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2017年1月11日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第124回議事録

○日時

平成29年1月11日(水)9:00〜10:12


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

西村万里子部会長 野口晴子部会長代理 田辺国昭委員 印南一路委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 宮近清文委員
中川俊男委員 松原謙二委員 遠藤秀樹委員 安部好弘委員
加茂谷佳明専門委員 吉村恭彰専門委員 上出厚志専門委員
<事務局>
鈴木保険局長 谷内審議官 濱谷審議官 迫井医療課長 眞鍋医療課企画官
矢田貝保険医療企画調査室長 中山薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○ 薬価制度の抜本改革について

○議事

○西村部会長

 では、定刻になりましたので、開催をいたします。

 ただいまより第124回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 まず、本日の委員の出欠状況について報告します。

 本日は全員が御出席です。

 では、議事に入らせていただきます。今回は「薬価制度の抜本改革について」を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いします。中山薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 それでは、資料について御説明をさせていただきたいと思います。

 まず横紙の資料、薬−1をごらんいただきたいと思います。皆様御承知のとおりですけれども、昨年末、1220日ですけれども、薬価制度抜本改革についての基本方針が、4大臣が合意ということでまとめられたということでございます。この内容については昨年1221日の中医協においても御報告させていただいたという状況でございます。年が明けまして基本方針も策定されたという状況であることから、今後それぞれ個別の課題について検討を深めていくことにしたいと考えております。

 まず表をごらんいただきますと、検討事項としてまず1として昨年来、オプジーボなどでも話題になってきたところでございますが、効能追加などに伴う市場拡大への対応ということを挙げております。これについてはまた後ほど少し触れますけれども、来年度中にできるだけ早期に実施できるようにということで検討を進めたいということもございますので、まず1として挙げさせていただいているところでございます。

 この市場拡大への対応を検討するに当たりましては、当然のことながら薬価算定方式ということで、類似薬効比較方式あるいは原価計算方式というものの中身についての検討、必要な見直しも並行して進めなければならないと考えますし、さらに3として挙げております外国平均価格調整のあり方という点についても、並行して議論を進めなければならないと考えております。

 したがいまして、1についてきょうはまず第1回ということでの話題として出させていただきますが、2、3などについての議論も並行して進めながら、その結果を受けてまた1についても検討するというような検討の手順になろうかと考えているところでございます。

 さらに基本方針でもありますとおり、4として挙げましたが、中間年、これまでの2年に1回の薬価調整、薬価改定というものに加えて、その中間年における薬価調査、薬価改定も基本方針として定められているという状況でございますので、この内容についてどう実施して、どう適切にできるのかということについては、これは少し時間がかかると思われますので、前半と後半にかけて議論をしっかりしていく予定を立てているところでございます。

 さらに、中間年の薬価調査、薬価改定の検討には新薬のみならず、後発品についての薬価のあり方についても並行して議論を進めなければならないところが出てくると考えておりますので、5として後発品の薬価のあり方についても並行して議論を進めるという形で予定を立てているという状況です。

 おおむねこうした話題について4月、5月までの前半部分で議論を深めまして、5月に関係団体ヒアリングを予定しております。さらに6月以降につきましては、薬価算定方式の正確性、透明性といった議論を経た上で、6として新薬創出等加算のあり方ですとか、7の長期収載品の薬価のあり方、8のイノベーションの評価といった点、薬価算定の全体を俯瞰した形での検討が必要と考えられるようなものについては、6月以降の検討ということで予定を立ててございます。

10月にさらに関係団体ヒアリングを実施してということで、12月の骨子取りまとめという流れにしていきたいと考えております。

 なお、右下の点線で囲った部分ですけれども、この検討スケジュールでございますが、基本的に薬価制度の抜本改革に向けた基本方針に掲げられた事項のうち、薬価専門部会で審議する事項を掲載しているという位置づけでございまして、費用対効果評価などについては、またここの薬価専門部会とはまた別の場でしっかり議論をして、並行して進めていくことになろうかと考えております。

 薬−1は以上でございまして、薬−1の参考としては「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」を添付させていただいている状況でございます。

 次に、先ほど申し上げました1に相当しますが、資料の薬−2をごらんください。「薬価制度の抜本改革について(その1)」といたしまして、1の効能追加等に伴う市場拡大への対応についてということで、まずは背景などと今後の検討課題というようなことをひと通りまとめまして、まずは御意見をお伺いするという形にしたいと思います。そうした御意見などを受けまして、中身についても詰めていきまして、それについて御提案し、また議論を深めていただくという段取りになろうかと思いますが、そのまず第1回目ということの位置づけとさせていただいております。

 まず背景といたしまして、これまで薬価につきましては類似薬効比較方式を原則とし、比較薬が存在しない場合においては原価計算という形で薬価を算定してきたという状況です。こうした中で新たな作用機序で抗体医薬品などのような単価が高くて、市場が急速に大きくなるような薬剤が見られるようになったという状況です。

 さらには効能・効果の追加とか用法・用量の拡大によりまして、当初の想定を超えて大幅に市場が拡大するような薬剤も見られてきているというようなことかと思います。

 こうしたものに対する対応については、これまでは2年ごとの薬価改定において再算定という形をとってきておりました。しかし、市場が大幅に拡大してから再算定を受けるまでの期間が2年を超えるような場合もあるということで、国民皆保険の維持の観点からは、これまでの再算定の仕組みでは必ずしも十分な対応を講じているとは言えないという状況にあろうかと思います。

 また、こうした事態というのは薬価収載後の状況変化に柔軟な対応ができていないのではないかといった指摘もあるということでございます。こうしたものについて対応していくことが背景となろうかと思います。

