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2017年7月31日 第1回労働政策審議会人材開発分科会議事録

○日時

平成29年7月31日(月)13:00〜15:00


○場所

厚生労働省共用第8会議室


○議題

1.人材開発統括官の組織再編について
2.職業能力開発促進法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
3.2016年度の実績評価及び2017年度の年度目標について
4.専門実践教育訓練の指定基準の見直しについて
5.その他

○議事

○志村人材開発総務担当参事官 ただいまから第 1 回労働政策審議会人材開発分科会を開催いたします。人材開発総務担当参事官の志村です。本日はお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。本年 4 27 日付けで委員の改選があり、本日は改選後の最初の分科会となりますので、冒頭事務局が議事進行をさせていただきます。まずは、分科会長の選出について御説明申し上げます。参考資料 1 を御覧ください。

 労働政策審議会令第 6 条第 4 項におきまして、分科会に分科会長を置き、当該分科会に属する公益を代表する委員のうちから当該分科会に属する委員が選挙するという規定になっております。この規定により分科会に属する公益を代表する労働政策審議会本審議会の委員から、当該分科会に所属する本審議会の委員が選挙することとなっております。本分科会において該当する公益委員は、小杉委員のみですので、小杉委員が分科会長となります。それでは、以後の進行は小杉分科会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○小杉分科会長 人材開発分科会長に指名されました小杉です。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

 まず、今回の委員の改選につきまして、改選後の名簿ですが、お手元の参考資料 2 です。新たに本分科会の委員になられた方がいますので、その方だけを御紹介させていただきたいと思います。まず、本日欠席ですけれども、公益代表委員といたしまして、佐賀大学経済学部教授早川委員がおられます。労働者代表委員としまして、全日本自動車産業労働組合総連合会中央執行委員高田委員です。続きまして、 UA ゼンセン常任中央執行委員松井委員。使用者代表委員としまして、富士電機株式会社執行役員兼人事・総務室長角島委員、小松ばね工業株式会社代表取締役社長小松委員、本日は御欠席ですけれども、キヤノン株式会社執行役員人事本部副本部長美野川委員がいらっしゃいます。

 本日の出欠状況については御紹介しましたとおり早川委員、美野川委員が御欠席です。また、橋本委員におかれましては、途中退席と伺っております。

 次に、分科会長代理の選任をさせていただきます。参考資料 1 にありますが、労働政策審議会令第 6 条第 6 項の規定によりまして、分科会長に事故があったときに、その職務を代理することが役割とされており、分科会長があらかじめ指名することとなっております。そこで大久保委員にお願いしたいと思います。

 また、先日本分科会の下に設置いたしました監理団体審査部会について、部会に属する臨時委員等につきましては、参考資料 1 の労働政策審議会令第 7 条第 2 項の規定によりまして、分科会長である私が指名することとなっており、お手元の参考資料 3 のとおりしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 また、事務局に人事異動がございました。まず、安藤人材開発統括官です。志村人材開発総務担当参事官です。瀧原能力評価担当参事官です。山崎特別支援施設長です。金尾企業内人材開発支援室長です。事務局を代表いたしまして、安藤人材開発統括官より御挨拶をお願いします。

○安藤人材開発統括官 改めまして、この 7 11 日付けの異動で人材開発統括官を拝命いたしました安藤と申します。どうぞよろしくお願いします。今回の組織改編につきましては、後ほど詳しく御説明を申し上げますが、従来の職業能力開発局につきましては、職業安定局から若者雇用対策の移管を受けるとともに、人材開発統括官組織に再編されたところです。これによりまして、職業キャリアの正に入口段階からキャリア形成支援を包括的に見ることができる体制が整ったものと考えております。

 皆様御承知のとおり現在政府を挙げて取り組む重要課題といたしまして、働き方改革が位置付けられております。一方で人口減少に伴う労働力の供給制約の中で長時間労働の是正をはじめとした改革を行いつつ、成長と分配の好循環を実現していくためには、人材育成、能力開発を通じた生産性の向上が不可欠です。新たな体制の下、引き続き全ての人材がその能力を伸ばし、発揮するチャンスを得られるよう一人一人の自律的な能力開発支援や企業の人材育成に対する支援などに幅広く取り組んでまいりたいと考えております。今回の組織改編に併せまして、この分科会の名前も人材開発分科会としたところですが、委員の先生方におかれましては、今後ともなお一層の御指導御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いします。

○小杉分科会長 どうもありがとうございました。それでは議事に入ります。まず、人材開発統括官の組織再編についてです。内容について事務局から説明をお願いいたします。

○志村人材開発担当参事官 それでは、資料 1 について説明させていただきます。資料の 1-1 1-2 1-3 とあります。資料 1-1 ですけれども、人材開発統括官の組織再編後の業務ということで、先ほど人材開発統括官からも言及ありましたけれども、再編前の職業能力開発局と職業安定局の若者対策の一部が組織再編の対象ということでありまして、その職業能力開発局の名称を人材開発統括官とし、参事官を 5 名置くということになっております。そして、若者キャリア形成支援担当の参事官のところに職業安定局の派遣・有期労働対策部で担当しておりました若年者の雇用対策をもってきて、若者対策を総合的に実施するということです。

 あと、人材開発政策担当という、 2 番目の参事官のところもあります。これは、基本的に組織財源的には能力開発課です。能力開発課は職業訓練を担当しておりますけれども、人材開発統括官の実を上げるべく人材開発政策担当と銘打ちまして、組織再編を行っております。これが 1-1 です。

 資料 1-2 に関しましては、人材開発統括官の参事官室に訓練企画室とか特別支援室ですとか、各室がぶらさがっております。それぞれの参事官室組織あるいは室組織においてどのような業務が分掌されているかということを示した資料です。

 最後に、資料 1-3 は、労働政策審議会の運営規程ですが、これは名称が人材開発分科会というものに変わることによる所要の改正です。資料 1 については以上です。

○小杉分科会長 ただいまの説明につきまして、皆様から御質問、御意見があればお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。特にこの件についてないようでしたら、次の議題に移らせていただきます。

 次は、職業能力開発促進法施行規則等の一部を改正する省令案要綱です。内容について事務局から説明をお願いいたします。

○瀧原能力評価担当参事官 議題 2 につきましては、能力評価を担当しています瀧原から説明いたします。資料 2-1 及び 2-2 になります。まず、資料 2-1 、これは職業能力開発促進法施行規則等の一部を改正する省令案要綱に係る諮問文です。諮問内容につきましては、この資料 2-1 の「記」の下の、 2 つの改正省令案の要綱について、お諮りするものです。

1 ページ、これが 2 つのうちの 1 つ、職業能力開発促進法施行規則の一部を改正する省令案要綱の内容で、技能検定職種として、接客販売及びフィットネスクラブ・マネジメントを追加するというもの、更にそれに関連しまして、等級及び実技試験の実施方法の規定を定めるものです。

2 ページ、こちらは記の 2 つ目ですが、職業能力開発促進法第 47 条第 1 項に規定する指定試験機関の指定に関する省令の一部を改正する省令案要綱で、先ほど申しました 2 つの技能検定職種の追加につきまして、具体的に指定試験機関を定めるもので、接客販売職種につきましては日本百貨店協会を、フィットネスクラブ・マネジメント職種につきましては一般社団法人日本フィットネス産業協会を定めるものです。この省令案要綱の内容を具体的に説明したものが次の資料 2-2 です。

 資料 2-2 1 3 ページまでありますが、最初に一番後ろの 3 ページをご覧ください。これは業界検定スタートアップ支援事業による業界検定の整備事業で、平成 26 年の日本再興戦略の改訂のときに、対人サービス分野を重点とした検定制度の整備を図るとされ、それに伴い平成 26 年度、平成 27 年度にモデル事業として、それぞれ 4 業界の開発に着手したものです。

 下の真中の所の左側、対象業種の考え方ということで、ポイントとしましては、非正規労働者の活用などが進んでいて、そのためにキャリア形成上の課題がある、あるいは業界としても雇用吸収力が期待できる等の部分で対人サービス分野を主に想定したものです。具体的にはその右側のとおり、マル1〜マル8までの 8 の業界を対象業種として、上の 4 つにつきましては、平成 26 年度から、それから下の 4 つにつきましては、平成 27 年度から、この支援事業による検定開発、技能検定への移行を進めてきました。

 順次、検討を進めて技能検定化を図りたいと考えておりますけれども、今般、そのうちマル1の小売業 / 販売スタッフとマル2の健康産業 / 店舗運営が、技能検定への移行の準備が整ったということで、今回お諮りします。

 それではまず、 1 ページ、こちらが技能検定の接客販売職種の新設についてです。接客販売職種については、百貨店を含む、広く小売業において、店舗で顧客と対面し、接客することで販売をする業務に従事する職種と考えておりまして、今回につきましては、その中でレディスファッション販売、メンズファッション販売及びギフト販売につきまして必要な技能を対象とし、複数等級による試験を実施することで考えております。

 職種新設の背景としましては、マル2の所にありますけれども、日本百貨店協会で実施している既存の検定がありまして、有資格者が約 2 8,000 名、平成 28 年度の受検者数が 1,300 名という形で、継続的な需要が期待できるということです。また、現在もこの分野で従業している方も大都市 10 都市で約 4 3,000 人、 10 都市以外の地区でも 3 1,000 人で、全国的に相当数存在していることが見込まれます。

 このような下で 3 の申請内容の審査ということで、日本百貨店協会から指定試験機関の指定申請が本年 6 月にありまして、省内の職業能力開発専門調査員に申請内容について意見聴取を行ったところ、適切であると回答を得たものです。

 今後のスケジュールは、今回お諮りして、もし妥当と認められた場合には、改正省令を平成 29 8 月中に公布して同日施行予定、試験実施は、今年度の下期からの予定で考えております。これが接客販売職種です。

