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2017年7月5日 第142回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成29年7月5日(水)15:00〜17:59


○場所

ベルサール半蔵門 ホールA(2階)


○出席者

安部、井口、石田、伊藤、稲葉、井上、及川、大西、小原、亀井、小林、齋藤(訓)、齊藤(秀)、鈴木、瀬戸、高野、武久、田中、田部井、東、福田(福田貢参考人)、堀田、本多、松田(敬称略)

○議題

1.平成30年度介護報酬改定に向けて(訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、
  居宅介護支援、共生型サービス)
2.その他

○議事

○鈴木老人保健課長 それでは、定刻となりましたので、第142回「社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席賜りまして、まことにありがとうございます。

 分科会の開催に当たりまして、委員の変更がございましたので、御紹介させていただきます。

 一般社団法人日本介護支援専門員協会副会長の小原秀和委員です。

○小原委員 小原と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

○鈴木老人保健課長 本日の委員の出席状況ですが、河村委員より御欠席の御連絡をいただいております。

 また、福田富一委員にかわり、福田貢参考人に御出席いただいております。

 以上により、本日は23名の委員に御出席いただいておりますので、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することを御報告いたします。

 それでは、冒頭のカメラ撮影はここまでとさせていただきます。撤収の方、御協力お願いいたします。

(カメラ撮影終了)

○鈴木老人保健課長 では、以降の進行は田中分科会長にお願いいたします。

○田中分科会長 皆さん、こんにちは。

 本日は、平成30年度介護報酬改定に向けて、訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、居宅介護支援、共生型サービスなどを議題として御議論いただきます。

 初めに、事務局より資料の確認をお願いします。

○鈴木老人保健課長 お手元の資料の確認をさせていただきます。

 まず、議事次第と委員名簿がございます。

 その後ろに、資料1「訪問介護及び訪問入浴介護」、資料2「訪問看護」、資料3「居宅介護支援」、資料4「共生型サービス」、参考資料は参考資料1から4まで。計8種類がございます。

 また、各委員にお配りしている資料は既に修正済みのものですが、傍聴席の方々にお配りしている資料のうち、資料3の3ページと参考資料3の9ページについては、あわせて差しかえをお配りさせていただきますので、御了承をお願いします。

 資料の不足等がございましたら、事務局にお申しつけいただければと思います。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 ここから議事次第に沿って進めてまいります。

 なお、本日は議論する事項が多いため、事務局に対しては資料の簡潔な説明を求めます。また、各委員においても会議の円滑な進行に御協力をよろしくお願いいたします。

 では、議題1のうち「訪問介護及び訪問入浴介護」について議論を行います。

 事務局から説明をお願いします。振興課長、どうぞ。

○三浦振興課長 ありがとうございます。振興課長でございます。

 お手元の資料1、参考資料1を御用意いただければと思います。「訪問介護及び訪問入浴介護」についてでございます。

 まず、現状と課題についてでございます。訪問介護につきましては、訪問介護員などが利用者の居宅を訪問し、入浴・排せつ・食事などの介護、調理・洗濯、掃除などの家事を提供するというサービスでございます。介護報酬上は、身体介護が中心である場合、生活援助が中心である場合などに分かれておるところでございます。

 訪問看護員などにつきましては、資格要件といたしまして、介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員初任者研修修了者、旧介護職員基礎研修修了者、旧訪問介護員1級または2級課程の修了者という形になってございます。

 なお、報酬の体系につきましては、参考資料の6ページにございますので、御確認いただければと思います。

 また、訪問介護につきましての請求事業所等の実績でございます。こちらも参考資料の7ページにございますとおり、請求事業所数あるいは利用者数ともに増加を見ておるところでございます。平成28年4月の審査分で見ますと、請求事業所数は約3万3,000、利用者数は約98万となっておりまして、1事業所当たりの利用者数は約29.5人となっておるところでございます。

 また、訪問入浴介護については、請求事業所数は減少の傾向がございます。現状2,054事業所、1事業所当たりの平均利用者数は微増減を繰り返しておるところでございまして、直近33.9人となっておるところでございます。利用者数は7万人弱、利用者の約90%が要介護3以上の中重度者となっております。こちらは参考資料の70ページ、71ページにデータがございますので、後ほど御確認いただければと思います。

 続きまして、2ページ目でございます。平成27年度の介護報酬改定について振り返りたいと思います。前回改定におきましては、訪問介護における身体介護の時間区分の一つといたしまして、「20分未満」というものを位置づけたところでございます。2711月時点では約15%の事業所が算定をしておるという実績でございました。お手元参考資料、見直しの内容、13ページ、14ページにその概要が掲載されておるところでございます。13ページが概要で、14ページがその実績の推移が掲載されておるところでございます。

 2ページ目の2つ目の、在宅中重度者への対応のさらなる強化及び効率的な事業運営を図るという観点から、中重度の要介護者を重点的に受け入れるとともに、人員基準を上回る常勤のサービス提供責任者を配置する事業所について評価をする仕組み、特定事業所加算(IV)を新設しておるところでございます。こちらは算定が極めて低調でありまして、0.3%の事業所が算定しているという実績であります。

 算定をしていない理由といたしましては、利用者として6割という要件をお願いしておりますが、この6割要件が確保できないといった理由が全体の56.4%となっております。こちらはお手元の参考資料17ページ、18ページに詳細がございますので、御確認いただければと思います。

 3つ目の、複数のサービス提供責任者が共同して利用者にかかわる体制が構築されている場合とか、利用者情報の共有などサービス提供責任者が行う業務の効率化が図られている場合には、サービス提供責任者の配置基準を緩和するという取り組みを27年に実施しております。2711月時点で全体の7.4%の事業所が、サービス提供責任者1人当たりの利用者数を変更しておるところでございます。サービス提供責任者の任用要件につきましては、介護福祉士への段階的な移行を進めるために、平成27年4月以降は介護職員初任者研修課程修了者あるいは旧2級課程の修了者であるサービス提供責任者に関する減算割合を引き上げております。算定といたしましては、100分の90から100分の70に減額を強めるという改定を行っております。2710月1日時点ではサービス提供責任者の約3.8%、2,589人が介護職員初任者研修課程の修了者となっておるところでございます。

 なお、前回改定時の議論におきましては、平成30年度、すなわち今改定期の見直しにより、サービス提供責任者の要件から介護職員初任者研修課程の修了者などを廃止するということとしております。

 続きまして、リハビリテーション専門職の意見を踏まえた訪問介護計画の作成を促進するという観点から、生活機能向上連携加算の算定要件について、従前訪問リハビリテーションのみだったところ、その連携先として通所リハビリテーションのリハビリテーション専門職の訪問というものも27年に見直して追加しております。2811月審査分を拝見しますと、約200件程度の算定という低調な状況となっておる。その理由といたしましては、「通所リハビリテーションの専門職が利用者宅を訪問する機会がない」といった回答が28.1%と最も多い状況にございました。

 次のでありますが、集合住宅におけるサービス提供に関する点といたしまして、27年改定では、同一の敷地内から隣接する敷地内に所在する建物まで追加をするといった見直しを行っておるところでございます。28年9月サービス分で見ましたところ、請求事業所数で約20.9%、受給者数で15.8%、訪問回数で34%が減算の対象となっております。こちらは参考資料26ページから29ページを御確認いただければと思います。

 続きまして、4ページでございます。「生活援助中心型における人員基準の緩和と報酬設定等」としております。要介護度別に訪問介護の利用者の一人一月当たりの生活援助です。こちらは身体介護と組み合わせて提供される場合も含んだ数字でございますが、その平均利用時間を見ますと、要介護度の軽重にかかわらず生活援助が利用されている実態がうかがえるところでございます。こちらは参考資料の32ページをごらんいただければと思います。

 全体としては要介護度が高まれば高まるほど利用時間が延びてまいります。その一方で、32ページの下、生活援助の利用時間を見ますと、要介護度にかかわらず一定程度の厚みが存在をしているというところが見てとれるかと思います。

 2つ目のであります。介護サービスを提供する人材不足は喫緊の課題であるという中で、特に訪問介護員の平均年齢が他の介護関係職種と比較しても高いという実情がございます。こちらは参考資料の34ページ、35ページで御確認いただければと思います。60歳以上の構成割合が3割を超えているといった調査結果もあることから、介護人材の専門性などに応じた有効活用の観点も踏まえた対応の検討が必要ではないかと考えておるところでございます。

 また、昨年の年末の介護保険部会の意見書「介護保険制度の見直しに関する意見」におきましては、「体力的な都合等で身体介護は難しいが生活援助ならできるという介護人材も存在し、その人材の活用を図るべきとの意見や、生活援助の人員基準の緩和を行い、介護専門職と生活援助を中心に実施する人材の役割分担を図ることが重要であるとの意見、制度の持続可能性の確保という観点からの検討が必要であるとの意見があった一方で、生活援助の人員基準を緩和すれば、サービスの質の低下が懸念されることや、介護報酬の引き下げにより、介護人材の処遇が悪化し、人材確保がより困難になり、サービスの安定的な供給ができなくなる可能性があるとの意見や、地域によっては生活援助を中心にサービス提供を行う訪問介護事業者の退出につながり、サービスの利用が困難になることが懸念されるため、慎重に議論すべきとの意見もあり、平成30年度介護報酬改定の際に改めて検討を行うことが適当」とされているところでございます。

 また、昨年末の改革工程表の見直しにおきましては、「生活援助を中心に訪問介護を行う場合の人員基準の緩和やそれに応じた報酬の設定について、関係審議会等において具体的内容を検討し、平成30年度介護報酬改定で対応」とされているところでございます。

 こちらは、お手元参考資料の38ページから40ページに関係する資料あるいは説明をしているような資料をつけておりますので、御確認いただければと思います。

 続きまして、5ページ目でございます。平成29年6月27日に財務省が公表した平成29年度予算執行調査というものがございます。参考資料の41ページをごらんいただきますれば、財務省のほうで予算の執行状況を確認したという中で、生活援助のみを利用している方の利用状況というものを調べておりまして、利用者の数ですとか、平均の利用の回数、平均の単位数、あるいは平均要介護度などをまとめておるところでございます。

41ページの2つ目の○、「生活援助」のみを利用する場合の基本報酬は、20分以上45分未満が183単位、45分以上が225単位とされているが、おおむね2時間以上の間隔をあけた場合には、それぞれの訪問ごとに所定の報酬を算定できるというルールになっているということを確認した上で、3つ目のでありますが、「生活援助」のみの利用状況を調査したところ、1人当たりの平均利用回数は月9回程度となっておるけれども、月31回以上の利用者が6,626人だと。中には月100回を超えて利用されるケースも認められたという形で御紹介しております。

 また、その中の改革の方向性を予算執行調査の中で示しておりまして、「保険者機能の強化に向けた取組の一環として、例えば一定の回数を超える生活援助サービスを行う場合には、多職種が参加する地域ケア会議等におけるケアプランの検証を要件とするなど、制度趣旨に沿った適切な利用の徹底を図るべき」。「また、一定の間隔を空ければ、1日に複数回所定の報酬を算定可能な現行の報酬体系は、必要以上のサービス提供を招きやすい構造的な課題を抱えていることから、『定期巡回・随時対応型訪問介護看護』とのバランスも踏まえ、例えば、1日に算定可能な報酬の上限設定など、『身体介護』も含めて訪問介護の報酬の在り方を見直すべき」といった形で示しております。

 次の42ページがその実態のバックデータの一部でございますので、御確認いただければと思います。

43ページは制度の概要を説明しておるところでございます。

44ページも御紹介したいと思います。これは本年の4月20日の財政審の財政制度分科会に関するものでございます。こちらは通所介護の際にも同じ資料を出しておりましたけれども、特に44ページ、今回は、上のところで申し上げれば、3つ目の以降が関係しておるところでございます。「また、大阪府の調査結果によると、介護サービス事業所の指定を受けていない大阪府内の『サービス付き高齢者向け住宅』や『住宅型有料老人ホーム』においては、外部のサービス利用に係る受給者1人当たり単位数が非常に高くなっている」。

 ここで引いております大阪府の調査結果が45ページあるいは46ページに、私どものほうで内容を確認した上でまとめたものがございますので、御確認いただければと思います。また、44ページの右側の棒グラフにもあらわれておるところでございます。

 これを踏まえて改革の方向性をお示ししておりまして、「改革の方向性」の下の、「大阪府の調査を参考資料にしつつ、『サービス付き高齢者向け住宅』や『住宅型有料老人ホーム』といった高齢者向けの住まいを中心に、必要以上に在宅サービスの提供がなされていないか、平成30年度介護報酬改定に向けて実態調査を行った上で、給付の適正化に向けた介護報酬上の対応をすべき」。このような形の資料が提出されておるところでございます。

 今、御説明申し上げましたのは資料1の5ページの内容でございます。

 したがいまして、6ページの論点に進みたいと思います。以上の状況を踏まえまして、論点を5つほど挙げております。

 1つ目は、生活援助を中心に訪問介護を行う場合の人員基準及び報酬について、要介護者に対する生活援助の意義を踏まえ、どう考えるか。

 2つ目、「生活援助」のみの利用状況については月31回以上の利用者が一定以上いる中で、身体介護も含めた訪問介護の報酬のあり方について、どう考えるか。

 3点目、集合住宅におけるサービス提供の適正化について、どう考えるか。

 4点目、主として身体介護を行う者と生活援助を行う者の役割分担を進めていくことが重要との意見がある中で、サービス提供責任者の役割や任用要件について、どう考えるか。

 5点目、身体介護における自立生活支援のための見守り的援助について、どう考えるか。また、生活機能向上連携加算の取得状況を踏まえ、リハビリテーション専門職の意見を踏まえた訪問介護の実施について、どう考えるか。

 説明は以上です。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 ただいまの説明を受けて、皆様方から御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 それでは、6ページの論点に沿ってお話をさせていただきます。一番上の○でございますけれども、介護保険制度の持続可能性を確保するためには生活援助の効率化は必要であると考えます。通常北欧などを見ても、軽度者はサービスの回数が少ないです。軽度者に対してサービスを全くとめてしまうのではなくて、回数を減らすことが考えられると思うのですが、サービスが減ったために自立支援を妨げることがないようにする必要があると思います。同時に、軽い人に関しては地域での受け皿づくりの取り組みも必要であると考えます。

 2つ目のについてです。これも身体介護も含めてということですけれども、軽度者の方は回数を減らすことが考えられます。一方、一定以上の頻回訪問については、資料にもありますが、1日に算定可能な報酬の上限を設定する、あるいは1カ月当たりの定額にすることなどが考えられると思います。

 3つ目のについてです。これは集合住宅が介護施設化しているために頻回訪問になっていると考えられますが、不適切事例の是正はぜひとも必要でありますので、一定以上の頻回訪問については、事前にかかりつけ医を含む多職種でアセスメントをしたり、保険者が個別にケアプランを点検できるようにするとともに、住所地特例のために自治体が情報を入所できないという大きな問題がありますので、住所地特例が適用されたサ高住の入居者の情報も、保険者が確認できるように保険者間での情報共有の仕組みが必要であると思います。

