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2017年2月1日 第9回新たな社会的養育の在り方に関する検討会

雇用均等・児童家庭局家庭福祉課

○日時

平成29年2月1日(水)13:00〜17:00


○場所

中央合同庁舎第4号館 1208特別会議室(12階)


○出席者

構成員

奥山座長 松本座長代理 相澤構成員 井上構成員 加賀美構成員
上鹿渡構成員 塩田構成員 伊達構成員 西澤構成員 林構成員
藤林構成員 山縣構成員

構成員

吉田雇用均等・児童家庭局長 山本内閣官房内閣審議官 川又総務課長
川鍋家庭福祉課長 竹内虐待防止対策推進室長

○議題

(1)各検討会・ワーキンググループの開催状況等及び法改正後の進捗状況の報告について
(2)在宅支援に関する議論
(3)児童家庭支援センターに関する議論
(4)その他

○議事

○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第9回「新たな社会的養育の在り方に関する検討会」を開催させていただきます。

 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきましてまことにありがとうございます。

 本日は、全員御出席いただいております。

 まず資料の確認をさせていただきます。配付資料につきましては右上に番号を付してございますけれども、資料については1〜7、参考資料については1〜2となっております。

 資料1が検討会・ワーキングの開催状況の資料。

 資料2が法改正後の進捗の資料。

 資料3が藤林先生、相澤先生、林先生から御提出いただいた資料。

 資料4が全体図。

 資料5が成果として提示すべき事項。

 資料6が議論のポイント。

 資料7が3条の2の解釈に基づく社会的養護について、御意見をいただいた部分を反映したものでございます。

 参考資料1が本日、御議論いただきます児童家庭支援センターに関する資料をつけさせていただいています。

 参考資料2が前回までの主な御発言を事務局で抜粋したものでございます。

 資料については以上でございます。資料の欠落等がございましたら事務局までお申しつけください。大丈夫でしょうか。

 それでは、これより先の議事は奥山座長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 では早速、議事に入っていきたいと思います。

 本日でございますけれども、並行して行われております検討会・ワーキンググループの状況、そして法改正後の進捗状況について事務局から御報告を受けまして、その後、前回までずっと議論してまいりました改正児童福祉法第3条の2の解釈に関して少し修正が加わりましたので、それを見ていただき、そして今日のメインの議題ですけれども、前回、在宅支援のお話が少し途中になっておりますので、そこの議論を引き続き行うことと、在宅支援とも非常に関係が深いということで、児童家庭支援センターについて御議論いただきたいと思っております。

 では、まず1つ目の議事に関しまして、事務局から御説明をよろしくお願いいたします。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 資料1をごらんください。検討会・ワーキンググループの開催状況についての資料でございます。左から2番目の司法関与及び特別養子縁組制度の利用促進の在り方に関する検討会でございますけれども、1枚おめくりいただくと前回、1月13日以降に開催したものが書いてございます。

 司法関与の検討会につきましては、1月16日に第10回を開催しておりまして、司法関与について本日お配りした資料に別添としておつけしておりますけれども、これまでの議論の整理という形で取りまとめが行われております。この司法関与につきましては、今後は検討会での議論を踏まえまして、今国会への法案の提出に向けて、関係省庁とも協議しながら具体的な制度設計について検討を進めることにしております。

 特別養子縁組につきましては、16日は養子縁組成立後の支援の実態について関係者のヒアリングということで、社会福祉法人子どもの虐待防止センターの方に来ていただき、ヒアリングをしたということでございます。その後、個別の論点ごとの意見交換が行われました。

 その次の1月30日に第11回を開催しておりまして、特別養子縁組につきまして、今度は養子縁組当事者の方、養親の方、養子であるお子さんに来ていただきまして、ヒアリングを行ったということでございます。その後、引き続き個別の論点ごとの意見交換を行っております。

 第12回は2月13日に開催予定にしておりまして、特別養子縁組について引き続き御議論をお願いする予定にしております。

 その隣の子ども家庭福祉人材の専門性確保ワーキンググループでございます。本日午前中に第5回を開催しておりまして、児童相談所の体制強化ということで中核市、特別区における設置の支援ですとか、要保護児童の通告のあり方、児童相談所の業務のあり方等について御議論をいただきました。次回は3月中に開催予定ということで、引き続き本日午前中に御議論いただいた課題について検討を深めていく予定にしております。

 一番右の市区町村の支援業務のあり方に関する検討ワーキンググループでございます。前回、1月13日以降開催されておりませんけれども、次回はあした2月2日、14時からの開催予定としておりまして、引き続き市区町村における在宅支援等の強化を図るための支援方策のガイドラインの素案のたたき台等につきまして、御議論をいただく予定としてございます。

 あわせて資料2を簡単に触れさせていただきます。法改正後の進捗状況の資料でございます。余り大きな変更はございません。3点、修正をしておりまして、前回からワーキンググループで研修ですとか、先ほどの司法関与の取りまとめが行われましたので、その部分の修正をしております。あと、要対協の設置状況の調査を行いますので、それらの記述を少し修正しているということでございます。


○竹内虐待防止対策推進室長
 司法関与の検討会について、若干補足して御説明させていただきます。

 今、事務局の田野から概略を御説明いたしましたけれども、児童虐待対応における司法関与及び特別養子縁組制度の利用促進の在り方に関する検討会につきましては、昨年7月から検討会を開催し、司法関与のあり方について議論を進めてきたところでございます。1212日に開催されました第8回の検討会における構成員の皆様の御意見を踏まえまして、吉田座長とも御相談をさせていただき、これまでの議論の整理という形で取りまとめをさせていただきました。

 この議論の整理でございますけれども、検討会として一定の方向性を決め打ちするという性格のものではございませんで、検討会におけるさまざまな御意見を検討事項ごとに整理をさせていただいたものでございます。

 厚生労働省といたしましては、この議論の整理や検討会での司法関与に関する議論の内容も踏まえまして、現在、法制的、実務的に具体的な制度のあり方について通常国会への法案提出に向けて政府部内で鋭意調整、検討を進めさせていただいているところでございます。

 御報告は以上でございます。


○奥山座長 ありがとうございます。

 どなたか御質問ございますでしょうか。今、司法関与の在り方に関する検討会で議論の整理がなされたとのことでした。これは一時保護と治療命令に関してが主ということなのですけれども、いかがでしょうか。余り内容を読んでいる時間がないということもあるかもしれないのですが、非常に漠然としていて、内容を読んでも何が起きるのかが全くわからないというような状況になっているように思います。以前よりこの検討会でも申し上げてきましたし、前の専門委員会でも挙がっていたのは、一時保護という急に家庭から分離されること自体が子どもの権利に関する問題であって、子どものよりよい権利擁護という立場から考えれば、行政だけではなく司法が関与する必要があるのではないかということが根底にあります。

 ですので今回、法律がどのような形でできるのか、前回までは2カ月とかいろいろなことが言われておりましたけれども、そういう法律の内容が本当に子どもの権利擁護に役に立っているかどうか、法律ができた後もぜひ検証を続け、そして、よりよい権利擁護につながるような努力を是非していただきたいと思います。もう一つの治療命令に関しましては、実は前もこの会でちょっとだけお話をさせていただきましたが、虐待防止法の16年改正で、28条の2年間の制限ということを規定した。それは本来はパーマネンシーを考えて、2年間の家族や親への2年間の集中的介入で家庭復帰の可能性を決めるということを考えたわけですけれども、使い勝手が悪かったために、あるいは全体がうまく考えられていなかったために、正直申しまして、それで子どものパーマネンシーが保障されたかというと、その方向に進んでいないというのが現状だと思います。

 ですので、ぜひ児童相談所がこれを使ってうまくできるという使い勝手のいいものにしないと有効性がないのではないかと思いますので、是非その点を御配慮いただければと思いますが、ほかに皆さんのほうから御意見はありませんでしょうか。よろしいでしょうか。

 では、ほかの議論に入っていきたいと思います。また、これに関しまして御意見、御質問があるときには事務局まで御連絡いただければと思います。

 では、先に進めさせていただきます。私の資料の提出が遅くなったということもありまして、資料の順番が違っていて申しわけないのですけれども、資料7をごらんいただきたいと思います。

 前回まで行ってきました3条の2に関してなのですが、ソーシャルワークに関する記載を塩田先生につくっていただくようにお願いをさせていただきました。塩田先生から文面をおつくりいただきまして、それを一緒に検討して、3ページのところですけれども、できる限り良好な家庭的環境に関しては、「ソーシャルワーク組織として子どもと家庭を支援する機能として、以下の機能も求められている。なお、そのためにはグループ媒体としてソーシャルワークを展開する実践の場としての機能を持つための個別化の視点、人材育成とソーシャルワークスーパービジョンのシステム化が必要となる」という書き方でまとめ、機能に関する各論の一番上に福祉専門職間及び他の専門職と協働して子どもと家庭を支援する機能という形で入れさせていただいております。

 また、幾つか前回の御議論あるいはいろいろなコミュニケーションの中で、2つほど修正をさせていただいております。

 まず1ページ目ですけれども、3条の2の対象がどこまでを入れるかということを考えたときに、実はある方にも指摘されたのですが、国連の代替的養育に関する指針の対象に関しては、特別養子縁組や養子縁組は家庭ということになるので、代替的養育に含まれないということを私も意識していなかった部分があります。ですので一番下に入れていた文章、代替的養育環境に関する提言というのは少しおかしなことになりますので、ここは省かせていただきたいと思います。

 対象としては、お子さんが家庭で養育することができないときに、かわりとなる環境となりますので、当然一時保護から長期的な養育環境まで含まれることになります。今回3条の2に関しまして厚生労働省でお出ししています通知でいきますと、家庭というのは実父母家庭もしくは親族のもとにいるということになっておりまして、特別養子縁組、養子縁組がある意味、代替といいますか、「家庭と同様の養育環境」に当たるということになりますので、そういう長期的なものまで含まれるということをここに書かせていただいております。

 それから、3ページですけれども、現状では最大で地域小規模施設というような書き方をしたのですが、地域小規模施設の子ども数というものが6人だったり8人だったりということがあるという話も出ました。やはりここはきちんと6人ということを明記したほうがいいと考えて明記しました。また、前回、西澤構成員からも単独での養育というのは非常に難しいということも出ておりましたので、少なくとも子どもがいる時間帯においては複数の養育者で対応できることということを原則にしないといけないと考えて、このように書かせていただきました。

 対象について考えてみると、一時保護のイメージがが抜けていたなと思ったのと、少し先になるかもしれませんけれども、これから一時保護のことを議論していかなければならないので、一時保護の議論が終わった段階で4ページのところに一時保護について少し書き加える項をつくっておいたほうがいいと考えて、入れさせていただいております。

 以上が説明ですけれども、どなたか御質問ございますでしょうか。


○相澤構成員
 子どものいる時間はというのは、夜もずっと子どもはいるのですけれども、これは要するに子どもと対応している時間という意味ですか。


○奥山座長
 夜も入るつもりでした。


○相澤構成員
 夜も全部入っているということですね。


○奥山座長
 夜、何かが起きたときに1人しかいないというのは、一番危ないことだと思います。


○西澤構成員
 私の意見を採用していただいてありがとうございます。

 一時保護所のことなのですが、一時保護所は基本的に養護施設に準じた配置が行われているので、こちらの本体の議論がしっかり煮詰まれば、一時保護所もそれに準ずるのだろうなと現状からは想像できます。ただし、問題は専門性が全然担保されていないので、例えば某Y県の児童相談所の一時保護所では、ほとんどがパートタイマーで保育士の資格はあるけれど、子ども家庭福祉については全く知識のない職員が大半という状況です。さらに、一時保護所を児童相談所がコントロールできておらず、専門性がかけるという点が大きな問題です。議論ではそこのあたりをしっかり詰めていただきたいと思います。


○奥山座長
 その配置基準だけではなくて、家庭同様の環境ということ。


○西澤構成員
 現行制度では、「準ずる規定」になっているので、本体である施設に関してしっかり議論できれば、一時保護所にも当然波及するだろうと期待していますということです。


○奥山座長
 その一時保護はいずれ検討しなければいけないのですけれども、そのときにぜひ「準じる」でいいのかということに関しても議論していただければと思います。

 ほかにいかがでしょうか。藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 そうすると、この4ページの「III.一時保護所に関して」は「一時保護に関して」なのかなと思うのですけれども。


○奥山座長
 わかりました。「所」を抜いておきましょう。

 ほかにいかがでしょうか。林先生、どうぞ。


○林構成員
 特に修正ということではないのですけれども、まず最初の修正の1ページの赤字のところなのですが、「家庭における養育環境と同様の環境もしくはできる限り良好な家庭的環境でなければならない。養育環境には一時保護から養子縁組まで含まれる」という記載を、誤解がないように「家庭における養育環境と同様の養育環境には養子縁組も含まれる。また、できる限り良好な家庭的環境でなければならない養育環境には一時保護も含まれる」というような表記のほうが、正確かなと思った点が1点目です。


○奥山座長
 ということは、一時保護は家庭における養育環境と同様の養育環境でなくていいということですか。


○林構成員
 なるほど。その辺が私自身の認識は、そこは明確でなかったもので。


○奥山座長
 つまり一時保護をできるだけ例えば里親さんへの委託とか、そういうことを考えていくこともあるので。


○林構成員
 なるほど、承知しました。

 もう一点は、3ページの一番最後の3)の赤字のところ、ソーシャルワーク組織として子どもと家庭を支援する機能として、ちょっと日本語として問題があるように思います。


○加賀美構成員
 「支援する機能も以下のように」まで言ってしまっていいですか。機能として以下というものを取ってしまって、機能も以下のように求められる。


○林構成員
 そうですね。私としては「ソーシャルワーク組織として」というのはあえて必要ないかなと思って、子どもと家庭を支援する機能として、以下のソーシャルワーク機能が求められるとか、その辺は御検討ください。


○西澤構成員
 これは多分、ソーシャルワーク組織というのはすごく重要な言葉として入れられたと思うので、例えばそれを入れかえて、子どもと家庭を支援するソーシャルワーク組織として以下の機能も求められるとしたら、重複とかは避けられて、重要な言葉は残ってということになりませんか。


○林構成員
 だからあえてグループを媒体としてという集団養護を彷彿させるようなニュアンス、ここは大事なのかもしれないですけれども、でも次のところで個別化の視点と書かれているので、あえて集団の力を使うということを記載しなくてもいいのかなと思いました。これは意見ということで。

 もう一点なのですけれども、今さらという感じなのですが、2ページの2の要するに家庭養護が望ましくない子どもという対象として1から3があるのですけれども、やはり1、2というものを記載することで、ここに集約されて施設養護が正当化される可能性もあるかなとか、あるいはこれは支援体制の問題であるよなという意見もあったかと思います。だから1、2というのは削除したほうがいいと私自身は思います。

 3に関しては、ただし、その場合は一時的おおむね3年以内というのは、一時的がおおむね3年というのは、ちょっと私自身の認識からするとかなり齟齬があるように感じます。一時的を短期的という表現に変えて、おおむね2年というぐらいが限度かなという印象を受けました。

 以上です。


○奥山座長
 そうすると、家庭における養育環境と同様の養育環境で養育することが適当でない場合というのは、適当な養育環境が提供できない場合だけだということですか。


○林構成員
 そういう認識を共有する必要があるのではないか。

 もう一点あるのですけれども、ここを深めたほうがいいですか。


○西澤構成員
 大事なポイントですね。


○奥山座長
 先に議論をしてもいいですか。では、これを入れるか入れないかということになると、要するに提供できる適当な養育環境がないからできるだけ良好な養育環境にということだけになってしまうということですね。


○林構成員
 すみません、私も揺らいでいます。マル1、マル2の書き方を、要するに例えばマル2なんかは子どもの抵抗感が強いというのは、やはり施設入所が長期化する中で、子ども自身の抵抗感が強くなるというのは当然のことだと思いますし、マル1、マル2は当然あらゆるものがこれで正当化されることも考えられるかと思います。


○奥山座長
 西澤先生、どうぞ。


○西澤構成員
 林先生のおっしゃることは非常によくわかりますが、一方で国際的な状況を見ていても、例えば大陸ヨーロッパでは、一旦里親養育に傾いて、その後、不調による里親委託解除が急増し、その反動で施設養育が見直されて、という揺り戻しが起こっている国もあります。それが全てではないですけれども、もちろんおっしゃるように例えば養育者側の問題でケアできないという部分ももちろんありますが、一方で、例えばアタッチメント障害がひどくて、それにいろいろな行為障害との合併症があるという子どもたちはケアが非常に難しい。また、性虐待を受けた子どもたちで、非常に精神的な症状や行動化が激しい子どもは、里親家庭ではどうしても抱えられない。どういう文言に落とすかは今すぐには浮かびませんけれども、例えば症状化や行動化が激しく、かつ、現状の里親養育システムではケアできないとか、現状で里親家庭での養育を継続することが子どもにとってよくないといったような表現に変えて、この一文の乱用を防止するような、しっかりした縛りをつけるということではどうかなと思うのです。

 2番目は私も要らないのかなと思います。家庭養育に抵抗感が強いというのは、長期の施設養育の結果であることが結構多いので、この表現では今までの我々の失敗を子どもの責任にするというか、子どもに帰属させるみたいなことにならないかなと思います。これも個人的意見です。


○奥山座長
 相澤先生、どうぞ。


○相澤構成員
 ですからこれは養育することが適当でない場合ではなくて、子どもの視点から立って、むしろできる限り良好な家庭環境のほうが望ましい場合とか、そういう書きぶりのほうがいいのかなと。要するに里親で養育するよりも枠組みのある一定のところで、例えば児童自立支援施設みたいなところで養育するほうが、子どもの最善の利益を考えたときに有効だという場合というように。


○奥山座長
 申しわけありません。ただ、これは法律文言を引用しているので、適当でない場合というのが法律上、入っているので。


○山縣構成
 今の座長の説明で私は理解しようとしているのですけれども、それでもなおかつ法律は「または」で「困難であり」と「適当でない場合」は別要件なのです。これは今、「適当でない場合」の中に困難を入れてしまっているわけです。だから法律どおりに2番の見出しを変えるか、「困難な場合」と「適当でない場合」を明確に分けるか、どちらかにしたほうがいいのではないか。


○奥山座長
 それは家庭において養育することが困難であり、または適当でない場合ですね。家庭における養育環境と同様に継続的に養育され・・・。


○山縣構成員
 後半のほうをとっているということですか。


○奥山座長
 そうです。


○山縣構成員
 わかりました。では、その中に困難を入れたという理解でいいですね。もう一回、困難が入り込んだということですね。


○奥山座長
 「適当でない場合」だと思います。「困難」とどこに書いてありましたか。「適当でない場合」とはどういう場合かという解釈として、こういう困難がある場合ということで書いたのですけれども・・・。確かに林先生がおっしゃるのはそのとおりなのですが、努力してもなかなかそういうケアでは難しい場合ということ、つまり、相当頑張っても無理な場合ということを入れたほうが良いかもしれないと思います。また、マル2はイメージとしてはかなり年長のお子さんで、例えば中学の終わりぐらいで家庭といろいろないさかいがあって、ほかの家庭に行くのは嫌だというときにどうするのかということがあったのではなかったかと思うのですが。


○藤林構成員
 それについていいですか。今、それを言おうと思っていたのですけれども、マル2の私のイメージは、現在、施設入所している子どもではなくて、在宅の中学生、高校生、10代後半の子どもを児童相談所が保護した時に彼らはこう言うのです、「家庭とか家族というものはこりごりだ」、そこでいろいろなつらい体験をしてきた子どもが、「今さら里親家庭には行きたくない」という子どもさんというのはまれならず経験していますので、そういう場合を私はマル2は想定しているかなと思います。


○奥山座長
 いかがでしょうか。


○塩田構成員
 私はこのマル2は、里親に一度委託された後の不調で施設に受け入れる子どもたちがよくこのセリフ「もう家庭的な環境にいるのが嫌だ」と言って施設養育を求めてくることもイメージしていたのです。ノルウェーでも養子縁組とか里親宅に行って不調で来る子たちが施設で生活したいと申し出るケースがあるというのを聞いたことがあるのです。


