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2016年12月13日 第10回「同一労働同一賃金の実現に向けた検討会」

職業安定局

○日時

平成28年12月13日(火)9:00〜11:00


○場所

経済産業省別館 11階 1111各省庁共用会議室


○出席者

川口 大司 (東京大学大学院経済研究科教授)
神吉 知郁子 (立教大学法学部国際ビジネス法学科准教授)
中村 天江 (リクルートワークス研究所労働政策センター長)
松浦 民恵 (ニッセイ基礎研究所生活研究部主任研究員)
水町 勇一郎 (東京大学社会科学研究所教授)
皆川 宏之 (千葉大学法政経学部教授)
柳川 範之 (東京大学大学院経済学研究科教授)

○議題

・中間報告について

○議事

○柳川座長 ただいまから、第 10 回「同一労働同一賃金の実現に向けた検討会」を開催いたします。

 委員の皆様におかれましては、大変お忙しいところ御参集いただきまして、まことにありがとうございます。

 議題に入る前に、事務局から資料の確認をお願いいたします。

○河村企画官 お手元の資料確認です。

 まずは、資料1のとして3種類ございます。見え消しになっております中間報告案の座長試案と、溶け込んでおりますものと、骨だけの状態にした簡素版の3種類、資料1がございます。

 資料2が、参考資料の分厚い束です。

 資料3が、厚生労働省の労働者派遣関係の提出資料となっております。

 以上、お手元におそろいでしょうか。

○柳川座長  本日は、労働者派遣の場合の同一労働同一賃金のあり方について御議論いただきたいということです。事務局から資料の説明をお願いいたします。

○河村企画官 お手元に、資料3をお出しいただけますでしょうか。

 労働者派遣の場合の同一労働同一賃金関係の主な資料を、事務局のほうでまとめさせていただいたものになります。

 1枚目なのですけれども、まず御承知のとおり、昨年の夏に労働者派遣法の改正が行われておりまして、昨年9月 30 日に施行されております。法律の概要は、こちらの1〜4番のとおりなのですけれども、主に関連する内容としては「2.派遣労働者の雇用安定とキャリアアップ」、とりわけ2のところで、派遣労働者に対して計画的な教育訓練、キャリアコンサルティングを派遣元に義務づけるという改正が行われております。

 4番にありますとおり、派遣労働者の均衡待遇措置の強化が行われておりまして、詳細は2ページのところです。まず、キャリアアップ関係について、右側の「改正後」のところの1つ目の を特にごらんになっていただきたいのです。今回の計画的な教育訓練の義務づけに際して、無期雇用の派遣労働者には長期的なキャリア形成を視野に入れて実施する。

 その心としては、派遣先がある程度、1年、2年おきとかに変わっていったりするわけですけれども、その場合であっても、派遣先の変更も通してキャリア形成を視野に入れて教育訓練をやっていくということが課せられているところでございます。

 下の「2.派遣先が講ずべき措置」のところの右欄ですけれども、派遣先は、派遣元の求めに応じて、情報を提供する努力義務が課されたところでございます。

 3ページ目ですけれども、もともと派遣労働者に関しての派遣先との賃金の「配慮義務」は、 24 年改正のときから入っていたわけですけれども、それに加えてこの右欄の「改正後」のところでございますが、本人の求めに応じて均衡の確保のために考慮した内容を説明する義務が新たに昨年の改正で入っているところでございます。

 派遣先に対しても、派遣先労働者に関する賃金の情報提供が、もともと努力義務だったわけですが、それが昨年「配慮義務」に格上げをされるという改正がなされております。

 これらの結果として、4ページですけれども、労働者派遣法の現状としては、まず真ん中のあたりに「配慮義務」という四角の帯がありますけれども、そこの左側の上の賃金のところです。これが一番中心的な配慮義務の規定になっております。同種の業務に従事する派遣先の労働者の賃金水準との均衡の考慮がまず1つ目にあった上で、さらに同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準が2点目です。さらに、3点目として、派遣労働者の職務内容、成果、意欲、能力、経験等を勘案する。この3点を勘案して賃金決定をするという配慮義務が現状、課されております。

 同様に、教育訓練と福利厚生につきましても、その1つ下のところですけれども、派遣先との均衡を考慮しつつ実施をするという配慮義務が課されておりまして、これらは派遣元に課されている配慮義務ですけれども、それと対応する形で右欄の派遣先のところです。まず、賃金に関しては、派遣元の求めに応じて、派遣先労働者の賃金水準に関する情報を提供するという配慮義務が課されております。

 それから、教育訓練と福利厚生につきましても、同様の教育訓練の実施であるとか、福利厚生施設の利用の機会を与えるという配慮義務が課されているところでございます。

 これらの法の施行状況につきまして、5ページをおめくりいただけますでしょうか。施行状況を調査した結果がございます。調査期間はことしの2月〜4月になっております。ちょっと駆け足で恐縮なのですが、6ページなのですけれども、一番上の「5.均衡待遇」の(1)のところですけれども、 24 年の改正法の施行後にどのような配慮をしているかというところで、一番左側に総数の列がありますけれども、その右隣に、まず賃金に関して、派遣先の労働者との均衡を配慮したかどうかということが3割です。

 それに対して、右から3つ目のところ、福利厚生ですともう少し配慮がなされていて、 61.1 %です。福利厚生に関しては総体的に派遣先との均衡が割と確保されているのだけれども、賃金のほうがなかなか進んでいない現状が見受けられます。

 少し飛ばさせていただき7ページの真ん中の少し下ですが(6)です。均衡を進めるに当たって、問題となっている事項として、一番左のところですけれども、派遣先の労働者の待遇に関する情報が手に入らないということが2割ぐらい上がっております。右から3つ目のところですけれども、待遇改善のための原資が不十分ということが3割近く上がっているということが主なネックになっております。

 下の(7)ですけれども、均衡待遇を進めるに当たって、派遣先の社員との均衡と、同じ派遣元内部である派遣労働者間の均衡のどちらを重視しているかという質問に対して、派遣労働者間の均衡であると回答している事業者が非常に多くなっております。

 8ページです。一方で、平成 27 年、昨年の改正法の施行後の状況として、(2)ですけれども、派遣先の労働者の賃金情報の提供を、派遣会社が派遣先に求めたことがあるかどうか。それから、派遣先が求めに応じたかということに対しては、一番右列ですけれども、求めたことがないということが 63.6 %で、左から2番目、求めたことがあって賃金情報も提供を受けたということが 27.6 %となっております。

 9ページです。これが、昨年の労働者派遣法の改正と同時に成立しております職務待遇確保法です。こちらの真ん中の赤字の入っているあたり、6条のところですけれども、まずは1ポツ目で通常の労働者と通常の労働者以外、言ってみれば正社員と正社員以外の待遇の制度の共通化の推進ということが、政府に対しても宿題事項として1点課された上で、2点目の宿題はこの2ポツ目ですけれども、派遣労働者について派遣元と派遣先に対して、派遣先に雇用される労働者との間における均衡のとれた待遇の実現を図る。法施行後3年以内に法制上の措置を含む必要な措置を講ずるとされております。

 また、 10 ページと 11 ページに「ニッポン一億総活躍プラン」を挙げさせていただいておりますけれども、 10 ページの下のほうの法整備事項を書かせていただいている欄において、不合理な待遇差に関する司法判断の根拠規定の整備が宿題事項として挙がっております。この不合理な待遇差に関する司法判断の根拠規定としては、有期とパートに関しては労働契約法の 20 条とパート法の8条においてそれぞれ課されておりますので、主に念頭に置かれているのが今、配慮義務になっている労働者派遣法についてどうするかという課題であると認識をいたしております。

12 ページ以降は、御参考として EU の法制ですけれども、ちょっと詳細な御説明は割愛させていただきますが、 13 ページの一番下に派遣の EU 指令の概略がございます。まず、成立年として、この上のパートは 1997 年、有期は 1999 年であるのに対して、派遣はそれから少しおくれて成立いたしておりまして、成立に至る過程においては EU の加盟国の間で相当な議論といろいろな調整があったと聞いております。

 まず制度の概要ですが、概要のところで派遣労働者の労働条件に関して、同一職務に利用者企業によって直接採用されていれば適用されたであろうものを下回らないという原則形が置かれた上で、 ですけれども、別途労働協約によって異なる条件を定めるということが許容されております。

 これを、例えばドイツ法の 14 ページにおきましては、一番右側にドイツの労働者派遣法がございますけれども、上の概要のところの下の ですけれども、 EU 指令とも整合する形で、派遣元が労働組合と労働協約を締結すれば除外が認められるという形になっております。

 フランス法においては、こういった明示的な適用除外は見当たりませんけれども、 18 ページ、イギリスの法制ですけれども、イギリスの法制は、もう以前も先生方に御議論いただきましたとおり、派遣の初日からの均等待遇。最初からかかるものは(1)のところ、基本的に集団的福利厚生になっておりまして、賃金関係に関しては(2)のところで、勤続 12 週経過後から適用されるという2段階になった上で、さらに 18 ページの一番下の ですけれども、派遣元と期間の定めのないこういう契約を締結していて、一定の条件を満たしている労働者に関しては、均等の権利が効力を生じないという整理がされております。

 大変駆け足で恐縮ですけれども、御説明は以上になります。

○柳川座長 ありがとうございます。

 それでは、ただいまの御説明につきまして委員の皆様方から御質問、御意見等をお出しいただければと思います。

○中村委員 ありがとうございました。

 恐らく本日時点で何をここで議論するかということが一番大きいポイントかなと、率直に言うと感じております。

 後ろはもう報告書が出る段階なので、ある程度報告書を想定して本日議論させていただくのか、そもそも派遣労働全般が現状こうなっている、もしくは欧州からこういう観点を読み取る必要があるという、前者、後者とあると思うのです。

