ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会薬価専門部会) > 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第130回議事録(2017年4月12日)




2017年4月12日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第130回議事録

○日時

平成29年4月12日(水)11:13〜12:05


○場所

TKPガーデンシティ竹橋(2階大ホール)


○出席者

田辺国昭部会長 野口晴子部会長代理 関ふ佐子委員 中村洋委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 宮近清文委員
中川俊男委員 松原謙二委員 遠藤秀樹委員 安部好弘委員
加茂谷佳明専門委員 吉村恭彰専門委員 上出厚志専門委員
<事務局>
鈴木保険局長 谷内審議官 濱谷審議官 迫井医療課長 眞鍋医療課企画官
矢田貝保険医療企画調査室長 中山薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○部会長の選出について
○薬価制度の抜本改革について

○議事

 

○田辺部会長

 ただいまより、第130回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 まず、薬価専門部会に属する委員に異動がございましたので、御報告いたします。

 3月31日付で印南委員が退任され、その後任といたしまして、4月1日付で中村委員が発令されております。

 続いて、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。本日は全員が御出席でございます。

 なお、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきますので、御協力のほうよろしくお願いいたします。

(カメラ退室)

○田辺部会長

 それでは、議事に入らせていただきます。

 3月15日の薬価専門部会にて、4月に改めて部会長の選出を行うことで御了解をいただきましたので、本日は、まず部会長の選出を行います。

 社会保険医療協議会令第1条第6項の規定によりまして、部会に部会長を置き、当該部会に属する公益を代表する委員のうちから、当該部会に属する委員が選挙することとされております。

 部会長につきましては、慣例によりますと、1号側及び2号側の御意見を伺った上で、御賛同があれば決めていくということになっております。薬価専門部会の部会長につきましても、このような方向で行いたいと考えておりますが、この点、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺部会長

 どうもありがとうございました。そのように進めさせていただきます。

 まず、1号側の委員から御推薦をいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

 幸野委員、よろしくお願いいたします。

○幸野委員

 1号側としては、中村委員を御推薦したいと思います。

○田辺部会長

 続きまして、2号側の委員、お願いいたします。

○中川委員

 2号側も中村委員にお願いしたいと思います。

○田辺部会長

 1号側、2号側とも中村委員を御推薦いただきましたけれども、中村委員に部会長をお願いするということでよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺部会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、中村委員に薬価専門部会長をお願いいたします。

 それでは、中村部会長より一言御挨拶をお願いいたします。

○中村部会長

 先ほど御推薦いただきました中村でございます。今後ともよろしくお願いいたします。

 以上です。

○田辺部会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、早速今後の議事進行を中村部会長にお願い申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

○中村部会長

 では、部会長代理につきましては、社会保険医療協議会令第1条第9項の規定によりまして、部会長があらかじめ指名する者が、部会長代理をすることとされております。

 引き続き、野口委員に部会長代理をお願いすることとしたいと思いますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○中村部会長

 ありがとうございます。

 それでは、部会長代理は引き続き野口委員にお願いいたしたいと思います。

 本日の議題になりますけれども「薬価制度の抜本改革について」の議事に入りたいと思います。

 事務局より資料が提出されておりますので、説明のほうをお願いします。

 中山薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 それでは、事務局から資料の説明をさせていただきたいと思います。

 中医協薬−2をごらんください。

 本日は「薬価算定方式の正確性・透明性について」の中で、原価計算方式についての御議論をいただきたいと思っております。

 まず、背景でございますけれども、新薬の薬価算定につきましては、類似薬効比較方式を原則とするということで、比較薬が存在しない場合においては原価計算方式により薬価を算定するということとしている状況です。

 原価計算方式につきましては、後ほどお示ししますけれども、原材料費、研究開発費などを積み上げることによって算定する方式でございます。

 これまで中医協におきましても、原価計算方式の妥当性につきましては、平成18年には輸入先国における輸出価格の状況等の資料の提出を求めるというようなこと、さらに、平成24年には一般管理販売費、営業利益率等の係数について、直近3カ年の平均値を用いることとするというような見直しを適宜行ってきた状況でございます。