○奥山座長
 その場合はどう考えればいいですか。里親不調の場合には、何が何でも説得して里親に措置すべきなのか、それとも一定期間家庭以外の養育を選択できるようにすべきか。


○松本座長代理
 これは本人の選択権というか、そういう観点から整理を一旦、かなりここの文言は整理しておく必要もあるかなという気がします。こちらが望ましいということと、具体的にどのような資源があるかというときに、本人の意思をどういうふうに尊重されるかということももう一方で必要だと思いますので、この書き方がいいのかどうかは別にして、本人がその場でどういう選択なり意思表示をするかということは尊重するという観点は必要かと考えています。


○西澤構成員
 ちょっと反対のことを言ってしまいましたが、皆さんの議論を聞いていると2は残す。何らかの形で残す。抵抗感が強いとするのか、拒否する場合とするのかあると思うのですけれども、それは残していいと思うので、私は林先生を裏切ります。


○林構成員
 だから例示を含めて記載を考えるということで。


○奥山座長
 そうですね。記載方法をもう少し考えたほうがいいですね。ありがとうございます。


○林構成員
 もう一点なのですけれども、同じページの2)のマル5ですが、生活の柔軟性というところで、有機的でという表現がわかりにくいかなということと、これは養育指針では規則や日課、役割、当番に縛られない柔軟な生活という表現がされていたかと思います。するとこの例示が子どもの病気に柔軟に対応できるなどと少し何を意味されているのかわからなかったもので、ここをお聞きしたいということと、例示をもしも違う場合、変えていただくということです。


○奥山座長
 ありがとうございます。これは例示として例えば規則にそれこそ縛られているのがいいのではなくて、何かが起きても柔軟に対応できないような形ではないということなのですけれども、今おっしゃったような書き方のほうがわかりいいかもしれないですね。規則や日課に縛られない。ただ、どこかにそれは別途書いてあったような気もしますが・・・。書いていないですかね。それをそのように変えておいたほうがわかりいいですね。よろしいでしょうか。ほかの御意見ありますでしょうか。


○伊達構成員
 2ページの2のところのマル2の扱いですけれども、私の認識では、これは年齢的に分かれるということで、例えば10歳以前と10歳以後あるいは12歳以前と12歳以後という分け方の中で整理していくべき問題かなと思います。

 もう一つ、どうしても何か脱施設化の問題が大きくあるものですから、そちらのほうに引っ張られるような感じがするのですけれども、むしろいろいろな虐待問題についての事件や事故の処理をめぐって起こっている混乱を経験したり見ていたりすると、例えば今、林先生がおっしゃられたように柔軟な生活を施設でも、あるいはファミリーホームでもやろうとしても、むしろそこら辺のマニュアルがきちんと起きる時間から寝る時間までどういうふうに運営管理されていたかということのほうが求められて、そういうことが本当に議論されていないというか、そういうことに対する価値を認められていないような運用が強くなっていることについて、少し警戒をしていったほうがむしろいいのではないかと思います。だからそこら辺のことはきちんと押さえながらやっていくべきだろう。

 要するに今、困っているのは、子どもたちのいる場所がなくなってしまって、消極的な意味で施設が使われているということであれば、それは不幸だと思うので、そこら辺のことを考えてもう少し整理をすべきだろうと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 そういう意味でも、先ほど相澤先生から話があったように、適当でない場合ではなくて、こちらのほうがいい場合というものが何か考えられるのだとしたら、入れたいとは思うのですけれども、いかがでしょうか。


○伊達構成員
 たしか1980年あたりだったと思いますけれども、イギリスのほうでいろいろな見直しが起こってきたときに、施設がどう使えるかということでポジティブチョイスという考え方を流れとしてつくり出したように思うのです。要するに大きな子どもにとっては、あるいは何回も措置変更した子どもにとっては、施設養育ということの内容も含めてポジティブチョイスということの中から考え直して、それを体系化していったほうがいいのではないかという流れがあったように思うのです。そういうものはきちんと踏まえるべきだろうと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 ほかに何か。先ほどの塩田先生の里親不調という場合も、ある程度施設での回復ということも含めて考えるということですか。わかりました。

 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 言わずもがなですけれども、里親不調になったケースが必ず施設ケアということではなくて、里親不調になった子どもさんの中には、もう一回里親ケアの中で家庭、家族のあり方を学ぶということもあるわけですから、そこは誤解のないようにコメントさせていただきました。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 ということで、ここの部分は少し皆さんの御意見を。

 上鹿渡先生、どうぞ。


○上鹿渡構成員
 今、お話に出ていたところで言うと、3ページの2のできる限り良好な家庭的環境というところに、「家庭における養育環境と同様の養育環境では、与えることのできない機能を有する環境」と書かれていますが、この書き方がすごく大事だなと思います。

 それと、2ページで先ほど林先生が指摘してくださったところで、マル3の一時的ではなく短期的であり、おおむね3年ではなく2年以内というのがいいのではないかという御意見に関連してもう少し議論したほうがよいのではないかと思います。私もここは2年というのが、もしできるなら、そのほうがいいと感覚的には思うところではあるのですが、どうでしょうか。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 その辺で何かエビデンスはないでしょうか?何か調査とかで2年、3年、3年は子どもにとって長いとか、何かありますでしょうか。確かに3年というと一区切りなのです。中学だったら中学が終わってしまう。


○奥山座長
 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 ここでも話しましたけれども、福岡市の入退所調査で大体施設の入所期間が3年を超えると、18歳まで長くなってしまうという結果もありますので、3年が1つの目安なのかなと思います。


○山縣構成員
 また議論の流れがこじれるかもしれませんが、養子縁組をどこに入れるか。国連との関係で少しずれている部分があったことも関係するのですけれども、国連のガイドラインで言うと一時的、短期的ということを結構強調しています。それは決して2に該当するだけではなくて、全てにおいて一時的、短期的であるというのがあのガイドラインの書きぶりなのです。だからここだけに書くとほかはどうなりますかというのがあって、でもそこは養子縁組をここでは入れてしまっているから、養子縁組はオーケーという話で、そこのところは頭に置きつつも、とりあえずここにだけ書くのはいいのかどうかは気になりました。すべからくそうすべきではないか。早目に日本のルールで言うと養子縁組等に持っていくのが1つの方針ではないか。そこがここからは読み取りづらい。


○奥山座長
 ありがとうございます。これはまたパーマネンシーな話になるので、3条の2だけではなくなってくるのかなと思うのですけれども、どうでしょうか。この点も含めて。それも含めてここの書きぶりですね。


○加賀美構成員
 今のは2年、3年の話ですか。


○奥山座長
 はい。


○加賀美構成員
 そこについては先ほど話にも出ましたけれども、できる限り良好な家庭的環境というようなことについての条件の中に、家庭における養育環境と同様の養育環境で与えることのできない機能を有する環境でありというところに係るのです。つまり、そこの機能が機能すれば回復できるということと関係するので、そこをどれだけ充実するかということとのかかわりの中で考えると、なかなか2年とか3年という数字を入れることが本当にいいかどうかというのは少し疑問があります。


○奥山座長
 それはマル1、マル2の部分がそれで与えられない機能を有するというところに係るのです。ですのでマル1、マル2には何年というのは書いていないのです。マル3に関しては今、家庭同様の養育環境が提供できない場合なので、致し方なく入れるということなので短期ですよ、一時的ですよということを言っているのです。回復という意味ではないので。


○林構成員
 藤林構成員が言われた3年というのは、あくまでも養護施設のことだと思うのです。これは乳児院も含めて、乳児院の調査だと3カ月。ゼロ歳の子と5歳の子にとっての3年、2年の重みは全然違うわけですから、これは画一的に規定することは非常に問題があると考えられるかと思います。

 山縣構成員が言われた里親を長期里親を含めリーガルパーマネンシーを最も望ましい選択肢とするのか、長期里親をどう捉えるのかという議論は、また改めて必要なことかと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 ということは一応皆様の御意見で、おおむねの年を入れておかないと永遠になってしまうよという意見があって、ここに入れさせていただいたのですけれども、もう一度削ったほうがいいですか。


○西澤構成員
 施設入所は一時的もしくは短期的とし、関係機関はその子に家庭養育を提供するための努力をするということを強調したほうがいいのではないですか。


○奥山座長
 ということは、できるだけ早期に家庭同様の養育環境に移れるような努力を継続するというような形で書く。皆さんよろしいでしょうか。何年ということは書かずにという。


○西澤構成員
 3年と書いたら、3年はいいんだとなってしまう。


○奥山座長
 確かにそれはあるかもしれません。

 伊達先生、どうぞ。


○伊達構成員
 最長何年かということなのかもしれませんけれども、基本的には受け入れるときから半年に一度だとか、あるいは1年に一度必ずレビューをやる。それから、今のシステムで言えば児童相談所とそのことについてはきちんと確認をとって、この子の養育環境としてふさわしくて、それで子どもが成長できているのかどうかというアセスメントも含めて。


○西澤構成員
 それは1番、2番で、3番は、今はないからというものなのです。


○伊達構成員
 だからそのレビューがうまくいっていない。


○西澤構成員
 ではなくて、これは里親がいないためです。先生がおっしゃるのは1番、2番に該当するものだと思います。


○伊達構成員
 今、入所している子も毎年例えばレビューが欲しいわけです。ただ、本当だったら見直ししておかないと、この子は余りいい方向に向かわないかもしれないというときに、児童相談所のほうは来てくれないとか、そういう問題も含めてあるわけですから、だからそのレビューのところをどういうふうにきちんとしたものにするかということで、最長ということもダブルで決めておいてもいいかもしれないけれども、レビューのところでチェックをしていくべき話ではないでしょうか。


○奥山座長
 それは恐らく先ほどの山縣先生から出た御意見ともつながってくる部分があると思うのですけれども、結局ソーシャルワークをどうしていくのか。パーマネンシーをも考えながら、その子の回復をも考えなから、どういうソーシャルワークをしていくのかということに当たると思いますので、いずれそれはそれで議論をすることにしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 上鹿渡先生、どうぞ。


○上鹿渡構成員
 ほとんどまとまりかけたところですみません。先ほどのできるだけ短くというのは本当に基本だと思うのです。それは必ず入れて、私は何年というのが入っていたほうがいいと思います。赤ちゃんの場合はさらに短いわけですけれども、最大でも先ほどの藤林先生から3年というのは1つの区切りだというところだとすれば、どらだけ時間がかかっても3年以内には里親がいないから、家庭養護がないからそちらに行けなという子どもを何とかしなければならないという方向付けがきちんとなされるようなリミットが必要だと思います。そうでなければ、最大限努力したけれども、子どものニーズに合わせた家庭養護への移行ができず4年、5年たってしまったということが出てきてしまうのではないかと思いますので、何かあったほうがよいのではないかと思います。


○奥山座長
 わかりました。私の文章能力でうまくいくかどうかわかりませんが、少し文章として書いて、そして最後のほうにいろいろあるかもしれないけれども、ちゃんとやりなさい。やった上でも3年は超えないようにすべきであるというぐらいのことは入れましょうか。


○西澤構成員
 オフレコで、ジョークですけれども、年齢×100日とか。


○奥山座長
 そこの部分も年齢に応じて時期も変わってくるし、先ほど伊達先生がおっしゃっていたように、常に状況を考えながら、できるだけ早くしたほうがいい子どもはなるべく早くということもありますので、そういうことも含めて全部書き込んだ上で、それで大丈夫と思っても3年は超えてはいけないということをなるべく書き込んでいくという形でしょうか。日本語は西澤先生が直してくれると思います。


○西澤構成員
 そうではなくて、1歳の子どもだったら100日だから3カ月ぐらいでしょう。5歳の子どもだったら500日だから1年ちょっとでしょう。割とうまくいくのではないですか。いけないですかね。


○奥山座長
 根拠がないものですから。

 伊達先生、どうぞ。


○伊達構成員
 これは年齢が高い、例えば高校になって措置されてきた子を考えてみていただきたいのですけれども、例えば高3で行く場所がなくて延ばそうとしたときに、3年たったからこれで期限だということで措置解除という変な話になりませんか。せっかく自立支援のために長く支えていこうということが今、叫ばれながら、このことが3年と書いたために、遅くなって入ってきた子どもに対して支援する期間が短くなってしまうと思うので、やはり年齢的な問題は大きいと思っているのです。


○奥山座長
 年齢的な問題も書き、最後に3年を超えないことが原則であるということをきちんと書くという形なので、それで支援後に帰してしまいますというのは言語道断だと思います。


○上鹿渡構成員
 今のお話しについてですが、マル3というのは子ども側の理由ではなくて、地域に家庭養護の資源がないので行けないということですので、もしも家庭養護への移行を待っている間に施設措置とするほうがよい、本当にそちらが適切という理由が出てきたり、本人が施設養護の継続を希望するということであれば、それを無理して変える必要はないわけです。単純に社会資源として社会が用意できないから家庭養護のもとに行けないという状態を、3年を超えて長く続けてはいけないという書き方であればいいのではないかと思いです。


○奥山座長
 ここは何とか書いてみますので、また次回にでも書いたものを御検討いただければと思います。

 ほかにここに加えておいてほしいこととかございますでしょうか。よろしいでしょうか。では、これに関しましては、今後も引き続き議論をしていきたいと思います。

 続きまして、前回の積み残しといいますか、途中で議論が終わってしまいました在宅支援に関しての議論ですけれども、今回、新たに林先生から資料を提供していただいております。林先生に簡単に資料の御説明をしていただき、その後、藤林先生と相澤先生から前回の御説明の追加部分がございましたら、追加で御意見をいただいて、そこから議論に入っていきたいと思います。

 それでは、林先生、よろしくお願いいたします。


○林構成員 

 前回のこの会議で縁組後の支援を話しているときに、子どもへの直接なセラピーを初めとしたケアが非常に手薄であるという話があったかと思うのですけれども、在宅に関してもそういうことが言えるなということをまず最初に申し上げたいと思います。

 家庭に求められるようなさまざまな機能、どう呼ぶかはさておいて、子どもの養育にかかわるケアを在宅家庭をベースとしつつ、どうその資源と折り合いをつけながら子どもの暮らしを守っていくか。これまでの子育て支援というのは下線部を中心にお読みしますが、保護者を支援して子どもの養育を保護者に委ねるという形での子育て支援から、徐々に次の下線部にありますように、子どもへの直接的なニーズに応じた支援を提供するとか、保護者の回復を待たずに子どもへの直接的な支援の必要性ということは言われてきたかと思います。そういうものを市民参画型のNPOなんかと官民が共同して提供していくことが、新たな子育て文化を形成する可能性がある、いわゆる新たな公共の構築に役立つということではないかと思います。

 そう考えたときに、市町村が自分たちの持ち出しでやればやるほど財政的な負担が大きくなるという財政的な拮抗関係というものも、どう考えていくかというのが次の2ページに書いてあることです。

 中ほどより下にワシントン州はというのは、これはヒアリングで私自身が得た情報に基づいて書いていることです。そういう市町村が持ち出す財政的なコストをどう考えてくかという1つの案として、アメリカの例を書きながら言及しております。

 3ページの下線部のところが1つの試案として書いてあることです。その下線部のところを読むと、市町村にとって在宅支援の充実は財政的な負担を強める。在宅支援体制の強化は社会的養護人口の減少につながり、国及び都道府県にとって財政的なメリットが大きいことを考慮し、都道府県と市町村との財政的な拮抗関係を解消するための試みとして、一定の支援や事業に対して都道府県の負担も求めているところです。

 3ページの妊娠・相談体制については、お読みくださいというレベルの内容です。

 4ページの中ほどより下のところに、1つ要支援児童をどのように私なりに再定義するかということを考えたときに、依存期を奪われたとか、依存することが許されなかった子どもとか、そういうふうに捉えたときに、このヤングケアラーという概念が非常に使い勝手がいいのかなというか、こういう依存期を奪われた子どもたちのケアというものをもう少し包括的に捉える必要もあるかと思います。この中に被虐待的な環境で生き延びた子どもとか、ネグレクト家庭で生き延びた子どもなんかもある意味、親をケアしている面もあり、年齢不相応の心遣いやケア役割というものを押しつけられた子どもと考えたときに、このヤングケアラーで言われている障害兄弟とか、あるいは親の服薬管理とか、そういうものを強いられる子どもたちも含めて支援体制というものをきちんと考えていく必要があるのかなという問題提起です。

 5ページの一番最後の市町村における里親家庭支援。かなり一般化してきた応援ミーティングとか、あるいは児相職員に市職員が同行して関係形成を図るとかというのがこれまで言われてきたことですけれども、こういうことを普遍化していく必要性について書いております。

 雑駁ですが、以上で終わります。


○奥山座長
 ありがとうございました。

 では、藤林先生、何か追加はございますでしょうか。


○藤林構成員
 なかなか私の頭の中でもまとまっていないところがあって、前回、提出したわけですけれども、前回、厚労省から今後の予算の枠組みが示されたものも頭に入れながら考えていくと、在宅支援の枠組みはさまざまにあるなと。市町村が提供するもの、都道府県が提供するもの、措置制度になっているもの、補助金で無料で提供するもの、一部負担があるもの、これをどう提供していくのかというのがとても難しいなと思いながら、いい名案が浮かびません。

 その中で今の林先生の発言も聞きながら、質の高い在宅支援プログラムを提供していく、特に子どもが通所プログラムを受けるためには、それが都市部だけではなくて全国どこでも受けることを考えると、児童家庭支援センターというのは今後300カ所まで設置することが予定されているわけですから、非常に重要な社会資源ではないかと私は期待しているところです。ところが、参考資料1を見ますと。


○奥山座長
 児童家庭支援センターはこの後に。


○藤林構成員
 すみません、ではまた後で言いたいと思います。


○奥山座長
 それでいいですか。

 では相澤先生。


○相澤構成員
 私からは特にございませんけれども、林先生の5ページの応援ミーティングについては、里親支援のことを考えるときちんとふやしていったほうがいいなと。その資料は先日出した資料の最後のほうに書かせていただきましたので、それだけ補足させていただきます。

 以上です。


○奥山座長
 ありがとうございます。皆さんすごく短時間で終わっていただいたので、十分議論する時間があるかと思いますが、いかがでしょうか。

 私のほうから、林先生に御質問というわけではなくて、林先生のこの部分をきっかけに皆さんに少し御意見を伺いたいことがあるのですけれども、3ページのところに林先生が在宅支援の強化が社会的養育人口の減少につながりというふうに書いてくださってあって、この前のシングルトン卿もそういうことをおっしゃっていました。恐らくその辺はみんな漠然とそう思っているというところはあると思うのですけれども、それは単に予防するから減ると考えるのとか、それとも今、社会的養護に仕方がないから行ってしまっているようなお子さんに関しても、もっとインテンシブな、もっと介入的なケアつまり、しっかりしたスーパービジョンやケアを在宅で行えれば在宅で過ごせる子どもたちがいるんだというふうに考えるのか、そこのところを両方考えていかなければいけないと思います。

 この前、この検討会だったかどうだか覚えていないのですけれども、井上先生がインケアという言葉をぱっと使われたのですが、確かにインケアと言ったときには在宅ケアもインケアなのです。そういう意味でインテンシブなケアをしている在宅のケアというのは、社会福祉にとってはインケアであって、だからこそその福祉の提供を受けるアドミッションと、それから、その福祉から自立するリービングケアも存在するはずなのだと思います。そういうことを考えると、インケアという割と重装備の在宅ケアというものと、予防的な在宅ケアとどういうふうに考えていくべきなのかなというのを、私自身はこの前から悩んでいるのですけれども、もしそういうことで御意見があったら伺いたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。


