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2017年2月2日 第3回生活保護受給者の宿泊施設及び生活支援の在り方に関する意見交換会 議事要旨

社会・援護局保護課

○議題

(1)宿泊施設の実情について
(2)その他

○議事

事務局から資料説明を行い、各事業者から宿泊施設の実情について報告を受けた後、出席者による意見交換を行った。主な意見は以下のとおり。

 

   現状、利用料収入より人件費等の経費の方が多くなっている。支援の可視化に努めているが、日常生活に関するミーティングや関係性の支援等、ケア行為として表現しづらい支援も大事であり、このことについて、深く議論をしないと生活支援の本質が見えないのではないか。

 

   宿泊所に入所する前の相談、医療機関への同行等に要する経費について無料で行っている。他の事業所はどうしているのか。

 

   相談件数は新たに入所する人の 1.5 倍くらい。入所せず社会資源につなげる者、入所する場合でもまずは入院している病院に行ったり、ケースワーカーと連携し処遇を考える等に時間が割かれる。

 

   宿泊所に相談があった場合でも、本人の同意を得て生活困窮者自立支援制度の自立相談支援機関を経由させ、ホームレス自立センターに行ける方はそちらを優先し、その上で難しい場合、無料低額宿泊所入所するという流れにしている。

 

   基本的に福祉事務所や地域包括支援センター、病院のソーシャルワーカー等から、アパートとの契約ができないといった相談がくる。その時点からアセスメントが始まり、成育歴、居住歴、健康状態等を聞き、本人が必要としているところにつなぐ。対価は入らない業務。入所の際はマンパワーがなくケースワーカーに連れてきてもらうようにしているが、最近は福祉事務所も来ない場合もある。その他、病院のカンファレンスへの出席等、相談段階の人件費は認識されにくいコスト。

 

  NPO 側が機能拡大を図っていった結果、福祉事務所の責任や機能として退いてはいけないところを我々が超えてしまっているのではないか。

 

   ケースワーカーには当事者が生活する施設を自分の目で見てほしい。住まいへの移行のプロセスをともにすることが本人との信頼関係づくりで重要であり、ケースワーカーとともに動くことを重視している。

 

   福祉事務所が個別の宿泊所のあっせんなど民民間の契約には関与できないということで、無料定額宿泊所の一覧だけを渡すだけになっており、本人が自分で劣悪なところに契約してしまっても納得しなさいよ、という事例があると聞いている。福祉事務所が一緒に宿泊施設を見て回ったり、契約書をみたりしない雰囲気はよくない。支援計画書は、当事者のためでもあるが、福祉事務所に見てもらい、ケースワーカーと支援方針をすりあわせたいという考えもある。

 

   生活保護のケースワーカーがプランをつくることが正論だが、現状では経験の浅いケースワーカーもおり、無理ではないか。事業者と行政との間でお見合いになってしまわないように、公明性、透明性のあるプランのチェックと評価の仕組みを作った上で、日常生活を見ている事業者がプランをつくることにしてもよいのではないか。

 

   宿泊所は居宅なのか、施設なのか、どちらでとらえているのか。居宅としてとらえる場合、住宅と生活に加えて対人サービスの保障の費用を、住宅扶助と生活扶助の中からどうやって出していくのかということになる。他方、施設として考える場合、既存の法定の救護施設等、総合的なサービスや専門的なサービスを提供するところがあり、また、そうした施設は、社会福祉法人によって運営されている。社会福祉法人は、建物の費用などは別建てになっていて、住宅扶助、生活扶助の支給の仕組みについても社会福祉法人と NPO 法人の位置づけは異なる。このような位置づけの違いをどう考えるのか。

 

   居宅か施設かということについては、部屋は普通のアパートだが、施設として捉えている。また、非営利的な事業として行っているが、税制上は収益事業となり、利益を上げたら税金を払って、残りを非収益事業に回している。

 

