ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会薬価専門部会) > 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第117回議事録(2016年8月24日)




2016年8月24日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第117回議事録

○日時

平成28年8月24日(水)10:35〜11:50


○場所

全国都市会館(2階 大ホール)


○出席者

西村万里子部会長 野口晴子部会長代理 印南一路委員 田辺国昭委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 宮近清文委員
中川俊男委員 松原謙二委員 遠藤秀樹委員 安部好弘委員
加茂谷佳明専門委員 上出厚志専門委員 吉村恭彰専門委員 
<事務局>
鈴木保険局長 谷内審議官 濱谷審議官 迫井医療課長 眞鍋医療課企画官
矢田貝保険医療企画調査室長 中山薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○ 高額な薬剤への対応について
○ 薬価改定の経緯と薬剤費及び推定乖離率の年次推移について

○議事

○西村部会長

 それでは、そろいましたので、始めます。ただいまより、第117回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 まず本日の委員の出欠状況について、報告します。本日は全員が御出席です。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 初めに「○ 高額な薬剤への対応について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。

 中山薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 それでは、資料の説明をさせていただきたいと思います。

 中医協薬−1から、御説明いたします。

 高額薬剤への対応(案)ということでございます。

 前回の中医協総会におきまして、高額な薬剤への対応について、論点を整理いたしまして、その論点に基づいて、薬価専門部会で議論を開始するということを御了承いただいたという状況だと思います。

 きょうに至るわけですが、まず高額な薬剤への対応についての薬価専門部会の最初ということですので、改めて論点、検討課題ということでまとめさせていただき、今後の予定、スケジュールについても、説明させていただきたいということで、中医協薬−1の資料を準備させていただいております。

 まず中医協薬−1ですけれども、検討課題といたしましては、大きく分けて2つあろうと考えております。

 1つ目が薬価制度を含めた次期改定に向けた取り組みという点です。

 2つ目が下から4分の1ほどのところにありますけれども、当面の対応ということで、分けて考えたいと思います。

 まず薬価制度を含めた次期改定に向けた取り組みの中では、3つの点があると考えております。

 まず1つ目は、市場規模の極めて大きな薬剤への薬価の対応ということで、そもそも薬価のあり方ということでは、類似薬効比較方式及び原価計算方式ということで、薬価を決めているわけですけれども、そういった市場規模の極めて大きな薬剤に対しての算定ということで、見直すべき点はあるのか、ないのかという点です。

 さらには費用対効果評価の試行的導入ということで、費用対効果評価部会などで別途検討が進んでいるという状況がございますけれども、それを踏まえて、薬価算定について、市場規模の極めて大きな薬剤というものの薬価算定についても、あわせて検討を進めていく必要があるであろうという点がございます。

 2つ目といたしましては、効能追加、用法・用量の変更というものも含まれますけれども、効能追加などによる大幅な市場規模拡大への薬価の対応という点がございます。こうしたものについては、薬剤の対象範囲、改定時期、算定根拠、さらには既存の再算定ルールとの関係というものについて、議論を進めなければならないと考えているところでございます。

 3つ目といたしましては、使用方法、経済性などの観点を踏まえた医療保険制度上の取り扱いということでございまして、(1)と(2)で述べた市場規模の極めて大きな薬剤とか、効能追加などによる大幅な市場規模拡大のあった薬剤についての以下の対応ということです。

 1といたしましては、新規作用機序医薬品の最適な使用を進めるためのガイドライン(最適使用推進ガイドライン)と呼んでおりますけれども、医療保険制度上の取り扱いです。

 2といたしましては、経済性、医薬品の特性を踏まえた薬剤の医療保険制度上の取り扱いです。こういった点についても、議論を進めなければいけないと考えているということでございます。

 大きな2番目としての当面の対応です。

 1つ目といたしましては、薬価に係る緊急的な対応という点がございます。緊急的な対応を講ずる薬剤の対象範囲、対応を講ずる場合の算定根拠という点を議論しなければいけないと考えます。

 2つ目としましては、最適使用推進のための取り扱いということで、これは大きな1番の薬価制度に向けた次期改定への取り組みと、文言上は被りますけれども、当面の対応としましては、最適使用推進ガイドラインについて、オプジーボとレパーサ、それぞれの類薬という点で、試行的に検討を進めるということが当面の対応と位置づけておりますので、それについての医療保険制度上の取り扱いというものについて、議論しなければいけないという点を上げております。

 次のページにいっていただきますが、検討のスケジュールでございます。

 8月というのが今回でございますけれども、1ページ目で述べましたところの当面の対応という点を、まず議論させていただきたいと考えているということでございます。

 9月に入りまして、2つのことを考えております。今回、緊急的に対応を講ずる薬剤の対象範囲や算定根拠ということで、議論させていただきますので、9月の最初には、業界からのヒアリングの場ということを一度設けたいと考えております。

 1つ飛ばさせていただきますが、そうしたことを踏まえまして、10月には、薬価に係る緊急的な対応についての案を提示し、結論を得るという形で進められればと考えているところでございます。

 1つ飛ばしたところの9月のもう一つの点ですけれども、最適使用推進ガイドラインについて、検討が開始されておりますので、経過報告ということができるのではないかと考えております。そういった中身を見ながら、医療保険上の取り扱い案について、御議論いただきたいと考えているところでございます。

 今年度中、平成29年3月までには、薬価制度を含めた次期改定の取り組みについての中間取りまとめをしたいということで、11月以降でしょうか、議論をいたしまして、3月には、一旦中間的な取りまとめというものをしたいという検討スケジュールで進めたいと考えております。

 次に、中医協薬−2という資料の御説明をさせていただきたいと思います。

 今回は、薬価に係る緊急的な対応について、まずは御議論いただきたいと申し上げました。そこで、議論の方向性ということで、説明させていただきたいと思っております。

 まず今回の薬価に係る緊急的な対応ということでございますけれども、通常、薬価の改定、再算定も含めてということでございますが、通常は2年に1回実施するということでございます。したがって、こうした期中において、仮に改定を行うとすれば、それはそもそもルールにはないという状況でありますし、さらに再算定を行うときには、その前年の9月に薬価調査を行った上で実施するということになりますので、そういった状況がある中で、看過できないような状況、特別な状況があるということで、実施するかどうかという観点でまず議論をさせていただきたいというところでございます。

