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2017年4月20日 第51回医療部会

医政局総務課

○日時

平成29年4月20日(木)15:40〜17:30


○場所

経済産業省別館 312会議室


○議事

 

 

○医療政策企画官 定刻まであと数分ございますけれども、皆様おそろいのようですので、ただいまより第51回「社会保障審議会医療部会」を開会させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中を御出席くださいましてまことにありがとうございます。

 医療部会の総委員数は24名で、定足数は3分の1の8名となっております。

 本日は、荒井委員、井上委員、大西委員、楠岡委員、本多委員、山崎委員から御欠席との御連絡をいただいております。

18名の委員の皆様が御出席ですので、定足数に達している旨、まず御報告申し上げます。

 次に、前回の医療部会以降、事務局におきまして異動がございましたので、御報告させていただきます。

 島田看護課長でございます。

○看護課長 島田でございます。よろしくお願いいたします。

○医療政策企画官 議事に入ります前に、お手元の資料の確認をさせていただきます。

 お手元に、議事次第、座席表、委員名簿のほか、資料1−1及び1−2、資料2、資料3、資料4、資料5、参考資料1、参考資料2をお配りしております。不足がございましたら、お知らせください。

 それでは、以降の進行は永井部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○永井部会長 では、最初に欠席の荒井委員の代理としまして奈良県医療政策部長、林参考人の御出席を、また、欠席の山崎委員の代理としまして公益社団法人日本精神科病院協会副会長の長瀬参考人の御出席をお認めいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○永井部会長 ありがとうございます。

 では、議題に移りたいと思います。最初に「医療計画の見直し等に関する検討会における議論等について」、事務局より御説明をお願いいたします。

○地域医療計画課長 地域医療計画課長でございます。

 資料1−1と1−2、参考資料1を用いまして、医療計画の見直し等に関する検討会における議論等の状況について御説明を申し上げます。

 参考資料1は、実は既に出させていただいております告示でございまして、検討会の結果を踏まえて医療計画の策定指針自体は既に都道府県宛てに示している状況でございます。今回、改正したものの内容について御説明を申し上げたいと思います。

 資料1−1をお願いいたします。1枚めくっていただきますと、1ページ目、右下のほうにページ番号が書いてありますが、医療計画の見直しに伴い改正した省令・告示・通知一覧ということでつけさせていただいております。

 2ページ目ですが、今回の策定指針の位置づけは、平成30年4月から都道府県で医療計画を立てていただくための指針ということでございました。この30年というのは診療報酬や介護報酬の改定もあり、介護保険事業計画の策定というものも重なっているタイミングでございます。

 3ページ目でございます。医療計画の見直し等に関する検討会ということで立ち上げまして、この指針の見直しの検討をしておりました。

 4ページ目でございます。第7次医療計画の見直しの概要ということでございますけれども、5疾病・5事業及び在宅医療。これは特段変更しておりませんが、「急性心筋梗塞」を「心筋梗塞等の心血管疾患」に変えたということ。それから指標については、さまざまな見直しをしております。後ほど御説明しますが、地域医療構想に関して調整会議において議論する内容及び進め方も整理しております。また、医療・介護連携に関して、都道府県と市町村の協議の場の設置のことや、医療介護連携の指標を充実させるということもしております。また、基準病床数に関しても必要量との関係性の整理を行いましたということでございます。

 個別の内容についても少し触れさせていただきます。5ページ以降で5疾病・5事業、在宅医療に関してでございますが、6ページががんの医療体制ということでございます。がんに関してはこれまで均てん化ということで、どこに住んでいてもがん医療を受けられるようにということでやってまいりましたが、ゲノム医療等々、集約化してやるべきものもあるのではないかということで見直しがされているという内容になっております。また、治療と職業生活の両立支援ということも書かれております。

 それから7ページ目、脳卒中でございます。回復期リハビリなど、急性期治療のみならずリハビリについても書かれております。

 8ページ目でございます。これは「急性心筋梗塞」から「心筋梗塞等の心血管疾患」の医療体制ということで見直しを行ったものでございます。

 それから9ページの糖尿病。保険者でやっております事業につきましても、記載をされております。

10ページが、精神疾患の医療体制ということでございます。これは精神・障害保健課で実施した検討会の結果を踏まえた内容になっておりまして、精神障害にも対応できる地域包括ケアシステムの構築などについて書かれているところでございます。

11ページ、救急医療体制でございますけれども、これも従来のものも踏襲してはおりますが、かかりつけ医や介護施設等の連携・協議体制の記載などが追加されているところでございます。

12ページ、災害医療でございます。こちらは熊本地震等の実情も踏まえまして、記載の見直しをしたということでございます。

 それから13ページ、へき地医療でございます。へき地医療に関しては、従来、「へき地保健医療計画」というものを別途立てておりましたけれども、平成30年度から「医療計画」に統合した上で記載を充実させているところでございます。

14ページ、周産期医療体制でございます。こちらも周産期医療体制整備計画を別途立てておりましたが「医療計画」に統合しております。また、14ページの右側でございますけれども、災害時の関係で、熊本地震等の対応を踏まえまして、「災害時小児周産期リエゾン」も加えております。

15ページが小児医療体制でございますけれども、小児の医療の連携体制などが記載されております。

 それから16ページ、在宅医療でございます。これは地域医療構想や介護保険事業計画と整合性のとれた、実効的な整備目標を立てまして、多様な職種・事業者を想定した取組みであるとか、地域支援事業と連携した取組みということで、介護との連携の中での在宅医療ということでの記載になっております。

17ページが指標についてでございます。このPDCAサイクルを回していくことで具体的にどういう手順で目標を立ててやっていくかというようなことも、通知等でしたところでございます。

18ページからは地域医療構想の関係でございまして、これも現在、平成28年度中に全都道府県で策定が終了しておりますので、今後、調整会議での議論を進めていただくに当たっての参考ということでございます。これも従来から御紹介しておりますが、基本的にはこの左側にありますとおり、各医療機関が担う医療機能等を踏まえて議論をしていくということで、とりあえずは救急医療や災害医療というようなことを念頭に置きながら、他の内容についても順次検討していただく形でどうかというようなことを書かせていただいております。また、病床機能を転換する場合の医療機関の役割の確認ということで、構想の方向性との整合性を議論していただくということも書いております。18ページの右側ですが、新規参入、規模拡大を行う医療機関等への対応についても調整会議で議論していただくということですし、また、さまざまな場で御指摘もいただいておりますが、そもそも地域医療構想、それから議論の進捗などによって地域住民への啓発も重要ということで書かせていただいております。

19ページでございます。具体的にどういうスケジュール感で、各都道府県の構想区域ごとに議論していただくかというようなイメージを書いたものでございます。既に4月に入っておりますけれども、4月から夏ごろにかけてデータを確認したり、そしてまた秋ごろに向けて機能や事業分野ごとの不足を補う具体策をどうするかという議論もしていただきつつ、秋ごろ、10月以降の可能なところで具体的な医療機関ということの議論が出てくるところについては、そういうことも議論していただくということでございます。そして次に、4回目と書いておりますが、年度末ぐらいにかけては基金の活用ということも含めて議論をしていただくということです。これはあくまでイメージですが、このような形で各構想区域ごとの調整会議での議論を進めていただくということを考えております。

 ただし、ここに書いたように4回やれば十分に事足りるということではないと思われます。実際は地域によっては、より丁寧に細かく部会や分科会、あるいは当事者や関係病院が入った会議を開くなど、さまざまな取組みが必要と思っているところでございます。また、都道府県全体としましては、全体の構想、区域ごとの議論の状況なども把握していただきながらやっていただくということですし、その状況をまた国にもお知らせをいただいて、好事例もしくは調整困難事例といったものを整理して共有させていただくということを考えているところでございます。国の支援としては、まずはきちんと、さまざまなデータを提供するということ。それから、関係する職員の研修などを通じて、地域の議論がきちんと行われるようにバックアップをしていくというようなことで考えております。

 また、20ページが医療・介護連携ということで目標としましては地域の医療機関で対応すべき在宅ニーズ、目標とする提供体制について議論していただきまして、これは介護等の関係もあり、都道府県のみではできませんので市町村の医療・介護担当者等との協議の場を置いていただくということを書かせていただいております。また、指標については具体的なサービスの状況がわかるような指標を置いていただくということ。さまざまな検討すべき課題、施策についても書かせていただいております。

21ページは今後の医療計画、介護保険事業計画策定スケジュールのイメージでございます。医療計画は既に指針を出しておりますけれども、介護のほうは基本指針案ということに関しまして6月ということになりますので、それに向けまして、各市町村や都道府県で議論していただくわけですが、介護のほうの基本方針の議論を進める中で、都道府県と市町村の協議の場を持っていただくことをイメージとしてお付けしているところでございます。この中で在宅介護というところも、地域における対応というものをしっかりと議論していただきたいということでございます。

22ページは、基準病床数に関してでございます。これも基本的な計算式はここにお示ししているとおりでございますが、病床利用率の考え方やブロックごとの経年変化率を踏まえた日数を設定すること、あとは入院入所需要率から療養病床入院受療率への見直しということで、今回の地域医療構想や介護との連携等を考慮した見直しを行っているところでございます。

23ページをごらんください。今後の医療計画の見直し等に関する検討スケジュールでございます。平成29年度も医療計画の検討会等、ワーキングも含めて必要な検討を続けていく予定にしております。また、関連する検討会等ということで、脳卒中、心臓病その他の循環器の検討会ということで少し議論が残っておりますので、そういった関係する検討会の議論は適宜、早い段階で都道府県のほうに追加で示すということも考えているところでございまして、またその状況なども部会で適宜御報告をしたいと思っております。

