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2016年12月14日 中央社会保険医療協議会 総会 第341回議事録

○日時

平成28年12月14日(水)9:59〜11:58


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

田辺国昭会長 野口晴子委員 松原由美委員 印南一路委員 西村万里子委員 荒井耕委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 花井十伍委員 宮近清文委員 松浦満晴委員
松本純一委員 中川俊男委員 松原謙二委員 万代恭嗣委員 猪口雄二委員 遠藤秀樹委員
安部好弘委員
横地常広専門委員 菊池令子専門委員 丹沢秀樹専門委員 岩田利雄専門委員
<参考人>
薬価算定組織 川上委員長代理
<事務局>
鈴木保険局長 谷内審議官 濱谷審議官 迫井医療課長 眞鍋医療課企画官
矢田貝保険医療企画調査室長 中山薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○医薬品の薬価収載について
○平成30年度診療報酬改定に向けた現状と課題について
○その他

○議事

○田辺会長

 定刻でございますので、ただいまより第341回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。

 まず委員の出欠状況について御報告いたします。

 本日は、榊原委員が御欠席でございます。

 それでは、早速、議事に入らせていただきます。

 初めに「○医薬品の薬価収載について」を議題といたします。

 本日は、薬価算定組織の川上委員長代理にお越しいただいております。川上委員長代理より御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○川上委員長代理

 お願いいたします。薬価算定組織の委員長代理の川上です。

 私から今回検討いたしました新医薬品の算定結果について報告いたします。

 資料中医協総−1−1をごらんください。今回の報告品目は資料1ページ目の一覧表にありますとおり1成分2品目です。

 それでは算定内容について御説明いたします。

 資料2ページ目をごらんください。デシコビ配合錠です。本剤はHIV-1感染症を効能効果とする内用薬です。

 資料3ページ目をごらんください。本剤はヌクレオシド系HIV逆転写酵素阻害薬であるエムトリシタビン及びテノホビルアラフェナミドフマル酸塩の配合剤です。

 本剤は抗HIV薬であることから新医療用配合剤の特例ではなく、配合成分の類似性の高いツルバダ配合錠を類似薬とした類似薬効比較方式(I)による算定が妥当と判断いたしました。

 本剤は希少疾病用医薬品に指定されていることなどから市場性加算(I)に該当し、10%の加算を適用することが妥当と判断いたしました。

 資料2ページに戻りまして、本剤の算定薬価は、配合錠LTは1錠2,748.20円、配合錠HTは1錠3,934.30円となりました。

 以上です。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 事務局から補足があればお願いいたします。

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 総−1−2をごらんください。「平成2812月薬価収載予定の新薬を14日ルールの制限から外すことについて(案)」でございます。

 通常、HIV治療薬についてはいつもこのような提案をさせていただいておりますが、疾患の特性で一回の投薬期間が14日を超えることに合理性がありということで、かつ投与初期から14日を超える投薬における安全性が確認されているものについては14日ルールの制限から外すことといたしております。

 このデシコビ配合錠LT及びHTにつきましても、この考え方に基づきまして14日ルールの制限から外すこととしてはどうかという御提案でございます。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いします。安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 御説明ありがとうございます。

 3ページ目の補正加算に記載されている内容についてちょっと教えていただきたいのですが、比較薬となっているツルバダ配合錠は抗HIV薬でありますが、市場性加算(1)の適用を受けていないという御説明でありましたけれども、その理由というのでしょうか、経緯を教えていただければと思います。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 御説明します。

 これにつきましては、2008年度までとそれ以降で市場性加算のつけ方のルールが変わったことに起因するものです。

 ツルバダ配合錠につきましては、20054月に収載されているわけですが、その当時のルールでは、一つは希少疾病用医薬品であることとともに、当該新規収載品の主たる効能及び効果に係る薬理作用類似薬がないことが市場性加算をつける条件であったということであります。

 その後、2008年度以降、2つ目の要件が当該新規収載品の比較薬が市場性加算(I)の適用を受けていないこととルールが変わったことに起因しております。

 したがいまして、ツルバダにつきましては市場性加算がつかなかったという当時の扱いでございまして、今回は比較薬には市場性加算がついていないので現在のルールに基づいて市場性加算がつくことになったということでございます。

 以上です。

○安部委員

 了解しました。ありがとうございました。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。花井委員、お願いいたします。

○花井委員

 一応確認なのですけれども、今の件ですが、比較薬効はエムトリバとビリアードの合剤ですよね。もともとのものも一応ついていないのが条件という理解でよろしいでしょうか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 お答えします。

 条件であるかないかでいえば条件ではないのですけれども、実際に当時のルールに基づいて単剤も加算はついていないということでございます。

○花井委員

 ルールの確認で、今回もついていないのだろうとは思ったのですけれども、例えばそれについていても合剤としてまた出たものについていなければ、ルール上はこの条件では次の比較でつけられるということですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 一応、ルール上はそうなるかと思います。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。ほかはいかがでございましょうか。

 ほかに御質問もないようでございますので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺会長

 それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと存じます。

 川上委員長代理におきましては、御説明どうもありがとうございました。

○川上委員長代理

 ありがとうございました。

○田辺会長

 次に「○平成30年度の診療報酬改定に向けた現状と課題について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。医療課長、よろしくお願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 お手元の総−2、総−2参考を適宜御参照いただきながらお聞きいただければと思います。

 平成30年度の診療報酬改定に向けた現状と課題でございます。冒頭の2つの白丸に書いてございますが、御案内のとおり、次回、平成30年度に予定しております診療報酬改定、6年に1度の介護報酬との同時改定になるということでございますが、平成30年度につきましては、医療介護総合確保方針や医療計画、介護保険事業(支援)計画あるいは介護保険事業計画、国保に係る医療保険制度の改革など、さまざまな医療と介護に係る関連制度が一体的に切りかわる大きな節目であることは御案内のことだろうと思います。そういった意味で今後の医療と介護のサービス提供体制の確保にさまざまな視点からの検討が重要になるという問題意識でございます。

 2つ目の〇ですけれども、そういった検討を今後していくことになるわけでございますけれども、前提条件となります以下に御説明しますさまざまな現状、課題につきまして、こういった基本的な事項をまずは共有させていただいた上で、今後の改定に向けた具体的な検討に着手することになるのですけれども、基本的な事項につきまして共有していくことが必要ではないかという問題意識で以下にまとめております。

 最初に「1.現状と課題」でございます。参考資料を適宜御紹介しながら御説明したいと思います。(1)〜(3)までの3点を掲げております。

 まず「1.現状と課題」の1点目は少子高齢社会でございますけれども、参考資料でいきますと3こま目から10こま目になります。御案内のとおり将来人口推計は年少人口が減少しております。2025年には、いわゆる団塊の世代が75歳以上になるということでございます。

 従来からお示しし、あるいは共有しております資料のほかに、今回、国立社会保障・人口問題研究所から御提供いただいた資料も幾つか加えまして、6こま目、7こま目、8こま目あたりも含めてそういった将来の人口推計が見込まれるということでございます。

 2点目の黒ポツですが、認知症高齢者、単独の世帯あるいは夫婦のみの世帯など世帯の変化がございます。11こま目から15こま目にかけて記載させていただいております。地域によって高齢化の幅、振れ方、スピードが違うという地域差があることを前提とする必要があります。これは16こま目、17こま目に代表的なチャートとしてよく共有させていただいているものでございます。

 「1.現状と課題」の2点目ですが、医療の高度化でございます。

 これは2426こま目、何度か御紹介しているものだろうと思いますが、新しい医薬品や医療機器等の研究開発と実用化の推進で医療の高度化が加速度的に進んでいる。これは御案内のとおりだろうと思います。

 特に2729こま目あたりでございますが、バイオテクノロジー、ICTAI(人工知能)といった革新的な技術によりまして医療にかなり大きな影響を、医療そのものが変わりつつあるという認識でございます。

 「1.現状と課題」の3点目、社会保障に係る財政の問題とあります。

 若干前後いたしますけれども、18こま目から幾つか、これも御案内のチャートでございますけれども、まず一般歳出の55%は社会保障関係経費である。これは18こま目にございます。

 その後ろの1924こま目にかけてですが、御案内のとおり歳出が歳入を上回る状況です。「国際」は誤植でございますが、インターナショナルのほうではなくて「国債」でございますけれども、国債残高の累増、支え手の減少といったことが大きな要因になっております。

24こま目ですが、これは一部重複しますけれども、従来から言われておりますけれども、医療費の増加要因といたしまして医療の高度化が非常に大きな影響を与えているということでございます。こういったことが大きく現状と課題になります。

 2点目ですけれども、これまでどのような検討あるいは改革に着手してきたのかでございます。

 まず1点目は、社会保障制度改革国民会議の報告あるいは検討をまとめた報告書でございますけれども、これは31こま目と32こま目にまとめてございます。極めて簡便に要点だけ本体資料の2ページ目をまとめておりますけれども、社会保障制度は自助・共助・公助の最適な組み合わせに留意する必要があるということですとか、早期の家庭復帰・社会復帰を実現する、地域の病床や在宅医療・在宅介護を充実させていくことが必要である、日本の社会保障制度を再構築することが必要である、こういった御提言をいただいているということでございます。

 2点目が、保健医療2035提言書でございまして、3436こま目、資料自体は大部にわたるものですけれども、抜粋になります。医療提供者の技術あるいは医療用品の効果など、これは医療技術全般だろうと思いますけれども、価値を考慮して評価することを診療報酬に反映させることをいただいております。さまざまなデータの蓄積でございますとか予防に重点を置くような管理の推進が一つの提言の柱になってございます。