 その中で、効能追加等により、大幅に市場が拡大する薬剤について、従来の仕組みでは対処できない事態に、緊急的に対応することが必要ではないかということでございます。

 具体的にはということになりますけれども、平成28年薬価改定における再算定の検討に間に合わなかった薬剤で、平成27年度末までに効能追加等がなされた薬剤ということを対象としてはどうかということであります。この中身については、昨年の9月までに効能追加がされたような薬剤であれば、薬価調査が実施され、再算定の対象になり得たわけですけれども、その後、昨年の10月から本年の3月までに、効能追加で承認されたというものについては、再算定の対象になっていないという状況があるということですので、そこをまず対象としてはどうかということです。

 さらにそうした薬剤の中でも、効能・効果等の拡大によって、市場拡大の程度が極めて突出した薬剤、冒頭に申し上げましたとおり、緊急的な事態として、極めて市場拡大の程度が極めて突出した薬剤というものを対象とすべきではないかということでございまして、例えばでございますけれども、平成28年度市場規模が当初の予測の10倍以上、かつ1,000億円超のものについて、薬価を見直してはどうかと考えているわけでございます。ここについても、冒頭でも申し上げましたとおり、薬価調査がない中でということで、企業の自主的な申告といいますか、そういったものの今年度の市場規模というものを用いてまでも、実施するのかというところがあるということには、御留意いただきたいと思います。

 さらに緊急的な対応を講ずる場合の算定根拠についてということでございますが、緊急的な対応を講ずる場合に、その対応自体が現行ルールにないというものは、冒頭申し上げたとおりです。また、本年度に薬価調査を実施していないということでございますので、できる限り既存の考え方を活用していくことを基本として、対応することが合理的ではないかと考えているということでございます。これについては、後ほど説明を加えます。

 参考といたしまして、薬価における緊急的な対応を講ずる場合の周辺状況ということで、事実関係でございます。緊急的な対応を講ずる場合の対象薬剤としては、まずオプジーボというのが想定されるわけですけれども、現在、薬理作用の類似する医薬品というものが承認申請されているという状況にあって、今後、薬価収載を希望されることが想定される状況があるということは、御留意いただきたいと思います。

 次のページでございますが、平成2710月から平成28年3月に効能等の変化があった既収載品ということで、一覧にしております。

 まずこれが一覧でございますけれども、一番右から2つ目の欄に、当初の効能・効果から変更になった、追加になった部分が書いてあるとお考えいただければと思います。

 一番右がこれは収載時当初、承認をとったときに、収載時予想市場規模ということで、ピーク時ということで、何年度目にどれくらいかということの申し出がされているということがあって、それも参考に載せているということでございます。

 先ほど例えばということで、御提案させていただいたような、10倍以上、1,000億超というような線を仮に引くならば、まず1つは、今、わかっている情報の中では、上から3つ目のオプジーボについては、対象となり得るという状況でありまして、こうしたオプジーボのように、当初メラノーマで、ウルトラオーファンと言っていいと思いますけれども、そうした効能で承認をとって、その後、肺がんですけれども、そうした大規模に対象となる患者数がふえるようなもの、さらにはその中でも用法・用量がふえているようなものということになりますが、そういったものについては、この一覧の中では、我々がざっと調べた形では他にないということがいえると思いますが、一定程度の線引きを決めていただければ、それに該当するかどうかということを、改めて企業の方々に確認するということは可能であると考えているところでございます。

 その下がオプジーボの類薬でございまして、ペムブロリズマブというもので、一般的名称でございますが、MSD社から承認申請がされているというものでございまして、メラノーマについては、昨年の1222日、肺がんについては、ことしの2月29日に承認申請がされているという事実関係があるということでございます。通常ですと、1年程度のところで承認がされるということですので、承認もこのまま順調にいけば、承認されるのがそう遠くない時期にあるだろうという状況だということで、事実関係だけお知らせしたいと思います。

 次に、再算定ルールについて、どのようなものがあるかということを御紹介させていただきたいと思います。

 まず市場拡大再算定です。左側が通常、右側が特例なのですけれども、市場拡大再算定、通知によって、ルールとして明確化されたのは、平成12年以降ということになります。年間の販売額が予想よりも一定以上を超えたという場合に、薬価を引き下げるというルールでありまして、そこの真ん中のところにありますとおり、予想販売額の2倍以上かつ150億円超になったようなものについては、再算定の引き下げの対象となります。さらに10倍以上、100億円超になったものについては、この適用対象は、原価計算方式の場合のみということになりますけれども、適用対象になるということになります。

 右上の※のところに書いてありますとおり、最大25%の引き下げということで、ただ、類似薬効比較方式の場合は15%というルールとなっているという状況であります。

 さらに右の市場拡大再算定の特例は、ことしから実施されたものでございますけれども、年間販売額が1,000億から1,500億、これは予想の1.5倍以上の場合ということです。さらに予想の1.3倍以上で、1,500億円超の場合ということについては、再算定の特例の適用対象となるということでの引き下げを行っております。 1,000億から1,500億の場合は最大25%引き下げ、1,500億円超の場合は最大50%引き下げというルールで実施しているところであります。

 その下、用法用量変化再算定、これも通知により、ルール化されて明確化されたのが平成12年からとなりますが、これについては、主たる効能・効果に係る用法・用量に変更があった医薬品が対象となるということでありまして、例えば2つの類薬があった場合に、薬価がそろっているという状況の中で、一方の用法・用量が2倍量使うことになったとするならば、1日薬価で同額となるように、再算定をするというルールであります。この場合、仮にオプジーボの場合を当てはめようとしますと、オプジーボの場合は、主たる効能・効果での用法・用量の変化があったわけではない。肺がんの用法・用量が変化したというわけではないというところがありますので、今までのルールでは載らないということになろうかと思います。

