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2017年3月23日 平成28年度第4回医師臨床研修部会 議事録

医政局医事課医師臨床研修室

○日時

平成29年3月23日(水)
13:00〜


○場所

厚生労働省省議室(9F)
東京都千代田区霞ヶ関1−2−2


○議題

医師臨床研修制度の新たな到達目標について
その他

○議事

○桑原臨床研修指導官 それでは、定刻になりましたので、ただいまから「医道審議会医師分科会医師臨床研修部会」を開催いたします。

 本日は、先生方には御多忙のところ御出席を賜り、まことにありがとうございます。

 まず、本部会の委員に異動がございましたので、御紹介させていただきます。小川委員の任期満了に伴い、後任として順天堂大学学長、新井一委員に御就任いただいております。

 先生、一言御挨拶をいただけますでしょうか。

○新井委員 順天堂の学長をしております新井でございます。立場としては全国医学部長病院長会議の会長ということでこの会に参加させていただいております。

 二言でもいいですか。

○桑原臨床研修指導官 はい。

○新井委員 全国医学部長病院長会議は、研修制度についてゼロベースの見直しを従前より申し上げているところでございます。一方で、現在ある制度を円滑に運用する、あるいはこの制度を成熟させていく方向で議論が必要ということも十分に認識しておりますけれども、基礎系に進む医師の減少とか地域偏在とか診療科偏在とか、そういったことも総合的にこの会で議論していただければいいのではないかと思っている次第でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。

 以上です。

○桑原臨床研修指導官 ありがとうございました。

 続きまして、山下委員の任期満了に伴い、後任として横浜市立大学附属病院長相原道子委員に御就任いただいております。

 先生、一言御挨拶をいただけますでしょうか。

○相原委員 相原でございます。

 私、全国医学部長病院長会議の理事をしております。今後この会に少しでもお役に立てればと思いますので、よろしくお願いいたします。

○桑原臨床研修指導官 ありがとうございます。

 なお、本日、河野委員から御欠席との連絡をいただいております。また、羽鳥委員からは所用により若干おくれて御出席との連絡をいただいております。

 また、本日、議題1「医師臨床研修制度の新たな到達目標について」を御報告いただきますので、ワーキンググループの座長で、聖路加国際病院長の福井次矢先生に参考人としてお越しいただいております。よろしくお願いいたします。

○福井参考人 (一礼)

○桑原臨床研修指導官 また、文部科学省医学教育課からは、佐々木企画官にオブザーバーとしてお越しいただいております。

○佐々木文部科学省医学教育課企画官 よろしくお願いします。

○桑原臨床研修指導官 以降の議事運営につきましては部会長にお願いいたします。

また、撮影はここまでとさせていただきます。

桐野先生、よろしくお願いいたします。

○桐野部会長 それでは、始めさせていただきます。

 まず、資料の確認をお願いいたします。

○桑原臨床研修指導官 では、お手元の資料をごらんください。

一番上に次第とございます。議事のところに1、2、3と並んでおります。本日の議事は、1つ目が「医師臨床研修制度の新たな到達目標について」、2つ目が「医師臨床研修制度における地域枠医師への対応について」、3つ目が「外国の病院における臨床研修の取扱いについて」でございます。

それぞれに対応する資料がございます。めくっていただきまして、座席表の次の資料1−1と1−2が到達目標についての資料でございます。資料2−1と2−2が地域枠に関する資料となります。資料3がカラフルな資料で、「外国における臨床研修の取扱いについて」でございます。

以降、参考資料がついておりますが、後ほど御説明の際に使わせていただきますので、途中不備等ございましたら、いつでも事務局にお申しつけいただければと思います。引き続き、部会長、よろしくお願いします

○桐野部会長 それでは、議事に入りたいと思います。

 今、お話がありましたように、本日の議題は3つございます。

 それでは、最初の「1.医師臨床研修制度の新たな到達目標について」を御審議願います。

 福井先生からまず最初に御説明をお願いいたします。

○福井参考人 ワーキングの座長を務めております福井です。

 それでは、お手元の資料1−1、1−2、参考資料1−1から1−5について説明させていただきます。

 順番が変わって恐縮ですけれども、まず参考資料1−5を眺めていただきたいと思います。これは現在の臨床研修の到達目標でございます。1ページから13ページまで。

 構成は、「1 行動目標」「2 経験目標」と大きく2つに分かれております。ページをめくっていただきますと、3ページのところに行動目標の6項目が記載されております。これらが横断的な事柄で、「患者−医師関係」から「医療の社会性」まで記載されております。「2 経験目標」が4ページ以降に記載されていて、A、B、Cに分かれています。Aが「経験すべき診察法・検査・手技」で6ページまでかなり細かい項目が書かれています。Bは「経験すべき症状・病態・疾患」。「頻度の高い症状」が7ページに35項目。8ページに「緊急を要する症状・病態」。3が「経験が求められる疾患・病態」で、88疾患記載されています。12ページと13ページに「特定の医療現場の経験」ということで、「救急医療」から「地域保健」まで記載されています。次の見直しのときにはこれらを見直して、新たな到達目標をつくろうという経緯でございます。

 資料1−1をごらんください。「臨床研修の到達目標、方略及び評価」のうち、資料1−1には到達目標だけが記載さていて、ホチキスでとめた参考資料1−1のほうに方略と評価が記載されています。

 最初に資料1−1の説明をさせていただきます。到達目標には、A、B、Cの項目がございます。Aが「医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)」、Bが「資質・能力」、3ページの下3分の1ぐらいのところに「基本的診療業務」と書いてある項目Cがございます。

 参考資料1−5の2ページの「2.医学知識と問題対応能力」「3.診療技能と患者ケア」のところに入る項目が現在の臨床研修の到達目標の大部分を占めているところとなります。今回私たちが提案します到達目標はそれ以外の部分がかなり多くなっています

 1ページに戻っていただいて、到達目標の前文に当たる文章が書かれています。「医師は、病める人の尊厳と公衆衛生に関わる職業の重大性を深く認識し、望ましい医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)及び医師としての使命の遂行に必要な資質・能力を身に付けなくてはならない。医師としての基盤形成の段階にある研修医は、医師としての基本的価値観を自らのものとし、基本的診療業務を遂行できる横断的な資質・能力を修得する」。

 Aの部分がいわゆるプロフェッショナリズムと私たちワーキングでは一応コンセンサスとして考えたところでございまして、具体的にこういうことができる、こういうことを知っているということではなくて、医師としての診療業務にかかわる行動規範と考えられる部分をここに書き出しています。言動とか態度の背後にある考え方とか価値観で、第三者が観察できる4項目挙げています。

 1項目めが社会との関連性である「社会的使命と公衆衛生への寄与」。「医師としての社会的使命を自覚し、説明責任を果たしつつ、変化する社会と限りある資源に配慮した公正な医療の提供と公衆衛生の向上に努める」。

 2が「利他的な態度」。「患者の意向や自己決定権を尊重しつつ、患者の苦悩・苦痛の軽減と福利の改善を最優先の務めと考え行動する」。

 3が「人間性の尊重」。「個々人の多様な価値観、感情、知識に配慮し、尊敬の念と思いやりの心を持って患者や家族に接する」。

 4が「自らを高める姿勢」。「医師としての自らの言動を常に省察し、資質・能力の向上に努める」。

 言わば、このAが氷山の下、見えない部分としての行動規範であって、具体的な行動、言動、態度としてあらわれるのがBといことになります。Bの資質・能力に9項目を考えています。

 1が「医学・医療における倫理性」。倫理的な側面です。「診療、研究、教育に関する倫理的な問題を認識し、適切に行動する」。ここには具体的に1〜5の項目が記載されています。

