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2017年1月25日 第103回社会保障審議会医療保険部会議事録

○日時

平成29年1月25日(水)16:00〜17:08


○場所

厚生労働省 講堂


○議題

1.平成29年度予算案(保険局関係)の主な事項等について
2.医療保険部会の主要な事項に関する議論の進め方について
3.その他

○議事

○遠藤部会長

 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第103回「社会保障審議会医療保険部会」を開催したいと思います。

 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、お集まりいただきましてどうもありがとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 まず、本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は、岡崎委員、武久委員、福田委員、望月委員、和田委員より御欠席の御連絡をいただいております。

 続きまして、欠席委員のかわりに出席される方についてお諮りいたします。武久委員の代理として井川参考人、福田委員の代理として山本参考人の出席につき、御承認をいただければと思います。よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、議事に移らせていただきます。

 本日は、「平成29年度予算案(保険局関係)の主な事項等について」「医療保険部会の主要な事項に関する議論の進め方について」「その他」、この3つを議題としたいと思います。

 初めに「平成29年度予算案(保険局関係)の主な事項等について」を議題といたします。それでは、事務局から資料の説明をお願いします。

○城課長

 総務課長でございます。

 資料1−1をまずごらんください。「平成29年度予算案(保険局関係)の主な事項」でございます。

 おめくりいただきまして、1ページをごらんください。順を追って、保険局関係の29年度予算案の主な事項について御紹介をいたします。

 まず、「地域包括ケアシステムの構築に向けた安心で質の高い医療・介護サービスの提供」というくくりの中でありますが、「医療・介護連携の推進」ということで、これは医療と介護のデータ連結を推進するためのデータベースの構築に向けた調査研究に着手するということで1.5億円、新規で計上をいたしております。

 それから、「医療分野のイノベーション推進等」ということで、医療技術評価の推進でございまして、費用対効果等の試行的導入に関しまして、対象とする医薬品・医療機器の費用対効果評価等の調査を行うような費用、それから、患者申出療養についての関係で、必要な未承認薬に係る安全情報収集などを行う費用を計上いたしております。

 それから、2ページをごらんください。

 2ページは、「安定的で持続可能な医療保険制度の運営の確保」としておりますが、まず一番上に載っております「各医療保険制度などに関する医療費国庫負担」であります。これは国庫負担のみでございますが、114,458億円の計上をいたしております。

 それから、国保への財政支援等ということでございます。国保の財政安定化基金の造成で1,100億円。それから、新制度の円滑な施行のための財政支援ということで、新規に800億円。国民健康保険の制度改正の準備のためのシステム開発を200億円というような計上をいたしております。

 その下の囲みであります。子ども医療費の助成についてということで、29年度予算ではございませんが、予算のPR版等でも記載をいたしております。後ほど話が出てまいりますが、「一億総活躍社会」に向けて少子化対策を推進する中で、自治体の取組を支援する観点からということで、平成30年度より未就学児までを対象とする医療費助成については、国民健康保険の減額調整措置を行わないこととするというのを、そのときに一緒にこういった形で記載をしているということであります。

 それから、3ページをごらんください。

 「被用者保険の拠出金等の負担に対する財政支援」ということで、これは839億円計上いたします。

それから、「革新的な医薬品の最適使用に係る実効性の確保」ということで、「最適使用推進ガイドライン」等々の関係の調査等で600万円でございます。

それから、「予防・健康管理の推進等」ということで、データヘルスの効果的な実施の推進ということであります。レセプト・健診情報等の分析に基づいた保健事業を推進するということで8.2億円。これはデータヘルスの本格的実施に向けてということであります。それから、「保険者協議会における保健事業の効果的な実施への支援」ということで0.9億円。

それから、次のページ、4ページをごらんいただきますと、先進事業等の好事例の横展開等であります。糖尿病性腎症患者の重症化予防の取組の支援で0.5億円。それから、後期広域連合における後発医薬品の使用促進への支援で2.8億円等々でございます。

その下の「ウ」のところは、重複頻回受診者等への訪問指導、フレイル対策等々ということで、4.5億円計上しております。

それから、歯科の関係で、後期広域連合における歯科健診の実施ということで、5.7億円であります。

それから、「日本健康会議」等で推進しております、予防・健康インセンティブの取組への支援で1.3億円がございます。

それから、最後のページ、5ページであります。「医療等分野におけるICTの利活用の促進等」ということで、1つ目が、NDBデータの利活用、それから、医療保険分野における番号制度の利活用の推進であります。201億円でございますが、特に、この大半はオンライン資格確認システムの導入に向けての必要経費として計上いたしております。それから、DPCデータの活用の促進ということで1.8億円、データ活用のための運用経費等々でございます。

それから、「東日本大震災からの復旧・復興への支援」ということで、避難指示区域等での医療保険制度の特別措置に関するということで、一部負担金、保険料の免除等の措置の場合についてということで、76億円の計上がされているところであります。

資料1−1は以上であります。

そして、資料1−2を続けてごらんください。

特に秋以降、集中的に当部会で御議論いただきました医療保険制度の見直しにつきまして、どういう結果になったかということを整理したものでございます。

1ページをごらんください。ここは、昨年12月まで御検討いただきましたその経緯等を整理をいたしたものであります。改革工程表に記載されたこと、それから、後期高齢者の保険料軽減特例のように、「医療保険制度改革骨子」で記載されたもの、それから、医療費助成。これは、「一億総活躍社会」プランに記載されておりますが、その関係の事項について御議論をいただきました、ということであります。

どうなったか、最終結果について御報告という趣旨で御説明いたします。

まず2ページをごらんください。「高額療養費制度の見直しについて」ということであります。「制度概要」「見直し内容」が上に箱で書いてございますが、下の表を見ていただきますと、一番左の現行から一番右の2段目と書いています30年8月〜というところは一応仕上がりの形になりますが、そことの比較をしていただきますと、まず、現役並み区分については、御議論いただきましたように、所得区分を最終的には現役と同様に設けて、限度額をそれにそろえるという形をしております。その途中過程ということで1段目、これはシステムの関係もあるということで御議論いただきましたが、29年8月からは、外来特例部分として57,600円とするという形になっております。それから、一般区分であります。最終形、一番右のところでは、世帯合算の限度額について57,600円、そして、多数回該当44,400円を設けることになりますが、外来特例につきましては、18,000円という上限額として残すという形にさせていただきました。