 4つ目のについてです。サービス提供責任者、サ責と呼ばれているようですが、その要件から介護職員初任者研修課程修了者、いわゆる旧2級ヘルパーを廃止することは予定されていたことではありますが、まだ一定の方がいらっしゃいますので、十分な経過措置が必要だろうと思います。

 5つ目のについてです。生活機能向上連携加算は有効であると思いますけれども、訪問リハビリか、通所リハビリと訪問介護を併用している方でないと利用ができないところがネックになっているのではないかと思いますので、それ以外の方でも医師の指示があれば、リハビリ専門職が行けるようにすることがよろしいのではないかと思います。

 それから、論点にはありませんが、訪問入浴についてです。全国の利用者は低迷しているとのデータが示されておりますが、がん末期など重度者の看取りに際して、利用者や家族から極めて満足度の高いサービスになっているという状況もあります。

 ただし、そうした方々は、短期間で利用終了となる方が多く、また、病状の変化への対応など事業者の負担も重いため、少しでも訪問入浴を普及して、これ以上減らさないということであれば、ターミナルケアの加算が有効ではないかと考えます。

 以上です。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 稲葉委員、お願いします。

○稲葉委員 訪問介護について3点、訪問入浴介護について1点意見を述べさせていただきたいと思います。

 まず、論点の1つ目「生活援助を中心に訪問介護を行う場合の人員基準及び報酬について、要介護者に対する生活援助の意義を踏まえ、どう考えるか」とされています。まず、訪問介護サービスは、身体介護、生活援助が現場で一体的、総合的に提供されることで、合理的に利用者の生活を支えているものであります。生活援助のみを切り出すような対応は慎重にしないと、利用者の生活基盤を揺るがし、サービスレベルの低下を招きかねないおそれがあります。

 参考資料1の3ページに老計10号が載っています。身体介護と家事援助の定義と区分を行っており、自立支援、見守りのための調理・洗濯などは、身体介護の「1-6 自立支援のための見守り的援助」と定義されています。生活援助の検討に当たっては、この老計10号で定義、区分された利用者の自立支援を目的としたサービスの考え方を基本的には尊重するべきであると考えています。

 また、以前の給付費分科会でもありましたが、低栄養状態の予防と改善ということが高齢者の自立支援として有効であるという話がありました。

 例えばヘルパーが訪問して、利用者にしっかりと食べてもらうために、ただつくるだけではなく、必要なものを必要な量、そして食べられるものをつくって提供することで、食べ方の情報も含めいろいろな情報をヘルパーは持っており、それがサービス提供責任者などを通じてケアマネジャーに情報として提供されます。そして、通所サービスなどにおける食事の提供などと合わせ継続的な視点を持つことで、医療との連携の間にも役に立つ貴重な情報になると考えております。

 一方で、老計10号ですが、作成後17年が経過しているので、改めてICFの視点や自立支援サービスの強化、介護予防の視点、医療介護連携の視点から、その定義や区分のあり方について、必要に応じて再度点検、見直しをするべきときに来ているのではないかとも思います。

 続いて、介護職員の確保についてです。介護職員の確保は困難を極めており、介護職員のマンパワーと専門性を生かすために、一部代替可能なサービスを総合的に組み合わせるということの検討はあり得るのだと思います。

 具体的には、資料1の4ページの介護保険制度の見直しに関する意見の中で、「体力的な都合等で身体介護は難しいが生活援助ならできるという介護人材も存在し、その人材の活用を図るべき」との意見があるように、そういったシニア層の協力を得やすい仕組みや緩和のあり方を議論するなど、人材確保の観点やサービス供給量の拡充といった観点を含めて考えるべきだと思います。

 訪問介護の最後ですが、論点の上から3つ目の「集合住宅におけるサービス提供の適正化について、どう考えるか」についてであります。参考資料1の44ページには、サービス付き高齢者住宅や住宅型有料老人ホームなどに関する大阪府の調査が示されています。この値がどうかということなのですが、これが全国的に通ずる話ではないと考えます。大阪府の調査内容の詳細を国として確認していただきたいと思います。例えば、サービス付き高齢者住宅や住宅型有料老人ホームにお住まいの方は、基本的には独居であります。比較の対象となっている在宅では、独居はもちろん、家族と同居の方も数多くいらっしゃいます。この資料を見た中ではデータのとり方の問題なのですが、同居であれば当然使われるサービスは、家族の介護力も働くということもありサービスの利用量は抑制されるということです。

 また、生活保護者の方がこの調査対象に占める割合などはどのようになっているのでしょうか。もしその割合が多ければ、生活保護の場合は自己負担がない分、上限枠近くまで使っているということがもしかしたら考えられるのかもしれません。これが良いとか悪いとかいうことではなく、対象の違いも合わせて調査がされるべきだと思います。

 そして、限度額の比較対象になっていない、例えば処遇改善加算などがデータ値に含まれているのか否かということも影響するのではないかと思います。調査対象となった地域、集合住宅入居者の特性などの有無を調べて、条件を合わせた上で比較をされたいと思います。そういった正確な結果を見てから、報酬について、あるいは制度について議論をしないと、いささか乱暴な議論になってしまいますので慎重に対応されるべきだと思います。

 一方で、大事なのは適正にケアマネジメントが行われているかということであり、不適正事例の是正はやはり進めるべきと感じます。

 最後に、訪問入浴介護についてです。参考資料1の72ページにもありますように、訪問入浴介護の平均要介護度は4.1であるということからも、中重度の利用者を支える、代わりがきかない非常に有効なサービスであるということを意見として申し上げておきたいと思います。

 以上、よろしくお願いします。

○田中分科会長 いずれも御意見ですね。ありがとうございました。

 では、順番に行きます。本多委員、東委員、武久委員。

○本多委員 論点の1と2にも若干関係しますが、参考資料の41ページにあるように、生活援助のみの利用が、月31回以上の利用者が6,600人程度、さらには月100回を超えて利用されているケースもある状況を見ると、必要以上のサービスが提供されていないか、過剰なサービス提供はかえって自立支援の阻害になるのではないかという懸念があるところです。

 介護保険創設時におきましても、介護を伴わない家事援助は介護保険に入れる必要がないのではないかという議論もあったと聞いておりますが、地域包括ケアシステムにおきましても、生活支援や介護予防については地域で担うこととなっていることから、軽度者への生活援助については段階的に、地域全体で支えるような方向へ移行させていくことが必要ではないかと思います。

 介護人材の不足や制度の持続可能性という課題に対応する観点からも、生活援助を中心に訪問介護を行う場合の人員基準を緩和し、介護専門職と生活援助を中心に実施する人材の役割分担を図ることが必要であると思いますが、サービスの質の低下にも留意しつつ、介護報酬についてもそれぞれの役割を踏まえた適正な設定をしていくべきだと思います。

 論点2に関係して、生活援助の必要性は理解するものの、財源は限られていることから、今後は訪問介護については中重度者への給付に重点化していくべきだと思います。41ページに、訪問介護のうち生活援助のみの利用状況とありますが、要介護度別の最高回数や利用回数等のデータを踏まえて、要介護度別に、例えば1日の算定可能な報酬の上限設定などの検討も必要ではないかと思います。

 論点3に関係しますが、集合住宅におけるサービス提供については、参考資料の29ページにあるように、同一建物減算の算定が平成26年は2%弱だったのが、2年後には約21%と急増しています。こういった実態や、8ページにあるように、訪問介護の請求事業者のうち営利法人が約7割という実態から、サ高住や有料老人ホームなど集合住宅に併設する事業者が急増し、十分な収益が見込まれているのではないかと想定されるところです。

44ページの大阪府の調査結果や今後の実態調査を踏まえて、サ高住や有料老人ホームについて、さらなる減算を行うことについても検討すべきだと思います。

○田中分科会長 東委員、どうぞ。

○東委員 ありがとうございます。

 私も訪問介護につきましては、今後独居のお年寄りや認知症高齢者を抱えた老老介護の世帯が急増することを考えると、身体介護にしろ、生活援助にしろ、非常に重要なサービスだと認識しております。

 しかし、本多委員からも今ご発言がありましたが、参考資料1の41ページに「生活援助」のみの利用状況を調査した結果、1人当たりの平均利用回数が月31回以上の利用が6,600人、それから中には月100回を超えて利用されている方もいるとのデータが示されております。これほど訪問しなければいけない例があるのかなと疑問に感じます。この訪問先が独居の方でどうしてもこれだけ訪問が必要だったということなのか、集合住宅でこのような例が多いのかということで、集合住宅とそれ以外とに分けたデータをお出しいただくとありがたいと思います。

 さらに、参考資料1の29ページの「訪問介護サービスにおける同一建物減算の状況」を見ますと、請求事業所が21%、受給者数が15.8%、訪問回数が34%ということは、単純に考えると、集合住宅の場合は、お一人当たりの訪問回数が非常に多いのかなと考えてしまうのですが、そういう考えでいいのかどうか、後で教えていただきたいと思います。

 そういう意味から、資料1の6ページの論点にもございますが、集合住宅におけるサービスの適正化というのは、ぜひともやるべきだと思います。こういうところでお金が無駄に使われて、ほかに影響を及ぼすということがあってはならないと思いますし、自立支援という考え方に基づくと、過剰なサービスを提供して、どんどん要介護度が悪くなるようなところにはしっかりとペナルティーを与えるべきだと考えます。

 以上です。

○田中分科会長 参考資料1の29ページについて質問がございました。お答えください。

○三浦振興課長 振興課長でございます。

 東委員のお見込みのとおりであります。

○田中分科会長 武久委員、どうぞ。

○武久委員 急性期後の医療と介護の部分でその連携の部分を主に事業としてやっている者としての意見でございますが、来年は診療報酬と介護報酬の同時改定がございます。今までも見ておりますと、いろいろと絞られてきているのですけれども、それでもなお両方ともで予算が毎年1兆幾らふえていくという自体は、事業所としては非常に厳しいのですが、日本のことを考えると、このままで行けるのかなと一国民として思うのです。

 だから、効率化すべきところは効率化して、いいところは評価しながらも、余りよくないところは評価しないという官僚の方々の適切な判断が要るとは思うのですけれども、どうやら要介護度が軽くなる、要するに、よくなると、大体要介護者とかは悲しむのです。こんなことは実際上あり得ないですよ。こういうマインドにしたというのは、2000年に介護保険ができたとき、少し大盤振る舞いみたいな感じが私もしたのですが、このうちのメーンのところが生活援助ですね。要支援、要介護者に対して、生活支援だけのサービスがあるということ自身がおかしいのではないかと思います。

 健康人でなしに、要支援または軽度要介護者に対して、生活援助と身体介護とが一緒にあるというのはわかりますけれども、前回のときとかは、生活援助は7割とか8割あったということですが、これを大分締めていただいたのはいいかと思いますが、東委員がおっしゃったように、自立支援のための介護保険ですから、自立してもらわないといけないのです。要介護度が軽くなったらみんな喜ぶというふうにならないと、サービスは受けたほうが得だ、要介護度は重いほうがサービスを利用できるから得だ、そういう考え方が国民の中に広がっているということ自は、厚生労働省としても、要介護度が重い人が軽くなったら、非常によかったなと。

 訪問介護は、特に要介護度がよくなるための、日常生活が一人でもできるようになるための援助ですから、少なくともADLは改善するか、その状態を維持する状態でやってもらわないといけないのに、そういうことは抜きにして、単に生活援助とか軽度の身体介護ということで利益率を高くしていこうという業者がたくさんいらっしゃるのも、事業者としては非常によくわかりますけれども、全体としては、厚労省の方が介護保険に対するマインドというものを国民の間で少し改善していただけたらと思うのです。

 こういうことは、我々現場は非常に厳しくなるわけですが、医療もそうですけれども、ただ単に収容していたり、ただ単に漫然と同じようなサービスをただただやっているということに対しての評価というのはもう少し厳しくすべきではないか。逆に、よくなったらもう少し評価を上げてあげる。そういうマインドが上がるような改定をやっていただければ非常にありがたいかと思います。

 以上です。

○田中分科会長 介護保険の理念のところまで返ってお話しいただきました。

 では、こちらの3人、順番に行きます。井上委員、及川委員、大西委員。

○井上委員 身体介護と生活援助の件ですが、先ほども御意見がありましたけれども、人材の不足というのもありますし、制度の持続可能性という将来に向けての重要な課題がございますので、身体介護、生活援助につきましては、必要な専門性を勘案し人員基準や報酬を考えていくほうがいいのではないかと思います。

 参考資料の41ページの月100回を超える生活援助というのは、誰が見ても異様な数字になっております。こういう数字が制度自体の信頼性を失いかねません。100回は極端な例なのかもしれませんが、その原因や、全体の分布がどういうふうになっているのかということも見ながら、対応を早急にお願いしたいと思います。

 以上でございます。

○田中分科会長 順番に及川委員、大西委員、その次に田部井委員に行きます。

○及川委員 ありがとうございます。

 訪問介護事業に携わる介護福祉士の立場を踏まえ発言させていただきます。現在の課題であります地域包括ケアシステムを深化させるため、また、国民が安心して在宅で生活する環境とするためには、訪問介護サービス事業所がきちんと機能することがとても重要であります。

 施設サービスと違って、24時間利用者のそばにいるわけではなく、生活の一場面にかかわり、介護サービスを展開します。そこで専門的なアセスメントやマネジメントを実施して、在宅生活をお支えするわけですから、その役割は大きいものです。

 その反面で、社会保障費の適正化を図るためには、今後介護サービスも中重度者への支援へ重点化していく必要があることや、効率化等を図ることは理解していかなければいけないと考えています。しかし、だからといって軽度者へのサービスがおろそかになってもよいということではないはずです。それを考えれば、サービス事業者の職員に対する指導や個別援助計画作成の役割を持つサービス提供責任者の責任は大きく、介護福祉士の有資格者であることが最低要件と考えます。軽度者へ提供されるサービスの質がきちんと担保されているか、生活を支える専門職としてきちんとチェックしていくことを今まで以上に求めていくことが重要だと考えております。

 論点の1つ目の生活援助につきまして、生活援助を利用される方に対するアセスメントやモニタリングについては、専門性が必要であると考えます。人員基準等の緩和については、この点も留意して検討していただきたいと思います。

 以上でございます。

○田中分科会長 大西委員。

○大西委員 ありがとうございます。

 これからの超高齢社会を迎えるに当たって、地域包括ケアシステムを構築していかなければならないということでございますが、その中におきまして、今回議論になっています訪問介護を初めとする在宅サービスといったものが、最適にいろいろ組み合わせて提供されていく、そういう体制づくりが必要なのだということかと思っております。

 こういう中で、訪問介護サービス、特にその中での生活援助をどのように考えていくかということでございますけれども、まず生活援助サービスにつきましては、軽度者である要支援者につきまして、平成29年4月から全ての市町村で総合事業を実施し、その中で展開をしていくということをやったところでございます。

 したがいまして、これから中重度者も含めた生活援助サービスをどういうふうにしていくのか、そのあり方につきましては、我々としては、総合事業の実施状況も十分検討した上で、慎重に検討していく必要があると考えておるところでございます。

