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2016年11月30日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第121回議事録

○日時

平成28年11月30日(水)9:17〜10:30


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

西村万里子部会長 野口晴子部会長代理 田辺国昭委員 印南一路委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 宮近清文委員
中川俊男委員 松原謙二委員 遠藤秀樹委員 安部好弘委員
加茂谷佳明専門委員 吉村恭彰専門委員
<事務局>
鈴木保険局長 谷内審議官 濱谷審議官 迫井医療課長 眞鍋医療課企画官
矢田貝保険医療企画調査室長 中山薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○ 薬価制度の抜本改革に向けた主な課題と今後の議論の進め方について

○議事

○西村部会長

 それでは、そろっておりますので、始めさせていただきます。ただいまより、第121回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 まず本日の委員の出欠状況について、報告します。

 本日は、平川委員、上出専門委員が御欠席です。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 今回は「○ 薬価制度の抜本改革に向けた主な課題と今後の議論の進め方について」を議題といたします。

 事務局より、資料が提出されております。説明をお願いします。

 中山薬剤管理官、お願いいたします。

○中山薬剤管理官

 それでは、説明をさせていただきたいと思います。

 前回で、オプジーボに関する取りまとめをさせていただいたということで、緊急対応につきましては、引き続き、最適使用ガイドラインの取り扱いという点は、残っておりますけれども、薬価制度の抜本改革に向けた課題の議論ということで、始めさせていただきたいと思います。

 先週金曜日に、経済財政諮問会議が開かれまして、薬価制度に関しての議論も行われたということもありますので、早速、今回の中医協から、議論をスタートさせていただきたいという状況でございます。

 それでは、中医協薬−1をごらんください。薬価制度の抜本改革に向けた対応についてということで、厚生労働省としてのまとめを1枚紙にさせていただいております。

 まず経緯といたしましては、革新的ではあるけれども、単価が高く、市場規模の極めて大きな薬剤が登場しております。医療費の高い伸び率に影響していると考えられます。こうした状況のもと、平成28年度の薬価改定においては、市場拡大再算定の特例を導入したという状況がございます。

 さらにオプジーボにつきましては、本年の11月9日の中医協において、緊急的な対応を取りまとめたという状況でございます。

 これらの事態につきましては、薬価収載後の状況の変化、すなわち効能追加や予想を上回る市場の拡大、流通価格の変動に対して、柔軟な対応ができていないのではないかといった指摘があるということのほか、薬価算定方式の正確性・透明性の向上、適切な外国価格との調整、費用対効果についての薬価への反映といった課題が、中医協のほか、経済財政諮問会議有識者議員から指摘されているという状況です。

 こうした状況を踏まえまして、先週の金曜日になりますけれども、第19回経済財政諮問会議におきまして、総理指示がされております。その内容は、民間議員の提案も踏まえ、薬価制度の抜本改革に向けて、諮問会議で議論し、年内に基本方針を取りまとめるよう、総理指示がなされたということであります。

 それにつきましては、次のページの中医協薬−1参考1をごらんください。

 この中で、4行目ほどですけれども、本日の議論では、民間議員から提案のあった薬価の改訂ルールの抜本的見直し、透明性の向上、新薬の評価の際の費用対効果の反映などが重要といった指摘がありました。

 こうした民間議員の提案を踏まえ、薬価制度の抜本的改革に向けて、諮問会議で議論し、年内に基本方針を取りまとめていただきたいと思いますと、総理からの発言としてあったということでございます。

 ※のところをごらんいただきますと、このほかですけれども、塩崎厚生労働大臣からは、民間議員からの意見を踏まえ、薬価の抜本改革に取り組みたい旨の発言があったということ、また、麻生財務大臣からは、厚労大臣と相談しながら、抜本改革を検討したい旨の発言があった、また、さらに菅官房長官からは、薬価の毎年改定と新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の強化が重要との発言があったという状況であります。

 中医協薬−1に戻っていただきますけれども、今後の対応といたしましては、イノベーションの推進と国民皆保険の持続性の両立を目指した薬価制度の抜本改革に向けて、関係者の意見を聴取しつつ、年内に政府基本方針を策定し、当該基本方針に基づき、具体的方策を取りまとめるということとします。

 さらに具体的方策については、基本方針を策定した後、中医協薬価専門部会を中心に、必要な検討や広く関係者の意見聴取を行い、取りまとめを行うこととしたいと考えます。

 3枚目をごらんください。1125日の経済財政諮問会議において、塩崎臨時議員が提出した資料でございます。

 上段につきましては、高額薬剤の対応ということで、既に中医協においても議論をいただき、結論を得たという状況にございます。

 その下半分、薬価制度の抜本改革というところですけれども、まず左側の青いところですが、課題としては、1つ目の○、効能追加、予想を超えた売り上げ増、流通価格の変化など、薬価収載後の状況の変化に対し、柔軟な対応ができていないのではないかという課題がございます。

 また、革新的医薬品、長期収載品、後発品、バイオシミラーなど、それぞれの特性に合わせた、めり張りの効いた適切な薬価が設定できていないのではないかという課題もございます。

 諸外国との薬価制度のあり方が異なる中、適切な外国価格との調整ができていないのではないかという課題もございます。

 さらに費用対効果が適切に薬価に反映させていないのではないかという課題もございます。

 そこで、検討の方向性ということで、まとめたのが右のところでございまして、検討の方向性としては、大きな柱としては、イノベーションの推進と国民皆保険制度の持続性の両立を目指した薬価制度の抜本改革ということが柱になると考えております。

 具体的には、1つ目としましては、収載後の状況変化に対応できるように、効能追加等に伴う一定規模以上の市場拡大について、新薬収載の機会、年4回ございますけれども、これを最大限活用して、柔軟に薬価を見直すということです。

 2つ目としましては、市場環境の変化により、一定以上の薬価差が生じた品目、これは後発品を含みますが、これについて、少なくとも年1回、これまでの2年に1回の改定時期に限らず、薬価を見直すということでございます。

