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2017年1月11日 中央社会保険医療協議会 総会 第343回議事録

○日時

平成29年1月11日(水)10:40〜12:17


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

田辺国昭会長 野口晴子委員 印南一路委員 西村万里子委員 松原由美委員 荒井耕委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 花井十伍委員 宮近清文委員 松浦満晴委員
松本純一委員 中川俊男委員 松原謙二委員 万代恭嗣委員 猪口雄二委員 遠藤秀樹委員
安部好弘委員
横地常広専門委員 菊池令子専門委員
<事務局>
鈴木保険局長 谷内審議官 濱谷審議官 迫井医療課長 眞鍋医療課企画官
矢田貝保険医療企画調査室長 中山薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○調査実施小委員会からの報告について
○オプジーボの緊急薬価改定に係るDPCでの対応方針について
○在宅医療(その1)について

○議事

○田辺会長

 ただいまより、第343回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。

 まず委員の出席状況について御報告いたします。

 本日は榊原委員、岩田専門委員、丹沢専門委員が御欠席でございます。

 それでは、早速議事に入らせていただきます。初めに「調査実施小委員会からの報告について」を議題といたします。

 まず調査実施小委員会の野口小委員長から御報告をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○野口委員

 第21回医療経済実態調査については、昨年1019日から、先ほど審議を行いましたけれども、本日までの間、調査実施小委員会において3回、皆様の御協力を得て審議を重ねてまいりました。このたび審議結果がまとまりましたので、御報告をさせていただきます。

 調査実施小委員会で議論となったのは、主に医療機関等調査についてです。以下、御了承いただきました主な変更点について御説明を申し上げます。

 1点目は、有効回答率の向上に関することです。有効回答率を向上させる施策として、回答にかかる負担を軽減するため、未活用の調査項目を削除・統合する。15%ほどと先ほど担当の室長より御説明がありました。資産、負債などを施設単位で按分できるように、わかりやすい例を示す。第3に、電子調査票の一層の活用促進といった3つの施策等を実施することとさせていただきます。

 2点目は、調査項目に関することです。病院、一般診療所の病床数などの調査項目について、調査対象を直近2事業年度分に変更いたしました。保険薬局については調査基本料等の状況、立地状況という調査項目を追加させていただきました。軽減税率制度導入への対応として、一般診療所に給食用材料費という調査項目を追加させていただきました。

 以上、3つが調査項目に関する変更点です。

 私からの説明は以上ですが、引き続き事務局から補足説明をお願いいたします。

○田辺会長

 では、保険医療企画調査室長、よろしくお願いします。

○矢田貝保険医療企画調査室長

 お手元の資料について簡単に御説明させていただければと思います。

 実−1−1とある資料が今回の実態調査の実施案でございます。

 1ページ目の調査の日程であったり、調査対象抽出の考え方につきましては、第20回の調査と同様の考え方で記載をしてございます。

 2ページ目、調査項目の主な変更点につきましては、先ほど小委員長からも御説明いただいたとおりの変更を図るものでございます。これに基づきまして集計項目としては「4 集計項目」に記載しているとおりでございます。

 3ページ目「5 その他」といたしまして、こちらも小委員長から御説明がございましたが、今回は有効回答率の向上に力を入れて実施するということで、1の回答意欲の喚起、2の回答負担の軽減ということで項目の整理、按分についてのわかりやすい記載、また、コールセンターの積極的な活用の御案内、さらにはおめくりいただきまして4ページ目にございますとおり、電子調査票の活用を図っていくという考え方に基づきまして、実施案を作成してございます。

 それ以降の資料、実−1−2が実際の具体的な調査項目の変更点、実−1−3が実施要綱、実−1−4が調査票、実−1−5が記入要領、実−1−6が協力の文書となってございます。

 また、今回あわせまして保険者調査も実施いたしますので、その実施案が実−2−1、その要綱が実−2−2ということでございまして、こちらも第20回の調査と同様に調査を実施したいと考えてございます。具体的にはこの後、御了解が得られましたならば、具体的な調査の実施の準備をいたしまして、来年度前半に具体的な調査、集計をいたしまして、結果につきまして御報告をさせていただければと考えてございます。

 補足説明は以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。よろしゅうございますでしょうか。では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件につきましては中医協として承認するということでよろしゅうございますでしょうか。

(「はい」と声あり)

○田辺会長

 では、説明のあった件につきましては中医協として承認したいと存じます。

 次に、「オプジーボの緊急薬価改定に係るDPCでの対応方針について」を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。

 では医療課長、よろしくお願いします。

○迫井医療課長

 お手元の総−2をごらんいただきたいと思います。

 御案内のとおりオプジーボにつきましては、緊急の薬価改定を行うということで現在、対応を進めておるところでございますけれども、関連をいたしましてDPCの包括報酬に関します御提案、御協議をさせていただきたいと思っております。

 「1.背景」にございますけれども、今、申し上げましたとおり緊急改定を予定しておりますけれども、DPCの診断群分類に基づきます包括報酬の設定につきましては、多くの高額薬剤につきましては使用のばらつき等の問題もありまして、出来高算定から除外されておりますけれども、一方で使用実態から見て大きなばらつきのないものにつきましては、包括報酬とされている場合が診断群分類によってはあります。オプジーボにつきましては、ほとんどの場合は包括対象外でありますけれども、今、申し上げましたとおり悪性黒色腫に関します低用量の使用につきましては、データ上、これは判定をいたしまして現在の運用は包括の対象になってございます。

 そこで対応方針のところに書かせていただいておりますけれども、今回、通常ですと改定時にこういった薬剤の価格の薬価改定とあわせて診断群分類、点数表を見直すことが通例であり、こういった事態は今まで生じておりませんでしたが、診断群分類、点数表自体は見直しをしておりませんので、今回こういったケースにつきまして初めての対応になりますけれども、当然のことながら薬価が大きく変動しますので、緊急的な薬価対応に伴いまして、その影響を除外するために2月1日、これは薬価のオプジーボの見直しに伴いまして、オプジーボに関します診断群分類については全て包括対象外とさせていただいたらどうかということでございます。

 具体的な内容について下に書いてございますけれども、該当する診断群分類番号は以下の2つでございます。

 参考は、今お話をしました高額薬剤の判定に関しましては、現に運用しております考え方でございます。説明は省略をさせていただきます。

 事務局からの御提案は以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。

 では松原謙二委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

 包括から外されることについては、臨床医として賛成ですが、外すと要するに別請求ができるわけです。その財政的な影響はどのぐらいになると予想されていますか。

○迫井医療課長

 手元に財政影響等の数字はございませんけれども、御案内のとおりDPCの包括報酬設定の場合には、改定時にデータを確認いたしまして、財政中立の形で行っておりますので、今回これを出来高の算定から外したと申しましても、ほかの診断群分類にかかわる報酬も全て出来高算定になりますので、原則的には大きな影響は生じない、財政影響は生じないという形で実施するというのが基本原則でございます。

○松原謙二委員

 ありがとうございます。

○田辺会長

 万代委員、お願いいたします。

○万代委員

 今、松原先生も言われたように、種々の影響が懸念されるということで、こういった対応をしていただいて大変ありがたいと思っています。ただ、薬価が半分になる、さらに支払方法も包括から出来高と変更となるという形でございますので、この文章にもありますように種々の影響が非常に懸念されているところでございます。

 具体的に考えますと、2月1日を挟んで一連の投与がなされる患者さんが一定程度おられると考えております。したがいまして、現場が混乱しないように、ここに書いてあるような対応方針だけではなかなか現場も対応しにくいと思いますので、通知レベルとは申しませんけれども、例えば疑義解釈レベルとか、そういったような形でぜひ対応をお願いしたいと思うのですが、それについてはいかがでございましょうか。

○迫井医療課長

 今回のこの診断群の分類、包括報酬からの適用除外に関しまして、当然さまざまな通知も含めまして発出をいたすことになりますので、その際、今、御指摘のあったような現場に対しまして必要な情報提供は、しっかりやらせていただきたいと考えております。御指摘ありがとうございました。

○万代委員

 しつこいですが、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 以上です。

○田辺会長

 ほかいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件につきましては中医協として承認するということでよろしゅうございますでしょうか。

(「はい」と声あり)

