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2016年10月14日 第3回「仕事と生活の調和のための時間外労働規制に関する検討会」議事録

労働基準局 労働条件政策課

○日時

平成28年10月14日(金) 14:00〜16:00


○場所

中央労働委員会講堂(労働委員会会館7階講堂)


○議題

時間外労働の実態等について(意見交換)

○議事

○今野座長 ただいまより、第3回仕事と生活の調和のための時間外労働規制に関する検討会を開催いたします。また、本日は平野委員と守島委員が御欠席です。今日の議題ですが、事務局のほうで時間外労働・休日労働に関する労使協定の実態について、前回も少し話していただいたのですが、より詳細な調査結果についてまとめていただきましたので、それをめぐって議論したいということと、もう1つ、これも事務局にEU主要国の労働時間規制などについての資料も整理していただいたので、それをめぐっても議論したいと思います。それが前半戦だとすると、後半戦は黒田委員からプレゼンをしていただいて、同じく議論をしたいと考えております。

 まず、事務局から配布資料の確認をお願いします。

○中嶋調査官 本日の資料は6点あります。1つ目は議事次第、2つ目は座席表、3つ目は資料1.黒田委員提出資料、4つ目は資料2.時間外労働・休日労働に関する労使協定の実態調査、5つ目は資料3.EU主要国の労働時間規制(上限規制)等について、6つ目は参考資料、現行の時間外労働規制の概要、以上の6点です。不足がありましたら事務局にお申し付けください。

○今野座長 よろしいですか。まず、事務局から今紹介がありました資料2と資料3の説明をお願いします。

○中嶋調査官 私のほうから、資料2、資料3の順で説明いたします。資料2−1、タイトルが「時間外労働・休日労働に関する労使協定の実態調査」です。こちらは今年3月1日及び2日の2日間にわたり、全国の監督署に届け出られた36協定のうち、1か月当たり45時間を超える時間外労働が可能となっているものについて、集計したものです。こちらは延長時間など、協定上の数字を整理したものですので、実際の労働時間の実績ではないという点をお含み置き願います。

 中身については別の資料番号を付けており、資料2−2です。こちらは(1)として労働時間の特別延長を要するような「特別の事情」について整理したものを付けております。こちらは、実際に届け出られた36協定に記載された特別の事情、その記載ぶりを見て、(1)から(16)まで番号を付しておりますが、このような分類の下、仕分けをいたしました。そして、それぞれの割合をパーセンテージで示したものです。縦には業種を10ほど設けておりますので、業種ごとの状況も見られるようにしているところです。

 その中身について、上の表ですが、こちらは1か月45時間超の特別延長を定める協定について集計したものです。こちらを使って全体の状況を説明申し上げます。左側から(1)予算・決算、(2)人事業務、(3)組織統廃合といった管理部門における特別の事情が並んでおります。予算・決算、組織統廃合といったところで、それぞれ全業種計で見ると9.3%、4.8%と、比較的高い数字が立っております。

 続いて、(4)事業計画、(6)新システム、(7)新制度といった辺りが企画プロジェクト型のものです。(6)新システムと(7)新制度、2つを合計すると業種計で4.3%と、一定の割合を占めているところです。以降、(8)納期ひっ迫が21.3%で最も高い割合を示し、(9)業務の繁忙が11.9%で続いております。

 (11)と(12)は、それぞれ取引先や顧客との関係で特別延長が想定されていることを示しているものです。(13)トラブル対応が業種計で9.1%。(14)災害事故対応が2.3%となっております。なお、災害事故については、労働基準法第33条に、災害その他避けることができない事由によって、臨時の必要がある場合においては、使用者は監督署の許可を受けて、その必要の限度において時間外労働をさせることができる、事態急迫のため許可を受ける時間がない場合は、事後に遅滞なく届け出るという旨の規定がありますので、これに該当するケースと考えられますが、36協定においても特別の事情としてこれを掲げ、災害等の場合の特別延長を可能としているものと見ることができるかと思います。

 (2)と番号を付している資料です。こちらは特別延長時間の状況について整理したものです。【1か月間】とある上の表は、1か月の延長時間が45時間を超えるものを分母、すなわち100%とした上で、そのうち50時間超、60時間超といった延長時間の区分ごとに全体に占める割合を求めたものとなります。御留意いただきたい点としては、分母はあくまで45時間を超える延長時間を定めた協定ですので、表でお示ししているパーセンテージについては、全事業場に対する割合とはなっていないという点です。ですので、ここでの数値については、業種間の比較を行う上で御参照いただけたらと存じます。業種間の違いを見ると、延長時間区分が長いところで比較的高い数字が立っている業種として、貨物取扱業、運輸交通業、建設業、通信業、接客娯楽業といったところが挙がっているところです。

 資料2−3は参考として付けさせていただきました。既に第1回の検討会資料において、36協定があるのは全事業場の55.2%、特別条項があるのは全体の22.4%と紹介させていただきました。こちらの表は、業種別にそれぞれの数値を求めたものとなっております。是非、御参照いただければと存じます。

 資料3−1はEU主要国の上限規制について、内容を整理したものです。右からEU指令、イギリスの国内法、フランス、ドイツの順に並べております。縦方向には5つの項目を並べておりますが、1番上の箱が上限の内容、2番目が当該上限の下で認められる変形制による弾力化、3番目が適用除外ないしは例外的取扱いを整理しております。下の2つの箱は、それぞれ割増賃金、罰則についてとなります。

 時間の関係もありますので、EU指令の説明は省略して、その隣にあるイギリスから始めます。1番上の箱、上限の内容ですが、17週を平均して、1週当たり48時間となっています。17週と申し上げた調整期間については、労働協約又は労使協定により、52週に延長可能とされております。1つ空欄の箱を飛ばして3つ目の箱、適用除外ないしは例外的取扱いについてですが、6つほど○を並べております。このうち、1つ目が個別合意によるオプトアウトです。書面により事前に同意した労働者については、上限を適用しないこととするものです。間は省略して、最後の○ですが、業務の特殊性から労働の連続時間が測定できないか、あらかじめ定められていない、又は労働者自身が労働時間を決定し得る場合は、適用が除外されております。これらはいずれも、EU指令により許容されている内容となります。最後に、割増賃金ですが、法令による定めは特になく、割増賃金率については労働協約等に委ねられております。

 続いて、フランスですが、まず、上限の内容についてです。週48時間というEU指令の水準に加え、1日10時間、12週平均44時間という形で、フランス独自のものが設けられております。フランスについては、この上限の下、具体的にどのぐらいの時間、時間外労働を行うかについて、労使協定などにより決める仕組みとなっております。その点について、同じ箱の中で参考と付したところに書き込みをしました。すなわち、時間外労働の年間割当(上限)は、企業又は事業場の協定で定め、それがない場合は産業部門労働協約を適用する。労働協約又は企業若しくは事業場の協定がない場合は年間220時間というものです。

 上限の下で認められる変形制による弾力化について、2つ目の箱を御覧ください。1日当たりの弾力化、週当たりの弾力化に分けて記載しております。まず、1日については、一時的な業務増などの場合に、企業委員会又は従業員代表の意見を付し、労働監督官の許可を得て延長可能とされており、また労働協約があれば、それにより12時間まで延長可能とされているところです。

 次に週当たりのものですが、業務の一時的な大幅増という特別な状況において、企業委員会又は従業員代表の意見を付し、労働監督官の許可を得て、一時的に1週60時間まで延長可能(ただし、12週平均44時間以内であることは必要)というものです。これは上限の水準自体は変えないけれども、一定期間の平均が当該水準を満たすのであれば、業務量の変動への対応については認めるというものです。このほか、併せて紹介させていただくのが、そのすぐ下の○ですが、企業又は事業場の協定、それがない場合は産業部門労働協約により、12週平均46時間まで延長可能というものです。これは労使の合意により、週平均2時間ではありますが、水準を少し上げる取扱いも認めているものです。また、労働監督官の許可を得た場合には、一時的にですが、12週平均46時間を超えて延長可能とされております。以上が弾力化措置の概要です。

 適用除外ないしは例外的取扱いですが、まず、経営幹部職員が適用を除外されているほか、年間労働日数制という、幹部職員又は労働時間があらかじめ決定できず時間の使い方に真に自律性のある労働者を対象とする制度によって働く者については、上限規制などが適用されないこととされています。また、先ほどイギリスのところで言及したオプトアウトですが、フランスでは公共医療機関の一部において見られるところです。

 割増賃金ですが、法定労働時間(35時間)を超えた時間は時間外労働時間となり、賃金又は休暇の割増加算の対象となります。賃金又は休暇の割増率については、10%を下回らない範囲で、企業又は事業所の協定により決定されることとされており、それがない場合は、最初の8時間は25%、それ以降は50%と法定されています。

 続いて、ドイツについて、まず上限の内容です。1日8時間、又は6か月ないし24週間以内の調整期間を平均して1日当たり8時間とされております。調整期間の平均をする場合、1日の労働時間の上限は10時間です。また、6か月ないし24週間以内と申し上げた調整期間については、労働協約又はこれに基づく事業所協定により、別の調整期間を定めることも可能です。ただ、いずれにしても12か月平均で、週当たり48時間以内であることは必要とされています。

