ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 医政局が実施する検討会等 > 今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会 > 第1回今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会(2017年4月24日)




2017年4月24日 第1回今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会

○日時

平成29年4月24日
18:30〜20:54


○場所

中央合同庁舎第5号館 講堂(低層棟2階)
東京都千代田区霞が関1−2−2


○議事

○堀岡医事課長補佐 定刻になりましたので、ただいまから第1回「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」を開催いたします。

 まず、塩崎厚生労働大臣より御挨拶がございます。

○塩崎厚生労働大臣 本日御出席をいただきました皆様方には、改めて、今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会の第1回目の会合にお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 団塊の世代が75歳に達するのが2025年ということで、とりあえずの中間目標としていろいろなことが2025年をターゲットにしているわけであります。地域包括ケアシステムも2025年をターゲットにしているわけでありますけれども、これも間近に迫ってまいりました。医療に対する国民の期待、患者像の変化、情報技術の進展、医療を取り巻く状況は本当に急速に変化しつつあって、今、大きな曲がり角に来ているのだろうと思います。

 こういう状況のもとで、医師養成についても、環境変化に柔軟に対応して、国民に絶えず良質かつ適切な医療を継続的に提供することが非常に大事でありまして、そのためには不断の見直しが必要かと存じます。

 まず、新たな専門医につきましては、平成29年度からの養成開始に向けた準備が進められておったわけでありますけれども、昨年、多くの地域、特に過疎地などに伺った際に、私は随分生の声として、地域医療への影響を大変心配する医療関係者、また、行政の関係者の皆様方のお声を伺わせていただきまして、私も非常に心配をいたしました。申し上げたように、それは必ずしも医療関係者だけではなくて、むしろ行政で地域医療に責任を持っている方々の声のほうが強かったかという感じが最後はいたしたわけでございます。

 こういうことで、私もいろいろ省内でも相談をしながら、私も個人的にもいろいろな方々とお話をしてみましたが、ここは一旦立ちどまって、昨年6月に、新たな制度の実施には慎重な検討を行うようにということで、日本専門医機構と関係学会に御要望させていただきました。その結果、養成開始が1年延期になったわけでありまして、現在、30年度の開始に向けて鋭意御準備をいただいていると伺っております。12月には、機構のほうで指針が新たに提案されていると聞いております。

 また、医学教育の内容につきましても、さらなる充実あるいは医学教育と臨床研修の一貫性確保などについても御要望が寄せられておりまして、その際に、医学教育などについてさまざまな指摘を私も聞くに至りました。例えば、地域医療につきましては、やはり医学部ではどちらかというと先端医療的な教育のほうがより多く、地域医療に関しての教育についてはまだまだ課題が残っているとも聞いているわけでございまして、象徴的なのは、私も聞いてびっくりしたのですが、聞くところによれば、在宅医療の講座がある医学部は、全国広しといえども、1つしかないということを聞いて、二言目には在宅医療と言いながら、大学ではほとんど教えていない、少なくとも講座がないということを聞いて、驚いたわけでございます。

 それから、時々医師の養成の在り方について、それに関連して、少なくとも国家試験を受けたところでフルスペックの医師に資格上はなるわけでありますが、これについてさらなるブラッシュアップをしていただくために、どういうようにすべきなのかということについて、さまざまな御意見があることもだんだんに明らかになってまいりましたし、また、医師の偏在と医師養成の関連、あるいは、なかんずく、この専門医の養成についての関係が言及されることがございますけれども、私は基本的には偏在の問題とこの医師の養成の問題、あるいは専門医の養成の問題は別の問題として考えなければいけないのではないかと強く思っております。

 きょうは渋谷先生においでいただいておりますけれども、今月、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護職員等の働き方ビジョン検討会の報告書をまとめていただきました。その中で、例えば、大学病院や都市部の病院のみにこの専門医の研修機関を集約させるのではなくて、症例の豊富な地方の中核的な病院等も重要な研修場所として柔軟に研さんの機会を設けるといった御提案もいただいたところでございます。

 また、この検討会においては、約10万人の医師の皆様方にアンケート調査を初めて厚労省として大々的な調査をさせていただいて、1万6,000人ぐらいの先生方から全国から御回答いただきまして、医師の過酷な勤務実態、あるいは将来のキャリア意識、変化しつつあるキャリア意識だと思いますが、また、地方に勤務することについて、意外に若い方々を含めて強い御意志を持って地方で経験を積む機会を持ってみたいという方々が多い。ただし、それには一定の条件が満たされないといけないということですけれども、しかし、少なくとも、発見としては、地方に何年か行ってもいいと思っていらっしゃる若い先生方がたくさんいるということは、大変我々としてもありがたいと思いますし、希望を持ってこれからの医師養成の在り方などを含めて、考えていかなければいけないことかと思っているわけでありまして、言ってみれば、こういったエビデンスもアンケート調査から得られるわけでございますので、ぜひそういうものも踏まえて御検討いただければと思いますし、渋谷先生のビジョン検討会でさまざまな新しい医療のビジョンのことについて触れていただいておりますし、また、そのもとで働き方がどうあるべきなのかということも書いていただいておりますので、そういった御提供いただいたことについては、ぜひ御一読いただいて、それを踏まえた上でまた御議論を深めていただければありがたいと思っております。

 これらを踏まえて、今回、今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会を立ち上げさせていただきました。地域医療に求められる専門医制度の在り方や、卒前・卒後の一貫した医師養成の在り方などについて御議論いただくことにいたしたところでございます。

 災害の問題、地域医療、みとり、予防医療、介護を一貫して日本のデータヘルスを組み直そうということでやっておりますけれども、そういう中でさまざまな問題をともに考えていかなければ、この医療だけの問題でもなかなか答えが出てこないということがだんだんと明らかになってきているところでございますので、ぜひ幅広い御議論を賜りたいと思います。皆様におかれましては、新たな専門医制度が来年度の開始を目指しておりますので、まずは地域医療に求められる専門医制度の在り方から御議論いただき、卒前の医学部教育の中で欠けていること、不十分なことについては、先ほど申し上げたような地域医療、なかんずく在宅医療であったり、去年、子どもの権利を初めて児童福祉法に書かせていただきましたが、子どもの精神医学などについても十分教えていないということを、この児童福祉の関係者からお話を聞いたりいたしました。そういうことがいろいろとあろうかと思いますので、卒前・卒後、専門医研修、もちろん2年の初期研修についても、いろいろ御注文をいただいて、今後の医師の養成の在り方について御示唆をいただければありがたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げて、私からの冒頭の御挨拶にさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

○堀岡医事課長補佐 塩崎厚生労働大臣におかれましては、公務がございますので、ここで退席とさせていただきます。

(塩崎厚生労働大臣退室)

○堀岡医事課長補佐 それでは、構成員の紹介に移らせていただきたいと思います。

 本検討会の構成員の先生方の御紹介につきましては、構成員名簿の配付をもってかえさせていただきます。

 また、南学構成員からは、所用により御欠席との御連絡をいただいております。また、荒井構成員の代理として、林奈良県医療政策部長に御出席いただいております。

 本日の会議には、文部科学省医学教育課の森課長及び佐々木企画官にも御参加いただいております。

 マスコミの方々の撮影は、ここまでとさせていただきます。

(報道関係者退室)

○堀岡医事課長補佐 次に、本検討会の座長につきましては遠藤構成員に、副座長につきましては桐野構成員にお願いしたいと思います。

 それでは、以降の議事運営につきましては、遠藤先生にお願いいたします。

 遠藤座長、よろしくお願いいたします。

○遠藤座長 遠藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、早速、議事に入りたいと思いますが、まず、資料の確認を事務局からお願いしたいと思います。

 事務局、いかがでしょうか。

○堀岡医事課長補佐 資料の確認をお願いいたします。

 議事次第にございますとおり、配付資料は1、2、3−1、3−2、参考資料といたしまして参考資料1〜7、机上配付資料といたしまして、奈良県荒井知事からの「今後の医師養成の在り方と地域医療の確保に関する意見」という資料を御用意させていただいております。

 不足している資料などがございましたら、事務局にお申しつけください。

 それでは、遠藤座長、引き続きお願いいたします。

○遠藤座長 資料はよろしゅうございますか。

 それでは、議事に移りたいと思います。

 本日の議題は「地域医療に求められる専門医制度の在り方」です。まず、これについて議論したいと思います。

 専門医に係る経緯と最近の動向について、まず、事務局より説明いただきまして、その後、資料を御提出いただいている全国市長会の立谷構成員から全国市長会要望書について、続いて、日本専門医機構の吉村構成員から日本専門医機構の取り組みについて、それぞれ御説明をお願いしたいと思います。

 お2人からの御説明の後、構成員の皆様から、全体を通じて御意見、御質問等をいただければと思います。そのような段取りでさせていただきたいと思います。

 それでは、事務局から資料の説明をお願いします。

○櫻本医師臨床研修専門官 事務局でございます。

 資料1をごらんください。「専門医に関する経緯と最近の動向について」の資料に沿って、御説明をさせていただきます。右下のスライド番号に沿って御説明いたします。

 まず、2枚目をごらんください。新たな専門医の養成について、高等学校から生涯教育まで横並びにさせていただいたもので、専門医を養成する際にこういったルートが考えられるということで、代表的なものを書かせていただいております。本日御議論いただきたいのは、赤枠で囲んでおります新たな専門医の養成部分でございます。

 3枚目ですが、専門医に関する議論の背景といたしまして、以下に3つ挙げてございます。1つ目が専門医の質ということで、各学会が独自の方針で専門医制度を設けられて運用されていることと、学会の認定基準が統一されていないことから、専門医の質の担保に懸念があるといったことが1点目、2つ目が、求められる専門医像ということで、医師と国民との間に捉え方のギャップが存在することと、現在の専門医制度は国民にとってわかりやすい仕組みになっていないのではないかといった点が2点目です。3点目の地域医療の関係としましては、医師の地域偏在、診療科偏在は近年の医療をめぐる重要な課題として取り上げられている。この3つが背景でございます。

 4枚目ですが、専門医資格の取得希望ということで、こちらをごらんいただきますと、男女ともに9割以上の方が専門資格の取得を希望しております。

 5枚目、こういった背景から、平成25年4月に専門医の在り方に関する検討会ということで新たな専門医に関する仕組みについてまとめていただきまして、現状の3点を踏まえて、新たな仕組みの概要ということで、基本的な考え方は、国民の視点に立った上で、育成される側のキャリア形成支援の視点も重視して構築。また、プロフェッショナル・オートノミーを基盤として設計ということで、下にございますような中立的な第三者機関、今日は吉村理事長にも御出席いただいておりますが、日本専門医機構で、専門医の認定と養成プログラムの認定・評価を統一的に行うといったこと等が書かれております。

 6枚目には、専門医の領域、認定・更新ということで、基本設計を書いておりますけれども、専門医の領域については、基本領域の専門医を取得した上でサブスペシャルティ領域の専門医を取得する2段階制を基本とするとしております。下にございますように、基本領域19領域がいわゆる1階、上側のサブスペシャルティ領域29領域が2階として基本設計とされております。

 7枚目でございます。従来の専門医認定と新たな専門医認定の比較(イメージ)を示させていただいております。左側が、いわゆる現状といいますか、従来の専門医認定ということで、いわゆるカリキュラム制。右側が、今後、新たな専門医認定として考えていただいておりますプログラム制でございます。端的に申しますと、カリキュラム制のほうがいわゆる単位制、右側のプログラム制のほうはいわゆる年次性といったことが言えると思います。こちらの特徴は、カリキュラム制は、受験資格のところにありますけれども、研修機関や研修病院に特段の制限はなく、症例などを経験することによって、3年でも5年でも、そういった形で症例を積んでいただいて、受験資格を得て試験を受けていただくというものがカリキュラム制です。右のプログラム制は、逆に研修機関や研修病院がプログラムによって設定していただいておりまして、右に絵がございますけれども、基幹病院Aで1年、連携病院Bで1年、連携病院Cで6カ月、Dで6カ月といった、決められたプログラムをローテートしながら、最終的に認定試験の受験を受けていただくということで、例えば、この場合ですと3年間の場合の例を記載しております。

 8枚目をごらんください。こちらは新たな専門医の仕組みの経緯を、平成25年から現在まで時系列で書かせていただいております。先ほど25年の取りまとめの後、26年5月に日本専門医機構が設立されました。その後、平成28年2月に地域医療の関係者から医師偏在の懸念が示されると書いておりますが、6月7日に日本医師会と四病協から、新たな専門医の仕組みへの懸念についてということで、要望書を専門医機構及び基本領域学会に対して出していただいております。この内容は、一度立ちどまり、幅広い視点を加えて検討の場を新たに設置、また、新たな検討の場で医師及び研修医の偏在が深刻化しないかどうか、集中的に精査するといった内容でございます。先ほど、厚生労働大臣よりお話がございましたが、同日の6月7日、こちらの要望書の趣旨を理解するとともに、専門医機構と学会が地域医療関係者や自治体等の意見を真摯に受けとめ、なお一層の取り組みをすることを強く期待という大臣談話がございまして、その後、6月27日に新理事を選出ということで、幅広い関係者の体制にかわっております。その後、7月20日に、平成29年度は新プログラムを認定せず、平成30年度を目処に一斉に開始ということで、25日に施行開始を1年間延期することが正式に決定されました。その後、7月から1216日まで御議論いただきまして、この12月に社員総会において専門医制度新整備指針を作成していただいております。この整備指針におきましては、本文自体を参考資料5に提示させていただいております。その後、2月17日に新整備指針の運用細則、補足説明を議論いただき、3月21日よりパブリックコメント、本日、この検討会を開催という経緯でございます。

