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2016年10月21日 第8回アレルギー疾患対策推進協議会 議事録

健康局がん・疾病対策課

○日時

平成28年10月21日(金)14:00〜16:00


○場所

田中田村町ビル・貸会議室(8階)8E会議室


○議事

○斎藤会長 定刻となりましたので、ただいまから第8回アレルギー疾患対策推進協議会を開催いたします。委員の皆様方におかれましては大変御多忙のところ、御参集いただきまして誠にありがとうございました。

 本日は、山口委員がもう少ししますと多分お見えになると思います。15名の委員に御参集いただく予定となっております。会議の定足数に達していることを御報告申し上げます。また、参考人としまして、国立病院機構福岡病院名誉院長の西間三馨先生に御出席いただいております。

 続きまして、事務局より資料の確認をお願いいたします。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 資料の確認をさせていただきます。貸し出し資料として、初回以降の資料及び「アレルギー総合ガイドライン2016」を配布させていただいております。こちらは会議終了後、机の上に置いたままでお持ち帰りになりませぬよう、よろしくお願いいたします。

 今回の第8回アレルギー疾患対策推進協議会資料としまして、次の資料を御用意しております。まず、議事次第、続いて座席表、アレルギー疾患対策推進協議会委員名簿。資料1として、「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針()のたたき台」、参考資料1として、「アレルギー疾患対策基本法」です。資料に不足、落丁等がございましたら事務局までお申し出ください。

○斎藤会長 ありがとうございました。カメラ撮りはここまでとさせていただきます。これより本日の議事に入らせていただきます。本日は、915日に開催された前回協議会での議論を基に、事務局が修正しましたアレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針案のたたき台について、改めて議論いただきます。まず、事務局からアレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針()のたたき台の前回からの変更点について説明をお願いいたします。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 皆さまお持ちの資料1は、前回お配りした資料とフォーマットとしては同じものになっております。内容は第7回の協議会で皆さまに御議論いただきました内容を踏まえ、事務局でその御意見を反映させている形にしております。資料中、青いラインで色を塗ってある部分が第7回からの変更点となります。本日はその変更点を中心に御説明させていただきます。よろしくお願いします。

 まず、1ページの医学的な疾病等の説明の部分について追加をしております。パラグラフは3パラグラフ目の上から4行目になります。「気管支ぜん息は気道炎症を主病態とし、繰り返し起こる咳嗽、喘鳴、呼吸困難等、可逆性の気道狭窄と気道過敏性の亢進に起因する諸症状を呈する」ということで、主症状ともともと「気道炎症主症状」と書いておりましたが、ここを「主病態」と書き換えております。「アトピー性皮膚炎は皮膚バリア機能の低下とアレルギー炎症が主病態であり、掻痒感を伴う湿疹を呈する」というところで、ここも「主病態」という形に換えております。「そのうち花粉抗原による季節性アレルギー性鼻炎を花粉症と呼ぶ」という文言も追加しております。

2ページの1行目は、前文までが各疾病の説明の内容という形できているのですが、そこの説明の最後の所で、「これらアレルギー疾患は、一度発症すると、複数のアレルギー疾患を合併しうること、生涯にわたり疾患の経過が変化すること等の特徴(アレルギーマーチ)も有し、疾患毎の関連性や自然史を考慮した診療が必要になる」という、「アレルギーマーチ」に関する記述を追記しております。

 次に、2パラ目で、「我が国では」と始まる部分ですが、「依然としてアレルギー疾患を有する者の増加がみられ、現在は乳幼児から高齢者まで国民の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患に罹患していると言われている」。その次にですが、「アレルギー疾患を有する者は、しばしば発症、増悪、軽快、寛解、再燃を不定期に繰り返し、突然の症状増悪により、ときに致死的な転機をたどることもある」と、情報としては前回入れておりましたが、少し記述する場所を変えております。

 簡単な文言の変更ですが、「近年」という所から始まるパラグラフになりますが、「近年、医療の進歩により、科学的知見に基づく医療を受けることで症状を軽減することが概ね可能となりつつあるが、全ての患者がその恩恵を受けているわけではないという現状も指摘されている」ということで、ここはもともと同様の内容が記載されていたのですが、少し書き方が分かりにくいという御意見を頂いておりましたので、このような記載に変更しております。

 続いて、「このような現状を踏まえ、我が国のアレルギー疾患対策の一層の充実を図るため、平成2712月にアレルギー疾患対策基本法が施行された。アレルギー疾患を有する者やその家族及び関係者は、本法に定められた基本理念や、本法で明らかにされた責務等に則り、共に連携しながらアレルギー疾患対策に主体的に参画し、総合的に推進することが重要である」ということで、基本法に記載されていますプレーヤーの方々、皆さんが積極的に疾患対策に参画していただくという文章として追記しております。

 次に3ページの、第1 アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な事項の(1)基本的な考え方です。微修正の範囲ですが、ウの所で「国民がアレルギー疾患に関し、科学的知見に基づく適切な医療に関する情報を入手できる体制を整備するとともに、アレルギー疾患に罹患した場合には、日常生活を送るに当たり、正しい知見に基づいた情報提供や相談支援等を通じた生活の質の維持向上のための支援を受けることができるよう」という形に少し、「日常生活を送るに当たり、正しい知見に基づいた」という文言を入れております。もう1点、エの部分ですが、ここまでの記載でアレルギー疾患の重症化の予防という所が出てきていたのですが、アレルギー疾患自体の発症という所の情報が欠けているという御指摘がありましたので追記しております。

5ページの第2 アレルギー疾患に関する啓発及び知識の普及並びにアレルギー疾患の予防のための施策に関する事項としまして、まず、(1)今後の取組の方針、「アレルギー疾患はその有症率の高さゆえ、国民の生活に多大な影響を及ぼしているが」という追記をしております。それから、「現時点においても本態解明は十分ではなく、また、生活環境に関わる多様で複合的な要因が発症、重症化に関わっているため」ということでここにも「発症」という言葉を入れております。大きく変えた所として、同じく今後の取組の方針についてという中の、3パラグラフ目ですが、「このような中、国は、国民がアレルギー疾患のアレルゲンの除去や回避を含めた予防の方法」というように、「アレルゲンの除去や回避を」という文言を御意見として頂いておりましたので、ここに追記しております。

 次に(2)今後取組が必要な施策ですが、まず、アの部分で、学校教育、社会教育におけるアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減の適切な方法に関する教育の推進という項目ですが、アの所で、「国は、アレルギー疾患を有する児童が他の児童と分け隔てなく学校生活を送るため、必要に応じて、関わりのある児童に対し適切な教育を行うよう、教育委員会等に対し適切な助言及び指導を行う。また、国は、児童福祉施設、放課後児童クラブ等を利用する児童に対する適切な啓発等について、地方公共団体に協力を求める」ということで、ここは施設の書き方を1度整理しまして、「児童福祉施設と放課後児童クラブ等」というように記載を少し変更しております。イも、御意見を頂いていた部分で、「国は、国民がアレルギー疾患、アレルギーを有する者への正しい理解を得ることができるよう」ということを追記しております。ウはワードの問題で簡単な追記を、ブルーの部分にしております。

6ページの、森林の適正な整備のオの所ですが、「国は、花粉飛散の軽減に資するため」というように、森林の適正な整備を図る。その整備の目的を明確に記載しております。それから、アレルギー物質を含む食品に関する標示の充実の部分ですが、クの「アレルギー物質を含む食品に関する標示等について科学的検証を行い、それに基づく適切な標示への見直しを適宜行うとともに、普及啓発を行う」ということで、ここには「普及啓発を行う」という文言を入れております。次は同じく6ページのケですが、ここは新しい情報として入れている部分ですが、アナフィラキシーショックに陥ったときのアドレナリン自己注射の使用等に関する緊急対応について、1つ項目を設けさせていただいています。「国は、医療従事者が、アナフィラキシーショックに陥った際に必要となるアドレナリン自己注射の使用等の保有の必要性や、接種のタイミング等の使用方法について、アレルギー疾患を有する者やその家族及び関係者に対して啓発するよう促す」という文言を入れております。コは、ワードを変えたのみですので割愛させていただきます。

7ページは、アレルギー疾患医療を提供する体制の確保に関する事項という項目ですが、(2)今後の取組が必要な施策の部分ですが、イ、大学等の教育におけるアレルギー分野の更なる充実の所に追記しております。「国は、医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者の育成を行う大学等の養成課程におけるアレルギー疾患に関する教育について、内容の充実を図るため、関係学会と検討を行い、その検討結果に基づき教育を推進する」ということで、今までは「養成課程におけるアレルギー疾患に関する教育の充実」というような記載でしたが、もう少し具体的な記載にしております。