ただ、一番左にあります現行を見ていきますと、12,000円の限度額がございます。この限度額を目いっぱい1年間(12カ月)使っておられる方の年間御負担額は、12を掛けまして、14.4万円となっているということでありますので、このたび、新たに年間上限という仕組みを設けまして、14.4万円使っておられる方は、それ以上の御負担がないようにという形の仕組みを入れております。途中過程といたしまして、1段目(29年度)でありますが、その外来特例の部分につきまして、まず1段目ということで14,000円とするという形にいたしております。

それから、次の3ページをごらんください。高額介護合算療養費制度の見直しであります。これにつきましては、御議論いただきましたとおり、現役並みのところが引き上がる部分につきましては、医療の方の高額療養費の引き上げに合わせまして、年収の区分を設けて、限度額についても、70歳未満とそろえるという形の見直しをすることにいたしております。

それから、4ページをごらんください。後期高齢者の保険料軽減特例の見直しであります。下の図でごらんいただきますと、真ん中の左側ですが、現行のところ、所得割・均等割の軽減でございます。所得割・均等割のところの均等割につきましては、中ほどにありますように、均等割は、既加入者とあわせて新規加入者にも特例を適用するということと、介護保険料軽減の拡充や年金生活者支援給付金の支給とあわせて見直すということで、今回はここの部分は据え置きということといたしております。所得割につきまして、5割軽減部分の解消についてどうするかという御議論をいただきましたが、最終的には、5割、2割、そして、30年度からは解消ということで、段階的に解消するという形になっております。

それから、元被扶養者についてであります。これも9割軽減を解消するということでありますが、9割軽減につきまして、段階的ということで、29年度に7割、30年度に全体の5割、そして、31年度からは本則ということで、2年間5割軽減という形の本則に戻るという形といたしております。なお、所得割については、現在、賦課されていないものにつきまして、いつ賦課開始となるかということについては、引き続き、検討という形にいたしております。

それから、5ページをごらんください。入院時の居住費(光熱水費相当額)の見直しであります。これにつきましても御議論いただきましたとおり、介護保険の低所得者の方の御負担額に合わせて、370円に見直していくという中で、医療区分2・3の方につきましても、段階的に見直しをさせていただいて、370円とするということにいたしました。ただ、難病患者の方につきましては、引き続き、0円という形にいたしております。

それから、6ページをごらんください。子ども医療費助成に係る減額調整措置についてということであります。これにつきましても、詳細いろいろ書いてございますが、3つ目のマルであります。中ほど2行目辺りにございますが、平成30年度より、未就学児までを対象とする医療費助成については、国保の減額調整を行わないということといたしております。なお、※でございますが、この見直しが生じた財源につきましては、各自治体で、他の少子化対策の拡充に充てていただくということを求めるということでございます。特に、対象につきましては、所得制限のあり・なし等々の条件は御議論いただきましたが、これは「なし」ということで、対象の市町村に全部ということといたしております。

それから、7ページをごらんください。その他の検討した事項はどうなったかということでございます。まず、かかりつけ医以外を受診した場合の定額負担等々御議論いただきました。これについては、7ページの真ん中あたりに囲んでおります。まず、2017年の年末までということで1つ矢印が区切れております。これは、選定療養による定額負担の対象の見直しを含めて、具体的な検討を進めて、2017年末までに結論ということが1つございます。そして、その下で、囲みの中の長い矢印ですが、2018年度までということで、かかりつけ医以外を受診した場合の定額負担の導入を含め、かかりつけ医の普及を進める方策や外来時の定額負担の在り方について、関係審議会等においてさらに検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずるという形に最終的になっております。

それから、8ページをごらんください。金融資産を勘案した保有状況を考慮に入れた負担の仕組みという項目がございました。これについてであります。長い矢印の中に書いてございますが、マイナンバーの導入等の正確な金融資産の把握に向けた取組を踏まえつつ、引き続き、医療保険制度における負担への反映方法について関係審議会等において検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずるということでございます。マイナンバー導入等々の状況を踏まえつつ、どうするかということについて、引き続き、御議論をいただきたいということになるということであります。

それから、最後の9ページでございます。スイッチOTC化された医療用医薬品に係る保険償還率の在り方ということであります。これにつきましても、2018年度いっぱいまでの矢印でありますが、薬剤自己負担の引き上げについて、市販品と医療用医薬品との間の価格のバランス、医薬品の適正使用の促進等の観点を踏まえつつ、対象範囲を含め幅広い観点から、引き続き検討という形になっております。

資料1−2、ここで御議論いただいたこと、大体最終的な形は以上でございます。

さらに、資料1−3をごらんください。「社会保障制度改革推進本部決定1222日」の決定であります。「今後の社会保障改革の実施について」というものであります。

これは、特に後期高齢者の保険料軽減特例の見直しにつきましては「医療保険制度改革骨子」、このペーパーの1ページ目の一番上にもございますが、平成27年1月の本部決定で決められていたことでございました。今回、その見直しを一部行ったということを踏まえまして、その関係のことで、記載事項の新たな見直しが行われていることが1つ。

それから、国保の財政支援の確立につきまして、先ほど、予算の中でも紹介いたしましたが、どういった形できちんと財源手当をしていくかということがございますが、その関係の記載がございます。(1)のところは、国保の財政支援の拡充ということであります。細かく書いてございますが、マル1、マル2、マル3とありますが、必要な額をいろいろ工夫をしつつですが、きちんと確保していくという趣旨で、本部決定がされているということでございます。

それから、(2)は、後期高齢者の保険料軽減特例について見直しをするということでありますが、引き続き、きちんと検討すべきものは検討するという趣旨で決定をされているところでございます。

2ページ以降は、今ほど御説明しましたことを含めまして、財務・厚労大臣で予算編成に当たって、折衝した結果、合意された事項が記載されております。後で、御参照いただければと思います。

資料の関係の御説明は以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいま事務局から報告のありました内容について、御意見・御質問等があればいただきたいと思います。いかがでございましょう。