○井上構成員
 先ほど藤林先生たちも皆さん言われていたのですけれども、一応、要支援を5つの段階に分けて、一番最初の段階で例えば妊娠期からの問題で、お母さんたちの継続訪問が必要だと考えるグループを要支援1、その中からそれを繰り返していくうちに、ちょっと保健師さんたちのサポートで問題と思われていたものが消えていくという状況であれば、それはそれで終わりになっていって、それはインケアには入らないという考え方ですね。ですからあしたの市区町村で図を示させていただこうと思っているのですけれども、一応、5段階に分けたうちの1番、2番を母子保健が中心にして、3番目の要支援3ぐらいのところはいわゆる要対協に当たるグループの中。それが大きく分けると2通りあって、きちんとした明確な一時保護も考えながら見ていく群に関しては、きちんと予算もつけてやっていく。そして4番目、5番目のところが児童相談所が中心になっていくようなケースのところで、分けていくと初めてどこに焦点を当てたものに関しては、子ども・子育ての支援事業の中でケアできる範囲。そして、ここは児童福祉の中で見ていく範囲というふうに分かれていくのではないかと思います。

 以上です。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 加賀美先生、どうぞ。


○加賀美構成員
 私は市町村が予防という観点あるいは養育という観点で在宅に関与し始めると、多分、社会的養護のキャパは一旦ふえるだろうと思っているのです。ふえる一方で重篤化が進まなくなるという考え方もできるのではないかと、ざくっとした考え方では思っています。

 特に今、社会的養護の重いケースの乳児期から乳児院に入所する子どもなんかも含めて、これは貧困の問題も含めて母子家庭の経済的な事態ということも考えると、かなり重い。そこへかなり介入的な支援ができるとすれば、つまり先ほど妊産婦の話も含めて、そのあたりからの介入の仕組みがきちんとできることで、かなり重くなることを防いでいけるのではないかという思いは持っております。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 いかがでしょうか。


○井上構成員
 加賀美さんが言ってくださったので少しお話したいと思うのですけれども、それに重なって前回のシングルトンさんが来られたときも、大体7、8年ぐらい重なるところがあって、そして小さいグループさん、生まれたばかりの赤ちゃんたちのケアに関しては、里親さんたちのケアにしていくことによって、先ほど問題になっていた家庭的なケアを嫌うという子が減ってくる。そして、今、既にそういう結果で家庭的なケアなんか受けたくないと思っている子どもさんが、それぐらいの年数がたつと卒業していかれて、ケアから外れてくる。そして、もちろんその人はケアを続けなければいけないのですけれども、それまでにそういう子どもさんが出ていた率が減ってくる。そういったところでケア全体を整えていくという財源の考え方も必要なのではないかと思います。

 以上です。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 奥山先生のインケアの考え方と私の考えがイコールかどうかわからないのですけれども、例えば障害児の入所施設には今、契約と措置制度があって、より要保護性が高い場合には措置制度を使う。措置制度ですから契約の開始も終わりも保護者の意向だけではなくて、子どもの状況に合わせてそこには児童相談所がかかわるからこそ、十分なサービスが子どもの福祉の視点で行われていくと考えると、在宅ケアも要保護性によって、要保護児童の場合には児童相談所も関与しながら契約ではない行政処分、措置という形で進めていく。その場合にしっかりとしたケアプランをつくりながら進めていくこともワンセットではないか。

 その場合の保護者の費用負担をどう考えるのかというのがまたありまして、そこはなるたけ無料に近いものにしていくのかなと。ただ、要保護性の低い部分には契約であり、一定負担が求められてくるのかなと。これが井上先生の言われる要保護1〜5とリンクしていくといいのかなと思っています。これは介護保険と全然違うけれども、ある程度ランクづけしながらサービスの中身または契約の中身も決めていけるような、統一的なものが考えていければいいのではないかと思います。

 まとまらない意見でしたけれども。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 今、在宅支援の中で措置ということを考えると、27条1項2号の指導委託ということになるのだろうと思うのですけれども、そういう形での明確なインテンシブなケアのあり方を少し広げて考えるべきなのか、それとも軽いほうはそのままいって、27条の措置にするのは非常に重い部分だけなんだという考え方なのか、藤林先生としてはそこのあたりはどうですか。


○藤林構成員
 そこまで整理はできていないのですけれども、重い軽いなのか、何が重いか軽いかわからないのですが、保護者なり子どもがサービスを受けることが、単にサービス提供者と保護者の契約だけで終わらせていいのかどうかというのが1つの視点ではないかと思っているのです。障害児入所サービスの例えで言いますと、措置なのか契約なのかという、そこの視点が重要になってくるかなと思っています。その在宅版と考えていいのかなと思っています。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 加賀美先生、どうぞ。


○加賀美構成員
 これまた整理できていないままに発言をしているのですけれども、そもそも専門委員会の段階で虐待通告されて分離保護できない90%、95%の子どもたちの支援の形をどうしていくかという議論の中で、在宅措置あるいは通所措置という考え方を創設するべきだという意見を申し上げた一人として考えると、そういう子どもたちは当然明らかに虐待を受けたとされる子どもでありますから、家族のところにかなり介入的な支援をしていかなければならないだろうというときに、そういう意味での措置という言葉をあえて使って、行政処分的な形で費用負担も含めて考えていくべきではないかという考え方だったと思うのです。そこが指導委託というところですりかえられた感じで、法改正のところでは明確になっていなかったわけですから、そこも改めて議論をしておかなければいけないのではないかと、先ほどの藤林構成員からのお話と絡めて感じております。

 以上です。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 話が私の発言で少し混乱したかもしれませんが、藤林先生に非常にクリアにしていただきました。契約か措置かというところは非常に大きな問題で、親御さんが嫌だと言っても、指導を受けなさい、あるいは支援を受けなさいと言う行政処分が必要ということだと思います。そのような措置をせざるを得ないケースかどうかということもあるかもしれません。

 そういうある意味、重装備な措置というものを使っていく群と、比較的軽く困っていると言って相談に来る人たちもいます。そこから措置まで非常に幅広いものに対応していくということもあるので、少し整理して考えないと、全て支援という言葉で終わらせてしまうと、危険というか、落ちこぼれてしまう部分が出てくるのではないかと危惧していたものですから、問題提起をさせていただきましたが、いかがでしょうか。


○相澤構成員
 要するに相談支援で補完で代替というか保護というか、そのようにニーズに要支援の度合いによって何が必要になってくるのかという必要性があると思うのです。この制度上、例えば相談とか支援の部分は結構いろいろあるけれども、補完的な機能というのは少し弱いのではないかとか、要するに何かあったときに例えば少し子どもを預かってくれるような、例えば週末だけ預かるとか、一時保護的な宿泊で預かってもらえるような事業とか、先ほどの要支援の段階に応じた事業を我々としてきちんと考えて、それでシステムとして在宅支援を考えていくのが基本的にはいいのではないかと個人的には思います。


○奥山座長
 そうするとちょっとした支援から全てが福祉の対象であるから、インケアと考えるということになりますでしょうか。かなり多い数になりますね。


○松本座長代理
 在宅支援という言葉で何を議論しているのかというのがまだよくすとんと来ていないのですけれども、在宅支援と施設養護があるというような2分法ではなくて、集中的に支援をしなければいけない子ども、家族と、もう少し一般的な子育て支援なり保育なり母子保健ベースの、ユニバーサルなものの多分両方があって、一般的には保育と母子保健をベースにしたユニバーサルな支援があって、ただ、集中的に支援をしなければいけない中に方法として例えば分離保護なり代替的養育もあるし、地域でもう少しケアプランに基づいた支援が必要でもあるし、そこはどちらかというとケアプランに基づいてきちんとソーシャルワーカーが当事者と御家族と話しながらケアプランの進行をチェックしながら進めていくという点では同じだと。

 ただ、子どもが住んでいる場所が別のところでもあるかもしれないし、親御さんと一緒かもしれないし、あるいは行ったり来たりするということもあるという、何となくそのようなイメージで整理をして話したほうが、話しやすいのではないか。そういう意味では分離保護と在宅支援という2つがあると思います。


○奥山座長
 そのとおりなのですけれども、そういう意味で、今までの我々あるいは日本で話すときというのは、分離か在宅かという、この2つの分け方だったわけです。でも、そうではなくて、いわゆるインケアなのかそうでないのかというのを考えたら、在宅にいるインケアがあるということを明確に意識しなければいけないということを、ここで認識してほしいというのが1つ。

 それから、では在宅でのインケアといったときにどのような手だてがあるのかということになったときに、先ほどの藤林先生のおっしゃった措置ということが出てくるわけで、それに対して少し議論ができればと思ったのですけれども。西澤先生。


○西澤構成員
 ようやく何を話していいかわかりました。松本先生の話は全くそのとおりで、レジデンシャル・ソーシャルワークという考え方をすると、ソーシャルワークのプロセスの中に一時期子どもを分離してソーシャルワークを展開するということになります。基本的にはソーシャルワークのプロセスに統合されることになる。今まで在宅か分離かという二分法的な考え方をしていたことに問題がある。そうすると、あとは各論になるのですけれども、例えば週末だけは施設にいて、ウイークデーは家族のもとで過ごすとか、その逆というのも本来あり得るわけなのだけれども、今の制度ではそれができないというような問題点もある。

 今後の議論のポイントとしては、子どもを分離しないで家族と同居したままで支援する際の枠組みはどういうものなのかということと、支援メニューはどうなのか、どのような支援のあり方があるのかということを分けて、整理をしていったらいいのではないかと思います。

 先ほど座長が言った予防なのですが、予防なのか、それとも何と言いましたか。


○奥山座長
 要するに社会的養護人口の減少につながるということは、予防があるから減少につながると皆さんが考えているのか。


○西澤構成員
 治療効果があるから減少につながると考えるのかということですか。


○奥山座長
 それとも今は分離とポピュレーション・アプローチに近い在宅ケアしか考えていないとすれば、もう少しインテンシブなケアを受ける在宅支援というものをつくることによって少し減らせるのか。


○西澤構成員
 わかりました。私は後者だと思います。2010年から特別区のスーパーバイザーをやっていて、在宅支援でうまくいったと思えるケースというのを今、一生懸命思い出してみたのです。そうすると、ほとんどがネグレクトケースで、親は変わらない。でも、ネグレクトで何とか子どもは生きている。在宅支援でうまくいったケースは、ソーシャルワーカーがインテンシブに、その子と直のやりとりをしながら、どうやって生きていこうかみたいなことをやったケースと、その子のトラウマ性の問題を扱えるセラピストが身近にいて、そこでセラピーを受けつつソーシャルワークの支援を受けながら、ようやく成人を迎えたケースが何ケースか頭に浮かんだのです。

 だから在宅支援は親に対してはなかなか効果がないという印象が強いです。これは、今の我々の支援のテクニックの問題かもしれませんが。子どもにインテンシブなケアができた場合は、ある程度うまくいっているケースがあるなと思えるので、そういう意味では私は後者だと思います。予防ではないと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。


○松本座長代理
 だから社会的養護人口がふえるか減るかというのは、例えば今、西澤さんが例で出してくださったようなケースを社会的養護の一環としてかかわっていると位置づけ直すということですね。つまり分離して保護したので社会的養護ということではなくて、子どもが分離されているかどうか、どこに住んでいるかは別にして、きちんと子どもに直接かかわるようなソーシャルワークあるいはそれが機能するようなケアプランと組織があるということが重要で、その結果としてどこに住んでいるかということが次についてくる。そういう考え方の例で、そうすると社会的養護そのものは拡大されると思いますけれども、分離保護のケースは今みたいな形の分離保護というのはむしろ減るかもしれない。それは一時的とか、かなり行ったり来たりになるかもしれないし、そこはわからないけれども、ふえるか減るかというのを議論する意味が私はわからなかった。


○奥山座長
 加賀美先生、どうぞ。


○加賀美構成員
 新たな社会的養育という考え方の中の基本は、日本全体の子どもたちの健全な発達ということが目標としてあるはずです。あったはずですし、そのための議論をしてきたと思うので、いわゆる仮説的には子どもたちの育ち全体の底上げができると考えるべきであるし、それを目標にしなければいけないだろう。そういうふうに基本的には思っています。だから今の話とすれば、ネグレクト家庭が極めて多いという現実の中で、子どもの育ちが上向いていくことが一番大事なところだろうと思っています。

 そういう意味で、もっと具体的に言うと在宅措置ということを指導委託という言い方で置きかえるのは、それはそれでもしやるのだとすれば虐待を受けたとされ、通告された子どもたちの90%、95%、その数はますますまだ当面ふえるだろう。そういう子どもたちを社会的養育あるいは社会的養護という枠組みの中でどう社会の中で考えるかというときの方略として、在宅措置という言葉を出したわけですけれども、それを指導委託という形でもしやるのだとするならば、指導委託そのものの中身を従来のものと全く変えていかなければいけないだろう。そういう議論をするべきではないかと私は思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 やっと奥山先生のインケアのイメージが私もわかってきたのですけれども、要するに分離であろうが分離でなかろうが、一貫した子どもに対するサービスをシームレスに最初から最後まで続けていこう。それを地方自治体が責任を持って提供していくということだなと私なりに理解したのですけれども、では問題はその対象はどこら辺で線を引くのか。全ての子どもではないわけなので、そう考えた場合にそこには何らかの基準があって、それは児童相談所が判断する2号措置、3号措置の子どもさんになるのかなと思うのです。

 ただ、これは新たな発想なので、今まで2号措置というのは児童相談所が責任を持って指導しますということなので、そうではない一貫した自治体が責任を持ってサービスを子どもにも保護者にも提供していくことを考えると、今、加賀美さんが言われたみたいに新たなクライテリアというか、基準というものをまた考えていく必要があるのかなと思います。

 もう一つ、一貫した責任あるサービスを提供していく場合に、ここで市区町村のサービスと県のサービスの問題。政令市、中核市はある程度一貫できるのですけれども、県、市区町村の場合にはサービス提供者はどこでどうなっていくのかという、もう一つの課題があるのかなと思います。


○奥山座長
 藤林先生の今の御意見としては、新たなクライテリアというのは27条の2号措置ではなくて、別のクライテリアが必要ということですか。


○藤林構成員
 いや、1項2号でいいと思うのですけれども、どういうケースに1項2号を使うのかという発想を議論するなり、またはそれを新たに通知なりで明確化していくことが必要なのではないかと思っています。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 この点に関しては恐らく隣の松本先生の市町村の会議と、あちらにおられる山縣先生の児童相談所のガイドラインの中で、両側から詰めていかなければならない問題なのだと思います。そういう意味でもここで27条1項2号の指導措置ということの考え方、そして、そのあり方というのは一度まとめておいたほうがいいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。その点も含めて御意見をいただけますでしょうか。

 今、藤林先生からご意見があり、概念を変えていくという形でおっしゃっていただきました。今までは児童相談所が、何とか自分たちで強制力を発揮しなければということで、例えば保護したケースが在宅に行くときに、27条の1項2号を使うことが多いのではないかと思うのですけれども、例えば本当に市町村が困っているケースとか、そのようなものにも使えるような形にしていけるものなのかどうか。


○林構成員
 少し話がそれるかもしれないですけれども、確かに要支援児童と要保護児童のギャップが非常に大きくて、その狭間で放置されている子どもがいる。そこをグラデーションを持って、でもグラデーションを持って考えたときに、明確に要保護児童と要支援児童を区切ること自体も非常に難しさがあって、社会的養護の場を先ほど西澤構成員も言われたように、1つの生活場所として市区町村が主体となって社会的養護の場を活用しながらの要支援児童の市区町村レベルでの措置というようなものを、例えば栃木県の日光市などは要支援児童の支援認定というものをやっていて、その支援認定を受けることによってあらゆるサービスが無料で活用できる。例えば学童保育に行くにしても、学童保育は一方で有料。これは契約型利用をしているけれども、一方は要支援性ということを認定されることによって無料になるという市区町村を主体とした今のあり方を、2号措置という児相側の都道府県側からのアプローチだけではなくて、市町村側のアプローチをまず考えていくということと、やはり社会的養護は抑制される。要するに市町村が主体になった、例えば市町村が一時保護的な機能を持つことによって都道府県に行くことを予防できるだろうし、そうした市区町村を主体にした何か支援体制を、措置という概念を市区町村レベルで持っていって考えるというのは1つかなと思ったのです。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 井上先生、どうぞ。


○井上構成員
 今の日光の話は私も知らなかったので驚きました。日本の中でやはりそういうことをやっているところは既にあるのだなと感じたのですが、市区町村の中で私たちが今後検討していきたいと思っていますのは、イギリスでグレーデッドケアプロファイルという岡山のほうで翻訳されまして、子どもが心配という形で平成20年ぐらいからやっているのですけれども、その考え方が先ほど言いました5段階に分けて、段階をちゃんとつけて、そして見ていくというやり方になっております。

 日光がそれをされているようであれば、本当に詳しく知りたいのですけれども、千葉県なんかも非常に早くから家庭相談のあり方の指針をつくっていて、今お話しましたグレーデットケアのプロファイルと言うのですけれども、それに近い形のアセスメントの仕方と今後の方針の決め方と、それにプラス緊急リスクアセスメントを繰り返し行うというやり方を入れていて、そして例えばケースで言いますとお母さんたちが精神疾患があって、子どもさんがお一人で、そのお母さんの精神疾患の背景に小さいときからのトラウマ、特に性的なトラウマがあって、その中で子どもさんができて、離婚されて1対1で育てているのですけれども、おばあちゃんたちがケアに一緒に入ってくれている間は何とかいけていたのですが、ある日、おばあちゃんが突然倒れられて、お母さんと子どもが1対1になりました。そうしたらいきなり子どものケアが全然できなくなってしまって、そうするとその子を守るためには緊急措置で一時保護、施設入所になるわけです。

 それを施設の中でずっとケアしていくときに、そのお母さんにお一人で任せているとうまくいかないので保育所の利用をちゃんと考えていただいて、保育所に必ず行かせなさいよと。それを約束事としてお母さんのケアをしていくのだけれども、変わらないな、難しいなという判断があったときは、少なくとも保育園にきちんと連れていくことを守ってくれている間は、お母さんはオーケーと考えるようになるのです。そういった形での在宅支援というものがあるのです。ですからイメージとしてはそういったことを考えていくと、少し整理しやすくなるのではないかと思っています。

 以上です。


○奥山座長
 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 私が考えている在宅支援は井上先生が言われているようなもので、要するに支援を投入していくことで家庭が維持できていくわけなのですけれども、その場合に2通りの考え方があって、林先生の言われるように市町村が措置をする権限をまた改めて持つという方法と、現在の枠組みの中で児童相談所が措置を行い、そのもとで市町村が支援を提供していくという、どちらを選んでいくのかなというところなのですが、市町村が措置するというのはなかなか新たな枠組みでとても大変なのかなという気もしますけれども、どうなのでしょう。


○奥山座長
 井上先生、どうぞ。


○井上構成員
 そこに関しては先生が言われるとおりで、措置となると児童相談所が今はやっていくべきだと思うのです。日光のケースは措置というよりも子ども・子育ての中の利用できる事業を例えば保育園だったら有料で行くというところを無料にしましょう。そのぐらいの考え方なのです。だから少し意味合いが違ってきます。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 行政処分、措置ということになるとカウントもできるということですよね。


○井上構成員
 気になる子どもさんとして、その子どもさんと家庭をきちんと市区町村が認識できるという意味で、その中からちょっと大変になってきた場合は要保護に入ってくるという格好です。


○西澤構成員
 私は施設ケアを中心にやってきたので、わからないのですけれども、今の話題は、児童相談所がその措置権を移譲して、支援は市町村がやるという仕組みがいいのかということでしょうか。市町村の支援を措置委託という形でやるとすれば、措置権は児相があるわけですよね。そうすると、例えば要対協で問題になっているケースは全部拾えないことになりませんか。児童相談所が措置を拒否している場合です。それは東京都だけの話かもしれませんけれども、そういうケースが一番問題になっているのですが、それは切り捨てるということになりませんか。


○藤林構成員
 いやいや、私は別に答える責任はないのですが、だから先ほど奥山先生が言われたみたいに、従来の2号措置の考え方というのは、児童相談所が通告を受けて受理したケースに対して「やる」という発想だったものを、実際は要対協なり市区町村がなかなか支援を導入しようと思っても拒否したり、全然動かないケースに困っているわけなので、そういうケースは市区町村が積極的に児童相談所に送致を行い、このケースには2号措置をつけて一緒に支援していきましょうということができるような、発想の転換が必要ではないか。とすると2号措置のケースは莫大にふえていくわけですし、児童相談所はこのような2号措置のケースに対して進行管理をしていくということですから、それをするようにしていこうというのがこの考え方なのです。だから従来の2号措置の発想ではいかない。


