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2016年12月8日 第48回 先進医療会議議事録

○日時

平成28年12月8日(木)16:00〜17:00


○場所

中央合同庁舎第5号館 専用第22会議室(18階)


○出席者

【構成員等】
宮坂座長 五十嵐構成員 石川構成員 梅村構成員 福井構成員
福田構成員 山口構成員 山本構成員 横井構成員
【事務局】
医療課長 医療課企画官 医療課長補佐 先進・再生医療迅速評価専門官 先進医療専門官 他

○議題

1 新規技術(11月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け(案)について
   (先−1)
   (別紙1)(別紙2)
2 先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について
   (先−2)
   (別紙3)(別紙4)(別紙4(参考資料))

○議事

議事録

16:00開会





 

○宮坂座長

 ただいまより、「先進医療会議」を開催いたします。

 先生方の出欠状況ですが、本日は、藤原構成員、柴田構成員より御欠席との連絡をいただいております。

欠席されますお二人の構成員からは、委任状の提出があり、議事決定につきましては、私、座長に一任するとされています。

 それでは、資料の確認を事務局からお願いいたします。

○先進・再生医療迅速評価専門官

 事務局でございます。

 頭撮りについてはここまでにさせていただきます。

 それではまず、資料の確認をさせていただきます。

議事次第、座席表、構成員名簿をおめくりいただきまして、先−1「先進医療の新規届出技術について(11月受理分)」としている横紙の資料がございます。こちらには、別紙1−1、1−2、そして別紙2−1、2−2がついてございます。

続きまして、先−2として「先進医療技術審査部会において承認された新規技術に対する事前評価結果等について」としている横紙の資料がございまして、こちらには別紙3、別紙4がついてございます。また、別紙4には、左上ホチキスどめの参考資料がございます。

資料について、不足、誤り等がございましたら事務局まで御連絡くださいませ。

また、本日もタブレットを使用していただきたいと思います。届出書類等については、タブレットから閲覧していただきます。会議資料とタブレットの内容は異なっておりますので、発言される方は、会議資料のページ、またはタブレットのページとあらかじめ御発言いただけますと議事の進行上助かりますので、よろしくお願いいたします。

以上でございます。

○宮坂座長

資料等についてはよろしいでしょうか。

それでは、今回検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしておりますが、その結果について、事務局から御報告をお願いいたします。

○先進・再生医療迅速評価専門官

事務局でございます。

それでは、今回検討対象となる技術等に関しての利益相反について御報告いたします。

横井構成員より、新規技術(11月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け(案)の受理番号74について報告がありました。横井構成員におかれましては、評価対象技術に含まれる医薬品又は医療機器等の製造販売業者等からの受領額が50万円以下でありましたので、先進医療会議運営細則第4条の規定に基づき、当該技術の議事の取りまとめ及び事前評価に加わることは可能となっております。

次に、山口構成員より、新規技術(11月受理分)の先進医療A又はBへの振り分け(案)の受理番号75について報告がございました。山口構成員におきましては、評価対象技術に含まれる医薬品又は医療機器等の製造販売業者等からの受領額が50万円以下でありましたので、同規定に基づき当該技術の議事の取りまとめ及び事前評価に加わることは可能となっております。

続いて、宮坂座長、石川構成員、梅村構成員より、先進医療Bとして評価を行う整理番号105の技術について報告がございました。両構成員におきましては、評価対象技術に含まれる医薬品又は医療機器等の製造販売業者等からの受領額が50万円以下でございましたので、同規定に基づき、当該技術の議事の取りまとめ及び事前評価に加わることは可能となっております。

以上でございます。よろしくお願いいたします。

○宮坂座長

ありがとうございました。そのほかの出席されている構成員におかれましては、このような事例はないということでよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○宮坂座長

ありがとうございました。

それでは、新規技術(11月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け(案)についての資料が提出されておりますので、事務局から説明をお願いいたします。

○先進・再生医療迅速評価専門官

事務局でございます。

新規技術(11月受理分)の先進医療A又はBへの振り分けについて、資料先−1に従って御説明申し上げます。

11月に受理した技術は、受理番号74、膵癌腹膜転移に対するS-1+パクリタクセル経静脈腹腔内投与併用療法、受理番号75、治癒切除後小腸腺癌に対する術後化学療法の2件でございます。

それぞれの適応症ですが、受理番号74は、初回治療予定の多臓器に遠隔転移のない腹膜転移を伴う膵癌、受理番号75は、治癒切除後病理学的StageI/II/III小腸腺癌となっており、かかる費用は資料のとおりでございます。

受理番号74の膵癌腹膜転移に対するS-1+パクリタクセル経静脈腹腔内投与併用療法については、別紙1−2をごらんください。

本技術で使用するパクリタクセルでございますが、静脈内投与、腹腔内投与ともに膵がんに対しては適応外使用となっておりまして、先進医療Bとして振り分け(案)をつくってございます。

また、受理番号75の治癒切除後小腸腺癌に対する術後化学療法について、別紙2−2をごらんいただきますと、本技術で使用しますエルプラット、一般名オキサリプラチン、ゼローダ、一般名カペシタビンともに適応外使用となっておりまして、こちらも先進医療Bとして振り分け(案)をつくってございます。

御説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

○宮坂座長

ただいまの説明について、何か御質問ございますでしょうか。

よろしいでしょうか。

ありがとうございました。それでは、先進医療Bとしていずれも振り分けたいと思います。

次に、事務局から先進医療技術審査部会において承認された新規技術に対する事前評価結果等についての御説明をお願いいたします。

○先進・再生医療迅速評価専門官

事務局でございます。

では、資料先−2に従って御説明申し上げます。今回御審議いただきます技術は、整理番号105の急性心筋梗塞に対するヒトIL-11製剤を用いた心筋保護療法、整理番号106の局所限局性前立腺癌高リスク症例に対する重粒子線治療の2件でございます。

