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2016年12月15日 平成28年度第1回献血推進調査会

医薬・生活衛生局血液対策課

○日時

平成28年12月15日(木)
17:00〜19:00


○場所

厚生労働省 共用第8会議室(19階)


○出席者

出席委員:(13名)敬称略、○委員長

○衞藤 隆 大平 勝美 柑本 美和 鈴木 邦彦 竹下 明裕
田中 里沙 寺田 義和 花井 十伍 村井 伸子 室井 一男
矢口 有乃 山口 真ノ介 山本 シュウ

欠席委員:(1名)敬称略

中澤 よう子

日本赤十字社:

血液事業本部(3名)

事務局:

一瀬 篤(血液対策課長) 他

○議題

1.献血推進2020の現状について
2.献血者確保対策について
  (1)厚生労働省の取り組み
  (2)日本赤十字社の取り組み
3.日本赤十字社からの報告事項
  (1)必要献血者延べ人数のシミュレーションの再検討について
  (2)献血受入時の本人確認方法について
4.厚生労働科学研究の報告
5.血液法第15条に基づく血小板成分採血の採血量について
6.平成29年度献血推進計画(案)について
7.その他
  (1)はたちの献血キャンペーンの名称変更について

○議事

 

 

○清水課長補佐 定刻になりましたので、ただいまより「平成 28 年度第1回薬事・食品衛生審議会血液事業部会献血推進調査会」を開催いたします。本調査会は公開で行うこととしておりますが、質疑を含め、カメラ撮りは議事に入るまでとなっております。報道関係者の皆様におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。

 本日、御出席の委員の方々におかれましては、お忙しい中をお集まりいただき誠にありがとうございます。

 初めに委員の交代がありましたので御紹介いたします。長谷川嘉春委員が辞任され、新たに神奈川県保健福祉局保健医療部長の中澤よう子氏が委員に就任しております。本日は所用により欠席との御連絡をいただいております。また、横手稜委員が辞任され、新たに全国学生献血推進実行委員会委員長の山口真ノ介さんが委員に就任しております。

 次に委員の出欠状況ですが、中澤委員から欠席との御連絡を頂いておりますが、委員 14 名中、 13 名の出席を頂いておりますので、定足数に達しておりますことを御報告いたします。また、本日は日本赤十字社血液事業本部より佐竹経営会議委員、井上経営企画部次長、簱持経営企画部供給管理課長にお越しいただいております。

 最後に、事務局に人事異動がありまして、私ども、血液対策課の課長である一瀬が就任しております。本日は所用で遅れております。

 それでは、以後の進行につきましては衞藤先生にお願いいたします。

○衞藤座長 進行を担当させていただきます衞藤でございます。よろしくお願いいたします。早速ですが、まず事務局から審議参加に関する遵守事項についての御報告をお願いいたします。

○清水課長補佐 本日、御出席いただいた委員の方々の本年度を含む過去3年度における関係企業からの寄附金、契約金などの受取状況などを報告します。本日の検討事項に関し、薬事分科会審議参加規程に基づいて利益相反の確認を行いましたところ、室井委員から関連企業より一定額の寄附金、契約金等の受取があったとの申告がありましたので、議題のうち、議題6に関しては意見を述べることはできますが、議決の際には参加いただかないこととさせていただきます。以上です。

○衞藤座長 議事に入ります。初めに事務局より資料の確認をお願いいたします。

○清水課長補佐 本日配布した資料ですが、座席表、議事次第、資料一覧、委員名簿、資料1、「献血推進 2020 」の進捗状況について、資料2 - 1、献血者確保対策について ( 厚生労働省の取り組み ) 、資料2 - 2、日本赤十字社の取り組み、資料3、必要献血者延べ人数のシミュレーションの再検討について、資料4、献血受入時の本人確認方法について、資料5、厚生労働科学研究の報告「高校生の献血意識に関する調査」です。資料6 - 1、血小板成分採血における採血量の見直しについて、資料6 - 2、安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律第 15 条に基づく採血事業者に対する指示書 ( ) 新旧対照表、資料7 - 1、平成 29 年度の献血の推進に関する計画 ( ) 、資料7 - 2は同じく新旧対照表、資料8、「はたちの献血」キャンペーンの名称変更についてです。

 これからは参考資料となります。参考資料1、献血推進調査会設置要綱、参考資料2、「献血推進 2014 」の結果について、参考資料3、献血者数の推移、参考資料4、献血率の推移、参考資料5、複数回献血者及び複数回献血クラブについて、参考資料6、若年層の献血者について、参考資料7、青少年等献血ふれあい・若年者の献血セミナーの実施状況について、参考資料8、献血に係るアンケート調査結果について、参考資料9、平成 27 年度けんけつ HOP STEP JUMP のアンケート調査結果、参考資料 10 、採血基準、参考資料 11 、安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律の条文、参考資料 12 、安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律第 15 条に基づく指示書、参考資料 13 、平成 28 年度の献血推進計画、参考資料 14 、平成 28 年「はたちの献血」キャンペーンプレスリリースとなっております。大変多い資料なのですが、不足等があればここでお申し付けください。

 なお、参考資料1の設置要綱につきましては、昨年の組織改編により局の名称が変更となっておりますので修正しております。また、そのほか、文言の整理を行っておりますので御了承ください。

○衞藤座長 ありがとうございました、それでは議事に入りたいと思います。まず議題1、献血推進 2020 の現状について及び議題2献血者確保対策についてを、続けて審議したいと思います。事務局及び日本赤十字社より続けて説明をお願いいたします。

○清水課長補佐 資料1、「「献血推進 2020 」の進捗状況について」御説明します。献血推進 2020 は将来の血液の安定的な供給体制を確保するため、新たに平成 27 年度から平成 32 年度までの6年間の中期目標として設定したものです。

 2.にある表の項目に記載されているとおり、大きく4つの目標を掲げております。1ページと2ページは設定時の記載そのままです。

 3ページを御覧ください。この中期目標の初年度である昨年度、平成 27 年度の実績を記載しました。まず1点目ですが、若年層の献血者数の増加として、 10 代から 30 代までの献血率を目標値として定めました。平成 27 年度の 10 代から 30 代の献血率はいずれも、目標値を下回るばかりか前年度を下回る状況です。

 この理由として、まずは 200mL 献血由来製品の医療機関の需要動向を踏まえた 400mL 献血の推進方策等が考えられます。今後は事前の献血セミナーにより、献血意識の向上を図った上で学校献血を実施するなどし、その後の継続的な献血につながるよう、具体的にはこのセミナーを受講した学生や生徒たちに献血ルーム等へ足を運んでもらえるよう、若年層の初回献血者を受け入れる体制を整えることが重要な取組となると考えています。

 なお、献血率が目標値に及ばないことについて、直ちに危機的な状況が起こるわけではございません。日本赤十字社が全国を7つのブロックに分け、広域的な需給体制を整えたことにより、有効期限切れにより廃棄される血液が少なくなる等、計画的な採血により必要な量を賄えることになったことも、結果的に献血者数が減少していることの理由の一つではないかと考えています。

 また、高齢化が進んでいるにもかかわらず、ここ数年は輸血用血液製剤の供給量自体が減少しているようです。献血推進 2020 の目標値は、2年前に日本赤十字社が行ったシミュレーションを基に算出された数字ですが、日赤が引き続き検証を行っているとのことなので、この後の議題で報告していただきたいと思います。

 続いて2点目の目標ですが、安定的な集団献血の確保として、集団献血に御協力いただける企業・団体を6万社まで増やすこととしております。平成 27 年度の集団献血実施企業・団体数は前年度を上回る状況にありました。これは地方自治体と各地の血液センターが一体となって推進が行われた結果であると受け止めています。引き続き、目標の達成に努めていくとともに、今後は集団献血においても、若年層の献血者が減少していることから、その構成比率を向上させる取組が重要と考えています。

 3点目、複数回献血の増加として、複数回献血者を年間 120 万人まで増加させることを目標としております。平成 27 年度の複数回献血者数は前年度を下回る状況にありますが、参考資料5をよく見ていただくと、年2回以上献血を行っていただいている方の比率自体は、少しずつではありますが上昇しているようです。今後も引き続き複数回献血者クラブの活用を強化し、複数回献血者における若年層献血者の構成比率を向上させる取組が重要となると考えております。

 最後に4点目は献血の周知度の上昇として、日本赤十字社が主催する献血セミナーの実施回数を増加させ 1,600 回を目標とすることとしております。平成 27 年度の献血セミナー実施回数は前年度を上回る状況ではありますが、平成 25 年度の学校等外部施設での開催実績を基に、1年に5%ずつ増加した場合の数字を目標としております。そうすると、僅かに届いていない状況です。

 平成 24 年から、文部科学省の文書を付して発出している「学校における献血に触れ合う機会の受入れについて」という血液対策課長通知に基づき、地方自治体と血液センターの取組が各地の校長会や養護教諭の先生方への理解を高めていると受け止めているので、今後も全国的な取組として行っていくことが重要であると考えています。資料1については以上申し上げたとおりです。

 続いて資料2 - 1、「献血者確保対策について ( 厚生労働省の取り組み ) 」を御説明します。厚生労働省では若年層への働き掛けとして、1.中学生への普及啓発として、血液の重要性や必要性について理解を深めてもらうため、全国の中学校にポスターを配布しています。

( ) 高校生への普及啓発としては、献血及び血液事業に対する理解を促進させるため、全国の高校生及びその教員へ副読本 ( けんけつ HOP STEP JUMP) を配布しています。

( ) 学校における献血に触れ合う機会の受入れの推進につきましては、先ほど少々触れましたが、高等学校において学校献血や献血セミナーといった献血に触れ合う機会を持っていただくため、毎年度私どもから文部科学省に協力要請を行い、文部科学省から各都道府県の教育委員会等へ周知・協力依頼を行っていただいています。

 次に ( )10 代や 20 代の若年層を対象として、毎年1月〜2月に実施する「はたちの献血」キャンペーンでは、啓発宣伝用ポスターを都道府県や関係団体に配布しています。以上が私どもの行っている若年層に対する働きかけです。

 続いて2.その他の普及啓発として、毎年7月に実施する「愛の血液助け合い運動」があります。この期間においても啓発宣伝用ポスターを都道府県や関係団体に配布するとともに、例年、この運動月間に合わせ「献血運動推進全国大会」を各都道府県の持ち回りで開催しております。第 52 回目の本年は7月7日、東京都の明治神宮会館において皇太子同妃両殿下の御臨席を賜り開催いたしました。

 続いて ( ) になりますが、テレビやラジオ、新聞等の媒体を利用した政府広報のほか、厚生労働省独自の広報である広報誌や Twitter を用いて普及啓発を行っています。私の説明は以上となります。続いて日本赤十字社よりお願いいたします。

○井上経営企画部次長 日本赤十字社の井上と申します。日頃より献血推進に皆様からの貴重な御意見を賜りまして誠にありがとうございます。

 資料2 - 2を御用意いただければと思います。まず1ページ目、平成 27 年度における献血者確保についてですが、平成 27 年度は医療機関における血液製剤の需要動向等を踏まえ、献血申込者数は 567 736 人、対前年比は 97.5 %でした。献血者数としては 488 3,587 人、対前年比 97.9 %の御協力です。