○柳川座長 全体のあるべき論の話があって、では、報告書をどうしますかということかと思います。

○中村委員 そうあれば、私自身が、今、厚生労働省さんから御報告いただいたもの、もしくは今までに御提供いただいた先生方からの御示唆を総合するに、派遣労働については、幾つか観点があると認識しております。

 大恐縮なのですけれども、個別資料の私のパーツを見ていただきますと、ノンブルでいうと8ページの一番下のブロックが、ここまでの欧州からの示唆だと認識しております。

 まず、欧州からの示唆として大きいものは、賃金格付けが明示化されていることが、待遇を確保するという意味において重要であるという大前提の議論、加えて、やはり派遣労働については EU 指令等も含めて、非常に制度設計に時間がかかるということをどのように捉えるかという観点。

 第3が適用除外という枠組みについて、一番どう考えるかということが一つのポイントになっていると思います。イギリスの無期派遣に対する適用除外も典型的にそうだと認識しています。

 あわせて、待遇というものが、今回必ずしもここでコンセンサスが明示的に得られていないと思うのですけれども、職務に密接に関連している基本給みたいなもの、続いて、金銭的な給付である手当みたいなもの。それ以外に、福利厚生、教育訓練とある中で、どこまでの派遣先、派遣元との均衡を議論するのかという待遇の整理の関係がもう一つ。

 それから第5に、欧州でも見られる比較対象者を置くというところなのですけれども、比較対象者を置いて、比較対象者との待遇差を是正するというスキームそのものは、私自身が調べている範囲でいうと必ずしもうまく行っていると思っておりませんので、誰かと比較をして、その上で差を是正させに行くのか、最初にあったように明示的な賃金テーブルもしくはキャリアラダーというものに対して、キャリアをアップしていくのかは、大きな分岐点なのだと捉えています。

 まず、欧州については以上です。

 あわせて、もう一点、派遣労働の国内の法整備に関して一番重要だと思うポイントは、現行の派遣法制が制定以来、抜本改正を経ての現時点になっておりますので、 2015 年の法改正の趣旨、迅速、的確な需給調整機能であり、かつ労働者の保護、雇用安定、キャリア形成支援に資するものであり、かつわかりやすい制度だという位置づけそのものは基本的に基礎とした上で、わかりにくい制度を乗せることも基本的にはおかしいと思いますし、それによって当然ながら労働者の保護が損なわれるようなこともおかしいと思いますので、一定の整合性の上に、今回の待遇改善をどのような形で乗せるのが適切かという議論をしていけばいいのかという話だと思います。

 私からは以上です。

○柳川座長 ありがとうございます。

 そのほかの方、御意見、御質問ありますか。

○松浦委員 どうもありがとうございました。

 中村委員がおっしゃった、待遇によって丁寧に整理していくべきだという御指摘に、私も賛成です。例えば安全管理ですとか、そういったものについて、派遣先の労働者と派遣労働者を違えるという理由がないと思いますが、それと基本給とは分けて議論していかないと、非常に乱暴な議論になってしまうのではないかと思います。

 もう一つ、これはむしろ先ほどの厚生労働省さんの御説明に絡んでなのですけれども、ほとんど同じ時期、平成 27 年9月中旬に施行された職務待遇確保法と、平成 27 年9月末に施行された改正労働者派遣法で、均衡の考え方が分かれているということなのでしょうか。平成 24 10 月の改正労働者派遣法の附帯決議から、同じ月に派遣のあり方研究会が立ち上がって、ほぼ3年間にわたって議論・審議がなされて施行された平成 27 年改正労働者派遣法においては、配慮義務として一般労働者の賃金水準が考慮要素に入っていますよね。

 一方で、職務待遇確保法は、職務に応じた待遇ということであれば、どちらかというと派遣は素直に考えれば一般労働市場の職務に応じた賃金という発想になるのではないかと思うのですけれども、内部労働市場の派遣先の労働者との均衡しかうたわれていないのには、何か理由があるのですか。

○柳川座長 お答えできる範囲でどうぞ。

○河村企画官 こちらは基本的に議員立法でして、当時の維新の党の先生方を中心に起草がなされておりますが、一般労働者の水準を積極的な意味で落としたとは承知をしていないです。

○岸本派遣・有期労働対策部企画課長 補足いたしますと、今申し上げたものは議員立法でございますので、政府提案ではないので、考慮要素を同時期に成立した労働者派遣法と変えていることについては、私どもとしてはそれが国会の意思と受け止めざるを得ない。それ以上でもそれ以下でもなくて、この条文が政府に義務を課しているという以外、立法と行政の関係からいうと申せないという法律でございます。

○松浦委員 立法の意思という意味では、労働者派遣法も同じですね。どちらが優先されるというわけではないですよね。

○岸本派遣・有期労働対策部企画課長 法律の関係が、労働者派遣法は直ちに現在施行されている現在のルールで、この待遇確保法、議員立法のほうは3年以内にこういった内容の法制上の措置を講じろということを政府に義務づけるプログラム法でございますので、この両者の法律の関係の解釈をするといたしますならば、現時点で労働者派遣法のルールを適用することは認めるけれども、3年以内にこの待遇確保法の趣旨に合う法的措置を講じろということが国会の意思であると受けとめるのではないかと思っております。

○松浦委員 確認ですが、職務待遇確保法のなかには「業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度その他の事情」とあるのですけれども、このなかに、均衡の考慮要素の一つとしてご教示頂いた「人材活用の仕組み」は含まれているのでしょうか。

○岸本派遣・有期労働対策部企画課長 私どもは、立法者意思という言い方をしますが、立法に当たって国会で審議をされて確認された内容をあわせて、条文の解釈の際に参照いたします。この点については、提案者である提案者政党の議員の先生が、その他の事情を答弁されているのですけれども、そこでは、職務内容、配置変更範囲といいますか、人材活用の仕組みといいますか、それはその他の事情の中に含まれますと答弁をされていますので、立法提案者がそういった答弁をされていますから、ここのその他の事情はそのように読むのだということは前提として理解しております。

○松浦委員 それでは、例えば派遣先の同じ企業の中で、人材活用の仕組みによって、正社員と非正社員の間の基本給の相違というものについては許容されているわけですよね。

 そうすると、派遣労働者についても、人材活用の仕組みは内部労働市場の正社員とは違うので、基本給の相違は許容されると考えていいのでしょうか。

○岸本派遣・有期労働対策部企画課長 今、申し上げた立法者の答弁を踏まえますならば、その他の事情の中に含まれて、そのことも含めてそういった要素による違いが生ずることも含めた全体としての均等ないし均衡を図るようにという趣旨だと理解するのかなと思います。

○松浦委員 ありがとうございます。

○柳川座長 なかなか難しいです。

 そのほか。

 余り時間がとれないということもあるので、今のような法律の経緯を踏まえて、今回の我々の検討会、ガイドラインに向けてのところで派遣に関して何をどう言うかというところなのですけれども、何か御意見なり、御提案なり、御質問なりあれば出していただきたい。

○中村委員 そういう状態なので、派遣に関しては、引き続き検討会で議論していくことが宿題として課されていると認識しています。多分一番のポイントは、今あったように派遣法の思想と、職務待遇確保法の整合性をどう捉え、それらとねじれがないように、ガイドラインについて検討会報告書で見解を出すということだと思います。

○柳川座長 ありがとうございます。

 そのほか、御意見は。

 どうぞ。

○川口委員 直接関連する論点ではなくて恐縮なのですけれども、実態把握のところで、中村さんの資料の 10 ページとかには、賃金構造基本統計調査を使って、一般労働者の時給を計算して出して、派遣労働者実態調査を使われて、派遣労働者の平均時給を使って計算していらっしゃって、これが多分できるベストのことで、ただ、今回賃金構造基本統計調査を分析してわかったことは、派遣労働者が派遣先の労働者と比べて、どういう賃金水準になっているのかということは、残念ながら統計の性質上わからなかったのです。

 もう実態が把握できないような統計の設計になってしまっているので、そこの部分を、今後何とか把握できるような、実態把握がまずできるような対応も政府には考えていただきたいと思いました。

 以上です。

○柳川座長 どうぞ。

○松浦委員 先ほど申し上げたことですけれども、労働者派遣法の中で、配慮義務として一般労働者と派遣先の労働者という両方の均衡の観点が入っているのは、周到な議論を経て盛り込まれた内容だと推察されますので、やはり十分尊重していただきたいと思いますし、もしその考え方を変更するということであれば、既に確立された立法プロセスのなかで、十分に議論をしていただきたいと思います。

○中村委員 先ほど川口先生からあったように、仮に派遣先均衡の話を進めていくのであれば、本来であれば実態がどうなっているのかの正確な把握、そこに不合理な差が出ていることがあった上で不合理な差を是正するという取り組みについては、全く異論がないのですけれども、現時点、表だってとれるデータからは、そこが問題になっているかはわからないにもかかわらず、かつ個別意見のほうで書かせていただきましたけれども、そこだけを拙速に取り組むことは、本来の派遣機能が持っているほかの側面を大きく損なうリスクがあるので、この段階で、派遣先の均衡というものに対しての不十分な議論が社会に出ていって、それがあたかも次の法改正の最も大きなイシューであるとみなされることに対しては、非常に危惧を覚えます。

○柳川座長 多分いろいろ大きな問題が本当はあって、派遣労働というものはどういう仕組みで回すべきかとか、世の中でどういう役割を担っているべきかという話があって、それを具体的に、今度そこで均衡あるいは均等の待遇ということになったときに、どういう法律の枠組みの中でそういう話を実現させていくのかという大きな話があって、それは、今出てきたように随分長い歴史の中でいろいろな議論がされてきたのだろうと思うのです。

 ただ、そのあたりに関して、これからのあり方を考えるということは当然あり得るのですけれども、今回この検討会ではそこまではとてもできないので、そうすると、今の歴史的な経緯と実情を踏まえた中で、この検討会としてどのあたりに、特に非正規の待遇改善という命題の中、あるいは同一労働同一賃金の命題の中で、何を言っていって、何を言わないかというようなところを、ちょっと丁寧に本当は議論したいところなのです。