適応症につきましては、整理番号105は、ST上昇型急性心筋梗塞(再灌流療法を施行する場合に限る)となっており、整理番号106は、局所限局性高リスク前立腺癌となっております。

それぞれのかかる費用については、資料にお示ししたとおりでございます。

整理番号105ですが、こちらの事前評価は山本構成員にお願いしてございまして、総評として「適」の御評価をいただいております。

整理番号106につきましては、事前評価を藤原構成員にお願いしてございまして、こちらも総評として「適」の御評価をいただいております。

御説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

○宮坂座長

ありがとうございました。

それでは、整理番号105でございますけれども、事前評価を担当した山本構成員より、技術の内容及び評価結果について御説明をお願いいたします。

○山本構成員

山本でございます。

お手元の別紙3をごらんください。まず、この先進医療の内容ですけれども、別紙3の46ページを見ていただくといいのかなと思いますが、そこに試験概要というものを示してございます。試験概要の46ページの上の四角の中に目的としまして、再灌流傷害抑制による新しい心筋保護治療法の確立を目標として、ST上昇型急性心筋梗塞患者を対象として、インターロイキン11IL-11)製剤オプレルベキン25μg/kg12.5μg/kg、それからプラセボを経皮的冠動脈形成術施行前から投与し、プラセボに対する心筋保護効果に関する用量反応関係を明らかにすることである。また、副次的目的は本剤の心機能の改善、心不全の予防及び安全性について、プラセボを対照として評価するとともに、薬物動態についても評価することであるということになっておりまして、下がそのスキームになっておりますけれども、急性心筋梗塞の方が来られて、発症後24時間以内の方ですね。初回発症。冠動脈造影したところで、ランダム割付をして、プラセボか、オプレルベキンの12.5μg/kgか、25μg/kgの3群に割り付けて、これは1回だけの投与でございます。静脈内投与を1回だけ行って、その後、7日間観察をし、追跡3カ月、さらに6カ月を追跡するということになっております。

主要評価項目は、追跡期間3カ月のところの心筋救済率をMRIではかるということになっております。

その次の47ページをごらんください。薬事承認までのロードマップとしましては、今回の先進医療の前に臨床研究として、これは症例2例だけですけれども、実施されております。症例数としては、1群30、全部で90名のフェーズIIスタディをするということが今回の先進医療の内容になっておりまして、これが成功した場合には、その次の企業もしくは医師主導の治験でフェーズIII、ここで有効性の検証試験を行うということになって、そこまでやって薬事承認申請というロードマップになっております。

別紙3の1ページに戻っていただきまして、評価を御説明いたします。

社会的妥当性につきましては、特段の倫理的問題はないということでさせていただきました。

現時点での普及性ですけれども、このIL11製剤は国内では未承認でございますので、Cの「普及していない」を選択いたしました。

効率性につきましては、「やや効率的」な可能性があるということでBにしております。

将来の保険収載の必要性ですけれども、一応Aとはしておりますが、ロードマップでもごらんいただいたように、まだ第II相段階ですので、この後にまだ検証的治験が必要と思われます。

総評は「適」といたしました。

コメントですが、非臨床試験結果から有効性が示唆されております。少数自検例で安全性に特段の問題は今のところは起こっていないということでございます。内容は、国内では未承認ですけれども、ドラッグリポジショニングの一種でありまして、急性期治療の段階で慢性心不全を防ぐというユニークな試みであるとは思います。一方で、当該効能における臨床試験はこれが初めてですので、保険収載に至るためには、この試験を成功させ、さらに検証的試験をしないといけないということですので、この試験をしたからといって薬事承認にすぐに届くわけではないという状況ではあると思います。

以上でございます。

○宮坂座長

ただいまの御説明について、何か御質問ございますでしょうか。

○石川構成員

技術部会のときもちょっと疑問に思ったのですが、聞けなかったのでちょっと教えていただきたいと思います。

除外基準が52ページに書いてあって、4)の「以下のいずれかの現病歴又は既往歴を有する」というところに、急性冠症候群とかいろいろ書いてありますね。しかし、この方法としまして、7日目からMRIとかエコーで見るということなのですけれども、MRIというのは非常に不安定な評価だと思うのですけれども、その不安定な評価の上に、何で7日というのがいきなり一番最初に出てくるのかなということをちょっと思ったわけですよ。何で、例えばPCIをやる前にエコーだとか、エコーは撮っていると思うのですけれども、せめてMRIやると、この評価、もう少しはっきりするのではないかと思うのですけれども、その辺はどのように考えられたのかなと思っているのです。

○宮坂座長

これはたしか、MRIは梗塞巣の広がりを見るためにやるのですよね。

○山本構成員

1つは、こういう急性心筋梗塞の治療の現場でPCIの実施前にMRIを撮るという選択肢は、現時点では、通常診療ではやっていないと思います。脳卒中の治療では行っておりますけれども、脳卒中の場合はMRIが、脳梗塞があるかどうか、あるいは脳出血があるかどうかというものを調べるために、クリティカルですのでそれがあるのですけれども、心筋梗塞の場合は、血液化学的なデータ、それから心電図、それから心エコー、それでその次にPCIに行くというのが通常の診療の流れでありまして、心臓のMRIは動悸をさせなければ撮れないとか、かなり動いているものを撮るものですので、診療の場では、特に急性期には余り行われないと思います。

今回は心筋救済率をはかるということで、プラセボ群を設定しておりますので、その比較で検討するという内容になっておりますので、投与前と比べるということではなくて、この薬品を売っている人、低用量と高用量と、それからプラセボ群のその3群比較で検討するというデザインになっていると理解しております。

