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2016年10月18日 第2回地域における住民主体の課題解決力強化・相談支援体制の在り方に関する検討会(地域力強化検討会)議事録

厚生労働省 社会・援護局 地域福祉課

○日時

平成28年10月18日(火)14時00分〜16時30分


○場所

全国都市会館 第2会議室
(東京都千代田区平河町2−4−2 3階)


○出席者

原田 正樹 (座長) 相田 義正 (構成員) 朝比奈 ミカ (構成員)
井岡 仁志 (構成員) 越智 和子 (構成員) 片山 睦彦 (構成員)
勝部 麗子 (構成員) 鴨崎 貴泰 (構成員) 櫛部 武俊 (構成員)
土屋 幸己 (構成員) 中 恵美 (構成員) 永田 祐 (構成員)
藤山 浩 (構成員) 堀田 聰子 (構成員) 前田 小百合 (構成員)
横山 美江 (構成員)

○議題

(1)論点2〜4について
(2)その他

○議事

○金井地域福祉課長 それでは、時間になりましたので、ただいまから第2回「地域における住民主体の課題解決力強化・相談支援体制の在り方に関する検討会」を開催いたします。

 本日は、大原委員、奥山委員、菊本委員、福本委員が御欠席でございます。また、勝部委員と堀田委員が中座され、野澤委員はおくれて来られると伺っております。

 また、本日、定塚社会・援護局長並びに中井川審議官は、公務のため、おくれて15時前後から出席される予定でございます。さらに、野崎企画官も少々おくれると聞いております。

 よろしくお願いいたします。

 それでは、ここでカメラの方は御退席をお願いいたします。

 それでは、議事のほうを座長、よろしくお願いします。


○原田座長 それでは、これから審議に入ってまいりたいと思います。きょうも、どうぞ皆さん、よろしくお願いいたします。時間が1630分までということで、限られておりますけれども、充実した議論が皆様方とできればと思っております。

 それでは、早速ですけれども、お手元にきょうもたくさん資料をいただいております。事務局のほうから、まず資料説明からお願いしたいと思います。


○本後生活困窮者自立支援室長 それでは、お手元の資料を御説明させていただきたいと思います。

 お手元の資料、4まで御用意させていただいております。

 資料1は、前回の御意見の概要でございます。

 それから、資料2、その御意見の概要を論点ごとに整理したものでございます。これは、御参考として整理いたしました。

 本日ですけれども、前回資料の論点のうち、2から4について御議論いただくということでありますので、資料3を中心に御説明させていただきたいと思います。

 資料3をご覧いただければと思います。

 お開きいただきまして、1ページ目。これは既存の資料でございます。

 高齢者の地域包括ケアシステム、それから生活困窮者の自立支援制度、そういったコンセプトを広げて、全世代・全対象型の地域包括支援体制を構築するという考え方でございます。

 それから、2ページ目も既存の資料でございます。

 右側のところにニッポン1億総活躍プランの抜粋を載せております。本日のテーマ部分になりますので、少し回りくどい説明になりますが、もう一度御説明させていただきたいと思います。

 ニッポン1億総活躍プランでは、赤字の部分、「小中学校区等の住民に身近な圏域で、住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みる体制づくり」とされております。さらに、同じ段落ですけれども、「地域包括支援センター、社会福祉協議会、地域に根差した活動を行うNPOなどが中心となって」、赤字の部分を飛ばしまして、そのような体制づくりを支援するとなっております。さらに、「その際、社会福祉法人の地域における公益的な活動との連携も図る」という形になっているのが1つ。

 もう一つは、その下の箱ですけれども、「世帯全体の複合化・複雑化した課題を受け止める、市町村における総合的な相談体制づくり」を進めるとされており、今回具体化の御検討をいただいているということでございます。

 このポンチ絵でございますけれども、夏の時点、それから概算要求の時点のイメージで描いておりますが、前回の検討会でこの場でさまざまな御意見をいただいておりますので、4ページ目で修正を加えています。これは、後ほど御説明させていただきます。

 おめくりいただきまして、3ページ目ですけれども、こちらも既存の資料でございます。

 地域力強化をとりまく様々な資源を整理したものでございます。

 4ページ目をお開きいただければと思います。既存の2ページ目の資料を、前回いただいた御意見を踏まえながら修正いたしまして、本日の議論に資するように、論点とともに整理したものでございます。

 この資料自体は、いわば福祉的な部分を抜き出している図になっております。地域経済とか循環といった御意見をいただきましたけれども、そういったところが十分に描き切れていないということもございますので、そういった点もお含み置きいただいた上で御意見をいただければと思います。

 先ほど御説明いたしましたとおり、1億プランですけれども、「小中学校区等の住民に身近な圏域で、住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みる体制づくり」と言っております。これに関する論点が論点2でございます。

 ポンチ絵の中で一番上の丸を見ていただきますと、民生委員や、自治会で課題を抱える住民に気づける体制。それから、気づいたときに、そこで終わらせないようにするために、1億プランで言う「小中学校区等の住民に身近な圏域で、住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みる体制づくり」を支援するという機能が必要ではないか。

 それから、真ん中の丸ですけれども、何の丸ごとなのかというお話が前回ございました。複合課題の丸ごと、世帯の丸ごと、とりあえずの丸ごとではないか。そして、課題解決を地域住民と切り離すことなく、一緒に進めていく。そういう支援する機能についての論点が論点3ということでございます。

 それから、前回、困ったときだけ支援してくれる住民はいないのではないかという御意見がございました。また、住民は多様である。それから、若い世代や転入者は基本、アウェイである。地域経済を含めた循環の視点が重要である。福祉にかかわることで、地域をつくれる視点を持ち、巻き込んでいくことが重要。そういった御意見がございました。

 これらの御指摘は、このページのポンチ絵、それから論点2〜4だけで表現し切れてございません。5ページ目の別紙に、議論の題材とするために試みの整理をしてみています。5ページ目をお開きいただければと思います。

 これは、今、申し上げました論点2、3に関連しまして、住民の立場に立つといろいろな立場があるのではないかという御意見を踏まえまして、試みのイメージを整理してみたものでございます。あくまで試みということですので、さまざま御意見を頂戴できればと思います。地域住民の立場を、地域への関わり、縦軸、それから福祉への関わり、横軸という軸で4つに分けてみています。

 「住民が主体的に地域課題を把握し、解決を試みる体制づくり」のためには、右側の箱ですけれども、地域への関わり、福祉への関わりのいずれもが多い領域、(A)の領域をふやしていくことが必要ではないか。その際、(B)(C)(D)、それぞれの領域の方の共感を得る働きかけをしていく必要があるのではないか。

 例といたしまして、(B)でいきますと、企業や経済団体、まちづくりを目的とした団体などへの働きかけ。(C)ですと、福祉サービスを利用する「受け手」を「支え手」にする取組み。(D)ですと、ひとり暮らし、それから結婚や子育てを機に転入してきた方への働きかけ。社会的孤立の状態にある方への居場所や就労や機会の創出といったことが考えられるのではないか。さらに、そういう働きかけをしていくのが支援するという機能ではないかということでございます。

 ページ、戻っていただきまして、4ページ目でございます。

 今、お話いたしましたようなお話、一番左側に、住民に身近な圏域と書いてございます。これは、小学校区という御意見のほかに、統合で小学校区すらも広い。自治会単位ではないかという御意見もございました。2ページ目の資料では、小中学校区と書いておりましたが、そこは単に住民に身近な圏域という表現にいたしてございます。

 それから、同じ4ページ目ですけれども、そうした体制をしっかりバックアップするための、一番下ですけれども、市町村における総合的な相談体制づくりというところ、これが論点4でございます。多機関の連携による体制ということになります。そのような役割を果たすべきものとして、前回、御意見もありました生活困窮者の自立支援制度、さらには生活困窮者ではない人も含めて対象にする、現在、予算事業で行っております相談支援包括化推進員といったものを、多機関の連携という形で具体的に記載する形にしております。

 この相談支援包括化推進員の事業は今年度から予算事業でやっておりますけれども、この推進員をどの機関に配置するかということは、自治体で選択してくださいという形にしております。本年度、実施している26自治体のうち、生活困窮者の自立支援機関に置いているのが6カ所、地域包括支援センターに置いているのが6カ所、社会福祉協議会が9カ所、その他が4カ所という形になっております。

 それから、さらに何人かから地域福祉計画の作成という御意見もいただきました。あるいは、市町村の役割についても言及がございました。そのような意味で、一番下に市町村を加えてございます。

 こういった4ページ目、5ページ目を中心に題材として御議論いただければと考えております。

 説明、最後ですけれども、資料4をごらんいただければと思います。1枚紙のものでございます。

 これは、前回、座長から宿題がございました各分野の協議体について整理しているものでございます。なるべく近い分野のところに近い協議体を書いてございます。左からサービス担当者会議、それから生活支援コーディネーターの横に協議体。これは申しわけございません。1層と2層が逆になっておりますので、修正いただければと思います。上が2層、下が1層です。それから、地域ケア会議、在宅医療・介護の連携のための会議。

 それから、障害の分野でいきますと、医療的ケア児の協議の場というのも、今回の障害者総合支援法の中で加えられておりますので、ここも記載しております。それから、自立支援協議会。

 それから、子供の関係で、子ども・子育て会議、要保護児童対策地域協議会。それから、文科省の関係の協議会。

 それから、生活困窮者の関係でございますが、生活困窮者の支援調整会議といったものを代表として書いてございます。このほかにも様々あろうかと思いますけれども、代表的なものを記載させていただいております。あわせて御参考にごらんいただければと考えております。

 説明のほうは以上でございます。


○原田座長 ありがとうございました。

 この後、論点2〜4のところを議論してまいりますけれども、今、御説明いただいた、特に資料3につきましては、前回の検討部会の終わった後、事務局と私のほうで少し相談させていただいて、今日の議論がしやすくなるように少し整理しようという意図でつくっていただいたものです。なので、これがひとり歩きしてしまうのではなくて、今日、ここにいろいろ肉づけをしていただきながら詰めていきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、早速、入っていきたいと思うのですけれども、実は前回、御欠席だった藤山委員のほう、今日、御出席いただいておりますので、簡単な自己紹介を兼ねて、藤山委員の問題意識を。実は前回、我々4分でやったので、きょうも同じく、申しわけありませんけれども、4分でプレゼンのほうを。まずは、そこから進めていきたいと思います。よろしくお願いいたします。


○藤山委員 皆さん、こんにちは。前回は台風で失礼しました。

 それでは、早速。付せんがついているところが私の資料です。私、いろいろなことを中山間でやっているのですが、まず人口分析をしております。5960です。こういうプログラムで、単なる予想だけじゃなくて処方せんが出ます。

 はぐっていただいて、6162で、今のままではどうなるか。だったら、どれぐらい出生率、流出率、なかんずく成人を増やせばいいのかというのを具体的に提示して全国のニーズに応えています。

 また、はぐってもらって、ただ市町村だけじゃだめで、先ほどのより身近な地域。ここだと12の公民館区ですね。これぐらいでやらないと、結局本気にならない。私、地方創生の委員もしていますが、64の下にあるように、市町村だけじゃなくて、地区ごとのビジョン、目標、それに対する具体的な取り組み。福祉も当然ながらここへ位置づけられるということですね。

6566、こういうものを広域でばあっと見ていくことも必要で、島根ではかなり田舎の田舎、端っこで子供が増えて、特に30代女性の勢いがすばらしいですね。子供の数がふえ始めました。出生率も1.80まで上がっています。こういうものを全部やっていくと、平均すれば100人につき1人定住を増やせば、すなわち1%、地域人口の安定が達せられることがわかっています。

 そして、そうしたことを地域に仕掛けていく基本的なユニットは、66の右下にありますように、先ほど来、小学校区、公民館区とありますが、このぐらいのサイズが集落や自治会もきっちり束ねる。そして、2次生活圏につながってくる。ここに新しい仕組みをつくるのが一番重要であり、それは福祉だけじゃないと思っています。

 実際には、6768のように、小さな地域では、仕事も0コンマ幾つという仕事がいっぱいあるのです。それをちゃんといかに束ねる仕組みをつくるか。そういうものが、私がずっと提唱したことですが、小さな拠点などの組み合わせで、個別最適じゃなくて全体最適。こういう結節機能をいかにつくって、ロングテイルのディマンドとサプライを担うか。そういうものをやっているところは、結構うまくいきつつある。

 一番申し上げたいのは69以降で、いよいよ介護の問題ですが、私は別に介護から入ったわけじゃないのですが、いろいろ地域を歩いていくと、綿密にデータをとっていくと、地域によってもかなり違うし、可能性がある。このままいくと、誰も払えない。

 ところが、70の右上にあるように、介護だけ見ているから、農業だけ見ているから、交通だけ見ているからだめなのです。これをトータルでどうなのかというのをやると、実は新しい光が差してくる。

 今、徹底的に邑南町さんと組んで、大学の共同研究ですが、介護の費用をやっている。例えば、邑南町という中山間のところは子育て日本一村で、3年前から社会増ですけれども、明らかにお達者率が高い。これを全部同じ高齢化率、年齢構成で全国平均を掛けて実際に比べると、8,000万円ぐらい浮かしています。これは、全国ベースでは1兆円にもなりかねないということです。

 しかも、次、別にケチっているわけじゃないです。7172。1人当たりはちゃんと払っている。要するに、お達者率が高い。

7374、一番重要なのは、地区ごとに見てください。物すごく違うのです。まだ伸びしろがあるのです。邑南町の中でも、やっているところはやっているし、やっていないところはやっていない。だったら、同じぐらいやっているところを合わせればどうなるかというと、国民レベルでは数兆円に行き得るというデータが出てきます。だから、これをもっと都市とか、幅広く何百というところでやらなきゃいけない。そうして、こういった福祉と、冒頭申し上げた人口予測のプログラムと合わせると、このまま全国平均でいくと、この地区の介護費用はどうなるのか。でも、いい地区並みに抑えたらどうなるのか。こういこうことが立ちどころにシミュレーションできるシステムを今年度、開発しています。

