまま始まるということが条件ではないと思っています。それはこの委員会の存在そのものが私は意味がなかったということになるのではないかと思うので、このことについて整理をお願いしたい。それが1点。

 もう一つ、これは我々市長会の中でよく話に出ることなのですけれども、私の市はお産ができなくなったと言って嘆く市長さんが出てくる。これはぜひ産婦人科学会に頑張っていただきたいのですが、もう一つ、これは我々の社会と言ったほうがいいかもしれないけれども、緊急手術ができなくなる社会の恐怖が目前に迫っているのです。団塊の世代の先生方、私もちょっとその下の世代ですけれども、我々の時代は優秀な先生方が意欲を持って外科医になったのです。今、その外科医を志願する人が減っているわけです。つまり外科を専門にやろうという若者が減っているのです。これは団塊世代の先生方がリタイアしたときに、緊急手術ができなくなる社会になるのではないか。自分たちの地域社会がそうなるのではないかという恐怖感というのは、実情を理解している人たちは相当思っているのです。

 そういう中で、私は非常に今回の外科学会の専門医の捉まえ方について興味を持って関心を示してきたのですけれども、私としては大変評価しております。この前、内科のときに言ったのですが、これは排除の理論では決してだめなのです。育てていくというふうに考えるべきです。だから若干の問題があってもすくい上げて育てていく例えば、研修期間中地域で頑張りたいとか、お産しちゃったとか、そういう個人のいろいろな社会的な事情ということもありますけれども、それに対してできるだけすくい上げて専門医を取ってくださいという姿勢が大変見えますので、そういった意味では敬意を表したいと思います。

 それから、専門医機構なのですが、整形外科の岡先生のお話で専門医機構が財源的に、あるいは人材的に本来、専門医機構が統一した登録の受け皿になるべきだと。今村構成員、医師会の副会長ですから、今までの議論の中でとてもそんな余裕はないということなのですけれども、これは議論をきっちり煮詰めて、最初の話と連動してきますが、私は全国市長会を代表して来ていますから、必要となればこういうことに対して国家的な支援も含めて全国市長会として要望していきたいと思いますので、どうぞしっかりと議論を煮詰めていただきたいと思います。

○遠藤座長 先に今村構成員から関連ということで。

○今村構成員 本日吉村理事長がいらっしゃいますし、私が機構を代表してお話しするような立場では全くないのですけれども、この会で30年度に始めることが決まったということではなくて、機構としては30年度に開始できるように準備をしたいということで進めている。その中で立谷先生もおっしゃったようにさまざまに課題がある。この検討会のそもそも論を含め先生方からいろいろな課題の御指摘や御意見があって、そのことを受けてこうやって学会が来られて、まさしく立谷先生も評価しているというお話もあったのですが、この検討会があったからそれに応じていろいろな学会がかなりいろいろな改善をされて進んできたと私は理解しているので、この検討会そのものの存在というのは非常に意味があったのだろうと思っています。

 その中でこれはプロフェッショナル・オートノミーで第三者機関が行うという制度であっても、地域医療に大きな影響を与える可能性があるので、29年度開始予定であったものを1年だけ延ばすということだけは正式に決まっているわけですけれども、さらにどうするかということをきちんとこの場で検証した上で、皆さんが納得した形で進められるのであれば、今、専門医になろうという若い方たちが早く新しい仕組みに入れるようにしていくというのがこの会の意味だと思っておりますので、そういう意味で何か決定したということではなくて、そういう方向で前向きに議論をしているという捉え方で私はいいのではないかと思っています。

 それと、まさしく今、立谷先生がおっしゃったように、そもそもの財源がしっかりしない中で始めざるを得なくて、29年度に開始という前の厚労省の検討会の決定だけが金科玉条のようになって、プログラムをどんどんつくるというような議論が先行してしまったという残念な結果になっていると思いますけれども、今後まず始めた上で本当に機構がデータベースも全部管理するのかどうかということも、この先の議論として今、立谷先生は国に要望していくというお話をいただいて、大変強力なお話だったと思いますけれども、そういう議論はこれからしていけばいいのではないかと思っているところです。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 基本的にこの検討会のあり方、ありようというのはそのような位置づけであると私も理解しております。

