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2016年10月7日 第五回医療計画の見直し等に関する検討会

医政局

○日時

平成28年10月7日(金)10:00〜12:00


○場所

三田共用会議所大会議室(3階)
東京都港区三田二丁目1番8号


○議事

○原澤課長補佐 定刻となりましたので、ただいまから第5回「医療計画の見直し等に関する検討会」を開会させていただきます。

 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中を御出席くださいまして、誠にありがとうございます。

 本日、私どもの医療介護連携担当審議官の保険局の濱谷につきましては、別の公務のため欠席とさせていただきます。また、地域医療計画課長の佐々木につきましては、別の公務のため、後ほどこちらに参る予定です。

 初めに、お手元の資料の確認をさせていただきます。

 お手元に議事次第、座席表、構成員名簿のほか、資料1から3、及び参考資料をお配りしております。不足がございましたらお知らせください。

 なお、本日参加していただいております西澤構成員におかれまして、所用のため、途中で退席されますので御承知おき願います。

 以降の進行は遠藤座長にお願いいたします。もし、報道の方で、冒頭カメラ撮り等をしておられる方がおられましたら、ここまででお願いいたします。

(冒頭カメラ撮り終了)

○原澤課長補佐 それでは、よろしくお願いいたします。

○遠藤座長 皆様、おはようございます。それでは、早速議事に移りたいと思うのですけれども、その前に、本日御欠席の構成員の代理出席についてお諮りをしたいと思います。

 本日は、櫻木章司構成員の代理としまして、日本精神科病院協会政策委員会委員の新垣元参考人に御出席をいただいておりますけれども、よろしゅうございますでしょうか。

(「はい」と声あり)

○遠藤座長 ありがとうございます。それでは、議事に移らせていただきます。

 まず、本日の最初の議案でございますけれども、「医療計画における5疾病の現状と課題について」を議題とさせていただきたいと思います。

 これにつきましては、厚生労働省の各関係部局から、各疾病についての現状あるいは対策等の検討状況、これについてまずお話をいただいて、その後、御審議いただきたいと思います。

 それでは、事務局、よろしくお願いいたします。

○木下課長補佐 事務局でございます。資料1を御用意ください。

 1枚おめくりいただきまして、「目次」とあります。本日御議論いただきたい内容といたしまして、まず第2回検討会での5疾病に関する議論につきまして御説明した後に、関係課より5疾病それぞれにつきまして、現行の医療提供体制等についての取り組み状況の御説明をしてまいりたいと思っております。

 それでは、2ページに参りまして、第2回検討会での議論につきまして、内容の確認をさせていただきます。3枚目をお開きください。医療計画におけます記載すべき事業といたしまして、疾病を5つ、また事業につきましても5つ、今定められております。5つの疾病といたしましては、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病及び精神疾患の5つが記載されております。

 4ページに参りまして、医療計画における記載する疾病の考え方でございますが、5疾病につきましては、医療法第30条の4の第2項第4号にあります、広範かつ継続的な医療の提供が必要と認められる疾病を現在対象としておりまして、具体的な考え方といたしましては、患者数が多く、国民に広くかかわるもの、死亡者数が多いなど、政策的に重点が置かれるもの、また、症状の経過に基づくきめ細やかな対応が必要なもの、さらには医療機関の機能に応じた対応や連携が必要なものという考え方に基づきまして、現行の5疾病を対象としているところでございます。

 5ページにお進みください。第2回の検討会におきまして、5疾病・5事業に関する論点として、次の資料を提示しているところでございます。医療計画に記載すべき疾病につきましては、今申しました、広範かつ継続的な医療の提供が必要だということから、他の計画との調和をとりながら対策を進めることが必要であること。また、今後の疾病構造の変化をどう捉えるかということ。また、高齢化の進展に伴ってさらに対応が必要になるものにつきましては、予防を含めた地域包括ケアシステムの中で対応することとしてはどうかという論点を提示させていただいております。

 6ページに行きまして、第2回の検討会での各構成員の方からいただいた御意見をまとめております。1つ目としまして、5疾病・5事業については、引き続き現行のものを充実させていけばよい。2つ目としまして、基本的に二次医療圏で医療を完結させるよう5疾病・5事業をすべきであるので、人口減少が進む地方でも、医療圏を統合するなど、体制づくりが必要であること。3つ目としまして、患者や住民が安心して医療を受けられるようにするための対策に、これまで以上に地域の特性を強調する必要があるのではないかということ。4つ目としまして、何らかの生活機能障害を持っておられる高齢の方の急性の病気に対する対策は、5疾病・5事業の範疇を超えるのではないかといった主な御意見をいただいているところでございます。

 7ページをお開きください。現行の5疾病に関しまして、平成25年度の第6次の医療計画の開始以降、それぞれの疾病につきましてどのような取り組みが行われてきたかということを全体的にまとめたが7ページになっております。本日はそれぞれの5疾病ごとに取り組み状況について、関係課よりこの後御説明をいただいた後に、各構成員から御意見を伺いたいと思っております。

 続きまして、がん対策について、担当課よりお願いいたします。

○丹藤がん対策推進官 健康局がん疾病対策課の丹藤と申します。当課ではがん対策を所管しておりまして、がんの医療提供体制について御説明させていただきます。

 資料の10ページをごらんください。がん診療提供体制の構築に関する経緯を御説明申し上げます。第6次医療計画、平成25年以降、「がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針」の改正を平成26年に行っております。この指針におきまして、人材配置要件ですとか、診療実績要件等の強化、相談支援体制の充実により、さらなる質の向上及び一定の集約化。また、基本的ながんの資料を確保した「地域がん診療病院」を新設。また、都道府県内で拠点的な役割を果たす「特定領域がん診療連携拠点病院」の新設。また、各拠点病院での院内のPDCAサイクルの確保や、情報共有・相互評価、こういったものを見直しております。

 また、本年5月より、がん診療提供体制のあり方に関する検討会において、平成29年6月の次期がん対策推進基本計画に向け、その見直しに向け、がん医療の均てん化の取り組みの継続ですとか、ゲノム医療、医療安全、支持療法といった集約化すべき分野の検討を始めているところでございます。

 次の11ページをごらんください。さて、日本のがんの現状でございます。日本人のがん罹患数はグラフのとおり増加しておりまして、2012年の罹患数は約86万人でございます。高齢化の影響を調整した年齢調整罹患率についても上昇中ですが、2011年から2012年にかけてはわずかながら減少しているといった状況です。

 また、12ページ、日本人の3人に1人ががんで死亡。また、日本人の2人に1人が生涯でがんになるということで、こちらのグラフをごらんいただきますと、1981年にがんが死因の第1位になって以降、ずっと死因としてはその割合がふえ続けているというものでございます。

 次の13ページでございます。こうした中、国ではがん対策基本法に基づいて、がん対策推進基本計画を策定して、総合的にがん対策を進めてまいりました。こちらは平成24年6月に定められた第2期の基本計画の内容でございます。この中で、医療提供体制に関係する項目として、赤字で書かせていただきましたとおり、がん医療全般、またがんに関する相談支援と情報提供、小児がん対策、がん患者の就労を含めた社会的な問題、こうしたものに対応するべく、さまざまな取り組みを行ってまいりました。

 また、平成2712月には、さらにがん対策を加速化するため、がん対策加速化プランといったものを策定し、実施すべき具体策として、予防、治療・研究、がんとの共生と、3本柱を立てまして、がんを克服し、活力ある健康長寿社会を確立するため、取り組みを進めてまいりました。

 次の15ページをごらんください。がん医療の中心を担う「がん診療連携拠点病院のあゆみ」を御説明いたします。平成13年8月に「地域がん診療拠点病院の整備に関する指針」を出しまして、以降るる取り組んでまいりました。先ほど触れましたとおり、平成26年1月に、現在の指針「がん診療連携拠点病院等の整備について」が出され、本年4月1日現在ですが、399の施設ががん診療連携拠点病院等に定められているところでございます。

16ページをごらんください。その整備指針の詳しい内容を御説明したいと思います。これまで、がん診療連携拠点病院の中心であった拠点病院が、この一番上に書かせていただいております地域がん診療連携拠点病院でございます。こちらは二次医療圏に1カ所整備され、専門的ながん医療の提供、がん診療の連携協力体制の整備、がん患者に対する相談支援及び情報提供を行ってまいりました。また、原則として都道府県に1カ所、都道府県がん診療連携拠点病院を指定し、こちらが地域がん診療連携拠点病院を束ねる中心的な役割を果たす病院としてございます。

 また、このときに新しく地域がん診療病院ということで、こちらは隣接する二次医療圏のがん診療連携拠点病院との連携を前提にグループとして指定し、がん診療連携拠点病院のない二次医療圏に1カ所整備するといったものでございます。また、特定のがんについて、都道府県内で多くの患者を診療している医療機関に対して、特定領域がん診療連携拠点病院というものも新たに定めたところでございます。

 次の17ページをごらんください。こちらが、がん診療連携拠点病院の概要でございます。都道府県がん診療連携拠点病院は現在49カ所がその都道府県内の拠点病院を取りまとめ、地域がん診療連携拠点病院347カ所、また隣接する二次医療圏の拠点病院とグループ化して地域がん診療病院がこのような形で連携しながら、がん診療を行っているといったものでございます。

 この地域がん診療病院につきましては、次のページをごらんいただきますとおり、がん診療連携拠点病院の診療実績や医療施設といった要件をやや緩めて、均てん化を目標に、隣接する二次医療圏の拠点病院とグループ化して定めるものでございます。

 次の19ページをごらんください。医療従事者に関する指定要件につきましても、例えば放射線診断・治療分野においては、放射線診断医の規定、あるいは技術者の規定を設けず、化学療法でも薬剤師の規定を設けないなど、がん診療連携拠点病院に対して緩和された要件を示しているところでございます。

 こうした取り組みから、20ページをごらんください。拠点病院数、それから拠点病院のない二次医療圏数を示したものです。26年の新たな要件を示した以降、地域がん診療病院が28指定されまして、現在、空白の二次医療圏は108カ所から75カ所に減少しているところでございます。

 次の21ページをごらんください。こちらは北海道あるいは九州でまだ空白の二次医療圏がございますが、先ほど申しましたように、現時点における空白の二次医療圏数は75地域まで減ってきたというところでございます。

 また、22ページでございますが、次期がん対策推進基本計画の策定に向けて、がんの診療提供体制のあり方に関する検討会においても議論が行われております。ここでは、これまで均てん化を目指してがん診療提供体制の整備を進めてきましたが、今後、がん診療提供体制はどうあるべきかという議論を進めていただいております。各論として、具体的にはがんのゲノム医療やがんの放射線治療、医療安全といった内容でございます。

