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2017年3月31日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品部会議事録

生活衛生・食品安全部基準審査課

○日時

平成29年3月31日(金)
13:30〜15:00


○場所

金融庁 共用第1会議室
(東京都千代田区霞が関3−2−1 中央合同庁舎第7号館9階)


○出席者

委員

五十君委員(部会長)、浦郷委員、木村委員、黒木委員、鈴木委員、寺嶋委員、西渕委員、野田委員、堀端委員、松田委員、松本委員、丸山委員、山下委員、渡辺委員     

事務局

北島生活衛生・食品安全部長、長田企画情報課長、山本基準審査課長、道野監視安全課長、近藤課長補佐、黒羽室長、海老課長補佐、吉原専門官、井河係長

○議題

(1)乳幼児を対象とする調製液状乳(仮称)について
(2)常温保存可能品(LL牛乳)の大臣承認審査事項の見直しについて
(3)その他

○議事

○近藤課長補佐 それでは、定刻となりましたので、これより「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品部会」を開催させていただきます。

 本日は、年度末の御多忙の中、御参集いただきまして、誠にありがとうございます。

 本日は、前田委員、横山委員より御欠席される旨の御連絡を受けており、また、西渕委員、鈴木委員、堀端委員より、若干遅れての御参加となる旨、御連絡を受けております。

現時点で、乳肉水産食品部会委員16名中14名の御出席をいただいており、本日の部会が成立していることを御報告いたします。

 また、座席表には輸入食品安全対策室長の梅田が記載されていますが、本日は、所用により欠席となっております。

 まず、本部会の開催に当たりまして、北島生活衛生・食品安全部長より御挨拶を申し上げます。

○北島生活衛生・食品安全部長 皆様、こんにちは。部会の開会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げたいと思います。

31日という年度末の大変押し迫った中、委員の皆様には御多忙のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。また、日ごろより先生方には食品衛生行政に格別の御高配をいただいておりますことに改めて深く感謝を申し上げます。

そして、今回は委員改選後の初めての部会となります。新たに座長に御就任いただきました五十君先生を初め委員の皆様には、御就任を御快諾いただきましたことを深く感謝申し上げます。

 本日は、乳幼児を対象とする調製液状乳について御議論をいただくとともに、常温保存可能品、LL牛乳の大臣承認審査事項の見直しについて報告をさせていただきたいと思います。いわゆる乳児用液体ミルクにつきましては、災害時における有用性や育児の負担軽減等の観点から、社会的にも注目が集まっております。また、塩崎厚生労働大臣からは、液体ミルクの安全性確保は重要であり、事業者からのデータの提出を踏まえて速やかな規格基準の設定に向けた作業を進めるよう指示を受けているところでございます。

 このため、厚生労働省といたしましては、安全性の確保を最優先に規格基準の設定を進めることとしておりますので、委員の先生方におかれましては、それぞれ御専門のお立場から忌憚のない御意見をいただき、本日の審議会が実りあるものになりますよう、重ねてお願いを申し上げます。

 また、本日は、事業者団体の皆様にも御参加いただいております。事業者団体の皆様におかれましては、規格基準の設定に向けて、科学的データの提出等、引き続き御協力を賜りますようお願いを申し上げたいと思います。

 簡単ではございますが、会議冒頭に際しましての御挨拶とさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

○近藤課長補佐 ありがとうございました。

 続きまして、本年1月に行われました薬事・食品衛生審議会の委員の改選について御報告をさせていただきます。

 本部会におきましては、前部会長の山本委員にかわりまして、五十君委員に部会長をお願いすることとなりました。

 それでは、五十君部会長より御挨拶をお願いいたします。

○五十君部会長 東京農大の五十君と申します。このたびは部会長ということで、本乳肉水産食品部会というのは、食品微生物の制御では非常に重要な部会であります。私も全力でこの部会の進行に当たらせていただきます。委員の皆様、どうか活発な御議論をいただきますように御協力をよろしくお願いしたいと思います。

○近藤課長補佐 ありがとうございました。

 また、今回の委員改選で新たに5名の委員が御就任されておりますので、御紹介させていただきます。

 全国消費者団体連絡会理事の浦郷委員でございます。

 神奈川県衛生研究所微生物部長の黒木委員でございます。

 日本医師会常任理事の松本委員でございます。

 国立医薬品食品衛生研究所衛生微生物部第三室長の渡辺委員でございます。

 なお、本日は御欠席の連絡を受けておりますが、東京都健康安全研究センター微生物部副参事研究員の横山委員が新たに本部会に就任しております。

 それでは、審議に移りたいと思いますが、冒頭のカメラ撮影はここまでとさせていただきます。よろしくお願いいたします。

(カメラ退室)

○近藤課長補佐 それでは、五十君部会長に議事の進行をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○五十君部会長 それでは、最初に配付資料の確認を事務局よりお願いしたいと思います。

○近藤課長補佐 配付資料の確認をさせていただきます。

 まず、お手元に薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品部会と銘打ちました議事次第を準備してございます。議事次第の裏側には配付資料、参考資料、そして委員のみ配付の参照文献が記載されております。

 その次に、薬事・食品衛生審議会乳肉水産食品部会の名簿、こちらには本日の参考人の2名のお名前も付しております。

 その次に本日の座席表、以降、資料は1−1と1−2、そして資料2となっております。

 また、参考資料につきましては、参考1−1から1−9まで、参考2−1から2−12まで、参照文献につきましては、2−1から2−5までとなっております。

 不足や落丁等がございましたら、事務局までお願いいたします。

また、机上に配付してございます必要事項連絡票につきましては、部会終了後に事務局が回収いたしますので、そのままでお願いいたします。

 以上でございます。

○五十君部会長 資料等はよろしいでしょうか。

 それでは、議事に入る前に、事務局から本日の部会の審議案件に関する利益相反の確認結果について報告をお願いしたいと思います。

○近藤課長補佐 本日の部会では、「乳幼児を対象とする調製液状乳について」御議論をいただいた後、その他といたしまして、「常温保存可能品(LL牛乳)の大臣承認審査事項の見直しについて」を報告させていただきますが、この2件は事業者団体の申請に基づくことから、利益相反の確認の対象となっております。

 食品衛生分科会審議参加規定に基づきまして、要望団体及び関係団体や関係企業等につきまして過去3年間における寄附金等の受け取り等について、委員より御申告いただきました結果、退室が必要な委員はおりませんでしたが、松田委員におかれましては、審議で意見を述べていただくことは可能ですが、最終的な議決には参加いただくことができませんので、この場で御報告いたします。

 以上でございます。

○五十君部会長 それでは、早速「乳幼児を対象とする調製液状乳について」の議題に入りたいと思います。まず、調製液状乳について、これまでの経緯などを事務局より御説明いただきたいと思います。また、事業者団体から現在の開発状況等につきましては御説明をいただくこととします。その後、各委員より御意見、御質問をいただいた後、規格基準のイメージや今後の進め方などについて議論を行いたいと考えております。