○西澤構成員
 では、新たに2号措置の考え方を基本的に変えるということですね。そういうことは、例えば東京都の場合は、市区町村の送致を児相が拒否することがあります。これは都道府県が独自にやっていることですね。全然話が違うかもしれませんけれども、東京都は、親族里親は認めないという、東京都の独自の判断でやっているわけで、そういう独自の判断などができる余地を残すのであれば、ここで幾ら議論しても無駄になりませんか。


○奥山座長
 独自の判断というのが本当にいいのかどうか私もわからないのですが、別に罰則がついているわけではないので独自に判断できてしまいます。例えば送致というのは、本来は専門性があるので市区町村から児相に送りましたというのが送致なので、送った途端、本来は送致のはずだと思います。しかし、今度は逆送致ができてしまったのでさらに難しくなってしまいました。


○西澤構成員
 だから反対したわけではないですか。


○奥山座長
 そうなのですけれども、できてしまったので。そのようなこともあって複雑になっている部分はあるのです。ただ、親族里親に関しても、それを認めないのではなくて、単に親族里親に措置しないと言われてしまうとどうしようもないわけです。


○藤林構成員
 ですから、そういう自治体による格差がなくなるための人材育成の研修必修化ではないかと。だから児童相談所のスーパーバイザーは児童福祉法改正の魂、精神を十分把握し、ここで議論されていることがもし明文化されていけば、それに沿って東京都であろうが福岡市であろうが、どこであろうが同じようにやっていくというのがあるべき姿ではないかと思うのです。


○奥山座長
 そういう意味では人材育成もそうなのですけれども、ガイドラインの中にきちんとまずは書き込むことが必要なのではないかと思うのですが。


○藤林構成員
 当然、今、議論されていることが児童相談所運営指針にどう書かれるかわかりませんけれども、まずは児童相談所運営指針にこれをしっかり今、議論されていること、親族里親の運用についても明確に書いていくことが、まずスタートではないかと思います。


○西澤構成員
 わかりました。専門性を高めるために、どのような研修を行うか、ということですよね。しかし、一方で、例えば児童相談所で実習する学生には、運営指針は必ず読ませるようにしているのですが、学生は、児童相談所の職員から、「それは理想論だから」と言われてしまう。そんな現状を変える方法はないのかなと、つい思ってしまいます。


○奥山座長
 現状を変える方法というか、それに関して、いずれしっかりと議論しなければいけないのは評価です。前から出ているOfstedのような評価方法をどうつくっていくか。これが一番重要なポイントになってくるのかなと思うのですけれども、違いますでしょうか。


○西澤構成員
 それで現場の苦しみが減るのかよくわからないなと思ってしまいます。


○奥山座長
 各地域で本来やるべきことでないことをやっているというのはマイナスということをしっかりと評価していくことは重要なことだろうと思います。


○西澤構成員
 わかりました。


○奥山座長
 ほかに、どうぞ。


○山縣構成員
 また私がしゃべるとずっこけてしまうのですけれども、今の議論の中心は社会的養護の特に在宅支援部分についていろいろな議論をしておられるという理解で、これが中心になることについては全く否定しないのですが、この検討会における社会的養育というのはもっと広かったような気がして、そのことを意識しておいてほしいなと。保育所の職員配置の話とか、いろいろ社会が費用をかけて行う養育に関するあり方を考えましょうという、たしかそのようなイメージのところだったので、いわゆる養護と違う在宅、市町村がやっている支援とこれをどうつなぐか。市町村のほうからのもある程度議論しないといけないのかなという感じがしました。


○奥山座長
 そのとおりだと思います。ただ、今まで先ほど言ったように社会的養護と言うと分離ケアばかりが思い浮ぶ傾向がある。それから、新たに。


○山縣構成員
 まず誤解があるのは、子ども家庭福祉の教育をやっている人間から言うと、社会的養護は分離なんて思っていません。ショートステイとかいろいろなものをひっくるめて、最近では利用者支援なども含めて、その関連性をどう語るかという意識はきっとしている。


○奥山座長
 すみません、例えば統計をとったときに社会的養護でどこで子どもたちが暮らしているかというと、施設と里親が出てくるわけです。これからは先ほどカウントできますねと言ったのは、在宅も社会的養護の1つの分類ですよということを明確にできるのではないですかということを言っています。そういう意味で社会的養護という中に家庭における社会的養護がカウントできる。


○山縣構成員
 あるいはそうするとかなり重なっていますけれども、市町村が行う社会的養護サービスというものがある。その部分で今の分離というのは都道府県が行う社会的養護サービスが中心になるのです。在宅サービスは基本的には市町村が行う社会的養護サービスで、そこが。


○奥山座長
 ただ、在宅、家にいてケアの場合には都道府県と市町村と共同でやる場合もあると思います。


○山縣構成員
 当然そうです。


○奥山座長
 そういう意味で少し社会的養護という部分をしっかりと定義するということと、もう一つは指導委託というものが入ったので、うまくそこにリンクさせながら、しっかりと書き込んでいくようなことが必要ではないかという話なのです。


○山縣構成員
 その辺は十分理解しています。


○奥山座長
 では、そこについて27条1項2号の指導委託に関しては、もう少し具体的に議論したいのですが、でもこれは既に施行されているのですよね。


○山本内閣官房審議官
 昨年10月1日の施行です。ただ、今回4つの検討会を立ち上げていまして、その中で相当もんでいただかなくてはいけないような内容になっていますので、最終的には議論をしていただいたことを児童相談所の運営指針と市区町村の支援指針の中に同じような、整合性ある形で盛り込んでいくことを目指しています。


○奥山座長
 ありがとうございます。ということなので、その中でもつくっていくことになると思います。

 では、今の山縣先生の御意見もありましたように、この部分にこだわらずに、広い意味で在宅支援に関して何かほかに御意見ございますでしょうか。

 相澤先生、どうぞ。


○相澤構成員
 例えば里親養育なんかすると、保育所は2つの措置を使えるわけです。ですので例えば子どもの移行期のケアとか、そういうことを考えたときに2つの措置をどういうふうに使っていくかとか、そのような措置の使い方みたいなことについてもきちんと検討すべきかなというのと、在宅でも2号措置の中に児家セン指導とか、いろいろな指導措置があるわけです。それを複数きちんと使うとか、いろいろな在宅支援のあり方というものがこれから考えられるだろうなと。先ほど井上先生が言ったようなそういう支援のニーズに対してきちんと応えていくことを考えれば、社会資源をどのように有効に活用していくかということについても、きちんと議論をしておくべきではないかと思います。


○奥山座長
 その2つの措置をもう少し具体的にお話しいただけますか。


○相澤構成員
 例えば里親さんだと里親委託という27条1項3号措置と、保育所も活用できるわけですね。保育所活用の措置が2つ合わせて使えるわけですね。子どものニーズに鑑みてそういう措置が使えているわけで、そういう措置のあり方みたいなことについても議論すべきではないかということです。


○奥山座長
 加賀美先生、どうぞ。


○加賀美構成員
 今のと関連するならば、できる限り良好な家庭的環境を6人程度で地域に分散して、それぞれが家という形にとっていくという構造を進めていくとすれば、その子どもたちの社会化という意味で例えば幼児期の子どもであれば、保育園を今は二重措置ということで使えないわけですから、例えばそのようなことも検討の材料になるかなと今のお話を聞いて思いました。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 山縣先生、どうぞ。


○山縣構成員
 それで広げた部分で、この後、児童家庭支援センターの議論がありますけれども、在宅支援のところでは私は利用者支援事業と直営でする可能性が高い次世代包括支援センターの議論も、ここの中にきっちり入れたほうがいいのではないかと思っています。それから、拠点事業と保育所、認定こども園とはある程度形はできているような気がするので、そんなに時間をかけて議論する必要はないかもしれませんが、利用者支援事業についてはまだできたばかりだし、今のところ直営で数が少ないという形で、目標値はもっと高いのだけれども、広がっていないというあたりです。それから、母子保健の新しいところも、この一連の養育の入り口の部分で機能する非常に重要な仕組みではないかと思っています。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 ということで、子育て世代包括支援センター、産後ケア事業とかいろいろあると思うのですけれども、そういう包括支援センター事業と利用者支援のほうですね。


○山縣構成員
 それは先ほど絵を直接見ていないので話だけで、自分で絵を描いてみたときに井上先生が言われていた5層だったかな、あれが私はイメージがすとんと入ってきたのです。具体的な細かいところまでは無理ですけれども、そういう形で考えていくというのが非常に重要なのではないかと思って聞いていました。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 この辺は松本先生、市町村のワーキングで話し合いというのはあるのでしょうか。


○松本座長代理
 市町村のほうで援助支援の書きかえについて議論をしているところですけれども、ただ、あしたのワーキングでそこを出されるということですが、そこで議論をして考え方を整理すると同時に、包括的なところでも議論を並行して進めることはあり得ると思うのです。むしろ児童相談所の指針のところとどのように突き合わせるかというのは先ほど審議官のほうからもありましたけれども、かなり大問題で、全体としてどう考えるかという考え方が大事かと思います。

 ですので山縣構成員がおっしゃったように、もう少し広げた市町村をベースにした全体的な社会的養育のあり方について、きちんとここで議論されるということとセットでそれぞれのワーキングがあるかなと思っています。


○奥山座長
 加賀美先生、どうぞ。


○加賀美構成員
 そういう広い意味での社会的養育という枠組みの中で、これは折々に発言をしてきた保育園等の保育の質の問題ということについて、これは保育所の問題がどうもなかなか、この周辺だけで議論できない、もう少し大きな流れになってしまっているというところもあるので、でもやはりとても重要な機能だと思っておりまして、社会的養育というか日本の国の子ども・子育ての根幹にかなりかかわる問題だと私は思っているので、保育所の今の質の問題、この前、普光院さんとのやりとりの中で規模の問題まで触れて私は質問したつもりなのですけれども、今の保育園あるいは幼稚園、こども園等々のいわゆるシステムの問題として、今の質が担保できる状況にはないだろうと私は思っているので、ここはきちんと押さえていかなければいけないだろうと思って改めて発言しました。


○奥山座長
 山縣先生と加賀美先生に御質問なのですけれども、先ほどおっしゃってくださった包括支援センター事業とか、利用者支援事業とかいうものがいろいろあるのはわかるのですけれども、それをここでどのような形で議論をしていくべきという御意見だったのか、もう少し詳しく教えていただけませんか。


○山縣構成員
 力点は27条等の拡充のところがあっていいと基本的に思っています。しかし、新たな社会的養育という表題からすると、そこばかり議論していては国民に見せたときにバランスが悪い。それでしっかり位置づけをしておいて、その議論は例えば保育に委ねるでもいいと思うのです。そこまで時間的にも無理なので。しかし、我々としてはそこまで位置づけて社会的養育を考えていますよというメッセージを出したい。それは市町村に対しても非常に重要で、先ほど社会的養護の入所部分との連続性が十分見えていないから、一部の自治体でそういういい関係ができていないとするならば、そういうものは全部子ども視点で見たときに全てつながっているというメッセージが出したいということで、細かい議論をしてくださいと言っているつもりはありません。少なくとも全体像をしっかり示したほうがいいのではないか。その中で我々はこのパートを主に議論したんですということが明示できていれば、残った部分がありますよ、それを今後お願いしますなり、例えば団体にお願いしますなり、今後我々が引き続きやりたいんですというのは、私の中ではそんなにこだわりはないです。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 資料4を見ていただいてもよろしいでしょうか。社会的養護がどちらかというと分離だけになっているので修正が必要なのですが、全体像として1つの案として出させていただいているわけですけれども、そういう意味で今回、上の緑の部分に関しての御意見を伺っているわけですどうでしょう。これも含めてここはこういうふうに変えたほうがいいとか、あるいはここの部分をもう少し細かく議論しなければいけないということで御意見ございますでしょうか。


○西澤構成員
 いまだに混乱していて、構造を話すのかメニューを話すのか。今、先生がつくられた在宅での子ども家庭支援のところでは、こういうことがやられていますよというメニューですね。そのメニューがこれでは不十分だとか、もっとこういうふうにすればいいのではないかという話をするのですか。


○奥山座長
 ごめんなさい、この絵だとメニューだけになってしまうのかもしれないのですけれども、メニューのところにニーズのアセスメントと支援計画を立てて支援をしていってということが当然入ってくるわけですから、こういうメニューを利用して支援をしていくのが市町村の拠点の役割という形で書いています。


○山縣構成員
 いいですか。私は構造をまずはっきりさせたらどうですか。そこの中でこのパートについては、メニューをしっかり話をしましょうという意味で先ほど使ったつもりだったのです。


○西澤構成員
 それは構造なのですか。


○山縣構成員
 全体像というのはそういう意味で使いました。


○西澤構成員
 市町村はそこを議論するべきワーキングですね。だからここで何を話していくのか…私がわからないだけなのかもしれませんけれども。


○奥山座長
 私の誤解だったかもしれません。山縣先生が全体像とおっしゃったので、この全体像を踏まえた上での議論と考えていたつもりなのですが。


○山縣構成員
 進め方をとやかく言っているつもりはなくて、ここに出ているのは先ほどもあったようにメニューのほうが先に目に入ってきてしまうので、メニューがない形での何が社会的養育の全体像なのか、そこの中にどういう機能があって、それをどういうメニューでこなしていくのか、例えばそういうイメージが私の頭の中にある。その中で一定この検討会として力点を置かざるを得ない場所があるでしょう。社会的要請と時間的な制約の中で、どこかを中心に話をするのは仕方がないことだろうということです。


○奥山座長
 相澤先生、どうぞ。


○相澤構成員
 私は井上先生のつくられた図を出してもらうのが早いのかなと思っていて、そこに何がメニューとしてあるのか。この要支援1のところだったならば、最初の部分だったら何がメニューとしていっぱいあるのかというのを入れていって、恐らくないのは中間層ぐらいのところはなくて、ここに出てくる治療的デイケアみたいなものをつくりましょうとか、そういうイメージができて全体像がある程度できて、ここの部分はここでは時間がないので保育のほうに任せるとか、そういう意味のメッセージが出せればいいのではないかというイメージなのです。


○奥山座長
 わかりました。ではこれは引き続き次回、井上先生から御提示いただいて。


○井上構成員
 今ありますので、もし時間があればコピーだけとってもらって。


○奥山座長
 ただ、児家センの話をしなければならないので、児家センの話をして、少し時間が余ったらお配りだけいただくことも可能ですが、それに関して議論して、そこに先ほどおっしゃったようにどのメニューがどこに当てはまってということを実際に書き込んでいったら、時間が足りなくなってしまうかもしれません。ですので、ここで少しお休みをいただいて、次に児家センの話をして、時間があったら在宅の話に戻りたいと思います。

 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 お休みの前に、相澤さんが先ほど言われた二重措置のことで確認というかコメントをしたいのですけれども、今、話しているのはいかに子どもにとって必要なサービスまたは保護者にとって必要なサービスをどう届けていくのかという仕組みをずっと議論していて、その場合のサービスが分離であろうが分離でなかろうが、一貫した継続的なものであるべきということが話されていたと思うのです。

そうなると分離になっても、継続的に子どもが必要なサービスが受けられる。

3号措置になったからといって、2号措置時代に受けていたサービスが受けられなくなるということではなくて、今のところ2号と3号は両方行政処分ができるようになっているわけですから、3号で児童養護施設とか里親委託になった子どもが、例えば虐待防止センターに行って西澤先生からの何とかプログラムが受けられるとか、そういうものが保障できるような、そこにしっかりと公費が入るような仕組みが必要ではないか。

 もう一つは、これは司法関与の検討会でもあったのですが、特別養子縁組になった後の養子さん、養親さんも受けられるような一貫したサービスの提供の仕組みということも念頭に置いて、今後考えていっていただけたらいいかなと思いました。


○奥山座長
 ありがとうございました。よろしいでしょうか。

 では、10分お休みを設けたいと思います。あの時計で5分からということでよろしくお願いいたします。

 
                       (休  憩)

 

○奥山座長
 では、引き続き議論を始めていきたいと思います。

 続いて、児童家庭支援センターについての議論をしていくのですが、まず現状について事務局から御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 お手元の参考資料1をごらんください。児童家庭支援センターに関する資料ということで御用意させていただいております。

 1枚おめくりいただきますと、児童家庭支援センターの概要ということで資料をつけております。ここで書いています事業内容は、児童福祉法で平成9年に児童家庭支援センターが位置づけられておりますので、法律の内容を書いています。

 (1)を見ていただきますと、児童、家庭、その他からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするようなものについて、必要な助言を行うということで、専門相談をするということと、(2)は市町村の求めに応じて必要な技術的な助言を行いますということで、市町村の求めに応じて対応するということ。(3)が児童相談所からの委託を受けて指導を行うということで、児童相談所からの委託による指導というものが業務に入っていまして、(4)ということで関係機関との連絡調整を行うということが児童福祉法上にも業務として書いてございます。

 法律の根拠はここに書いてあるとおりで、実施主体もこのとおりになっております。予算については児童虐待・DV対策等総合支援事業ということで、予算補助ということになっています。補助率とか事務費の関係などは以下のとおりになっています。実施箇所数ということで、27年の10月現在ですけれども、109カ所というのが児童家庭支援センターの箇所数になっていまして、右に※で少子化対策大綱と書いてありますが、大綱の中では31年度までに340カ所を目標にしているということでございます。

 1枚おめくりいただきますと、児童福祉法の条文が書いてあります。少し御説明しておきますと、7条のところで児童福祉法上、児童家庭支援センターについては児童福祉施設ということで位置づけをされています。35条のところで、これは児童福祉施設ですので児童家庭支援センターを自治体以外の方が設置する場合については、都道府県知事の認可を得て設置することになっています。その次の44条の2は、先ほど言いました業務が書いている部分です。

 おめくりいただきまして、5ページ目が児童福祉法の施行規則に書かれている児童家庭支援センターについての記述になっています。6ページ目が児童福祉施設の設備及び運営基準で、児童家庭支援センターの設備ですとか職員配置について記述があります。88条の2というのが6ページの一番下のところに設備の基準が書いてありまして、児童家庭支援センターには相談室を設けなければならないということ。7ページの一番最初のところに職員が書いてありまして、1項では児童家庭支援センターの業務として規定する業務を担当する職員を置かなければならないということと、2項では13条の第3項各号で児童福祉司の任用要件が書いてありますけれども、それに該当する人でなければならないということが書いています。

 8ページ目からが児童家庭支援センターの設置運営等についてということで、実施要綱を載せさせていただいています。少し御説明させていただきますと、8ページ目の4に事業内容ということで、先ほどの法律に書かれている事業内容が(1)(2)(3)(5)ということで書いていまして、法律には書かれていないのですけれども、実施要綱の中で(4)ということで9ページ目の一番上ですが、里親等への支援ということで里親等に相談、支援に応じるということを、児童家庭支援センターの業務ということで予算上といいますか、実施要綱の中ではこういうこともやってくださいということで位置づけをしております。

10ページ目に職員の配置等ということで、要綱上の職員の配置が書いています。法律上、相談支援の担当職員だけが書いてありますけれども、6の(1)アのところで相談支援を担当する職員は、常勤と非常勤と予算上なっていたと思いますけれども、2人置いてくださいと。あと、イということで心理療法を担当する職員も1名置いてくださいということで、児童家庭支援センターについては3名の職員の配置というのが実施要綱上、規定されています。

 7のところに設備ということで、先ほど言いました相談室あるいは事務室、その他、必要な設備ということで書いてあります。

 少し飛びまして13ページに児童家庭支援センターの設置状況と指導委託の件数ということで、これは2710月1日現在の都道府県別の箇所数です。前回も御提出した資料でございます。指導委託の件数を見ていきますと、表の右側の一番下になりますけれども、全体で98件の指導委託の件数になっています。

