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2016年11月30日 第101回社会保障審議会医療保険部会議事録

○日時

平成28年11月30日(水)16:00〜17:58


○場所

全国都市会館 大ホール


○議題

1.骨太2016、経済・財政再生計画改革工程表等の指摘事項について
2.任意継続被保険者制度について
3.その他

○議事

○遠藤部会長

 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第101回「医療保険部会」を開催いたします。

 委員の皆様におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。

 まず、本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は、岡崎委員、原委員、福田委員、和田委員より御欠席の御連絡をいただいております。

 続きまして、欠席委員のかわりに出席される方についてお諮りいたします。岡崎委員の代理として村岡参考人、原委員の代理として松岡参考人、福田委員の代理として山本参考人の出席について御承認をいただければと思いますが、よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 本日は、「骨太2016、経済・財政再生計画改革工程表等の指摘事項について」「任意継続被保険者制度について」「その他」、この3つを議題としたいと思います。

 初めに「骨太2016、経済・財政再生計画改革工程表等の指摘事項について」を議題といたします。事務局から資料が提出されておりますので、説明をお願いしたいと思います。

○城課長

 総務課長でございます。私から一括して説明させていただきます。

 資料1−1「各事項の見直しの方向性について」を御覧ください。資料1−2は、参考資料集でございます。途中で一つ、二つ御参照いただくことになりますが、基本は資料1−1で御説明したいと考えております。

 1ページ表紙をめくっていただきまして、2ページになります。まず高額療養費制度の見直しについて記載をいたしております。見直しの方向性として、文章編で箱の中に案1、案2という形で書いておりますが、見やすくするという観点で表でお示しをしてございますので、3ページを御覧いただければと思います。

 案は複数案をというお話も前にございましたので、見直し案1、見直し案2という形で提示をさせていただきました。見直し案1、2、それぞれについて順次御説明いたします。

 案1は、高額療養費制度の見直しとしまして、住民税非課税層、一般層、現役並み所得層、それぞれについて見直しを行うという案でございます。

 住民税非課税層につきましては、外来特例について8,000円のものを1万円、もしくは1万5,000円という形にするというのはどうかというものでございます。一般所得層につきましては、現行外来特例が1万2,000円、月合算限度額は4万4,400円であるところを、若年と69歳以下同様に5万7,600円、多数回該当を新しく設けまして4万4,400円としてはどうかというものでございます。それから、現役並み所得層につきましては、これも69歳以下と同様に3区分にいたしまして、金額も3区分、現役と同様に8万100円プラス1%、167,400円プラス1%、252,600円プラス1%という形としてはどうか。そして、同じように多数回該当を設けたらどうかという案でございます。

 見直し案2でございます。こちらは少し緩目といいますか、住民税非課税層については現行の制度を維持するという形にしております。一般所得層につきましては、世帯合算の限度額につきましては5万7,600円で、多数回該当を4万4,400円にするという案でありますが、外来特例については、これは維持した上で金額の引き上げ、この金額については一つ下の層の合算限度額を参照いたしまして2万4,600円と設定しておりますが、こういった形ではどうかというものであります。現役並み所得層については1と同じであります。

 これにつきましては、1回で引き上げるということではありませんで、段階的に引き上げるという案を考えております。4ページを御覧ください。先に下のほうを御覧いただきますと、二段階施行の場合のやり方ということで記載をしております。現状から1段目、2段目としております。1段目のところも2段目のところも、それぞれ上が案1、下が案2となっております。

 1段階目でありますが、途中御議論がありましたが、システム的な対応の可能性等も考えまして、実際に29年度に対応できるものは、区分の見直しはなかなか難しゅうございまして、金額の差しかえという形で対応することが可能ということでありますので、まず1段階目は金額の引き上げで一部対応し、2段目として区分の見直しを行うということができないかという趣旨であります。

 1段階目を御覧いただきますと、金額につきましては、案1も案2も現役並みのところは外来特例5万7,600円、一般のところは外来特例2万4,600円で、世帯合算の限度額は5万7,600円、多数回該当4万4,400円とさせていただいて、案1は低所得についても外来特例については引き上げるという形であります。

 そして、2段階目については、現役並み所得層の外来特例を解消いたしまして、区分を設け、限度額の引き上げを行うという形といたしております。いずれも8月施行になりますので、8月から7月までの姿という形であります。

 それから、上半分にございますが、高額介護合算療養費制度、前回御議論いただいた部分であります。これにつきましては、一番上の今の現役並み所得層につきまして、現行67万円という限度額がございますが、これにつきましても現役所得層について所得区分を細分化して見直すということをやりましたら、252,600円が最高層になりますので、月単位の上限額を年単位で見たときに、少しこの上限額だとぶつかってしまうことも考えまして、現役と同様に212万、その下の層が141万、その下が67万現行維持という形でどうかという見直し案でございます。

 その下の一般所得層につきましては現行56万円でありますが、これを60万円、現役並みにするというのはどうか。もしくは据え置きというのではどうだろうか。そういう案を御提示しております。

 資料1−2を御覧いただきたいのですが、27ページに該当者数を記載いたしております。グレーの網かけになっておりますが、70歳以上の方々について、それぞれの今の区分に実際に該当する方が何人おられるかという資料であります。右側に棒グラフで数字が書いてございますが、これが実際、その世代、その所得層の総人数でありますが、例えば一般の層につきましては、70歳以上1,240万人おられるわけですが、実際にこの高額療養費の見直しに該当する方が何人いるか、実際に使っていただいた方ということでありますが、そういう意味で見ますと、外来特例の一般層であれば例えば270万人で、全体を合計しますと390万人という数字でございます。ここにお示しをしているとおりでございます。

 もとの資料にお戻りいただきまして、保険料軽減特例の見直しについてでございます。資料1−1の5ページを御覧ください。保険料軽減特例についても2案お示しをしております。現行の加入者に対する適用について、それから新規加入者に対する適用についてということでございます。これも文章編のところは見にくいですので、次の6ページ、7ページにそれぞれを記載しておりますので、御覧いただきたいと思います。

 まず6ページが案1であります。案1につきまして先に御説明いたします。まず、上の欄でありますが、これは均等割・所得割について記載したものであります。まず、均等割は、上の欄の9割軽減、8.5割軽減と書いてあるところでありますが、これについて案1では、9割を8.5割、8割、7.5割というように0.5割ずつ解消していって、32年度には本則に戻すという形ではどうだろうかという案をお示ししているわけであります。

 均等割部分につきましては、上のほうの三角形のところでありますが、現行5割軽減でありますが、29年度から本則に戻すというのではどうだろうかということであります。この部分については、29年度の枠の真ん中辺に書いていますが、新規加入者についてはこの案1ではもう本則を適用するという形ではどうだろうかということであります。

 均等割・所得割について先に案2を御覧いただきますと、7ページの上半分であります。案2につきましては、これは低所得対策と合わせて実施するということが、医療保険制度改革骨子に記載されたということもありまして、この9割軽減、8.5割軽減については現行の仕組みを維持するということで、29年度の欄を御覧いただきますと、均等割は既加入者と合わせて新規加入者にも特例を適用するということに合わせて、介護保険料軽減の拡充や年金生活者支援給付金の支給と合わせて、本則に戻すということでどうだろうかということであります。

 ちなみに、上の三角形の所得割のところでありますが、これは案1と同じで、低所得者ということではなく、所得のある方でありますので、29年度解消ということではどうだろうかという案であります。

 6ページにお戻りいただきまして、元被扶養者の特例軽減についてであります。下半分のところであります。これにつきましては案1も案2も同じでありますが、現行9割軽減になっておりますけれども、これを29年度の欄を御覧いただきますと、1年間全ての方に5割軽減として経過措置を置いた上で、30年度から本則に戻すというのはいかがだろうかということであります。

 もちろん資格取得後2年間の5割軽減というのは、法令上規定されておりますので、これは適用になります。それから、2年の方もそうですが、3年目以降の満額になる方につきましても、低所得者の方であれば上の均等割・所得割の軽減というところに該当するような方であれば、例えば9割軽減であったり、8.5割軽減の対象となるということであります。こういった案でどうだろうかというものであります。これは案2、7ページでも同じであります。

 それから、関連で8ページを御覧いただきたいと思います。後期高齢者医療制度の保険料につきましては、大半が特別徴収といって、年金から2カ月に1回天引きをするという仕組みで徴収されているものでありますが、具体的に引き上げを行ったときにどういう保険料の天引きの額になるかというのを示したものであります。

 保険料の賦課自体は年度で賦課をさせていただくわけでありますが、実際の保険料の切りかえ時期は10月切りかえという仕組みになっております。したがいまして、引き上げの年度におきましては、前半は前の年度の額で徴収いたしまして、その後、10月に切りかえて、年度前半で少し低かった分も合わせて後半で徴収をするということになりますので、そういう意味で10月から上がる。その上がる姿はこういう形になるということであります。幾つかの例でお示しをしているものであります。

 ここまでが保険料軽減特例の関係でございます。

 9ページを御覧ください。入院時の光熱水費相当額に係る患者負担見直しであります。見直しの方向性について記載しておりますが、光熱水費相当額の負担を医療療養病床の患者さんから徴収させていただくということで考えているところであります。

10ページにどういう形でというイメージをお示ししております。10ページを御覧ください。まず、65歳以上で医療療養病床に入っておられる方で医療区分Iの方につきましては、現行で320円、1日当たり徴収をしてさせていただいているわけでありますが、この負担額につきまして、2910月から介護に合わせた370円とさせていただいてはどうかという案であります。

 医療区分IIIIIの方たちについても負担をお願いするということでありますが、370円に一気に上げるということではなく、段階的にまず10月に200円、その後370円という形でお願いできないだろうかという案であります。それから、内書きに書いてございますが、難病患者の方についてはゼロ円のまま据え置きということとしてはどうだろうかという案でございます。

 下のほうに財政影響も記載しておりますので、御覧いただければと思います。

11ページを御覧ください。金融資産の保有状況を考慮に入れた負担のあり方ということであります。いろいろ御意見をこれまでいただいておりますが、それを踏まえまして下のように整理しております。