 以上を踏まえて、原価計算方式の正確性のさらなる向上のため、どのような対応をすべきかということを検討する必要がある状況です。

 また、薬価の算定・収載における透明性の部分に関してということになりますけれども、平成9年以前は、厚生労働省が算定を行った上で事後的に算定薬価のみを中医協に報告するということとしておりましたが、平成9年6月には新薬算定の根拠として製品総原価、算定方式等を公開するようにしたとか、平成1210月には薬価算定組織を設置の上、算定結果については中医協の承認を得た上で薬価収載するといったようなこと、その後も各種薬価算定の根拠について、原価計算とする妥当性、営業利益率の補正の理由などについて、公開する内容を順次拡大してきた状況でございます。

 2ページ目、以上を踏まえまして、薬価算定の透明性のさらなる向上のため、どのような対応をすべきか検討する必要があるということでございます。

 2.ですけれども、基本方針及び中医協においても、薬価算定の正確性・透明性に関する議論、課題というものがあるということは御指摘を受けているということでございます。

 3.の現行制度についてでございますけれども、原価計算方式の概要ということでございます。ここで、薬−2の参考1のほうも両方見比べる形で説明をさせていただきたいと思っております。

 参考1の2こま目にありますとおり、原価計算方式というものについては、原材料費から消費税、1から8までに当たるものを積み上げていくという形をとっているということですけれども、次の3こま目を見ていただきながら御説明をさせていただきたいと思います。概要といたしましては、まず、薬価算定単位当たりの製造販売に要する原価ということで、4の製品製造原価、さらに5の一般管理販売費、6の営業利益、7の流通経費、8の消費税という形で、これらを積み上げる形で算定する方式が原価計算方式ということでございます。

 本文ですけれども、営業利益率となっております。営業利益率につきましては、参考の6の右のほうの根拠等と書かれている欄があるとおり、ここで言う○4製品製造原価と一般管理販売費の5と○6の営業利益分の○6が、平均的な営業利益率として14.6%というものを現在採用していますけれども、これになるようにということで算定をするのが、まず算定の仕方です。

 さらに、そこに対して、既存治療と比較した場合の革新性や有効性、安全性の程度というものに応じて平均的な営業利益率、現在は14.6%ですけれども、これに対してマイナス50%からプラス100%の範囲内の値で補正を行うこととしております。この営業利益率の補正率につきましては、公開した基準によるポイント制によって定量的に算出した加算率を参考に決定しているということでございます。

 戻りますけれども、5一般管理販売費のほうですけれども、ここにつきましては、参考資料の3こま目の下の点線内にあるとおり、まず研究開発費総額と書いてありますが、それは治験の費用とPMSの費用というものがほぼ全てということになりますが、そういったものの総額を、償却期間、概ね10年程度という場合が多いのですけれども、その予想販売数量で割り返した形で1規格当たりの研究開発費というものを出すということでございます。

 さらに、これに加えて適正使用の資材費というものが加わることによって、5の一般管理販売費というものが出てくるわけですけれども、この一般管理販売費の部分につきましては、○5の右の根拠等のところの枠にあるとおり、4の製品製造原価、5の一般管理販売費、6の営業利益分の5の一般管理販売費という部分が、平均的な一般管理販売比率45.9%以下となるように上限を設けているということでございます。その上限を設ける理由としては、本文にあるとおり、医薬品の適正使用のための情報提供活動費については、企業トータルの期間原価として発生する費用で、個別品目に要する費用を正確に予測・算出することは不可能であるということ、さらには、研究開発費とかPMS費につきましては、市場規模をもとに算出するわけですけれども、その市場規模を正確に予測することが困難であるということなどから、そういった一定比率を原則上限として算定するということにしているということであります。

 本文のほうで、研究開発費についてということで少し説明を加えておりますけれども、この積み上げる研究開発費につきましては、承認に必須の開発費のみを評価するという基本的な考え方に基づいておりますということであります。

