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2017年2月7日 第9回社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会 議事録

社会・援護局総務課

○日時

平成29年2月7日(火)10:00〜12:00


○場所

東海大学校友会館 「阿蘇の間」
東京都千代田区霞が関3−2−5霞が関ビル35階


○出席者

田中 滋 (委員長)
阿比留 志郎 (委員)
石本 淳也 (委員)
井之上 芳雄 (委員)
上野谷 加代子 (委員)
鎌倉 克英 (委員)
川井 太加子 (委員)
(代理:小島誉寿参考人)
(代理:関口美栄子参考人)
武居 敏 (委員)
平川 則男 (委員)
森脇 由夏 (委員)

○議題

ソーシャルワークの機能について
その他

○議事

○田中委員長 皆さん、おはようございます。

 定刻となりましたので、ただいまから、第9回「社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会」を開催いたします。

 委員の皆様方にはおかれましては、お忙しいところ、お集まりいただき、まことにありがとうございます。

 初めに、事務局より、本日の委員の出席状況について、報告をお願いします。

○菊池福祉人材確保対策室長補佐 それでは、本日の委員の出欠状況について、報告いたします。

 本日は、黒岩委員、高橋委員、堀田委員より、御欠席の御連絡をいただいております。

 また、黒岩委員の代理として、神奈川県保健福祉局福祉部長の小島誉寿参考人、高橋委員の代理として、全国福祉高等学校長会副理事長の関口美栄子参考人に出席いただいております。なお、定塚社会・援護局長は、公務のため、欠席しております。

 以上でございます。

○田中委員長 ありがとうございます。

 ただいま御紹介がありました、欠席委員の代理として、出席いただいている参考人について、皆様方の御承認を頂戴と存じますが、よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○田中委員長 ありがとうございます。

 カメラは、ここまでとさせていただきます。

 

○田中委員長 続いて、資料の確認について、事務局から確認をお願いします。

○菊池福祉人材確保対策室長補佐 それでは、お手元の資料について、確認をさせていただきます。

 本日は、配付資料といたしまして、資料1「ソーシャルワークに対する期待について」資料2「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会での議論について」参考資料といたしまして「地域医療強化検討会中間とりまとめの概要等」を配付しております。また、鎌倉委員、上野谷委員から提出された資料を配付させていただいております。

 御確認のほど、よろしくお願いいたします。

○田中委員長 ありがとうございました。

 ここから、早速、議事に入ります。

 本日は、まず「ソーシャルワークの機能について」委員の皆様から御意見をいただいた後、新たな医療のあり方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会で、中間的な議論の整理が取りまとめられていますので、その内容についても紹介をして、議論をしてまいります。

 初めに、資料1について、事務局から説明をお願いします。

○榎本福祉人材確保対策室長 皆様、おはようございます。

 福祉人材確保対策室長の榎本でございます。

 それでは、資料1に沿いまして、ソーシャルワークに対する期待について、御説明申し上げます。

 1ページでございます。こちらに、前回の福祉人材確保専門委員会での主な意見につきまして、まとめさせていただいております。

 まず1つ目の視点といたしまして、ソーシャルワークの機能ということで、さまざまな御意見をいただいております。

 2番目として、ソーシャルワークを担う人材に必要な能力ということで、御意見をいただいております。

 さらに3番目として、社会福祉士の活用につきまして、御意見をいただいております。

 それぞれの御意見の内容につきましては、こちらに記載のとおりでございますので、説明は省略させていただきます。

 2ページにまいりまして、本日の議題であります「ソーシャルワークに対する期待について」の論点1ということで、社会から期待されているソーシャルワークの機能とは、どのようなものかということでございます。

 論点に対する考え方でございますけれども、まずソーシャルワークの定義でございますが、国際ソーシャルワーク学校連盟/国際ソーシャルワーカー連盟によって、ソーシャルワーク専門職のグローバル定義が定められております。具体的には、ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束及び人々のエンパワーメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり、学問である。社会正義、人権、集団的責任及び多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学及び地域・民族固有の知を基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組み、ウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかけるとされています。

 また、日本学術会議の社会福祉・社会保障研究連絡委員会がまとめた報告書によると、ソーシャルワークとは、社会福祉援助のことであり、人々が生活していく上での問題を、解決なり、緩和することで、質の高い生活を支援し、個人のウェルビーイングの状態を高めることを目指していくことであるとされています。

 3ページでございます。次にソーシャルワークの機能でございます。

 こちらにつきましては、ソーシャルワークの専門職団体として、ソーシャルワークの発展や専門性の向上に向けた研究や活動を行っている、全米ソーシャルワーク協会が以下のとおり、ソーシャルワーク実践の目標を達成するために、ソーシャルワーカーが果たすべき機能を示しています。

 まず1番目に、人々の問題解決能力や対処能力等を強化するという目標を達成するため、事前評価、診断、発見、カウンセリング、援助、代弁・能力付与などの機能を遂行する。

 2番目として、人々や資源、サービス、制度等を結びつけるという目標を達成するため、組織化、紹介、ネットワーキングなどの機能を遂行する。

 3番目として、制度の効果的かつ人道的な運営を促進するという目標を達成するため、管理/運営、スーパービジョン、関係者の調整などの機能を遂行する。

 4番目として、社会政策を発展させ、改善するという目標を達成するため、政策分析、政策提案、職員研修、資源開発などの機能を遂行するというものでございます。

 論点に対する考え方でございますが、こうしたことを踏まえると、権利擁護・代弁・エンパワーメント、支持・援助、仲介・調整・組織化、組織マネジメント・人材育成、社会開発・社会資源開発、福祉課題の普遍化がソーシャルワークの機能と言えるのではないかと思います。

 次の論点として、4ページでございますが、論点2として、ソーシャルワークには、今後、どのような機能がもとめられていくのかというところでございます。

 論点に対する考え方でございますが「ニッポン一億総活躍プラン」や厚生労働省に設置した「『我が事・丸ごと』地域共生社会実現本部」の趣旨を勘案すると、支え手側と受け手側が協働して助け合いながら、暮らすことのできる地域共生社会を実現するとともに、対象者の属性にかかわりなく、丸ごとの課題に対応し、複合的な課題に対する包括的な相談支援体制、以下、包括的な相談支援体制といいますが、その構築や住民が主体的に地域課題を把握して、解決を試みる体制、以下、住民主体の地域課題解決体制といいます。それを構築するに当たり、今後、ますますソーシャルワークの機能及びソーシャルワークの機能を果たすものが求められています。

 そこで、まず1番目として、包括的な相談支援体制の構築についてということでございますが、包括的な相談支援体制の必要性については、例えば高齢分野や障害分野、生活困窮者自立支援制度、我が事・丸ごとの地域共生社会への実現など、さまざまなところで言及されております。

 高齢分野においては、地域の実情に応じて、高齢者が可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ、自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防、住まい及び日常生活の支援が包括的に確保される体制として、地域包括ケアシステムの構築に取り組んでおります。

 5ページでございます。次に障害分野においては、障害児者の自立促進と共生社会の実現に向けて、相談支援専門員には、ソーシャルワークの担い手として、そのスキル・知識を高め、インフォーマルサービスを含めた、社会資源の改善及び開発、地域のつながりや支援者・住民などとの関係構築、生きがいや希望を見出すなどの支援を行うことが求められているとされております。

