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2016年11月25日 第69回社会保障審議会介護保険部会 議事録

老健局総務課

○日時

平成28年11月25日(金)16:00~19:00


○場所

ベルサール秋葉原 ホールA


○出席者

遠藤、石本、伊藤、井上(隆)、井上(由)、岩村、岡、小林、黒岩(代理:小島参考人)、
齋藤(訓)、齊藤(秀)、佐野(代理:松本参考人)、鈴木(邦)、鈴木(隆)、
鷲見、陶山、武久、土居、栃本、馬袋、花俣、東、藤原(代理:渡邊参考人)、桝田の各委員
(大西委員は欠席)

○議題

1 とりまとめに向けた議論

○議事

○尾崎企画官 定刻となりましたので、ただいまから第69回「社会保障審議会介護保険部会」を開催いたします。

 委員の皆様方におかれましては、大変お忙しいところをお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 報道関係の方に御連絡をいたします。冒頭のカメラ撮影はここまででございますので、退席をお願いいたします。

(カメラ退室)

○尾崎企画官 それでは、以降の議事進行は遠藤部会長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○遠藤部会長 皆さん、こんにちは。

 それでは、まず議事に入る前に、本日の出欠状況について御報告をいたします。本日は大西委員、黒岩委員、佐野委員、藤原委員が御欠席でいらっしゃいます。

 次いで、代理出席についてお諮りをしたいと思います。黒岩委員の代理として小島参考人(神奈川県保健福祉局福祉部長)、佐野委員の代理として松本参考人(健康保険組合連合会企画部長)、藤原委員の代理として渡邊参考人(全国町村会副会長(新潟県聖籠町町長))が御出席でございますので、お認めいただければと思いますが、よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 本日は、これまでの当部会で議論したことに基づきまして、事務局に意見書の素案を作成してもらいました。これをもとに本日は議論したいと思います。

 また、引き続き調整が必要な事項もございますので、これについても議論をしたいと考えております。

 それでは、本日の資料につきまして、事務局から説明をお願いしたいと思います。

○尾崎企画官 資料の確認をさせていただきます。

 お手元に、資料1として「利用者負担」という資料。

 資料2として「費用負担(総報酬割)」という資料。

 資料3として「介護保険制度の見直しに関する意見(素案)」。

 こちらのほかに、それぞれ資料1、資料2に対応する参考資料を配付させていただいております。

 また、栃本委員から資料を提出いただいておりますので、こちらについても配付をさせていただいてございます。

 不備等はございませんでしょうか。

 よろしければ、遠藤部会長、よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長 それでは、まず資料1と資料2について、事務局から説明をお願いしたいと思います。

○竹林介護保険計画課長 介護保険計画課長でございます。

 まず、私からは資料1「利用者負担」について、続いて資料2「費用負担(総報酬割)」について、2つの資料を御説明させていただきます。

 最初に資料1「利用者負担」についてでございますが、後ろのほうに参考資料1がございますので、この2つをお手元にそろえてごらんいただければと思います。

 資料1をおめくりいただきまして1ページ目でございますけれども、この議題につきましてはもう3回目になりますので、前回、前々回の御説明と少し重複するところがございますが、最初に「1.前回改正の内容」ということで、平成26年の介護保険法改正におきまして、2行目から後ですが、一定以上所得のある方について負担割合を2割とする。それから、高額介護サービス費の上限について、医療保険における現役並み所得に相当する所得のある方について、世帯で3万7,200円から4万4,400円というふうにされたところでございます。

 2.で、これまでの宿題事項ということで「経済・財政再生アクション・プログラムにおける記載等」でございます。昨年末に取りまとめられました経済・財政再生アクション・プログラムにおきましては、利用者負担のあり方について、2つ宿題が書かれております。1つ目のポツでございますけれども、医療保険における高額療養費制度と介護保険における高額介護サービス費制度の見直しにつきまして、それから、その次のポツで、介護保険における利用者負担のあり方につきまして、いずれも関係審議会等において具体的な内容を検討し、本年末までに結論を得るというふうにされております。

 また、次の○でございますけれども、こちらは参考資料1の3ページと一緒にごらんいただければと思いますが、医療保険制度における患者負担につきましては、これまで累次の改正が行われておりまして、70歳以上の方につきましては、まず現役並み所得の方につきまして、平成1410月から2割、平成1810月から3割となっております。さらに、7074歳の方につきましては、順次2割負担となっております。

 それから、資料1の2ページ目でございますけれども、こちらは参考資料1の8ページと一緒にごらんいただければと思いますが、今度は高額介護サービス費の限度額、利用者の自己負担限度額でございます。参考資料1の8ページ目ですが、上の青い部分が介護保険、下の赤い部分が医療保険70歳以上でございますけれども、介護保険の制度創設時には医療保険とほぼそろっておりました。その後、医療保険における高額療養費制度におきましては累次の改正が行われておりまして、平成1810月からは一般区分の、つまり住民税非課税世帯以外の方の上限額等が4万4,400円となっております。一方、介護保険はこれに相当する課税世帯につきましては、今、3万7,200円というところでございます。

 また、資料1の2ページの2つ目の○で、現在、当部会と同時並行で、医療保険部会におきまして、高額療養費制度の見直しについて議論が行われております。その点につきましては、後ほどさらに御説明させていただきます。

 3つ目の○でございますけれども、さらにこれは第2ラウンドの部会でも御紹介いたしましたが、利用者負担割合につきましては、軽度者が支払う利用者負担額が、中重度者が支払う利用者負担額と均衡する程度まで、軽度者の利用者負担割合を引き上げるべきとの御指摘があるところでございます。

 3.のところで、第1ラウンドの8月19日、第2ラウンドの1019日の当部会における主な御意見をまとめております。最初に、例えば負担能力に応じた負担となるようにすべきでないか。医療保険制度との整合性をとるべきではないか。あるいは現役世代並みの収入、高額な預貯金がある高齢者の方にはさらに負担していただく必要があるのではないか。高額介護サービス費について、医療保険部会における見直しに準じた見直しを行うべきではないかといった、引き上げに積極的な御意見もいただきましたし、また、サービスの利用控えや家計への負担に配慮しつつ検討すべきではないか。あるいは介護サービスの利用は長期間に及ぶので、医療保険と並びをとる必要はないのではないか。

 おめくりいただきまして、3ページ目ですけれども、2割負担となった方の暮らしへの影響調査を行うべきではないか。新たな利用者負担増には反対。あるいは軽度者について利用者負担割合を引き上げると、より重度の要介護認定を誘発するおそれがあるといった、利用者負担割合の引き上げにつきまして消極的な御意見もいただいていたところでございます。

 これらを踏まえまして、4ページ目で「論点」ということで提示をさせていただいております。

 最初に利用者負担割合でございますけれども、先ほど御紹介したとおり、昨年の8月から一定以上所得者については2割負担を導入しているところで、制度の施行状況や、医療保険における患者負担割合を踏まえ、こうした利用者負担割合のあり方についてどう考えるか。保険料の上昇を可能な限り抑えつつ、制度の持続可能性を高めるため、高齢者世代における世代内の負担の公平化を図っていく観点から、高齢者世代のうち現役並みの所得を有する方について、医療保険と同様、利用者負担割合を3割に引き上げることについて、どう考えるか。

 もう一つ、高額介護サービスでございますけれども、高額介護サービス費について、医療保険の高額療養費制度を踏まえ、現在の一般区分の負担上限額を3万7,200円から4万4,400円に引き上げることについて、どのように考えるかということでございます。

 おめくりいただきまして、5ページのほうに、今、申し上げた論点を少し図表化しております。

 まず、左側が1点目の利用者負担割合についてでございますけれども、昨年の8月からスタートしております2割負担に加えまして「見直し案」ということで赤字で書いてございますけれども、現役並み所得相当の方について3割負担とすることについてどう考えるかということでございます。

 このときに、現役並み所得という方はどういう方かということで、小さな字で恐縮ですが、※の3つ目にその定義を書いております。世帯の中の1号被保険者に課税所得145万円以上。これはモデル世帯でいうと大体、年収383万円に当たりますが、それ以上の者がいる場合ということになっておりまして、世帯で判定するということになっております。

 これに対しまして、従来の1割負担、2割負担は本人の合計所得金額で、これは160万、年金収入でいえば280万のところでラインを引いておりますけれども、あくまでも本人の収入で判定することになっておりますので、多くの方は今、2割負担である方の中のさらに所得の高い方が3割負担になるということですが、例えば御夫婦がいらして、例えば旦那さんが年収383万円以上ですけれども、奥様は年収が280万円未満で、今は1割負担という方も、この現役並み所得相当には、世帯で判定しますので、いわば旦那様のほうに引きずられて、今は1割負担ですけれども、この見直し案によれば3割負担になる。そういう場合もある。ただ、高齢者世帯の大半は単身世帯でございますので、そのような方は3割負担の中では非常に少数派であろう。2割ぐらいではないかと見ております。

 この関係で、このような見直しを行ったとすれば、どのような影響がどういう方に生じるかということにつきまして、参考資料1の18ページをお開きいただきたいと思っております。

 参考資料1の18ページの一番下の部分でございますけれども、ちょっと介護保険のほうには直接、この現役並み所得者のサービス利用者のデータはございませんので、医療保険のほうのデータをかりてきて、ごく粗い試算を行っておりますが、そうしますと、この現役並み所得に当たる方の割合、まず在宅サービスでいえば、全体で360万人ぐらいの利用者がいらっしゃるわけですが、そのうち該当する方は13万人ぐらい、大体3~4%ぐらいではないかと見ております。また、特別養護老人ホームの入所者につきましては、全体で56万人ぐらいいらっしゃいますが、そのうちの1万人ぐらい、率にしたら1~2%ぐらいではないかと見ております。

 これはあくまでも3割負担に該当する方の人数の推計ですが、さらに実際にどのような影響が出るかということにつきましては、その1つ前の17ページをごらんいただきたいと思います。上に居宅サービスの表、下に施設サービスの表をつけております。

 居宅サービスにつきましては、もう御案内のとおり、利用者ごとに利用の頻度、利用の状況がばらばらでございますので、ここでは平均的な費用額ということでシミュレーションしておりますけれども、平均的な費用額で見ますと、例えば要介護2よりも軽いような方は、今、サービス利用料が少ない方は、例えば今、1割負担の方であれば3割負担になれば約3倍、それから、2割負担の方であれば約1.5倍になるという影響が生じますけれども、要介護3、要介護4、要介護5というところで、少し見づらいかもしれませんが、網かけをかけております。これは現在、現役並み所得の方の高額介護サービス費4.4万円というところで上限が打つように支給されていますので、上限がかかってきますと、例えば要介護5の方をごらんいただきますと、1割負担の方が2.3万円から、3割負担になっても倍にならないぐらい。2割負担の方はもう既に4.4万円の上限にかかっていますので、これは変化がないということでございます。

 同じように、次は施設サービス受給者の標準的な費用額で見ておりますけれども、こちらのほうでは1割相当分、2割相当分、3割相当分の表を載せておりますが、1割相当分の方も3割相当になるときに、3割相当になればほぼ全員4.4万円の上限にかかるということですので、単純に3倍になるわけではございませんし、あと、太宗を占める、今、2割負担をされている方で見ますと、2割負担の状態で既に4.4万円の上限にかかっていらっしゃる方が大半と思われますので、2割から3割に負担を上げても4.4万円のほうがきいてきて、負担増は実質はないということになります。

 そういうことですので、先ほど特養の入所者などにつきましては、参考資料1の18ページで該当者が1万人ぐらいと見ていると申し上げましたが、その1万人ぐらいの方でも実際に負担増になる方はさらにその一部になると見ているところでございます。

 また資料1の5ページのほうにお戻りいただきまして、今度は右側で、高額介護サービス費の関係でございます。

 こちらのほうは、下の表の中で「一般」の欄で、今、3万7,200円となっているものを、医療保険と合わせて4万4,400円とすることについてどう考えるかということでございます。この「一般」というところは、利用者負担割合の関係でいえば1割負担の方と2割負担の方が混在する所得層でございます。

 それを前提に、この影響につきまして、参考資料1の19ページをごらんいただきたいと思いますけれども、上の表で、1割負担の方の影響で、御案内のとおり、居宅サービスには区分支給限度基準額が設けられております。地域区分などがございますけれども、基本は1単位が10円ということでございますので、最も限度額が高い要介護5の方でも金額にしたら月36万ぐらい、つまり、1割負担であれば3万6,000円ぐらいまでが限度ということになります。したがって、今、3万7,200円の上限額を4万4,400円に引き上げたとしても、もともとお支払いされている利用者負担額が3万6,000円より下の方が大半だと思われますので、ほとんど、この1割負担の方には引き上げの影響はないと見られます。もちろん、東京都23区などは1単位11円とか、少しずつ例外がございますので、100%というわけではありませんけれども、ほとんどの方は影響がないと見ております。

 一方で2割負担になりますと、それぞれの要支援・要介護度ごとに平均的な費用額の2割相当分を載せておりますけれども、要介護3、要介護4、要介護5というふうになってきますと、さらにその下の欄に現状で高額介護サービス費の上限3万7,200円に該当している割合を載せております。そうしますと、要介護3、要介護4、要介護5になってきますと、4割、5割、6割といった数字があります。現状で3万7,200円に当たっての上限によって利用者負担額が抑えられている方ですから、こういう方は4万4,400円に上限を引き上げるとそれなりの、何がしかの負担増の影響が出てくると考えられる方々でございます。

 それから、20ページには施設サービス受給者の平均的な利用者負担額について書いてございます。

 1割負担の方については、ごらんいただくとおり、平均的な一人当たりの費用額を見ましても、ほとんどの方が3万7,200円を下回っていますので、それを4万4,400円に上限を上げてもほとんど影響はわずかであろうと見られますが、2割負担の方の場合には逆にほとんどの方が引き上げ後の4万4,000円の上限額をさらに超えているということでございますので、今、3万7,200円に抑えられている方が丸々、4万4,400円まで上がる。つまり、7,200円ぐらいの負担増になる方が大部分であるというふうに考えられるところでございます。

 そういうことで、また資料1のほうにお戻りいただきまして、6ページ目をごらんいただきたいと思いますけれども、もう一つの論点といたしまして、今、同時並行で議論が行われております医療保険部会における議論との関係でございます。

 この資料の9ページ目をごらんいただきたいと思いますけれども、今の高額療養費制度の見直しの検討、9月29日に医療保険部会に提出されている資料でございますが、この資料の上のほうの表が69歳未満の現役の方の表になっております。この高額療養費の区分が370万の上も7701,160万というところでも分岐点がありまして、介護保険の見習うべきものは鍵括弧の中の多数回該当でございますけれども、この多数回該当につきましても、現役の方は4万4,400円の上に9万3,000円や14100円という数字があります。これに対しまして下の70歳以上の部分でございますと、区分が現役並みは370万以上で1つの区分となっておりますので、限度額も多数回該当で4万4,400円の1つだけ定められています。

 これが右のほうに行きますと、赤い「マル1」と書いてありますが、この部分をどうするかということが医療保険部会で特に議論されているところでございます。現役の方に合わせて区分を分けていくといったことについて議論が行われているものと承知をしております。

 また6ページのほうに戻っていただきまして、2つ目の○でございますけれども、今、申し上げましたように、特に医療保険における現役並み所得者の負担のあり方について論点とされていますが、介護保険で、先ほど申し上げましたように、まず現役並み所得の方について、3割負担とすることについてどう考えるか。こういう論点で議論されている中で、これにあわせて医療保険部会のほうの議論について、どう対応していくのか。そこら辺をどう考えるのかという論点を挙げているところでございます。

 済みません。もう一つ、御紹介を忘れました。10ページのほうにもう一つ、医療保険部会のほうでは高額介護合算療養費制度につきましても、高額療養費制度の見直しと連動して、どのような見直しを行うかという議論も行われているところでございます。これらの医療保険部会での検討を踏まえて、我々、当部会ではどのようにすればいいかということも論点に挙げております。

 利用者負担の関係については以上でございます。

 それから、今度は資料2と参考資料2のほうを使いまして、総報酬割の関係の御説明をさせていただきます。

 資料2をおめくりいただきまして、1ページ目でございます。この総報酬割、介護納付金の議論につきましては、もう2度にわたって御説明をしてまいりましたので、確認ということで、第1ラウンド、第2ラウンドの議論の整理のみさせていただいております。