 参考にありますとおり、原価計算における治験費用の扱いにつきましては、承認に必須の治験ということで、国内において実施された治験の費用のみを計上するということで査定しているというようなこととか、あるいは治験実施に必要な最低限の費用ということで、実施症例数の費用のみを計上するというようなこともしております。実際のところ、各委託先の病院に対して、契約症例数で費用を支払うというようなことをされていたとしても、薬価算定上は実施症例数の費用分のみを計上するというようなこと、さらには、外部委託費用の適正な計上ということで、CRO、医薬品開発受託機関と呼ばれるところがありますけれども、こうした費用についても、作業の細目を提出させて、労務費は医薬品業界の平均的な単価を上限として査定するということなどによりまして、基本的には厳しく査定した上で、原価計算を行うということをしているということでございます。

 本文のほうの次の○4ですけれども、各種係数の決定ということで、今、一部触れましたけれども、一般管理販売費につきましては45.9%を上限とし、6の営業利益については、平均的な営業利益率14.6%というものを採用しているということですが、7の流通経費につきましては、現在7%ということです。それは、参考資料の4こま目にありますとおり、利用できる直近の3カ年の平均ということで、毎年度更新してパーセンテージを出して、随時年度ごとに値を変更した上で適用するということをしているということであります。

 本文の5輸入価格の妥当性の確認というところにつきましては、輸入医薬品の場合、輸入先国における価格の状況、日本以外の国への輸入価格の状況などについての資料を確認している状況でございます。

 次に、その後の参考資料の説明をさせていただいた上で最後の本文の今後の検討課題に移りたいと思います。

 参考資料の5こま目です。国内主要製造業種別の研究費対売上高比率ということで、2014年度という資料をおつけしております。医薬品産業で見ますと、売上高に対する研究開発費比率が他の産業に比べて突出して高いということが言えるかと思います。

 6こま目、臨床試験の開始から承認取得に至る率の年次推移というデータを出させていただいておりますが、基本的に、医薬品を上市することについての成功確率は極めて低い。ここのデータにつきましては、フェーズIに入ったものが最終的に承認取得まで至る率ということで、10%台を推移しているというようなデータとしてごらんいただければと思います。フェーズIに入るまでも、当然のことながら開発費用というものはかかるわけですが、さらにフェーズIに入ってからの臨床試験のための費用も相当程度かかりますけれども、その中でも成功確率は低いというようなデータでございます。そうしたことから、医薬品を上市することについての成功確率は極めて低いということ、医薬品の開発には10年以上の時間と数百億から数千億規模の費用が必要ということ、臨床試験開始から承認に至る率は近年10%台で推移している状況があるということでございます。

 7こま目、原価計算方式の経緯ということです。冒頭のところで平成18年とか平成24年のところについては触れさせていただいておりますので、その他のところとしては、例えば平成20年のところをごらんいただきますと、既存治療と比較した場合の革新性などの程度に応じて営業利益率をプラスマイナス50%の範囲内でめり張りをつけた算定方式にしたということとか、平成26年にはマイナス50%からプラス100%という形で、イノベーションの評価の範囲の拡大をしたということなどがあるかと思います。

 8こま目、平成27年4月から平成29年2月に原価計算方式で算定したもので、外国価格があるものについて一通り並べたものでございます。おおむね米独が上の場合が多い傾向があるのかなと思います。原価計算で行ったものと外国価格とを比較してみても、大体平均的には真ん中のあたりに位置しているということがわかっていただけるのではないかと思います。

 9こま目、新医薬品の薬価算定プロセスということで、これは一度触れたことがございますが、薬価算定組織を2回経た上で中医協にお諮りし、薬価収載は年4回行っており、その間については60日、90日という中で手続を進めております。

 薬価算定の透明化の経緯につきましては、前回の類似薬効比較方式のときに触れた資料と同じでございますので、説明は省略させていただきたいと思っております。

 これで薬−2の資料に戻っていただきますけれども、今後の検討課題ということで、原価計算方式についてどう考えるかということでございます。今、御紹介をさせていただきましたとおり、医薬品産業については、医薬品を上市することについての成功確率が極めて低い、売上高に対する研究開発費比率が他の産業に比べて突出して高い、さらには、原価計算方式においては、承認申請やPMSや供給に必須な費用以外の費用は評価されないといったようなことなどを踏まえて、営業利益率のあり方についてどう考えるかということが一つです。