 最後に、資料1−2でございます。これは4月12日に塩崎大臣から経済財政諮問会議で報告したものでございます。今回お付けしておりますのは、1枚めくっていただきますと、右下にページ番号を入れておりますが、1ページ。地域医療構想の推進に関して御説明をしております。先ほどの御説明と重複しますが、調整会議での具体的議論を促進していくために、国としてはデータをきちんと提供していくということと、基金によってバックアップしていくこと等々が書かれております。これは参考までにお付けしているものでございます。

 説明は以上でございます。

○永井部会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明について、御質問、御意見があればお願いします。

 加納委員、遠藤委員の順にお願いいたします。

○加納委員 資料1-119ページですが、進め方のサイクルのイメージ図ということで、こういう形でスケジュールは毎年繰り返すということを明記していただいたのは非常にありがたいし、わかりやすくなったかと思うのですが、下段の調整会議の3回目に「転換についての具体的な決定」という、その「決定」という言葉がまだ残っているのはちょっと気になります。これを例えば「転換についての議論」または「転換についての検討」といった言葉にして、その結果、4回目では、その中で決まった人には基金を拠出するとか、そのような言葉にできませんか。というのは「具体的な決定」という言葉が残っている限り、また誤解を与え、地方においてまたある程度具体化しなければいけないのか、という変な動きが出るのではないかということを懸念しますので、ここはそういう言葉に変えてはどうでしょうか。

○地域医療計画課長 これに関しまして、少し説明として補足させていただきますと、構想区域ごとの議論の進捗というのは、そもそも地域医療構想の前から病院間で連携について議論されている地域もありますので、熟度といいますか、相当に違いがあるという認識でございます。ですから、「決定」は、できるところは決定していただくという意味であります。4回目のところに書いてありますが、毎年度、基金の活用については、具体的な病院名を挙げていただく訳でありますが、その際、例えばここの病床機能を回復期のほうに転換するというようなことも含めて決定していただくことが必要であります。なお、ご指摘のような心配がないように、例えば都道府県の担当者に対する説明の場でありますとか、いろいろな機会を通じて、一律な解釈ということにならないように、丁寧に現場に伝えてまいりたいと思っております。

○永井部会長 よろしいでしょうか。

 可能なところで決定というニュアンスのようですが。

○加納委員 決定という言葉は得てして誤解を招く可能性がまだまだ高いのではないかと思いますが、そういうことであれば変更はやはり難しいということでしょうか。

○地域医療計画課長 一番上のところに「毎年繰り返すことで」ということも書かせていただいておりますし、この会議は議事録も公開されております。「検討」ですと、それでは決定できそうなものも決定しなくていいのかという、逆の誤解を与えかねないところもありまして、ここは「決定」とさせていただいております。ただし、地域によってさまざまな事情、状況もありますし、進捗状況にはばらつきがあるということですので、この資料については、きちんと意味を説明をしながら使っていきたいと思っております。

○永井部会長 遠藤委員、どうぞ。

○遠藤委員 13ページにへき地医療の拠点病院の要件についての見直しが記載されており、町村代表して来ていますので、この点についてお願いを申し上げておきたいと思います。へき地拠点病院が中山間地域や離島等のへき地の医療を確保・維持するために重要な役割を担うことは皆さん御認識だと思います。そこで、へき地での医療提供体制の確保については、今後も慎重な議論を行っていただけるよう、お願いしておきたいと思います。

○永井部会長 ありがとうございます。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員 まず、2番。タイトルが「医療と介護の一体改革に係る主な取組のイメージ」とあるのですが、医療と介護の一体改革というのは初めて聞きました。これは、担当は誰ですか。一体改革は社会保障と税が一体改革でしょう。何か、どこかに気を遣ったのですか。

○地域医療計画課長 この資料は最近よく使っておりますが、確かに一体改革というと社会保障と税の一体改革というものが一番よく使われているフレーズでございます。医療と介護が平成30年4月に向けて連携を保ちながら一体的にやっていくということであります。

○中川委員 一体的な改革と一体改革は全く意味が違いますからね。ぜひ、慎重に言葉を選んでください。

○地域医療計画課長 誤解を与えるということであれば、例えば「一体的改革」というように、今後使うときはそのように注意して使いたいと思います。

○中川委員 かなり注意してください。

 それで、本題に入りますが、19番。1回目、2回目、3回目、4回目と、調整会議の欄にあるけれども、毎年1回目は、病床機能報告や医療計画データブック等を踏まえた役割分担について確認するのですか。毎年、同じ構想区域でこれをやるのですか。そして、各医療機関の役割の明確化、各医療機関の病床機能報告やデータブックの活用。これは毎年、1回目でやるのですか。

○地域医療計画課長 病床機能報告に関しましては、毎年、7月のデータを10月1日に集収しておりますので、直近のデータも使っていただくということです。データブック等とさせていただいておりますのは、今後、さまざまな研究成果なども、その都度、提供させていただこうと思っておりますので、基本的には最新のデータをお送りするというイメージで、そういう議論をする場を年度当初に持っていただく必要があるのではないかと思っているところでございます。

○中川委員 そこで一番大事なことは、一番下に書いてある、「不足する医療機能の確認」です。これが地域医療構想の最大の目的なのです。それをまず一番上に持ってきましょうよ。そして、「医療機関の役割の明確化」と言いますけれども、各医療機関の病棟単位の役割ですよ。A病院が何をする、急性期をする、B病院が回復期をするということではないのです。病棟単位の役割の明確化ですからね。それをまず一つ申し上げたい。

 それから、この1、2、3、4とありますけれども、地域医療構想策定ガイドラインにも書いてあると思うけれども、調整会議は定例会議と臨時会議に分ける。定例会議は一般的な構想区域内のデータをみんなで把握しながら共通認識を持つ。臨時会議はコアメンバーで、ある医療機関がある病棟を転換しようとか新規に何かしようというときに会議を持つという区分けで整理するべきと思います。

 そこで、基金の活用とおっしゃるが、では、毎年毎年、気をつけないと、医療機関同士で基金の奪い合いになる可能性がある。例えば病床機能が4機能とも不足していない構想区域において、医療機関が基金を活用するということは想定されますか。

○地域医療計画課長 前半の御提案については検討させていただきたいと思いますけれども、今の御質問に関して申し上げると、耐震化が必要な場合など建てかえの時期が来るようなものであったり、事業継続についていろいろ議論が出ているような段階もありますので、あり得ると思います。また、ほかにも、例えば在宅の基金の活用ということもありえますので、構想区域ごとで、様々あり得ると思っております。

○中川委員 ということは、基金の使い方が今までよりも柔軟にできるようになるという見通しを持っているわけですね。耐震化や老朽化など、そういうものへの対応にも使えるようになるという認識でいいですか。

○地域医療計画課長 耐震化というのは建てかえが必要な状況の例でございまして、耐震化のみだと別の補助金がありますので、その目的のためだけであれば、そちらを使っていただくことになります。例えば病院を統合して別の病院を建てるというようなことになった場合には、新しく建てる場合には直近の耐震基準が適用された建物を建てることになりますので、結果的に耐震化された建物になるということはあると思います。

○中川委員 私は、基金の使い方を柔軟にしてほしいという意味で申し上げているのです。ということであれば、もっとそれを頑張って、財政当局と交渉してください。非常に使い勝手が悪いのです。よろしいですか。

○永井部会長 ほかに、いかがでしょうか。

 平川委員、どうぞ。

○平川委員 10ページの精神疾患の医療体制のところの右側の囲みで「多様な精神疾患等に対応できる医療連携体制の構築」という説明についてですが、これは医療連携体制ということなのでこういう形になっているかと思うのですが、これで見ると地域移行という観点がどこにも入っていないように見えますと。精神医療の最大の課題は、長期入院されている方を、いかに地域で暮らしていけるようにしていくかということだと考えていまして、その意図もこの中に入っているのか。入っているのであれば、その辺が明確にわかるようなものにしていく必要があるのではないかと思いますけれども、事務局ではどのように考えているのかお聞きしたいと思います。

○地域医療計画課長 お答えいたします。10ページの資料の関係でございますけれども、先ほど、端折って御説明をいたしましたが、地域包括ケアシステムの構築を目指すというようなことで、地域移行ということも念頭に置いて、全体としては記載をしているということでございます。この図で言えば左側の「住まい」というところで精神障害の方も地域で暮らしていただけるように、いろいろなサービスを構築していこうという流れでございますので、今の御指摘の地域移行ということも念頭に置かれているものと理解しております。

○平川委員 上の概要のほうでは地域移行に伴う基盤整備量の目標を明確にするとなっているのですが、このイメージではその辺がよく見えませんので、今後、工夫をしていただきたいということと、2ページのほうに行きまして、これは余り話題にならないのですが、医療と介護の報酬の同時改定ということがありますが、障害者総合支援法による報酬も同時に改定という形になるかと思いますので、その辺も意識しつつ、精神疾患の医療体制や地域移行も含めて考えていく必要があるのではないかと思っているところです。最後は意見ということで言わせていただきます。

○永井部会長 中川委員、どうぞ。

○中川委員 資料の1−2の、1枚めくって1ページ。「『地域医療構想』の達成の推進」というタイトルのところで、これは大臣が諮問会議にお持ちになった資料ですね。その1ページの左側に、相変わらず、「足元の病床機能」とあって、これは報告制度の各病床機能の全国的な積み上げと、右側に2025年の病床の必要量、これを対比して、こういうふうに示している。我々の医療部会で、これはだめだと、ずっと議論して、確認してきたのではなかったでしょうか。どうしてこれを出すのかなというのが、まず一点。相変わらず病床削減だというのが最近も全国紙でありましたね。それは認識として間違っているのですから、率先して厚労省が説明しなければならないのに、こういう資料を出すというのは、いかがなものかと思います。いろいろ事情もあるのでしょうから、お答えにならなくても結構です。

