ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 社会保障審議会(医療保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会) > 第10回社会保障審議会医療保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会議事録(2017年1月18日)




2017年1月18日 第10回社会保障審議会医療保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会議事録

○日時

平成29年1月18日(水)15時30分(目途)〜17時30分


○場所

全国都市会館 大ホール(2階)


○出席者

<委員等 敬称略>
遠藤久夫(座長) 新田秀樹 原田啓一郎 河野雅行 清水恵一郎
高橋直人 幸野庄司 飯山幸雄 村岡晃 宮澤 誠也
中村聡 往田和章 小谷田作夫 糸数三男
<事務局>
鈴木保険局長 濱谷審議官 城総務課長 矢田貝保険医療企画調査室長 他

○議題

1. 柔道整復師に対する指導・監査等の実施状況
2. 後期高齢者医療広域連合におけるあはき療養費の不正事例について
3. あはき療養費の不正対策の強化について
4. 償還払い・代理受領・受領委任の比較 
5. 議論の整理に係るその他の対応(案)

○議事

15時20分 開会

○遠藤座長

 それでは、予定した時間より若干あるのですけれども、専門委員の皆様は、全員御着席ですので、これから第10回「社会保障審議会医療保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会」を開催したいと思います。

 専門委員の皆様におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。

 本年最初の専門委員会の開催でございますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 まず初めに専門委員の出席状況について、御連絡をいたします。本日は、後藤専門委員が御欠席です。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 本日は「1.柔道整復師に対する指導・監査等の実施状況」「2.後期高齢者医療広域連合におけるあはき療養費の不正事例について」「3.あはき療養費の不正対策の強化について」「4.償還払い・代理受領・受領委任の比較」「5.議論の整理に係るその他の対応(案)」の5つを議題としたいと思います。

 事務局よりそれぞれ資料が提出されておりますので、まずは議題1と2につきまして、事務局から資料の説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○保険医療企画調査室長

 それでは、あ−1とあ−2について、まず御説明をさせていただきます。

 あ−1が「柔道整復師に対する指導・監査等の実施状況」、あ−2が「後期高齢者医療広域連合におけるあはき療養費の不正事例について」の資料でございます。これらは、専門委員から提出の御発言がございまして、今回、準備させていただいたものでございます。

 まずあ−1でございますが、柔道整復師に対する厚生局の指導・監査の実施状況の資料でございます。

 先に2ページを見ていただきますと、地方厚生局におけます、指導・監査につきましては、ここに厚生局別の件数を書いてございます。

 流れといたしましては、マル1に集団指導の数字を書いてございますが、これは何か不正があってということではございませんで、施術所を開設して1年以内の者に対して、集団的に受領委任の話であったり、不正請求の話であったりということを指導するものでございます。

 マル2からが個別指導に入ったわけでございますが、その契機といたしましては、一番右の欄、参考に書いてございます情報提供、これが保険者であったり、さまざまな方から不正の疑いがあるのではないかという情報提供がございます。平成27年度は、全国で735件の情報提供がございました。その中で、不正が疑わしいものにつきまして、マル2の個別指導を行う。平成27年度であれば、全国で89件個別指導を行いました。

 そのうち、不正請求であるものについて、マル3の監査を実施する。27年度は、26件の監査を実施しました。

 マル4の中止というのは、受領委任の取り扱いの中止、つまりそこから5年間は受領委任の取り扱いは、施術所としてはできなくなる、全額請求になるというのが、中止の件数です。医療機関であれば、保険医療機関の取り消しの件数が、27年度は25件であったということでございます。

 3ページは、過去3カ年分の今の数字でございます。

 1ページは、それをクロスした、厚生局別3カ年をまとめた図でございます。

 4ページ、5ページは、具体的にどのような事例で中止等、処分になったのかというものでございます。25件ございますが、全て不正請求で、備考欄にどういう不正であったか、それぞれ載せて書いているものがございます。

 それらをまとめましたのが、6ページでございまして、柔道整復で厚生局の監査の結果、中止になったものは、どういう不正が多いのかというと、架空請求が4件、実際行っていない施術を行ったとして、施術録に不実記載し、療養費を不正に請求したものであったり、来院していない患者について請求したもの、付増請求ということで、施術日数を付増した。実際に行っていない施術、やっていない施術を付け増したというものも4件、これらが多いという傾向にございます。

 次にあ−2でございます。

 あはき療養費につきましては、厚生局は指導監督をしてございませんので、それぞれの保険者で不正請求の対応されている。今回は、後期高齢者の広域連合での不正請求です。

 1ページ目にございますけれども、制度発足の平成20年4月から、平成2811月8日までの全ての事案、不正請求の状況について、調査をいたしました。

 2ページがその合計で、271事業者、約5万5,000件、金額にして9億5,000万円。件数、金額とも、療養費全体の0.3%が不正請求等であったということでございます。

 3ページは、マッサージ、はり・きゅうの割合の比較でございます。下に書いてございますが、マッサージは療養費も多くなってございますので、大体その比に応じた不正になっている。

 4ページは、都道府県別の不正請求等の状況を整理したものでございまして、それぞれ件数についても差がございますし、中には、該当なしという都道府県もあるという状況でございました。

 5ページ以下、5ページ、6ページ、7ページは、実際に不正請求の件数について、どのような不正が多かったかということを、件数別、事業者別にまとめたものでございます。先ほどの柔道整復師と違いまして、特徴的なのものが1の往療料の距離の水増しです。あはきの場合、実際に往療をする場合があるのですけれども、その距離を水増しするとか、違う場所から行ったようにして、距離加算を稼ぐとか、そうした例が多うございました。

 1つ飛ばしまして、3番は、同一家屋の複数患者の施術に対する重複算定。同じ建物に同一日に行った場合には、1回、1人分しか請求できないのに、2人分請求していた。

 もしくは4番の歩行可能者に対して、往療料を算定していたというものの、往療関係の不正がある。

 それと同時に、2番、施術回数の水増し。先ほどの柔整と同じ水増し請求であったり、6番の架空請求もございました。

 また、5番、7番、あはき療養費の場合には、柔整と異なりまして、医師の同意書が必要になるわけでございますが、この同意書の偽造であったり、再同意の虚偽記載をしているということで、不正が多数あったという状況でございました。

 以上、報告させていただきます。

○遠藤座長

 ありがとうございました。

 不正の実態についての報告をいただきましたけれども、これについて、御意見、御質問等をいただきたいと思います。いかがでございましょうか。

 幸野臨時委員、どうぞ。

○幸野臨時委員

 質問ですが、あ−2の4ページで、数字が並んでいるところについては、御自身で調査されて、把握されたと思いますが、該当なしとか、数字が並んでいないところは、数字が把握できないだけなのか、それとも審査自体ができていないのか、わかりますか。

○遠藤座長

 事務局、お願いします。

○保険医療企画調査室長

 該当なしは、本当に該当なしという回答があったものでございます。

○幸野臨時委員

次回以降の議論に、これは非常に重要な事項だと思いますので、全部とは言わないので、なぜ数字がとれないのか、審査ができていないという意味なのか、そこの理由を数カ所の県について聞いて、次回委員会で報告していただけませんでしょうか。これは仕組みとして、非常に大事なところだと思います。

○遠藤座長

 事務局、どうぞ。

○保険医療企画調査室長

 了解いたしました。

○遠藤座長

 よろしくお願いします。

 幸野臨時委員、どうぞ。

○幸野臨時委員

意見なのですが、これから議論を行っていくに当たり、ネックになるのが、5ページ、6ページの、不正事例です。上位に並んでいるのは、施術回数の水増しとか、架空請求とか、往療の水増しであり患者が請求していない、患者が請求内容を知らないということが起因しているのは、明らかであるということを、議論の前にみんなで共有しておきたいということと、申請書、同意書の偽造なども多いというところは、しっかり皆さんで把握しておいていただきたいと思います。

○遠藤座長

 ありがとうございます。

 いかがでしょうか。中村専門委員、どうぞ。

○中村専門委員

 今の幸野臨時委員からのお話ですが、同意書の偽造というのは、私どももしくは患者様がお医者様に同意を依頼するわけですが、どういう形で偽造が起こるのでしょうか。私、想像ができていません。