 いずれは、医療とかそういうものもやることによって、地区ごとにいかにお達者度を高めて、それで新たな財源をつくって、そういうものを予防も含めた地域運営に回していく。こうしたモデルをぜひ構築したいと思いますが、私は別に介護自体の専門家じゃないので、ぜひ皆さんといろいろなディスカッションしながら、どんどんやっていきたい。

 こういうふうに画一的じゃなくて、現場発の同時多発的な対応のチャレンジをつないで、その中に潜む共通の阻害要因・促進要因をつないでいく。これは、イギリスで10年前から、新たな地域政策形成の手段・方法として、マス・ローカリズムと呼ばれて非常に注目されています。ぜひ福祉の分野、あるいは先ほどの小さな拠点でも何でもいいのです。でも、そうしたちゃんとしたデータをきめ細かくとって、それをつないでいく。それを全国レベルでも市町村レベルでも、お互いが学び合う。そういったことを提唱したいと思います。

 以上です。


○原田座長 ありがとうございます。とても示唆に富むところで、それをどういう仕組みでどうなっていたのかあたりのところも、ぜひ具体的にお聞きしたいところですけれども、後ほど議論の中で、その辺も教えていただければと思います。

 それでは、限られた時間の中で論点2〜4のところ。今の藤山委員の話も途中で入ってくるかと思いますけれども、そこの中身に入っていきたいと思います。ただ、論点1を前回、限られた時間で御意見いただいただけでとどまっておりますけれども、論点1の確認を少ししてから2、3、4に入りたいと思います。

 論点1は、今、藤山委員もおっしゃっていただいたようなところも含めて、持続可能性のある地域をどうつくっていくのか、あるいはそれをしていくためには福祉だけではだめだ。地域経済とか広いまちづくりとの関連。循環というキーワードもいただいておりますけれども、そういった地域づくりをどう考えていくのかという点。それから、少し福祉に引きつければ、社会的孤立や排除を超えた、多様性を認め合えるような地域をどうつくっていくのかという議論が出てきていました。

 ただ、とても大事だなと思いましたのは、論点1が目指すべき地域像を据えていたわけですけれども、その目指すべき地域像というのを余り単一で捉えるべきではないのではないか。むしろ、どういう地域をつくっていきたいかというのは、それぞれ地域ごとに考えていかなければいけないので、国のほうがこうあるべきという示し方では余りないほうがいいのではないか。むしろ、そういう地域をつくっていくプロセスというところに着目して、そういう地域づくり、自分たちの地域をこういう地域にしたいのだという、そこを何かうまく表現していく必要があるのではないかということを委員の皆様方からいただきました。

 このあたりのところは、「はじめに」という形で今後、整理していきたいと思いますけれども、まずはそのあたりの押さえをした上で、論点2、3、4になります。ここは、先ほど室長のほうから絵を示していただきました資料3の4ページの全体像のイメージに論点の2、3、4があります。順番どおりというか、みんな共通していることなので、2の話をしていると4になったり、3になったりということになりますけれども、まずは2、3、4で少しずつ進めていければと思っています。

 論点2、3、4は先ほど御説明があったとおりですけれども、もう少しかみ砕いて言っておくと、なぜ小中学校の地区ごとに住民の身近な地域で、住民が主体的に地域課題を把握して解決する試み体制が必要なのか。ひっくり返せば、地域住民の側からすれば、何でそんなに面倒くさいことをやらされるのだとか、地域の人たち、近所の人たちになんか頼みたくないよという実態がある中で、住民が主体的に地域課題を把握して解決するということが本当にできるのか。あるいは、もしそれをしていくとしたら、どういう説明の仕方や、どういうアプローチが必要かみたいなところを少し深めていかなければいけないだろう。

 ただ、そのときに、前回の議論の中では、身近な地域を余り強調し過ぎると、そこに押し込めてしまう。何でもかんでも身近な地域で解決しなきゃいけないみたいになっちゃうと、例えばDVの問題とか精神障害の問題など、必ずしも身近な地域というところに当てはまらない課題もあるし、あるいは身近な地域ということを強調すればするほど、古くから住んでいる住民が中心になりがちで、どうしても古くある地縁をベースにという考え方をしてしまうのだけれども、実際には新しい人たちがもっと地域の中に入ってくる中でのソフトランディングの仕方みたいなことも、視野に入れていかなければいけないだろうという御意見を、特に2ではいただいているところです。

 それも含めながら、身近な圏域で、住民主体で地域づくりをしていくというところで御意見があれば、いただいていきたいと思います。

 では、どの委員からでも結構ですけれども、土屋委員もやる気満々で目が合ったので、済みません、口火を切っていただけますか。


○土屋委員 暗黙に振られましたので、お手元に参考資料ということで、今回、委員の皆さんだけに机上配布のみという資料があると思いますが、ちょっとそちらをごらんいただきたいのですけれどもね。

 今回、地域課題を把握して解決を試みる体制ということで、介護保険制度の中で地域支援事業が大きく改正されています。ページ数がないところもありますが、1枚めくっていただきますと、論点2というところで地域支援事業の説明があります。

 この地域支援事業というのは、介護保険の財源の一部を使って市町村独自にできる事業ということで設置されたものです。その中で、大きく分けると、介護予防・日常生活支援総合事業、これは今まで介護給付だけで提供していた訪問や通所に関して、住民やボランティアがサービス提供できて、それに対して介護保険の財源で補助することができるという制度なので、助け合いがある程度、この介護保険制度の中のサービスに位置づけられたというものです。

 下の包括的支援事業というのは、1、2、3、4と4つありまして、2、3、4が新しく創設されたもので、在宅医療・介護連携と認知症の総合支援。これに対しては、医療・介護連携を構築するということで、主に専門職とか医療関係者、介護事業関係者が対応しますので、住民が直接かかわることはありませんが、4番目の生活支援体制整備事業という中で、生活圏域ごとに生活支援コーディネーターという、地域の困りごとのニーズ調査をしたり、住民に働きかけてサービスをつくったり、それを支えるための協議体といった制度が創設されています。

 次のページをごらんいただきますと、これは国の資料でありますが、生活支援コーディネーターと協議体の役割というのが示されております。

 コーディネーターは、地域の資源開発とかネットワーク、それからニーズと取組のマッチングといったものを、放っておいても住民の助け合い活動ができないので、こういう人を配置しながら、しっかりとつくり上げていこうというものです。

 次のページをごらんください。

 生活支援コーディネーターというのは「(地域支え合い推進員)」という日本語表記もされていまして、地域の支え合い活動をしっかりとつくり出す立場ということになりますので、直接サービスをつくり出すものではなくて、住民等に働きかけて、その地域で足りないサービス、支援をつくり出していくという役割を担う。協議体に関しては、コーディネーター1人ではできないので、地縁組織だけではなくて、事業所であったり、法人であったり、NPOも含めて、いろいろな活動団体で協議体を組織して、コーディネーターをサポートしながら地域福祉、地域の課題に対応していこうというものであります。

 次のページをごらんください。5ページと打ってあるところです。

 こちらのほうでは、第1層、第2層ということで、1層というのは、市全体に第1層を1つ置いて、2層というのは、生活圏域ということで、生活圏域で解決できない課題に関しては、1層の協議体に上げていって、政策提言したり、NPOに働きかけたり、新しいサービスをつくり出したりという動きになってきますので、地域でこういう方たちが住民に働きかけていくと、住民もそれに呼応して足りないサービスの創出ができてくるのではないかといった仕組みになっています。

 次のページをごらんください。

 先ほど委員長からもお話がありましたように、そういう住民に法律で決まったから助け合いをやれと言っても、はい、そうですかというわけにはいかず、しゃくし定規に行政のほうからお願いすると、やらされ感が満載になってきますので、実際に私たちが全国を支援しながらやっていることは、住民による少人数のグループワーク、いわゆるワークショップを開いて、下に書いてありますが、「あなたが住み続けたいまちは、どのようなまちですか?」。これを議論しますと、いわゆる目指す地域像というものが議論されてきます。

 そして、現状で「地域に足りないと思う活動は何ですか?」というと、例えば居場所が足りないとか、認知症の方の見守りの体制がない。ちゃんとしたごみ捨てとか生活支援がないというのが出てきますので、「その活動のために、あなたにできることは何ですか?」というと、こういうことができます。では、それを実現していきますかというと、住民がやらされ感ではなく、自分たちで物事を考えて主体的に動いてきますので、実際にこういうワークショップをしていく中で、自分たちで地域の課題に対する事業計画をつくって、取り組みが始まっているという地域も、多くはありませんが、着実に出てきていますので、こういう取り組みが重要なのかなと思います。

 最後になりますが、7ページ、この見える化チャートということで、一番最初に皆さんが集まったときに、地域の地縁による助け合いとか、近所の居場所とか、有償・無償のボランティアといったものが、まず地域にありますかとお伺いします。それが水色の線、一番真ん中に示されております。そうすると数が少ないのですが、次に欲しいと思う活動はいかがですかと言うと、かなり多く、こういった活動が欲しいというのが出てきます。その中で、実際にあなただったら参加できますかということになりますと、参加したいところ、しにくいところが見えてきますので、こういった手法で相手に投げかけながら、みずからの地域の課題に気づいていただいて、自分たちでその取り組みを始める。

 こういった地道な生活圏域でのワークショップを展開していかないと、住民はなかなか気づかないのかなということで、こんな資料を使って報告させていただきました。


○原田座長 ありがとうございます。

 ちょっと確認と質問ですけれども、このワークショップをする範囲というのは、どのぐらいの範囲。


○土屋委員 基本的には、生活圏域の設定というのは微妙でして、包括支援センターとかですと、中学校区とか高齢者人口何万人に1カ所と決まっているのですが、今回の2層の協議体とかコーディネーターの配置というのは市町村が勝手に決められるので、中学校区のところもあれば、合併した市町ですと、中学校区の中でも生活の質が違うので、もっと細かく小学校区にしようとか、さまざまになります。

 ただ、実際にやってみますと、小学校区レベルでやると、具体な、顔の見える名前が出てくるので、本当に実感として感じられるのは小学校区ぐらいなのかなと思っています。


○原田座長 そこでファシリテーターをされるのは、どんな方ですか。


○土屋委員 現在、1層、2層の生活支援コーディネーターが選出されている地域では、選出されたコーディネーターがやるのですけれども、すぐにはできないので、私たちも支援しながら、場合によっては社協さんが支援しながら、いろいろな形でファシリテートしています。ただ、最終的には住民みずからがやれるようになっていくことがいいのだろうなと感じています。


○原田座長 ありがとうございます。

 多分、皆さん、それぞれの地域でいろいろな取り組みをなさっていると思いますけれども、まず口火を切っていただいたので、このあたりからいかがでございましょうか。

 お願いします。


○相田委員 私、民生委員の相田でございます。

 さわやか福祉財団さんのアドバイスを受けながら、私は板橋区出身でございます。板橋区は55万の人口がおりまして、今、第1層、第2層の協議体をつくり上げている最中でございますけれども、余りにも大き過ぎるので、まず行政主導で社会福祉協議会が引き受けて、有識者の方とか、それから、きょうのような形で、NPOの方もそうですけれども、いろいろな方に参加していただいて第1層の協議体をつくりまして、それから板橋区の中を中学校の圏域ぐらいで第2層の協議体の会議を始めております。

 まず最初は、システムの説明からです。非常にわかりにくくて、1カ所で二度三度とやっております。1回やりますと、住民の興味のある方が100名ぐらい集まってくださいます。2回目で2割ぐらい減ってしまい、3回目で本当にコアになってくれる方が残って第2層の協議体ができまして、リーダーが自然発生的に生まれています。初めのうちは、第1層の中から、あなたが第2層のリーダーになりなさいよということを言われるのだと思っていたようですが、そうではなくて、自然に地域に合ったリーダーが生まれてきているところまで、今、進んでいるところですけれども、板橋区の中でもまだ3カ所しかスタートできていません。

 というのは、小さな社協でございますので、コーディネーターがなかなか回り切れないという問題もあるかなと思います。これが今の実情ということです。


○原田座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでございましょう。

 では、勝部委員。


○勝部委員 小学校区のエリア設定ということについても、私たちのところでは校区福祉委員会ということで、小学校区単位でこういう取り組みをしているのですが、全国から視察に来ていただくときに、校区だから校区に合わせようと、実態として校区でふだんから何もやったことがないのに、無理やり校区にするとか、行政区が地域福祉計画などを立てるときに、道とか川とかで勝手にエリアを決めて、そこでエリアだから、その人たちがつながるということを、強制的にそこのエリアの人たち同士で考えさせるみたいなことをやる。

 そうすると、昔からそこの地域のつながりとか、民生委員さんたちの地区委員会の持ち方であるとか、そういうものを余り配慮せずに、また、今回こうやって出すと小学校区にしなきゃいけないとなっていくというのもあると思いますけれども、基本のエリアをどう考えていくのかというのは、そこで話し合ったり、物事を議論できるという土壌がどんなふうにあるのか。全くなければ今からということになるのでしょうけれども、そこがすごく重要なのだろうと思います。

 私たちのところでは、小学校区を単位として、藤山委員が先ほどおっしゃったように、公民分館というのも小学校区を単位にしておりますので、いわゆる社会教育的な人材養成をしていくところと福祉委員会というものが同じ小学校区を単位にしているので、学んで、また実践していくという関係ができているというのが1つです。

 要は、いろいろな問題を考えたときに、総論ではみんなわかっているけれども、各論になった瞬間に、私たちにそんなことまで言われたら困るというのがこれまでの地域の課題で、特に今回の排除になるような、まちの中で言うところの困った人たちというのが出てきたときに、そういう問題まで言われても困るというところで、どうしても後ろ向きになっていくということとか。