 こうした上限の下で認められる変形制による弾力化について、2つ目の箱です。労働協約又は事業所協定によるものと、特定のケースに該当する場合に分けて記載しております。まず、労働協約又は事業所協定により認められるものとして、4つほどに分けて整理しました。常時かつ相当程度の待機を伴う業務について1日10時間超に延長すること、農業において季節・天候の影響に対応させること、医療・介護において業務の特性、患者の福祉に対応させること、公務において業務の特性に対応させることといったものです。ただし、これらも12か月平均で週当たり48時間以内であることは必要とされています。すなわち、一定期間の平均で見て、上限の水準を満たすのであれば、業務量の変動への対応は認めていくという内容です。

 同じ箱の中の特定のケースに該当するものについてです。2つの○に分けて整理しましたが、(1)緊急事態や当事者の制御を超える想定外の事態における一時的な業務、(2)仕事の成否に関わる業務や損害回避のために行う業務であって少人数で行うもの、(3)研究・教育、急を要する医療・介護などの業務の場合、上限時間を超える労働が可能、ただし、6か月又は24週間の平均で週48時間以内であることは必要というものです。2つ目の○では、監督機関の許可にかからしめるやり方についてまとめております。監督機関は、(1)建設及び組立現場、(2)季節的業務、(3)公共の利益について緊迫した必要がある場合、上限時間を超える労働を許可することができる、ただし、6か月又は24週間の平均で週48時間以内であることは必要とするものです。

 適用除外ないし例外的取扱いですが、指導的地位の職員などが適用を除外されているほか、労働協約又はこれに基づく事業所協定により、労働時間に常時かつ相当程度の待機時間が含まれている場合に、特段の調整なしに上限時間を超えて労働時間を延長することができる、ただし、労働者による書面の同意が必要という規定があります。これを受け、公共医療機関・消防・警察の一部、連邦政府職員において、オプトアウトが見られるところです。

 最後に、割増賃金ですが、法令による定めはなく、割増賃金率やこれに代わる休暇、いわゆる労働時間の貯蓄といった点については、労働協約などに委ねられております。以上がEU主要国における上限規制の概要です。

 併せて、ごく簡潔に資料3−2について紹介します。これはドイツにおける操業短縮手当や我が国の雇用調整助成金について、要件などの概要をまとめたものです。これまで2回の検討会で、公的な助成制度の活用により、不況期にも所定内の労働時間を含めて柔軟な調整が行われるのであれば、平時において残業時間のバッファーを多めに持っておく必要もなくなるのではないかといった趣旨の議論がありましたので、事務局のほうで補足資料として用意したものです。ドイツの操業短縮手当についてのみ、簡潔に申し上げますと、我が国の雇用調整助成金と同様に、景気後退などにより休業を余儀なくされた労働者について、減少した所定内賃金の一部を助成する制度で、具体的には事業所の3分の1以上の労働者について、10%以上の所定内賃金の減少があることなどを要件とし、休業により減少した所定内賃金の60%を助成する制度となっております。活用の状況について、200812月という金融経済危機の最中での数字となりますが、手当が支給されたケースについて、休業・短縮された労働時間の平均は所定労働時間の32.7%に相当、休業の継続期間は3か月未満が最も多いということになっております。

 以上のほか、事務局からは参考資料として、現行の時間外労働規制の概要をお配りしましたので、適宜、御参照いただきますと幸いです。事務局からは以上です。

○今野座長 2つ御報告をいただいたので順番に行きましょう。資料2−1の時間外労働・休日労働に関する労使協定実態調査について御質問なり、御意見がありましたらお願いいたします。よろしいですか、大体実感と合うという感じですか。

○山田委員 細かい話なのでお分かりになればということですが、資料2−2の1の(1)の1か月80時間超の納期ひっ迫の保健衛生業を見ると、ものすごく突出して66.7%と高いです。一方で45時間超を見ると余り高くないです。他のはざっくりとですけれども、大体連動しているように見受けられるのです。

○中嶋調査官 これは細かな分析ではありませんけれども、80時間超のほうはサンプル数が大分少なくなってしまいました。右下にそれぞれのサンプル数があります。45時間超は1万1,000を超えるようなボリュームに対して、80時間超は1,900と少なめだということ。業種ごとに数の違いもあるということもあります。やや統計的に数が少ない中、ただ前回よりも幅広に出したいという気持ちもあってお出ししましたが、統計的な有意差が損なわれている可能性もありますので、割り引いて御覧いただければと思います。

○今野座長 保健衛生業の(1)予算・決算のところは16.7%ですよね。(16)その他は16.7%なので、多分サンプルは6件ぐらいしかないのではないですか、これは想像ですけれども。だからブレてしまいます。上の表で、先ほどお話があったのですが、(11)取引先対応と(12)クレームが対顧客対応の原因で、合わせると12.8%だということです。それはそのとおりなのですけれども、右の(13)トラブルも対顧客ではないのですか。これは専ら社内的なトラブルですか。これの、もし半分が対顧客だったら5%ぐらい足すことになるから、かなり顧客対応が多いということになります。分かりますか。

○中嶋調査官 (13)のところにトラブルと簡潔に表では書いてしまいました。資料2−1に、具体的にどのような分類なのかもう少し細かく書かせていただきました。(13)のところは、機械の故障などトラブルへの対応ということですので、基本的には顧客というよりも社内的なことです。

○今野座長 他にはよろしいでしょうか。次に、EUの状況について上手に整理をしていただきました。議論をする前に、労働法の方に追加することがあれば追加していただいたほうがいいかと思います。最初に荒木さんからお願いできますか。

○荒木委員 EUについて非常に分かりやすくまとめていただいてありがとうございます。本日のお話を聞いての確認です。よくEUは週48時間が、時間外労働も含めた絶対的上限であると言われるので、マスコミなどで、EUでは週48時間以上の労働は禁止されているというような説明がしばしばされています。本日の話ではそうではないということだと思います。これは週を平均して、48時間に収まるようにしなさいと。どの期間を平均してかというと、EU指令は原則4か月だけれども、1年まで延長できる。4か月とかあるいは1年という長期を通じて、時間外労働も含め、全体で平均して週48時間に収めなさいというのがEUの規制だということです。

 例えば、6月に週平均60時間働いて、7月に週平均36時間働けば、2か月平均すると48時間に収まっていることになります。更に8月はヨーロッパではバカンスのシーズンですから1か月休みを取れば、その4か月平均だと相当の余裕ができて、時間外労働もできる。そういう変動に対応できるような柔軟性を持った規制がEUでは取られているということだろうと思います。これを基本に各加盟国が付加的に、1日単位の上限とか、時間外の上限を加えてはおりますけれども、発想としては4ヶ月とか1年の時間外労働も含めた労働時間の総量を規制しているものだと思われます。

 このことは、日本でも時間外労働を考える上で非常に示唆深いと思いますので、少し一般的な話をします。労働時間規制、あるいは長時間労働規制の趣旨とか目的は3つあると思います。1番目は言うまでもなく労働者の健康確保です。2番目は公正競争という観点があると思います。これは経済的な規制なのですが、昭和62(1987)48時間制を40時間制に変えました。この時に48時間働くと健康に有害だから40時間にするということかというと、必ずしもそれだけではなくて、1985年のプラザ合意の後、ものすごい円高になって、労働者が一生懸命働いて効率を上げて、少しでも製品を安くしようとしても、為替調整であっという間にその努力は無意味になってしまう。そういう中で、世界中から日本は長時間労働である、ソーシャルダンピングであるという非難を受けていた訳です。そこで、労働時間を短縮することが公正競争にかなうということで労働時間短縮を行った経験があります。国内においても同様で、公正競争の観点から、ある企業だけが長時間労働で、操業することでよいのかという観点の規制もあると思います。

 3番目は、今、働き方の改革で非常に言われているワーク・ライフ・バランスです。これは意識の改革の問題です。もちろん法が意識改革に寄与するということはあってよいことです。

 今言った3つの規制は趣旨・目的が違いますので、そこで用いるべき規制の内容も変わってき得るということを前提に、どういう目的に対して、どういう規制を行うのがふさわしいかを考える必要があると思います。全体として長時間労働を削減すべきだということには、恐らくほとんど異論はないと思います。この研究会の議論から教えていただきたいのは、時間を短縮することによって、日本経済が鈍化する、停滞するということになっては、その規制自体が長続きしない、持続可能な規制とはならない可能性があり、そのバランスを考えないといけないということかと思います。

 時間外労働について上限規制がない、労使が合意をすれば絶対的な上限はないという現状について、これに法が何らかの規制を及ぼすべきではないかという観点が1つあると思います。それから、長時間労働を当たり前としている働き方は改革が必要です。これは健康の側面と、公正競争の側面と、意識改革の側面の全部が関わってくると思いますが、どの問題がメインなのかということも考える必要があるような気がいたします。

 それから国家法、つまり国の法律で規制する場合は、どうしても統一的な規制になります。御承知のとおり、業態、業種、業界の多様性もあり、働き方も個々人で多様になってきていますから、統一的な規制では現場に下ろしたときに、必ずしもフィットしない可能性があります。そこをどう調整するかという問題があると思います。

 本日のEUの話を聞いて、少し現状を踏まえて考えたことをお話させていただきます。日本の現状は、総労働時間管理という観念が非常に薄いのだと思います。要するに必要が生ずれば時間外労働をやって対応する。ですから経営側からすると、時間外労働原資の縛りはあるかもしれませんが、長さの縛りというのは余り意識しない経営をやっているのではないか。ですから、正社員は労働時間無限定社員などと呼ばれることにもなるわけです。それに対してEUの規制は、年間の総労働時間の上限を前提に経営してくださいということを要請しているのではないか。