○遠藤座長

 これは事務局への質問ですね。

○中村専門委員

 はい。

○遠藤座長

 わかるかどうかわかりませんけれども、いかがでしょうか。コメントをお願いします。

○保険医療企画調査室長

 ここに書いてある例でございますが、1つ目のポツは、医師の同意書を偽造したという例もあったということでございますし、同意書の偽造ではなくて、申請書の偽造もございますので、申請書の署名欄に患者が署名していないのに、無断で施術師が記入してやったという例もあるということで、まさに不正請求で、偽造して請求している例だと認識しています。

○遠藤座長

 中村専門委員、どうぞ。

○中村専門委員

 ありがとうございます。

 今回いただいた資料を見ても、8年7カ月間の合計で出されているのですけれども、8年7カ月間、恒常的に返還請求の事例が発生したようにも見えますが、実際、そういうことではないのではないかと思っています。

 4ページに都道府県別の資料が載っていますけれども、これを見ていますと、多いところ、多い府県が存在しますが、押しなべて、不正請求が起こった事業者数というのは、5以下のところが多いと考えています。つまり施術者の多くは、真面目に請求を行っていて、一握りの心ない事業者が、罰則規定がないという状況下の中で、多額の不正を行っているというところは、じくじたる思いもありますけれども、問題なのではないかと思っています。

 こういうことが起こってくるというのは、なぜなのか。考えますと、ブレーキがないというのも1つですし、そういう制度を十分に理解せずに、取り扱いを行っている実態があるのではないかと思っていますので、この辺を改善すると、この問題は随分改善するのではないかと感じています。

 以上です。

○遠藤座長

 御意見として承りました。

 ほかにいかがでございましょうか。往田専門委員、どうぞ。

○往田専門委員

 往田でございます。

 私、あはき師であるとともに、ケアマネジャーとして、実務にも就いておるところであるのですが、あはき療養費の対象の患者さんを拝見していると、いわゆる訪問看護の療養費で受領されている患者さんと、年齢とか、疾病が、重複しているところが多いように感じております。

 訪問看護の療養費に関しても、介護保険ではなくて、医療保険からの支出で、平成26年で1,256億円使われているという状況があって、同じように、訪問看護であっても、医師の指示書が必要であったり、営利事業者が運営をすることが認められているという意味では、あはきに非常に近い部分があると思います。

 ちなみに、参考までにお伺いしたいのですが、もし把握されているようでしたら、訪問看護の療養費の中での不正事例というのは、どの程度発生しているのでしょうか。

○遠藤座長

 事務局、どうぞ。

○保険医療企画調査室長

 訪問看護につきましても、先ほどの柔整と同じように、情報提供、いわゆる厚生局で不正の疑いがあるのではないかという情報提供を受けて、個別指導をしているケースがあると聞いているのですけれども、具体的にどのぐらいあるかという件数については、公表されていないということでございました。

○遠藤座長

 往田専門委員、いいですか。

○往田専門委員

 はい。

○遠藤座長

 中村専門委員、どうぞ。

○中村専門委員

 日本鍼灸師会の中村です。

 もう一つ、今回の不正請求事例についてお話をすると、柔道整復師とあはき療養費のことは、前回もお話させていただいたのですけれども、開始をするに当たって、医師の同意書があるということで、医師がしっかりと病気について診察した後に、はり・きゅう、マッサージもよかろうということでやられるわけですので、少なくともこの前の委員会で問題になりましたように、病名が違う、または患者さんもしくは被保険者が理解している内容と病名が違うということが、あはき師の場合はないのかと思っています。したがって、患者さんと医師がチェックをするという意味では、できてくると思いますので、今回は柔道整復師ができないから、先ほど幸野臨時委員から、柔道整復師が問題なのだから、あはきのほうもできないではなくて、これを並行して、あはき師はあはき師なりの支払い制度を構築していただいてもいいと考えています。

○遠藤座長

 ほかにございますか。

 それでは、御意見は出尽くしたと思いますので、次の議題に移りたいと思います。事務局からあ−3からあ−5まで、資料の説明をお願いしたいと思います。

○保険医療企画調査室長

 それでは、用意いたしました資料について、御説明をさせていただきます。

 基本的な議論の流れといたしましては、昨年9月に議論の整理をまとめていただいて、工程表もつくりまして、それに基づいて議論を進めていくというものの参考になるようにということで、資料をつくってございます。

 あ−3でございますが、今、あ−1、あ−2で御説明いたしましたように、不正があります。特にあはきのほうもある。また、12月7日、厚生局からは、厚生局の人数を増やすだけではだめで、やはり不正対策を総合的に実施していかなければいけないという趣旨の御発言があったと思いますので、どういう不正対策をすることが考えられるかというものについて、事務局として整理をしたものでございます。

 1ページ目でございますが、目次を見ていただきますと、架空請求・水増し請求、虚偽理由による保険請求、長期・頻回の施術、往療について、療養費の審査体制、厚生局の指導監督、施術管理者の登録・要件強化についてという項目で、御用意させていただいております。

 1番、架空請求・水増し請求についてでございますが、資料は3ページでございます。先ほど来ございますけれども、代理受領、もしくは受領委任制度では、患者本人ではなくて、施術者などが請求を行うために、施術者などが勝手に架空請求や水増し請求を行う例があるとの指摘がございます。

 対応案でございますけれども、架空請求・水増し請求を防ぐために、患者本人による請求内容の確認や署名を行うことについて、どのように考えるか。

 これは柔整との比較になるわけでございますが、柔整は白紙委任の問題が議論されているわけでございますが、あはき療養費につきましては、慢性期の疾病が多いわけですので、月の最後の施術や翌月最初の施術において、患者本人が請求内容の確認や署名を行うことは、容易ではないかということで、書かせていただいております。

 2番目に虚偽理由による保険請求でございます。5ページでございます。先ほども同趣旨の御発言がございましたが、柔道整復療養費については、外傷の場合に保険請求を行うことができるが、外傷の理由について、虚偽の理由を記載し、本来、保険請求できないものについて、保険請求をしている例があるとの指摘がある。

 対応案で、虚偽理由による保険請求を防ぐために、どのような方策が考えられるか。

 あはき療養費については、医師の同意が必要とされており、虚偽理由による保険請求は起きにくいとの指摘があることについて、どう考えるか。

 3カ月ごとの医師の再同意のあり方について、どう考えるか。医師が定期的に施術の状況を確認して、再同意することについて、どう考えるかとさせていただいてございます。

 6ページは、医師の同意書の様式、はり・きゅうとマッサージでございます。

 7ページは、医師の再同意書の添付の義務化の検討とございますが、当面、現行どおり、引き続きの検討課題とされていることを御説明してございます。

 3つ目に、長期・頻回の施術について、記載させていただいております。9ページでございますが、現状、あはき療養費については、長期・頻回の施術の例があるとの指摘がございます。

 対応案でございますが、現在、長期・頻回の定義がない中で、議論の整理に基づき、1年以上週4回以上の施術を行っている患者について、支給申請書に施術の必要性を記載させるとともに、患者の状態を記載させ、疾病名とあわせて、その結果を分析した上で、施術回数の取り扱いについて検討することとされており、こうした検討を進めることにより、給付の適正化を進めてはどうかということでございます。

 あ−4で、1年以上かつ週4回以上の方の状況をとって、29年度後半から施術回数の取り扱いの検討をするという工程表がございます。

 また、様式の具体的な見直しについては、後ほどあ−5で御説明をさせていただきます。

 4番、往療についてでございます。先ほど見ていただいたとおり、往療の不正が非常に多い状況でございます。このため、12ページでございますが、往療料についての不正請求が見られる。

 現在の支給申請書では、同一日同一建物かどうかわからなかったり、どこで施術を受けたかわからない場合があるということです。

 対応案として、同一日に同一の建物に居住する複数の患者を施術した場合について、同一建物往療であることとその日付がわかるように、新たに支給申請書にそのための記入欄を設ける。

 あわせて、支給申請書の申請欄に、往療が行われた場所の住所を記入する欄を新たに設けるということで、あはきの方は、柔整とは違って、実際、住所はお住まいの住所なのですけれども、施設に入っていらっしゃる場合もございます。そうしたときに、遠いほうで請求しているという事例もございますので、どこで施術を受けたのかということを、様式に載せてはどうかということで、具体的な様式は、後ほどあ−5で御説明をさせていただきます。