 もう一つ、大事な質問があります。総務省の新公立病院改革ガイドラインというものが出されました。それによると、病院事業を行っている地方自治体は平成27年度または28年度中に新改革プランをつくるということになっています。もう既に29年度に入っていますが、現在の策定状況はどうなっていますか。この内容としては、地域医療構想を踏まえた役割の明確化というものが書かれているのですが、把握していますか、どうですか。

○地域医療計画課長 今の御質問のところですけれども、自治体の病院の計画の策定状況につきましては、まだ把握できておりませんで、総務省のほうに確認をして、把握したいと思っております。

○中川委員 私はこの新公立病院改革ガイドラインを高く評価しているのですが、なかなか実効が上がっていないように見えます。ぜひ、厚労省の担当として強力に働きかけてください。そして、全く策定していないということはないと思うので、策定済みの新改革プランが、その医療機関がある、公立病院がある地域医療構想区域内の調整会議でそれをきちんと説明しているのかどうか。こういうことも、ぜひ、明確にしてください。これはぜひ説明するべきだと思います。いかがですか。

○地域医療計画課長 まず、先ほど申し上げたように、総務省の状況も確認しますが、御指摘のことにつきましても、地域の調整会議の議論には重要な視点だと思いますので、都道府県の周知も含めて、どのような方法がとれるか検討したいと思います。

○中川委員 もう一点だけ。これは公立病院の改革ガイドラインですけれども、公立病院以外の公的医療機関でも、ぜひ、こういうガイドラインが策定されるべきだと思います。本部の方針よりも各地域医療構想に従うことを優先させるようになるべきだと思うので、ぜひ、やってほしい。さらに国立病院機構やJCHO、労災病院といった独立行政法人についてもガイドラインをつくって、ぜひ、範を示してもらいたいと思います。ぜひ、医政局は頑張ってください。よろしくお願いします。

○永井部会長 よろしくお願いいたします。

 それでは、今後の検討状況について、適宜、当部会に御報告をお願いしたいと思います。

 では、2番目の議題に参ります。「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会報告書について」、事務局から御説明をお願いいたします。

○医事課長 医事課長から御説明を申し上げます。

 資料2「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会報告書」になります。ページをめくっていただきますと、最初に目次がございますけれども、ここで概要を説明させていただきたいと思います。

 まず、1ページから3ページで、新たなビジョンの必要性や構造的な変化を説明した上で、6ページに働き方実態調査の実施と活用。それから9ページに、新たなパラダイムと実現すべきビジョン。こうした点を踏まえまして、16ページ以降に3つの具体的な方策を示しております。1つ目の大きなカテゴリーが16ページにございます、能力と意欲を最大限発揮できるキャリアと働き方をフル・サポートするという点でございます。2点目が、地域の主導により、医療・介護人材を育み、住民の生活を支えるという点でございます。3点目が、32ページ以降になりますけれども、高い生産性と付加価値を生み出すという点でございます。

 順に見ていただきますと、まず、ページをめくっていただきまして1ページ、ビジョンの必要性でございます。医療を取り巻く環境は、今、大きく変わりつつございますけれども、患者・住民のニーズの増大と多様化といったものを受けまして、患者像は変化し続けている。一方で介護や日常生活との関係性は深化しているということから、今後、新たな時代をできる限り見通しつつ、今後の医療提供及び医療従事者のあり方について建設的な道筋を描き出すという目標が示されております。

 ページをめくっていただきますと、3ページ。医療を取り巻く構造的な変化でございます。この中でも特に今後、高齢化がさらに進む中で、人口が減少していく。我が国のこうした状況を踏まえまして、保健医療システムを保持・発展させるためにはという観点から、システム疲労を起こさないという点や、個々の医療従事者が現場で輝き、意欲と能力を発揮し続けるといった点について、システム全体を点検し、今後について考えていくということから構造的変化として3つの点を捉えております。

 1点目は3ページ目の真ん中ほどにございますけれども、需要側の変化ということで、人口構成の変化。これは皆さん御案内のところかと思います。それから供給側の変化としても、4ページにございますように、「働き方改革」の趨勢ということで、医師の労働時間が極めて長いということが指摘されておりますので、そういった点への検討や、それから、女性医師、高齢医師の増加という点も重要になってきていると思います。それから3つ目のポイントですけれども、テクノロジーの変化等ということで、人工知能、いわゆるAIということやICTの進歩について今後どのように考えていくかというところがポイントになっているかと思います。

 課題として、こうした状況下、モチベーションに欠ける待遇への指摘やマネジメントの問題、限られたリソースのもとに患者さんへ十分な価値を生み出すこと、こういう点についてしっかり検討をするということです。

 それから、こうした点を踏まえまして6ページになりますが、働き方の実態調査ということで、いわゆる10万人規模の調査を行いました。簡単に、この調査の結果について御説明申し上げます。6ページですけれども、約10万人を対象としたところ、回収数が1万5,677という結果でございまして、こうしたものを分析したところ、6ページの中ほど、勤務実態についてでございます。診療・診療外の労働について、1週間で平均55時間程度の勤務状況にあるということがわかりました。当直・オンコールの待機時間については男性が16時間、女性が12時間でございます。それから、子育てに関してですけれども、男性は勤務時間が子育て前より長くなるという傾向の一方、女性は短くなるというジェンダーバイアスが出ていることもわかりました。

 それから7ページを見ていただきますと、女性医師の就業率は従来からM字カーブということが言われておりましたけれども、そういった点ですとか、それから求職・離職を選択した女性医師は専門医資格の取得率が有意に低いという点もわかってまいりました。それから、医師から他の職種へ分担が可能な5つのタスクという点について調べたところ、医療事務や院内の物品運搬、補充といったものについては分担が可能という結果が出ておりまして、こういった点を、もしも仮に実施したとしますと50代以下の常勤の勤務医がこうしたタスクを行うのに要する労働時間のうち約20%軽減することが可能であるということもわかってまいりました。

 それから、7ページの中ほどに、地方勤務の意思について、勤務の意思ありとの回答が44%であったということで、これは地方とそれ以外の分け方ですけれども、東京23区や政令指定都市、県庁所在地を除くそれ以外のところへの勤務の希望というところです。それから、地方勤務をする意思がない理由についてということで、労働環境への不安や仕事の内容、20代の若い世代では専門医の取得といった点が挙げられておりました。

 ページをめくっていただきまして、9ページ以降が新たなパラダイムと実現すべきビジョンということで、全体で大きく分けて4つの分野についてパラダイムの転換を指摘しております。まず1点目、働き方ですけれども、これからは患者を中心としたフラットな共同体制や組織・職種の枠を超えた協働・機能の統合という点でございます。それから2点目の医療のあり方については、1点目と似ているのですが、保健・介護・福祉とフラットに連携しながら、予防・治療から看取りに至るまで、患者・住民のQOLを継続的に向上していくといった点が指摘されております。3つ目はガバナンスのあり方についてですけれども、実現すべき価値・ニーズ・費用対効果を判断しながら主体的に設計。それから4番目、医師等の需給・偏在のあり方については人口構成や疾病構造などを見ながら、需給(量と質)を十分検討しつつ中・長期的な見通しや供給体制に的確に反映という点が指摘されております。

 こうした点をさらに11ページ以降、詳しく書かれておりますけれども、14ページをごらんください。14ページの一番下のところに、こうした方策を確実に実施していくということで、必ずしも医師を増加させずとも、高齢化を踏まえた患者の多様なニーズにも応えられることとなるという点から、このページの一番下にあるのですが、あえて医師数をふやす必要がない環境をつくり上げていくことが重要と考えるというような記載になってございます。

 それから、5番目がビジョンの方向性と具体的な方策ということで、16ページ以降は細かな点について詳しく書いてありますので、重立った点について申し上げたいと思います。16ページ、個々の医療機関の人材・労務マネジメント体制の確立と支援等ということで、マネジメント体制の確立や勤務時間、労働内容の見える化、作業の標準化について書かれてございます。

 それから17ページに女性医師支援の重点的な強化ということで、好事例の収集・共有、ワンストップの相談機能やメンターの設置などの点が記載されております

 それから18ページは地域医療支援センター及び医療勤務環境改善支援センターの実効性の向上ということで、地域医療支援センターが大学病院等と連携するということや、医療勤務環境改善支援センターが好事例の収集・分析・検討を行って紹介などをしていくということが指摘されております。

19ページに医師の柔軟なキャリア選択と専門性の追求を両立できる研修のあり方ということで、豊富な地方の中核的病院や小規模医療機関も重要な研修機関とし、キャリアや家庭事情、働き方等に応じて柔軟に研さんできるという点について触れられております。

20ページですけれども、看護師のキャリアの複線化・多様化という観点から、卒前教育のカリキュラム、卒後OJTの見直しといった点に触れられております。

21ページ、医療・介護の潜在スキルのシェアリング促進ということで、地域の医療・福祉人材不足解消のための看護師の派遣などについて議論がされて、それが取りまとめられております。

 続いて大きな柱の2つ目としまして、地域の主導により、医療・介護人材を育み、住民の生活を支えるというのが21ページ以降に書いてございます。22ページになりますが、このセクションでは、地域におけるリソース・マネジメントとして、1にございますように、都道府県による人的資源マネジメントの基盤づくりということで、身近で広範な医療を提供するということや、医療機関の機能の集約・拠点化により、緊急性の高くない高度な医療も確保するというようなこと、それから都道府県の主体的なマネジメント力の向上という点についても触れられております。

23ページの2になります。都道府県における主体的な医師偏在是正の取組みの促進ということで、自治体、医療機関、住民が一体で医師の地方勤務の支障を排除する点や、都道府県間の調整が必要なものについては国の役割を含め、より広域的な仕組みを検討といった点にも触れられております。