 荒井構成員、どうぞ。

○荒井構成員 些細なことなのですが、外科学会の資料の15ページでありますけれども、外科専門医の独立性というのはどういうことなのか。この図でわかりにくかったので、もし外科専門医という一外科学会の専門医性だけであれば、外科専門医というのは横に並ぶべきものであるような気がするのですけれども、もし大概この左の専門の先生が1を取って、その前提で心臓血管外科を取られる。1+2が前提であれば、外科専門医という専門性があるのかどうかという独立した専門医のあり方に疑問が発生する可能性があると思いますが、学会があるから専門医を決めているというわけではないでしょうが、もしかしたらそうかもしれない。

○北川参考人 御説明させていただきます。もちろんこれは外科学会イコール外科専門医ではなくて、外科専門医という大きな基盤があり、それを要件としてさらに専門性の高い領域が現在は6つ形成されているということです。外科専門医だけでももちろん一般臨床を地域で担うだけの資質を養おうということで、ここは独立しても存在できると考えております。

○荒井構成員 もし独立した専門医であれば、例えば心臓外科専門医を取られて、外科専門医と心臓外科専門医を取られたときに、小児の骨折が来たときは、必ず外科専門医だから引き受けていただけるのでしょうねということが地域の心配なのです。私は心臓外科の専門だから子供の骨折は診ないんですよというのは、外科専門医を取られている限りはないのでしょうねと。

○北川参考人 このことは私ども議論をいたしました。外科専門医から例えばその上のサブスペシャリティーを選んだときに、実務としてはかなり専門性の高い日常診療になります。しかしながら、それを更新していく中ではジェネラリティーを決して失わないように、更新の中で外科全般の知識を必ず生涯教育の中で受けていくことを基本にしています。ですから例えばそういう疾患が来たときにも、そこで適切な判断を行なって適切な医療をできるような専門医であってほしい。たとえ2階部分の専門医でも、そういう資質は一生保持するべきであると考えております。

○荒井構成員 保持だけではなしに、実際に治療をしてもらえるというふうに理解をして、この図を理解したいと思いますが、些細なことでございましたが、もう一つは立谷さんと今村さんが議論された、この会議が来年やることが前提になっているのかどうかといったような議論だと思いますが、前提になっていると理解したくないのです。しかし、ここまで来ているのでできるかもしれない、あるいは相当できるかもしれないという感じを持っていることは確かであります。要はスケジュールの管理となりますので、ぜひ来年できるようにスケジュールの管理をしていただきたいと思いますけれども、前提になっているよと言われたら、ちょっと待てよという感じになりますので、ぜひ来年できるようなスケジュールの管理と、議論の中身を詰めていっていただきたいと思います。

○遠藤座長 医事課長どうぞ。

○武井医事課長 この検討会の位置づけという話が渋谷先生と立谷市長からあったと思いますが、併せて今村先生と荒井知事からも今、御発言がありました。ご質問は、この検討会の位置づけや対応についてで、この点に関して、地域医療に配慮の観点から皆さんから御意見をいただいており、それを最終的に機構や学会にお伝えして、地域医療への配慮をしっかり行っていただくというところが重要なポイントであろうかと思います。

 今日のそのディスカッションの中でも、そうした観点から御意見をいただいておりまして、例えば現在、調整中であるとか、課題が幾つか出ているなどの状況に対して是正をしようという取り組みをされているという説明が本日ございました。最終的には指針で出された方向性に準拠する形でそれぞれの学会が取り組まれるかと思いますけれども、そうした課題についてはこの検討会でもしっかりフォローアップをしていきます。それぞれの検討結果を踏まえ、直すべきところはしっかり直しましたという御報告をいただいて、是正の状況をこの場で確認させていただくというところで、しっかりと指針に基づいた対応がされているということが確認できると思います。