14ページは、療養費の審査の体制でございますが、柔道整復療養費については、今、柔整審査会での療養費の審査が行われている。

 一方で、あはき療養費は、保険者、一部国保は審査会を設置されておりますが、保険者ごとに審査をしているという実態がございます。

 審査体制を強化するため、審査会を設置して、審査できることとすることについて、どのように考えるかというものでございます。

15ページに、参考として、柔整とあはきの審査体制の比較を載せてございます。柔整は審査会を設置している。ただ、健保組合につきましては、みずから審査するか、一部の組合が協会けんぽの審査会に審査を委託しているという実態でございます。

 あはきのほうは、原則、保険者みずからが審査をしているという状況でございますが、一部国保が国保連の審査会で審査を実施している。前回御説明しましたが、そのような状況でございます。

 また、前回、保険者が調査できるのは、患者なのか、施術所なのか、その辺を曖昧に回答してございました。16ページにありますとおり、法律上、文書とか、物件の提出の命令は、保険給付を受ける者に対しての権限が書いてあるというものでございまして、現行の法律上、療養費について、施術者に対しての調査を書いているわけではないということでございます。

20ページでございますが、地方厚生局による指導監督について、どう考えるかということでございます。柔道整復療養費については、受領委任協定・契約に基づいて、地方厚生局による指導監督が行われている。実施状況は、今回、あ−1で御説明したとおりでございます。

 一方で、あはき療養費については、地方厚生局による指導監督は行われていない。先ほど見ていただいたとおり、保険者が不正請求をチェックするという仕組みのみでございます。当然柔道整復療養費についても、保険者は保険者で、不正請求というものは、審査会をつくってチェックして、返戻したり、そういうことで、審査しているわけでございますけれども、その中で、不正の疑いが強いものについては、厚生局に通報して、厚生局のほうで、先ほど見ていただいたように、個別指導に入り、さらに不正の疑いが強いものは監査に入って、受領委任の取り扱いができないようにするという、ペナルティーを科すという仕組みがございます。さらにそうしたペナルティーが科された場合には、柔道整復師本人についても、本人の国家資格について、業務停止のようなサンクションがあるという取り扱いになってございます。

 ここは一番議論になるところでございますが、あはき療養費の指導監督について、受領委任制度を導入する一方で、地方厚生局による指導監督を行えるようにすることについて、どのように考えるかということで、御議論いただければと書いてございます。

21ページ、22ページは、柔整とあはきの規定の比較であったり、実際の厚生局の指導監督の比較であったりという、前々回に出した資料でございます。

24ページは、施術管理者の登録・要件強化でございます。柔道整復療養費については、受領委任協定・契約に基づいて、施術所・施術管理者を地方厚生局に登録することとされておりまして、過去5年間に不正があった者は登録できない。つまり受領委任の取り扱いができないなどの欠格事由が定められてございます。

 また、現在、施術管理者につきまして、研修の受講や実務経験を要件とする仕組みの導入について、検討されているところでございます。

 一方で、あはき療養費につきましては、施術所であったり、施術管理者を登録する仕組みや要件を課す仕組みがない状況でございます。

 対応案ですが、あはき療養費についても、受領委任制度を導入することにより、施術所・施術管理者を登録する仕組みや、施術管理者に研修受講や実務経験の要件を課す仕組みとすることについて、どう考えるかということでございます。

25ページは、柔整とあはきの今の規定の比較でございます。

26ページに書いてございますとおり、柔整の場合には、こうした欠格事由というか、受領委任の取り扱いができないようなもの、主には、先ほど見たように、受領委任の取り扱いの中止を受けた場合、原則5年間は、受領委任の取り扱いができないとなっています。逆にいいますと、今、あはきは、先ほど不正が多々ございましたけれども、次の日から店も開けるし、あはきとしての行為は、別にペナルティーはないという状況にございます。

 次にあ−4でございますが、これまでの議論で、償還払い・代理受領・受領委任についての議論になってございましたので、この比較について、整理をさせていただきましたので、これをもとに御議論いただければと思います。

 3ページ、4ページは、これまでも出している受領委任とあはきの比較でございまして、あはきの療養費は、3ページの右側に書いてございますとおり、全額請求というのが原則でございますが、柔道整復療養費については、保険者が地方厚生局に委任することによって、受領委任の協定ということで、一部負担の取り扱いで受けられるということをやっておりまして、その協定の中で、そのかわりに、指導監督であったり、欠格事由であったりということを定めているという状況でございます。

 あはきは、地方厚生局が関与しない形でございまして、ただ、実際には、4ページに書いてございますとおり、施術所もしくは施術者が請求代行者に委任をして、個々に一部負担で、代理受領を認めている保険者が約6割いるという状況でございます。

 5ページは、患者の負担がどうなっているかとか、審査、指導監督があるとか、ないとかの比較をしたものでございます。

 7ページでございますが、1番、請求方法・不正の発生でございます。これは先ほど幸野臨時委員からも御発言があったこと、まさにそのままでございますが、償還払いは、患者(被保険者)が請求。一方、代理受領、受領委任については、施術所等が請求する。

 患者が請求するよりも、施術所等が請求したほうが、架空請求や水増し請求が増えるとの指摘がございます。

 架空請求や水増し請求は、患者が施術所等の請求内容を確認していないことに起因しているという指摘があるものでございます。

 9ページからは、2番目、給付費の比較でございます。議論の整理でも記述がございましたが、施術所で患者が全額負担するよりも、一部負担としたほうが、給付費が増えるという指摘がございます。

10ページでございますが、これは時系列的には逆なのですけれども、代理受領を認めていた広島県内の7つの組合について、代理受領の取り扱いをやめて、全額償還払いとした保険者の給付の変化の例でございます。代理受領の取り扱いをやめて、償還払いとして審査を強化したところ、ごらんいただきますとおり、4449と書いてあるものが、申請件数でございますが、それが30であったり、平成2610月には22ということで、半分ぐらいに請求の件数も減っています。

 給付費につきましても、このグラフで見ていただいたとおり、支給額も減っている。特に請求したけれども、不支給になっているものがございます。カラーでいうと、緑のところで、代理受領をやめて償還払いとしたことによって、不支給になったという例もふえてございまして、実際の給付額は半分ぐらいになったという例がございます。

12ページでございますが、一方で、今の裏返しになりますが、患者の利便性の観点からは、施術所で患者が全額負担するよりも、一部負担のほうが利便性が高いと考えられるということでございます。

 実際に13ページ、患者さんの状況でございますが、例えばあん摩マッサージの場合であれば、70歳以上の高齢者が全体の約8割という状況でございます。

 その方々は、どういう身体状況かといいますと、脳出血による片麻痺であったり、関節拘縮であったり、筋麻痺であったりというような疾病の方で、医師の同意書がある方であるということでございます。

 その他が6割あるということで、さらに細かい内訳について、施術団体から出していただきましたが、その他の方についても、16ページにございますとおり、脳血管疾患、パーキンソン、変形の膝関節症と、ここに書いてあるようなさまざまな病気により、施術が必要になっているという状況でございます。

17ページ、18ページは、はり・きゅうのほうの年齢区分でございます。マッサージのほうが、より高齢者に寄っている感じがいたしますけれども、やはり70歳から79歳というのが、一番の山のピークになっておるということでございます。

 疾病といたしましては、神経痛であったり、腰痛であったり、首の病気であったりという方でして、こういう方であって、医師の普通の治療ではもう手がない場合、同意書が出て、施術を受けている方でございますので、こうした方については、利便性の観点から、一部負担のほうがいいのではないかという御意見でございます。

20ページでございますが、償還払いに戻せる仕組みでございますが、償還払い・代理受領・受領委任の比較の中の文脈で、柔道整復師の受領委任制度について、現在、問題がある一部の患者については、償還払いに戻すことについて、今後の検討課題とされているところでございます。

21ページに、柔整のほうの工程表が載っていますが、問題がある患者、つまり頻回、必要以上に使っている等々の問題のある患者は、受領委任ではなくて、保険者のほうで償還払いしか認めないという権限を与えることについて、今後の検討課題とされているものでございます。

 最後、保険者の裁量ということで、これは前回の資料に書いていることでございますが、23ページ、過去の判例において、いかなる支給方法にするかについては、保険者の合理的な裁量に委ねられているとされている。

 また、受領委任制度については、保険者が地方厚生局・都道府県知事に委任をすることが端緒とされているということで、保険者が委任しなければ、受領委任制度は成立しないというものでございます。

