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2017年3月29日 中央社会保険医療協議会 総会 第348回議事録

○日時

平成29年3月29日(水) 9:00〜11:44


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

田辺国昭会長 野口晴子委員 印南一路委員 松原由美委員 荒井耕委員 関ふ佐子委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 花井十伍委員 宮近清文委員
松浦満晴委員 榊原純夫委員
松本純一委員 中川俊男委員 松原謙二委員 万代恭嗣委員 猪口雄二委員 遠藤秀樹委員
安部好弘委員
丹沢秀樹専門委員 横地常広専門委員 菊池令子専門委員 岩田利雄専門委員
<参考人>
保険医療材料等専門組織 小澤委員長
<事務局>
鈴木保険局長 谷内審議官 濱谷審議官 迫井医療課長 眞鍋医療課企画官
矢田貝保険医療企画調査室長 中山薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○臨床検査の保険適用について
○最適使用推進ガイドラインについて
○調剤報酬(その1)について
○外来医療(その2)について

○議事

○田辺会長

 それでは、定刻でございますので、ただいまより第348回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。

 まず、委員の出席状況について御報告いたします。

 本日は、全員が御出席でございます。

 なお、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。

(報道関係者退室)

○田辺会長

 早速、議事に入らせていただきます。

 初めに「臨床検査の保険適用について」を議題といたします。

 本日は、保険医療材料等専門組織の小澤委員長にお越しいただいております。小澤委員長より御説明をよろしくお願いいたします。

 それでは、お願いいたします。

○小澤委員長

 それでは、説明いたします。

 「中医協 総 −1」の資料をごらんください。 今回の臨床検査の保険適用は、E3の1件です。

 3ページ目をごらんください。販売名は「HE4・アボット」です。

 測定項目は「ヒト精巣上体タンパク4」です。

 測定方法は「化学発光免疫測定法(CLIA法)」です。

 4ページ目の製品概要をごらんください。本検査は、卵巣腫瘍を認めた患者における血清中のHE4を定量的に測定する2ステップ免疫測定法です。CA125と併せて測定することにより、卵巣腫瘍が悪性か或いは良性かをより適切に判断することが可能となります。

 3ページ目にお戻りください。保険点数につきましては、「D009 腫瘍マーカー 22 CA130」の場合の「200点」を参考点数としています。

 今回、御説明いたします内容は以上です。

○田辺会長 

 ありがとうございました。

 事務局から補足があれば、お願いいたします。

 では、企画官、お願いいたします。

○眞鍋医療課企画官

 おはようございます。企画官でございます。

 事務局からの補足は特にございません。

 以上です。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。

 よろしゅうございますでしょうか。

 では、御質問等もないようでございますので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺会長

 それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと存じます。

 次に「最適使用推進ガイドラインについて」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より説明をお願いいたします。

 では、医薬品審査管理課長、よろしくお願いいたします。

○山田医薬品審査管理課長

 医薬品審査管理課長でございます。

 資料総−2−1をごらんください。このガイドラインにつきましては「ニボルマブ(遺伝子組換え)」、オプジーボですけれども、これの頭頸部がんに係る適応に関するものでございます。この頭頸部がんの効能追加につきましては、先週、3月24日付で承認をいたしまして、このガイドラインにつきましても同日付で通知をさせていただいております。

 それでは、資料を1枚おめくりいただきまして、1ページ目が目次でございます。

 2ページ目に「1.はじめに」ということで経緯等が記載されておりますが、本ガイドラインにつきましては、PMDA、日本臨床腫瘍学会、日本臨床内科医会に加えまして、日本耳鼻咽喉科学会及び日本口腔外科学会の御協力をいただいて、作成をしております。

 3ページ目が「2.本剤の特徴、作用機序」でございます。

 4ページ目からが「3.臨床成績」になります。【有効性】【安全性】について、国際共同第III相試験での成績の概略をそれぞれ記載しております。

 6ページ目に「参考情報」といたしまして「PDL1発現状況別の有効性及び安全性」について示してございます。

 グラフにありますように、「PDL1発現率」が1%以上が左でございますが、右の1%未満のところでは、本剤群と対照群はほぼ同様の結果となっております。

 7ページ目が「4.施設について」でございます。「○1施設について」の要件につきましては、他の従来のガイドラインと同様でございます。

 ○1−2といたしまして「頭頸部癌の化学療法及び副作用発現時の対応に十分な知識と経験を持つ医師又は歯科医師」ということで、表の中に3つ要件を記載してございます。

 一番上が、臨床腫瘍学の研修を行っている者。

 2番目が、頭頸部悪性腫瘍を含む耳鼻咽喉科領域の研修を行っていること。

 3番目が、がん薬物療法を含む口腔外科の研修を行っていること。この3つの要件のいずれかということでございます。

 8ページ目の○2以降につきましては、これまでのガイドラインと同様でございます。

 9ページに参りまして「5.投与対象となる患者」でございますが、【安全性】の項目につきましては、これまでと同様でございます。

 【有効性】といたしまして「○1プラチナ製剤を含む化学療法歴のある患者において本剤の有効性が示されている」ということで、「プラチナ製剤を含む化学療法による治療歴のない患者」「術後補助化学療法」「他の抗悪性腫瘍剤との併用」については、本剤の投与対象とならないとされております。

 また、○3といたしまして、先ほどのPDL1発現率についての成績に基づきまして「PDL1発現率も確認した上で本剤の投与可否を判断することが望ましい」とされておりまして、発現率が1%未満である場合には、本剤以外の治療選択肢も考慮するとされております。

 最後の10ページ目が「6.投与に際して留意すべき事項」ということで、これもこれまでのガイドラインの内容とほぼ同様でございますが、最後の5でございますけれども「本剤の臨床試験において、投与開始から9週目、それ以降は、投与開始から1年間は6週間ごとに有効性の評価を行っていたことを参考に、本剤投与中は定期的に効果の確認を行うこと」とさせていただいております。

 ガイドラインの説明は以上でございます。

○田辺会長

 では、引き続きまして、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 引き続きまして、総−2−2の資料をごらんください。最適使用推進ガイドラインが作成されましたら、それとともに留意事項通知を発出するということとなっております。したがいまして、その留意事項通知の考え方、内容についてまとめたものが、総−2−2の資料でございます。

 これまでと同様で、真ん中あたりの「3 留意事項の内容」をごらんいただきますと、まずは「(1)基本的考え方として、対象品目について、最適使用推進GLに従って使用する旨を明記」するということ。そして、「(2)診療報酬明細書の摘要欄に記載を求める事項」といたしましては、今回もこれまでの例に倣いますと、医療施設の要件がありますけれども、そのいずれに該当するかを記載していただくということ。さらに、2ページ目に行っていただきますが、治療責任者の要件のいずれに該当するのかも記載を求めることとしております。

 さらに「4 留意事項通知の発出日及び適用日」につきましては、先ほど御説明があったとおり、効能追加が先週の3月24日の金曜日にされているということで、その日付とあわせまして通知を発出したということと、適用日についても発出日と同日とするということとしております。

 以上です。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問がございましたら、よろしくお願いいたします。

 では、花井委員、お願いいたします。

○花井委員

 これは前回、適用拡大については実務上、同日でやることとなっているので、これは24日に出しましたということで報告になっているのは前回、確認したのですけれども、それは実務上、それしかやりようがないということもあって仕方ないわけで、新しい薬の場合はここで確認して出しているものなので、できますれば、発出前に事前に見せていただくほうが、今回は内容は全然問題ないと思うのですけれども、出してしまった後にここで出てきて、これは、と言うことはもう不可能な案件ですので、事前にある程度、特に論点があるかというところについては調整していただいたほうがいいのではないかと思います。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします

○中山薬剤管理官

 今回は、これまでの内容を踏襲するような形で発出ということだったと思いますけれども、通知の内容でこれまでと少し異なるものがあるとか、必要な場合は適宜、御相談をさせていただいて発出するという手続きにしていきたいと思います。

○花井委員

 よろしくお願いします。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。では、松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 関連してなのですけれども、例えば、きょうの議事次第を見ますと、議題として4つに「について」とあります。今のは報告事項になるわけですよね。ですので、議論することなのか、ただ単に報告を聞くことなのかというのは、この次第だけではよくわからないのですけれども、これからもこういうやり方でいかれるのでしょうか。

○田辺会長

 では、医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 議事進行全体に係る話だろうと思います。御指摘のとおり、御審議いただくに当たって、例えば、会長のほうから報告事項ですとか、御審議いただく事項ですということは、これまでも明確にしてきたつもりではありますが、御指摘のとおり、審議の性格とか位置づけについては、基本的にはよくわかっていただくように、引き続き、出来るだけそのようにさせていただきたいと思っております。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。よろしゅうございますでしょうか。

 では、御質問等もないようでございますので、本件にかかわる質疑はこのあたりとしたいと思います。

 次に、次期診療報酬改定に向けた議論といたしまして「調剤報酬(その1)について」を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 薬剤管理官です。

 「中医協 総−3」をごらんいただきたいと思います。「調剤報酬(その1)」という資料でございます。

 ページをめくっていただきまして、まず4コマ目からでございます。「医薬分業率の年次推移」でございまして、平成27年度医薬分業率については70%ということで、医薬分業率は年々上昇している状況です。

 5コマ目ですけれども、「薬局の処方箋応需の状況」につきましては、主に特定の医療機関、「特定の病院」が一番左で、その次が「特定の診療所」ですけれども、主に特定の医療機関から処方箋を応需している割合が639%になっている状況であります。

 さらに、6コマ目をごらんいただきますと、左側が「最も受付回数が多い保険医療機関の処方箋集中率」というものでありまして、それが90%以上を占める割合が342%。さらに、受付回数上位3カ所を合算した場合で、集中率が90%というものについて言えば、56%という数値が出ているということでございます。

 次にめくっていただきまして、7コマ目「医療費と調剤医療費の推移」というデータでございます。一番下の赤いの部分が調剤医療費の部分でございまして、一番下が技術料、その上が薬剤料ということになっています。徐々に増加してきているという傾向は見えるかと思います。

 8コマ目の「処方せん1枚当たり調剤医療費の推移」で見ますと、向かって左の赤いところが「薬剤料」、右が「技術料」でございます。数値を見ますと、平成25年から平成27年にかけて、薬剤料の伸び率は、68%、06%、92%ということであります。技術料の伸び率につきましては、14%、0%、14%で推移しているという状況でございます。

 9コマ目をごらんいただきますと、これは平成27年の経済財政諮問会議で塩崎大臣が説明した資料の抜粋です。その中で、調剤技術料の適正化ということで「調剤報酬の見直しの考え方」としましては、「患者の服用薬について一元的・継続的な薬学的管理を実施する体制の構築に取り組む」ですとか、「調剤報酬を抜本的に見直すこと」として「累次にわたる改定で対応する」ということを挙げております。

 さらに「患者本位の医薬分業の実現」ということで、かかりつけ薬局をふやして、いわゆる門前薬局からの移行を推進するということ。さらには、患者の薬物療法の安全性・有効性を向上させるということと、医療費の適正化にもつなげるということを挙げてあります。

10コマ目「経済財政運営と改革の基本方針」ということで、平成26年、27年いずれも調剤に関する事項が挙げられているということになります。

27年のほうをごらんいただきますと、医薬分業の下での調剤技術料・薬学管理料の妥当性、保険薬局の果たしている役割について検証した上で、服薬管理や在宅医療等への貢献度による評価や適正化を行い、患者本位の医薬分業の実現に向けた見直しを行うこととしております。

 次の1113コマ目につきましては、平成2710月に作成されました「患者のための薬局ビジョン」の資料を添付しております。この中では、基本的にはかかりつけ薬剤師・薬局を推進していくということで、これが持つべき3つの機能といたしまして、服薬情報の一元的・継続的把握、2つ目としましては24時間対応・在宅対応、3つ目としては医療機関等との連携ということでまとめられている状況です。

13コマ目につきましては、対物業務から対人業務へということで、薬中心の業務から患者中心の業務へ移行させていくのだという方向性もまとめられているということになります。

14コマ目ですけれども、患者が薬局に求める機能といたしまして、「薬の一元的・継続的な確認」と「気軽に健康相談を受けられること」という回答が多かったという結果が出ているということであります。

15コマ目ですが、「患者が薬局を選択する理由」ということで、左側が「同じ薬局を利用する理由」、右が「別々の薬局を利用する理由」となりますが、同じ薬局を利用する理由としては「信頼できる薬剤師がいる」「自宅や職場・学校に近く便利」あるいは「様々な医療機関の薬をまとめて管理してくれる」といった理由が多かったということであります。

 別々の薬局を利用する理由としては、「医療機関が近くて便利だから」という回答が多かったということでございます。

16コマ目以降は、28年改定で新設された評価などについてでございまして、御承知のとおりですけれども、17コマ目、「かかりつけ薬剤師・薬局の評価」ということで、新たに「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」を設定したということでございます。それに伴って、薬剤服用歴管理指導料についても見直しを行ったということ、さらには基準調剤加算も見直しを行ったということでございます。

 かかりつけ薬剤師指導料の算定要件などについては18コマ目でございます。

 さらに、19コマ目については、かかりつけ薬剤師包括管理料の算定要件などについてまとめています。

20コマ目「かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の施設基準の届出状況」というデータであります。29年2月におきましては、保険薬局の507%が施設基準の届け出をしている薬局であったということでございます。