 遠藤委員、どうぞ。

○遠藤委員

 資料1−1の一番最後の5ページのところのNBDデータのところで、オンライン資格確認システムについて、18年度から段階的運用、20年度からは本格運用ということなのですが、具体的にどういったシステム、内容で行うのか。また、医療機関側にとっての対応または負担はどのようなものなのか、ちょっと教えていただければと思います。

○遠藤部会長

 事務局、いかがでしょうか。

○黒田課長 

 医療介護連携政策課長でございます。

 今お尋ねのありました件でございますが、この件につきましては、「骨太」等々でこのスケジュールが示されているということで、それに沿って検討を進めるということでございますが、具体的な手法等々については検討中という段階でございます。私どもの部署もございますし、関係の方々、それから、内閣官房等ともよく御相談をしながら、一番いい形を模索していきたいということでございます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 遠藤委員、よろしいですか。

○遠藤委員

 はい。

○遠藤部会長

 ほかにいかがでしょう。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 資料1−2で、改革工程表に係る改革の実績でございますけれども、それについて若干意見を述べさせていただければと思います。

 かなり政治的な圧力もあったというふうに感じておりますけれども、その中で3項目を実行に移していただけるということで、全体としては評価できる改革ではないかなと思っております。

 ただ、最初の案から後退した部分もございますので、医療費の適正化項目になるわけですけれども、それぞれの項目についてどれぐらいの財政効果があるのかという数字を以前示していただいたのですけれども、大分変わったものですから、改めて、この制度でいけば、段階実施もあるものですから、年度と保険制度ごとにどれぐらいの財政効果があるのかということがわかれば、示していただければと思っております。

 評価はできるのですけれども、全体としての医療費適正化効果は、もともとの案でも3,000億から3,500億円ぐらい、医療費の伸びから考えますと、額が低いのではないかと私は感じております。たしか、2025年には国民医療費が55兆円になるとかという数字が踊っておりますけれども、それに対して、これぐらいの改革では、近い将来、保険財政がとても持たないということは明らかでございますので、引き続き、改革に取り組んでいただきたいと思います。

 制度改革だけが医療費適正化の全てということでないのは重々わかっておりますけれども、これがメインになることは間違いないと思いますので、引き続き、改革の検討を強力に推し進めていただくように要望をいたします。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 財政効果の推計について御要望がありましたけれども、事務局、何かコメントはありますか。

○泉課長

 制度改革に伴う財政影響について、各制度ごとのというお話がございましたけれども、趣旨としては、各保険者ごとのということではないかと思いますので、手元にあります数字を御紹介したいと思います。

29年度の財政影響でございますが、高額医療費制度の見直しで、国庫では220億円の削減が29年度では図られたということになりますが、これ、給付費全体では、29年度分としては720億の削減になっております。内訳は、保険料が390億円、公費では330億円となっております。その保険料の390億円の内訳でございますが、協会けんぽで130億、健保組合で130億、共済組合で40億、市町村国保で50億、後期高齢者制度で40億、都合足しますと、保険料で390億円となると思います。公費負担は、330億円の削減となりますが、国は220億、地方は100億円となります。多少、四捨五入の関係で端数が合わないこともございますが、29年度では、以上のような影響がございました。

 それから、保険料軽減特例につきましては、29年度では190億円の国庫の財政効果がございましたが、これはもともと保険料軽減特例はかかる費用を全て国庫で埋めておる制度ですので、ほかへの影響はないということになります。

○宮本課長

 続きまして、入院時の居住費の見直しによります平成29年度の財政影響、こちらは、年度途中からの5カ月分の影響ということになります。

 まず保険料につきましては、協会けんぽが8億円の減、健保組合が8億円の減、共済組合が3億円、市町村国保が3億円、後期高齢者医療が3億円減となってございます。それから、公費につきましては、国費で約20億円、地方で約10億円の影響ということになってございます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 白川委員、口頭でいただきましたけれども、何か文書にしていただきたいというのは。

○白川委員

 できれば、後ほど書面でいただければと思います。

○遠藤部会長

 では、そのような対応をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

 ほかに、山本参考人、先ほど手を挙げておられます。その次は原委員にお願いします。

○山本参考人

 資料1−3で、今後の社会保障改革の実施についてお示しいただきました。この(1)は、国民健康保険への財政支援の拡充に関して、平成27年1月13日の「医療保険制度改革骨子」を変更するというものになります。今回の消費税の引き上げの延期ということもあって、見直しということになったわけですが、大多数の知事が、平成29年度には財政安定化基金2,000億、平成30年度以降の財政支援、毎年1,700億という当初の約束の履行を強く求めておりました。

 そのような中で、昨年1217日の国保基盤強化協議会、1219日の厚生労働省大臣と財務大臣の折衝の結果、資料1−3にありますが、平成32年度までに財政安定化基金の不足分300億円を確保すること、また、平成30年度以降の保険者努力支援制度等実施のための財政支援1,700億円を確保することが決まりまして、社会保障制度改革推進本部で決定されたという状況でございます。

 国保改革の進め方につきましては、国と地方の信頼関係に基づいて推進することが重要でありますので、平成3110月の消費税率の引き上げ等の状況に関わらず、政府として責任を持って本部決定事項を確実に実行していただきますようお願いいたします。

 また、資料1−1になりますが、子ども医療費助成に係る国保減額調整措置の廃止についてです。こちらにつきましては、長年の地方自治体の要望事項であります。未就学児まで無条件で廃止とされたことにつきましては、一定の前進と考えております。ただ、子どもを社会全体で育てるという観点から、対象年齢に関わらず全て廃止するということにつきまして、引き続き、要望しておりますので、御理解いただきたいと思います。

 以上になります。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 では、原委員、お待たせしました。

○原委員

 私の発言は、ただいま山本参考人の方からあった御意見のうちの最初の話でございまして、国保に対する財政措置の今回の取扱いでございます。知事会をはじめ国保関係団体として、昨年、これについては決議をして、国と地方の協議の中での合意事項をきちんと実行してほしいということで、たしか、この部会の委員の先生方にも文書をお送りさせていただいておりますけれども、大変残念な結果になったということでございます。