24ページは、前回の判例ごとのまとめでございますが、療養費の支給は、償還払いが原則である。

 (2)で、受領委任の方法は、これを認めても弊害が生じる危険性が乏しく、これを認めるべき必要性・相当性があるなどの特別の事情がある場合ということで、矢印を書いていますが、不正請求等への対応、受領委任を認める必要性・相当性が必要になってくる。

 (3)で、受領委任払いは、不正請求や業務範囲を逸脱した施術を見過ごす危険性が大きいということで、不正請求等への対応の検討が必要ですし、実態的に6割の保険者が代理受領に応じていることとの関係をどう考えるかという論点もございます。

 具体的にいかなる支給方法にするかについては、保険者の合理的な裁量に委ねられているということで、保険者の裁量との関係も御議論いただく必要があるものと考えてございます。

25ページは、今、代理受領を認めている保険者の一覧でございます。それぞれの保険者ごとに、代理受領を認めているものがどのぐらいあるかということで、全体といたしましては、応じているが63.7%で、一部応じているが8.1%、全部または一部の代理受領という形でのものは、認めているという現状があるものでございます。

 続きまして、あ−5につきましては、受領委任の話と関連はいたしますが、法的には別で整理されているものでございます。支給申請書の様式の統一でございます。

 3ページでございますが、これは工程表のナンバーでいうと、マル4からマル6でございますが、留意事項通知を改正して、支給申請書様式の統一を図る。

 あわせて、初療の日から1年以上経過している患者であって、週4回以上の施術を行っている患者について、支給申請書に週4回以上の施術が必要な理由を記載させる。

 さらにそうした患者について、その月の患者の状態の評価と評価日を書いて、データをとり、その上で、データと疾病名をあわせて結果を分析して、施術回数の取り扱いについて検討する。

 以上のため、こういうことも含んだ、新たに様式を統一するというものでございます。

 その考え方は、細かく4ページ以降に書いてございます。

 先ほども御説明いたしましたが、特に5ページの四角で囲っているところを見ていただきますと、マル4、先ほどの往療の不正の発生防止のために、同一建物に居住する複数の患者を同一日に施術した場合の往療については、同一建物往療の欄に日付を記入するという取り扱いにする。

 また、マル5で、住所、先ほど言った、実際にどこで受けたかということをわかるようにして、不正を減らしてはどうか。

 1年以上週4回のところと、往療についての記載を記述した上で、様式を統一してはどうかというものでございます。

 具体的には、8ページを見ていただきますと、これが統一様式でございますが、ちょうど真ん中ら辺のところに、今までは、施術日に、通院の場合は丸で、往療の場合は二重丸をするということでありましたが、その下の同一建物往療の場合には、その方が往療料をとった場合には二重丸、ほかの方がその日に往療料をとって、自分はとっていない場合でも、同一建物往療は丸をしてもらうということを書いたり、申請者欄、下3分の2ぐらいのところでございますが、施術を受けた場所の住所欄を設けることにしてございます。

 また、おめくりいただきますと、1年以上週4回以上の施術の場合には、ここに書いていますとおり、マッサージの場合には、基本動作、寝返りとか、起き上がりなどが全介助とか、一部介助とか、状態を毎月書いてございまして、1年以上週4回以上施術しているけれども、例えばそれを半年続けて、状態がよくなっているのかということを把握するとともに、下段には、1年以上週4回以上の施術が必要な理由について、記載をしてもらう欄を設けるものでございます。

 そのはり・きゅう版が、12ページのものでございます。はり・きゅうの場合には、痛みの緩和で、はり・きゅうという方が多うございますので、痛みの状態が、1年以上週4回受けて、毎月変化が出ているかどうかということを把握するとともに、週4回以上の施術が必要な理由についても、毎月記載をしていただくという様式の変更をして、統一を図ってはどうかというものでございます。

14ページ以下のその他のものにつきましては、前回、工程表を示してから、特に変化がないものでございまして、引き続き議論していきたいと考えてございます。

15ページのマル3は、Q&Aの発出で、ここの年内をめどにというのは、昨年内がめどだったのですけれども、今、それぞれの保険者なりとも御相談をさせていただいている状況でございまして、その作業を進めたいと思っています。

 マル8は、紹介料についての検討です。

17ページのマル9は、頻度調査で、先ほどのその他のところの内訳がわかるようにする。これは2810月の調査から、改善済みでございます。

18ページのマル10は、再掲でございますが、1年以上週4回以上のものを実際に分析して、どうするかということです。

19ページは、あはきと柔道整復療養費の併給実態を把握するということが、工程表には書かれておるということでございます。

 最後、参考資料でございますが、療養費の状況でございます。

 参考資料をおめくりいただきますと、国民医療費につきましては、平成26年度、1.9%の伸びでございました。

 真ん中、柔道整復につきましては、24年からマイナス2.5%、マイナス3.2%で、26年度も前年度比マイナス0.8%のマイナスでございました。

 はり・きゅうにつきましては、平成26年度、4.3%の増加。

 マッサージにつきましては、5.2%の増加ということで、給付費の増加傾向があるという状況でございます。

 資料の説明は、以上でございます。

○遠藤座長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明につきまして、議論したいと思いますけれども、あ−3とあ−4を一まとめにして、まずは御意見をいただきたいと思います。その後に、あ−5について、御意見を承りたいと思います。

 それでは、あ−3とあ−4について、御質問、御意見等をいただければと思います。

 往田専門委員、どうぞ。

○往田専門委員

 資料について、1点質問と確認をさせていただきたいと思います。

 1点目は、あ−3の長期・頻回の件でございます。資料の中では、長期・頻回というものに対するそもそもの定義がないというところで、エビデンスを構築するという目的とともに、患者像を明らかにするという目的で、今回、このような形をとっていただいているかと思います。そういうことで、これは1年以上かつ週4回以上受領されている患者さんが、長期・頻回ということではなく、あくまでも1つの線引きとして、これ以上のものを受けている患者さんに関しての実態の調査をして、その上で、長期とはどのぐらいを指すか、頻回とはどのぐらいの回数を指すのかという、そういう目的で、今回、患者さんの状態ですとか、必要性を記入させるということで、承知をしておりますが、そういったことでよろしかったでしょうか。

○遠藤座長

 事務局、いかがでしょうか。

○保険医療企画調査室長

 長期・頻回の定義がない中でと書かせていただいておりますし、また、目的としては、そうした中で、データを集めまして、施術回数の取り扱いについて、29年度後半からと、10ページに書いてございますが、取り扱いを検討していきたいという趣旨で、実施するものでございます。

○遠藤座長

 往田専門委員、どうぞ。

○往田専門委員

 細かいところで申しわけないのですけれども、あ−5の4ページの下から5行目、マル3の四角の1行目は「初療の日から1年を超え、かつ週4回以上の頻回な施術を継続する場合は」という記載になっておりますので、「頻回な」というところは、今回、削っていただければと思います。それは要望として、お願い申し上げます。

 次に前回も同じことを申し上げましたが、確認です。あはき師に対して、もしくは施術者に対して、指導または監督を行うに当たっては、現行としては、いわゆる受領委任制度ないしは法定代理受領のような、施術者に関して規定をする制度の導入が、不可欠であるという認識でよろしかったでしょうか。再度、質問をさせていただきます。

○遠藤座長

 事務局、どうぞ。

○保険医療企画調査室長

 前回も御説明させていただいたかと思うのですけれども、例えば厚生局と施術団体とで監督をするという協定というか、約束をするのであれば、一方的な協定ができるのであれば、あるのかもしれないですけれども、例えば文部科学省が塾とそういう協定を結んで、塾の監督をするとか、いわゆる指導監督というものは、非常に強い権限の行使にも当たるものになりますので、行政と団体なり施術者との関係で、そういう協定を結ぶということは、ないのが通例ではないかと思っています。

 そうした中で、療養費につきまして、一部負担で患者さんを受け入れる。その分については、施術者がかわり請求する。つまり施術所に金品を一部負担で取り扱えるというようなお墨つきを与えて、そこからの請求だったら、受領委任ということで認めるかわりに、そこで不正が起きてはいけないので、厚生局なりが指導監督をするということを、セットで協定として結ぶ。一部負担の取り扱いをすることの便宜を図るかわりに、そこに不正があってはいけないので、指導監督ができるように協定で結ぶというのが、通常ではないかということで、柔道整復についても、そういうやり方をやっておるものでございます。

