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2017年2月6日 第10回 新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会

○日時

平成29年2月6日(月)17時00分〜19時00分


○場所

厚生労働省 専用第22会議室(18階)


○議題

1.構成員によるプレゼンテーション
2.自由討議

○議事

(議事概要)

構成員から発表後、質疑応答を含め自由に発言。

(主な発言概要は以下のとおり)

 

1.地域が主導して、医療・介護と生活を支える

【地域主体の医療の確保】

○ 僻地に診療所ができると介護施設・サービスも増える。医療と介護を中心とした地域づくりで雇用も創出する。

○ カリスマ医師がへき地医療を行う体制では、医師が病気などで休んだ場合に代わりがおらず継続性がないため、システムとしてへき地医療を実践することが重要。

○ へき地での医療の確保のためには、サテライトクリニックなど診療所の多様な開設形態や、グループ診療の促進、チームによる診療所管理、他職種への権限の委譲、遠隔医療の推進が重要。

○ 地域のニーズに沿った医療を提供するためには、特定行為研修など既存の制度を活用し、必要に応じて制度を見直していくことが重要。

○ 地域のコーディネーターである「コミュニティーナース」の役割分担について、雇用の在り方も含めて検討すべき。

○ 地域の中で看護職などが連携し、さまざまな住民サービスを結びつけ政策形成に繋がるようなネットワーク作りが重要。

○ 医療問題を解決するときに、現状のスキームで考える傾向があるが、むしろ課題のある地域や資源が不足している地域から生まれた新しいアイデアを援助していくことが重要。

○ 住民・患者の持つ機能を活かし、特別なリーダーが不在でも地域がその資源を活用して成功できるような仕組みの普遍化が重要。

○ 医療機関で働く従事者は患者が生活する地域の状況を把握しきれないため、地域包括ケアの達成には地域と医療機関の橋渡し役が必要。

○ 長期のビジョンを描いた上で、複数の具体的なゴールを設け、それに向けて実践を繰り返していくトランジションマネジメントが重要。

○ 地域における教育の在り方として、地域のさまざまな教育資源をどう結びつけていくのかという視点が重要。

 

【プライマリ・ケアの確立】

○ へき地医療では大学病院では教えられない人や家族、生活、労働、生き方に向き合う医療などについて幅広い研修が可能。

○ 現在の看護教育では問題解決志向のケアを教育しているが、今後は全人的かつ患者の強みを生かしたケアなど、回復が困難な患者・高齢者に関しての教育と経験が必要。

○ 医療者の思い込みで在宅療養可能な患者像が狭くなりがちである。病院看護師が地域に出ることで在宅看護や多職種連携を学ぶことできるとともに、地域の看護職員の確保にも繋がる。

○ 特別養護老人ホーム、障害者(児)施設など医療保険による訪問看護に制限がある施設においても、必要に応じて訪問診療・訪問看護が十分行えることが重要。

○ 医療的ケア児が学校や社会と関わりをもてるよう、訪問看護による対応について診療報酬をはじめとした制度的対応が重要。

○ 看護師の在宅医療においては、地域のニーズに応じて必要な知識や技術を習得することが重要であり、そのための教育システムの準備が必要。

○ PA・NPなどの職種の準備を中長期的に進めつつ、医師のプライマリ・ケア教育の強化やプライマリ・ケアを担う医師の増加を行うべき。

 

【柔軟なタスクシフティング、タスクシェアリング】

○ 特定行為看護師の育成を推進することで、医師の業務分担や、緊急対応の二重体制化など医師の負担軽減に繋がる。

○ 介護職員による医行為は、指導看護師との連携が十分にとられていない、訪問看護師がフォローしきれていない、予防的な視点がない、などの問題があることから、介護職員の医行為を看護師が一緒にリスクマネジメントしていくという意識改善や研修への予防的視点の追加が必要。

○ 介護職員へのタスクシフティングとして、褥瘡の処置や浣腸などができるようになればよい。

○ 重症患者を在宅で診る場合、守備範囲が広い職種(多能工)による対応が効率が良いが、医師から他職種へのタスクシフティングは単能工的な役割の移行となるため、医師の負担軽減とバランスを取ることが重要。

○ 病院や地域の診療所などの診療において、エビデンスベーストのガイドラインがあるものや医療の難易度が医師でなくても可能なものについては、NPなど別の職種にタスクシフティングしていくべき。