○田辺会長

 では、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと存じます。

 次に、次期診療報酬改定に向けた議論といたしまして、「在宅医療(その1)について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より説明をお願いいたします。医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 総−3を御説明させていただきます。これは今、会長からもお話がありましたが、次回の診療報酬改定に向けた検討の第1弾となりますけれども、在宅医療(その1)ということで用意させていただいております。本日は総論的な御議論をお願いしたいと思っております。

 以下、番号を申し上げるときはスライド番号で申し上げますので、ページの番号ではございませんので、スライドのコマの数でございます。

 2コマ目に今お話をしましたとおり、内容を大きく3つに分けて御説明したいと思っておりますけれども、1つ目が在宅医療を取り巻く現状、全体的なお話。2つ目が実際に在宅医療に係る提供の体制でございますとか、患者さんの状態、状況、それを4つに分けて訪問診療、在宅歯科医療、在宅薬剤管理、訪問看護といった順番で御説明したいと思っております。

 3ポツの報酬上の評価につきましては、主には現行制度の御説明ですので、大部分は割愛させていただこうと思っております。

 おめくりをいただきまして順次、御説明をさせていただきたいと思いますが、3〜8コマ目は人口構成とか世帯の構成、住まいに関しますさまざまな状況でございます。おおむねこれまで大体どこかで必ずごらんになっているようなものが多いと思いますので簡単に御説明します。

 4コマ目、今回の前提といたしまして、総人口は減少に転じていく中で、特に75歳以上の高齢者の占める割合は増加を続けている。これは折れ線グラフの割合の部分でございます。

 5コマ目は地域差がありますということです。高齢化の進展につきましては、これは都道府県別のチャートになっておりますけれども、かなり地域差があります。特に都市部に関しましては、これは2010年と2025年の比較でいきますと大きく増加をする部分が一定の都市部に占められているということです。

 6コマ目、人口ピラミッドの変化を縦に切ってチャートで示しておりますけれども、特に文字で支え手の減少と書いてございますが、今回いろいろ御議論いただく中で1つ押さえておくべき話としましては、一番下に数字、65歳以上の人口と2064歳の人口で割合を出しておりますけれども、一貫して2064歳の人口につきましては減ってきているということでございます。

 7コマ目、世帯の構造でございます。単独世帯、夫婦のみ世帯が増加をしているということでございます。

 8コマ目は住まい。これは住まい方にもかかわる話でございますけれども、高齢者向けの住まい、これは一番上に帯で文字が書いてございますが、有料老人ホーム、サービスつき高齢者向け住宅を中心に増加傾向。これは折れ線グラフで見ていただきますと、有老、サ高住と書いてございますが、この2つの折れ線が特に増加傾向になってございます。

 9〜17コマ目にかけましては、在宅の療養に係る状況の御説明であります。

 9コマ目はよく資料で関係部局を含めてお示しします、地域包括ケアシステムの構築を推進するということでございますけれども、この中で在宅医療に係る部分を特に10コマ目以降にお示しをしています。

10コマ目でございますけれども、まず在宅医療に係る現状といたしまして、1つ、2つ、重要な論点となりそうなものを掲げておりますが、まず在宅医療を実際に行う場合に、仮に現在、入院中の方が退院の許可が出た場合に入院患者さんの自宅療養がどの程度の見通しになるのかということが、在宅医療の現状をあらわす1つの数字としてお示ししております。

 具体的に申し上げますと、退院の許可が出た入院患者さんという前提で、その方にアンケートを実施しておりますけれども、自宅で療養できないと回答した人というのは赤で少し切っていますが、大体4分の1程度おられて、その理由につきましては下の棒グラフ、2つ突出しておりますが、介護を受けられるサービスが課題になっている、あるいは家族の協力が課題になっているという状況でございます。

 おめくりいただきまして、次に高齢者におけます医療の必要度でございますけれども、これは11コマ目、年齢とともに医療のニーズが増大しておりまして、高齢者については医療ニーズの増大は避けられないという現状でございます。

12コマ目は生活機能でございます。これも同様でございますけれども、左半分は75歳あたりから要介護に関します給付、需給割合が高くなっておりますし、右側でございますけれども、要介護者につきましては介助なしに外出ができないという方がふえてきている。要介護者につきましては約9割近くがそういう状況になってございまして、これは外来通院に係るような関係もございます。

13コマ目、14コマ目は、まず場所についてでございますが、御自身が介護を受けたい場所について調査をいたしております。お答えの中で現在の住まい、それから、介護つきの有料老人ホーム等々、どのような場所で介護を受けたいのかというデータをとりますと、医療機関以外、つまり病院に入院して介護を受けたい。その他は一概に言えない。この3つを除きます上3つにつきまして、大体この点線でいきますと8割ぐらいの方が病院等々ではないところで介護を受けたいという御希望だということでございます。

14コマ目、これは何度も多分ごらんになったことがあると思いますが、死亡数の将来推計、ピークは2039年、グラフでいきますと2040年が一番近いのですが、166万人あたりがピークになってございまして、現行と比べますと約40万人弱の差があります。

 今度はお亡くなりになる場所でございます。15コマ目、これは御案内のとおり約8割弱が今、医療機関となっております。近年、医療機関以外の場所でお亡くなりになる方は微増となっている傾向があります。

16コマ目、各国比較ですが、これも大体御案内のとおりで、国際的に見て日本は病院が多いということでございます。

17コマ目、ここまでが最終段階に関しますお話ですけれども、最期を迎えたい場所ということで、これは前提として治癒の見込みがない病気になった場合、どこで最期を迎えたいかという場合につきまして、自宅が約半数程度となってございます。

18コマ目以降、20コマ目までは在宅医療に関します体制の部分でございます。

18コマ目は医療計画の記載に係る指針でお示ししておりますけれども、在宅医療に関する4つの機能、これは1、2、3、4と書いていますが、こういった機能を果たすべく体制を整えることが1つの考え方としてまとめてございます。

19コマ目、これは冒頭、支えていく人口が減っていく。ニーズはふえていくけれども、マンパワーとして減っていくということが前提となって、今後どういったことを検討すべきかということを、これは医政局で実際に行っております。出典を書いてございませんけれども、昨年1124日に新たな医療のあり方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会というものが医政局主催で開催されております。その4回目の審議の中で提出されております資料ですが、生産性を向上するためにということでチーム医療の推進が重要であるという視点でまとめておりますので、これを引用させていただいております。

 体制について、最後20コマ目ですけれども、これは介護保険事業の地域支援事業で実際に行っております、平成29年度、来年度中に全ての市町村で実施することになっておりますが、在宅医療と介護の連携を推進するための事業ということで、こういったメニューをお示ししてございます。

21コマ目、長期にわたります療養を要する小児の数字的なものでございますけれども、算定の回数とか、給付の人数は増加あるいは微増しております。特に長期にわたり療養する児童の数は、増加傾向にございます。

 ここまでが在宅医療を取り巻く現状に関する資料でございます。

 次に、22コマ目以降、体制、患者さんの状況等に関します資料でございます。

 まず1点目、訪問診療に関しましてでございます。25コマ目から36コマ目あたりまでが体制に関します資料でございます。簡単に御説明します。

25コマ目は、まず施設から見た体制の現状でございまして、診療所、病院別にそれぞれ数字をお示ししておりまして、日常的な訪問診療に関しまして医療課の数は増加傾向ですけれども、診療所が全体の20%、病院では全体の30%がそういったことをやっている。

 下の26コマ目、これは今度はサービスから見た内訳でございますけれども、訪問診療を実際に行っているのは圧倒的に8割以上、9割弱が診療所であります。在宅の看取りについても同様でありまして、約9割が診療所がサービスを提供しているということであります。

 次の2つは診療所、病院それぞれ在宅医療支援診療所、在宅医療支援病院に関します届け出の状況とか診療の状況でございます。

 まず27は診療所でございますけれども、増加傾向でございますが、直近では横ばい、微減となってございます。在宅療養支援病院につきまして、基本的には増加傾向でありますけれども、直近では伸びは鈍化してございます。

 いずれもそれぞれ右半分、左半分にチャートがございますけれども、患者さんの数で見ますそれぞれの診療所あるいは病院がどういったサービスを提供しているかということでございますが、基本的には9人以下で行っている施設、病院なり診療所が多いということでありますけれども、一定程度、もう少し規模を大きく実施されているところも1割弱ぐらいあるという状況でございます。