 それでは、事務局から説明をお願いします。

○事務局 それでは、事務局より説明させていただきます。どうぞよろしくお願いします。

 資料1−1に沿って御説明させていただきます。まず、乳及び乳製品につきましては、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令、いわゆる乳等省令によって成分規格や製造基準などの規格基準が定められております。また、乳及び乳製品に使用する添加物、そして容器包装につきましては、乳等省令に定めるもののほか、食品衛生法施行規則及び食品添加物等の規格基準の定めるところによる、と規定されておりまして、告示370号に上乗せされるような形で乳等省令というものが規定されております。

 この乳等省令については、乳幼児を対象とする食品として、調製粉乳としまして定義、そして成分規格が定められておりますが、これはあくまで乳幼児の粉ミルクということで、性状は粉末のものとなっております。

 一方で、液体状の製品、これは今回仮称としまして調製液状乳と呼ばせていただきますけれども、この調製液状乳は、国内で一般に市場流通はされておりませんが、これは国にもよるのですが、海外では流通しておりまして、粉ミルクと調製液状乳を選択できる状況にございます。

 なお、調製液状乳は、乳等省令上、流通を禁止しているものではなく、後ほど御紹介する乳飲料の規格基準や、またそれに使用する添加物、そして容器包装というものの基準に適合していれば乳飲料として輸入や販売をすることは可能となります。

 この調製液状乳につきましては、本日、参考人として出席されております日本乳業協会様より、平成21年に消費者の利便性を考慮した調製液状乳の規格基準を調製粉乳と同様に個別に設定してほしい旨、要望書が提出されております。こちらは参考1−1に付しておりますので、そちらをご覧ください。

 この提出された要望書につきましては、調製液状乳を含めて5つ挙げられておりまして、調製液状乳は裏の2ページ目の5番目に挙げられております。

 なお、本日、仮称として呼んでいるこの調製液状乳という言葉についてですが、この要望書の記載を引用しておりますので、最終的に乳等省令に規定する場合には名称が変わる場合もございますので、そのあたりは御了承いただきますようよろしくお願いします。

 この要望書が提出された当時、冷蔵保存、そして常温保存で流通するものを認めていただきたいとされております。平成21年の本部会において、この要望事項につきましては規格基準の設定に必要となる微生物の増殖、そして保存試験に関するデータの提供をもって検討することとしまして、日本乳業協会様にデータの提出を求めてきたところでございます。

 その後、東日本大震災や熊本地震の経験から、社会的に調製液状乳の要望は高まっており、昨年秋口以降、我々、厚生労働省としまして、事業者の開発状況のヒアリングを行ってきましたところ、今般、日本乳業協会様より、常温で流通し、長期保存が可能な製品について、まず開発を進める意向が示されたところでございます。

 このため、常温で保存が可能な製品に絞った場合の規格基準の方向性と、そして、今後具体化するために必要なデータの明確化について、今般、各専門家の先生方と議論を行って、その認識を一致させることによって、今後、事業者のデータ取得を加速させて、より迅速な薬事・食品衛生審議会に資することを目的に本日開催させていただきました。

 続きまして、調製液状乳の規定についてですけれども、まず、調製液状乳に対する認識を一致させるために、国際的なガイドラインを参考にどのようなものかを説明したいと思います。

 海外で流通する調製液状乳を机上でお回しいたしますので、こちらの実物をご覧になりながら説明をお聞きいただければと思っております。

 それでは、説明を続けさせていただきます。

 まず、国際的な食品の規格を策定するコーデックスにおいては、参考1−2に示しておりますコーデックススタンダード721981というものがございますので、そちらをご覧ください。こちらのスタンダードにInfant formulaの定義というものがございます。この定義については、ページ番号2番というところに、Product Definitionということで定義がございます。

 そちらについて仮訳しますと、適切な飲食の開始までの生後数カ月間、乳児の必要栄養条件を満たすよう、特別に製造される母乳代替品と規定されております。Infant formulaとは粉状も液状も含めた用語でございまして、調製液状乳というのは、Infant formulaのうち液状のもの、これが該当すると考えております。

 続きまして参考1−3をご覧ください。参考1−3につきましては、WHOFAOが共同作成しました粉ミルクの適切な調製方法のガイドラインとして作成したものでございます。こちら、ちょっとページ飛びまして、ページ番号20番というところに、簡単ではございますが、調製液状乳について、これも仮訳ですけれども、商業的に滅菌され、すぐに使用できるものという記載がございます。

 さらに、参考1−4については、UNICEFなどがコアメンバーのIFEという機関がございますが、そちらが災害の発生による緊急時の乳幼児の食事に関して対応のガイドラインを作成してございます。こちらは、母乳の授乳というものを第一優先としつつ、母乳が与えられない状況において代替するものとして調製液状乳、そして調製粉乳というものを挙げられております。

ページ番号29番のところを開いていただければと思いますけれども、こちらに調製液状乳についての記載がございまして、仮訳させていただきますと、災害が発生して間もない時期には、水による希釈が必要のない調製液状乳が便利であると記載があって、災害時における有用性が掲げられている一方で、調製液状乳は安全を約束するものではなく、適切な使用、衛生的な哺乳用具や保管上の配慮が不可欠であるとも記述されており、その使用方法についても注意が必要であることも記載されております。

 続きまして、調製粉乳に関して説明させていただきます。調製液状乳の認識というものが一致できたところで、乳等省令についての御説明になります。

 この調製液状乳に関して乳等省令に規定することを考える際に、現行の乳等省令に規定するもので、参考となり得るものとしまして、調製粉乳、そして乳飲料というものがございますので、これらの現行の規定を整理させていただきます。こちら、参考1−5、そして1−6ということで整理させていただきました。

 まず、1−5につきましては、乳等省令についてはさまざまな乳、そして乳製品がございます。このうち調製粉乳、そして乳飲料については乳製品に分類されます。そして、参考1−6というものは調製粉乳、そして乳飲料についての乳等省令上の規定を抜粋させていただいたものになります。

 それでは、資料1−1に戻りまして、調製粉乳の規定について御説明させていただきます。

 調製粉乳とは、すなわち乳幼児用の粉ミルクでございます。定義としましては、生乳、牛乳、もしくは特別牛乳、またはこれらを原料として製造した食品を加工し、または主要原料とし、これに乳幼児に必要な栄養素を加え、粉末状にしたものとされております。また、成分規格については、製品の品質、そして微生物規格というものが定められております。製造基準は定められていないのですが、原材料、そして、その混合割合、さらには製造方法などにつきまして厚生労働大臣の承認手続が必要という規定がございます。