 さらに、原価計算方式における加算については、類似薬効比較方式と異なって、価格全体ではなくて、平均的な営業利益率に対する補正として行われるということで、その評価は薬価に対して限定的な評価となるなど、医薬品としての評価が価格に反映されにくいということについてどう考えるかということを挙げさせていただいております。

 また、一般管理販売費については、一定の比率を上限としているということで、事実上、研究開発費が薬価に反映されないケースがあるというのも実態としてあります。これについてどう考えるかということでございます。

 なお、医療系ベンチャーの特性に対応した薬価のあり方は別途検討するということとしております。

 (2)としまして、正確性・透明性の向上ということで、原価計算方式における正確性・透明性を向上させるため、可能な限り製造経費等を明確にした上で薬価算定を行えるよう促す仕組みを設けることについてどう考えるかとしております。

 最後に外国平均価格調整の適用です。原価計算方式におきましては、原薬の輸入を含めた輸入医薬品について、特に外国で販売されていないという状態で、日本で初めて医薬品として上市されて、輸入価格の妥当性の評価が困難となる場合があるということですが、こうした場合、収載後に外国平均価格調整を適用するということについてどう考えるかということを挙げさせていただいております。

 加算ルールについては、別途「イノベーションの評価」において議論させていただく予定です。

○中村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明に関しまして、御質問等がありましたらお願いいたします。

 吉森委員、お願いします。

○吉森委員

 ありがとうございます。

 今の薬−2の3ページの4の各種係数の決定方法のことでございます。一般管理販売費、営業利益、流通経費の係数の決定方法は、直近の3年の平均値を用いるということが書かれておりますし、薬−2参考1の4コマ目、係数の更新という欄の一番下の点線の中にも書いてありますように、具体的には政策投資銀行の産業別財務データハンドブックであるとか、医薬品産業実態調査報告書、または毎月の勤労統計調査等々などを使用していると書いております。率直に考えますと、この係数というものの妥当性云々を検証するためには、まず、このデータの算出方法、経年変化等々、詳細な数値について次回の議論の際にお示しいただけるとありがたいと思います。といいますのは、正確性・透明性の向上及び納得性の観点で、対象とするデータの範囲が適切なのかどうか、数値の上限、加減の幅、それを踏まえて補正が必要なのかなど、原価方式の係数を決定するに当たって改めて検証する必要があるのではないかと考える次第でございます。

 もう一つ、別の観点から言えば、営業利益率のあり方、これについては、製薬企業さんが行う研究開発費用については多分、各種補助金、税制上の優遇処置等々が講じられているとも考えられますので、そうした負担軽減策も見た上で、価格である薬価をどこまで配慮するのかということも考える必要があるのではないかと思います。

 これは提案ですが、製薬企業さんの同意が必要ではありますが、薬価算定組織など非公開の組織で製造原価などを明確にしていただいた上で、当然営業の秘密には十分配慮するという担保も必要ではありますが、妥当性・信憑性等、これを担保するために製造原価を明確にした上での薬価算定、そういうことができないのかなとも思います。

 加えて、そうしたようなことで適正な価格を導いた場合には、収載後の外国平均価格との比較については、著しい乖離がない限り必要ないのではとも思います。そういう意味で、製造原価等々を明確にするというような担保ができないかなと考える次第です。これは意見です。

○中村部会長

 何か事務局のほうでありますか。

 お願いします。

中山薬剤管理官

 製造原価につきましては、基本的には国内の場合につきましては各種内容を確認させていただいた上で、事務局及び薬価算定組織内でということでしっかり確認した上で妥当な製造原価をしっかり出している状況であるという一方で、海外の企業から導入するような場合は、どうしても移転価格とか輸入価格といった形になりまして、その製造原価といったものについての細かい資料というのはなかなか確認が難しい状況であるということでございます。

 したがいまして、そういったような状況にある中、我が国で最初に承認されて、価格の妥当性というものがなかなか他国と比べて確認しがたいというものについては、そういったものを収載後の改定という形の中で考えていくべきではないかというような御提案をしている状況であるということはつけ加えさせていただきたいと思います。