 2が「医学知識と問題対応能力」。「発展し続ける医学の中で必要な知識を獲得し、自らが直面する診療上の問題について、科学的根拠に経験を加味して解決を図る」。3項目。現行の到達目標のかなりの部分がこの3項目めと次の項目にかかわっています。症候についての鑑別診断、初期対応。患者さんの意向や生活の質に配慮して臨床決断を行う。診療計画を立案し、実行する。大きな3つの項目で捉えようとしています。

 3が「診療技能と患者ケア」。「臨床技能を磨き、患者の苦痛や不安、意向に配慮した診療を行う」。

 1が健康状態に関する情報を心理・社会的側面を含めて、効果的かつ安全に収集する。

 2が最善の治療を安全に施行する。

 3が文書を遅滞なく作成するという項目になっています。

 4が「コミュニケーション能力」。「患者の心理・社会的背景を踏まえて、患者や家族と良好な関係性を築く」。ここに3項目挙げています。

 5が「チーム医療の実践」。「医療従事者をはじめ、患者や家族に関わる全ての人々の役割を理解し、連携を図る」。ここに3項目挙げています。

 6が「医療の質と安全の管理」。「患者にとって良質かつ安全な医療を提供し、医療従事者の安全性にも配慮する」。ここに4項目挙げています。

 7が「社会における医療の実践」。「医療の持つ社会的側面の重要性を踏まえ、各種医療制度・システムを理解し、地域社会と国際社会に貢献する」。ここに7項目挙げています。

 8が「科学的探求」。「医学と医療における科学的アプローチを理解し、学術活動を通じて医学医療の発展に寄与する」。ここ中に3項目。

 9が「生涯にわたって共に学ぶ姿勢」。「医療の質の向上のために常に省察し、他の医師・医療者と共に研鑚しながら、後進の育成にも携わり、生涯にわたって自律的に学び続ける」。ここに3項目挙げています。

 次が「C.基本的診療業務」です。ここには、2年間の診療が終わった時点でコンサルテーション、相談する相手とか医療連携が可能な状況下で1人で任せてもいいという状況を4項目挙げています。一般外来において症候などの臨床問題を適切な認知プロセスを経て解決に導き、頻度の高い慢性疾患のフォローアップができる。

 2が病棟において入院患者の一般的・全身的な診療とケアができる。

 3、初期救急の場で頻度の高い症候と疾患、緊急性の高い病態に対応できる。

 4、地域医療については、地域包括ケアの概念と枠組みを理解し、医療・介護・保健に関わる種々の施設や組織と連携ができる。以上のようなつくりになっております。

 資料1−2は、今、説明いたしました項目が右半分に書いてあります。私たちのプロポーザルと、文部科学省のほうで現在モデル・コア・カリキュラムの見直しが行われていて、そちらの目標との対照表となっています。資質・能力の2番以下は全く同じ文言の項目になっています。ただ、モデル・コア・カリキュラムの「1 プロフェッショナリズム」に相当するところが、今回の見直しで提案している「医師としての基本的価値観」の4項目と「資質・能力」の「1 医学・医療における倫理性」の部分に対応しています。モデル・コア・カリキュラムは「プロフェッショナリズム」という言葉で総括しておりますが、今回の到達目標の案ではその部分を個別に書き出した形になっています。

 参考資料1−1が方略・評価。これはまだかなりラフなたたき台です。到達目標をお認めいただきましたら、これから1年間かけて方略、評価をそれぞれの項目についてつくっていくことになります。現在このような形で議論をしているという段階の資料でございます。

 2が「実務研修に関する方略」になっていて、2ページの下3分の1のところが「3 研修目標の達成度評価」になっています。4ページの「修了基準」についてもディスカッションをする予定ですが、ここには現行のものを書き出しております。

 参考資料1−2をごらんいただきたいと思います。今回の見直しにおきましては、今まで以上に症状・症候からのアプローチを重視したものにしていきたいと考えております。方略、評価を考える上で、どのような症状・症候を取り上げるかということで、資料として、現状の到達目標で挙げられているものが一番左側のカラムに、左から2番目ののカラムに新たな到達目標と連動して私たちが今、考えている症状・症候です。その次に「(参考)日医生涯学習」と書いてありますカラムが、日本医師会の生涯学習カリキュラムの中に挙げられている55種類の症状・症候です。今回のモデル・コア・カリキュラムで挙げられているものが一番右側のカラムに挙げられています。これらを比較しながら、今回の新しい到達目標でピックアップする症状・症候を最終的に決めていきたいと考えています。

 参考資料1−3は、今後のスケジュールでございます。この会議で到達目標としてはほぼこれでいいだろうと御承認いただきましたなら、来年度は1年間かけて方略、評価方法についての案をまとめたいと考えております。

 参考資料1−4は、モデル・コア・カリキュラムほぼ確定しているバージョンだと思いますがその資料でございます。

 以上でございます。

○桐野部会長 ありがとうございました。

 今、ワーキンググループで検討いただいている臨床研修の到達目標、方略及び評価について、大体全体像を御説明いただきましたが、本日は医師臨床研修制度の新たな到達目標、つまり、資料1−1に書かれている内容について審議をお願いしたいと思います。今度新しく委員になられた先生方、お二人おいでになりますが、これで3回目でありまして、何度か御意見をいただいたものでありますけれども、これについて御意見がございましたらお願いいたします。岡村先生、どうぞ。

○岡村委員 参考資料1−1のところに出てくる「経験症候・疾病」というもの、あるいは今、福井先生がお話しされました参考資料1−2にいろいろな項目が載っているのですが、例えば嗄声ですとか、あるいは意識障害とかそういったものはすごくわかりやすいのですが、発熱とか頭痛とか腹痛、胸痛といったものは程度がかなりあると思います。そのときに、研修病院の指定にも関係してくることですが、研修医に求められるのは、ある程度重篤な疾患を見逃してはいけないということではないかと思うのですが、発熱が例えば37度3分ぐらいのものでも1例は1例なのか、その辺はどういうふうになっているのでしょうか。

○福井参考人 まだ細かいところは突き詰めておりませんが、同じ発熱と言いましても、一般外来レベルでの鑑別診断、救急での鑑別診断と入院してからの鑑別診断で背後にある疾患の種類と頻度が随分異なりますので、そこのところは、到達目標Cの「基本的診療業務」のところに挙げましたように、一般外来や初期救急、病棟のそれぞれのところの経験をしてほしいと思っています。軽症の発熱の患者さんだけでなく、かなり重症な患者さんでの不明熱のレベルまで満遍なく経験してほしいと思っています。そういうことを可能な限り書き込んでいくことになると思います。

○岡村委員 どうしてこのような質問をしたかというと、今の研修制度が始まってから個々の研修医が経験する項目がふえたというデータが時々出てきますね。一方、基幹病院とか関連病院のときに、小規模の病院で十分経験を積めるというのがしょっちゅう出てくるのですね。そのときに、例えば頭痛の患者さんを10例ここの病院で経験したと言っても、本当にその10例の中でバラエティーに富んだ、いろんなものを経験できているのか、その辺のところが今は把握できないのではないかという気がしているもので、例えば具体的に38度以上の熱が何であるかとか、そういったことも要求したいのですが。

○桐野部会長 福井先生、お願いします。

○福井参考人 その点につきましては、少なくとも現在の到達目標では疾病を88種類挙げていますので、ある程度は見逃してはならない病気、重篤な病気も担保される仕組みになっているのではないかと思っています今回どの程度疾患名を挙げて、それを方略ないしは評価にどれくらいの数の疾患を列挙するのかは、これからディスカッションして、また先生方に見ていただきたいと思います。

○桐野部会長 今は1−1のほうを主にやっているので、もちろん方略、評価部分も今後の議論としてとても重要ですので、特に方略、評価部分の変更によって、現在3,000入院があればよい、基幹になれる。3,000以下の場合はサイトビジットを受けて評価を受けるという仕組みになっているのですが、これはいろいろ批判もあるのです。こういうものが影響するかどうかもまた今後の議論になってくるだろうと思いますし、方略、評価部分の議論のときにそういうことも問題になるのかなとちょっと思いますけれども、きょうは1−1の到達目標について御意見があればお願いいたします。新井先生、どうぞ。

