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2017年2月8日 中央社会保険医療協議会 総会 第345回議事録

○日時

平成29年2月8日(水)8:59〜11:04


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

田辺国昭会長 野口晴子委員 印南一路委員 西村万里子委員 荒井耕委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 花井十伍委員 宮近清文委員 松浦満晴委員
松本純一委員 中川俊男委員 松原謙二委員 万代恭嗣委員 猪口雄二委員 遠藤秀樹委員
安部好弘委員
丹沢秀樹専門委員 横地常広専門委員 菊池令子専門委員
<参考人>
薬価算定組織 秋下委員長  保険医療材料等専門組織 小澤委員長
<事務局>
鈴木保険局長 谷内審議官 濱谷審議官 迫井医療課長 眞鍋医療課企画官
矢田貝保険医療企画調査室長 中山薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○医薬品の薬価収載について
○DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について
○臨床検査の保険適用について
○最適使用推進ガイドラインについて
○外来医療(その1)について

○議事

○田辺会長

 それでは、ただいまより第345回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。

 まず委員の出席状況について、御報告いたします。

 本日は、松原由美委員、榊原委員、岩田専門委員が御欠席でございます。

 それでは、早速、議事に入らせていただきます。

 初めに「医薬品の薬価収載について」「DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」を一括して議題といたします。

 まず「医薬品の薬価収載について」ですが、本日は、薬価算定組織の秋下委員長にお越しいただいております。秋下委員長より御説明をお願いいたします。

 では、よろしくお願いいたします。

○秋下委員長

 御紹介いただきました、新しく薬価算定組織の委員長になりました、秋下です。どうぞよろしくお願いいたします。

 私から、今回検討いたしました新医薬品算定結果について報告いたします。

 資料総−1−1をごらんください。今回の報告品目は1ページ目の一覧表にありますとおり、11成分17品目です。

 それでは、算定内容について御説明いたします。

 1番目、テクフィデラカプセルです。資料の2ページ、3ページをごらんください。

 本剤は、多発性硬化症の再発予防及び身体的障害の進行抑制を効能・効果とする内用薬であり、効能・効果が同一のイムセラカプセル、ジレニアカプセルを最類似薬とした類似薬効比較方式(I)により算定しました。

 その結果、本剤の算定薬価は120ミリグラム1カプセルが2,037.20円、240ミリグラム1カプセルが4,074.40円となりました。

 2番目、リンゼス錠です。資料4ページ、5ページをごらんください。

 本剤は、便秘型過敏性腸症候群を効能・効果とする内用薬であり、適切な類似薬がないため、原価計算方式により算定しました。

 その結果、本剤の算定薬価は1錠92.40円となりました。

 3番目、ヤーズフレックス配合錠です。資料6ページ、7ページをごらんください。

 本剤は、子宮内膜症に伴う疼痛の改善、月経困難症を効能・効果とする内用薬であり、効能・効果が類似するヤーズ配合錠を最類似薬とした類似薬効比較方式(I)により算定しました。

 本剤は、月経困難症を対象とした国内第III相臨床試験において、主要評価項目である月経痛を伴う日数について、比較薬に対する優越性が検証されていることなどを踏まえまして、有用性加算(II)の5%加算の評価が適当と判断いたしました。

 その結果、本剤の算定薬価は1錠275.00円となりました。

 4番目、オテズラ錠です。資料8ページ、9ページをごらんください。

 本剤は、局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬を効能・効果とする内用薬であり、本剤と効能・効果が類似するチガソンカプセルを最類似薬とした類似薬効比較方式(I)により算定いたしました。

 その結果、本剤の算定薬価は10ミリグラム1錠が324.20円、20ミリグラム1錠が648.40円、30ミリグラム1錠が972.60円となりました。

 5番目、ジメンシー配合錠です。資料10ページ、11ページをごらんください。

 本剤は、ジェノタイプ1のC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善を効能・効果とする内用薬であり、効能・効果が類似するグラジナ錠、エレルサ錠の組み合わせを最類似薬とした類似薬効比較方式(I)により算定しました。

 その結果、算定薬価は1錠が1万1,528.80円となりました。

 6番目、ベムリディ錠です。資料の12ページ、13ページをごらんください。

 本剤は、B型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制を効能・効果とする内用薬であり、薬理作用類似薬が既に3以上あること等から、類似薬効比較方式(II)により算定いたしました。

 その結果、本剤の算定薬価は1錠が996.50円となりました。

 7番目、リアメット配合錠です。資料14ページ、15ページをごらんください。

 本剤は、マラリアを効能・効果とする内用薬であり、本剤と効能・効果が同一のマラロン配合錠を最類似薬とした類似薬効比較方式(I)により算定いたしました。

 その結果、本剤の算定薬価は1錠が242.30円となりました。

 8番目、オビドレル皮下注です。資料16ページ、17ページをごらんください。

 本剤は、視床下部下垂体機能障害に伴う無排卵または希発排卵における排卵誘発及び黄体化を効能・効果とする注射薬であり、本剤と効能・効果が類似するフォリスチム注を最類似薬とした類似薬効比較方式(I)により算定しました。

 その結果、本剤の算定薬価は1筒2,910円となりました。

 9番目、モゾビル皮下注です。資料18ページ、19ページをごらんください。

 本剤は、自家末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員促進を効能・効果とする注射薬であり、適切な類似薬がないため、原価計算方式により算定いたしました。

 本剤は、投与により、自家末梢血幹細胞移植が可能となる患者が増加すること、必要なアフェレーシス回数の減少が示されていること、希少疾病用医薬品であること、適応対象に対する新たな医薬品が長期間収載されていなかった状況などを踏まえ、営業利益率のプラス25%の評価が適当と判断しました。

 その結果、本剤の算定薬価は1瓶581,972円となりました。

10番目、パーサビブ静注透析用です。資料の20ページ、21ページをごらんください。

 本剤は、血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症を効能・効果とする注射薬であり、効能・効果及び薬理作用が類似するレグパラ錠を最類似薬とした類似薬効比較方式(I)により算定いたしました。

 その結果、本剤の算定薬価は2.5ミリグラム1瓶が873円、5ミリグラム1瓶が1,283円、10ミリグラム1瓶が1,885円となりました。

 最後に11番目、キイトルーダ点滴静注です。資料22ページ、23ページをごらんください。

 本剤は、PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん等を効能・効果とする注射薬であり、本剤と効能・効果、薬理作用等が類似するオプジーボ点滴静注を最類似薬とした類似薬効比較方式(I)により算定いたしました。

 その結果、本剤の算定薬価は20ミリグラム1瓶が8万4,488円、100ミリグラム1瓶が41541円となりました。

 以上です。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 引き続き事務局から補足と「DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」等の御説明をお願いいたします。

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 薬剤管理官から補足をさせていただきます。

 総−1−2の資料をごらんください。

 新医薬品につきまして、処方日数制限について例外的な取り扱いをする場合がございます。疾患の特性ですとか、製剤上の特性で、1回の投薬期間が14日を超えることに合理性があって、かつ安全性が確認されているというような場合とされています。

 今回も薬価収載予定の新薬のうち、ヤーズフレックス配合錠につきましては、1回の投薬期間が14日を超えることについて、14日を超える処方が認められているヤーズ配合錠が既にございます。それと有効成分及びその含量が同一であるということ、また、用法・用量については、連続投与期間は異なるものの両剤ともに1日1錠を経口投与するものということで、14日を超えることの合理性はあるのではないかと考えております。

 さらに、投与初期から14日を超える投薬における安全性につきましても、本剤とヤーズ配合錠との比較試験において新たな安全性の懸念が生じる可能性は低いと判断されているということですとか、今回ヤーズフレックス配合錠で新たに効能が追加された子宮内膜症患者を対象とした臨床試験の結果より、本剤投与時の安全性について、特段の懸念はないと判断されていることなどから、今回の14日ルールの制限から外すものの対象としてはどうかという御提案をさせていただきたいと思います。

 以上です。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 引き続きまして、総−2で、新薬等に係ります高額医薬品、DPCにおける対応、これはルーチンで行っているものでございます。

 御案内のとおり、新規に医薬品を収載される先ほどの医薬品及びその時期に合わせまして新たに効能追加されたもの、それから、公知申請等につきましては、一定の考え方、これは総−2(参考)で従来からお示しをしておりますけれども、一定の考え方で、高額の医薬品については出来高算定にするという対応をしてきておりまして、その対応を要するもののリストが総−2の表から裏にかけてでございます。

 それから、総−2の裏に幾つかございますけれども、これは1月11日の中医協において、オプジーボについて、薬価の見直しに伴いまして包括対象外という扱いにすることを御了解いただいておりますので、その関係と、本日同様にキイトルーダの承認をいただく予定になっておりますので、その取り扱いについても同様にするという整理でございます。

 事務局からは以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたらよろしくお願いいたします。

 花井委員、お願いいたします。

○花井委員

 直接関係ないのですけれども、一つだけルールを確認しておきたいのですが、12ページ、13ページのテノホビルのプロドラッグなのですけれども、これは初の一物二価で出ていたものが比較薬になっていると思うのです。これは効能・効果が違うという理由で、一物二価になったという経緯が比較薬であって、この対象についても同じような感じになると思うのですけれども、これというのはルール上、開発はみんなギリアドなのですけれども、メーカーがばらばらなのです。理解としては、メーカーが違うからという趣旨ではなくて、例えば同じ企業が出しても、一方は違う疾病、違う疾病となったときには、一物二価になるというルールでいいのですか。開発メーカーが異なるからということは、必要条件になっていないということでしょうか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 今の御指摘に関して申し上げますと、今回の場合は、ドラッグリポジショニングの扱いになっていないのは、単剤が出ていないからという理由がまず来るのですけれども、先ほど御指摘いただいたように、製品が違うということであればまた別の扱いとするということになろうかと思います。その開発の会社云々ということではないかと考えております。

○花井委員

 そうすると、同じ会社が開発しても、名前を変えてそれぞれ違う薬だと言えば、それは製品が違うということになるのですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 それはあり得ると整理されています。

○花井委員

 わかりました。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

 ほか、いかがでございますでしょうか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件としては、中医協として承認するということでよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺会長

 それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと存じます。

 次に「臨床検査の保険適用について」を議題といたします。

 本日は、保健医療材料等専門組織の小澤委員長にお越しいただいております。小澤委員長より御説明をお願いいたします。

 では、よろしくお願いいたします。

○小澤委員長

 それでは、説明いたします。

 中医協総−3の資料をごらんください。

 今回の臨床検査の保険適用は、E3の2件です。

 3ページ目をごらんください。販売名はPD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」、PD-L1 IHC 28-8 pharmDx「ダコ」です。

 測定項目は、PD-L1たんぱく免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製です。

 測定方法は、免疫組織化学染色法です。

 5ページ目の、製品概要をごらんください。いずれの製品もPD-L1の発現を確認することで抗PD-L1抗体抗悪性腫瘍剤の投与の適応判断を補助することを目的としており、PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」は、非小細胞肺がん患者におけるペムブロリズマブの適切な投与を行うための補助に用い、PD-L1 IHC 28-8 pharmDxは非扁平上皮非小細胞肺がん患者におけるニボルマブの適切な投与を行うための補助に用いるものでございます。

 3ページ目にお戻りください。保険点数につきましては、N005 HER2遺伝子標本作製1単独の場合の2,700点を参考点数としております。

 今回御説明いたします内容は、以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 事務局から補足があれば、よろしくお願いいたします。

 企画官、お願いいたします。

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。

 事務局からの補足は特にございません。

 以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたらよろしくお願いいたします。

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 総−3の3ページの一番下に、推定適用患者数というものがあります。そこで上のほう、キイトルーダの22C3のほうの患者数が年間3万8,000人となっています。下の28-8 pのオプジーボのほうが年間11,000人になっていますね。先ほどの総−1の22ページのキイトルーダの年間推定患者数4年度のピーク時が7,300人となっているのです。7,300人に比べて、キイトルーダのこの診断薬の対象患者が5倍以上になっているのです。ということは、PD-L1発現率1%以上の患者の出現率が2割と見込んでいるのですか。どうでしょうか。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 お答えします。

 基本的に、7,300人と推計したものがおおむねどのように計算されているのかということですけれども、PD-L1の検査の実施をされた方で一次治療を行う方がPD-L1高発現で50%以上ということになりますし、二次治療の対象となる方は1%から50%というところで、キイトルーダの場合には対象となるということになりまして、それぞれ検査を行った方の中で、一次治療の対象となる方が約8,000人、二次治療の対象となる方が約1万人ということになりますが、それぞれEGFR陰性ですとかALK陰性、EGFR陽性、ALK陽性の場合はこの対象となりませんので、それぞれが陰性という方を差し引き、さらに、本剤のシェアの部分を考慮いたしますと、最終的に肺がんのほうで7,200人、さらに、メラノーマの対象患者を加えて約7,300人という推計になっている状況でございます。

○中川委員

 ということは、オプジーボよりもキイトルーダを使いたいという傾向が強まるということを意味しているのですか。この1万1,000人と3万8,000人ということを見ると、ということになりますね。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 検査の対象となる推計のところは、また後で補足を入れていただきたいと思いますけれども、基本的には、キイトルーダはコンパニオン診断薬の結果に基づいて使用の可否を決めます。

 オプジーボについては、コンパニオン診断薬による陽性、陰性の判断というものにかかわらず、二次治療以降で使用が可能な場合があるということになりますので、そこで分かれるということかと思います。

○田辺会長

 企画官、あわせてお願いいたします。

○眞鍋医療課企画官

 あわせて企画官から御説明させていただきます。

 まず、こちらのキイトルーダのコンパニオン診断薬のほうでございますが、一次治療に用いる可能性があるということでございまして、3万8,000人となっておりますけれども、これは恐らく非小細胞肺がんの患者さんであって、このPD-L1EGFRALKですね。こういったものを同時に行われる方も対象に入っているということでございまして、そこから、先ほどの中山管理官の御説明にありましたように、このキイトルーダの対象となる方が絞られていって、最終的には7,300人となるというように推計をしておるものでございます。

 以上でございます。

○中川委員

 コンパニオン診断薬でPD-L1が陽性で使うのと、そうでなく使うのとは、患者さんにとって、担当医にとっても差があると思うのです。そこで、推定患者数7,300人というのがもっと多くなる可能性があるのではないでしょうか。これは、例えば肺がんの病期から見ると、3期で初めて化学療法の対象になるわけですね。3期、4期ですね。ところが、この一次治療になると、PD-L1陽性だと、PD-L150%以上だと、3期の最初、3期になってすぐ一次治療が開始できるという、こういう適応になっていますね。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 この後の最適使用推進ガイドラインのところでもまた出てきますけれども、基本的には、切除可能な場合は手術を優先させる考え方でガイドラインはできていますので、基本的に臨床病期でいくと、3Bと4が主たる適応対象ということになろうかと思います。

○中川委員

 わかりました。

 もう一つ質問ですけれども、市場拡大再算定は、一度適用されると、1品目ごとに見ると2回目、3回目はないのですか。どうですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 あり得ます。ただ、市場拡大再算定が、まずは適用されたときの売り上げを次の発射台にするということになります。

○中川委員

 オプジーボが、薬価が50%引き下げられましたけれども、予想販売額はどのぐらいですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 オプジーボにつきましては、昨年の末だったと思いますけれども、薬価が引き下げられることも影響して、予想販売額を小野薬品は修正しておりますが、その額は、年間販売額として1,050億だったと思います。

○中川委員

 キイトルーダが薬価基準に収載されて、コンパニオン診断薬も両方とも薬価基準に収載されるということを見込んだ話ですか。予想ですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 キイトルーダにつきましては、今年度、このままいけば収載ということになりますので、実際に使用されるのは、わずかな部分ですけれども、その部分も考慮してということで公表されているということであります。

○中川委員

 わかりました。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

 ほか、いかがでございましょうか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件につきましては、中医協として承認するということで、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺会長

 それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと存じます。

 次に「最適使用推進ガイドラインについて」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

○山田医薬品審査管理課長

 医薬品審査管理課長でございます。

 総−4−1から総−4−4の資料に基づきまして「最適使用推進ガイドライン(案)」につきまして、御説明を申し上げます。

 まず、総−4−1につきましてはニボルマブ、オプジーボの悪性黒色腫に関するものでございます。総−4−2が同じくオプジーボの非小細胞肺がん、総−4−3がペムブロリズマブ、キイトルーダの悪性黒色腫、総−4−4がキイトルーダの非小細胞肺がんでございます。

 これらのうち、非小細胞肺がんに係りますオプジーボ、キイトルーダのものにつきましては、以前、中医協にお示しをしているものでございます。若干、その後の修正がございます。

 では、総−4−1の資料をごらんください。悪性黒色腫に関するオプジーボのガイドラインでございます。

 2ページ目に目次がありますけれども、全体の構成につきましては、非小細胞肺がんのガイドラインと同じでございます。

 3ページ目から「1.はじめに」、4ページ目の「2.本剤の特徴、作用機序」につきましては、非小細胞肺がんのガイドラインとほぼ同様のものでございます。

 5ページ目の「3.臨床成績」につきましては、悪性黒色腫の承認時に評価を行った主な臨床試験の成績を示してございます。5ページ目が有効性、6ページ目の下からが安全性の成績の概略でございます。

11ページ目に参りまして「4.施設について」でございますが、まず、施設についての○1−1でございますが、(1)から(4)までは前回お示しをいたしました非小細胞肺がんと同様でございまして「(5)抗悪性腫瘍剤処方管理加算の施設基準に係る届出を行っている施設」というものを追加してございます。これは後ほど申し上げますけれども、非小細胞肺がんのガイドラインにも、この(5)を追加してございます。

 ○1−2でございますけれども、ここにつきましては、医師の要件ということで、悪性黒色腫の化学療法及び副作用発現時の対応に十分な知識と経験を持つ医師が責任者として配置されていることということで、表に2つございますけれども、1ポツ目は臨床腫瘍学の研修を行っているということで、これは非小細胞肺がんと共通でございます。2ポツ目が悪性黒色腫に特化したところでございまして、5年以上の皮膚悪性腫瘍診療の臨床経験を有していることということになってございます。

 その次の○2、次のページの○3につきましては、非小細胞肺がんのガイドラインとほぼ同様の記載でございます。

13ページ目が「5.投与対象となる患者」ということで、安全性に関しましては、非小細胞肺がんと同様でございまして、投与禁忌、慎重投与といった項目を記載してございます。

 有効性につきましては、化学療法歴のない患者及び化学療法のある患者において本剤の有効性が示されているということで、なお、BRAF遺伝子変異を有する患者においては、BRAF阻害剤による治療も考慮すること。

 ○2については、有効性が確立していないということで、術後補助化学療法と他の薬剤との併用ということが規定されております。

 最後の14ページ目「6.投与に際して留意すべき事項」でありますが、○1、○2、○3につきましては、非小細胞肺がんのものと同様でございます。

 ○4といたしまして「本剤の臨床試験において、投与開始から3ヶ月以内、それ以降は、投与開始から1年間は6週間ごとに有効性の評価を行っていたことを参考に、本剤投与中は定期的に効果の確認を行うこと」ということで、どのぐらいの期間、この薬剤を投与するのかというのは、なかなか難しいところでございますけれども、投与中は定期的に効果の確認を行っていただいて、効果が認められなかった場合には、投与を中止するなどということをしていただきたいという趣旨でございます。

 このような記載につきましては、後ほど申し上げますけれども、非小細胞肺がんのほうにもつけ加えて記載をさせていただいております。

 続きまして、総−4−2のオプジーボの非小細胞肺がんに関するガイドラインでございますけれども、基本的に前回お示しをしたものと大きく変わっておりませんが、若干変更があった点だけ申し上げたいと思います。

11ページ目の「4.施設について」のところでございます。先ほどの悪性黒色腫と同様に、○1−1で(5)につきまして、前回からつけ加えて、追加しております。

 細かい点になりますけれども、○1−2の表の2ポツ目のほうですけれども、下から2行目のところ「うち、3年以上は」というところですが「肺癌のがん薬物療法を含む呼吸器病学の臨床研修」ということで、前回は「呼吸器病学」とだけ書いてあったのですけれども、より明確化するために「肺癌のがん薬物療法を含む呼吸器病学の臨床研修」というように変更させていただいております。