 できれば具体的な文言とポイントと、何を書いて何を書かないかというあたりをちょっと議論していただかないといけないのです。

○水町委員 私、校務が入っていて途中で退席させていただきます。

 大きく2つあって、1つは職務待遇確保法の枠組みを前提とした上で政策のあり方を考えるか、職務待遇確保法の枠組み自体の問題を指摘して、むしろその法改正、待遇確保法自体のあり方がおかしいのだということを言うかというところで、きょうお示しいただいた資料3の中にあるところですけれども、真ん中の6条には、特に赤を引いてあるところを見ると、通常の労働者、通常の労働者以外の労働者の待遇に関する制度の共通化の推進をする。これは正規と非正規の間の待遇改善について、パート、有期、派遣について基本的に制度の共通化の推進のための施策を講じるということと、派遣労働者については、派遣先に雇用される労働者との間において、均等な待遇及び均衡のとれた待遇の実現を図るものとし、施行後3年以内に法制上の措置を含む必要な措置を講ずるということが書いてあります。

 そういう意味で、ここの方向性としては、パート、有期の法制も視野に入れながら、派遣労働者について共通の土台に乗せられるか。そこの中では、派遣先の直接雇用労働者との比較で、均等、均衡を図る措置を講じるということ、3年以内にその法律改正等の措置を講じてくださいということが、国会から政府に義務づけられているので、その枠の中で議論をするのか、それとも、この法律自体がおかしいので、この法律に基づいた方向性以外の方法を示すのかという問題になると思います。ここは別に政府に拘束されない有識者検討会なので、この法律とは異なる方向の意見とか指摘があったということを書くことは、一つの見識としておかしくはないと思います。

 もし、この法律の方向性に沿って、派遣先の直接雇用労働者との均等、均衡を図るための措置を講じるということになると、その方法のあり方をどうするかというところが出てきます。これは、御紹介があったように、基本的には有期とかパートのあり方を視野に入れつつ、各国において派遣について少し工夫をしようという異なる方法をとる国もあるので、その国がどういうことをしているかということを少し精緻に見ながら、日本の特殊な労働市場の構造とかこれまでの経緯を踏まえて、こういうルールだったらいいのではないかということを、もう少し具体的に議論しないと、異なるアプローチをとる、とらないということをそもそもここでどちらかに決め打ちをすることはなかなか難しいのではないかと思います。それを含めて、この座長試案のところは、ちょっと具体的な、かなり現実的な話をしてもよろしいですか。

○柳川座長 そうですね。大体 50 分まででしたね。

 済みません。座長としては文言が大事なので、そこの具体的な話をお願いいたします。

○水町委員 5ページの派遣労働者に対する対応の1行目からです。「他の非正規労働者の待遇改善とは異なるアプローチをとることも含めて」と書いてありますが、そもそもどういうアプローチ、方法をとるのか自体も具体的に議論をしないと、とるかどうかということ自体もほかの非正規労働者の共通化の推進というところで問題になりますので、仮に修文をするとすれば「異なる方法をとることが適切か、その方法としてどのようなものがあるかを含めて、丁寧な制度設計が不可欠である」。とにかくとります、とるということを前提に議論するよりも、もう少しどういう方法があるのかをきちんと見ていくという意味で、異なる方法をとることが適切か、その方法としてどのようなものがあるかを含めて、丁寧な制度設計が不可欠であるということが最初の2行です。

 ここで、この議論については今後さらに法改正も視野に入れながら検討していくことになるかと思いますが、あとの2段落をせっかく作文いただいているので、尊重しながらもし続けていくとすれば、私としては、やはり強い抵抗があるのは、その次の段落の5行目です。「これにより、派遣労働者の待遇は、他の非正規労働者同様、向上していく」という一文は本当にそうなのかと思うので、ここは削除です。

 そして、次の段落の3行目の「直接雇用とは異なる派遣特殊的なルールが導入されており」というところを「派遣特殊的な方法がとられている国もあり」。そういうところを、ドイツ方式なりフランス方式なりイギリス方式なりいろいろあると思いますが、日本にとっては、それを輸入するのではなくて、日本ではこういう工夫をしないといけないということをもう少し議論しないと、どのアプローチをとるか、どの方法をとるかということを今、決めることはなかなか難しいと思うので、それを含めて、法改正の議論につなげていく形であれば、私は納得できるかなというところです。

○柳川座長 いかがでしょうか。

 今のあたり、修文のポイントは3点ですか。さほど無理のない案だとは思います。

 最初のところ、ゆっくりもう一回、案を言っていただいてもよろしいですか。

○水町委員 私のほうから読み上げてもよろしいですか。

 「異なる方法をとることが適切か、その方法としてどのようなものがあるかを含めて」というようにつながります。

○柳川座長 「その方法としてどのようなものがあるかも」ですか。

○水町委員 「あるかを含めて」です。「も」でもいいか。そこはどちらでもいいです。

○柳川座長 わかりました。

○水町委員 では「あるかも」にしましょう。「も」のほうが広いという意味であれば「も含めて」でいいです。

○柳川座長 私は余りこだわらないですけれども、こういうものを結構こだわる人はいます。

○水町委員 一文字一文字が大切だと思います。

 そして「これにより」から「向上していく」までを削除。

○柳川座長 そこが一文削除。

○水町委員 下から2行目「派遣特殊的な」というところまでを生かして「方法がとられている国もあり、」とする。

○柳川座長 済みませんが、もう一回。場所は。

○水町委員 「直接雇用とは異なる派遣特殊的な」の後の「ルールが導入されており」を取るという形で「派遣特殊的な方法がとられている国もあり、」という形であれば、もともとの分を生かしつつ。

○神吉委員 その場合の方法とルールの含意の違いは何ですか。

○水町委員 アプローチとかルールと言うとより抽象的になるので、派遣先の直接雇用労働者と均等・均衡を図る観点から、どういう方法があるか。

 そもそもアプローチとかで、そのアプローチ自体を変えますよということであれば、さらに職務待遇確保法に対して異議をとなえるという前段が必要になってきますが、その議論をするのであれば、それはそれで書いていただく。

 要は、派遣先の直接雇用労働者との均等・均衡を図るということ自体を変えようという意味を、アプローチという形で読み込まれないように、より具体的な方法ということで、私は「方法」という言葉を使うほうが適切ではないかと思います。

○神吉委員 ただ、イギリスの場合は、派遣先の労働者との均衡は必ずしも求めないので、そういった意味では、むしろその前の段階のほうが適切というか実態には合うかなと思うのです。

○水町委員 そのイギリスの方法をとりたいのであれば、職務待遇確保法との兼ね合いの問題になってくるので、そういう議論を踏まえた上で、ではイギリス方式をとりましょう。だけど職務待遇確保法との抵触の部分をどう調整するかという議論をしていく必要があるかと思います。

○柳川座長 どうぞ。

○松浦委員 職務待遇確保法では、一般労働者との均衡を否定しているとお考えなのでしょうか。それとも書いていないだけで、否定しているわけではないのでしょうか。 

○水町委員 そういう意味では、一般の労働者という文言は使われていないです。

○松浦委員 使われていないというのは?

○水町委員 通常の労働者が対象になっている。

○松浦委員 意図的に、派遣先の労働者との均衡に絞って書いているとお考えですか。

○水町委員 私はそう思います。

○柳川座長 恐らく、その辺はかなり今後出てきたときには、いろいろな解釈だったり議論が出てくる可能性があって、悩ましいのはそのあたりがよくわからなかったり、問題があるのかもしれないけれども、そこは、ここでは余り具体的にここの法律はおかしいとかこれはどうなんだみたいなことは書けない中、何か提案をしなければいけないというところに難しさがあるのです。

○松浦委員 職務待遇確保法を否定したいわけでは全くないのですけれども、一方で、労働者派遣法の趣旨も尊重されるべきでしょうから、両方を勘案して検討するしかないのかなと思います。

○柳川座長 どうぞ。

○神吉委員 ちなみに、今のような修正が入ったとして、検討会報告書の考え方を前提にガイドラインの派遣の部分が出たと理解されるのでしょうか。

○柳川座長 つくられるガイドラインがここの文言に。

○神吉委員 このように考えて、丁寧に制度設計が求められるよというような、検討会報告書を前提としてガイドラインが出されるというような説明がなされているようなので、こういう表現をしてもなお、ガイドラインはこれをもとにして出されたと位置づけられるのかなということを気にしています。

○水町委員 懸念しているのは、どちらですか。そのようにしてほしいのか、そのようにしてもらったら困るのか。個人的に懸念されているのはどちらですか。

○神吉委員 それはもちろん、これをもとに出されたということは困るなと思っています。

 議論を尽くせていないということが本当の趣旨なわけで、例えば派遣先の賃金や福利厚生やキャリアアップなどについての機会を均等・均衡にしなければいけないというようなガイドラインがもし出たとしたら、それは議論していないところから出たということになってしまうので、事実と違うのではないかと思っています。

○柳川座長 ここでの文章でも、読んでもらうと多分そういうことはわかるのでしょうけれども、今のような御趣旨をもし強く入れるのだとすると、ここはもう少し十分な検討ができなかったので、きちっとした検討はこれから必要だみたいな文言を入れるかどうかです。

○神吉委員 そこに入れてしまうと、一応議論はしたのだなと。その上で、ガイドラインが出たのだと思われてしまうことを私は懸念しています。

○水町委員 私は、3行目以降はあえてこれまで作業していただいたので、生かすほうで修文しましたが、3行目以降を取るということであれば、私はそれはそれで見識かと思います。