 同じような形になりますけれども次の 2 ページ、こちらが技能検定フィットネスクラブ・マネジメント職種の職種新設です。トレーニングジムなどの運動施設を有し、利用者に提供する事業所の管理運営業務に従事する職種ということで、運動施設や顧客の管理、店舗運営を行うに当たり、必要な技能を対象として複数等級での実施を考えております。

 こちらの背景は、先ほどと違いまして既存の業界検定はありませんが、マル2の所にありますように、この職種は事業所数が年々増加してきております。平成 21 年で 3,200 余だったものが、平成 26 年で 4,900 という形で非常に増加しており、運営管理者の需要が増加しているところがポイントです。また、事業所数も全国的に相当数存在していることが認められます。

3 の申請内容の審査につきましても先ほどと同じ形で、日本フィットネス産業協会から指定申請を 6 月に頂きまして、専門調査員による意見聴取を行ったところ、適切であるという回答を得ました。改正省令につきましても、先ほどと同様に 8 月中に公布、同日施行予定で、平成 29 年下期からの試験実施を予定しています。説明は以上です。

○小杉分科会長 それでは皆様から御質問、御意見をお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。

○高田委員 今回、接客販売職種とフィットネスクラブ・マネジメント職種の 2 職種を技能検定職種に追加するとの諮問内容について、労働側としては歓迎したいと考えています。賛成します。現在、技能検定のほかに厚生労働大臣の認定社内検定制度もあって、厚生労働省として普及促進に向けた取組も進めているとお聞きしています。産業構造自体がサービス業に移行する中で、サービス業における技能検定の職種拡大というのは非常に重要だと考えています。

 今回の内容について、念のために確認ですが、日本百貨店協会と日本フィットネス産業協会が指定申請者と記載されておりますけれども、この 2 職種の技能検定を受けたいと考えた労働者が、両団体に加盟する事業者の従業員でなくても受けることができるのか。あともう 1 点は、資料 2-2 3 ページに 8 職種が記載されています。今回はマル1とマル2の 2 職種が技能検定職種に追加されるということなのですが、残りのマル3〜マル8の職種の進捗状況や課題などがありましたらお聞かせ願いたいと思います。併せて、今は 8 職種なのですけれども、これ以上に増やしていくのかどうかに関しても少し御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。

○小杉分科会長  3 つ質問がありました。どうぞお願いします。

○瀧原能力評価担当参事官 まず、最初の御質問ですが、それぞれに日本百貨店協会なり、フィットネス産業協会が指定試験機関となるわけですけれども、業界検定の場合には、その業界の方々が受けるものですけれども、技能検定はあくまでも国が実施するものですので、この百貨店協会なりに加盟しているところという限定は全くありません。逆に、小売につきましては百貨店のみならず、最近はいろいろな形での小売が増加しておりますが、百貨店というのはこれまで歴史もありまして、こういう技能についてある程度、蓄積をもってやってきたところもありますので、それを検定の形で更にいろいろな小売に広めていけるのではないかと、国が行う技能検定とすることによって、そういうことも期待できるという意味で、正に広く小売業で働く方に積極的に受けていただきたいと考えております。

 それからもう 1 点のスタートアップ事業ですけれども、今回マル1、マル2ということで、マル3以降は、鋭意努力し、検討を進めているところです。基本的に業界として、かつ、全国規模でやっていただくこともありまして、試験を実施する体制が的確に整備できているか等が課題であったり、あるいはその試験内容も今後も継続的に活かされる技能としての検定になっているか等の検討を引き続き行っているところです。できるだけ早く技能検定化を進めたいと思いますけれども、その辺りは弊省と各業界とでいろいろ詰めている段階というのが現時点です。

 今後については、サービス分野の着手ということで、少し手厚くといいますか、スタートアップ事業でこの 8 業種に対して技能検定化を積極的に勧めたところもありますけれども、この後、引き続きこのような形で、個々にというのも効率も悪いですし、今回この 8 業種を行うことによって、ある程度どういう形で技能検定化できるかという運営のノウハウが見えてきましたので、これをマニュアル化して、いろいろな検定の業界の方に見ていただいて、今度はそれを利用すると比較的スムーズに技能検定への移行ができるという、今回のこの経験を活かした形で、更に様々な業界に広めていけたらと考えています。

○高田委員 ほかの業界にも広げるということであれば、是非、技能検定を広げていただくようにお願いしたいと思います。ありがとうございました。

○小杉分科会長 ほかに御意見、御質問ありませんか。

○大久保委員 では、 1 点お聞きします。元々、技能検定は、ものづくり領域のウエイトが高かったので、サービス領域に広げていこうということで、もう数年取り組んで、業界検定がやっと技能検定のスタートに着くということで大変喜ばしいことだと思っています。

 少し確認のために 2 3 お聞きしたいのですが、例えば百貨店の販売なのですけれども、最終的に技能検定の名称は接客販売職種、接客販売技能士ということになると思うのですけれども、ここで対象としているのはファッションとギフトですよね。接客販売という形は、商品の多様なものがほかにあるのですけれども、それとの関係はどうするのかというのが 1 点目です。

 それから 2 つ目は、フィットネスクラブは完全な新規だと思いますけれども、百貨店協会については独自にこれまでも業界で検定を行ってきて、ファッションに関する検定を取っている人たちがいる。その人たちの技能検定化に対しての移行とか取扱いをどうするのかが 2 点目です。

 それから 3 つ目は、これは新しくスタートするものなので、指定試験機関方式でやっていくにあたってのいろいろな基準を設けて、これまでに議論を積み重ねてきたと思うのですが、スタートした後、その試験が当初の技能検定のルールに基づいて適切に行われているかどうかということを、モニタリングするところについてはどう考えているのでしょうか。

○瀧原能力評価担当参事官 ではまず 1 点目、この接客販売職種という名称につきましては、今回、日本百貨店協会と連携した部分もあり、このレディスファッション、メンズファッション、ギフトというところに限定させていただきますけれども、将来的にはもっといろいろな小売販売というのをイメージしたいと思っていまして、そういう意味で職種という形では接客販売職種という形にさせていただきまして、その下に作業をいろいろ設定できるような仕組みにしたということです。今回は 3 つの作業が接客販売職種に設定される形になりますけれども、仮に今度は日本百貨店協会以外が何か接客販売についてこういう技能を技能検定化したらどうかと、あるいはこういうのがありますというお話があった場合には、この職種の中に作業として新たに加えて、その指定試験機関はまた別にするというような形が可能かと思います。そういう意味ではファッション等、百貨店の販売に限定した職種ではなく、将来的にもう少し広がることを念頭に置いてこの職種名にしているものです。これが 1 点目です。

 それから 2 点目の移行についてです。接客販売職種については日本百貨店協会がこれまでやってきた業界検定がありますので、その保持者をどうするかという問題はありますが、これはまだ検討中でして、自動的に、以前の検定を持っていたから技能士に移行できるという形では考えておりません。それは今回、この職種を検討するに当たって、従来の検定には不足している部分、あるいは将来を見通して、こういうのが必要ではないかという部分も加えておりますので、やはりそれがないものに対して国が認める技能検定の技能士というわけにはいかないと思っております。とは言え、一方で過去一定の技能を持っているという評価ですので、例えば一部試験免除という形になるのか、どう評価するかは、まだ確定はしておりませんが、百貨店協会とその点も含めて引き続き検討していくことを考えております。

 それから 3 点目、確かにこれは新しく行われて、今回、御承認していただければ今年度後半から第 1 回を実施するということで進めておりますので、まずはこの点に対して注視しています。当然ですけれども、それが本当に適切に実施できたかどうかについて、フォローアップを我々として実施しないといけないと思っております。どういう形になるか分かりませんけれども、少なくとも第 1 回につきましては結果報告なり、あるいはどういう課題があったか、あるいは場合によっては、こういう点はちょっと想定外なことが起きましたということもあるかもしれませんので、その辺はヒアリングをして次回、第 2 回以降も、適切な技能検定が実施されるよう我々としてフォローアップしていきたいと思っています。

○大久保委員 質問というか、お願いというかがあるのですけれども、今回の両職種とも 3 級を作ってますよね。 3 級はエントリーレベルということで、比較的、その職業に就く段階で取るようなレベルということで設定していると思うのですが、この技能検定の 3 級に当たる 2 つのところについては、例えば委託訓練であるとか、求職者支援訓練であるとか、そういう既存の訓練の中に 3 級に相当するものが作られて、そこで 3 級を取った人が円滑にその領域の職種に就業していくという流れを作っていくというのが、当初、この 3 級を作るときの考え方だったと思うのですが、その辺りの訓練との連携は進んでいるのかどうかという質問であり、連携してくださいねというお願いでもあるのですけれども。

○瀧原能力評価担当参事官 そこまでの検討は我々としては、まだできていない部分がありますので、御意見を拝聴して検討したいと思います。

○小杉分科会長 私も同じく大変強くお願いしたいと思います。ほかにありますか。

○遠藤委員 先ほど今後の方向性については伺いまして、その方向性に異論があるものではありませんけれども、あくまで今回は技能士という専門性を評価する仕組みですので、何か拡張性みたいなことに目を奪われてしまって、本来あるべき専門性が見失われることないように仕組み作りに御留意いただければと思っております。以上です。

○小杉分科会長 御留意ください。ほかにありますか。

 それでは、当分科会としましては諮問された職業能力開発促進法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について、妥当と認める旨を私から労働政策審議会会長宛てに報告申し上げたいと思います。よろしいでしょうか。

                                  (異議なし)

○小杉分科会長 ありがとうございます。それでは事務局から報告文案の配布をお願いします。

                                ( 報告文 ( ) 配布 )

○小杉分科会長 お手元に配布されました報告文案により労働政策審議会会長宛て報告することとしてよろしいでしょうか。

                                  (異議なし)

