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2017年4月19日 第21回シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会 議事録

医薬・生活衛生局医薬品審査管理課化学物質安全対策室

○日時

平成29年4月19日(水)14:00〜16:00


○場所

経済産業省 別館11階 1111号会議室
(東京都千代田区霞が関1−3−1)


○議題

・室内濃度指針値の見直し等について
・その他

○議事

○事務局 定刻となりましたので、ただいまから第21回シックハウス問題に関する検討会を開催いたします。委員の先生方には御多忙のところ、御出席いただき、ありがとうございます。本日の検討会は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入る前までとさせていただいておりますので、御理解と御協力をお願いいたします。また、傍聴の方々におかれましては、静粛を旨とし、喧噪にわたる行為はしないこと、事務局職員の指示に従うことなどの留意事項をお守りいただきますようお願いいたします。

   本日は、委員の先生方、総数12名のうち、全員御出席でございます。

   それでは、座長の西川先生、以降の議事進行をお願いいたします。

○西川座長 それでは、事務局から配布資料の確認をお願いいたします。

○事務局 それでは、まずお手元の左側の山です。一番上が議事次第、その下に座席表、本検討会の委員名簿、資料1−1「室内空気汚染に係るガイドライン案について-室内濃度に関する指針値案-」、資料1−2「新規指針値案策定候補となる揮発性有機化合物の実態調査」、資料1−3「採取方法と測定方法について」、資料2−1「室内空気汚染に係るガイドライン案について-室内濃度に関する指針値の改定案-」、資料2−2「指針値見直し候補となる揮発性有機化合物の実態調査」、資料3「総揮発性有機化合物(TVOC)の試験法()」。

   参考資料1「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会の開催について」、参考資料2「室内空気中化学物質の指針値の見直しの仕方等について」、参考資料3「室内空気環境汚染化学物質調査において検出された化学物質の初期曝露評価・初期リスク評価の結果について(第20回シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会 資料1−1)」、参考資料4「指針値の見直し候補となる揮発性有機化合物について(案)(修正)(第20回シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会資料1−2 一部修正)」です。

  前回の検討会資料、参考資料4に一部訂正があります。参考資料44の中にフタル酸ジ-n-ブチルとフタル酸ジ-2-エチルヘキシルがありますが、その中で下線を引いてある部分の内容が逆転しておりましたので、正しい記載に修正しております。この修正によって、初期リスク評価の結果に影響はありませんので、念のため申し添えます。

   また、机上配布資料として右の山の「資料1−1関連の参考文献集」「資料2−1関連の参考文献集」、その下に「室内空気中化学物質の測定マニュアル」。クリップを外していただくと、その下にさらに「室内空気中化学物質の採取方法と測定方法」が付いています。以上です。不備などございましたら、申し付けいただければと思います。

○西川座長 資料はよろしいですか。それでは、議事1「室内濃度指針値の見直し等について」です。まず、前回の研討会から半年ほどたちましたので、室内濃度指針値の見直しスキームについて、事務局から説明をお願いします。

○事務局 それでは、参考資料2を御覧ください。こちらは平成25年の第17回検討会において、御了解いただいた室内空気中化学物質の指針値の見直しの仕方等についてです。2枚目の別紙のスキーム図です。新たに指針値を設定する化学物質の採用に当たっては、右横の四角で囲った部分にある居住環境における全国実態調査などにおいて、高濃度・高頻度で検出された化学物質やWHOガイドラインなどで指針値が設定されているもの、左横の四角で囲った部分にある曝露評価などに資する情報などから、対象とする化学物質をリストアップし、一番上の四角で囲った部分にある「A.WHO空気質ガイドライン等の指針値を十分に下回っている場合には採用しない。」、「B.室内発生源の寄与が低いと考えられる化学物質は採用しない。」といった点を考慮することとしております。

   その結果、検討対象となった化学物質については、下の矢印に進んで、初期曝露評価に続いて、既存のハザード情報を基に、初期リスク評価を行い、これまでに指針値を策定した化学物質の主要な用途、発生源かどうかも考慮し、絞り込みを行った上で、詳細曝露評価、詳細リスク評価を行い、室内濃度指針値を設定することとなります。今回は、詳細曝露評価、詳細リスク評価及び室内濃度指針値の設定について、御議論をお願いしたいと思います。

   なお、ベンゼンについては、これまでの検討会において初期リスク評価などの作業を進めつつ、外気由来との関係の検討を並行して進めること、また、ナフタレンについては、WHOガイドラインの指針値を十分に下回っているか否かを確認することで御了解いただいているところです。これらの物質については、引き続き調査を行っているところですので、御報告いたします。以上です。

○西川座長 ただいまの事務局からの説明について、何かありますか。神野委員、何かありますか。

○神野委員 それでは、私から少し補足させていただきます。ベンゼンにつきましては、これまでの全国調査においても、室内外の測定を行ってまいりました。その結果を本検討会で報告した際にも述べましたように、室外については短時間の試料採取で簡易測定を行っています。これは単に技術的な問題で、室内のサンプリングに用いているポンプと同じ機種を使用すると、室外での電源が取れない、あるいは天気の急変に対応できないといった問題がありますので、60分間の採取による簡易測定を行ってまいりました。

   ただ、ベンゼンにつきましては、先ほどの説明にもありましたように、室外の寄与がかなり大きいと考えられますので、その寄与率を正確に見積もる必要があろうかと思います。このような背景から、現在、厚生労働科学研究の分担課題として、新規のサンプリング法の開発を行っておりますので、その結果をお待ちいただきたいと思います。以上です。

○西川座長 酒井委員、何かありますか。

○酒井委員 実際に調査を担当しております国立医薬品食品衛生研究所の酒井でございます。ベンゼンにつきましては、WHOガイドラインではユニットリスクで評価しているため、生涯曝露を想定するには、ある程度の継続的な調査データの集積が必要です。また、外気に由来するものと、室内の発生源によるもの、それぞれの寄与率を詳細に把握する必要があるため、全国実態調査を継続しているところです。また、神野委員が御説明された新規サンプリング法は今年度より検討を開始する予定です。
  ナフタレンにつきましてもWHOガイドラインは年平均で評価しております。これまでの実態調査でも、測定の季節や場所の違いによって濃度に変動があることから、年平均として曝露濃度を概算するためには、ある程度の継続的なデータの集積が必要であり、ベンゼン同様、全国実態調査において、同一居住住宅を対象とした調査を進めているところです。

○西川座長 ベンゼンとナフタレンについては、引き続きデータ集積等を継続していただくよう、お願いいたします。その他、物質に係る本日の議論においては、このスキームに従って御検討いただければと思います。

   それでは、新規3物質の詳細曝露評価・詳細リスク評価、指針値及び採取方法・測定方法の報告です。資料1−1から資料1−3までをまとめて御報告をお願いします。まずは広瀬委員から説明をお願いします。

○広瀬委員 それでは、資料1−1で、リスク評価について説明させていただきます。最初のページは、いきなり結論を示していますが、今回の指針値の提案としては、2-エチル-1-ヘキサノールについては、指針値として130μg/m3 、テキサノールに対しては240μg/m3 2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソブチレート(TXIB)については100μg/m3 ということで提案させていただければと思います。