○中村部会長

 ほかにはいかがでしょうか。

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 原価計算方式は非常に我々から見て透明性が低くて、薬価算定組織という見えないところで厳しくやっているのだと薬剤管理官は常におっしゃいます。本当に厳しいのだろうとは思うのですか、例えば薬−2の3ページの上から3行目「また、研究開発費については、新薬の研究開発費を適切に評価するため、承認に必須の開発費のみを評価するという基本的考え方に基づき、新薬の算定の際に査定している」、必須のというのは、必須でないものもあるのですか。

○中村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 基本的には先ほど申し上げましたとおり、我が国の薬価で査定する場合、国内での治験費用というものに限定して、基本的にはそれのみを計上する形での考え方をしているということでございまして、言い方としてはそごがあるかもしれませんが、それを承認に必須の開発のみの評価という言い方をしているということでございます。

○中村部会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 薬価算定組織で御苦労されているのだろうと思いますが、一度こういう流れで原価計算方式の薬価を算定しているのだということを、文章にして公開、お示しいただけませんか。流れが見えないのです。厳しくやっている、厳しくやっているというのは聞きますけれども、企業名だとか、そういうものに配慮した形でお示しいただけないかと思います。薬価制度改革の抜本的な見直しの議論の最中ですから、いい機会だと思うのですが、いかがですか。

○中村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 そのあたり、どうお示しできるかは、まだイメージがないのですけれども、個別の企業の情報ではない形で、何か手続なり順番なり、どういう査定をしているのかとか、そういったことをお示しできるような形を少し考えたいと思います。

○中村部会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 次に意見を述べますが、参考資料の3番、4番に関係してです。一般管理販売比率、営業利益率、それから、販売費及び一般管理比率といったものは、日本政策投資銀行の産業別財務データハンドブックを使用していますね。これは過去10年間の変化を見ているということになっていますが、医薬品産業の対象企業は30社の優良企業に限定されているのです。なぜ、厚生労働省の経済課でやっている医薬品産業実態調査の結果を用いないで、この優良企業30社のデータハンドブックを用いるのかということが1点目です。

 それから、流通経費率は、経済課の医薬品産業実態調査の結果を用いていますね。これは卸の医薬品販売の総売上利益率ということになっているのでしょうが、これは今の認識で間違いないですか。

○中村部会長

 薬剤管理官、いかがですか。

○中山薬剤管理官

 基本的に、ここで新薬算定においての原価計算ということで行う比率については、ここに挙げた統計データを用いて算出しているということは間違いございません。

○中川委員

 優良企業のデータをもとに、例えば営業利益率、それから、製造経費率を出しているということに関してはどうですか。

○中村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 済みません。お答えが不足しておりました。このデータを用いる理由としましては、基本的にはここでは新薬を創出する企業ということで、そこのデータを用いることが適切であろうということでここに挙げている統計データを活用することをしているということでございます。

○中川委員

 随分配慮しているということですね。それで、薬−2の4ページ、4.今後の検討課題についての(1)原価計算方式の最初の○の2つ目のポツ「また、原価計算方式における加算については、類似薬効比較方式と異なり、価格全体ではなく、平均的な営業利益率に対する補正として行われるため、その評価は薬価に対して限定的な評価となるなど、医薬品としての評価が価格に反映されにくいことについてどう考えるか」、これは今のことと矛盾していませんか。政策投資銀行の高目の営業利益率とか、いろいろな配慮をしているのに限定的な評価となるなどというのは、矛盾していると思います。イノベーションに対する手当ては十分に配慮してきたのではないですか。

○中村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 実際、新薬の算定の際に、そうした新薬を創出するような企業の平均的な営業利益率を用いるということでやっているということでございますが、一方で、イノベーションの評価をどう考えるかといった場合にということで、類似薬効比較方式の場合と比べるとということになりますけれども、原価計算方式の場合については、例えば今で言う営業利益の14.6%に対するマイナス50%から100%ということでの限定的な評価ということで、これについてどう考えるかということを提示させていただいたということでございます。