 3点目、経済財政運営と改革の基本方針2016でございます。37こま目と38こま目に抜粋で御紹介させていただいております。

 診療報酬関連について言いますと、3点を主にまとめておりますけれども、費用対効果でございますとか、革新的な医薬品、調剤に関することについて触れております。

 4点目は経済財政諮問会議、未来投資会議といったものでございますけれども、3941こま目です。これは最近の話でもございます。御案内だろうと思いますので詳細は省略させていただきます。

 次に3点目でございますけれども、こういった現状、課題、さまざまな検討を経て、現在、医療・介護提供体制に大きく寄与しております基本政策は何なのかをまとめてございます。

 これは御案内のことですけれども、地域包括ケアシステムの構築推進と地域医療構想の策定でございますけれども、43こま目に根っことなります制度、法律といたしまして地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための環境の整備です。いわゆる医療介護総合確保推進法と呼んでおります。

 一枚紙でございますが、その中に2つの柱として掲げられているものでございます。これは43こま目になります。まず地域包括ケアシステムでございますが、参考資料は少し順番が相前後しておりますけれども、4752こま目に地域包括ケアシステムの大きな概要的なものを参考資料でつけさせていただいておりますが、3つ概略的にまとめておりますのは医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保される体制の構築、地域の自主性や主体性に基づく地域の特性に応じてつくっていく日常生活圏域を単位として想定しているといったことを制度として位置づけているものでございます。

 2点目は地域医療構想でございまして、参考資料でいきますと代表的な2こまを45こまと46こまで御紹介しておりますけれども、御案内のとおり地域における効率的かつ効果的な医療提供体制の確保、従事者の養成・確保に係る対策の推進、2025年を一つのメルクマールにしているわけでございますけれども、医療の需要と病床の必要量の推計、地域の実情に応じた地域医療構想を医療計画において策定する、こういった枠組みでございます。

 こういった背景やさまざまな検討、現在の基本政策を踏まえて診療報酬でどういったことをこれまでやってきているのかが3ページ目の4ポツでございます。近年の診療報酬改定での対応を大きくまとめているものでございます。

 (1)でございますけれども、基本方針を策定する形で、前回の同時改定が平成24年でございますので、平成24年、平成26年、平成28年診療報酬改定におきまして基本方針を掲げて対応してきたもの、柱立ては若干変わっておりますけれども、大きく柱立てとしては捉え方は変わっていないという理解でおりますので、1、2、3、4ということで、さまざまな切り口で、年度によって若干の入り繰りはあるのですけれども、カバーの仕方とか問題意識につきましてはほぼ共通した問題意識になっております。

 主なものを概略としておまとめしてオーバービューとしてご覧いただくということなのでございますけれども、1といたしまして、医療機能の分化・連携の強化、効率的な医療の提供、地域包括ケアシステムの構築の推進で、細々と御紹介しませんけれども、例えば急性期、回復期、慢性期等の病床機能に合わせた入院料の評価でございますとか、こういったさまざまな医療機能の分化・連携強化に関する事項についての検討、基本方針での視点を策定しております。

 2点目が、充実が求められている分野を適切に評価していくということで、診療報酬の対応として特に重点的に行っているものでございます。例えば、救急医療、小児医療、周産期医療は近年において非常に重点的に対応してきておりますし、緩和ケアでございますとかさまざまな分野ごとの対応をしてきているという視点がございます。

 3点目は、患者さんや国民の方々から見てわかりやすく納得できる視点、安心・安全で質の高い医療でございます。医療安全対策あるいは患者に対する相談支援、かかりつけ医、かかりつけ歯科医機能、かかりつけ薬剤師・薬局、こういった視点での検討、評価を軸として掲げているところでございます。

 次のページにかけてでございますけれども、4点目でございますが、効率化の余地があると思われる領域の適正化です。例えば後発医薬品の使用促進や入院に係るいわゆる社会的入院の是正、退院支援等に係る在宅復帰の推進、こういった視点での検討を行ってきたということでございます。

 (2)からが実質的な今回の改定の検討に向けての我々事務局としての認識と御提案でございます。「(2)平成30年度の診療報酬改定の検討に向けた考え方(案)」でございます。

 先ほど申し上げましたことの繰り返しになりますけれども、1基本認識でございますが、次回の診療報酬改定を平成30年度に予定しておりますけれども、大体、今見ていただきましたような医療と介護を取り巻く環境などを共有することがまず重要で、特に今回は同時改定もございますので医療と介護の提供体制の確保に大きな影響を及ぼすことから、黒ポツを2つ掲げてございますけれども、次の点に留意する必要があるのではないかと考えております。

 1点目は、2025年に向けた、すなわち団塊の世代が75歳以上に到達するという一つのマイルストーンでありますけれども、そこに向けた医療介護ニーズ増大への対応体制の構築が急務であります。そういう意味で言いますと、同時改定は今回の2018年度でございますと次が直前の平成24年になりますので、実質的には今回の2018年の同時改定が体制整備においては非常に重要な意味になります。

 2点目ですが、2025年は一つのマイルストーンでございますので、それ以降のことも当然ございます。そういう意味では、医療介護ニーズの変化を大ざっぱに言いますと2025年に向けて急増しますけれども、その後は少し横ばいになり、最終的には人口減少とともにニーズ自体も減少していくということでございます。生産年齢人口の減少トレンドを両方考慮しますと、医療と介護の提供体制を特に効率的かつ効果的に確保していくことは、むしろ2025年から先の将来を見据えた対応も非常に重要なのです。この2点を大きく基本認識として持つ必要があります。

 2でございますけれども、そういった基本認識を持ちつつ、同時改定でございますので、医療と介護の連携に関する主な検討項目を早い段階から、診療報酬については中医協を中心に検討していただくことになりますけれども、介護報酬に関しましては、介護報酬に関します介護給付費分科会での検討が主体になります。それぞれの会議体で検討いただくことになるわけでございますけれども、早い段階でそういう共通認識を持っていく必要があることからここに掲げております。

 診療報酬サイドについて言いますと、地域包括ケアシステムの構築推進とか先ほど見ていただきました医療介護の連携については検討が行われてきておりますけれども、これまでの検討、今後も診療報酬につきましては、例えば入院とか外来とか在宅とか、従来と同じように医療全体の総点検になるわけでございますので、そういったプロセスを当然行っていくわけですが、その中で特に次のページに掲げております医療と介護の両者の連携が特に重要と考えられる検討事項を含めていくことが必要ではないか。御相談する前に共通認識として検討のスケジュール、検討項目をあらかじめ今から持っていただいたほうがいいのではないかということで、ア)、イ)、ウ)と掲げてございます。

 3点でございますけれども、まず1点目は療養病床・施設系サービスにおける医療でございます。診療報酬の改定でございますので、医療という目で整理しておりますけれども、療養病床・施設系サービスにつきまして医療がどう絡むのか。

 2つ大きく掲げておりますのは、新しい施設体系の議論が現在進んでおりますけれども、療養病床の見直しは、そういった今後の見直しあるいは検討を見据えて外づけの医療サービスの給付調整のあり方、これは従来から同時改定で必ず議論になるところでございますけれども、そこについて基本認識をしっかり持っていく必要があるのではないか。

 療養病棟の入院患者の状態や患者さんの像は医療区分のさまざまな御指摘にもつながる話でございますけれども、病床、病棟としての療養の入院患者さんに関します適切な評価も必ず議論になりますので、そういった問題意識が必要ではないか。

 2点目でございますけれども、居宅におきます医療です。具体的に申し上げますと、訪問診療・訪問看護あるいは歯科の訪問診療、薬剤師の業務、さまざまございますけれども、例えば介護報酬におきます居宅療養管理指導の評価でございますとか、診療報酬におきます今お話ししましたような訪問管理指導の評価のあり方につきましても、当然あわせて検討する必要がある、そういった視点で見ていく必要があります。

 訪問看護は医療と介護の両者にまたがるサービスでございますので、給付調整も含めましたあり方についての議論が必要になりますし、特に2025年あるいはそれ以降の体制の議論といたしましては居宅における看取りの支援が非常に重要になってまいりますので、そういったことの視点、あり方についての議論が必要ではないか。

 3点目でございますが、これも医療と介護の同時改定で特に議論になる部分でございますけれども、リハビリテーションでございます。

 維持期に関しましては両者に係るリハビリテーションサービスの提供が必要になるわけですけれども、医療で言えば、外来、介護では通所になりますけれども、リハビリテーションの役割分担とかあり方について、もっと広く言いますと地域(居宅等)におけるリハビリテーションのあり方について、従来の診療報酬改定での議論ももちろんこういったことに触れておりますけれども、あらかじめこういったことを問題意識としてしっかり持って検討していってはどうかという事務局の問題意識をお示しして、御提案させていただくということでございます。

 事務局からは以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたらよろしくお願いします。中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 総−2の1ページの「1.現状と課題」の「(3)社会保障に係る財政状況」ですが、この手の紙にこういうことを書いたことがありますか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 この手のといいますと、中医協の資料という趣旨でございましょうか。