○神吉委員 内容自体はいいのですけれども、半端な根拠になってしまわないようにというように明らかにしたい。

○柳川座長 そうすると、今、この議論を踏まえて要追加、修正と書いてある部分を全文削除ということですか。

○水町委員 そうですね。見出しも含めてということですね。

○松浦委員 でも、せっかくここまで書いていただいているので、本検討会でも今後検討する予定であるというところをもう少し厚くして、本検討会でも十分に検討できていないので、今後、検討する予定であるということを明記すればよいのではないかと思います。

○皆川委員 私も今の松浦委員の意見に賛成です。ここに、本検討会でもこれまで十分に議論を尽くせていないので、今後も検討する、引き続き難しい問題である。それは入れなくていいですけれども、検討する予定であるという修文でよろしいかと思う。いかがですか。

○松浦委員 それで本検討会での派遣に関する議論の位置づけは、かなり明確になるのではないでしょうか。

○柳川座長 今の下から4行目の最後のほう、本研究会でも今後検討する予定の間に、本研究会でも議論が十分に尽くされているとは言えないのでということですか。

 そこは、御異論はないですか。

○水町委員 これは、全部生かしつつ、そこに今の一句を入れるということですか。

 文言を「本研究会、」ですか。

○松浦委員 本検討会です。

○柳川座長 これは研究会になっていますね。直します。

 「本検討会でも、議論が十分に尽くされているとは言えないため」。

○水町委員 「言えず、」ですか。

○柳川座長 そうです。ありがとうございます。

○松浦委員 はっきり言って尽くされていないというよりは、ほとんどできていないです。

○柳川座長 ほとんどしていないためということは。

○松浦委員 報告書の記述の仕方としてはふさわしくない口語表現ですね。済みません。

 「議論が尽くされていない」で結構です。

○水町委員 それでよろしいかと思います。

○柳川座長 ちゃんと読みます。

 「派遣先労働者との均衡・均等待遇に関しては、その在り方については、本検討会でも、議論が十分に尽くされているとはいえず、今後検討する予定である」というような修文です。

 よろしいですか。

○水町委員 それであれば、異論はありません。

○柳川座長 中村委員もそれでよろしいですか。

 ぎりぎり間に合いますか。大丈夫ですか。

○水町委員 大丈夫です。

○柳川座長 ありがとうございます。

 水町先生、特にあとは異論がないということでよろしいですか。

○水町委員 もともとの原案どおりであれば異論はないですけれども、修文したときにちょっとだけ見せてください。

○柳川座長 もちろん、それはそうです。ありがとうございます。

 派遣のパートは、もっと本当はいろいろ何回か議論したいところですけれども、よろしいですか。

 一言、よろしいですか。

○中村委員 ありがとうございます。結構です。

○柳川座長 それでは続いて、中間報告に向けた議論ということです。

 私のほうで資料を用意いたしましたので、御説明ということです。 それでは、資料1のほうで「中間報告書座長試案」というものをつくらせていただきましたので、これをもとに御議論をいただきたいということでございます。

 最初のほうに序文がもうちょっとなくていいのかという気がするのです。もしあるとすると、もともとこの検討会がつくられた趣旨みたいなものがあると思うのですけれども、それをつけるかなというところでございます。

 最初は「『同一労働同一賃金』原則と欧州の検討」ということで、欧州諸国の検討を踏まえて同一労働同一賃金のあり方が議論されるということが、この検討会の課題でした。

 最初に書いてある同一労働同一賃金というのは、基本的にその考え方の定義の仕方が、かなり人によってまちまちで、現実的になかなか、何が同一労働で、何が同一賃金かということを考えることはかなり難しいのだと思っています。ですので、その点を実際にこの原則が広く普及されていると言われているだけなのだと思うのですけれども、欧州諸国の実態を一応参考にすることで、非正規待遇改善の方向性を示すことが報告書の目的ですということで、目的を整理しています。

 「欧州諸国の検討から分かったこと」「検討課題概要」ということで、そこに少し細かく書いてありますけれども、実はフランス、ドイツ、イギリスと比較している中でも、制度が大分違うのだということがわかった。仕組みが、全体として同一労働同一賃金を支払うメカニズムがつくられているということで、こういう各国の諸制度を前提に考えるべきで、その制度や取り組み抜きには考えることが難しいということが、ある意味で一番わかったということだと思います。

 ですので、その後には基本的ポイントとして、そもそも欧州のように産業別労働組合がなく、雇用の流動性もそれほど高くない日本ですけれども、長期的に考えると、こういう産業別労働協約であったり、雇用の流動性によって、欧州のように同一労働同一賃金を結果として実現するという方向性も、一つの考え方としてはあるのだろう。それを実現させていくためには、段階的に進めていく必要もあるし、いろいろな慎重な検討も含めて考えなければいけないのですが、そのステップとしてここに(1)(2)(3)と書いていたような柱を重視して考えるべきだということで整理をして、ヨーロッパの同一労働同一賃金の考え方と日本の現状と、それから、そもそもの目的の非正規の待遇改善ということをどのようにすり合わすかということが少し難しかったのですけれども、こういう形で整理をして、非正規の待遇改善のためのガイドラインということで整理をしています。

 その後に、なぜ同一企業内での同一労働同一賃金をここで考えるのかということと、ガイドラインの位置づけが書かれている。ガイドラインの位置づけに関しては、後で議論をします。

 重要なことは、ガイドラインの考え方も重要なのだけれども、それに実効性を持たせるためには、民間側、労使による積極的な取り組みが重要ですというところが書かれていて、それがないと、その後に書いてあるような職務分離を起こしてしまって、結果として非正規の社員に対して、今までよりも低い処遇が与えられたり、職を失ったりして、結果として待遇が悪くなることを避けなければいけないということがありました。

 あとは、現状を踏まえると企業規模であるとか、非正規の比率であるとか、歴史的な経緯が会社によって違うので、そこは少し丁寧に議論をしましょうということが書かれています。

 その後が具体的なところですけれども、やはりこの話は、手当の部分はしっかりやっていくということが重要なのではないかということで、基本給に関しては難しい。なかなかすぐに基本給の部分を比較することは難しいので、そこには段階を踏んだ取り組みが求められるだろうということと、今の派遣労働者に対する対応のところは必要だと、今、御議論のあったとおりです。

 あとは、キャリア形成、能力開発という面を通じた非正規の待遇改善というものがやはり重要だということ。

 それから、経済環境で働き方の実態も変わってきますし、実際つくられたガイドラインが本当につくられたときに考えたような効果を持っているかどうか、副作用を生み出していないかということも考える必要があるので、検証プロセスが重要ですねということが書いてあって、最後に、こういう取り組みを通じてこれは総理が確か発言されている話ですけれども、非正規をなくす、正規非正規という呼称の格差を改めて、ある意味でさまざまな雇用期間や労働時間を持っていれば全て社員だという考え方で整理をして、大きな働き方の改革になっていくポイントの一つという形にしたいという整理をしているところでございます。

 多分、この中で大きな修文上のポイント、考えなければいけないポイントは、ガイドラインの位置づけというところで要検討としているところなので、恐らくこのあたりを中心にあと1時間議論したほうがいいかと思っております。まずは、そのほかの部分で何か御質問、御意見等ありましたら、出していただければと思います。

 どうぞ。

○神吉委員 細かい部分で恐縮なのですけれども、2ページの基本的ポイントというところです。1行目の最後のところに「日本では、今現在は、産業別労働協約はなく」という部分なのですけれども、産業別労働協約そのもの、すなわち動労組合法上の労働協約ではなくても、一応、産別の組合が統一協約みたいなものをつくって、なるべく産別で統一協約をもとに企業別の労働協約をつくるみたいなことを頑張っているところがあるので、ないと言われてしまうとちょっとがっかりしてしまうと思うのです。ですので、ここの部分は産業別労働組合ではなく、企業別の労働条件設定が中心で、ぐらいに書いていただけると、産別労働協約も発展してほしいと思っているので、うれしいです。

○柳川座長 少し簡単に書くとすると、産業別労働。

○神吉委員 協約ではなく、企業別の労働条件設定が中心となっておりとか、そんな感じであれば事実とも整合的かと思います。

○柳川座長 産業別労働協約。

○神吉委員 ではなく、企業別の労働条件設定が中心でとなると、多分就業規則で決まっている場合と、意味としては企業別の労働協約どちらも入ると思います。

○柳川座長 産業別労働設定。

○神吉委員 それが中心でとしていただければと思います。

○柳川座長 これに関しては、皆さんよろしいですか。

 断定してしまうのは、確かに若干問題なので。

○神吉委員 あと、4ページのところなのですけれども「手当て」の「て」は取ったほうがいいですね。

○柳川座長 多分、そういうあたりは最後。

○神吉委員 ちょっと細かいところなのですけれども、一応。

○柳川座長 ここは、最後事務局も含めて、ちょっと細かいところの修文はチェックしていただく。誤字とか、ないですと自信を持って全く言えないです。

 よろしいでしょうか。

 どうぞ。

○中村委員 大変な取りまとめありがとうございました。

 何箇所か、時間軸もしくは段階的な取り組みということも含めて、ステップというか、プロセスについて言及されている点があるのですけれども、これは最上位にある概念はどれなのか混乱する部分があります。例えば4ページの職務分離の2つ上のところに、取り組みのために過不足ない時間軸を確保することが重要ということが入っていて、4ページの下側のところに、特に企業規模のところは丁寧な設計が必要だけれども、スピード感を持って整備する必要がある。なのですが、その次の手当になると、時間軸を考慮したガイドラインが出てきて、さらに5ページの基本給のところになると段階を経た形になっています。

これは、基本概念としては4ページの最初に入っている取り組みのためには過不足のない時間を確保することということが大前提としてあり、手当を優先的にやるのだけれども、現実的なことを考慮し、規模のところは配慮は必要だけれども、スピード感を持って。

 読んでいてやはりわからなくなりました。実務上は重要な点なので、ここがもう少しすっきりストーリーとして通ると、大変難易度が高いところだと思うのですけれども、いいなと思いました。