 ただ、今回、将来に向けまして合意された内容がございますので、29年度の財政安定化基金への未措置分も含めまして、確実に措置をしていただきますよう、引き続き、御努力をお願いしたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 先ほど御意見がありましたけれども、1−2の資料にも出ていますように、継続検討事項について、特に子ども医療費助成にかかる国保の減額調整措置については、今回決断をいただいて、過去でいういわゆるペナルティをなくすという方向で一定の前進があったことは評価でき、各自治体、特に基礎自治体でございます市長会も、昨日、今日と役員会等がございまして、大きく市長の皆さんの評価をいただいたところです。あわせて、発言または意見としてありますのは、先ほどもありましたように、これで終わりというわけではございませんで、今の少子化の問題、あるいは、子どもたちに対する医療や健康の確保、そして、いわゆる経済的厳しさが残っているという社会の中で、「引き続きの改善を求める声」が多数ございますので、ぜひ、あわせて、今後の検討をお願いできればというふうに改めて申し添えたいと思います。

 また、資料1−1の方で、NDBデータその他のところでございましたけれども、NDBデータは非常に重要なことでありますけれども、今後、ぜひ、導入のときにはなかなかすんなりいってないところが現場ではございましたので、うまく連携できるようにお願いできればなと、今後お願いしたいと思っています。

 あわせて、今後の社会を考えていきますと、これらには数字的なものは出ていませんが、IOTが非常に注目される時代になりました。各省庁ごとにおそらくいろいろな担当あるいは関係される部署で情報収集したり、今後の政策展開を模索されているのではないかと思います。IOTを使った社会が間近になってくる、また、それを前提とした社会インフラづくり、システムづくりを、各省庁別に努力し、また、各自治体も、それをトータルとして住民の皆さん、市民の皆さんに提供していく行政サービスが求められる時代になっていくと思います。ぜひ、そういったシフトも想定に入れて、今後の政策立案あるいはさまざまなシステム等についても検討をされるときに、それを前提としてぜひ検討をいただければと思っています。

 なお、これらにつきましては、総務省や関係自治体からも福祉・医療のみならず教育や社会・経済活性化も含めて、いろいろな提案等もあるかと思いますが、何にもまして、国民の生活には、健康であること、また、医療や介護、その他の福祉などについても、アクセスが非常にしやすいことが一番重要な基本インフラの1つと思っています。それらに重きを置いて我々も考えていきたいと思いますので、厚生労働省におかれても、ぜひ、検討をよろしくお願いしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますか。

 よろしゅうございますか。

 ありがとうございます。

 それでは、次の議題に移りたいと思います。次は、「医療保険部会の主要な事項に関する議論の進め方について」、これを議題としたいと思います。事務局から、資料の説明をお願いいたします。

○城課長

 総務課長でございます。

 まず、資料2−1をごらんください。「医療保険部会の主要な事項に関する議論の進め方(案)」でございます。いつも、この時期にお示しをしているわけですが、今年御議論いただきたいことを整理しているものでございます。

 まず、当面の主要事項として書いてございますが、29年度で一番大きな課題として、平成30年度の診療報酬改定に向けた議論がございます。これは同時改定であることもありますし、そこに射程を置いてこれまで議論をしてきたというのもありますが、診療報酬改定につきましては、基本方針を定めるのがルールになっておりまして。これまでは、医療保険部会、医療部会、それぞれで御議論いただいてきたという経緯がございます。今回も、また、この診療報酬改定の基本方針の御議論をいただくことになろうかと思っておりまして、その旨記載をいたしております。

 それから、「経済・財政再生計画改革工程表2016改定版」関係であります。先ほどお示しした部分も抜粋でありますが、改革工程表におきまして、いろいろと医療保険関係の記載がございます。その中で御議論いただくもの等々ございますので、それについても必要に応じて御議論いただくことになるだろうということであります。

 それから、医療保険制度の給付と負担の在り方、予防・健康づくりということであります。これはこの年末まで御議論いただいた中で、引き続き、御検討いただくものとして、改革工程表ではないものとして、任意継続被保険者制度の見直しについてということがございますので、それをまず項目出しをさせていただきました。それから、データヘルスの改革ということで、データヘルスの検討会の取りまとめが出ております。それを踏まえまして、必要なものについて御議論いただくことになる可能性もあるということで、記載をいたしております。

 それから、少子高齢社会における持続可能な医療保険制度の在り方についての検討ということで、長期的な医療保険の仕組みの将来像であります。特に、高齢者医療制度の在り方、それから、医療に要する費用の適正化、保険給付の範囲等々ございますので、改革工程表の議論と並行して医療保険部会として考えるもの、御議論いただくものがあるようであれば、それを、また、引き続きお願いしたいという趣旨であります。

 特に、改革工程表の関係で、先ほどのものに加えまして幾つか項目がございますので、資料2−2に保険局関係、医療保険の関係のものを抜粋をいたしております。これについて少し御紹介をできればと思います。

 ページをお開きいただきまして、1ページであります。ここは特に慢性期の医療・介護ニーズに対するサービス提供体制の話でございますが、療養病床の関係の記載が、今回取りまとめられたことに伴いまして、記載の変更がございます。それから、医療・介護を通じた居住に係る費用負担の公平化ということで、入院時の光熱水費、今回も御議論いただいた結果を踏まえて、記載の変更がされております。201710月から段階的に実施という記載がございます。

 既存のものも幾つかございますが、例えば2ページでありますれば、NDBを活用した外来医療費・入院医療費の地域差の見える化ということで、こういった記載がございます。外来医療費の地域差半減に向けて、第3期医療費適正化計画の計画期間に向けてレセプトデータ等の分析を継続的に行う等々の記載がされております。

 それから、NDBを活用した入院・外来医療費の地域差の分析、見える化を引き続き推進し、指標を追加する等の記載がございます。

 それから、3ページをごらんください。これは先ほど御紹介をいたしましたが、かかりつけ医の普及に向けた、定額負担等の検討という項目が先ほどございましたが、これについての記載でございます。

 それから、4ページ、5ページについては、既存の記載のリバイス等々でございます。

 そして、6ページをごらんください。6ページの中ほどちょっと下ですが、データヘルスの関係でございます。データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会で取りまとめということがございました。その取りまとめを受けて、取組の実施、具体的にはその取りまとめの内容に応じてということになりますが、「取りまとめに基づき」と書いてありますが、取組を実施するのは、2018年度まで矢印が引かれております。改革工程表は年末の策定でございますが、こういう形の記載になっております。