 ある期間に時間外労働が必要だということはあるでしょう。それに割増賃金を払ってしまえば、その後調整しようというインセンティブは使用者に湧きません。総労働時間を規制すると、ある月に長時間労働をしたら、別の月に今度は労働から解放して帳尻を合わせなければいけない。ですから、割増賃金支払いから、労働解放時間を付与するというような発想の転換を促す労働時間規制を考えることが示唆されているように思います。

 労働時間の上限が決まっていて、時間が有限であれば、その時間でより高い効率を目指すという、時間当たりの生産性を意識した経営をしろということにもつながってくる。そういう意識改革の規制にも資する時間規制があるのではないか。その考え方を前提にすると、平均週労働時間の期間を長期に取ることが大事です。1か月単位で時間外労働を何時間という上限を付けてしまうと、別の月に労働時間を40時間ではなくて30時間に減らしたところで、前の月の時間外労働が減ることにはなりません。ところが、長い期間を取って、全体で時間外労働を含めて何時間に抑えなさいだったら、ある月に60時間働いて、別の月は40時間以下にして、全体で帳尻を合わせる、労働時間を減らそうという経営のインセンティブが生じてくると思います。

 前々回でしたか黒田先生から、質問をいただいたのですが、ドイツには労働時間口座制というものがあります。これも同じ発想で、時間外労働を全部貯めておいて、労働解放時間で返してもらうということで、全体としての労働時間はある程度以上に増やさない、あるいは減らす。貯めた時間の使い方も様々です。リーマン・ショックのときのように、操業短縮をしても、短縮分は時間外労働で取っておいた分が払われるという形で、実収賃金は減らない。日本の長時間労働が、雇用調整のバッファーということになっていますが、ドイツの口座制のように時間外労働をためておけば、それがバッファーとなって、常に長時間労働をしなくても対応できる可能性があるということだと思います。

 それから、ドイツの場合はもっと1年以上の長期に貯めておいて、あるときには教育訓練休暇に使うとか、更には早期引退に使うというようになっています。これは労働者にとっては、労働時間主権の回復と言いますか、自分の時間をどう使うかという自由を労働者に与えることにもなります。

 そういう点で、経営側の必要と労働者のニーズに合致していることから、ドイツの労働時間口座制は、法は何も規制していないのですが、労使が自主的に採用し、普及が進んでいるということだと思います。

 最後になりますが、就業自体は多様化しておりますので、法規制に当たってはこの多様性をどう受け止めるかというのが非常に大事です。その際には、労使が時間短縮にコミットすることが大事だろうと思います。労使が長時間労働削減計画などを作って、それをちゃんと実施していくことを、法律や行政が誘導する。女性活躍推進法も、管理職3割以上というのをどうやるかと見てみると、別にクオータ制というのではなくて、自分たちで現状を把握して、改善するにはどうするかという計画を立てて、それを公表するという形で実施しようとしています。労使を巻き込んで、政策目的の方向に向かわせるという発想を、労働時間のときにも活用できるのではないかと思います。

 2回目でしたか、小畑先生が言われた、「労働時間規制というのは非常にややこしくて、普通の労働者には分からない。だから、なるべくシンプルに、一般の労働者が分かるような規制にすることが望ましい」ということには、私も大賛成です。ただ、多様化にどう対応するか。国で1つの基準を決めてしまうと、これはシンプルですけれども、実態に必ずしも適合しない。ですから、分かりやすい規制としては、シンプルな規制をやれるところはそれでやるべきですが、そうでない場合は、規制を現場から遠い国で設定するのではなくて、もっと現場に近いところで、現場の労使が合意して設定させる。法律で決めると、この法律に対して現状は違法でしょうかと労基署に電話をして、解釈を聞くことになるけれどよく分からない。ところが現場の労使が自分たちで決めたルールは、自分たちが熟知していますから、その運用についても、これはおかしいよねというチェックができます。つまり、現場で自分たちで履行確保できるというシステムを、より労使を巻き込んで使っていく。国の監督は大事ですけれども、それだけではどうしても実効性が十全でないということになりますので、労使を巻き込んだ制度も考えていく。

 ヨーロッパも実はそうであって、法が決めた基準を、労使が協約でもって現場に合わせるという仕組みを活用し、業種の多様性に対応しているということではないかと思います。本日のEUの話を聞くと、そんなことも少し感じましたので付加させていただきました。

○島田委員 荒木先生から非常に包括的かつ詳細な御提案をいただきました。私もほぼ賛成です。そのことを前提として、本日は労働時間上限規制のところでまとめていただいたのですが、同時にEU等で言われている、いわゆるインターバル規制の問題があると思うのです。それも併せて御紹介いただけると、今後考える上で重要かと思います。本日の御報告を聞いていると、いずれにしても上限規制のある労働時間の仕組みの前提となっていることがわかりました。

 我が国は当初から週休2日制の普及、年休の完全実施、時間外労働の削減という方針を立てて、当初は行政指導、その後立法化ということで進めてきたわけです。結局荒木先生がおっしゃったとおりで、所定労働時間は減ったのですが、総労働時間は減らないで来てしまった。黒田先生の御研究によれば、平日の労働が長くなって、睡眠時間が減ったということだそうです。やはり、ここは時間外規制と言いますか、絶対的な上限規制をどうやって導入すべきかということを議論すべきなのだろうと思います。

 ただ我が国の場合、本日報告されたように、実際には36協定というレベルでも、長時間であるという現状がありますので、この現状の中でどう考えるかが問題です。厚生労働省のほうで、月45時間というのが法定時間外労働で、健康を害さないという基準を出しています。かつ80時間を超えるのが長期にわたると、非常に健康に影響を及ぼすということです。平均的に言えば、月45時間を超えることがないようにし、絶対的には80時間を超えることがないようにというような制度設計が求められてくるのではないかと思います。

 私は、既にある労働時間等設定改善法でしたか、あれは大変良い方向を示していて、それに基づくガイドラインを見ると、今後進めるべき方向性というのはかなり示されているのではないかと思います。荒木先生がおっしゃった、労使が関与するというのは全くそのとおりで、本日の前半の御報告を聞いても、やはり業種によって相当な現実の差があるという中で、なぜ各職場で長時間労働がなかなか克服できないのかということは、労使の率直な議論が必要だということになる。一貫して時短促進法以来提案されていることですけれども、労働時間等設定改善委員会のような労使委員会は、衛生委員会でも代替できるというようなことです。こういう仕組みを既に御提案をいただいているところですので、そういう場で、本日荒木先生が御提案された、例えば労働時間の削減計画なりを議論する場にするのがよいと思います。今は努力義務ですので、これを何らかの形で実効性あるものとしていくというような方向性が考えられるといいのではないかと思います。

 総労働時間の規制という意味では、先ほど荒木先生がおっしゃった、労働時間の貯蓄制というのは非常に重要だと思います。割増賃金というのは、一方で生活を支えるようになってしまっているという点はありますけれども、時間外労働を削減するという効果はあまり持っていないように思います。割増賃金という制度自体悩ましいところではあるのですが、既に60時間超のところで導入しているような、休日に振り替えるということは、正に健康確保という観点で言えば、賃金ではなくて、言わば時間を取り返すという方向性というのも、この中で考えていくべきだろう。

 もう1つは、今の現状を考えると、先ほどの労働時間短縮計画にしても、業種や規模に応じて猶予期間を設けて、目標値を決めながらやっていく必要が出てくるのではないか。所定労働時間についても、完全実施までには10年近い期間をかけたわけですので、スピード感を持つ必要があるとはいえ、現実性のある柔軟な仕組みの中で短縮を図っていくのが必要ではないかという印象を持ちました。

○小畑委員 厚生労働省が用意したEUに関しての表については、荒木先生も島田先生も御指摘になったことですが、上限はある、しかし、それは月単位ではなくて数箇月単位、年単位ということが非常に重要であると存じます。また、上限はあるけれども、その変形・弾力化というものが行われているという点と、適用除外があるという点が非常に重要かと存じます。

 その関係では荒木先生がおっしゃったように、年単位とか総労働時間管理といったことは非常に示唆的であると存じます。会社が今は正念場だからどうしようもないという場合に、一時的にこの時期には長時間労働は予想されるけれども、年がら年中正念場なのではなくて、それを調整していけるような仕組みということにしないと、慢性疲労というのが脳血管疾患、心臓疾患、精神疾患につながることが非常に明らかになっていることからしても、とても重要かと存じます。

 この表を御覧になって皆様実感されたと思うのは医療の話、それから介護の話が出てまいりました。この後の黒田先生の発表にも関連があるかと思います。医療は待ったなしで患者さんが待合室で待っているときに、休憩時間が来たから休みますということができる国が他にはある。日本では患者さんが待合室からいなくなるまでは、医師も看護師も必死で働くというような状態は非常に違う、感覚の違いがあるということ。また介護に関しても、日本はこれから単身者が増え、介護を抱える労働者が増えると思いますが、その親と子の関係についても、親は子供とは別の存在と切り離して考えるようなお国柄のヨーロッパの国もあり、また日本のように子供が親の面倒を見るのは自然だというような国がある。

 そういうところで、施設で充実した余生を送ってもらうという感覚の国と、日本のように親と子の絆をすごく大事にするような国もあるので、そういう違いがあるということも踏まえながら、この表を見る必要があると思います。そういうことも考えに入れつつ、大いに示唆として学ぶところがあるかと存じました。

○今野座長 労働法の専門の方々のお話を伺いましたので、あとは自由に議論したいと思います。

○大久保委員 私も同じようなことを考えておりました。産業構造が随分変わってきました。製造業で働いている人の比率が高いときというのは、製造業の生産性を上げるためには、なるべく工場で安定的に設備が稼働するということが、生産性向上に寄与します。そういう意味ではフラットにずっと働き続けることに合理性があった。