 3つ目の○としては、薬価算定方式、原価計算方式、類似薬効比較方式がございますけれども、この正確性・透明性の向上ということと、イノベーションの評価の加速化というものを図るとともに、医療保険財政の大きな影響を及ぼし得るバイオ医薬品については、研究開発支援方策とともに、バイオシミラーについては、価格づけの方針とか、数量シェア目標を含むということですが、こういったものを早急に策定するということです。

 さらに4つ目としては、外国価格のより正確な把握を含め、外国価格との調整を大幅に改善ということです。

 最後に、費用対効果評価による価値に基づき、上市後の薬価引き上げを含めた価格設定を本格導入するということです。

 この5点をあくまで検討の方向性ということで、挙げさせていただいているということでございまして、この点に関して、薬価制度の抜本改革に向け、早急に政府基本方針を策定するということを、この資料では挙げているということでございます。

 したがいまして、ここにつきまして、総理から年内に政府基本方針の作成を取りまとめるという指示が出ておりますので、中医協におきましても、特に検討の方向性に掲げました5つの○の内容について、いろいろ議論をさせていただきたいと考えている状況でございます。

 次のページをめくっていただきますと、中医協薬−1参考3としては、これが実際に経済財政諮問会議で、有識者議員が提出された資料でございまして、薬価制度の抜本改革等に向けてということで、提案されている資料でございます。これは、御参考としておつけしております。

 次に、中医協薬−1参考4といたしましては、今の中医協薬−1参考3で、有識者議員が指摘している内容につきまして、あくまで現行の関連制度として、対応しているものにはどういうものがあるのか、どういう内容なのかということを整理させていただいたペーパーであります。これについても、御参考として、おつけしているということであります。

 次のページ、中医協薬−1参考5であります。参考5につきましては、本年の8月から、薬価に関しての議論を中医協でも始めさせていただいております。次期改定に向けてということでありましたけれども、その議論を始めさせていただいておりますが、それに当たっての論点として、整理させていただいたものとか、さらには経済財政諮問会議において、塩崎臨時議員が提出した課題で、今、触れさせていただきましたものです。

 さらにはもう一つ加えれば、次のページですけれども、平成28年度改定における附帯意見というものもございましたので、こういったいろいろさまざま指摘された課題というものを1つにまとめますと、こういったことになりますという参考資料でございます。

 中医協薬−1参考6につきましては、平成28年度の薬価制度改革の骨子ということで、中医協薬−1参考5の資料で、附帯意見というのがありますと申し上げましたけれども、そのもとになっているものということになります。

 中医協薬−1参考7につきましては、現行の薬価基準制度についてということで、仕組みがどうなっているかということをまとめた資料ということで、これも御参考として、おつけしているということになります。

 中医協薬−1関連としては、まず以上でございます。

 一通り説明をさせていただきたいと思いますが、中医協薬−2につきましては、平成281116日に、中医協において、了承をいただいたということにしておりますけれども、最適使用推進ガイドラインの医療保険制度上の取り扱いについてということで、一部御意見を頂戴いたしまして、真ん中から下のところですが、「2 留意事項通知発出までの手続き」のところで、しっかり最適使用推進ガイドラインの案というものが取りまとめられた段階で、もう策定されてしまった後に、中医協で御議論いただいて、留意事項通知発出という文章だったのですけれども、それではまずいということで、最適使用推進ガイドラインの案が取りまとめられた段階で、中医協でも議論をいただき、それに基づいて、最終的には、留意事項通知につなげていくということにするために、文章を訂正させていただいた上で、1116日の中医協了承ということにさせていただきたいと思います。

 さらに中医協薬−3ですけれども、薬価に係る緊急対応についてということで、これにつきましても、3ページ目になりますが「3 平成30年度改定との関係について」のところの1つ目の○ですが、ここについても、3行目ですが、抜本的に見直すと修正しています。

 抜本的というところについては、この文章の全体にかかるということで、そういった修正をした上で、了承ということにさせていただきたいということで、中医協薬−3として、示させていただいております。

 最後に中医協薬−4ですけれども、まず薬価制度の全体像とその課題についてということで、薬価制度の全体像とその課題ということで、まとめさせていただいているという資料でございます。

 薬価制度の全体とその課題ということで、大きく分けて、3つに分けております。

 まず新規収載品の薬価算定ということ、さらに大きな2つ目としては、既収載医薬品の薬価改定という点、大きな3つ目としては、薬価収載改定のプロセスと分けております。

 まず新規収載品の薬価算定につきましては、その中でも、新薬と後発医薬品に分けておりますが、新薬につきましては、1つ目として、薬価算定方式で、類似薬効比較方式、原価計算方式がございますけれども、課題といたしましては、新薬の適切な薬価設定のあり方についてどう考えるか、そもそもの方式についてのあり方ということで、課題の1つ目としています。

 さらに2つ目としては、イノベーション等の評価ということで、実際に画期性に関する加算などがされているわけですけれども、課題2としましては、イノベーションの評価のあり方について、どう考えるかという点です。

 3としましては、外国平均価格調整ということで、課題3としては、諸外国とは、薬価制度のあり方が異なる中、適切な外国価格との調整のあり方について、どう考えるかという点があると思います。

 次に、新規の後発医薬品という点でいいますと、実際、現在の後発医薬品の薬価につきましては、先発品の0.5を乗じた額、さらには銘柄数が10を超える場合には、0.4ということになっておりますし、次のページには、バイオシミラー(バイオ後続品)については、先発品の薬価に0.7、銘柄数が10を超える場合には、0.6を乗じた額という状況でございます。これについては、課題4として、後発医薬品の適切な薬価設定のあり方について、どう考えるかという点がございます。

 大きな2つ目の既収載医薬品の薬価改定でございます。先発品、後発医薬品としての共通事項としましては、市場実勢価格の反映ということでございます。ここについては、課題5としまして、既収載医薬品の薬価改定について、改定の頻度とか、流通価格の把握方法ですとか、費用対効果評価の導入も含め、そのあり方について、どう考えるかという点があると思います。