○石川構成員

 そうですね。それでいいのですけれども、私、できれば、MRIというのは非常に、要するに定量的にはなかなか評価しにくいわけですよね。できたら、これは一番最初のときに、初回の確かに心筋梗塞の患者さんにということで限っているとは思うのですけれども、可能であれば、そこをやるともっときれいなデザインになるのではないかなと思ったのです。私も、心エコーだとか、あるいは救急のところに随分いましたので、エコーはやるにしても、MRIも僕はできるのではないかなと思ってはいるのですけれども、何でそれがなくて、7日からやるというと、いきなりそれで比較ができるかなという思いがありました。それはまた次のときでもちょっといろいろ考えていただければいいかなと思います。

 

○宮坂座長

 これ、急性期にMRIを果たして薬の投与前にやることが倫理的かどうか、要するに、これって評価のためにやるわけですね。問題は、この評価として果たしてMRIが適切かどうかという議論もすごくされているみたいですけれども、確かに、前があれば、ビフォーがあればアフターと比較すればいいというのは科学的にはわかるのですけれども、倫理的に本当にこの急性期にできるかどうかという問題はありますよね。

○石川構成員

 そうですね。それはあると思います。

○山本構成員

 この急性の心血管障害の場合は時間との闘いになっておりますので、PCIで再灌流するのが1分1秒でも早ければよいということは言われていると思います。

○宮坂座長

 ほかにはいかがでしょうか。

 どうぞ。

○横井構成員

 ちょっと素朴な質問で申しわけないですけれども、冠動脈造影をやった後のICですけれども、結構ストレスフルというか、プラセボも入った3群比較をこの状況で聞いた患者さんがこれをアグリーするというのは、それなりのストレスがまたかかってしまうような気がするのですけれども、その辺はどのようにお考えになったのですか。

○山本構成員

 本人同意をとるということになっておりますので、あくまで御本人に同意をとられるということだと思います。ただ、企業治験であっても、心筋梗塞の患者さんのこの治験のときって、実際やはりとられておられますので、現場としては可能と判断はしていると思います。大変なのは大変だと思います。

ただ、これ以外にも、たしか先進医療で急性心筋梗塞のこのPCIのときに患者さんを割り付けるというような試験はほかにもございましたし、医師主導治験でも、我々のところでもやっておりますので、こういう救急治療での一番の問題は、本人の同意をきちっととるということは非常に大変なのですが、現場としてはそれはやるということで、初めてのケースではないと思います。

○宮坂座長

ほかにはいかがでしょうか。

ちょっと私から1つ。47ページのところを見ると、さっき先生もおっしゃいましたけれども、既にやられた臨床研究P2 earlyでは2名に投与して、特に安全性に問題なかったと書いてあるのですけれども、ところが、患者同意説明文書のほう、これはタブレットの213ページというところを見ると、投与した5例のうち3例で心室内血栓を認めましたと書いてあるのですね。そうすると、n=2ではなくて、n=5みたいなのですけれども、しかも、3例中、心室内血栓を認めましたが、ワルファリンの内服により消失しましたと書いてあるのですね。これは急性期の心筋梗塞後ですから、この心室内血栓が心筋梗塞そのものによって起きたのか、あるいはIL-11、オプレルベキンそのものによってなったのかはもちろんわからないのですけれども、今回気になったのは、nがちょっと違うような気がするのです。そこはどうしてですかね。

○山本構成員

これは多分、臨床試験としてやったのではなくて、経験でやられたものを足しておられるのだと思うのですね。

○宮坂座長

n=2というのは臨床試験としてやったものでしょうか?

○山本構成員

だと思います。

○先進・再生医療迅速評価専門官

事務局でございます。1点。

これまでに全部で5例は実施されているようですけれども、最初の3例は6μg/kgで実施されていて、今回の投与量とは少し違う量でされています。6μgで3例、それから、25μgで2例されておりまして、今回の先進医療に入る25μgの症例数のみをロードマップのほうには記載していると理解しております。

○宮坂座長

 わかりました。そのn数が一番気になったのですけれども、もう一つは、この心室内血栓の話で、IL-11というのはもともとIL-6系のサイトカインで、シグナルの伝達の下流は、細胞表面のgp130というレセプターを介して細胞内に伝わる。だから、どっちかというと炎症系のサイトカインなので、だからこそ血小板もふやすのですけれども、だからこそ血栓も起こりやすくて、この心室内血栓ができたというところがちょっと気にはなったのですけれども、これは委員会のほうでは何か討議をされましたか。

○山本構成員

 そこについては詳細な討議はなかったと思うのですが、ついてきています資料で、タブレットのほうの8番ですね。医薬品・機器概要書というのをちょっとあけていただきまして、それの240ページの下部から薬力学というところがあるのですが、まずは、このオプレルベキンの承認されている治療用のドーズというのは50μg/kgであるということです。それは皮下投与ではありますけれども、14日間連続投与するということになっています。この薬力学のところで、1つは、骨髄抑制が認められないがん患者に本剤を投与した試験では、14日間連続皮下投与すると血小板が増加して、その後、投与中止から7日後までまた少し上がっていって、その後ずうっと下がっていったということが1つ書いてあります。

 その次に、これの一番下の行から、「健康志願者を対象とした1件の無作為化二重盲検プラセボ対照試験では」というのがありまして、こちらでは、ちょっと内容の詳細がわからないのですけれども、血漿量の増加はあったと書いているのですが、血小板のその増加の記載がないのですね。恐らく見られなかったのではないかと思われます。

 健康成人なので単回投与だったのかもしれないですけれども、それともう一つは、ここのもう少し後ろの安全性のことを書いたところがあるのですけれども、244ページに、心血管イベントと神経系イベントの記載がございまして、心血管イベントのほうでは不整脈が見られたということが書いてございます。神経系イベントのほうでは、不整脈で心房細動、心房粗動が発現する患者で脳卒中が報告されたということがございまして、血小板がふえたことによって直接性に血栓イベントがあったということは報告されていないようです。