 一方サービス業における生産性の高め方は何かというと、やはりニーズに繁閑差が非常に大きくありますので、ニーズが大きいときに収益をしっかり上げて、そうでないときは節減するという、そういうメリハリの利いた働き方が、サービス業にとってはより効率的に働くことなのだと思うのです。つまり産業構造が変わったことによって、もともと労働時間の効率的な運用管理という発想も、実は変わってきたのだと思うのです。

 それに加えて、イギリスでワーク・ライフ・バランスの議論が盛んにされ始めた頃に、私も少し勉強させていただきました。印象的だったのは、個人が夏休みに子供が休みだからここは休みたいとか、年間の総労働時間をどこでどううまく配分して働くと、自分にとってのある種幸福感が最も高まるのかというのはベースの発想としてあって、その上でなるべく柔軟な選択ができるようにすることがワーク・ライフ・バランスの思想的なベースにあるのだということを聞きました。そこは私は納得感がありました。

 先ほどの産業構造の問題とか、個人のワーク・ライフ・バランスの問題を考えると、事業所ごとにどの時期に、要するに資本財である労働力を投下して、どのときに節約するのかということも弾力的に行えたほうが、生産性向上とのバランスがいいですし、個人にとってもどのときに思いきり働いて、どこで休むのかというメリハリ、弾力性が利いたほうが、個人にとっての利益も高くなる。そういう個人にとって時間価値を高めるということに資する制度であったほうがいいと思うのです。

 そういう意味で、今お話があったとおり、毎週労働時間の上限を抑え込んでいくという発想よりも、一定の期間の中で、上限は決めつつも一番うまい配分をしていくことを促進していくほうが、生産性の向上とのバランスが良いですし、個人にとっての利益にも資するのだと。そういう意味で、これは労働時間規制と企業の中のワークルールというものをうまく連動していかなければいけないと思います。そこの発想を転換するときに来ているのではないかと感じました。

○山田委員 幾つか分かればということで質問します。資料3−1のドイツの上限規制「変形制による弾力化」のところの、特定のケースに該当するものということで、(3)研究・教育というのが入っています。これの意味は、正に研究機関とか、教育機関のケースという意味なのか、それとも人材育成的な意味なのか。企業内の教育とか、そういう意味が入っているのかが1つです。

 それから、先ほど島田先生もおっしゃったのですが、割増賃金に関してヨーロッパというのは、ドイツなどは少なくとも中央では割増賃金の規制を外したということです。これは実態の話なのでどこまで調べているかによるのですけれども、実態的にヨーロッパというのは、それがどんどん減ってきている。協約のところでもそれが外されてきているということ、そのように理解していいのかということが2つ目です。

 それから、荒木先生に1点教えていただきたいのです。先生がおっしゃることは非常に納得できました。特に、基本的には多様性があるので、現場に近いところで労使が決めるということが実践的だと思うのです。ヨーロッパの組合というのはかなりバーゲニングパワーが強くて、こう言うと日本の組合が弱いのか、いやそうではないということもあるのですけれども、少なくとも個別で交渉しているとか、その社会のルールを作るという意味では、その成り立ち方を考えても、やや限界がある面もあると思うのです。

 日本にそのまま適用すると、本当に有効なルールが作れるのかということがあると思うのです。それに対して、逆にヨーロッパなどで組合全体の労使自治のところで、要は労使のパワーバランスをうまく対等にしていくような別の仕組みみたいなものがあるのかを教えていただけますか。

○今野座長 最初の2点をお願いします。

○中嶋調査官 最初の点ですが、「研究・教育」と書きましたが、これは条文においてはリサーチアンドティーチングに相当する言葉ですので、企業内というよりもむしろ職種としての活動がそのようなものである場合に、集中して作業をするような性質などを鑑みて、そういう置き方をしているのだろうと理解しております。

 もう1つは、割増賃金は全体の傾向としてどうなのかということだと思います。EU指令のほうは、実は賃金に関する権限というのが、EUの権限にされていないということもあり、EU指令の中には割増賃金を含めて賃金に関するものがありません。それなので、欧州委員会のほうがこの全体状況をまとめないものですから、なかなか全体状況として把握できていない部分もあります。承知をしている範囲では、EU指令が各国で国内法化をされるようなタイミングまでは、ドイツでは法令による定めはあったものの、それが1990年代にはそうした法定の定めが廃止されました。この3つの中ではフランスが国内法制で求めております。ただ、これも労使で10%を下回らない範囲で定めるというのがむしろ基本で、それがない場合には法律の定めによるのだという形で法律の出番が出てきているという構成になっております。

 ただ、最近この分野を私どものほうでウォッチしている範囲において、何か大きな改正があったとか、あるいは全体の傾向がどっちに向かっているというところの十分な情報がないというところは大変恐縮です。

○今野座長 今の点について他の方はいかがですか、私は知っているというようなことがあったら情報を提供していただけますか。

○村山総務課長 先ほど中嶋のほうから御説明しました、1994年のドイツの労働時間法の改正で、規定自体は削除している経緯はあります。フランスのはむしろこうした一律の法規としての、特に一番の押さえのところは規定されていますが、ベースのスタンダードとしては50%と考えていただければと思います。その上で、後ほど荒木先生からある労働協約の世界の中で、どのように運用されていくかという話だろうと思います。

 基本的な考え方として、レベルはアメリカの法制、労働基準法の50%と、ヨーロッパの50%と、そのレベルは同じにしても、考え方は先ほど中嶋から申しましたように、基本的にアメリカのほうは賃金規制で労働時間を抑えるという考え方の50%、それに対してヨーロッパのほうは、そこは労使自治の領域ということが、むしろ最近の中期的な傾向としては観測されているのだろうと思います。

○今野座長 それでは荒木先生お願いいたします。

○荒木委員 今の点で私が聞いているところでは、もちろん協約では50%とか、休日労働は100%という割増賃金規制は協約でなされていて、法律ではないです。それが、ここのところ例の労働時間口座制みたいなもので、時間外労働をして、すぐに割増賃金をもらうかというともらわないでためておく。それを、今度は労働解放時間としてもらうということで、企業としては割増賃金を払わなくて済む。だから、お金を欲しい労働者にとってそれは少し問題があるかもしれませんし、現にそういう不満の声もあります。しかし、そういう形で時間を取っておいて、それで労働を解放するという傾向が出てきているとも聞いておりますので補足いたします。

○今野座長 ついでにそれを取るときに1.5倍取れるとかそういうのはないのですか。

○荒木委員 それは、1.5倍にはなってなさそうです。

○今野座長 1日は1日なのだ。

○荒木委員 そうなのです。ですから、そこは考え方によって、労働時間で返すときも1.25倍労働を解放しろという考え方も十分に工夫の余地はあるかと思います。

 それでお尋ねの点ですけれども、ヨーロッパでは労使で、デロゲーションと言うのですけれども、法定基準を現場で合わせる。黒田先生はfine-tuningという言葉を使っておられました。現場に法定基準を合わせてくる。法定基準の中で合わせるのもありますし、ヨーロッパでは法定基準を場合によっては下回るようなことを労使が合意したらやってよろしいとしていて、これをデロゲーション、法定基準からの逸脱、と言っております。

 ヨーロッパでは、これを基本的には産業別協約でやっております。御承知のとおり産業別組合は非常に強大ですから、それがいいと言うのだったらいいだろうという安心感の下にやっているところがあります。

 日本の場合は、36協定を例に取ると、これはデロゲーション協定なのです。法定時間を超えて働いていいというのは、最低基準を下回ることをやってよろしいということですから、最低基準を下回ることを労使協定、36協定はこれを許容しています。36協定を締結する主体が組合の場合も、日本の組合は企業別組合です。

 しかも労働組合の組織率は下がっていますから、組合がない企業が多いと、そこで36協定を締結するのは事業場の労働者の過半数を代表する個人としての労働者で、そういう過半数代表者との協定でよいのか。これは、あらゆる労働法制を考える場合に問題となってきております。研究者の間では、そこできちんとした労働者、しかも正規、非正規を問わず全員の声を代弁できるようなチャネルを作って労働条件を決めさせるべきではないかという議論がなされております。

 ドイツもひと昔前は、デロケーションは、組合が合意しなければ駄目なのだと、組合はストライキ権を持っていて交渉力が強いからいいのだと言われていた。それに対して、ドイツでは事業所委員会(betriebsrat)というのがあります。これは、スト権を持っていなくて交渉力が弱いから、いろいろな権限を委ねることはできないという議論が20年ぐらい前までは有力でしたが、今は変わりました。何かと言うと、ドイツの事業所委員会は共同決定権を持っています。労働時間の配分とか、割増賃金といったことについては事業所委員会が合意しないと、使用者は一方的な措置は取れない。そういう権限を事業所委員会は持っているということを、共同決定権を持っていると言います。

 合意できない場合は、労使がそれぞれ選んだ仲裁人と、労使が共同で選んだ中立の、これは労働裁判所の裁判官が多いのですけれども、中立の仲裁人の三者が仲裁委員会を作って、その裁定が労使の合意に代わるということになっています。労使合意ができないと事業が止まってしまうということは回避しながら、使用者の一方的な措置を回避するという仕組みがあります。ですから、交渉力が組合に対して弱い、そういう団体でもそういう手当をすることによって交渉力を強化して対応する、現場で決めさせる。そういうことがドイツでなされておりますので、こういう点からも学ぶべき点があるかと思います。