   それでは、物質ごとに順番に簡単に毒性プロファイルと計算過程を説明いたします。まず、2-エチル-1-ヘキサノールについては、詳細リスク評価の形式は、以前この検討会で作られたリスク評価書に形式をほぼそろえて作っていることを、まず御理解いただきたいと思います。
  (1)には遺伝毒性、(2)に発がん性について示されています。この物質については、遺伝毒性は、おおむね陰性ということで遺伝毒性のものではなく、発がん性も有意な増加は認められないということで、対象のエンドポイントとしては、多分この時点で非発がん性となることが分かると思います。

   急性毒性に関しては、かなり高いLD50 で、それほど強いものではない。あとは吸入あるいは目の刺激性が問題になりますが、2-エチル-1-ヘキサノールについては高濃度では刺激性を発する物質であるということになります。

   基準を設定するためには、刺激性だけではなくて、更に一般的・長期的毒性が関係すると思いますので、まず動物への影響を見ますと、この物質については(7)、(8)に実験動物への影響が認められています。その中で、最もエンドポイントとして感受性が高いのは慢性毒性、(7)の最後に書いてある一般毒性のNOAEL、ラットで50mg/kg/dayが最も強い感受性で得られている値ではあります。

   一方、ヒトへの影響も最終的には重要ですので、その点に関しては、(9)に書いてありますが、作業環境中の許容濃度として、ヨーロッパでは、ヒトの刺激性に関しての値が1ppmで設定されているようです。ただ、ドイツの報告でも10ppmですが、日本産業衛生学会では1ppmです。ドイツの室内空気のガイドラインとして設定している値は、更に安全性を考慮して0.1mg/m3 がヒトに対する最低の毒性発現濃度であろうということが設定されています。

   動物からの換算でも詳細は示しておりませんが、これより高い値になりますので、感受性の高いエンドポイントとしてはこのようになります。これを基に期間の補正、固体差の補正を考慮し、予防的ガイドラインとして0.1mg/m3 が最も感受性の高い指標を用いて設定した値、つまり100μg/m3 ということで設定されることになります。

   ただ、換算に使用したのは、NOAECとして8mg/m3 、つまり1ppmを使っているわけですが、短時間でも1mg/m3 でも、感覚的な影響があったというのは、(5)の最後のほうに出ているところです。これのほうが少し低い値ですが、この値は、主に自覚症状に基づく、あるいはアンケート調査等に基づく値ですので、客観的な判定をしたことを考慮すると、8mg/m3 の方がNOAECになるということになります。ただ、臭気の閾値が0.4ですので、0.1のほうが十分下回っているということから想像しますと、0.1μg/m3 という値で十分安全性を確保できるのではないかということで提案させていただきました。

   続きまして、テキサノールについて御説明いたします。テキサノールについても、この物質は(1)では、遺伝毒性が陰性である。(3)では、刺激性はありますが、それほど強いものではないといったことが示されています。慢性影響の実験はありませんが、亜急性影響についての実験があって、この実験においてLOAEL100mg/kg/dayです。これは経口投与の実験しかありませんでしたので、これがこの物質について亜急性毒性異常の毒性影響のデータになります。

   これについて、最終的には(7)の不確実係数種差10、固体差10及びLOAEL及び投与期間を合わせて10としております。この理由は、LOAELという判定ですが、この試験についてはOECDのほうで腎臓への影響が証明はされておりませんが、ラットの雄に特有な硝子滴の蓄積がエンドポイントになっているので、これはヒトへの外挿性が余りないということで、NOAELと考えてもいいのではないかといった判定があります。そういう意味で短期間とLOAELと合わせて10という不確実係数で十分ではないかということで、合計1,000。これをTDIとして設定して0.073mg/kg/dayを呼吸量に換算して最終的に240μg/m3 を指針値として設定してはどうかと提案させていただきたいと思います。

   続きまして、TXIBにつきましては、8ページ示しております。この物質についても遺伝毒性は陰性、刺激性に関しても、それほど強い刺激性はないという物質で、感作性もないとなっています。この物質についても、亜急性異常の実験がOECDTG422という実験ですが、これは生殖発生毒性と反復投与の併合試験ですが、この試験で評価されたNOAEL30mg/kg/dayと判定されています。

   これに対して種差10、固体差10、試験期間が短いということを考慮した不確実係数10、合計1,000TDI0.03mg/kg/dayを算定して、これを吸入に変換した値として100μg/m3 を、指針値として設定をしていただく。以上が3物質についてのリスク評価及び指針値の設定根拠です。

○西川座長 続いて酒井委員からお願いいたします。

○酒井委員 それでは、新規指針値策定候補となる揮発性化合物の詳細曝露評価として、全国実態調査の結果を、資料1−2に基づいて説明いたします。まず1枚目です。室内空気汚染は、ライフスタイルの多様化や家庭用品の変遷などにより質的・量的に絶えず変化し続けるため、継続した実態調査が必要となっております。また、国内における居住住宅の室内環境については、気候や風習といった多様性が認められるため、我が国における室内空気の汚染状況を正確に把握するためには、定点的な観測ではなく、全国規模の広範なモニタリング調査が必要になります。

   国立医薬品食品衛生研究所では、室内濃度指針値の見直しを目的に再開された第11回シックハウス検討会に先駆けて、厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課化学物質安全対策室から依頼を受けて、全国の一般居住住宅を対象とした室内空気環境汚染化学物質調査を継続的に実施しております。資料の中ほどに記載したこれまでの全国実態調査の概要に関しては、本検討会において、逐時御報告させていただいているとおりです。本日は新規指針値策定候補となる2-エチル-1-ヘキサノール、テキサノール、TXIBの室内空気汚染状況について、2012年冬季と2013年夏季、2015年冬季と2016年夏季の実態調査結果について、年度間、季節間の変動を比較して報告させていただきます。なお、直近の2016年度の調査に関しては、測定した112軒のうち、83軒において、前年度と同一居住住宅におけるサンプリングを行うことができました。御協力を賜りました全国の地方衛生研究所の先生方に、この場をお借りいたしまして、厚く御礼申し上げます。

   資料の2枚目を御覧ください。サンプリングスケジュールの概略を示します。室内空気及び室外空気のサンプリングは、お手元の参考資料「シックハウス検討会中間報告書」に掲載される室内空気中化学物質の測定マニュアルに従って行いました。すなわち、居住住宅の測定においては、日常生活を営みながら、室内空気を24時間採取しました。

   室内空気(居間)は、ジーエルサイエンス社のサンプリングポンプを用いて、流速毎分2mL24時間、合計2.88Lの空気を、2検体同時に採集しました。

   他方、室外空気は、ガステック社製のサンプリングポンプを用いて、流速毎分50mL58分間、室内空気と等量の2.9Lの空気を1検体採集しました。資料の下半分にサンプリングポンプの設置例を写真でお示ししておりますが、揮発性有機化合物の採取については、これらのポンプにTenax TA吸着管を装着し、高さ1.21.5mの位置でサンプリングを行いました。室外においては、外壁及び空調、吸排気口から2m以上離した室内と同等の高さに設定してサンプリングを行いました。

   3ページ目からは、対象化合物ごとの調査結果をお示しいたします。2-エチル-1ヘキサノールの室内環境中の発生源としては、可塑剤の加水分解生成物、接着剤や塗料、インクなどの溶剤が考えられます。直近2年の実態調査における定量値の分布図と、過去4回の実態調査における中央値、95パーセンタイル値、最高値を表でお示ししております。