 献血方法別で見ていただきますと、成分献血者数は 135 7,582 人、対前年比 98.3 %、 400mL 献血者数は 331 9,448 人、対前年比 100.2 %、 200mL 献血者数は 20 6,557 人、対前年比 69.4 %です。全血の 400mL 200mL の増減については参考資料3の2ページに記載があります。各世代においての増減がございますので後ほど御確認いただけたらと思います。

 一時的あるいは季節的な輸血用血液製剤の不足にも十分対応できるよう、需要に見合った血液の確保及び有効利用等、期限切れの抑制を行いながら、血液を安定的に供給させていただくことができました。

 献血推進 2014 については以下の表のとおり、昨年度、御報告させていただいているところです。

 2ページ目をお開きください。平成 27 年度より新たな中期目標、『献血推進 2020 』がスタートしたわけですが、平成 27 年度の実績につきましては、表の各項目に実績が記載されてありますが、 10 代が 5.4 %、 20 代が 6.5 %、 30 代は 6.0 %の献血率です。集団献血等に御協力いただける企業・団体につきましては 5 3,316 社、複数回献血者数は年間 96 7,142 人、献血セミナーは 1,211 回でした。集団献血の確保と献血セミナーにつきましては順調な伸びを示しておりますが、若年層の献血率並びに複数回の数値が、目標値からまだ離れた状況となっております。

 続きまして、若年層に向けた広報としては、学生献血推進などを中心として、各年齢層に応じた広報を継続的に展開するとともに、広報誌『献血 Walker 』等の製作・配布、ライフレシピエント ( 輸血経験者 ) による献血の必要性を訴えるDVDの積極的な活用、また今年度も新たに作成予定ですが、受血者の顔が見える取組を推進することとしております。

 若年層全体 (10 代〜 30 ) を対象とした「 LOVE in Action プロジェクト」は8期目を迎えています。「はたちの献血キャンペーン」等、全国統一キャンペーンを展開し関係団体との連携を図り、啓発に努めているところです。さらに、大学生を中心とする学生献血推進ボランティアの活動を支援し、大学献血の回数の増加と、同世代の目線から若年層献血の推進を更に展開してまいりたいと考えております。

 3ページ、安定供給につながる若年層 ( 小・中学生及び高校生 ) への対策としては、参考資料6に若年層献血者について報告をさせていただいております。高校献血は全国約 5,000 校の約 25 %、4校に1校に実施いただいているところです。ここ数年、平均、約 1,300 校から献血の御協力をいただいているところです。参考資料6の7ページですが、高校献血の現状について全国の各血液センターからアンケートを取り、献血実施のない高校について献血セミナーの実施を働きかける重要性が、アンケートの中から確認できたところです。

 また、これまで 11 回続いております「赤十字・いのちと献血俳句コンテスト」においても学校教育への参入を図り続けております。本年度も約 10 万人を超える方から 24 万句の献血俳句に係る応募を頂いております。この献血俳句コンテストの次、今期の新たな取組としては、スポーツ庁が後援しております全国高校ダンス部選手権と LOVE in Action プロジェクトとのコラボレーションで、高校ダンス部等を通じ、学校教育への新たな献血教育参入に向けた取組を始める予定と考えているところです。

( ) 安定的な集団献血の確保につきましては、集団献血等に御協力いただけます企業・団体を減少させることなく、平成 32 年度に6万社まで増加させる予定です。

 4ページを御覧ください。複数回の増加につきましては参考資料5で詳細なデータを御報告させていただいております。その中の3ページから5ページにありますが、複数回献血クラブ会員の普及拡大は特に 30 代以下の拡大を推進し、新たに複数回献血クラブに加入した会員に1年間に再度献血をしていただくための取組強化と併せ、若年層献血の向上を図る考えです。特に 20 代・ 30 代の複数回献血が、 40 代・ 50 代と比較してその割合が低いことから、 10 代から 30 代までの献血者に対し、複数回献血の現状と将来の輸血用血液製剤の動向を理解していただき、複数回献血への誘導を図る考えです。

 また、複数回献血クラブ会員になっていただいてはおりますが、年間に0回の方も多数ございます。若年層会員を中心に、複数回献血会員の掘り起こし強化というものを更に図ってまいりたいと思っております。また、昨年度から検討しておりますが、複数回献血クラブシステムの新たな課題等を洗い直し、機能充実化に向けた検討を現在行っております。今、献血者管理システムといった名称を用いて会員の拡大、システムの内容改善に向けて取り組んでいるところです。

 最後に、献血の周知度の上昇につきましては、献血セミナーの実施拡大が重要であることは、この後の資料5、竹下先生の研究報告にもございます。日本赤十字社におきましても昨年 12 月に全国的な調査を行いました。こちらも後ほど、参考資料8を御覧いただければと存じますが、特にお伝え申し上げたいことは、初回献血者は 10 代・ 20 代で 80 %を超えていることです。この中で「献血」をどこで知りましたかという質問を投げかけましたところ、最も多い回答が「献血セミナーから」で全体の 22 %を占めておりました。このアンケートから、献血思想の普及はもとより、献血教育を浸透させるため、各都道府県及び市町村の献血推進協議会等と連携し、教育委員会並びに学校当局に対し「献血セミナー」の実施を強力に推進し、献血の現状と献血の意義を深く理解いただき将来の献血協力者を育成していく。また、献血セミナーの実施拡大に向けてはライオンズクラブの方々、また学生献血推進実行委員会等、関係団体と緊密な連携を深め実施回数を伸ばしていく予定です。

 平成 28 年度、今年度の新たな取組としては、同世代からの働きかけとして、新たに学生による献血セミナー説明用スライドを学生自身が作成をし、献血セミナーへ参画することを現在予定しております。現段階では計画回数、学生主催の献血セミナーが今年度 100 回を超える予定です。

 以上、昨年度から調査をした内容を踏まえました報告と今後の取組について、資料2 - 2の説明とさせていただきます。以上です。

○衞藤座長 ありがとうございました。それでは、ただいま事務局及び日本赤十字社から御説明いただきましたので、この御説明につきまして、委員の先生方から御意見、御質問があればお願いいたします。いかがでしょうか。

○鈴木委員 資料1の3ページの真ん中ぐらいの○の若年層の献血者数の増加についてですが、平成 27 年度に 10 代〜 30 代の献血率が前年度より下回っている理由として、 200mL の動向を踏まえての 400mL 献血の推進方策が要因と考えられるとのことですが、この 400mL を中心にしたいということは、前からおっしゃっていましたね。

 それに対して、若い人は、特に女性は、いきなり 400mL は多いので、 200mL から始めたいと考えている方はいることから、初回の献血は 200mL を認めるべきではないかという話をしたところ、上から目線で供給量を確保したいので、 400mL をやるのだと、日赤がおっしゃっていることに、私は違和感を感じたのですが、結局それは裏目に出たということを意味しているのですか。その理由を教えてください。

○清水課長補佐 御質問ありがとうございます。私どもとしても、今、鈴木先生がおっしゃった初めての献血の方、あるいは不安のある方に関しては、 200mL 献血で、まず経験していただくことが大事だとして、この後、議論になる献血推進計画でもそのように書いております。

 ただ、いわゆる現場の血液センターのほうでは、せっかく 200mL 献血で献血をしていただいても、使用する立場としての医療機関の発注がほとんど 400mL 献血のほうで、 100 %に近いような数字ですので、せっかく 200mL で献血していただいても、そのまま期限が切れて、廃棄されるというようなところも含めて、現場のほうでは苦労されているようです。今のことで日赤さんのほうから何か御説明できるところがあれば、補足してもらえればと思います。

○井上経営企画部次長 平成 23 年4月に採血基準の変更があり、 17 歳の男性が 400mL 献血ができるという改定がありましたが、それ以降、順調に 400mL 17 歳の男性の献血者数は伸びている状況となっております。血液の需要が 400mL の必要依頼数というものを毎年調査すると、平成 27 12 月時点では、全国平均値で 400mL の赤血球製剤の依頼率が 96.2 %あり、平成 27 年度の 400mL 献血率は 94.1 %の実績でした。ただ、毎年新規でおよそ 35 万人ほどの御協力を頂いており、 10 代・ 20 代の若い方々を中心に、 200mL 400mL の献血を頂いているところです。

 日本赤十字社としては、新たに献血をしていただく方々に、献血の登竜門としては 400mL 、そして 200mL の全血献血で、献血を経験していただき、その後、複数回献血につなげていくという試みを、引き続き行っていきたいと考えているところです。

○鈴木委員 医療機関側に 400mL を希望する所が多いと言うのですが、それは診療報酬上か何かの理由があるのですか。特にそういうものがなければ、別に 200mL 2 本だっていいのではないですか。それは説明が足りないのではないですか。

 若年層の献血を推進するために、こういうことに取り組んでいるので、御協力を頂きたいと医療機関に伝えているのですか。それをしないで一方的に1回にできるだけ大量に取りたいという論理だけで動いているため、若年層の方が反発されているのではないかという気がするのですが、それについての回答にはなっていなかったと思います。

 それから、そもそも若年層は減少しているわけですから、献血率を上げても絶体数がこれからどんどん減っていくことを前提に考えていかないと、今どき若年層に依存しているような仕組みは、結局持続する可能性がないということですよ。ですから、もう少し、例えば、せめて 20 代、 30 代の複数回献血を増やすなどということは、まずは重要ですし、あとは中高年の方に、いかに長く協力していただくかということを考えていかないと、超高齢社会向きの対応ではないのではないですか。

 努力はしなければいけないと思いますし、若い人で献血をしない方が増えてしまうことは避けなければならないけれども、若い人の数そのものが減っていくので、その人たちを中心にするという考え方は見直して、中長期的には献血そのものの在り方を考え直していかないと、これだけの若年層の減少に対する対応にはなっていないのではないかと思うのですけれども、その辺はいかがですか。

○清水課長補佐 御指摘ありがとうございます。今、複数の御意見を頂きました。まず、医療機関への働き掛けというところですが、日本赤十字社の血液センターにおける現場の医療機関への働き掛けについて、私どもとしても聴取をして、厚生労働省として、どのようなことができるのか、検討していきたいと思います。

 年代別について、それぞれ年代に合わせた、いわゆる対策が必要ではないかというような御意見も頂きました。そこにつきましては、引き続き検討し、このような機会、次の調査会の中では、もうちょっと具体的な対策として、御報告できるようにしていきたいと思います。

○大平委員 そこで締めくくられてしまうと困るのですけれども、献血というのは、国内需給を目標として、きちっと献血によって輸血用製剤、そして分画用製剤の確保ということで、大変重要な位置付けになっています。

 そこで、 200mL 献血について、だんだん落ちてきているわけですよね。そこは国としては目標値を増やしているわけですが、実際は減少気味という、資料でも平成 25 年からずっと見させていただくと、減少していくという方向になるわけです。そこは国が目標値を定めているのと、それから、先ほど日赤のほうで、需要がないからということで、余り 200mL 採血というものを推進する方向ではないというような意見、それから、また、現実として西日本では、 200mL 採血というのはほとんど行われないような雰囲気になってきている。