 さらに2としては、再算定でございます。これにつきましても、既にある再算定がございますけれども、課題6といたしまして、効能追加、予想を超えた売り上げ増、流通価格の変化など、薬価収載後の状況変化に対する柔軟な対応について、どう考えるかというところがございます。さらに再算定のあり方について、どう考えるかという点があります。

 先発医薬品に関してということになりますけれども、これについては、新薬創出・適応外薬解消等促進加算がございます。これについては、試行を継続している状況ですが、課題7としては、制度のあり方について、どう考えるかという点がございます。

 次には、長期収載品、後発医薬品のある先発医薬品の特例ということで、最初の後発品が薬価収載されて、5年を経過した以降の薬価改定ごとに、後発品への置きかえ率に応じて、さらなる特例的な引き下げを行うというルールになっておりますけれども、課題8としましては、長期収載品の薬価について、そのあり方について、どう考えるかという点があります。

 次に、後発医薬品についてということで、既収載の後発医薬品ということになりますけれども、これについては、最高価格の50%以上の品目などで、3つの価格帯に分類しているということがございますが、課題9としては、後発医薬品の価格帯のあり方について、どう考えるかという点がございます。

 大きな3つ目として、薬価収載改定のプロセスということで、中医協総会、または薬価算定組織において、特に薬価算定組織においては、企業の競争上の地位を害するおそれがある企業秘密を取り扱うというところから、非公開としているところですが、課題10としては、薬価収載・改定のプロセスの透明化の向上というものについて、どう考えるかという点がございます。

 さらに薬価制度以外ということで、検討すべき事項としては、医療保険財政に大きな影響を及ぼし得るバイオ医薬品について、研究開発支援方策(バイオシミラーについては、数量シェア目標を含む)ということで、これを早急に策定するということが1つの課題ということで、挙げられると思います。

 最後に中医協薬−4参考ですけれども、今、申し上げました点につきまして、一通りポンチ絵としてつくりますと、こういった全体像になると思います。最初の算定のところから、既収載されたところで、どういった課題があるか。さらに後発品が出た場合に、どういった課題があるかといった点を整理すると、この1つのポンチ絵になるということだと思います。

 なお、最初に、中医協薬−1のところで、緊急的な対応を11月9日に取りまとめたと申し上げましたが、間違えました。1116日でしたので、訂正いたします。済みませんでした。

 以上です。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明に関しまして、御質問等がございましたら、お願いいたします。

 吉森委員、お願いいたします。

○吉森委員

 ありがとうございます。

 中医協薬−1の薬価制度の抜本改革に向けた対応についての意見と若干の質問です。これについては、今、御説明がありましたように、中医協では、これまで高額な薬剤に対する緊急的な対応並びに新薬の薬価収載時での議論の中で、各委員から抜本的な薬価制度の見直しの必要性がるる指摘されておりまして、早急に対応すべきということでは、この中医協での認識は共有できていると思っていたわけであります。

 今の説明の先週の諮問会議においての薬価制度の抜本的改革に関する塩崎議員の資料提出、この資料の内容については、中医協においては十分な議論が当然なされていないわけでありますし、唐突にこういう資料が出るというのは、非常に遺憾に思うわけでございます。

 それを踏まえて、実態を踏まえた薬価改定の頻度を高めるという方向性等は理解できるものではありますが、薬価制度改定の政府の基本方針と具体的な方策の関連性、これが明らかではないのだろうと思います。

 本日の資料の中では、経済財政諮問会議の総理指示を受けて、諮問会議で年内に政府基本方針を策定し、あわせて当該基本方針に基づき、中医協で具体的方策を取りまとめると、そういうふうに読めるわけではありますが、この意味するところは、これまでの中医協としての議論の指摘、再確認、これを行って年内に政府に示すということなのでしょうか。基本方針策定にも中医協が関与しなければ、具体策も十分に盛り込めないと思うわけであります。

 また、今回のスケジュールについて、なぜ年内に基本方針策定なのかというところでございます。今までの中医協の議論の中では、次期改定に向けて、抜本的な見直しを粛々と進めていこうということであったと理解しているわけでありますが、時間的制約によって、十分なデータや資料が用意できないということで検討するというのは、本末転倒であると思います。

 当然のことながら、検討を進める中で、議論や課題等がさらにまた出てくるということも当然考えられるわけでありますから、丁寧に議論を進めていくべきだろうと思います。

 以上、意見と質問です。

○西村部会長

 今の御質問の部分についてですけれども、医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 診療報酬全般に係る中医協の役割も関係いたしますので、私から、私どもの受けとめといいますか、認識を御説明させていただきたいと思っております。

 先ほど薬剤管理官から、資料についての説明の中で、スケジュールといいますか、実際の経過については、お示しをしておりますので、今、吉森委員が御指摘のとおり、日程的な観点から、少し唐突感があるという御指摘は、素直に私どもとしては、受けとめたいと思っております。

 一方で、一連の高額薬剤の取り扱いにつきましては、中医協もそうなのですけれども、国会の審議の場でも、いろいろ指摘をされております。国民的な課題であり、政府の大きな予算、財政に影響を及ぼすというのは、皆さん、御指摘をいただいているところであります。そのような背景から、我が国の経済財政政策に関する重要事項を取り扱うというのが、経済財政諮問会議のそもそものミッションでございますので、そこで総理大臣のもとで、調査、審議をする中で、スケジュール的に先週の金曜日に、こういった審議がなされたということが、事実の経過でございます。

 診療報酬改定も含めまして、診療報酬に関しましては、厚生労働大臣が中医協の意見を踏まえながら、最終的に設定をしていくというプロセスは、従来からもそうですし、今後とも、そのことについては、変わらないという理解で、私どもとしては対応しております。

 一方で、先ほどの繰り返しになりますが、財政に大きな影響を与える、あるいは経済財政政策において、非常に重要な事項であるということで、薬価の問題を取り扱うというのも、これはまた政府の視点としては、重要でありますので、私どもの受けとめプラス私どもの認識といたしましては、政府としての基本方針、これは経済財政諮問会議を初め、政府として、取りまとめていくということを明確にして、対応すべしということでございます。