 そういう意味で言いますと、現時点におきまして、総合事業の実施を進めていく中で、特に本市におきましても、いわゆる人員基準を緩和して生活援助に特化しました訪問型サービスAにつきましては、事業者の参入が実際ほとんど進んでいない現状にございます。したがいまして、期待するような効果が今のところは発揮できていないということでございまして、生活援助のほうだけで基準緩和をしてサービスを充実していこうと思っても、なかなか現実がすぐついてくるかどうか難しいのではないかなというのが、今の時点での感想でございます。

 ただ、方向性としては、生活援助サービスをより効率的、効果的に展開していくということは必要だと考えておりますので、その辺、現状等も十分見きわめながら進めていただきたいなと思っております。

 論点の3つ目の集合住宅におけるサービス提供の適正化についてでございます。現行の同一建物減算につきましては、その対象として事業所に隣接する敷地内に所在する建物にまで拡大はされているということでございますが、その基準が非常に曖昧でございまして、我々保険者におきまして実際判断に苦慮している例が結構ございます。

 また、サービス付き高齢者向け住宅の職員と訪問介護事業所の職員を兼務させることによりまして、実質的に常駐している職員が訪問介護を提供して、減算を回避するなどの事例も見られるところでございまして、このような状況を改善するために今、必要な報酬改定、適切な報酬の設定といったものが必要ではないかなと考えております。

 いわゆる囲い込みの問題に関しましても、本市におきましても一部不適切なサービス提供が行われている現状が見られております。その原因といたしましては、どうしてもケアマネジメントの客観性、あるいはケアマネジャーの独立性が確保されにくい状況があると伺っているところでございまして、この辺の客観性、独立性といったものが担保できるような仕組みをしっかりと構築する必要があるのではないかなと思ってお ります。

 以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 お待たせしました。田部井委員。

○田部井委員 認知症の人と家族の会ですが、議論を聞いていまして、いささか悲しい思いになってきました。認知症の人が在宅で暮らしていくということをどれくらい理解していただいた上で議論が進められているのかなと考えざるを得ません。

 御承知のとおり、6月27日に発表された資料によりますと、介護が必要になる理由の1番に認知症が登場してしまいました。1番に挙がってしまいました。

 きょういただいた資料によりましても、先ほど来問題になっています生活援助の利用者の中でも独居と老老介護というのは圧倒的多数なわけです。そういう方が認知症を持ちながら在宅で暮らしていったときにどういうことになるか。参考資料の41ページで先ほど来問題になっていますけれども、1人当たりの生活援助の利用回数というのが、「月31回以上の利用者が6,626人に上り」ということで、これはいかにも多過ぎるではないかという議論として展開されているというのはおかしいと思うのです。

 そもそも回数でいったときに、月31回以上というのは、1日1回です。1日1回でひとり暮らしの認知症の人が在宅で暮らしていけますか。暮らしていけないですね。老老介護の人が1日1回の生活援助で暮らしていけるか。暮らしていけないのは明らかだと思うのです。

 そういう人たちが6,626人に上りということで、いかにも多いようですが、計算をしていただければわかりますように、4%にすぎないと思うのです。私どもからすれば、認知症を持ちながら生活していく人がそういう形でいるということは、十分推測できる数字だと思います。100回以上といっても、1日3回です。朝昼晩と行けば3回になります。事情としては、実際に生活していく上では必要だというふうにも言えますし、本当は身体介護として入らなければいけないのに、回数を入れないから、家事援助という形で回数多く入ることで身体介助もカバーして在宅をやっと成り立たせているというのが実情だということもぜひご理解いただきたいと思います。

 私どもが昨年末からこの3月に調査をしましてまとめた報告書、「認知症初期の暮らしと必要な支援」という調査報告ですが、ネットで家族の会を検索していただければ出ていますので、ぜひ見ていただきたいと思います。認知症の人が初期、181人の認知症の人本人の調査を行いました。私どもは要介護2が軽度だと思いませんけれども、軽度者だと言われている181人の9割が要介護2までの人の調査です。その中で、家事援助がその人の在宅での生活を支え、家族の就労をも可能にしているという役割を十分果たしているというふうに調査結果でも出ています。

 しかしながら、実際の介護はどうかと言えば、一人一人認知症の症状は違いますので、電話をかけるとか、洗濯や掃除をするとか、料理をするとか、入浴をするといった生活の1番目におきましても、その行為のどの部分にどのようなサポートがあれば、自立した生活を維持できるのかという観点からその人に接してフォローしていかなければいけない。これはきちんとした教育を受けた、あるいは訓練を受けた人でなければ。私もやったことがありますけれども、非常にきめ細かい配慮を必要とします。そういう専門的な訪問介護員によって、やっと在宅での認知症の人の生活が成り立っているということをぜひ御理解いただきたい。

 私は、きちんとした訪問介護員の資格を持った人がそういう役割を果たしていると考えています。果たしている役割に見合った、その尊厳に見合った報酬と基準をきちんと確保すべきであろうと思います。もしまたここで安易にこういう数字に減額されて基準を見直すようなことがあれば、やはり訪問介護員というのは尊重されていないのだなという風潮を招きますし、ますます人材不足を招くのではないか。そういう意味で、今回提案されています人身基準の見直しでありますとか、報酬の引き下げというのにはどうしても納得がいかないと申し上げたいと思います。

 もう一つ伺いたいのですけれども、先ほどの身体介護と、本当は身体なのですけれども家事援助として入っているという現実もあるわけですが、論点の5番目のの「身体介護における自立生活支援のための見守り的援助」というのは、不明にして、よく把握していないのですが、これはどういうことを具体的に指すのか。定義なり内容がしっかりありましたら、教えていただきたいと思います。

 以上です。

○田中分科会長 では、最後の質問にお答えください。

○三浦振興課長 どうもありがとうございます。振興課長でございます。

 先ほど委員の御指摘の中にも引用されましたけれども、参考資料の3ページの訪問介護のサービスとして、「老計10号」と私どもが略称しておりますが、平成12年に出した通知がございます。その中で身体介護と生活援助について、ある程度サービス類型というか、中身について記述しておりまして、身体介護の一番下のところに書いております「1-6 自立生活支援のための見守り的援助」は、定義というか、決まった言葉として受けとめていただければと。これをどう解釈するかというより、こういうふうに呼んでおるということがありまして、それが身体介護というものの一つのクライテリアであるということをこの文章の中では表現をしておるものでございます。

○田中分科会長 瀬戸委員、どうぞ。

○瀬戸委員 ありがとうございます。

 まず、論点の1つ目生活援助を中心とした場合の人員基準をどう考えるかですが、生活援助のみに着目した緩和については反対をしたいと思います。御存じのように、訪問介護では生活援助も含めて一体的にサービス提供を行うことで、さまざまな生活課題を発見して、日々の生活に寄り添ったケアを提供しています。こうしたかかわりは、まさに介護の専門性ですので、生活援助だけを切り離す、あるいは専門性は要らないということにならないと思います。

3つ目の論点の集合住宅に関してですが、参考資料4446ページにあるような状況を考えれば、やはり是正すべきだと思っています。現在の訪問介護での集合住宅における減算のみだけではなく、例えば一定回数までは出来高で、その回数を超える場合には上限設定、包括報酬という新たな報酬体系も設定すべきではないかと思っています。

 以上です。

○田中分科会長 では、齊籐委員、小原委員の順でお願いします。

○齊籐(秀)委員 ありがとうございます。

 資料の49ページ、生活援助サービスの利用者の状態をあらわしたデータでありますが、権利としてこのサービスを使うというよりも、80歳、85歳、90歳と 年齢を重ねる段階でこういうサービスを求めている。しかも、その段階では要介護1、2という比較的まだ頑張れる段階なのでありましょう。

50ページを見ると、田部井委員のお話にありましたように、認知症の方が3割弱いらっしゃる。ほかにもいろいろな病気を持っておられる。こういう方々が利用される方々でありまして、決して何かのサービスありき、権利として使うという気持ちで使っているものではないと見るべきで、むしろ生活援助は重度化予防に資すると評価できるものではないかと思います。そういう意味では、生活援助の評価が少し低過ぎるのではないかなと、先ほど来の御意見を聞きながら感じております。

 しかし、その上で、資料にありますように、人員の問題で考えますと、なかなか訪問看護員が集まりにくい。平均年齢も高くなれば、60歳以上の方々が相当数出てくる。また、離職率も決して低くないという課題がある。その中で、介護人材を確保していくことと質の問題、または人員の基準を緩和することと報酬の引き下げの問題ということで、なかなか意見の一致が難しい問題ではありますが、要支援1、2の総合事業化に伴って、いわゆる多様な方々が関与しなければ、この地域包括ケアというのは成り立たなくなっているというのが現実であります。この現実から考えますと、やはり人材の有効利用、役割と責任の分担というのは避けられない問題であろうと考えます。

 その上で、しかし、サービスの質を落としていいということとか、報酬はどうでもいいということを申し上げるつもりは全くなくて、それも大事でありますので、どういうふうにしてこの道を探っていくのか、事業者との共存の道をどう図るかということがこれから求められていくことだろうと思っております。

 2つ目に、頻回利用のことについて指摘されているわけでありますが、41ページの資料で御指摘がありますように、31回とか100回が多いとか少ないという数字の議論がありますけれども、これが本当に妥当性を欠くものなのかどうかという検証がなされなくて、回数のことだけで多い少ないと言っているのは、理解に苦しむというか、判断に苦しむわけでありますので、こういうものがどういう実態にあるのかということをよく調べていただいた上で、不適切なものは当然是正していくし、必要なものについての認識も深めていただく必要があるのではないかと思います。

 集合住宅における問題でありますが、これは全て同じようなことで不適正な利用があるというふうには考えませんが、大阪府の例にあるような形で、保険者が集中的なケアプラン点検をするということも極めて大事だと思いますが、その前に、例えばサービス利用が平均的な区分支給限度額を大きく超えている場合などは、要介護認定の有効期間を短くして、本当に公平・中立なケアマネジメント、ケアプランがされているのかどうか、点検の機会をふやしていくということも大事ではないかと思います。

 さらに、集合住宅を取り扱う居宅介護支援事業所、後の議論になっているようでありますが、ここにも減算の仕組みを入れたらどうかという趣旨の内容がありますが、私はそれよりもむしろ、主任ケアマネの配置を条件として、適切なケアマネジメントや生活支援の適正利用を促進していくということへ道筋をつけていくというのが筋ではないかということを申し上げておきたいと思います。

 以上であります。

○田中分科会長 小原委員、どうぞ。

○小原委員 論点の1番の生活援助の意義についてですが、まずは生活援助のみの利用状況について、利用者さんが集合住宅等に居住するのか、あるいは在宅での利用なのかといった状況によっても違いが出てきますし、なぜそのようなサービス利用状況になるのかということもしっかりと見ていく必要があるのかなと思います。

 財務省からの指摘については、生活援助が中心となるケースと定期巡回の対象像が異なることとか、あるいは月当たりの基本報酬が定められている定期巡回の平均値と生活援助の最大値との比較は妥当性があるのか、疑問に思うところがあります。

 その上で、このような特殊なサービス利用形態にならざるを得ないケースについては、十分に検討していく必要もあるかと思いますし、さまざまなサービス利用のパターンがあってこそ、先ほど誰かもおっしゃっていましたが、在宅生活が継続できるという側面もあるのではないかなと思います。

 その上で、要介護高齢者等の個人が直面する暮らしにくさ、生活課題に対して、最低限必要な生活状況を継続するために活用する支援としての生活援助とよく比較される家事代行的なサービスを比較するのは、ちょっと違和感があります。また、生活援助の場合は、居宅サービス計画に応じた訪問介護計画の作成とか、実施の際の声かけとか安否確認、さまざまな連絡調整等の附帯する業務も必要になってきます。

 生活援助の意義、必要性については、実情としてとても適切とは言えない生活環境にある利用者さんを支援することは少なくないのですが、例えば清潔な生活環境が担保できなくて、不適切な食品の摂取とか、水分の不足とか、重要な薬の飲み忘れなどが頻回にあれば、容易に健康状態とか生活状況の悪化につながることは想像にやすいと思います。ここら辺は自立支援との兼ね合いとも絡めて考えていかなければいけないと私は強く思います。

 以上です。

○田中分科会長 小林委員、齋藤委員。

○小林委員 訪問介護サービスのあり方については、介護保険制度の持続可能性といった視点も十分踏まえて、適正化できる部分は見直し、評価を重点化すべき部分については重点化が図られるように、両面からの見直しを検討すべきだと考えます。

 こうした観点から、論点の1つ目のにある生活援助を中心に訪問介護を行う場合の人員基準及び報酬については、サービス水準に与える影響には配慮する必要がありますが、限られた介護人材を有効活用する意味でも、より多くの人材が生活援助を実施できるよう基準を見直し、それに伴う報酬水準の適正化を図っていくべきではないかと思います。

 論点の3つ目のの集合住宅におけるサービス提供については、参考資料の27ページにあるとおり、現行では事業所とサービス利用者の居住する建物が同一敷地内にあっても隣接敷地内にあっても減算率は同じ10%になっておりますが、同一敷地内のほうがサービス提供に伴う移動コストは低廉になる場合が多いと思いますので、その点はより細かく報酬を設定していくべきだと思います。

 評価の重点化という観点からは、利用者の自立支援や在宅中重度者の方の受入拡大につながるよう、加算の要件の見直しもあわせて行うべきではないかと思います。

 以上です。

○田中分科会長 齋藤委員。

○齋藤(訓)委員 何人かの委員からも御指摘のように、私も生活援助と身体介護をきれいに切り分けられるのかどうかは、少し疑問があります。私も親を介護しておりますので、サービスを受ける側としても全く切り分けはできないのでは、と考えております。

 例えばお掃除一つにしても、居室は広くてできないけれども、小さなトイレだったらできるなどの場合もあるかと思います。利用者が出来る範囲で参加すること自体が生活機能の維持・向上に資すると思いますので、利用者の状態に合わせた援助と家事代行とは区別していく必要があると思います。生活機能を維持するための機能訓練の要素がある場合は訪問介護に残して、 そうではない 家事代行サービスなどは訪問介護以外のサービスを活用するというように、少し分けていく方向もあるのではないかと感じているところです。

 参考資料の54ページに、生活援助サービスを提供している利用者さんについて、約8割の事業所がこのままサービスを継続すべきだと回答しているわけですが、一方で13.6%の事業所が訪問介護以外の総合事業でも対応可能という回答もありますので、こうした事業者側の判断について、随時ケアマネジャーに情報提供して、ケアプランの中身を変えるといったようなサービス提供責任者からの意見、情報提供を促す仕組みがあると、総合事業に移行しやすくなるのではないかと考えています。