 それともう一つは、ほとんどが血小板の下がっているがん患者さんのデータなので、今回の状況からどういうことが起こるかというのがなかなか考えにくいのですけれども、量的な問題としては、1回投与量が、投与経路は違いますけれども、通常使われている分の半分であって、しかも単回投与であるということ。それと、通常投与でされているがん患者さんのデータからは、少なくとも血栓イベントということでは起こっていない。それと、血小板の増加がこの1回単回で物すごくふえるということではないのかなと。それが健常人のデータというところでは示されてはいませんので、総合しますと、注意深くやっていただく必要はあると思うのですけれども、この1回で血小板数が物すごくふえて血栓イベントを物すごく惹起するというような傾向というのは、この中からは余り考えにくいのかなと思いました。

○宮坂座長

 確かに先生おっしゃるように、今までは血栓形成を起こしたという、しかも重篤な有害事象を起こしたというレポートは全くないのですね。ただ、心筋梗塞起こして、心室内に傷ができてしまって血栓がもともとできやすくなるので、そうなるとちょっとわからないかもしれない。といって、これはやってみなければわかりませんから、やる以上は慎重にやるということが求められるのかなという気がするのです。

○山本構成員

 そうですね。一応観察期間にエコーを必ずやることにはなっていますので、そこのところはきちっとチェックしていただくタイミングはあるかなと思います。

○宮坂座長

 それと、この薬剤はアメリカでは血小板をふやす薬として承認されているわけですね。

○山本構成員

 はい。

○宮坂座長

 ほかにはございますでしょうか。

 それでは、構成員の評価結果どおり決定したいと存じますけれども、よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○宮坂座長

 それでは、そのようにさせていただきたいと思います。

 それでは、整理番号106でございますが、本件の審議前に事務局より報告事項があるとのことですので、事務局から御説明をお願いいたします。

○医療課企画官

 企画官でございます。

 私のほうから1点御報告させていただきたいと思います。

 本件、粒子線治療でございますけれども、先週ですけれども、1130日に開催されました中医協総会におきまして、第46回の先進医療会議、これは10月6日に開催されまして、そこで、先進医療Bとして3件御承認いただいたものを私から総会に報告させていただきました。

そのうち、一つの例ですけれども、陽子線治療を用いた肝内胆管がんに関するところにつきまして、中医協総会でコメントがございましたので、御紹介をさせていただきたいと思います。

 まだ議事録は正式にできてございませんので、口頭での御報告とさせていただきます。

 まず、1号側の委員から、現在の治療による生存期間の中央値がおおむね1年前後と。これは肝内胆管がんに対するゲムシタビンの治療法ですけれども、1年であると。こちら、陽子線治療を用いますと、生存期間の中央値は18カ月となっていまして、数カ月程度の生命予後延長は期待できるということでありますけれども、粒子線のような高額な医療機器を用いる技術が先進医療として実施されることは妥当なのかという疑問が提示されまして、こちらに対しまして2号側の委員から、肝内胆管がんは生命予後の不良な疾患でありまして、先進医療会議としては、一定程度ちゃんと効果が期待できると判断して、「適」と判断したのではないかと。がん治療の分野において数カ月の生存期間の延長というのはある程度評価できるものであろうというコメントでお返しをいただいております。

 そこの場で、一応質疑が終わったわけですけれども、その後、コメントといたしまして、これも1号側の委員でございましたが、粒子線治療に関しましては、症例が蓄積しているにもかかわらず、有効なエビデンスが出ていない。これまでということですけれども、現在、先進医療Bに移行したものは厳格なプロトコルを作成し、しっかりとしたエビデンスが蓄積されるものと期待しているので、先進医療会議でも経過をフォローしていただきたいというコメントがございましたので、御紹介させていただきます。

 現在のこちらの先進医療会議での検討と符合したそういうまとめになっているかなと思っているところでございます。

 御紹介でございました。

○宮坂座長

 ただいまの御説明について、何か御質問ございますでしょうか。

 よろしいでしょうか。

 ありがとうございました。

 それでは続いて、事前評価を担当した藤原構成員が本日欠席のため、事務局より、技術の内容及び評価結果について御説明をいたします。

○先進・再生医療迅速評価専門官

 事務局でございます。

 では、別紙4に従って御説明申し上げます。

20ページの技術の概要をごらんください。本日は、画像上、遠隔転移がなく、ダミコ分類で高リスク群に該当し、ネオアジュバント療法として3〜12カ月のホルモン療法が行われている患者さんに対して重粒子線装置を用い、1日1回、4.3GyE、合計12回、総線量51.6GyEを照射する技術となっております。

 主要評価項目は5年生化学的無再発生存率となっております。

 1枚おめくりいただいて21ページをごらんください。

 ロードマップですが、本試験により生化学的非再発生存率の向上が得られれば、システマティックレビュー等の結果とも比較検討し保険収載を目指すと右下のほうに記載がございます。

 続きまして15ページ、16ページをごらんください。藤原構成員に事前評価をお願いしておりますが、藤原構成員からは幾つかの指摘事項をいただいておりますので、御紹介させていただきます。

 1.として、技術審査部会の審議を踏まえ、ロードマップに保険収載を検討する際にはさまざまな臨床試験の結果や観察研究の結果が必要であることを明記していただきたいとの御指摘でした。こちらに関しては、先ほど見ていただいたロードマップの修正をしていただいており、申請医療機関も、試験が終了したときの最新の成績等との比較も必要であると認識されておるという御回答をいただいております。

 2つ目としまして、キャンサーボードにおけるリアルタイムな評価体制を確立すること、また、比較対照となるIMRTについてはどの試験を選択するのかという御指摘をいただいております。こちらに対しましては、指摘のあったような評価体制を整備するとの御回答をいただいておりまして、比較対照に関しましては、試験計画に記載されている米国メモリアルスローンケタリングのIMRTの成績以外にも保険収載申請の段階では現在進行中の臨床試験との比較についても実施すべきと、そういう御回答をいただいております。