○柳川座長 そのあたりはおっしゃるとおりだと思うので、特にその辺にこだわるつもりはないので、具体的にこのように変えたらいいのではないかというアイデアがあったら出していただきたいのです。

 書いているほうの趣旨としては、基本は過不足のないタイミングでということはそのとおり。それが大きな概念なのだと思うのです。ただ、この中で決めていかなければいけないことが、いろいろポイントがあって、そもそもガイドラインがきちっと回るようにする取り組みをという話があったりとか、基本給の設定のところであったりとか、実はやっていかなければいけないことは幾つかポイントがあるので、それぞれについては多分時間軸であったり時間を通じたタイミングが違うので、一個一個のところでそれに合わせた言葉遣いを結果的にしているということだと思うのです。

○中村委員 ありがとうございます。

 そうだとすると、4ページの「このような取組のために過不足のない時間軸を確保することは」ということが最上位概念だということだと思いますので、「後述する職務分離などの副作用を避けるためにも」というところを除いて、時間軸を確保することが重要である。要は、まずここは職務分離に言葉が寄ってしまうことが最上位と、部分の議論が混ざる一つのポイントなので、まずそれを言った上で、続いて「手当てを優先的に」というところが、手当が優先されるのですけれども、ここの現実的なステップを踏まえた時間軸を考慮したガイドラインの制定運用そのものに、要は基本給とかはガイドラインの話が一切出てこないのに、多分手当のところでガイドラインにすごく寄った形で時間の整理が入っているのが、私自身はちょっと趣旨を取り切れなかったのです。

○神吉委員 多分、今の点は、これから議論しようとしているガイドラインの位置づけにもかかってくると思うのです。ガイドラインのほうで、法改正までの時間が出てくるわけですけれども、それがここの4ページの「このような取組のために過不足のない時間軸」と同じなのか。法改正が必要で、法改正までの時間が必要だという話をここから読み込まれるのかどうなのかは、ちょっと気になっています。

○中村委員 もう一点、だとすると、恐らく時間軸のところは最後ガイドラインと整合的に議論したほうがいいということなのかもしれないのですけれども、そこから外れる点としては、4ページの下に入っている規模、非正規比率のところは、意図としては、いろいろあるけれども基本的にはスピード感を持ってやれという理解で合っていますか。それとも、どちらかというと中小企業等配慮がより必要なのでというほうでしょうか。

 ぱっと読んだときの感覚は、何だかんだ言わずに頑張ってやりましょうというようには私自身は読み取った文章で、それが本当にいいのかなということは若干留保がついたので、念のための確認でございます。

○柳川座長 どうぞ。

○松浦委員 4ページの企業規模や非正規比率に対する配慮は、どちらかというとスピード感の話ではなくて、賃金表もない、労働条件も規定化されていないというようなケースも想定して、「より丁寧な制度設計」ではなく、より丁寧な適用、より十分な準備期間が必要だということだと思います。

○柳川座長 企業の話なので、制度設計はちょっとおかしいですね。

○松浦委員 そうですね。より丁寧な、より手厚い配慮。文言はまた私も考えますが、多分そういう論旨なのだと思います。

 ただ、そればかりを強調して、ゆっくりで良いと捉えられるのは困るので、最後の2文があるのだと私は理解しているのですけれども、ただ、「スピード感」が強調され過ぎると混乱する可能性もあるので、着実に進めるというような表現にしてもいいのではないかと、今の御議論を聞いて思いました。

○柳川座長 先ほども申し上げたことなのですけれども、これは本当は全てにわたって基本は、要するに早過ぎず遅過ぎずちゃんとやってくださいということに尽きるわけなのです。早過ぎず遅過ぎずの適切なタイミングが、恐らく手当でいくと基本給では大分違うし、手当と基本給をそれぞれやってくれという話と、では、会社の中の仕組みのつくり方を着実にやってくれという話は、大分意味内容が違うしスピード感も違う。やるべきことが違う。

 もう一つが、ここに出てくる話ですけれども、そもそもガイドラインが実際、いつどんな形で回ることになり、どういう位置づけになるかということも今の段階では不明確で、かつ、それが今の手当と基本給で分かれるかどうかも不明確なので、余りそこのところは我々のところで大きな、それこそ時間軸のタイミングを明確にこちら側で規定することができないという部分があるということです。

 ですので、私の今のところの感触としては、やはり個別のところで、くどい感じなのですけれども、早くやってください、時間はかけてやらなければいけないけれども、それを言い訳にして何もやらないのは困りますねということが書いてあるという感じなのだと思います。

 ただ、文言が多少違うので、そこの部分の文言は合わせたほうがいいのかなという気はします。今のスピード感だとか時間軸とか、言い方が違っているので、時間軸とかステップとか。これは言ってはいけないのかな、慎重なステップというところを段階を踏んだ取り組みというように変えていましたけれども、これに関してはきちっとした意見があったので変えているので、それぞれの方に、言葉にかける思いは違うと思うので、なかなかこれを文言を変えるときっと難しいのだろうという感じはします。

○中村委員 でも、先生がおっしゃってくださっているように、着実に前進しつつ取り組みを進める。一方では、一定の混乱がないように、配慮もしくは段階を経るということ自体は恐らくオーソライズされていると思いますので、もしかしたらそれを最初にこの職務分離の上の2行のところではっきり打ち出して、過不足のない時間がというよりは、このような取り組みを着実に進めていく必要がある、だが、混乱が起きないように過不足のない時間を確保することも、また極めて重要であるというところをはっきり2行お書きいただき、企業規模というブロックは、基本給の後ろにスライドさせて、要は職務分離を起こさず、手当を優先させ、基本給についてやるのである、という3つを骨格として手前に持っていって、その上で、規模について、もしくは非正規比率が高いところ、もしくは派遣労働というところは一定の考え方をするのだという構成だったら、話がより通るのかと考えます。

○柳川座長 今の御意見はいかがでしょうか。私は、それでいいかと思います。

 どうぞ。

○松浦委員 おっしゃるとおり、企業規模や非正規比率に関する配慮は、ガイドラインの適用に関する話で、中村委員がおっしゃるように手当と基本給のところは労使の取り組みの話なので、この後に持ってきたほうがいいような気がしました。

○柳川座長 派遣労働の前でいいですか。

 派遣労働者の後がいいですか。

○松浦委員 前だと思います。

○中村委員 一般の人は前にあったほうがわかりやすいと思います。

○皆川委員 私も前でいいと思います。

○柳川座長 では、ここに、今の企業規模や経緯、非正規比率に対する配慮のところを、基本給に対する考え方の後に入れます。そういうふうに修文ということです。

 どうぞ。

○皆川委員 今の御議論を伺っていて、私も過不足ない時間軸という文言を使われているところは、やはり職務分離を避けるため、ガイドラインの制定運用とも関連したというところは前4、5ページの記述で表側は合っているように思いますので、それを受けて、職務分離を起こさないようにする、手当を優先的に、基本給はさらに段階を踏んだ取り組み、さらに企業規模や非正規比率の配慮と並ぶと、委員の皆様から御指摘があったように、確かにストーリーができるというか、わかりやすくなるという感じがいたしました。

 ちょっと話を蒸し返すようで恐縮なのですけれども、その時に、私も中村委員の御指摘を伺っていて感じたのは、スピード感を持ってとある、その文言を変えたほうがいいのではないかという松浦委員の御指摘もあって、そのとおりかと思ってお伺いしていたのですけれども、スピード感というものだと、この文字面だけを見ると、早く早くという感じに見えてしまうので、過不足のない時間軸を確保するということを前提として、しかし、先ほども委員の御指摘があったように、基本給のところも踏まえた上で、しかしなお、企業規模や経緯、非正規比率に対する配慮はさらに必要なので、丁寧な法制度設計の文言変更も含めて取り組みが必要で、だからといって難しいという言い訳でそのままにされることはよろしくないという形になれば、一番わかりやすいと思います。文言はちょっと検討したほうがいいかと思いますが、着実に進めるためのという感じでまとまれば、非常に読みやすくなると私も考えます。

 以上です。

○柳川座長 ですので、丁寧な制度設計はちょっとおかしいので、仕組みづくりか体制づくりですか。

○松浦委員 これは、ガイドライン適用において、より丁寧な配慮が必要という意味でしょうか。

 それこそ、正社員が 300 人で、 1,000 人非正社員がいるような企業に対して、いきなりガイドラインを適用すると、副作用が懸念されるので、やはりそういう企業については特段の配慮が必要だという意味であれば、ガイドライン適用においてより丁寧な配慮が必要でありという文言になるのかなと思います。

 後段で、労使の取り組みを含めとなっているのですが、分けたほうがいいのかもしれないです。

○柳川座長 そうですね。

 ここの趣旨は、ガイドラインをどういう形で実際ワークする形にするかに多分よるのですけれども、配慮はガイドラインの適用のところです。適用に関してです。当事者の企業側が何か自分たちの中の仕組みとか労使の関係を配慮することは多分ないので、配慮するとすると、ルールとかガイドラインの適用をその人たちに特別にするか、あるいは遅くするか、それとも免除するかとか。そういうところは今のところまだ何も書いていないのです。

 そうすると、配慮することとスピード感を持って整備というところは企業側の話なので、ちょっと多分そこで主語がずれているということですね。この文章の書き方が。

 ですので、施策の話を書いているので、企業側の話に戻ってきているのです。ちょっとそこは。

○中村委員 今先生がおっしゃってくださったとおりだと思います。

 一般の人が読んだときに政策サイドに物を言っているという状況が、割とまれな気がしまして、そこの主語は丁寧目に、こちらは政府サイドもしくは政策サイドへの要請であり、こちらは民間側へというところは、補足いただいたほうが全体を通じてわかりやすいかと思います。○柳川座長 そうすると、今の制度設計のところを変えることと、スピード感をもう少し普通の言葉に直します。