14ページが児童家庭支援センターにおける相談対応等の延べ人数ということで、それぞれ来所相談、電話相談、訪問相談別の相談件数といいますか、延べの人数ですけれども、平成26年度の実績を載せさせていただいております。都道府県ごとに箇所数がそれぞれ違っていますので、都道府県別の数字を単純に比べるのはできないのですが、こういう状況になっています。

15ページも前回お出しした資料ですけれども、児童家庭支援センターに関します補助金の基準額を載せております。基本的に運営費ということでマル1で書いていまして、事務費と事業費を補助することになっています。事務費は置かれている職員の方が常勤か非常勤かということで単価が違っていたりしますけれども、基本的には定額となっていまして、事業費については相談件数に応じて基準額を決める形に、これは28年度から変更した内容になっています。

17ページに先ほど言いました少子化社会対策大綱の抜粋をつけています。18ページの表のところで下から3番目の欄が児童家庭支援センターで、目標値が31年度末ですけれども、340カ所の目標ということの打ち出しをしております。

19ページからが平成23年の社会的養護の課題と将来像で児童家庭支援センターについてどのように記述していたかというのを載せさせていただいています。19ページのところは里親支援のところで、下から2番目のポツに児童家庭支援センターについて里親支援の役割を充実させていくことも考えられますということが書いています。

20ページが児童家庭支援センターについての課題と将来像ということで書いている部分ですけれども、マル1、マル2はそれぞれ役割ですとか設置を進めていくことが書いてあるのですが、マル3のところで市町村との連携、役割分担の明確化ということで、当時こういうことが書かれていまして、下から2番目のポツで児童家庭支援センターを一般的な子育て相談に近い部分は、市町村やさまざまな子育て支援事業に委ねつつ、専門性の高い部分を受け持つ役割を高めていくことが必要ということが当時言われております。一番下が具体的にはというふうに書いておりまして、家庭における専門性の高い支援が必要な場合ですとか、あるいは施設退所後の親子関係の再構築支援の見守りですとか、あるいはアフターケアの機能というものを担っていくということが必要なのではないかということが書かれています。

21ページの頭のところは、里親支援機関としての役割というものを児童家庭支援センターについて充実させていくべきではないかということが書かれています。

23ページに昨年1021日に、この検討会にヒアリングでお越しいただきました全国児童家庭支援センター協議会に提出していただいた意見書を添付させていただいております。

 資料についての説明は以上でございます。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 この資料に限りまして何か御質問ございますでしょうか。ここではほとんど社会福祉法人、NPOが少しという形で書かれていますけれども、NPO以外の法人は全くなしでございますか。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 平成27年に調べたものにはありません。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 いかがでしょうか。藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 もし把握しておれば教えてほしいのですけれども、全国の児童家庭支援センターで里親支援機関として指定のあるセンター数が46カ所あるわけなのですが、具体的にどのようなことをされているのかという情報はございますでしょうか。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 詳細は把握できていないです。


○山縣構成員
 1ついいですか。独立型、いわゆる施設のある市町村から違うところに設置されているようなものというのは、どれぐらいあるかわかりますか。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 我々の調べ方が余りよくなくて、施設の近隣のどこまでの範囲に設置されているものを独立しているというのか定義をきちんとしていないため、明確に附置していないものはどれかということを、お示しするのが難しいということがあります。申し訳ありません。


○山縣構成員
 わかりました。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 もう一つ、私から質問なのですけれども、この社会福祉法人というのはほとんどが児童養護施設ですか。それとも乳児院などもございますか。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 乳児院もございます。乳児院と児童養護施設。一番多いのは児童養護施設となっています。8割近くは児童養護施設だと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 ほかに御質問ございますか。


○松本座長代理
 今との関係で、具体的に児童養護施設と乳児院以外に何か法人で。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 情緒障害児短期治療施設を運営している場合と、あと、母子生活支援施設を運営している場合がございます。あとはこれが附置という形態かは、調べ方の問題で分からないのですけれども、あと、老人の介護保険の施設を運営している法人がやっていたりですとか、あわせて保育所や児童館を運営している法人が設置してされているという例もございます。ただ、同じ法人がやっているということで、私どもの調べ方でははっきりとしていない部分がございます。


○奥山座長
 西澤先生、どうぞ。


○西澤構成員
 この相談件数などの14ページの人数なのですけれども、これは内訳とか内容というのは把握されているのですか。例えば養護施設附置型で私が知っているところでは、養護施設の子どもがそこの心理療法を利用しています。それが件数に上がっているとなるとかなり数字の意味が違ってくると思います。クライアントの状況とか相談内容というのは捉えられていますでしょうか。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 相談件数のカウントの仕方については課題になっていまして、「過大」という意味ではなくて、相談件数で補助金を支払う形にしましたので、相談件数の中身はもう少し精査しないといけないと思っているのですが、今のところどういう内容かはこれ以上把握できていない状況です。


○西澤構成員
 わかりました。課題と言われて、大きいという意味ではなくてと言われて、むしろ厚労省のほうが、これが過大な数字だと思っているというのが語るに落ちたのかなと思うのですけれども。私が知っているような児家センでは、結構それをやっていると思いました。養護施設の心理の不足を補っている部分がかなり反映されているのではないかと思いました。これは感想です。


○奥山座長
 ほかに何か御質問ございますでしょうか。

 実はこれは先ほどの児家センの事業内容というものを見ていただくと、市町村の拠点の事業内容とほとんどかぶってしまうのです。「市町村からの」というところだけがないだけです。なので同じことをする形にになってしまうかもしれません。ですけれども、児家センとしてせっかくこういう制度があるということ、それから、今までの蓄積があるということ、そして市町村という行政ではなくて、比較的融通が利く形で対応ができるということを含めまして、児家センをどう生かしていくと子どもたちのために一番いいのだろうかということについて、フリーに御議論をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


○藤林構成員
 もう一つ質問をしたかったのですけれども、平成31年度までに340カ所を目標としていて、今、平成27年度は109カ所なのですが、なかなか毎年数カ所しかふえていっていないというのは、どういった背景というか原因があると把握していらっしゃるのでしょうか。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 詳細な分析をできてはいないのですけれども、指導委託の件数を見ましても児童相談所から活用がされていないということがあったりですとか、そういう部分をみると、児童家庭支援センターは施設に附置されている場合が多かったりするので、施設としてのノウハウもあるはずなのですが、それをうまく活用されていないということがありまして、児童家庭支援センターの有用性といいますか、このようなことにうまく活用できるんですよということをうまく打ち出すことができていないのかなと思います。そういうものを積極的に設置しようという自治体なり施設というものが、施設でなくてもいいのですけれども、そういう方向に向かっていないのではないかと思います。あと、単独設置もできますということにしているのですが、そういったものが伝わっておらず、余りうまく活用できていないのかなと思っております。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 今のお話で単独設置ができるということは、どのぐらい広報されていることなのでしょうか。正直、医療法人も実はできるはずなのですけれども、聞いたことは余りないので。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 たしか平成20年の法律改正で単独設置できることになったと思うのですが、施設が余り利便性のいいところにないということも、設置が進まないの原因の1つであったと思うので、施設に附置しないで単独でそういった機能を持って、地域の子育て支援に役立ててもらうよう、法改正のときにはそういう理念を広報していると思うのですけれども、その後は、都道府県の方に来ていただく全国会議のときに設置してくださいというお願いをしていますが、私どもとしても広報が足りない部分があるのかなと思います。


○奥山座長
 先ほど西澤構成員から御意見が出たように、都道府県がシャットアウトしていることもあるのでしょうか。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 余り聞かないのですが、ただ、補助金について2分の1の自治体負担がありますので、そういった意味では自治体の負担を払ってそういう機能を児童相談所以外に持つことについて積極的な姿勢というのがない自治体もあるのかもしれないのですが、余り自治体が渋ってという話は聞いたことはないです。


○奥山座長
 たしか東京都はないですね。子ども家庭支援センターがあるからという形で許可をしていないと聞いています。


○西澤構成員
 これを見ると、ほかにもない都道府県がありますね。神奈川に設置がないのは、どういう理由でしょうか。


○奥山座長
 伊達先生、御存じですか。


○伊達構成員
 里親さん関係で言えば、里親さんの支援センターみたいなものを独自に今まで幾つか持っていたということがあって、それとの兼ね合いで余り児家センに積極的ではなかったのかもしれないなと思いますけれども、その1点ぐらいです。横浜市と川崎はあります。


○奥山座長
 確かに神奈川県と言うと社会福祉法人はいっぱいあるはずなので、全く手を挙げるところがないのだろうかという気もしますが、加賀美先生、実際に児家センをされていて、どのようなところに問題点があると考えていらっしゃいますか。


○加賀美構成員
 問題点というよりも、そもそもが児家センが制度化されたころの漠とした記憶でいくと、その当時、児童養護施設等は暫定状態がひどかった。つまり大体入所率は半分ぐらい。空き部屋がたくさんあったという時代だったと記憶しています。そのころに施設の運営上の問題からも、そういう部屋を活用して何かできないかということの中で、ショートステイとかトワイライトステイといったものがメニューして出てきた時代とかぶるわけですけれども、全養協が近未来像というものを立ち上げて、その中に児童家庭支援センターの必要性ということをうたいました。その辺がちょうど暫定が一番ボトムになった時期だった。そういうときにこの児家センを施設養護に附置するという言い方で、施設の空き部屋を使って地域の子育て支援に活用できないかという構造の中でできたという記憶があります。

 したがって、附置という構造だったということもあって、予算規模の問題から言っても、今、本当にそれがいわゆる第2種社会福祉事業として独立採算的に地域に打って出るだけの財政的、人的基盤が整備されているとは言い難いという状況と関連しているような気はします。だから振り返ってみると、その当時の設置の時代の状況と余り変わらない制度設計のままに今もあるのかなという気がしています。

 だから本格的な機能の充実ということを考えてやるのか、あるいはこの前の議論の中にあったのですが、地域の支援拠点がその機能を担っていくということであれば、では児家センはどうするんだという議論があったと思うのです。ただし、附置するという条件を、そのメリット等を考える観点もあるだろう。つまりインケアの仕事をやっている児童養護施設がかなり多くを占めているということであれば、そういう機能と連動した形での市町村の支援拠点と、この児童家庭支援センターのいわゆる位置づけというのは、少し異質なものになり得る可能性があるので、そこのところも含めて考えるという観点が1つあるかなと。

 もう一つは、積極的に地域の子育て支援に打ち出ていくという意味では、先ほど独立型が幾つあるかというと、独立型はほとんどないと思うのです。実はかなり少ない。独立してあるのは数カ所だと、今はふえたかどうかあれですが、記憶しているのですけれども、そういう構造から考えると、これを第2種としてきちんとした財政基盤も含めて考えて、積極的に先ほど将来300という数字を出していたけれども、そのようなことでやるのであれば、今後の児童家庭支援センターの構造の問題、枠組みの問題をもう一回整理をして、もう少し地域社会の身近なところへ打ち出ていって、子育て支援の機能として生かしていくような構造を当たり前というふうなことも1つの観点としてはあるだろう。

 2つの意味では、だから従来どおりの附置型のものは、それなりの活用の方法も考えられるのだけれども、今後ふやしていくということがあるのであれば、その観点でそれをどうするか、新しくつくるものについてはどう考えるかという2つの視点で、今後の児家センのあり方についての形を考えていくことも必要かなと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 では施設に附置していない、またはNPOが運営している児童家庭支援センターの問題点について、私は直接運営しているわけではないのですけれども、福岡市には2カ所のNPOがやっている支援センターがありますから、その担当の方からいろいろと悩みを聞いているものですから、少しコメントしたいと思います。福岡市の児童家庭支援センター2カ所は、福岡市子ども総合相談センター、福岡市の児童相談所が営業していない夕方から夜間、土曜、日曜、祝日に相談を受けるという形で始まったわけなのですが、この時間帯のニーズというのは非常に多くありまして、相談件数はいつも予約がいっぱいになっています。そもそも我々福岡市児童相談所が相談を受けていても、なかなか予約が入らなくて1カ月、2カ月待たせている方がいらっしゃる。また、ひとり親家庭で平日、昼間にお見えになることができない方のために児童家庭支援センターをつくったわけです。けれども、そこでも予約待ちで何週間も待ってしまうという状況があります。要するに質の高い相談支援、または通所での支援を行えば行うほど、口コミとか区役所、または我々の電話相談から紹介をされて多く相談にお見えになるということなのですけれども、だからといって補助金がふえるわけではないというところで非常に困っていらっしゃるという現状があると思っています。

 今後、政令市という枠組みの中で、我々児童相談所と各区役所の保健福祉センターとの役割分担を考えていく中で、なるたけ保健福祉センターにも心理職を置いて、そこでも心理的な支援とか通所支援ができるようにと考えているのですけれども、何せ区役所はとても狭くて、相談室、面接室がつくれないので、できれば各区に児童家庭支援センターがあればいいなというニーズがありまして、児童家庭支援センターに対するニーズは福岡市においては非常に高まっている。それは実際に設置してみれば、とても活用ができ、また、子ども家庭への相談支援という点では非常に有用というところから、そういうニーズが増えているのかなと思っています。

 もう一つ、1カ所の児童家庭支援センターはショートステイのマネジメントも行っているわけなのですけれども、施設を持っていないので、自分のところの施設にはショートステイは使えませんから、契約されている里親さんに委託するということをしているわけなのです。これもやればやるほど忙しくなってくるというものがあって、今後、可能であればショートステイ専用の里親さんを養成するなり登録するなりマネジメントするなり、場合によれば子どもの送迎なんかも含めてやりたいなと思われていらっしゃいますけれども、そうすると非常に人件費も必要になってくるというところがあるわけなのですが、これも今の補助金の中ではかなり難しいと。

 あと、里親支援機関ということで、福岡市内のある区を対象にして、いろいろなリクルートとか、普及啓発をしているわけなのですけれども、これも今の予算の中でやっているわけなので、頭打ちになってしまう。要するに質の高いサービスをすればするほど忙しくなって、どれも中途半端になってしまうというところがあるわけなのです。質が高いサービスに対して、それ相応の予算または人件費が回ってくるような仕組みとして、どのようなものがあるのだろうかというところが1つの大きな課題かなと。

 今回、相談件数に応じて事業費が加算されていますけれども、前回も言いましたように電話相談も、1回1時間、1時間半のプログラムも同じ件数としてカウントされるという形でいいのか、何かもう少し別のやり方であるとか、ショートステイにしても里親支援機関にしても、その成果に応じたコストのかけ方というのもあるのかなというところが、独立型児童家庭支援センターの大きな悩みかなと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 塩田先生、どうぞ。


○塩田構成員
 私もある市の児童養護施設で児童家庭支援センターを立ち上げるときに、所属していたので見ていたのですけれども、本体施設の協力がないと成り立っていかないです。

24時間の相談に対応するには、結局、電話を夜受けるのは本体施設の職員で、ましてやそれが子どもからの直接の相談になると、そこは熱を入れて聞かないといけないですし、本当に困っている子を、施設の前まで来ていますという子を追い返すわけにもいかずに、本体施設の職員が対応することもありました。そしてショートステイの利用者数がすごく多くて、ショートステイ専用の建物をつくったのですけれども、そこに専用のショートステイ用のケアワーカーを配置するだけではとても大変で、本体の明けの職員が緊急で対応する場合もありました。1名常勤配置はしたのですけれども、やはり需要がふえてくると本当にいつも満員状態で、複数の子たちを毎日見ているような状況で、本体施設がないとそれはやっていけなかった。それと、やはり立ち上げのときは普及のために広報活動がとても大変で、本体施設も協力してやっていたというところでした。そこで出ていたことはもう少し常勤職員、ケアワーカー配置できるほどのお金がついてくれると、もっと充実した支援ができるのにということが、いつも話題になっていました。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 林先生、どうぞ。


○林構成員
 お聞きしたいのですけれども、15ページあるいは一番最初のところに出ている事務費の額というのは、これは職員配置が何人であろうとこの一定の額という理解ですね。この心理療法等を担当する職員以外の相談支援を担当する職員の事務費というのは、どうなっているのでしょうか。


○西澤構成員
 これは込み込みでしょう。相談員と常勤心理か非常勤かで込み込みです。


○林構成員
 それと費用対効果というか、その辺の判断は難しいですね。加賀美委員の歴史的なお話を聞くと、ある種、養護施設の生き延び策でもあった。でも現実には各都道府県の差というのは非常に大きいわけで、これは先ほど福岡市の場合だとそれが市として連携してやっていけるということ、区との連携とか考えられるということだと思うのですけれども、実際に政令市とか指定都市でないところというのは、なかなかそれが難しくて、市町村として利用しづらい。そこには財政的な負担が国と都道府県であるということも要因としてあるのかなと思ったのですけれども、市町村との財政的な負担を共有していくということは考えられないのでしょうか。


○奥山座長
 市町村が4分の1ぐらい出してくださいという感じですか。というより、どちらかというと市町村が相談したケースに関して、市町村が少し対価を払うといった方法がよいのでしょうか。


○井上構成員
 このセンターの事業は中津市がショートステイとかいう形で使うと、それに対して中津市から別にお金を渡すという形でやらせていただいています。


○奥山座長
 山縣先生、どうぞ。


○山縣構成員
 まだこれは資料の質問が続いていますか。議論してもいいですか。

 では2点。1つは設置の経緯においては時代状況を考えて仕方がなかったかもしれない。でも児童福祉施設の中で施設長を置かない数少ない施設なのです。管理者は置くけれども、それが本体施設の設置と事実上、一緒になっている場合があって、下部組織なのです。そこをもう少し独立させて、しっかりした施設にするというのが1つ考えられるのではないか。適任者がおるかどうかは横に置いておいて、独立した施設であることが児童家庭支援センターの職員においても余り意識されていない。施設長に常に相談しないといけないという状況があるので、しっかり独立させてはどうですかというのが1点です。

 もう一つ、これは持論という部分が相当強いので、ここは持論を言ってもいいという前提ですからあえて言わせてもらうと、私は今の時代においてもう都道府県設置という考え方が古いのではないか。少なくとも福祉事務所レベル、市レベルまで持っていくか、場合によっては市町村まで持っていくことによって市町村がこの必要性、意義を感じたときに、社会的養育の中の養護と地域支援をつなぐものとして、拠点事業とのすみ分けはどうするか、あるいは利用者支援との関係はどうするかがありますけれども、そういうものを事業委託しながらやっていくという時代に少しずつなってきているのではないか。この社会的養護に関しても徐々に市町村の充実をしていこうと言っているわけですから、そういうときのまず先発隊として機能を果たしていただく。

 これが例えば事実を正確につかんでいないで、間違っていたらごめんなさいという前提ですけれども、たしか10年ほど前に小浜市が家庭児童相談室を解体して児家センに委託したはずなのです。それはよそから、敦賀にある児家センを小浜につくって、そのかわり家児相機能部分を職員も含めて担ってほしいという形でやられた。大阪で言うと枚方市が児童養護施設とか情短施設を持っている法人さんに枚方でやってほしいという形で児家センを使っている。それだったら最初から市で持ってもらえばとい
うふうに思っていて、基礎自治体中心の仕組みに変えていくというのも1つの考え方ではないでしょうかと思っています。


○奥山座長
 質問ですけれども、今の2つのところは市がお金を出すという形でも。


○山縣構成員
 いや、この仕組みで言うと市がお金を出さなくていいのですから、要はうちに来てくださいという。


○奥山座長
 先生の案は、市が委託すると言っても、県が支出するはずのお金を市が出すというわけではないのですね。


○山縣構成員
 そうです。私はあくまでも全て市がやるべきだ、それでいいのではないかと。


○奥山座長
 つまり、お金も市が出す。


○山縣構成員
 はい。設置主体のところで出せばいいと私は思っています。というのは先ほど余り進んでいないというのは、国のほうには情報がありませんと言われたけれども、私がかかわった自治体で言うと、結構お金の問題で、今やっているものがいっぱいあるし、児家センという形をとらずとも児相と養護施設との相談もやっているし、もう一つはここ最近で言うと、市町村の相談体制とかどんどん充実してきたから、そちらであえて県がそこに乗り出さなくてもいいのではないかという声は聞いたことがあります。予算のことも含めて。というのは市のほうにしっかり窓口になっていただくという考え方があるのではないかと思っています。