 次のページをごらんください。これまで、先ほどがん診療連携拠点病院のところでも御説明したとおり、二次医療圏ごとに必要ながん医療を提供することを目的として、さまざまな施策を推進して、その結果、均てん化について一定の成果が得られているというところですが、一方で拠点病院間での取り組みの格差があることですとか、がん医療の専門化が進み、がんのゲノム医療等の治療が高度化し、さまざまな医療機器が普及していることなどから、一定の基準を定めることの難しさが指摘されております。

 そのため、24ページでございますが、均てん化の取り組みとしては、一定の成果が得られていることを踏まえ、引き続き、拠点病院等を中心に体制を維持する必要があるとされました。

 また、一方で、25ページでございますが、集約化すべき分野の検討も始めております。次回の指針を見直す際には、ゲノム医療、医療安全、支持療法等、新たに盛り込むべき項目について検討するとともに、均てん化の方針のみならず、特にゲノム医療といった分野においては、一定の集約化について検討することが必要であると。

 また、高度な医療を実施するために、教育・人的資源等が必要なため、人材育成を推進するとともに、医療の選択、集中、機能分担、医療機器の適正配置等を考慮する必要があるということでございます。

 以上、現状と今後の方向性についてまとめますと、これまで取り組んできた拠点病院体制による均てん化は維持しつつ、ゲノム医療等の高度・専門的な医療については、現在、一定の集約化を検討しているところでございます。

 がん対策については以上です。

 続きまして、脳卒中、心臓病その他循環器病の現状と今後の取り組みについて御説明いたします。29ページをごらんください。こちらは、第6次医療計画以降、脳卒中、心臓病その他の循環器病の診療提供体制の構築に関して行われてきた議論でございます。本年6月より、「脳卒中、心臓病その他循環器病に係る診療提供の在り方に関する検討会」を開催し、その下に2つのワーキンググループを置いて、現在、循環器病に係る急性期の診療提供体制のあり方、また今後、回復期〜慢性期についても診療提供体制のあり方を検討し、また、急性期や回復期〜慢性期の診療間の連携体制、また個別の医療施設に対する評価指標の設定といったものを検討しているところでございます。

30ページをごらんください。さて、循環器病と申しますのは、こちらのグラフにございますとおり、青年、壮年、老年期につれてQOLが徐々に下がってくる中で、循環器リスクを抱えた方が循環器疾患に罹患し、徐々にQOLが下がってくる。生活習慣に対する介入、あるいは循環器リスクに対する介入によって、発作といったものは抑えられていくわけですが、一方で徐々に発作を繰り返してQOLが落ちていく。こういう自然史をとられます。

 また、次のページをごらんください。御存じのとおり、死亡割合で心疾患は現在第2位、脳血管疾患は第4位でございます。また、疾患別の病死検案数の68%が循環器病ということで、突然死に占める割合も多いものでございます。また、脳血管疾患が要介護の原因の第1位、また介護度が上がるほど脳血管疾患が占める割合が大きいこと。また、慢性心不全の40%が1年以内に再入院するといったことで、回復期や維持期にかけてもさまざまな課題が多い疾患でございます。

 こうした中で、循環器病は発症後早急に適切な治療を開始する必要がある。また、適切な治療によって要介護状態に至る患者を減少させる可能性があるということで、取り組みを進めてまいりました。

32ページをごらんください。こちらは第6次医療計画で示された脳卒中の医療提供体制のイメージでございます。まずは、もちろん発症させないために、脳卒中の発症の予防に取り組まれているわけですけれども、発症した際には救急要請して救急搬送を行う。救急医療の中では、来院後1時間以内の専門的な治療を開始し、急性期のリハビリテーションが実施できるように。また、転院時、あるいは退院時に、それぞれ身体機能を回復させるためのリハビリテーションであるとか、日常生活に復帰及び維持するためのリハビリテーション、こういったことを行って、スムーズに在宅での生活ができるようにというための医療提供体制をどう整備するかという議論が進められてまいりました。

 次の33ページでございますが、こちらが脳卒中の医療体制構築に係る指標の例でございます。予防につきましては、発症予防を目的として、基礎疾患・危険因子の管理や初期症状の出現時の対応について本人に教育・啓発をするということで取り組まれてまいりました。また、救護という場面においては、応急手当や病院前救護を行うために、できるだけ早期に専門的な診療が可能な医療機関に到着することを目的として、速やかな救急搬送要請ですとか、救急救命士におかれては適切な観察・判断・処置、急性期病院に2時間以内に搬送ということが求められてまいりました。

 また、急性期における治療については、救急医療ということで、来院1時間以内に専門的な治療を開始できるよう、また急性に行うリハビリテーションが実施できるよう、さまざまな取り組みが行われてまいりました。さらに、回復期においては身体機能を回復させるリハビリテーション、維持期においては日常生活への復帰及び維持のためのリハビリテーションといったことで、医療体制の構築が行われてまいりました。

 また、次のページ、急性心筋梗塞に対しては、各地域において発症から、急性期、回復期を経て在宅に至るまで、患者の様態に応じて切れ目なく医療が提供されるネットワークを構築するために、発症後、応急手当・病院前救護、それから救急医療は来院後速やかに初期治療を開始するとともに、30分以内に専門的な医療を開始する。急性期の心臓リハビリテーションを実施すること。また、再発予防の検査を実施すること。こうした医療を提供し、退院時には身体機能を回復させる心臓リハビリテーションや、再発予防のために経過観察を含めて、さまざまな医療機関と連携し、退院、通院、在宅療養支援、その後フォローをしていく。こういった医療体制をイメージして、医療提供体制を構築してまいりました。

35ページをごらんください。こちらも脳卒中と同様、それぞれ発症予防、応急手当・病院前救護、救急医療、身体機能を回復させる心臓リハビリテーション、再発予防、こうしたそれぞれのステージに応じて、目標と求められる事項を定めて、それぞれ連携しながら医療提供体制を構築できるように指標も定めていったところでございます。

 現在、「脳卒中、心臓病その他循環器病に係る診療提供体制の在り方に関する検討会」が開かれておりまして、ここでは(2)の検討事項にありますとおり、循環器病に係る急性期診療提供体制、慢性期診療提供体制、その他の提供体制に関する事項について、ワーキンググループを設置して検討を行っています。開催状況につきましては、本年6月30日に第1回の検討会を、また8月にそれぞれ心疾患、脳卒中のワーキンググループを開催し、議論を進めているところでございます。

 次のページをごらんください。今後の検討会とワーキンググループの予定でございます。第2回のワーキンググループを開催し、引き続き急性期から、その後回復期〜慢性期に至る診療提供体制とか、その連携体制をいかにするか。また、その他の事項に関して議論を進めて、その後、検討会のほうに報告して、さらに検討を進めていきたいと考えております。

 続きまして、糖尿病の医療体制でございます。40ページをごらんください。糖尿病、それから腎臓病対策に関する経緯でございます。第6次医療計画以降、糖尿病及び腎臓病に対しては、健康日本21(第二次)を平成24年7月に策定しまして、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針ということで、さまざまな目標を示して取り組みを行ってまいりました。

 また、平成2710月以降は、保険者による健診・保健指導等に関する検討会や、さまざまなワーキンググループを開催し、「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」を策定して取り組みを進めているところでございます。

 次の41ページをごらんください。糖尿病につきましては、こちらのグラフにございますとおり、毎年、増大しております。糖尿病が強く疑われる人と糖尿病の可能性が否定できない者を合わせると、約2,050万人にのぼります。

 透析導入患者の主要原疾患の推移としても、糖尿病性腎症は年々伸びており、2013年、透析導入患者3万8,000人のうち、45%近くが糖尿病性腎症によるものとされております。

 次の43ページをごらんください。こうした中、国は健康日本21(第二次)を示しまして、国民の健康づくり運動を推進してまいりました。この中で幾つか柱を立てておりますが、2番目、生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底ということで、糖尿病についても一次予防・重症化予防を重点に置いた対策を進めてまいりました。

44ページをごらんください。糖尿病疾病対策の目標として一次予防から三次予防まで、まず一次予防ですけれども、発症予防として糖尿病有病者の増加を抑制するため、またメタボリックシンドロームの該当者、それから予備軍を減少させるため、施策を行ってまいりました。また、二次予防として、重症化することを予防するために、治療継続者の割合の増加ですとか、血糖コントロール指標におけるコントロール不良者の割合の減少を目指してまいりました。また、合併症による臓器障害の予防・生命予後の改善のために、透析導入の患者数の減少を目指し、こうした一連の流れ、一次予防から三次予防まで、糖尿病及びその他の合併症を抑制し、生活の質の向上、社会環境の質の向上、さらには健康寿命の延伸・健康格差の縮小といったものを目標として進めてまいりました。

 次のページをごらんください。糖尿病の予防・疾病管理に関する事業でございます。1つ目は、糖尿病予防戦略事業として、健康的な生活習慣づくりの重点化事業の一環として、運動施設や飲食店等を活用した肥満予防に関する事業、また地域の特性を踏まえた糖尿病予防対策事業として事業を実施してまいりました。

 また、健康増進として、健康手帳の交付ですとか、健康教育、健康相談、こういったものを行ってまいりました。また、3番目、糖尿病重症化・合併症予防のための地域における診療連携体制の推進に資する事業ということで、医療連携体制の確立に関する事業、または多職種で協働して展開する、こうした事業に対して補助を行ってまいりました。

 また、糖尿病に関する研究については、一次予防から三次予防まで、切れ目のない対策ということで研究を行ってまいりました。電子カルテを利用した大規模なデータベースを整備するという基盤的な研究から、1型糖尿病とか2型糖尿病、それぞれの疾患に応じた研究ですとか、一次予防は糖尿病・耐糖能異常におけるサルコペニアの実態とか、そういったリスク因子の抽出、こうしたさまざまな研究を実施しております。

 次の47ページをごらんください。慢性腎臓病に対しての取り組みでございます。1期から2期、3期と、徐々に進行し、末期の腎不全に至って、人工透析に至る患者さんをどれだけ減らせるかということで、腎疾患対策検討会の中で、普及啓発ですとか、医療連携体制の確保、診療水準の向上、人材育成、研究の推進といったことが求められておりまして、こうした取り組みを現在続けているところでございます。

 今後の方向性としまして、48ページをごらんください。糖尿病の予防・疾病管理に関する事業として、引き続き、糖尿病予防戦略事業、健康増進事業、重症化・合併症予防のための事業を続けるとともに、研究に関しましても、基盤的な研究や標準的治療の開発、均てん化に関する研究等、一次予防から三次予防まで連続性を持った研究を行うこととしております。