 9枚目、10枚目をごらんください。先ほど7月から12月まで御議論いただいたと申しましたが、その間に平成2811月に日本医師会より要望をいただいております。この内容は7項目ございますが、10ページ目に日本医師会からの要望の概要と、それに対する専門医制度の指針での対応の内容をまとめさせていただいております。参考資料5が整備指針で、参考資料6が運用細則となります。日本医師会からの要望について1つずつ簡単に概要を御説明させていただきますと、1番目が、基幹施設の基準は、都道府県ごとに、大学病院以外の医療機関も認定される基準とすることということで、対応については、原則、大学病院以外の医療機関も認定される水準ということで、下の8診療科においては、都道府県ごとに大学病院以外の基幹施設を置く基準としていただいておりまして、指針では8ページ目と16ページ目、細則では2ページ目に詳細が書いております。2番目が、従来、専門医を養成していた医療機関が希望する場合は、連携施設となれることということで、こちらも対応いただいておりまして、指針の16ページ目に記載しております。また、3番目の専攻医のローテートは、原則として、6カ月未満で所属が変わらないことにつきましては、対応として、基幹施設での研修6カ月以上、連携施設では3カ月未満とならないように努めるということで、これも指針の8ページに記載いただいております。4番目が、都市部のプログラムは、原則として、募集定員が過去3年間の専攻医の採用実績平均を超えないことということで、こちらも対応としてルールをつくっていただいて、指針の12ページと細則の4ページに書いております。また、5番目の専攻医の採用は、基幹施設だけではなく、連携施設でも行えることということで、こちらも指針で13ページと14ページ目に書いております。6番目は各都道府県協議会において了解を得ることということで、こちらについても指針の17ページと細則の2ページ目に記載いただいております。7ページ目は、研修期間について、妊娠、出産等で中断することがやむを得ない場合には、配慮ということで、こちらも19ページ目にその配慮について記載していただいております。

11枚目ですが、その後、専門医に関する要望ということで、4月12日に全国市長会から、下記の6項目について御要望をいただいております。本日、立谷構成員に出席いただいておりますので、後ほどこちらについても含めて御説明いただけたらと思います。例えば、1番目、全ての医師を専門医に振り分けるとなると、多くの専門科を整備できない中小病院での診療が困難になるといったこと等が記載いただいておりますので、ごらんいただけたらと思います。

12枚目以降ですが、これは12枚目から22ページ目が、先ほども大臣より御説明がございましたいわゆるビジョン検討会の取りまとめになります。ビジョン検討会の中身につきましては、参考資料3と参考資料4に本文及び参考資料を提出させていただいておりますので、あわせてごらんいただけたらと思います。こちらにつきましては、上に概要がありますように、基本哲学となる保健医療・介護のビジョンの確立に向けて、このビジョン検討会を平成2810月に設置し、4月6日に報告書を取りまとめていただいております。この報告書に先立ちまして、全国の医療機関に勤務する医師に対し、働き方に関する大規模な調査を行いまして、その全国調査の概要が、本日の参考資料4で提示させていただいております。

13枚目以降は、このビジョン検討会報告書の中で、専門医に関して記載いただいているところを抜粋しているものでございます。非常に量があるところですので、代表的な部分だけ紹介させていただきます。13枚目は、働き方実態調査の実施と活用ということで、下線部、休職・離職を選択した女性医師は専門医資格の取得率が有意に低いということから、以降のキャリアにも影響すると考えられるといったことや、下のほうですけれども、地方勤務をする意思がない理由については、20代の若い世代では「専門医等の資格取得が困難であるため」が特徴的な障壁となっているといったことがございます。

14枚目は、地域医療支援センター等の実効性の向上を記載いただいていますので、ごらんいただけたらと思います。

15枚目については、医師の柔軟なキャリア選択と専門性の追求を両立できる研修の在り方ということで記載いただいております。

16枚目ですけれども、特にこちらは「こうしたことから」のところなのですけれども、大病院や都市部の病院のみに研修機関を集約させるのではなく、症例の豊富な地方の中核的な病院、さらには教育を重視する小規模医療機関も重要な研修病院とし、また、キャリアや家庭事情、働き方等に応じて柔軟に研さんの機会を得られるよう、個別の養成制度において対応することが重要と、報告書に記載いただいております。

17枚目ですが、下記について的確な対応をしていくことが必要であるということで、1点目に、客観的に質が担保されるような研修体制の確保が行われているかでございますとか、2点目の最後で、大学病院のみならず、都道府県を初め各ステークホルダーとの連携によって、専門医の教育プログラムが構築されているか等々、また、最後にプライマリ・ケアを確立するため、総合診療専門医の育成により一層注力すべきではないかといったことがございます。

18ページ目が、都道府県による人的資源マネジメントの基盤づくりです。

19枚目は、こちらも都道府県についての取り組みの促進を書いていただいておりますので、御参照ください。

20枚目が、外来医療の最適化。

21枚目が、こちらは標榜等について記載いただいております。

22枚目が、プライマリ・ケアの確立です。こういったことがビジョン検の報告書でございますので、御参考いただけたらと思います。

 続いて、23から26につきましては、海外と日本の専門医制度の比較を用意させていただきました。2324ページ目は主に制度面の比較でございます。こちらは、もともとの資料は、平成24年の八木参考人の提出資料をもとに医政局で作成させていただきましたが、これを見ていただきますと、日本に関しましては、現在、法令等の位置づけは特になく、実施主体は各学会、財源についても各学会、専門医配置の調整、診療科の定員等については特になしということです。括弧にございますように、今後の方向性で議論いただいている内容は、日本専門医機構、国での財源ということで、これはざっと概要、要点を申しますと、例えば、一番上の「法令等の位置づけ」で、法律ができているようなところは、例えば、フランスと韓国につきましては、国の法律に基づいて、例えば、フランスは国で全国選抜試験を実施して、成績順に専門診療科を選択であるとか、財源も国です。韓国も似たように法律でやっています。例えば、アメリカなどですと、第三者組織で実施主体がしっかり決まっていて、財源もいろいろ書いてございますけれども、例えば、Medicare、政府の医療保険からレジデントに給与として年間27億ドル、認定教育病院に対して57億ドルといった財源がございます。ドイツは、医師会が専門医にかかわるさまざまな権限を有しておりまして、医師会が独自にやっているということと、専門医の配置に関しては、下にございますように、保険医組合が遠隔地への医師誘導のインセンティブ等々を行っております。こちらは全体を参考いただけたらと思います。

2526につきましては、主に研修の時期を出させていただいておりまして、かなり国が多く書いておりますが、本日御出席いただいている奈良構成員に主に研究事業でまとめていただいたものでございます。こちらにつきましては、大学医学部だったり、メディカル・スクール、各国いろいろな制度がございますけれども、これはごらんいただくとわかりますように、医学部あるいはメディカル・スクール卒業後、臨床研修を2年程度やった後に、専門医研修に入りまして、大体ですけれども、年齢でいうと一番右の大体30歳ぐらいまでに専門医研修が終わる国が多いことが見てわかるかと思います。

 こういった背景を踏まえまして、27、最後のところが本日の論点3つでございます。1つ目の論点が、全ての医師が機構の認定する専門医になると、専門外の診療を敬遠する傾向が生まれ、多くの専門科を整備できない中小病院での診療が困難になる等の指摘を踏まえ、専門医は全ての医師が取得しなければならないものではなく、自発的な自己研さんとして位置づけられるものであり、実質上義務づけられるものではないことを、明確にすることについて、どう考えるか。2点目が、地域医療従事者や休職・離職を選択した女性医師等に対し、専門医資格の取得を促す観点から、地域医療従事者等に配慮したカリキュラム制の設置について、明確にすることについてどう考えるか。最後が、高度な医療の分野でも、医師が研修段階に応じて技術と知見を向上できるよう、さまざまな患者を診ることができる市中病院も重要な研修拠点とし、必ずしも十分な経験を積むことができない場合がある大学病院に研修先が偏らないようにする観点から、研修の中心は大学病院のみではなく、症例の豊富な地域の中核病院等であることを明確にすることについて、どう考えるか。

 以上、3点が本日の論点として提示させていただいているものでございます。

 以上でございます。

○遠藤座長 どうもありがとうございました。

 引き続きまして、立谷構成員から、全国市長会要望書について御説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。

○立谷構成員 全国市長会からやってまいりました、副会長の立谷でございます。

 今、説明がございましたけれども、まず、我々市長会としては、地域医療の担い手、責任者は我々市町村長と思っています。皆さんは余り経験がないかもしれませんけれども、例えば、私の相馬市で人工透析のベッド数が足りないのです。相馬市の新たな人工透析の患者さんは仙台市まで行っています。その患者さんが文句を言うのは、我々市長たちに言うわけです。つまり、地域医療の担い手は、ドクター、病院だけではなくて、最終的には我々がその最終的な責任を持っていると認識しております。

 市長会として、今回のこの新専門医制度について、我々には余り議論に参加する機会がなかった。プロフェッショナル・オートノミーという建前のもとに、恐らく政治色を排除されてきたのだと思いますが、今、申し上げましたように、この地域医療の最終的な責任者は、実は我々が負うのです。そうだとしたら、我々の意見を聞かずして話を組み立てていかれては困るというのが基本的なスタンスです。

 そういうことにのっとって、専門医機構の出された細則についていろいろ検討、討議をしました。先日、この市長会の政策推進委員会という会合があるのですが、そこに厚生労働省から来ていただきまして、市長会の幹部ということになりますけれども、みんなで話し合う、このことの説明を聞く機会をつくったのです。そのときに、非常にこの市長会の会員、つまり市長たちから異論が噴き出してまいりました。このような大事なことを決定するのに、地域医療の現場で地域住民と直接接する我々市長たちの意見を聞かずして進めていただくわけにはいかないのではないかということが基本であります。

 その中で、この専門医機構の出された細則の中で我々が一番危惧している点は、大学病院もしくはそれに類する基幹病院あるいはさらにその指定する連携病院で、少なくとも3年以上の組織に所属する研修が義務づけられる。そのことに対して、地域の医療機関に派遣するような、連携病院のような、そういう対応策も示されてはいますが、現実的に、この中小病院、つまり、医師免許を取得して、その後、初期研修を終えて、中小病院に就職して、地域医療に貢献しているドクターもいるのです。そういうドクターをフリーターのようなドクターとみなすことは非常に危険が大きいと思っています。

 初期研修が終わった段階で、そのドクターが、自身の生活の問題もある。社会的な問題もある。個人個人によっていろいろな事情があるのです。その事情の中で、それぞれの自分の人生の事情の中で研さんを積むことによって、専門医の技能を修得する。あるいは知識を修得するということであればいいのですが、これを特定の機関に所属して、そこのルールでしか専門医の資格を取得できない、あるいはその専門医によって得られるような知識を修得できないということになれば、先ほど新人医師の9割が専門医取得をしたいと考えているというデータの紹介がありましたけれども、若手医師にしてみれば当然のことだと思うのです。専門医をとらないとやっていけない。そういう風潮ができれば、これはほとんどの若手医師は専門医を目指さざるを得なくなるわけです。

 その場合、この中小規模病院が、果たしてそういう状況でやっていけるのか危惧されます。地方といっても、例えば、本県あるいは隣の宮城県、福島県も宮城県も、県庁所在地には病院はある。ドクターもいる。しかし、そこから1歩離れると、実は小規模病院、中規模病院で地域医療を担っているというのが現実なのです。

 機構のほうでそれらに対する回答には至っていないと思いますが、関連病院でそこでの研修も認めようということになっていますけれども、残念ながらそこでの研修期間が極めて短いのです。ですので、この数からいっても、その風潮からいっても、小規模病院に相当な打撃があるのではないか。これは地域医療を担っている我々市長、あるいは町村長たちからの懸念であります。

 したがいまして、これは否定されてはいますが、全てのドクターが専門医をとらなくてはならないということについては、そのような事情から、私は地域医療に対するマイナスの影響が起きるのではないかということを指摘せざるを得ない。これは極めて厳しい意見だと思いますが、我々にとっては切実な問題ということになります。

 そうなりますと、私は福島県相馬市の市長で、御案内のように、東日本大震災を経験いたしました。原発事故も経験いたしました。そこで我々が学習したことは、医療機関というのは地域にとって生活のインフラなのです。電気や水道と同じように、医療機関というのは地域の人々の生活にとってインフラなのです。この中規模病院、小規模病院が立ち行かなくなる。今までもそういうことは全国津々浦々で随分あったかと思いますけれども、そういうことになりますと、これは平成26年に専門医機構という形で専門医の質をある程度統一したものにしようと考えたときと、今日現在の世相の違いがあるのです。

 そのころ、我々は震災対応でばたばたしておったわけですけれども、その後、地方創生というテーマが出てきたのです。ですから、地域の将来的な存続に向けて、みんなそれぞれ市町村は頑張っているのですが、そういうときに医療機関が立ち行かないということになった場合、極めて厳しい事態に陥るということです。