 やりやすい、楽しいことは当然盛り上がるのですけれども、実際はこういう福祉の課題というのは、そういう人たちの問題だけではなくて、自分がそういう状態になったときに支えられるまちをどうつくるかということになってくると、楽しくておもしろくてという、スタンスはそうなのですけれども、おもしろくそういう問題に取り組めるかという、ちょっと言い方はおかしいかもしれませんが、そこがすごく重要なのだろうと思います。

 私たちのところでは、住民がみずから相談を受け持つという何でも相談を持っています。実態として、ここの相談窓口は専門職がやるべきでないかということもいろいろな議論があったのですが、住民の暮らしの相談というのは、住民だから気がつくこともあれば、自分からSOSを出せない人たちの問題というのは、御近所のいろいろな人たちが気づかっていくというトレーニング。これは学びとセットなので、学びがない相談窓口というのは、いわば危険な方向になっていくだろうと思います。

 ですから、そういうことをセットでしっかりとみんなが気づき合うようなことを、ワークショップなどを通じてやっていき、ちょっとでもお困りの方、あるいは自分の中にある、困っている感も出せるような、そういうことを一つ一つ丁寧に耕していくことがすごく大事なのではないかと思っています。


○原田座長 ありがとうございます。

 はい。


○井岡委員 失礼します。私のほうから参考資料1という形で資料を出していただいておりますので、そのこととあわせて御説明させていただければと思います。

 今のお話の中で、参考資料1の裏面にかわいらしい絵を描いてあるのですけれども、この絵はどういうものかというと、高島版の我が事、丸ごとをつくってみようということで、これからこの取り組みを進めていこうと思っています。いろいろな取り組みを合併後、10年間かけてやってきたものの集大成といいますか、1回整理してみようという気持ちもありまして進めているものです。

 左側にある、たかしま・まるごとキャラバン隊という、いわゆる専門職チームですね。これが小学校区のエリアにアウトリーチしていく、入っていって、地域住民の皆さんと協働しながら地域の課題を発見していこうということで、小学校区という真ん中にある大きな赤い丸、ここが今までなかった。高島では、この小学校区というエリアでの福祉活動はなかったのですね。いわゆる郡部ですから、どちらかというと一番下の自治会の範囲の中でのふれあいサロンとか見守り活動というものが基本だったのです。

 高島の場合は204の自治会があるのですけれども、限界集落、準限界集落と言われるものがもう半数になっています。ですので、10年後を考えると、204のうちの半分が限界集落、または消滅集落ということが考えられる中で、自治会で何でもかんでも助け合うということの限界がそろそろ見えかけてきているというのが、地方都市で合併した大きな市なのですけれども、5町1村合併をしているのですけれども、そういう中で起こっている。それを補完する小学校区域という考え方の中で、この小学校区エリアというものをどう考えていくかということが今、高島のほうでは悩んでいる部分であります。

 まさに、先ほど藤山委員のほうからも御発言あったように、小学校区と言うべきなのか、昭和の合併のエリアと言うべきなのかというのは、微妙に違うのかなという気もしている中で、1つ、小学校区と書いてはいますけれども、先ほど勝部さんもおっしゃいましたけれども、必ずしも小学校区という形でがちがちに線引きするのが本当によいのかどうかということも、今後考えていかなければいけないのかな。

 地域の中での居場所づくりとか見守りというのは、一番近いところで行われる自治会の範囲ぐらいが一番よいのだろうと思っているのですけれども、生活支援の部分については、小学校区エリアで書いてみますと、保健・健康、いわゆる健康づくりとか、健康相談とか生きがいづくり。

 それから、専門職チームが入っていく中でのなんでも相談のようなもの。

 それから、居場所、子ども食堂もあわせて、コミュニティカフェとかコミュニティレストランと言われているもの。

 それから、生協さんとも連携しながら、いろいろな取り組みを考えていっているのですけれども、地元商店さんとか生協さんと連携した物販の部分。

 それから、これは生活困窮者問題も含めた仕事づくり、高齢者、障害者、引きこもりの若者とか、ちょっとした農福連携も含めた仕事づくり。

 こういった要素を小学校区ぐらいの範囲の中に入れながら、住民と専門職が協働しながら、集落だけでは対応できないところを支えていく。そんな仕組みづくりというものを今後、進めていきたいなというのがこの絵です。

 先ほどお話あったように、目指すべき地域というのは本当にそれぞれで、自分のところの自治体、市町村で、どんな我が事、丸ごとができるのかというのは、今までやってきた取り組みとあわせた中で、いろいろ設計していかないといけないのではないかということは感じています。


○原田座長 ありがとうございます。

 今、藤山委員から5人の方にざっと発言いただきましたけれども、少し整理しておくと、4つぐらい論点を出していただけているかなと思います。

 1つは、身近な圏域とか身近な地域というものを、改めてどういうように表現していったらいいか。

 2つ目は、そのとき、誰がそういう働きかけをするのか。専門職の問題もあれば、住民、リーダーという話もありました。誰がというところをもう少し深めておきたいということ。

 3つ目は、それをどのように我が事にできるのか、少し方法論的な提示もありました。ワークショップとか、楽しくておもしろくてとか、あるいは学習や学びみたいなものが必要じゃないだろうか。

 4つ目は、住民主体での取り組み、地域づくりができる仕組みをどうつくっていくのかというところの論点も出てきているかと思いますけれども、少し整理したほうがいいかなと思いますので、まずは身近な圏域とか身近な地域。これは初回から出ていまして、共通しているのは、中学校区では広過ぎるねと皆さん、おっしゃるのですけれども、かといって、小学校区と言ってしまうと、合併したところの小学校はめちゃくちゃ広い。何かいい表現がないかなということと同時に、どのぐらいのエリアで、どういうことをすればいいのかということを、もう少し御意見があればいただいておきたいと思います。

 藤山委員、さっきのところ、もう一度補足していただいてもいいですか。


○藤山委員 ページで言ったら、先ほどの中ほど、66ページの下にあるのですが、我々が考えていないのは、ほかの分野もそうですが、福祉だけのことを考えて、これがいいよということ。これは逆の話になります。農業も交通も。結局、そこへ自治がベースにないとだめなのです。福祉で幾ら頑張っても、交通とか土地利用のあり方が全然だめだったら、福祉も成り立ちませんから、そういう全体最適を考える。それが一時的な暮らしの機能、教育や福祉や医療とか、そうしたものが備わっているという全体最適を組めるところです。それが実態としては、大体300人から3,000人になると、我々も膨大なデータでやっていますから。

 そこは、それぞれの地域で、うちは教育の分野とか、うちは福祉はこれでやるというのではなくて、分野横断して、どれぐらいかかわりがあるかということです。ただ、それは固定のものではないです。自分たちの地域を自分たちできちんと選択して、設計して、運営していくということですから。福祉も農業も交通もそうです。合併して広域化したところもありますが、そういう自己決定できる自治のエリアをつくるということです。


○原田座長 そんなイメージを持ちながら、皆さん、どうでしょう。身近な地域というところ。

 土屋委員。


○土屋委員 いろいろな地域でワークショップをやりながらやっているのですが、2層というと、行政が中学校区とか小学校区と決めてしまうのですが、あるエリアでやったときに、自分たちの圏域は何という話から入っていったのです。当初は、合併後の中学校区の3圏域を生活圏域にしようという話だったのですが、そうじゃない、合併前のエリアだ。合併前のエリアでも、道1本挟んで、こっちとこっちは違うという議論が住民サイドから出てきて、最終的には13に細分化したエリア、3,000人ぐらいになるでしょうか。そこで落ち着いたのです。

 だから、余り行政が決めてしまうと、その枠の中でやろうとするので、住民に無理が生ずるのですが、自分たちで議論するということが大事なのかな。だから、住民主体というのは、自分たちの圏域も自分たちで議論して決めるという考え方もあるのではないか。ですから、そこは地域が非常に見えているので、生活支援体制をつくるときもすごくコアな話になってくるわけです。


○原田座長 どうぞ。


○越智委員 小学校区なのか、昭和の合併のときの町村部分なのかという、まさに琴平はそうで、小学校は3小学校ですけれども、昭和の合併は4カ町村だったのです。そうすると、住民さんがどこにアイデンティティーを持っているのかということになると、昭和の合併前。ただ、今、そこに大きな国道や鉄道が走っちゃってねとなると、そこでも分断されていく。けれども、住民さんが選ぶ圏域というところが、まさに住民主体で、自分たちがここでつくっていかれるというものがないと、医療だって、今、2次医療圏になったり、オレンジプランでもそうですし、行政のリーダーシップでいろいろ変わってしまっている。

 でも、住民さんが、我々の問題を自分たちで解決しようというのであれば、そこだけはせめて住民たちで決めようねということが始まるのではないかと思います。ただ、そこに全てのいろいろな支援があるかどうかというと、ないところのほうが多いです。協議体を今、つくろうとしているのですけれども、その協議の前段でもいろいろな事業所が1地区しかないのです。そうすると、あとのところはどうなるのか。

 そこに何かつくっていかなきゃいけないとなると、社協のほうから働きかけていく、コーディネーターが働きかけていくということはあるわけですから、まず住民が、自分たちはどういう圏域にするかというのは決めるというところが、住民主体、我が事として考えられるスタートではないかと思っています。できたら、そこに最初に御説明もあったように、福祉というだけじゃなくて、地域の経済も含めて考えていくということは、重要なポイントじゃないかと思います。


○原田座長 櫛部委員。


○櫛部委員 システムも大事だと思いますけれども、まなざしも大事だろうと私は思っていて、生活保護でかつてあったのは、平屋のぼろぼろの公営住宅に入っていた方が改良住宅になって3階建てになって、装置が全て現代的になって全く使えなくて、ひょんなときにいろいろなものを押すと、火災報知器が鳴ったりして、最後は住民から追い出され、また古い公営住宅に行ってしまったというのがありました。

 釧路は町内会の加入率が低いのですけれども、釧路に限らず加入しても、例えばごみ出しの仕方が悪いとか、町内会費の払いが悪いとか、入れながら排除するというか。つまり、これは包摂の話をしているのだと私は思うのですけれども、そこの住民の意識というか、貧困文化に対する理解というか、そこのコミュニケーション行動をどうするのというところがもう一歩ないと、仕組みだけでは動かないと思います。


○原田座長 はい。


○中委員 今の身近な圏域の話ですが、私たち金沢市のほうでは、おおむね旧小学校区が基本になっている。なぜかというと、そこに地区社協があり、公民館もあり、その公民館の中に民児協もあり、町会連合会もありというところで、自治がベースになっていて、小学校区ができているからです。ただ、小学校自体がだんだん合併してきているので、今の厳密な小学校区というとちょっとずれてきており、昭和の合併というところに一致してくるのかもしれません。

 私自身が地域包括支援センターで、日常生活圏域がおおむね中学校区というところで仕事をさせていただいています。前身が在宅介護支援センターで、そのときは小学校区1つ分が担当エリアでした。地域包括支援センターに移行するときに、地区割の再編として、行政が日常生活圏域を決めたのです。そうすると、どういうことが起こったかというと、ブロックの違う民児協同士の小学校区を2つ、うちの範囲にくっつけたのです。そうしたら、全然文化が違うのですね。今、地域で物事を進めるときとか、話し合いをするときは、小学校区ごとそれぞれの地域特性に配慮することに、私たちも非常に心を砕いているところがあります。

 あと、資料3の4ページの図のなかで、私たち地域包括支援センターの立ち位置は、この真ん中の指1本立てているお姉さんがいるところなのだと思うのですけれども、ここの立場から上のほうと下のほうを見ていったときに、論点2の意味は大きく2つあるのではないかと感じているので、そこをちょっとお伝えしておきます。

 1つ目は、単純に身近な地域でこういう解決の仕組みをつくるというところは、早期発見・早期対応につながっていくところではないかなと思っています。重篤化しない前に手を差し伸べることができる関係で相談が起きてきて、支え合いをどうつくってくかということを頑張ってやっています。

 2つ目ですが、地域の側で把握した課題に、地域の中で地域の人たちとリアルタイムで協働していけるということではないかと思っています。問題があるわけじゃないけれども、ちょっとあのおうち、気になるねというくらいでファーストタッチができれば、御本人も御家族も、その地域の人たちも傷つかずに、専門職とのちょっとの力で協働していけることがあるかなと思います。

 資料4の協議の場というのをいろいろまとめくださっているのですが、この中で1つ実感と違うなと思うのが、地域ケア会議の位置です。地域ケア会議が広域のところだけに限定して書かれているのですが、実際は中地域とか、もしくは小地域の中で開催しています。民家で一緒に町会の人たちをどう支えるのか、町会で起きた認知症のひとり歩きの問題をどう支えるのかと個別に話し合っています。

 これは、資料3の5ページの、恐らく(A)のエリアの問題になると思うのですけれども、福祉への関わり、地域への関わり、いずれも多いという住民が、どうやってこの地域の中でふえていくのかということで言うと、すごく遠回りの技法かもしれないですけれども、地域の中のごく身近な存在である個別事例の個別課題を、地域の中で我が事として悩んで巻き込まれていくことが大事だと考えます。個別事例はいつか終結を迎えるけれども、地域の側には、その事例に一緒にかかわったという財産が残るのです。前、あのときのように私たちにもできることがあるかもしれないという小さい成功体験の積み重ねが確実に人を育てて、地域を育てていくのではないかと思います。

 以上です。


○原田座長 ありがとうございます。

 はい。


○堀田委員 今の身近な圏域のことと、論点2の関連のところですけれども、まず圏域を考えるときに、なかなかいつも難しいなと思わされるのですけれども、藤山委員の整理のところにもありますが、特に社会経済状況によって、カバーする範囲なども変わってくるような、しかし、狭い意味での法に基づくような福祉なり介護なり医療の拠点、あるいはインフラみたいなことを考えると、物理的な、恐らく小中学校圏域を基盤としながら、そのインフラの性格によって考えていくということなのだろうと思うのです。