 それから、7ページ8ページとございまして、主なものをちょっと拾いますと、11ページあたりで、先ほどのスイッチOTCの記載がございます。それから、13ページの一番下でありますが、薬価改定の在り方について、その頻度を含め検討という項目がありまして、「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」に基づき、薬価制度の抜本改革に向け、取り組むと。基本的には、中医協で御議論いただいているものでありますが、工程表上はこういった形で記載をされているということで御紹介であります。

 主なものとしてはこういった形になります。

 あわせまして、資料2−3で、「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」の報告書が1月12日に取りまとめをされておりますので、この関係について、別途、御紹介をさせていただければと思います。

○宮本課長

 保険課長でございます。有識者検討会の報告書について御説明をいたします。

 本検討会では、大きく2つのテーマについて御議論をいただきました。

 まず1つ目は、ICTの技術を最大限活用して、審査支払機関の審査業務の効率化を図るとともに、審査基準の統一化を図ること等、支払基金の業務改革及びそれを踏まえた支払基金の本部・支部の組織の見直しに関する議論と、もう一つの議論といたしましては、審査支払機関に集積しておりますビッグデータを活用いたしました保険者機能の強化、あるいは医療の質の向上という議論を行いました。

 報告書の構成といたしましては、まず、審査支払機関の審査業務の効率化や審査基準の統一化の議論、次に、ビッグデータを活用した保険者機能の強化及び医療の質の向上の議論、そして、それらを踏まえまして、社会保険診療報酬支払基金の組織・体制の在り方という順番で取りまとめられております。

 構成員のメンバー表と開催経緯については、お手元資料2の13ページから16ページにございますので、ごらんをいただければと思います。

 まず、報告書の内容でございますけれども、1つ目に、審査支払機関における審査業務の効率化、審査基準の統一化につきましては、審査支払機関のレセプト審査におけるコンピュータチェックの寄与度を高めて、徹底的な審査業務の効率化を行うとともに、地域ごとに差異のある審査基準の統一化を図ることが課題となっておりました。これにつきましては、まず支払基金が現時点で計画をしていたシステム刷新計画については不十分であるという御指摘をいただきましたので、全面的な見直しを行い、あるべき業務の姿を見据えた新たなシステムの設計・構築を行う必要があるという御提言をいただきました。

 具体的なシステムの基本設計については、審査におけるコンピュータチェックを医療機関で行う仕組みや、コンピュータチェックに適したレセプト形式の見直しなどの御提言をいただいているところでございます。また、レセプト審査におけるコンピュータチェックのルール等についての差異につきましては、コンピュータによりまして継続的な見える化を行い、審査基準の継続的な統一化に向けて定期的にPDCAを回していくことによって、コンピュータのチェックルール等の統一化を図っていくことを通じまして、支払基金はレセプトの審査業務の実施機関という立場から、審査される側と審査を行う側の意見の取りまとめや業務全体の改革を推進する立場へと役割を進化させていくべきであるという御提言をいただいているところでございます。

 次に、ビッグデータの活用に関してでございます。現在、厚生労働省や審査支払機関では、大量の健診データ、医療・介護に関するデータを保有しておりますが、これらのデータは全て分散管理されているほか、個別にも十分に活用ができていない等の課題がございます。そのため、本検討会では、健康・医療・介護のデータベースを連結し、プラットホーム化していくという取組を進め、こうした個人のヒストリーをビッグデータとして分析可能としていくことが必要であるという御提言をいただきました。その際、データの質の向上やセキュリティの確保など、さまざまな課題に対応することが前提であり、適切な専門家の配置など、システムの設計段階からの慎重な検討を行うことが必要になるとされております。また、データプラットホームの管理・運営につきましては、支払基金と国民健康保険中央会が共同で担うことが期待されるとされております。また、足元で集積している審査支払機関の医療・介護のレセプト情報につきましても、国民の健康寿命の延伸に向けて活用方策を検討し、具体的な活用を推進していく必要があるという御提言をいただいたところであります。

 最後に、支払基金の組織・体制の在り方でございますが、これらの業務の効率化、先ほど申しました業務の効率化やビッグデータの活用、2つの検討を踏まえまして、支払基金の組織・体制の在り方についても御議論をいただきました。まず、先ほど申し上げました、業務の徹底的な効率化を踏まえて、現在、47都道府県に配置されている支払基金の支部の体制について議論をいただきました。

報告書では、支部の組織・体制については、業務の効率化を受けて、その規模を必要最小限のものに縮小することが提言されております。その上で、支部をさらに集約化していくべきであるという意見がある一方で、支部は47都道府県に残すべきであるとの意見もありました。また、現在は、47都道府県ごとに行っている審査委員会の在り方をどのように考えるかについても御議論をいただきました。この点、韓国のHIRAのように、全国一元的に審査を行っていくべきであるという意見がある一方で、地域の医療提供体制等の違いを踏まえて審査を行う必要があるとの意見がございました。また、なお、今後、具体的なエビデンスに基づいて審査内容の整合性・客観性を担保していくべきだという点については、おおむね意見が一致しております。

 さらに、審査委員会の審査委員は、各支部の地域の医師に担っていただいているところですが、審査委員会の利益相反の禁止の取組についてどのように考えるかという課題も御議論をいただきました。これについては、本部で審査するレセプトの割合を拡充していくことや、常勤の審査委員の数を拡大していくことなどによる審査委員会のガバナンスの強化、現在、運用上行っている審査委員の利益相反の禁止等について、規則による明確化等の取組を行っていくべきであるという提言をいただきました。

 今後のスケジュールでございますが、以上のような御提言を踏まえまして、今年の春に、「支払基金業務効率化計画・工程表」及び「ビッグデータ活用推進計画・工程表」の2つの基本方針を取りまとめ、平成29年夏を目途に、政府の方針において方向性を提示することとし、平成30年の通常国会において、社会保険診療報酬支払基金法等について、改革の内容に沿った法整備を目指すということを御提言いただいているところでございます。

 説明は以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、早速、ただいま御説明ありました内容について、御意見・御質問をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