 最初の○でございますけれども、現役世代にとって受益を伴わない負担増であるとか、国庫負担を健保組合につけかえているのではないかとか、給付の重点化・効率化が先ではないかとか、賃上げの努力をしている中でタイミングが悪いのではないかとか、29年度から後期高齢者支援金の全面総報酬割が導入されるので二重の負担となるといった、総報酬割の導入に消極的な御意見もいただいております。

 一方で、平均総報酬額に大きな違いがあるにもかかわらず同額の負担をする仕組みは不合理であり、所得の少ない現役世代の負担軽減のためにも総報酬割を導入すべきであるとか、協会けんぽへの国庫補助は報酬の高い健保組合や共済組合の保険料を抑えることとなっていたのではないかとか、介護納付金の総額は予算ベースで決まるので、賃金が上昇したからといって必ずしも比例して介護納付金がふえるということではないとか、介護納付金は逆進性を有しているので、負担能力に応じたものに変えていくべきだとか、段階的導入あるいは国庫補助が削減された分は一部を健保組合の支援に回すといったこと等についても検討が必要。このような総報酬割の導入に積極的な御意見もいただいたところでございます。

 この関係で、参考資料2の16ページからの資料です。これは第1ラウンド、第2ラウンドでも御説明した資料ですが、1619ページで、このあたりの資料はこれまでいずれも26年度決算見込みの数字でつくらせていただいた資料です。さまざまな保険者別の負担増減などを分析する際に、決算のデータがなければなかなか難しかったので、26年度の決算の数字をつけさせていただきました。

 これに対しまして、今回20ページを追加しておりますが、20ページにつきましては、29年度の夏の概算要求のベースで協会けんぽの国庫補助額についての数字がございますので、それをもとにした、実績よりも3年新しいデータということでつけているものでございます。

 これによりますれば、現行の加入者割から総報酬割というふうに切りかえた場合には、協会けんぽについては2,100億円の負担減で、国庫補助についてはそのうち1,600億円の負担減となります。これに対しまして、健保組合や共済組合はそれぞれ全体で1,000億円程度の負担増となる粗い試算になってございます。

 これらを受けまして、資料2の2ページ目で「論点」ということで書かせていただいております。

 1つは、高齢化に伴い第2号被保険者の保険料負担が増大していく中で「負担能力に応じて応分の負担を求める」という社会保障制度改革の基本的な考え方等を踏まえて、介護納付金の被用者保険者間の負担方法について、全面総報酬割を導入すべきではないか。

 2点目でございますが、ただし、保険者の負担増については、激変緩和の観点から、その段階的な導入を初め、支援のあり方について検討が必要ではないかというふうにしております。

 私からの説明は以上でございます。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 それでは、早速、ただいま事務局から報告のありました資料1の内容、資料2の内容、これを分けずに議論したほうがよろしいかと思いますので、どちらの内容でも結構でございますので、皆様から御意見、御質問等をいただきたいと思います。いかがでございましょうか。

 では、鈴木委員、どうぞ。

○鈴木(邦)委員 それでは、資料1の「利用者負担」から論点に沿って意見を述べさせていただきます。

 まず、資料1の4ページ、利用者負担割合でございますが、利用者負担割合については、応能負担を原則としながら、介護保険の特性も踏まえつつ、医療保険との整合性を図る必要があります。今後の高齢化の進展に伴って介護の需要が大幅に増加するため、介護保険制度を持続可能性のあるものにする必要があり、高齢者世代のうち現役並み所得の方の利用者負担割合を医療保険と同様に3割に引き上げることはやむを得ないと考えます。

 2つ目の高額介護サービス費についてですが、高額介護サービス費についても医療保険との整合性を図る必要があり、現在の一般区分の負担上限額を3万7,200円から4万4,400円に引き上げる必要があると考えます。

 続いて6ページの、医療保険部会における議論との関係でございますが、これは参考資料1の28ページを見ますと、財政制度等審議会財政制度分科会の指摘があるための論点のように受け取られますけれども、高額介護サービス費については既に当部会で一定の引き上げの議論をしているところであり、社会保障審議会医療保険部会の議論を見守る必要はありますが、両部会は同時進行で開かれていることを考えれば、その結論について当部会で検討することは時間的に困難であると考えられます。

 続いて、資料2の「費用負担(総報酬割)」についてでございますが、2ページの「論点」で、介護納付金については介護保険制度の持続性を高めるだけでなく、所得の少ない現役世代の負担軽減のためにも総報酬割の導入が必要です。ただし、その導入に当たっては後期高齢者医療制度における後期高齢者支援金の際のように、段階的に導入していくとともに、協会けんぽへの国庫補助が削減された分は総報酬割の円滑な導入に向けて、一部を健保組合への支援に回すことも検討する必要があると思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでございましょうか。

 それでは、渡邊参考人、お願いします。

○渡邊参考人 全国町村会の藤原会長が委員を務めているのですが、今日は代理として務めます、副会長の渡邊であります。

 今ほど、利用者負担のあり方について論点も含めて示されたわけでありますが、介護保険を担う町村の立場として一言申し上げておきたいと思います。

 今後も高齢化が進展して利用者も増大することが見込まれる中で、保険料も年々増加している傾向にあります。平成37年には月額平均が8,000円を超える試算も出ております。65歳以上の高齢者が毎月払い続けられるのか、大変危惧されております。このような状況を踏まえれば、被保険者の負担のあり方や介護報酬のあり方を適宜検討していくことは重要であると認識しております。

 今回、現役並みの所得を有する高齢者の利用負担を3割に引き上げる案が示されておりますが、利用者負担については平成26年の制度改正で一定以上の所得を有する高齢者の負担割合を1割から2割に引き上げられ、昨年8月に実施したばかりであります。3割負担を導入するということになれば、利用者負担に月額上限を設けているとはいえ、1割負担のときと比べて3倍の負担をお願いすることになるのではないかということでありますので、今後十分な議論をお願いしたいということが1点であります。

 次に、費用負担のあり方について、総報酬割のことであります。

 総報酬割については、今回、全面導入すべきではないかとの論点が示されております。一部報道では、来年度から総報酬割を一部導入し、再来年度には全面導入するとも伝えられている状況にあります。仮に導入するとなれば、これまで投入していた国庫補助分の国費をどうするのかという課題も付随して出てきます。どのように取り扱うかは議論の分かれるところであると思いますが、少なくとも介護保険制度の中で活用されていくべきではないかと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 以上であります。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでございましょうか。

 それでは、井上隆委員、お願いします。

○井上(隆)委員 まず利用者負担について、後半の費用負担の論点とも関係するわけですが、利用者負担あるいは給付、それぞれの側面で効率化・適正化を行っていかなければ、今後のさらなる急速な高齢化に対しまして介護保険制度の存続が危ぶまれるのではないかと懸念をしております。このような観点から、現役並みの所得を有する方の利用者負担割合を3割に引き上げること、また、高額介護サービス費についても医療との整合性を図って引き上げていくことは妥当な見直しだと考えます。医療保険部会において見直しが行われておりますけれども、こちらに整合性を持つ形で高額介護サービス費を見直すことが必要になってくると考えております。

 論点にはないのですけれども、他方、今後給付費の増大が見込まれておりますので、低所得者の方に十分配慮しつつ、やはり現役並み所得の自己負担を3割に引き上げるだけではなくて、全体を2割負担へ移行していくことも必要です。これは避けられないと考えております。引き続き、この点につきましても検討を行うべきと考えております。

 また、高齢者の方々に関しましては、フローの所得に着目するだけではなかなか現役世代との比較というのは難しいのではないかと思われます。個人金融資産1,700兆円のうち1,000兆円以上が60歳以上の資産と言われております。ただちに把握することは困難とは思いますが、マイナンバー等を活用して、より正確なストックの把握を行う必要があると考えております。

 総報酬割でございますけれども、先ほど申し上げたとおり、今後のさらなる高齢化の中で介護保険を持続させていくためには給付・負担の両面で適正化・効率化が必要だと思います。単に取りやすいところから取るということではすぐに限界が来てしまうと思います。この点、先ほど申し上げましたとおり、この総報酬割の導入と給付あるいは利用者負担の適正化を見比べますと、正直なところ、まだまだ後者の適正化が踏み込み不足との感が否めません。

 総報酬割に関しまして、我々、事業者あるいは現役世代の視点から幾つか申し上げたいと思います。また、これで御理解をいただきたいと思います。

 第1に、目下、官民挙げて現役世代の手取り収入の拡大を目指してデフレ脱却、経済の好循環を目指そうとしているところでございます。経済界といたしましては、政府からの強い御要請のもとで、来年度も賃上げのモメンタムを継続しようとしているさなかでございます。

 一方で、御承知のとおり、来年は後期高齢者医療の支援金に対する全面総報酬割への移行、また、介護人材の1万円の処遇改善に伴う負担増、さらには厚生年金保険料の引き上げの最終年度とも重なります。また、事業主に対しましては、子育て支援のための拠出金の負担増もございます。企業業績は、残念ながら昨年までの勢いが若干失われつつございます。介護のみならず社会保障全般にさまざまな負担が重なるという点につきましては十分御留意をいただきたいと考えております。

 さらに、今回の一連の改革が現役世代の将来不安を払拭する改革につながっているのかどうかという点を懸念しています。総報酬割の導入によって、試算によれば1.54%の負担増となるという試算が示されたところでございますけれども、介護保険制度の導入以来、保険料は右肩上がりでとどまるところを知らないということで、この15年間で2倍近くに増大しているところでございます。

 現役世代といたしましても、今後、このパーセンテージがどこまで増大してしまうのか。現役世代とは、子育て世代でもございます。こうした世代は手取りがどうなっていくのか、非常に不安を持っているところであり、不安の払拭という観点が必要かなと考えております。総報酬割の議論に関しましては、こうした点も十分に御考慮をいただきたいと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでございましょうか。

 それでは、岡委員、お願いいたします。

○岡委員 では、利用者負担と費用負担を通して意見を述べたいと思います。

 高齢者世代の給付や負担の適正化が十分進んでいない中で、介護納付金への総報酬割の導入は時期尚早であり、反対であるという意見に変わりはないことをまず申し上げておきたいと思います。

 これまで高齢者世代に対する給付の重点化・効率化や負担能力に応じた自己負担の見直しを進めることが先決であることを再三述べてきました。しかしながら、今回示された利用者負担の見直し案は、いずれも実施すべきものではあるものの、財政効果は小さく、踏み込み不足と言わざるを得ません。

 例えば、現状2割負担となっている一定所得以上の基準の見直しや、低所得者には配慮した上で1割負担者についても段階的に2割負担に近づけていくことを検討するなど、踏み込んだ改革を示した上で総報酬割を議論しなければ、反対給付がほとんどない現役世代からの理解や納得は到底得られるものではありません。

 さらに、平成29年度から後期高齢者支援金の全面総報酬割が決まっており、場合によっては急激な負担増となる被保険者もいることから、少なくとも現時点では総報酬割の導入には反対であることを改めて申し上げたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、陶山委員、どうぞ。

○陶山委員 ありがとうございます。

 私のほうからは、高額介護サービス費から利用者負担について意見を述べさせていただきたいと思います。

 高額介護サービス費につきましては、これまで何度か医療保険と介護保険の前提が違うこと、すなわち医療保険が病気が治るまでの間という比較的短期間に給付が行われるのに対しまして、介護保険給付は要介護に認定されると機能訓練などで多少軽度化に向かう方もいるものの、ほとんどの場合、生涯継続してサービスを利用することになり、負担も長期化するということを御指摘させていただいています。単純に、医療保険制度の高額療養費と同列で考えること自体、無理があるということで申し上げていました。

 さらに現在、介護保険制度だけではなく、社会保障制度全般にわたりさまざまな利用負担、あるいは給付の見直しの論議が行われていますが、対象となる国民の財布は1つであり、制度間の調整が必要であると考えます。この介護保険部会の守備範囲を超えたお話をするつもりはありませんが、結果としてそのひずみは、この介護保険制度利用者を含め、弱いところにたまりやすく、無理やり押し込めば違う問題を引き起こしていくのではないかと思います。

 今回の利用者負担割合の見直しにつきましては、応能負担としつつも、その規模は今回論点となっています3割負担対象者だけでなく、平成27年の2割負担の対象となった利用者についても、先ほどお話がありましたように、1割が3割という方もいるという話ですが、短期間に2度目の引き上げが行われることと同じ効果を、この高額介護サービス費の改定は引き起こすことになります。

 参考資料1の17ページの平均的な利用者負担額にも示されていますが、特に2割負担の施設サービスの受給者は高額介護サービス費の引き上げで、ほとんどのクラスで自己負担限度額に張りつく結果となり、負担が長期化するということでございます。

 また、高額介護サービス費の限度額は高額療養費制度を踏まえて設定されているということですが、医療保険の高額療養費と同一水準となることは現在、医療保険部会で論議が行われている高額療養費の見直しに直接影響を受け、前段で述べさせていただきました医療と介護の前提を崩しかねないことになります。

 以上の意味から、高額介護サービス費につきましては今後の見直しを回避し、これも先ほど申し上げた社会保障全体の論議を十分に行った上で改めて検討することを提案したいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 小林委員、どうぞ。

○小林委員 ありがとうございます。

 今回の介護保険制度の見直しに当たっては、年々増加する介護費用を踏まえ、現役世代も含めた保険料の上昇を抑えながら制度の持続可能性をいかに確保していくかが重要な課題になっていると考えております。このような点からは、見直しに当たっての基本的な考え方は、これまでも繰り返し申し上げておりますとおり、負担能力に応じた負担を求めること、世代間・世代内での負担の公平性を担保することであり、この点は委員の皆様の共通認識であると思います。

 このような考え方を踏まえ、まず利用者負担については参考資料1の6ページを見ると、前回改正で一部2割負担を導入した平成27年8月前後ではサービス受給者数の傾向は大きな差は見られません。加えて、医療保険制度における自己負担割合も考慮すれば、本日、事務局から御提案のあったとおり、一定以上の所得者については3割の負担としていくべきだと思います。さらに中長期的には、それ以外の現在1割負担となっている方の負担割合に係る検討についても避けては通れない課題だと思っております。

 高額介護サービス費については、以前から申し上げておりますとおり、一般区分の負担上限額については速やかに44,400円に引き上げるべきだと考えております。

 また、総報酬割については、世代内だけではなく、世代間の公平といった観点も重要であり、総報酬割はあくまで現役世代内での負担のあり方を見直すものであって、利用者負担の見直しなどの世代間での負担能力に応じた負担を求める見直しも同時並行で進めていくことが重要であると考えます。

 以上です。

○遠藤部会長 どうもありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 それでは、花俣委員、どうぞ。

○花俣委員 ありがとうございます。

 利用者負担について、それから、高額介護サービス費の引き上げについてもそうなのですけれども、陶山委員の意見にほぼ同感いたしております。

 また、繰り返し申し上げることになりますが、8月31日付で提出いたしました要望書、あわせて利用者、介護家族の生の声というところにもせんだっての、昨年の夏の2割負担でもかなりの影響が出ております。間を置かずして3割負担が検討されるということになりますと、もちろん、現役並み所得という条件はついておりますが、例えば若年の介護をされている介護者さんは就労されています。まだまだ現役の世代の方もおられます。そういった方はまさに直撃を受けることにもなりかねないということ。

 それから、この高額介護サービス費の上限額の引き上げについてですけれども、これもやはり影響が少ないと言われますが、先ほど陶山委員のお話にもありましたように、施設利用者の方はおおむねヒットしてしまうこと、あるいは在宅の方であっても区分支給限度額いっぱいいっぱいを使っていらっしゃるわけではありませんので、高額介護サービス費の上限まで行かなくても、そこが上がってしまうことでこちらの3割負担の影響を受ける方もいらっしゃるということがございます。

 利用者としては、ほかのものにもたくさんの負担増や給付の削減の検討もされている中で、これ以上の負担増というのは御容赦いただきたい。あるいはもっとさらなる検討を加えていただきたいと切に願います。

 よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 ほかに。

 土居委員、どうぞ。

○土居委員 利用者負担のあり方については、やはり第2号被保険者も介護保険のために財源を負担することに協力しているということとあわせて考えれば、負担能力のある高齢者の方々にも利用者負担をしっかりしていただかなければならない状況にあると思います。

 資料1の6ページの論点からいいますと、まず医療保険と介護保険との兼ね合いでということで、確かに介護保険を利用される方が医療でも自己負担を強いられる局面はあると思いますが、同じ資料1の10ページは非常に重要な資料で、これをこの介護保険部会でももっと直視すべきだと思います。