 続いて8ページのウです、ここは医療従事者向けの認定制度の有効活用の部分ですが、追記した部分として、関係学会等が有する医療従事者向け認定制度という所に、「これら医療従事者が所属する」という文言を加えております。意味合いとしては、様々な団体がおられる中で、質というか信頼性の担保という意味で、文言を追記しています。続いてオの項目は居住地域にかかわらず適切なアレルギー疾患医療が受けられるよう、専門的なアレルギー疾患医療提供機関の整備という項目ですが、「国は、アレルギー疾患を有する者が居住地域に関わらず適切なアレルギー疾患医療を受けられるよう、専門的なアレルギー疾患医療の提供体制に関する検討を行い、その検討結果に基づいた体制を整備する」ということで、ここは7回でも皆さまから御意見を頂きましたが、もう少ししっかり検討するということが分かるような文章に換えてくださいという御意見に対して、このような反映の仕方にさせていただきました。

 続いてカの、ここも医療機関の連携協力体制の項目ですが、「国は、アレルギー疾患医療の提供体制の更なる充実を図るため、国立研究開発法人国立成育医療研究センター及び独立行政法人国立病院機構相模原病院等のアレルギー疾患医療の全国的な拠点となる医療機関、地域の拠点となる医療機関及びかかりつけ医との連携協力体制に関する検討を行い、その検討結果に基づいた体制を整備する」と、オと同じような言い回しにしております。7回でも皆さんに御説明しましたように、指針を取りまとめた上で、この部分についてはしっかり検討会等で有識者の方に御議論いただきたいと考えておりますので、引き続き御協力よろしくお願いいたします。

 次に、キの部分はワードをいじった部分ですので、説明は割愛させていただきます。クの部分は意味がよく分からないという御意見を頂いていた部分で、表現をシンプルにしております。「国は、アレルギー症状を引き起こす原因物質の特定が行われるよう、関係団体と連携して、検査対象成分の確保及び活用等、効率的で適切な仕組みについて検討する」という書き方にしております。

 次に9ページの第4 アレルギー疾患に関する調査及び研究に関する事項ですが、最初の(1)今後の取組の方針について、ここは坂元先生から前回御意見頂いたものを反映しております。「何らかのアレルギー疾患を有する者は、アレルギー疾患以外の多くの慢性疾患を有する者と同様に、その症状に違いはあっても、総じて長期にわたり、生活の質が低下し、社会的・経済的に少なからず影響を受ける。アレルギー疾患は、その罹患率の高さ等により、社会全体に与える影響も大きいが」ということで、アレルギー疾患も慢性疾患の1つであるということ、それから患者さんが生活の質の低下ということで、社会的、経済的に影響を受けるということのみならず、社会全体にとっても患者さんのQOLもしくは生産性が落ちるということで、「影響もあります」という記述を入れております。同じパラグラフです、ここも御意見を頂いた部分ですが、「花粉等アレルゲンの挙動モニタリング」ということを、今後拡充を図っていく調査なり研究の一例として追記しております。それから、同じ今後の取組の方針の一番最後のパラグラフの一番最後の行です。「根治療法の開発を推進する」と記載されていたものですが、開発をして、しっかり普及していくという、「普及」という文言を入れております。

10ページの上段部分ですが、「発症、重症化要因の解明、ガイドラインの有効性の評価等を行う」と記載されている所を、継続性が大切ということで御意見を頂いて、「継続的に行う」というように変更しております。

11ページの第5 その他アレルギー疾患対策の推進に関する重要事項、(1)として、アレルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上のための施策に関する事項として、まず、ウは先ほど医療従事者向けの認定制度という所で、同じ意味合ですが、「国は、保健師、助産師、管理栄養士、栄養士及び調理師等の、アレルギー疾患に係る知識及び技能の向上に資するため、これら職種に関連する学会等が有する認定制度の取得等を通じた自己研鑽を促す施策等の検討を行う」ということで、「これら職種に関連する」という記載を入れまして、その制度自体の信頼性のところを担保するという意味で追記しております。

 続いてエの、学校、保育所とか、子供が集まる施設や地方公共団体、医療機関との協力体制の部分ですが、「国は、アレルギー疾患を有する者がアナフィラキシーショックに陥った際、適切な医療へアクセスできるよう、アレルギー疾患を有する者及びその家族と学校等とが共有している情報を、医療機関、消防機関においても共有するよう促す」ということで、まず、「消防機関」という言葉は岸平先生から御意見を頂いていますが、入れさせていただいているとともに、文書全体も意味が分かりやすいようにということで、修正いたしております。

11ページのキの部分は、「国は、関係学会等と連携し、アレルギー疾患を有する者等を含めた国民が」ということで、アレルギー疾患を有する方以外の国民の皆さんもというニュアンスを入れております。

12ページの(3)災害時の対応として、イの部分を少し修正しております。ここもちょっと意味が不透明な部分がありましたので整理する意味で変更となっております。「国は、災害時において、アレルギー対応食等の確実な集積と適切な分配に資するため、必要なアレルギー食の確保及び輸送を行う。また、国は、地方公共団体に対して、アレルギー疾患担当者が中心となって、特殊食品の集積場所を速やかに設置し、国が提供する物資の受取りや適切なタイミングで必要な者へ提供するよう指導する」というように入れております。エの部分は、「国及び地方公共団体は、災害時において、関係団体等と協力し、アレルギー疾患を有する者やその家族」だけでなく、「及び関係者」という文言を入れております。「及び関係者、医療従事者向けの相談窓口の設置を速やかに行う」というようにしております。

(4)の必要な財政措置の実施と予算の効率化及び重点化の部分ですが、「国は、アレルギー疾患対策を推進するため、アレルギー疾患対策基本指針に則った施策に取り組む必要があり」という文言も追記しております。それに必要な予算を確保していくことが重要であると。それから、「昨今の厳しい財政事情の下では、限られた予算でアレルギー疾患対策の成果を最大化するという視点が必要であり、関係省庁連絡会議等を設置し、関係府省庁間の連携の強化及び施策の重点化を図る」ということで、やはり省庁に関しても多岐にわたっておりますので、連携を一層強化するという意味合いを入れております。修正箇所は以上になります。

○斎藤会長 それでは、事務局から説明のありましたたたき台について、御議論いただきたいと思います。個別の協議を重ねてこういう結果になったということです。

○岸平委員 5ページの(2)今後取組が必要な施策の基本方針のたたき台、アの所です。事前に頂いた資料では、「国は、アレルギー疾患を有する児童・生徒が」となっていたと思うのですが、ここでなぜか児童だけになっていて、中学生とか高校生ということもあると思いますので、ここは「児童・生徒」になったほうがいいと思います。「児童・生徒」に変えていただければと思います。

○山田がん・疾病対策課長補佐 お答えいたします。ここに関して「児童」「生徒」それぞれ何ぞやと確認しましたが、実は法的な区別というのが明確になっておらず、アレルギー疾患対策基本法の書きぶりにそろえました。それでこの形ということです。以上です。

○岸平委員 そうなんですね、ありがとうございます。それから「必要に応じて、関わりのある児童に対し」という所が入っているのですが、これについてはクラス、学年、学校全体に対しても必要になるかもしれませんので、「関わりのある」という言葉はなくてもいいのかなと思いましたので、御検討いただきたいと思います。

 あと、基本方針に記載すべき事項という所で書かれている「学校教育及び社会教育におけるアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減の適切な方法に関する教育の推進」とありますが、主にここで書かれていることが、「学校教育、社会教育におけるアレルギー疾患への理解に関する教育の推進」だと思いますので、こちらのタイトル的な所を少し御検討いただきたいと感じました。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 まず、先ほどの「児童」の御指摘の点は、児童法によると18歳までは「児童」ということにもなっておりますので、一応カバーされているという御理解でお願いします。それからもう1点御指摘されている部分は、この資料の左側の項目立ての所でしょうか。

○岸平委員 右側に書かれているたたき台の分、ちょっとマッチングをしていないような気がしますので。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 指針として作るときにはここの部分は割愛しますので、マッチングしていないという御指摘はありがとうございます。ただ、割愛しますので、その辺は大丈夫な形になるかなと思っております。

○園部委員 そのことに関連した意見はいいでしょうか。法律の所で、左側の基本指針に記載すべき事項アの内容は、9条の教育的配慮に関する記述だと思われますので、学校教育の第14条についての規定がありますけれども、「法に従って、国は、学校におけるアレルギー教育について検討する」というように、是非、国民の責務を支える重要な取組になると思うので、アレルギーに関わる子や、その周りの子供たちだけではなく、いつか当事者になるかもしれない健康教育の一環として、しっかり学校で取り組んでいくということが大事になってくるのではないかと思います。

○斎藤会長 よろしいですね。すみません、最初に申すべきところでしたが、議論を円滑に進めるために、第1、第2から順番に進めていきたいと思います。第1 アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な事項ですね。まず、ここの変更箇所について御議論をお願いします。

○加藤委員 その前の、一番最初の1ページのアトピー性皮膚炎に関する所ですが、「皮膚バリア機能の低下による易刺激性とアレルギー炎症」、易刺激性という文言をお願いいたします。それと次のページの11行目ぐらい、青の塗り潰しの後、「また、治療のための通院」という部分がありますが、「また、症状の悪化や治療のための通院、入院のため」と、必ずしも病院に行かなくても休園、休学、休職などするケースがありまので、「症状の悪化や」でその後、続けていただくようお願いします。