○新井委員 新井でございます。

 資料1−2で卒前のモデル・コア・カリキュラムの到達目標と臨床研修の到達目標の整合性を図るということで、これは大変すばらしいことだと思っております。少なくともきょういただいた資料1−1を見る限りでは、モデル・コア・カリキュラムの内容と臨床研修の内容の深度に余り明確な差がないように思われますが、多分これは方略、評価でまた議論される内容とは思うのですが、その辺の深度を異ならせるというか、違わせる、その辺についてのディスカッションというのはございますでしょうか。

○桐野部会長 お願いします。

○福井参考人 深さですか。

○新井委員 深さです。

○福井参考人 卒前のモデル・コア・カリキュラムと卒後の臨床研修、それから将来は、日本医師会の生涯教育カリキュラムもこれらの項目で整合性をとっていただければありがたく思いますが、もし医師の生涯を通じて目標を統一したとしましても、それぞれのステージで各項目について求められる深さは全く異なります。したがって、モデル・コア・カリキュラムで求められている深さと、今後私たちが方略と評価で考えていこうとする深さはかなり違ったものになると思います。まだ総論的にしか申し上げられませんけれども。項目は同じでもそれぞれの時期で求められる深さが違う、そういうつくりになると思います。

○桐野部会長 新井先生、どうぞ。

○新井委員 今、質問させていただいた理由は、全国医学部長病院長会議ではCBT合格後に「Student Doctor」という称号を与えて、CBTを通過した学生には臨床実習で医行為をある程度認めるようにしていますが、これが連続的に卒後の初期研修、臨床研修につながっていく必要があります。学生たちあるいは国民にもそれを目に見える形で示していくことが、シームレスな医師育成ということで、非常に重要なポイントになるように思います。今回の内容は何ら文句のつけようもないすばらしい内容だと思うのですが、そういうところの配慮をぜひ今後また加えていただければなと思うところです。

○桐野部会長 この議論は以前にもありまして、医学教育の関係の先生方と医学部長病院長会議の先生方とも接点を途中で一度持っていただければ。持っておられますね。

○福井参考人 はい。

○桐野部会長 その辺のところの状況を御説明いただければありがたいと思うのですが。

○福井参考人 モデル・コア・カリキュラムと研修での到達目標、それに日本医師会の生涯教育カリキュラムも含めて、全て同じ目標にしたらいいのではないかという意見が約1年ぐらい前からいろんなところで出てきました。そうして、医学教育学会でも一貫性委員会が立ち上げられました。

○佐々木文部科学省医学教育課企画官 卒前・卒後教育の一貫性委員会。

○福井参考人 その委員会を初め、佐々木先生がおっしゃった、文部科学省のモデル・コア・カリキュラムを見直す委員会にも、私は入っていて、かなり連携を密にとりながらつくってきたというのが実情です。

 日本医師会の、羽鳥先生も委員としておられますし、医師会長にも一貫性の説明に伺って、将来的にはぜひ同一の到達目標にしていただきたいというお話をしてきておりまして、総論的にはその方向でやりましょうという言葉をいただいております。

○桐野部会長 ありがとうございました。

 そのほかいかがでしょうか。相原先生、もしよろしければ。

○相原委員 拝見いたしまして、大変すばらしい内容で、このことについては特に申し上げることもないのですけれども、つくりを見て違和感を覚えましたのは、9番の「生涯にわたって共に学ぶ姿勢」の3に「医療上の最新の動向」とありまして、「(薬剤耐性菌やゲノム医療等)」とここだけ具体的なことが書いてあるのです。細かい話で申しわけないのですが、つくりとしてほかのところと違って違和感があったなということ。

 それから、私が見落としているかもしれないのですけれども、臨床研究みたいなことはどこかに入っておりましたでしょうか。「科学的探究」とかいろいろ書いてあるのですが、そういう視点は入ってこないものなのでしょうか。

○桐野部会長 お願いします。

○福井参考人 今おっしゃった研究につきましては、8の「科学的探究」のところで「研究を行う」ということを書き込むのか、それとも「最低限協力する」とするのか。研究の成り立ちとか意義を理解した上で、自分もできるようになるというのか、協力するというところにとどめるのかということについて話し合いが行われて、先生が先ほどおっしゃった8の3のような書き方にしたという経緯です。

 9の3につきましては、厚生労働省のほうから説明していただいたほうがいいと思います。よろしいでしょうか。

○桐野部会長 お願いいたします。

○櫻本医師臨床研修専門官 事務局、櫻本でございます。

 今、相原先生より御指摘いただきました9の最新の動向あるいは国内外の政策についてですけれども、こちらは、今までの議論としまして、きょう配付させていただいていないのですが、「これまでの検討を踏まえ、今後の検討、作業の方向性として御議論いただきたい事項について」ということで、昨年まとめさせていただきました。今までの議論の中で到達目標の項目の設定に当たりましては、幾つかの視点で充実させていくべきではないかということがございまして、1つ目は人口動態や疾病構造の変化に対応したものであること。2つ目は医療提供体制の変化に関連しまして、例えば医療の社会性に係る項目。臨床技能だけではなくて、医療保険でありますとか、公費負担の理解、あるいは地球医療にかかわる在宅医療、介護、地域包括ケア、予防医療、あるいは外来診療等について充実すべきという意見がございました。

 これに加えて、さらに近年の政策の動きでありますとか、最新の知見、例えば最近取りまとめられた薬剤耐性菌のAMRのアクションプランでありますとか、政府のほうで検討がなされておりますゲノム医療等についても、それらの事項を到達目標への項目として組み込んでいってはどうかといった議論が今までございまして、具体的に臨床研修医の研修の中でも、こちらの政策でありますとか最新の動向を把握するように努めてはどうかといった議論がこれまでございまして、ここに入っているところでございます。

 薬剤耐性菌やゲノム医療等について、ほかと比べて具体的ではないかという御指摘をいただきましたが、あくまでこのときの議論にございました例示として薬剤耐性菌とゲノム医療を挙げていただいておりましたので、それを踏まえて入れているというものでございます。

 以上でございます。

○桐野部会長 これは確かに、では、再生医療はどうなるのだとか、幾らでも今後進歩してくるAIの医療への関与はどうなるとか、いろいろあると思のですが、この辺はどういう。どうぞ。

○福井参考人 桐野先生がおっしゃったとおりで、また相原先生も指摘されたとおりで、突然ここに具体的な項目が入っております。国の方針としてこれらの新しい動きに対応する到達目標であるべきだということは私も理解しております。できましたら方略とか評価の部分に具体的に組み入れていくということで、あえてここに入れなくてもいいのかもしれない。この点につきましては、今後議論が進む中で相談をさせていただきたいと思います。

○桐野部会長 確かにこれは相当大きな文書ですので、むしろ細部は別途定めるというようなものですね。

 ですから、ここのところは、今、相原先生から御指摘があったように、議論していただくということで、具体的な「薬剤耐性菌やゲノム医療等」の文言についてはペンディングでいいですか。進行上、確定しないとまずいかしら。どうぞ。

○櫻本医師臨床研修専門官 事務局でございます。

 ペンディングということで全く問題ございません。ただ、我々として申し上げたいのは、最新の動向の例として、今、御指摘いただいたようなAIでありますとか、あるいは今、全く議論になっていないことが32年までに始まるようなことも当然想定されますので、こういったものも全部含めて「等」という言葉をつけさせていただいております。余りにも例示がないと何のことを言っているのかよくわからないということもありますので、今のところはこれを入れさせていただいておりますが、先生方、余りにも違和感ということと、あとは方略、評価の段階で具体的に入れるということであれば、こちらは今後も変更があり得るということでも全く問題はございません。