 当課からは以上です。

○川中在宅医療・健康管理技術推進専門官 続きまして、保険局国民健康保険課から、糖尿病性腎症に関する取り組みについて、国保で行われていることを御紹介させていただきます。

49ページ以降からご覧ください。まず、糖尿病性腎症重症化予防の現状と課題といたしましては、呉市ですとか、荒川区、埼玉県など、一部の自治体において取り組みが進められておりまして、医療費適正化が図られている現状でございます。そういった好事例を全国で横展開する必要があるのではないかと考えております。

 経済財政運営と改革の基本方針といったところでも、インセンティブ改革といたしまして、個人や保険者の取り組みを促すインセンティブのある仕組みを構築ですとか、公的サービスの産業化として民間事業者も活用した保険者によるデータヘルスの取り組みについて触れられているところでございます。

 次の51ページからご覧ください。まず、好事例の横展開の全体像でございます。呉市等の取り組みの横展開といたしましては、自治体でレセプトや健診データを活用して、以下のような糖尿病性腎症の重症化予防の取り組みを実施できるようにすることを目指しております。

 具体的には、医療機関未受診者等を抽出して受診勧奨を実施したり、重症化リスクのある対象者を抽出いたしまして、かかりつけ医等と連携した個別指導の実施をするといった内容でございます。こうした取り組みを全国に横展開するためには、各自治体、郡市区医師会が協働・連携できる体制を整備することが必要と考えております。

 そこで、今年の3月に厚生労働省・日本医師会・日本糖尿病対策推進会議の三者が協定を締結いたしまして、さらに4月には国レベルで糖尿病性腎症重症化予防プログラムというものを策定し、公表いたしました。さらに、5月には、都道府県や市町村、国保連を対象に、国のプログラムの説明会を開催いたしました。

 そういった横展開を後押しする支援といたしまして、保険者に対するインセンティブとして、平成30年度施行で、都道府県、市町村国保の取り組みを評価・支援するための保険者努力支援制度というものを創設いたしました。こちらは平成30年度施行なのですけれども、平成28年度、今年度からこの保険者努力支援制度の趣旨を踏まえた取り組みを前倒しして実施しております。具体的には、現行の市町村国保の特別調整交付金を活用いたしまして、糖尿病等の重症化予防等に取り組む市町村に対して、今年度から財政支援を実施する予定としております。

 この好事例の横展開の進捗状況でございますが、かかりつけ医等と連携して生活習慣病の重症化予防に取り組む市町村国保は118市町村、平成27年度末の数字でございますが、調査結果として出ております。今後、平成32年には800市町村という目標を掲げて市町村の取り組みを促進していく予定でございます。

 次のページからは、促進する具体的な内容でございます。まず、糖尿病性腎症重症化予防に係る連携協定締結が平成28年3月24日に取り交わされました。協定の内容といたしましては、3に記載してございますように、日本医師会は、プログラムを都道府県医師会や郡市区医師会へ周知していただくことですとか、かかりつけ医と専門医等との連携の強化、自治体等との連携体制の構築への協力をしていただくことが挙げられています。日本糖尿病対策推進会議につきましては、プログラムを構成団体へ周知していただくことですとか、自治体等による地域医療体制の構築に協力することとしております。

 次の53ページでございますが、糖尿病性腎症重症化予防プログラムにつきまして、平成28年4月20日に公表いたしました。3の関係者の役割にございますように、市町村や地域における医師会等、都道府県糖尿病対策推進会議の役割を記載してございます。また、4、5にございますように、対象者の選定や介入の方法、あと6にございます、かかりつけ医や専門医等との連携の方策について示してございます。これを参考に自治体は、地域で糖尿病性腎症重症化予防の取り組みを進めていただくこととなっております。

 次のページをご覧ください。こちらは、予防・健康づくり等に関する保険者インセンティブに関する主な閣議決定等をまとめたものでございますが、医療保険制度改革骨子や、日本再興戦略、経済財政運営と改革の基本方針20152016で、インセンティブの仕組みづくりですとか、好事例の横展開について触れてございます。

 次のページをご覧ください。予防・健康づくり等に関する保険者インセンティブについて御紹介させていただきます。まず、現行の仕組みといたしましては、各保険者とも手法としては同一でして、後期高齢者支援金の加算・減算制度というものを使用しております。これが見直し後、平成30年度から保険者ごとに手法が変わりまして、国保市町村につきましては、保険者努力支援制度というものを創設しております。これは、それぞれ保険者の特性に合わせた制度となっております。それぞれ制度は違うのですけれども、指標といたしましては、保険者種別共通の項目というものと、保険者別の特性を踏まえて追加する項目というものがございます。

 次のページに、保険者努力支援制度の前倒しについて載せさせていただきました。こちらは、平成30年度から施行される保険者努力支援制度ですけれども、前倒しといたしまして、保険者努力支援制度の趣旨を現行補助制度に前倒しで反映する仕組みとなっております。これは平成28年度、今年度から実施予定でございまして、本年秋をめどに特別調整交付金の交付基準に係る通知を発出した上で、市町村からの申請に基づき、年度内に交付予定としております。

 その次には、前倒し分の指標の候補を載せております。この中で、保険者共通の指標と国保固有の指標というものがございますが、保険者共通の指標の中のマル3つ目に、「重症化予防の取り組みの実施状況」という指標を入れてございます。

 次のページをご覧ください。そのほかに、自治体に対しましては国からの助成事業というものがございます。1つ目、国保ヘルスアップ事業といたしまして、データヘルス計画の策定ですとか、第三者評価機関の活用を行うといったことを要件に、被保険者数によって助成限度額を設けて助成をしております。2つ目の国保保健指導事業の中には、必須事業と国保一般事業のメニューがございまして、マル2つ目の国保一般事業の中のi)に糖尿病性腎症重症化予防プログラムに準じた事業を実施していただくと助成できるというような仕組みになっております。国保ヘルスアップ事業と国保保健指導事業、どちらも重症化予防について取り組んでいただければ助成することとなっておりますが、国保ヘルスアップ事業についてはデータヘルス計画ですとか、第三者評価といったことをしていただくことを要件に国保保健指導事業と比べて1.5倍の助成としております。

 その次に、重症化予防プログラムの研究も厚生労働科学研究で実施しております。今年度公表いたしました重症化予防プログラムにつきまして、今年度は検証事業をすることとしております。

 次のページに自治体一覧が載っているのですが、こちらの自治体一覧はこの研究に参加を表明していただいた市町村でございまして、これらの市町村が実際に重症化予防プログラムを実施いたしまして、その介入前後のデータを検証するということを予定しております。

 以降は、日本健康会議2016を御紹介させていただきます。こちらの会議は、昨年7月に、民間主導で予防健康づくりの取り組み状況の「見える化」と先進事例の横展開を強く進めていくために民間主導で発足しました。この会議では、「健康なまち・職場づくり宣言2020」ということで、8つの宣言を採択しております。

 その8つの宣言をその次のページに記載してございます。その中の宣言2として、「かかりつけ医と連携して生活習慣病の重症化予防に取り組む自治体を800市町村、広域連合を24団体以上とする」としております。「その際、糖尿病対策推進会議等の活用を図る」ということで、単に糖尿病対策の重症化予防に取り組むだけではなくて、その中では連携だとかを図っていただくということを要件としております。

 今年も7月に日本健康会議を開催されました。その中で、保険者を対象に全数調査をしておりまして、その結果を63ページ以降に掲載してございます。今年の全数調査の宣言2の達成状況では、118市町村、4広域連合となっております。達成要件は、その下に書いてございますが、マル1〜マル5の要件が達成要件となっております。

 中身を見ていただきますと、次のページに数字がございますが、実際に糖尿病性腎症重症化予防の取り組みを行っている市町村国保は659になっておりますが、マル5の取り組みの実施に当たって地域の実情に応じて各都道府県の糖尿病対策推進会議等との連携を図ることという要件につきましては、136と数字が落ちておりまして、今後の課題といたしましては連携を図ることではないかと考えております。

 こういった横展開の推進を検討するために、省内で重症化予防ワーキンググループを開催してございます。今まで第1回、第2回の検討の中で、国版プログラムの作成ですとか、横展開の方策等を検討してまいりました。

 最後の66ページをご覧ください。これらの取り組みの中で論点整理をさせていただきました。下の2つのマルを御紹介させていただきます。今後、市町村が糖尿病性腎症重症化予防に取り組むに当たりましては、都道府県・医療機関等の協力体制を構築していく必要があると考えております。医療計画におきましては、糖尿病の医療体制構築に係る現状把握のための指針例としまして、現在、健康診断ですとか健康診査の受診率などの現状活用しているプロセス指標がございますが、そのほかに市町村等への都道府県及び医療機関の協力体制整備状況等がわかる指標が必要ではないかと考えております。

 その上で、日本健康会議の一環として行った保険者データヘルス全数調査の結果などもございますので、今後、重症化予防ワーキンググループで糖尿病性腎症重症化予防の取り組みのさらなる横展開の方策を検討することとしておりますので、このワーキンググループでの議論等も踏まえながら、上記の指標について検討していただければと考えております。

 国保課からは以上でございます。

○田原精神・障害保健課長 続きまして、精神・障害保健課長の田原でございます。精神疾患の医療体制について説明いたします。資料は69ページからになります。

69ページは、精神疾患の医療体制に関する検討の経緯でございます。平成25年から実施されております第6次医療計画におきまして、精神疾患も医療計画の5疾病の1つに位置づけられました。その後、精神障害者に対する医療提供の確保に関する指針につきまして検討が行われました。

 この指針は、平成25年に改正をされました精神保健福祉法に基づいて策定をし、平成26年4月から適用されているものでございます。平成26年には、長期入院精神障害の地域移行に向けた具体的方策の今後の方向性を整理しております。これは先ほどの指針に基づいた検討でございます。現在は、一番下のところにありますように、改正精神保健福祉法の施行3年後の見直しに向けまして、精神病床のさらなる機能分化など、3つの論点につきまして検討を行っているところでございます。

 その検討会での検討状況が次の70ページになります。右下にありますように、医療保護入院等のあり方や精神保健医療体制というのが大きなテーマになっております。

 ここに関係いたします精神保健医療体制の検討状況につきましては、71ページからになっております。直近では、先月9月30日に議論が行われているというものでございます。

72ページからは、その具体的な検討内容でございます。本日用意しましたのは9月30日時点の検討中の資料でございます。今後の議論を踏まえて、まだ見直しが行われる可能性があるものでございます。