 それから25ページになりますけれども、3として、外来医療の最適化に向けた取組みの構築。医療ニーズ・資源の分析と、診療情報の共有等による連携、効率的な医療提供体制の構築といった点について触れられております。

26ページ、都道府県における医療行政能力の強化。この点についても委員の間で活発な議論があったのですが、保健医療政策や病院経営に精通した人材を都道府県庁内に育成・確保するという点が議論され、取りまとめられているところでございます。あわせて公衆衛生大学院等が医療政策支援や人材の育成に貢献することも重要であるといった点が指摘されております。

 続いて、地域を支えるプライマリ・ケアの構築ということが27ページ以降に書かれてございまして、保健医療の基盤としてのプライマリ・ケアの確立についてはプライマリ・ケアを保健医療の基盤として確立していくという点や、29ページにあります地域包括ケアの基盤を支える人材養成と連携・統合というようなこと、また、31ページには住民とともに地域の健康・まちづくりを支える医療・介護という点から、生活上の相談・支援を行う場の設置の推進も重要であるといった点が指摘されているところです。

 それから3つ目の大きな柱として、高い生産性と付加価値を生み出すというところでございます。タスク・シフティング/タスク・シェアリングということについて32ページから記載がございます。3536ページでは、医科歯科の連携、薬剤師の生産性と付加価値の向上という点に触れておりますし、37ページには、フィジシャン・アシスタントの創設等ということで、医師を支える人材としてまとめられております。

 それから5として、38ページにはテクノロジーの積極的活用・推進ということで、電子的に収集される健診情報やレセプト情報をビッグデータとして活用していくことや、人工知能、AIについては画像診断やセンサー技術等、医療現場で活用され得る技術革新を推進していくという点が書かれております。

 それから39ページ以降に保健医療・介護情報基盤の構築と活用という点ですとか、42ページには遠隔医療の推進という点が記載されております。

 また、43ページ以降は介護について記載がございますけれども、科学的に裏づけられた介護の具現化や、介護保険内・保険外サービスの柔軟な組み合わせというような点についても触れられております。

 こうした点を踏まえまして、提言を実現するためにということで、45ページにありますように、今後、関係審議会で検討を行うということと、医師偏在については医師需給分科会において本報告書の内容を踏まえ、具体化の検討を行い、必要な制度改正案を速やかに取りまとめるというようなことで、先ほど実はこの医師需給分科会から親会の検討会へ報告をさせていただいたところです。今後、具体的な内容について、さらに医師需給分科会で検討を進めていく予定でございます。

 以上になります。

○永井部会長 ありがとうございました。

 それでは中川委員、お願いします。

○中川委員 根本的なことから質問します。このビジョン検討会は私的諮問機関ですか。局長、いかがですか。

○医政局長 性格としては審議会ではございませんので、まさに大臣の意を受けて設置した検討会ということでございます。

○中川委員 局長の私的諮問機関ですか、大臣の私的諮問機関ですか。

○医政局長 実施に当たりましては関係局が参加する形ですが、事務局は医政局で実施させていただきましたので、医政局に設置されている検討会と言ってもよろしいと思います。

○中川委員 私的諮問機関というのは私の従来の認識では、局長の私的諮問機関か大臣の私的諮問機関なのです。医政局の私的諮問機関ということはないでしょう。ただの質問ですよ。構えないで答えてください。

○医政局長 特に医政局に設けた局長の私的諮問機関というような形で書いてあるわけではございませんけれども、先ほど申し上げたように、中身については大臣と御相談をして、事務局は医政局が関係局と連携をとりながら実施しているというものでございます。内容的にはうちの局だけではなく、いろいろな局にまたがっておりますので、事務局としては連携をとりながら実施させていただいております。

○中川委員 わかりました。簡単にお答えいただければと思います。中医協をはじめこの医療部会は厚生労働省審議会ですね。では、医師需給分科会は何ですか。

○医事課長 あちらは医政局のほうで設置している検討会です。

○中川委員 私的諮問機関でしょう。

○医事課長 はい。

○中川委員 検討会という会議の名前だから、私的諮問機関ですね。

○医事課長 はい。

○中川委員 それは局長の私的諮問機関ですか。

○医事課長 こちらの局に設置しているものですので、御指摘のとおりと思います。

○中川委員 では、医師需給分科会という、局長の私的諮問機関を凍結して、さらに新しいビジョン検討会という非公開の局長の私的諮問機関を設置して議論をしてきたということになるのですね。いいですか。局長、率直に、感想をお聞きしたいのですが、日本語では屋上屋を重ねると言うのですよ。そういう結果として、この新たな非公開の私的諮問機関を設置してよかったとお考えなのですか。

○医政局長 単刀直入な御質問ですけれども、先ほどの医師需給分科会でも御議論がございましたけれども、6月3日に行った中間取りまとめの中で、そこで医師の需給推計について平成29年度までの取り扱いをどうするのかということを早急に決めなければならないということで、限られたデータのもとに推計を行ったわけでありますけれども、中間取りまとめの中ではそういった限られたデータで推計を行ったということから、先ほど説明させていただきました医師の働き方であるとか勤務状況について正しく把握するための全国調査を行うということと、地域医療構想やあるべき医療の姿を踏まえた、新たな医療のあり方を踏まえた医師の働き方ビジョンを策定し、その上で必要な医師数を検討するというようにされたところであります。その中間取りまとめと、あとは大臣も国会等でも申し上げておりますけれども、医師の需給等を検討するに当たりましては、医師の働き方等の観点から、基本的な哲学についてきちんと議論をした上で医師の需給予測をするべきであるという考え方を国会その他の場所で大臣は述べておられますので、そういったことを踏まえて今回実施したということ、ビジョン検討会を10月に設けて検討していただいたということだと考えております。

○中川委員 医師の需給分科会は基本的哲学に欠けていたのですか。あえて揚げ足をとりますけれども。

○医政局長 基本的な哲学に欠けていたというようなことではないと。先ほどの医師需給分科会でもいろいろ御議論がありましたけれども、エビデンスがないとか哲学がないとかということではないと思いますけれども、ビジョン検討会の設置趣旨で言われている、先ほども御説明させていただきましたけれども、医療を取り巻くさまざまな環境の変化に応じて今後どのように医療のあり方が変わるのか、医師の働き方あるいは看護師の働き方がどのように変わるのかということを踏まえて、まず、そのあり方を議論した上で医師の需給推計をするべきだということで、ビジョン検討会で議論をされたということだと思っております。したがって、需給分科会に哲学がないとか、そういうことではないと思います。

○中川委員 それではお聞きしますが、45ページの2つ目のパラグラフ。「関係審議会等でこの提言に基づいた検討が行われ」、少し飛びますが、「『ビジョン実行推進本部(仮称)』を設置し、5〜10年程度の政策工程表を作成した上で、内閣としての政府方針に位置付け、進捗管理を行うよう求める」とあります。同じく45ページの下から2つ目のパラグラフにも、「本報告書の内容を踏まえ」とあります。医政局長の私的諮問機関が審議会に指示をしているのですか、これは。医療部会もきょう報告されましたけれども、これは医療部会にこういう方針に基づいて検討しなさいと、これはそういうことを言っているのですか。どうなのでしょうか。厚生労働省審議会に対して私的諮問機関が指示をしているのですか。

○医政局長 その点について言うと、これについては上下関係であるとか、指示をするとかしないという関係ではないと考えております。私的な諮問機関であっても、例えば保健医療2035という懇談会があり、2035年に向けたビジョンを策定いたしましたけれども、それも大臣のもとに推進本部を設けまして、それに従って省を挙げて進捗状況について取組みをしているということでございます。率直に申し上げて、会議体の性格はかなり違うのだろうと考えております。このビジョン検討会というのは基本的には直接的なステークホルダーの方は委員には入っていないという性格がございます。当然のことながら、政策を実現していく過程では、いろいろな調整を経て政策が形成されていくわけでありますので、具体的な中身を決めるについてはステークホルダーの方々にしっかりと議論をしていただく必要があると考えております。

 そういう意味で言いますと、最後のところ、45ページの下のほうに、先ほど医師需給分科会でも議論になりましたけれども、ビジョン検討会では直接的に利害関係者の方は入っていないわけでありますので、ビジョン検討会は直接的な政策決定までをするということではないということで、45ページの下のほうにあるように、偏在対策で具体的な方策の制度改正案は医師需給分科会でまず取りまとめをするべきだというように役割分担がされているのではないかと考えております。それを踏まえて、最終的には法改正等の制度改正があるということであれば、正式な審議会であるこの場にお諮りをして御議論をいただくということかと思っております。

 そういう意味で言いますと、会議体の性格が違うということですので、上下関係とか指揮命令とかという関係ではないと思いますけれども、先ほど申し上げたように、今後の医療政策を進めていくに当たっての基本的な考え方をお示しするという意味で御議論をいただいたわけでありますので、今後の個々の政策の議論に当たっては、これを参考にしていただいて議論を進めていただきたいという趣旨で、ここに書かれたビジョンが具体的に今後どのように実現されていくのか、それについて工程表を作成していくということでありますが、ここはあくまでもビジョン検討会であり、政府の方針そのものではありませんので、先ほど申し上げたような、政府の方針にするに当たっては、議論をした上で政府の方針の中に取り入れていくというステップが書いてある。ここにはそのように書かれているものと考えております。

○中川委員 局長、今、参考と言ったけれども、これは参考でいいのですか。参考でいいのですね。

○医政局長 先ほど申し上げたように、指示をするとかしないとかということではありませんけれども、基本的な性格として、このビジョンを踏まえて議論をしていただきたいと。

○中川委員 局長、短いフレーズでお答えください。例えば先ほど申し上げたように、「この提言に基づいた検討が行われ」とか「本報告書の内容を踏まえ」とかと書いてあるのですが、局長の今の御説明では「参考に」とおっしゃいました。参考ですね。