 そういう方針の中で、ここはすごく乖離がある。高校生の 16 歳からの献血推進をうたっている中では、そこは本来、需要の問題以前の問題として、高校生献血がまず最初の導入として大切な部分ではないかということです。コストの問題とかそういうものも少し抑える必要はあるのでしょうけれども、ここは少しコストを掛けてでも、高校生献血は最初の導入口として必要だということの認識で、日赤のほうも、何か、もう少しいい方向で考えていただきたいと思っているのです。

 今は需給体制が取れているから、現状で十分だというようなお話が書面からも出てきているのですが、そういう方向ではなくて、将来的にはやはり、何か国の危機管理として血液の問題は一番大切なので、単にコストに見合った形のことばかり考えないで、全体としての国の需給の余裕というか、そういうものも含めて、考えていっていただきたいと思うのです。

 そのためにも、 200mL 採血というのを、どういう位置付けにしたらいいのかというのは、やはり、何回もこういった審議会で議論されているのですけれども、実際の場面では逆方向に行っているのではないかと懸念されるので、そこは国として方針をちゃんと立ててほしいなと思います。

○清水課長補佐 ありがとうございます。大平委員の御指摘も、先ほどの鈴木先生の御指摘も趣旨としては同じようなものだと受け止めています。やはり若年層に対する初回献血の働き掛けについて、 200mL 献血がどのような役割があるかということを、私どもからも日本赤十字社に対して、もっと強く、これから伝えていきたいと思います。

○寺田委員 ただいまの 200mL の件でお話を伺っていますと、やはり 16 歳からの初回の献血者を増やすということが、将来的な恒久的な血液の安定供給につながるというお考え。それから、医療機関での需要は 400mL 94.1 %で、 200mL の需要が少ないという、この2つが非常に矛盾した形で出てきていると思うのです。

 初回の 16 歳で 200mL を採るというのは非常に大切なことだと思います。そのためには是非、厚生労働省さんのほうからも需要の開拓をしていただければと思います。是非 200mL で初回献血を採った、その全てに関して、事故率のデータをお取りになって、例えばそれが一般の 400mL の、社会でたくさん生活を経験なさっている方たちの事故率から見て、初回の 16 歳の 200mL は非常に事故率が少ないというようなデータがもし出るのであれば、それを医療機関に積極的に開示し、要するにプラチナ血液であるというような形で初回の 16 200mL 献血に対する需要を奨励していただきたい。

 病院などの医療機関は、非常に多忙ですから、従来のものを継続的に不都合がなければ 400mL でそのままでそれを通す。通せばそれがそのまま通るから、そのままやっているわけですよね。ですから、やはり、これから国を挙げて 16 歳の初回献血 200mL の需要を喚起する必要があります。

 それでまた、高齢者というのは、私も来年 71 歳になりますけれども、死んでいくのみなのですね。やはり団塊の世代もだんだんこれから高齢者になって消えていくわけですから、早く若い人たちに、きちっとしたルートを作って、日本の献血事業が恒久的に安定してできるようにする。そのためには医療機関が 200mL を有効に活用するように働きかけ、それでも嫌がるようでしたら、価格に関してのことを考慮せざるを得ないかもしれません。また、 16 歳の初回献血 200mL の活用で非常にいい結果が出たら、逆に 16 歳の 200mL はプラチナ血液だから、これは社会的な需要と供給の考えから見ても、価値が高いものは単価を上げていく。それだけすばらしい血液なのだというような格好になる。

 要するに何かの工夫をそこでしていただいて、 16 歳で初回献血を経験した方が、次は 200mL だけではなくて 400mL も怖くなくできる、複数回献血の方たちが増えていくというような形で、柔軟にお考えいただければと思っております。

○清水課長補佐 御意見ありがとうございます。今、お伺いしたお話で、私どもとしても、事実上のユーザーである輸血治療を行っている先生方とも相談して、どのような働き掛けができれば、医療機関でも 200mL 献血由来の製剤を使っていただけるかということも含めて、考えていきたいと思います。

○花井委員 もう少し後の議論かと思ったのですが、今、出てしまったので申し上げます。つまり、 200mL 献血の話はずっとやっていて、今、寺田委員や鈴木委員がおっしゃったとおりで、もともと輸血医療においてドナーを減らすほうがリスクが減るから、少ないほうがいいのだという基本的な常識があったわけです。

 ただ、何年か前にどうなのかと一応調べて、この部会でも出すと思いますが、 400mL 200mL とリスクを比較して、確かに、数字上、厳密にやると、それはもちろん想像どおり 200mL のほうがリスクが上がるのですが、今やもう血液は、限りなくゼロリスクに近付ける努力のお陰で、予防接種リスクをはるかに下回っているわけです。

 では、予防接種を打って死亡するリスクよりもはるかに低いリスクの領域での 200mL 400mL の話であって、医療機関にこのことを、まずサイエンスとして、もちろん 200mL も安全だという嘘をつく必要はないのだけれど、やはりサイエンスとして問題になるような水準のリスクの差ではないということのエビデンス。それから一方で、若干シミュレーション修正の話がここも出るようですが、少なくとも 2027 年に、このままいったら輸血医療が成り立たなくなるのだという、この危機的状況をまず理解いただくということについて、日赤のMRさんが強力に、資料などを使ってお願いに回るのが、やはり必要だと思うのです。

 それでも立ちいかなければ、お金の話になるのかもしれませんが、まずは献血というのは、いわゆる相互扶助のシステムなので、やはり輸血医療をこのまま安定的にサスティナブルにするためには、不可避なこととして 200mL 献血を集めているのであって、これをやはり使っていただかないことには、長期的には輸血を供給できなくなる可能性があるからやっていますとちゃんと言えば、医療機関はそこを理解します。リスクについてもきっちりと説明することは、やはりMR活動の中心にあるべきです。

 国が旗を振ったりとかいろいろあるのですが、これは言い過ぎかもしれませんが、やはり現場の先生方に直接お願いするという姿勢を、ちょっと日赤が欠いていたのではないか。お願いして使っていただくという、そういう活動の中で、資料も分かりやすい資料で、やはり汗をかくことによって、医療機関の理解を得るということを、強力に進めていただきたいです。

 どうですか、日赤としてはそんなに困難なことですか。それとも、MRさんとかと、今、やっておられるのですか。結構いろいろと聞いてみると、やはりもうちょっとやれるのではないかと思うのですが、難しい問題なのですか。

○佐竹経営会議委員 確かにおっしゃるとおり、 200mL をこういう意味で使っていただきたいという活動というのは、日赤としては、それほど、これまで行ってきていないというのは事実です。ですので、それについては我々は考えていかなければならないと思います。

○花井委員 MRさんというのは医療機関での顔、メーカーの顔になっていて、やはりMRさんが先生方に受け入れられると、いろいろなことが言いやすくなると思うのです。

 コマーシャルカンパニーみたいに、薬を使ってほしいから、営業でMRさんがいろいろとお医者さんにサービスして機嫌を取るみたいな、そういう話を言っているのではないけれども、やはり日赤の人が一生懸命、将来の献血のことを考えてやっているのだなという情熱は、多分MRさんを通じてしかお伝えできないわけです。ですから、そこを頑張っていただくと、先生方も「ああ、そうか」という気持ちになると思うので、是非是非そこを具体的にやっていただくと。

 今までの議論はずっと終わった議論で、それはそうだと、 400mL だからそれはいいのだけれど、やはりまずは 2027 年には皆様に血液をお届けできなくなるかもしれないのだと、私たちは危機感を持っているのだと、そういう気持ちをちゃんと伝えることは大事だと思うので、是非是非お願いしたいと思います。以上です。

○衞藤座長 それでは、矢口委員で最後にしたいと思います。お願いいたします。

○矢口委員 私は実際に現場で使っている立場からなのですが、病院側が 200mL を嫌うといいますか、拒否するデータというものは何かあるのでしょうか。私が以前、若い頃は 200mL も両方使っていたのですが、最近は 400mL パックだけになってきています。知っている限りでは 200mL がだんだんなくなるから 400mL になったということで、この 200mL 400mL に関して国としてどういう方向でいくのかということです。確かにドナーのリスクは 200mL ×2パックのほうが高くはなると思うのですが、今の需要がだんだん減っていく中で、 200mL の位置付けをどうするかというところだと思うのです。

 病院側が 200mL を拒否しているというような、何か根拠というものはあるのかどうかということです。使用率という数字の問題だけであって、どちらなのでしょうかというところなのですが。ただ、使用しているのが 400mL のほうが多いから 400mL が必要で、 400mL パックにするのだという話なのか、その辺りはどのようになっているのでしょうか。

○佐竹経営会議委員 実際の供給の現場ですと、 200mL を2つでというお願いは、こちらが本当にしなければならない状況です。どうしてそうなのかは私は分かりませんが、まず 400mL をくれというのは、現場では圧倒的に多いということで。

○矢口委員 そのときに 200mL が2本では駄目な理由というのは何なのですか。

○佐竹経営会議委員 そこまでは我々ははっきりとは聞いておりませんが、こちら供給側としては、申し訳ないけれども 400mL が今なくなったので、 200mL を2つでお願いできませんかと、相当お願いして供給させていただいているのが実情です。

○矢口委員 そうすると、そこの折り合いをどこかでつけないといけないところですか。

○鈴木委員 今の話はむちゃくちゃですよ。現場の先生が 200mL でもいいと思っているのに、 400mL しかないと言われているから 400mL を使っているとおっしゃっているのに、それに対して答えていないではないですか。だから現場としては別にいいわけです。 200mL をそういう事情で使ってくださいとおっしゃればいいのです。それをやっていないのではないかということに対しての答えがないのです。医療機関の先生がおっしゃっているのですから、やられたらいいではないですか。

 若い人の献血率の上昇が見込めない、上昇しても数が減るのだから、よほど上げないと全体の総量としては減るわけですよ。でも、それは現実的ではないですね。だから、せめて現状ぐらいの数は維持するためにも、 200mL 献血を医療機関に協力してもらって、働き掛けるということをしたらどうですかとみんな言っているのに、それに対してもっと真剣にお答えになってはどうですか。代表的な医療機関の先生が医療機関は違うとおっしゃっているわけでしょう。

○衞藤座長 ちょっと議題が多いので、この話はこの前からの話でもありますし、また後ほどとも関係しますので、簡潔にお願いできますか。

○山本委員 ただ、どうしても言わなくてはいけないのは、僕は日赤と行動していますから、献血推進の LOVE in Action というプロジェクトを7年やっている僕の立場から言うと、今のこの話でびっくりしています。僕の知っていることは、皆さんもおっしゃるように、 400mL より 200mL のほうが危険だという、ただ、それだけの話で、でも調べたら、確かに危険は危険かもしれないけれども、「今はそんなこともないよ」という専門家の話もあるし、それでお医者さん側からも「 200mL 使おうよ」という話もありました。

 僕が正直ずっと我慢していたことがあって、それは何かというと、ラジオを毎日やっていて、「 16 歳から献血できまーす」と僕が叫んでいて、リスナーやいろんなところで「 16 歳の 200mL を募集していなかったんですよ」とか、「行ったけど、今日も 200mL 採っていないんですよ。 200mL なら 16 歳からできるんじゃないですか」と言われることです。九州地方のほうに行って「献血は何歳からできると思いますか」と手を挙げさせたときに、「 18 歳から」と手を挙げる人が多くて、そういう経験もして、これはどうなっているのだと、ずっと思っていた7年です。