○奥山座長
 とすると先ほどの2つのところは、もし市がお金を出したとしてもきっとやっただろうとお考えですか。


○山縣構成員
 小浜についてはやったのではないかと思います。もともと家児相で職員がお金を出していたわけですから。たしか初期は場所も全部有料か無料かは知らないけれども、役所の一部を使ったような記憶があるのです。役所管轄の建物の一部です。その後、独立したような気がします。詳細はわかりません。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 林先生、どうぞ。


○林構成員
 今、山縣構成員がより身近なところでということのほうが、在宅ケアに貢献できる可能性というのは非常に大きいかと思う。既存の児家センが施設に敷設されている意味というのは、先ほど塩田委員が言われたように施設で24時間対応ができているとか、あるいは宿泊機能を持っているというのは非常に大きな要素だと思うのです。山縣構成員が言われた市町村が主体になってといったときに、既存の相談機関との整合性をどう担保していくか、あるいはどれか1つに絞っていくのか、でもそこに24時間体制と一時保護機能を含めた宿泊機能をそこにつけていくという形の児家センの運営というのは、非常に利用の価値があるのではないかと思います。


○奥山座長
 相澤先生、どうぞ。


○相澤構成員
 私は社会的養護の子どもたちを考えると、乳児院と児童養護施設に標準装備でと課題と将来像に書かれていて、乳児院なり児童養護施設にみんな設置されているということを考えると、例えば先ほどの在宅ケアがインケアということを考えれば、もう施設に入所しそうなリスクを抱えているようなお子さんには、児家センの指導をかませて2つの措置をとって、そして支援をしていく。それでアドミッションケアからインケア、リービング、アフターケアというのは、児家センのスタッフがずっと追いかけていって、アフターケアもフォローしていく。結局、そのフォローでも市町村に見守り支援を頼んでも、基本的に継続してその支援ができるかというと、なかなかできないだろう。そうすると一貫した施設でずっとフォローアップするようなことを考えて、何かのときに駆け込み寺ではないですけれども、そこに戻ってくるような1つのシステムがあってもいいのかなと思っていて、それがライフサイクルを見通した支援にもつながってくるのではないかと個人的には思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 西澤先生、どうぞ。


○西澤構成員
 私は基本的に廃止派で、この前のヒアリングのときにも端的に、児家センは必要かと質問しました。すると、会長が「わからない」と言われた。実際に業務に当たっている本人たちが、自分たちが何をやっているのかわかっていないというのが正直な印象です。それはこの児家センというシステムの問題なのか、運営の問題なのかというところは議論が分かれると思うのです。

 ただ、相談件数を見ても、1カ所当たり大体1日3件の相談、来談と家庭訪問なのです。そんなに件数は多くないと思う。先ほど加賀美先生が言われたように、児家センは養護施設の生き延び策として設置されたと思いますが、たしか私の記憶では、施設の社会化ということもあったと思うのです。でも、それは間違った社会化ですよね。施設が地域に開かれてというのではなくて、施設が地域社会の中で機能していくというのが本来の社会化だと思います。施設の生き延び策と間違った社会化という、2つが重なってうまれたのが児家センだと思います。だから、基本的には今の児家センを廃止すべきだろう。ただ、今の話を伺っていると、例えば藤林先生のところではすごく有効に機能しているという、そういう児家センのあり方というのは認識しました。

 そうなってくると、児家センの有効な機能と市町村の支援拠点との関連を十分に検討しなければいけないと思います。そういう機能を担っている部分には着目をして、そこを拡大していって、本体施設に依存しているみたいな、どちらが依存しているのかわかりませんけれども、それは廃止していくという方向性ではないか。方法論はわかりません。

 それと、福岡市のような独立型の児家センが、年間1,500万で経営できるわけがないので、そこはしっかりと見直すべきだと思います。また、施設附置型の児家センについても、施設の入所児童やその親の面接は件数に入れませんとか、そのようにしないといけないと思います。相澤さんが非常に苦い顔、渋い顔をされたのは、相澤さんはそこに生き延び策を見出されているからですよね。


○相澤構成員
 そこに生き残るというよりも、子どもに支援をする上で一貫性とか継続性ということを考えたときに、常にキーパーソンみたいな存在として児家センの職員がフォローアップできるシステムが必要だろうなと。私はそういう意味で、そして児童養護施設そのもののきちんと職員配置とか、そういうものが充実しているかというとそうではなくて、やはりソーシャルワーク機能とか、施設のファミリーソーシャルワークとか、そういうことを考えたときには児家センみたいな機能を施設も本来は持っていなければいけないと私は思いましたので、そのように発言しました。


○西澤構成員
 それは施設が本来、持っていなければいけないわけです。児家センという形で外出しにしたのが間違いだったと思います。問題に気づいたら、スクラップ・アンド・ビルドで行くしかないと思いませんか。100カ所しかないのです。施設全体の6分の1でしょう。平成31年度の整備計画でも300カ所でしょう。養護施設の半分ではないですか。そうすると、児童養護施設の半数は児家センを併設していないので、自立支援の機能を児家センを中心に考えるとすると、半数の養護施設の子どもたちが生活する施設には、それはないということになる。それは間違っていると私は思う。


○相澤構成員
 だから先ほど言ったように、課題と将来像では乳児院と児童養護施設は標準装備と書かれていたということを言ったわけで、だからそれは31年までは半分かもしれないけれども、いずれは全部に設置されるという意味です。


○西澤構成員
 だとしたら児家センは附置型で行くということですね。独立型の児家センというものは重点を置かない。


○相澤構成員
 いや、それもあっていい。ただ、附置型の児家センもあっていい。


○西澤構成員
 私は、児家センの当事者がそう思っているのですから、やはり、附置型の児家センの役割は終わったと思います。


○奥山座長
 上鹿渡先生、どうぞ。


○上鹿渡構成員
 その間ぐらいのことをずっと考えていました。乳児院や児童養護施設が新たな社会的養育の中で家庭を基盤としたケアを提供できるように変わっていく、転換していくということを考えたときに、以前話題になった里親支援専門相談員や今話題にあがっていた児童家庭支援センターの役割や成果についての再確認はとても重要だと思います。それらに対する疑問の声も確かにその通りと思う一方で、里親支援専門相談員や児童家庭支援センターは施設養護の中にある家庭養護への変化を後押しする萌芽のようなシステムではないかとも思います。これらは最終的には、施設の中に附置されるという形ではなくなっていくものかもしれませんが、この転換期にはすでにある制度として、本来の役割を期待されている成果をきちんとあげるべくうまく活用すべきではないかとも思います。シングルトン卿もヒアリングでおっしゃっていたように、施設養護中心から家庭養護中心へのシステム移行期には同時に2つのシステムを運用していかなければならないので、ハンプというこぶの部分で余分にお金がかかる時期があるとのことでした。例えばこの児童家庭支援センターは改めて見直したら本当にこれから我々が取り組もうとしている家庭養護への移行に必要なことが既にここに書かれてあり、もし本当にこれを全部実施できていたら多分、いろいろなことが家庭養護を中心としたシステムの構築の方向にもっと進んでいただろうなと思います。いろいろな意味で、この通りにはできないというところがあったと思うのです。

 それは根本的には、家庭養護への移行の大きな流れがまだない中で、施設養護の継続を任された施設長が家庭養護を促進するための児童家庭支援センターの長としても役割を果たさなければならないという構造の中に置かれ、目的が矛盾した二つを抱え込んだまま現実に対応せざるを得なかった結果が、今回の附置型児童家庭支援センターへの疑念につながっているのだと思います。改正児童福法によって家庭養護優先の原則が明示された今、そこはしっかりと家庭養護が優先されるという中で、児童家庭支援センターの位置づけを改める必要があるのではないかと思います。以前は「消極的な生き残り策」として与えられたようなものだとすると、これからは「積極的な生き残り策」というか、生き残るという言葉はよくないですが、施設養護中心としたケア提供者から転換して家庭養護を中心とした新しい社会的養育のケア提供者になっていく際に今から活用できる重要な手段の一つとして捉え直すことができるのではないかと思いました。

 藤林先生がおっしゃったようなことを附置型である施設が外に出して地域でやるのか、場所が悪いのであれば、実施しやすい場所で施設がそれを運営してみることも含めて実践展開してみて、それがよいケアであればそこにはきちんとお金がつくということになれば、それを新たな社会的養育を支えるシステムにおける施設の新たな役割として取り組んでいこうとするところが出てくるのではないかと思います。児童家庭支援センターという形を「積極的な意味で」ある時期までは活用し、それで例えば里親支援事業を本格的に実施するようになるとか、市町村における予防的対応のための拠点事業の一部委託なども含めて取り込みながら、今まで施設養護だけを提供してきた施設が、家庭養護に関するサービスを提供できるように変わっていこうとするときに、使えるものは今ある制度の中ではそれほどたくさんはないように思います。以前ヒアリングの際には、私も児童家庭支援センターの存続はなかなか難しいかなと思っていましたし、今後は市町村の役割としてまとめていく方向がよいのではないかと思っていたのですが、児童家庭支援センターの役割が今後も残るとしたら施設が当初は自身の中に抱え込めるこのシステムを、施設が家庭養護の提供者やそれを支える者に変わっていくことに活用するという新しい意味づけをしたうえで、児童家庭支援センターが本来の役割を果たすための財政的裏付けも再度整えるという形で進めていく必要があるのではないかと考えました。


○奥山座長
 井上先生、どうぞ。


○井上構成員
 上鹿渡先生、ありがとうございました。すごく安心しました。

 私たちのところの児家センのイメージは上鹿渡先生がいわれるとおりで、そのようにやってきています。大分県の2カ所のうち両方ともかかわっていますのでお話させていただきますと、県で児童相談所の一時保護所は1カ所しかないので、どうしても一時保護所は足りないし、遠い場合はうまくいかないです。特に県北なんかは。特に県北に児家センが1カ所ありまして、そこは一時保護の機能も持たせていまして、児童相談所も同じ市内にありますので、しょっちゅうかかわりながらやっていっているという状況です。

 同時に、親子の再構築の事業も中津の児家センの場合はやっておりまして、1泊で来るとき、2泊3日で来るとき、日帰りで来るコースという、親と子どもさんが一緒に来て、その場で安定した状況で児童相談所の職員も来て、児家センの職員もなれたスキルでその評価をしていきながら、帰れるか帰れないかの相談をして、かるがもステイと言うのですけれども、そういったこともやっていっているのです。ですので、今、これがなくなると言われたら私たちはどうしたらいいのだろうかと思っていたところで、上鹿渡先生が言ってくださいましたので、そういう格好で新しいやり方で広げているところもありますということをお伝えしたいと思います。

 もう一点、里親の事業も1カ月に1回、里親さんの家庭に必ず訪問して、里親さんたちもセンターに1カ月に1回必ず来て、これは縛りではなくて用事がある場合は来なくていいのですけれども、来られる場所として集まっているということを繰り返していく中で、里親さんたちが自分たちに押しつけられて、それで終わりになるのではないというのを感じながら、ほっとして安心して見るだけで子どもとの関係がよくなってきたという状態もあるのです。それは4、5年ずっとやっている中で変わってくる内容として大事な仕事としてありますので、そういったところでやっているというセンターがあることも知っておいていただきたいと思います。


○奥山座長
 ありがとうございました。

 山縣先生、どうぞ。


○山縣構成員
 先ほどの続きの部分なのですけれども、私は提案についてはそのとおりだと思っているのですけれども、もっと積極的な発想を持っていまして、児童家庭支援センターで入所機能を持っているところとか、ショートステイ機能を持っているところ、だから養護施設が全面ではなくて、むしろ児家センを全面にしたあり方というところまで行ってもいいのではないか。入所機能は縮小していこうという一方の計画がありますし、今、井上先生が言われた大分県のもう一つの別府のほうで言うと、ショートステイは制度上は施設で受けるけれども、生活場所はショートステイのスペースに置いておられるのです。そのような形で相談を受けた子どもたちがすぐそばにいて、親子も安心できるという工夫をしているような児家センさんもありますので、むしろ社会的養護のあり方として逆の附置、児家センに養護施設が附置されているとか、それぐらいのイメージを持ってもいいのではないか。


○奥山座長
 先ほどの別府のほうは、ショートステイを児家センでやっているということですか。


○山縣構成員
 制度上は児童養護施設ですが、スペースが児家センエリアにあるということです。


○奥山座長
 わかります。私も見てきましたので。


○山縣構成員
 スペースを持って、そちらでやっている。それはそれで非常に有効だ。相談員との関係が非常に近いという意味で有効だと聞いています。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 伊達先生、お願いします。


○伊達構成員
 今の山縣先生のお話に関連するのですけれども、やはりベースとして職員の数の問題も含めて、基本的な条件としてそこのところをきちんと埋めておかないと、移行できないだろうと思うのです。移行できないということは、今のままもっと悪循環に入っていくということなわけですから、そこら辺で児童家庭支援センターが今、効率がどうかという効率性を求めるという状況ではないだろうなと。

 要するに私は附置が大事だと思っているのは、児童養護施設の中に入所部門以外の支援部門をつくり出していくという柱の一環として、児家センが児童養護施設に一緒に附置されているということは、ソーシャルワーク機能をつくり出していく部門として非常に大事なところがあるのではないか。ここのところがきちんとまずつくれないと入所部門をどうするかという議論にそれこそ移れなくて、ここのところが鍵を握っているだろうと思うのですけれども、そういう意味で家庭支援センターを考えていくべきではないかと考えます。


○奥山座長
 加賀美先生、どうぞ。


○加賀美構成員
 先ほどから御意見があったとおり、今は約100カ所で、これは児童相談所が比較的少なく、距離があるところにそういう児童相談所の役割も部分的に果たせるという意味で北海道の例があると思うのですけれども、先ほどの井上構成員からの話もあって、そういう意味でちょうど100カ所ぐらいがそういう機能としてつくられてきた最初のグループと考えると、そこはそれなりの機能をしている部分はあるだろうという観点が1つと、先ほど来、インケアというところとつながっていることで、その設置をしたところがソーシャルワークという観点で施設の機能全体が活性化していったということも考えられるし、そういう可能性も含めて全然機能していなかったという考え方は別に持っているわけではないのです。だからそこはそことして、ただ、これからのものについてどう考えるかということも含めて議論をするのと、支援拠点との関係でそれをどう整理するんだというところが問題だろうなと私は思っています。

 それから、もちろん先ほど伊達構成員からあったように、今の財政規模の問題で独立して全ての市町村の中できちんとした仕事ができるとは当然考えているわけではありません。

 以上でございます。


○奥山座長
 松本先生、どうぞ。


○松本座長代理
 急に結論が出るようなことではないと思いますけれども、大きな議論の流れとして、1つはただ子ども家庭支援あるいは社会的養育というときに、市町村ベースにきちんと相談援助体制を組みましょうということがあると思うのです。それは大きな流れ。

 もう一つは、分離保護された子どもさんについても、分離保護して終わりではなくて、在宅との連続性も考えた上でのソーシャルワークが一貫するような支援ができるようにということが多分あるのです。全体を議論している大きなところ。

 そのときに、私の理解では児家センというのは両方の狭間で、だから場合によってはこちらを担っていたり、場合によってはこちらを担ったりみたいな形になっているような気がするのです。なので現行うまくいっているところを潰さないというか、機能を潰さない形でどう整理していくのかというときに、1つは市町村をベースにきちんと相談支援体制をつくる中に拠点事業の中に吸収されていくというか、その中の一部として築いていくようなところと、もう一つはそれがあったりなかったりでいいかというのは別にして、乳児院であるとか児童養護施設がもう少しソーシャルワーク機能を強化していく中の一環にもっと明確に位置づけることと、両方に分かれていくというか、両方の中に吸収されていくようなことではないかと思っているのです。

 どういう形でというのは別にして、今は両方とも中途半端な形になっているので、逆にこれがまた別にふやしていこうと。施設は施設のソーシャルワーク機能として何かまたいろいろつけていこうと。また、市町村は市町村で強化していこうとなると、地域ベースでの支援が何かいろいろな場所はふえるけれども、どこが中心になってやっていくかというのが見えにくいような気がするのです。整理の仕方ということなのですけれども、それは今、実際に果たしている機能、それもそこそこによって、地域の実情によって大分違うところをどういうふうに大きな方向の中に位置づけ直していくのかという話なのだろうと思っています。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 ほかに御意見ありますか。西澤先生、どうぞ。


○西澤構成員
 私は極端なことを言うから、こうやって業界で嫌われるのだな、皆さんうまくまとめられるなと思って感心していました。今、松本先生が言ったことを整理すると、児家センなら児家センの機能とか構造とかあり方というものを抜本的に再検討するという方向なのですか。私は、施設附置型はなくせと言ったけれども、みなさんの話を聞いていると、抜本的な再編というのもありだという気もします。ただ、例えば私が知っている児家センでは、全く外のケースは見ていない。施設の子どもだけを対象にしている。あるいは、ソーシャルワーカーではなくて保育士資格を持った人が相談員をやっていて、相談業務が果たしていないようなところもいっぱいあるわけです。皆さんがおっしゃるのは、これを積極的にソーシャルワークの機能として使いましょうとか、あるいは児童相談所の仕事を補完するものとして利用しましょうみたいな、形を示せばみんながしっかり仕事をするという前提で考えると、抜け落ちる部分がいっぱいあるような気がするのです。そういうことをどうやって防いでいくかということを考えながら、児家センの今後の業務のあり方をもう一度再編する。当然、それには1,500万ではできるわけがないということも前提にして議論する必要があるのではないかと思います。


○奥山座長
 相澤先生、どうぞ。


○相澤構成員
 私は児童福祉専門官をやっていたときに、ちょうど第三者評価基準をつくっていたのです。そのときに児童とか乳児とか母子とか情短児童自立はつくったのですけれども、そのときに児家センはどうするのかという議論があって、児家センは今はとりあえず難しいのでということで後にしようということで後回しにしたのですけれども、それからできていないのですが、児家センの第三者評価とかそういうものもきちんと西澤先生が言ったような担保をする上ではつくって、そういうシステムに乗せたら私はいいと思うのです。やはり客観的にきちんとそういう意味で施設として機能しているかどうか評価を受ける。3年に1回評価を受けることになります。


○西澤構成員
 今Google Scholarで見てみたら児家センの現状と課題とか調査結果などの報告がされているみたいです。誰か社会福祉の専門家の方にまとめてもらったら、国のほうでは全然わからないというところも、地域ごとの調査報告みたいなものもあるみたいなので、そういったところも役に立つかもしれないと思います。


○奥山座長
 ちょっとお考えいただいている間に質問したいと思います。松本先生のお話の中で施設のソーシャル機能を高めるためと、市町村のニーズに応えるためという2つのことをおっしゃったですかね。


○松本座長代理
 そうです。


○奥山座長
 施設のソーシャルワークの機能を高めるというのは、今まではその機能も必要だったかもしれないという話はわかるのですけれども、これからも必要なのでしょうか。


○塩田構成員
 ちゃんとソーシャルワークプロセスにのっとって子どもと家族の支援をすることを養護施設が意識して支援してほしいという思いで私はあの文を入れました。だから既に持っていなければいけないソーシャルワーク機能が発揮できていないですよね、そういうスタートラインに立っていないですよねと。


○松本座長代理
 あともう一つ、先ほど山縣先生がかなり踏み込んだことをおっしゃいましたが、相談機能のところにショートステイなり保護機能がついているところというのは、すごい大事な役割を果たすと思いますので、そこも含めてということですか。


○奥山座長
 そうなのですけれども、施設のソーシャルワーク機能を担保するためにというのは何かおかしいような気がして、子ども家庭福祉の中でそういう施設の機能を生かしたソーシャルワーク機能が必要なのでということではないのかと思ったのです。