 もう一点、任用要件のところでございますが、25ページ目の資料で、生活機能向上連携加算をなぜ算定できないのかという理由が出ていたかと思いますが、3番目の4番目の理由として「利用者の身体の状況等の評価を共同して行なうことが難しい」、あるいは「生活機能の向上を目的とした訪問介護計画を策定することが難しい」というのがあがっております。これらが、任用要件と関連があるのかどうかは確実には分かりませんが、恐らく介護福祉士等にすることで算定がしやすくなるのではないかと推察しております。ですので、訪問介護計画の作成等の責任者は介護福祉士にお願いするような方向でよいのではないかと思います。

○田中分科会長 ありがとうございます。

 堀田委員、どうぞ。

○堀田委員 論点の1つ目に関連して2つです。

 1つ目は、今までの何人かの委員がおっしゃったことと最終的にはつながると思うのですけれども、25年度の老健事業で御紹介くだっている訪問介護のあり方と並行して行われていた介護人材の機能分化の調査というのがありまして、その結果を見ますと、訪問介護はそんなにサンプルは多くなかったのですが、訪問介護の中で生活援助にかかわるものを業務の専門性としてどう見るかという調査だったのですが、ピュアな生活援助に関しては、知識・技術をそれほど有しないという方と、基本的な知識・技術を有している方に相当するというのが8割を超えていたのです。逆に言うと、介護福祉士以上の方々がそれを担うべきだというのはとてもわずかだった。

 他方で、目に見えることが生活援助だったとしても、アセスメントを実施したり、既にお話があったように、計画作成とか、その見直しにつなげていくという介護過程の展開ということを考えていきますと、今、申し上げていた知識・技術をそれほど有しないとか、基本的な知識・技術を有している人がそれを担ってよいというお考えの訪問介護の方々というのは10%台ぐらいしかいなかったのです。

 ですので、ピュアな、本当に目に見える生活援助、それは逆に言うと、どなたでも家庭の中で行っているかもしれない。もちろん、それは暮らしを支える上で確実に大切ですが、誰でも担えるかもしれないようなものも現状の訪問介護の中には紛れ込んでいるかもしれないということが一つ言えるのですが、単純に生活援助を全部、では、それは誰でもできるもの、地域で幅広くというふうにやっていいかというと、並行して行われていた三菱総研のほうの訪問介護の検討会の中でとても興味深かったのですけれども、訪問介護にかかわる事業者さんとか団体の方々と一緒に議論しておりましたら、見かけ上生活援助ということを使いながら、先ほど申し上げたようなアセスメントをやっているという場合もあって、それが例えば退院直後とか、あるいは配偶者がなくなったとか、生活の環境がとても変わってしまったという時期には、生活援助というツールを使いながら、その方の自立に向けた方向性をどう考えるかということを展開しているのだという話があったのです。

 そういうことを考えますと、単純に生活援助を中心にということで要件をどうするかということではない、もう一つの視点をどう入れていくのか。先ほど齋藤委員から御指摘があったような、ともにする数とか、身体をとっているところもあると思うのですが、機能訓練、自立、ADLの向上という視点もあるでしょうし、それを通じてアセスメントをやっているということで見る場合もあるでしょうし、そこは丁寧な議論が必要かなと思います。

 ただ、報告書で残ったかどうか記憶がないのですが、三菱総研のほうの訪問介護のあり方の会合の中では、では、結果として今、生活援助と身体介護というのは、指定訪問介護だと単価が違うわけですけれども、実際に御本人と自立と尊厳の向上ということにつながる適時適切なケアということであれば、それは単価が分かれている必要はあるのだろうかというような議論が出されていたということも少し記憶に上ってきたところです。ですので、そのあたりの丁寧な議論が必要かなと思います。

 2つ目は、他方で、もちろん今はもしかすると専門性が必要ないかもしれない部分、ピュアの生活援助までカバーしてしまっているかもしれないところは、対象が軽度であろうと中重度の方々であろうと変わらない事実としてありそうだということも明らかになっていまして、そのときに、先ほど大西委員が総合事業についての言及もなさいましたけれども、地域の方で幅広く生活援助をカバーしていこうとしたときに、基礎的な質の担保を図っていくかというときに、参考資料の60ページあたり、後ろのほうに地域住民の参入促進が幾つか出されていますが、単純に高齢者の家庭における生活の援助ということを超えて、既に幾つかの自治体などでは、2030時間ぐらいで子どもから高齢者まで基礎的な助け合いの知識・技術を学ぼうといった枠組みを入れているところもありますので、幅広く住民の方々が互助をしっかり担っていけるような視点からの基礎的な質の担保という考え方もあるかなと思います。

 以上です。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 伊藤委員、石田委員、どうぞ。

○伊藤委員 ありがとうございます。

 生活援助中心型サービスの人員基準、報酬についての検討ということですけれども、きょうもお話がありましたように、これは介護離職ゼロと、高齢者、要介護者が住みなれた町でできる限り在宅生活を続けられるようにという、この2点の政府の方針に基づいて慎重に検討していかないといけないと思っています。

 この人員基準、報酬については、こういうお題なものですから、資料1の中からも申し上げないといけないのですが、人員確保難という問題意識から設定されております。そうなりますと、介護人材の需給推計、2015年6月に出されたものがございますが、2025年に377,000人ギャップができるというものですけれども、この場でも何度も申し上げていますが、その後、有効求人倍率の上がり方については、特に介護の分野が高くなっていますので、この需給ギャップが拡大している可能性があると思っています。まず、基礎資料として再推計をしていただく必要があると思います。

 人材確保について資料が参考資料1のほうにいろいろあるわけですが、ボランティアの数が62ページのあたりに出てまいります。直感的にこれは過大評価ではないかなと思ったので、社会生活基本調査を見てみましたら、その数字のとおりでした。古い数字ではあるのですけれども。しかし、これが年に1〜4日というものまで含んだ数字ですので、月に1回だと、6574歳の部分で100万と書いてありますが、70万ぐらいになりますし、週1回の活動ということになると19万人ぐらい。そういうことをもう少し丁寧に見ていく必要があると思います。

 ここで何度も申し上げていますけれども、生産年齢人口が減る中で、労働力人口の確保に各業界、企業が躍起になっていますので、ボランティアという形でその確保ができるのかという点について冷静に見ていく必要があると思っています。

 人材確保対策となり得るのかということですが、基準の引き下げを行って、結果として報酬の引き下げまで行って、その担い手が本当にいるのか。全国で訪問介護事業所が引き続きサービスを続けるということになっていくのかというのは、非常に不安を持っております。要支援者の総合事業の調査がこの場で出されていますが、2回出された、2015年4月以降分の78自治体と2016年4月時点で実施している514自治体を比べてみますと、住民主体による支援を行っている事業所が11.4から3.9%に下がっているようです。かなり大幅に下がっているので、この辺、自治体によって人材確保のしやすさ、多様な担い手の住民主体の人材確保にはそれぞれ事情が大きく違いがあるのだろうなと思いますので、大きく下がった理由について、もしわかりましたら御報告いただきたいと思います。

 こういう実施状況、先ほども御指摘がありましたけれども、さらに実施が進んでいると思われますので、ぜひそういったものを含めて検討していきたいと思います。

 人材確保も、ここに参加されている事業団体の代表の方は実感されているとは思うのですけれども、介護労働安定センターの調査でもその点は拡大しておりまして、賃金の低さが確保の課題という点が理由として挙がっておりますので、十分な処遇が行われない限り人材確保は厳しいというのが現実ではないかと思っております。

 肝心なのはそのサービスの中身のことであります。先ほどから指摘があります54ページのところに介護保険サービスとして継続する必要性があるというものは、身体介護なしでも75.4%ということです。一切身体介護がないといっても、本人や家族の要望ではないということもここの調査で示されておりますので、要介護者の心身の状態や生活環境などに応じてきちんとケアプランに基づいて、質の確保されたサービスを行っているという状況がこの資料で読み取れると思いました。

 生活援助中心型の議論をしていると思うのですが、財務省からの資料だと、生活援助のみという形で繰り返し出てまいります41ページ、42ページとか、そういう生活援助のみという報酬体系があるのかどうか。ここははさみで切り離せない話だと先ほども指摘がありましたように、介護の世界は明確に切り分けるというより、日々の状態とか要介護者、利用者の状態などに応じてヘルパーがその場で対応できる、そういう余地を考えてつくられていると思っておりますので、そういった観点が非常に重要だと思っております。

 今は論点の1つ目のことだけをずっと言っていたのですが、2つ目のことで言いますと、1カ月で101回ということについてすごく取り出して指摘していますが、これはどういう事情がある方なのか。こういう資料のつくり方自体が人権にかかわるのではないかというぐらい心配ですが、101回必要としている方がどういう事情にあるのかということを、きょう時間がなければきょうでなくてもいいですが、お示しいただきたいと思っています。生活環境ですとか抱えている困難な状況ということがあるのではないかと思っています。上限を超えたら自費ということでは在宅生活を続けられなくなってしまうと思いますので、慎重に検討が必要だと思います。

 3つ目の、集合住宅の話ですが、これは先ほどからもっと丁寧ということでしたが、私もそう思っておりまして、大阪府のサ高住という特定施設の話を全国の在宅サービスと比較しておりますが、大阪府のサービスとの比較ということも見ていきたいですし、なぜ高くなっているのかということもきちんと分析していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 最後、見守り的援助ということで、これはいいことではないかと思っております。ただ、1-6の自立生活支援のための見守り的援助というものが実際居宅で行われているということをどのように履行確保を確認できるのかという点が非常に論点にあるかなと思っておりますので、そういったことも含めて検討していく必要があると思います。

 以上です。

○田中分科会長 石田委員、どうぞ。

○石田委員 よろしくお願いします。

 論点の最後から二つ目の○です。これまでも委員の皆様からいろいろ御発言がありましたが、身体介護、そして生活援助の役割分担について、生活援助の中身、参考資料の3ページにあります老計10号の詳細をみますと、「役割分担」という文言よりも「機能分担」というほうがもう少し的確かなと思っております。どのような機能を誰が担うかというところをもう少し細かくきちっと整理して、それらの機能を多様な人材が分担するという考え方が重要ではないかと思います。そして絶対的に人材は不足していますので、ボランティア等を含む多様な方々の御協力や参入というのが絶対必要になってくると思います。プロしかできない機能はプロフェッショナルが担い、そうでない人でもできる機能をサポーターやボランティアなどに振り分けていくといった機能分担の具体的な方法や事例などを示していくというのがとても大事なのではないかと思っております。

そして、論点の一番最後にあります身体介護における自立生活支援のための見守り的援助。これも老計10号の身体介護の1-6というところにあるのですが、実際に直接的なケアをしていない場合においても、見守りの中で利用者の状況を的確に把握できる、何が問題なのかということがちゃんとわかる、今後どのような状態になるかを予想できる。こうしたことができるのはプロのプロたるところであって、こうした専門的な機能こそはプロに任せなければいけないということであると思います。

 そのように考えていきますと、例えば有償とか無償のボランティアの方々のマンパワー、協力をいただくことで低く抑えられた費用については、こういったプロの方々への人件費に反映されていくということも忘れてはいけないことで、そこを押さえて、例えばサービスの低下、報酬の低下ということにつながっていかない仕組みを考えていく必要があると思っております。

 意見でございます。

○田中分科会長 訪問介護については大変たくさんの意見が出ました。

 では、きょうは議題がたくさんありますので、続けてもう一つこなします。振興課長、お答えください。

○三浦振興課長 伊藤委員から3点ほど御質問をいただいておりますので、お答えしたいと思います。

 まず、1点目、総合事業の実施状況の中で、27年4月実施の78自治体と28年4月の514自治体を比べた結果、従前相当ではないサービスの割合が大きく下落しているではないかという御指摘がありました。その理由につきまして、私も定量的に、あるいは具体に一つ一つを潰したわけではないのですけれども、聞いております限りでは、そこの総合事業を開始する前の段階の準備状況、そこに至るまでの体制に違いがあるという御意見、お話をよく承っているところであります。

 2点目、生活援助あるいは身体介護について、それのみなのかという御指摘です。ルール上は、私どもは資料を簡略にするために例えば参考資料2ページ目などはつくっておりますが、基本的に身体介護に付随する生活援助、あるいは生活援助に付随する身体介護というのは当然に発生し得る場合がございますので、表現といたしましても、給付としては身体介護中心、生活援助中心という形になっているところでございます。

 これは3点目とも関係します。3点目で100回以上というものの実態、きょう議論の中で出てくるかと思っておったのですけれども、個別にお一人お一人のケアプランなどをつぶさに見るのは、個人情報との関係がありますのでできておりませんが、ここに挙がっておりますような自治体、全てではありませんけれども、ある程度確認をいたしました。先ほど田部井委員からお話がありました、独居で認知を抱えた方、あるいは老老の世帯において、一例を挙げますと、1日3回行かなければいけない、1日3回の理由といたしまして、例えば服薬の支援をしに行く、コンプライアンスをとりに行くために朝昼晩訪問し、それが毎日になると、それで3掛ける3で90回になるわけです。それにプラスアルファの訪問が入った結果100回を超えるケースがあるやに聞いております。ただ、いずれにしても、全体観のあるお話はまだできておりませんので、引き続きどのようなことができるか考えたいと思います。

○田中分科会長 説明、ありがとうございました。

 では、議題1のうちの2番目、訪問看護についても議論を進めます。休憩はその後になりますが、まず説明をお願いします。

○鈴木老人保健課長 老健課長でございます。

 それでは、訪問看護について御説明をさせていただきます。

 あけていただいて1ページになりますが、訪問看護の現状ということでございます。1つ目の○は、訪問看護の定義でございます。「訪問看護は、居宅において、看護師等により行われる療養上の世話又は必要な診療の補助を行うもの」ということになっておりまして、訪問看護費につきましては、通院が困難な者に対して、その主治医の指示もしくは訪問看護計画に基づいて看護師等が訪問看護を行った場合に算定されることになります。

 ただし、要介護被保険者等について、末期の悪性腫瘍の場合、それと急性増悪時による主治医の指示、いわゆる特別指示書というものがあった場合につきましては、医療保険の給付により訪問看護は行われるということになりまして、訪問看護は介護保険からの訪問看護、医療保険の訪問看護、2つの訪問看護があるとなっております。

 2ポツ目以降につきましては、現状でございまして、請求事業所数については、約1万、直近ではふえてきておりまして、直近5年では1.4倍にステーションの数はふえてきております。一方、病院・診療所は減少傾向にあるということ。

 利用者数につきましては、平成28年で42万人になっています。1人当たりの回数につきましては、当然のことながら要介護が高くなるにつれて多くなって、要介護5の場合ですと、7.5回となっています。

 1事業所当たりの利用者数については約70人。訪問回数は435回となっておりまして、小さい事業所、3人未満の事業所のほうは、1人当たりの訪問回数が低い人たちがかなり多くいらっしゃるということになっています。

 一番下のポツは、実際に行われる訪問看護の内容についてでございますが、要介護が高くなるにつれて家族の介護指導・支援、身体の清潔保持、排せつの管理・援助、栄養・食事の援助、口腔ケアというものが多くなってくるという実際になっております。

 続きまして、2ページになります。現状の続きでございますが、訪問看護の規模につきましては、5人以上のステーションが徐々にふえてきております。また、従業員が10名以上の割合が16%である一方で、依然として小規模である5人未満のところが半分弱あるという状況でございます