 もし、今の話の流れがこのまま終わるのであれば、ちょっと僕は日赤に対して「えっ、何でこんなことになっているの、大人が説明できない格好悪いことになっているのはどこの問題なんだ?病院なのか、日赤なのか、厚生労働省なのか」とコンフューズしていて、でもこれは、意識の問題だなと思ったのです。

 誰かが困るとか、先生が「 400mL じゃないと、何で俺がリスクを取らなければならないんだ」とか、日赤側がきついことを言われるから、 200mL のことを言いにくくなったのか、でもそんなことはどうでもよいのです。はっきりしているのは、将来的に、 16 歳から 400mL を採れるという未来がすぐに来るのであれば、「 16 歳も 400mL でいいじゃないか」というのもあるかもしれないし、逆に言えば、先輩がおっしゃったように、「もう 16 歳は諦めて 17 歳の男子から、 18 歳の女子から 400mL でいいじゃないか」という議論もあるかもしれないですが、とにかくそのようなこと以前に、何か大人のカッコ悪い精神的なものをすごく感じていて、どこの立場の人でもいいから、これをはっきりさせるために、大人として、格好いい大人として子どもたちが納得できるようにするための行動を起こしてほしいなと思います。

 そうでないと僕まで巻き添えをくらって、「 16 歳からできるってシュウさん言ったから、献血に行ったのに全然やっていないよ」と言われたら、僕も説明つかないですよね。そのような印象が現場であります。ですので、この状態が続いたら、 16 歳は行けば行くほどがっかりして、もう行かなくなるという逆効果も有り得るなということも心配しています。

○衞藤座長 それでは若年者の献血の推進、また、 200mL 400mL の問題、かなり根源的な御意見も出たと思いますので、事務局と日本赤十字社におかれましては、そういった御意見も踏まえて、目標達成に向けての御努力をお願いしたいと思います。

 それでは、時間の関係もありますので、次の議題に移らせていただきます。議題3になります。日本赤十字社からの報告事項をお願いいたします。1番目が必要献血者延べ人数のシミュレーションの再検討について、2番目が献血受入時の本人確認の方法についてということです。

○簱持供給管理課長 それでは私のほうから、まず1つ目の必要献血者延べ人数のシミュレーションの再検討についてというテーマでお話をいたします。本日はその中でも私どもで行っております人口推移に基づく需要予測の検証の状況、これは未だ検証途中ではありますが、少しお話をしたいと思います。

2014 年の 12 月2日、献血推進調査会において、その後の献血者確保を考慮して、血液対策課と検討の上、先ほど申しあげました、「わが国における将来推計人口に基づく輸血用血液製剤の供給本数等と献血者数のシミュレーション」の 2014 年版を報告いたしました。当時の資料を一部、資料3のほうに抜粋しております。それと、当時付けていたグラフを、グラフ1〜3とし、参考として付けております。

 また、これも当時の資料から抜粋して、本日の資料の項目1に書いておりますが、このシミュレーションについては、まず、 2010 年当時に若年層の献血者数が減少してきたこと。それと輸血用血液製剤の供給本数が当時、増加傾向にあったこと。そのことからその後の安定供給を考慮し、将来推計人口に基づき、輸血用血液製剤の供給本数などと、そこに必要な献血者数の予測を行い、その4年後の 2014 年に直近の供給実績と新たな人口推計データを当てはめ直して、試算を行ったというものです。

 グラフ2の下部にも記載しておりますが、当時、東京都福祉保健局がまとめた輸血状況調査結果で示されている「輸血用血液製剤の約 85 %が 50 歳以上の患者に使用されている」という状況をベースに、将来推計人口と掛け合わせて、当面は高齢者人口の増加とともに供給量も伸びていくという予測結果を報告しました。それがグラフ3で示した、 2027 年には 85 万人の献血者が不足するかもしれないというシミュレーションでした。

 このシミュレーションを行ってから、現在2年が経過しております。そして、資料3の一番最初のページの項目2に示したように、現時点で、当時の供給量のシミュレーションと、実際の供給量の推移がどうであったかというものをグラフ4に示しました。ちなみに私どもでは、赤血球製剤、血漿製剤、血小板製剤、それぞれの推計を行ってはおりますが、本日は全血献血数に直接関わってくる赤血球製剤だけをピックアップして、グラフ化しております。なお、この数字については、シミュレーションに合わせて暦年のデータにしております。

 まず、このグラフの破線で示した供給推計量については、 2010 年から 2013 年の推計値が 2010 年に行ったシミュレーションから、そして 2014 年以降の推計値については 2014 年に行ったシミュレーションの際の供給推計値をグラフ化したものです。

 なお、 2010 年のシミュレーション当時は、 2009 年までの過去5年間で最も供給量の高かった 2009 年の供給量を使用して推計しています。それに対して、 2014 年のシミュレーションのときは、 2013 年までの過去5年間の供給量の平均値を使用して推計していますが、ベースとした推計量が、 2014 年のシミュレーションのほうが高いということ。それと、新たに使った人口推移のデータのほうは、国立社会保障・人口問題研究所のデータを使ったのですが、新しいデータのほうが、多少人口が多いという形のものでしたので、シミュレーションのつなぎめのところが、 2013 年から 2014 年に向けて、グラフが急に上がっています。ただし、シミュレーションそのものは、推計が右肩上がりという状況になっていることには変わりがありません。

 そして、 2010 年から 2015 年まで、太めの実線で描かれている折れ線グラフのほうが実際の供給量です。このグラフからは漏れておりますが、赤血球製剤では、一番最初のこの 2010 年の供給量は、その前の年の 2009 年よりも約 3.5 %増加しているという状況にあります。人口推計の上昇率が、ほぼ 0.1 から1%程度ですので、実績のほうが推計値を上回っているという状況があります。

 しかし、 2012 年をピークに供給量の実績は徐々に下がってきております。この実績の近似線を細い直線で描きましたが、近似線は微減傾向を示しており、シミュレーションの供給推計と、この近似線を見ると、将来的な乖離というものが懸念されます。

 そこで、一番最初のページに戻りますが、資料の項目3にあるとおり、日本赤十字社では血液事業本部の中に需給予測委員会というものを設置し、検討を続けております。また、ここに書いたとおり、現在は疾患別の患者数と疾患別の使用量、これは疾患別の患者1人当たりの使用量になりますが、これらと人口推計を掛け合わせた使用量の推計も試みております。もう少しお時間を頂いて検証を続け、機を見て公表できればと考えております。

 ただ、先ほども見たグラフ4のとおり、単純に人口の推移だけで使用量を推測することには、やはり限界があると考えております。推計と実績の乖離の原因について、先日行われた適正使用調査会では、輸血患者推計数が減少していることや、また、輸血管理の徹底により適正使用が進み、余計な輸血が減少したことが推測されるなどの話も伺っております。また、内視鏡手術や血管内治療の普及など、いわゆる医療技術の進歩により、出血量が減少するなど様々な要因が関わるものと推測されますが、現段階では明確に数値化できるまでには至っておりません。

 今後は、輸血量の変化に影響を与えると考えられる診療科の専門の先生など、有識者の方々に御意見を伺い、これからの方向性というものを探っていきたいと考えております。なお、今現在、日赤内部で行っております予測の取組については、DPCを導入している医療機関のデータを入手し、それらに基づいて予測を組み立てております。

 しかしながら、それは小規模医療機関の使用状況等を含めた全体というものをつかめるものではありません。その中で、現在進行中の国のほうで行っている地域医療構想において、病床機能報告があるので、その中に輸血情報を盛り込んでいただく等のお願いができれば、より的確な動向がつかめるのではないかと感じております。簡単ではありますが以上です。

○衞藤座長 資料4のほうはよろしいですか。

○井上経営企画部次長 それでは、続いて資料4「献血受入時の本人確認方法について」です。2ページで、血液製剤の品質に係る安全性の向上は、献血者の受入時から始まっております。平成 16 年より導入しております献血者の本人確認は、公的機関等が発行する運転免許証・パスポートなどを最良と位置付け、御提示いただく証明書の種類により本人確認区分「1」〜「4」を設定させていただき、導入から 10 年以上が経過し、本人確認区分及び運用方法が、現状に即しているとは言い難く、時代に即した本人確認区分の見直し及び新たな運用方法の検討を行いました。

 3ページが目的です。今回の見直しによって血液製剤の更なる安全性の向上及び虚偽申告に対する抑止力の強化につなげることを目的としております。

 4ページの、本人確認の厳格化の対象献血者については、献血紹介者又は新規。新規というのは過去に献血経験がある方で、現在の血液事業情報システム上の記録のない方を指します。さらに前回の献血時に本人確認証明書の提示意思がある方であっても、証明書等を不携帯等の場合の方々に対して、献血者及び本人確認未実施の献血者に対して、既に本人確認実施済みの献血者の再確認は行わないこととしております。また、本人確認区分「3」、「2」の方を本人確認区分「1」にする手順というのは現在も継続されております。

 5ページは、本人確認の証明書類の見直しです。「氏名」を確認できる公的機関等が発行する証明書を最良としておりました。今回、本人確認の重要区分を「顔写真」、「氏名」、「生年月日」とし、それぞれ記載のある証明書類の見直しを行うこととしております。

 6ページで、運用方法の見直しは既に平成 27 12 月より先行導入済みではありますが、携帯電話本体のプロフィール画面などで確認をさせていただき、献血受入拒否者の再考を図っているところです。本人確認証明の提示意思はある方が、証明書不携帯等の場合、本人確認区分が「3」が連続した場合、今後は2回以降目で献血辞退を願うことと考えております。現行は3回目で辞退をしていただいているという流れです。

 7〜 10 ページについては、ただいまの変更させていただく内容を踏まえた、提示証明書の違いによる現行と見直し後の対照表となっていますので御覧いただければと思います。

11 ページは、見直しにより期待できる効果です。「顔写真」の確認により、別人のなりすまし献血を防げることとなります。「生年月日」の確認により、年齢詐称の献血を防げるものと考えております。また、携帯電話の画面確認などにより、本人確認精度の向上を目指しています。現在、これらの変更に向けての準備を進めていて、システム変更又は周知期間を設け、平成 29 年度期中での導入を予定しています。以上が資料4の説明です。

○衞藤座長 ただいま2つの報告を頂きましたけれども、委員の皆様から御質問があればお願いいたします。鈴木委員どうぞ。

○鈴木委員 資料3のシミュレーションのデータが外れた原因ですけれども、これは東京都のデータを、全国的に当てはめたということなのでしょうか。東京都というのは、確かに日本のいろいろな意味での中心ではありますけれども、全国平均の都道府県ではないのです。非常に偏った所でもあるのですけれども、なぜその東京都のデータを全国の推計に使ってしまったのかの説明をお願いします。

