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2017年1月13日 第8回新たな社会的養育の在り方に関する検討会

雇用均等・児童家庭局家庭福祉課

○日時

平成29年1月13日(金) 9:30〜12:30


○場所

中央合同庁舎第5号館 専用第12会議室(12階)


○出席者

構成員

奥山座長 松本座長代理 相澤構成員 井上構成員 加賀美構成員
上鹿渡構成員 塩田構成員 伊達構成員 西澤構成員 林構成員
藤林構成員 山縣構成員

事務局

山本内閣官房内閣審議官 川又総務課長 川鍋家庭福祉課長
竹内虐待防止対策推進室長

○議題

(1)平成29年度児童虐待防止対策関係予算案の概要等について
(2)論点の中の社会的養護に関する議論
  1)改正児童福祉法第3条の2について
  2)包括的里親養育機関について
(3)在宅支援に関する議論
(4)その他

○議事

 

○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 定刻となりましたので、ただいまから第8回「新たな社会的養育の在り方に関する検討会」を開催させていただきます。

 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 本日は、全員御出席いただいております。

 まず、資料の確認をさせていただきます。

 資料が多くなってしまって恐縮でございます。議事次第の後ろに資料1から7までついております。

 資料1が、奥山先生に今回、また修正いただきました改正児童福祉法第3条の2の解釈に基づく社会的養護の資料で、赤字で修正が入っているものです。

 資料2が、構成員提出資料ということで、藤林構成員、相澤構成員、林構成員、準備の関係で別刷りになってしまったのですけれども、その後ろに上鹿渡構成員にご提出いただいた資料を続きということでつけさせていただいています。

 資料3が、市区町村のワーキンググループで御検討いただいている拠点の運営指針の案です。

 資料4が、専門人材のワーキンググループで御検討いただいている研修の骨子案です。

 資料5、資料6、資料7が、前回もお出ししている資料でございます。

 参考資料につきましては、1から9まで御用意しております。

 参考資料1が、予算の概要の資料、横長のものです。

 参考資料2が、前回もお出ししておりますけれども、養子縁組あっせんの法律の概要です。

 参考資料3が、特別養子縁組の調査の結果ということで、これは司法関与・特別養子縁組のほうの検討会で調査したもので、前回の検討会の際に、次回にお出しするようにということで言われていたものです。

 参考資料4が、前回の検討会でファミリーホームの第三者評価について、通知でガイドラインが出されていますと御報告させていただいた通知です。

 9ページを見ていただきますと、児童福祉法施行規則が下のほうに書いてございまして、1条の28というところで、ファミリーホームについても外部評価を受けて、結果の公表に努めなければならないということで、省令上の努力義務になっているということです。

11ページ以降にファミリーホームの第三者評価基準がついてございます。

 参考資料5が、国で出している里親委託ガイドラインの局長通知です。

 参考資料6が、これまでの議論の主な意見を事務局で抜粋したものです。

 参考資料7、8が、毎回お出ししている議事に関連する資料です。

 参考資料9が、前回お出ししたものに藤林先生からいくつか資料をつけてほしいということで御指示をいただいた資料をつけています。

 簡単につけ加わったところだけ申しますと、2の(2)のところで、児童家庭支援センターの指導委託の件数をつけています。(3)のところで、児童家庭支援センターの相談対応延べ人数の資料をつけています。(4)で、児童家庭支援センター運営事業の補助金の基準額をつけています。

 3のところで、情短に関する資料をつけています。情短の設置状況ということで、都道府県別の設置状況、あと、通所の部分の数字を示してほしいということでしたので、通所分の定員と在籍児童数の資料もつけています。(2)のところが、通所のプログラムがわかるものということで、局長通知で出しています、情短の運営ハンドブックの通所に関する部分の記述をおつけしています。(3)は、通所部の措置費がどれぐらい出ているのかということでの資料を1枚つけさせていただいています。

 4が、ショートステイの実施状況ということで、都道府県別の市町村のショートステイの実施率がわかる資料をつけています。

 5の婦人保護事業の関係で、妊婦さんの利用がどれぐらいあるのかということでしたので、そのものはわからなかったのですけれども、5の(4)で婦人保護施設における在所者の入所理由別の円グラフをつけています。45ページになりますけれども、この中で「医療関係」ということで、ちょうどページが振ってあるところの上ぐらいに書いてございますけれども、70人ということで書いてあるものの中に、妊娠・出産を理由にして婦人保護施設に入所している方を含んだ割合が少しわかるような資料をお出ししています。

 それ以外に、机上配付資料ということで、5つ資料をおつけしています。

 机上配付の資料の一番上におつけしているのが、児童の権利条約の訳を添付してございます。前回、御議論いただいているときに、児童の代替的養護に関する指針の正式な訳はあるのかという御質問をいただいてございます。それにつきましては、条約につきましては、政府の訳はあるのですけれども、国連総会の決議については、必ずしも正式な訳はございませんので、そういう意味でも家庭福祉課で仮訳ということで、当時訳したものがありまして、その仮訳自体は、机上配付資料の2つ目に都道府県向けに事務連絡を出したものをそのままおつけしています。23年のときに、この指針について日本語の仮訳をしたものを自治体にお送りしています。

 もうちょっと資料を見ていただきますと、権利条約のほうの資料の2ページ目にオルタナティブケアの訳ということで赤線を引いておりますけれども、「代替的な監護」ということで、権利条約のところでは訳がされているということです。前回、構成員の先生からも御指摘をいただいていたものです。家庭福祉課の仮訳では「児童の代替的養護に関する指針」ということで「代替的養護」という仮訳をしています。そういう意味で、国連の指針につきまして、正式な訳というものはございませんので、その時々で適切な訳を当てているということでございます。ですから、家庭福祉課で出しておりますものは仮訳ということですので、それ以外の用語を使ってはいけないのかというと、特に何かに抵触するとか、そういったことではないということでございます。

 その次におつけしています机上配付資料でございますけれども、以前東京都で、養育家庭センターの事業をやっていた際の報告が参考になるのではないかということで、前回御指摘をいただきまして、いろいろ探したのですが、報告というものはなかったのですが、当時養育家庭センターにかかわっていらっしゃった指導員さんが書かれた研究論文がございました。養育家庭センターで実施されていた中身がわかるような論文でしたので、参考におつけさせていただいております。

 その次の机上配付資料が、市町村における児童人口と平成27年度の児童虐待相談の対応件数の資料です。これは未定稿ということで、取扱注意でお願いをしています。

 一番最後に、冊子でお配りしております、日本ファミリーホーム協議会がアンケート調査を実施したものを参考にいただきましたので、机上配付ということで配らせていただいております。

 資料の確認は以上でございます。資料の欠落等がございましたら、お申し出ください。

 それでは、これより先の議事は奥山座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 それでは、早速議事に入っていきたいと思います。

 まず、宿題になっておりました児童虐待防止対策関係の平成29年度予算案の概要、養子縁組あっせんに関する議員立法の概要、特別養子縁組に関する調査の結果につきまして、事務局から御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。


○川鍋家庭福祉課長
 それでは、参考資料1をご覧ください。「児童虐待防止対策関係・平成29年度予算案の概要」という資料がございます。

 この資料ですけれども、構成は、次のページから左上に番号が振ってありますが、1つ目として発生予防、2つ目として発生時の対応、3つ目として自立支援という柱立てに沿って整理をしています。11ページまでが文章編で、12ページ以降が資料編というイメージでご覧になっていただければと思います。

 まず参考資料1の最初のページですけれども、ここに全体像、大体の予算の規模感としては、おおむね1,500億円弱の予算規模になります。「内数」と書いてある意味は、例えば下に事業が幾つか並んでいますが、総合支援事業とか、あるいは交付金という事業にはいろいろな事業メニューが入り込んでいますので、その中に、該当する事業があるという意味で、内訳がない整理になっていますので、内数という形になっています。

 それでは、最初に発生予防の話ということから始めたいと思いますけれども、資料の12ページを見ていただくと、1)の1の包括支援センターの全国展開という資料がございます。今回、この事業内容をご覧いただくと、拡充、新規の部分があります。一つは、産前・産後サポート、産後ケアについては実施市町村数をここにございますように240市町村に拡充したということです。

 新規としましては、4ですけれども、このセンターを立ち上げるための準備員の雇い上げとか、協議会の開催経費の補助を行うということで、これは新たに事業として入れたということでございます。

13ページをご覧いただくと、次に産前・産後母子支援事業ということで、これはこのポンチ絵で見ていただくと、例えば特定妊婦の支援の具体的な仕組みを検討する必要があるので、母子生活支援施設あるいは乳児院、あるいは産科の医療機関といったところで、今、ある既存の支援を活用して、特定妊婦への支援をどういうようにして提供していったらいいのかということのモデル事業を実施していくというものでございます。モデル事業なので、予算案で予定しているのはおおむね10カ所程度を予定しています。これは、補助率は10分の10の定額にして補助をしたいと思いますけれども、実施主体は自治体になりますので、そこを通しての形でやりたいと思います。簡単に申し上げると、例えば産科医療機関なり、あるいは母子生活支援施設にコーディネーターを置いて複数の支援機関との連携をやっていただこうというイメージで考えております。

14ページになりますが、これは新たな事業をつくりました。産婦健康診査事業というものをつくったものです。これについては、産婦の健康診査の費用の助成、産後の初期段階での支援を強化していくという視点で、この事業を設けております。大体1回あたりの費用についての基準額は5,000円を予定しております。

 次の15ページを見ていただくと、ここから訪問事業の話になりますけれども、現状のところを見ていただくと、まず、養育支援訪問事業の前に従来から行っています生後4カ月までの全戸訪問、いわゆるこんにちは赤ちゃん事業というものをやってきておりまして、まず、そこのポピュレーションアプローチのところで養育環境等を把握して、そこで支援が必要な家庭について、この養育支援訪問事業でアプローチをしていく。予算措置による対応の右側を見ていただくと、この事業については、まず支援を希望する家庭への訪問支援というものを明確化して、3歳から5歳の幼稚園や保育所に通っていない児童のいる家庭に対する訪問支援を明確化した。それから、運営に事業費が必要になるわけですが、その補助をここで今回新たに入れたということです。

 次の16ページを見ていただくと、児相と市町村に対する質の向上ということで、ここから発生時の対応というカテゴリーになりますけれども、一番上に書いてありますように、改正児童福祉法では、児童福祉司のスーパーバイザー研修以下、こういった任用前の講習なり、協議会の調整機関の専門職の研修が義務化されております。

 それに基づいて、29年度においては、29年度における対応のところをご覧いただければと思いますが、それぞれの実施機関で、例えば児童福祉司のスーパーバイザー研修実施機関については、子どもの虹情報研修センター、あるいは国が選んだ研修実施機関で、ここは新規になりますが、やる。

 それから、都道府県、指定都市、児相設置市については、ここにありますように、児童福祉司の任用後の研修、2、3、4、ここを初めとした、こういった研修を全都道府県、指定都市、児相設置市で実施していただく。実施率の引き上げを図る。それから、新たな研修事業をつくっていくということでやりたいと思います。

 一番下の子どもの虹情報研修センターでも、都道府県が実施する2から4の研修の講師や企画担当者を対象とする研修を新たにやっていくという、こういうようなイメージで整理をしております。

 研修メニューの組みかえの内容については、次の17ページで、28年度、これは現行ですけれども、29年度からは下の形で事業の再編をしたというところで、29年度のところをご覧いただくと、2と3が新たに創設されたものということになります。

 次に、18ページを見ていただくと、児童相談所の設置の促進ということを図りたいということで、ここはまず改正法による対応のところをご覧いただくと、政令で定める特別区は政令による指定を受けて設置するものとするということで、これは本年4月から施行されます。それから、施行後5年を目処として中核市、特別区が児相を設置できるよう必要な支援を政府は行うということになっております。

 これを踏まえて、予算措置による対応、右側ですけれども、どうしたかというところで、1つ目は、児相の設置に伴って増加する業務に対応する必要があるので、市区に補助職員、非常勤ですけれども、その配置に要する補助を創設したということと、次のポツですが、児相の設置を検討する、設置をしようとする市区の職員が児相に赴いて実務を通じていろいろ学ばなければいけない。その間、そこに代替職員を置く必要があるので、その補助事業を創設したということです。

19ページは、これは厚生労働省の本省費という中になりますけれども、いわゆる共通ダイヤル、現行「189」の改善ということで、コールセンター方式です。一番上に書いてあります。現在の音声ガイダンスの仕組みを活用しながら、携帯電話からの入電のみコールセンター化をしていくという形で、もうちょっとつながりやすくすることを目指しているところです。

21ページは、市町村の体制強化です。対応のところを見ていただくと、在宅支援の強化ということで(1)ですが、改正法で拠点の整備に努めることが規定されております。これも本年4月施行です。それから、児相の指導措置の委託先として市町村が追加されています。これは公布日施行になっています。それから、一義的な児童相談や子育て支援については、児相から市町村への送致が新設されています。これは本年4月からです。こういう法改正がされているので、それに伴って、予算措置の対応とその下ですけれども、3つあります。

 1つ目は、仮称になっていますけれども、拠点の創設をしていく。ここに書いてあるように、児童に市町村が必要な支援を行うための運営費用、人件費の補助とか、あるいは既存の設備、施設の修繕に要する費用の補助を拡充していく。

 2つ目ですけれども、市町村へのスーパーバイザーの配置ということで、児相から指導措置の委託を受けるわけですから、市町村にスーパーバイザーを配置するための補助をつくっています。

 3つ目ですけれども、訪問型支援の拡充というところで、なかなか公的な支援につながっていない家庭、あるいは妊娠や子育てに不安を持っている家庭について、養育支援の対象として明確化して、育児家事援助について、民間団体に委託して行う場合に、事務費に係る補助をつくりましたということです。

 もう一つの(2)ですが、要対協の機能強化です。これも改正法で調整機関に専門職を置くように義務化されています。これも本年4月施行です。それから、専門職については研修受講が義務化されています。これも本年4月施行です。

 これに対して、予算の対応として、先ほどの児相と一緒なのですけれども、研修を受講する職員の間に代替職員の配置をするために必要な補助を創設したということと、関係機関の職員の支援内容のアドバイスを行う、仮称ですけれども、虐待対応強化支援員、あるいは心理担当職員の配置に必要な経費の補助をつくりますということです。最後のポツですが、都道府県が要対協の調整機関職員向けの研修を実施する経費の補助も、これも新たにつくったということになります。

 次の22ページ以降になりますが、先ほど申し上げた市町村の拠点への運営支援あるいは整備を推進していくというところで、1番の要旨のアンダーライン、2番の内容のところにも書いてありますけれども、「市区町村子ども家庭総合支援拠点」運営指針、まだ案でございますが、それに基づいて、国においても設置運営要綱をつくって、支援拠点の運営に要する人件費の費用について補助をつくるというところです。