 参考1−7に示しました平成9年の発出通知について、この大臣承認の承認事項というものが記載されております。

また、調製粉乳を保存する容器包装の概要につきましては、資料1−1の後ろにつけておりますけれども、別添1に示しております。

 調製粉乳を保存する容器包装につきましては、金属缶、そして合成樹脂ラミネート容器包装、それらの組み合わせというものが規定されておりますが、後ほど、乳飲料との比較については御説明させていただきますので、次に進めさせていただきます。

 続きまして添加物についてです。調製粉乳は、定義にもあるように、乳幼児の発育に必要な栄養素を添加するために添加物の使用というものが必要になってきます。使用基準が定められているものにつきましては別添2に示しておりますので、御参照ください。

 また、(5)としまして表示に関して記載しております。こちらは食品表示に関することですので、現在、消費者庁が所管しているところでございますが、御参考までに御説明させていただきます。

 こちらは、健康増進法に基づきまして、乳児の発育、そして妊産婦、授乳婦、嚥下困難者、病者などの健康保持・回復などにつきまして特別用途食品としての消費者庁長官の認可が必要となっております。

特に乳児につきましては乳児用調製粉乳というものが食品カテゴリーとしてありますが、こちらは粉乳としておりますので、現在の法制度上、液状のもの、すなわち、調製液状乳というのは乳児用としての食品と表示ができないということになります。

続きまして乳飲料に移らせていただきます。まず、定義につきましては、生乳、牛乳、もしくは特別牛乳、またはこれらを原料として製造した食品を主要原料とした飲料であって、生乳、牛乳等の乳等省令で個別に定めるもの以外をいうとされておりまして、成分規格や製造基準というものが定められております。

この乳飲料というものにつきましてはさまざまなバリエーションがございますが、コーヒー牛乳やフルーツ牛乳というものをイメージしていただければわかりやすいかと思っております。

さて、保存基準についてですが、まず規定としまして、保存性のある容器に入れ、かつ、摂氏120℃で4分間加熱する方法または同等以上の殺菌効果を有する方法により加熱殺菌したものを除き、牛乳の例によることとされており、また、牛乳の例とは、殺菌後直ちに摂氏10℃以下に冷却して保存することとされております。

まず、ここまでを整理しますと、保存性のある容器に入れて120℃で4分間加熱する方法というのはいわゆるレトルト殺菌と呼ばれておりまして、いわゆるレトルトカレーのようなレトルトパウチをイメージしていただけると理解しやすいかと思っております。

また、缶についてもレトルト殺菌に含まれております。このレトルト殺菌を行ったものを除き、10℃以下で保存ということは、すなわち、レトルト殺菌を行ったものは10℃以下で保存しなくてもよいという解釈ができます。

続きまして、牛乳の例のただし書きについて読み進めさせていただきます。「常温保存可能品にあってはこの限りでない」とされておりまして、常温保存可能品の定義というものがこの括弧書きの中に記載されております。

読み上げますと、「牛乳等のうち、連続流動式の加熱殺菌機で殺菌した後、あらかじめ殺菌した容器包装に無菌的に充填したものであって、食品衛生法上10℃以下で保存することを要しないと厚生労働大臣が定めたものをいう」とされておりまして、すなわち、殺菌してから無菌的に充填したもので、かつ、厚生労働大臣に承認されたものについては10℃以下で保存しなくてもよいという解釈ができます。こちらの無菌充填につきましては、常温保存ができる、いわゆるロングライフ牛乳と呼ばれるLL牛乳というものでございます。

続きまして(2)に移りますが、この大臣承認を取得して無菌充填殺菌を行ったものについては、成分規格として30℃±1℃で14日間、あるいは55℃±1℃で7日間保存した場合に、細菌数ゼロという微生物規格を満たす必要がございます。

この大臣承認の審査事項については、参考1−8に載せております平成23年の通知に示しておりますので、御参照ください。

続きまして容器包装についてですが、こちらは別添1ということで、資料1−1の後ろにつけております。

ここで調製粉乳と乳飲料の違いについて、簡単ではありますが、御紹介させていただきます。この乳飲料、特にLL牛乳に使用されております容器包装を例にとって御説明させていただきますが、この容器包装については、基本的に外装は紙のタイプでございまして、内装は内容物の品質保持のために合成樹脂が重ねられているような構造になっております。この合成樹脂についてはPELLDEPPSPP、またはPETと定められております。

さらに、容器包装は一枚の原紙からなっておりまして、いわゆる展開図のようなものを折り畳むことで完成されるような形になっております。そして、折り畳んで、最後にテープを張ってつなぎとめるというようなイメージを持っていただければと思いますが、そのつなぎとめる部分は、例えば内容物の劣化を防ぐための酸素バリア性の高いテープの使用が必要であり、この内容物の安定性を達成するために、このテープに添加剤というものが必要となってくるとなっております。

乳飲料の容器包装の規格基準につきましては、その添加剤に関する規定というものは特にございませんが、調製粉乳については、別添1のマル1のDのように、「PE及びLLDPEには、添加剤を使用してはならない」という規定がございます。この点につきまして、そのほか、溶出試験であったり、また材質試験であったり、そこの数値の違いはございますが、この添加剤の使用に関する規定というものが異なる主な点として挙げられます。

また、添加物に関しては、割愛させていただきましたが、使用基準が定められているものとしましては甘味料が定められておりますが、乳飲料というものは非常にバラエティに富んだ製品設計となっておりますので、その製品ごとにそれぞれの特性に合った添加物を使用しているため、省略させていただきました。

それでは、海外規制に関して御説明させていただきます。こちらは別添3に載せておりますので、そちらをご覧ください。3枚にわたっております別添3について、コーデックス、米国、EU、そしてオーストラリア及びニュージーランドの規制についてですが、微生物基準、そして製造要件、添加物、容器包装、表示に関して概要を作成しております。

こちらは法令検索によって確認できたものを記載しておりますので、全ての規制を完全に網羅しているものではないということは御了承いただきますようよろしくお願いします。なので、こちらはあくまで参考程度ということでご覧いただければと思いますが、前提としまして、調製液状乳というものに個別に規格基準を置いているものではなく、粉状、そして液状を含めたInfant formulaとして規定を置いているものがほとんどでございます。それを前提としてこの表を読み進めていきたいと思います。

まず微生物基準に関してですが、コーデックスについては、Infant formulaにサカザキ菌、そしてサルモネラ属菌が設定されておりまして、ほかの国では粉ミルクというものに置かれております。

また、この調製液状乳というものについては、加熱せずにそのまま喫食する食品ということになりますので、RTE食品の規格に定められているリステリアについても記載させていただきました。