 先ほど90%の医師が専門医取得を目指すというお話だったのですけれども、恐らく私は90%以外の10%の医師たちは相当な事情を抱えている人たちだと思います。普通のドクターだったら、みんな専門医を目指すことになるでしょう。

 そうしますと、もう一つ、ここに書いてはいないことなのですが、医師免許の上に松竹梅をつくることになろうかと。さらに、この松竹梅の中のみんな一番上を目指すだろうと思うのです。そうなった場合、私は医学教育を6年、その後、臨床研修、初期研修が2年、さらに3年、医師が社会に出るのが遅れる。地方の病院の小規模病院の専攻医であれば、十分戦力として地域医療に貢献します。ですが、この大学等でのプログラム研修になると、医療の戦力としては極めて小さなものになってしまう。地域医療にとっても、国民医療にとっても、その間は極めて小さなものになってしまうということになると、医師が社会に出て活躍する年齢が3年遅れることになるのです。このことに対するマイナスの影響をもっと考える必要があるのではないか。

 入学して、ストレートで行っても29歳、30歳になるわけです。そうしますと、その間の社会人として活動が相当制限されるのではないか。あるいは、医師としての社会的な活動も相当制限されるのではないか。それを決めるのであれば、これは明確な法律で決める必要があるのではないか。これは一社団法人だけで決められる問題ではなかろうと。我々地域の代表者も含めて、国家的な議論が必要ではないか。そういうように思うわけです。

 それから、総合診療医の話がございます。総合診療医という資格です。場合によってはこれも必要なことかもしれないし、そういう方向で勉強することも必要なのかもしれませんが、私はもともとの原点に立ち返って、医学教育を終えて、初期研修を終えた段階で総合診療ができないといけないものだと思っています。そもそもそういうことを目標として初期研修制度が始まったはずなのです。ですから、ここはもう一回立ちどまって、医学教育と初期研修について見直して、初期研修が終わった段階で、例えば、我々のような地域社会で十分医療ができるように、そういうように教育することも考える必要があるのではないか。

 ちなみに、具体的な例を挙げますと、相馬市の隣の南相馬市立病院は震災と原発で相当ダメージを受けた病院なのですが、ここに初期研修を終えて、そのまま地元に残って、南相馬市に残って地域医療に貢献している医師が4人います。この人たちが南相馬市の地域医療を支えているのです。こういう現状というのは全国にたくさんあるのではないか。これは南相馬市に限ったことではなくて、そういう人たちが大学病院等のプログラム研修の機関に吸収されることになると、地域医療はもたない。少なくとも南相馬市の地域医療はもたないと思っています。若手の医師だから、当直もやるし、救急医療も一生懸命やる。そういう資質の涵養は初期研修である程度涵養されたものと思っていますから、ここの戦力というのも地域医療にとっては決して無視はできないと思っています。

 もう一つは、この研修を受ける若い医師たちの立場でも考えないといけないと思うのです。大学6年が終わって、さらに臨床研修2年、この間はドクターという給料をもらえることはないのです。我慢の時期、忍耐の時期、それでいながら社会生活の準備をしていかないといけない。実際、初期研修時代に結婚する人もいますけれども、これは男性医師にとっても女性医師にとっても、ある程度8年間を過ぎたら医師として自由な社会人として振る舞える必要があるのではないかと思うのです。

 一方、この機構の細則に見られるプログラムの内容は、はっきり言って厳し過ぎると思います。例えば、論文を書きなさい。学会で座長をやりなさい。医療倫理の再教育もしなさい。私はそこまでやる必要があるのかと。そのことによって、医学教育あるいは研修医時代、決して楽な生活ではないですから、彼らにさらに3年間、そういう義務を課すことが果たして妥当なのだろうか。そうしないと専門医になれない。専門医になれないとまともな医者として認めてもらえない。そういう気持ちをみんな持っています。ですから、自分も専門医のプログラムに乗っからなくてはいけない。そう思っているのが実際のところなのです。ですが、そのことが日本の医療にとっていいことなのか。専門医の教育を受ける若手の医師たちにとっても、あるいは日本の社会にとってもいいことなのか。さらに、社会としては、医師が活躍する年齢が3年遅れることになる。それでいいのか。

 もしこのことを制度的に決めていくとしたら、専門家たちだけの議論ですべきではない。そこまでやるのだったら、法律的な決定が必要ではないか。法律的な議論も必要ではないか。国民全体の議論が必要ではないか。今るる申し上げたことが、我々全国市長会の意見であります。

 きょうは、吉村先生からもお話を伺えると聞いてやってまいりました。きょうの協議内容を私は全国市長会に持ち帰って、再度、さらに多くの会員市長たちと議論を重ねていきたい。それなりに御要望を申し上げていきたい。そのように思っております。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 続きまして、吉村構成員から、日本専門医機構の取り組みについて、お話しいただければと思います。

○吉村構成員 専門医機構の理事長の吉村でございます。

 立谷先生、大変貴重な御意見をありがとうございました。そうならないように何とか工夫を重ねないといけないと思っております。

 ただ、この検討会で、機構が今どんなことを進めているかという考え方をぜひ理解していただくことが、まずは必要ではないか。その上で、また対応を考えてまいりたいと思います。初めての方もいらっしゃると思いますので、最近のデータも含めまして、お話し申し上げたい。

 資料3−1をごらんいただきたいと思います。

 スライド番号2になります。「医師養成の過程」と書きました。御存じの方も多いと思います。「1.学部教育(医科大学・医学部の教育)」は、1〜2年生で大体教養教育と基礎医学、3、4年で臨床医学、その後、共用試験がございまして、臨床実習を5〜6年で終えますと、卒業試験、これは医学課程を修了したことを確認する試験、医師国家試験、これで医師としてスタートするわけでございます。今、お話がございましたように、「3.専門研修」が今回のテーマでございますが、1番と2番までは、右に書きましたように、共通のプラグラムといいますか、全員が同じプログラムを受けるわけです。ところが、3の専門研修になりますと、これは領域別のプログラムですので、例えば、内科、外科、小児科とか、そういった領域別に分かれてまいります。1番と2番とかなり違うことを御理解いただきたいと思います。特に初期研修の方と専門医研修の方を同じように考えておられる方も多いかと思いますけれども、実際には大きく違うことを御理解いただきたいと思います。

 3番です。「1.専門医制度の意義」でございます。専門医制度は誰のためにあるのか。やはり国民・患者さんは、標準的で信頼できる治療を受けたい。また、医療の地域間格差ももちろん小さくしてほしい。専門医が都会ばかりにいては困る。専攻医は専門医を研修する者でございますが、一方、専攻医にとりましては、自信を持って医療を担当できる一人前の医師になりたい、充実した研修を受けたいというのが希望でございます。つまり、主役は国民と専攻医であることが基本になります。

 次に、4番です。「2.我が国の卒後研修の現状」でございます。1番、現在、卒後2年間の臨床研修制度が必修化されております。これは、将来の専門性にかかわらず、医師として基本的な診療能力を涵養することが目的でございます。

 ところが、これを終えた後、その後の専門研修といいますと、残念ながら各学会が独自に専門医を養成しております。これはあくまでも任意、もちろん新しい仕組みも任意でございますけれども、学会がやっている仕組みでございますので、受けない方も少なくないということで、系統的といいますか、標準的な専門研修の仕組みが、わが国はないわけでございます。「フリーター」と書きましたけれども、いわゆるフリーランスとは違います。十分な研修を受けていないような医師も増加していることが問題になっております。また、広告可能な専門医資格取得者は大体7割ぐらいと言われております。

 5番でございます。少なくとも、基本的な診療科、下に書きました内科、外科、小児科、耳鼻科、こういった診療科については、初期研修、臨床研修が終わった後は、全員少なくとも3年間程度の専門研修を行ってほしい。これは国民、患者、全ての希望ではないかと思います。我が国では自由標榜性でございますので、専門医を養成する後期研修の仕組みがないのは、恐らく先進国では日本だけではないかと思います。

 次に「3.専門医とは」と書きました。神の手を持つ医師とかスーパードクターのことを意味するものではございません。もちろんそういう医師も必要でございますけれども、それぞれの診療領域(診療科)において、標準的な医療が提供できる、患者からは信頼できる医師、そういう医師をいかに育てるかということが専門医制度の大きな目標であり、課題であるということでございます。

 7、8、この専門医は各学会が50年の歴史でもって制定されてきた。また、その専門医を統括する仕組みも、昭和56年から学会認定制協議会、いろいろございます。平成15年には、今の機構の前身もできております。

 9番です。専門医の区分ということで、どんな専門医があるのかということで、これ旧機構の区分でございます。基本診療科の専門医18、サブスペシャルティ29で基本から分かれたもの、さらに区分未定が34、入会希望12、これは全て今は新機構に引き継がれておりますが、そのほかに総合診療をつくりましょう、また、新機構になってからの希望が8ございまして、102があるわけで、今、これらを全て扱っております。

 例えば、基本領域の専門医はどんなものかといいますと、先ほど申しました内科、外科、小児科から総合診療まで、一応19ということになっております。これは多分どこの病院でもあるような診療科ではないかと思います。

 次に、サブスペシャルティといいまして、基本から分かれたものでございます。特に内科系は、内科をしっかり研修した上で、消化器とか循環器とか、心筋梗塞になれば循環器です。あるいは、白血病となれば血液の先生に診てもらいたいということでございます。外科系も、消化器、呼吸器、心臓、小児と分かれておりまして、心臓外科の先生が胃がんの手術をすることはないわけです。逆もない。ここまでは恐らく基本的な診療科として必要な診療科ではないかと思います。その他、細分化したものがそこにございます。小児循環器とか、婦人科腫瘍であるとか、放射線診断と分かれております。

12でございます。そのほかに「区分未定」と書いてございます。非常に細分化した診療領域の大腸肛門、乳腺、ペイン、消化管とかがございます。技術とか診断にかかわる、例えば、消化器内視鏡とか、気管支鏡とか、あるいは超音波の専門医とか、病名の脳卒中、てんかん、または症状である頭痛の専門医などもございまして、現在のところ102を扱っております。

 そういうことで、この問題点といたしましては、非常に多様な専門医を各学会が独自につくっておりますので、基準が不統一、また、多様な専門医が患者さんにとってわかりにくいということでございまして、専門医の在り方に関する検討会が開かれて結論が出たということで、新しい機構が、第三者機関として、制度の統一化と標準化を図りたい。また、専門医が乱立しております。

 やはり基本の19だけはとってほしい、その後、サブスペシャルティをとりましょうということでございます。いずれかの専門医の取得が基本と書いてございましたが、私はこの基本領域の専門の研修をぜひ行っていただきたいということを括弧内に書いてございます。

15番でございます。非常に大事なことなのですけれども、専門医の養成の仕組みでございます。これは先ほど御説明がありました。研修プログラムを作成して3年程度で専門医を養成したい。効率よくカリキュラムを達成しまして、質の高い専門医をきちんと養成したい。従来はカリキュラムの到達目標がありましたけれども、それを取得するプログラムがなかったわけです。ですから、5年とか10年、結局とらない方もいたわけでございますきちんとしたプログラムをつくりましょうと。もう一つは、やはり研修施設群をつくる。ローテート研修を行いましょうということで、基幹施設(大学病院とか中核病院など)と地域の協力病院が病院群を形成して、研修の質を担保しながら、地域医療にも配慮したい。ずっと大学にいたりとか、ずっと小さなところに行ったのではまずいだろうと。群の中で研修を行って、地域の医療も確保したいということでございます。

17番でございます。その他、プログラムができました。新しい機構が去年7月にできまして、オールジャパンの体制になったということでございます。以前は、旧機構の理事が中心でございました。

 実際にどういう方かといいますと、18番を見ていただきますと、日本医学会とか、医師会とか、四病協、その他から2名ずつ、内科系とか、外科系から3名とか、学識経験者として、地方自治体の知事の方、実際には兵庫県の井戸先生とか、経済学者、あるいは私立大学、国立大学の方、あるいは一般住民の方、患者さんということで、今、理事会が構成されております。もちろん、理事、監事は全員無報酬で、私も含めまして、皆さん活躍していただいております。

19番でございます。新理事会の基本姿勢でございます。機構と学会の関係でございますが、機構と学会が連携して専門医をつくりたい。専門医はやはり学会の人でないとできないわけです。脳神経外科の先生を機構で認定することは無理でございます。先ほどもございましたように、学会は学術的な観点からプログラムをしっかり策定していただく。これが学会の役割です。

 機構の役割としては、出されたプログラムを標準化しましょうということでございます。チェックしてサポートする。また、専門医を機構の資格として、私的でない資格としてしっかり認証したい。そのほかに、データベースをつくったり、あるいは諸施策、地域医療に対する配慮もやりたいという4つを掲げております。

 新しい理事会になりましたけれども、いろいろやりました。1つは、地域医療の確保対策。これは7月から9月ぐらいまでかかりました。機構の業務も、大幅にスリム化をいたしました。これまで全部機構でやっていたものを、一次審査は各学会にお願いしよう、あるいはサイトビジットも、3,000ぐらいのプログラムが出たわけですけれども、基幹施設を5年に1回必ずサイトビジットに行くとか、これも難しいということで、各学会をサイトビジットして、各領域は、限定的に行おうと。大事なことが整備指針の見直し。これは去年の10月から12月までかかりました。機構の憲法に相当するものでございます。総合診療専門医をつくっている。大きくいきますと4つの活動を行っております。