 それから、変更いたしました点につきましては、15ページ目の「6.投与に際して留意すべき事項」、これの○5といたしまして「本剤の臨床試験において、投与開始から9週目、それ以降は、投与開始から1年間は3回投与終了ごとに有効性の評価を行っていたことを参考に、本剤投与中は定期的に画像検査で効果の確認を行うこと」ということで、投与中の定期的な効果の確認についての項目をつけ加えているところでございます。

 続きまして、総−4−3のキイトルーダのほうの悪性黒色腫のガイドラインでございますけれども、こちらは先ほど総−4−1で御説明をいたしましたオプジーボの悪性黒色腫のガイドライン案とほぼ同様でございまして、5ページ目からの「3.臨床成績」につきましては、こちらのキイトルーダの臨床試験成績を記載しているということでございます。

11ページ目以降、「4.施設について」、13ページ目「5.投与対象となる患者」で、14ページ目「6.投与に際して留意すべき事項」につきましては、オプジーボの悪性黒色腫のガイドラインとほぼ同様の内容となっております。

 続きまして、総−4−4のキイトルーダの非小細胞肺がんについてのガイドライン案でございますけれども、これにつきましても、以前、お示しをした案文からの変更点でございますが、先ほど御説明をさせていただきましたオプジーボの非小細胞肺がんのガイドライン案と同様でございまして、10ページ目の「4.施設について」の○1−1で、(5)をつけ加えているということと、○1−2の表の2ポツ目のところが若干文言を修正しているというところです。

 それから、14ページ目「6.投与に際して留意すべき事項」について、○4といたしまして、投与期間中の定期的な効果の確認についての項目をつけ加えているということになっております。

 ガイドライン案の御説明については、以上でございます。

○田辺会長

 では、あわせまして、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 引き続きまして、中医協総−4−5の資料をごらんいただきたいと思います。

 最適使用推進ガイドラインが作成された場合、留意事項通知を発出するということとしております。したがいまして、その留意事項についての検討をさせていただきたいと思います。

 留意事項の内容の案としてお示ししておりますけれども、1ページ目の真ん中から下のところでございますが、「3 留意事項の内容」といたしましては、基本的考え方としては、対象品目、今回はオプジーボとキイトルーダのそれぞれのメラノーマ、肺がんということですけれども、最適使用推進ガイドラインに従って使用する旨をまずは明記したい、全体として、最適使用推進ガイドラインに従って使用する旨を明記するということでございます。

 これに加えまして、診療報酬明細書の摘要欄に記載を求める事項といたしまして、医療施設の要件がそれぞれにございます。その一例としてという位置づけですけれども、ニボルマブの悪性黒色腫の場合のように、以下のような施設の要件がありますが、そのいずれに該当するのかというところの記載を求めたいと考えております。

 2ページ目、2つ目として、治療の責任者の要件のいずれに該当するのかという部分も、記載を求めたいと思います。

 3つ目として、オプジーボにつきまして、非扁平上皮がん患者に対しては、最適使用推進ガイドラインの中で、PD-L1の発現率が1%未満であることが確認された場合には、原則、ドセタキセル等の本剤以外の抗悪性腫瘍剤の投与を優先する旨の記載がございます。したがいまして、PD-L1発現率の内容について、確認する必要がございますので、その検査の実施年月日及びその検査結果の記載を求めることとしたいと思います。

 さらに、PD-L1発現率が1%未満の場合で本剤を投与することとした場合には、その理由を記載いただくということにしたいと思います。

 4つ目としましては、キイトルーダについては、PD-L1陽性であることが薬剤投与の要件となっているということで、コンパニオン診断薬によりPD-L1陽性であることを確認した年月日及び検査結果の記載を求めたいと思います。

 「4 留意事項通知の発出日及び適用日」ですが、2月14日を予定しております。適用日は発出日としたいと思います。

 ただし、オプジーボにつきましては、既に薬価収載されていて医療機関で使用されているという実態があります。最適使用推進ガイドラインによりまして、医療保険上の使用が制限される医療機関ですとか、患者があり得るということで、次のような点ということで、1と2ですけれども、1と2を考慮して、経過措置を置くこととしたいと思います。1といたしましては、適用日以前にオプジーボ投与を受けている患者に対する投与というのは、経過措置を置く必要があるだろうと。さらに、非扁平上皮がん患者における投与可否判断に検査を求めますので、その検査体制整備等の準備期間に対応する経過措置期間を置く必要があると考えているところであります。

 以上です。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたらよろしくお願いいたします。

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 確認をしたいのですが、この今、4つのガイドラインを説明いただきましたが、このガイドラインに沿わない使用をした場合、どのように対処するのですか。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 そのような実態が確認された場合には、医療保険上の適用とはしないということになろうかと思います。

○中川委員

 それでは、今の総−4−5の2ページの3のオプジーボを非扁平上皮がん患者であって、PD-L1発現率が1%未満の場合は、本製剤を投与することとした理由を書くことになっていますが、どういう理由が想定されますか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 基本的には、最適使用推進ガイドラインにあるとおり、ドセタキセルなどの薬剤を優先するというのが原則です。ただし、現場の医療を見ておられる先生の中で、患者の状態から見て、ドセタキセルの投与が非常に困難ではないかと考えられるような場合には、オプジーボの投与というのもあり得るであろうと。ただ、そのところについては、しっかりとした根拠を求めたいということでございます。

○田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 そうなると、4つのガイドラインの「5.投与対象となる患者」の安全性、有効性、特に有効性のところで、ここに書いてあるガイドラインと違う投与、これに反してというか、これを拡大して投与するということもあり得るということになりますか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 それは基本的にあり得ないということになります。

○中川委員

 あり得ない。

○中山薬剤管理官

 はい。基本的には。

○中川委員

 だから、この「なお」以下のところで、今、そういう説明があったではないですか。どういう理由が想定されるのか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 今回の場合、PD-L1が陰性の場合、ドセタキセルを優先させるといったことについては、これもあくまで、そういう使い方をしても承認の内容には反しない、この有効性、安全性の部分の記載には反しない部分になります。そこについては、同等の有効性のデータしかないということがありますので、そういった場合には、経済的な視点も考慮した上で、ドセタキセルのほうを優先させるという記載をここに追加したという意味であります。

○田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 もう一つ確認したいのですが、最近、患者申出療養の定義が非常に曖昧になっている。中医協でもう一回整理をしなければならないと思っていますが、このガイドラインの有効性の対象とならない患者さんが、患者申出療養として、このオプジーボ、キイトルーダを使いたいと申し出た場合は、どうなりますか。大事な質問です。

○田辺会長

 企画官、お願いいたします。

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。

 今日は、患者申出療養の資料は用意してございませんけれども、基本的に御説明するとすれば、患者申出療養は、困難な病期と闘う患者さんの思いに応えて、将来的な保険収載を目指し、臨床研究計画が立てられるものであれば、その臨床研究計画の有効性、安全性を評価会議のほうで確認した上で、それが告示後、実施されるという制度でございます。

 今の御質問は、このガイドラインから外れる内容で、患者さんからこれを使いたいという申し出があった場合という御質問だと承っておりますけれども、基本的に保険適用を目指すための臨床研究を、臨床研究中核病院でつくることができるかどうかにかかると思っております。そこに関しては、申しわけございません。すぐに私のほうで、今、ここでそれはつくれるかどうか予見できませんので、お答えは控えさせていただきたいと思っております。

○田辺会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 この辺が曖昧で困るのです。患者申出療養の趣旨から言うと、薬事承認されて、薬価基準収載された薬を、患者申出療養だからといって、適応外の患者さん、対象外の患者さんに使うということはできないと明確に言ってほしかったのです。そうでないと、患者申出療養という仕組みがまたあやふやになって、例えば先進医療とどう違うのかとかと、ぐちゃぐちゃになりますよ。先進医療Bとどう違うのかということになるので、私は患者申出療養としても使えないと思います。お答えはできませんか。

○田辺会長

 医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 中川委員の御指摘は、個別のこのキイトルーダなりオプジーボの保険上の取り扱いのお話をどう整理するのかというお話と、患者申出療養の運用をどうしていくのかという話を一度に提起されておるように理解しております。

 御指摘のとおり、保険上の取り扱いがどうなっているのかということがまず整理された上で、保険上の適用がない場合について、では、先進医療にする、患者申出療養でどうするという話になりますので、最初にまずあるべき判断としては、オプジーボなりキイトルーダなりの使い方が、一定の考え方に基づいて、個別の事情で一定の医師の判断というのはあり得ますので、これはあくまでガイドラインであり、考え方を示しておりますので、現場の患者さんは、はっきり言ってしまうと無限にと言っていいほどいろいろなバリエーションがあり得ると思いますけれども、今回お示しをしたガイドラインなり保険の取り扱いがまず確定をして、そこから基本的にはどうしてもカバーできないというケースがあった場合に申し出を検討されるというステップだろうと理解をしております。

○田辺会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 慎重な答弁はわかりますが、患者申出療養を希望すれば、適応外の使用は幾らでもできるということはないと明確に答えたほうがいいのではないですか。どうですか。

○田辺会長

 医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 今の御指摘の点は、そのとおりであろうと思います。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

 ほか、いかがでございましょうか。

 幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 留意事項通知の2ページの○3にございますように、PD-L1発現率が1%未満の場合は、本製剤を投与することとした理由を診療報酬明細書の摘要欄に記入することになるかと思いますが、もしも、患者からの希望で投与したなどの記入があった場合は、これは支払基金での審査基準において、査定されるのでしょうか。

○田辺会長

 医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 審査・支払いの過程で、今のようなケースをどう取り扱うかということでございますので、この場で御議論いただく性質のものかどうかという話はございますけれども、今のケースについて申し上げますと、明らかに明確にこのガイドラインなり、本来の保険適用の考え方から明確に外れているという記載であれば、当然審査の過程で一定の査定がなされるというのは、ある意味、当然だろうと考えます。

○田辺会長

 幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 それは、査定されるということでよろしいのでしょうか。