○小杉分科会長 ありがとうございます。それではそのように報告させていただきます。

 では、次の議題に入ります。次は 2016 年度の実績評価及び 2017 年度の年度目標についてです。内容について事務局から説明をお願いします。

○志村人材開発総務担当参事官 それでは、資料 3 について説明させていただきます。資料 3-1 、資料 3-2 があります。資料 3-1 は、主に 2016 年の目標管理についてです。 A4 10 枚ぐらいありまして、いろいろ盛り込んであります。パッと見ていただくには、 3 ページの所が目標管理の関係です。資料 3-2 は、 2017 年度の年度目標についてです。これは 2 枚ぐらいです。これを併せ眺めつつ、御説明させていただきます。

 年度実績評価と年度目標の設定については、平成 22 年度より労働政策の推進に当たり、 PDCA サイクル機能の充実強化を図るため実施しているものです。今般は、 2016 年度実績評価及び 2017 年度の年度目標について御議論いただきたいと思います。

2016 年度と 2017 年度の目標を比べると、 2016 年度は 5 項目、 2017 年度は 7 項目ということで、 2 項目については、組織再編により安定局から移行してきたものです。それぞれ 7 つについて要点を説明させていただきます。

 まず、マル1ニートの縮減、あるいは地域若者サポートステーションの就職率関係です。これについては 2016 年度の目標 60 %に対し、実績は 61.9 %となり、目標を上回っております。要因としては、利用者ニーズの変化に応じたメニューの見直し、拡充、事業経験蓄積等に伴う支援の精度向上を図り、一定の就職者数実績を確保したことで就職率が向上したものと考えております。

2017 年度の目標については、地域若者サポートステーションの就職率は 60 %ということで、この目標設定における考え方ですが、 2016 年度の就職率は目標達成しているものの、より困難度の高い登録者が増えていると思われることから、就職率については、 2016 年度における目標値と同様の水準である 60 %を目標で設定しております。

 なお、全体として雇用情勢の変化といった外的要因により、登録者数、就職者数が減少基調にある一方で、ニート数は明確に減少基調とまでは言えず、今後も就職率はもとより、登録者数、就職者数の絶対数の視点でも成果確保を図る必要があるということです。

 マル2ハローワークの職業紹介により、正社員就職に結び付いたフリーターの数ですが、これまで安定局で所掌をしていた若年者雇用対策が、こちらのほうになったということで、ハローワークの職業紹介により正社員就職に結び付いたフリーター等の数、ハローワークにおいてフリーター等の正社員化の実現に向けた支援を行っているところで、正社員就職者数を目標として設定しております。 2017 年度の目標については、ハローワークの職業紹介により正社員就職に結び付いたフリーター等の数は 29 2,000 人です。目標設定における考え方としては、労働局、ハローワークへの年度当初の業務指示がありますけれども、そのときの目標設定時に把握可能な直近実績を踏まえ、これに支援対象者数の動向ということで、支援対象者数については、対前年度、▲ 7.2 %ということを勘案して、 29 2,000 人と設定しています。

 マル3学卒ジョブサポーターによる支援です。新卒応援ハローワークにおいて、学卒ジョブサポーターによる新規学卒者等への就職支援を行っているところで、正社員就職者数を目標として設定しています。

2017 年度の目標は学卒ジョブサポーターによる支援、正社員就職者数は 19 1,000 人です。考え方としては、労働局、ハローワークへの年度当初の業務指示に当たっての目標設定時に、把握可能な直近実績に基づいて実績推計し、支援対象者の動向については、前年度比、▲ 5.1 %を見込んでおり、単年度目標、 2017 年度としては 19 1,000 人と考えております。

 マル4ジョブ・カード作成者数です。平成 28 年度においては、目標値の 23.2 万人を上回る 25.5 万人の実績となっています。これについては、平成 27 12 月に本格運用を開始した「ジョブ・カード制度総合サイト」を通じた作成者数が順調に伸張したこと。平成 27 年度に創設された「企業内人材育成推進助成金」を活用して、キャリアコンサルティング制度を導入した企業におけるジョブ・カード作成実績が大幅に増加したことによるものと考えております。今後も引き続き公的職業訓練や、雇用型訓練の積極展開と併せた着実な作成促進、ハローワークにおける一般求職者を対象にした職業紹介等の際のツールとしての活用、ジョブ・カードの制度総合サイトの機能拡充、スマートフォン版ジョブ・カード作成支援アプリの周知等を行うとともに、現在、検討しているジョブ・カード様式の見直し等により、一層の作成促進を図っていきたいと考えております。

 マル5公共職業訓練、離職者訓練の就職率についてです。この就職率については、 2016 年度の目標が施設内訓練が 80 %、委託訓練が 70 %に対して、実績速報値は、施設内訓練が 88 %、委託訓練が 73.8 %となっており、目標を上回る実績となっております。

 年度目標を上回った主な要因としては、求人・求職者のニーズに合致した訓練の設定、訓練実施機関・ハローワーク等との連携による就職支援等の取組の推進が有効であったためと考えております。

 今年度の目標については、直近の実績等を踏まえ、施設内訓練は 80 %、委託訓練は 75 %とし、引き続き求人・求職者のニーズに合致した訓練の設定、訓練実施機関・ハローワーク等との連携による就職支援等の取組を実施するほか、民間教育訓練機関における職業訓練サービスガイドラインの活用推進等、訓練の質の確保や訓練効果の維持・向上を図っていきたいと考えております。

 マル6求職者支援制度による職業訓練の就職率です。この制度による職業訓練の実施後の雇用保険適用就職率は 2016 年度の目標は、基礎コースが 55 %、実践コースが 60 %に対して、 2016 4 月から 9 月末までの間に修了した訓練コースの修了 3 か月後の実績の速報値は、基礎コースが 58.8 %、実践コースが 62.6 %であり、目標を上回る実績となっています。

 この要因については、求人・求職者のニーズに合致した訓練の設定、訓練実施機関・ハローワーク等との連携による就職支援等の取組の推進が有効であったためと考えております。

 今年度の目標については、直近の実績を踏まえ、引き続き同値を設定することとし、求人・求職者のニーズに合致した訓練の設定、ハローワークとの連携による就職促進の取組を実施するほか、民間教育訓練機関における職業訓練サービスガイドラインの活用推進等、訓練の質の確保や訓練効果の維持・向上を図っていきたいと考えております。

 最後、マル7技能検定受検合格者数です。 2016 年度目標のうち、技能検定合格者数については、第 10 次職業能力開発基本計画における関連目標と同様に、制度創設時から 2020 年度までの目標として、技能検定受検合格者数の延べ数ですが、 725 万人と設定するとともに、同目標の達成のために毎年 20 万人の合格者数を達成する必要があることから、 2017 年度については、合格者数の 25 万人を引き続き設定しています。技能検定合格者数については、 2016 年度の目標の 25 万人に対して、実績は約 30 万人です。目標を上回る実績となっています。

 この要因としては、ニーズに応じた技能検定試験の職種及び作業の見直しを行い、効果的な試験を実施したこと等によると考えております。 2017 年度目標のうち、この延べ数については、 2016 年度目標と同様の考え方に基づき、第 10 次計画における関連目標と同様に制度創設時から 2020 年度までの目標として 725 万人と設定し、 25 万人ということで、引き続き同じ目標を設定するものです。以上が、資料 3-1 と資料 3-2 に基づく説明でございます。

○小杉分科会長 それでは、皆様から御質問、御意見をお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。

○上野委員 地域若者サポートステーションの就職率について意見を述べさせていただきます。昨今の雇用失業情勢の好転に伴いまして、地域若者サポートステーションへの新規登録者が減少したこと、その中で、就職に至っていない、より就職が困難な層を就職につなげるためには、これまで以上に手厚い対応が必要になっていることなど、若年無業者への対応が困難になってきていることは理解している次第であります。そのような背景事情を踏まえれば、 2016 年度の実績が、 2016 年度の目標を上回ったことは関係者の努力の結果と考えられるような評価をしたいと考えております。また、 2017 年度の目標を 2016 年度と同じ水準である 60 %に設定することについても、地域若者サポートステーションや、若年無業者を取り巻く状況を踏まえて了承したいと思っております。

 なお、資料 3-1 6 ページに記載のある「学校教育をはじめとする関係機関との連携強化による中退者等の支援対象者へのサポステへの積極的誘導」、若年無業者等アウトリーチ支援事業などについては、これまで旧職業能力開発分科会において労働側から推進を求めてきた厚生労働行政と文科行政の連携、教育行政・労働行政・福祉行政のいずれからも手を差し伸べられない狭間の存在も視野に入れた対応が反映されたものと理解しております。引き続き、関係機関における連携を密にした上で就職が困難と思われる層への対応については、是非、積極的にお願いしたいということを要請させていただきます。以上でございます。

○小杉分科会長 御理解いただきまして、大変ありがとうございます。ほかに御意見、御質問はありますでしょうか。

○荘司委員 技能検定の受検合格者に関してお伺いします。直近 5 年間の推移を見ていくと、 2012 年度には 10 %近くの減少があり、その後も微減の傾向が続きましたが、 2016 年度に 10 %を超える合格者数の増加に転じております。これまでの間に実施された様々な取組が功を奏してきたのかといった判断もできるものの、そういった動きが単年度だけの突発的な動きというようなことかどうかというのは判断つかないのですが、ただ、人数的に見ると、この 5 年間はいずれも合格者が 25 万人を超えているという現状にあります。

 また、技能五輪国際大会の日本誘致というような取組もあり、日本としても技能検定には更に力を入れていこうとしている中にあっては、 25 万人からもう 1 段階上げて、 30 万人という目標を立てることはどうかということを確認したいと思います。

○小杉分科会長 ありがとうございます。 30 万人ということですが、どうでしょうか。

○瀧原能力評価担当参事官 我々としても昨年度に 30 万人を超えましたし、決してこれを今年度下がってもいいという考えは全くありません。若い人たち、先ほどの話で、エントリーの 3 級等も含めて、若い人にどんどん技能に目を向けていただいて、更にそれに合格していただきたいという思いは持っております。そういう意味では御意見は非常にごもっともなことですが、我々としては、 2020 年度までの 725 万人という部分をターゲットに目標設定をしていくのが前提として妥当かなというような意識で、 25 万人とさせていただいております。そういう意味では、 25 万人でお願いできればというのが、正直なところです。しっかり受けていただくというところは、決して力を抜かずに頑張っていきたいと思っております。