 次のページにいっていただきまして、効能変化再算定というものがございます。ある薬剤について、仮にですけれども、最初の変更前の1日薬価が100円であったとします。その薬剤について、効能追加がされたといたしますと、効能追加されたほうの効能の類薬があったとして、その類薬が仮に1日薬価を50円だったといたします。そうしたときに、効能追加されたほうの市場規模が8割、効能追加される前の市場規模が2割だったと仮に仮定しますと、100円から50円まで、8割の市場規模という割合で下げていって、再算定後の薬価では、60円にするというルールもあるということであります。この場合、仮にこれもオプジーボの場合でということで考えさせていただきますが、効能追加後の肺がんの類薬というものがないという状況ですので、これについても、当てはめる対象にはしがたいというところがあるということでございます。

 そういうことでございまして、次にその下、平成28年度薬価改定において、市場拡大再算定の対象となった品目ということです。一応一覧を上げさせていただいておりまして、右から2番目の改定率のところをごらんいただきますと、おおむね12%から最大25%という部分があるので、12%から25%程度の改定率であったということです。さらに拡大再算定の特例のほうにつきましては、最大25%からさらに大きい場合は50%まであるということなので、29%、32%、11%という形で改定率があるということでございまして、一応相場観的なこととしては、御参考にしていただきたいということでございます。

 次に大きな2つ目、最適使用推進のための取り扱いということでございます。これにつきましては、今、最適使用推進ガイドラインの検討が開始されているという状況ですけれども、その最適使用推進ガイドラインを踏まえた内容について、留意事項通知に記載するということについて、どのように考えるかという議論をさせていただきたいと思っているところでございます。

 その下にいきまして、使用方法、経済性等の観点を踏まえた医療保険制度上の取り扱いという図を示しておりますが、一番下に薬事承認があるということでございますけれども、そこが一番上の保険適用に至るまでに、最適使用推進ガイドラインを活用するということは、これまでもお示ししてきたとおりでございますけれども、そこに加えまして、経済性という観点も保険適用の過程では加えるべきだという御意見もありましたことから、経済性の観点も含めた保険適用にあり方についても、検討をしていきたいと考えているということを御提案させていただいているものでございます。

 この中身といたしましては、これまで決められた手順などがございませんので、対象薬剤の範囲とか、適用要件、さらには検討手順といったようなことについて、次回の改定に向けて、そういったことも基本的にどうするのかということを取り決めていきたいと考えているわけでありまして、薬事承認と経済性の観点、最適使用推進ガイドラインの3者が連携する形で、保険適用に至るという流れをつくっていきたいと考えているところでございます。

 説明については、以上です。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明に関して、質問等がございましたらお願いいたします。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 中医協薬−1のところの1.検討課題の1の(1)市場規模の極めて大きな薬剤への薬価の対応というところの1薬価のあり方について、類似薬効比較方式及び原価計算方式について、これは抜本的に見直すという意味ですか。

○西村部会長

 薬剤管理官、どうぞ。

○中山薬剤管理官

 この算定方式につきましては、これまでもさまざまな議論がされてきて、一定の妥当性があるというものとして確立されてきたという流れはあると思います。ただ、例えば原価計算方式について言えば、基本的にはこの薬剤を研究開発するためにかかった経費については、売上相当で割り戻して、薬価に積み上げていくという計算をしているわけでありまして、そういったものについて、仮に大きな市場規模の拡大があった場合は、まず妥当性があるのかという点とか、中身について、それぞれ議論すべき点は残されていると思っておりますので、そういった点で検討を進めていきたいと考えます。

○西村部会長

 続けて、中川委員、どうぞ。

○中川委員

 類似薬効比較方式、原価計算方式、それぞれに問題点があると思うのです。

 特に例を挙げると、前も申し上げたと思いますが、ソバルディ、ハーボニーのときに、比較薬がインターフェロンを含んでいるためにどうしても高くなるという問題がありました。こういう問題をどうするのかということが1点です。

 もっと言えば、ソバルディ、ハーボニーは、化学合成品です。生物由来製品ではないということなのに、あれだけの価格になってしまうという問題点、これを見直すべきではないかというのが1点です。

 原価計算方式は、これも繰り返しになりますが、1982年の新医薬品の薬価算定に関する懇談会から出た報告書のままでずっと置かれている。微修正はありましたけれども、この中に書かれていることは、この方式はあくまでも暫定的なものであり、今後、新医薬品に対する原価による計算の詳細な検討を行う場を設ける等の対応が必要であると書かれていることを、ちゃんとやってないのではないかと思うのです。

 原価計算方式は、言ってみれば、かかった経費というのは、メーカーの言い値です。例えばいろんな新薬を開発する場合に、開発ラインというのは、そのメーカーでたくさん複数持っているわけです。1つの薬の開発ラインがほかの薬の開発ラインと人材的にだぶっているということも十分あるわけで、そのかかった人件費も含めた経費が非常に明確でないという問題点もあるわけです。

 この辺のところも含めて、見直すということをしないと、こういう機会でないとできないので、そういう決意なのかどうかということをまず確認したいと思います。

○西村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 市場規模の極めて大きな薬剤、あるいは効能追加等による大幅な市場規模拡大するようなものというものについて、今、御指摘があった内容を含めて、議論する必要があるということでございます。

 ただ、1つだけ申し上げさせていただくと、原価計算方式については、そういったまとめが昭和57年にされておりますけれども、その後、何度か原価計算の妥当性については、中医協の場でも議論されているという事実関係がございます。最近では、平成23年6月に議論されてきたということでありますので、ルール自体をそのままにしてきたということではなく、その都度で妥当性についての議論はされてきたということでございますが、それはとりあえずそういうことでありましたという事実関係でありまして、市場規模の観点を踏まえた薬価の対応ということで、しっかり類似薬効、原価計算の方式についての見直しをしたいと考えております。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 市場規模の極めて大きな薬剤に関してだけ、類似薬効比較方式と原価計算方式を見直すのですか。極めて大きくない、普通に大きな市場規模、普通に大きな薬剤はどうするのか、中ぐらいの規模の薬剤はどうするのか、規模のそんなに大きくない薬剤はどうするのかということがあるわけで、極めて大きな薬剤だけを見直すのではなくて、薬剤全般に2つの方式を見直してはどうかと思います。いかがですか。

