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2017年7月18日 第67回労災保険部会議事録

労働基準局労災管理課

○日時

平成29年7月18日(火)14:00〜15:20


○場所

TKP新橋カンファレンスセンター ホール1A


○出席者

委員:五十音順、敬称略

明石 祐二((一社)日本経済団体連合会労働法制本部統括主幹)
秋田 進(日本通運(株)取締役常務執行役員 ロジスティクスエンジニアリング戦略部、事業収支改善推進部、広報部、総務・労働部、業務部、NITTSUグループユニバーシティ 担当)
荒木 尚志(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
小畑 史子(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
酒向 清(日本化学エネルギー産業労働組合連合会副会長)
下茶 健一(日本基幹産業労働組合連合会中央執行委員)
砂原 和仁(東京海上日動メディカルサービス(株)健康プロモーション事業部担当部長兼コーポレートサポート室長)
田久 悟(全国建設労働組合総連合労働対策部長)
長尾 健男(新日鐵住金(株)人事労政部 部長)
二宮 美保(セコム(株)人事部特命担当次長)
浜田 紀子(UAゼンセン(日本介護クラフトユニオン特任中央執行委員))
本多 敦郎(鹿島建設(株)安全環境部長)
水島 郁子(大阪大学大学院高等司法研究科教授)

○議題

(1)社会復帰促進等事業に係る平成28年度成果目標の実績評価及び平成29年度成果目標等について(報告)
(2)「働き方改革実行計画」について

○議事

  ○労災管理課長 遅れていらっしゃる方もおられるようですが、定刻になりましたので始めさせていただきたいと思います。ただいまから、第 67 回労災保険部会を開催いたします。本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。労災管理課長の河野です。 7 11 日付けで労災管理課長に着任いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。

 今回は委員改選後の初めての部会ですので、部会長選出まで私が議事進行を務めさせていただきます。まずは部会の委員ですが、労働政策審議会令第 7 条第 2 項により、部会の委員は分科会長が指名することとされております。労働条件分科会の荒木分科会長に、席上に配布しております名簿のとおり、部会の委員を御指名いただきました。

 では、議事に入ります前に、新しく本部会の委員に就任されました皆様を御紹介させていただきます。委員名簿を席上に配布しておりますので、御参照ください。公益代表の水島郁子委員、使用者代表の砂原和仁委員、二宮美保委員、遅れていらっしゃいますが、本多敦郎委員です。なお、本日は公益代表の岩村委員、大前委員、永峰委員、労働者代表の立川委員が御欠席です。また、労働者代表の村上委員におかれましては、所用のため遅れて出席されると伺っております。

 次に、事務局に人事異動がありましたので、紹介させていただきます。大臣官房審議官、労災・賃金担当の井上です。

○審議官 ( 労災・賃金担当 )  この 11 日付けで労災賃金担当の官房審議官に着任いたしました井上です。よろしくお願い申し上げます。委員の皆様方におかれましては、労働行政の推進に当たり、日頃より御理解、御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。本日は平成 28 年度の社会復帰促進事業の評価について、先般、検討会で御議論いただいたものを御報告させていただきますとともに、本年 3 月にまとめられました働き方改革実行計画の中に、労災に関する事項も盛り込まれておりますので、御紹介させていただきます。委員の皆様の忌憚のない御意見を頂ければ幸いと存じます。委員の皆様におかれましては、より一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、御挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願い申し上げます。

○労災管理課長 次に、労働保険徴収課長の三浦です。

○労災保険徴収課長 三浦でございます。 3 月まで補償課長をさせていただいておりました。引き続きよろしくお願いいたします。

○労災管理課長 労災保険業務課長の相浦です。

○労災保険業務課長 相浦でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○労災管理課長 なお、補償課長の荻原も、本年 4 1 日付けで着任いたしておりますが、本日は業務の都合により、欠席させていただいております。

 次に、部会長の選出について説明させていただきます。部会長は労働政策審議会令第 7 条第 6 項の規定に基づき、労働政策審議会に所属する公益委員の中から、本審議会に属する委員により選出されることになっております。事前に荒木委員が選出されておりますので、御報告申し上げます。この後の議事進行につきましては、荒木部会長にお願いいたします。

○荒木部会長 ただいま御説明がありましたとおり、御指名により、この部会の部会長を務めることになりました荒木と申します。委員の皆様の御協力を得ながら、本部会の円滑な運営に努めてまいりたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 まず、部会長代理の指名ということになります。労働政策審議会令第 7 条第 8 項に基づきまして、部会長代理は本部会に所属する公益を代表する委員、又は臨時委員のうちから部会長が指名することとされておりますので、私から指名させていただきます。部会長代理は、本日欠席ではございますけれども、大前委員にお願いしたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、本日の議題に入ることといたします。第 1 の議題は、「社会復帰促進等事業に係る平成 28 年度成果目標の実績評価及び平成 29 年度成果目標等について」です。では、事務局から説明をお願いいたします。

○労災管理課課長補佐 ( 企画 )  では、御説明に先立ち、資料の確認をいたします。お手元に配布しております資料ですが、まず資料 1-1 から資料 1-4 まで、そして参考 1-1 から参考 1-9 まで、これを議題の 1 つ目の社会復帰促進事業に関する資料として配布しております。また、資料 2 として、働き方改革実行計画を配布しております。落丁等、御確認をお願いします。よろしいでしょうか。それでは説明を始めさせていただきます。

 まず今回、新たに委員に御就任いただいた方がいらっしゃるとのことですので、社会復帰促進事業に関する目標管理と、この部会における位置付けについて、簡単に御説明します。参考 1-1 1-2 を御覧ください。参考 1-1 ですが、これは平成 20 7 月に策定し、平成 23 3 月に改定した社会復帰促進等事業に係る目標管理に関する基本方針です。かい摘まんで御説明しますと、社会復帰促進等事業に関しては、平成 17 年から目標管理を実施しておりますが、平成 22 年に行政刷新会議事業仕分けにおける無駄排除の徹底の観点から見直しが行われ、現在、この基本方針となっているものです。

 基本方針の 2 番にありますとおり、この事業の目標管理の基本的な考え方ですが、社会復帰促進等事業で行っております全ての事業を対象として、政策効果を図るアウトカムの指標、そして事業執行率を図るアウトプットの指標を用いて目標を設定し、評価をしております。この目標に関しては、当該事業年度の翌年度の 6 月を原則に評価を実施し、まず経営者の方々で構成されている社会復帰促進等事業に関する検討会で御議論いただいた後、本部会において、その結果も含めて御報告をさせていただき御意見を頂戴しているところです。こうした御意見を踏まえ、基本方針の 3 ページにありますが、事業年度の翌々年度の概算要求に反映していくということで、 PDCA サイクルを回す形で運営しております。