 生活困窮者自立支援制度においては、複合的な課題があり、現行の制度のみでは、支援することが難しい人に対し、既存の個別的なニーズに対応する制度、福祉サービスを活用しつつ、ワンストップで、生活全般にわたる包括的な支援を提供する仕組みづくりが理念の1つとされております。

 新たな時代に対応した福祉の提供ビジョンにおいては、対象者を制度に当てはめるのではなく、本人のニーズを起点に、支援を調整することである。こうした考え方に立って、高齢者、障害高齢者、生涯児童、生活困窮者といった別なく、地域に暮らす住民誰もがその人の状況にあった支援を受けられるという、新しい地域包括支援体制を構築していくとされております。

 6ページでございますが、地域における住民主体の課題解決強化・相談支援体制のあり方に関する検討会、以下、地域強化検討会といいますが、それにおける中間取りまとめにおいては、多様な複合的な課題については、高齢、障害、子供といった、福祉関係だけではなく、医療、保健、雇用・就労、司法、産業、教育、家計、権利擁護、多文化共生など、多岐にわたる分野で、市町村単位、ときには都道府県単位の専門機関も含めた、多機関が協働する体制の中で、解決方法が考えられるべきであるとされています。

 こうしたことを踏まえると、包括的な相談支援体制とは、全ての人が安心・安全に、その人らしい自立した日常生活を継続することができるよう、福祉課題やニーズを発見した者、または、相談を受けた者並びに所属する社会福祉法人などの事業者が、福祉のみならず、医療、介護、保健、雇用・就労、住まい、司法、商業、工業、農林水産業、防犯・防災、環境、教育、まちおこし、多文化共生など、多様な分野や業種の公私の社会的資源並びに住民主体の地域課題解決体制と連動し、福祉課題の解決やニーズの充足に必要な支援包括的に提供するとともに、制度のはざまの問題や表出されていないニーズを把握し、必要に応じて、社会資源やサービスを開発する体制と言えるのではないかと思います。

 また、相談を受けた者が所属する社会福祉法人など、各地の事業所が役割を果たすことが求められております。

 7ページでございます。こうした包括的な相談支援体制を構築するために求められる、ソーシャルワークの機能として、以下のものがあるのではないか。

 地域において、支援が必要な個人や世帯及び表出されていないニーズの発見、地域全体で、解決が求められている課題の発見、相談者の社会的・心理的・身体的・経済的・文化的側面のアセスメント、相談者個人、世帯並びに個人と世帯を取り巻く集団や地域のアセスメント、アセスメントを踏まえた課題解決やニーズの充足及び適切な社会資源への仲介・調整、相談者個人への支援を中心とした、分野横断的な支援体制及び地域づくり、必要なサービスや社会資源が存在しない、または、機能しない場合における、新たな社会資源の開発や施策の改善の提案、地域特性、社会資源、地域住民の意識などを把握するための地域アセスメント及び評価、地域全体の課題を解決するための業種横断的な社会資源との関係形成及び地域づくり、包括的な相談支援体制に求められる価値、知識、技術に関する情報や認識の共有化、包括的な相談支援体制を構築するメンバー組織化及びそれぞれの機能や役割の整理・調整、相談者の権利を擁護し、意思を尊重する支援や方法などの整備、包括的な相談支援体制を担う人材の育成に向けた意識の醸成でございます。

 

 こちらの部分の2番目の課題であります、住民が主体的に地域課題を把握して、解決を試みる体制の構築についてでございます。住民主体の地域課題解決体制の必要性についても、さまざまな言及がなされています。

 まず社会福祉法においては、地域住民について、支援が必要なものを地域で支えるため、相互協力により、地域福祉を推進していくことが求められています。

 「ニッポン一億総活躍プラン」においては、福祉分野においても、支えて側と受け手側に分かれるのではなく、地域のあらゆる住民が役割を持ち、支え合いながら、自分らしく活躍できる地域コミュニティーを育成し、公的な福祉サービスと協働して、助け合いながら暮らすことのできる地域共生社会を実現する必要があるとされています。

 地域力強化検討会中間取りまとめにおいては、誰かに任せようと思うのではなく、自分たちで何かできないかと思える意識は、ソーシャルワークの機能を果たす者の働きかけにより、1つの課題に対して、地域住民も一緒に解決していく過程を繰り返し、気づきと学びを促すことで、つくり上げられるものであるとされています。

 また、他人ごとを我が事に変えていくような働きかけをする、いわば地域においての触媒として、ソーシャルワークの機能がそれぞれの住民に身近な圏域に存在していることが重要であるとされています。

 9ページでございます。内閣府共助社会づくり懇談会が取りまとめた報告書「共助社会づくりの推進について〜新たなつながりの構築を目指して〜」においては、目指すべき共助社会の姿は、個人の多様な価値観や意思が尊重されながら、新たなつながりが構築され、全員でつくり上げていく社会であるとし、共助の担い手の第一は、地域住民であり、地域社会に存在する課題の認識と、当事者としての自覚が課題であるとされています。

 認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)においては、認知症の人の意思が尊重され、できる限り、住み慣れた地域のよい環境で、自分らしく暮らし続けることができるものであることが望まれる。これを実現するためには、国を挙げた取り組みが必要であり、関係省庁の連携はもとより、行政だけでなく、民間セクターや地域住民みずからなど、さまざまな主体がそれぞれの役割を果たしていくことが求められているとされています。

 このほかにも、地域住民には、社会的排除、社会的孤立、ひきこもり、ホームレス、いじめ、育児・子育て・介護不安、虐待、災害、自殺など、支援が必要な人々や状況並びに表室されていないニーズの発見、発生の予防・未然防止、適切な機関・団体につなぐなどの役割が期待されています。

10ページにまいります。こうしたことを踏まえると、住民主体の地域課題解決体制とは、住民一人一人が地域福祉を推進する主体及び地域社会の構成員であるという当事者意識を持ち、地震の身近な圏域に存在する多種多様な福祉課題や表出されていないニーズに気づき、人ごとを我が事として捉え、地域課題の解決に向けて、それぞれの経験や特性などを踏まえて、役割を分かち合う体制と言えるのではないか。

 なお、各地域で構築されている包括的な相談支援体制と連携していくことが必要であると考えます。

 このような住民主体の地域課題解決体制をつくるために求められるソーシャルワークの機能としては、以下のものがあるのではないかと思います。

 ソーシャルワーカー自身が地域社会の一員であるということの意識化と実践化、地域特性、社会資源、地域住民の意識などの把握、個人、世帯、地域の福祉課題に対する関心や、問題意識の醸成、理解の促進、福祉課題の普遍化、地域住民が支え手と受け手に分かれることなく、役割を担うという意識の醸成と機会の創出、地域住民のエンパワーメント、住民主体の地域課題解決体制の立ち上げ支援並びに立ち上げ後の運営などの助言・支援、住民主体の地域課題解決体制を構成するメンバーとなる住民や、団体などの間の連絡・調整、地域住民や地域の公私の社会資源との関係形成、見守りの仕組みや新たな社会資源をつくるための提案、包括的な相談支援体制と住民主体の地域課題解決体制との関係性や役割などに関する理解の促進と考えます。

 なお、最後の11ページでございますけれども、今、御説明をいたしました、2つの論点、包括的な相談支援体制の構築及び住民主体の地域課題解決体制につきまして、図としてまとめております。これらを構築することによって、地域共生社会が実現されるということになると思っております。