23ページ、業務内容のところ、(4)を見ていただくと、例えばどういう内容かというと、1の全般の内容ですね。子ども家庭支援全般に係る業務、あるいは要支援児童の支援業務、括弧に危機判断や調査、アセスメント、計画の作成、いろいろ書いてありますが、そういったこと、それから、関係機関との連絡調整などについて業務を行うということです。

 (5)の支援拠点の類型として、5類型を考えてあります。ここに書いてあるような児童人口規模に応じて小規模のA型からC型、中規模型、大規模型と、このような形でそれぞれ考えて、この事業を進めていきたいと考えています。

 職員配置については(6)に書いてありますが、その拠点には原則として、1から5の職員、子ども家庭支援員、あるいは2は心理担当支援員、3、4、5と置くことができて、職員のそれぞれの職務や資格については以下のとおりということで、それぞれの職種について、次の24ページまで書かれております。

 (7)施設・設備ですけれども、どういった設備が必要なのかということで、例を申し上げれば、相談室、相談の秘密が守られるようなところ、あるいは親子の交流スペース、こういった設備を設けることを標準とするという形になっています。

 今、申し上げたことを含めて、市区町村における全体の支援体制のイメージ図というものが、25ページにあります。真ん中に市区町村子ども家庭総合支援拠点というものを置いて、もう一つは、先ほど申し上げた子育て世代包括支援センターとの関係、あるいは児童相談所との関係、これを児相が一番リスクが高いものを扱うということで、リスクの高いもの、上に行くに従って低いものという中で、どういうように関係を持っていくのかという形で整理をしたものです。

26ページですけれども、これは市町村のへのスーパーバイザーの配置ということで、これもポイントを申し上げると、改正法による対応のところをご覧いただくと書いてありますが、児相の指導措置、通所・在宅について、委託先として、先ほど申し上げたように、市町村が追加されていますので、そういったことを踏まえて、予算措置の対応としては市町村がちゃんと相談支援ができるように、職員に助言を行うスーパーバイザー、児相OB等の配置に必要な経費の補助をつくりましたということです。

27ページになりますが、要対協の機能強化、これも改正法において、調整機関ですけれども、専門職の配置が義務付けられている。

 それから、専門職には研修受講が義務付けされておりますので、それに伴う予算措置として、1から3、やはり同じように研修を受けるためのその期間の代替職員の配置の経費の補助の創設、それから、アドバイスを行う虐待対応強化支援員、あるいは心理担当職員の配置に必要な経費の補助をつくりました。

 都道府県が要対協の調整機関職員向けの研修を実施する場合の経費の補助をつくったということで、イメージ図が下に書いてございますが、このような形で要対協についても機能強化をしていきたいということです。

28ページですけれども、ここから自立支援のカテゴリーに入っていきます。親子関係再構築についてですけれども、ここも真ん中のところ、改正法できちんと書かれております。再構築支援については児相、市町村、施設、こういった関係機関で連携して行うということが明確化されているということです。それから、措置の解除に当たっては、以下の取り組みを実施するということで、これも書かれております。

 これを踏まえて、予算措置によってどう対応したのかということなのですが、下に書いてありますけれども、保護者の指導支援員を配置ということで、児相1カ所当たりの基準単価の引き上げをしています。それから、措置解除後の連絡、訪問関係を実施するということで、これも児相1カ所当たりの補助基準額の引き上げをしています。

29ページは、参考ですけれども、一連の流れをつくってあります。

30ページですが、ここも自立支援の話ですけれども、一つは「里親支援事業(仮称)を創設」と書いてありますが、内容のところをご覧いただくと、もともと今までも里親支援機関事業というものはございました。ただ、ここを法律改正を踏まえまして、児相の業務として児童の自立までの一貫した相談支援とはっきり位置づけられたということと、あとは、養子縁組に関する相談支援を行うということになったことを踏まえて、今回、この事業を組みかえて、事業内容も変えて、29年度のところにあるように、里親支援事業という形に組みかえました。

 事業の内容の中を見ていただくと、この中で一つ、新たに出てきているのは、養子縁組の相談支援ということですが、里親の普及啓発から一連の流れを一貫して支援するように事業を進めていきたいということで組みかえました。

 相談員の配置ですけれども、今まで里親委託等推進員というものは非常勤だったのですが、里親相談支援員ということで、常勤の職員にここは少し改善をしているということと、心理面からの訪問支援員ということでここは新たに常勤1名と非常勤1名の職員を置けるようにしようということで今回こういう形でつくり直しているということです。

31ページですけれども、社会的養護自立支援事業(仮称)の創設ということで、これも改正法において、一つは自立援助ホームですけれども、自立援助ホームの対象者について、22歳の年度末のまでの間にある大学等進学者については、自立援助ホームについて、これは法律で書かれていますが、進学していない子もいるわけなので、その子と、あとは児童養護施設等の入所者について、22歳の年度末まで必要な支援をしていこうということです。イメージとして、幾つかその下に例1、例2、例3と書いてありますけれども、例えば例1というのは、かなり自立ができているケースです。例えば一般の住居でこの自立支援の貸付金というものを27年度の補正予算でつくりましたので、その貸付金を使いながら自立をしていくケースが、一番自立度が高いケースです。

 例3を見ていくと、なかなかそうはいかない場合があると思いますので、進学したけれども、まだ引き続きいろいろな支援が必要な人もいますし、進学も就職もできていない子どももいるので、例えば例3のところを見ていただくと、そういう場合には里親家庭あるいは児童養護施設のようなところで居住支援をして、生活費についてもある程度支援をする必要があるということで、こういうイメージで書いています。これをやりながら、必要に応じて一般施策があれば、そちらに結びついて、例えば生活困窮者のような施策に結びついていくのであれば、それはそういうケースがあってもいいだろうと思っています。

32ページですけれども、では、具体的にどういう支援をするのだというところで、このイメージ図を見ていただくと、今までもアフターケア事業というものをやっておりますので、そこも活用しながら、支援コーディネーターという人たちを現行のアフターケア事業者のところに置いて、その支援コーディネーターが、これはアフターケア事業の中でもやってきている相談支援担当職員とか、就労支援担当職員はおりますので、そこと連携して、継続支援計画のような形で計画をつくって、生活面と就労面からのフォローをしていくというような形で進めていこうと考えております。

 時間を要しましたけれども、大体こういうものが今回のポイントです。総じて申し上げると、今回、予算要求、概算要求の中で、今回、予算案としてセットされましたけれども、基本的には全て予算措置が案として計上されているということです。

 以上です。


○奥山座長
 ありがとうございました。

 予算案の御説明に関して、御質問、ございませんでしょうか。かなり幅広いので、これだけで全部理解ができたかというと、なかなか難しいところはあると思います。一つ、私が先に質問している間に皆さんに考えておいていただくということで、14ページなのですけれども、この産婦健診が、産後鬱とか、そういう親子関係のところのサポート目的ということなのですが、これは基本的にどこでやることになるのですか。市町村がやるのですか。


○川鍋家庭福祉課長
 実施主体は市町村になります。実施主体は市町村ですけれども、実際に実施するところというのは、どこか別の例えば医療機関とか、あるいはそういう具体的なサービス提供ができるところに委託をするのだろうと思います。


○奥山座長
 つまり、生まれた産科でやるというのとは別問題ですね。1カ月健診は、今、産科でやっていることが多いわけです。それとは別のものと考えていいですか。


○川鍋家庭福祉課長
 産後ケアを実施した市町村を対象として実施していくということで考えています。


○奥山座長
 というのは、産科でもしこれをやるとすると、こんにちは赤ちゃん事業の訪問などとの連携とか、その辺がどういう形になっているのかが見えなかったものですから、伺ってみました。もしおわかりだったらお答えいただければと思います。


○川鍋家庭福祉課長
 ちょっとそこは確認してみます。


○奥山座長
 御確認いただければと思います。よろしくお願いします。

 ほかに何か御質問はありますでしょうか。

 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 たくさんあり過ぎて、どこを質問していいのか迷うぐらいなのです。まず、5ページの市町村の体制強化なのですが、よく補助をつけていただいたなと思っています。この補助基準額の考え方なのですが、多分、これは市町村それぞれの小規模、中規模、大規模型の非常勤職員の補助金というイメージかなと思うのですけれども、常勤職員に対しての児童相談所、児童福祉司のような地方交付税での考え方というのはあるのかなと思うのですが、いかがでしょうか。


○事務局(竹中虐待防止対策推進室室長補佐)
 事務局からお答えしますけれども、基本的には一部委託可なので、一部委託の場合と直営の場合に分けさせていただいていて、市町村が直営でやる場合には、今、おっしゃったように、市町村のいわゆる常勤の職員の経費というものは交付税措置になっていますので、今、要望しているのですけれども、そちらのほうで対応するということになって、補助金では、あくまでも非常勤の職員に対する人件費に対する補助ということになります。一部委託の場合には、例えば社会福祉法人なりがやって、そこで常勤職員などを雇っている場合には、対象経費としては含まれるということになります。

 以上です。


○藤林構成員
 今まで市町村の常勤職員に対する地方交付税はなかったと思うのですけれども、今回、新たに要求していらっしゃるということですか。


○事務局(竹中虐待防止対策推進室室長補佐)
 総務省には要望させていただいてはおります。


○藤林構成員
 ぜひ頑張っていただきたいと思っております。

 それと関連して、この子ども家庭支援拠点のコンセプトと、50年続いているいわゆる児童家庭相談室制度というのはほぼイコールではないかと考えますと、前から続いている福祉事務所に配置する児童家庭相談室は、ここに統合されていくというイメージでしょうか。


○奥山座長
 藤林先生、市町村の支援に関しては、後でもっと詳しく皆さんで議論したいと思いますので、そのときまでとっておいていただいてよろしいでしょうか。


○藤林構成員
 わかりました。先走ってしまいました。

 予算関連でもう一点、15ページの養育支援訪問事業なのですけれども、これは私の資料でも、この養育支援訪問事業をどのように今後拡大していくのかを提案させていただいているのですが、ここの考え方は、訪問による指導、助言という形で組まれていて、対象を拡大していくということです。けれども、これのポンチ絵が21ページの市町村の体制強化の3番のところにも、養育支援訪問について書かれていまして、ここでは「育児家事援助」についてというように記載されているわけなのです。これは養育支援訪問事業が助言指導、プラス、いわゆるホームヘルプサービスのような育児家事援助まで含めると理解していいのかというところの確認です。


○事務局(竹中虐待防止対策推進室室長補佐)
 お答えいたしますけれども、もともとこの育児家事援助というものも、養育支援訪問事業の中には含まれておりました。それで、余りそういったものが市町村で活用されていないという実態もありますので、明確にこちらとしてもメッセージとして打ち出していこうとさせていただいています。

 以上です。


○奥山座長
 ほかにいかがでしょうか。

 上鹿渡先生、どうぞ。


○上鹿渡構成員
30ページの里親支援事業についてですが、これについては、額とかお金の出し方というところはわかりにくいところなのですが、本日藤林先生が提出してくださっている資料の10ページに、フォスタリングエージェンシーを運営していくに当たって、このようなお金の出し方があるのではないかということがかなり具体的に書かれていますし、以前もその話は出ていたのですが、そのあたりの話は具体的に進んでいるのか、それとも未定で、ここでの話し合いなどをもとに検討していくということなのか教えていただければと思います。


○奥山座長
 上鹿渡先生、それに関しても実は後で時間を設けてきちんと御説明いただくことになっておりますので、後に回させてください。

 よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。

 上鹿渡先生、どうぞ。


○上鹿渡構成員
16ページの児童福祉司スーパーバイザー研修実施機関の中で、国が選定した研修実施機関で新規に実施と記されているのですけれども、これはこれからこういうものをつくるということも含めて、既にあるところ以外もお考えになっているということでしょうか。


○川鍋家庭福祉課長
 はい。


○上鹿渡構成員
 ありがとうございます。


○奥山座長
 今、全体を予防のところから順次まとめてお話をいただいたのですけれども、本検討会としても、幾つかのところで、議論が必要と思います。先ほどの市町村のところは、今回、この後議論の中でまたそういう予算関連のことも出てくるでしょうし、先ほどの包括的里親養育事業のほうに関しましても、これからまた議論をしていかなければならないところです。もう一つ大きいのが自立支援ですので、自立支援のところも、ここの28ページなどにいろいろ書いてはあるのですけれども、この辺がうまく機能していくために、どうしたらいいのかというのは、十分に議論しなければいけないところだと思います。例えば、施設にいるファミリーソーシャルワーカーの役割であるとか、あるいは施設だけではなくて、里親さんもあって、養子縁組ではなかった方々で自立する場合に、どういう支援が必要なのかということ、あるいは、逆にその前に家庭復帰したけれども、地域の支援が必要だった人たちの自立支援をどうするのか。それら全てを、一度ここで議論しなければならないと思っています。

 松本座長代理、どうぞ。


○松本座長代理
 それと関連して、どこで議論をすればということで、確認なのですけれども、31ページの自立支援事業の創設というところで、基本的にこれはいろいろな事業が必要だと思うのですけれども、継続支援計画の作成と書かれているところ、これがどれぐらいきちんとできるのかということが一番大きなことだと思いますし、それとの関係で、支援コーディネーターがどう機能するのかということになると思いますので、新たに出てきた重要な予算事業だと思います。これはいろいろなワーキングがありますが、ここのところをきちんと議論するワーキングが今、設置されていないので、新たにするのか、それとも、この検討会の中で実施するのかというのは、いずれ、ここでというよりもきちんとどこかで整理をして、どこできちんとこれを議論するということを確認していく作業が必要だと思っています。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 事務局のほうでもその辺をお考えいただきたいと思います。自立支援に関しては大きな話になっていきます。最終的にここで議論したいとは思うのですけれども、その前提としてたたき台をまとめるワーキングのようなものが必要かどうかということを考えていただければと思います。

 よろしいでしょうか。

 山縣先生、どうぞ。


○山縣構成員
 予算の話というよりも、言葉遣いの話なのですが、今の松本座長代理がおっしゃった28ページのところなのですが、私たちのワーキンググループでも言葉をどうしようと迷ったところで、これは両方が使ってあるのですが、一番下の「親子関係再構築」で、ゴールが「親子の再統合」、ここはどう事務局的には使い分けられたのか、参考までに教えていただけたらと思います。


○事務局(百瀬総務課課長補佐)
 事務局よりお答えさせていただきます。

 親子関係再構築ということにつきましては、先般の法改正の中でも、まずは「親子関係再構築」という言葉を用いて、各種の法改正の資料、そうしたところに引用してきたところでございます。