 並行いたしまして、先ほどの薬剤管理官の説明もそうなのですけれども、オプジーボを初めとして、あるいはもう少しさかのぼりますと、28年改定での対応も含めまして、高額薬剤の問題については、中医協の検討課題として、非常に重要な位置づけであり、これまでもそうですし、これも今後、御議論いただくということでございます。

 政府の基本方針と具体的な薬価の設定方法、これにつきまして、大きな齟齬が生じることがあってはならないと思いますし、そういうことのないように、中医協の事務局たる私どもといたしましては、しっかり御審議をいただく。先ほどの御指摘も踏まえまして、十分なデータとしっかりした御議論のもとで、両者がしっかり整合した形で、基本方針については、経済財政諮問会議のもとで取りまとめる。具体的な薬価の設定方法も、少し詳細な部分を当然中医協で御議論いただくと思いますので、そういったことを引き続き私どもとしては、御審議をいただけるよう、努力していきたいと考えております。

 以上でございます。

○西村部会長

 それでは、ほかにございますか。中川委員、どうぞ。

○中川委員

 医療課長の今の説明ですが、私は、吉森委員の意見におおむね賛成です。国の医療政策、特にこの薬価制度の抜本的な改革は、これまで中医協でも、高額薬剤の対応だけではなくて、薬価制度全体に対する抜本的な改革が必要だというのは、丁寧に議論しながら、合意してきたはずです。それが経済財政諮問会議に、まるで指示されるかのように、中医協が従わなければならないという流れになってきています。

 政府といいますか、国の医療政策、特に薬価の仕組みに関しては、厚生労働大臣の諮問機関である中医協が最上位のはずです。そこで、薬価制度改革の基本方針を経済財政諮問会議で決めていただくというのは、事務局としてはいかがなものかと思います。

 ここでは中医協の権威を守る必要があると思います。我々の権威ではないのです。国民の権利です。その仕組みを崩してしまうと、全てが経済財政諮問会議で決まるということになってしまいます。いかがですか。

○西村部会長

 医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 時間的な経過につきまして、先ほど申し上げましたとおり、スピード感といいますか、スケジュール感があらかじめ十分共有できていなかったという点につきましては、率直に御指摘を受けとめたいと思っております。

 その上で、繰り返しになってしまうのかもしれないのですが、あくまで経済に大きな影響を与える、財政に大きな影響を与え得るということは、医療費もそうでございますし、特に今回の高額薬剤につきましては、薬価の問題について、政府としても、しっかりと取り組んでいくということを経済財政諮問会議で御議論いただくこと自体、それから、その中で、政府として、そういった基本方針をまとめるということ自体につきましては、私どもとしては、必要なことであろうと認識をいたしております。

 審議の内容とか、役割分担につきましては、これも繰り返しの御説明になるかもしれませんけれども、あくまで診療報酬、薬価も含めてでございますが、その具体的な設定につきましては、中川委員が先ほど御指摘のとおり、従来からもそのようでございますし、現在も、今後も基本的に中医協の御意見をお聞きして、対応していくということに、何ら変わらないと理解いたしております。

 あくまで大きな財政・経済に影響を与え得るという観点での政策の基本方針、これは政府として取りまとめるということでございますし、政府の一員として、厚生労働省の塩崎大臣がその議論に積極的に参加をするということで、先般、中医協薬−1参考2にお示しをしておりますのは、あくまで検討の方向性ということでございますので、こういったことを中医協と並行して、御審議をいただきながら、基本方針を経済財政諮問会議のもとで、取りまとめていくに当たって、中医協の御審議と齟齬のないようにしていくということは、重ねて申し上げますが、引き続き、努力をさせていただきたいと考えております。

 以上でございます。

○西村部会長

 中川委員、続けてどうぞ。

○中川委員

 この中医協薬−1参考3、1125日に出された民間議員からの薬価制度の抜本的改革等に向けてと、この紙を踏まえて、中医協薬−1参考2の塩崎臨時議員提出資料が出ているという形になっているのです。

 中医協薬−1参考3の紙が出たということ自体が、この中医協で議論していた、例えば新薬の薬事承認のときには、経済性も加味した議論をするべきだということをずっと言い続けてきました。薬事承認審査と同時に、最適使用推進ガイドラインもつくるのだということを言ってきましたが、なかなかまだ間に合っていない、そういうスピード感のなさが中医協薬−1参考3の紙が出されてしまったという原因なのではないですか。スピード感のなさに不安を感じるわけです。

 そこで、具体的な質問をさせていただきたいと思います。中医協薬−1参考2の高額薬剤への対応、一番上のところです。最初のオプジーボについて、2年に1度の薬価改定の年ではないが、緊急的に薬価を50%引き下げるという次のところで、また、ガイドラインによって、より効果的な使用方法に限定することを徹底するとあります。このガイドラインによって、効果的な使用方法に限定することによって、薬価引き下げと同じような効果があるのではないでしょうか。

 例えばレパーサ、これは留意事項通知によって厳しく対象を限定したために、当初の予想販売額を大幅に下回るといった状況になっていると聞いていますが、この辺について、レパーサに関しては、最近の売り上げはどうなのですか。決して教えてくれないのですが、企業の問題もあるでしょうけれども、管理官、どうですか。

○西村部会長

 管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 具体的には、情報としては、申し上げられないところだと思いますけれども、留意事項通知の影響によって、一定程度、売り上げに対しての影響はあったという状況ではないかと考えております。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 もう一度確認しますけれども、最適使用推進ガイドラインは、効能・効果が追加されたごとに、ガイドラインが改定されるわけですか。

○西村部会長

 薬剤管理官、どうぞ。

○中山薬剤管理官

 最初に策定されるのは、新規作用機序ということになりますけれども、基本的には、その後、もし効能追加がされれば、それに応じて、改定されるというのが原則ということになると思います。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 そうなると、効能・効果追加する時点で、対象患者数は、おおむね把握できますね。そして、売り上げも一定程度把握できますね。そうでなければならないと中医協で申し上げてきたつもりなのですが、その辺がなかなか進まないのですが、どうですか。