   まず、室内濃度指針値見直しスキームに示されるI/O比について、室外濃度と比較して、室内の濃度は顕著に高く、室内の発生源による寄与が大きいことは明らかです。また、サンプリングの季節間の比較としては、夏季調査において高い値を示す傾向が認められました。これは構造躯体の建材温度の上昇等が考えられます。
95パーセンタイル値の最高は2013年度の43.0μg/m3 でした。今般の指針値案である130μg/m3 を超過する居住住宅は認められませんでした。

   続きまして4ページにテキサノールの調査結果をお示しします。テキサノールの構造から見た名称は、2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールモノイソブチレートです。室内環境中の発生源としてはラテックス染料、塗料、シーリング材の溶剤などが考えられます。まず、室外濃度と比較して、室内濃度のほうが顕著に高く、室内の発生源による寄与が大きいと考えられます。2016年度夏季の調査では、室外空気は63.1μg/m3 で検出された居住住宅がありました。この居住住宅の室内濃度は23.9μg/m3 で隣接家屋の排気の影響等を受けた可能性が考えられました。また、サンプリングの季節間の比較においては、先ほどの2-エチル-1-ヘキサノールと同様に、夏季調査において高い値を示す傾向が認められております。95パーセンタイル値の最高は2016年度の37.0μg/m3 でした。今般の指針値案である240μg/m3 を超過する居住住宅は認められませんでした。

   続きまして、5ページにTXIBの調査結果をお示しします。テキサノールと構造的に類似するTXIBはフタル酸エステル(DBPDEHP)の代替可塑剤として注目されております。室内環境中の主な発生源としては、ビニール製の床材、玩具、壁紙等に用いられる可塑剤、溶剤などが考えられます。まず、室外濃度と比較して、室内濃度のほうが顕著に高く、室内の発生源による寄与が大きいと考えられます。サンプリング時の季節間の比較においては、2-エチル-1-ヘキサノール、テキサノールと同様に、夏季調査において高い値を示す傾向が認められております。95パーセンタイル値の最高は2016年度の9.7μg/m3 でした。また、最高濃度として、2016年度の調査において、今般の指針値案である100μg/m3 を超過する居住住宅は1軒認められました。この家屋に関して、建築物情報等の測定記録シートを確認したところ、サンプリングの2か月前に内壁塗装、浴室・床材の改修が行われていたことから、リフォームが室内空気汚染の一因であることが示唆されました。

   6ページには実態調査結果のまとめを列記しました。時間の都合上、再読は省略させていただきます。

   続きまして、資料1−3に基づきまして、新規指針値策定候補となる揮発性化合物の採取方法と測定方法について、御説明いたします。これまでに室内濃度指針値が策定された13化学物質については、シックハウス検討会中間報告書に掲載される「室内空気中化学物質の測定マニュアル」及び「室内空気中化学物質の採取方法と測定方法(Ver.2)」に従うこととなっております。

   採取方法については、測定の目的に応じて新築住宅法と居住住宅法に分けられます。この2法についてはISO16000-5を基とするJIS A1964規格、室内空気中の揮発性有機化合物のサンプリング方法に、日本のガイドライン値への適合性を確認するための項目として準拠されており、採取方法が詳述されております。今般の新規指針値策定候補化合物についても、この採取方法に従います。

   測定方法については、これまでに室内濃度指針値が策定された13化学物質については、測定対象化学物質によって、「1.ホルムアルデヒドの測定方法」、「2.トルエン、キシレン、p-ジクロロベンゼン等揮発性有機化合物の測定方法」、「3.クロルピリホスの測定方法」、「4.フタル酸ジ-n-ブチルの測定方法」の4種類に分類されます。

   今般の新規指針値策定候補となる3化合物については、それらの物理化学的特性から、2番のトルエン、キシレン、p-ジクロロベンゼン等揮発性有機化合物の測定方法に従います。

   お手元の資料2ページ目からの別添には、過去に指針値が追加された際の事例に倣って、2-エチル-1-ヘキサノール、テキサノール、TXIBの測定方法について、追記する項目を列記しております。これにより、これまでに室内濃度指針値が策定された13物質のうちの6物質、すなわちトルエン、キシレン、p-ジクロロベンゼン、エチルベンゼン、スチレン、テトラデカンとの一斉分析が可能になります。なお、全国実態調査においては、固相吸着-加熱脱着-GC/MS分析法を採用いたしました。測定方法(Ver.2)には、「目標定量下限値は指針値の10分の1とする」という記載がありますが、3物質全てにおいて指針値の約500分の1から1,000分の1である定量下限値0.17μg/m3 まで精度よく測定できることを確認しております。以上です。

○西川座長 詳細曝露評価・詳細リスク評価、指針値案及び採取方法・測定方法について、御検討いただきたいと思います。

  ただいまの説明は、参考資料2のスライドの「詳細曝露評価」「詳細リスク評価」の所です。参考資料3にあるように、前回の検討会で初期リスク評価を行った11物質のうち、最初の3物質について、詳細曝露評価、詳細リスク評価を行ったということです。ただいまの説明について、委員の先生方から、御質問、コメント等がありましたらお願いいたします。

○東委員 両先生、御提案をありがとうございました。テキサノールについてです。

   まず、6ページのテキサノールの5番目、原著はEastman Kodakのレポートです。(5)の腎臓の硝子滴ですが、100mg以上で雌雄に出ていて、雄が100mg以上で腎臓での硝子滴、雌でも100mg以上の群で腎臓の硝子滴とあります。

  原著を確認すると、雄は300mg以上になるので、100mgではなくて300mg以上で腎臓の硝子摘というのが上から5行目になると思います。雌では出ていないので、雌は間違いではないかと思います。雄の所は、300mg以上でしか出ていないので、100mgは出ていないというのが1点です。

   そういう観点で、アセスメントの最後の(7)の所です。これは考え方をどうするかというのが幾つかあると思うのですが、腎臓の硝子滴は雄のラット特有であって、人にもなかなか外挿できないということと、動物でもラット特有ということですが、安全サイドということで、腎臓の硝子滴をクリティカル・エンドポイントに取られたということなのですが、不確実係数の所で、LOAELと試験期間の短いというところで10にされたということですが、場合によっては雄のラット特有ということもあるので、種差と試験期間とか、そういう形のほうがいいのではないかという気がするのです。LOAELであれば、dose-responseの較差のほうで不確実係数10を取る必要がないということであれば、不確実係数、LOAELと試験期間で10という考え方もあると思うのですが、むしろ雄のラットに特有でも、あまり硝子滴のエンドポイントを取らないケースも結構あると思うので、種差のところと試験期間で10といった考え方もあるのではないかという感触を持っています。

○西川座長 ただいまの御指摘は、資料1−1の6ページの(5)で、硝子滴の出現が、雄では100mgではなくて300mg以上ということでしたね。

○東委員 そうです。上の51日間の実験では、300mg以上です。

○西川座長 それを資料の上で確認していただけましたか。

○広瀬委員 はい。

○西川座長 それで、2つ目は、雄の硝子滴の変性は雄ラット特有のものであるので、評価には少し考慮したほうがいいということだと思うのですが、雌でも100mg以上で硝子滴が出ていますが。