 つまり、高額介護合算療養費制度があることを忘れてはいけないということであります。結局のところ、医療でも介護でも自己負担を強いられる局面はあるとは思いますけれども、しっかりとこの両者にまたがった形で年間での負担額をこれ以上ふえないようにするための上限が設けられていて、その負担軽減が図られているということでありますから、当然ながら、この高額介護合算療養費制度をしっかり維持するとともに、介護保険の中でもより高所得の方には3割自己負担をお願いすることを考えていく必要があると思います。その意味でも、医療と介護はもともと質が違うということはあるとはいえ、負担をするところでどれだけ負担できるかということは高額介護合算療養費制度があることを踏まえながら議論をするべきだと思います。

 それから、この資料1の「論点」、4ページのところでありますけれども、高額介護サービス費についても、先ほど申し上げた高額介護合算療養費制度があることを踏まえながら負担上限を4万4,400円に引き上げることでよいと思います。  そういう意味では、施設に入られている方でも今、2割負担の方が3割負担になるということでも、この4万4,000円がほとんどの方が、平均的に使われる方が4万4,000円どまりとなりますから、この4万4,000円という金額にしたとしても、それほど大きな影響はないのではないかと思います。

 それから、この高額介護サービス費につきましては、当然のことながら、御負担をお願いするだけの理由としては、やはり第2号被保険者の保険料をこれ以上、できるだけふやさないようにするという側面もあわせてあると思います。

 1つ論点を言い漏らしましたけれども、現役並み所得という定義であります。利用者負担割合を現役並み所得相当の所得をお持ちの高齢者の方には3割負担をお願いするということでよいと私は思いますけれども、この3割の負担が現役並み所得という定義でよいのかどうかということは、私は常々疑問に思っているところであります。

 この介護保険部会でも2013年の、前の期の介護保険部会の局面でも私はこれを申し上げたわけですけれども、現役並み所得という定義は所得税の控除の額に依存した形で定義されているのであります。極端に言えば、より高所得の高齢者のなかでより多く御負担をお願いする方を、ある意味で上位5%前後の方とすることを念頭に何らかの所得の定義を定めたときに、こういう現役並み所得という定義が出てきたと私は理解をしております。

 実はもともと、この現役並み所得の定義でいいますと、確かに第1号被保険者の収入、つまり課税前所得は520万円という金額がこの現役並み所得の定義に該当する方ということになりますが、同じ定義で計算したときの、現役世代の夫婦2人世帯の課税前の収入でいいますと実は386万円であり、520万円よりもはるかに低いところが現役並み所得、まさに現役の方々の所得という定義になっていて、随分甘い定義で現役並み所得という形で高齢者の520万円という数字が計算されていく。

 ここには給与所得控除、公的年金等控除がダブルで使えることがこの定義の差になってあらわれているということをしっかりと踏まえなければいけないと思います。そういう意味では、3割自己負担をお願いするということは、私は必要だと思いますけれども、所得の定義についてもいずれの時期にか、客観的なものに改める必要があると思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 井上由美子委員、先ほどお手をお挙げになりましたので、では、井上由美子委員、それから、桝田委員の順番でお願いします。

○井上(由)委員 ありがとうございます。

 今後の厳しくなる財源問題から考えますと、負担能力に応じた負担をするということは必要だと思っております。

 しかし、その具体的な方法として、もう何度も、幾人かの方が御意見なさいましたけれども、3割負担を導入することが適当なのかどうかということについては私も疑問があります。というのも、収入がちょっと違うだけでぼんと2割から3割になる。この前、1割から2割になったばかりですけれども、そのときも申しあげましたが、ちょっとした収入の違いで1割が2割になるという逆進性みたいなものが生じますので、これについてはもう少しきめの細かい負担割合があってもいいのではないかと思います。何人かの方が3割負担は早いのではないかとおっしゃっていますが、私も賛成でございます。

3割負担の人は数%しかいないのだから、影響はないということでした。これは数字では影響はないかもしれませんけれども、その払うほうの側にとってはすごい影響がある。人を見ていないで何%で見られても困ります。宝くじみたいなもので、そこに入ってしまったらどうしようと思ってしまいます。宝くじは当たればうれしいのですけれども、こういう負担の場合はそうはいかないのではないかと思うのです。どこに自分が位置するのかというのは、微妙なところの人は戦々恐々となるわけですから、その辺のところはきめ細かい、きめ細かいだけではなく、人間の立場に立ったパーセンテージを出していただきたいと思っております。難しいのかもしれませんけれども、それを1割、2割、3割、とやられますと、本当に私たちはパーセントとか割合で生きているのかと思ってしまいます。

 もう一つ言わせていただくと、これもほとんど出尽くしておりますけれども、私、これは両論分かれていると思いますが、高額介護サービス費については、介護はやはり医療と異なり、長期間にわたって使用するものだと思います。医療は診断をして、治療をして、治ったら終わりですけれども、そうはいかない。医療と介護両方を受ける人もいるから、高額療養費もあるからという話があったとしても、やはり制度の中身そのもの、サービスの中身そのものが違うものについて、この際、同時改定だから一緒にしようというのは、私は乱暴なような気がいたします。

 これについて何度もお話ししておりますが、また話させていただきました。ありがとうございます。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 では、桝田委員、お待たせしました。

○桝田委員 今回の議論ですけれども、消費増税10%が先送りになり、足元に火がついた状況で、財源的な問題からも問題が出てきていますし、今日は3割負担という話が出ました。3割負担の話は今回、委員の皆さん、見るのは初めてですけれども、新聞にどんどん3割負担という話が先に出てくる。そんな議論したかなという話なのですが、今日出てきた。長期的な目で見ると、負担能力のある方に負担をしていただくのは避けられないということですので、3割負担というものも道とすれば避けがたい道とは思います。

 ただ今回、問題点として提起したいと思いますのは、限度額4万4,400円の状態で3割負担を導入するというのが、例えば要介護3の方。区分支給限度額からいいますと、2割負担ですと限度額も82%ラインで4万4,000円という線になります。それが3割負担になると54%ラインで、今、要介護3の方が平均的に使っているラインで限度額に達してしまう。その方にとって、もし限度額いっぱいであったら、あと払うお金は同じなのだったら、もっとサービスを使わないと損ではないかということが考えられます。それが要介護4になってきますと48%ラインになる。要介護5ですと41%で限度額に達してしまう。そうすると、3割負担という部分を入れるのであれば、限度額についてももう少し検討していかないと、4万4,400円のままで3割負担というのは実効性のない、また変な問題を巻き起こす可能性があると思われます。

 あと、4万4,400円の一般所得の方の部分についてはもう導入をする方向性しかないのですけれども、全般的に前回改正をしたものがすぐに次の回の議論に持っていかなければいけないというのは拙速で、この部会としてもう少しソフトランディングできるような、みんなの議論にできないか。ほとんど部会も終わってきた段階ではありますが、感想でございます。

 以上でございます。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 では、齊藤秀樹委員、それから、伊藤委員の順番でお願いします。

○齊藤(秀)委員 ありがとうございます。

 これまでも述べてきたわけでありますけれども、やはり介護の重度化や長期にわたりサービス利用するという観点からいたしますと、医療と同列で論ずるということはやはり慎重であってほしいと思います。

 その上で今回、3割負担の話が出てきたわけでありますし、対象者が非常に限定されているとか、また、資料でも余り大きな影響を受けないという説明があるわけでありますけれども、今、井上委員からも話がありましたように、パーセンテージというよりは現役並み所得の対象者が昨年2割になり、また突然3割になるということを考えますと、やはり負担というものが少し過度ではないかということは率直に申し上げておかなければいけないと思います。

 それから、応能負担というものは、私はやむを得ない部分があると思っておりますが、これも以前に申し上げましたけれども、利用者負担というものは受益に基づく負担でありますから、ここに余り応能負担の考え方を入れるということは、今、3割の議論がされていますが、3割が仮に4割だから、5割だからといっても、これは切りがない話になるわけでありまして、やはり受益に基づいてという意味では、これは余り差を広げるべきではないということは基本的な押さえとしては大事ではないかと思っております。

 それから、高額介護サービス費でありますけれども、これはやはり利用者にとってはセーフティーネットとしての役割が大きなものであります。所得に応じてネットの網目の大きさを変えなければならないということは一定の理解をいたしますし、前回、現役並みの人たちが4万4,000円台に引き上げたということは、その所得に応じてという理解はできるわけでありますが、今回、一般区分は、所得は変わらないのにネットの網目だけは変えられるということでは、セーフティーネットとしての役割が機能していないということになるのではないかと思います。

 それから、参考資料1の17ページ以降に高額介護サービス費の影響の資料が出ているわけでありますが、これを見ますと、最大でも4万4,000円だということの意図のもとにつくられた資料ではあるわけですが、施設利用では2割負担になると、この要介護度にかかわらず、また負担割合にかかわらず、全てが4万4,000円のところで当てはめられる。こういうことを考えますと、もはや利用者負担は限界点に達しているということを示している資料とも見てとれるわけであります。

 これは、このまま行きますと、今回の話ではないにしても、これ以降の話としては、これは4万4,000円で果たしていいのかということの議論につながり、この4万4,000円をさらに引き上げなければ全体的には、この形としては保てないという議論を引き起こしているような資料にも見えるわけであります。

 いずれにいたしましても、急激な負担、それから、高額の介護サービス費自体が利用者負担を過度に重くしないという意味でつくられたものでありますが、ほとんどの人が該当するようになるということは極めて深刻な問題だなと受けとめておりますので、ぜひ、この問題については慎重で考えていただくようにお願いを改めて申し上げておきたいと思います。

 以上であります。

○遠藤部会長 それでは、伊藤委員、栃本委員、石本委員の順番でお願いします。

○伊藤委員 では、利用者負担と総報酬割のことについてですが、前回、利用者負担のところで応能負担という議論について、私はまさか3割負担ということの提起があるとは考えていませんでしたけれども、そういうことがあってはならないという言い方をして、応能負担ということにも、それでうまくいくかということは指摘をさせていただきましたが、きょう、そういう提起が実際来てしまった。もう何人かの委員からも指摘がありましたけれども、昨年8月に2割負担を導入したばかりで、1年余で3割負担という検討を行うのはあまりにも急だと思っています。

 参考資料1の17ページのところの平均的な利用者負担の変化を見ると、確かに施設サービスについては高額介護サービス費がきいて負担はあまり変わらないということですけれども、居宅サービスのほうは、2割から3割になることによって、特に要介護3のところは1万4,000円ということですので、年間でいえば10万から17万ぐらい負担増になっていく。要介護1~3あたりで非常に負担がふえていく可能性が見てとれます。

 もっと心配していますのは、利用度によりますけれども、一般区分について高額介護サービス費の上限金額を変える点です。参考資料1の1920ページのところを見ますと、やはり2割負担で居宅で頑張っている方のところが要介護3~5、19ページのところですけれども、非常に大きく影響が出るように出ています。また、施設サービスでもふえるわけですが、7,200円ずつということですから、年間で9万円の負担増。

 この高額介護サービス費の負担増になる人というのが、参考資料1の4ページの矢印のついている図でいうと、この住民税非課税の155万円から右のほうの医療保険の現役並み所得の383万円の、ここまでの非常に広いゾーンのところに分布するということなのだろうと思っています。そう考えますと、モデル年金で厚生年金198万円とかが書いてありますけれども、確かに男性ではこうです。でも、男女合計だと177万円ですから、もっと低い。それより全然低いところから対象になっていくということで、本当に介護離職がこれによってふえないのかということを非常に不安に思っております。

 今、高額療養費のほうの議論で70歳以上の現役並み所得者について、70歳未満と同様に細分化していくなどという議論がされていますけれども、医療と介護を合わせた負担の影響がどうなるかわからないということがありますし、要介護3で、先ほど見てみますと、かなり施設のほうで負担の変化が少なくて、在宅で頑張っている人の負担がふえる可能性がある。そういうことが地域包括ケアシステムの構築にどんな影響があるのか。むしろ施設シフトということに進まないか。給付費の増加ということにならないのか。財政効果があるのかとか、まだまだ検討することがあるのではないかなと思っております。

 非常に不安に思う資料が多くて、今回、特に3割負担区分で在宅の人が約13万人という参考資料1の18ページの一番下のところですけれども、現役並み所得者の割合、在宅サービス約13万人という数字ですが、この人たちとその家族の、就労、生活にどういう影響が出るかということで、問題が起きないということであればそのことをはっきり言ってもらいたいと思います。ここは質問をさせてください。問題が起きる可能性があるということを想定しているとすれば、それはどういうように対応していくべきと考えているかということを含めてお答えをいただきたいと思います。

 それで、総報酬割のほうですけれども、これは前回、前々回と指摘したとおり、後期高齢者医療制度の支援金が全面総報酬割に移行途中ですから、総報酬割の導入については、議論自体、時期尚早だと考えています。その点、昨年の医療制度改革の国保法等の改正法案の議論のときに国会の附帯決議もついていて、その点も指摘しましたけれども、総報酬割の拡大に当たっては被用者保険の保険財政への影響の評価・検証を行うとともに、被用者保険の保険者及び被保険者に十分な説明を行い、その理解と納得を得るよう努めることということにされていますので、これを踏まえ十分な検証を行うとともに、納得を得るような努力をしていく必要があると思っております。

 その評価・検証の結果、もし総報酬割への移行が適切だということになるのであれば、それは段階的な移行とか円滑な移行が可能になるようなスケジュールとかを考えていく必要があると思いますが、また、もう既に何名かの方からも財源論というものが前回からも少しずつ出てしまっていますけれども、そういう財源についても、これは負担がふえる被保険者。

○遠藤部会長 伊藤委員、申しわけないのですが、いろんな人からお話を承りたいので、効率的にお話しいただければと思います。

○伊藤委員 はい。

 負担がふえる被保険者には、それが介護離職のない社会の実現という形で負担をしてもらう。それが負担者に返ってくるということでないと納得を得られないと思います。ですので、そのためには介護職員の処遇改善と、介護サービスの提供が引き続き行われるという形でそのお金が使われるということを明確に示していく必要があると思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 1つ御質問がございましたね。それでは、事務局、コメントをお願いします。

○竹林介護保険計画課長 ありがとうございます。

 参考資料1の18ページの在宅利用者で、今、在宅サービス利用者360万人のうち約13万人の方が現役並み所得に当たるというふうに粗い推計がされると申し上げましたけれども、こういう方々にどういう問題が起きるのか、起きる可能性があるのか、可能性があるとしたらどういう対応をすればいいのかということの御質問だったと思います。

 正直、なかなかそのままお答えするのは難しいのですが、まず現役並み所得の方については、先ほど定義を土居先生からもお話がありましたけれども、単身でいえば、切り口としては課税所得145万円という基準ではあるのですが、年収ベースに直しますと、単身で年収383万円以上。それから、夫婦であれば年収520万円以上に当たるような世帯でいらっしゃる。そういう方々が現役並み所得である。そういう方々は、今は医療の世界では一応、3割負担になっていて、医療は確かに治ったらかからなくなる部分もありますけれども、毎月ずっと入院されているような方もいらっしゃって、そこの多数回該当はこの4万4,400円というところで線引きがされている。そういう形の中で3割負担が運用されている。そういう実態はあります。

 それから、先ほど土居先生からもお話があったような、医療と介護がダブルで来たときには、今度は合算の上限制度というものもある。そういうものの中で負担増になること自体は間違いありませんので、その影響をどのように見るかということはむしろ、この部会の先生方にもよく御意見をお聞きしたいと思っているところでございます。

 以上でございます。

○遠藤部会長 伊藤委員、いかがですか。

○伊藤委員 済みません。長くなって申しわけありませんでした。

 合算療養費についても、医療保険部会のほうでも議論がありますけれども、両方決まっていないうちにどうすべきかということは到底議論できないと思います。ぜひ、そこはきめ細やかな対応をしていくことが必要だと思っておりますので、この合算療養費だけではなく、一般区分のことも含めて対応を慎重に行っていっていただきたいと思います。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 では、お待たせしました。栃本委員、どうぞ。

○栃本委員 最初に事務局のほうが、資料1の経済・財政再生アクション・プログラムにおける記載ということで、宿題が2つあるということを説明されました。利用者負担のあり方と高額介護サービス費について、2016年度末までに結論を得て、必要な措置を講じろという宿題があるわけですね。したがって、時期尚早だとか引き上げしたところだからすぐやったらおかしいとか、そういうことを言っている場合ではないのです。

 もう一つ、なるほど、激変緩和というものは必要でしょうけれども、議論を聞いていると、とにかく3割負担は過大だとか、あと、総報酬割云々というのですが、それほど自己負担とか利用者負担とか、負担が難しい、限界だと言うのだったら、本当に給付というものをカットすべきです。その両方の議論からしなければいけないので、それについては軽度者についても、軽度者の範囲というのはどこから軽度者というの定義はないとかという話もありましたけれども、例えば要支援1などというのは、私は前から必要ないと思っています。ただ、それは少数派でしょう。