 資料の説明は、以上でございます。

○田中委員長 御説明をありがとうございました。

 事務局資料の7ページまでに示された論点、8ページ以降の論点に対する考え方、この双方について、御質問、御意見等がありましたら、お願いします。

 鎌倉委員、どうぞ。

○鎌倉委員 日本社会福祉士会の鎌倉です。

 今、説明がありましたけれども、トル社会福祉士会の立場として、補足をさせていただければと思います。

 昨年1226日に公表されました、地域力強化検討会の中間取りまとめでは、ソーシャルワークの機能の必要性が明記されております。そして、地域共生社会の実現に向け、地域福祉計画の策定が努力義務化される方向です。それだけソーシャルワークが必要とされていると言えると思います。

 社会福祉士の立場から、トル機能を中心に再度説明をさせていただき、ソーシャルワークの中核的な役割を担う社会福祉士のあり方について、議論がさらに深まるということを期待して、発言させていただきます。

 社会福祉士会トルから提出しております、参考資料をご覧ください。

 まず1ページ目です。ソーシャルワークの専門職のグローバル定義について、補足説明させていただきます。

 今、説明にもありましたけれども、ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束及び人々のエンパワーメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり、学問ですので、実践と研究が両輪となっております。

 私たちソーシャルワーカーは、社会正義、人権、集団的責任、多様性尊重といった価値とソーシャルワークの理論、社会科学、人文学および地域・民族固有の知といった、分野横断的な知識及び技術に基づいて、実践を展開しております。

 実践は、当事者の力を重視し、「人々のため」はもとより、「人々とともに」、人々と環境の相互作用する接点に介入していきます。個人への直接的な働きかけから、地域全体や制度・施策への働きかけに至るまで、多岐にわたり展開していきます。

 2ページ目をごらんください。ソーシャルワークの機能につきましては、先ほど事務局から説明のありました、機能のとおりであると考えております。ただ、時代とともに、表現が少しずつ変化していきますので、今回は、「認定社会福祉士」の研修で使用するテキストから、用語を用いて、説明させていただきます。

 3ページ目をごらんください。この図は、例示として、ソーシャルワークの4つの機能を介護保険制度において、国が示す地域包括ケアシステムの図に当てはめたものです。当事者をはじめ、地域住民、専門職など、さまざまな構造への働きかけを示しています。

 (1)の機能は、クライアントとの相談援助など、直接的な働きかけを示しております。

 (2)の機能は、クライアントと医療や介護などの関係機関との関係構築や、調整の働きかけを示しております。

 (3)の機能は、地域住民同士による支え合い、ネットワーク構築など、相互の活性化に向けた働きかけ、医療・介護の連携の推進に向けた働きかけを示しております。

 (4)の機能は、社会資源の開発をはじめ、地域社会への働きかけを示しております。

 ソーシャルワークの機能について、詳しく説明させていただきます。4ページをごらんください。

 (1)の機能は、具体的には、相談援助をはじめとして、虐待を予防・対応する成年後見人として支援する、意思決定を支援する、支援を求めない人々にアウトリーチするなどが挙げられます。

 社会福祉士がソーシャルワークの機能を発揮している実践例として、2015年の成年後見関係事件の概況によれば、1年間に3,725人の社会福祉士が受任しておりまして、その受任件数は、1万7,736件となっており、後見人として、権利擁護の機能を果たしているなどが挙げられます。

 5ページ目です。(2)の機能は、具体的には、クライアントが必要な社会資源を活用できるように支援する、家族や地域住民、関係機関との関係を調整するなどが挙げられます。

 社会福祉士がソーシャルワークの機能を発揮している実践例として、前回の委員会でも示されましたが、高齢者福祉関係、障害福祉関係、医療関係、地域福祉関係、児童・母子関係、行政相談所など、さまざまな分野で就労し、調整の機能を果たしていることなどが挙げられます。

 6ページをごらんください。(3)の機能は、具体的には、地域住民のネットワークを構築したり、組織化したり、地域の力を高めます。また、他職種連携の推進や地域住民と専門職との協働を促進するなどが挙げられます。

 社会福祉士がソーシャルワークの機能を発揮している実践例として、地域住民をはじめ、関係機関等と協働しながら、認知症の方々の見守り、SOSネットワークを構築し、地域における見守りや捜索などの取り組みなどが挙げられます。

 7ページをごらんください。4の機能は、具体的には、地域の社会資源を活性化する、地域に不足する社会資源を開発する、制度・政策の円滑な運用に向けた仕組みを開発するものです。

 社会福祉士がソーシャルワークの機能を発揮している実践例として、被災地支援として、本会から延べ6,285名の社会福祉士を派遣しているというところを挙げております。これは、東日本大震災及び熊本震災のときの実績です。

 8ページをごらんください。地域力強化検討会の中間取りまとめでは、「我が事の地域づくり」において、触媒の機能を必要としています。また、「丸ごとの地域づくり」でも、地域住民の課題を丸ごと受けとめられる機能が必要とされております。

 9ページをごらんください。地域共生社会の実現に向け、中間取りまとめでも、ソーシャルワークの中核的な役割を担う専門職の必要性を明示しております。さらに、人材育成、確保、定着に関して、必要な措置を講ずるべきとしております。中核的な役割を担うソーシャルワーク専門職が、地域住民を支えていくことで、「我が事・丸ごとの地域づくり」につながっていくものと考えております。

10ページをごらんください。これまで述べさせていただいたことを整理いたしますと、地域共生社会の実現には、全ての福祉ニーズを総合的・包括的に捉え、人々とそれを取り巻く環境、地域社会に働きかけ、多様な社会資源を活用・開発することが不可欠です。つまりソーシャルワークの4つの機能をばらばらに展開するのではなく、同時一体的・包括的に展開することが必要だと言えます。

 私たち社会福祉士は、ソーシャルワーク専門職として、たゆまず研鑽を重ね、ソーシャルワークの機能を同時一体的・包括的に実践・展開することで、地域住民とともに、我が事・丸ごとの地域づくりを推進し、地域共生社会の実現に貢献することができます。そのためには、社会福祉士がソーシャルワークの機能を発揮できる環境の整備も不可欠であると考えております。

 次のページは、参考資料になりますので、後ほどご確認いただければ幸いです。

 私からの説明は、以上です。

○田中委員長 ありがとうございました。

 上野谷委員、どうぞ。

○上野谷委員 先ほど榎本福祉人材確保対策室長様から、非常に丁寧にかつ適切なまとめがございました。それに尽きると思っております。また、今、鎌倉福祉士会会長様からも、現状と方向性のお話がございました。

 ただ、専門的な勉強をしている者からみますと、よくまとまっていると思うのですけれども、専門外の方、あるいはいろんなお立場の委員の方々から見ますと、ソーシャルワーカーはすごく難しいことをしているのだなぁとか、しっくりこないという思いがおありかもしれません。

 私は、40年教員をし、ソーシャルワーカー養成にずっとかかわってまいりました。あるとき日本を動かすような政策化、実践をなさっている方から、上野谷さん、これからの社会福祉士に足りないものは何かというと、アクティビスト、この場合、活動家という意味ではなく、行動する人、行動できる人を意味しますが、ソーシャルワークの価値や知識を地域で住民とともに、民生委員や児童委員さんやら、要するに地域力を開発するというときに、行動し、ものにしていける力だと。いくら良い勉強をしていただいても、意味がないとはいわないけれども、そして価値の醸成は大事だが、行動する人を養成してくださいといわれたことが心に響くと言いましょうか、頭に残っておりまして、何とか今回の政策の動向が求めてきたものとちょうど一致した、実践として、理論として、政策としての三位一体になった今日において、ぜひ実現をしていきたい。まず覚悟を先に申し上げました。