○広瀬委員 出ていないです。

○東委員 下のラットでも雌は出ていないのです。それがあるので、今度は15日間の雄の100mgの腎臓硝子滴をエンドポイントに取られているのですが、実際には50日間でも出ていないというところもあって。

○西川座長 分かりました。それで、300mg以上で雄については、腎臓の硝子滴が見られているのですが、100mg以上の群で、それ以外の所見もあるわけですよね。例えば流涎とか肝重量の増加、そういうものをエンドポイントにすることは可能なのでしょうか。広瀬先生、お願いします。

○広瀬委員 そういう意味で曖昧な表現で、NOAELと言い切らず、LOAELという感じで、不確実係数は、ある意味では考慮しないというような。東先生の意見だと、もうNOAELとしてもいいのではないかという意見ですよね、どちらかと言うと。

○東委員 そうですね。

○広瀬委員 そうすれば、最後の理由も、LOAEL及び投与期間10という不確実係数ではなくて、投与期間だけ10ということで。

○東委員 そういう考え方もあるかなと。

   西川先生の御質問の肝臓重量の増加と流涎ですが、流涎は何か神経学的な問題があってということではなくて、due to the tasteという言い方をしているので味なのです。だから、悪影響ではないということですね。

   肝臓重量の増加も、特に肝臓の組織の変性あるいはパラメータの変化がないので、むしろ適応反応だと言われているのです。この場合は、いわゆるAdapted and Reversibleという考え方が当てはまるようなので、そういう意味では硝子滴のところが一番のポイントかなと思ったのです。

○西川座長 したがって、100mgの値をLOAELではなく、NOAELと考えてもいいのではないかという御意見なのですね。

○東委員 そうです。種差と試験期間です。この240という数値は、全体から見て妥当性のある値かなと感じているので、中身をもう少し整理できるという感じがしています。

○西川座長 ただいまの御意見に対して、何かございますか。

○広瀬委員 確かに微妙なところでしたので、そういう方向でも同意できると思いますので、最後の値は変わらないので、その方向で修文するということでよければ、それでもよろしいと思います。

○西川座長 分かりました。東委員から、ほかにも御質問があるのですね。

○東委員 こちらの件では以上です。

○西川座長 そうしますと、最終的に指針値案はどのようになりますか。

○広瀬委員 変更はないです。

○西川座長 ほかにございますか。

○角田委員 今の議論の後半2つで、いずれも不確実係数をトータル1,000と設定されているのですが、これが一般居住空間のシックハウスということで、1,000だとかなり産業職場では低くなるので大体100程度に抑えることが多いのですが、一般の所では1,000にする、1,000というか全部を10として考慮に入れるという根拠というのでしょうか。

○広瀬委員 一般化学環境ではないけれども、環境化学物質のTDIADIを設定する場合は、短期間曝露やLOAELの場合に通常は1,000を使っていますので、十分なマージンかと思います。

○角田委員 最初のほうも、許容濃度に比べると50分の1で、これも許容濃度が最大許容濃度であるからということで、50分の1を設定されたということでしょうか。そう理解してよろしいでしょうか。

○広瀬委員 2-エチル-1-ヘキサノールの作業中の濃度の場合は、そうです。もちろん、8時間曝露という計算も入っていますし、作業環境なので1日ではないということと、労働環境の場合は、住環境で無意識に曝露するというわけではなくて意識的に曝露を回避することができるなど、いろいろ含めると高めに設定されているのかなと思います。

○角田委員 それはそうなのですが。

○広瀬委員 今回は室内曝露ということで、特に感受性の高い人も対象にするということで、安全側で設定したほうがいいのではないかと思います。10年前の評価の過去のいろいろな物質と同じような評価にしています。

○西川座長 よろしいでしょうか。ほかにはいかがですか。

○中井委員 広瀬先生ではなくて実測のほうなのですが、今回提案した暫定値をTXIBで1軒だけ超えているということです。リフォームが原因だということだったのですが、もしリフォームが原因であれば新築でも出そうな気がするのですが、これは2016年の夏と比べると、2012年の新築では滅茶苦茶低い値になっていて、季節差と考えるべきなのか、違う原因と考えるべきなのか。具体的な対策を考えた場合に、どのような答えを用意するのかということも含めて、御意見を頂きたいと思います。

○香川委員 2012年の冬の酒井先生がお示しになっている表は新築ではなく、一般居住住宅の結果かと思いますが。

○酒井委員 資料の1-2枚目にオレンジのラインを引いていますが、「2012年冬季」の全国実態調査は111軒を対象としたものです。新築住宅室内環境汚染実態調査は1枚目のアスタリスクが2つ付された39軒を対象としたものです。

○中井委員 では質問を変えまして、新築ではいかがでしたか。それがないと、議論が落ちてしまう気がするのです。

○神野委員 新築の調査を以前に担当させていただきました。そのときの結果から申し上げますと、2-エチル-ヘキサノールについては検出される住居はありませんでしたが、テキサノール、TXIBに関しては、今回提示されている指針値を超えると思われる住居が、39軒の中で2、3軒程度ありました。

   ただ、39軒という非常に限られた軒数ですので、今後汚染実態を議論する際には、もう少し軒数を増やした調査を行ってからでないと、にわかには結論は出せないのではないかと思っております。

○酒井委員 こちらの新築住宅を対象とした実態調査を行ったときには、新築住宅法というサンプリング方法で室内空気汚染を採取致しました。新築住宅法は、室内空気中の揮発性有機化合物の最大濃度を推定するための目的とマニュアルには定義されています。

   新築住宅法は、実際に日常生活を営む上での曝露評価モデルとは異なり、いわゆる住宅の性能評価、すなわち最高到達濃度の推定という意味合いが強いので、高く出るものは確実に高く出ると思います。

   今回、TXIBで超過した家屋に関しては、リフォームの可能性が考えられたので、引き続き今年度も測定対象として、経時的な減衰に関しても注視していきたいと考えています。

○中井委員 評価軸が分からなくなってしまったのですが、もちろん居住環境は重要だと思うのですが、従来は新築のもので話は進んでいたと思うのですが、そこが分からなくなってしまいました。つまり、指針値の評価をするというのが、新築時でなくするというのは言いすぎなのですが、今の話で分からなくなってしまいました。もちろん閉めきってやるとか、測定法が違うので値が違うのは承知なのですが、そうすると、判定の見方をどうされるのかなと。

○神野委員 私見は今回提示されている室内濃度指針値はホルムアルデヒド等と同様に、その値が新築家屋にも適用されるべきだろうと思っています。

   ただ、先ほど申し上げましたように、以前の予備的な実態調査の結果では10%前後になるのかもしれませんが、新築家屋で指針値を超過するおそれがありますので、もう少し詳細に調査していただきたいと思っております。

○西川座長 よろしいでしょうか。

○田辺委員 3つの物質にわたりますが、ガイドラインを作るということは室内で発生があって、何かしらの問題があって、ガイドラインを作るということなので、この3つができることに関して極めて賛成です。しかも、毒性学の新しいデータが出てきているということです。

   これまでのガイドラインも、値をうんぬんするということよりもそれが守れるかどうかということが現状で基準となったのでなくて、あるべき値をきちんと示すということで、神野委員が御発言されたことが正しいのではないかと思います。