○西村部会長

 薬剤管理官、どうぞ。

○中山薬剤管理官

 効能追加に伴って、どの程度対象となる患者の方々がふえる可能性があるのかということは、現在企業の方にも協力を求めて、その辺についての将来的な見通しも含め、把握していこうということで、取り組んでいる状況でございます。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 前回も申し上げたと思いますが、キイトルーダが1124日に薬事承認されました。その前に、悪性黒色腫も9月に承認されていて、来年の2月に薬価基準に収載予定と聞いていますが、これに向けて、まだまだガイドラインも整備されていない、準備が進んでいるのかどうかもわからないという状況です。

 そのガイドラインの進捗状況も、前回の中医協でも、中医協に報告されるとなっていたはずですけれども、その辺の経過について、進捗状況について、御説明いただけませんか。

○西村部会長

 事務局、よろしくお願いいたします。

○磯部医薬品審査管理課長

 医薬品審査管理課長でございます。

 ガイドラインにつきましては、前回も御説明をいたしましたとおり、現在、鋭意作業を進めておりまして、関係の学会について、専門の委員の推薦を求めまして、それは既に推薦をいただいております。一部委員との協議を進めているところでございますので、もう間もなく案文をお示しできるようになるという状況でございます。

○西村部会長

 今の状況の御説明でした。

 ほかに御質問等はございませんでしょうか。幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

 最初の論点に戻りますが、経済財政諮問会議、それから、総理指示という、まさにトップダウンで中医協に命がおりてきたということですが、我々は、先ほど吉森委員が発言されたように、医薬品に関する問題は、薬価の問題だけではなく、例えば、OTC化された医療用医薬品の保険償還の問題や生活習慣病患者への処方の問題、高額医薬品の残薬対策等々、多くの課題があります。したがってそれらの課題の一つとして薬価を医療保険制度の中でどう統制していくのかを議論していかなくてはならず、その中で、診療報酬や調剤報酬と絡めて議論すべきだと思います。

 また、社会保障審議会との関係について伺います。これまで診療報酬改定時には、社会保障審議会が大きな方針を示し、その中で、中医協がルールを決めるというプロセスになっておりましたが、今回のように社会保障審議会を介さずに経済財政諮問会議で基本方針を決定し、それを受け、中医協だけで議論することが適切なやり方なのか疑問があります。社会保障審議会で現在審議されている他の課題との整合性が図られないまま薬価制度を見直すということが果たして正しいやり方なのかということです。お聞きしたいのは、社会保障審議会との関係をどう整理するのかという点であり、またその中で、薬価制度のみを切り出して結論を出すことについてどうお考えでしょうか。

○西村部会長

 今、御質問2点について、医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 中医協の所管課長たる私のほうで、まず答えさせていただきます。もし過不足等がございましたら、関係担当が補足をさせていただきたいと思います。

 私どもの受けとめは、まず1点目、社会保障審議会との関係でございますが、先ほどの経済財政諮問会議との役割分担とも共通するという部分がございますが、今回、制度を変えるとか、あるいは政策のフレームワーク自体の変更とか、修正とかの議論というよりも、薬価の設定方法とか、薬価のルーリングについて、どう今後見直していくのかということが基本的な課題であろうと受けとめております。

 その上で、先ほどのこれは繰り返しになってしまいますけれども、政府の予算、あるいは財政に非常に大きな影響を与える、国民的な視点でも、指摘があるということで、経済財政諮問会議において、そういった視点で、基本方針を議論していくということが打ち出されたということでございますので、大きな方針と、実際に医療機関とか、薬局とかのそういった現場の運営もさることながら、そういったルールを御審議いただく、この中医協という現場、現場という意味は2種類ありますけれども、につきましても、しっかりそこは歩調をあわせてといいますか、考え方に齟齬のないようにしていくという取り組みで、中医協で御議論いただくということでございます。

 したがいまして、直接的には、社会保障審議会で審議するというよりは、あくまで診療報酬設定の方法、具体的な対応、こういったことを中心に御議論いただくという観点で、中医協でもっぱらそういったことに対応していただくのが筋だと受けとめてございます。

 2点目ですが、さまざまな課題、言ってみれば、さまざまな取り組みが関係する中で、なぜ薬価だけなのかという御指摘でございます。受けとめでございますけれども、御指摘のとおり、さまざまな医療に関連する、あるいは薬事行政に関連する施策が関係していくわけでございますが、言ってみれば、鶏と卵のような関係もございまして、どのような切り口で御審議いただくのか、逆に言いますと、どのような切り口の施策をまずは手を打っていくのかという、その取り組みのプライオリティーとか、整理の仕方、縦と横のどちらを整理するのかというアプローチなのだろうと思います。

 したがいまして、御指摘のとおり、薬価さえ変えてしまえば、さまざまな課題が解決できるのかという御指摘については、答えはノーだろうと思います。しかしながら、薬価も含めて、さまざまな対応が必要でございますので、先ほど申し上げましたとおり、経済財政諮問会議のような財政的な影響の大きい事項という視点から薬価に着手をしているという理解で、私どもとしては、対応させていただきたいと考えてございます。

 以上でございます。

○西村部会長

 幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

 それはトップダウンということで、通常のやり方ではなく、社会保障審議会を介さずに中医協での方針を政府に報告し、それを受け政府が方針を固めるという手順になるのでしょうか。

○西村部会長

 医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

医療課長でございます。

 通常の診療報酬改定のプロセスとの関連で、この件の受けとめといいますか、どう対応していくのかということを御説明いたしますと、あくまで年末までに薬価改革の基本方針を取りまとめるということを、経済財政諮問会議でやる。それを総理が指示をされたということでございます。

 逆に言いますと、全ての改定に係る診療報酬プロセスを全てということでは、決してございませんので、基本的な考え方、基本的な方針について、取りまとめていただいた上で、先ほどの御説明の一部繰り返しになってしまうかもしれませんが、具体的な薬価の設定方法、ルールにつきましては、最終的に診療報酬改定、あるいは薬価の改定に向けて、さらに議論を進めていくことが必要ですので、あくまでそういった流れ自体は、手順を含めまして、大きく変更しているわけではございません。