 そこで基本方針及び中医協により示された課題ということですけれども、基本方針におきましてはこの一番下の点線で囲んだ部分ですけれども、1(1)としまして保険収載後の状況の変化に対応できるよう、効能追加等に伴う一定規模以上の市場拡大に速やかに対応するため、新薬収載の期間を最大限活用して、年4回薬価を見直すという基本方針が示されております。

 また、さらに次のページで加えていいますと、こういった話題については中医協でも議論がされておりまして、予想を超えた売り上げの増とか効能追加といったものに対しての柔軟な対応といった点とか、再算定のあり方についてどう考えるかといった点は提示されている状況であるということでございます。

 次に現行制度について申し上げます。再算定の方法としましては、大きく分けると3つございます。

 1つ目としては市場拡大再算定で、その特例というものがあるということでございます。これにつきましては当初の予想販売量というものを原則としまして、これを大幅に超えて販売された医薬品について、年間販売額が予想販売額の一定倍数・一定額を超えた場合、真ん中から少し下のところに四角で整理しておりますけれども、通常の場合と特例の場合ということで、一定倍数・一定額を超えた場合に適用されるということで、これを薬価改定のときに価格を引き下げるという方式をとっております。

 なお、類似薬効比較方式について薬価算定されたものについては、使用方法とか適用対象患者等の変化などによりまして、使用実態が著しく変化した場合に適用されることとしております。また、特例についてですけれども、使用実態の変化にかかわらず、年間販売額が極めて大きいという品目については、特例が適用されることが昨年4月からのルールとして定まったという状況です。

 通常と特例の場合の条件につきましては、この四角にまとめた表のとおりでございまして、予想販売額の2倍以上、年間販売額が150億超の場合というのは、最大引き下げ率は25%ですが、類似薬効比較方式の場合は15%、また、通常で年間販売額の10倍以上かつ年間販売額が100億超というものについては、最大引き下げ率25%ですが、これは原価計算方式の場合に限ることになっています。特例についてはこの表のとおりでございます。

 2につきましては、再算定の方法の2つ目としては用法用量変化再算定というものがございますということで、主たる効能・効果に係る用法・用量に変化があった場合は、1日薬価が同額となるように薬価の改定を行う。この後、薬−2の参考資料のところでもう少しわかりやすい図が出てまいりますので、そこでも少し触れたいと思います。

 さらに3としましては、効能変化再算定です。主たる効能・効果が変更された医薬品であって、変更後の主たる効能・効果に係る薬理作用類似薬があるものということでございますけれども、変更後の効能の市場規模の割合に応じて、変更後効能の薬理作用類似薬の1日薬価に近づくように薬価改定を行うということで、これも後ほどの参考資料で少し触れたいと思います。

 2つ目、再算定の頻度でございますが、これは通常、2年に一度実施される診療報酬に合わせて実施しているということで、これについては2年に一度の薬価調査に基づいて適用の可否、引き下げ率を決定しているという状況でございます。

 4として、今後の検討課題についてということでございます。

 1つ目としては、対象となる医薬品の範囲ということで、対象とする医薬品の範囲、つまり効能追加等に伴う一定規模以上の使用拡大の範囲というものについては、どう考えるかということが検討課題です。

 また、効能追加等に伴う一定規模以上の市場拡大がなされた医薬品についてということで言えば、薬理作用類似薬がなくて、新たな医薬品市場が拡大するケースという場合と、一方で競合品との市場獲得率を変化させているだけで、医療保険財政の影響がほとんどないケースもあり得るということですので、こういった状況も踏まえた形での範囲についてどう考えるべきかということも検討課題になろうかと考えます。

 (2)としては薬価の引き下げ方法ということで、医薬品の単価の引き下げ方法のあり方についてどう考えるかということです。

 (3)としましては販売数量の把握ということで、2年に1回の薬価調査が行われている中で、年4回は改定があり得るという状況で、年4回に対応した販売数量の把握が必要になってくるという状況です。したがいまして、ここについてはレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)を最大限活用する方向で検討してはどうかと考えておりますが、これについてどう考えるかという点を挙げさせていただいております。

 4ページ、(4)として制度の導入時期ということで、本制度は可能な限り早期に導入することを目指すとしておりますけれども、平成30年度薬価改定に先駆けて本制度を前倒しで実施することについて、どう考えるかという点を挙げております。

 5としまして、留意すべき点についてということです。(1)としましては、効能追加等による開発意欲ということで、効能追加等による市場拡大の程度に応じて薬価を見直すことについて言いますと、特に効能追加に係る研究開発投資というものが必要になってまいりますので、これを回収することが困難な薬価引き下げにつながったような場合は、効能追加に係る新薬開発意欲を失わせることになってしまうことについて留意すべきであり、これについてどう考えるかということでございます。

 さらに在庫価値として薬価の見直しがありますと、医療機関、薬局、卸売販売業者における医薬品の在庫価値を減少することにもつながるということで、こうしたことも踏まえて施行時期とか経過措置についてしっかり考慮すべきではないかと考えますが、どう考えるかという点を挙げさせていただいているということです。

 次に、薬−2の参考をごらんください。先ほど申し上げたとおり市場拡大再算定の概念図というものが3つついておりまして、最初は原価計算方式で算定された新薬の場合ということです。その前提として細かい話ですけれども、薬価収載後10年以内の場合と、それ以外の場合を分けることになっておりまして、薬価収載後10年以内の場合の原価計算方式の場合ということで、これについては効能追加等の使用時点で変化がなくても、市場の拡大に応じて原価計算方式の場合は再算定がかかるという図になっています。