 資料にそって、お話を進めさせていただきます。新ビジョン以降、この間、直近の「我が事・丸ごと」までで、私ども養成側に期待されているものは、5つだろうと思います。3ページをあけていただきたいのです。

 1つは、制度横断的というキーワードです。知識も制度横断的な知識に再編したらいかがでしょうか。

 2、アセスメントの力です。これは、個人に対しても、集団に対しても、地域社会に対しても、政策をアセスメントするという力があります。

 3、支援計画の策定・評価です。私ども、解決の学でございますので、解決してなんぼと、大阪弁で申しわけないのですが、支援計画を策定する。あるいはそれがどうだったのかという評価ができる。

 4、関係者の連携・調整です。これは、1人では絶対できない仕事でございますので、多くの関係者、先ほど出てまいりました関係機関、市、町、都道府県から、国におけるミクロ、メゾ、マクロレベルがございますけれども、連携調整です。

 5、資源開発です。資源開発は、ちょうどケースマネジメント研究班が、厚生省の時代にできましたときに、私は、班員でございましたけれども、昭和63年です。当時、資源開発は、3つの開発といったわけです。心の開発、私などは、資源は本人も資源と位置づけておりますので、心の開発、自分の力の開発です。サービスの開発ももちろんございました。地域のさまざまな方々の人を資源と呼ぶのかどうか、いろいろ理論的にもありますが、要するに私たちが問題解決をしていくために、使えるものは全て資源ということになります。

 そういう資源開発で、この5つが包括的な相談支援を担える重要なことであり、養成側からしますと、これらを踏まえた人材養成に取り組むべきであるということを考えましたときに、ちょうど地域力強化検討会の中間とりまとめにも、ソーシャルワーカーの養成、配置等に関しては、国家資格として、現在の養成カリキュラムの見直しも含めて、検討すべきであると書いていただいております。

 4ページは、今の養成の科目でございます。これも御存じの委員がいらっしゃると思い、つけてございます。これは、平成7年に改正をして、この10年間、このカリキュラムで教育をしてまいりました。

 ★がございますのは、基幹的なものでございまして、総合的、包括的な、ここで包括的という言葉は、既に出ているわけでございます。地域福祉の基盤強化と開発に関する知識と技術、実習・演習を強化させていただいて、10年でございます。もちろん人、社会、生活、サービスに関する知識は、就労支援に至るまで、ずっとさせていただきました。

 しかし、厚労省からの推進事業の調査速報値を出せていただきましたが課題が出ております。5ページからずっと載せさせていただいておりますが、最終報告では、値が変わるとは思いますが、見ていただきますと、6ページ、7ページにいっていただきまして、後でゆっくりごらんいただいたら結構だと思いますが、7ページにございますように、地域包括支援センターと市区町村の社会福祉協議会、全数調査をさせていただきました。これは、社会福祉士を持っている人、持っていない人を含めてでございます。特に地域包括の場合は、保健師さんも、主任ケアマネジャーも入っておられますので、それぞれ丁寧に分析をしていく必要がございますが、調査をさせていただきました。

 主な質問の項目は、個人・家族への働きかけに関する現在の事業所としてやっている取り組み状況です。そして、対応する力量は、あなたはあると思うか、組織としてあると思うか、こういう聞き方は、日本人は、自分の力量があると肯定的に答える率は、やや低くなる傾向がありまして、それはともかくとしまして、そういう「個人・家族」です。2つ目が「地域への働きかけ」です。3つ目は、「所属する組織の管理運営」、これからマネジメントがとても大事で、介護の協議のときにも出てまいりました。この3つに関して、各々17299項目という形で、十分実施しているから、全く実施していないまでとさせていただきました。具体的なものは、9ページから入ってございますので、ごらんいただけましたら、幸いでございます。

 結論から申し上げますと、10ページを見ていただきたいのですが、これは、市区町村社会福祉協議会の職員さん全体でございます。個人・家族への働きかけで、現在、あなたの組織はやっていますかというと、個人・家族に対しての働きかけというから、まあまあやっています。十分にやっていると答えるのは、この種の調査では、なかなか言いませんので、橙色のところをごらんいただいたら、本当によくやっているということがわかります。

 しかし、地域への働きかけのその1、その2がございます。項目は、ざっと斜め見をしていただきたいと思いますが、やはり地域への働きかけとか、コミュニティーオーガナイジングといわれる組織化に関しては、まだまだこれからというところだと思います。評価というのは、なかなか難しゅうございます。これから年齢、あるいは地域格差もございましょうから、見てまいりますけれども、全体としては、こういう状況です。

14ページなども、やや自信がない状況があらわれておりますし、今、地域力で期待されているようなことを担っていくのには、これからますますカリキュラムなども含めて、教育を進めていく必要があるだろうと思っております。

 所属する組織の管理運営に関しましては、武居委員がいらしておりますけれども、まだまだ職員さんは、理事者任せというか、施設長任せみたいなものが出ているのではないかと考えられます。

 地域包括支援センターは、19ページからでございます。同じような質問を個人・家族に対してどうですか、地域包括は、個人・家族に対して、よりいい支援をなさっている。しかし、地域に対してというところは、厚労省が期待されて設置した割には、まだまだ力の発揮がこれから望まれるのであろうと思います。24ページまでずっと見てください。

 所属する組織の管理運営に関しましても、26ページでございますが、地域包括支援センターも同じく機関の運営に関しては、理事者任せといいましょうか。

 そういうことで、27ページでございます。最後でございます。調査結果を見ますと、先ほど申し上げましたように、両者とも地域への取り組みを担えていない現状が明らかになっております。地域への取り組みを強化するためには、職員さんが最新のソーシャルワークに関する知識・技術を獲得する必要がありますため、定期的に地域を基盤としたソーシャルワークの知識・技術を学び直すことができる研修基盤を体系的に構築していくことを検討してはどうか。

 2つ目でございます。その際、現任者が学び直す機会を保障するためには、就労先の事業所、雇用者側が職員の研さんの意義を理解していただくことが、どうしても必要になってまいります。それと同時に、事業所の業務として、今、かなりやっていただいているとは聞いておりますけれども、全国に差がございますので、どの事業所も定期的に研修に参加できるよう、今後、就労先、組織の承認や経理の問題もございます。非常に難しい問題がございますが、研修参加を可能にしていくような仕組みを、御一緒に検討してはどうでしょうか。

 3つ目でございます。今、求められておりますソーシャルワークを展開する人材養成、私どもは、今からの人を養成する教育機関でございますが、特に養成校と専門職団体と事業所の三位一体、三者が一緒にやりませんと、先ほど申し上げましたように、力をきっちり地域において、市町において、発揮するということは難しゅうございます。そういう意味で、三者が協働して、実習教育内容を中心とした養成教育内容を全体の見直しを行っていけるような検討の場で、前回の改革のときに、私は委員でございましたけれども、教育側で頑張り切れるような幻想を、少しお持ちになった方々もおられたのではないかということを反省しているわけでございます。

 4つ目、事業所等において、実習指導者となる職員が、今、実習生にいろいろ御指導をいただいておりますけれども、業務として、明確に位置づけられていない現状も、多々見られますので、実習指導が業務として明確に位置づけられるよう、介護福祉も一緒でございましょうが、事業所等の働きかけを行うとともに、事業所などが実習し、受け入れのインセンティブを高める。こういうインセンティブを高めるためには、そういう受け入れている事業所の社会的評価を高めるという仕組みを検討してはいかがでございましょうか。