 参考 1-2 を御覧ください。評価の考え方ですが、まず政策効果を図るアウトカムの指標の達成を把握します。アウトカムの指標で目標を達成できていないものについては、全て C 評価ということで、事業の見直し又は廃止が必要なものと分類されることになります。その上で、アウトカム指標が達成されているものについては、アウトプット指標を見る形になります。このアウトプット指標が達成されていないものに関しては、政策効果は出ているものの、執行に関して見直しが必要ということで、予算額の見直し、若しくは手法の見直しから B 評価という形になります。この双方の指標を達成しているものについては A 評価として、政策継続として評価されることになります。以上、評価の考え方です。

 それでは、平成 28 年度の事業評価に関して御説明いたします。まず資料 1-1 を御覧ください。平成 28 年度の事業評価の対象になるものを数字でまとめたものです。今回、対象となる事業は 86 事業ありますが、このうち 16 事業については、独立法人の事業として行っているもの等ですので、これに関しては、独立行政法人評価委員会で評価された後に、また冬の部会で御報告することとなります。

 これを除いた 70 の事業が、今回、評価をさせていただくものとなります。 70 の事業のうち、評価の状況ですが、 A 評価を達成したものが 57 事業ありました。 B 評価 ( アウトプット指標を達成できなかったもの ) 11 事業ありました。また、あとの 1 事業は、事業廃止後の行政経費のみを計上するものとして、評価対象外としております。

 資料 1-2 を御覧ください。今回、目標未達成事業だったもの (B 評価 ) を一覧でまとめております。事業番号としては 17 番から 66-1 まで並べております。詳細については資料 1-3 を御覧ください。これは今回、 B 評価となったものについて、個別事業ごとに、その概要と評価未達成の状況、その理由、そして改善事項をまとめたものになります。本資料を今回、詳細に御説明させていただきます。

 まず、 1 ページ目から順に説明いたします。 1 ページ目、事業番号 17 番、労災特別介護施設設置費です。これは全国 8 か所で運営している労災特別介護施設に関して、施設の更新等に関する設備費を支出しているものです。平成 28 年度に関しては、北海道の施設、愛知の施設、広島の施設、これについて、それぞれ設備、施設の更新、改修の工事を予定しておりました。これらを全て、年度内に完了することをアウトプット指標として掲げておりましたが、残念ながらオリンピックに向けた経済環境や建設費の高騰といったような状況もあり、入札不調が多発するという状況になってしまっております。

 その結果として、年度内の工事完了が難しくなってしまったということで B 評価となりました。改善事項に関しては適切な予算水準を確保した上で、工期をしっかり確保した入札が行われるように、スケジュールを事前に確認する等、関係機関ときちんと調整を行い、入札がなされるよう進めていきたいと考えております。なお、平成 28 年度に完了しなかった工事ですが、既に平成 29 年度への予算の繰越手続は終了しており、契約も完了しているということで、平成 29 年度中に完了する予定となっております。そして、右側の平成 29 年度の目標についてですが、一番右の下の段を御覧ください。平成 29 年度は、全部で 15 件の工事を予定しているところです。しかしながら現在の経済状況を鑑みると、これら全てが適切に入札されるという保証がなかなか難しい状況もあり、目標としては年度内に 80 %以上、工事を完了させることを掲げられればと考えているところです。

 続いて 2 ページ目です。事業番号 18 番、労災特別介護援護経費です。この事業は、先ほどの労災特別介護施設に関して、その運営を行う事業です。介護施設の運営ですので、アウトプットの指標としては、その入居率を目標としており、全国 8 施設の年平均での入居率 90 %を目標として掲げております。しかしながら平成 28 年度を平均すると 88.6 %で、僅かではありますが目標に到達していないという状況です。

 その原因分析ですが、平成 28 年度の新規の入居者数が、平成 27 年度の 65 名に対して 40 名で、 25 名減少したことが大きな要因かと考えております。また、地域別の状況を見てみると、特に北海道と愛媛の施設の入居率が低く、両施設とも 8 割を切っているという状況になっております。各施設の経年の推移を見ても、この傾向は続いているということです。この施設の入居率についての改善策ですが、本事業は市場化テストの対象事業となっており、 3 年ごとの契約で進めているものです。現在の契約は平成 29 年度から平成 31 年度までの 3 年契約となっており、この 3 年間で北海道と愛媛を中心に、入居の勧奨をしっかり行う等々、てこ入れをしていただくことを考えております。

 また、行政としても、全都道府県労働局に対して、労災年金の支給決定時の周知、あるいは各都道府県の知事部局、県庁ですけれども、自治体の障害福祉主管部局に対する周知といったようなことを含め、しっかりとした周知を行っていこうと考えているところです。この 3 年間でそうした改善を行った上で、まだ入居率が悪いという状況が続くようなら、次回の契約に関しては、改善事項の一番下に書いておりますが、定員の見直しも含めて、業務の適正化をしていきたいと考えているところです。したがってアウトプット指標は変わらず、 90 %以上を目標として進めていければと考えております。

 続いて 3 ページです。事業番号 21 番、過労死等援護事業実施経費です。こちらの事業は平成 28 年度から実施したものですが、過労死等の防止のための対策に関する大綱を踏まえ、被災労働者の遺族の援護の観点から、被災して亡くなられた労働者の方の遺児の方々を対象とした交流会を開催しているものです。親子で参加していただいて、セミナーやカウンセリングを受けるというものになっております。

 平成 28 年度の目標としては、年 1 回の開催ですが、その際、参加人数 50 名以上という目標を掲げておりました。結果としては 41 名で、 9 名目標に届いていないということで、 B 評価となったものです。この要因分析ですが、今回は事業初年度であったこともあり、準備や仕様の検討などにかなりの時間を要してしまい、その結果、契約の締結が 6 月までずれ込んでしまったという状況になります。

 この結果、夏休みに開催することが間に合わなかったということで、平成 28 年度は冬休みに開催することとなりました。冬休みに開催することになると、夏休みに比べ、やはり候補となる日が半分ぐらいしかないこと。それから冬に開催するとなると、そのときにちょうど子供さんが風邪を引いてしまうとか、体調を崩されるということもあり、来られなくなってしまう方もいらっしゃるということで、人数がなかなか集まらなかったという状況かと考えております。