○小杉分科会長 よろしいですか。頑張るけれども、 25 万人にしておいてほしいということです。大久保委員、どうぞ。

○大久保委員 毎年申し上げている委託訓練を 75 %に上げていただいたのは、大変すばらしいことだと思っております。

 去年、一昨年のときも申し上げたのですが、施設内訓練でカバーできていないスキル能力のニーズというのはどんどん広がってきている中で、厚生労働省としてそういうプログラムを新たに作りまして、それは民間なり、教育機関なりに委託する形で、最終的にサポート体制を充実させながら就職に結び付けていっている、この一連のノウハウを磨いていくことはとても大事なことだと思っております。その上で、委託訓練がどんどん施設内訓練のレベルの就職率に近づいていくということは、ある意味、窮極の 1 つの理想だと思っています。その中で、実績は 73.8 %ですが、今回 75 %に上げていただいたということは大変すばらしいと思いますし、更にもう一段階上を目指して、中期目標値を超える分には構わないと思いますので、頑張っていただきたいと思います。

○小杉分科会長 これはエールを頂いたということです。三村委員、どうぞ。

○三村委員 学校教育というのは人材開発の先行投資かと思いますけれども、この 3 月に小学校と中学校の学習指導要領が公示されました。その中に、小学校から既に「キャリア開発」という言葉が入ってきています。そういった意味では、こうした人材開発とつなげていく学校教育の在り方というのが、徐々に近づいてきているという感じはします。

 そこで、ジョブ・カードについては、生涯にわたったキャリア・プランニングということですけれども、今回の学習指導要領の中に「キャリア・パスポート」という言葉が出てきて、小学校、中学校、高等学校の 12 年間をつなげていき、自分自身のキャリアを記録し、そしてそれを振り返ることによって、自己理解を深めながらキャリア形成していくという 1 つのツールとして今、文科省も、あるいは、ほか自治体の教育委員会も開発しております。実際に施行している所もあります。こうした動きと、いわゆる生涯を通じてキャリア・プランニングのジョブ・カードが何らかの形でつながることによって、更にその先行投資という意味合いが強くなるのではないかと思いますが、その辺のお考えをお聞かせください。

○小杉分科会長 キャリア・パスポート、文科省の政策との関係ということについて、伊藤参事官にお願いします。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 ただいま三村委員から、労働行政と学校教育行政、文科行政の連携の重要性等の観点からキャリア形成推進、取り分け、ただいま御指摘があったキャリア・パスポート構想と、ジョブ・カードの連携という点について御指摘を頂きました。私どもはキャリア形成支援策、ジョブ・カード普及・推進に当たっても、日頃から文科行政と連携、情報共有を図っております。そういった中で文科行政においてキャリア開発の取組の一環として、正に御指摘いただきましたキャリア・パスポートの開発、検討を進めているということはもちろん承知しております。

 ジョブ・カードとの具体な連携ですが、専ら学校在学段階で用いるキャリア・パスポートと、学校在学中、キャリア教育、就職活動の段階から生涯を通じてのジョブ・カードということで、活用のフェーズが必ずしも合致しない、すなわち記載しうる項目について完全イコールということではありませんので、直ちに、言わば完全相乗りといったことについてはなかなか技術的、物理的に難しい部分があるのかと思っております。ただ、せっかく学校教育の中でキャリア・パスポートを作成された方がその内容、あるいは作成の中の気付きをしっかり生涯を通じ活用することが期待されるジョブ・カードにつないでいくということは、大変重要ではないかと考えております。言わば、つなぎ方の部分についてどのような対応があり得るのかは文科省の関係部局とも少し議論を始めているところです。ただいまの委員の指摘も踏まえた上で、更に検討を具体化してまいりたいと考えております。

○小杉分科会長 よろしいですか。

○三村委員 ありがとうございます。期待しております。

○小杉分科会長 ありがとうございます。皆様から大変エールを頂いたという感じです。ほかにいかがでしょうか。

○小松委員 地域若者サポートステーションについて情報不足で存じ上げませんでした。当社も高卒の学生を採用しますが、やはり高卒の採用は規制が厳しいため、学校推薦と簡単な面接だけで選考していきます。学生の側も職場イメージが足りず、うまく学生が会社になじんでいくかというのは、かなり難しい部分があります。学生も迷ってのことだと思いますが 1 日だけ出社して、やはり合いませんでしたと言って辞めていってしまう者がいまして、それでも一企業に就職・退職したという記録は残ってしまうのです。残念なことですが、退職は仕方ないとしても、やはりそこを辞めてしまった後に、企業側も地域若者サポートステーションを紹介するととともに、学校に対しても、離職したことを伝えて、学校側からもその学生を支援することが望ましと思います。離職した若者の次の就職につなげる道を確実に増やしていくために、企業側にも地域若者サポートステーションの存在を一層広めていただくことを期待します。

○小杉分科会長 ありがとうございます。伊藤参事官、どうぞ。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 サポステ事業に関わる重要な点の御指摘をありがとうございます。サポステ事業は、ニート等の若者、その中には、先ほど御指摘いただいた高校中退者、あるいは学卒就職後、早期に離職していろいろなショックを受けたような方々も含まれるというように考えております。こういった方々の専門的支援機関としてのサポステの重要性、やはり最終的には支援対象者のみならず、企業関係者に十分御理解いただき、採用いただく、あるいは職場体験プログラム等の御協力を頂くという流れをつくることが大変重要であると考えております。今年度からサポステ事業のメニューの中で、職場体験に係るプログラムの拡充も図ったところでして、この運用に当たりましても、今ほど申し上げましたが、職場体験協力先、あるいは就職先としてそれぞれの地域ごとの事業主団体、商店街等々にこのサポステの存在、あるいは具体的にどのような若者が利用しているのかということをリアルに理解いただくことが大変重要という指摘を、各方面から頂いております。今、申し上げたようなプログラム展開に当たってのサポステ事業、あるいはサポステ利用対象者の、言わば、実相の部分の一層積極的なアピールに取り組んでいきたいと考えております。お力添え、よろしくお願い申し上げます。

○小杉分科会長 松井委員、どうぞ。

○松井委員 今のご説明に関連してですが、目標として掲げている就職率については、併せて定着率など雇用の質というところについても見ていく必要があるかと思います。指標としては数を掲げるというのはいいかもしれませんが、特にマル1マル6の就職が難しい方については、やはり問題となっているのは就職してもその後の定着が難しいというところがあるかと思いますので、併せて目配りをしていただければと思っております。

○小杉分科会長 伊藤参事官、どうぞ。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 サポステ事業に関わる定着の促進の取組、あるいは実態把握について、一言だけコメントを申し上げます。

 事業ごとに代表的な目標設定ということで就職率を掲げていますが、ニート等の若者の自立支援という観点では、当然定着という時間軸に沿っての実態把握、フォローは重要です。サポステ事業の中で、定着ステップアップ事業といったメニューも設定しておりまして、サポステの支援を通じ、就職実現に至った方、おおむね 6 か月程度のフォローアップは現状でも行っているところです。就職者全体で見ると 6 割強。今、申し上げたステップアップ支援対象者に限れば、 7 割近い方が、 6 か月の短いタームですが、定着に結び付いている状況です。今、頂戴した御指摘も踏まえて、より多面的な成果評価、継続的な事業成果発揮ということに、一層努めてまいりたいと考えております。

○小杉分科会長 ほかによろしいでしょうか。

○遠藤委員 地域若者サポートステーションへの期待が各委員から出ていますので、引き続き御尽力を頂ければと思っております。実績というか、毎年就職につながっている方の数が、対前年度比でかなり伸びていることも事実です。そういう情報提供も併せてしていただきたい。

 ただ今の御説明の中で私の理解不足なのかもしれませんが、定着ステップアップ事業というのは、 160 ある箇所数の中で、ごく一部という理解をしています。どの程度の割合で実施されているのでしょうか。

○小杉分科会長 伊藤参事官、お願いします。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 定着ステップアップ事業そのものに関しては、全てのサポステで展開しております。可能な限りサポステ支援によって就職した方の多くをフォローしていきたい。ただ、一人一人という単位で考えた場合には、もちろん全員のフォローアップに緻密に至っているわけでは必ずしもありません。ザックリと申し上げると、サポステ支援によって就職に至った方の一単位で見ると、大体半数ぐらいの方をこのステップアップ支援の対象の中でフォローアップしているのが実態です。こうしたカバレッジを上げていくということも大変重要な課題であると考えております。

○遠藤委員 誤解があったようで、大変失礼いたしました。申し上げたかったことは、フォローアップする対象がどういう形で選抜されているのかということについては、現場の中で、一部、疑問視するような声も聞こえています。手厚い、いわゆる伴走型の支援は、正に、地域若者サポートステーションから出てきた言葉であると私は理解しています。引き続き手厚い支援について、関係者に御尽力を賜ればと思っております。

○小杉分科会長 ありがとうございます。年度目標についていかがでしょうか。

○田口委員 ちょっとふと思ったのですが、後でやるのでしょうけれども、資料 5-2 の「未来投資戦略 2017 」ということで、ここに「人生 100 年時代に対応した『社会人の生涯学び直し』も含めた教育・人材育成システムの再構築」とありますが、今日、確か日本経済新聞の 1 面に「働き手」の記事が大きく出ていて、その中で、高齢の働く人が増えたことが書いてあり、単身の高齢世帯が増えてきます。父子家庭、母子家庭、夫婦のみ、確か 2030 年から 2040 年ぐらいになると、それが 6 割を超えるといった世帯構造になっていって、労働者が、働き手がそういう家庭の状態になる。その中で、そういう人にも働いてもらわないといけない。退職者が団塊の世代の方がドッと増えるので、そうすると、そういう方の能力開発というか、人材育成とかそういうところをかなりはっきり打ち出さないと、今は女性と若者に焦点が当たっていますけれども、もう 1 つ必要なのではないかと思いました。今後、この分科会で取り上げてやられるのでしょうか。