 他方で、私自身もそうですけれども、都市部で生活していると、コミュニティの地元単位と書かれているところ、あるいは地域に対するコミットメントとか、自分の地域がどうなのだろうと考えていくみたいな意識をもとに、次なる地域のありようを住民同士で考えていこうみたいな単位として、この地域・圏域というものを考えてみると、既に何人かの委員の御指摘にもありましたけれども、とりわけ都市部では特にそういう議論になかなか組み込まれにくい層の人たちは、住んでいる地域と働いている地域と学んでいる地域と趣味の地域と、物理的なところが全然違ったりするわけです。

 いつもこういう議論をすると、物理的なエリアでの議論が中心になるわけですけれども、実際にはエリアのネットワークとテーマのネットワークというものを、どう重層的に絡ませながら議論するかというのが、特にインフラを考えるというよりも、住民のその地域に対するコミットメントを高めて我が事として考えるときには、ルールが必要ではないかというのが1つ目です。

 それから、2つ目ですけれども、この資料4にまとめてくださった協議の場ですけれども、実は右上に点々で囲ってくださっている、このほかにも様々な協議の場がある。世の中には結構たくさんの協議の場があって、今度は、とりわけ中山間地域のことになると、藤山さんが委員だったのではないかと思いますけれども、地方創生のほうで、この検討会と同じようなテーマで、地域課題解決のための地域運営組織のあり方みたいな検討会が行われていまして、ほぼ同じような文脈で、最初に意識を喚起、そのためにワークショップをやって、地域運営組織の体制をつくって、その後、実行が必要。

 その実行には、生活のサービスの維持をどうしていくか。コミュニティビジネスみたいなことですけれども、仕事・収入の確保みたいなことが脈々と整理されていて、今回、土屋委員もおっしゃったように、福祉関係だと生活支援コーディネーターといったことがあるわけですけれども、そのほかにも、皆様よく御存じのように、いろいろなところにいろいろな事業があって、協議の場ということもそうですし、実行の場ということも、それから、それを束ねる運営組織という意味でも、協議だけやっているところもあれば、実行まで束ねているところがある。

 というのが福祉以外の文脈でもさまざまあるので、これをちゃんと省庁も横断して連動させていくというのが、今回の資料の中では十分にまだ含まれていないとおっしゃっていた。しかし、前回も多く出ていた地域の循環の中での福祉の位置づけを考える上では重要ではないかと思います。

 以上です。


○原田座長 ありがとうございます。

 今までのところでもいろいろ議論いただいていますけれども、今、堀田委員が言っていただいた、福祉、福祉しないほうがいいよというのは、皆さん、そうだなというのは大きくうなずかれるのですけれども、それをしたときに、厚労省以外の分野で、今、出てきたような地域づくり協議の場みたいなところは、事務局的にはつくれそうなものですか。


○本後生活困窮者自立支援室長 今、地域運営組織の話が1つ出てきまして、これは藤山委員も委員で御参加いただいていて、私も行政側のオブザーバーで出ております。そういった中で整理しているものがあると思いますので、ここの点々で若干まとめてしまった部分があるので、より詳しくなるかどうか、内閣府にも相談しながら整理してみたいと思います。済みません。


○原田座長 ありがとうございます。

 多分、一番大事なのは、地域をどうするかというロジックは、それほど変わらない方法があるのだろうと思います。そこのところを、福祉だけではないものとどう協働できるかというところを考えておかないといけないよというのは、皆さん、おっしゃっていただいたとおりです。

 ただ、もう一つ考えなきゃいけないのは、でも、孤立している人とか生活ニーズがある人を、このところではどうやって解決していくのか、地域で支えられるのかという軸と、あわせてぜひ議論できればと思います。


○藤山委員 私も地域運営の委員をしているのですが、端的に言うと、地元のつくり直しです。それは、自治が一番基本ですけれども、福祉だろうが、買い物だろうが、全部やらなきゃいけない。それをやっていこうということは、全然ぶれていないと思います。

 あとは、一時的な生態系がそこでちゃんとできて回る。それは、一つの細胞に例えられる。細胞が一つ一つ元気でないと、我々は元気になれないわけです。その議論を我々はしなきゃいけない。決して福祉だけ持っても、人口がなくなったら福祉もへったくれもないわけですから、そうしたところを一通り回す、地元をつくり直すということが言えると思います。

 ただ、地元を本当によくしようと思ったら、そこで記憶がちゃんとつながっていかないと、今だけ、自分だけ、お金だけで、超えた部分をいかにみんながやっていくかという議論が本当はすごく大切なのです。


○原田座長 はい。


○堀田委員 多分、気づいて協議してというレベルのところは、福祉以外の文脈も、地元の再結成というか、それぞれの地域の文脈でより連動性を増すということが非常に重要だと思います。この検討会は、恐らくその先のその地域の今後のあり方を共有しつつも、みんながそこで生きていくコミットメントを高めつつ、困った人をつくらないということも他方重要で、気づき、協議するところまでだと、多分いろいろな文脈でやれるのですけれども、その実行・対応という中で漏らさないというところについて、どうするかということをここの場は担わなければいけないというのは、整理として必要なのかなと思います。実行の中では、もちろんこれだけではできないことがいっぱいあるわけです。

 それと、もう一つ、困った人を漏らさない的な文脈から、この場は起きているところも大きいと思うのですけれども、実は気づきと協議、そして実行、さっき勝部さんがおっしゃった学び、ぐるぐる回っていると思うのですけれども、そのサイクルに乗りたいと思う人たちがどんどんふえてくるような、おもしろい、楽しいとおっしゃいましたけれども、楽しい、おいしい、おしゃれ的なサイクルをつくっていくことによって、結局は困ってしまう人が未然に防げることにもつながるということも重視しておく必要があるのではないかと思います。


○原田座長 はい。


○朝比奈委員 先ほど堀田委員がおっしゃった、エリアのネットワークと今のネットワークを重層的にという御指摘に私も賛成なのですが、どこまで行けるかということはしっかりと厳しく認識しておいたほうがいいのではないかと思っています。身近な地域とか圏域の議論も、誰が身近と思うかという、その属性によって多分変わってくるだろうと思います。例えば、今、土屋さんたちがサポートされているワークショップに中心的に参加している層が、どのあたりの人たちなのかということもしっかりと見ておく必要があるのではないかと思います。

 そういう意味では、そのことと、どの問題も全てすべからく我が事にできるかどうかということ、そこは余り希望的に語らずに、厳しくここの中ではどこまでやるのだということをはっきりさせないといけないのではないかと思っております。


○原田座長 そこをもう少し具体的に。


○朝比奈委員 メーンの仕組みはこれで行くとしても、身近なというレベルで、気づきとか学びで救えていけない排除の問題というのはどうしても残ってしまうだろう。そこをどういうふうにサブシステムでサポートしていくかということは、ここでやるかどうかはともかく、もう一つ考えておく必要があると思います。


○原田座長 地域だけで全てを解決できないというところを考えなきゃいけない。

 勝部さん。


○勝部委員 多分、そこが丸ごとの話と共通してくるわけで、住民だけで全部できるという発想であれば、世の中、専門職は要りませんという話になるわけですけれども、そこの住民の中のいろいろな問題を知ることで、いろいろな気づきがある。そして、自分たちの中に優しさが生まれてくるみたいなことをどういうふうに支援していくか。

 これが専門職の大きな役割になってくると思うのですが、特に都市部で言うと、早期発見の仕組みとしては、この小地域というのは、役所が事務所で待っていて相談を受けるというのとは全然違うよさがあるのですけれども、解決のところになると、御近所だと息苦しいというのが先ほどの高島の話でもあって、解決のところはもっと多様に重層的につくらないと、近隣の人たちに全部見つかるところで居場所をつくられたら居場所にならないみたいな話も出てくるわけですから、テーマによって、どのエリアがいいのかということは、これはまた全体の仕組みの中で、どういうところが適切なのかというのを考えていくのだろうと思います。

 先ほどの藤山委員のおっしゃった地元のつくり直しというのは、非常にフィットすると思います。今の70代、80代の人が思っている地元と、今の10代の人たちの思っている地元というのは違うだろう。でも、少なくとも小学校というのは10代の子たちも通ったエリアであるだろうというところでは、そういう設定がしやすいのかなと思いますけれども、地元感というのも、誰に依拠した地元感かによって、随分変わってきているというのも事実だろうと思いますので、そこをもう一回みんなが議論する。

 もう一点は、地域福祉計画自体も、例えば障害者計画、高齢者の計画、介護保険の計画も、さらにこのエリアが違うということが自治体で当たり前のように起きていて、少なくとも、この議論を通じて、福祉圏域とか生活圏域ということの考え方を自治体である程度整理しながら、みんながそのエリアでいろいろな話し合いができていくような体制をつくっていかないと、やっている人たちがばらばらであるというのは、きっとその辺に問題があるような気がします。


○原田座長 片山委員。


○片山委員 参考になる御意見をたくさんいただいて、私は行政の立場なので、行政がどういう形でかかわっていくべきなのかという視点が多くなってしまうと思うのですけれどもね。

 今まで出たお話の中で非常に参考になったお話もあるのですけれども、藤沢の場合も、もともと13地区に分かれているというお話を前にもさせていただいたのですけれども、地区の社協とか地区の民協。民協は、地区によって2つに分かれているところもあるのですけれども、13地区で16民協という形ですけれども、基本的に地区社協と地区の民協、それから地区の自治会・町内会連合会の単位が非常にしっかりとつながりができていますので、これを一つのエリアとして、公的な立場としても支援をずっとしてきているという経過があります。

 もともとある、そういうつながりを大事にして、地域の再生といいますか、それをもう一度やっていくというのが藤沢の考え方ですけれどもね。当然、生活圏域というのが先ほど来出ていますけれども、御近所同士から、自治会・町内会、小学校・中学校あるいは支所、市全域と、それこそ5層構造ぐらいに考えなければいけないと思います。

 そういう中で、今、話題になる自助・互助・共助・公助の4助のバランスがその圏域ごとにそれぞれ変わっていくわけですね。その辺はしっかり住民の方にも御理解いただけるように、我々、地域へ行ってお話しをするときは、市社協さんなども一緒に回っていただいてお話しするのですけれども、その辺のバランスの考え方もきちんと理解していただくような説明が必要なのかなという感じがします。

 あと、生活支援コーディネーターの話もさっき出てきました。あと、協議体の話も出ていました。これは、行政の立場からすると非常にやりづらいところも正直ございます。これは、包括的支援事業なのです。介護保険制度の中の介護特別会計の中での業務になりますので、しかもコーディネーターは委託ですので、総合的・統合的に展開していこうとすると、なかなかやりづらい部分が正直あります。現実的には、地域包括支援センターに置けばいいのか、そうじゃないのかということをかなり議論していく中で、一方で、市社協さんに今、お願いして配置している、勝部さんと同じようなCSWさんの活動との連携。

 現実には連携してやっているのですけれども、その辺の位置づけがちょっとわかりづらくなったりすることもあって、ここは整理が必要かな。介護保険の場合は、基本的に3層構造で考えていますね。ですので、その辺もちょっとやりづらいところがあるかなと。その辺の整理が今後どうなっていくのかというのを、ちょっと期待したいなというのがあります。

 もう一つ、お話が出ていなかったのですけれども、今、地域防災という視点がすごく重要だと思います。それで、避難行動要支援者の名簿の提供というのも、自治体のほうで頑張ってやっているのですけれども、名簿の提供率といいますか、配布率は自治体によって、かなりまちまちだと思います。地域のつながりがどこまでできているかというのもあると思いますけれども、藤沢の場合でようやく8割超えぐらいに何とかなったのですけれども、それでも非常に難航します。自治会・町内会で日ごろの見守り活動から、いざというときの支援活動の名簿の管理、そういう重責を担うのが非常につらいとか、あるいは押しつけじゃないかというやらされ感がすごく強いです。

 特に、災害対策基本法の中の支援関係機関の中に自主防災組織と明確にうたわれていますので、法律でそこまでうたっていいのかぐらいの書かれ方もしていますので、そういうことで非常にやらされ感。要は、住民の生命・財産を守るべき自治体が、自治会・町内会に責任を押しつけてきているのではないかということを言われながらも、最終的にはやらなければいけないということで、特に海岸線沿いですね。津波が来るおそれのある地区もありますし、地域の特性が本当に違う中で、地域防災、日ごろの見守りも含めた地域のつながりをしていく中で、これは非常に大きな問題ではないかと我々としては考えています。

 済みません、ちょっと長くなりました。


○原田座長 ありがとうございます。

 それでは、今、2のところの議論、特に身近な圏域をどう捉えるかというところの役割・機能の議論をいろいろいただきましたけれども、論点3に少し移っていきたいと思います。

 論点3は、地域においてどのような機能が必要かとあるのですけれども、具体的に言えば、今、出ているような人の問題、あるいはどういう役割や支援が必要になってくるのかという話になってくるのだろうと思います。生活支援コーディネーターとかコミュニティソーシャルワーカーという話も出てきましたけれども、誰がという専門職の問題もあれば、どこでということもあれば、あるいは本当に丸ごとということが今の中でできるのかどうなのか。この論点3のところに少しスライドさせながら、御意見があればいただきたいのですけれどもね。

 永田委員。


○永田委員 論点3ということですけれども、その前に論点2のところで1点だけ申し上げたい。皆さんの議論とちょっと違うところで1点だけです。

 論点2の文章を読んでいて、前回もちょっと申し上げたのですけれども、何となく違和感があって、これは何かと考えていたのですけれども、専門職とか行政側の視点で住民の役割というのを一生懸命書こうとしているところがあるような気がする。そういう意味では、皆さんとちょっと角度が違うのですけれども、住民の人の支援が専門職がやることと質的に違うのだということをしっかり書いたほうがいいのではないかと思っています。つまり、早期発見という、機能としてはそうなのですけれども、お互いに気づかう関係とか、そういうものがあるから気にするわけですね。気になるからどこかにつなぐわけですけれども、そのシステムとしての機能から見るとそうなのですけれどもね。