 しかしながら、非常にフルスペックで行っている我が国の介護保険制度の中で、それぞれ現役で仕事をしている人たちの負担、そして年金受給者、年金で生活されている方。そういう方々がそれぞれ本当に、現在行われているサービスをきちっと維持していこうと思ったら、これは負担は避けられないのだから、もしそれが嫌というのであれば、フルスペックの保険制度ではなくて、部分保険にすべきぐらいのことなのです。税金が半分入っているから相当甘い議論になってしまっていると思うのです。

 先ほど意見書というものを今回が出されたとのお話しがありましたが、この審議会の場でいちいち私は説明しませんけれども、この意見書の中のカラー刷りで市町村の民生費とそれプラス介護保険事業特会をあわせたグラフがあります。これは30年にわたって全部、統計的に見てみたものなのです。意見書のグラフのところで、市町村の民生費と介護保険事業費の歳出を合わせた部分です。

 もう一つ、そのページを2ページ繰って、最後のほうを見ますと、最後のページのカラー刷りというのは30年間の自治体の財政といいますか、地方財政の歳出総額なのです。これを見ると、地方財政の伸びというのはそんなに伸びていないわけです。これぐらい抑え込んでいるといいますか、ただし、その内訳というのを見ると中身が大きく変わっており、民生費が中心になっているわけです。なおかつ、介護保険というのは市町村保険者なので、特会が全部入っているのです。

 このグラフはある意味で衝撃的といいますか、これぐらいのボリュームになっていることがこの資料からわかるわけで、市町村の自治体は保険者機能をもっと真剣に考えないといけない。それともう一つは、これだけの民生費の領域が多いのだから、そこに人材を投入してくださいということを意見書で述べております。給付について私は何も全ての給付をカットしろとかと言っているのではないのです。しかし、負担との関係だから、その関係で議論をし、なおかつ、さらに介護保険を発展・充実、さらに給付の引き上げ・新たな給付項目を考えると言ったらあれですけれども、そういうこともやらなければいけない部分も確かにあるのですよ。したがってそのためにも制度が発足したときのものを引きずって、いつまでたっても広くやるということはやめなければいけない。そのような話無しに発足したときにこうだったからということで認識なしに引きづって負担についてはダメだとはちょっと解せないということです。

 そして、利用者負担についてですけれども、先ほどかなり細かく影響が実際に何%ぐらい出るのかという議論がありましたね。しかも、高額介護サービス費というもので拾っているということ。もう一つは、医療合算の部分がありました。医療合算の部分はなるほど、医療のほうの審議会で検討しているということで、今、審議中だから、ここでやるのは時期尚早だということはありましたけれども、だったら、医療保険で決まったことについては自動的にやるのかといえば、それはやらないということでは筋が通らないですね。介護保険部会で議論するのであれば、やはりきちっと、まだ途中であったとしても、介護保険部会としてどうあるべきかということを議論すべきだと思います。

 最後に総報酬割についてなのですけれども、これは従来の老健制度におけるスキームから脱するということでは画期的なものでして、しかも制度横断的といいますか、保険者横断的に標準報酬月額掛ける料率というものを全部横並びにするものです。要するにここでは総報酬に対する負担割合1.54という形にするわけですから、これは極めて合理的かつ公平な制度なわけです。ただし、それが結果的に千数百億円の負担になるとか、それはそういうことはありますよ。したがって、その部分については、先ほどの資料にありますように、例えば健康保険組合に対していろんな形での工夫をするなりして、さまざまな対応をするということが必要だと思いますが理からするなら総報酬制は合理的かつ公平な仕組みになるということです。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 それでは、石本委員、お待たせしました。

○石本委員 ありがとうございます。

 現場の立場から利用者負担のところを申し上げさせていただきます。

 今まで再三出ている意見でございますが、1割から2割にしました。それで恐らく、そのときも保険料の上昇を抑え、持続可能性をということになっているはずです。しかし、今回また3割にということが、1割から2割では余り効果が見込めない、もしくはそれ相当の結果が見込めないということの判断で3割という御提案が上がっているのであれば、では、3割にすることでどれだけ保険料の上昇を抑えられるのか、もしくは持続可能性がでてくるのかということを、私たちはやはり現場で御利用者、国民の方に説明しなければいけないのです。ですので、その説明をするに当たっての根拠というものが欲しいのが本音です。

 社会保障費というものは当然、年々、自然増の分で負担がふえていくのはわかっておりますので、その中でみんなで負担し合わなければいけないというのは当然のことと思うのですが、説得ではなく納得していただいて、ということをやりたいというのが、やはり現場の思いでございますので、そのことを資料なり今後の議論の中の方向性なりで、より具体的にお示しいただくとありがたいということを申し上げたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 先ほど手が挙がったので、東委員、馬袋委員、鈴木委員、それから、武久委員の順でいきましょう。

○東委員 ありがとうございます。

 多くの委員の方から様々御意見が出ておりますが、前回も申し上げたとおり、応能負担をやらなければ介護保険制度を維持することはできないというのは、皆さん同じ思いだったと思います。基本的に事務局が出された利用者負担については、今回は仕方ないかなと考えております。

 ただ、先ほどから聞いておりますと、総報酬割に関しては反対の御意見ばかりですので、発言させて頂きます。利用者負担と同様に、応能負担ということから考えれば、総報酬割も今回やって当然だと思っております。

 その上で2点御意見を申し上げます。今回は仕方ありませんが、医療と介護の利用者負担を同様な考え方で同じように議論するのは、大変リスクが大きいと思っております。先ほど齊藤委員からも重度化・長期化という言葉がございましたが、やはり介護の分野では、医療と同等に議論できないところがあります。今後この利用者負担につきましては、その点をきちんと把握した上で議論をしていただきたいと思います。

 私は利用者負担というよりは、むしろ無駄な給付を適正化することにもう少し論点を持っていく方が、介護保険の持続性を担保する上でも重要だと思います。これ以上、利用者負担を上げるよりは、そちらの方に舵を切るべきだと思います。

 2つ目は、総報酬割にすることにより、国庫補助額の1,600億円が浮くわけでございます。これは鈴木委員もおっしゃいましたように、一部、保険者の支援に使うことは妥当だと思いますが、やはり浮いたお金はぜひ、この大変苦しい状況に置かれています介護保険財政に使っていただきたいと要望したいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 それでは、馬袋委員、お待たせしました。

○馬袋委員 ありがとうございます。

 きょう、ここでいろんな議論が出ている中で、先ほど石本委員が御発言されたことは非常に大切なことだと思います。介護事業者は代理受領者として利用者に費用負担を御説明して、当然、この1割なり2割なり、今いろいろ議論されていることについて御説明をして、費用負担を徴収をするといいますか、費用負担の内容をお預かりしていくというのが責務であります。

 そこで、確かに高額介護サービス費は該当するのですけれども、一旦、その割合に応じての御負担のお金のやりとり、それから、その後の処理の仕方ということを十分利用者には、当然天井があって、それ以上の御負担はいろんな面で、高額介護サービス費でサポートされますというお話は当然するのですけれども、そこでお支払いになる負担金額の総額費用は一旦お出しいただき、その割合に応じての御請求なり内容というのは御提示・説明する責任が事業者にはあろうかと思うのです。その面ではぜひ、こういった導入のところについては十分、説明、御理解、先ほどおっしゃいました納得というところまで、お金との関係といいますか、支払いの費用を御負担されるということになりますので、十分、そこについての周知のあり方、理解へ向けて丁寧な説明をしないといけないと思います。

 特に、高額療養費と高額介護サービス費の合算のあり方とか、そういったものについてはなかなか一般の方、また、いろいろ説明する側が合算の場合にどうなるか。例えば医療を中心にして合算して介護だけで入るものもありますし、逆もありますね。そういう面では、合算についての内容と、それがどのように自分に利用できて、そして、そのお金のやりとりと事業者との関係とか、そういったものを十分御説明されませんと、御負担がふえて、どのように自分はやっていけばいいのかということが、そして、その課題がそのままサービスのプランに反映してしまいますと、後で当然、それは負担されたものが戻ってきますというお話をしても、直接出るお金はどれだけなのだというお話になったときに、いろいろ負担が、プランの変更とか、本来あるべきもの、目的が曲がってはいけませんので、ぜひ、そこら辺のことについての周知、説明、内容というものを踏まえた上で利用者負担については検討しなければいけないということをぜひお願いしていきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 それでは、鈴木邦彦委員、それから、武久委員の順でお願いします。

○鈴木(邦)委員 先ほど来から利用者負担3割についての意見がいろいろ出ておりますけれども、誰だって負担は少ないほうがいいには決まっているわけですが、栃本委員もおっしゃいましたけれども、財源というものは利用者負担か、保険料か、公費、税金しかないわけです。そのうち公費は、赤字国債は発行しない、消費税の引き上げは再延期ということで回ってこないわけですから、利用者負担か保険料に頼らざるを得ないということであると思います。

 当初は軽度者の2割負担という話もあったわけですが、今回、現役並みの所得の方の3割負担が出たということは、ある意味、栃本委員がおっしゃったような利用のカットではなくて、応能負担を強化することで乗り切ろうという事務局の判断だろうと思いますので、私どもの場合は、苦渋の決断ですが、やむを得ないと考えます。

 ただし、先ほどどなたか、4割、5割という話もありましたけれども、それはあり得ません。保険として4割、5割という話はあり得ないので、医療保険でも3割負担にするときには、これ以上は負担を上げないという文言を入れておりますので、もし、3割負担ということになれば同じような記載を介護保険においても、それ以上の利用者負担は求めないとして入れるべきだと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 お待たせしました。武久委員、どうぞ。

○武久委員 皆さん、御存じのように、去年産まれた日本人は約100万人で、9年後は78万人と、厚労省から発表されております。要するに、将来税金を払ってくれる人がどんどん減っていって、後期高齢者は2040年までふえ続ける。こんな状態でやっていけるのでしょうか。

 当然のことながら、私は現役並みの所得の方、総報酬、それが年のお金ですから、そういうものも含めて負担能力がある人は払っていただかなければいけないし、現役並みの収入がある高齢者は多分、子供は独立していますから、扶養者はいないと思うので、現役の人よりも少し金銭的には楽かなと思いますけれども、どなたかがおっしゃっていたように、2割負担にした途端にまた3割負担。この調子だったら、4割負担、5割負担もすぐに来るのと違うか。これでは、やはり厚労省当局も計画性がないと言われかねないと思うのです。やはり10年後、20年後を見据えた介護保険の永続性。これはどうしても必要なわけですから、ここをある程度きちっとしていただきたい。

 どうしてこういうふうになるかというと、多分、仕組みもそろそろ、30年同時改定で変えないといけないだろう。お金がかかり過ぎているところはどこかということで、このままずるずる同じスキームのままで、収支が合わないからたくさんもらおうというのはもうそろそろ限度ですね。ここはやはり一番、介護保険で抜けているのは要介護が改善したときの評価です。一般の要介護者も、要介護度が軽くなるとみんな嫌がるのです。おかしいではないですか。本来、よくなったら喜ばないといけない仕組みなのに、これはちょっと考えていただきたい。

 この負担金が上がるのは、私は賛成なのですが、2つだけ事務当局にお願いがあるのです。こういう制度のすき間、ニッチに埋もれてしまう人たちを何とかしてほしい。それは、高額介護のところと医療と両方受けている人がおります。高額介護と高額療養費とが全部、両方とも支給限度額になった場合には、2つ合わせた場合にかなり低くしていただけるかということを検討していただきたい。

 それと、こういう場合もあるのです。一人っ子同士が結婚した。たまたま両親が同時に要介護・要医療になった。4人を2人で共働きしても、なかなかこれは大変だ。こういった場合に何とか救済するシステムをお考えいただかないと非常にまずいかなと思うのですけれども、こういうこともお考えいただいて、この介護保険が永続的に続きまして、国民の安らかなよりどころとなるようにぜひお願いしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 それでは、松本参考人、それから、岩村部会長代理の順番でお願いします。

○松本参考人 総報酬割のほうから先に申し上げます。

 健保連といたしましては、この負担増の問題ということだけではなくて、国庫負担の肩代わりという問題、それから、介護保険制度創設時の理念の問題などから断固反対と主張させていただいております。来週、1129日に健保組合全体の全国大会を開きまして、この点を強くアピールしていきたいと思っております。

 以下、3つのことについて申し上げます。

 まず負担増に関する話なのですけれども、本日の資料によりますと、平成29年度ベースで健保組合全体の負担増は1,100億円とされております。先日の資料では980億円だったので、3年間で100億円以上増加するということになります。これにより捻出される財源も、1,450億円だったものが1,600億円に増加しております。30年度以降は、この規模がさらに大きくなっていくことになります。いわば、この肩代わりによる負担増を強いられる側といたしましては、少なくとも、この財源の使い道については明らかにしていただきたいと思います。

 いずれにしても、総報酬割の導入については断固反対ということは変わらないのですけれども、仮に強行される場合には後期高齢者支援金のときと同等の負担軽減策、段階的実施、その段階の踏み方も含めてですが、負担増に対する相応の配慮をお願いしたいと思います。

 また、一部には29年度から実施といった報道も見られるわけですけれども、この29年度は後期高齢者支援金の全面総報酬割、短時間労働者適用拡大の満年度化、処遇改善のための介護報酬改定といった大きな負担増要因が重なっておりますので、これらと同時実施ということでしたら、なおさら受け入れがたいということです。

 一方で、給付の適正化・重点化の取り組みは、こちらからしますと、やはり不十分と言わざるを得ません。利用者負担の見直しのほか、軽度者の生活援助、福祉用具等の給付の見直し、これらの取り組みの財政効果を明らかにしていただきたいと思います。

 地域マネジメントによる適正化の御提案もいただいておりますけれども、この適正化効果も不明です。大分県とか和光市の例をもとに、せめて適正化の目標設定ぐらいはしていただきたいと思います。

 このままでは総報酬割の負担増だけが際立つことになります。加入者や事業主の理解を得ることは困難でありまして、制度の持続可能性も危うくするものだと考えております。また、この給付の適正化・重点化の取り組みよりも先に総報酬割を実施するということも到底容認できないと考えております。

 2つ目で、総報酬割の仕組みなのですけれども、これは実質的には国から定率の負荷を受けることになります。これはやはり受益可能性とかけ離れて強制的な負担増になりまして、所得再分配の性格が極めて強くなると考えております。しかも、その定率が年々上昇していくことになります。これが税なら大変なことだと思いますが、拠出金負担全体に言えることなのですけれども、こうやって自動的に率が上がるということではなくて、毎年の拠出金の計算に必要な率、いろんな係数の設定に当たっては、税と同じような形でしかるべきところできちんと議論した上で決めるべきではないかと考えます。

 3つ目で、逆進的、逆進性といった御指摘をいただいておりますが、応益負担ということにも一定の合理性があると思っています。応能負担だけが常に合理的とは言えないのではないか。保険料の考え方ではそういうことが言えると思っております。介護納付金が全国共通のルールとして加入者割とされたことにも相応の合理性があります。

 そもそも、地域保険である介護保険の保険料を医療保険者に徴収させることにしたがために、結果として応益プラス応能が混合する形になって、結果としては介護保険料率に差異が生じているということですので、この点、御理解いただきたいと思います。このことは、市町村国保、国保組合についても全く同じことが言えますので、全国共通ルールということと照らし合わせて考えていただきたいと思います。

 その上で、世代間・世代内の負担の公平。これを目指していくためには、被用者保険だけでなく国保側、市町村国保、国保組合を含めてですが、介護保険料の実態を明らかにしていただき、その上で第2号被保険者全体の負担のあり方を改めて議論すべきではないかと考えております。

 続きまして、利用者負担のあり方について意見を申し上げます。

 制度の持続可能性が重要視されている中で、給付の適正化・重点化とともに、高齢者にも負担能力のある方には応分の負担をお願いする、担っていただく。そういった改革が必要であると考えております。今回の改革でその点、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 3割負担の御提案をいただいておりますが、これは基本的に支持したいと思います。ただ、対象者が少なくて効果が限定的ということもございますので、これに合わせて2割負担の拡大、対象者の拡大についても踏み込んで考えていただきたいと思います。

 高額介護サービス費4万4,400円への引き上げは当然に必要と考えております。ただこれも、特に施設サービスですけれども、利用者負担2割、3割の方について、ほとんど高額介護サービス費の対象に該当しますので、逆に高額介護サービス費の給付が増えてしまう可能性があります。これによる財政効果もかなり限定的ではないかと考えられます。