 ですから、トップダウンというのは、ある意味スケジュールとか、あるいは基本方針を経済財政諮問会議で決定していくということを、総理から指示をいただいているわけでありますけれども、あくまで最終的な診療報酬、薬価の設定方法、見直しを含めた中医協での対応については、基本的に大きく変更されているわけではない。したがいまして、基本方針を受けて、引き続き、そういった議論を中医協の場で続けていただくことになりますし、それまでの過程で、大きな方針について、齟齬のないように、中医協での御意見も承りながら、厚生労働省として対応していくということであろうと理解をいたしております。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 議論が混乱しているようですが、幸野委員、今の医療課長の説明で、おおむねいいと思います。社会保障審議会の医療保険部会は、釈迦に説法で恐縮ですが、医療保険部会は、医療制度についての議論をするところ、医療部会は、医療法に基づく、医療提供体制について、議論するところ、診療報酬改定に向けては、医療保険部会、医療部会が改定の大まかな基本方針を決めるところ、そういう理解だと思います。

 ですから、今回、中医協で薬価を特出しにして、議論するのは、私は、緊急的には必要なことだと思っています。それは、ただしいことだと思っています。

 なぜかというと、概算医療費の発表がありましたけれども、医療費の伸びが3.8%のうちの2%近くが薬剤費なのですから、これは緊急に薬価制度自体を中医協で議論することは、何もおかしいことではないと思います。ぜひ我々が今すぐに着手すべきことだと、それを議論しているのだという認識だと思います。

 そういう意味では、何もおかしいことではない。ただし、経済財政諮問会議の顔色を見ながらとか、そういう議論はするべきではないと、私は先ほどから申し上げているのです。

○西村部会長

 ほかに御意見、御質問はございますか。幸野委員、つづけてどうぞ。

○幸野委員

 つまり社会保障審議会を介さずに、中医協の方針が国の方針となるということでしょうか。

○西村部会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 るる御説明してきていることの確認、あるいは繰り返しになってしまうのかもしれませんけれども、基本方針は、政府としての基本方針でございまして、経済財政諮問会議の場で、塩崎大臣も出席の上で、政府として、総理大臣の前で議論していただくということでございます。

 一方で、薬価の設定、診療報酬の見直しも含めまして、従来からもそうですし、この中医協の場で、御意見をいただいて、厚生労働大臣が最終的に決めていくというプロセスでございます。

 この2つが言ってみれば、並行して走る部分があるわけですけれども、薬価改定の大きな基本方針については、場として決定するのは、経済財政諮問会議になりますが、あくまでそういった方針、あるいは考え方に齟齬がないように、私どもとしては、この場で御議論いただいて、最終的な具体的な薬価の見直しのルールとか、それを受けた改定でございますとか、そういったことは中医協であくまでやっていただくということですので、中医協で決めたものを諮問会議に上げるとか、そういう趣旨ではございませんで、あくまで役割分担をしながら、両者が齟齬のないように、適切に御議論いただく。そのための努力は、私ども事務局がしっかりやらせていただくと受けとめております。

 以上でございます。

○西村部会長

 幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

 わかりました。

 疑問が払しょくできないので申し上げますが、現在、医療保険部会では、OTC化された医薬品の保険適用の見直し等が検討されておりますが、我々は、薬の統制という意味では、薬価の問題も同じように捉えておりますので、それぞれの場所で分けて検討されることについては、違和感を覚えますが、いかがでしょうか。

○西村部会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 もし過不足がございましたら、総務課長がお答えいただけると思いますが、私どもの受けとめは、前提として、診療報酬の設定とか、あるいはさまざまな関係法令を大きく変え得る制度改正を伴う対応ではないと、理解をいたしております。

 ですから、関係法令に基づきまして、何度も繰り返して申し上げておりますけれども、診療報酬の設定、ルール、個別の薬価、診療報酬、この議論につきましては、あくまで中医協で御議論いただくということでございます。

 その大きな枠組みについて、今回、総理の指示も含めまして、基本方針を議論していきますけれども、現時点では少なくとも大きく法律を見直したり、制度の運用を変える、そういったことを前提としての御議論ではないという受けとめでございますので、基本的には、先ほど御説明をいたしました、中医協と経済財政諮問会議の連携でもって、対応させていただけると理解をいたしております。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 今のお答えを踏まえて申し上げますが、中医協薬−1の2ポツの今後の対応のところの2行目、関係者の意見を聴取しつつとあります。これは、中医協での議論を踏まえつつと理解していいですか。理解しませんか。

○西村部会長

 医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 この中医協薬−1は、厚生労働省としての対応の方針でございますので、中医協の場での関係者の御意見も含めて、対応させていただくというスコープで考えているということでございます。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 最大の関係者が中医協だと思いますが、あくまでも幅広くということではあるのでしょうけれども、私は、中医協の議論を踏まえつつと認識したと思います。

 それと、その次ですが、(2)具体的方策については、基本方針を策定した後、中医協薬価専門部会を中心にとありますが、中医協は、政府が基本方針を策定することをお待ちするという表現に見えるのです。これもいかがなものかと思います。

 あくまでも形としては、政府が基本方針を決めるということですが、中医協主導で決めるのだと我々は思うべきです。これは、ぜひ厚生労働省としても、そういう認識にしていただきたいと思いますが、医療課長、それでいいですね。

○西村部会長

 医療課長、お願いいたします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 この文章は、言ってみれば、施策の立案に関しまして、まず基本的な方針を設定いただいて、あるいは基本的な方針をまず決めて、その後、具体策に展開していくという、一般的にそういった政策の立案、展開の考え方を念頭にまとめている文章でございますので、先ほどから御説明しておりますとおり、具体的な薬価の設定方法とか、ルールとか、そういったものは、中医協で御議論いただくということでございますので、それを齟齬のないような形で、経済財政諮問会議で塩崎大臣参画のもとで、政府としてまとめるということと、中川委員の御指摘の点は、私どもの受けとめは、大きな違いはないと理解いたしております。