 ここは、適用に関しての政府側というかわからないのですけれども、適用に当たってはというところの文言をつけると、多分変わらないのですね。

 どうぞ。

○岡崎厚生労働審議官 ちょっと御議論いただきたいのは、これは民事法規なのです。今、現行法もあって、これはどう修正するかとなると、ただ今は、ガイドラインとかが明確でないので、なかなか進んでいない。だからガイドラインをつくるべきだと。そうすると、基本の法規は中小企業とかそういうところを含めて適用されていることを前提にせざるを得ないのではないかと我々は思っているのです。

 ですから、ガイドラインの適用を猶予するとかということは、なかなか法律的な構成として難しくて、そうではなくて、むしろガイドラインに沿ってやれるように、ちゃんと支援しろとかになるのではないかと思う。民事法規はここにあるのに、ガイドラインだけ適用をおくらせるとかは、ちょっと法律の先生方もおられますが、ちょっと難しいかなという気がしているので、御議論いただければありがたい。

○松浦委員 それは、ガイドラインが法解釈の範囲内のものであれば、ですね。

○柳川座長 ちょっと、今の御趣旨はわかりましたので、文言は少し考えさせていただいて、できれば終わりまでに何かあればあれですけれども。

 ちょっと今のあたりは法律論の話と絡むので、少し先ほどの位置づけを議論したいと思うのです。

 これは、多分事務局のほうから、現状どういう話になっているのかということをちょっと御説明いただいたほうがいいだろうと思うのです。

○岡崎厚生労働審議官 現行法がもう既にあるわけですので、ただ、現行はもう適用されていて、もちろん裁判になればそうなるけれども、今すぐにガイドライン、法的根拠もないのにそれがすぐ施行される、実施される、あるいは政府から指導されるというのは、やはりちょっとおかしいのではないか。そういう考え方をもとに新しく法律ができて、法律を根拠にしてガイドラインができるのならばそれは当然だけれどもというような感じがあります。

 何を言いたいかというと、ガイドラインの案ができて、あしたから直ちに実施されるということだと対応、だから直に行くとかいう話もあるのですが、したがいまして、現行法の解釈の明確化に資するというよりは、現行の解釈を基本にしながらも、その後ただし書きで書いていただいているのですが、すぐにでも適用されるような意味でのガイドライン案だと対応が非常に困難なので、どういう表現をしていただけるか、ちょっと御議論いただければありがたいということです。

○柳川座長 今のタイミングをとるという話と、法改正とかという話は、本来は別の話であるべきですね。そこのあたりの整理が、今の話を伺っているとよくわからないので、現実論はわかるのですけれども。

○岡崎厚生労働審議官 要するに、既に法律があるわけです。だから、今でも裁判を起こせばガイドライン案でいろいろ書いてあることも、争えば。

○柳川座長 それはよくわかります。

○岡崎厚生労働審議官 それを、政府の見解として、要するに今まで民事法規だからといって政府は余り解釈は示さない形で裁判でやってください。それで進まなかったという現実は事実なので、ちゃんとしたガイドラインを示しましょうということは先生方の御議論でも出てきている。ただ、そうやってやるのを、案が出てきてあしたからということになるとあれなので、それはあくまで法律に基づくちゃんとしたガイドラインになるまでは。

○柳川座長 時間をかけましょう、すぐにはこういうのは発表しなくて案を出すので、2年後からこれを守ってくださいねということと、それは多分法改正をしなくてもできるわけですね。すぐにできない。

 そうすると、法改正を必要とするということは、時間の概念とは無関係に法改正をしないと、ガイドラインは出すべきではないのではないかというお考えがあるという理解でよろしいですか。

○岡崎厚生労働審議官 法律とセットになったガイドラインは、実施するまでに一定の時間をとってほしいということです。

○柳川座長 だとすると、今のお話だと、一定の時間をとるのはメーンの目的ではなくて、法律改正をしたガイドラインを出さないといけないということがポイントということですか。

○岡崎厚生労働審議官 そうです。

○柳川座長 そうすると、本来は法律改正をして、本当は何かガイドラインをつくると決めてからガイドラインをつくるべきなのですね。そういう構造になっているという理解でよろしいですか。

○岡崎厚生労働審議官 そうです。

 ですから、現行法もあるので、異なる考えもあるかもしれないです。ただ、あくまで現行法でも、法解釈上はそうなるだろうと言われれば確かにそうなのですが、政府は民事法規だということで、解釈とか指針を示さない形で来ている。それを、示す形にある意味法体系を変えるということであれば、その間もちろん裁判で争われればそれぞれ裁判所が判断するとしても、ガイドラインを示して政府が指導するような形については、今先生方に御議論いただいたように、いろいろな、特に基本給などを変えるには時間がかかるので、そういう意味でのきちっとした次の段階のそういうシステムについては、一定の期間。

 ただ、では先にガイドライン案を示すのはおかしいのではないかということは、確かにそうなのですが、そこは正直言って現行このままでは進まない中で、どういうことがよくなくて、どういうことはいいかということを示しながら法律の議論をしていかないとなかなか進まないので、おっしゃるように順番が逆だと言われれば、一般的やり方ではないのですが、ある程度共通認識を持った上で、法律に基づく指針を理解してもらう。ちょっと理屈ではない部分もあるのですが、御議論いただければありがたいと思います。

○神吉委員 そういう考えのもとにつくられたものだということを前提として議論すべきだと思います。現行法があって、その解釈がわかりにくくて曖昧なので、今回具体例を例示した。だけれども、それにも法的根拠がないから困ると言われて、そしてそのガイドラインをもとに新しい法律をつくるということは、理屈になっていませんね。

 現行法の解釈として示したものが、こんな解釈だったとは今まで思っていなくて、きちんと対応できていなかったということであれば、それを周知徹底してやってもらうために時間をとることは、それはそれであり得ると思います。けれども、時間軸が必要だという話は、なぜかそこでいきなり法的な根拠がないという話に飛ぶのか、そこは説明がなっていないと思います。先ほど岸本課長のほうから立法と行政の区別ということで立法者意思を大事にするということをおっしゃっていましたけれども、そういう考え方からすれば、行政のほうが先につくって、それを立法で縛るということは、いかにも筋がおかしいのではないかと考えられます。

○岡崎厚生労働審議官 今回、どういうことでこの議論が始まったかということになると、既に現行法がある、これは大前提。ただ、その法律をそのままではなくて、法改正を含めて検討しようということが基本的な考え方です。それは現行では、正規非正規の格差がある。これをどうやって是正していくか。これは、同一労働同一賃金という考え方を含めて、これをどうやって実現していくか。これが基本的な考え方、立場です。

 その中でいろいろな議論があるわけでありますが、なぜ進まないかという中では、現行法は民事法規だということで、行政が解釈を示すということは基本的にはほとんどしてこなかった。明らかである通勤手当程度した言及してこなかった。それがために、進んでこなかったという現実がある。これをどう進めるかということが課題だろう。

 ただ、それを進めていく中では、やはりガイドラインを示していくということは一つの方向ではないかということで、総理も発議しましたし、この研究会でも議論していただいてきたということです。

 ただ、今までガイドラインみたいなものを示さない中できたものを、ガイドラインをつくるということは、一つの大きな転換であることは事実だと思います。そうやって、現行法のいろいろな状況のもとで、政府は示さないですけれども、現行の解釈がそれぞれあった。それを前提に議論が進んでいくことはたしかだと思いますが、そういう法律に基づく指針という形で適用されるということについては、それは新たな法律の立法のもとでやっていく。そのためには、対応のために一定の時間が必要だろうということが求められているということがありますので、そういうことも含めながら、御議論いただければありがたいと思っております。

○神吉委員 この検討会では、現行法を大前提として、例えばパート法8条や派遣法 20 条の、特に「その他の事情」がわかりにくいけれども、欧州ではどうやらそれがうまくいっているという想定のもとで、欧州の法制とか裁判例などから、その具体例を、何か参考になるものを抽出しようという話で始まったと私は理解しています。

 もちろんその先に法改正も含めて議論することは、一億プランにも出ていましたし、想定されていたと思いますが、少なくともここまでの検討会では、法改正についての議論はできていません。議論していない上で、今おっしゃったように、ただ現行法での民事法規なので、行政解釈をそれまで示してこられなかった。だけれども、今回ガイドラインが出されることは行政的なものです。民事法規だから行政解釈を示せなかったのに、今回大きな転換をして、行政が解釈を出してしまった。そこで、先に転換してしまったので、立法的な根拠を後から整備しようと、そういうお話と私は理解しました。

 できなかったことをしてしまったから、それに対して本来あるべき根拠をつけるということは、前例はあるのでしょうか。

○岡崎厚生労働審議官 できなかったことをしてしまったというようにはとっておりませんで、むしろ、そういう形の法制度をつくっていくための前提として、現行法の考え方を含めて解釈。

 ですから、今時点で行政府が示すということではなくて、そういう新たな制度にするための議論を進めるために、現時点での解釈を含めてあるべき姿を提示していくことではないかと、我々が今、考えていることです。

○川口委員 今までの議論は、振り返ってみると、現行法の解釈をヨーロッパの事例も参考にしながら、どうやって日本の中に位置づけていけばいいのかということが中心で、そこから出てくる問題点を整理して、次の法改正にどう生かしていくかという議論は、ここまでやってきて、全くされてこなかったという経緯があるので、それはちょっと議事回しの仕方とか、そういったところにも問題があって、それを今回いきなりこの1回でやってくださいということは、率直に申し上げて、この会議体の体をなしていないと思うのです。

 ですから、やはりこの検討会で法改正の検討もしました。それに当たって現行法の問題はこんなところですねというところまで出してくださいということは、やはりちょっと筋が悪いのではないかと思います。

○柳川座長 どうぞ。

○松浦委員 今までのお話をお伺いしていて、企業の人事の方々が、今回のガイドライン案をどのように受けとめられるかということをとても危惧しています。行政としての解釈ですということであれば、それに沿って今後準備を進めようということになりますが、今のお話ですと、行政の解釈ということでもなく、今後法改正に向けた議論のたたき台のような位置づけだと考えればよろしいのでしょうか。