 その中で、整備指針についてお話ししたいと思います。先ほどもございましたけれども、去年12月、改定のポイントは、学会の責任と自主性を重視して、柔軟な運用をしたい。特に基本領域、先ほど言いました19の領域につきまして、原則としてプログラムで大体3年から5年ぐらいでしっかりと専門医を養成したい。ただ、領域によりましては、なかなかプログラムが難しい。例えば、救急ですと、脳神経外科に行ったり、麻酔科に行ったり、いろいろなことで出たり入ったりします。なかなかプログラムは難しい。また、病理ではいきなりリハビリとか病理に行く方はほとんどいないということで、例えば、内科をとってからリハビリに行くということがございます。そういうところはカリキュラムでやっていただいて結構ですよということでございます。もう一つは、基幹と連携施設で施設群をつくっていただきたい。ばらばらにやらないで、ある程度群をつくってその中で研修をしましょうということでございます。また、診療に従事する医師は、原則として、いずれかの領域、基本領域だけでございますけれども、その領域の研修をしっかり受けることが基本ではないかということで、もちろんこれは法律に基づいたことではございませんので強制ではありませんが、そういうことを基本としてほしいということでございます。

 そのほかのサブスペシャルティは、23番です。102のうちから18を引いた84については、もちろんプログラムでなくてもいいし、研修施設群も必要ないでしょう。もう一つは、基本とサブスペシャルティの連動研修です。例えば、内科をやった後、すぐに循環器とか呼吸器の研修をしたいという場合は、一旦終えてからやったのではなかなか時間がかかるということで、これも連動研修はよろしいということにしてございます。

 肝心なところでございますが、地域医療への配慮でございます。基幹施設の基準、先ほどから話題になっておりまして、やはり大学以外の施設も認定される基準にしたい。ただ、小さなところではなかなかそうはいきませんので、350人以上の研修医の実績のあるところは、原則として2つ以上つくりたいということでございます。それから、専攻医の集中する都市部の定員、これはやはり細則で定めておりますけれども、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡につきましては、原則、過去の実績の平均値をめどにしたい。ただし、医師の減少している外科とか産婦人科、これをまたシーリングをかけますとどんどん減ってしまいますので、これは除きましょうとか、あとは地域への派遣実績というものがございまして、都会をやたらと専攻医の定員をつくってしまいますと、地域への派遣ができなくなるということで、初期研修で起こったようなことが起こるのではないか。それも実績は考慮しましょう。また、もし偏在が起こってしまったら、毎年必ず見直すことにしております。

25番です。もう一つ、基本領域における研修プログラムでございます。これは全員がやるのか。そうではございません。義務年限を有する、例えば、自治医大の方とか、これはプログラムはなかなか難しいものがございます。先ほどお話がございましたように、現に地域で頑張っておられる方もプログラムでなければいけないとか、そういうことではないわけでございます。出産・育児・留学、あるいは介護とか、そういう方の場合に、理由があれば、もちろんプログラムでなくてもよろしいですよということにしております。

 もう一つ、機構が研修プログラムを承認するに際しまして、あらかじめ、行政、医師会、大学、病院団体などから成る都道府県協議会を厚生労働省から各都道府県につくるようにとなっておりますが、こういうところで大事な施設が漏れていないかとか、あるいは定員が偏ってないかとか、いろいろな問題が多分各地方にあると思いますので、これを機構に上げていただきまして、是正措置をするとか、あるいは年次で見直すとか、そういうことをやっていきたいということでございます。連携施設は指導医が常勤としていないといけないということになっておりますが、関連施設というのも設けて、例えば、テレビ会議とか、あるいは指導医が月に1回行くとか、そういうことがあれば、指導医が不在でも研修が可能にする。研修医が行ったときに、その実績がカウントできるようにしましょうということにしてございます。

 また、基幹施設の研修は6カ月以上、連携では1カ月単位でぱらぱら来られても困るということでございまして、3カ月未満とならないように、最初は6カ月未満という話もございましたけれども、なかなか資源が乏しいところで6カ月も研修をやるのかという議論がございました。少なくとも3カ月以上は交代で行くようにしたいということでございます。また、更新の基準が非常に厳し過ぎますと、地域で活躍していらっしゃる医師に過度の負担になりますので、これにならないように配慮したいということでございます。

 そういうことで、専門医制度の基本理念をまとめてみますと、まずは専門医の質が担保できることが必要でございます。そして、患者さんに信頼されて、受診のよい指針になる制度。専門医が、私でない資格として国民に広く認知されて評価される制度であるべきだと。何よりも、医師が誇りと責任を持って、患者さんの視点に立って、自律的に運営していける制度。あとは地域の医師の偏在を悪化させないということでございます。

 最後に、専門研修と地域医療について、私の考え方でございます。先ほど冒頭に申し上げました専門研修は、初期臨床研修、この単一のプログラムと違いまして、診療領域別のプログラムで行われますということで、基本領域19と書きました。実際には、内科13、外科4に分かれて研修しておりますので、基本と内科・外科の34領域が実際には必要なわけでございます。年間の研修医は大体8,500人でございます。1領域に単純に平均いたしますと、8,500÷34250人ということになります。これは人口比で割りますと、例えば、東京は10%ですから25人、A県、秋田県の場合、例えば、100万人でございます。0.8%ですと2人ということになります。実際には地域偏在しておりますので、A県では1人とかゼロ、また、東京では50人とかということになるわけでございますが、領域別ですから、非常に少なくなるわけです。ですから、例えば、初期研修の方が10人とか5人とか来れば、それはまたそれなりに大変重要な働きをされるわけですけれども、初期が終わって、専門研修を受けたときに、5人とか10人が34の領域に分かれなければいけないわけですので、なかなか難しいということになります。

29番でございます。実際に過去はどうなっているかということでございますが、内科は3,000人、外科は820人、断トツに多いわけですけれども、内科は先ほど言いましたように13に分かれますと、結局、250人ということで、右のほうのグループに入ります。外科も、今、680人と聞いておりますが、4領域に分けますと200人前後という、やはり右のほうに入ってしまいますということで、そこに書いてございます麻酔から精神で大体400人台です。それと、右のほうに放射線とか、形成外科、200人前後でしょうか。あとはリハビリとか検査は7人と、非常にわずかでございます。

 こういう方々は、47の都道府県で研修をすることになります。例えば、現実にどうなっているかといいますと、J領域というのは耳鼻科のことなのですけれども、そこに年代別に専門研修の登録医を抜粋したものでございます。東京から福岡までは非常に多いわけです。ところが、I県、A県、S県、K県、O県と全国を分けてみますと、1、3、1、2とか、0、2、1とか、S県は実際には島根県なのですけれども、実際には耳鼻科に登録された方はほとんどいないということでございまして、周りから派遣されているということでございます。こういう状況で、これは29年、200人の研修医がおりましたが、実際に1%、0.8%ということで、さらに実際には偏在をしておりますので、こういう状況になるわけでございます。

 次に、例えば、31番、S領域、産婦人科の領域なのですけれども、研修医の数はだんだん減ってまいりまして、今、380人ぐらいになっておりますが、これも29年に見ていただきますと、東京、神奈川、大阪、東京が断然多いわけですけれども、同じように、I県、A県、S県と見てみますと、先ほどよりは倍ぐらいにはなるわけですけれども、2、1、3とか、3、1、1と、そんな状況になってまいります。こういう状況で、例えば、東京では100人は多いから定員を70人にしようといったときに、削減した30人をどの県にから分けるかといってもなかなか難しいということになるわけでございます。

32番に書かせていただきました。専門研修、これは領域別研修でございます。34領域をバランスよく育成しなければいけない。中には3年に1人でもいいという領域もあるかもしれませんし、毎年必要という領域もございます。ある程度集中させながら、グループをつくりながら、医師を養成することが必要ではないか。それも、やはり1年だけ見たときは1人2人ですけれども、10年とか5年たちますと、これが10人とか50人とかになってくるわけでございます。今までのように、ちっちゃな施設がそれぞれ専門医を取り合って養成していたのではなかなか難しいのではないか。将来的には、きちんとグループをつくって養成していけば、また循環していくのではないかと思っております。

 ちなみに、最後に参考資料といたしまして、29年度、今年度、暫定プログラムといいまして、プログラム制を暫定的にやりたいというところが6領域ございました。

 そのほかのところは全部今までどおりやったわけですけれども、例えば、耳鼻咽喉科を見ていただきますと、ことし暫定プログラムで施行いたしました。そうしてみますと、全体では23年から大体200人前後でずっと来ております。大都市圏は、今の5都府県でございますが、やはり10人前後ということで、ことしプログラム制をとり入れたけれども、実際には例年とほとんど変わりはなかったということでございます。プログラムになったから急に都市がふえるとか減るとか、そういうことはなかったということでございます。

 次に、病理でございます。病理は少ないのですけれども、これもプログラムをつくったからプログラムでやりたいということで、行いました。29年度を見てみますと、112とかなりふえたのですけれども、大都市圏はほとんどふえなかったということで、やはりプログラムをしっかりできれば、地方でも研修医の方々はそのプログラムに乗っかっていくのだろうということになります。

 次に、整形外科でございます。これは、暫定プログラムもやるけれども、カリキュラムも両方やりますということでスタートいたしました。29年度、572、大変多い数だったのですけれども、プログラムの方が557、カリキュラムが15名ということで、これは地方の方だったということでございます。プログラムとカリキュラムの両方があれば、プログラムを選択する人が多いのかなと。これを平成23年から27年の専攻医と比較してみますと、大都市圏が269人から278人、9名ふえまして、3.3%の増、大都市圏以外は270から294ということで、24名、8.9%増加いたしました。トータルでは33名、6%でございますけれども、やはりプログラム制にしたら逆に大都市圏以外がふえたということでございまして、地方の方々もちゃんとしたプログラムがあるのならこれに乗っかっていこうということではないかということでございます。この間、医学部の定員は、入学時の定員は7,625人から8,486人ということで、861名ふえております。11.3%ふえたわけですけれども、これは全部が卒業したわけではないと思いますが、だんだんふえいくのだろうということでございます。今は入学定員が9,500人以上になっております。だんだん医師不足も解消していく方向にあるのではないかと思います。

 最後に、形成外科はカリキュラムとプログラムの両方をやりたいと言っておられましたけれども、結局、プログラムはやめてカリキュラム制だけでやったということでございますが、29年で191、大都市圏が107ということで、2、3年前と比べても同じということでございまして、カリキュラムでやったから急に減るとかふえるとかということはないということでございます

 そういうことでございまして、私どもといたしましては、全員が100%納得するような専門医のスタートはなかなか難しいことは十分に承知しております。市長会からの御意見も非常に大事なことでございます。そうならないように、いろいろな工夫を重ねながらスタートいたしまして、当面は、毎年ぜひ大胆に見直しを行いながら、いいものをつくっていきたいと考えているところでございます。

 もう一つ、資料3−2でございます。立谷先生からいただきましたので、立谷先生は大変敬服している方でございますけれども、立場上、回答ということでお許しいただきたいと思います。

 中小規模の病院が危機に陥る危険があるのではないかということでございます。専門医の取得は法律で義務づけておりませんし、いずれかの専門医領域を選択して研修を行ってほしいと書いてございます。確かに中小病院ではなかなか基幹施設にはなれないと思いますけれども、連携病院として連携をしながら、各地域で専門研修を行っていただきたい。また、研修が終わった後も引き続き地域で活躍できるような仕組み、これがここの委員会の大事な指名ではないかと思っております。

 2番目に、地方創生に逆行する危険と意思偏在が助長するということでございます。専攻医の多い8領域については、大学病院以外でも基幹施設となれるようにということでございます。特に内科は、3,000近い施設と組んでおりまして、545のプログラムができておりまして、それだけの基幹施設があるわけでございます。必ずしも大学だけではないわけですけれども、供してございます。原則として、基幹施設の研修は6カ月、連携が3カ月としております。また、都市部の5都府県は、専攻医の募集定員の上限を設定したい。ただ、外科とか産婦人科、一部の領域は除いております。基幹施設、連携施設、関連施設等が、もちろんプログラムのもとですけれども、専攻医をしっかり採用して、職員として研修をやっていただく。また、機構は、研修プログラムを承認する際に、都道府県協議会と事前に必ず協議をして、施設の漏れとか、あるいは定員の偏りとか、そういうことがないようにしたいと思っております。地域で頑張っておられる方とか、育児中の女性とかもカリキュラムでももちろんよろしいし、プログラムも柔軟に運用したいと思っております。

 医師の診療活動開始年齢がおくれるということでございます。これは基本のことでございますので、基本診療科は機構が振り分けるというのではなくて選択してとるところでございます。そういうことをぜひ御理解いただきたいと思います。また、専門医の取得はもちろん義務づけておりません。ただし、研修だけはやってほしいということはうたってございます。

 初期研修に立ち返ってPDCAでございますけれども、これはもちろん引き続き検討しております。特に地域で研修する仕組みを、今、総合診療については考えております。多分5月中には結論が出る予定でございます。

 若手医師が義務的に医局生活を強いられるということでございます。これは難しい問題でございますけれども、大学以外でもたくさんプログラムをつくっていただきたいということでございます。地域医療の従事者に対しては、カリキュラム制もしっかり導入しております。必ずしも医局に行かなくてもよろしいということでございます。