 3番目に関してですが、ホルモン療法の内容が前立腺がんを専門とする泌尿器科医から見て適切な設定になっているのかという御指摘をいただいております。こちらにつきましては、本試験で施行するホルモン療法については計画立案時に千葉大学泌尿器科の前立腺がんを専門とする医師を含めた検討会で適切な設定と判断されているという御回答をいただいております。

 以上のやりとりを踏まえまして、1ページ目の御評価をいただいております。1ページ目をごらんください。

 社会的妥当性(社会的倫理的問題等)についてですが、Aの「倫理的問題等はない」。

 続きまして、現時点での普及性に関しましてはC、「罹患率、有病率から勘案して、普及していない」。

 効率性については、既に保険導入されている医療技術に比較して、「効率性は同程度又は劣る」というところにマルがついてございますが、「本評価時点では、効率性についての判断はできかねる」というコメントがついてございます。

 また、将来の保険収載の必要性につきましてはA、「将来的に保険収載を行うことが妥当」というところにマルをいただいておりますが、コメントとしまして、「本評価時点では、保険収載を行えるか否かの判断材料が無い。診療報酬収載の必要性について、その評価を行う時点での、各種登録データ、観察研究結果、臨床試験結果等を用いて判断することになる」というコメントをいただいております。

 総評としましては「適」の御評価をいただいておりますが、最終コメントとしまして、「先進医療技術審査部会以降の指摘事項に適切に回答していただいており、『適』と判断する。回答の中にもあるが、本試験の実施にあたっては、前立腺癌治療を専門とする泌尿器科医とのリアルタイムな連携が不可避であり、くれぐれも粒子線治療の専門家あるいは放射線治療の専門家だけで患者の治療方針策定をしないでいただきたい」というコメントをいただいております。

 説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

○宮坂座長

 ありがとうございました。ただいまの御説明について、何か御質問等ございますでしょうか。

 これは遠隔転移がない。ただし、ホルモン療法を3〜10カ月をやっても有効性が十分証明されない症例を選んで重粒子線治療を行う。1日1回で合計12回やるというものですけれども、何かございますでしょうか。

 どうぞ、福田先生。

○福田構成員

 1点だけ。効率性の評価のところで、藤原先生のコメントでも現時点では判断できかねるということで、重粒子線に関しては何回か出ていますが、やはり費用対効果の検証をすべきだと思います。今回それが入っていますので適切だとは思うのですが、具体的な評価をする際に、EQ-5Dというツールを使ってQOLを調査するというのと医療費の分析をすると書いてありますけれども、医療費については以前にやったものですね。後ろ向きに調査することも可能ですが、QOLの評価とかはタイミングを適切に判断というか、調査するタイミングを考えてやっていただいたほうがいいので、そこまでぜひ、取り組まれる前に、どういうタイミングで調査するかをお考えいただければと思います。

 もう一点が、比較対照はほかの臨床試験なりヒストリカルコントロールを使うということですので、費用対効果についても、費用対効果入れたデータもそのヒストリカルデータから何らかの形でとらなくてはいけないと思いますので、それについて、それは開始前に必要ということではないですが、御検討いただければいいのではないかと思います。

○宮坂座長

 ありがとうございました。重粒子線の場合はいろいろな議論がありまして、どうしても放射線腫瘍学会を中心として重粒子線をやりたい人たちがデータを出しているというところがなきにしもあらずで、今回ですと前立腺がんですから、泌尿器科学会との関係というのが非常に重要になって、藤原先生も指摘されているように、前立腺がん治療を専門とする泌尿器科医とのリアルタイムな連携が不可避である。ですから、この先進医療を推進する場合も、そこをきちんとしていただくということ。そして、今言ったように、クオリティ・オブ・ライフ、QOLをどこで評価するのか。それから、あとは副次的になるかもしれませんけれども、費用対効果をヒストリカルコントロールと比べるということですね。そこが大切なのかなと思いますけれども、ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ、先生。

○山口構成員

 今、皆さんおっしゃったとおりで、2つやはり問題があって、1つは、まず放射線治療をやる人は、確かに座長おっしゃるように、これは当然効くものだという前提で話が進んでいて、理論的にいいからいいだろうという話ですね。そこのところが非常に問題だと思います。

 1つは、キャンサーボード、きちっとした総合的な判断ができるかどうか。特にこういう重粒子線の専門施設にそういう体制がなくて、単にただの泌尿器科がいればいいのだとか、そういう形でやられると非常に困るので、そこは釘を刺すということは念を入れました。

 それからあと、IMRTについて、まだ日本での普及が十分ではなく、しかもまだ進歩して変化しつつあって、きちっとした成績がまだ出てないです。恐らく年々よくなってきていて、ヒストリカルコントロールにするときに、最新のIMRTのきちっとしたデータをやはり学会が責任を持って用意すべきだと思うのですね。ないから、ほかの古いものを使ったりということでは到底、これだけコストかけていいかという議論にはならないので、そういう意味でも、藤原先生は、このままでは直ちに保険収載には至りませんよと釘を刺しているということだったと思います。

 以上です。

○宮坂座長

 先生がおっしゃる学会というのは日本放射線腫瘍学会を指しているのですか。そのIMRTのシステムを準備して、それをウォッチして、うまくいくかどうかを見るのはどこの学会。

○山口構成員

 どの学会がやるにしろ、そういう仕組みになってないということです。

○宮坂座長

 今はなってないということですね。

○山口構成員

 そうです。

○宮坂座長

 だから、それを学会がやるべきだということですけれども、私の理解する限り、日本放射線腫瘍学会というのはそんなに大きな学会では多分なくて、比較的、どっちかといえば重粒子線を主体にやっているところですよね。だから、そこにIMRTのシステム云々ということ、そのミッションまで付加するのはなかなか難しいかもしれないかなと。

○山口構成員

 そうです。前にここにずらっと来られた人の中でも、IMRTを本当に一生懸命やっていて発言された方は余りおられなかったように思うのですね。ですから、そのあたりもきちっとサーベイされて、そういう人を招聘して意見を聞くべきだと思います。