 何よりも三者がやっていくことが必要なのでありますけれども、私どもが養成をしております側から申し上げますと、今、期待されております社会福祉士の定義は、先ほどの御報告を踏まえますと、ソーシャルワークを業とする専門職である旨を、もうちょっと定義の中に明確にしていく必要があるのではないかと感じているわけでございます。定義を見直すことも検討していく必要があるのか、いかがでしょうかということで、今の定義を書かせていただいております。

 いずれにしましても、これからの学生さんに関しては、養成校、専門学校、短大、大学も含めて、私ども責任を持って、カリキュラム等を改変しながら、実施していかねばなりませんが、その際、今、期待されている事柄を教育していこうと思いまいたら、何よりも教育者としての力が備わっていない一方、研究者としての力は高まってきていると思います。

 給料は、教育でもらっていますので、教育者としての力が不十分だということは、重々反省をし、私ども協会として、今後、この力を得ていく努力はさせていただきますが、今後とも雇用者側と現業を担っている福祉士会を含めて、多くのソーシャルワーカーたちと、私どもと一緒にやらせていただければと思っておりますので、委員の方々にも御協力をいただきまして、御一緒につくっていただきたい、このように思っております。

 以上でございます。

○田中委員長 今年度の調査研究事業の速報値を踏まえながら、意見を言っていただきました。貴重なデータをありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。小島参考人ですか、お願いします。

○小島参考人 今回、ソーシャルワークに対する期待についてということで、事務局がまとめていただいたのは、まさに今、2人の委員の方からお話いただいたように、方向性として間違っていないと思うのです。ただ、具現化をするための手だてが必要なのか。上野谷委員が言われたように、社会福祉士の資格をもう少し業務の独占みたいなことができることがいいのか。

 そういった意味では、介護、障害、または、生活困窮者、いろんな分野がありますけれども、介護の分野が一番進んでいて、先ほどの地域包括支援センターでの人とのかかわり合い、地域でのかかわり合いが社協さんより多いというのは、そこに社会福祉士が配置されている。3職種ということで、配置しなければならないという配置の定義があるわけです。こういったものをもう少しほかの分野にも導入していくことが、裾野である人材を広げていくことの1つの手段なのかと思いますので、そうしたことを御検討いただきたいというのが1つであります。

 もちろん今回の資料の全体を通して見れば、社会福祉士に求めているだけではなくて、地域の高齢者、経験者、こういった方々の有効な人材活用というものも、当然求められています。介護の分野では、先ほど上野谷委員がこういった調査資料をもとに、御説明いただきましたけれども、確かに地域包括支援センターそのものは、機能している部分は十分あると思うのですが、ただ、地域とのかかわり合いが厳しいということがあって、地域ケア会議という少し大きな組織体を設けて、その中で、地域課題の掘り起こしであるとか、または、地域に何が必要なのかということを、住民の方々も参加いただいて、発掘、開発していく。そういうような取り組みがスタートいたしました。

 さらにそれを一億総活躍の中で、もう少し横串ということで、生活支援コーディネーターなる方々をつくって、こういった方がリーダーシップを発揮しながら、介護だけではなくて、あらゆる生活の支援をするという横串にまとめるような取り組みが、既に部局は違うのかもしれないのですが、スタートしていることも事実ですので、そうしたところとの兼ね合いはどうなのかという思いもありまして、いろんな意味で、ソーシャルワークが大事なのは、前回の会議のときにも、いろいろ皆さんの御意見で披歴がされたわけなので、それを具体にどうしていくのか。

 今、介護の分野でいけば、行政が主体的に何かをつくって、これでやれということではなくて、民意を汲み取るような形でやりとりをしているということがあって、1つのモデルをつくって、それを全国的に広げるということが難しい状況もあります。

 もちろん自治体の大きさによっても違いまして、小さな自治体は、小回りがききますので、そんな縦割りでやっていたら大変だということで、いろんな専門知識を持っている職員がそんなにいるわけではないし、人もそんなにいるわけではないので、どちらかというと、障害も福祉も高齢も一体的にやっているのは、小さな自治体ほどうまく小回りで回っているのかと思います。ただ、大きな自治体は、既に既存のシステムの中でつくり上げてきているものですから、きちんとしたものが会議体みたいなものを、あるものとないものがあるのです。

 特に生活困窮者の支援については、昨年に法律が施行されたばかりですので、まだまだそういった協議体みたいなものができていないことが実態です。それ以外は、障害の分野は、地域包括支援センターとは違いますけれども、市区町村単位で自立支援協議会があって、その中で、相談支援ということもやっていると思います。

 もう一つは、私は障害の分野も担当しておりますけれども、介護のほうは、いろんなアセスメントをして、プランニングをするのが介護支援専門員というきちんとした資格のある方がいらっしゃるのですが、同じように障害の分野もプランニングをするということはできたのですが、まだ資格としてはどうなのか。相談支援業務が果たして民間でできているのかというと、大体半分ぐらいで、半分は市町村の需給決定の段階で、サービスを決定している。まだまだそういった意味では、御本人や地域の資源と向き合っていないのかという思いもありますので、それぞれのシステムにもまだまだ課題があるのか。

 そうした中で、必要性だけは、今回、整理していただいたとおりで、住民の方々は、単一の専門性だけではなくて、あらゆることの相談に応じていただけるワンストップということを求めているのだろう。

 そういう意味では、裾野を広げる話とさらに今、活躍している人たちが既存の協議体でもいいのですが、その協議体が名前を変えていってもいいわけです。例えば自治会の役員さんだったり、民生・児童委員の方々がいろんな研修を受けて、先ほどの生活支援コーディネーターになったり、私どもでは、十数年前からそういった方々を地域福祉コーディネーターということで、地域の中の相談役として、自治会長さんとか、民生・児童委員の方々を活用するということをやってきましたけれども、そういった方々も社会福祉士という資格はないのですが、いろんな経験、知識をお持ちですから、そこはソーシャルワークに活用できるのではないかと思いますので、その両極を考えながら、やっていかれることがベターなのかと思います。

 以上です。

○田中委員長 自治体の実情を大変細かく紹介いただきました。ありがとうございました。

 武居委員、お願いします。

○武居委員 今日、改めてソーシャルワークの機能を取り上げる。なかなかこういう場所ではないことではないかと思います。意義があると思うのですが、一方で、この場面で、ソーシャルワーク機能を取り上げなければならないということの問題点も、また一方であるのかと思うのです。

 社会福祉法人制度改革の話を前回からずっとやってまいりました。その中で、我々社会福祉法人側が、社会福祉法人というものは、一般国民の中に浸透していないということが、非常に反省点としてあったと思うのです。

 先ほど来、言われておりますように、せっかく今後の地域共生社会という1つの目標ができ、その目標を実現するためには、その場所でソーシャルワーク機能、ないしは社会福祉士の役割というのは非常に重要で、キーパーソンであるという位置づけをしていく以上は、もうちょっと社会の中に、国民の中に、一般的に社会福祉士とは何かとか、ソーシャルワーク機能は何かということを、端的に知ってもらうような努力が、いわば共通に必要なのではないかと思います。

 具体的にどうしたらいいかというのは、いま一つ私の中で、明確な方向性を持っているわけではないのですけれども、そこはここでの共通の課題にしなければいけないのではないか、このように思っております。