○斎藤会長 1ページ、2ページですね。

○園部委員 2ページの16行目から「近年、医療の進歩により、科学的知見に基づく医療を受けることで症状を軽減することが概ね可能となりつつあるが、全ての患者がその恩恵を受けているわけではないという現状も指摘されている」という所で、「全ての患者がその恩恵を受けているわけではない」ということだけだと、なかなか分かりづらいので、この文章「全ての患者」の前に、できれば「一部で不適切な医療が行われている」など、又は「一部で科学的根拠に基づかない医療が行われている」などと入れていただくと分かりやすいのではないかと思います。

○松本委員 私はその記載については反対いたします。やはり、もともと園部委員のおっしゃっていただいていることは、適切な治療を受けさせるのが目的なので、むしろ受けていないことを言うのではなくて、前に進めるような議論にしたら、ということを発言させていただいたのだけれど、ですから、もしそのように入れるのだったら、「適切な治療を受けられるようにする」ということを入れたほうが私はいいと思います。

○園部委員 そうですね。そうなのですけれども。

○松本委員 それだったらいいと思いますけれども、「不適切な治療を受けている」という言葉は、ちょっと私は反対いたします。そうではなくて、それを前提として、中に入れないで、適切な治療が受けられるようにさせたいというのがもともとの園部委員の意見なのだから、そういった形で入れるならいいけれども、ちょっとその表現は適切ではないと思います。

○園部委員 この意見について補足の説明をさせていただいてもいいでしょうか。やはりたくさんの患者さんが医療機関に行っているのに、だんだん医療不信、薬不信をもって、そしてついに医療から離れてしまって、医療ではない所で解決しようと思って、ものすごくこじれた患者さんの相談に、17年間たくさんの患者さんに出会ってきました。

 お医者さんに文句を言いたいのではなくて、本当に一部に、不適切な医療をやっている医療機関に出会ってしまった患者さんたちが、大変なことになっていってしまうので、検診のときに保健師さんの現場の声も、医療機関に関わっているというと、何も言えない。悲惨な姿になっている親子を救えないところが、こういうところに一言でも一文字でも出ていたら、その相談の乗り方が、もう一歩適切な医療に背中を押してあげられるような言葉掛けができるようになっていくという声も現実にあるのです。

 現状、患者さんが何で自分がこんなに大変な目に遭っているのだろうと、ここに一言添えることで、そのことで悩んでいる人たちも、適切な医療とそうでないものがあるのだということを理解できるのではないかと思ったので、そういう意見を言いました。

○松本委員 私はちょっと納得いかないですね。やはりもっと前向きにこれを考えるべきであって、それをやってしまうと、全部の文言に「〜でないからこうすべき」ということが入っていかなくてはいけなくなってしまうので、それをやってしまうときりがなくなってしまうと思うのです。

 ここはやはり前向きに捉えて、適切な治療が受けられるようにやっていくというのが、1つの考え方なので、こちらを前面に押し出したほうが十分に意義は尽くせると、私は思いますよ。

○栗山委員 今の話に関してです。松本委員のおっしゃることは、ごもっともだと思います。できればそのようにだけ書ければいいなと思うのですが、それだけを書いただけでは本当に今一番困っている人たちは、先生から見るとごく一部かもしれないのですが、ネガティブな表現を避けられないような治療を受けている方々ですので、ほかのことを全部というのではなくて、そこの部分だけ書かせていただきたいなと、同じ患者から相談を受ける身としては、私もそう思います。

○松本委員 それでも私はちょっとその文章に関しては受け入れかねますね。反対いたします。

○斎藤会長 この3パラ目の記載に関することで、ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。この記載に関しては事務局と相談させていただいて、会長預りとさせていただきたいと思います。ほかに1ページ、2ページに関していかがでしょうか。

○海老澤委員 制定趣旨のさっきの食物アレルギーの所なのですが、「抗原食物の摂取により」という言葉だけになってしまっているので、今、食物アレルギーの定義は、例えば、食べるだけではなくて、触れて反応が起きたりということも含みますから、この言葉をもし生かすのであれば「摂取等」とか入れていただいたほうがよろしいかと思います。

○今井委員 2ページの真ん中ちょっと上の「学校」という記載がありますが、これは「学校等」にはならないのかなということと、あとは下から2番目のパラグラフで、今回新たに直された所ですが、最後の「アレルギー疾患を有する者やその家族及び関係者は」という所ですけれども、そうするとこれは「被災者はアレルギー患者及び関係者」という主語で書かれているということでよろしいのでしょうか。それとも、ここには国や地方公共団体等が入ってくると。

○山田がん・疾病対策課長補佐 お答えいたします。こちらの「関係者」という所は、第1(2)責務の部分で書いている国、地方公共団体、医療保険者、国民、医師その他の医療関係者及び学校等の設置者又は管理者をイメージしております。ですから、こちらに含まれるという御理解をしていただければ。

○今井委員 では全部含まれるという。あと、「学校等」はいかがでしょうか。

○山田がん・疾病対策課長補佐 そちらは前向きに検討させていただきます。

○栗山委員 今のところなのですが、すみません、ちょっとはっきり聞き取れなかったのですが、私は2ページ目の青くなった所の最後のほうの「アレルギー疾患を有する者や、その家族及び関係者」の「関係者」の中に、家族会などが入るのでしょうか。確認させてください。

○山田がん・疾病対策課長補佐 先ほど、ちょっと早口で申し訳ありませんでしたが、国民の中でそういった家族の方も含まれると理解しておりますし、その前にも、「アレルギー疾患を有する者や家族」という所でも触れております。

○栗山委員 家族という、いわゆる個人としての家族ではなくて、私たちのような組織として支援をしている者も入るということでよろしいのでしょうか。

○山田がん・疾病対策課長補佐 記載した時点ではそれを想定しております。

○斎藤会長 ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。また最後にもう一度総括してみたいと思いますが、それでは3ページから4ページの第1の項目です。アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な事項に関して御意見を頂きたいと思います。

○園部委員 4ページの医師その他の医療関係者の責務の下から3行目に「アレルギー疾患を有する者の置かれている状況を深く認識し」とあるのですが、これだけだとやはり分かりづらいので、できれば、「必ずしも適切な医療や生活上の支援を受けていないなど」と入ると分かりやすいなと思いました。

○松本委員 それに関しても、さっきから話しているのですけれども、「〜でしていないから〜だ」ということをすると、全部に入れなくてはいけないことになってしまうのです。ですから、そういったことではなくて、前向きに「これからこうしよう」という形でまとめたほうが、私はやはりきれいな文章になるし、それで十分に意は尽くせると思いますよ。「〜の状態ではないから、こうなる」という形で全部言ってしまうと、本当に話が空転してしまうから、私はちょっとそれは反対します。

○栗山委員 すみません、どれぐらいの方々がポジティブな表現だけで済むような、ネガティブな表現をしなくても済むような治療を受けていらっしゃると、先生方としては思われるでしょうか。変な言い方ですが、2011年のアレルギー検討会で、やはりそこの所を書き込んでいただいていると思うのですね。さっきから同じようなことを申し上げますが、それもわざわざ取り上げなければならないような現状が、アレルギーの疾患の中にはあるということを、一度多くの方に認識していただきたいなという思いも込めての御発言だと思いますし、私もそれに賛同いたします。

○本田委員 今、その御議論を聞いていて、がん対策のときのことを思い出していたのですが、がん対策のときも、法律のできた経緯とかは疾患ごとに違うと思いますけれども、一番初めの第1期の計画を作るときに、個々の所にはそういう文言は確かに入れていません。そうすると松本委員がおっしゃるように、全部入れなくてはいけなくなるので、入れないことになっていたのですが、やはり前文にそういう趣旨のことを入れるべきだと、現状認識から物事が変わるのだという患者側の委員と、やはり前向きに書くべきだという医療者側の委員と、両方とももっともで結構いろいろ議論したのを覚えています。

 それで今、確認していたのですが、基本的には前向きにザーッと来ています。ただ、前文の最後のほうに、やはり現状認識ということで、疾患が違うのでこのとおりにするべきだとは私は思っていないということを前提に言います。

 前向きにこれまでこういう取組をしてきて、このように進んできた中で、がん患者、国民はがん医療に参加したいという希望を高める一方で、がん医療の水準に地域間格差や施設間格差が見られ、標準的治療や進行再発といった様々ながんの病態に応じたがん医療を受けられないなど、実際に提供されるサービスに必ずしも満足できず、がん患者を含めた国民の立場に立って、こうした現状を改善していくことが強く求められているというような文言が入っているので、何も今あるものを責める必要はないと思うし、何が正しいかというのもなかなか判断が難しいとは思うのです。

 ただ、現状をある程度ざっくり、今、課題があるから、こういうことを改善していくことが重要なのだと、前文の途中に一言入れておくことで、それぞれの所にああだこうだと入れると大変なことになるので、それは1つの考え方ではないかと私は思います。