 緊急時訪問看護加算の割合は、24時間体制をとっていただくということが前提になっておりますが、これの加算の算定割合については、52%が算定をされている。また、特別管理加算は、一定程度の要件がございますけれども、要件を満たして、重症な方に対して行っていただくような加算でございますが、その加算の算定割合は19%となっております。特に緊急時に訪問した場合の訪問回数は1.3%で、特に算定者では早朝とか夜間、深夜帯の訪問が非常に多くなってきているという状況でございます。

 複数名の訪問看護につきましては、医療保険と介護保険で若干制度が変わっておりまして、それにつきましては、参考資料の25ページをごらんいただければと思います。左側のピンク色のところが介護保険の複数名加算の考え方で、右側のブルーのほうが医療保険の考え方でございますが、介護保険の場合につきましては、同行する者は看護師等ということで、1:1しかありませんが、医療保険につきましては、同行する者につきましては3パターンに分かれているというところで、一部相違があるという状況になっております。

 本体資料に戻っていただきまして、4ポツ目になりますが、27年の介護報酬改定におきまして、中重度の要介護者の在宅生活を支援する体制の評価として、看護体制強化加算というものが新設されております。これの算定の割合は11%となっておりますが、これはさまざまな要件がありまして、その要件につきましては、27ページのところに入れておりますが、端的に申しますと、これを算定していない理由として、月によって要件を満たせる条件がありますので、そういったことを満たせなくなるので、算定できないという理由が非常に多くなっているということになります。

 続きまして、3ページになります。次が医療ニーズに応じた医療者に対する訪問看護の質についてということで、その中の理学療法士等による訪問看護について御説明させていただきます。

 まず最初のポツでございますが、訪問看護ステーションにおけます理学療法士等の訪問につきましては、その訪問が看護業務の一環としてのリハビリテーションを中心としたものである場合に、看護職員のかわりに訪問させるというのが原則となっております。

 訪問リハビリテーションの請求事業所数及び利用者数は年々ふえておりますが、一方で、PT等によります訪問看護については、21年度より増加しておりまして、現在ですと、訪問看護の単位数全体の約31%、約3分の1がPTの訪問となっているところでございます。特に要支援者につきましては、PT等の訪問が大体半数を占めているという状況になっております

 次のポツでございますが、PTのみの訪問につきましては、全体で22%になっておりまして、要支援1、要支援2ではその割合は高くなっております。

 理学療法士のみで訪問する場合については、大体22%という現状になっております。

 次のポツ、理学療法士が60%以上の事業所の割合は、今、全体で3%程度になっております。また、昨今理学療法士が10名以上の訪問看護ステーションは、21年から27年に比較しますと大体7倍に増加していて、20カ所から138カ所になっているという状況になっております。

 一番下のポツでございますが、訪問看護の利用者について、PT、理学療法士等の割合が80%以上の事業所におきましては、要支援の割合が18%ということになっておりまして、20%未満の場合の約倍になっているという状況になっております。

 4ページは続きでございます。理学療法士等の割合が20%未満の事業所では、先ほどの24時間体制等々になった場合にとれます加算としての緊急時訪問看護加算並びに特別管理加算の届け出を行っている割合が高い状況になっておりますが、これが理学療法士の割合が80%以上の事業所ではほぼ届け出が出されていないという状況になっております。

 次のポツでございます。訪問看護ステーションのPTが行う訪問看護と訪問リハビリテーションにつきましては、基本的にはリハの関係については日常生活上の課題、訓練内容についてはおおむね同じでございますが、リハの事業所において対応できない患者さんというのは、人工呼吸器、気切の処置ですとか、がん末、看取り、そういったものが訪問リハではできないとされているところでございます。

 次のポツでございますが、訪問看護ステーションの中でのリハビリテーションとPTと看護職員の連携に関してですけれども、相互の連携が「まったくない」とする利用者は全体の2〜4%、看護師とリハビリの方針を共有していない者については約5%いらっしゃるという状況になっております。

 続きまして、5ページになります。医療ニーズに応じた利用者に対する訪問看護の質について、ターミナルケアの関係でございます。現在、死亡による終了者につきましては、介護保険の医療者よりも医療保険の利用者のほうが高い。先ほど冒頭に申しました特別指示書等が出る関係がございまして、こういった方が非常に多くなっておりまして、こういった方々に対しましては、医療保険のほうでターミナルケア療養費というものが出されております。ですので、そちらの算定が非常に多いということになっております。

 2ポツ目でございます。訪問看護ステーションの規模が大きいほどターミナルケアの体制の届け出の割合は高いということで、死亡前1カ月間の訪問回数については、訪問看護が約19回、訪問介護が約42回という回数になっております。

 3ポツ目、これは意見交換会にも出てきましたが、終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン。平成26年度に「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」に名称が改称されていますが、これについて、「知らない」とする割合が、医師、看護師、介護士、いずれにおいても非常に割合が高いということで、意見交換の中でもこのガイドラインが浸透していないことが問題との意見があったところでございます。

 在宅で看取りを行う場合の他職種との連携についてですけれども、訪問介護もしくはケアマネ事業所から見た訪問看護師との連携の課題については、「必要な回数・時間の訪問ができない」「連携のための十分な時間がとれない」という意見が多い。

 逆から見た場合ですと、「専門的知識が十分でない」「経験のある人数が不十分」という意見が多かったという結果になっております。

 6ページ、医療と介護の連携についてということでございます。訪問看護の利用者につきましては、福祉用具、訪問介護、通所介護等のサービスを利用している者、こういったサービスを使いながら訪問看護を使っていただいている方々が非常に多いとなっております。

 また、医療と介護の連携に関する意見交換会におきましても、やはり医療・介護の関係者、関係機関間の円滑な情報提供、共有、相互の理解など、連携に関して、ICTの活用についての意見があったところでございます。

 こういったことを踏まえまして、論点につきましては3つ挙げさせていただいております。

 まず第一に、今後医療ニーズが増大することを踏まえ、緊急時や看取りへの対応等、適切な訪問看護のあり方についてどのように考えるのか。また、訪問看護ステーションの大規模化等、訪問看護の安定的な提供体制についてどのように考えるのか。

 2点目が、理学療法士等による訪問看護について、看護の一環としてのリハビリテーションのあり方や看護職員と理学療法士等の連携のあり方についてどのように考えるのか。

 3点目が、利用者の医療ニーズへの対応や重度化予防の観点から、訪問看護と居宅介護支援を含む他の介護保険サービスとの連携のあり方についてどのように考えるのか。

 以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございます。

 時間が押しているので、短いですが、7分間、45分まで休憩をとらせていただきます。

 

(休  憩)

 

○田中分科会長 では、訪問看護について御質問、御意見があれば。齋藤委員。当然ですね。

○齋藤(訓)委員 休憩前から手を挙げておりました。

 論点に沿って少し発言させていただきます。これは医療と介護の連携に関する意見交換会でも出ておりましたが、これから訪問看護に求められる機能・役割というのは、24時間365日体制で、中重度者、看取り対応、非常にリスクの高い疾患の方の重症化予防などが求められるのではないかと思っております。ですので、方向性としてはこういった体制を有する機能の高いステーションを介護報酬でも評価していくべきだと考えています。

 その中でも看取りの対応について、訪問看護ステーションが対応に非常に苦慮しているケースとして、非がんのターミナル期の方があげられます。がんのターミナルの場合は、医療保険に切り替わりますので、頻回に訪問することが可能ですが、非がんの場合は、医師からの特別訪問看護指示書が出ない限りは介護保険での対応になってまいります。そうしますと、状態に応じて頻回に訪問をしていくことになるわけですが、現行では介護保険の限度額の枠内でサービスを提供するとなりますと、ほかのサービスとの兼ね合いもあり、柔軟に対応することが難しい状況があります。在宅看取りはこれから非常に期待されているところですので、介護保険の対象者に関して、ターミナル期の訪問看護をどのように評価していくのかということは、一層の検討が必要だと考えております。

 訪問看護ステーションは規模が小さいのは皆さま重々ご承知のことだと思いますが、24時間対応、中重度者・ターミナルの対応を過重な労働負担なく安定して実施していくためには、やはり大規模化と業務の効率化の推進が前提になってまいります。

 私どもが2014年に訪問看護師を対象に実施した全国調査では、訪問看護業務の中で負担に感じることとして、賃金や休暇取得など処遇の改善の課題のほかに、「訪問以外の業務量が非常に多い」という業務効率化の課題が挙がっております。小規模のところでは訪問看護に付随する書類作成、連絡調整、などの周辺業務も含めて看護職員が実施していること、あるいはICTの導入の遅れにより、看護職員が訪問看護業務に専念できない状況になっているという指摘がされております。ですので、事務職員の配置やICTの活用によって周辺の業務の効率化を図ることで看護職員が訪問看護に集中でき、ひいてはサービスの提供拡大が可能になってまいります。

 医療保険のほうでは、医師や看護師の周辺業務の効率化が加算等で評価されておりますので、介護保険でも業務の効率化を推進するためには同様の視点を導入していく観点が要るのではないかと考えています。

 理学療法士による訪問看護ステーションからの訪問についてでございます。さまざま資料が出ているところでございますが、本来の趣旨としては、「看護職員のかわりに訪問させるという位置づけのものである」と明記されており、本来的には看護職員と連携・協働のもとで訪問看護を利用する中重度者やターミナル期の利用者の在宅療養継続に資するリハビリテーション提供というのが期待されていると思います。

 ですので、訪問看護ステーションから提供するリハビリの重要性については何ら否定するものではございませんが、一方で、資料の35にありますように、看護職が全くアセスメントやプランニングにかかわっていないというステーションも若干あったり、あるいは全く連携していないという実態については非常に問題視をしているところでございます。ですので、これらについては次回改定で見直しが必要だと思います。

 具体的には、看護師と理学療法士が協働してリハビリの実施計画を作成することや、あるいはリハビリ職による訪問が主体の利用者であっても、月1回以上は必ず看護師が訪問して全体像の把握、あるいは情報の共有、療養の環境の状況等々をアセスメントして、今後の訪問看護計画に反映してくるということを運営基準に盛り込むということが重要なのではないかと思っております。

 論点の3つ目、他のサービスとの連携のあり方についてです。参考資料の54ページにありますように、訪問看護師との連携については、「十分な時間がとれない」等々が課題に挙がっておりまして、それだけ多忙な状況を示しているのだと推察しております。訪問看護に限らず、多職種が一同に会してカンファレンスを在宅の中で行うというのは非常に厳しい状況だと思いますので、ICTによる情報共有を評価していくことなどして、連携にかかわる業務の効率化を進めていくということが必要だと思います。

 また、訪問看護と居宅介護支援の連携ということでいえば、ケアマネジャーが医療職を含めた多職種との協働で利用者の状態変化に応じて医療的サービスの導入を適時適切に判断するということが必要なケースが今後も増えてくるだろうと思います。居宅介護支援のほうでは、末期の悪性腫瘍の患者のケアマネジメントが論点に挙げられておりますが、必ずしも末期がんの患者だけではないと思っております。現状のADLや病状がどうであるかに加えて、今後の状態の変化の予測、あるいは今の状態の悪化予防といった医療的なアセスメントをケアプランの作成・変更時に適時適切に入れていくこと、その情報に基づいて全体のプランを組み立てるということが非常に重要になると思いますので、ケアマネジャーが必要時に適時医療職に相談し、情報や助言を得られるような仕組みを同時改定のときにぜひ検討していくべきだと考えています。

 複数名訪問についてでございます。訪問介護も同じだと思いますが、訪問看護は密室でのサービスですので、暴力などのいわゆるパワーハラスメントが一部新聞報道でも出てまいりましたので、このあたりを少し検討していくべきではないかと思っております。

 以上です。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 では、同じく7ページの論点についてお話しさせていただきます。

 まず、1つ目のでございます。訪問介護でも訪問看護でも軽度の方にも手厚くサービスが提供できて、それが持続できれば一番いいわけですけれども、持続可能性が今、問われているわけでありますので、やはり軽度者の方への効率化は必要になると思いますし、そうせざるを得ない状況にあると思います。

 訪問看護においても軽度者に対する抑制が必要だろうと思いますので、例えば訪問介護で対応できるような方がまじっているとすれば、そうした方はそちらに移行していただくことが必要だと思いますし、訪問看護の対象は、医療ニーズのある中重度の要介護者を中心とすべきであると思います。

 1つ質問でございますが、訪問看護の場合、医療と介護と分かれているのですけれども、全体の中での医療保険と介護保険の訪問看護の割合を教えていただきたいと思います。

 2つ目のでございます。訪問看護ステーションのリハ専門職訪問についてですが、リハ専門職のみの訪問や、リハ専門職と看護職員の連携がとれていない状況については是正が必要だと思います。そのためには、看護職員の関与を必須として、必ず看護職員が訪問してアセスメントを行うようにすべきだと思います。

 参考資料2の34ページを見ますと、要支援の方に特にリハビリ専門職のみの訪問が多いというデータも出ていますが、これはどういう目的で軽度の方に行っておられるのかを教えていただきたいと思います。これも質問です。もしその中に不適切な事例が含まれているとすれば、それは抑制する必要があるだろうと思います。

 3つ目のでございますけれども、医療ニーズのある重度者に対応するためには、ケアマネジャーと医療職との連携が不可欠でありますので、ICTの活用を推進する必要があると思います。

 以上です。

○田中分科会長 質問が2つございましたので、お答えください。

○鈴木老人保健課長 まず、第1点目の医療保険の訪問看護と介護保険の訪問看護の割合ということでございますが、それは1ページのところをごらんいただいて、医療保険のほうにつきましては、訪問看護療養費ということで、特に小児等の40歳未満の者及び要介護者、要支援者以外の方々が原則として行っていただいて、利用者につきましては、約17.1万人の方が行っております。介護のほうにつきましては、要介護もしくは要支援者の方ですので、利用者につきましては、大体39.6万人というのが現状になっております。

 軽度の方々、いわゆる要支援の方々の訪問看護ステーションからのPTの訪問、医療目的というところでございますが、これにつきましては特段資料を用意しておりませんので、またわかり次第用意させていただきたいと思います。

 以上です。

○田中分科会長 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 その件に関してですけれども、私どものような地方で所得の低い方が多い場合には、訪問看護は医療保険で使う方が多くて、我々のところでは半分が医療保険の対象です。介護保険は残り半分で、要介護1、2は10%ぐらいずつしかいないという状況ですので、軽い方の中には必ずしも訪問看護でなくてもいい方が含まれている可能性があるのではないかと思います。