   中間通過施設として運営しているものは施設だと思うが、ケア付きの宿泊所、自立援助ホームは、地域生活を継続させるための住まいの場所であり、高齢者が地域での暮らしを続けるためのセーフティネット。行政の判断もあると思うので、施設か居宅かに強くこだわるわけではないが、新しい居宅というか、新しい支援付きの地域生活の場所が必要になっていることをどう整理するのか。支援費を利用料から出していることは無理があり、解決したい。外部サービスは最大限利用しながら、そのコーディネートを含め、家族の代わりとしてトータルに生活支援が求められている。

 

   利用料の設定は近隣同種の住宅に比べ低額とされる一方、宿泊所は頭金、補償金なしで即受入れをしなければならない。一方、24時間職員を配置し、運営基準や施設基準は施設に準じたものを求められる。宿泊所が居宅の延長か施設なのか、以前からジレンマを感じている。

 

   ケースワーカーの業務は所得保障と自立助長がある。各種の支援調整は行政の中での役割であり、プランニング等について宿泊所に任せつつ、家賃を低くしてくださいということは本来の姿ではない。

 

   現実は多くの宿泊所が住居と食事提供のみで生活支援を行っていない。適切なサービスを受けることができない利用者が多いという実態がある。その中で生活支援をしているところとの区分けをどうするか。また、施設の料金の明示等、透明性の確保についてはまだできていないところはあり、施設として、福祉事業としての熟度を上げてほしい。

 

   当方は共同住宅方式であるので、施設という考え方がなじみやすい。ただ、地域居住の中にも、 1 人で十分できる者も少し見守りが必要な者もいて、民生委員等がコミットするのが難しく、宿泊所の職員が見守りを行っている。1人での居住、見守り、当方の施設、高度な医療介護施設の4段階となっていると思うが、見守りの段階は居住だし、当方は施設と考えている。施設の透明性の確保には、一定の枠組み(基準)が必要。

 

   施設というよりハウジング(居宅)という形で生活支援を位置づけるほうが、地域の住宅資源の活用という観点からも、裾野が広がるのではないか。また、単独居住ではなく、ともに住む場合の共居のシステムをサポートするお金の出し方をどうするのか。宿泊所は共居の部分にあたり、居住からも施設からも見られる。また、ケースワーカーはかなり宿泊所にアウトソーシングしているので、ケースワーカーがスペシャリストとして育っていないことも考えて、アウトソーシングの部分でお金を回せる仕組みができないか。

 

   費用負担の透明性の確保に関しては、無料低額宿泊所として届出している宿泊所は、最低限、毎年事業年度終了後3か月後に決算書を各行政に提出して、第三者も見られる形になっているし、会計原則に従った帳簿も提出しているが、届出をしていない事業者は一切やらないので、その辺の見えない部分をどうしていくか。

 

   宿泊所では、救護施設や更生施設に来ても不思議ではない者に対して、施設に近い処遇も視野に入れて対応しており、求められているのは施設ではないかという印象をもっているが、サ高住ともどう違うのか。どういった利用者を対象とするのか一定の仕分けが必要ではないか。

 

   その地域に救護施設や更生施設、自立支援センターなどの施設があるか無いかによって、無料低額宿泊所に求められるサービス内容が異なるため、その地域に合わせた役割を期待されるという現状がある。

 

   ケースワーカーが支援の中核になって適切な判断をしなければ、無料低額宿泊所に入居させるべきでない人が入居して、救護施設にいかない、ということもあるのではないか。そのあたりの仕分けはケースワーカーの資質にもよる。

 

   援助方針の作成自体は、行政の仕事。ただ、施設であれば行政が主導できるが、居宅の場合は、福祉事務所がつないでいない場合であれば、民民間の契約として契約した中身でそこに住みたいのだと言われれば、行政が無理に介入するということにならない。苦情がない場合にまで契約を引きはがして介入するということは難しい。

 


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