 平成 29 年度は今年ですが、既に夏休み中に開催するということで、もう準備を進めておりますので、目標は達成できるものと考えているところです。昨年行った結果ですが、参加者の満足度は非常に高いものでした。過労死の家族会の皆様にも御好評いただいておりますので、きちんと周知を行い、夏休みに開催すれば、目標を達成できるのではないかと考えているところです。

 続いて 4 ページです。事業番号 28 番、職場における受動喫煙対策事業です。受動喫煙対策に関しては、現在、健康増進の観点からも様々な議論がなされているところですが、本事業は労働安全衛生法に基づき、周知啓発やコンサルタント、喫煙所を設置するための一部助成等々の事業を行っているものです。今回、目標を達成できなかったのですが、まず喫煙所設置のための助成金の利用件数の 10 %増ですが、これは昨年に比べ、逆に 13 %減ってしまっているという状況です。

 また、その助成金を利用するに当たって、環境測定が必要になるということで、デジタル粉じん計の貸出しも行っておりますが、これも 5 %以上増加という目標に対して 2.6 %増と、目標を達成できていないという状況となっており、 B 評価となりました。この原因分析ですが、平成 28 年度は 1 月から国の受動喫煙防止対策強化検討チームが発足し、 10 月には受動喫煙防止対策の強化について、たたき台が公表されました。御案内のとおり、先ほどの国会では法案を出せなかったところですが、健康増進法の改正に向けた動きがあるという状況でした。こうした受動喫煙防止対策の強化が検討されていく中で、喫煙所の設置の可否や新たな制度でどのような規制がなされていくのかということが、平成 28 年度中はなかなか見えなかったこともあり、助成金に関する申請の手控えや様子見の状態などがあったのではないかと考えております。

 改善ですが、本事業、労働安全衛生法に沿って行っておりますので、利用促進に関する取組は今後も実施してまいります。例えば、「受動喫煙防止対策助成金の手引き」を本年 4 月に公表したところですので、その周知を進めていくこと。あるいは、生活衛生団体を中心に、周知を一層徹底していくことなどを考えているところです。

 しかしながら、健康増進法がどのように改正されるのかということがまとまるまでの間は当面、事業者が見合わせる動きは続いていくのではないかと考えており、右側下の段の平成 29 年度のアウトプット指標ですが、このデジタル粉じん計の貸出しと、補助金の利用件数に関しては、これまでの増加目標ということではなく、今年度は当面、横ばいの目標を掲げていければと考えております。いずれにせよ議論が進めば、新たな受動喫煙対策に対応した事業の展開というものを考えていくことになると思います。

 続いて 5 ページ目です。事業番号 35 番、若者の「使い捨て」が疑われる企業等への対応強化です。本事業に関しては、若者、学生、あるいは社会人になりたての若い方向けに、夜間や休日に電話相談を受け付ける「労働条件相談ほっとライン」の設置、労働基準法の基礎知識をまとめた労働条件相談ポータルサイトでの情報発信、また大学や高校でのセミナーによって、労働関係の法令等の情報発信といった事業を行っているものです。

 今回、達成できなかった目標ですが、まず「労働条件相談ほっとライン」の相談受付件数は、 1 か月平均 2,800 件という目標であったところ、実績としては 2,577 件であり、届いていないというものです。また、事業の 3 番、大学・高校でのセミナー開催ですが、高校等への講師派遣を 100 校以上という目標を掲げておりましたが、実績としては 91 校ということで、目標未達成となっております。

 目標未達成となった理由ですが、まずほっとラインに関しては、回線が不足していたことが考えられます。どうしても若い方々ですので、学業や仕事の都合上でピークの時間帯とそうでないときの相談件数の波がかなり激しいこともあり、着信の件数でいけば、この平均は超えていたのですが、ピークの時間帯に回線不足によって受付ができないという状況が生じてしまったというものがありました。これに関しては回線を増設することで対応していけばと考えているところです。

 また、高校への講師派遣ですが、どうしても高校ですので、カリキュラムの設定があります。今回は高校等へのセミナー開催勧奨のお知らせが少し遅くなってしまったこともあり、既にカリキュラムが決定していて、やりたいという気持ちはあってもできないという学校が、それなりの数あったという状況が見て取れました。

 したがって改善事項としては、高校へのセミナー勧奨のお知らせというものを、カリキュラム確定前にできるだけ早期に行い、希望校を多く募っていくと。また、ツイッター利用などの周知徹底も併せて行っていきたいと考えているところです。なお、改善事項の※に書いておりますが、平成 29 年度は、労働法教育に関する支援対策事業というものを追加しており、大学生に対するキャリア担当の学校の職員さん、この方々が活用しやすい指導者用の資料というものを作り、全国の大学等への配布を行っていこうと考えているところです。

 続いて 6 ページです。事業番号 39 番、新規起業事業場対策です。本事業は、スタートアップの事業場について、安全衛生管理体制の確立が図られるように専門家を派遣して、助言指導を行うということ。また、そういった事業場向けのポータルサイトを設置して、周知等々を行っていくというものです。今回の目標としては、個別の指導事業場数を 400 社以上という目標を掲げておりましたが、 369 社でしたので届いておらず、 B 評価となっております。これの原因に関しては、申請そのものが 369 社であったということで、事業の周知が不足していることが最大の原因かと考えております。改善のために平成 29 年度からは、個別指導の勧奨を早期に実施すること。厚生労働省のツイッターを利用するといったことや、セミナーの開催風景の動画をインターネットに掲載することなどを通じ、起業したてのスタートアップの事業場にも、情報が届くような形での周知を進めていきたいと考えているところです。

 併せて本事業ですが、平成 29 年度から市場化テストの対象になりました。その際、官民競争の入札等管理委員会という所で指摘を受けており、これまでは全国 1 つの委託事業としてやっていた本事業ですが、幾つかに分割して調達することで、競争原理も働き、より件数が増えるのではないかというような御指摘も頂いたところです。これを踏まえ、平成 29 年度からは、東日本と西日本に入札単位を 2 分割して調達することで、受託事業者が機動的に事業を実施するように見直しをしたところです。したがって、右端ですが、平成 29 年度の目標としては、東日本 250 社、西日本 150 社と分けた形で目標を立てて進めていきたいと考えているものです。