 また、今後の検討会の中で、直接学会から御報告いただくなど情報提供もあるかと思いますが、そうした情報を検討会構成員の方にもしっかりお伝えし、具体的にどういう取り組みがされているかということを確認しながら、進捗状況を担保して地域医療がしっかり守られていることを、この検討会でも確認しつつ議論を進めていく。そういったところが大事ではないかと考えております。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 堀構成員、加納構成員、どうぞ。

○堀構成員 今、厚生労働省の方から説明があったので質問をしたいのですけれども、専門医が地域医療の配慮をするというのは非常によくわかりましたし、この3回の検討会で学会の方たちがどのような苦労をされているのか、また、どういう課題があるのか非常にわかってよかったと思います。

 ただし、もともと専門医の検討の議論の背景に、各学会が自立的な独自の方針に専門医制度を設け、運用というのはよくわかるのですけれども、専門医の質の担保に懸念であるとか、あるいは国民と医師との間の捉え方にギャップがあるとか、国民にとってわかりやすい制度となっているのか、あるいは地域医療との関係において地域偏在あるいは診療科偏在といった近年の地域医療をめぐる重要な課題がどうなっているのかという背景があることを踏まえますと、こうした問題を一つ一つ例えば先ほどの小児学会のプログラムの問題であるとか、定員の枠の問題であるとかも、学会だけに任せてはどうしても個人的にはできないのではないかと思うのです。地域医療計画であるとか、地域医療支援センターであるとか、あるいはそもそも論ですけれども、文部科学省の医師の定員であるとか、そこも含めて考えないと、例えば限られたパイをどうやって取り合うのかというところに本当に学会の自助努力だけで任せて大丈夫なのか。定員枠の設定でも先ほど過去の基準の平均値からという話がありましたが、総合診療医のように過去の実績がそれほどないようなところでどういう定員を設定するのかというのを、それも国民的な議論が必要といいますか、もう少し大きな議論をするようなところであってもいいのではないかというふうに、これはあくまでコメントというか問題提起です。

 以上です。

○遠藤座長 加納構成員、お願いします。

○加納構成員 もともとの専門医の仕組みについて、専門医のあり方に関する検討会の参考資料5でも明示されていますように、今回の一番ポイントは専門医の養成・認定・更新と、同等に更新の問題があるわけなのです。先ほど外科学会からは更新に関していわゆる外科医の専門医としての技量をそのまま保つような更新をさせていくとありました。

 この更新は実はいろいろ問題があって、これは整形外科学会にもお聞きしたいのですが、今のところ整形外科学会は大学を中心とするプログラムが主体になっているわけなので、そのプログラムの中でないとその専門医が活躍できないような更新条件であると、いつまでたっても荒井知事がおっしゃっている、また、市町村の代表として出ていらっしゃる立谷構成員がおっしゃっているとおり、地域の末端の医療のところに出てこない可能性があるのです。ですからその更新というのは非常に問題なのですが、本日はどの学会もまだこれに関しては詳しくおっしゃらなかったのですが、更新に関してはそういう配慮をした更新を各学会考えていらっしゃるのでしょうか。いわゆるこういうプログラムの中以外でも、例えば1人で専門医として頑張っていても、更新ができるようにちゃんとなっているのかどうかということです。

○北川参考人 外科領域から報告させていただきますが、まず取得するときには一定の教育が必要ですので、一定の手術症例数を一定の場所でやりますが、取得した後は地域その他で活躍していただいて、NCDにどこからでも登録できますので、それで更新ができるというシステムで、プログラム制で縛っておりません。

 以上です。

○木村参考人 日本救急医学会は、機構のインストラクションには沿っていますけれども、できる限り維持していただく。それが大前提でいろいろな仕組みを考えております。

○大川参考人 整形外科学会ですけれども、先ほど冒頭に申しましたように、整形外科の一般患者がその後、どういった治療をするかといいますと、9割が保存治療ですから、手術をしなければ専門医が更新できないような要件になってございません。専門医の更新はあくまで最新の整形外科診療を学ぶ講習と、あとは診療実績という昨年、整備基準として出されたものを基準としてやっておりますから、必ずしも大学病院とか大きな病院でなければ取れないというものでは全くございません。