   ただ、もちろん2-エチル-1-ヘキサノールは、ほとんどの場合がシート状の床材が、床のスラブと加水分解して出ることが非常に多いので、新築ではなくて何年かして臭ってきて、測定されるという事例が多いと思います。テキサノールは塗料の造膜助剤に使われるので、水性塗料などを塗られると、初期はかなり高くなる可能性もあります。可塑剤も最後のTXIBも新築時は高くなるということで、それは粛々と、問題があるだろうという物質を新築に関してもきちんと今までと同じように測定して、対策していくべきではないかと思います。

○西川座長 そのほかにはよろしいでしょうか。

○池田委員 先ほどの東先生と重なるのですが、それぞれの3つの物質の不確実係数ですが、テキサノール、2,2,4-トリメチル1,3の不確実性の高いものは、不確実係数は1,000を取って、1番だけは10ということでよろしいのですか。

○広瀬委員 そうです。

○池田委員 その辺が建築業界からすれば、対策するときに、少しでもそれをパスしようとしていろいろな技術的な努力をするときに、あっという間に10が1となると、10倍になってしまうわけです。そうすると、その辺の努力が大変なことになってくるということもあると思いますので、その辺の数値の不確実係数の選び方については、健康という意味が第一なのですが、それ以外のことも少し考えていただいたほうがいいと思います。
1番だけ10であった理由は、人間のデータがあったということですね。

○広瀬委員 はい。

○池田委員 分かりました。

○東委員 60

○池田委員 60ですか。

○広瀬委員 6は時間の補正ですので、10です。

○西川座長 不確実係数については、選んだ数値の理由を添えて設定しておりますので、大きな間違いはないと信じています。

○斎藤委員 12-エチル-1-ヘキサノールですが、先ほど田辺先生がおっしゃったように新築時は低いのです。あるビルの一室の経時変化を測定しているということがあったのですが、2-エチル-1-ヘキサノールが一番高くなってきたのが半年後ぐらいで、新築時は全く出ていなかったということがあるので、この2-エチル-1-ヘキサノールの評価を新築時のみの評価にしてしまうと、新築時は出ていなかったから大丈夫だということで、家の方は安心していたのに、半年たったらひどいことになってしまったというケースがなきにしも非ずかなという心配があるので、この物質については時間が経過してから上がることがあることを情報として盛り込んでいただければと思います。

○西川座長 そういう意味で、今後も実態調査を継続するということになっていますので、よろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。

   追加の御意見はないようですので、これらの化学物質の詳細曝露評価・詳細リスク評価、指針値及び採取方法・測定方法については、妥当であると判断いたしますので、今後事務手続を進めてください。

   次の検討に移ります。既に指針値が設定されている4物質についての改定案です。資料2−1、資料2−2をまとめて御報告してください。まず、広瀬委員から説明をお願いいたします。

○広瀬委員 今回は室内空気ガイドラインの見直しということで、前回の資料にあったように、キシレン、エチルベンゼン、フタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジ-2-エチルヘキシルの4物質について、最新の情報でフタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジ-2-エチルヘキシルについては食品安全委員会のTDIから以前のTDIをそれに置き換えることで、比較的短期間の調査で評価ができるのではないかということで選択したところです。

   結果としては、資料2−1の1ページにあるように、キシレンは870μg/m3 から200、エチルベンゼンは3,800から58、フタル酸ジ-n-ブチルは220から17、フタル酸ジ-2-エチルヘキシルは120から100という改定案を提案させていただきます。

   改定案ですが、以前に作られた評価書を改定する形で評価書の改定を行っています。改定部分は下線で示されている所です。まずキシレンです。一般毒性の説明を全部すると時間がかかるので、以前のものは承知しているという前提で、(9)から説明いたします。

   平成12年のときは、ラットの中枢発達神経の影響が示された870LOAELとして、UF(1,000)で除して、870μg/m3 を設定したことになっています。

   今回は動物試験ではなく、人への影響がATSDR2007で行われているという評価を採用してはどうかということになっています。この評価では、(11)に最終的なものがありますが、幾何平均として14ppm、平均7年間です。そこで観察された行動学的中枢神経的な、健忘、集中力といった神経影響の低下をLOAELとして、このLOAELに不確実係数100、種差はないのでLOAEL10、個体差10と。神経影響を加味したということがATSDRでは示されて、調整係数3を適用して、MRLとして14ppm300分の1、0.05ppm、μg/m3 にすると200という値が提案されています。最近の国際的な評価を考慮すると、動物実験よりも人のデータで導き出された200μg/m3 に設定することが適当ではないかと改定できると提案します。

   続いて、エチルベンゼンです。これについての前回の評価では、短期間の動物実験のデータしかなかったのですが、新たに慢性実験の吸入実験のデータが得られたことを(8)で追加しています。

   この実験において、これは発がん性試験ではあるのですが、一般毒性の症状として、非腫瘍性変化ということで75ppm以上の群で、前立腺炎、腎障害、尿細管上皮過形成等が認められたということで、LOAEL75ppm326mg/m3 といった値が、新たに評価として加えることができると書いています。

   この値を根拠にして、8ページの(12)です。慢性吸入試験より毒性情報が新たに得られたので、それを基にして、更にLOAEL10を追加した不確実係数1,000ということで、0.058mg/m3 58μg/m3 が妥当ではないかと考えているところです。

   ただ、前回の参考資料4を見ていただくと、ここではATSDRの評価として、エチルベンゼンが提案されて、250と提案されています。これは体内付加に関して、PBPKモデルを使ってカインティクスの解析、UF:300を適応して、ヒト曝露量を換算したときに、250になるといった評価になっています。

   ただ、今回はこの手法ではなくて、室内空気の過去の評価の仕方を準用するといった観点に立ち、特にこの補正をせず、純粋にLOAELに対して不確実係数の1,000を適応した値として算定しているということです。過去の評価手法と並びを合わせたといった意味です。そうすると、計算上、200ではなくて58になったというのが、この値の計算の違いの根拠です。

   続いて、フタル酸ジ-n-ブチルです。これについては、11ページの(11)にあります。2012年のDBPの評価では、(10)の生殖発生毒性の値をLOAELとして指針値が設定されていたところでしたが、平成26年の食品安全委員会で、最新情報について更に詳細な評価をしたところ、Lee et al.の試験、妊娠雌ラットに投与した混餌試験で得られたLOAELを根拠に、値を設定しています。ここに不確実係数の話が引用してありますが、基本的に食品安全委員会が設定したTDI(13)にあり、0.005mg/kg/dayです。この値を吸入に換算した値が17μg/m3 となるといったことが、改定の根拠になっているということです。

   同様のことを行ったのが、フタル酸ジ-2-エチルヘキシルです。一部、ジエチルヘキシルフタレートについては、改定時には一旦IRCの判定がグループ3だったのですが、その後グループ2Bになりましたので、その部分は発がんの評価として少し変わったということで、そこは13ページから14ページにかけて、追加情報として加えています。