○田辺会長

 医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 基本的な考え方としては、先ほど申し上げましたとおりで、明確に保険診療として適用されるか、されないかが、明らかに書面上なっているということであれば、考え方としてはそうだろうと思いますが、ただ、あくまでそれは査定をどうするのかという個別の話でございますので、あくまで個別の事例にのっとって判断をしていただくということが原則です。ただ、考え方としては、今、お話をしたとおりということであろうと思います。

○田辺会長

 花井委員、関連ですね。お願いします。

○花井委員

 まず、患者の立場で、若干保険者側の立場とは違うのかもしれませんが、ドセタキセル、これは1%未満の場合、副作用か強くて使えないと。それを欄外に書いて、これはこれを使うしかないという場合が一番典型的に想定されるのですけれども、医薬品の使用というのはそういうものだけではなくて、アドヒアランスとかコンプライアンスの話があります。つまり、患者の性格とかいろいろなものがあって、絶対これだったら、つまり、アドヒアランスが上がらないであろうと。嫌だ嫌だと患者が言うとか、そういうところは結局のところ、専門家のアドヒアランスとかコンプライアンスも含めての判断というものはあり得る。単に患者がこれは飲みたくない、こっちが飲みたいのだみたいな希望は多分リジェクトなのだろうとは思うものの、しかし、そこは、中川先生はグレーとおっしゃったのですけれども、それこそが臨床という問題ではないかと。

 つまり、単なる薬理作用だけではなくて、コンプライアンスとかアドヒアランスというのは、まさに現場にあるわけだから、総合的に判断した上でドセタキセルが使用不可能だということはあり得るわけで、そこはグレーというよりも、まさにそこが専門家が介在する理由だと理解しています。

 ですから、事務局の説明とは別に矛盾はしていないのですけれども、単純に、サイエンティフィックに、これはファーストチョイスとして、いわゆる既存の抗がん剤は使えるではないか、だから、こっちは使ったら保険はばっさりということでもなければ、患者がこっちは飲みたくないのだ、この新製品のほうが効くに決まっているのだという思い込みでだだをこねてそれを許すというのも違うのだという、そこの意味だと理解しているので、そういう理解でいいですね。

○田辺会長

 関連ですか。

 松原謙二委員、お願いします。

○松原謙二委員

 患者さんの立場になって考えますと、例えばPD-L1が発現していなくてもオプジーボが効いているような例があるのでしょうか。つまり、理論上はPD-Lに対してのリガンドですから、PD-L1もあればPD-L2もあります。もしかしたら我々の知らないPD-L3L4があるかもしれないわけです。それで、PD-Lをカバーすれば、当然その腫瘍に対しては効果が出ると思いますが、オプジーボでPD-L1が発現しなくても効くような例があるとしたら、L2L3ができている可能性があり、患者さんとしては、ほかに方法がなければ使ってみたいと思われる方は出ると思います。そういうことは、臨床上、報告はあるのでしょうか。

○田辺会長

 医薬品審査管理課長、お願いいたします。

○山田医薬品審査管理課長

 医薬品審査管理課長でございます。

 個別の症例ということではございませんけれども、今回お示しをしております試験成績におきましても、オプジーボの第3相試験の成績をこのPD-L1の発現率で層別をした成績を示してございます。

 それで、PD-L1の1%以上の発現の場合には、対照群に対して上回る成績でございますけれども、PD-L1の発現が1%未満の場合には対照群とほぼ同様ということでございます。ただし、対照群といいますのも、ドセタキセル等の抗がん剤を投与している患者ということになりますので、既存の治療薬と同程度の有効性を発現していると解釈できると思います。したがって、PD-L1の発現がない場合でも個別の症例によっては、効いた例というのもあるかと思います。

 以上でございます。

○松原謙二委員

 なかなか今のでは、わかりにくかったのですが、私が聞きたいのは、患者さんにとって一番良い医療が存在する可能性があるのなら、それを用いる仕組みとしてこの文章があると思ったので、お聞きしたところです。科学的にこれで完全十分であるということであれば結構でございます。

○田辺会長

 花井委員、お願いいたします。

○花井委員

 補足なのですけれども、これは診療科の先生方へのお願いになるのですけれども、最後のとりでの医薬品がありますと。これは効いているか、効いていないかわからない。だけれども、何となく服用はできているというときに、飲み続けたいという傾向がある。私もあったのでよくわかるのですが、しかし、全く効いていない場合は、これは単に毒になっているわけで、その説明は、患者が、私たちも感情とかいろいろなものがあるのですけれども、全くこれは効いていないという医師の確信は、絶対に患者さんに伝えてとめるという判断をしてほしいと思います。

 だから、結局全く効いていないにもかかわらずこれを服薬しているということは、何の利益もないのですが、ままそういう例はあるのです。特に抗がん剤などの場合です。そこは難しい問題があるのですけれども、全く効いていない場合は、単に毒として作用していることになるので、非常に厳しい現場の中なのですけれども、なるべく丁寧に説明してとめる決断というものを専門家の方々にしていただければ、今、言ったような議論はそんなに問題が起こる話ではないと思っております。

 以上です。

○田辺会長

 万代委員、お願いします。

○万代委員

 医師としてということで、特に抗がん剤について、効果が発現していないと判断されたときには、速やかにというか、良好な判断を持ってやめるという、それは当然だと思います。

 それに関しまして、もう一つ追加で今までの皆様方の議論に対して申し上げたいのは、例えばこのガイドラインで、ニボルマブのほうの非小細胞肺がんで、今、問題になっていますPD-L1抗体1%前後のデータにつきましては、7ページにあるわけでございます。この臨床試験が何名の方が行われたかということを見ますと、これは間違っていたら訂正いただきたいのですが、この表のグラフの中の下にニボルマブについては「Number of Subjects at Risk」とあって、最初の数字が108で次に101とあります。ですから、わずか200名の方に対しての臨床試験で、従来から議論にありますように、あくまでもガイドラインはガイドラインですから、そのガイドラインが立脚するデータというのは、多数おられる肺がん患者の中から、臨床試験に参加するという意思を表明された方がこういった形で入ってこられますので、そういう少数の人数に基づくガイドラインのデータというように考えていただければと思いますし、先ほど、医薬品審査管理課長も言われましたように、そこに基づく発言だと私は理解しております。ガイドラインの対象以外の残りの患者さんについて、松原委員もおっしゃったように、これは効いていると、先ほどの花井委員の逆の場合ですけれども、効いているという判断が臨床現場であれば、それは現場の専門家の判断を尊重していただきたいと思います。

 以上です。

○田辺会長

 吉森委員、お願いいたします。

○吉森委員

 ありがとうございます。

 今の患者と医師という間での議論は、私もそのとおりだと思いますが、ここでちょっと保険者としてということで、この留意事項通知の大まかな内容を示された中では、従来から私も保険適用の実効性をどのように担保するかということで、この留意事項通知については関心を持っていたわけですが、今回、例えばオプジーボであれば、今、議論にもありましたように、PD-L1の発現率の1%未満の場合の投与理由を摘要欄に記載するというようなことが記載されておりますので、妥当な内容だろうと考えておりますし、専門的な知見で必要なのか、疑義的な個別事例は別にしましても、適用していくには審査支払機関の解釈等々もこれによってある程度きちんとできるのではないかと考えております。

 今回の留意事項はこの内容で発出されると思いますが、今後の臨床試験や今後の投与実績等々を踏まえての有効性、安全性等に係るガイドラインの見直し、これは当然あるのだろうと考えておりますし、もしなければ、ぜひ見直しをしていただきたいとも思います。その際には、当然、保険適用の適正使用を担保するためにも、留意事項通知もタイミングを逸することなく見直しをいただきたいと思います。要望です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょう。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件に関する質疑は、このあたりとしたいと存じます。

 次に、次期診療報酬改定に向けた議論といたしまして「外来医療(その1)について」を議題といたします。

 事務局より、資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 それでは、お手元の総−5をもとに御説明をさせていただきます。

 今回、外来診療に関します、総論でございます。スライドのコマの番号で御説明をしたいと思いますが、きょう御説明する内容は、2コマ目に1から4、提供体制、患者さんの状況、診療内容と医療費、それから、報酬上の評価、その他といたしまして、最近の動向、これは遠隔診療とか、そういったものでございますけれども、御説明いたします。

 まず1点目、3コマ目からですが、提供体制でございます。3コマ目に破線でこの提供体制に関します概略をまとめております。重複しますので、細かくは御説明しませんが、例えば1つ目のポツ、体制としてこのような状況、患者さんの状況が2つ目のポツ、3つ目、4つ目、5つ目は、小児科に関します特に状況をまとめております。

 順次御説明しますと、まず、4コマ目、施設の数の年次推移でございます。枠囲みにもう記載してございますけれども、一般診療所、これは歯科の診療所を除きまして、一般診療所の総数は近年横ばい、トータルで横ばいとなっておりますが、内訳として、無床診療所がふえておりまして、有床診療所が減少傾向であるということでございます。

 5コマ目、6コマ目でございます。まず5コマ目でございますが、外来患者さんの数の年次の推移でございます。これは少し長いスパンでとっておりますけれども、昭和30年からでございます。近年につきましては、これは5コマ目の破線囲みのところの続きを6コマ目に拡大しておりますけれども、6コマ目を見ていただきますと、基本的には高齢者、75歳以上の患者さんの割合が増加傾向である。トータルにつきましては、先ほど御説明しましたとおり、おおむね横ばいである。こういうことでございます。

 7コマ目です。これも少し長いスパンで、推計外来患者さんの内訳、病院、一般診療所で推移を見ておりますけれども、近年につきましては、一般診療所の割合が増加傾向になっているということでございます。

 8コマ目から、少し小児科の関係でございますけれども、8コマ目、小児科標榜の施設数、これは病院、診療所ともに減少傾向であります。

 9コマ目、当然、人口の減少、それから、社会の高齢化、少子化の関係でございますが、それを反映しておりまして、9コマ目ですが、15歳未満の人口、これは減少傾向でございます。

 人口は減少しているのですけれども、10コマ目、15歳未満の小児の患者さんにつきましては、基本的には横ばいになっているということでございます。

11コマ目、12コマ目、初診と再診につきまして、受診の頻度の目安としまして、加算の算定状況をまとめております。上が初診です。下が再診です。これは縦軸のスケールが違いますので、その点は御留意いただきたいと思いますが、初診と再診は頻度が違いますので、こうなっております。初診、再診ともに、年により若干でこぼこはありますけれども、トレンドとしては横ばいなのかなということでございます。時間外、どうしても再診の場合には時間外のほうが多いということなので、順番として、時間外が逆転しておりますけれども、そういった事情だろうと思われます。