○桐野部会長 ということでよろしいですか。

(「はい」と声あり)

○桐野部会長 では、そういう扱いにさせていただきます。

 そのほか何か御意見ございますでしょうか。

 もしないということでありましたら、新たな到達目標については、先ほどのペンディングの問題を除外して、了承したということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○桐野部会長 ありがとうございます。

 それでは、次の議題に移ります。

 議題2「医師臨床研修制度における地域枠医師への対応について」。事務局からお願いいたします。

○桑原臨床研修指導官 では、続きまして、資料2−1、資料2−2を取り出していただけますでしょうか。前回の臨床研修部会におられた先生方は覚えておられるかもしれませんが、地域枠、いわゆる入学する時点で将来どういう道に進むかということを約束している方が、卒業した後にその約束に反したキャリアを積んでいる事例がある。そういう方に対して臨床研修で対応をとるべきではないかという御指摘がありまして、考えられる対応を今回御提案させていただくものでございます。

 資料2−1を見ていただきますと、1のところに「地域枠学生情報の共有」とありました。前回の臨床研修部会の中で、マッチングの際に自分が地域枠でこういう義務がかかっていますということを言わずにマッチングに臨んで、それに反したような病院に行っているという事例があるという御指摘がございましたので、誰がどういう義務がかかっているかということを関係者の間で共有することで少しでも防止ができるのではないかと考えたものでございます。

 1の下のところに「マッチングの規約改正」とございます。資料2−2をごらんいただけますでしょうか。一番上の見出しのところに「医師臨床研修マッチング参加規約(参加者用)」とございまして、現在、マッチングに参加する際に研修希望者がマッチング協議会が作成しております規約を読んで、同意しますという同意をとって参加していただいているものなのですが、その中に赤字になっております5番と6番を追加することで、マッチングに参加する際にこういう約束を守ってくださいという確認がとれるのではないかと考えました。

 5番を読み上げます。「参加者は、地域医療等に従事する明確な意思をもった学生の選抜枠、いわゆる『地域枠』の入学者であって、臨床研修期間中に指定された地域や病院での従事要件が課せられている場合は、選考過程において参加病院にその旨を伝えること」。

 引き続きまして、6番「地域枠を設けている都道府県は、参加者のうち、地域枠入学者であって、臨床研修期間中に指定された地域や病院での従事要件が課せられている者の情報(氏名、大学及び従事要件)を、厚生労働省を経由して参加病院に通知する。参加病院は、得た情報を選考過程での参考情報としてのみ用い、また、該当する都道府県に照会する場合がある」としております。

 これは何を説明しているかといいますと、参加する研修希望者は病院にちゃんとそのことを伝えてくださいというのが5番です。6番は、もちろん本人がちゃんと病院に伝えていただくのですが、伝えなくても、誰がどういう地域枠ということは都道府県が基本的に把握をしているはずですので、都道府県で1回厚生労働省にそのデータ、情報を出してもらいまして、厚生労働省から全国でどこの大学の卒業生の方は誰が地域枠で、どういう要件がかかっているかということを臨床研修病院に伝える。そうすると、臨床研修病院のほうは、病院で面接をしている中で、あなたは地域枠ですねということがわかるようにするというものが5番、6番でございます。

 資料2−1に戻っていただきまして、規約を改正するのですけれども、2番のところに臨床研修病院に対する依頼も厚生労働省から別途考えておりまして、マッチングの際に研修希望者が地域枠であるかどうか確認してくださいと。あるいはその研修希望者が地域枠であれば、義務履行の内容と病院の研修プログラムが合っていますかということを確認して、マッチングの順位登録をしてくださいというお願いをしてはどうかと考えております。

 3番は、その上で、本当にそういう措置をして地域枠医師がちゃんと決められた義務を履行して病院に採用しているかというフォローが必要かと思っております。ここは都道府県にお願いを考えているのですが、都道府県が臨床研修を開始する地域枠医師について、どこで採用されているかというのを調べた上で、調べているとは思うのですけれども、調べているはずですので、その結果が義務履行の内容と合っているかどうかというのを確認して、厚生労働省に出してもらう。

 厚生労働省のほうで仮に例えばどこかの病院が、この方は地域枠医師なのだけれども、実はそれに反して来ている。でも、そういう人にも来てもらって働いてもらいたいので採用していますということが厚労省のほうでわかれば、今、臨床研修医補助金を研修医の採用人数に応じて補助しております。臨床研修医補助金は、もちろん研修の質を高めるためのものではあるのですが、もう一つ、各地域の医師確保のために補助金を出しているという目的がございますので、それに反する病院であれば、その補助金を減額する。どの程度減額するかということはあるのですけれども、減額するということを考えてはどうかというものでございます。

 ちなみに、参考資料2−1をごらんいただけますでしょうか。一番上の見出しに「平成251219日 医師臨床研修部会報告書」。この部会での報告書です。実は地域枠医師に対する考え方というのは前から議論があったものでございます。1ページに書いてありますのは、当時、そもそも地域枠の学生医師というのはマッチングに参加させずに、マッチング外で。今でも例えば自治医大を卒業した方というのはマッチング外で、決められた病院に行くということで決めているのですが、外すべきではないかという議論がありました。

 ただし、当時、臨床研修部会では、下線部分「地域枠の学生も一般枠の学生と同様、マッチングに参加し、公平な競争のもとで病院を選択することが望ましい。その際、地域枠の学生は、それぞれの地域枠の勤務要件等に留意してマッチングに参加する必要がある」。ですから、マッチングには参加していただくのですけれども、当然いろんな要件がかかっているので、そこにちゃんと気をつけて参加していただこうということが出ております。

 ですので、今回はマッチングの中ではあるけれども、参加要件にしっかり留意するというところを強化するということで、前回の報告書をさらに強めるということで考えた方策でございます。

 以上、事務局からの提案でございます。御意見を賜れれば幸いです。お願いいたします。

○桐野部会長 これも以前いろいろ議論していただいたところでありますけれども、今、具体的にマッチング参加規約に文言を追加するということで対応してはどうかという具体案が厚生労働省のほうから提案されましたが、これについて御意見を伺いたいと思います。岡村先生、どうぞ。

○岡村委員 私は、これまでの会でも何回もこの点についてはいろいろ主張したのですが、今回この案を出していただいて、かなり意を酌んでいただいて、いい感じに私は思いました。

 例えば「地域枠医師のフォロー」というところでも「臨床研修費補助金を減額することとする」、その辺のところもかなりいいなと思います。一つ気になるのは、臨床研修制度は卒後2年間を想定していますけれども、こういう地域枠の義務というのは大体9年間ぐらいですので、2年間だけ守って、3年目からは違うところに行くというのがあると思います。そのときに、行く病院が臨床研修の指定病院になっているところが多いと思います。ですから、2年間はもちろんそうなのですが、3年目以降についてどうするかというのもちょっと考えておきたいなと思うのですが、いかがでしょうか。

○桐野部会長 3年目以降はむしろ専門医制度の方向になるので、この部会でコントロールできることからちょっと外れるのですが、そういうことも議論しておくことは必要なことかなと思います。何か御意見ございますか。どうぞ。

○金丸委員 私もこのことに関して前回部会の委員会で発言させていただいた一人なのですが、具体的にできる範囲の中で踏み込んでこういう案をつくっていただいたのは大変よかったのではないかと思っています。地域枠の皆さんは目的を持って入学し、そして卒業してその使命を果たす。この一番の中心的な貫きがこの仕組みを入れることによっても貫きやすくなる、あるいはわかりやすくなるのかなと思いました。

