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2016年10月25日 第2回 新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会

○日時

平成28年10月25日(火)10時00分~12時00分


○場所

厚生労働省 省議室(9階)


○議題

1.今後の検討の全体構造(たたき台)について
2.今後の検討の全体構造-「患者の価値中心」について

○議事

(議事概要)

 

「今後の検討の全体構造(たたき台)」について各構成員から発言いただいた後、検討の進め方について議論(主な発言概要は次のとおり)。

 

(検討の進め方について)

○ 本検討会は、医師の将来需給推計に資する新たな医療・働き方のビジョンをつくるものだが、医師偏在対策や専門医についての議論にも影響する。

○ 本検討会での議論は、医師需給分科会との整合性を図るべきではないか。医師需給について検討する際の土台としていくべきではないか。

○ スケジュール感についての共通認識を持つべきではないか。偏在などについては早期解決のニーズが高いと思うので早く結論を出すことも必要だが、長期スパンでの制度も含めた提案等も必要ではないか。

○ 年内に中間まとめ、年度内に井元教授の研究班の調査を踏まえた最終的なとりまとめ。偏在等に関する意見は中間まとめに入れ、年末にとりまとめられる医療部会の偏在対策の議論に役立てるべきではないか。

○ 本検討会では、「保健医療2035」を土台にして、新たな医療の在り方(供給体制)やそれを踏まえた医療従事者等の働き方について深掘りすべきではないか。

○ 偏在をどのように解決するかというコンテクストの中で、仕事の在り方について議論するものと認識していたが、国際貢献が医師偏在対策にどう結びつくのか分かりにくい。

○ 長期的な視野で、国際貢献も含めてキャリアを考えることによって、キャリアデザインと国際貢献を結びつけることは可能。

○ 偏在対策については医療部会で議論しているので、具体的な偏在の施策等については医療部会で議論すべき。

○ 専門医プライマリケア医の在り方については、需給分科会等で議論するべきであり、本検討会でのテーマからは除くべきではないか。

○ 専門医やプライマリケア医の在り方についてはキャリアチョイスにも関わってくると思う。ここでの議論は様々な方向で絡んでくるので排除すべきではない。施策として必要なものは需給検討会に提供してバックアップするのも1つの役割ではないか。

○ 理想論ではなく、実現可能な対策の提言が重要ではないか。

○ この検討会では、評価まで踏み込まず、イシューを提示し、道筋をつけるところまでを着地点とすべきではないか。

○ 成果物となるフルレポートは、エビデンスに基づく骨太なビジョンを示すために重要な事実をできるだけ引用して提示すべきではないか。

○ 本検討会では、イシューを深掘りし、医療従事者がどのような働き方をするべきかという実現可能な施策を提言すべきではないか。その際には、診療報酬・権限委譲・法改正等を視野に入れた具体的な打ち手とすべきではないか。

○ 医師需給、医師偏在についての具体的な数字のたたき台とすべきではないか。

○ 他国での需給、偏在、専門医等の取組等をベンチマークとして盛り込むべきではないか。

○ 具体的な部分については意見の相違が出てくると思うが、無理に一元的にまとめようとせず、整理できない点についても互いの意見を尊重しながらまとめる方法を採るべき。

○ 可能な限りファクトベースで議論すべき。

○ 会議の場だけでは時間がないので、メールベースでのコミュニケーションや意見交換も行い、スピード感を持って早めにたたき台を作成すべきではないか。

 

 

(「今後の検討の全体構造」(たたき台)について)

○ 患者の価値中心のイシューに、医師・看護師や薬剤師等が正しい医療受療の在り方、服薬、施療を患者に伝える等の治療的健康教育を行う等、患者が正しい価値観を持つために患者のセルフヘルプを支援するという視点も入れるべきではないか。

○ フランスで行われた、若い医師や医学生等の意識調査を踏まえたグループ診療への公的な支援等の例を活用すべきではないか。

○ 女性医師の増加が進んでいるヨーロッパでの事例、例えば女性医師の増加に対応してつくられた色々なシステム等について調査し、「キャリアデザインに中立的」や「地域住民の生活を深く支える」といった点について深く考察していくべきではないか。