 次に29コマ目からでございますが、今度は診療所の属性について見ております。在宅療養支援診療所ではないけれども、在宅医療サービスを提供するという施設が一定程度ございます。下に帯グラフでお示しをしておりますが、訪問診療でございますとか往診につきましては、在支診以外の提供がかなりの数あります。逆に在支診でありましても全てのサービスを実施しているわけではない。例えば在宅の看取りに関しましてもこういった現状になってございます。

30コマ目、その下でございますけれども、今度はサービスから見た属性、提供量の違いでございますけれども、訪問診療につきましては先ほどと大体同じような話ですが、在支診がかなりの数、実施をしておりますけれども、それ以外のところが実施しているケースもあります。往診とか在宅の看取りは基本的には同じような傾向で、往診につきましては在支診以外の提供も相当数あるということでございます。

 おめくりいただきまして、次に幾つか取り組みの状況、中身についての資料でございます。

 まず31は看取りに関します取り組み状況でございますけれども、ターミナルケアの加算等々、算定の回数につきまして全体に占める割合を見ておりますが、年間算定回数が多いという上位の医療機関、これは8%ぐらいでございますけれども、これは全体の算定回数の50%を占めているという状況でございます。

 下が緩和ケアの内容でございますけれども、緩和ケアにつきましては、その内訳の数というよりは課題として認識をされておりますのは、経口麻薬の投与方法等に関します教育・普及が重要であるという指摘がなされているというのが現状を見ての評価でございます。

33コマ目でございますが、小児に関します訪問診療でございます。まず全体の2%程度が超あるいは準超重症児を診療している医療機関。これは全体の1%程度でございます。それから、これらの医療機関の7割程度は通常の在支診、在支病であったということでございます。

34コマ目、これは在宅医療に関します点数の算定状況でございますけれども、この後、算定に関します資料が3つ続いておりますが、まず在宅患者訪問診療料の算定は、ほぼ増加傾向がずっと続いているということでございます。同様に在宅時医学総合管理料、在総管と俗に呼んでおりますけれども、これも算定件数がおおむね増加傾向でございます。

 おめくりいただきまして、同様な傾向をお示ししております。カウントの仕方を少し変えておりまして、算定の回数なのかレセプトの枚数なのかという違いがありますけれども、増加傾向でございます。

36コマ目、在宅での終末期医療、これは現在では人生の最終段階における医療と今は呼んでおりますけれども、点数の算定状況につきましてどのようになっているのかということでございますが、ターミナルケア加算でありますとか、看取りの加算につきましてはおおむね増加傾向にございます。

37コマ目以降、3844コマ目が患者さんの状況でございます。

 まず38コマ目でございますけれども、在宅医療を受ける患者さんの動向あるいは年齢の同行でございます。これは全体の数としては増加傾向にあるというのが左側の棒グラフですけれども、右側の内訳を見ていただきますと、大半は75歳以上の高齢者となります。ただ、小児や成人についても一定程度ございます。その方は増加傾向にある。これがまず年齢構成の総論であります。

3940と続きますが、まず39は対象となっております患者さんの要介護度とか認知症の自立度に関します内訳です。

 まず要介護度でございますが、85%以上は要介護状態にあります。大部分が要介護の方でありまして、要介護の程度の内訳はそれぞれ10%程度ということなので、幅広い多様性があります。これは右側の認知症についても同じでありまして、認知症の自立度につきましてもかなりばらつきがあります。多様な状況にございます。

 その下、対象患者さんの今度はその理由でございますけれども、訪問診療を行っている理由ということですが、半数近くの理由が身体機能の低下のため、介助があっても通院ができないということでございますけれども、その一方で、数としては決して多いわけではないのですが、通院が困難なわけではないけれども、患者さんが希望したから、あるいは施設が希望したから、それぞれ1%、3%、合計4%あるということも実態でございます。

41コマ目、家族の状況でございます。これは診療の算定によって同一建物か、非同一建物かということでございますけれども、特に同一建物の訪問診療につきましては、圧倒的に同居の家族の方がいないというケースが多くなる。これは居住形態の影響を受けているということでございます。

42のチャートは算定要件ですので実質、次のページの説明が先になるのですが、4344を見ていただきますと、訪問診療の今度は内容に関します実態でございまして、まず長期にわたって医学管理が必要となるような、これは俗に1つ前の、42で言うところの別表7に相当するわけでございますが、別表7に該当する患者さんの割合というのは43コマ目について言いますと左側、大体15%程度となります。

 今度は右側ですが、患者さんに提供している医療行為としてどのようなものがあるのかということでございますが、健康相談とか血圧といった服薬援助、管理といったものが中心というのが半分ぐらいおられますけれども、残りの半分程度はそれ以外の医療行為も含むものもあるということでございます。これが実態ということです。

44コマ目でございますけれども、月当たりの診療回数につきましては、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、緑のポツで示しておりますけれども、外来につきましては月1回というのが一番多い。やがて回数がふえるごとに減少していくわけでございますが、在宅医療について言いますと1カ月に2回というのが過半数を超えているということで、受診頻度については異なる分布となっているというのが特徴でございます。

 ここまでが医科の訪問診療でございます。

4652コマ目は、在宅歯科医療でございます。これは私のほうからまとめて御説明させていただきますけれども、46コマ目、まず実施状況、これは医療機関の数で見ております。これは後ほど出てまいりますが、歯科訪問診療1、2、3という、これは算定の報酬上の区別で分けてございますけれども、今、見ていただいたほうがいいかもしれません。98コマ目に参考資料のところがございますが、歯科訪問診療に関しましては診療を実際に行います人数と時間によりまして、98コマ目に記載がございますけれども、訪問診療1、訪問診療2、訪問診療3という区分をしております。この区分にのっとって46コマ目に戻っていただきますが、算定のあった医療機関の数を見ております。そうしますと歯科訪問診療1というのが数としては一番多いのですけれども、これは初診料等の基本診療料の算定がある、医療機関の全体像と言ってもいいと思いますが、約5万9,000のうちの20%程度が訪問診療を行っているということになります。

 おめくりいただきまして4748と続きますが、今度は医療機関の数。今、お示しをしました歯科訪問診療1、2、3をそれぞれ1のみ、1と2、1と3というふうに人数と時間についての内訳を見ております。先ほどの表と同じような傾向なのですが、歯科訪問診療1だけというのが一番多いということになります。

 一方で、それ以外の右側にございますけれども、歯科訪問診療2のみ、あるいは2と3あるいは3というふうに1を算定しないという医療機関につきましても、1割程度あるというのが実態でございます。

 訪問先でございますが、歯科の場合、48コマ目でございますけれども、戸建てが一番多いとなっております。しかしながら、半数以上が施設にも訪問されているというのも実態でございます。

 算定の状況でございますけれども、49コマ目であります。これは算定回数は全て増加傾向にあると理解をしております。

50コマ目、在宅における療養を歯科診療の面から平成20年の改定時に在宅療養支援歯科診療所というものを設定いたしましたということでございます。50コマ目の一番下に書いてございますが、増加傾向ではありますけれども、全体から見ますと1割弱にとどまってございます。

 おめくりいただきまして、算定状況を残り2つまとめてございますが、まず歯科医療推進加算というものを前回、28年改定で施設の基準を見直しましたということでございますけれども、その割合につきましてここに記載のとおりでございますが、これは46コマ目にお示しをしました1万1,250の施設に関しまして、施設基準の届出医療機関の数が1,275ということで、大体全体の11%という割合になってございます。

52コマ目でございますけれども、歯科訪問診療料の区分、先ほど見ていただきましたけれども、1、2、3の区分ごとに実際の内容を見ております。特徴的なのは、いずれの患者さんにつきましても義歯の調整でございますとか歯周治療、口腔衛生指導が行われた割合が高いということでございます。それから、1、2と3でそれぞれ内容的に特徴がございます。

 ここまでが在宅歯科医療であります。

54コマ目以降が在宅薬剤管理でございます。これも私からまとめて御説明をさせていただきますが、まず54コマ目、実施状況であります。介護保険の居宅療養管理指導と、医療保険の在宅患者訪問薬剤管理指導料に分けて内訳を示しております。一目していただければおわかりいただけると思いますが、薬剤管理指導に関しましては介護保険の割合がかなりの部分を占めておりまして、介護保険の居宅療養管理指導につきましては算定回数が伸びてございます。