○佐藤参考人 産婦人科学会の場合には、例えば開業の先生とかは学会にいらっしゃるのはなかなか大変で、地域を守っている先生方が離れるのは大変なので、ウエブ上で単位を相当とれるように工夫をしていることが1つございます。

 それから、最初に取るときには産婦人科は大きく4分野に分かれるのですが、4分野くまなく勉強していただきますけれども、最終的にお産がメーンになっていく先生方も非常に多いと思うのです。その場合に講習などでほかの分野も勉強はしていただきますが、実診療でほとんどお産だと。がんは紹介するということであってもそれは一向に構わないということで、専門医を継続できるというふうにしてございます。

○遠藤座長 よろしゅうございますか。ありがとうございます。

 大分時間も押しております。邉見構成員、お願いいたします。

○邉見構成員 専門医以外のことでもいいですか。参考人はみんな専門医ですけれども、この前の医師の養成、地域医療に関することでもよろしいですか。

○遠藤座長 簡潔にお願いします。

○邉見構成員 先ほど堀構成員がおっしゃったように、この間の国立大学医学部長会議が言ったように、この専門医制度だけでは解決できないところがいっぱいあります。医師の需給とか、医学部の定員とか、初期卒後臨床研修とか、問題点はほかにもいっぱいありますので、もっと大きなこととおっしゃる立谷先生とか渋谷先生の意見もよくわかります。

 今、喫緊の問題として専門医制度をやっているわけですけれども、地域医療に関するということが大きな問題になっているのであれば、岩手県が私は一番地域医療がうまくいっているのではないかと思うのです。県立中央病院が県職員として雇って、20以上のところへ昔の中村直知事、その次が工藤巌、その次が増田寛也、今の達増知事ですね。達増知事は地域医療基本法というものを提唱しています。議員立法でしてくれと。ぜひ参考人として荒井知事もおられますけれども、達増知事をお呼びしてほしい。地域医療に関する意見を聞きたいと思います。

○遠藤座長 つまりこの検討会の範囲をどこまで考えるかという話でございまして、医師の地域偏在の是正ということを専門医制度を使ってどこまでやるかということがそもそもの問題意識に出てきたわけではなくて、むしろ専門医制度を新しくすることによって地域偏在を助長させるのではないかという、そこが議論なわけなのです。

 さらにこの検討会は専門医だけではなくて、そういう視点でいくならば、さらには卒前教育から初期教育まで一連で議論をしていきましょうというレベルの話でありますから、この検討会で地域偏在の議論をしていこうというのは、さすがに尻尾が胴体を振るような議論になってしまうところがありますので、そこのところは慎重にしておいたほうがよろしいかと思います。

○邉見構成員 先ほどの整形外科のこととか、あるいは精神神経学会も岩手県はなかったです。これは集約化していなくて各地域の医療を守ろうとして専門医が集まっていないわけです。そういうところが私は問題だと言っているわけです。

○遠藤座長 もちろん専門医制度と地域偏在の問題は、密接な関係があることは実態でありますので、ありがとうございます。

 それでは、大体よろしゅうございますか。基本的にはほとんど時間オーバーしてしまって恐縮です。

 では次の議題に移らせていただきたいと思います。これまでの議論を踏まえた日本専門医機構の対応についてということで、これは機構の理事長でいらっしゃいます吉村構成員から御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○吉村構成員 最初にそもそも論につきまして、私は第1回の検討会で詳細にお配りして御説明いたしましたので、それをぜひ御参考にいただきたいと思います。基本は専門医の質の担保でございまして、これをいかに進めるかという過程で地域の医療の大きな問題ですので、それを確認しながら、また、御意見をいただきながら、十分に配慮しながらやっていこうというのが私どもの姿勢でございます。これにつきましては第1回の資料をぜひごらんいただきたいと思います。