 以上です。

○桐野部会長 いかがでしょうか。清水先生、どうぞ。

○清水委員 ありがとうございます。

 私も何らかの方法で公知をする方法を講じられたらいいかなと思っていましたので、大変ありがたいと思います。

 公知のほうはよろしいのですが、3番目のサンクションのほうですけれども、研修病院が義務履行要件に反する研修を採用しているのをどうやって把握するのかとか、それから罰金というか、補助金減額をどうするのかというのは、なかなか厳しいかなと思うのですけれども、いかがなものでしょうか。まずは周知だけにして、それに反する方たちがどれぐらい出てくるのか、1〜2年見て、そのときにどうなっているかわかりませんけれども、例えば次回の改定のときにまだひどいようだったらばサクションをつけるとかというふうな段階を踏むのはいかがかなと思いますが、どうでしょうか。

○桐野部会長 一挙でなくて段階的に考えてはどうかという御意見と思いますが。

○桑原臨床研修指導官 まず最初のどのように把握するかという方法のところだけを答えさせていただきます。3番目の1ポツのところなのですが、どういう地域枠の学生医師をどこが採用しているかというのを今、把握するとすれば、やはり都道府県であろうと考えております。都道府県は、修学資金を出していれば、当然どこでどういうふうに働いているかということを追っかけていますので、4月のタイミングで、では、要件と合っているか、反しているかということがわかるはずです。それを一度都道府県から厚生労働省のほうに出していただきます。それを見て、何県の何大学でこういう方が採用されている、これはおかしいということであれば、厚生労働省の補助金の中でその病院に対する減額を考えてはどうかということでございます。

○桐野部会長 そのほか御意見。羽鳥先生、どうぞ。

○羽鳥委員 3番の義務に反した病院に対してどうするかということですが、1人当たり大体60万ぐらい出ているという話を聞いたので、そのぐらいの減額だったら小さな罰かなと思うのですけれども、例えば10人の初期研修医を採用して、10人分全部減額するということだったら年間600万円となります。病院にとっては大変な影響かもしれません。今までも様々な仕組みを作ってもうまくいかなかったのですから、ペナルティを課す事は、はっきり言った方がよいのではないでしょうか?

○桐野部会長 中島先生、どうぞ。

○中島委員 試行するにしても、ある程度の罰則を適用しながら、最初は緩い罰則、そして次第に強く、こういう方向が大体妥当ではないのかと思います。

○桐野部会長 そのほかいかがでしょうか。

 新井先生、どうぞ。

○新井委員 この問題は、従前この会議で岡村先生からもお話があったと思のですが、全国医学部長病院長会議の中でも、地方の国立大学等で行われている地域枠については、この問題が非常に大きく取り上げられておりますので、どういうふうにやるかはともかくとして、ある程度罰則がないと実効性を持たないのではないかと思いますので、ぜひその点を踏まえて御検討いただければと思います。

○桐野部会長 岡村先生、どうぞ。

○岡村委員 この地域枠問題でなくて、前に初期研修医をとても高額の給料で採用するという病院に対してペナルティーがあったかと思います。やはりそれは効果があったと思います。今、この地域枠のことに関して、羽鳥先生がおっしゃった60万とかそういうレベルでなくて、例えば6年間の授業料の一括返済を病院が立てかえたりするという事例まで起こってきているぐらいですから、もうそんな生ぬるいことでは済まないと思います。

○桐野部会長 いかがでしょうか。

 この議論があったときに、これは金の問題ではないのだということだったと思うのですね。ただ、その病院が金を払ってやれば済むのだという態度であれば、それに対してきちんとしたペナルティーを課さないとまずいのかなと思います。

 神野先生、どうぞ。

○神野委員 私も病院に対するペナルティーはこれでよろしいと思うのですけれども、情報の共有の(1)のところで「地域枠の研修希望者は、病院にその旨を申し出る」と。これを言わなかったときに本人に対してペナルティーはいいのかという話ですね。病院としては、ちょっと言い方は何ですが、だまされてしまって、入れて、そのあげくにペナルティーを食らったらたまったものでないということもあると思うので、1番の(1)が絶対条件というか、ここはきちんと伝えるということを担保した上で、病院に対してのペナルティーということかなと思います。

○桐野部会長 これは病院側にも情報が行きますので、途中で向こうをやめてこちらに来たとか、よほど複雑な経緯のある人以外はわかるはずですね。

○桑原臨床研修指導官 神野委員御指摘のとおりで、本当に本人が隠して、もちろん誰がどういう地域枠かということは厚労省から各病院に情報提供するのですが、それでも病院がうっかりしていて気がつかなかったということがあったり、あるいは今回都道府県にも少し意見を聞いております。そうすると、地域枠といったときに、では、どこまでを地域枠とするかという定義が意外と難しくて、修学資金が貸与されているかどうかとか、あるいは修学資金の貸与元も都道府県だったり、市町村だったり、いろんな場合があるということ。あるいは途中で修学資金を返還して、本人は返還したことをもって一般の学生と一緒ですよという場合をどうするかとか、どこまでを地域枠とするかというのは、事務的にはもう少し詰める必要があると思っています。県からの反応も、お金が出ているどうこうではなくて、そういう趣旨で入っているのであれば、もう地域枠だというふうに考えるべきというところから余り広げるべきない、限定的にやるべきというところもあります。あるいは病院が気がつかなかった場合にどうするとか、いろんな例外は想定されますので、そこは事務局のほうで整理をしたいと思っております。

 ただ、部会長からも御指摘がありましたが、お金の問題でなくて、基本的にはそういうキャリアを歩もうという方がそのとおりにしっかり進めるようにするという考え方でおります。

 もう一つ、行政的な観点で申しますと、個人情報の観点は大丈夫なのかということも出ております。個人情報につきましては、今回のマッチング参加規約の中にこういうふうにあなたの情報が病院に伝わりますよと書いてあって、それに同意をしていただきます。ちゃんと同意するというボタンを押していただきますので、それをもって個人情報の観点はクリアできると考えております。

 もう一つ、都道府県から病院と研修希望者本人との間のやりとりでなくて、マッチングのシステム上、そういう人がマッチできないようなシステム的なことが考えられないかという意見もあるのですけれども、それはなかなか簡単にはいきませんし、マッチング協議会とも相談しないといけないので、それは今後の宿題かなと考えております。

 以上です。

○桐野部会長 岡村先生、どうぞ。

○岡村委員 参考になるかどうかわからないのですが、私たちの大学は、その受験生というか、卒業生は卒業見込証明書を要求するときに、ただし書きで本学生は地域枠として卒後何年間県内に残ることを誓約した学生であることを申し添えますという文書を入れています。

○桐野部会長 なるほど。

 相原先生。

○相原委員 大学によって地域枠の人の前期研修の扱いというか、規約が違っていると思うのです。例えば横浜市大は地域枠であっても前期研修を神奈川県内で行わなければいけないということはないです。つまり、前期研修は日本中どこでもクオリティーの高いところでやればいいので、その後、しっかり神奈川県に戻ってきて地域医療に貢献すればいいという決まりをつくっているところもありますので、地域枠の人は前期研修はここでなければペナルティーを課すとか、厳密な意味で決められてしまうと困るので、個々の条件に合わせていただければと思います。

○桐野部会長 どうぞ。

○桑原臨床研修指導官 今回、先生おっしゃるとおりで、県によって、あるいは大学によって、臨床研修の卒後2年間は地域枠であっても全国どこで研修しても、その後しっかり貢献してほしいということで、例外にしている場合もございます。

 先ほどの参加規約の中にも、地域枠であって、臨床研修期間中に指定された地域や病院での従事要件が課せられているという場合を対象にしてはどうかという内容になってございます。

○桐野部会長 5番のところに地域枠であって、臨床研修期間中に指定された地域や病院の従事要件が課されているので、神奈川県の場合はこれから外されるということになりますね。