○岡崎厚生労働審議官 私のほうが決めつけるのはおかしいと思いますが、現実的な話として考えると、やはり行政がどこまでやるかという話があって、やはり法律に基づかない形でどこまで行政が解釈を示していいかという問題がある。

 先生方の御議論の中で、もちろん現行法あるいはヨーロッパの状況を踏まえながら御議論いただいたということは非常にありがたいと思っていますし、そこは、そういうことを否定しようと思って言っているわけでも全くありません。

 ただ、現実問題として、我々が今度総理の指示もあってガイドライン案をお示ししますが、当然、企業等で現行法の考え方も踏まえながらやっていくわけですから、参考にされるということは当然そうだと理解しておりますが、ただ、新たな制度になるまでには、法律に基づくような形になるためには、少しその間の議論が必要ではないかと思っている。ですから、これまでの先生方を否定しようというつもりは全くないのですが、ここにも書いていただいているような法律に基づくガイドラインになるためには、少し時間がかかると思っているということです。

○松浦委員 法律に基づくというのは、どういう法律に基づくのですか。

○岡崎厚生労働審議官 このただし書きで書いてあることかと私は理解していまして、ガイドライン案の法的位置づけが不明確であることがガイドライン制定に当たっては、ガイドラインの内容や法的位置づけは検討されることは望ましいと言っていただくわけであります。

 私は、そんなに違うことをお願いしようと思っているわけではなくて、このただし書きで言っていただいているような形にもっていこうと思っているだけの話です。

○松浦委員 それは、行政指針になるということですか。

○岡崎厚生労働審議官 ですから、法的位置づけが検討されることは望ましいとなっていますので、これを受けて、法的位置づけを示した形の。これも私の理解では、法的位置づけのあるガイドラインにしたほうが望ましいと言っていただいているのかと受けとめています。どの法律をどうこうとまでは、位置づけを考えろと定義されていると思っていますので、今我々がこの法律をこうしますというようなものを持っているわけではなくて、ここで言われているような法的位置づけが検討される形の中で、法律に基づくガイドラインになっていくのかと道筋を考えている。

○松浦委員 この趣旨は、ほかの委員の皆さんがどう考えていらっしゃるかわからないですけれども、実際実務をやる側からすると、ガイドラインが何なのかということがよくわからないままに出されると、どこまで守らなくてはいけないのかということがはっきりしないでしょうから、そういう意味では法的位置づけは明らかになったほうがいいということであって、積極的な意味で法律の根拠があったほうが望ましいと別に言っているわけではないと思うのですけれども。

 ちなみに、そうしたら、今までの御議論の中で、ガイドラインというものは、あくまでも現行法の解釈の範囲で示されるというように理解してよろしいのでしょうか。

○岡崎厚生労働審議官 それは、最終的に政府がどう思っているかという意味ですか。

○松浦委員 そうです。

 ガイドラインというのは、あくまでも現行法の解釈を逸脱しない範囲で示されると思ってよろしいのでしょうか。

○岡崎厚生労働審議官 もちろん現行法の解釈が前提だということでありますが、同一労働同一賃金あるいは処遇の改善のためにどうすべきかというような、もちろん解釈が前提にあることは否定しませんけれども、解釈論というよりは、政策的に含めて、大部分は現行の解釈だと思いますが、そこの完全な枠内かどうかというところまでではなくて、やはり政策論があるわけですので、完全に解釈を示したと言われると困りますが、今後、同一労働同一賃金を進めていくために必要な考え方をお示しする。ただ、現行法の解釈からそんなに逸脱しているかと言われると、そんなことはないと私は思います。

○皆川委員 今のお話を伺っていて、私もよくわからないところが多いのです。

 先ほどは、やはりこれまでは、政府はこれは民事法規であるから、その解釈を政府として施策的に示すことはないという話があった上で、今のお話踏まえると、やはり先ほど神吉委員から御指摘があったように、新しいことをやると、今回そういう捉え方でよいと私は理解したのですが、おかしいでしょうか。

○岡崎厚生労働審議官 全体として、非正規の格差の是正、同一労働同一賃金の実現に踏み込むために何をするか。恐らく現行法の解釈だけではないと思うのです。全体として前に進めるという御議論をお願いしていたのだろう。ただ、もちろん今はパート法もあれば契約法もあるので、それと全く違う議論には当然ならないし、先生方にもそういう形でヨーロッパの判例とか、我が国の状況を踏まえながら御議論いただく。

 私が言いたかったことは、そういう状況を否定するつもりは全くなくて、ただ、現状において今まで解釈を示さない形になっていたものが解釈を示すのであれば、それなりの時間的余裕とかは必要だと、特に経営側を中心に言われている。

 そういうところも配慮した形の中で、ガイドラインの位置づけを考えていく必要があると思っている。

 だから、そんなに全然違うことをお願いしようというつもりは全くないと思っています。

○神吉委員 ガイドラインの位置づけを入れていただきたいと私が申し上げたのは、適切な検討プロセスによってガイドラインへの法的位置づけが検討されることは望ましいという趣旨ですけれども、もっとはっきり書けばよかったのですが、これは、後づけでいいということは決して含意していません。先に行政指針を出して、それに立法を追随させようということをするのであれば、ガイドラインを出すほうが説明すべきだという意味で書いています。

 今、ガイドラインに関しては、大部分が現行法の解釈なのだけれども、それだけではないとおっしゃいました。それだけでない部分は一体何なのかということは、政府としてはっきりしていただきたいのですけれども、法的位置づけは、一体何ですか。

○岡崎厚生労働審議官 立法過程は、どういう政策をするかを議論しながら立法過程をしていく。ですから、その前にどういうことを含意してやっていこうかということは、当然いろいろな形で議論されていくわけです。

 ですから、法的な根拠のあるガイドラインをつくる方向になった場合に、法律をどうするかという議論も含めて、これから進めていくわけです。

 法律を変えない大前提であれば、また別ですけれども、法律の議論もしようという中で、今、進めていっている一つのステップだろうと思っている。

 したがって、そこは神吉先生がおっしゃるように、現時点で何が根拠かと言われると、それはやはりガイドライン案として今回はお示しして、さらに議論を聞きながら、どういう性格づけをするかを含めて進めていこうと思っているということです。

○柳川座長 どうぞ。

○皆川委員 たしかに、今のお話を伺っていて、将来的な立法も含めて今後どういう政策をとるか、それを立法プロセスの中で議論するという話は、全くおかしくはないと思うのです。

 その際に、やはりガイドライン案なりガイドラインの役割といいますか、機能といいますか、そこはやっぱりはっきりさせないといけないと思います。

 将来的な政策で、このような立法を考えていて、そのための具体例などを考えていくということであれば、それは何か民間の雇用関係を拘束するとか指導するという性格のものに、その時点ではならないはずですね。

 もしそうであるのであったら、その点をはっきりして、あくまで将来の立法過程の中でこのような将来的な像が望ましいので、その例を集めます、これでどうでしょうか、皆さん議論しましょう、検討会も含めて、民間にも投げかけて議論するというプロセスであれば、私はおかしくはないとは思うので、それを含めて立法があって、その立法の過程で細則が決められるということであれば腑に落ちる話ではあるのです。

 一方で、そうであるのだとすれば、もうガイドライン案なりをもって何かしてくれと労使の当事者に指導なり何なりということをすることは、筋としておかしいと私は思います。

○神吉委員 政府が、もちろん全体的な構想として打ち出されることは、前にもあったと思います。3本の矢で、介護離職をなくすとか。そういう目標は大変結構だと思うのですけれども、今回のガイドラインはまるで法規範であるかのようにかなり踏み込んできている。それを、何人か集めて2、3分しゃべらせただけで出してくる。そしてそれをもとに立法していくことが前例になっていいのですか。

○岡崎厚生労働審議官 ですから、そのガイドラインの案を示した中で、今後議論を進めていって、法律的にも根拠のあるガイドラインとして最終的に企業の皆さん方に改善を進めていっていただく。そういうプロセスをとっていくのではないかと思っているということです。

○松浦委員 ある程度、現行法の中の解釈として示された部分について、多分個別の待遇の比較だとか、基本給を分解して比較というのはさらに非常に難しいと思うのですけれども、そういう比較を、企業はあまりやったことがないと推測されますから、それをやっていく上では、かなり準備が必要になります。準備を進めていくべきものと政策的なメッセージが混在していると、現場はとても混乱するので、分けていただきたいと思うのと、ガイドライン案の位置づけがまだ全く決まっていないものであって、あくまでも議論のたたき台なのであれば、そのようにはっきり言っていただかないと現場はわからないでしょう。

 政府が出したものであれば、ガイドライン案というだけで、企業は一生懸命準備をしようとすると思うのです。ですから、ミスリードになるのをとても危惧しておりますので、この中間報告でガイドライン案のうちはまだたたき台だと書ければいいのですけれども。あくまでもガイドライン案の位置づけを明確にしてほしいということは、そういう趣旨です。

○柳川座長 皆さまから、いろいろなかなり厳しい御意見があったと思います。それは、私もかなりそのとおりだと思います。

 これは、やはりもともとは先ほどのように民事法規の中で行政解釈的なものとしてどういうものができるかを考えるということでスタートをしたのだと思うのです。その趣旨の中で、おそらく検討会のメンバーの方も検討されてきたと思います。

 ですので、その前提のもとでの何かしらの提言を出すことはできるのですけれども、それがやはり土壇場のところになってそういう話ではないのだと、これは実は法律を改正した後に適用されるものとして出すのだということになってくるのであれば、それはやはり検討会のメンバーの皆さんは、自分たちが検討したものはそういう趣旨で最初から検討したものではないということになってしまうのだろうと思います。