 「検討の方向性」のところに記載しておりますが、引き続き検討でどうかということがありまして読み上げさせていただきます。「金融資産等の保有状況を考慮した負担の在り方については、マイナンバーの導入等の正確な金融資産の把握に向けた取組みを踏まえつつ、医療保険制度における負担への反映方法の検討を進めることとしてはどうか」という方向性ではいかがだろうかという案でございます。

12ページを御覧ください。かかりつけ医の普及の観点からの外来時の定額負担であります。これはいろいろと御意見をこれまでいただきました。それを踏まえまして「検討の方向性」として記載をしております。「かかりつけ医の普及に向けて、かかりつけ医以外を受診した場合における定額負担を導入することについて、かかりつけ医の普及と併せて、まずは病院・診療所間の機能分化の観点から、医療保険財政の持続可能性の観点等を踏まえつつ、病院への外来受診時の定額負担に関し、現行の選定療養による定額負担の対象の見直しを含め、引き続き、具体的な検討を進めることとしてはどうか」と観点を示しておりますが、引き続き検討ということでいかがだろうかという案でございます。

13ページを御覧ください。スイッチOTC化された医療用医薬品に係る保険償還率についてであります。これも「検討の方向性」に記載しておりますが、薬剤自己負担の引き上げについて、市販品と医療用医薬品との間の価格のバランス、医薬品の適正使用の促進等の観点を踏まえつつ、対象範囲を含め幅広い加点から、引き続き検討を進めることとしてはどうかという案でございます。以上であります。

 それから、14ページを御覧ください。子供の医療費助成に係る国保の減額調整措置の見直しについてでございます。これも御議論いただきまして、それを踏まえて「見直しの方向性」のところに案1、案2という形でお示しをさせていただきました。これは平成30年度からということでありますが、以下のいずれかの方法で見直しを行ってはどうかということであります。

 案1につきましては、見直し対象は未就学児までとする。案2については、見直し対象は未就学児までとした上で、何らかの一部負担金や所得制限を設けている場合に限定するというのではどうだろうかということであります。

 次の15ページを御覧ください。影響額も記載をさせていただきました。未就学児までということであれば、全ての市町村が何らかの支援措置を講じているということでありましたので、国費の公平な配分という観点からいきましても、全ての市町村が取り組んでいる範囲というのが適当かということで、このような案で未就学児というふうにさせていただいたところであります。その上で、医療費助成に一部負担金を設けている、所得制限を設けている市町村もございました。金額でいきますと、ここに示したようなものでございます。

 なお、右側に円を2つ書いたベン図がございますが、重なりがございますので、それはどういう関係かというのを示しております。これを両方にかかっているところも含めまして全体を見たときに、例えば未就学の場合、公費33億、国費が26億、こういった影響額になるということであります。こういった形でお示しをしております。

 資料の説明としては以上でございます。あと、参考資料1といたしまして、こういった案をつくるに至りました前回までの主な御意見、さらに御意見をいただいたもの、それから前回御議論いただいたものについて加筆をしたものをお配りしております。今回触れませんが、下線部のところが今回追加になったところでございます。紹介をさせていただきました。

 私からは以上であります。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 早速、議論に移りたいと思います。本日御説明いただいた内容につきましては、既にここで議論をした内容でございますので、事務局から方向性という形で事務局原案のようなものが出ておりますので、これに沿った形で御意見、御質問等をいただければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。それらを少し中身を分けて議論したいと思います。

 まずは、高額療養費制度の見直しについて、御意見、御質問をいただければと思いますが、いかがでございましょうか。望月委員、藤井委員、お願いいたします。

○望月委員

 ありがとうございます。

 高額療養費制度については、2ページに外来上限特例の見直しに関して、2つ案が示されていますけれども、案1を支持したいと思います。

 世代間の公平性を確保する観点から、原則所得区分を問わず外来特例自体を廃止すべきだと考えております。ただし、低所得者について一定の配慮を行っている点については理解をしております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。藤井委員、どうぞ。

○藤井委員

 ありがとうございます。

 まず、高額療養費制度の見直しについては、見直し案1に賛成いたします。低所得者には一定の配慮をしつつ、現役並みの所得者だけではなく、一般区分者に対しても69歳以下と同じ負担水準にするべきだと考えます。

 また、高額介護合算療養費制度についても同様に、世代間の負担の公平性の観点から、高額療養費制度の見直しに合わせて負担上限を引き上げるべきだと考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。小林委員、新谷委員でお願いします。

○小林委員

 これまでこの部会でも申し上げてまいりましたが、制度の持続可能性や現役世代の負担水準が限界を迎えているということを踏まえれば、年齢に関わらず負担能力に応じた負担を求めていくことが基本的な考え方であると思います。

 このような観点から、今回事務局から提案のあった高額療養費制度の見直しについては、より踏み込んだ案であると評価したいと思います。

 具体的には、案が2つ出ておりますが、やはり外来特例については高齢者の定率負担を導入してから既に15年近くが経過しており、また現役世代との世代間の公平を考えますと、現在のまま存続させることの説明は困難であると思いますので、案1を採用し、外来特例については可能な限り縮減していく方向で検討していくべきだと思います。

 なお、今回いずれの案を採用した場合であっても、段階的に実施することとなり、70歳以上の方の高額療養費の区分は相当に複雑なものになります。このため、現場で混乱が生じないよう、国においても十分な周知・広報等を行っていただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。お待たせしました。新谷委員、どうぞ。

○新谷委員

 ありがとうございます。

 これまでの論議を踏まえまして、本日事務局から案を示していただきました。私どもとしても、今、小林委員がおっしゃったように、基本的な制度設計のあり方について、所得再分配機能を強化する、年齢別の区分から負担能力に応じた負担のあり方に転換していくという基本的な考え方については一定の理解をしたいと思います。

 しかし、今回の改定に伴いましてかなり負担が生じるゾーンがあるわけでありまして、このことによって医療へのアクセスが阻害されることにならないように、慎重な検討をお願いしたいと思います。

 また、実施に当たっても、今回段階的な実施ということも提起をいただいておりますけれども、施行時期や方法につきましても、患者への影響を丁寧に検証しながら、段階的に時間をかけて実施をするなど、慎重な検討をお願いしたいと思います。

 また、今回の論点には入ってございませんが、高額療養費及び高額介護合算療養費制度の両方に共通することで、一般区分という考え方について、これは市町村民税の非課税世帯というところがボーダーになり、上限は370万円とありますが、下限は年金収入だけの場合で155万円から始まるわけでありまして、かなりゾーンが広いということも確かでございます。一般区分と一括りになっておりますけれども、この区分の細分化について今後の検討項目の中に入れていただきたいということが今後の要望の一つでございます。

 もう一つは、高額療養費というのは月単位での上限額を決めるということでございますが、この年齢層は非常に受診頻度が高いということもございまして、月単位に加え、年単位での上限額の設定でありますとか、また、税と社会保障の一体改革の中で検討されて今なお先送りされております総合合算制度のあり方等々についてもまだ検討が残っていると思いますので、これも検討項目としてぜひ残していただきたいと要望したいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。では、松原委員、兼子委員の順番で。

○松原委員

 高額療養費制度は、国民皆保険の中で、一部負担金を払っても費用がかかり過ぎたときには戻ってくるという、世界でもまれな制度であります。これが余りにも厳しくなりますと、支払えない方が出てまいりますので、なるべくそういうことのないようにしていただきたいとは思っています。したがって、なるべく急激でなく、やわらかく、そして丁寧な説明をしてやっていただきたい。また、段階的にやっていただきたいと思います。

 もう一点、年収で切ってますけれども、例えば現役で一生懸命仕事をして会社に勤めて、そのままお年を召していても働けるということは大変立派なことだと思います。その方が介護が必要になるような病気をして入院したときに、去年の年収はしっかりあったけれども、その時点から突然この療養費制度によってカバーされる金額が高いので大変だということにならないように。収入というのはずっとあるわけではありませんので、変化したときには適切な対応を、例えば社保から国保に移るときには、国保は前年度の年収で金額が決まると思いますが、そのところの対応がどうなっているのか教えていただきたい。また丁寧にここのところに対応しませんと、病気になった途端につらい思いをするというのは制度として間違っていると思います。

 またもう一点は、前もこれは申し上げましたけれども、国保の方でも、息子さんのために家を売って一部分ける、あるいは自分が老人ホームに入るために、一時所得があると、突然区分が変わるという現象が起きます。そういったことが介護保険も医療保険も起きないように、一時所得について何かの条件をつけて、老人ホームに入るために売ったときの対応をしていただきたいと思います。患者さんから、家を売ったけれども、えらいことになったということをよくお聞きします。

 そういった高齢者に対しての優しい丁寧な対応というのが大変必要ですので、そのあたりはいかがでございましょうか。

○遠藤部会長

 事務局、お願いいたします。

○榎本課長

 国民健康保険課長でございます。

 今の松原委員のお尋ねの件でございますが、御指摘がありましたとおり、高額療養費の適用に当たりましては、直近の年間所得ということで前年の所得を参照して区分を決定するというのが原則になっております。ただ、今、松原委員から御指摘がございましたように、病気などによって失業したといった非自発的な失業があった場合には、前年の給与所得につきまして100分の30に相当する金額にみなすことによりまして、その方々の負担の軽減を図るという措置をやらせていただいているところです。

 また、失業によって収入が著しく減少したような場合につきましても、市町村保険者におきましてその一部負担金の支払いが困難だという状況が認められましたら、一部負担金の支払いを減免することも可能な仕組みにしておりますので、そういったことでセーフティーネットを設けているということで御理解賜ればありがたいと思っております。

 それから、家を処分した場合の例も御指摘がございましたけれども、実は国民健康保険におきましては、従来より、土地・建物を譲渡した場合の譲渡所得につきまして特別の控除を行うということでやっております。実は介護保険は今までそういった措置がなかったのですけれども、それを先般、国保にならって措置をしたということでございまして、そういった譲渡が生じた場合に急激に保険料が上昇しないような仕組みを設けさせていただいているところです。