○中川委員

 次の改定に向けた現状と課題について整理するところで、「(3)社会保障に係る財政状況」にポツが3つありますが、こういうのは初めて見るのですが、意図は何ですか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 今回ここでお示ししているのは、医療を取り巻く課題とかさまざまな状況をある意味ファクトとしてお示ししておりますので、意図という意味では、一つには社会に及ぼすさまざまな影響あるいは逆に社会が医療に及ぼす影響を網羅的に見ていただく中で、医療制度、医療保険制度の持続可能性みたいなことを議論していくことは当然だと思いますので、その大きな要因としては、財政状況も当然議論に含まれるべきではないか。従来から診療報酬改定の基本方針、特に平成28年改定の基本方針の中では「改定に当たっての基本認識」にも経済の成長とか財政健全化との調和を掲げておりますので、医療保険制度あるいは診療報酬の議論をしていただくに当たってはこういった問題意識は必要なのではないかということで、事実関係として課題として掲げさせていただいたということでございます。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 問題意識ですが、「一般歳出の約55%は社会保障関係費で増加傾向」と。これはそのとおりなのですけれども、その次の2ポツの文章が問題です。「歳出が歳入を上回る状況」、これも事実は事実です。「国債残高の累増」、ここまでどういう意味でこう書いたのですか。「歳出が歳入を上回る状況、国債残高の累増」とあります。意図がわからない。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 先ほどの繰り返しになりますけれども、意図につきましては、医療保険制度の検討あるいは診療報酬の検討をしていただくに当たって、財政状況をファクトとして見ていただくことは必要かと。もしかしたら日本語の表現ぶりについて言葉が足らない部分があるという御指摘なのかもしれませんけれども、「歳出が歳入を上回る状況」でございますとか、累積の債務が増加していること自体も事実でございますので、私たちとしては事実をお示ししているスタンスでございます。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 これは重大な問題で、国債残高、長期債務残高が日本は世界で最もGDP比が高いですよね。もう250%に迫る。しかし、この文章を見ると社会保障関係費が原因でこうなったと見えます。違いますか。そういう意図でこれを書いたのですか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 ここの部分は、そういった何が要因でとか何が遠因になってとかではなくて、例えば参考資料でいきますと、18こま目と19こま目にチャートで載せさせていただいておりますが、あくまでそのことを事実としてお示ししているということでございます。社会保障費が全てこういったことに寄与しているとか逆に全く寄与していないとかを議論したいということではなくて、財政状況をしっかり見据えた上で医療保険制度の持続可能性とか適切な診療報酬設定を行っていく。繰り返しになりますが、前回の平成28年診療報酬改定の基本方針においても、経済成長や財政健全化との調和ということで当然そういったことを視点として検討していくことは必要なのかなという理解でお示ししたということでございます。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 改めて申し上げますが、皆さんには釈迦に説法だと思いますが、特に赤字国債を発行する理由は、歳入の減少、歳出の増加の両方です。1,190兆円にもなる政府債務残高が積み上がったのは、90年代の日米構造協議で1,000兆円にものぼる大型公共事業がまず第一です。

 その後、2008年のリーマンショックで大幅に一般税収が大幅に減少したではないですか。そこから赤字国債を含め国債の発行がとまらなくなったのです。行政投資を社会保障関係費が上回ったのはたかだか2004年からです。この10年ちょっとからなのです。結果として天文学的な政府債務残高が積み上がった事実はあります。

 しかし、こういうふうに書くと、日本は国民皆保険、国民皆保険といって、国民が社会保障、特に医療を享受し過ぎてこんな借金が積み上がってしまったのだから我慢する時期に来たと見えるのです。実際は違うでしょう。

 消費税を10%に引き上げる。これも延期しましたね。10%に引き上げることを決めたのは、社会保障給付費に対する国庫支出、公費支出の負担がこれ以上耐えられない、消費税を上げなければどうにもならない状況で国民的な合意を得たからやろうとしたのではないですか。それも延期した。かつ2020年のプライマリーバランス黒字化も目標としてまだそのままです。10%に消費税を引き上げる前提で行ってきた政策を8%のままで強引に推し進めようとしているのが現状なのです。

 先日の報道にもありましたが、今年度の税収見込みが大幅に下方修正されました。年度中に2兆円近い赤字国債を追加発行することになったではないですか。これは社会保障費が伸びたからではないです。税収減です。

 ですから、ここにこういうふうに歳出が歳入を上回る状況で国債残高の累増、その上に社会保障関係費が一般歳出の55%と。次の改定に向けて社会保障財源を確保しなければならない厚労省が、みずからこういうふうに書くということはどういうことですか。社会保障を所管する省庁としての立場は違います。逆の立場ではないですか。この辺をぜひ修文してください。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 私どもの受けとめは、今、中川委員に大変重要な御指摘といろいろ解説をいただいたようなことを、それぞれ中医協の委員の方々がどのようにお考えになるのかも含めて御議論いただく必要があろうと思っております。

 私どもがお示ししました総−2の1ページ目の(3)は、事実関係という理解でお示ししておりますので、もし事実誤認がございましたら、御指摘いただいた上でもちろん修正させていただきますけれども、チャートにもお示ししておりますとおり客観事実だろうと思いますので、基本的にはどうお考えになるのかという話と事実を踏まえてどう将来の制度のあり方、診療報酬を議論していくのかについては、少し分けて御議論いただくことなのかなというのが私どもの受けとめでございます。

○田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 歴史的にも厚生労働省は診療報酬改定と介護報酬改定の同時改定に向けても、社会保障財源を全力で確保する姿勢を貫いてきたと思います。そういう意味では、この時点から財政が厳しいから難しいというような紙はだめなのです。厚生労働省としての役割を果たそうという気概が見えないではないですか。

 あえて踏み込んでいえば、10%の引き上げを延期した現状で、2020年のプライマリーバランス黒字化は無理だ、考え直すべきだと厚生労働省がみずから主張してもいいぐらいなものです。その辺を考えていただかないと国民がますます不安になります。

○田辺会長

 医療課長の範囲を超えた答えをお求めになっているのかどうかわかりませんが、松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 今の前の発言で医療課長が事実関係を並べましたと言われたが、これをどう受け取るか、どういう受けとめ方をするかはみんな次第だ、それぞれだというおっしゃい方をしました。

 中川委員に今のことを解説いただきましたと言われた。その解説は間違っているのですか。医療課長、あなたは今、中川委員が言った、あなたの言う解説は間違った理解のもとでの解説だったのですか。それとも正しいのですか。それをまずお答えください。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 中川委員にいろいろ御説明いただいて、お考えをお聞かせいただいたという理解でおります。

 繰り返しになりますけれども、我々としては、ある意味財政状況が厳しいということだろうと思いますが、厳しい現実を直視することも必要であろうと思いますので、中医協で今後、御議論いただくに当たって、何もこれは(3)だけのことではなくて、さまざまな社会保障に係るニーズの問題とか人口構成の問題もあわせてトータルで現実を直視していただいた上で御議論いただく必要があるのではないかという問題意識でお示ししているものでございます。

 繰り返しになりますが、累積債務の残高が増大しているとか、事実としての歳入歳出の数字の関係は私たちとしてはファクトだろうと思っております。そこの部分を解釈あるいは解説いただいたことにつきましては、私どもとしてコメントする立場にはないのかなと考えております。

○田辺会長

 松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 事実を並べただけなのだと受けとめますが、そういった意味では(3)だけではなくて、(1)(2)で。とは言うものの革新的な技術によって医療そのものがどんどん変わりつつあるのだということも言っている。お金はどんどんかかるのだということも言っているということで、それをどうとるかはそれぞれの考え方だということを言われた。

 事実は厳しい面もあるのだとおっしゃりたいのだということではありますが、医療課長は中川委員の発言を解説と言われたので、その解説がどうなのだと、個人的なことでも結構ですので、あなたにとってどう受けとめたのか、その一言さえいただければ私はよろしいので、お願いしたいと思います。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 基本的な問題意識は、今、松本委員が改めておっしゃったとおりで、さまざまな医療を取り巻くあるいは医療保険制度を取り巻く環境、状況について共有していただきたい趣旨で資料をお示ししております。

 例えば、それぞれの現象とかさまざまな債務の問題に、どうしてそういうことに至ったのか、さまざまな状況がなぜ生じたのかには、さまざまなお考え、解釈があろうかと思いますので、私どもとしてそこについて解釈する、コメントする立場にはないのかなと理解しております。

○田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 解説とおっしゃいますけれども、私は事実を申し上げたのです。考え方でもないです。これだけ債務残高が天文学的に積み上がった事実を言っているのです。間違っていますか。それを解説と言われたら困ります。この文章立てから見ると、社会保障関係費のために国債残高がふえたと見えるではないですか。

 医療課長の守備範囲を超えているというのは、そうかもしれないので、局長はいかがですか。

○田辺会長

 何かコメントがあればお願いいたします。

○鈴木局長

 御指名ありがとうございます。

 私ども厚生労働省として、社会保障を担当している者として、国民の健康を守り医療保険を守ることは当然だと思います。

 他方、内閣の一部として閣議決定なり総理の方針なりをきちんと守った上で、さまざまな議論を行っていくということでございます。事実は事実として、それをもとにして我々としてどういうことができるかを議論させていただきたい。その際に中医協の議論もぜひ参考にさせていただきたいと思っております。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 ありがとうございます。

 私の申し上げたことが解説ではなくて事実は事実とお認めいただいたと解釈します。ありがとうございました。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。万代委員、お願いいたします。

○万代委員

 今の議論の続きになりますけれども、私は診療報酬改定に向けた現状と課題について今後どういう大きな方向性をとるかということで議論していると思いますので、具体的にお示しいただいた4ページの(2)の考え方の1基本認識でございます。2行目の今議論となった環境を共有することは当然事実でございますので、どういう解釈があるかは別といたしまして共有することは当然だと私も思います。

 ただ、その後に「診療報酬が、医療と介護の提供体制の確保に多大な影響を及ぼす仕組みであることから」と書いてございまして、全くそのとおりだと私は思っております。それに当たりましては、共有する財政の論理が診療報酬改定あるいは社会保障制度の持続に対して不可分であることは認めますけれども、中医協で議論いたします医療提供体制が、それに完全に従属するものではないと考えておりますし、その方向で今後も議論に臨んでいきたいと思っております。