○中村部会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 せっかくですから、経済課長、どうでしょう。

○中村部会長

 経済課長、お願いします。

○大西経済課長

 経済課長でございます。

 営業利益率に政策投資銀行のデータを用いている点でございますけれども、医薬品産業実態調査は経済課で行っている調査ですが、この調査には新薬メーカーだけではないいろいろなメーカーが入ってしまっているということで、むしろ産業別財務データハンドブックを使うほうがより実態に近いのだろうということを考慮しまして、こちらのデータを使っています。極力、実態に近いデータを使って原価を計算するという考え方ですので、特に新薬メーカーを優遇するということではないのではないかとは考えております。その上で、今の検討課題等についてどう考えるべきかという点については、ぜひこの場で御議論をお願いしたいと考えております。

○中村部会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 優遇しているわけではないけれども、配慮は十分にしていますね。そう思うのです。それで、今後の検討課題についての営業利益率のあり方についてどう考えるか。どう考えるかは、どういう意味でどう考えるかと書いてあるのですか。もっと営業利益率を高くするということですか。十分に手当てされていると思うのですが。

○中村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 ここにつきましては、営業利益率については、今御指摘をいただいたとおり新薬創出をする企業の平均的なものを用いているということで、一定の配慮をしているというところは確かにあると思います。ですから、これが他の産業も含めた平均でもいいのではないかとか、いろいろな御意見があるところ、その営業利益率のあり方というものについて、現在のものでいいのか、どう考えるべきかということを提示させていただいていると御理解いただければと思います。

○中村部会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 御説明はわかりましたが、ぜひ先ほど申し上げたように原価計算方式の仕組みといいますか、実態を何らかの形で文章にあらわしてお示しいただきたいと思います。

○中村部会長

 松原謙二委員、お願いします。

○松原謙二委員

 薬を開発することの難しさについては、大変よく理解しているところであります。また、臨床医としては、いい薬が使えるのはありがたいことであります。平成18年のときにもこのような議論がございまして、そのときに一番問題となったのは、外国から原末を輸入するときに、その費用については、結局はブラックボックスである。日本の場合には比較的調査できても、外国の原末についてわからないので、どのような形で輸出しているのかということを調べた上で検討するという約束事をしたように思います。

 今回、最後のページの(3)でございますけれども、原末の輸入を含めた輸入医薬品が外国で販売されていなくて日本で初めて上場されますと、原末の輸入のときに恐らく市場原理が働いて、薬が画期的な薬であれば、原末の価格はその分上乗せしている可能性がございます。その上乗せしている上にさらに日本国で画期的だといって上乗せしますと、大変な金額になるという現象が起きると思います。そこにおいて、原末についてどのような形でどのように製造されたかについて調べる手だてがありますでしょうか。また、もしないとすれば、当然市場として出た金額、つまり、海外の金額をよく調べて、それについて速やかに補正するという今回(3)に出ている考え方は大変よい考え方だと思います。

 この前出た免疫の賦活剤、外国の希望の金額で輸入して、それに加算をつけている。ところが、外国のほうが大分安いではないかという意見が出ています。そのようなことも含めて、一旦決めても条件によっては速やかに補正していくということをルール化することにおいては賛成であります。

 何か外国の原末の値についての調査する方法があれば良いのですが、日本と違って外国はどうなっているのかわからないということであればこの方法で仕方がないと思います。

○中村部会長

 こちらは事務局から何かございますでしょうか。

○中山薬剤管理官

 今、委員から御指摘をいただいたとおりで、外国の製造のところに関する情報を得るというのは困難かと思います。御指摘いただいたとおり、外国平均価格調整という形を適用させるということが、一つ、合理的なやり方ではないかと考えております。

○中村部会長

 幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 私も営業利益率と一般管理販売費について、意見を述べさせていただきたいと思います。

 私も企業に勤めておりましたので、製薬企業の利益率を見て驚きました。一般的な企業は、中期経営計画などで営業利益率を2桁にするということが宿願で、10%を超えたら大成功ではないかと思われます。政策投資銀行の資料を見てみますと、全産業でも営業利益率は10%まで届かなくて、7%から8%が多い状況です。製薬企業は34社が対象になっているのですが、政投銀の調査によると、ここ10年来10%を切ったことはありません。日本の景気が最も悪化したリーマンショックの2008年には、全産業の営業利益率は4%ぐらいまで下がったのですが、このときでも製薬34社の営業利益率は18%という高い水準を示していました。この高い営業利益率を薬価に上乗せすることが本当に妥当なのか、また、製薬34社の過去3年間の営業利益率の平均を用いることが正しいのかをもう一度議論していくべきだと思います。