 その他の方法としては、法律上、まさに現物給付にして、指定事業者制度にして、監督権限も書くというような、受領委任を法律上のものにするものもあると思いますが、その場合も、法律上、そういう監督権限があるということは、指定事業者制度であったり、現物給付ができる事業所としての指定制度があった上で、そのために、監督を法律上の権限として書くというのが、通常であると思います。

○遠藤座長

 往田専門委員、よろしいですか。

○往田専門委員

 はい。

○遠藤座長

 ほかにございますか。中村専門委員、どうぞ。

○中村専門委員

 第20回の医療経済実態調査の中から、各保険者様の療養費の取り扱いというのは、大体どれぐらいなのだろうかと思って、計算してみたのですけれども、後期高齢が64%なのです。これははり・きゅうで出しましたけれども、64%です。国保が23%、組合が3.2%、協会が9.4%だったのです。マッサージについて見ますと、89%は後期高齢の中で起こっていて、組合連合については1%なのです。幸野臨時委員からお話をいただいていますけれども、ここで問題を解決させるための意見というのは、今回、出席されていない、後期高齢の方の意見も非常に重要だと思っております。

 その中で、後期高齢者医療制度に関する要望書というのが、平成281117日に、塩崎大臣に向けて、全国後期高齢者医療広域連合協議会から出されていて、この中を見せていただきますと、療養費の適正化に関することということで、そのまま読ませていただいてよろしいでしょうか。

○遠藤座長

 どうぞ。

○中村専門委員

 「○ あん摩・マッサージ、鍼灸及び柔道整復に係る療養費の適正化、不正請求防止等を図るため、次の事項について改善を図ること。

 マル1 施術に係る関係帳簿の整備保存を義務化するなど、不正請求防止のための制度改正等の措置を講ずること。

 マル2 あん摩・マッサージ及び鍼灸について、国及び都道府県に指導監査権限を付与し、疑義が生じた場合には、国及び都道府県は速やかに指導監査を行うこと。

 マル3 療養費の支給について、保険者毎に異なる判断が生じないよう、明確な支給基準を国で示すこと。

 マル4 あん摩・マッサージ及び鍼灸の医療費適正化について、柔道整復と同様に国の財政支援措置を講ずること」とございます。

 マッサージについては89%、はり・きゅうについても64%、要するに高齢者の方は慢性疾患ですので、利用される。そして、在宅の生活を維持するところに、保険が使われていることが多いということを考えますと、今後、在宅の生活を維持するために、国は社会保障に注目していくということを言っているわけですので、私たちもまさにその部分に大きく関係していることですから、後期高齢医療連合から出された適正化への要望というのは、非常に重いものだと思いますし、私どももこの中のお話については、そのとおりだと思っておりますので、これは十分に検討いただきたいと思っております。

 以上です。

○遠藤座長

 ありがとうございました。

 ほかに御意見、御質問はございますか。どうぞ。

○中村専門委員

 もう一点だけ、言わせていただきます。白紙委任についてなのですが、白紙委任の問題が非常に大きな問題なのだ、これが不正の大きな問題だということで、幸野臨時委員からもお話をいただいておりましたけれども、はり・きゅう、マッサージの療養費についてお話をさせてもらいますと、柔道整復は急性期である関係で、患者様もしくは被保険者の承認をとる、またはサインをいただくことに手間取るようですが、私どもは慢性疾患ですので、患者様が医師の同意をもらってくるとか、その後に長くかかる。というのは、先ほど厚生労働省からもお話がありましたけれども、時間があるのです。したがって、白紙の委任の状況というのは、しっかりと制度化するとか、随分防げるのではないかと思っています。ですから、柔道整復が問題で、それも白紙委任が大きな問題だとおっしゃられましたけれども、その辺は早期に解決ができるのではないかと考えています。

 以上です。

○遠藤座長

 いかがでございましょうか。保険者のほうで、幸野臨時委員、どうぞ。

○幸野臨時委員

 あ−4まで、よろしいのでしょうか。

○遠藤座長

 そうです。あ−4までです。

○幸野臨時委員

もう一度、原点に、立ち戻っていただきたいのですが、柔整は例外として、受領委任制度を導入しており、指導監督ができる仕組みになっております。しかし、この仕組みが機能しておらず、不正請求が後をたたないためどうしようかと議論しているわけです。柔整が受領委任制度により、不正もなくなり、適正化されているのであれば、あはきの議論に入ってもいいと思いますが、現状において、仕組みを入れても、療養費が増すばかりで、メリットはないというところを御理解いただきこれを前提に話をしていただきたいと思います。

 あと、個々の問題について、意見があるのですが、あ−3の3ページなのですが、あはきについては、施術ごとに署名をとっていこうということなのですか。

○遠藤座長

 事務局、お願いします。

○保険医療企画調査室長

 まさにその辺を御議論いただきたいと思っております。先ほど中村専門委員からもございましたけれども、柔整とは状況が違うこともございますので、そういうことも含めて、不正を防止するために、どういうルールにしていくのかということを、まさに御議論いただきたいということでございます。パッケージで不正対策をしていくことの1つの大事な要素だと思っております。

○遠藤座長

 幸野臨時委員、どうぞ。

○幸野臨時委員

柔整の委員会では、施術ごとに署名をとるべきだということについて、患者の負担が多過ぎるということで、議論の中に挙がっていないのですが、あはきは慢性期だから、定期的に来られるから、署名をとってはどうかということを議論されております。これは順番として、おかしいのではないか。我々としては、柔整で署名方法を変更することによって、受領委任制度の問題点を解決できてはじめて、あはきに導入してもいいのではないかという議論の順番だと思います。柔整には入れないが、あはきに入れてはどうかと、それは定期的に来られるからということは、これは全く理屈としておかしいと思います。こういう資料が出てくること自体、おかしいのではないかということを、意見として言わせていただきます。

 それから、5ページについて、虚偽理由の保険請求を防ぐのは、患者が請求するということに尽きるのです。これは12月の近畿厚生局のヒアリングでもわかったことで、一番のネックは、患者が請求内容を把握してないことが原因なわけで、対策を講じることが必要です。

 下のほうの2つ目の●にあります、医師の同意があるから、虚偽が起きにくいのではないかということですが、これは違うと思います。なぜかというと、医師の同意というのは、施術を指示しているものではなく、必要性について同意をするだけであって、施術内容を担保するものではない。不正というのは、施術内容などについて起きているわけで、医師の同意があったから、不正がなくなるというものでは全くないと思っています。

 そ我々健保連は、健保組合にヒアリングを行いました。健保組合は、請求に疑義があった場合、患者に照会するのですが、医師に同意交付について照会をすると、本人の希望という理由のみで、同意したというケースが多々あるということも聞いています。また、悪質な施術者は、同意書はこちらで用意しますというチラシをつくっているところもある。そのような悪質なケースを是正しない限り、金科玉条のごとく、医師の同意があるからというのは、不正がないとは全く言えないと思います。虚偽記載におけるものについては、抑制になるものではないと思います。

 それから、先ほど往田専門委員から、訪問看護療養費と同様に考えてはどうかという意見があったのですが、訪問看護療養費は、医師の指示に基づいて、看護の内容も医師が指示し、指示された医療処置を行い、医師に報告を行います。全てを医師が把握している中で行われているわけで、あはきと似ているとおっしゃいましたが、全く別のものであると思います。

○遠藤座長

 ありがとうございます。

 事務局、コメントがあれば、お願いします。

○保険医療企画調査室長

 1点だけ、署名のところだけ、言葉足らずだったと思うので、御説明させていただきますけれども、柔整のほうは、次にいつ来るかわからないから、毎回署名してもらわなければだめだ。毎回署名するというのは、例えば月に10回来れば、10回署名をしなければいけないので、患者さんの負担になるのではないかというのが、柔整の議論だと思うのですけれども、あはきは、けがが治って来なくなるという、柔整とは異なる慢性期の病気ですので、月末までに来る、長期に受けることが一般的ですので、毎回来るごとに署名をいただかなくても、ここに書いてあるとおり、月の最後に1回署名をしてもらうとか、翌月の最初に署名してもらうとか、そういうことをすることで、その月の請求書の確認を患者さんにしてもらえるのではないかという違いがあります。あはきのほうは、月の最後なり、翌月の最初に、患者さんに請求内容を確認してもらうということが、柔整よりは容易ではないかということで、このような書き方をさせていただいているということでございます。柔整のほうは、来なくなる問題があるので、毎回署名するのかどうなのかというところは、議論が必要だということで、そちらはそちらで議論が必要だと考えてございますが、そういう違いがあるということで、こう書いているものでございます。