 横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 今、御説明があったデータヘルス時代の質の高い医療の実現に向けて、対応は今後非常に重要になるだろうと思っているところです。以前の会議でも教えていただいたように、なかなかデータベース体制になってないところがありますので、今後の蓄積にとっても本当に意味があることだと思っています。その上で、今、御説明があったことについて幾つか意見を述べさせていただきたいと思います。

 1つは、例えば都道府県別に国保連合会があり、支払基金があるわけですけれども、全部が全部の詳細を調べていませんけれども、もしかすると、全てベンダーやシステム会社によってカスタマイズされている可能性もあると思われます。これはこれで個別の配慮ができるのはいいことですけれども、このレポートの前半にありますように、AIに近い技術を活用したデータチェックをして、きちんと評価をしていくことが可能になるならば、必ずしもカスタマイズする必要はなくなっていきまして、その分、保険を必要とする人たちのコスト負担も軽減できるようになりますし、事務の効率化も圧倒的に図れるようになると思います。 報告の冒頭説明でもあった韓国の例が多分そういうことになっているのかなと思いますので、そういったこともあり得るということと、それを前提に既存の体制に余りとらわれず、よりよい解決策といいますか、よりよい方向性をぜひ模索してほしいなと思っているところです。

 あわせて、言葉を選ばずに、微妙なことまで含めてあえて申し上げると、ひょっとしたら次の問題があるのかなとも思っています。それは、御説明の中にもあった地域ごとの医療の事情への対応ということはしなければなりませんが、もしかしたら一番大きな問題は、各都道府県別国保連合会や支払基金に勤めている方々の身分の問題、就職の問題、あるいは、その辺も含めた、この先不安になる、どうしたらいいのだろうかということもあるのかもしれないと思っています。ぜひ、これらが解決できる方策も考えていただくと、もっとすっきりとした政策の議論や方向性の議論ができるかと思います。

 なぜこれを申し上げるかといいますと、実は、九州市長会の方で、道州制の議論をして、道州制導入にしたがい九州各県の県議会はやめて、道議会をつくったらどうかという提案を出したところ、県単位の議会の方からは総スカンを食らいましたが、その次にこういう説明をしました。すなわち「全ての県議会議員の方は一旦は基本的に道議会の議員になれます」と。そうすると、皆さんオーケーになりまして議論が進むようになったことがあります。要は、自分の身分が大丈夫とわかればいいわけでございます。

 必ずしもこんな単純な議論になるとは思いませんけれども、御自身の身分のことを非常に憂えながら制度の問題を議論するのは大変難しいのですけれども、「皆さんの身分はきちんと担保します。その上でよりよい方向をぜひ一緒に考えようではないか」というふうな本音の議論も、事務調整の中とか議論の中でしていただくと、今までにはない活路も見えてくるのではないかなと個人的な感覚を持っております。いわゆる世間的にいいますと、率直な議論ということでございます。ぜひ、そういったことも踏まえて、今ここに提案されている新たな時代のデータヘルスの在り方、また、AIを初めとしたIOTも含めた新しい技術の活用、そして、それに基づく新しい医療の効率化、医療事務の効率化ということを、大胆にぜひ前進をさせていただきたいなと期待を寄せているところです。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。幾つか御提案をいただきました。

 ほかにございますか。

 それでは、白川委員、新谷委員の順でお願いいたします。

○白川委員

 今の御意見に対して反論をさせていただきたいと思っております。私どもは、審査支払機関は、皆保険制度を安定的に運営するため、医療側、保険者側の中間に立って、公平な裁きをしていただくことということで、非常に必要な存在だと認識はしております。ただ、私は有識者検討会のメンバーではございませんけれども、この報告書に書かれているとおり、審査支払機関として最も効率的な方法で使命を果たす。そのためにコンピュータのシステムをどうしたらいいか、あるいは、組織・体制をどうしたらいいか、ということで構築をしていって、それに必要な人員を確保するという論議の進め方をしないと、今の横尾委員のお話は気持ちとしては私もわからないことはないのですけれども、それだと、はっきり言えば、今の体制から全く変わらないという懸念がございますので、一度割り切って議論をしていただいて、その上で、余剰と言ったら大変失礼ですけれども、その方々をどうするかということは次のステップで考える。別に、全部解雇しろと私は強弁しているつもりはないのですけれども、そういう論議の進め方をすべきというのがこの報告書に書かれているポイントだと思いますし、私も、組織というものはそういうものであろうと思っておりますので、一言反論させていただきました。

○遠藤部会長

 新谷委員の前に、ちょっと横尾委員を。

○横尾委員

 誤解をされているようですので、申し述べたいと思います。私は、支払基金や国保連合会が要らないとは一言も言っていないのです。今のままの前提で全てを考えるのではなくて、新しい方向性を考えていこうという一つのきっかけになるのがこのレポートであり、今後の対応だと思いますので、ぜひ、既存のものに拘泥せず、新しいものが必要なら新しいものが必要だというふうな議論を積極的にするような空気も持つべきであろうという意味で申し上げたところです。

 今おっしゃったように、いちいちそこに問題があるとか、詳細は私も存じ上げていませんので、一つ一つつまびらかに言うことはできませんけれども、ともすると考えられることがよくあるのは、ちょっと古い歴史かもしれませんけれども、例えば、電子計算機が日本社会の中に入ってきて、行政の効率化に使われる時代に入っていったときに、たしか、労組交渉があって、キーボードを何個打つのにどれぐらいの時間が要るから、何個まで制限をかけるとか、いろいろな議論があったように聞いています。その因習が残ったために、かなり苦労をしてしまったのが、先の年金問題に関する情報の漏えいのところであった経緯であると一部の識者から聞きました。なかなか効率化がうまく進んでいなかったということです。

 ですから、今回、ICT、AIを中心としたいろいろな技術が入ってくると思いますので、例えば、事務方に、私たち首長の場合もよくあるのですけれども、「こういう改革をしたいけれども、どうですか」と言ったら、事務方のスタッフからいえば自分の身分にもかかわることですから、ひょっとしたら保身だけ考えればコンサーバティブになりがちだと思います。でも、「君の身分や職員さんのことは基本的に困らせるような発想はしないから、ぜひ、この事務がどうあるべきかということを根本から一緒に考えていこうではないか」と言えば、かなり意見も言いやすくなるのだろうということで申し上げたところでございます。何も、支払基金が不要だとかいうことは一言も思っているつもりはございません。