○斎藤会長 さっきの議論に戻ってしまうのですが、例えば前文ですと、2ページの真ん中辺りに、「近年、医療の進歩により、科学的知見に基づく医療を受けることで症状を軽減することが概ね可能になりつつあるが、全ての患者がその恩恵を受けているわけではない」という、ここに関して例えば変更するとしたら、どのような。

○加藤委員 たとえば、5ページの9行目、「また」という所から始まる「適切でない情報を選択したが故に、科学的知見に基づく治療から逸脱し、症状が再燃や増悪する例が指摘されている」を、会長が言われた所に持ってくるのも一案かと思いました。

○斎藤会長 という案が出ましたが、松本委員いかがでしょうか。

○松本委員 どこかでそういったことを書くのは絶対駄目だとは言いませんが、先ほども言った「不適切な治療」という言葉は、ちょっと私は受け入れ難いと思います。先ほど本田委員がおっしゃった中でも、そういった表現は入っていなかったと思います。ですから本当は、本田委員がおっしゃったがん対策のほうの文章とちょっとニュアンスが違うので、文言をもう少し考えていただけるのであれば、また検討したらどうでしょうか。先ほど言った園部委員のそのままの文章は、私はちょっと受け入れ難い。

○武川委員 ただいまの議論で松本委員に、ちょっと一部誤解があるかなと思っております。多分園部委員が言っているのは、私もそうなのですが、いわゆるアンチステロイドの、例えばアトピー性皮膚炎でのステロイド外用薬を使わない療法で、非常に困った治療をしていまして、それで悪化・重症化してくる。ですから、きちんとした医療を受ければ、そういうことがないのにという、その意味を言っていたのだと思います。ちょっと言葉が足りなかったと思うのですけれども。

○松本委員 ですから、おっしゃるとおりで、あのままの文言ではちょっとやはり誤解を招くので、その辺は文言についてもう少し検討されたらいかがかなとは思います。

○坂元委員 この2ページの「全ての患者がその恩恵を受けているわけではない」と、近年の医療の進歩を受けているわけではないという現状を指摘されているという所で止まってしまっているから、ちょっと問題なのだと思います。

 ここに例えば、「更なる標準化医療の普及が望まれる」という前向きな文句を入れておけば、私はそれは前文となって、今までの医療はこうだとか、誰が悪いということではなくて、やはり総体として更なる標準化医療の普及が望まれるということになると思います。

 というのは、この会で皆さんで議論して、実際に今までやった標準化医療のお陰でぜん息死が減ってきたという事実があって、これは大きな成果だと思うので、「これを前向きな姿勢として、今後も広めていきましょう」という、その文言をここに入れておけば、それで私は後は生きてくるのではないかと考えております。それはかなり皆さん一致した、前向きな考え方だと思いますので、いかがでしょうか。

○斎藤会長 いかがでしょう。皆さん、よろしいという意見が多いようですが。

○栗山委員 8割、9割方、それで本田委員がおっしゃってくださったような現状認識を少し入れていただきつつ、文言は何かにこだわるつもりはありませんので。

○本田委員 私も医療者ではないのであれなのですが、私も患者、家族の方々が、やはり現状のことをある程度触れてほしい、ただ、基本的には前向きに、こういうものを書いていくべきだと思っていて、格差があるとか、確かに恩恵を受けているわけではないという現状も指摘されているというだけでは、私が何を言っているのかなという感じもあるので、現状では差があるとか、そういう事実認識ぐらいは、やはりがんのときも入れていますし、差はあっても普通だと思います。差があるから、こういうことをちゃんと標準化していきましょうということですから、その程度は有りではないのかなと、私は感じます。

 その上で、先ほど坂元委員がおっしゃったように、だからこそ「更なる標準化が必要なのだ」ということを入れておけば、現状認識をきっちりしたということでいいのではないかなと、私は感じました。

○斎藤会長 次回委員会まで、かなり1か月以上時間がありますので、事務局も個別に先生と相談しながら、これは詰めていきたいと思います。また戻ってすみません。第13ページと4ページに関して御意見を頂きたいと思います。よろしいでしょうか。

 それでは、次は第2、アレルギー疾患に関する啓発及び知識の普及並びにアレルギー疾患の予防のための施策に関する事項、5ページ、6ページの御意見を頂きたいと思います。

○武川委員 6ページの中頃の「その他の生活環境の改善」のキで、「国は、受動喫煙の防止などを更に推進することを通じ」となっていますけれども、どこでの受動喫煙の防止なのか、よく分からないものですから、「室内における」とかそのような言葉はいかがなものでしょうか。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 受動喫煙の防止に関しては、今、役所のほうでも検討している部分ですので、その結論を待ってのことにはなるとは思いますけれども、お店での分煙とか、一般的に考えられるようなものが全て想定されますので、この文言でもいいのではないかなと思っております。

○武川委員 参考までに、練馬区などでは、要するに「外でタバコを吸うな」みたいなことを言っていますけれども、効果は全くなく、文言を並べているだけの話で、実効性が全くないわけですよ。ですから、実効性のないような文言では意味がないと、私は思うわけです。やはり、何らかのタバコの害といったものがあるわけですから、そういったものが伝わるようなものにすべきではないでしょうか。せっかくのアレルギー疾患対策基本法が施行されてですので、月並みな表現をそのまま並べるのはいかがなものかなと思っております。いかがでしょうか。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 今、役所のほうでは、室内の対策についても検討しておりますので、御意見を一度持ち帰らせていただきます。

○今井委員 6ページの最下段のケです。細かい所ですけれども、アドレナリン自己注射薬の使用等がよろしいのかと思うことが1つ。あと、「接種」の言葉の定義を確認していただいて、「注射」のほうがよろしいのかなということが1つ。

 あとは表示のことですが、これは前回も申し上げましたが、現在行われていることが書かれているだけで、是非、現状がまだまだ十分ではない点がありますので、食品製造業者へ向けたメッセージと監視の強化。

 あとは最後の文章の主体者として、主語を「国は」にしていただければなと。「国は外食業者等が行う」等々と。あとは医薬品、医薬部外品、化粧品に関するアレルギーリスクは、食品表示に関することも一文入れていただければなと思います。

○坂元委員 ここの受動喫煙ですが、自治体によっては自治体で、結構受動喫煙対策というのを、かなり自主的にやっている所があって、この責務が国だけでいいのかなというのは、ちょっと思います。

 私は自治体の人間として、今回も東京オリンピックは、東京都がやはりレストランなどの受動喫煙対策をちゃんとやるというようなことを答えているので、むしろそれは後押しする形で、国及び少なくとも地方公共団体ぐらいは入れてもよいのではと思います。受動喫煙防止については、これは受動者喫煙防止というのは国に責務がある法律の規定なので、難しいのですが、この辺は神奈川県の受動喫煙防止条例のように、自治体も努力すればできる範囲なので、差し支えなければ自治体を後押しする形で入れていただけたらと思います。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 そうですね、ただ、今回の指針は国の指針という前提になりますので、明確に自治体を縛るような形は、ちょっと難しいかなとは思っております。

○坂元委員 分かりました。

○園部委員 5ページの上の所ですが、第2は、啓発と知識の普及、また予防のための施策ということで、医療は関係ないのかもしれないのですけれども、上の段の所で、患者さんが一番悩んでいて知りたいのは、実は、適切な医療と薬のことであったりもするので、ここではないのかもしれないのですが、先ほど指摘のあった「適切ではない情報を選択したが故に、科学的知見に基づく治療から逸脱」してしまう患者さんに応えるという意味では、このアレルゲン除去とか、回避とか、予防の方法とか、症状軽減の方法の前に、一番最初に、医療や薬の情報みたいなことが入ったほうが、フィットするのかなと思いました。

 それから、(2)の一番下ですが、乳幼児健診等の母子保健事業の機会を捉えて、保護者に向けて、受診勧奨とか適切な情報を提供をということですけれども、この前の所にアレルギー患者さんを預かる子供の施設とか、老人医療とか、障害者の医療の所でも啓発をというお話が確かあったと思いますので、やはり、大人に対する啓発も忘れてはならないので、生活習慣病などを扱っている健康増進や、健康づくりの機会も捉えて、成人の啓発というようなことも必要なのではないかと思われました。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 成人の啓発の部分については、社会教育の場を使ってということで、5ページのイで、例えば公民館の市民公開講座であるとか、そういうものでアレルギーの教育をするというようなことを、具体的には考えております。

○園部委員 一般に社会教育というと、教育委員会で保健と連携しなかったりということがあったのですが、今後連携していけば、その辺も自治体としてトータルに考えていくということの捉え方でいいのでしょうか。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 市民講座とかは、自治体さんのほうで企画されたりしておりますので、そういう形で成人の方に知識として認識していただけるようなことができればいいなと思っております。