 その他のことは、御意見として、さらに議論していただければと思います。

○遠藤座長

 幸野臨時委員、どうぞ。

○幸野臨時委員

 柔整も毎回署名をとろうと思えば、とれるわけで、一覧表をつくっておけば済むわけですから、それを放っておいて、なぜあはきから先に入れるのかというのが、私の質問なのです。

○保険医療企画調査室長

 先ほどの委員会で議論していただいたように、柔整の専門委員会で、そのものをどうするかは議論をいただきたいと思っていますし、我々も議論していただいているわけでございますし、あはきのほうは、先ほど見ていただいたとおり、これだけ不正があるという状況から、さらに給付費も医療費以上に伸びている状況もございますので、あはきはあはきで、不正対策を御議論いただきたいということでございます。両方御議論をいただきたいということでございます。

○遠藤座長

 いかがでしょうか。初めての方で、糸数専門委員、お願いいたします。

○糸数専門委員

 意見というか、コメントなのですけれども、先ほどの柔整の専門委員会も傍聴させてもらったのですが、しきりに議論になっております、柔整の不正問題は、受領委任とは直接的に関係ないのではないかという気がしています。受領委任がなくても、例えば代理受領という形でも、そういう問題を抱えるのではないか。そもそもこういう状況を根本的に解決するときには、受領委任の問題もあるかもしれませんけれども、別の観点からの議論が必要だと思ったりしました。

 もう一つは、あ−5の11ページと12ページにまたがって書かれているのですけれども、患者さんの利便性からも、現実として、代理受領という形で、償還払いではないような状況が広がり、ある点では定着しているような気もします。こういう状況をよりよく管理するという点で、あはきの場合は、受領委任というのが、かなり期待できるのではないか。医師の同意書があり、あはきに当てられている療養費払いの制度を正しく管理するという点で考えてみて、どういう問題点とどういういい点があるのかという、そういう観点から議論をすべきではないかと思っています。

 私の感じとしては、今のあはき、特にマッサージの関係で、全国展開しているようなところを管理する上でも、こういう制度というのは、積極的に検討してみる価値があるのではないかと思っております。

 以上です。

○遠藤座長

 どうもありがとうございます。

 それでは、先ほどお手を挙げられていた、往田専門委員、どうぞ。

○往田専門委員

 幸野臨時委員から、先ほどの私の質問について、言葉足らずで、誤解を与えてしまったと思いますので、申し上げます。

 私は柔道整復師の免許も持っておりまして、ただ、柔道整復の患者さんの取り扱いというのは、全くやっていないのです。これはなぜかというと、あはきの対象患者さんと柔道整復の対象患者さんは全く異なっていて、柔整の対象患者さんはほとんど見ることがないのです。そういう中で仕事をしておりますので、今までの一連の議論の中で、あはきの療養費の問題と柔整の療養費の取り扱いの問題が、比較論の中で議論されることに対して、非常に違和感を感じていたというところから、どちらかというと、訪問看護を受けているような要介護者であるとか、そういった方が、患者層としては、似ているところがあるので、前回も同様の質問をしましたけれども、同じような現物給付の例として、柔整だけではなくて、医科・歯科・調剤であったり、訪問看護との比較論で比べていかないと、この議論は進まないのではないかと思って、先ほどの質問をさせていただいた次第でございます。

 前回、清水先生にも御質問させていただいたところ、柔整のような不正請求とか、そういった問題に関して、医科の中ではあり得ないというお話があって、ここに関して、医科の取り扱いと、柔整の取り扱いと、あはきの取り扱いはどういうふうになっているのかというところから、多角的に議論していったほうが、むしろ建設的なのではないかと思っております。

 前回の清水先生の御意見をお伺いしていると、モラルを醸造するための教育であったり、指導監督の仕組みが、医師の中では、こういった不正請求を抑制する抑止力として働いているということであったかと思いますので、あはきにおいても、今、何も指導監督をする仕組みがない中で、今回出ているような不正に関しても、非常に驚くべき数字でございますけれども、これがこのまま進んでいくのであれば、指導監督を導入する仕組みを考えていったほうがいいのではないかというところで、議論を進めていきたいと思っております。

 以上です。

○遠藤座長

 ありがとうございます。

 中村専門委員、どうぞ。

○中村専門委員

 あ−3の中の不正対策の強化で、架空請求と水増し請求、虚偽の理由による保険請求ということで、挙げられていますけれども、先ほどから出ている白紙委任の分は、しっかりと被保険者もしくは患者さんが、でき上がった中身を見ることができれば、多くは解決する内容ではないかと思っています。そこが問題なのだというのは、幸野臨時委員は先ほどから何度も柔整のことを言われていたわけですので、ここの解決策は、慢性期の私たちにはあり得ると思います。

 それから、これから議論する時間が十分にあるのではないかという御意見ですけれども、今、超高齢化を迎え、どうやって在宅を守るのかという方向を、国も皆さんも考えていらっしゃるわけですから、そこに制度がなく、支払いだけが代理で行われるのは、難しいと思っています。

 1つ、もともとの償還に戻せばいいのではないかということですけれども、償還に戻して、御高齢の方に、1回1回現金を、3,000円なのか、5,000円なのかわかりませんが、領収書を切ってお渡しして、それをためて、御自身で申請書を書いて、保険者さんに提出するというのは、大変なことなのではないかと思っています。だからこそ、この辺は、在宅生活を守る意味で使える体制、なおかつ不正がなくなる体制づくりというのは、早くやらなければいけないのではないかと思っています。柔整が片づいてからということになると、いつになるのか、想像ができないので、並行してやっていただきたいと考えています。

○遠藤座長

 ありがとうございました。

 村岡専門委員、どうぞ。

○村岡専門委員

 保険者として、それぞれの施術所に対する指導や監査の権限を付与していくことについては、同意をするのですが、基本的なところで質問をさせていただきたいのですけれども、法律の専門の先生も御出席でございますので、確認をさせていただきたいと思うのですが、あ−4の3ページ、4ページでございますが、先ほど柔整の委員会の中で、柔整については、厚生支局の指導・監査がどこまで及ぶのかということで、基本的には全ての施術所に及ぶということで、御回答いただいたところなのですが、現状、あはきの療養費については、あ−4の4ページの右側の請求代行業者が、代理受領を行っている事例があるということで、これはあくまでも民法上の委任行為に基づいて実施をされていると理解をしておりますけれども、例えば受領委任制度を導入した場合、全ての施術所が協定・契約を締結して、全てが指導・監査の対象になるのかどうかという問題が疑問でございまして、そのあたりについて、専門の立場からの御意見をお聞かせいただければと考えております。

 長期・頻回の問題でいいますと、特にあはきについては、施術期間が長いという問題もありまして、一旦、医師の同意をとっても、それがずっと継続される。半分以上が1年以上の施術を受けているというデータも出ておりますので、医師の同意については、一定の期間が過ぎれば、再同意を求めることも必要ではないかと思いますし、あわせて、先ほど幸野臨時委員からの発言にもありましたように、施術所側で同意書を用意しますという広告の問題も含めて、やられている施術所が非常に多いという実態もございますので、そういった意味では、実際に診療を受けている主治医から同意をとるということが、基本になるべきではないかと考えています。同意があるから、それでオーケーということではなしに、主治医でなければ、再同意を求めるような仕組みも必要ではないかと思いますので、そのあたりも意見として申し上げたいと思います。

 以上でございます。

○遠藤座長

 前半で質問がありましたので、どうしますか。まずは事務局にお聞きしますか。それとも法律の専門委員にお聞きしますか。

 まずは事務局からコメントをお聞きしたいと思います。お願いします。

○保険医療企画調査室長

 法律的にどうかは、また補足していただければと思いますが、協定を結んだ者に対して、指導監督をすることができるというお約束というか、協定を結ぶわけですので、協定を結んだ施術所には、協定をもとに指導監督ができると思いますし、仮に協定の中に入らないやり方をする施術所があるとすれば、協定を結んでいない施術所に対して、指導監督することはできないというのが、整理ではないかと思います。

○遠藤座長

 法律の先生方で、追加のコメントがあれば、お願いします。

○新田専門委員

 特に付け加えることはございません。

○遠藤座長

 村岡専門委員、どうぞ。

○村岡専門委員

 その点でいいますと、あはきの事業所がどれだけあるかということは、承知していないのですけれども、30万人ぐらいの方が資格を有しておりまして、施術所は1人でやられている方もいるので、数も多いのではないかと考えております。仮に受領委任を設けた場合、全ての施術所が指導・監査の対象になり得るのか、逆に団体の方にお伺いしたいと思うのですが、そのあたりはいかがなのでしょうか。