 それから、既存の事業で既に親子関係再構築事業、児童相談所を中心として補助金化されておりますけれども、そうした実施要綱等言葉遣いの中に「親子の再統合」といった言葉も引用しておるところでございますので、今般、29年度予算要求をするに当たりまして、また、予算を策定するに当たりましては、これまでの言葉を用いて、まずはここに入れさせていただいている、そうしたことになるわけでございます。

 今、山縣人材確保ワーキング座長からもお話があったように、研修の到達目標等を議論する中で、この親子関係再構築でありますとか、親子の再統合、このものにつきましては、かなり議論もあったところでございますので、そうした動き等も踏まえて、この言葉遣いについても、また、引き続き絡めて考えることは必要になるかもしれません。

 以上でございます。


○奥山座長
 よろしいでしょうか。

 事務局、どうぞ。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 簡単に、先ほどの14ページの産婦健康診査事業の実施の場所ですけれども、基本的にお産みになったところの医療機関を想定しているのですが、ただ、市町村が医療機関と契約をして実施することになりますので、必ずしもどこでなければいけないということではないということで、要綱の中で規定したいということです。


○奥山座長
 その辺は、かなり私自身は危惧しているところです。産科医療機関で、そこで少し母親が鬱傾向があるとして、それが適当に福祉の子ども家庭支援につながるのか。また、こんにちは赤ちゃん事業で訪問もあり、二重、三重になりますね。こんにちは赤ちゃん事業と産科のやる健診がどういうように機能的に連携ができるのか。そこを明確に示していかなければ、産科の先生のところに行きました、「はい、あなた少し鬱っぽいですね」でおしまいになってしまう危険性があると考えます。そこをしっかりした全体図を見せていかないといけないと思います。産科に行って産科で健診しているので、こんにちは赤ちゃん事業でうちへ来てもらわなくていいですという話まで出てきかねないので、ぜひ十分な連携のもとに、これを予防につなげるのだということを明確に提示していただきたいと思います。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 担当課がいなくて申しわけなかったのですが、趣旨をお伝えするようにいたします。


○奥山座長
 よろしくお願いいたします。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、時間も過ぎておりますので、養子縁組あっせんに関する議員立法の概要と特別養子縁組に関する調査結果の概要についてお話しいただければと思います。


○川鍋家庭福祉課長
 それでは、参考資料2をご覧ください。議員立法による民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律の概要というものでございます。

 今回、この法律では、民間あっせん事業者について、養子縁組あっせんを行う場合に、これまで、この第2のところに書いてありますけれども、第2種社会福祉事業の届け出だったのですが、これを今回の法律では第1条の目的のところできちんと「許可制度を実施し」という形ではっきり規定されております。ですから、許可制になるということです。

 もう一つポイントを申し上げると、許可をする場合なのですけれども、どうするのかというと、事業所の所在地の都道府県知事に申請をするわけですが、そこの知事の許可を義務付けております。許可をした場合には、都道府県は許可証を交付するということが10条で書かれています。許可証の有効期間ですけれども、この有効期間は3年です。では、その後はどうするのかというと、更新の手続が必要になる。更新の許可がおりた場合には、この期間は5年になります。これが12条関係で書かれています。これが一つのポイントになります。

 それから、この定義のところに書いてありますけれども、児童というのは18歳未満ということです。それから、3のところで「児童の最善の利益」を最大限考慮して、しかも「可能な限り日本国内において」という形で、これは第3条で書かれておりますけれども、養育されることになるよう行わなければならないということになっている。

 もう一つは、これは第4条になりますけれども、民間あっせん機関と児童相談所あるいはほかの民間あっせん機関との連携、協力というものをここできちんと実施するように書かれております。

 それから、個人情報の扱いですけれども、ここは、第5条で、業務の目的の達成に必要な範囲内で個人情報を収集して保管して使用しなければならないという形になっています。

 もう一つ、第2のところで先程申し上げましたけれども、許可制度に伴って、一つは、いろいろな書類、帳簿の備えつけ、あるいは保存、引き継ぎについて、この法律で規定をされています。

 それから、これは第21条になりますけれども、自己評価に加えて、第三者評価についても規定されております。

 それから、手数料ですけれども、これについては第9条になるのですが、厚生労働省令で定める種類の手数料に限定されて、いかなる名目でもっても、それ以外のものはとってはいけないという形に規定されています。

 第3の養子縁組あっせんに係る業務ですが、1から13まであります。1つ目の相談支援ですが、これは第23条に規定されておりますが、民間あっせん機関は、児童の実父母、それから、養親希望者、あるいは児童に対して「面会の方法により相談に応じ」という形で規定されております。

 それから、あっせんの申し込みについては、双方、児童と実父母と養親との関係があるわけですけれども、これについての手続的なもの、必要なことというものは、第24条と25条に書かれています。

 3つ目は、養子縁組のあっせんを受けることができない養親希望者ということで、これは第26条で規定されていますが、この規定があっせんを受けることができない養親希望者、幾つかあります。例えば成年被後見人、あるいは禁錮以上の刑に処せられている者、その中で、厚生労働省令で定める研修を受講していない者、研修が終わっていない者については、これはあっせんを受けることはできないという形で、そういう意味で「研修の修了の義務付け等」とここで書いてあります。

 養子縁組のあっせんに係る児童の養育、それから、縁組成立前養育、あるいは養子縁組の成否等の確認といったものも、28条、29条、30条という形で、順次ここで規定をされています。縁組成立前の養育の中止に伴う児童の保護に関する措置についても31条で規定され、それから、都道府県知事への報告、あっせんの各段階において報告義務が32条で規定されております。

 それから、養子縁組が成立した後の支援についても33条で、養親希望者の情報提供は34条、秘密を守る義務については35条で規定をされております。36条では、民間あっせん事業者については、養子縁組のあっせんの責任者というものを置かなければならないということになっています。

 もう一つ、政府の関係で申し上げると、37条で、厚生労働大臣は、指針を定めることになっています。「厚生労働大臣は、民間あっせん機関が適切に養子縁組のあっせんに係る業務を行うために必要な指針を公表する」ということになっている。これは厚労省のほうの定めになりますが、そういった形でなっています。

 それから、これは罰則規定があり、例えば無許可であっせん事業を行った事業者については、罰則がありまして、一番重いのが1年以下の懲役、一番軽いものだと30万円以下の罰金という形になっています。

 施行日ですが、まだ具体的な日付はありませんが、原則、公布の日から2年以内ということで、昨年の1216日に公布されているので、そこから2年以内に施行されるということになります。

 これが概要ですが、次のページで大まかなイメージ図、今回、民間あっせん機関についてのこういう規制の法律ができたということで、今、申し上げたように、都道府県との関係で、どういうやりとりがあり、児相との関係はどういうやりとりがあるというのが、ここの紙の上の段階で書いてある、今、いろいろ申し上げましたけれども、そういうやりとりが出てきます。

 もう一つ大事なのは、実親さんと養親希望者との間のやりとりというものがどうなるのかということで、ここは番号が振ってありますが、例えば左側の実親さんからは、まず申し込みをするわけです。それから、民間あっせん機関はその申し込みを受けると受付をする。それで、例えば3を見ていただくと、各段階において実親の同意の確認をとらなければならないという形のやりとりが出てくる。民間あっせん機関としては、さっき申し上げたあっせん責任者を置き、適切な養育に関する措置をとり、帳簿を備えつけて保存し、あるいは業務の質の評価もしながらやっていく、守秘義務を守っていく、こういうようなことが課されているわけです。

 右側の養親希望者からは、同じように申し込みがあります。それを受け付けた場合には、次に3として相談支援や研修を実施するということになります。

 それから、右側の4のところで、縁組の成立前の養育というものをする。それから、監護状況の把握をする。一番下の家裁に特別養子縁組の申請をこの養親さんはします。そのときに、次に実親の同意確認を家裁はとります。最終的に特別養子縁組が成立しました。成立した後には、ここに書いてありますように9のところですが、養子縁組成立後の6カ月間の監護状況の確認というものをあっせん機関はやりますという、こういったイメージ図になっております。

 以上になります。


○奥山座長
 ありがとうございました。

 簡単に、調査の結果についてポイントだけお教えいただけますでしょうか。


○事務局(林母子家庭等自立支援推進官)
 特別養子縁組制度に関する調査結果の概要を、参考資料3に沿って説明いたします。

 1ページ目ですが、児童相談所と民間団体があっせんして成立した特別養子縁組の数は、平成26年度458件、27年度462件でしたが、このうち(1)のところですが、児童相談所の事案のうち、成立時の年齢が1歳以下の者は5割弱、5歳以上が18%ございました。民間団体の事案のうち、1歳以下は約86%、5歳以上が6.5%と、その多くが1歳以下で成立してございます。

 (2)のところですが、養親の監護開始時の児童年齢については、生後6カ月以内の開始が児童相談所の事案で約46%、民間団体の事案で約80%を占めておりました。

 (5)のところですが、特別養子縁組の成立までに生じた困難として最も多いのが、実親の同意を得る際で約24%、その他の段階でも10%から15%生じてございました。

 (6)のところですが、実親の同意がない事案は約8%あり、そのうち約半数が、父母がその意思を表示することができない場合でございました。

13ページ目でございます。普通養子縁組が成立した事案についてでございます。

 (1)のところですが、平成26年度、27年度の2年間で、児童相談所があっせんした事案は34件ございまして、民間団体の事案は2件ございました。

 (2)のところですが、成立時の児童の年齢は平均で14歳2カ月でございました。

17ページ目でございますが、特別養子縁組を検討したものの、特別養子縁組の成立には至らなかった事案についてです。

 この事案については、(1)のところですが、2年間で、児童相談所の事案で94件、民間団体の事案で123件ございました。

 (2)のところですが、成立困難にした内容として、養親候補者が不存在だったが児童相談所で約22%、民間団体で約24%を占めておりました。

 (3)の1のところですが、そのうち約半数近くが児童の障害等の要因のため希望する養親候補者がいなかったという理由でございました。

 (2)のところに戻りますが、児童相談所の事案で成立を困難にした一番多い理由が、養親候補者は見つかったものの、試験養育に至らなかった事案の40%でございました。

23ページ目でございます。選択肢として特別養子縁組を検討すべきと考えられる事案についてでございます。

 (1)のところですが、選択肢として特別養子縁組を検討すべきであるものの、特別養子縁組に関する障壁により特別養子縁組が行えていない事案、児童相談所と民間団体の合計で、298件ございました。

 (3)のところですが、制度上障壁となっている理由としては、実親の同意要件で約69%と最も多く、次いで、年齢要件で約15%でございました。

26ページ目、特別養子縁組または普通養子縁組の成立後に、養親による養育困難の訴えや虐待等の問題が生じた事案についてでございます。

 (1)のところですが、平成26年度、27年度にこの問題が生じた事案について、児童の年齢が3歳から7歳まで、いずれの年齢で10%以上の割合で問題が生じておりました。問題が生じた時点の児童の年齢は平均10歳5カ月でした。

 (2)のところですが、対応時の児童の年齢は、特別養子縁組事案で11歳から14歳で約38%を占めてございます。

 (3)のところですが、問題の内容として、児童の問題行動が児童相談所の事案で、約43%と最も多い結果がありました。

30ページ目、子どもの出自に関する情報提供についてでございます。

 (1)のところですが、保存する資料は紙のみまたは紙と電子媒体のいずれかで保存され、保存期間は、児童相談所で約64%、民間団体で約82%が永年保存をしておりました。

 (2)のところですが、子どもから出自を求められた特別養子縁組の事案は38件ありまして、このうち、約84%に一部の情報を提供してございました。

34ページ目でございます。特別養子縁組または普通養子縁組成立後の養親、養子、実親に対する継続的な支援についてでございます。

 (1)のところですが、必要と考えられる支援としては、真実告知に関する助言や相談体制の整備、記録の管理、縁組家庭の孤立防止支援、思春期等の子どもの成長段階に応じた養育に関する助言等といった意見がございました。

 1のところですが、現在、養親に対して行っている支援は、児童相談所においては里親研修や里親会活動、養育に関する相談対応、定期的な家庭訪問、真実告知に関する助言が多く、民間団体においては、交流会、子育て、真実告知等の相談対応、実親と養子の手紙等の仲介が多く見られました。

38ページ目、特別養子縁組の利用促進のための養親の確保等についてでございます。

 児童相談所における専従組織は約84%がなしという回答でした。

 養親候補者の確保の主な方法は、児童相談所においては里親関係の研修やPRの中で周知等を行っておりました。民間団体においては、広告、ホームページ、説明会等を通じて周知等を行ってございました。

 養親候補者の確保で必要なものとしては、年長児を念頭に置いた養親の相談体制、養親への説明の指摘がございました。

39ページ目でございます。現行の特別養子縁組制度の問題点として、社会的理解の度合い、養親の個人情報、年齢制限などついて指摘がございました。

 簡単ではございますが、特別養子縁組に関する調査結果の説明は、以上となります。


○奥山座長
 ありがとうございました。

 法律の御説明、そして、調査の御説明をいただいたのですが、何か御質問はありますでしょうか。

 なお、調査のほうで赤字になっているのは、特にそこが重要という意味ではなくて、途中で修正があったところが赤字になっているということのようでございます。

 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 あっせん法の26条で、民間あっせん機関は「こういう方」に対してはあっせんを行ってはならないとなっているのですけれども、これはどのようにして、あっせん機関は、「こういう方」であるのかを確認したり調査するのかということが1点と、本当にこの方が養親候補者として適格かどうかといった判定というか、認定というものは、どのような手続が行われることが想定されているのでしょうか。


○川鍋家庭福祉課長
 これについて具体的にどうしていくのかというのは、これからまた、結局政省令についてどうするのかはまだこれからやっていくので、今、おっしゃったように、必要であれば通知なりなんなりでつくる必要があるかもしれないと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 同じようなことなのですけれども、多分、これからということなのでしょうが、研修の内容とか、あるいは指針といったものはこれからおつくりになる予定ですか。


○川鍋家庭福祉課長
 順次、例えば政令で何を書き、省令で何を書き、それに基づいて、例えば指針をつくるのであれば、どういうものを書くのか、あるいは通知で何を示すのかということを、全体として、この法律の運用の中で順次考えていく必要があるかと思います。


○奥山座長
 今、何か研修などで御検討されている部分はあるのでしょうか。


○川鍋家庭福祉課長
 具体的にはまだです。


○奥山座長
 わかりました。

 ほかにいかがでしょうか。

 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 今回の特別養子縁組の調査などで、児童相談所として、例えば障害を持っているお子さんの場合に、「適当な養親候補者が見つからなかった」というのが非常に多かったと思うのです。今回のあっせん法において、児童相談所と民間あっせん機関の相互連携、協力というポンチ絵が描いてあります。この中に児童相談所が把握している養親候補者の中では適格な方がいない場合に、民間あっせん機関で登録していらっしゃる養親候補者の方を紹介していただく。こういうやり方もあるのではないかと思いますし、それを全く無料で紹介いただくというのもどうなのかなという感じもあるのですけれども、その辺の仕組みは何か考えていらっしゃるのでしょうか。