○西村部会長

 その点、いかがですか。管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 今回の検討というのが高額な薬剤の対応から始まっていることから、こうした論点として上げさせていただいております。この中身でどのような議論といいますか、課題を洗い出して、新しいルールとしていくかということの検討の過程次第だと思いますけれども、その中には、高額な薬剤に限らず、薬剤一般に適用すべきというルールというのも出てくると思いますので、そういった意味では、全般に係る検討になるのではないかと考えます。

○西村部会長

 よろしいですか。

○中川委員

 ここでさらに確認をしたいのですが、薬価自体が高額なもの、売上自体が巨額なもの、この2通りがあるのです。薬価自体が極めて高額で、売り上げも巨額です。薬価自体はさほど高額ではないけれども、売り上げは極めて巨額だということもあり得るわけで、両方を対象にすべきだと思います。いかがですか。

○西村部会長

 薬剤管理官、どうぞ。

○中山薬剤管理官

 基本的には売り上げと薬価というものについて、一部差はあるということになろうと思いますけれども、基本的には市場規模という観点で、それは市場規模の極めて大きな薬剤ということが、すなわち薬価で見た場合の高額なものが多いということにもつながると思いますので、そういった視点で考えていきたいと考えます。

○西村部会長

 どうぞ。

○中川委員

 もう一度確認します。

 先ほどの総会でもやったように、抜本的に見直さなければならないという、外国平均価格調整の問題点もあるわけです。それも含めて、2つの類似薬効比較方式と原価計算方式、これを全ての薬剤に関して見直すのだと、お答えいただけませんか。

○西村部会長

 医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 薬剤管理官が基本的に整理をしているとおりなのですが、私があえて申し上げたいのは、今回、薬価専門部会で、高額な薬剤への対応ということで、特に改定の前年で、この時期で、こういう議論をしていただいているという背景をまず確認させていただきたいと思っております。

 すなわち中川委員の御指摘の点は、基本的に我々も共有させていただいている視点だと思いますけれども、今回の中医協薬−1のペーパーが逆に言いますと、次の改定に向けた薬価の見直し事項を全て網羅しているということではございません。そもそも薬価は、改定ごとに絶えずいろんな御指摘を踏まえながら、ブラッシュアップしているルールでございますので、そのルールの見直し自体は、改定に向けた作業の中で、いろいろ議論をしていくべきものだろうと思います。その中には、外国価格調整でございますとか、さまざまな個別に御指摘いただいた、何も高額な薬剤に限らず、さまざまな御指摘はあろうと思いますので、改定に向けた作業の中では、当然そういったものは考えていくべきものです。

 ただ、この時期、今回、こうやって中医協薬−1でお示しさせていただいている前提は、繰り返しになりますが、高額な薬剤というものに対するさまざまな課題の御指摘がありましたので、半ば先行した形で改定に向けた議論も含めて、やらせていただくということでございますので、私がこうやってお話をしている趣旨は、何もそういったさまざまな薬価に係る課題を排除するという趣旨ではなくて、あくまで先行して、高額な薬剤、もっと言えば市場規模の極めて大きな薬剤に対して、特に先行して議論をするべきではないか、緊急的な対応が必要ではないかという御指摘があったので、今回、議論しているということでございます。

 ですから、あくまで改定に向けた議論は、ある意味まだまだオープンでございますし、いろんな御指摘をいただいたものは、最終的に改定作業の中に当然組み込んでいくべきものというのが、医療課の認識でございます。

○西村部会長

 よろしいですか。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 中医協薬−1の資料の1のところで、薬価制度を含めた時期改定に向けた取り組みというのは、次の改定だけでなくて、次々期も含めた改定です。その取り組みですね。これは局長がうなずいているのですから、そうです。

 それで、まず議論の順番としては、2.当面の対応をやりましょうというのは理解できます。しかし、医療課長の今のお答えは、ちょっと違うと思います。今回、高額な薬剤が出てきて、売り上げも極めて巨額だったということで、なぜこうなるのだという議論が沸騰してきて、そこの原因の最たるものは、類似薬効比較方式事態と原価計算方式自体なのだということが明確になってきたのです。だから、高額な薬剤だけを集中的にやるのではなくて、全般的な薬価や薬剤全般に関して、2つの方式を見直そうという議論が展開していくというのは、全く無理がない話ではないですか。それを言っているのです。

○西村部会長

 医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 御指摘はそのとおりだと思います。

○中川委員

 ありがとうございます。

○西村部会長

 加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

 今の中川先生の御意見の中で、専門委員の立場で明確にしておきたい点がございます。中川先生より「原価計算方式の算定に当たっては、企業の言い値で薬価がつけられているのではないか」との御発言がございましたけれども、例えば、原価計算方式の大きな構成要素であります製品総原価について言えば、その細目一つ一つ、企業が出した金額に対して、当局と厳しい交渉が行われているのが実態であります。非常に細かいところまで、一つ一つ項目毎にチェックされ、その妥当性について評価され、査定もされますし、また、予測患者数につきましても、厳しく確認が行われております。原価計算方式により算定される薬価が、企業の言い値であるということはないと述べさせて頂きます。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 今、専門委員がおっしゃったことは、私は理解しているつもりで申し上げているのです。しかし、そのメーカーと当局の厳しいやりとりが全く見えないのです。厳しくやっているというのは、それはいろんな情報で承知しています。でも、それが本当にそうか。私が企業の立場だったら、かなり削られるのだから、語弊があるかもしれませんが、少し多目に書かれたといいます。そこで一つ一つの項目、人件費にしても、ラインにしても、いろんなものを多目に要求するということは、一流メーカーはしないのですね。

○加茂谷専門委員

 製品総原価を含め、原価を構成する数々の項目の金額につきましては、当然のことながら、その金額が導き出されたエビデンスが求められております。この項目は1.5倍にしておこうとかいうようなどんぶり勘定での議論はあり得ないと認識しております。