○小杉分科会長 志村参事官、どうぞ。

○志村人材開発総務担当参事官 今、頂きましたが、いろいろ構造が変わってきているということで、基本的には、例えば、職業訓練にしてもこういった技能ということですが、実際に年齢対象、最終的には訓練ニーズというような形で集約されて出てくるものかと理解しております。そういったものにうまくターゲットが絞れていくか分かりませんが、いずれにしても、働いている方々、働こうと思っている方々のニーズということが変わってくることに関わりまして、訓練対象の設定、あるいは、在職中からの手当が必要なのかもしれませんが、そういったようなところもしっかり注意して対策を進めていかなければいけないと考えております。

○小杉分科会長 福祉のほうでは、生活困窮者自立支援という中で、正に社会から孤立してしまいそうな中高年、高齢者を含めた対策、訓練につながるような職業訓練の前段階の準備のようなことは、そちらで始められているところです。今後、そちらとの関係というのも訓練の中で出てくる可能性はあるかと思います。ほかに何かありますか。

○村上委員 先ほどは、サポステへの期待というのが大変高いという皆様方の御意見だったと思います。私どもも期待していますけれども、サポステは委託事業であり、受託されている事業者の方々は、必ずしもその財政基盤がしっかりした所ばかりではないということもあります。運営に際してかなり御苦労されていたりするところもあると伺っております。これだけいろいろなことをお願いするのであれば、是非それなりの条件を整えて、意見交換などをしっかりしながら事業を進めていただきたいという要望です。

○小杉分科会長 そこを受け止めてあげるということで、よろしくお願いいたします。受託事業主側に雇われている労働者のほうの安定をどうするかということですね。年度目標に関しては、以上でよろしいでしょうか。

 それでは、当分科会としては、 2016 年度の実績評価及び 2017 年度の年度目標について、この案のとおりということで了承したということにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

                                   ( 異議なし )

○小杉分科会長 ありがとうございます。それでは、この議題はここまでとさせていただきます。

 第 4 番目の議題です。専門実践教育訓練の指定基準の見直しについてです。事務局から説明をお願いします。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 議題 4 に関わり、資料 4 「専門実践教育訓練給付の講座指定基準の見直しについて」に基づき説明します。本資料 1 ページの 2 つ目の丸にあるように、また、前回、前々回の分科会でも御報告、御審議を頂戴しておりますように、専門実践教育訓練給付に関しては、働き方改革の一環として、同給付率の引上げ等の措置との相乗効果を期した形での講座の拡充に現在、順次、取り組んでいるところです。また、上の丸の「未来投資戦略 2017 」においても、競争力強化あるいは生産性向上につながるような分野での教育訓練に重点を置き、人材開発の取組を進めていくことになっております。

3 つ目の丸ですが、こうした観点から、経産省においては将来の成長が強く見込まれる分野において、社会人が高度な専門性を身に付けキャリアアップを図るための専門的実践的な教育訓練講座を同大臣が認定する仕組み、「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」と称されております。こうした認定制度が創設されることとされ、本日までにその仕組みが具体化してきているところです。

 本日のこの分科会では、もともと働き方改革実行計画等において同制度が具体化した暁には、専門実践の対象とすることについて検討を行うとされておりましたが、厚労省の立場で経産省における同制度設計をどのように進められ、これについて中長期キャリアアップ形成に資するかどうかという観点から、どのような分析が可能かという考え方について、説明を申し上げ、御審議いただきたいと考えております。

 次のページです。指定基準の見直しイメージ案です。本制度に関しては、制度創設当時 2 のマル1〜マル3の 3 つの課程類型でスタートし、その後、本分科会での審議を通じ、マル4の職業実践力育成プログラム、マル5の一定レベル以上の IT に関する資格取得を目標とする課程という課程類型の拡充が図られてきたところです。

 今ほど申し上げた第四次産業革命スキル習得講座に関しては、既にある 5 課程類型と、この後説明申し上げるように関連性がありますが、包含関係ということではありませんので、これが専門実践に位置づけられた場合には、新しい課程類型となるということをイメージとしてお示ししたものです。

 次の 4 5 ページが、この間、経産省において検討がなされ具体化が図られた第四次産業革命スキル習得講座認定制度の概要です。経産省において専門家による検討会での審議等を通じ、取りまとめがなされてきたものです。その対象の分野ですが、 4 ページの下にあるように、先ほども申し上げた特に今後の成長が見込まれ雇用創出に貢献する分野ということで、 IT に係る新技術や高度技術、あるいは様々な産業活動において IT を利活用するという分野を念頭に置き、それぞれの分野において、後ほど補足説明しますが、 ITSS IT スキルスタンダード)レベル 4 相当を目指すという考え方です。

 経産大臣としての講座の要件としては、中段の左にあるように、習得する能力や訓練内容についての情報開示、教育訓練の手法、形態についての実践的な講座がカリキュラムの半分以上であるということ、的確な訓練成果、評価、あるいは事後評価を行うという仕組みを講座の認定要件として設定する考え方です。実施機関についてもここにあるような的確に実施が可能な機関としての確認を行った上で、こういった分野については、特にプログラムの継続的なアップデートの必要性が高いということで、認定の期間については、 3 年間に限るという考え方です。

 こういう認定基準の下で、次の 5 ページにあるように、具体的な審査の方法としては 2 段階で審査を行います。第 1 段階では、今ほど申し上げた分野に関わる専門機関で ITSS の開発、メンテナンスを行っている IPA 等の協力を得て専門的技術的な観点から審査を行った上で、経産省に設ける審査委員会において総合的な観点から審査を行うという仕組みを予定しております。

6 ページです。今ほど申し上げたような認定要件の下で運営を予定しているこの講座、既に専門実践教育訓練の対象と位置付けられている 5 課程類型との関係でどのような位置付けとして説明、整理可能かということです。これまでの 5 課程類型に関しては、業務独占、名称独占に関わる養成施設課程のような、いわゆる資格に着目したものと、それから、専門職大学院等の学校教育法に基づく課程に着目したものと大別が可能であったものです。

 今回、御検討いただく第四次産業革命スキル習得講座に関しては、所管大臣による職業実践性の観点からの審査、認定という観点で言うと、右にある文科大臣が一定の基準の下で認定を行う、職業実践専門課程や職業実践力育成プログラムとの共通性を有するものです。また、高度な IT 分野に関わる能力習得を期すという意味では、第 5 課程類型、一定レベル以上の情報通信技術に関する資格取得を目標とする課程との類似性を持っているものです。

 同時に、その下の欄に書いてあるように、能力を的確に評価する資格制度としての構築、メンテナンスに困難を伴うとか、あるいは、特に現場での実践能力を高めるための講座であるという点については、非常に特徴的なものであって、こうした特徴を捉えた上で、課程類型に関して、これまで御審議を経て位置付けられている 5 つの課程類型との比較の基で、中長期的キャリア形成に資するものと整理可能かどうかということについて、分析が必要ということで整理したものが 7 ページ以下の資料です。

 その着眼点として、具体的に 3 つの着眼点を設定しています。 1 つは、講座のレベルです。先ほども申し上げたように ITSS レベル 4 相当以上の人材育成を目指す講座という位置付けです。より具体的には、その下の欄にあるように高度・先進的な技術手法を使いこなし、業務上の課題の発見と解決をリードできるレベル、こうした考え方の下で、その下の丸にあるように現在想定をしている領域ごとに講座認定の対象となる知識、技術の範囲を具体的に示し、それに相当する訓練カリキュラムとなっているかどうかということを確認する。

 更に、カリキュラム全体を通じて講座修了時における受講者の学習到達度を把握する、それぞれの目標とするレベルに到達しているかどうかを、適切な方法により確認するという仕組みが盛り込まれているかどうかということを、確認する基準体系になっているということで、説明を受けているところです。

 そうした考え方を踏まえるならば、一番下の囲みにあるように、この審査方法全体を通じて認定講座が ITSS レベル 4 相当以上を目指す講座として担保がなされている。したがって、レベルの高さにおいて、現在も課程類型 5 の中で特に高度ということで ITSS レベル 4 相当以上を目標とするものについては、 30 時間以上という基準設定をしているわけですが、こういうものに相当すると言えるのではないかという考え方です。

 ページを捲ってください。第 2 点は、講座の職業実践性に関してです。先ほども申し上げたように、この度の経産省側の認定基準の中で授業形態としてディスカッション、グループワーク、ワークショップ等の双方向型、あるいは課題解決のための実習に重きを置いている。具体的には 50 %以上の認定要件が盛り込まれているところであり、また、そうした点に関して、先ほども申し上げたような 2 段階での審査の仕組みの中で審査を行うという枠組みとなっております。

 こうした認定基準、また、審査の方法により認定講座の職業実践性が担保される。これについては先ほども申し上げたように、文科大臣認定の仕組みとして運営されている職業実践力育成プログラムと類似のものであり、私ども文科大臣認定の基準と現在、経産省が検討している基準についての突合作業も行っているところですが、こういうものと相当する職業実践性の高さが審査される、確認される方法ということで、現在、位置付けられている課程類型 5 、職業実践力育成プログラム相当と言えるのではないかという考え方です。

3 点目は、講座修了による労働市場における価値についてです。これに関しては、その後の参考ということで位置付けている 13 14 ページも併せてお目通しください。こうした極めて職業実践的な講座の運用に当たっては、プログラム開発、ハード、ソフトの提供、あるいは指導者等について、 IT 、ベンダー、ユーザー、業界関係者の協力が不可欠であり、また、こうした方々がこの講座修了者を実際に活用する立場にもあるということが言えます。