 いずれにしても、財政効果が明らかにされておりません。この点、明らかにした上で総報酬割の問題等を含めて、あわせて議論していただきたいと思います。

 医療保険部会で議論されている高額療養費の見直し。これによって、また基準が変わった場合にはそれに合わせて見直すことを考えていただきたいと思います。

 それから、今回、論点の中にはなかったのですけれども、利用者負担の一部としてケアプランの利用者負担の問題があります。こちらからは賛成の意見を述べさせていただきましたが、これもぜひ前向きに進めていただきたいと思います。

 最後に、土居先生のほうから年金所得控除の問題提起をいただいておりますが、これは医療保険制度でもいろいろな面で大きな影響を及ぼしております。なかなか難しい課題だということはわかっておりますが、ぜひ、どこかで議論を進めていただければと思います。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 では、お待たせしました。岩村部会長代理、どうぞ。

○岩村部会長代理 ありがとうございます。

 まず利用者負担のあり方で、今回、現役並み所得相当の方については3割負担という御提案がありました。これは先ほど鈴木委員も言及されたように、消費税の引き上げが飛んでしまってというような、いわば介護保険の外から発生した財政問題への対応という性格もあり、やむを得ないものかなとは考えております。とりわけ、いろいろ批判はあるのですけれども、やはりなるべく打撃の少ない方に絞って3割というふうに上げる案でもありますので、これはやむを得ない提案だと考えています。

 次に高額介護サービス費のところですが、一般の方について、これを4万4,400円というふうに上げるということです。私自身は、やはりこれもやむを得ないなと思っております。もちろん、介護と医療の違いということはあるのですけれども、しかし他方で、先ほど土居委員が言及されたような、介護と医療の高額合算の仕組みもあるということと、それから、もちろん、どこかで違いは出てくるかもしれませんが、それにしても、やはり一般の所得の方のところで、介護と医療とで微妙に自己負担の額が違うというのは余りよくない気がします。非常にわかりにくい原因になるかと思いますので、これはそろえておくのがいいだろうと思います。

 最後に総報酬割でありますけれども、これも前から私、申し上げておりますように、介護納付金についても総報酬割は導入すべきだと思っています。確かに、総報酬割の導入によって介護納付金の納付率が、額が上がるというところは出てくるわけでありますけれども、他方で考えてみますと、第2号被保険者として被用者の側で保険料を払っている人の相対的に多くの人については、むしろ逆に納付金の負担率が下がるわけでありまして、そういう点でいえば負担能力のある方からよりお金を取っていくという考え方に照らしてみても、総報酬割は導入すべきだと考えています。

 もちろん、この結果として公費が浮く部分がありますので、そこはやはり介護保険制度の枠の中で使うということでやっていただきたいし、もちろん、その枠の中でという意味では、総報酬割の導入によって介護納付金の負担が上がる健保組合などについての激変緩和措置というものも含めて、それを考えるべきだと思っております。

 以上でございます。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 ありがとうございました。非常に忌憚のない御意見を承れたと思います。一通り御意見をいただきましたので、利用者負担と費用負担についての議論はこれぐらいにさせていただこうと思いますけれども、よろしゅうございますか。

 では続いて、後段の議題でございます。介護保険制度の見直しに関する意見(案)が事務局から提出されておりますので、これについて事務局から説明をお願いしたいと思います。

○日原総務課長 お手元の資料3「介護保険制度の見直しに関する意見(素案)」をごらんいただきたいと思います。こちらは冒頭、概要がついておりますけれども、その素案そのものの本文のほうで御説明をさせていただきたいと思います。

 まず、目次をごらんいただきたいと思います。この素案でございますが「I 地域包括ケアシステムの深化・推進」「II 介護保険制度の持続可能性の確保」、また「III その他の課題」という3つの部分から構成いたしております。

 次に1ページでございますけれども「はじめに」の部分で、まず介護保険制度を取り巻く状況の変化に触れておりまして、2ページに参りまして、最初の○で、このように介護保険制度を取り巻く状況が大きく変化している中で、団塊世代が75歳以上となる2025年、団塊ジュニアの世代が65歳以上となる2040年を見据えつつ、高齢者の自立支援、また、要介護状態等となることの予防といった制度の理念を堅持して、質が高く、必要なサービスを提供していくと同時に、財源と人材をより重点的・効率的に活用する仕組みを構築することによって、制度の持続可能性を確保していくことが重要であるとしておりまして「地域包括ケアシステムの推進」と「介護保険制度の持続可能性の確保」。この2点をより深化・推進していく観点から、必要な見直しを進めていくことが適当であるとしております。

 次に「I 地域包括ケアシステムの深化・推進」の「1.自立支援・介護予防に向けた取り組みの推進」で「(1)保険者等による地域分析と対応」の部分でございます。

 3ページをごらんいただきたいと思いますけれども、その真ん中部分にございますように、これにつきましては、各保険者において、地域の実態把握・課題分析を行った上で具体的な計画を作成する。また、この計画に基づいて、自立支援や介護予防に向けたさまざまな取り組みを推進し、その実績を評価した上で、計画について必要な見直しを行うという「地域マネジメント」を推進し、保険者機能を強化していくことが適当であるとしております。

 また、その際、その下の○でございますけれども、国や都道府県が市町村を具体的かつ積極的に支援していくことが適当であるとしております。

 具体的に、まずデータに基づく地域課題の分析等について申し上げますと、3ページの一番下でございますけれども、市町村によるデータの提出を義務付ける。

 また、4ページに参りまして、国は、市町村から提供されるデータを集計・分析しまして、地域分析に資するようなデータを提供することとするのが適当であるとしております。

 また、4ページの中ほどに参りまして、目標の計画への記載でございますけれども、市町村は介護保険事業計画に、高齢者の自立支援と介護予防に向けた具体的な取り組み内容やその目標を記載することとするのが適当であるとしております。

 5ページに参りまして中ほどの、指標による実績評価の部分でございますけれども、取り組みの指標を国が設定し、市町村や都道府県が自己評価するとともに、国に報告する仕組みを設けることが適当であるとしております。

 5ページの下の、インセンティブの付与の部分でございますが、今、申し上げました評価について公開することとするのが適当である。

 また、財政面におきましても、市町村や都道府県に対するインセンティブを設けることも検討すべきであるとしております。

 6ページに参りまして「(2)地域支援事業の推進」の部分でございます。

 こちらにつきましては、7ページから地域包括支援センターの強化について触れておりまして、8ページをごらんいただければと思いますけれども、8ページの一番上の○でございますが、地域包括支援センターが行うケアマネジメント支援につきまして、地域の住民やサービス事業所などを含めた『地域全体をターゲットとする支援』へ拡大すること。また、地域ケア会議の業務を具体化・明確化することが適当であるとしております。

 また、9ページに参りまして、9ページの中ほど、地域包括支援センターの評価についてでございますけれども、国において評価指標を定めるとともに、評価を行うことを市町村及び地域包括支援センターの義務とすることが適当であるとしております。

 続きまして「(3)介護予防の推進」でございます。

10ページに参りまして、10ページの一番下で、市町村が行う地域支援事業について、都道府県、医療機関等の関係者から、自立支援・介護予防の推進のために人材派遣や情報提供などの必要な協力を得やすくするための制度的な手当てを行うことが適当であるとしております。

 また、11ページの下のほうで「(4)認知症施策の推進」でございます。

 まず、新オレンジプランの基本的な考え方を介護保険制度においても明確にすることが適当である。

12ページに参りまして、循環型の仕組みを構築していく観点を介護保険事業計画などに盛り込むなど、各地域で計画的に取り組むこと。

 また、特に医療との連携の観点から、都道府県が市町村に対して必要な支援を行えるようにすることが適当であるといたしております。

13ページに参りまして、13ページの下から2つ目の○でございますけれども、認知症の方を支える側の視点ではなく、御本人の視点に立った施策を推進することができるようにするための取り組みを検討することが適当であるとしております。

13ページの下の部分から「(5)適切なケアマネジメントの推進等」でございます。

 これにつきましては、14ページに参りまして、最初の○で、ケアマネジメント手法の標準化に向けた取り組みを順次進めていくことが適当であるとしております。

 また、下から2つ目の○でございますけれども、管理者の役割の明確化、公正中立なケアマネジメントの確保等の観点から、居宅介護支援事業所の運営基準等の見直しを平成30年度介護報酬改定の際にあわせて検討することとするのが適当であるとしております。

 ケアマネジメントに関する利用者負担についてでございますが、15ページの中ほどをごらんいただきたいと思いますけれども、ケアマネジメントのあり方とあわせて、引き続き検討を行うことが適当であるとしております。

 また「(6)ニーズに応じたサービス内容の見直し」でございます。

16ページをごらんいただきたいと思いますけれども、こちらにつきましては、高齢者の自立支援や介護予防の推進の観点から、各種サービスのあり方としてどのようなことが求められるのかという観点から御検討いただきました。

 具体的には、中ほどでございますが、リハビリテーションにつきましては、通所リハビリテーションと通所介護の役割分担と機能強化などの観点からの見直しを、また、次の17ページの中ほどでございますけれども、小規模多機能型居宅介護などの地域密着型サービスにつきましては、サービス提供量をふやす、また、機能強化や効率化を図る観点から人員要件や利用定員などの見直しを、また、次の18ページに参りまして、特別養護老人ホームについてでございますが、施設内での医療ニーズやみとりに、より一層対応できるような仕組みということで、それぞれ平成30年度の介護報酬改定に合わせて検討することとするのが適当であるとしております。

 次に「2.医療・介護の連携の推進等」でございます。

19ページの一番下の○をごらんいただきたいと思いますけれども、在宅医療・介護連携推進事業に関しまして、地域の実態把握、課題の検討、課題に応じた施策立案に至る方法について、国が具体化し、市町村にその実施を求める。また、下から2つ目のポツでございますけれども、都道府県の介護部局と医療部局の双方が市町村支援に取り組むこととすることなどが適当であるといたしております。

 また、20ページに参りまして、中ほどでございますが、療養病床の見直しにつきましては、特別部会の審議結果に基づき、対応することとするのが適当であるといたしております。

 次に「3.地域包括ケアシステムの深化・推進のための基盤整備等」で、まず「(1)地域共生社会の実現の推進」でございます。

 こちらにつきましては21ページ、一番下の○をごらんいただきたいと思いますけれども、介護保険サービスの一類型として新たに共生型サービスを位置づけ、障害福祉サービス事業所が介護保険事業所の指定を受けやすくするための見直しを行うことが適当であるとしております。

 また、22ページに参りまして、相談支援専門員とケアマネジャーが連携を進めていくことが適当であるとしております。

 「(2)介護人材の確保(生産性向上・業務効率化等)」についてでございます。

23ページに参りまして、ロボット・ICTなどを活用している事業所に対する介護報酬や人員・設備基準の見直しなどを平成30年度の介護報酬改定の際に検討することが適当であるとしておりますほか、業務効率化などの観点から法令上提出が必要な書類などの見直しや、ICTを活用した書類の簡素化を進めるべきであるとしております。

 続きまして「(3)サービス供給への保険者の関与」でございます。

24ページの一番下の○をごらんいただきたいと思いますけれども、小規模多機能型居宅介護などの普及のさらなる推進の観点から、市町村協議制の対象サービスの範囲、ショートステイも対象とすることが適当であるとしておりますほか、25ページの4つ目の○をごらんいただきたいと思いますけれども、市町村が地域密着型通所介護サービス事業所の指定をしないことができる仕組みを導入することが適当であるとしております。

 また、このページの一番下の○でございますけれども、都道府県が行う居宅サービス事業者の指定については、市町村が都道府県に対して意見をすることができるようにするとともに、都道府県が指定を行うに当たって条件を付すことができることとするのが適当であるとしております。

26ページで「(4)安心して暮らすための環境の整備(有料老人ホームの入居者保護の充実等)」でございます。

 前払い金の保全措置の対象拡大など、入居者保護の強化のための施策の充実を図ることが適当であるとしております。

 次に「II 介護保険制度の持続可能性の確保」でございます。

 こちらのほうにつきましては、ただいま御議論いただきました利用者負担割合、また、高額介護サービス費につきましては、きょう、また案文のほうを御用意できておりません。

 「(2)補足給付」についてでございますけれども、補足給付の不動産勘案に関しましては、引き続き検討を深めることとするのが適当である。

 「2.給付のあり方」で「(1)軽度者への支援のあり方」でございます。

28ページの3番目の○で、軽度者に対する給付の総合事業への移行に関しましては、まずは介護予防訪問介護と介護予防通所介護の総合事業への移行などを着実に進め、事業の把握や検証を行った上で、その状況を踏まえて検討を行うことが適当であるとしております。

 また、下から2つ目の○でございますけれども、訪問介護における生活援助について、生活援助を中心にサービス提供を行う場合の緩和された人員基準の設定等についても御議論をいただきました。

 これにつきましては、29ページに参りまして、平成30年度の介護報酬改定の際に改めて検討を行うことが適当であるといたしております。

 また、29ページの一番下で「(2)福祉用具・住宅改修」でございます。

 まず、福祉用具につきましては、30ページに参りまして、国が商品ごとに、全国平均貸与価格を公表する仕組みをつくること。

 また、福祉用具専門相談員が、その商品の全国平均貸与価格などを利用者に説明することですとか、機能や価格帯の異なる複数の商品を提示することを義務づけることが適当であるとしております。

 また、適切な貸与価格を確保するため、貸与価格に一定の条件を設けることが適当であるとしております。

 続きまして、住宅改修についてでございますけれども、31ページに参りまして、事前申請時に提出する見積書類の様式を国が示すこと。

 また、住宅改修に関する知見を備えた方が適切に関与している事例など、保険者の取り組みの好事例を全国的に広げていくことが適当であるとしております。

 次に「3.費用負担(総報酬割・調整交付金)」でございます。

 総報酬割の部分については、きょう、まだ案文のほうを御用意してございません。

 調整交付金につきましては、32ページで、調整交付金における年齢区分について、現行の2区分から3区分に細分化することにより、調整機能を強化することが適当。また、その際、激変緩和もあわせて講じることが適当であるとしております。

 次に「III その他の課題」で「(1)保険者の業務簡素化(要介護認定)」でございますが、更新認定有効期間の上限を36カ月に延長することを可能とすること。また、長期にわたり状態が変化していない方につきましては、二次判定の手続を簡素化することが適当であるとしております。

 また、次の「(2)被保険者範囲」でございますけれども、33ページに参りまして、下から2つ目の○からで、被保険者範囲の拡大については、介護保険を取り巻く状況の変化を踏まえつつ、引き続き検討を行うことが適当であるとしております。

34ページに参りまして「(3)介護保険適用除外施設における住所地特例の見直しについて」でございますが、この点に関しましては適用除外施設から退所されて介護保険施設などに入所された場合について、適用除外施設所在市町村の給付費が過度に重くならないよう、保険者の定め方を見直すことが適当であるといたしております。

35ページに参りまして「おわりに」でございます。

 厚生労働省においては、この意見書の内容を十分に踏まえて見直し内容の具体化を図り、制度の見直しのために必要な対応を速やかに講じられることを求めたいというふうにしております。

 説明は以上でございます。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 まとめのたたき台が出てまいりました。これについて御意見、御質問をいただければと思います。

 渡邊参考人、どうぞ。

○渡邊参考人 今ほど、介護保険制度全般に係るこれまでの議論を踏まえた見直しに関する意見の素案が示されたわけでありますが、素案を拝見しまして、これまでの部会での議論を振り返ると、介護保険制度全体を通じて、ニーズに応じたサービス整備や提供だけでなく、その実績を評価し、次の取り組みへとつなげていくこと、すなわち、PDCAサイクルの考え方が制度として求められる時代になってきたと認識いたしました。

 我々市町村としても、地域包括ケアシステムを実現するためには、それぞれの地域がそれぞれの地域特性や地域資源に応じた取り組みを進めていくことが必要であります。そのためにもPDCAサイクルを意識しながら取り組んでいくことが重要であることは認識しております。

 しかしながら、町村長の立場としては、住民の方々に安心して暮らしていただくことが何よりもの願いであります。目に見える結果だけが重視されて、結果的に住民の方々の思いとかけ離れたものにならないように制度を構築していただきたいと基本的に考えます。まずは、このことについて申し上げておきたいと思います。