   基本的な改定部分は、14ページの下からです。基は、食品衛生調査会で、これは食品安全委員会ができる前の器具・容器・包装の健康影響を判定している部会だったのですが、食品安全委員会が、そのときは0.037mg/kgTDIとして設定して、それを根拠に室内空気指針ができていましたが、平成25年に食品安全委員会が新たなデータを基にTDIを再設定しています。(7)TDIとしては少し下がった値ですが、0.03mg/kg/dayTDIとして設定されるので、この値を吸入に換算した値が、約20%しか減っていませんが、数字としてはTDIが変わったということで、100μg/m3 ということで修正するというのが、今回の毒性学的知見からみた改定案の根拠です。以上です。

○西川座長 続けて、資料2-2について酒井委員から説明をお願いします。

○酒井委員 指針値見直し候補となる揮発性有機化合物の実態調査の結果について、資料2-2に基づいて説明させていただきます。

   1枚目です。実態調査の概要に関しては、先ほどの資料1−2と重複しますので、割愛いたします。
 キシレンの室内空気汚染の主な発生源としては、内装材等の施工用接着剤、塗料等からの放散が考えられます。また、建材だけでなく、これらを使用した家具類も同様です。直近2年の実態調査における定量値の分布図と、過去4回の実態調査における中央値、95パーセンタイル値、最高値、また現行の指針値に対する超過割合を表でお示ししています。実態調査におけるキシレンの最高濃度は、2012年度の140μg/m3 でした。95パーセンタイル値の最高濃度は、2015年度の42μg/m3 で、指針値の見直し案である200μg/m3 を超過する居住住宅は認められませんでした。

   続いて、2枚目に、エチルベンゼンの調査結果をお示しします。エチルベンゼンの室内環境中の発生源としては、キシレン同様に内装材等の施工用接着剤、塗料等からの放散が考えられます。また、キシレンの市販品には、通常はエチルベンゼンも含まれています。実態調査における最高濃度は、2013年度の140μg/m3 でした。95パーセンタイル値の最高濃度は、2015年度の12.3μg/m3 で、直近の2016年度の調査において、指針値見直し案である58μg/m3 を超過する居住住宅が1軒認められております。この家屋に関しても、先ほどと同様、建築物情報等の測定記録シートを確認したところ、201512月竣工の新築木造物件で、TVOCの測定値も5,533μg/m3 と、実態調査111軒の中で最も高い濃度を示しておりました。この住宅に関しては、今年度も引き続き調査対象家屋に選定し、濃度推移を注視しているところです。

   続いて、3ページ目にフタル酸ジ-n-ブチル(DBP)、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)の調査結果をお示しいたします。この図は、第19回検討会の資料3を一部抜粋したものです。厚生労働科学研究の指定研究で、2014年度に実施した50軒の居住住宅を対象とした室内環境中のSVOC実態調査の結果を引用させていただきます。室内空気中のDBP及びDEHPの最高濃度は、それぞれ3.6μg/m3 1.3μg/m3 で、これらの値は現行の指針値の約60分の1、また約90分の1であり、十分に低いレベルであると考えられると結論付けられました。今般の指針値見直し案である17μg/m3 100μg/m3 を超過する居住住宅は認められておりません。

4ページには、実態調査のまとめを列記しております。時間の都合上、再読は省略させていただきます。以上です。

○西川座長 参考資料4にあるように、前回検討会でこの4物質について指針値の見直しを検討することになり、今回その改定案を提示していただいたということです。ただいまの説明について、委員の先生方から質問、コメント等がありましたらお願いいたします。

○東委員 エチルベンゼンなのですが、資料2−1、有害性評価のページ7を御覧いただくと、8番の所で下線部で追記していただいているのですが、広瀬先生、上から4行目の75ppm以上の雄の肝臓の合胞体細胞の出現の増加ですが、これはNTPの論文を見ると、250ppm以上で有意に増加しているので、これを250ppm、これが有意という意味でないのであれば、徐々に増加していく。250ppm以上の群の雄の肝臓に合胞体細胞が有意に増加しているというのが、原著を見ると正しいと思います。そちらのほうを、今一度御確認いただければと思います。

○広瀬委員 はい。

○東委員 そういう意味では、ここはエンドポイントとしてLOAEL75には、ここからはならないと。

○広瀬委員 これはならない。

○東委員 そうですね。下のところですが、75ppmは以上の群の雄で前立腺炎増加、それから、雌で腎障害の増加ということがありますが、まず前立腺炎の増加ですが、これも原著を確認しますと、コントロール群で13%の出現率で、あと、濃度が増加しても10%、12%なので、これは濃度に依存した有意な変化というのはないということだと思いますので、ここも御確認いただいて。75ppm以上の群での前立腺炎の雄の増加というところを。これはカットかなと思います。

   それと、雌の腎障害の増加ですが、これは原著のほうですけれども、いわゆる各濃度群の試験をu検定されていて、実際はu検定だと、これは統計学的に、恐らく第一種の過誤があって、いわゆる多重比較検定をしないといけないのではないかと思います。私は前回の委員会でも御指摘させていただいて、広瀬先生に生データをお送りしていたと思います。実際に多重比較検定をすると、75ppm以上というのは有意でなくなるので、LOAELではなくて、NOAELになるのではないかと思います。

○広瀬委員 NOAEL

○東委員 そうすると、同じ肝臓での合胞体細胞も75ppm以上はNOAELになりますし、前立腺炎の増加というのも有意な変化はないということと、腎障害のほうも、75ppmNOAELであれば、全体的に見て、これはNOAEL75ppmという形になって、これは、指針値の値に影響が出てしまうのですけれども。

○広瀬委員 そうですね。

○東委員 次のところで、LOAEL10がなくなると、10倍の値が指針値になるのかなというところがありまして、これは指針値の値にも少し影響が出るところですので。

○西川座長 ただいまの御指摘について、何か資料で確認できますか、この場合で。

○東委員 残念ながらサマリーのところしかNTPのレポートはここにはないので。

○西川座長 ないですよね。

○東委員 原著のほうは私が持っているのですが、この検討会の中でそのデータを、スライドがあればお見せできるのですが。

○西川座長 広瀬先生、確認できますか。

○広瀬委員 今はできません。

○西川座長 できない。

○東委員 ありますか。プロステイトインフラメーションであれば、コントロール群で10%。

○広瀬委員 t検定では有意。

○東委員 t検定は、でも、要はグレード試験だから、パラメトリックではなくて、ノンパラメトリックの試験をしないとですよね。

○広瀬委員 ノンパラメトリックだから。

○東委員 ええ、だから、u検定ですね。

○広瀬委員 u検定では、それは有意。

○東委員 u検定だったら有意なのですが、本来u検定をやる場合は、ボンフェローニとかということで、p値の補正をしないといけないと思うのですね。それをされていないので、p値の補正をすると有意ではなくなるというような結果。

○広瀬委員 そうですか。

○東委員 安全側というよりも、それは検定の過誤になりますから。

○広瀬委員 それは検定の問題ですから。

○東委員 正しい検定を使ったほうがよろしいかと思います。

○広瀬委員 それはそこまでの統計の話で有意でないということが明らかであれば、それを採用して、ほかのものは多分、用量反応がないと言われれば、最後に残るのは雌の腎障害だけですね。