 専門職自律という国民不在の議論がなされているというところでございます。ちょうどこの検討会もできましたので、ぜひ御意見を頂戴しながらいいものをつくっていきたいと思っているところでございます。

 私のほうから、回答というわけではございませんけれども、考え方でございます。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 それでは、御意見、御質問をいただければと思います。

 初めての方は優先します。加納構成員、今村構成員、立谷構成員の順番でお願いいたします。

 加納構成員、どうぞ。

○加納構成員 ありがとうございます。

 まず最初、今回の専門医に関する論点ということで3つ掲げられておりましたし、今、吉村構成員から専門医機構の御意見が出ておりましたが、まず1番の全ての医師が専門医であるべきだという吉村構成員の意見ですが、これはやはり先ほど全国市長会の希望もあったり、我々には中小病院の会員の中からの意見もありまして、やはりこれはおかしいのではないかというのは前から医療部会等でも議論させていただいており、必ずしも専門医にならなくてもいいと考えています。それは義務化されていないという言葉でいつも答弁があったと思うのです。やはりこれは基本的に地域医療を中小病院等も含めて守っている現状からすると、私は日本のドクターが全て専門医になる必要は全くないというのも前から申し上げている通りです。場合によっては病院団体等で病院総合診療医とか、そういったものも考えておりますし、私は全てが臨床的に応用できる立場であればいいのではないかということで、1番に関しましては、ぜひともこれをきっちりと明確にしていただきたいと思っております。

 次に、これも吉村構成員にお聞きしたいのですが、指針の徹底はどうなさっているのかということであります。先ほど6学会が今、先行してプログラムを実施しようとしているわけなのですけれども、これに関しましては新指針が出ているわけですし、新指針に関しての徹底的な検証はどのような形でなされているのか。しっかりとなされて今回スタートするのかということを教えていただきたいと思います。

 最後にもう一点だけお聞きしたいのですが、基幹病院に大学病院が多い。今回、専門医制度が始まったことによって、大学への戻りという話も出ておりますが、大学によりいわゆる今回のプログラムにおける基幹病院の比率等は学会によって違うかと思うのですが、先ほどの内科とかそういう科なら結構一般の病院でもやっているという話がありましたが、学会によっては大学に偏在しているところがあるのかどうかということを教えていただきたいと思います。

 以上、3点でございました。

○遠藤座長 最初は御意見なので、それについての理事長の御意見をお聞きすればいいということですか。要するに義務化ではないということを明確にしてほしいというお話と理解しましたけれども、あと指針の徹底と、もう一つは研修病院の大病院の比率の問題ですね。

 吉村構成員、おわかりになる範囲で結構ですけれども、お願いいたします。

○吉村構成員 先ほど申し上げましたように、この仕組みはもちろん法律ではございませんので、全ての方が取らなければいけないということではないということを明確にしたいと思います。もし必要であれば、指針にしっかり書きたいと思います。

 もう一つ、領域の徹底は今、この指針に基づいて各領域で整備基準を見直しております。それをしっかりと機構のほうで検証したいと思っております。ただ、これは領域による特徴もございますので、また、領域によりましては小さなところ、数が少ないところで2つも3つも基幹施設があるのもいかがかなということもございます。また、申し上げましたように都市部の定員は削減いたしますと現在、派遣しているところがなかなか難しくなることもございますので、その辺も十分に考慮しながら地域に偏在がないように確認したいと思っております。

 大学の比率でございます。16のスライドに前回のプログラムの数が出ております。このプログラムというのは基幹病院の数でございまして、例えば内科ですと500とか、救急190ということでございます。整形外科ですと104ですので、大学は80ですから24しかないということで、これは整形外科では基幹の基準を緩められたということも伺っております。ただ、形成外科などは講座がない大学もございますので、73ということで、これは大学がどうなっているか、後でまた調べたいと思いますが、一番大事なところは内科ではないかと思います。内科はしっかりと検討していただいている。外科も今、非常に専攻医が減っておりますので、実際には188ということでございますが、倍近くあるということではないかと思います。よろしいでしょうか。

○遠藤座長 加納構成員、どうぞ。

○加納構成員 「フリーター」という言葉がまた今回も使われておられますし、これはどうしても非常に蔑視したような表現ではないかと、とらわれやすいと思いますので、これはぜひとも使わないようにしていただけたらと思うのですけれども、どうでしょうか。

○吉村構成員 わかりました。蔑視という意味ではなくて、しっかり研修してほしいという気持ちがあるわけでございますが、では、何としたらよろしいでしょうか。しっかりとした研修を受けていない医師ということでございましょうか。

○加納構成員 「しっかりとした研修を受けていない医師」という言い方も少し問題があるかなと思うのですけれども、例えば我々病院団体の中では、しっかりとした研修をして、病院総合診療医という形の形態もどうかということで今、検討しているところでありますから、全てが専門医でなければ「しっかりとした研修を受けていない医師」という表現はまずいのではないかと思うのですが、どうでしょうか。

○吉村構成員 わかりました。大変失礼いたしました。言葉がまずかったかもしれません。考えさせていただきます。訂正させていただきたいと思います。わかりやすいという意味で使わせていただきました。

○遠藤座長 ではよろしくお願いします。

 加納構成員、とりあえずよろしいですね。先ほどの順番で今村構成員、立谷構成員、渋谷構成員の順番でお願いしたいと思います。

○今村構成員 もう既にかなり具体的な専門医制度に関する意見交換が行われておりますが、立谷先生、吉村先生の御発表ではなくて、厚生労働省に確認の御質問と、論点に関する御意見を申し上げたいと思います。

 大臣からの冒頭の御挨拶にもございましたが、地域医療と医師の養成というのは非常に大きなお話だと思っています。この検討会が新たに設置されたということで、厚生労働省からは特別この会の開催についての御説明をいただかなかったわけですけれども、そもそも地域医療に影響するというのは医学部入学の時点から地域枠であるとか、地元枠であるとかいうことも影響してきますし、それから医学部教育がいかにあるかということも大変大きな課題で、大学外での臨床実習というものを今、各大学が進めようとされている。また、国家試験を取った後に臨床研修がどうあるべきか。そして専門医がどうあるか、生涯学習がどうあるかということで、医師のキャリアパスの中で地域医療で活躍する際のひとつの局面として専門医があり、新たな仕組みにより平成30年から開催されるということで、喫緊の課題としてこの検討会でこのことが議論されるというのは十分承知をしております。

 きょう御参加の委員の中にも多数いらっしゃると思うのですけれども、専門医に関する厚労省の会は、私はこれで3つ目であります。どれも途中で議論がとまったままでまた同じ議論が繰り返されるというようなことがあると、今後この検討会、これは新たに開催されて、引き続き地域医療と医師養成のあり方ということであれば、専門医の議論というのはどこでするのか、実はこの医師需給分科会でも同じ質問をさせていただいたところですけれども、きょう御参加の委員の中ではその質疑を御存じない方もいらっしゃると思いますので、改めて厚労省からこの専門医に関する厚労省の委員会の進め方について、御説明をいただければということが1点です。

 もう一点は、専門医に関する論点が資料1に3つ書かれています。これをきょう議論してくださいということであれば、私も1番目は先ほど加納先生からあったように、しっかりと全ての医師が専門医を必ずしも取るという義務はないということは確認していただきたいと思いますが、2つ目の記載が1番目と若干矛盾しているのではないか。つまり2番目の論点のなかに「地域医療従事者や休職・離職を選択した女性医師等の専門医資格の取得を促す。」とあります。義務でないと言うのであれば、あくまで女性医師が専門医を取りたいと言って希望したときに取れるような仕組みにしておかなければいけないということなのだと思います。したがって、2番目の記載はもう少し表現を変えていただいたほうがいいのではないか。それ以外の1、2、3に関しましては、私自身はこれでよろしいのかなと。ぜひこういう形で進めていただきたいと思っています。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 事務局に質問が出ましたので、お願いします。

○武井医事課長 医事課長でございます。

 私から最初の質問についてお答えさせていただきます。

 今村構成員の質問は、今までありましたさまざまな検討会、分科会との本検討会の整理、進め方に関する御質問かと思いますので、最初この検討会のミッション、大きく3つの検討課題を掲げておりまして、それは設置要綱にも掲げておりますような地域医療に求められる検討です。具体的には、専門医制度のあり方、卒前・卒後の一貫した医師養成のあり方、医師養成の制度における地域医療への配慮という3点でございます。

 既存の検討会と異なる点なのですけれども、今回の3つというのは今までにできたものとは明確に異なっているということで、既存の検討会とは異なる役割を持つものであると認識しております。それから、過去に設置された検討会との整理については、専門医に関してはかつて社会保障審議会医療部会のもとに専門医養成のあり方に関する専門委員会を設置しておりました。この委員会については発展的に解消し、本検討会に役割を統合していくという考え方が望ましいのではないかと考えているところです。

 もう一つ、医師の需給に関する分科会がございまして、需給に関する検討会のもとにこの医師需給分科会が置かれていますが、こちらの分科会につきましては当面偏在対策を中心に議論をしていくこととなります。また、後半の偏在対策について重点的に議論していく必要があると考えておりますし、偏在対策の後には医師受給という問題について考えていくという進め方が望ましいと考えております。

 そのため、本検討会ではまず、整備指針や運用細則について議論しつつ、併せて専門医の地域医療に関する論点についても重点的に御議論いただきたいと思います。その上で、他の委員会は統合するなり、発展的な解消を経て、偏在対策などについては医師需給分科会でしっかりと議論をしていく。そのような役割分担を考えております。

○今村構成員 ありがとうございました。

 まさしくおっしゃるとおりなのだと思います。事前にこういう新しい会が開催されれば、普通、会がなぜ設置されたかということを事務局的に一応きちんと御説明をいただくのが通常かなと思っておりましたけれども、大臣の御挨拶だけで実施要項も参加の委員名簿も参考資料という形で出ていて、いきなり議題が専門医というお話になっておりますので、本来的にこの会が3つのミッションを持っていることを改めて確認させていただきましたし、そのことが専門医だけではなくて、その前の臨床研修、大学教育がいかに重要かということも改めてこの会で議論していただければと思います。文科省、厚労省、両省が入った形でこのような医師の養成が議論できるというのは、非常に意味のあることだと思っております。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 では立谷構成員、お待たせいたしました。

○立谷構成員 いろいろ議論も出てきたと思うのですけれども、まずきょうの論点の1つの一番最初の専門医取得の義務づけの問題です。これは先ほどから申しているように、吉村先生のお言葉を借りれば、フリーランスの医者が地域医療を支えている側面もあるということを前提にすれば、私は専門医取得するドクターたちを希望する人たち、希望するドクターには専門医取得を考えてもらうというふうに書くべきではないかと思いますので、御提案申し上げます。

 吉村先生にお聞きしたいのですが、この専門医機構の今の考え方で研修期間は3年となっています。これは10年ではだめなのですか。3年というと途中で病気になるかもしれないし、交通事故に遭うかもしれないし、10年でどうしてだめなのか。これが2番目です。

 もう一つ、先ほど南相馬市立病院の話をしましたけれども、南相馬市立病院の初期研修が終わって地元で働いているドクターには、相馬の人ではないのですが、東京から来て被災地医療をやろうと。そのまま現地の女性と結婚して、子供ができて、子育てしながら南相馬市立病院で4年目の医者をやっている人がいます。私はこういう人に専門医を取らせてあげたいのです。こういう人に専門医が取れるような道をつくってあげたいと思うのです。

 ですからそういった意味でこういう気概のある立派な青年を、私は専門医だと将来堂々と胸を張れるような教育も考える必要があるのではないか。ですからいたずらに専門研修の施設は大学病院等となりますけれども、そこに缶詰めにする、あるいはそのうち何カ月か何年かは基幹病院ではなくて関連病院、そこそこ大きな病院です。そういう病院に出せばいいということではなくて、この論点の3番目ですけれども、私は中核病院でなくたっていいと思うのです。地域医療で頑張っているような、彼のようなドクターが専門医を取れるようなことを考えてあげることが、我々社会の義務ではないかと思うのです。お聞きいたします。

○遠藤座長 吉村構成員いかがでしょうか。質問が出ております。

○吉村構成員 一応、基本のプログラムを3年ぐらい設定いたしまして、状況によってこれが5年になろうが10年になろうが問題ないのではないかと思います。基本的には3年ぐらいプログラムがないと、事情によってもちろん柔軟に運用していただければよろしいと思います。しっかり研修していただくことが基本でございます。

 それから、先ほど南相馬で大変志の高い先生だと思います。そういう先生方にぜひ専門医を取っていただきたいと思います。ただ、カリキュラムがございますので、どのようにしてそのカリキュラムの到達目標を達成できるかということが問題になろうかと思いますが、ずっとそこにいてカリキュラムが到達できるかどうかはわかりませんが、そういうことも十分検討したいと思います。そういう方々がぜひ専門医を取っていただきたいと思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 立谷構成員、どうでしょう。