海外の調製液状乳の製造メーカーが実際に製品検査についてどのような指標菌、そしてサンプル数、また検査法についてどのように行っているかというところの正確な情報というのは持ち合わせてはいないところでございますが、世界的にHACCPの導入が進んでいる中では、調製液状乳についても、その衛生管理の検証であったり、また製品の安全性の担保についても必要十分な検査を行っているということが考えられます。

次に、製造要件に関して進めさせていただきます。Infant formulaの製造要件と、そして食品全般の製造管理の要件というものは各国によってさまざまではございますが、特にアメリカについては、密封容器包装詰低酸性食品、これはすなわち常温保存が可能な食品というものですが、こちらの要件を満たすことが求められており、商業的無菌を達成する必要があると定められていることを確認しております。

また、添加物に関してですけれども、こちらはInfant formulaに使用できる添加物を抽出して記述しております。

ただし、米国につきましては、CFR106SubpartBというところに、FDAの食品添加物原則に従って使用される物質、GRAS物質、または事前の許可によって使用が許可された物質が使用できるとの記載がございますが、こちらを挙げていくと非常に膨大な量になってきますので、こちらは個別の物質というものは挙げずに、概略のみを記載しております。

続きまして容器包装に関してですけれども、コーデックスについては容器包装に関して規格基準というものは定めておりませんが、各スタンダードにおいては、充填剤として二酸化炭素、そして窒素について使えること。また、汚染物質としましてInfant formula、そしてフォローアップに関しては鉛、そしてメラミンというものが定められております。

また、米国及びEUに関しては、いわゆるポジティブリスト制度を採用しておりまして、原料となるものと使用する添加剤について使用基準を規定しております。また、オーストラリア、ニュージーランドはコーデックスに近く、汚染物質に関する規定を設けているような状況でございました。

最後に、表示に関しても参考情報としてまとめております。それぞれ栄養表示、そして使用の際の注意書きなど定められていることが確認されました。

長々と説明させていただきましたが、まずは経緯、そして現行制度、また海外の規制に関する説明は以上となります。

○五十君部会長 ありがとうございました。

 いろいろな資料で飛びましたのでちょっとフォローも難しかった部分があるかと思いますが、引き続き進めましてから、あと、意見交換、質問を受け付けたいと思います。

それでは、事業者団体であります日本乳業協会様のほうから、開発状況及びこの液状乳開発を進めるに当たって御苦労されている点などをお伺いしたいと思います。また、常温保存可能な液状の乳としてロングライフ牛乳というものがございますが、規格基準設定に当たって参考になるものと思いますので、ロングライフ牛乳の製造に当たっての安全性確認のための取組ポイントなどについても御説明いただけるとよろしいかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 では、藤原さんのほうからお願いします。

○藤原参考人 日本乳業協会の藤原と申します。

 本日は、当協会の要望事項であります調製液状乳の現状に関する説明ということでお招きをいただきまして、ありがとうございます。加えまして、日ごろから当協会の活動に御協力、御支援をいただき、大変感謝しております。それでは、資料に沿って説明させていただきます。

 私ども日本乳業協会は、スライドの2番ですけれども、記載のとおり、全国の乳業メーカーをまとめる業界団体として、平成12年、2000年3月に社団法人を設立、さらに平成23年、2011年4月に一般社団法人となっております。

 私どもの正会員であります大手・中堅の乳業メーカー20社、それから、44の都道府県の協会及び関係3団体と賛助会員で構成されておりまして、乳業事業の改善、牛乳及び乳製品の衛生、品質の向上を図ることにより、我が国酪農・乳業の発展、国民の公衆衛生の向上に資することを目的とした事業活動を行っております。

 我が国の調製粉乳の製造は全て当協会会員の企業が実施しておりまして、めくっていただきまして3番目のスライドですけれども、過去20年の生産動向ということで、10年ごとに示させていただいております。

 その下のスライド4でございますが、乳等省令に規定される、先ほども出ました調製粉乳に対応する用語としまして調製液状乳と記載させていただいておりますが、当協会における課題認識として、昨今の母乳育児の推進、少子化などによる国内の粉ミルクの需要減を背景に、平成21年4月、当協会が国に要望書を提出した当時、既に海外において乳幼児用調製液状乳が製造・販売されていることから、日本においても、将来、そうした新しい分野に可能性があるといった考えに基づきまして、消費者の利便性を考慮して要望したものでございます。

 さらに、昨年10月以降におきましては、政府一体の取組として、内閣府の男女共同参画会議において、調製液状乳の活用について、「男性の暮らし方・意識の変革に関する専門調査会」の話題として取り上げていただき、加えて、災害備蓄の有用性から早期の製品化が期待されていることは当協会の関係各社も十分に認識しているところでございます。

 次に、要望から現在まで時間が経過していると御指摘をいただいております。関係企業において、当初から製品開発の検討が進められたものの、次のスライド5でございますが、製品の長期保管を想定した、微生物汚染防止に必要な容器の形状、材質などについて、さらに乳児用食品として高いレベルでの安全・安心の確保を図りつつ、品質面で避けることが難しい、色調、あるいは沈殿、成分含量や風味の変化に対応する原材料の配合、製造方法の選択など、実際の製品化に至るまでさまざまな課題を解決する必要がございます。

 これらの課題を踏まえた上で、新たな規格基準の設定に必要なデータ収集などについて、粉ミルクを製造している会員各社に協力いただきながら、現在、鋭意進めているところでございます。引き続き御指導、御支援をお願いしたいと考えてございます。

 なお、当初は冷蔵流通の製品も必要であると要望しておりますが、現状において、優先的に製品開発を実施しております常温保存の調製液状乳の製造の概要に関しまして、引き続き、坂口のほうから説明いたします。

○坂口参考人 日本乳業協会の坂口です。よろしくお願いいたします。

 スライド6以降の資料について、これから説明させていただきたいと思います。スライドの6から8は、調製液状乳の製造において想定される工程の概要を簡略化し、図示したものであります。スライド6、工程の前半部分は、乳原料と副原料それぞれ溶解・調製して混合し、製品の原液とするものです。ただ、実際には原料の種類も多く、もっと複雑なものになると思われます。

 スライド7は、アセプティックタイプとしておりますが、製品原液を均質化し、加熱殺菌後に殺菌された容器に無菌的に充填し密封する、いわゆる無菌充填の製造工程になります。皆様御存じのとおり、ロングライフミルクもこの方法で生産されております。

 次にスライド8ですが、レトルトタイプとしておりますが、容器に充填・密封して加圧・加熱殺菌する工程になります。この方法は常温保存される食品には一般的なものであり、既に御承知かと思います。

 以上説明いたしました製造工程を前提として、スライド9ですが、常温での製造保管を前提とした賞味期限設定のための保存試験の実施、そしてアセプティックタイプ、レトルトタイプの製品の容器包装の形状、材質等の選択肢について示しております。