 一般管理販売費も同様であると思います。現在は45%台が上限となっており、他の産業では、一般管理費率は10%前半ぐらいだと思うのですが、製薬企業は突出して高く、この過去3年間の平均を用いることについても、いかがなものかと思います。

 ただ、先ほど説明がありましたように、いわゆる医薬品業界の特殊性として、研究開発にコストがかかることや、成功率が低いということを考慮する必要があることは理解できますが、研究開発費は、総額を予想販売数量で割り戻されているので、回収できる仕組みになっております。成功率がかなり低いということについては、一般企業でも同じです。どの企業も先行投資を必ず行いますすし、私は運輸業におりましたが、10年後に日本の景気がどうなるかわからないときでさえ、1機250億円もするような機材を50機発注するなど、そのような先行投資は普通に行われるわけで、何も医薬品業界だけが巨額の先行投資を行っているわけではありません。以上のことから、営業利益や一般管理販売費を製薬業界だけ特別扱いするのはいかがなものかと考えます。そこで、一般的なメーカーや医薬品を含む化学工業の平均値、あるいは全産業のデータなども参考にするということも検討すべきではないかと思います。特に製薬企業については、その利益が公的な財源によって賄われているということも考慮する必要があるのではないかと思います。

 以上です。

○中村部会長

 幸野委員、どうも御意見ありがとうございました。

 安部委員、お願いします。

○安部委員

 4ページでありますけれども、(2)の正確性・透明性の向上について、それから(3)の外国平均価格調整の適用に関しては、総論としては、そうあるべきだと考えております。ただ、例えば(2)については、機密性の高い情報に配慮が必要だという中で、可能な限り製造経費等を明確にすると書いてありますけれども、どういった情報がさらに正確性・透明性を上げるために必要なのであるかということは、実際に薬価算定の計算の場にいたことがない私にとっては、どういうものが当たるのかが思い浮かばないので、今後原価計算方式についての議論を重ねる場合には、少しイメージがわかるような資料を出していただきたいというのが要望です。

 外国平均価格調整の適用についても、外国で販売されておらず日本で初めて医薬品が上市され、妥当性の評価が困難というものがあって、その後外国で販売されたということについて価格を調整するための調査をするということについても、これはよかろうと思いますけれども、例えば現時点でそういった製品があったのかとか、どの程度あったのかということについては、議論する上でイメージをするために、次回できましたらそういった情報提供もしていただければと思います。これは要望でございます。

○中村部会長

 加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

 先ほど来、営業利益率あるいは一般管理販売費等々の議論がございます。具体的な数値をどうするかという点については、今後とも御議論いただければと思います。

私ども、専門委員の立場で申し述べておきたいことは、事務局提出の資料と若干重複しますけれども、製薬産業の特殊性です。現在販売している医薬品が例えば副作用が発現することによって急遽販売を停止せざるを得ない事態に至るリスク、あるいは、研究開発について、現在ここで議論されている研究開発費は現に発売できる品目にかかわるものでございますけれども、発売に至らないものにも相当投資をしております。投資に見合うリターンが得られるかという点については、先ほど幸野委員も御指摘のとおり、他の産業も同じというのはそのとおりでございますけれども、そのリスクの度合いは、かなり製薬の場合は大きい、高いのではないかと認識をしております。さらには、一つの製品が上市されるまでの研究開発期間は十数年かかるということと、製薬企業に課せられている安定供給という観点から言いますと、一製品を40年、50年、ずっと供給していく必要性がある。その一方で、また、副作用発現のリスクもあるという、そういう部分は議論の中でぜひ御配慮いただきたいと思っております。

 一方、近年、研究開発シーズがかなり枯渇しております。そういう観点から言いますと、昨今ベンチャー企業を買収したり、あるいはシーズそのものをさまざまなところから購入しております。そういった意味では、単年度の営業利益というよりは、バランスシート上、一定程度利益をストックしておいて、そのようなM&Aあるいはシーズの購入といったものに充てる必要性があります。そして、それが必ずしも成功するかしないかはわからないという点につきましては、今後の議論の中で、御配慮賜れればと思います。意見です。