 続いて 7 ページ目です。事業番号 40 番、働きやすい職場環境形成事業です。本事業は、職場のパワーハラスメントの予防解決に向けたものということで、パワハラ対策の取組支援セミナーというものを、毎年各都道府県で一度行っております。各都道府県で行っておりますので、地域によって人数はまちまちではありますが、平均の参加者数を 50 名以上とすることを目標として事業を実施しているものです。

 実績ですが、 1 都道府県当たりの平均参加者数が 42 名であったということで、目標を達成しておらず、 B 評価となっております。原因の分析ですが、各都道府県それぞれに事情がありますが、大きなところを見てまいりますと、まず各都道府県でのセミナー開催に当たりましては、地元の経済団体、例えば都道府県の経団連や商工会などですが、そちらに後援の名義をお願いしているというものです。その際に平成 28 年度までは個別に県ごとに、その講演をお願いしていたということで、場所によっては手続に時間が掛かってしまい、周知等々の時間が取れなかったというところもありました。

 これに関しては、改善事項として、平成 29 年度は本部で一括で後援名義の使用の許可を受けるということで、各都道府県に負担の掛からないような形で進めていければと考えているところです。

 もう 1 点ですが、各都道府県労働局のフォローが十分になされていなかったのではないかという問題点がありました。これに関しては、随時、本省も協力し、参加者数の伸びがなかなか難しいという都道府県に関しては、本省から協力依頼を行うこと等々、参加者数の増加に関して、労働局のフォローをしっかりしていくことを改善事項として考えているものです。こうしたものを通じ、今年度は 50 名以上の参加者数を確保できるよう進めていきたいと考えております。

 次のページ、事業番号 41 番です。建設業等における労働災害防止対策費です。本事業はこの対策費の中で様々な事業を行っております。かい摘まんで御説明申し上げると、全部で 6 つの事業があります。左端に (1) (6) まで書いてありますが、このうちの 1 番と 2 番が転落災害の防止関連のものです。 3 番、 4 番、 5 番が各現場での巡回指導や安全衛生教育などを行っている事業です。 6 番は安全経費にかかる実態調査ということで、建設業の重層的な下請構造の中で安全に関する経費が構造的にどのような形で確保され、循環しているのかということの実態を調査しようというものです。

 このうち、目標を達成できなかったものですが、 1 つは (3) の安全衛生指導の経験者による現場での巡回指導、このうちの熊本地震に係る復興や復旧の工事現場に対する指導というもので、目標は 360 現場以上ということでしたが、実績としては 110 現場と、目標達成できなかったというものです。

 もう 1 つが首都圏の工事現場に対する助言指導で、オリンピック、パラリンピックに対応し、首都圏の現場に対する助言指導を実施していくというものですが、 600 という目標に対して 458 と、目標に到達していないということです。この 2 点でもって B 評価となりました。

 今回、目標を達成できなかった原因ですが、この熊本地震の現場への事業、それから首都圏への現場への事業、これは双方ともに平成 28 年度は実施初年度でした。その結果、当初の想定よりも準備に時間を要し、巡回指導要領の策定等に時間が掛かり、巡回指導に掛けられる時間が短くなってしまったことが目標未達成の原因と考えております。平成 29 年度については、こうした当初の準備は既に終わっておりますので、きちんと実施していけば目標は達成できるものと考えているところです。

 これを踏まえ、アウトプットの指標のところですが、平成 29 年度は 28 年度の事業のうち、先ほどの 6 つのうち 3 つが新たなメニューに置き替わっているものです。右側のアウトプット指標、アウトカム指標のうち、 (1)(2)(3) に並べているのが継続する事業で、転落災害のものと現場巡回のものということになっております。

 新たな事業に関して簡単に御説明すると、 (4)(5)(6) が新しいものですが、 (4) が工事の安全衛生対策に必要な経費の確保に関する啓発ガイドラインの作成、研修会の実施という事業、 (5) はイギリスやアメリカの事例調査を行い、設計に関する安全対策をどのようにしているかという事例調査です。 (6) が最近、造船業で外国人労働者が増えていることもあり、そうした方々に対する安全教育を実施することで、新しい事業をスクラップ&ビルドに追加しているというものです。下のものに関しても、右側のアウトカム指標、アウトプット指標に掲げているとおり、目標設定して進めていければと考えているところです。

 続いて 9 ページです。事業番号 42 番、荷役作業における労働災害防止対策事業です。本事業は、平成 25 3 月に策定した荷役作業の安全対策ガイドラインを周知していく研修会を開催するものです。これを各都道府県で行っているものですが、合計 2,000 名以上の参加を頂くことを目標に掲げておりました。実績としては 1,750 名で、目標に届いていないという状況です。

 今回の原因分析です。この研修会自体が委託事業で行っているものですが、こちらの初回の入札では落札者がいなかったという状況になってしまい、再度公示し、入札を行うといった手続を行ったところ、契約自体が 6 月中旬までに締結できなかった。その結果として、研修会を開催するに当たっての準備、あるいは募集、周知などに掛けられる時間が短くなったということで、かなり人数が下回ってしまったのではないかと考えております。

 改善としては、積算の見直し等も行い、平成 29 年度、今年度に関しては、既に 5 月上旬に契約が終了しております。したがって十分な期間を持って開催することができますので、目標達成できると考えているところです。

 続いて 10 ページです。事業番号 63 番、就労条件総合調査費です。本事業は、国の統計調査である就労条件総合調査という調査に関し、年度内に報告書を公表することを目標としておりました。しかしながら、今年度、平成 28 年度の結果を集計して報告書を作ろうとしていたところ、平成 16 年以降の集計に誤りがあることが判明しました。それらを全て再集計し、公表値の訂正を行った上で訂正の公表を行うなどの作業が発生してしまったというものです。これらを行ううちに、かなり時間が掛かってしまい、年度内に報告書の公表が間に合わなかったということで、 B 評価となりました。

 この事業に関しては、今年度の調査に問題があったというよりは、これまでの集計のプログラムそのものに問題があったということですので、こういったミスが二度と発生しないように、プログラム作成の際の注意点の周知徹底や統計調査の正確性を確保するためのチェック体制の強化をしっかりと行い、集計の誤りを防止していこうと考えております。今回は、既に修正は終わっていますので、来年度はこういった状況は発生しないと考えているものです。