○川鍋家庭福祉課長
 その点についても、支援の仕方をどうするのかとか、あるいは具体的に、先ほど申し上げなかったのですけれども、附帯決議もありまして、そこでの財政上の支援のあり方も含めて検討するようになっておりますので、御指摘の点はこれからまた議論になっていくのだろうと思います。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 私からもう2点ほど。調査の26ページのところで、かなり問題が多く見られていますね。問題行動が20件という形で書かれているのですけれども、児童相談所は全部をフォローしてきて、児童相談所に相談があったというものが20件と考えればいいのですか。民間団体のほうも全部フォローできているのでしょうか。

 それから、民間団体のほうで、そういう相談を受ける体制になっているところとなっていないところとあると思いますが、そういう意味では、行動の問題等が過小評価されている危険性があると考えていいでしょうか。


○事務局(林母子家庭等自立支援推進官)
 お尋ねの20件については、児相等において把握している案件を計上させていただいているものでございます。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 もう一つなのですが、30ページのところの資料の保存のことに関してです。ここに、民間団体は80%永代保存していますと書いてありますが、もしこの民間団体がなくなった場合、この情報はどこに引き継がれることになるのでしょうか。


○事務局(林母子家庭等自立支援推進官)
 現在、通知を示してございまして、その際には、自治体のほうに移管するという取り扱いをお願いしているところでございます。


○奥山座長
 先ほどの許可を出す自治体が保存する形になるということでいいですか。


○事務局(林母子家庭等自立支援推進官)
 現行、届け出制ではございますので、届け出先の都道府県のほうに移管していただくということをお願いしてございます。


○奥山座長
 わかりました。ほかにいかがでしょうか。

 よろしいでしょうか。こちらは司法関与、特別養子縁組の制度の検討会でも議論がなされていると思いますが、こちらでも検討しなければならないことでもあります。今回、林先生や上鹿渡先生のほうからも資料もお出しいただいておりますので、そちらも含めて、また後ほど議論をしたいと思います。

 よろしいでしょうか。

 では、先に進めていきたいと思います。

 まず、これまで議論してきました資料1の3条の2の解釈ですけれども、この間皆さんの御意見を伺って、少し変えたところを赤で示させていただいております。そのときに私が漏らしてしまったところがありまして、3ページの2)の6ですけれども、ここの6と7に「自立」という言葉が入っているのですが、前回は「社会的自立」と書いてあったのを、また「自立」に戻してしまったので、申しわけありませんが、ここは「社会的」と入れてください。

 あとは、簡単に申し上げると、先ほど「代替的養護」なのか、「代替的監護」なのか、「代替的養育」なのかという話が出ておりましたけれども、先ほど来、お話が出ているように、これに関しても、国として決まった訳はないということでした。オルタナティブケアを「社会的養護」ともし訳したとしたら、オルタナティブではないケアは「養護」にならなければいけないはずで、そうすると、生まれ育った家庭にいる方も「養護」という言葉を使うことになります。それよりは「養育」が妥当と考え、ここは「社会的養育」というままで書かせていただいております。

 それから、1の1)に関して、2つに分けていたのですけれども、これは分けずに「特に重視されるべき養育に関する機能」ということで、一つにまとめたほうがいいだろうということで、まとめました。

 3ページのほうは、前回、西澤先生から出てきた個別のニーズに「応ずる」という書き方に全て変えたことと「自尊感情」ということを入れてほしいということがありましたので、そこを入れました。それによって少しずつ文章を変えています。それから、2)の3に西澤先生からのご提案の「丁寧なケア」という言葉を入れました。

 3)、これは「ファミリーソーシャルワーク」と書いてあったのを「ソーシャルワーク機能」としたのですけれども、この後に書いてあることに関して、前回、塩田先生のほうに妥当性に関してお尋ねしましたので、もし追加があったら御連絡をいただけますでしょうか。

 それから、4ページの2の「できる限り良好な家庭的環境」の1)にかなりアグレッシブな書き方をしているのではないかという御指摘があったので、少しやわらかい書き方に直させていただきました。

 5ページの8番のところです。社会的養育のあるべき姿全体を実現するためと考えるべきということを上鹿渡先生から御指摘をいただきましたので、そこも修正してあります。

 ということで、前回の御意見を、議事録を見ながら修正させていただいたのがこれです。これに関しましては、特にきょうここで議論というよりも、皆さんがお気づきのことがあったら、御意見を寄せていただいて、もしどうしても議論が必要だったら、今後議論をして、どこかでこれを公表していく。通知という形になるのかもしれませんけれども、何らかの形で周知を図ることになると思いますので、よろしくお願いいたします。

 では、先へ進ませていただきます。続いて、前回少し議論をさせていただきました、包括的里親養育機関のガイドラインの作成をどうするかということについてですけれども、事務局で今後の時間的な流れに関してどのようにお考えなのかを伺いたいと思っておりますので、よろしくお願いします。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 事務局でございます。

 今回、里親委託の関連で、参考資料5ということで、里親委託ガイドラインを今回別刷りで出させていただいておりますけれども、その里親委託に関しまして、この里親委託ガイドラインの中で、その考え方をお示ししてきたということがございます。今回、この委託の関連でございますけれども、大きな要素が2つあると考えてございます。一つが、児童福祉法の先般の改正によりまして、都道府県(児童相談所)の業務としまして、里親の開拓から児童の自立支援まで一貫した里親支援というものが明記されたということと、あわせて、そのことを前提に、そういった一貫した里親支援の業務のうち、全部または一部を委託が可能ですということが法律上も規定をされたということで、児童福祉法の改正の中身というのが、一つ大きな要素としてあるかと思っております。

 もう一つが、この児童福祉法の改正とかかわる部分でございますけれども、今回の検討会で、今後の里親支援のあり方ですとか、チーム養育というものが大事だとか、あるいは里親支援の一連の流れについて、包括的に委託をするという考え方などについて御議論をいただいたということがございます。今後の里親支援のあり方について、御議論いただいた内容をどのように現場に浸透させていくのかということが、2つ目の大きな要素かと思っております。

 こういう2つの大きな要素に関しまして、どのように取り組みを進めていくかということでございますけれども、既に1月になっているということがございまして、2段階に分けて進めさせていただきたいと考えております。1月になってと申しましたのも、4月に改正児童福祉法の、先ほど言いました都道府県の業務の部分の施行というものがございますで、その施行の前に、まずは現行の里親委託ガイドラインなどの通知について法改正の内容を反映したものをお出ししなければいけないということで、加筆をさせていただくということ、これが第1段階です。

 第2段階は、4月の施行を超えて、例えば御議論をいただいておりました乳児院の里親支援への取り組みをどうするかとか、あるいはNPOに対します事業委託をする場合に、どういった留意事項が必要なのかということを、今までも御議論いただいておりますし、また、今後も検討会で御議論いただくということと、あと、少し考えていますのは、実際にモデル的に何かそういった包括的な委託というものの取り組みができないかということも考えておりますので、そういったことも並行して進めながら、包括的な里親支援の取り組み、ガイドラインについてどうするのかということを、2段階に分けて整理できないかと考えてございます。

 もちろん、その際に、乳児院ですとか、そういった関係団体の方との調整というものも必要だとは考えてございます。こういった2段階の道行きで、そういった進め方でやらせていただくということで、考えてございます。

 ガイドラインの4月までの改正につきましては、加筆した際には、事前に先生方にも見ていただいて、御意見を伺いながら、進めていきたいとは思っております。

 考え方としては、そういう考え方でございます。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 上鹿渡先生、先ほどの御質問もあるので、何か御意見はございますでしょうか。


○上鹿渡構成員
 先ほど言いかけた、藤林先生が資料で提出してくださった、NPOなどが新たにこういうことに取り組もうとするときに、どういった形で財政的な基盤をしっかりさせるかというところで、この10ページにあるようなことについて、成果主義という形がいいのではないかということで出されたわけですけれども、これについてはすでに検討されているのかどうかお聞かせいただければと思った次第です。


○奥山座長
 今の事務局からの御説明を伺うと、まず、ガイドラインとしてどのような業務をやらなければいけないかということについて、4月までにガイドラインの改正という形で出して、その制度のあり方のようなものに関しては、その後検討されていくということで、先での議論と考えてよいと思うのですけれども、よろしいですか。


○上鹿渡構成員
 さらにこれから議論を深めていった上でということですね。ありがとうございます。


○奥山座長
 そうですね。要するに、機能としてどういうものが必要かということを私たちのほうとしては議論して、それに合わせた、例えばどういう形の制度がいいのかというのは、事務局でもお考えいただいた上でそれをさらに議論するということになろうかと思うのですけれども、よろしいでしょうか。


○上鹿渡構成員
 ありがとうございます。よろしくお願いします。


○奥山座長
 では、里親制度の里親支援機関もそうなのですけれども、今後、先ほど来、出ています養子縁組への支援ということもやっていかなければならないわけで、里親支援機関と養子縁組の支援は一体化して考えるのか、別物なのか、その辺も議論しなければいけないところとは思いますが、今回、林先生と上鹿渡先生から資料を提出していただいているので、簡単に御説明いただきたいと思います。

 よろしくお願いします。


○林構成員
 前回の検討会で、私のほうに縁組後の支援、あるいは縁組後の養子の把握のあり方について考えるようにという課題が出ました。それを中心に、それ以外の論点も含めて多少私なりに整理してみました。

 一つは、縁組前における課題についてです。御存じのように、児相の里親登録のあり方というのは、自治体によって格差がある。その登録のあり方と実態とのそごということは長年指摘されてきたことです。

 養子縁組が成立するまでの経済的支援の格差というものも、その登録のあり方の違いによって、格差が生じてきた。大きく、登録の仕方というものを調査結果からみると、3つの登録の仕方がある。

 1つ目は、最も多い約7割の自治体がとっているあり方です。基本的に養育里親と養子縁組里親の重複登録というものを認めている。これまでは、研修が義務でなかったから、養育里親に登録することによって、研修を義務化するという側面と、養子縁組里親さんの希望によって、任意で両方の登録を認めているところ、そういう両方含めて約7割があるということです。今後、研修を義務付けるために重複登録を義務付けてきたところは、研修が養子縁組里親も義務化されることによって、重複登録が少なくなっていくのではないかという思いもあります。そういうところの自治体というのは、試験養育期間は養育里親としての里親手当と生活費実費に当たる事業費双方が支給されている。申し立てから縁組が成立するまでの期間というのは、養育里親として、養子縁組里親として手当の支給がない事業費のみの支給になっているということです。

 2つ目として、約15%の自治体がとっている形というのは、養育里親か養子縁組里親のどちらかしか登録できない自治体です。東京都などはそうだと思うのですけれども、そういうところというのは、委託から成立まで一貫して手当の支給がない、事業費のみの支給となっているということです。

 3つ目の形として、養育里親の登録のみしか認めていない自治体、つまり、養子縁組里親という登録を認めていない自治体、これもこれまで縁組里親が研修を義務化されていなかったために、そういうあり方をとっていたということを考えると、今後少なくなっていくのではないか。ただ、現実として、こういうところの自治体は、一貫して試験養育期間、あるいは申し立て以降も含めて、里親手当と事業費双方が支給されているということで言うと、この登録のあり方によって、経済的支援の手厚さというものが3番、1番、2番という形で格差があるということです。

 一方で、民間あっせん機関というのは、全くの支給がなくて、手数料の支払いが求められるということです。こうした実態が、この次の点の4行目の「しかし」というところなのですけれども、現実には養育里親が縁組の代替策として活用されている実態、これは私が申し上げてきたことです。あるいは、現場側の混乱というか、里親と縁組の対象児の混乱、里親の対象児というものを縁組の対象児と混乱されているような実態もあるかと思います。

 国外を含めて考えたときに、全く別制度として運用している国と、統合型の国があるわけですけれども、日本では、こうした状況を踏まえて、統合的に現在の活用のあり方というものをできるだけ尊重しつつ、この公民機関に不公平感とか、あるいは次の下線部のところですが、自治体における登録・経済的支援の格差、あるいは里親家庭の子どもの長期里親を中心として縁組の促進策、あるいは里親制度と縁組制度を区別化する、そういう促進策というものは必要ではないかと感じます。

 次の下線部、こうしたことを踏まえて、例えばというところですけれども、養子縁組里親というものを廃止して、公民機関ともに「養親登録者」とし、児童相談所や民間あっせん機関を介して行われる、要するに、児童福祉法上の要保護児童を対象とした養子縁組を児福法に位置づけて、都道府県の行う業務として、養子縁組あっせんというものも規定し、そして、成立までの間、双方ともに「養子縁組前委託」として事業費を、また、縁組後「縁組手当」というものを創設することは考えられないかということです。これが1つ目です。

 (2)は、先ほどのあっせん法の中で、児童相談所との連携ということが強調されていたわけですけれども、あっせん法が制定されるプロセスの中で、市区町村との連携ということは我々も主張してきたことです。今後、何らかのガイドラインとか、省令等で、そういうところは規定されていくのでしょうけれども、現実、今、どういう実態にあるのかというと、民間機関における子どもの養育のあり方ですね。養親さんに行くまで、どこでどう育てるか。あるいは、妊娠相談が意思決定に関してどう関与しているのかとか、生みの親子の保護の状況というものを把握する必要があるのではないか。

 きょういただいた実態調査結果によりますと、ここは私は数値を間違っているのですけれども、先ほどの御説明いただいた調査結果によると、民間機関では、養親が監護開始するまでの直前の状況は、一番多いのがベビーシッターを活用が41.9%になっていますけれども、今、見ると54.2%ですね。先ほどの参考資料3の4ページに当たるところです。ベビーシッターが54.2%を占める。認可外保育所やベビーホテルというのは、1.9%です。要するに、ベビーシッターというあたりがかなりブラックボックスというか、実態が見えていない部分であるということです。

 そういう実態把握の必要性とか、あるいは児相と連携した里親や施設の活用ですね。一時保護委託などを含めて、市町村と連携したショートステイなどの活用というものは考えられないか。

 次の矢印のところです。基本的に生みの親の中立的な意思決定支援というものを保障するということを考えるならば、こうした妊娠相談機能とか、そういう子どもを養育する機能とか、生みの親を保護する機能というものは、基本的に他機関との連携ということを原則論にすべきではないかということです。海外では、こうした観点から保護機能と妊娠相談機能を外部に必ず求めるということを規定している国もあるのだということです。