 先ほどいみじくも課長が言われましたように、前回の改定での基本方針で示されました財政との調和という文言もございますので、多大な影響を及ぼすのであることを十分に重大に捉えて、あくまでも医療提供体制を守ると。申し上げれば、これまでの良好な日本の医療提供体制が壊れてしまうことのないようにしっかりと多大な影響を考えながらしかるべく改定の内容を議論するとともに、よりよい方向に向けて議論していきたいと考えております。

 先ほど修文というお話もありましたが、できればそんなことを1ポツに書いていただきたいと思っている次第でございます。また御返事ということになりますといろいろ時間もありますので、今後の中医協に臨む私自身の考え方、意見として申し上げたいと思います。

 以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょうか。吉森委員、お願いいたします。

○吉森委員

 ありがとうございます。

 今回の資料で医療と介護の現状と課題についての基本的な認識の総論的な部分については特に異論はないわけですが、次回改定の平成30年はお示しのとおり医療報酬と介護報酬の同時改定のみならず、次期医療計画や次期医療費適正化計画等々がスタートする年度でもございますし、医療・介護を取り巻く環境が大きく変化するタイミングというのは御提示のとおりであると認識しております。

 一方で、そのような関連制度のさまざまな改正の全体像、また検討状況については残念ながら十分に俯瞰できる状況にはないと今思っておりまして、一度どこかのタイミングで平成30年からどの制度がどう変わって、それに向けた検討状況が今どうなっているのか、さらにいえば、現時点で決定されているものと今後決定や検討すべき課題等々について、ぜひ整理、提示していただくことが必要だと考えておりますので、よろしくお願いします。

 もう一つ全く素朴な疑問、質問でございますが、医療・介護についての認識等について、4ページの(2)に今後の検討に向けた課題と書かれておりますが、ここは元々薬価制度の見直しの抜本的改革の必要性について、いろいろ議論を重ねてきたと認識しており、次期改定の大きな論点であることから言えば、平成30年の診療報酬改定の検討に向けた考え方にそれが入っていないのは、この資料はどういう整理なのか、事務局に質問です。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 御指摘の点は少しわかりづらいところは正直ありますので、改めて説明を追加させていただく必要があるかと思います。総−2の4〜5ページにかけてでございます。

 今、吉森委員が御指摘の点は、まず前提といたしまして、診療報酬改定は今お話が出ましたけれども、薬価の問題でございますとか個々の入院、外来、居宅における在宅医療を含めまして、おおよそ医療全体の総点検を行うプロセスだろうと思います。恐らくは次回以降に全体的な検討スケジュールでございますとか課題を改めて整理して御提示させていただくのですけれども、総−2の4ページの最後の行なのですが、そういったことを御提示する前提として、次のページにかかるところなのですが、これまでの検討を踏まえて両者の連携を含めると。

 つまり今回は特に医療と介護の連携に係る部分が重要になってくるので、今後あらかじめこういったことは通常行う診療報酬改定の項目に加えさせていただきたいということです。

 繰り返しになりますが、きょうは改定のキックオフだろうと思いますけれども、キックオフで検討を進めるに当たりまして、介護は介護で介護給付費分科会で別の会議体として検討を進めていくことになりますので、両者が検討を進めていくに当たりまして、こういったことをお互いの検討項目に加えさせていただきたいということでございますので、決して薬価の問題を初めとして重要な課題がないがしろにされるとか、そういったことが冒頭に示されていないという御指摘や違和感はそのとおりだと思いますが、我々事務局の趣旨としては、同時改定を見据えて、こういった課題を特出しさせていただいたということでございます。次回以降、それも含めて全体像をしっかりお示しさせていただきたいと思っております。

 御指摘ありがとうございました。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。ほかはいかがでございましょうか。平川委員、お願いいたします。

○平川委員

 4ページ目の「基本認識」で以下の点に留意するということで記載があります。

 2つ目のポツで、「医療と介護の提供体制の確保にあたっては、2025年から先の将来を見据えた対応が求められている」という記載があります。今の一体改革のフレームは2025年度までをどうしていくのかという内容だったと思いますけれども、その先の将来を見据えた対応が中医協に求められていることになると、中医協にはかなり荷が重いのかなと思います。ポスト社会保障と税の一体改革の意味合いなのかどうなのか、どういう意味合いでこれが記載されているのかについてお聞きしたいと思います。

 もう一点質問がありまして、2ページの保健医療2035の提言書ですけれども、どういう位置づけでここに記載されているのかについてもお聞きしたいと思います。

○田辺会長

 以上の2点に関しまして、医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 まず1点目、2025年以降をということでございます。今回の総−2の資料の前半部分に、必ずしも全て網羅できているとは思いませんけれども、1ページから2ページにかけての「2.これまでの検討の概要」で、社会の情勢あるいは医療と保健医療を取り巻く環境が大きく変わっていく中で、さまざまな改革、見直しあるいは検討の努力がなされてきたことは紛れもない事実であります。その中で特に念頭に置いていただくべきものということで、保健医療2035、その前の社会保障制度改革国民会議での検討や御提言は、今後の検討において踏まえていただくべきものかということで事務局としてピックアップさせていただいた。これは2つ目の御質問に絡む話でございます。

 保健医療2035の位置づけや策定に参画されました有識者、ディテールはもし必要があればまた改めて御提供いたしますけれども、策定懇談会ということで有識者の参加をいただいてということであります。

 話を1点目に戻しますと、参考資料等で見ていただきますと、2025年以降の体制は参考資料4の人口ピラミッドの横切りの図でございますとか、今回御提供いただきましたけれども、特に8こま目の人口構成の変化、若干順番が相前後しますけれども、財政のところに資料が入っています。

23こま目でございますけれども、人口構成が大きく変わっていくことを前提としませんと、医療サービスは、特に医療専門職を中心といたしますマンパワーに非常に大きく依存した提供サービスでございますので、人口構成の変化はニーズのサイドで2025年を特に意識して検討されてきたことだろうと思いますが、供給していくマンパワーの確保が非常に大きな問題になってくることも事実でありますので、2025年以降を見据えてニーズと提供サイドのマンパワーの確保という観点からしますと、むしろその先のこともしっかり見据えていかないと方向としては大きな方向性を考えていただく上で非常に重要なファクターではないかということで、そういう問題意識で2025年以降という言い方をさせていただいたということでございます。

○田辺会長

 平川委員、お願いいたします。

○平川委員

 ありがとうございました。

 最初の保健医療2035の提言書の位置づけはいまだによくわからないので、後々この位置づけについてしっかりとした御説明をお願いできればと思います。

2025年から先の将来を見据えた対応は、確かにマンパワーの確保とかを含めていけば、これから考えていかなくてはならないということは御説明のとおりだと思いますが、医療だけではなくて介護もそうですけれども、社会保障全体の財源のあり方とか、医療なら医療の提供体制や医療保険の仕組みの議論も総合的に行っていかないと、簡単に2025年から先の将来を見据えた対応が必要ですとここで言われても、なかなか整合性がとれない議論になっていくのではないかと思います。

 私としては、2025年以降を見据えた対応が必要だと考えていますけれども、その対応はもっと幅広い形で議論していくべきではないのかとも考えています。

 もう一つは、医療と介護の連携ですけれども、どの分野を医療でやるか、どの分野を介護でやるかという議論だけでやれば、ある意味、単純な議論がいろいろとできるかもしれませんけれども、実は財源構成が医療と介護ではやや違う。それをどうやって乗り越えていくのかも重要だと思っているところであります。

 今回の医療と介護の連携の議論に当たっては、財源構成のあり方も含めて議論していくかどうかについてお聞きしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 御指摘のとおり、それぞれ制度や財源構成は違います。もし財源構成のあり方という捉え方をされるとしますと、それは制度論でございますし、もしそれを見直すことになりますと、当然のことながら法改正も含めてさまざまな関係者の理解が必要になります。

 申し上げたいのは、究極的には中医協の場ではおさまらない議論だろうと思いますので、守備範囲として診療報酬を議論していただく中医協の中で、そういった財源構成の影響があって、さまざまなサービスの充実とか効率化に課題があるという御議論は当然あるだろうと思いますが、それを変えていくとか、それをプロセスに乗せていくことになりますと、別の審議会とか別の検討体制が必要なのかと。決して議論を制約したり妨げたりといった趣旨で申し上げるつもりはございませんけれども、中医協としては、あくまで診療報酬の設定あるいはあり方についてのコンテキストで御議論いただくのが基本かなというのが、私どもの認識でございます。

○田辺会長

 幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 今後の進め方について要望を述べさせていただきます。

 平成30年度の改定は6年ぶりの同時改定ですが、私も同時改定の経験がないので、どのようなプロセスで進められていくのかを確認させていただきます。診療報酬については中医協、介護報酬については介護給付費分科会の中で議論することとなりますが、今回は同時改定となりますので、スケジュールについては例年以上に前広に行えるように調整しておく必要があるかと思います。

 診療報酬と介護報酬は社会保障審議会の医療保険部会、医療部会が基本方針を示し、その方針に基づいてそれぞれの場で議論していくこととなりますが、中医協と介護給付費分科会が全く異なったスタンスで議論をしてしまう懸念もございますので、医療と介護の連携やすみ分けについて双方が早い段階で基本認識を共有し、それに基づき診療報酬と介護報酬についてそれぞれの場で議論していくことが必要だと思いますので事務局側のお考えをお聞かせください。

 また、消費税の増税が見送られ、財源の確保が厳しい状況であると見込まれる中で、医療と介護にどのように財源を充てていくのかについては、非常に厳しい議論になろうかと思います。例えば5ページに、ア)、イ)、ウ)と論点が示されておりますが、昨今、高齢化に伴う疾病構造の変化により、いわゆる医療と介護の分野の境目が非常にわかりにくくなってきていることから、それぞれ個別の改定の議論に入る前に整理しておく必要があるかと思います。