21コマ目「基準調剤加算の要件見直し」でございます。28年度改定前までは、基準調剤加算1及び2ということで2通りあったわけですけれども、これを1つにまとめまして、在宅業務については年1回以上を求めるということですとか、備蓄品目についても1200品目以上ということで、多く設定するという見直しを行ったということでございます。

22コマ目「基準調剤加算の施設基準の届出状況」でございますが、改定前の届出につきましては左下の部分でありまして、基準調剤加算2が112%、基準調剤加算1が446%ということで、合計しますと半数以上、558%だったという状況でございますが、2つを統合した現在の基準調剤加算の施設基準の届け出につきましては、一番上のところですけれども、平成2810月現在、273%にとどまっているということで、基準調剤加算を厳しく設定したということがあらわれている状況かと思います。

23ページ目については、基準調剤加算で月1回以上の在宅を設けたことと関係しているかと思いますけれども、在宅業務を実施している薬局が増加しているというデータです。

 左が医療保険、右が介護保険におけるものというところでございますけれども、28年2月と28年5月で比較したところ、それぞれ18%、12%増加というデータとなっているということであります。

24コマ目は、介護保険による「居宅療養管理指導」に係る算定回数が伸びているというデータでございます。

25コマ目以降は「3.対人業務の評価の充実」です。

26コマ目につきましては「薬剤服用歴管理指導料」につきまして見直しを行い、改定後につきましては、6カ月以内にお薬手帳を持参していただいた方に対して行った場合には38点、それ以外の患者に対して行った場合は50点という形の設定を行ったということでございます。

27コマ目につきましては「医薬品の適正使用の推進」ということで、疑義照会を行うことによって処方内容の変更が行われた場合に30点の加算をすると改めたということで、従来は、変更が行われた場合は20点、変更が行われなかった場合は10点ということだったのですけれども、これをまとめて、処方に変更が行われた場合に限って30点という要件にしたということでございます。

28コマ目は、同様の加算について、在宅についても設けたということでございます。

29コマ目につきましては、日本薬剤師会による調査で、暫定値ではございますが、「重複投薬・相互作用等防止加算の算定状況」というデータであります。1カ月間においての算定回数について、平成27年6月と28年6月の改定前後で比較したところになりますが、処方変更ありだったものが改定前は月平均36回だったのに比べ、改定後については87回と増加しているという状況です。在宅についても新設しましたが、03回ということでデータが出てございます。

 次に、30コマ目ですけれども、「薬局における継続的な薬学的管理の評価」ということで、実際に「ブラウンバッグ運動」と呼ばれている取り組みについての評価を加えたということであります。従来からあった外来服薬支援料につきまして、その算定につきましては、自宅にある服用薬を薬局に持参していただいて、その服薬管理を行った上で、その結果を保険医療機関に情報提供した場合についても算定できるという要件を加えたという状況でございます。

31コマ目につきましては、この評価を加えることになったデータ、一定の薬剤費の削減効果があったというデータでございます。

32コマ目につきましては、「内服薬の調剤料及び一包化加算の見直し」ということで、対物業務から対人業務への構造的な転換を進めるためということで、内服薬の調剤料及び一包化加算の評価を見直したということでございます。

33コマ目以降は「4.後発医薬品の使用促進策」でございまして、34コマ目にありますとおり、ことしの年央に70%を目標ということで、後発品の使用推進策が進められている状況でございますが、35コマ目をごらんいただきますと、薬局における取り組みということで、改定前までは、後発医薬品調剤体制加算1・2がそれぞれ調剤数量割合として55%と65%という要件であったわけですけれども、これを10%ずつ上げましたということでございます。薬局における後発医薬品の数量シェアにつきましては、データとしては平成28年8月現在で665%ということで、伸びが順調に推移していけば、目標前後に達するのではないかという状況に思います。

36コマ目ですけれども、「後発医薬品調剤体制加算の施設基準の届出状況」でございます。10%ずつ調剤数量割合を増加させたという状況でございますけれども、後発医薬品調剤体制加算2につきましては303%、1につきましては342%届け出されている状況でありまして、従来と比べますと、平成28年3月の届け出状況で後発医薬品調剤体制加算2だった方が10%上げたけれども、引き続き2であるというのが653%、1だったものが引き続き1であるという状況も713%あるというのを参考として示しております。

37コマ目「5.いわゆる門前薬局の評価の見直し」でありまして、38コマ目につきましては「いわゆる大型門前薬局の評価の見直し」ということで、大型門前薬局の評価の適正化のためということで、グループ全体の処方せん受付回数が月4万回超の場合で、かつ処方せん集中率が95%超の薬局、あるいは特定の医療機関との間で不動産賃貸借取引がある薬局を対象として、調剤基本料3というものを新たに新設し、20点にしたということであります。さらに調剤基本料2の部分につきましても、適用対象を拡大させたという状況であります。

39コマ目に行っていただきますが、これに伴いまして、現在の調剤基本料1に相当する部分につきましては、改定前は93%だったところ、889%になっているということでありまして、さらに新設いたしました調剤基本料3につきましても、63%であったということになります。

 「6.その他」でございますが、「保険薬局の構造規制の見直しについて」ということで、保険医療機関と保険薬局については、「一体的な構造」「一体的な経営」であってはならないとされている状況でございまして、従来の運用では公道等を介することを求めた結果、フェンス等を設置する運用が見られていたという状況であったところ、その公道等を介することを一律に求める運用は改める措置を行ったということでございます。

 ただし、同一敷地内に保険薬局がある形態であっても、当該医療機関を受診した患者の来局しか想定できないものなどは認めないというところは、そのままとなっている状況でございます。

42コマ目ですけれども、「薬局の特徴ごとの機能」ということで、いわゆるかかりつけ薬剤師・薬局での調剤というものと、いわゆる門前というもの。さらに、いわゆる同一敷地内薬局と呼ばれているものにつきましては、先ほどのフェンスの運用を見直したということによりまして、さらに、大きな病院の中の敷地内に入ってくる形が今、いろいろと公募されるとか、実際に設置されようとしている状況かと思いますけれども、そういったようなものを想定しています。さらに、院内調剤(外来)ということで並べまして、患者のメリットとしましては、複数の医療機関の服薬情報の一元的・継続的把握が行えるとすれば、そこはかかりつけ薬剤師・薬局での調剤が受けやすいということになろうと思います。そうしたことと関連してということになると思いますけれども、多剤重複・相互作用の防止、残薬への対応も受けやすいということになろうかと思います。あと、副作用のフォローアップ、薬について相談できる顔の見える関係、多職種と連携した対応といったところも受けやすく、築きやすいと思います。

 一方で、医薬品の備蓄等の効率性の図りやすさ、あるいは希少疾病等の専門性の高いにおける担当医との連携などについては、やはり院内調剤のほうが図りやすい、築きやすいというところがあると思います。

 さらに、薬をもらうために医療機関・薬局の2つの施設に行かなければならない二度手間については、当然、かかりつけ薬剤師・薬局では「あり」ということですけれども、院内調剤では「なし」ということになろうかと思います。

 次の43コマ目をごらんいただきますと、調剤報酬の比較について、あくまで例ではありまして、解熱鎮痛剤・抗生剤7日分処方の例をお示しさせていただいております。

 かかりつけ薬剤師・薬局での調剤におきましては、基準調剤加算、調剤基本料、調剤料、かかりつけ薬剤師指導料などを合わせますと、この例の場合でいきますと178点というところで、その他、いわゆる門前薬局、同一敷地内薬局におきましては、調剤基本料1ではないという前提ですけれども、そういったところでは基準調剤加算が算定できないですとか、調剤基本料が低めの点数であるということで、かかりつけ薬剤師・薬局に比べますと低い点数になるということです。さらに、院内調剤に対しては、基本的に薬局に関する調剤報酬とは別の考え方になろうとは思いますけれども、実際のところは調剤技術基本料8点、調剤料9点等、とか、実際に27点ということで、低い点数になるということでございます。

44コマ目「平成28年度診療報酬改定に係る答申書附帯意見1」としまして、赤字になっているところが調剤関連ですけれども、「残薬、重複・多剤投薬の実態を調査・検証し、かかりつけ医とかかりつけ薬剤師・薬局が連携して薬剤の適正使用を推進する方策について引き続き検討する」ということが附帯意見としてついております。

 さらに、45コマ目でも、かかりつけ薬剤師・薬局の評価、いわゆる門前薬局の評価の見直しなどについて、対物業務から対人業務への転換を促すといった措置の影響を調査・検証して、引き続き検討する。

 後発医薬品についても、目標達成のための状況についての調査・検証し、さらに検討するということが挙げられています。

 最後に「調剤報酬の課題(案)」ということでございますが、【課題】といたしましては、

・医薬分業の進展(処方せん枚数増加)に伴い、薬剤料を中心として全体の調剤医療費は増加している。

・平成28年度調剤報酬改定では、かかりつけ薬剤師・薬局の評価、薬局における対人業務の評価の充実、後発医薬品の使用推進策、いわゆる門前薬局の評価の適正化等を行った。

・その結果、改定直後の限られたデータであるものの、在宅対応を実施する薬局及び重複投薬・相互作用防止加算の算定件数が増加したほか、かかりつけ薬剤師指導料等の施設基準の届出薬局は半数以上に達するなど、対人業務の増加傾向が見られる。

・また、保険薬局における後発医薬品の数量シェアは増加しており、後発医薬品の使用推進に貢献している。

・保険薬局の独立性を維持しつつ、保険医療機関と保険薬局の間に、一律にフェンス等を設置し公道等を介することを求める運用を改めた。

ということであります。

 これと関連してということになりますけれども、

・保険薬局の中には、特定の保険医療機関からの処方せんを集中して受け付けること等により、かかりつけ薬剤師・薬局としての機能を十分に果たしていない薬局があるとの指摘がある。

ということであります。

・地域包括ケアのチームの一員として、かかりつけ薬剤師が専門性を発揮して、服薬状況を一元的かつ継続的に把握し、薬学的管理・指導を実施する体制の構築に取り組む必要がある。

・これにより、多剤・重複投薬の防止や残薬解消などを通じ、医療費の適正化にも貢献することが期待される。

ということであります。

 これを受けまして「患者本位の医薬分業を実現するために、前回の診療報酬改定の影響を検証した上で、累次にわたる調剤報酬の抜本的見直しを継続するべく、薬局の機能に応じた評価のあり方などについて、どう考えるか」ということでございます。

 以上です。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。

 では、安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 御説明ありがとうございます。

 調剤報酬の話でありますので、いの一番に手を挙げさせていただきました。

 きょうの御説明の中で、少し意見と、現場の薬剤師の立場からこの資料に対して補足的な説明ができればと思っております。

 まず、スライド5、6に、薬局の処方箋応需の状況、処方箋集中率という2つの資料が示されております。主に特定の医療機関からの応需をしている薬局が64%という調査結果が示されておりますし、6ページには処方箋集中率が示されています。これは、医薬分業が徐々に進む過程で、医療機関の近くのいわゆる門前やマンツーマン型の立地にある薬局がふえたということについては、これまでの経緯を見ても事実であります。

 一方、患者さんが、生活している近隣の医療機関や薬局を利用することが普通であることを考えれば、ある意味、薬局の近隣の医療機関の処方箋の応需が多いことは自然なところかもしれません。一方、この資料だけでは現在の薬局の業務をイメージする上で不足している気がしますので、少しデータを示して補足させていただきたいと思います。

 薬剤師会の調査でありますけれども、1軒の薬局がどの程度の医療機関の処方箋を調剤しているかという調査をやっております。直近のものでは、全国平均で1薬局当たり49の医療機関の処方箋を応需しております。もちろん、地域特性ですとか、医療機関数ですとかにばらつきがありますが、例えば、最も受け入れ医療機関が多い東京や神奈川では93医療機関の処方箋を受け付けています。また、きょういらっしゃる委員の地域ですと、北海道では1薬局が43医療機関、大阪では70医療機関、三重では36医療機関、福島では42医療機関。このような、決して1医療機関とか3医療機関だけを受け入れているわけではなくて、そもそもは門前マンツーマン型だったかもしれませんけれども、そこで患者さんの信頼を得て、複数の医療機関の処方箋をお持ちいただいていることが見受けられるということであります。これは進めていかなければいけないと思います。

 前回の改定で、かかりつけ薬剤師を評価する仕組みを導入いたしましたけれども、薬局はすぐ引っ越すわけにもいきませんので、現在のインフラ、そこで仕事をしている薬剤師が地域の患者さんに選択されて、地域の医療従事者、介護従事者との連携を推進して、門前からかかりつけ、そして地域へという体制に移行するように取り組みたいと考えております。

 次に、8ページでありますが、管理官からの御説明のように、処方箋1枚当たりの調剤医療費の推移については、技術料については近年では水平というか、伸びが小さいということになっております。ただ、薬剤費に関しましては、後発医薬品の使用促進に頑張っているところではありますが、薬剤の高度化と価格の上昇、処方日数が少し伸びているということもあって、薬剤費は伸びているということが言えると思っております。