 おめくりいただきまして薬局数の推移でございますけれども、訪問薬剤管理を行っております薬局数は医療保険、介護保険ともに伸びております。特に介護保険の伸びがどちらかというと大きいということでございます。

 その下、医療保険に関しましては年間算定回数との関係で内訳を見ておりますけれども、年間算定回数が10回以上の薬局が大体6割程度を占めるということでございます。近年、反対に1〜1010回未満の薬局のシェアもふえておりますので、少しずつ回数によらず訪問診療、訪問薬剤管理を行っている薬局の数がふえているというのが実態でございます。

 最後2つ、5758でございますけれども、これは患者のための薬局ビジョンということで、27年に公表されておりますが、薬局が持つべき3つの機能の中の1つ、24時間対応・在宅対応の中に、在宅対応にも積極的に関与していくことが明確に打ち出されておりまして、具体的な記述が58コマ目にかけられてございます。

 ここまでが薬剤管理でございます。

60コマ目以降が訪問看護でございます。これは訪問看護の仕組みの総論でありますけれども、これは御案内のことだと思います。サービスの提供は病院・診療所と訪問看護ステーションから行うということでございます。それから、医療保険、介護保険それぞれに役割分担をしながら実際にサービスが提供されている。その役割分担が61コマ目にまとめてございますけれども、算定の考え方とか、特に医療保険で一定程度例外的な対応を認めているわけでございますが、横串を刺すような格好で重症の方でありますとか、頻回に受診をしなければいけないような方については横串的に医療保険がカバーしつつ、全体的には要介護者初め役割分担をしている。それから、算定の考え方も介護保険につきましては無制限と書いてありますが、実際はケアプランとして定めるという考え方になっておりますので、ケアプランで弾力的かつ一定程度の枠の中で行うのか、医療保険のように一定程度の算定要件の中で行っていくのかという違いがあります。

62コマ目、特に近年の伸びが訪問看護ステーションの数については大きくなっておりますという状況でございます。

63コマ目、これはこれ以降、ステーションの数でございますとか訪問看護の関係は、都道府県別に見ますとかなり地域差があります。明確に説明が必ずしもできるわけではありませんけれども、地域差の大きさが課題としてあります。

64コマ目、訪問看護ステーション、これは規模の問題であります。依然として5人以下の小規模のステーションが多いということでございますけれども、近年の傾向といたしましては5人以上のステーションの数が徐々にふえておりまして、小規模は依然としてかなりの部分を占める一方で、大規模化しつつある、あるいは規模の大きなステーションがふえてきているというのが現状でございます。

65コマ目、従事者の変遷でございます。訪問看護ステーション、常勤換算で数字をお示ししてございますけれども、従事者の数はふえています。ただ、割合として見ますと看護職自体の割合は減ってきています。これはなぜかといいますと、内訳としてここに書いてございますが、理学療法士さんを初めとする作業療法士さんなどリハビリの専門職あるいはその他の事務職も含めた職員の数がふえてきておりますので、相対的には看護職に占める割合が少し薄まってきているということであります。

66コマ目、これは先ほど申し上げましたが、地域差がかなりありますということです。ただ、これは医療職一般的に西日本のほうが多い傾向にあるというのは、訪問看護についても言えるということでございます。

67コマ目、これは就業者の数の推移でございます。これは実は既にお示しをしております前回改定の資料でございます。書きぶりは次回以降、少し修正が必要かなと思いますけれども、1つ目の○で全体の就業者の割合としては、看護職に占める訪問看護ステーション就業者2%程度ということで、ここは変わらないのでありますが、その下の訪問看護ステーションに就業している看護職員数は増加をしていますということと、これは平成20年前後の初期の段階では、必ずしも伸びの割合は看護職全体と比べて高くなかったのですが、近年は全体の平均から比べますと、むしろ訪問看護に従事する看護職がふえておりますので、この書きぶりは少し修正が必要かなと思いますけれども、これは既に提出をさせていただいております資料ですので、そのまま現時点では記載をさせていただいてございます。

6869は利用者に関します状況でございます。

 まず68コマ目、年齢に関します内訳です。どの年齢層も増加をしております。

69コマ目、疾患別、どういった内容なのかという利用者さん、患者さんの状況を見ていますけれども、これは下に表がございますが、平成19年との比較で見ますと明らかに特徴がございまして、精神及び行動の障害というのがかなりの増加を占めております。それから、先天奇形、変形、染色体異常というのも割合的には大きいのですが、全体のボリュームは大きくないので、これだけの大きな伸びをかなりの部分で占めているのは、精神あるいは行動の障害に係る部分であります。

70コマ目、ステーションの利用者に関しまして先ほどから出ていますけれども、70コマ目は字が少し小さいのですが、別表7、別表8というふうに頻回に利用するような疾患でありますとか、あるいはどのような管理を行っているのかという表がございまして、それに該当する場合に一定の加算がとれるとなっているのですが、別表7、別表8に該当する方の内訳を見てみますと、70コマ目の棒グラフでありますが、まず言えることは小児の関係についていいますと別表8に該当する方が多い。別表8というのは一定の機材を使ったりするような医療ニーズの高い方でございます。

 別表7、別表8につきましても、2つ目の○に書いてございますけれども、訪問看護ステーション1カ所当たりについて言いますと、10人以下のステーションの数が一番多いというのが実態でございます。

 おめくりいただきまして71、小児に関します状況であります。小児の利用者数は増加をいたしておりまして、長時間の訪問加算がとれるというのが一定の要件でありますけれども、特に小児についてはその割合が高いということでございます。それから、ターミナルケアあるいは24時間対応といった訪問看護ステーション利用者の状態像、これは72コマ目でございますけれども、いずれも大きく伸びているというのが実態でございます。

 規模との関係で73コマ目でございます。これは少しデータが古いのですが、傾向は変わっていないと思いますけれども、ステーションの規模が大きくありませんと難病でございますとか、がんの終末期に対する対応が難しいということでございまして、規模が大きいことでそういった対応ができる傾向にあるというのが実態として示されております。これは73コマ目でございます。

 近年の改定では、機能強化型の訪問看護ステーションというものを評価しておるわけでございますが、その届出件数、届け出の状況は増加傾向にありまして、特に都市部でそういった対応がなされているというのが実態でございます。

 残り7576でございますけれども、病院と診療所からの訪問看護の実施状況でございます。病院・診療所から、特に病院からの訪問が6割、診療所からの訪問が4割、これは病院・診療所、医療機関からの訪問の内訳でございます。

76コマ目は医療保険におけます訪問看護の実施件数でございますけれども、全国の医療機関、全ての医療機関の数と比べると、必ずしも全ての医療機関が対応しているわけではない。これは76コマ目の下の表を見ていただきますとわかるのですが、医療機関数の数を比べますと、大体実施している医療機関の数はこの程度の数ということでございます。

 ここまでが提供の体制でございますとか、利用する患者さんの状況でございます。

77コマ目以降、これは報酬の体系でございますとか、28年改定でどう対応したかということでございますので、ごくごく簡単に御説明をさせていただきますと、まず在宅医療に関しまして79コマ目、80コマ目、これは歴史的な変遷でありまして、前半が平成18年の改定まで、それから、それ以降のものがまとめてございますが、どういった体制なのか、あるいはどういう場で提供しているのか、どういう内容についてかということを中心に対応してきているというのが見てとれるということでございます。

81コマ目から28年改定でどうしたかということで、これは説明を省略させていただきます。

8185コマ目は現在の体系でございます。ですからここを見れば訪問診療の評価の体系が全てわかるということでございまして、86コマ目が28年改定でどういう対応をしたかというのが94コマ目までチャートがございます。これは説明を省略させていただきます。

 歯科でございますけれども、96コマ目、97コマ目に前半、後半で分けて平成18年まで、平成18年以降についてまとめてございます。医科と基本的には同じように場に着目をした、あるいは体制などの視点から対応を進めてきてございまして、先ほど出てまいりました歯科訪問診療の1、2、3と報酬区分を分けておりますが、それは97コマ目でいきますと平成22年、平成24年にそれぞれそういった対応がなされてございます。

98コマ目は先ほど申し上げましたとおり、基本的な報酬体系、99コマ目から105コマ目までは、前回改定でどう対応したかということですので、省略をさせていただきます。