○中川委員

 全てを公開しろとは言いませんが、化成品なのに、ソバルディもハーボニーもあれだけ高額だというのが納得できないのです。何度も私は製薬協の皆さんにもお願いしましたね。製薬メーカー、新薬メーカーみずからが何か抜本的な改革案を示してほしいと申し上げました。そのことについては、いまだに何もないと私は認識をしているのです。そこで、結果として、これを議論するのは中医協しかないということで、きょうに至ると思っております。

 以上です。

○西村部会長

 松原委員、お願いいたします。

○松原謙二委員

 私からも2、3点。オプジーボにつきまして、今回、いろんな議論をしているわけですが、いろんな議論の中で、適応範囲が狭いときには、大変薬価が高くなり、適応を広げるとそれが掛け算によって、大変大きな金額になるということが明瞭となったわけです。

 これが正しいことかどうかということは置いておいて、企業にとって利益が最大になるのは、大変いいことなのでしょうが、しかし、そのために保険者さんが経済的に苦しくなるということ自体は、国民皆保険を維持していく面で大変な問題となります。そういったものも含めてC型肝炎と、来年度オプジーボが対象になるかわかりませんけれども、特例再算定という緊急避難としての対応をとったということであります。

 そこにおいて、このオプジーボですけれども、このまま適用が拡大され続けるということもあると思いますが、しかし、新しいタイプの薬がオプジーボと似た形のものが出たら、これは原価計算方式になるのでしょうか。それとも類似薬効比較方式なるのでしょうか。そのときに対応する金額は、オプジーボの今の金額なのでしょうか。それとも将来下がったときの金額なのでしょうか。質問として、よろしくお願いします。

○西村部会長

 薬剤管理官、説明をお願いします。

○中山薬剤管理官

 この後、類薬が出た場合には、薬価の算定方式としては、今のルールでは、類似薬効比較方式で行うことになります。今回の御提案について、仮に御了承いただけるということであれば、オプジーボの引き下げを検討するわけですけれども、それを先にどうするという結論が出れば、先にと申し上げますのは、この後、出てくる類薬の保険収載よりも前に、オプジーボの額が仮に引き下げられるということになれば、その額に類似薬効比較方式であわせるという形になります。

○西村部会長

 松原委員、どうぞ。

○松原謙二委員

 国民の皆さんにとっては、自分が病気になったときに、何か方法があるのであれば、それを使ってほしいというのは、当たり前の話であります。ですから、適用を拡大することは、非常に大事なことであり、これは国民の皆さんも望んで、私たちの最終的な目的であります。そういった点を踏まえますと、十分にもうかっている薬は安くしていただきたい。これを全て保険者さんに支払っていただくと、大変なことになります。国民は使いたい。そこのところのバランスでありますので、今、おっしゃったように、適切な形で問題点を処理して、そして、利益が非常に出ているところには、少しお返しいただくような方法をとっていただきたいと思います。あくまでもいい薬を、例えば治療する薬がない人たちに、新しい薬を供給していただきたいというのが、私ども医療者の最大の希望であります。幾つかのテストをして、うまく当たるのが、100個に1個であれば、残りの99個もある程度対応できるような金額にしなければならないのは、当然であります。そのことも踏まえて、ぜひ適切にやっていただきたいと思います。

 あと、ガイドラインの話でございますけれども、私が何度も申し上げていることは、幾つかのルールを決めて、それが全てであるというやり方は良くありません。ガイドラインはあくまでもガイドラインで、指標であります。患者さんは、個体差があります。体重も違えば、腎機能、肝機能も違うし、その人の生き様も違います。そういったことも含めて、適切にその患者さんに使えるように、ガイドラインで外れているから、これは使えないというルールをつくるのではなく、むしろこの事を踏まえた上で、中医協で判断し、そして、さらに、現場で判断するという余地を残していただきたい。ラインを引いて、それで終わりですという形にしますと、それでつらい思いをする患者さんが出ますので、そこのところを十分に配慮して、つくっていただきたいと思います。

 以上であります。

○西村部会長

 それでは、ほかに御意見はございますか。吉森委員、お願いします。

○吉森委員

 ありがとうございます。

 総論的に薬価制度を見直すという意見では、中川先生と全く同感であります。今、オプジーボを含めて、類似薬効比較方式で次に出てきているものに対して高い値段のまま値段を決めることになるのは、大変な問題だという意味で、当面の対応にある「緊急的な対応」についてどう考えるかということを、少し議論したいと思います。

 提案の中医協薬−2のスライド3ページに、平成2710月から平成28年3月にかけての効能に追加並びに変化があった15薬剤がございます。高額薬剤に緊急的に対応するという意味では、当初の市場予測、売上規模だとおっしゃっていますので、今の段階でいいのですけれども、売上規模がどれだけ拡大しているかを把握しない限り、緊急的な対応はできないのではないでしょうか。

 オプジーボは、小野薬品の売上規模から想像すればこれぐらい、さらに効能追加されれば拡大されるだろうと、定性的に私も判断しておりますが、先ほども議論がありましたように、メーカーさんからの提示なのか、どこで把むのかはわかりませんが、具体的に透明性が担保できるかどうかは別にしましても、どれぐらいの市場規模になるのかということを開示いただかないと、判断はできない。そういうことで、緊急的対応の対象になる医薬品の範囲を決めることが、妥当ではないかと考えるわけであります。どの程度の市場規模になっているかという、市場規模予測を踏まえて、要件を設定することが大前提ではないかと考えます。

 また、4ページにありますが、これは先ほど申し上げたとおりでございます。オプジーボに対しては緊急的な対応を類似薬が上市されるまでにやるべきだと考えます。

 もう一つ、算定の根拠について、ここに参考としていろいろと例示を出していただいて、先ほど専門委員の方からも企業サイドのお話をいただきましたが、当初、企業が予定しておりました製品のコスト回収の前提となる市場規模と比較して、効能追加等があって、当然ながら市場が拡大すれば、いわゆる回収コストといいますか、そのレベルがアップするという考え方は妥当だと思いますので、市場拡大規模の率に応じて、改定率を検討するというやり方も一考ではあると思います。