 それから、高齢化率が及ぼす影響をどのように評価されているのか。先ほど来の説明では、適正使用が進んだとか、内視鏡手術が増えたとかそういうお話でした。全国的に言えば高齢化率がどんどん高くなっていくわけです。統計上はこれからなわけですけれども、それをどのように見ているのか。他にも自己血輸血という話もあると思うのですけれども、その辺をどのように評価されているのか。外れた原因と、そもそものシミュレーションが妥当だったのかということの検証について、もう少し詳しい話を聞かせてください。献血受入時の確認方法については必要だと思いますけれども、前半についてもう少し詳しく説明してください。

○衞藤座長 それでは、お答えをお願いします。

○簱持供給管理課長 東京都のデータを使ったのは、当時、なかなか輸血の実態をつかめるデータがないというところがありました。その中で、東京都が独自に東京都内の調査を行っている。なおかつ年齢別の使用状況をつかんでいたというところがありました。その中で、最初に説明させていただいたように、 50 歳以上の方々に 85 %の輸血がなされているということは、高齢人口の増加に伴って輸血が増えていくのではないかと予測したものです。この予測をしたのは、当時、供給量が急激に伸びた時期でした。その原因がなかなかつかめないということがあり、その中で今言ったような状況が見付かりました。

 御指摘のとおり、ファクターとして人口推計だけに頼っているという部分がありましたので、そこのところは推計としてはちょっと甘いものであっただろうという認識はしています。現在は、同じく人口推計もやっているのですけれども、できるだけ年代別を小刻みに、5歳刻みぐらいのところでシミュレーションをかけている状況です。しかしながら、どんなに刻んでも人口が増えていくというファクターに掛け合わせると、やはり使用量は増えていくシミュレーションになりそうだということまでは見えています。

 そうした場合にその補正と言いますか、なぜ今は横ばい状態にあるのかというところは、先ほど申しました医療技術の進歩、内視鏡であったり、血管内治療であったり、最近であればダヴィンチという機械が入ってロボット化が進んで、どんどん出血が抑制されていくという話もあります。そういう中で、治療の技術がどんどん進んでいく。なおかつ輸血をする患者数もちょっと減ってきているという話も適正使用調査会の中であったというお話を伺っています。それと、今の試算の中では、ある疾患で輸血量が決まっていれば、それを全年代に掛け合わせていますけれども、高齢になっていけばいくほど、輸血の率は下がっていくのだろうと想像しています。ただ、そこのデータがなかなか入手できないこともあって、これからは専門の先生方にその辺のアドバイスを頂きながら補正を掛けていきたいと考えています。

○鈴木委員 高齢化と輸血の必要量との関係については、もう少し精密に調査する必要があると思います。終末期医療などで、今までは輸血をしていたけれども、これからは控えるという方向もありますので、その辺も含めた調査が必要だと思います。

○衞藤座長 大平委員お願いします。

○大平委員 私も、シミュレーションの資料3の課題です。これは、輸血用血液製剤について主にデータとして出しているわけです。日赤は、献血血液の有効利用としては、輸血用血液製剤と分画の原料血漿を供給するという、大変重要な役割を果たしているわけです。ここのグラフ化の中でも、分画用の原料血漿については、大体毎年 100 万Lと推計したと書かれています。これを、そのとおり妥当でいいのかどうか、これも含めて献血者がこの推移を基に、いろいろな呼び掛けの問題とか、供給のいろいろな問題点について、このパターンでいいのかどうかということも含め、もう一度きちっと分画も入れた形のものを出していただかないと、実際はグロブリンとか、免疫グロブリンというものも今後医療の中で増えていくかもしれないというところも推測できるところがあるわけです。そこの原料血漿についてどうしていくのかも含め、日赤は考える必要があると思います。

 古い話ですけれども、昔、私たちの薬害エイズ事件が起こる前は、日赤は輸血用血液製剤だけ供給していればいいという姿勢で、私たちはそこを血友病の製剤とか、分画製剤の原料血漿として、献血を回してほしいということをお願いしてきましたけれども、そこはなかなか困難で難しいところがあったわけです。一度決めたら、そこはなかなか直っていかない。このシミュレーションを立てるにしても、一番リスクファクターが大きいものと、限界のものといろいろなパターンを作って出していただいたらいいのではないかと思うのです。そういう点を是非このシミュレーションにいかしてもらいたいと思っています。

○衞藤座長 それでは、お答えをお願いします。

○簱持供給管理課長 現在、私どもがもう血漿分画製剤の製造販売を行っていないという状況の中で、実際の需要というものを直接つかむというのは、なかなか難しい状況にあります。そこの状況は厚生労働省のほうから、原料血漿の必要量という形で御提示いただいていますので、それが今後どうなっていくかということは、絶えず厚生労働省と一緒に情報を頂いていければと思います。その中で、必要量をどうやって献血者に確保していくかということが、私どもが考えていく使命かと感じております。

○大平委員 そこは勉強不足だと思うのです。本来は日本の血液全体を扱っているわけなので、そこでのいろいろな需要の問題というのは、厚生労働省だけに頼らないで、日赤のほうはその原料血漿を販売しているほうなので、そこはきちっとその需要動向を、日本の国内需給に資するためには、いかに安く提供できるかということを考えていかなければいけないところがあるわけです。そこは厚生労働省だけに頼らず、自分たちでやっていかなければ、献血血液を全体として扱っている事業者としては余り好ましくないのではないかと思うのです。

○衞藤座長 竹下委員どうぞ。

○竹下委員 見積りと少し変わってきたということに関しては、ここ数年急速に進んでいる医療の変化の影響が大きいと思います。これを一度に把握するというのはなかなか困難ではないかと思います。適正輸血は、日本輸血細胞治療学会、厚生労働省を含めてガイドラインができて、この数年で進んできています。ですから、赤血球輸血は各病院とも落ちてきています。

 それから、化学療法が、分化誘導療法や分子標的療法に変わり、骨髄抑制が起きにくくなってきました。だから、その輸血自身の量が減ってきている。また、造血製剤、エリスロポエチンが多くの疾患に使えるようになって、骨髄を刺激して、赤血球を造成して、輸血量を少なくすることができるようになってきた。手術の技術については先ほど発言がありましたが、明らかに手術が良くなってきている。そういうマルチファクターの効果が一気に出てきていると思います。ですから、それらの因子を掛け合わせて、もう一回プログラミングして予測を立て直すというのが重要ではないかと思います。

○衞藤座長 他にはよろしいですか。田中委員どうぞ。

○田中委員 御説明をありがとうございます。シミュレーションと推計人口の統計も勘案しつつ、先ほどの資料に戻るのですけれども、目標値が 10 代は7%で、 20 代は 8.1 %でと設定が組まれています。これは、過去に達成したことのない大きい数値目標が掲げられるということになるかと思います。需要と供給と、担保すべき、確保すべき血液量の辺りをシミュレーションして、本当に必要なところから数字を割り出しているでしょうが、そのことが共有され、伝わるようにしていただきたく思います。

10 代、 20 代、 30 代はもちろん増やしたほうがいいのですけれども、 40 代、 50 代は辛うじてキープされているので、この人たちを落とさないという観点も必要かと思っています。この辺りを、先ほどの 200mL 400mL の問題も含めて、需要と供給を踏まえたシミュレーション、および実態を踏まえた目標値を出していただきたいところです。計画に矛盾が感じられますと、この後の話になるとも思いますけれども、皆さんが取るべき活動にパワーが出ないというようなことになってしまう懸念が出てきます。

 もしできれば、この目標値をどのような根拠で決めておられるのか。大きい数値だから、今回も目標を達成できなくてもよかったね、というようにしてしまうのか。それとも、こういう目標を設定しないと、実際問題さらに減っていってしまうので、精神的なモチベーションで置いているのか、その辺りを明確にする必要があるかと、資料を拝見して思いましたので、よろしくお願いします。

○清水課長補佐 御指摘をありがとうございます。先ほどの資料1のほうに内容としてはかぶるところがあります。田中委員から御指摘を頂いた 10 代から 30 代の献血量というのは、資料3のグラフ3、 2027 年には約 85 万人の献血者の延べ人数が不足するというシミュレーションに基づき、ここで不足しないようにするためにはどの程度の献血率が必要なのかということで試算を行ったものです。

 先ほどの簱持課長の説明のとおり、2年前に行ったシミュレーションは、現状の輸血用血液製剤の供給の実績からすれば、大きく乖離があるという報告だったと思うのです。今一度、竹下先生や委員の先生方がおっしゃられているとおり、より現状に近い形のシミュレーションを立てていただいた上で、できるだけ早く新たな目標値を定めていきたいと思っております。

○衞藤座長 寺田委員どうぞ。

○寺田委員 シミュレーションに関してです。今、我々が拝見しているのは、平常に推移しているときのシミュレーションです。政府が大災害について、こういう場合にはどのぐらいが死ぬ、どういう形になって被害がある、ということをかなりきちっと国民に対して説明しています。その中で、こういう平易に推移するシミュレーションと、万一大災害が起こったときに、どういう形で緊急的な血液の対策といったものができるのだろうか、というシミュレーションも併せてやっていく必要があると思うのです。

 厚生労働省と日本赤十字社が国民の生命を握っているとも思うのです。ですから、それも1つお作りいただいて、緊急時にどのような形で、例えば複数回献血の方をどのように招集したらいいか。若しくは地震が起こった地域以外の方から、どのような形でその対策ができるだろうか、ということも含めてやっていただければと思います。

○衞藤座長 様々な貴重な御意見、御質問をありがとうございました。シミュレーションについては来年度も議論を引き続き行いたいと思いますので、御検討をお願いいたします。本人確認についても非常に大事なことだと思いますので、事故のないよう取り組んでいただければと思います。

 議題4に移ります。厚生労働科学研究の報告です。「高校生の献血意識に関する調査」について、竹下委員より御説明をお願いいたします。

○竹下委員 今までの議論にも出ていましたが、若年者の献血の問題は非常に大きな問題になってまいります。中でも若年者の中でも最若年である高校生の献血意識を調査するということは、極めて重要なテーマということと位置付けました。これは厚生労働科学研究の一環として施行させていただきました。

 過去に同様のデータはありましたけれども、それは献血未経験者と経験者を合わせて1万人のデータで、含まれる高校生は 12.8 %でした。高校生に的を絞った、多数例の解析はこれが初めてです。調査対象1万 6,333 人を調査しました。回答率は非常に良く1万 5,521 人、 95 %超から回答を得ております。男女比は同様です。結果は判りやすいように円グラフに書いています。

 その円グラフで説明いたします。まずは大きく日常生活について等々です。高校生本人の献血歴の有無については、有は全体の8%にすぎません。日常生活についてを見ると、我々が思ったより健康的であり、十分睡眠も確保されています。貧血と言われたことがありますかという問いに関して、なんと 18 %もの方が貧血と言われたことがあります。それは 714 ページを見ると、未献血群と献血群で比べると、献血しない人のほうが貧血と言われている方が多いということがわかります。貧血と判明した後どういう処置をされたか、あるいは教育を受けたかということに関しては、ほとんど教育されていないとのことです。貧血という指示を受けた後、学校とリンクしてその治療をしていかなければならないということが明らかになりました。ダイエットに関しては、思ったより、したことはない、まれにという結果でした。