○今野座長 荒木さんが言われたことですけれども、表3−1で、例えばドイツなどで事業所協定とか、フランスもそんな言葉が出てきますが、それが今言われたbetriebsratですね。

○荒木委員 はい。

○今野座長 他にはいかがでしょうか。

○小曽根委員 上限のカウントが月なのか年なのか、年だとすごく有効なのかなと考えています。先ほどお話がありましたが、ワーク・ライフ・バランスを取ってみても、すごく働きたい時期とか、育児に専念したい時期とか、そういう希望は個人個人によって違うところがあります。自分の人生全体の中でどの時期に働くことを中心にしたいか、個人の事情、家庭の事情もありますので、労働時間の上限カウントもそれと同じように、全体を通して考えるということが非常に有効なのかと思っています。

 ヨーロッパの場合、年間でということで御報告を頂戴しておりましたが、企業においても年間で生産計画だったり、経営計画を立てることが多いのが実態です。その中でも繁閑差があるのではないかと考えています。実際我々の会社でも年度末はものすごく忙しくて労働時間の上限を超えそうになる人もみられるのですが、そうではない春先の時期は比較的早く帰れるというように、かなり繁閑差があります。年間でみて上限を超えないという考え方は、企業の実態に合っているのではないでしょうか。

 もう1点は質問です。そもそも勉強不足で申し訳ないのですが、資料3のドイツのところの変形制による弾力化等という箱の中で、労働協約又は事業所協定によるものの○の中のポツの1つ目に、「常時かつ相当程度の待機を伴う業務について」があります。これは具体的に実際どういう業務で認められているか、もしお分かりでしたら教えていただきたいと思います。

 と言いますのも、先ほど来、職種・業種によって違うというお話がたくさん出ていますし、これまでもトラック運転手の待機の問題点が、この委員会の中でも指摘があったかと思います。そのため、ドイツにおいてもトラック運転手、ドライバーが入ってくるのか、他にもこういったものに該当するものが実際には認められているのかといった辺りを、是非教えていただければと思います。

○中嶋調査官 正に1つ目のポツで、「常時かつ相当程度の待機を伴う業務」という書き方をしております。同時に、もう1つ、オプトアウトのところで、適用除外の箱の2つ目ですが、「労働時間に常時かつ相当程度の待機時間が含まれている場合に」と、同じような言葉を使って、どちらも定性的な書き方をしているわけです。後段のオプトアウトのほうでは、このような定性的な言葉の下で、実際にどういう分野でと言いますと、公共の医療機関・消防・警察、連邦政府職員などが選ばれているところですので、こういったものが前者のほうにも該当するのだろうということを想像はするのですが、正直なところ、ここについての実施状況として正確に把握しているものではありません。あくまでも文言からして、こういう定性的なものに引っ掛かり得る業務があるのではないかと思っているところです。

 いずれにしても、前者の御指摘をいただいたところについては、こちらの例外も12か月平均で週当たり48時間の制限は超えてはいけないものということも念のため申し上げたいと思います。

○今野座長 皆さんの話を聞いていると、最後に小畑さんが言っていましたが、ヨーロッパでは、何らかの労働時間の規制水準を作って、弾力化して、適用除外を作るという、この3つの組合せで行っている。一番最初の規制する水準というのは、中をよく見ると平均の水準をどうするのか、そのときの調整期間をどう設定するのかという問題と、それを超えてあるときのピークを、上限を作るのか、大体この政策の組合せで行っているということだと思います。

 問題は、上限の水準設定はいいのですが、今度我々が考えるときに、弾力化とか適用除外というのが非常に重要になってくるのです。そうすると、多分難しいと思いますが、例えば規制をすごく厳しくしておいて、適用除外と弾力化がものすごく多いという、分かりますか。規制を非常に厳しくする、緩くする、適用除外を多くする、少なくする、この4つの箱に政策のチョイスがあるわけです。そうすると、ヨーロッパというのはどんな感じなのかというのがどうしても気になるのですが、変形による弾力化の対象人数や適用除外の対象人数というのは分からないでしょうか。

 例えば、アメリカのエグゼンプションは適用除外だけど、すごく広いではないですか。今は分かりませんが、昔はもっと低い賃金から適用除外していたので、ものすごく適用除外が多いわけです。そういう実態というのは分からないものなのですか。誰でも結構ですので、分かったら教えていただきたい。

○荒木委員 実態はなかなか把握が難しいところがあるのですが、アメリカは明らかに、かつてはエグゼンプトの基準が低すぎましたから、ネクタイを締めている人はほとんど適用除外ということでした。それで今は随分適用除外の収入要件基準を引き上げた結果、日本と同じように時間外割増賃金の請求訴訟がたくさん起こっています。

 ヨーロッパはそれに比べると、もともと労働時間は確かに短いのです。短いし、このように年間で調整しますと、ヨーロッパは30日の年休を完全消化するのが原則で、決定権は使用者が持っていますが、年度当初に年休カレンダーで、完全消化を前提として年休を割り振ります。それを前提に人員配置をしますから、皆さんが年休を取れるということです。その結果、例えば夏休みは全部休みということで、それで年間単位で平均していいということになりますと随分時間外労働になる部分が少なくなってくる。そういうことで現に少ない。労働時間が平均として少ないというのはそのとおりです。

 同時に、フランスやドイツでも、平均週48時間を超えている労働者が10%いるという統計が、この前の過労死の調査報告書に出ていました。平均して48時間に収まっていなければいけないという原則なのですが、それを超える方が、フランスでもドイツでも10%はいる。それが全部適用除外なのかというと、向こうで調査をしますと、協約外職員という方がおられて、協約の一番上に格付けをする。それをはみ出した方については協約規制の対象外です。そういうホワイトカラーの上層部の方がおられます。これについては、それは法律では適用除外に該当しないのですが、でも協約上の適用除外として扱われて、誰も問題としていない状況もあるようです。その辺は実態と法律と、あと労使がそういう運用をしているという辺りなどが関係して、統計上もそういうことなのかなと。これも推測なのでよく分かりませんが、そういう実態ではないかと思います。

○大久保委員 今野座長が骨格の問題をおっしゃったこととつながるかと思いますが、参考資料の2ページの図が、ずっと一貫して気になっております。これは通常の労働時間制で働く人の比率は45%、変形労働時間制は39%、裁量労働制は1%ちょっとです。このバランスというのはどうなのだろうかと思っています。働き方改革という言葉から経営者が連想する一番の項目は裁量労働です。裁量労働の在り方というのも1つのポイントだと思いますし、今日の弾力性、弾力化ということでいくと、今回の中であまり話題になっていませんが、変形労働時間制はとても大事だと思っています。この変形労働時間制という制度が、いわゆる現場にとって、使い勝手のいい制度で、また機能的な制度であるということがとても大事だと思います。その上で、これをどのぐらいの労働者が適用されていく比率とイメージするかという辺りを考えてみたいと思いました。

○荒木委員 今、大久保委員か言われたことは大変大事なことで、日本の変形制は、私は昭和22年型変形制のままになっていると考えています。日本の変形制は、原則として、全部事前にどの日には所定労働時間が何時間かを特定している場合に初めて変形制のメリットが享受できるのです。ヨーロッパの変形制的な平均でいいというときは、特定ということを問題としてないのです。ですから、結果的にこうやって均せるのです。

 ところが、日本の変形制は、事前にこの日は10時間、この日は6時間と割り振って、そのとおりに働いて初めて、8時間を超えた2時間は時間外労働として扱わなくてよろしいということですから、もし総労働時間を減らそうというほうに発想を転換するのであれば、変形制についても現代化ということを考える必要があるのではないかと私も考えていました。

○今野座長 言ってみれば、変形総労働時間制という感じですね。最後に私の感想ですが、先ほども言いましたが、ヨーロッパの法律を参考にするとしたら、時間を規制する、上限でも平均でもいいのですが、そのときには必ず弾力化と適用除外もちゃんとセットで考えないと、非常にまずい状況になるということは考えておかなければいけないと思います。それでは、黒田さん、お願いできますか。

○黒田委員 お時間をいただきましてありがとうございます。前回、山田委員から経済学サイドの御発表をいただいて、2回連続で経済学のサイドからの発表をさせていただくことになりますが、今回は主としてマイクロデータを使った学術研究で、こんなことが分かってきているということを御紹介させていただきながら、少しだけ私から報告をさせていただきたいと思います。

 本日はそうでもなかったと思いますが、前回と前々回はどちらかというと、超長時間労働の人々をどうするかという話が多かったと思います。私自身は60時間以上、70時間以上という人たちがたくさんいらっしゃることも問題だと思いますが、60時間未満の長時間労働者がかなりいることも、現在の長時間労働の是正を巡る大きな問題となっているかと思います。

 そういう意味では、今日、報告させていただくのは、超長時間というよりは、長時間労働一般のことを念頭に置いてお話させていただいているとお考えいただけばと思います。

 まず1ページからですが、大きな●から書いてあります。第1回の事務局の資料では、平成6年からずっと労働時間は変わっていないという図表が出ていたと思いますが、私の研究によれば1980年代から変わっていません。先ほど荒木先生からも御指摘がありましたが、所定内労働時間を48時間から40時間に変えるときに、1987年に出された「新・前川レポート」を見ますと、欧米並みに日本の労働時間を減らして、日本の長時間労働を是正するという目標が掲げられているわけですが、それから丸々30年たって、まだ長時間労働の是正を我々は議論している。私は当時、高校生だったのですが、今の高校生が30年後にまた同じことを議論するのかと思うと、ここできちんと議論して変えていかなければいけないのではないかと思っています。