○山口委員 先ほどの受動喫煙と関連している内容ですが、本人の喫煙を止めさせる禁煙いうのも大事です。ただし、記載するとしたら生活環境の改善とは違う場所になってしまうかもしれません。先ほどの社会教育の場という所に含まれるのかもしれません。受動喫煙を記載するのなら、やはり本人の喫煙というのも並べて重要ですし、ぜん息の予防にもなります。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 喫煙自体は本人の趣味の問題ですので、国がどうこうということはできないと思うのですが、重症化の予防という観点では、お医者様のほうからそういう指示というか、アドバイスというか、そういうものを患者さんに伝えていただくというのは大事なことだと思っております。国としてどうこうというのは、なかなか書きにくい問題だとは私は思います。

○山口委員 喫煙の及ぼす影響に関しての正しい理解といったような記載も難しいのでしょうか。やはり受動喫煙だけでなく、能動喫煙についても何かしら記載が必要かと思いまして。

○福島健康局長 喫煙に関しては、「健康日本21」というものがありますが、この中では、今、20%を切っておりますけれども、私どもは全体の喫煙率を12%に下げようという目標を立てております。そのための方策としては、まず喫煙の健康への影響についての啓発を進めること。

 それから、禁煙をしたいと希望する人に対する支援をするという、喫煙そのものは法的には禁じられておらず、普通に売っているものですから、それはそういう形の対策をする。一方、受動喫煙というのは、これはタバコを吸わない人が望まない環境において、煙にばく露される状況ですから、これについては既に健康増進法、あるいは労働安全法の中で、管理者あるいは事業主に、減らすことについての努力義務を掛けており、更に私どもはそれをもう一歩進めて、より実効性の上がるものを、特にオリ・パラの前には作っていきたいということで、今、整理をしております。

 この中身は、生活環境の改善という観点では、喫煙そのものというよりは、やはり受動喫煙の防止という観点での整理をさせていただければと考えております。

○栗山委員 山口委員からの御発言、ありがとうございます。それに局長さんのお返事、ありがとうございます。本当は患者会がこんなことを言うのはどうなのかなと思いますが、この中に患者の責務と言うのも変かもしれませんけれども、それがないように思うのです。それを入れるのがいいのか。入れなくてもというところもあるのですが、本当に受動喫煙でなくて疾患がありながらタバコを吸っている人って、それは、そこまで言ってしまうとどうなのかと思いますけど、あまりいろいろなものに触れないように書き込むことはできないのでしょうかと、患者の立場から言うのは変だけど、患者の立場から言わせていただきます。

○斎藤会長 こういう議論は大事だと思います。

○山田がん・疾病対策課長補佐 1点だけ、前半部分に対しての返答になりますが、患者さんの責務ということでは最初の制定趣旨の所、2ページになります。もともとアレルギー疾患対策基本法には、患者の責務を書きなさいとは残念ながら記されてはいませんが、そういった御意見を踏まえて2ページの下から2つ目のパラグラフの所です。「このような現状を踏まえ」以下の所で、「アレルギー疾患を有する者やその家族及び関係者は、本法に定められた基本理念や、本法で明らかにされた責務等に則り、共に連携しながら」と書かせていただきました。

○斎藤会長 ありがとうございます。武川委員、どうぞ。

○武川委員 山口委員と局長さんのお話の関連からお尋ねします。事実確認についてを山口委員にお尋ね」いたします。ぜん息についてですが、喫煙とぜん息との関係は、ここでの表現では重症化は起こすけれども発症要因ではないという文言になっていますが、国際的にはいかがでしょうか。もう1つは、国際的には、WHOでは、感染症ではない疾患としてCOPDとぜん息について重要な慢性疾患としてくくっていると思いますが、喫煙については触れていないのでしょうか。その辺のところの事実関係を教えていただきたいのです。また世界的には、どういう扱いになっているのでしょうか。

○斎藤会長 指針の議論から外れますが、手短にお願いします。

○山口委員 喫煙に関しての影響は特に小児科の先生方が詳しいのですが、ぜん息の重症化に関係するだけでなく、本人の喫煙はぜん息の発症に実際に関わっているので禁煙はぜん息の予防になるはずです。

○斎藤会長 ついでに言いますと、妊娠中の喫煙はアレルギー疾患の発症に関係しているという疫学的なデータがありますし、アトピー性皮膚炎の重症化にも関係しています。

○坂本委員 若干、文言の整理だと思うのですが、5ページの一番上の所を読んでいて気付いたのは、「アレルギー疾患は、その有症率の高さ」という言葉が使ってあって、9ページの所には「アレルギー疾患は、その罹患率の高さ」という文言を使っています。アレルギー疾患は一般的に有病率ではないかと思うのですが、ちょっとここら辺の文言の整理をお願いします。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 おっしゃるとおりで、有病率という形にそろえさせていただきたいと思います。

○岡本委員 今後、取組が必要な施策等で様々なことが記載されていますが、例えば森林の適正な整備とか、あるいは生活環境のことなどですが、これは厚労省だけではなくて他の環境省あるいは林野庁、全てコンセンサスが得られると考えてよろしいのでしょうか。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 そう考えていただいて結構です。

○岡本委員 それから文言のことで、どうでもいいことかもしれませんが、多くの所で、何々するよう「努めなければならない」とあるのは、「何々する」というのと同じですか。例えば「実施する」を「実施するよう努めなければならない」というのは決まった言い回しでしょうか。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 ここは責務の要綱になりまして、基本法に基づいて書いているのですが、基本的には努力義務を課すという前提で法律が整備されていますので、こういう書きぶりになると御理解いただければと思います。

○斎藤会長 ほか、いかがでしょうか。今は5ページ、6ページについて御議論いただいています。もちろん、その前でも何かございましたら結構です。

○松本委員 前に戻って大変恐縮ですが、1ページの下から5行目に花粉症のことについて書いていますね。花粉症と言うとどこまでを言うのか。鼻炎だけを言うのか、それとも結膜炎とか眼科でも花粉症という言い方をする方がいるので、ちょっとここの書き方は、私としてはどうなのか岡本先生にお聞きしたいのです。花粉症と言うと、一般的にはもうちょっと広い範囲で使っていることもあるのかなという気がしたものですから。

○岡本委員 一般的には、季節性のアレルギー性鼻炎を起こすもののほとんどは花粉なので花粉症と言われますが、花粉は単に鼻だけの症状ではなくて、もちろん眼の症状も引き起こしてアレルギー性結膜炎を生じます。アレルギー性鼻炎とは1年中症状があるアレルギー性鼻炎と、花粉症みたいに特定の季節に認められるアレルギー性鼻炎に分類されます。花粉によって引き起こされる疾患が花粉症で、花粉症というと鼻でのアレルギー反応による症状を示すことが多いですが、アレルギー性結膜炎も含まれます。通年性のものも眼の症状を結構合併します。表現は別におかしくはないと思いますが、ご指摘のようにきちんと記載したほうがいですね。

○斎藤会長 先生、この下にアレルギー性結膜炎のことが書いてあるので、何かそういう誤解を受けやすいのかなと私も感じたのですが、この辺は事務局と相談しながら。

○松本委員 「花粉症とは」書いたほうが、逆に書きやすいのかなという気がします。そうすると、「花粉症とは」の中にいろいろな症状が入ってくるので、ちょっとどうかなと思ったものですから、専門ではないので申し訳ないですけれども。

○岡本委員 確かにアレルギー性結膜炎の記載があるので、もう少し文言は、また一緒に検討させていただきます。

○山口委員 ぜん息に限らずほかの疾患でもそうだと思いますが、適切な医療を受ける、あるいは適切な医療情報を持つということも重要ですけれども、そういう治療を続けるというのが重要です。

○斎藤会長 何ページでしょうか。

○山口委員 56ページの中で、どこかに入れていただければと思います。適切な治療を継続する、あるいは慢性疾患であることを理解し、治療を始めた後は、きちんと継続するという文言を入れていただきたい。現場では治療が継続されないことが非常に大きな問題になっていますので、どこかに含めていただければと思います。

○園部委員 慢性疾患という自覚のない患者さんだらけですし、症状のあるときしか病院に行かない患者さんが多いので、慢性疾患であるから治療の継続が大事だという今の山口先生の意見をしっかり入れていただければと思います。

○斎藤会長 ほかは、いかがですか。

○栗山委員 今のことに全く賛成ですが、もう一言、さっきのにまた繋がってしまうかもしれませんが、電話相談などをしている身にとりましては、いつ、それを慢性疾患と患者が理解するか。あるいは患者が理解するように、ドクターからの情報伝達があるかということを危惧していますので、そういう両面の意味合いを込めて入れていただければと思いました。

○斎藤会長 事務局のほうは大丈夫ですか。ほか、いかがでしょうか。次は第37ページと8ページです。第3 アレルギー疾患医療を提供する体制の確保に関する事項について、御議論をお願いいたします。7ページ、8ページです。