 献血の知識に関してですが、人工血液は存在すると思いますかという質問で、存在すると考えている人が3分の1もあります。献血が行われている場所を知っていますかという質問に関しては、半分の人が知っている、半分は知らないことになります。献血の種類や方法を知っているかという質問に対して、全く知らない、余り知らないが5分の4を占めてしまいました。輸血血液の有効期間が短いことを知っているか、期限のあることを知っているかという質問に対して、知らないと答えた人が 83 %います。先ほど来お話しが出ていましたが、高校生自身も献血可能な年齢であることを知らないと答えた人が約 70 %います。若年者の献血が減っているということを知らない人が 64 %います。献血で感染症が伝播する可能性に関して否定的であることを知っている人は、半数にすぎません。これは、明らかに高校生の献血に対する、あるいは血液に関し知識不足があると思います。

 そして、献血に関して関心があるかを問うたところ、関心があると答えた人が3分の1。献血を手伝うボランティア、先ほど大学のボランティアの話が出ましたけれども、高校生でも献血のボランティアをやってみたいという方は3分の2に及びます。皆さん、ボランティアをやろうとする気持ちはあるということです。

 高校に献血バスが来たら、献血しようと思いますかという質問で、はいと答えた人は 21 %。献血に関する授業やセミナーを受けたことがあるとはっきり答えた人は9%にしかすぎませんでした。ない、覚えていないというのが、それぞれ 50 %、 40 %で、セミナーのやり方や、普及の仕方に関して今一つ熟考が必要ではないかと思います。

 献血に対する授業やセミナーを受講したいですかという質問に対して、はい及びどちらかと言えばはいと答えた方が半数もいたということは、ニーズとしてはあるということになります。高校での献血は、後の献血の動機付けになると思いますかの質問に対しては、3分の2の方がはいと言っているので、皆さんのこれまでの議論と一致しております。初めての献血の場所は、高校への出張献血とされたものが 61 %です。ただ、ここで考えていかなければいけないのは、献血バスが来ていても、当日献血があるということを知らされていない学生が5分の4近くいる。ということは、高校の中で献血に関して教育が行き届くための施策が、重要ではないかと思われました。以上、要約してお話させていただきました。

 それから、本論文は今月号の輸血細胞治療学会誌で発表されますけれども、この次の論文として準備しておりますのが、 200mL 400mL の献血の件です。その中身は、今年の日本輸血細胞治療学会総会で発表しましたので少しお話します。高校生にちゃんと 200mL 400mL の献血があり、今は 400mL がニーズとしてあると伝えた場合に、 200mL ではなくて 400mL に協力するという人が約3分の2いるということです。これからも教育ということが大切であることが理解できると思います。以上です。

○衞藤座長 ありがとうございました。ただいまの竹下委員からの御報告について、委員の皆様から御質問があればお願いいたします。山口委員どうぞ。

○山口委員 全国学生献血推進実行委員会の山口です。高校生が献血について知らないという回答が多かったというのを見て、井上さんからもあったとおり、今、大学で全国学生献血推進のボランティアのほうで、学生による献血セミナーを実施しています。その計画自体も 100 を超えています。今年度が初年度となる企画です。私は、現在、専修大学に通っています。専修大学のほうで、私自身が献血セミナーを行い、実際に受講された方々に、動画やパワーポイントなどを使って説明させていただきました。アンケートを取らせていただいたところ献血についてイメージが変わったというか、本当に献血について知らなかったという答えが多かったです。

 実際にセミナーを受けてくれた方々は、献血自体はもちろん、献血のボランティア活動にも参加したいという意欲を見せてくれました。この下にもあったとおり、高校生についてもセミナーが有効に発揮されていないというのは、私の経験からしてももったいないと感じました。是非、高校生から献血についてのセミナーを、生徒自体に強く訴えられるような方法をとっていただければと感じました。

○衞藤座長 村井委員いかがですか。

○村井委員 今のお話を聞いて、高校の学校現場がいかに重要であるかを改めて思いました。一応本校でも献血を実施しています。申し訳ないのですが、献血セミナーは実施していないです。献血前には、献血に関する資料を準備して、こういう現状なのだ、こういう状況なのだから、是非協力してほしいという資料は全校生徒に配布しますが、恐らくこのデータのとおり、資料は配られていても、実際自分の知識としては身に付いていないのではないかと思いました。そういう意味では、献血セミナーで実際に話を聞いて、視覚に訴える知識を伝えることは大変有効であると思います。

 今年度献血を実施するに当たって資料も準備したのですが、埼玉県の血液センターのほうから、現状であるとか、献血を受けた人の感想であるとか、どうして必要なのかというカラーのチラシが届き配りました。生徒たちはそれをよく読んでいたようです。やはり、セミナー等の指導の工夫というのはとても重要だと感じました。今後検討していきたいと思います。

○衞藤座長 御意見をありがとうございました。山本委員、室井委員の順番でお願いいたします。

○山本委員 何年も前に、けんけつ HOP STEP JUMP って意味はあるのですか、とブッチャケ聞いたことがあります。これだけ配っていて、結局眠っているような気がする結果だと思うのです。もう1つは、僕は毎回「 We are シンセキ!」という言葉をずっと啓発で言っています。厚生労働省にしても日赤にしても、先ほどの 200mL にしてもそうですけれども、やれとか、やっていないのかと言うよりは、どうせだったらここで具体的に必要なことのアイディアが出てきてもいいと思うのです。例えばセミナーにしても、僕は非常勤ですけれども大学で教職論を教えています。教えたる教えたるという、いわゆる講義型の授業というのは時代遅れで、それをやられると高校生は引くし、頭に入りにくいし、気づきがないので、今は、アクティブラーニングとか言われていたりしますが、受けて自身が能動的に気づきを得られるような工夫が必要です。セミナーをやろうと言うだけで、また上から目線でやっちゃうとまずいと思うのです。勿論、大学生が前へ出て、やらないよりはましだと思うのですけれども、大切なのは、先ほども何回か心の話をしたけれども、大学生がうまくセミナーをやれるように、あるいはセミナーをやるときのものすごい有効なやり方とか、今の若者が話を聴かずに寝ることなく受けられるセミナーの仕方とか、そういうのを丁寧に伝えたうえでやってもらうことが大事だと思うのです。

 もう1つは、例えば、けんけつ HOP STEP JUMP にしても、ものすごい一生懸命に作られたことが伝わるパンフレットなのです。ところが、今はこんなでかい本みたいなものを持って読む子はいないと思います。要するに時代に即したスマホ用のアプリとか、インターネット上でいつでも、どこでも見られるとか、そういう現代に即した工夫をすることも大事で、行政がやっている今までのイメージで言うところの、お固いとか、真面目とか、そういうのが一番人に響かない時代にも入っているので、そういうところは得意な人を入れるとか、そういうプレゼンの仕方というところに、ものすごく気を付けてほしいということを1つ付け加えます。そういうのも必要だと思うのです。

 だから、 HOP STEP JUMP がこのアンケートで使われていたかどうか、入っていないのはちょっと残念なのです。ただ、先ほど私が吠えた理由というのはここなのです。高校生の中にも、ものすごく意識が高い人もいるし、ボランティア精神も高いし、それでいてすごく愛に飢えていたり、自己肯定感が低かったり、だから今こそ高校生の 200mL をきっかけに、勿論、別のきっかけでもいいのですけれども、他人の役に立つ、「貢献感が幸せにつながる」とか、自己肯定感が上がる教育を同時にできると、僕が前から叫んでいるように、「だから献血をしたい」という気持ちにつながるのだということなので、 200mL もいかしてほしいというのがあります。

 もう1つは、僕たち大人の心や魂が疑われるようなことはしたくないというのを、僕は最前線で、啓発の現場でやっている立場から、どうぞ現場の願いとして、厚生労働省の親戚も日赤の親戚も、いろいろな仕組みとか行政的な立場とかいろいろあると思うけれども、頑張りましょうということを言い残して、私はNHKの生放送があるので、この時間で失礼させていただきます。すみません。

○衞藤座長 室井委員お願いします。

○室井委員 献血セミナーの重要性はよく分かっているのですけれども、例えば日本赤十字社がルームでやる献血セミナーと、高校に出向いてするセミナーと、現場でやっている例えば高校の献血セミナーと、あとはボランティアのセミナーと内容はどうなのかなと懸念を感じます。間違った情報がインフォームされる可能性もあります。献血セミナーのひな形というのは何かあるのでしょうか。献血セミナーのひな形を日赤のほうで持っているのですか。

○井上経営企画部次長 基本的にお伝えする流れというのは、全国の通知に盛り込んでいます。献血セミナーで、例えば小学生にはこういうスライドを使うようにといった標準的なひな形は持っておりません。各血液センターが、その地域の状況に合った形で展開しているのが実態です。

○室井委員 高校生向けと、もっと下の年代と、一般向けと違うような気がするのです。日赤でひな形を作ると、現場ではそれを使って、より良いセミナーができるのではないかと思って質問させていただきました。

○井上経営企画部次長 1点だけ「愛のかたち献血」という小冊子があります。これは主に高校生以上の献血セミナーのときには、パンフレットとして使っています。小中学生には、先ほど山本委員も同様の意見をおっしゃっていましたけれども、アニメを入れて、同じような内容を伝えるということで、冊子としては統一されたものが準備されています。

○室井委員 DVDとか、そういう画像形ではあるのですか。

○井上経営企画部次長 画像も数本作っています。今年度も新たに、授業 50 分のうちの 10 分程度はDVD、映像で献血の重要性とか、命の大切さをお伝えしようと考えております。毎年1本ずつはセミナー用のDVDは作っていこうと考えています。

○室井委員 いろいろ問題はあるのかもしれませんけれども、ホームページからダウンロードできるといいかと思うのです。皆さんが使いやすい形でひな形を提供されるといいのではないかと思います。

○衞藤座長 いろいろ貴重な御意見をありがとうございました。鈴木委員、手短かにお願いします。

○鈴木委員 先ほど竹下委員がおっしゃったなかで、最後に高校生のアンケートで 400mL に協力するという人が3分の2いたというお話をされました。だからといって、それは 200mL は要らないのだという理由には全くならないと思います。我々が最初から言っているのは、採血する側の論理よりも、献血する側の気持ちを大事にしてくださいということなので、最後に今のデータを日赤側の 400mL でいいのだという論理に使われないようにしていただきたいという話をさせていただきます。

○衞藤座長 竹下委員どうぞ。

○竹下委員 鈴木委員のお考えは非常に重要な点です。今、論文執筆中ですので、盛り込んでおきたいと思います。ありがとうございます。

○衞藤座長 たくさんの御意見、御質問をありがとうございました。竹下委員、室井委員におかれましては、重要なテーマについて御研究を頂きましてありがとうございます。事務局及び日本赤十字社におかれましては、この研究成果を基にまた取り組んでいただければと思います。

 議題5に入ります。血液法第 15 条に基づく血小板成分採血の採血量についてです。事務局より説明をお願いします。

○清水課長補佐 資料6の前に、まず参考資料 10 を御覧ください。現行の採血基準においては、一番上の1回採血量を除いて、血液法の施行規則、厚生労働省令において、御覧いただいている表のとおり定められているところです。そして、1回当たりの採血量の上限については、参考資料 11 の血液法の 15 条に基づく、採血事業者に対する厚生労働大臣の指示により、その次の参考資料 12 の1.のとおり、現行は1人1回の採血量は 400mL 以下とし、血漿成分採血の場合は 600mL 以下とされ、実際の採血時には献血者の体重を中心とした体格に合わせて、採血量は増減されることとなっています。