 また、今後の検討課題として、容器の容量、製品の持ち運びや保管上、使用上の留意点、さらには表示事項になると思いますが、使用時の注意喚起も必要になるであろうと考えております。

 関係企業においては、製品の開発に当たってこれらの事項を総合的に考慮したデータ収集に取り組むものと考えておりますが、今般必要な御助言をいただければ一層の進展が図られると存じておりますので、よろしくお願いいたします。

 最後のスライド10につきましては、関係各社における開発作業と並行して進めるべき事項として、添加物の使用と付随する必要な基準改正、特別用途食品の表示の許可基準を調製液状乳追加について示しております。使用基準が定められた添加物の改正を要する事項について必要な作業を進めるとともに、特別用途食品の表示関係についても対応する予定であります。

 以上、大変簡単ではありますが、日本乳業協会からの説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○五十君部会長 ありがとうございました。

ただいま御説明の間に、実際の液状乳、海外の製品だと思いますが、こちらの製品等々が委員の先生方のお手元に回ったかと思います。こういった製品が想定されるということになるかと思います。

それでは、事務局説明、そして日本乳業協会の御説明につきまして、御意見、御質問等がございましたらお願いしたいと思います。資料は1−1、それから1−2が該当するもので、参考資料等もありますが、いずれの質問でも構いませんが、よろしくお願いしたいと思います。

 松本委員。

○松本委員 ちょっと私が聞き漏らしたかもしれないのですけれども、アセプティックタイプとレトルトタイプの保管上の制限とか注意喚起という言葉も出てきましたけれども、その辺の注意点ということをもうちょっと詳しく両方についてお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○坂口参考人 いずれも常温で保存ということですので、1年を通じた日本での温度で、直接日光が当たらない、風通しのよい場所での保存ということを指しています。具体的に言いますと、常温で1525℃、室温で1〜30℃と規定しておりますけれども、常温保存可能品は30℃を超えない温度で保存・流通するというような形での流通を指しております。

 以上です。

○五十君部会長 よろしいでしょうか。ほかにございますでしょうか。

 木村委員。

○木村委員 事務局のほうからの説明で、ちょっと念のため確認なのですが、別添3で「調製液状乳に関する各国の規制」というところの御説明がございました。そこで米国のほうの製造要件としては、「商業的無菌の要件を満たす必要がある」ということになっているという説明がございました。これは、EUとかオーストラリア、ニュージーランドに関してもそのように規則上なっているという理解でよろしいでしょうか。

○五十君部会長 事務局、お願いできますか。

○事務局 事務局から御回答させていただきます。

 こちらにつきましては、EUとニュージーランド等に関しては、いわゆるInfant formulaを直接的に示しているものは確認できておりませんが、こちらは現在確認中でございます。

 しかしながら、同様のアセプティックタイプの、いわゆる低酸性食品に対しては、同様に商業的無菌というような要件について一応記載ぶりはございます。Infant formulaについても、この要件というものが含まれていくものかどうかというのは、引き続き調査していきたいと思っております。

○五十君部会長 よろしいでしょうか。

○木村委員 ありがとうございました。

○五十君部会長 ほかに御質問、御意見等ございますでしょうか。

 堀端委員。

○堀端委員 堀端と申します。

 先ほどの保管条件に関連しての質問が1点ともう一点あるのですが、温度の条件はわかったのですが、実際に使われている方を想定いたしますと、例えばお出かけのときに車中に放置とかいうようなことも想定されると思いますが、そのようなときの注意喚起みたいなものはお考えでしょうかということをまず1点目お聞きしたいのですが。

○藤原参考人 一応スライド9のほうに書かせていただきましたけれども、容器の形態によっていろんなことが考えられるかと思います。ただ、その容量といいますか、使い切りということを前提に考えたらどうかというのが一つの案としてあると思います。

それから持ち運びについてでございますけれども、先ほど申し上げたように、常温保存可能品といっても、日本の夏の外気温といいますか、それを超えた温度で保存した場合にどうなるかというのはまた不安でございますので、そのようなことについての、制限なのか、注意喚起なのか、あるいは表示なのか、いろんな方法があるかと思いますけれども、それもあわせて検討させていただきたいと思っております。

○堀端委員 あともう一点よろしいでしょうか。

乳児に与えるものですので、温めるというか、再加熱ということが当然起こってくると思うのですが、その辺の条件はどのようにお考えでしょうか。

○藤原参考人 これも繰り返しでございますけれども、使い方の問題、あるいは、先ほど申し上げた容量といいますか、赤ちゃんが一回に飲み切れる量といいますか、その辺を考慮した製品というのが必要になってくるのかなと考えております。

○五十君部会長 多分、加熱方法とかをどう対応しているかというような御質問かと思いますが。

○藤原参考人 粉ミルクのときには、加熱して溶解してさまして与えるということが一般的だと思いますけれども、液体ミルクの場合には必ずしもそうでなくてもいいかと思います。ただ、飲み方としてそういう飲み方があるということであれば、どういう使用方法がいいのかというのは考えていきたいと考えております。

○五十君部会長 よろしいでしょうか。

実際の使用について、また検討が必要かと思います。

 丸山委員。

○丸山委員 丸山と申します。

 乳業協会の方にちょっとお聞きしたいのですけれども、先ほど海外の製品を見せていただいたのですが、海外では、粉ミルクと液状のミルクの市場に出回っている割合というのは大体どのぐらいなのか、もしわかれば教えていただけますか。それぞれの国によって違うとは思いますけれども。

○近藤課長補佐 それでは、事務局から御説明させていただきます。

各国の流通量については具体には把握してはおりませんけれども、流通の割合につきましては、容器包装メーカーのテトラパックという会社がございますが、こちらのコンパス2008というデータがございまして、ヨーロッパ及び北アメリカにおける乳幼児向けの乳全体における調製粉乳等の割合が85%。ですから、ざっとその残りを差し引けば、おおよそ15%程度ではないかということの試算は可能ではないかと考えております。

○丸山委員 ありがとうございます。

○五十君部会長 そのほかありますでしょうか。

松本委員。

○松本委員 備蓄食料品とか備蓄飲料水とかいう観点から見た場合に、例えば望ましい管理の方法とか、あるいは、例えば薬で言えば2年とか3年とかのものであれば、国のレベルではわかりませんけれども、それぞれ地域の団体であれば、備蓄していたものを無駄にしないように期限を十分余した状態で実際にそれを使い込んでいくというような形をとったりもするのですけれども、6カ月ということであると、こういった液体ミルクの場合になかなかそういったこともできにくい、使いにくいような状況にもありますが、国のほうで、こういう備蓄食料品、飲料水にとって望ましいような目安とかそういうのは何かあるのでしょうか。もしあれば教えてください。