○立谷構成員 私、プログラム制が一番問題だと思うのです。私は専門医の基準を統一することについては異論ないです。ただ、このハードルをいたずらに上げてはいけないと思うのです。どのように教育されて、どういう立派な医者になって、どういう地域貢献をするかが問題であって、私は今の指針にあるような論文を書けとか、倫理社会をもう一回やれとか、医療倫理をもう一回やれとか、こういうことをやること自体、私はこの3年間という目標も含めて排除の論理かと思っていました。ちゃんとこれをやらないと、ついて来ないとあげませんよと。実際に去年はそういう認識が若干あったように思います。大分変わってきましたけれども、これは排除であってはいけない。専門医の知識を身につけてもらうように、そういう方向性でないといけないと思うのです。ですから私は大学に缶詰めにするというのは決して地域にとっても、教育を受ける人たちにとっても、その人たちの人生にとっても決していいことではない。これは地域医療を実際に担保しているのは我々ですから、首長の意見、市長会の意見として聞いていただきたいと思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 渋谷構成員、お待たせいたしました。

○渋谷構成員 ありがとうございます。先ほど立谷市長が90%ぐらい専門医とおっしゃっていましたけれども、私は専門医を持っていません。学会も一切入っていないのですけれども、ただ、この専門医の問題に関して少し先ほど大臣から御紹介いただいたビジョン検討会報告書の座長をやったという立場から述べたいと思います。

 結論から申しますと、きょうの論点の3点に関してはビジョン検討会のメッセージあるいは結論と非常に合致するものであります。また、立谷市長が先ほど提言された5つの内容に関しても、非常に合致するものであります。

 それについて簡単に説明しますが、ビジョン検討会は3つのビジョンということで、1つ目が個人の能力と意欲を最大限発揮できるキャリアと働き方をサポートするということ。2つ目が、地域の主導により医療・介護人材を育み住民の生活を支える。これはまさに立谷市長が強調されたことだと思います。それから、高い生産性と付加価値を生み出す。そうした観点から専門医制度に関して最初のスライド17にありましたけれども、ビジョン検討会では以下の問いかけをしています。まず初めに、国際標準に合った医療の質を確保するのに必要な教育プログラムが構築されているだろうか。特に客観的に質が担保されるような研修体制の確保。2つ目が、地域で最適化された医師の確保・配置や機能連携において必要な役割を果たすことができているか。各地域における診療科ごとの専門医の適正な配置が病院間の機能連携・役割分担などに関する地域医療の方向性と整合性が図られている。これは立谷市町が強調されたところだと思いますけれども、これらの点を踏まえて大学病院のみならず、都道府県初め各ステークホルダーとの連携によって専門医の教育プログラムが構築されているか。3つ目が、地域医療におけるプライマリ・ケアの確立。これは研修におけるプライマリ・ケアという領域のみならず総合診療専門医、総合内科医、総合診療専門医、小児科医というのが恐らく総合医だと思いますけれども、日本では今まさにこれがゼロです。それがOECD平均30%以上になっていくような方向性、もちろん今やっていらっしゃるかかりつけの能力も上げていくことも同時並行でやりながらということを出しています。

 こうした観点から、先ほど立谷市長がおっしゃった地域医療に関して市長が責任をとるとか、大学病院中心のプログラム制からカリキュラム制にするとか、質を担保する方向性ということに関してビジョン検討会と全く合致していますので、そちらの方向性についてぜひ今日机上に上がった論点も、先ほどの3つの論点も含めてぜひ進めていただきたい。

 それに関連して吉村理事長に御質問をしたいのですけれども、例えば先ほど御報告いただいたスライド30の整形外科なのですけれども、大都市圏で研修希望者がかなり増えたということをおっしゃっていました。先ほど立谷市長が非常に懸念をされていたプログラム制とカリキュラム制について、スライド35を見ますと平成29年、全体572名中プログラム制を希望したのが557人。これらは恐らくほとんどが大学での研修だと思うのですけれども、これを見ると大学一極に集中するという立谷市長の懸案が如実にデータにあらわれていると思うのです。これに関して特にカリキュラム制に関しては学会に任せる。しかし、例えばそのカリキュラム制を学会がちゃんとやるのかどうか、どのようにチェックするのか。立谷市長がおっしゃったような懸案事項に対して対処しているのかどうか。それに対しては機構としてはどういう権限を持って、どのようにそれをモニターして、学会がもし守っていなかったらどのようなことが可能なのか。そうした点、特にガバナンスの問題。先ほど吉村先生が指針は憲法みたいなものだとおっしゃっていましたけれども、憲法違反する場合は機構としてはどういう権限を持っているのか。そうしたことをもし教えていただければと思います。

 それから、最初のページでスライド5番です。全員3年間程度の研修を行って専門性を持ってほしい。これは患者、国民の希望だとおっしゃっていますけれども、いろいろな事情があるし、私も専門医を持っていないですし、それでも一生懸命頑張っている人もいます。さらにやはり質を担保するとなると、言っちゃ悪いですけれども、医学博士を例に挙げれば粗造することで質は下がります。ほとんどの医博論文なんて役にもたたないだめな論文ばかりなのです。国際標準からいくと博士の学位にもふさわしくない。そういう質の低いものを量産するならば、むしろ、本当にやりたい人にチャンスを与えて、本当に能力がある人にそうしたものを与えていく。そうした質の担保、国際標準の質の担保ができるようなガバナンス。機構が本来やるべきことはそこだと思います。先生がおっしゃっていたすばらしい理念のスライドがあるのですけれども、スライドの27です。理念は本当にすばらしいですけれども、それを具体的にどのように実行するか。そのためにどういう仕組みがあるのかということを少し簡単に、私はまだ専門医の勉強をしていないので、申しわけないのですが、例えば、整形外科のデータに関しても、理念というものをどのように担保して、特に指針、そしてそれに違反した場合、どのようにそれを遵守させるのか。そしてどのように学会がそうしたものにちゃんと対応していくのかということを考えていらっしゃるのか、お聞かせいただければと思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。吉村構成員、幾つか御質問があります。

○吉村構成員 私個人の問題ではなくて、これは理事会でしっかり検討してからの話になると思いますけれども、まず大学中心になるということにつきましては、大学にそんなに5年も6年もいるわけがないわけでございますので、必ず出ていくと思うのです。

○渋谷構成員 でも、それが結局大学人事になってしまうわけですね。大学の医局人事になるわけですね。

○吉村構成員 大学のほうがいいという方もおられますし、大学はだめという方もおられまして、いろいろ難しいのですけれども、大学だけではなくて大学や地域の中核病院が基幹病院となって連携病院の中でしっかりと専門医を養成するという、これが基本的な枠組みでございますので、大学が中心になるとか、地域が中心になるとかいうことではない。そのプログラムの中でしっかり。

○渋谷構成員 整形外科のデータに関してもう一回質問をしたいのですけれども、572名中557名がプログラム制をとった。それは立谷市長が非常に懸案する大学中心のプログラム制の結果なのではないですか。違うのですか。

○吉村構成員 そうかもしれません。そうかもしれませんが、大学に入ってもずっと大学に500人も3年いることはないのではないか。

○渋谷構成員 でもそれが医局人事になるのではないかというのが恐らく立谷先生の懸案であり、私の懸案でもあって、それが地域のニーズとか地域の医療構想とか、そうしたものとか外れたものになってしまうのではないかというのが、多分恐らくこのコアのイシューではないかと思います。

○吉村構成員 わかりました。非常にそれは大事な問題だと思います。

 それに反した場合、どうしたらいいですか。

○渋谷構成員 そうですね。学会に任せて、例えばカリキュラム制、プログラム制、自由にどうぞ学会やってくださいと言っても、恐らく大学中心だと私だってプログラム制をとります。でも、そうしたら結局先生たちが目指すような自由にフレキシブルにというシステムにならないですね。そうした場合にはどこがそれをチェックになるのか。そして、何を準拠としてそれに違反しているかどうか見るのかということをお伺いしたい。

○吉村構成員 実はカリキュラム制も、ことし受けた方はまだ5年か何年かわかりませんけれども、カリキュラム制が走るわけですから、現にやっておりますので、カリキュラム制をぜひ残していただきたい。必要だと思います。

○渋谷構成員 ごめんなさい。もう一個だけでやめますけれども、例えば南相馬で非常に頑張っている産婦人科の女性医師がいるのですが、彼女が例えばハフィントンポストに書いたものを読むと、基幹病院が24の県で1個しかない。そうすると実質的にも医局に入るしかないのです。そうした状況の中で、では本当にそうした若いキャリアの多様性を、ビジョン研からも出しているそうした多様なチョイス、そして柔軟な選択を認めるような方向性というのはいかに担保できるのか。その辺が今、先生のプレゼンを聞いていて理念はわかるのですけれども、そのためのきちんとした枠組みとか、それを重視するかしないかの場合のモニタリングの制度とか、そうしたものがよく見えてこない。素人質問だったかもわかりませんけれども、その辺をもし教えていただければと思います。

○吉村構成員 後でまた新井先生からもお答えいただきたいと思いますが、カリキュラム制であれば、大学以外の基幹施設もいっぱいあろうかと思います。例えば亀田総合病院とか、そういうところで例えば今、多分、南相馬ではローリスクのお産が中心かなと思うのですけれども、ハイリスクのお産とか、そういうこともぜひ短期間でもよろしいですから経験していただきたい。ただ、カリキュラムの場合もプログラムも3年でとれるかと言われると、カリキュラムをしっかり到達したら専門医の試験を受けていただくことになろうかと思います。ローリスクのお産だけをやって専門医を取得するというのは、これまた学会と相談しないといけないと思いますけれども。

○渋谷構成員 私は別にローリスクで本当に単純なシンプルな分娩だけということにはこだわりません。何度も申し上げますけれども、専門医制度で一番大切なのは国際標準の質を担保するということだと思いますし、そうしないと医学博士のような、誰もがとって、しかも中身のないものにならざるを得ない。でもそれは絶対に皆さんが求めているものでもないし、立谷市長がおっしゃっているような本当にやりたい人にもっと機会、そして柔軟な機会を与えるというメッセージをぜひくみ取っていただいて、きょうの論点の3点についてももっと機構としてコミットするような形で、もし、それに遵守しない場合には別に私は上から目線で強制力という言葉は使いたくないのですけれども、きちんと学会が守るような形の仕組みにしていただければと思っております。

○吉村構成員 ありがとうございます。基本領域学会を中心に皆さんの間で検討しながら、協議しながら進めていくということで、私がだめとかいうわけにはいかないと思いますけれども、理事会なりしかるべき委員会で。

○遠藤座長 御意見、御要望として承りました。

 先ほどお手を挙げておられた尾身構成員、山口構成員。

○尾身構成員 事務局から提出された3点の論点がありましたね。そのうちの3点目について申し上げたい。その前に実はきょう冒頭、立谷構成員から大変重要な指摘があったと思うのです。プログラムのことよりも、これだけ地域医療に影響を及ぼす専門医の養成のあり方に自治体の長等が関与できるのかできないのかという、私はこれは極めて重要な問題だと思うのです。

 それで吉村先生の専門医機構というのは、基本的にはきょうの事務局から出た資料1の6ページ目の上のほう、新たな仕組みの概要というところに、これははっきりとプロフェッショナル・オートノミー、上から3番目ぐらいのところです。専門家による自立性を基盤として設計ということが書いてあります。私はこれは大賛成です。こういう大事なプロフェッショナル、物を何か上から目線でごんと来るようなことではなくて、プロフェッショナルな人たちが主体的に責任を持って、自立的にこの問題を地域医療のことも考えてやるということであります。そのことは実は立谷構成員が言っていた自治体や住民あるいは若い医師も巻き込んで議論することと矛盾しないですね。したがって、私は吉村先生に随分いろいろ改革をしていただいたのですけれども、1つだけ私の個人としてのサゼスチョンは、学会とかそういう外の人の意見を聞くのが、先生の提示された資料3−1の22ページに精査の場としてはこういう学会の人以外のことが入っているのですが、それ以外の人は基本的には私の理解では専門医機構中はほとんど学会の人中心なので、できればこういう会議があるのですけれども、学会のガバナンスの中に第三者、特に学会とは直接利害関係のない地域医療に関心のある人、住民の自治体、あるいは若い医師なんかも入れることをぜひ検討していただければと思います。

 それから、事務局の論点の3番目、これは先ほどから大学病院に全部医者が行ってしまうのではないか。地域医療が困るのではないかということで、1つだけ実は後期研修の3年間のことに余りにも焦点が行って、全体像を見失うというのが我々の傾向なのです。実はこれも事務局の資料1のスライド6の下の段、これは先ほど事務局もはっきり言っていましたけれども、これは2階建てなのだと。1階建ては後期研修であるのだけれども、2階建てのサブスペシャルティもあるということなのです。実はこれは吉村先生、前の先生のころから多分議論が、この後期研修専門医というと、何かこの2、3年間で全てのいわゆる外科の専門医が養成されると思うかもしれないですが、そんなことはないのです。この3年間というのは例えば外科で言えば、外科における基礎的なことを学ぶ期間であって、その後、サブスペシャルティというのは当然、多くの科ではあるので、もちろんこのことは市長さんがおっしゃる初期研修が終わってすぐに一生懸命地域に貢献できることを否定するものではないので、ところがいろいろなお医者さんが日本は必要ですので、特に高度な専門医療をやることも必要なのです。そういう人は当然後期研修で専門医としての基礎が終われば、サブスペシャルティに行くのです。