 これについて日本赤十字社より、資料6 - 1のとおり要望書が提出されました。では、日本赤十字社よりお願いします。

○井上経営企画部次長 それでは、資料6 - 1を御覧ください。血小板成分採血における採血量の見直しについて。成分採血の採血量につきましては「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律第 15 条に基づく採血事業者に対する指示書」により、1人1回の採血量が血小板成分採血では 400mL 以下、血漿成分採血では 600mL 以下とされています。

 これに基づいて日本赤十字社では、平成3年から今日まで、血小板成分採血では体重別に 300mL から 400mL まで、血漿成分採血では体重別に 300mL から 600mL までの血漿量を採取しているところです。これまで 600mL の血漿を採取しても、採血時の重大な健康被害の発生についての報告はありません。

 一方、輸血用血液製剤の供給量が減少傾向にある中で、一部の血漿分画製剤の需要が伸びることが予想されており、原料血漿の確保が今後の課題となるかと思われます。日本赤十字社としては、原料血漿の確保対策として、血小板成分採血時に採取できる血漿量を、血漿成分採血と同様に、体重別に 600mL まで可能としていただき、予測される原料血漿の需要増に備えるとともに、併せて採血の効率化、採血コストの低減等を図っていきたいと考えています。

 御了承いただければ、関連基準書及び手順書の改訂作業、並びに一定の教育訓練等の準備期間を経て、早急に実施していきたいと思いますので、御検討のほど、よろしくお願い申し上げます。

 なお、御審議いただいた後は、献血者への周知、また、献血受入時のインフォームドコンセント等、準備を進めさせていただきますので、何とぞ御審議いただければと思います。以上です。

○衞藤座長 では、事務局からお願いします。

○清水課長補佐 頂きました要望を基に、事務局としても検討したところ、平成3年より実施されている体重別の血漿成分採血において、採血される血漿の量の増量を理由とする特段の健康被害が起こっていないことから、日本赤十字社が献血の現場において、増量の対象となる献血者に、事前に丁寧に説明し、了解を得ることを条件に、資料6 - 2のとおり血漿成分採血に限定することなく、血小板成分採血においても採血量の上限を 600mL とする指示書の改正を行いたいと考えています。

 なお、日赤の準備期間と周知期間を考慮し、その施行は来年、平成 29 年4月1日を予定しています。以上です。

○衞藤座長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に関して、委員の先生から御質問をお願いします。室井委員、どうぞ。

○室井委員 よく趣旨は分かるのですが、その場合、多分、今でもPRPモートで血小板を採っていると思うのですが、血漿よりはPRPモートのほうが処理時間が長くて、拘束時間が長いのです。それが、どのぐらい今回の血漿を解くのによって時間が延びるのでしょうか。

○佐竹経営会議委員 大体5分ぐらい延びるのではないかなと思います。

○室井委員 5分程度で済むのですか。

○佐竹経営会議委員 はい。ただ、一部の採血の機種によりますが、機種によっては1サイクル延ばさなければならない場合があるかもしれません。その場合は 10 15 分ぐらい延びるかと思います。

○室井委員 そうすると、1時間を超えるようなこともあるかもしれない、ということですね。

○佐竹経営会議委員 そうです。

○室井委員 あと、これは体重別になるのでしょうか。血漿と同じように、参考資料 10 に準じて。

○佐竹経営会議委員 もちろん体重別といいますか循環血液量別、それに従って行う予定です。そうさせていただければと思います。

○室井委員 先ほどのTBVに掛けた数字で出すということですね。

○佐竹経営会議委員 はい。

○室井委員 あと、以前、確か 20 単位採れる方は 20 単位採るという、血小板という話があったと思うのですが、それとの関係というのは、今回は全く関係ないのでしょうか。

○佐竹経営会議委員 特に関係ありません。総量として 600mL までですので、 20 単位の場合には、もともとの血小板のほうが 250mL などであれば、余計に採る血漿よりは、そのほうが少なくなりますので、総量として体重、トータルのブラッドボリュームの 12 %以内でやっていくという形です。

○室井委員 実際は血漿を採るような人というのは、やはり 60Kg を超えているような、そういう方と考えてよろしいのですか。

○佐竹経営会議委員 いえ。

○室井委員 そうでもないのですか。

○佐竹経営会議委員 そうでもありません。体重の下限は決まっておりますので、その下限の上の人であれば、いろいろな体重の人が採血しています。

○室井委員 では、女性は 40Kg 以上あれば、増量血漿の血小板採取の該当にもなるという理解でよろしいのですか。

○佐竹経営会議委員 そうです。ただ、やはり現場ではその人の状況を見ながら、リスクがありそうな人というのは、もちろん現場で適宜判断しています。

○室井委員 前にVVRが、低い体重の女性で多いというデータがあったので、少し危惧したものですから質問したのですが。

○佐竹経営会議委員 そうですね。それは我々も一番注意を払っているところです。

○衞藤座長 そのほか、御質問はありますか。室井先生は特に何か修正の御提案があるというわけではないのですね。

○室井委員 ドナーに丁寧によく説明して、1時間以上かかることがあるというのをちゃんとお話してからやったほうがいいと思うのです。

○衞藤座長 ほかにありますか。では、ただいま出た御意見を参考の上、事務局のほうで今後どうするかという御検討を頂ければと思います。それでは、よろしければ次の議題に移ります。議題6、平成 29 年度献血推進計画 ( ) についてです。事務局より説明をお願いします。

○清水課長補佐 それでは資料7 - 1、資料7 - 2について御説明します。これは国が策定する、「平成 29 年度の献血の推進に関する計画 ( ) 」いわゆる献血推進計画の案であり、資料7 - 1は今回の案の修正点を反映したもの、資料7 - 2は平成 28 年度計画との新旧対照表となっています。

 説明は資料7 - 2の新旧対照表に沿って説明します。左の枠が平成 29 年度の計画 ( ) 、右の枠が平成 28 年度計画です。基本的には昨年度の計画から、大幅な内容変更を伴う改正はなく、文脈あるいは文言の整理といった内容となっています。

 まず1ページ冒頭の、平成 29 年度に献血により確保すべき血液の目標量についてですが、現在、血液必要量の最終確認中であり、今後、確定値を記載することになるので、現在は空欄としています。

 次に3ページの削除となっている箇所ですが、献血制限の見直し及び採血基準の改正の周知については、施行された当初から既に5年以上の時間が経過し、その役目を終えていると考えておりますので、来年度の献血推進計画からは削除いたしました。

 次に5ページから6ページにかけてです。献血セミナーの定義の記載に着目し、文脈から前後を入れ替えています。

 次に6ページの削除となっている箇所ですが、平成 28 年度の計画では、 50 歳から 60 歳代を対象とした対策がありました。この推進計画の制定当初から年代がシフトして、現在の 50 代は比較的、他の年代と比べても献血率が高い傾向となっており、また、年齢の上限が上がったとする採血基準の改正も、制定当初から時間が経過しておりますので、ここの部分については削除いたしました。

 続いて7ページの3、献血推進運動中央連絡協議会の開催の箇所ですが、これは同協議会の設置要綱に合わせて、都道府県の献血推進協議会を追記しました。

 次に少し飛んで 12 ページの削除となっている箇所と、その下の文章については、東日本大震災を受けての記載となっていますが、これまで説明した削除する記載と同様に、削除することとしました。もちろん削除したからといって、例示として記載された震災を忘れてよいということではなく、一般的な災害時等の対策として、生き続けているものと考えています。

 それ以外の箇所については、文脈、文言の整理となっています。以上です。

○衞藤座長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明について、委員の皆様から御意見、御質問があればお願いします。いかがでしょうか。花井委員、お願いします。

○花井委員 文言はこれでよろしいかと思うのですが、前回も議論になった 10 ページの左上の3行目、「献血者が利用しやすい献血受入時間帯の設定」というように盛り込まれた、いわゆる献血受入時間の延長の話ですが、日赤のほうから全部ではなく何箇所かで、それを試行的にやってということで、現状を御説明いただいたと思うのですが、その後はどうですか。時間延長受付センターは減っているのか、横ばいなのか、もうやめてしまっているのかという、その現状はどうなっていますか。

○井上経営企画部次長 常時、時間を延長した受入体制の場所は現在はございません。需要と血液製剤の在庫のバランスによりまして、限定的ではありますが、時間延長を行う場所、それからエリアというものは現在も発生しています。

○花井委員 ここでどうしろという感じではないのですが、基本的に今は需要がいけているから、残業者を増やしてまで、そんなにモチベーションが上がらないという実情はあると思うのですが、やはりお店はずっと開いているということが大事なところもありますし、需要との関係もあると思うのですが、やはり何箇所かは、ずっと何時までやっているというセンターがあっていいかなと思うので、この時間延長センターの灯火を絶やさずにやっていただけたらなと思います。以上です。

○衞藤座長 ありがとうございます。そのほかはありますか。大平委員、お願いします。

○大平委員 この平成 28 年度の献血推進計画と、平成 29 年度の献血推進計画 ( ) を作るに当たって、平成 28 年度の献血推進計画について、ここに書かれている実際の具体的な実施率みたいなものというのは、何か出しているのでしょうか。例えばいろいろな公共施設の提供等など、そういうものについても、どういう形で計画が、きちんと計画どおり実施されているのかどうかという、それの報告というのは今まで余りないのですが。先ほど花井委員が言われたように、そういう時間帯を少し柔軟に延ばしている所とか、そういうのもあるのですが、それが何箇所とか、そういう報告というのが日赤内にあるのか、それとも厚労省内にあるのか。計画実施率みたいな、そういうものというのは。

○井上経営企画部次長 先ほどもお答えさせていただいたのですが、血液の需要動向と在庫状況に応じて、時間延長というものは現在も行われていまして、これは安定供給促進小委員会という、全国の7ブロックの代表と、毎週のようにデータのやり取りをしています。その中で時間延長が行われた場所、そういったものは日本赤十字社の中では把握をしています。

○大平委員 推進計画を立てて、それがどのくらいきちんと守られているのかどうかというところは、余りこれまで資料としては出てきていないのですが、先ほどの 200mL 献血の在り方についても、ここでは「 200mL 全血採血を推進するなど、できるだけ献血を経験してもらうことが重要である」ということがうたわれているわけですが、それが実際には、まだまだ全国的には、きちんと普及されているのかどうかというところは疑問で、いろいろな議論がありましたよね。

 ですから、そういう問題も含めて、本来はこういった計画を立てたら、それに対してのいろいろな実効性みたいなものの、ある程度、何か報告というのがあってもいいのではないかなと思うので、今後検討していただければと思うのですが。

○清水課長補佐 分かりました。

○衞藤座長 鈴木委員、お願いします。

○鈴木委員 若い方、 20 代、 30 代の方は、最初のほうの資料で、リピーターにならずドロップアウトする方が多いというのですが、その世代というのは、高校生だったら学校とか、大学生もいいのでしょうけれども、社会に出て一番移動しているような方々に対応することが必要ではないかと思います。中高年になれば、また落ち着く場合もあると思いますので、そういう意味では花井委員がおっしゃったような夜間とか、そういうライフスタイルに合わせた採血の場所を確保することも重要になってくると思いますし、高校生だけではなくて、そういう世代の方々が低いままですと、更に献血の血液量の確保に影響を与えますので、そうした対策も必要ではないかと思います。