 以上です。

○田中分科会長 武久委員、どうぞ。

○武久委員 介護保険のほうですけれども、訪問看護ステーションのほうが、病院・診療所からの訪問看護より圧倒的に多いのですが、これは結局、最初のときに訪問看護ステーションにしたほうがはるかに点数が高いということで、病院・医療法人等もその医療法人の中に訪問看護ステーションを別につくって、そこから行っていたわけです現実問題としては、病院の外来は大体午前中が忙しくて、午後は割合余裕があるとか、病院全体の看護師が行けるような状態にしておくほうがいいし、夜間の対応にしても、そういうことがとりやすいので、最初に病院から行くのは余りよくないということを考えていらっしゃった方がお決めになったのか知りませんが、訪問看護ステーションというものが先に出てきたわけですが、前回の改定ぐらいから少し料金格差が縮まってきたということもありまして、私は機動力から言うと、病院等から訪問看護に行くほうがあらゆる機動性があっていいのではないかと思うのですけれども、当局のお考えをお聞きしたいと思います。これはこういうふうにされたらどうかなと思うのですが、ちょっと御意見を聞きたいと思います。

○田中分科会長 質問ですので、お答えください。

○鈴木老人保健課長 病院・診療所から行く訪問看護とステーションから行く訪問看護については、いわゆる事業所として成り立っているという固定経費の部分がありますので、そういった面からどうしても訪問看護ステーションから行く訪問看護のほうが点数が高くなっているという現状がございます。どちらのほうがふさわしいかという御質問でございますが、事務局といたしましては、どちらも必要だと考えているところでございます。

 以上です。

○田中分科会長 瀬戸委員、どうぞ。

○瀬戸委員 論点の3つ目、理学療法士等の訪問看護についてですが、3ページの4つ目ので理学療法士等が10名以上の事業者が約7倍に伸びているという指摘があります。ただ、これは参考資料の36ページの資料によると、箇所数としては138カ所で、全体から見ればわずか2%の事業所のことなのですね。かなりマイナーなケースだけを取り上げて、問題点を指摘するのはどうなのかなと。人数 を制限するのであれば、そういう仕組みをつくればいいかなと思います。

 むしろ数の少なさでの注目であれば、先ほど齋藤委員がおっしゃっていたような、4ページの3つ目ののところで、看護とリハの連携について、「まったくない」が2〜4%、「方針の共有をしていない」が約5%という点が大事で、看護業務の一環としてのリハという前提であるとすれば、なぜこのような現状なのかをしっかりと把握して、齋藤委員がおっしゃったような対応を考えることが必要だと思います。

 以上です。

○田中分科会長 堀田委員、どうぞ。

○堀田委員 論点の1つ目のところですが、先ほど武久委員がおっしゃったように、訪問看護という機能として地域にしっかり充実していくということがとても重要なのであって、それがステーションだろうと、そうでないものだろうということに余りこだわり過ぎない議論がとても重要かなと思います。

 その上で、訪問看護ステーションの大規模化とありますが、既にバックオフィスを大規模ネットワーク化してみたりという事業もやっていたように思うのですけれども、複数のステーションが連携しながら24時間365日見ていくとか、そういった考え方もあり得るのかなと思いました。

 先ほどの前半のほうの地域全体として看護という機能が開かれていくということを考えると、病院や診療所側の看護の機能を出していくということに対する評価をまた工夫していくというのも中長期的にはあってもいいのではないかなと思います。恐らく看護職の方々のキャリアという意味でも、病棟と外来と訪問と医療保険と介護保険をわたった力を蓄えていただけるということが住民にとっても価値をより生んでいただけるようなことになるのかなと思います。

 以上です。

○田中分科会長 小原委員、どうぞ。

○小原委員 先ほどケアマネジメントの話も出ていましたが、訪問看護と居宅介護支援事業者の連携のあり方ということで、在宅において中重度者あるいは医学的管理の必要な利用者さんというのは当然ふえているわけですので、やはり医療との連携とか必要な情報の共有は不可欠だと思っています。その点においては、中期的には研修とかICT等の活用が必要になってくるというのは間違いないことだと思いますし、介護支援専門員にとって、医療的な知識とか経験の不足を指摘されることも少なくないのですけれども、一方で、生活全般において必要とされる支援を総合的に考えていくという必要もありますので、相互の意思疎通を図りながら進めていくべきだということは申し添えたいなと思います。

 その中でも機能強化型訪問看護ステーションと居宅介護支援事業者との連携が強く示されているわけですので、連携を促進していく上では有効な手だての一つではないかなと思っています。この場合であっても、ケアマネジメントをするのはケアマネジャーですから、アセスメントによるニーズ、目標の把握とかサービス種別と事業所の選定とか調整といったこと、ケアマネジメントプロセスを崩すことでなくて、そこをしっかりと担保しながら、必要な医療系サービス等を含めて総合的に活用して、連携を促進していきたいなと思っております。

 以上でございます。

○田中分科会長 伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員 1点だけです。論点の1つ目の2行目に「訪問看護ステーションの大規模化」というのがございます。資料の12ページのところで、規模が大きいほど職員1人当たりの訪問回数が多いと。29ページのほうを見ると、従事者が多くなるほど中重度の対応を強化する看護体制強化加算の算定事業所が多いわけで、効率的な訪問看護を行っていくという点で規模の拡大ということにつながっていくような方向をとっていく、そういうことが重要だと思います。

 以上です。

○田中分科会長 ありがとうございます。

 及川委員、どうぞ。

○及川委員 ありがとうございます。

 論点の3つ目の連携のことでございますが、在宅で生活する中重度者、要介護者の生活や暮らしそのものを支援するためには、必要に応じて適切に情報交換をしなければいけないのですが、齋藤委員がおっしゃるように、担当者会議に参加する時間さえつくるのが大変であるということもあります。そういう状況であるにもかかわらず、例えばメールを余り使わないとか、ICTが全然進んでいないのです。大変忙しい人たちが一堂に会するなどというのは本当に時間の無駄なものでありますので、ICT化をとにかく進めていただきたいというのが一つございます。その中心となっていただきたいのが訪問看護であるのです。特にターミナルケアの部分では、日々状態が変わっていく中で、訪問介護のほうも頑張るとは思いますけれども、それでも不安を持ちながら日々支援をしております。本当にこのままでよいのかどうかということを、随時対応できるような、施設でやっているような連携というものを在宅にもきちんと持っていかないと、今後のターミナル期の対応についてはちょっと心配なところが残ると思いますので、どうかICTの開発等を進めていただきたいと思います。と同時に、在宅サービスの支援者たちが、情報交換の機能をどこでどのように効率化するかは考えていかなければいけないことだと思います。

 以上でございます。

○田中分科会長 では、よろしいですか。松田委員、お願いします。

○松田委員 ICTの話が出ているのですけれども、医療のほうでうまくいかなかったことを繰り返さないようにしたほうがいいと思います。電子カルテを導入して、個々の病院は非常に便利になりました。ただ、電子カルテを施設間でつなごうと思うと、情報の標準化ができていないために非常に高いものについてしまいます。それから、電子カルテそのものをレセプトの仕組みと整合性を持ってつくっていかないと、支払いのところでまたいろんなお金がかかってきます。ICTを使うというのは非常に重要なことだと思うのですけれども、何をどのように記録するのか、記録の仕方、そこのところの標準化をちゃんとやっていかないと、つくったけれども共有できないということが起こってしまいます。

 これは実際に地域共通電子カルテで医療で経験したことです。システムを維持するということに非常にお金がかかるのですが、何を共有するかということ に関する合意がないと、結局使われなくなってしまいます。

 今回介護のほうで言われているICTというのは、かなり業務に関連したことですので、それだけに少なくともコアの部分に関しては、何を記録するのか、どういうふうに記録するのか、その標準化をぜひやっていただきたいと思います。それをやった上で、ICT化を進めていくという形にしていかないと、多分立ち行かなくなると思いますので、ぜひそこをお願いしたいと思います。

○田中分科会長 御経験から大変貴重な御指摘ですね。ICT化といっても、実はプロセスをきちんと管理しなければいけないとの御指摘でした。

 安部委員、どうぞ。

○安部委員 今の松田先生のお話、非常によくわかるところでありまして、特に在宅医療では医師、訪問看護師、薬剤師が、1人の患者さんに対して別々なチームをそれぞれ個別につくられるわけであります。病院ですと、病院の中で一つのネットワークをつくれば多職種連携はとれるわけですが、在宅の場合は本当に幾通りものチームができるということになりますので、例えば情報通信を利用した多職種ネットワーク、私も一つ参加してやっておりますけれども、そのネットワークで情報共有などの連携はできるのですが、そこに薬剤師が書き込む他に、医師への報告、薬剤師自身の記録など、二重、三重に情報を書かなければいけないという負担が、連携を進めるところでは非常に問題かと思います。そういった意味では、情報を共有化する際に、患者さんごとにばらばらなチームが組まれたときに、どうやって連携を有効かつ効率的にやるかというのは非常に大きな問題かと思いま。きょうは訪問看護師さんに関する話でありますが、共通した問題として意見を申し上げさせていただきます。

○田中分科会長 齊藤委員、どうぞ。

○齊籐(秀)委員 ありがとうございます。

 2つ目の論点にかかわることだと思いますが、軽度者に対してリハ職の早期介入というのは大変重要なことだと思いますけれども、果たして訪問が必要かどうかというのは、この資料から見ると疑問点があります。資料の1ページに申すまでもなく、訪問看護というのは通院が困難な者に対して行うにもかかわらず、軽度者が多くなっていくということは、少し違和感がある話であります。

 資料の6ページのところに「訪問看護ステーション利用者については、福祉用具、訪問介護、通所介護等のサービスを利用している者が多い」。この辺は少し役割の分担をするということをしないと、訪問で使っていたり、通所で使っていたり、デイで使っていたり、その使い方について所期の目的と少しかけ離れている印象もありますので、軽度者への介入の仕方というものは、もう少し考える必要があるのではないかという意見を申し上げておきたいと思います。

○田中分科会長 ありがとうございます。

 訪問看護についてはよろしゅうございますか。

 次は、先ほど事務局と休憩中にちょっと相談したのですが、ロジスティクスの都合上、資料4の共生型サービスを先に取り上げます。

 資料の説明をお願いします。

○三浦振興課長 ありがとうございます。振興課長でございます。

 資料4と参考資料4を御用意いただければと思います。共生型サービスについて、でございます。

 まず、資料4の1ページ目「これまでの取組及び議論」の御紹介であります。同一の事業所で一体的に介護保険と障害福祉のサービスを提供する取り組みの御紹介であります。介護保険と障害福祉のサービスについて見てみますと、各制度に固有のサービスもある一方で、デイサービスなど、お互いそれぞれに相当するサービスが存在するものもございます。例えば「富山型デイサービス」のように、高齢者、障害者などの多様な利用者に対して、同一の事業者で一体的にサービスを提供する取り組みというものが、地域の実情に応じて従来から進められてきているところでございます。お手元参考資料4の1ページ目に写真なども含めて載せておるところでございます。

 資料4に戻りまして、このようなケースでは、障害福祉事業所としての指定を受けていない事業所のサービスであっても、介護保険事業所としての指定を受けていれば、市町村の判断により、障害福祉サービスとしての給付を行うことができる仕組みがございます。こちらは、障害福祉制度における「基準該当サービス」という名称のサービスでございます。すなわち、本来的には、現物化されたサービスを受ける場合にはそれぞれ自前の制度のもとで指定を受けていただき、指定を受けた事業所でサービスを受けるというのが大原則なわけでございますけれども、介護保険の事業所としての指定を受けている事業所に障害者の方が通うという場合については、基準該当サービスという仕組みがありますということを申し上げているところであります。

 一方で、現行の介護保険制度のほうで障害福祉サービス事業所としての指定を受けているというだけでは介護保険サービスを提供できる仕組みとはなっておりません。先ほどは、ベースとして介護保険サービスの指定を受けているところに、障害者の方が通っていらっしゃる話をしています。

 3つ目のは、高齢者の方が障害福祉の指定を受けていらっしゃるサービスのところに通う場合の扱いの話をしております。現行の介護保険制度上は、障害福祉サービスの事業所としての指定を受けているというだけでは、介護保険サービスを提供できる仕組みとはなっていない。そこで介護保険サービスを受けることはできないということになっております。

 お手元の参考資料の8ページに、同じ文言を使っておって、少し混乱させてしまうかもしれませんけれども、介護保険制度における「基準該当サービス」というものがあるという御紹介をしたいと思います。先ほど資料の1ページ目の2つ目ので、障害福祉の施策で「基準該当サービス」という名前のもとで運用している仕組みです。介護保険の事業者に対して、改めて障害福祉の指定をし直さなくてもいいですよという取り扱いを認めておるのが障害の制度の中での「基準該当サービス」でございます。

 介護保険のほうでは、同じ名前ではあるのですけれども、8ページの一番上の、指定サービス事業所の要件、例えば法人格ですとか、あるいは人員、設備、運営基準などの基準の一部を満たしていない事業者の中で、一定の水準を満たすサービス提供を行う事業者について、市町村はそのサービスを「基準該当サービス」という形で保険給付の対象とすることを可能としておるものであります。狙いといたしましては、住民参加型の非営利組織などの多様な事業者の参入を可能にし、地域の実情に即したサービス提供を可能にするということが提案理由とされたという記録が残っております。

 3つ目のでありますが、このような形で認めています介護保険制度上の基準該当サービス。サービスの内容といたしましては、3つ目の、訪問介護、訪問入浴介護、通所介護、短期入所生活介護、福祉用具貸与について、指定基準同様、国の基準を踏まえて条例で各自治体において定めていただくということとなっております。それの目安といたしましては、国のほうで一定のルールをお示ししている。このような形で、一定の緩和したサービスの水準・基準を設けておるのが介護保険制度上の基準該当サービスであります。すなわち、言葉を変えますれば、障害の指定を受けていることのみをもって、その事業所がある意味介護保険の事業所として取り扱いを受けることはできませんよということでございます。

 参考資料の9ページ目に介護保険の基準該当サービスの一例を挙げておるところでございます。指定短期入所生活介護、いわゆるショートステイの扱いの中で、例えば介護保険の指定を受ける場合には医師は1人以上必要という要件が、基準該当短期入所生活介護では不要であるといったことを、24年の基準改定の中で対応したり、生活相談員についても、指定短期入所生活介護であれば、一定の人数、利用者の人数に比例した形で生活相談員を置いてくださいねという要件がございますけれども、基準該当の場合には、それを緩和して、1人以上で結構ですと。このような形で少し緩やかな基準を設ける形でサービスを広げていく。このような取り組みをしておるのが介護保険の基準該当サービスであります。

 資料4の1ページ目、3つ目のであります。しかるに、その結果といたしまして、現行の介護保険制度上は、障害福祉サービス事業所としての指定を受けているというだけでは介護保険サービスを提供できる仕組みとはなっていないところでございます。

 4つ目の、両制度の基準該当サービス、同じ名称で恐縮ですが、こちらについては、市町村の判断に委ねられているという現実がございます。地域によってその取り扱いに差があるという指摘もございます。

 また、平成24年に療養通所介護事業所において、主に重症心身障害児・者を通わせる児童発達支援などを実施する場合の指定基準の取り扱いを明確化し、障害児の通所サービスとしての利用も可能となっておるところでございます。

 こちらは、通所介護の議論の中でも御紹介をさせていただいたものでございます。参考資料11ページ目はそのときにも使用したものでございますので、御確認いただければと思います。