○五十君部会長 事務局、対応できますでしょうか。

○基準審査課長 液体ミルクについては、日本にまだないこともありまして具体は持ち合わせておりませんし、また、政府全体で災害時に向けての備蓄なり準備ということをやっていますが、いろいろな食料、あるいは飲料水について各所で備蓄の備えをしているという中で、どのぐらいの賞味期限、消費期限のものをどのくらいのボリュームを維持して、そしてそれを、先生おっしゃるように、在庫をどんどん出していくことで無駄にしないという仕組みというのはそれなりのガイドラインとか工夫はあると思いますけれども、例えばこの乳の関係について、特にこの液状のものについてどのぐらいがほどよいかというのは、今、私どもとして手元にはございません。消費期限、賞味期限といった製品のコンセプトができ上がれば、それに応じた備蓄体制、あるいはそれを流通在庫としてどうやって活用するかといったことはあわせて考えていくことができようと思っております。

○松本委員 ありがとうございます。

○五十君部会長 そろそろ今後の議論に少し入ってきたかと思いますので、それでは、今後の方向性の議論に移りたいと思います。

 まず、事務局から御説明をお願いしたいと思います。

○事務局 それでは、事務局が用意した規格基準の方向性のイメージ図について御説明させていただきます。ページとしましては4ページ目に図を示しておりますので、こちらをご覧ください。資料1−1の4ページ目になります。

 まず、この図に関しては、これまで説明しました現行の乳調製粉乳、そして乳飲料の規格基準についてまとめたものになります。成分規格、製造基準、保存基準、大臣承認制度、容器包装、添加物と分けております。事務局としましては、この点線部として囲んだ部分を規格基準のイメージとして持っております。

あわせて5ページ目と並行して見ていただきたいと思いますが、まず、5ページ目に記載があるものについては、点線部を法令的な観点から抜粋したものを5ページ目の図に載せております。

 まず成分規格についてですが、こちらは乳飲料の常温保存可能品の成分規格として、細菌が一定の条件でのゼロを規定していること、そしてまた海外においても、米国のように、商業的無菌を達成することを製造要件としていることに鑑みますと、調製液状乳の成分規格としましては、一定条件で発育し得る微生物がゼロというのが適切であろうと考えております。

 また保存基準に関してですが、金属缶、そしてレトルトパウチのものでも製造できるように、レトルト殺菌という方法も認めたいと考えております。また、調製液状乳に関しては、乳幼児であることを踏まえますと、調製粉乳で採用しております原材料管理に関する大臣承認についても必要と考えております。

 続いて容器包装に関しては、液状製品であること、そしてまた長期保存性を確保するためにも、乳飲料の容器包装を採用することが望ましいと考えております。

 また添加物に関してですが、調製粉乳と同様の栄養素の添加が必要と考えられますので、現行の調製粉乳に使用できる添加物の使用基準を適用させる必要があると考えております。

 なお、この容器包装、そして添加物に関しましては、食品衛生分科会に器具・容器包装部会、そして添加物部会がございますので、専門家をそろえて、そちらで議論をしていただきたいと考えております。

 下に行きまして、必要な検討データ、そして情報ということで箇条書きにしております。まず、製品仕様、原材料や使用する添加物、そして製造工程、また使用する容器包装について求めたいと思っております。

 また、殺菌に関して、殺菌する前の状態でどれぐらいの細菌が想定され、かつ、それらを滅菌するにはどのぐらいの殺菌強度が必要かということも必要と考えております。

 栄養成分については、実際には消費者庁の基準の適合性の判断にはなろうかと思いますが、最終製品の栄養成分についても求めたいと思っております。

 成分規格は、細菌が一定期間、一定条件で発育し得る微生物がゼロということを考えておりますので、その製品試験の結果、また、平成21年の際に本部会で議論しました開封下の増殖データ、そのほかには、褐変、そして沈殿などの課題としても、先ほど乳業協会様より挙げられておりましたので、そのあたりの情報、また容器包装や添加物に関する安全性のデータというものを求めていきたいと考えております。

 そして、7番目の最後になりますが、今後の進め方ということで別添4をつけておりますので、別添4をご覧ください。

本日の本部会で議論がまとまりましたら、別添4のように進めていきたいと事務局としては考えております。先ほど申し上げた上述のデータの提出がなされ次第、規格基準案というものを事務局で作成しまして、また、本部会で審議として行いたいと考えております。その後は、食品安全委員会へ食品健康影響評価の諮問を行い、順次、規格基準、必要な手続を踏みたいと考えております。また、添加物、そして容器包装に関しては、それぞれの専門部会がございますので、そちらで検討していただきたいと考えております。

 また、パブリックコメント、WHO通報など、必要な日数であったり、また提出された意見に応じて期間が必要な場合も予想されますが、こちらは滞りなく進められるように事務局としても対応していきたいと考えております。

 事務局としての説明は以上になります。

○五十君部会長 ありがとうございました。

 乳児用の調製ミルクということになりますと、先ほどお話があったように、いろいろな栄養成分の添加等が行われるという状況にありまして、従来のLL牛乳とは少し違うところがあるということの内容の説明も少しあったかと思います。

 それでは、事務局の説明に関しまして御意見等がございましたらお願いしたいと思います。

 特にありませんでしょうか。

 私のほうから、先ほど説明いただきました資料1−1の5ページに現在の段階での御提案ということで御発表されていたと思いますが、こちらの成分規格としては、細菌数のところ、平板培養法で1ml当たりゼロと考えておられるということなのですが、一般的にコーデックス等々ではゼロというのを避ける傾向にあって、恐らく、この場合ですと非検出という表現のほうが適切ではないかと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか。

○基準審査課長 そのあたりは、これから具体的な規格基準案をつくる際にぜひ先生方からの御意見をいただいていきたいと思います。確かに、ゼロというか、これこれの試験法において認められないとか、陰性とか、きちんとした表現を整えるべきかと思いますし、国際整合の観点は重視していきたいと考えております。

○五十君部会長 ありがとうございます。ほかに委員の先生のほうから御質問、御意見等ございますでしょうか。

松田委員。

○松田委員 製造基準のところで、2行目の後半からただし書きのところですけれども、連続流動式の加熱殺菌云々というので具体的に記載されておりますけれども、もともとの参考1−8の大臣承認のほう、8ページ目、別紙3に「常温保存可能品の審査事項」というところがありまして、そこの4番目に「殺菌は」という項目が1つ。ここでは、「商業的無菌を得るのに十分な効力を有する温度及び時間」とあります。内容としてはこれを当てはめておられるという理解でよろしいでしょうか。

○近藤課長補佐 はい。その前提条件で考えております。この記載ぶりにつきましては、既に牛乳におきましても、LLというものの製法が決まっておりまして、その書きぶりを準用したものになっております。