○松原委員

 ありがとうございます。

 土地の値段も最近は余り上がっておりませんし、たんす預金をしていればよかったのにというような話にならないように、ぜひ丁寧な対応をお年の方にお願いしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 それでは、兼子委員、どうぞ。

○兼子委員

 まとめの段階ですので、前に申し上げたことと重複するかと思いますけれども、今度の案につきましては、一般以下のところに手をつけるのは私はいかがなものかと思います。前にも資料で申し上げましたけれども、高齢者の生活実態がこの十数年大きく変わっていないわけですね。そのことによって、ここが変わると何が生じるのか。先ほどお話がありますように、医療のアクセスのところが結局は控える形になる。それは結果的に重症化につながって、長い目で見れば、財政的にも医療の資源の活用ということでもいろいろと支障を来してくるのではないかと思いますので、できればまとめのほうでは370万円を超える層の手直しでとどめていただければと私は考えるところです。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。岩村部会長代理、お願いいたします。

○岩村部会長代理

 高額療養費制度の見直しについては、やはり高齢者の数が増えていく中で現役世代の負担が重くなっていくという状況に鑑みると、現役と同じような所得がある、あるいは高額の所得があるという高齢者の方については、現役の方と同じような負担の仕方をお願いするというのが適切だろうと思います。

 また、住民税非課税の方については当然のことながら一定の配慮をすべきであろうと思いますが、この外来特例というのはどうしても医療消費を促進する側面を持っていますので、そういったことを考えますと、やはり外来特例というのをなるべくなくす方向で考えたほうがいいのではないか。したがって、見直し案の1がいいのではないかと考えています。

 また、高額介護合算療養費制度の見直しについては、ここに提案されているとおりでよろしいだろうと考えますが、もちろん見直しの施行時期、方法については段階的に行うことが適当だと思います。

 申しわけないのですが、この後、退出をしなければいけないので、部会長のお許しがあれば、ほかの点についても簡単に意見を述べさせていただきたいと思います。

○遠藤部会長

 どうぞ。

○岩村部会長代理

 保険料軽減特例の見直しについてでありますけれども、見直しの方向としては、先ほど申し上げたのと同じ理由で、やはり高齢者の方々にも相応の負担をしていただくという観点から、案1が適当ではないかと考えております。

 入院時の光熱水費についての患者負担の見直しも、医療療養病床の場合、長期入院という形になりますので、それなりに負担をしていただくという形で、段階的に見直すというのが適当であろうと思います。難病患者については、もちろん負担させないというのが当然妥当だろうと思っているところであります。

 もう一点、まだ議論になっていませんけれども、任意継続被保険者のところについては、前にも申し上げたとおり、一番弱い方、労働者の中でも弱い立場の人のところにしわ寄せが行くという可能性が高いので、現状の制度をできるだけ維持するということで考えるのが適当だろうと思います。

 あと、年少者の負担です。子供の医療費助成に係る部分でありますけれども、医療はコストがかかるということを子供の時代からも認識してもらう、また、親にも認識してもらうということが必要だと思いますし、所得制限というのも必要だろうと思っていますので、きょう提案があった中には案2が妥当だろうと私自身は考えております。

 時間をとって申しわけありません。ありがとうございました。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、最初の案件にまた戻りまして、何か御意見がございますか。では、樋口委員、それから遠藤委員。

 では、樋口委員、どうぞ。

○樋口委員

 ありがとうございます。

 私自身は十分に後期高齢者の中に入っておりますが、高齢者全体を代表して意見を申し上げるというような立場ではございません。ただ、高齢者の一人として、今回のような改正案、見直しの方向性というのは、個人的に申し上げると、仕方がないのだろうなと思っております。

 資料の19ページか20ページ、年齢階級別の1人当たり医療費、患者負担額、保険料というような数字を拝見いたしますと、本当に高齢者の医療費というのは年齢と共に多くなり、ですからこれを全部自分で支払ったら大変なことでございます。特に高額医療費を要するような重篤な病気のときに助けていただく。私自身、数年前にまさにその恩恵に浴して感涙にむせんだことがございます。同時に、これでは財政がもつまいということも実は強く感じましたので、今回の見直し案は仕方がないことだと、個人的には受けとめております。

 ただし、好きで病気になるわけではないのです。高齢者はそれぞれに健康の不都合を感じて医療施設を訪れるのでありまして、お医者様なんて別に好きでないです。ですけれども、加齢と共に、体のあちこちに不調が生じて複数の診療所を訪れるようになります。それが老いでございます。その年にならないとわからないということもあるけれども、実は生物の自然の理として誰でもわかっていることでございます。そして、高齢者の数が増えたことも、我々は好きで増えたわけではなくて、誰のせいか分析しるよりも今必要なことはその対応です。超高齢社会である、人生100年社会であるということはもう皆様方、若い方を含めて、日本社会における既定の現実の未来としてここに置かれているわけでございます。

 個人的なことでございますけれども、耐震性に問題がありと指摘されて、どうしようもなくて、私は自宅の建てかえ、引っ越しというのを84歳になっていたしました。築45年でございました。家も車も人間も、年を経れば必ずメンテにお金がかかっていくのは当たり前のことでございまして、なけなしのお金を使いながら、日本社会は日本中に築45年の家が増えているのと同じような形で高齢者が増えていくのだと思いました。

 ですから、先ほど丁寧に説明をという言葉がございました。私たちもこの社会の中で、若い世代のごやっかいになっていることをきちんと理解して、感謝をささげ、そして自分の健康も守るようにしたいと思っております。しかし、別に好きで年をとったわけでもない。好きで病気になっているわけでもない。多くの国民がそうなるのだということを御勘考いただきまして、説明するときは丁寧に、かつ、ここでも御配慮いただいておりますけれども、貧困な層には時限的にでもあろうとこの見直しを差しとめるとか、そういう形で、言ってみれば、あんた方に金がかかるからこうなるのはしようがないでしょうではなくて、みんなそうなるのですけれども、一定の所得のある方には、世代間が不公平である面もあるから、どうぞよろしくというふうにお呼びかけいただきたい。これはお願いでございます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 では、遠藤秀樹委員、どうぞ。

○遠藤委員

 ありがとうございます。遠藤です。

 高齢者の方に応分の負担を求めるというのはやむを得ないことと思っているのですけれども、一律に全体を引き上げるということには若干反対であります。特に、非課税世帯のところまで上げていくということに関しては違和感があります。見直し案でいけば2のほうがまだ妥当ではないかなと考えております。

 よろしくお願いします。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 ありがとうございます。

 いただいた資料の資料編1−2、最初のページに「経済財政運営と改革の基本方針」等がございまして、この件のテーマとなりますところにアンダーラインがあります。「負担能力に応じた負担を求める観点からの高額療養費の見直し」とございます。

 私も全ての保険について、日本国の継続可能な、持続可能な社会保障制度を維持していくためには、負担能力に応じた体制になっていくことが理想だろうと認識をしているところですが、今般の見直し案1と見直し案2を見ますと、所得が多い方々にとってはそれは理解できるところですし、国民の皆さんや国会での審議でも理解は進むところだと思いますけれども、非課税世帯まであわせて同時にというのはかなりハードルが高いといいますか、なかなか難しい面があるなと思います。

 実際に過疎地や山間・僻地等にお住まいの高齢者のみの世帯、高齢者独居の方の場合、対象になる方がおられると思いますが、この現在の倍近い負担をいきなり来年の夏からというのは結構大変だなと思います。仮に順調に国会日程が組まれても、通常国会での法案審議になるかと思いますし、あるいは政策審議になるかと思いますが、半年ぐらいの理解ではなかなか難しいし、政治的にも厳しいのではないかなという面があると思っています。

 そういったことを勘案しますと、この資料の4ページ目に掲げてあるイメージ図から言いますと、入り口は1段目、案2から入って、その次は2段目の案1のほうに向かっていく、そういう改革をしていただくほうが多くの方々の御理解や、当事者となられる低所得者の方々にとっても、国家の医療体制を持続可能なものとしていくためにも、「これはやむを得ないのかな」というような、樋口委員もおっしゃったような観点の理解もその間の時間で広がっていくものと思いますので、案2の1段目から始まって案1の2段目に行くような御配慮をいただくほうが、より多くの方々の御理解になっていくだろうと感じているところです。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。白川委員、どうぞ。

○白川委員

 所得区分の上の方、住民税非課税の方々、いろいろな考えがあるかと思いますが、おおむね特に所得の上の方についてはやむを得ないといいますか、賛成の先生方は多いのではないかと思いますけれども、一つの論点は70歳以上だけ外来特例を認めるか、続けるかどうかということが私は非常に大きな問題だと思っております。

 大きな流れとしては負担能力に応じて負担いただこうという、これは年齢に関わらず大きな流れですけれども、高齢の方々はどうしても医療機関にかかる回数が多いということで外来特例が設けられているのだと思いますが、医学が随分進んで、かつては入院しないと受けられない抗がん剤の治療でありますとか、最近ではC型肝炎の薬もみんな外来ですよね。下手をすると200万円ぐらいかかると計算されますけれども、これを70歳以上と70未満の方で取り扱いを分けていいのかと。これは負担能力の問題だけではなくて、公平という問題からいっても、そこを年齢で切るのはいかがなものかと私は考えております。したがいまして、私としては案1をとるべきだと思います。

 ただ、住民税非課税のところについては、横尾委員もおっしゃったとおり、これは議論が分かれるところだと思いますので、ここは余りこだわらないと言ったら大変申しわけないですけれども、案1、案2あってもやむを得ないのかなという感じはしております。

 もう一つ、段階的に導入するということについては、確かに70歳未満のところは段階を踏まずに上げられて、ひどい方はたしか3倍ぐらい自己負担限度額が増えましたが、高齢の方々はそうもいかないので、段階を踏んでいくということはやむを得ないと考えますけれども、心配しておりますのは、途中でまた政治のほうで見直しを入れられると困るものですから、段階ということで構いませんが、確実に計画どおり実施をしていただきたい。これは要望でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。ほかに。菊池委員、どうぞ。