 次のページの類似薬効比較方式の場合につきましては、その使用実態の著しい変化、多くの場合は効能追加と中あたりにありますけれども、そういったものがあって市場が拡大した場合に適用される。当初予想した予想年間販売額をベースとして、それの何倍以上であったかというところで適用されるということです。

 3つ目として、効能追加を行った場合で薬価収載後10年を経過している場合につきましては、効能追加の直前の薬価改定時の年間販売額というものが出てきますので、ここの図で言いますと10年度の直前に効能追加があったという図になっていますが、その前の改定、そのときが90と書いてありますけれども、ここの年間販売額をベースとして何倍以上になったか。それに基づいて再算定が行われるというルールになっています。

 次のページの5ですけれども、これにつきましては市場拡大再算定の特例が平成28年度からできましたということであり、その下の特例の対象品目としてどういうものがあったかというものについては、ここに挙げたとおりですということで御参考までにお示しします。

 次のページですが、再算定について市場拡大以外に用法用量変化再算定というものと、効能変化再算定というものがあります。先ほど少し触れましたが、この上の用法用量変化再算定につきましては、主たる効能・効果で用法・用量に変更があったという場合は、1日薬価が同額となるように再算定が行われるということで、例えば真ん中の計算例のところをごらんいただくとわかりますけれども、薬価が100円で、用法・用量で1日2錠だったものが1日3錠になったということであれば、1錠当たりの値段が1日薬価として同じになるように、3分の2が掛けられてということになるということであります。

 さらに、次の効能変化再算定ですけれども、主たる効能・効果で追加になった。その追加になった効能・効果において薬理作用の類似薬があった。その類似薬がもともとの薬価が100円で、効能変化後の最類似薬の1日薬価が50円だったという場合があったとすれば、その市場の規模の割合に応じて薬価を100円から60円まで、この場合は市場規模の割合が4対1の場合だということですけれども、60円まで引き下げるというルールもありますということです。

 次のページでスライド9ですが、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)概要ということで、これにつきましては日本全国のレセプトデータ、特定健診等のデータを収集し、データベース化したもので、平成28年4月現在ということになりますけれども、約7年分を格納しているということでございます。収載データとしては、レセプトデータとして約1111,900万件となっております。

 下のスライドになりますけれども、レセプト情報等データベースの利用概念図ということで、利用目的としては高齢者医療確保法に基づく利用というのが基本となっておりますが、これ以外の目的においても使用が可能ということで、告示においてその要件が定められているという状況かと思います。

 今回の場合で言いますと、厚生労働省内の他部局、他課室、関係省庁、自治体というところがありますけれども、そこで医療サービスの質の向上などを目指した正確な根拠に基づく施策の推進というところに該当し得るのではないかということで、この情報を活用していくという方向で検討したいということであります。

 次のページですが、NDBにおけるレセプト情報の収集経路ということで、医療機関から審査支払機関を通じて匿名化処理されたものがサーバーに格納されるということで、こういったものについて利用目的の達成に必要な範囲で、必要に応じて加工を行った上で提供することとなっているということであります。

 その下のスライドになりますけれども、平成27年5月請求分ということですが、オンラインにおいては73%、電子媒体で25.6%ということで、電子レセプトとして98.6%の情報が収集されているという状況かと思います。

13ページ以降はオプジーボについての概要で、これについてはこれまでも何度か御説明したとおりでございますので、説明は省略しますが、最後にありますとおり15枚目のスライドになりますけれども、緊急薬価改定を行ったということで、告示については昨年1124日に告示されまして、適用日は今年2月1日で、50%引き下げということで実施されるという状況かと思います。

 資料の説明は以上です。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 では、ただいまの説明に関して御質問等ありましたらお願いいたします。

 吉森委員、どうぞ。

○吉森委員

 まず薬−1のスケジュールについて、5月の関係団体ヒアリングの一応の区切りということで、大くくりでの検討事項は理解できるところでありますが、それぞれの検討事項ごとに具体的にどういう段取りで議論を進めていくのかというイメージがいまいち湧きにくいところでございまして、もちろん議論の進捗を踏まえて状況が変化していき、先ほど御質問がありましたように、それぞれの課題に対する関連性も当然ながら同時に見ていかないといけないということでございますので、どのような論点について何巡程度こなすのか等、ある程度の見込みができるならば、システマティックにお示しいただいて、スケジュールを組んで御提示いただければありがたいと思います。要望でございます。

 続いて今、薬−2の「4.今後の検討課題について」でいろいろ課題を御提示いただいておりまして、ちょっと細かくて申しわけないのですが、1つずつ意見を申し上げたいと思っていますので、しばらくおつき合いいただければと思います。

 まず(1)の対象医薬品について、現行の市場拡大再算定及びその特例に該当するようなものについては、当然、最低限対処すべきだと思います。なお、この資料で競合品との市場獲得率を変化させているだけで医療保険財政への影響がほとんどないケースとありますが、留意事項通知などによって微妙に使用方法が違う場合など、完全に同一視できるかというのは丁寧に検討しないといけないと思います。

 次の(2)の薬価引下げ方法について、これも最低限、市場拡大再算定及びその特例と同程度の引下げというのは行うべきだと考えますが、製薬メーカーサイドの事情を踏まえて新しいルール設定にするということであれば、合理的かつ納得できる根拠が必要だと思いますので、ほかにどのようなデータを用いて、どのような引下げ率が考えられるか、事務局に知見がおありであれば、次回以降お示しいただければと思っています。