 したがって、私は論点3、地域医療は大事だということは大賛成で、特に後期研修のときは専門医養成のまず基礎ですから、基礎を勉強できるのは一般病院のほうが多いのです。外科なんかに行って胆石だとかヘルニアだとかアッペなんていうのは大学病院に行ったらそうないです。そういうものを後期研修では地域の病院を中心にやり、サブスペシャルティなら当然地域のベッド数100200の病院ではできませんね。そういうことも視野に入れると、今、デッドロックになってしまっている大学病院VS地域病院、これは少し長い目で見ると大学病院でもっとやる時期もあるのです。そういうニーズもあるし、初期のときは地域で結構やるということで、そのことが少し我々は忘れてしまうので、ぜひそのことをみんなでもう一度認識を改める必要があると思います。

○遠藤座長 御意見として承ります。

 それでは、山口構成員、山内構成員、林代理人の順番でいきたいと思います。

○山口構成員 山口でございます。

 今、尾身構成員から、精査の場に一般の委員を入れるべきではないかというお話がございましたけれども、旧体制のときに私はプログラム認定委員の外部委員ということを仰せつかって、実は1回会議が開かれただけで、その後どうなっているかわからないというような状況もございます。医療部会の下の専門委員会にも私は入っていまして、正直言って、前体制と一体どこがどのように変わったかということが非常に見えにくいところに問題があって、地方に手だてをしているけれども、実際に地方に本当に医師が来てくれるのだろうか。そういった不安が払拭できていないことが納得に至っていないことになるのではないかと感じています。

 そこで吉村構成員に2つ質問と、あとは意見を述べたいですけれども、先ほど初期研修終了後には全員3年間程度の専門研修を行ってほしいということが患者、国民の希望だとおっしゃったのですけれども、本当に果たしてそうかなと。この根拠がわかりにくいなと思っています。といいますのも、この専門医制度について一般の人たちがどういったことを考えているかいとうと、これまで余りにも基礎領域ではなくて、サブスペシャルティの領域についての専門医というのがばらばらで、どこを信用すればいいかわからないということが患者の立場からはとても見えにくいので、そこをきちんと基準をそろえてほしいとか、一定レベルで認めてほしいというような要望があったのではないかと思います。

 そこに加えまして、この4月、私も初期研修医の方々といろいろ意見交換をする機会が複数ございまして、この専門医制度のことについてお聞きしますと、1年目の研修医の方は口をそろえて、一体どうなっているか全然見えてこないというようなことをおっしゃいます。やはりグランドデザインが描けないところで、非常に不安だと。私は一番当事者である研修医が気の毒ではないかと思っています。

 そんな中で今も2階建てというお話がありましたけれども、実際に今の機構の中でこのサブスペの部分がどこまで整備が進んで整えられているのか。これを提示した上で初期研修を終える人たちに何をするのかということを考えていただくことが大事だと思いますので、それがどこまで進んでいるのかというのがまず1つ目の質問です。

 2つ目として、一旦この専門医に進んだとしても、途中で自分に向いていないというようなことを実際に入ってから感じることもあるかと思うのですが、そういった場合の方向転換について、今の新機構の中ではどのように考えられているのかということを2つ目としてお聞きしたいと思います。

 ここからは意見で、きょうの3つの論点の中で全ての医師が専門医にならないといけないのかということで、今ここで初めて義務づけではないという明確な御意見をいただきました。これは前執行部のときも最初はどこかに入ってもらわないといけないとおっしゃっていて、途中から全てではないんだとお話が変わって、新執行部になったときに、やっぱりどれか選んでもらうんだという話の中で今、義務づけではないというようなことにまたお話の方向が変わってきたのかなということをお聞きしながら感じていました。

 もしこれ全て専門医、義務づけではないということになると、そもそもの定員自体の設定にも影響を及ぼしてくることではないかと思いますことと、現在、学生や研修医あるいは指導医、教員の中で選ばなくていいという選択肢を持っているということは、ほとんどそんなことは考えていないと私は幾つかの方から聞いていますので、もし義務づけないということにするのであれば、そこをしっかりと説明しないと、なかなかこれは周知されないことではないかなということに懸念を抱きました。

 最後ですけれども、最初の大臣の御挨拶の中に、地方に行きたいと望んでいる若い人が多いということを明確におっしゃって、きょうこの資料1の中の13ページのビジョン研の専門医関係のところの真ん中のところに、実際に若い地方の勤務の医師ありという回答が44%あった。10年以上勤務する希望は50%以上とありますが、これは医師需給分科会のときにも、医療部会のときにも、実はこのことは話題になって、実際に今、地方で働いている人がそのまま働き続けるという人もこの数の中に入っているということですので、今、地方以外のところで地方に行ってもいいと思っている人の数ではないということを見ないと、この数字の読み方については誤解が生じてくると思いますので、そのことについて触れておきたいと思って最後、コメントいたしました。

 以上です。

○遠藤座長 それでは、吉村構成員、質問が2つほどあったかと思いますので。

○吉村構成員 私が答えるのもあれだと思いますが。

○遠藤座長 そうですね。これは吉村構成員への質問という理解でよろしいのでしょうか。

○吉村構成員 了解しました。それでは、ある程度個人的になるかもしれませんけれども、確かに広報活動が不十分であることは私もよく承知しておりまして、早速にQ&Aもつくって、すぐに広報したいのですけれども、いろいろな事情で今ストップしております。この検討会のまたある程度の方向性が出ましたら、なるべく早く各研修医、医学生あるいは各大学、研修施設にお配りして、こういうふうになっているんだ、ここまで決まりましたよということをお知らせしたいと思います。

 サブスペシャルティのことは現在、外科と内科、先ほど申しました準基本的なことにつきましては既に連動研修というものをお認めして、内科と外科で今、連動研修のプログラムをつくっていただいております。いずれにしましても、これは各領域の学会からのホームページの上に近々掲載される予定になっておりますので、なかなかいろいろな御意見がございまして、ここまで来てしまいましたけれども、なるべく早く研修医の方々、非常に不安に思っておられると思いますので、なるべく早く方向性を出して広報したいと思っております。

 方向転換は、これは今でもあるわけでございまして、例えばプログラムに乗ったけれども、やはりこちらに行きたいということであれば、当然カリキュラム制があるわけですので、カリキュラムで乗っかっていただくことになろうかと思います。そういう意味でプログラムが絶対ではないということでございます。なるべくプログラムに乗っていただきたい。ただ、できないことも当然あるわけですので、できない場合にはカリキュラムあるいはプログラムを柔軟に、先ほど10年でもいいのではないかということがございました。必ずしも3年でなくてもよろしいと思います。5年でも7年でもしっかりプログラムをやっていくということであれば、全然問題ないのではないかと思います。

 あと義務づけについては当然法律ではないわけですので、絶対にだめということではありません。ましてや医師の免許を持っていれば医療行為ができるわけでございますが、例えば眼科の医者になるということを決めれば、眼科の研修をやるのは当たり前ではないかと思うのです。眼科の研修もやっていない人が眼科と出されてレーシックの手術か何かして、いろいろな合併症がたくさん起きたという問題も起こっておりますので、そういう意味でクオリティーをしっかり担保するためにも各領域の研修は国民の希望ではないとおっしゃいましたけれども、眼科の先生が眼科の研修をしていないということになれば大きな問題ではないかと思います。ただ、全員が専門性の高いものではなく、例えば地域で活躍していただく方には、総合診療専門医も基本領域に入っております。そういう方々にも専門医がとれるような仕組みになるように、また、これから工夫をしていきたいと思います。最初から100%でこれができないからだめではないかと言われないように、おいおい100%に近づけるように見直しをしていきたいと思っております。そういうことでよろしいですか。

○遠藤座長 どうもありがとうございます。

 続きまして、山内構成員、お願いいたします。

○山内構成員 いろいろと吉村構成員が全てを答えていただいて、また、機構に関しての御質問で申しわけないのですけれども、今、資料3−1で出していただきましたようにスライド3、専門医制度の意義、誰のためにあるのかということと、スライド27に書いてくださっております専門医制度の基本理念ということは、非常にこれが大事なことだと思うのです。あと、昨年6月にそういったことでこの専門医制度が見送られたところの中でも、厚生労働大臣の談話の中でも、全国どこにあっても患者国民が質の高い医療を受けられるようにするということ。それから、日本医師会や4病院の団体の協議会などが出された声明文の中にも、日本専門医機構のガバナンスシステムなど、組織のあり方については医療を受ける患者の視点に立って専門医の仕組みの再構築を目指すという原点に立ち返りということが言われて、私自身こういったものを勉強させていただいて、今回、1年間延びたということの原点は、患者国民のもっと目線に立ったということ。

 また、立谷市長が先ほどお話しいただきました全国市長会会長代理が、これが出されております声明の中でも、最後の6番目のところには、国民不在の議論ということも言われていて、そういった意味で非常にそういったことから見直されていたのかと思っていたのですけれども、今回の今度先ほど来、同じように資料3−1のスライド19ですが、新理事会の基本姿勢といったことで出されてきた新理事会の基本姿勢のマル1が、機構と学会の関係ということが1番目に来ているところに非常に違和感を覚えておりまして、同じように専門医整備指針の序文のところの上のほうでもいろいろな意味で地域医療の影響とか、そういったことの理由を書いていただいているのですけれども、最後のパラグラフのところで、このたび第2期執行部の発足に伴い、機構の基本姿勢を新たな専門医の仕組みは機構と各領域学会が連携して構築することということがまず出てきているところがちょっと違和感を覚えるのですが、先ほど渋谷構成員もおっしゃったようにガバナンスというものがどこにあるのかということで、こちらの資料1のスライド5にありますような新たな専門医に関する仕組みについて、専門医のあり方に関する検討会で議論されていた時点では、中立的な第三者機関、あくまでも中立的な第三者機関を設立し、専門医の認定と養成プログラムの評価、認定を統一的に行うというものが理想とされて出てきたのではないかということから、これは今回出された資料などを見ると、余りにも学会とのCOIというか、そういったものがどうなっていくのかということを余りにも国民から離れてしまって、学会の意向に沿って行ってしまうことを非常に懸念いたしました。

 というのは先ほど資料のスライド12に吉村構成員が出していただきました、これだけ今、サブスペシャルティ、さらに区分未定の中でこれだけこういう学会という形で、この専門医という形で手を挙げたいという方々がたくさんいて、学会主導になってくると、これを全部認めていくのか。そうなってくると、さらにサブスペシャルティの上の3階建て、4階建てでなければ専門医ということができなくて、それによって地域ではその診療が行われなくなったりするような懸念とか、あと、先ほどから女性のことも言ってくださっていますけれども、ただでさえやはり3年でもその後すごく大変なところを、どんどんそういったものの資格が取れない人たちが3階建て、4階建てができてきたりすると、そのようなことになってしまうのではないかという懸念を持っております。そういったことで、やはりまずお聞きしたいのは、あくまでも資料1のスライド5にありますような中立的な第三者機関というものとして機構が存在していくということでよろしいのでしょうかという御質問になります。

○吉村構成員 ありがとうございます。中立的な第三者機関であろうと思っております。基本的には理事会が中心になろうかと思います。理事会の中には学会の方も入っておりますけれども、学会以外の方も入っておりますことはすでに申し上げました。実は専門医、先ほどお見せしましたけれども、50年の歴史でもって基本的な領域の学会が中心になって構築してきたものでございまして、例えば機構は私は呼吸器外科医なのですけれども、精神科のことはわからないわけです。ということは精神科のことは精神科の専門医の集まりである学会の方に考えていただく。ただ、学会が好き勝手にやっていいですよということではございません。機構が定めた基準にのっとって各学会がプログラムを出していただく。その基準にまた合っているかどうかはしっかりと確認しながら進めていくということでございまして、機構と学会が分離して専門医の制度なんて絶対にあり得ないと私は思っております。また、機構と学会が連携して制度を運用すると申しましたが、サブスペシャルティの学会は100以上ございますけれども、基本的には基本的な診療科の学会の中から分かれていくものでございますので、もし正確に書くとしたら基本領域の学会を中心にということになります。ただ、基本領域の学会がでは19でいいのかと言われ始めると、またそもそも論になってしまいますので、当面は現状の19の基本領域の学会と機構が連携しながら、しっかりと専門医の機構をつくっていこうということでございます。その中で今後いろいろな見直しもあるでしょうし、現在の制度設計が100%でないことは十分に承知しておりますので、問題点を全部解決してからスタートしなさいということでないようにぜひお願いしたいと思っております。

 それから、専門医の仕組みが学会中心になるのではないかという御質問がありましたけれども、1つは基本領域の学会の専門医は皆さんしっかり取っていただく。一方で、例えば非常に命にかかわるような領域のものがございます。例えば移植であるとか、あるいは脳の血管の治療であるとか、そういうところをやるからには、それぞれの専門学会でそれなりのクオリティーをしっかり持った人にやっていただかないと、誰でもできるというものではないものもあるわけでございます。そういうものはしっかりクオリティーを高めていただく。非常に厳しい基準にのっとって取得する専門医というのも必要ではないか。しかし、基本領域については各診療科のベースのところをしっかりと3年ぐらいは研修してほしいというのが基本でございます。これが義務ではないのでは意味がないのではないかと言われると、では義務にしましょうかというと、義務化するのかといっていろいろ御意見が出てくるわけでございます。確かに100%の仕組みでないことは十分承知しておりますけれども、まずスタートしながらこういうところに問題があるということがあれば、それをこういう検討会の場で御意見をいただきながら、少しずついいものをつくってきたいという姿勢でございます。お答えになったかどうかわかりませんけれども。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 山内委員、よろしいですか。