 最後に 11 ページです。事業番号 66-1 、労働時間等の設定改善の促進等を通じた仕事と生活の調和対策の推進、いわゆる労働時間のための職場意識改善助成金です。これはコースが 3 つあり、 1 つ目が職場環境改善コースというもので、長時間労働の抑制や年次有給休暇の取得促進で、その環境整備を行うための助成を行っていくというものです。目標は 238 件と設定しておりましたが、支給件数が 88 件と、目標にかなり届いていないという状況でした。

2 つ目のコースが所定労働時間短縮コースというものです。これは労政審の建議において、現状、経過措置的に週 44 時間まで中小企業の所定労働時間が認められているというものですが、これを原則の 40 時間にすることを、現在、提出している基準法改正案の成立後に検討するとされていたものに対応するもので、その 4 時間分の短縮に活用していただくという想定で作っている助成金でした。現状、基準法は通っておりませんので、なかなか申請件数も出ないので、 600 件の目標に対し支給件数 12 件と大幅に届いていないというものです。

3 つ目が時間外労働上限設定コースというものです。これに関しては、まだまだ周知が図られていないことが 1 点です。そして、労働時間の上限に関してですが、平成 28 年度は秋から働き方改革実現会議が始まり、本年 3 月に取りまとまって、今後の時間外労働の上限に関する方針が出されたという年で、なかなか先が見えない中で申請が出てこなかったという側面もあるのではないかと考えております。

 これに関する改善ですが、平成 29 年度の予算においては、支給実績も踏まえ、 1 番と 2 番のコースに関しては予算の大幅縮小をしております。また周知に関しても、これまで行っていた周知活動に加え、各地の社会保険労務士に直接周知し、企業に働きかけていただくことで、周知徹底の強化も行っていこうと考えているところです。

 また、働き方改革実行計画が本年 3 月に決定されたので、これも踏まえて事業内容の見直しも行っていくということです。既に平成 29 年度については、 1 番、 2 番を大幅縮小したものに対応し、新たに勤務間インターバルを導入するためのコースというものを追加で実施しております。それぞれ目標を右下に書いておりますが、 1 番と 2 番については予算の大幅減に伴い、目標件数も大幅に低く定めているところです。また勤務間インターバル導入コースというものを新たに設けましたので、こちらについても目標設定をさせていただいております。

 個別の事業に関する説明は以上となります。今回、 B 評価であった事業について説明いたしました。このほか、参考資料 1-3 1-4 に、 A 評価のものも含めた一覧も用意しておりますので、参考に御覧いただければと思います。また続いて、予算の執行条件について、資料 1-4 を予算担当から御説明いたします。

○労災管理課課長補佐 ( 主計 )  それでは、資料 1-4 について御説明します。こちらの資料は、今回初めて審議会に提出させていただく資料ですが、社会復帰促進事業のそれぞれの事業について、予算に対する執行額だけに注目して予算の 70 %執行されていないものに限定して抜き出した表です。表裏ありますが、全体で 12 の事業がこれに該当します。

12 の事業それぞれ、執行率が低調であった理由というのが表の中に記されていますが、大きく分けて 3 つの理由に分類されます。 1 つ目が、請求のものに対して請求の数が予算に比べて少なかったということによって執行が低調だったというもの。 2 つ目が、外部に委託するもので、予想されなかった計画変更等により計画が縮小する、あるいは計画の実施時期が遅くなるといったことによるもの。 3 つ目が、入札のときに予定していた価格よりも低価格の入札がされたため執行が低調になったものという、この 3 つの理由に分類されます。例えば資料 1-4 2 枚目の上から 2 番目は、執行率が 16.7 %で、一番低い事業ですが、こちらについても理由の所を御覧いただければと思うのですが、まず、計画が開始時期から半年遅れてしまったということと、入札による落札価格が予定を下回ったという 2 つの理由が重なったため、少し低調な執行になってしまったということです。

 これらを踏まえて、平成 30 年度事業の見直しです。 1 枚目の 3 番目と 4 番目の 2 事業については平成 28 年度で事業が終了していますので現在行っておりませんが、それ以外の 10 事業については、これらの執行実績を踏まえて事業内容を見直しして、適正な要求を行うということで、今現在もまだ省内で調整中ということです。

 なお、この 12 事業以外の事業については、参考資料 1-5 のほうに、それぞれの事業ごとに執行率が掲載されていますので御確認いただければと思います。以上です。

○荒木部会長 ただいまの事務局からの説明について、御意見、御質問等あれば、よろしくお願いいたします。

○秋田委員 御説明ありがとうございました。また、質問をさせていただき、ありがとうございます。私のほうから 1 点、 9 ページの「荷役作業における労働災害防止対策事業」なのですが、昨年度が 2,000 人の目標のところ 1,750 名の研修が実施されたということです。これは、ガイドラインの周知ということの研修会ということですと、もう既に参加した 1,750 名の方々は、ガイドラインは周知をしたので、来年また研修会の案内があっても、それは去年受けたからいいですという内容になるのか、あるいは、毎年受けても損しないというか、毎年受けても勉強になるという内容なのか。もし、去年受けたものと同じだということであれば、新たに 2,000 人をまた研修に案内するということで、 2,000 人の目標が本当に正しいのかどうかというのもよく分からないのです。内容的にはどんな感じなのでしょうか。

○荒木部会長 担当課からお願いします。

○事務局 担当しております労働基準局安全衛生部安全課の高橋と申します。この事業ですが、テキストのほうは毎年見直しており、平成 28 年度の安全診断も多数やっておりますので、その内容を追加したり、できるだけ実態に即したものに毎年修正はしていきたいと思っております。

 また、同じ会社から出席される方も、 A という方が平成 28 年度に来ていただいて、平成 29 年度は B という違う方に来ていただくということも有効なものですので、新しい会社にも当然、案内はさせていただきますが、同じ会社の方もできるだけたくさん、こういった知識を得ていただければと考えております。そういうことで、また 2,000 人を目標にしてやっていきたいと思っております。

○秋田委員 ありがとうございました。この 1,750 名の参加した方々、あるいはその企業は非常に安全に対する意識が高い方々だと思いますので、そういった方々が毎年、研修に参加して非常に参考になったということで、またどんどん拡大していけばいいのではないかと思いますので、よろしくお願いします。