 (3)の販売量の把握について、NDBデータを活用という御提案は効果的であると考えますが、レセプトデータであるということであれば、当然、一定の遅行データになると想定されますので、ここで質問ですが、仮にNDBデータを使って昨年1年間の特定の医薬品の使用実績を把握することになれば、どの程度の期間がかかるのかというのがポイントになろうと思いますので、おわかりであれば教えていただければと思います。

 次に(4)の導入時期について、オプジーボに対する適用がそうでございましたように、平成30年度の診療報酬改定に先駆けて実施するということであっても特段、支障はないと思いますが、今後の議論となる中間年の薬価調査などがうまく活用できるようであれば、その導入と同じタイミングで実施するというのが実効的ではないかと考える次第です。

 いずれにしましても、効能追加等に伴う市場拡大への対応については、今回、薬価制度の抜本的改革と言っているわけでありますので、保険収載後の状況変化への柔軟性の対応というか、柔軟性を確保する制度の煩雑性とか実効性を考えれば、現行の市場拡大再算定のルールと切り離して全く新しいルールを設定するという方向性で議論するよりは、現行の市場拡大再算定のあり方、考え方、薬価の算定方式等とあわせて一体として総合的に議論する方向性がいいのではないかと思います。これは最初のスケジュール感の具体的なイメージともあわせてでございますが、以上、意見でございます。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 では、御質問の部分ありましたらお願いします。

○中山薬剤管理官

 薬剤管理官から御質問についてのお答えをさせていただきます。

 このNDBを活用して、どの程度のスケジュール感で販売数量が把握できるかということについては、今、実際にいろいろとどのような手順で、どれぐらいの時間がかかって集約できるかということを検討している最中であります。

 1つ言えることは、余り時間をかけ過ぎると本来、柔軟な対応で再算定を行うことの目的がかなわないということになってしまいますので、速やかにできるようにということで、どういうやり方があるかということを検討しております。

 例えば年間全ての情報を集約して売り上げとみなすのか、あるいは四半期なり1カ月のデータを何倍かすることによって年間の販売額とするのか、いろいろな前提条件がついてきますので、その辺についていろいろと今回の趣旨を踏まえた上でどういうことができるかということを詰めた上で、また次回以降のときにどういったスケジュール感でできるかということは、御説明させていただきたいと思います。

○西村部会長

 最初の具体的なスケジュールを含めて示すというのは。

○中山薬剤管理官

 そこについては御要望を踏まえて、できることがあるかということは考えたいと思います。

○西村部会長

 お願いいたします。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 まずは販売額の把握について吉森委員からいろいろ御意見をいただきましたけれども、これはNDBを活用するというよりも、販売した側のデータを見たほうが早いでしょう。どうですか。

○中山薬剤管理官

 それも1つかとは思いますが、公的なデータベースがある中で、そこをしっかりこちらとして活用するほうが適切ではないかと考えるということで、あくまでそういった情報も参考としてはいただくこともあり得るかと思いますけれども、基本はNDBを活用するのが一番最適ではないかと考えております。

○中川委員

 回りくどく言うのは嫌なのではっきり言いますけれども、IMSのデータを活用するほうが、膨大なNDBデータを分析するよりもはるかに効率的だと思います。NDBデータは公的なもので、IMSは民間だから信用できないという意味ですか。

○中山薬剤管理官

 決して信用できないとは申し上げませんけれども、再算定を行うという立場に立ちますと、公的なデータを活用するほうが適切であるという判断のもとで申し上げているという状況です。

○中川委員

NDBのデータの分析というのは膨大な労力と時間がかかるのではないですか。

○西村部会長

 その点についてどのくらいかかりますか。薬剤管理官、どうぞ。

○中山薬剤管理官

 労力は一定程度かかりますけれども、現状の中でできる範囲で活用は可能ではないかと検討している状況ですので、そこで進めていきたいというのが現状であります。

○中川委員

NDBだと包括部分に隠れたものとかあるでしょう。販売側だと全数わかります。加茂谷さん、どうですか。売るほうの側としては。

○西村部会長

 加茂谷専門委員、どうぞ。

○加茂谷専門委員

 私どもメーカーは卸様に医薬品を販売しており、卸様から各医療機関、各薬局に販売していただいていますので、ご質問へのお答えは吉村専門委員のほうが妥当ではないかと思います。

○西村部会長

 では吉村専門委員、お願いします。

○吉村専門委員

 卸の販売データにつきましては、医療機関に販売したデータであって、保険請求されたデータではないと考えています。

○西村部会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 医療機関に販売した医薬品の想定で結構ですけれども、保険請求されるのは何%になりますか。ほとんど100%近いのだと思いますが、いかがでしょうか。

○吉村専門委員

 季節変動とかそういうものもあるでしょうし、先ほどのNDBのデータを使うときと同じで、どの期間のデータをとるかによって考えないといけないのではないかと思います。

○中川委員

 どうも歯切れが悪いような気がしますけれども、薬剤管理官、四半期ごとのデータを見て年間に伸ばすというのはだめですよ。おわかりだと思いますけれども、ソバルディ、ハーボニーがいい例でしょう。四半期ごとに売り上げが莫大に違うのですから、ですから販売側の例えばIMSのデータの場合は、卸さんが今おっしゃったように医療機関に販売した額と保険請求する額の差はありますけれども、それは国民医療費と概算医療費の違いぐらいではないですか。そう思いますけれども、どうですか。

○中山薬剤管理官

 販売数量の把握について何が適切かということで、まずは我々としてはNDBを活用するというのがいいのではないかということで御提案させていただいているわけですが、今、中川委員から御指摘のあるようなものについて、どういった調査内容になっているかということも含め、どこまで情報をいただけるのかは不透明なのですけれども、その辺について少し整理して、また御提示してお話し合いをさせていただければと思っております。