 1ページ目、最後のであります。このほか、相互に共通するサービス以外のサービスの組み合わせも含めて、介護保険と障害福祉のサービスを一体的に提供している多様な実例が日本には多くございます。また、これを私どもが支援をする観点から、ガイドラインを作成して、昨年の3月に全国に通知をいたしております。

 参考資料の12ページをお開きいただければと思います。こちらがそのガイドラインの概要でございまして、ポイントといたしましては、人員面での兼務あるいはハード面での共用の取り扱いが不明確となっていた部分について具体的に明確化する。その結果として、ポイントのところが太字になっておりますが、高齢者、障害者、児童等の福祉サービスの総合的な提供をする上での阻害要因を解消しようという狙いでつくられたものでございます。

 明確化する事項といたしまして、上の箱の中に書いてございますが、基準該当サービスの中で御紹介を申し上げたサービス以外の広範なサービスについて、それぞれハード、ソフトについての兼務等の取り扱いをお示ししておるというところが見てとれるかと思います。少し字が小さくなっておりますけれども、表の中に書いておるサービスを含むものでございます。

 この内容でございますが、下のところ1兼務可能な人員として、例えば管理者ですとか代表者、医師、栄養士、調理員などは兼務いただいても構いません。

 2共用可能な設備として、基準上規定がある設備であれば、食堂ですとか居間、機能訓練室、訓練・作業室等々、こちらに書いてある設備については共用が可能です。

 あるいは基準上規定がない設備といたしまして、例えば玄関ですとか、廊下、階段、エレベーター、送迎バス、このようなものについては共用しても差し支えないがという形でお示しをしておるところでございます。

 このようなガイドラインをお示ししているという御紹介でございました。

 資料4の2ページをお開きください。これまでの議論の御紹介であります。介護保険優先原則というのがございます。障害者が65歳になられた場合は、介護保険の被保険者となります。その結果といたしまして、使いなれた障害福祉サービスを利用できなくなるケースがあるということで、平成2712月、その時点で社会保障審議会障害者部会より見直すべきとの意見をいただいておるところでございます。こちらは参考資料の13ページにありますので、御確認いただければと思います。

 2つ目のであります。また、「地域共生社会」と私どもはさまざまな形でお示ししておるところでございますが、地域共生社会の実現に向けて当面の改革工程というものを本年の2月、私ども厚生労働省のほうで決定させていただいておるところでございます。こちらは参考資料の15ページ、16ページに資料がございます。内容といたしましては、この資料の2ページに書いてあるとおりでありまして、2つポイントとして挙げております。人口減少などの地域の実情に応じて、制度の縦割りを超えて柔軟に必要な支援を確保することが容易になるよう、事業・報酬の体系を見直す。

 また、本年の介護保険制度の見直しにおいて、介護保険に「共生型サービス」を創設する。障害福祉制度の現行の基準該当の仕組みについても、報酬において障害支援区分を勘案していない等の課題に対応するため、障害福祉制度に「共生型サービス」を創設する。これにより、介護保険または障害福祉のいずれかの指定を受けた事業所がもう一方の制度における指定を受けやすくするという見直しを行う。また、平成30年の介護報酬改定・障害報酬改定において、「共生型サービス」の創設に伴う基準・報酬についての必要な対応を行う。といったような本部決定があるところでございます。

 これを踏まえまして、3ページ目でございます。先般お認めいただきました地域包括ケア強化法の中で、狙いといたしましては、障害者が65歳以上になっても使いなれた事業所においてサービスを利用しやすくするという観点。あるいは福祉に携わる人材に限りがある中で、地域の実情に合わせて、人材をうまく活用しながら適切にサービス提供を行うといった観点から、社会保障審議会介護保険部会などにおいて議論を行い、ホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイなどについて、高齢者や障害児・者がともに利用できる共生型サービスを創設するということを法律案の中に盛り込み、国会で御審議いただきまして、先般5月26日に成立を見たところでございます。

 具体的には、介護保険、障害福祉のいずれかの指定を受けている事業所が、もう一方の制度における指定も受けやすくするというものが主眼でございます。各事業所は、地域の高齢者や障害児・者のニーズを踏まえて、指定を受けるかどうか御判断いただくという仕組みでございます。いわば任意の仕組みだということでございます。

 また、審議の過程において御紹介をしたいと思います。参議院の厚生労働委員会でこの法律が成立する前の段階で附帯決議というものが行われております。こちらは参考資料の18ページに載せておりますが、同じ内容ですので、資料のほうで読み上げたいと思います。

 「共生型サービスの実施に当たっては、従来、障害者が受けていたサービスの量・質の確保に留意し、当事者及び関係団体の意見を十分に踏まえ、その具体的水準を検討、決定すること」という宿題を頂戴しておるところでございます。

 資料の4ページ、介護保険と障害福祉相互に相当するサービスがあると申し上げましたが、基準として違いがあるというお話を御説明申し上げたいと思います。

 上の○でありますが、共生型サービスの対象となる介護保険優先原則が適用される相互に相当するサービス。こちらは※で下にぶら下げておりますが、ホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイなどがございますが、こちらについて、介護保険と障害福祉、両方の制度を比較すると、例えばデイサービスにおきましては類似する基準がある一方で、3点ほど挙げておりますが、人員配置については、介護保険サービスでは介護職員が5:1、すなわち利用者5に対して1の配置を求めておる。一方で、障害福祉サービスでは利用者の平均障害支援区分5以上の場合は3:1といったように、平均の障害支援区分の度合いに応じて人員の配置が決まるという仕組みとなっておるところでございます。

 こちらは参考資料の19ページにもう少し細か目の資料をつけておりますので、横目に置きながらごらんいただければと思います。

 4ページの2点目、機能訓練室の面積の話をしたいと思います。機能訓練室の面積につきましては、介護保険のほうでは、1人当たり3平米という面積要件を課しておるところでございます。参考資料の19ページのところで申し上げれば、右側の一番下、3平米掛ける利用定員が広さですとお示ししておる一方で、障害福祉サービスでは、支障がない広さで足りるという形で要件として求めておるところでございます。

 3点目、デイサービス、同じようなサービスでありながら、食堂につきましては、障害福祉サービスでは設備要件には入っていないといった違いがあるところでございます。同様な違いは、20ページ以降にも参考資料のほうでお示ししておりますので、御確認いただければと思います。

 2つ目のです。このため、介護保険または障害福祉のいずれかの指定を受けている事業所が、もう一方の制度における基準を満たしているとは必ずしも限らないといった状況にあるところでございます。

 資料の5ページ、検討すべき共生型サービスの基準と報酬についてでございます。本分科会では、障害福祉事業所が介護保険事業所としての指定を受ける場合の基準と、この事業所を高齢者が利用した場合の介護報酬の検討を行っていただくことかと思います。

 逆の場合、すなわち介護保険がベースであるところに障害者の方が通ってくるような場合、障害側から見たときの共生型サービスの議論、障害基準あるいは報酬の議論は、社会保障審議会障害者部会などで検討いただくということになる。そういう役割分担かと思います。

 下に表になっておりますけれども、見直しの方向性というところで、障害福祉事業所を高齢者が利用する場合に共生型サービスでどのようなものを位置づけるべきか、このようなことを御議論としてはお願いしたいということでございます。

 資料の6ページ目、対象サービスの範囲についての御提案でございます。2点ほど論点を挙げております。考え方として1、2としておりますが、高齢障害者の介護保険サービスの円滑な利用を促進するという観点です。先ほどこの議論の一つの契機となりました障害者部会の意見ということを御説明申し上げましたが、それを確実に実施するという観点から、介護保険優先原則が適用される介護保険と障害福祉、両方の制度に相互に共通するサービスであるべきではないか。

 2点目として、現行の基準該当障害福祉サービスとして位置づけられているサービス。このようなクライテリアで対象のサービスとして考えたいと思っておりまして、以下のとおりでいかがでしょうかということでございます。

 表になっておりますけれども、ホームヘルプサービス、介護保険サービスで申し上げれば訪問介護でございますが、障害福祉サービスとしては居宅介護あるいは重度訪問介護の指定を受けている方、事業所、それからそちらを高齢者が利用した場合についての議論。デイサービスで申し上げれば、障害福祉サービスで生活介護、自立訓練、児童発達支援、放課後等デイサービスなどの事業を行っている事業所について、高齢者が利用する場合にふさわしい共生型サービスとしての基準、あるいはその場合の利用者に対する報酬をどのように考えるか。同様に、療養通所介護、短期入所生活介護について御議論をお願いできればと思いますし、また、介護特有のサービスといたしまして、障害のほうに類似のサービスがないものとして、小規模多機能型居宅介護、あるいは看護小規模多機能型居宅介護というものがございます。こちらは通いと泊まりと訪問、この3つのファンクションをそれぞれ具備しておりますので、それぞれに対応するものとして扱うということで、障害のほうではこちらも検討いただくということになろうかということがこの表の中で書いてあるところでございます。すなわち、私どもといたしましては、この太線に囲んであるものについて御議論をお願いしたいと思っておるところでございます。

 資料の7ページでございます。6番、相談支援専門員とケアマネジャーの連携でございます。こちらは、昨年の介護保険部会の意見書でありますが、「相談支援専門員とケアマネジャーが、支援に必要な情報を共有できるよう両者の連携を進めていくことが適当であり、具体的な居宅介護支援事業所の運営基準の在り方については、平成30年度介護報酬改定にあわせて検討することとするのが適当である」とされているところでございます。

 以上を踏まえまして、論点を大きく3つでお示ししております。共生型サービスといたしまして、介護保険・障害福祉の相互に共通するサービスを行う場合には、指定障害福祉事業所が、介護保険サービスの基準を満たす場合。現在も事実上の共生型サービスとして運営は可能な状況でありますが、こういう場合と、2、指定障害福祉事業所が、介護保険サービスの基準を満たせないといった場合。その2パターンがあろうかと思います。

 特に2番目のパターンについて観点を3つほど挙げておりますが、障害者が65歳以上になっても、従来から障害福祉で受けてきたサービスを継続して受けやすくするという観点。あるいは地域の実情に合わせて、特に中山間地域など、限られた福祉人材をうまく活用するという共生型サービスの創設の趣旨。あるいは、附帯決議でも御指摘いただいておりますが、介護保険と障害福祉の両制度の基準や高齢者と障害児者の支援内容の違いを踏まえて、サービスの質の確保にも十分留意をして検討する必要があるのではないか。

 最後の、相談支援専門員とケアマネジャーの連携でありますが、この連携に向けた取り組みについて、どう考えるか。

 説明は以上でございます。

○田中分科会長 ありがとうございます。

 地域包括ケア強化法案の趣旨からしても、共生型に進むという上位概念には皆さん賛成でしょうが、具体的な運営基準、指定基準等ではいろいろと議論しなくてはならないようです。

 ただいまの御説明に対して、質問、御意見をお願いします。鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 説明を聞いて、理解ができたような気がしますけれども、8ページの論点について、3つがあります。上の2つは一緒だと思うのですが、限られた資源の有効活用のためにはこうした共生型サービスも必要だと思うのですけれども、両制度の基準や支援内容をあわせていくのか、それとも別々のままいくのか、よくわからない部分もあります。もしあわせていくということであれば、十分な時間が必要だろうと思います。それから財源の問題をどうするのかということです。それぞれ別の財源でやっているわけですから、介護保険側から見れば、障害福祉サービスの財源を肩がわりすることは難しいと思います。その辺については、どのように考えているのでしょうか。2点、財源の問題と基準や支援内容の違いの問題を確認させていただきたいと思います。

 3つ目ののところですけれども、これはそれぞれの連携を運営基準に定める必要があると思います。共生型サービスの相談やケアプラン作成には、十分な猶予期間が必要だと思いますが、福祉の相談支援専門員とケアマネジャーの両方の資格を有する方を育成していくのが一番手っ取り早いのではないかと思います。相談支援専門員の研修は、それほどハードルが高くないようでございますので、そういう形にするのがマンパワーの有効活用という意味からも有効ではないかと思います。

 以上です。

○田中分科会長 財源と根本的な質問です。お答えください。

○三浦振興課長 ありがとうございます。振興課長でございます。

 2点ほどお尋ねいただきました。まず1点目が障害と介護、それぞれのサービス基準をそろえる方向で考えているのかというお尋ねかと思います。御案内のとおり、それぞれのサービス、これまで経緯もあり、それぞれの専門性を持ちながら現状に至っているということがございます。例えば発達の関係、障害児といった場合には、恐らく介護にはない視点、ない専門職というものが要件としても入っておりますし、あるいはその専門性に基づいてサービス提供がなされてきた、あるいは今後もその点については必要になってくる部分があろうかと思います。

 そういう意味で、単純に将来的に一致を目指すような議論をお願いしたいというよりは、まず現状あるものを前提にしながら、共生型として一種の緩和というか、サービスの質を確保しながら、一定の水準をどのように設定していくかという御議論をお願いができればというのが1点目です。

 財源論のお話がありましたが、基本的に共生型サービスの創設と財源、あるいはもっと申し上げれば、介護保険制度と障害福祉制度の関係性とは切り離した議論だと私どもは説明申し上げております。すなわち、これを契機として制度が統合するといった議論をするものではありませんので、そこは切り離したものとして今回の分科会の議論はお願いしたいというところでございます。

○田中分科会長 よろしいですか。

○鈴木委員 はい。わかりました。

○田中分科会長 亀井委員、お願いします。

○亀井委員 この場で意見を申し上げるのはふさわしくないかもわかりませんけれども、蒲原局長にございましては、これから私どももより大所高所から御指導いただかなければならぬことでもございますので、あえてここで申し上げておきたいと思っているのです。

 共生型サービス、施設あるいは事業所というのは、我々は物すごく期待をさせていただいているものでございまして、本来は子どもから高齢者まで一つの制度でサービス提供されるのが理想なわけです。65歳から変わりますよということではなくして、一つの制度であるというのが理想やと。こんなふうに思ってございます。今後この基準、報酬についても、弾力ある対応がかなえられるようなものとしていかなければならぬのではないかと思っていますし、これを一つのステップとして、次なるステップも視野に入れたような議論も今後進めていかなければならぬのではないかなと思っています。

 ただ、今、我々各自治体が非常に悩ましい問題も抱えているわけです。それは何かといいますと、障害の給付の関係が毎年大体20%ずつぐらい伸びているのです。私のところも1億ずつぐらい伸びているのです。このままの制度であれば、我々自治体はもたない。そういう厳しい現実もあるのです。この制度ではもう国についていけない、こんなふうにも思わせていただいております。

 そこで、国がもしこの障害の制度を続けていく。ちょっと誤解のないようにですが、私は、障害の場合はそのサービスを削っていくということであってはならないと思っていまして、障害者の生活をきっちりと支えられる制度は続けていかなければならない、こんなふうに思っているのですけれども、しかし、財源上に非常に難しい問題も生じてきておるというのは御理解いただきたいと思っております。

 この制度を仮に税金だけで続けていくということであるならば、今、国が2分の1、県が4分の1、市が4分の1でございますけれども、これを国が4分の3、県が8分の1、市が8分の1、そのぐらいの制度に変えていただかなければならないと思ってございますし、それがもしかなわないということであれば、これはまた保険制度を考えていかなければならない。こんなふうに思ってございますけれども、あえてここで申し上げておきたいと思います。