○事務局 ありがとうございます。

○荒木部会長 ほかにはいかがでしょうか。

○酒向委員 私のほうからは、 6 ページの「新規起業事業場対策」について意見と質問をさせていただければと思います。この事業については、資料にもありますように、新たに起業する事業場などについては、労働時間制度を整備するような情報やノウハウが十分にない、労働災害を防止するための対策が不十分であることから、こうした事業を行っていると認識しております。労働者の立場からも非常に重要な施策だと認識しております。

 そうした中で、今回 400 社以上の目標に対して実績が 369 社ということで、残念ながら目標を達成しなかったということです。目標を達成しなかった理由としては、指導を希望する事業場が少なかったということですので、その改善事項として、個別指導の勧奨を早期に行うとか、ツイッターを利用するとか、様々な対策を検討いただいていることは十分認識しておりますが、是非とも新規の事業者がこの辺りをしっかりと認識して、申込みをするように周知をお願いします。

 もう 1 点は、そもそも 400 社の目標を掲げていますが、年間で新規に起業するような対象というのは、おおむねどれぐらいあるものなのかについても、できれば御教示を賜りたいと思います。よろしくお願いします。

○荒木部会長 事務局からお答えいただけますか。

○労災管理課課長補佐 ( 企画 )  ただいまデータの確認をしております。少々お待ちください。

○事務局 労働基準局監督課の矢野と申します。御質問のあった新規の事業場数なのですが、ちょっと今、把握できておりませんので、また後ほど調べて御回答させていただきたいと思います。すみません。

○酒向委員 突然そういうことを聞いて申し訳ございませんでした。また教えていただければと思います。極論を申し上げると、例えば、新規に事業を起こす場合は、こういう講習なりを必須にするというか、それを受けていない人たちが、例えば事業を起こせないとか。私はその辺りの法律関係がよく分からないのですごく極論を申し上げますが、そういうことを課すことはできないものなのでしょうかということで、少し御検討いただければと思います。

○事務局 貴重な御意見ありがとうございました。事業の運営について、そういった御意見も反映できるように、また検討を進めていきたいと思います。ありがとうございました。

○荒木部会長 コンプライアンスというのは基本ですので、きちんと新規事業でも法律を守っていただく必要があるということで、貴重な指摘だと思います。ちなみに、諸外国では、新規事業については、一定の労働法規範を緩めるような規制を行っていることもあります。ですので、法を守らせるというところと、新規事業をある程度プッシュすることで、言わば国の雇用を増やすという両方の側面があるかと思いますが、貴重な御指摘だと思いました。ほかにはいかがでしょうか。

○浜田委員 私のほうからは、 7 ページの事業番号 40 番の「働きやすい職場環境形成事業」について、質問が 1 つと、意見が 1 点あります。まず 1 点目に、アウトプット指標で、目標が 1 都道府県当たり平均参加者数 50 名となっているのですが、この 50 名というのはどういう計算式で出ているのでしょうか。下を見ると、平成 28 年度の実績が 1,953 人なので、 47 都道府県で単純に割ったら 42 名ぐらいだったのかなという気はしているのですが、そういう目標の立て方になっているのでしょうか。

○荒木部会長 担当課のほうからお願いいたします。

○事務局雇用環境・均等局在宅労働課の高橋と申します。実は従来、労働基準局勤生課のほうでパワハラを担当しておりましたが、組織再編が行われ、担当が代わったばかりですので、旧体制の担当の者ですが答えさせていただきます。まず、この 50 名については、先ほど事務局から説明がありましたように、都道府県の規模によって定員を、例えば 80 とか、あるいは一番小さい県だと 50 というような形にしており、その定員を全員足した約 8 割になるという形で設定したものです。

○浜田委員 そうなると、目標自体は、平均したら 50 人になるけれども、細かく見ているのだというのは間違いないのですね。要は、この数字だけを見てしまうと、 47 都道府県で、東京みたいな大都市もあれば、地方で企業数や人口から考えると、単純に 50 人で割るのはおかしいなと見てしまったのですが、そういうことではないということで大丈夫なのですね。

○事務局 はい。

○浜田委員 分かりました。ありがとうございます。

 もう 1 点、これは意見ですが、このセミナー自体、私自身も以前参加して、ほかの仲間も参加したときに、感想の中で言われていたのが、改善事項の中に、労働局の方に積極的に協力を頂くということもあるのですが、参加要請だけではなくて、その中で労働局の方が話していただける地域もありまして、非常にその話が良かったと。その地域での状況の話をして頂くなど非常に良かったので、呼び掛けるだけではなくて、是非、労働局の方にも積極的にセミナーの中で、一言二言話していただくような時間を全ての所でやっていただけるといいなという要望が出ましたので、その御意見だけ申し上げておきます。

○事務局 この点については、現在でも、冒頭は各労働局のほうから御挨拶というような形でさせていただいているところですが、今の浜田委員の御意見も踏まえまして、どこまでできるかどうかを含めまして、労働局の関与の在り方というものは検討してまいりたいと思います。

○荒木部会長 ありがとうございました。ほかにはいかがでしょうか。

○田久委員 先ほどの 6 ページの関係は私も、意見というふうになってしまうのですが、申請した件数がそのまま、応募の会社がこれだけだったということだったのですが。特に私などは建設の現場では、本当に小さい所で若い人たちが、特にそういったところで起業するという形が多いので、先ほど言われたように、改めて周知徹底も含めて、そういったものが受けられるということを知らないままでいるというのがほとんどですので、是非そういったところは周知徹底をするところを広げていただきたい。

 あと、 8 ページの建設業等における労務災害の関係で、熊本等で準備が遅れたために、そういった巡回件数が少なくなったと。これはもちろんそういうことも考えられるなと思いますので、そこは改めて直すということは、今、報告であったと思うのです。実はそういったことも含めて、やはり民間の中で検査をされた結果、報道も含めて、アスベストが含まれている瓦礫がそのまま置きっ放しになったというようなことが、民間のそういったところの調査の人たちによって発見されたということも含めてありましたから、改めてここも行政を含めたところで、しっかり安全衛生の関係では、特にアスベストの問題などは気になるところですので、是非、ここに書かれているような指標も含めて。

 もう 1 つ新しい法案が建設基本法と言われている法案、「建設工事従事者の安全及び健康を確保する推進法」というものが出来ていると思うのです。次の概算要求を今、検討されていると思うのですが、そういった関連も含めて、この安全の形を、改めてリンクさせたような予算化や取組などを是非検討していただきたい。特に教育の部分とパトロールの部分というか、現場のチェックの部分ということは、是非検討して予算化をお願いしたいという要望です。