○相原委員 済みません。よく見てみます。

○桐野部会長 どうぞ。

○羽鳥委員 もう一つ、地域枠の場合、医学部の入試のとき合格点数に差をつけてもらっていますね。そうすると、単なるお金を返せばいいという事ではなくて、点数が低くても入れたということで、逆に公平に試験の点数だけだったら入れた人が入れなかったということもあるので、ペナルティは必要です。だから、お金さえ返してしまったらフリーになるという発想はよくないような気もします。

○桐野部会長 お金ではないというのが一応ここのコンセンサス。

 どうぞ。

○金丸委員 私も同じなのですが、先ほど説明の中に地域枠にはいろいろあると。事務的な部分で。しかし少なくとも入学試験を受けて、今、羽鳥先生がおっしゃったような姿で合格したということ、そして契約を踏まえて納得して受験していると思いますので、、お金を返してしまったらフリーになるということではないと考えます。そこが一番の入り口で、一番担保しなければいけない部分、だと思います。今のマッチングにおける案として説明していただいたわけですが、とてもいい仕組み案として準備していただいていますので、大事なことがより担保できるようになるのではないかと思います。

○桐野部会長 清水先生、どうぞ。

○清水委員 今まで不正にマッチというか、そういう方たちに対する対処は何もしてこなかったので、ペナルティーをつけたい気持ちは重々承知の上で、今回は周知によってどれぐらい変わるかなと。先ほど岡村先生が卒業証明書のところに一文記載するということもおっしゃっていただきましたので、大学に対してそのような手配もしていただくことをお願いしつつ、それでどれぐらい減るかというのを調べてみるのが一つの方法かなと思っています。

 もう一つ、以前研修医でアルバイトをしてペナルティーを受けたところがあるのですけれども、そういうところのペナルティーの方法はどうやって決まったか教えていただければと思います。

○桐野部会長 桑原さん、どうぞ。

○桑原臨床研修指導官 清水委員から御指摘がありました、臨床研修医であって、ほかのところで診療のアルバイトをしていた事例、最近は大分減ってきたのですが、ありました。そういう場合の事例で多いのは、病院として管理責任が問われておりますので、臨床研修病院の翌年度の募集定員、翌年度限りだったか、ちょっとわかりませんが、次の募集定員をその分減らすという措置をして、そういう病院は臨床研修病院として一定期間募集人数を減らすということをしておりました。

○桐野部会長 清水先生、どうぞ。

○清水委員 私の記憶だと、定員を減らされたのは2年間だったと思うのですけれども、それはどこで決まったのでしたか。定員を減らすことにしようというのを決めたのは、この部会でしたか。この部会で決まれば済むことなのかということをお聞きしたいのです。

○桑原臨床研修指導官 この部会が臨床研修病院の指定に関することを決めます。ですので、どういう条件で認めるかということもございますし、あるいは認めた臨床研修病院が研修病院として適切でないということがあれば、そこに対するサンクションといいますか、措置もこの部会として決めることができます。

○桐野部会長 ほかにございますでしょうか。

 そうしますと、医師臨床研修マッチング参加規約の改定につきましては、この改正案自体はほぼ御了解をいただいたように思いますが、その後のペナルティー問題について幾つか御意見があって、やはりペナルティーは必要だという御意見が多かったと思いますが、ただ、段階的に考えてはどうかという御発言もございましたので、きょう、この点はこうだというのは少し難しかろうと思いますので、これについては基本的には。何かございますか。どうぞ。

○桑原臨床研修指導官 部会長御指摘のとおり、ペナルティーのかけ方につきましては、一度事務局のほうでいただいた御意見をもとに整理しまして、改めて部会で諮らせていただきたいと思います。

○桐野部会長 それでは、この問題については基本的には方向はよろしいということで、具体的な問題については少し検討していただいて、お諮りいただくということでよろしいですね。

(「はい」と声あり)

○桐野部会長 ありがとうございました。

 それでは、議題3「外国の病院における臨床研修の取扱いについて」でございますが、これも事務局から資料の説明をお願いいたします。

○櫻本医師臨床研修専門官 事務局、櫻本です。

 お手元の資料3と参考資料3をごらんください。

 それでは、資料3「外国の病院における臨床研修の取扱いについて(案)」に沿って御説明させていただきます。これに関しましては、いわゆる外国で臨床研修、臨床経験を積まれた方が日本に戻ってきて医業を行う場合、下の図に書いてありますが、現状、最低8カ月以上は臨床研修を行っていただくという規約になっております。

 概要を見ていただきますと、なぜこういうことになっているかと申しますと、「臨床研修を行った外国の病院を『協力型臨床研修病院』とみなすことができる」と上にございます。通知で定めております。この場合、赤いところでくくっているところですが、日本で臨床研修をする受入病院が基幹型の臨床研修病院となることから、基幹型病院で少なくとも8カ月以上研修を行うということとされております。

 したがいまして、受入病院は当該者の外国における臨床研修の内容を踏まえて、臨床研修の到達目標の達成を認める最低でも8カ月以上の総合的な研修プログラムを作成して行うということになっております。

 ページをおめくりいただきまして、では、実際この制度がどの程度使われているかということを分析したものですけれども、n数はこちらで補足したもので、31個となっておりますが、研修国11カ国、英国、米国、韓国、中国、米海軍の横須賀病院でありますとか、オーストリア、フランス、イタリア、ドイツ、ニュージーランド、トルコなどから研修をされた方が日本に来られております。

 下を見ていただきたいのですが、外国での研修期間あるいは右側に外国での臨床期間、左がいわゆるインターンとかレジデントで、右側がそれが終わった後の臨床研究も含めたものですけれども、4年以上の方もしばしばいる中で、下の「外国での研修期間別の日本での臨床研修期間」というものを見ていただきますと、外国での研修期間が短い、例えば2年未満の方のほうが、日本で行う臨床研修の期間というものは13カ月以上の割合が多く、外国での研修期間が2年以上、長く向こうで研修されていた人の場合は、日本では12カ月以下の研修で終わっている方が多いという結果になっておりまして、右の臨床経験においても同じような結果が出ております。

 これらを踏まえまして、3ページ目をごらんください。こちらは現状と課題というところですが、外国の病院での研修内容あるいは研修期間にかかわらず、一律に8カ月以上の研修を日本で行っているということで、臨床経験に応じた研修期間を設定することができないという課題がございます。例えばアメリカで20年間外科をやっているとか、イギリスで何十年やっている、あるいは例えば教授として招聘するとか、そういった方でも日本で医業をする場合には最低でも8カ月以上の臨床研修をやっていただく。当然臨床研修医ですので、待遇、保障なども臨床研修と同じ給料になるということでございます。

 この原因が2ポツ目ですけれども、外国の病院が日本の基幹型臨床研修病院相当であったとしても、協力型の臨床研修病院相当とみなすこととなるといった問題がございます。

 ちょっと別の視点ですけれども、保健医療の2035において、世界の保健医療を牽引していくために、「グローバルな知見を持つ医療従事者・研究者の交流・育成を強化する」などの取り組みが提言されているという背景もございます。こういったことを踏まえまして、現行ではどういった状況でも外国の病院を協力型臨床研修病院相当とみなすということしかできず、最低でも8カ月以上はやっていただくということなのですけれども、右側の赤字に書いてありますように、外国の病院が基幹型臨床研修病院と同等以上の研究環境を備えていると認められる場合には、当該外国の病院を基幹型として認定してはどうかと。

 これをやる場合、上側ですけれども、日本での研修は1カ月以上としてはどうかということで、考え方としましては、1ポツ目は、まず現行同様、受入病院(基幹型病院)が研修医の経験とか能力を踏まえて個別に判断し、プログラムを設定の上、申請するということで、例えば内科の実力がちょっと足りないということであれば6カ月やってもいいですし、ほぼ大丈夫だということであれば1カ月でもいいだろうということを、基幹病院、日本の受入病院がしっかりとプログラムをつくっていただいて、申請していただくということが1点目。