 次に、各論について2点に絞って意見を申し上げます。

 1点目は、5ページの【適切な指標による実績評価】についてであります。「アウトカム指標やアウトプット指標を国が設定し、PDCAの一環として市町村や都道府県が自己評価するとともに、国に報告する仕組みを設けることが適当である。」となっております。評価指標の設定に当たっては、ぜひ慎重な議論をお願いいたします。特にアウトカム指標は「保険者の取組の成果を反映する指標」としておりますが、要介護度や高齢者の健康状態は必ずしも保険者の取り組みの効果と一致しない面もあります。また、地域によって人口規模や地理的条件等、さまざまであり、単に統一的な基準を定めることでは正しく評価することができないと考えております。したがって、素案の記載にあるように、市町村の意見を十分聞きながら丁寧に議論を進めていただくことが重要であります。

 また、関連して、実績評価に対するインセンティブの付与について述べさせていただきます。

 実績の評価については、5ページの下において、財政面でのインセンティブを設けることも検討すべきであるとされております。財政面でインセンティブを付与することによって、結果的に市町村間での格差が広がることにつながらないか、心配しております。したがって検討に当たっては、少なくともプラスのインセンティブのみにするべきであり、ペナルティーなどのマイナスのインセンティブを設けることは適切ではないと考えております。また、その財源については財政制度等審議会において調整交付金を充てるべきとの意見が出されております。しかし、調整交付金は本来、75歳以上の高齢者数の割合など、必ずしも市町村の責めに帰するべきものではない要因に応じて介護保険財政の不均衡を是正するために交付されるものであります。現行の国庫負担の枠組みではなく、新たな財源を確保すべきであるのではないかと考えます。

 2点目は、27ページの「(1)軽度者への支援のあり方」についてであります。軽度者に対する生活援助等のサービスについては、地域支援事業に移行すべきではないかとの意見が財政制度等審議会でも出されているわけでありますが、我々市町村としては、移行は時期尚早ではないかと発言をしてきたところであります。地域支援事業については、平成26年の制度改正において予防給付の一部を移行することが決定し、現在はその猶予期間中であります。多くの市町村が開始期限である来年の4月に向けて準備をしている状況にあり、移行したことへの影響など、検証できる段階ではないと考えております。そのような状況を踏まえれば、28ページの3つ目の○にあるとおり、まずは事業の把握・検証を行うことが先決であるのではないかと考えます。

 以上、2点について改めて考えを述べさせていただいたところであります。

 以上であります。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 それでは、小島参考人、お願いいたします。

○小島参考人 ありがとうございます。市町村に続いて、都道府県の立場でお話をさせていただきたいと思います。

 きょうは幾つかの都道府県から意見が寄せられましたので、少し披瀝をさせていただきたいと思います。

 最初に、保険者機能の強化につきまして、国・都道府県・市町村の役割について言及されているところが多々あろうかと思います。国においてはガイドラインの作成であるとか職員研修ということが記載されているわけですが、特に具体的に支援するというふうに書いてあるのですが、具体的の内容がちょっとわかりにくいのかな。そこは明示をしていただきたいなというのが1つ要望でございます。

 次に、今、町村会の方からも言われましたインセンティブの付与につきましては、財政中立という御意見も一部ではございますが、この財政中立でありますと財政調整交付金と何ら変わりがないのではないか。ですから、2番目の調整交付金をつくってしまう。それは避けていただきたい。特に調整交付金、現在の姿でありますと、ペナルティーでマイナスになるところ、逆に加算されてくるところ。これは必然的に計算上出てしまいますので、その負担というのは義務的負担ということで、インセンティブという捉え方がされないのかなと思っています。ですから、インセンティブということの捉え方をするためには、その金額がきちんと事業に再投資される。そういったことも保証されるべきだと思いますので、これはプラスのみの何らかの財政措置をしていただければと思っております。

 また、地域包括支援センターの強化につきましては、特に今回の記述で8ページも、地域全体をターゲットとする支援へ拡大ということがありまして、これは確かに望ましい姿だと我々も思っております。ただ、地域包括支援センターの業務は多忙を極めておりますので、最終的に理想とする姿に持っていくための道筋がまだ必要ではないかなと思っておりますので、これを拡大するというふうに言い切るのではなくて、道筋を示した上で方向性を明らかにしてもらったほうがよりよろしいのではないかなと思います。

 同じように、準ずる者につきましても、保健師については人材確保が困難ということで準ずる規定を残しつつとありますが、社会福祉士も同じ状況にございますので、3職種ともに同じ考えで臨んでいただければと思っております。

 リハ職でございます。確かに市町村にはリハ専門職を確保することは難しいという実態はあります。それについて、都道府県なりが何らかな支援をするということで人材派遣または情報提供ということがあるのですが、この後ろに「制度的な手当てを行うことが適当である」という記述が11ページの一番上に書いてありますが、この「制度的な」というのが何の制度的なのかが不明であります。そういったところも明示をしていただければと思っております。

 認知症対策でございますが、13ページに参りまして、認知症対策の中で市民後見人の育成。これは確かに市町村・都道府県、取り組んでございますが、市民後見人の場合、長い期間寄り添うことでの課題がございます。途中で体を壊してしまうとか、そういうこともありますので、できれば実態に即した体制の整備の中には法人後見を、例えば市民後見の方々がグループでNPOを立ち上げるとか、そういった法人組織としてのバックアップが必要ではないか。そのように思っていますので、そういったところの実態に即した体制の整備という点では、そういったところも御検討いただければと思います。

 その次の行で、認知症の人の行方不明等というものがあります。これは警察のほうの行方不明のシステムが各都道府県どんどんつくられてございますので、できればこれを都道府県単位ではなくて広域的に対応できるような仕組み。各都道府県もホームページ等で行方不明者の情報を公開するといった取り組みを厚労省の御指示に基づいてやらさせていただいていますが、それを他県にまたがって捜索できるような仕組みにも変えていただければと思っていまして、そこは厚生労働省のイニシアチブを期待したいと思っております。

 あとは、最後のほうになりますが、23ページにロボットの関係でございます。介護報酬や人員算定基準を30年度の報酬改定でということがあるのですが、まだまだロボットについては高額であるということで、補助金の制度はございますが、まだまだ普及に至っていないということでありますので、人員基準を見直すのはまだ時期尚早ではないか。むしろ頑張っている事業所に加算という手当てでお願いしたいなと思っております。

23ページのその次のまた書きなのですが、文書量の半減。これは書き過ぎだと思います。もともと厚生労働省が定めた書類を要求しているわけですから、不必要な書類は要求していないわけでございますので、半減ではなくて、やはり縮減という言葉が正しいのではないか。また、そうした文書量を減らすことが魅力のある職場づくりになるのかということが、ここはちょっと理解できません。一般的に言えば文書量の削減というのは事務負担の軽減に結びつくのかなと思っています。ただ、先ほど説明の中でICTを活用するなどと言っていらっしゃいましたので、もしかしたらそういった部分を取り入れて魅力あるというふうに補っていただいたほうがよろしいのかなと思っております。

 本日は以上で終わります。

○遠藤部会長 どうもありがとうございました。

 では、鈴木委員、どうぞ。

○鈴木(邦)委員 それでは、何点か意見と、一部質問をさせていただきたいと思います。

 まず10ページです。中ほど少し下の【自立支援・介護予防を推進するための都道府県等の支援】というところですが、その2つ目の○にリハ専門職等を派遣するための事業で地域リハビリテーション活動支援事業とあります。これは派遣されたセラピストにお金が行くという話ですが、そもそもセラピストを医療機関から自治体との契約に基づいて、きちんと業務の一環として派遣できる仕組みがないとそれが進まないことは明らかですので、これについては地域リハビリテーション提供体制の再構築が必要です。これは以前、平成12年から18年度まで地域のリハビリテーション広域支援センターなどの地域リハビリテーション推進事業があったわけですが、それが現状の補助金でもできるということでございますので、それをどこかに記載していただきたいと思います。

14ページの、下から2つ目の○のところに、特定事業所集中減算の見直しと書いてありますので、これはぜひやっていただきたいと思います。前回の改定からの持ち越しだと思います。

17ページの、下から3つ目の小規模多機能型居宅介護などの地域密着型サービスの人員要件や医療定員等の見直しのところですが、これもぜひ通いの見直し等を含めてやっていただきたいと思います。

18ページの【特別養護老人ホーム】の2つ目の○の配置医師のところの記載ですけれども、配置医師の積極的なかかわり方というのは、これは主に桝田委員の御発言に基づいているのではないかなと思いますが、私どもとしては、ぜひ配置医師のあり方については業務だけでなく報酬も含めた検討が必要と発言させていただいておりますので、そのバランスをとっていただきたいと思います。

 その下のほうに「2.医療・介護の連携の推進等」とあります。どこに入れていただいたらいいか、わかりませんが、ここでは医療部局と介護部局の連携が示されているわけですが、地域においては、これまでも発言しておりますけれども、サービスつき高齢者向け住宅、サ高住が突如できて、地域の在宅サービスの資源がそこにとられるような状況も出現しており、住宅部局との連携及びサ高住の計画的な整備が必要であると思いますので、これもそれが求められていることを記載しておく必要があるのではないかと思います。

23ページの、上から4つ目の○に「介護人材の専門性や能力の向上の観点から、標準的な介護業務の手順等を策定する」とありますが、これは私がずっと指摘しておりましたけれども、現場の負担を増す、いわゆるキャリア段位制度を意図したものではないということを確認したいと思いますので、これについては御回答いただきたいと思います。

30ページの、福祉用具、住宅改修のところです。福祉用具については価格に上限を求めるということで、やや前進はしたとは思いますけれども、議論としては公定価格、住宅改修では登録制という話が出ておりましたので、それについては少し、まだ不十分ではないかと思います。特に福祉用具については、下から2つ目の○の下のほうに「利用者の負担増や公定価格の設定等をすべきとの意見もあったが、現行制度の維持を求める意見が多くあった」と書いてありますが、とても議論を聞いていた限りではそのように、現行制度の維持を求める意見のほうが多かったとは思えないので、少し記載が不十分、偏っているのではないかと思います。前半で利用者負担という話もしているわけですから、やはり介護報酬といえども、物から人へという流れの中で見直しが必要ではないかと思います。

 きょうはお隣の佐野委員がお休みですけれども、佐野委員はこの問題については「池の中の鯨」というお話をされておりまして、最初のうちは小さかったのが、だんだんいつの間にか大きくなってしまったということを例えておられましたが、きょうは御本人がいらっしゃいませんけれども、そういう状況になっているのではないか。どこかの時点で抜本的な見直しが必要ではないかと思います。

31ページの住宅改修についても、登録制が必要だろうと思います。そういう意見もあったとされておりますけれども、もう一歩進めていただきたいと思います。

 それから、32ページです。「(1)保険者の業務簡素化(要介護認定)」の4番目の○に、二次判定の手続を簡素化とありますが、これは発言をしておりますけれども、状態の安定が現場の納得できるものかどうかが重要であると思いますので、これからの議論をしっかり行っていく必要があると思います。

 全体としましては、介護保険制度の見直しに当たってはエビデンスに基づいた改革を進めるべきであると思います。

 以上です。

○遠藤部会長 質問が1つありましたけれども、それは今、確認いたしますか。

○鈴木(邦)委員 お願いいたします。

○遠藤部会長 それでは、質問内容はよろしいですか。

 では、振興課長、どうぞ。

○三浦振興課長 振興課長でございます。

 お手元の資料の23ページのところでしょうか。人材の関係で「介護業務の手順等を明確にすることにより」という記述に関して、キャリア段位を意味するのかという御指摘だったかと記憶しております。その点に関しましては、キャリア段位を取得することを勧めるとか、そういう趣旨ではございませんので、そこは確認したいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 鈴木委員、よろしいですか。

○鈴木(邦)委員 キャリア段位を意図したものではないということを理解いたしました。ありがとうございました。

○遠藤部会長 では、お待たせしました。鷲見委員、それから、陶山委員の順番でお願いいたします。

○鷲見委員 ありがとうございます。

 5ページのアウトカム評価についてでございますが、地域ケア会議を行った結果、支援、または支援事業を行った結果、どのような状態が生み出されたかとか、状態の改善によってどのようなことが起こったのか。また、この事業によって住民や当事者に何が起こったのか。両方向から評価すべきであると思います。

 8ページでございます。在宅生活を継続していく上では、家族や介護に伴う負担の見積もりを把握することが重要です。自立支援における状態像の向上と、レスパイト、介護離職の防止といった観点は表裏一体のこともございます。ケアマネジメントをおこなう場合にも、ここがジレンマとなることが多いので、マネジメントして優先順位をつけていくことが重要であり、その人の自立とはということを、当事者を含むチームで共有することが重要だと思っています。

 それから、8ページ、地域包括支援センターがまだ十分整われていない中で業務が厚くなっていくわけですが、実際には24時間対応をなされていない中ではすぐに対応できていないことも間々あると聞きます。退院調整などは居宅のケアマネジャーが行っているのが実態だろうと思います。また、ケアマネジャーの資格を持つ専門職によってケアプランは作成されるべきであると再度申し上げたいと思います。

 次のリハビリテーションにつきましては、医療関係者からの協力を得ることは非常に重要だろうと思いますし、そこに対しての手当てということもあるかと思いますが、特にリハ職とケアプランの関係でいいますと、定期的に評価する場面の確保のほうがケアプランの変更には有効だと思っているところです。

13ページになります。「(5)適切なケアマネジメントの推進等」というところで、ケアマネジメントは介護支援専門員と利用者と家族の心が通った関係において表出される感情の共有です。個々の価値観や習慣において営まれる生活の実現に向けた支援でございます。よって、人と人とによってその意義をなすものとして考えています。

 アセスメントの手法や状態像については、一部標準化できると思いますが、できないこともあります。それをきちんと踏まえた上での標準化を進めていっていただきたいと思います。

 居宅支援事業所の管理者については、現在、介護支援専門員であるというところでは公正中立という裏づけにはなっていると思いますが、実際にはこの体制をつくることのほうが重要だと思います。

14ページですが、退院後の生活を見据えた連携を充実するための入院時からの適切な連携が必要であり、これを推進するための体制が必要だろうと思います。

 最後に、ケアマネジメントに関する利用者負担についてでございますが、これは数々議論されているところですが、当協会といたしましては基本的には、この負担はなじまないものであると訴えているところです。

 それで、この記載の中で賛成意見のほうが非常に大きく記載されていますが、課題はあるが、現状は維持すべきという意見もあったと記憶しております。また、施設ではケアマネジメントにおける議論があったことの経過も踏まえて、施設でのケアマネジメントを部分的に分けるといった試算を示した意見もあったと思いました。また、利用控えによる状態像の悪化につながるという意見もあったと思います。きちんと両論を併記していただきたいと思いました。

 このように、利用者にとってみて、虐待においても、相談相手にいたしましても、断トツにケアマネジャーのかかわりが大きいという結果になっています。一番身近な専門職であるケアマネジャーがやはりケアマネジメントはすべきであると思います。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 では、お待たせしました。陶山委員、どうぞ。

○陶山委員 ありがとうございます。

 私のほうは22ページと23ページについて、人材確保について意見を申し上げたいと思います。

 介護保険部会は、そのスタートしたときの趣旨から、介護保険制度に関する課題及びその対応方策などについて議論することを目的に設置されていると認識していますが、この介護人材の確保につきましては介護保険制度の見直しに関する意見の22ページの「(2)介護人材の確保(生産性向上・業務効率化等)」○1、○2の記述に「介護職員に対する処遇改善」とある以外、その後の記述にはロボット・ICTの活用以外、「介護人材に対する処遇改善」には一切触れられていません。

 さらに23ページ○1「平成30年度介護報酬改定の際に検討することが適当である」の中にも、22ページ同様、処遇改善にかかわる記載がありません。

 したがって、この介護人材の確保については、生産性の向上や業務効率化の観点だけでなく、1ページの初めの○5および22ページの環境認識から介護人材の確保につきましては、介護従事者の処遇改善や潜在介護人材の確保などについて幅広い記述があってしかるべきだと考えます。

 具体的に文章にすれば、「介護従事者の人材確保の観点から、介護業界の魅力を一層高める基盤として、介護従事者の処遇改善や潜在介護人材の確保などについて、平成29年度の報酬改定だけでなく、平成30年度の介護報酬改定の際にも検討することが適切である」。このような考え方の意見を生かしていただきたく希望いたしたいと思います。

 なお、私どもの調査では、介護従事者の切なる思いは処遇改善にありまして、具体的な問題意識は「賃金体系の構築」と、「一時金の水準」にあるということは明確になっております。介護職員処遇改善加算の中でも、この問題意識につながるキャリアアップの仕組み構築が新たな加算の要件になりましたけれども、この点を含めて処遇改善に一層の支援が必要だと考えます。