 済みません、ちょっと抽象的ですけれども、関係づくりとか社会関係をつくっていくとか、そういったことを専門職ではできないわけですね。専門職は友達にはならないわけだし、行政の職員さんが世間話を友達としてするわけではないわけです。我々は仕事としてそういう支援をしていくわけですので、早期発見とか早期対応という我々の言葉ではなくて、住民でないと関係づくりはできないということ。

 それは身近だからこそできるのだし、単に機能だけで見てしまうと、監視しておけばいいのかという話になってしまうと思います。その辺の住民でないとできないというポジティブな、自治もそうだと思います。こういう機能を期待しているのだというよりは、ここは住民じゃないとできないということをきちんと言うのが大事じゃないかと思っています。

 それで、論点3ですけれども、議論の取っかかりとして、さっきから出てくる指をさしている女性ですけれども、これが誰なのかというのがすごく重要だと思います。この絵の中では、特にそこが言及されていないわけですけれども、この人がどういう人で、何をして、どういう機能を持つのか。そこがすごく重要だと思っています。議論の取っかかりとしては、1つは専門職を身近な圏域に常駐させるというやり方をされているところがあると思います。

 例えば、三重県の名張市さんは、小学校区ごとにまちの保健室をつくって、厚労省さんでも結構見学に行っていただいていると思いますけれども、そういうところに専門職を配置するというやり方です。

 それから、大阪のCSWのように、中学校区ぐらいの圏域に専門職を、あれは常駐というよりは、多分そこに出向いていくような形で、この女性のような機能を果たしているのだと思います。

 それから、勝部さんがおっしゃっていたみたいに、住民の皆さん自身が相談に乗るというやり方もあるので、CSと住民の皆さんが相談に乗るというのを組み合わせてやっていらっしゃるような地域もあるのかなと思います。

 ですので、取っかかりとしては、この指をさしている女性が、例えば専門職であるべきなのかとか、地域の人なのかとか、その辺は少し議論して、ここがないと、これは以前の報告書では、地域福祉コーディネーターと言われていたのではないかと思うのですけれども、住民の主体的な活動と包括的な支援体制をきちんとつないでいくようなコーディネーターがいないと、住民の主体的な活動と専門職が真ん中で勝手に組んで、そこがつながらないのではないかと思いますので、そういう意味で、どういう人がここに置かれるべきなのか。参考までには、今、申し上げたようなパターンがあるのではないかと思っています。


○原田座長 永田委員としては、どういうパターンがいい。


○永田委員 私は、ずっと名張市さんの仕組みを研究させていただいてきましたので、身近な圏域の中に専門職がいることのメリットというのは非常に大きいと思っているのですが、その専門職がどういう役割を果たすか。前回、申し上げたのですけれども、専門職、職をしていない専門職の役割みたいなところが、この圏域では求められるのではないかと思いますが、比較的うまくいっている例としては、身近なところにいる。そうすると、いつでもその人に相談できる。それはすごくいいやり方ではないかと思っています。


○原田座長 その名張で言う専門職というのは、何か資格がある方ですか。それとも、所属としては行政の職員とか社協の職員とか、それを専門職と言っているのですか。


○永田委員 基本的には、行政の嘱託職員の方が公民館区の、主に公民館の一つの部屋の中に2人配置されている体制になっています。位置づけとしては、包括支援センターができる前からあったので、もともと初期総合相談の窓口という形で設計されています。ですので、子供のことであっても、障害のことであっても、高齢のことであっても、まずはそこに話すことができるという面はあります。

 現在は、地域包括支援センターのブランチにもなっていますし、子ども・子育て包括支援センターのチャイルドパートナーという位置づけで、いろいろな形で総合的に小地域の中で総合相談を受けていこうというやり方で、資格としては、一応何らかの医療・福祉の資格を持っている方という形で採用されていると思います。


○原田座長 ありがとうございます。

 片山委員。


○片山委員 今の永田委員のお話ともすごく重なるところがあるのですけれども、本当により身近な地域で、それこそお茶飲み話とか世間話をしながら、いろいろな相談事ができるような入り口として、そういう居場所が地域の中に数多くできていくということは非常にいいと思います。

 それで、今、多様な通いの場とか、高齢のほうの施策でもやっていますけれども、できるだけ高齢者に特化せずに、総合的に誰でも、という居場所をつくることで、特に地区社協さんとか地域住民の方が主体的に、藤沢の場合は全市で40カ所ぐらいを目指してやっているのです。そこには、基本的に専門職はいません。ですけれども、そこと専門機関とか行政、最終的に責任をとる機関とのつなぎ役が、今、まさにお話があったような、今、CSWさんが藤沢では担っているのですけれどもね。

 ある程度の専門知識と専門性と、住民の目線になって、住民の方と同じ考え方ができると言ったらあれですけれども、例えば行政にもきっちり物が言えるような、住民の側に立てるような方が、CSWとしてしっかり配置できるといいだろうということで、今は市社協さんのほうに、行政の職員じゃなくて、勝部さんのような方にお願いしてやっているのですけれどもね。

 そういう地域の居場所と相談機関をしっかりつなぐようなコーディネーター役がいるというのは、非常に大きいかなと。今、非常につながりができている感じがします。それこそ、お茶飲み話から、実は深刻な虐待の問題が家庭の中に隠れていたという話を、実は私も経験したことがあります。そういうほうが非常に効果はあるのかなという感じがします。


○原田座長 ありがとうございます。

 帰る前に。


○勝部委員 帰る前に一言。

 今のこの指さしの女性の話ですが、住民の活動があっても、そこで専門職が全部引き取ってしまうというワーカーがたくさんいれば、みんなが問題を投げ込んで、自分のことにはならない。そして、問題があれば、あそこに言ったらいいよという話で、自分のお隣で心配な人でも、何でその後やってくれないのとか、役所は何で動かないのというクレームだけがふえていくというのが、これまでの専門職の配置の仕方の課題だったのではないかと思います。

 そうすると、この人が実際は個別の相談を受けながら、地域をファシリテートしていくとか、地域の人たちと問題を共有していくとか学び合っていくことを重点に置くことを大切にしながら、自分たちは何ができるのかという住民側の力を引き出していくというところに重きを置くような人でないと、行政の担当職員が住民に何かやってくださいと言うと、何で税金を払っているのに、そんなことを我々が言われなきゃいけないのかという対立が出てくるので、こういう人たちが市民の側の、市民セクターをある程度耕していくといいますか、そういう役割を担うという部分。

 これは、よく議論されて、CSWは個別支援ワーカーなのか、まちづくりワーカーなのかということを言いますが、個別の課題を中心に、地域を耕す地域づくりのワーカーなのだという立場をしっかりと持っていくのが大事なのだろうなと思います。

 と言って帰ります。ありがとうございます。


○原田座長 ありがとうございました。

 土屋委員、今の話で出てきた機能というのは、先ほどのお話でいくと、生活支援コーディネーターはそういったところまで担えると考えてもいいのですか。


○土屋委員 生活支援コーディネーターというのは個別支援をするわけではないですね。インテーク・アセスメントをするわけではないのですが、地域の困りごとというのは、介護保険制度の中で配置されたからといって、高齢者の困りごとだけではないので、当然、障害や生活困窮の困りごともキャッチしていきますから、それを住民にフィードバックしながら、専門職と連携しながら仕組みをつくっていくということなので、そこで介護保険のお金だから高齢者限定と言われたら、生活支援コーディネーターの協議体は仕事ができないことになると思うのですけれども、というふうに私は解釈しています。


○原田座長 横山委員。


○横山委員 これは9年後の2025年に全国展開する予定だと思いますが、生活支援コーディネーターの配置のことも、生活支援コーディネーターをどこに配置して、どういう人材なのかは自由ですと国から出されて、それがとてもよかった面と、一方で行政職員の方の中には、余り考えずに、とにかく配置を急いでしまったパターンと、いろいろあって、かなり混乱していて、今度、29年度を迎えるところになっているので、この仕組みも、コーディネーター的な人を2025年までに配置を全国でしていきましょうといったときに、もうちょっと丁寧な説明が各市区町村に必要じゃないかなと感じています。

 あとは、コーディネーターの人に何をやってもらって、どういう役割なのかというのを、自分の市区町村でしっかり考えながらも、自分の市区町村の関係機関にも丁寧に説明していって、自分のまちでは、このコーディネーターの人にはこういう役割を担ってもらおうというのをしっかり決めた上で配置しないと、先にコーディネーターが置かれて、何をやっていいのかわからないと言って困っている生活支援コーディネーターの人がたくさんいます。人にかかわる問題なので、その担当になった人がとてもプレッシャーがあったり、行政のバックアップがなかったり、所属する機関の理解が得られないまま、人だけ先に配置するということがないように、丁寧にやっていっていただきたいなと思います。


○原田座長 そのときに、実は土屋さんに質問した意図は、前回のときもそうだったのですけれども、地域が今、協議体バブルで話し合えと。コーディネーターも同じようにコーディネーターバブルで、たくさん似たようなコーディネーターの人たちがいて。今、我々が議論する、こういう人がいてくれればいいねというのは、今までのコーディネーターでは十分機能できないので、新しい役割・機能として、こういう人が必要だという理屈を立てるのか、今の横山さんの話じゃないですけれども、今、既にいるコーディネーターがそういうことの視野を少し広げたり、あるいはそういう仕組みを少し広げれば、十分動けると捉えるのか。そのあたりはどうですか。


○土屋委員 名前で考えるのではなくて、機能で考えるということが重要だと思います。そうすると、コミュニティソーシャルワーカーと、今度、介護保険でできた生活支援コーディネーターとどこが違うかというと、個別のインテーク・アセスメントは、ここはそんな機能は持たないのですけれども、それ以外の地域に対するアプローチは、8割9割は一緒なのです。だから、コミュニティソーシャルワーカーが機能していれば、今までコミュニティソーシャルワーカーというのは、一般財源または社協に対する補助金等で雇用されていたわけですね。

 ところが、今度は介護財源で生活支援コーディネーターという、もう一人できるわけですから、2人が協働してやればいいという話に基本的にはなると思います。だから、機能整理をしていくと、できていないから新しい人をつくって、その人に責任を負わすという話では全くないと思います。

 それから、協議体も、例えば地域の福祉推進組織である地区社協と呼ばれたり、校区社協と呼ばれているところがありますが、そういうところがしっかりと機能していれば、地区社協というのはほとんど地縁組織の代表者なので、そこに足りない、例えば企業とかNPO法人の人を少し付加することによって協議体と位置づけることもできる。だから、今、混乱しているのは、きのうも富士宮で地区社協の人と話したら、おれたち、子供も障害も生活困窮もみんな地域で支えているのに、新しい制度をまたつくらなきゃいけないのか。いや、そうじゃなくて、あなたたちのやっていること自体が協議体なのだ。

 だけれども、メンバーを見ると地縁組織の代表者だけだから、できればそこに機能を付加していって協議体という名前をつければ、それでできちゃうよと言ったら、よかった、きょうはよく眠れると言っていました。それを考えると眠れなくなるという状態だったみたいですね。


○原田座長 ありがとうございます。

 中委員。


○中委員 この指さしお姉さんの絵の人ですけれども、この人は1人である必要もないのですね。分身の術みたいな感じでいっぱいいる。専門職か住民かという話があったのですけれども、住民と専門職でユニットを組んでもいいわけですね。我が地域で実際、この機能がどう担われているかを考えてみると、私ども地域包括支援センターが割と小さなエリアに配置されているということもあって、地域包括と。それから、地区社協にいらっしゃる事務局員も実際に丸ごと相談を受けていらっしゃる。

 ただ、どちらかだけでは地域の中ではうまく機能しないことも多く、一緒になって地区社協行事とかもつくり上げていたり、民生委員さんたちと一緒にワークショップをしたりしてます。新たに窓口・看板を立ち上げるとか、人間を配置するというのではなくて、本当に機能で考えていく必要があるなと思いました。


○原田座長 はい。


○藤山委員 さっきからこの指さしお姉さんが人気。ただ、私の一番の違和感は、地域課題を把握する。そっちのベクトルだけでいいのか。困っている人、困っていること探し。誰が世話をするのか。ロングテイルだと思います。できない人、できない部分を探してどうするか。これに向けて、さっき専門職と言っているけれども、1.0の人で対応したら合うのですか。まだできること。課題だけじゃなくて、可能性を同時になぜ把握しないのか。それをやらない限り、絶対無理です。むしろ、できること。

 我々はどんどん老いて、よれよれになるわけですよ。0.90.80.7。そこばかり目が行くけど、まだ0.2ほどある。5人集めれば1.0という仕組みを地域でつくらない限りは、絶対破綻するというので、僕は課題を把握する。課題と可能性は、我々人間としてセットでしょう。そこをもっと福祉は言わないといけないのではないかと、門外漢からは誤解しているかもしれないけれども、すごく感じます。


○越智委員 地域をこれからどうつくるかということでないかと思います。限界集落、もはや香川県内で1集落消滅しましたという数字が出てきたり、小学校が統廃合になって、その廃校になった地域の地区長さんたちが、何とか地域をこれからといって、自分たちで自発的に組織をつくってやっている。自分たちが生きていく中で、どう地域をつくっていくかという住民サイドからの動きにどうコミットできるかがとても大事で、まず地域をどうつくっていくか。今あるものがどうなのか。

 先ほどから言われている協議体にしても、生活支援コーディネーターも、本来、介護保険でなくていいのだよと言うけれども、現実は介護保険の中で、それぞれが設置されて、それでやっている。今、そうした、どうしても行政の縦割り的なところの協議の場とか、何とかコーディネーター、何とか支援員さんがいっぱいいる。新しくつくり直すという中で、これもバブルの中に入っていくのかもわかりませんけれども、社会福祉法制度の改革の中で、地域協議会とか社会福祉法人が運営協議会をつくるという話になっている。