 2つ目は、どんなに海外で研修、実習を積まれていても、日本の臨床研修で義務づけております地域医療については当然研修できないということもございますので、必修の地域医療の1カ月については最低でもやっていただく。こういう取り扱いにしたらどうかというのが1点目です。

 従前同様、外国の病院を協力型病院相当とみなす場合については今と変わらず、最低でも日本で8カ月以上の研修をしていただいてはどうかという御提案でございます。

 具体的に参考ですけれども、臨床研修病院の基幹型と協力型の施設基準がどの程度違うかというものを示したものが4ページ目です。19項目ございますが、基幹型の場合はこの19項目を全て満たす必要がございます。○がついているところは協力型の基準ですので、現状では○がついているところを満たしていれば、海外の病院を協力としておりますが、今後、可能であれば、全て満たしていると厚生局と国のほうでしっかりと認定できれば基幹型と認めて、具体的には臨床研修の受入病院でプログラムをつくって、最低でも1カ月以上というぐあいにしたらどうかという提言でございます。

 以上でございます。

○桐野部会長 今、御説明のありました外国の病院における臨床研修の取扱いについて、一部の方が長期の研修を強いられるというか、実情に合わないということだろうと思いますが、いかがでしょうか。神野先生、どうぞ。

○神野委員 一番最後に示された19の外形基準をきちんと精査した上でということであるならば、私はいいのかなと思います。

 ただ、今、お話があったとおり、先ほど福井先生が出された到達目標等でも、基本的診療業務のところですが、地域包括ケアの概念と地域医療というところがしっかり到達目標にありますから、これは日本の到達目標として今後オーソライズするならば、その到達目標は満たしているという判定が必要であると。したがって、最低でも地域医療はやっていただかなければいけないというのが原理原則なのかなと思います。

○桐野部会長 ありがとうございます。

 そのほかございますでしょうか。どうぞ。

○金丸委員 私も全く同じです。

 ただ、1点確認ですけれども、外国のその方の確認、基幹型相当かというのは、厚生局がそこの確認をされるということでしたね。

○桐野部会長 専門官、どうぞ。

○櫻本医師臨床研修専門官 審査方法ですけれども、1ページに審査の概要を書いておりますが、基本的には厚生局のほうに必要書類を全て提出いただいて、最終的には国、本省の臨床研修室のほうで認定の通知、紙を出すという手続を踏んでおりますので、これを判断するのはいわゆる国ということになります。

○金丸委員 であれば、全くこのとおりで、現実に即した姿でとてもいい変更の判断だと思います。

 もう一点ですが、先ほど神野先生もおっしゃいましたが、地域医療というのは非常に大切な、外国とは違った日本独自の姿であり、1カ月の期間初期臨床研修の必須にもなっていますので、ここが入っているというのは非常に大事なポイントだと思います。

○桐野部会長 1カ月のこころ、なぜ1カ月でこういうプログラムが必要とされるかというのはどこかに記入されているわけですね。当然どうしても必要要件となるのは地域医療の1カ月だと思うのですけれども、何でもいいから1カ月ということを言っているわけではないのですね。

○櫻本医師臨床研修専門官 内容につきましては、今後通知、参考資料3に具体的に修正を書き込むことになりますが、今の案では地域医療の1カ月は当然やっていただくことになります。今でも協力型病院と認定されていて、海外でたとえ地域医療をやっていても、日本の地域医療の1カ月にはカウントしておりませんので、地域医療をやっていただくことになります。それと同様に、最低でも1カ月日本での地域医療研修をやっていただくことは求めるということで考えております。

○桐野部会長 清水先生、どうぞ。

○清水委員 ありがとうございます。

 確認ですけれども、これは2003年までの日本の大学卒業生には適用されないということでいいわけですね。今までどおりというか。あるいは先ほど櫻本さんが教授などの招聘とかとおっしゃったので、結構年配の方のことも考えていらっしゃるかなと思ってお聞きしました。

○桐野部会長 専門官、どうぞ。

○櫻本医師臨床研修専門官 「教授」と言ったのは実は意図的でございまして、日本の医師免許を取った時期になります。卒業した時期ではなくて、例えばアメリカのどこかの大学を平成10年に卒業したとしても、そのときに日本の医師免許を持っていなければ、例えば日本の医師免許を取ったのが平成28年とすると、要するに、平成16年以降取ったとしますと、臨床研修を受けることになりますので、例えば20年、30年の方でもきょうでもそういった事例はあり得るということになります。

 ですので、これを見ていただくと、外国で臨床研修をやる際には、別に日本での医師免許はマストではないので、外国の免許だけ取っていて、日本に帰国する際に日本語で日本の医師免許を取っていただいたというパターンの場合には、今、臨床研修をやる必要がございます。

 一方で、ずっと昔に日本の医師免許を取られていて、その後、ずっと海外でやられた人、平成10年とかに取られた人は臨床研修をやる必要がないというくくりになっておりますので、可能性としては、医師免許を取った時期によっては、いわゆるベテランの方でも臨床研修の対象になるということはございます。

○桐野部会長 清水先生、どうぞ。

○清水委員 そしたら、そのことをどこかに一言明示しておかないと誤解を招くかなと思いました。

○桐野部会長 そのほかいかがでしょうか。神野先生、どうぞ。

○神野委員 今度は質問ですけれども、例えばアメリカのメイヨー・クリニックを出てこれを取った方がいらっしゃいました。そうすると、2人目からはメイヨー・クリニックはもう基幹型になってしまうのですか。

○桐野部会長 どうぞ。

○櫻本医師臨床研修専門官 現状では個別に審査しておりますので、個別にいただいた資料に基づいておりますので、自動的にメイヨーがオーケーということにはならず、なぜかと申しますと、単純に箱だけ見ているのでなくて、ローテートをどこでして、指導医は誰に受けてというところまで資料を出していただいていますので、もしその方が例えば指導医がいないところでやりましたと。僕はメイヨー・クリニックの内容を存じ上げないのですけれども、そういうであればだめですし、人によっては精神科は認めないとか精神科は認められるとか、精神科は選択必修というのがございますので、機械的にはならずに個別に判断することになります。

○桐野部会長 これは具体的に研修を受ける方が向こうから書かれたレター、具体的に臨床研修病院の指定の基準に合致するようなことが書かれている書類を持ってきて、それで、まあよかろうという判断をすることになるのだろうと思うのですが、そう考えてよろしいのですか。

○櫻本医師臨床研修専門官 具体的には参考資料3の2ページ目を見ていただきたいのですが、書類を提出するのは受入病院です。受入病院が書類を厚生局に提出していただくことになっていますので、本人はもちろんその病院を通じて自分の指導医の情報とか、手伝いいただくのですけれども、書類を用意するのは受入病院になります。

○桐野部会長 わかりました。

 そのほかいかがですか。岡村先生、どうぞ。

○岡村委員 私たちのところもこれまでフランスとトルコの医師免許を持っていて、結婚相手が日本人だったから、日本で医師をしたいということで受けられてました。、、1人は2年もう1人は1年だったような気がするのですけれども、年齢がいった人、30 過ぎたベテランの人が2年間若い人と一緒に研修するのはかわいそうだと。この案はいいと思います。

○桐野部会長 ありがとうございます。

 そのほかいかがでしょうか。中島先生、どうぞ。

○中島委員 そういう判断は実際には病院のほうへ行くけれども、現実には先生たちで判断されるのですね。その判断に不服があるときに不服申し立ての方法はあるのですか。この会へ申し立てたらよろしいとか、そういうことはあるのですか。