 次に薬剤管理でございますけれども、107108で同様にどういった対応をしてきたかの変遷でありまして、107は平成22までの対応でございますが、どういった場についてという視点を主に対応をしてきている。それから、108コマ目は調剤に関します加算の設定もありますということでございます。

109110は前回改定の内容で省略をさせていただきまして、最後、訪問看護でございますけれども、112コマ目、これは1枚でございますが、経緯をまとめてございます。昭和58年、1983年に初めて訪問看護の実際の報酬を設定され、平成4年、1992年にステーションの創設がなされて、2000年、平成12年に介護保険法の施行といったことがトピックスになろうかと思います。

113コマ目は現行体系、114コマ目以降は実際にどういう対応を平成28改定で行ったかということでございます。

 長くなって恐縮ですが、最後、117コマ目と118コマ目でございます。まず117コマ目でございますが、これは28改定で答申のときの付帯意見、5ポツでございますが、ここが在宅医療に係る部分でございまして、質が高く効率的な在宅医療の推進についてということで、これは引き続き検討するということが付帯意見として明記をされております。

 こういったことを踏まえまして一番最後でございます。118コマ目、これは案ということで今回、在宅医療の課題はこういったことかなということをまとめております。ただ、必ずしもこれは全てを網羅しているわけでもございませんし、他の論点、課題もございますので御意見をいただければと思っておりますが、少し簡単に御紹介をしますと、1つ目のポツですが、高齢者数の増加は続くということでございます。2025年あるいは75歳以上人口の増加もございます。世帯の変化、独居の問題もあります。こういう医療・介護の支え手の減少も見込まれている現状をどう考えるのかということでございます。

 2つ目のポツですが、医療機関でお亡くなりになる患者さんの数が多数を占めているということでございます。その一方で看取りとか在宅医療を含めた療養の多様なニーズも一層高まると考えられるということでございます。

 3点目、在宅医療に対応可能な医療機関は、おおむね増加傾向ということです。大部分は医療機関について言うと診療所であります。訪問看護ステーションの数、規模は増加傾向、拡大傾向にあります。

 患者さんの要介護度あるいは訪問診療や訪問看護の必要な理由、傷病名などの状況は極めて多様でございまして、提供されております医療の密度も違う。あるいは小児につきましては、人工呼吸器等の医療を受けている小児が増加傾向にある。在宅歯科医療、在宅の薬剤管理の提供量もおおむね増加傾向にあります。28改定で特に対応したことにもなりますけれども、重症度、居宅の場所に応じてきめ細かく評価するとともに、在宅医療専門の医療機関に係る要件あるいは遠隔モニタリングを活用した指導管理の評価等を行ってございまして、論点あるいは課題といたしまして、在宅医療の質、量はもとより効率性も確保しなければいけない。多様化するニーズに応えることができるような新たなサービスの提供のあり方、地域の状況、個々の患者の状態、医療の内容、住まい・住まい方といったことに関しましてどう考えるのかということを、ぜひ御議論いただきたいと思っております。

 長くなって恐縮ですが、以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。

 松原謙二委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

 前回の改定の終わりのときに、現場で非常に困っていることをお願いした件がございます。

 在宅支援診療所が最期、看取りをやるわけでありますけれども、歯科の場合は別にして、例えば褥瘡がなかなか治らなかったり、あるいはバルーンカテーテル、つまり、導尿をしていて、男性の場合には非常に入りにくかったりするときに、皮膚科の先生や泌尿器科の先生など別の医療機関とタイアップしていくということがよくございます。ところが、往診で行くとなるとこれは患家の求めに応じてという条件がついていますので、往診ではない。では訪問診療にすると訪問診療は在宅支援診療所1カ所で行うべしということになっております。実際のところ非常に行きにくかったり、審査の過程で訪問診療はだめだとなります。この連絡ができなくなっております。前回改定時に事務局から十分に検討して、通知を出しますという話が合ったにもかかわらず、そのままになっております。ぜひこれを早く対応していただきたい。

 実際に1つの医療機関で何人も医者を抱えているところは、科が違えばそれぞれの必要に応じて別の医者が行けるようになっています。ところが、1人の内科がやっているところはそうはいかないということは、逆にその先生は在宅医療に対して積極的でなくなります。全てを分割してやるという話ではありません。必要に応じて在宅支援診療所から依頼があって、診療所1カ所だけが管理料を算定できるけれども、訪問診療をお願いしたい他の医療機関も、訪問診療科は算定できるようにしてほしいということ。非常に強い要望がございますので、できれば速やかに前回の約束どおり対応していただきたいと思います。お願いいたします。いかがでございましょうか。

○迫井医療課長

 今、御指摘の点は、現場でさまざまな対応が求められているということだろうと思います。28改定のときの対応で通知等も含めまして、どういったことが対応できていて、どういったことが対応できていないのかというのは、きょうの時点ですぐにお答えできるような内容を持ち合わせておりませんが、急ぎ確認をいたしまして、改定を待たずしてできることを明確化できる等で対応できることがあれば、もちろんやらせていただきますし、やはりその影響が大きくて改定でなければできないということであれば、今回の議論を継続する中で御相談をさせていただきたいと考えております。ありがとうございました。

○松原謙二委員

 先ほども言いましたように、何人も医者を抱えているところはできて、タイアップしなければできないところができないということが、在宅の進捗状態がおくれる最大の原因の1つであります。財政状況はほとんど変わりませんので、ルールの問題だけですから通知で対応するというお約束を速やかにしていただきたい。何とぞよろしくお願いいたします。

○田辺会長

 ほかいかがでございましょう。では松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 ぜひ今の点は医療課長通知でよろしくお願いいたします。

 今回は在宅医療(その1)ということで総論的なことが羅列してありました。最後の118のスライドに、課題と今後の考え方というものをどうするかということで書いてございます。

 課題のポツ一つ一つに意見を述べるつもりはございませんけれども、全体をどう考えていくかということを少し述べてみたいと思います。

 スライドにありますように、高齢者の増加とサービス付き高齢者住宅や住宅型有料老人ホームなどの増加によりまして、介護保険施設以外で暮らす方々がふえて、必然的に在宅医療のニーズは増加していると言えると思います。

 一方、高齢者の独居や老老世帯もふえております。にもかかわらず、在宅医療に必要な家族の支援は得られにくくなっているというような表がございました。さらには若年層の減少により、医療や介護の担い手の確保が次第に困難になっていくことから、今後は効率的な在宅医療の提供が必要であると思います。ただ、そういう背景とは別に本日、与えられた資料からは、どうも意図的に在宅医療に誘導しているように感じられました。

 そのような流れの中で、我々は在宅至上主義でも、施設至上主義でもなく、既存資源である病院や施設も活用し、急変時やより重度な介護者の受け皿とすることを提唱しております。いわゆるそういう病院や施設ということでございますけれども、この病院とは地域包括ケアシステムを構成する中小病院や有床診療所を指し、急性期の大病院は地域の最後の砦として、さらに治療が必要な場合に限定して機能分化と連携による効率化を図ることも必要と考えております。

 一方、かかりつけ医の在宅医療を推進することに否やはございませんが、1人では1日24時間、1年365日の対応は困難な場合が多々ございます。だから可能な範囲で在宅医療に取り組み、必要に応じて有床、無床の在支診や在支病と連携してチームで対応する仕組みを構築する必要があると思われます。ただ、28年改定でよりよいシステムを考えたと思っておりますが、不適切な事例も見られます。さらに検討が必要と考えております。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかいかがでございましょうか。では吉森委員、お願いいたします。

○吉森委員

 この総−3は前回改定の内容も踏まえて各種データをまとめていだいておりますが、総論としては先生方もおっしゃっていましたように、今後も高齢化がますます進行する中で、地域包括ケアシステムの構築の観点から考えますと、在宅医療はより一層の進展、展開が必要であるというのは言うまでもないと思います。そこで松原先生から御指摘がありました件に関して質問なのですが、スライド2728の在宅療養支援診療所並びに病院の届出数は、ここ近年、増加から一旦鈍化して横ばいとなっておりますが、この理由について、先ほど松原先生御指摘の実態等も含めて特別な理由があればお教えいただければありがたいと思います。

 前回の28年改定におきましても、在宅医療に関するさまざまな診療報酬上の評価を行いましたが、当然それが実態としてどのような効果があったのか検証するのは言うまでもないことで、十分踏まえる必要があると考えておりますし、チーム医療も含めて今回また診療報酬と介護報酬の同時改定というタイミングでもございますので、入院から在宅医療への移行、その後の在宅介護、この連携の部分についてどのように評価していくかは大きな課題だと考えておりますので、その辺を含めて今の質問にお答えいただければと思います。