 それは、ア)、イ)、ウ)にも全て共通するところであり、例えば、ア)の療養病床については介護療養病床にかわって新たな新施設類系ができるわけですが、これは介護で対応する。

 また、ウ)の維持期のリハビリテーションについては前回の改定時でも議論となりましたが、介護で対応することとなっていたものの、未だに医療の中に位置づけられております。医療と介護の連携も大切ではございますが、医療と介護のすみ分けについても早い段階で課題等を示していただき、個別の議論に入っていくことが適切だと思いますので、この点について要望させていただきます。

○田辺会長

 医療課長、コメントはございますか。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 幸野委員、御指摘の点は私どもとしては全く同じ認識で今回御提示させていただいていると申し上げてよろしいだろうと思います。早い段階で次回以降ですけれども、今回こういったことをお認めいただいた上で、具体的なスケジュール、検討課題を改めて整理して御提示させていただきますけれども、その段階で見ていただければきっと御理解いただけると思います。まさに早い段階で、両審議会といいますか、中医協給付費分科会で議論していただくための前提とか課題の共有化とかを、しっかりスケジュールに組んで今お話しいただいたことも対応できる形で事務局として整理させていただきたいと思っております。

 以上でございます。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。猪口委員、お願いいたします。

○猪口委員

 5ページ目のア)療養病床のことですが、特別部会で何か方針とかはまだ確定はしていないようですけれども、一応出ております。ここは介護の療養病床のことが書いてありますけれども、医療の療養病床の2についてもどうなっていくかは我々現場にとっては非常に大きい問題なので、そこもきっちり早い段階で整理していただきたいというお願いです。

 もう一つは、その下の療養病床の入院患者の患者増を踏まえた適切な評価のあり方とありますが、現在行われているADL区分と医療区分の見直しをすると解釈してよろしいのでしょうか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 見直しありきではなく、従来から医療区分に関するさまざまな課題の御指摘や問題提起はなされておりますので、そのことも踏まえて、これは通常の改定プロセスでも議論になっておりますし、今回は特に介護ということで課題として書かせていただいておりますが、見直しすることが結論ありきではなく、この文字のとおりなのですけれども、あくまで入院患者さんの患者像を踏まえてどう適切に評価していくのかという議論のもとで、最終的に報酬改定をしていくわけです。その中には、医療と介護の両方にまたがる部分がありますので、今回ここで記載させていただいているということでございます。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。ほかはいかがでございましょうか。安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 先ほど幸野委員からも御指摘がありましたけれども、4ページの(2)の「2医療と介護の連携に関する主な検討項目」を整理して、中医協と介護給付費分科会で議論するという整理になると思いますが、ここの連携は非常に重要だと私も認識しております。

 ただ、前回の同時改定のときも若干早く議論が終わったほうの結論に引っ張られるイメージを私は思っておりましたので、このところは議論のスピード感、結論を得る時期も非常に重要かと思います。今、迫井課長からその連携は、スケジュールをつくって整合性をとるというお話があったので若干安心いたしました。迫井課長は前回の介護報酬改定をやっておりますので、両方を知っておられる方として期待しておりますので、よろしくお願いしたいと思っています。

○田辺会長

 万代委員、お願いいたします。

○万代委員

 基本認識でもう少し意見を申し上げたいと思います。4ページの1基本認識のポツの1つ目と2つ目は並列されて記載されておりますので、これが全く無関係ではないだろうと考えます。その意味では、先ほど平川委員がおっしゃった2025年より先のことを見据えた議論をどこまでするのかについては賛成でございます。

 ポツの1つ目の2行目の後半からの「2018年(平成30年)度の同時改定が極めて重要な意味を持つ」ことにつきましては、2025年までに時間がそれほどないという意味からは確かに重要な意味は持つと思いますが、それが2ポツと関連しまして将来にわたる状況を勘案した形で重要な意味を持つという改定になりますと、やや性急になりがちかなと懸念しております。そういった意味で、そういう両者をないまぜにして議論するのは余りよろしくないとは考えます。

 ドラッカー先生の説を引くまでもなく、将来を見通せるのは人口構造のみでございます。しかるに2ポツの「医療介護ニーズの変化(2025年に向けた急増加、その後、横ばいから減少)」云々につきましては、想定は当然できるわけではございますけれども、それがドラッカー先生のいうような見通しとイコールかというと、必ずしもそうではない認識でおります。例えば、将来の健康寿命の延伸であるとか、受療行動の変化も今後影響として入ってくるとも思いますので、そういった意味では余り急展開はしないほうがいいのではないかという認識とともに、先ほど申し上げたように、平川委員がおっしゃるように余り先のことまでを考え過ぎないほうがいいかと。もちろん、それを考慮に入れることは十分必要だというふうには認識しておりますが、そんなふうに思います。

 もう一つ質問でございます。ちょっと細かくなりますが、5ページのイ)の3つ目のポツでございます。「居宅等における看取りの支援の在り方について」で、今後、死亡人口が1.5倍程度以上になることも一定程度の事実でございますので、それについてここにおける取り組みについてはぜひ必要だとは認識しております。

 ただ、これにつきましては、具体的な例を申し上げますと、御存じの方も多いと思いますけれども、自宅、在宅での看取りは、周囲の方々が十分理解しつつ、その方向に行く状況にあっても、いざとなると最後の最後で大変だということで病院に駆け込む事例も多いやに、自分自身も経験しておりますし、そういった事実についても御案内のことと思います。

 ここで質問ですけれども、医療関係者あるいは中医協関係者だけで議論しているだけでは特に看取り支援のあり方については多分始まらないのではないかと。絵に描いた餅にもなりかねないと思いますので、もう少し周辺の、国民とまで申し上げませんけれども、一般の方にもわかりやすい議論あるいは提案もぜひしていただきたい。そういう方向性を出していただきたいと思います。それについては御返事いただきたいと思います。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 万代委員御指摘の点は私どもとしても極めて重要だと理解しています。事例の御紹介もありましたけれども、一般、つまり患者さんあるいは御家族の方々の御理解があって、一番望ましい医療の提供のあり方や医療の受けとめ方が成立するのだろうと思いますので、特に一般の御家族や御本人に対する普及啓発と情報発信は非常に重要だろうと。そこはまさにおっしゃるとおりだと思いますので、そういったことをしっかり認識しながら今後の検討を進めていただけるように、事務局としても努力したいと思っております。御指摘ありがとうございました。

○田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 先ほど幸野委員から診療報酬と介護報酬のすみ分けの議論をできるだけ早くするべきだと。それに関して医療課長から全く同じ考えだという発言がありましたが、余りにもぴったり過ぎてどうかと思いました。同じお考えなのでしょうから、変にとらないでくださいね。

 ただ、診療報酬改定と介護報酬改定をどうすみ分けるのかは、わかりやすく言うと財源をどちらでカバーするかなのです。そういうのはできるだけ早く議論してという類いのものではなくて、事務局がどう考えているかに尽きるのです。それに対して、みんなが了解するのかどうかなのです。すみ分けの議論を早くしたらすばらしい同時改定になるというのは、私は必ずしもそうではないと思っています。

 平成30年の同時改定が極めて重要な意味を持つと書いてありますけれども、どうして極めて重要な意味を持つのですか。変な改定をしたら極めて悪い重要な意味を持ちます。特に医療課長みずからがおっしゃっている極めて財源が厳しい状況でいろいろなことをしようとすると、歴史的に見ても財源が厳しいときの改定ほど結果として大変な事態を招いたことが山ほどあります。消費税を上げるのを延ばされた状況のもとで、財源がないにもかかわらずいろいろなことをしようとすること自体、何とか均衡を保っていた医療・介護が壊れる危険性が高いのです。そのこともしっかり認識していただきたいと思います。医療課長、いかがですか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 次回改定の重要性に係る認識につきましては改めて御指摘いただいたとおりだろうと思います。

 私の発言なり申し上げ方について、幾つか少し確認といいますか、私どもの認識を改めてお示しする必要があるかなというのが2点あります。厳しいと申し上げたのは客観的な財政状況でありまして、今の時点で改定財源が厳しいという趣旨で申し上げてはおりません。あくまで客観状況として財政状況が厳しいことを踏まえて御議論いただく必要があるということでございます。それが1点目であります。

 2点目ですが、幸野委員がおっしゃったことに関しましての私どもの認識は、検討のスケジュールや介護に係る課題を抽出して、両審議会等であらかじめ前広に議論していく段取りにつきましては全くそのとおりですという趣旨であります。

 一方で、逆に中川委員がおっしゃったことに関連するのですが、本来それぞれ法律にのっとって制度を運用しておりますので、給付の調整、財源の調整にかかることは制度を見直すとかさまざまな別の手当てが必要になりますので、あくまで現状の給付の範囲とか守備範囲を前提として何ができるのかがまず基本的な議論であります。例えば法律で定められている給付の範囲でありますとか、両保険の役割分担を超えたり変えたりする議論を先にするという趣旨で私どもは受けとめておりません。

 これは平川委員がおっしゃったこととも関連するのですが、あくまで現行制度にのっとって運用されている医療保険と介護保険をいかに連携して調和してサービスの提供をしていくのかが基本的なあり方だろうと思います。そこは中川委員の御趣旨にも多分かなう部分だろうと思いますので、そういった認識でしっかり御審議いただければと考えております。

 事務局からは以上でございます。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 今の後半の医療課長のお答えは大変結構だったと思います。今のでいいですか。それで。医療課長の発言で。それでいいですか。