 この構想の具体化に当たり、 8 ページの下のほうにも書いているような JISA をはじめとする関係業界団体から、本制度が立ち上がった暁のその運営に関わる積極的な協力、あるいは、この修了者が当該業界において極めて価値の高い人材であって、その積極的な活用を図っていきたい、あるいはキャリアアップにつながることが期待されるという点について、意見、また、経産行政における積極的推進に関わる要望という形で文書が出されているところです。

 今ほど申し上げたように、ある種、当事者であるところの関係業界から本制度の内容や評価、運営への積極的な関与の意向が具体的に示されているということで、こういうことが、この講座が立ち上がった暁に当該講座修了者の労働市場価値を考えた場合に、それを指し示す 1 つの証左になるのではないかという考え方の整理を 7 8 ページでしております。

 今、申し上げたのは言わば大枠での考え方、整理ですが、私ども厚労行政の立場では、当然想定されるプログラムが、真に本制度の目標とする中長期的キャリア形成に資し得るものなのかどうかということについて、より実務的な点検も必要であるということで、お戻りいただいて 4 ページの下段に想定されているような対象分野が掲げられております。クラウド、 IoT AI 、データサイエンス、セキュリティ、こうした想定される分野ごとに、経産省から、言わば経産大臣認定講座の祖型となるプログラムとして、こうしたものが現実に運用されているという情報提供も受けた上で、私ども厚労省担当課として、直接、祖型となるプログラムを運用している主体からのヒアリング等も行っているところです。

 今日、そのための特別な資料を準備しておらず恐縮ですが、おおむね 1 週間程度、時間数にすると 30 数時間程度のプログラムの中で、ビジネス、また、 IT スキルという観点では既に一定のレベル、あるいは経験を備えている方を対象に、今ほど申し上げたような演習主体の実践的なプログラムを展開し、統計的なものというよりは事例的なものですが、もちろん、企業単位で送り出しをされている方もおりますが、受講者本人の意思で、また、受講者本人負担で受講されている方も相当数いらっしゃり、そういう方々が当該プログラム受講を通じて、一定の高度な能力を身に付けプロジェクトリーダーとして、その後、活躍しているという事例についても説明を受けているところです。

 また、これら、高度なプログラムですが、同時に ITSS のレベル 1 3 までとの比較で言うと、非連続の高度さ、専ら学究的ということではなく、これも繰り返し申し上げているように、あくまでも実践性重視の講座ということで、レベル 3 までの経験、あるいは技術、知識を習得している方が短期集中型のプログラムを受講することによって、今日申し上げているような分野での先端的かつ実践的な、能力習得を目指すようなプログラム祖型が運営されているということも、私ども自ら確認し、同時に我々が把握したプログラムの実態も踏まえ、その課題を本プログラムが専門実践教育訓練に位置付けられた場合には、その運用にも十分反映していかなければいけないと改めて考えているところです。

9 ページです。今ほど申し上げたような考え方を踏まえ、これまでの 5 つの課程類型に関しても課程レベルの要件、また、講座レベルの要件ということで 2 段階での要件設定をし、真に中長期キャリア形成に資するものであるということを、プログラムの外形又は実績等に基づいて確認した上で、厚労大臣が指定するという仕組みです。同様の考え方を当てはめるのならば、今ほど申し上げた第四次産業革命スキル習得講座に関して、 1 つは、前提ですが、経産大臣が先ほども申し上げたような要件をそれぞれ満たすものとして確認をした第四次産業革命スキル習得講座として認定、 2 点目として、経産大臣の認定スキームの中では、時間数や期間についての外形的なリジッドな要件が設定されるものではないと承知しておりますが、 5 つの課程類型との整合性という観点から、 30 時間以上 2 年以内というプログラムの期間、時間数の要件設定をすること、さらに、中長期的なキャリア形成に資するものとして、人開統括官が定める基準に該当することということで、マル3の考え方をお示ししております。

 その詳細に関しては、今後、経産省側において、言わば詳細設計が固まった時点でさらに具体化していきたいという考え方です。現時点のイメージとしては、例えば、先ほど申し上げたように、非常に幅広い分野において、スキル習得講座の認定を考えている中で、 ITSS レベル 4 相当以上であるということについて、当面、客観的、具体的に確認可能な分野に絞っていく。また、経産省として審査の中でも、当然、技術と職業の関わりについては、一定審査をしていくという説明を受けておりますが、労働政策での位置付けという観点で、職業との関わりについて、より具体的な形で点検、確認をしていく、ということが考え得るのではないかと。

講座レベルの要件については、各課程類型とも就職・在職率実績ということで、既に運用されている講座の中で 80 %以上の基準を満たすということを確認した上で、指定対象としているところです。そうした整合性が、この度の第四次産業革命スキル習得講座についても、当然、これら講座要件を位置付けていくことが必要です。

今ほど申し上げたような課程・講座類型にそれぞれの要件を設定し、厳格に審査した上で、それを満たすものに限って指定するという考え方です。

 今後のスケジュール等の考え方です。本日、説明申し上げている内容を踏まえ、各委員の皆様から御意見を頂戴した上で、また、経産省側の今後の詳細設計の具体化等を確認した上で、今後の経産省における認定等に関わる想定しているスケジュールを鑑みて、できれば、次回の分科会においてさらに具体化すべき部分を具体化した上で、 30 4 月に指定適用を念頭に置いた上で、告示案をお諮りすると、スケジュール的に念頭に置いているところです。

 なお、今日、参考資料として 11 ページ以下に、この間、説明してまいりました「働き方改革」に向けての専門実践対象講座拡充全体の考え方や、給付金の概要、一部、今回の雇用保険法改正内容について反映しきれていない部分があり恐縮ですが、給付制度の概要や先ほど申し上げた経産大臣認定講座に関わる JISA 等関係団体からの意見等のより具体の内容等を添付しております。どうぞよろしくお願いいたします。

○小杉分科会長 ありがとうございました。

○角島委員 私どもは電気業界です。今、御説明いただいた中で言うと、従来の IT とこれから日本が必要としている IoT は少し概念や定義が違うのかというところがあります。そういう面では、 8 ページにもあったとおり、教育訓練の内容が真の産業界のニーズに沿ったものなのかということについて、もう少し産業界にどういうニーズがあってということを踏まえて、今、 ITSS4 レベルと言っていますが、本当にそれが目標というかというのを、もう少し議論が必要なのかという気はします。

 私個人としては、情報技術者とこれから日本が目指す IoT の仕組みや作り方が若干違うような気がしています。

○小杉分科会長 これまでの ITSS の考え方とは少し違うところがあるので、そのことを十分反映するようにということですね。

○角島委員 はい。

○小杉分科会長 ほかに何かございますか。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 現在、第四次産業革命スキル習得講座のターゲットとして想定されている分野、あるいは職業能力の中には、情報通信技術そのものもありますし、情報通信技術を様々な業態、技術の中で活用していくという発想のものもあります。それぞれ、若干性格を異にする部分があると私どもも認識し、この間、経産省から本構想について説明を受ける中でも、それぞれのバックグラウンドとして、産業界、あるいは、代表的な個別企業のニーズについての聞き取り状況について情報提供を受けております。その中で、先ほど ITSS レベル 4 相当以上ということで包括的に申し上げたのですが、情報通信技術そのものについては当然 ITSS の適用対象ということですが、この産業界の IT 利活用という部分についても、 ITSS あるいは ITSS と言わば対応関係について明確化された客観的なスキルスタンダードとして、例えば、組込みソフト用のスキルスタンダード等もあります。こうした具体的な能力評価の物差しについて情報提供も受けているところです。

 今日は、大枠、概要での説明ですが、先ほど申し上げたように次回に向けてという観点では、今頂戴した御指摘についても、より具体的な説明をさらに補足していきたいと考えているところです。

○小杉分科会長 ほかに何かございますか。

○浅井委員 昨日まで名古屋でロボカップ世界大会、アマゾン・ロボティクス・チャレンジが開催されました。日本の将来の政調に向けて象徴的な動きかと思います。今までの日本は、製造現場で形あるものを人が直接関わり加工する、といった側面において雇用創出効果、波及効果から特に注目されてきましたが、今回のアマゾン・ロボティクス・チャレンジはロボットイノベーションの祭典であり、ハードウエアとソフトウエアのユニークなロボットが Stow Task Pick Task 等で競い、また、ロボカップの種目の中にも、ロボカップアットホームリーグ、ロボカップインダストリアル種目等、スマートファクトリーの流れ、 FA 化自動化の中で、社会システムとしての変容、第四次産業革命の進展により産業構造が急速に変化していく流れに対応する形で新たな人材開発への取り組みがおこなわれていくという形になっていけば、極めて日本の将来にとって有効であると考えます。今回から人材開発分科会として新設されたわけですが、日本の未来への投資として、新しい日本の人材開発像の姿として象徴的な取組になっていくといいのではないかと思います。

○村上委員 質問です。資料4の 9 ページに経済産業大臣が認定した第 4 次産業革命スキル習得講座のうち、専門実践教育訓練講座として指定する際の要件の案が書かれています。上のほうの課程レベルの要件のマル1マル2は御説明がありましたが、マル3の「中長期的なキャリア形成に資するものとして人材開発統括官が定める基準に該当すること」、この内容については今後、まだ詰めていくというお話でした。御説明の中で、想定されているのは ITSS レベル 4 以上であるということもあったのですが、経済産業大臣の認定に当たってのところで目標が「 ITSS レベル 4 相当を目指す」として既に担保されているものであるのではないかと思われます。マル1でもう既に担保されているようなものもマル3で要件に入れていくと、結局、マル3の要件は何なのかよく分からないという感じがします。

 つまり経済産業大臣の認定講座であるからといって自動的に専門実践教育訓練講座の指定対象となるわけではなくて、やはり労働者の中長期的なキャリア形成に資する講座なのだという、より説得力のある要件を作っていただきたいと思っているのですが、現在どのようなことが想定できるのかということについて、もう少し詳しく教えていただければと思います。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 基本的な考え方として、今、村上委員から最後に御指摘がありました経産大臣認定だからといって、即、オートマティックに厚労大臣指定という考え方では毛頭ないということは当然です。その上で、今、直接お尋ねいただいた資料 9 ページのマル3の考え方、いずれにしても先ほど触れたように、次回、またより具体的にと思っております。あくまでも現時点の想定ということで 2 点ほど補足いたします。