○迫井医療課長

 御指摘の点は非常に重要な論点の1つだと理解をしております。2728のチャートの引用もしていただきながらの御質問でありますが、現時点でこれですというふうに確たる因果関係といいますか、原因は必ずしも特定できているわけではございません。1つには検証調査をまだ結果としてまとまっていない部分がありますので、新たなそういった調査の結果も含めて検討したいと思っておりますけれども、今後、事務局といたしましては、全体的な情勢として今の松本委員からもそうですし、吉森委員からもそうですが、客観的な情勢としては一定程度そういったことを考えることは不可避であるという御指摘もいただいております。そういった前提を踏まえつつも、現状としてこれがどういった理由で、あるいは松原委員御指摘のような非常に困難な事例が現にあることも含めて、整理をして引き続き御議論いただけるように事務局としては努力をしたいと思っております。御指摘ありがとうございました。

○田辺会長

 ほかいかがでございましょう。遠藤委員、お願いいたします。

○遠藤委員

 スライドの118のところでは、課題でも在宅の歯科医療についてもおおむね増加傾向ということで載せていただいているのですけれども、今後さらなる普及、また、さまざまなニーズの多様化に応えるということで言えば、歯科についてはどちらかというと外科的要素も含むので、訪問の中でもさまざまな困難な部分も抱えております。そういった中では地域ごとの中核となるような病院歯科の位置づけというのが非常に大事だと我々は思っているのですけれども、そういった議論の中で病院歯科のあり方等の位置づけ、これらについても十分議論をいただきたいという点が1点。

 もう一点は、28年改定でも要望はしたのですけれども、地域における情報の共有ということで言うと、特に医科と歯科の連携ということで言われますと、業務範囲がもともと異なりますので単なる診療の依頼ということだけではなくて、病状の把握等についての情報共有も訪問診療を充実させる上では大変重要と考えていますので、それらのあり方についても十分御議論いただきたいという意見でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 では安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 在宅薬剤管理につきましても徐々に対応できている。体制ができて伸びてきているという資料をお示しいただきました。薬局の場合には、在宅医療に対して先進的な取り組みをしてきた薬局や薬剤師が下支えをしてきた部分があろうかと思っております。だんだんその範囲は広がってきておりますけれども、今後は地域包括ケアの推進とともに、在宅医療の対象となる前からかかりつけ薬剤師・薬局にかかってきた人に対し、引き続きその薬局・薬剤師がより積極的に在宅医療に取り組めるような形で進めていく必要があると思っておりますので、そのような形で議論をしていきたいと思っております。

 以上です。

○田辺会長

 ほかいかがでございましょう。中川委員、お願いいたします。

○中川委員

118番の課題の3つ目のポツ、在宅医療に対応可能な医療機関はおおむね増加傾向とありますが、本当でしょうか。25番をごらんください。左側の診療所を見ると微増もしくは見方を変えると頭打ちなのです。それで27番をごらんください。右側、訪問診療を行う患者数別の在宅療養支援診療所。これは100人以上というところが結構多いです。そして左側の在支診の届出数も頭打ちになっているのです。こういう状況で在宅医療に対応可能な医療機関数は、おおむね増加傾向と言い切っていいのかどうか。どうも私はこの件に関しては余りよろしくない、心配したことが起こりつつあるのではないか。

 在宅専門の診療所が、これは前回の改定でいろいろな議論をしました。そこで大事なことは地域包括ケアシステムの中で主導的な役割を果たす、多職種連携の中で指導的な役割を果たすという意味で、地域医師会の協力を得る、もしくは2医療機関以上の協力を得ることが要件になったわけですけれども、どうもそこの隙間を狙ったような在宅専門の診療所が各地でどうも跋扈し始めているという心配が現実化している状況があります。こういうことをしっかりと次の改定では見直さなければならないと思います。

 在宅医療は日本の地域包括ケアシステムの構築に関しては最重要課題ですから、出始め、最初の段階で、初期の段階で間違ったことになると取り返しのつかないことになるとみんな思っていると思うのです。そこで在宅専門のということに関しては、まだまだ次の改定でも神経質なぐらい慎重な議論を進めるべきであろうと思います。

 なぜこういうことを強調するかというと、もう一つ、話は少しそれますが、全国の地域医療構想区域において在宅の対象となる患者がこれだけいる、何千人いる、何万人いるというデータがあると心配する方がいます。ところが、あれは違うのです。在宅可能な医療需要患者数なのです。「可能な」です。「しなければならない」ではないのです。ですからそういう懸念をする方に対しても正確な状況を示さなければならないと思うので、この118番の在宅医療に対応可能な医療機関はおおむね増加傾向でというのは、ちょっと直していただきたいなと思いますが、医療課長、いかがですか。

○迫井医療課長

 これも非常に重要な御指摘だと認識しております。医療機関の数あるいはもしかすると数だけではなくて対応のキャパシティーと言ったほうがいいのかもしれませんけれども、算定件数とかサービスの提供量自体がふえているからといって、中川委員御指摘のとおりさまざまな医療機関が全体的に在宅の対応をしてきているのかいとうのは、少し中身を掘り下げる必要がある。多分そういう御指摘だろうと思いますので、全くもってそのとおりだろうと思います。

 先ほども申し上げましたが、28改定の付帯意見も踏まえて検証をさまざま行うことになっておりまして、そのデータの中には例えば医師会との連携ができるできないといったことも含めて、さまざまなデータを収集することをしておりますので、1つにはその地域との連携のあり方とか、あるいは先ほどもお話に出ましたけれども、在宅を中心的に、専門的にやっておられる医療機関、この医療機関がどういった形で診療されているのかということも含めてよく整理をした上で、必要な対応を御議論いただけるようにしていきたいと考えております。

 現時点で得られているデータをきょうお示ししておりますけれども、これで全て断定的に現状を評価するということではなしに、さらに必要な情報でございますとか御議論をいただいて、整理した上での次の改定の対応に結びつけていきたい。そういった広い意味での御指摘だろうと思いますので、私どもの認識も全くそのとおりであるとお答えをさせていただきたいと思っております。ありがとうございました。

○田辺会長

 ほかいかがでございましょう。では平川委員、お願いいたします。

○平川委員

 在宅医療の課題について、どういう方向で議論をしていくのかということに関しては、中医協だけではなかなか解決できない問題があると思います。在宅医療については地域差がかなり激しいのではないかと考えていますが、残念ながら本日の資料では、地域性について都道府県単位のデータは少しありますけれども、例えば二次医療圏や市町村単位の在宅医療の状況や必要性についてはなかなか見えてこないのかと思います。今後はそういうデータも出していただきたく思います。また、医療計画や介護保険事業計画との整合性ということも問われていくと思います。

 診療報酬改定は全国一律とならざるを得ない状況の中で、要件の見直しや報酬のあり方だけでは、在宅医療の課題を解決していくのは不十分なところがあるのではないかと考えております。

 そういった意味で質問ですが、今後の中医協での在宅医療に関する議論のほかに、在宅医療について議論をするところがあるのかどうか。そして、その議論と中医協の議論との整合性についてはどう考えているのかということについて、質問をさせていただきたいと思います。

○迫井医療課長

 これも非常に重要な御指摘だろうと思います。医療提供体制とさまざまな診療報酬、さらに人材の確保も含めていろいろな要素が絡まって医療の提供がなされてございますので、中医協はもちろん打ち手としての診療報酬をいかに設定していただくのかという御議論の場ではありますが、関連する例えば医療計画でありますとか、今回は特に同時改定でございますので、介護保険サービスも絡むということがありますので、いろいろな施策との関係が生じるのは当然だろうと思います。

 今の時点で申し上げておきたいことは、私ども事務局は保険局中心でありますけれども、必要に応じまして関係部局も含めて資料提供もそうですし、さまざまな議論をしっかりやらせていただくつもりでおりますので、関連する施策の範囲はもちろん広げればかなり切りがないのですけれども、例えば在宅医療について言いますと、医政局が在宅医療に係るさまざまな医療計画との関係も含めてですが、関係者の全国会議を行ったり、現に医療計画の見直しに向けたさまざまな指針をつくったりというようなことをやっておりますので、そういった取り組みも私どもの議論の中にしっかり、入れさせていただく、あるいは情報提供させていただくとともに、そういった施策と診療報酬とを連携させながら、よりよき医療の提供を確保するためにはどうしたらいいのかという視点でしっかり御議論いただくように、事務局として努力をさせていただきたいと思っております。