 次が、縁組後の支援に関してです。児福法において児相、民間あっせん法において民間機関の縁組後の支援というものが規定されたわけですけれども、次のページの先ほどの調査結果にあったようなことをそこに羅列しています。

 次の黒丸のところですね。イギリスのポストアダプションセンターです。PAC-UKという、上鹿渡構成員に、以前、厚生労働科学研究で養子縁組の調査をやったときに、イギリスのポストアダプション支援のあり方についてレポートをいただきました。ここでつくづく、私自身も再認識することですけれども、藤林構成員が出されているチーム養育とかチームペアレンティングという概念をどう考えていくのかという、その根幹にかかわるようなシステムと認識しています。要は、子どものアセスメントと治療的なケアというところに非常に比重がかかっているのだなということです。アセスメントはあってもケアがないというのが日本の実態だと思います。どう養親さんの支援を超えて、子どもの養育を養親さんも含めて、里親さんも含めてチームペアレンティングというものを果たしていくのかといったときに、子どものケアというあたり、当たり前の生活だけではなくて、そういう治療的なケアというものを含めた職員配置のようなものを考える必要があるのではないかということ。だから、黒丸の次ですが、日本ではアセスメント後の子どものケアプログラムの欠如、そういうものが養親の個人の努力に委ねられているという実態。

 それから、生みの親の支援というものに関して、児相は支援なしというものが最多、これは支援というものをどう捉えるのかということだと思うのですけれども、しかし、海外の状況を考えときに、(セミ)オープンアダプションなども含めて、養親と生みの親の関係のあり方も含めて検討していくというのも縁組後の支援として考えていかなければならないのだろうということです。

 今後、次の下線部のところなのですけれども、児相の場合、実態調査結果によると、里親会の退会とか、縁組後の成立の登録の抹消によって、あるいは転居するということで把握が困難になっている。次の矢印のところです。さきに述べた社会的養護としての位置づけなどを明確化して、養親の把握システムというものを次の3番目のハーグ国際条約の批准なども想定して、国内養子縁組の体制をどう充実させていくか。先ほどのあっせん法の中にも、国外で養子縁組が組めなかったという証左をどう残していくのかといったときに、ある程度の一元的な養親さんの管理というものが必要になってくるかと思います。ハーグ国際条約で言う中央管理当局と、権限ある当局というものが、こうした役割分担、先ほども記録の保存をどうするのかということも含めて、どこが主体となってやるのかということをきちんとこの国際条約は示唆しているわけです。これは、国際養子縁組のためというよりは、国内養子縁組を充実させるための体制でもあるかと思います。そこの下線部にありますように、国際養子縁組は国内で受け入れ家族を見出せないという、その証拠をどう残していくかというシステムだと。広域的なマッチングを可能にするようなシステム、民間機関は全国で養親さんを募集している、児相は同じ管内で考えている。そのお互いに持っている資源をどう共有していくのか。

 次の矢印のところですけれども、日本では、中央管理当局をつくるとか、このあたりはかなり距離感があるので、当座、中央児相で把握するということが考えられないかということは、これまで私が申し上げてきたことです。

 最後のページです。4の統計上の里親種類別と未委託率における数値と実態のそごというのは、今まで申し上げてきたことです。こうした登録のあり方によって、未委託率、委託率、あるいは里親種別の数というものが、実態とそごがある、こういう統計上の問題を解消していく必要があるのではないかということです。

 ポストアダプションのところは、上鹿渡構成員から補足をいただけたらと思います。よろしくお願いします。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 続きまして、上鹿渡先生、お願いします。


○上鹿渡構成員
 ありがとうございます。

 今、林先生が御紹介くださったイギリスのポストアダプション・センターについて主に説明をいたします。

 私が英国の里親支援について研究している中で、養子縁組についても里親支援とは別にいろいろな支援がなされていることを知り、興味を持ち調べたことからご報告いたします。今回提出させていただいた資料は、厚労科研2015年の報告から一部修正・加筆して、ほとんどそのままで量が多くなっているのですが、ポストアダプション・サービスというものは、現在の日本の状況からは具体的に想像がつきにくいものではないかと思いましてこのような形で提出させていただきました。読んでいただくと、養子縁組支援として具体的にどういったことがイギリスではなされているかがわかると思います。

 まず、順番が前後しますが、8ページ、質問2124、養子縁組成立後の支援、国内養子縁組について、どういったことがイギリスの中で、今、なされているのかということを、ここにまとめています。ポストアダプション・センターの役割は、この中の一部になるのですが、全体としては、このように8、9ページにあるようなことがなされています。

 8ページの「The First4Adoption」などは、電話によるヘルプラインとウエブサイトを創設するなど、いろいろな媒体を使っての支援も既に展開されているということですし、9ページには、具体的にどういった支援、優先権などがあるかなどが示されています。私も実際に自分の子どもをイギリスに連れて行った際に小学校に転入するに当たって、人気のある(公立)学校への入学・転入の優先権が養子にあることを知りました。公立小学校でしたが、その地域で入学、転入を希望する子どもの人数が多過ぎて優先順位をつけなければならない状況にあって、優先される条件の中に養子縁組されている子どもが入っていました。このような形で、我々が想像しているよりも広い範囲で様々な支援が養子縁組後にもなされています。

 1ページに戻りますが。ポストアダプション・センター(PAC−UK)についてです。これは2007年に、ここにある資料の中で当時京都府立大学の津崎哲雄教授から紹介されていたものです。津崎先生によれば「85年以降、イギリスにおける縁組後支援サービスの先駆的組織で、同種の多くの組織のモデルとなったものである」とのことで、ロンドンにあるのですけれども、その後、どのような展開をしているのかということで私が英国に滞在した際に調査した結果を報告したものです。

 養子、養親、実親等への直接的なサポートに加えまして、ソーシャルワーカーや学校の教員へのいろいろな支援がなされていました。私が訪問した際にも、強調されたのが学校の先生たちに養子になっている子どもたちへの対応についていろいろな研修を今まさに広めていて、非常に評価されているとのことでした。この組織自体は、養子縁組支援機関ということで、養子縁組そのものに携わるというよりは、養子縁組した後(名前の通りですが)と、実は養子縁組前にも支援をしていますが、養子縁組にかかわる支援をしています。

 2ページです。同種の機関としては、ほかにもNHSによる児童思春期精神保健サービスをはじめとして、いろいろなものが存在しているわけですけれども、それぞれがその専門性を生かしてやっているわけです。次にPAC-UKの対象範囲とサービス内容についてです。これはホームページ上にある記載ですが「PAC-UKは個別のニーズに合わせた適切なサポートと個別のサービスを提供、養子縁組やパーマネンシーを保障する他の形態で影響をうけている家族や個人の生活状況(人生)を向上させるために存在する。また、PAC-UKは一般市民や専門家への気づきや知識の向上も目指す」ということで、対象とする範囲は、養子縁組親子だけではなくて、候補者や長期里親委託になっている場合やキンシップ・ケア、子どものころ養子縁組された今は成人している方、かかわりのある実の家族や親族、さまざまな専門家ということで、本当に範囲が広いということです。

 さらに、PAC-UKの支援の実際について、直接に個別に提供しているサービスの内容にかかわるところですけれども、特に養子縁組される子どもについては、その多くがネグレクトや虐待、家族の機能不全が理由で社会的養護を受けるようになって、養子縁組されるようになり、しかも、何カ所か里親家庭を転々とした経験などもあって、いろいろなトラウマ経験をすでに重ねているということもありまして、それに対応することが必要と考えられています。次のページにそれに対応するようなさまざまなケアについてまとめてあります。

 2ページの最後の段落ですが、実の家族、親族、特に実母に対してのサポートもしているということです。養子縁組支援の中に、このようなことも含まれているということです。

 次の3ページですけれども、関連専門職への支援についてです。先ほど学校への支援についても挙げましたが、学校に限らず養子縁組支援にかかわる様々な専門職へのトレーニングも開催しているということです。資料に実際、学校でどれぐらいの先生たちにこのようなトレーニングをしたのかということが書かれてもあります。

 子どもと家族への具体的サービス内容について、3ページの終わりから書いてあります。次の4ページにも具体的に書いてあります。実際にどのような介入がなされるかについては、詳細なアセスメントに基づいて、箇条書きで示したような支援がなされています。実際にはこれよりもさらにいろいろなメニューが挙げられていたのですが、日本では知られていないようなものも含まれていましたので、主なものをこれくらい取り挙げました。このようなに多彩なメニューもの中から、その子どもや家族にとってもっとも適切だと思われるメニューで対応をしていくということでした。実際、どのような人員配置でこのような多彩なメニューを実施しているのかなどは、4ページの脚注のところにありますので、見ていただけたらと思います。

 このような形で支援がなされています。日本でも、今は新生児の委託が主に話題になっていますが(それでもいろいろな支援が必要だと思いますが)、それよりも、これから考えられるもう少し年長の子どもたちの委託がなされるようになると、このように私たちが今考えているよりも多くの支援が必要とされるのではないかと思います。施設である程度の期間を過ごした子どもたち、乳幼児期の多くを施設で過ごした子どもたちの委託なども含めて、ある程度の年齢になったところでの養子縁組では、さまざまな養育上の困難があることも考えられます。これから養子縁組をふやしていくのであれば、その養子縁組が子どもにとって最善のものであり続けるためには、こういった養子縁組支援というものが日本でも必要になってくるのではないかと思います。英国のこのような支援のままでないにしても、かなり広く、しっかりしたものを日本でも考えていく必要があるのではないかということで、関係する方々の参考にしていただければと思い、今回提出させていただきました。

 ありがとうございます。


○奥山座長
 ありがとうございました。

 林先生、上鹿渡先生から資料を提供していただいたのですけれども、かなりこの先のことも含まれているのだろうと思うのですが、何か御質問はありますか。

 里親、養子縁組の体系をきちんともう一回考え直さないといけないのだということをつくづく思いました。今回の法改正でとどまってはいけないのだろうということもよくわかりました。養子縁組の支援をしなければいけないということになったわけですので、林先生がおっしゃるように、今の制度の要保護の養子縁組というのが違う形になれば、すごくやりやすいだろうと思います。ただ、今、そうはなっていない段階で、どのような支援をどういう形で行うのかのガイドラインを作成していかなければいけないことだとは思います。

 藤林構成員、どうぞ。


○藤林構成員
 イギリスの事情を教えてほしいのですけれども、アンケート調査にもありましたように、成立後も児童相談所につながっている方もあるわけなのですけれども、つながりがなくなってしまうとか、転居してしまう方があって、そういう方に対する支援というのは、現状においては、支援を受けることは必須でも何でもないので、養親さんの任意にかかっているところが多いのです。

 ことし2月、オックスフォードの児童相談所を視察しました。現地のオックスフォードのソーシャルサービスには、フォスターケアのチームもあり、アダプションのチームもあって、アダプションのチームのチームリーダーはグッドマン先生の奥さんだったのですけれども、十分な職員をそろえて、アダプション後の養親さんへのサポートをやっていると言われていたのです。そこはどのような手続で、要するに、成立後はいわゆる要保護児童としての登録から外れているわけなのですが、外れているけれども、パブリックな支援を受ける仕組みというものはどうなっているのかというのは、林先生、上鹿渡先生は何か御存じですか。そこは任意の契約なのか、受けるべきという必須の条件があるのかどうかというところなのですが。


○上鹿渡構成員
 私は養子縁組のシステムに関する詳細までは理解できていなくて、実養子縁組支援の実際がどのようなものなのかというところに絞って調査しておりましたので、今のご質問に明確に回答するのが難しいのですが、「イギリスの里親・養子制度の今」という表題で、京都華頂大学の山川先生が、まとめられた資料があります。そこに、ちょうどそのご質問に答えられることが書いてあったと思いまして、養子縁組家庭のサポートということで、そこから読み上げます。「2003年地方自治体養子縁組支援サービス規制によって、地方自治体は養子縁組が出た後3年間にわたってカウンセリング、金銭的サポート、養子へのセラピーなど、養子縁組家庭をサポートすることが義務付けられています」とここには書かれています。このような基本的な支援に加えて、先程説明したポストアダプション・センターなどはアダプション・ファンドという、別の助成金があって、それを使って、さらに基本的な支援以外にも対応の難しい行動があるような子どもについてはそのお金を活用してPAC-UKのサービスを受けられるようになっているようです。日本の場合で考えましても個別でこのようなサービスを受けると結構お金がかかるような内容だと思うのですが、それをきちんと受けられるようなシステムがあるということのようです。


○奥山座長
 ありがとうございました。よろしいですか。

 加賀美先生、どうぞ。


○加賀美構成員
 奥山先生から御意見があったとおりだと思うのですが、里親にしてもそうでありますし、養子縁組は特に、他人が他人の子を育てるということに関しての社会的スティグマがとても強い国。そういう国にあって、どちらかというと養子縁組は、インフォーマルなこととして、社会的に見られていた部分があるので、今回の法改正で、広く社会的養護として位置づけて明確化していくというか、そういう段階に入ったと私は考えているので、そういう意味で、特別養子縁組、養子縁組も含めて、社会的関与の中でそこを社会化していく。その大きな流れの中できちんと議論していく必要があると考えています。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 そのとおりだと思います。この前もポストアダプションはなかなか支援が難しいという話も出ていましたし、プレからポストも含めて、どういう支援が必要だということをある程度出していく必要はあると思います。

 それから、先ほど藤林先生がおっしゃったような適格性の判断とか、マッチングの問題とか、いろいろあると思うので、その辺を含めて、多分、特別養子縁組、養子縁組両方でしょうけれども、その支援に関しての指針というのも出す形で事務局は考えておられますか。


○川鍋家庭福祉課長
 具体的に中身のイメージをまだ持っていませんけれども、必要なものについては、つくる必要があると思います。


○奥山座長
 わかりました。ちなみに、この法律は養子縁組全体ですね。あっせん機関とか研修が必要とか、そういうものも養子縁組全体ですね。これは特別養子縁組だけですか。


○川鍋家庭福祉課長
 両方です。


○奥山座長
 ということは、養子縁組の指針といったときには、それは全体の指針だし、それから、もしそれに対して支援の指針もつくるのであれば、それも両方が対象ということですね。

 井上先生、どうぞ。


○井上構成員
 井上です。

 イギリスの今、お話のあった、私の知っている限りでは、safeguard childrenという形で子どもさんたちをくくって、イギリスは戸籍がありませんので、その時点で初めて政府がしっかりと責任を持って見ていかなければいけない子どもさんたちを同定する。今度、それに関してフォローしていく段階で、たとえ養子縁組になったとしても、その後、その子どもが本当に順調に生活できているのか、そういったところを見る責任があるというのが、たしかイギリスのやり方だったと思いますので、先ほどのお話に出ていましたような3年とか、その後もちゃんと見届けるというのが大事なことですというのが、一番大事な点ではないかと思うのですけれども、よろしいでしょうか。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 西澤先生、どうぞ。