 週当たりの労働時間は変わっていないのですが、先ほど島田委員に御説明いただいたとおり、1日当たりの労働時間が、大分変わってきているのが最近の特徴です。左下の赤と青の棒グラフを御覧ください。これは平日の1日当たり10時間以上働くフルタイム労働者がどのぐらいの割合でいるかを表しているものです。1970年代は男性でも1日10時間以上働く人は2割を切っていたわけですが、今は44%まで、つまり、2人に1人ぐらいの男性が平日2時間は最低でも残業をしているという状態になっています。

 女性も同じように伸びていて、現代では女性の2割が1日10時間以上働いています。1日は24時間しかありませんので、どうしても朝早く行く、あるいは帰りが遅くなるということで、睡眠時間が趨勢的に減っているというのが、現代の日本人の特徴です。ちなみにOECD諸国で見ますと、睡眠時間の短さはお隣の韓国とほとんど分差ぐらいしか違わないのですが、日本は世界的にみて短いという統計もあります。

 右下のグラフは正社員で現在働いている人のうち、介護に携わっている人がどれだけいるかを計算したものです。これは30代、40代、50代を男女別に分けているのですが、これを見ると分かるとおり、直近の2011年のデータを見ますと、介護をしている正社員で50歳台の男性が1割弱ぐらい、女性は14%を超えています。今現在がそうですが、2025年には団塊の世代がごっそり75歳以上のゾーンに入ります。晩産化も進んでいますので、40代、50代の介護を抱える人は、かなりのオーダーで増えていくだろうと予想されます。

 そういったことを考えますと、男性の約半数が1日2時間以上残業するという現在の働き方が、今後もサステイナブルかどうかということも議論していく必要があるのではないかと考えております。

 3つ目の●ですが、ここは何を言いたかったかというと、とはいえ、商慣行があるからとか、消費者が望むのだからという形で、我々は消費社会のほうを非常に重要視している向きがあるかと思います。そういった24時間体制の消費生活を望む人が多いのはなぜかというと、我々は消費者である一方でその裏側で労働者でもあるわけで、長時間労働だから24時間の消費社会を望むという側面もある。そういう意味では表裏一体なのではないかと思います。ここに書いてある例でも、長時間労働社会があって、1日2時間残業するのが当たり前だから、5時過ぎに1人で退社して保育園のお迎えに行くというようなことができない。その結果、長時間保育所で子どもを預かるという保育所の体制の整備も必要になって、保育士の負担も増えて、保育士のなり手がいない。結果として待機児童が増加していくという構造もあるのではないかと思います。

 次ページです。第2回でも少し議論が出たのですが、「納得いくまで仕事をしたい」という方々の希望を阻害するような上限をはめる、キャップをはめることが、果たして日本の国力に資するのかということに関する御意見があったかと思います。実際に日本人の希望労働時間をアンケート調査したものがあって、それが左下の表です。こちらはどういうものかと言いますと、日本人とイギリス人とドイツ人にアンケート調査をして、希望の週当たり労働時間を見ています。赤い四角で囲ったところですが、男性と女性を比較しても、日本人の希望労働時間はイギリス人やドイツ人に比べて長いことが、ここから見て取れるかと思います。これは前回の事務局から御提示いただいた資料の中で「納得いくまで仕上げたい」という回答が比較的多かったこととも整合的かもしれません。

 ただし、希望労働時間が実際に長い人というのは一体どういう人なのかを分析したのが右下の表になります。右下の表は集計結果の一部を抜粋したものです。これをどのように見るかというと、「職場の評価基準」と書いてあるところは、「高い成果を上げるために働く時間を惜しまないということを評価する職場に働いている」人は、そうではない職場で働いている人に比べて、希望の労働時間が週当たり1.61時間長いことが分かっています。さらに「顧客に対する姿勢」のところは、「自分の職場が、無理をしてでも職場内で調整して顧客からの要求に応える」という職場で働いている人も、そうではない人に比べて希望労働時間が0.87時間長い。つまり、こういった職場で働いている人というのは、希望する労働時間も2.5時間ぐらい長くなる傾向にあるということがここから見えてきています。

 つまり、ここで申し上げたいのは、納得いくまで働きたいとか、思い切り働きたいという人がいっぱいいるのだというアンケート調査の結果だけをもって、自発的に長時間労働をしている人がこれだけいるのだから、規制をするのは良くないのではないかというところは、少し留意が必要だということを表しているのではないかと思います。

 ちなみにここでは、いわゆるホワイトカラーと分類されている方々を対象にしているのですが、現在、日本は6,300万人ぐらい就業者がいますが、そのうちの4,100万人ぐらいがこれらに該当するということで、6〜7割ぐらいの方を対象にしているとお考えいただければと思います。

 3ページに移ります。3ページは実際に実労働時間はどのように決めることができているのかを調査した結果を示しています。ここではどういうことを示しているかというと、好きなだけ働きたい、納得できるまで仕事をしたい、だから、仕事がとても好きなのだと心の底から思っている人であれば、職場の環境に左右されて労働供給行動が変わることはないはずだ、という発想から出発しています。

 ここで紹介する研究は何をしているかというと、日本でバリバリ働いていたサラリーマンが、ヨーロッパに転勤になったときに、どれだけ労働時間を変化させるか、あるいは有給休暇の取得日数をどれだけ変えるかということを調査した結果を示しています。左下の図は横軸が日本にいたときの労働時間、縦軸がヨーロッパに移った後の労働時間です。「右下にサンプルが集中」と書いてありますが、かつて日本で非常に長時間働いていた人がヨーロッパに移った後に労働時間を大幅に削減しているという実態が見えてきています。

 右側の図は横軸が日本にいたときの有給休暇の取得日数で、縦軸がヨーロッパに移った後の有給休暇の取得日数です。これを見ますと、ほとんど有給休暇を取っていなかった人がヨーロッパに移ってから有給休暇をたくさん取っているということが見て取れるかと思います。こちらをお見せすると、転勤後は業務の内容も変わるし、量も変わるし、職務の権限も変わるし、そういったことでこれだけの変化が起こっているではないかという御質問を頂くことが多いのですが、そういった変化を十分に統計的に考慮したとしても、労働時間の削減が十分観察されるという結果が見えてきています。

 具体的にどのぐらい削減効果があるのかというと、ヨーロッパに移って、無駄な労働時間を削減すると、大体週当たり2.3時間ぐらい削減ができる。これは業務の量が変わらないままでもそのぐらいの労働時間の削減は可能だということを意味しています。

 さらに、前回か前々回にも少しだけ御指摘が出たかもしれませんが、ジョブディスクリプションの話とも関係してくると思いますが、この調査では「何か案件を通したいときに、事前に何人の人に根回しをしなければいけないのですか」という質問を日本人、イギリス人、ドイツ人にしています。これを見ていただくと、やはり日本人の根回しの人数は、日本にいたときの時点で非常に長くて、赴任後は少なくはなっていますが、現地の採用スタッフに比べると、結構多い。そして、やはり根回しの人数が増えれば増えるほど長時間労働になりやすいという結果も見えてきています。

 この欧州に転勤された方々にアンケート調査に答えていただく前にヒアリングをさせていただいたのですが、そこで興味深かったこととしては、日本にいる間は気が付かなかったことが、ヨーロッパに移って、現地の人々と一緒に働いてみて、非常に非効率に長時間働いていたことがよく分かったということを、共通して多くの方がおっしゃっていました。

 その中で興味深かったワーディングとして、「日本人は非常に優秀なので、とても効率的に非効率な働き方をする」とおっしゃっていたのが印象的でした。例えばどういうことかというと、日本人は器用で非常に美しい資料を作る才能を持っているが、そこまで必要ではないような資料も時間を掛けて凝ったものを作るというようなことに端的に現れているのではないかとおっしゃっていた方がいました。

 欧州の働く人たちはかなりコスト意識高くて、この1時間働くことで一体どれだけのリターンがあるかということを意識して常に働いている。欧州に赴任してみてそういった生産性の高い働き方を目の当たりにし、目から鱗が落ちたという方が多かったので、「日本に転勤で戻ったときにも、そういう働き方を日本で実践したらどうですか」と皆さんに聞いてみたのですが、全員が全員「それはできない」というお答えでした。なぜできないのですかと聞くと、自分1人で働き方を変えたいと思っても、周りがそういう働き方をしてないので、それを変えるのは難しい。それは経済学で言うところの「市場の失敗」というのが起きているのではないかと私自身は解釈しております。市場の失敗については最後のほうでもう一回お話したいと思います。

 次に「労働時間と生産性との関係」という4番のお話をさせていただきます。これもこれまでの議論の中で少し出てきたことですが、先ほど荒木先生からもお話がありましたが、時間を短縮することで経済が停滞してしまうのではないかということは、皆さん気に掛かる大きなところかと思います。他の国と比較して時間当たりの生産性がどう変わっているのかというのは、第2回で山田委員からも御指摘がありましたが、同じデータで、少しだけ角度を変えて長期時系列で時間当たりの生産性が日本と他の国でどう変化してきているのかを見たのが左下の図です。

 これはどのように見ればよいかと言いますと、緑の横の線がアメリカを指していて、毎年毎年のアメリカの時間当たり労働生産性を100とした場合に、他の国がそれに対してどれだけの割合かを表しています。直近の2014年のデータの時点を見ますと、日本はアメリカが100としたときに60少しということで、時間当たり生産性にすると、日本はアメリカの6割ぐらいというのは、よく新聞などでも出ていることかと思います。