 まず御報告を申し上げたいと思います。資料2−1をごらんいただきたいと思います。これは前回の検討会で御提示した資料、同じものでございます。第1回検討会で皆様からいただいた御意見に対する機構の対応方針でございます。4点ございました。この基本方針にのっとりまして修正することについての整備指針の改訂案も前回、回収資料としてお配りしたところでございます。この改訂案でございますけれども、実はその後の6月2日開催の機構理事会におきまして、前回お示ししたとおりに全会一致で承認されましたことをまず御報告したいと思います。

 次に資料2−2をごらんいただきたいと思います。前回の検討会でさらに御指摘いただきました御意見を踏まえまして、機構として表題に挙げますように「専門医制度新整備指針運用細則の改訂の主な内容について」という、運用細則の改訂方針でございます。これを機構として定めましたので御提示いたしたいと思います。

 時間もないので簡単に読ませていただきます。

 「1.整備指針の改訂に伴う修正について」でございます。

 改訂の方向性は、整備指針の改訂を踏まえ、運用細則について必要な改訂を行う。これは事務的なものでございますが、実は運用細則を一部指針に移しましたので、その重複部分を削除するというのが1でございます。

 「2.地域医療従事者や女性医師等への配慮について」ということで、改訂の方向性としてはカリキュラム制に柔軟な対応を行うというだけではきちんと対応されない場合が考えられるので、具体的な手順等を明示してほしいということでございました。

 その運用細則の改訂の案でございます。基幹施設等は、専攻医からの相談窓口を設け、有効な研修が行えるように配慮する。専攻医は、相談窓口への相談後も有効な研修が行えないと判断した場合には、機構に相談することができる。もちろん機構としてはきっちりと対応したいと思っております。

 「3.都道府県協議会について」。改訂の方向性といたしましては、地域の実情に応じた協議を協議会で実施するためには、連携施設への医師配置に関して、迅速にきめ細かく情報提供いただく必要があり、基幹施設等は協議会の求めに協力するということでございます。

 実際の運用細則の改訂の要点といたしましては、協議会は、機構に連絡し、研修施設群に対し、ローテート内容等の情報の提供を求めることができ、研修施設群は機構の了解の上、協議会に情報を提供することができる。地域医療への配慮や専門研修レベルを改善するための必要性に応じて、機構は基本領域学会、研修施設群と協同して協議会の求めに協力することができるというふうに機構としては定めましたので、御審議いただくなり、あるいはこれでよろしいのか、よろしくお願いしたいと思います。

○遠藤座長 どうもありがとうございます。

 それでは、これまでのいろいろな御議論に対応した形でこのようなものになっているわけでありますけれども、御意見、御質問等あればいただきたいと思います。

 渋谷構成員、荒井構成員、お願いいたします。

○渋谷構成員 まずこれまでの議論を踏まえて、かなり前向きに変えていただいてありがとうございます。きょうも各学会本当に前向きにプログラム制、カリキュラム制あるいは本人のそうした状況において、非常にフレキシブルに対応していくという方針が明言されていましたので非常に感謝したいのですが、特に資料2−1の「3.大学病院と市中病院について」ですが、改訂案の要点の2つ目のポツ、連携病院で採用した専攻医については、専攻医の希望があった場合、でき得る限り長期間連携病院における研修期間を設定するなど、柔軟なプログラムを作成する。先ほど産婦人科の場合は2年ということがありましたし、先ほどの立谷先生の胴元の話に戻りたいのですけれども、例えば基幹病院があって、そしてこの場合は連携病院。こういう場合には連携病院が専攻医を直接雇用するとか、そういうことはできるのでしょうか。そうしたほうが基幹病院から派遣という形ではなくて、むしろそこに定着するような形になるようなことはできるのでしょうか。