○菊池委員

 医療保険制度の維持のために負担のあり方を見直すということについては、やむを得ない面があるかと思います。負担の見直しに当たっては、応能負担を強化するとともに世代間の公平さも図ることが重要と考えます。ただし、低所得者への十分な配慮が必要と考えます。特に住民税非課税の区分につきましては、案1でも案2でも外来上限特例を残してありまして、そのことは低所得者への配慮上必要と考えます。低所得者では、自己負担の増加は多少であっても受診抑制や生活への影響が大きいので、この外来特例の上限額は案2と同様に現行維持でよいのではないかと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 大体よろしゅうございますか。ありがとうございます。

 それでは、さまざまな御意見が出ましたけれども、大体意見が出尽くしたということでこれぐらいにさせていただいて、次のアジェンダに移りたいと思います。

 次は保険料軽減特例の見直しでございます。これについて御意見、御質問がある方はどうぞ。

 それでは、藤井委員、どうぞ。

○藤井委員

 ありがとうございます。

 保険料軽減特例につきましては、制度創設から8年が経過し、これまで保険料負担がなかった高齢者への激変緩和措置として一定の役割は終えたと考えられることから、案1で示されたとおりのスケジュールで実施すべきだと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。望月委員、どうぞ。

○望月委員

 ありがとうございます。

 藤井委員と同様の意見ですけれども、長期にわたり既に特例的な措置を継続しておりますので、本来は速やかに本則に戻すべきだと考えています。しかしながら、高齢者の負担を伴う点を考慮しまして、段階的に本則に戻していく案1を支持したいと思います。

 また、新規加入者に対する適用についても、特例対象とせず、本則を適用する案1にすべきと考えております。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。武久委員、どうぞ。

○武久委員

 本当に細かくいろいろ考えていただいて、事務当局の苦労がわかりますけれども、受益者負担がある程度は必要だと思いますので、このような改革は仕方がないと私も思います。しかし、参考資料1の2ページの○の上から4つ目ですけれども、「国保の被保険者も最大7割軽減であり、75歳になって突然年金額が下がるわけでもないため」と書いてあるのですけれども、年齢が69歳、7074歳、75歳と、この辺になりますとほとんど個体差によるわけです。

 資料1−2の20ページのグラフにございますように、これは以前にもここで資料として出されております。このときも私は質問させていただいたのですけれども、こういう細かい370円とか保険料を減額するということも大事なのですけれども、これを見ていただくと、75歳ぐらいから病気になる率が非常に高くて、医療費をたくさん使っているのですね。そのぐらいから外来より入院費のほうが多く使っているのです。このときに私が質問して、この入院医療費はそれぞれ急性期なのか、慢性期なのか、大体1日単価はどのぐらいなのか資料を出してくださいといったら出していただきました。それを見ると、大体8割以上が急性期病院、76歳から100歳までです。平均単価が1日4万5,000円だということがわかりました。ということは、非常に長期にわたってそれだけの医療費を使っている。

 逆に言うと、今75歳以上の入院患者さんは約70万人だそうです。70万人のうちの20万人は高度急性期医療が必要だと仮に仮定しても、残りの50万人の方に4万5,000円でなしに2万5,000円、すなわち地域包括ケア病棟もしくは療養病床に入ったと仮定をすると、2万円の差が出てくるのですね。これは50万掛ける2万円掛ける365日で、何と3兆6,500億円も出てくるのですね。これは仮に4万5,000円を3万5,000円にするだけでも、1兆8,500億円出てくるのです。これを無駄と見るか、無駄でないと見るか、効率化と見るか、効率化でないかというのは考え方ですけれども、後期高齢者以上の医療費のほとんどが急性期医療で費やされていて、それも短期ではない。長期である。

 ここに少しだけでもメスを入れれば、この370円とか保険料の減額とか、そんな細かいことで事務当局がめちゃくちゃ頭を絞るということなくなるのではないか。もう少し大きな意味で、後期高齢者医療や高齢者全体の医療の提供システム等について改革をするとか、少し手を加えるということもしていただかないと、本当に担当事務局の苦労に私は頭が下がる思いで、もっと大きなシステムのことをお考えいただいたらということで発言しました。ありがとうございました。

○遠藤部会長

 ほかにいかがでしょうか。松原委員、どうぞ。

○松原委員

 参考資料の23ページを見ていただけますでしょうか。後期高齢者、お年寄りの方たちは年金があるといっても4割ぐらいの方は80万円以下であります。4万から月々6万ということであります。4万とか6万の金額から今800円のところが突然6,840円引かれたら、当然かなりの負担感が出ると思います。

 私が何を申し上げているかといいますと、数年以上前にこのことを利用して政治的な混乱が起きました。またそのようなことにならないように、政治的な混乱を起こさないようにするためには、もう少し丁寧な対応、5年間でゆっくり上げるとか、もう少し丁寧にしないと、混乱が起きてはまた世の中は乱れますので、そのあたりを私は大変心配いたします。

 つまり、社会保障というのはみんなでつくっていかねばならないものですが、変化を理由にされるような混乱が起きることが決してなきように、ぜひそのあたりは十分な御配慮をいただきたいと思います。

 お年の方にとってみたら、1,000円、2,000円でも大変な金額でありますので、若い、働いている人が6,000円払うのとは全くわけが違います。そういったことから考えたら、低所得者の人も負担が余り増えるのはよろしくないですし、先ほどの外来の話も少しの金額でもやはりセーブがかかりますので、健康を損なうことのなきように、同時にそういったことで混乱のなきように丁寧によろしくお願いいたします。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。それでは、兼子委員、村岡参考人、小林委員の順番でいきましょう。

○兼子委員

 先ほどのことと一緒になりますが、皆さん、資料に触れられていますので、22ページ、23ページ、今、松原先生がおっしゃった23ページのところですね、年金の4割が80万以下と。その前のページの年齢階級別の平均収入額の推移、この20年ぐらいの間に220万台から180万ぐらいまで70歳以上のところは平均収入が減っているわけですね。それから、直近の数字がとれませんでしたけれども、総務省が家計調査をやっていますけれども、2人以上の高齢無職世帯について、実収入が月額217,000何がしですけれども、消費支出について見ると246,000円で、支出が収入を上回っています。そんな形で、高齢者の苦しい生活実態というのは変わっておりませんし、私も地域の中で実際に老人クラブで大体この辺の層と一緒に活動をやっていますけれども、そういう意味では、わずかといえども保険料の増額というのは非常に響いてくる。

 何を削るのか。そうすると、結局はつき合いの部分が減ってくる。それが閉じこもりなどつながるということで、先ほど申し上げた、通常の生活をしていればもう少し健康の維持が図れるのに、そこが経済的な理由で人とのつながり、あるいはさまざまな形で外に出て活動するものが阻害される。それは医療のほうにマイナスの反映になる。私はそう考えますので、前と同じことを申し上げますけれども、今回のこの案についてはいかがなものかと思っております。賛成できかねるということです。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。それでは、村岡参考人、お願いします。

○村岡参考人

 ありがとうございます。

 市町村の立場で申し上げますと、基本的に少子高齢化が進んで給付費もどんどん伸びていくという状況の中で、医療保険制度を持続可能なものとしてどう維持をしていくのかといった観点からいたしますと、世代間の公平の問題であったり、負担能力のある方からの適正な負担ということについては、理解ができるところでございます。

 一方では、市町村で住民の皆さんのさまざまな制度の窓口を行っている立場から申し上げますと、先ほどの高額療養費制度の中でもそれぞれ御発言がありましたけれども、低所得者の皆さんに対する配慮ということについては十分考えていただく必要があるのではないかと考えています。

 特に、年金収入の少ない方が一定の貯蓄等を生かしながら健康に留意をされて努力をされているという状況の中で、一たび医療や介護が必要になってくると、そういった生活が維持できなくなるということになってまいりますので、そういった点での配慮は必要かと考えております。

 今回の保険料軽減特例の見直しにつきましては、資料1−1の5ページにもありますように、これまでも申し上げましたが、医療保険制度改革骨子の中で、低所得者に対する介護保険料軽減の拡充であったり、年金生活者支援給付金の支給とあわせて実施をしていくということで方向性が示されておりますので、現時点では介護保険の軽減の拡充や、給付金の支給というのもまだ見通しが立っていない段階でございますので、そういうことを考慮した上で軽減特例については検討すべきではないかと考えております。

 ただ、一方で元被扶養者の特例につきましては、これまでの会議でも申し上げておりますけれども、一定負担能力のある方に対しての軽減を図るという制度になっておりますので、見直すべきところは見直すべきと考えておりますので、元被扶養者の特例につきましては速やかに解消していくことが必要ではないかと考えております。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。小林委員、どうぞ。

○小林委員

 ありがとうございます。

 後期高齢者医療にかかる財政負担については、後期高齢者の方の保険料が1割、現役世代からの支援金が4割、公費が5割という構成になっており、このうち現役世代の後期高齢者医療にかかる負担については、既に限界水準にあると考えております。

 このため、後期高齢者の保険料軽減特例はあくまで特例的な措置であって、後期高齢者医療制度創設から一定期間が経過した状況にあることを考えると、平成29年度以降の新規加入者には軽減特例を適用しないことは当然のことながら、既に後期高齢者医療に加入している方についても、できる限り速やかに本来の負担をしていただく必要があると考えております。

 このような観点から、案1を採用すべきであり、消費税の10%への引き上げを待つことなく見直しを行っていくべきだと考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 軽減特例については、そもそも後期高齢者医療制度スタートのときに大変に世論も混乱をし、いろいろな批判等もあったわけですけれども、その後に落ちついた運営ができたのは、この軽減特例があったおかげで多くの高齢者の皆さんが比較的落ちついて医療にアクセスできるという環境が整ったために、その後のノイズはかなり消えたものと認識しています。現在、このことによって助けられている方も多いと思います。一方では、この部会でも議論になっているように、医療財政の巨大化とそれに伴う社会保障制度の今後を見渡した上での改革が求められていることも理解するところでございます。