 それは自主財源をどう使うかという話だけになっていますから、そうじゃなくて、その財源を使って地域の課題、また地域づくりをどうするかという位置づけに広げていく。それで、現実に今いるそれぞれのコーディネーターの方たちも、もう既に役割を担っているわけですから、その役割・機能をどうするかという整理をしていくということが求められてくるのかなと思います。これからどうつくるかということに論点を置きたいと思います。


○原田座長 はい。


○中委員 今の藤山委員のお話ですけれども、課題を把握するという話があったのですが、むしろ課題と解決というのをセットで考えていく必要があるのではないかと思って、課題が地域にあることが課題ではなくて、高齢化していようが、人口が少なかろうが、すごく元気な地域もあります。その地域に何があるかいうと、地域住民の力とか強みとか、解決する能力みたいなところにすごく注目されているし、そこを住民自身がちゃんと自覚しながら地域をつくっていっていると思うので、課題の把握に力を入れるのではなくて、解決する仕組みが地域の中にあるということを私たちは把握していかなければならないと思っています。


○原田座長 どうぞ。


○櫛部委員 4番目に若干入るかもしれませんけれども、今までの話はいわば技術過程というか、そういうことだろうと思うのですが、もう一つ、この資源の裏側はいろいろな色がついて分かれているのですけれども、組織過程を見ると、こんなに分かれているのかなと。世間的には分かれていますが、実際は例えば社会福祉協議会さんがかなりやっていたり、社会福祉法人さんがやっていたり、保健系が若干ありますけれども、あとは役所というたてつけに大体なっているのではないかと思います。そうすると、そこのありようという問題をやっていかないと、誰が担うのかという担い手自身の大きな問題がある。

 多分、皆さん、それぞれ一生懸命やっていらっしゃるわけです。例えば地区社協でも、釧路でも、地域で毎月会議をやり、いろいろな集まりしているのです。でも、伸びしろがないとか、いろいろな問題があるので、そこへの援助といいますか、話がすごく大事なのではないかと思っています。

 先ほど藤沢市のほうから市役所の話がありました。私も市にいましたのですが、市役所もバラエティーがあり過ぎて、なかなか包括的に地域を見ることができないというのも一方で現状だと。だから、先ほども言ったように、横山さんの話じゃないけれども、どこかにつけるという話も、そういう中からきっと来るのだろうと思うので、福祉事務所の六法化だと。

 六法化という話をするとまた大きな政府になるのかという意味ではなくて、地域の個別支援というのは、当然、地域におりているわけですから、生保も含めておろすべきであろうと思っています。問題は、そこのマネジメントをどうするかというときになかなか見えていないというのが大きいと考えています。

 もう一つは、2000年の地方分権一括で地方に任せたわけなのですが、厚生労働省に福祉事務所必置規則があってもそのようにはなかなか動かない、これをどうするかというのが課題と思っています。 以上です。


○原田座長 今の櫛部さんは、多分論点4のところと重なってきて、どういう体制をつくっていくかというところで、特に市町村域とか市町村行政の役割のところでもう一度議論したいと思いますので、ごめんなさい、身近な圏域での専門職や求められる機能のところをもう少し議論いただきたいのです。

 さっきの話でいくと、地域づくりをしていくということと同時に、地域の中の早期発見や早期対応を含めた個別支援と、両方の機能がここの身近な地域のところに必要になってくる。ところが、一方で地域づくりというのは、皆さんの合意の中でいくと、福祉、福祉ではなくて、そこの圏域の自治の問題や、もっと広いまちづくりのところの視野を入れていかなきゃいけない。個別支援のところも、個別支援でまあまあという話だったらともかく、虐待の問題や深刻な問題が一方で地域の中にぐっと入ってくる。

 そうすると、地域づくりも広げていかなきゃいけない、個別支援も深刻な問題がそこに出てくるということになると、指をさしている人とみんなが言っているのだけれども、この人が1人である必要はないというのはおっしゃるとおりだと思いますけれども、ここに求められる機能はすごく過重なものをイメージするのか、そうではないよというのか、そのイメージがもう少し我々の中で共有されていない感じですけれども、いかがでしょうか。

 前田委員。


○前田委員 先ほどから都市部の話がたくさん出ていましたので、そうしたお話を聞きながら、こんなにいろいろなコーディネーターや支援者がいるところもあるのだなと感心していました。志摩市は離島などもあり、公民館単位で見たときに80%が65歳以上の住民という地区もあります。そこで、論点2に戻ってしまうのでが、例えば相談支援体系づくりのイメージ図ところでいうと、子ども会はないな、NPOもないなといった中で、この指さしお姉さんの役割をしている人は、現時点ではに民生委員ではないかという気がしています。

 顔の見える地区の中で、困っている人や助けてほしい人はたくさんいますが、それを解決していく側は弱いように思います。住民の中で一緒に解決してくれようとしてくれる人はいますし、もちろん元気な高齢者も多く、高齢者による支え合いもあるのですけど、20代、30代、40代の方がなかなか地域づくりに参加しないとか、興味を持っていないといった課題があります。

 また論点2ですが、孤独や孤立は好んでそうしている人も多いように思います。転入者や別荘地で暮らす人など、他人にかかわってほしくない、近所づきあいが煩わしい、何かあれば行政に言えば行政が解決してくれるのだから、自分たちが主体的に地域づくりにかかわる必要ないのではないかと思っている人たちもたくさんいます。そうした中で、どうやってその人たちをここに巻き込んでいけるのだろうと考えています。

 そして、この指さしお姉さんに関しても、社会資源の少ない地方で何とかコーディネーターという人をそんなに配置できるのかな、そんなに人材がいるのかなという地域もあると考えたときに、さっき中委員からも話がありましたが、機能で考えたらいいのではないかと思うのです。


○原田座長 ありがとうございます。

 相田委員、この指さしおじさんになりますけれども、民生委員の。


○相田委員 民生委員の立場から。こんなに若い民生委員はいないです。確かに、地域の課題の発見ということを今まで、そして今も民生委員の非常に大きな仕事でございます。本当に全国で23万人という民生委員が働いていますので、大変な数の民生委員が地区で働いている。

 ただ、ここに来て、民生委員の活動記録というものを毎月出しているのは皆さん、御承知だと思いますけれども、その中にどんな問題でどんな方と相談した。例えば、お仕事のことで高齢者とか障害者を訪問したということもあるのです。そういう中ですごく変わってきたことが、昔は民生委員が問題解決に一生懸命入り込んでいたのです。個人のおうちの中に入り込み、解決するところまで携わっていたのですけれどもね。

 最近、確かに行政の、あるいはNPOさんたち、専門職がたくさんできてきた。医療施設とか、そういうものも非常に充実してきたために、民生委員の仕事が問題解決まで行かない。行く前に、民生委員の研修を毎月やっていますので、こういう問題があったらどこへつなげればいいという形に変わってきてしまっているというのは事実だと思います。ですから、それがいいことなのか、悪いことなのかわかりませんけれどもね。

 私たちは、孤独死もたくさん見つける、第一発見者も多いのです。ただ、その中で手を差し伸べるということを僕たちはやるのですけれども、積極的孤独といいますか、積極的孤立という方々がいらっしゃるときに、私たちは非常に理解できないというか。かかわってほしくないという気持ちをお持ちになっている。最期は亡くなってしまっても、それこそ行政が片づけてくれるよということで、非常にやりにくい部分がたくさんあります。

 私たちは、人口が非常に多いところ、東京の者なので、地域のお話をたくさん聞いて、いい勉強をしているのですけれども、余り地方のことがわからなくて申しわけないですけれども、これから民生・児童委員さんのお仕事というのは、つなげるというだけではなくて、もう少し踏み込んでいかなければいけないかなと、きょうここに来て思いました。


○原田座長 ありがとうございました。

 片山委員。


○片山委員 民生委員さんのお話、非常に興味深く聞いていました。実は、私も民生委員さんの事務局を責任者として長年やってきました。逆に、民生委員さんの来年、ちょうど100周年という節目の年にもなるのですけれどもね。


○相田委員 あした全国大会。


○片山委員 今のお話を伺っていて、お話の中では負担感という感じは感じなかったけれども、実際には民生委員さんの負担というのは今、物すごく大きくなっていると私は感じているのです。


○相田委員 非常に。


○片山委員 ですね。また、やりづらさとか困難性も高まっていると感じているのです。

 それで、民生委員さんに実際アンケートをとっても、悩んでおられる方がたくさんいらっしゃるし、1期で何とか勘弁してくださいとやめていってしまう方とか、1期もたない方も中には最近、いらっしゃるということで、なり手不足というのは恐らく全国的な問題ではないか。そうは言っても、どうしても定数はふやさなければいけないという状況もあったり、今、非常に難しい局面に来ているのではないかという感じが私、実感としてすごくあります。

 それで、選任要件も、年齢要件撤廃とか、それはそれでいいのでしょうけれども、今回の一斉改選でも、例えば75歳を超えて再選をお願いせざるを得なかった方がたくさんいらっしゃるのです。御本人としては、もう勇退したいとおっしゃるのですけれども、後継者がいないということです。そういう、今の民生委員さんの活動のあり方とか制度のあり方は、日々悩んでいるところです。先ほど、問題解決までやるのか、それともある程度役割を負担軽減するために、先ほど来出ているような、CSWさんとか生活支援コーディネーターさんに任せるところは任せていけるような軽減策を図っていくのか。

 あとは、地域の住民の皆さんに力をつけてもらってとか、いろいろな軽減方法があると思うのですけれども、逆に事務局さんのほうのお考えといいますか、民生委員制度の今の課題みたいなものは、いろいろなところから声が挙がっているのではないかと思いますけれども、何か認識というか、伺えるとありがたいなと思いますけれども、どうでしょうか。


○原田座長 はい。


○金井地域福祉課長 今、ちょうどお話もありましたが、来年100周年ということで、民生委員の協議会のほうで検討会を開いていまして、どうあるべきかを、まさに今、協議しているところでございます。

 また、自民党のほうからも、民生委員は非常に大変だということで、今後どうあるべきかという提言もいろいろいただいておりますので、それも踏まえて、今まさに検討しているところでございます。もうしばらくしましたら。


○原田座長 はい。


○相田委員 確かに非常に大変なのです。私、この前の会議のときに書いたのですけれども、民生委員の持っているものを、あるいは私たちが本当に各地域を知っているわけでございますので、その財産をうまく皆さんが使っていただきたい。そこにあるのが個人情報という、何かよくわけのわからないものがございます。

 ただ、私たちは地域包括支援センターの職員の方、それから福祉事務所のケースワーカーの方たちとは、ぎりぎりになったときにはお互いに守秘義務を持っているので、人を助けるためには話し合おうよというのが、今、東京では民生委員と生活弱者に携わっている人間の、これが法律でどうこうということではなく、人を助けるためには、私たちはそういうときには共有するようにいたしています。ですから、ぜひ民生委員の情報を皆さんがうまく使っていただけたら、今、言っている地域というものがとても生きてくるのではないかと思います。


○原田座長 ありがとうございます。


○片山委員 済みません。そのときに、民生委員さんの位置づけというのは、地域の中に溶け込むインフォーマルなつながりの中での活動なのか。じゃなくて、公的な立場として、どちらかというと専門性も多少持ちながら、専門的な機関の補助役として活動するのか。その辺がちょっと中途半端な感じもしなくもなくて、例えば自治会・町内会とか地区社協の方たちと、うまくやっているようで、今の守秘義務の問題とかで非常にやりとりが難しかったり、そういうことはないですか。


○相田委員 それはございます。一番問題は、多分町会とだと思います。同じ住民に携わっていて、私たちは町会長、それは守秘義務があるから、プライバシーだからお話しできない。あいつ、幾つとかあるじゃないですか。年、幾つということ。それから、体のどこが悪いということがよくわかっていても、地域の方にはお話できないということがありますので、その辺では多分一番トラブルがあるのは、推薦してくれている町会との問題だろうと思います。不思議なことですね。

 民生委員の仕事を、この100周年に当たって、厚生労働省でもぜひアピールしていただきたいと思います。


○原田座長 ありがとうございます。

 ちょっと民生委員のことに議論が集中しましたけれども、身近な地域・圏域でどういう仕組みをつくるかというと、民生委員の役割やその位置づけというのは欠くことができないので、そこはそこで大事に議論しなきゃいけないと思います。

 その上で、議論を少し整理しておくと、さっきの地域づくりというのをどう広く展開するかということを考えると、藤山委員がおっしゃっていただいたように、課題の解決だけではないわけですね。その可能性とか地域のストレングスみたいな強みをどういうふうに共有していくかというところがないと、多分、福祉以外の人たちとの共通言語がなかなかつくっていけない。そういう意味で、課題解決だけをここでするのではなくて、地域づくりというところでどう多分野と協働できるかという仕組みをしっかりつくっておかなければいけないという議論と。

 もう一方で、今の民生委員の皆さんの話も専門職の話もみんなそうですけれども、本当に深刻なニーズが地域の中にたくさん出てくる中で、今、出てきました孤立死の問題もそうですし、虐待の問題もある中で、そこの部分をどう早期発見・早期対応していくかというニーズキャッチの問題や、アセスメントや。その中でコーディネートの仕組みをどうつくっていくのかという、ここのところがきれいに言えばコミュニティソーシャルワークで、こと地域を一体的にと言えるのですけれども、どうもそんな簡単な話ではなさそうだ。

 では、身近な地域・圏域での仕組みと機能というところが、今、たくさん論点をいただいたので、次回もここのところの整理をしていきたいと思います。

 その上で、ごめんなさい、櫛部委員にさっき提案いただいた、身近なところではなくて、もっと広いところの市町村域を考えたときに、縦割りだと言いながら、本当にこんなに細かくなっているのかどうかとか。あるいは、市町村行政の役割みたいなものをどう捉えるのか。これは、実は論点4で、多機関協働による包括的な支援体制をどういうふうに構想していくかというところになりますので、4に少し移りながら、先ほど櫛部委員から出していただいたところの引き続きをしていきたいと思います。この論点4のところでいかがでございましょうか。