○迫井医療課長

 はい。

○中川委員

 ありがとうございます。財政状況は厳しいけれども改定財源については必ずしも厳しくないのだとあなたは今おっしゃったのです。

 医療課長、そうですね。お答えいただけますか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 私が申し上げたのは、財政状況をあくまで客観的に見ていただいて、また冒頭の議論を繰り返すわけではないのですが、ファクトとして財政状況は一般に厳しいということだろうと申し上げました。改定財源につきましては、前回の中医協の中でもお話がありましたが、あくまで政府として予算編成過程の中で確保していく話でございますので、私自身はそれが現時点で厳しいとかどうだとかそういう話は申し上げたことはございません。

 以上でございます。

○田辺会長

 花井委員、お願いいたします。

○花井委員

 先ほど万代委員がおっしゃった看取りについての御発言なのですけれども、看取りに限らず、かねてからここはある種実務的、専門的に議論しているので、利用者側からするとシームレスにケア、サポートやキュアとかが全部あって、それをうまく使う形になっているはずで、特にどこが財源かは余り。もちろん利用する側はシームレスで柔軟に使えたらいいと思っているのです。

 先ほどから議論がありますように、いろいろな制度のたてつけの中でいろいろやっていて、特に患者への、つまり受診行動とかサービスの利用について国民全体の意識が変わっていかないと恐らく立ち行かない、乗り切れない部分があるのです。今までは例えばジェネリックだったら一応ジェネリックを使いましょうとか、具体的にいえば、前回、選定療養を決めて、値段が高いからちゃんとかかりつけ医に行って紹介状を持っていきなさいみたいな、個別のことで誘導したことを宣伝する何か情報提供はこれまでやっているのですけれども、実は何でジェネリックを使うのかというと、一応こっちは使ってほしいという意味で安くなりますとかと言っているだけで、医療全体の中で国民のサービスがこうなっていくという提供は意外に少ないと思うのです。

 これは中医協の議論だけではないのですが、きょうはちょっと大きな議論をされていたので、先ほど万代委員がおっしゃったように利用する側がこういうサービスになっていくところを一つトレンドとして今後出していかないと、今はジェネリックを使ってほしいからジェネリックを使いましょうとかということだけではちょっと立ち行かないので、各セクションと連携してユーザー側への提供は非常に重要だと思うので、充実させていってほしいと思います。

 一方で、先ほど幸野委員が発言されていましたけれども、前回の改定は同時改定だからといって恐らくそんなに特別なメニューがあったようには余り思えなかったのですけれども、もしそれだけ重要なものであれば、実務専門家集団の中医協が議論する土台は早目に出して、具体的な話でそれが同時改定だからこれが論点になるということは必要かと思いました。両方ともお願いです。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょうか。よろしゅうございますでしょうか。

 ほかに御質問等も内容でございますので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺会長

 では、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと存じます。

 本日の議題は以上でございますけれども、事務局から「○その他」として資料が提出されておりますので、事務局より御説明お願いいたします。

 医薬品審査管理課長、よろしくお願いいたします。

○山田医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長

  医薬・生活衛生局の医薬品審査管理課長でございます。

 これまでも中医協で御議論いただきまして、策定に向けた作業を進めてまいりました「最適使用推進ガイドライン(案)」でございますが、今般、ニボルマブ(遺伝子組換え)オプジーボにつきまして非小細胞肺がんに関するガイドラインの案文が取りまとまってまいりましたので、この場でご報告させていただきます。

 総−3の資料をごらんください。3ページ目から本文が始まりますけれども、まず「1.はじめに」といたしまして作成の経緯等が記載されております。

 次の4ページ目が「2.本剤の特徴、作用機序」をまとめたものでございます。本剤は御承知のようにヒトPD-1に対するモノクローナル抗体でございます。

 次の5ページ目からが「3.臨床成績」で、まず有効性でございます。5ページ目が扁平上皮がんに関する有効性の成績の概略であります。

 次の6ページ目が非扁平上皮がんに関する臨床成績の概略でございます。

 7ページ目に参考情報といたしましてちょっと新しい知見でございますけれども、PD-L1の発現状況別の有効性及び安全性についての記載をしております。

 本剤オプジーボの主たる臨床試験成績であります海外の第III相試験におきましては、もともとPD-L1の発現状況によらず試験を行って結果を得ているわけでございますが、探索的な解析といたしまして、一部の患者のデータでPD-L1の発現率が測定されていたということで、その情報に基づいた解析を行った結果でございます。

 その結果といたしまして、有効性に関しましては扁平上皮がんにおきましては、PD-L1の発現率によらず同じ傾向が認められましたが、非扁平上皮がんにおきましては、PD-L1発現率が1%未満の場合に対照でありますドセタキセル群とほぼ同様の結果であったということで、kaplan-Meierのグラフを7ページの下に示してございます。

 次の8ページから10ページ目までが、安全性の概略をまとめたものでございます。

11ページ目からがガイドラインとしての内容でございますけれども、11ページ目からが「4.施設について」ということで施設要件を記載してございます。基本的に本剤の投与によりまして重篤な副作用が発現いたしますので、その対応ができること、あるいは本剤の投与が適切な患者を診断できることで、ここに掲げます条件が示されております。○1〜○3までありまして、それぞれ全ての条件を満たしていただいた施設において使用すべきとされております。

 ○1の施設についてですが、○1−1としてここに掲げますがん診療連携拠点病院あるいは特定機能病院といった病院施設であることです。○1−2といたしまして、肺がんの化学療法及び副作用発現時の対応に十分な知識と経験を持つ医師が治療の責任者として配置されていることでございます。箱の中がその目安となるものでありまして、上が臨床腫瘍学に関する知識と経験、下が呼吸器病学に関する知識と経験の判断の目安になります。

 ○2といたしまして院内の医薬品情報管理の体制で、医薬品情報管理に従事する専任者が配置されていまして、ここに掲げる業務が速やかに行われる体制が整っていることとされております。

 ○3といたしまして副作用への対応についてですが、○3−1の施設体制に関する要件といたしましては、この薬剤は間質性肺疾患等の重篤な副作用の発現が懸念されるわけでありますが、発生した際に24時間診療体制のもと、当該施設または連携施設において発現した副作用に応じて入院管理及びCT等の副作用の鑑別に必要な検査の結果が当日中に得られ、直ちに対応可能な体制が整っていることという条件でございます。

 次の12ページ目でございますが、○3−2といたしまして医療従事者による有害事象対応に関する要件で、がん診療に携わる専門的な知識及び技能を有する医療従事者が副作用モニタリングを含めた複数のスクリーニングを行い、主治医と情報を共有できるチーム医療体制が整備されていることでございます。

 ○3−3として副作用の診断や対応に関してで、重篤な副作用は数々ございますが、ここに掲げる副作用に対しまして、当該施設または近隣医療機関の専門性を有する医師と連携して直ちに適切な処置ができる体制が整っていること。

 ここまでが施設に対する要件でございます。

13ページが「5.投与対象となる患者」の要件で、まず安全性の面から、○1として、投与禁忌になっているものでございますので投与を行わないことです。

 ○2については、主に慎重投与に設定されている事項等でございますが、本剤の投与が推奨されないが他の治療選択肢がない場合に限り慎重に本剤を使用することを考慮できるとしております。

 次に、有効性の面からでございますが、○1が、本剤の有効性が検証されている範囲として、ここに掲げますようにプラチナ製剤を含む化学療法歴を有する切除不能なIIIB期/IV期または再発の扁平上皮がんまたは非扁平上皮がんの患者でございます。

 ただし、非扁平上皮がんでEGFR遺伝子変異またはALK融合遺伝子陽性患者におきましては、それぞれに対応する分子標的薬がございますので、そういった薬剤の治療歴を有する患者が要件になるということであります。

 ○2といたしまして、化学療法未治療の患者、術後補助化学療法、他の抗悪性腫瘍剤との併用については投与対象とならないということでございます。

 次の14ページ、○3につきましては、プラチナ製剤の治療歴の関係でございますけれども、肺がん診療ガイドラインにおいてプラチナ製剤の使用推奨度の低い患者につきましては、プラチナ製剤の前治療がなくとも、いわゆる第3世代の抗がん剤の単剤での治療歴を有する患者におきましては投与を考慮できるとしております。

 ○4といたしまして、先ほど御説明したPD-L1の発現率に関する関係でございますけれども、非扁平上皮がんの患者におきましては、PD-L1発現率も確認した上で本剤の投与可否の判断をすることが望ましいとしておりまして、PD-L1発現率が1%未満であることが確認された非扁平上皮がん患者におきましては、原則としてドセタキセル等の本剤以外の抗悪性腫瘍剤の投与を優先していただくということでございます。

 なお、PD-L1の発現率の診断につきましては、本剤の診断薬として下から2行目に販売名でPD-L1 IHC28-8 pharmDx「ダコ」を記載しておりますけれども、本来これで診断していただくことになります。ただ、類薬でありますペムブロリズマブ、キイトルーダにつきましてはコンパニオン診断薬が既に承認されておりまして、ここに記載する販売名のものでございますけれども、こちらでPD-L1発現率が確認された患者さんの場合におきましては、ここに掲げた文献等を参考に本剤の用途の可否を検討できるとしております。

15ページ目に「6.投与に際して留意すべき事項」が記載されておりまして、○1として添付文書に加えて製造販売業者が提供する資料等に基づいて必要な情報を十分に理解してから使用することです。

 ○2といたしまして、患者または家族に十分説明して同意を得るインフォームドコンセントをとっていただくということでございます。

 ○3といたしましては非扁平上皮がんにおいてはPD-L1の発現率を確認した上で投与可否を判断することが望ましいということでありますが、これが確認できない場合には使用の適否を適切に判断した上で投与してほしいということであります。

 ○4といたしまして、主な副作用のマネジメントについてここに記載のような注意事項を掲げてございます。

 以上がガイドラインの内容でございます。私からの説明は以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして何か御質問等がございましたらよろしくお願いいたします。吉森委員、お願いいたします。