○武川委員 7ページ上段の(1)の下から4行目、「全国的なアレルギー疾患医療の拠点となる医療機関、地域のアレルギー診療の拠点となる医療機関、かかりつけ医との連携協力体制の在り方を検討し、医療の質の向上を図る」という表現になっていますけれども、これは具体的にはワーキンググループを作るという意味合いなのでしょうか。それと、もう1つは、こういったワーキンググループを作るということであれば、この中に患者委員というのも入れていただくような1項があればいいかなと思うのですが、この辺、がん対策のほうではいかがなものでしょうか。がん対策基本計画では、この辺の表現はどういうふうになっているのでしょうか。御参考までに教えていただければと思います。

○斎藤会長 事務局、分かりますか。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 今、答えられませんが、アレルギーに関してですけれども、しっかり検討会を開いて、最前申し上げていますけれども、検討に必要な有識者の方に入っていただいて検討を進めたいと思っていますので、皆様の御協力をよろしくお願いしますということです。

○武川委員 本年4月から始まりました患者申出医療というのがございます。これを検討する会議に患者委員が誰も入っていなくて、がん対策の天野さんも、その際呼ばれていなかったということで非常に問題になったことがあります。そういった点も踏まえて、患者側の意見も十分聞いた上での検討会を作っていただきたいと思っています。以上です。

○斎藤会長 ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。7ページ、8ページです。

○新田委員 細かい用語のことですが、8ページの一番下のクの所に、「国は、アレルギー症状を引き起こす原因物質」という言い方をしていますけれども、もう既にアレルゲンという言葉が出てきているので、何か違いを表現するためにこういう言い方になっているのかどうか。質問ですけれども。

○山田がん・疾病対策課長補佐 そういう意図はございません。

○斎藤会長 アレルゲンでもいいのですか。

○山田がん・疾病対策課長補佐 はい、大丈夫です。

○斎藤会長 アレルゲンになる前のデンジャー・シグナル、よろしいですか。

○加藤委員 私も即答できないのですが、アレルゲンと言うと即時型アレルギーの原因というようなイメージがありますけれども、必ずしもそうでもないかですね。たとえば遅延型アレルギー、化粧品だとか薬物とか、薬剤アレルギーなどはどうか。

○斎藤会長 アレルゲンとは言わないですね、確かにね。

○加藤委員 原因薬剤とはよく言うのですが。

○斎藤会長 アレルゲン。

○加藤委員 調べてみます。

○新田委員 大気汚染の分野で、汚染物質がアジュバント効果みたいな作用があって、アレルギーを引き起こす原因物質というものがあり、アレルゲンとそのような物質をわざわざ区別されたのかと思って伺いました。

○山口委員 今の点に関してですが、例えば職業性アレルギー疾患診療ガイドラインの職業性ぜん息の項目では、感作物質と増悪物質の両方が記載されていますので、両方を併記したほうがいいのではないかと思います。

○斎藤会長 増悪させる、アジュバントも含めるということ。このままでいいと。

○山口委員 アレルゲン及び増悪因子といったところでしょうか。あまりいい言葉を思い付きませんが、そういうような併記はいかがでしょうか。

○斎藤会長 1か月ありますので検討しましょう。ほか、いかがでしょうか。西村先生も、もし御意見があればお願いします。よろしいですか。7ページ、8ページ、あまりまだ議論が行われていませんが、ほかの箇所はよろしいでしょうか。8ページの一番下のクの所は、個人的にはまだちょっと分かりにくいのかなというのがあるのですが、具体例を入れるとか検討してください。例えば化粧品等とか。ほかはいかがでしょうか。

○山口委員 全体の記載の中で、患者さんへの教育だけでなく、医療提供体制の記載のいくつかに、ガイドラインを重視していただきたいです。ガイドラインはコアの情報ですし、これは医師にとっても重要ですので、何箇所か記載いただくのがいいと考えます。

○斎藤会長 これは先生方の御意見をずっと伺ってきたのですが、先生方、いかがでしょうか。

○栗山委員 今、ガイドラインという言葉を言っていただいて、全くその一言でいろいろなものを表現できるように思うのです。私もこれを見たときに、ガイドラインがあることによって、それに基づいた治療をしている患者さんがすごく良くなったのに対して、そうでない治療がなかなか良い結果を得られていない。それぐらいはっきりとした差があるものなので、是非、ガイドラインという言葉を使っていろいろな部分の表現をお願いできればと思っていました。ありがとうございます。

○山口委員 もし1か所だけ書くとすると、7ページの最初の段落で、「アレルギー疾患医療全体の質の向上を進めることが必要であり、ガイドラインもこの目的のために作られている」と書いておけば、他の所でもガイドラインは当然使われるべきものという考えになると思います。

○斎藤会長 という御意見でございます。いかがでしょうか。山口先生の御提案に対する御意見を伺いたいと思います。

○園部委員 やはり治療の羅針盤があるのだと知って、患者も治療を選ぶ目を持っていくことができますし、実際に相談活動の中でガイドラインに基づいた治療を受けて患者さんたちがたくさん健康を回復しているので、患者も、そういうものがあるというのを知る意味では明記していただくことが大事だと思いました。

○斎藤会長 ほかは、いかがですか。この辺は特によろしいでしょうか。あと35分になってきましたので次に進みたいと思います。9ページから10ページにかけて、第4 アレルギー疾患に関する調査及び研究に関する事項について、御議論をお願いいたします。

○園部委員 最初の下から4行目の所で、「アレルギー疾患に起因する死亡者数を減少させ、ひいては国民全体の生活の質の向上を目指すため」と書いてありますが、国民全体がアレルギー疾患を持っているわけではないので、約半数近くですけれども、ここは生活の質の向上を目指すこととともに、労働生産性の向上とか、しょっちゅう発作が起きて病院に不定期受診することによる医療費の多さよりも、定期受診でコントロールの付いた状態だと医療費が全然違うのです。定期受診で何か月に一度しか病院に行かなくて症状ゼロの普通の生活をしていて、コントロールのお薬だけでいいというのは医療費の削減にもつながる。この3つぐらいを併記していただいてもいいのではないかと思いました。

○岡本委員 9ページの今後の取組の方針についての下から3行目、「アレルギー疾患の本態解明を行い、発症予防及びアレルゲン免疫療法をはじめとした」と書いてありますが、アレルゲン免疫療法というのは既に長い歴史もあって、いわゆる減感作としてもう既にこれはある治療なので、「アレルゲン免疫療法の更なる普及と更なる根治療法の開発を行う」など表現を変える必要があります。

○斎藤会長 研究と調査の項目に入っているのですけれども。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 事務局の文案でこういう発言をするのは恐縮ですが、普及の部分は、今、気付いたのですが、ここは研究事項の部分でしたので少し場所を変えて、どこかに入れることも検討したいと思っています。既存のそういう治療方法に関しては恐らく医療の部分なりに入れたいなと思っています。

○岡本委員 関連してですが、その上の「花粉等アレルゲンの挙動モニタリング等を追加し」というのは、疫学調査の項目とはなっていますが、これも記載場所としては前の環境の所がいいのではないかなと思いました。

○斎藤会長 ありがとうございます。

○武川委員 挿入個所として、どこが適切かよく分からないのですが、これまでにも発言していますアトピー性皮膚炎患者のアトピーニートの問題とか、過労死問題が出ていましたけれども、ぜん息による過労死で直近の中でも訴えられている例があります。そういった社会的重要な問題に関して、どこか」で1項、触れていただきたいと考えていますが、いかがでしょうか。

○斎藤会長 追加の説明をお願いします。

○武川委員 具体的には職場や学校といった所でのアトピー性皮膚炎によるいじめ・偏見、ぜん息によるいじめ・偏見、また食物アレルギーによる差別・孤立、また虐待といった形のものが現実的には起こっているわけです。この基本指針全体の文言の中で、そういったものを防止することを標榜するような表現がないために、そういった気付きがなかったというイメージになってしまっては、ちょっといかがなものかなと。アレルギー疾患対策基本法そのものを考えた場合に、社会問題も含めて取り上げて、アレルギー疾患に対する社会啓発、治療といったものを含めてやっていくのが本筋ではないのでしょうか。ただ、私からは、どこをどういうふうにすればいいのかということは、申し上げられませんがよろしくお願いします。

○松本委員 その点に関しては、確かにおっしゃるとおりかなと思います。今、厚労省で進めている疾病の治療と職業生活の両立支援もありますよね。これを進めていますけれども、この辺と絡めて文言をどこかに差し込むのがよいのかなと思います。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 啓発とか教育というところでも、どこか入れられるかもしれませんので、今、明確にどうするということは言えないですが、少しそこは検討させていただきたいと思います。疾病と就労の両立というのは、松本先生がおっしゃるように厚労省としての検討項目として取り扱っている部分でもありますので、そこも含めて少し入れる所を考えてみたいと思います。