 そこのところは、政治的なプロセスの中で仮に今そのようになっているのだとすると、それを前提に考えなくてはいけないことは現実論なのですけれども、では、この検討会としてそこの部分は一体どういう文言として報告書を出すのかということは、はっきり言ってかなり無茶な要求だろうと思います。我々は、明らかにこれはちゃぶ台をひっくり返されたので、ちゃぶ台をひっくり返されておいて出せということは、かなり本当は難しい話なのだろうと思います。

 そういうことなので、まずはこの検討会として一体どういう検討会なりの整合性をとる形で議論するかということをちょっと真剣にやらないといけないのだろうということです。

 法改正を伴うべきかどうかに関しては、恐らく今の御議論を聞いていても両論あるのだと思います。

 つまり、そもそも行政指針で出してきたものに関して、それをそのまま法解釈に持っていくのだということは、実は順序が逆で、かなりここに問題があるのではないかという御発言をされた方と、むしろ法改正を伴わないで、法律の根拠もなしでこういう行政が勝手に命令口調のものを出すのはいかがなものかということがあって、こちらからすると、実はむしろ、きちんと法的根拠をつくってくれということなのだろうと思います。なので、少し法律改正とこのガイドラインをどうかかわらせるかに関しては、そういうことを今、我々がしなくてはいけなくなっていることは問題だということは共通ですけれども、法改正を伴わせるかに関しては、両論あったと思っています。

 ですので、そこは難しいのですけれども、いずれにしても何かを書かなければいけないとするとどうするかということを考えなければいけなくて、とりあえず今のところ出した案は、この要検討として括弧に入っている部分なので、この文言を残して問題がないかどうかをちょっとお考えいただきたいということです。とりあえず今のところはそのようなところです。

 川口先生、どうぞ。

○川口委員 話の展開の仕方として、やはり現行法の枠組みの中で解釈を考えてきたので、その中で考えたのだけれども、現行法ではこういうところが対応できない問題として残るので、法改正ということもあり得るよねというような議論の仕方をこれまでしてきたのであれば、それはそれであり得るのだと思うのです。

 ですけれども、現行法の限界みたいな話は、今まで議題になっていないので、その意味で、ちょっと議論に無理があるのかと思っています。

○柳川座長 なかなか難しいです。

○松浦委員 ここでは、あくまでも現行法の解釈としてのガイドラインだということしか議論していないので、中間報告案もそのようなスタンスで書いていただいていると思うのです。

○柳川座長 我々はその前提で書きましたということが、素直な正しいことであって、この後これをどう使うかは、我々が決められることではないということではあろうかと思います。

○神吉委員 その点、明らかにしたいのは、先ほど中村委員からの時間軸の話が出てきたところ、4ページの職務分離の上で「なお、このような取組のために過不足のない時間軸を確保」とあるところで、これを現行法下においてもとして、現行法下の取り組みとしても今回明らかになったいろいろなことを進めるためには、時間が必要だろうとすれば、法改正までの時間が必要だという議論とは峻別できるかと思います。

○柳川座長 どうぞ。

○岡崎厚生労働審議官 私の最初の言い方が混乱を招いたら申しわけなかったと思うのですが、一応、要検討のような意味で、私はこれまで現行法の解釈を中心に御議論いただいてきたし、ただ、こういう形でちゃんと法的な位置づけも必要だと言っていた。

 だから、これ自体を変えてくれというつもりでは、正直言ってなかったのです。ただ。 11 29 日の総理の発言でも、私が最初に御説明したような趣旨を既に言っておられるので、それを御紹介せずに御議論いただくことも失礼かと思った。

 私がやや誤解していたことは、この要検討と言われているような形で出していただけばそんなに不整合な話ではないと、私は受けとめていたのですが、その前提で、ただ、政府の動きとしてはそうなりつつあるということは御紹介しようかという趣旨であります。

 だから、先生方のこれまでの議論をちゃぶ台を返そうというつもりで言ったわけではないのですが、議論の過程でやや誤解を招いたとしたら、おわびしたいと思います。

○柳川座長 

皆さんこの中の方々からすれば、今の検討会の議論のプロセスあるいは外で動いているプロセスに関しては、いろいろな御意見があったので、そこは少し御意見を出していただいて、聞いていただいたということでいいと思います。

 ちゃぶ台返しと申し上げた話は、ここの今のところではなくて、そういう意味では、政治的なプロセスで決まったので仕方がないところだと思うのですけれども、やはりこの位置づけのところが法解釈としての行政指針というところから、一気に立法を経たもので、その後使われるものと変わったのは、恐らく時間をゆっくりとるため以上に相当大きなインパクトを持つ話なので、そこは検討してきた方向と違うのではないかということが、恐らく皆さんの一つの、突然大きな方針転換、変わってしまうのかという御意見だったのだろうと思うのです。

 そこはしようがないということはある。

○岡崎厚生労働審議官 春にお願いしたときとやや状況が変わる中で、私どもは先生方に十分な状況の御説明とか、御理解をいただけなかったことは、非常に反省しなければいけないと思っています。

 いずれにしましても、この検討会で御議論いただいたものをできるだけ踏まえながら、政府内の検討はやっていきたいと思っていますので、ぜひ今後もよろしくお願いしたいと思っています。

○柳川座長 あとはよろしいですか。

 そうすると、この今の案について、ガイドラインの位置づけのところは要検討の部分を全文このまま入れてということでよろしいですか。この文言も玉虫色のところがあるので、御不満はいろいろあるかと思いますけれども。

 よろしいですか。

○神吉委員 後づけでいいのだと解釈される余地があることがよくわかったので、そう解釈される余地がないように、ちょっと書き直したいのです。今、ちょっとすぐに思いつかないのですけれども、後だとまずいですか。

○柳川座長 まずくはないのですけれども、多分今のようなところはかなり恐らく事務方としてはセンシティブな話ですかね。

○松浦委員 検討会で言えることは、我々があくまでも現行法の解釈の範囲だという理解で検討してきて、その後のガイドラインの内容についてまでは、我々は関与できていないということを明確にするまでかもしれないです。

○柳川座長 そういう意味では、現行法の解釈の明確化のために検討されたということ。

○神吉委員 そのように使われるのであれば、やらなくてもいいのかもしれません。

○松浦委員 それでもいいかもしれません。

 そうしたら、それについては異論はありません。何も言わないということですね。

○柳川座長 位置づけられるものとして検討した結果であるということですか。

○神吉委員 ただし、現状にあってはというところ。その一文も全部取ってしまって、つながるとは思います。

○柳川座長 ただこれだと、ガイドラインの内容や法的位置づけが検討されることは望ましいと書いているので、この我々の報告書の内容をそのまま法改正のところに持っていってくれるという趣旨には読み取れないと思います。

○松浦委員 確かに、このただし書きは、あまり何も言っていないですね。

○神吉委員 そうですね。

○松浦委員 ここは、座長の御判断に任せますか。

○柳川座長 これは、事務局としてはただし書きがなくてもあってもどちらでもいいですか。

○岡崎厚生労働審議官 事務方がどちらかと言うことは非常に失礼だと思うのですが、今考えていることを含めると、ただし書きがあったほうがありがたいとは思います。

○柳川座長 整合的だとすると、かえって外したいということは。

○神吉委員 話の趣旨はわかる。

○柳川座長 そういうことです。

 何かありますか。

○皆川委員 なお書きは残るのですね。

○柳川座長 なお書きは残る。

 どうぞ。

○中村委員 今ので行くと、ただしの後はまだ保留ですか。何を気にしているかというと、全体の議論を受けてでいいのですけれども、もしただし以下を外すのであれば、つくられるガイドライン案は第一義的には現行法の解釈の明確化に資するものですというだけだとするならば、ガイドラインの派遣についての記述は現行法と整合的な形である必要があります。 30 条の3もしくはそれに伴って入っている派遣先側の 40 条の5と、例えば派遣先、派遣元ということですとか、先ほど来出ている一般の労働者の賃金水準等の記述がなければ、明らかに現行法の解釈から極めて幅が、著しく狭くとられる状態になっていますので、そこはどちらにするにせよ整合的な形であるということが必要です。

○柳川座長 そうすると、またなかなか難しい問題になってしまいます。

 ここは、今のお話を受けると、ただし書きのところは書き方としては多少両論併記的な形という御意見もあるということです。

 今の中村委員の御趣旨は、ここはただし書きがないと、そういうことを明確に書かなければいけなくなるということですか。

○中村委員 現行法の解釈と言っているのに、現行法と違うことが書いてあれば、もう何を言っているのか意味不明です。

○松浦委員 済みません。私ちょっと講演があって。

○柳川座長 では、ちょっとお任せいただくということでよろしいですか。

○松浦委員 お任せします。

○柳川座長 時間も過ぎましたので、今のところはちょっと私のほうで事務局とも調整は一応しますが、基本的には皆さんの検討会の報告書なので、検討会の御趣旨を踏まえた形で案文を考えたいと思います。

 先ほどの、基本的には今まで出てきた細かいところの修文案と、それから先ほどちょっとペンディングになっているスピード感とか、そこのあたりの文言の修整等を踏まえてやりたいと思います。

 本来であれば、もう一回ぐらいきちっと議論をしないといけないところなのですけれども、これもスケジュール的には次回が最後で、そこには提出しなくてはいけないという感じなので、もしお許しいただけるのであれば、最後まとめることは私に御一任いただければと思います。よろしいですか。

(「異議なし」と声あり)

○柳川座長 ありがとうございます。

 できるだけ御不満を最小限にする形でやりたいと思います。

 よろしいでしょうか。

 ありがとうございます。

 それでは、大分時間を超過してしまいましたので、これで終わりにしたいと思います。

 次回の開催予定について、御連絡、御説明をお願いできればと思います。

○河村企画官  16 日の金曜日、朝9時からお願いいたします。厚生労働省の中の会議室です。

○柳川座長 どうもありがとうございました。

 済みません。時間を大分超過してしまいましたけれども、以上でございます。

 これで閉会いたします。ありがとうございました。

 


(了)

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