○遠藤座長

 いかがでしょうか。往田専門委員、どうぞ。

○往田専門委員

 往田です。

 こちらの資料に関して、請求代行業者という記載を入れていただきたいと求めていたのは、我々の団体でございまして、請求代行業者というのは、この紙の上では、あたかも保険の請求だけを代行するような書きぶりになっているのですが、実態としては、許可をとっていない施術所の名称を標榜していたり、あたかも患者さんを集めるといったところまで、全て踏み込んでやっている実態の業者さんが多数いらっしゃいます。これは今の制度の中で、柔整であれば、協定の中で、柔整師しか、療養費の請求を行うことができないという協定内容になっているのですが、あはきに関しては、そういう状況に全く規定がないので、逆に保険者さんが認めさえすれば、資格を持っている人であっても、持っていない人であっても、請求ができてしまうというところが、大きな問題だと思っております。

 ですので、いわゆる受領委任契約等の中で、資格を持っているあはき師のみが請求を行うことができる、なおかつ、厚生局からの指導監督を受けることができる仕組みづくりが早急に必要ではないかと思っておりまして、その仕組みの中であれば、療養費を取り扱う全ての施術所、全ての施術者が、この制度の中で、指導監督を受ける立場にあると認識をしております。

○遠藤座長

 ありがとうございます。

 村岡専門委員、よろしいですか。

○村岡専門委員

 はい。

○遠藤座長

 小谷田専門委員、どうぞ。

○小谷田専門委員

 あはきの問題は、柔整とは全く異なり、患者のチェックということは、白紙委任ではないわけです。それが1つです。

 医師のチェックという同意書ですが、主治医の先生の同意書と、3カ月ごとの口頭同意も、患者さんの主治医の同意をいただいていたり、患者さんの利便性を高めるために、我々が先生のところへ行ってお願いしたり、依頼書を書いたりしております。ですから、何年も、3カ月ごとに主治医の先生にお願いしています。

 今の請求代行業者ですと、その辺の管理が全くできかねないと思います。ですから、今、往田専門委員が申し上げましたように、あはきの専門家でない、フランチャイズ的な関連業者さんが代行して、同意書もとって、口頭同意も事務的にとられているようですけれども、その辺の実態は、事務局から、今、6割という説明がありましたけれども、平成20年ぐらいは、どのぐらいのところで、今、6割になっているか、お聞かせいただければ、ありがたいと思います。言いたいことは、請求代行業者がふえて、その分、あはきの給付費がふえているとか、その辺の関連をお聞きしたいと思います。お願いします。

○遠藤座長

 事務局、どうぞ。

○保険医療企画調査室長

 代理受領は、民法上のやりとりでございますので、行政が全く把握していないところで行われているものでございますし、施術所の数すら、厚労省としては把握できていないというのが現状でございまして、その中で、あ−4でいえば、25ページに、代理受領をどのぐらい認めていますかということで、保険者の方にこういうことをお伺いするということで、取り扱いを把握しているところはあるのですけれども、まさにどのぐらいが請求代行で、どのぐらいがどうかということは、民法上、保険者と皆さんとの関係で、行政を介さずにやられていることですので、今、把握しているものはございません。何かのあれで把握していることがあるかもしれませんけれども、制度的には、行政が代理受領の状況についてとか、どういう取り扱いをしているかについて、把握したり、お答えする立場にはないと思っています。

○遠藤座長

 小谷田専門委員、いかがでしょうか。

○小谷田専門委員

 先ほど事務局は6割とおっしゃっていましたね。

○保険医療企画調査室長

 代理受領です。

○小谷田専門委員

 代理受領ですか。失礼しました。

○遠藤座長

 ほかにいかがでしょうか。中村専門委員、どうぞ。

○中村専門委員

 私どもは、広域の団体で、全国の実態を調査させてもらうことができるものですから、全国調査をしました。私どもの日本鍼灸師会の調査なのですけれども、まず代理受領を認めている、認めていないというのが、60%台だというお話をいただいていますが、広域の団体についていいますと、90%ほどが代理受領になっていました。これは保険者様からの信頼を得て、個人請求とは違い、償還でなくてもいいだろうという判断が、長い歴史の中で、1つはできてきたと思っています。

 もう一つは、私どもの会員の中の何割ぐらいが、保険を取り扱おうと思うのかということですが、43%ぐらいであるという実態があります。ですから、鍼灸師の全部が保険請求をするのではないということを、まずお伝えしておきたいということです。

 先ほど医師の同意についてお話をされていましたけれども、誤解のないようにお伝えしたいのは、医師の同意書というのは、あくまで療養費を使うときに、医師の同意をいただくわけですから、自由診療で行うのは、医師の確認をとる、とらないは全く関係なく、あはき師が施術を行っていることについては、まずそのような認識でよろしいですね。あくまで同意をもらうというのは、療養費の請求をすることになったら、これは医師がするときもあろうし、または受けたいという患者さんの気持ちがあって、初めて医師にお願いをして、よろしいでしょうか、大きなほかの問題は隠れていませんでしょうかということを含めて、確認するものだと思っております。

 以上です。ありがとうございました。

○遠藤座長

 御意見ということで、よろしいですか。

○中村専門委員

 はい。

○遠藤座長

 清水専門委員、お願いいたします。

○清水専門委員

 何回か医師という言葉が出ましたので、医師と公益の立場でお話させていただきます。

 私は公衆衛生に身を置いたものですから、資料で一番気になるのは、あ−2の4ページ目です。後期高齢者のところの不正請求の状況ですが、都道府県別で該当なしがありまして、あるところは、非常に件数が多くて、金額も多い。保険者側ももう少し横の連携をとって、全国一律の制度にすれば、同じレベルで集計できて、都道府県別の不正請求等の状況のデータがないということは、ないと思います。0も100もありません。この辺は保険者同士が連携をとりながら、情報を共有することも必要だと思います。

 それから、先ほど来議論になっている、柔整との連携、内容のすり合わせらになりますが、今回の柔整の会も最初から聞かせていただいたのですが、議論のベースが、あはきのところとは違っています。対象疾患の話ですとか、定義とか、その辺が議論されていて、確かに不正請求もあります。それは膨大な金額でありますが、そこはそこで、恐らくこれから直していかなければいけないということで、進行していただいていいと思います。

 ただ、柔整と同様に、あはきの議論も立ちどまるかというと、やはり並行してやらなければいけない。他山の石として、あるいは反面教師として、そういった状況を踏まえながら、強いていえば、早目にこちらは解決するという方向もあると思います。今、ちょうど相撲がやっている時期ですけれども、待ったなしでやっていく必要があり、結論を得るのに時間がかかると、それだけ不利をこうむる。あるいは不正請求の摘発がおくれるということもありますので、もう少し議論を速めながらいくのも良いと思います。

 最後に医師の同意書になのですが、これは非常に大事なものです。ですから、施術開始時は、我々医師としては、非常に慎重に考えております。まず整形にかかっているのか、この病気はこの対応で良いのか、ということも含めて診ているのですが、最近、対象として高齢者が非常に多くて、病院に入院される、あるいは施設に行かれた後に、在宅に帰ってこられる、高齢者は残念ながら、治らない疾患を複数お持ちになる方が多いのです。そうなると、医療で治療というよりは、療養とか、緩和という対応も必要なのだろうと思います。ですから、スタートのところで、医師がきちっとチェックしながら、指示書、意見書を書いていくことが大事ですし、訪問看護の点セットのように、報告書、あるいは見込み、今後の方針御家族の署名、そういうものがそろっていれば、うまく機能すると思います。

 それから、悪徳医師みたいな話が出て困るのですが、100人いれば、1人ぐらいはいらっしゃるかと思うのですが、それはそれで、これからいろいろな情報が開示されて、ドクターもそれに理解があれば、いい方向になります。ですから、それぞれで皆さんが努力をして、連携をとるのが、これからは大事だと思っております。立ち止まらずに並行の議論は、せざるを得ないと思っております。