○遠藤座長 これは機構に対する御質問という理解でいいですか。

○渋谷構成員 はい、機構に聞いています。

 もう一つは、先ほど武井課長から今後の進捗も含めてこの場でちゃんと見ていくとおっしゃっていましたけれども、検証していくというのはあくまでも我々はこれをずっとタイムレスでやっていくことは無理なので、そうしたファンクションというのは私は専門医機構並びにそうした関連学会との協調のもとで、適宜そうしたPDCAを回すしかないのかなという気もしますので、その2点について理事長に伺いたいと思います。

○吉村構成員 ありがとうございます。指針に書いてあるとおりでございまして、もちろんプログラムの内容をしっかりと到達していただくことが基本でございますが、各連携施設で雇用する、給与を払うということは当然のことではないかと思います。

○渋谷構成員 済みません、給与を払うのではなくて胴元の話で、そこに登録して、そこで雇用して、そこで育てる。あくまでも大学からの派遣というイメージではなくて、地域の病院が管理責任を負ってちゃんと雇用して、そして胴元として責任を持って若い人を育てるという意味なのか、それとも単に給料を払って基本的な登録胴元というのは、先ほどおっしゃっていた学会にお任せして、大学医局に所属するみたいなイメージなのでしょうか。

○吉村構成員 専攻医は研修プログラムに登録することになっておりますので、そのプログラムにのっとって研修していただくのが基本だと思います。

○遠藤座長 関連で立谷構成員、どうぞ。

○立谷構成員 今まで研修プログラムに登録することが前提ではないという議論だったと思うのです。だから私は胴元と言ったけれども、登録先をどこにするのかということを問題にしたのです。研修プログラムを登録というか、それは大学病院、基幹病院ということになってしまうと思いますから、私は研修プログラムが前提でないということを前提に議論してきたと思うので、今の理事長さんのお話はなじまないと思っています。

○堀岡医事課長補佐 よろしいでしょうか。厚生労働省からご説明するのもあれなのですが、資料2−1の「3.大学病院と市中病院について」で今、渋谷先生から御指摘いただいた改訂案の要点の2つ目にございますとおり、連携病院で採用した専攻医については、専攻医に希望があった場合、でき得る限り長期間連携病院における研修期間を設定するなど、柔軟にプログラムを作成するという大方針を指針の中にはっきりと書いていただいておりますので、そういったものはこの検討会での結論を踏まえて直していただいたものですので、それを学会にももちろん対応していただいて、結果としてきちんと対応していただくものだと考えております。

○遠藤座長 では荒井構成員、どうぞ。

○荒井構成員 専門医機構の御報告に対して意見を申し上げます。

 私が机上配付しております資料が関連いたしますので、「地域医療の確保等に関する意見」を述べながら反論したいと思います。

 総じて言いますと、学会のいろいろな意見、大変進捗して、かつてより前向きでありましたが、専門医機構の意見は大変後ろ向きでバックしているように思います。

 私の意見によりますと、医師の偏在を助長しない仕組みを整備指針に反映させる。いただいた御報告反映されていないと私は思います。都道府県協議会の位置づけ。専門医の育成と地域医療の確保の両立を図ろうというかなめは、都道府県協議会であるように思いますが、その都道府県協議会の実効性を高めるということをきょうの意見でも述べておりますが、専門医機構の御報告にあった細則の都道府県協議会の改訂案の要点については、全く受け入れられません。明言しておきます。これに固執されるならば、知事会に受け入れられない旨を報告して、来年の導入どころか専門医制度は医師偏在を助長するぞと言って潰さざるを得なくなると思います。宣言をしておきます。どうしてこんな案が今の時期に出てくるか理解ができません。

 その観点で協議会の意味、イメージを私の立場から申し上げておきます。医師偏在が専門医制導入によって助長されるかどうか、問題の核心でございますが、それを防ぐためには情報共有と医師の移動の定点観測が必要だと思います。協議会がその場だと思います。研修プログラムの内容は医師、研修した場所、研修施設に関心はありますけれども、には協議会として特段、深い関心があるわけではございません。しかしながら、研修プログラムの内容によって偏在が助長される可能性を踏まえれば、事前のチェックよりも事後のチェックが私は必要だと思います。事前で十分準備したけれども、結果的に偏在があったというのはかつての初期臨床研修で起こったわけでございますので、事後チェックが極めて大事だと思います。その事後チェックの場が協議会だと思います。