○荒木部会長 御意見ということでしたが、事務局から特段御発言いただかなくてよろしいですか。

○事務局 基準局安全課の縄田と言います。建設の関係で御質問と御意見を頂きましてありがとうございました。熊本のほうで瓦礫の中にアスベストが混じっているというような報告があったということで、私どもは今、昨年度はここに書いてあるとおり、準備が少し遅れて目標達成できなかったのですが、今年度については順調にパトロール指導できていると聞いております。委員がおっしゃったような瓦礫処理等に留意しながら、引き続きしっかりと事業をやってまいりたいと思います。

 それから、「建設職人基本法」が出来て、教育やパトロールの充実というものが基本計画の中でうたわれたので、この辺りの予算等々をしっかりということで御意見いただきました。これもしっかりと受け止めまして、今後の施策に生かしていきたいと考えております。

○荒木部会長 ほかにはいかがでしょうか。

○下茶委員 先ほどとページは同じ 8 ページで、建設業における労働災害防止対策費の中で 6 つ事業が設定されています。その中で、平成 29 年度には新しいメニューに置き換えるということがあり、その中に 1 つ、外国人造船就労者への安全衛生教育支援が入っています。当然、建設業も造船業も同じ多重構造の職場であるということはありますが、ここで造船業というものが 1 つ出てきたということと、この中で外国人就労者の安全対策ということで触れられています。これがメニューとして追加された背景になるものがあれば教えてください。

 実際のところ、確かに多いことは承知しているのですが、一方で、建設業も多いのではないのかなと。したがって、造船のほうにだけ特化した外国人就労者の安全教育が必要なのかなと。もう少しほかの分野も要るのではないのかなという感覚と、実際どのぐらい造船業で外国人就労者がいるのかという把握状況、その辺りの数量的なところも併せて教えていただけたらと思いますので、よろしくお願いします。

○荒木部会長 では、事務局からお願いします。

○事務局 御質問ありがとうございます。安全課の縄田でございます。外国人就労者制度については、平成 26 6 月に改定された日本再興戦略において、建設業と造船業において一時的な需要の増大に対応するため、平成 27 4 月から平成 32 年度までの時限的な措置として、即戦力となり得る外国人材、例えば技能実習修了者等の活用促進を図るということになっているものです。

 このことを受けて、私ども厚生労働省は、外国人就労者の災害防止について国交省と協力して進めております。この一環として、建設業については、平成 28 年度から外国人就労者及び外国人就労者を雇用する事業主を対象に、安全衛生教育について支援する事業を開始しております。

 ただ、この事業は、参考資料 1-5 106 ページの下から 6 行目ぐらいに (5) とありまして、オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けた建設需要の高まりに伴い、経験が浅い工事従事者、外国人建設就労者等のうんぬんと書いております。実はこのオリンピック・パラリンピックの事業の中で、この外国人建設就労者の教育支援というものをうたっております。ただ、 1 つの事業について 1 つのアウトプット指標を出すということで、こちらのオリンピック・パラリンピックの事業については、アウトプット指標として、現場指導 600 事業場というものを書いており、資料 1-3 では、明示的に外国人就労者に対する教育というものができていないということです。

 一方、造船業については、私どもは当初、外国人就労者の数がそれほど増えることはないだろうと思っていたのですが、平成 27 年、 28 年と、実は建設業を上回る数の外国人就労者が造船業に入ってきたということを受けまして、こちらは 1 年遅れの平成 29 年度から、ここの資料に書いてあるような事業を開始したということで、こちらは外国人造船就労者がメインのターゲットの事業ですので、明示的に出てきているということです。やっていることは造船業も建設業もほぼ同じことをやっているということです。

 ちなみに、直近の外国人就労者数ですが、建設業においては 3 月末現在で 1,480 人と聞いております。今年度中には 3,200 人まで増加する計画であると聞いております。他方、造船業については、同じ 3 月末現在で 2,066 人ということを聞いており、こちらは平成 32 年末までに延べで 5,400 人受け入れる計画になっていると聞いております。

○下茶委員 ありがとうございます。

○荒木部会長 ほかにはいかがでしょうか。

○砂原委員 感想というか、意見というかなのですが、社会復帰等促進事業ということで、こういう多数の事業を目標管理して進めていくということは非常に大切なことだと思いますので、是非今後もそういう形で進めていただければと思う反面、やはり、是非、費用対効果などといったところを十分検証しながら進めていただければと思いますので、一言だけお伝えしておければと思いました。よろしくお願いします。

○荒木部会長 御意見ということで承りたいと思います。ほかにはいかがでしょうか。

○秋田委員  11 ページの労働時間等の設定改善促進関係ですが、今回いろいろな法改正の動向等も含めてコースを見直されたということなのですが、働き方改革実行計画では、現行、継続審議中の労働基準法改正案も早期成立を図るというふうに明言されていたと思うのです。こういったコースの見直しが、その法改正があると、また適宜見直していくという理解でよろしいのでしょうか。

○荒木部会長 事務局からお願いします。

○事務局 労働条件政策課の粟村と申します。御質問ありがとうございます。この助成金のコースなのですが、時勢とともに制度等も見直していきます。今後、秋の臨時国会において法改正が予定されていますので、当然その内容に準拠するような形で助成金というものを適宜、適切に見直していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

○荒木部会長 ありがとうございました。

○酒向委員 先ほどと同じ事業に関してですが、先ほども御意見がありましたように、働き方改革実現に向けた内容ということで、労働側としても非常に関心の高い項目です。そうした中では、特に平成 28 年度実績については、アウトプット指標が非常に低い状況であったと言わざるを得ないと思います。その理由については諸々書いていただいており、そうしたことを踏まえて、改善事項として平成 29 年度の予算において一部予算を減らしているものもあれば、勤務間インターバル等を追加していただいて、いろいろ見直しをしていただいているとは思いますが、冒頭申し上げましたように、働き方改革について、非常に重要な事業だと認識しておりますので、是非とも有効にこの事業が推進されますように要望として言わせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○下茶委員 参考資料 1-5 の中の事業の話です。 117 ページに、「特定分野の労働者の労働災害防止活動促進費」という事業があります。本事業は、平成 28 年度ではアウトカム指標、アウトプット指標ともに目標を達成している事業です。しかしながら、外国人労働者の数は、先ほど少し質問にも触れさせていただき、御回答も頂きましたとおり、あらゆる所で年々増加しており、また、厚生労働省が 2017 5 月に発表された平成 28 年の労働災害発生状況においても、外国人労働者の休業 4 日以上の死傷者数は増えているという状況です。この結果を踏まえて、今後、外国人労働者の労働災害防止に向けてどのように対応すると考えていらっしゃるのか。また、社会復帰支援事業に関する検討会ではどのような議論がなされているのか、検討されている状況があれば教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○荒木部会長 外国人労働問題について、事務局から御回答をお願いできますか。