 次に、20ページのところで、新たなかかりつけ薬剤師指導料に関して、施設基準を届け出ている薬局は約50%という数字が出ております。これにつきましては、かかりつけ薬剤師指導や包括管理の提案を、患者さんに対して実行することが可能な薬剤師のスタートラインに立てる要件を満たしているという位置づけであります。

 実際にどのぐらいの指導料が算定されているかは、最終的には社会医療診療行為別統計を見なければわかりませんが、直近の薬剤師会で調べた数字では、全体の指導の中の1%前後ということであります。この指導料については、そういった指導を必要とする患者像、例えば、独居で生活機能が低下している方とか、多剤投薬でなかなか管理が難しい人とか、アドヒアランスが維持できない患者さんなどに、薬剤師がかかりつけ指導をお勧めして、その上で理解をしていただき、同意をしていただいて発生するものでありますので、急激にこの指導料の数量がふえるということはないというか、むしろ不自然なことかもしれませんので、これは2025年に向けてじっくり、実際のかかりつけ機能を高めて、必要な方に御利用いただける仕組みに育てていく必要があるのではないかと思っております。

 それから、2729ページであります。今までの重複投薬・相互作用防止加算の要件が変わりましたが、この中で、29ページには1カ月の重複投薬・相互作用等防止加算の算定回数が、改定前よりもふえているということが示されています。疑義照会調査についてはたくさん行われておりますが、調査にもよりますけれども、3〜5%ぐらいで疑義照会が行われて、その中で薬学的内容が8割弱ということがございます。薬学的な疑義照会を行いますと、7割5分ぐらいの確率で処方の変更が行われることがございますので、これについては、医師と薬剤師の間での非常に重要な薬学的な管理、薬剤師の非常に重要な役割だと認識しておりますので、よりしっかり取り組む必要があると思っております。

 一方で、日常の疑義照会の中には、調剤に際して重要かつ緊急を要するものもありますし、事後的な確認で済むものもあります。それから、事務的なものも含まれておりますので、こういった疑義照会に関しても、数をふやせばいいというものでは全然ありませんので、より効率的な疑義照会や回答のあり方についても検討する必要があると感じております。

 これで最後にいたします。3843ページ「いわゆる門前薬局の評価の見直し」を前回の報酬改定でやりました。39ページなどを見ると、改定で大きな影響が出ているところが見受けられます。

41ページの保険薬局の構造規制の見直しに関してですが、保険医療機関と同一の敷地内にある保険薬局を原則認めることにしたことに関しては、きょうの資料の1112ページにも示されておりますけれども、「『門前』から『かかりつけ』、そして『地域』へ」というビジョンとは真逆の対応だと私は感じております。門前から門内へという考え方ではないはずであります。

 さらには、敷地内に保険薬局を入札で公募して、高額な賃貸の費用が発生するようなビジネスモデル、中には処方箋枚数が多ければ、たくさん家賃を請求しますという公募まで見受けられますので、薬剤師としては非常に遺憾でありますし、嫌悪すら感じている状態でございます。

 このような、敷地内にある保険薬局に関しては、今後、調剤報酬の考え方の中でどうあるべきか、かかりつけ機能を持たない薬局はどう評価すべきかについてはしっかりと御議論いただければと思います。

 長々と失礼いたしました。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょうか。では、松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 薬剤管理官の説明では足りないということで、詳しく御説明いただきましたが、まだ足りないところが、私としては疑問点がございますので、少し聞かせていただきます。

 スライド11に、「健康サポート機能」というものが書いてございます。その中に「健康相談受付」というものがございます。あくまでも健康相談というのは医療機関でするべきもので、恐らく医療機関への受診勧奨など、あくまでも連携を進めるものだとは思いますけれども、スライド14に「気軽に健康相談を受けられること」を選んでいる患者さんもございますので、この辺の「健康相談受付」というのはどういうことなのかをお聞きしたいと思います。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 ここの部分の解釈につきましては、今は正確にお答えできる状況ではないものですから、また確認させていただいた上で、後日、回答させていただくということでお許しいただきたいと思います。

○松本委員

 私が言いました、医療機関への受診勧奨など、あくまでも連携だと私は思っているのですが、それも否定はされないまでも、それも含めて保留するということでしょうか。

○中山薬剤管理官

 それも含めてということでよろしいかと思います。

○松本委員

 わかりました。

○田辺会長

 安部委員、関連ですか。では、お願いします。

○安部委員

 薬局で健康相談というのは、例えば、頭痛がするとか、何らかのちょっとした体のふぐあいがあったときに、薬局に来て、頭痛薬を購入とか、下痢どめが買えませんかということで来た際に。

○松本委員

 委員から説明を受けようとは思っていません。

○安部委員

 そうですか、失礼しました。

○松本委員

 私はあくまでも事務局から出された資料についての質問で、現役の薬剤師さんに質問をしているわけではありませんので。

 では、保留されましたので、次に行きます。

 スライド13です。ここに「かかりつけ薬剤師としての役割」とありますが、かかりつけ薬剤師と普通の薬剤師に差があるのでしょうか。事務局にお尋ねします。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 基本的に求められるものは共通であろうと考えますけれども、この場合、かかりつけ薬剤師につきましては、基本的には算定要件の中で患者様からの同意を得て、かかりつけ薬剤師になるといった形をとった上で、管理料についても別枠とするという形の設定としているのは御承知のとおりかと思いますが、そういったところでの違いを設けているということになろうかと思います。

○田辺会長

 では、松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 基本的な仕事は同じなのだけれども、患者さんの同意があれば高額な管理料がとれると解釈をいたします。

 次に、スライド26をお願いします。「初回来局時の点数より、2回目以降の来局時の点数を低くする」とありますが、これは同一の薬局への誘導と考えてよろしいのでしょうか。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 基本的に、6カ月以内にお薬手帳を持ってきていただいた方に関しては、そのお薬手帳の内容を確認するということで、その患者様の状況などを速やかに把握できるというところがありますので、そういった点を考慮して、効率的な業務を進めることができるという点で、38点という形での点数を設定したということでございます。

○田辺会長

 では、松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 その情報の患者さんへの提供はどのように行っているのでしょうか。例えば、誘導でないにしても、患者さんはこういうことは御存じなのでしょうか。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 こうした薬剤服用歴管理指導料を算定する際に、ここの26ページの下から4行目ほどにありますけれども、手帳についての意義とか、利用方法等について説明を行った上でということで、点数も含めてということになると思いますけれども、そういった点を説明した上でということになりますから、そのようなところで伝えられるのだと思いますが。

○田辺会長

 では、松本委員、どうぞ。

○松本委員

 あくまでも、薬局へ来た方に対してということであるわけですね。わかりました。

 次に、スライド28の下のくくりに「在宅患者訪問薬剤管理指導料の見直し」とあります。1つ目のところで、今まで「1日当たり5回」というのを「1週間当たり40回」としたということは、極端な話、毎週同一曜日に40人訪問してもオーケーという解釈でよろしいわけですね。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 事実上、実際としてはなかなかそういうことは難しいのではないかと思いますけれども、規定上は1週間当たり40回ということになります。

○松本委員

 現実に、かかりつけ薬剤師が薬局に勤める時間は週32時間という縛りがありますので、そのあいている曜日に全部回ることは可能なわけですね。わかりました。

 次の2つ目の印のところに、同一患者は「『同一建物居住者以外の場合』の点数(650点)を算定できる」と書いてありますが、これは例えば、極端な話、毎日と言うとおかしいですけれども、毎週、同一建物へ2〜3人違う患者さんにしてでも訪問して指導すれば、毎日でもいいということですよね。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 同じ建物の人に違う日に行くということですか。基本的には、そういった場合というのは1人目の患者の「『同一建物居住者以外の場合』の点数」ということになろうかと思います。

○田辺会長

 では、松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 2人目以降は何人でもオーケーと解釈してよろしいのでしょうか。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 制限はないということかと思います。

○松本委員

 そうしますと、医科の場合、例えば、同一建物の場合、1人訪問診療する、2〜9人訪問診療する、10人以上と分かれているのですけれども、そういう縛りがないという解釈でよろしいわけですね。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 ないということで結構です。

○松本委員

 わかりました。

○田辺会長

 どうぞ。

○松本委員

 3つ目。最後の行は評価いたします。3032なのですけれども、いわゆる調剤料とか一包化加算も、いわゆる医療機関の薬剤師、すなわち院内調剤も算定するようにしないと、整合性がとれないのではないでしょうか。その辺のお考えはいかがでしょうか。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 御質問の趣旨がわからない部分があるのですが。

○田辺会長

 では、松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 結局、私が言いたかったのは、例えば、32のスライドで、見直してここに書いてあります。日数によって、長期に出せば長期に出すほど調剤料がふえていく。院内調剤にはそれはない。一包化加算も、ここにありますけれども「42日分以下」と「43日分以上」で点数が違います。少ない日数の分も、院内調剤には加算はない。

 残薬についても、普通、我々かかりつけ医は、診療のときにほとんどの場合、患者さんに聞きます。薬は余っていませんかとか、何種類か出していれば、どれか1種類だけあるいは2種類残っていませんかという言い方をして聞きますが、それは評価をされない。やはり、少しそこに整合性がとれていないと思うのです。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 診療報酬、調剤報酬それぞれの中で、調剤の部分をどう評価するかということなのだと思います。病院全体としての評価の中で調剤をどう評価するのかという部分と、それとは独立した薬局の中での調剤報酬をどうするのかというのは、少し観点が違う部分があると思いますので、そういった点を踏まえていろいろ検討していくということではないかと考えております。

○田辺会長

 では、松本委員、お願いします。

○松本委員

 では、42のスライドをお願いします。線が太いのがいいと読めばいいのかよくわからない図ですが、これは患者のメリットとか特徴などがいろいろありますけれども、一つ一つ検証していきますと、私には右も左も特に差がないように見えます。

 むしろ、43のスライドを見ますと、右と左では実に66倍の差がある。さっきも言いましたが、長期処方になりますとさらに差は広がる。患者に向き合って丁寧な医療を行っている我々かかりつけ医のモチベーションを下げ、誇りを傷つけている仕組みではないかと思います。

 ということで、最後の46のスライドになりますが、ここにあります下のですけれども、「患者本位の医薬分業」とありますが、患者本位の調剤ではないのですか。患者本位の調剤を実現するために我々は議論するので、最初に医薬分業ありきで議論をしてはいけないのです。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 あくまで患者様の服用薬について、一元的、継続的な管理を行った上で、重複投薬防止とか残薬の解消といったことにつなげるという趣旨を推進していくという意味で、医薬分業を推進する方向性で取り組んで来ているということでありますので、それについて、医薬分業たるものを患者本位という視点で取り組むべきであることから、こういう言葉となっているということかと思います。

○田辺会長

 では、松本委員、どうぞ。

○松本委員

 今、管理官が言われた、目的とする一つ一つのことは、医薬分業でなければできないとはとても思えません。では、これから患者本位の医薬分業を実現するために議論していくというのであれば、今、言われたこと一つ一つを文章に起こしていただきたいと思います。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

 では、花井委員、お願いいたします。

○花井委員

 松本委員のおっしゃることもわからなくはないのでございますけれども、事務局が何か躊躇しているのですが、「患者本位の医薬分業」という言葉は、私の理解では、医薬分業は患者本位で考えた場合、医療のあり方として妥当なたてつけだという前提が本来はあった。しかしながら、その後、医薬分業がいろいろな形で進捗する中で、この医薬分業は本当の患者のためになっていないではないかという批判もあったと歴史的に理解していて、本来、患者本位であるべき医薬分業というたてつけは、まさに患者を守るために構想されたたてつけで、まさに処方権と調剤権という役割の中で患者を守るという構想だから、これはまず前提としていないとまずい。

 問題は、歴史的経緯の中で、医薬分業を推進したら患者本位のものになると思ったら、そうでもない部分があるのではないのかという批判は歴史的にあったと承知していて、これは歴史的には、いわゆる薬漬け医療に対するカウンターカルチャーみたいな形で急速に進捗した医薬分業がそうであると承知しています。

 その医薬分業が本当に患者のためになるかどうかというところについては議論があったのだけれども、今回、医薬分業を患者本位のためにということは、やはり最初の構想どおり患者本位になるような医薬分業を樹立するのだという強い意志があるからここに載っていると理解していて、そこは前提にしないと、医薬分業というたてつけが患者を守る装置としてすぐれているのだという前提の否定になるので、それはちょっと議論が混乱するかと思います。

 だから、事務局ではそこをちゃんと整理して、今ちゃんと説明してくれないと、もちろん松本委員の言い方もちょっとわかりにくい部分が私にはあったのですが、そこはここの中医協委員が共有すべきことであって、今までの医薬分業された部分の欠点というか、問題点をここで議論するというのは当然あるべきです。松本委員の指摘はそこの部分だと私は思いますけれども、そこは事務局としてもっと毅然と言っていただかないと、何となくぶれた議論になります。

 例えば、これも言ったら怒られるかもしれませんが、調剤の中には、医師の調剤も含むわけではないですか。これは歴史的に認められているわけですし、法的にも認められている事実があるわけですけれども、それも調剤の前提の中で議論するみたいなところが若干あったのですが、それはそれであって、医薬分業と医師の調剤は両方とも日本にはある制度なわけですけれども、基本的なたてつけの構想はこうだというのは共有していないといけない。120年前の議論に戻る気はないのですけれども、私たちが目指す医薬分業を前提にしていただきたいと思います。もちろん、それは全然違う形で構想すべきだという意見があれば、また根本の議論は違うと思いますけれども、ちょっと間違っていますかね。