○西澤構成員
 最近、いっぱいしゃべると議事録をアップするときに大変なことになるのだとようやく認識をして、しゃべらないでおこうかなと思ったのです。

 今、ここで話す内容ではないと思うのですが、上鹿渡先生が出されたものを見ていて、子どもへの介入がすごくあるのだなということをすごく認識しました。日本でもやっているセラプレイとかアタッチメント・フォーカストとか、EMDRもそうですけれども、これを見て、ふと思い出したのは、里親さんの話なのですが、里親支援はもう要らないとよく言われるのです。里子支援をしてほしいと。里親支援は結構里親の相談に乗ったりとか、そういう仕組みづくりはされているのだけれども、里子そのものの心理療法をするとか、こういうような介入をするというのは、日本にはほとんどないのです。そうなってくると、児相の心理スタッフの研修などということを今度はどうしても考えざるを得なくて、今回の検討会やほかの委員会で話しているのは、ソーシャルワーカーの専門性のアップなのだけれども、心理職の専門性アップはどこでも考えていないよなと、ふとこれを見て思い至ったのです。そういうことは、ここで話すことではないのかもしれないけれども、どこかでそういう心理職の専門性の向上といったようなことも考えておかないと、子どもへの直接介入というのは、なかなかソーシャルワーカーにはできない部分が多いと思いました。

○奥山座長
 それも含めて、いずれ包括的里親養育事業、少なくとも里親に関しては、その後の、子どもへの継続的な支援は、絶対に入れ込まなければならないところだろうと思います。里親さんへの支援と子どもの支援と、もちろんそこの関係性への支援ということは、とても重要になってくると思うので、その支援のあり方はきちんと出していかないといけないと思います。そして、それをできる人をどう育てるのかというのは、次の段階になるのではないかと思います。

 では、藤林先生で、山縣先生、お願いします。


○藤林構成員
 それに関連して、いわゆる里親家庭にいる子どもさんとか、養子さんとか、また、在宅の家庭の子どもも、同列に子ども自身が受けられるしっかりとしたプログラムをどう提供していくのかというのは、これは、在宅支援の中で論じていくのかなと思っていまして、また後で、どのような通所のあり方があるべきなのかということは述べたいと思っています。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 山縣先生、どうぞ。


○山縣構成員
 先ほどの奥山座長と事務局のやりとりの、あっせん法の解釈なのですが、私の理解と若干違っていまして、どちらが正しいのか、あるいはどう読み込むのかを教えてほしいのですが、例えば法の第29条、全体は、全ての養子縁組に対応しているのは十分理解しているのですけれども、29条の1項から5項というのは、どう読むのか、どう解釈するのか、教えてほしいのです。

 例えば29条1項は「民間あっせん機関は、特別養子縁組に係る養子縁組のあっせんを受けることを養親希望者が希望する場合には、養親希望者に縁組成立前養育を行わせなければならない」、希望する場合には、特別養子縁組の希望者については行わせなければならないということは、普通養子縁組は行わなくてもいいのではないかと読めるような気がするのです。それを前提に考えたときに、2項以降は、全て1項を引きずっていると解釈していいのではないか。すなわち、これは特別養子縁組を希望する者についてのみの手続であると。普通養子縁組の人たちは、これは2項以降、1項は関係ありませんので、29条関連事項、あるいはほかでも幾つかこのパターンが出てくるのですけれども、特別養子縁組と限定した分について、時々いろいろな人の説明を聞いていたら、普通養子縁組一般にざっと広げて説明しておられるような気がしていて、私は違うのではないかと。ちょうどいいチャンスだ、きょう聞いてみようということで、そこはどうなっているのか教えてください。


○川鍋家庭福祉課長
 今、おっしゃった29条について申し上げれば、これは特別養子縁組の話だと思います。ほかの条文にも書きぶりが、おっしゃったようなことがあるので、そこは全体を確認させていただいて、お答えした方が正確だと思うので、すぐにさせていただきたいと思います。


○山縣構成員
 これは新聞、テレビ等が非常に関心を持っている法律なので、私は幾つかの新聞社で、法律を素直に読んだら違うのではないですかという説明をしたことがあるのです。その辺の解釈をきっちり早目に出していただくほうが、誤解が少ないかなと思います。


○川鍋家庭福祉課長
 わかりました。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 ただ、指針は全体に係るものを作ると考えてよいのですね。よろしいでしょうか。

 里親支援の問題と、それから、この養子縁組の問題、もう一度整理して、議論をする必要があると思います。とりあえずここでこちらの議論を締めたいと思います。と申しますのも、先ほど話が事務局のほうから出ましたように、業務に関しては、事務局のほうでガイドラインの修正をつくってくださる、指針の修正をつくってくださるという、その期間が必要なことがあります。また、その先に制度設計に向けての議論も必要になってくると思います。少し後でもう一度議論をしたいと思います。

 ここで休憩をとって、最後、在宅支援の話に行きたいと思います。35分から、よろしくお願いします。

 

(休  憩)

 

○奥山座長
 では、全員そろわれたようなので、1分ほど早いですけれども、始めさせていただこうかと思いましたが、事務局がまだ揃っていらっしゃいませんでした。でも、よろしいですか。

 では、きっとすぐいらっしゃると思うので、進めさせていただきます。

 藤林先生と相澤先生から在宅支援に関する資料が出ておりますので、御説明いただいて、その次に、松本先生と山縣先生からワーキンググループの状況について御説明いただき、そして、議論に入っていきたいと思います。

 藤林先生、よろしくお願いいたします。


○藤林構成員
 では、資料2の11ページから先が、在宅支援に対する私の提言です。

 時間が余りありませんので、要点だけお話をしたいと思います。12ページには、11ページの入所期間を鑑みて、子どもの家庭移行が長期にならないように、また、長期になっている子どもの家庭移行支援計画が必要ではないかということ。当然、先ほど議論にありましたように、在宅支援サービスといった場合に、ここの中には里子さんも養子さんも含まれていくということは、しっかり考えておかないといけないなと思っているところです。

13ページに、現在の在宅支援サービスの問題は何があるのかということを整理してみました。一つは、在宅支援のサービスそのものの質とか量、またはアクセシビリティーの問題があると思っています。下のほうはソーシャルワークの問題があったりしますので、ここは省きたいと思います。

 在宅支援サービスの質、量、またはアクセシビリティーをどう改善していくのか。14ページは飛ばしまして、15ページ、一つは、今回法改正がなされて、通所・在宅における指導措置を活用していくということになっていくわけなのです。在宅支援サービスもたくさんありまして、私自身が十分把握しているわけではないのですが、養育支援訪問であるとか、児童家庭支援センターの通所のように無料の部分もあれば、これは母子保健のサービスですけれども、産後ケアとか、または産後ヘルパーのように有料の部分あります。児童心理治療施設の通所措置のような負担金が発生するものもあったりするわけなのですけれども、こういう利用、活用する場合の経済的な負担というものをどう考えていくのか一つの課題と思っています。

 もう一つは、サービスが遠方で使いにくいといった問題がありまして、特に児童心理治療施設、情短の通所措置というのは、現状使われていないというのがあると思っています。具体的にどうなっているのか、今回、事務局に出していただいたのですけれども、参考資料9の15ページ全国43カ所の情短がありまして、通所部門の定員を持っているところが結構あるわけなのですが、実際に在籍している子どもさんがいらっしゃるところというのは、約半数で、合計しても133人。認可定員の中でほとんど使われていないというのが現状かと思っています。せっかく情短に通所措置部分があるわけなのですけれども、なぜ使われていないのか、これは十分わからないのですが、福岡県の事情からいくと、福岡県唯一の情短まで福岡市の子どもが通所するというのはほぼ不可能な非常に遠方にありまして、負担金以上に交通費が非常にかかるという問題があると思います。

 もう一つ、ショートステイも一つの例として挙げているのですけれども、これは福岡市だけなのか、ほかの都市もそうなのかわからないのですが、ショートステイの利用希望者は非常にふえていまして、年々増加しています。ところが、乳児院も児童養護施設も特に乳児院はそうなのですけれども、定員がいっぱいになってしまっていて、なかなかショートステイが使えない、または断ってしまうという事態が発生しています。そうすると、乳児院にショートステイの枠をどう設定するのかという課題もありますし、また、ショートステイ里親のような活用の仕方もあるのかなと思っています。この辺がアクセシビリティーの改善ということで、考えているところです。

 先ほど西澤先生が言われた通所機能という、さまざまな、TF-CBTとかPCITみたいな、いろいろなプログラムが国内でも導入されているわけなのですけれども、そういった通所機能やプログラムをどこが供給していくのか、ということが一つの課題かと思っています。

16ページに、そういう現状を踏まえた提言を書いているわけなのですけれども、1番目には、いわゆる在宅支援、子育て支援ヘルプサービスの柔軟活用ということで、先ほどの説明では養育支援訪問で、いわゆる家事援助もできるということですから、それを今後もっと柔軟に使っていくということかなと思います。

 身近なショートステイサービスということで、これも、ショートステイもいろいろなバリエーションがあるかと思いますので、これをどのように使っていくのかということで、里親を活用するとか、または乳児院の定員枠の中に入れるとか、また、別枠でつくるのかというのも、ぜひ検討いただきたいと思います。中には、母子ショートステイのようなものもあるのかなと思っていまして、母子生活支援施設とか、または、後でまた話そうと思っていますけれども、乳児院の親子訓練棟などに、退所した後に親子でショートステイというのもあるのかなと思っています。

 3番目が、通所機能というものが今後もっと必要になっていく。西澤先生は児童相談所の心理職をもっとトレーニングして、児童相談所が通所機能を担うことも想定していらっしゃったわけなのですけれども、それも一つの選択肢なのですが、さまざまな多様な実施主体が、通所機能を提供できるようになっていくといいのかなと思っています。

 先ほど、始まる前に聞いていたのですけれども、虐待防止センターは非常にすぐれたプログラムを持っていらっしゃるが、ほぼ自分のところの財源だけでやっていらっしゃるということを聞きました。こういったすぐれたプログラムを持ったところに公費が入って、必要な子どもまたは親子に対して、または里親子、養親、養子さんに対してプログラムが提供できるような運営のあり方が必要ではないかと思っています。

 この辺はどうあるべきなのかというのは、今後検討いただきたいと思うのですけれども、その中で、児童家庭支援センターがそのような通所機能を担っていると思っているのですが、実際、どうなのか。参考資料9の3ページを見ていただきますと、児童家庭支援センターの運営主体別ということで、ほとんどが社会福祉法人というか、どこかの施設が附置している形なのですけれども、NPOが4カ所しかない。もっとNPOも参画できるような仕組みとか運営もあると思っています。ちなみに、4カ所のうちの2カ所は福岡市です。

 4ページには、各児童家庭支援センターにおける相談件数、来所相談の件数が書かれておりますけれども、これは物すごくばらつきがありまして、児童家庭支援センターが何を目指すのかというのが、各都道府県、またはそれぞれの児童家庭支援センターによって考え方、方針が異なるので、非常にばらつきがあるところなのです。今後、児童家庭支援センターは何を目指していくのかというのを、十分議論していく必要があると思います。

 5ページのところに、多分今年度から導入されていると思うのですけれども、従来、児童家庭支援センターは必要な人件費に対する補助金で運営していたところに、相談実績に対して、基準額が上乗せされていくという仕組みになっているわけなのです。この中身が、電話相談も来所相談も非常に時間のかかる心理療法、またはメールでの相談、全部ひっくるめての一件として基準額になっている。PCITのような非常にスタッフがいる1時間または1時間半かかるようなものも、電話で10分で終わるものも同じ件数になってしまっているというのが現状と思うのですが、この辺も実態に合わせた、相談内容に合わせた、または質と量に合わせたものとして検討いただくことで、よりいろいろなところが参入して来られるのではないかと思います。

 もう一つ思いますのが、児童心理治療施設の通所措置が、余り活用されていないというのも、これは非常にもったいない話かなと思っています。児童家庭支援センターの場合は補助金で運営されているわけなのですが、情短の場合には措置費なので、反対に保護者には負担金が発生するという問題もあるのです。この通所措置を今後も活かすのか、もうやめにするのかということも検討していただきながら、私の頭の中では、通所措置は、実施主体をふやしていく方向性もあるのかなと思ったりいたします。いろいろなプログラムが全国どこの都道府県や市町村でも使いやすいような、そのような仕組みを考えていっていただくといいかなと思っています。

17ページには、親子措置、親子入所ホームの創設ということで、これは専門委員会のときから提言しておりました産前・産後ホームなのです。考えたら、産前・産後に限らず、親子が一緒に母子生活支援施設のもうちょっと小規模な、親子にケアが提供できるとか、親子関係にケアが提供できるような制度。または、各児童養護施設、乳児院が持っている親子訓練室をもうちょっと長期間活用するようなものもあり得るのではないかと思って、ここにオックスフォードの例なども挙げたりしています。親子里親という方法もあると思うのですけれども、なかなか親子一緒に見ていただける里親さんを開拓していくというのは、かなり難しいかなと思っているのですが、そういう選択肢もあると思いながら、現在、使われている施設の親子宿泊訓練を活用ということもあるのかなと思っています。

 簡単ですけれども、以上です。


○奥山座長
 ありがとうございました。

 続きまして、相澤先生、お願いします。


○相澤構成員
 私の資料ですけれども、21ページからでございます。

 今回の法改正によりまして、国、地方公共団体の責務として保護者支援が規定されたわけですけれども、この目的は、子どものいる家庭全体を支援するということだと思います。虐待や貧困や障害、疾病などの社会的な養育や支援の必要性の高い子どもやその家族を含めて、全ての子どもや子育て家庭を対象にして支援し、一人一人の健やかな生育を等しく保障することだと思います。

 子どものいる家庭形態としては、21ページにわかるように、多様な形態がありまして、その家庭、家族のニーズに応じた包括ケア・支援の提供が必要であろうと考えるわけです。そう考えたときに、具体的に現在、どのような支援施策があるのかを考えて作成したのが、22ページから24ページです。時間がないので、後で見ていただきたいと思います。表が見づらくて申しわけないのですが、この表を見ると、やはり青年期や、親になる準備期、妊娠期の支援策が十分でないということがわかると思います。ニーズがないのであれば施策は必要ないわけですけれども、ニートやひきこもりなど、青少年の若者の抱えた複合的な課題を考えれば、子ども、若者、その家族に対する重層的な支援が必要であろうと。