73ページをごらんいただきたいと思います。3つの論点のうちの最初の論点、精神病床のさらなる機能分化に係る論点について整理をした資料でございます。赤枠のところが医療体制に関連するところでありまして、「現状・課題」のところですけれども、約10年前、平成16年に「精神保健医療福祉の改革ビジョン」を定めまして、「入院医療中心から地域生活中心へ」の理念を明確にいたしました。入院患者の平均残存率、退院率に関する数値目標を掲げまして、この目標が達成することによって10年間で約7万床相当の精神病床数の減少が促されると見込んでいたものでございます。

 結果といたしましては、平成14年から平成26年にかけまして、精神病床は1.8万床、入院患者数は3.6万人減少いたしました。さらに、入院患者の地域移行を進めるため、あるべき地域精神保健医療福祉体制を見据えまして、新たな目標を設定することが課題というふうにしております。

 2番目の○でございますけれども、現在、障害福祉計画、医療計画等におきます指標といたしまして、入院後3カ月時点の退院率などの指標を活用しておりますけれども、現時点で入手可能な最新のデータというのは3年前、平成25年度となっておりまして、計画の進捗管理に課題があるとしております。また、都道府県単位の指標だけではなくて、二次医療圏単位の指標を開発する必要があるということでございます。

 下の赤枠の「対応の方向性」になりますけれども、研究班におきまして1年以上の長期入院精神障害者のうち約4割は地域の受け入れ体制を整備することによりまして、入院から地域生活への移行が可能という結果を得ているところでございます。この結果を踏まえまして、2025年の精神病床におきます入院需要、患者数、それから地域移行に伴う基盤整備量、これは地域の精神障害者の方の数の目標を検討するという方向で議論をされているところでございます。

 あわせて、その下の○にありますように、より速やかに地域の実態を把握できるように、NDB等を活用して指標を開発していくという方向性で議論をされております。

747576ページは、その関連する数値の目標と、その達成状況に対する評価でございます。74ページは、その数値目標。障害福祉計画では、第3期、第4期の目標もございます。

 続きまして、75ページは、先ほど触れました精神病床に入院しております入院患者の残存率や退院率の状況でございます。

76ページは、精神病床に入院しております患者さんの数の推移、そして病床の推移を整理したものでございます。

 続きまして、77ページをごらんいただきたいと思います。これは2番目の論点、精神障害者を地域で支える医療のあり方に係る論点整理でございます。「現状・課題」のところですけれども、長期入院精神障害者の地域移行を進めるに当たりましては、精神科病院や地域援助事業者による努力だけでは限界がある。自治体の取り組みの推進に加えて、地域住民の協力を得ながら、差別や偏見のないあらゆる人が共生できる包摂的な社会を構築していく必要があるとしております。

 「対応の方向性」でありますけれども、精神障害者が安心して自分らしい暮らしができるように、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムを構築するということを目指すこと、これを理念として明確にしていくという方向性で議論をしております。また、医療と福祉等のさまざまな関係者が情報共有や連携を行う体制を構築できるように、精神医療圏ごとに都道府県・保健所・市町村等の協働を推進する方策を検討していくという方向性で議論をしているところでございます。

 続きまして78ページ、3番目、最後の論点でございます。多様な精神疾患等に対応できる医療体制のあり方に係る論点整理であります。「現状・課題」のところでございますけれども、最初の○にありますように、平成30年度からは医療計画、障害福祉計画、介護保険事業計画の3計画が新たに開始をするということがありますので、それぞれの計画が連動するように、同一の理念を共有する必要があるとしております。

 2番目の○ですけれども、それぞれの計画が連動しますように、圏域の捉え方、そして圏域における関係機関の間の連携推進のあり方について、基本的方向性を明確にする必要があるとしております。

 3番目の○でございますけれども、個別の疾患、マル1〜マル7の児童・思春期精神疾患や老年期精神障害など、こういった疾患につきましては、冒頭のほうで触れました精神障害者に対する医療提供に関する指針の中に位置づけられておりまして、第7次の医療計画におきましてもこういった疾患への対応というのを盛り込んでいく必要があるとしているところでございます。

 「対応の方向性」でありますけれども、医療計画におきましても精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を目指すということを理念としてはどうか。こういう方向で議論をしているところでございます。

 2つ目の○ですが、保健所が連携調整の主体となって、精神医療圏の連携会議を通じて、精神科医療機関、地域援助事業者などネットワークを構築するという方向性で議論をしているところでございます。

 3つ目の○、精神医療圏単位で医療連携体制の検討が必要な精神疾患と、それから三次医療圏単位で医療連携体制の検討が必要な精神疾患とを区分して示してはどうかというような方向性で議論をされております。また、三次医療圏単位で難治性精神疾患や処遇困難事例等にも対応できるように、精神疾患に関する作業部会、これは医療計画の指針に基づく協議の場でございますけれども、こういうものを通じて、都道府県立の精神科病院に加えて、民間病院なども参画した医療連携体制を構築するという方向性で議論をしているところでございます。

79ページは、その医療連携体制のイメージとなります。

 以上、これまで説明をいたしました精神保健医療福祉体制のあり方についての議論でございますけれども、年内を目途に、このあり方の検討会におきまして、一定の取りまとめをしたいと考えているところでございます。

 説明は以上でございます。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 事務局、どうぞ。

○木下課長補佐 地域医療計画課でございます。

80ページから、今まで各関係課から御説明いただいた内容を踏まえまして、このような方向性で議論をお願いしたいというポイントをまとめておりますので、簡単に御説明いたします。

 まず、80ページ目でございますが、医療計画における疾病の医療体制全般に係ることといたしまして、対象とする疾病につきましては、これまで御議論いただいているところでございますが、引き続き現状の5疾病について重点的に取り組むこととしてはどうかと思っております。

 また、疾病にかかわらず、全体にかかわることとしまして、高齢化の進展による疾病構造の変化を踏まえ、より実効性が高く効率的な施策を実施することが必要であること。また、それに当たりましては、現行の第6次の医療計画の策定以降に、それぞれの疾病について取り組みが進められてきているところでございますが、各種対策でありますとか、学術団体等の関係団体の取り組み、それらにつきまして第7次、次期医療計画に反映しつつ、医療体制の構築を目指すこととしてはどうかと考えております。

 また、それに当たりましては、健康増進法に定める健康増進計画など、他の計画における疾病予防対策の取り組みとも調和のとれた計画とすることが重要であろうと考えております。

 また、取り組みを進めるに当たりまして、その進捗管理等を行います指標に関しましては、現状の把握とか課題の抽出を目的に行っているところではございますが、ナショナルデータベース等のさらなる活用を行いまして、都道府県における施策につながることを念頭に置いた指標という形で見直してはどうかと考えております。

81ページをお開きください。関係課から御説明いただいた内容を踏まえまして、それぞれにつきまして少しポイントを整理させていただいております。がんの医療体制につきましては、これまでの均てん化を目指して進めてきたがん診療提供体制の整備については、現状の体制を維持するということで考えておりまして、一方で、拠点病院の評価のあり方とか集約すべき分野、また今後、提供体制のあり方につきましては検討が進められるということになっておりますので、それらの議論を踏まえる必要があろうと考えております。

 続きまして、脳卒中及び急性心筋梗塞に関しましては、従来、搬送〜急性期を中心として取り組んできたところでございますが、高齢化の進展とか疾病構造の変化を踏まえると、回復期とか慢性期といったところも重要になってくると考えております。特に、先ほどのプレゼンの中でもありましたように、心不全につきましては1年以内の再発の率が一定程度あるということで、それら予防に関する観点というものを重要と考えております。また、関係学会のほうでt-PAの基準の見直し等も行われておりますので、そういったものも対応していくことが必要であろうと考えております。

 また、これらにつきましては、現在、健康局のほうで進めていただいています検討の状況を踏まえることが必要であろうと思っております。また、もし検討に時間を要する場合には、現在の関係学会の取り組み等を踏まえて、可能な範囲で順次反映するということをしてはどうかと考えております。

82ページをお開きください。糖尿病の医療提供体制に関しましては、これまで取り組んできました発症予防、また医療提供体制の構築という取り組みに加えまして、昨今、重点化が置かれております重症化予防の徹底という観点も加えていってはどうかと考えております。また,指標に関しましては、現行も治療中断率というものが医療計画の中の指標に入っておりますが、それらの指標も、保険者等の協力を得ながら、どのような見直しができるかということも検討していってはどうかというふうに考えておりますし、また、NDBの活用ということに関しましては、糖尿病の透析予防の指導料といったものも新たな報酬の中に入っておりますので、そういったものも踏まえた指標の見直しを行っていってはどうかと考えております。

 5つ目になりますが、精神疾患の医療体制につきましては、あるべき精神保健医療福祉体制の構築に当たって、精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるようといった、障害福祉計画との整合性という観点を医療計画の中でも十分反映する必要があろうと考えております。こちらにつきましても現在取り組みが進められております検討会での議論を踏まえ、必要な見直しを行ってはどうかと考えております。

 事務局からは以上になります。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 5疾病について、関連部局から現在の対策について御説明がありまして、さらには当検討会としてどのように扱うかということで、論点整理が出されたわけでございます。

 疾病ごとに議論してもよろしいのですけれども、もう既に2時間のうち1時間を消費しておりますので、全体を通してで結構でございます。それと、特に論点のマル1からマル3は当検討会でどう扱うかということでございますので、これをできるだけ中心に御議論いただければと思います。

 西澤構成員、どうぞ。

○西澤構成員 中座させてもらいますので、今の段階での意見を申し上げたいと思います。

 まず、今聞いていまして、説明が健康局、保険局、あるいは社会・援護局ということで、それぞれ別な局で検討しています。恐らく医政局で医療計画全体をやるという姿勢なのでしょうが、都道府県に行くと、全くその縦割りで行っています。そういうことで、都道府県ではそれぞれの疾患、あるいは5事業の総合的な議論が意外とされていないので、ぜひ、中央でしっかり一つの形をつくれば都道府県まで行くと思いますので、お願いします。

 それと、それぞれ、例えばがん診療であれば拠点病院はかなり広域だろうと、脳卒中とか心筋梗塞は30分以内とか1時間以内の救急だろうということで、それぞれの疾病で重点的な課題の条件が違う。そうであれば、その辺のことをお互いに見ながらの検討も必要だと思っています。すなわち、それぞれの疾患の重点とする病期が予後を含めて違うということと、それから掘り下げ方が全然違います。今の説明でも、疾病ごとの深さといいましょうか、議論の細かさが違うなと。このあたりをもうちょっと統一したほうがいいのではないかと思っております。