○田辺会長

 では、中川委員、お願いします。

○中川委員

 花井委員が御発言されたと思います。

 医薬分業が患者さんのためになるのだという思いで仕組みをつくってきたのだと思いますが、決定的に抜けていたのは、医薬分業の担い手である薬局とくに大手兆調剤薬局チェーンが営利企業だということなのです。これは製薬メーカーに対しても同じことを言いましたけれども、その営利企業である薬局が、公的医療保険制度下の国民皆保険を維持するプレーヤーとしての自覚があるかということなのです。

 前回の「診療報酬改定」「調剤報酬改定」の議論の中で、調剤医療費の伸びが著しい。それも、大手調剤チェーンに財源が偏在していて、毎年、大手調剤チェーンの内部留保が莫大に積み上がっている。調剤チェーンのトップの報酬もメディアで大々的に報道されるという現状になったら、これはゆゆしき問題である。その一方で、地域で地道に頑張っている零細の薬局は守らなければいけないというのが我々の合意だったと思います。

 そこで、42番のパワーポイントは、余りにも医薬分業が過ぎるのだと見せようとしているような気がするのです。特に、一例を挙げると、患者のメリットの「副作用のフォローアップ」だとか「薬について相談できる顔の見える関係」は、むしろ院内調剤のほうができるのではないですか。そのような資料のつくり方がどうも恣意的に見えます。

 それで申し上げたいのですが、さっき薬剤管理官が非常に前向きな感じで説明されましたけれども、46番の3つ目のポツの「かかりつけ薬剤師指導料等の施設基準の届出薬局は半数以上に達するなど、対人業務の増加傾向が見られる」と前向きに書いてありますね。

大手調剤チェーンの中には、かかりつけ薬剤師指導料を積極的に算定している会社もあるようだが、これが営利企業である大手調剤チェーンの経営体力かなと申し上げたい。

 ですから、我々は前回の改定で、零細とか小さい地域の薬局を守って、内部留保をふやし続けているところは是正しようという思いで、みんなで議論して改定したわけですけれども、それが裏目に出ているのかなと思います。薬剤管理官、この辺のことはもう把握しているでしょう。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 その内容も確認の上、少し頭の中を整理したいと思います。

○田辺会長

 では、中川委員、どうぞ。

○中川委員

 一般論として、私はまさかこんなことはないと思っているのですが、薬局には複数の薬剤師がいます。患者さんから同意を得たかかりつけ薬剤師がおらず、ほかの薬剤師の方しかいないときでも、算定をよもやしていないだろうなという心配があるのです。これは開業医の場合、かかりつけ医はほとんど1人ですからそんなことはあり得ないのですけれども、薬局の場合は複数の薬剤師がいますから、どうもこの算定要件が甘かったのかなと。これは推測で、まだ事実はわかりませんけれども、ゆゆしき問題だと思っているのです。いかがですか。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 基本的には、かかりつけ薬剤師の同意を得た薬剤師しか算定はできないし、もし何かの事情があってかわりの方がやった場合には、そのかかりつけ薬剤師指導料以外の管理料を算定することになっておりますので、基本的にはそれが守られているという前提に立たなければいけないと思います。そこについては、個別指導などでもいろいろと確認する手段はあると思っています。

○田辺会長

 では、中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 私がもし間違っていれば、これは訂正しておわびしたいと思います。

 その上で、21番、基準調剤加算の要件見直しをしましたね。右側の《改定後》の下から2つ目に「管理薬剤師の実務経験(薬局勤務経験5年以上、同一の保険薬局に週32時間以上勤務かつ1年以上在籍)」とあります。この管理薬剤師はその薬局で1人いればいいのですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 1人ということかと思います。

○中川委員

 1人いればいいのですね。

 では、そのときに1人いれば、ずっと加算はとれるわけですね。

○中山薬剤管理官

 文字どおりかと思います。

○中川委員

 それでよかったのかという気がしないでもないのです。

 それで、22番、基準調剤加算の施設基準の届出状況は273%にとどまっているとおっしゃいましたね。届出状況が月次ごとにだんだんふえていっていませんか。把握していませんか。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 現在は、その状況のデータは持ち合わせておりません。

○中川委員

 ぜひ、次回の調剤報酬の議論の月までには、データを御用意いただきたいと思います。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。では、吉森委員、お願いいたします。

○吉森委員

 調剤報酬について、全体的な話で恐縮ですが、28年度の診療報酬改定ではかかりつけ薬剤師・薬局に対する数項目の評価を行いました。今回の改定においては、まずはその効果を、届出の件数が増えたとかではなくて、その効果がどうなっているのかということについてのデータを丁寧に分析して評価を与えていく必要があるのだろうと思っています。

 また、対人業務の評価の充実においては、我々保険者から見ても、近年、多剤・重複投薬の問題は非常に悩ましい問題となっておりまして、私ども協会けんぽにおいても、実は1カ月の間に一定枚数以上のレセプトがある方に対してはコンタクトをとって、その内容を確認しておりますが、正直に申しまして、果たしてその内容が適正かどうかは非常に判断に迷っているという実情であります。この点、一般的に複数の医療機関を受診していても、15ページの左のグラフに示されておりますように、薬局については、信頼できる薬剤師さんがいるとか、自宅や職場の近くが便利ということで、同じ薬局で薬を受け取るのだという方が一定数はいらっしゃる。つまり、薬剤師の方の専門的知見、服用管理が果たす役割はますます重要であり、この重複等についてもきちんと役割を果たしていただきたいと思っていますし、28年度の改定では、服用歴管理指導料や重複投薬・相互作用防止加算という評価を充実したわけでありますから、かかりつけ薬剤師・薬局がその評価点数に見合った機能を発揮していただかないといけないと思いますし、服薬管理を一元化するためのお薬手帳の活用の推進はもとより、重複して服薬を受けていると考える場合には、29ページのデータには疑義照会が増えていると出ておりますが、やはり疑義照会の仕組みはきちんと活用して、薬剤師サイドから積極的に医療機関にアプローチして、その辺の打ち合わせを明確にしてほしいと考えております。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 では、安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 花井委員、吉森委員から御発言をいただきましたけれども、前回の改定も、薬局、薬剤師の国民に対する調剤業務のあり方はどうあるべきかを十分御議論いただいた上で、前回改定では、薬剤管理官から説明していただいたようなさまざまな対応をとりました。これから、かかりつけ薬剤師・薬局については実態調査をやるということでございますので、実態調査を踏まえながら、きちんと議論をしていかなければいけないと思っておりますが、私はさまざまな薬剤師と話をさせていただきますと、やはり今回の改定で薬剤師の業務が相当変わったとか、考え方が変わったという声を聞いておりますし、変わらなければ国民に選んでいただけない。立地ではなく自分たちのサービスで、複数かかっていた薬局から私のところに来ていただく、選んでいただくことが非常に重要だということは、現場の薬剤師も危機感を覚えて実行し、今回の調剤報酬改定の内容を含めて取り組んでいるところが、私は同業者としては相当見えているところでございますので、現在の段階では、改定から1年たたない状況でありますけれども、そういう取り組みは進んでいると感じております。

 したがって、さまざまな調査といったものについては、きちんと御評価をいただきまして、さらに伸ばすべきところはどこなのか、今回の改定で問題があるところはどこなのかについては、十分議論をさせていただきたいと思っております。

○田辺会長

 では、幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 安部委員の意見に関連して、前回改定の目玉とも言える、かかりつけ薬剤師に関して発言させていただきます。かかりつけ薬剤師導入の目的は、薬の一元的・継続的な管理ですが、実際には、この目的と現場の動きが乖離している事例もあるようです。かかりつけ薬剤師は、多剤投与の患者や認知症患者、高齢者など、自分で薬を管理することが難しい患者に対して、服薬指導等を行うことが本来の目的だと思うのですが、現場では、患者がかかりつけ薬剤師を選択するという趣旨から外れ、薬剤師が患者を取りにいくような構図も見られるようで、これは問題ではないかと思っています。やはり、患者に選択された薬剤師がかかりつけ薬剤師になるべきですので、次回改定で、要件のあり方などを見直していくべきではないかと思っております。例えば対象者については、多剤投与の患者や、頻回に薬局を訪れる患者、65歳以上の高齢者、認知症の疑いのある患者などの要件を設けるべきで、たまに風邪を引くぐらいで、めったに薬局に来ない若年の患者等に対して、かかりつけ薬剤師の同意を要求するということはあってはならないことだと思います。

○田辺会長

 では、松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 先ほどの中川委員の答弁の中で、管理官が個別指導の中でもというお話がございました。そこで、指導監査室長に、保険薬局の個別指導などでかかりつけ薬剤師の要件をどのようにして指導されているのか、現実にチェックができているのかどうかをお聞きしたいと思います。

○田辺会長

 では、お願いいたします。

○平子医療指導監査室長

 医療指導監査室長でございます。

 個別指導は、一定の割合に該当するところにはお願いしてやるわけですけれども、そういった場合には、当然、こういった個別の要件に合っているかどうかということはチェックさせていただくのと同時に、例えば、集団指導を行う場合にも、こういった要件について周知徹底を図ることを行っている状況でございます。

○田辺会長

 では、松本委員、お願いします。

○松本委員

 いわゆるタイムカード、勤務表とかそういうものと照らし合わせてというところまではしていないという解釈でしょうか。それとも、そういうことまでして、ちゃんとかかりつけ薬剤師がその時間にいたことは確認をするように、監査室長ですから御自分がされることはないと思いますけれども、各厚生局にそういう通知などは出されているのでしょうか。

○田辺会長

 では、お願いいたします。

○平子医療指導監査室長

 そこは少し確認をして、またお答えしたいと思います。

○田辺会長

 では、安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 先ほどの幸野委員のかかりつけ薬剤師の御意見ですけれども、私も賛同させていただきます。

 私も、先ほど申し上げたとおり、かかりつけ薬剤師指導を薬剤師のほうから推薦する、どうですかとお勧めする患者像が、おっしゃったように、多剤投薬をしていたり、管理ができなかったり、御家庭の状況などによってさまざまだと思います。仮に、今回の調査でも、薬剤師の通常の薬学管理で十分に管理ができる。例えば、若くて余り病気しない方などを対象にしてどんどんかかりつけ薬剤師指導料を算定しているという傾向が調査等で見られれば、これは制度として歯どめをかける必要があると思いますし、それがかかりつけ薬剤師指導という概念を正しく使っていただくことで、正しい対象に使っていただいて結果を出すということがないと、こういう指導料はなくなってしまいますので、本当に丁寧に育てていきたいと思います。

 そのためにも、今回調査をやりますけれども、その結果などを見て十分に検討していきたいと思っています。

○田辺会長

 では、幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 ぜひお願いします。

 もう一点気になることがございます。26ページにある、薬剤服用歴管理指導料についても調査が必要だと思っています。この指導料は、お薬手帳の推進やかかりつけ薬局機能の強化を目的に見直されたものです。患者にとってはお薬手帳を持参した方が安くなるため、性善説に立てば、薬剤師は患者に対してお薬手帳の持参を働きかけると思いますが、薬局にとっては、お薬手帳を持参しない方が高い点数が算定できる仕組みになっていることもありますので、どのような実態になっているのかについて、調査をお願いしたいと思います。また、この指導料の算定要件の注意書きを見ると、調剤基本料1を算定できない、いわゆる門前薬局や医療モールにお薬手帳を持参した場合は50点が算定されると書かれています。これは今まで気づいていなかったのですが、よく考えると、患者にとっては不合理かなと思いました。調剤基本料1やこれと合わせて基準調剤加算などを算定できる薬局は体制等が整っているため、高い点数が算定できることも理解できますが、そうではない場合に高い点数が算定できてしまうというのは、患者にとっては理に適っていないと思うのですが、医療課はどのような考えでしょうか。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 基本的には、かかりつけ薬剤師・薬局を推進していく流れの中で、こういった点数の設定をしたという判断かと思いますけれども、この辺の内容については、算定の状況などについてのデータも出てまいりますし、そういった中身についてどうあるべきかという点については、再度検討した上で、見直すべきところは見直す形で対応していきたいと思います。

○田辺会長

 では、幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

 ぜひお願いします。

 それから、薬の一元的・継続的な管理の他にもう一つ、薬剤師の大きな役割として、残薬対策が挙げられます。薬剤料は、今は6兆円を超え、このうち、どれだけの残薬があるのかは本当に疑問です。薬剤料のうち、1割が残薬であった場合、6000億円が無駄になっていることとなり、これをどう防ぐかというのは、薬剤師の重要な業務だと思います。前回改定では、医療機関と薬局が連携して、円滑な残薬確認が実施できるよう、処方箋様式の見直しが行われました。これは、薬剤師が残薬を確認した場合に、医療機関に情報提供するか、疑義照会の上で処方変更をしてもらう欄が設けられたというものですが、薬剤師が残薬を確認したにもかかわらず、医療機関に疑義照会を行わないと処方変更ができないのはおかしいのではないでしょうか。薬剤師の判断で処方変更を行い、医療機関に事後報告を行うこととしても良いのではないかと思っています。