 ただ、先ほど高知市長代理からの御発言があったように、個々人の御年配の皆様の暮らしや家計を考えますと、単純に医療費のみならず、一方では介護保険の給付を受けていらっしゃる方が多数おられまして、両方の負担をしている方も当然おられるわけでありますので、そこでの負担がどうなるかということもちゃんと見通した上で、お一人お一人にどのような御負担を増して、そしてどのような医療的、介護的サービスを提供できるかということをちゃんと見通した上での方向性を示していかないといけないと感じます。医療費財政が大変だからあなたたちの負担は増えますよだけでは、なかなか納得というのも広がりにくいのではないかなと感じるところがあります。今後の検討の中では、先ほどの御発言と重複しますけれども、介護、また医療を合わせての合算の議論もありますから、余計にそういったことの検討をぜひしていくべきだろうと感じています。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 大体よろしゅうございますか。ありがとうございます。

 それでは、次の議題に移りたいと思います。次は、入院時の光熱水費相当額に係る患者負担の見直しでございますけれども、これについても御意見、御質問等をいただければと思います。

 藤井委員、どうぞ。

○藤井委員

 ありがとうございます。

 まずはこの見直しの方向性については賛成いたしたいと思います。入院時の居住費の負担につきましては、これまで述べてきたとおり、低所得者に配慮した上で、日常生活で負担していたであろう水準に基づいて、年齢や病床の種別によらず公平に負担を求めるべきだと考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。ほかに。白川委員、どうぞ。

○白川委員

 今回の御提案は、療養病床に限定した提案ということになっておりますけれども、私は以前のこの会でも申し上げたとおり、精神病床あるいは一般病床でも長期に治療を受けていらっしゃる入院患者が多数いると認識をしておりますので、そういう方々についても、この光熱費の適用をしていくべきではないかと考えておりますけれども、これに関する事務局としての見解を伺いたいと思います。

○遠藤部会長

 では、事務局、お願いいたします。

○宮本課長

 今回は、確かに御議論をいただきまして、何段階かに分かれておりました。今回の見直しの範囲としては、全体的な改革の見直しのバランスなども踏まえて、現在、医療区分Iだけをやっているところに加えて、医療区分IIIIIのところは、ここは医療区分Iから医療区分IIIIIへの移動もある、その移動ごとに負担が変わるのはおかしいという御意見もありましたので、医療区分I、医療区分IIIIIのところについても負担をとるというところでしたものでございます。

 今後とも引き続き負担の公平化については見直しを進めていくということが必要であると考えております。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 先ほどの武久先生の御意見でも、急性期病床の中でもかなり慢性期的な患者が相当多いという御指摘があったと思いますので、私は公平の観点から言っても、そういう一般病床で一定期間の長さをどの辺で切るかというのは非常に難しいと思いますけれども、やはり同じような扱いで光熱費を御負担いただくというのは公平の観点から言ったら正しいのではないかと考えておりますので、意見として申し上げます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。新谷委員、お待たせしました。

○新谷委員

 ありがとうございます。

 今回事務局から、65歳以上の療養病床の光熱水費負担を求めるという提案をされたわけでありますけれども、この資料にもございますように、医療区分I、IIIIIとあって、IIIIIについては医療の必要性の高い患者ということになっているわけです。

 患者は医療上の必要性があるから入院をしているわけでございまして、IIIIIの患者はどのような状態なのかというのは、先ほど示していた1−2の資料の74ページにその区分にある病気の例示がされているわけでありますけれども、医学的な管理のもとで治療に専念されているわけでございまして、それが介護保険との関係で公平性を保つということだけを理由にこれを提案されているというのであれば、医学的な必要性からみても、我々としてはこれは賛成できないということは申し上げておきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。松原委員、どうぞ。

○松原委員

 やはり入院というのは、皆さん好きで入院されるわけではございません。その中で、介護保険の状況に近いからという理由だけで、同じように並べるということについてはもともと反対であります。

 ただ、医療区分Iについては、かつて財政上の問題からどうしても幾らか徴収をしたいということでありましたので、IIIIIは医療の必要性が高い、つまり入院の人と非常に近いということで、とらないということで話がついたところであります。

 そのときの約束では、これを広げないという約束だったように私は記憶しておりますが、これをIIIIIもとるということにつきましては、入院して医療が必要な人に対してのものであって、この方たちはまた別に家も持っている方も多うございますから、その費用を考えれば、やはりここのところは本来はとるべきではない、むしろ医療区分Iもとるべきではないと、医療を担当をしている者としては考えます。

 以上であります。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでしょうか。よろしゅうございますか。

 ありがとうございます。

 それでは、次が3つほど議題がありますけれども、これはどれも皆様方の御意見としては消極的な御意見が大勢を占めまして、したがいましてこのたたき台も検討するという形でとどまっているものでございますので、まとめて御意見をいただければと思います。

 金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担のあり方、かかりつけ医の普及の観点からの外来時の定額負担、スイッチOTC化された医療用医薬品に係る保険償還率、この3つ、どれでも結構です。あるいは全部でも結構でございますので、御意見を賜れればと思います。

○横尾委員

 それに関して確認ですけれども、それぞれ御説明いただいた資料の文言では、「以下の方向性で引き続き検討することとしてはどうか」とございますが、時間軸的な見通しといいますか、いつごろにはゴールを切るとか、その辺はそれぞれあるのでしょうか。

○遠藤部会長

 では、少しそのあたりのところを御説明いただけますか。

○城課長

 総務課長でございます。

 もともとの工程表の指摘では、2016年末までに検討の上、結論とされておりますので、この2016年末の段階では、引き続き検討するという結論で今回どうかということでありまして、その先をどうかということについては、またここで御議論いただいてということになろうかと思います。現在、この段階では引き続きというところまでをお諮りしているという考えでございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 確認になりますけれども、ということは、3年後とか5年後に結論を改めて出すという確定は全くなくて、一度、「引き続き検討」という結論ということで、今後また改めて検討するということですね。ありがとうございました。

○遠藤部会長

 ほかにいかがでしょうか。樋口委員、新谷委員の順番でお願いします。

 樋口委員、どうぞ。

○樋口委員

 私は、金融資産等の保有状況云々というこのテーマについて申し上げたいと思います。

 介護保険のほうで特養に入居するときに、確かに金融資産等の保有状況を考慮に入れて、たしか1,000万円だったでしょうか、そのお金を使い切るまで負担を課するというふうに決まっていると思います。つまり、それと同じシステムを医療保険においても取り入れようという御提案なのでしょうか。

 後でお答えいただきたいと思いますけれども、だとすると、これは私の個人的見解でございますが、介護保険のこの制度は私は失政ではなかったかと思っております。預金通帳を自発的にというか、要するに家宅捜索するわけでもなし、そちらから提出したもので考えるということは、まず基本的に資産の捕捉が非常に不十分だと思います。また、利用者の側からも、それならたんす預金をしておけばよかった、ぱっぱと使ってしまえばよかった、律義に少しずつためたものを持っていかれるなんてという、これはモラル・ハザードにつながります。

 私は、資産保有者に一定の負担を課するということ自身は間違った政策ではないと思います。しかし、その資産の確認方法が余りにも、言ってみれば一面的であり、こういう制度を取り入れるのだったら、本当にマイナンバー制度で個人の資産状況がわかるのだとしたら、それまで待つべきではないかと思っておりました。

 ですから、今、介護保険でやっているからというだけの理由で医療保険のほうにも同様の方法を入れようとするならば、せめて介護保険でとのように受け入れられているか、あるいはどのように問題が起こっているかについてお調べの上、やっていただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 その種の議論は、実際、これを議論したときに多くの方から捕捉の問題として随分出たということでありますので、御質問はありますか。介護保険制度は低所得者の補足給付のところにこれを入れているわけですけれども、医療保険で入れるときにはどういうことを考えているのかということを御質問したように思いますが、それは。

○樋口委員

 伺えればありがたいです。

○遠藤部会長

 では、その御回答をいただけますか。

○城課長

 総務課長でございます。

 私ども、基本的に改革工程表で指摘をされたことについての検討ということで、ニュートラルにお諮りをしたという経緯でございます。この件については特にそういう経緯でございます。

 資料1−2の82ページ、83ページ、84ページのあたりに記載されておりますのは、介護保険における補足給付と同様の金融資産の保有状況を考慮に入れた負担を求める仕組みの適用拡大を行うことについて検討という趣旨での記載になっております。

 そういう意味では、今、お話がございましたように、介護保険で入っているということを踏まえて、医療保険では入れられるのかどうか、入れるとしたらどういう形があるのかということを御検討いただきたいということでお諮りをしているのであります。

 それを前提に今御意見をいただきましたので、それも踏まえてということだと思っております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。お待たせしました。新谷委員、どうぞ。

○新谷委員

 ありがとうございます。

 1−1のスライド12に「かかりつけ医」以外を受診した場合の外来時定額負担ということについて提起されております。囲みの中に「検討の方向性」が書かれておりまして、下から2行目のところに、「現行の選定療養による定額負担の対象の見直しを含め」ということで、これも引き続きの検討事項として含められております。

 その前段に書かれております外来の機能分化の推進といった考え方であるとか、初期医療や病診連携の調整といったものを担う機能を普及していくということは大変重要なことだと認識をしております。

 しかし、現行の選定療養という形で負担に差をつけるということにつきましては、医療機関の地域的な分布の問題もございますし、また、定額負担というものが患者の受診行動の誘導につながるのかどうかということにつきましても、十分な検証が必要ではないかと考えておりますので、その検証を踏まえて、時間をかけての論議をしていただきたいということを要望したいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。ほかに何かございますか。藤井委員、どうぞ。

○藤井委員

 ありがとうございます。

 かかりつけ医の普及につきましては、定義の明確化とともに、どのような手段で普及を図り、受診行動を変えていくかということに関する枠組みを明示し、具体的な議論をしていくべきだと考えます。

 また、利用者の定額負担につきましては、その方法について、かかりつけ医の普及の観点にこだわらず、今後も幅広な検討をしていくべきだと考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。それでは、菅原委員、どうぞ。