 それから、13コマ目、14コマ目、小児の医療と関係しまして、小児救急医療の相談事業「♯8000」というのをやっております。これは昨年の4月から、アンパンマンを、これは実際に許諾を得まして、PRのためのロゴとしておりますけれども「♯8000」の事業を各都道府県で実施していだたいております。着実に件数は伸びているというものでございます。ここまでは体制の話であります。

15コマ目から、患者さんの状況でございます。概略のところに書いておりまして、以下、御説明しますが、年間の受診延べ日数、受療率、それから、1件当たりの日数などについて見ております。

16コマ目ですけれども、これは入院外受診延べ日数、用語的にはわかりにくいのですが、下に定義がございまして、これは診療報酬明細書に記載される診療実日数の積算ですので、単位は億日となっています。大ざっぱに言えば、外来受診の総量と見ていただいたらどうかと思いますが、左側を見ていただきますと、その延べ日数については減少傾向であるということと、それから、高齢者の割合がふえてきているというのが、右側の図でございます。

 次に、17コマ目、外来受療率でございます。これは年齢階層別で、少し長いスパンで折れ線になっています。特徴を幾つか書いてございますが、まず、外来は基本的には高齢者と乳幼児が、若年層よりは受療率が高いということと、10年前との比較について申し上げると、年齢別で65歳以上がむしろ減少していますということであります。0歳から9歳は逆に増加をしているというのが、このグラフから見てとれるということでございます。

 その下、18コマ目でございますが、入院外の1件当たり、1レセプト当たりの受診日数ということになります。受診日数は、1件当たりですけれども、近年減少傾向、これは左側の棒グラフであります。10年前との比較で見ますと、基本的には減少しておりますというのが右側の棒グラフで、特に45歳以上の高齢者につきましては、その減少が著しいということでございます。

19コマ目から、診療の内容、それから、医療費でございます。内容的には、傷病別、年齢別、医療費につきましては診療種別あるいは外来医療費の年齢別、それから、処方箋の関係、診療所、病院、診療科別ということを見てまいります。

 まず20コマ目でございますが、傷病別、これはここに記載がございますけれども、横の棒グラフですが、高血圧性の疾患、糖尿病、高脂血症といった生活習慣病が多いということになります。

21コマ目、10年前との比較では、やはり生活習慣病が、若干ではございますけれども、増加しているということでございます。

22コマ目でございますが、これは以前、昨年の診療報酬改定の際に検討に用いましたものを少しまとめて修正をかけております。グラフ上、1点修正があるのですが、22コマ目、これは年齢階層別で破線で再掲をしているのですが、破線の位置が一つずれておりまして「85歳以上」のところの左側に破線がありますが、これは間違いでございまして「85歳以上」の右側に破線が来るということでございます。申しわけございません。修正させていただきます。その上で、65歳から84歳までの高齢者、特に高齢者で多いということが、基本的に見てとれるということでございます。

23コマ目、これは複数の医療機関、外来でございますけれども、受診をされる割合ということでございまして、これは一目瞭然でございますが、高齢になるほど外来通院でございますので、複数の医療機関を受診される割合がふえていく。

 その下の後期高齢者について言いますと、85歳以上は逆に減少していくということなのですが、これは外来通院ということで、こうなっていると考えられます。

 医療費の関係が24コマ目から始まりますけれども、まず、24コマ目は、診療種別の動向であります。平成15年からの棒グラフと、その内訳でございますけれども、枠囲みがございますが、外来医療費、これは入院外プラス調剤、全体は増加傾向でございます。内訳は帯で示してございますけれども、その伸び率を下の表で見ていただきますと、でこぼこはもちろんあるのですが、改定の影響ももちろん受けておるのですけれども、調剤の伸びが大きいということでございます。ただ、これは中を見てみる必要があって、医薬分業の進展とか、薬剤費の増加とか、いろいろな影響が合わさっていますということでございます。

25コマ目に、そういった要因を少し深掘りしているものでございますが、平成16年と26年につきまして、16年のときと26年のときでは年齢構成が違いますので、年齢構成の要因がどの程度影響しているのかということを少し除外をして見てみるという処理をいたしております。

 破線のところに書いてございますけれども、入院、入院外、調剤というように、医療費、これを診療種別に見ておりますが、入院と入院外、調剤以外のものにつきましては、年齢構成の補正をしますと、つまり、この3つの棒グラフが左側、真ん中、右側でございますが、真ん中は左側の平成16年の年齢構成を補正して、26年に合わせたものとして、真ん中と右側を比べると、年齢構成を合わせておりますので、その他の影響がどうなっているのかということでございます。

 そういう目で見ていただきますと、入院、入院外の伸びというのは、真ん中と右側を比べて見ていただきますと、それがどの程度の影響かということですが、年齢以外の部分がこの矢印のところです。調剤のところについて言いますと、人口の構成の変化による影響よりも、それ以外の要因の影響が大きいがために、真ん中と右側の矢印が異なっていると、そういう図でございます。

 次、26コマ目、27コマ目、これは入院外のみが26コマ目、調剤のみが27コマ目でございます。これは同様に平成16年と26年で比較をしております。26コマ目、これもでこぼこはありますけれども、おおむね同等と見ておりますが、27コマ目は、おおむねほとんど全ての年齢層におきまして、増加をしているということでございます。

28コマ目、処方箋1枚当たりの薬剤の種類、それから、1種類当たりの投薬日数でございます。棒グラフと折れ線の重ねになっておりますけれども、棒グラフのほうは、これは処方箋1枚当たりの薬剤の種類でございます。近年は減少傾向であるということでございます。

 1種類当たりの投薬日数でございます。これは、増加傾向であります。これは、長期処方の普及によるものと考えてよろしいのかなと考えております。

29コマ目、30コマ目でございますが、年齢階級別に見ておりますけれども、まず、薬剤種類別、1件当たり、それから、構成割合ということでございます。年齢階級別での影響を見ておりますが、まず、29コマ目は、高齢になるほど薬剤の種類の多い患者さんの割合が増加するということでございまして、右側が調剤薬局、左側が入院外の投薬となっております。

 同様に、30コマ目、これは縦軸と横軸が逆になっているので、見づらいところがあるのですが、高齢になるほど薬剤の点数の高い患者さんの割合が増加するということでございます。

31コマ目、今度は入院外1日当たりの診療報酬点数の推移でございます。ます、これは病院、診療所別に見ておりますが、病院、診療所を見ていただくと、病院が大きく伸びているということがよくわかると思います。

 その内訳、要因を32コマ目と33コマ目で見ております。病院のほうが32コマ目でございますが、大きく伸びているという棒グラフ、帯グラフが左側ですけれども、その内訳、寄与率を見ております。見ていただきますとわかるのですが、注射、検査、画像診断が、影響を大きく受けているということでございます。

33コマ目、診療所、こちらは病院よりも伸びは大きくないという前提で見ていただく必要がありますが、寄与率といたしましては、検査、それから、在宅医療、それから、投薬がマイナスになっていますから、これは恐らく院外処方の普及によるものと考えております。

 次に、34コマ目でございますが、診療所の入院外受診日数の診療科別の内訳、以降、幾つか診療科に関します分析をしております。34コマ目でございますが、まず主たる診療科別で見ますと、延べ日数は内科が最も大きく、整形外科が次に多いということでございます。

 1件あたりの受診頻度、これは整形外科が少し高い傾向にあるということでございます。ただ、次の36コマ目をあわせて見ていただきますが、受診1回当たりの診療報酬の構成、これは、先ほど整形外科、頻度は高いのですが、必ずしもそういう状況ではなく、診療報酬の1回当たりの点数は相対的に低い。それから、泌尿器科は突出して見えますけれども、これは注釈にも書いてございますが、人工透析をやっております医療機関等が含まれますので、そういった高点数の処置とか保険医療材料が含まれておりますので、総じて、36コマ目に書いてございますが、多様性がありますので、個々の診療科の背景事情についてはよく考えていく必要があるということでございます。

37コマ目以降は、診療報酬上の評価、特に近年の改定も含めてでございます。

38コマ目、39コマ目、これは今回総論ですので概略でございますが、まず、初診料の評価の変遷を1枚でまとめているのが38コマ目、それから、再診料・外来管理加算につきましては、39コマ目に概略をまとめてございます。

40コマ目から43コマ目、これは、前回の診療報酬改定におきます関連事項でございまして、40コマ目が認知症に関します主治医機能の評価、それから、41コマ目、小児かかりつけ医、42コマ目は紹介状なしの大病院受診時の定額負担、43コマ目は向精神薬の処方の関係でございます。

 ここまで診療報酬関係、それから、さまざまな概略を見ていただきました。最後にその他といたしまして、44コマ目以降に近年の状況をまとめてございます。

 まず、45コマ目から50コマ目、これは、現行の診療報酬の取り扱いの中では、特に遠隔診療に関しますものをまとめてございます。45コマ目に全体をまとめてございますけれども、遠隔診療に関します診療報酬といたしましては、大きく分けますと医師と医師との関係、つまり、俗に言うDoctor to DoctorD to Dと呼んでおりますけれども、専門的な知識を持って遠隔的に画像診断を行うといったようなことにつきまして、サービスが向上しているような場合に、報酬上の評価を行っている。これは、後ろで49コマ目、50コマ目にその具体例をお示ししております。

45コマ目に戻っていただきますが、もう一つの考え方として、医師と患者、Doctor to Patientの関係についての評価でございますけれども、これは現行で電話等による再診、それから、心臓ペースメーカーの指導管理料に関します評価、この2つがございまして、特に具体的にお示しをしているのは、47ページ、48ページは心臓ペースメーカー指導管理料に係る改定時の資料も含めて、現行の内容でございます。

 前後して恐縮ですけれども、46コマ目の記載、これは前回改定のときに検討を行った際の中医協における議論の資料、考え方をまとめたものでございまして、1はいわゆるD to Dのケース。先ほど申し上げました考え方、D to Pのケース、下でございますけれども、対面診療に比べて患者に対する医療サービスの質が上がるということに関しまして、評価を行うという考え方で検討を行ってきたということでございます。