 以上です。

○田中委員長 確かに知ってもらわなければ活用されません。ありがとうございます。

 石本委員、お願いします。

○石本委員 介護士会の石本でございます。

 きょうのこちらのほうで御説明いただいたことについて、何か異論というのはございません。全くそうだと思いますし、私自身も資格は有しておりますので、ソーシャルワークというものについての重要性は、重々承知しているところでございます。

 1点申し上げますが、私ども介護福祉士会として、社会福祉士さんと共通するところでの先ほど上野谷先生の御発言に、実習・指導の部分がございまして、ここは私どもも同じ思いでございまして、後進の育成というのは、専門職、または、専門職団体として、非常に重要なことであろう。これについては、教育機関と実習を受け入れる実習現場、双方が人材を育てるという非常に大切な部分だと思っております。

 ただ、そうとはいえ、実習指導者を私たちも養成しておりますが、通常業務の中で、実習指導というものに対して、割く時間の位置づけというものが、いま一つ明確ではなくて、現場によっては、実習の受け入れのやりづらさとかというのも、声として上がってきておりますので、これについては、今後、実習・指導が大切で、業務の中でも明確に位置づけられるという何か方向性が示されるというのは、今後の人材確保という部分について、非常に大切な部分ではないかということで、大変共感するということを1点申し上げたいと思います。

 以上です。

○田中委員長 専門職は、机の上の教育だけでは、絶対に成立しないですね。まさに実習が大切です。ありがとうございます。

 阿比留委員、お願いします。

○阿比留委員 施設を経営する施設長の立場として言わせていただきますと、施設の中にも、当然社会福祉士という方はいらっしゃっていて、この方をどのように活用するかというのは、なかなか見えてこないというところがあるのです。それをぜひとも地域に活用できる体制というものをつくれたらいいと思っています。ただ、なかなかそれが今はないというのが1つの問題点なのです。

 先ほど介護の分野の話が出ましたけれども、居宅介護支援事業所でプランを立てて、それがサービスまで結びつくというのはわかりやすい。でも、社会福祉士の方が立てられる、これからコーディネートされていくのが、それを関係する方たちにとって、どのように影響が出てくるのかということは、明確にわかるようになれば、そうなのだということで、見える化が図れるのではないかと思いますので、ぜひそういった取り組みをしていただければ助かると思いますので、よろしくお願いします。

○田中委員長 ありがとうございます。森脇委員、お願いします。

○森脇委員 今日は、いろいろ御説明をいただきまして、ありがとうございました。改めてソーシャルワークの大事さ、大切さを認識している次第です。

 商工会議所の立場でいいますと、地域社会において、住民が主体的に課題解決力を強化するためには、企業の連携が大事であることが資料に出ております。しかし、具体的に企業がどのように関わっていくことが期待されているのか、少し見えづらいと思っております。

 上野谷委員の資料にもございました通り、現状の社会福祉士の定義では、ソーシャルワーカーイコール社会福祉士ではないという状態ですので、社会福祉士の資格を持っていない方でも、ソーシャルワークをしているという現実があります。

 社会福祉士がいないとできないこと、機能しないことはどのようなことか、今後明確にしていけるといいと感じております。

 企業の立場でいいますと、今でも本業以外の地域活動に協力している企業は、多いと思いますが、慈善的な活動になっているのが実情だと思います。どのように関わっていくかは、経営者の考え方によって変わってくるため、経営者へ働きかけることは、とても大事だと思っております。

 医療・介護の連携については、在宅医療・介護連携推進事業を平成30年4月までに、全市町村で実施することになっておりますが、取り組みには地域差があると思っております。人口規模の小さな町村の地域では、対応可能な人材がいないということが課題でありますので、社会福祉士の方が、複数のエリアの状況を把握して、サポートしていくような体制にしてはどうかと考えております。

 以上でございます。

○田中委員長 企業の立場からの御意見をありがとうございました。

 平川委員、お願いします。

○平川委員 ありがとうございました。

 労働組合の立場から言わせていただきますと、ここのところ、労働相談を連合としても取り組みをしておりますけれども、相談内容が労働相談に定まらず、生活相談というかなり幅広くなってきています。労働相談と生活相談は、かなり近接してきているという感じがしています。

 生活相談側から聞きますと、職場におけるパワハラ問題であるとか、雇用の問題を含めて、生活相談が逆に労働相談にも近接をしてきているという意味で、ある意味そういう連携というのが、かなり重要になってきているというか、社会現象として起きているのではないかと考えています。

 なぜかというと、社会的な変化、社会的な要請というのが1つあると思っています。きょうは、ソーシャルワーク機能のあり方について、議論がされていますけれども、これが改めて問題になって、このような審議会で取り上げられるというのは、ソーシャルワークの機能が社会的に高まっているということのあらわれなのではないかと思っています。

 もちろん生活困窮者自立支援法などを含めて、それが成立したということがありますけれども、それ以上に、単身世帯が多くなっているということ、高齢化が進んでいることでありまして、支援に対して、ある意味社会化というものが要請されているということの反映ではないかと思っています。

 そういった意味で、このソーシャルワークの機能というのは、改めて確認をし、地域の中で、もちろん個人・家族もそうですけれども、つなげて支えていくということが重要ではないかと思います。

 それをより確固たるものにしていくためには、こういう機能を制度化していく。ある意味どういう形で制度化していくというのは、いろいろ考え方がありますけれども、制度として、さまざまなところに反映させていくということが重要ではないかと思っています。

 この前も発言させていただきましたけれども、社会福祉士、もしくはソーシャルワークという機能に対して、アウトカムの評価みたいなものを、もう少し研究をし、さらに社会的な評価を高めていくということが重要と考えているところであります。これをさまざまな場面で、社会福祉士なり、ソーシャルワークの機能ということを求められております。特に社会福祉士の場合は、資格制度でありますので、医療なら診療報酬制度の中で、どのように評価をしていくかということも、議論の課題になっていくと考えてございます。

 そういった意味で、以前いろいろ調べてみますと、以前、医療ソーシャルワーカー業務指針というものが健康局で出されていたと聞いております。この業務指針的なものを、厚労省としても、明確にソーシャルワークの機能というものがありますので、指針として明確にしつつ、その指針が例えば現場でどのように役割が発揮できるかということを、内外に発揮をし、それがさまざまな診療報酬なら診療報酬、介護報酬なら介護報酬と、さまざまな要件に、社会福祉士、もしくはソーシャルワークという機能が重要であるということを、明確にしていくことができるのではないかと考えているところであります。

 社会福祉士及び介護福祉士も、上野谷先生がおっしゃったように、これでは足りないと思っています。社会福祉士とはという第2条1項に書いてありますけれども、加えていえば、介護福祉士のところも、介護を行うとしか書いておりませんので、介護福祉士もソーシャルワーク機能というものを、地域で求められておりますので、この定義もより前向きに見直すということも重要ではないかと考えているところであります。

 以上、意見として言わせていただきました。ありがとうございました。

○田中委員長 ソーシャルワークが議題として取り上げられる理由は、背景にニーズの増大があるとの指摘は大切です。ありがとうございます。

 ほかによろしゅうございますか。

 一通り、意見を伺いました。これでよろしければ、次の議題に移ります。

 第2の議題は、新たな医療のあり方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会での議論についてです。

 事務局より、資料2の説明をお願いします。

○榎本福祉人材確保対策室長 それでは、資料2「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会での議論について」に沿いまして、説明をさせていただきます。