 今の時点では以上でございます。

○田辺会長

 ほかいかがございましょうか。万代委員、お願いいたします。

○万代委員

 きょうは第1回目ということでございますので、総論的にということで、これまでの委員の方の意見と重複するところもありますが、総論的に幾つか意見を申し上げたいと思います。

 まず方向性としまして、多様化したニーズに対して質、量、効率性を評価の観点としながら進めていくことにつきましては、まさにそのとおりかなと思っております。さらにそれに追加しまして、先ごろ各種の報道がありましたように、老年学会が高齢者の定義を変えようとしてございます。したがいまして、その高齢者の定義の変更につきましては、ここにおられるような委員の方の丁々発止の議論を見ていましてもうなずけるところでございますので、余り性急に考えるのではなくて、中期的な将来に向かって受療率、受療行動も考えながら、高齢者の変化に対して弾力的に対応できるような制度設計が必要ではないかと感じております。

 在宅医療に関しまして利用者の立場から考えますと、重症例だけが在宅に適切なのかということにつきましては、必ずしもそうではないだろう。医療必要度が低くても一定の評価をすべきだろうと私自身は考えます。と申しますのも、スライド43にありますように、別表7に該当する患者の割合と患者に提供している医療行為について大きな乖離があるというようなスライドからもわかりますように、今後、検証部会の調査の内容も詳細にデータ化していただいて、どういったような在宅医療がどういった形で提供されるのがよいのかということを議論していくべきかなと思っています。

 とは言いながら、先ほど来お話にありますように介護保険との同時改定でございますので、そことの連携も必要だろうと思いますし、訪問看護についてはますます充実していくべきと考えておるところでございます。

 次に、看取りの問題でございます。スライド31には在宅看取りについての取り組み等が表示されています。もとより看取りにつきましては在宅のみならず、病院における看取りも多いと御紹介されておりますので、切り口としましては一面的に在宅だけを取り上げるのではなく、看取り全体を取り上げて、どういった形での看取りが必要か。その中には当然、個々の在宅あるいは病院だけではなくて、病診連携を用いた看取りといったものの評価という視点も非常に必要ではないかと考えております。

 最後に地方と地域差の問題でございます。これは御指摘があったようにオールジャパンの診療報酬体系ではなかなか難しい場面もあるかなと思いますけれども、都市型の在宅とそうでない在宅とは当然配慮すべきだろうと考えておりますので、その点につきましてもぜひきめ細かな対応ができるような御提案をいただきたい。そのように考えております。

 以上、幾つか意見を申し上げましたので、今後の議論に当たってぜひ対応いただければと考えております。

 以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 では菊池専門委員、お願いします。

○菊池専門委員

 総論的に意見を申し上げます。

 1点は診療報酬、介護報酬同時改定に向けた訪問看護の提供体制の整理です。高齢社会となりまして、日常的に医療ニーズ、介護ニーズをあわせ持って在宅や介護施設で療養を続けている方々がふえております。こうした生活の場である在宅や介護施設、居住系施設において医療、看護の提供や看取りをどのように考えていくのかということも、30年の同時改定に向けては検討事項として挙げていただきたいと思います。

 訪問看護は医療保険と介護保険にまたがるサービスで、医療、介護の連携調整を日常業務の1つとして活動しておりますけれども、現状では医療と介護の制度の違いによりサービスの提供体制自体にまだまだ谷間、段差が多いということがあります。例えば特養の入居者で末期がんの方には訪問看護が医療保険で入れますけれども、ほかの疾患では入れないということがあります。30年の同時改定におきましては、ほかの例えば介護保険の部局とも連携して在宅や居住系施設、介護施設において、医療と介護の両方のニーズを持つ人々に対する医療・訪問看護や看取りのあり方等、診療報酬、介護報酬上の評価を同時に検討していただきたいと考えます。

 もう一点は、訪問看護の提供体制の地域格差の解消です。訪問看護ステーションの数は順調に増加しておりまして、機能強化型ステーションの評価などにより、少しずつ大規模化してきております。全体的には体制強化が進んでいると見ておりますけれども、本日の資料でもありますように、都道府県別に見ると人口10万当たりの訪問看護ステーションの数には地域差が大きいというデータが出ております。私どもが各都道府県の看護協会などに聞きましたところでは、県内でのステーションの新規開設はほとんど都市部に集中しておりまして、地方では供給体制が厳しいままだという状況です。

 在宅で最期まで療養を続けられる仕組みを地域格差なく保障していくためには、ステーションの開設の条件が不利な地域でも、訪問看護の提供ができるような何らか報酬上での評価を検討していくべきではないかと思います。例えば人口が少なく地理的には厳しいということで、民間サービスが参入しづらい地域がございますけれども、例えば地域の病院が主な医療資源であるような場所では、地域の病院からの訪問看護提供を促すような仕組みを検討するなど、その地域の実情に合った地域包括ケアシステムをつくって、結果的に訪問看護提供の地域格差を解消するような報酬のあり方を検討していただきたいと思います。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかいかがでございましょう。では幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 これから在宅の需要が高まるという論点については皆さんと共有できたかと思います。その上で、それを支える医療資源についても限られておりますので、この活用に向けた更なる効率化が必要だと思います。本日の資料の中で私が一番印象に残ったのは43ページの右の表の患者に提供している医療行為について、健康相談、血圧、脈拍測定、服薬援助、管理のみの患者がいわゆる訪問診療対象患者の約半数を占めているという点でございます。これらの患者について、必ずしも医師が診察する必要性があるのかについては疑問がございます。これらの患者については、コメディカルや薬局、訪問看護ステーションの方が役割を持って必要な処置を行い、医者に報告するという対応をとることで、在支診の医師の負担軽減に繋がり、ひいては他の業務にも時間を充てることができるのではないかと思います。医療資源は限られておりますので、真に診るべき患者を医師が診ていくことが今後は必要ではないかと思います。

 また、今後の改定の基本方針が年末に示されましたが、その中にICT化の活用についても掲げられました。ICT化については医療機関だけではなく、患者も認識が進んでいるかと思います。現在65歳前後で、前期高齢者ぐらいの方はスマートフォン程度は使用可能な世代かと思います。

2025年に向けては、現在の65歳前後の方が後期高齢者となっていき、75歳前後の方でもスマートフォンといったICTの活用ができるような時代が到来し、医師と患者のかかわり方が変わっていくのではないかと思います。いつでも在宅に医師や薬剤師が訪問するというのではなく、例えば、スマートフォンは、高解像度の画像を撮ることができますので、電子メール等でその画像を送信し、医師が患者の状態を確認するといったような、ICTを活用した遠隔的な診療も可能となるのではないかと思います。ICT化時代に対応したサービス体系のあり方についても今から根づけておけば、10年後の2025年には患者と医師のかかわり方が変わってくる時代も到来し、在宅医療のあり方等の検討に資するのではないかと思い、申し上げました。ぜひ検討していきたいと思います。

○田辺会長

 では松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 今、幸野委員が御指摘された43のスライドですが、これは以前に提出された資料ですので、変えようがないのかもしれないですが、括弧の中に書いてある言葉が非常に悪い。いわゆる健康相談・血圧・脈拍測定等々、管理のみのものという、この「のみ」が誤解のもとで、ここに書いてあるのは、それよりも上に書いてある患者に提供している医療行為も含みます。全てをやっていなくて、ドクターが行かなくてもいいような、いわゆる服薬の援助とかそういうものもあるのかもしれない。そういう不適切な部分は我々も正していきたいと考えております。46%全てが全てという意味でおっしゃったわけではないと思いますが、やはり検証は必要です。不適切な事例もあるのではないかという御指摘だと思いますので、それは我々も一緒にやって検証していきたいと考えますが、全てが必要ないということではないという御理解はいただきたいと思います。