ぜひ、今回、ゼロベースで考える前提になると思いますので、そういったところを忌憚なく考えて改革してほしいという意味で申し上げたところです。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 新谷委員、お待たせしました。

○新谷委員

 ありがとうございます。

 私の方からは、資料2−1に関して2点申し上げたいと思います。

 2−1の一番下から4行目のところに、「高齢者医療制度の在り方」という項目が医療保険部会における今後の議論の進め方の論点として記載をされております。これについては、昨年、十分な論議がなされたとは言い難いと思っております。今、御存知のように、被用者保険の財政に占める高齢者医療の拠出金の割合も既に4割を超える状態が続いているわけでありますし、その一方で、データヘルスの推進等、予防・健康づくりの取組強化が保険者に求められているわけであります。資料2−1は、高齢者医療制度の在り方と表記をされておりますけれども、この在り方というものの中には、保険者が積極的に保険者機能を発揮できるようにするためにも、抜本改革の検討を含むということを要望したいと思っております。

 また、論議の進め方という論点に関連してでありますけれども、今から申し上げることは、多分、医療保険部会の所掌を越えるかもしれませんが、大事な視点だと思いますので、申し上げたいと思います。御承知のように、今後、高齢者が増加する一方で、生産年齢人口が減少していくという中、医療をはじめとして、介護、年金を含む社会保障制度の充実・維持が非常に重要になってまいりますし、そのための財政基盤の強化が重要な課題になってくると思います。安定財源としての消費税が二度にわたって引き上げが延期をされてきておりますので、2012年にまとめられました社会保障・税の一体改革が目指した姿がかなり危うい状態になっているのではないかと危惧をしているところであります。

現在は、経済財政諮問会議から工程表が出されておりまして、それに従って論議をするという構図が続いているわけでありますけれども、社会保障をどのように充実していくのか、これをどのように維持していくのかという全体像を示す必要があるのではないかと思っているわけであります。そうでないと、3年で自然増1兆5,000億円に制限するとか、単年度で5,000億円に至らない1,400億円をどう削減するかといったような短期的な論議が先行するわけでありまして、そうした論議のもとで、給付と負担の在り方が論議されることについては、国民の中にも将来不安が非常に大きくなるのではないかということも、また、危惧されるところであります。

 そういった意味では、かつて、政府が設けましたような一体改革を目指した内容の検討をするスキームを、ぜひ、政府として考えていただきたい。その際には、国民、関係者が参画する会議体をつくっていただきまして、財源の在り方も含めて、社会保障制度のグランドデザインを早く示していただきたいと思います。申し上げている点は、医療保険部会の範疇を超えるのは承知をしておりますけれども、論点を示されましたので、どこかの段階でぜひ検討をいただきたいと思います。

 もう一点、2−3について、先ほども熱い論議が行われました「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」報告書について申し上げたいと思っております。この報告書のタイトルにあります「質の高い医療の実現に向けて」ということは、非常に重要な視点でありますし、そのための審査基準の透明化とか、データ活用の推進は非常に重要な視点であると思っております。この報告書の8ページに、先ほどもありました、データの活用と保険者機能の強化ということが書かれておりまして、ビッグデータを使って保険者機能の発揮を支援しているということについては重要な指摘であると思っております。審査の質の維持・向上に加えまして、審査支払機関それぞれが機能強化ができますよう、関係者間での合意形成を図りつつ、具体的な検討を進めていただくように要望を申し上げたいと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。御提案をいただきました。

 原委員、どうぞ。

○原委員

 有識者検討会報告書の内容の当事者の一人として、国保中央会、国保連合会は審査支払機関でございますので、ちょっと発言をさせていただきます。

 まず、検討会の報告書は大変有益であると思っておりまして、これをしっかりと受けとめていきたいと思っております。報告書の内容は大きく2つから成っていると思っておりますが、1つはコンピュータチェックの拡充や審査基準の統一などの審査・支払業務の効率化・統一化という課題でございます。これについては、支払基金とよく協議をしながら連携をして、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。

 また、ビッグデータ活用の関係でございますけれども、これについては、厚生労働省の方も入っていただいて、推進計画、工程表の基本方針を本年春にまとめるといったようなことをはじめ、具体的な提言が入っておりますので、私ども、当事者として策定に関わることになりますので、厚生労働省の検討作業に協力をし、国保連合会の意見も十分汲み上げながら、今後、鋭意検討を進めてまいりたいと考えております。いずれにしましても、厚生労働省との間で十分な情報提供なり共有なり、あるいは、協議ということをぜひお願いをしたいと考えております。よろしくお願い申し上げます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますか。

 小林委員、どうぞ。

○小林委員

 資料2−3の報告書について、協会けんぽとしては、診療報酬支払基金に対して、基金の取り扱うレセプトの約4割以上に当たります年間約4億件のレセプトの審査・支払業務を委託しており、今後の議論の方向性については大変関心を持っております。この報告書によれば、今後は、改革のための工程表を作成していくことになりますが、この結果によっては、法律の改正や種々の見直しの財政面なども論点になってくると考えられますので、この部会においても、十分合意の形成が図られるよう丁寧な議論をしていくべきであると思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 関連して、1つ確認をさせていただきたいと思いますけれども、今のことですが、ここで有識者検討会から報告書が出ておりまして、それを現実化していくということで、法律改正等々とも考えていくということですが、当部会とのそれらの作業との関係はどういう形になるのかということについて、何かわかっていれば教えていただきたいと思います。

○宮本課長

 先ほど申し上げましたように、これから工程表をつくって、それを「骨太」の方針等でまとめて、その中で、来年の通常国会に法案を出していきたいということで、これから、いろいろな具体的なものを詰めていくことになると思いますが、法律を出すということであれば、この部会でも御議論をいただくということになると思いますので、具体的な御相談は、また、させていただきたいと思っております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。小林委員の御発言に関連して補足をさせていただきました。そういうことでございます。