 1ページでございますが、現在、厚生労働省の医政局が事務局を務めております「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」が開催をされております。昨年1222日に中間的な議論の整理が行われました。

 この中で、当専門委員会での検討事項と関連するものといたしまして、そちらに掲げておりますように、目指すべきビジョンということで、地域が主導して、医療・介護と生活を支える。これまでの取り組みや安全性も踏まえつつ、看護師・薬剤師・介護人材などの業務範囲の拡大などによる柔軟なタスク・シフティング及びタスク・シェアリングを推進する。さらに急性期と在宅・介護の連携など、医療・介護の幅広い分野で、職種横断的に活躍できるような人材の育成や、非専門職であっても、地域におけるケアやソーシャルワークへの参加が促される取り組みを進めるという記述がございます。

 これに関連して、これまで「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」での出された意見といたしましては、医療職と介護職との役割分担について、介護職による医療的ケアの現行の仕組みを丁寧に評価し、これを進めていくべきかなどについて、議論していくことが必要です。あるいは医師から他の従事者に対するタスク・シフティングに加え、プロフェッショナル同士で、業務をタスク・シェアリングするという視点が重要という意見が出されているところでございます。

 2ページでございます。こちらにつきましては、専門委員会で、以前、提示をさせていただきました論点でございます。現在、介護福祉士などが、その業務として、実施可能な医療的ケアには、喀痰吸引と経管栄養があるが、今後、地域包括ケアシステムの構築を進めていくに当たり、医療と介護の連携や役割分担をさらに推進していく上で、介護福祉士などによる医療的ケアのあり方について、検討する必要があるのではないかということです。

 この方向性につきましては、地域包括ケアシステムの構築に当たり、医療と介護の両方を必要とする状態の高齢者が、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けていくことができるようにするためには、医療と介護の連携をより一層推進していく必要がある。現在、介護福祉士などが、その業務として実施可能な医療的ケアは、喀痰吸引と経管栄養となっているが、医療と介護の連携を推進していくに当たっては、医療従事者との役割分担は重要な課題であり、介護人材の専門性を高める一環としても、介護福祉士などによる医療的ケアの範囲の拡大は、重要な検討事項の1つである。

 これを踏まえ、介護福祉士などの医療的ケアの範囲については、喀痰吸引と経管栄養の実施状況について、その実態を把握し、検討することとしてはどうかということでございます。

 なお、論点については「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師の働き方ビジョン検討会」での議論の内容を踏まえる必要があるということでございましたので、先ほどのビジョン検討会におきます議論の内容につきまして、御紹介をさせていただいたところでございます。

 これにつきましては、以前の委員会におきまして、専門性の向上や質の高いケアの提供という観点から、日常生活を支援する中で、必要なものについては、担っていかなければならない。

 日常生活にかかわるもので、継続的に行う必要があるものについては、介護職が支援することについて、検討の余地があるのではないか。

 関係者の意見を聞きつつ、丁寧な検討が必要といった意見が出されているところでございます。

 3ページ以降は、参考資料でございます。

 まず3ページは、介護職員などによる痰の吸引などの実施のための制度ということでございますして、具体的に趣旨でありますとか、実施可能な行為、介護職員等の範囲、登録研修期間、登録事業者及び実施時期等について、まとめさせていただいております。詳細な説明につきましては、省略させていただきます。

 4ページでございますが、介護職員の喀痰吸引等制度の実施状況ということでございます。

 認定特定行為業務従事者認定証の件数でございます。第1号研修は5,660人、第2号研修は2万4,034人、第3号研修は6万2,331人ということで、合計9万2,025人ということでございます。

 登録特定行為事業者数でございますが、こちらにつきましては、全体で1万8,284事業者でございます。

 私からの資料の説明は、以上とさせていただきます。

○田中委員長 ありがとうございました。

 ただいま、事務局からの説明のあった内容について、御意見、御質問があれば、お願いいたします。

 川井委員、どうぞ。

○川井委員 ただいま、報告いただきましたけれども、資料2の2ページです。論点6というのは、前回も資料として上がってきていたものだということなのですが、読み直していまして、気づいたことがありますので、ここで言わせていただいて、訂正できるところは、修正していただければと思っています。

 そう申しますのが、この医療と介護の役割分担で、医療と介護の連携や役割分担をさらに進めるという意味から、医療的ケアをやっていく、検討していくことが必要ではないかという流れだろうと思うのです。そうなのですが、方向性の2を見ていただきましたら、真ん中から後半ですが、医療従事者等との役割分担は、重要な課題であり、介護人材の専門性を高める一環としても、介護福祉士等による医療的ケアの範囲の拡大は、重要な検討事項の1つであるとなっているのですが、医療的ケアの拡大と介護人材の専門性を高めるということとは、違うのだろうと思うのです。

 この目的自体は、医療と介護の連携を推進するために、医療的ケアを業務として拡大ということにはなろうかと思います。知識として、もちろん専門性と知識を持つということが、医療的な知識を高めることで、より専門性が上がるということはあろうと思うのですけれども、医療行為をやることイコール私たち介護職の専門性を高めるものとは、認識していないというところでございます。

 もう一つ、主な意見のところで、専門性の向上や質の高いケアの提供という観点からというところがあるのですが、ここも医療と介護の連携をより一層推進していくためには、日常生活を支援する中で、必要なものについては、担っていかなければならないという、そういう流れなのかと思っています。

 それともう一点は、1ページ目で「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」での意見の中で、医療と介護職との役割分担について、介護職による医療的ケアの現行の仕組みを丁寧に評価し、これを進めていくべきか等について、議論していくことが必要と書かれているわけですけれども、2ページ目の先ほど読み上げさせていただきました、方向性のところの丸ポツの2の最後のところに、介護福祉士等による医療的ケアの範囲の拡大は、重要な検討事項の1つであるとなっておりますので、先ほどのところを読ませていただくと、これから現状を評価し、必要であればということだろうと思いますので、ここの文言も少し修正いただければと思っています。

 以上です。

○田中委員長 御意見の提示がありましたが、これに対して、ほかの方の意見も伺わなくてはいけません。

 井之上委員、どうぞ。

○井之上委員 私も川井先生の意見と賛成であります。介護福祉士の専門性というのは、決して医療的ケアではございませんので、一部の業務だと思っています。これを読んでいますと、看護師さんのほうの仕事が大変だから、一部こちらに回すというイメージがするのです。どこまでも手が足りないから、確かに現場では、医療的ケアができるということは、大変便利といいますか、特に急性期のときであれば、介護職がその場で対応できるというのは、本当に大事なことだと思います。

 ただ、介護福祉士の専門というのは、これが決して専門ではない。主な意見のところにおっしゃった、専門性の向上や質の高いケアの提供という観点からという、何かこれができることは、専門性が向上する、あるいは質が高いケアだと書いているのは、ちょっとおかしいのではないかと思いました。

 これを確かに今まで喀痰吸引と経管栄養の部分をしてきたわけで、それをきちっと評価していただくことは大事だと思いますが、イコール次に控えていると言わんばかりの文言には、どうなのかという思いはあります。意見です。

○田中委員長 主な意見は、どなたかがおっしゃったことなのですか。

○井之上委員 これは誰かが言ったのですかね。誰が言ったかは存じ上げません。

○田中委員長 他者の意見を、ここで修正することはできないと思います。上の方向性については、委員会としてのまとめですから、修正はできます。

 どうぞ。

○川井委員 主な意見の丸2つ目と3つ目については、自分が言ったような記憶がもちろんございます。ただ、私は1つ目の専門性の向上や質の高いケアの提供という観点からという、発言についてはさせていただいてはいないと思うのですが、もし他の方がおっしゃったものだとすればもちろんそれで結構です。