○伊達構成員
 施設を入所機能だけで捉えるのではなくて、塩田先生が言われたようなソーシャルワーク機能がちゃんとコントロールしていくことによって、初めてケア単位の問題ですとか、地域分散の問題ですとか、そういうものが今後整理できていく可能性が出てくるのであって、そこを抜きにして施設の形をどういじっても、あるいはなくしていこうという方向で進めようとしても、移行できないのではないかという感じがします。そこが要になるだろうと思います。


○奥山座長
 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 奥山先生が言わんとしていることと、私が今から言う部分が同じかどうかわからないのですけれども、塩田先生の意見が反映されて、3条の2の解釈のペーパーができて、この中にソーシャルワーク組織として今後運営していこうと書かれているわけです。ですから、あえて児童家庭支援センターを附置しなくても、ソーシャルワーク組織になっていくべきと思うのです。だから、あくまで児童家庭支援センターは今日の前半で話したようなインテンシブなインケアを市町村、基礎自治体をベースに置いて提供していく時の、1つの民間機関としての拠点になるべきではないかと私は思う。そのようなイメージを持っています。

 要するに全ての市町村が直接子どもまたは保護者に対していろいろなプログラムを提供するべきなのか、できるのかという問題があって、なかなかできない場合もあれば、するべきでない場合もあるのではないかと考えると、民間機関がさまざまな在宅のプログラムを提供していく。そのときの1つの選択肢として、児童家庭支援センターがリニューアルして使っていけるのではないかと思っています。

 前回言った情短の通所措置を使うということも考えたのですけれども、余りにも数が少ないのと偏在しているので、これはなかなか使えないのではないかと思っているのです。場合によれば児家センが通所措置を使えるようにしていくという仕組みがあるのではないかと思います。


○奥山座長
 加賀美先生、どうぞ。


○加賀美構成員
 先ほど松本委員からの話と絡むのですが、ショートステイ、トワイライトステイは本来、児家センの事業と規定されているわけではなくて、それは市町村のメニュー事業として、それがかぶってできるところは附置型でなければ現実的にはできないのです。つまり財政的な問題です。人がいないです。だから独立型でそれをやるというのは難しい。だからそれをできるような組織として独立してきちんとできるだけの規模にするという考え方は1つあるだろう。それが1点。

 もう一つ、これは全然違う話になってしまいますけれども、乳児院の今後ということを考えるときに、乳児院が一時保護を中心とした機能をかなり有効に使いつつ、地域の市町村の事業と連携して、0歳期の子どもたちを長いこと抱えてきたというか、ケアをしてきたというほかにはない機能を生かせるところです。そうすると、それが必ず必要になるときに、この児家センの機能が乳児院の今後のあり方とかなりつながる話になるのではないかと私は思っています。そういう観点も持ちながら、今後施設のあり方の問題を整理していく必要があるかなと思っています。


○奥山座長
 相澤先生、どうぞ。


○相澤構成員
 私はこれから乳児院のことを考えればそのとおりだと思いますし、先ほど藤林先生が言ったように通所ということですね。乳児院と児童養護は通所機能というか通所措置はないので、情短と児童自立だけですから、そういう意味では通所がきちんと可能になるというふうに標準装備されれば、ソーシャルワーク機能というものを施設に置くというよりも、先ほどからあるように子どものきちんとしたニーズに応えていくことを考えれば、通所措置をしながら、これは当然施設に入所せざるを得ないような里親に委託をせざるを得ない。例えば今回の里親支援機関事業なんかでも、私は児家センがやれるところがあればやってもいいかなと思いますけれども、そういう意味できちんとした子どもの通所から入所、そしてまた通所へというふうに段階的きちんと継続的に支援が可能になるようなシステムは必要ではないかと思います。


○奥山座長
 林先生、どうぞ。


○林構成員
 今までの話をお聞きしていると、児家センと言ってもすごく格差があって、提供しているサービスにすごく格差はあるけれども、財政的な支援が一律だということを考えたときに、山縣構成員が言われたような宿泊機能を持っているとか、あるいは24時間機能を持っているところと、そうでないところの例えばA型、B型、C型とするとか、この辺との絡みで補助のあり方を考えるということと、もう一つは地域の既存の資源とのダイナミクスで児家センが持つ機能というのは当然変わってくるわけで、そういう機能がないところは一点豪華的なものが過渡的なものと必要な場合もあるし、そういうものを考慮して、もう少しお金を有効に活用するような仕組みを考えられないかなと思います。


○奥山座長
 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 林先生とも同意見なのですけれども、要するに児家センが全て、幕の内弁当的に網羅して全部行っていくものではなくて、ある部分はオプションで。ここは必須だけれども、ほかのはうちは要りませんというものもあったり、それをA型、B型、C型と呼ぶのか、または市町村からの一部委託を受けるところもあれば受けないところもあったり、いろいろな形態があると思っています。

 もう一点、私は「将来像」にある「標準装備」という考え方というのは、これはなくてもいいと思うのです。標準となると全部の施設が持つようなイメージになってしまうのですけれども、今後の児童養護施設、乳児院、ほかの施設も含めて、それは選択肢であって、今後施設がどのようなところを担っていくのかといった場合に、純粋に入所型施設に、専門性の高いところに特化していくというところもあってもいいかもしれないし、もっと地域支援型に展開していくところもあってもいいのではないかと思います。「標準装備」という言い方は今後も考えなおすべきではないか。

 3点目に、これは前々回、私が提案したのはフォスタリング・エージェンシーという1つの養育組織なのですけれども、こういったものも例えば児童家庭支援センターが自力でできるような仕組みも考えられるのではないかと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 松本先生、どうぞ。


○松本座長代理
 例えばフォスタリング・エージェンシーの話をとっても、また、施設のソーシャルワーク機能というのは、逆に言うと通所とか言うともう一つは宿泊の場所を持っている支援機能みたいなものをどのように拡大させていくとか、あとは相談機能。それで何型、何型、何型と分けるってかえってややこしくならないかなという気が私はして、児家センにもいろいろありますみたいなものを推し進めていくことになりますね。そうすると、それがそれぞれのところに吸収されていくと言うと変だけれども、今、考えられているようなところがあって、機能としてなくすというよりも、機能としてはほかのところに吸収されていくということと、それでなおかつ児家センという名前で残す、あるいは残るとすると何かという話は、両方知らないと児家センにいろいろありますみたいな話をし始めると、ちょっと大変かなと何となく直感的に思うのですけれども、どうなのですか。これは思いつきの議論ですが。


○奥山座長
 井上先生のお話とか藤林先生のお話を聞いていると、ある種のすき間産業みたいな感じかもしれないですが、今の子ども家庭支援の中で、システム上うまくできていないところをうまく担ったところがうまくいっているのではないかという気もしてくるのです。

 大きな目標とか大きな枠組みはしておいて、細かいところでいろいろな工夫ができることも重要かと思います。最低限の必須の部分とオプションという形でいく部分を作り、かなり多様性を持ったものとしてつくりかえることは、可能なのではないかと思います。なぜ多様性が必要かというと、その地域地域で全く違うからです。児相に行くまですごく遠い北海道、藤林先生のところ、井上先生のところと、そうではないところとやはり必要とされていることがかなり違うと思います。それなのに例えば今回の市町村の支援拠点と言っても、ある程度一律的なものを書かざるを得ない状況です。それを考えると、その地域に必要なものをうまく多様性を持って提供できる場として、児家センがあってもいいのかもしれないと思いますが、いかがですか。ただ、行政的にはどう書くか難しいでしょうね。


○加賀美構成員
 でも、そういうことだろうと思います。


○奥山座長
 もう一つは、先ほどの現実問題にある格差というものをどうするかというのは考えなければいけない点であろうと思います。


○伊達構成員
 子どもの状態像が難しい、そういう状況になっていることを押さえていくと、児家センの中で本当であれば入所から始めないと難しいよというケースが、児家センが薄氷を踏む思いで何とかつないでいるというケースだってあるのです。そこら辺を今やっていかなければいけない時代だと思うので、その予防とか在宅だとか、そのような形でのシステム化というのは、それはそれで私は将来的にというか、この先、そのような方向は望ましいと思いますけれども、現実に必要としている子どもたちのニーズに合わせていくという意味では、これはどうしても児家センというのは私たちの場合には入所とセットでやることによって、入所の意味合いを少し動かすことができると考えられるものですから、そのようにしたい。

 もう一つ、もう20年以上前になると思いますけれども、全養で近未来像のパート1をやったときに、当時の会長が書いていたことですが、いわゆる児童養護施設の主機能というのは入所部門しかないのだと。だから行き詰まるんだということで、先ほど言ったようにソーシャルワーク部門だとか、いわゆる支援部門を施設の組織としてどのように、あるいは施設の機能としてどのようにつくり出していくかという、そこの視点を児家センを外してしまうと見えなくなってしまうことがあるものですから、そこら辺の課題だろうと思っています。


○奥山座長
 相澤先生、どうぞ。


○相澤構成員
 奥山座長が言っていたように、私も多様化というのは必要かなという感じで、やはり地方創生の時代ですし、いろいろな地域のニーズに応じた例えば今は社会福祉法人が非常に多いですけれども、NPO法人等で有効な相談事業をやっているようなところがセンターになれるような仕組みも、もちろん一定きちんとした対応をしていただかなければ困りますけれども、そういうあり方もあっていいのかな、そういう検討もしていいのではないかと思います。


○奥山座長
 上鹿渡先生、どうぞ。


○上鹿渡構成員
 先ほどの話に戻るのですけれども、附置型から独立型に移行するようなことも可能にするというか、きちんとしたことを実施できるのであればそちらだけでも財政的に成り立つようなものを準備できると、例えば乳児院の中には一つの地域の中にいくつかある場合など、ある乳児院はそのような方向で役割を転換していこうと考えられるかもしれません。家庭養護を優先しなければならないということは、これはもう皆が承知することなのですけれども、本当にそうしようと思えるかというところで今の措置費の支弁方法ですと、施設としては入所する子どもが1人減れば年間何百万円というお金が減ってしまうわけで、新たにそれを補うようなものがあれば、そちら側で減った分をこちら側でやっていこうという形になっていくかもしれないと思います。ですので、児童家庭支援センターをどのようなものにしていくか、その本来期待されている役割をきちんと果たせている場合は、それに応じて財政的な担保がなされるようにしていくこと、独立型の児童家庭支援センターとして本当にどのようにしっかりと運営できるようにしていくかということは、議論すべき重要な課題だと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。


○塩田構成員
 西澤先生に伺いたいのですけれども、東京の子ども家庭支援センターはうまく機能しているのですか。


○西澤構成員
 ところどころだと思います。きちんと機能しているところももちろん複数ありますし、ただ、残念ながら東京都の児相の下請になっているところも結構ありますので、それぞれの考え方ですね。そこの職員の専門性というか、それによってかなり違うかなと思います。


○塩田構成員
 児家センと子家センは、全くやっていることは業務内容が違うのですか。


○西澤構成員
 児家センが何をやっているかということが見えないです。多分、みなさんは、自分の知っている児家センの状況に基づいて話しているものだから、話が全然かみ合わないという状況だと思うのです。私の知っている児家センのやっていることと、子ども家庭支援センターがやっていることは全く違います。

 ついでに、本当にどう考えていいかわからないのですけれども、児童家庭支援センターが今、言っているような在宅支援だとか里親支援、児童相談所の対応でこぼれるところを引き受けてやっていくというのであれば、存在価値はすごくあると思うのです。ただ、今、私自身がわからなくなってしまっているのは、例えば伊達先生が言うみたいな児家センがあるから養護施設がソーシャルワーク機能を意識できるというのは、私は間違っていると思います。すみません、先生にそんなことを言うのはすごい勇気が要るのですけれども。やはり子どもを施設で養育している場合には、レジデンシャル・ソーシャルワークになるので、施設の職員は子どもの養育支援、生活支援をやりながら、しかしながらその支援をソーシャルワークのコンテクストに置くというのがレジデンシャル・ソーシャルワークの基本的な考え方だと思うので、それは児家センがあるかないかとは関係ないのではないかと私は思います。

 それと、もっと具体的には、相澤さんが自立支援のためにとか、インテークからリービングケアまでということを言われたと思うのですけれども、それは本来、児家センに委ねる機能ではないだろうと思うのです。それは、施設が、例えばインテーク機能をしっかり持つとか、あるいはリービングケアというのはただ単に生活自立のための技術を教えるだけではなくて、本当の意味でのリービングケアというのは施設のインケアの仕事ですから、こうした営みは児家センのあるなしとは関係ないと基本的には思います。そういう意味では、児家センを、今後、上鹿渡先生がおっしゃったような独立型に移行していけるような枠組みをつくっていくことが大きいのではないでしょうか。

 例えば法人附置の場合でも、独立型というか、それこそ施設長を別にするという話は先ほどありましたけれども、同じ法人にはあってもまったく別の組織として先ほど申し上げたような機能が果たせるようにしていくということを考えるのが一番いいのかなと思いました。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 ただ、伊達先生が先ほどおっしゃった中で、本当にはらはらしながら指導委託を受けて在宅支援しているようなケースの場合、本当に何かあったらすぐ一時的にでも宿泊させられるという後ろ盾があってこそ、そういうケアができるという部分は、確かにあるだろうと思います。例えば我々でも入院ができるからこそ外来で頑張れる部分があるわけで、そういう部分を考えると施設に附置されているメリットというのは確かにあるだろうと思います。ただ、それがなければ施設はソーシャルワーク機能を持たないというわけではないのだろうとも思います。


○加賀美構成員
 今の話ですけれども、西澤構成員がおっしゃることはよくわかる。そのとおりだと思いますが、ただ、日本の社会的養護、特に児童養護施設が戦後の状況の中で、措置制度の中で保護パラダイムという言い方をしていたのですが、保護を中心とした仕組みとして、ハコモノとして子どもたちを分離保護するという構造をずっと続けている中では、ソーシャルワーク機能が育たないではないかという議論があって、先ほど伊達構成員が言ったように近未来像パート1の中でそういう発言があって、そのためには地域の子どもたちを含めてその支援するような仕組みをつくることによって、ソーシャルワーク機能が芽生えていくという視点を持ったということの中で、先ほどの伊達さんの意見があったと思います。


○奥山座長
 伊達先生、どうぞ。


○伊達構成員
 今までも議論していた中で、いわゆる施設養護、インスティテューショナルで捉えるのか、レジデンシャルで捉えるのかということにもかかわってきますけれども、要するに脱施設化というのはインスティテューショナルをやめようということなわけです。それに対して基本的にそうなのだろうと思うのですが、レジデンシャル・ソーシャルワークをどうやって根づかせるかというときに、そのソーシャルワークの部門を今まで養護施設は主機能としてつくってこなかった。あるいはインスティテューショナルを養成されていたということなのではないかと思うのです。そこはそのように作業していかないと、養護施設がこの先、受けるだけでますます悪循環に入っていくと私はなると思うので、そこのところは非常に大事だと思います。市町村で児家センをどうするかというのはよくわかっています。だから児家センをこちらのものだと言うつもりは全くないです。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 井上先生、どうぞ。


○井上構成員
 せっかく今その話が出たのであれなのですけれども、自由に変えていく、そして私たちのところはスペシャルケアと言うのですが、社会的養護の全対応でやっている研究会が20年もあるのですけれども、その本体部を実は児家センに移したのです。それでもう5年たつのですが、そうするとそこでやっていくと施設の職員さんたちも参加して、別のところでやっていたときはほとんど出られなかった人たちがみんな出るようになったのです。その方たちが自分たちのやっている仕事の中身を地域社会に貢献していくためにはどうしていったらいいのかというのが本当にわかってきて、そして児家センにおる子どもさんとお母さんたちも、児童相談所の方たちの意見は聞きたくないのだけれども、この児家センのこの職員さんたちの話は聞きます。その後、その先生たちのやってくださっているところだったら子どもを預けられますので、お願いしたいと思いますとか、そういうプロセスを全部見ていくのです。その中で初めて何をやっていったらいいのかというのが議論になってきて、表に出てきて、大きく地域全体が変わってくるという状況になっていますので、そのお話はすごく大事だと思いますので、入れていただけたらと思います。


○奥山座長
 山縣先生、どうぞ。


○山縣構成員
 伊達先生から一番遠い距離にいるので、顔が見えなくてお話がしやすいのですが、児家センができた当初とか、あるいは近未来像をつくった当時との状況の違いは、当時は児童養護施設のソーシャルワークは兼務なのです。専任職を置いていなかった。児童指導員が何となくやるみたいな状況でレジデンシャル・ソーシャルワークを語っていた。しかし、その後ファミリーソーシャルワーカー、家庭支援専門相談員を専従で置くことになった、ここを含めて議論しなければいけないのではないか。むしろレジデンシャル・ソーシャルワークの充実はファミリーソーシャルワーカーのあり方なり配置数なり、そちらのほうでやって、児家センと余り私は個人的には絡めずに独立したものという議論のほうがいいのではないか。


○奥山座長
 前回、ファミリーソーシャルワーカーのお仕事に対して調査していただいたものをお出ししたのですけれども、かなりケアワーカーと兼務になっている。


○山縣構成員
 その辺をきっちりやるべき。児家センの配置のところの要件、条件設定をきっちりやればいいのであって、今できていないからできないという言い方だったら、何をつくってもみんなできないということになってしまうと思うのです。


○奥山座長
 それもあって調査をしていただいたのですけれども、やはり要件をきちんとして、ファミリーソーシャルワーカーがソーシャルワークをきちんとやれるような状況をつくり出していかなければいけないのではないかと思います。


○山縣構成員
 研修をその後、継続研修をやるとか、そういう形でソーシャルワーカーとしての充実を応援するということをしなければ、ケアワーカーが即できるみたいな部分は避けなければいけないだろうというのはよくわかります。


○奥山座長
 塩田先生、どうぞ。


○塩田構成員
 施設職員は一人一人がファミリーソーシャルワーカーという役職であろうとなかろうと、子どもに接するすべての職員がソーシャルワーカーだと意識することが大切だと思います。特にうちの施設ではそのように位置づけて仕事をしています。担当職員がきちんと子どもの入所理由、家族のことをアセスメントして、課題をきっちり踏まえた上で、日々のケアはその自立支援計画に基づいた目的意識的な丁寧なお世話でなくてはならない。そこはソーシャルワークプロセスの中の介入だと思っていますので、そこを意識した職員一人一人はやはりソーシャルワーカーであり、その子どもと信頼関係を基軸にして、その子の抱えている課題や親のことも担当職員が実践します。ファミリーソーシャルワーカーとか、里親支援専門相談員はマネジメント機能をきちんと持って、自立支援計画の進捗状況なり難しいケアに対してはスーパービジョンを行ったりしながら、ともに施設として子どもと家族を支援するソーシャルワーク機能ですし、アドミッションケアからリービングケア、アフターケアまでを一貫して包括的に支援していくものだと私は思っています。なのでソーシャルワーク機関だと書かせていただきました。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 そういう意味でソーシャルワーク組織なのですけれども、その装置として児家センが必要なのかどうかということに関しては、児家センではなくてファミリーソーシャルワーカーがしっかりマネジメントすることで、ソーシャルワークということをきちんとやっていけるのではないかという御意見だと思うのですけれども、いかがでしょうか。いろいろな形で意見が出てきたと思うのですが、どうですか。

 かなりいろいろな形で児家センが役に立っている部分があるのと、それから、非常に格差があるのでしっかり機能するような制度、措置のインセンティブが働くような形にしなければならない。そのときにどういう形にするかというのは多分、事務局のほうでかなり御検討いただかなければならないことだと思うのですけれども、幾つか皆さんから御議論いただければなと思うのは、対価の方法です。1つの方法としては出来高制という可能性もあるかもしれない。こういうケアをしたらこういうお金が入りますという形にするという方法もあるかもしれないですし、あるいは自分たちの計画をきちんと書いていただいて、そのアウトカムをきちんと見せていただくことによってプラスをしていくような形もあるのかもしれないですし、何かしらそういう意味でのアイデアというか、サゼスチョンなどがあればいかがでしょうか。