○医政局長 ここに書かれているとおりでありますので、これを参考にして、この提言を踏まえて議論をしていただきたいという趣旨が書かれているものと考えております。

○中川委員 一つ聞きます。もう3つ目か4つ目ですけれども、この大量の報告書案、ビジョン検討会で議論の形跡がないようなものが山ほど含まれています。これはどうなのでしょうか。武井課長。

○医事課長 今、御指摘いただいた点ですけれども、先ほどの医師需給分科会でも御指摘がございまして、報告書の後ろをめくっていただきますと、50ページのところに関係団体等からのヒアリングということで、たくさんの方に御協力をいただいて、ヒアリングを行いました。そこで出た議論や、それから皆さん、インターネット上でワーキングチームをつくって議論したり、それを検討会の場に持ち込んだり、それから最終的にはこのバージョンは何回もアップデートされているのですが、そのバージョン・アップデートされた段階で、皆様に送りまして、そこで追加・修正・作成されているということで、ある委員にとっては、これを自分は議論した覚えがないということになると思いますが、ほかの委員にとっては議論したということになろうと思います。

○中川委員 議論した、しないという話になると、これは時間の無駄ですのでやめますが、私はそのように思っています。余り議論の形跡がないものも大分入っているなと。

 そこでもう一点言います。23ページ、上から2つ目のパラグラフ。「診療報酬、地域医療介護総合確保基金等の活用が必要である」。25ページの下から3行目、「グループ診療の推進や高額医療機器の共同利用、診療情報の共有、遠隔診療など情報技術の利活用」、3行飛んで「診療報酬におけるアウトカム評価と医療費の定額払いを行うことによって、その地域の医療機関全体にメリットが生じるような医療保険制度の見直しを検討する」。28ページの上から3つ目のパラグラフ、「診療報酬において包括点数を導入する中で」とあります。42ページ、下から2つ目のパラグラフ、「安全性・有効性が確立したものや遠隔診療を組み合わせることでより効果が期待できるものについては、そのエビデンスも踏まえつつ、速やかに診療報酬上の評価を行っていくべきである」と、これだけ診療報酬で評価するという文言が繰り返えされています。局長もおっしゃいましたけれども、これは、局長の私的諮問機関が診療報酬改定の方向づけを行っているとしか読めないですよ。このビジョン検討会の報告書に中医協も従いなさいということですか。違いますよね。

○医政局長 この点は先ほども申し上げましたけれども、このビジョン検討会の場というのは、直接的なステークホルダーの方というより、有識者として自由な立場で今後あるべき姿について御議論をいただいた提言がここにまとめられたということでございますので、実現に当たっては当然のことながら診療報酬に関しては中医協における協議、検討を経て、実現されるかどうかということが検討されるものだと認識しておりますので、このビジョン検討会の提言を踏まえて、その熟度に応じて中医協にお諮りをして、その上で政策形成がされていくものと考えております。

○中川委員 中医協に諮るのですか、このビジョン検討会の報告書を。

○医政局長 私どもは中医協の事務局をやっているわけではありませんので、ビジョン検討会の報告書を丸ごと諮るということにはならないと思いますけれども、個々の問題については個別に、その熟度に応じて、当然、診療報酬の議論であれば中医協の議論を経ることが必要ですので、そういう手続を経て検討されるものと考えております。

○中川委員 そうです。私は、日本の医療政策の形成過程で大変なことが起こっていると思っているのです。今まで厚生労働省がきちんと、私的諮問機関も含めて厚生労働省審議会を通して、きちんとした合意形成の中で医療政策をつくってきた。そして、すばらしい公的医療保険制度としての国民皆保険が維持されてきたのだと、日本国民はみんな思っていますよ。その、きちんとした議論の形成過程、政策の形成過程が今回でぐちゃぐちゃになった、大混乱したと思っているのです。ですから私は、根本的なところから質問したのです。これは局長のほうからいろいろ、大変たくさん、丁寧に御答弁いただきましたが、やはり今までのような形に戻しましょうよ。そうしないと大変なことになりますよ。同じような検討会が、私的諮問機関があったのに、それを凍結して、また別のものをつくる。それも非公開で。というのは、やはりおかしなことでしょう。ぜひ、局長のお力を示していただきたいと思います。期待しておりますので、よろしくお願いします。

○永井部会長 田中部会長代理、どうぞ。

○田中部会長代理 中川委員の言葉に関連して言うと、43ページ、44ページに、介護保険内・外のサービスの柔軟な組み合わせと価格の柔軟化と書かれています。この場合の価格とは介護報酬以外の何物でもありません。医療部会の管掌事項ではないからちょっと外れますが、しかし、中川委員の御指摘のような意味から言うと、医師・看護師の働き方はとても大切ですが、医師・看護師と合わせて300万人いません。ところが介護保険料を払っている人は40歳以上の全住民です。さらに介護保険の財源には企業の払う税金や、子供も払う消費税まで入っています。つまり、はるかに対象が広いのです。社会保障制度の根幹は、やはり保険料がきちんと定められ、価格もきちんと公定されているから、負担も利用も公平であり、人々が安心して生きられるための仕組みなのです。社会保障制度の中で価格の柔軟化などとしてしまったら、社会保障制度の機能を果たせなくなります。それは哲学だから、この人たちが違う哲学を持っていても構わないけれども、私の質問は2点。事務局、医事課長、答えてください。医師・看護師の働き方にとって、介護報酬を自由化することはどういう意味があるのですか。

○医事課長 今回の議論は医師・看護師を中心に進みました。それに加えて介護分野についてもさまざまな議論がありまして、介護職種の人たちについても今後どういう働き方があるかということで、医療を取り巻く、将来医療がどう変わっていくかという点については、やはり介護との連携が重要だという認識のもとに、この介護に関するセクションでいろいろ書かれております。直接的に介護のほうをどうするというよりも、ここに医師・看護師等となっているのですけれども、この「等」は医療従事者も含めて幅広く議論していこうというコンセプトのもとに議論を進めましたので、そこで介護についても書かれたという経緯でございます。

○田中部会長代理 介護保険は生活サービスですから、介護保険給付外のサービスとの組み合わせは幾らでもあり得ます。生活支援サービス、例えば楽しみのための外出支援など、給付外サービスを自費で買ってくださいと売り込むビジネスはあり得ます。それは当然です。それから、回数ベースで上乗せすることも、医療と違って可能です。しかし、介護保険給付価格をいじるとは、社会保障制度の根幹に対する発言であって、全然意味が違うのです。これがさらっと書かれていることに、介護給付費分科会長としては非常な危機感を覚えます。

 それからもう一つ、これはそういう議論が結構多かったのですか。介護報酬を自由化しろと唱える、委員からの議論が多かったととってよいのでしょうか。

○医事課長 前半は医療、特に病院・診療所を中心とした議論で、この会の後半から、やはり介護についても重要なアジェンダであるので、しっかりと議論していこうという流れの中で、介護の働く人たちの将来の働く姿や介護現場の話、そういった流れの中で、やはり介護報酬の問題についても議論があって、ここに取りまとめられているような形になっているという状況でございます。

○田中部会長代理 介護の分野で働く人たちの働き方が大切であることについては全く文句はありません。当然、とても大切です。ただ、それを報酬の自由化という、社会保障制度の根幹にかかわるほうに答えを持っていく論理がおかしいとの指摘であります。

○永井部会長 山口委員、お願いします。

○山口委員 先ほど、親会と医師需給分科会が半年ぶりに行われたところで私もビジョン検討会の成り立ちとか、それから説明がないまま中断されていたこと、そして非公開の検討会の結果出された報告書に対して疑問を呈して質問させていただきました。

 特に医師需給分科会でこの報告書を踏まえる根拠は何かということを伺ったところ、今後話し合うメニューやパッケージと考えていいのだというような回答をいただいたところでもあります。それにしても、改めてその回答をいただいた後に、特にこの45ページから46ページの「提言の実現に向けて」というところを読んでいますと、かなり上位に立った言い方がなされていて、参考程度ということでこんな文言が出てくるのだろうかというようなことに、非常に疑問を抱いています。

 この中で先ほど中川委員もおっしゃいましたが、2つ目のパラグラフのところに、厚生労働省内にビジョン実行推進本部を設置するというようなことが書かれているわけですけれども、この検討会、ビジョン検討会の要望を受けて、この推進本部というものが本当に設置されるのでしょうか。もしもそれが設置されるとしたら、どこでどなたがそれをお決めになるのかということを確認しておきたいと思いました。

○医政局長 ここに実行推進本部を設けると書かれていますので、これを受けとめて、今後、実行推進本部を設けることについては検討するということになろうかと思っております。先ほどもちょっと例に挙げさせていただきましたけれども、保健医療20352035年のビジョンを示したものであり、これは大臣のもとに次官をヘッドとした本部が設けられております。これもテーマごとに、さらにその下の検討チームが編成されまして、これもかなり長期のものと短期のものがございますけれども、そのようなチームを設けて検討する体制を敷いております。したがいまして、2035も基本的には私的諮問機関ということではあると思いますけれども、先ほど申し上げたような長期的なビジョン、基本哲学に関する提言でございまして、それを実施に移すに当たりましては先ほど申し上げたように、それぞれの検討の場がありますので、その場の議論を経ながら実現していくということかと思いますが、全体としての推進については本部を設けて推進を図っていくということにはなると思います。現実的に、今、具体的にいつどのように本部を設置するということが決まっているわけではございませんけれども、それはそのように検討していくということになろうかと思っております。

○山口委員 ということは、そのことについても今からまだ検討されるということでよろしいのでしょうか。また、そのことについては、この医療部会で報告などがあるという理解でよろしいでしょうか。