 次に、遠隔診療に関しましては、51コマ目から、52コマ目、53コマ目、これは医師法にかかわる取り扱いにも密接に関係をいたしますので、資料としておまとめをしております。52コマ目にその概略でございますけれども、3つの四角囲みがございまして、基本的考え方、これは総論的なまとめですけれども、診察は医師または歯科医師と患者が直接対面で行うということがまず基本原則ですということであります。基本原則の上で、補完ということで遠隔診療を行っていただくということですけれども、具体的な事例、具体的な考え方について、平成9年と平成27年に通知等でお示しをしているということでございます。

 その概略が書いてございます。平成9年のポイントがここに掲げてございますとおりでありまして、原則として、直接の対面診療によるということでございますとか、53コマ目の例示にございますけれども、幾つか遠隔診療の例としてお示しをしております。

 その後、27年、一昨年でございますけれども、明確化をするということで、あくまで例示であるということでございますとか、遠隔診療は直接の対面診療を行った上で行わなければならないというようなことも含めて整理しているというのが、医師法上の取り扱いでございます。

 最後ですけれども、54コマ目以降に最新の状況ということでお示しをしております。まず55コマ目、56コマ目、57コマ目あたりでありますが、近年、こういった状況の中で、遠隔診療につきましては推進をしていくという大きな方向が、言ってみれば、いろいろな会議や検討の場において求められているということでございまして、55コマ目、これは日本再興戦略に係る取り扱いでございますけれども、例えば初診であっても、直接の対面診療を行うことが困難な場合について検討することが求められているという話でございますとか、56コマ目でございますけれども、未来投資会議における議論の中で、AIでございますとかICTに係るさまざまな推進策、取り扱い、特に診療報酬については検討していくというようなことを方向としては打ち出されているというのが、5657の資料でございます。

 最後、58コマ目でございますけれども、遠隔医療に関します形態のモデルということでございます。これは日本遠隔医療学会が中心となって調査を行った現在のさまざまな取り組みということでございます。表にしてお示しをしておりますのは、従来、在宅療養のようなものを想定しているケースであったと思われるのですけれども、近年では、特に慢性疾患の予防や管理、あるいは健康管理、指導といったものにつきましても、形態的に広がっているということでございます。

 最後、まとめでございますが、59コマ目、60コマ目、2つにまたがっておりますので、ボリュームがふえておりますけれども、四角の破線囲いで今、御説明しましたことをまとめております。内容的には口頭で御説明したことをほぼ重複してまとめておりますので、詳細な説明は省略をさせていただきますけれども、提供体制とか患者さんの状態、内容と医療費、それから、診療報酬上の評価、そして、今、見ていただきました最近の動向をまとめて記載をしております。

 最後の四角、矢印の先でございますけれども、本日、きょう、ここでお示しをしましたこと以外のことも含めまして、外来医療のニーズが大きく変化をしております。それから、多様化をしておりますので、より質の高い適切な外来を提供できるということを目指して、外来患者さんの特性でありますとか、病態に応じた評価、あるいは新しいサービスの提供のあり方についてどう考えていただくかということを御検討いただきたいと考えております。

 事務局からは以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。

 では、松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 まず、4コマ目なのですけれども、一般診療所の総数は横ばいであるということと、無床の診療所は増加して、有床診療所が減少しているということは、我々が考えるに、有床診療所の無床化が進行しているのではないか。このままいきますと、大変なことになる。ですから、診療報酬で手当てして進行をとめないと、地域包括ケアシステムが崩壊してしまうのではないか。我々、外来診療や在宅医療を行っておりまして、最後のとりでとなるのは入院施設であります。これは在宅医療のところでも述べましたけれども、有床診療所がなくなることは、地域の医療が衰退していくことにつながると非常に懸念をしております。そこで、有床診療所の減少に関しまして、事務局の見解をお尋ねしたいと思います。

 次いで、16コマ目なのですけれども、年齢階級別の割合は65歳以上で増加傾向にあるということで、これは我が国の診療所が充実した設備を持って、検査、診断、治療、投薬、時に健診と、高齢者にとって便利なワンストップサービスを可能としております。超高齢社会にふさわしい存在であるからだと自負をしております。

 次いで、23コマ目ですが、複数の医療機関で受診した患者の割合が65歳未満で2割から3割、70歳から74歳までで4割強、75歳から84歳で5割弱、85歳以上で4割程度となっております。これは、高齢になれば複数の生活習慣病に罹患することが多くなりまして、一人のかかりつけ医で対処することは困難ということになります。特に専門医がかかりつけ医として開業しております我が国では、患者が複数の医療機関で受診することは自然なことだと思います。しかも、諸外国に比べまして、安価であることも我が国の特色だと言えるでしょう。

24コマ目、25コマ目を見ますと、診療種別の医療費が、明らかにここで調剤の伸びが大きいと思われます。人口構造の変化による影響よりも他の要因、これは26コマ目、27コマ目からも明らかでありますが、医薬分業や調剤費用などの増加が考えられるのではないかと思います。

40コマ目、41コマ目ですけれども、28年度改定で、地域包括診療料、同加算の要件の見直しのほか、認知症地域包括診療料、同加算及び小児かかりつけ診療料が新設されます。これらは、かかりつけ医のあるべき姿を示したもので、日本医師会はかかりつけ医機能の評価の道筋をつけたものと考えております。かかりつけ医機能をさらに充実、強化するために、平成28年4月より、日本医師会、日医かかりつけ医機能研修制度を開始しました。初年度は、これまでに8,000名以上の医師が研修に参加しております。

 そして、42コマ目ですけれども、紹介状なしの大病院受診時の定額負担の導入など、外来医療の機能分化も図られました。

 また、43コマ目ですけれども、向精神薬の適切な処方の促進は評価できるものの、依然として7種類以上の処方の減算は残ったままで、違和感を覚えております。

 次いで、その他の遠隔診療ですけれども、52コマ目にあります。また、医療課長の説明にもありましたように、診療というものは医師と患者が直接対面して行われるのが基本で、あくまでも対面診療の補完でなければならないと考えます。そこで、質問させていただきますが、ここにあります1の離島、僻地の患者の場合以外、どのような場面が想定できますか。

 2の別表、これは53コマ目ですが、その患者はほぼ在宅で寝たきりと考えられますが、先ほど慢性疾患というお話もございました。ほかに通院できないどのような患者像が考えられますか。

 以上、有床診療所に関しての見解と、最後の2つの質問についてお尋ねをします。

○田辺会長

 以上2点に関しまして、では、医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 まず1点目、有床診療所の減少をどう捉えるのかというところでございます。これは有床診療所の課題、問題は、かねてからずっと指摘をされていると私どもとしては認識をしております。特に有床診療所は、病床を持つ診療所ということでございますけれども、運営されております形態がさまざまございます。分娩施設でございますとか、あるいは単科の入院・手術を行っておられるような診療形態もあれば、特に松本委員が恐らく念頭に置かれておりますのは、地域包括ケアに言及されましたので、地方では地域の診療所の中で一時的な入院あるいはさまざまな地域における入院機能と外来機能、あるいは在宅の機能を組み合わせながら、地域包括ケアシステムを構築していくに当たって、非常に重要な拠点となるインフラであるという御指摘は従来からなされておりまして、そういった拠点となるべき診療機能が、言ってみれば、施設数として減ってきているということについての危機感ということであろうと思います。

 私どもの認識としましては、今、お話をしましたとおり、必要な診療機能を維持していくのは当然だろうと思いますし、そういった努力について、診療報酬でさまざまな対応ができる、あるいはするべきだということにつきましては、よく御検討いただいた上で、事務局としてもそのような対応について御提案していきたいと考えております。

 専門診療をやっておられるような、分娩施設も含めてですけれども、そういった形態はそういった形態なりの分析が必要ですし、特に課題となっております中山間を中心とする地域包括ケアシステムの中での役割を担える有床診療所につきましては、今般、その療養病床の取り扱いの議論とも重なる部分もありますので、医療の提供体制全体をどう考えるのかということと、介護保険の施設の考え方、動向も踏まえまして、今回、言ってみれば、同時改定でございますので、そういった地域のさまざまなサービスをどう確保していくのかというコンテクストで、必要な資料でございますとか、課題を提示しながら、よくよく御審議をいただきたいなというのが、現時点での私どもの認識でございます。

 2点目でございますけれども、遠隔診療で、資料といたしましては、52コマ目でございます。例示ということで、それ以外のものをということでございますけれども、資料で明示をしているところが、記載上はないのでありますが、53コマ目の平成9年の例示でございますけれども、ここで示しておりますさまざまな、先ほど主には寝たきりということを念頭に置いているのではないかという御指摘でございますけれども、こういった診療につきましては、僻地、離島以外のものにつきましても対応することが可能であると。つまり、僻地、離島に限って、かつ、この53コマ目に書いてある例示に限定しているということではないのだという趣旨のことを、総論的に52コマ目の1では言及していると、そういう理解でございます。

 3点目の質問も、同じ話であろうと思いますが、今、お答えした範疇に入っていると思います。

 以上でございます。

○田辺会長

 松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 質問の2点なのですけれども、ここにあります、52コマ目のところに、いわゆるこの真ん中の医政局長通知の留意事項の一部という中で「例えば、離島、へき地の患者の場合など」とは書いてありますね。この「離島、へき地の患者の場合」は、例示であることと、わざわざこれ以外にもありますよという意味にこれはとれるわけです。2の「別表の患者の場合」は例示であると、これも書いてある。だから、何でもありなのかということを懸念しているわけです。例えば、例は悪いですけれども、ちょっと出かけるのが面倒くさい、外へ出るには着がえもしなければいけない、それが面倒くさいから往診してもらおう、往診は難しかったら、では、テレビ電話で遠隔診療はどうだろうかと、そういうような安易な気持ちででも、遠隔診療というものは認めるのかどうかということで、お聞きをしております。その辺はどうでしょうか。