 2つ目は23ページ○1でロボット・ICTにかかわる事業者への対応なのですが、「実証実験の成果を十分に踏まえた上で、ロボット・ICT・センサーを活用している事業所に対する、介護報酬や人員・設備基準の見直し等を平成30年度介護報酬改定の際に検討することが適切適当である」と書かれていますが、事業者は零細が非常に多くて、高額なロボットの導入にかかる費用を捻出することは、拠出することは大変困難なことだと考えております。

 そこで、介護報酬や人材・設備基準などの見直しの際には、予算の問題もあろうかと思いますけれども、事業者が導入できる水準の支援を行っていただきたいですし、そのように受け取れる記載内容にしていただきたいと思います。

 また、これまでも御意見申し上げましたが、ICTの導入につきましても、インフラの整備、例えば共通アプリの開発ですとか、こういうものを範疇に入れた支援等をしていただきたいと思います。

 3つ目ですが、これは23ページの4つ目の○、5つ目の○ですが、この部分は介護人材の専門性や能力の向上からの観点ですが、4つ目の○の介護人材の育成について、地域で事業者同士が協力しながら介護技術の標準化を目指している事例がある。こう書かれていますし、また5つ目の○では、介護人材の育成には介護業務の手順などを明確にし、介護職員の不安を解消するとともに、人材育成につなげていくほか、国においても各施設・事業所における人材育成の取り組みの支援を行うべきであるとの意見が記載されていますが、記載のように、このような好事例を横展開するためにも、国や都道府県が積極的に関与し、教育人材の派遣、また、教育機材、教育ビデオ。そういうものの開発を支援することが必要だと考えますので、記載の補強をいただければと思います。

 最後になりますが、今回の介護保険部会は地域包括ケアシステムの推進と介護保険制度の持続可能性の確保。こういうことで議論してまいりましたが、介護人材の確保は今や地域包括ケアの推進だけのくくりではなく、持続可能性の確保にも大きくかかわる環境になってきていると思います。その趣旨を込めた意見書となることを切にお願いしたいと思います。

 以上です。ありがとうございます。

○遠藤部会長 どうもありがとうございました。

 では、こちら側から行きましょう。土居委員、栃本委員、馬袋委員、花俣委員の順番でいきましょう。

○土居委員 ありがとうございます。

 まず3ページですけれども、1つ目の○のところで、地域差の存在について多角的な分析を行うということが記されていますが、単に分析しただけでは介護保険制度の持続可能性を担保したり質を改善したりするわけにはいかないと思いますので、しっかりそれをいろいろな対応に反映していく必要があると思います。もちろん、適切に対応していくというふうに書いてありますが、ちょっと抽象的だと思いますので、例えばエビデンスや好事例に倣うことで縮められる地域差を縮めるような対応という、より踏み込んだ形で記していただければありがたいと思います。

 4ページの2つ目の○といいましょうか、地域マネジメントの1つ前の○ですけれども、医療と介護のデータを合わせて分析・利活用することも非常に重要なポイントで記していただいてありがとうございます。ただ、検討会の取りまとめを踏まえて検討していくということにとどまっていますので、私もこの部会で申し上げたかと思いますけれども、被保険者の情報を医療と介護の制度横断的に名寄せをしていくこと。これはもちろん、個人情報に留意しながらということでありますけれども、実際はこのデータは匿名化して暗号化されてNDBなどに収容されているということですから、その点は基本的には問題ないかと思います。けれども、名寄せがなされていない現状を鑑みますと、医療と介護のデータを合わせて分析することがそこで大きな障害になっているということですので、そういう認識があるということをこちらのところで記していただきたいと思います。

 それから、地域支援事業のところで、7ページの2つ目の○のところであります。この実施状況の把握・検証については、遅滞なく行う必要があると言ったのは恐らく私だと思いますが、その一方でと書いてあるのですが、検証を行うのは早過ぎるというのは、私の理解では今の時点でということ、ないしはこの第6期の期間中にというニュアンスだったのではないかと思います。この意見書は第7期の介護保険事業計画ないしは介護報酬改定に向けた意見書であるということだと理解しておりますから、まさか第7期でも検証を行うのは早過ぎるということなのかというと、私はそうではないのではないかと思うわけです。

 もちろん、ここでの議論は第7期からさらなる追加のサービスを地域支援事業に移行できないかどうかという議論があったので、それはまだ時期尚早ではないかという意見があったということは承知しております。けれども、今のところのこの意見書では、さらにもっと地域支援事業を拡大しろと、さらに追加して地域支援事業に移行せよということを意見書で強く訴えているという文言は今のところ、私は見出せませんから、ここで検証を行うのが早過ぎると、さらに追加してだめ押しをする必要はないのではないか。

 つまり、第7期において、第6期でどういう形で地域支援事業が推進されたかということを検証することは決して早過ぎるものではないと思います。データは平成30年になれば出そろうわけでありますから、そういう意味でこちらの文言が両論併記的になっているのはいかがなものかなと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 以上ですか。

○土居委員 はい。

○遠藤部会長 それでは、栃本委員、どうぞ。

○栃本委員 きょうも意見書を提出したのですけれども、既に1116日、第68回の審議会においても意見書を提出しました。意見書を読み上げると時間がかかりますし、また、時間をとるといけないということから読み上げませんで、議事録には全然載らないという意見書になっておりまして、極めて残念だなと思っています。

 ただ、非常によく読んでいただいて、別に論文をつくったわけではないのですけれども、それぞれの議論の中で本当によく考えて、それぞれの議論を踏まえた上で書いておりますので、ぜひ、別に購読の勧めではないのですけれども、読んでいただきたい。

 それで今回、前回はかなり分厚いものがついているものだったのですが、今回は先ほど、グラフについては御紹介したところなのですけれども、最初の部分は保険者機能の強化に関するもので、先ほどごらんいただきましたように、都道府県・市町村の自治体といいますか、地方政府の予算、歳出・歳入というものはこういう形でそれほど伸びていない。ある分は下がった。

 しかしながら、その内訳を見ますと、民生費が非常に伸びているということで、なおかつ民生費と介護保険事業費、本当は国保もあるわけなのですけれども、これを合わせた場合、26年時点でこの水準なのです。したがって、この議論の中で保険者機能の強化であるとか、そういうことについて具体論はすごく出ていたと思うのですけれども、具体論の前提となる、なぜ、それをやらなければいけないのかという部分について、これだけ民生費プラス介護保険の特会がこれだけ膨れ上がるということを踏まえた上での保険者機能の強化みたいなことをたとえ宣言的なものであっても謳っていただきたい。具体論とあわせてそういうものが必要ではないかと思います。

 もう一つは、さっき少し触れましたけれども、自治体は保険者自治と保険者機能をみずから強化するという姿勢と強い認識を持ち、それと同時に、これだけのボリュームがあるわけですから、行政分野において人材の投入を行うべきだと思います。

 もう一つは業務の省力化で、認定審査会において36カ月ということは是非しなければいけないということなのですけれども、そこの中にも書きましたように、36カ月になることによって、意見書のなかで幾つも具体的に書きましたけれども、本来、軽度変更すべき部分が変更されていないのです。これは間違いありません。重度変更はよくあるのですけれども、軽度変更は実際、ほとんどないです。それは認定審査会で軽度変更するという意味ではなくて、要するに軽度変更を求めての区分変更申請ですけれども、本来、そういうものは実態的には軽度になっているものはあるのです。もちろん長期的に見たら経年的には重度化します。だから、昔そのような議論がありましたが、そういうものがあるため、成功報酬のかわりみたいになっていたりする。そこら辺、やはり36カ月にする以上、是正方法であるとか、軽度変更を行うことについて、しかるべき措置といいますか、何らかの対応策が必要だと思います。

 最後の部分ですけれども、先ほど意見書の口頭での説明にもありましたが、介護保険で提供されるサービスは利用者の自立支援や介護予防につながるものに限定されるべきだと思います。漫然としたサービス、機能について着目して、その妥当性を明らかにしないといけない。「あれば便利」程度のサービスというものが果たしていつまでもつのかということがあると思うのです。それについても検討していただきたいですし、介護保険部会で毎回、すごくいろんな議論があったのが、介護報酬分科会のほうに投げて、ほとんどの先生方は委員の方々の重複といいますか、ダブられているのでしょうけれども、いろんな議論がありましたので、それを細かく説明していただきたいというふうに思います。全てがいい意見なのですけれども、いろんな幅広い意見がありましたので、今回の部会の意見書だけ見るとなかなか丸っぽくなってしまって、何を言っているのかわからない。そういう工夫はされているのでしょうけれども、行間での個別のことについての説明はしていただきたい。

 もう一つは、すぐ終わります。きょう、取りまとめ案が出されて、皆さん方、用意したかのごとく何ページとかおっしゃっているのですけれども、私は読むのが遅いので、今、拝見したので、なかなかどこだと言えないのですが、ただ、その上でも少しだけ、本当にすぐ終わります。

 私が附箋をしたところなのですけれども、20ページのところで【医療サービスと介護サービスの連携の推進】。これは本当に先ほど、地域包括ケアシステムを実現するためには極めて重要です。ここで入院時の連携について言えば、入院医療機関の職員とケアマネジャーというのは本当に重要だと思うのですが、この全体的な議論とか報告書を見ると、退院支援とか、医療と介護の連携の場合、非常に重要なのは、具体的には看護職とソーシャルワーカーなのです。地域包括ケアの推進を進めていくのは、そして地元の医師会と病院とか、そういうものといい形でできているところはソーシャルワーカーとか社会福祉士の役割は非常に重要な役割をしています。

 その意味で、ケアマネジャーが出てくるのは当然のことで、よくわかるのですけれども、それと同時に、やはり入院医療機関の職員とはどの職員だみたいなことで、少しはソーシャルワーカーとか看護師とか、そういう者を意見書に書き込んでいただきたい。現実では本当にそうなのですから、今、全国で千幾つのそれぞれのタイプの地域包括ケアがそれぞれの自治体で行われているわけで、自治体レベル、地域で見るとソーシャルワーカーとか看護師の役割は非常に重要です。

 次に26ページで、有料老人ホーム等については「有料老人ホームの情報一覧表の公表の充実を図る方策など、事業者の法令順守や入居者保護の強化のための施策の充実を図ることが適当である」と書いてあるのですけれども、これは「公表の充実を図るとともに」とか、そうすると事業者の法令遵守や入居者保護の強化のための施策の充実というものはすごく生きてくるのです。「図る方策など」になってしまうとちょっと意味が違ってきますね。そういうもので、むしろ「図るとともに」とか、そういうふうにするとさまざまな問題があるということは指摘しましたし、そういう形でできたら検討していただきたい。

 これで結構です。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 では、お待たせしました。馬袋委員、どうぞ。

○馬袋委員 ありがとうございます。

 それでは、これは確認なのですけれども、7ページ目の【地域包括支援センターの強化】のところで、地域包括支援センターの様々なことが書いてあって、最後に「福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設である」と書いてあるのですが、これは機能ということではなかったでしょうか。施設という書きぶりだったのか、確認したいと思います。たしか機能であったと思うのですけれども、確認をお願いいたします。

 それから、14ページ目なのですが、下から2つ目の○の集中減算の件に関しては、ぜひ廃止も含めた検討についての見直しを介護給付費分科会で検討するという意味も含めてということで理解をして記載されたのだと思っております。

16ページ目の下から3つ目のリハビリテーションの機能なのですけれども、この機能のところで、私もこれまでも何度も発言させていただきましたが、訪問介護とリハビリテーション専門職が連携するのは非常に効果的だということについては申し上げました。

 当然、そのことがここにも両方、有効的である、評価があるということが書かれておりますので、ぜひ最後のくだりのところにあります「職種間や介護事業所間の連携の強化」というところに連携の評価ということで、リハ専門職と訪問看護のリハ専門職も評価ということで、そういう意味で評価という形を入れていただきたい。

これはリハ専門職と訪問介護のメンバーたちが地域連携してやるということですので、そのリハ専門職の所属に関するところでの評価ではなく、専門職間との連携というところを評価するということで申し上げました。ぜひ、ここについては再度検討をお願いしたいと思います。

 次に、先ほど22ページ目の介護人材のところなのですけれども、介護人材の書きぶりのスタートのところに、先ほど陶山委員もおっしゃったように、やはり介護人材をどのように確保、そして育成、定着させるかということが介護人材の確保ということだと思います。その面では生産性に着目しているところで、人材の定着性こそがまず生産性の第一歩であるということを申し上げました。人材を定着し、魅力ある職場をつくる。そのためのいろんな支援策として、ICTだとか業務効率化の内容を行うというくだりとして、主語とし人材の定着を入れていただきたいと思います。その件をお願いします。

 そこがないと、部品だけをどのように開発したり調整したりすることで人材確保ができるということにつながってはいけませんので、やはり働く人、そして、介護の市場に魅力を持っていただく。そして、それを裏づける仕組みとか標準とかロボットとか、さまざまな内容が未来に向かって展開できるのだという内容の書きぶりにぜひ、ここはもう一度ご検討いただきたいところでございます。

 それから、24ページ目の一番下なのですが、小規模多機能型居宅介護等の普及云々と書いてあるのですが、市町村協議制の中にショートステイも対象とすることが適当である。これは議論の中に出ていなかったのではないかと私は思います。この「対象とする」という、ここ1点だけをもって対象とするということについては、ぜひ確認をしていただきたいと思います。1点のサービスだけをもって対象が適正である、適当であるという書きぶりは規制の強化、参入をコントロールするということで、実際にショートの利用価値というものは当然、サービスの中にはあるわけですし、その可能性、必要な地域もあるわけですので、ぜひそこの点を、ここのショートだけを書き込むのはいかがなものかということについて申し上げておきます。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 確認は、今、お聞きしますか。それとも、確認をしてくれという要望だけでよろしいですか。

○馬袋委員 ショートの部分と、あとは私が申した意見については、ぜひ今回直された経緯を知りたいと思います。

○遠藤部会長 振興課長、お願いします。

○三浦振興課長 振興課長でございます。

 2点ほどで、まず地域包括支援センターは施設かどうかという話でありますが、一応、法律の書きぶりは施設であるという定義があるということで引いておりますが、3職種がいて、有機的に連携しながら仕事をするという機能を持っていることは否定できないと思います。

 あと、ショートステイのお話は、9月23日の当部会におきまして御議論をお願いいたしまして、その際に課題として、今、ショートステイは対象となっていないということは明記をしながら、対象を拡大してはどうかという形で論点提示をした経緯はございます。

 以上です。

○遠藤部会長 それでは、お待たせしました。花俣委員、どうぞ。

○花俣委員 ありがとうございます。

 事務局の皆さんには丁寧な整理をしていただきまして、大変ありがとうございました。先ほどの議論もさることながら、難解な言葉が次々と示される意見のまとめを見ておりますと、そこからややもすると、なかなか人の顔が見えてこないという印象を持ったのが正直な本音です。

 それで、介護は生きることを支えることにほかなりませんし、人が老いること、あるいは人の手をかりて生き続ける、あるいはそれを支える困難というのはなかなか数字やデータから見えてこないということを55回の部会で既に述べさせていただいてもおります。利用者や家族が有識者や専門職の皆さんのように筋道の通った論理の展開はできなくても、あるいはデータやエビデンスを示さなくとも、個人的な肌感覚で意見を述べているわけではありませんし、まさに私たちは37年の活動の中で多くの介護者の実体験、あるいは体感できたこと、日々の介護の苦労と、そこから出てきた数々の声を集め、強いて言えば462万人の本人の声を代弁しているつもりでおりますということをどうか御理解いただきたいと思います。

 時間もありませんので、その上で3点ほど追記または加筆をお願いできないかということで申し上げたいと思います。

 最初に、22ページの上から1つ目の○の後に、新たなサービスを含めて介護保険サービスの構成については、高齢者、障害者等に十分な情報提供と説明が必要であるというふうに追記していただければと思います。

 その次が、27ページの「(2)補足給付」のところなのですけれども、ここについては、このいずれかに補足給付について検討する際に、認知症高齢者のグループホーム、あるいは小規模多機能型居宅介護など、そこでは食費、居住費及び滞在費が発生する全てのサービスについて、認定者が公平に利用できるように拡大することも含めて検討していただきたいと思います。ここは補足給付の対象ではないものですから、こういったことを検討していただければと思います。