○労災管理課課長補佐 ( 企画 )  今、担当課のほうが調べておりますので、まず、検討会での議論も含めて私のほうから簡単に申し上げます。検討会においても外国人労働者のことに関しては、増えてきているということ、それから、そこに対する安全対策が必要ということは御指摘いただいているところです。

 制度的な面で申し上げましても、技能実習生のほうではありますが、法案が成立したところでして、もうしばらくすれば新たな法人が立ち上がって、これまではこの社会復帰促進等事業で、事業としてだけで技能実習生の安全対策をやったわけですが、その後は法律に基づいて、新たな法人がしっかりとした根拠を持って安全対策を行っていくというふうに、年々強化をしていっているというところです。技能実習生だけでなくということではあるかと思うのですが、技能実習生以外に関しても、全体的な安全衛生を行っていく上では、当然、外国人労働者の話は避けて通れないものですので、私どもとしてもそこはしっかりと見て、外国人労働者だけに特化してというものというよりは、全体としていかなる労働者であれ、事故が起こってはいけないという観点で、しっかり進めていくべきものとは考えております。

○事務局 労働基準局監督課の矢野と申します。先ほどの御質問がありましたところの外国人労働者に対する取組ですが、必要に応じて監督指導に通訳を同行させております。あとは、外国人相談コーナーの対応言語にベトナム語を追加して拡充も図っているところです。

○下茶委員 ありがとうございます。正に日本の経済がどんどん成長していく中で、一方で労働人口がなかなか足りていない現状を捉えれば、労働組合としてはなかなか手放しで「はい。そうですね。賛成です」とは言いにくいところはありますが、とは言いながらも、やむを得ないということは承知しております。

 ただ、その中で、やはり外国人労働者は、言葉の壁もあれば文化の壁もあります。その中で、しっかりと日本で培ってきたこの安全衛生という概念、文化をしっかりと伝えていくためにも、今後とも是非、法律の面も含めて御協力を頂きたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

○事務局 ありがとうございました。

○荒木部会長 ほかにはいかがでしょうか。よろしければ、議題 1 については以上ということにさせていただきます。

 それでは、議題 2 「働き方改革実行計画について」です。これについて事務局より説明をお願いします。

○労災管理課課長補佐 ( 企画 )  資料 2 を御覧ください。資料 2 として「働き方改革実行計画」を配布しております。内容については、既に報道もされておりますし、皆様方御案内のところが多いと思いますので、労災に関する部分を簡単に御紹介させていただければと思います。

 まず、全体像の中での位置付けです。 29 ページが、この実行計画の全体的な構造図です。この中で労災に関するものが盛り込まれています。もちろん長時間労働のところで過労死等々、脳・心臓疾患の基準も含めて関連はしてくるところではありますが、明確に労災に関する課題が書かれている所が、右側の「対応策」の 9 番、「副業・兼業の推進に向けたガイドラインの策定やモデル就業規則改定などの環境整備」という所です。ここの部分は、柔軟な働き方がしやすいように環境を整備していくということで、テレワークといったものと一緒に議論をされてきたという経緯のあるものです。

 具体的な中身ですが、 46 ページが、副業・兼業の推進に向けたものの全体的な工程表です。右側の箱の中の「具体的な施策」の中の 3 つ目の括弧書きの 2 つ目のポツの所ですが、複数就業者への労災保険給付の在り方について、検討に着手するということが計画上に盛り込まれているということになります。下の矢印の工程表でいくと、上から 3 つ目の矢印ですが、「複数の事業所で働く方の保護や副業・兼業の普及促進に関する制度検討」という所の中に含まれているものです。明確にいつまでにどうしなければならないというところまでされたというよりは、検討の課題を示されたというものであろうとは思います。内容としては、現在、複数就業者の方の労災保険の給付額ですが、休業補償の額の基礎となる給付基礎日額の算定において、副業・兼業されている方の場合には、事故が起きたほうの就業先での賃金がベースになっていて、そうでないほうのものは計算に入らないということに関して、どうするべきかということを検討すべしということが実行計画の中に盛り込まれたということかと考えております。

 厚生労働省としましても、 9 番の兼業・副業関係は全体として様々、労災の話だけではなく検討していかなければならない課題ですので、これからそれをしっかり進めていきたいと考えているところです。また、期限は区切られていませんが、本部会においても労災の関係の課題を御議論いただければならない時期が来るということですので、今回、御紹介をさせていただいたというものです。どうぞよろしくお願いいたします。

○荒木部会長 ただいまの説明について、御意見、御質問等あればお願いいたします。

○明石委員 今の副業・兼業の話ですが、検討に着手するということに対して、我々は、それはやっていただいてもよいかなと思っていますが、今のご説明にあったように、やはり労働時間や健康の問題、あと、事業者にしてみると、安全配慮義務の範囲を明確にしていただかないと、なかなか労災だけで何か判断するということができないと思います。さまざまな問題を解決していき、労災保険の内容にたどり着いていただければと思っています。

○労災管理課課長補佐 ( 企画 )  今、明石委員からおっしゃっていただいたとおりです。本件は労災保険だけで議論をするような性質のものというよりは、労働法規全体の中で兼業・副業というものをどう考えるのか、その中で労災保険制度はどのように対応していくべきなのかというような順序で進んでいくようなものとは思います。いずれにしても、そういった議論も今後、厚労省の中で、あるいは様々な検討の場で揉んでいくということになろうかと思いますので、その中の課題の 1 つとして挙げられているということで御協力を頂ければと考えております。

○荒木部会長 ほかにはいかがでしょうか。働き方改革実行計画、大部な中の労災に関わる部分について御説明を頂いたということです。特段この場で御指摘がなければ、ここまでとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 それでは、本日の部会は以上ということにいたします。本日の議事録の署名委員は、労働者代表については浜田委員、使用者代表については秋田委員にお願いをしたいと思います。本日はお忙しいところを御参集いただき、どうもありがとうございました。


(了)

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