○田辺会長

 では、医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 今回、医師法に係る取り扱いを、言ってみれば、現状、事実関係としてお示しをしておりますのは、松本委員も御指摘のとおり、考え方とか通知文を前提にした上で、診療報酬でどう考えるのかという話につないでいく必要がある、そういう問題意識でお示しをしております。今の御指摘の大前提として、これはほかのコマにも同じ文言がありますけれども、52コマ目でいきますと、基本的考え方の一番最初に、これは松本委員御自身もおっしゃいましたが、大前提は、診療というのは、直接対面診療が原則なのです、基本なのですということがあって、それで、具体的にこういうケースについてという例示、通知がありますということです。

 ただ、これは言ってみれば衛生法規、医師法上の取り扱いとしての考え方でございますので、個々の診療のあり方とか、あるいは特に診療報酬の取り扱いについては、さまざまな形態がある中で、報酬をお支払いするというものの考え方を、より明確にしているというのが実情でございますので、この5253あたりの医師法上の取り扱いは、おっしゃるとおりいろいろなバリエーションがあり得ますので、考え方としては、かなり幅が広いということでございます。原則はあくまで対面診療で、補完ですということが明記されているのみなので、バリエーションというのは相当あるというのは、御指摘のとおりだと思います。その上で、あくまで診療報酬でお支払いをする、あるいは保険診療として考えるべきものはどういうものなのかというのが、この場で御議論いただくべき内容ですので、そこは必ずしも一致していない部分は当然あろうかと理解いたしております。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 そうであれば、52コマ目の一番下の※印、細かいですが「直近では、平成28年3月に、SNS等のみによる診察等対面でなく遠隔だけで診療を完結させることに係る考え方について、通知を発出」と書いてありますが、これは何か物すごく気になるのですけれども、何を書いたのですか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 御指摘の点だけでなく、関連する通知自体は、きょうお示しをしておりませんで、恐縮ですけれども、次回以降、実際にこの部分のセクションで審議をしていただく際に改めて提出させていただきたいと思います。

○中川委員

 まさかと思うけれども、対面診察は不要だなどとは書いていませんね。それも記憶にないですか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 申しわけございません。手元にはないのですが、原則がうたってある以上、その原則に反することを書いていることはないものと承知をしております。

○田辺会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 その上で、57コマ目、未来投資会議の資料ですね。これは大臣が出席されて発言されたときの資料だと思いますが、遠隔診療、平成30年度診療報酬改定での対応を検討していく、AI、平成30年度診療報酬改定において、AIを用いた診療支援に向けたインセンティブづけの検討を行うと、余りにもこれは拙速ではないですか。あえてこの場で私はくぎを刺したいのですが、こういうところで大臣が発言されると、診療報酬改定の議論に大きく影響すると思うのです。医療課長として、この辺についてのお考えをお聞きしたいと思います。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 私どもの理解、もちろん大臣のもとでこういう方針を大臣がお示しをするということで、当然事務局としての立場の医療課も含めて、さまざまな議論あるいは了解のもとで、大臣の方針でやっておりますので、私どもとしましては、ここに記載しておりますとおり、検討していくということでございますので、現にきょうがまずその第一歩の場であります。ですから、そういったことを検討していくということを、大臣の方針もそうでございますけれども、中医協において、さまざまな診療の形態など日々変わってきているというのも事実でございますので、適切なものにつきましては保険診療に取り入れていただくという中医協の大原則からしても、合致をすると思いますので、引き続き御審議をいただきたいというのが、私どものスタンスでございます。

○田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 随分お上手なお答えだと思いますが、平成30年度診療報酬改定において具体的に何かをするということではないですね。特にAIについては。

○田辺会長

 医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 これから御議論いただくということを、この資料の時点でもそうですし、現時点でそのとおりでございますので、結論は、この後の御議論の後で最終的に取りまとめていただくということだろうと思います。

○中川委員

 これ以上責めてもあれですので。

○田辺会長

 ほかにいかがでしょうか。

 幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 私の持論ではございますが、ICTは医師と患者のかかわり方を変えると思っております。遠隔診療という言葉自体がなじまないような気もしておりますが、ICTを活用した診療については慎重にではありますが、進めていくべきだと思っております。

 平成27年の8月の通達で、慢性期の疾患など、状態が安定している患者に対し、遠隔診療を実施しても医師法20条には抵触しないということが示されております。前々回、在宅医療の議論の際に、訪問診療対象患者の疾患・医療行為については、その半数が健康相談、血圧測定、服薬管理のみであるという実態が示されたことや、本日の資料の20ページにあります外来患者の傷病別患者数で、高血圧、高脂血症、糖尿病といったいわゆる生活習慣病患者の外来が多いというデータからも、このような外来患者に対しては、どのような医療行為が行われているのかというデータもあれば、示していただきたいと思います。おそらく、このうちの何割かは、例えば、スマートフォンやテレビ電話などのICTを活用することで、診断できる患者がたくさんいらっしゃるのではないかと思います。このようなことから、ICTを活用した遠隔診療を拡大していくことにより医療費も適正化が図れますし、患者や医師の負担も軽減されるのではないかと思いますので、慎重にではございますが、検討していくべき論点だと思います。

 それから、もう1点は、質問でございます。27年の8月の通達により、例えば、高血圧疾患の患者などについて、条件付きで、患者の希望により遠隔診療が可能であることを明確化したわけですが、この場合に、処方箋も発行していただいて、それを直接、かかりつけ薬局に送付し、患者が薬局まで薬を受け取りに行くことで、患者の負担がさらに軽減できると考えられますが、処方箋は遠隔診療で発行することが可能でしょうか。

○田辺会長

 ほかの会議の声が入っているような気がしますけれども、今の御質問に関して、医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 今、お話しいただいた、処方箋のやりとり自体は、現行の体系といいますか、制度上も、必ずしも妨げているものではないということでございます。

○幸野委員

 承知しました。やはり、病態の安定した患者にとっては非常に負担軽減にも繋がると思いますので、ICTを活用した遠隔診療について、ぜひ今後検討していきたいと思います。

○田辺会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 そういうようにおっしゃるかなと思っていました。52コマ目ですけれども、基本的な考え方は先ほど医療課長が説明されましたが「遠隔診療は、あくまで直接の対面診療の補完であるが」ということに関して、幸野委員は反対なのですか。まず、そこから確認したいと思います。

○田辺会長

 幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 反対ではありません。もし急性増悪など病態が悪化した場合には、当然対面診療を行うべきです。平成9年の通達にも示されたように、慢性疾患で病態が安定している患者については、ICTを活用した遠隔診療を取り入れてもいいのではないかと思います。

○中川委員

 病態が安定している方はと先ほどからおっしゃっていますけれども、定期的にかかりつけ医を受診して、定期的な診察と検査をしながら、病態が安定していると、そういうように考えるのが普通なのです。安定しているからいいのだということは違うと思います。そして、この前も言いましたけれども、かかりつけ医が患者さんの病状だとか、最近の体調だとか、顔色を見たり、息遣いを見たり、表情を見たり、それも含めて医療なのです。スマートフォンで状態だけ確認すれば、報告すればというのは、医療の原則に反すると思います。その辺のことは、私どもは一歩も譲れません。申し上げておきます。

○田辺会長

 幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 例えば、高血圧疾患を抱えており、長期に渡って通院されている患者がいらっしゃったとします。自宅で血圧を測定し、その結果を医師に電子メールなどで報告する。また、必要であればスマートフォンなどのテレビ電話で問診を受ける。このようなことと、医療機関に出向いて、血圧を測定したり、診察するということは、何か相違がございますか。私は然程違いがあるとは思いません。

○田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 幸野さん、血圧は同じ人でも一日のうちでも物すごく変動するのは御存じですか。そして、自宅ではかるのと医療機関ではかるのも違う。それから、その直前の行動によっても違う。そして、毎月の中でどういうように変化するのか。変動するのです。そういうことも含めて、そのときの体調がどうだったかも含めて、それを診察する、診療する、診立てる、それが医療なのです。ぱっとはかって、これでいい悪い、そういうものではないのです。その辺のところは、なかなかかみ合いませんね。

○幸野委員

 現在は、ウェアラブル端末において、継続的に血圧を一日中測定することが可能となっておりますので、そのようなものを利用するのも一つの方法だと思います。

○田辺会長

 松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 患者の利便性という観点から幸野委員は言われているのだと思いますが、まさにその辺が心配で、私はお聞きしたのです。患者さんの都合というものはあるとは思いますけれども、我々は極端なことを言えば、駐車場に車をとめて、車の乗りおりから観察ができれば、しています。待合室の状態、待合室から診察室へ入るときの様子、歩く姿、椅子に座る動作、そういうものも観察しているのです。だから、血圧が安定しているから大丈夫だとか、そういうことだけではないのです。そこで小さな変化があったときにどう対処するのかというのを見ながら我々はやっていますから、少し御理解をしていただきたいと思います。

○田辺会長

 吉森委員、お願いいたします。

○吉森委員

 先生たちがおっしゃるのはそのとおりでありますが、この57コマ目の左側にありますICTを活用した医師対患者のケースでも、モニタリングということでいろいろなことができるということもございますので、言いたいのは、近年ICT、さらには人工知能というAI、これらの活用があらゆる分野でどんどん進んでいるわけでございますし、これを医療のサポートということで、当然ながら、医師と患者の対面でという診療の原則と抵触しないというか、両立する範囲で、こうした技術の活用を取り入れて前向きに検討していく。そういう趣旨でやるということで、ここをキックしているのではないかと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

ICTを活用したこれまでの対面診療と、遠隔診療とを一緒に議論するのはやめたほうがいいと思うのです。ICTを活用してはだめだなどとは、我々は言っていません。ICTイコール遠隔診療として、幾らでもこれからは遠隔診療で済むのだということではないということを言っているのです。通常の診療にICTを活用するというのは、これは時代の、科学技術の進歩ですから、そのこと自体を否定しているわけではないのです。

○田辺会長

 松原謙二委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

 今のが一番本質です。僻地とか離島の遠隔診療というものは、どうしても必要なものです。その話と都市部においてICTを使うという話は次元の違う話です。一緒に議論されること自体がおかしいのではないかと思っています。患者さんにとって、一番いい医療をするという点で考えたら、僻地や離島の遠隔診療は遠隔診療、そして、都市部においての診療については、別のものとして、よく議論してまいりましょう。