○東委員 そうですね、そこだけしか残らないですね、データ上。

○広瀬委員 そこが有意かどうかで、先生は有意ではないということですね。

○東委員 そうです。検定方法を正しく考えると、そうなるのではないかということです。そうすると、NOAEL75ppmあるのかということです。

○西川座長 確認できるところを見ていたのですが、参考文献集の資料2−1関連で、文献4、8ページにその所見のサマリーがあります。例えば、雌マウスにおける肝臓の合胞体形成、これ、コントロールが0/50に対して、最高用量は23/50、中間が8/50、低用量が50/50ということで、これは恐らく、いずれも有意な変化と思われますけれども。

○東委員 ただ、検定をした結果は。

○西川座長 いや、検定依然に、これは対照群で出現していない所見ですよね。通常、こういう所見は余りないのです、正常では。

○東委員 それはそうですね。

○西川座長 ですから、これはやはり、有意な所見と考えるべきかと思います。もう1つは前立腺ですか。

○東委員 前立腺炎です。

○西川座長 前立腺炎については、これはサマリーに載っていないのですね。

○東委員 これはサマリーには載っていないですね。

○西川座長 ですので、その確認はできませんが、要するに、75ppmの群における所見があるということになれば、結論的には、変更することはないと理解しますが、いかがですか。広瀬先生、いかがですか。

○広瀬委員 統計というところで言うと、今、検定の仕方とか、妥当性を考えると、そうかと思います。でも、毒性学的な意義のほうが重要だと私は思います。そういう意味では、それが有意な影響であるといった毒性、西川先生の判定もありますけれども、あるということであれば、それは私も個人的には例数は統計には関係なく、影響であると取ったほうがいいと私は考えます。

○東委員 その考え方も私もあると思います。あくまで統計は統計ですので、毒性学的にこの辺かというのが、意義があるということであれば、この値を取るというのはあり得ると思います。そういった考え方でいくということであれば、それは構わないと思います。

○西川座長 はい、それはそういう考え方をすると思います。

○東委員 肝臓の合胞体細胞のところでということですね。

○広瀬委員 はい、もう一度正式な値を確認するのと、前立腺炎のところを確認して、記載するかしないか確認したいと思います。

○西川座長 確認の上、記載が必要かどうかご検討ください。

○広瀬委員 はい。

○西川座長 ほかはよろしいでしょうか。今のNTPの試験で、先ほどの8ページの表を見ると、腎臓の腺腫が増加している。その結論を見ると、特に雄ラットの腎腫瘍については、クリアなエビデンスであるとなっており、この記載は、できれば追記したほうがよいと思います。

○広瀬委員 場所は、この最後でよろしいですか。

○西川座長 最後でもいいと思います、この試験の。

○広瀬委員 (8)の最後。

○西川座長 はい。ほかはよろしいでしょうか。

○田辺委員 全体的なことですが、資料2−1の濃度指針値について、新しい知見が得られたということからのガイドラインを変更するというのは、大変結構だというか、賛成です。けれども、特に、キシレン、エチルベンゼンについては、平成15年に建築基準法でホルムアルデヒドの規制が行われたときに、VOC、特にトルエンなどの芳香族に関しも規制すべきではないかという意見がありました。それに対して、業界の方々は自主的に取り組まれて、4VOCと言われる、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、トルエンですが、この濃度を下げたという経緯があります。平成20年には、業界の方々が4VOCという自主基準を作られています。接着剤、塗料、化粧板等、多分1213の業界団体の方が、これまでの製品数ですと何千という、4VOCの自主登録というのも既にされています。このガイドライン濃度が変わると、これによって放散速度の基準値が変わるので、今回のガイドラインが実際に改定された場合には、なるべく早めに周知をして、その自主基準等を変更するとか、テキサノールを入れるのかという議論が、極めて重要かと思います。

   もう1つは、自動車の方々もバック法等を使っています。本ガイドラインは住宅だけではない濃度指針なのです。車の中の濃度も閾値を設けられているので、早めに決まった段階で知らせる必要がある。

   文科省が学校環境衛生基準で、学校の建物、教室を新築したり、あるいは改修した後は、測定して、指針値を下回っていることを確認してから使用するということになっています。各自治体、私立大学、我々も行っておりますが、そういった所への周知徹底がいるのかと思います。

   平成14年第9回に、「相談マニュアルの手引き」という相談マニュアルを作るための手引きがあって、ここにどういうところで使われているかとか、どういう注意だということがありまして、先ほど斎藤委員がおっしゃったように、2-エチル-1-ヘキサノールなどに関しては、すぐに測っても、出ないと出ないというわけではないので、平成14年なので、大分前になりますけれども、そういったものの改定も併せて必要ではないかと思います。以上です。

○西川座長 指針値の改定案については、速やかに行政対応をお願いしたいという御意見でした。ほかはよろしいでしょうか。

○池田委員 私が気になっているのは、これはあくまで呼吸器から入るものだけですよね。それ以外に、水、食料とか、あるいは接触によって取り込む分について、どう考えるかという考え方が、全く示されていない。それは難しいからできないのかもしれませんが、場合によると、これだけ守っていればいいというものでもないようなところもあるような気がして、その辺の考え方はどのようにするのかということです。

○西川座長 私の理解では、この検討会というのは、室内空気の汚染に関わる検討会ですので、それ以外の曝露についてどう考えるかは事務局のほうからお答えいただいたほうがよろしいかと思いますが、空気以外の曝露とのコンビネーションをどのように考えるかということですけれども。

○東委員 今の件なのですが、例えば、水道の水質基準のほうは、経口曝露が食品と飲料水があるということで、飲料水の寄与割合は10%で見ています。だから、通常の指針値を例えば作ったら、その10%、1/10の値を指針値にするという考え方はずっとこれまでされている。これは日本でもそうです。10%なのか、80%か、5%なのかということで、農薬とか、有機化合物、重金属とかで少し振り分けていますけれども、そういう考え方はありますので、これから、今の池田先生の御質問のような考え方は、私も必要かと思っております。取り入れるのであれば、少し実態調査をもう一度、同じグループ、集団で経口と経皮とか、あるいはダスト、斎藤先生がダストのお話を前回されましたけれども、それから、空気の寄与割合を見て、空気としてフタル酸エステルとかはどれぐらいの指針値にしていくのがいいのかというのは、将来ですが、今回は、私はこれでいいと思いますけれども、検討事項かと思います。

○西川座長 将来的には重要なポイントになるかと思います。この検討会でそういう意見があったということを議事録に残した上で、何らかの御検討をお願いしたいと思います。ほかはよろしいでしょうか。

   無いようでしたら、これら4つの化学物質の指針値改定案については妥当であると考えまして、今後、事務手続を進めてください。

   それでは、次の議題に進みます。TVOCの試験法についての報告です。神野委員から説明をお願いいたします。

○神野委員 それでは、私からお手元の資料3に基づいて、総揮発性有機化合物、以下、TVOCと略します、この試験法について作成状況を御報告させていただきます。試験法としての体裁を整えてまいりましたけれども、重要な部分について、掻い摘んで御説明させていただきます。

   冒頭にありますように、この方法は、室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)ですが、これをTenax TA吸着剤を用いて捕集し、加熱脱離及びガスクロマトグラフィー質量分析法で測定するものです。従前ですと、ガスクロマトグラフィーの検出器としてFIDを使う場合もありましたが、ここでは質量分析計に限定させていただいております。
TVOCの定義ですが、その下にあるように、Tenax TA吸着管で捕集したVOCを、無極性のキャピラリーカラムを用いてGC/MSで測定した場合に、ノルマルヘキサンからノルマルヘキサデカンの保持時間の範囲に溶出されるピークの面積の総和を、トルエン相当量に換算した値として求めたものがTVOCと定義させていただきました。