○菅原委員

 ありがとうございます。

 かかりつけ医の普及の観点からの外来時の定額負担についてですが、今、新谷委員からもございましたように、新たな外来時の定額負担を導入するに当たっては、その効き方というのが地域によって大分違うと思っております。大病院の紹介状なしの外来受診時の定額負担のときもそうでしたけれども、こういった制度を導入するときに、国で一律に全ての地域に対して導入をしますと、地域によって効果の出方というのは随分違ってまいりますし、患者さんの受けとめ方も大分違うと思いますので、各地域の実情に応じて各地域で適切な額が設定できるような制度設計も考えられるべきではないかと考えております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 今後の検討に際していろいろと示唆的なお話をいただいておりますが、また詳しい話は今後検討するときにまたいろいろとお知恵を拝借をするということにさせていただきたいと思います。これにつきましては、大体よろしゅうございますか。ありがとうございます。

 最後でありますけれども、子供の医療費助成に係る国保の減額調整措置の見直しについて御意見を賜りたいと思います。いかがでございましょうか。

 それでは、渡邊委員、山本参考人の順番でお願いいたします。

○渡邊委員

 ありがとうございます。

 今回の資料の14ページに子供の医療費助成に係る国保の減額調整の見直しの方向性として、案が2つ示されました。案1、案2のどちらにおいても見直しの対象年齢が未就学児までとされている点については、前回お示しいただいた乳幼児にかかる医療費の助成についての追加調査の調査結果を踏まえて判断したのかなと思っております。

 一方で、見直しの対象範囲については、前回の医療保険部会の際に、一部負担や所得制限の有無、それから自治体の財政力等に関わらず一律に廃止すべきだと私のほうから申し上げてきたところであります。

 各自治体では、医療機関や小児科の医師数も限られた状況の中、安心して子供を産み、育てられる環境を整えるために、医療費助成を含めた子育て支援策の充実、強化に努めているところでもあります。

 そうした中で、案2にお示しいただいているような、何らかの一部負担や所得制限を設けている場合に限定するといった対象の限定の仕方では、約半数の自治体では引き続き減額調整措置を受けることとなります。自治体の理解は得がたいのではなかろうかと考えます。

 我々自治体としては、この減額調整措置については、自治体間に差を設けるような限定をせずに、一律に廃止するとともに、全国一律での制度を設けるように、この場をかりて、重ねて申し上げさせていただきたいと考えます。

 また、これまで申し上げてきましたけれども、見直しによって生じた財源については、各自治体がそれぞれの地域事情も踏まえながら、さまざまな形での子育て支援策を行っているところでありますので、見直しによって生じた財源を活用させていただいて、積極的に子供・子育て施策に反映させていきたいと考えておりますので、御理解をいただければと思います。

 以上であります。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、山本参考人、お待たせしました。

○山本参考人

 ありがとうございます。

 まず、最初に申し上げたいこととしまして、子ども医療費助成の実施に当たって、安易な受診が増えるという懸念があることについてですが、まず、全ての都道府県において小児救急電話相談事業を実施しており、さらにその約7割では実質24時間対応をしております。救急電話相談においては、応急措置方法や経過観察対応等のアドバイスを行っており、適正受診を促すことに、一定の効果も認められています。自治体もいろいろな努力をしているということは御理解いただきたいと思います。

 また、昨年度行われました「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」でも、自治体の医療費助成は全国一律の制度として、どこに住んでいても同じであるべきという御意見や、子供の貧困が問題になる中で、いざという時に躊躇なく医療機関にかかれる医療費助成の制度は、子供の命を守れる仕組みであるというような意見もありました。

 子供は自分の症状をうまく伝えられなかったり、親御さんも子供の病気には不安になり、必要にかられて受診されているという状況があるかと思います。その受診をすることによって重症化を防ぐという効果もあると思いますので、医療費助成は重要な子育て支援策と考えております。

 今回、厚生労働省の78ページの調査結果について、聖籠町長から2分の1とのお話もありましたが、ペナルティーの対象となっている赤く括られているところだけ御覧いただきますと、ペナルティーの対象となっている市町村のうち、制限なしの現物給付を実施しているところは、ほぼ3分2以上であり、ほとんどが制限なしという形で現物給付を行い、ペナルティーを受けているという状況ですので、案2のように一部負担や所得制限を条件とするべきではないと考えます。

 全国知事会としては、一部負担や所得制限などの条件をつけることなく、また対象年齢に関わらず直ちに全廃いただきたいと考えております。

 また、見直しにより生じた財源は、他の少子化対策の拡充に充てるとされている※印の部分につきましては、今後国とともに検討していきたいと考えております。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。では、白川委員、村岡参考人、遠藤委員、お願いします。

○白川委員

 今の御意見に反論したいと思うのですけれども、私も全国一律の制度にすべきだという意見を述べさせていただきました。ただ、医療保険制度でございますから、自己負担のない保険制度というのは私は存在してはいけないと信じております。

 所得制限もそうですけれども、年収2,000万の人のお子さんが無料で受けられるのかと。今、所得の少ない方々の話がよく出ますけれども、そういう方と高所得の方と同じ扱いでいいのかというのはまた違う論点だと思っております。

 私は案2を支持しておりますけれども、現在、案2に該当するところはこの資料を見てもかなり少ないというのは理解をしておりますけれども、むしろ案2のほうに自治体のほうで動いていただきたいという願望も込めて、案2を私は支持したいと考えております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。それでは、村岡参考人、お願いします。

○村岡参考人

 全国市長会の立場でも、町村会、また知事会からの御発言もありましたが、基本的にはこの子供の医療費に係る減額調整措置については不合理な制度ということで、速やかに廃止をすべきという考え方でございます。

 そういった意味では、所得制限であったり、一部負担金の問題であったりということではなしに、知事会や市長会、町村会、市町村を挙げて見直し(カットを廃止)すべきという立場でございますので、詳細については申し上げませんが、その立場で進めていただきたいと要望をしておきます。

○遠藤部会長

 遠藤秀樹委員、お待たせしました。

○遠藤委員

 ありがとうございます。

 本来、子供を社会で育てるという視点から言えば、未就学児までになっていますけれども、本当は義務教育まで含めるべきだろうと私は思っております。

 また、子供たちの医療費に関して、現役負担の問題で言えば、払うのは現役世代であって、お子さんが払うわけではございません。そうすると、現役世代が負担する一部負担金ということであります。

 それと、所得の差に関わらず、子供については社会的に育てていくのだということであれば、これは制限をすべきではないと思っております。

 それと、高齢者の医療費の額から見れば、ここの部分の額というのは、確かにお金ですから大変ですけれども、額で言えば相当低い。バランスからいっても、子供の部分についてはもっと充実してもいいのではないかと思っていますので、少なくとも制限をつけることには反対であります。

○遠藤部会長

 それでは、兼子委員、どうぞ。

○兼子委員

 今、遠藤委員からお話がありましたけれども、案1でやるべきではないかと思います。

 高齢者の介護の問題がちょうど就学児を抱える世代にかかってまいりますので、そういう意味では早急に就学児も対象にする方向で進めていただければと思います。

 所得制限等の問題が出ましたけれども、これは保険料とか税のところでむしろ押さえるべきであって、こういうところに所得の問題が入ってきますと、事務の煩雑化ということも伴いますので、それはやるべきではないと考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ほかにいかがでしょうか。横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 首長としていろいろ仕事をさせていただいているのですが、この資料の78ページにもありますように、子育て医療費の助成については本当に多くの自治体が工夫をしながら拠出をして、支えようとしているのが現状と思っています。

 もう一方で、割と長く首長を務めていますけれども、この間印象深く、また自分なりに認識しているのは、どうも日本国では国会の場において、子供を育てることが本当は真剣に議論されていないのではないかという印象を時々持つことがあります。

 例えば子ども医療費助成が典型でございまして、子ども・子育てに関する担当大臣等が設けられた折にも、このことについての真正面からの議論はほとんどされていないように記憶しています。

 結果はどうなっているかというと、地方が独自に医療費助成をやったことを後で助成するか、交付税の中に算入するか、あるいは今回のようにペナルティーを外すかどうかという議論ばかりでありまして、「子は宝」、「未来を担うのは子の世代」だというのだったら、国の施策の中でもっと明確にそういった助成ができないのかなと、そういう議論が起こるたびに思いますが、今までのところゴーにはなっていません。

 例えば、本資料の15ページに公費ベースの減額調整措置見直しの影響額資産がございます。最大で見ますと、中学生以下で行った場合、113億円の負担が生じると出ています。数値に子供まで入れてしまいますので大変計算は荒っぽいのですが、これを約1億人で計算すると、国民1人100円負担すれば何とかなる金額です。そう考えると、確定申告の折に、「未来の世代を育成するために1人100円負担でどうですか」という議論があってもしかるべきと思ったりします。一方では、森林環境税等もございまして、500円とか何百円というのが都道府県単位で議論され、実際行われているところもございます。

 申し上げたいのは、ぜひ国政がもっと引っ張って、子育てを考えてほしい、あるいは子供たちを本当に思うなら、こういった改革を正面から議論してほしいということであります。厚生労働省におかれては、この15ページの財政拠出を考えると大変難しいので、余り大きくないほうが議論もしやすいのではないかという議論の慮りもあるかもしれませんが、ぜひ国会の国務担当の方々に議論される場合は、今私が申し上げたような大きなスケールを持ってお話をしていただいて、ぜひ大きな改革につながるようにお願いをしたいと思うところです。

 そういった観点からしましても、就学前に限らず、本当は義務教育だったら中学生までいろいろな工夫があってしかるべきと思います。ただ、一方では白川委員もおっしゃったように、高所得者の御家庭のお子さんまで全てが全て公費でというのはいかがなものかという議論もありましょうから、それはそれで少し議論をしてもいいのですけれども、もっとこういったペナルティーというのがなくて地方の工夫が生きるような、そんな行政システムにしてほしいというのが意見であります。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 ほかに関連でございますか。よろしいですか。