○田辺会長

 では、松原謙二委員、お願いします。

○松原謙二委員

 前回、これはかなり議論したところですけれども、残薬が出るということについて、医療機関として、なぜ出たのか、飲まなかったのか、飲み忘れたのか、その薬が合わなかったのか、そういうことをきちんと確認した上で修正しなければなりません。患者さんだけの判断でお薬が残っていて、それを調整すればいいという話ではありませんから、そのところを十分御理解いただきたいと思います。

○田辺会長

 どうぞ。

○幸野委員

 それは、薬剤師は判断できないのですか。

○松原謙二委員

 それはできないと思います。なぜ薬が残ったかの内容については、薬剤師さんは幾ら聞いても恐らく判断できないでしょう。むしろ、その薬はどういう性格があって、どういう副作用があって、その方の病気に対してどのように作用しているかを理解していなければ危険です。御理解賜りたいと思います。

○田辺会長

 では、安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 残薬は解決すべき問題でありますけれども、残薬の中にも程度がさまざまあります。量であったり、種類であったり、薬の成分であったり、それによってリスクが全然違います。

 例えば、非常に問題が大きいものなどは、我々から医師のほうに疑義照会ではなくて文書で情報を提供することもあります。それは疑義照会に比べてもたくさん手間がかかる。基本的には疑義照会をする。ただ、医師のほうも非常に忙しい中で我々の疑義照会を受けますので、基本は疑義照会をして、処方した医師と我々が情報を共有することが非常に重要でございますので、その仕組みと効率化をどうすべきかということは、きょうは初回でございますので、各論に入ってしまうとだめですから、現場のほうでもどうあるべきかということを議論しながら、中医協で何かうまい知恵がないかと考えることが必要ではないかと考えます。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。では、猪口委員、お願いいたします。

○猪口委員

 先ほど、松本委員が最初にお話しされたことなのですが、42ページの「薬局の特徴ごとの機能」ということですけれども、仮に院内調剤で、病院などですと必ず薬剤師がいるわけですから、薬剤師が同様の仕事をした場合にどうかというと、いわゆる同一敷地内の薬局、いわゆる門前薬局とほぼ同様の仕事をやろうと思えばできてしまいます。ただ、その場合の調剤料は、次のページにあるものと、さらに日数によっては調剤料・一包化等がとれませんので、実に調剤のフィーに関しましては10倍ぐらいの差がついています。ですから、そういう状態では、院内調剤ではもう薬剤師のフィーを出すことはできませんので、そこのところは少し見直しをかけて、同じ仕事をした場合には同じフィーが出るようにする必要があるのではないかと思っております。

○田辺会長

 では、松原謙二委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

 今の意見に賛成です。余りにも点数の差が開きます。

 確かに、処方箋料の問題がありますから、そこのところとあわせて、院内で出したときにもそれなりの評価をしなければならないと私は思います。むしろ院内で、医師と薬剤師さんが一体となってきっちりと対応していく。そういったほうが患者さんの健康を守れるのではないかと思います。そういった仕組みが作動するように、ぜひ評価を考えていただきたいと思います。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。では、安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 今、お話のあった43ページでありますが、調剤技術基本料8点は、薬剤師がいる場合には医療機関での調剤の中で8点を加えるということでありますが、薬剤師がいると8点というのは80円ですので、薬剤師がどれほどの仕事ができるか。例えば、病院薬剤師の給与を考えても、8点は何秒なのだという話になりますので、この8点は非常に低い評価ではないかと私も思います。

 一方、病院薬剤師の方々に意見を聞きますと、病棟においての連携における、さまざまな薬剤師の専門性を活かしたところにできれば評価をつけていただきたいという声が多いようでございますので、そのことも一言つけ加えさせていただきます。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。では、宮近委員、お願いいたします。

○宮近委員

 資料に関する質問でございます。シートの32番「内服薬の調剤料及び一包化加算の見直し」というところで、枠の中の上の表ですけれども、内服薬の調剤料の見直しとして、改定後もこういう数字になっているということについて質問したいと思います。

 イの14日分以下の場合は、7日以下の部分については5点、8日以上は4点、これは逆に下がるのですけれども、15日分以上になるとぐっと上がってくる。どういう理屈でこういう数字になるのかが、素人目に見て非常にわかりづらいことなのですけれども、この点についてお伺いしたいと思います。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 この調剤料につきましては、14日分以下の場合は、1剤につき1日分ごとに5点、4点という形で積み上がっていくことになっていまして、15日分以上となりますと、70点とか80点という形で一定額になる計算をするということであります。

○宮近委員

 わかりました。ありがとうございます。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。よろしゅうございますでしょうか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件にかかわる質疑はこのあたりとしたいと存じます。

 本日の議論を踏まえまして、引き続き次回以降、さらに議論を進めてまいりたいと存じます。

 次に、同じく次期診療報酬改定に向けた議論として、「外来医療(その2)について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

 では、医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 それでは、お手元の総−4をごらんいただきながら、外来医療の2回目でございますけれども「外来医療(その2)」の御説明をさせていただきたいと思います。

 1コマ目、2コマ目でございますが、今回は2回目ということでございますけれども、きょう御議論いただきたい、あるいは前回との関係については2コマ目と次のページの3コマ目になりますけれども、外来医療に関しまして、こんな視点で御議論いただくのが適切ではないかということを整理いたしましたので、その上で、きょうの議論がこの範囲であるということをお示ししております。

 2コマ目に、まず前半部分ですけれども、外来医療に関しての視点としてはこんな視点があるのかなと思います。まず「1.提供体制確保の視点」ということで、将来のニーズとか、そういった多様化を踏まえて体制をどう考えるのか。(1)(2)(3)と書いてございます。それから、横断的事項としてかかりつけ医機能を御審議いただきましたが、おおむねこの(1)(2)に係る内容かなと思います。

 おめくりいただきまして、外来医療に関します議論としまして、2点目は、質の向上とか提供プロセス改善をどのようにしていくのかという視点があろうかと思っておりますが、これも(1)(2)(3)との視点があり得ると思うのですけれども、きょうはこの質の向上とか提供プロセスの改善といったことをどのように取り組んでいくのか、こういったことで「(1)予防から治療まで一貫したサービス提供・システム連携の推進」という視点で、5つダッシュをつけておりますけれども、ここに書いてございますような「日常的な医学管理」でございますとか、「患者の特性に着目したアプローチ」でございますとか、こういったことを念頭に置いて御審議いただきたいという、全体像の中での今回のテーマの位置づけでございます。

 具体的にきょうお示しして御議論いただきたいのは3つでございます。4コマ目に書いてございますが、「○1外来医療の現状」、それから「○2生活習慣病の重症化予防と医学管理」についてどのようなことがあるのか。そして、3点目は「○3医療機関と予防事業の連携」という視点でございます。

 順に御説明したいと思いますが、5コマ目、まず1点目の「○1外来医療の現状」でございます。例によりまして、破線の枠囲みで、今からこんなことをお示ししますということで、まとめでございますけれども、5コマ目の破線の中に4つの視点を書いています。外来の患者さんの数とか、2点目は医療費、3点目は診療の間隔、4点目は1件当たりの点数と、順次御説明したいと思います。

 まず、外来の患者さんの数でございますが、6コマ目でございます。円グラフを描いてございますけれども、これは病院と診療所を集めた全体像でございます。傷病分類に基づきました患者調査のデータですけれども、円グラフでお示ししています。見ていただくとわかるのですが、多い順番にいきますと「循環器系の疾患」「筋骨格系及び結合組織の疾患」、それから「呼吸器系の疾患」となっていまして、今の3つを足しますと大体4割ちょっとということになります。

 おめくりいただきまして、それをさらに分解してみます。7コマ目が、推計の患者さんのもうちょっと細かい内訳ですけれども、それぞれの分野ごとに見ていきますと、左上の棒グラフでございますが、循環器系では高血圧性疾患が7割を占める。圧倒的多数を占めるのが高血圧ということになります。

 もう一つの視点で、8コマ目で患者さんの数を整理しておりますけれども、これは病院と診療所は別にしております。少し特徴がありますのは、今、少し触れましたけれども、この後も出てきますが「生活習慣に関連する主な疾患」、これは8コマ目の括弧書きに書いています。具体的には「高血圧性疾患、脳血管疾患、心疾患、糖尿病、悪性新生物()」。これは、※であえて書いております。後ろにも出てまいりますけれども、本来、生活習慣に関連するということがはっきりしているのは、悪性新生物の中でも大腸がんと肺がんということでございます。大腸がんは食生活、肺がんは主に喫煙でございます。この悪性新生物はそれ以外のものも入ってはいますけれども、基本的に全体を通じまして生活習慣に関連するという趣旨で整理をしておりますが、このカテゴリーに入るのは、病院と診療所それぞれ大体2割ちょっとということになります。

 ただ、病院の場合には、決して高血圧性疾患も少なくはないのですが、悪性新生物が一番多い。診療所に関しましては、圧倒的多数が高血圧性疾患であるという診療特性がございます。

 関連して9コマ目ですけれども、これは患者さんの数に関連するという意味ですが、死因に関しましてどのようなシェアという位置づけになるかといいますと、これは今、お話ししましたような、生活習慣に関連する死因に占める割合というのは、おおむね5割を少し超える程度になっているということでございますので、疾患としては非常に重要な位置づけになるという理解でおります。

 次に2点目の視点ですが、10コマ目の医療費の関係です。これは「入院」「入院外」でそれぞれ数値でお示しして、円グラフでシェアを示しておりますけれども、これも見ていただいたらわかります。「入院」「入院外」それぞれ先ほどお話ししましたような、悪性新生物から始まりまして、幾つかの疾患につきましては、「入院」で37%程度、57兆でございます。「入院外」では32%、大体3割程度だと思いますが、44兆ということでございますので、生活習慣に関連します医療費はそれなりのものがある。

 おめくりいただきまして、3点目の視点は、診療の間隔でございます。1112のコマで見ていただきますが、これは要は傾向を見ていただきたいという趣旨です。注意書きにも書いてございますが、もともとのデータは患者調査でございますけれども、長期間に及ぶものについては計算上、除外しておりますので、この具体的な数字、絶対値に意味があるということではなくて、経年変化で見ていただくと明らかな傾向がありますと言いたいということであります。

11コマ目を見ていただきますと、まず病院診療所で全体像を見ますと、病院はおおむね横ばいですが、一般診療所について言うと、トレンドとして診療間隔が明らかに延びてきています。

 もう少し内訳で患者調査の疾病分類別で見てみますと、これは12コマ目のグラフでございますが、やはり同じでありまして、病院は基本的には分類を分けたとしてもほぼ横ばいだと言っていいのではないか。一般診療所についていうと、疾病分類別で見てもおおむね全て延長傾向にあるということでございます。

 これは、参考で13コマ目に既にお示ししていますけれども「処方箋1枚当たりの薬剤種類数」「1種類当たりの投薬日数」の関係で見てみましても、折れ線グラフのほうですが、やはり投薬日数のほうは延長しております。先ほど御説明しました数字自体は少し違いますので、あくまで傾向として延長傾向にあるということをまず見ていただけると思います。

 4点目の視点は、1件当たりの報酬でございます。14コマ目、15コマ目と少し御説明しますと、14コマ目ですけれども、これは傷病分類別で入院外のレセプト1件当たりの平均で見ています。棒グラフで見ますと、2つ突出して見えるものがあります。これは誤解を招いてもいけないと思いましたので、少し詳細に書いているのが、この透析の関連がありますということなのですが、まず「新生物」が最も高いということです。

 腎尿路関係の疾患については突出して高いのですが、御案内のとおり、透析医療の対象となる腎不全の方を含んでおりまして、そこの部分を分けますと「腎不全以外」についてはそのような傾向にないということでありまして、この点についてはぜひ御留意いただきたいと思っております。それから、14コマ目の注意書きにも書いてございますが、これは在宅医療も含まれるということでございます。

 おめくりいただきまして、その内容を見てみますと、今の御説明が大体裏づけられると思いますが、15コマ目でございます。内容別に見てまいりますと「新生物」は高いのですが、それは主に注射、それから検査でございます。繰り返しになりますが、腎尿路について言いますと「腎不全」と「腎不全以外」に分けて「腎不全」は圧倒的に処置が多い。これは、透析の部分は処置に含まれるということなので、こういった裏づけができるかと思います。

 主に今回見ていただきたいのは「新生物」、その隣にあります「内分泌、栄養及び代謝疾患」、真ん中にあります「循環器系の疾患」。それぞれ特徴が少しありまして、「新生物」については外来はやはり抗がん剤の投与による費用の増高が示唆される。「内分泌、栄養及び代謝疾患」は、糖尿病等も含めてだと思いますが、検査。それから、循環器については投薬。こういったものが主な要因であるということが示唆されるということでございます。ここまでが現状でございます。

 次に2点目。16コマ目ですけれども、生活習慣病の基本的な事項、それから重症化予防でございますとか医学管理といったことについて御紹介したいと思います。

 内容は破線で書いてございますけれども、生活習慣が関連した疾病でございますので、予防とかコントロールが重要であったり、特に予防に関しましては、保険者を中心といたしました特定健診とか特定保健指導といった取り組みがございますし、その具体的内容について触れております。