○衞藤座長 ありがとうございます。ほかにありますか。

○柑本委員 今のお話と関連するかもしれないのですが、今日の最初に御説明いただいた資料1の所で、日赤さんのシミュレーションだと、 2027 年には献血者約 85 万人分の血液が不足すると推計されるという、結構これは、私にとっては改めて突きつけられるとショッキングな数字だと思うのですが、これを全国的に国民の多くの人が知っているかというと、決してそういうわけではないような気がするのです。

 そこで、危機感をあおるという言い方はよくないかもしれませんが、そういうのをもっと積極的に国民に対してアピールして、その上で献血していただくという考え方も必要な気がするのですが、いかがでしょうか。

○清水課長補佐 御指摘、ありがとうございます。ちょうど2年前の 85 万人、更に6年前には同じような形でシミュレーションを行いまして、そのときには 101 万人の献血者が不足するという形のシミュレーションで、当時は大きく新聞でも取り上げられたと、私としては記憶しているところです。

 ただ、先ほど日赤の方からも報告があったとおり、現状、輸血用血液製剤の使用量が減っているという中で、余りにも大きな数字であおってしまうのはいかがなものかと考えています。実際、今年4月に残念ながら熊本のほうで大きな地震がありまして、それを心配されている方が、かなり献血に来てくださったという報告も頂いているところです。

 ただ、血液というのはあくまでも生ものであって、せっかく献血に来ていただいても、ある程度の日数、血小板であれば4日であるし、赤血球であれば 21 日が有効期間になってしまうので、一定の期間、限られた期間に多くの人数が来てしまっても、なかなか全員の善意が生かされないというところもあります。

 ですから、私どもがよく質問を受けることとして、献血は足りていますかという質問をよく受けるのですが、足りている、足りていないということではなくて、常に必要としているというのが正直なところですので、先ほどの御指摘については、本当におっしゃるとおりだということは分かるのですが、私どもとしては、現在あるいは将来に向かって、常に輸血用の血液、献血が必要であるということは言い続けていこうと思っています。

○衞藤座長 いろいろ御意見、ありがとうございます。この推進計画 ( ) に関しては、この調査会で御了承いただく必要のある事項ですが、事務局のほうでは、本日の段階で出た御意見で、若干の文言の修正等をお考えでしょうか。

○清水課長補佐 いろいろな御意見、ありがとうございました。今後の宿題というようなところも、先ほど大平委員から授かったのですが、私どもの認識としては、平成 29 年度の案としての記載ぶりについての変更は、ないものではないかと受け止めています。

○衞藤座長 それでは、この平成 29 年度献血推進計画 ( ) については、この場で御了承いただけますか。

○花井委員 推進計画はこれでいいと思うのですが、この推進計画に基づいて多分、献血受入計画というのを日本赤十字社で策定する段取りになっていて、ありがちなのは大体これと写し鏡で、横スライド的にちょっと具体化するということになって、大体それで作ると思うのです。だから総合的に全部これがどこまで何パーセント達成したかというのを具体的にやって、日赤で受入計画の達成度をチェックしようみたいなことまで申し上げるつもりはなくて、しかし、今日出た重点項目については、もう少し受入計画では、その年の具体的なところをもう少し踏み込んで書いていただければ、その辺りは受入計画での実施状況というのをまた見ることができる。ですので、少し受入計画策定のときに、日本赤十字社さんにおかれましては、今日出たような意見の部分は、具体的な数値目標とかではなくていいのですが、今年はこういうことをやっていくみたいな、少し具体的なものを作っていただけたらいいかなと思いました。以上です。

○衞藤座長 それでは、もう一度伺います。平成 29 年度献血推進計画 ( ) については、この原案で御了承いただけますか。

                                   ( 異議なし )

○衞藤座長 では、この場で御了承いただけたものとさせていただきます。ありがとうございました。それでは、事務局におかれましては修正したものを、血液事業部会に上程していただきたいと思います。よろしくお願いします。

 それでは、多少時間が遅れていますが、議題7のその他に移ります。「はたちの献血キャンペーンの名称変更について」です。事務局より御説明をお願いします。

○清水課長補佐 それでは、資料8について御説明します。これは昨年度、今年の1月に開催された献血推進調査会において、「はたちの献血キャンペーン」の名称変更について、1.に記載のとおりの御意見を頂戴したところです。事務局としても、頂いた御意見はそれぞれごもっともな意見であると受け止めておりますが、昨年度の献血推進調査会においては、議論いただく時間も準備もありませんでしたので、時間が超過しているところを恐縮なのですが、改めて御意見を頂戴できればと考えています。

 御意見を頂く前に、「はたちの献血キャンペーン」の経緯について、簡単に触れさせていただきます。昭和 50 年に日本民間放送連盟、いわゆる民放連の呼び掛けで始まり、昭和 62 年から旧厚生省、都道府県、日本赤十字社の主催となり、現在の形となったものと承知しています。寒さにより外出が控えめとなる冬の時期は、毎年、献血者が減少する時期であり、この時期に成人式を迎える二十歳の若者をはじめとした若年層に対して、献血への理解を深めてもらうために行ってきたキャンペーンです。キャンペーンの名称自体の認知度は非常に高いようで、長年、献血推進のボランティア活動をなさってこられた方々からすると、愛着もあるのではないかと、事務局としても名称の変更は決めかねているというのが正直なところです。

 なお、議論に当たっては2.の見直しに関する論点のとおり、名称を変更するか、または名称はそのまま残し、採血可能年齢の周知を強化するか、どちらかになるものと思っています。また、参考資料 14 として、本年1月から2月に開催した「はたちの献血キャンペーン」のプレスリリースを用意したので、参考としてください。

 説明は以上となりますが、御意見を頂戴できますと幸いです。頂いた御意見を基に、引き続き日本赤十字社等の関係者と相談し、来年度の献血推進調査会で引き続き議論したいと考えています。よろしくお願いします。

○衞藤座長 ありがとうございます。時間が超過していて申し訳ありませんが、この「はたちの献血キャンペーン」の名称変更についてということで、論点としては名称を変更するか、あるいは名称をそのまま残し、採血可能年齢の周知を徹底するかということで、御議論を頂ければと思います。鈴木委員、お願いします。

○鈴木委員 これは昭和 50 年から続いているということですので、 40 年たっていますから、見直しはしてもいいのではないかと思います。「はたちの献血」と言うと、二十歳からすればいいのだと感じますね。

 それと、いろいろな標語を募集していますが、「はたちの」というものが結構多いような気がします。その辺の意識を変えていただくためにも、見直してもいいのではないかと思います。 40 年ですから、長ければいいというものでもないと思うので、少し若年層対策を強化するのでしたら、なおさら変えるちょうどいい時期ではないのかと思います。

 具体的に今いい案が浮かんでいるわけではありませんので、それはまた別途、検討なり募集なりしていただければいいと思いますが、そういう時期なのかなという気がします。

○田中委員 先ほど説明いただいたデータから、高校生から献血ができるということを知らないといった現状が明らかになっている中、二十歳及び成人式を迎える際に献血を呼びかけるメッセージについては、これまで一定の効果はあったと思いますが、やはりそろそろ見直す時期ではないかと感じます。

 若い世代に情報発信をする際には、冊子を配って知ってもらうということには限界がありますので、スマートフォンをはじめ、若者に接点のとれるメディアを活用すべきです。動画を見せる、投稿動画を生かすなど、また、アニメーション動画で今の現状を中高生や大学生にも伝えて、参加をしてもらって、この現状を変えていくような動きをとりたいです。自分たちで考え、参加し、社会に貢献するという気持ちを醸成するには、どんな言葉がいいと思うか、と呼びかけ、ティーンエイジャーを巻き込むようなスタイルで、キャッチフレーズやスローガンとなる言葉を作っていってはどうかと思います。

○寺田委員 先ほどから「はたちの献血」を変えたらどうだろうかという御意見がありますが、もし変えるのであれば、やはり 20 代、 30 代の、今は非常に献血が少なくなっているので、ということは、「はたちの献血」を、 16 歳、高校生、いろいろな名称にしてもいいですが、「はたちの献血」も残して「 30 歳の献血」という、つまり社会の中堅で活動している方たちにも、要するに献血をやっていただきたいというような、ガラッと変えた形で、「はたちの献血」「 30 歳の献血」というような格好で打っていく。同時に 16 歳からできますよというような格好でやって、 30 歳からの皆さんの意識を、献血というほうへ向けさせるという形の変化はいかがでしょうか。

○衞藤座長 ありがとうございます。そのほかはいかがですか。村井委員、どうぞ。

○村井委員 高校生の献血を推進している私の立場では、「はたちの献血」というキャンペーンがあるから、二十歳からという認識をしているとは思っていないのです。学校によってではあると思うのですが、本校では高校の学校献血の際には、保護者の承諾書を取るのです。そういう意味では、二十歳になったら成人の節目で献血をする、高校生は高校生の段階で推進する、という。寺田委員がおっしゃったように、 30 代という段階もあってもいいのではという意味では、「はたちの献血」のキャンペーンというのは残してもいいのではないかなと思います。

○鈴木委員 では、3つ作ればいいということなのかもしれませんが、やはりキャッチフレーズは1つにするのが一番インパクトがあるのではないかと思います。

40 年変わっていないということが、もうそろそろいいのではないかという理由で、もし3つの世代、高校生、 20 代、 30 代に総合的に働き掛けられるいいキャッチフレーズが出来れば一番いいと思いますが、3つあると効果も3分の1より、もっと減ると思います。ですから、その辺は御専門の田中委員にもよく御相談して、今のものを上回るようないいキャッチフレーズを考えられればいいのではないかと思います。

○大平委員 名前は変えてもいいのではないかと思うのですが、「はたちの献血」自体は成人式とか、そういうのに合わせた時期にやっているということで、成人の概念、考え方が変わってしまったところで、「はたち」でいいのかなというところも考えていかないといけないのかなというところです。

 選挙権の問題など、いろいろあるのだろうと思うのですが、少し過渡期なのかもしれないのですが、でも、そこにこだわらずに変えていって、どういう新しい形がいいのかというのは、日赤の方、関係者の方と、それから厚労省と、最初に民放連が関与しているのでしたら、そちらの意見も聞くとか、何かそういう形でいいアイディアを出していただければと思います。

○衞藤座長 ありがとうございました。様々な御意見を頂けたと思いますが、変えるという方向になんとなく焦点がシフトしているように感じます。頂いた御意見を踏まえて、再度、事務局のほうで調整して、来年度の献血調査会で審議したいと思いますが、よろしいでしょうか。

                                   ( 異議なし )

○衞藤座長 それでは、そのようにさせていただきたいと思います。大分、時間が超過してしまいましたが、そのほか、何かこの場でどうしてもということはありますか。それでは、本日の議題は以上とさせていただきます。これで終了させていただきたいと思います。本日は御多忙のところ、御足労いただきまして、誠にありがとうございました。

 

 


(了)

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