○田中分科会長 給付費分科会の議論ではないので、御要望ということでよろしいですね。

○亀井委員 意見、要望。

○田中分科会長 ありがとうございます。

 武久委員、それから堀田委員、お願いします。

○武久委員 障害者福祉に詳しい人はこの中には割合少ないかなと思うのですが、こういうことが出てきました。介護保険が始まる前に、障害者サービスも一緒にしたらどうかという話はあったのです。ところが、介護保険というのは保険ですから、保険というのは被保険者と保険者があって、保険事故があるわけです。障害者はもう既に保険事故に遭っているということになりますので、この保険制度が適切かどうかというところでこれがペンディングになったわけです。

 現実問題として、障害というのは、知的障害、精神障害、肢体不自由と、はっきり分かれておりまして、介護保険というのは、精神障害の人が65歳以上になったら入るのだろうと思うのですが、精神科デイナイトという制度がありまして、これはそちらのほうでやっております。知的障害も知的障害のデイサービスがございまして、これはこれでやっています。重心の場合は重度心身障害者の通所サービスを別にやっておりまして、これは10人以下ぐらいのところで大体やっていますけれども、それぞれ皆さん、非常に苦労しながらよく頑張っていらっしゃるというのが現実です。

 実際に知的障害の若者と介護保険の要介護者とが一緒になると、認知症のお年寄りは突然暴れ出したりしますが、若い人と力の差がありまして、知的障害の人はいきなりぶん殴ってきたら、首が曲がるぐらいになってしまったり、また、特別メニューでやらないといけないとか、場所をちょっと変えないといけないとか、いろんなことがあるのですけが、私の考えでは、これは一緒にしていったほうがいいと思います。そうでないと、なかなかもたない。

 特に地方の過疎地域では一緒にやるべきだと思いますし、いろんな障害、この3つの障害をどのようにやっていくということですけれども、はっきり言って職員はいきなり利用者が来られても困ります。研修をかなりやらないと、これはできないだろうと思いますし、別メニューでやらないといけないとか、いろんなことでありますが、介護保険の単価よりも障害者の単価のほうが少し高いような感じですが、手間は非常にかかります。その辺のところが軽度要介護者が多い通所サービス事業に。障害者程度は非常に重い人もありますけれども、今回の共生サービスというのは非常にいい考え方だと思いますし、今後はこれ を進めていかないといけないけれども、かなり準備をして、教育もしないと、なかなか一緒にはなりにくいので、関係当局の指導をよろしくお願いしたいと思います。

 場合によって、これがきちっとできるようになったら、我々の現場も障害児の施設が十分でないところはカバーして、我々も努力してやるという方向に前向きでやるべきだと思っております。

 以上です。

○田中分科会長 ありがとうございます。

 堀田委員、どうぞ。

○堀田委員 共生型サービスというのが、2ページのところでも経緯を御紹介くださったと思うのですが、どういう目的でどういう理念でつくっていくのかなということ。これだけさまざまサービスが新たにできて、よくわからないとかとも言われる中で、新たにつくるということの目標をどこに置いていくのかということを明確にする必要があるかなと思います。

 本当にごく基礎的なところでは、2ページのところでも言われているような障害がある方が継続してというお話と、それから既にさまざまな複数の事業を使いこなしながら、地域の中で年齢とか障害や疾患の違いを超えて暮らしを支えるということをやっていらっしゃる方々が、負担が少なく効果的・効率的にというような視点と、逆に事業としては、例えば介護保険だと小規模多機能みたいな、一つの事業を使いながらも、実際には地域の子どもから障害のある方からさまざまな方々を見ていらっしゃるというところが少し応援されるというところがベースの意味なのだろうなと思うのです。

 他方で、先ほどの亀井委員の御指摘にもつながると思うのですが、地域共生社会の実現に向けてということ、参考資料の15ページのポンチ絵でも描かれていることですけれども、もう一つの目標は、より人間的で、しかし、より持続可能性を人の暮らしとしても地域としても高める循環をどうつくっていくかということでもあると思っていて、その基盤を支えるサービスとしてもということを考えると、単にきょう挙げてくださったような、指定を簡素化するとか、あるいはハードやソフトの共有を進めやすくしていくということでは、基礎的なほうの1つ目のほうにはもちろん結構だと思うのですが、改めてこうしたサービスが単に目の前にいらっしゃる利用者さんとか、入居者の方々のその日の暮らしをどうしたかということではなくて、結果的にそこのサービス、参加している方々の存在が地域のつながりを強化していくとか、さらにその地域にとっての価値を還元していく、そのことを評価するということに介護保険サービス全体としてもつなげていけるステップにするということが有意義なのではないかなと思います。

 例えばもう既にやっているような、そのことの一環として介護とか障害に加えて、子どもの一時預かりとか、多世代の、制度外の取り組みをやっていることの評価を検討してみるとか、さらに言いますと、そういったインプットを通じた活動・アウトプットが地域のさまざまな関係者にとって、御本人、御家族、地域にとってどんなアウトカムを生んでいくのかといったような、既にまちづくりとか就労支援とかでは社会的インパクト評価なども導入されつつあるところですし、いろいろなお金の循環を生んでいくという意味での地域に価値を還元するということの指標を試行的に導入するとか、それが継続的に改善できる仕組みを考えていくとか、もちろん来年度からすぐさまということにはいかないと思いますが、単なるハード、ソフト共有をということを超えた次なる一歩としての評価のあり方ということをきっちりと考えていく必要があるかなと思います。

 以上です。

○田中分科会長 ありがとうございました。

 稲葉委員、小原委員の順でお願いします。

○稲葉委員 質問と意見を1点ずつ申し上げたいと思います。

 まず、質問になりますが、高齢者の介護と障害者の介護を同一の事業者でサービス提供するという共生サービスが進むことが望ましいと基本的には考えております。その中でそれぞれ、状態には高齢者や障害者の違いがあります。障害者の中でも幾つかの分類があるように、それぞれ特性があり、専門性が求められます。そこで働く職員に対しては、十分な教育が必要だと考えられます。

 ほかの委員からもこの辺の御指摘はあったと思いますし、相談支援専門員とケアマネジャーの連携という点でも触れられたと思われますが、現場で働く職員に対しての教育について、どのようにお考えなのかということがもしわかれば、お話しいただきたい。これが質問です。

 意見です。一方で、自治体の窓口は介護の部局、障害の部局が2つ存在していて、それぞれが連携していないとちぐはぐなものになってしまいます。事業所側や現場側が混乱しないような役所の仕組みづくりというものも必要だと思われます。これを意見として申し上げたいと思います。

 以上です。

○田中分科会長 御質問にお答えください。

○三浦振興課長 ありがとうございます。振興課長でございます。

 まず、お尋ねいただきましたお話、職員に対する研修をどのように考えるかという御指摘かと思います。まず最初に確認いたしたいのですけれども、基本的にこちらは高齢者の方が障害者の事業所に赴いてサービス利用する場合、障害福祉の事業所に対して、どのような基準を設けるかという観点で考えるということをお願いしているということが前提です。

 そうしますと、例えば既存のデイサービスで申し上げれば、デイサービスの職員に対してどのような要件があるかということの延長線上で、障害の事業所であるからといって、どこまで求めましょうかと。こんな頭のつくりになろうかなと思います。

 それで考えたときに、それぞれサービス、あるいはサービスの中で求められている基準があろうかと思いますので、それを軸にしながら、どの程度それを求めると、逆に言うと制度を広めるという観点からは支障になりはしないか。このような頭で御議論いただければと思っておるところでございます。

 それから、仕組みのたてつけ、要は、役所の中で障害部局と介護部局というお話、今、御指摘いただきました。基本的にはどちらかのほうで先に指定を受けているところが2個目に受けるのが共生サービスだというイメージでお考えいただければと思います。確かに稲葉委員から御指摘いただいておりますとおり、両方の部局がしっかりと連携して、無駄な事務作業が事業所再度に発生しないように、あるいは利用者に御負担をかけないようにといった観点は非常に重要な御指摘だと思いますので、それについてはできる限り工夫をしていきたいと思っております。

○田中分科会長 小原委員、どうぞ。

○小原委員 論点の3つ目の相談支援専門員とケアマネジャーの連携というところについてですが、制度的な仕組みで、65歳になると介護保険に移行してくるということに対しては、違和感とかいろんなことを思っておりましたので、この仕組みの方向性については、すごい魅力的だなと感じております。

 その中で、そうはいっても、双方の分野において相互理解を深めていく必要は絶対あるわけで、例えば介護側から見たときに、障害者の生活状況だったり、障害サービスの理解とか、そういったことの相互理解というのは絶対に必要になってくるのかなと。その中で、例えば相談支援専門員とケアマネジャーが2つのマネジメントを両方使い分けている、二刀流みたいな形でやっていくのか、それとも共通言語をつくりながら、共通のマネジメントプロセスを新たにつくりながら、ここの分野で連携、活躍していくのかというところも含めてつくっていかなければいけないのかなというところと、こちら側から行った場合、例ですが、ケアマネジャーの法定研修に相談支援員との連携に関する科目を入れるとか、そういったところからの設計が必要になってくるのかなと思いましたので、意見として述べさせていただきます。

○田中分科会長 お三方、手が挙がっていますね。では、近いほうから、伊藤委員、石田委員、瀬戸委員、お願いします。

○伊藤委員 共生型サービスについては、その地域の資源が十分でないという場合のことも考えますと、確かにこれが利用できるサービスを持続させていくという観点でも非常に有効だと考えているところです。

 ただ、心配なのは、そのサービスの質の確保という点でありまして、先ほども御指摘がありましたけれども、そのための研修、教育という話がありましたが、研修をきちんと受けられるような時間ですとか、代替要員の確保ですとか、そういうことも必要になってくると思います。

 ただ、きょうこういう御説明を聞いても、具体的な障害の範囲も本当にどこまでやるのかということも含めて、具体的なイメージがまだ湧いてきていないところであります。富山型モデルが紹介されておりますが、これも通所とB型の両方やっているというところだと思いますけれども、今回想定されているのは、訪問介護とかショートステイ、デイサービス、さらにもっと広く想定されているようですので、こういったものを丁寧にモデル事業などをやっていって、サービスのやり方、マネジメントも含めて実際どうやっていくのかというのを見せていただきたいと思います。

 以上です。

○田中分科会長 石田委員、どうぞ。

○石田委員 一言だけです。新たな共生型サービスがつくられたときに、新しいこういうサービスができたからということで、この形に現存のいろんなサービスをはめ込むというのではなしに、これまで実際に地域でいろんな形でサービスを提供していらっしゃった方々が実際にやっていったときに、ああ、ここの面が緩和されれば、もっとこの方にもサービスが提供できたのにとか、ここがもう少し緩くなれば、さらに幅広くサービスができると思っていたところに、まず今回の新しい共生型サービスが適用されればと思っております。まず、そこから基本でスタートしていくというのが本来だと思っておりますので、ぜひそうした方向で実践していただくことに期待をしております。

 以上です。

○田中分科会長 瀬戸委員、どうぞ。

○瀬戸委員 資料4の5ページのところで、この分科会と障害者部会の役割分担が書かれて、説明を受けましたけれども、基本的には両方の部会でしっかりと話し合いができて、両方の進捗状況が共有できるよう形をとっていただければなと思います。

 人員、設備基準についてですが、今、伊藤委員からもありましたが、少しモデル事業的なことをやったらどうかと思います。基準についてもいろんなパターンがありますので、障害が中心のもの、高齢が中心のものがありますので、時間がないですが、モデル的にやりながら検討していくことが重要かなと思います。これは先ほど堀田委員もおっしゃっていましたけれども、既にやられている事業所等がありますので、そこが混乱しないような設備と基準にしないと、せっかく地域に根づいてやっているところが、これで逆にやりづらくなるというのは避けるべきと思います。

 最後、1つですけれども、養護老人ホームですとか軽費老人ホームなど、いわゆる老人福祉施設の空床とか、そういうところを使って通いとか訪問とか、いろんなこともやっているのですが、市町村の事情によって障害者の受け入れ等を既にやっているところもありまして、そういうところもできれば共生的なサービスの類型とするようなことを、これはもしかしたら今でないかもしれませんが、将来的なことも含めて検討していただければなと思います。

 以上です。

○田中分科会長 松田委員、どうぞ。

○松田委員 一言だけです。以前障害者プランに関連した研究、調査をやらせていただいたときに、障害を中途で持たれた方ともともと持たれている方ではかなり心理的なもので壁があるのですね。共生型サービスをこれからやっていこうと思ったときに、共生型サービスの意義とかいろんなことについて、住民に周知する作業を片方でやっておかないと、なかなかうまくいかない部分も出てくると思いますので、あわせて国民とか住民に対する情報提供もぜひお願いしたいと思います。

○田中分科会長 田部井委員、どうぞ。

○田部井委員 これは推測なのですけれども、富山のナイチンゲール賞をもらった惣万佳代子さんが「このゆびとーまれ」という共生型のサービスを始めて、それが原型になって、こういう提案に結びついたのではないかと思うのですが、今、いろいろ出されている懸念であるとか、そういうものがある程度克服されて、それなりの前向きな高い評価があるので、恐らく富山県という自治体が一つの形として採用したということで、それが今回の提案に結びついたのだとすれば、その辺の懸念とされているものが克服されて今があるということだと思いますので、その辺の資料をもう少し丁寧に出していただけると、形がよくわからないままあれこれ議論するよりも、具体的な議論に結びついていくのではないかと思いますので、ぜひ資料提供をお願いしたいと思います。

○田中分科会長 いずれにしろ共生型についての議論は第1回ですから、皆さん、まだよくわからなかったところもあると思います。後任の課長にしっかりと伝えてください。

 大変申しわけありませんが、居宅介護支援について演説をしようと思って準備されてきた委員もおられるでしょうが、次回回しとさせていただきます。第1ラウンドの時間の順番としては間に合う見通しです。

 局長、最後に一言、いかがですか。今後この会にはなかなかいらっしゃれないでしょうから。

○蒲原老健局長 この給付費分科会の関係で、この段階ではありますけれども、異動の内示をもらいました。ただ、非常に大事な時期であります。あるいはまた法改正事項についてもこの場で議論を引き続きお願いするということでございますので、とりあえずこれまでのことについての御礼を申し上げるとともに、これから同時改定あるいは法改正の施行等に向けてよろしくお願いしたいと思いますし、私も一生懸命やっていきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。

 ありがとうございました。

○田中分科会長 今後もちゃんと見守ってくださいね。

 それでは、本日はここまでといたします。

 次回について、事務局から説明をお願いします。

○鈴木老人保健課長 居宅介護支援につきましては、時間配分を間違えてしまいまして、皆さん、申しわけございませんでした。

 次回の日程につきましては、また事務局のほうから追って御連絡させていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。

 それでは、本日はこれで閉会させていただきます。お忙しいところ、どうもありがとうございました。


(了)

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