 お断りとして、これは所管としましては健康局の関係事業が多くなりますので、全体的な御紹介にとどめたいと思っておりますけれども、順次、御説明したいと思います。

 まず、18コマ目の定義でございます。「生活習慣病」の定義といたしまして、かぎ括弧に書いてございますけれども、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」であるということでございます。悪性新生物については、先ほど御説明しましたが、明らかにエビデンスとして関係があるということで明示されているのは大腸がんと肺扁平上皮がんの2つでございます。

 おめくりいただきまして、順次、簡単に御説明しますが、生活習慣病はいかにコントロールが重要か、段階的に進行していくということがイメージ的に示されておりまして、段階的に進行していくということと、それぞれの段階において、特に境界領域で生活習慣の改善は非常に重要というのが19コマ目です。

20コマ目で、これは糖尿病に関する例でございますけれども、定義はそれぞれ字が細かくて恐縮ですが、20コマ目にあります「糖尿病が強く疑われる者」「糖尿病の可能性を否定できない者」というカテゴリーです。細かくはそれぞれ検査値で定義があるのですが、こういった方々が年々増加してきている。これは「国民健康・栄養調査」の結果ですけれども、年次推移としてはそういう傾向が見てとれます。

 次の2122コマ目でありますが、こういった疑われる者につきまして、治療の状況についていうと、これは減少傾向にある黒い帯のところである「ほとんど治療を受けたことがない」というのが全体像。これは21コマ目です。

22コマ目で、特に強調しておきたいのは、年齢階層別で見ますと、若年世代、主によく働く世代でございますけれども、これは22コマ目の枠囲みにありますが「これまでに治療を受けたことがない」あるいは「過去に受けたことはあるが、現在は受けていない」といったことが多くなっているというのが非常に重要な論点になろうということでございます。

23コマ目の要介護度別。これは、既存のデータでよく引用されますので、改めてお示しをしているのですが、介護のサイドでのデータです。介護が必要になった方々について、要支援1から順番に要介護5までの段階ですけれども、どうして介護が必要になったのかという要因別を見ますと、今、お話をしてきているような生活習慣に関する疾患が原因となる率が高いということでございます

 ここまでが全体像でございますけれども、では、主な対策といたしまして、2425と順次、御説明したいと思います。

25コマ目で、生活習慣病に係る取り組み、対策は3つに分けられるのかなと思います。1つは予防、それから重症化の予防、医療の提供といったことでございます。

 ごくごく簡単に順に御説明しますと、まず予防ですが、2627コマ目であります。これは、国の施策といたしまして、健康増進法7条に基づきまして、いわゆる「健康日本21」で基本的な方針というものを示しておりまして、その方向、全体像を27コマ目に書いてございます。○1、2とございまして、きょう特に強調していた5のところでありますが、生活習慣の改善についての取り組みが重要です。

28コマ目に、具体的なそれぞれの目標がございますが、5のところに、栄養・食生活、身体活動・運動、休養等々の生活習慣の改善というのが目標の例として、数値目標を掲げているということでございます。

 これに対応いたします施策が29コマ目以降にございますけれども、29コマ目は、「高齢者医療確保法」という法律に基づきまして、平成20年から開始しておりますけれども、この下半分の枠囲みの説明にありますが、医療保険者に対しまして、生活習慣病に関する健康診査、それから保健指導を義務づけるとなっておりまして、実際の取り組みを以降、順次、御説明しています。

 これは御参考ということで簡単に御説明しますと、30コマ目です。基本的な考え方といたしまして、科学的な知識、エビデンスに基づいて課題を抽出して、行動変容を促す手法として、具体的に掲げて取り組むというたてつけになっております。

 考え方が31コマ目でありまして、いわゆる2つのアプローチです。「ポピュレーション・アプローチ」という、集団全体に対して、これは正規分布のイメージになっていますが、集団全体を大きく生活習慣を変容していただくことで、罹患数とか死亡数を減少させようとする。この図でいきますと、左側にシフトしていって、赤い線を越えるようなハイリスクのグループ、これは俗に「ハイリスク・アプローチ」といって共通なのですが、ハイリスクのグループの人口を減らせるということと、仮にハイリスクのグループに対しては医療機関と連携して、集中的に対応していくというのが基本的なコンセプトであります。

 具体的な対象患者選定の例は32コマ目です。具体的な数値等々で掲げられております。

33コマ目は、具体的にこんな形の支援を個別的にしていますという例でございます。

34コマ目以降に、順次重症化予防と医学管理についての具体例、糖尿病と高血圧を若干、御説明しております。

 順次簡単に御説明しますと、3537コマ目は、糖尿病に関する医学管理でありますが、35コマ目は「糖尿病診療ガイドライン」の抜粋であります。大体御説明していることなので、重要性については改めて申し上げるまでもないと思いますが、自己管理を徹底していくということと、チーム医療を立ち上げることが望ましいということでございます。

 地域の取り組みは重要で、地域の実情に応じてさまざまな取り組みを工夫して行っていくという視点が重要なのだということでございます。

3637コマ目は具体的な例でございまして、状態に応じて食事・運動療法等のコントロールを行う。これは36コマ目です。

37コマ目は、目標の設定でございますとか、先ほど申し上げましたとおり、現地のそれぞれの地域におけるサポート体制でありますとか、年齢、罹患期間等々で弾力的に取り組んでいくなど、きめ細かい対応が重要であるという趣旨でございます。

38コマ目は高血圧の関係で、これは考え方としては糖尿病と同様で「生活習慣の修正を指導する」ということをいかに取り組むかでございます。

39コマ目以降は、「かかりつけ医と専門医療機関との連携(診療連携パスの例)」でございます。これは御案内だと思いますので、概略を簡単に御説明しますと、40コマ目でありますが、そもそも医療の提供体制につきましては、医療計画で各都道府県を中心に、一定の提供体制の確保を義務づけておりますけれども、医療計画の中で御案内のとおり、いわゆる5疾病・5事業と言われております。概略は40コマ目でありますが、5疾病の中に、「特に広範かつ継続的な医療の提供が必要」ということを日本全体ということで、具体的な疾病として「がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病及び精神疾患」ということで、連携体制の構築でございます、さまざまな規定を医療計画上で求めているということでございます。要は、国を挙げてしっかりやっていく医療の提供体制を確保するというものの中に生活習慣病が大きく位置づけられているという趣旨でございます。

41コマ目は、具体的な連携パスの例でございます。

 報酬上の評価を42コマ目以降に具体例としてお示しをしています。これも細かい話がありまして、各論ではございませんので、ざっと見ていただくことにとどめますが、43コマ目に全体像を概略でお示ししております。生活習慣病の指導管理関係についていうと、大きく2つの種類の指導管理料がありまして、医学管理等というもの、それから在宅の関係の指導管理料。幾つもあるのですけれども、例示的にこの2つが書いてございますが、それぞれこういった記載の内容の指導管理について評価をするということになっていまして、具体例として4446と続きます。

44コマ目につきましては、生活習慣病全体ということでありますけれども、生活習慣病管理料。これは、月1回算定で、幾つかの報酬項目が包括になっていますけれども、算定要件、考え方をお示ししています。

45コマ目は、糖尿病の合併症の中でも、足病変のハイリスク要因患者に対する指導評価をしております。

46コマ目は文字の訂正がございまして、オレンジの2行目のタイトルが間違っておりまして、「糖尿病足病変」となっておりますが、「糖尿病の透析予防に係る指導の評価」で、内容的には透析予防の指導でございますけれども、ここに記載しているようなものがございます。

 おめくりいただきまして、4749は全て28改定でさらに取り組みを強化したものでありまして、重症化予防の取り組みについて、それぞれ糖尿病腎症に対するものと、ニコチン依存症、人工透析の下肢の末梢動脈の疾患といったことについての報酬に対応をしてきたということでございます。

50コマ目は、医療機関の連携に関する内容であります。

 長くなって恐縮でございますが、残りは「3医療機関と予防事業の連携」。ここまでいろいろ御説明はしてまいりましたけれども、特に今回強調しておきたいのが、むしろこの3のところでありまして、予防、治療について個別的に見ていただきましたが、基本的には一貫した取り組みが重要だという問題意識を持っております。一貫した取り組みを国全体あるいは地域で実際にやっている事例を御紹介しながら、こういった取り組みを推進していくことが必要だという問題意識で御紹介をしています。

 まず、525354は、全国レベルといいますか、国レベルの糖尿病性腎症重症化予防プログラムということです。

53コマ目に書いてございますが、これは昨年の4月20日でございますけれども、広島県呉市あるいは埼玉県といった先行事例が現に知られておりまして、こういったことを全国的に広げていこうということで、「1.趣旨」の3つ目に書いてございますが、日本医師会・日本糖尿病対策推進会議・厚生労働省の3者が、基本的な考え方とか関係者の役割を設定いたしまして、全国レベルで推進しているという取り組みが55コマ目にかけて記載してございまして、「4.対象者選定」でありますとか「5.介入方法」、「7.評価」について、PDCAサイクルをしっかり回していくということで取り組んでおります。

56コマ目以降に、地域での取り組み事例を2つ御紹介しています。57コマ目は大阪府寝屋川市でありますけれども、「透析予防のための地域連携」ということで、ここに記載してございますようなネットワークを組んで、しっかり連携体制を構築していただいている。

 あるいは、58コマ目は石川県能美市でありますけれども、糖尿病に関しまして「生活習慣病重症化予防の取組」ということでございますけれども、具体的にこういった糖尿病のフローチャートを掲げて、ネットワークを形成したり、チェックの体制を組むということを推進されているということでございます。

 残り幾つかエビデンスの関係だけ御紹介しますと、5960コマ目ですけれども、今のような取り組みをした場合の実情について、今はこういう状況ですというのを2つお示ししております。

59コマ目ですが、これは医療課調べでありますけれども、医療機関に対して破線で書いてございますが、一定のサンプルの制限はありますので、一応、こういう前提の破線の中での調査ということで見ていただければと思いますが、糖尿病に関する主な管理料を算定している患者につきまして、保険者から協力要請があったかということについてデータをとってみますと、実際には協力の求めはなかったという回答が多いということ、それから、情報提供を実際に行ったのかという回答については、現時点では少なくともかなり少ないというのがまず1点目の実態でございます。

 2点目の実態は、医療機関サイドで管理料を算定している患者さんについてお聞きをしているのですけれども、特定健診・特定保健指導を受けているかということについて、把握をしていないという回答が圧倒的に多いということと、仮に把握をしているという回答があったとして、受診勧奨、特に指導については重要な意味を持つと思いますけれども、保健指導を受けるように勧奨していますかということについては、3つの管理料の算定について状況を書いています。これはn数が少ないので、必ずしもということはあるのですが、かなりの数が勧奨については行っていないということになっております。そういった意味で、連携については課題があるのではないかという問題意識を持っております。

 最後、6263コマ目はエビデンスの関係でありまして、厚生労働科学研究でございますとか、特定健診の集計の関係です。細かくは御説明は避けますけれども、6263は特定健診・特定保健指導の検査値への改善効果、こういった取り組みを行うと、特定健診についていうと、検査値については改善効果が継続しているというのが6263です。

 それから、保健指導を生活習慣病関連で行いますと、1人当たりの外来医療費の経年変化について見ますと、全てではないのですけれども、一定程度の効果が有意差を持って認められるということでございまして、同様のエビデンスは656667以降ですけれども、これは厚生労働科学研究が戦略研究という形でコホートで行った研究ですけれども、通常の診療の群と、具体的に66に書いてございますが、1、2、3の介入を行ったという場合について、6768の結果を見てみますと、それぞれ介入を行ったことによる一定程度の効果が認められるということでございます。

 長々と恐縮ですが、最後、6970で、例によってですが、破線については今回、御紹介したことのサマリーを書いております。

 我々の問題意識、今回御審議いただきたいのは70コマ目の最後の実線の四角のところでございますけれども、今後、生活習慣病の増加が見込まれるということと、今、見ていただきましたとおり、「より質の高い医学管理や重症化予防の取り組みが求められる中」で、3点掲げておりますけれども、まずは「かかりつけ医機能と専門医療機関との連携の推進」、2点目は「かかりつけ医を中心とした多職種との連携による効果的な医学管理等の推進」、3点目ですけれども、最後に特にお示しをしましたが「医療機関と保険者・自治体等の予防事業との情報共有の推進」、こういったことが非常に重要であると考えていますが、こういったことに資する報酬のあり方について、評価のあり方についてどのように考えるかということを、これ以外のことも含めて御審議いただきたいと思っております。

 以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。

 では、松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 前半の部分はともかく、医療課長も言われましたように、後半部分のいわゆる予防です。重症化予防が大事だというのはそのとおりだと思います。そういった意味では、565758ですけれども、「医療機関と保険者の連携」という中で例が出ております呉市とか埼玉県、あるいはここに出ております大阪府寝屋川市、石川県能美市などは本当に理想的に進められているのだと思います。

 ただ、59にもありますように、保険者からのいわゆる情報提供の協力の求めがなかったというのがこれだけあることとか、あるいは60にありますように、保健指導を受けているかどうかを把握していないという医療機関がここまであるのはどういうことなのかとなるわけです。だから、かかりつけ医との連携といいますか、保険者と医療機関、かかりつけ医とどれだけ連携しているかが非常に大事です。