 ほかにございますか。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 資料2−1の関連でございますが、新谷委員からの意見が出ましたとおり、私も、一番下にあります「高齢者医療制度の在り方」が非常に重要だし、急がれると思っております。先ほども申し上げたとおり、2025年がもうあと7、8年で来るわけでございまして、それまでに抜本的な改革をやっていかないと、保険財政、国の財政を含めて持たなくなると考えております。

したがいまして、我々も以前からグランドデザインを示すべきだという主張はしておりますけれども、それを待っていたのではとても間に合わないという気がしておりますので、例えば、高齢者の自己負担の問題、これは工程表の中にも記載されている事項でございます。あるいは、保険給付の範囲の問題とか、そういったものは少し早目に議題として取り上げていただければとお願いをいたします。

あと、1点は、先ほど、審査支払機関について意見を申し上げましたけれども、何でこだわっているかといいますと、支払基金に対して被用者保険は800億円ぐらいの手数料を負担しているという状況でございます。それをできるだけ抑えたいということが我々としては当然あります。今は、支払基金法に縛られた形で、少しずつ手数料を下げていただいており、やむを得ない金額ということになってきますけれども、支払基金法も検討するということでございますので、そうした中で、保険者の負担をなるべく低く抑える方向での改正といいますか、それを目指した法改正もぜひ検討をいただければと思います。

それから、3点目は任意継続被保険者制度について、前回の議論では、厚生労働省としては、私どもが提案した3つの項目について、言い方は適切ではないかもしれませんが、ごもっともと、合理的だというお考えだったと私は勝手に思っておりますけれども、国家財政への影響の関係で先送りせざるを得ないということだったかと思います。これをさらに引き続き議論しても、はっきり言ってしようがないと。要は、国が財政負担を我慢するかどうかということだと思いますので、議論よりは、今年8月に出す再来年度の概算要求の中にきっちり書き込んで要求していただくというのが私は筋ではないかなと思っておりますし、それが通れば、法改正も可能と思います。そういう方向で検討をいただければと、忘れないようにここに書いていただいたのは非常にありがたいのですけれども、今後、議論といわれても、もう議論を尽くしたということは、3つ目に申し上げたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかに。

 原委員、どうぞ。

○原委員

 ただいまの白川委員の御発言ですけれども、国家財政の問題ももちろんあろうかと思いますが、国保財政、国保の保険料への影響という点もかねがね懸念されていることから、私どもとしては慎重な立場をとっておりますので、それをこれから議論する場合には、国保財政への影響がどうなるかというところも、ぜひ踏まえて御議論いただければと、よろしくお願いします。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかに、何かございますか。

 それでは、井川参考人どうぞ。

○井川参考人

 ありがとうございます。

 高齢者医療について、今、新谷委員、白川委員の方からお話が出ましたので、慢性期医療協会の代表として、一言意見を述べさせていただきたいと思います。

 高齢者医療費が非常に高くなってきて、保険を圧迫しているのは事実でございますし、その原因として、超高齢化社会となって、そのための人数がどんどんふえていっているというのも、これもまた事実でございます。ただし、1つ大きく忘れてはならないのは何かと申しますと、健康寿命と平均寿命との間に10年もの差があるということでございます。これは捨ててはおけない事実であろうかと私は思っております。すなわち、健康寿命を今の状態にしたままで高齢者がどんどんふえていけば、当然、10年間の非健康寿命の期間が存在するわけで、それに対する医療費が膨大にふくれ上がっていくのは明らかです。としますと、それに対応する対応策としては、健康寿命そのものを延ばす対策をとらないと抜本的な改革にはならないと私は思います。

 つまり、これは医療保険部会の部門ではないのかもしれませんけれども、インセンティブ改革のところに少し出ているような、フレイル対策とか口腔ケア対策とかいうふうな予防対策に保険部会としても踏み込んでいかなければならない時代が来ているのではないかと私は思っております。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますでしょうか。

 樋口委員、どうぞ。

○樋口委員

 ありがとうございます。

 特別な提案というほどではございませんけれども、今、少子高齢化対策に際する医療保険制度の抜本的な論議を始めようというような御意見がございましたので、やはり本当にそろそろ乗り出さなければとつくづく思っております。

 この間、厚生労働省絡みでは全くないのかもしれませんが、日本老年学会から、高齢者の呼び方を、65歳以上だったのを75歳にしようという御提言がございました。学会がおっしゃるものですから、当てずっぽうにおっしゃっているのではなくて、健康寿命と平均寿命の差のところにも関係するのかもしれませんけれども、そのときの御発表では、当時の65歳の背筋力は今の75歳以上に匹敵するとか、何か高齢者は大変元気になったというようなことを全体でおっしゃっていらっしゃいましたけれども、私はつい意地が悪いものですから、ああ、これは年金受給開始年齢を遅らせる前触れかなとか、もしかしたら、今、後期高齢者医療制度を高齢者を75歳以上にするとしたら、いよいよ85歳以上は何と言うのだろうか。末期高齢者なんて一時言われましたけれど、そんな話なのか、いろいろ考えてしまいます。

 しかし、いずれにせよ、日本が超長寿社会であることは事実で、そして、2025年問題ももう本当に旦夕に迫っておることでございますから、どこで論議されるのかはわかりませんけれども、ぜひ、この部会としてもなるべく早くそういう論議を、それこそ政権政党、政府、野党、皆さんにそういう雰囲気をつくっていただきたいと、これはお願いでございます。

 ありがとうございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかに。

 大体よろしゅうございますか。

 ありがとうございます。

 それでは、本議題については、これまでとさせていただきまして、最後の議題で、「その他」がございます。昨年の12月8日の部会におきまして、私に御一任をいただきました「医療保険部会の議論の整理」につきましては、最終的に取りまとめたものを参考資料として、資料配布させていただいております。本日、説明は省略をいたしますが、御確認をいただければと思います。

 あわせて、「療養病床の在り方等に関する議論の整理」、また、「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」を参考資料として配布させていただいておりますので、こちらも御確認をいただければと思います。

 それでは、予定の終了時刻までまだ時間はございますけれども、本日はこれまでとさせていただきます。

 次回の開催日につきましては、おって事務局より連絡するようお願いします。

 本日は御多忙の折、お集まりいただきまして、どうもありがとうございました。これにて終了いたします。


(了)

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