○宮坂座長

 ほかにはいかがでしょうか。

 先生、どうぞ。

○石川構成員

 今までの議論で、それから、先ほどの眞鍋さんのお話のところで、1号側の意見があったということで、この放射線のお話もちょっと関係してくるのだと思いますけれども、費用対効果という点ですね。この会議の位置づけをもう一回確認していただきたいのですけれども、猿田先生のときに、私は随分、お金のことは余りここでは気にしないでいてくれと。要するに、その患者さんのQOLがどのように向上するか。この先進医療、許可することによってですね。そういうことが一番大事だということをお聞きして今までずうっと来たわけですけれども、先ほどの1号側の方の意見でいきますと、要するに3カ月ぐらいの平均が延びるということについてどう考えるのかということを、特に放射線を使ってということだと、費用対効果の問題を気にしているわけですね。我々はそこをどのように考えていくかということだと思うのですね。

私は、ああいう難しい病気であれば、3カ月延びるということは大変意義あることだと思うし、それから、それをやらないでいれば、医学・医療の進歩ってあり得ないと思うので、我々としては、先進医療としては、そこは大いに許可するだろうと。そこでもし費用対効果のところが入ってくると変なことになるのではないかと思うのですね。ですから、今の放射線の話もそうなのですけれども、私は、費用の話だとかそういったものがぱかぱか出てしまうのはちょっとまずいかなと思うのですけれども、いかがなものでしょうか。

○宮坂座長

 確かにこれは先進医療ですから。ただ、今後、薬の効果判定の一つの指標として費用対効果も見ていくというのは当然必要になる。それは、今、オプジーボでもさんざん騒がれていることだと思うので、その視点を全くなしにやっていくというのはほとんど不可能かなとは思うのですけれども、それが決してプライマリーではないというのは賛成です。

○医療課企画官

 事務局から補足させていただきたいと思います。

 今、座長から御発言いただいたとおりでございますけれども、まず、この先進医療会議におきましては、先進的な医療技術につきまして、保険外併用療法として保険との併用を認めるかどうかということを御議論いただく、そういう場でございます。その上で、申請された先進的な医療技術について併用が妥当かどうかということを御判断いただくと。

その中に、こちらの評価表にもあらわれているところでございますけれども、社会的な妥当性ですとか、あるいは普及性、そして効率性ということも一応ここには入っております。ただ、ここの効率性は、今、中医協のほうで御議論いただいているのは、クォリーとコストを割ってというふうな効率性ではなくて、先生方が見ていただいた中で既に保険導入されているものに比べてどうかという観点での議論というか、そういう効率性を判断いただくと、そういうレベルでの御判断の軸が入っていることは申し上げさせていただきたいと思っております。

そういう意味で、効率性全く見てないというわけではなくて、やはり従来の保険診療と比べてどうなのかという観点で御評価はいただいているものだと思っております。そこも踏まえて、保険と併用するかどうかという御判断を総合的にいただいていると思っております。

○宮坂座長

 ありがとうございました。ほかには、今の点についていかがでしょうか。

○山口構成員

 石川先生の御意見もわかるのですけれども、私は、今おっしゃったように、効率性を無視してはやれないと思うのです。というのは、先進医療に参加する患者さんはお金を払うわけですから、そのお金を払ったときにどれぐらいのメリットがあるかということは明確に示さないと、これはやはりまずいと思うことが1つです。また、膵臓がんとか胆道がんで2カ月延びるという意味と、前立腺がんみたいに、いろんなモダリティがあって、それが1カ月2カ月延びてもほとんど意味のないようなことと全然価値が違うと思います。そういうことを評価するためにもやはり費用対効果比というのは見ながら我々も判断しないといけないと思います。自動的に一定の月数が延びたらいいのだという議論ばかりやっていると、積極的にこれは保険収載すべきものであるとか、そういう判断もやっているわけですけれども、できないと思うので、やはりそれは無視することはできないと私は思います。

○宮坂座長

 ほかに今の点について。福田先生、何か御意見ございますか。費用対効果の話について。

 

○福田構成員

 私も、先進医療としてやることに関して、開始する時点で費用対効果云々を議論する必要はないと思います。だから、最終的にはやはりこれを保険適用するかどうかという議論に持っていくことになると思いますので、その際には、今も御指摘ありましたが、公的な医療保険制度のお金を使うことになりますので、やはり費用対効果という観点がその時点で議論できるようなデータをあわせてとっていただくというのが重要ではないかと思います。

○宮坂座長

 ありがとうございました。今の点はよろしいでしょうか。

○石川構成員

 私が言いたいのは、要するに費用対効果というのは、頭の中に入れてこれを先進医療でやれということは、今だったら妥当なのかもしれないですけれども、私は、例えばそこの費用の点だとかそういうものは中医協のほうで十分、こうやって実際に1号側が意見を出して、2号側が意見、そこで闘わせる場があるので、ここはそうではなくて、もう少し、費用対効果ではなくて、効果のところですね。そこを中心に話し合うのではないかなと思っていたわけなのですね。ですから、先ほどの話で、1号側の方が言ったのは、ちょっと我々としてはいかがなものかと思いながら聞くわけですけれども、そのように考えていたのです。

○宮坂座長

 先生おっしゃるように、これは先進医療として、まずサイエンスとして成り立っているのかどうか、そして倫理的に成り立っているのかどうか、そこをここできちんと審議すべきだと。それはもちろんそうです。ただ、先ほども眞鍋さんのほうからもお話がありましたけれども、これはあくまで評価という観点の評価の指標の中には当然そのことも踏まえて入ってくるので、総合的な判断の一つの材料になるのは当然かなと。それをプライマリーにすることはもちろんないわけですけれども、あくまで倫理的なのか科学的なのかという議論が先に立つべきだと思いますけれども、全くそれがなしでいくというのもいかがなものかなという気が私自身は個人的にはしておりますけれども、ほかにいかがでしょうか。