 松本委員が申しましたように、診察というのは、数字だけを見ている話ではありません。一挙一動から、その方の表情、話しぶり、話す内容、いろいろなことを参考にして、いろいろな判断をしているところであります。血圧だけを見ているのではないということを十分に御留意いただきたいと思います。僻地の離島の医療と都市部のアメニティとを一緒に議論するとおかしなことになりますので、御注意いただきたいと思います。

○田辺会長

 幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 承知しております。もし患者の方がICTを活用した診察を希望された場合には、病態が安定していることが確認できるのであれば、行ってもよいのではないでしょうか。まずはモデル的に実施し、実施状況を検証してみてはいかがでしょうか。

○田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 今のはお答えを保留しておきます。これ以上やってもかみ合わないので、話をほかに移したいので、申しわけありません。

22コマ目ですが、年齢別平均傷病数と外来受診率というグラフがあります。これは65歳から84歳までの高齢者では、平均傷病数及び外来受診率は増加するというように、非常に65歳からすごく増加するように見せていますが、この印のところで、通院者の中に、あんま・はり・きゅう・柔道整復師に通っている者を含むとなっているのです。これは違うでしょう。今のところを除外するとどういうグラフになるのか、次回、出していただけませんか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 このデータの出所が22コマ目の一番下でございますけれども、国民生活基礎調査であります。中川委員、御指摘の点はそのとおりでございまして、ちゃんと分析をする必要がありますので、別の形でこのもともとのデータ、そこの内訳がわかりませんので、別のデータを活用して、今の点については改めて御説明させていただきたいと思います。

○中川委員

 殊さらに高齢者は外来受診率が高いと見せるようにしていると思われるようなものはやめていただきたいと思います。

 それから、38コマ目と39コマ目、初診料と再診料の変遷というもので、平成26年、282点に上がっていますけれども、これは消費税対応ですね。丁寧にそう書いていただかないと、ただ点数が上がったように後々見えてしまうのではないですか。ぜひ、この辺の丁寧な記載をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○田辺会長

 猪口委員、お願いいたします。

○猪口委員

 資料の27コマ目から30コマ目なのですけれども、この10年間で非常に調剤が大きく伸びているということと、29コマ目と30コマ目で、院内処方、院外処方の差が出ているわけです。それを見ますと、院内処方のほうが調剤の種類も少ないし、点数も少ないということがあります。ましてや、この調剤料が院内と院外で大きな差がついておりますので、この調剤の伸び等を見ますと、もう一度院内処方のあり方、これは調剤料も含めて、今、非常に低いので、これが行われなくなってきております。もう一度ここを評価することによって、院内処方をふやすというのも一つの方法ではないかと思いますので、ぜひそこのところの議論も今後していただけたらと思います。

○田辺会長

 平川委員、お願いいたします。

○平川委員

 外来医療の課題案のところで最初に質問ですが、最後の60ページに書かれた破線ではない一番下の黒枠のところの意味合いですが、これは、今後はこういうことだけしか議論しないというのか、この枠囲みの意味合いを一つ教えていただきたいと思います。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 これは先般の在宅から始まりまして、入院、外来と進めさせていただいております。いずれも共通ですけれども、ここに書いてあること以外の課題、論点については、むしろ委員のほうでお気づきの点があればお示しをいただきたいということを前提に、事務局としては提案をしております。

 その上で、60コマ目の一番下でございますけれども、るる、あくまで総論として外来診療を取り巻く状況とか、考えられます課題、それから、先ほどいろいろ御議論ありましたけれども、ICT、遠隔診療についても課題として私どもは認識をしておりますので、そういったことについてどう考えていくのかという投げかけにさせていただいているということでございます。

○田辺会長

 平川委員、お願いいたします。

○平川委員

 わかりました。

 それで、例えば前回改定で外来医療を初めて議論したときの課題の中には、外来の機能分化・連携というようなことなど、今回は余り書いてありません。前回は、機能分化の問題や効率化の問題を含めて、どうしていくのかというようなことが課題として挙げられておりましたし、かかりつけ医やかかりつけ歯科医の課題、生活習慣病治療薬に対する対応と、その残薬も含めて課題とされてありました。この60ページの一番下の枠の中だけを見ますと、どうも充実のことしか記載されていないように思いますので、改めて外来医療における効率化の問題についてもしっかりと議題をしていくということや、多剤投薬の問題についてもしっかりと課題として議論していくべきではないのかと考えています。そういった意味では、今回示されたデータもまだまだ足りないのではないかと思っていますので、ぜひともよろしくお願いをしたいと思っています。

 以上です。

○田辺会長

 では、吉森委員、お願いいたします。

○吉森委員

 2点ほど要望と意見です。資料59ページの外来医療の課題の医療提供体制の黒ポツ3つ目に、15歳未満の人口の減少傾向の中で、15歳未満の推計外来患者数や時間外・休日・深夜加算の算定回数は横ばいというか、実質的には伸びているのだろうと推測します。中でも、特に乳幼児は急な体調変化によって時間外に医療機関を受診することは多いのだろうと思いますし、また、大人と比べて意思疎通が十分にとれないということでは、保護者の方も医療機関を受診すべきなのかどうなのか判断に迷うケースも多いかと思います。その際には、ここに資料提供があります13コマ目の小児救急電話相談「♯8000」、これが昨年から47都道府県で活用されてきたということと、14コマ目にありますように、60万件以上伸びてきているということであり、これは国とともに、我々保険者も含めて、周知広報により力を入れていただくということで、ぜひお願いしたいと思います。

 もう一点、42コマ目に去年の4月から紹介状なしの大病院受診の定額負担が導入されましたが、その評価分析、これに資するエビデンスデータをぜひ提供いただきたいと思います。といいますのは、やはり医療機関ごとの役割、機能分担、連携、さらには、かかりつけ医の強化、これをより明確にしていくということが必要だと考えておりますし、そういうことによって重複・頻回受診並びに多剤投与、この辺の課題対策に資する点が出てくるのではないかと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほか、いかがでございましょう。

 万代委員、お願いいたします。

○万代委員

 きょうは総論ということでございますので、最後の59コマ目、60コマ目のまとめのところでお話をしたいと思います。

 医療提供体制は別といたしまして、2番目の括弧の患者の状況あるいは診療内容と医療費というところを見ますと、小児を除きますと、どちらかというと高齢者に焦点が置かれて、なおかつ、その受療率であるとか病気を持つ数ですね。そういったものが多いという事実関係が示されております。それをどう解釈するのかはいろいろあるかと思いますが、私は平川委員とは全く逆で、むしろこういったことがあるので、そこを抑えようというような論調にもとれなくもないかなとは感じております。

 とは言いながら、もちろん生活習慣病については、当然、生活習慣に基づいてこういう疾病が出るということについては反対するものではございませんけれども、そういった生活習慣病に基づいて派生するいろいろな病態というものがございますので、そういった周辺の疾病に関する治療における医療費の高騰、そういったことも考えながら、生活習慣病関連の疾病に取り組むべきであり、すぐ本人の自己責任という形での論調は非常に望ましくはないとは考えております。

 したがいまして、その下の矢印の丸にありますように、外来患者の特性や病態に応じた評価ということにつきましては、きちんとした切り分け、あるいはアウトカムを入れた、あるいは本人の行動変容とか、そういったような考え方も入れたアウトカムも含めた評価ということも一つは軸となるかなとは考えております。

 さらに、昨年の1221日の総会で、平成30年度の改定に向けた進め方ということで、医療の機能分化ということは、これまでと同様に言われているわけでございますけれども、それについては当然かなと思います。ただ、その際に、前回の改定でも行われましたように、きめ細かな対応です。例えば、診療報酬は全国一律ではございますけれども、一律とは言いながら、できるだけ、現場の医療機関あるいはそこを受診する患者さんが混乱しないような、きめ細かな対応をするという意味での外来の機能分化ということも必要かと考えておりますので、意見として申し上げます。

 以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほか、いかがでしょうか。

 安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 きょうは外来の第1回目ということで、総論的な資料に限られている中で、調剤のほうの御説明もいただきました。課長の説明の中にも、医薬分業の伸びだとか、薬剤費の影響ということを入れていただき、そのとおりだと認識しておりますが、今後、さらにそういった議論をする際に、昨年の9月には医療費の伸びの要因分析などもきちんとやっておりますので、そういったさまざまなデータに基づいて議論をする必要があろうかと思います。薬剤費についても高額な薬剤、それから、後発医薬品の推進、そういったさまざまな要素がありますので、ぜひそういった資料に基づいた議論を進めていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほか、いかがでございましょう。

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

59コマ目の一番下のポツですが「診療種別の医療費を見ると、外来医療費(入院外+調剤)は増加傾向。伸び率を見ると、入院外に比べ、調剤の伸びが大きいが、医薬分業や薬剤費用の増加等の影響が考えられる」と。

 そのとおりだと思うのですが、その上で、25コマ目、これは非常にわかりやすくていいものをつくっていただいたと思うのです。それで、この人口構造の変化、影響ではなくて、その他の要因が、調剤については非常に大きいのだということを意味していますね。今、高額医薬品の陰に隠れて調剤技術料の伸び、これが非常に影が薄くなっていますが、私はそのようなことは決してなくて、しっかり伸び続けているのが一つの要因、これは忘れてはいけないと思うのです。

 そこで、次期改定に向けて、財源の手当てはこれから関係者が頑張って確保されるのだと思いますが、調剤報酬改定財源のあるべき姿を中医協でも議論していくべきかなと意見を申し上げておきます。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほか、いかがでございましょう。

 さまざまな御意見をいただきましたけれども、ほかに御質問等もないようでございますので、本件にかかわる質疑はこのあたりとしたいと存じます。

 本日の議論を踏まえまして、引き続き次回以降、さらに議論を進めてまいりたいと思っております。

 本日の議題は以上でございます。

 なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の総会は、これにて閉会といたします。

 どうもありがとうございました。

○眞鍋医療課企画官

 どうもありがとうございました。

 次の費用対効果評価専門部会でございますけれども、会場の準備と若干の休憩のお時間をいただきまして、舞台袖の時計で1110分から開始をさせていただければと思います。1110分から開始ということで、よろしくお願いしたいと思います。


(了)
<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

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