 最後に適用の使用促進ガイドラインの問題について、先ほど松原先生からもありましたが、適用ガイドラインの考え方については、医師の処方権についての配慮は当然最優先ではあると思いますが、我々保険者の支払審査の段階においては、実効性の担保を考えれば、留意事項通知に盛り込む。留意事項通知の実効性を担保するためには、例えば診療報酬明細書の摘要欄にガイドラインの施行状況を書き込むとか、我々が何らかの客観的・定量的な判断ができるようなあり方を検討していただければと思います。

 以上です。

○西村部会長

 ありがとうございます。

 中川委員、続けてどうぞ。

○中川委員

 吉森委員のお考え、骨格的には賛成です。

 先ほど総会のときにも申し上げましたが、留意事項通知というのは、非常に大事だと思います。レパーサのことに関して思いました。実感しています。適正な使用、本当に必要な患者さんに公平に使われる、今後もそういうことが続くためには、留意事項通知が大事だと思うのですが、中医協薬−2の10ページのパワーポイントは、非常に大事なことだと思います。

 そこで、最適使用推進ガイドラインという名前になっていますが、このガイドラインについては、薬事承認の時期と同じぐらいの時期につくっていくことになると思いますが、保険局と医薬局と密接に連携してつくっていくべきだと申し上げましたが、まず確認です。密接に連携して進んでいますか。どうも医薬局だけで先行しているように感じるのですが、違いますか。

○西村部会長

 今の点について、薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 保険局としても、密接に連携して、作成に関与させていただいている状況でございます。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 その上で申し上げますが、最適使用推進ガイドラインは、1つの薬に関する基本的な方針です。それを踏まえて、10番のところにある左側、経済性の観点も含めた保険適用のあり方を検討していく。これは中医協の役目だと思います。そのときにつくる留意事項は、右側のガイドラインを踏まえてつくる。ガイドラインに限定されるわけではないということを確認したいのですが、それでいいですか。

○西村部会長

 医療課長、お願いします。

○迫井医療課長

 医療課長でございます。

 これは医薬品に限らずということになろうかと思いますけれども、基本的に医薬品の適用の関係の最適使用推進ガイドラインも含めて、安全性・有効性を担保する観点で作成されますが、そのことは、今、中川委員がおっしゃったとおりでございまして、それを踏まえて、留意事項通知を設定するということでございますので、そのものプラスアルファということは、当然あり得ますし、現にこの図にもお示ししておりますとおり、別の枠で経済性の観点も含めた保険適用のあり方という位置づけにさせていただいているところでございます。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 何度も済みません。

 薬剤費で日本の公的医療保険制度が揺らいでいると、一時、みんな認識していたと思います。私は今の中医協のこの議論で、例えば類似薬効比較方式、原価計算方式、そして、最適使用推進ガイドライン、留意事項通知を含めた、経済性の観点を含めた保険適用のあり方を一体的に議論することで、薬剤費を大幅に抑制できるのではないかと思います。公的医療保険制度の継続性・持続性を高めることができるのではないかと、今、思っています。そういう意味では、非常にオープンな形で、製薬業界も含めて議論を進めていただきたい。

 もう一つ、緊急的な措置だけではなくて、中医協薬−1の1と2を同時に議論していただきたいと思います。

○西村部会長

 御意見ありがとうございます。

 ほかにございますか。幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 検討スケジュールでは、9月に業界からのヒアリングをして、ある程度の案を出さなければいけないということですので、意見を述べさせていただきます。

 中医協薬−2の議論の方向性の緊急的な対応案の2つ目の○の2に示されている、例えば平成28年度市場規模が当初予測の10倍超かつ1,000億円超のものというのは、1つの案だと捉えてよろしいですか。

○西村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 案として、お示しさせていただいているということでございます。

○西村部会長

 幸野委員、続けてどうぞ。

○幸野委員

 この案については、オプジーボが対象になるのは、ほとんど確実なので、10倍超というのは、余り意味がないような気がします。問題はオプジーボが実際にどれだけの売り上げを平成28年度に上げるかということで、今後、価格算定の大きな決め手になると思います。平成28年度において、メーカーが1,260億円という売上予測をホームページ上で公表しておりますが、今後適応拡大の試験も進んでいくことから、売り上げがどの程度伸びるかを把握した上で検討する必要があります。また、1,000億円超という1つのルールだけでなく、仮に1,500億円以上に伸びた場合でも対応ができるようなルールを決めておく必要があると思います。薬価調査を実施しないということであれば、メーカーの申告になると思うので、1,260億円ありきではなく、次回ぐらいまでには、ある程度オプジーボの市場規模をつかんだ上で、ルールを決めていく必要があります。

 その中で、既存のルールに対応するのが合理的ではないかと示されているので、例えば1つの案として、平成28年度改定で行われた、特例の市場拡大再算定を適用する、又はこの変形型をつくって適用する、というのも1つの案だと思います。

 もう一点は、ガイドラインについて、来月、各医薬品について案が示されるということであれば、ガイドラインの案をもって、留意事項通知に盛り込むべき内容や医師の裁量権等について、個別に検討していくのが一番妥当なやり方なのではないかと思います。

 それから、当面の対応ではなく今後の薬価制度改革についてですが、中医協でも議論された、外国価格調整のあり方や原価計算方式における営業利益率のあり方など、巨額な品目だけではなく、一般の薬剤に適用されている現行のルールについても、通常の薬価制度改革の中で議論すべきだと思います。

 もう一点は、薬価制度改革に向けた次期改定の中で、中医協薬−1の検討課題の(2)の効能追加等による大幅な市場規模拡大への薬価の対応で、効能追加等がなくても、保険収載時の予想販売額を巨額に上回る場合は、通常の市場拡大再算定を待たずに、期中改定もあり得るということも、検討すべきではないかということを提案させていただきます。