 囲い込みを防ぐというのが協議会の大きな目的だと思います。研修施設が医師を囲い込まないということは口約束ではだめなのです。事後、そういうことがないことをチェックしなければいけないと思います。

 それから、協議会の場は、研修医育成の仕方について多少役に立つと思います。研修医の育成は働きながら学んで向上してもらう、あるいは学びやすいように、働きやすいようにするというのは地区の我々医療関係者の仕事であると思います。専門医機構はどうされるのですか。役に立つのですか。こんなことを言っていて。専門医の認定が医師を向上させるかどうか、この改訂案を見て極めて疑わしく思います。専門医の認定が医師を集めて安くこき使うことにならないように、専門医機構がそれを助長することにならないように願うわけでございますが、協議会では医領域のデータを集めて改善の策を練る場があります。専門医機構は学会のいろいろな研修の内容を集めて研究されるのですか。先ほどの話だと全然できないような雰囲気ではないですか。極めて信頼が置けない機構のようにきょう感じました。

 手元の資料の3つ目でございますが、専門医の真正性の担保ということでございますが、専門医が立派な専門医に育ってもらう、また、それを表示してもらおうということなら、不正に専門医を名乗るということを排除する仕組みが必要かと思いますが、登録は誰がするのか、責任を持った登録機関が必要かと思います。また、学会においても登録が不正でないということをどのように証明されるのか。これは義務が発生すると思います。公を惑わさないようにする、その担保はまだ今日見えておりませんので、登録とその担保を要求したいと思います。

 また、専門医以外の人が広告表示した場合、似たような名称で表示された場合はどのようになるのか。広告に関しては医療法上の知事権限がございますが、それが発動できるのかどうかというのは、これからの議論の対象にしていただきたいと思います。

 重ねて言いますが、この細則の都道府県協議会に関する改訂案の内容では全く受け入れがたいということを表明させていただきます。

○遠藤座長 御意見として承りました。

 関連で今村構成員。

○今村構成員 時間の関係で先に失礼してしまわなければいけないので、発言させていただきます。荒井知事からのご意見は、都道府県協議会に対する思いというか、地域医療を守るための思いということでの御発言だったと思いますが、前回、私も都道府県協議会というものが実態としてどのように機能しているのかということをきちんと調査していただきたいということをお願いして、後ほど厚労省から御説明をいただくことになっていると思うのですけれども、ただ厚労省がつくってくださいということではなくて、何を都道府県がやったらいいのか。荒井知事のように大変よくわかっておられる方ばかりではなくて、地域では何をしたらいいかわからないというような声も聞く中で、ぜひとも厚労省としては今回の通知の中で、明確に協議会がやるべきことをはっきりと書いていただきたいというのがお願いです。

 荒井知事の思いもよくわかるのですが、潰すとかいうような御発言は、機構は機構としていろいろ努力をしている部分もありますので、ぜひ機構のほうでこういった御意見をよく考慮して、この中身を反映すべく再度御検討いただくことでよろしいのではないかと思っております。余り対立して、みんな地域の医療を守っていこう、医療の質を上げよう、専門医の質を上げようということでやっていることですので、ぜひともそこは前向きに、先ほど荒井知事からも前向きにというお話をいただきましたので、そういう方向性で機構のほうでも指針の見直しをまた御検討いただいたらいいのではないかということを改めて申し上げたいと思いますし、厚労省としてはぜひともこの県の協議会がきちんと機能するような形で都道府県に情報提供していただければと思っております。

 以上です。

○遠藤座長 協議会の話が出ましたので、もしよろしければ最後のアジェンダである協議会の話に移りたいと思いますけれども、それ以前にもう一言というのがあればお聞きしたいと思いますが、よろしゅうございますか。