○西村部会長

 松原委員、どうぞ。

○松原謙二委員

IMSのほうが早いデータが出るが、これが公的なものではないとかあるとかいう話ではなくて、IMSの速やかに出たデータをNDBで検証すれば済む話ではないのですか。つまりNDBだと大変な量のデータですから、それを大型コンピューターで分析すると、一定のことを調べるのに時間がかかりますので、検証できれば十分役に立つし、国民のために速やかに対応することが今回求められているわけですから、検証を後日NDBでされたらいかがですか。○中山薬剤管理官

 御指摘のあったような点も含め、何が適切かということになろうかと思います。一方でIMSのデータとなりますと、一定の費用もかかるという状況もありますので、こういったことについて活用できるのかということも含め、まだ十分我々も把握しておりませんので、全体として整理させていただきたいと思います。

○西村部会長

 今のに関連してですか。

○中川委員

 揚げ足をとるわけではないですけれども、NDBのデータを分析するのはお金がかからないのですか。御自分でやるのですか。

○中山薬剤管理官

 基本的には厚労省の中できちんとデータを見て、再算定に適用されるようなものがあるのかということを検討するということです。

○中川委員

 厚労省の中でやるのですか。どこかにお願いするわけではないのですか。失礼なことを聞いていますけれども、お金がかかると言うので。

○迫井医療課長

 結論的には、この辺の特質を少し整理して御議論いただきたいと思いますが、当然、ナショナルデータベースを使うにしても、集計とか分析とか一定の事務負担はあります。それを外部にお願いするなり、厚労省の内部でやるなり、いずれにしても費用は一定程度当然かかると思います。ですから問題はコストの問題とデータのクオリティーといいますか、カバーしている範囲などの問題があります。NDBの場合、基本的には全数の給付のデータですので、データの点でのクオリティーについては多分、申し分ないのだろうと思いますけれども、スピードの問題とか費用の問題とか、このあたりをちゃんと整理した上で御議論いただければと思っております。

○西村部会長

 では今の点について中川委員、どうぞ。

○中川委員

 民間のデータのクオリティーが低いというのは、私はそれは納得できません。以前、実調とTKC全国会のデータを比べてTKCは一民間ではないかと。それは完全に間違っていたでしょう。あのときの実態はただの6月の単月の定点でない調査を、そちらのほうが正しいんだと強弁したのは厚労省です。そういうことも含めると、決してNDBデータのクオリティーが高くてIMSが低いなんてことは言えないと思います。

○迫井医療課長

 クオリティーという意味の捉え方が少し違っているかもしれませんので、もう少し正確に申し上げればよかったと思いますが、集計している作業の主体が信頼できるとかできないという意味ではなくて、ナショナルデータベースの場合には給付を全て、原則的には悉皆でございますので、IMSがどのようなデータを用いて、どのように集計されているのかというのは我々としても把握をしなければいけませんので、そこの部分の整理もさせていただきますけれども、少なくともナショナルデータベースについては今お話をしましたとおり全数であり、かつ、確実に給付をしているものですので、そこのあたりもきちんと整理をして、中川先生に見ていただいて、御議論いただくようにしたいと考えております。

○西村部会長

 では今いろいろ御意見が出されましたので、データの内容や費用について整理していただいた上で、また検討させていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

 ほかに御意見などございましたらお願いします。中川委員、どうぞ。

○中川委員

 最初のところに戻りますが、薬−2の「1.背景」の4つ目の○に「国民皆保険の維持の観点から」と書いてあるのを評価したいと思います。なぜ評価するかというと、薬−1参考の基本方針には、国民皆保険の持続性とイノベーションの推進を両立しとあるのです。前回の中医協でも申し上げましたが、両立しだけれども、文章を読んでいるとイノベーションの推進のほうに重きを置いていると読めるので、それを修正されたのだなと思って評価したいと思います。そうですね。お返事を。

○中山薬剤管理官

 決して修正したものではありません。ここについては薬価再算定を受けるまでの期間が2年を超える場合もありと書いてありますとおり、長い期間、本当は再算定すべきような状態が続くということは、国民皆保険の維持の観点から好ましくない、適切ではないという文章ですので、基本方針の文章とはまた異なるものということです。

○中川委員

 修正したものでないと言うのだったら評価するというのは取り消します。でも、あなたが今、答えたのは修正したと同じですよ。意地を張らないで、文章をよくしたのですから素直に喜んでくださいよ。

 それから、少し話が変わります。4ページをお願いします。4ページの「5.留意すべき点について」は大問題だと思うのです。(1)の効能追加等に係る開発意欲のところです。この効能追加等による市場拡大の程度に応じて薬価を見直すことについては、特に効能追加に係る研究開発投資を解消することが困難な薬価引き下げにつながった場合、効能追加に係る新薬開発意欲を失わせることになると言い切っていますが、オプジーボの場合も当初は情報としては50%も引き下げたら、これは開発意欲も何もなくするし、メーカー自体の存続も危ういなんてことがいろいろなところから発信されたのです。そういうことを踏まえると、一体どの程度の薬価を引き下げたときには新薬開発意欲を失わせることになるのですか。

 例えばオプジーボの今回の出来事でも、日本の薬価に比べてアメリカの実勢価格、流通価格でさえ何分の1、さらにイギリスだってさらにその何分の1と言われたではないですか。それは厚労省は否定しませんよね。その事実を。その上でこのように書くということはどういうことなのか、説明をいただきたい。