○園部委員 ちょっと後ろのほうになりますけれども、11ページ、基本指針の記載すべき事項の一番下に、「アレルギー疾患を有する者への正しい理解のための教育推進」とあります。ここではホームページを活用できるようにしていくことしか出ていないですが、ひょっとしたら、こういう所にうまく書き込んでもらうといいのかなと思いました。この上の相談体制の所も関連すると思います。相談に乗る方も、そういうことに配慮しながら解決の糸口として、あるときは理解のない学校や企業の方の橋渡しをしてあげることも必要になってきたときに、どこかと連携していくことが必要だったりするので。

○斎藤会長 ありがとうございます。第49ページ、10ページに関して、そのほか御意見はございますか。

○新田委員 9ページの最初の段落の中ほどから、「従来から行われてきた基礎的な疫学的調査に、リスク要因の解明、治療経過及び予後に関する調査」うんぬんという文言があって、もう一度、10ページの初めのほうにも同じような表現で出てきます。「従来から行われてきた基礎的な疫学調査」というのは、どういうものをイメージされているのか。ちょっとイメージしにくいところがあるのですが、基礎的な疫学調査に、後半の部分ですね。「治療経過及び予後に関する調査を追加」というのは、ある程度理解できるのですが、疫学調査と言う限りでリスク要因の解明を含んでいないようなものは、基本的にないのではないかという理解をしているのですけれども、ここは何か文言を工夫して、基礎的な疫学調査ということが、これですとリスク要因の解明を含まないようなものと読めてしまうのではないかと思いました。

○斎藤会長 1か月ありますので検討してください。

○倉本委員 関連してですが、同じ所になります。先ほど岡本先生が言われたように花粉とアレルゲンの挙動モニタリングというのは、恐らく疫学研究に入らないという指摘があったと理解していますけれども、私も確かにそのように思います。ただし、花粉の情報というのは恐らく治療とか対象に対しては、かなり必要になる情報かと思いますので、これを別立てで文言として書き込んでいただくほうが望ましいと考えます。実際の背景としては環境省のほうで例年、花粉量の予測を出しておられますけれども、今年からやらなくなります。それの予測情報は、林野庁が実施している実際の山林での着花調査を基礎にしていますけれども、このまま公的にそういった予測が出されないと、基本的には気象予報会社のビジネス的な情報しかないということになりますので、公的な情報をちゃんと担保するという今後のことを考えても、この文言を書き込んでいただくことが望ましいと思っています。以上です。

○斎藤会長 岡本先生、よろしいですか。

○岡本委員 そのとおりだと思います。

○斎藤会長 ほか、いかがでしょうか。それでは、最後、また全体を振り返ってみたいと思います。最後の所、111213ページと3ページありますが、第5 その他アレルギー疾患対策の推進に関する重要事項について、御議論をお願いします。

○海老澤委員 今回の指針にアナフィラキシーのことを加えていただいて、大変良かったと思うのですが、第2と第5のところで取り上げていただいております。学校、家族、患者さんと家族と学校等が共有している情報をという、11ページの真ん中にある所で、消防機関も入っています。今の我が国のアナフィラキシーに対する備え状況というか、これは総務省管轄で、2010年に救急救命士の業務拡大という仕事をやったことがあるのです。そのときにエピペンを全国の救急車に配備したらどうかという話が出たのです。結局、それは予算的に厳しいということで却下された経緯があります。

 アメリカ合衆国は、エピペンは0.150.3も両方救急車には積まれています。日本の救急救命士とアメリカの救急救命士ではレベルが違って、向こうの救急救命士はアンプルで打てるぐらい高度なことをやっているのです。日本の救急救命士は向こうの消防士と同じぐらいで、向こうだと、消防士がエピペンを打つことができるという状況です。ですから、私が今言いたいことは、今の日本のアナフィラキシーに対する対策という観点から言うと、まだまだ改善する余地が相当あるだろうと考えますと、これは救急救命士の業務拡大にもつながってくる問題かとは思います。現状、このままでよくて、情報共有だけをきちんとやって、連携だけをやっておけばいいのだという考え方ではなくて、将来にわたってのアレルギー対策の疾患の基本の指針として考えたときに、アナフィラキシーの方の命が失われてしまうということをできるだけ減らしていく施策を、やはり考えていく必要があると思うのです。

 実際、学校現場でも、今はエピペンを処方されている子供がアナフィラキシーに陥ったときにだけ、学校で教師が打てる状況にあるのです。アメリカでは、学校にエピペンを配備して、万が一アナフィラキシーを起こした子供たちに対しても、トレーニングを受けたスクールナースは打つことができる状況に徐々に変わってきているのです。世界的にもそういう流れで動いています。2008年に「学校でのアレルギー対策」というガイドラインが出た後、最初は拒絶感が非常に強かったわけですが、現在は学校の教師たちがエピペンを持っていない子供たちがアナフィラキシーに陥ったとき、我々は何もできないのですかというぐらいのことも言ってくれる時代になったのです。

 そうすると、今の状況のままで良いというわけではなくて、もう少し将来に向けて、何をどういうふうに変えていくか、ここは具体的な指針ですからあれですが、アナフィラキシーというのはアレルギー疾患の中でもともと全く健康な人が、ただハチに刺されて命を落とすとか、医薬品を家で飲んだ途端にアナフィラキシーになったとか、あるいは食物でアナフィラキシーを起こすとか、全く何ともなかった人が、今、人口動態統計では年間7080ぐらい命を落としているわけです。それをやはり何とかして減らしていくことは、多分、アレルギー疾患対策において1つの数値目標として掲げていく上で、非常に大切なものではないかと私は思うのです。

 第2と第5のところでアナフィラキシーのことを入れていただいたのですが、そういうことを、どこにどういうふうに書いていけばいいのか少し思いながら、ここですと、アレルギー疾患を有する者の生活の質の維持向上ですから、命を落とすことを防ぐことも広い意味では入ってくるのかもしれません。アナフィラキシー対策の世界レベルというか、日本の今の状態でいいのだというのではなくて、もう少し改善していく余地があるのだということも含めて、体制の整備、環境の整備、その辺が将来に向けて残るようなものを少し入れていただけたらと思いますが、いかがですか。

○斎藤会長 行政的な対応というと、第3ですかね。すぐには答えは出ないでしょうが、是非、検討をお願いしたいと思います。

○松本委員 そこのアナフィラキシーショックのところですが、第5のエ、「国は」から始まるところで内容的には別にいいのですが、分かりづらいのが、アナフィラキシーショックの既往の方とか、あるいは恐れがある方という意味での文言なのか、それとも次の「アレルギー疾患を有する者及びその家族と学校等が共有している情報」というのは、それ以外も含めた方の情報全てなのかということが、この文言では分かりづらいところがあります。これが全体のことだとすると、かなり慎重に考えないと膨大な情報を医療機関と消防機関で本当に共有できるかどうかということもあります。アナフィラキシーショックに関してのみの記載なのか、全体の記載なのか、少し読み取りにくいのではないかという気がするのですが。

○山田がん・疾病対策課長補佐 すみません、御指摘のところは、確かに記載がなかなか分かりにくかったかと思います。こちらは患者さんについての情報ということで。

○松本委員 ですから、アレルギー疾患を持っている方の全部の患者の情報なのか、アナフィラキシーショックを起こした方、若しくは起こす可能性がある方に限っての情報なのか、この文章だけでは分かりにくいのではないかということです。

○山田がん・疾病対策課長補佐 後者を基本的にはイメージしております。

○松本委員 少し書きぶりを変えたほうがいいのかなと思います。

○武川委員 海老澤委員に教えていただきたいのです。先ほどのアナフィラキシーの話ですが、最近の例で聞いているのは、成人の食物アレルギーに対して、従来の報告では、基礎疾患、いわゆるぜん息とか、アレルギー疾患のある方がアナフィラキシーを起こすものだと思っていたのですが、どうも最近は違って、今までそういった罹患歴がなくても、食物アレルギーによってアナフィラキシーを起こす例が増えているとお聞きしております。もし、そういうことが増えているのであれば、やはり社会啓発として、これまでそういった経験をしたことがない方が、自分自身が食物アレルギーかもしれないという発想を起こすことが、アナフィラキシーショック死しないことにつながると思いますので、その辺を含めての御見解を教えていただきたいのですが。

○海老澤委員 基本的にはぜん息がなくても、アナフィラキシーを起こす成人の方はおられます。あと世界的に疫学データで見ていると、やはり、アナフィラキシーは今増えているのです。成人領域ですと、全国のモニタリング調査をやると、小児期よりもはるかに成人の方の食物アレルギーは、アナフィラキシーがかなり多いという状況だと思います。

○今井委員 学校に関して幾つかに分散して書かれているのですが、例えば、4ページの一番下の「学校等の設置者又は管理者の責務」で書かれているのが、下から5行目、「啓発及び知識の普及等の施策に協力する」のと、最下段、「教育的配慮をするよう努めなければならない」。5ページの(2)ア「適切な教育を行うよう」、最下段の啓発等について「地方公共団体に」協力を「求める」。