 注目していただきたいのは他の国で、フランスやドイツといった先ほどずっと議論に出てきた時間短縮を実現した国々が、時間短縮が進んだ1970年代以降、時間当たりの生産性がかなり上がってきているということが、ここから見て取れるかと思います。時間を短縮する代わりに、時間当たりの生産性を上げて総生産量を維持しようという意識改革がかなり進んだということが、ここから見て取れるかと思います。

 2つ目の●は、長時間労働をすると生産性はどのように変化していくかを見たものです。経済学では1時間当たりどれだけのものを生み出すことができるのかというのを「限界生産性」と言うのですが、これはインプットの増大に応じてどんどん低くなっていくだろうということは理論的には考えられてきたことですが、データでそれを示すことがこれまでなかなかできませんでした。Pencavelという労働経済学者が2014年に論文を書いており、イギリスの軍需工場のデータを利用した1930年代のデータですが、面白い研究結果が出ていますので、紹介をさせていただきます。

 右下の図を見ますと、イギリスの労働者の限界当たりの生産性を見ますと、週当たりの労働時間が50時間を超えるとガクンと限界生産性が落ちていきます。この辺りで恐らく疲労がかなり深刻になってくるのだろうということがここから見て取れます。

 ここには載せてないのですが、週によっては日曜日も返上して働かなければいけなかった週がデータの中であって、そういった休日を返上してまで働いた翌週は限界生産性が落ち込む労働時間のピークがもっと早い段階に出ているという研究結果も出ています。

 最近のこういった長時間労働と生産性との関係というのは、少しずつ経済学の学術研究でも出てきており、いずれも共通した結果としては、長時間労働というのは、必ずしも生産性を上げることにはならないということが共通の見解として出ています。

 次ページは、前回大久保委員が健康経営のお話を少しされたと思いますが、そこと関係して労働時間と健康についての御紹介をします。先ほど小畑先生からも長時間労働と健康の話が出ていたかと思いますが、心血管疾患に関しては、週46時間以上の長時間労働を10年以上続けた人は心血管疾患の発症リスクが統計的に高くなるという疫学の研究も最近出ています。

 さらに、メンタルヘルスに関しても、最近は長時間労働がうつ病を発生させるリスクを高めるのではないかという研究結果も少しずつ蓄積をしてきているところです。ただし、こういった疫学の研究というのは、独自の分析スタイルがありまして、個々人のメンタルヘルス、「メンタルのタフさ」の違いとか、仕事の性質の違いとか、そういったものを統御しないで単純に長時間労働を続けてきた人が10年後にどうなっているかを見ている研究が多くあります。そこで、今年出したばかりの研究結果を紹介させていただきたいと思います。

 左下の棒グラフを御覧ください。これは日本人のホワイトカラーの正社員を4、5年にわたって追跡調査したデータを使って、労働時間がメンタルヘルスにどういう影響を与えているかを検証した分析結果です。ここで特徴的なのは、個々人のメンタルのタフさを全て統計的にコントロールした上で、更にKarasekなどが言っている仕事の要求度がどのぐらい高いのか、裁量がどのぐらいあるのかというところもコントロールした上での労働時間が、メンタルヘルスとどう関係しているのかを検証したものです。

 薄い棒グラフは3540時間働いている労働者と、それ以外の時間の労働者が、メンタルヘルスが変わらないことを表しています。一方で、右側がちょっと黒めの棒グラフになっているかと思いますが、このくらい長時間労働をしている人は、3540時間の所定内労働時間で収まっている人に比べてメンタルヘルスが数段悪くなっていくことをここで表しています。つまり、実際にうつ病になって休職・退職する人は一握りかもしれませんが、もっと手前の週当たり50時間ぐらいの辺りから、実際に働いている人の中にもメンタルヘルスが悪くなっている社員が潜在的にはかなり存在していることがここから見て取れるかと思います。

 実際に働いている方々が具合が悪くなって生産にあまり寄与することができないということを、プレゼンティイズムという言葉で表現することが多いのですが、実際のところ、そういった労働者がきちんと働くことができない、あるいは何らかの健康の問題を抱えているがゆえに100%能力を発揮することができないということが、どれだけ企業の利益に損失を及ぼしているのか、分析した結果をお見せしたのが右下の図になります。

 この右下の図は何を示しているかと言いますと、400社ぐらいの企業に御協力を得て、メンタルヘルスの休職者が20042007年にかけて増えた企業と、増えなかった企業にまずグルーピングします。その上で、2007年以降にそれらの企業の平均的な利益率がどのように推移していったかを見たものです。これを見ていただきますと、両方のグループが利益率が下がっていることが見て取れるかと思いますが、これはちょうどリーマンショックの頃だったので、どの企業も軒並み利益率が下がっていると捉えていただければと思います。ただし、ここで見ていただきたいのは、メンタルヘルスの休職者の比率が上昇した企業は、そうではなかった企業に比べて、更に利益率が落ちていることが、ここから見て取れるかと思います。

 このように見てみますと、長時間労働というのは、健康に影響を及ぼし、健康の低下が生産性の低下を通じて企業の利益を損なうようなことにもなっているということは、ここから見て取れるかと思います。

 先ほど島田委員からインターバル規制についても少し考えたほうがいいのではないかという御意見があって、私もそのとおりだと思うのですが、インターバル規制に関する研究結果も少しありますので、最後に紹介させていただきます。

 これはノルウェーの看護師を対象にして、勤務間の間隔が11時間未満になった看護師が、そうではない看護師に比べて、どのように健康に影響を及ぼしているかを見たものです。これを見ますと、11時間未満の労働者は不眠や強い眠気や過労を訴える労働者が増加しているということも分かってきています。そういう意味では、先ほど年間で調整するということがいいのでないかとおっしゃっている先生方が多かったと思いますが、私自身もそれ自身は否定するところではないのですが、1日当たりの上限も24時間までやっていいかというと、そこはもう少し慎重に議論をしたほうがいいのではないかと感じております。

 最後、6ページですが、ここは先ほど申し上げた「市場の失敗」のことを少しだけ書かせていただいています。第2回に山田委員から過当競争という言葉が出ていたと思いますが、それを言い換えたものにすぎないかもしれませんが、個々人は無駄な長時間労働を是正したいと思っていて、個別企業もワーク・ライフ・バランスは大事だと思っていても、やはり競争している中では、自分1人だけが早く帰ることはできませんし、同業他社にお客を取られるかもしれないと考えると、うちの企業は5時で、それ以上は仕事をしませんと企業が言うこともなかなか難しいだろう。経済学者は、多分、学問分野の中では一番個々人の合理的な行動を尊重すべきだと考える人たちが多いかと思います。ただし、個々人の合理的な行動をそのまま良しとしていると、必ずしもマクロレベルでは良い結果とならない場合がある。これを経済学では「市場の失敗」と言うのですが、そうした失敗が起こっている場合には規制を掛けたほうがいいだろうというのが経済学者の一般的な考え方です。

 一番簡単な例としては、環境問題があると思います。エコは大事だよねと考えていたとしても、利益優先で生産を続けている限り、地球の環境をセーブすることはできない。したがって、それを何とか是正するために排出権の数量規制といったものがあったりするわけです。それを考えますと、この長時間労働の上限規制というのは、正に排出権の数量規制を課すことで市場の失敗を是正することと同じロジックで考えることができるのではないかと私自身は思っております。

 それ以外は時間がなくなってきたので、割愛させていただきたいと思います。先ほどの前半のほうでお話を伺っておりましたところ、皆様の見解はそこまで変わらないのかなと思いました。恐らく詰めていかなければいけないのは、先ほど今野先生がおっしゃっていたように、細部のところをどのように詰めていくかというところかと思いますが、大きな傘を作って、その中で調整するという形にするのか、あるいは非常に厳しい傘を作っておいて、その上にはみ出るということを良しとして認めるのかという辺りを今後詰めていくことになるかと思います。

 いずれにしても、日本の場合は労使で交渉をして望ましいところに持っていくことが、今の労働市場でどのぐらいできるのだろうかというのは考えなければいけないところかと思っています。先ほど荒木先生からも御指摘いただきましたが、労使で交渉したfine-tuningができれば最終的には一番良いと思います。ただ、そこに持っていく前で、どれだけマクロのコーディネーションを図ることが重要なのかというところが、恐らくこの検討会で最終的に議論していかなければいけないところと考えております。長くなってしまいましたが、私からは以上です。

○今野座長 ありがとうございました。それでは、御質問、御意見をお願いいたします。

○山田委員 経済学的に明解な、しかも実証に裏付けられた発表で、非常に勉強になりました。ありがとうございました。1つはコメントと、もう1つは質問ですが、コメントとして、市場の失敗の話が出てきて、これは正にそういうことだと思うのですが、市場の失敗の場合は、当然、規制というものの介入が正当化されてくるということですが、と同時に、私自身の発想がややオーソドックスな経済学とは違うところがあるのかもしれません。私が前に申し上げたときに、あるいは発言の中には、いわゆる比較制度論みたいなところの発想があって、市場の失敗が起こっている背景には、いろいろな制度、産業のシステムであったり、家族のシステムであったり、様々なシステムの制度補完性の中で今の失敗が生まれている。かつては合理的だったので、市場の失敗が発生していなかったのですが、いろいろな環境変化の中でシステムが適合しなくなっている結果として、市場の失敗が結果としてその部分が出ているというところが、かなり強いのではないかというのが私の解釈です。そういう意味では、先生のおっしゃる規制も大事だけれども、それ以外の部分の整合性を考えていくことが、改めて大事ではないかと思います。