 ただ、これは問題がありまして、保険者であります高齢者広域連合とか、市町村が業者委託して健診を行うわけなのですけれども、まずはその情報がかかりつけ医に行かない、医師会との協力が余りないという現状があります。やはり、保険者が医療機関はもとより、まず地元医師会と連携をとってもらうような指導をしないと、なかなかうまくいかないのではないかと思います。

 もう一つは、広域連合の場合、大変失礼ながら、どうしても職員の方々は市町村からの出向者が多いものですから、自前の保健師がいないという中で、指導がほとんどできない状況にあります。ですので、市町村ですと保健師はいるのですけれども、なかなか保健師の方々も御自分の仕事を持っているので、思うような指導はできない。となると、やはりかかりつけ医と連携をとってやっていくのが大事ではないかと思います。

 ですので、この70にあります、下のところのポツ3つに関してはそのとおりで、どんどん推進をしていただかなければいけないですけれども、ぜひ各県の広域連合とか、市町村への調査をしていただき、どのように医療機関と連携をして、重症化予防に関して、特定健診も含めてどのように取り組んでいるかを出していただきたいですし、していないのだったら調査をしていただきたいと思います。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょうか。では、吉森委員、お願いいたします。

○吉森委員

 ありがとうございます。

 今の松本先生の御意見に全く同感でございます。私ども協会けんぽとしては、各47都道府県の医師会の皆さんと連携しながら、生活習慣病の対応として重症化予防等々に取り組んでいるわけでございます。生活習慣病は私が申すまでもなく、不健康な生活習慣の継続により段階的に疾病が進行していく病気とここに説明いただきましたが、見方を変えれば、生活習慣の改善によって最も防ぐことができる病気であると言えるわけですし、発症した場合であっても、いかに重症化を防ぐということが重要な課題であるというのは当然のことだと思っております。

 そのために、我々保険者としては、高確法にございます特定健診・特定保健指導などの実施に特に力を入れておりますが、特に私ども中小企業さん中心の被用者保険としては、なかなかこの健診率もパーセンテージが上がっていかないというところでございまして、近年、生活習慣病も40%ぐらい、特定健診についても同じぐらいのパーセンテージとなっております。健康増進を含めて、特に重症化予防については、医師会の皆さんや、今、お話がありましたように医療機関、そしてほかの保険者の皆さん等の連携が非常に重要でございまして、特に糖尿病性腎症患者の皆さんの重症化予防に取り組んでおりますが、この件では、やはり我々の特定保健指導について、主治医の治療方針に従った支援が非常に重要でございまして、医師会、医療機関の皆さんとの連携、つまり情報の共有でございますが、これが不可欠であると考えております。

 現在、中医協とは別の検討会で医療や介護分野におけるビッグデータの活用が議論されていると承知しており、今後、そのような議論を踏まえ、もちろん機微情報の取り扱いは当然十分な配慮が前提ですが、地域包括ケアシステムのプレーヤーたる医療機関、薬局並びに個人の間で、保険者も入れて、個人の生涯にかかわる健康情報の連携、共有、保険者も含めたかかりつけ医、専門医療機関の間での予防・治療の情報共有、連携など、既に行われております好事例も参考に、どういったことが可能なのかの検討を深めていくべきだろうと思っております。

 以上、意見です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょうか。では、万代委員、お願いいたします。

○万代委員

 全体を通しまして、幾つか意見と要望を申し上げたいと思います。

 まず、スライド8でございますが、ここに「生活習慣に関連する主な疾患」が枠内の1行目にございます。その中に、誰もが納得する生活習慣病である前半の4つと、さらに「」がありながら、悪性新生物が掲げられてございます。患者さんの率あるいは数ということで理解すれば、ここを一まとめにすることも理解いたしますけれども、イメージとしては悪性新生物については別扱いにすべきかと考えております。

 それに関連しまして、最後のまとめの69ページのところにございまして、別扱いにする理由につきましても、この69ページの濃い括弧の2つ目です。「重症化予防と医学管理」につきまして、ポツの1つ目の後半から「生活習慣を改善することで、重症化や合併症を予防する」ということが、どうしても悪性新生物につきましてはイメージしにくいところがございますので、そういったことからも、分けて考える場面も非常に重要ではないかと考えております。

 そのすぐ下のポツに、糖尿病の患者さんのことが出てございまして、具体的なデータで言いますと、スライドの2122でございましょうか。特に、22のところで、40歳代に着目されて、なかなか治療に進まないということが示されております。

 ただ、ここで注意したいのは、n数が極めて少なくて、男性では42、女性では22でございますので、傾向としては多分、こうだろうと思いますし、比較的早い段階、特に50歳、60歳となるに従いまして、患者数がふえてまいりますので、そういったことを見据えますと、やはり少ない数であっても早い段階から、すなわち有病率が高くなる年齢に達する前から、いろいろな形の注意点を喚起する、あるいはセルフケアとか、患者あるいは患者予備軍の支援体制というものを構築していくことが必要かなとは思っておりますので、そういった意味では、たとえnが少なかったとしても、注目すべき年代かなとは考えてございます。

 さらに、70ページのまとめの【課題】の一番下のところで、皆様もおっしゃるように、重症化予防の介入効果については非常に有効なデータが示されておりますし、方向性としては私もこういった方向で行くべきだろうということは大賛成でございますので、こういった方向での考え方を推進していくべきと思っております。

 最後に、矢印がありまして下にまとめのものがございます。ここには、3つ掲げたということで医療課長に御説明いただきましたけれども、「かかりつけ医機能と専門医療機関等との連携の推進」も重要だろうと思いますし、「かかりつけ医を中心とした多職種との連携による効果的な医学管理等の推進」についても当然と思います。3ポツ目についても同様でございます。

 従来から言われていますように、外来の機能の発揮の仕方あるいは機能分化のあり方として、専門外来と一般外来ということもこれまで言われてまいりました。ただ、専門外来と一般外来を診療報酬上で規定して切り分けるのはなかなか難しいのではないかと私自身は考えておりまして、その意味では、現場の医師からの自主的な専門外来と一般外来の切り分けもぜひ必要ということで、各所で主張しているところでございます、

 そういった意味からいたしますと、このポツの1つ目のところの「かかりつけ医機能と専門医療機関等との連携」と書くだけでなくて、2つ目のポツにありますように、医学管理というものにつきましても、専門医療機関とかかりつけ医機能を発揮する医療機関との連携に基づく医学管理の発揮も必要かと思っております。

 そこで、要望でございますけれども、文言の修正としましては、例えば、1つ目のポツのところで「かかりつけ医機能と専門医療機関等による専門的管理による連携」とか、そのような形の、こちらのかかりつけ医機能と専門医療機関との間での良好な連携による専門的な管理というような文言もぜひ必要ではないかと考えておりますので、そこの文言の盛り込みについても御検討いただければと思います。

 以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 では、平川委員、お願いいたします。

○平川委員

 ありがとうございます。

 この生活習慣病の指導管理に関しては極めて重要だということや、保険者と医療機関との連携ということも極めて重要だというのは、この場で同意できるのではないかと思います。その中で、この場は中医協でございますので、それを診療報酬の中でどのように反映させていくのかが重要ではないかと考えています。

 スライドの中では、特定健診や特定保健指導の受診状況について、ドクターのほうではなかなか状況が把握できていないということが見えていると思います。その辺は60ページに明確に書かれておりまして、この受診状況の把握ということについて、どのように診療報酬上で要件にしていくかについても検討すべきではないかと考えています。

 特に、44ページからの「生活習慣病の指導管理に係る主な診療報酬の例1」の中で、算定要件と施設基準がありますが、算定要件は、患者の状態像であるとか、どのような患者に対応したかということ。施設基準も、どういう体制であるかということで書いてありますが、その中に連携であるとか、情報提供であるとか、そういうものについてあまり記載がないように考えられますので、算定要件などについて、どのようにメリハリをつけたものにしていくかということが重要ではないかと考えているところであります。

 また、かかりつけ医の位置づけについてスライドの70に書いてありますけれども、可能かどうかは別にして、運用上どの程度機能しているかを検証して、機能に応じた、メリハリのある診療報酬上の議論をすべきではないかと考えているところであります。

 あと、松本先生が言いました、後期高齢者の広域連合の関係でありますけれども、私も保険者機能として疑問がございますので、今後、医療保険の制度の改革の議論の中で、引き続き議論すべきではないかと考えています。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 では、菊池専門委員、お願いいたします。

○菊池専門委員

 専門委員の菊池です。

 スライド19にありますように、不適切な生活習慣を続けることで生活習慣病は段階的に進行しますので、それぞれの段階で進行を抑えるための生活習慣の改善が必要と考えます。また、生活習慣病を発症した方の重症化予防に当たっては、適切な医学管理と生活習慣の改善が重要です。

 こうした患者・家族への保健指導は、医療と生活の両方の視点を持つ看護職が力を発揮しております。現場で看護師がかかわっている事例から見ますと、例えば、糖尿病の患者さんが治療を中断せず、重症化を予防するために、病期や今後の経過を理解した上での服薬管理、定期的な受診継続、治療方法選択等への支援、さらに食事や運動等の生活習慣への働きかけ、多職種との連携を行っています。

 最近では、生活習慣病の患者さんの中で、認知症等の合併症、老老世帯、独居高齢者等の方々がふえると同時に、精神疾患患者の方や、糖尿病・高血圧を合併する妊婦さん、小児など、対象となる患者の幅も広がっております。

 こういった複雑な状況への対応は、患者の家族構成や疾患の理解状況、日ごろの生活等を把握した上で、患者の意思、希望に沿っての個別かつ細やかな指導、提案を行うことで、行動変容につながります。

 例えば、老老世帯、独居高齢者など、食事、運動等の生活習慣の改善を指導しつつ、例えばインシュリンを導入した場合には今後、自己注射を継続することが可能かどうかということなども判断するなど、生活と医療の両方を見ながら働きかけを行っています。行動変容にまでつながる丁寧な支援をするには、医師だけでなく保健師、看護師、栄養士など多くの職種が連携することが効果的です。

70ページの本日の論点として、「より質の高い医学管理や重症化予防の取り組み」が求められる中で、ここに3点書いてあることは、いずれも重要なことと思いますけれども、特に真ん中の「多職種との連携による効果的な医学管理」について、これを促進する方向で診療報酬上の評価を検討すべきと思います。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょうか。では、幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 ありがとうございます。

 重複するかもしれませんが、菊池専門委員の御意見に関連して発言させていただきます。平成30年度は診療報酬改定のほか、保険者の取り組みとして、データヘルス計画が第2期に入る節目の年になります。データヘルス計画は健康寿命の延伸を目的に始まったもので、平成26年に健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針が改正され、全ての保険者がレセプト・健診情報を活用して、保健事業の実施計画を策定することとなりました。第1期計画は試行的な導入でしたが、30年度から始まる第2期は期間を6年として本格導入されるため、次期改定は非常にいいタイミングであり、このデータヘルス計画がうまく機能するかどうかは、保険者と医療機関がどう連携できるかという点も大きく関係するのではないかと思います。

多くの保険者はデータヘルス計画で、いわゆるポピュレーション・アプローチのほか、ハイリスク・アプローチとして、例えば、特定健診のデータとレセプトを突合して、健診結果があまり芳しくないにもかかわらず、医療機関に受診していない加入者には受診勧奨を行うといった取り組みを計画し、実施しておりますが、あまり上手くいっていない事例もあります。

 私も健保組合におりましたので、このハイリスク・アプローチに取り組んでおりましたが、対象者のフォローが上手くいかないということを感じていました。対象者が継続して通院しているかどうかはレセプトを確認すればわかりますが、例えば、どのような管理に置かれ、血圧や血糖値といった健康状態が現在どうなっているかというのは、やはり医師からの情報提供がなければ、保険者で把握することは難しいと感じました。対象者の状況を把握する方法としては、対象者に、受診の状況や検査値を医師に記入してもらって、それを健保組合に提出していただくことが考えられます。ただ、治療途中で通院を止める対象者も多くおりまして、こういった方をフォローできないことが非常に残念だと感じ、医療機関と保険者が連携するということの重要性を痛感しました。データヘルス計画は保険課の所掌となりますが、ぜひ省内で連携していただいて、地域保険では既に医師会と契約を締結して実施しておりますので、被用者保険でも医師会と連携するような仕組みを構築できたらいいと思います。

 実際に前回改定では、糖尿病透析予防指導管理料の要件に、保険者から情報提供等の依頼があった場合に、必要な協力を行うという内容を追加いただいたのですが、残念ながら保険者からの働きがけが多くないという現状も示され、我々保険者も反省すべきだと思いました。今回の改定では、生活習慣病管理料といった、医学管理における指導料などの算定要件や評価の中にも、ぜひ保険者との連携を含めることを検討していただきたいと思います。