 それから、例えばがんの診療拠点病院で、ページで言うと21ページですが、医療圏ごとに出ていましたが、実はこの空白の医療圏は、恐らくこの半分ぐらいは救急体制、要するに脳卒中と心筋梗塞の救急体制もとれていないと思います。北海道でも幾つかあります。

 そういうことで、それぞれの疾病ごとの配置よりも、5疾病全体で見ると、ないところは全ての提供体制の整備がされてないということがありますので、二次医療圏ごとの、5疾病の総合的な提供体制という議論も必要ではないかなと思っております。

 大体、今気がついたことだけ述べさせていただきました。

 あと、非常に細かい点ですが、25ページ、がん診療提供体制のあり方に関する検討会での報告で、「医療機器の適正配置等を考慮」と書いています。たしかこの部会で医療機器の計画配置等については否定的な意見だったと思いますので、ここに書いてあるから議論をするのではなくて、親委員会で別な考え方があったと、検討会のほうにそういう意見を言っていただいて、報告書等の作成も考えていただければと思います。

 以上でございます。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。市川構成員、どうぞ。それから、加納構成員、お願いします。

○市川構成員 今、西澤先生のほうから総論的なお話がありましたものですから、ちょっと各論的な部分に入ってよろしいでしょうか。

○遠藤座長 結構です。

○市川構成員 がんのところでは、均てん化と集約化がキーワードのようなのですけれども、均てん化となりますと、がん拠点病院の内容が均てん化のパターンと考えてよろしいですね。

例えば、19ページの拠点病院等の指定要件というのが手術、放射線診断・治療とずっと書いてあります。けれども、現状は消化器系のがんが非常に多く、消化器系のがんを例としますと、手術とかそれ以外の内視鏡治療とかいっぱいあるものですから、1カ所の病院に患者がどっと集まってきては対応できない。ですから、集約化といっても、やはりもうちょっとゆるやかな集約の体制とすべきではないか。また、24ページの「均てん化」の取組みの継続とあるが、その前の23ページの「現状の課題」というところの最後のポツの2行目から、「一律の基準を定めることの困難さが指摘されており、今後は、集約化した方が良い領域や機能などを考慮し、一律に均てん化するという方針を見直す必要が求められている」とも書かれている。

 ですから、ここは現状の治療等を考えると、本日の資料では「均てん化」と「集約化」という言葉でまとめられているのですけれども、現実はかなり違うということ。また、テクニシャンも必ずしも拠点病院にいるわけではないものですから、もう少し均てん化、集約化ということにこだわらずにやっていただくほうがいい。これはよその検討会で出た話ですから、要らないことだと言われてしまうとそれまでですけれども、この部分の意見としてはそういうふうに思っております。

 ほかの部分はまたその都度、お話しさせていただきたいと思います。一応がんに関しましては、ここをちょっと感じましたのでお話しさせていただきました。

○遠藤座長 全ての対象も結構です。がんだけということではなくて。

○市川構成員 それでは、糖尿病のところです。非常にいろいろなことが書いてあるのですけれども、イメージが湧かないのです。糖尿病というのは基本的には食事が中心でして、もう少し教育するとか、そういういろいろな取組みをするということで、例えば、イギリスでは、食品中の塩分摂取制限をしたという事例もあります。糖尿病の発症を抑えたり、重症化を予防するためには、食事の内容も含めて、少し踏み込んだ規制ができれば、これが一番早いのではないかと思っております。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 それでは、お待たせしました。加納構成員、どうぞ。

○加納構成員 12ページをあけていただきますと、がんのことが書いてあるのですが、ここの表を見ますと、脳血管疾患に関して、先ほどから出ています脳卒中は、この中で、結核等もありますけれども、唯一右下がりで非常によくなっているのです。これには高血圧に対する降圧剤とか、いろいろな進歩があったり、他にもいろいろなことが関連するのですけれども、第6次においてt-PAとかの使用等がきっちりと認められて、さらにいろいろな治療も保険適用等を含めて対応されてきた結果だとは思っております。そうは言っても、31ページにありますように、介護が必要となる第1位の原因はまだ脳血管疾患であるということで、これに対して今後もしっかりとした方向性を出していかなければいけないと思うのです。

 例えば、33ページの急性期の指標による現状把握のところには、t-PA、クリッピング等が書いてあります。コイル等も書いてありますが、実は今やt-PAも既に少し古くなっていまして、3時間半、4時間半と延ばしてやりだしてはいるですが、さらに今はもう血管内治療を直接行うようになっています。血栓除去術とか、これも保険適用が認められたことで使えるようになってきて、今はどんどん有効性が認められていますので、そういったこともぜひとも7次でさらに先々を見越して、今回みたいに書いていただきたいというのが一つ要望であります。

 そういうことをするためにですが、実は29ページ、「脳卒中、心臓病その他循環器病に係る診療提供体制の在り方に関する検討会」に関しまして、循環器一般、脳卒中も心臓もそうなのですが、実はこれに関して現実的にほとんど絶対数を受けているのは二次救急の民間病院で一番多く対応しているわけです。しかしこの検討会にはそういった病院がメンバーには入っていないということをお聞きしています。その中で、この診療提供体制を語って、また今後7次の医療計画に関しての内容を決めるに当たっては、やはりメンバー的に問題があるのではないかと思っております。ですからぜひともそこは何とかまた考慮していただき、実際の現場のメンバーが入っていないことには医療計画にはならないのではないかと思っておりますので、ぜひとも御考慮をよろしくお願いしたいと思います。

○遠藤座長 ありがとうございました。御意見として承りました。

 山口構成員、どうぞ。

○山口構成員 論点整理についてはおおむね異論はないのですけれども、82ページの糖尿病の医療体制のところで、今後、指標の見直し等を行うことにしてはどうかということがございます。糖尿病に関しては、予備軍も含めて、かなり人数的な問題もあることと、透析に移行する方が多いということを踏まえますと、やはりこの予防というのはとても大事かなと思っています。

 それを踏まえて、指標になり得るかどうかで一つ質問をさせていただきたいのですけれども、51ページの御説明をいただいたところで、好事例の横展開ということで、重症化予防に取り組む市町村国保は、今、118市町村。そこを32年は800を目指していくということがあるのですけれども、この800というのは手挙げ方式なのか、あるいはここでやってくださいということで指定するのか。その800というのが全体の市町村国保の数からいくと、どれぐらいの割合を占めているのか。地域的に偏りがないのか。そのあたりを少し教えていただきたいと思います。

○遠藤座長 これは、今お答えできますか。事務局、お願いします。

○川中在宅医療・健康管理技術推進専門官 目標としている800という数字について、まずお答えさせていただきます。こちらは今、市町村国保は1,700超ございますけれども、その約半数という考え方でございます。まずは半数を目指すというところで仮に目標を設定してございますが、その要件として指定してございますのは、取り組んでいるかというところで、手挙げではなく、全数調査を行っての保険者数でございます。ですので、取り組んでいる市町村が自ら申告しているところをカウントしているのではございません。

 取組みをしているということでカウントをする要件の内訳はマル1からマル5でございまして、単に取り組んでいるだけではなくて、連携しているとか、今後、横展開をするに当たっての重要なポイントになるであろうというものを要件として指定してございますので、そういったところを全てクリアしている市町村が118という結果になっています。

 直接的なお答えになっていないですが。

○遠藤座長 山口構成員、どうぞ。

○山口構成員 調査をした結果で800になるであろうということなのでしょうか。もし、医療計画の指標にこれを組み込んでいくとなると、ここの地域だったら指標として見ることはできるけれども、ここでは数が少ないので指標になり得ないということになると、余り意味がないのかなという気がしましたので、そのばらつきみたいなものが生じないかどうかということでお聞きしたのです。

○川中在宅医療・健康管理技術推進専門官 この全国の横展開でございますけれども、全国的にばらつきがあるのではないかということは、こちらも課題とは思っておりますので、地域差による取り組み方については、それぞれの地域の背景や特性を生かしていけるよう、今後も検討してまいりたいと思っております。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。それでは、佐藤構成員を先に、それから新垣参考人。

○佐藤構成員 ありがとうございます。

 5ページに今までの第2回の論点が示されておりまして、これにつきましては基本的に賛同するということを申し上げてまいりました。したがいまして、80ページにございますような全体の論点の中で、同様に賛意を示すものでございます。

 あと、各疾病について幾つか意見と質問をさせていただきたいと思います。まず、がんにつきまして、第2期のがん対策推進基本計画の中で、周術期の口腔機能管理が高く評価され、その後もさまざまな制度として取り組まれたところでございます。この制度として、周術期の口腔管理が評価された一つの要因としては、まず、関連学会が集まっていただいて医科歯科連携推進専門家パネルをつくっていただいた。厚生労働省のほうで準備していただいて、評価されたものをナショナルテキストを作製いただき、それを広く知らせるための事業に取り組んでいただいたということは大きな要因だと思っています。

 これが5年前でございますので、これをもう一度評価していくというふうなPDCAサイクルの視点からいっても、この評価と展開の検討というものをお願いしたいと思います。

 がんについてもう一点ですが、これも第2期の基本計画の中で、歯科口腔に関しては口腔がんのことが初めて記されました。そのときの記載としては、希少がんの一つであるということで、特に実態のデータが不足しているということが事務局のほうから御見解として示されたというものでございました。その後、希少がんとして同様に扱われているというわけではないですが、小児がんに関しては今回7番目の項目にしっかりと記載があって取り組みがあるのですが、この5年間の間に希少がんとして扱われていった口腔がん、その課題がデータが不足であったという論点からいくと、何か進展があったのかということをわかる範囲でお伺いしたいというのが質問の一つでございます。

 あと、先ほど5ページの論点の中で、高齢化の進展に伴う疾病については、地域包括ケアシステムの中で考えていこうということには全く賛成でございます。したがいまして、そのとき第2回で示された肺炎についても同様の考え方を示したと記憶しておりますが、一方で、このとき示された資料の中では、誤嚥性肺炎を引き起こす原疾患として脳卒中が約6割を占めていたというデータが示されております。したがいまして、脳卒中の対応の中では、その後の対応としての誤嚥性肺炎対策というのも非常に重要な論点になるのではないかと考えますので、その対策が継続的にできるような考え方を入れてはいかがかと。これも要望でございます。

 以上でございます。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 質問がございましたので、もし回答ができるようでしたら、事務局のコメントをいただきたいと思います。

○丹藤がん対策推進官 健康局がん疾病対策課です。

 お尋ねいただいた口腔がん対策につきまして、口腔がん対策を含めた希少がん対策につきまして、今、がん対策推進協議会の中で今議論を進めておりまして、第3期計画に対してどのように位置づけるか、また第2期計画のその後の評価といった中で議論されているところでございます。