1 点目は、レベルに関してです。村上委員から御指摘がありましたように、経産大臣認定の考え方に、この ITSS レベル 4 相当を目指すということはビルトインされていると我々も認識しております。その上で、先ほどの角島委員の御指摘にも少し関わってくるのですが、 ITSS レベル 4 相当ということで、 ITSS をそのまま適用可能な分野と、必ずしもそのまま適用することが難しいのではないかと考えられる部分があり得ると。

 こうした、後者の類型に関し、私ども厚労行政の立場で、具体的にどのような基準の基で ITSS のレベルに相当するレベルを確認しているのかというところまで点検し、場合によっては私どもサイドが見た場合での能力評価の精度や客観性という観点で、対象分野について、当面、より客観的に把握、確認が可能と思われる分野に限定していくということがあり得るのではないか。

2 点目は、先ほども少し触れた職業との関わりです。これも経産大臣認定の基準の中で職業との関わりということについて 1 点盛り込まれております。したがって、全くゼロベースということにはならないわけですが、この間、この分科会でも御審議いただいておりますように、雇用保険を財源とした労働政策としての制度への適合性を考えた場合に、仮に職業実践的な能力習得を目指したもの、また、実際に期待されるものであったとしても、これはあくまで 1 つの例ですが、そのプログラム内容が専ら個人事業主としての職業能力習得を企図しているようなものであるとするならば、そういうものがあり得るとするならば、それはこの専門実践教育訓練給付の対象としてふさわしくないという考えがあり得るのではないか。いずれにしても、今申し上げた点については、先ほど申し上げたように詳細設計や想定される分野等について、次回に向けてさらに具体的な聞き取りを行う中で整理をし、またお諮りをしていきたいという考え方です。

○小杉分科会長 よろしいですか。

○大久保委員 今のお話に関連することですが、私も課程レベルの要件マル3が大事だと思っていまして、「中長期的なキャリア形成に資する」というのはどういうことなのかという所がちょっとぼんやりしているところもあるので、そこは逆に我々の中で確認をしておく必要があると思います。場所を換えて、経済産業省で、第四次産業革命関連技術専門家が集まって議論をすることによって、確かに議論の技術領域に関しての議論が大変深まりますし、それぞれの業界とか企業のニーズに対しての情報収集はかなりのレベルまでできると思うのですが、一方であくまでも雇用保険の財源を使ってやるものですから、その講座が最終的に個人の中長期的キャリア形成に資すると、個人側の視点でこれは非常に有益であるということが大事だと思っています。個別の企業が本来負担してやるべき教育を雇用保険で別に担保するわけではないのですね。そのところの見極めと言いますか、最後のマル3の所でどのように見るのか、という視点がとても大事だと思いますので、そこについてはよりもう一段階すっきりと整理をしていただきたいと思います。

○小杉分科会長 松井委員どうぞ。

○松井委員 併せて質問ですが、マル2の要件である「 30 時間以上 2 年以内」ということについてです。私もこういう教育訓練を支援すること自体は賛成ですけれども、この専門実践教育訓練給付金に当てはまるのかどうかというときに、御説明のあった 5 類型とのバランスも必要だと思うのです。既に開講している 5 類型は計 2,417 講座と記載されていますが、時間数で言うとどのぐらいのものからスタートしていると理解したらよろしいのでしょうか。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 時間数等の分布です。現在指定をしております 29 4 月段階の指定講座という観点で申し上げますと、 3 ページの現行制度の概要、資料も改めてお目通しいただければと思います。マル1〜マル5までの 5 つの課程類型があるわけですが、数的にはマル1業務独占、名称独占の養成施設の課程、またマル2専門学校の職業実践専門課程、これが大多数です。したがいまして期間としては現行指定されているものとしては、 2 年前後のものが圧倒的多数と。ただ、新しく位置付けられた例えばマル4の職業実践力育成プログラムの中には、サーティフィケイト 120 時間強といった講座が、全体の中ではまだまだ少数ですが、少しずつ生まれてきております。それからマル5一定レベル以上の情報通信技術に関する資格取得を目標とする課程については、もともとこの資料にもございますように、 120 時間以上で出発したものですけれども、前回の本分科会における審議を踏まえ、もともとの ITSS レベル 3 以上の中で更に ITSS レベル 4 相当のものに関しては、既にレベル 3 に到達をしている人について、短期間の非常に密度の高い教育訓練を受講することによってレベルアップを図ることが期待される、また実態としてもこうした講座については、時間数 30 時間ないし 40 時間以上程度のものが多いということで、基準の改正もお認めいただきまして、 30 時間以上というように基準整理をしたわけですが、この部分は、次の指定の 29 10 月指定ということで、今、指定に向けての事務作業最終コーナーですので、近々指定決定に至る次の 29 10 月指定の中で一定数のものが出てくるのではないかというように見込んでいるところです。

○小杉分科会長 よろしいですか。ほかにございますか。三村委員どうぞ。

○三村委員 課程レベルの要件の中で出てこないのが講師レベルです。私どもの専門職大学院は教員に対し厳しい課程認定がありますけれども、当講座の講師はどのように認定される仕組みになっているのでしょうか。専門性において即時性が高い IT 技術ということなので、そこで認定すること自体が妥当かどうかも、若干は疑問ですけれども、専門職大学院が受けている課程認定のような認定を教員に対してどのような形で行うのかというのが 1 点。

 もう 1 つ、先ほど個人事業主のお話が出ました。この資格は雇用保険に関連する専門実践教育訓練給付であるので、抜け落ちている人たちがいるわけです。個人事業主、例えば社会保険労務士として独立している方などはこういう訓練を受ける機会がないのです。自分で 100 %雇用保険を払ってもいいからこういう訓練機会を受けたいという人たちも潜在的にいるかと思うのです。こうした訓練給付が充実すればするほど抜け落ちている人たちに対して、新たな機会を設ける可能性はあるのかどうか、 2 点お伺いしたいと思います。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官  2 点お尋ねいただきました。先に後者から申し上げますと、この専門実践教育訓練給付の、給付上の要件から受講、受給できる方というのは、雇用保険の被保険者期間が一定以上の要件を満たす現に被保険者である方、あるいは過去に被保険者であった方です。三村委員から御指摘がございましたような要件の方については、まずこの専門実践、一般も含めて、教育訓練給付制度の直接の対象にはならないということです。こうした雇用保険被保険者としての要件を満たさない方についての人材育成、あるいは教育訓練受講支援の在り方については様々いろいろな場で議論がされていることは承知をしておりますし、我々も内部的には問題意識をもっているところですけれども、現時点でジャストフィットの制度がある、あるいはそのジャストフィットの制度設計に向けて何か検討が具体化しているという状況ではないと。被保険者あるいは被保険者であった方の再就職、キャリアアップ支援という観点からこの教育訓練給付制度を通じての対応を進めていくという考え方でございます。

 それから 1 点目ですが、講師に関しまして、当然講師の経験や質というものが先ほど来申し上げていますように、この経産大臣認定講習の職業実践性を規定をする最も重要な肝の 1 つであるということで、経産大臣認定基準の中でも講師に係る要件は当然ございまして、教育訓練を適切、効果的に実施する上での十分な経験・能力を有する、あるいは別途の欠格要件に該当しないという基準の下で運営がなされるというように承知をしているところです。そこの部分の専門性という観点では、基本的には経産大臣認定の一連のプロセスの中でしっかり見られるということで我々も理解しているところですけれども、当然のことながら、教育訓練の講師、指導体制については、この類型にかかわらず、一般的にこの専門実践教育訓練を指定していく上での重要な要素の 1 つでございますので、事実関係としての確認ということは当然私どもの仕組みの中でも行っていくという考え方でございます。

○三村委員 やはり様々な働き方を認める中で、最初のお答えの中で、こうした給付が受けられない層というのを極力少なくしていただければと思います。

○遠藤委員 雇用保険の財源から支給されるものですから、当然、雇用保険の被保険者期間が一定期間必要だということは御説明のとおりです。また、在職中だけでなく離職後 1 年以内に請求するような場合については、もう会社とは離れているのですから、実際に修了した人がその後会社勤めをしようが、あるいは個人事業主になろうが、それは御本人の選択であるわけです。個人事業主という形で切り取ってしまうと、一部誤解が出てくるのではないかということで発言させていただきました。

○伊藤若年者・キャリア形成支援担当参事官 ありがとうございます。先ほどあのように発言した趣旨としては、プログラムの目的自体が専らそうしたことを企図したものに関してということで、実際に受講された方については、その修得した能力を活かして、様々な就業形態により就職をする。あるいは雇用形態、就業形態が変わることはあり得る、それを具体的にコントロールする制度というのは、専門実践教育訓練給付制度上設定されているわけではございませんので、説明不足であった点、補足をさせていただきたいと思います。恐縮でございます。

○小杉分科会長 よろしいでしょうか。ちょっと時間のほうも、この話題についてはここまでとさせていただきたいのですが、よろしいですか。では、最後のその他の議題に入ります。

 その他につきましては事務局から 3 つ報告がございます。まず、「働き方改革実行計画」「未来投資戦略 2017 」「経済財政運営と改革の基本方針 2017 」について、事務局から説明をお願いいたします。