○松田委員 ありがとうございます。

○五十君部会長 丸山委員。

○丸山委員 ちょっと教えていただきたいのですけれども、微生物基準のところでいろいろな菌の数は書かれてありますが、例えばブドウ球菌の毒素みたいなものというのは、加熱殺菌しても破壊されないわけです。以前、そういったものでの大規模な食中毒の事例というのがありましたが、そういった毒素に関する基準というのは、例えば海外とかではあるのでしょうか。その辺、もしわかれば教えていただければと思います。

○近藤課長補佐 資料1−1の別添3で各国規制の一覧表をつけてございますが、こちらでお示ししているとおり、乳児用、いわゆるInfant formulaと言われているものにつきましては、こちらに掲げられているものが基本となっております。

 ですので、特段の目的を持って設定するケースもあろうかとは思いますけれども、現状、私どもが確認する範囲におきましては、そのようなものは、Infant formulaに関してはないということでございます。むしろこれは製造工程中の管理が重要でございまして、その製造工程での管理を前提条件とした基準ということになりますから、工程管理の中で考えるべきではないかと考えております。

○五十君部会長 よろしいでしょうか。

 ほかに御質問等ございますでしょうか。

 基本的に新たに基準ということになりますと、国際整合性ということが非常に重要になってくるかと思いますが、そのあたりにつきまして何か事務局のほうからコメントございますでしょうか。

○基準審査課長 国際整合につきましては、特に乳につきまして、この液体ミルクだけではなくて、どうやって製造管理、工程管理、ないしは最終製品の規格とかを置いていくのがよりいいかというようなことは、乳全体で考えてはおります。液体ミルクも含め、そういったところで国際整合については考えていきたいと思いますが、まず、今回一番早く液体ミルクの規格基準を設定するということを考える場合には、現在のこの乳飲料ないしは粉ミルクの規格を最大限に、そこで得られている知見も活用しながら、その規格基準の置き方を使って液体ミルクの規格基準をつくってはどうかなと現時点では考えております。

○五十君部会長 ありがとうございました。国際整合性につきましては今のような方針で検討されるということだと思います。ほかに御質問はありますでしょうか。

 よろしいでしょうか。

 それでは、一通り御意見をいただきましたので、本件につきましては、資料1の5ページ目の規格基準のイメージ及び必要なデータを共通の認識としながら、データが提出された後、具体的な規格基準案を本部会で審議することとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○五十君部会長 特に方向性につきまして異論がないようですので、そのように進めさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

それでは、事務局においてその方針で進めていただきたいと思います。

それでは、その他の常温保存可能品、LL牛乳の大臣承認審査事項の見直しについての事務局からの報告をお願いしたいと思います。

○監視安全課長 監視安全課の道野です。よろしくお願いいたします。

 資料2に基づいて御報告いたします。先ほどから出ています一般の、今もう既に流通が認められているLL牛乳に代表される常温保存品の原料乳の要件について緩和要望が出ておりまして、それにつきましての対応ということで御報告させていただきます。

 資料2の「経緯」のところでございますけれども、液体ミルクでおおむね説明がありましたので簡略に説明させていただきますが、参考資料2−1の8ページに「常温保存可能品の審査事項」がございます。常温保存可能品で製造・販売しようとする場合には厚生労働大臣に個別に承認を受けるわけでございますけれども、その際の技術的な審査事項というのがございます。今回御報告いたしますのは、この中で最初のところの原料乳の要件ということについてであります。

 資料2に戻りまして、ちょうど中盤でございますけれども、内閣府の規制改革ホットラインを通じて、「常温保存可能品の審査事項の中には、今の酪農家、乳業メーカーの状況にそぐわないものがあり、中でも、『搾乳から処理施設における受乳までの時間が48時間以内』という条件については、以下の点から見直しの必要性がある」という指摘がありました。現在の生乳の流通は、各酪農家が搾乳した生乳が農協のクーラーステーションで合乳され、乳業メーカーに運ばれているが、乳業メーカーが個々の酪農家の搾乳日を把握することは困難。現在はバルククーラーの冷却、品質保持の機能が向上しており、時代に合わないという指摘であります。

 恐縮ですけれども、2ページほどめくっていただいて、資料2の4ページの上に絵が書いてありますのでご覧いただくと、酪農家で搾乳された生乳が乳処理工場に搬入されて、牛乳・乳製品と包装されて出荷されていくわけです。この中で原料乳が集乳車で酪農家から集められて、ダイレクトで乳処理工場に行くもの、それから、クーラーステーションを通じて運ばれるものもある。当然、搾り立ての生乳というのは温度が高いですから、これを素早く冷却することによって、衛生水準、それから品質の水準を確保するということが重要になってきます。それ以降も、そういった温度管理ということが、乳処理工場に運び込まれるまでの間で管理の非常に重要なポイントになります。

こういったことを前提にいたしまして、政府の規制改革実施計画におきまして、酪農家で搾乳された生乳の衛生的取り扱い、バルククーラーの冷却、品質保持機能の向上を踏まえると、常温保存可能品の原料乳を48時間以内とする規定は流通現場の状況にそぐわないことから、48時間以上経過した生乳について、衛生状況を確保するための常温保存可能品の審査事項の見直しを検討することが決定されたという経緯がございます。これは1ページの一番下の段のところでございます。

 1枚めくっていただきまして、2の「常温保存可能品について」でございますけれども、先ほどの議題1のところで議論がありましたように、2行目にあるような、牛乳以下の乳飲料までの乳・乳製品についてと、基本的には連続流動式加熱殺菌や無殺菌充填というもので商業的無菌を得るということで製造されるわけですが、それの成分規格というのが常温保存可能品の成分規格と書いて、○印で、牛乳以下、それから乳飲料とそれぞれ定められておるわけであります。

 高温の加熱がされるということと長期間流通するということで、品質と衛生の水準というのはかなり高いものを確保しなければならない規定になってございます。

 次の段落、真ん中から下のほうです。常温保存可能品の審査事項においては、上記規格基準を満たすために必要と考えられる原料乳や製造に係る衛生管理について規定しているという中で、こうした原料乳の要件というものが定められています。先ほど御紹介しました受乳までの時間が48時間以内というもの以外に、速やかに冷却する。それから、処理施設における受乳までの間冷蔵が必要、それからあと細菌数、これは顕微鏡でカウントするわけですけれども、30/ml以下というような規定があります。

 原料乳にかかわらず、通常の生乳の成分規格というのは以下のような数字になっていまして、常温保存可能品の原料乳について厳しい要件がかけられています。

 次に、3番「常温保存可能品の原料乳の搬入時間に係る規定の背景」ということで、この常温保存可能品が実際にこういった審査事項が定められたと申しますか、もともとLL牛乳がつくられるようになったのが昭和60年ごろで、このころに比べると、各酪農家でのバルククーラーの設置の状況だとか、そのバルククーラーの能力が非常に上がってきている。こういった原料乳の温度管理の状況が随分変わってきているということがあります。