○西村部会長

 ほかに御意見はございますか。安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 今の今後の対応というところに関連をいたしまして、これから年内に何度か会議が行われる。そして、方針が決まることになるかと思います。既に中医協薬−1参考2にあるように、厚労省の考えというか、塩崎大臣の今後の方向性という論点が整理されているわけですが、年末にかけて、新たな会議の中で厚労省、もちろんこれは大臣から、新たな資料等が出されるという可能性はあるのでしょうか。

 といいますのは、中医協薬−1参考4に論点整理されていますけれども、これまで長年にわたって、中医協で議論してきた結果、現在の制度になっている。方向性としては、常に改善の方向に向けて、積み重ねてきた結果であると私は理解をしています。例えば中医協薬−1参考2の検討の方向性も、おおむねこれまで中医協けんけんがくがくと議論した内容が示されています。

 ただ、○の2つ目で、年1回の薬価改定、少なくとも年1回と書いています。これについても、これまで中医協で十分な議論をして、さまざまな影響、製薬企業、医療機関、薬局、卸から意見を聴取し、それはしないという状況に、今、なっているわけでありますが、この資料には、年1回ということが書いてある。これまでの中医協の長年の議論は、おそらく事務局から大臣にきちんとお伝えしてはあると思うのですが、これについては、私は、大変大きな課題というか、大きな影響があると認識しております。ここは、非常に慎重にやらなければいけない。安易に1回でいいでしょうという方針が出てしまうと、影響が大きいということを考えますと、厚労省として、その影響等について、きちんと精査し、諮問会議に理解されるような情報提供や資料を提出されて、基本方針の策定に生かされるようにしていただきたい。よろしくお願いいたします。

○西村部会長

 御意見として承っておきたいと思います。

 ほかにございますか。加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

 今の安部委員の発言に関連いたしまして、専門委員の立場で、一言、意見を述べさせていただきたいと思います。

 今、毎年の薬価調査、薬価改定という提言が経済財政諮問会議の有識者議員から出されているわけでございますけれども、医薬品業界におきましては、オプジーボの緊急薬価改定に際しまして、日本製薬団体連合会、日本製薬工業協会の両会長名で声明を出しているところでございます。

 その声明の中で、今回のオプジーボの緊急薬価改定が毎年改定の契機になるようなことがあってはならないと訴えているところでございますが、今般、まさに諮問会議の議論が業界があってはならないとした内容がそのまま展開されているということであり、専門委員の立場といたしましても、毎年の改定ということにつきまして、到底容認できるものではないという意見をこの場で述べさせていただきたいと思います。

 毎年の薬価改定が仮に実施されますと、国の成長戦略の方向性に反し、各企業の競争力を一様に弱体化させるとの懸念を持っております。特に日本に基盤を置く企業への影響は、格段に大きく、それは日本企業の競争力低下にまさに直結し、結果として、イノベーションの喪失や医薬品の安定供給の継続など、保険医療に貢献する医薬品の提供に支障が生じかねないものと、大いに危惧をしているところであります。

○西村部会長

 御意見をありがとうございました。

 吉村専門委員、お願いします。

○吉村専門委員

 流通の立場からも、一言、申し上げたいと思いますけれども、今回出てきております、薬価改定の時期とか、頻度の変更ということになりますと、医薬品の安定供給に対して、極めて重大かつ深刻な影響を及ぼす可能性が高いと考えられます。そういう意味からも、慎重に審議をお願いいたしたいと思います。

○西村部会長

 御意見をいただきました。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 日本医師会も薬価の毎年改定には、賛成することはできません。

 その上で、今回の緊急的な対応をしなければならない状況に陥ったということも、メーカー側も、製薬業界も、一定の反省はこの期に及んでも全くないわけでしょうか。企業戦略という名のもとに、当然だということを今でも思っていらっしゃるのかどうか、非常に興味があるので、お答えいただきたいと思います。

○西村部会長

 今の点について、加茂谷専門委員、お願いいたします。

○加茂谷専門委員

 このような場で、中川先生の御興味に専門委員が対応していいものかどうかわかりませんけれども、前回もお話させていただきましたが、企業が一定のルールに準拠して行った行動が、中川先生御指摘の企業戦略と位置づけられるということであれば、また、それが公的医療保険の持続性に大きな影響を及ぼしているということであれば、ルールの見直しには、積極的に参画していくというのが、私どものスタンスでございます。

 企業戦略があるのか、ないのかと言えば、当然ありますけれども、それが薬事戦略なのか、薬価戦略なのかという点については、個々の企業の判断もありますので、私自身は答えを持ちあわせておりません。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 興味があるといったのは取り消します。失礼しました。非常に大事なことでお聞きしました。

 毎年改定という声がこんなに頻発しないような抜本的な薬価制度改革、これをつくるということに関しては、加茂谷専門委員も合意いただけますか。

○加茂谷専門委員

 この議論が、高額医薬品問題が契機となっているということであれば、議論には積極的に参画させていただきたいと思っております。

○中川委員

 高額医薬品だけではなくて、現行の類似薬効比較方式、原価計算方式自体も、抜本的に見直すということには、合意いただけますね。

○西村部会長

 加茂谷専門委員、どうぞ。

○加茂谷専門委員

 私どもといたしましても、イノベーションの評価と国民皆保険制度の維持、この両立を図っていくというまさに今の議論、中医協で行われているこの議論については、同意をしているところでございますし、参画もさせていただきたいと思っております。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 済みません、私ばかり発言して恐縮ですが、中医協薬−1参考1の下から2行目、官房長官が薬価の毎年改定と新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の強化が重要との発言があったと言っています。

 この新薬創出加算、先ほど加茂谷専門委員、国内企業を守らなければいけないという御発言もありました。この新薬創出加算が各製薬企業のイノベーションにどれほど役立っているのかということが、我々、国民には見えないわけです。この辺についてはいかがなのでしょうか。どうもこの加算の恩恵が内資よりも外資メーカーのほうに恩恵がいっているのではないかと思うのですが、それは間違っていますか。