 来年の6月に向けて今見直しを行っておりますので、まさに今、これから議論をしていくという課題になっているというところでございますので、引き続き、また御意見等をいただければ対応させていただきたいと思っております。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 新垣参考人、どうぞ。

○新垣参考人 私は参考人という立場で、日本精神科病院協会から参りましたので、精神科関連だけについて少し意見を言わせていただきます。

 今回、説明の中に精神医療圏というのが出て、これについてこれまであったかのようなお話があったのですけれども、精神科の病床数、特に地域医療構想策定の中では精神科について全く検討されていませんでしたけれども、この精神科医療圏というところで同じような扱いになっていくのかなということで、精神科病院協会なので、精神科病床のところの数が精神科医療圏というところで、ほかの一般科のように来るのかというところを質問してこいと言われております。

 もう一つが、精神疾患の合併症について全く触れられていないというところで、現在も精神科病院の中での合併症、また、合併症からまた精神科に来る場合のところが非常に困難になっているのですけれども、そこについての検討がされていない。この2点について少しお話を聞かせていただきたいと思います。

 よろしくお願いします。

○遠藤座長 それでは、事務局、よろしくお願いいたします。

○木下課長補佐 事務局でございます。

 今、医療計画におけます医療圏と、地域医療構想のご質問をいただきました。地域医療構想では一般病床と療養病床のみで、精神病床は入っていない点がまず一つございます。その上で、病床数との関係では、精神病床につきましては基本的に医療圏ではなくて、県全体の単位で基準病床が定められています。精神病床については、これまでの議論を踏まえますと、特に枠組みを変えるということは想定していないところでございます。

 一方で、将来のあるべき姿という議論をしていただいているものにつきましては、その検討状況を踏まえて、今後反映していくという流れを想定しているところでございます。

○田原精神・障害保健課長 精神障害保健課でございます。

 第2点目の身体合併症の件につきましては、先ほどの精神保健医療体制のあり方について議論する中でも、そういう御指摘をいただいておりますので、身体合併症の取り扱いについても、さらにそちらのほうの検討会で深く議論をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 ほかに。では、相澤構成員、安部構成員、今村構成員、尾形構成員の順番でいきましょう。

○相澤構成員 まず1つ、素朴な基本的な疑問を持っているのでお話をさせていただきたいと思います。そもそも計画を新しくつくるためには、これまでの計画や現状に問題があるから新しい計画をつくるわけですね。そうすると、その問題というのは日本全国均一なのか、地域によって違うのか。地域によって違うとすると、地域によってさまざまなやり方や計画が違うはずだと思うのです。

 なぜこんなことを言うかといいますと、例えば急性心筋梗塞や脳卒中は今どうなっているか、日本病院会で皆さんに聞きますと、今うまくいっていますよ、どこを変えなければいけないのと皆さんおっしゃるわけです。なぜうまくいっているかというと、二次医療圏を越え、県を越え、今は提供体制がうまくいっていると。では、それをなぜここで新しい計画をつくって変えなければいけないのかよくわからないというのが現場の声なのです。

 これまでの話を聞いていると、初めに計画ありきで、そこに住んでいる住民が本当に健康を守り、命を守ってもらうために、そこにどんな医療があったらいいのか、もっと言えば、どんな医療の質があったらいいのかという議論をせずに、提供体制をどうするかという先の議論が中心になっているような気がして、私には住民、国民オリエンテッドでないのではないかなという感じがすごくします。

 例えば、私の出身県のところで申しわけありませんが、長野県には地域がん診療連携拠点病院のないところが3つあります。人口は1つの医療圏が3万人、もうじき3万人を切ると言われております。もう一つは5万人、もうじき5万人を切ると言われています。そういう医療圏が、二次医療圏だからそこに診療連携拠点病院をつくるといって、先ほど高額の医療機械という話があったのですが、放射線の治療機械をどんどん入れていくのです。どう考えても医療にとっては無駄だとしか私は思えないのです。それは、国が全部均一にこうしなさいという指示を出すから、地域はそれに従ってやろうとするのです。でも、現実にはそこの患者さんはきちんと違う医療圏に移動してきて、しっかりとした治療が受けられて、誰も困っていないのです。不便ですよ。不便ですけれども、健康や命には余り関係がない。とすれば、何を変えなければいけないのかというのが私にはどうしても理解ができないので、根源的な問題として、この一律の計画を当てはめていくこと、しかも健康局からいつも言ってくるのは、二次医療圏ごとに、二次医療圏でなければ、それは二次医療圏が正しくて、そこでしっかりとした医療をやらなければいけないという前提のもとですよね。でも、どう考えても、今の人口、そして今後どんどん減っていく人口。若い人がどんどん減っていって、御高齢の人すら減ってくるというところで、そういうことが本当に必要なのか。それとも、もっと二次医療圏をしっかりと見直したほうがいいのか。二次医療圏を見直すというのは、医療機関まで来る時間なのか、それともそこ全体の医療の質なのか、何もそこの議論がないのは私は極めておかしいのではないかと思います。

 ですから、言いたいのは、現状の医療提供体制を変えなければいけないのか。変えるとしたら、変えることによって国民の健康と命はきちんとそれによって守られるようになるのか。そこがどうも問題点がはっきりとしていないということだけをちょっと御指摘したいと思います。

 その上で、私はどうしてもわからないのが80ページ以降に書いてある論点整理というところです。例えば、「医療の確保に関する事項の見直しについて」、「高齢化の進展による疾病構造の変化を踏まえ」、では疾病構造の変化があったとすれば、それは何が問題で何を解決しなければいけないのかということが明確でなければ、計画はつくれないはずなのです。

 私は前も言ったと思いますけれども、先ほど出た御高齢者の誤嚥性肺炎というのは大きな問題です。疾患の中で大きな数を占めている。こういう人たち、そういう患者さんをどうするのかというのは非常に大きな問題なのに、5疾病・5事業のほうにずっといくとすると何かおかしい。高齢化の進展による疾病構造の変化というのは、何が一番大きな問題で、それをどうやって解決しなければいけないのかということがどうも明確でないまま、計画ありきで進んでいるような気がします。

 そして、「医療の確保に関する事項の見直しについて」の2番目の○ですけれども、そのためにそれぞれの疾病について取り組んできた各種対策や、学術団体等の関係団体の取り組みを次期医療計画に反映しつつではないと私は思うのです。そこで、検討して何が問題なのかを明確にして、その問題を解決するために計画をつくるというのがあり方ではないかなと。それを解決するために、医療提供体制が問題だったら医療提供体制を変えていくというのがロジカルな考え方として正しいのではないかと私は思っております。

 それと、そこの最後の○の「現状の把握や課題の抽出をしていく上で必要な指標については、NDB等の更なる活用や」と書いてあるのですが、そもそもデータは指標をつくるためではなくて、何が問題かを把握するために私は必要なのではないかと考えています。そういう観点でのデータを見直すということをしっかりと使うということを私はお願いをしたいということです。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 それでは、引き続き安部構成員、どうぞ。

○安部構成員 最後の80ページの論点整理、全体論のところでありますけれども、薬剤師の立場から一言意見を申し上げたいと思っております。

 きょう御議論いただいた5疾病に関しましては、急性期や増悪期に関しては入院医療等で対応する。ただ、症状が安定してくれば、外来医療、そして在宅にお戻りになって、生活の中で薬を使いながら体調を維持したり、疾病の治療をするということになろうかと思います。

 その場合には、患者さん自身の自己管理というものが中心になりますので、そこで適正に薬剤を使えなかったり、もしくは治療を勝手に中断しドロップアウトしてしまうということになると、再発でありますとか、重症化に結びつくということになります。

 そういった意味では、外来治療を維持する上での薬の管理というのは非常に重要だと思いますし、患者さんが理解をして、納得をして、きちんと薬を使っていただくために、我々薬剤師が適切な情報提供と服薬指導をし、その上でモニタリングをやっていると考えております。そこのモニタリングで何らかの問題があれば、主治医、かかりつけの医師に報告し、どういう対応をするかということを相談しながら、適切な薬物治療を維持しているということであります。

 したがいまして、この5疾病を考える際に、外来の薬物治療の部分についての記載というのが全く抜けているというところについては、御記載いただきたいと思います。それから予防のところに関しましても、現在、薬剤師、薬局の中ではかかりつけ機能を持ちましょう、かかりつけ薬剤師、かかりつけ薬局が地域の中で適切な機能を発揮するということが求められておりますし、かつそれを少し進めて、健康サポート薬局というところを目指し、地域住民の相談、受診勧奨、モニタリング、そういったものをより積極的に進めようということがもう既に10月から始まっています。薬剤師としては、これから頑張って、そういった機能をより多くの地域でよりよいサービスを提供していかなければいけないというミッションがありますので、そういったことをこの医療計画の一部として、ぜひ理解できるような形で盛り込んでいただきたいと思っております。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 それでは、今村構成員、お願いいたします。

○今村構成員 私のほうから、先ほど相澤構成員から御指摘のあった問題点とは何かということと、循環器の議論について関連して意見を申し上げたいと思います。

 今までの地域医療構想などの議論の中で最大の問題点だったことは、人口構成が変わってきて、急性期の患者さんが減って慢性期の患者さんがふえてくるということが最大の問題だと思います。それについて地域医療構想というのは重点的に対策をどうするかということが議論であったと思いますので、そこがどのようにこの計画の中で対応されていくのかということが私は最も重要だと思います。

 その中で、ではどんな患者さんがふえるのですか、回復期、慢性期がふえると言いますけれども、実際のところ何がふえるかというと、高齢者の方の病気がふえるのです。高齢者の方の病気がふえるということは、その方々が急激に悪化したときも当然それに入ってくるわけですね。では、これを急性期として扱うのか。それとも、先ほど循環器の議論でも何回か出てきましたけれども、だんだん階段をおりるように悪くなっていくときに、それを回復期と考えるかという問題があります。

 今のところの整理としては、ある程度回復期のほうに含めて考えるというふうに整理がされてきたと思いますので、この回復期や慢性期というところをどうするか。特に高齢者の疾病、急に悪くなってきて階段をおりていくときに、階段をおりる瞬間をどうするのかというところが一番大きな問題かなと思っています。

 その中で、循環器の議論にも私は参加させていただいているのですけれども、循環器の議論は、今、急性期の議論が終わって、これから慢性期に入ろうとしていますけれども、急性期のほうはまさに減っていく患者さんのほうの議論でありまして、ある程度完成されたものを最後に完成させるというような議論に近いと思うのです。それに対して、慢性期のほうは初めて心不全が問題ですねということが出てきたような段階で、では本当にどうするのですかというところがまた見えてこないという状況であります。