   以下、その測定方法について記載しております。重要な部分だけ述べさせていただきます。

   試薬及び器具については、その下の中頃にあります混合標準溶液を用いる場合、並びに、次ページ、上から6行目ですが、混合標準ガスを用いる場合の二通りについて記載させていただきました。

   3ページ、3番目は、ここでは、内標準溶液、内標準原液並びに内標準液について規定しております。ここでは、国立医薬品食品衛生研究所で全国調査に用いておりますToluene-d8、重水素標識体のトルエンを内標準として用いることにしております。

   また、器具については、検量線を作成する場合に必要となるT字管について規定しております。

   3ページ目の2.の装置の項が大きな変更点であり、今回御提案をさせていただきたいところになります。試料採取用ポンプということで、国立衛研の全国調査では、質量流量毎分2mLを正確かつ精密に制御できるポンプを用いております。ただ、これで規定しますと、使用できるポンプが非常に限られるということがありますので、私どものほうで厚生労働科学研究で幾つか検討を行いまして、間欠サンプリング法の採用を考えました。つまり、ここでは、質量流量毎分10mL/を精密に制御でき、かつ一定間隔で作動・停止を繰り返すようプログラムができるものということです。いずれの場合も、流量を積算する機能を有することを規定しております。これによって、現在、市販されている幾つかの多くのポンプがプログラムの変更等で室内空気中のTVOCサンプリングに対応できると思います。

   もう1つは、以前、検討会で御報告させていただきましたが、低速サンプリングあるいは間欠サンプリングを行う際に吸着管を室内で24時間放置すると、拡散による汚染が無視できない問題になります。いかにしてそのような汚染を防止するかということで、3ページの一番下にありますが、拡散による汚染を低減する目的で吸着管の上流側に、PEEK製の細管を接続する、あるいは螺旋状の溝を刻んだプラグをステンレス鋼製吸着管の両端に挿入した市販の吸着管用いるというものです。後段の記述は国立衛研で用いている市販の吸着管について述べたものですが、必ずしもそれを用いなくても、吸着管の上流側に細管を接続することで汚染を防止できるということを確かめましたのでその方法をここに記述させていただきました。

   測定に関して重要なことは、4ページの中頃の質量分析計の項に記載しました。市販されている質量分析計に幾つかの方式があります。典型的なのは磁場型ですが、今、広く用いられているのは四重極、あるいは飛行時間型と呼ばれるものになろうかと思いますが、TVOCという形で算出する場合、必ず磁場型以外の分析計を用いる場合には必ずチューニング、較正を行う際に、磁場型の質量分析計で測定した標準物質のマススペクトルパターンと一致させるということが非常に重要になってまいります。

   3番目、採取方法です。先ほど酒井委員から御説明がありましたように、新築と居住住宅の二通りの採取方法を採用しております。いずれも現行の方法に従ったもので、新築住宅では30分換気後に、5時間以上密閉した後にサンプリングするということ、居住住宅では日常生活を営みながら24時間サンプリングを行うという方法にしております。

   5ページ目にポンプの概略図を示しました。ここで御確認いただきたいのですが、本検討会でも配布されている室内空気中化学物質の測定マニュアルにあるポンプの構成ですと、ポンプの後段に湿式のガスメーターを接続するという方法になっておりますが、実際に現場でサンプリングする際に、ここまで大掛かりなサンプリングはなかなか行いづらいということがありますので、ここでは質量流量を測定、制御できるポンプにTenax TA吸着管を接続するという簡略な形に改めさせていただきました。

   5ページの一番上段の冒頭にありますが、質量流量積算機能付きのポンプを用いて、2mL/毎分の流速で室内空気を24時間採取する。若しくは、ポンプを間欠的に作動させて24時間にわたって室内空気を採取してもよい。1例として、10mLの流速で6分間採取し、24分間停止する。これを48回繰り返して2.88Lの空気を採取するという方法を提案させていただきました。

   6ページ目以降に、加熱脱離-GC/MS法による測定について記してありますが、ここでは国立医薬品食品衛生研究所で採用している方法を記述しておりますが、それ以外の装置でも測定可能ですので、最終案では、1例として示す形にさせていただきたいと思います。

   8ページ、別表として、TVOC測定の際に、個別に同定することが好ましい揮発性有機化合物のリストということで、これは、現在のTVOCの測定法のところに掲載されている「室内空気中化学物質についての相談マニュアル作成の手引き」、ここから抜粋したものを化合物のリストとして載せています。最終的には、これについては全国調査の結果を踏まえて、我が国で頻繁に検出される化合物のリストを作成し、この検討会で提案させていただきたいと考えております。

   現状としては、ここまでですが、研究班で今年度妥当性評価を行うことになっております。その結果を踏まえて、最終的な試験法として、次回、若しくは次々回になるかもしれませんが、この場でTVOCの試験法を提案させていただければと考えております。私からは以上です。

○西川座長 ただいまの御説明について、委員の先生方から御質問、コメント等がありましたらお願いいたします。

○田辺委員 神野先生、大変詳細に、再現性の高い方法を提案されていると思います。今、ISO16000-6という規格で、Tenax TAを使ったVOCの測定の中に、TVOCの定義がされていて、MODJIS A1965の中にも書かれていますが、この方法は、この両方の規格を満たしているというように考えてよろしいのでしょうか。

○神野委員 それらを参考に作成しておりますので、大きく逸脱するところはないと考えております。

○西川座長 ほかはよろしいでしょうか。

○斎藤委員 化合物のリストの最後にあるベンズアルデヒドですが、この物質Tenax TAが古くなって分解すると、樹脂から出てくることがあるものですので、それを注意書として入れていただいたほうがよいように思います。

○神野委員 はい、そのとおりだと存じます。

   もう1つは、この場合、ベンズアルデヒドというのが、4、5月のオゾンの多い時期に空気の測定をすると、Tenax TA樹脂とオゾンが反応してベンズアルデヒドを生成するということもありますので、その辺りについては、拡散ブランクをとの比較で定量するということを記述させていただきたいと思います。

○西川座長 ほかはよろしいでしょうか。ないようですので、ありがとうございました。

   それでは、事務局から何かありますか。

○事務局 いろいろ御議論を頂きまして、ありがとうございました。頂いた御意見を踏まえて、資料1−1と、資料1−2の詳細リスク評価の修正がありましたら、また座長と相談しながら修正していきたいと思います。内容については座長のほうに御一任いただければと思います。

(委員会了承)

○事務局 今回、御了承いただきました化学物質の指針値案については、今後、パブリックコメントを行いまして、必要に応じて修正など加えた上で、事務局でホームページに公表する予定で考えております。仮に大きな変更がある場合には、改めて委員の先生方に御相談させていただければと思います。

   次回の開催については、リスク評価に関する文献などの収集や実態調査の状況などを踏まえて、追って御連絡させていただきます。よろしくお願いいたします。

○西川座長 それでは、これで本日の検討会を閉会いたします。ありがとうございました。


(了)

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