11ページ、オ「研修の機会の確保」及び「啓発等」、つまり啓発とか、教育ということに限った記載ですので、具体的な施設設備や人員の配置、給食対応の推進とか、その対応の推進に関しても、1文入れていただければと思います。場所としては、設置者の最初の4ページの「管理者の責務」に啓発や教育的配慮以外に、そのような対応推進に関しても入れていただければと思います。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 自治体が、やはりそういうところに関しては各々が御判断されて、決めていかれる部分ですので、国がどうこうするという記載は少し難しいかとは思っております。4ページのところは、繰り返しになるのですが、基本法の責務という枠は超えないように指針にもそのまま引き継いで記載しておりますので、4ページの所を変えるのはなかなか難しいかと思っております。

○今井委員 文部科学省はガイドラインなどを出して、対応を推進するようにと出しておりますので、ここで国が対応を推進することは書けないというのは、少し齟齬があるのではないかと思うのですが。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 分かりました。今、どうするかというお返事はできないのですが、文科省とも相談しながらということになると思います。

○斎藤会長 それに関連して、園部委員。

○園部委員 文科省の委員をやらせていただいたときに、文部科学省では、給食の指針を出した後で委員をさせていただいていたのですが、そのときに文科省の方針としては、そのガイドラインを作りました。やはり、現場で自治体によって対応がすごく違って、ばらつきがあったので、やはり、浸透度調査をきちんとやって、浸透させていく責任を国が持っていくというお話で検討会が終わりました。

 ですから、やはりガイドラインがどこまで普及しているのか、活用されているのか、又は先進事例、ヒヤリハット事例などを報告していくということになっているので、その辺を文科省が決めてあることを記載していただければいいのではないかと思います。

○斎藤会長 是非、検討をお願いします。ほかはいかがですか。

○山口委員 今の御指摘と同じ箇所ですが、4ページ、カ、「老人福祉施設」という記載があります。「高齢者又は障害者は」という記載に続いて、「啓発及び知識の普及等」、一番下の所では「適切な医療的、福祉的」と書いてあります。ですから、それが、それ以降の記載に反映されている必要があります。まず、「啓発及び知識の普及」に関しては、6ページの一番上のエ、「医療保険者及び後期高齢者医療広域連合」と書かれており、反映されていると考えます。

 福祉に関しては、最後の「生活の維持向上」、1113ページの中で、高齢者に関しての記載が含まれていないと、4ページの記載と齟齬が生じると思いますので、是非反映をお願いしたいです。

○山田がん・疾病対策課長補佐 こちらのほうは、関係省庁と今調整中ですので、今回は間に合いませんでした。

○本田委員 11ページの一番下のキの所で、とても大事なことが書いてあるのでいいのですが、すごく違和感を感じたのは、「正しい理解のための」ということなので、当然かもしれませんが、「アレルギー疾患に関する必要な情報にいつでも容易にアクセスできる」というのは、やはり「適切な」とか「正しい情報」という一言を入れておかないと、少し違和感がありました。

○松本委員 私もそう思います。非常に誤った情報が逆に書かれていることもたくさんあるので、確かにそういうことをきちんとしないと、ただ、本当にこれで見て、間違ったことを与えてしまうことがたくさんありますから、それは良いことだと思います。

○新田委員 11ページの先ほどから議論されている所で別の観点ですが、学校、医療機関、消防機関で情報の共有という所は、全くそうすべきだと思いますが、これは個人情報保護の観点とかで、共有の障害になるようなことがないのかどうかだけ確認させていただければと思います。

○斎藤会長 新しい個人情報保護法の観点から。

○松本委員 先ほど私が言ったことも、それに関連してくることなので、アナフィラキシーショックだけに限ったことであれば、ある程度その方の了承を得てできることがあると思いますが、全体となると、できないのではないかという前提で私もお話をしたつもりです。

○斎藤会長 事務局、対応してください。

○岸平委員 千葉市ではエピペンを持っているお子さんたちが、保護者の同意を得て、消防機関に情報登録をしております。現在、小中学校で320人ほどが登録をしております。希望しない方は僅かですがいらっしゃいます。

○園部委員 個人情報保護法のことについては、生活管理指導表の一番下に「保護者の同意欄」がありますので、そこに記載をして、特別な配慮を必要とする御家族が、職員の方で情報共有していただいて、消防とも連携しておきますねと言っていただくと、皆さん、とても安心感が高まります。

○斎藤会長 ありがとうございます。ほかはいかがですか。

○海老澤委員 最後の13ページの「関係省庁の連絡会議等を設置し」を入れていただいたのは、大変良かったと思います。その前の文の所が、「厳しい財政事情の下では」という所で始まって、連携してやっていくことが、すごくネガティブな感じになっているのです。これは縦割行政を是正して、問題意識を共有して、より連携をスムーズにやっていくためにやるものであって、予算の成果を最大化するというだけではなくて、もう少しポジティブなことを書いていただけたらどうかと思うのですが。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 今、置いてある項目以外の所で、どこか入れるようなことも考えたいと思いますので検討させてください。

○園部委員 そのことに関連して、この協議会と設置される省庁間の連携会議の位置付けがどんなふうか教えてください。協議会の下に設置されるのか、又、本協議会の委員の方々の御意見と、省庁間の連携会議の方々との意思疎通はどういうふうにしたらいいのでしょうか。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 協議会との関係は基本的にありません。ただ、園部さんには前に少しお話させていただいたかと思いますが、協議会自体は続いていきまして、必要に応じて関係の省庁の方にも参考人として、若しくは事務局としてお越しいただける機会もありますので、そういうところで問題を共有することは十分可能だと思います。

○栗山委員 省庁間の連絡会議の議事録みたいなものは出るのですか。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 ちょっとまだ具体的にどういう形で、どういう内容でというところは少し詰める必要もありますので、それによって、議事録を出すものなのか、出さないものなのかということも決まりますので、少し検討させてください。

○栗山委員 これからもし御検討いただくのでしたら、是非、情報共有という意味で、そうなるようにお願いをさせてください。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 より事務的な打合せの場合は、基本的には議事録等の外部公開はないものですから、正にやる内容によって、必要に応じてもちろん協議会のほうにも情報の報告をさせていただきたいと思います。

○斎藤会長 ほかはいかがですか。そろそろ予定されていた時刻になりましたが。

○栗山委員 全体のことですが、8ページの一番最後のほうで、私たち患者というのは、もちろん医療の研究とか専門的な知識を持った先生方とか、技術を要する医療従事者の方というのは、とても大切だと思うのですが、実際にほとんどの患者がかかっているのが、開業してくださっている先生方なのです。まず、食物アレルギーだというときに、研究施設などに行こうと考えることはほとんどなくて、やはり、近くでいつもほかの病気も診ていただいている先生に診ていただきたいというのが私たちの願いなのです。

 ですから、もしかしたら、私が読み落としている所にそういうことが書いてあるのかもしれませんが、そういうところにも育成というか、どういう文言になるのか分かりませんが、医師会の先生方と、研究や専門の先生方と御協力いただいて、是非是非、そういう先生に安心して診ていただけるような、先生を増やしていただきたいと切に切にお願いしたいと思います。

○魚谷がん・疾病対策課長補佐 栗山委員のおっしゃるとおりです。第3のアのところで、地域の医師会とも協力させていただいて、最新の知見、正しい知見を勉強する機会も持つということを記載しております。

○斎藤会長 もう一度、全体を振り返っていただいて、御議論があればお願いします。一応、事務的なことを最初に申し上げます。次回の協議会で、基本的な指針()について取りまとめを行いたいと思います。本日、皆様方から頂いた御意見を、事務局で集約、整理して、基本的な指針()へ反映をお願いしたいと考えております。全体的に振り返って、皆さん、いかがですか。

○西間参考人 この会議というのは、法律の基本指針を作る会ですよね。したがって、確かに細部を決めることも大事ですが、基本的にこの法律がきちんと動いていくための重要な項目、その議論が少し今日は足りなかったのではないかと私は感じたのです。

 つまり、適正なアレルギー医療の提供制度の整理、例えば、中核病院とか、正確な情報提供、ガイドラインを含めた情報の取得の在り方などです。それから、チーム医療、病診連携を担う医療スタッフの育成、研修のシステムの構築。そして、今後の的確な対策を行うための継続的な疫学調査と、基礎臨床研究に関わる研究費の確保。このようなものを担保するような、実効のある指針でなければならないのではないか。私たちが先月の30日に、日本アレルギー学会の指針()を暫定版として出したのですが、それとの乖離を縮める努力をこれからの1か月ぐらいでしっかりとしていただいて、12月にはかなりブラッシュアップした形で、もう細部の所はよろしいので、大きな所をしっかりと踏まえた形で国民に示していただきたいと思います。

○斎藤会長 実は一昨日、事務局とその件に関して詰めて話を行ったのですが、改訂が間に合わなかったということです。ほかはよろしいですか。それでは、ほかになければ、本日の協議会を終了したいと思います。次回の協議会の日時、場所は、事務局から、これから連絡を差し上げたいと思います。本日はお忙しい中、本会に御参集いただきまして、どうもありがとうございました。


(了)

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