○中山薬剤管理官

 ここで留意すべき点として挙げていることにつきましては、この文字のとおりで、仮にということになろうかと思いますけれども、効能追加に係る研究開発投資というのは、ある効能を追加するために治験を行う。そのための研究開発投資というものが必要になるということであります。それを回収することができないほどに仮に薬価を引き下げた場合ということについて、開発意欲を失わせることになるということで指摘させていただいているということであります。

 オプジーボの話題を今、出していただきましたが、その話とここで書いてあることというのは、少し意味合いが違うのではないかと考えています。

○中川委員

 意味合いが違うとしたら、これはどの意味合いで書いているのですか。その意味合いでしょう。違いますか。

○中山薬剤管理官

 基本的にはオプジーボにつきましては、当初の売り上げ予想というものを効能追加によって大幅に上回ることに対して、再算定なりのルールが適用されない状態が長く続くことで、不適切ではないかということでの緊急対応を講じたということであります。ここで書いてあることは、そうしたもの以外、一般的に言ってということで、先ほど申し上げたとおりですけれども、そうした開発意欲を維持していただくことも大切ではないかという指摘をさせていただいているということです。

○中川委員

 では具体的に聞きます。50%引き下げたオプジーボの薬価と、今のイギリスの流通価格、薬価とどちらが高いですか。

○中山薬剤管理官

 我々どもが承知しているイギリスの価格ということで言えば、まだ日本の引き下げた薬価でもまだ高いということになろうかと思います。

○中川委員

 ですよね。

○西村部会長

 松原委員、どうぞ。

○松原謙二委員

 今の中川委員の発言を重く受けとめていただきたい。今回オプジーボの問題で効能・効果を追加したときに大きな問題が起きることがわかって、そして対応して、さらに国民の皆さんにとってわかりやすい透明性の高い、また、合理的な薬価の算定の仕方をしたいということで始まっているわけです。

 ただ、臨床医の立場としては、効能・効果を追加できるようになって新しい種類の病気の方が治るということ、また、イノベーションが進んで、新しい薬ができることについては、医師としてはぜひ推進していただきたい。さらにバランスをとりながら、国民皆保険制度を維持していただきたいということを申し上げているわけでありますので、そこのところを踏まえて何とぞよろしくお願い申し上げます。

○西村部会長

 御意見をありがとうございました。

 今のに関連して、加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

専門委員の立場で今の議論に関して一言申し上げたいと思います。

 薬価が何%引き下げられると開発意欲を損なうのかという明確な答えはもちろん持ち合わせているものではありませんけれども、企業経営にとって一番重要なのは予見性だと思います。この再算定も含めた議論を通じて、きちんとしたルールが設定されることを前提に企業は経営を図っていきますので、予見性という観点は、我々として非常に重要であることを一言、申し上げます。

 それから、松原先生御指摘のとおり、この薬によって救われる患者さんがおられ、この薬が本当に患者さん、あるいは御家族のためになるというものであれば、我々としては積極的にこの新たな治療選択肢を提供したい。この気持ちは、製薬企業に携わる者としてのミッションであり、それが我々の責務だと思っております。もちろん研究開発投資の回収等も視野に入れながらでありますが、基本的には効能追加によって救われる患者さんがおられるなら、常に前向きに検討していることについて御理解を賜りたいと思います。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 我々が少しでも薬価を低く、安くというのは今おっしゃったことと同じ意味ですけれども、国民皆保険の維持ということはできるだけ多くの患者さんに使っていただきたい。これは所得の低い方も含めて公平に使っていただきたい。その1点なのです。それをぜひご理解いただきたいなと思います。

 その上で3ページのことでお聞きします。効能追加のところです。まず現行のことから聞きますけれども、医薬局で効能追加を薬事承認しますね。現行は、承認した瞬間に薬価基準にそのまま収載されてしまうわけです。それはよろしいですか。

○中山薬剤管理官

 既に薬価が収載されているという状況で、効能追加が承認された時点で、それも保険適用の対象となるというのが現状かと思います。

○中川委員

 そのことが今これだけの問題に発展したとは思いませんか。悪性黒色腫から非小細胞肺がんに効能追加されて、それが薬事承認して自動的に薬価基準収載された。その仕組みこそがこれだけの大問題発展したのだと思いませんか。

○中山薬剤管理官

 御指摘のオプジーボの件について言えば、その時点で何らか対応ができたのではないかという点については、しっかりこれからも検討すべき事項としては挙げていかなければいけないと考えております。

○中川委員

 それで薬−1のスケジュールを見て思うのです。全て保険局に来てからの見直しなのです。例えばメーカーがPMDAに薬事承認申請の相談に来た段階から、一連の流れとして薬価制度を見直すことを私は主張してきました。その流れがないのです。このままだと効能・効果の追加を薬事承認した時点で同じことが起こる可能性があるのです。これは保険局と医薬局と一体的に密な連携でということを何度も、これは言っているのは15回目ぐらいですが、どうもその流れが見えないのです。そんなことはありませんか。

○中山薬剤管理官

 今回の御指摘のような効能追加に伴って、自動的に保険が適用されるという仕組みについて、どの時点からがいいかというところがありますけれども、保険局サイドでしっかり情報を把握し、市場拡大の程度がどの程度なのかということを把握しつつ、必要な対策を講じるべきではないかどうかを検討することについては、これからしっかり検討していきたいと思います。

 一方で中川先生御指摘のように、承認申請の段階からという話になりますと、それは審査サイドでこういった保険サイドあるいは経済性という観点をどう考慮してやるのかという話は、薬事サイドの話になりますので、そこまでは今の段階で私からお答えすることはできないということかと思います。