○志村人材開発総務担当参事官 資料 5-1 5-2 5-3 に関して説明させていただきます。働き方改革実行計画、いわゆる未来投資戦略と関連する閣議決定です。 5-1 の働き方改革実行計画ということで 2017 年度を始期として、 2027 年度以降まで行程表に落とし込んでいくもののうちの人材関係部分です。抜き書きですけれども、詳細を見ていただきますと、働き方改革実行計画におきましては、子育て女性のためのリカレント教育や、 IT など就業者増が見込まれる分野の講座を増設するほか、完全 e ラーニング講座を新設するなど、講座の多様化、利便性の向上を図ること。非正規雇用労働者等を対象として、国家資格の取得等を目指し、正社員就職を実現する長期の離職者訓練コースを新設すること。託児サービス付き訓練や、保育士や看護師の職場復帰を支援する訓練、「ハロートレーニング」と呼んでいますけれども、充実すること等の施策が盛り込まれております。簡単ですが 5-1 です。

 少し飛びますが、 5-3 につきましては、いわゆる骨太の方針ですけれども、これも 5-1 の働き方改革実行計画の内容に忠実に従って、働き方改革を実現するとして、上記施策が概括的に触れられているものです。

5-2 に戻ります。未来投資戦略 2017 では、第四次産業革命の進行を見据え、産業構造や就業構造の変化に対応できるよう、企業の生産性向上に資する IT 人材育成のため、各企業のニーズに応じた在職者訓練のコーディネートなど、総合的な事業主支援対策等を実施すること。基礎的な IT データスキルを身につけるための意欲ある社会人の学び直しを充実するため、個人に対する支援策を講じること。学生等に対する早期からの職業意識形成の支援や、業界企業研究がしやすい環境整備等を行うとともに、就職氷河期世代を含む若者等が活躍できるように、総合的な支援を行うこと、等の施策が盛り込まれております。以上です。

○小杉分科会長 ただいまの説明に関して、御質問、御意見をお伺いしたいと思います。

 若干押していますので、次にいってよろしいでしょうか。あと報告が 2 つございます。「平成 28 年度能力開発基本調査の調査結果」について、事務局から説明をお願いいたします。

○波積人材開発政策担当参事官 資料 6 につきまして説明いたします。こちらは平成 28 年度能力開発基本調査の結果です。調査は国内の企業、事業所と労働者の能力開発の実態を明らかにすることを目的として、平成 13 年度から実施しておりますが、基本的には 3 つの内容になります。まず、企業の能力開発の方針などを調べる企業調査。事業所の教育訓練の実施状況などを調べる事業所調査。そして個々の労働者の教育訓練の実施状況などを調べる個人調査。この 3 つで構成されているところです。ポイントは、資料の一番上の、プレスリリースの四角の中身ですけれども、データを見ながらのほうが分かりやすいかと思いますので、ページをめくって説明をさせていただきます。まず 1 ページ、企業調査についてです。教育訓練に支出した費用の労働者一人当たりの平均額について、グラフを一見すればお分かりかと思いますけれども、 OFF-JT に支出した費用の労働者一人当たりの平均額 2.1 万円と年々伸びております。一方、自己啓発に支出した費用の労働者一人当たりの平均額は、今回の調査では 0.5 万円と、前回より減少しているところです。

2 ページは能力開発の考え方について、企業主体でやるのか、労働者個人主体かを調査したものです。正社員につきましては、企業主体で決定する、又はそれに近いとする企業が 76.1 %。前回は 76.6 %で、ほぼ横ばいの形です。正社員以外につきましては、企業主体で決定する、又はそれに近いとする企業は 65.6 %。前回は 64.7 %ということで、若干増加しているかなという状態で、正社員に比べるとこのギャップが 10 ポイントある形になっているところです。以上が企業調査のポイントです。

 次に事業所調査のポイントについては、 12 ページを御覧ください。こちらで OFF-JT を実施した事業所の割合を調査しております。正社員に対しては 74.0 %、前回は 72.0 %。正社員以外に関しては 37.0 %、前回が 36.6 %と、ほぼ横ばいの傾向です。特徴としては、正社員以外に対して OFF-JT を実施した事業所の割合が大体半分の水準になっているというところです。

 続いて 17 ページ、人材育成に関する問題点について調査をいたしました。人材育成に関して何らかの問題があると回答した事業所は今回 72.9 %、前回が 71.6 %、前回に比べてほぼ横ばい傾向になっております。また問題点として最も多い回答は、指導する人材が不足している、 53.4 %。人材育成を行う時間がない、 49.7 %。人材育成しても辞めてしまう、 43.8 %という結果になっております。

 次に個人調査のポイントについては、 33 ページを御覧ください。自己啓発の実施状況について調査いたしました。一番下の (3) 自己啓発の所です。自己啓発を行った者は正社員では 45.8 %、前回は 42.7 %。正社員以外では 21.6 %、前回は 16.1 %ということで、いずれも増加傾向にあることが見て取れるかと思います。

 最後に 37 ページです。自己啓発を行う上で問題があると感じるものを調べております。正社員が 78.4 %、正社員以外で 70.3 %、問題として最も多い回答は、正社員、正社員以外ともに、仕事が忙しくて自己啓発の余裕がないということです。数字は見ていただいたとおりです。以上です。

○小杉分科会長 これにつきまして、御質問、御意見はいかがでしょうか。よろしいですか。進行に御協力いただきまして申し訳ないです。

 最後の説明事項です。「公的職業訓練受講者の再就職状況について」、事務局から御説明をお願いいたします。

○松瀬キャリア形成支援室長 資料 7 です。厚生労働省では毎月雇用失業情勢の報告に合わせまして、労働市場分析レポートを出しております。この 6 月度の公表分は、公的職業訓練の受講者の再就職の状況というものを報告いたしました。四角囲みの 1 行目にありますように、統計のデータではなくて、雇用保険データを用いて分析をしたというのが特徴です。以下、図表にしたがって説明していきますが、 1 ページ目の一番下のなお書きを御注意いただければと思います。今般初めての試みということで、雇用保険データを用いての分析を行いましたけれども、受講者と非受講者の単純比較をしたというところにとどまっております。本来であれば各グループの属性の違いによる影響なども考察しなければいけないのですけれども、今般はそこまでは踏み込んでやっていないということを御留意いただければと思います。なお、可能な限り、比較におけるイコールフッティングを確保するために、後ほど説明いたしますけれども、前職雇用形態別に比べてみるといった工夫などは可能な限りやっているところです。

2 ページ、最初の図表は訓練受講者が訓練修了時を起点にして、どのタイミングで就職しているかということです。横軸 0 の所が基準日、※ 1 にありますけれども、訓練修了日です。訓練受講者、青い部分ですが、これにつきましては、最初の 1 月で全体の 3 割が就職し、最初の 3 か月で全体の 6 割が就職するということです。非受講者については、※ 1 にありますけれども、横軸の 0 ポイントは、便宜上受給資格決定日ということにして、その傾向を見ております。 1 月目で大体全体の 1 割、 3 月で全体の 3 割が非受講者についても就職しているということです。

3 ページ、図 2 の再就職時に他の産業へ移動した者の割合です。これは左の訓練受講者の場合が、日本標準産業分類の区分でいくと、中分類レベルですけれども、産業移動した者の割合が非受講者に比べて多くなっております。図 3 、前職が非正規雇用、例えば横軸にありますように、派遣やパートタイムから正規雇用へ転換した者の割合というものを前職雇用形態別に取って見ますと、青の訓練受講者が若干高くなっております。図 2 、図 3 において、例えば産業の移動をしようということ、あるいは非正規から正規に移動しようと志した求職者が 1 つの方策として訓練の受講を選択しているのではないかと、一定そういうこともあるのではないかとうかがわせるデータです。

 最後 4 ページ、図 4 です。正社員へ再就職した者について、再就職後 3 年間の平均被保険者期間日数というものを取っております。これは例えば再就職後、また離職してしまったという場合でも、その後再就職すれば、被保険者の期間は通算されていくわけです。それを 3 年間で取ってみたというものです。前職派遣、パートであった者が正社員として再就職した場合においては、若干平均通算被保険者期間が長くなるということをここで言っているものです。以上です。

○小杉分科会長 これは大変重要なデータだというように思います。皆様から御意見、御質問等はございますか。

○松井委員 大変貴重なデータをありがとうございます。もし可能でしたらということですが、賃金についても、再就職の前と後でどう変化したのかみたいなことも、可能であれば今後検討していただければ有益なデータになるのではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。

○松瀬キャリア形成支援室長 雇用保険データから、前職の賃金も再就職時の賃金も取れますので賃金の分析も可能であります。今後試みたいと思っております。

○小杉分科会長 いかがでしょうか。多分、非コントロール群とコントロール群の質を合わせる、そこの部分が大変難しい操作が、実はあると思いますので、時間を掛けてしっかりとやっていただきたいと思います。

○松瀬キャリア形成支援室長 一番苦労した部分ですが、引き続きいろいろやってみたいと思っております。

○大久保委員 これはこの後も、まだアウトプットは出てくるのですか。つまりこのプロジェクトチームの成果は今後も公開されるのですか。

○松瀬キャリア形成支援室長 はい、引き続きこれは運営しておりまして、徐々に分析を積み重ねて、レベルアップをしているところでございます。時期がきましたらまた報告できればと思っております。

○小杉分科会長 画期的だし、本当に大事なことなので、是非総力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。

○遠藤委員 確かに数字で追っていくことも大切かと思うのですが、その数字を概観しただけで、本人がそれについてどう受け止めているのかは見えてこない部分もございます。例えば受講者と非受講者で、再就職後の状況を見たときの満足度も併せて採っていただくことができれば、御本人としてはそれほど労働条件が変わらなくても満足度が高いという職場も相当数あります。抱き合わせて見ていく必要があろうかと思っております、これは意見です。

○小杉分科会長 大変的確な御意見かと思います。ほかにございますでしょうか。よろしいですか。皆様の御協力で、かなり時間どおりに最後は終わりました。

 そのほかに皆様から何かありますか。ないようでしたら、本日の議論はここまでとさせていただきます。また次の日程等につきましては、改めて事務局から連絡をさせていただきます。議事録の本日の署名人ですが、労働者側は荘司委員、使用者側は臼田委員にお願いいたします。本日はこれで終了いたします。ありがとうございました。


(了)

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