 吉村構成員、どうぞ。

○吉村構成員 荒井先生の御意見、大変重要なことだと思いますので、十分に検討したいと思います。ありがとうございます。

○遠藤座長 どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、最後の議題であります都道府県協議会に関する調査。これは事務局からの説明ということでございますので、よろしくお願いします。

○星臨床研修指導官 事務局でございます。

 資料3をごらんください。都道府県協議会の主にこれまでの枠組みにつきましては、1枚目の資料により前回の検討会で簡単に御説明をさせていただいたところでございます。その際、構成員の皆様から都道府県協議会は機能していないのではないかとの御意見をいただいたところです。厚生労働省としましても、今後通知を発出し、都道府県を対象に説明会を行うなど必要な対応を行い、都道府県協議会に十分機能を果たしていただけるようにしていきたいと考えております。

 そのような観点から、通知の発出、説明会等を実施し、実質的に都道府県協議会が十分に機能を果たしていただけるようにした上で、資料の2枚目にございますような調査を行い、実際に都道府県協議会が機能しているかどうかを把握させていただくことを考えております。

 その上で、後日、調査の結果を本検討会で御報告させていただきますし、もし問題があった場合には、この調査結果を踏まえて都道府県協議会の取り組みを改善していきたいと考えております。

 このようなことを考えているという御報告でございます。

 以上でございます。

○遠藤座長 いかがでしょうか。御質問、御意見ございますか。よろしゅうございますか。

 では事務局、続けて。

○堀岡医事課長補佐 都道府県協議会のことは今、荒井知事からも御指摘いただきましたけれども、整備指針の文言など、機構のほうでさまざまな検討をしていただく必要もあると思いますし、厚労省としても地域医療に責任を負う立場から、都道府県協議会の中で厚生労働省としても研修施設に対して適切な協力を行うことは、我々も必要だと思っておりますので、そういったお願いはすることとしたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○遠藤座長 よろしくお願いいたします。

 協議会について何かコメントございますか。よろしゅうございますか。ありがとうございます。

 用意いたしました3つの課題はこれで終わりました。本日、各学会からプログラムの内容について御説明をいただきました。評価は地域偏在について相応の対応策がとられているという御意見が多かったかと思いますけれども、一部でまだ不十分な点もあるという御指摘もございました。また、機構の素案につきましてもいろいろ御意見があったということでございますので、今後、各学会及び専門医機構におかれましては、本日の議論の内容を十分踏まえまして、厚生労働省とも相談をしたほうがよろしいかと思いますけれども、必要な修正を行うなど真摯な態度で対応していただければと思いますので、よろしくお願いします。

 また、その内容につきましても当検討会で御報告をいただければと思いますので、事務局はそのような対応をひとつよろしくお願いいたします。

 構成員の皆様、そういう展開でよろしゅうございますか。では、そのようなやり方でやらせていただきたいと思います。

 都道府県協議会の話も出ましたので、今後いずれプログラムが作成されて各学会の審査が終わると、今度は都道府県協議会との協議が始まることになるわけでありますので、次回の検討会では都道府県協議会の好事例等があれば、それをヒアリングする。このようなことも有益であろうと思いますけれども、そういう段取りでよろしゅうございますか。では、そのように対応させていただきたいと思います。事務局はよろしくお願いいたします。

 最後に次回日程等につきまして、事務局から連絡をお願いしたいと思います。

○堀岡医事課長補佐 本検討会の今後の進め方につきましては、座長と御相談をして進め方を決めさせていただければと思っております。

 次回の日程は、事務局で調整の上、改めて御連絡させていただきます。

 また、本日は机上配付資料が大変多くなって申しわけございませんが、幾つか回収のものがございますので、大変恐縮でございますが、それらの赤字で書かれている会議後回収の資料については机上に置いたままにしていただくよう、よろしくお願いいたします。

○遠藤座長 それでは、これにて本日の会議は終了したいと思います。司会の不手際で長時間、恐縮でございます。

 ありがとうございました。


(了)

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