○ アメリカでは、医師の長時間勤務の改革の際に、医師が行う医療行為をカバーするPAが拡大した。

○ アメリカでは、NP・PAが行う医療の質は、医師が行った場合と比較して同等。

○ 医師のタスクシフティングを進めるために、PAのような医師をサポートする職種の導入が必要であり、プライマリ・ケアや外科領域などどの領域で活用するか、教育や質の担保、他の医療・介護従事者との役割分担をどうするかなどの検討が必要。また、このような職種の導入により、育成コストや給与コストの削減による経済的メリット、ケアの提供の持続性の向上などが見込まれる。

○ ゼロから新しい職種を作る前に、薬剤師や歯科医師など既存の職種で何が不足しているのか、追加で教育することで幅広い役割を果たせるのではないか、などを検討することが重要。

○ PA・NPについて、外科の期待度と進捗との乖離があったことを踏まえ、今まであった議論をゼロから繰り返すのではなく、新しい視点で課題解決を示すことが重要。

○ 多職種間のタスクシフティング、タスクシェアリングについては、一定程度の枠組みを担保した後は、多職種の組織モデルをどうつくっていくかということが重要。組織としては、フラットな自立型チーム、ケースマネジメント・看護・介護予防・リハビリなどの様々な機能をトータルで提供できるアジャイル開発のICTの活用、本人が持つソリューションを引き出すタマネギモデルなどが望ましい。

○ 産業界と教育界などのステークホルダーが対話して、社会のニーズの変化に応じて職業ごと、資格ごとの役割分担を整理し、教育の改訂に繋げていく枠組みが重要。

○ 職種を超えた連携が進んでいる地域で、それぞれの職種が果たしている役割について地域の中で対話を通して整理していくようなモデル的な枠組みが必要。

 

【住民・患者の医療・介護への積極的な参画】

○ 住民・地域について、医療を受ける側ではなく、 Co-producer として位置づけるべき。

○ グループでセルフマネジメント教育や相互学習を行うことで、セルフケアを向上させることが重要。

○ 働き方改革が進んで住民に余裕が出てきている今こそ、地域住民によるグループの形成が可能。

 

【医療・介護とまちづくり】

○ 高齢化した地域のニーズに応える医療を提供することで、過疎地域であっても医療や介護を中心とした地域づくり、まち作りが可能。

○ 地域作りにおいては、リーダーが求められるゼロから1の議論であるのか、後押しをする制度が求められる1から100の議論であるのかは地域差があるが、日本ではゼロから1の部分がまだ不足している。

 

2.個人の能力と意欲を最大限発揮できるキャリアと働き方を実現する

【個々人の能力と意欲に応じた疲弊しない体制等の整備】

○ 都市部の医師が交代で地域診療を行うなど、疲弊せずやりがいを持って働ける環境があれば、田舎であっても自然と働きたいと思えるようになる。泊まり込んで24時間対応も可能。都市部の医療機関とICTで情報共有と方針の統一を図ることで医療レベルの維持も可能。

○ 一人で勤務している診療所のグループ診療化や大規模な診療所からの派遣により多様な働き方が可能となる。

○ 医師の働き方には、診療、教育、研究、管理業務の4つの側面があり、キャリアの時期によってそれぞれの割合が異なることを踏まえた上で、医師の働き方を考えるべき。

○ 今後、医師の働き方などの改革を行うに当たり、患者のアウトカム、研修医のウェル・ビーイング、教育の質、研修医の満足度などを継続的に評価していくことが重要。

○ 将来、医師の働き方が働き方改革により改善し、人口構成や疾病構造の変化により医療需要が増大しても、PAなどのコメディカルへのタスクシフティングやAIの活用などにより、医療の需要と供給のバランスを保つことが可能。

○ 看護師がさまざまな場を経験できるような体制を持つ職場は魅力が高く、看護師が複数の施設で共通して必要な能力を高めることで効果的に看護機能を提供できるようになる。

 

【専門性の追求】

○ 看護師が多様化した患者に対応するためには、医療の全ての分野を対象にする現在の教育ではなく、急性期やプライマリ・ケアなど特定の分野に特化した教育システムやキャリア変更の支援が必要。

 

3.高い生産性と付加価値を生み出す

【AI、ビッグデータ等の新たな情報技術の活用】

○ グループ診療や夜間のサポートサービスなどの実現にはITの活用が重要。


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