○山本構成員

 私は、この先進医療会議のほうのメンバーになってから、先進医療Aのほうの案件を保険収載するのに妥当かどうかという審議というのが2年に1回評価がありまして、それを今まで2回させていただきましたけれども、1回目にそれを見たときに、ちょっと目を疑うような、ほとんどデータがないというような案件がほとんどであったというのを見まして、よくこれで今まで保険収載ということを考えていたなと思いました。正直に申し上げまして。

 一方で、薬剤のほうは、医療機器もそうですけれども、本当に3カ月延びているのかどうかということを厳密に確かめて、誰が見ても、どこから見ても、この薬剤を使ったら、何割かの方々が、使わないよりも、例えば抗がん剤であれば有効性が示されているということも、あっちからもこっちからも見て、確かなそういうエビデンスがあるというのを見た上で薬価をつけるという方向にいっているのに、一方で、漠然としたデータでもって保険収載の是非を決めていたというところに大きな差があったのだと思います。

それがここで先進医療Aの隣で先進医療Bが臨床試験の形で走るようになって、薬であっても、先進医療Bのほうは医薬品とか医療機器がメインですけれども、明らかにエビデンスの出し方が違うわけですね。で、この粒子線についてはいつまでたっても、先進医療Aでやっている限りは、結局、費用対効果を検討するに値するようなデータも出ていなかったというのが現状だったわけですので、私としては、この先進医療で始めるときは、もちろん、費用対効果というか、患者さん自身がどの程度負担するかというところで、当然、負担し得ないような大きな額が出てきた場合には、それはもうおかしいということになりますので、そこである程度の、このぐらいが妥当というところはあると思いますが、そもそも、きちんとしたデータをとらなければ費用対効果が検討できないという、ですので、主には費用対効果を検討するために効果がどのぐらいあるのかということをやはりきちっと出していただくというための枠組をここで評価しているのだろうなと思います。それが出ない限りは、費用対効果をディスカッションできないはずなのですね。それをデータをもとにディスカッションするというのは、中医協でしていただくべきなのではないかなと思います。

○宮坂座長

 今の点、ほかに。どうぞ。

○医療課企画官

 事務局から再度補足させていただきたいと思います。

 今、山本構成員から将来的な保険適用を目指せるのかという御指摘もありましたけれども、まず、この保険外療養制度の中の先進医療という仕組みでございますが、通常の保険診療でない先進的な技術につきまして、将来的な保険適用の可否を御判断いただく、目指してということでございますけれども、その可否を判断いただくために、保険と、それから保険外の併用を認めるかどうかという御判断をいただいているものでございます。当然そこには、将来も保険適用する場合の効率性という観点も入ってくるのだと思っておりまして、それが評価表の中にも効率性という言葉で入っているものだと認識しております。

 ですから、私どもとして全くそこを無視して、有効性だけを見て御判断いただいているとは全く思ってございません。また、自己負担のところに関しても、やはり社会通念上妥当な範囲でちゃんとおさまってなければいけないと思っておりまして、これは別途走っている患者申出療養でもそうでございますけれども、その範囲でちゃんとおさまっているかどうかも含めて御判断いただくべきものだと思っておりますし、そのように運用いただいていると承知しております。

○宮坂座長

 今の点、ほかに何かございますでしょうか。

 どうぞ、福井先生。

○福井構成員

 費用効果分析自体は、1つ2つの治療法について行ったから、それが役に立つというものではなく、多くのテーマについて行われない限り役に立たないので、とりあえずは、このような今回の研究と同じ方法で、できるだけ厳密性の高いデータを集積していくことに意義があると思います。

○宮坂座長

 ありがとうございました。今の点、ほかによろしいでしょうか。

 多少観点違うかもしれませんが、私も最近感じているのは、ダブルトラックでやっていて、治験のほうはGCPという厳しい枠がありますから、データも正確ですし、再現性もあるし、確実性もあるし、科学性もあるのですけれども、先進医療の方はどっちかというと少しそれが欠けているところがなきにしもあらずという印象を持ちます。だからこそ、まず科学的に問題ないのか、倫理的に問題ないのか、そして本当に有意の差があるのかどうかということをここできちんと見ていかなければいけないのかなと思っています。

それが十分にできるかどうかという問題はもちろんありますけれども、今までは先進性のほうはどちらかというと考えていて、もう一方のほう治験のトラックのほうは非常にリジッドに走っている。それに対してこちらのほうが少し緩やか過ぎた部分もあったのかなという気がしていますけれども。それは今後そうであってはいけないので、そうならないように努力したいと思いますけれども、ほかに何か。

 どうぞ。

○五十嵐座長代理

 別紙4の総評の一番下に、この実施に当たっては、粒子線治療の専門家あるいは放射線治療の専門家だけで患者の治療方針策定をしないでいただきたいとありますけれども、そうなると総合判定にはこのコメントは影響しないのでしょうか。つまり、条件つき適ではないのでしょうか。

○宮坂座長

 そこはどうでしょうか。僕もこれは少しひっかかっていたのです。それから、さっきのキャンサーボードの話もそうですね。藤原先生の御意見としては、このまますんなり認めるわけにはいかなくて、キャンサーボードなり泌尿器科との連携が必要だと。そういう意味では、ある意味ではコンディショナルという感じもしないでもないのですけれども、そこは何か議論ありましたか。

○先進・再生医療迅速評価専門官

 事務局でございます。

 藤原先生から御指摘をいただいて、その後、申請医療機関からは、泌尿器科もかかわるような、リアルタイムで評価できる体制にするということを、様式の第9号、この紙の資料の一番最後のページの部分ですね。その他、「日本放射線腫瘍学会の指定(注)に準拠した複数の診療科で構成されるキャンサーボードを設置し、前立腺癌を専門とする泌尿器科医をキャンサーボードでリアルタイムに評価できる体制にすること」という修正をいただいておりまして、こちらを御確認いただいた上で、藤原先生からは「適」の御判断をいただいているという形になっております。