 これからのケアのあり方ということで考えたのが26ページでございます。妊娠期から高齢、終末期の全住民、家庭を対象にした包括支援システムの検討が必要ではないか。子ども、障害者、高齢者など、全ての住民、家庭を対象にした包括ケアシステムの検討が必要ということで、これは新しい時代に対応した福祉提供ビジョンで示されているわけでございますけれども、例えば、家庭内の障害者や高齢者のケアや介護をしている場合に、その家族に子どもがいれば、子育て支援が必要でありまして、家族を単位にした家族内の構造的問題として、総合的に対応することが必要です。ですから、これまでの個人単位や各分野単位でのケア・支援システムでは余り効果が期待できないのではないか。これからは個人ではなく、世帯、家族を単位にした多機関連携による総合的なチームによる包括ケア・支援システムが必要ではないかと考えてみたわけです。

 次のページですけれども、このような考えに基づいた家族のライフステージ別の包括ケアシステムができないのかという提案でございます。家族を対象にしたチームによる、家族のライフステージ別の継続的包括ケアシステムの構築を果たすべきだということで、そのために、家族アセスメントや家族支援プランの策定など、ケースマネジメントを行うための組織づくりや人材育成の確保が必要です。市町村の相談機関ですね。つまり、子ども家庭支援拠点には、児童虐待など、家族の構造的な問題を迅速かつ適切に応じるような、そういう基本スタッフを配置するということで、今回、運営指針、拠点の案で示されておりますけれども、そういう意味では、ニーズに応じた必要なスタッフを加えて、その家族に対して、継続的な包括的なソーシャルワークを展開することが重要です。

 チーム内の基本スタッフを必ず1名残すような異動をさせることによって、家族への支援は切れ目ない、継続的なソーシャルワークが可能になるのではないか。要するに、基本チームのようなものをつくって、これからは包括ケアをやったほうがいいのではないかということでございます。

 在宅により家庭支援を考えた場合に、28ページですけれども、家庭支援を一体的に担う子ども家庭支援の拠点の整備が必要です。今、市区町村の支援業務のあり方に関する検討ワーキングで検討されているわけでございますけれども、市区町村の規模やニーズに応じた支援拠点が検討されるべきということで、そのような案が出されておりますが、私も考えてみたのが、28ページと29ページでございます。新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会の報告書を踏まえれば、子ども家庭支援拠点の主な重点機能としては、左側の表に書かれています1から4の機能かなと。そして、その子ども家庭支援拠点を市区町村の実情において機能強化すべきではないか。都市部であれば、単独もしくは複数設置、子どもが減少している市町村であれば、他の分野と協同しつつ、包括支援ができる機関を活用して整備する。あるいは、子ども人口が少なく、単独で設置する必要性の低い町村部は、他の他方公共団体と共同して設置するといったことを検討すべきではないかと考えたわけです。

 具体的なイメージとしては、29ページの図です。各地区に1つずつ整備するというところと、複数地区ごとに拠点を整備する。または、各地区に拠点を1つ整備して支所を整備する方法、あるいは市全体に1つ整備するとか、他の分野と協同する拠点を整備、他の自治体と共同して拠点を整備するといったパターンが考えられるのではないか。

 それから、先ほど触れましたけれども、ライフサイクルを見通した在宅による家庭支援を考えた場合、30ページでございますが、狭い範囲での子育て支援ではなくて、広い範囲での子ども家庭支援を考えていくべきではないか。市区町村における家庭内等の虐待暴力防止対策ということで書いてございますけれども、児童虐待、障害者虐待、高齢者虐待、DVなど、特定の対象者や分野ごとに相談支援体制を整備されてきたわけでございますが、高齢者、障害者の虐待の目撃も、DVと同様に児童虐待と私は定義すべきではないかと考えておりまして、相談支援の対象である、家庭が複合的な課題を抱えている場合に、対象者、分野別の対応では十分とは言えず、さらに深刻化する場合もあるわけでございまして、こうした課題に対応するためには、的確なアセスメントに基づき、さまざまな相談支援施策やサービスを早期に一体的、総合的かつ個別的に継続して提供することが重要です。このためには、地域における包括的な相談支援ネットワークとか相談支援機関を設置して、対応することが必要ではないか。将来的には、今の要対協を、例えば要支援家庭包括支援地域協議会(仮称)というようなところに移行してはどうか。また、子ども家庭支援拠点などを、家庭総合相談センターに移行したらどうかということを考えて、協議会をイメージしたのが、31ページであります。

 それから、今、厚生労働省は先ほど言ったように、新しい時代に対応した福祉提供ビジョンの実現に向けて、地域の実情に合った総合的なサービス提供に向けたガイドライン、この図には案が抜けておりますけれども、案を作成し、進めているわけです。そのガイドラインの案の中に、福祉サービスを総合的に提供する際の各制度の基準の適用例が示されているわけで、それが32ページの適用例です。

 こうした新しい福祉提供ビジョンは、高齢者、障害者、児童などの対象にかかわらず、福祉サービスを包括的、総合的に提供する、支援するシステムを構築するといった今後の福祉の方向性が示されているわけでございまして、これを踏まえて考えたのが33ページ、34ページの障害者施策の活用であり、高齢者施策の活用と子ども家庭施策の共同事業であり、労働施策との共同事業であるということです。

 まず、障害者施策の活用でございますけれども、児童養護等入所児童等実態調査からもわかるように、社会的養護のもとで生活している障害のある子どもは増加しているわけです。PTSDなどの何らかの障害がある18歳以上の子どもについては、本人の同意のもとに、障害者施策を積極的に活用したらどうかと。また、将来的には、社会的養護のもとで生活している子どもについては、これらの障害者施策の適用を考えることはできないのか。

 次に、高齢者施策の活用と子ども家庭支援策の共同事業でありますけれども、1つ目は、介護予防事業として、高齢者の子育て支援員としての活用です。子育て支援の担い手としての社会的参加による家庭支援はできないのか。2つ目としては、介護予防事業です。高齢者と地域子育て拠点事業ということで、高齢者や子どもが一緒に集う場を設けることも高齢者にとっても、子どもや養育者にとっても有益ではないのか。3つ目としては、単身高齢者世帯と学生、母子家庭との共同生活事業。地方では単身高齢者世帯の増加が見込まれているわけでございまして、学生や母子家庭が単身高齢者の住宅をシェアハウスとして利用して、学生、母子家庭の家庭自立支援及び高齢者見守り支援などを行う事業はできないのか。

 最後に労働施策との共同事業でございますけれども、先ほども申し上げましたように、青少年施策、若者施策は不十分であって、充実強化が必要である。自立支援ということにも結びつくと思いますけれども、勤労青少年福祉法に位置づけられている勤労青少年ホームなどを活用して、全国に今、300カ所強だと思いますが、一定の条件を満たした施設を選定して準備を行い、相談機能、生活支援機能、就労支援機能、レクリエーション機能、一時保護や短期宿泊機能でもった、総合的な青少年の自立を支援する青少年自立支援センター、仮称でございますけれども、これを都道府県に数カ所設置することはできないのか。そうすることによって、里親、施設を退所した年長児童など、個々の青少年の状況に応じた支援を展開することが可能になるのではないか。

 具体的には、35ページですけれども、札幌市の円山勤労青少年ホームが転用されているわけです。この資料は、労働政策審議会の若年労働者部会に提出されているものでございます。また、佐賀県では、子ども・若者総合相談センターを設置して、就労支援をする若者サポートステーションや、生活全般を相談できる生活自立支援センターが併設されておりまして、関係機関を連携した青少年の自立を支援している。このようなセンターを設置することは必要ではないかということでございます。

 長くなりましたけれども、将来的なことも考えた在宅支援、家庭支援について提案をさせていただきました。

 以上でございます。


○奥山座長
 ありがとうございました。

 では、続きまして、松本先生から、市区町村における支援拠点の運営指針、現在のワーキンググループでの議論をもとにできた案について、御説明いただければと思います。よろしくお願いします。


○松本座長代理
 資料3をご覧ください。

 市区町村ワーキンググループでは、今のところ、この運営指針を中心に議論を進めてまいりました。私の承知しているところでは、来週、一応市町村の担当者の会議で頭出しをしていくということと、年度の末に市町村の援助指針の全面改定がありますので、その中の一つにこれを溶け込ませていって、最終的な、そこの段階で案が取れるということになっております。公表する前の今のところでの取りまとめということであります。

 内容につきましては、先ほど予算の説明をいただいた中で、特に、予算案の説明の中の22ページ、23ページ、24ページあたり、位置づけは25ページのところということになりますけれども、ここにありますので、繰り返しということは避けたいと思います。ワーキンググループの中で議論になったことの大きな幾つかということだけを紹介をしたいと思います。

 一つは、対象をどうするかということでありました。いろいろな議論がありましたけれども、最終的にはその市区町村に住んでいる子ども、あるいは妊産婦を含めて全体ということです。これは指針の案の2ページ目でありますけれども、所在する全ての子どもとその家庭ということで、住民登録をしていることを要件としておりませんので、そこに所在する子ども及びその家庭として、全体をするということになっています。

 その前に戻っていただきまして、趣旨・目的のところで行きますと、特に(3)のところで、実情の把握、子ども等に関する相談全般から通所・在宅支援を中心とした専門的な相談対応や調査、訪問等による継続的なソーシャルワーク業務が必要ということです。そのため、市区町村は、地域のリソースや必要なサービスを有機的につないでいくソーシャルワークを中心とした機能を担う拠点の設置に努めるということで、ソーシャルワークがきちんとできるような体制をとるということが大きな議論の前提にありました。

 その後、幾つか、2ページ目から3ページ目にかけて業務ということでずっと書いてありますけれども、基本的には全体、一般的な相談と要支援、要保護のところが両方書き込まれている形になっています。

 6ページから7ページの関係機関との調整ということで、どういうところがどういうように入るかというところであります。要対協の調整機関は、兼ねることが望ましい、基本的には兼ねるという方向で考えております。

 一方で、そのほかのいろいろなところはどう考えるのかということが、幾つかの議論になりました。今のお二方の報告にもありましたけれども、たくさんのリソースができますし、あるいは障害児・者サービスあるいは若者支援等々についても、きちんとコーディネートしていく必要があるだろうと考えますし、余り議論に出てきませんでしたけれども、今後の課題として、精神保健の分野をどう考えるのかということは、もう一つ大変大きなテーマになってくるかと思いますので、拠点が走りながら、自治体でどうそこを構築していくのかは大きなことだと思います。

 あとは、職員配置等ですけれども、主な職員ということで、子ども家庭支援員、心理担当支援員、虐待対応専門員というように、この名称についてもいろいろ議論がありましたけれども、配置をするということと、職員配置については、全体を規模で、小規模型のA、B、C、中規模、大規模と分けて、それぞれ一定数を決めて、最低基準を決めているということになります。

 先ほど非常勤職員のところは補助金でということですけれども、常勤職員のところは地方交付税で少しお考えになるということですが、これは個人的な意見も含まれますけれども、いろいろな自治体の方にこれについてお話を伺うと、どの程度きちんと人が入るのかということで、かなり、この意味は変わってくるだろうと思います。ですから、そこは重ねてそういう財政的な措置、特に人繰りに対する財政的措置は必要だということは強調しておきたいと思います。

 あと、幾つか言葉でこの用語でいいのだろうかということは議論になっています。例えば、業務内容の2ページのところで「コミュニティを基盤にしたソーシャルワーク」とありますけれども、これはもともと「コミュニティーソーシャルワーク」という言葉を使っておりましたが、この用語の意味がわかりにくいのではないかという言葉でありましたので、こういうようになりました。ただ、ほかにもうちょっと適切な用語があれば、用語として整理をしていくということはありますし、例えば9ページ目の心理担当支援員の主な職務のところで「心理アセスメント」とありますけれども、これは心理の領域の中では、「心理査定」と言うのが一般的ではないのかという御意見もあって、こういうようにしましたけれども、個人的にはやや心理査定というのは狭いような気がしますので、ここで求められているのはむしろ広い意味でのアセスメントではないかと思いますので、ここは併記はしてありますけれども、もし御専門の方で御意見があれば、いただければ、また整理をしていきたいと考えております。

 ほかにも幾つかありますけれども、お気づきの点があれば、ぜひ御指摘いただければと思います。

 以上であります。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 では、最後になりましたが、山縣先生から、ここで働く専門職としての調整機関の人材の育成に関して、御説明いただければと思います。


○山縣構成員
 私どものワーキンググループの状況を説明させていただきます。

 きょうのテーマに入る前に、全体像を少し一、二分お話をさせていただきたいのですが、まず、冒頭で事務局から説明がありました参考資料1の16ページを見ていただけますでしょうか。私たちのワーキングがやっていた作業は、この16ページに当たるものです。その中の、29年度における義務研修とついている1、2、3、4、この3つについて検討していました。現段階は一定、それぞれについて取りまとめを行い、現在、座長、私と、西澤座長代理、2人で最終確認中です。年度内に通知を出していただいて、4月は法施行になりますので、それまでには全て間に合わせないといけない。これは先ほどの松本座長代理のところの市区町村ワーキングと同じ状況になります。

 次に、同じ資料の21ページを見ていただきまして、私どものワーキンググループでは、この市町村に関係しては、当初依頼されていたものは要対協の専門職員研修ということであったわけですけれども、先ほどのワーキングのところでもありましたが、要対協職員と支援拠点職員、場合によっては利用者支援、包括支援センター、全てが一体的にという話がありました。一部は職員が重なるのではないかということが構成員からたくさん出ました。結果として、要対協の職員のみであるならば、恐らくコーディネーターやマネジャー的な要素が非常に強くなる。その部分の研修等を体系化すればいいのだけれども、市町村の現状を考えると、少なくとも支援拠点、あるいは子ども家庭相談の窓口担当者等としての機能に相当するものを一部組み込んだほうがいいのではないかという考え方に至りました。結果として、ソーシャルワーカーや相談員の要素を含めた専門研修の体系、あるいは到達目標をつくるということになりました。

 それで、ようやく資料4に戻っていただきまして、結果として、資料4の見出し、これは4つの研修あるいは講習会の現段階の取りまとめ、ここ自体が変わることないと思います。今は表現の統一をしているだけですので、この枠組みは変わることはないと思います。一番右端のところを見ていただきますと、要対協のところが、非常に膨大な219、一時期400ぐらいあったのですけれども、219の項目、よそに比べて非常に多くなっているのは、今のような2つの要素を兼ねるということになったものですから、大きくなっているということになります。

 それぞれの中身につきまして、きょうは要対協の話だけにしますけれども、3ページを見ていただきまして、基本的にはほぼ同一の形態をとっています。任用前講習会だけは少し違いますが、基本的には共通の考え方をしています。