 この回復期や慢性期の対策を考えるときに、最もそれに関係するのは心臓の疾患であって、脳の梗塞であって、両方とも循環器なのです。ですから、循環器疾患における回復期や慢性期をどうするのかというところが、地域医療構想や地域医療計画の根本に一番関係すると考えます。ですから、そこの部分の議論に力を入れてやっていただく必要があるということと、この委員会でもそこの部分に力を入れて議論をしてほしいと思います。

 その中で、先ほどの相澤先生からあったような誤嚥性肺炎というのもその先にあるものだと思いますので、これをやはり議論してほしいと思います。

 あとは、大腿骨の骨頭骨折も、今までの中でなかなか議論としては出てきていないので、疾患としてはどこかの分野でこれは入れて考えてもらいたいと思っております。

 意見としては以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 それでは、尾形構成員、加納構成員、伊奈川構成員。

○尾形構成員 糖尿病対策に関連して、保険者の対応について御説明いただいたので、1点質問、1点コメントです。

55ページの「予防・健康づくり等に関する保険者インセンティブについて」という表ですが、これを見ますと、現行では後期高齢者医療支援金の加算・減算制度ということで、各制度共通した手法がとられているのが、見直し後は制度によって対応が変わってくるように描かれています。そこで質問なのですが、例えば国保のところは、きょう御説明いただいた保険者努力支援制度創設というふうになっているのですが、例えば国保も当然支援金は支払っているはずなので、そちらの支援金のほうの対応というのはどういうふうになっているのか。あるいは、やらないのかというあたりについて御説明をいただきたい。これは質問です。

 コメントは、56ページから57ページにかけて御説明いただいた保険者努力支援制度の前倒しということで、これは保険者の取り組みを評価する、あるいは保険者努力を支援するという意味では意義のあることだと思うのですが、問題は本当にそれで成果を上げているのかという点であり、つまり事後的な評価というのは非常に大事だと思います。いわゆるPDCAサイクルをちゃんと回す必要があると思いますので、きちんと成果はフォローをしていただきたい。これは要望ということです。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 最初の質問ですが、保険局マターだと思うのですけれども、何かコメントがあれば。

○川中在宅医療・健康管理技術推進専門官 国民健康保険課です。

 保険者努力支援制度の支援金につきましては、現行は後期高齢者支援金に加算・減算されているとイメージしていただければと思いますが、その支援金自体は残り加算・減算の仕組みがなくなります。別途、支援金が準備され、その支援金にプラスアルファされる仕組みが出来ます。

○遠藤座長 それでは、加納構成員、どうぞ。

○加納構成員 冒頭質問させていただきましたのですが、あのとき、最後に「ぜひとも御考慮をよろしくお願いします」と申し上げたのですが、81ページの下から2つ目の○、今後、脳卒中及び急性心筋梗塞の医療体制に対して、「在り方に関する検討会における議論を踏まえ」という形で明記されておりますので、もしそうであれば、先ほど申しましたように、検討会に実際の現場、病院のほうから、担当している者がその検討会に入っていないと議論にならないのではないでしょうか。先ほど、慢性期も今村先生からもお話があったように、その議論の場にその当事者が入ってなくてどうやって検討会をまとめていくのかわからないのですが、それに関しましてはどういう答えをいただけるかお聞きしたいと思っておりますが、どうでしょうか。

○遠藤座長 事務局に対して答えを求めておられますので、いかがでしょうか。

○丹藤がん対策推進官 御指摘いただきました循環器病の検討会のほうの構成等につきましては、今、そこも含めて体制の見直しを図っているところです。その中で、現場の先生方の御意見もいただけるような体制で、今後の慢性期の議論に入っていきたいと考えております。また、先生方におかれまして、引き続き御協力をいただければと考えております。

○加納構成員 よろしくお願いします。

○遠藤座長 お待たせしました。伊奈川構成員、どうぞ。

○伊奈川構成員 時間が限られていると思いますので、手短に申し上げます。

82ページの重症化予防の関係ですけれども、きょうの御説明では市町村国保だけでしたけれども、データヘルス計画ということで被用者保険も含めて展開しておりますので、そのあたりも今後医療計画との関係でどうなっていくのかという点は論点かなと思っております。

 また、それに関連して申し上げますと、論点の冒頭、高齢化ということが書いてございますけれども、もう少しブレークダウンしますと、女性も含めて、より多くの人が長く働くという中で、特にこういった疾病構造が変化していく、そういった観点、つまり地域とともに職域といったような視点というのも必要になってくるのかなと感じております。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 齋藤構成員、どうぞ。

○齋藤構成員 事務局に1点確認とコメントでございます。

80ページ以降の医療計画全体に関することにつきましては、各種検討会の取りまとめを待って、それを反映していくということなので、その点につきましては異論はございません。

 5疾病・5事業の中で、1点目は精神のところですが、精神障害者が地域の中で自分らしく生きていけるようにということで、精神医療圏というのを、いろいろな事情を勘案して弾力的に設定できるようになるのですけれども、地域包括ケアシステムという概念になると、やはりその人の暮らしの場でというのが私の考えです。そこで、精神の疾患の方々の御自宅での支援というのは、精神医療の中での記載になるのか、それともまた在宅の計画に全部任されていくのか、確認をさせていただきたいのが1つ。

 在宅医療に位置づけるか、精神の中に位置づけるかにしましても、これからは地域の中で支えるということになりますと、病院からのアウトリーチ、もしくは地域での訪問看護ステーションの役割というのが非常に重要になりますので、精神医療を受けながら地域の中で暮らしを支えていくための資源につきましては、医療計画上にはっきりと示していただきたいというのがコメントの一つです。

 もう一点は、精神の方々の包括マネジメントの中で、市町村が医療圏の中にも入っていくわけですが、市町村で行われる地域ケア会議は、介護保険のマターになりますけれども、相当困難事例等々が上がって協議をされている状況があります。この医療計画にどこまでということは考えなければいけないかとは思いますが、地域ケア会議の活用も施策の一つの中には上がっていくのかなと思っています。

 それから、糖尿病対策につきましては、重症化予防がしっかり位置づけられていくことについては非常に期待をしたいと思っております。53ページにこのプログラムの概要が書かれているわけですが、日々ケアを実践している方々から伺いますと、糖尿病の重症化予防は、患者さんたちの行動変容を促す、そこが一番のポイントになろうかと思います。ただただ知識を植えつけていくだけでは、行動は変わっていかないのです。そうなると、保健指導を行う者たちのスキルアップが非常に重要になろうかと思います。

 ですので、今、糖尿病の認定看護師、慢性期の専門看護師といった方々、あるいは糖尿病療養指導士といったような、いわゆるカウンセリングスキルにたけた方々の養成が進んでいますけれども、地域に十分回っているかというと、そうではないので、こういった指導を担う専門家たちが自分たちのスキルを徐々に移転できるように、地域に出向いて働ける仕組みを施策の中で組み立てていただきたいというのが1点でございます。

 それから、がん対策のゲノムに関して重点化が図れることにつきまして、その方向性は大事だと思います。こちらにつきましても、専門的な知識を要する、あるいは技術を要する人材確保というのが施策の中で位置づけられていくということになろうかと思います。

 この遺伝カウンセリング等につきましては、認定の養成も始まりますので、そういった意味では貢献ができるかなと思っています。

 以上です。1点、御質問の回答だけお願いいたします。

○遠藤座長 それでは、質問に対してお願いいたします。

○田原精神・障害保健課長 精神障害保健課長でございます。最初の御質問の圏域のお話ですけれども、身近な地域という意味では市町村でありますけれども、提供体制のことを考えると、いろいろなレベルがあろうかと思います。これはまだはっきり決めているわけではございませんので、先ほどの精神の検討会のほうで少し具体的な議論をしていきたいと考えているところでございます。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。まだお考えはあるかもしれませんけれども、御案内のとおり、時間があと15分しか残っていないという状態でございますので、ただいまいろいろ御発言がありました中には、ほかの検討会への要望ということもありましたので、これにつきましてはそれぞれの部署で御検討いただければと思っております。

 それから、論点につきましても幾つかコメントがございましたので、今後、具体的な議論をしていく過程において、またそれを反映していただく、御配慮いただくという形でつくっていただければと思います。

 それでは、実はもう一つ大きな課題がございまして、「ワーキンググループにおける検討結果について」ということでございます。これにつきまして、ワーキンググループを設置していただきまして、とりあえず意見の整理というものがまとまったということでございます。尾形構成員及び田中構成員には座長をお願い申し上げまして、大変感謝申し上げます。

 それで、時間がこういうことでございますので、とりあえずきょうは御報告だけをしていただいて、質問及び、かなり重要な問題でもありますので、それについての細かい内容については次回回しという形で対応したいと思いますけれども、そんな形でよろしゅうございますか。

 それでは、大変恐縮でございますけれども、ワーキンググループの座長をされました尾形構成員、引き続き田中構成員から、それぞれ御報告をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○尾形構成員 それでは、私のほうから、資料2でございます。「地域医療構想に関するワーキンググループにおける意見の整理」について御説明いたします。

 私どもワーキンググループは7月から9月まで3回開催いたしまして、その結果、こういう意見の整理になっておりますが、分量的にもかなりありますし、内容もテクニカルなものも多いので、ポイントを絞って簡潔に御報告させていただきます。

 まず、全体の意見の整理の構造ですが、1ページの大きく1として、「基準病床数と病床の必要量(必要病床数)の関係性の整理について」という項目と、4ページ以降が2としまして、「協議の場(地域医療構想調整会議)での議論の進め方について」と、大きく2つに分けております。

 それでは、1ページにお戻りください。最初の項目、「1.用いる人口の時点について」ということで、これは一般病床と療養病床が共通の事項ですが、最初の○です。基準病床数の算定に当たっては、従来と同様、基本的に医療計画策定時における公式統計による夜間人口を用いることとする。その注書きにありますように、例えば2016年の住民基本台帳等を用いることが想定されるということです。

 次の「2.退院率、平均在院日数及び入院受療率について」。これは一般病床の話ですが、最初の○をごらんください。一般病床の基準病床数を算定する際には、一般病床の性格を踏まえまして、従来と同様に退院率及び平均在院日数を用いることとするということが書かれております。

 1つ飛ばしまして3つ目の○ですが、退院率等の圏域については、病床の地域的偏在を是正するという制度の目的を踏まえ、従来と同様に、ブロックごとの値を用いることとする。