○山内構成員 1点だけいいですか。もちろんそういった意味で専門医というか学会とかと、そういった教育のシステムとか一緒につくり上げていかなければいけないとは思っておりますけれども、将来的にはそこの部分をきちんと切り分けた形の学会と、学会はあくまでもやはり学会員のために動かなければいけないというところもありますし、そういった点で専門医機構は国民のため、患者のためという形で、目指しているところが多少違ってくる点もありますので、今はそういった点で大変でも、将来的にはそういったガバナンスをきちんと分けていただくような体制を整えていくことが重要かなと思います。

 もう一つはサブサブスペシャルティの専門医をつくるかどうかということに関しましては、私はあくまでも専門医というのではなくて、ただ、例えば乳がんの場合でもマンモグラフィーの認定のトレーニングを受けた認定資格とか、そういった認定資格という形でのきちんとした医師の技術資格ということもあるのではないかと思いますので、そういったことも含めながら余りにも専門医、専門医という長年かかるようなものではないようなことも、皆さんで検討していただければと思っております。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 お待たせいたしました。林代理人、お願いいたします。

○林代理人 本日、本県の荒井知事が公務のため出席することがかないませんので、代理での発言をお許しください。

 事前に資料をいただきまして、立谷市長から要望書というものを知事も読ませていただきました。地域医療に責任を持っておられる立場からの構成員の意見に非常に共感することが多いと申しておりました。その意味も含めまして本日、机上配付資料としてお配りしておりますけれども、荒井知事自身が意見として出されたものを御紹介させていただきます。

 まず「1.基本的な考え方について」でございますけれども、専門医制度は医師の質の向上のために、医師みずからが設計、運営を行う。これはプロフェッショナル・オートノミーの考え方に基づいて運営されると考えております。しかし、専門医制度を導入するに当たりまして、その内容次第では地域医療の確保に多大な影響が生じる可能性がございます。こういった場合には地域医療の確保に関する観点から、公の介入が必要になるという観点から意見を申し述べたいと考えております。

 したがいまして、本検討会の主要なテーマは、プロフェッショナル・オートノミーと行政が責任を負うべき地域医療の確保について、どう両立を図るかという点にあると考えております。

 そして、立谷市長からも御発言いただきました意見につきましては、荒井知事も同様の懸念を持っているということでございます。これはなぜかというふうに考えてみますと、専門医の研修プログラムについてのさまざまな配慮というものがなされているわけですけれども、これがどう運営されていくかということについての考慮というか配慮がまだ不足しているのではないかと考えておるところでございます。きょうは資料1として27ページに厚労省からも論点が出されておりますけれども、これだけで懸念が払拭されるかというと、少し不十分なところがあるのかなと考えてございます。

 都道府県内の偏在につきましては、専門医機構は研修プログラム認定に当たりまして都道府県に協議をいただくことになっておりますけれども、ひとたび研修プログラムが認定されますと、医師の配置については基幹施設に委ねることになります。先ほど渋谷構成員からも御意見が出ておりましたけれども、こうしたことについて医局に委ねて大丈夫なのかという点でございますが、恐らく医局は地域医療とは別の価値観で医師を配置されることもあるのだろうと思います。こうしたことを考えますと、専門医機構または専門医研修基幹施設が連携して常に医師の配置状況を含めまして、研修プログラムの運用状況について各都道府県の地域医療対策協議会に報告していだいてはどうかと思います。奈良県ではこの地域医療対策協議会には奈良の市長会の代表にも入っていただいて、意見をいただいております。こうした場を通じて各都道府県が地域医療の確保の観点からの意見を申し述べることができるようにするなど、継続的に地域医療の確保が可能となる仕組みとしていただいてはどうかと考えます。

 また、都道府県間の偏在についても非常に深刻なものがございます。大都市部の5都府県についての定員の制限について、今回御配慮いただいておりますけれども、これで十分なのかどうか、まだ心配する種が残っているわけでございまして、具体的な方針をさらに今後、運用しながらということかもわかりませんけれども、実効性を高めていただきたいと考えてございます。

 3つ目に、本検討会ではテーマを3つ掲げていらっしゃいますけれども、卒前・卒後の一貫した医師養成のあり方がテーマの1つとなっております。卒前の教育は医師の育成に当たって極めて重要な課程でございます。その時期には終生に渡り患者と地域に最善の医療を提供し続けようとする志を養生する教育が必要であります。奈良県も県立医大を設置しております。知事が出席いたしまして、医大の教育のあり方にいて毎月議論を重ねております。医師の育て方についての確立したモデルは、そういった議論の中でもなかなかないという認識でございます。本検討会におきましては、卒前・卒後の一貫した医学教育について、省の垣根を超えて本格的な検討を行っていただきたいと考えてございます。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 予定していた時間を大分オーバーしておりますけれども、何かほかにございますか。堀構成員、どうぞ。

○堀構成員 時間もオーバーしているということなので、手短にお話をしたいと思います。

 まず最初に、皆さん恐らく専門医関係の委員会の委員をされている方が多いから、当然のことのように議論が進んでいるのかと思いますが、私は社会保障審議会医療保険部会等の委員はしておりますが、医療供給の関係の委員は初めてだからかもしれませんが、議論の進み方に若干違和感があります。国、厚生労働省の検討会であると思うのですが、質疑応答の関係が、専門医療機構の吉村先生対その他の皆さんという構図のようにも思え、その背景はわかりますが、全体像がわかりにくいと国民にとっては木を見て森を見ずになってしまうと思います。先ほど別の委員が最初にこの検討会の目的は何なのか、何を議論するのかというところは最初に説明をすべきではというお話がありましたが、そこのところを明確にしないと、類似委員会との差別化も含め、この検討会は何のために、何を議論するのかというところがややわかりにくいのではないかと若干思いました。

 本日の資料並びに専門医に関する最近の動向を踏まえると、議題の論点については理解できますが、先ほど尾身委員もおっしゃっておりましたが、プロフェッショナル人材が主体的に地域医療のことも考えるというのは重要であると同時に、地域住民や自治体など地域医療を支えるという視点も重要だと思います。つまり、プロフェッショナル・オートノミーを地域医療という視点から考えたときに、そのバランスをどうやってとるか。そのバランスをとるためにはさまざまな手法があると思うのですが、恐らく過去から現在まで皆さんも相当議論されていると思います。

 ただ、本日の資料を見る限り、のための参考資料というかエビデンスとなるものが余り十分ではないのかなと思いました。本日の参考資料の中にも報告書等はございますが、数値となっているものは働き方ビジョン検討会の資料はありますが、それは非常にいいと思うのですが、例えば定員設定の話になりますが、地域医療とのバランスをとるときに必要な情報であると思われる各領域のプログラム申請の状況等の最新のデータであるとか、議論する上で最低限必要な資料というものがあるかと思います。厚生労働省でお持ちであれば、現在の診療科別の専門医の数など、基本的なデータのようなものの参考資料でいいのでつけていただけると、一般の方たちにわかりやすいのではないかと思いました。

 以上、これはコメントです。

○遠藤座長 ありがとうございます。御意見として承りました。

 ほかにございますか。加納構成員、どうぞ。

○加納構成員 今の意見に追加なのですが、例えば先ほど冒頭に質問させていただいた大学でのプログラムの定員の割合とか、そのようなデータは厚労省にお願いするのか、機構にお願いするのか、どちらなのかわからないのですが、次回までに提出していただければもっと明瞭になってくるのかなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

○遠藤座長 では、桐野構成員、お願いいたします。

○桐野構成員 日本の専門医制度というのは50年ぐらいの歴史があって、各学会が努力をしてつくってこられたもので、決して専門医の質が低いわけではなくて、例えばいろいろあるけれども、心臓移植手術などは諸外国では5年生存が7080のところで、日本は95%を超えているとか、いろいろな意味で決してクオリティーが悪いというわけではないのです。この制度をもう少し標準化して、きちんとつくっていこうということから専門医制度ができたということです。吉村先生が委員長になられてからは、制度をまるでゼロからつくり変えるようなものではなくて、これまでの歴史的な経緯を踏まえた上で、漸進的という言葉がいいかどうかわかりませんが、その時点で可能な改革を1段、1段と積み重ねていこうというのが基本だろうと思いますし、そのようにやっておられると思います。

 現在の専門医機構は専門医制度をつくるということと同時に、地域医療を守っていかないといけないという2つのポイントを十分踏まえた上で、地域医療を障害するようなことがないようにこの制度をつくっていかないといけない。言ってみればかなり難しい問題を一歩一歩やっていこうとしているという状況だと思います。

 したがって、委員の皆様方の意見を聞いて、それで地域医療をきちんと維持していくためには何が必要かということについては、できる限りのことをするという立場でやっておられると思いますし、私も専門医機構の理事の1人として、そういう方向で今後も発言していきたいと思っております。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 それでは、新井一構成員、お願いいたします。

○新井構成員 全国医学部長病院長会議の新井でございます。

 この新しい専門医制度の導入が地域の医師の偏在を悪化させてはならない。これは100%そのとおりでございまして、ただ、冒頭で大臣もおっしゃっていたように、地域偏在の問題と専門医のクオリティーの問題はある意味違う次元の話ということで、冒頭に今村構成員が御指摘になったように、これは卒前の医学教育から、立谷構成員が御指摘になったように、では初期研修って何なのか。初期研修が終わった段階で本来であればプライマリ・ケアがある程度カバーできる医師を育成しているはずではないかとか、そういう問題がございますので、卒前から卒後のこの会の大きなテーマでありますけれども、シームレスな教育とか、初期臨床研修のあり方の見直しとか、そういうものを含めて議論していかないと地域の医師の偏在というのはなかなか難しいだろう。そういう観点から今回の論点3つございますけれども、吉村理事長が専門医は必須ではないと明言されましたし、カリキュラム制の導入もやるとおっしゃっていますし、あるいは大学に基幹病院が集中しないような配慮もするというふうにおっしゃられているので、いろいろな各方面からの御意見がこの専門医機構にも十分反映されている結果ではないかと思っております。したがいまして、これからさらに進んで、医師育成のシステム全体を見ながら地域の偏在もしっかり議論していくことが必要なのかなと感じた次第です。

 以上です。

○遠藤座長 どうもありがとうございます。

 それでは、渋谷構成員、どうぞ。

○渋谷構成員 先ほど吉村理事長、現在プログラム整理基準を各学会が検討しているとおっしゃっていましたけれども、もし可能であれば次回、進捗状況とか具体的に各学会がどのように変更しようとしているのかいとうことをもし報告していただけると、非常にありがたいなと思うので、もし可能ならぜひお願いしたいと思います。

○遠藤座長 それは御要望して承りましたが、対応可能な範囲で御対応いただくということでよろしゅうございますか。吉村構成員。

○吉村構成員 改めて御報告をさせていただきたいと思います。今ちょっと資料がございませんので。

○遠藤座長 それでは、立谷構成員、お願いします。

○立谷構成員 きょうの議論をいろいろ聞かせていただいたのですけれども、新たに出てきたことが幾つかあるのです。1つはカリキュラム制を認めるということなのです。私は質問したのですが、去年の段階では3年でやらないで、遅れてやった場合どうするのかというのは非常に大きな論点だった。例えばお産した場合どうなのか。そのお産も2人、3人産んだ場合どうなるのかという議論までいくわけです。そこで今日カリキュラム制もあり得るというお話だったので、5年、10年かけてとる人もきっといるだろう。生活の条件の中でプログラム制がなじまない人もいるだろう。だとしたら理事長が、吉村構成員がおっしゃったカリキュラム制の専門医のとり方を、次回までにお示しいただきたいと思います。その御要望を申し上げます。

○遠藤座長 吉村構成員からのコメントは特段必要ありませんね。御要望として受けとめます。

 ほかにございますか。よろしゅうございますか。どうもありがとうございました。司会の不手際で大幅に時間を延長してしまいまして、申しわけございません。本日は大変貴重な御意見をいただきました。この場の意見ができるだけ専門医の仕組みに反映できるように、そのほうが望ましいと思いますので、既に整備指針などはでき上がっているわけでありますけれども、万一、必要であれば整備指針の修正もあり得るかなと思います。それも含めまして、事務局におかれましては本日のさまざまな御意見を整理していただいて、それを専門医機構にお伝えして、しかるべき対応がとられるように努力をしていただきたいと思います。

 また、本日、吉村理事長におかれましても、本日の議論を踏まえて特段の御配慮をいただければと思いますので、またよろしくお願いいたします。

 事務局から何か今のやり方についてございますか。

○堀岡医事課長補佐 本日の御議論、また、委員の御意見などをまとめまして、専門医機構の方々にどのようなお願いをするかなども含め、検討させていただきます。

○遠藤座長 まだまだ御意見はあるかと思いますけれども、大体いろいろな御意見を承ったかなと思いますので、そのような対応をさせていただければと思います。

 次回の日程について、事務局から何かございますか。

○堀岡医事課長補佐 本検討会の今後の進め方につきましては、座長と御相談の上で進め方などを御相談させていただければと思います。次回の検討会の日程は事務局で調整の上、改めて委員の皆様に御連絡させていただきます。

 本日はお忙しい中、ありがとうございました。

○遠藤座長 それでは、本日の会議は終了とさせていただきます。どうも長い間ありがとうございました。

 


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 医政局が実施する検討会等 > 今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会 > 第1回今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会(2017年4月24日)

ページの先頭へ戻る