 ありがとうございました。

 それでは、1番目議題についてはこれぐらいにさせていただきます。

 次に2番目の議題であります「任意継続被保険者制度について」。これについて、事務局から資料の説明をお願いしたいと思います。

○宮本課長

 保険課長でございます。資料2「任意継続被保険者制度について」を御覧ください。

 1ページをあけていただきまして2ページでございます。任意継続被保険者制度は、健康保険の被保険者が退職後も、選択によって、引き続き最大2年間、退職前に加入していた健康保険の被保険者になることができる制度ということですが、その意義が薄れてきているのではないかということで、白川委員から具体的な提案をいただいたところでございます。

 論点としては、現行においては、資格喪失の日の前日まで継続して2カ月以上被保険者であったことという要件がありますが、2カ月入って2年間加入できるというのはどうかという議論がありまして、加入要件を1年以上にすることについてどう考えるかという論点がまずございました。

 それから、資格喪失のときから2年間入れるわけですけれども、それが2年間である必要があるのかどうか。被保険者期間を最大1年間とすることについてどう考えるかという御議論がございました。

 保険料に関しては、現在、全額本人負担となっておりますが、それは従前の標準報酬月額または当該保険者の平均の標準報酬月額のうち、いずれか低い額に保険料率を乗じた額と現在は定められておりますが、この保険料の算定基礎を従前の標準報酬月額にすることについてどう考えるかという論点があったわけでございます。

 これにつきましては3ページ、9月29日にさまざまな御議論をいただきました。まず、任継については廃止に向けて検討していくべき、その第一歩として任継加入期間を2年から1年への見直し、加入期間のうち被保険者期間の2カ月から1年の見直し、退職時の標準報酬月額をもとにした保険料の設定を行うべきではないか。

 それから、任継加入期間を1年短縮すると、結果的に医療費の高い高齢者が国保に加入することになるが、国保は基盤強化が必要な中で新たな負担につながる議論は慎重に行うべきという議論もありました。

 また、今日的にも国保移行の際の保険料の激変緩和や、退職者の医療保障という役割はあるのではないかという御意見もありました。

 その他、任継をいつまでも残すことには反対である、まずは任継の加入期間を1年として、再度検討してはどうかという御意見もありました。

 また、先ほど委員からありましたけれども、任継の加入期間を1年としますと、有期労働者や派遣労働者は任継を利用できなくなるなど、比較的弱い立場にしわ寄せが来る可能性があるのではないか。あるいは、市町村の事務コストの観点を含めて慎重に考えるべきという御意見があったところでございます。

 4ページはそれぞれの論点についての財政影響について試算をしたものでございます。1番目の加入要件を2カ月から1年にした場合の財政影響でございますが、国費、これは当然2カ月を1年にした場合というのは、任継の方が結局国保に入るという形になりますので、当然国保に入れば国費が増えるという形になりますので、国費ベースとしては100億円ほど増えるということになります。

 また、任継の期間を2年から1年にした場合ということで、2年を1年に削れば、やはりそれは被用者保険から国保に移るということになりますので、この場合、国費の増加が400億円になります。

 3番目の退職時の標準報酬月をもとに保険料を設定した場合の財政影響ですが、これは保険料をどのように決めるかということでありますので、財政影響は生じないものと考えてございます。

 5ページ目に、任継の制度の在り方についてということで案をお示ししております。読み上げさせていただきます。論点の1、2について、任意継続被保険者については、加入要件を2カ月から1年とすること、被保険者期間を最大2年から最大1年とすることについては、国民皆保険の実現、給付率の統一により、任継制度の意義が薄れてきていること等の理由から、制度の廃止に向けた当面の見直し案として賛成する意見があった一方、任継制度における国保移行時の保険料負担の激変緩和の意義や、国保財政、事務コスト、有期労働者の保護等の観点から慎重な意見もあったということでございます。

 任意継続被保険者の加入要件や被保険者期間の見直しについては、現下の厳しい医療保険財政の状況等を鑑み、当面、現行のまま維持するとともに、国保と被用者保険の適用範囲に関わる議論であることから、施行後3年以内に検討する予定である短時間労働者の適用拡大と合わせて、引き続き検討することとしてはどうかということでございます。

 論点3につきましては、一方、任意継続被保険者の保険料の算定基礎については、現在、保険料負担軽減の観点から、従前の標準報酬月額又は全被保険者の平均の標準報酬月額のうち、いずれか低い額と定められておりますが、組合自治の観点から、健保組合の規約により、一律にAかBかを保険料の算定基礎として設定することも可能であるという方向で検討してはどうかということで、考え方の案をまとめておりますので、また御意見をお願いししたいと考えております。

 説明は以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、御質問、御意見をいただければと思います。白川委員、どうぞ。

○白川委員

 全くもって不合理な案でございまして、100%納得できないということで、まず不満を申し上げたいと思います。

 5ページの「論点1・2について」というところでございますけれども、2つ目のポツに、慎重な意見もあったと幾つか書かれておりますけれども、保険料負担の激変緩和の意義というのは何を言っているのか。1年間任継制度を残すということは、その間に収入がないわけですから、多分年金収入だけということになりますから、国保に移行するときには報酬はかなり低水準になる。だから1年にしたらどうですかと申し上げているのに、ここにこんな理由が書いてあるというのは、私は理解できない。

 それから、国保財政が増えるのは問題だが、被用者保険はいいのですかと。私はこの制度が不合理だと申し上げているのであって、4ページ目に試算結果が出ておりますけれども、組合のところに▲がつくなんて、今まで見たことがないぐらい珍しい話なのですけれども、それで国保の負担が増えますという、合理的な話をしているのに負担の問題ですりかえるというのはいかがなものか。

 それよりは、多分、厚労省の方々は国費が増えるということで躊躇されていると私は勝手に推測していますけれども、今まで、例えば適用拡大で健保組合は負担増220億円とか、この間は介護の総報酬割をやるというので、健保組合は1,000億円の負担増だとか、簡単に言うくせに、国費の負担がちょっと増えるということになると、何でこんなに反対するのか私には理解できない。

 それから、5ページ目に戻りますけれども、岩村先生に反論しようと思ったのですけれども、有期労働者の保護って何を言っているのでしょうか。先生はたしか派遣のことをおっしゃいましたけれども、派遣している方で2年間も仕事をしない人なんて世の中にいるのですか。大体1年以内には再就職といいますか、派遣先は違うところに行っても続けられますよね。任継は1年間あれば全然影響がないというふうに、調査結果でもそう出ておりますから、何をおっしゃっているのかわからない。

 意見は、論点1、2について私はこう考えているのですけれども、私の考えは間違っていますかということを厚労省に伺いたい。今言ったようなことと、大きな流れで言えば、現在は国保に在籍されているけれども、仕事をされている方は被用者保険のほうに移っていただこうという大きな流れですよね。この10月から適用拡大が行われ、3年後にはさらに再拡大しようという動きですよね。

 この任継の方々は、特に定年退職の方は仕事をしていないわけですよ。それで、何で被用者保険から国保のほうに移すのが通らないのか、私には理解できないわけです。それについて見解を伺いたい。

 それから、次の○の2つ目のポツに、「施行後3年以内に検討する予定である短時間労働者の適用拡大と合わせて、引き続き検討する」と。では、3年後は、私に言わせれば今回は国の負担が増えるからこれはできませんと言っているように聞こえるのですけれども、それを3年たったらできるのですか。引き続き検討というのは、どういう方向で検討するのかというのを伺いたい。

 それから、最後の論点3について最後の2行に、「組合自治の観点から、健保組合の規約により、一律にAかBかを保険料の算定基礎として設定することも可能とする方向で検討してはどうか」と。これは結構ですけれども、法改正が必要だと聞いておりますけれども、法を改正していただかないとこれはできないわけですけれども、その法を改正するおつもりがあるのかどうか。そこを質問させていただきたいと思います。

 声を荒らげましたけれども、余りに不合理な、納得のいかない提案なものですから、質問を3つさせていただきましたので、回答をお願いします。

○遠藤部会長

 では、保険課長、コメントをお願いします。

○宮本課長

 まず、1点目の国保移行時の保険料負担の激変緩和の意義というのは、先ほどもありましたが、国保は前年度の所得でやっておりますので、その激変を緩和するということを任継制度が役立っているのではないかということで、それが丸々1年間では足りない場合がある。1年間以上、前年度所得の影響を受ける場合があるということを指摘されているということであります。影響を受ける期間が長くなれば、その影響の度合いは少なくなりますので、1年を超える場合があるという事実を指摘しているということであります。

 白川委員からご発言がありましたが、確かに全体的には任継制度は、制度が当初持っていた意義というのは大分薄くなっている。そのことについては、この審議会の中でも共通の理解を得られたのではないかと考えてございます。

 2つ目の3年以内に検討する、今回の国保と被用者保険の適用範囲の議論ということを書かせていただいたのは、もともと任継がいろいろ見直された過去の経緯を踏まえますと、これは被用者保険と国保の負担をどうするかという大きな問題の中で議論されております。国保と被用者保険の負担の仕方、あるいは加入の仕方、そういったことが変わるとき、あるいは国保の負担を軽減するというような趣旨で任継が拡大されているということがございます。そういった過去の経緯を踏まえると、随分昔の経緯でございますが、やはり国保と被用者負担の適用の範囲という問題に関わる問題であろうと考えております。

 したがいまして、国保と被用者負担の適用拡大という問題がまた3年後に検討されることになっておりますので、その検討の中でこの問題を議論したらいいのではないか。そのときは、被用者保険の方に国保から加入者が動くことになりますので、そのような大きな変動があるときにこの問題をもう一度議論することにしたらよいのではないかということでございます。そこでどうするかという結論はここで言うことはできませんけれども、その中で検討したらいいのではないかということでございます。

 法改正があるかないかという点がございましたが、今回御提案している見直しの中では、法改正事項というのは現在ないという状況になっておりますので、一方、任継の問題は法改正事項であるということでございます。

 私のほうからは以上でございます。

○遠藤部会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 一番肝心なことに対して保険課長から回答がなかったのですけれども、私が申し上げたのは、短時間労働者の適用拡大がこの10月から施行されて、働いている方は被用者保険のほうに加入してもらうという大きな流れがあって、そのときに国保と被用者保険の負担の問題についての議論が行われたかというと、私はそんなことはなかったと記憶をしております。