○医政局長 本部の設置は、これは行政の中で設置をされるということかと思いますけれども、設置をすれば当然この場にも報告させていただきたいと思っております。

○永井部会長 遠藤委員、尾形委員の順にお願いします。

○遠藤委員 今回お示しいただいた報告書では、医師の地方勤務について、労働環境への不安や子供の教育環境が整っていないといった点が隘路となっていることが示されております。また、医師偏在対策については「地域において地道な努力を最大限することなく、規制的な手法は行うべきではない」という考えが示されております。地方自治体においては、これまでも少子化対策や人口減少対策の一環として、保育所等の子育て環境の整備や働きやすい、暮らしやすい環境の整備に力を入れてきているところでございます。こうした努力を行っている中でも、実際に地方で勤務する医師は多くなく、医師の足りていない地域があるというのが現状であります。医師偏在対策については、地方自治体の努力や現状をよく考慮し、医師偏在の解消に向け、医師需給分科会での検討を進めていただきたい、このように申し上げておきたいと思います。

○尾形委員 私は医療従事者の需給に関する検討会の看護職員需給分科会の委員として、一点はコメント、それから一点は要望を述べさせていただきます。

 昨年の12月だったと思いますけれども、中間報告についての御説明がありまして、そのときには、この報告を起点として需給の設計に取り組むというお話でした。きょうの報告書を見ると、2ページの2行目から3行目、「医療従事者の確保について議論する様々な審議会等での具体的な検討を進めるに当たり、その出発点としての役割を果たすことを志向する」と書いてあります。起点でも出発点でもいいのですけれども、率直に言って、私はこれが本当に起点あるいは出発点になっているのかと疑問に思います。特に看護については、非常に私は苦慮をしております。例えば10ページを見ていただくと、ここに基本的な考え方が整理されていて、10ページの表の4番の「医師等の需給・偏在の在り方」ということで、これまでは「限られた情報や固定化した仮定を前提とした需給予測と供給体制の整備」となっていて、それはそうだろうと思います。さらに「これから」というところで人口構成、その他、いろいろ書かれていて、これは至極もっともなことではありますけれども、しかし、特に看護について、どうやってこれを反映させていくのかという中身はほとんど書かれていないので、問題点の指摘にとどまっているという印象です。そういう意味で、これを本当にどうやって需給見通しに落としていくのかという点については非常に大きな課題が残っていると思います。これはコメントです。

 それから、それを踏まえて要望です。これは昨年の12月の本部会でも指摘したのですが、来年度からの新たな医療計画を策定する都道府県等の関係者に、くれぐれも迷惑をかけることのないよう、この需給見通し策定のスケジュールも含めて十分に配慮をお願いしたいと思います。これは要望です。

○永井部会長 木戸委員、どうぞ。

○木戸委員 先ほど遠藤委員から地方の医師確保が大変難しいというお話がありました。この報告書の6ページに「働き方実態調査の実施と活用」というものがあります。参考資料2に実態調査の詳しい報告書がありますが、この医師調査票の5ページには問12がありまして、これを見ますと「東京都23区及び政令指定都市、県庁所在地等の都市部以外で勤務する意思がありますか」という、これが地方の定義となっています。例えば吉祥寺や三鷹や浦安、その辺は地方になるわけです。この「地方」という定義と、いわゆるへき地というイメージは全く違うと思います。さらに問題なのは、この問12で、ここで地方と呼ぶ場所で現在働いている方が、自動的に地方勤務を希望するということを選択するようになっているのです。そういう設問設計になっています。大学病院でも本院82校のうち34校はここで言う地方に当てはまります。初めからこういったことであれば、6割もの若いドクターが地方で働いていいと答えていると大きく報道されましたけれども、本当にそうなのでしょうか。こういった「地方」で働いている人がそもそも初めからいて、「地方で働く意思がある」という回答を選ばれる。もともとそういった方がどのくらいの割合なのかは把握されているのでしょうか。そうしないと、こういう結論はとんでもない間違いである可能性があります。

 ほかにも、この調査票の4ページにありますように、当直とオンコール、全く違う業務を一緒くたにして計算して、しかもこれらを勤務時間に入れていないという、実態とは非常にかけ離れた分析をしています。当直は立派な勤務時間の仕事です。勤務時間が随分少なくなっているなと思ったのですが、これは当直を待機として考えているということです。

 もう一つ、女性医師に関するデータも非常に問題があります。これは現在、医療施設に勤務している人だけが対象となっておりますので、心ならずもやめてしまった方、家庭に入ってしまった方や離職している方のデータは全く入っておりません。ですから、こういったいろいろな大きなバイアスが入っている調査であることを心にとめて、現場の声を聞いたふりではなく、正しく現状を反映した報告書をつくっていただいて、行政の方々は、こういう報告書をうのみにせず、信頼性をしっかりと検証した上で施策を進めていただきたいと強く要望いたします。

 以上です。

○永井部会長 邉見委員、どうぞ。

○邉見委員 先ほどここでやった医師需給分科会でも、やはりデータがおかしいのではないかと。44%というのは、かなりの部分、既に実際に働いている人がこのまま働きたいという、これは山口委員が言われて、なるほどと。それに気がついていなかったのです。

 それから、私は緩やかな規制というもので偏在対策をやるしかないなと思っていて、それを言いますと、若手の医師から、先生は縛り首だとか、かなりきついことを言われて、実感では、若手はやはり田舎へ行きたくないという人が多いです。医学生も含めてそうです。ですから、これはちょっと実態に合わないなと。私はこれを信じるほどお人よしではありません。二十何年間、本当は医師を信じたいのです。ヒポクラテスの誓いにあるように、ボランティア精神でもってやっている人が多いと信じたいのですけれども、信じることができない。20年間、実際に来たいと言った人で来なかった人がいっぱいいます。ですから、現実はそんなに甘くないというのは遠藤委員が言われたとおりです。23ページの2に、都道府県における主体的な医師偏在是正の取組みの促進とありますが、もう全部、弓折れ矢尽きています。ですから、これはもう、何かやってくれないと、こんな首都圏ぼけみたいな、こんな文章ではだめなのです。地方の実態を知らない人が言っている。東京周辺の人はみんなそんな人が多いです。もう東京の賞味期限は終わっています。豊洲でもオリンピックでも、東京女子医大でも東京芝浦電気でも、みんな「東京」と名前がついたら、今、ろくなニュースがないです。地方で見ていたら、もう、あほらしいから、東京発のニュースは聞きたくないです。それはちょっと言い過ぎましたけれども、最後のほう、私がちょっといいなと思っているのは、「小中学校の段階から」という、32ページです。自治体病院の医師は小中学校へ行って健康教育をやりなさいと、私はずっと言ってきています。複素数や微分も大事かもしれませんが、私は人生70年以上生きてきて、複素数が役に立ったことはまだ一回もありません。しかし、歯磨きや糖尿病対策など、こんなことをやれば医療費も下がるし、日本の国もよくなるのですから、ぜひ、ここのところだけはやってほしい。ほかのところは、どうでもいいです。

○永井部会長 相澤委員、どうぞ。

○相澤委員 先ほど、ビジョン検討会の報告書が、全体的な方向性を示したり、あるいはどういう精神でやっていくのかというようなお話がありました。私が物すごく心配しているのは、32ページの下の3のところに「高い生産性と付加価値を生み出す」と書いてあるのですが、社会保障の医療と介護というのは、高い生産性を必要とするものなのでしょうか。社会保障というものは、私は違うのではないかと思うのです。国民の安心感や充実感、あるいは満足感、あるいは強いて言えば人生の豊かさといったものを実感するものであって、もともと生産性の低いものだと思うのです。そこへ、要するに働き方改革をするのだから生産性を高めろと言ったら、こんなものは医療職につく方、介護職につく方はいなくなりますよ。全く逆のことを言っている。先ほどの、診療報酬でいろいろなことをやるというのも、どうもこの生産性を高めるという変な考えが根底にあるように思うのです。

 経済産業省から、医療や介護は生産性が低いというグラフが出ていまして、これをどう考えるかという問題にもつながるのですが、私は医療・介護は元来生産性は低いものではないかと思っています。もちろん無駄を省かなければいけないし、効率は高めなければいけない。しかし、生産性を高めるというのは、基本的に医療と介護には存在しない考えだと思います。これは報告書だから、私がいろいろ言ってもしようがないのですが、基本的なものの考え方がおかしいのではないかというぐあいに強く訴えたいと思います。以上です。

○永井部会長 それでは医事課長、お願いします。

○医事課長 先ほど御指摘いただいた、データに関する点を中心にお答えしたいと思います。例えば当直・オンコールの取り扱いや、それから女性医師についてもそうですが、幾つかとれているデータがありまして、例えば働いていない女性も一部のデータとしては809人分とれておりますので、そうした方に対する、さらに詳細な分析をこれから行っていって、今後の正確な推計や今後の政策立案にきちんと使っていくことができますので、そこは詳細な分析を行っていきたいと考えております。また、例えば復職に必要な取組みは何かといったところもあるのですが、例えば例示として挙げられていたのが保育所などです。こうした点についても、さらに深く分析した上で、今日も御指摘がよくありましたけれども、医師需給分科会でしっかり議論をしていって、今後の検討に役立てていきたいと考えております。

○永井部会長 安部委員、どうぞ。

○安部委員 この検討会の御説明を受けた際に、本検討会では薬剤師に関する議論はしないという説明を受けた記憶がありまして、そういう理解の上でこの検討会を見ていたわけでありますが、報告書3637ページに「薬剤師の生産性と付加価値の向上」というタイトルで記載があり、若干想定外というか、戸惑いを感じているところです。

 報告書の個別項目に関しましては、ほかの検討会、審議会等で議論している内容もたくさん含まれていますので、特にコメントはいたしませんけれども、ただ、この検討会において薬剤師について議論があり、報告書に忘れずに記載していただいたことだけは前向きなメッセージとして捉えさせていただきます。