○田辺会長

 ほかいかがでございましょう。では中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 幸野さん、ICTが幾ら発達しても、医療は変わってはいけないと思うのです。わかりますか。私は今度の定義が変わると準高齢者ということになると思いますが、準高齢者でもスマホは持っていますけれども、どんなにこれが発達しても医療は対面診療が原則です。例えば幸野さん、ロボットに診察してもらいたいですか。画面の向こうの医師に診察してもらいたいですか。それは私は永久に変わるべきではないと思う。ただ、いろいろな事情で補完する意味ではICTというのは十分使う価値があるというか、使う意味がある、重要だと思いますが、幸野さんの言った方向性は逆です。医療は人手をたくさんかけて、丁寧に丁寧にやるのが医療です。これは永久にそうだと思います。それを変えてはいけないのだと思います。もし違う方向の議論の突破口を開こうとするのであれば、それは私は賛成できません。

○田辺会長

 では幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 状態が日々変わる患者や重症度の高い患者への考え方については先生方のおっしゃるとおりだと思います。しかし、例えば、生活習慣病等で血圧の薬を飲みながら日々血圧測定をしているような状態の安定した患者については、血圧は自宅で測定することができますし、あるいは薬剤師の方が在宅に行ったときに血圧等を測定することもできます。また、血糖値についても自己採血で測定することができます。そのような状況の中で医師が、訪問して診察するのではなく、電子メール等を活用して血圧、血糖値、HbA1cなどの測定値や病状についての報告等が受けられれば、あえて訪問診療を行わなくてもよろしいのではないかと思います。抗がん剤を投与している患者にICTの活用を推進するべきだとは申しませんが、このような生活習慣病等で比較的病状が安定している患者については、コメディカルや薬剤師の方が服薬管理等を行うことなどで対応が可能ではないかと思いますし、限られた医療資源も有効に活用できるのではないかと思います。

○田辺会長

 では中川委員、どうぞ。

○中川委員

 重症か重症でないか。生活習慣病が安定しているかしていないか、これはかかりつけ医が判断するのです。患者さん御自身が判断するものではないのです。軽いものはどんどん医者から離そうと、医師から、かかりつけ医から話そうと、ほかの職種でも代行できるんだという考えは、私は決定的に違うと思います。この前、恐縮ですが、中医協で幸野さんが薬剤師学会で発言したことに対して私は厳しい指摘をしたつもりですが、あの指摘が全然おわかりになっていないのかなと今、思いました。やはり根本的に違うなと。また場外学習というか、必要ですよね。また勉強に行きましょう。御提案申し上げます。

○田辺会長

 幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 今スマートフォンではテレビ電話専用アプリケーションを使えばテレビ会話をすることが可能です。例えば、先生方に質問です。患者と対面して診察するのと、テレビ電話等を使用して会話することについて、どのような違いがありますか。

○中川委員

 診察はコミュニケーションがとれればいいのではないのです。顔色も息遣いも雰囲気も表情も、そのときの状況も全て対面であるのが原則だし、極めて重要なのです。一般産業と違うのです。医療なのです。そのことを考えてください。

○田辺会長

 松原謙二委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

幸野委員がおっしゃっていることは理解できるのですが、元気でICTを使っている方と、在宅医療は異なります。寝たきりに近い状態で家にいらっしゃるわけで、何が起こるかわからないのです。つまり在宅とはそれだけ弱っている状態である。在宅でしか見られないような状態であるということは、非常に状態はよくないわけです。

 例えば、テレビ会議で全てできるのだったら、こうやって中医協で顔を見ながら議論をする必要がないわけです。全てテレビ会議でやればいい。しかし、医療においても人の顔を見て、息遣いを見て、いろいろなことを見て、総合的に判断しながら、何が必要なのかということを医師は行っています。だからICTで全てできるような言い方ではないにしても、違うのではないかと私どもは思っているところであります。御理解賜りたいと思います。

○幸野委員

 本日は総論ですのでこれ以上は申し上げませんが、年末にとりまとめられた今後の改定に向けた検討項目に、ICTの推進について、新たな技術への対応という基本方針が示されたわけですから、ICT化されても医療は変わらないという理屈は納得されないと思います。このあり方は患者の状態によっても異なりますが、やはりICT化されることによって医療のあり方や患者と医師のかかわり方についても変化していくことが今後のあるべき姿だと思います。具体的なことはまた次回以降に議論していきたいと思います。それでよろしいでしょうか。

○中川委員

 幸野さん、何回も言いますけれども、どんなにICTが発達しても、それは補完するものです。医療の本質は絶対に変わらないのです。では幸野さん、今度病気したときに遠隔診療だけでいいのですか。自分が病気になったときに、調子が悪いなというときに、ICTだけで済ますのですか。そういうことなのですよ。病状って誰が判断するのですか。

○幸野委員

 1回も病院を受診するなとは言っておりません。

○中川委員

 1回行けばいいというものでもないですよ。幸野さんはかかりつけ医がいるのですか。ではかかりつけ医の先生のところに1回行けば、あとは遠隔でいいのですか。そういうことを言っているのです。やさしい医療を国民に受けてもらわなければだめでしょう。思いやりのある、包容力のある。それをICTで済ますということはあり得ないです。

○猪口委員

ICTがいいとか悪いとかいう話ではなくて、例えば日本も大都会もあれば非常に過疎の地域もあって、過疎の地域だと本当に例えば北海道で雪がひどいときに、どうやって往診に行くんだ、どうやって訪問看護に行くのかというのは非常に問題になるわけです。ですからそういう場合をいろいろ想定して、遠隔診療も使える部分では、有益なところであれば使っていけばいいし、そうでなくて例えば都会のようにすぐに伺えるところだったら、すぐに伺って様子を見てあげたほうが、これはやさしいと思いますので、いい悪いという話ではなくて、いろいろな場合を想定して、特に訪問の在宅医療に関しては過疎地では今、本当にそれを広げられなくて困っているという実情があるわけです。ですから、そこら辺のことも含んで広く議論をしていくべきではないかと思います。

○田辺会長

 ほかいかがでございましょう。では花井委員、どうぞ。

○花井委員

ICTAIに私的労働が置きかわっていくという未来像を言う人がいるのですけれども、医療の本質論は中川先生おっしゃるとおりかもしませんが、気になるのは、いわゆる地方と都市部で在宅医療の形が違っていて、例えば看護師さんがいて、医師がいて、歯科医師もして、薬剤師がいてという、その全体として患者からするとシームレスにいろいろな人がいて、そこにICTも活用してもいいのだけれども、問題なのは入れかわり、立ちかわりいろいろな人が来るだけのものはやさしい医療とは言えなくて、見守ってくれる人たちのチーム、もちろんヘルパーさんも含むのだと思うのですけれども、そういういろいろな周りにいる人たちが見守ってくれるというのは、かつて地域社会ではそれがプリミティブにあったものが、都会等々では今ある行為を医療保険とか介護保険で構築していくのですが、ともすればその連携体制について余り評価はしにくいと思うのですけれども、結構ばらばらに動いていて、全体として患者からすると見守ってもらっているそれぞれの専門家たちの連携体制の評価というのは、なかなか難しいのだと思うのですが、やはりそこも考えていく。

 つまり在宅医療のチームの連携のありようというか、それがいいとかつては都市部に行って、地域ではなくなったのだけれども、都市部でもかつての地域で診てもらえるような連携というのはあり得るし、そういう成功例も見ているけれども、逆に全く次から次へと顔を出すだけで全然という場合もあって、そこの有機的連携のありようについてはうまく評価できればよりいいと思う。そこにITという話があるのですが、ITは徐々にいろいろなことが入れかわっていくことがあるのですけれども、その中にツールとしてのITというものがうまく組み込まれれば、新しい今後の都市部を中心とした在宅医療の構築ができるのではないかと思うので、その視点はあってもいいのではないか。

 だから下手したら診断能力はもしかしたらAIが上回るかもしれないわけです。ただ、診断能力が上回ったからって人は要らないという話にはならないとも思いますし、だからそこは機械と人の有機的な連携、これは見えにくいのですけれども、これが重要だと思うので、ぜひその視点を入れていただけたらと思います。単なるメニューだけあって、いろいろな料理が運ばれてくるみたいな医療は多分、国民は求めていないと思います。

 以上です。

○田辺会長

 よろしゅうございますでしょうか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件にかかわる質疑はこのあたりとしたいと存じます。

 本日の議論を踏まえまして、引き続き次回以降、さらに議論を進めてまいりたいと思います。

 本日の議題は以上でございます。なお、次回の日程につきましては追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の総会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

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