 今日、いろいろ議論があった、全体の前半の議論で、総量規制を掛けていく、ただ、その中で非常に柔軟に設定していく、あるいは、場合によってはその例外規定をするという話だと思うのです。一方で制度補完的な話で言うと、これは1つの例に過ぎないのですが、統計上、職種で見ると日本は事務職がすごく多いのです。ところが、例えばヨーロッパを見たときに、欧米は専門職が多い。正にそれは時間をコーディネートできるというのは、自律性があるからできるという話で、これも言わずもがなの話ですが、改めてそういう労働者のタイプであったり、仕事の与え方みたいな、それと当然連動してやっていかないと駄目だというのを、これまでも議論されたところですが、改めてコメントさせていただきたいということです。

 質問は、次のページの4でイギリスの軍需工場のデータの分析が紹介されて、これは非常に興味深いと思ったのです。そのことは知らなかったのですが、これは一般的なブルーカラーのケースで計測しているわけですね。恐らくこれはかなり予測される答えが出てきているということだと思うのですが、これは私も勉強不足で、もし御存じであれば、あるいは、もしこの論文の中に何かそういう言及があれば、教えていただきたいということです。ホワイトカラーのケースみたいなものにも、何かインプリケーション、やはり同じような結果になるのか、単純にそのように考えていいのか、黒田先生の御意見も含めて、もしそこで何かあれば、おっしゃっていただけると。

○黒田委員 コメントと御質問をありがとうございます。前半のコメントは、私自身が舌足らずだった所を補足していただきまして、ありがとうございます。私自身も、上限規制さえ作ってしまえば、あとは全てうまくいくかというと、必ずしもそうではないということは、そのとおりだと思っています。そういったこれまでの日本的な働き方が作られてきた中で、様々な制度的な補完性があって、それを1個ずつ現代に馴染むように変えていかなくてはいけないのではないかと思っております。

 そういう意味では、制度的補完性があるから1個だけ変えても意味がないというのは、本当にそのとおりです。ただし、では、どこから手を付けようかと考えた場合には、時間の上限規制が最初に手を付けることが出来る方向性の1つになるのではないか。そこで上限規制をすることによって、働き方も変えていかなければいけないし、それに応じて業務の棚卸しもしなければいけないし、それに応じて、もしかしたら解雇規制なども変えていかなければいけないという感じで、制度や社会を変えていくことにもなる、そういうきっかけになるのかもしれないと思っています。

 後半の、ブルーカラーのケースだけではなくて、ホワイトカラーのケースはどうか。これは、私自身もサーベイをしたことがありまして、私が知る限りは、ホワイトカラーの生産性は測るのがなかなか難しいので、これという研究結果がないのが現状かと思います。やるとすれば、特許の数とか、そういったもので、クリエイティブな人々の生産性がどうかというものを考えている研究は少しずつ出てきているのですが、その研究結果によると、とにかく成果を出せというプレッシャーがなく、安心して働ける環境のほうが、良いイノベーションが生まれやすいというような研究結果は出ていたりはします。すみません、きちんとした答えになっていないですが。

○山田委員 いいえ、ありがとうございます。

○大久保委員 大変興味深い御報告をありがとうございました。1点感想と1点質問です。欧州に転勤する人たちの労働時間が短くなるというデータは大変面白くて、これは私の実感とも合っています。よく企業の方と話をしていて、似たような話が出てくるのですが、つまりその会社での適用範囲の中ですが、労働時間をもう少し圧縮しようという議論をすると、働いている結構多くの人たちは必ず反対をするということなのです。特に中間管理職の人たちに反対層が多いと。ただ、それを押し切って、トップがリーダーシップを発揮して、思い切ってやってしまうと、しばらくすると、強く反対していた人ほど賛成派に変わる。つまり、恐らくそれまである種の慣行だと思っていたのですが、実際にもう少し短くて生産性を問うような働き方をすると、結果的には多くの労働者の合意が得られるので、そうであれば、一番最初のボタンを押すところは、政策的にはテーマになるのではないだろうかと思ったのが、感想の1つです。

 もう1つは、先生のお話の中の限界生産性の低下のところは、大変面白いと思いました。先ほど山田さんから職種別にブルーカラー、ホワイトカラーという話もありましたが、確かオーストラリアの研究で、年齢との関係を示したものが、出ていました。40歳を超えた辺りから、この限界点が下がっていく。40歳以降になると週4日が最も生産性が高いという話が書いてあったかと思うのです。年齢との関係も、もしかしたらあるのかという感じもしました。これは質問というよりも、結局、感想になってしまいました。

○小畑委員 黒田先生、非常に示唆的な発表をありがとうございました。大変学ばせていただきました。時間の関係で省かれた最後のほうで、6の一番終わりのほうに、「労働安全衛生法上の対策は、労働者の意思を尊重するもの。健康確保には限界?」とお書きになって、この部分は重要な指摘かと思います。確かに、例えば健康プライバシーとか、自分の精神的な健康状態に関するデータが、使用者に渡った場合に、それが自分の将来の昇進とか、あと、人員整理のときにどういうふうに扱われるかということを気にして、労働者自身の健康の情報が使用者に行くことは望ましくないということで、長時間労働などの問題があったとしても、精神的な健康が悪化していたとしても、それに関することについて労働者が自発的に申し出ない限りは、それについて使用者側からは積極的にアクションがないのが今の法制度だということを御指摘になりたかったと、そのように思っております。

 そういうこととの関連で申しますと、確かにおっしゃるように、例えば労働者自身が本当に追い詰められて精神疾患にかかりそうな状況の中にいては、私はこういう措置をしてほしいということを言い出せるのかという問題は、なかなか難しいところがあると存じます。精神疾患の問題は、前にも研究会で御指摘がありましたが、職場の人間関係などが問題で、長時間労働に限らないのではないかということは、もちろんおっしゃるとおりかと思うのですが、判決などを読んでおりますと、職場の人間関係とか長時間のストレス、プラス長時間労働というもの、複合的にそれが作用して発症しているケースもかなりあります。

 そういたしますと、例えばもしも長時間労働の問題がもう少し軽ければ、こういうことになっていないのではないかと思われるものもあるということですので、そうした中で正常な労使関係の中では起こらないことが起きてしまうような職場の長時間労働の問題は、どのように防げるかというところに関して、黒田先生の御発表は非常に大きな示唆があったのではないかと受け止めております。

 あと、冒頭の介護の深刻化の話は、私も全く同感です。例えば、育児の問題ですと、企業内に育児の施設をということはありますが、企業内に介護の施設をといっても、通勤電車の中を老齢の人を一緒に乗せられるかという問題もありますから、そういうことはなかなか考えられないと。そして、その部分というのは、消費者と労働者というような黒田先生の御指摘のところとも関係するのですが、長時間労働社会で、それで対応して、介護の施設が、では延長の介護をしてくれるのかという問題になると、その介護士の負担増という問題が起きてしまって破綻してしまうことは目に見えているので、普通に介護の施設で預かってくださる限界のところまでには、ちゃんと滑り込んで帰れるような設計を考えませんと、単身者が増加し、介護しながら働く人が多くなるのは目に見えていて、待った無しの問題ですので、そうした観点からも長時間労働をどうするかという問題は、重要かと存じました。以上です。

○今野座長 黒田さん、何かありますか。そろそろ時間ですね。黒田さんに、私も幾つか質問したいのですが、1つだけ感想をいいですか。

 長時間労働になると限界生産性が落ちて、多分、限界生産性が落ちるときは、いろいろな意味で健康が落ちて限界生産性が落ちるというのもある。あとは、どのような仕事もそうですが、何か完成しようと思うと、最初は極めて限界生産性が高いけれども、どこかまでいくと健康とは関係なく落ちるというのはあるわけです。そういう意味では限界生産性も落ちて、経営パフォーマンスが悪くなって、経済としてはマイナスだと。こういうシナリオなのです。

 それで、企業が合理的に動いているとすると、なぜそのようなことをするのかという問題があって、多分それは限界生産性が落ちても、生産量は増えるということがあるのですよね。生産量を追っていると。すると、では今度はなぜ生産量を追うのだろうかということになる。そのときに、この限界生産性を企業が気にしないことの1つは、先ほどコスト意識はないみたいなお話がありましたが、アメリカでしたら、社員の人件費を含めて全部予算に上がっていますから、限界生産性が落ちると、その部門の成績が悪くなって、自分のボーナスというか給料が下がるみたいな形になっていますが、日本の場合は、職場は会社から人を預かっていて、会社が人件費を全部払いますから、そこでもしかしたら限界生産性を気にするというインセンティブが現場のマネージャーには働かないと。多分、そういうことがすごくあると思います。つまり、私が言いたいのは、量でいく。では、なぜ量でいくのだろうか。少し先まで考えて何か対策を考えることが必要かなというのが、私の最後の感想です。

 今日は、大変有意義な、そして楽しい議論をさせていただきました。お陰様で議論も前に進んだと思いますので、ありがとうございました。最後に、次回の日程についてお願いします。

○中嶋調査官 第4回の日程ですが、調整の上、改めて御連絡させていただきます。11月中旬を目途に調整をしております。確定次第、開催場所とともに御連絡をさせていただきます。

○今野座長 それでは終わります。ありがとうございました。

 

 


(了)
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