 林先生、どうぞ。


○林構成員
 今の里親支援機関事業のようなメニューに応じた補助の仕方というのはどうなのですか。


○奥山座長
 メニューに応じた補助の仕方ですか。


○林構成員
 私が先ほど申し上げた、例えばA型、B型ということとも関連して。


○奥山座長
 A型、B型に当てはまるならいいのですけれども、割と皆さん、お話を聞いているとかなりの工夫があって、いろいろなものが出てきて、非常に多様だと思ったので、A型、B型、C型で分けるというのは基盤として、例えば一時保護も預かる形、いろいろな形で基盤としてA型、B型、C型があってもよいかもしれませんが、それにプラスして組み合わせられるという形も必要ではないかと思います。

 西澤先生、どうぞ。


○西澤構成員
 先ほどの在宅措置と絡めることは可能なのかという発想はあります。それでいくと出来高ということにもなっていくのかと思います。それと、今ふと思い出したのですが、1980年代にアメリカの施設で働いていたときに、その施設にはファミリーケア部門というものがありました。その部門では、入所する以前の段階で子どもたちの家にケアワーカーを1日8時間、1カ月派遣するのです。そこで親と一緒に子育てをする。家族維持サービスという名称だったと思います。その部門には、施設職員と同数ぐらいのケアワーカーとかソーシャルワーカーが勤務が所属しており、各家庭に派遣されるというような仕組みでした。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 ほかに何かアイデアはありますか。加賀美先生、どうぞ。


○加賀美構成員
 先ほどのショートステイ、トワイライトステイは別物だという形でお話をしましたけれども、そういったものを当然仕組む話と、今の家族療法的なのもその中に入れると、ハードの問題も含めてきちんとしたシステムをつくるものと、そうでないもっと身近なところで相談支援を受けることを中心にしたものであるとか、幾つかのメニューが出てくるのではないかと思います。


○奥山座長
 藤林先生、お願いします。


○藤林構成員
 先ほど情短の通所措置を児童家庭支援センターも導入したらと言ったのですけれども、あの通所措置も実は非常に丸めていまして、1カ月に2回行こうが、10回行こうが、20回行こうが一定額なのです。これではよくないのではないかと思っていまして、行ったプログラムとか期待される成果に応じた運営、事業費の支払いというのを考えるべきではないか。

 介護保険、高齢者のサービスにしても、障害児のサービスにしても、もう少しわかりやすい。ヘルパーにしても何にしてもわかりやすいのですけれども、ここのプログラムはなかなかわかりにくいのです。例えばこれは思いつきなのですけれども、医療保険における保険診療の点数みたいに、例えばPCITをワンセットすれば何点とか、TF-CBTをすれば何点というやり方とか、西澤先生が言った訪問型支援、訪問型でペアレンティングすると何点とか、そのようなことで、できないかなみたいなことも思ったりしますけれども、参考意見として。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。医療のほうは逆に丸目の方向に行っていると思うのですが。

 上鹿渡先生、どうぞ。


○上鹿渡構成員 藤林先生の提出されている資料の10ページで、フォスタリング・エージェンシーの運営に関するイメージがあります。この中に示されているように固定費用がしっかり独立型児童家庭支援センターで保障されるとしたら、固定費用で運営を安定させることができると思います。それに加えて流動的な費用として量的、質的な成果によってより望ましい運営できるという形が、このような取り組みをしっかり広げ、きちんとしたことを続けていくためには、児童家庭支援センターに関しても必要とされるのではないかと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 固定的な部分と出来高なら出来高みたいなものの組み合わせということでしょうかね。

 あと初期投資といったところも考えなければいけないのかもしれないですけれども、ほかに、松本先生。


○松本座長代理
 児家センの性格づけといいますか、そこをどういうここでコンセンサスで議論するのかというのは、まだ私は見えないのです。

 今のお話でいろいろというのは、要するに地域の在宅の家庭でインテンシブなケアが必要なところに対する通所なり、あるいは訪問型のリソースとしてきちんと位置づけようという形で幾つか意見が出たと思いますけれども、そのリソースは今きちんと制度化されたものがないというか、不十分なので、それはそれで1つの位置づけ方だと思うのです。そういう観点で再編していく方向で議論するのかどうか。いろいろな位置づけ方の話が出ていたと思うので、そこは私もまだ見えない。いろいろやっている例だったら児相の下請になってしまうとか、それが違うのだろうと思いますし、きちんとしたケースのマネジメントなりソーシャルワークは市町村をベースにやってくださいねという話で拠点の整備が進んでいて、その業務の一部を委託することはできると思いますけれども、児家センのほうで全部総合的にできるのだったら、そちらを丸投げみたいな話になってしまうと、市町村できちんとソーシャルワーカーを置いてくださいねという話がどこかに飛んでしまうような気もするのです。そこの地域の実際の支援のリソースとしてもう一度きちんと再編していくというような方向は、積極的な方向だと思うのですけれども、そこの合意があるのかないのかというのはどうなのですか。


○奥山座長
 今、先生がおっしゃっているのはどこの部分を担うのか。つまり先ほどの在宅でのインケアに近い部分のものを担うと考えるのか、もっと広く考えるのかということもあるかもしれないですね。先ほど来、出ているのは、比較的そういう社会的養護と言っていいような方々を中心に考えるということで、その通所、在宅を担うというような形でお話が進んでいたかと思うのですが。


○加賀美構成員
 基本的にはずっと児童家庭支援センターはハイリスク家庭という言葉をいつも使っていたと思いますので、どちらかというとハイリスク群という考え方ですと、被虐待群というような言い方にもなるかもしれませんけれども、そのようなところに重きを置いた支援をするというイメージであったかなと思います。これは社会的養護の施設に附置するところから始まっていることとの関係があったのかなと思います。


○奥山座長
 もう一つ、今の松本先生のお話の中で、例えば市町村でソーシャルワークは担うのですけれども、市町村の職員というのはある程度、異動があるわけです。かなり難しい家庭の場合にはずっと問題が続いてしまうことが多いので、そういうところではある程度一定の対応ができるという意味でも、児家センを利用することは可能なのだろうと思います。

 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 私の児家センの活用のイメージというのは、児童相談所とか市町村のソーシャルワークの下請とか丸投げではなくて、あくまでそのケースに対する責任は児童相談所なり市町村がしっかり持っている。ただ、ケースマネジメントを行っていく中で、この子どもにはこのようなプログラムがあったほうがいいだろう、この親にはこのプログラムがあったほうがいい、訪問型支援としてこういうものがあったほうがいいといった場合に、それを直営で提供できないので、そこを児家センの持っているプログラムを購入するというイメージかなと思っているのです。それは私だけのイメージなのかどうかよくわからないですけれども。


○奥山座長
 皆さんイメージを少しずつ出してきたと思うのですけれども、ほかにいかがでしょうか。いやいや違うという方はおられますか。比較的皆さん、今、加賀美先生がおっしゃったハイリスク群が対象ということで考えておられるのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。


○加賀美構成員
 市町村の養育支援あるいは家事援助といったようなメニューは、一体どこがやるのかということなのです。現実に今の児童家庭支援センターでそれができるだけの陣容なんかいるわけではない。みんなそのようなメニューを持ち得ないというような財政基盤ですから、そこのところも含めてハイリスク群の、先ほどネグレクト群と言われているような家庭への支援をきちんと、そのようなことも含めてやれるような仕組みを市町村の支援拠点で持てるところもあるかもしれないけれども、ほとんど持てないのではないかと思ったときに、そのメニューをここが持っていくという可能性もあるのかと思います。


○奥山座長
 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 私は、それは1つのオプションとして、市区町村が直営で派遣することもあるかもしれないけれども、児童家庭支援センターがその事業を受託して、家事型のヘルパーを派遣するというのもあり得るのではないか。来年度予算でたしか養育支援訪問事業のそこの部分の事務費が幾らか予算がついていることを考えると、その幾つかある委託先の1つとして、児童家庭支援センターもあり得るかなと思います。


○井上構成員
 アフターケアと言っていますけれども、アフターケアはもちろん西澤先生がおっしゃるとおりですが、長期的なアフターケアです。要するに例えば社会的養護の子どもたちは同じ市町村にずっといるかというと、結構転居したり、居住地が変わったりするようなケースが結構いっぱいあるわけです。それをアフターケアすることを考えると、児家センがきちんとそのフォローアップに入るみたいな、そういうことも必要ではないか。県内であればカバーできると私は考えるので、市だけでフォローアップは社会的養護の子どもはなかなか難しいのではないかと思ったので、児家センはそのような形で活用できないかなということです。


○奥山座長
 いろいろな意見が出てきましたね。

 では上鹿渡先生、どうぞ。


○上鹿渡構成員
 もしかすると、今後家庭養護委託率が変わったり、予防的な対応が市町村で始まったりする中で、さらに何年か経過すると児童家庭支援センターの役割というか、求められるものがまた変わってくるのかもしれないなと思いますので、そこも含めて、今後のことも含めてすべてを今、ここで決めてしまうというよりは、大きな施設養護という部分をどうやって家庭養護に移行していくのか(特に乳幼児について)施設が役割を変えていくための装置のようなものとしても児童家庭支援センターはかなり有効ではないかと思いますので、まずは、そのように活用しながら、社会的養護のシステムが家庭養護を中心とするものに変わっていく中で、また必要な時期に名前も児童家庭支援センターではなくなり、別の独立した機関になっているかもしれませんがその役割や機能を検討していくということも考えられるのではないかと今日いろいろなお話を聞いていて思いました。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 林先生、どうぞ。


○林構成員
 相談支援というイメージの中には、マネジメント機能は非常に大きくイメージされている。藤林先生が言われたような具体的な支援メニューを提供していくという、支援サービスを抱えて、そこでマネジメントできればそれはそれでいいのですけれども、実際に相談支援というレベル、そしてこの通知の事業内容なんかも、例えば市町村の求めに応じる事業というその説明も助言を行うというような、要するにアドバイスとかイメージとしては具体的にメニューを背負って、それを提供していくという書きぶりではないように思うのです。私も例えばTF-CBTをやっていて何点とか、そういう縁組後の支援を議論していたときと、きょうの在宅の具体的なメニューがないというところが一番困っているわけで、そこを充実させていくというのが1つ大きなところかなと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 どうぞ。


○山縣構成員
 今の藤林構成員とか林構成員のところと共通しているのですが、細かいメニューをここで議論しても意味がないというか、大変なのだろうと思うのです。要はセンターとして共通、全てのところに必要な機能、ソーシャルワークは今、恐らくほとんどの人が否定していないし、この制度で言うと常勤か非常勤かは別にして心理面の機能も装備されているとしたときに、あと、きょう話題になっていたショートステイのようなものは、選択的にあくまでもセンターに付加するものと、あとは最後が受託により展開するものという、受託により展開するものが結構議論になっているような気がして、そこは余り議論しなくても受けるかどうかの話だし、受託先のほうが出すかどうかの話で、支援センター以外にも適当なところがあれば、そちらにお任せすればいいだけの話で、センターとして絶対に必要なものとか、選択的に本体につけておくべきものをきっちり枠組みをつくって、そこにどれだけの職員配置が要るのかとか、そういうことではないかと思うのです。


○奥山座長
 西澤先生、どうぞ。


○西澤構成員
 いろいろ話したり聞いたりしながら考えて、少し気になったのは、何でTF-CBTなどという特殊なものの例ばかりを挙げるのかということです。私が先ほど申し上げたのは、ファミリー・プリザベーション・プログラム(家族維持プログラム)というもので、アメリカでは当時結構盛んだった支援方法です。家庭にかなり集中的にケアワーカーを派遣するものでした。だから家事援助サービスとかとはかなり質が違うものです。日本では、なかなか外の人が家に常時いることに対して抵抗感が強いという可能性もあり、そこは慎重に考えなければいけないのですが。グレーゾーンでもかなり黒に近いハイリスクの、もう少しで分離を考えなくてはならないレベルの家庭への在宅支援サービスのメニューをつくって、その受託機関として児家センがあるとかいうような、そういうことを考えるのもありだなと思いました。


○奥山座長
 あとよろしいでしょうか。ということは児家センの機能として比較的ハイリスクというか、社会的養護かそれに近い方々に対して、そして先ほど来、話があった指導委託を受けるものを中心として、それプラスアルファはあるのでしょうけれども、ケアが行える機関として機能していくということになるのでしょう。内容に関してはベースとして必要なものは先ほど山縣先生がおっしゃってくださった機能があると思いますけれども、オプションとして選べるものがかなりあり、そちらのほうが大きいということになると思います。それに対してどのようなインセンティブが働くような制度体系になるのか、そして本当にきちんとやっていないところはある意味、逆に言えば排除されるような制度設計ができるかということが大きいのではないかということが、ここでの意見ということになるのではないかと思いました。

 まだ悩んでいる先生が隣にいるので一言どうぞ。


○松本座長代理
 これは要するにあるところとないところとあるわけですね。施設に附置になっていることが多いとしたら、割と田舎にあるとか、そういうことも結構あるわけです。地域の資源として考えたときに、あったりなかったり、地域の資源としてきちんと位置づいていくというときに、地域ごとの配置とか、どこの地域でも一定数こういうものがあって、機能していますというふうなことを目指すのか、ただ、やるのだったらこういうふうにしてくださいねということで、あってもなくてもいいみたいな話にするのか、そこはどうなのですか。すごい大きなことな気がするのです。


○奥山座長
 そこは実は私も考えたのです。


○松本座長代理
 それによって施設の附置ということでいくのか、そこは原則的にそうではなくて、施設がなくても独立型で資源として配置していくという方法を考えるのかというのは。


○奥山座長
 どうぞ。


○加賀美構成員
 冒頭で私が申し上げたとおり、そもそもがこの仕組みをつくったときの流れから言ってそうなってしまっている。まず児童福祉施設に、児童養護施設と言ったほうがいいのですが、設置するということと、児童相談所と距離の遠いところへのという、ある意味では児童相談所の下請的なイメージが最初からあってスタートしているので、どうしても偏在というか、田舎に、山の上にみたいなことが起こっているということは事実だと思います。だからそこも含めて制度設計をもう一回し直したほうがいいということだと私は申し上げました。


○奥山座長
 5分延ばしていいでしょうか。


○松本座長代理
 そうすると例えば地域の資源となっていくと、保育所とかそういうところにこういうものが同じ敷地内にあるとか、そういうイメージもあり得ると思うのです。今ほとんどないと思いますけれども、例えば派遣したり、来たりというときに、通所というときには児童養護施設なり保育所なり子どものケアを実際に担っているところのノウハウとかそういうこともあるでしょうから、そうすると地域にある資源となると、例えば保育所みたいなこと、これとの関係をどう考えるのかということも出てくるような気がするのです。

 児童養護施設となると、それはそれで1つの意味があると思いますし、ショートステイなり何なり保護できることはあると思いますけれども、地域的な偏在の問題がどうしても気になるので、きょうはこれ以上の議論はないでしょうが、議論をしなければいけないなと思っています。


○奥山座長
 ただ、リソースのアクセシビリティーから考えたら、決して公平ということはあり得ないのだと思うのです。ある意味、養護施設の場合はどちらかというと養護施設の中でもニーズがあるような地域に、あるところが頑張ってやっているところがうまくいっているのだと思うのです。だから先ほどすき間産業みたいな言い方をしましたけれども、そういう意味でもうまくできている部分があるのかもしれないなと思います。

 ただ、多分これから先を考えると、今すぐにという形ではないのでしょうが、これから少しずつ進んでいった中で、多分、市町村が今後の子ども家庭福祉支援全体の計画を立てていかなければいけないのだと思います。その中でうちには児童家庭支援センターがないけれども、欲しいとか、あるいは今あるけれども、全然やっていないから要らないということもあるかもしれないのですが、そういうものを含めた計画の中に位置づけられていくことが必要なのだろうと思いました。

 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 奥山先生のまとめのようなことを今、考えていまして、各都道府県で、非常に過疎地もあったり、人口密度の高いところもあったり社会資源の偏りもあるわけなので、市町村で計画をつくるというのもあると思うのですけれども、都道府県として、都道府県の「広い意味での社会的養育のあり方」計画を作っていくことが欠かせないのではないか。今、都道府県で策定が義務づけられているのは、小規模化計画の策定というものがあるわけですけれども、あれは非常に狭い分野だけなので、もっと幅広くこういった在宅支援も含めた、児童家庭支援センターのどういう機能をそこの都道府県では考えるのか、ということも含めた計画づくりも含めていくべきではないかと思いました。


○奥山座長
 ありがとうございました。

 きょうは最後になって議論が白熱してしまったのですけれども、議論が深まったと思います。どうもありがとうございました。

 ここで今後の議論の進め方なのですが、1つ私のほうから御提案させていただきたいと思います。今までも議論してきているのですけれども、議論のしっぱなしになるのはまずいということもありますし、さらに深く掘っていかなければならないこともあると思います。全て頻回に構成員全員が集まって議論するというのも難しい状況にありますので、限られた時間で効率よく進めることを考えますと、この検討会とは別の形で、非公式、非公開で随時構成員同士の意見交換を行うことも必要なのではないかと思います。その中で実質的な議論の熟度を高めたいと考えております。

 意見交換については先生方の御予定やその非常に取り上げるテーマに応じて、欠席をされても構わないのですけれども、少なくともある一定の方々が集まって、ある意味、検討会で議論するたたき台をつくっていったり、議論を深める方向性を提示したり、まとめ書きをしたものをつくっていくとか、そういったことを含めてやることが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。皆様よろしければその形で進めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 では事務局にお返しいたします。よろしくお願いいたします。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 本日はありがとうございました。

 次回につきましては、2月24日の金曜日、13時半から17時までを予定しています。場所は、厚生労働省19階の共用第8会議室を予定しております。引き続き御議論をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。


○松本座長代理
 すみません、3月の予定はいつごろわかりますか。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 すみません。間もなくお知らせを。


○奥山座長
 今の段階で候補に挙がっているのは。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 一番皆さんが集まれるのは3月30日の午後となっています。御回答いただいていない方もいるかもしれません。


○奥山座長
30日以外はどこかありますか。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 大分欠ける方もいらっしゃいますけれども、24日ですとか。


○奥山座長
 午後ですね。その2つで手を挙げてもらいましょうか。

 3月24日の午後がだめな方はお一人。30日がだめな方はお一人。ということで事務局の御都合のいいように決めていただきましょう。なるべく早くお願いいたします。今のところどちらかということですので、大丈夫ですか。それとも30日に決めますか。


○西澤構成員
 任期はいつまでですか。


○奥山座長
 まだ1年もたっていないです。


○山本内閣官房審議官
 はっきり任期がいつまでという決め方をしておりませんが、当初は年度内いっぱいは最低限やって、そこで積み残しや議論がある場合は、次の年度をまたいで議論をお願いすることもあるかもしれないということをお話させていただきました。


○西澤構成員
 次が3月30日という言い方をすると、まだ続くのかみたいな。


○藤林構成員
 続きますよ。


○奥山座長
 吉田局長、どうぞ。


○吉田雇用均等・児童家庭局長
 事務局を代表してという言い方も僭越ですが、私どもとして一番最初にこの構成員をお引き受けいただくときに申し上げたのは、今、山本審議官から申し上げましたような形ではありました。同時にこの検討会のミッションとして全体像を御議論いただくという大臣からの強い政策意思のもとにお集まりをいただいていることもあり、お忙しい中ではありますけれども、議論の積み重ねをしていただいておりますので、私ども事務方としてはそれぞれの御都合がある中、申しわけございませんが、もう少しやり切っていただきたいと存じます。今、座長からも提案がありましたように多少非公式の懇談方式も併用しながら、なるべく早くに一定のまとまるものから私どもにいただいて、それをまた事務方としては予算ですとか制度という形でつなげるということも、次の私どものミッションとしてございますので、もう少し引き続きお願いしたいと申し上げます。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 もう一つだけ、次回が2月24日でございますけれども、先ほどの在宅の宿題がありますので、在宅の全体像を考えて資料はつくらなければいけないと思いますが、できれば自立支援の話に入っていきたいと考えておりますので、何かお考えがありましたらおまとめいただいておくとありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

 その先に考えておりますのは、一時保護などいろいろなことを考えておりますけれども、次回は自立支援を考えたいと思っています。

 よろしいでしょうか。では、きょうはこのぐらいで。ありがとうございました。


(了)

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