○桐野部会長 お願いします。

○櫻本医師臨床研修専門官 不服申し立てを部会にするといったルートは今のところは確立しておりません。

 一方で、例えば書類不備だとか、具体的に言いますと、国によって全然制度が違いますので、日本の臨床研修病院の配置基準で何とかという職種がいることとなっていたとしたときに、そんな職種はこの国にはないということもありますので、そういったものは個別に病院に聞いて、では、そういった役割をしている人が別にいれば特記事項に書いていただくとか、そういったことで個別に対応しているというのが現状でございます。

 ですので、基本的には機械的に3,000とかそういう数字は見ていくのですけれども、個別のところで日本の臨床研修の基幹病院と合致しないところにつきましては、それ相当になるかどうかというのは、厚生局と国のほうで別途受入病院に直接相談させていただいて、さらなる情報をいただく。それで、結論として認められないようであれば、申しわけないのですが、それは認められないので、最低でも2年やっていただくということにはなるかと思います。

○桐野部会長 どうぞ。

 

○桐野部会長 きょうは議題もそれほどヘビーでなかったということもあるかもしれませんが、どんどん進んでしまっているのですが、時間はたっぷりございますので、どうぞ御遠慮なく。いかがでしょうか。

 今、御議論いただいた「外国の病院における臨床研修の取扱いについて」の件は、賛成であるという御意見が多かったように思いますので、部会としては了承したということでよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○桐野部会長 では、外国の病院における臨床研修の取扱いにおいて、基幹型臨床研修病院相当として認められる場合は、協力型ではなく基幹型相当として認めることを可能といたします。

 さて、本日の議題は以上で終わってしまったのですけれども、何か御発言、御意見等ありましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。新井先生、どうぞ。

○新井委員 先ほどの話の繰り返しになるのですが、卒前教育と卒後教育を何とかシームレスにつなげたいということで、御存じの方も多いと思うのですが、今、医学教育の国際認証というのがございまして、全国医学部長病院長会議から派生したJACMEという組織がつい先日、世界の医学教育連盟から正式に認証されました。今はJACMEが行う認証の認定が結局、世界基準に合致するということになったので、そうなりますと、卒前の医学教育の質の担保がより一層進むと思います。ですから、先ほどの学生の医行為なども格段に進歩すると思いますので、それとこの臨床研修がうまく連動するというシームレスな形、本当に環境が整いつつあるということでございますので、ぜひぜひその辺をよろしくお願いしたいと思います。

○桐野部会長 この件につきましては、今までもいろんな御意見があったと思いますが、基本的には卒前、卒後あるいは生涯教育においていろんなことをシームレスにつなげていくようにする。卒前は文部科学省で、卒後は厚生労働省で、まるで無関係というものではないということで、両省ともそれはよくおわかりいただいていて、そういう方向でやっていくといことで、その具体については、問題が出てきたときに、実際の現場的な件についてはいろんなところが協議をしていただくということ。ここでもいろんな御意見をいただくという前提で進めていくということに今までもなっていたし、今後もそうなると思います。

 この件について何か御意見があれば。羽鳥先生、どうぞ。

○羽鳥委員 今のことは全く了承いたしますけれども、今、ちょうど専門医機構の社員総会が終わって、、今回は何事もなく、もめることなく終わったのですけれども、それはそれとして。その議論の途中で、例えば総合診療医に関してなど、外科が初期研修では、必修でなかったために、外科を研修される方が少ないために、どうも外科を研修でまわる方が減っており、そのために外科を専攻する方が減っているということもあって、ここの場で議論することではないかもしれませんが、初期臨床のあり方をもう一度議論するようなことがあったら、外科を必修にするとか、、外科に興味を持ってもらえる先生をふやさないことにはという議論もありましたので、何かのときに心にとめていただければと思います。

○桐野部会長 私も専門医機構の理事をさせていただいているのですが、そういう議論が相当ありまして、かなり強力に初期臨床研修にまた外科を復活してもらいたいという意見もありましたが、その一方で、外科を復活すると、ほかのところ、例えば精神科も入れるべきだというような議論もしなければいけなくなるということでありまして、その議論は今後の議論の対象に当然なると思います。

 一方で、初期臨床研修というのは、個人的な理解では、初期臨床研修2年間終わった時点で基本的診療能力を有する診療に従事する医師ができ上るという理解なのですが、そのときに初期臨床研修の中のカリキュラムによって後期の臨床のコースを変えるということがもし起きてきた場合に、非常に大きな影響を初期臨床研修制度に与えるのです。

 ここでそれがいいとか悪いとかいう議論はちょっと難しいのですが、例えば初期臨床研修制度で後半の弾力化した1年間で○○という診療科をまとめてやった人は、後の期間を1年間短くするというような議論になってしまうと、これをどう扱ったらいいかなということが起き得る可能性があるのですね。だから、そういう議論をされる場合は、逆に初期臨床研修制度との整合性を考えておやりいただきたいということも申し上げないといけないのかなと思いました。

 新井先生、どうぞ。

○新井委員 外科に進む医師が少なくなるから初期研修で外科をというのは、もちろん理解できる部分はあるのですけれども、そうなりますと、部会長御指摘のように、この科もこの科もという話になってしまいます。それが適当かどうかわかりませんが、例えば急性腹症の開腹術を初期臨床研修のうちに経験すべきというような明確なアウトカムというか、ゴールをつくって、にそこから振り返ってそこで外科が必要とか、そういう議論で外科が入るのだったら理解できるのですけれども、数字合わせで何科が何カ月ということで、外科を回すとか何かを回すというのは余り適当ではないのではないか。

 ですから、2年終わったときに明確にどういうゴールがあって、それから逆算してどういうカリキュラムが必要である、そういった議論からそれぞれのローテーションする診療科が決まるというのが正しい姿ではないかと思います。

○桐野部会長 清水先生、どうぞ。

○清水委員 今の新井先生がおっしゃったとおりだと思うのですが、ワーキンググループに私も入っているのですが、福井先生がおられないので、私が申し上げていいかどうかわかりませんが、今、まさに新井先生がおっしゃったような格好に方略をつくっていく方向にあると私は理解しております。

 なので、きょうの参考資料1−1の2ページ目に「診察・検査・治療手技」という項目がございますが、例えばここに書いてある基本手技の体腔穿刺をやる臨床現場が外科である、外科がリコメンドされるという格好の方略になっていくのではないか。具体的なものが何も出ていないのでわかりませんけれども、症候から臨床現場を類推するようなものになっていくと理解していますので、今の新井先生の言葉をそのままワーキンググループにお伝えいただけたらいいかなと思います。

○桐野部会長 今後方略、評価部分の議論が進んでいくと思いますが、その動きを我々も注目して待っているという段階だろうと思います。

 そのほかいかがでしょうか。もう少し時間はあります。課長、どうぞ。

○武井医事課長 きょうの議論の最後、特に羽鳥先生、新井先生からいただいた話は、来年度に向けて非常に大きな課題であると我々も認識しております。

 羽鳥先生からありましたように、先ほど無事専門医機構の総会が例年になくスムーズに終わったということで、実はこの話を突き詰めていきますと専門研修の話にもつながる部分が多分にあります。それから、その前の卒前の医学教育、シームレスということもございましたけれども、そういった点とも深く関連してきますので、全体に与える影響、先ほど座長からあったお言葉そのもので、しっかり全体を見ながら考えていく必要がある。そういった課題であるかと思います。

 ですので、今後、きょういただいた意見を事務局としてもしっかり受けとめて、また座長とも相談させていただきまして、来年度どのように考えていくかという点につきましては、皆さんにまた御相談申し上げたいと思います。ありがとうございます。

○桐野部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、よろしければ、きょうは大分早いですけれども、本日の議題は以上で終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。

 事務局から連絡事項、その他ございますか。

○桑原臨床研修指導官 次回の部会開催日程につきましては、また改めて調整させていただきます。ありがとうございました。

○桐野部会長 それでは、きょうは長時間の議論、ありがとうございました。


(了)

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