 その上で、先ほどから話が出ております45ページの中で、内閣として政府方針に位置づけ、進捗管理をしていくということが書いています。これにつきましては、今後、さまざまな議論を行う上で、今回のように薬剤師の声が聞かれない、また、団体の声も聞かれない、直接の関係者から意見を聞く機会がないようなことがないように、ぜひ、しっかりと、薬剤師のことを議論するのであれば、薬剤師が参加して意見を言うというのが当たり前のことかと思いますので、そこについては強く要望して、お約束いただきたいと思っております。

 以上です。

○永井部会長 では平川委員、どうぞ。

○平川委員 先ほど、調査に関する分析をさらに進めたいという話でしたが、私も木戸先生と同じ意見でして、医師の調査票を見ますと、診療と診療外に分かれていますが、この診療外の中身を見ても、研究・自己研さんのところが、指揮命令下における研究・自己研さんなのかそうでないのかということが全然わからないですよね。また、これで労働時間がどうなのかというのが全くわからない。それから、当直・オンコールのときも、一応、当直とオンコールを分けていますけれども、記入する場合は当直とオンコールが一緒くたになっているということであって、これが指揮命令下に置かれている労働時間なのかそうでないのかがわからないということなので、これは分析のしようがないと思います。ですから、このデータは働き方改革では余り使わないようにしていただきたいと思います。

○永井部会長 ありがとうございました。

 まだ御意見はあるかと思いますが、時間の関係で先へ進めさせていただきたいと思います。この報告書はいろいろと御異論が多いようですし、ぜひ、これからの進め方は慎重に。また、この部会の委員の意見を踏まえて進めていただきたいと思います。

 それでは、3つ目の議題に参ります。「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会について」、事務局から説明をお願いいたします。

○医事課長 お手元の資料3をごらんください。「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会について」ということで、開催趣旨は、現在、医学教育モデル・コア・カリキュラムが改訂され、先日発表されたところではございますけれども、これと初期研修、臨床研修が平成16年度以降必修化され、地域医療に大きな影響を与えたと指摘されております。また、あわせて専門研修につきましても、標準的な医療を行う専門医の研修方法が専門医機構において検討されているところでございますけれども、地域医療に影響を与えているということで、研修開始が1年延期されたという経緯があるわけです。現在、30年度の研修開始に向けて準備が進んでいるところと聞いております。

 こうした新しい研修制度において卒前・卒後の一貫した医師の養成や地域の医師確保など、地域医療に十分配慮される仕組みとすることが重要であるという認識のもとに、検討課題として3つほど掲げております。1点目が、地域医療に求められる専門医制度のあり方。2点目が、卒前・卒後の一貫した医師養成の在り方。3点目が医師養成の制度における地域医療への配慮ということで、構成員としてはその資料に掲げてあるとおりとなります。

 スケジュールとしては、第1回を平成29年4月24日に開催予定となっております。

 資料説明は以上でございます。

○永井部会長 それでは、御質問をお願いいたします。

○遠藤委員 昨今、地域包括ケアの推進など、より身近な範囲において医療・介護等の多職種が連携し、住民の健康に向き合うことが求められております。こうした中、普段から地域住民に密接なかかわりを持つ、地域の中小規模医療機関は、地域医療の維持に重要な役割を果たすものと言えます。新専門医制度をめぐっては、かねてより都市部の大学病院や大病院に研修医が集中し、医師偏在の助長や地域医療の崩壊につながることが懸念されております。今回、新たに検討の場を立ち上げ、自治体の首長なども含めて地域の医師確保に向けた議論を行っていくということでありますが、地域医療を担い、本当に医師を必要としている中山間地域等の医療機関において医師が確保されるよう、特段の御配慮をお願いしたいということを申し上げておきたいと思います。

○永井部会長 ほかに、いかがでしょうか。

 釜萢委員、どうぞ。

○釜萢委員 今、御説明のありました、この検討会の立ち位置でありますが、きょう開催されております医療部会の中で、専門医の話が検討されたときには永井先生が座長で、下に委員会ができたわけです。その議論はもう、そこで行わないということになって、その後、専門医の問題についてはプロフェッショナルオートノミーというところで、むしろ専門医機構の中でしっかり検討するという形になったように私は理解をしておりましたが、そのことと、あるいはこの医療部会と今回のこの検討会との間でどういう関係が出てくるのか。それから、医師の需給分科会は今後ずっと続くわけですが、その会とこの検討会はどのようにすみ分けを行うのか。実は先ほどの医師需給分科会、それから医療従事者の需給の検討会の合同会でも同じ話題が出ましたけれども、ぜひ、この医療部会において、このことについて御説明を賜りたいと思います。

○永井部会長 事務局、お願いします。

○医事課長 御質問ありがとうございました。

 先ほどの医師需給分科会でも議論させていただきましたので、この場でもその情報を共有させていただきたいと思います。まず、医師養成の検討会ですけれども、ここに3点ほど書いてございますように、専門医制度ですけれども、地域医療に求められるというところがポイントでありまして、地域医療の観点から見たときにどうかという点でございます。それから、コア・カリキュラムと最初の設置の趣旨のところに書いてありますように、卒前・卒後の一貫した医師養成のあり方、それから医師養成のこの制度における地域医療への配慮という点でございます。それから、医師需給分科会においては、中・長期的な医師の需給や医師の確保対策という観点から今後議論が行われますし、当面の間は特に偏在対策を中心に御議論いただくというようなプロセスになろうかと思います。こうした医師需給分科会で御議論した内容につきましては、この医療部会のほうにきちんと報告をさせていただく予定となっております。

 そのため、簡単に申し上げますと、専門医について、地域医療に関する点についてはこの新たな検討会で、地域医療の観点を中心に御議論いただき、それから、医師の偏在や医師の需給に関しては、医師需給分科会で、そして、それに続いて医療部会という、こういった流れを考えております。

○釜萢委員 今、御説明をいただきましたが、私にもよくわからないところがありますし、きょういらした皆さんも、なかなかよくおわかりにならない方も多いのではないかと思います。特に地域の行政のお立場で、専門医の今後の仕組みについていろいろ御意見あるいは御不安をお持ちの方もおられる中で、地域医療と専門医の仕組みについて議論される場が今回つくられたものと私は理解をしております。

 そのことと、それから、ここに検討課題として3つ書いてある中で、専門医の制度の話もありますが、卒前・卒後の一貫した医師養成のあり方、あるいは医師養成の制度における地域医療への配慮、この部分が非常に大事だと思いますので、ぜひ、この新たにつくられた検討会が、このテーマについてずっと一貫して検討していただきますように要望しておきます。

○永井部会長 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員 私も似たような意見ですが、それぞれのところで、例えば専門医であれば専門医機構できちんと議論をして、これは特にプロフェッショナルオートノミーということで、我々医師がしなければならないということで進んでおります。また、臨床研修も臨床研修部会がありますし、それから卒前教育については、これは文科省マターかなと。ということであれば、それぞれのところできちんと専門家が検討している、その議論をまた、この、よくわからないと言っては怒られますが、新たな検討会をつくって、混乱させる。悪い影響を与えないようにしていただきたい。特に今回は地域医療ということがキーワードであれば、地域医療ということを、それぞれ、専門医機構あるいは臨床研修部会、あるいは卒前教育の検討の場に理解していただくようなものをつくって、それ以上は余計な口出しをしたり混乱をさせるというようなことはしてほしくないという思いでいます。

○永井部会長 よろしいでしょうか。

 それでは、適宜、この医療部会に御報告をお願いしたいと思います。

 では、次の議題に参ります。「『働き方改革実行計画』について」、事務局から御説明をお願いいたします。

○総務課長 総務課長でございます。資料4につきまして、私のほうから御説明を申し上げます。「働き方改革実行計画」についてでございます。

 1枚めくっていただきますと、働き方改革を目指して実行計画の策定について御審議をいただくということで、昨年の9月以来、内閣官房のほうで働き方改革実現会議が設置され、議論が進められてまいりました。先日まとまりました実行計画の中で、医師の労働時間規制に関するくだりが盛り込まれた形になってございますので、本日、御報告をさせていただきたいということで資料を用意してございます。

 1ページを見ていただきますと、今申し上げましたように、働き方改革実現会議は総理を議長とし、加藤大臣、塩崎大臣を議長代理として有識者に集まっていただいた会議でございます。昨年の9月から開催されまして、次の2ページ、これが3月末に取りまとめが行われた働き方改革実行計画の、項目だけをリストアップさせていただいたものでございます。働く人の視点に立った働き方改革の意義ということから始まって、さまざまな視点から働き方改革を目指した提言が入っているというものでございます。

 その中で、多様な内容があるわけですが、4番のところをごらんいただきますと、赤囲みの中でございますが、罰則つき時間外労働の上限規制の導入など長時間労働の是正という観点で、医師に関する指摘が入っているということでございます。

 参考資料のほうに飛んでいただきまして、5ページをごらんください。これは今の労働基準法上の労働時間の規制について整理をした資料でございますが、御案内のように、法定労働時間は1日8時間、1週40時間となっている中で、労使協定を結んでいただければ、それを超えての、いわば時間外労働が可能ということになっているのが現在の法律上の規制でございます。これに加えまして、現在、大臣告示という形で1カ月45時間、1年360時間等々の、いわゆる上限に関する規制がございまして、これに基づき、今、指導が行われている状況でございます。「ただし」というところで印の3つ目のところでございますが、こうした上限の規制につきましては、建設業やトラック・タクシー等の自動車運転業務、それから研究開発などの業務につきましては例外という取り扱いになっている。