○土屋委員 論点4についてですけれども、先ほど説明した私の資料の9ページを見ていただきたいのですけれども、相談支援の話になってくると、誰でもできるのか、専門職が必要なのかという議論が必ず出てくるのですが、そのために9ページの資料では、ちょっとマトリックスで整理してみました。これは、私の主観で分類していますから、委員の皆さんしか資料がないのですけれども、ちょっと説明いたします。

 まず、縦軸でジェネラルな相談機関とスペシャルな相談機関と、あと、スキルを要求されるものと、システムでクリアするものと4分類してみました。地域での相談窓口というのは、かつての在宅介護支援センター、社協、ひとり親、子育てとか、民生・児童委員の皆さん、それから生活支援コーディネーター、協議体。ここに豊中市の場合は住民の相談窓口というのも入ってくるわけで、これは地域の中でしっかりと相談を丸ごと受けて、スクリーニングしていく。自分たちで対応できる部分は対応するのだけれども、ちょっと難しいものはそれぞれの専門機関につなぐことになると思います。

 もう一つは、法律の種別によって設置されている専門職が配置されている相談。これは、スペシャルでスキルの部分に入ってくるのですが、ここには生活困窮とか障害、子ども、児相、難病相談等々、いろいろ入っていますけれども、こういう相談機関というのは全て法律に基づいて運営費といいますか、財源が確保されていますので、それぞれ自分の種別を主にやることになってくるので、最近、地域で起きているような複雑・複合的な問題を持っていると、それが解決できるところに導いていかなきゃならない。

 1つは、左上にあります、今回、モデル事業になった相談支援包括化推進員とか保健所、地域包括支援センター、基幹の障害支援センターというのがそういったことに当たるのかなと思います。

 もう一つは、連携による相談支援ということで、システムをつくり上げていくということで、最近、多いのは連携強化型総合相談といいまして、各種別の相談機関が1カ所に集まって、そこで総合相談をしようと。ですから、相談支援包括化推進員というのはスペシャルなジェネラルコーディネートができるような人材を置くという概念になると思いますし、右下の連携強化型というのは、縦割りの法律をうまくあわせてつくることになると思います。

 次の10ページを見てください。

 今、説明した3つに関してですが、地域における相談窓口というのは生活圏域ごとに近いところに配置されて、相談ごとを丸ごと受けとめて、スクリーニングを行って、自ら対応したりというのは、例えば自分のスキルの中で対応できるもの。地域問題を共有したり、住民と一緒に考えて解決するという部分であれば、ここは対応することになるので、この部分に関しては、ことさら高い専門性がなくても対応できる部分なのではないかと思っています。だから、住民でも十分対応が可能な部分かなと思います。

 あと、種別による相談窓口というのは、基本的に法律に基づいた種別の相談に対応するのだけれども、複合的課題があったり、単独機関では対応困難な事例に関しては、相談支援包括化推進員とか連携強化型の総合相談へつなげて、多職種連携で問題を解決していくという部分になるのかなと思っています。

 今回、モデル事業でやっている相談支援包括化推進員というのは、包括的な相談からアセスメントをして支援調整の仕組み。そして、資源開発までというのが役割として期待されていますけれども、これを実現するためには、複雑化しているニーズを的確にしっかりとインテークして、情報収集して、分析できるスキルを持ったコーディネート人材の育成が必要だろうと思われますので、この部分はジェネラルな視点を持ったスーパービジョンを行えるソーシャルワーカー(専門職)の配置が必須になってくるのではないかなと考えています。

 もう一つの役割としては、相談者本人のみならず、育児、介護、障害、貧困などの相談者が属する世帯の全体の複合化、複雑化したニーズ。これをしっかりと的確に捉えて、分野別の相談支援体制と連動して対応できるような包括的・総合的な相談支援体制を確立するとなっていますので、要するにその方が、例えば80歳の認知症のお母さんと、50歳の生活困窮で精神障害を持っている家族などとすると、幾つかの機関を集めて支援体制をつくらなければいけないということになってきますので、これを実現するためには、この相談支援包括化推進員等にしっかりと権限を付与しておかないと、誰がその人を集められるのだということになるので、こういった部分も必要かなと思っています。

 多機関共同による包括的支援体制をどのようにつくっていくかということですが、高齢、障害、子ども、生活困窮等々の分野の連携体制を考える際に一番重要なのは、現在の法律は各相談機関の財源が縦割りなので、市町村単位で連携をつくろうとするには、財源案分の問題とかが生じてきます。富士宮市も、包括支援センターに一般財源の職員を加えて総合相談体制をつくったのですが、会計監査のときには介護給付の人間が障害の相談をやっていていいのかという議論になってきますので、この部分は市町村としては非常にやりにくい部分だなと思います。

 ワンストップ型の包括的相談支援体制を行う際には、各種別の相談員が総合的に相談に応じることになるので、財源論で言えば、法律ごとに定められた財源の枠を超えて相談支援ができないので、いろいろな問題が生じてくるということですね。そこで、財源の使途と相談対応に当たるスタッフの立場を明確にしたり、包括的相談支援をジャンルを超えた相談に対応するスタッフは一般財源で雇用したりするとか、しっかりと切り分けないと、総合相談はなかなかしにくいというのが現状であります。

 一方で、連携強化型の場合は、それぞれの法律に基づいて雇用されるスタッフが一堂に会して相談に当たるので、相談内容に関して適しているスタッフが主に対応する。これは、主に高齢者だったら、その部分が対応して、それ以外の人たちが連携・協働することになるので、逆に言うと主幹部署が明確化されていないと、機能不全、コントロールができなくなる可能性があるという二面性を持っているのかなと思いますので、相談支援を考えるときには、地域の窓口、そして種別の専門性、そして困難事例を解決する総合性を分けていかないと、議論がかみ合わなくなる可能性があるかなと思いまして、こんな表をつくって提供した次第です。


○原田座長 ありがとうございます。

 いかがでしょうか。


○相田委員 1ついいですか。これ、右上から左下という矢印もあっていいと思います。


○土屋委員 それはそのとおりだと思います。きのう、急いでつくったものですから。済みません。


○原田座長 はい。


○前田委員 論点4はとても大事だと思うのですが、協働の中心となる役割をいずれの機関が担うかというところで、一つの相談に対して幾つもの機関が動いているときもありますし、つなぐというのが、つなぐのではなく押しつけ合いで、「もうそっちでやってよ」みたいになるときもあると思います。

 また、特に精神疾患のある人の場合、守秘義務の問題で、お宅からはこういう情報が欲しいけれど、私のところからは情報は出せませんということもあると思います。民生委員からもよく出る不満ですが、自分たちは知っていることを全部教えたのに行政が情報を出してくれないという点です。例えば、「この人は、経済的に困っているみたいだけれど、こういう手当をもらっているか?もらっていないなら手続きを勧めたい」と尋ねても、行政からは「答えられません」と言われるそうで、ばかばかしくて協力したくなくなるという話も聞きます。。

 警察は、最初から「私たちは皆さんに情報はもらいますが、警察からの情報は一切出せません」と、はっきり協力してもらうだけと言います。今後、虐待や精神疾患の方の問題、引きこもりといったことに対応していくときに、多機関が協働していく上で、個人情報というか、守秘義務のところは話し合っておく必要があると思います。

 他にも多機関がかかわっていく中で、さっき土屋委員の発言の中に包括支援員に権限を持たせないとということがあったのですけども、そのあたりをきちんと詰めていかないと、いろいろな人や機関がかかわるけれども、結局はどこも責任を持たないということも起きるのかなと思います。


○原田座長 ありがとうございます。

 先に。


○朝比奈委員 今の御意見に私も賛成なのですが、もう一点。

 包括化という考え方は、それぞれの領域の社会資源がある程度そろっていて、それをどういうふうに包括化するかという前提に立っているような気がしていて、前回の第1回でもそういう御意見があったかと思うのですけれども、例えば、きょう、中核センターの活動白書を配付させていただいたのですが、社会的擁護のその後の若者を考えると、家族の基盤を失って、地縁からも離れてしまっていて、今、その人たちに対する日常的な生活支援の必要性が非常に大きいと思うのですが、そこの担い手がいないのです。生活困窮の自立相談支援が、そこまでどれぐらい個別的にフォローアップが、しかも長期にわたってできるかというと、かなり厳しい状況もある。

 そういう社会的な支援をつくっていくという話で、これをやっていくのかどうかということは、抜けている領域があるのではないかと私は思います。そうすると、この相談支援の包括化推進員というのは、かなり個別的な支援に立脚していかないと、さっきの地域づくりの話とかみ合わなくなってきている。どこかすっぽり落ちてしまうところがあるのではないかと思います。


○原田座長 朝比奈さんが今、心配している、抜けそうだと思う部分。


○朝比奈委員 特に象徴的に言えば、先ほどの虐待の後ですね。児童養護施設の協会でもアフターケアの議論ができてきていますけれども、例えば、今、始まっている、きのうもその方とお会いしたのですが、児童養護施設のアフターケアをやっていく取り組みの財源が非常に少なくて、全県に1人ぐらいの配置です。そのあたりをもっと一般的に使えるリソースとして、どうつくっていくのかどうか。就労支援じゃなくて、日常的な生活支援ですね。最終的には、地域の居場所とか、そういうところにつなげていく話になると思うのですが、そこまでとても時間がかかります。


○原田座長 ありがとうございます。

 藤山委員。


○藤山委員 こういうふうに、ある意味水も漏らさぬ相談体制は大切だと思うのだけれども、これを余りやると息苦しいというか。何が言いたいかというと、もう一つポジティブなところ、みんなが育てるものと地域が両方でできていますから。そういうものをつくっていかないと、今、言った介護とかをやっていても、まだちゃんとデータをやっていないですが、こういう相談体制も必要なのだけれども、一人一人が年をとっても、0.5人役、0.3人役、小さな役割・出番があるというのが、実は我々の生きる喜びであるわけです。それを両方やらないと、絶対見逃さないように、1人でもやるみたいにがちがちに行ったら、地域はくたびれてしまいます。その両方をやってほしい。決して否定しているわけじゃない。

 だから、小さな拠点にちょっとしたカフェがあって、そこに1日いてもみんな大目に見るとか、そういう部分をもっと含めてやらないと、全部それを専門的に組み立てて、絶対というのではなくて。それ以外を住民主体でやらないと、住民はやりはしません。そこをぜひバランスあるアプローチをしてほしいなと思います。それは、福祉だけじゃなくて、さっき民生委員はそれを取り仕切るというのは難しくて、民生委員さんはパーソナルでやっていただくのが本筋であって、それは地域自治組織でしかないのです。あるいは、最近、まちづくり会社みたいなものをどんどんつくり始めています。

 そうしたところで、少しでもみんなの出番・役割をつくっていくという部分と、福祉の地道な部分を両方議論しないと。ここではそうだ、そうだとなるかもしれないけれども、現場へ出たとたん、みんなそっぽを向いてしまいます。それをぜひ御理解いただきたい。


○原田座長 はい。


○土屋委員 今、おっしゃられたとおりで、包括ケアシステムの目指す目的は、尊厳ある地域生活の継続とよく言うのですけれども、実際にその地域に住み続けたいと本当に思っているのかという人たちもたくさんいて、住み続けたいという前提でつくられている考え方になると思います。だから、重要なのは、住み続けたいと思う地域をつくらなければ、幾ら福祉の個別支援があっても、住み続けたい地域にならないということなので、今の議論は非常に重要だと思います。

 福祉部門の人は、個別支援から入って地域と考えるのですけれども、地域をつくっていけば福祉も充実してくるので、今の議論は非常に僕も大賛成です。最近、そう思っています。そこは双方向。でないと、なかなか我が事、丸ごとというのはできないのかな。ただ、今、相談支援体制のことに関して聞かれているので、そういう話になっていると御理解いただけるとありがたいのかなと思います。


○原田座長 はい。


○中委員 今の話の流れと通ずるのですけれども、朝比奈さんがおっしゃっている個別支援を広域でしっかりと向き合っていかなければならないケースも現実にありますし、地域の中で解決していかなければならない、地域のストレングスをもっと引き出していかなければというのも、一方で現実としてあります。どちらも現実です。小学校区の層ではこういう相談体制が必要とか、市町村という広域ではこういうものが必要と層で考えていく。それがちゃんと連動していくというデザインで考えていかないとならない。両立させていかないと、現実的に対応は難しいのかなと思いました。


○原田座長 はい。


○相田委員 縦割りがよくないという大前提、感覚が議論の中に何となくあるのですけれども、私は、縦割りというのは決して全て悪くないのではないかと前から思っているのです。民生委員というのは、さっきちらっと先生に言われたのですけれども、一人一人が全てを見るのです。民生・児童委員ということですから、揺りかごから墓場まで御相談を受けているわけでございます。ですから、僕は個人個人ですけれども、縦割りということのよさというのはないのでしょうか。


○片山委員 おっしゃるとおりだと思います。縦割りが必要なところは、絶対必要だと思っています。

 先ほどの土屋さんのお話にも通じるのですけれども、今、自治体で組織を見直したり、つくったりするときの一番ネックになっているのは、法律の体系、それから厚労省さんがいらっしゃるのに申しわけないですけれども、国の予算の立て方、財源の問題、その辺の構成などが非常にネックになってくる。当然、専門・分化が進んで分野ごとに非常に複雑になっています。それはそれで、専門性を高めていかなければいけないですし、行政としてもきちんとサービス提供体制をつくっていかなければいけない。

 ただ、それは維持しつつ、例えば困りごとの御相談であったり、趣旨がはっきりしない、何のサービスを提供するのかはっきりしないような方々は非常にふえていますし、またそれが複雑・複合化している方もいらっしゃる中で、せめて入り口となる相談機能だけはできるだけ統一していきたいというのが、今、我々行政が常に考えているところですね。そこも、ただ単に御案内係じゃなくて、当然、インテーク・アセスメントがしっかりできる、専門性を有する職員。人材の確保といいますか、それが必要になってきますけれども、できればプランニングぐらいまでできるような、そういう横割りの入り口の相談窓口。