○中川委員

 提案なのですが、例えば今回のオプジーボが悪性黒色腫に非小細胞肺がんを追加した時点で、その効能・効果を追加した薬事承認の時点で、新薬と同じような取り扱いにするべきではありませんか。自動的に薬価基準収載ではなくて、最適使用推進ガイドラインも薬事承認とあわせて、中医協で最終的に効能・効果の追加を承認するという仕組みにするべきではないでしょうか。

○中山薬剤管理官

 予想を上回るといいますか、オプジーボのように非常に大きな市場拡大があったという効能追加の場合に、その効能追加が承認される以前にどういった薬価上の措置をするべきかとか、そういった検討というのはしっかりすべきだと考えています。

○中川委員

 次々に薬事申請が上がってきますので、明確に何か抜本的な見直しというのはそういうことだと思うのです。自動的に効能・効果追加の薬事承認イコール自動的に薬価基準収載という、これ自体を根本的に見直す時期だと思います。

○中山薬剤管理官

 御指摘を踏まえまして、その手続についてはきちんと再整理させていただきたいと思います。

○西村部会長

 今の点についてまた整理していただいて、検討することにして進めたいと思います。

 ほかにございますか。安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 管理官に質問ですけれども、今の議論の中で効能拡大等が承認され、その段階ではどのぐらい売れるかはあくまで予測の状態。それが実際に効能・効果追加によって市場が大きく拡大して、財源をたくさん食うようなときに、その実績を見て、早く見直すということで年4回というものが出てきたような気がするのですが、そういう理解でよろしいですか。

○中山薬剤管理官

 そこはそれぞれの考え方があって、少なくとも安部委員おっしゃったとおり、市場が拡大した結果を見て頻度を上げて再算定を行うというやり方が1つかと思います。それは1つ、今も御提案の中に入っているものであります。

 さらには一定程度以上ということになると思いますけれども、大幅に市場が拡大するといったような場合に、実際の年4回と言っていますが、その市場拡大を待ってやるのか、あるいは今、中川委員が御指摘されたように、一定の手続を経て効能追加が承認されるまでの間に見直すべきということがあり得るのかどうかといったことも、議論の遡上には乗せるべきだろうということだと思いますので、そういった点で検討させていただきたいということです。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 では今の整理でまとめたものを出していただきながら、検討するということで進めたいと思います。

 ほかに御意見ございますか。では平川委員、どうぞ。

○平川委員

 資料の中に書かれてありますが、特に留意すべき点のところに、企業、医療機関、薬局、卸売事業者の立場から記載があるのですが、残念ながら患者の立場という視点が欠けているのではないかと思っています。新薬を必要としている患者や新薬を待ち望んでいる患者の利益という観点も重要だと考えておりますので、検討に当たっての前提として、ここの点については1つ共通認識として持つ必要があるのではないか思っております。患者の立場からの視点ということも、ぜひ議論の中でしっかりと踏まえていくべきだと考えているところであります。意見として言わせていただきます。

 以上です。

○西村部会長

 ありがとうございます。重要な意見だと思います。

 加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

 専門委員の立場で2点、コメントさせていただきます。

 冒頭、吉森委員から3ページ目の4.「(1)対象となる医薬品の範囲」について、競合品との市場獲得率を変化させているだけで医療保険財政への影響がほとんどないケース」についての言及がございました。

 専門委員といたしまして、今回の議論の発端が国民皆保険の維持、持続性ということであり、ここに記載のあるような医療保険財政への影響がほとんどないケースにつきましては、私どもはもとより対象から除外されるべきと認識しております。

 現に当該領域のマーケット全体では変化がないが、新薬が既存の競合品に置きかわることによって市場を伸ばしている例はございます。ここに記載のとおり、マーケット全体で見ると影響がないというものについては、対象から外していただきたいということを要望させていただいています。

 それと同じ4ページの「制度の導入時期」でございますけれども、今回、前倒しで年4回再算定を実施することについては、今、申しましたように、国民皆保険の維持という観点から、その趣旨について一定の理解をしておるところでございます。

 その上で企業の立場で申し上げますと、薬価制度というものは企業経営の根幹に関わるものであるため、予見性というものを非常に重要視しております。現に30年度改定に向けた議論については、各企業とも大いに注視しているところでございます。

 各社ともに既に来年度、29年度の経営計画を立てている中で、29年度中に前倒しで再算定が実施されることにつきましては、一定規模の売り上げがある品目が恐らく対象になろうと思いますが、ルールがどのような形になるのかわからないままということで、非常に危惧を抱いております。前倒しで議論を進めることに理解はするものでありますけれども、個別企業においての予見性の観点、あるいは経営計画の見直しが難しくなるという点にぜひ御留意をいただきながら、御議論を進めていただきたいということを意見として述べさせていただきます。

○西村部会長

 御要望と御意見ということで承りました。

 ほかにございますか。幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

本日は総論的な視点から確認と意見をさせていただきます。まず薬−2の1つ目の論点であるタイトルの効能追加等に伴う市場拡大への対応について、この「等」にはどのようなものが含まれているのかを委員で共有しておく必要があると思います。昨年末に示された基本方針でも、効能追加等に伴う一定規模以上の市場拡大に速やかに対応する必要があるとの指摘がありますが、これは効能追加のような明確な理由が無くても市場規模が保険収載時の予測より大きく拡大した場合は、年4回の見直しの対象になるという認識でよろしいでしょうか。

○西村部会長

 これについて御意見ございますか。管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 今、幸野委員から御指摘があったように、基本的には市場拡大するという部分については効能追加があった場合、効能追加に限らず用法・用量といった場合もありますけれども、そういった何か変化があって市場が拡大する場合と、そういったものがなくても市場が拡大するケースというのも当然ありますので、そういったものを含めということで議論の対象にしているということになろうかと思います。