 さらには一番下にございますけれども、特別条項を結ばれた場合には、さらにこの上限につきましても例外的に一定の期間までではございますけれども限度時間を超えることができるというような取り扱いになっているわけでございます。ただし、今、医師を初めとする医療関係職種については、この例外措置の対象になってございませんので、原則としての1カ月45時間、1年360時間というルールのもとでの対応が行われているということでございます。

 そうした状況ではございますが、実際には相当長時間の残業が行われているということで、7ページをごらんください。これは平成24年の就業構造基本調査のデータでございますけれども、週に60時間を超えて労働をされている方の割合を整理したものでございます。左から4番目に医師という欄がございますけれども、全体の4割を超える方が1週間に60時間以上の労働をされているというような状況でございまして、先ほど申し上げた自動車運転業や建設業など、現在例外措置の対象になっている業界と比べても相当多くの方が長時間労働をされているという実情がございます。

 8ページにはその実際の分布を載せてございますけれども、赤いラインが医師でございます。法定労働時間のところに一番ピークがあるのはそうなってございますけれども、60時間を超える部分、破線の丸で囲んだ部分でございますが、そういうところに相当多くの労働者が分布しているという状況が見てとれるような状況があるわけでございます。

 こうしたことを踏まえまして、3ページに戻っていただきますと、医師につきまして、今回、働き方改革の議論の中で、大臣告示に基づく指導基準となっております労働時間の上限について、今後、法律に基づく規制とし、違反があった場合には罰則を科すということの議論がされてきたわけでございますけれども、医療関係団体の皆様からも、医師については医師法に基づく応招義務があり、一律の規制を単純に当てはめるということについては相当慎重な議論が必要なのではないかという御指摘や、あるいは、医師については養成にも時間がかかるし、自己研さんも日々行う必要がある。こういった特殊性を踏まえた議論が必要であるという議論がされてきた中で、3ページの下でございますけれども、医師についての記載が盛り込まれたということでございます。医師につきましては、時間外労働規制の対象とするということで、現在も対象になっておりますのでそうなるわけですが、応招義務等の特殊性を踏まえた対応が必要だということで、具体的には改正法の施行期日の5年後を目途に規制を適用する。一定の猶予期間を置くということでございます。それまでの間に医療界の参加のもとで検討の場を設け、質の高い新たな医療と医療現場の新たな働き方の実現を目指し、2年後を目途に規制の具体的なあり方、労働時間の短縮策等について検討し、結論を得るということになっている次第でございます。

 以上、説明でございます。

○永井部会長 ありがとうございました。

 では、御質問をお願いします。

 加納委員、どうぞ。

○加納委員 これから新たなところでまた検討するということですが、やはり病院団体は現場のものとして非常にこの検討会に関心を持っておりますので、委員選定について構成や人選には配慮をぜひともお願いしたいと思います。我々、現場の当事者として、ぜひ、いろいろな議論をさせていただきたいと思っております。

○永井部会長 ほかに、いかがでしょうか。

 牧野委員、どうぞ。

○牧野委員 3ページのところですが、先ほど「医療界」とおっしゃったので、確認をしておきたいのですが、歯科医師にも応招義務があります。医師法等に基づく応招義務等の特殊性を踏まえた対応ということになりますと、歯科医師についても適用されるということでよろしいでしょうか。

○総務課長 今回、ここの記載につきましては、医師についての記載でございまして、歯科医師については今御指摘いただきましたように応招義務という点では同様の事情があろうかと思いますけれども、実際の労働時間の実情等に照らすと、必ずしも医師と同列に考える必要はないのではないかということで、今回、そこは通常のルール、3ページの上に書いてございますルールが適用されることが見込まれているということでございます。

○牧野委員 この、60時間を超える雇用者の割合の表、7ページのところで「医師(歯科医師、獣医師を除く)」という記載がありますが、歯科医師については調べられたのかどうかということ。それから、研究や自己研さんとか、そういうところまで含めるということになりますと、やはり歯科医師にもそういう適用がされていいのではないかと思われますが、これを検討されるときに、そういう委員会等が設けられるのであれば、ぜひとも入れていただいて、我々も発言をしたいと思っております。

○総務課長 歯科医師につきましては、実はちょっと古い研究成果ではございますけれども、平成21年度の厚生労働科学研究結果というものがございまして、おおむね1日当たりの労働時間が8時間前後というようなデータを承知しているわけでございまして、特に例外措置を設ける必要があるという事情にはないという判断のもとに原則の適用を行うということで今回は整理されているということでございます。

○牧野委員 やはり21年は古いと思います。最近開業されているような方々は、社会保険医療協議会等で見ますと、本当に朝早くから休憩時間もないというようなことがあって、休憩時間がないけれども予約制をとっているから、その間でうまく休みをとりながら、朝9時から夜の8時、9時までやっている方々も多いわけです。そのあたりがかなりふえてきているというところも、きちんと調査をしていただきたい。今は平成29年ですから、21年のデータをもってやられるというのは少し考えていただきたいと思います。

○総務課長 開業医の先生方が日々、診療に御尽力いただいていることは十分承知しているわけですが、今回の議論は労働基準法に基づく規制の議論でございますので、原則、雇用者の方が規制の対象になりますので、その点、御理解をいただければと思います。

○牧野委員 雇用者であればというところが何か納得はできませんが、今後、これに関してはまた個別にお願いをしたいと思います。

○永井部会長 よろしいでしょうか。

 それでは、この件につきましても今後の議論を踏まえまして、当部会に御報告いただければと思います。

 では、最後の議題に参ります。「第193回通常国会に提出した法律案について」、御説明をお願いいたします。

○総務課長 総務課長でございます。予定の時間が来ておりますので、簡潔に御報告をさせていただきます。資料5をお手元にごらんいただければと思います。現在、開会中の通常国会に、医療法の関連で2つの法律案が出てございますので、御報告でございます。

 まず、2ページをお開きいただきますと、昨年来、当部会でも御議論いただいてまいりました、医療法等の一部を改正する法律案の概要でございます。これまでの御審議を経て、今、ごらんいただいているとおりの内容で国会に、3月上旬に提出させていただいてございます。現在は提出後、審議をお待ちしている状況でございますので、早期の成立に向けてさらに取組みを進めていきたいと考えてございますが、少し、その後つくった資料がございますので、そこだけ補足的に説明をさせていただきます。

 8ページをごらんください。広告規制の関係です。医療広告に関する規制の見直しを行うということで、特にウエブサイトを対象に虚偽表示の禁止や誇大な表現の取り締まり等について基準を設けるということで御議論をしてきたわけでございます。今回の法律で「広告その他の表示」という概念を設けまして、法律上これを広告という形に定義を置かせていただき、これまで規制の対象であった折り込み広告、テレビCM等も含め、ウエブサイトについても同一の基準で今後適正化を図ってまいりたいと考えている次第でございます。

 しかしながら、ウエブサイトを、これまでの医療法の広告規制の対象にそのまま当てはめてしまうことにつきましては、必要な情報まで阻害されることになるのではないかという御懸念がこれまでもあり、そういう方向性での報告書を取りまとめていただいているところでございます。今回の見直しにおきましても8ページの右下をごらんいただきますと、「一部限定を解除」と書いたところがございますけれども、一定の要件を満たす場合には医療法上の広告規制の特徴であります、いわゆるポジティブリスト方式の規制の対象外にするということで整理をさせていただいているところでございまして、詳細につきましては法律の成立を待って、また、関係者に御参集いただいております検討会のほうで御議論をお願いしたいと考えてございます。

 それから、医療法等の改正の関係で申し上げますと、きょうは資料が出てございませんが、看護師等に対して行政処分が必要な場合に、それに対して厚生労働大臣が調査を行う権限の規定の創設ということを、この部会にお諮りしていたわけでございますけれども、与党での法案の御審査をいただく過程で、今、同様の規定が医師、歯科医師、薬剤師という、いわゆる3師についてのみある中で、それ以外の職種について広げていくことについての御懸念が相当あったという点と、保助看法だけの改正でよいのかと。ほかにも、いろいろな医療関係職種がございますので、そことの整合性についても慎重に検討する必要があるのではないかといった御指摘がございまして、今回の法律改正事項としては見送りをさせていただいておりますので、その点、御報告をさせていただきます。

 それから、もう一つの法律について、14ページ以下につけてございますが、地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案でございます。特に療養病床の見直しを図るという観点で、新たな介護保険施設として、介護医療院を創設するというような改正が盛り込まれてございます。15ページに資料をつけているところでございます。

 この関連で、16ページにございますが、医療法に関しても何点か改正を行うことにしてございまして、一つには、例えば介護医療院を医療法上の医療提供施設に位置づけること。それから、医療法人の本来業務として介護医療院の業務を追加する。それから、介護医療院のほうに夜間・休日等に併設される医療機関のほうから医師が出向かれるというようなことが想定されるわけでございまして、そこについて医療法上の宿直に関する規定のところに少し弾力化が可能な取り扱いとなるような改正を図るという修正をしてございます。

 それから、医療機関から介護医療院に転換された場合に、これまで名乗られていた「病院」または「診療所」という名称については引き続き名乗っていただくことはできるという経過措置も設けているところでございます。これも、実際にどういう場合にどういう条件で、介護医療院に移られた後にこれまでの名称を名乗っていただけるかということにつきましては、今後、詳細を省令等で検討していくことにしているところでございます。

 少し長くなりましたが、以上でございます。

○永井部会長 ありがとうございました。

 それでは御質問、御意見はございますか。

 よろしいでしょうか。よろしければ、また適宜御報告いただくことにいたしまして、最後に事務局から連絡事項等をお願いいたします。

○医療政策企画官 次回の医療部会の日程につきましては、改めて御連絡させていただきます。

○永井部会長 どうもありがとうございました。

 本日はこれで終了いたします。

 

 


(了)

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