○吉森委員

 御説明ありがとうございます。

 御説明を聞いた率直な感想で本当に申しわけないのですが、私の知識不足なのかもわかりませんが、現在のオプジーボの使用状況がこのガイドラインにより具体的にどのように最適化されるのかというイメージが全く持てないのでございます。

 加えて申し上げれば、今、事務局では現在の使用状況はどういう状況にあり、このガイドラインの基準を満たしていないものが数多くあるのかないのか、数値的なデータはないにせよ、どういう状況であるとお考えなのかをお聞かせ願えればありがたいと思います。

 また、このガイドラインを踏まえて留意事項通知をどのように落とし込んでいくのか。言いかえれば、このガイドラインの実効性をどのように確保して保険適用上の担保をするのか。今までの議論の中でも私から申し上げておりますが、これは重要な論点であるのは間違いないと考えております。

 今、御説明がありましたように、例えば対象患者の部分でPD-L1の発現率が1%未満である場合にはドセタキセルなどの投与を優先することが書かれておりますが、これについてはレパーサのような診療報酬明細書の摘要欄に記載を求めるとすることも含めて留意事項通知を今後どのようにされるのか。薬価専門部会や総会の場で別途御説明いただけるのかどうか、これは確認です。

 以上です。

○田辺会長

 医薬品審査管理課長、よろしくお願いいたします。

○山田医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長

 医薬品審査管理課長でございます。御質問ありがとうございます。

 まず現在の状況でございますけれども、製造販売業者であります小野薬品工業によりまして、今御説明いたしましたガイドラインの中身のかなりの部分は自主的に企業で取り組んでやっていただいているということでございます。

 したがいまして、使用状況について詳しい数値等は持ち合わせておりませんけれども、かなりの部分では最適使用に近い状況になっているだろうと認識はしております。

 ただ、小野薬品工業で今やっていないこととしては、先ほど御説明を申し上げましたPD-L1の発現率によって投与する患者の選択をすることについては、現在は行われておりません。といいますのは、診断用のPD-L1の発現率を測定する診断キットは、先月の末に新たに承認されたばかりでございますので、それはこれからになろうかと思います。

 また、留意事項通知につきましては、保険局から。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 留意事項通知についてお答えしますが、委員御指摘のとおり最適使用ガイドラインに基づきまして、この内容の実効性をいかに担保するのかは重要な事項の一つとして挙げさせていただいております。例えば、委員御指摘のところは一つ大事なところだと思いますので、PD-L1の発現率が1%未満のときにはドセタキセル等の本剤以外の抗悪性腫瘍剤の投与を優先する部分については、裏づけとなる記載を求めることも含め留意事項通知を検討していきたいと考えているところであります。

 その他の部分も必要な部分については、実効性を担保するための記載を求める部分も出てくるかと思いますが、そこは検討させていただきたいと思います。

○田辺会長

 吉森委員、どうぞ。

○吉森委員

 それは留意事項通知の概略が決まったところで、総会なり薬価専門部会で提示いただけると考えていいわけですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 そうさせていただきたいと思います。

○吉森委員

 もう一つ、そもそもこのガイドラインを作る目的は最適使用ということで、いろいろ高額な薬剤のセーブにもつながるという意見だったと思いますが、この効果をどう掴むのか、掴まないのか、作って終わりなのか、その辺はどうお考えですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 実際は効果としてどう検証できるかは、今のところはまだどういったことができるかまで検討できていない状況です。どうできるかも含めですけれども、検討させていただきたいと思います。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。ほかはいかがでございましょうか。松原謙二委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

PD-L1を調べようと思ったら恐らく腫瘍を取り出してこないと調べられないと思います。皆さんにこれができるかというとかなり難しい問題です。1%未満であればほかの薬を使いなさいということであると、かなり実効性が低くなる可能性があるのですが、それが1点。

 2点目は、このガイドラインをつくられた後の予定としては、何回ぐらい検討され、最終的に中医協の総会に出てくるのでしょうか。教えていただけますか。

○田辺会長

 お願いいたします。

○山田医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長

 医薬品審査管理課長でございます。

 御指摘のとおり、PD-L1の発現を調べるためには肺の生検が必要になりますので、気管支鏡等で患部から組織を取り出すということで、かなり侵襲性の高い検査になると思います。

 したがいまして、少なくともオプジーボの場合にはこの検査は投与の前提として必須にはなっておらないところでございますけれども、検査ができない場合については、できない理由とかをお示しいただくことになるのではないかと思います。

 今後の検討でございますけれども、本日の議論を踏まえた上で、また案文の調整を行いまして、関係の学会等にも御了解いただく手続が必要でございます。そういった手続を経た上で、最終的にはいま一度中医協にもお諮りした上で最終決定としたいと思っております。

○田辺会長

 よろしゅうございましょうか。ほかはいかがでございましょうか。万代委員、お願いいたします。

○万代委員

 途中の案の段階でガイドラインをお示しいただきましてありがとうございました。内容につきましては極めて丁寧で詳細につくられていると評価しますので、関係各位に感謝する次第でございます。

 今の全体としての意見でございますが、具体的には例えば11ページの「施設について」で、限定がかかることになろうかと考えておりますけれども、ここの要件につきましても、特に施設の要件に具体的な数字が盛り込まれておりますけれども、それに加えまして次の1−2としまして人的な体制の要件が2にかけても書かれてございます。これを評価しますに、どちらかというと施設要件が広いと思われますし、それに対しまして、特に医師の専門性を評価した上での使用というたてつけになっていることについては極めて高く評価する次第であります。

 これがありますので、恐らくこれの要件をもってして、患者にとっても医療財政の面にとっても適切で安全な実施ができるのではないかとは考えてございます。

 次の13ページの「5.投与対象となる患者」につきましても、きめ細かな対応がされていると評価してございまして、使いたい患者さんに使えないことが余りないという形で評価しておりますので、以上、意見として申し上げます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょうか。中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 このガイドラインと留意事項通知の関係なのですが、薬価基準収載時にガイドラインを留意事項通知に落とし込む作業になるわけですけれども、大体、このガイドラインの内容全体が留意事項通知になっていくと考えていいのですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 基本的にはガイドラインを引用する形にはなるかと思いますが、先ほど御指摘にあったとおり、この内容で裏づけとなるところを客観的に示す記載なり何なりが必要な部分は、そこの部分を特出しでといいますか、そういった形で留意事項通知の内容を整理する必要があるだろうと考えます。

○田辺会長

 どうぞ。

○中川委員

13ページの「5.投与対象となる患者」があります。非常に丁寧には書いてあるのですが、例えば有効性の1で有効性が検証されているのが「既存の治療歴を有する患者」となっているのです。2で「化学療法未治療の患者」は本剤の投与対象とならないとなっています。投与対象にならないということは投与したらだめだという意味ですか。どうなのですか。医薬局ですか。

○田辺会長

 お願いいたします。

○山田医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長

 医薬品審査管理課長でございます。

 化学療法未治療の患者につきましては、薬事承認の際にも臨床試験成績を評価しておりませんので、そもそも承認された適用効能の範囲外と認識しております。ただし、薬事承認の範囲外でありましても、医師の御判断によって投与される場合はあろうかと思います。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 今の最後のところをもう一回言ってください。

○山田医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長

 薬事承認の範囲は化学療法既治療の患者に限られております。ですから未治療の患者は薬事承認の範囲外でございます。ただし、薬事承認がなされておらなくても、医師の判断で投与することは可能でございます。

○田辺会長

 中川委員。

○中川委員

 そうなると、このガイドラインは何のためにあるのですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 今は薬事の考え方として述べられたと思いますけれども、保険側の適用の考え方といたしましては、化学療法未治療の患者については、対象とならないことで整理するということかと思います。

○田辺会長

 中川委員。

○中川委員

 留意事項通知に落とし込むときに使ってはだめだと意味するものを書くのですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 留意事項通知の中でどう書くかはまだ固まっておりませんけれども、必要な場合にはそういった記載もしっかり入れ込むことになろうかと思います。

○田辺会長

 中川委員。

○中川委員

 今後、いろいろな追加臨床試験が新たに行われて効能効果を追加したときには、このガイドラインは随時見直していくのですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 そういうことになると思います。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

10月の欧州臨床腫瘍学会でオプジーボもキイトルーダも、化学療法歴のない患者群で臨床試験の結果が発表されましたよね。今回、化学療法歴があるのが対象だというのは薬事承認自体が化学療法歴がある患者しか審査の対象になっていないからですよね。今後、オプジーボが未治療、ファーストラインでやるというさらに新たな臨床試験が行われて出てきた場合には、今回のガイドラインは大幅に変更することになりますよね。それでいいですか。

○田辺会長

 お願いいたします。

○山田医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長

 おっしゃるとおりでございまして、今後新たな臨床試験等が行われまして、今回の承認の範囲に入っていないところが効能追加になれば当然このガイドラインは改定されることになると思います。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 例えばキイトルーダは1124日の薬食審の第2部会で承認することを了承されて、今月、薬事承認の見込みになっていますが、これはファーストラインでPD-L1抗体50%以上の群で有効だと。無増悪生存期間の延長が有意だということで承認されているわけです。そうすると来年の2月に薬価基準収載が予定されていますが、そのときのガイドラインと今のオプジーボのガイドラインとの関係はどうなりますか。

○田辺会長

 お願いいたします。

○山田医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長

 キイトルーダについての最適使用ガイドラインは、今、別途作成中でございまして、ほぼ案文は固まりつつあるところでございますけれども、もちろんオプジーボとは別の内容になってございます。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 ちょっと次元が違うことをお聞きしますが、来年の2月にキイトルーダが薬価基準に収載されたときの薬価は、オプジーボと同じになりますか。対象患者もガイドラインが大幅に違いますよね。そのときにばたばたしないように聞いているのです。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 薬剤管理官を中心にこのことについてはもちろん対応いたしますけれども、まず前提として薬価の議論が現にございまして、このことについて引き続き検討しなければいけない内容が幾つかありますが、今、御議論いただいているものは明らかにその範疇に入っているということだろうと思います。