 できれば、生活困窮自立支援窓口も今、藤沢の場合は直営で自前でも持っていますので、そこにも専門職を配置していますけれども、そういったところと一体的にできるような。その上で、それぞれ縦割りになっているところにつなぐ必要があればつなぎますし、つなげなければ、そこでしっかり受けとめていくという体制をつくればいいのかなという感じがしています。

 もう一つ、これはまた済みません、厚労省さんのほうの御見解を伺いたい。福祉事務所の問題なのですけれども、福祉事務所も非常にいろいろ変遷がありますけれども、生活保護が一番わかりやすいのですけれども、それ以外の部分というのは、例えば福祉事務所の権限でやる、いわゆる措置関係の事務と、それ以外の分野ごとの高齢、障害、児童などのサービスを提供したり、措置以外のサービスもたくさんあるわけですから、そこを組織上、分けるというのが非常に困難というか、難しくなっています。

 ですので、多分、都市部の自治体は皆さんそうなのではないかと思いますけれども、福祉事務所も当然一つの箱があるわけじゃなくて、組織の中に枝分かれしている状態です。ですから、高齢、児童、障害というそれぞれの分野ごとに組織がつくられていて、その中に福祉事務所の機能がそれぞれ一部ずつ入っているみたいな。職員の定数管理の問題もありますので、所長さんも恐らくほとんど兼務されているのではないかという感じですね。私も実は所長を5年ぐらい兼務でずっとやってきましたけれども、福祉事務所の機能も非常にやりづらくなっている。

 いわゆるケースワークとか、その辺を総合的に受けとめるという意味では、福祉事務所の考え方は非常にいいかなと思うのですが、今の時代にそぐわなくなっているのではないかという感じがちょっとしているのですね。福祉事務所の見直しとか、何かそんな動きがあるのでしょうか。その辺も伺えるとありがたい。


○原田座長 はい。


○本後生活困窮者自立支援室長 今、御提示いただいたお話、この議論の続きの中で非常によく聞かれる課題でございます。正直申し上げて、まだ準備とか研究、我々の勉強も進んでいないところがありますので、座長、お許しいただければ宿題にさせていただければと思います。


○原田座長 櫛部委員。


○櫛部委員 役所上がりなので。

 縦じゃないと仕事をしないのです。要は、これが誰の仕事か、どの部の仕事か、どの課の仕事か。協力するのか、主体になるのかという分けをしないと仕事しないので、僕は役所が横に寝ろというのはおかしいと思います。縦でいいと思います。

 問題は、委託・受託で終わっているということだと思います。生活困窮者支援で初めてだと思うのですが、官民協働という、両方がわかる領域をつくり始めたというところが、まだ圧倒的に少なくて、そこが大事なのではないかと思っています。そこの人材と相手を理解する、つまり、相手を責めないといいますか、そういう人材をつくっていくということが大事なので、役所の人に横に寝なさいということではないと思います。権限もお金もあるのだけれども、使い切れていないという部分はそういうところにあったりするのではないかと思います。


○原田座長 ありがとうございます。

 はい。


○前田委員 以前、私も行政職員だったのですが、縦割りが悪いのではなくて、縦割りだと担当職員が自分の担当範囲のことしか考えないからいけないのです。その人、その世帯の問題が複数の課にまたがっているときでも、自分の課で対応できるのはこれだけで、あとはあちらに行ってください、こちらに行ってくださいとたらい回しにします。その人の困りごとに対して全て解決できるように、相談を受けた課の職員が解決に関連する課の職員をまとめて集めたらいいのですが。1人の相談者に対して、職員のほうが集まるような仕組みができれば、縦割りでもいいのだと思いますがそうなっていません。「ここの課で説明できる制度はこれだけです。あとは、どこそこに行ってください」と言い、困っている相談者の立場で対応をしません。


○原田座長 縦割りの問題ももちろんですけれども、もう一方で、今、出てきた福祉事務所の問題というか、市町村行政の役割や機能を今回、どういうふうに位置づけていくか。実は、前回、県行政の役割という話も出てきていて、きょう、時間がなくてそこまでいきませんけれども、丸ごと、我が事だから全部地域にではなくて、そこのところの役割をどういうふうに整理するかというところも、少し残しておきたいと思います。

 ちょっと時間がだんだん押してきたのですけれども、もう一つ、行政に対して社協はこの問題をどう受けとめて、どう変わろうとするのか、何か御意見があるところはありますか。

 はい。


○横山委員 地域福祉の推進をするのが社協だと思います。資料3の5ページで、最初のほうの議論で、実行部隊、実行の場が大事だと堀田委員からお話があったと思いますが、(D)の部分、福祉へも地域への関心もいずれも少ない人が圧倒的に多い。この方々がどうしたら(A)(B)(C)に行けるのかというお話なので、社協でボランティアセンターをやっているところも多いと思いますし、他者理解や地域を支える仕組みをつくっていく地域ごとに、各市区町村に社協はあると思うので、社協の役割はここかなと思います。

 あと、行政のほうでも市民活動計画みたいなものを立てているところもあると思うので、そういった地域福祉計画だったり、市民活動基本計画とか、市民活動センターも含めて、ちょっと幅広い意味でボランティア活動なり地域活動をする人を、どうやって全国で広げていくのか。その中で社協がどんな役割を担うのかという整理が必要ではないかなと思います。


○原田座長 ありがとうございます。

 先に越智委員。


○越智委員 済みません。

 先ほども言いましたように、これから社会福祉法制度改革の中で、地域協議会という話を先ほども出しましたけれども、そうしたところを社協として担っていく。プラットフォームをつくる。それぞれ縦割りでもいいけれども、専門的な相談は全て社協で受けられるわけでは決してありませんし、かといって、地域の課題というものを社協が本来担うべき。今、社協の中にも、職員がそれぞれの役割を持ちながらも、それぞれの市町村の中で地区を分けて、地区担当を担っているという機能を持ったり。

 それから、民生委員さんがいらっしゃるけれども、広い圏域を1人の民生委員さんだけじゃなくて、社協などが福祉員を社協会長の委嘱ということで、民生委員さんと協働する体制をつくったりして、できるだけ住民の皆さんの身近なところで発見したり、対応したり、声かけしたり、見守りしたりということの体制づくりをしたりしているわけです。そうしたことを、さらにいろいろなところと協働できるような地域でのプラットフォームをつくっていって、社協がコーディネートしていく。もちろん相談のこともあるでしょうし、まだまだ在宅でのサービスが十分に展開されていないところもあるわけで、そうしたところはサービス開発ということも必要になってくる。

 そうなると、それは社協だけではできないから、先ほど言いましたように、経済的な部門の方たちとの連携・協働も必要になってくるし、財源の問題だと、法人さんとか共同募金委員会もあるわけですから、一緒になって、そうした財源の部分も地域で何が課題なのか、個別のどういうところで必要があるのかということが話し合われる場づくりを、社協としてはこれから担わなければいけないのかなということを、今回のことで感じています。


○原田座長 ありがとうございます。

 井岡委員。


○井岡委員 共同募金の立場ですけれども、生活困窮の支援事業が始まって、かなりの部分を市町村で社協が担わせていただいている部分もあるわけですけれども、今回の包括的な支援体制をつくっていく部分において、非常に生活困窮の部分が軸になってくるところがあるのかなと思っています。先ほど官民共同の話もありましたけれども、町内連携も福祉分野だけじゃなくて、インフラの部分だったり、住宅の部分とか、さまざまなところと連携しないと生活困窮の部分はうまく進まなかったり、あるいは、官民協働の部分をどうつくっていくのかということもあわせてですけれどもね。

 社協が相談支援機関などを受けているところでは、割とそこをうまく横つなぎを、外からやらせていただいていることが幾つかあるのではないかと思っています。

 包括的支援体制の部分で言うと、社協の立場ではありますけれども、市域だけに包括的支援体制、相談窓口があればいいということだけではなくて、先ほどから議論が出ていました、小学校区なのか、昭和の合併の圏域なのか、わかりませんが、そういった圏域のところにどうやって専門職が多職種連携でおりていくというか、地域に出向いていくような仕組みをつくっていかれるかということが大事かなと思っています。

 それと、狭い意味での福祉という範囲の中だけではなくて、きょうは特に藤山委員からも発言がございましたが、地方創生部局です。市町村の自治体で言うと、企画部局が地方創生を進めていると思うのですけれども、社協として、そういった地域づくりとか、あるいは地域振興と地域福祉というものをうまく横つなぎしていくような部分というのは、福祉部局とだけつき合っているのではなくて、社協が地域振興とか地方創生の担当部局とつないでいくような役割というのは、社協ならではで、やっていけるところがあるのではないかと感じます。


○原田座長 ありがとうございます。ごめんなさい、ちょっと時間が来てしまったので、ここまでにしたいと思いますけれどもね。

 行政のあり方、社協のあり方、民生委員というところが出てきましたけれども、それ以外に社会福祉法人や、きょう議論に出てきていませんけれども、NPOの役割とか、もう少し広げながら、こういう地域づくりをどう担っていくのかみたいな整理が必要だろうという話が出てまいりました。

 それから、相談支援の構造化みたいなものをもう少し丁寧にしないと、何でも丸ごとということにはならないし、そのときに住民のインフォーマルな部分と専門職とがどういう形で協働していくのかというところも、もう少し整理が必要になってくるだろうという御意見をいただいております。

 ここまでのところで、鴨崎委員がずっと聞いていてくださって、来月、次回は主役になりますけれども、今までの議論を通して少し御意見があれば、いかがでございますか。


○鴨崎委員 門外漢も甚だしいので、黙っていたのですけれども、連携というところで1点だけ御参考になればというのが、前回、最初にお話ししたソーシャルインパクトボンドという民間と官民連携の社会的投資のスキームの中で、パイロット事業を1年前からやっている中で、尼崎市において、生活保護世帯のアウトリーチ事業というものをテーマにやっておりまして、その事業報告会をきのうやっていたのですけれどもね。

 その中で1個あるのは、官民連携というところでして、まさに先ほどおっしゃっていた、NPOとか民間の事業者と官との役割分担をどうしていくのかというところで、非常に悩みと発見をしながら進めてきた中で、1点、今回の議論で参考になるかなというのは、ケースワーカーの方と民間のNPOが協働してアウトリーチをかけていくという手法を今回とったわけです。その中の一つの学びとして、ケースワーカーの方が100件以上、ケースを持たれていて、年間訪問できる回数が3回とか4回が上限である。

 そんな中で、御家庭の中に生活保護受給家庭のお子さんとか若者の方が引きこもりでいたときに、その方の情報まで把握できるか。さらに、その中にアウトリーチができるかというと、物理的に難しいという中で、そこに対して支援を届けていくためにどういうやり方があるのかということを、この1年やってきたわけです。その中に1つ可能性としてあるのは、まさにそこの頻繁に訪問していくというアウトリーチの機能を、民間の事業者に業務委託していくということで、ケースワーカーはある意味そこの民間事業者を使っていくコーディネートの能力に特化していくことによって、より多くのアウトリーチをかけるような連携の可能性があるのではないかということがありました。

 または、こういったアウトリーチの場合は、複数年、支援していくことが有効な場合が多いわけですが、今回のケースでもあったのが、年度で半分以上のケースワーカーが配置転換になっている。これも役所の仕事の中では構造的に仕方のない部分ではあるわけですが、受益者にとって本当にあるべきサービスというものを考えたときには、複数年、同じ担当者で信頼関係を築きながらケアしていく、支援していくという体制が、あるべき一つの姿ではないか。そういったときも官民の役割を組み合わせていくことによって、そういうサービスができるのではないかという示唆が今回得られたということがありました。

 これは、来年度以降のこういった事業テーマの中での官民連携のあり方として、1つ検討に値するものではないかということで、今回の検討の中でも参考までにお話しさせていただきます。

 ありがとうございました。


○原田座長 ありがとうございます。

 とても興味深いところですけれども、次回、そのあたりのことをまた議論できたらと思っております。

 次回は、論点5で、寄附の文化の醸成をどう考えるかということですけれども、これは狭い意味での寄附の文化という共同募金のあり方だけではなくて、今、お話があったようなソーシャルインパクトボンドとかファンドレイジングとか、究極的には官民協働のあり方をどう考えていかなければいけないかという話なので、そこのところをぜひ御議論いただいて、論点を整理したいということと。

 もう一つが、きょうもたくさん議論が出ましたけれども、こういったことを全国展開していく上で何が必要かという、少し大きな話になりますけれども、そこまでを次回議論させていただく。

 前回も話がありましたように、次回までが論点整理なので、こういった形で自由にいろいろな議論を出していただいて整理していく。次回までのところの総括的な議論を踏まえて、次々回になると少し具体的なものを見せながら、皆さんと整理していくような話になりますので、次回も同じようにいろいろな御意見をいただきたいと思いますので、お力添えいただければと思います。

 では、ほかに何か皆様方からこれだけはということがありますでしょうか。


○片山委員 ほんの一言。

 先ほど社協のあり方を考えるときに、いわゆる市町村社協と地区あるいは校区社協との関係性とか、この辺はすごく重要かなと思っています。市町村社協は社会福祉法に明確に役割も規定されて、あそこに規定されている地区社協はまた別物だと思いますので、いわゆる任意組織としての地区社協、校区社協との市全体を見る市社協との役割とか関係性というのは非常に大きな問題になってくるのではないかを議論したいと思います。


○原田座長 大事なところをありがとうございました。

 では、きょうの審議はここまでとさせていただきたいと思います。

 次回の開催等について、最後、事務局から事務連絡をお願いいたします。


○金井地域福祉課長 どうもありがとうございました。

 次回の本検討会は、11月2日1530分から18時の予定でございます。場所は、厚生労働省の専用2117階でございますので、よろしくお願いいたします。


○原田座長 ありがとうございました。

 


(了)

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