○田中委員長 わかりました。

 どなたかがおっしゃったかは、ここではわからないのですね。3つともそうですか。後で議事録の確認をすればよろしいですね。議事録で誰も言っていなかったら消します。どなたかが言っていたら、これは単なる記録ですので、むしろ上の方向性に書いてあるところで、これではいいとか、いけないは、この委員会で議論して決めていくことです。ありがとうございます。

 石本委員、どうぞ。

○石本委員 前回も発言させていただきましたが、次のステップを踏むに当たっては、現状がどうなのですかということを、きちっと踏まえることが絶対に必要であることです。今回、恐らくそれを踏まえて、資料2の3〜4ページのところで、研修が終了した人がこれだけいますという数字が出ております。これはこれとして、前も申し上げましたが、とはいえ、現状の研修を受けたいけれども、受けられない人がいっぱいいる中で、限られた人しかまだ受けられていない状況があるということです。

 まずはこちらを充実させることが先にあるのではないかということと、それがちゃんと振り返って検証して、きちっと喀痰吸引を含めた、質の担保ができているのかどうか、そこで、考えられた、今、出てきたような課題に対して、どう対応するかということで、ここが先にないと、次に何か乗せましょうというのは、なかなか現実的ではないということです。先ほど社会福祉士の話もありましたけれども、私たちは福祉士である、福祉の専門職であるというところに関しては、職の団体としては、しっかり明言しておきたいと思います。

 以上です。

○田中委員長 ありがとうございます。

 関口参考人、どうぞ。

○関口参考人 全国福祉士の校長会の関口です。

 今の医療的ケアの件ですけれども、今、新たに入っている喀痰吸引であったり、経管栄養であったりと、そういった医療的ケアについても、今、高校の教育現場では、非常に慎重に丁寧に時間をかけて、指導している状況にあります。

 そういった状況で、その子たちが現場に出て、どういった指導を受けて、実施までに至るかというところも、まだ不十分な途中の過程にあるということと、現場の皆様においても、十分に研修がまだ行き届いていないということも考えますと、さらに新たなものをつけ加えていくというよりは、今、行われている医療的ケアが確実に、安全に行えるといった、そういった状況にあるかどうかということの現状の把握をして、それを評価して、もし進めるのであれば、さらにその次の段階として、考えていっていただくということがよいのではないかと、高校の福祉の教育の現場としても、考えたいと思っています。

 以上です。

○田中委員長 今まで出た御意見について、事務局から何か答えることは、特にないですか。

○榎本福祉人材確保対策室長 まさに委員長がおっしゃるとおりで、主な意見については、議事録を確認した上で、適切に対処したいと思います。

 方向性については、もちろんこの委員会としての方向性ということですので、この方向性として書いたのは、私ども事務局から出したものですので、それにつきましても、当然ながら委員の皆様の御意見に従って、決定をされていくことだと思います。

○田中委員長 小島参考人、どうぞ、

○小島参考人 意見を言う前に、質問なのですが、4ページの認定証の件数なのですが、3号研修のところの数字というのは、特定の者に対する認定を行うので、同じ人がダブルカウントされているという理解でよろしいですか。要するに研修を受ける都度、出している、ですから、対象者が5人変わっていれば、5人分入っているという理解でよろしいですか。

○榎本福祉人材確保対策室長 はい、そのような理解で結構でございます。

○小島参考人 そうだと思ったのです。そういうのは、我々都道府県でも研修を行っているのですが、実際に第1号研修というのは、1回受ければずっと継続できる。さらには多くが特養等の施設の従事者が多いということもあって、指導看護師が当然現地にはいますので、やりやすい環境にもあるのです。

 実際に第3号の研修を受けている訪問介護の事業所、あるいは障害の居宅介護をやっている事業所などは、看護師との連携が難しいといったことであるとか、小規模の事業所の方の経営陣の考え方が、そういった仕事は看護師のやる仕事ではないかということで、介護福祉士がやるべきではないという考え方もあって、4ページの右側の真ん中にあるように、障害関係の事業所数は少ないのです。

 実際にそういった訪問介護で、喀痰吸引をやれますという宣言をする事業所も、かなり少ない実態もありますので、まさに各委員が言われているように、実態を把握していただいて、現状の研修の制度の問題点というものも浮き彫りにしていただいて、その上で拡大を検討すべきなのかと思います。実態としては、今、これから介護福祉士の養成の過程で、今度はできるようになりますから、研修そのものは、現場にいる現任者に対する研修として、維持する必要はあるとは思うのですが、第1号は、比較的大体定着してきたと思うのですが、第3号については、特定の者が入れかわるごとにやらなければいけないという、そこの新陳代謝がかなり厳しくて、継続的に研修へ派遣できないという声も、事業所からも聞かれていますので、その辺は、制度の見直しが必要ではないかと思っています。

 ただ、そのときには、どうやって看護師とうまく連携をとってやるのかというのは、1つの大きな課題であるのかと思っています。

 以上です。

○田中委員長 現場の実情を踏まえて、ありがとうございました。

 上野谷委員、どうぞ。

○上野谷委員 1ページで、これは他の委員会でございますので、私がどうこう言う立場にはないのかもしれませんが、目指すべきビジョンの地域が主導して、医療・介護と生活を支える、その中に、非専門職であっても、地域におけるケアやソーシャルワークへの参加とありますが、言葉の使い方は正しくないと思います。どこが担当かはわかりませんけれども、本報告書を出されるときには丁寧にしていただきたい。ソーシャルワークは、先ほどから言っていますように、専門的な技術、知識なのです。ソーシャルワークの機能の一部を住民が担うということはできると思います。しかし、その際、社会福祉士等の専門的な方がいて、オーガナイジングするということがなければ、一人歩きしますと、人権侵害、その他もろもろ大変なことになります。全体として、看護師さんも、お医者さんも大変だから、介護の人にとか、何となくそういう雰囲気にさせましたら、国民が怒ります。全体として、介護の方に看護師さんが大変だから、やっていただいたらいかがでしょうかという雰囲気が、しますので、どうぞよろしくお願いします。

○田中委員長 ありがとうございます。

 阿比留委員、どうぞ。

○阿比留委員 前に労使協として、医療的なところに1回出させていただいたので、そのおかげもあるのですが、確かに介護福祉士に対する医療的ケアの範囲拡大というのは、慎重にすべきだというのはわかりますし、介護福祉士にもともと求めている部分と違うのではないかというところもあると思うのです。

 ただ、現場サイドの問題と言わせていただきますと、これが本当に必要になってきているということも、ぜひ御理解をいただきまして、これが介護福祉士に求めるという限定することではなくて、現場サイドには必要な取り組みなのだということで、ぜひ課題の中に位置づけていただければと思います。

 よろしくお願いします。

○田中委員長 経営の現場の声でした。ありがとうございます。

 資料2をめぐって、ほかに意見はございませんでしょうか。

 ないようでしたら、予定の終了時刻まで、まだ時間がございますが、本日の審議については、ここまでといたします。

 次回の開催については、追って事務局より連絡するよう、お願いいたします。

 本日は、御多忙の折、お集まりいただき、貴重な御意見を頂戴いたしました。ありがとうございます。

 

 

 

 

 

 


(了)

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