 それなのに、今、仕事をされていない方を被用者保険にいたほうがいいのかという議論をなぜ今してはいけないのか、何で3年まで待たなければいけないのか、私には理解できないわけです。その中で、国保と被用者保険の費用負担の問題とか何とかという問題をこちらではして、適用拡大のほうではしないというのはどういうことなのですかという話が私の質問でございます。

 それから、しつこいようですけれども、任継の保険料設定の見直しは法改正をやらないということは、組合自治の観点から、健保組合の規約により設定することも可能にするということは、この文章だけで何も意味もないということですね。

○遠藤部会長

 それは質問ということですね。

○白川委員

 はい。

○遠藤部会長

 では、コメントをお願いいたします。

○宮本課長

 まず、最後の点からお答えいたしますと、こういった保険料の見直しをするためには法改正が必要ですので、法改正をしなければ、こういった規約によって現在変えることはできないということになります。

 それから、適用拡大のときはそういった議論がなかったにも関わらず、今回の任継についてはバランスを失しているのではないかという御指摘がありました。それは、なかなか答えづらい問題ではありますけれども、今回、非常に財政状況の苦しい中でいろいろ見直しの順番というのを考えていったところで、任継制度というのは結構加入者も多いことから、現実問題として加入の見直しにより国費が増えるということがございますので、今回の改正の中では非常に難しかったというわけでございます。

 そうした中で、どういうタイミングで議論ができるかということを考えますと、やはり適用拡大のタイミングというのがいいのではないかということで、この案では御提案をさせていただいているということでございます。

○遠藤部会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 時間をとって大変申しわけないのですけれども、基本姿勢として、私が申し上げたように、適用拡大で働いている方は被用者保険にと。退職されて仕事をされていない方は国保のほうにという大きな流れについては、厚労省としてはそのとおりというふうに考えてよろしいのでしょうか。

○遠藤部会長

 事務局、どうぞ。

○宮本課長

 適用拡大の趣旨というのは、まさにそういう趣旨で、被用者である方は被用者保険に入るということを徹底しようという趣旨でございますから、そういった観点から申し上げますと、確かに任意継続被保険者制度というものの意義がだんだん低くなっているということで考えれば、白川委員の言うとおりではないかと考えます。

○遠藤部会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 もう不満は全部申し上げたので。

○遠藤部会長

 わかりました。それでは、小林委員、松原委員。

○小林委員

 ありがとうございます。

 以前の医療保険部会でも申し上げましたし、また今、保険課長からもお話がありましたが、国民皆保険制度が創設され、医療保険の給付率が7割に統一されている現在では、任意継続被保険者制度の存在意義というのは明らかに薄れており、私どもとしても速やかに廃止も含めた見直しに向けて検討を進めるべきだと考えております。

 そういう中で、今回の事務局の提案は問題の解決を先送りしているかの印象を受け、近々の見直しは困難であるとも読み取れます。資料にあるとおり、国民健康保険の負担が増えることは理解いたしますが、白川委員からも強く御意見がありましたように、だからといって被用者保険に負担がかかったままでいいという理由にはならず、医療保険全体として検討していくべき課題であると思っております。

 さらに、論点3は法律改正事項という話ですが、この保険料の算定については、健保組合は規約で一定の対応を認めることになりますが、協会けんぽにとっては現状から変わらないままとなり、同じ任意継続被保険者制度であるにも関わらず、加入する被用者保険によって保険料の算定基礎が異なるというアンバランスが生じます。ぜひとも、この論点3にあるような見直しを行う際には、協会けんぽについても従前の標準報酬月額を保険料の算定基礎とできるよう、あわせて措置するべきであると考えております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。それでは、松原委員、どうぞ。

○松原委員

 やはりこれは筋を通してしかるべきだと思います。白川委員がおっしゃるように、健保組合にとっては非常に不合理なものが残っている。また、任意継続というのは役目がほぼ終わりかけております。財政的に厚生労働省さんは今大変御苦労されているので、そういうようにおっしゃるのだろうと思いますけれども、あるべき姿は、2年を1年にし、そして2カ月しか働いていない人まで面倒を見なくても私はよろしいかと思います。

 そこのところも踏まえた上で、総報酬制の議論のとき、国保を助けるということで頑張ってくださったので、財政の状況はわかりますけれども、少し速やかに十分な対応をしてくださってしかるべきではないかと思います。私は、筋は白川委員が言っておられるのが正しいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。新谷委員、どうぞ。

○新谷委員

 ありがとうございます。

 任継の被保険者というと、どうしても60歳以上の定年退職者というイメージなのですけれども、本日示していただいております資料の8ページに、年齢別の任継被保険者の構成が出ております。これによると、協会けんぽでも3割弱の方、健保組合ですと5割以上の方が20代から50代の働く世代が被保険者となっており、何らかの理由で雇用継続ができなくて離職をされた方が多くおられるという状況でございます。

 心身ともに健康であればいいのですけれども、最近、メンタルの不調になる方もおられるわけでありまして、こうした方々の医療アクセスを保障するセーフティーネットと考えたときに、また社会保険という共助のシステムというのを考えたときに、今、御意見が出ておられますけれども、私たちとしてはそういった連帯という意味から、被保険者の不利益にならないように、実態が一体どうなっているのかということも含めて、丁寧にかつ慎重に検討するべきではないかと考えております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。山本参考人、どうぞ。

○山本参考人

 国保の改革の約束であります1,700億の財政支援が削減されるとの報道もある中、任継の見直しについては国保のさらなる負担増になる話かと思います。国保の財政の状況や国保加入者の状況を考えますと、この件につきましては引き続き慎重に議論を行うべきだと思います。

○遠藤部会長

 ほかにいかがでしょうか。それでは、松岡参考人、お願いします。

○松岡参考人

 私どもも国保制度の立場から、ここにもございますように、国保の財政負担が増えるような内容でございますので、任継の見直しについてはやはり慎重に対応すべき話であろうかと考えております。

○遠藤部会長

 いかがでしょうか。それでは順番で、藤井委員、堀委員、望月委員。

○藤井委員

 ありがとうございます。

 国保の保険料算定が前年度所得に応じたものとなる以上、退職前後における急激な所得差を考えれば、保険料負担の急増を軽減する措置として、任継制度自体は必要だと考えます。しかし、最大2年間とされている被保険者期間は短縮されるべきでありますし、2カ月以上の加入要件を引き上げるべきだと考えます。

 多くの健保組合が任継によって一定の負担が発生していることを踏まえると、厚労省による3年後の見直しでは遅く、速やかに検討すべきではないかと考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 では、堀委員、どうぞ。

○堀委員

 任意継続被保険者制度だけに限らず、制度というのは一度できてしまうと、本来の制度の意義であるとか制度の目的と違うものになっていたとしても、なかなか廃止しにくいという傾向が、この制度に限らずほかのものにあると思います。

 人口ボーナス社会のように、経済が成長、拡大していく中では、仮に意義が失われたとしてもその制度を残して、あるいは拡充していくという形でいいと思うのですが、これから人口オーナス社会に入っていく中で、意義が薄れていくならば、その制度は役目を終えたと発展的な意味で廃止縮小し、一方で、ここに挙げられているような副作用の問題があるなら、それはまた別の制度で対応することを検討できないのでしょうか。ここは社会保障審議会医療保険部会ですので医療保険の中で議論すべきことを議論していると思うのですが、それ以外の問題についてはそうではないところで議論するとか、そういうふうに整理していかないと、医療保険がますます複雑になって行きます。全体に通じて言えるのですが、負担がいくら増える、あるいは給付がどうなるかというのは、一見わかりやすいのですけれども、そこだけが強調されてしまいます。先ほど皆さん言いましたけれども、なぜそうなっているのか、なぜ見直す必要があるのかというのを国民に丁寧に説明をする必要があると思います。もともとの制度の意義が変わってきたにも関わらず、位置づけが代わり制度は存続するがどんどん複雑するというのでは、部分最適でパッチワークの解決はできても、本当にこのままで将来にわたって持続可能な制度になるのかという不安がどうしても、私は現役世代だからかもしれませんけれども、未来の見通しに対して懸念があります。

 したがって、この制度だけではないのですが、本当に制度の意義が失われているのかどうかも含めて、私自身は失われていると思っていますが、もう一度検討した上で、もっとより大きな視点から議論を本来ならするべきなのではないかと思います。

 また、今回、この場での結論を急ぐような段階ではないことはわかっているのですが、本日の他の議題全てに通じることなので繰り返しになりますがもう一言だけ。時代環境の変化により、制度設計時の目的と異なるようになっても別の目的のために活用して維持させるというアプローチもあると思いますが、それでは制度が玄人や利害関係者にしかわからなくなり、一般国民から見えにくくなります。それでは、負担と給付の対応関係、公平性の論点もわかりにくくなりますし、いざ負担増が必要なのです、財政が苦しいのですといったときに、国民に理解してもらえるのか、納得してもらえるのか。もっとシンプルにわかりやすく、本当に必要なものは必要だと言えるようなものにしないと、私自身は社会保障を専門でやっていますが、恐らく一般の方たちにとってなかなかわかりにくいと思いますので、本来はそこのところを改めて議論する場なのではないかなと思いました。

 以上です。

○遠藤部会長

 望月委員、お待たせしました。

○望月委員

 任継制度は、先ほどからの御議論のとおり、意義が薄れているということはそのとおりだろうと思います。したがいまして、任継制度を見直すという白川委員の御主張に賛同したいと思います。早急な見直しを行うよう、検討をお願いします。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますか。大体よろしゅうございますか。

 ありがとうございます。

 それでは、本議題についてはこれまでとさせていただきます。

 最後に、議題の「その他」として、「社会保障審議会療養病床の在り方等に関する特別部会」、これは本日午前中に行われたものでありますけれども、そのときに提出されました資料です。これは資料配付の形で報告とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日はこれまでとさせていただきたいと思います。次回の開催日につきましては、追って事務局より連絡をするようにお願いいたします。

 本日は、御多忙の折、お集まりいただきまして、どうもありがとうございました。これにて終了いたします。


(了)

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