○中村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 もう一つ、今と関連してつけ加えさせていただきますけれども、一般管理販売費、一般管理費についても少し高いのではないかという御指摘が先ほどありました。念のため申し上げますけれども、通常の一般管理費として計上されているような管理部門における費用や営業にかかる費用については認めておらず、基本的に先ほど申し上げたように治験やPMSの費用、適正使用のための情報提供活動費というものに限定しているものであるという中での上限という形にしているということをつけ加えさせていただきたいと思います。

○中村部会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 加茂谷専門委員にわかりやすい御説明をいただいたのでお聞きしますが、シーズの購入費用だとかベンチャー企業の買収費用は、例えば参考資料の3のところのどこに入りますか。

○中村部会長

 加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

 基本的には入ってこないと思います。

○中川委員

 入っていない。事務局もそれでいいですか。

○中山薬剤管理官

 はい。

○中川委員

 それでやっていけるわけですね。そういうことですね。そういう理解でいいですか。わかりました。

○中村部会長

 松原謙二委員、お願いします。

○松原謙二委員

 肩を持つわけではありませんが、飛行機50機を買って48機が壊れていたというような企業での頑張りを製薬会社さんたちがやっておられるというのは敬意を表するところです。ただ、その分で少しでも浮いた費用は、これから日本の国で必要となるバイオ製品、バイオシミラーなどの開発やiPSの利用、そういったものにぜひ大量に投資して、世界に冠たる日本の国の製薬会社をつくっていただきたい。そのことが、結局は安くなって国民に適切な医薬品が供給される一番の原動力になると思います。そこを頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○中村部会長

 幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 今後の検討に際して確認したいのですが、参考1の3コマ目の枠囲みに記載されている研究開発費の積み上げ方法にある、償却期間での予想販売数量は、メーカーによる自己申告の数字をそのまま用いるのですか。それとも、何か調整はされるのですか。

○中村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 ここについては、基本的に対象となる患者数がどういう根拠に基づくのかとか、類似の他の医薬品との市場がどの程度の割合で奪える可能性があるのかとか、そういったこと事細かに詰めた上で出している、事務局としても妥当だと考えたものを挙げているということになります。

○中村部会長

 幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 製薬企業が示した予想販売数量の妥当性について、検証はできるのでしょうか。

○中村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 できるかどうかを含めて検討させていただきたいと思います。

○幸野委員

 これは非常に重要なところだと思いますので、ぜひデータが出せるのであれば、お示しいただきたいと思います。

○中村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 実際のところ、当初の市場予測を行ったときに一定の妥当性があったとしても、競合薬がその後にまた出てくるなどいろいろな状況があった上で、その予想が必ずしも当たらないという場合も出てくることがございます。そういった当初の予想との乖離という部分については、基本的には再算定という形での見直しを行うということを、これまでやってきたことになろうかと思います。

○中村部会長

 平川委員、お願いします。

○平川委員

 意見だけ言わせていただきます。薬−2の4ページの正確性・透明性の向上のところですけれども、患者や被保険者の立場から見て、この辺の理解が深まる方向となるのが重要ではないかと思っています。研究開発費も、これは単年度で出されておりますけれども、今、やっている研究は多分10年後のためとか20年後のためという研究になるのかもしれません。成功率も極めて低いということもお聞きしておりますが、患者の立場から見ると、例えば新規作用機序を有する新薬への期待というものは、これは高いと考えておりまして、それは研究開発費が患者の期待にかなうものであるということがわかる、「見える化」していくということが重要なのではないかということでありまして、そういった意味で、透明性の向上が極めて重要であるというだけ意見として言わせていただきたいと思います。

○中村部会長

 どうも御意見ありがとうございました。

 ほかに御意見、御指摘、御質問等はございますでしょうか。

 ありがとうございました。本日いただきました御指摘等を踏まえまして、本件につきましては、引き続き議論を行いたいと思います。

 本日予定されました議題は以上のとおりです。次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の薬価専門部会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

 


(了)
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