 まず、一般到達目標という大きな枠組みを一項目設定する。それについて、個別到達目標というのを、3ページ、知識。7ページ、真ん中辺になります、技術。それから、12ページ、態度。この3つに分けて、それぞれの到達目標を絞り込んだということになっています。先ほど言いましたように、その中に、要対協の問題と市町村の直接支援拠点の担当者イメージのものの両方が混在しているということを御了解いただきたいと思います。

 最終、それを研修のプログラム化したものが15ページになります。専門研修のカリキュラム、それぞれの到達目標を知識、技術、態度を意識しながらシラバス的なものをつくっていかないといけませんので、それを科目という名前と細目で具体的中身、こま数、講義形式を講義でやるのか、演習でやるのかという形で、時間数として明示するということにしました。要対協につきましては、先ほどの二百数十項目を14のカテゴリー、14の科目に分け、それぞれについて細目を例示しています。これに基づいて、研修機関に研修体系を組んでいただくということになります。正直、ワーキンググループの議論でもあったのですが、非常に細かい。1こまというのは90分なのです。90分でこれをやると、1つ数分で終わるという、それぐらいの中身になっていまして、これをどうするのかというのは、これからもうちょっと4月以降、3月までのワーキンググループから4月以降も含めてフォローアップをして、まだ、これは合意したわけではないのですが、一部の構成員からは共通のテキストなり共通のパワーポイント資料なりをつくって配付したほうがいいのではないか、その教材的なものを含めてやったほうがいいのではないかということも含め、議論をしている最中でございます。

 以上です。


○奥山座長
 ありがとうございました。

 今、在宅支援に関して、特に市町村が中心になっていく在宅支援に関して進んでいく点、それから、構成員から出していただいた資料についての御説明をいただいたのですけれども、全体としてでも、あるいは部分的ということでもいいのですけれども、何か御質問あるいは御意見はございますでしょうか。

 特に、このワーキングの結果のほうは、近々外に出ていく形にしなければならないので、もし御意見があったら、ぜひ伺っておきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 藤林先生、どうぞ。


○藤林構成員
 2点あるのですけれども、先ほどもちょっと言いました、家庭児童相談室との関係というのが、8ページにも少し書いてあります。イメージとしては、この子ども家庭支援拠点に、今あるものが統合されていく家庭児童相談員さんは、この子ども家庭支援拠点の非常勤職員なり常勤職員として続けられていくという、そういう方向性として捉えていいのかなと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。


○奥山座長
 松本座長代理、どうぞ。


○松本座長代理
 私自身はそう理解しています。


○藤林構成員
 もう一点、7ページの類型の考え方なのですけれども、小規模型A、B、Cは、結構細かい分け方になっているのですが、中規模型になると、物すごくざっくりと17万から45万になって、大規模型になると、45万以上、何百万でもこの中に入ってしまう。この型が、13ページの別紙の最低配置人員に反映されていくわけなのですけれども、人口の幅が広過ぎるのではないか。人口17万のところも人口45万ぐらいのところも、この最低基準でいいのかというのは、ちょっと気になるところです。もう少し人口規模、または子ども人口規模に合わせた類型ないしは最低配置人員の考え方もあるのかなと思います。

 それから、政令市の場合は、ここに「行政区ごとに設置することが求められる」と書かれてあるので、政令市は、例えば行政区が10万ぐらいの区もあれば、30万の区もあるので、それぞれに小規模型、中規模型が置かれるというイメージなのか、政令市は全部大規模型となっているのかというところも、今後どうするのかなというのは、政令市に所属する者としてはとても気になるところです。福岡市を見たら、大規模型になっているのだなと思ったりしまして、この辺も気になるなと思います。


○奥山座長
 事務局、いかがでしょうか。


○事務局(竹中虐待防止対策推進室室長補佐)
 先ほどの中規模市のところですが、構成員の方々にお配りしております、机上配付資料で、自治体ごとの相談対応件数などがずらっと書いてある資料があると思います。その一番後ろのほうの27ページをご覧いただきたいのですが、その上のところで、類型ごとの市町村数も上げておりまして、実は、数的に一番多いのが小規模型のA型と呼ばれる一番小さいタイプです。これが、約全体の8割ぐらいを占めておりまして、中規模は118、大規模は40ということになっていて、数で言うと、小規模のところがかなりボリュームがあるような状況になっていますので、そのあたりも勘案して、小規模はワーキングでも御議論をいただいて3つに分けさせていただき、大規模、中規模はそのままに置いてあるという状況がございます。

 あと、指定都市ですけれども、行政区ごとに設置いただきたいということで、行政区ごとに設置した場合には、支援拠点単位ごとに補助金が行くようになるので、10万の行政区のところだったら、その10万の規模のところの類型になり、20万であれば、20万のところの類型になって、それぞれ行くということなので、そこはきめ細かく補充をさせていただきたいと考えております。

 以上です。


○奥山座長
 よろしいでしょうか。


○藤林構成員
 ちょっと安心しました。


○奥山座長
 それでも、現在よりも減ってしまうところがあるという指摘は出ているので、ここに書いてあるのは最低限必要なことであり、実際にもっと多人数が必要で配置されている地域では減らさないでくださいということは言っていきましょうという話は出ていたと思います。

 私から一つ質問なのですけれども、きょうの予算のほうでは、職員の配置に関して、安全確認対応職員というものが出てきているのですが、これはどのようなイメージをされていることなのでしょうか。こちらの運営指針には出ていない区分だと思うのです。


○事務局(竹中虐待防止対策推進室室長補佐)
 運営指針にも、必要に応じて配置するというところで、9ページの頭のところの4です。一応、置くことにはもうなっています。


○奥山座長
 これの説明はどのようなイメージですか。普通の事務職員がやるというイメージなのでしょうか。


○事務局(竹中虐待防止対策推進室室長補佐)
 これは現場に行って対応するということになりますので、ある程度子ども家庭支援員に近い資格なりを持った方が想定されるのではないかと思いますけれども、これは設置義務にしていないので、ある程度、自治体の地域の実情に合わせた形で配置していただくのが適当ではないかとは考えております。


○奥山座長
 わかりました。ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 相澤先生、どうぞ。


○相澤構成員
 きょう、私が出しました資料の29ページで、拠点の整備案ということで、いろいろな拠点の設置の仕方について出したわけですけれども、これを出してみたのですが、こういうことは実際に可能なのかどうか、お聞きしたいと思います。


○奥山座長
 事務局、お願いします。


○事務局(竹中虐待防止対策推進室室長補佐)
 まさに、ここの29ページで相澤構成員に出していただいたような方向で運営指針も入っておりまして、小さいところは共同設置していくという方向も打ち出しておりますので、このイメージと運営指針は重ねられていると考えております。


○相澤構成員
 一番気になったのは、市区町村全域的な他の分野と協同する拠点を設置という、ここのところで、例えば、私は大分に行ったのですけれども、大分では、離島で姫島村というところがあります。そうすると、他の自治体と共同設置しても、ほかのところに行き来ができるのかというと、そこではなかなか行き来できないだろうと。そうすると、その自治体の中で設置をするようなことを考えたときには、地域包括支援センターのようなところと、協同設置するあり方も考えられるのだろうかという点を確認したいと思います。


○奥山座長
 今の御質問は協同設置といったときに、場所も人も協同になるという意味ですか。


○相澤構成員
 人については28ページで、協同設置のときは各専門職種を配置するのだけれども、常勤職員を複数配置するなど最低配置基準を超えているような場合は、他の分野とも兼任するようなことも可能なのかどうかということです。単独設置だけではなく、ある水準を超えて職員が配置されていれば、協同設置のようなものについて、ありかなしなのか。実際に、実態としては恐らく、なかなか単独設置できない自治体もあるのではないかと私は考えたものですから、提案させていただいたということです。


○奥山座長
 松本先生、何かありますか。


○松本座長代理
 御指摘の点は、かなりきちんと議論しなければいけないと思っていますけれども、協同で設置をするにしても、ワーキングの議論を踏まえますと、ここに示してあるのは、常時この人数ということなので、兼任していることは前提にしていません。だから、ほかの機能を持っている拠点と兼任ということではないと思います。だから、これをクリアして、その上に兼任される方がいらっしゃるということはあり得ると考えていますけれども、この指針を議論していた前提、あるいは、この読み方はそういうことだと思っております。この点、もしほかの構成員の方、あるいは井上副座長から理解についてそごがあれば、確認をしたいと思います。


○井上構成員
 同じ意見です。


○奥山座長
 場所については、このセンターとして特別な場所を設けなければいけないという書き方ではないので、いいと思うのですけれども、人については、この最低限、例えば小規模Aになるとしたら常時2名は子ども家庭支援員ということで、子ども家庭支援員になる要件というものがございますので、その要件を満たす人がならなければならない。要するに、子どものことがわかる人でなければいけないという形になっていますので、老人をやっている方が片手間にということはできないと考えたほうがいいのではないかとは思います。


○相澤構成員
 ありがとうございます。

 ただ、地方の実態を考えれば、社会福祉士は老人も子どももできるということですので、そういう意味での兼務は可能かどうかということにもかかわってくるのではないかと思うわけです。


○奥山座長
 いかがでしょうか。


○松本座長代理
 ただ、実際に兼務ということで、現実に機構の書きかえだけで人がふえないしということになるのはまずいだろうとは思っています。きっとこの人数を確保して、市町村の中で、きちんとソーシャルワーク業務ができるということが大事だと思います。


○相澤構成員
 ありがとうございます。

 ですから、私も最低限この人数は確保した上で、さらに、それにプラスアルファ乗っているような場合であれば、兼務が可能かということを申し上げたということです。


○奥山座長
 山本審議官、お願いします。


○山本内閣官房審議官
 その件については、地域で、制度の縦割りではなくて包括的に家庭の問題を見ていこうという方向で省内に「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部を立ち上げて、各局をまたがった検討をしているところです。

 要は、きちんと機能を確保するということが大事なのであって、この子どもの支援拠点の場合ですと、資料3の運営指針案に機能をございます。また、この職員配置のところ、9ページになりますが、ここで「常時2名」などと書かれてあるのですけれども、「常時」というのは普通、使わない言葉をあえて使っており、それは機能を言っているのであって、例えば、そこに配置されている職員が、ほかの部分を見られないということではないのだということです。こういうように理解しています。

 つまり、ここで「常時2名」のさらにその上を超える部分については、例えば自治体によっては、一つの相談機関の中で、他の分野も含めてやっていただくことは可能であるし、極めて小規模な自治体では、そういうことが現実に起こり得ることなのではないかと思っています。


○相澤構成員
 どうもありがとうございました。


○山本内閣官房審議官
 追加です。ただ、それを今後進めていく場合においては、今はある意味でかけ声だけに終わっているわけですけれども、やはりその裏打ちとなる財源というものをきちんと整備していくことが大事で、現状では、さまざまな財源が出されているわけです。子どもの世界というのは、税財源で、負担金や補助金でやっているわけですけれども、例えば高齢者ですと介護保険料ということになってくる。このように、今、さまざまな財源を使っているわけですけれども、それを当て込めるようにしていく検討というのは、別途、これから先もやっていく必要がございまして、今の第一段階というのは、まだ間に合いませんけれども、次の介護報酬のときや、同時期に障害福祉のほうの報酬の見直しも行われるかと思いますが、そういうものを、30年度とか33年度にやっていく中で、第2弾の見直し検討をしていこうというものが省内でおおむね合意形成しているところでございます。


○奥山座長
 ありがとうございます。

 上鹿渡先生、どうぞ。


○上鹿渡構成員
 2ページの実施主体についてなのですけれども、長野県などは町村がすごく多くて、細かく分かれてしまっていて、実際に町村で実施しようと思っても、人がいなくて、ここにもあるように複数自治体で共同で実施することになり、また、関わることのできる専門家の数なども考えますと、民間委託という形がとられることも多くあるのではないかと思います。委託先の選定については結構細かく注意事項が書かれてあるのですが、具体的に委託する先として、例えば児童養護施設や乳児院など、長野県は施設の数が多いのですが、そういったところが、児童家庭支援センターとしてではなくて、この市町村のすべき仕事の委託として取り組みに携わっていくというようなイメージを持っていてもよろしいでしょうか。どのようなところを実際の委託先として考えていらっしゃるのかをお聞きできればと思います。


○奥山座長
 松本先生、いかがですか。


○松本座長代理
 地域の実情なり、人がいらっしゃるところで、力量のある方がいらっしゃるところに委託をするということと、その委託の上での条件というものがあります。ただ、これは市町村の仕事なので、委託先の業務の「一部を委託することができる」なので、全部丸投げでやってくださいということは想定していないです。業務の「一部を委託することができる」という格好で、市町村にきちんとソーシャルワーカーがいるという体制が必要だろうと。その中の業務の一部を委託するというイメージです。


○上鹿渡構成員
 この取り組みへの予算に関する提示にあった、委託した場合と市町村でやる場合で委託の方より大きな額が示されていたと思うのですけれども、それを見て一部委託の一部は割と多くなることも考えられているのかなと思ったのですが、この一部というのは、実際に一部であるのか、半分くらいまではよいのか、全体の内容もまだわかりにくい段階ですけれども、何かイメージがあるようでしたら教えていただければと思います。


○松本座長代理
 多分、地域によってかなりそこは違うのだろうと思います。ただ、今、私が申し上げた趣旨は、これは市町村がきちんと責任を持つべきことで、市町村の体制を整えていく一環として委託をすることは原則であろうということです。


○上鹿渡構成員
 わかりました。ありがとうございます。


○奥山座長
 よろしいでしょうか。

 ほかに御意見はありますか。細かい文言は多分座長と座長代理で見ていただけると思うのですが、大きな視点でいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 では、今回、4月に向けての作業状況をお示しいただいて、議論をさせていただきましたが、藤林先生、相澤先生から出されたもう少し大きな問題に関しては、これからも議論していかなければならない部分もあるかと思います。時間が来ましたので、きょうはこれで終わりにしたいと思いますが、議論は引き続き行っていきたいと思います。どうもありがとうございました。

 では、事務局のほう、よろしくお願いいたします。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 本日はありがとうございました。

 次回につきましては、2月1日の水曜日、13時から17時まで、場所がまだ確保できておりませんので、確定次第御連絡をさせていただきます。

 次回は、併行して開催されていますワーキングの開催状況ですとか、児童家庭支援センターに関する議論をお願いしたいと思っております。

 以上でございます。


○奥山座長
 ありがとうございました。

 申しわけありません。きょう、十分話せなかった部分はあると思うので、さっきの在宅の2つの資料、それから、3条の2に関して、この3つに関してはもう一度目を通していただいて、何かありましたら事務局のほうに御意見をいただければと思います。よろしくお願いいたします。


○事務局(田野家庭福祉課課長補佐)
 本日はありがとうございました。これにて閉会させていただきます。

 


(了)

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