 以上です。

○遠藤座長

 どうもありがとうございました。

 ほかに何かございますか。よろしゅうございますか。

 それでは、最後に残りました、あ−5でございますけれども、これについて、御意見、御質問があれば、いただきたいと思います。

 往田専門委員、どうぞ。

○往田専門委員

 たびたびすみません。往田でございます。

 今回、新しく厚生労働省から、案として、同一家屋で往療料をほかの方で算定しているかどうかとか、そういったところの記載欄が新たに設けられているのと「1年以上・週4回以上施術継続理由・状態記入書」というものが、新たに提示をされております。

 私どもの業界では、多数の視覚障害をお持ちの先生もいらっしゃって、今まで支給申請書等の欄を追加するとか、項目を追加するに当たっては、弱視の先生であるとか、全盲の先生が、こういったものも記入しやすいような配慮、なるべく簡素化するという配慮をしていただいたところがあるのですが、今回の用紙は、案として、我々も検討していきたいと思っておりますが、そういった視覚障害を抱えられている方が、こういったものが、書きやすいものかどうかということも踏まえて、立案をしていただけると、非常にありがたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○遠藤座長

 重要な御指摘ありがとうございました。

 ほかにございますか。中村専門委員、どうぞ。

○中村専門委員

 先ほど往田専門委員からも、頻回の定義というのは、まだないでしょうという話があったと思いますけれども、この中で、週4回という言葉が出てきてしまうのは、つらいと思います。慢性期であっても、急性増悪ということがありまして、そういうことでいうと、例えばこれは週4ではなくて、月に16という表現に変えてみるなりの検討は、今後やらせていただけたらいいと思っています。

 あと、19ページ、金品の提供で、患者に照会を受けた場合は、支給対象外とする。このことは、問題ないといえば、問題ないのですが、対象外とされてしまうのは、被保険者もしくは患者で、悪いのが業者であったとするならば、そのことによって、お金を戻してもらえないのは、被保険者であるので、今の制度でこの文言が入ってくるのは、矛盾してくると感じます。

 以上です。

○遠藤座長

 ありがとうございます。

 ほかにございますか。幸野臨時委員、どうぞ。

○幸野臨時委員

 あ−5についてなのですが、1年以上週4回という定義が不明確で、週4回というのは、どこからどこまでを指すのか取り方が異なる可能性がありますので、例えば月ベースで何回というやり方にしたほうが、とりやすいのではないかと思います。それを検討していただきたいと思います。

 先ほどの前段のあ−4までのところで、私、どうしても言いたいことがあったので、よろしいですか。

○遠藤座長

 結構です。

○幸野臨時委員

10ページに広島県の事例が出ていましたが、これは償還払いに変えたことで、不適正な申請が減り、不支給決定が増えたわけです。補足しますと、平成28年5月のデータでは、支給額が1,000万ぐらいまで下がっておるわけなのですが、注目していただきたいのは、代理受領をやっていたときと比べて、緑の欄の不支給決定額が多く、目立つと思うのですがなぜなのかというと、請求者が患者だからということなのです。保険者は患者に対して指導でき、療養費の本質を指示して、学習させることができる。患者は、療養費の位置を理解していないため、保険が使えるはり・きゅうマッサージという認識でしかないのです。療養費の原則を教えることにより、二度と不適正な請求をしなくなります。ところが、代理受領や、受領委任だと、請求者が患者ではないので、患者が幾らたっても学習しないのです。そういう不具合があるのです。

 健康保険法87条における療養費の支払いは、保険者の判断でやむを得ないと認めたときに払うものであって、先ほどから出ております、高齢者の利便性などをもってして法律の趣旨、療養費の趣旨を変えるのは絶対におかしいと思います。それでも変える必要があるということであれば、法律自体を変えるところまで、議論すべきだと思います。

 そこで、支給額が多い広域連合などは保険者機能を発揮して、チェックをするなどを、受領委任の議論に入る前に始めるべきだと思います。これはやっているところは、やっているのですけれども、やっていないところもあるわけで、広域連合という保険者なのですから、保険者機能を発揮して、自分のところの柔整、あん摩、はり・きゅう、マッサージの療養費が適正化されているかというところをやっていくことから、始めていくべきだということです。

 指導監督の権限がないということなのですが、保険者機能を発揮すれば、被保険者に対して、指導監督できるわけですから、そういったところをまずやっていくべきで、これは医政局になるかもしれないのですが、もしやっていないところがあれば、広域連合は、保険者として、もっと保険者機能を発揮するような指導をやっていただきたいと思います。

 それから、最後になります。あ−4の24ページにまとめが書いてありますが、ここが一番重要なところだと思います。受領委任制度を検討するには、(1)〜(4)の条件、あるいは考え方を全て明確にクリアできないと、入れることはできないと思っています。みんなが納得するまで、これなら大丈夫だと、そういうことが証明されて、初めて決定されるものだと思いますので、最後に意見として申し上げさせていただきます。

 以上です。

○遠藤座長

 ありがとうございました。

 全体を通してでも結構でございますけれども、ほかに何かございますか。往田専門委員、どうぞ。

○往田専門委員

 貴重な御意見をありがとうございます。

 私も会員の指導をしていく中で、療養費の請求をして、不支給になる事例というのは、たまに経験をするわけでございまして、その中で、審査請求とか、再審査請求という制度があるわけなのですが、これは一般論としてですが、組合保険に加入されている被保険者さんは、適切にやっている上で、審査請求とか、再審査請求をお勧めしても、会社側に対する配慮があったり、そういったことで、審査請求に踏み切れない方もいらっしゃって、この資料の見方は多々あろうかと思いますけれども、一方で、被保険者の方が心理的に療養費の請求をためらってしまうところも、少なからずあるのではないかと思っております。

 今、お話が出たので、1つ、疑問として、事務方にお伺いしたいと思うのですが、例えば療養費の場合、保険者が支給の可否を決定するというお話は、かねてから言われているところなのですけれども、その一方で、不支給の決定が出たときに、審査請求や再審査請求という制度があります。審査請求は、地方厚生局で取り扱って、再審査請求は、厚生労働省の本省の中で議論される話だと思うのですけれども、この中で、不支給の決定が覆ることがあります。不支給決定を破棄して、支給をしなさいという決定が出ることがあるのですが、これは療養費の中であっても、全ての支給にフリーハンドで、保険者さんの権限が行使されるということではないということで、認識してよろしいのでしょうか。

○遠藤座長

 事務局、どうぞ。

○保険医療企画調査室長

 次回までに調べてみます。すみません。

○遠藤座長

 よろしくお願いします。

 何かございますか。中村専門委員、どうぞ。

○中村専門委員

 幸野臨時委員が広島の事例を出してくださいましたけれども、一つ一つの個別な症例を挙げたくはないものの、保険者様のそれぞれの担当者も、療養費のことについて十分熟知しているのかというと、必ずしもそうはなっていないと思っています。

 ある一例を挙げさせてもらいますと、車椅子で、身体障害手帳1を持っている御家族がいて、被保険者は組合員です。その方は、一度だけ、病院に受診しました。病院に受診をしたのだから、受診できるのだから、往療料は払わないということが起こってしまいました。組合員の方はどうしたか。家族も含めて、お仕事を休んで病院に行く、または在宅でできなくなりましたから、病院のリハビリを受けに行かざるを得ない。そうすると、お仕事を休む、有休を使う、欠勤して行うという状況まで起きたのは事実なのです。ですので、施術者が使い方がわからないから問題だというだけではなくて、保険者様の一定の質ということと、取り扱える環境をつくっていただきたいと思っております。

 以上です。

○遠藤座長

 幸野臨時委員、どうぞ。

○幸野臨時委員

 今のお話は極端な例だと思いますが、保険者はちゃんと調査しますので、そういう事情があれば、患者から事情が伺えれば、実態に即した支給決定を行うと思います。調査してから支払決定をします。

○遠藤座長

 ありがとうございます。

 御意見は大体よろしゅうございますか。

 それでは、御意見は出尽くしたかと思いますので、本日の議論はこれぐらいにさせていただきたいと思います。

 本日、いろいろな御意見、御要望が出ましたので、事務局におかれましては、それをもとに新たな資料をつくっていただいて、今後の議論に役立つような準備をお願いしたいと思います。

 それでは、次回の日程について、事務局から何かございますか。

○保険医療企画調査室長

 次回の日程につきましては、日程調整の上、後日御連絡させていただきたいと思います。

○遠藤座長

 よろしくお願いします。

 それでは、第10回「あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会」は、これにて終了したいと思います。長時間どうもありがとうございました。


(了)

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