 ただし、4番目の○ですが、平均在院日数については、地域差を適切に反映することとするというふうになっております。

 2ページをおあけください。「3.患者の流出入について」。一般病床の話ですが、いわゆる流出超過加算でございますけれども、全国平均で9割以上の患者が居住する都道府県内において入院治療を受けている現状を鑑み、特に必要とする場合には、都道府県間で調整を行うように見直すということが書かれております。

 「4.病床の利用率について」。これは一般と療養と共通でございますが、最初の○です。基準病床数制度の目的である病床の地域的偏在の是正という観点を踏まえ、従来と同様に、全国一律の病床の利用率を用いることとする。

 2番目の○ですが、その際、地域医療構想では一定の値を用いていることから、同様に一定の値を定めることとする。

 3番目の○ですが、病床の利用率については、下限として値を定め、各都道府県で実情等を踏まえ、定められるよう見直すこととするというふうにしております。

 「5.入院受療率について」。これは療養病床の話でございますが、最初の○です。療養病床の基準病床数の算定式におきます性別・年齢階級別の入院率・入所率のうち、特別養護老人ホーム・介護老人保健施設分である入所率を除き、療養病床の入院受療率のみを用いて算定するように見直すということにしております。

 それとあわせて6番をごらんいただきたいのですが、「6.介護施設対応可能数について」の最初の○です。介護施設対応可能数については、今申し上げた上記の5番の対応を踏まえて、介護施設対応可能数を減ずることも行わないよう見直すこととしております。

 それから、6番の2番目の○ですが、在宅医療の整備状況等は、地域によって大きく異なることから、都道府県において必要に応じて減ずることができるよう見直す。

 そして、最後の○ですが、療養病床の基準病床数の算定において、将来的に他の病床等での対応が見込まれる分については、療養病床のあり方等の検討状況を踏まえ、必要に応じて見直すこととする。これについては、社会保障審議会の医療部会で特別部会が設けられて、現在検討されているということですので、それを踏まえて見直すということです。

 3ページをお願いします。「7.今後病床の整備が必要となる構想区域への対応について」ということですが、3番目の○をごらんください。病床過剰地域で病床の必要量(必要病床数)が将来においても既存病床数を大きく上回ると見込まれる場合についての話でございますが、2つのことが書かれております。マル1、高齢化の進展等に伴う医療需要の増加を毎年評価するなど、基準病床数を確認すること。マル2としまして、医療法第30条4第7項、これについては下に引用しておりますが、基準病床数算定時の特例措置で対応することとするということです。次の○でございますが、上記マル1、マル2を活用した病床の整備に際しては、次の点、機能区分ごとの医療需要、あるいは高齢者人口のピークアウト後を含む医療需要の推移等々でございますが、こういった点を配慮した上で、地域の実情等を十分に考慮して検討をする必要があるということが書かれております。

 それから、3ページの一番下でございます。「8.その他検討が必要な事項について」。ちょっと読みますと、「基準病床数の算定にあたって、入院経過中に提供される医療の内容の変化やその患者像等も踏まえつつ、平均在院日数の考え方と併せて今後整理する」、ちょっとわかりにくいと思いますが、これは中身としては、一般病床の基準病床数の算定に当たって医療資源の投入量の少ない患者の取り扱いが問題になりましたが、ワーキンググループの検討では必ずしもデータが十分でなかったということもあり、今後整理するというふうにしているところでございます。

 4ページをお願いします。2番目の大きな項目ですが、最初の「1.調整会議の役割を踏まえた議論する内容及び進め方の整理」ということで、「(1)医療機能の役割分担について」です。アの「(ア)構想区域における医療機関の役割の明確化」ということでございまして、最初の○の5行目、「次の各医療機関が担う医療機能等を踏まえ、調整会議の場で検討を進めること」ということで、3つポツがありまして、「公的医療機関等及び国立病院機構の各医療機関が担う医療機能」、2番目として、「地域医療支援病院及び特定機能病院が担う医療機能」、最後に、「上記以外の構想区域における中心的な医療機関が担う医療機能等」と書いております。

 少し飛ばしていただきまして5ページでございます。「(イ)将来に病床機能の転換を予定している医療機関の役割の確認」ということで、将来、病床機能の転換を予定している医療機関について、その転換の内容が地域医療構想の方向性と整合性のあるものとなっているかという点について確認をすることということが書かれております。

 「(ウ)その他の事項」として最初の○ですが、地域の住民が望む医療へのかかり方等を聴取し、ニーズを把握すること。また、次の○ですが、上記の検討結果を踏まえて、構想区域ごとの将来の医療提供体制を構築していくための方向性を定め、関係者間で共有することということが書かれております。

 それから、「イ 新規に参入してくる医療機関や、増床を行い規模の拡大を行う医療機関等への対応」ということで、5ページの一番下の○でございます。新規に参入してくる医療機関に対しては、病院の開設の許可を待たず、調整会議への出席を求め、方向性を踏まえ、地域に必要な医療機能等について、理解を深めてもらうよう努めることと書かれております。

 6ページをお願いいたします。「ウ 方向性を共有した上での病床機能分化・連携の推進」ということで、2つ目の○でございますが、進捗状況については、毎年の病床機能報告の結果を、構想区域の関係者間で共有し、方向性と明らかに異なる機能の転換等を行う医療機関について、下に引用しておりますが、医療法第30条の15の行使も視野に入れた対応を検討することとしております。

 7ページをお願いします。「(2)病床機能分化・連携に向けた方策の検討」ということで、「将来の医療提供体制を実現するために必要な事項の検討」、それから「実現するための方策の検討」が書かれておりますが、この辺は後でお読みいただければと思います。

 それから、「(3)地域住民への啓発」でございます。最初の○のところですが、今後の地域における医療提供体制をどのように構築していくかについて、できるだけわかりやすく周知し、地域住民の理解を深めること。

 3つ目の○ですが、その他、例えば、次のような内容について、積極的に地域住民に対して情報提供等を行うことということで、情報提供の事例も掲げてございます。

 最後でございますが、「2.その他調整会議の運営に当たり留意すべき事項」ということで、調整会議の開催時期等、あるいは情報の共有、臨時開催等、それから他の調整会議との連携等について記載されているところでございます。

 大変はしょった説明で恐縮ですが、以上でございます。

○遠藤座長 どうもありがとうございました。

 それでは、田中構成員、お願いいたします。

○田中構成員 資料3をごらんください。こちらは、在宅医療と医療・介護連携に関する話です。開催は2回でした。

 「1.目標設定について」。考え方の記載のところで、在宅医療のニーズや目標とする提供体制を記すべきだと、最初の○に書いてあります。

 2番目の○では、都道府県や市町村関係者による協議の場を設置した上で、介護保険事業計画等における整備目標と整合的な目標を検討することを言っております。

 3つ目の○では、狭い意味の介護だけではなく、サービス付き高齢者向け住宅の整備計画や療養病床の動向など、何に留意すべきかを国が考えを整理し、都道府県に示していかなければならないと記しております。

 「2.指標について」です。指標は、最初の○に、不明瞭なストラクチャー指標と書いてありますけれども、医療機能との関係が不明瞭なストラクチャー指標だけではだめで、医療サービスの実績に着目した指標を今後検討する必要があると訴えております。

 3番目の○ですが、アウトカム指標として、現在、在宅死亡者数だけが挙がっていますが、これは狭過ぎるので、もう少しプロセスをきちんと評価すべきである。1つ上の○に戻りますと、在宅死だけではなくて、まさに小児や成人にかかわる在宅医療の提供体制に関する指標も充実しないと、あたかもみとりの指標だけが中心になってしまってはいけないと委員の間で合意されました。

 次のページに参ります。例えば、これはまだ決まったわけではありませんが、参考として書いてあるような指標を検討すべきであると考えます。

 「3.施策について」。2つ目の○です。在宅医療の提供者側に対する施策のみに偏重しないことが必要であります。地域住民に対する普及啓発の実施、さらにかかりつけ医療機関やケアマネ事業所との入退院時における情報共有のための協議の場など、在宅医療を提供する側だけではなく、もう少し広く地域で捉えていかないと、在宅医療の仕組みは広まりません。そのようなことを指摘しております。

 次の○に行きますと、地域の医療に精通した医師会等との連携や、保健所の活用によって、介護や福祉を担う市区町村への支援を行っていく視点が欠かせないとの記述があります。

 最後の○です。在宅医療・介護連携推進事業では8つの取り組みが挙げられています。説明しませんが、特に(ウ)(オ)(ク)は医療計画に記載するよう求めております。

 最後、高齢化に伴って、先ほど来出ているように、できる限り医療を必要としない状態を保つよう、予防することが大切です。逆に急性期医療が終わった後の慢性期並びに在宅医療、介護との連携も必要です。

2は前段階ですね、ロコモティブシンドロームとかフレイル等についても、これは5疾病に加える話ではないけれども、総合的な対策を講じることが必要であると付しております。

 座長、一言だけいいですか。今のまとめからすると、先ほどの資料1の80ページ、論点整理をごらんいただくと、「医療の確保に関する事項の見直しについて」と書いてありますけれども、先ほど来、委員の皆様がおっしゃっているように、医療、特に急性期医療を確保しただけでは絶対だめで、予防があり、慢性期医療があり、さらに在宅医療、介護との連携に関する一連のセットの見直しだと思うのです。その視点の中で3つ目の○で、疾病予防対策の取り組み、健康増進計画等との調和と書いてありますけれども、前側の連携だけでなく、介護保険事業計画との連携等の後ろ側の連携のことも一言入れておいていただくと、地域包括ケアシステムの推進に役立つのではないか。これはワーキンググループの話ではなくて、私個人の見解でございますが、つけ加えさせていただきました。

 以上です。

○遠藤座長 重要な御指摘、ありがとうございます。まさにそういうためにワーキンググループを設置したということでございます。若干縦割りのところもあるものですから、そこら辺のところはまだ言及されていないということだと思いますけれども、重要な御指摘だと思います。

 ありがとうございました。本日はそういうことで、今お聞きになりましたように、非常に具体的なことまで御提案されておりますので、御質問、御意見等々が必要かと思いますので、次回は御報告を聞いたというところから、御質問、御意見をいただくという形で始めたいと思います。ありがとうございます。

 それでは、予定の時間になりましたので、本日はこれにて終了したいと思いますけれども、事務局から何かございますか。

○原澤課長補佐 次回、第6回医療計画の見直し等に関する検討会については、詳細が決まり次第、改めて御連絡いたしますのでよろしくお願いいたします。

○遠藤座長 よろしくお願いいたします。

 それでは、本日はこれにて終了したいと思います。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

医政局地域医療計画課医師確保等地域医療対策室
直通電話:03-3595-2194

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