○加茂谷専門委員

 新薬創出等加算につきまして、今後の議論の場で、きちっとしたエビデンスを出したいと思っておりますけれども、私自身の認識では、外資系企業も内資企業も、この新薬創出等加算により、未承認薬・適応外薬の解消並びに次の新薬の研究・開発に繋がっていると、認識しております。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 中医協薬−4をごらんいただきたいのですが、これも皆さんよく御存じのところですが、1ページで、新規収載品の薬価算定というところがあります。そのうちの(1)新薬の2、イノベーション等の評価、類似薬効比較方式には、数々の加算があります。原価計算方式も、営業利益率のマイナス50からプラス100%の範囲でめり張りをつけるとあります。このイノベーションについては、ここで十分に評価をしているのではないでしょうか。

 この上で、これに加えて、新薬創出加算というのは、どれほど役立っているのかが見えないのです。むしろ前回も申し上げましたが、私は、新薬のイノベーションということであれば、診療報酬上の新薬創出加算ではなくて、ほかの財源を検討すべきだと思います。

 1つは、研究開発税制というものがあります。これは、恒久措置と上乗せ措置があります。上乗せ措置というのが、28年度までの時限措置なのです。これを延長するという検討も必要ではないかと、これは事務局にお願いしたいのですが、こういうことも含めて、新薬創出加算自体を今まででいいのかどうか、この検討の議論もすべきだと思いますが、いかがですか。

○西村部会長

 これについて、薬剤管理官でよろしいですか。お願いします。

○中山薬剤管理官

 新薬創出加算につきましては、ここで薬価制度の全体像とその課題というところで、取り上げさせていただいているとおり、そもそもの試行が継続されている状態で、制度のあり方について、どう考えるかということは、1つの大きな課題だと思いますので、そこについては、しっかり議論をさせていただくということにさせていただきたいと思います。

 税制のほうはどうですか。

○西村部会長

 事務局、お願いいたします。

○大西経済課長

 経済課長でございます。

 研究開発税制の期限の延長につきましては、税制改正要望を夏に提出いたしまして、現在、税調等の場で御審議をいただいているというところでございますが、延長を図れるように、強く要望してまいりたいと考えています。

 以上です。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 私が申し上げたのは、その延長と新薬創出加算の一定の見直しもセットでという意味です。延長だけということではないです。

○西村部会長

 関係して、加茂谷専門委員、どうぞ。

○加茂谷専門委員

 今後の議論だと思いますが、新薬創出等加算につきましては、現在、試行継続という状況にありますが是非、制度化をお願いしたいと思っております。

 特に後発品の使用促進策、2017年に数量ベースで70%、2018年から2020年の早い段階で80%という政策目標がまさに進行しております。後発品が出ている先発品、いわゆる長期収載医薬品は、ほとんどの領域で後発品に置きかわっております。

 そういう状況を踏まえますと、新薬の特許期間中に、次の新薬の開発原資を確保していかなければ、研究開発のコストが賄えないという状況になっております。そういう観点からも、新薬創出等加算は、企業にとって重要なもの、重要な加算であると認識しております。ぜひ御理解を賜りたいと思っております。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 そうすると、中医協薬−1参考7の30番をごらんください。ここで新薬創出加算をこのように、本来点線のように下がるべきところを赤の実線でまっすぐいっています。この赤の実線が終わるまでに、もとをとっちゃっているからと聞こえたのですが、この間に新薬の開発をする。そうすると、特許期間が切れたときに、薬価を大幅に下げても、製薬メーカーは、何の痛みもないわけです。考えとしては違いますか。

○西村部会長

 加茂谷専門委員、どうぞ。

○加茂谷専門委員

 ここに示されておりますとおり、ブルーの部分、加算という名目の下、薬価引き下げを留保していただいております。

 そして、後発品が上市された後、あるいは薬価収載から15年経過した後の最初の薬価改定時に、それまで留保されていた加算分を一括して引下げるルールでございますので、そこは合理的だと認識をしております。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 薬価改定の年の製薬メーカーの業績を見ると、前年度比必ずプラスになっているのです。決してマイナスではないです。だから、さすが上場企業で、一流メーカーは、新薬シフトの準備が非常に整っているのだと、私はある意味評価しているのです。

 そういうことを考えると、新薬創出加算のあり方というのは、本当に考えるべき時期に来ているのではないかと思います。公的医療保険財政がこれだけ薬剤費で揺るがされている時期に来ているのですから、もう一度、考え直す時期に来ているのではないか。試行か、恒久化かという議論だけではなくて、あり方も見直すべき時期に来ていると思います。

○西村部会長

 御意見を承って、議論を続けたいと思います。

 ほかにございますか。幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

 薬価の毎年改定を実施すべきかの議論が一部入ってきたので申し上げますと、我々支払い側としては、実勢から離れた価格を支払うことについては、絶対に適切ではないと思っております。この議論をする上では、実勢薬価がどのようなメカニズムで乖離しているのかという事実関係を示していただき、それを踏まえて毎年改定の必要性を判断したいと思っております。

 例えば、現状では約8%の乖離率で推移しておりますが、2年間でこの乖離幅がどのように変化するのかを検証した上で、判断することも必要かと思いますので、ぜひ我々に実勢薬価のメカニズムを教えていただきますようお願いします。

○西村部会長

 そうですね。御意見として承り、調査できるかどうかも含めて、お願いしたいと思います。

 ほかにございますでしょうか。

 いろいろな御意見ありがとうございました。ほかに御質問等がないようでございますので、この議題については、このあたりといたしたいと思います。

 本日いただきました、御指摘を踏まえまして、本件については、引き続き議論を行いたいと思います。

 本日、予定された議題は以上です。

 次回に日程につきまして、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の「薬価専門部会」は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

○眞鍋医療課企画官

 ありがとうございました。

 「費用対効果評価専門部会」に関しましては、準備ができ次第、開催したいと思います。

 


(了)
<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

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