 そもそも個別品目の薬価をどうするのかは現時点で必ずしも明確にお答えできるものでもないという2つの意味で、今後の検討課題としてしっかり我々としては議論させていただくつもりでおりますので、現時点で余り予断を持ったお話は差し控えさせていただきたいと考えております。

○田辺会長

 中川委員。

○中川委員

 ガイドラインの作成に関しては、途中経過も含めて中医協でできるだけ頻回に報告いただいて、こういう議論をしましょうという提案を何度もしたはずです。医薬局の方も来ていただいて、10月の欧州臨床腫瘍学会でファーストラインで有効だったという長期的なデータも出ているわけですから、継時的に報告をいただかないと。そういうことも含めて来年の2月のキイトルーダの薬価基準収載に備えなければならないではないですか。ここまで来たら事務局に任せておけというものでもないと思うのですが、いかがですか。

○田辺会長

 松原謙二委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

 申請のあるなしで御判断いただいて、ないものは、要するに未治療の分のデータがないからこれについては対象としない。そうすると保険適用にならないことをおっしゃったように聞こえるのです。しかし、そうしますと国民にとってはファーストラインで使っていて明らかに有効な方がいることが世界でわかっているのに日本だけ保険適用にしない話になると余計ややこしくなります。

 先ほど私が申し上げたのは、今、中川委員が申し上げたように、頻回に出していただいて検討しないと、部分部分で正しいと思ってやっていることがトータルでは正しくないことが今まで多々ございました。とにかく頻回に出していただいて、よくいろいろな人の目を通してやっていただきたいと思います。

 行政の方は留意事項通知を一回をつくりますとなかなか変えたがらないのですが、現実問題として医学界からいろいろな意見が出たときには、それに対して細やかに対応していただきたい。国民が健康保険を使えないのかという話にならないようにしつつ、一番適切な形でこの薬を使っていけるように議論するのが今回の主題でありますので、よくそこを踏まえて対応していただきたいと思います。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。ほかはいかがでございましょうか。幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 留意事項通知に施設基準が落とし込まれた場合に、支払基金や国保連は該当医療機関であることについて、どのような方法で把握されるのでしょうか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 留意事項通知の内容によりまして、例えば特定の施設でしか処方なり投与ができない内容になるのか、さまざまな条件の設定によってそこの部分は異なるという理解でおります。従来から医療課長通知という形で留意事項に関しましてさまざまな形で発出しておりますので、今の時点では内容によって現場にどう周知するのかは改めて整理して、お諮りするといいますか、御承認いただくことになろうかと思います。

○田辺会長

 幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

 ガイドラインで示されている施設基準のままで留意事項通知に落とし込まれるとは考えられません。今回示されたガイドラインによると、各医療機関の判断により、オプジーボを使用することが可能とも思えるのですが、各医療機関で判断するのですか。それとも厚労省が判断するのですか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 一般論で申し上げますと、基本的には施設基準のように、届け出、あるいは事前承認までにはならないと思いますけれども、届け出を行う形で算定を認めるものと、あくまで留意事項という形でお流しして、おっしゃるとおり各施設あるいは被保険者も含めてでしょうけれども、条件に合うか合わないかを判断いただいて使っていただくという、大ざっぱに言いますと2つあり得るアプローチだろうと思います。

 そういった制度上どう給付を形としてつくっていくのかという議論と、幸野委員が多分御懸念あるいは御心配されておられるのは、実効性を持たせるために現場の審査としてどうやっていくのか、どうそこの部分をリンクさせるのかというお話なのだろうと思います。ガイドラインあるいは今回の高額薬剤の議論、薬価専門部会とか総会でいろいろ御議論いただきましたが、初期の段階でもそういった問題提起をいただいておりますので、恐らくそこの部分をどう現場に周知するのか、どういう形で実効性を高めるのかということだろうと思います。その点は、ガイドラインを実際につくり、留意事項通知に落とすところで改めて整理させていただいたほうがよりわかりやすいのかと思いますので、改めて整理させていただいたらどうかと思います。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。どうぞ。

○幸野委員

 それは、留意事項通知に落とし込まれる際に議論するという理解でよろしいでしょうか。わかりました。

○田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 具体的なことを聞きますけれども、来年の2月にキイトルーダが薬価基準収載された以後は、もし非小細胞肺がんのファーストラインの治療をしたい場合は、ガイドライン留意事項通知的にはオプジーボでなくてキイトルーダを使いなさいということになります。その理解でいいのですか。こちらですか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 おっしゃるとおりだと思います。

○田辺会長

 どうぞ。

○中川委員

 その後に後期の臨床試験進行中の12のがん種があります。それも次々に効能効果の追加に上がってくると思いますが、これはファーストラインの化学療法未治療の群ですか。それとも既治療の群ですか。12種類の臨床試験中のものはどうですか。

○田辺会長

 途中のものですけれども、医薬品審査管理課長かな。

○山田医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長

 済みません。手元に細かいものが余りないので申しわけないですけれども、一般的にいえばセカンドラインで先に臨床試験をして効能をとりにくることが多いと思います。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 専門でないので確認ですけれども、非小細胞肺がんでファーストラインで効能効果がとれたからほかのがん種でもファーストラインに使えることはないのですね。

○山田医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長

 そういうことはございません。

○田辺会長

 松原謙二委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

 オプジーボが出て、今度また新たに類似医薬品が出るわけですけれども、そういった対象がかなり違うときにも類似薬効方式でされるのですか。それとも原価方式で計算することは可能なのですか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 先ほどの私どもの認識の繰り返しになりますけれども、オプジーボの事例を一つの契機として効能追加をするに当たって、量的にさまざまな拡大があったり、当初の見込みと違うことが現にあって、薬価の算定の仕方については見直していくことを大きな方針として、今、我々あるいは中医協の場で着手していただいておりますので、今の御指摘の点はまさにそこの範疇に当たるものです。ですから、現時点でのルールでどうなりますというお話をすることは可能ですが、そこの部分については課題を指摘され、見直すことが求められておりますので、改めてその議論の中で解決していくことが建設的ではないかと事務局としては受けとめております。

○田辺会長

 松原謙二委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

 ということは、今までの考え方だけではなくて、今度改定する考え方によってそれを対応するということですので、簡単にいえば、もう一回原価計算方式を適用することもルールをきちんとすればあり得るということですね。どうなのですか。

○田辺会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 どういう形で算定していくのかは、まさに今からの御議論だろうと思います。

○松原謙二委員

 何でこだわっているかといいますと、オプジーボのように500人が15,500人になったので問題となったのであり、また新しい薬のときに同じことにならないように。そこのところがきちんとできていないと同じ問題が起きますので、類似薬効方式と原価方式にはいろいろな問題点があるので、前から私どもが申し上げているように抜本的にきちんと考え直すことをぜひお願いします。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 最後に要望させていただきます。前回の中医協の場でも申し上げましたが、オプジーボの薬価については5割に引き下げられたものの非常に高額な薬剤であることは変わりありませんので、最適使用推進ガイドラインでは、使用される医療機関においては、残薬を出さない仕組みを構築していくことが望ましいなどの文言を付け加えていただけないでしょうか。何卒、御検討のほどよろしくお願いいたします。

○田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 この前、幸野委員は同じことをおっしゃって、もうちょっといい言い方をしてと私は申し上げたと思いますが、それを言うなら残薬が出ないように、最初にメーカーに小さい単位のものをつくってくださいと、厚労省から要請すべきだとおっしゃったほうがいいのではないでしょうか。いかがでしょうか。

○幸野委員

 それが可能であれば一番いいことだと思います。しかし、小分けのボトルは非常にコストがかかると伺っておりますので、それが可能でないのであれば、投薬が必要な患者が医療機関に集中するかと思いますので、例えば、患者を同日に集めてオプジーボを使用していただくなどの工夫をしていただき、医療費の適正化の一環として、なるべく残薬を出さない仕組みを、医療機関にも考えていただきたいという内容をガイドラインに入れていただきたいということでございます。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 施設要件は結構使うべき患者さんが集まるようになっていますが、患者さんは物ではないのですから一カ所に集めてなんていうことではなくて、どんな施設要件をつくって集中していただいても患者さんが使うときに時間時間が違うのです。そのときに何月何日の何曜日の何時から何時まで皆さん来てくださいなんていうことには医療はなりません。そういう発想は改めていただきたいと思います。ぜひ小単位のバイアルをつくる、薬をつくることを中医協で強力に要請しましょう。

○田辺会長

 松原謙二委員。

○松原謙二委員

 薬価の安い薬を小分けすると確かに大変ですが、こんなに高い薬ですから、今、中川委員が申し上げたように、細かく対応できる使い方ができる仕組みにしていただくのを本来は最初のところでやるべきだったと私は思います。

 薬剤ですので、例えば何時間か後に投与される人が来たときに、果たしてその間の保存がどうなったのか、あるいは来るはずだったのに来なくなったときにどうなるのかもあります。お立場として、そういうことにこだわりたいのはわかりますが、現場に混乱が起きるので、それよりも抜本的に小さい包装をつくっていただくことを要請するほうが正しいのではないかと思います。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。よろしゅうございますでしょうか。

 ほかに御質問等もないようでございますので、本件に係る質疑はこのあたりとしたいと存じます。

 本日の議題は以上でございます。

 なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の「総会」は、これにて閉会といたします。どうも御参集ありがとうございました。


(了)
<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

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