 最後になります。今度は29ページで、下から3つ目の○のところで、3番目の○の後に追加していただきたいのですが、介護保険制度は利用者の自己決定・自己選択を尊重するものであり、地域ケア会議への利用者や介護者の参加・議論についての情報提供は不可欠なものであるということを明記していただきたいと思います。地域ケア会議は、きちっとしたケア会議をやっているところもたくさんあります。困難事例だけで終わっているところもたくさんあります。ちゃんとしたケア会議をやっているところでは本当にケアマネジメントの支援が総合的にできていて、そこでは本当に皆さんのおっしゃる無駄の削減も可能なぐらい、きちっとしたスタンスでやっているところもありますので、特にこういったものについては利用者や家族が置き去りにならないような配慮はいただきたいと思います。

 以上です。ありがとうございました。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 では、井上隆委員、井上由美子委員、鈴木隆雄委員、伊藤委員の順番でお願いします。

○井上(隆)委員 1点のみ、非常に細かいところで恐縮です。22ページの上から4つ目の○でございますけれども、最後の行に「財源のあり方を含め、引き続き検討を行う」と書いてありますが、65回の会合に書面にて、介護保険の領域を超えた部分について財源を用いることに反対であるということで出しておりますので、調整をお願いできればと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 それでは、井上由美子委員、お願いいたします。

○井上(由)委員 ありがとうございます。

 何日か前に外国人介護労働者の件が1面に出ていたと思うのですが、この介護保険部会では介護労働者としての外国人の介護労働者については全く触れないでよろしいのでしょうか。それがちょっと気になりました。

 と申しますのは、私の個人的な考えで言いますと、介護人材の確保というところで、結局は外国人労働者を充てにしているのではないかと、考えてしまいましたけれども、これは全く触れないマターであるということであればそちらの考えで結構ですので、お示し願えたらと思います。

○遠藤部会長 では、事務局、コメントはありますか。

○日原総務課長 総務課長でございます。

 介護保険人材に関します検討につきましては、社会・援護局と私ども老健局の間で分担して業務をしております。ですので、御指摘の点につきましてはこちらの介護保険部会で特に御議論をお願いするということはお願いしなくてもいいかなと考えております。

 以上でございます。

○遠藤部会長 よろしいですか。

 それでは、時間もなくなっておりますので、鈴木隆雄委員、お願いいたします。

○鈴木(隆)委員 ありがとうございます。

 私は3点ほど意見を述べさせていただきたいと思います。

 最初は5ページのところなのですが、この大きな第1章というのは高齢者の自立支援と介護予防に向けた取り組みの推進が基本のテーマになっているわけです。ですから、そういう視点でやはりいろいろ考えなくてはいけないと思います。

 その中で、5ページの枠でいうと【適切な指標による実績評価】の中の○の2つ目ですか。「アウトカム指標については」というところですが、アウトカム指標は、その2行目に書いてあります、要介護状態等の維持・改善の度合い、健康な高齢者の増加など、そういう成果を反映する指標が考えられるということで、いろいろな御意見あるいは困難はあると思いますけれども、しかしこれは、やはり理念に基づいたアウトカムはしっかりやらないと、この理念そのものに向けてちゃんとやっているかどうかということが問われてしまいます。

 ですので、いろんな市町村によっての特定の状態、特有の現状と状態像はあるということは十分理解しつつも、しかし、このアウトカムということに関しては、この理念に基づいたものをきちっと設定していただきたいということが1点です。

 同じように、この5ページ目で【インセンティブの付与】というところで、これは今のアウトカム評価との連動にもよると思いますけれども、ここでは市町村のことが主として書かれておりますし、これについて私は異論があるものではありませんが、市町村に対するインセンティブというものは当然あるべきことだと思います。しかし、一番大事なことは、先ほど武久委員のほうからお言葉があったかと思いますけれども、本来、自立支援とか介護予防ということで要介護状態が改善すれば喜ぶべきことなのに、全然それが喜ばれていないのが現状だという御指摘があったかと思います。

 私も全く同感で、やはり個々の人たちが要介護状態にならなかったこと。そして、仮に要介護状態になったとしても、自助努力の限界というものはあるのを理解した上で、少しでもそれが維持・改善されることがやはり大事だと思いますので、そういう個々の方の、あるいはケアマネジャーの御努力もあると思いますが、そういう方々に対するインセンティブというのでしょうか。そういうものも市町村のレベルで先進的な取り組みとして、この検討会で幾つか紹介されていたかとも思います。やはり将来的にわたって個々のそういった努力に対するインセンティブというのでしょうか。そういうことも少し書き込んでいただければ、ありがたいかなと思います。

 それから、10ページで介護予防の推進というところで、平成26年度以降、10ページの一番上のマル1~マル4という取り組みにシフトした。これ自体は大変結構だと思いますが、その次の○の事項で、最後の段落に「指標の検討に際しては、現在ある指標を踏まえながら、プロセス指標だけではなく、アウトカム指標を組み合わせながら実施することが必要である」ということで、そのとおりだと思うのですが、この場合にはやはり実施するのはエビデンスに基づいて実施しなくてはいけないと思います。もし可能であれば、この「エビデンスに基づく」という言葉をきちっと入れていただくほうが私としては明確になるかなと思っております。

 最後に、13ページです。これは【認知症の人の介護者への支援】という大きな項目の中の一部ですけれども、13ページの、先ほど小島参考人からも御指摘があったかと思いますが、○の2つ目です。認知症の方の行方不明等、家族を地域で見守り、コミュニティーで支える体制づくりに注目が集まっているということなのですけれども、先ほど近隣の県にまたがるようにということ。これも私は大賛成です。例えば愛知県のケースでいいますと、愛知県以外で行方不明が見つかる例が1割弱おられますので、やはりそういう県を超えた広い取り組みが大事だということがまず1つあるかと思います。

 それから、いつも、この行方不明の方で見守っていくシステムを構築する際に一番大きな障害というのでしょうか。大きな問題になるのが個人情報の保護という点なのですけれども、この認知症の方が年間で1万人も、警察の発表ですけれども、行方不明になり、400人の方が亡くなられる現状では、認知症の方がこういった行方不明になった場合の情報の、個人情報のことも含めて、やはりできるだけ早く捜索に入り、できるだけ早く発見することが少なくとも死亡例を減らすことは明らかですので、やはりそういった取り組みをもう少し重点化するといったことでお考えいただければ大変ありがたいなと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 では、お待たせしました。伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員 では、7ページの上から2つ目の○ですが、その1つ前のところに書いてあります「多様な主体」による取り組みが広まっていないということで、その把握・検証を進めるとあります。この「多様な主体」については、安価なサービスによって低賃金労働が起きる懸念を持っておりますので、アベノミクスの考え方からすると、日本経済を再びデフレに戻さないということですし、労働条件を含めた把握・検証ということにしていただきたいと思います。

10ページの一番下の○です。これは文言の問題ですけれども「人材派遣」とありますが、これはやや人材派遣業とか人材派遣ビジネスを想起させる気がしますので、そういう意味ではないと思いますので、若干、表現を見直していただければと思います。

13ページの4つ目の○の認知症のところです。3行目に就労上の配慮というものを書いていただいているのはありがたいのですけれども「含む必要な知識等の普及・啓発」というものはちょっと合わないと思いますので「配慮等や」ということにしていただいたほうが適切だと思っています。

17ページの4つ目の小規模多機能とか定期巡回とかのところですけれども、ここにつきましては発言もさせていただいておりますが、その担い手を安定的に確保するという観点から適切な報酬水準といったことも含めて見直しを報酬改定で検討するという形にしていただきたいと思います。

18ページの一番上のところに、特養は原則、要介護3以上となっているということで、さらにこの傾向は進んでいくと考えられるということなのですけれども、この点は、医療介護総合確保推進法の附帯決議でも、軽度の要介護者に対して個々の事情を勘案し、必要に応じて特養への入所が認められるよう、適切な措置を講ずることというのもありますし、たしかこの会議でも議論があったと思いますから、その点を含めた記述にしていただいたほうがいいと思っております。

22ページの6番目の○のところに介護職員の安定的な確保ということで書いていただいておりますが、これも発言をさせていただいておりますが、厚生労働大臣が一億総活躍国民会議では、まずは競合する他産業等との賃金差を解消する観点を踏まえ、さらなる処遇改善を実施するというように言って、そういう資料も提出しているわけですので、それを私もここでも2回言っているはずですし、きちんと方向性を書いていただきたいです。それを含めて、次のページに30年度の介護報酬改定の検討というものがありますので、そういう形にしていただきたいと思います。

23ページの一番上ですが、有償ボランティアの活用も有効であるという記述があります。この点につきまして、私ども労働組合では非常に心配しているところがございます。労基法や労働安全衛生法や最低賃金法等の適用がされないということで、いわゆるブラック就労の温床になりかねないという懸念をずっと持っておりますので、有効であると、バラ色の認識だけにしないでいただきたいと思います。

 次のロボットのところですけれども、これも発言しましたが、利用者や従業員の安全性の確保とか機器操作や活用に係る研修機会の確保が必要であるということを申し上げておりますので、ぜひ記述していただきたいと思います。

30ページの3つ目の○ですけれども、今回、福祉用具貸与に一定の上限を設けることが適当であると書かれまして、一歩前進だと思います。しかし前回、ここで議論したときには、高い価格設定をする場合は保険者の了解を得るとかという提案だったと思います。どのような仕組みを提起しているのかが、この一文といいますか、短い文章だけではわかりませんので、もう少しきちんとした説明をいただきたいと思います。

 済みません。ちょっと戻って、21ページの6番目、共生型サービスのところなのですが、一番下の○です。具体的な指定基準等のあり方について、介護報酬改定で検討するとあるのですけれども、その際には障害福祉施設に合わせる形で指定基準の引き下げが行われるということについての懸念がありますので、その点も表明させていただきます。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 ではこちらで、齋藤訓子委員、どうぞ。

○齋藤(訓)委員 私も、小島参考人が指摘された介護ロボットの記述につきまして、23ページに人員基準の記述がありますけれども、ここは私も9月7日の部会で発言させていただきましたが、ロボット・ICTの積極的活用という方向性は賛成いたしますけれども、それをすなわち、人員あるいは設備基準の見直しに結びつけるのは、いささか拙速であると申し上げたので、そこにつきましては、こういった意見もあったということで意見書には残していただきたいと思います。

20ページで、先ほど栃本委員から、【医療サービスと介護サービスの連携の推進】のところで、入院医療機関の職員といっても、一体、誰なのかということで看護職やソーシャルワーカーの役割についてご発言があったと思いますが、多くの病院の退院調整部門にソーシャルワーカーやナースが配置されていたり、あるいは病棟ごとに退院支援をする職員を配置しているところがありますので、そういった職員の名称がきちんと出るともう少し具体的なイメージになるかなと思います。本来であれば、医療介護の連携が必要なのは入退院時のみではないと思いますが、なかなか議論の中では出てこなかったので、この記述でいたし方ないのかなと思っております。

18ページの【特別養護老人ホーム】のところですが、前回の改正から原則として入所は要介護3以上になったことと、入所者の医療依存度が非常に高くなってきていること、看取りの機能、肺炎等の予防、排泄自立支援等を考えますと、やはり医療職の配置につきましては、法人規模が大きくて自前で確保できるところについては余り問題ないのかもしれませんけれども、全ての特養、8,000近くある特別養護老人ホームが内部の体制として医療職を必要充分に配置するというのは非常に難しいのが実情だと思います。

 一方で、適時適切が医療に対応ができないことで、夜間救急搬送であったり、あるいは看取りのために入院してしまうといった事態も私どもの会員からは開かれるところです。特養という生活の場で療養を継続するためには、今後、施設側のニーズに応じて適時適切に外部からの医療サービスの導入も1できるという体制を整備していくことが実際的ではないかと思います。

 ですので、医師や看護師、薬剤師、歯科医師等の医療サービスが、適時適切に外から入って、病状の悪化予防であるとか、タイミングよく医療につなげる仕組みについて、検討されるべきではないかと思っております。

 それから、最後の35ページの「おわりに」のところですけれども、○の3つ目に「また、国民一人ひとりに、制度見直しの趣旨・内容を正しく理解してもらうことも当然に重要である」とさらっと書いてございますが、今、利用者負担の問題であるとか、総報酬割のこととか、費用負担にかかわることが国民の混乱や不安を助長しているような状況であると思います。

 ですので、本当にお一人お一人によく理解していただく活動と、それから、やはり介護保険は、何人かの委員からもご発言がありましたけれども、あくまでも自立支援につながるものなのだということをこういう大きな制度改正のときにはメッセージとしてきちんと出していく。そして、御理解をいただき、納得していただくということを目指していくべきだと思いますので、この国民お一人お一人への周知等については、もう少し丁寧な書きぶりが必要ではないかと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございました。どうも失礼いたしました。

 ほかにはございますか。よろしいですか。

 では、松本参考人、どうぞ。

○松本参考人 

 佐野委員の過去の発言を踏まえて申し上げたいと思います。

 福祉用具と住宅改修の関係なのですけれども、鈴木委員からも御指摘いただいたところですが、佐野委員はかなり厳しい御意見を申し上げておりまして、先々ということになりますが、介護保険の給付対象としてどうあるべきかという指摘をしております。

 それから、該当するページがわからないのですけれども、被保険者範囲の議論の中で佐野委員のほうから、1号被保険者の65歳以上というところ。この基準の引き上げについても検討してよいのではないかという意見を述べられております。議事録を御確認いただいて、しっかり反映していただきたいと思います。

 最後に地域マネジメントの取り組みですけれども、インセンティブを財政中立でという意見がしっかり書いていただいているのですが、この取り組みは相当効果が出るのではないかと期待しているところです。厚生労働省としてもしっかり準備していただくということを聞いておりますので、しっかり準備をしていただいて、どの市町村でも確実に効果が出るようにぜひお願いしたいと思います。それ自体をインセンティブにしていただければと思います。

○遠藤部会長 どうも、いろいろとありがとうございました。

 それでは、栃本委員、どうぞ。

○栃本委員 最後に言い忘れていたのですけれども、今回、認知症に関する記述の部分が2ページ以上にわたっていまして、これをもって介護給付費分科会のほうに行くのでしょうけれども、議論もされたのですが、議論された以上にと言うとあれなのですけれども、豊富な内容になっていると私は思いました。

 それで、前もお話ししたように、生活支援と身体介護とは別枠で新しいものをつくれという意味ではないのですけれども、やはり在宅限界を上げていく場合、認知症対策というものは介護保険の中でも相当重要になるので、ぜひ2ページ以上にわたって充実した形で認知症に関する部分が書かれたので、これはすばらしいことだと思っていますので、ぜひこれを報酬のほうの部会につなげて、地域における対策というものをさらに充実していただきたい。もちろん、行方不明の先ほどのお話もありましたが、それ以外の認知症対応のサービスこれは非常にこれから重要なポイントになると思うのです。ぜひ進展させていただきたいと思います。

 失礼しました。

○遠藤部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、この意見書について今後どうするかということですけれども、まずはきょう前半で御議論いただいた負担の話については現在空欄になっておりますので、前半の議論を踏まえまして、それを埋めるといいますか、まとめるというものにいたします。それから、既にこの意見書についていろいろな御意見をいただきましたので、それについても必要であれば一部修正とか追加をしていく可能性を考えるということであります。

 それで、まだ十分、お話ができなかったという方もいらっしゃるか、あるいはきょう途中退席されている方もいらっしゃいますので、事務局にこの部分についてはこういう意見だということをお伝えいただければと思います。ただ、修正するための時間も必要なので、期限を切らせていただきますので、1129日の火曜日まで、もし何かあれば事務局に御意見を言っていただければと思います。それで、本日お休みあるいは途中退席された方にもお伝えいただければと思いますので、よろしくお願いします。

 そういったものを入れまして、今度は私も事務局と一緒に整理をさせていただきたいと思いますので、そういう形の意見書が次回、またこの部会に出てくることになりますので、皆様にそれでお諮りをしたいと考えております。

 そういう段取りですけれども、よろしゅうございますか。

(「はい」と声あり)

○遠藤部会長 事務局はそういうスケジュールでよろしいですか。対応可能ですか。

○三浦振興課長 はい。

○遠藤部会長 では、そのようにさせていただきますので、ひとつよろしくお願いいたします。

 本日は本当に長時間ありがとうございました。

 では事務局、次回の日程について御説明をお願いします。

○尾崎企画官 次回の本部会でございますが、12月9日金曜日、13時から15時でベルサール半蔵門で開催をいたします。

 以上でございます。

○遠藤部会長 ありがとうございます。今度は2時間なのですね。

 どうもありがとうございました。それでは、本日の部会はこれで終了させていただきます。


(了)

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