 長くなって恐縮ですが、もう一点は22ページに関して、先ほど万代委員も御指摘された点ですが、ハイリスクであるにもかかわらず、未受診の40代が多いという現状があります。これは非常に問題で、若年のうちに悪化を食いとめずに、50代、60代になってから重症化して、最後は要介護状態になるというケースも多いと思います。40代で生活習慣病の兆候が出ているにもかかわらず、若年のうちから悪化を食いとめることができない原因は、働き盛り世代であるために、医療機関に行くことが難しいということが大きいと考えられます。保険者は受診勧奨を行いますが、仕事が忙しくてなかなか行けず、通院しても中断してしまうことも多いので、働き盛り世代の受診を可能とする一つの案として、現在はICTが普及しているので、初診は対面で行い、継続的な管理については、例えば、医師とメール等でやりとりし、血糖値などはウエアラブル端末などを活用して医師に報告するなどといった遠隔管理についても考えていく必要があるのではないかと思います。

 最後にもう一点、60ページに関して、様々な管理料を算定しているにもかかわらず、特定健診・保健指導を受けているかどうかの把握ができていないという点は問題ではないかと思います。通院を中断した患者の中には、何度通院してもバイタルチェックと薬の処方だけなので意味がないと感じている方もいますので、例えば、生活習慣病管理料などの医学管理料の算定要件には、ある程度、アウトカム評価のようなものを含めることも検討していくべきではないかと思います。

 長くなりましたが、以上でございます。

○田辺会長

 では、松本委員、お願いします。

○松本委員

 重症化予防は大事だというのは、幸野委員と同じです。ただ、病気になって医療機関に通院できないというのは、仕事のあり方にも問題があるのではないか。平川委員はその辺はどう思われますか。

○平川委員

 働き方改革が議論されておりますし、例えば、がんに罹りながらも、どうやって仕事を続けていくかという取り組みも職場で行われておりますので、やはり働き方改革なり職場の理解というのが極めて重要ではないかと思います。

○田辺会長

 では、松本委員、お願いします。

○松本委員

 あくまでもICTは対面診療を補完するものであって、仕事を休んでまでなかなか行きにくいからICTを使うのはどうなのかということと、同じ指導ばかりして成果が上がらない、その患者さんが指導したとおりにしているかどうかをどこで評価するかというのもあります。アウトカム評価というのは、一つの考え方かもしれないですけれども、一概にそれで判断というのはなかなか難しいのではないかと思います。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 今の言葉が出たので医療課長にお聞きしたいのですが、2番の(3)の「働き方改革への対応 等」という1行が非常に気になるのですけれども、何を意図していますか。

○田辺会長

 では、医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 現時点で、ここの御議論について具体的にどのような資料を用意して御審議いただくかということは、必ずしも明確に固まっているということではございませんけれども、(3)に掲げておりますのは、これまでも幾たびの改定でも議論になったと思いますけれども、救急医療あるいは特に病院を中心に議論するケースもありましょうし、それから在宅診療で、俗に言う24時間体制ということも含めてなのですが、さまざまなそういった、一言で言いますと「救急応需」としていますけれども、広い意味でそういった、通常のいわゆる一般社会でいう就業時間といいますか、サービス対応時間を超えて、医療の場合には応召の問題もありますので、そういったことを含めてどう考えていくのかというのは、先ほど平川委員の御指摘がありましたが、まさに今は議論の最中でもありますので、そういったことも含めて、医療提供体制あるいは診療報酬の中で、どういったことが課題でどういった対応ができるのかは、今後、当然考えていかなければいけない項目として掲げているという問題意識でございます。

○田辺会長

 では、中川委員、どうぞ。

○中川委員

 どうもこの資料全般的に気になるのですが、診療報酬改定の守備範囲を超えているのではないか。ほかの分野の守備範囲の領空侵犯的な感じが少しするのです。

 例えば、4番の「2生活習慣病の重症化予防と医学管理」「○3医療機関と予防事業の連携」は、これも全部、診療報酬改定の議論なのかという気がするのです。盛りだくさんの資料を御用意いただいて、いろいろな議論をするのは結構ですが、ことしの年末に次の改定の改定率が決まるわけですけれども、非常に潤沢な改定財源が予想されない中で、このような議論の幅を広げて、そしていざとなったときに一体どうするのか。やはり優先順位をつけるという、絞った議論をしていくべきではないかと思うのです。

 どうも、きょうの資料は健康局の資料が大半のような気がします。疾患の治療とか、重症化予防とその方針とか、それはいいことですけれども、中医協で中心的に深い議論を交わすべきものなのか。何でも診療報酬で手当を考えてみようというのは筋が違うのかなと懸念を持ちます。いかがですか。

○田辺会長

 では、医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 事務局としての認識は、御指摘のとおり、診療報酬で対応すべきこととそうではないことは当然おのずと、制度上もそうですし、財源上もすみ分けられるものと理解しておりますので、最終的に具体的な改定項目に至る過程では、そこの整理と、おっしゃるとおり財源の問題もありますので、優先順位づけ等々も当然やっていくという理解でおりますが、少なくとも、今度の同時改定は、先ほども御紹介がありましたが、幾つかの法定の計画改定がシンクロして動きますので、介護も含めてという広い意味だと思いますが、医療介護の全体的な課題を総ざらいすることがむしろ求められていると考えて、通常の改定よりも早いスケジュールで、幅広の議論をお願いしております。こういったこと全てを報酬で全て解決するのだという問題意識というよりは、医療全般の総点検という意味で、資料を御提供して御議論をいただきたい、そういう問題意識で対応しているものでございます。

 事務局からは以上でございます。

○田辺会長

 では、中川委員、お願いします。

○中川委員

 医療課長のいつもの表現をかりれば、いろいろな分野に対して診療報酬が寄り添うのですね。生活習慣病の重症化予防も、働き方改革も含めて寄り添うわけですね。そういう理解でよろしいですか。診療報酬が全ての道筋をつけてやるなどという大胆なことではなくて、寄り添うという感じで理解すればいいですか。

○田辺会長

 では、医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 寄り添うという言葉は、私が地域医療構想との関係について使わせていただいた表現なので、文学的過ぎたかなとも思いますけれども、寄り添うか寄り添わないかというよりも、行政ですので、おのずと制度の守備範囲に最終的には落ちつかざるを得ないとは思いますので、それが時には前に行く、後からついていくという意味での関係もありましょうし、両方で裏打ちをして初めて全体の効果が出ることもありましょうし、それはケース・バイ・ケースだろうと思いますが、いずれにしても申し上げたいことは、逆に言いますと、診療報酬単独で解決できる課題ばかりではないので、全般的な課題抽出をして、その中で特に診療報酬でどういう対応をしていくのかを御審議いただきたい、それが基本的なスタンスでございます。

○田辺会長

 では、中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 改定財源が潤沢でないときに格好いいことをやろうとすると、過去の私の5回の改定にかかわった経験から言うと、ろくなことが起きない。ぜひそのことを肝に銘じていただきたいと思います。

 以上です。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。では、松原謙二委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

 重症化予防の話が出ております。医療機関としていつも心配しているのは、1回健診にひっかかって来られた方に十分説明をするのですけれども、その後来られなくなる方がかなりいらっしゃいます。そういったことも含めて、何か仕組みをつくるというのは私も賛成です。

 例えば、3カ月ぐらいして医療機関からその患者さんに通知を出すとかです。保険者さんに連絡すると、何で保険者に言いつけたのだと言われるかもしれません。しかし、何かのフォローをさせていただく仕組みがあるというのは非常にいいことだと思います。

 例えば、内科の医師が糖尿病を診ていて、これはどう見ても重症化するというときには、専門医の先生とやりとりして、インシュリンの導入などを検討したり、あるいは入院してインシュリンの量を決めたりすることも多いと思います。ただ、それよりも、どう見てもこの人はほっておいたら大変なのに来院しないということがありますから、連絡システムを構築していくことも大事ではないかと思います。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。では、幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 ありがとうございます。私もそのとおりだと思います。

 先ほどの中川委員の御発言に関して、治療は重要な分野だとは思いますが、予防医療もこれから非常に重要になってくると思います。

○田辺会長

 松原謙二委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

 私も同じに思います。これまで予防は診療報酬で全然評価しないという考え方できましたが、やはり予防において何かやらないといけません。病気になってから治すのではなくて、まだ重い病気になっていない段階から対応していくことが非常に大事だと思います。

 そのようなことの中で、かかりつけ医が相談を受けて、きっちりとその方を診ていくということが最終的には重症化を予防する最大の方法になりますから、よく議論をさせていただきたいと思います。

○田辺会長

 平川委員、お願いいたします。

○平川委員

 働き方改革の関係でありますけれども、基本的にはこれは労働法制で根本的に議論していくということであります。ただ、どういう状況でこの議論がされ、どういう方向になっていくのかというのは、中医協においてもまず認識を合わせておくのも重要ではないかと思いますので、議論の中から完全に外すということではなく、状況把握を含めた議論は重要ではないかと思っていますので、意見として言わせていただきます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょうか。関委員、お願いいたします。

○関委員

 これまでの検討状況とか、いろいろと不勉強なための質問で恐縮なのですけれども、生活習慣病の食事や運動指導と診療報酬の関係についてお伺いできればと思います。

 例えば、46ページにある「糖尿病透析予防指導管理料」なのですけれども、これがなぜ月1回で350点なのかが、財源の問題などいろいろとあるかと思いますが、よくわかりませんでした。例えば、ダイエットのためにスポーツジムなどに行って食事や運動の指導を受けると、毎日つくった料理の写真を送って、それにコメントをもらって、きめ細かい指導をしてもらって、それで効果が出るということがあったりするかと思うのですけれども、それと比べると、指導回数とか費用が桁違いなので、その点が今後、特に透析が必要になったときの医療費がどんどんふえていることとの比較で考えると、もう少しこちらにシフトしてもよさそうとも思いまして、お伺いできればと思いました。

○田辺会長

 では、医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 この個別の診療報酬の御議論につきましては、この後、おおむね年間スケジュールとしましては、3ラウンドといいますか、3回目の各論のときにもう少し細かく御説明したり、御審議をお願いすることになろうと思いますが、今の関委員のお話に関連して申し上げますと、まず月1回というのは算定ですので、請求として月1回できますという趣旨です。つまり、指導が月1回という趣旨ではございませんで、いろいろな指導とか対応を医療機関によってもそうですし、患者さんによってもそうですし、回数とか内容が当然さまざまあります。それを、報酬を支払うという点について言うと、月に1回で350点、3500円相当の報酬になります。そういう考え方の報酬設定であります。

 この350点をどうしてこのように設定しているのかというのは、これまでのほかの報酬設定の関係とか、ほかの報酬とのバランスも含めて、過去の報酬改定の歴史的な経緯の中で相対的に数字が変わっているところもありますので、そのあたりも含めて、各論のときに細かくは御説明させていただいたほうがよろしいと考えております。

 とりあえず、事務局からは以上でございます。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。よろしゅうございますでしょうか。松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 非常に心強い公益委員の方に入っていただきました。ぜひ、今後もこの指導料は月1回ではなくて、毎回、指導したごとにとれるような議論ができればと思います。

○田辺会長

 よろしゅうございますでしょうか。

 では、本件に係る質疑はこのあたりとしたいと存じます。

 本日の議論を踏まえまして、引き続き、次回以降、さらに議論を重ねてまいりたいと存じます。

 本日の議題は以上でございますけれども、印南委員が本日をもって御退任となりますので、一言、御挨拶をお願いいたします。

○印南委員

 中医協は、保険の給付範囲と価格設定を行う唯一の決定機関となっております。実際には、さまざまな条件設定とか、評価水準の設定を通じて政策誘導をして、かつ医療の現場の主張を実際に担保する非常に機能になっていると私は考えております。そのような審議会に関与できたことは大変光栄に思っております。

 また、実は31年前の1986年改定では、私は事務局の一員でありましたので、その中医協に関与できたということは、別の意味で感慨を持っています。

 6年間を振り返ってみますと、最初の2年間は結構発言しておりまして、思い出してみますと、最初に発言したのは、明細書の発行に5000円ぐらいの手数料を取るのはびっくりしまして、この部分を指摘させていただきましたところ、歯科医師会がすぐ対応していただいた。

 それから、病院の水増し請求があったときに、水増し請求があれば、保険者だけでなく当然、患者さんにも水増し請求されているわけなので、その部分についてはきちんと返還しているのかということを指摘させていただきました。その際、指導監査室がやはりすぐ対応していただきました。その意味では、公益としての発言に対して、皆様がすぐ真摯に対応していただけるというのは確信していました。

 公益の立場は結構難しいと私も思っておりまして、組織や業界の利益を背負っていないのは明らかなのですが、個人的見解が本当に公益の見解かと考えますと、そこは難しい問題があると思っております。それもあって、最近は1号の先生や2号の先生の御議論、さらに医療課を交えた交渉過程に、不当に発言して介入するのは、不当という言い方はよくありませんが、発言をして変に影響するのはよくないと思って控えておりました。

 また、実はほとんど全ての部会の委員をやっておりまして、出席率は本業の大学の会議よりもはるかに高かったと思っております。

 それから、6年間にわたって30余りの検証、調査があったのですが、その調査委員会の全ての調査委員長を私はやっておりまして、その意味では静かな貢献はできたのかなと思っております。

 数年前、名前は出しませんが、あと20年は委員をやりたいとおっしゃった先生がおりまして、私は腰を抜かした覚えがあります。私は、本日喜んで卒業させていただきます。大変ありがとうございました。

 以上です。

 

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 本日の総会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

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