 3ページの中ほどのところでありますけれども、昭和60年代当時におきましては約1割程度の生乳が30/mlを超える細菌数であったとされております。また、バルククーラーの普及につきましても、昭和61年、バルククーラーを個人で保有する酪農家は約5万戸、全国の酪農家が7万9,000戸ということで、共同で使用するということで冷却までに時間がかかるということがございました。

 常温保存可能品の審査事項の制定時は、原料乳の搬入時間を48時間以内とすることで原料乳の品質の劣化を防ぐ必要があったということが考えられます。

 4番目の現状の生乳の集乳体制、衛生管理の概況ということで、次の4ページの上段のほうから申し上げますと、現行は、酪農家における衛生管理ということで、バルククーラー、集乳車、それからクーラーステーション、60年代以降はこのクーラーステーションの設置というのが進みまして、長く集乳車で搬送するということをしなくてもよくなってきたというように、全体の生乳の品質改善につながってきております。

 そういったことで、乳処理施設での最終的に搬入される生乳の温度管理というところにおきましても、搾乳後の生乳が速やかに10℃以下に冷却したもの、また10℃以下のものを受け入れるということで、乳処理工場に搬入される生乳の温度管理、それから品質の管理というものがかなり進んできたということがございます。

実際にデータはどうなのかというのが5ページの5番目でありますけれども、酪農家段階での生乳の品質ということで、平成25年度の報告によりますと、バルククーラーで貯乳されている生乳について、その98.8%が細菌数30万以下という状況になっております。60年ごろの1割は30万以上というのに比べるとかなり改善されてきたということが言えると思います。

そういった現状を前提といたしまして、「輸送・保管状態の生乳の品質」という部分について御説明したいと思います。乳業団体から提供いただいた資料・データに基づいてここから検討していったということで、(参考2−11)の43ページをご覧ください。このデータは、搾乳後の原料乳につきましてと保存温度を3℃、5℃、7℃とそれぞれ分けまして、24時間後、48時間後、72時間後、96時間後とそれぞれの細菌数の動きを見ていったという試験でございます。

いずれの温度帯でも、48時間保存された場合には、LL牛乳の基準である細菌数30万というのは超えないということなのですが、5℃、7℃ということになってくると、48時間ではクリアーできても、72時間後には30万を超える検体が確認されているという状況にあります。

また、実際の総菌数だけではなくて、一般生菌数、低温菌数というものも測定されているわけでありますけれども、保存時間が延びるごとに低温菌数もふえてくるわけでございます。5℃、7℃という温度帯のほうがふえ方がかなり大きいということになります。3℃以下の保存であれば低温細菌の増殖の抑制ということではかなり効果があるということでありました。

資料の5ページから6ページにかけてでございます。「その他の国内の調査・研究」というのも確認いたしましたところ、イの(ア)のところですが、2〜3℃の貯乳では、4〜5℃の貯乳に比べて、対数増殖期への移行時間及び世代時間の両時間を延長させるために有効性があるということであります。生乳を長時間輸送するなどの場合には3℃以下で貯乳することが望ましいということが他の文献でも考察されているということであります。6ページの下の「結論」というところに参ります。こうした現行の生乳の集乳体制、その衛生状態を踏まえると、常温保存可能品の審査事項に従って、原料乳の乳処理施設までの搬入時間を今の48時間以内と限定するという必要性は薄れてきているのではないかということであります。

しかしながら、搾乳後48時間を超えて長時間経過した生乳については、10℃以下の保存下でも細菌数が増加するということが明らかになっています。また、低温冷蔵下において細菌の増加抑制は、低温殺菌も含めて、より低温で保存することが効果的ということで、先ほどのデータや他の文献を見ましても、3℃以下で生乳を保存できれば、7296時間までは細菌数の増加や品質の劣化というのは抑制できると考えられました。

ただし、ここにありますように、一般社団法人日本乳業協会から御意見をいただいています。この考え方については既に乳業協会以外の国内の業界団体からも御意見を伺ったところですが、その中で乳業協会から御意見をいただきまして、ただ、乳業メーカーでは、生産、保管時のバルククーラー、クーラーステーションでの原料乳の温度に関して調査が確認されていない。これは出荷団体のほうで確認されているケースもあるかとは思いますけれども、乳業メーカーサイドのほうでなかなかそこまではしていないという意味であります。また、3℃以下という基準の具体的な運用の仕方が示されていないと。96時間経過時の細菌数についても調査確認がされていない。そういった現場でのバリエーションというのはかなりあるのではないかという御懸念であります。そのため、実効性が確保されるように検証の事前の実施についてもあわせてルールとして置いておく必要があるのではないかというような御意見をいただきました。

そういったことで、常温保存可能品の原料乳につきまして、引き続き、原則としてはこれまでの基準どおり、搾乳から処理施設における受乳までの時間が48時間以内のものということでありますけれども、もう一つの選択肢として、原料乳を3℃以下に管理し、搾乳から処理施設における受乳までの時間が96時間以内であること。ただし、事前に各段階での温度管理について検証することという代替的な管理基準を新たに設けるということで対応したいと考えております。

ちなみに、常温保存可能品の商品をとっている乳処理工場の多くが総合衛生管理製造過程、HACCPの承認をとっているので、そういった意味で、こういった温度管理、それから検証ということについては十分ノウハウもあると考えていますので、そういった条件で対応したいと考えております。

「今後の予定」でございますけれども、この常温保存可能品の審査事項について、7ページの下段の表のとおり、今、御説明申し上げた内容をもちまして改正いたしたいと考えております。

以上でございます。

○五十君部会長 ありがとうございました。

生乳の現状に合わせた管理体制の変更・追加ということで御提案があったかと思います。御意見等ございますでしょうか。

 よろしいでしょうか。

 それでは、特に御意見がないよいですので、事務局において通知の改正に向けた作業を進めていただくことでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○五十君部会長 それでは、一応きょう予定しておりました議事及び報告については以上ということになります。

 次回の予定につきまして、事務局より御説明をお願いいたしたいと思います。

○近藤課長補佐 本部会の次回の日程につきましては、御審議をいただく項目がまとまり次第、改めて調整をさせていただきます。

 また、冒頭にも御案内いたしましたが、必要事項連絡票につきましては、事務局のほうで回収いたしますので、そのままでお願いいたします。

 以上でございます。

○五十君部会長 それでは、以上をもちまして本日の部会を終了いたしたいと思います。長時間の御議論、ありがとうございました。本日は、プレミアムフライデーでございますので、プレミアムフライデーを十分に楽しんでいただければと思います。以上で終わります。


(了)
医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部基準審査課乳肉水産基準係: 03-5253-1111 (内線2488, 2489)

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