○幸野委員

 承知しました。

 それから、薬−2の3ページ、先ほどから議論になっております「4.今後の検討課題について」の(1)対象となる医薬品の範囲の2つ目の○についてですが、これは競合品があり、市場獲得率が変化するだけで全体の市場規模が変わらないケースと競合品がなく新たな市場が拡大するケースで、それぞれ論点が2つに分かれておりますが、これは特段2つに分ける必要はなく、その薬が効能追加等によって一定規模以上の市場拡大があった場合には対応するということで一つの考え方で整理すればよろしいのではないかと思います。

 また、薬−2の4ページの留意すべき点についてですが、(1)効能追加等に係る開発意欲の1つ目の○に、新薬開発意欲への懸念について言及されていることについて、非常に違和感があります。これは昨年末の議論で基本方針が示されているように、国民皆保険の持続性とイノベーションの推進を両立させていくということで既に整理されておりますので、今後検討する予定となっているイノベーションの評価の論点で整理すればよいのではないかと思います。

 最後に、薬−1の検討スケジュールについてですが、前回の薬価専門部会でも申し上げましたが、薬価の見直しに伴う診療報酬との関係性ついても、このスケジュールの中で検討していくべきだと思います。端的な例で申し上げますと、DPCに包括される薬価が見直されたときにどのような取扱いとするのか。また、さまざまな薬価が包括された診療報酬点数があると思いますが、それらについてもぜひ議論の検討の中に入れていただきたいと思います。

 以上、確認と意見でございます。

○西村部会長

 今、4点ほど確認、意見がございました。確認については御意見の確認ということで、あとは御意見ですね。承って進めさせていただきたいと思います。

 ほかにございませんでしょうか。中川委員、どうぞ。

○中川委員

 幸野委員、最初の御意見ですけれども、市場獲得率を変化させているだけでというところで確認したいのですが、例えば1,000億円以上売れた薬がありますね。また次の薬が出てきて、シェアを50%ずつ分け合っても、合わせて1,000億円以上売れているから同じ意味で市場拡大再算定を適用すべきだという御意見ですか。

○幸野委員

 私はそれぞれの薬を個別に見れば良いと思いますし、競合品の有無については関係ないと思います。

○中川委員

 1つで見ると売り上げが下がるのですよ。同じ分野の薬で、例えばAという薬で1,000億円以上売り上げていました。Bという薬が薬事承認されて追加されてきて、AとBと500億円強ずつ売れた。そういう場合には両方とも市場拡大再算定を適用すべきだという御意見ではなかったのですか。

○幸野委員

 違います。

○中川委員

 違うのですか。では2つ合わせて1,000億円を超えているのですけれども、それはそれでいいということですね。逆にとっていましたが。

○西村部会長

 では先ほどの幸野委員の1つ目の確認点ということですね。

 松原委員、どうぞ。

○松原謙二委員

 幸野委員、もう一回よく考えていただきたいと思います。なぜこの文章で2つに分けていたかというと、要するにAとBがあって、合計で1,000億を超えるようになった場合には、国家財政に大変な負担をかけるということから、十分に検討をしなければいけないということです。もし逆の意味でおっしゃっているのであれば、それは違うのではないかと思います。どのような形にするかは今からの議論で決めることですけれども、そういった視点は大事で、全部で1,000億なのか、500億と500億に2つに分割された場合、500億だと適用しないと考えるのは、やはり十分に検討したほうがよいと思います。

○西村部会長

 ありがとうございます。今の点については御意見がいろいろ出ているという状況ということだと思います。

○幸野委員

 私も検討させてください。

○西村部会長

 では宮近委員、どうぞ。

○宮近委員

 質問でございます。資料の薬−2の4ページの留意すべき点についてということで、(2)の在庫価値で1つ目の○に、薬価の見直しは医療機関、薬局、卸売販売業者における医薬品の在庫価値を減少することにもつながるとの記載があります。理論的には確かに在庫価値が落ちてくることはわかるのですけれども、例えば今オプジーボが2月1日から100mg72万のものが36万になるという移行時期に来ている中で実態として、現場でどういうことが起きているのかお伺いしたいと思います。ここにも書いているように、医療機関、薬局、そして卸販売業者さんに余波が一気にきているような事態が起きているのか、そしてそれを把握されているかについてお伺いしたい。実態を踏まえることが、2つ目の○に書いているような施行時期、経過措置について考えるうえでのヒントになるのではないかと思いまして、お尋ねする次第です。

○西村部会長

 専門委員の方々でしょうか。では吉村専門委員、お願いいたします。

○吉村専門委員

 在庫の価値ですけれども、今回、2月にオプジーボが50%引き下げということで、これは大変在庫価値の減少としては大きいものなのですが、ただ、今回に関してはオプジーボの場合はがんの薬ということで、治療計画が医療機関さんでつくられていまして、その辺は我々流通業者としても医療機関さんと一緒に在庫をどうするかということについては、タイアップして今、取り組みをやっている最中であります。それによって例えば薬価が大きく下がるので治療ができない、あるいは先延ばしされる患者さんが出るとか、そういうことがないように、それについてはきちんと医療機関と連携をとりながらやっているというのが現状です。まだ今回のもので2月1日の時点で薬価がわかったときに、どれぐらい在庫の価値の損傷が起こるかということについては、まだ検証はできておりません。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、ほかにはございませんでしょうか。いろいろ御意見などありがとうございました。本日いただきました御指摘を踏まえて、本件について引き続き議論をしていきたいと思います。

 本日予定された議題は以上です。次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の薬価専門部会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
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