○ 意識調査の中で課題を抽出し、その課題に対応するために変えていくことを掲載した工程表を作成すべきではないか。

○ 井元教授の研究班の調査については、イシューマトリクスに対して検証できる内容にすべき。また、フランスの調査等を参考に、特に若い医師のキャリアトラックやインセンティブ等の要素も反映させるべき。

○ キャリアデザインに中立的というビジョンが、他のビジョンと整合性がとれておらず、意味が分からないので、分かりやすい文言に変えるべき。

○ 生産性と質の向上のイシューについて、医療ニーズや技術の変化、人的資源の変動に応じて職種間の役割分担を見直すことができているかを検証すべきではないか。職種間のみならず、同種間の役割分担についても入れるべきではないか。

○ 外国人労働者の話が出てこないのは一億総活躍プランとの関係と理解しているが、退職後の人材等がどのように社会参画するのかを考えるべきではないか。また、医療従事者は診療報酬をもらう間のみが仕事ではなく、医療機関の外での新たな働き方等も含めて我々のキャリアと考えるべきではないか。

○ 認知症の問題や認定を受けていない人々が今後どうなるのかについて考えるべきではないか。産業医活動が片手間で行われていることが、一般の住民の健康管理を生涯やっていくことの阻害要因になっていないか。

○ 偏在対策にどう取り組むかは重要だが、医師偏在解消が必ずしも患者の価値中心の医療提供体制に資するとは限らず、偏在を解決することが正しい評価基準ではない点を認識すべきではないか。

○ フランスで行われた医学生や若い医師看護師等を対象とした意識調査によると、生活環境を重視する人が多く、長い診療時間を嫌い、特に地方での開業を妨げている実態がある。こうした調査を踏まえ、例えば、都会の医師が地域でパートタイム勤務する枠組を作るために自治体がグループ診療所を作り、そこで働くことを可能にする等、医療技術レベルの維持・向上と家庭生活の両立するための施策について考えるべきではないか。

○ 他国の事例と比較をする際には、互いのクオリティを考えなければならない。例えば、フランスは地域をまたいで2つ診療所を持つことができる、グループ診療する際の事務の請求についても整理されている、医学教育の改革の中では、医学生に地域での研修を義務づける、一般医を専門医の中に位置付ける、等の違いを認識すべき。

○ 高齢社会に適した医療モデルを構築することによって、海外からの研修生の受入や日本のシステムの国際展開が実現し、母子健康手帳のアジアへの展開のような国際貢献が可能となるはず。

○ キャリアデザインについて、本人の状況や医師に応じた柔軟なキャリアの選択を行うための技術的環境、 IT を使うことによってパーソナライズされたマッチングシステム等を整えるべきではないか。

○ 生産性と質の向上について、医療における患者の役割を見直し、患者の行動変容を含め、効果的な参加を促していくべきではないか。

○ 国際的な潮流を踏まえて議論する協働の在り方については競争力があるという表現にすべき。

○ 患者の価値中心について、地域で人生をまっとうするようなケアを実現するためには、医療従事者養成課程の教育内容だけでなく、教育年限や教育そのものを考えていくべきではないか。

○ 医師対患者、看護師対患者という関係ではなく、コミュニティ・ヘルスケアの視点で医療を組み立てるべきではないか。

○ 今後の社会保障の問題を考えていく上で、住み慣れた地域で最期まで看取れる地域をつくっていくべきではないか。在宅の分野では 24 時間対応、疲弊しないシステム、情報共有して多職種で方針の統一など、医療の変革が必要であるという論点を入れるべきではないか。

○ 生産性と質の向上の項目に、投資した資源に見合う効率的な医療ヘルスシステムを作るという視点を盛り込むべきではないか。

○ 「地域住民の生活を深く支える」のイシューに記載されている、地域社会を支えるリーダーとは様々な職種であるべきで、医療機関や医療職に限定されるべきではない。

○ 「患者の価値中心」と「地域住民の生活を深く支える」の2つは、医療が既に患者になった人だけを支える訳ではないという点を踏まえて統合し、最初のテーマにするべきではないか。

 


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