 以上です。

○西村部会長

 今のことに関連してですか。まず事務局の中山薬剤管理官、どうぞ。

○中山薬剤管理官

 4点ほどいただいたと思いますが、4番目は御意見として承ります。

 1つ目のオプジーボのついての効能追加というのは、薬事のほうで、部会は通過しておりますが、承認まではまだ手続が残っているところでありますので、承認された段階で、さらなる効能追加による市場規模というのは、予測される状況だと思いますので、その辺については、しっかり把握した上で、議論はしたいと思います。

 今回、緊急的な対応をするといったものについて、どういったものを対象とすべきかということと、どういった算定根拠で薬価を引き下げるかということは、別なものだと考えるべきだと思っておりまして、対象といたしましては、これまでもルールにないという状況のもと、緊急的に看過できないという状況として、対象とするという話にするべきだと考えますので、当初の市場規模の大幅な拡大、突出して拡大するといった観点も、1つの対象という観点では必要ではないかという意味で、10倍超を入れさせていただいているという意味でございますので、そこについて、我々の考えとしては、お示しさせていただきたいと思います。

 2つ目のガイドラインにつきましては、先ほど冒頭で御説明させていただきましたとおり、9月中に経過報告も含めてということで、中身のある程度のところまでを見ながら、議論もさせていただきたいと思っておりますということです。

 3番目の営業利益率という点も含めて、課題があれば、洗い出した上での議論というのは、しっかりしたいと考えているところであります。

 以上です。

○西村部会長

 事務局からお願いします。

○山田医薬品審査管理課長

 医薬品審査管理課長でございます。

 最適使用推進ガイドラインにつきましては、医薬・生活衛生局で検討に着手をしているところでございますけれども、これまでのお話のとおり、私どもとしましても、途中経過を可能な範囲で御報告させていただきたいと考えております。ただ、9月の段階になりますと、まだ検討を始めたばかりでございますので、詳細な内容までを含んだ案をお示しするのは、難しいかと考えておりますので、御了解いただきたいと思います。

○西村部会長

 わかりました。

 安部委員から先にお願いします。

○安部委員

 最適使用推進ガイドラインは、これに限らず重要でありますので、進めていく必要があろうかと思います。効果の高い有用な薬剤が、開発後、たくさん売れることで、医療財源をたくさん使うという点に関しても、それが適正に使われていることが前提と思っています。

 それから、今回の当面の対応ということでの議論、具体的にはオプジーボについて、これを期中にどうするかという議論になっているわけでありますけれども、先ほど使用量が大変ふえたものについて、期中に改定もあり得るべしという御意見もございましたが、これは高い価値の医薬品をどうやって評価するか、また、さらなるイノベーションにどのように生かしていくか、最適使用をどう確保していくかということが重要であって、そういう議論を踏まえておくことが必要だと思っております。

○西村部会長

 松原委員、どうぞ。

○松原謙二委員

 少し視点が違うのですが、特例再算定を導入したときに、これを医師のメンバーに説明しました。そのときに、1つ気がかりなことを言われましたので、披露いたしますと、「金額で1,000億とか、1,500億などとラインを引っ張っている。当然企業のほうは、そこのラインのところを非常に注視するだろう。今、ガイドラインができていない中で、企業において自主的なガイドラインがあって、そこのところを守りながら出荷しているところもある。金額でラインを引っ張ると、本当に必要な人がいるのに、途中のところで、何かのセーブがかかって、使いたい人が使えなくなることがあり得る。」そういう指摘を受けましたので、決してそのようなことがないように、厚生労働省さんにきちっと見守っていただきたい。

 もちろんそのときに、「製薬会社たるものが、そんなことをするはずがない」と、私は申したわけでございますが、そういったデフェクトがあるのはたしかでございますので、そういったことがないように、誤解が出ないようにしていただきたいと思います。

 2点目は、いくつかの、大変難しい薬が出ているのは事実であります。これも新しい発案でありますが、厚生労働省さんの大好きな特定という字を使って、特定薬剤と指定して、薬の卸さんから特定薬剤のみのデータを集めるというやり方をすれば、つまり何種類かの薬について、薬の卸さんを一斉に調べて、どれだけ出荷したのかということを調べれば、現時点においても、それほど迷惑がかからずにできると思います。全部調べるというと、大変ですので、何種類かについて調べることは可能です。どれぐらいの費用がかかっているのかということが、レセプトでわかりますが、何カ月かたってから表に出るよりも、明瞭になりやすいと、愚考するところでございます。いろんな方法がございますけれども、速やかにデータを集めて対応しなければならないということは、私どもも思っているところでございます。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 先ほどからの議論で気になるのですが、中医協薬−1の1の薬価制度を含めた次期改定に向けた取り組みと、2の当面の対応を分けています。当面の対応というのは、期中改定ありきだと思っていますか。そうだったら、違います。困ります。我々の認識では、前にも言ったように、当面の対応というのは、期中改定ありきではないです。いかがですか。

○西村部会長

 薬剤管理官、どうでしょうか。

○中山薬剤管理官

 まさに期中の緊急的な対応があるべきかどうかというところを含め、議論いただくということだと思います。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 期中に何かするということは、広い意味では、賛成です。ただ、実際に期中に薬価を改定する、薬価を下げるということを決めて、次の改定時に何らかの措置をするということも、有力な選択肢としてあるわけですから、期中改定で、ある瞬間から下げるという前提で議論するなら、それは違う、我々は賛成できないということを申し上げたい。

○西村部会長

 医療課長、今のことに対して、いかがでしょうか。

○迫井医療課長

 ただいまの点につきましては、私どもの認識を確認させていただきますと、期中改定という言葉遣いが、さまざまな意味合いにとれると思われますけれども、あくまで当面の緊急的なという表現をさせていただいているのは、特定の薬剤をほぼ念頭に置かれていますが、市場規模が一気に拡大をして、医療費のあり方について、大きな御懸念・御心配があるということで、通常であれば、改定ごとに診療報酬設定の見直し、ルールの見直しをするのですが、そこに至らず、何ができるのかということを議論しましょうということなので、まずは個別的な対応をさせてください、それを議論していただきたいというのが、2の当面の対応であります。