○宮坂座長

よろしいですか。

では、そこはもう既にこの29ページのその他のところできちんと記載されているということで、その点はよろしいのではないかと思います。

ほかにはいかがでしょうか。

それでは、藤原構成員の評価結果どおりに決定したいと存じますけれども、よろしいでしょうか。

○先進・再生医療迅速評価専門官

事務局です。申しわけございません。1点確認させていただけますか。

○宮坂座長

はい。

○先進・再生医療迅速評価専門官

福田構成員から、QOLをどのタイミングでチェックするのかという御指摘をいただいたと思うのですけれども、それを一応申請医療機関には返させていただいて、それを最終的には確認させていただいて、構成員の先生方にも御確認いただくという形でよろしいでしょうか。

○宮坂座長

どうですか。QOLをどこで評価するかということですね。ただ、これは副次的項目で入っていますか。

○先進・再生医療迅速評価専門官

はい。QOLの評価というのは入っているのですけれども。

○福田構成員

私としては認めるための条件とまでは思っていなかったのですけれども、計画は事前に必ず立ててくださいという意味で、確認できれば大変ありがたいです。

○先進・再生医療迅速評価専門官

承知しました。でしたら、確認はさせていただこうと思います。ありがとうございます。

○宮坂座長

それでは、そのようにさせていただきたいと思います。

続きまして、本案件につきまして、事務局より参考資料の提出がございますので、説明をお願いいたします。

○先進・再生医療迅速評価専門官

事務局でございます。

では、別紙4の参考資料をごらんください。こちら、現在御審議いただきました整理番号106の局所限局性前立腺癌高リスク症例に対する重粒子線治療の事前評価の際に、藤原構成員より御指摘いただいた点につきまして、一部、申請医療機関に対する指摘事項というよりは、日本放射線治療学会に対する御質問と考えられるものがございましたので、別途、日本放射線腫瘍学会に御回答をいただいたものです。

御質問としましては、粒子線治療については、日本放射線腫瘍学会が責任を持って把握する体制になっていると理解しているが、前立腺がんに対する重粒子線・陽子線治療の現在の実態を御教示いただきたい。

また、今回の申請は高リスク群についての申請であるが、低・中リスク群に対して先進医療Bを実施しないまま、将来の診療報酬改定を迎えるのか。

また、本試験の実施している期間中の他施設での粒子線治療の妥当性について、日本放射線腫瘍学会はどのように考えているのかというものでございます。

本質問に関しましては、日本放射線腫瘍学会理事の白土先生より御回答をいただいております。

重粒子線治療については、現在、4施設で、新先進医療Aの枠内で統一治療方針に従って治療を行っておりまして、全例登録データベースのデータ登録を例外なく実施しており、ことし5月から6月末までの集計によると、前立腺がんについては、重粒子線・陽子線でお示ししている件数が行われているというような御回答をいただいております。

今回の申請は高リスク群への申請だが、低・中リスク群に対しての先進医療Bを実施しないまま将来の診療報酬改定を迎えるのかという点につきましては、重点的な評価が必要であることが新たに明らかになった症例については、適宜、先進医療Bとして実施していくとしておりまして、低リスク群、中リスク群についても先進医療Bとしての実施を検討されるとのことです。

ただし、低リスク群については臨床研究の規模が大きくなる可能性が高く、軽々には先進医療Bに進められない状況であり、まずは9月の先進医療会議で示したロードマップに沿って、先進医療Aにおいて前向きに全例登録を行っていく方針との御回答をいただいております。

次に、本試験を実施している期間中の他施設の粒子線治療の妥当性についてという部分に関してですが、御回答としては、同じ病態であれば先進医療Bを優先させ、適格基準を満たした場合には、先進医療Bの実施施設に紹介する方針で、本年11月の時点で全施設がこの方針を認識していることを聞き取り調査で確認されたということです。「それぞれの施設が、御自身の施設の行っている医療技術に関して、日本全体の先進医療Bの症例登録に責任を持ち、臨床試験の早期登録完了を目指す」という考え方で一致されているという御回答をいただいております。

最後に、日本放射線腫瘍学会理事長の御発言等も踏まえてという部分に関してですが、同発言を要約すると、JASTROの理事長としてというよりも、粒子線のノンユーザーの放射線腫瘍医の立場から答えたいと思う。普通のX線を使っている者にとっては、前立腺がんに対して粒子線治療がよりすぐれているかというと、実は疑問に思っている。短期間で終わらせられるオプションを提供するということなどは意味あると思うが、エビデンスとして、これからプロスペクティブに調べていく必要性はもちろんある。現時点においてはっきりと保険収載に値するとはまだ言えないと考えているという内容であり、西村医師は、理事長としてではなく、X線治療施設を代表して答えており、その中でも、さまざまな意見があるというふうに御回答いただいております。

また、本年1125日から27日に開催された学術集会では、線量分布としては粒子線治療がIMRTを上回り、臨床成績も同等かそれ以上であるが、臨床的な成績の比較は十分でないことから、海外のデータを参照しながら、学会として今進めている先進医療等の前向き試験をしっかり進めることを推奨するとの発言があり、西村理事長の発言と内容的には一致しているのではないかという回答をいただいております。

長くなりましたが、事務局からの説明は以上になります。よろしくお願いいたします。

○宮坂座長

ただいまの御説明につきまして、何か御質問ございますでしょうか。

よろしいでしょうか。

ありがとうございました。

それでは、本日の議論は以上としたいと思います。

次回の開催について、事務局から説明をお願いいたします。

○先進・再生医療迅速評価専門官

次回の開催につきましては、平成29年1月12日、木曜日の16時からを予定しております。場所に関しましては、追って御連絡させていただきます。

以上でございます。

○宮坂座長

ありがとうございました。

それでは、第48回「先進医療会議」を終了したいと思います。ありがとうございました。

 


(了)

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