 わざわざ分けて書いている1、言ってみれば、次期改定に向けたというのは、今、中川委員がおっしゃったことの是非論も含めてですが、ルールとして運用する薬価のあり方、実際に報酬も含めて見直しをする改定のあり方、その中で、どういう対応をするのかということを明確に分けさせてくださいという趣旨でございます。ですから、期中改定という言葉が意味するところは、使われる方によって、意味が変わると思いますので、我々としては、今、お話をしましたとおり、先ほどリストアップをさせていただいた、基本的には薬価調査に間に合わなかった医薬品について、一定の考え方、先ほど支払いのほうから御指摘があったことに絡みますけれども、一定の考え方で網をかけて、そういったものについて、緊急的な対応が必要なのではないのか、そのことについて、御相談したいという趣旨でございます。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 先ほどの繰り返しになりますが、緊急的な対応の中には、ある品目に対してのガイドラインの早急な整備と留意事項通知の追加とか、いろんなやり方があると思います。いろんなやり方も含めた、緊急的な対応だと認識してほしい。1つだけ、薬価だけを下げるのではなくて、幅を持った議論ですね。それでいいですね。

○西村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 おっしゃるとおりだと思います。

○西村部会長

 今の御説明について、ほかにございますか。加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

 専門委員の立場で、2点、意見を申し述べさせていただきます。

 1点は、先ほどの松原委員の「メーカーが供給をコントロールして、必要な医薬品が必要な患者さんに行き渡らないような事態があるのではないか」との御発言ですが、もし仮にそんなことが本当にあるとすれば、これはまったくゆゆしき事態であり、企業の人間としてもあってはならないことであると明言させていただきたいと思っております。

 もう一点は、全般的な意見でございます。今後、高額な薬剤への対応について、議論されるわけでございますけれども、議論の対象とされている高額な薬剤というのは、私どもの認識からいいますと、まさに革新的な医薬品であります。そして、この革新的な医薬品を待ち望んでいる患者さんが現におられます。そういった方々に、1日も早く届けることが、我々製薬企業の使命、ミッションであるという点は、御理解をいただきたいと思っております。

 特に、議論の渦中にあります、オプジーボにつきましては、日本の研究者によって見出され、20年という長い年月をかけて日本の会社が世界に先駆けて上市いたしましたまさに革新的な医薬品であると私どもは認識しております。

 このような日本発のイノベーション、さらにはより多くの患者さんの治療に役立てていただきたいということで効能追加を行ったことが、高額な薬剤として、あたかも悪者のような印象、風潮になっていることにつきましては、企業の立場からは極めて残念なことであります。繰り返しになりますが、高額な薬剤は、まさに革新的な医薬品なのだという前提で、今後の議論を進めていただきたいと思っております。

 いずれにいたしましても、日本における革新的な新薬の開発や効能追加をためらわせるような議論にならないよう、お願いさせていただきます。意見です。

○西村部会長

 企業の御意見を伺いまして、それに対して、ございますか。

○中川委員

 加茂谷専門委員の御意見に賛成です。我々は革新的な新薬が患者さんの経済力にかかわらず、平等に行き渡るために、あかたも高額薬剤が、聞き方によっては、悪者かのような言い方をしているととられるかもしれませんが、そんなことはありません。経済力に関係なく、全ての患者さんに平等に行き渡るように、最後まで頑張っていきたいと思う余り、ちょっと言葉が過ぎることもあるかもしれませんが、御容赦ください。

○西村部会長

 松原委員、お願いします。

○松原謙二委員

 おっしゃるとおりでございます。とにかくよい薬をつくっていただきたいというのが、私たちの希望であります。

 さらにいえば、こういった免疫の薬というのは、もっと広げることによって、手術でとれなかったか、とれたかわからない人にも使えれば、その人たちにとって、大変幸福な結果になると思います。ただ、それを全部に適用しますと、保険者さんが大変なので、そこも踏まえて、適切な金額にしていただきたいということを申し上げているので、悪いと申し上げているわけではございません。

○西村部会長

 幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 支払い側からも意見を言わせていただきます。イノベーションの評価というのは、非常に大切だと思いますし、高く売れ過ぎた薬が悪いと言っているわけではございません。しかし、オプジーボなどの価格の構成を見ますと、4分の1は営業利益率として確保されているわけで、高額の投資を早く回収できるよう60%の加算と、27%の営業利益率がつけられております。470人のオーファンだったというところも、当然加味されている中で、その後の適応拡大により当初の前提が大きく変化し、利益が相当なスピードで回収されているのであれば、それを少し国民に還元してもいいのではないかということで、議論を進めさせていただいていることを御理解いただきたいと思います。

○西村部会長

 1号、2号、いろいろ御意見をいただきましたけれども、この点について、ほかによろしいですか。

 それでは、御意見をいただきましたので、本日いただいた御意見、御指摘を踏まえて、本件については、引き続き、議論を行ってまいりたいと思います。

 なお、次回につきましては、関係業界から意見聴取を行う予定としております。

 それでは、この議題については、ここまでとさせていただきます。

 次ですけれども「○ 薬価改定の経緯と薬剤費及び推定乖離率の年次推移について」を議題といたします。

 資料が提出されておりますので、事務局から説明をお願いいたします。中山薬剤管理官、お願いします。

○中山薬剤管理官

 中医協薬−3をごらんください。

 1ページめくっていただきまして、薬価改定の経緯という数値が出ております。これについては、御承知の方も多いと思いますけれども、医療費ベースで、改定率はマイナス1.22%という数値が出ている。薬剤費ベースで、マイナス5.57%ということでございます。

 次に薬剤費及び推定乖離率の年次推移でございますけれども、薬剤費につきましては、25年度という値でございますが、8.85兆円、薬剤費比率については、22.1%というデータが出ておりますので、御報告させていただきたいと思います。

 以上です。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明に関して、御質問がありましたら、お願いいたします。

 これについては、特段の御意見はないということで、ありがとうございました。

 それでは、本議題につきましては、ここまでとさせていただきます。

 本日、予定された議題は以上でございます。

 次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 本日の薬価専門部会は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会薬価専門部会) > 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第117回議事録(2016年8月24日)

ページの先頭へ戻る